JP2023080826A - 遊技機 - Google Patents

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JP2023080826A JP2021194348A JP2021194348A JP2023080826A JP 2023080826 A JP2023080826 A JP 2023080826A JP 2021194348 A JP2021194348 A JP 2021194348A JP 2021194348 A JP2021194348 A JP 2021194348A JP 2023080826 A JP2023080826 A JP 2023080826A
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Shohei Kitada
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Abstract

【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】各大当たり種別に応じて可変入賞装置65及び確変領域ソレノイド65fが開閉駆動され、該確変領域ソレノイド65fが駆動している場合に、右打ち遊技によって発射された球が確変領域スイッチ65gを通過可能となる。また、各大当たり種別によって、大当たりラウンド毎の確変領域65dが有効又は無効に設定されるように構成されている。よって、確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合であって、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されている場合に、該大当たりの終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。【選択図】図18

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態と、該第1遊技状態より遊技者に有利な第2遊技状態とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1)。
特開2008-295672号公報
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えている。
請求項1記載の遊技機によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えている。これにより、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
本発明の第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、実際の表示画面を例示した図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図であり、主に主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタ、各保留球格納エリア、保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。 大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図である。 特図1大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 特図2大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。 各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 (a)は、特図1用保留数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのAテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのBテーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、停止パターンテーブルのCテーブルの一例を模式的に示した図であり、(d)は、停止パターンテーブルのDテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図1ハズレ変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図1大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図2ハズレ変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 大当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 確変領域開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 特図1確変領域有効テーブルの一例を模式的に示した図である。 特図2確変領域有効テーブルの一例を模式的に示した図である。 大当たり種別「確変A」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド及び確変領域ソレノイドの作動タイミング、大入賞口スイッチ及び確変領域スイッチにおける球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタの値の加算タイミング、大入賞口開閉板が閉鎖されている期間、確変領域有効フラグ及び確変移行フラグの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。 大当たり種別「確変B」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド及び確変領域ソレノイドの作動タイミング、大入賞口スイッチ及び確変領域スイッチにおける球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタの値の加算タイミング、大入賞口開閉板が閉鎖されている期間、確変領域有効フラグ及び確変移行フラグの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。 大当たり種別「確変C」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド及び確変領域ソレノイドの作動タイミング、大入賞口スイッチ及び確変領域スイッチにおける球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタの値の加算タイミング、大入賞口開閉板が閉鎖されている期間、確変領域有効フラグ及び確変移行フラグの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。 (a)は、普図当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、普図変動時間テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、普通電役開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 時短終了条件テーブルの一例を模式的に示した図である。 主に音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第1保留情報格納エリア、第2保留情報格納エリア及び実行情報格納エリアの構成を模式的に示した図である。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるゲート通過処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される時短計数処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される救済到達計数処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される当たり処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される確変領域制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される確変領域通過判定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普通電役制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり中コマンド受信処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり演出処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり中演出処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される投票演出処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される確変領域開放中演出処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される競争演出処理を示したフローチャートである。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選し、大当たりオープニングが実行されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、大当たりオープニングが終了して1ラウンド目が開始された状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図59(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1ラウンド目が実行されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、1ラウンド目が終了して2ラウンド目に進行した状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図60(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き2ラウンド目が実行されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、2ラウンド目が終了して3ラウンド目に進行した状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図61(b)の状態から、3ラウンド目が終了して4ラウンド目に進行した状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、引き続き4ラウンド目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、引き続き4ラウンド目が実行されており、確変領域65dが閉鎖され、可変入賞装置65が引き続き開放中となっている状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から、4ラウンド目が終了して5ラウンド目に進行した状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図62(d)の状態から、5ラウンド目の確変領域65dには球を通過させずに6ラウンド目に進行した状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、6ラウンド目の確変領域65dには球を通過させずに7ラウンド目に進行した状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、7ラウンド目の確変領域65dには球を通過させずに8ラウンド目に進行した状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から、8ラウンド目の確変領域65dには球を通過させずに9ラウンド目に進行した状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図63(d)の状態から、引き続き9ラウンド目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き9ラウンド目が実行されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図64(b)の状態から、9ラウンド目が終了して10ラウンド目に進行した状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、引き続き10ラウンド目が実行されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図65(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10ラウンド目が実行されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10ラウンド目が実行されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図66(b)の状態から10ラウンド目が終了して大当たりエンディングに進行した状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されており、「競争演出」の成功となる結果が表示されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図67(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されており、「競争演出」の失敗となる結果が表示されている状態を示した図であり、(b)は、図67(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、図68(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選し、大当たりオープニングが実行されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、大当たりオープニングが終了して1ラウンド目が開始された状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図70(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1ラウンド目が実行されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1ラウンド目が実行されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図71(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1ラウンド目が実行されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図72(b)の状態から、1ラウンド目が終了して2ラウンド目に進行した状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、引き続き2ラウンド目が実行されており、確変領域65dが閉鎖されたものの、可変入賞装置65は引き続き開放中となっている状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、2ラウンド目が終了して3ラウンド目に進行した状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から、3ラウンド目の確変領域65dには球を通過させずに4ラウンド目に進行した状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図73(d)の状態から、引き続き4ラウンド目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、4ラウンド目が終了して5ラウンド目に進行した状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、引き続き5ラウンド目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から、5ラウンド目が終了して6ラウンド目に進行した状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図74(d)の状態から、引き続き6ラウンド目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き6ラウンド目が実行されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図75(b)の状態から、6ラウンド目が終了して7ラウンド目に進行した状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、7ラウンド目が終了して8ラウンド目に進行した状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図76(b)の状態から、引き続き8ラウンド目が実行されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、8ラウンド目が終了して9ラウンド目に進行した状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図77(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き9ラウンド目が実行されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、9ラウンド目が終了して10ラウンド目に進行した状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図78(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10ラウンド目が実行されており、「競争演出」の当たりとなる結果が表示されている状態を示した図であり、(b)は、図78(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10ラウンド目が実行されており、「競争演出」のハズレとなる結果が表示されている状態を示した図である。 大当たり遊技中における第3図柄表示装置での演出の推移を示しており、(a)は、図79(a)の状態から10ラウンド目が終了して大当たりエンディングに進行した状態を示した図であり、(b)は、図79(b)の状態から10ラウンド目が終了して大当たりエンディングに進行した状態を示した図である。 第2実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第2実施形態における可変入賞装置の正面視を模式的に表した正面拡大図である。 (a)は、第2実施形態において、第1確変領域開閉板65e1が開放状態(没入状態)であって、かつ、第2確変領域開閉板65e2~第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図であり、(b)は、第2実施形態において、第2確変領域開閉板65e2が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1及び第3確変領域開閉板65e3~第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図である。 (a)は、第2実施形態において、第3確変領域開閉板65e3が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1、第2確変領域開閉板65e2及び第4確変領域開閉板65e4~第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図であり、(b)は、第2実施形態において、第4確変領域開閉板65e4が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1~第3確変領域開閉板65e3、第5確変領域開閉板65e5及び第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図である。 (a)は、第2実施形態において、第5確変領域開閉板65e5が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1~第4確変領域開閉板65e4及び第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図であり、(b)は、第2実施形態において、第6確変領域開閉板65e6が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1~第5確変領域開閉板65e5の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図である。 (a)は、第2実施形態において、第1確変領域開閉板65e1~第6確変領域開閉板65e6の6の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図である。 第2実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図であり、主に主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第2実施形態における確変領域開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 第2実施形態における特図1確変領域有効テーブルの一例を模式的に示した図である。 第2実施形態における特図2確変領域有効テーブルの一例を模式的に示した図である。 第2実施形態において、大当たり種別「確変A」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド及び確変領域ソレノイドの作動タイミング、大入賞口スイッチ及び確変領域スイッチにおける球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタの値の加算タイミング、大入賞口開閉板が閉鎖されている期間、確変領域有効フラグ及び確変移行フラグの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。 第2実施形態において、大当たり種別「確変B」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド及び確変領域ソレノイドの作動タイミング、大入賞口スイッチ及び確変領域スイッチにおける球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタの値の加算タイミング、大入賞口開閉板が閉鎖されている期間、確変領域有効フラグ及び確変移行フラグの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。 第2実施形態において、大当たり種別「確変C」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド及び確変領域ソレノイドの作動タイミング、大入賞口スイッチ及び確変領域スイッチにおける球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタの値の加算タイミング、大入賞口開閉板が閉鎖されている期間、確変領域有効フラグ及び確変移行フラグの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。 第2実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される確変領域制御処理を示すフローチャートである。 第2実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、実際の表示画面を例示した図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図であり、主に主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタ、各保留球格納エリア、保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。 大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図1大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。 各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 特図1用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 特図2用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのAテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのBテーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、停止パターンテーブルのCテーブルの一例を模式的に示した図であり、(d)は、停止パターンテーブルのDテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図1ハズレ変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図1大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図2ハズレ変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 大当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、普図当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、普図変動時間テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、普通電役開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 時短終了条件テーブルの一例を模式的に示した図である。 主に音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第1保留情報格納エリア、第2保留情報格納エリア及び実行情報格納エリアの構成を模式的に示した図である。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるゲート通過処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるST計数処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される時短計数処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される救済到達計数処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される当たり処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普通電役制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される救済カウンタ表示処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり演出処理を示したフローチャートである。 「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」への移行時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置での変動演出を示しており、図143(a)は、大当たり遊技が終了して「普図高確時間短縮状態」へ移行した状態を示した図であり、図143(b)は、図143(a)の状態から、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動表示が「50回」実行され、該「普図高確時間短縮状態」における最後の変動表示が停止した状態を示した図であり、図143(c)は、図143(b)の状態から、「普図高確時間短縮状態」が終了して「通常遊技状態」に移行した直後の状態を示した図であり、図143(d)は、図143(c)の状態から、図143(c)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示が停止した状態を示した図である。 (a)は、第2実施形態における特図1大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第2実施形態における特図2大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 第2実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。 第2実施形態の各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 第2実施形態における特図1用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 第2実施形態における特図2用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第2実施形態における停止パターンテーブルのEテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第2実施形態における停止パターンテーブルのFテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第2実施形態における特図1ハズレ変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第2実施形態における特図1大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第2実施形態における特図2ハズレ変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第2実施形態における特図2大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 第2実施形態における時短終了条件テーブルの一例を模式的に示した図である。 主に第2実施形態における音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第2実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 第2実施形態において音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される救済カウンタ表示処理を示したフローチャートである。 第2実施形態において音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり演出処理を示したフローチャートである。 第3実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。 第3実施形態の各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 第3実施形態における特図1用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 第3実施形態における特図2用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第3実施形態における停止パターンテーブルのGテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第3実施形態における停止パターンテーブルのHテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第3実施形態における特図1ハズレ変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第2実施形態における特図1大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第3実施形態における特図2ハズレ変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第2実施形態における特図2大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 第3実施形態において音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される救済カウンタ表示処理を示したフローチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第4実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図であり、主に主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第4実施形態における各種カウンタ、各保留球格納エリア、保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。 (a)は、第4実施形態の特図1大当たり乱数テーブルを示した図であり、(b)は、第4実施形態の特図2大当たり乱数テーブルを示した図である。 (a)は、第4実施形態の特図1大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第4実施形態の特図2大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 第4実施形態における特図2小当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 第4実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。 第4実施形態の各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 第4実施形態における特図1用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 第4実施形態における特図2用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第4実施形態における特図2ハズレ・小当たりA用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第4実施形態における特図2大当たり・小当たりB用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 第4実施形態における大当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 第4実施形態における小当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 第4実施形態における時短終了条件テーブルの一例を模式的に示した図である。 主に第4実施形態における音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第4実施形態における第1保留情報格納エリア、第2保留情報格納エリア及び実行情報格納エリアの構成を模式的に示した図である。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される特図変動処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される変動停止処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される時短計数処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される救済到達計数処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される当たり処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開閉制御処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される特定領域装置開閉制御処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される小当たり時大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される小当たり終了処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 第4実施形態において音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 第4実施形態において音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される救済カウンタ表示処理を示したフローチャートである。 第4実施形態において音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり演出処理を示したフローチャートである。 本発明の第5実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、実際の表示画面を例示した図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図であり、主に主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタ、各保留球格納エリア、保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。 (a)は、特図1大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図1大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。 各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。 特図1用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 特図2用保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのAテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのBテーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、停止パターンテーブルのCテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、停止パターンテーブルのDテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのEテーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、停止パターンテーブルのFテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図1大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、特図2大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 「通常遊技状態」時の左打ち遊技において、スルーゲート、第1始動口、上側第2始動口、下側第2始動口における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示の実行タイミングと、普通電役用ソレノイドおよび大入賞口開閉板用ソレノイドの駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。 「通常遊技状態」時の左打ち遊技において、特別図柄の低確率状態での特別図柄の変動表示の実行回数が、第1特別図柄の変動表示によって900回に到達し、低確時間短縮状態へ突入する場合のタイミングチャートである。 「通常遊技状態」時の左打ち遊技において、第1特別図柄の変動表示の実行中に、特別図柄の低確率状態での特別図柄の変動表示の実行回数が第2特別図柄の変動表示によって900回に到達し、低確時間短縮状態へ突入する場合のタイミングチャートである。 「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」時の右打ち遊技において、スルーゲート、第1始動口、上側第2始動口、下側第2始動口における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、特別図柄1の変動表示および特別図柄2の変動表示の実行タイミングと、普通電役用ソレノイドおよび大入賞口開閉板用ソレノイドの駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。 「潜伏確率変動状態」時の右打ち遊技において、スルーゲート、第1始動口、上側第2始動口、下側第2始動口における球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、特別図柄1の変動表示および特別図柄2の変動表示の実行タイミングと、普通電役用ソレノイドおよび大入賞口開閉板用ソレノイドの駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。 大当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 小当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、普図当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、普図変動時間テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、普通電役開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 時短終了条件テーブルの一例を模式的に示した図である。 主に音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第1保留情報格納エリア及び第1実行情報格納エリア、並びに、第2保留情報格納エリア及び第2実行情報格納エリアの構成を模式的に示した図である。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるゲート通過処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図1変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図2変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される他方停止処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される時短計数処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される天井到達計数処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される当たり処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開放中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普図変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普通電役制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される打ち方指示表示処理を示したフローチャートである。 「通常遊技状態」の天井到達時において第3図柄表示装置81で行われる変動演出を示しており、(a)~(d)は、従来のパチンコ機において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示及び演出用打ち方指示が表示されている状態を示した図である。 (a)~(d)は、第5実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmにおいて「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示のみが表示され、演出用打ち方指示が実行されていない状態を示した図である。 第5実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、(a)は、図255(d)の状態から、第1特別図柄の変動表示において実行されている「スーパーリーチ」演出態様の変動演出でハズレとなる演出結果が表示されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示において実行されていた「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が終了し、ハズレとなる第3図柄が主表示領域Dmにおいて表示された状態を示した図であり、(c)は、(b)の状態から、主表示領域Dmにおいて、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、(d)は、(c)の状態から、「普図低確時間短縮状態」への移行報知及び演出用打ち方指示が終了し、該「普図低確時間短縮状態」において表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示した図である。 第6実施形態における音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 第6実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 第6実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1コマンド処理を示したフローチャートである。 第6実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2コマンド処理を示したフローチャートである。 第6実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。 第6実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される天井到達報知処理を示したフローチャートである。 従来のパチンコ機において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図264(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示した図であり、図264(b)は、図264(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、図264(c)は、図264(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において天井到達することを報知する演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示した図であり、図264(d)は、図264(c)の状態から、天井到達報知演出の実行中に第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示及び演出用打ち方指示が表示されている状態を示した図である。 第6実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図265(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示した図であり、図265(b)は、図265(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、図265(c)は、図265(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において天井到達することを報知する演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示した図であり、図265(d)は、図265(c)の状態から、天井到達報知演出の実行中に第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示のみが表示され、演出用打ち方指示が実行されていない状態を示した図である。 第6実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図266(a)は、図265(d)の状態から、引き続き第1特別図柄の変動表示における天井到達報知演出が実行中となっており、図265(a)~図265(d)において主表示領域Dmの左上部分に表示されていた天井到達カウンタ81cが消去されている状態を示した図であり、図266(b)は、図266(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了した状態を示した図であり、図266(c)は、図266(b)の状態から、天井到達報知演出が終了し、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、図266(d)は、図266(c)の状態から、「普図低確時間短縮状態」への移行報知及び演出用打ち方指示が終了し、該「普図低確時間短縮状態」において表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示した図である。 第7実施形態における「通常遊技状態」中に、特別図柄1の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合であって、かつ、天井到達することとなる特別図柄1の変動表示が終了するタイミングにおいて、並行して特別図柄2の変動表示が実行中となっている場合のタイミングチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1コマンド処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される天井到達報知延長処理を示したフローチャートである。 第6実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出の実行中に、第1特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図270(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が並行して実行中となっており、主表示領域Dmにおいて天井到達報知演出が実行されている状態を示した図であり、図270(b)は、図270(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行した状態を示した図であり、図270(c)は、図270(b)の状態から、天井到達報知演出が終了して演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、図270(d)は、図270(c)の状態から、演出用打ち方指示が終了して、実行中となっている第2特別図柄の変動表示が主表示領域Dmの中央部分で実行されている状態を示した図である。 第7実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出の実行中に、第1特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図271(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が並行して実行中となっており、主表示領域Dmにおいて天井到達報知演出が実行されている状態を示した図であり、図271(b)は、図271(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行した状態を示した図であり、図271(c)及び図271(d)は、図271(b)の状態から、第2特別図柄の変動表示が継続して実行中となっており、天井到達報知演出が引き続き実行されている状態を示した図である。 第7実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出の実行中に、第1特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図272(a)は、図271(d)の状態から、第2特別図柄の変動表示が終了した状態を示した図であり、図272(b)は、図272(a)の状態から、天井到達報知演出が終了して演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、図272(c)は、図272(b)の状態から、演出用打ち方指示が終了し、第2特別図柄の変動表示が実行を開始した状態を示した図である。 第8実施形態の「通常遊技状態」中に、特別図柄2の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合のタイミングチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される天井到達待機処理を示したフローチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1コマンド処理を示したフローチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2コマンド処理を示したフローチャートである。 第8実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図278(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が並行して実行中となっている状態を示した図であり、図278(b)は、図278(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示のみが終了して、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、図278(c)は、図278(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、天井到達待機演出が実行されている状態を示した図であり、図278(d)は、図278(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示が表示されている状態を示した図である。 第8実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図279(a)は、図278(d)の状態から、天井到達待機演出が終了し、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、図279(b)は、図279(a)の状態から、「普図低確時間短縮状態」への移行報知及び演出用打ち方指示が終了し、該「普図低確時間短縮状態」中に主表示領域Dmの中央部分で表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示した図であり、図279(c)は、図279(b)の状態から、第2特別図柄の変動表示が実行を開始した状態を示した図である。 第9実施形態の「通常遊技状態」中に、特別図柄1の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するものの、該特別図柄1の変動表示の実行中に、特別図柄2の変動表示において大当たりする場合のタイミングチャートである。 第9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。 第9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される天井到達演出切替処理を示したフローチャートである。 第9実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図283(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示がいずれも停止中となっている状態を示した図であり、図283(b)は、図283(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が開始され、天井到達報知演出が実行されている状態を示した図であり、図283(c)は、図283(b)の状態から、第2特別図柄の大当たりに当選することとなる変動表示が開始され、天井到達報知演出が中断された状態を示した図であり、図283(d)は、図283(c)の状態から、第2特別図柄の大当たりとなる変動表示が停止した状態を示した図である。 第9実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図284(a)は、図283(d)の状態から、第2特別図柄の変動表示で大当たりしたことにより移行した「普図高確時間短縮状態」において、特別図柄の変動表示の実行回数が99回となっている状態を示した図であり、図284(b)は、図284(a)の状態から、第2特別図柄の変動表示が停止し、時短終了条件が成立して「通常遊技状態」に移行した状態を示した図であり、図284(c)は、図284(b)の状態から、主表示領域Dmの中央部分において表示される第3図柄が、第2特別図柄から第1特別図柄に切り替わった状態を示した図である。 第10実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。 (a)は、第10実施形態の普図当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第10実施形態の普図変動時間テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、第10実施形態の普通電役開放テーブルの一例を模式的に示した図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1~図80を参照し、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の背面図であり、図3はパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。
