JP2023086301A - 液化ガスの荷役方法および液化ガスの荷役システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプを用いずに液化ガスの荷役を行う。【解決手段】液化ガスの荷役方法は、第1圧力容器に貯蔵された液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガスを圧縮した状態で貯気槽に貯蔵し、第1圧力容器と第2圧力容器とを接続し、貯気槽内の圧力により貯気槽から第1圧力容器内の気相部へガスを供給して、第1圧力容器から第2圧力容器へ液化ガスを送り出す。【選択図】図1
Description
本開示は、液化ガスの荷役方法および液化ガスの荷役システムに関する。
従来から、船からの液化ガスの荷揚げや船への液化ガスの荷積みなどの液化ガスの荷役を、ポンプを運転して行うことが知られている。例えば特許文献1には、LNG船に搭載されたポンプを運転することにより、船艙タンクから配管を介して、LNG受入基地に設置された陸側タンクに荷揚げすることが開示されている。
ポンプを用いずに液化ガスの荷役を行いたいという要望がある。
そこで、本開示は、ポンプを用いずに液化ガスの荷役を行うことを可能にする液化ガスの荷役方法および液化ガスの荷役システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る液化ガスの荷役方法は、第1圧力容器に貯蔵された液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガスを圧縮した状態で貯気槽に貯蔵し、前記第1圧力容器と第2圧力容器とを接続し、前記貯気槽内の圧力により前記貯気槽から前記第1圧力容器内の気相部へ前記ガスを供給して、前記第1圧力容器から前記第2圧力容器へ液化ガスを送り出す。
また、本開示の一態様に係る液化ガスの荷役システムは、液化ガスが貯蔵された第1圧力容器から第2圧力容器に液化ガスを供給するための液化ガスの荷役システムであって、前記第1圧力容器に貯蔵された前記液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガスを、圧縮した状態で貯蔵する貯気槽と、一端部が前記貯気槽と接続され、他端部が前記第1圧力容器から延びる配管と接続されたまたは接続可能なガス配管と、前記ガス配管を開閉する開閉弁と、を備え、前記貯気槽は、前記第1圧力容器と前記第2圧力容器とが接続された状態で前記開閉弁が閉状態から開状態に移行したときに、前記貯気槽内の圧力により前記第1圧力容器内の気相部へ前記ガスを供給して、前記第1圧力容器から前記第2圧力容器へ液化ガスを送り出す。
本開示によれば、ポンプを用いずに液化ガスの荷役を行うことを可能にする液化ガスの荷役方法および液化ガスの荷役システムを提供することができる。
以下、図1を参照して、一実施形態に係る液化ガスの荷役方法および液化ガスの荷役システムについて説明する。
<荷役システム>
図1は、一実施形態に係る液化ガスの荷役システム3の概略構成図である。荷役システム3は、液化ガス運搬船1と陸上設備2との間で荷役を行うシステムである。以下の説明において、荷役システム3は、液化ガス運搬船1の第1圧力容器11から陸上設備2の第2圧力容器21に液化ガスを供給する荷揚げに用いられるシステムとして説明される。なお、後述するように、荷役システム3は、陸上設備2の第2圧力容器21から液化ガス運搬船1の第1圧力容器11に液化ガスを供給する荷積みにも適用可能である。
図1は、一実施形態に係る液化ガスの荷役システム3の概略構成図である。荷役システム3は、液化ガス運搬船1と陸上設備2との間で荷役を行うシステムである。以下の説明において、荷役システム3は、液化ガス運搬船1の第1圧力容器11から陸上設備2の第2圧力容器21に液化ガスを供給する荷揚げに用いられるシステムとして説明される。なお、後述するように、荷役システム3は、陸上設備2の第2圧力容器21から液化ガス運搬船1の第1圧力容器11に液化ガスを供給する荷積みにも適用可能である。
