JP2023087835A - 洋上風力発電装置及び洋上風力発電装置の施工方法 - Google Patents

洋上風力発電装置及び洋上風力発電装置の施工方法 Download PDF

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Dongxi Gao
優介 浦
Yusuke Ura
直樹 大庭
Naoki Oba
昌宏 宮川
Masahiro Miyagawa
哲次 白枝
Tetsuji Shiroeda
伸司 小林
Shinji Kobayashi
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Abstract

【課題】施工性を向上することができる洋上風力発電装置及び洋上風力発電装置の施工方法を提供する。【解決手段】洋上風力発電装置100は、発電機に加え、発電機に動力を供給する風車を有する風車部2と、風車部2を支持する浮体部1と、を備え、浮体部1は、筒状に形成された外筒部116を有する外側部材11と、外筒部116の内部に少なくとも一部が収容された、筒状に形成された内筒部121を有する内側部材12と、を有し、浮体部1は、外筒部116の内部を内筒部121がスライド移動することで外側部材11に対して内側部材12が移動可能とされ、輸送時における第一の姿勢と、前記第一の姿勢に比べて伸長された、設置完了時における第二の姿勢と、を取りうるように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、洋上風力発電装置及び洋上風力発電装置の施工方法に関するものである。
従来から、スパー型の洋上風力発電装置が知られている(特許文献1参照)。スパー型の洋上風力発電装置は、バージ型やセミサブ型に比べて、構造が単純なため製造が容易で、上下方向の揺れが小さいという特徴がある。その一方で、曳航や風車タワー設置の際に大型の洋上クレーンや大型船が必要である。
特開2018-16302号公報
スパー型の洋上風力発電装置を施工する際には、曳航時には横に寝かせて移送し、サイトに着いた後に鉛直に立ち上げてブレード等を設置することになり、海象条件に左右され、難易度の高い洋上作業が長時間必要となる。そのため、施工性の改善が望まれている。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、施工性を向上することができる洋上風力発電装置及び洋上風力発電装置の施工方法を提供する。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る洋上風力発電装置は、発電機に加え、前記発電機に動力を供給する風車を有する風車部と、前記風車部を支持する浮体部と、を備え、前記浮体部は、筒状に形成された外筒部を有する外側部材と、前記外筒部の内部に少なくとも一部が収容された、筒状に形成された内筒部を有する内側部材と、を有し、前記浮体部は、前記外筒部の内部を前記内筒部がスライド移動することで前記外側部材に対して前記内側部材が移動可能とされ、輸送時における第一の姿勢と、前記第一の姿勢に比べて伸長された、設置完了時における第二の姿勢と、を取りうるように構成されている。
このように構成された洋上風力発電装置では、陸上において、外側部材の外筒部の内部に内側部材の内筒部が配置され、浮体部が小さく収縮させられた状態で、浮体部の上部に風車部を設置することができる。これを曳航して、洋上で浮体部を伸長させる。曳航する際には、浮体部が小さく収縮しているため、小型船で曳航可能である。このため、上記の風力発電装置は、従来のように、大型船で洋上風力発電装置を横に寝かせて曳航したり、サイトで風車部を設置したりする必要がないため、施工性を向上させることができる。
また、本発明に係る洋上風力発電装置では、前記外側部材は、前記外筒部の一端部に、前記外筒部の内方へ延びる外側係合部を有し、前記内側部材は、前記内筒部の一端部に、前記内筒部の外方へ延びる内側係合部を有し、前記浮体部は、前記第二の姿勢のとき、前記外側係合部と前記内側係合部により、前記浮体部が伸長するような前記外側部材に対する前記内側部材の移動が規制可能されていてもよい。