第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり遊技状態中において、確変領域65d(図3参照)の有効と無効とを切り替え可能に構成し、有効に設定されている確変領域65d(図3参照)への球の入賞を目指して遊技者の意思に応じて球を発射させることで、大当たり遊技終了後における「確率変動状態」を遊技者自らの意思に応じて発生させ得る遊技機について説明する。
従来、所謂、大当たり遊技後に、大当たりとなった図柄に対応して遊技者に有利な付加利益遊技状態が付加される遊技機が存在する。なお、付加利益遊技状態とは、例えば、大当たり確率の高確率状態m、当たり確率の高確率状態、大当たり抽選の結果を表示するための図柄変動の時間短縮状態、当たり抽選の結果を表示するための図柄変動の時間短縮状態、大当たり抽選の頻度を向上させるための高サポート状態、大当たり抽選の権利を保留する保留機能を向上する状態、それらの各種組み合わせ等が考えられる。
従来の遊技機においては、上記付加利益遊技状態の獲得は、大当たり抽選において実質的に決定されており、その後、正常に遊技制御が実行されれば、大当たり遊技後に付加利益遊技状態が開始されるように構成されている。このため、遊技者による付加利益遊技状態の獲得に対する興趣は希薄であり、更なる興趣の向上が求められている。
本発明は、上述した課題を解決するために、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えた遊技機であって、前記第1検出手段は、前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回が予め設定され、前記振分手段は、遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御され、当該遊技機は、前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示を特定タイミングで表示手段に実行させる表示制御手段と、前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段と、遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段と、当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態を付与する付与手段と、前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段と、を備えている。このように構成することで、付加利益遊技状態の獲得に対する興趣を向上させるという効果を得ることができる。
より具体的には、例えば、大当たり種別によって、確変領域65dの開放時における、確変領域スイッチ65gによる入球検知を有効とするラウンドが異なるように構成する。また、確変領域スイッチ65gによって球が検出されたラウンド数が所定の値以上となった場合、各大当たり種別による大当たりラウンド毎の確変領域65dの有効又は無効の設定にかかわらず、以降のラウンドにおける確変領域65dは無効となるように構成する。このように構成することで、1の大当たりにおいて、確変領域65dが開放される6のラウンドのうち、所定数のラウンドを選択して確変領域65dに球を通過させ、その結果、有効確変領域を通過させて「確率変動状態」に移行するのか、又は、有効確変領域を非通過となり、「普図高確時間短縮状態」に移行するのか、という遊技性にすることができる。これにより、付加利益遊技状態の獲得に対する興趣を向上させることが可能となる。
また、可変入球手段の開閉手段として、第1実施形態では大入賞口開閉板65aを例に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成であってもよく、例えば、所謂チューリップ型の入賞口としての開閉手段や、遊技盤面に対して出没可能な板体による入賞口としての開閉手段、或いは、所謂橋渡し式に突出可能な入賞口としての開閉手段等でもよい。
また、例えば、可変入球手段の特定領域として、第1実施形態では「確率変動状態」を発生可能な確変領域65を例に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成であってもよく、例えば、「時間短縮状態」を発生可能な時短領域としての特定領域や、「潜伏確率変動状態」を発生可能な潜伏確変領域としての特定領域、大当たり遊技状態を発生可能な条件装置(所謂、V入賞口)としての特定領域、或いは、小当たり遊技状態を発生可能な条件装置としての特定領域等でもよい。
さらに、例えば、可変入球手段の第1検出手段又は第2検出手段として、第1実施形態では磁気による近接スイッチとしての確変領域スイッチ65gを例に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成でもよく、例えば、可視光線や赤外線などの光を検出可能な光学式のフォトセンサとしての光学式検出手段や、光ファイバも用いたファイバセンサとしての検出手段、レーザを用いたレーザセンサ、赤色・青色・緑色等の受光量を検知可能なカラーセンサ、リミットスイッチやマイクロスイッチ等の機械式な接触により検知可能な機械式検出手段、カメラで撮影した画像を使用して対象物の有無を検知可能な画像判別センサ、或いは、超音波を検知可能な超音波センサ等でもよい。
また、例えば、可変入球手段の振分手段として、第1実施形態では確変領域開閉板65eを例に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成であってもよく、例えば、一定間隔で駆動することで球の流路を振り分ける振分手段や、球が流入することにより流路が交互に切り替わる振分手段、球が衝突することで回転して該回転中に他の球が衝突して該他の球の流下方向を変化可能な振分手段、或いは、大当たり遊技状態を発生可能な条件装置への流入を切り替え可能な振分手段等でもよい。
さらに、例えば、所定の有効可変動作回として、第1実施形態では確変領域有効テーブル202hによって大当たり種別ごとに定められる複数の大当たりラウンドを例に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成であってもよく、例えば、大当たり種別によって定められる固定的な1又は2以上の大当たりラウンドの一部期間若しくは全期間や、大当たり種別に関係なく固定的に定められる1又は2以上の大当たりラウンドの一部期間若しくは全期間、小当たり種別ごとに定められる複数の小当たりラウンドの一部期間若しくは全期間、小当たり種別によって定められる1又は2以上の小当たりラウンドの一部期間若しくは全期間、或いは、小当たり種別に関係なく固定的に定められる1又は2以上の小当たりラウンドの一部期間若しくは全期間等でもよい。
また、例えば、表示制御手段として、第1実施形態では表示制御装置114を例に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成であってもよく、例えば、特定領域への球の入球を促すメッセージを特定タイミングで音声出力可能な音声出力装置や、特定領域への球の入球を人間の五感(即ち、視覚、聴覚、触覚、味覚又は嗅覚)で察知可能な出力を実行可能な出力装置、或いは、特定領域への球の入球を該特定領域の開放前から入賞するまでの一連の報知演出を実行可能な演出手段等でもよい。
さらに、例えば、判別情報記憶手段として、第1実施形態では、確変移行フラグ203kを例に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成であってもよく、例えば、第1検出手段での検出の有無を判別可能なカウンタや、第1検出手段での検出有無を機械的に判別可能な機械式判別手段、或いは、主制御装置110に設けられたRAM203に設けられる記憶手段等でもよい。
また、例えば、記憶制御手段として、第1実施形態では、有効に設定された確変領域65dへの通過のみを確変移行フラグ203kに反映させ、無効に設定された確変領域65dへの通過を確変移行フラグ203kに反映させない処理を用いて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成であってもよく、例えば、有効に設定された確変領域65dへの通過のみをカウンタに計数し、無効に設定された確変領域65dへの通過を該カウンタに計数しない処理や、初回の入賞のみをフラグ若しくはカウンタに反映させ、2回目以降の入賞をフラグ若しくはカウンタに反映させない処理等でもよい。
さらに、例えば、付与手段として、確変領域65dへの球の通過に基づいて確変フラグ203jをオンすることで大当たり終了後に「確率変動状態」を発生させる処理を用いて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成であってもよく、例えば、特定領域への球の通過に基づいて大当たり終了後に「時間短縮状態」を発生させる処理や、特定領域への球の通過に基づいて大当たり中に遊技価値を付与する処理、或いは、特定領域への球の通過に基づいて所定遊技状態へ移行する処理等でもよい。
また、例えば、共通演出として、第1実施形態では「競争演出」の導入演出81eが複数パターン設けられている例で説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば如何様な構成であってもよく、例えば、選択されているキャラクタごとに設定されている演出における複数種類の専用演出や、固定的な演出(例えば、「Vを狙え」等)に到達するまでに行われる演出が複数パターン設けられている場合等でもよい。
ここで、本発明における特定報知表示について説明する。本発明の特定報知表示は、第1実施形態では、大当たり遊技の4ラウンド目~9ラウンド目において実行される「○号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」の文字メッセージ81dを用いて説明するが、遊技者にいずれかの入賞口への入賞を促す報知であれば如何様な態様でもよく、例えば、特定領域が有効に設定されている場合に、特定領域が有効であるということを遊技者に示唆し、該特定領域への入賞を促す報知でもよいし、残りラウンド数が少なくなった場合に球の発射を促す報知でもよいし、遊技者にいずれかの選択肢を選択させるための報知でもよいし、特定の発射態様で球を発射させることを促す報知等でもよい。第1実施形態では、特定報知表示を実行するための処理として、確変領域開放中処理(S1604、図57参照)におけるS1651~S1660の処理が設けられている。特定報知表示の詳細については後述する。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口(入球口)63,64,71等を有する遊技盤13(図3参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図5参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。なお、遊技盤13の詳細については、図3において後述する。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図5参照)へと案内される。また、上皿17の上面の正面視左側には、枠ボタン22が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)で表示される演出のステージを変更する場合に、遊技者により押下操作されるボタンである。また、枠ボタン22は、第3図柄の変動表示(以下、第3図柄の変動表示を「変動演出」という。)において実行される予告表示での演出内容を遊技者に選択させるための操作ボタンとしても使用される。
また、変動演出とは、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)にて表示される演出であり、後述の通り、遊技盤13の前面領域に発射された球が特定の入賞口(例えば、後述の第1始動口64又は第2始動口71(図3参照))へ入賞したことを契機として実行され、図柄(後述の第3図柄)が所定時間変動された後、停止表示された図柄の組み合わせによって、当該入賞に対して行われる抽選の結果(大当たりか否か)を遊技者に提示する演出である。
さらに、ステージとは、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」の3つのステージが設けられている。上述の変動演出や、変動演出中に実行される「リーチ表示」などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。
また、「リーチ表示」とは、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)において実行される変動演出において、大当たりが発生することを示す「大当たり表示」の一歩手前の表示のことをいう。具体的には、後述する左図柄列Z1及び右図柄列Z3(図4参照)の第3図柄が同一図柄で停止し、中図柄列Z2(図4参照)が未だ停止せず変動を継続している状態のことをいう。
本実施形態のパチンコ機10では、「リーチ表示」として、大別して、「ノーマルリーチ」の演出を構成する一単位の要素(以下、演出を構成する一単位の要素を「変動要素」という)と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、該「ノーマルリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スーパーリーチ」の変動要素と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、「スーパーリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スペシャルリーチ」の変動要素とが用意されている。
ステージの変更は、変動演出が行われていない期間(即ち、デモ表示中)や、変動演出において第3図柄が遊技者に視認不能に高速に変動される「高速変動」の変動要素中に、遊技者によって枠ボタン22が押下操作された場合に行われる。そして、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「空ステージ」→「島ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
また、後述する第3図柄表示装置81(図3参照)にて行われる変動演出において「ノーマルリーチ」の変動要素が開始された場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素から「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するときは、「ノーマルリーチ」の変動要素中に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素の選択画面が第3図柄表示装置81に表示されるように構成してもよい。
具体的には、選択画面では、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素として選択可能な複数の候補が表示され、その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に押下操作された場合に、選択された候補が変更されるように構成する。そして、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素へ発展するときに選択されていた演出候補に基づいて、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定され、その決定に従って「スーパーリーチ」の変動要素は「スペシャルリーチ」の変動要素が第3図柄表示装置81にて実行される。
なお、第1実施形態では、枠ボタン22を押下操作されるボタンとして構成したが、枠ボタン22に代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて、演出ステージが選択変更されたり、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定されたりしてもよい。
また、枠ボタン22を上皿17の側面視正面側に配置するように構成しているが、枠ボタン22の配置位置は、遊技者が押下操作可能な位置であれば如何様な配置位置でも良く、例えば、上皿17の上面側に配置してもよいし、後述する下皿50の近傍(上面又は側面)に配置してもよい。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定の「リーチ表示」時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、発光ダイオード(ライト・エミッティング・ダイオード(Light Emitting Diode)。以下、「LED」と略す。)等の発光手段を内蔵した電飾部29~33が設けられている。
パチンコ機10においては、これら電飾部29~33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時や「リーチ表示」時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29~33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前の「リーチ表示」中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図3参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29~33の周りの領域にクロムメッキを施したアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene。以下、「ABS」と略す。)樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット。図示せず。)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112a(図5参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
次に、図2に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(Micro-Processing Unit。以下、「MPU」と略す)、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100~104に収納されている。基板ボックス100~104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図5参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ503が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図5参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ503は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図3を参照して遊技盤13の具体的構成について説明する。まず、図3に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、球が入賞することで所定の賞球を得ることができる一般入賞口63、第3図柄の大当たりが発生した場合に開放される可変入賞装置65、第3図柄(所謂、特別図柄)の1つである第1特別図柄の抽選契機となる第1始動口64、第3図柄の1つである第2特別図柄の抽選契機となる第2始動口71、第2図柄(所謂、普通図柄)の抽選契機となるスルーゲート67、開放状態となることで第2始動口71へ球が入球可能となる普通電役72、第3図柄表示装置81及び第2図柄表示装置83等を有した可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。
一般入賞口63、第1始動口64、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71、普通電役72、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図3を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図5参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図3の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球を再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図3の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される(以下、返しゴム69に当たる勢い等で球を発射して、該球を可変表示装置ユニット80の正面視右側を通過させる行為を「右打ち遊技」と称する一方、発射した球が可変表示装置ユニット80の正面視左側を通過させる行為を「左打ち遊技」と称する)。第1実施形態では、左打ち遊技において、第1始動口64へ球が入球し得る若しくは入球し易い一方、第2始動口71、可変入賞装置65、スルーゲート67に球が入球し難い若しくは入球しないように構成されている。また、右打ち遊技において、第2始動口71、可変入賞装置65、スルーゲート67へ球が入球し得る若しくは入球し易い一方、第1始動口64に球が入球し難い若しくは入球しないように構成されている。
また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図3の右側上部)には、発光手段である複数のLEDで構成された状態LED群37aと特別LED群37bと右打ち報知ランプ37cとが設けられた特別図柄表示装置37が配設されている。特別図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図5参照)で行われる各制御に応じた第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示(以下、両特別図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされると共に、パチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
状態LED群37aは、後述する第1始動口64又は第2始動口71に入賞(入球)した球のうち、変動表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。また、大当たりのラウンド(以下、ラウンドを、単に「R」と称する場合がある)数やエラー表示も、該状態に対応する状態LED群37aの点灯状態により示される。なお、状態LED群37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、大当たりにおける「ラウンド」とは、大当たりの賞球個数を区切るために後述する可変入賞装置65を開閉する大入賞口開閉板65aが、開放されてから閉鎖されるまでのことをいい、第1実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉板65aが開放開始されてから「30秒」経過するか、若しくは、大入賞口開閉板65aの開放中に球が10個入賞することで、1回の「ラウンド」が実行されるように構成されている。
特別LED群37bは、6個のLEDで構成された上方LED群37b1と、同じく6個のLEDで構成された下方LED群37b2との計12個のLEDで構成されている。上方LED群37b1は、第1始動口64への球の入球に基づいて実行される第1抽選遊技の判定結果を示す第1特別図柄が動的表示される。また、下方LED群37b2は、第2始動口71への球の入球に基づいて実行される第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄が動的表示される。
具体的には、上方LED群37b1には、遊技盤13の盤面中央に設けられた第1始動口64への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第1実施形態では、上方LED群37b1の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第1実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
また、下方LED群37b2には、遊技盤13の右側側方に設けられた第2始動口71への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第1実施形態では、下方LED群37b2の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第1実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
いずれのLED群37b1,37b2においても、判定結果がハズレである場合には、最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。各LED群の停止パターンの詳細については、後述する。
本パチンコ機10では、第1始動口64又は第2始動口71への入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、各当否判定において大当たりと判定された場合は、入賞した入賞口64,71に応じてその大当たり種別の判定も行い、各大当たり種別に応じて可変入賞装置65を開閉駆動する。
第1実施形態において判定される大当たり種別としては、第1始動口64への入賞に基づいて、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変A」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変B」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変C」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変D」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変E」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変F」と称する場合がある)」が用意されている(図8参照)。また、第2始動口71への入賞に基づいて、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変G」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変H」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変I」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変J」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変K」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変L」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変M」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変N」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変O」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変P」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変Q」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変R」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変S」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変T」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変U」と称する場合がある)」が用意されている(図9参照)。
ここで、「通常遊技状態」とは、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」でない遊技状態の時をいい、各特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常の状態(即ち、低確率状態)かつ普通電役72の開放が短時間である状態をいう。即ち、「通常遊技状態」は、「確率変動状態」の時より各特別図柄の大当たり確率が低く、また、「確率変動状態」および「普図高確時間短縮状態」の時より普通図柄の当たり確率が低い状態(「普図低確時間短縮状態」とは同等)であって普通電役72の開放時間も短時間となるように構成されている。
詳細は後述するが、「通常遊技状態」において、所謂右打ち遊技をした場合に、第2始動口71へ球が入賞し易い遊技状態(以下、第2始動口71へ球が入賞し易い状態のことを、「入賞補助状態」と称する場合がある)ではなく、遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。なお、「通常遊技状態」において、右打ち遊技で発射された球が検知された場合(例えば、スルーゲート67への球の通過検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報(例えば、「左打ち遊技に戻して下さい」の音声出力や、第3図柄表示装置81において「左打ち遊技に戻してください」の表示等)を出力するように構成されている。このように構成することで、「通常遊技状態」において非奨励の右打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に、動的表示において所定回数(第1実施形態では、「900回」)連続して大当たりに当選しなかったとき、遊技者への救済措置として、特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率は低確率状態であるものの、普通図柄の変動時間が短くなるとともに、普通電役72の開放時間が長くなる「普図低確時間短縮状態」を発生させる機能(所謂、天井機能)が搭載されている(以下、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に、動的表示において「900回」連続して大当たりに当選せずに「普図低確時間短縮状態」に突入することを、「救済条件成立」と称し、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に「救済条件成立」となる回数を「救済条件成立回数」と称する場合がある)。
次いで、「普図高確時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」及び後述する「普図低確時間短縮状態」と同様に低確率状態であるが、普通図柄の当たり確率がアップするとともに普通図柄の変動表示(以下、普通図柄の変動表示を「可変表示」という)時間が短縮され、普通電役72の開放時間が長くなる状態をいう(以下、普通図柄の当たり確率がアップするとともに普通図柄の可変表示時間が短縮され、普通電役72の開放時間が長くなることを「高確時短機能」と称する場合がある)。この「普図高確時間短縮状態」は、第2始動口71の正面視上方に設けられた普通電役72が開放状態となり易くなり、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71へ入球し易い状態となる。
即ち、「普図高確時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役72の開放状態が長くなる状態である。よって、「普図高確時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を第2始動口71へ入賞させ易いため、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」は、該「普図高確時間短縮状態」が開始されてから予め定められた規定回数(第1実施形態では、150回)の特別図柄の動的表示が実行されるまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「普図高確時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
なお、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」又は後述する「確率変動状態」において、左打ち遊技により球が発射されたことが検知された場合(例えば、第1始動口64への球の入賞検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報(例えば、「右打ちして下さい」の音声出力や、「右打ちして下さい」の表示等)を出力するように構成されている。このように構成することで、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「確率変動状態」において非奨励の左打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
次いで、「普図低確時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」及び後述する「普図高確時間短縮状態」と同様に低確率状態であり、普通図柄の当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低い状態である一方、普通図柄の可変表示時間が短縮し、普通電役72の開放時間が「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」と同様に長時間となる(以下、普通図柄の当たり確率が低い状態である一方、普通図柄の可変表示時間が短縮され、普通電役72の開放時間が長くなることを「低確時短機能」と称する場合がある。また、「高確時短機能」及び「低確時短機能」を総称して、「時短機能」と称する場合がある)ように構成されているため、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71へ入球し易い状態となる。
即ち、「普図低確時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率及び普通図柄の当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄の可変表示による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役72の開放状態が長くなる状態である。よって、「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を第2始動口71へ入賞させ易いため、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
この「普図低確時間短縮状態」は、大当たり終了後、特別図柄の低確率状態において連続して「900回」大当たりに当選しなかった場合、即ち、特別図柄の低確率状態において「900回」の動的表示が行われる間、ハズレが抽出し続けた場合に、該「普図低確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
また、「普図低確時間短縮状態」は、該「普図低確時間短縮状態」が開始されてから予め定められた規定回数(第1実施形態では、1000回)の特別図柄の動的表示が実行されるまでの間、普通図柄の可変表示時間が短縮し、普通電役72の開放時間が長時間となる。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「普図低確時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
なお、「普図低確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合、再度「普図低確時間短縮状態」には移行し得ないように構成されている。一方、救済条件成立に基づいて「普図低確時間短縮状態」が発生し、該「普図低確時間短縮状態」において特別図柄の動的表示の実行回数に基づく時短終了条件が成立して「通常遊技状態」に移行した場合に、再度、特別図柄の動的表示の実行回数が救済条件成立回数に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」に移行し得るように構成してもよい。
次いで、「確率変動状態」では、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態であるとともに、普通図柄の当たり確率がアップし、かつ、高確時短機能が作動した状態となる。
即ち、「確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態であるとともに、普通図柄による当たり結果が導出され易く、さらに、普通電役72の開放状態が長くなる状態となる。よって、「確率変動状態」では、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いため、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行できるとともに、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。よって、「確率変動状態」では、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技(特別遊技状態)が発生し易い状態で遊技を行うことが可能となる。
ここで、各大当たり種別について説明する。なお、第1実施形態のパチンコ機10では、後述する確変領域ソレノイド65fが駆動して確変領域65dが開放されるラウンドが大当たり種別毎に複数設定されている(図17参照)。具体的には、大当たりのラウンド中において確変領域65dが開放されている場合に、右打ち遊技によって発射された球が確変領域スイッチ65gを通過可能となるが、該確変領域65dの開放時において、大当たり種別ごとに確変領域65dが有効に設定(以下、有効に設定されている確変領域65dを、「有効確変領域」と称する場合がある)されているラウンドにおいて確変領域スイッチ65gによって入球検知された場合に、大当たり終了後に「確率変動状態」を発生させる一方、確変領域65dが無効に設定(以下、無効に設定されている確変領域65dを、「無効確変領域」と称する場合がある)されているラウンドでは、該確変領域スイッチ65gによって入賞検知した場合であっても、大当たり終了後に「確率変動状態」を発生をさせないように構成されている(図18及び図19参照。以下、確変領域65dを球が通過した場合の確変領域スイッチ65gによる入球検知が有効である場合を、「確変領域65dが有効である」と称する場合がある。)。よって、確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合であって、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されている場合(以下、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されている場合の確変領域スイッチ65gによる球の検出を「有効確変領域の通過」と称する場合がある)に、該大当たりの終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
従って、大当たり種別「確変A」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変A」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変B」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変B」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変C」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変C」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変D」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変D」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変E」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変E」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変F」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変F」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変G」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変G」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変H」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変H」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変I」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変I」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変J」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変J」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変K」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変K」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変L」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変L」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変M」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変M」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変N」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変N」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変O」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変O」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変P」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変P」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変Q」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変Q」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変R」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変R」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変S」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変S」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変T」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変T」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変U」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第1実施形態では、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「確変U」が選択され得て、該大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
ここで、各大当たり種別の特別LED群37bの表示態様について説明する。第1特別図柄用の上方LED群37b1の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「確変A」に対応する表示パターンは11種類、大当たり種別「確変B」に対応する表示パターンは11種類、大当たり種別「確変C」に対応する表示パターンは11種類、大当たり種別「確変D」に対応する表示パターンは10種類、大当たり種別「確変E」に対応する表示パターンは10種類、大当たり種別「確変F」に対応する表示パターンは10種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が上方LED群37b1の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」及び「確変F」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
また、第2特別図柄用の下方LED群37b2の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「確変G」に対応する表示パターンは5種類、大当たり種別「確変H」に対応する表示パターンは5種類、大当たり種別「確変I」に対応する表示パターンは5種類、大当たり種別「確変J」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変K」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変L」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変M」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変N」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変O」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変P」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変Q」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変R」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変S」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変T」に対応する表示パターンは4種類、大当たり種別「確変U」に対応する表示パターンは4種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、上方LED群37b1と同様、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が下方LED群37b2の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
ここで、上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり遊技中に有効確変領域を通過した場合に「確率変動状態」に移行するように構成されている。一方、詳細は後述するが、大当たり遊技中に、後述する確変領域通過回数カウンタ203oの値が所定の値(本実施例では、「2」)未満の場合は、各大当たり種別による大当たりラウンド毎の確変領域65dの有効又は無効の設定に応じて確変領域65dの有効又は無効を設定する一方、確変領域通過回数カウンタ203oの値が所定の値に達した場合、即ち、確変領域スイッチ65gによって球が検出されたラウンド数が所定の値以上となった場合、各大当たり種別による大当たりラウンド毎の確変領域65dの有効又は無効の設定にかかわらず、以降のラウンドにおける確変領域65dは無効となるように構成されている(図18及び図19の備考欄参照)。
よって、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり遊技中において、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効に設定されているかを遊技者に推測させ、有効に設定されていると予想した場合には、確変領域ソレノイド65fが駆動している間に右打ち遊技を実行させて確変領域65dに球を通過させるように、第3図柄表示装置81において報知演出を行う。これに対して、当該ラウンドの確変領域65dが無効に設定されていると遊技者が予想した場合には、確変領域ソレノイド65fが駆動している間は右打ち遊技を中断させて確変領域65dに球を通過させないように、第3図柄表示装置81において報知演出を行うように構成されている。
このため、仮に、各大当たり種別に対応する表示パターンが少なく、いずれの大当たり種別であるかを遊技者が認識可能な構成であった場合、遊技者は確変領域65dが有効に設定されている大当たりラウンドのみにおいて、確変領域ソレノイド65fが駆動している間に右打ち遊技を継続させて確変領域65dに球を通過させ、必ず「確率変動状態」へ移行させることが可能となってしまい、当初設定していた遊技仕様に基づく出玉率と異なる遊技結果が導出されてしまい、遊技ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。
従って、このように構成することで、特別図柄表示装置37の特別LED群37bの停止表示において各大当たり種別を表示した場合であっても、各停止表示に対応する大当たり種別を全て把握していなければ、当選した大当たり種別を遊技者が認識することが困難となる。このため、変動演出の表示結果のみではいずれの大当たり種別かを識別困難にし、遊技者にいずれの大当たり種別であるかを推測させる遊技性が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cは、右打ち遊技での球の発射が奨励される遊技状態を示唆するためのランプである。この右打ち報知ランプ37cは、左打ち遊技が奨励されて右打ち遊技が非奨励である「通常遊技状態」では非点灯状態である一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」若しくは「普図低確時間短縮状態」、又は、大当たり遊技中に点灯状態となる。遊技者は、この右打ち報知ランプ37cや第3図柄表示装置81における右打ち遊技示唆表示を確認することで、右打ち遊技を行うべき状態か否かを認識することができる。
なお、上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり遊技中において、各大当たりラウンドの確変領域65dが有効に設定されているか否かを遊技者に推測させ、該推測結果に応じて、確変領域ソレノイド65fが駆動している間の右打ち遊技の実行要否を判断するように、第3図柄表示装置81において報知演出を行うが、一方で、該報知演出の実行中においても、可変入賞装置65が開放状態となっているため、右打ち報知ランプ37cや第3図柄表示装置81における右打ち遊技示唆表示は、大当たり遊技中において、常に点灯状態となるように構成されている。
