JP2023089893A - パネル、フォンブース、および指向性スピーカの出力制御方法 - Google Patents

パネル、フォンブース、および指向性スピーカの出力制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フォンブースの音の侵入または音漏れを許容しつつも当該音の侵入又は音漏れによる影響を抑えることができ、かつ、フォンブースの利点を損なわないパネルを提供する。【解決手段】フォンブースのパネル10Aは、指向性スピーカである平面スピーカ3と、指向性スピーカを設置する壁面と、トリガ信号を受け付けて、トリガ信号に応じて指向性スピーカの出力状態を制御する制御部と、を備える。アンプユニット5において、制御部としてのアンプ303は、スイッチ501から、照明50をオン/オフするための信号であるトリガ信号を受け付ける。利用者がスイッチ501をオンすると、スイッチ501は、トリガ信号として照明50及びアンプ303にオン信号を出力する。照明50及びアンプ303は、それぞれトリガ信号に応じて電源オンする。【選択図】図5

Description

本発明の一実施形態は、パネル、該パネルを組み合わせてなるフォンブース、および指向性スピーカの出力制御方法に関する。
特許文献1には、マスキング対象者が居ることを検出した場合はマスキング音を放射し、マスキング対象者が居ないことを検出した場合はマスキング音を放射しない音環境制御装置が開示されている。
特開2016-52049号公報
特許文献1に開示された発明は、簡易防音室であるフォンブースに関する発明ではない。簡易防音室であるフォンブースは、消防の指示により非常放送を既定音量で聴取できる必要がある。したがって、フォンブースは、ある程度の音の侵入または音漏れを許容しなければならない。一方で特許文献1の様なマスキング音の出力用スピーカを設置すると、簡単に設置、解体、移設等ができるフォンブースの利点が損なわれる。
以上の事情を考慮して、本開示のひとつの態様は、フォンブースの音の侵入または音漏れを許容しつつも、当該音の侵入または音漏れによる影響を抑えることができ、かつフォンブースの利点を損なわないパネルを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係るパネルは、指向性スピーカと、前記指向性スピーカを設置する壁面と、トリガ信号を受け付けて、該トリガ信号に応じて前記指向性スピーカの出力状態を制御する制御部と、を備えている。
本発明の一実施形態によれば、フォンブースの音の侵入または音漏れを許容しつつも当該音の侵入または音漏れによる影響を抑えることができ、かつフォンブースの利点を損なわないパネルを提供することができる。
フォンブース1を示す斜視図である。 フォンブース1の内部を平面視した平面図である。 フォンブース1の内部を立面視した立面図である。 フォンブース1の内部を立面視した立面図である。 平面スピーカ3を含むパネル10Aに設けられたハードウェア構成を示すブロック図である。 変形例1に係るフォンブース1Aを示す斜視図である。 フォンブース1Aの内部を平面視した平面図である。 変形例1に係るフォンブース1Aのハードウェア構成を示すブロック図である。 変形例2に係るフォンブース1Bのハードウェア構成を示すブロック図である。 変形例3に係るフォンブース1Cの内部を平面視した平面図である。 変形例3に係るフォンブース1Cのハードウェア構成を示すブロック図である。 変形例4に係るフォンブース1Dの内部を平面視した平面図である。 変形例4に係るフォンブース1Dのハードウェア構成を示すブロック図である。 変形例5に係るフォンブース1Eの内部を立面視した立面図である。 変形例5に係るフォンブース1Eのハードウェア構成を示すブロック図である。 変形例6に係るフォンブース1Fの内部を立面視した立面図である。 変形例6に係るフォンブース1Fのハードウェア構成を示すブロック図である。 複数のユニットに分割される平面スピーカ3Mの構成例を示す断面図である。 複数のユニットに分割される平面スピーカ3Nの構成例を示す断面図である。 変形例7に係るフォンブース1Gを示す斜視図である。 フォンブース1Gの内部を平面視した平面図である。 変形例8に係るフォンブース1Hの内部を立面視した立面図である。 変形例9に係るフォンブース1Iの内部を立面視した立面図である。 変形例9に係るフォンブース1Iのハードウェア構成を示すブロック図である。 変形例10に係るフォンブース1Jの内部を平面視した平面図である。 変形例10に係るフォンブース1Jのハードウェア構成を示すブロック図である。 パネル10Eに平面スピーカ3Cを備える場合のフォンブース1Jの内部を平面視した平面図である。 周波数帯域毎のSNRの閾値を示す図である。 変形例11に係るフォンブース1Kの内部を平面視した平面図である。 変形例12に係るフォンブース1Lのハードウェア構成を示すブロック図である。
図1は、本実施形態のフォンブース1を示す斜視図である。図2は、フォンブース1の内部を平面視した平面図である。図3および図4は、フォンブース1の内部を立面視した立面図である。
フォンブース1は、複数のパネルを組み立ててなる。本実施形態のフォンブース1は、5つのパネル10A、パネル10B、パネル10C、パネル10D、およびパネル10Eからなる。
パネル10Aは、フォンブース1の正面に配置される。パネル10Bおよびパネル10Cは、フォンブース1の左側面および右側面に配置される。パネル10Dは、フォンブース1の天面に配置される。パネル10Eは、フォンブース1の背面に配置される。
パネル10A、パネル10B、パネル10C、パネル10D、およびパネル10Eは、それぞれ薄い板形状である。パネル10A、パネル10B、パネル10C、およびパネル10Eは、縦方向に長い長方形状の壁面を有する。パネル10A、パネル10B、パネル10C、およびパネル10Eは、互いに壁面の長辺部分で接続される。パネル10Dは、正方形状である。パネル10Dの各辺は、パネル10A、パネル10B、パネル10C、およびパネル10Eの壁面の短辺部分に接続される。これにより、簡易防音室であるフォンブース1が構成される。
パネル10Aは、扉13を備える。フォンブース1の利用者は、扉13を開閉し、フォンブース1の内部に出入りする。また、パネル10Aは、フォンブース1の内部の壁面において照明50を備える。照明50は、フォンブース1の内部を照らす。
パネル10Aは、照明50をオン/オフするスイッチ501を備える。利用者は、フォンブース1を利用する場合、扉13を開けてフォンブース1に入り、スイッチ501をオンにして照明50を点灯させる。また、利用者は、フォンブース1の利用を終える場合、スイッチ501をオフにして照明50を消灯し、扉13を開けてフォンブース1から外に出る。
パネル10Aは、平面スピーカ3を備える。平面スピーカ3は、本発明の指向性スピーカの一例である。平面スピーカ3は、パネル10Aのうちフォンブース1の内部の壁面に配置されている。より具体的には、この例では、平面スピーカ3は、扉13に配置されている。平面スピーカ3の放音方向は、当該平面スピーカ3の設置された壁面に対向する部分(パネル10Eの壁面)に向いている。すなわち、平面スピーカ3の放音方向は、フォンブース1の内部に向いている。
平面スピーカ3は、図3および図4に示す様に、利用者がフォンブース1内で立っている場合、およびフォンブース1内で座っている場合、の両方において、頭部の位置を含む所定範囲に音を出力する。なお、この例では、パネル10Eは、折りたたみ式のテーブル4を備えている。図4に示す様に利用者は、フォンブース1内で座る場合、テーブル4を引き出すことで作業台として利用することができる。
平面スピーカ3は、音信号を出力する機器(例えばマスキング音を出力する音響機器、コンテンツ音を出力する音響機器、あるいは情報処理装置等)に接続される。平面スピーカ3は、音信号を出力する機器から音信号を受信する。平面スピーカ3は、受信した音信号を再生して、音を出力する。これにより、平面スピーカ3は、例えばマスキング音を出力する。