このように構成された洋上風力発電装置では、内側部材の内筒部を外側部材の外筒部に対して移動させることで、浮体部を伸長させることができる。よって、洋上で浮体部を容易に伸長することができる。
また、本発明に係る洋上風力発電装置では、前記外側部材において、前記外筒部の内面から前記外側係合部にかけて設けられた第一シール部材と、前記内側部材において、前記内筒部の前記内側係合部の外面に設けられた第二シール部材と、さらに備え、前記外側部材と前記内側部材の間を前記第一シール部材と前記第二シール部材で水密としていてもよい。
このように構成された洋上風力発電装置では、内側部材の内側係合部と外側部材の外側係合部との係合箇所では、第一シール部材と第二シール部材が当接している。よって、内側部材の内側係合部と外側部材の外側係合部との係合箇所での水密性を高めることができる。
また、本発明に係る洋上風力発電装置では、前記外側部材には、前記外側部材に対する前記内側部材の移動方向と交差する方向へ移動可能とされ、前記外筒部の内部に突出することで、前記浮体部が短くなるような前記外側部材に対する前記内側部材の移動を規制可能とする当接部材が設けられていてもよい。
このように構成された洋上風力発電装置では、浮体部は一度、伸長させると当接部材で外側部材に対する内側部材の移動が規制される。この結果、洋上で浮体部を伸長させた後、洋上で外側部材と内側部材を別途、機械的に固定する作業を行うことなく、確実に固定することができる。
また、本発明に係る洋上風力発電装置では、前記外側係合部は、前記外側部材に対する前記内側部材の移動方向に沿って延びるボルトを有し、前記内側係合部は、前記外側部材に対する前記内側部材の移動方向に貫通するボルト孔を有し、前記第二の姿勢のとき、前記ボルト孔に前記ボルトが挿通された状態で、前記ボルトにナットが螺合され、前記外側部材と前記内側部材が締結されていてもよい。
このように構成された洋上風力発電装置では、洋上で浮体部を伸長させた後、ボルトとナットを螺合させるとした簡便な手段で、外側部材と内側部材を容易に固定でき、施工性を向上させることができる。
また、本発明に係る洋上風力発電装置の施工方法は、発電機に加え、前記発電機に動力を供給する風車を有する風車部と、前記風車部を支持する浮体部と、を備える洋上風力発電装置の施工方法であって、前記浮体部は、筒状に形成された外筒部を有する外側部材と、前記外筒部の内部に少なくとも一部が収容された、筒状に形成された内筒部を有する内側部材と、を有し、前記浮体部は、前記外筒部の内部を前記内筒部がスライド移動することで前記外側部材に対して前記内側部材が移動可能とされており、前記浮体部は、第一の姿勢とした状態で曳航した後、前記第一の姿勢に比べて伸長させられた第二の姿勢とした状態で設置海域に設置する。
このように構成された洋上風力発電装置の施工方法では、陸上において、外側部材の内部に内側部材が配置され、浮体部が小さく収縮させられた状態で、浮体部の上部に風車部を設置することができる。これを曳航して、洋上で浮体部を伸長させる。曳航する際には、浮体部が小さく収縮しているため、小型船で曳航可能である。このため、上記の風力発電装置は、従来のように、大型船で洋上風力発電装置を横に寝かせて曳航したり、サイトで風車部を設置したりする必要がないため、施工性を向上させることができる。
本発明に係る洋上風力発電装置及び洋上風力発電装置の施工方法によれば、施工性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る洋上風力発電装置の全体概略図である。 本発明の一実施形態に係る洋上風力発電装置の浮体部を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る洋上風力発電装置の浮体部が収縮した状態の概略図である。 (a)図2のA部の拡大図であり、第二浮体部材と第三浮体部材とが係合する前の状態を示し、(b)第二浮体部材と第三浮体部材とが係合した状態を示す。 (a)本発明の変形例に係る洋上風力発電装置の要部拡大図であり、第二浮体部材と第三浮体部材とが係合する前の状態を示し、(b)第二浮体部材と第三浮体部材とが係合した状態を示す。 (a)本発明の他の変形例に係る洋上風力発電装置の要部拡大図であり、第二浮体部材と第三浮体部材とが係合する前の状態を示し、(b)第二浮体部材と第三浮体部材とが係合した状態を示す。