このように構成することで、確変領域ソレノイド65fが駆動している間の右打ち遊技の実行要否を判断する報知演出が実行されている場合であっても、遊技者は特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37c及び第3図柄表示装置81における右打ち遊技示唆表示を確認することができる。その結果、遊技者は、大当たり中において、右打ち遊技を実行することでいずれかの賞球が獲得可能な状態であることを認識することができる。
遊技盤13の遊技領域には、球が入賞することにより3個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。
また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1始動口64への入球又は第2始動口71への入球(以下、第1始動口64又は第2始動口71への球の入球を「始動入賞」という場合がある)をトリガとして、特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示と同期させながら、遊技状態に応じて第3図柄の変動演出を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして普通図柄の可変表示を実行可能なLEDで構成される第2図柄表示装置83(以下、第2図柄表示装置83に関し、説明の便宜上、「普通図柄表示装置83」と称する場合がある)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図5参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列Z1~Z3(図4参照)が表示される。
各図柄列Z1~Z3(図4参照)は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列Z1~Z3毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変的に表示されるようになっている。第1実施形態の第3図柄表示装置81は、第1特別図柄の第1抽選遊技および第2特別図柄の第2抽選遊技で共通的に使用されるものであり、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が特別図柄表示装置37で行われるのに対して、その特別図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を第3図柄表示装置81の第3図柄を用いて行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リールやLED等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが共に保留されている場合、第2特別図柄の動的表示を優先的に実行(所謂、特図2優先変動)可能に構成されている。即ち、第1始動口64への始動入賞に基づいて第1特別図柄の動的表示の実行中に、第1始動口64への始動入賞に基づいて第1特別図柄の動的表示が保留された状態で、さらに、第2始動口71に始動入賞した場合に、先に入賞していた第1特別図柄の動的表示より、後に入賞した第2特別図柄の動的表示が先に実行され得るように構成されている。
ここで、図4を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図4は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図4(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図4(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(「1」,「3」,「5」,「7」,「9」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、第1実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図5参照)によるいずれかの特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、いずれの大当たり種別に当選した場合であっても、すべての主図柄が現出可能に構成されている。具体的には、例えば、大当たり種別「確変A」に当選した場合であっても、「2」や「8」の数字を付した同一の主図柄が揃う変動演出が行われる場合がある。このように構成することで、例えば、変動演出の停止時点では、付与され得る遊技価値の内容が確定し得ない、即ち、いずれの大当たり種別に当選しており、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効に設定されているのかが遊技者には判別し得ないように構成することで、大当たり中にいずれの大当たりラウンドにおいて確変領域65dを通過させれば「確率変動状態」に突入させられるか、という新たな遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
図4(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下方向に3分割され、下側の2/3が第3図柄を変動演出する主表示領域Dmと保留球数などを表示するコクピット表示領域Dbとで構成され、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタなどを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1~Dm3に区分けされており、その表示領域Dm1に左図柄列Z1が表示され、表示領域Dm2に中図柄列Z2が表示され、表示領域Dm3に右図柄列Z3が表示される。
各図柄列Z1~Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1~Z3には、数字の昇順(または降順)に主図柄が配列され、各図柄列Z1~Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動演出が行われる。なお、各図柄列Z1~Z3において、数字の配列をそれぞれ異ならせるように構成してもよい。例えば、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列する一方、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列してもよい。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1~Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、各遊技状態ごとに設定されている(表示される)特別図柄に対応する変動演出に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(同一の主図柄の組合せ)で揃えば、遊技状態ごとに設定されている(表示される)特別図柄の大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、更に左右方向に3つの小領域Ds1~Ds3に等区分されている。小領域Ds1~Ds3は、それぞれ、キャラクタや予告演出画像を表示する領域である。小領域Ds1~Ds3のそれぞれに表示される画像によって、主表示領域Dmにて行われる変動表示の結果として大当たりとなる期待感を遊技者に与えている。
コクピット表示領域Dbは、各遊技状態ごとに設定されている特別図柄に対応する第1始動口64又は第2始動口71に入球された球のうち変動表示(変動演出)が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域である。
副表示領域Dsの右の小領域Ds3には、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88と、主表示用右打ち指示89とが表示可能に構成されている。
特図1用第4図柄表示領域87は、第1特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図1用保留数表示87aと、第1特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図1用変動領域87bとで構成されている。
特図1用保留数表示87aは、第1特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄で表示可能に構成されている。具体的には、特図1用保留数表示87aが「0」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「1」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「2」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「3」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「4」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第1特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示されるすべての遊技状態において、後述する保留図柄表示領域Db1の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図1用変動領域87bは、第1特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第1特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図1用変動領域87bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第1特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第1特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図1用変動領域87bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図1用変動領域87bの四角図柄が白で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図1用変動領域87bの四角図柄が赤で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図1用変動領域87bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の上方LED群37b1の表示内容に対応するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示されるすべての遊技状態において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
特図2用第4図柄表示領域88は、第2特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図2用保留数表示88aと、第2特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図2用変動領域88bとで構成されている。
特図2用保留数表示88aは、第2特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄を表示可能に構成されている。具体的には、特図2用保留数表示88aが「0」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「1」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「2」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「3」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「4」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第2特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示されるすべての遊技状態において、後述する保留図柄表示領域Db2の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図2用変動領域88bは、第2特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、特図1用変動領域87bと同様、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第2特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図2用変動領域88bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第2特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第2特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図2用変動領域88bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図2用変動領域88bの四角図柄が白で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が赤で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図2用変動領域88bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の下方LED群37b2の表示内容に対応するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示されるすべての遊技状態において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
主表示用右打ち指示89は、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cと常に同期して表示を行うものであり、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」若しくは「普図低確時間短縮状態」、又は、大当たり遊技中において、常に第3図柄表示装置81に表示されている。
また、主表示用右打ち指示89は、遊技者に打ち方を示唆する重要な表示情報であるため、第3図柄表示装置81において遊技中に実行されるその他の表示内容(例えば、主表示領域Dmの中央部分に表示される各図柄列の第3図柄やスーパーリーチ演出など)よりも優先され、最前面(最手前レイヤ)に表示されるように構成されている。
第3図柄表示装置81の実際の表示画面では、図4(b)に示すように、例えば、「通常遊技状態」では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計3個表示される。副表示領域Dsにおいては、左の小領域Ds1、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることを示す表示や、遊技状態に応じて奨励される発射態様等が遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、通常は黒色の少年の髪の毛の色や、通常は白色のハチマキの色が変化したり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第1始動口64へ入球した場合、又は、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第2始動口71へ入球した場合、その入球回数(保留球数)はそれぞれ最大4回まで保留される。その保留球数は特別図柄表示装置37により示されると共に、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87a若しくは特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aにおいても表示され、さらに、遊技状態に応じて対応する特別図柄の変動演出がコクピット表示領域Dbの保留図柄表示領域Db1の第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにおいても示される。
第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dには、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに表示された保留図柄の表示数に応じて、遊技状態に応じて表示設定(優先表示)されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の保留球数が表示される。
即ち、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにおいて、第1保留図柄表示領域Db1aに1つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が1回であることを示し、第1・第2保留図柄表示領域Db1a,Db1bにそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が2回であることを示し、第1~第3保留図柄表示領域Db1a~Db1cにそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が3回であることを示し、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が4回であることを示す。また、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに保留図柄が表示されていない場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の第2抽選遊技とのいずれか一方の抽選遊技のみを実行可能であって第2特別図柄の抽選遊技を優先的に実行可能に構成されているが、入賞した順に応じて特別図柄の抽選遊技を実行するように構成してもよい(所謂、入賞順変動)し、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の抽選遊技とを同時に実行可能に構成してもよい。さらに、第1特別図柄の変動演出と第2特別図柄の変動演出とを第3図柄表示装置81において同時に表示可能に構成してもよい。
コクピット表示領域Dbの中央部分には、主表示領域Dmで変動演出が実行されていることを示す実行図柄が表示される実行図柄表示領域Db0が設けられている。この実行図柄表示領域Db0は、コクピット表示領域Dbの中央部分、即ち、第1保留図柄表示領域Db1aの右側に設けられ、保留図柄表示領域Db1a~Db1dに表示される各保留図柄より大きい実行図柄が表示されるように構成されている。また、この実行図柄表示領域Db0は、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が移動(シフト)して実行図柄として表示される。
実行図柄表示領域Db0に表示される実行図柄は、主表示領域Dmで実行されている変動演出が終了すると消去され、その実行図柄の消去に伴って、表示されている保留図柄が下位側の保留図柄として移動して表示される。具体的には、例えば、「通常遊技状態」において第1特別図柄の保留図柄が4つ存在する状況において、第1特別図柄の変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示される。また、第2保留図柄表示領域Db1bに表示されていた保留図柄が、第1保留図柄表示領域Db1aにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。さらに、第3保留図柄表示領域Db1cに表示されていた保留図柄が、第2保留図柄表示領域Db1bにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。また、第4保留図柄表示領域Db1dに表示されていた保留図柄が、第3保留図柄表示領域Db1cにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。
なお、第1実施形態においては、第1始動口64又は第2始動口71への入球に基づく変動演出の保留球数は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、それぞれ3回以下、又は、それぞれ5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、コクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させなくてもよい。さらに、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを第1特別図柄および第2特別図柄の最大保留数分の4つそれぞれ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
図3に戻って、説明を続ける。可変表示装置ユニット80の正面視右側には、スルーゲート67が設けられている。このスルーゲート67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。このスルーゲート67を球が通過すると、貫通孔に設けられた普通図柄スイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110で普通図柄の当たり抽選が行われる。なお、このスルーゲート67は、普通図柄の可変表示の抽選契機となるのみであり、球が通過した場合であっても賞球等の払い出しは行われないように構成されている。なお、普通図柄の抽選契機を取得可能な普通入賞口を設け、普通図柄の抽選契機を取得するとともに、所定の賞球を払い出すように構成してもよい。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が配設されている。この普通電役72は、主に、出没板72aと、該出没板72aを出没駆動する普通電役ソレノイド(図示せず)と、により構成されている。
第1実施形態の主制御装置110(図5参照)は、通常時、普通電役72の出没板72aを突出状態に維持して、第2始動口71の正面視上方側を覆うことで、第2始動口71への球の流入を防止している。そして、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合に、上記普通電役ソレノイド(図示せず)を所定時間駆動し、普通電役72の出没板72aを所定時間の間、突出状態から遊技盤13内に没入した没入状態に駆動させて、第2始動口71への球の流入を可能に構成して、右打ち遊技されて可変表示装置ユニット80の正面視右側を流下する球が第2始動口71へ入賞し易い状態、即ち、入賞補助状態となるように構成されている。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて、普通図柄の可変表示での当たりに当選する確率が変化するように構成されている。具体的には、「通常遊技状態」及び「普図低確時間短縮状態」では、普通図柄の当選確率を低確率状態(例えば、70/100)とし、普通図柄の可変表示において「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」より当たりに当選し難くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし難くして、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」より第2始動口71へ入賞し難いように構成する。一方、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の当選確率を高確率状態(例えば、99/100)とし、普通図柄の可変表示において「通常遊技状態」及び「普図低確時間短縮状態」より当たりに当選し易くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし易くし、第2始動口71へ容易に入賞し得るように構成する。
第1実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の高確率状態では、可変表示が高確率(即ち、99%)で当たりを導出するため、普通図柄が高確率状態である「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球の多くが第2始動口71に入賞し得るように構成される。一方、普通図柄の低確率状態のうち、「通常遊技状態」では、可変表示が低確率(即ち、70%)で当たりを導出し得るものの、普通電役72の開放時間が短時間のため、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71に入賞し難いように構成される。また、普通図柄の低確率状態のうち、「普図低確時間短縮状態」では、可変表示が低確率(即ち、70%)で当たりを導出し得る状態であり、普通電役72の開放時間が「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」と同様に長時間となるため、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71に入賞し得るように構成される。
これにより、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球を第2始動口71へと入賞させながら遊技を行うことが可能となることで、第2始動口71への入賞に基づく賞球の払い出しによって、遊技者は「通常遊技状態」より自身の持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。
なお、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」のように、普通図柄の当たり確率を「通常遊技状態」から変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)時間や、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)回数を変更するものとしても良い。具体的には、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、普通電役72の出没板72aが没入する時間を「通常遊技状態」よりも長くしたり、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する回数を「通常遊技状態」よりも多くしたりしてもよい。また、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、普通図柄の当たり確率のアップと、普通電役72の出没板72aの没入時間の長時間化と、普通電役72の出没板72aの没入回数の多回数化との少なくとも2つを同時に行うようにしてもよい。
普通図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(普通図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、普通図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(第1実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第2始動口71正面視上方に設けられた普通電役72が所定時間だけ作動状態となり、所定図柄以外(第1実施形態においては「×」の図柄)で停止した場合には普通電役72が非作動状態となる(閉鎖状態が維持される)よう構成されている。
スルーゲート67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第2図柄保留ランプ84(以下、第2図柄保留ランプ84に関し、説明の便宜上、「普通図柄保留ランプ84」と称する場合がある)においても点灯表示される。普通図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。そして、普通図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
なお、普通図柄の可変表示は、第1実施形態のように、普通図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、特別図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、普通図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の通過は、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、普通図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1始動口64が配設されている。この第1始動口64へは、左打ち遊技で発射された球が1分間に約6個程度(所謂、S1=6)入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。第1始動口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図5参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第1始動口64は、球が入球すると3個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が開放状態である場合にのみ球が入球し得る第2始動口71が配設されている。この第2始動口71へは、普通電役72が開放状態である場合、右打ち遊技で発射された球が1分間に約90個程度入賞するように遊技釘が周辺に植設されている。第2始動口71へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図5参照)で第2特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの下方LED群37b2で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第2特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第2始動口71は、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
遊技盤13の正面視右側下方には可変入賞装置65が設けられている。第1実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図5参照)での第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選が大当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置37の特別LED群37bを点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその大当たりに対応した停止図柄(例えば、同一図柄の3つ揃い(「777」等))を表示させて、大当たり遊技の発生が示される。その後、大当たり種別に応じて、可変入賞装置65に設けられた大入賞口開閉板65aが開放(遊技盤13盤面内に没入駆動)されて、球が大入賞口内に入賞し易い特別遊技状態(大当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖(遊技盤13盤面から突出した状態)されている大入賞口開閉板65aが、所定条件が成立するまで(例えば、「30秒」経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口開閉板65aは、開放された場合に、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口開閉板65aが開放される。この大入賞口開閉板65aの開閉動作は、最高で例えば10回(10ラウンド)繰り返し可能に構成されている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、球を可変入賞装置65内に入賞させることで、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
また、可変入賞装置65の内部には、該可変入賞装置65に入賞した球を検知する大入賞口スイッチ65cと、該大入賞口スイッチ65cの下流側に設けられた確変領域65dと、該確変領域65dの下流側(正面視右側)に設けられた排出通路65hとが設けられている。
さらに、確変領域65dは、確変領域開閉板65eと、該確変領域開閉板65eを開閉駆動可能な確変領域ソレノイド65f(図5参照)と、確変領域開閉板65eの下流側に流下した球を検知可能な確変領域スイッチ65gと、で構成されている。なお、確変領域ソレノイド65fが開放されている状態でのみ、確変領域スイッチ65gでの球の検出が可能に構成されている。この確変領域ソレノイド65fは、大当たり種別によって開放駆動されるラウンドが異なるように構成されている(図17参照)。なお、排出通路65hを通過する球を検知可能な排出通路スイッチ(図示せず)を設け、該排出通路65hを通過する球を検知可能に構成し、可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域65dを通過したか、排出通路65hを通過したかを認識することが可能に構成されている。
また、上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、確変領域有効テーブル202hにより、確変領域65dの開放時において、確変領域スイッチ65gによる入球検知を有効とする所定回の有効可変動作回としてのラウンドが大当たり種別毎に少なくとも1以上設定されている(図18及び図19参照)。よって、確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合であって、所定回の有効可変動作回としてのラウンドの確変領域65dが有効に設定されている場合にのみ、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。確変領域ソレノイド65fの駆動態様及び確変領域有効テーブル202hの詳細については、図17~図19において後述する。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口(入球口)63,64,65,71にも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。なお、各入賞口63,64,65,71に入賞した球も、アウト口66を通過した球と同様、球排出路へ案内され、パチンコ機10外へと排出される。
次に、図5を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図5は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したリード・オンリー・メモリー(Read Only Memory。以下、「ROM」と略す)202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるランダム・アクセス・メモリー(Random Access Memory。以下、「RAM」と略す。)203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における各特別図柄の動的表示および変動演出の設定、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示の表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ203cが設けられている。
また、ROM202は、大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、保留数テーブル202c、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202e、大当たり開放テーブル202f、確変領域開放テーブル202g、確変領域有効テーブル202h、普図当たり乱数テーブル202i、普図変動テーブル202j、普通電役開放テーブル202k、時短終了条件テーブル202mを少なくとも格納している。主制御装置110は、RAM203に格納された各種カウンタと、ROM202に格納された各種テーブルとによって、上記の主要な制御を実行する。
ここで、図6を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、第3図柄表示装置81の変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図7から図15を参照して、主制御装置110のROM202に格納された各種テーブル、各種制御タイミング及び遊技状態の遷移等についても説明する。
大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。
また、普通図柄表示装置83の抽選には、普図当たりカウンタC4が用いられ、普図当たりカウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図30参照)の実行間隔である「2ミリ秒」間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図29参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ203cに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)からなる第1保留球格納エリア203dと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)からなる第2保留球格納エリア203eとが設けられており、これらの各エリアには、第1始動口64又は第2始動口71への入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。大当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、「0~9999」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~9999」の値を取り得るカウンタの場合は「9999」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に、大当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から大当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、大当たり乱数カウンタC1が「0~9999」の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、「0~9999」の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図30参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図29参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
大当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(第1実施形態では、タイマ割込処理(図30参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、第1始動口64(第1特別図柄)に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納される。また、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したタイミングで、第2始動口71(第2特別図柄)に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納される。
大当たり乱数カウンタC1が大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定されている。つまり、第1保留球格納エリア203dの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。また、第2保留球格納エリア203eの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。
ここで、図7を参照して、各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aの詳細について説明する。図7は、ROM202に記憶される第1特別図柄および第2特別図柄における大当たり抽選で共通的に使用される大当たり乱数テーブル202aの一例を模式的に示した模式図である。
第1実施形態の大当たり乱数テーブル202aは、設定値毎にそれぞれ、遊技状態が特別図柄の低確率状態の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、各設定値毎に、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、低確率状態から高確率状態に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、低確率状態から高確率状態に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、低確率状態と高確率状態とで、大当たりとなる確率が変更される。
図7で示すように、第1実施形態の大当たり乱数テーブル202aでは、設定値が「1」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は32個で、その値「0~31」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における大当たり確率は、32/10000=0.32/100(即ち、0.32%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は315個で、その値「0~314」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における大当たり確率は、315/10000=3.15/100(即ち、3.15%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約10倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9968個で、その値「32~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9685個で、その値「315~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9968/10000=99.68/100(即ち、99.68%)となるように設定され、特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9685/10000=96.85/100(即ち、96.85%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9968個以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は34個で、その値「0~33」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における大当たり確率は、34/10000=0.34/100(即ち、0.34%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は317個で、その値「0~316」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における大当たり確率は、317/10000=3.17/100(即ち、3.17%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約10倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9966個で、その値「34~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9683個で、その値「317~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9966/10000=99.66/100(即ち、99.66%)となるように設定され、特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9683/10000=96.83/100(即ち、96.83%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9966個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「2」は、設定値「1」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.32%→0.34%、高確率状態:3.15%→3.17%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は36個で、その値「0~35」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における大当たり確率は、36/10000=0.36/100(即ち、0.36%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は319個で、その値「0~318」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における大当たり確率は、319/10000=3.19/100(即ち、3.19%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約10倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9964個で、その値「36~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9681個で、その値「319~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9964/10000=99.64/100(即ち、99.64%)となるように設定され、特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9681/10000=96.81/100(即ち、96.81%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9964個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「3」は、設定値「2」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.34%→0.36%、高確率状態:3.17%→3.19%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
このように、確率設定値ごとに大当たりの当選確率を変更して大当たりの当選し易さを変更することで、確率設定値ごとに出玉率を変更することが可能となり、遊技者に付与され得る遊技価値の多寡を変更できる。よって、パチンコ機10において行われる遊技の遊技性のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図6に戻って、説明を続ける。大当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0~119」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~119」の値を取り得るカウンタの場合は「119」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(第1実施形態では、タイマ割込処理(図30参照)毎に1回)更新される。
そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアと同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。
上述したように、第1実施形態のパチンコ機10における大当たり種別カウンタC2の値は、「0~119」の範囲のループカウンタとして構成されて、該大当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル202bとに基づいて、大当たり種別が決定される。この大当たり種別テーブル202bには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1大当たり種別テーブル202b1と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2大当たり種別テーブル202b2とが設けられている。
ここで、図8及び図9を参照して、特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図8は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図9は、同じくROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。
図8及び図9に示すように、大当たり種別テーブル202bは、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで分けられ、その中でさらに、遊技状態と、大当たり種別カウンタC2の値とが対応付けられたテーブルである。
第1実施形態のパチンコ機10では、有効確変領域を通過した場合、即ち、所定ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていると遊技客が推測し、該ラウンドの確変領域65dの開放中に右打ち遊技を実行して、確変領域有効テーブル202hによって有効に設定された確変領域65dを球が通過した場合に、次回の大当たりに当選するまでの間、特別図柄の当たり確率が高確率状態となり、かつ、普通図柄の当たり確率も「通常遊技状態」と比べて高確率状態となる「確率変動状態」に移行する。
また、ラウンドの確変領域65dの開放中に右打ち遊技を実行せず、確変領域有効テーブル202hによって有効に設定された確変領域65dを球が通過しなかった場合、又は、所定ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていると遊技客が推測し、該ラウンドの確変領域65dの開放中に右打ち遊技を実行して、確変領域有効テーブル202hによって無効に設定された確変領域65dを球が通過したラウンド数が所定の値以上となった場合、の、いずれかの場合には、特別図柄の当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄が規定回数(第1実施形態では、150回)行われるまで間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に移行する。
よって、大当たり種別として、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」に移行する大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」、「確変F」、「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」及び「確変U」がある。
特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2では、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。
図8で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、すべての遊技状態において大当たりが発生した場合に、大当たり種別「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~19」が対応付けられ、大当たり種別「確変B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「20~39」が対応付けられ、大当たり種別「確変C」に対して大当たり種別カウンタC2の値「40~59」が対応付けられ、大当たり種別「確変D」に対して大当たり種別カウンタC2の値「60~79」が対応付けられ、大当たり種別「確変E」に対して大当たり種別カウンタC2の値「80~99」が対応付けられ、大当たり種別「確変F」に対して大当たり種別カウンタC2の値「100~119」が対応付けられている。
よって、第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「確変A」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「118」であれば、大当たり種別「確変F」が選定され得る。
従って、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「確変A」が20/120、大当たり種別「確変B」が20/120、大当たり種別「確変C」が20/120、大当たり種別「確変D」が20/120、大当たり種別「確変E」が20/120、大当たり種別「確変F」が20/120の割合で当選することとなる。即ち、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、すべての大当たり種別が均等の割合で当選し得るように構成されている。
なお、特図1大当たり種別テーブル202b1では、すべての大当たり種別の最大ラウンド数が10Rであり、「確率変動状態」への移行条件も同一に設定されており、かつ、すべての大当たり種別が均等の割合で当選し得るが、大当たり種別によって、確変領域65dの開放時における、確変領域スイッチ65gによる入球検知を有効とするラウンドが異なるように構成されている(図18参照)。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技において、第1始動口64へ入賞し得て第1特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第2始動口71へ入賞し難いことで第2特別図柄の動的表示が実行され難く構成されているため、左打ち遊技の遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)では、第1特別図柄の動的表示が主に実行されるように構成されている。