液化ガス運搬船1の船体10に、カーゴタンクである第1圧力容器11が搭載されている。第1圧力容器11には、液化ガスが貯蔵されている。本実施形態において、液化ガスは、液化水素である。ただし、液化ガスは、液化天然ガスや液化石油ガスなど別の種類の液化ガスでもよい。
第1圧力容器11は、液化ガスを高圧状態で貯蔵可能である。第1圧力容器11は、収容された液化ガスの液面を介して下側が液相部11a、上側が気相部11bとなっている。気相部11bには、自然入熱により第1圧力容器11内で液化ガスが気化した蒸発ガス(以下、「ボイルオフガス」または「BOG」とも称する)が存在している。
第1圧力容器11には、第1液配管12および第1ガス配管13が接続されている。第1液配管12の一端部は、第1圧力容器11内の液相部11aに配置されており、第1液配管12の他端部は、第1圧力容器11外に配置されている。第1液配管12の他端部は、後述する第1ローディングアーム22aに接続可能となっている。第1ガス配管13の一端部は、第1圧力容器11内の気相部11bに配置されており、第1ガス配管13の他端部は、第1圧力容器11外に配置されている。第1ガス配管13の他端部は、後述する第2ローディングアーム23aに接続可能となっている。
本実施形態において、陸上設備2は、液化ガスの受入基地である。陸上設備2は、荷役システム3により液化ガス運搬船1から液化ガスを受け入れる。荷役システム3は、第2圧力容器21を備える。受入側である第2圧力容器21にも、第1圧力容器11が貯蔵する液化ガスと同じ種類の液化ガス、すなわち本例では液化水素が貯蔵されている。
第2圧力容器21は、液化ガスを高圧状態で貯蔵可能である。第2圧力容器21は、収容された液化水素の液面を介して下側が液相部21a、上側が気相部21bとなっている。気相部21bには、自然入熱により第2圧力容器21内で液化ガスが気化したボイルオフガスが存在している。
第2圧力容器21には、第2液配管22が接続されている。第2液配管22の一端部は、第2圧力容器21に接続されており、第2液配管22の他端部は、第2圧力容器21外に配置されている。第2液配管22は、第1ローディングアーム22aを含む。第1ローディングアーム22aは、第2液配管22の他端部に配置されている。
また、荷役システム3は、貯気槽31、圧縮機32、第1BOG配管33および第2BOG配管34を備える。貯気槽31は、第1圧力容器11に貯蔵された液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガス、すなわち本例では水素ガスを圧縮した状態で貯蔵する。本実施形態において、貯気槽31に貯蔵されるガスは、第2圧力容器21から導かれたガスである。第1BOG配管33が、第2圧力容器21内のボイルオフガスを、第2圧力容器21の気相部21bから圧縮機32に導き、第2BOG配管34が、圧縮機32により圧縮されたガスを貯気槽31に導く。
より詳しくは、第1BOG配管33の一端部33aが、第2圧力容器21に接続されており、第1BOG配管33の他端部33bが、圧縮機32に接続されている。第1BOG配管33には、第1BOG配管33を開閉する開閉弁35が配置されている。また、第1BOG配管33における開閉弁35と圧縮機32との間には、加温器36が配置されている。第2BOG配管34の一端部34aが、圧縮機32に接続されており、第2BOG配管34の他端部34bが、貯気槽31に接続されている。
開閉弁35が開状態にあるときに圧縮機32を稼働すると、第2圧力容器21内のボイルオフガスが、第1BOG配管33を通じて加温器36に導かれる。加温器36で加温されたガスは、圧縮機32で圧縮される。圧縮機32により圧縮されたガスは、第2BOG配管34を通じて貯気槽31に導かれる。