本発明の一実施形態に係る洋上風力発電装置について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る洋上風力発電装置の全体概略図である。図1に示すように、洋上風力発電装置100は、浮体部1と、風車部2と、を備えている。洋上風力発電装置100は、スパー型の風力発電装置である。
風車部2は、タワー21と、ハブ22と、三つのブレード23と、を有している。タワー21は、浮体部1から鉛直上方に延びている。タワー21の上端部には、発電機やインバータ、変圧器の他、発電機の発電機軸につながり、回転力を伝達可能な増速機等を格納した、図示しないナセルが設けられている。増速機につながり、回転力を増速機に伝達可能なローター軸は、ハブ22に繋がっている。ハブ22には、ハブ22を中心として、放射状に延びるように三つのブレード23が取り付けられ、ハブ22と三つのブレード23とが一体となって風車を形成している。このようにして、ハブ22と三つのブレード23で構成された風車が風で回転することにより、増速機を介して回転力が発電機に入力され、発電機で発電した電力をインバータや変圧器で系統に合わせた周波数・電圧として出力可能とされている。なお本実施形態では、風車を三つのブレード23を用いて構成したものの、これに限らず、風車は複数のブレード23を用いて構成したものであればよい。
浮体部1は、風車部2のタワー21を支持する第一浮体部材11と、第二浮体部材12と、第三浮体部材13と、を有している。本実施形態においては、第一浮体部材11、第二浮体部材12及び第三浮体部材13は、鉄筋コンクリートで形成されている。第一浮体部材11、第二浮体部材12及び第三浮体部材13が、テレスコピック構造を有し、上下方向に伸縮可能とされている。
図2は、洋上風力発電装置100の浮体部1を示す概略図である。図3は、洋上風力発電装置100における収縮した状態の浮体部1の概略図である。
浮体部1は、第二浮体部材12の少なくとも一部が第一浮体部材11に収容された状態で、また第三浮体部材13の少なくとも一部が第一浮体部材11に収容された状態で、伸縮可能とされている。つまり、図3に示すように第一浮体部材11に第二浮体部材12及び第三浮体部材13が収容された状態(第一の姿勢)と、図1や図2に示すように第一浮体部材11から第二浮体部材12が突出し、第二浮体部材12から第三浮体部材13が突出した状態(第二の姿勢)と、を取りうるように構成されている。
まず初めに第三浮体部材13は、第三支持台部131と、第三筒状部136と、を有している。第三支持台部131は、箱形状とされており、第三天面部132と、第三側壁部133と、第三底面部135と、を有している。第三天面部132は平面視で環状形状を有し、第三底面部135は平面視で円形形状を有する。第三側壁部133は、第三天面部132の外周部と第三底面部135の外周部とをつなぎ、円柱形状の第三支持台部131を構成している。
なお本実施形態では、洋上風力発電装置100を海洋に設置する際には、第三支持台部131の内部にモルタルを充填し、永久バラストとしている。そこで、本実施形態では第三天面部132を貫通する水抜き孔132aを形成し、第三支持台部131の内部にモルタルを充填したとき、第三支持台部131の内部の水は水抜き孔132aから外部へ抜け、第三支持台部131の隅々までモルタルを充填可能としている。水抜き孔132aは、周方向に間隔を空けて複数形成されている。
第三筒状部136は、円筒形状を有している。第三筒状部136は、第三天面部132に設けられた円形の貫通孔を介して、第三筒状部136の内部と、第三支持台部131の内部と、が連通可能となるように、第三天面部132に対して固定されている。より具体的には、第三筒状部136と第三天面部132の接合部は水密とされている。
第二浮体部材12は、第二筒状部121を有している。第二筒状部121は、第三筒状部136と同様、円筒形状を有している。第二筒状部121の内径は、第三浮体部材13の第三筒状部136の外径よりも大きく、第二浮体部材12の内部に第三浮体部材13の第三筒状部136が収容可能となるように構成されている。