次いで、図9で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、すべての遊技状態において第2特別図柄の大当たりが発生した場合に、大当たり種別「確変G」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~7」が対応付けられ、大当たり種別「確変H」に対して大当たり種別カウンタC2の値「8~15」が対応付けられ、大当たり種別「確変I」に対して大当たり種別カウンタC2の値「16~23」が対応付けられ、大当たり種別「確変J」に対して大当たり種別カウンタC2の値「24~31」が対応付けられ、大当たり種別「確変K」に対して大当たり種別カウンタC2の値「32~39」が対応付けられ、大当たり種別「確変L」に対して大当たり種別カウンタC2の値「40~47」が対応付けられ、大当たり種別「確変M」に対して大当たり種別カウンタC2の値「48~55」が対応付けられ、大当たり種別「確変N」に対して大当たり種別カウンタC2の値「56~63」が対応付けられ、大当たり種別「確変O」に対して大当たり種別カウンタC2の値「64~71」が対応付けられ、大当たり種別「確変P」に対して大当たり種別カウンタC2の値「72~79」が対応付けられ、大当たり種別「確変Q」に対して大当たり種別カウンタC2の値「80~87」が対応付けられ、大当たり種別「確変R」に対して大当たり種別カウンタC2の値「88~95」が対応付けられ、大当たり種別「確変S」に対して大当たり種別カウンタC2の値「96~103」が対応付けられ、大当たり種別「確変T」に対して大当たり種別カウンタC2の値「104~111」が対応付けられ、大当たり種別「確変U」に対して大当たり種別カウンタC2の値「112~119」が対応付けられている。
即ち、すべての遊技状態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「確変G」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「118」であれば、大当たり種別「確変U」が選定され得る。
従って、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「確変G」が8/120、大当たり種別「確変H」が8/120、大当たり種別「確変I」が8/120、大当たり種別「確変J」が8/120、大当たり種別「確変K」が8/120、大当たり種別「確変L」が8/120、大当たり種別「確変M」が8/120、大当たり種別「確変N」が8/120、大当たり種別「確変O」が8/120、大当たり種別「確変P」が8/120、大当たり種別「確変Q」が8/120、大当たり種別「確変R」が8/120、大当たり種別「確変S」が8/120、大当たり種別「確変T」が8/120、大当たり種別「確変U」が8/120の割合で当選することとなる。即ち、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合には、すべての大当たり種別が均等の割合で当選し得るように構成されている。
なお、特図2大当たり種別テーブル202b2では、すべての大当たり種別の最大ラウンド数が10Rであり、「確率変動状態」への移行条件も同一に設定されており、かつ、すべての大当たり種別が均等の割合で当選し得るが、大当たり種別によって、確変領域65dの開放時における、確変領域スイッチ65gによる入球検知を有効とするラウンドが異なるように構成されている(図19参照)。
ここで、図10及び図11を参照して、第1実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図10は、各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図11は、各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。なお、図11において、非推奨の発射態様で遊技を行った場合における遊技状態の移行も表記しているが、ここでは、説明の便宜上、その説明を省略する。
図10で示すように、「通常遊技状態」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の動的表示が150回実行された場合(所謂、電サポ終了。図11参照。)、又は、「普図低確時間短縮状態」における特別図柄の動的表示が1000回実行された場合(所謂、電サポ終了。図11参照。)、となる。
また、図10で示すように、「通常遊技状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態である。さらに、「通常遊技状態」では、左打ち遊技が奨励され、該左打ち遊技で発射された球が主に第1始動口64に入賞する。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「5秒~190秒」の範囲で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間は「5秒~190秒」で行われる(後述する図12~図15参照)。なお、この「通常遊技状態」では、右打ち遊技が行われた場合に、その発射態様をスルーゲート67等で検知して、該検知に基づいて右打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図5参照)等によって右打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「普図高確時間短縮状態」への移行契機は、すべての大当たり種別において有効確変領域を非通過の場合、即ち、所定ラウンドの確変領域65dが無効に設定されているものと遊技客が推測し、該ラウンドの確変領域65dの開放中に右打ち遊技を実行せず、確変領域有効テーブル202hによって有効に設定された確変領域65dを球が通過しなかった場合、又は、所定ラウンドの確変領域65dが有効に設定されているものと遊技客が推測し、該ラウンドの確変領域65dの開放中に右打ち遊技を実行して、確変領域有効テーブル202hによって無効に設定された確変領域65dを球が通過したラウンド数が所定の値以上となった場合、のいずれかの場合に、「確率変動状態」が発生し得ないことで「普図高確時間短縮状態」へと移行する(図11参照)。
この「普図高確時間短縮状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は高確率状態である。さらに、「普図高確時間短縮状態」では、「確率変動状態」と同様、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、高確時短機能が作動している第2始動口71に入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「15秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図12~図15参照)。なお、この「普図高確時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、上記右打ち禁止報知は実行されない。
次いで、「確率変動状態」への移行契機は、すべての大当たり種別において有効確変領域を通過した場合、即ち、所定ラウンドの確変領域65dが有効に設定されているものと遊技客が推測し、該ラウンドの確変領域65dの開放中に右打ち遊技を実行して、確変領域有効テーブル202hによって有効に設定された確変領域65dを球が通過した場合、となる(図11参照)。
また、「確率変動状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であり、普通図柄の当たり確率も高確率状態である。さらに、「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、高確時短機能が作動している第2始動口71に入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「15秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図12~図15参照)。なお、この「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、スルーゲート67を球が通過した場合でも上記右打ち禁止報知は実行されない。
次いで、「普図低確時間短縮状態」への移行契機は、大当たり終了後、特別図柄の低確率状態において連続して「900回」大当たりに当選しなかった場合、即ち、特別図柄の低確率状態において「900回」の動的表示が行われる間、ハズレが抽出し続けた場合、となる(図11参照)。
また、「普図低確時間短縮状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態であるものの、普通電役72の開放時間は長時間となる(図23参照)。さらに、「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、低確時短機能が作動している第2始動口71に入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「15秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図12~図15参照)。なお、この「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、スルーゲート67を球が通過した場合でも上記右打ち禁止報知は実行されない。
図6に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0~99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
第1実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。また、第1実施形態のパチンコ機10では、各演出態様に比較的長めの変動時間が選択され易いロングパターン(以下、「ロング」と称する場合がある)と、該ロングパターンより短めの変動時間が選択され易いミドルパターン(以下、「ミドル」と称する場合がある)と、該ミドルパターンより短めの変動時間が選択され易いショートパターン(以下、「ショート」と称する場合がある)と、が用意されている。
具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」又は「非リーチ(ショート)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ」演出態様と、の6つの演出態様のいずれかが選択され得る。
ここで、各演出態様について詳細に説明する。演出態様の中で、「非リーチ(ロング)」演出態様と「非リーチ(ミドル)」演出態様と「非リーチ(ショート)」演出態様(以下、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様を総称して、『「非リーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、特別図柄の変動演出として3つの図柄列Z1~Z3が変動する第3図柄表示装置81にて、各図柄列Z1~Z3を高速でシャッフルする「高速変動」の変動要素が行われた後に、先に停止する2の図柄列Z1,Z3において同一の第3図柄が停止せず、「リーチ表示」を発生しない演出態様である。
なお、「高速変動」の変動要素とは、例えば、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、各図柄列Z1~Z3(図4参照)に表示される第3図柄が、表示画面縦方向下方に高速にスクロールされている変動要素をいう。この「高速変動」では、遊技者によって第3図柄の表示内容を明確に認識できないように第3図柄を変動させ、前回停止表示された変動演出の停止結果を不規則に混ぜる(シャッフルする)演出が実行される。
第1実施形態のパチンコ機10では、「高速変動」の変動要素が行われた後、特定の演出態様(「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様)を除いて「低速変動」の変動要素が行われるように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、上記「高速変動」の変動要素後、遊技者に視認可能な速度で第3図柄を低速にスクロールしている変動要素をいう。この「低速変動」の変動要素では、遊技者に第3図柄の表示内容を認識させながら、各図柄列Z1~Z3を順に停止表示する。先に停止表示する2の図柄列(例えば、左図柄列Z1と右図柄列Z3(図4参照))において同一の第3図柄が停止した場合は「リーチ表示」が発生したとして「ノーマルリーチ」の変動要素へと発展する一方、該先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3において異なる第3図柄が停止した場合は、残りの図柄列Z2を停止表示して、その変動演出を終了するように構成されている。なお、「高速変動」の変動要素、又は、「低速変動」の変動要素を含む各変動要素の詳細については、後述する。
従って、「非リーチ(ロング)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列Z1~Z3がそれぞれ順番に停止し、先に停止する2つの図柄列Z1,Z3に異なる第3図柄が停止し、残りの1の図柄列Z2が停止して、1の変動演出が終了する。一方、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われず、該「高速変動」の変動要素の終了後、各図柄列Z1~Z3が同時に停止し、2の図柄列Z1,Z3(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様で先に停止する2の図柄列)に異なる第3図柄が停止するとともに、他の図柄列Z2も停止し、1の変動演出が終了する。
演出態様の中で、「ノーマルリーチ」演出態様とは、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出において、先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3に同一の第3図柄が停止した直後に「ノーマルリーチ」の変動要素が実行され、他の「リーチ表示」、即ち、「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展しない「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スーパーリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スペシャルリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(第1実施形態では、タイマ割込処理(図30参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3に格納される。
第1実施形態のパチンコ機10では、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在保留中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル202dが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル202dは、複数種類設けられ、待機中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
また、第1実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM202に備えられた保留数テーブル202cに基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル202dが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル202dと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな態様である演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
この複数種類設けられた停止パターンテーブル202dは、各停止パターンテーブル202d毎に演出態様が選択される停止パターン選択カウンタC3の乱数値の範囲が異なるように設定されている。この停止パターンテーブル202dが複数用意されているのは、変動演出の当否、遊技状態及び保留球数に応じて変動演出の演出態様の選択比率を変更するためである。即ち、(1)取得した第3図柄の変動演出において大当たりが発生するか、(2)現在のパチンコ機10の遊技状態が「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「通常遊技状態」であるか、及び、(3)保留されている変動演出の保留球数がいくつあるか、に応じて、演出態様の選択比率を変更するためである。
これは、第1の理由として、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させるためである。即ち、大当たり抽選に当選した場合と大当たり抽選にハズレた場合とで、停止パターン、即ち、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、及び、「スペシャルリーチ」演出態様の選択する割合を異ならせるように構成することで、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させる。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選した場合に「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様を選択し易く構成し、大当たり抽選に当選しなかった場合には、「非リーチ」演出態様や「ノーマルリーチ」演出態様を選択し易く構成する。
このように構成することで、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様は、大当たりし易い演出とすることができ、「ノーマルリーチ」演出態様や「非リーチ」演出態様は、大当たりし難い演出若しくは大当たりしない演出とすることができ、各演出態様毎の大当たり期待度を差別化することができる。従って、変動演出に大当たりし易い演出が現出した場合に、その大当たりし易い演出が行われている間、大当たりが発生する可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技の興趣を高めている。
第1実施形態のパチンコ機10では、具体的には、取得した抽選結果が大当たりである場合には、大当たりし易い演出を選択し易く、かつ、大当たりし難い演出を選択し難い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の大まかな内容である演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。一方、取得した抽選結果がハズレである場合には、大当たりし易い演出を選択し難く、かつ、大当たりし難い演出を選択し易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。これにより、変動演出において第3図柄の抽選結果を遊技者に報知する場合に、大当たりし易い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し易く、大当たりし難い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し難くし、演出態様(停止パターン)ごとに大当たり期待値に差を設けることで、その変動演出の実行中に遊技の興趣を高めることができる。
また、第2の理由として、第1特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第1始動口64への入球、又は、第2特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第2始動口71への入球に基づく無駄球(所謂、オーバーフロー入賞による特別図柄の無抽選)を極力削減するためである。
具体的に説明すると、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出の待機回数はそれぞれ最大4回と上限が設けられていると共に、変動演出は少なくとも一定時間が実行されることから、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」および「普図低確時間短縮状態」における第2始動口71へ球が入球し易い遊技状態では、第2特別図柄の最大保留球数に到達し易い。これらの遊技状態において、長い変動時間の変動演出を選択すると、第2特別図柄の最大保留球数に到達した状態での第2始動口71への入球が頻発し、折角、第2始動口71へ入球したにもかかわらず、第2特別図柄の抽選契機を取得できない。また、「通常遊技状態」においても、第1特別図柄の最大保留球数に到達している状態で、長い変動時間の変動演出を選択すると、その変動演出の実行中は第1特別図柄の保留球数が消化されないため、その間に第1始動口64への入球が発生しても、第1特別図柄の抽選契機を取得できない。このような状態になると、遊技者は、第1始動口64へ球を入球させても遊技価値が得られないと判断し、変動演出が消化されて再び保留球数を取得できる状態になるまで球の発射を停止して遊技を中断してしまう。遊技が中断されると、パチンコ機10の稼働率が低下してしまい、遊技場の経営に影響を与えてしまう。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数へ到達し易い遊技状態や、最大保留球数に近い(又は一致する)保留球数では、短い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数に到達している状態での第1始動口64又は第2始動口71への入球を抑制することができる。
さらに、第3の理由として、実行時間を長く設定して、変動演出の終了を遅らせることで、変動演出が実行されている状態を長く維持するためである。具体的に説明すると、変動演出の保留球数が少ない(無い)場合に、実行中の変動演出の変動時間内に新たに第1始動口64又は第2始動口71のいずれかに球を入球させないと、次の変動演出を開始することができず、第3図柄表示装置81でデモ画面等を表示しなければいけない。遊技者は、球を発射して遊技を行っているにもかかわらず第3図柄表示装置81において変動演出が行われない場合、遊技者が求めている大当たりの抽選に係る興趣を得ることができず、遊技に興醒めしてしまう。また、遊技者は、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていないことで、第1始動口64、第2始動口71へ球が入球し難いパチンコ機10であると認識し、遊技価値を得難い台と判断して、そのパチンコ機10での遊技を止めてしまうおそれがある。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、変動演出の保留球数が少ない場合に、長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
また、第4の理由として、右打ち遊技を実行する遊技状態において、第1特別図柄の変動表示の実行時間を長く設定することで、該第1特別図柄の動的表示の実行回数が少なくなるように(即ち、第2特別図柄の動的表示の実行回数が多くなるように)するためである。上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」においては右打ち遊技が推奨されており、該右打ち遊技によって普通電役72が開放状態である場合に第2始動口71へ入球可能となるため、第2特別図柄の動的表示が実行され易いように構成されている。しかしながら、右打ち遊技を継続しているにもかかわらず、普通電役72を作動させることとなるスルーゲート67に球が通過しなかったり、開放状態となっている普通電役72に球が入球しなかったりした場合に、それまでに貯留されていた第2特別図柄の保留球がすべて消化され、実行可能となる第2特別図柄の動的表示がなくなってしまう可能性がある。このように、実行可能な第2特別図柄の保留球がない場合に、実行可能な第1特別図柄の保留球が存在していると、第1特別図柄の動的表示が実行されることになる。
ここで、詳細は後述するが、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合よりも、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合の方が「確率変動状態」へ移行する確率が高くなるように構成されている(図18及び図19にて詳細を後述)。よって、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合よりも、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合の方が「連荘」を継続させ易いように構成されている。
このため、右打ち遊技を継続しているにもかかわらず、第1特別図柄の動的表示が実行されてしまい、該実行された第1特別図柄の動的表示が大当たりに当選した場合、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合よりも「確率変動状態」へ移行する確率が低くなり、「連荘」が終了してしまう可能性が高くなる。
このような、遊技者が得られる遊技価値が想定よりも下がってしまうような事象を避けるため、右打ち遊技を実行する遊技状態(「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」)においては、第1特別図柄の動的表示の実行時間を長く設定することで、第1特別図柄の動的表示の実行回数を少なくすることができる。
ここで、図12を参照して、保留数テーブル202cの詳細について説明する。図12(a)は、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図12(b)は、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2を模式的に示した図である。
上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64に球が入球したことに基づいて第1特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第1特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図1用保留数テーブル202c1を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d3を選択するように構成されている。また、第2始動口71に球が入球したことに基づいて第2特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第2特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図2用保留数テーブル202c2を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d4を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル202d1~202d4のいずれかと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
具体的には、図12(a)の特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の保留球数が「1個~3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図13(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図13(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図13(a)参照)が選択される。また、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次に、図12(b)の特図2用保留数テーブル202c2で示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「1個~3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図13(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図13(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図13(a)参照)が選択される。また、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図13(d)参照)が選択される。一方、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
なお、いずれかの特別図柄の動的表示での大当たり抽出時、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」での第1特別図柄のハズレ抽出時においても、保留球数応じて停止パターンテーブル202dが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル202dを選択し得るように構成してもよい。
この場合、例えば、「リーチ表示」が実行される各演出態様において、「高速変動」の変動要素の部分の時間のみが10秒間から5秒間のみに変更された演出態様を選択するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の最大保留球数が4回ある状態で変動演出を開始する場合に、「高速変動」の変動要素が5秒間で行われたとしても、該5秒間の「高速変動」の変動要素が終了した時点(5秒間の「高速変動」の変動要素と認識した時点)では、その変動演出において「リーチ表示」が発生することがある。そのため、5秒間の「高速変動」の変動要素が行われた場合であっても、「非リーチ(ショート)」演出態様以外の「リーチ表示」が実行される演出態様が実行されるように構成することで、5秒間の「高速変動」の変動要素の実行時点では該変動演出が大当たりとなるかハズレとなるか分からなくすることができる。
次に、図13を参照して、各停止パターンテーブル202dについて説明する。図13(a)は、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1の一例を模式的に示した図であり、図13(b)は、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2の一例を模式的に示した図であり、図13(c)は、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3の一例を模式的に示した図である。また、図13(d)は、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4の一例を模式的に示した図である。
図13(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。
なお、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図13(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様も選択されないように設定されている。
即ち、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2では、各「リーチ表示」に関しては、同一の割合で選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2は、「非リーチ」演出態様でのみロング演出態様かミドル演出態様かが異なるように選択されているため、Aテーブル202d1はBテーブル202d2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Bテーブル202d2は、Aテーブル202d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、左打ち遊技が奨励されている「通常遊技状態」において、ハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が比較的短い「非リーチ(ミドル)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、第1始動口64(第2始動口71)への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ミドル)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、第1始動口64への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
なお、第1実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様の選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル202dが異なるように構成されているが、第1始動口64又は第2始動口71への球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、例えば、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル202d1又はBテーブル202d2のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Aテーブル202d1とBテーブル202d2とでは、「非リーチ(ロング)」演出態様若しくは「非リーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、又は、「スペシャルリーチ」演出態様に割り振られた停止パターン選択カウンタC3の値がそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、「非リーチ」演出態様における「非リーチ(ロング)」演出態様が選択されるか「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるかが異なるのみであり、「高速変動」の変動要素の時間が異なるだけで、実質的同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一(同種)の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、実行される変動演出の内容が実質的に同一(同種)となり、先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
次に、図13(c)で示すように、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3では、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「4」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」~「39」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」~「99」に設定されている。
なお、Cテーブル202d3は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されないように設定されている。
次に、図13(d)で示すように、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4では、「非リーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Dテーブル202d4では、「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ミドル)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ミドル)」演出態様も選択されないように設定されている。
よって、Cテーブル202d3で示すように、大当たり当選時の変動演出において、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順で選択割合が高く、Aテーブル202d1、Bテーブル202d2、Dテーブル202d4で示すように、ハズレ時の変動演出において、「ノーマルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「スペシャルリーチ」演出態様の順で選択割合が高くなるように設定されている。従って、各「リーチ表示」の現出時における大当たり期待度は、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順に大当たりの表示結果が現出する可能性が高くなるように構成される。これにより、変動演出の演出態様によって遊技者に大当たりへの期待度を示すことができ、遊技者は実行された変動演出の演出態様に応じて大当たりへの高揚感を味わうことができる。
以上より、特別図柄の種別と、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができる。
なお、変動演出の保留球数が多い場合(例えば、「4」個)に、「リーチ表示」が選択されたとき、各「リーチ表示」の「高速変動」の演出要素が短縮された停止パターンテーブル202dを設けてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄の合計保留数に基づいて演出態様を選択するように構成してもよい。さらに、変動演出の保留球数が多い場合に、各演出態様において「低速変動」の演出要素を省略した停止パターンテーブル202dを設けてもよい。さらに、変動演出の保留球数に応じて、各演出態様の選択率が全く異なる停止パターンテーブル202dを設けてもよい。ただし、変動演出の保留球数に応じて各演出態様の選択率が異なるような場合は、「保留変化予告」等の先読み予告を行う上で、先読み予告実行決定時における保留球数と、該先読み予告の対象となった変動演出の実行時における保留球数とが異なる場合がある。このような場合、先読み予告の内容と変動演出の内容との整合性を保つ処理が必要となるため、処理が煩雑となる。
図6に戻って、説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0~9」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図30参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図29参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4に格納される。
この変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動時間(大まかな変動パターン)の決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU201は、停止パターンテーブル202d及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM202に格納された変動パターンテーブル202eとによって、詳細な変動時間を決定する。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
このように、主制御装置110のMPU201は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU201において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU201の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
ここで、図14及び図15を参照して、変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル202eとして、第1特別図柄のハズレ時に用いられる特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1と、第1特別図柄の大当たり時に用いられる特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2と、第2特別図柄のハズレ時に用いられる特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3と、第2特別図柄の大当たり時に用いられる特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4と、が用意されている。
図14(a)は、ROM202に記憶される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の一例を模式的に示した図であり、図14(b)は、ROM202に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の一例を模式的に示した図である。また、図15(a)は、ROM202に記憶される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図であり、図15(b)は、ROM202に記憶される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の一例を模式的に示した図である。図14及び図15に示すように、各変動パターンテーブル202e1~202e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
具体的には、ハズレ時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、に区分けされている。
また、大当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、に区分けされている。
そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第1実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第1特別図柄のハズレ時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図14(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、変動パターンを構成する各変動要素について説明する。変動要素とは、1の変動演出の一部分を構成するものであり、各変動要素を組み合わせて1の変動演出が構成される。第1実施形態のパチンコ機10では、変動要素として、「高速変動」の変動要素、「低速変動」の変動要素、「ノーマルリーチ」の変動要素、「スーパーリーチ」の変動要素、「スペシャルリーチ」の変動要素、「再変動」の変動要素が設けられている。
「高速変動」の変動要素とは、遊技者によって第3図柄の内容を明確に認識できないように高速にスクロール変動する変動要素である。この「高速変動」の変動要素は、「非リーチ(ロング)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「10秒」行われ(以下、「高速変動(長)」と称する場合がある)、「非リーチ(ミドル)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「5秒」行われ(以下、「高速変動(中)」と称する場合がある)、「非リーチ(ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「2秒」行われる(以下、「高速変動(短)」と称する場合がある)。なお、この「高速変動」の変動要素が終了した場合、後述する「低速変動」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、「10秒」の「高速変動」の変動要素の実行後に開始され、第3図柄を視認可能にスクロール変動して「リーチ表示」を発生するか否かを見せる変動要素である。この「低速変動」の変動要素は、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合は実行されず、「非リーチ(ロング)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、又は、「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合は、「高速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
即ち、「非リーチ(ミドル)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後、第3図柄表示装置81の各図柄列が「低速変動」の変動要素を経由せずに急速に停止(所謂、ビタ止まり)するように構成されている。なお、この「低速変動」の変動要素が終了した場合は、そのまま変動演出が終了する場合がある。
従って、第1実施形態のパチンコ機10では、「非リーチ(ロング)」演出態様は、「10秒」の「高速変動」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(ミドル)」演出態様は、「5秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。さらに、「非リーチ(ショート)」演出態様は、「2秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。
「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素において先に停止する2の図柄列に同一の図柄(以下、「リーチ形成図柄」と称する場合がある)が停止表示した場合に、残りの図柄列の変動結果によって大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「ノーマルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」演出態様等が選択された場合は、「低速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、「スーパーリーチ」の変動要素に発展するパターンと、「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において所定演出(例えば、「バトル演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「40秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において上記所定演出と異なる特殊演出(例えば、「競争演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「160秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、が用意されている。
なお、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成されているが、この構成に代えて、「低速変動」後にリーチ形成図柄が停止した場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素を経由せず、直接「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成してもよい。また、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ」の変動要素が行われるように構成してもよい。
「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」において一旦「ハズレ表示」が現出した後に発展して実行され、「大当たり表示」を現出する変動要素である。この「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」後に「10秒」行われる。
第1実施形態のパチンコ機10では、「再変動」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」が現出するパターンが用意されている。
また、この「再変動」の変動要素は、大当たり遊技に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「ハズレ表示」の場合には、「再変動」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「再変動」の変動要素は、仮に停止表示された「ハズレ表示」をいずれかの「大当たり表示」に変更する変動要素であるため、大当たりに当選していない「ハズレ表示」の場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「再変動」の変動要素は、大当たり用変動パターンテーブル202e2,202e4(図14(b)及び図15(b)参照)でのみ選定され、ハズレ用変動パターンテーブル202e1,202e3(図14(a)及び図15(a)参照)では選定されないように構成されている。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図14(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図14(a)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図14(a)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図14(a)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、第1特別図柄のハズレ時の変動パターンは、演出態様がそのまま変動パターンとして決定されるため、変動種別カウンタCS1を使用せずに変動パターンを決定するように構成してもよい。また、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
次に、図14(b)を参照して、第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2について説明する。第1実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図14(b)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図14(b)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図14(b)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第1特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次に、図15(a)を参照して、第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3について説明する。第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図15(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図15(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E2:非リーチ・ショート」には、全体の変動時間が「2秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図15(a)で示す例では、「E2:非リーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図15(a)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図16(a)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリー」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図16(a)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
次に、図15(b)を参照して、第2特別図柄の大当たり時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4について説明する。第1実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図15(b)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図15(b)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図15(b)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
図6に戻って、説明を続ける。普図当たりカウンタC4は、例えば「0~99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普図当たりカウンタC4の初期値として読み込まれる。
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、普図当たりカウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=「0~99」)、タイマ割込処理(図30参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図29参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
普図当たりカウンタC4の値は、例えば定期的(第1実施形態では、タイマ割込処理(図30参照)毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したことが検知されたタイミングで、RAM203の普図保留球格納エリア203hに設けられた普図保留第1~第4エリアのいずれかの普図保留エリアに格納される。そして、普図保留球格納エリア203hに格納された順に順次普図保留球実行エリア203iにデータをシフトし、該普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値に対して当たり判定を行う。
普通図柄の当たりとなる乱数の値は、遊技状態毎に主制御装置110のROM202に格納される普図当たり乱数テーブル202iによって設定(例えば、低確率状態で70/100、高確率状態で99/100等)されており、RAM203の普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202iによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、当たりと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202jが参照されて、普通図柄の可変表示時間が設定(例えば、時短機能非作動時は15秒、時短機能作動時は0.1秒等)され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。その後、遊技状態に応じて普通電役開放テーブル202kが参照されて、普通電役72の開放時間が設定(例えば、時短機能非作動時は0.1秒×1回、時短機能作動時は5.8秒×1回等)され、該開放時間の間、普通電役72の出没板72aが開放作動し、その間、第2始動口71へ球が入賞可能に構成される。