マスキング音は、会話の内容を第三者(この例ではフォンブース1の内部にいる利用者)に理解できないようにする音である。マスキング音は、音声を撹乱する撹乱音と、連続的に発生する背景音と、断続的に発生する演出音と、を含むことが好ましい。撹乱音は、例えば、人の音声を時間軸上あるいは周波数軸上で改変し、語彙的に何ら意味をなさない(内容が理解できない)ようにしたものを用いる。撹乱音は、人の声質を有するものの、人から発せられた会話音声としては認識できないものである。したがって、撹乱音は、聴取者に違和感を与え、長時間または過大な音量で聞くことにより不快感を与える場合もある。そこで、撹乱音には、背景音および演出音を組み合わせることが好ましい。背景音は、例えば小川のせせらぎや木々のざわめき等、第三者が注目し難く、不快感のない音である。これにより、背景音は、暗騒音レベルを上げ、撹乱音を目立たなくすることで撹乱音の違和感を低減し、不快感を低減することができる。また、演出音は、断続的に発生する楽音等の演出性の高い音である。これにより、演出音は、第三者の注意を演出音にも向けさせ、聴覚心理的に撹乱音の違和感を目立たなくする。
フォンブース1の外部から内部に会話音が侵入すると、フォンブース1の利用者の集中力を阻害する場合がある。平面スピーカ3は、上述の様なマスキング音を出力することで、フォンブース1の外部から内部に侵入する会話音の喧騒感を低減することができ、フォンブース1の内部にいる人の集中力を高めることができる。
あるいは、平面スピーカ3は、コンテンツ音を出力してもよい。また、平面スピーカ3は、情報処理装置から受信した音を出力してもよい。情報処理装置は、例えばネットワークを介して遠隔地の別の情報処理装置に接続してもよい。平面スピーカ3に接続される情報処理装置は、ネットワークを介して遠隔地から音信号を受信する。これにより、平面スピーカ3は、遠隔地の利用者の音声を出力してもよい。
平面スピーカ3は、厚みの薄い平板状のスピーカである。平面スピーカ3は、例えば静電型のスピーカである。静電型のスピーカは、シート状の振動板を2つの固定電極の間に挟みこんだ構造になっている。静電型のスピーカは、固定電極および振動板に電圧を印加することで、静電力を生じさせる。静電型のスピーカは、固定電極への印加電圧を変化させることで静電力を変化させる。静電型のスピーカは、静電力の変化により振動板を振動させる。これにより、平面スピーカ3は、平面状の音波を出力する。平面スピーカ3は、該平面スピーカ3の正面方向(主面の法線方向)に強い指向性を有する音を出力する。
これにより、平面スピーカ3の出力する音は、大きく拡がらずに対向するパネル10Eの壁面に到達する。したがって、平面スピーカ3の出力する音は、簡易防音室であるフォンブース1の外に漏れ難い。
図5は、平面スピーカ3を含むパネル10Aに設けられたハードウェア構成を示すブロック図である。平面スピーカ3は、該平面スピーカ3を駆動するためのアンプユニット5に接続されている。アンプユニット5は、入力部301、信号処理部302、およびアンプ303を備える。
入力部301は、アナログオーディオI/F、デジタルオーディオI/F、またはUSB等の通信I/Fを備える。入力部301は、音信号を出力する機器(例えばマスキング音を出力する音響機器、コンテンツ音を出力する音響機器、あるいは情報処理装置等)から音信号を受信する。信号処理部302は、入力部301で受信した音信号に信号処理を施す。例えば、信号処理部302は、音信号のレベル制御または周波数特性等の調整を行う。なお、信号処理部302は、入力部301でアナログ音信号を受信した場合に、デジタル音信号に変換してから信号処理を行う。信号処理部302は、信号処理を行なった後の音信号をアナログ音信号に変換し、アンプ303に出力する。
アンプ303は、信号処理部302で信号処理された後の音信号を増幅する。アンプ303は、増幅後の音信号を平面スピーカ3に出力する。平面スピーカ3は、アンプ303で増幅された音信号に基づいて、音を出力する。
アンプ303は、スイッチ501からトリガ信号を受け付ける。トリガ信号は、照明50をオン/オフするための信号である。利用者がスイッチ501をオンにすると、スイッチ501は、トリガ信号として照明50およびアンプ303にオン信号を出力する。照明50およびアンプ303は、それぞれトリガ信号に応じて電源をオンする。また、利用者がスイッチ501をオフにすると、スイッチ501は、トリガ信号として照明50およびアンプ303にオフ信号を出力する。照明50およびアンプ303は、それぞれトリガ信号に応じて電源をオフする。この場合、アンプ303は、トリガ信号に応じて前記指向性スピーカの出力状態を制御する制御部の一例である。
この様に、本実施形態の平面スピーカ3は、フォンブース1に設置された電装部品(この例では照明50)のスイッチのオン/オフに連動してアンプ303の電源をオン/オフする。平面スピーカ3および電装部品は、1つのパネル10Aに集約され、連動して電源オン/オフする。したがって、フォンブースを構築する作業者は、複数のパネルにまたがって電装部品の配線を施す必要はない。そのため、本実施形態のパネル10Aは、簡単に設置、解体、移設等ができるフォンブースの利点を損なうことがない。
また、簡易防音室であるフォンブースは、消防の指示により非常放送を既定音量で聴取できる必要がある。したがって、フォンブースは、ある程度の音の侵入を許容しなければならない。本実施形態の平面スピーカ3は、マスキング音を出力することでフォンブース1の外部から侵入してくる音をマスキングすることができる。特に、上記の例では、平面スピーカ3は、フォンブース1のうち、音の侵入し易い扉13に設置されている。そのため、平面スピーカ3がマスキング音を出力する場合に、当該マスキング音のマスキング効果を最大限発揮することができる。
なお、上記の例では、平面スピーカ3は、扉13を有するパネル10Aに設置しているが、パネル10B、パネル10C、パネル10D、またはパネル10Eのいずれに設置してもよい。また、平面スピーカ3は、フォンブース1のうち、他の音の侵入し易い箇所(例えば換気口のファンの近く)に設置してもよい。
次に、図6は、変形例1に係るフォンブース1Aを示す斜視図である。図1と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。図7は、フォンブース1Aの内部を平面視した平面図である。図4と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。図8は、変形例1に係るフォンブース1Aのハードウェア構成を示すブロック図である。図5と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。
変形例1に係るフォンブース1Aは、天井面に配置されるパネル10Dにおいて平面スピーカ3およびファン17を備える。ファン17は、パネル10Dの換気口に取り付けられていて、フォンブース1Aを換気する。ファン17は、スイッチ501からトリガ信号を受け付ける。つまり、変形例1に係るスイッチ501は、照明50、ファン17、およびアンプ303の電源をオン/オフする。
平面スピーカ3は、天井面のパネル10Dのうちフォンブース1Aの内部に配置されている。平面スピーカ3の放音方向は、床面に向けられている。これにより、平面スピーカ3の出力する音は、頭部の上から降り注ぐように利用者に到達する。利用者は、頭部の上方向から到達する平面波に対して音の定位を感じ難い。したがって、利用者は、平面スピーカ3から出力された音をより自然に聞くことができる。また、平面スピーカ3は、フォンブース1Aのうち、音の侵入し易いファン17の近くに設置されている。そのため、平面スピーカ3がマスキング音を出力する場合に、当該マスキング音のマスキング効果を最大限発揮することができる。
パネル10Aおよびパネル10Dは、照明50およびファン17の電源をオン/オフするために、スイッチ501のトリガ信号を送受信するための配線が予め施されている。本実施形態の平面スピーカ3は、当該トリガ信号を送受信するための配線をアンプ303に接続するだけで、スイッチ501のオン/オフに連動してアンプ303の電源をオン/オフすることができる。したがって、フォンブースを構築する作業者は、平面スピーカ3のためだけに新たな配線を施す必要はない。そのため、本実施形態のパネル10Aおよびパネル10Dは、簡単に設置、解体、移設等ができるフォンブースの利点を損なうことがない。
なお、変形例1のフォンブース1Aでは、平面スピーカ3は、天井面のパネル10Dに設置しているが、パネル10A、パネル10B、パネル10C、またはパネル10Eのいずれに設置してもよい。また、平面スピーカ3は、フォンブース1のうち、他の音の侵入し易い箇所(例えば扉13の近く)に設置してもよい。