そして第一浮体部材11は、第一支持台部111と、第一筒状部116と、を有している。第一支持台部111は、第一天面部112と、第一側壁部113と、を有している。第一天面部112は、平面視で環状形状を有する。第一側壁部113は、円筒形状を有し、第一天面部112の外周部につながっている。第一筒状部116は、円筒形状を有している。第一天面部112に設けられた円形の貫通孔を介して、第一筒状部116の内部と、第一支持台部111の内部と、が連通可能となるように、第一筒状部116は、第一天面部112に対して固定されている。より具体的には、第一筒状部116と第一天面部112の接合部は水密とされている。第一筒状部116の上端部には、支持部118が設けられている。支持部118は、平面視で円形形状を有している。支持部118は、風車部2のタワー21の下端部を支持している。
なお第一浮体部材11が請求項の外側部材に対応する場合には、第二浮体部材12が請求項の内側部材に対応する。この場合には、第一筒状部116が請求項の外筒部に対応し、第二筒状部121が請求項の内筒部に対応する。
第二浮体部材12が請求項の外側部材に対応する場合には、第三浮体部材13が請求項の内側部材に対応する。この場合には、第二筒状部121が請求項の外筒部に対応し、第三筒状部136が請求項の内筒部に対応する。
本実施形態では、浮体部1が展開(伸長)され、洋上風力発電装置100が海洋に設置されたときには、第二浮体部材12と第三浮体部材13との間は水密とされ、第二浮体部材12及び第三浮体部材13の内部に空気(気体)が内包される。これにより、洋上風力発電装置100の浮力を確保している。本実施形態において、洋上風力発電装置100が浮力を得ることを可能としている、第二浮体部材12と第三浮体部材13との水密構造について以下に説明する。
図4(a)は、図2のA部の拡大図であり、第二浮体部材12に第三浮体部材13の第三筒状部136の多くの部分が収容された状態を示す図である。図4(b)は、第二浮体部材12から第三浮体部材13の第三筒状部136が露出するように伸ばされた状態を示す図である。なお、本実施例に係る第一筒状部116、第二筒状部121及び第三筒状部136は、円筒状とされている。以下の説明において、第一筒状部116、第二筒状部121及び第三筒状部136の軸線に直交する方向を、単に「径方向」と称する。
第二浮体部材12の第二筒状部121の下端部には、径方向の内方に延びる外側係合部122が設けられている。外側係合部122は、平面視で環状である。第二筒状部121の下端部の内周面121aから外側係合部122の上面122aにかけて、第一シール部材141が設けられている。第一シール部材141は、部材間で圧縮され、部材間を水密とすることができる不透水性の弾性材料であるゴムからなる部材を用いた。
第三浮体部材13の第三筒状部136の上端部には、径方向の外方に延びる内側係合部137が設けられている。内側係合部137は、平面視で環状である。内側係合部137の上面137a、外周面137b及び下面137cには、第二シール部材142が設けられている。第二シール部材142は、第一シール部材141同様、部材間で圧縮され、部材間を水密とすることができる不透水性の弾性材料であるゴムからなる部材を用いた。
浮体部1が展開(伸長)され、洋上風力発電装置100が海洋に設置されたときには、第二浮体部材12に対して第三浮体部材13が下方に、つまり第二筒状部121の内部を第三筒状部136がスライド移動させられる。この結果、図4(b)に示すように、外側係合部122と内側係合部137が第一シール部材141と第二シール部材142を介して係合する。したがって、第二浮体部材12に対する第三浮体部材13の下方への移動が規制されるとともに、外側係合部122と内側係合部137との間の水密性が確保される。
なお、本実施形態では、第二筒状部121の下端部の内周面121aに固定された第一シール部材141は、外側係合部122に近づくにつれて厚みが厚くなるように構成されている。また、第三筒状部136の上端部に設けられた内側係合部137の外周面137bに固定された第二シール部材142は、第三筒状部136の上端部に近づくにつれて厚みが厚くなるように構成されている。この結果、第二浮体部材12に対する第三筒状部136の移動に伴い、第二筒状部121の内周面121aと内側係合部137の外周面137bの空間を断面楔型の、第一シール部材141と第二シール部材142とが接触し、変形することで埋めることができる。これによって、第二筒状部121と第三筒状部136との間の水密性が確保される。