貯気槽31には、第2ガス配管23が接続されている。第2ガス配管23の一端部23bが、貯気槽31と接続されている。第2ガス配管23の他端部が、第1圧力容器11から延びる第1ガス配管13と接続可能となっている。具体的には、第2ガス配管23は、第2ローディングアーム23aを含む。第2ローディングアーム23aは、第2ガス配管23の他端部に配置されている。第2ガス配管23には、当該第2ガス配管23を開閉する開閉弁24が配置されている。さらに、第2ガス配管23における開閉弁24と第2ローディングアーム23aとの間の部分には、開閉弁25が配置されている。
また、荷役システム3は、ガス放出設備41を備える。ガス放出設備41は、例えば貯気槽31に貯蔵されたガス量が許容貯蔵量に達した場合などに、第2圧力容器21から排出するボイルオフガスを放出する。ガス放出設備41は、放出配管42に接続されている。放出配管42は、第1BOG配管33における第2圧力容器21と開閉弁35との間の部分から分岐している。放出配管42には、開閉弁43が配置されている。放出配管42における開閉弁43とガス放出設備41との間の部分には、加温器44が配置されている。開閉弁43が開かれることで、第2圧力容器21から排出されたボイルオフガスは、加温器44で加温され、その後、ガス放出設備41により放出される。なお、第2圧力容器21から排出するボイルオフガスは、ガス放出設備41だけでなく、例えば発電設備や冷熱利用可能な設備に送ってもよい。
また、荷役システム3は、荷揚げだけでなく、荷積みにも用いることができるように、第1接続配管51、第2接続配管61、および第3接続配管71を備える。
第1接続配管51は、第1BOG配管33と第2ガス配管23とを接続する。具体的には、第1接続配管51の一端部は、第1BOG配管33における第2圧力容器21と開閉弁35との間の部分に接続されており、第1接続配管51の他端部は、第2ガス配管23における開閉弁24と開閉弁25との間の部分に接続されている。第1接続配管51には、当該第1接続配管51を開閉する開閉弁52が配置されている。
また、第2接続配管61は、第2ガス配管23と放出配管42とを接続する。具体的には、第2接続配管61の一端部は、第2ガス配管23における開閉弁25と第2ローディングアーム23aとの間の部分に接続されており、第2接続配管61の他端部は、放出配管42における開閉弁43と加温器44との間の部分に接続されている。第2接続配管61には、当該第2接続配管61を開閉する開閉弁62が配置されている。
また、第3接続配管71は、第2接続配管61を第1BOG配管33に接続する。具体的には、第3接続配管71の一端部は、第2接続配管61における第2ガス配管23と接続する端部と開閉弁62との間の部分に接続されており、第3接続配管71の他端部は、第1BOG配管33における開閉弁35と加温器36との間の部分に接続されている。第3接続配管71には、当該第3接続配管71を開閉する開閉弁72が配置されている。
<荷揚げ方法>
次に、荷役システム3を用いた液化水素の荷揚げ方法について説明する。
次に、荷役システム3を用いた液化水素の荷揚げ方法について説明する。
(貯蔵工程)
貯気槽31に、第1圧力容器11に貯蔵された液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガス、すなわち水素ガスを、圧縮した状態で貯蔵する。貯気槽31への圧縮ガスの貯蔵は、例えば、液化ガス運搬船1が港に着く前に行われる。
貯気槽31に、第1圧力容器11に貯蔵された液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガス、すなわち水素ガスを、圧縮した状態で貯蔵する。貯気槽31への圧縮ガスの貯蔵は、例えば、液化ガス運搬船1が港に着く前に行われる。
具体的には、受け入れ側の第2圧力容器21には、第1圧力容器11から液化水素を受け入れる前から、液化水素が貯蔵されてクールダウンされた状態にある。第2圧力容器21内では、液化水素が気化してボイルオフガスが発生している。このボイルオフガスを圧縮して貯気槽31に貯蔵する。例えば、第2圧力容器21から貯気槽31にボイルオフガスを導くタイミングは、第2圧力容器21内のガス圧が第2圧力容器21に設定された設定圧以上となったときである。