図9は、変形例2に係るフォンブース1Bのハードウェア構成を示すブロック図である。図8と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。フォンブース1Bでは、スイッチ501に代えて、センサ502を備える。その他の構成は変形例1のフォンブース1Aと同じである。
センサ502は、例えば人感センサあるいはドアの開閉センサ等である。センサ502は、フォンブース1の内部に人を検知した場合に、照明50、ファン17、およびアンプ303にトリガ信号としてオン信号を出力する。センサ502は、フォンブース1の内部に人を検知しない状態になった後所定時間経過すると、照明50、ファン17、およびアンプ303にトリガ信号としてオフ信号を出力する。照明50、ファン17、およびアンプ303は、トリガ信号(オン/オフ信号)応じて電源をオン/オフする。
変形例2のフォンブース1Bにおいても、作業者は、平面スピーカ3のためだけに新たな配線を施す必要はない。そのため、本実施形態のパネル10Aおよびパネル10Dは、簡単に設置、解体、移設等ができるフォンブースの利点を損なうことがない。
図10は、変形例3に係るフォンブース1Cの内部を平面視した平面図である。図2と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。図11は、変形例3に係るフォンブース1Cのハードウェア構成を示すブロック図である。図5と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。
変形例3に係るフォンブース1Cのパネル10Aは、2つの平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bを備えている。平面スピーカ3Aは、フォンブース1Cの内部に配置されている。平面スピーカ3Bは、フォンブース1Cの外部に配置されている。
アンプ303Aは、平面スピーカ3Aに出力する音信号を増幅する。アンプ303Bは、平面スピーカ3Bに出力する音信号を増幅する。信号処理部302は、アンプ303Aおよびアンプ303Bにそれぞれ出力する音信号に信号処理を施す。
平面スピーカ3Bは、マスキング音を出力することでフォンブース1Cの内部から外部に漏れる音をマスキングすることができる。これにより、フォンブース1Cの外部にいる人は、フォンブース1Cの内部にいる利用者の音声や該利用者の聞いているコンテンツ音あるいは遠隔地の利用者の音声を聞くことが難しくなる。
特に、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bは、フォンブース1のうち、音漏れし易くかつ音の侵入し易い扉13に設置されている。そのため、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bがマスキング音を出力する場合に、当該マスキング音のマスキング効果を最大限発揮することができる。
ただし、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bは、パネル10B、パネル10C、パネル10D、またはパネル10Eのいずれに設置してもよい。また、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bは、フォンブース1のうち、他の音の漏れ易い箇所または音の侵入し易い箇所(例えばファンの近く)に設置してもよい。また、複数の平面スピーカは同じパネルに設置されている必要はない。例えば平面スピーカ3Aがファンの近く(例えば天面のパネル10D)に設置され、平面スピーカ3Bが扉13の近く(パネル10A)に設置されていてもよい。この場合、平面スピーカ3Aのアンプ303Aはファンの電源オン/オフと連動し、平面スピーカ3Bのアンプ303Bは照明50の電源オン/オフと連動すればよい。例えば、図9に示した様にファン17および照明50が上記のスイッチ501のオン/オフに連動している場合、パネル10Aおよびパネル10Dは、照明50およびファン17の電源をオン/オフするために、スイッチ501のトリガ信号を送受信するための配線が予め施されている。アンプ303Aおよびアンプ303Bは、当該トリガ信号を送受信するための配線に接続するだけで、スイッチ501のオン/オフに連動して電源を連動してオン/オフすることができる。そのため、本実施形態のパネル10Aおよびパネル10Dは、簡単に設置、解体、移設等ができるフォンブースの利点を損なうことがない。
なお、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bは、マスキング音を出力する構成は必須ではない。例えば、平面スピーカ3Aは、ネットワークを介して接続された遠隔地の利用者の音声を出力し、平面スピーカ3Bはマスキング音を出力してもよい。この場合、フォンブース1Cの利用者は、遠隔地の利用者との会話の音の漏れを気にしなくてよい。
次に、図12は、変形例4に係るフォンブース1Dの内部を平面視した平面図である。図10と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。図13は、変形例4に係るフォンブース1Dのハードウェア構成を示すブロック図である。図11と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。
変形例4に係るフォンブース1Dのパネル10Aは、さらに2つのマイク9Aおよびマイク9Bを備えている。マイク9Aは、フォンブース1Cの内部に配置されている。マイク9Bは、フォンブース1Cの外部に配置されている。マイク9Aは、フォンブース1Cの内部の音を収音する。つまり、マイク9Aは、フォンブース1Cの内部から外部に漏れる音を収音することができる。マイク9Bは、フォンブース1Cの外部の音を収音する。つまり、マイク9Bは、フォンブース1Cの外部から内部に侵入する音を収音することができる。
図13に示す様に、信号処理部302は、マイク9Aおよびマイク9Bで取得した音信号を受信する。信号処理部302は、マイク9Aおよびマイク9Bで取得した音信号に基づいて、アンプ303Aおよびアンプ303Bにそれぞれ出力する音信号に信号処理を施す。この場合、信号処理部302は、マイクで収音した音信号に基づいて指向性スピーカの出力状態を制御する制御部の一例である。
例えば、信号処理部302は、マイク9Aおよびマイク9Bで取得した音信号のレベルに基づいて、アンプ303Aおよびアンプ303Bにそれぞれ出力する音信号のレベルを調整する。
具体的には、マイク9Aで取得した音信号のレベルが所定の閾値を超え、かつマイク9Bで取得した音信号のレベルが所定の閾値以下となる場合、信号処理部302は、平面スピーカ3Aへの音信号の出力のレベルを低下(または出力を停止)して、平面スピーカ3Bに出力する音信号のレベルを大きくする。これにより、フォンブース1Cの外部が静かな環境であっても、フォンブース1Cの外部にいる人は、フォンブース1Cの内部にいる利用者の音声等を聞くことが難しくなる。一方で、フォンブース1Cの外部が静かな環境である場合、フォンブース1Cの外部から内部に侵入する音のレベルは低く、マスキング音を出力する必要がない。そのため、信号処理部302は、平面スピーカ3Aへの音信号の出力のレベルを低下(または出力を停止)する。
一方で、マイク9Bで取得した音信号のレベルが所定の閾値を超え、かつマイク9Aで取得した音信号のレベルが所定の閾値以下となる場合、信号処理部302は、平面スピーカ3Bへの音信号の出力のレベルを低下(または出力を停止)して、平面スピーカ3Aに出力する音信号のレベルを大きくする。
また、マイク9Aで取得した音信号のレベルが所定の閾値を超え、かつマイク9Bで取得した音信号のレベルが所定の閾値を超える場合、信号処理部302は、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bの音信号の出力のレベルを低下(または出力を停止)してもよい。フォンブース1Cの外部がうるさい場合、フォンブース1Cの外部にいる人は、フォンブース1Cの内部から外部に漏れる音を聞くことが困難である。そのため、フォンブース1Cの外部に向けてマスキング音を出力する必要がない。また、フォンブース1Cの内部で発生する音のレベルが高い場合もフォンブース1Cの外部から内部に侵入する音をマスキングする必要がなく、フォンブース1Cの内部に向けてマスキング音を出力する必要がない。そのため、信号処理部302は、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bへの音信号の出力のレベルを低下(または出力を停止)する。これにより、信号処理部302は、無駄な消費電力を低減することができる。