一方、普図保留エリアに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202iによって設定された当たりとなる乱数の値と一致しない場合には、ハズレと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202jが参照されて可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「×」の図柄が点灯表示される。なお、普図当たり乱数テーブル202i、普図変動テーブル202j及び普通電役開放テーブル202kについては、図23において後述する。
図5に戻り、説明を続ける。RAM203は、図6に図示したカウンタ用バッファ203cのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図29参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図27参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図46参照)が即座に実行される。
RAM203は、さらに、第1保留球数カウンタ203a、第2保留球数カウンタ203b、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、保留球実行エリア203f、普図保留球数カウンタ203g、普図保留球格納エリア203h、普図保留球実行エリア203i、確変フラグ203j、確変移行フラグ203k、確変領域有効フラグ203m、確変領域開放タイマ203n、確変領域通過回数カウンタ203o、時短低確フラグ203p、時短高確フラグ203q、時短カウンタ203r、救済カウンタ203s及び救済設定済みフラグ203tを少なくとも有している。
第1保留球数カウンタ203aは、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図30参照)の中で検出される第1始動口64への入球に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第1特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第1保留球数カウンタ203a(特別領域通過回数計数手段)は、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図27のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」(第1回数)まで1加算される(図31のS305参照)。一方、第1保留球数カウンタ203aは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図33のS508参照)。
第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図30参照)の中で検出される第2始動口71への始動入賞に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第2特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図27のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第2始動口71への始動入賞が検出されて第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図31のS309参照)。一方、第2保留球数カウンタ203bは、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図33のS505参照)。
この第1保留球数カウンタ203aの値(即ち、第1特別図柄の保留球数)又は第2保留球数カウンタ203bの値(即ち、第2特別図柄の保留球数)は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図31のS312参照)。第1保留球数コマンドは、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1保留球数カウンタ203aが1加算される毎に、第2保留球数コマンドは、第2始動口71への第2保留球数カウンタ203bが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留回数を管理することができる。また、第1始動口64、第2始動口71への始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の動的表示(変動演出)の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
また、第1実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信する場合、その第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにおいて、1加算された第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値だけでなく、その第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ203c(図6参照)より取得される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
音声ランプ制御装置113では、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにより伝えられた大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどうなるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定できるようになっている。
なお、変動演出の保留球数を示す第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドと、大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとを別々に送信するように構成してもよい。第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドとは別の大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとしては、第1始動口64、第2始動口71への球の入球タイミングで第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを生成すると共に、該入球に基づく変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに類するコマンド(事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンド)を生成し、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成してもよい。この場合に、事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンドの生成のプログラムに関し、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドのプログラムを流用することで、プログラムの作成を容易にすることができる。
第1保留球格納エリア203dは、上述したように、第1始動口64への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図30参照)の中で、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第1保留球格納エリア203dに格納する。第1保留球格納エリア203dは、第1特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)を有している(図6参照)。
第2保留球格納エリア203eは、上述したように、第2始動口71への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図30参照)の中で、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第2保留球格納エリア203eに格納する。第2保留球格納エリア203eは、第2特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)を有している(図6参照)。
保留球実行エリア203fは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)のうち、最も古い始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203fへシフトする。なお、第1実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図6を参照して、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、および保留球実行エリア203fの詳細について説明する。第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203eおよび保留球実行エリア203fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。第1保留球格納エリア203dは、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値をそれぞれ記憶し、第2保留球格納エリア203eは、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値を記憶する。
第1保留球格納エリア203dは、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203d4とが設けられている。
また、第2保留球格納エリア203eは、第1保留球格納エリア203dと同様、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、第1保留球格納エリア203dと同様、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203e2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203e4とが設けられている。
なお、第1実施形態では、大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1,203e1と、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2,203e2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3,203e3と、変動種別カウンタ格納エリア203d4,203e4とを1つの保留球格納エリア203d,203eの中にそれぞれまとめて設けているが、各カウンタC1~C3,CS1毎に保留球格納エリアを複数設けるようにしてもよい。
上述した通り、第1保留球格納エリア203dには、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶され、第1保留第1エリアには、時間的に最も古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第2保留球格納エリア203eには、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第2始動口71への始動入賞に対応するデータが記憶され、第2保留第1エリアには、時間的に最も古い第2始動口71への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
一方、保留球実行エリア203fは、1つのエリアのみで構成されている。この保留球実行エリア203fには、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203f2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203f4とが設けられている。
MPU201は、特別図柄の変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が記憶されている場合は、該第2保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203fの各エリア203f1~203f4にそれぞれシフトする。一方、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなった場合に、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが記憶されておらず、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが記憶されているとき、該第1保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203fの各エリア203f1~203f4にそれぞれシフトする。
そして、保留球実行エリア203fにシフトされたデータを、変動開始処理(図34参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、特別図柄の変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第2保留第1エリアにデータが格納されていると判断された場合は、第2保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1の乱数値を、保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第2保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第2保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第2保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトする。
そして、保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第2保留第1エリアが空き状態となるため、第2保留球格納エリア203eの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第1実施形態では、第2保留球格納エリア203eにおいて、データが記憶(保留)されている第2保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第2保留球格納エリア203e内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であり、第2保留球格納エリア203eの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第2保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203fへシフトされ、第2保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第2保留第2エリアのデータを、第2保留第1エリアへシフトし、第2保留第3エリアのデータを、第2保留第2エリアへシフトし、第2保留第4エリアのデータを、第2保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば、MPU201は、第2保留第2エリアのデータのみを、第2保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第1実施形態では、データが記憶(保留)されていない第2保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第2保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第2保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
一方、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったときに、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されていないと判断された場合は、次いで、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第1保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第1保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1の乱数値を、保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第1保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第1保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第1保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトする。
そして、保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第1保留第1エリアが空き状態となるため、第1保留球格納エリア203dの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第1実施形態では、第1保留球格納エリア203dにおいて、データが記憶(保留)されている第1保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第1保留球格納エリア203d内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であり、第1保留球格納エリア203dの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第1保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203fへシフトされ、第1保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第1保留第2エリアのデータを、第1保留第1エリアへシフトし、第1保留第3エリアのデータを、第1保留第2エリアへシフトし、第1保留第4エリアのデータを、第1保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば、MPU201は、第1保留第2エリアのデータのみを、第1保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第1実施形態では、データが記憶(保留)されていない第1保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
このように、実行される第1特別図柄の動的表示に関するデータと、実行される第2特別図柄の動的表示に関するデータとを、それぞれ別々に記憶し、第2特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されている場合は、該第2特別図柄の動的表示を優先的に実行し、第2特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されていない場合であって、第1特別図柄の動的表示が記憶されている場合は、該第1特別図柄の動的表示を実行する。このように構成することで、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先的に実行するとともに、各データに基づいてそれぞれ動的表示を行うことで、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを実行することができる。
図5に戻って、説明を続ける。普図保留球数カウンタ203gは、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図30参照)の中で検出されるスルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄表示装置83で行われる普通図柄の可変表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するためのカウンタである。
この普図保留球数カウンタ203gは、保留球数カウンタ203a,203bと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図27のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、スルーゲート67への球の通過が検出されて普通図柄に関する可変表示の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図32のS405参照)。一方、普図保留球数カウンタ203gは、普通図柄の可変表示が実行される毎に1減算される(図44のS705参照)。
普図保留球格納エリア203hは、スルーゲート67への球の通過の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した普図当たりカウンタC4を記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図30参照)の中で、球がスルーゲート67を通過したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから普図当たりカウンタC4の値を取得し、普図保留球格納エリア203hに格納する。普図保留球格納エリア203hは、普通図柄の一の保留球に対応するデータ(普図当たりカウンタC4の値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)を有している(図6参照)。
普図保留球実行エリア203iは、実行を開始する、或いは、実行中の普通図柄の当たり抽選や可変表示の処理において参照すべきデータ(普図当たりカウンタC4の値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングであることを検出すると、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を実行するために、上述した普図保留球格納エリア203hに記憶されているデータ(普図当たりカウンタC4の値)のうち、一のデータをこの普図保留球実行エリア203iへシフトする。なお、第1実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図6を参照して、普図保留球格納エリア203hおよび普図保留球実行エリア203iの詳細について説明する。普図保留球格納エリア203hおよび普図保留球実行エリア203iは、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定には、普通図柄の当たり抽選に使用する普図当たりカウンタC4が用いられる。普図保留球格納エリア203hは、球がスルーゲート67を通過した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される普図当たりカウンタC4の値を記憶する。
普図保留球格納エリア203hは、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
この普図保留球格納エリア203hには、球がスルーゲート67を通過したタイミングで取得されるデータ(普図当たりカウンタC4の値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号が小さいエリアほど、時間的に古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶され、普図保留第1エリアには、時間的に最も古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶されることになる。
一方、普図保留球実行エリア203iは、1つのエリアのみで構成されている。この普図保留球実行エリア203iには、普図保留球格納エリア203hと同様に、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行タイミングになったことを判断すると、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1エリアに記憶されているデータを、この普図保留球実行エリア203iにシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203iにシフトされたデータを、普図変動処理(図44参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて、当たり抽選を行うと共に、可変表示の内容を決定する。普通図柄表示装置83では、主制御装置110の制御により、この決定された内容に基づいて、可変表示が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングとなったことを判断すると、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1エリアの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)の乱数値を、普図保留球実行エリア203iの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)へシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203iへのデータのシフトが終了すると、普図保留第1エリアが空き状態となるため、普図保留球格納エリア203hの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号が1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第1実施形態では、普図保留球格納エリア203hにおいて、データが記憶(保留)されている普図保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、普図保留球格納エリア203h内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203gの値が「4」であり、普図保留球格納エリア203hの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、普図保留第1エリアのデータが、普図保留球実行エリア203iへシフトされ、普図保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、普図保留第2エリアのデータを、普図保留第1エリアへシフトし、普図保留第3エリアのデータを、普図保留第2エリアへシフトし、普図保留第4エリアのデータを、普図保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203gの値が「2」であれば、MPU201は、普図保留第2エリアのデータのみを、普図保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第1実施形態では、データが記憶(保留)されていない普図保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、普図保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、普図保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図5に戻り、説明を続ける。確変フラグ203jは、特別図柄が高確率状態か否かを判別するためのフラグである。この確変フラグ203jは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たりの終了時において、後述する確変移行フラグ203kがオンされている場合に、確変フラグ203jがオンに設定される(図43のS6403参照)。そして、大当たりに当選した場合にオフに設定される(図38のS602参照)。第1実施形態のパチンコ機10では、確変フラグ203jがオンされている場合に、特別図柄の高確率状態として、大当たり乱数テーブル202aの高確率状態用が参照されて特別図柄の大当たり抽選が行われる。
確変移行フラグ203kは、オン状態で特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)が発生することを示すためのフラグである。この確変移行フラグ203kは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たり中において、確変領域スイッチ65gによって球が検知された場合に、後述する確変領域有効フラグ203mがオンされていれば(図42のS6308:Yes)、オフ状態の確変移行フラグ203kがオンに設定される(図42のS6309参照)。その後、大当たり終了処理(図43参照)において、この確変移行フラグ203kがオンされていることによって特別図柄の高確率状態を設定する場合、即ち、確変フラグ203jをオンに設定する場合に、確変移行フラグ203kがオフに設定される(図43のS6402参照)。
確変領域有効フラグ203mは、オン状態で当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていることを示すためのフラグである。第1実施形態のパチンコ機10では、確変領域有効フラグ203mがオンに設定されている状況において、確変領域スイッチ65gによって球が検知された場合に、確変移行フラグ203kがオンに設定され、大当たり終了後に「確率変動状態」が発生するように構成されている。
この確変領域有効フラグ203mは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、特別図柄の大当たりに当選した場合に、該大当たりの大当たり種別に基づいて確変領域有効テーブル202h(図18及び図19参照)が設定され(図38のS652参照)、大当たり中の各ラウンド開始毎に、該大当たりで設定された確変領域有効テーブル202hに基づいて、確変領域有効フラグ203mがオンに設定される(図40のS6105参照)。その後、大入賞口開放中処理(図41参照)において、確変領域65dが閉鎖される場合に、この確変領域有効フラグ203mがオフに設定される(図41のS6211及びS6220参照)。
確変領域開放タイマ203nは、確変領域65dの開放時間を計測するためのタイマカウンタである。第1実施形態のパチンコ機10では、確変領域65dが開放設定されたタイミングでこの確変領域開放タイマ203nを始動(加算)し、該確変領域開放タイマ203nの値が「5000」に達した場合、即ち、確変領域65dが開放設定されてから「10秒」が経過した場合に、確変領域65dが閉鎖設定されるように構成されている。
この確変領域開放タイマ203nは、パチンコ機10の電源投入時、及び、大当たりに当選した場合(図38のS603参照)に初期値として「0」クリアされる。そして、大当たり開閉制御処理(図39参照)において確変領域65dが開放設定された場合に、この確変領域開放タイマ203nが始動される(図39のS6056参照)。確変領域開放タイマ203nが始動されると、該確変領域開放タイマ203nの値はタイマ割込処理(図30参照)の実行毎(即ち、2ミリ秒毎)に「1」加算されていき、「5000」に達した場合、即ち、確変領域65dが開放されてから10秒が経過した場合(図41のS6217:Yes参照)、又は、大入賞口の閉鎖処理が実行された状況で、確変領域65dが開放中の場合(図41のS6208:Yes参照)に、この確変領域開放タイマ203nが「0」クリアされる(図41のS6212及びS6221参照)。
確変領域通過回数カウンタ203oは、大当たり中に確変領域スイッチ65gによって球が検知されたラウンドの回数を計数するカウンタである。第1実施形態では、この確変領域通過回数カウンタ203oの値が大当たり種別毎に設定された有効可変動作として2以上の値未満(第1実施形態では、「2」未満)の場合は、確変領域有効フラグ203mをオンし得る一方、確変領域通過回数カウンタ203oの値が大当たり種別毎に設定された有効可変動作としての値以上となった場合(第1実施形態では、「2」以上)に、以降のラウンドにおいて確変領域有効フラグ203mをオンしないように構成されている(図18及び図19の備考欄参照)。
なお、確変領域通過回数カウンタ203oの値が大当たり種別毎に設定された有効可変動作としての値以上となった場合、以降の確変領域65dの球の通過時において、確変領域スイッチ65gによって入球を検出しないように構成してもよい。
この確変領域通過回数カウンタ203oは、パチンコ機10の電源投入時、及び、大当たりに当選した場合(図38のS603参照)に初期値として「0」クリアされる。そして、各大当たりラウンドにおいて確変領域スイッチ65gによって球が検知された場合の1カウント目であって、該確変領域通過回数カウンタ203oの値が大当たり種別毎に設定された値より小さい場合に1加算される(図42のS6306参照)。その後、大当たり終了処理(図43参照)において、この確変領域通過回数カウンタ203oの値は「0」クリアされる(図43のS6409参照)。
なお、確変領域通過回数カウンタ203oは、大当たり当選時(図38のS603参照)において、大当たり種別毎に設定された値(第1実施形態では、大当たり種別「確変A」~「確変F」であれば有効可変動作として「2」、大当たり種別「確変G」~「確変U」であれば有効可変動作として「3」)を設定し、各大当たりラウンドにおいて確変領域スイッチ65gによって球が検知された場合の1カウント目であって、該確変領域通過回数カウンタ203oの値が「0」ではない場合に1減算するように構成してもよい。この場合、この確変領域通過回数カウンタ203oの値が「0」となった場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「0」となったラウンドの次のラウンド以降において、確変領域有効フラグ203mをオンしないように構成する。
時短低確フラグ203pは、オン状態で「普図低確時間短縮状態」であって、普通図柄の低確率状態である一方、普通図柄の可変表示時間の短縮状態、普通電役72の開放長期化状態であること示すためのフラグである。この時短低確フラグ203pは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時(図27のS116参照)に初期値としてオフに設定される。そして、第1実施形態では、特別図柄の動的表示が該特別図柄の低確率状態において計「899回」より多く(即ち、「900回」以上)実行されて救済条件成立回数に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」に移行させるために該時短低確フラグ203pがオンに設定される(図37のS5406参照)。その後、特別図柄の動的表示の停止時に実行される変動停止処理において実行される時短計数処理内で、後述する時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値でなくなったとき、かつ、該時短低確フラグ203pがオンに設定されている場合(図36のS5303:No参照)、又は、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭でオフに設定される(図38のS604参照)。
第1実施形態のパチンコ機10では、時短低確フラグ203pがオンされている場合に、特別図柄は低確率状態であり、かつ、普通図柄も低確率状態として普図当たり乱数テーブル202iが参照されて普通図柄の当たり抽選が行われるものの、普通図柄の短縮状態として普図変動テーブル202jが参照されて普通図柄の可変表示時間が設定され、普通電役72の開放長期化状態として普通電役開放テーブル202kが参照されて普通電役72の開放駆動が行われる。
時短高確フラグ203qは、オン状態で「普図高確時間短縮状態」又は「確率変動状態」であって、普通図柄の高確率状態であり、かつ、普通図柄の可変表示時間の短縮状態、普通電役72の開放長期化状態であること示すためのフラグである。この時短高確フラグ203qは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時(図27のS116参照)に初期値としてオフに設定される。そして、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たりの終了時において、大当たり種別及び確変移行フラグの状態にかかわらず、時短高確フラグ203qがオンに設定される(図43のS6404又はS6405参照)。その後、特別図柄の動的表示の停止時の処理である変動停止処理において実行される時短計数処理内で、後述する時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値でなくなったとき、かつ、該時短高確フラグ203qがオンに設定されている場合(図36のS5303:Yes参照)、又は、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭でオフに設定される(図38のS604参照)。
第1実施形態のパチンコ機10では、時短高確フラグ203qがオンされている場合に、普通図柄の高確率状態として、普図当たり乱数テーブル202iが参照されて普通図柄の当たり抽選が行われるとともに、普通図柄の短縮状態として普図変動テーブル202jが参照されて普通図柄の可変表示時間が設定され、普通電役72の開放長期化状態として普通電役開放テーブル202kが参照されて普通電役72の開放駆動が行われる。
次いで、時短カウンタ203rは、「時短機能」の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後及び救済条件成立時に各特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり時と救済条件成立時とで、特別図柄の実行回数による時短終了条件が異なるように設定されており、該設定された特別図柄の動的表示の実行回数が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」から「通常遊技状態」へ移行するように構成されている。
この時短カウンタ203rは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図27のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。また、当たり処理においても大当たり時の初期化処理として、時短カウンタ203rの値が「0」クリアされる(図38のS605参照)。そして、大当たり終了処理において、確変移行フラグ203kがオフされている場合に、時短カウンタ203rの値に「150」が設定される(図43のS6406参照)。また、特別図柄の低確率状態において、動的表示の実行回数が「899回」より多くなった場合、即ち、後述する救済カウンタ203sの値が「899」より大きい値となった場合であって、かつ、同じく後述する救済設定済みフラグ203tがオンに設定されていない場合に、時短カウンタ203rの値に「1000」が設定される(図37のS5404参照)。一方、時短カウンタ203rの値は、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、特別図柄の動的表示が1回実行されるごとに、1減算される(図36のS5301参照)。
そして、時短カウンタ203rの値が「0」となった場合に(図36のS5302:No)、各特別図柄の実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短高確フラグ203q又は時短低確フラグ203pをオフに設定し(図36のS5304又はS5305参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。
救済カウンタ203sは、特別図柄の動的表示の実行回数に基づいて「普図低確時間短縮状態」に移行するか否かを計数するためのカウンタである。第1実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の低確率状態において、特別図柄の動的表示が「900回」実行された場合、即ち、救済カウンタ203sの値が「900」に達した場合に、遊技状態を「普図低確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
この救済カウンタ203sは、パチンコ機10の立ち上げ処理において、初期値として「0」が設定される(図27のS117参照)。そして、特別図柄の低確率状態、即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、特別図柄の動的表示が1回実行されるごとに、1加算される(図37のS5402参照)。第1実施形態のパチンコ機10では、この救済カウンタ203sの値が「900」に達した場合に、後述する救済設定済みフラグ203tがオンに設定されていなければ(即ち、オフであれば)、時短カウンタ203rの値に「1000」を設定するとともに、時短低確フラグ203pをオンに設定して(図37のS5404及びS5406参照)、「普図低確時間短縮状態」へ移行する。
なお、この救済カウンタ203sは、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭で「0」クリアされる(図38のS607参照)。これにより、大当たりが発生するごとに、救済条件成立回数を再設定し、大当たり遊技後、特別図柄の動的表示において大当たりに当選しない期間が所定期間に達した場合に、遊技者への救済措置として「普図低確時間短縮状態」を発生させることが可能となる。
救済設定済みフラグ203tは、大当たり遊技後、特別図柄の動的表示が救済条件成立回数に1度達したか否かを判別するためのフラグである。この救済設定済みフラグ203tは、パチンコ機10の立ち上げ処理において、初期値としてオフに設定される(図27のS117参照)。そして、特別図柄の低確率状態において、特別図柄の動的表示が連続して「900回」大当たりに当選しなかった場合、即ち、救済カウンタ203sの値が「900」に達した場合に、大当たり遊技後、天井機能が1回発動したとして、オンに設定される(図37のS5405参照)。一方、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭でオフに設定される(図38のS606参照)。
第1実施形態のパチンコ機10では、救済設定済みフラグ203tがオンに設定されている場合、即ち、大当たり遊技後、1度でも天井機能が発動している場合は、再び天井機能を発生させないように構成されており、救済設定済みフラグ203tを参照することで、大当たり遊技後に発動する天井機能を1回に制限することができる。
主制御装置110のROM202には、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において大当たりに当選した場合に、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放制御のために参照される大当たり開放テーブル202fが格納されている。
ここで、図16を参照して、大当たり開放テーブル202fについて説明する。図16は、ROM202に記憶される大当たり開放テーブル202fの一例を模式的に示した模式図である。大当たり開放テーブル202fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に参照され、各特別図柄の大当たりを発生した大当たり種別に基づいて、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放態様等(ラウンド回数、オープニング時間、インターバル時間、エンディング時間、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)、及び、大当たり終了後に移行する遊技状態が規定されている。
まず、大当たり開放テーブル202fは、遊技状態毎に入賞し易い第1始動口64又は第2始動口71(以下、第1始動口64と第2始動口71とを総称して、「始動口64,71」と称する場合がある)に基づいて選択される大当たりに当選した大当たり種別に基づいて開放態様等が区分けされている。
具体的には、「通常遊技状態」において、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合に参照される「通常遊技状態」用と、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合に参照される「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用とで、大入賞口開閉板65aの開放態様等が規定されている。
図16で示すように、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65a(以下、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aを、「大入賞口」と称する場合がある)が、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのオープニング時間(以下、オープニング時間を、「OP時間」と称する場合がある)が「30秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間(以下、インターバル時間を、「IT時間」と称する場合がある)が「1秒」に設定され、その大当たりのエンディング時間(以下、エンディング時間を、「ED時間」と称する場合がある)が「30秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」への当選時であって、有効確変領域を非通過であった場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行し、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」への当選時であって、有効確変領域を通過した場合の大当たり遊技終了後には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用において、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」への当選時であって、有効確変領域を非通過であった場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行し、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」への当選時であって、有効確変領域を通過した場合の大当たり遊技終了後には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
このように、右打ち遊技が維持されて連続的に特別図柄の大当たりが頻発する「連荘」状態において、いずれかの大当たり種別に当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より短く構成することで、「連荘」状態中における大当たり全体の消化時間を短くし、「連荘」状態において次の大当たりへの到達時間を短くすることが可能となる。これにより、「連荘」状態における次の大当たり発生までの時間を短くし得ることで、「連荘」状態にもかかわらず次の大当たりが到達するまでの時間が長引くことによる遊技者の遊技への興覚めを抑制しつつ、連続する大当たりが早期に発生させることで、遊技者に爽快感を与えて遊技の興趣を向上することができる。
さらに、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「連荘」状態における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より長くすることで、その時間において多種多様な演出を実行することが可能となる。このように構成することで、例えば、初回大当たりのOP時間やED時間にパチンコ機10における遊技方法の説明(例えば、発射態様の示唆や、カードサンドに挿入中のカードの抜き忘れ防止示唆、今後の遊技状態の説明等)や、「通常遊技状態」から初回大当たりしたことを祝福する演出を実行することができ、遊技者にパチンコ機10の遊技方法を理解させ易くしたり、漸く大当たりしたことを実感させて遊技者の興趣向上に資する演出を行うことができる。
また、詳細は後述するが、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、4Rから9Rの各ラウンドにおいて、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されているか否かを遊技者に推測させ、該確変領域65dが有効に設定されていると推測する場合には、該確変領域65dが開放されている間に右打ち遊技を実行して確変領域65dに球を通過させるように第3図柄表示装置81で報知演出を行い、その後、該4Rから9Rの遊技結果によって導出される大当たり後の遊技状態(即ち、「確率変動状態」か「普図高確時間短縮状態」かのいずれか)を報知するための演出を、10R目からED時間までを費やして行うように構成されている。
このように構成することで、10R目における結果報知の演出の実行中に、可変入賞装置65への入賞個数が10個に達して10R目が終了し、大当たりのエンディングに移行した場合にも、大当たりエンディングにおいて結果報知の演出を継続させ、最後まで実行することができ、該結果報知の演出及び大当り後の遊技状態を明示的に報知することができる。
なお、大当たり種別に基づく大当たり時の大入賞口開閉板65aの開放態様等(OP時間、IT時間、ED時間、回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数および移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、大当たり種別毎に開放回数(ラウンド数)を異ならせるように構成してもよいし、大当たり種別毎に最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。当選した大当たり種別毎に払い出され得る賞球数が異なることで、当選した大当たり種別に応じて直接的に付与される遊技価値に違いを生じさせることができる。
また、大当たり種別毎に別々の遊技状態に移行する必要はなく、複数の大当たり種別で共通的な遊技状態に移行するように構成してもよい。さらに、OP時間とED時間とを異ならせるように構成してもよいし、IT時間をOP時間やED時間より長い時間に設定してもよい。また、1のラウンドの最小開放時間を、IT時間やOP時間、ED時間より短い時間に設定してもよい。さらに、大当たり種別毎にOP時間、IT時間又はED時間の少なくとも1つ以上を同一な時間となるように設定してもよい。
次に、図17を参照して、確変領域65dの開閉パターンについて説明する。図17は、確変領域開放テーブル202gの一例を模式的に示した図である。図17の確変領域開放テーブル202gでは、大当たり種別毎に、各ラウンドの確変領域65dが開放されるか、又は、閉鎖されたままであるかが示されている。
図17で示すように、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合の1Rから3Rまでの各ラウンド、及び、10Rでは、確変領域65dは閉鎖状態となっており、該当のラウンドで右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させたとしても、確変領域65dを球が通過不可能又は通過し難い状態となる。
また、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合の4Rから9Rまでの各ラウンドでは、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において確変領域65dが開放状態となり、この間に右打ち遊技を実行して可変入賞装置65へ入賞させることで、確変領域65dを球が通過可能な状態となる。
なお、詳細は後述するが、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別によって、確変領域65dの開放時における、確変領域スイッチ65gによる入球検知を有効とするラウンドが異なるように構成されており(図18参照)、確変領域65dを球が通過した場合であっても、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていなければ、該大当たりの終了後に「確率変動状態」に移行し得ないように構成されている。
また、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2回」に達すると、「2回」に達したラウンドの次のラウンド以降の確変領域65dは、特図1確変領域有効テーブル202h1の設定内容にかかわらず、以降のラウンド(該大当たり遊技中に限る)において確変領域65dがすべて無効となるように構成されている(図18の備考欄参照)。
従って、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、即ち、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、確変領域65dが開放される4Rから9Rの6のラウンドのうち、2のラウンドを選択して確変領域65dに球を通過させ、該球を通過させた2のラウンドのうち、いずれかのラウンドの確変領域65dが有効に設定されていれば、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
このように構成することで、第1実施形態のパチンコ機10では、具体的には、例えば、大当たり当選時に、いずれのラウンドの確変領域65dが有効に設定されているかを遊技者に推測させ、有効可変動作として所定数(第1実施形態では、第1特別図柄の大当たり時は有効可変動作として「2回」、第2特別図柄の大当たり時は有効可変動作として「3回」)のラウンドの確変領域65dに球を通過させた場合に、該通過させたいずれかのラウンドの確変領域65dが有効に設定されていれば「確率変動状態」に移行し、該通過させたすべてのラウンドの確変領域65dが無効に設定されていれば、「確率変動状態」に移行させずに「普図高確時間短縮状態」に移行させるように構成されている。