開閉弁24,43,52,72が閉じた状態で、開閉弁35を開き、圧縮機32を稼働すると、第2圧力容器21内のボイルオフガスが、第1BOG配管33を通じて加温器36に導かれる。加温器36で加温されたボイルオフガスは、圧縮機32で圧縮される。圧縮機32により圧縮されたガスは、第2BOG配管34を通じて貯気槽31に導かれる。
貯気槽31は、第1圧力容器11内から液化水素を押し出すのに十分に高圧な状態で水素ガスを貯蔵する。貯気槽31内の圧力は、例えば、250kPa以上、好ましくは300kPa以上である。
(接続工程)
次に、第1圧力容器11と第2圧力容器21とを接続する。具体的には、液化ガス運搬船1が港に着くと、第1ローディングアーム22aを動作させて、第1液配管12と第2液配管22とを接続する。
次に、第1圧力容器11と第2圧力容器21とを接続する。具体的には、液化ガス運搬船1が港に着くと、第1ローディングアーム22aを動作させて、第1液配管12と第2液配管22とを接続する。
また、第1圧力容器11と貯気槽31とを接続する。具体的には、第2ローディングアーム23aを動作させて、第1ガス配管13と第2ガス配管23とを接続する。なお、第1圧力容器11と第2圧力容器21とを接続する前に第1圧力容器11と貯気槽31とを接続してもよい。
(加圧工程)
次に、貯気槽31から第1圧力容器11内の気相部11bへガスを供給し、第1圧力容器11内の気相部11bを加圧する。第1圧力容器11内の圧力と第2圧力容器21内の圧力との差圧によって、第1圧力容器11から第2圧力容器21へ液化ガスを送り出す。
次に、貯気槽31から第1圧力容器11内の気相部11bへガスを供給し、第1圧力容器11内の気相部11bを加圧する。第1圧力容器11内の圧力と第2圧力容器21内の圧力との差圧によって、第1圧力容器11から第2圧力容器21へ液化ガスを送り出す。
具体的には、開閉弁52,62,72を閉じた状態で、開閉弁24,25を開く。これにより、貯気槽31内の圧力により貯気槽31から第1圧力容器11内の気相部11bへ、第1ガス配管13および第2ガス配管23を通じて水素ガスが供給される。これにより、第1圧力容器11の気相部11bが高圧状態となり、第1圧力容器11内の気相部11bの圧力により、第1圧力容器11から第2圧力容器21へ、第1液配管12および第2液配管22を通じて液化水素が送り出される。なお、荷役システム3が、第1接続配管51、第2接続配管61、および第3接続配管71を備えない場合、開閉弁52,62,72を閉じた状態にすることも不要である。
以上に説明したように、本実施形態に係る荷役システム3および荷役方法によれば、貯気槽31に貯蔵された高圧ガスを利用して、第1圧力容器11から第2圧力容器21へ液化ガスを送り出すことができる。すなわち、ポンプを用いずに液化ガスの荷役を行うことができる。
なお、第1圧力容器11の液相部11aに、第1液配管12の一端部に接続された荷役用ポンプが配置されていてもよい。例えば、通常時に荷役用ポンプを用いて荷役し、当該荷役用ポンプに不具合が生じた場合に、本実施形態で説明された荷役方法を用いて荷役してもよい。
また、本実施形態の荷役方法は、様々な液化ガスの荷役に用いることが可能であるが、液化水素の荷役に好適である。すなわち、液化水素の密度(70.8kg/m3)は、液化天然ガスなど他の液化ガスの密度より小さい。このため、第1圧力容器11から第2圧力容器21へ液化水素を送り出すのに必要となる気相部11bの圧力は、他の種類の液化ガスを送り出すのに必要となる気相部の圧力より低い。このため、液化水素の荷役に本実施形態に係る荷役方法を用いる場合、貯気槽31に貯蔵する圧縮ガスに対して課される条件を緩和できる。
また、本実施形態では、第1圧力容器11は、液化ガス運搬船1に設置されており、第2圧力容器21および貯気槽31は、陸上設備2に設置されている。このため、液化ガス運搬船1に貯気槽31を設置するスペースを確保しなくて済む。