また、マイク9Aで取得した音信号のレベルが所定の閾値以下であり、かつマイク9Bで取得した音信号のレベルが所定の閾値以下である場合、信号処理部302は、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bに出力する音信号のレベルを大きくする。
なお、信号処理部302は、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bに出力する音信号のレベルを、マスキング音の効果を発揮できる必要最小限の音量に調整することが好ましい。
なお、信号処理部302は、マスキング音の出力開始時にはフェードイン処理を行ない、マスキング音の停止時にはフェードアウト処理を行ってもよい。これにより、信号処理部302は、よりマスキング音を目立たなくすることができる。
信号処理部302は、マイク9Aおよびマイク9Bで取得した音信号の相関を求めてもよい。マイク9Aおよびマイク9Bで取得した音信号の相関が所定の閾値を超える場合、マイク9Aおよびマイク9Bにおいて同じ成分の音を取得したことになる。信号処理部302は、マイク9Aおよびマイク9Bで取得した音信号の相関が所定の閾値を超える場合、内部から外部または外部から内部に音が侵入していることを検出したと判断する。そして、信号処理部302は、マイク9Aおよびマイク9Bで取得した音信号の相関のピークを示すタイミングおよび音量差に基づいて、内部から外部に音が漏れているか、外部から内部に音が侵入しているか、判断する。例えば、信号処理部302は、相関のピークに対応するマイク9Aの音信号の到達タイミングが遅く、かつ音量が低い場合に、外部から内部に音が侵入していると判断し、平面スピーカ3Aに出力する音信号のレベルを大きくする。信号処理部302は、相関のピークに対応するマイク9Bの音信号の到達タイミングが遅く、かつ音量が低い場合に、内部から外部に音が漏れていると判断し、平面スピーカ3Bに出力する音信号のレベルを大きくする。
また、信号処理部302は、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bに出力する音信号の周波数特性を調整してもよい。例えば、信号処理部302は、所定の閾値を超えた相関成分の周波数と同じ周波数帯域(例えば音声の300~6kHz程度の帯域)の音信号を通過するバンドパスフィルタ処理を行ってもよい。これにより、信号処理部302は、漏れている音または侵入している音の成分を最適にマスキングすることができる。
また、信号処理部302は、所定周波数(例えば5kHz)以上の帯域をカットするローパスフィルタ処理を行なってもよい。音の定位は、5kHz以上の周波数特性に依存する。したがって、信号処理部302は、所定周波数(例えば5kHz)以上の帯域をカットするローパスフィルタ処理を行なうことで、平面スピーカ3の定位感を低減することができ、より自然なマスキング音を出力することができる。
なお、図12の例においても、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bは、パネル10B、パネル10C、パネル10D、またはパネル10Eのいずれに設置してもよい。また、平面スピーカ3Aおよび平面スピーカ3Bは、フォンブース1のうち、他の音の漏れ易い箇所または音の侵入し易い箇所(例えばファンの近く)に設置してもよい。
次に、図14は、変形例5に係るフォンブース1Eの内部を立面視した立面図である。図15は、変形例5に係るフォンブース1Eのハードウェア構成を示すブロック図である。
フォンブース1Eのパネル10Dは、通信器701を備えている。また、この例では、平面スピーカ3は、パネル10Dに配置されている。通信器701は、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等の通信機能を有する。
フォンブース1Eの利用者は、テーブル4を引き出してPC9を利用する。PC9は、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等の通信機能を介して通信器701に接続する。PC9は、通信器701に音信号を送信する。
通信器701は、PC9に接続すると、アンプ303にトリガ信号としてオン信号を出力する。通信器701は、PC9の接続を解除するとアンプ303にオフ信号を出力する。アンプ303は、トリガ信号に応じて電源をオン/オフする。
通信器701は、PC9から音信号を受信する。通信器701は、受信した音信号を入力部301に入力する。これにより、平面スピーカ3は、PC9から受信した音信号を出力することができる。
フォンブース1Eの利用者は、PC9で再生したコンテンツ音を平面スピーカ3から聞くことができる。また、フォンブース1Eの利用者は、PC9でネットワークを介して遠隔地の情報処理装置に接続し、遠隔地の利用者の音声を平面スピーカ3から聞くことができる。
図16は、変形例6に係るフォンブース1Fの内部を立面視した立面図である。図17は、変形例6に係るフォンブース1Fのハードウェア構成を示すブロック図である。
パネル10Eは、表示器90を備えている。この例のテーブル4は、コンセント(アウトレット)80を有する。平面スピーカ3は、パネル10Eのうち表示器90の下に配置されている。利用者は、パネル10Eに向かって座ることで表示器90および平面スピーカ3に対面する。
利用者がスイッチ501をオンにすると、スイッチ501は、トリガ信号としてアウトレット80、表示器90、およびアンプ303にオン信号を出力する。アウトレット80、表示器90、およびアンプ303は、それぞれトリガ信号に応じて電源をオンする。利用者がスイッチ501をオフにすると、スイッチ501は、トリガ信号としてアウトレット80、表示器90、およびアンプ303にオフ信号を出力する。アウトレット80、表示器90、およびアンプ303は、それぞれトリガ信号に応じて電源をオフする。
これにより、アウトレット80、表示器90、およびアンプ303は、連動して電源オン/オフする。変形例6においても、平面スピーカ3および電装部品は、ともに1つのパネル10Eに集約され、連動して電源オン/オフする。したがって、フォンブースを構築する作業者は、複数のパネルにまたがって電装部品の配線を施す必要はない。そのため、変形例6のフォンブース1Fも、簡単に設置、解体、移設等ができるフォンブースの利点を損なうことがない。
なお、平面スピーカは、表示器の上、または左右に設けられていてもよい。平面スピーカが表示器の左右に設けられている場合、左右の平面スピーカは、それぞれステレオLチャンネルおよびステレオRチャンネルの音信号を出力してもよい。また、平面スピーカは、テーブルの上面に設けられていてもよい。
また、利用者は、図14および図15に示したPC9を用いて、表示器90に映像を表示し、平面スピーカ3から遠隔地の利用者の音声を聞いてもよい。この場合、パネル10Eは、図14および図15に示した通信器701を備えていてもよいし、表示器90がPC9から音信号を受信し、受信した音信号を入力部301に入力してもよい。
なお、図14および図16に示した例においても、平面スピーカ3は、パネル10A、パネル10B、パネル10C、またはパネル10Eのいずれに設置してもよい。また、平面スピーカ3は、フォンブース1のうち、他の音の漏れ易い箇所または音の侵入し易い箇所(例えば扉13の近く)に設置してもよい。
平面スピーカ3は、複数のユニットに分割してもよい。図18は、複数のユニットに分割される平面スピーカ3Mの構成例を示す断面図である。
平面スピーカ3Mは、傾斜制御機構216と、複数の平面スピーカユニット217と、傾斜制御機構216から突き出している複数の支持板218と、を有する。平面スピーカ3Mは、幅の狭い短冊状の平面スピーカユニット217を幅方向に複数連結した構造からなる。複数の平面スピーカユニット217は、それぞれ隣の平面スピーカユニット217に対して相対的に回転可能である。第1端部、第2端部、および中心部に位置する平面スピーカユニット217は、支持板218で支持されている。