なお、本実施形態では、第一シール部材141と第二シール部材142を有する構成としたがこれに限らず、第一シール部材141又は第二シール部材142のどちらか一方のみ有する構成とし、第二筒状部121と第三筒状部136との間の水密性が確保してもよい。加えて、第一シール部材141として第二筒状部121の下端部の内周面121aから外側係合部122の上面122aにかけて延びる一体のシール部材を用いたがこれに限らない。例えば第一シール部材141として、第二筒状部121の下端部の内周面121aに設けられるシール部材と、外側係合部122の上面122aに設けられたシール部材と、が別体とされたものを用いてもよい。同様に第二シール部材142として内側係合部137の上面137a、外周面137b及び下面137cに延びる一体のシール部材を用いたが、これに限らない。例えば第二シール部材142として、内側係合部137の上面137aに設けたシール部材と、内側係合部137の外周面137bに設けたシール部材と、が別体とされたものを用いてもよい。
次に、洋上風力発電装置100の施工方法について説明する。
陸上またはドックにおいて、浮体部1を組み立てる。この際、第一浮体部材11の第一筒状部1に第二浮体部材12(第二筒状部121)が格納され、第三浮体部材13は、第三筒状部136が第二浮体部材12(第二筒状部121)に、また第三支持台部131が第一浮体部材11の第一支持台部111にそれぞれ格納された状態(第一の姿勢)とされる。つまり第一浮体部材11に第二浮体部材12と第三支持台部131が格納された浮体部1を形成後、風車部2の組立を行う。本実施形態では、浮体部1は、陸上またはドックにおいて、第三支持台部131に加え、場合によっては第一支持台部111が接地することで、自律させることができる。この結果、風車部2の組み立て作業においては、浮体部1が自律した状態で、浮体部1に対するタワー21の設置の他、タワー21へのナセルの設置、ハブ22への複数のブレード23の取り付け等が可能となる。
洋上風力発電装置100は、第一浮体部材11に第二浮体部材12と第三支持台部131が格納された状態(第一の姿勢)で進水させられ、設置海域まで曳航する。そして洋上風力発電装置100を設置海域まで曳航した後、第一浮体部材11、第二浮体部材12及び第三浮体部材13の内部に海水を注水し、浮体部1を上下方向に伸長する。すなわち、第三浮体部材13の第三筒状部136を第二浮体部材12の第二筒状部121に対してスライド移動させ、下方に突出させるとともに、第二浮体部材12の第二筒状部121を第一浮体部材11の第一筒状部116に対してスライド移動させ、下方に突出させた状態とする(第二の姿勢)。第三浮体部材13の内側係合部137と第二浮体部材12の外側係合部122とが係合すると、第三浮体部材13が第二浮体部材12に対して下方へ移動することが規制される。その後、第一浮体部材11、第二浮体部材12及び第三浮体部材13の所定の箇所に、永久バラストとしてモルタルを注入する。そして、海底に設けられたアンカーに一端が接続された係留索の他端を浮体部1に連結し、洋上風力発電装置100の設置が完了する。
このように構成された洋上風力発電装置100によれば、陸上において、第一浮体部材11に第二浮体部材12と第三支持台部131が格納され、浮体部1が小さく収縮させられた状態で、浮体部1の上部に風車部2を設置することができる。これを曳航して、洋上で浮体部1を伸長させる。曳航する際には、浮体部1が小さく収縮しているため、小型船で曳航可能である。このため、本実施形態に係る洋上風力発電装置100は、従来のように、大型船で洋上風力発電装置を横に寝かせて曳航したり、サイトで風車部2を設置したりする必要がないため、施工性を向上させることができる。