また、本実施形態では、第2圧力容器21内のボイルオフガスを貯気槽31に貯蔵する。このため、第2圧力容器21で発生したボイルオフガスを荷役に有効利用することができる。
<荷積み方法>
上記したように、本実施形態の荷役システム3は、液化ガスを供給する荷積みにも適用可能である。荷役システム3を用いた液化水素の荷積み方法について説明する。なお、以下の荷積み方法の説明において、便宜上、陸上設備2の第2圧力容器21を、「第1圧力容器21」と読み替え、また、液化ガス運搬船1の第1圧力容器11を、「第2圧力容器11」と読み替えて説明する。すなわち、陸上設備2の第1圧力容器21から液化ガス運搬船1の第2圧力容器11に液化ガスを供給する荷積み方法について説明する。
上記したように、本実施形態の荷役システム3は、液化ガスを供給する荷積みにも適用可能である。荷役システム3を用いた液化水素の荷積み方法について説明する。なお、以下の荷積み方法の説明において、便宜上、陸上設備2の第2圧力容器21を、「第1圧力容器21」と読み替え、また、液化ガス運搬船1の第1圧力容器11を、「第2圧力容器11」と読み替えて説明する。すなわち、陸上設備2の第1圧力容器21から液化ガス運搬船1の第2圧力容器11に液化ガスを供給する荷積み方法について説明する。
(貯蔵工程)
貯気槽31に、液化ガス運搬船1の第2圧力容器11に貯蔵された液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガス、すなわち水素ガスを、圧縮した状態で貯蔵する。貯気槽31への圧縮ガスの貯蔵は、例えば、液化ガス運搬船1が港に着く前に行われる。
貯気槽31に、液化ガス運搬船1の第2圧力容器11に貯蔵された液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガス、すなわち水素ガスを、圧縮した状態で貯蔵する。貯気槽31への圧縮ガスの貯蔵は、例えば、液化ガス運搬船1が港に着く前に行われる。
(接続工程)
次に、第1圧力容器21と第2圧力容器11とを接続する。具体的には、液化ガス運搬船1が港に着くと、第1ローディングアーム22aを動作させて、第1液配管12と第2液配管22とを接続する。
次に、第1圧力容器21と第2圧力容器11とを接続する。具体的には、液化ガス運搬船1が港に着くと、第1ローディングアーム22aを動作させて、第1液配管12と第2液配管22とを接続する。
また、第2圧力容器11と放出設備41とを接続する。具体的には、第2ローディングアーム23aを動作させて、開閉弁25,62,72を閉じた状態で、第1ガス配管13と第2ガス配管23とを接続する。なお、第1ローディングアーム22aによる接続作業と第2ローディングアーム23aによる接続作業とはどちらを先に行ってもよい。
(加圧工程)
次に、貯気槽31から第1圧力容器21内の気相部21bへガスを供給し、第1圧力容器21内の気相部21bを加圧する。第1圧力容器21内の圧力と第2圧力容器11内の圧力との差圧によって、第1圧力容器21から第2圧力容器11へ液化ガスを送り出す。
次に、貯気槽31から第1圧力容器21内の気相部21bへガスを供給し、第1圧力容器21内の気相部21bを加圧する。第1圧力容器21内の圧力と第2圧力容器11内の圧力との差圧によって、第1圧力容器21から第2圧力容器11へ液化ガスを送り出す。
具体的には、開閉弁25,35,43を閉じた状態で、開閉弁24,52を開く。これにより、貯気槽31内の圧力により貯気槽31から第1圧力容器21内の気相部21bへ、第1ガス配管13、第1接続配管51、および第1BOG配管33を通じて水素ガスが供給される。これにより、第1圧力容器21の気相部21bが高圧状態となり、第1圧力容器21内の気相部21bの圧力により、第1圧力容器21から第2圧力容器11へ、第1液配管12および第2液配管22を通じて液化水素が送り出される。
また、開閉弁62が開いていることで、ガス放出設備41により第2圧力容器11から排出するボイルオフガスが放出される。