傾斜制御機構216は、モータ等の駆動部を内蔵し、複数の支持板218の突き出し長を制御する。例えば、図18の例では、傾斜制御機構216は、第1端部および第2端部の支持板218を長く突出させ、中心部の支持板218の突出長を短くしている。この結果、複数の平面スピーカユニット217の各放音面の位置および傾斜が変化し、平面スピーカ3Mの全体として、所定の曲率半径を有する凹形状の放音面を構成する。この場合、平面スピーカ3Mは、特定の位置に焦点を結ぶ様な波面を形成することができる。したがて、平面スピーカ3Mは、特定の位置(例えば利用者の頭部)に対して効率的に音を出力することができる。また、傾斜制御機構216は、第1端部および第2端部の支持板218を短く突出させ、中心部の支持板218の突出長を長くすることもできる。この結果、平面スピーカ3Mの全体としては、所定の曲率半径を有する凸形状の放音面を構成する。この場合、平面スピーカ3Mは、該平面スピーカ3Mの面積より広い範囲に音を出力することができる。
図19は、複数のユニットに分割される平面スピーカ3Nの構成例を示す断面図である。図19の例では、平面スピーカ3Nは、複数の平面スピーカユニット217のそれぞれに接続される支持部218Bを備える。
傾斜制御機構216は、複数の支持部218Bを介して、複数の平面スピーカユニット217をそれぞれ回転させる。例えば、図19の例では、傾斜制御機構216は、中心の平面スピーカユニット217に対して、第1端および第2端に向かうほど、平面スピーカユニット217を中心方向に傾けている。この結果、平面スピーカ3Nの全体として、所定の曲率半径を有する凹形状の放音面を構成する。この場合、平面スピーカ3Nは、特定の位置に焦点を結ぶ様な波面を形成することができる。したがて、平面スピーカ3Nは、特定の位置(例えば利用者の頭部)に対して効率的に音を出力することができる。また、傾斜制御機構216は、中心の平面スピーカユニット217に対して、第1端および第2端に向かうほど、平面スピーカユニット217を外側方向に傾けてもよい。この結果、平面スピーカ3Nの全体としては、所定の曲率半径を有する凸形状の放音面を構成する。この場合、平面スピーカ3Nは、該平面スピーカ3Nの面積より広い範囲に音を出力することができる。
また、傾斜制御機構216は、全ての平面スピーカユニット217を同じ角度傾けてもよい。この場合、平面スピーカ3Nは、平面波の方向だけを変更することができる。これにより、平面スピーカ3Nは、任意の方向に平面波を向けることができる。例えば、平面スピーカ3Nがパネル10Eに取り付けられた場合でも、天井面のパネル10Cに向かって平面波を出力して、パネル10Cから反射した音を利用者に到達させることもできる。この場合、平面スピーカ3の定位感が低減され、利用者は、より自然な音を聞くことができる。
なお、信号処理部302は、複数のスピーカユニットの放音タイミングを制御することで、複数のユニットから出力された音波の合成波面を制御してもよい。これにより、信号処理部302は、波面の形状を制御し、指向性を制御することができる。そのため、平面スピーカの複数のスピーカユニットは、物理的に凹面または凸面を形成する必要がなく、平面上に配置することができる。
なお、信号処理部302は、複数チャンネルの音信号をデジタル信号処理で遅延して放音タイミングを制御してもよいし、複数のスピーカユニットに供給するアナログの音信号をアナログ回路により遅延してもよい。
また、信号処理部302は、平面スピーカの定位感を低減する処理を行なってもよい。例えば、信号処理部302は、予め取得した平面スピーカ3から利用者の頭部に至る伝達関数(頭部伝達関数)の逆関数を、音信号に畳み込んでもよい。これにより、平面スピーカ3の定位感が低減され、利用者は、より自然な印象で音を聞くことができる。
また、信号処理部302は、残響音を付加する処理を行なってもよい。信号処理部302は、残響音を付加することで、平面スピーカから利用者に直接到達する音の定位感を低減することができる。
本実施形態では、指向性スピーカの一例として静電型の平面スピーカを示した。しかし、平面スピーカは、例えば、ダイナミック型の平面スピーカであってもよい。また、指向性スピーカは、複数のダイナミックスピーカを配列してなるアレイスピーカであってもよい。
また、例えば平面スピーカは、フォンブースの外部にのみ配置されていてもよい。図20は、変形例7に係るフォンブース1Gを示す斜視図である。図21は、フォンブース1Gの内部を平面視した平面図である。変形例7の平面スピーカ3は、フォンブース1Gの外部に配置されている。その他の構成はフォンブース1と同一である。フォンブース1Gの外部に配置された平面スピーカ3は、マスキング音を出力することでフォンブース1Gの内部から外部に漏れる音をマスキングすることができる。これにより、フォンブース1Gの外部にいる人は、フォンブース1Gの内部にいる利用者の音声や該利用者の聞いているコンテンツ音あるいは遠隔地の利用者の音声を聞くことが難しくなる。特に、平面スピーカ3は、フォンブース1Gのうち、音漏れし易い扉13に設置されている。そのため、平面スピーカ3がマスキング音を出力する場合に、当該マスキング音のマスキング効果を最大限発揮することができる。無論、平面スピーカ3は、他の音漏れし易い箇所(例えばファンの近く)に設置してもよい。
上記実施形態では、平面スピーカをパネルの壁面に設置する1つの態様として、平面スピーカをパネルの表面に取り付ける例を示した。しかし、平面スピーカをパネルの壁面に設置する別の態様として、平面スピーカはパネルの内部に埋め込んでもよい。例えば、図22は、変形例8に係るフォンブース1Hの内部を立面視した立面図である。変形例7のフォンブース1Hでは、平面スピーカ3が天面のパネル10Dの内部(フォンブース1Hの内部側の壁面)に埋め込まれている。この場合でも、平面スピーカ3の放音面はフォンブース1Hの内部に向いている。なお、平面スピーカ3はパネルの外部(外部側の壁面)に埋め込まれてもよい。この場合、平面スピーカ3の放音面は、フォンブースの外部に向いている。図22では、平面スピーカ3は天面のパネル10Dの壁面に設置されているが、他のパネルに設置される場合でも同様に、平面スピーカ3はパネルの内部(内部側の壁面)または外部(外部側の壁面)に埋め込まれてもよい。
図23は、変形例9に係るフォンブース1Iの内部を平面視した平面図である。図2と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。図24は、変形例9に係るフォンブース1Iのハードウェア構成を示すブロック図である。図5と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。変形例9に係るフォンブース1Iは、スイッチ501に代えてからカメラ95からトリガ信号を受け付ける点でフォンブース1の構成と相違する。
カメラ95は、パネル10Eに設置されている。カメラ95は、パネル10Aの扉13を撮影する様に設置されている。カメラ95は、画像認識処理により、フォンブース1Iの内部に居る人の有無を検知する。カメラ95は、フォンブース1Iの内部に人を検知した場合に、アンプ303にトリガ信号としてオン信号を出力する。カメラ95は、フォンブース1Iの内部に人を検知しない状態になった後所定時間経過すると、アンプ303にトリガ信号としてオフ信号を出力する。アンプ303は、トリガ信号(オン/オフ信号)に応じて電源をオン/オフする。
変形例9のフォンブース1Iにおいても、作業者は、平面スピーカ3のためだけに新たな配線を施す必要はない。そのため、本実施形態のフォンブース1Iは、簡単に設置、解体、移設等ができるフォンブースの利点を損なうことがない。
次に、図25は、変形例10に係るフォンブース1Jの内部を平面視した平面図である。図12と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。図26は、変形例10に係るフォンブース1Jのハードウェア構成を示すブロック図である。図13と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。変形例10に係るフォンブース1Jは、スイッチ501および照明50からトリガ信号を受け付ける構成を有していない点で図13および図14のフォンブース1Dの構成と相違する。
信号処理部302は、本発明の制御部に対応し、マイク9Aで収音した第1音信号およびマイク9Bで収音した第2音信号を比較し、比較結果に基づいて指向性スピーカの出力状態を制御する。