従来のパチンコ機では、大当たりに当選した場合に、主制御装置110において「確率変動状態」に移行するか否かが抽選され、該抽選結果を図柄表示装置などによって報知する構成となっていたため、遊技者は該抽選結果を図柄表示装置などで確認するのみとなっている。即ち、大当たりに当選した場合に、当選図柄による大当たり種別に応じて「確率変動状態」の付与が予め決まっており、また、確変領域65dを設けた場合であっても、大当たり種別に応じて決められたタイミングで球を発射さえすれば問題なく「確率変動状態」が付与される遊技機がある。
これに対して、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たりに当選した場合に、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効に設定されているかを遊技者が推測し、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dに球を通過させるかを遊技者自身の選択によって決定し、その結果によって「確率変動状態」に移行するか否かを判定させることができ、新たな遊技性を創出して興趣向上を図ることができる。
なお、確変領域65dが開放される4Rから9Rの6のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させる場合、当該ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放と同時に右打ち遊技を実施可能となるが、これに対し、当該ラウンドの確変領域65dが無効に設定されていると遊技者が推測して、該確変領域65dに球を通過させない場合、当該ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放後、10秒間は確変領域65dが開放状態となっているため、この期間は球の打ち出しを中断することになる。そして、大入賞口開閉板65aの開放から10秒が経過した後に確変領域65dが閉鎖状態となるため、該確変領域65dの閉鎖から大入賞口開閉板65aが閉鎖されるまでの20秒間において、右打ち遊技を再開して該当ラウンドの賞球を獲得することができる。
ここで、仮に、確変領域65dの開放時間が大入賞口開閉板65aの開放時間と同様に設定されている場合、即ち、確変領域65dの開放時間が1のラウンドの最大開放時間である「30秒」に設定されている場合、該ラウンドの確変領域65dが無効に設定されていると遊技者が推測して確変領域65dに球を通過させない状況においては、当該ラウンドの実行中は通じて確変領域65dが開放されているため、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させられず、該ラウンドの賞球を獲得することができなくなってしまう。その結果、遊技者は、1ラウンド分の出玉を獲得できなかったことにより、本来得られた賞球を獲得できなかった喪失感から、遊技に興覚めしてしまうおそれがある。
また、仮に、確変領域65dの開放時間が極端に短期間である場合(例えば、「1秒」)、当該ラウンドの確変領域65dの閉鎖中に右打ち遊技を実行して、該ラウンドの賞球を獲得することはできるが、該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていると遊技者が推測して確変領域65dに球を通過させたい場合に、確変領域65dの開放時間が短期間であるために、右打ち遊技を実行しても確変領域65dに球を通過させられない可能性がある。その結果、遊技者は、確変領域65dに球を通過させられずに「確率変動状態」を獲得できない場合、遊技に対して興覚めしてしまうおそれがある。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、1の大当たりラウンドにおける確変領域65dの開放時間を「10秒」とすることで、該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていると遊技者が推測して確変領域65dに球を通過させたい場合には、確変領域65dの開放時間である「10秒間」において右打ち遊技を実行することで確変領域65dに球を通過させることができる。また、該ラウンドの確変領域65dが無効に設定されていると遊技者が推測して確変領域65dに球を通過させたくない場合には、確変領域65dの開放時間である「10秒間」は右打ち遊技を実行せず、確変領域65dの閉鎖後の残りの「20秒間」において右打ち遊技を実行することで、該ラウンドの賞球を獲得する機会を設けることができるので、1ラウンド分の出玉を獲得できないといった不満が生じることを未然に防止し、遊技者が遊技に興覚めしてしまうことを抑制することができる。
また、このように構成することで、第1実施形態のパチンコ機10では、確変領域65dが開放されていても、該確変領域65dへ球を通過させない場合に打ち出しを中断する期間が生じることになり、大当たり遊技中に球の発射を中断する期間が発生することにより、賞球の遊技者への払い出し速度が低下して時間あたりに遊技者が獲得する球数が過度になり難いようにすることができる。その結果、遊技者の射幸心を煽り過ぎず、遊技者が遊技を適切に行うことができるパチンコ機10を提供することができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、確変領域65dが開放される4Rから9Rの各ラウンドにおいて、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていると遊技者が推測する場合の該確変領域65dの開放中に右打ち遊技を実行させるよう、第3図柄表示装置81において示唆表示を行うように構成されている(図62(a)参照)。さらに、該示唆表示を行っている期間を含め、大当たり中は常時、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37c及び第3図柄表示装置81における主表示用右打ち指示89の表示を行うよう構成されている。
仮に、大当たり中に常時、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37c及び第3図柄表示装置81における主表示用右打ち指示89の表示を行わず、第3図柄表示装置81における右打ち遊技示唆表示(例えば、図62(a)の81d)のみを表示した場合、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37c及び第3図柄表示装置81における主表示用右打ち指示89の表示がないため、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cの表示に基づいて右打ち遊技を開始したり右打ち遊技の準備をしようとしている遊技者が、そもそも可変入賞装置65が開放状態であることを認識できず、賞球を獲得し損ねてしまうおそれがある。また、第3図柄表示装置81の報知内容と、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cの報知内容との齟齬により、遊技者が右打ち遊技を行うべきか否か正確に認識することができず、右打ち遊技を躊躇してしまうといった無用の混乱を来してしまうおそれがある。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10のように、大当たり中に常時、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37c及び第3図柄表示装置81における主表示用右打ち指示89の表示を行うよう構成することで、遊技者は、右打ち遊技を実行することでいずれかの賞球が獲得可能な状態であることを認識することができる。また、第3図柄表示装置81と特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cとの報知内容を整合性を図ることで、遊技者が右打ち遊技を行うことを正確に把握することができる。
次いで、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合の1R、及び、8Rから10Rまでの各ラウンドでは、確変領域65dは閉鎖状態となっており、該当のラウンドで右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させたとしても、確変領域65dを球が通過不可能又は通過し難い状態となる。
また、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合の2Rから7Rまでの各ラウンドでは、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、確変領域65dが開放状態となり、この間に右打ち遊技を実行して可変入賞装置65へ入賞させることで、確変領域65dを球が通過可能な状態となる。
なお、詳細は後述するが、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別によって、確変領域65dの開放時における、確変領域スイッチ65gによる入球検知を有効とするラウンドが異なるように構成されており(図19参照)、確変領域65dを球が通過した場合であっても、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていなければ、該大当たりの終了後に「確率変動状態」に移行し得ないように構成されている。
また、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3回」に達すると、「3回」に達したラウンドの次のラウンド以降の確変領域65dは、特図2確変領域有効テーブル202h2の設定内容にかかわらず、すべて無効となるように構成されている(図19の備考欄参照)。
従って、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、即ち、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、確変領域65dが開放される2Rから7Rの6のラウンドのうち、3のラウンドを選択して確変領域65dに球を通過させ、該球を通過させた3のラウンドのうち、いずれかのラウンドの確変領域65dが有効に設定されていれば、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
なお、確変領域65dが開放される2Rから7Rの6のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させる場合、当該ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放と同時に右打ち遊技を実施可能となるが、これに対し、当該ラウンドの確変領域65dが無効に設定されていると遊技者が推測して球の発射を中断し、該確変領域65dに球を通過させない場合、当該ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放後、10秒間は確変領域65dが開放状態となっているため、この期間は球の打ち出しを中断することになる。そして、大入賞口開閉板65aの開放から10秒が経過した後に確変領域65dが閉鎖状態となり、その後、右打ち遊技を実施することで、該ラウンドの賞球を獲得することができる。
次に、図18及び図19を参照して、大当たり種別毎の確変領域65dの有効パターンについて説明する。図18は、特図1確変領域有効テーブル202h1の一例を模式的に示した図であり、図19は特図2確変領域有効テーブル202h2の一例を模式的に示した図である。図18及び図19で示す確変領域有効テーブル202hでは、各特別図柄の大当たり種別毎に、各ラウンドで有効に設定される確変領域65dを示しており、「○」の記載されているラウンドにおいて確変領域65dが有効に設定され、「?」の記載されているラウンドにおいて確変領域65dは無効に設定されている。
図18に示すように、第1特別図柄の大当たり種別「確変A」では、4R目のみにおいて確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~3R及び5R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
なお、第1特別図柄の大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」以上の場合、確変領域有効フラグ203mをオンしないように構成されている。即ち、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2回」に達すると、「2回」に達したラウンドの次のラウンド以降の確変領域65dは、特図1確変領域有効テーブル202h1の設定内容にかかわらず、すべて無効となるように構成されている。
ここで、仮に、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2回」に達したラウンドの次のラウンド以降においても、特図1確変領域有効テーブル202h1に設定されているとおりに確変領域65dの有効又は無効が設定される場合、遊技者は確変領域65dが開放されるすべてのラウンド(即ち、大当たり種別「確変A」~「確変F」では4R~9Rの6のラウンド)において確変領域65dに球を通過させれば、該確変領域65dが有効に設定されるラウンドで球を通過させることが可能となり、「確率変動状態」に移行させられることになってしまう。
即ち、大当たり当選時に、いずれのラウンドの確変領域65dが有効に設定されているかを遊技者に推測させ、所定数(第1実施形態では、第1特別図柄の大当たり時は「2」、第2特別図柄の大当たり時は「3」)のラウンドの確変領域65dに球を通過させた場合に、該通過させたいずれかのラウンドの確変領域65dが有効に設定されていれば「確率変動状態」に移行し、該通過させたすべてのラウンドの確変領域65dが無効に設定されていれば、「普図高確時間短縮状態」に移行するという遊技性ではなくなってしまい、新たに創出した遊技性が崩壊してしまい、遊技の興趣を著しく損なってしまうおそれがある。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、確変領域65dに球を通過させたラウンド数が「2回」に達した場合に、「2回」に達したラウンドの次のラウンド以降の確変領域65dはすべて無効となるように構成することで、遊技者に確変領域65dが有効に設定されているラウンドを推測させ、該確変領域65dが開放される6のラウンドのうち、2のラウンドを選択させて該確変領域65dに球を通過させた結果、「確率変動状態」に移行させられるか否かが判別されるという新たな遊技性を確立させることができ、新たな遊技性を創出することに伴って遊技の興趣向上を図ることができる。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変A」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは4R以降となっているため(図17参照)、確変領域65dが有効となる4R目の開始時において、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変A」においては、4R目に開放される確変領域65dが、3R目までの遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
よって、大当たり種別「確変A」に当選した場合、4R目において確変領域65dに球を通過させることによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変B」では、5R目のみにおいて確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~4R及び6R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変B」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは4R以降となっているため(図17参照)、該確変領域65dが有効となる5R目の開始時において、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変B」においては、5R目に開放される確変領域65dが、4R目までの遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
よって、大当たり種別「確変B」に当選した場合、5R目において確変領域65dに球を通過させることによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変C」では、6R目のみにおいて確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~5R及び7R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変C」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは4R以降となっており(図17参照)、仮に4R目及び5R目において確変領域65dに球を通過させた場合、特図1確変領域有効テーブル202h1において該4R目及び5R目の確変領域65dはいずれも無効に設定されているため、この2のラウンドでは有効確変領域を通過させることができない。
さらに、4R目及び5R目の2のラウンドで確変領域65dを通過させた場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となり、6R目以降のラウンドでは確変領域有効フラグ203mをオンしないことになる。
よって、大当たり種別「確変C」に当選した場合、本来であれば、確変領域65dが有効に設定される6R目において確変領域65dに球を通過させることで、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させられることになるが、4R目及び5R目の2のラウンドで確変領域65dを通過させた場合は、6R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となっているため、6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目の確変領域65dが無効のままとなり、この状態で6R目の確変領域65dを通過させたとしても有効確変領域を非通過となり、「確率変動状態」に移行させることができない。
換言すると、大当たり種別「確変C」に当選した場合は、4R目及び5R目の2のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「1回」以下の状態であれば、6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「1」以下となるため、確変領域有効フラグ203mがオンされ、確変領域65dが有効に設定され、該6R目において確変領域65dに球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変D」では、7R目のみにおいて確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~6R及び8R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変D」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは4R以降となっているため(図17参照)、仮に4R~6Rのうちの2のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、特図1確変領域有効テーブル202h1において4R~6Rの確変領域65dはいずれも無効に設定されているため、選択した2のラウンドでは有効確変領域を通過させることができない。
さらに、4R~6Rのうちの2のラウンドで確変領域65dを通過させた場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となり、7R目以降のラウンドでは確変領域有効フラグ203mをオンしないことになる。
よって、大当たり種別「確変D」に当選した場合、本来であれば、確変領域65dが有効に設定される7R目において確変領域65dに球を通過させることで、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させられることになるが、4R~6Rのうちの2のラウンドで確変領域65dを通過させた場合は、7R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目の確変領域65dが無効のままとなり、この状態で7R目の確変領域65dを通過させたとしても有効確変領域を非通過となり、「確率変動状態」に移行させることができない。
換言すると、大当たり種別「確変D」に当選した場合は、4R~6Rの3のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「1回」以下の状態であれば、7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「1」以下となるため、確変領域有効フラグ203mがオンされ、確変領域65dが有効に設定され、該7R目において確変領域65dに球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変E」では、8R目のみにおいて確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~7R、9R及び10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変E」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは4R以降となっているため(図17参照)、仮に4R~7Rのうちの2のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、特図1確変領域有効テーブル202h1において4R~7Rの確変領域65dはいずれも無効に設定されているため、選択した2のラウンドでは有効確変領域を通過させることができない。
さらに、4R~7Rのうちの2のラウンドで確変領域65dを通過させた場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となり、8R目以降のラウンドでは確変領域有効フラグ203mをオンしないことになる。
よって、大当たり種別「確変E」に当選した場合、本来であれば、確変領域65dが有効に設定される8R目において確変領域65dに球を通過させることで、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させられることになるが、4R~7Rのうちの2のラウンドで確変領域65dを通過させた場合は、8R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となっているため、8R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、8R目の確変領域65dが無効のままとなり、この状態で8R目の確変領域65dを通過させたとしても有効確変領域を非通過となり、「確率変動状態」に移行させることができない。
換言すると、大当たり種別「確変E」に当選した場合は、4R~7Rの4のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「1回」以下の状態であれば、8R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「1」以下となるため、確変領域有効フラグ203mがオンされ、確変領域65dが有効に設定され、該8R目において確変領域65dに球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変F」では、9R目のみにおいて確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~8R及び10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変F」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは4R以降となっているため(図17参照)、仮に4R~8Rのうちの2のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、特図1確変領域有効テーブル202h1において4R~8Rの確変領域65dはいずれも無効に設定されているため、選択した2のラウンドでは有効確変領域を通過させることができない。
さらに、4R~8Rのうちの2のラウンドで確変領域65dを通過させた場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となり、9R目以降のラウンドでは確変領域有効フラグ203mをオンしないことになる。
よって、大当たり種別「確変F」に当選した場合、本来であれば、確変領域65dが有効に設定される9R目において確変領域65dに球を通過させることで、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させられることになるが、4R~8Rのうちの2のラウンドで確変領域65dを通過させた場合は、9R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となっているため、9R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、9R目の確変領域65dが無効のままとなり、この状態で9R目の確変領域65dを通過させたとしても有効確変領域を非通過となり、「確率変動状態」に移行させることができない。
換言すると、大当たり種別「確変F」に当選した場合は、4R~8Rの5のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「1回」以下の状態であれば、9R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「1」以下となるため、確変領域有効フラグ203mがオンされ、確変領域65dが有効に設定され、該9R目において確変領域65dに球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、図19に示すように、第2特別図柄の大当たり種別「確変G」では、2R目及び3R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R目及び4R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
なお、第2特別図柄の大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」以上の場合、確変領域有効フラグ203mをオンしないように構成されている。即ち、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3回」に達すると、「3回」に達したラウンドの次のラウンド以降の確変領域65dは、特図2確変領域有効テーブル202h2の設定内容にかかわらず、すべて無効となるように構成されている。
しかしながら、上述したように、大当たり種別「確変G」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、該確変領域65dが有効となる2R目及び3R目の開始時において、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変G」においては、確変領域65dが有効に設定される2R目及び3R目が、1R目の遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
従って、大当たり種別「確変G」に当選した場合、確変領域65dが有効に設定される2R目及び3R目が、遊技結果によって無効に設定されることがないため、該2R目又は3R目のいずれかの確変領域65dに球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変H」では、2R目及び4R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R目、3R目及び5R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
また、上述したように、大当たり種別「確変H」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、該確変領域65dが有効となる2R目及び4R目の開始時において、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変H」においては、確変領域65dが有効に設定される2R目及び4R目が、1R目又は3R目の遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
よって、大当たり種別「確変H」に当選した場合、2R目又は4R目において確変領域65dに球を通過させることによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変I」では、2R目及び5R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R目、3R目、4R目及び6R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変I」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に2R~4Rの3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目の確変領域65dが無効のままとなる。
しかしながら、この場合、確変領域65dが有効に設定されている2R目において確変領域65dを通過させているため、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
また、仮に確変領域65dが有効に設定される2R目において確変領域65dに球を通過させず、3R目及び4R目の2のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「2」となり、「3」には達していないため、5R目の確変領域は特図2確変領域有効テーブル202h2に設定されているとおり、有効に設定される。従って、この場合も、5R目の確変領域65dに球を通過させることで、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
従って、大当たり種別「確変I」に当選した場合、確変領域65dが有効に設定される2R目に球を通過させるか、又は、2R目の確変領域65dに球を通過させず、5R目の確変領域65dに球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変J」では、2R目及び6R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R目、3R~5R及び7R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変J」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に確変領域65dが有効に設定される2R目において確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される3R~5Rの3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、6R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、確変領域65dが有効に設定されている2R目において確変領域65dを通過させておらず、かつ、6R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、6Rの確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変J」に当選した場合、確変領域65dが有効に設定される2R目の確変領域65dに球を通過させるか、又は、2R目には確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される3R~5Rの3のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される6R目の確変領域65dに球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変K」では、2R目及び7R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R目、3R~6R及び8R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変K」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に確変領域65dが有効に設定される2R目において確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される3R~6Rのうちのいずれか3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、7R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、確変領域65dが有効に設定されている2R目において確変領域65dを通過させておらず、かつ、7R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、7Rの確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変K」に当選した場合、確変領域65dが有効に設定されている2R目の確変領域65dに球を通過させるか、又は、2R目には確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される3R~6Rの4のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される7R目の確変領域65dに球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変L」では、3R目及び4R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R目、2R目及び5R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
また、上述したように、大当たり種別「確変L」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、該確変領域65dが有効となる3R目及び4R目の開始時において、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変L」においては、確変領域65dが有効に設定される3R目及び4R目が、遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
よって、大当たり種別「確変L」に当選した場合、3R目又は4R目において確変領域65dに球を通過させることによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変M」では、3R目及び5R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R目、2R目、4R目及び6R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変M」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に2R~4Rの3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、5R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目の確変領域65dが無効のままとなる。
しかしながら、この場合、確変領域65dが有効に設定されている3R目において確変領域65dを通過させているため、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
また、仮に確変領域65dが有効に設定される3R目において確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R目及び4R目の2のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「2」となり、「3」には達していないため、5R目の確変領域65dは特図2確変領域有効テーブル202h2に設定されているとおり、有効に設定される。
従って、大当たり種別「確変M」に当選した場合、確変領域65dが有効に設定される3R目に球を通過させるか、又は、3R目の確変領域65dに球を通過させず、5R目の確変領域65dに球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変N」では、3R目及び6R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R目、2R目、4R目、5R目及び7R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変N」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に確変領域65dが有効に設定される3R目において確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R目、4R目及び5R目の3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、確変領域65dが有効に設定されている3R目において確変領域65dを通過させておらず、かつ、6R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、6R目の確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変N」に当選した場合、確変領域65dが有効に設定されている3R目の確変領域65dに球を通過させるか、又は、3R目には確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R目、4R目及び5R目の3のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される6R目の確変領域65dに球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変O」では、3R目及び7R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R目、2R目、4R~6R及び8R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変O」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に確変領域65dが有効に設定される3R目において確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R目及び4R~6Rのうちの3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、確変領域65dが有効に設定される3R目において確変領域65dを通過させておらず、かつ、7R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、7R目の確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変O」に当選した場合、確変領域65dが有効に設定される3R目の確変領域65dに球を通過させるか、又は、3R目には確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R目、4R~6Rの4のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される7R目の確変領域65dに球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変P」では、4R目及び5R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~3R及び6R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変P」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に2R~4Rの3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、5R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目の確変領域65dが無効のままとなる。
しかしながら、この場合、確変領域65dが有効に設定されている4R目において確変領域65dを通過させているため、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
また、仮に確変領域65dが無効に設定される2R目及び3R目の2のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させ、確変領域65dが有効に設定される4R目において確変領域65dに球を通過させなかった場合、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「2」となり、「3」には達していないため、5R目の確変領域65dは特図2確変領域有効テーブル202h2に設定されているとおり、有効に設定される。
従って、この場合も、5R目の確変領域65dに球を通過させることで、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
よって、大当たり種別「確変P」に当選した場合、4R目において確変領域65dに球を通過させるか、該4R目には確変領域65dに球を通過させず、5R目において確変領域65dに球を通過させることによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変Q」では、4R目及び6R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~3R、5R目及び7R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変Q」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に確変領域65dが有効に設定される4R目において確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R目、3R目及び5R目の3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、確変領域65dが有効に設定されている4R目において確変領域65dを通過させておらず、かつ、6R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、6R目の確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変Q」に当選した場合、確変領域65dが有効に設定される4R目の確変領域65dに球を通過させるか、又は、4R目には確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R目、3R目及び5R目の3のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される6R目の確変領域65dに球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変R」では、4R目及び7R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~3R、5R目、6R目及び8R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変R」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に確変領域65dが有効に設定される4R目において確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R目、3R目、5R目及び6R目のうちの3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、確変領域65dが有効に設定される4R目において確変領域65dを通過させておらず、かつ、7R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、7R目の確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変R」に当選した場合、確変領域65dが有効に設定される4R目の確変領域65dに球を通過させるか、又は、4R目には確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R目、3R目、5R目及び6R目の4のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される7R目の確変領域65dに球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変S」では、5R目及び6R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~4R及び7R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変S」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に確変領域65dが無効に設定される2R~4Rの3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、5R目及び6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目及び6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目及び6R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、5R目及び6R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、5R目及び6R目の確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変S」に当選した場合、確変領域65dが無効に設定される2R~4Rの3のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される5R目又は6R目のいずれかの確変領域65dに球を通過させることによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変T」では、5R目及び7R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~4R、6R目及び8R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変T」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に確変領域65dが無効に設定される2R~4Rの3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、5R目及び7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目及び7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目及び7R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、5R目及び7R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、5R目及び7R目の確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
また、仮に確変領域65dが無効に設定される2R~4Rのうちの2のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させ、確変領域65dが有効に設定される5R目において確変領域65dに球を通過させず、さらに、確変領域65dが無効に設定される6R目において確変領域65dに球を通過させた場合、7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、確変領域65dが有効に設定される5R目において確変領域65dを通過させておらず、かつ、7R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、7R目の確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変T」に当選した場合、確変領域65dが無効に設定される2R~4Rの3のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される5R目の確変領域65dに球を通過させるか、5R目の確変領域65dに球を通過させず、確変領域65dが無効に設定される2R~4R及び6R目の4のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される7R目の確変領域65dに球を通過させるか、のいずれかよって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変U」では、6R目及び7R目において確変領域65dが有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~5R及び8R~10Rの各ラウンド)では確変領域65dが無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変U」に当選した場合、確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図17参照)、仮に確変領域65dが無効に設定される2R~5Rのうちの3のラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させた場合、6R目及び7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、6R目及び7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目及び7R目の確変領域65dが無効のままとなる。
よって、この場合、6R目及び7R目の確変領域65dが無効のままとなっているため、6R目及び7R目の確変領域65dに球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変U」に当選した場合、確変領域65dが無効に設定される2R~5Rの4のラウンドにおいて、確変領域65dを通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、確変領域65dが有効に設定される6R目又は7R目のいずれか確変領域65dに球を通過させることによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
なお、上記図18及び図19の説明において、大当たり種別毎に有効確変領域を通過し得るパターンについて説明したが、上述したように、遊技者が実際に大当たり遊技を行う場合は、いずれの大当たり種別に当選しているのかを識別することが困難に構成されているため、遊技者はいずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効に設定されているのかを推測しながら、いずれかの確変領域65dに球を通過させ、その遊技結果を第3図柄表示装置81において確認するように構成されている。
このように構成することで、大当たり種別によって各大当たりラウンドの確変領域65dが有効又は無効に設定されるパターンが異なるようにすることができる。その結果、遊技者はいずれの大当たりラウンドが有効に設定されているかを推測しながら大当たり中を遊技することができ、新たな遊技性を創出して興趣向上を図ることができる。
また、上述したように、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、即ち、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合は、大当たり種別毎に1のラウンドにおいてのみ、確変領域65dが有効に設定されており、かつ、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2回」に達すると、以降の大当たりラウンドの確変領域65dはすべて無効となるように構成されている。よって、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に有効確変領域を通過させられる確率は2/6(即ち、約33%)となるように構成されている。
これに対し、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、即ち、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合は、大当たり種別毎に2のラウンドにおいて、確変領域65dが有効に設定されており、かつ、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3回」に達すると、以降の大当たりラウンドの確変領域65dはすべて無効となるように構成されている。よって、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に有効確変領域を通過させられる確率は12/15(即ち、80%)となるように構成されている。
従って、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合よりも、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合の方が、有効確変領域を通過する確率が高くなるように構成されており、「確率変動状態」に移行し易い(継続し易い)ように構成されている。
また、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていないと遊技者が推測した場合、該当のラウンドでは、遊技者は可変入賞装置65の開放から10秒間において球の発射を中断することになり、時間あたりに遊技者が獲得する球数が過度になり難いようにすることができる。その結果、遊技者の射幸心を煽り過ぎず、遊技者が遊技を適切に行うことができるパチンコ機10を提供することができる。
なお、上述したように、第1実施形態のパチンコ機10では、確変領域有効テーブル202hに基づいて、各大当たり種別によって、大当たりラウンド毎の確変領域65dが有効又は無効に設定されるように構成されているが、確変領域有効テーブル202hを設定せず、すべての大当たりラウンドの確変領域65dが有効になるように構成してもよい。