また、第三浮体部材13を第二浮体部材12に対して下方へ移動させるとともに、第二浮体部材12を第一浮体部材11に対して下方へ移動させることで、浮体部1を伸長させることができる。つまり第二筒状部121の内部において、第三筒状部136を第二筒状部121に対して下方へスライド移動させるとともに、第一筒状部116において、第二筒状部121を第一筒状部116に対して下方へスライド移動させればよい。よって、洋上で浮体部1を容易に伸長することができる。
また、浮体部1を伸長する際に、第三浮体部材13の内側係合部137が第二浮体部材12の外側係合部122に係合すると、第三浮体部材13の第二浮体部材12に対する相対移動が規制される。よって、第三浮体部材13が第二浮体部材12から完全に外れてしまうことを抑制でき、一体となった状態を維持することができる。
また、第三浮体部材13の内側係合部137と第二浮体部材12の外側係合部122との係合箇所では、第一シール部材141と第二シール部材142が当接している。よって、第三浮体部材13の内側係合部137と第二浮体部材12の外側係合部122との係合箇所での水密性を高めることができる。
(変形例)
次に、実施形態の変形例に係る洋上風力発電装置について、主に図5を用いて説明する。なお、上述の実施形態と同一又は同様な部材及び部分には同一の符号を用いて説明を省略し、実施形態と異なる構成について説明する。
図5(a)は、本発明の変形例に係る洋上風力発電装置の要部拡大図であり、第二浮体部材12に第三浮体部材13の第三筒状部136の多くの部分が収容された状態を示す、図2のA部における図である。図5(b)第二浮体部材12から第三浮体部材13の第三筒状部136が露出するように伸ばされた状態を示す図である。
図5(a)に示すように、本変形例に係る洋上風力発電装置100Aでは、第二浮体部材12の第二筒状部121の内周面121aには、径方向に進退可能な当接部材127が設けられている。このように当接部材127を設け、第二の姿勢から第一の姿勢となるような第二浮体部材12に対する第三浮体部材13の移動を規制してもよい。
より具体的には当接部材127は、第二浮体部材12の第二筒状部121の下端部の内周面121aにおいて、第一シール部材141が設けられている箇所よりも上方の位置に設けられた、径方向の外方に凹む溝部124に収容可能に設けられている。溝部124は、第二筒状部121の内周面121aに周方向に間隔を空けて複数箇所に形成されていてもよいし、内周面121aの全周にわたって形成されていてもよい。
本変形例では、溝部124の内壁と当接部材127の間に、コイルバネ等の弾性部材からなる付勢部材126を備えた構成としている。本変形例では、付勢部材126の付勢力により、当接部材127が第二浮体部材12の第二筒状部121の内側(径方向の内方)へ突出する構成とした。しかしながら、これに限らず、付勢部材126を設けず、例えば重力で第二浮体部材12の第二筒状部121の内側へ突出する構成としてもよい。
当接部材127は、浮体部1の展開時(伸長時)における、第二浮体部材12に対する第三浮体部材13の移動方向に対して、この移動方向の上流側から下流側へ向かうにつれて径方向の内方へ向かうように、交差した方向に延びた傾斜面127aを有する。さらに当接部材127は、移動方向の下流側に径方向(移動方向に対して直交する方向)へ延びた規制面127bを備える。
浮体部1が展開される前(格納時)においては、当接部材127は、付勢部材126の付勢力によって、図示しない部分が第二筒状部121に設けられた図示しない規制部へ押し当てられ、第二浮体部材12の第二筒状部121の内側(径方向の内方)へ突出する姿勢とされている(元の位置)。この姿勢では、浮体部1の展開時(伸長時)における第三浮体部材13の第三筒状部136が移動方向において、少なくとも傾斜面127aの下流側に位置する一端は、第二浮体部材12の第二筒状部121の内側(径方向の内方)へ突出する。また傾斜面127aの下流側に位置する一端の突出に伴い、この姿勢では、規制面127bは、第二浮体部材12の第二筒状部121の内部に露出した状態となっている。なお、本変形例のこの姿勢では、傾斜面127aの下流側に位置する一端は、外側係合部122に比べて径方向の内方へ突出せず、傾斜面127aの上流側に位置する他端は、溝部124の内部に位置するものとしている。