具体的には、信号処理部302は、マイク9Aで収音した第1音信号に係る利用者の音声を平面スピーカ3Aから出力させる。そして、信号処理部302は、外部から内部に侵入する音の大きさまたは内部から外部に漏れる音の大きさに基づいて平面スピーカ3Aに出力する音信号のレベルを制御する。より具体的には、信号処理部302は、外部から内部に侵入する音の大きさが大きいほど第1音信号に係る利用者の音声を大きくする。また、信号処理部302は、内部から外部に漏れる音の大きさが大きいほど第1音信号に係る利用者の音声を大きくする。
内部から外部に漏れる音は、フォンブース1J内の利用者の発話する音声が大きくなるほど大きくなる。利用者の音声が大きくなる要因は複数ある。
例えば、外部から内部に侵入している音が大きくなると、利用者は自身の発話する音声を聞き取り難くなるため、大きな声を発するようになる。
これに対して、変形例9の信号処理部302は、外部から内部に侵入する音の大きさが大きいほど平面スピーカ3Aから出力する第1音信号に係る利用者の音声を大きくする。これにより、利用者は自身の音声を聞き取り易くなり、音量を抑えた発話を行うようになる。
一方、遠隔地の利用者との会話では、利用者は、遠隔地の利用者に言葉を伝えようとする意識が働き、大きな音声を発するようになる。また、遠隔地の利用者との会話に限らず、平素から会話の音量が大きい利用者も存在する。一方で、利用者は、内部から外部にどの程度会話の音声が漏れているのか、知ることができなかった。
これに対して、変形例9の信号処理部302は、内部から外部に漏れる音の大きさが大きいほど平面スピーカ3Aから出力する第1音信号に係る利用者の音声を大きくする。これにより、利用者は、平面スピーカ3Aから出力される自身の音声を聞くことで、内部から外部にどの程度音が漏れているのか、知ることができる。したがって、利用者は、音量を抑えた発話を行うようになる。
また、平面スピーカ3Aの出力する利用者の音声は、大きく拡がらずに対向するパネル10Eの壁面に到達する。したがって、平面スピーカ3Aの出力する利用者の音声がフォンブース1Jの外に漏れるおそれも低い。
なお、平面スピーカ3Aに対向するパネル10Eの壁面は、反射率の高い(吸音率の低い)素材であってもよい。あるいは、パネル10Eは、反射率の高い(吸音率の低い)素材を壁面に貼り付けてもよい。これにより、平面スピーカ3Aから出力された音声は、パネル10Eの壁面で反射する。フォンブース1Jの利用者がパネル10Eに向いている場合、平面スピーカ3Aから出力された音声がパネル10Eの壁面で反射すると、利用者の正面から平面スピーカ3Aの音声を到来させることができ、より自然な定位感を実現することができる。
なお、図27に示す様に、フォンブース1Jが音漏れし易い扉13に対向する平面スピーカ3Cを備える場合、平面スピーカ3Cは、音漏れし易い帯域(例えば音声の300~6kHz程度の帯域)の音声を出力しないことが好ましい。これにより、平面スピーカ3Cの出力する利用者の音声がフォンブース1Jの外に漏れるおそれも低くなる。
なお、平面スピーカ3Aから出力する音は、利用者の音声に限らない。例えば、信号処理部302は、警告音や「音が漏れています」等の案内音声を平面スピーカ3Aから出力してもよい。この場合も、利用者は、内部から外部に音が漏れていることを知ることができ、音量を抑えた発話を行うようになる。
なお、図16の変形例6で示したフォンブース1Fの様に、フォンブース1Jが表示器を備えている場合、信号処理部302は、表示器に「音が漏れています」等の案内表示を行ってもよい。あるいは、フォンブース1Jは、内部から外部に漏れる音の大きさに応じて案内表示を変更してもよい。例えば、信号処理部302は、内部から外部に漏れる音の大きさが小さい場合に青色のLEDを点灯させ、内部から外部に漏れる音の大きさが大きくなると黄色のLEDを点灯させ、さらに内部から外部に漏れる音の大きさが大きくなると赤色のLEDを点灯させてもよい。
つまり、信号処理部302(本発明の制御部)は、必ずしも指向性の制御を行う必要はなく、マイク9Aで収音した第1音信号およびマイク9Bで収音した第2音信号を比較し、比較結果に基づいて表示器の表示を制御してもよい。
(侵入音および漏洩音の測定手法の変形例)
変形例4に係るフォンブース1Dと同様に、信号処理部302は、マイク9Aおよびマイク9Bで取得した音信号の相関を求めてもよい。信号処理部302は、マイク9Aおよびマイク9Bで取得した音信号の相関が所定の閾値を超える場合、内部から外部に音が漏れている、または外部から内部に音が侵入していることを検出したと判断してもよい。
また、信号処理部302は、所定周波数帯域毎に相関を求めてもよい。例えば、信号処理部302は、バンドパスフィルタにより、マイク9Aおよびマイク9Bの音信号から複数の周波数帯域を抽出する。例えば、信号処理部302は、500Hz帯域、1kHz帯域、2kHz帯域、および4kHz帯域の4つの1/1オクターブバンドフィルタにより、複数の周波数帯域を抽出する。具体的には、4つの1/1オクターブバンドフィルタは、それぞれ、500Hz帯域において355Hz~710Hz、1kHz帯域において710Hz~1.4kHz、2kHz帯域において1.4kHz帯域~2.8kHz、4kHz帯域において2.8kHz~5.6kHzの周波数を通過する。これにより、信号処理部302は、音信号から当該4つの周波数帯域を抽出する。
信号処理部302は、4つの周波数帯域のそれぞれにおいて相関を求め、音の侵入度合い、または音漏れ度合いを求めてもよい。
また、信号処理部302は、以下の様なノイズ低減処理を行ってもよい。
(暗騒音の測定)
信号処理部302は、マイク9Aの音量の平均値を所定時間毎(例えば1秒毎)に記録する。信号処理部302は、当該平均値が安定している場合、例えば音量変化が所定時間(例えば3秒)連続して±3dB以内である場合、現在マイク9Aで取得した音信号をフォンブース1J内の暗騒音の音信号として記録する。また、信号処理部302は、フォンブース1J内の暗騒音の音信号の周波数特性(第1周波数特性)を記録する。
また、信号処理部302は、マイク9Bの音量の平均値を所定時間毎(例えば1秒毎)に記録する。信号処理部302は、当該平均値が安定している場合、例えば音量変化が所定時間(例えば3秒)連続して±3dB以内である場合、現在マイク9Bで取得した音信号をフォンブース1Jの外の暗騒音の音信号として記録する。また、信号処理部302は、フォンブース1Jの外の暗騒音の音信号の周波数特性(第2周波数特性)を記録する。
(音の侵入度合いの測定)
信号処理部302は、マイク9Aの音量が上記の暗騒音の音信号のレベルに近く、フォンブース1J内の利用者が発話していない場合、第1周波数特性を用いて、例えばスペクトルサブトラクションやウィーナーフィルタ等に基づいて、マイク9Aで取得した音信号に対してノイズ低減処理を行う。信号処理部302は、ノイズ低減処理を行った後のマイク9Aの音信号およびマイク9Bの音信号の相関を求める。
(音の漏れ度合いの測定)
信号処理部302は、マイク9Aの音量が上記の暗騒音の音信号のレベルよりも高く、フォンブース1J内の利用者が発話している場合、第2周波数特性を用いて、例えばスペクトルサブトラクションやウィーナーフィルタ等に基づいて、マイク9Bで取得した音信号に対してノイズ低減処理を行う。信号処理部302は、マイク9Aで取得した音信号およびノイズ低減処理を行った後のマイク9Bの音信号の相関を求める。
以上の様に、信号処理部302は、ノイズ低減処理を行った音信号に基づいて相関を求めることで、より高精度に内部から外部に音が漏れているか、外部から内部に音が侵入しているか、判断することができる。
(単語了解度に基づく音の漏れ度合いの測定手法)
信号処理部302は、単語了解度の予測値に基づいて内部から外部に音が漏れているか、判断してもよい。
まず、信号処理部302は、バンドパスフィルタにより、マイク9Aの音信号から複数の周波数帯域を抽出する。例えば、信号処理部302は、500Hz帯域、1kHz帯域、2kHz帯域、および4kHz帯域の4つの1/1オクターブバンドフィルタにより、複数の周波数帯域を抽出する。具体的には、4つの1/1オクターブバンドフィルタは、それぞれ、500Hz帯域において355Hz~710Hz、1kHz帯域において710Hz~1.4kHz、2kHz帯域において1.4kHz帯域~2.8kHz、4kHz帯域において2.8kHz~5.6kHzの周波数を通過する。これにより、信号処理部302は、音信号から当該4つの周波数帯域を抽出する。