この場合、確変領域開放テーブル202gに基づいて、各大当たり種別に対応して各ラウンドの確変領域65dが開放されるか、又は、閉鎖されたままであるかが設定されているため、大当たり種別によって確変領域65dが開放するラウンド、即ち、有効となるラウンドが設定されることになる。このため、第3図柄表示装置81では、確変領域65dが開放されて有効となる大当たりラウンドの手前のラウンドから当該ラウンドの該確変領域65dに球が通過するまでの間において、該確変領域65dが開放されること報知するように構成する。さらに、該確変領域65dが開放されている状態において、該確変領域65dへの球の通過が検知されない場合に、該確変領域65dの残りの開放時間に応じて、右打ち遊技を示唆する程度を強めて、遊技者が該確変領域65dへ球を通過させるように促すようにするとより好適となる。そして、確変領域65dへの球の通過を検知した場合は、該通過検知タイミングで第3図柄表示装置81において実行されている演出内容にかかわらず、通過検知したことを報知する演出を行うように構成する。
ここで、図20~図22を参照して、大当たり種別「確変A」、「確変B」及び「確変C」における可変入賞装置65の開閉態様、確変領域有効フラグ203mの設定態様、確変領域スイッチ65gにおける球の検出態様、及び、該確変領域スイッチ65gへの球の検出に基づく確変移行フラグ203k(図5参照)の設定態様等を説明する。
図20は、大当たり種別「確変A」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b及び確変領域ソレノイド65fの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c及び確変領域スイッチ65gにおける球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタ203oの値の加算タイミング、大入賞口開閉板65aが閉鎖されている期間(以下、「インターバル」と称する)、確変領域有効フラグ203m及び確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートであり、図21は、大当たり種別「確変B」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b及び確変領域ソレノイド65fの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c及び確変領域スイッチ65gにおける球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタ203oの値の加算タイミング、大入賞口開閉板65aが閉鎖されている期間(以下、「インターバル」と称する)、確変領域有効フラグ203m及び確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートであり、図22は、大当たり種別「確変C」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b及び確変領域ソレノイド65fの作動タイミング、大入賞口スイッチ65c及び確変領域スイッチ65gにおける球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタ203oの値の加算タイミング、大入賞口開閉板65aが閉鎖されている期間(以下、「インターバル」と称する)、確変領域有効フラグ203m及び確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
図20で示すように、大当たり種別「確変A」では、計10ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第1実施形態では、開放から最大で「30秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において10ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。また、確変領域通過回数カウンタ203oの値は、大当たりに当選したタイミングで「0」クリアされる。
さらに、大当たり種別「確変A」では、4R~9Rの各ラウンドの一定期間(第1実施形態では、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放から10秒)において確変領域ソレノイド65fがオンされて、該確変領域ソレノイド65fの下流側に設けられた確変領域スイッチ65gによって球が検出可能な状態となる。そして、可変入賞装置65内に流入した球が確変領域スイッチ65gによって検出された場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算される(各ラウンドの1回目の検出時のみ加算)。また、4R~9Rの各ラウンドにおいて、所定条件(第1実施形態では、確変領域65dの開放から最大で「10秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、確変領域ソレノイド65fがオフされて確変領域65dが閉鎖される。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、確変領域ソレノイド65fがオンされる期間が、4R~9Rの各ラウンドにおける大入賞口開閉板65aの開放から10秒間となっているため、仮に遊技者が当該ラウンドの確変領域65dへ球を入賞させたくない場合であっても、当該ラウンドの確変領域65dが開放されている10秒間は球の発射を中断しておき、該確変領域65dが閉鎖されてから右打ち遊技を再開することで、当該ラウンドの賞球を獲得することができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、各ラウンドの開始時に当該ラウンドの確変領域有効フラグ203mをオンするか否かの判定処理が行われる(図40にて詳細を後述)。図20の例では、大当たり種別「確変A」に当選しているため、4R目が確変領域有効フラグ203mがオンされ得るラウンドとなる(図18参照)。
この場合、4R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「0」となっており、「2」に達していないため、確変領域有効フラグ203mがオンされる。そして、4R目において可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65fがオンされている間に確変領域スイッチ65gによって検出された場合、即ち、確変領域有効フラグ203mがオンされている状態で確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合に、確変移行フラグ203k(図5参照)がオンされる。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」の大当たり終了後に、確変移行フラグ203kがオンに設定されていることにより、「確率変動状態」に移行するように構成されている。また、確変領域通過回数カウンタ203oの値は、大当たり遊技が終了するタイミングで「0」クリアされる。
次いで、図21で示すように、大当たり種別「確変B」では、計10ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第1実施形態では、開放から最大で「30秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において10ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。また、確変領域通過回数カウンタ203oの値は、大当たりに当選したタイミングで「0」クリアされる。
さらに、大当たり種別「確変B」では、4R~9Rの各ラウンドの一定期間(第1実施形態では、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放から10秒)において確変領域ソレノイド65fがオンされて、該確変領域ソレノイド65fの下流側に設けられた確変領域スイッチ65gによって球が検出可能な状態となる。そして、可変入賞装置65内に流入した球が確変領域スイッチ65gによって検出された場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算される(各ラウンドの1回目の検出時のみ加算)。また、4R~9Rの各ラウンドにおいて、所定条件(第1実施形態では、確変領域65dの開放から最大で「10秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、確変領域ソレノイド65fがオフされて確変領域65dが閉鎖される。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、各ラウンドの開始時に当該ラウンドの確変領域有効フラグ203mをオンするか否かの処理が行われる(図40にて詳細を後述)。図21の例では、大当たり種別「確変B」に当選しているため、5R目が確変領域有効フラグ203mがオンされ得るラウンドとなる(図18参照)。
よって、4R目においては、確変領域有効フラグ203mがオフされたままとなっている。この状態で可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65fがオンされている間に確変領域スイッチ65gによって検出された場合、即ち、確変領域有効フラグ203mがオフされている状態で確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合、確変移行フラグ203k(図5参照)はオンされず、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算され、「1」となる。
そして、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「1」となっており、「2」に達していないため、確変領域有効フラグ203mがオンされる。そして、5R目において可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65fがオンされている間に確変領域スイッチ65gによって検出された場合、即ち、確変領域有効フラグ203mがオンされている状態で確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合に、確変移行フラグ203k(図5参照)がオンされる。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変B」の大当たり終了後に、確変移行フラグ203kがオンに設定されていることにより、「確率変動状態」に移行するように構成されている。また、確変領域通過回数カウンタ203oの値は、大当たり遊技が終了するタイミングで「0」クリアされる。
次いで、図22で示すように、大当たり種別「確変C」では、計10ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第1実施形態では、開放から最大で「30秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において10ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。また、確変領域通過回数カウンタ203oの値は、大当たりに当選したタイミングで「0」クリアされる。
さらに、大当たり種別「確変C」では、4R~9Rの各ラウンドの一定期間(第1実施形態では、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放から10秒)において確変領域ソレノイド65fがオンされて、該確変領域ソレノイド65fの下流側に設けられた確変領域スイッチ65gによって球が検出可能な状態となる。そして、可変入賞装置65内に流入した球が確変領域スイッチ65gによって検出された場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算される(各ラウンドの1回目の検出時のみ加算)。また、4R~9Rの各ラウンドにおいて、所定条件(第1実施形態では、確変領域65dの開放から最大で「10秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、確変領域ソレノイド65fがオフされて確変領域65dが閉鎖される。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、各ラウンドの開始時に当該ラウンドの確変領域有効フラグ203mをオンするか否かの処理が行われる(図40にて詳細を後述)。図22の例では、大当たり種別「確変C」に当選しているため、6R目が確変領域有効フラグ203mがオンされ得るラウンドとなる(図18参照)。
よって、4R目においては、確変領域有効フラグ203mがオフされたままとなっている。この状態で可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65fがオンされている間に確変領域スイッチ65gによって検出された場合、即ち、確変領域有効フラグ203mがオフされている状態で確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合は、確変移行フラグ203k(図5参照)はオンされず、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算され、「1」となる。
さらに、5R目においても、確変領域有効フラグ203mがオフされたままとなっている。この状態で可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65fがオンされている間に確変領域スイッチ65gによって検出された場合、即ち、確変領域有効フラグ203mがオフされている状態で確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合は、確変移行フラグ203k(図5参照)はオンされず、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算され、「2」となる。
そして、6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「2」に達しているため、確変領域有効フラグ203mはオンされずオフの状態のままとなる。また、6R目において可変入賞装置65内に流入した球が、確変領域ソレノイド65fがオンされている間に確変領域スイッチ65gによって検出された場合、即ち、確変領域有効フラグ203mがオフされている状態で確変領域スイッチ65gによって球が検出された場合は、確変移行フラグ203k(図5参照)はオンされない。
その後も確変移行フラグ203kはオフの状態のまま大当たりが終了するため、「確率変動状態」には移行せず、「普図高確時間短縮状態」に移行する。また、確変領域通過回数カウンタ203oの値は、大当たり遊技が終了するタイミングで「0」クリアされる。
次に、図23(a)から図23(c)を参照して、普図当たり乱数テーブル202i、普図変動テーブル202j及び普通電役開放テーブル202kの詳細について説明する。まず、図23(a)は、ROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202iの一例を模式的に示した模式図である。
上述したように、普図当たり乱数テーブル202iは、パチンコ機10の遊技状態が、「通常遊技状態」又は「普図低確時間短縮状態」である普通図柄の低確率状態(「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」ではない期間(特別図柄の大当たり中を含む))の場合に使用される「普通図柄低確率状態」用と、パチンコ機10の遊技状態が、「普通図柄低確率状態」より普通図柄が当たりとなる確率の高い状態である「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」の場合に使用される「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用とのそれぞれに含まれる当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで、普通図柄の可変表示において当たりとなる確率が変更される。
図23(a)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は70個で、その値「30~99」が、普図当たり乱数テーブル202iに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄低確率状態」(即ち、「通常遊技状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、70/100となり、普通図柄の可変表示において当たりが導出され易いように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は99個で、その値「1~99」が、普図当たり乱数テーブル202iに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄高確率状態」(即ち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、99/100となり、普通図柄の可変表示においてほぼ当たりが導出されるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、普通電役72が開放し易い状況か、該開放し易い状況より開放し難い状況か否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況であることによって第2始動口71へ入賞し得る状況か、普通電役72が開放し易い状況より開放難い状況であることで球が第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通図柄の可変表示時間も長く、また、普通電役72が開放し難く、さらに、開放した場合でも普通電役72が短時間しか開放しないため、仮に右打ち遊技で球が発射された場合でも「普通図柄高確率状態」より第2始動口71へ入賞し難くなるように構成されている。また、第1始動口64には普通電役72のような入賞を補助する装置が備え付けられておらず、さらに、左打ち遊技で発射された球の流下領域にスルーゲート67が配置されていないため、左打ち遊技により発射された球が時短機能によって第1始動口64へ入賞し易くなる構成ではない。よって、換言すれば、「通常遊技状態」では、右打ち遊技されたとしても、その右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し難く、また、左打ち遊技で発射された球も、時短機能を使わずに第1始動口64へ入賞させなければならず、第1特別図柄の動的表示を実行させるために自力で第1始動口64へ入賞させるように構成されている。なお、「通常遊技状態」において、普通図柄の可変表示時間や普通電役72の開放パターンを複数種類設けておくことで、「通常遊技状態」において遊技者が第2始動口71へ入賞可能なタイミングを把握させ難く構成して、第2始動口71への入賞を困難に構成するとより好適である。また、「通常遊技状態」において、右打ち遊技された場合に、スルーゲート67への球の通過を起因してエラー報知するように構成することで、遊技者および遊技場の従業員に対して奨励されていない遊技態様であることを示唆することで、遊技者に右打ち遊技での遊技を抑制させてもよい。
次いで、図23(b)を参照して、普通図柄の可変表示時間を決定するための普図変動テーブル202jの詳細について説明する。図23(b)は、ROM202に記憶される普図変動テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。
普図変動テーブル202jは、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」で参照される「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用との2種類に分けられる。そして、「通常遊技状態」用と「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、各遊技状態で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、各遊技状態で普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図23(b)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「15秒」となるように普図変動テーブル202jで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「15秒」となるように設定されている。
また、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「0.1秒」となるように普図変動テーブル202jで規定されている。つまり、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「0.1秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、スルーゲート67を球が通過してから、普通電役72が開放されるまでの期間を変更することができる。その結果、球がスルーゲート67を通過した場合に、該スルーゲート67の通過に起因する可変表示で当たりとなり、該当たりに基づいて普通電役72が開放されて、スルーゲート67を通過した球がそのまま第2始動口71へ流入し得るか否かを遊技状態によって異ならせることができる。よって、普通図柄の可変表示時間を遊技状態毎に変更することで、1の球のスルーゲート67及び第2始動口71への入賞態様を異ならせることができ、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示時間が短く、当たりに当選し易く、かつ、普通電役72の開放時間も長時間となるため、普通電役72の上面を球が転動している間に普通電役72が開放(没入)状態となって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、可変入賞装置65へ入賞し難いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「普図低確時間短縮状態」では、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」よりも当たりに当選し難いものの、普通図柄の可変表示時間が短く、かつ、普通電役72の開放時間も長時間となるため、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「普図低確時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、可変入賞装置65へ入賞し難いように構成されている。
次いで、図23(c)を参照して、普通電役開放テーブル202kについて説明する。図23(c)は、ROM202に記憶される普通電役開放テーブル202kの一例を模式的に示した模式図である。普通電役開放テーブル202kは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役72の開放(没入)時間および開放回数が規定されている。
普通電役開放テーブル202kは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」で参照される「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用とで、普通電役72の開放態様(開放時間)が変更される。
図23(c)で示すように、第1実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放回数は1回であり、その開放時間は「0.1秒」となるように普通電役開放テーブル202kで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「0.1秒」×1回=「0.1秒」の間、開放されるように設定されている。
また、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放時間は「5.8秒」、かつ、開放回数が1回となるように普通電役開放テーブル202kで規定されている。つまり「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「5.8秒」×1回=「5.8秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役72の開放態様を変更することで、普通電役72が開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放している期間が長いことによって第2始動口71へ入賞し易い状況か、普通電役72が開放している状況が短いことによって球が第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」においては、普通図柄の高確率状態となり、可変表示時間が短時間で、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「普図低確時間短縮状態」においては、普通図柄の低確率状態であるものの、可変表示時間が短時間で、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。
よって、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第2特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
このように、特別図柄の高確率状態又は低確率状態と、普通図柄の高確率状態又は低確率状態と、可変表示時間及び普通電役72の開放時間の長時間又は短時間と、をそれぞれ組み合わせた各遊技状態を設けることで、各遊技状態に遊技性を変化させ、バリエーションが豊富な遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を1/100程度として当たり難くなるように構成してもよいし、「確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよいし、普通図柄の低確率状態において当たりに当選しないように構成してもよい。また、「通常遊技状態」より「確率変動状態」等の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「30秒」以上の長い時間(例えば、「100秒」)としてもよいし、「10秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役72の開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役72の開放時間として、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」等における普通電役72の開放時間を「0.1秒」以上(例えば、「1秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「確率変動状態」等における普通電役72の開放時間を「5.8秒」以上の長い時間(例えば、「10秒」)としてもよいし、「5.8秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」等における普通電役72の開放回数を「1回」以上の多い回数(例えば、「5回」)としてもよい。
次に、図24を参照して、第1実施形態における時短終了条件テーブル202mについて説明する。図24は、第1実施形態におけるROM202に記憶される時短終了条件テーブル202mの一例を模式的に示した模式図である。時短終了条件テーブル202mは、大当たり状態の終了時、又は、救済条件成立回数に達した場合に参照され、大当たりに当選した大当たり種別又は救済条件成立に応じて付与される「時短機能」の終了条件がそれぞれ規定されている。
図24で示すように、すべての遊技状態において大当たりに当選した場合の有効確変領域の通過時には、「確率変動状態」として、次回大当たりまで高確時短機能が有効となるように設定される。また、すべての遊技状態において大当たりに当選した場合の有効確変領域の非通過時には、「普図高確時間短縮状態」として、高確時短機能が「150回」まで有効となるように設定される。また、「通常遊技状態」において救済条件成立回数(第1実施形態では「900回」)に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」として、低確時短機能が「1000回」まで有効となるように設定される。
図5に戻り、説明を続ける。RAM203は、図6に図示したカウンタ用バッファ203c等のほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、RAM203において、大当たり時における確変領域65dへの入賞の有無を記憶する記憶手段を設けてもよい。この場合、遊技状態に対応して所定回の確変領域スイッチ65gのみを上記記憶手段に反映させる機能を設けてもよい。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図29参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図27参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図46参照)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、各入賞口63,64,65,71に入賞した球や、スルーゲート67を通過した球、アウト口66を通って球排出路へ案内された球をそれぞれ検出するためのスイッチ(例えば、大入賞口スイッチ65c等)を含むスイッチ群並びにセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源投入時の立ち上げモードを設定するための設定キー501、「設定変更モード」時に押下操作されることにより確率設定値を更新するための設定変更スイッチ502、RAM203に記憶されているデータを消去するためのRAM消去スイッチ503が接続される。
また、入出力ポート205の出力側には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、特別図柄表示装置37、普通図柄表示装置83、普通図柄保留ランプ84、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド65bや、普通電役72の出没板72aを駆動するための普通電役ソレノイド(図示せず)、その他ソレノイド209が接続されている。MPU201は、各種スイッチ208,502,503から出力される信号や、設定キー501の状態に基づいて各種処理を実行するとともに、各種処理の実行結果の1つとして確率表示装置504の表示内容等を設定する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図46参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチ217が接続されている。なお、該賞球検出スイッチ217は、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるように球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や、後述する「投票演出」及び「競争演出」の表示、「保留変化予告」といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、及び、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。第1実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成され、音声ランプ制御装置113から主制御装置110へコマンド送信ができないように構成されている。一方、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とは、互いにコマンドの送受信が可能に構成されている。
また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、「スーパーリーチ」演出態様等の背面画像を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ枠ボタン22の押下に基づいた表示を第3図柄表示装置81に表示させるように指示する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出や後述する「投票演出」及び「競争演出」の表示、「保留変化予告」の表示制御を実行するものである。なお、「投票演出」及び「競争演出」の表示内容の詳細については、図59~図80において後述する。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図46参照)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
ここで、図25を参照して、音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図25は、主に音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。音声ランプ制御装置113のROM222には、MPU221にて実行される各種制御プログラムの他、固定値データとして、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222c、変動パターンテーブル222dが少なくとも格納されている。これらのテーブル222a~222dは、いずれも主制御装置110のROM202に設けられた大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202eと同じものである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の各値と、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222cおよび変動パターンテーブル222dとに基づいて、先読み処理を実行可能に構成されている。
そして、この先読み処理によって、その先読み処理の対象となった保留中の変動演出が、結果としてどのような演出となるか(大当たりとなるか否か、「リーチ表示」となるか否か等)をその変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、コクピット表示領域Db(図4参照)に表示される保留図柄の表示態様を変化させる「保留変化予告」の演出内容(及び実行時期(タイミング))を決定したりする制御を実行する。
RAM223には、特図1変動開始フラグ223a、特図2変動開始フラグ223b、サブ第1保留球数カウンタ223c、サブ第2保留球数カウンタ223d、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、実行情報格納エリア223g、サブ確変領域通過回数カウンタ223h、確変領域通過フラグA223i、確変領域通過フラグB223j、確変領域通過フラグC223k、確変領域通過フラグD223m、確変領域通過フラグE223n、確変領域通過フラグF223o、サブ確変移行フラグ223p、有効確変領域通過ラウンド格納エリア223q、投票完了フラグ223rが少なくとも設けられている。
特図1変動開始フラグ223aは、オン状態で第1特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図1変動開始フラグ223aは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図1停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図50のS1235参照)。そして、第1特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図53のS1302参照)。
そして、第1実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図1変動開始フラグ223aがオンされたことを契機として、待機中の第1特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第1特別図柄の変動演出を実行させるための第1特別図柄の変動演出の設定処理(図53のS1306~S1308参照)を行う。
特図2変動開始フラグ223bは、オン状態で第2特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図2変動開始フラグ223bは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図2停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図51のS1255参照)。そして、第2特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図53のS1310参照)。
そして、第1実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図2変動開始フラグ223bがオンされたことを契機として、待機中の第2特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第2特別図柄の変動演出を実行させるための第2特別図柄の変動演出の設定処理(図53のS1314~S1316参照)を行う。
サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第1特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第1特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第1保留球数カウンタ203aの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンド(保留球数コマンド)に基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第1保留球数カウンタ223cにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第1始動口64への入球によって第1特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第1保留球数コマンドを受信すると、その第1保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(図49のS1207参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第1特別図柄の変動演出に対応する特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第1特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算(更新)する(図53のS1305参照)。このように、第1保留球数カウンタ203aの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期させながら、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新することができる。
サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第2特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第2特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第2保留球数カウンタ203bの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンドに基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第2保留球数カウンタ223dにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第2始動口71への入球によって第2特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第2保留球数コマンドを受信すると、その第2保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(図49のS1211参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第2特別図柄の変動演出に対応する特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第2特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算(更新)する(図53のS1313参照)。このように、第2保留球数カウンタ203bの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新するので、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期させながら、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新することができる。
サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値は、各特別図柄の変動演出が奨励される遊技状態において、第3図柄表示装置81における保留図柄及び実行図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドの受信に応じてそのコマンドにより示される保留球数をサブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dに格納したり(図49のS1207又はS1211参照)、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に応じて、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新したりするタイミングで(図53のS1305又はS1313参照)、遊技状態に応じて奨励される特別図柄に対応する格納後もしくは更新後のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値分の保留図柄と、実行中の変動演出を示す実行図柄とを第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図4(b)参照)に表示するように、画像の描画を制御する。
上述したように、サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更され、また、サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図4(b)参照)に表示される保留図柄の数も、奨励される特別図柄に関する主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
第1保留情報格納エリア223eは、保留されている第1特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンドによって送信された第1特別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第1特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
第2保留情報格納エリア223fは、保留されている第2特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第2保留球数コマンドによって送信された第2別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第2特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
実行情報格納エリア223gは、少なくとも特別図柄表示装置37で実行され、第3図柄表示装置81で実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の設定等を実行するために、上述した第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリア又は第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1~C3,CS1等の各値)を、この実行情報格納エリア223gへシフトする。
サブ確変領域通過回数カウンタ223hは、主制御装置110の確変領域通過回数カウンタ203oと同様に、大当たり中に確変領域スイッチ65gによって球が検知されたラウンドの回数を計数するカウンタである。
音声ランプ制御装置113は、大当たり中に確変領域スイッチ65gによって球が検知された場合であって、当該ラウンドの1カウント目である場合に主制御装置110より送信される確変領域通過コマンドを受信すると、後述する、当該ラウンドの確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223oのいずれか)をオンに設定し、この当該ラウンドの確変領域通過フラグがオンされている場合に、該サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値を1加算する(図56のS1605参照)。
第1実施形態のパチンコ機10では、当選した大当たり種別とこのサブ確変領域通過回数カウンタ223hの値とを判別し、該サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が一定値を超えている(第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりの場合に「2」以上、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりの場合に「3」以上)場合に、後述する投票完了フラグ223rをオンに設定する。
なお、このサブ確変領域通過回数カウンタ223hは、大当たりに当選したタイミングで「0」クリアされる(図54のS1402参照)。
このように、音声ランプ制御装置113では、確変領域通過回数カウンタ203oの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値を更新するので、主制御装置110の確変領域通過回数カウンタ203oと同期させながら、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値を更新することができる。
確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223oは、大当たり中に確変領域65dが開放される各ラウンドにおいて、確変領域65dを球が通過したか否かを判別するためのフラグである。
確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223oは、それぞれ、当選した大当たり種別に応じて対応するラウンドが異なるように構成されている。
具体的には、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」及び「確変F」のいずれかに当選した場合、即ち、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、4R~9Rの期間において確変領域65dが開放されるため(図17参照)、確変領域通過フラグA223iは4R目、確変領域通過フラグB223jは5R目、確変領域通過フラグC223kは6R目、確変領域通過フラグD223mは7R目、確変領域通過フラグE223nは8R目、確変領域通過フラグF223oは9R目の各ラウンドに対応したフラグであり、各ラウンド中において確変領域65dを通過したか否かを判定するように構成されている。
また、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれかに当選した場合、即ち、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、2R~7Rの期間において確変領域65dが開放されるため(図17参照)、確変領域通過フラグA223iは2R目、確変領域通過フラグB223jは3R目、確変領域通過フラグC223kは4R目、確変領域通過フラグD223mは5R目、確変領域通過フラグE223nは6R目、確変領域通過フラグF223oは7R目の各ラウンドに対応したフラグであり、各ラウンド中において確変領域65dを通過したか否かを判定するように構成されている。
この確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223oは、大当たりに当選したタイミングでそれぞれオフに設定される(図54のS1403参照)。そして、大当たり中の各ラウンドにおいて主制御装置110より送信される確変領域通過コマンドを受信すると、当該ラウンドに対応する確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223o)がオンに設定される(図52のS1272参照)。
第1実施形態のパチンコ機10では、当該ラウンドの確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223oのいずれか)がオンに設定されている場合、当該ラウンドの確変領域65dを球が通過したと判断し、第3図柄表示装置81において実行される「投票演出」用の表示用投票実施コマンドを設定する(図56のS1610参照)。また、同じく第3図柄表示装置81において行われる「競争演出」の実行時において、確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223oの各フラグを判別することで、遊技者がいずれの大当たりラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させたかを判断し、該通過させたラウンドに基づいた「競争演出」を実行するように構成されている(図58のS1703及びS1704参照)。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、1の大当たり中に確変領域65dを球が通過したラウンド数が所定数(大当たり種別「確変A」~「確変F」は「2」、大当たり種別「確変G」~「確変U」は「3」)に達すると、該所定数に達したラウンドの次のラウンド以降において確変領域65dを球が通過した場合には、主制御装置110から確変領域通過コマンドが送信されないように構成されている(図42のS6304:No又はS6305:No)。
このため、仮に、1の大当たり中の確変領域65dが開放されるすべてのラウンドにおいて、遊技者が確変領域65dに球を通過させた場合、大当たり種別「確変A」~「確変F」に基づく大当たりであれば、4R目及び5R目の確変領域65dの通過時のみに確変領域通過コマンドが送信され、確変領域通過フラグA223i及び確変領域通過フラグB223jの各フラグがオンに設定される。また、大当たり種別「確変G」~「確変U」に基づく大当たりであれば、2R目、3R目及び4R目の確変領域65dの通過時のみに確変領域通過コマンドが送信され、確変領域通過フラグA223i、確変領域通過フラグB223j及び確変領域通過フラグC223kの各フラグがオンに設定される。
サブ確変移行フラグ223pは、主制御装置110の確変移行フラグ203kと同様に、オン状態で特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)が発生することを示すためのフラグである。
このサブ確変移行フラグ223pは、大当たりに当選したタイミングでオフに設定される(図54のS1405参照)。そして、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110において確変移行フラグ203kがオンに設定されるタイミングで送信される確変移行フラグコマンドを受信すると、このサブ確変移行フラグ223pをオンに設定する(図52のS1274参照)。
第1実施形態のパチンコ機10では、サブ確変移行フラグ223pがオンに設定されている場合、実行中の大当たり遊技の終了後に「確率変動状態」に移行すると判断し、大当たり遊技中に第3図柄表示装置81で実行される「競争演出」において、成功結果となる演出を実行するように構成されている。
有効確変領域通過ラウンド格納エリア223qは、大当たり中に有効確変領域を通過したラウンド情報を格納するためのエリアである。
この有効確変領域通過ラウンド格納エリア223qは、大当たりに当選したタイミングで初期化される(図54のS1404参照)。そして、音声ランプ制御装置113では、有効確変領域を球が通過した場合に主制御装置110より送信される有効確変領域通過ラウンドコマンドを受信すると、該当のラウンド情報をこの有効確変領域通過ラウンド格納エリア223qに格納する(図52のS1276参照)。
第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり遊技中に第3図柄表示装置81で実行される「競争演出」において、サブ確変移行フラグ223pがオンに設定されている場合に、この有効確変領域通過ラウンド格納エリア223qに格納されているラウンド情報に基づいて、成功結果となる演出を実行するように構成されている(図58のS1702及びS1704参照)。
投票完了フラグ223rは、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が一定の値(第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示における大当たり時が「2」、第2特別図柄の動的表示における大当たり時が「3」(図18及び図19参照))に到達したことを判別するためのフラグである。
この投票完了フラグ223rは大当たりに当選したタイミングでオフに設定される(図54のS1405参照)。そして、当該ラウンドの確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223o)がオンである場合であって、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が一定の値(第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示における大当たり時が「2」、第2特別図柄の動的表示における大当たり時が「3」(図18及び図19参照))に到達している場合に、この投票完了フラグ223rがオンに設定される(図56のS1610参照)。即ち、この投票完了フラグ223rがオンに設定されている場合、以降の大当たりラウンドの確変領域65dがすべて無効に設定される状態となる。
第1実施形態のパチンコ機10では、投票完了フラグ223rがオンに設定されると、第3図柄表示装置81で実行される「投票演出」において、表示用投票完了コマンドを設定し(図57のS1661参照)、実行中の大当たり遊技において、既に確変領域65dを通過させたラウンド数が一定の値に到達しており、確変領域65dを通過させる行為が完了している旨の演出を実行するように構成されている(図75(b)の81d及び図76(a)の81d参照)。