浮体部1の展開時(伸長時)において、第二浮体部材12に対して第三浮体部材13の第三筒状部136が移動方向へ移動すると、第三浮体部材13の内側係合壁部137に設けられた第二シール部材142は、当接部材127の傾斜面127aと接触し、傾斜面127a上を摺動する(図5(a))。第二シール部材142は、当接部材127の傾斜面127a上を摺動しつつ、付勢部材126の付勢力に抗して当接部材127を径方向外方へ押し退け、当接部材127を第二筒状部121の内周面121aに設けられた溝部124に退避させる。これにより、当接部材127に依らず、第二浮体部材12の第二筒状部121の内部を第三浮体部材13の第三筒状部136が移動することを許容し、外側係合部122と内側係合部137が第一シール部材141と第二シール部材142を介して係合させることができる。
一方、図5(b)に示すように、外側係合部122と内側係合部137が第一シール部材141と第二シール部材142を介して係合した後にあっては、当接部材127は付勢部材126によって径方向の内方に付勢され、元の位置に戻る。この結果、当接部材127は、内側係合部137の上側に位置し、当接部材127の規制面127bが第二シール部材142の上面142aを介して当接可能な状態となる。このため、第二浮体部材12に対して第三浮体部材13が移動方向の下流側から上流側へ移動(浮体部1が収縮)しようとした場合にあっては、第三浮体部材13の内側係合部137が第二シール部材142の上面142aを介して当接部材127の規制面127bと当たり、第三浮体部材13の上方への移動が規制される。
本変形に係る洋上風力発電装置100Aでは、浮体部1は一度、伸長させると当接部材127で第二浮体部材12に対する第三浮体部材13の移動が規制される。この結果、洋上で浮体部1を伸長させた後、洋上で第二浮体部材12と第三浮体部材13を別途、機械的に固定する作業を行うことなく、確実に固定することができる。
(他の変形例)
次に、実施形態の他の変形例に係る洋上風力発電装置について、主に図6を用いて説明する。
図6(a)は、本発明の他の変形例に係る洋上風力発電装置の要部拡大図であり、第二浮体部材12に第三浮体部材13の第三筒状部136の多くの部分が収容された状態を示す、図2のA部における図である。図6(b)は、第二浮体部材12から第三浮体部材13の第三筒状部136が露出するように伸ばされた状態を示す図である。
図6(a)に示すように、第二浮体部材12の外側係合部122には、浮体部1の展開時(伸長時)における第二浮体部材12に対する第三浮体部材13(第三筒状部136)の移動方向に沿って延びる、つまり鉛直上方に突出する埋込ボルト128が設けられている。一方、第三浮体部材13の内側係合部137には、浮体部1の展開時(伸長時)における第二浮体部材12に対する第三浮体部材13(第三筒状部136)の移動方向に貫通する、つまり上下方向に貫通するボルト孔138が形成されている。
図6(b)に示すように、浮体部1の展開時(伸長時)においては、第三浮体部材13の第三筒状部136は、第二浮体部材12に対して移動させられ、埋込ボルト128がボルト孔138に挿通される。その後、ボルト孔138に挿通した埋込ボルト128とナット139を螺合させ、第二浮体部材12の外側係合部122と第三浮体部材13の内側係合部137、ひいては第二浮体部材12と第三浮体部材13を締結する。
本変形例に係る洋上風力発電装置では、洋上で浮体部1を伸長させた後、埋込ボルト128とナット139を螺合させるとした簡便な手段で、第二浮体部材12と第三浮体部材13を容易に固定でき、施工性を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態において示した組立手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記に示す実施形態では、浮体部1は、筒状をなす3つの部材(第一浮体部材11、第二浮体部材12及び第三浮体部材13)で構成されているが、これに限られない。浮体部は、筒状をなす2つの部材で構成されていてもよく、また4つ以上の部材で構成されていてもよい。また、浮体部のうち、一番内側に配置される部材は、筒状ではなく、内部にコンクリート等が充填された部材であってもよい。この他、上記示す実施形態では、第二浮体部材12と第三浮体部材13との水密構造や相対的な移動規制構成について説明したが、第一浮体部材11と第二浮体部材12との間においても同様の水密構造や相対的な移動規制構成としてもよい。