以上に説明したように、本実施形態に係る荷役システム3および荷役方法によれば、貯気槽31に貯蔵された高圧ガスを利用して、第1圧力容器21から第2圧力容器11へ液化ガスを送り出すことができる。すなわち、ポンプを用いずに液化ガスの荷積みを行うことができる。
なお、荷積み方法の貯蔵工程において、液化ガス運搬船1の第2圧力容器11内のボイルオフガスを貯気槽31に貯蔵してもよい。具体的には、例えば、液化ガス運搬船1が港に着いた後に、第2ローディングアーム23aを動作させて、開閉弁25,35,62,72を閉じた状態で、第1ガス配管13と第2ガス配管23とを接続する。その後、開閉弁72を開き、圧縮機32を稼働すると、第2圧力容器11内のボイルオフガスが、第1ガス配管13、第2ガス配管23、第2接続配管61および第3接続配管71を通じて、第1BOG配管33を通じて加温器36に導かれる。この場合、第2圧力容器11から圧縮機32までのボイルオフガスの経路に該当する部分は、第2圧力容器11内で液化ガスが気化した蒸発ガスを、前記第2圧力容器11の気相部11bから圧縮機32に導く第1BOG配管を構成する。加温器36で加温されたボイルオフガスは、圧縮機32で圧縮される。圧縮機32により圧縮されたガスは、第2BOG配管34を通じて貯気槽31に導かれる。この場合、接続工程では、第1圧力容器21と第2圧力容器11との接続のみ行う。
<その他の実施形態>
本開示は前述した実施形態に限定されるものではなく、その構成を変更、追加、又は削除することができる。
本開示は前述した実施形態に限定されるものではなく、その構成を変更、追加、又は削除することができる。
例えば、上記実施形態で説明された荷役システム3は、荷揚げと荷積みの双方に用いることができるように構成されていたが、荷役システムは、荷揚げと荷積みの一方にだけ用いることができる構成であってもよい。例えば荷役システムが荷揚げにだけ用いることができる構成である場合、荷役システムは、第1接続配管51、第2接続配管61、および第3接続配管71、開閉弁25などを備えなくてもよい。逆に、例えば荷役システムが荷積みにだけ用いることができる構成である場合も同様に、荷役システムは、荷揚げにしか用いない構成や各配管の部分、開閉弁などを備えなくてもよい。
第1圧力容器11は液化ガス運搬船1に設置されていなくてもよく、陸上設備2に設置されていてもよい。また、第2圧力容器21は陸上設備に設置されていなくてもよく、船体に設置されていてもよい。第1圧力容器11と第2圧力容器21がそれぞれ別の船舶に設置されていてもよい。
上記実施形態では、貯気槽31内の圧力が、例えば、250kPa以上、好ましくは300kPa以上であると説明されたが、貯気槽31に貯蔵されるガス圧範囲は、これに限定されない。貯気槽内の圧力は、貯気槽と第1圧力容器との間でガスの流通が可能となるように連通させたときに、第1圧力容器内から第2圧力容器へ液化水素を押し出すのに十分に高圧であればよい。貯気槽の容積や圧力は、第1圧力容器および第2圧力容器の容積、荷役する液化ガスの密度、第1圧力容器と第2圧力容器との間の位置関係などに応じて適宜設定され得る。
また、上記実施形態では、貯気槽31に、第2圧力容器21で発生したBOGが圧縮された状態で貯蔵されたが、貯気槽へガスを供給するガスの供給源は、第2圧力容器でなくてもよく、別の容器や設備であってもよい。貯気槽は、第1圧力容器に貯蔵された液化ガスと同じ種類の液化ガスが気化した蒸発ガスを、圧縮した状態で貯蔵していればよい。
本開示の一態様に係る液化ガスの荷役方法は、第1圧力容器に貯蔵された液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガスを圧縮した状態で貯気槽に貯蔵し、前記第1圧力容器と第2圧力容器とを接続し、前記貯気槽内の圧力により前記貯気槽から前記第1圧力容器内の気相部へ前記ガスを供給して、前記第1圧力容器から前記第2圧力容器へ液化ガスを送り出す。この方法によれば、貯気槽に貯蔵された高圧ガスを利用して、第1圧力容器から第2圧力容器へ液化ガスを送り出すことができる。すなわち、ポンプを用いずに液化ガスの荷役を行うことができる。