信号処理部302は、4つの周波数帯域のそれぞれにおいて、単語了解度の予測値に基づき、音漏れ度合いを求める。具体的には、信号処理部302は、それぞれの周波数帯域において、暗騒音(ノイズ音)の音量(dB)とその時点のマイク9Bで取得した音信号の音量(dB)の差、すなわち暗騒音に対する会話音の音量比であるSNR(Signal to Noise Ratio)を求める。信号処理部302は、当該SNRから単語了解度を予測し、所定の単語了解度に基づくSNRの閾値を超える場合に、音漏れが大きいと判断して、平面スピーカ3Aから出力する利用者の音声を大きくする、案内音声を出力する、または表示器に案内表示を行う。
図28は、周波数帯域毎のSNRの閾値を示す図である。図28に示すグラフの横軸は周波数(Hz)であり、縦軸はSNR(dB)である。SNRの閾値は、単語了解度に基づいて求められる。
単語了解度の予測値とSNRの関係は、実験により求めた。本願発明者は、実験により、複数の聴者に単語音声およびノイズ音を聞かせた。本願発明者は、SNRが同一の条件で複数の聴取者に単語音声およびノイズ音を聞かせ、帯域毎に、全実験試行の数に対して、単語の内容を理解できた実験試行の数を単語了解度として求めた。単語了解度とSNRの関係から、予測式を定め、所定の単語了解度に基づくSNRの閾値を定めた。
単語了解度50%とは、全実験試行の数に対して単語の内容を理解できた実験試行の数が50%程度であることを意味する。単語了解度20%とは、全実験試行の数に対して単語の内容を理解できた実験試行の数が20%程度しかないことを意味する。単語了解度50%では、聴者は、会話の内容を理解することが困難であり、単語了解度20%では、聴者は、会話の内容を全く理解することができないと考えられる。すなわち、単語了解度20%未満であれば音漏れは全く無く、単語了解度20%~50%以下であれば、わずかな音漏れがあると言える。また、単語了解度が50%を超える場合に、音漏れが生じていると言える。
信号処理部302は、各オクターブバンドでSNRを求め、単語了解度が50%を超える周波数帯域が存在する場合に、音漏れが生じていると判断して、平面スピーカ3Aから出力する利用者の音声を大きくする、案内音声を出力する、または表示器に案内表示を行う。
次に、図29は、変形例11に係るフォンブース1Kの内部を平面視した平面図である。図25と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。
変形例11に係るフォンブース1Kは、複数のパネル10A,10B,10C,10Eのそれぞれにマイク9Bを備えている。信号処理部302は、複数のパネル10A,10B,10C,10Eのそれぞれのマイク9Bで取得した音信号を受け付ける。
信号処理部302は、マイク9Aで取得した音信号と、複数のパネル10A,10B,10C,10Eのそれぞれのマイク9Bで取得した音信号と、を比較し、比較結果に基づいて指向性スピーカの出力状態を制御する。あるいは、信号処理部302は、マイク9Aで取得した音信号と、複数のパネル10A,10B,10C,10Eのそれぞれのマイク9Bで取得した音信号と、を比較し、比較結果に基づいて表示器の表示状態を制御する。
これにより、信号処理部302は、フォンブース1Kの全周囲のどの方向から音が侵入しているか否か、フォンブース1Kの全周囲のどの方向に音が漏れているか否か判断することができる。
また、信号処理部302は、複数のパネル10A,10B,10C,10Eのそれぞれのマイク9Bで取得した音信号の自己相関を求めてもよい。信号処理部302は、自己相関に基づいて、各パネルが部屋の壁面に近い位置に設置されているか否かを判断する。例えば、信号処理部302は、自己相関の初期ピークおよび二次ピークの時間差が所定時間内であり、かつ初期ピークに対する二次ピークのレベル差が所定レベル以内であった場合に、当該マイク9Bの設置されているパネルが部屋の壁面に近い位置に設置されていると判断する。信号処理部302は、部屋の壁面に近い位置に設置されていると判断したマイク9Bの信号を利用しない。
これにより、信号処理部302は、不必要な処理を行わずに、フォンブース1Kの全周囲のどの方向から音が侵入しているか否か、フォンブース1Kの全周囲のどの方向に音が漏れているか否か判断することができる。
次に図30は、変形例12に係るフォンブース1Lのハードウェア構成を示すブロック図である。図24と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。
変形例12に係るフォンブース1Lは、通信器701を備えている。通信器701は、PC9に接続される。信号処理部302は、通信器701を介してPC9に所定の情報を送受信する。
PC9は、フォンブース1Lと連携するアプリケーションプログラムを実行する。アプリケーションプログラムは、信号処理部302における信号処理の内容に基づいて、PC9の表示器の表示状態を変更する。例えば、PC9は、信号処理部302で求めた、フォンブース1Lの内部から外部に漏れる音の大きさ、または外部から内部に侵入する音の大きさの情報を表示する。利用者は、PC9の表示内容に応じて自身の音声の音量を調整したり、平面スピーカ3Aまたは平面スピーカ3Bから出力される音の音量を変更したりする。
つまり、信号処理部302は、マイク9Aで収音した第1音信号およびマイク9Bで収音した第2音信号を比較し、比較結果に基づいて外部装置であるPC9の表示器の表示を制御してもよい。
本実施形態の構成および効果をまとめると以下の様になる。
(1)パネルは、指向性スピーカと、前記指向性スピーカを設置する壁面と、トリガ信号を受け付けて、該トリガ信号に応じて前記指向性スピーカの出力状態を制御する制御部と、を備える。
(効果) パネルは、指向性スピーカと該指向性スピーカの制御機構を内蔵するため、フォンブース構築時に他のパネルとの機器接続をする必要が無い。そのため、簡単に設置、解体、移設等ができるフォンブースの利点を損なうことがない。
(2)パネルは、前記壁面に設置される電装部品を備え、前記制御部は、前記指向性スピーカおよび前記電装部品の電源オン/オフを制御する。
(効果) パネルは、電装部品と指向性スピーカと該指向性スピーカの制御機構を集約し、これら構成を連動して電源オン/オフするので、より利便性が向上する。
(3)前記電装部品は、照明または換気扇を含む。
(効果) フォンブースに必要な照明または換気扇等の電装部品と連動するため、より利便性が向上する。
(4)前記指向性スピーカは、平面スピーカである。
(効果) 壁面の一部を構成するような薄型の平面スピーカは、デザインと空間の広さを阻害しない。
(5)前記平面スピーカは、複数の平面スピーカユニットにより構成されている。
(効果) 複数の平面スピーカユニットにより構成された平面スピーカは、放音方向や指向性を容易に制御できる。
(6)前記指向性スピーカは、第1指向性スピーカおよび第2指向性スピーカを含み、前記壁面は、前記第1指向性スピーカを取り付ける第1壁面と、前記第2指向性スピーカを取り付ける第2壁面と、を含む。
(効果) パネルは、外から内に侵入する音にも内から外に漏れる音にも対応できる。
(7)前記壁面に取り付けられるマイクを備え、前記制御部は、前記マイクで収音した音信号に基づいて前記指向性スピーカの出力状態を制御する。
(効果) パネルは、周囲の音環境に応じて指向性スピーカを制御することができる。
(8)前記制御部は、前記マイクで収音した音信号に基づいて前記指向性スピーカから出力する音の周波数特性を制御する。
(効果) パネルは、周囲の音環境に応じてスピーカから出力する音を最適化することができる。
(9)前記壁面はドアを有するパネル、換気口を有するパネル、または天井面を構成するパネル、のいずれかである。
(効果)ドアおよび換気扇は音が漏れ易いまたは侵入し易いが、これらの近くに指向性スピーカを設置することで、マスキング効果が高くなる。また、指向性スピーカを天井面のパネルに設置することで、利用者は、頭部の上方向から到達する音の定位を感じ難くなり、より自然に音を聞くことができる。
(10)前記指向性スピーカは、マスキング音を出力する。
(効果) マスキング音は、音の漏れ易いまたは侵入しやすい簡易防音室であるフォンブースに好適である。
本実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I,1J,1K,1L:フォンブース
3,3A,3B,3C,3M,3N:平面スピーカ
4:テーブル
5:アンプユニット
9A,9B:マイク