さらに上記に示す実施形態では、第一筒状部116、第二筒状部121及び第三筒状部136を円筒形状としたものの、相似する筒状形状であればよく、多角形の筒形状であってもよい。さらに上記に示す実施形態では、永久バラストとしてモルタルを用いたものの、海水や砂を永久バラストとして使用してもよい。
1 浮体部
2 風車部
11 第一浮体部材(外側部材)
12 第二浮体部材(内側部材、外側部材)
13 第三浮体部材(内側部材)
100,100A 洋上風力発電装置
116 第一筒状部(外筒部)
121 第二筒状部(内筒部、外筒部)
136 第三筒状部(内筒部)
122 外側係合部
137 内側係合部
141 第一シール部材
142 第二シール部材

Claims (6)

  1. 発電機に加え、前記発電機に動力を供給する風車を有する風車部と、
    前記風車部を支持する浮体部と、を備え、
    前記浮体部は、
    筒状に形成された外筒部を有する外側部材と、
    前記外筒部の内部に少なくとも一部が収容された、筒状に形成された内筒部を有する内側部材と、
    を有し、
    前記浮体部は、前記外筒部の内部を前記内筒部がスライド移動することで前記外側部材に対して前記内側部材が移動可能とされ、輸送時における第一の姿勢と、前記第一の姿勢に比べて伸長された、設置完了時における第二の姿勢と、を取りうるように構成されている
    洋上風力発電装置。
  2. 前記外側部材は、前記外筒部の一端部に、前記外筒部の内方へ延びる外側係合部を有し、
    前記内側部材は、前記内筒部の一端部に、前記内筒部の外方へ延びる内側係合部を有し、
    前記浮体部は、前記第二の姿勢のとき、前記外側係合部と前記内側係合部により、前記浮体部が伸長するような前記外側部材に対する前記内側部材の移動が規制可能されている
    請求項1に記載の洋上風力発電装置。
  3. 前記外側部材において、前記外筒部の内面から前記外側係合部にかけて設けられた第一シール部材と、
    前記内側部材において、前記内筒部の前記内側係合部の外面に設けられた第二シール部材と、
    をさらに備え、
    前記外側部材と前記内側部材の間を前記第一シール部材と前記第二シール部材で水密としている
    請求項2に記載の洋上風力発電装置。
  4. 前記外側部材には、前記外側部材に対する前記内側部材の移動方向と交差する方向へ移動可能とされ、前記外筒部の内部に突出することで、前記浮体部が短くなるような前記外側部材に対する前記内側部材の移動を規制可能とする当接部材が設けられている
    請求項2または3に記載の洋上風力発電装置。
  5. 前記外側係合部は、前記外側部材に対する前記内側部材の移動方向に沿って延びるボルトを有し、
    前記内側係合部は、前記外側部材に対する前記内側部材の移動方向に貫通するボルト孔を有し、
    前記第二の姿勢のとき、前記ボルト孔に前記ボルトが挿通された状態で、前記ボルトにナットが螺合され、前記外側部材と前記内側部材が締結されている
    請求項2から4のいずれか一項に記載の洋上風力発電装置。
  6. 発電機に加え、前記発電機に動力を供給する風車を有する風車部と、前記風車部を支持する浮体部と、を備える洋上風力発電装置の施工方法であって、
    前記浮体部は、筒状に形成された外筒部を有する外側部材と、前記外筒部の内部に少なくとも一部が収容された、筒状に形成された内筒部を有する内側部材と、を有し、
    前記浮体部は、前記外筒部の内部を前記内筒部がスライド移動することで前記外側部材に対して前記内側部材が移動可能とされており、
    前記浮体部は、第一の姿勢とした状態で曳航した後、前記第一の姿勢に比べて伸長させられた第二の姿勢とした状態で設置海域に設置する
    洋上風力発電装置の施工方法。
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