上記の方法において、例えば、前記液化ガスは、液化水素である。液化水素の密度は、液化天然ガスなど他の液化ガスの密度より小さいため、第1圧力容器から第2圧力容器へ液化水素を送り出すのに必要となる気相部の圧力は、他の液化ガスを送り出すのに必要となる気相部の圧力より低い。このため、上記方法は、液化水素の荷役に好適である。
上記の方法において、前記第1圧力容器は、船に設置されており、前記第2圧力容器および前記貯気槽は、陸上に設置されており、前記荷役方法は、前記貯気槽から前記第1圧力容器内の気相部へ前記ガスを供給する前に、前記第1圧力容器と前記貯気槽とを接続することを更に含んでもよい。貯気槽が陸上に設置されているため、船に貯気槽を設置するスペースを確保しなくて済む。
上記の方法において、前記第1圧力容器から前記第2圧力容器へ液化ガスを送り出す前に、前記第2圧力容器には、前記第1圧力容器に貯蔵された前記液化ガスと同じ種類の液化ガスが貯蔵されており、前記ガスを圧縮した状態で前記貯気槽に貯蔵することは、前記第2圧力容器内で液化ガスが気化した蒸発ガスを圧縮して前記貯気槽に貯蔵することを含んでもよい。通常、受け入れ側の第2圧力容器は、第1圧力容器から液化ガスを受け入れる前から、液化ガスが貯蔵されてクールダウンされた状態にある。上記方法によれば、荷役前から液化ガスが貯蔵された第2圧力容器内のボイルオフガスを貯気槽に貯蔵することで、ボイルオフガスを荷役に有効利用することができる。
また、本開示の一態様に係る液化ガスの荷役システムは、液化ガスが貯蔵された第1圧力容器から第2圧力容器に液化ガスを供給するための液化ガスの荷役システムであって、前記第1圧力容器に貯蔵された前記液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガスを、圧縮した状態で貯蔵する貯気槽と、一端部が前記貯気槽と接続され、他端部が前記第1圧力容器から延びる配管と接続されたまたは接続可能なガス配管と、前記ガス配管を開閉する開閉弁と、を備え、前記貯気槽は、前記第1圧力容器と前記第2圧力容器とが接続された状態で前記開閉弁が閉状態から開状態に移行したときに、前記ガス配管を通じて前記ガスを前記第1圧力容器内の気相部に供給することにより、前記第1圧力容器から前記第2圧力容器へ液化ガスを送り出す。この構成によれば、貯気槽に貯蔵された高圧ガスを利用して、第1圧力容器から第2圧力容器へ液化ガスを送り出すことができる。すなわち、ポンプを用いずに液化ガスの荷役を行うことができる。
また、上記の液化ガスの荷役システムは、圧縮機と、前記第2圧力容器内で液化ガスが気化した蒸発ガスを、前記第2圧力容器の気相部から前記圧縮機に導く第1BOG配管と、前記圧縮機により圧縮されたガスを前記貯気槽に導く第2BOG配管と、を更に備えてもよい。この構成によれば、荷役前から液化ガスが貯蔵された第2圧力容器内のボイルオフガスを貯気槽に貯蔵することで、ボイルオフガスを荷役に有効利用することができる。
1 :液化ガス運搬船
2 :陸上設備
3 :荷役システム
10 :船体
11 :第1圧力容器
11a :液相部
11b :気相部
12 :第1液配管
13 :第1ガス配管
21 :第2圧力容器
21a :液相部
21b :気相部
22 :第2液配管
23 :第2ガス配管
24 :開閉弁
31 :貯気槽
32 :圧縮機
33 :第1BOG配管
34 :第2BOG配管
2 :陸上設備
3 :荷役システム
10 :船体
11 :第1圧力容器
11a :液相部
11b :気相部
12 :第1液配管
13 :第1ガス配管
21 :第2圧力容器
21a :液相部
21b :気相部
22 :第2液配管
23 :第2ガス配管
24 :開閉弁
31 :貯気槽
32 :圧縮機
33 :第1BOG配管
34 :第2BOG配管
Claims (6)