10A,10B,10C,10D,10E:パネル
13:扉
17:ファン
50:照明
80:アウトレット
90:表示器
95:カメラ
216:傾斜制御機構
217:平面スピーカユニット
218:支持板
218B:支持部
301:入力部
302:信号処理部
303,303A,303B:アンプ
501:スイッチ
502:センサ
701:通信器

Claims (29)

  1. 指向性スピーカと、
    前記指向性スピーカを設置する壁面と、
    トリガ信号を受け付けて、該トリガ信号に応じて前記指向性スピーカの出力状態を制御する制御部と、
    を備えたパネル。
  2. 前記壁面に設置される電装部品を備え、
    前記制御部は、前記指向性スピーカおよび前記電装部品の電源オン/オフを制御する、
    請求項1に記載のパネル。
  3. 前記電装部品は、照明または換気扇を含む、
    請求項2に記載のパネル。
  4. 前記指向性スピーカは、平面スピーカである、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のパネル。
  5. 前記平面スピーカは、複数の平面スピーカユニットにより構成されている、
    請求項4に記載のパネル。
  6. 前記指向性スピーカは、第1指向性スピーカおよび第2指向性スピーカを含み、
    前記壁面は、前記第1指向性スピーカを取り付ける第1壁面と、前記第2指向性スピーカを取り付ける第2壁面と、を含む、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のパネル。
  7. 前記壁面に取り付けられるマイクを備え、
    前記制御部は、前記マイクで収音した音信号に基づいて前記指向性スピーカの出力状態を制御する、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のパネル。
  8. 前記制御部は、前記マイクで収音した音信号に基づいて前記指向性スピーカから出力する音の周波数特性を制御する、
    請求項7に記載のパネル。
  9. 前記壁面はドアを有するパネル、換気口を有するパネル、または天井面を構成するパネル、のいずれかである、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のパネル。
  10. 前記指向性スピーカは、マスキング音を出力する、
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のパネル。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のパネルを組み合わせてなる
    フォンブース。
  12. 前記パネルのうち前記フォンブースの内側の壁面に設置された第1マイクと、
    前記パネルのうち前記フォンブースの外側の壁面に設置された第2マイクと、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1マイクで収音した第1音信号および前記第2マイクで収音した第2音信号を比較し、比較結果に基づいて前記指向性スピーカの出力状態を制御する、
    請求項11に記載のフォンブース。
  13. 前記第1マイクは、前記フォンブースの利用者の音声を収音し、
    前記制御部は、前記第1マイクで収音した前記利用者の音声を前記指向性スピーカから出力させ、
    前記第1音信号および前記第2音信号に基づいて前記利用者の音声の音量を調整する、
    請求項12に記載のフォンブース。
  14. 前記フォンブースは、前記パネルを複数備え、
    前記第1マイクは、前記複数のパネルのそれぞれに設置されている、
    請求項12または請求項13に記載のフォンブース。
  15. 表示器を備え、
    前記制御部は、第1音信号および前記第2音信号に基づいて、前記表示器の表示状態を制御する、
    請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載のフォンブース。
  16. 指向性スピーカと、
    前記指向性スピーカを設置する壁面と、
    を備えたパネルにおける前記指向性スピーカの出力制御方法であって、
    トリガ信号を受け付けて、該トリガ信号に応じて前記指向性スピーカの出力状態を制御する、
    指向性スピーカの出力制御方法。
  17. 前記パネルは、前記壁面に設置される電装部品を備え、
    前記指向性スピーカおよび前記電装部品の電源オン/オフを制御する、
    請求項16に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  18. 前記電装部品は、照明または換気扇を含む、
    請求項17に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  19. 前記指向性スピーカは、平面スピーカである、
    請求項16乃至請求項18のいずれか1項に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  20. 前記平面スピーカは、複数の平面スピーカユニットにより構成されている、
    請求項19に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  21. 前記指向性スピーカは、第1指向性スピーカおよび第2指向性スピーカを含み、
    前記壁面は、前記第1指向性スピーカを取り付ける第1壁面と、前記第2指向性スピーカを取り付ける第2壁面と、を含む、
    請求項16乃至請求項20のいずれか1項に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  22. 前記壁面に取り付けられるマイクを備え、
    前記マイクで収音した音信号に基づいて前記指向性スピーカの出力状態を制御する、
    請求項16乃至請求項21のいずれか1項に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  23. 前記マイクで収音した音信号に基づいて前記指向性スピーカから出力する音の周波数特性を制御する、
    請求項22に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  24. 前記壁面はドアを有するパネル、換気口を有するパネル、または天井面を構成するパネル、のいずれかである、
    請求項16乃至請求項23のいずれか1項に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  25. 前記指向性スピーカから、マスキング音を出力する、
    請求項16乃至請求項24のいずれか1項に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  26. 請求項16乃至請求項25のいずれか1項に記載のパネルを組み合わせてフォンブースを構成し、
    前記パネルのうち前記フォンブースの内側の壁面に設置された第1マイクで収音した第1音信号と、前記パネルのうち前記フォンブースの外側の壁面に設置された第2マイクで収音した第2音信号と、を比較し、
    比較結果に基づいて前記指向性スピーカの出力状態を制御する、
    指向性スピーカの出力制御方法。
  27. 前記第1マイクは、前記フォンブースの利用者の音声を収音し、
    前記第1マイクで収音した前記利用者の音声を前記指向性スピーカから出力し、
    前記第1音信号および前記第2音信号に基づいて前記利用者の音声の音量を調整する、
    請求項26に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  28. 前記フォンブースは、前記パネルを複数備え、
    前記第1マイクは、前記複数のパネルのそれぞれに設置されている、
    請求項26または請求項27に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
  29. 前記第1音信号および前記第2音信号に基づいて、表示器の表示状態を制御する、
    請求項26乃至請求項28のいずれか1項に記載の指向性スピーカの出力制御方法。
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