- 第1圧力容器に貯蔵された液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガスを圧縮した状態で貯気槽に貯蔵し、
前記第1圧力容器と第2圧力容器とを接続し、
前記貯気槽内の圧力により前記貯気槽から前記第1圧力容器内の気相部へ前記ガスを供給して、前記第1圧力容器から前記第2圧力容器へ液化ガスを送り出す、液化ガスの荷役方法。 - 前記液化ガスは、液化水素である、請求項1に記載の液化ガスの荷役方法。
- 前記第1圧力容器は、船に設置されており、前記第2圧力容器および前記貯気槽は、陸上に設置されており、
前記荷役方法は、前記貯気槽から前記第1圧力容器内の気相部へ前記ガスを供給する前に、前記第1圧力容器と前記貯気槽とを接続することを更に含む、請求項1または2に記載の液化ガスの荷役方法。 - 前記第1圧力容器から前記第2圧力容器へ液化ガスを送り出す前に、前記第2圧力容器には、前記第1圧力容器に貯蔵された前記液化ガスと同じ種類の液化ガスが貯蔵されており、
前記ガスを圧縮した状態で前記貯気槽に貯蔵することは、前記第2圧力容器内で液化ガスが気化した蒸発ガスを圧縮して前記貯気槽に貯蔵することを含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液化ガスの荷役方法。 - 液化ガスが貯蔵された第1圧力容器から第2圧力容器に液化ガスを供給するための液化ガスの荷役システムであって、
前記第1圧力容器に貯蔵された前記液化ガスが気化した蒸発ガスと同じ種類のガスを、圧縮した状態で貯蔵する貯気槽と、
一端部が前記貯気槽と接続され、他端部が前記第1圧力容器から延びる配管と接続されたまたは接続可能なガス配管と、
前記ガス配管を開閉する開閉弁と、を備え、
前記貯気槽は、前記第1圧力容器と前記第2圧力容器とが接続された状態で前記開閉弁が閉状態から開状態に移行したときに、前記貯気槽内の圧力により前記第1圧力容器内の気相部へ前記ガスを供給して、前記第1圧力容器から前記第2圧力容器へ液化ガスを送り出す、液化ガスの荷役システム。 - 圧縮機と、
前記第2圧力容器内で液化ガスが気化した蒸発ガスを、前記第2圧力容器の気相部から前記圧縮機に導く第1BOG配管と、
前記圧縮機により圧縮されたガスを前記貯気槽に導く第2BOG配管と、を更に備える、請求項5に記載の液化ガスの荷役システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021200721A JP2023086301A (ja) | 2021-12-10 | 2021-12-10 | 液化ガスの荷役方法および液化ガスの荷役システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021200721A JP2023086301A (ja) | 2021-12-10 | 2021-12-10 | 液化ガスの荷役方法および液化ガスの荷役システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023086301A true JP2023086301A (ja) | 2023-06-22 |
Family
ID=86850546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021200721A Pending JP2023086301A (ja) | 2021-12-10 | 2021-12-10 | 液化ガスの荷役方法および液化ガスの荷役システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023086301A (ja) |
-
2021
- 2021-12-10 JP JP2021200721A patent/JP2023086301A/ja active Pending
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