ここで、図26を参照して、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f及び実行情報格納エリア223gの詳細について説明する。図26は、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f及び実行情報格納エリア223gの構成を模式的に示す模式図である。
第1保留情報格納エリア223eは、第1保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223e2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223e4とが少なくとも設けられている。
また、第2保留情報格納エリア223fは、第1保留情報格納エリア223eと同様、第2保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223f2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223f4とが少なくとも設けられている。
さらに、実行情報格納エリア223gには、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223g1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223g2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223g3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223g4とが少なくとも設けられている。
具体的には、実行情報格納エリア223gが、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。さらに、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第2エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第3エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第4エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
また、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第2エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第3エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第4エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第1保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第1保留情報格納第1~第4エリアのうち該第1保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1、大当たり種別カウンタ格納エリア223e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3、変動種別カウンタ格納エリア223e4に格納する。
具体的には、第1保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦X≦4)であれば、その時点で保留されている第1特別図柄の変動演出の数はXであり、その第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的にX番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Xエリアの各カウンタ格納エリア223e1~223e4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第1保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第1保留球格納エリア203dの第1保留第Xエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第1保留第Xエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第1保留情報格納第Xエリアに格納されることになる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第2保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第3保留情報格納第1~第4エリアのうち該第3保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1、大当たり種別カウンタ格納エリア223f2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3、変動種別カウンタ格納エリア223f4に格納する。
具体的には、第2保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦Y≦4)であれば、その時点で保留されている第2特別図柄の変動演出の数はYであり、その第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的にY番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Yエリアの各カウンタ格納エリア223f1~223f4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第2保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第2保留球格納エリア203eの第2保留第Yエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第2保留第Yエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第2留情報格納第Yエリアに格納されることになる。
一方、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1特別図柄の変動演出の開始を意味する特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信すると、第1保留情報格納エリア223eに格納された情報を、実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第1特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応する第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させる。
そして、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させた場合は、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2特別図柄の変動演出の開始を意味する特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信すると、第2保留情報格納エリア223fに格納された情報を、実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第2特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応する第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223h1~223h4に移動させる。
そして、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させた場合は、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。さらに、第1保留情報格納第1~第4エリア及び第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリア、及び、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1が、実行情報格納エリア223g並びに第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納される。
音声ランプ制御装置113では、先読み処理(図示せず)を行う場合に、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dから保留されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の数(保留球数)を把握する。そして、その保留球数に基づき、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出が保留されているエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、その変動演出において大当たりとなるか否かや、変動時間等が判定される。例えば、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「1」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「0」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が1回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が0回であるので、第1保留情報格納第1エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。また、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「0」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が0回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が4回であるので、第2保留情報格納第4エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。
パチンコ機10は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成されており、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110のRAM203等にアクセスすることはできない。これに対し、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fを設けて、主制御装置110にて保留された第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1を音声ランプ制御装置113にも格納するので、この第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1を参照することで、先読み処理を音声ランプ制御装置113にて実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の変動演出が実行された場合に、その変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
なお、第1保留情報格納エリア223e又は第2保留情報格納エリア223f、および、実行情報格納エリア223gにおける上述のシフト処理は、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信したときの保留球数(特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に基づく更新が行われる前のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値)に基づいて、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち保留されている変動演出に対応するエリアについてのみデータの移動(シフト)を行う。
例えば、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「4」であり、第1保留情報格納エリア223eの全エリア(第1保留情報格納第1~第4エリア)にデータが記憶されているとする。この場合、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトし、第1保留情報格納第3エリアのデータを第1保留情報格納第2エリアへシフトし、第1保留情報格納第4エリアのデータを第1保留情報格納第3エリアへシフトする。
一方、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「2」であれば、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施形態では、変動演出が保留されていない第1保留情報格納第3,第4エリアについては、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各データを、エリア番号が1小さいエリア(実行情報格納エリア223g又は第1保留情報格納第1~第3エリア若しくは第2保留情報格納第1~第3エリア)にそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各々のエリアについて、データが記憶(保留)されているか否かの判定を不用とするので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図5に戻って説明を続ける。RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。
コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図49参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における特別図柄の変動演出や連続予告演出を制御するものである。
第1実施形態のパチンコ機10では、遊技状態毎に第3図柄表示装置81で行われる変動演出の変動態様が異なるとともに、各遊技状態ごとに奨励される球の発射態様が遊技者に示されるように構成されている。具体的には、例えば、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、左打ち遊技を促す「左打ち」という文字表示が主表示領域Dmの左下領域に表示されつつ、アラビア数字で構成される各変動図柄が縦スクロールで変動すると共に、主表示領域Dmにおいて1の有効ラインのみ(所謂、シングルライン)を形成するように表示される。また、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技を促す主表示用右打ち指示89が主表示領域Dmの右上領域に表示されつつ、漢数字で構成される各変動図柄が縦スクロールで変動すると共に、主表示領域Dmにおいて1の有効ライン(所謂、シングルライン)を形成するように表示される。このように、各遊技状態において変動図柄の表示態様を明確に異ならせることで、遊技状態を遊技者に認識させ易くしつつ、奨励される遊技を行うために必要な遊技態様(発射態様)を認識し易くすることができる。
次に、図27から図46のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがある。
図27は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
この立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S101)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では、「1秒」)を実行する(S102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、主制御装置110に設けたRAM消去スイッチ503(図5参照)がオンされているか否かを判別する(S104)。判別の結果、RAM消去スイッチ503がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S105)。そして、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合は、RAM203の初期化を行うため、処理をS116へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS116へ移行する。
なお、図28のS156の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
一方、RAM消去スイッチ503がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次いで、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S109)。
S109の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合(S109:Yes)、電源投入時においてRAM消去スイッチ503:オフ、かつ、設定キー501:オンに操作されているので、立ち上げモードを「設定確認モード」で立ち上げるべく、まず、確率表示装置504において確率設定値の表示を開始し(S110)、その後、設定キー501がオフされたか否かを判別し(S111)、設定キー501がオフされるまで該「設定確認モード」を維持する(S111:No)。一方、設定キー501がオフされた場合は(S111:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示を終了して(S112)、「設定確認モード」を終了して、処理をS113へ移行する。なお、S109の処理において、設定キー501がオンされていなければ(S109:No)、立ち上げモードを「通常モード」で立ち上げるべく、S110~S112の処理をスキップして、処理をS113へ移行する。
S113の処理では、確率設定値に基づいて設定値コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S113)、その後、割込みを許可する(S114)。そして、後述するメイン処理(図29参照)に移行する。
ここで設定された設定値コマンドは、後述するタイマ割込処理の外部出力処理(図30のS201参照)において、音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113は、この設定値コマンドを受信すると、RAM223に設けられた設定値メモリ(図示せず)に該設定値コマンドが示す確率設定値を格納(記憶)するように構成されている。
一方、S104の処理において、RAM消去スイッチ503がオンされていると判別された場合は(S104:Yes)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」か「設定変更モード」のいずれで立ち上げるかを判別すべく、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S115)。
S115の処理において、設定キー501がオンされていないと判別された場合は(S115:No)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」で立ち上げるべく、処理をS116へ移行する。
S116の処理では、RAM203の初期化処理(S116及びS117)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、設定変更の如何を問わず電源投入時にRAMデータを初期化する場合には、RAM消去スイッチ503を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ503が押されていれば、RAMの初期化処理(S116及びS117)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合(S105:No)や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合(S107:No)も同様に、RAM203の初期化処理(S116及びS117)を実行する。
RAMの初期化処理(S116及びS117)、即ち、「RAMクリアモード」では、RAM203の使用領域を「0」クリアし(S116)、その後、RAM203に初期値(例えば、第1保留球数カウンタ203aの「0」クリア等)を設定し(S117)、処理をS113へ移行する。
一方、S115の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合は(S115:Yes)、立ち上げモードを「設定変更モード」にするべく、設定変更処理を行う(S118)。
ここで、図28を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される設定変更処理(S118)について説明する。図28は、この設定変更処理(S118)を示すフローチャートである。
この設定変更処理(S118)は、立ち上げモードが「設定変更モード」である場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更(更新)を受け付け、確定されるための処理である。
この設定変更処理(S118)では、まず、確率表示装置504において現在の確率設定値の表示の開始を設定し(S121)、処理をS122へ移行する。この確率設定値の表示の開始設定により、確率表示装置504に確率設定値の表示が開始される。
なお、ここで表示される確率設定値は、電源断前に設定されていた確率設定値ではなく、必ず特定の値に固定されるようにしてもよい。即ち、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、必ず特定の確率設定値で表示が開始されるようにしてもよい。特定の確率設定値としては、例えば、確率設定値(「1」~「3」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「2」であってもよいし、確率設定値の最大値である「3」であってもよい。これにより、電源断される前に設定されていた確率設定値にかかわらず、ホール関係者等は確率設定値を特定の確率設定値から変更できる。
一方で、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。これにより、ホール関係者等は、電源断される前に設定されていた確率設定値を考慮しながら、確率設定値を変更できる。
また、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値が「2」以上であれば、確率設定値を「2」として表示を開始し、電源断される前に設定されていた確率設定値が「1」であれば、その電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。例えば、電源断される前に設定された確率設定値が「3」のように高い場合、確率設定値を少しだけ(例えば1だけ)小さくしたい場合が多々生じ得る。このような場合において、確率設定値を、電源断される前に設定された確率設定値そのままで表示を開始すると、次のような問題が生じる。即ち、確率設定値の更新は、RAM消去スイッチ503をオンする毎に1ずつ加算され、確率設定値が「3」の場合にRAM消去スイッチ503がオンされた場合には、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。よって、例えば、確率設定値を「3」から「2」に変更したい場合、RAM消去スイッチ503のオンを繰り返しながら、ほぼ確率設定値を1周させなければならない。これに対し、電源断される前に設定された確率設定値が高い場合に、確率設定値を「2」で表示を開始することで、RAM消去スイッチ503をオンする回数を抑えながら、確率設定値の更新を行うことができる。
次に、S122の処理では、確率設定値が「1」~「3」の範囲にあるか否かを判断し(S122)、所定の範囲内にない、即ち、異常な確率設定値となっている場合は(S122:No)、確率設定値を初期値に変更し(S123)、S124の処理へ移行する。この初期値としては、確率設定値(「1」~「3」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「2」であってもよいし、確率設定値の最大値である「3」であってもよい。一方、S122の処理の結果、確率設定値が「1」~「3」の範囲内にあると判断される場合は(S122:Yes)、確率設定値は正常な値であるので、S123の処理をスキップして、S124の処理へ移行する。
S124の処理では、RAM消去スイッチ503がオンになったか否かを判断する(S124)。その結果、RAM消去スイッチ503がオンになっていないと判断される場合は(S124:No)、次いで、設定変更スイッチ502がオンになったか否かを判断する(S125)。
S125の結果、設定変更スイッチ502がオンされていないと判断されれば(S125:No)、S122の処理へ戻る一方、設定変更スイッチ502がオンされたと判断されれば(S125:Yes)、確率設定値を更新して(S126)、S122の処理に戻る。
S126の処理である確率設定値の更新は、それまでの確率設定値が「1」~「2」である場合は、その確率設定値に1を加算し、それまでの確率設定値が「3」である場合は、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。S126の処理により更新された確率設定値は、確率表示装置504に表示される。
S122→S123→S124:No→S125(及びS126)→S122のループ処理は、S124の処理において、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断されるまで(S124:Yes)実行され続ける。そして、S124の処理により、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断される場合は(S124:Yes)、確率表示装置504に表示されている確率設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定し(S127)、該確率設定値に応じた大当たり乱数テーブル202aを設定する(S128)。
S128の処理の後、次いで、設定キー501がオフ状態となったか否かを判断する(S129)。S129の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断してもいし、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になっていないと判断される間は(S129:No)、S129の処理を繰り返し実行する。そして、S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になったと判断される場合は(S129:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示の終了を設定し(S130)、この設定変更処理(S118)を終了する。
なお、設定変更処理の終了後は、立ち上げ処理(図27参照)に戻り、処理をS116へ移行し、RAM203初期化処理を実行(S116及びS117)し、RAM203のデータを消去(クリア)する。このように、S124の処理においてホール関係者等にRAM消去スイッチ503をオンさせて確率設定値を確定させることにより、その後、RAM203のデータの消去が行われることを、ホール関係者等に強く認識させることができる。
また、S124の処理において、RAM消去スイッチ503のオン検出によって確率設定値を確定させていたが、設定キー501のオフ検出によって確率設定値を確定するように構成してもよい。
次に、図29を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図29は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別してカウンタの更新処理と電源断時処理とが実行される。
メイン処理では、まず、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S151)。そして、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S151:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S152,S153)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S152)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「9999」、「99」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203cにそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、後述するタイマ割込処理のS207(図30参照)の処理と同一の方法によって実行し(S153)、S151の処理へ移行する。
ここで、このメイン処理が実行されている間、後述するタイマ割込処理(図30参照)が所定時間間隔(本実施形態では2ミリ秒)で起動され実行される。タイマ割込処理では、遊技の状態に応じて異なる処理が実行される。例えば、大当たり中には、可変入賞装置65の開閉を制御する処理が行われ、スルーゲート67への球の通過があれば、普通図柄表示装置83による普通図柄の表示制御が行われる。また、特別図柄表示装置37での変動表示を開始する場合に実行される大当たり抽選では、高確率状態か低確率状態かによって、取得した大当たり乱数カウンタC1と比較する大当たり乱数値の数が異なってくる。よって、1回のタイマ割込処理の実行にかかる時間は、遊技の状態に応じて変化することになる。従って、一のタイマ割込処理が終了してから次のタイマ割込処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく、その時々の遊技の状態に応じて変化する。
メイン処理の一処理である上記のS152,S153の処理は、このタイマ割込処理の残余時間の中で実行されることになる。つまり、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新が繰り返し実行されることになるので、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、大当たり乱数カウンタC1の初期値、普図当たりカウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。特に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2とをランダムに更新することによって、これらを更新の初期値として使用する大当たり乱数カウンタC1及び普図当たりカウンタC4の更新に、ランダム性を持たせることができる。
S151の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S151:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図46において後述するNMI割込処理が実行されたということなので、S154以降の電源遮断時の処理が実行される。
S154の処理では、各割込処理の発生を禁止し(S154)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S155)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S156)、RAM203のアクセスを禁止して(S157)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S151の処理は、タイマ割込処理(図30参照)の残余時間内に行われるS152とS153の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。これにより、主制御装置110のメイン処理において、タイマ割込処理による各種設定が終了し、また、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新が終わったタイミングで、電源断の発生情報を確認している。よって、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS151の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS151の処理から開始することができる。
従って、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S151の処理から開始することができる。その結果、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図30を参照して、第1実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図30は、第1実施形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S201)。タイマ割込処理やメイン処理(図29参照)では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113、ホールコンピュータ(図示せず)等へ送信すべきコマンド又は信号等を生成し、コマンドが生成された場合はRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦記憶し、信号が生成された場合は該信号に対応する装置(例えば、ホールコンピュータとパチンコ機10とを接続するための外部出力端子板(図示せず)等)に信号を出力する。S201の外部出力処理では、上記コマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信するとともに、上記信号を各種装置へ出力する。
S201の処理の後は、次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S202)、次いで、各特別図柄の当たり時における処理を実行する当たり処理を実行する(S203)。この当たり処理(S203)については、図38において後述する。
S203の後は、次に、普通電役72の駆動制御処理を実行する普通電役制御処理を実行する(S204)。簡単に説明すると、球がスルーゲート67を通過したことを条件に普通図柄表示装置83にて普通図柄の可変表示が実施され、普通図柄の可変表示の結果、普通図柄の当たり図柄(例えば、「○」図柄)が現出して当たり状態となると、普通電役72を所定時間開放状態とする一方、普通図柄のハズレ図柄(例えば、「×」図柄)が現出した場合は、普通電役72の閉鎖状態を維持する。この普通電役制御処理については、図45を参照して後述する。
S204の処理の後は、次いで、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S205)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチ208の状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、所定の賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S206)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第1実施形態では、「9999」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第1実施形態では、「99」)に達した際、「0」にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次いで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4の更新を実行する(S207)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(第1実施形態では、それぞれ、「9999」,「119」,「99」,「9」,「99」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次に、第1始動口64、第2始動口71への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S208)。なお、この始動入賞処理(S208)の詳細は、図31を参照して後述する。
次いで、スルーゲート67への球の通過有無を判断するゲート通過処理を実行する(S209)。このゲート通過処理(S209)においてスルーゲート67を球が通過したと判別された場合に、普図当たりカウンタC4の値がカウンタ用バッファ203cから取得され、その普図当たりカウンタC4の値が普図保留球格納エリア203h(図6参照)に格納されるとともに普通図柄保留ランプ84に普通図柄の可変表示の保留数が表示等される。なお、このゲート通過処理(S209)の詳細は、図32を参照して後述する。
ゲート通過処理(S209)を実行した後は、上記始動入賞処理(S208)の処理内容に基づいて特別図柄表示装置37による特別図柄の動的表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特図変動処理を実行する(S210)。なお、特図変動処理(S210)の詳細は、図33を参照して後述する。
次いで、上記ゲート通過処理(S209)の処理内容に基づいて、普通図柄の当否判別を行うとともに、該判別結果に基づく普通図柄の可変表示を普通図柄表示装置83において行うための設定処理である普図変動処理を実行する(S211)。この普図変動処理(S211)では、上述した遊技状態に応じて、普通図柄の当たり確率が、高確率(例えば、99/100)か低確率(70/100)のいずれかで行われる。そして、当否結果に基づいて普通図柄の可変表示を行うとともに、該当否結果に応じた表示結果を普通図柄表示装置83に表示する。なお、普図変動処理(S211)の詳細は、図44を参照して後述する。
普図変動処理(S211)を実行した後は、発射制御処理を実行し(S212)、さらに、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S213)、このタイマ割込処理を終了する。
なお、発射制御処理(S212)は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
また、本実施形態では、定期的に実行する処理をタイマ割込処理(図30参照)で実行し、メイン処理において、タイマ割込処理の残余時間に各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新を実行する場合について説明したが、タイマ割込処理にて実行していた処理の一部または全部を、メイン処理の中で所定時間(例えば、2ミリ秒)毎に実行するように構成してもよい。例えば、本実施形態においてタイマ割込処理にて実行していた賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S202)、当たり処理(S203)、普通電役制御処理(S204)及びスイッチ読み込み処理(S205)の一部または全部を、タイマ割込処理ではなく、メイン処理の中で2ミリ秒毎に実行するように構成してもよい。
この場合、メイン処理の中で所定時間(2ミリ秒)経過したか否かを判断するステップを設け、所定時間経過したと判断された場合のみ、所定時間毎に実行する処理を実行し、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間の経過の有無にかかわらず実行するようにしてもよい。これにより、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間毎に実行する処理の残余時間に実行されることになるが、所定時間毎に実行する処理は、遊技の状態に応じてその実行にかかる時間が変化するため、このように構成した場合であっても、各カウンタCINI1,CINI2,CS1をランダムに更新することができる。
次に、図31のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図30参照)の一処理である始動入賞処理(S208)を説明する。図31は、この始動入賞処理(S208)を示すフローチャートである。
始動入賞処理(S208)は、第1始動口64、第2始動口71への球の入賞の有無を判断し、入賞があった場合は、各カウンタC1~C3,CS1の値を入賞した始動口64,71に対応する第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1~C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU201は、この始動入賞処理(S208)において、まず、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S301)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図30のS205参照)において読み込んだ、第1始動口64への入球(入賞)を検出する第1始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第1始動口64への入球を3回のタイマ割込処理(図30参照)にわたって検出する。
S301の判別の結果、球が第1始動口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S301:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」か否か、即ち、左打ち遊技が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S302)。判別の結果、「通常遊技状態」でなければ(S302:No)、奨励される右打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)左打ち遊技によって発射された球が第1始動口64に入賞したということなので、音声出力装置226(図5参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「右打ちしてください」という文字表示を表示する等の左打ちエラー処理を実行し(S303)、処理をS304へ移行する。
このように構成することで、左打ち遊技が奨励されていない「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において第1始動口スイッチ(図示せず)で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行い、左打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に左打ち遊技の実行を敬遠させ(右打ち遊技を促し)、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S302の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」であると判断された場合は(S302:Yes)、左打ち遊技が奨励される遊技状態であるので、S303の処理をスキップし、S303の左打ちエラー処理を行わず、処理をS304へ移行する。
S301の処理の結果、球が第1始動口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S301:Yes)、次いで、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が上限値(第1実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S304)。そして、第1始動口64への入賞があっても作動保留球数N1<4でなければ(S304:No)、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図30参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N1<4であれば(S304:Yes)、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1加算する(S305)。そして、今回、第1特別図柄に対応する第1始動口64への入賞であるので、第1保留球格納エリア203dを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S306)、処理をS311へ移行する。
S301の処理において、球が第1始動口64へ入賞していないと判別された場合(S301:No)、次いで、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S307)。ここでは、第1始動口64と同様、スイッチ読み込み処理(図30のS205参照)において読み込んだ、第2始動口71への入球(入賞)を検出する第2始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第2始動口71への入球を3回のタイマ割込処理(図30参照)に亘って検出する。
球が第2始動口71に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S307:Yes)、処理をS308へ移行する。
なお、S307の処理において、第2始動口71に球が入賞したと判別された場合に(S307:Yes)、遊技状態が「通常遊技状態」か否かを判定し、遊技状態が「通常遊技状態」であると判別された場合、左打ち遊技が奨励される遊技状態であるので、通常中右打ちエラー処理を行うように構成してもよい。
球が第2始動口71に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S307:Yes)、次いで、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が上限値(第1実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S308)。そして、第2始動口71への入賞がないか(S307:No)、或いは、第2始動口71への入賞があっても作動保留球数N2<4でなければ(S308:No)、この始動入賞処理(S208)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N2<4であれば(S308:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1加算する(S309)。そして、今回、第2特別図柄に対応する第2始動口71への入賞であるので、第2保留球格納エリア203eを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S310)、処理をS311へ移行する。
また、S301及びS307の処理において、第1始動口64及び第2始動口71に同時に球が入賞した場合は、第1始動口64への球の入賞処理を優先的に実行し、第2始動口71への球の入賞処理を待機し、次のタイマ割込処理(図30参照)における始動入賞処理(S208)において、該待機した第2始動口71への球の入賞処理を実行するように構成してもよい。
S311の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203c(図5参照)から読み出し、各保留球格納エリアに格納する。つまり、S306で格納先として設定された第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち、第1保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3及び変動種別カウンタ格納エリア203d4に各々保留(格納)する(S311)。
具体的には、例えば、第1始動口64への入賞に基づくS306の処理において第1保留球格納エリア203dが格納先として設定され、また、S305の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
同様に、第2始動口71への入賞に基づくS310の処理において第2保留球格納エリア203eが格納先として設定され、また、S309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「1」であれば、第2保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば第2保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「3」であれば第2保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であれば第2保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
次に、S305の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)と、S306の処理により第1保留球格納エリア203dに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第1保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第1保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S312)。また、S309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1)と、S310の処理により第2保留球格納エリア203eに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第2保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第2保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S312)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図30のS201参照)によって、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S312の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
なお、S312の処理において第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドに含める各カウンタC1~C3,CS1の値は、S312の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S312の処理において第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
次に、図32を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図29参照)の一処理であるゲート通過処理(S209)を説明する。図32は、このゲート通過処理(S209)を示すフローチャートである。ゲート通過処理(S209)は、スルーゲート67への球の通過(入球)の有無を判断し、球が通過(入球)した場合は、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球格納エリア203hに格納する(保留する)処理を実行する。
このゲート通過処理(S209)では、まず、球がスルーゲート67を通過したか否かを判別する(S401)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図30のS205参照)において読み込んだスルーゲート67への球の通過(入球)を検出するスルーゲートスイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、スルーゲート67への通過(入球)を3回のタイマ割込処理(図30参照)にわたって検出する。
S401の処理において、スルーゲート67を球が通過していない場合は(S401:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)へ戻る。一方、球がスルーゲート67を通過(入球)したと判別されると(S401:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」か否か、即ち、左打ち遊技の球の発射が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S402)。判別の結果、「通常遊技状態」であれば(S402:Yes)、奨励される左打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)右打ち遊技によって発射された球がスルーゲート67を通過したということなので、音声出力装置226(図5参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「左打ちに戻してね」という文字表示を表示する等の通常時右打ちエラー処理を実行し(S403)、処理をS404へ移行する。
このように構成することで、右打ち遊技が推奨されていない「通常遊技状態」においてスルーゲート67で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行うことで、右打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に右打ち遊技の実行を敬遠させ、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S402の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」でなければ(S402:No)、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であるので、S403の通常時右打ちエラー処理を行わず、S403の処理をスキップして、処理をS404へ移行する。
S404の処理では、普図保留球数カウンタ203gの値(主制御装置110において保留されている普通図柄の可変表示の作動保留球数HN)が上限値(第1実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S404)。そして、スルーゲート67への通過(入球)があっても作動保留球数HN<4でなければ(S404:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)へ戻る。
一方、作動保留球数HN<4であれば(S404:Yes)、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)を1加算する(S405)。そして、普図当たりカウンタC4の値をカウンタ用バッファ203c(図5参照)から読み出し、読み出したデータを、普図保留球格納エリア203hに設けられた普図保留第1~第4エリアのうち、普図保留球数カウンタ203gで示される値に対応するエリアに格納する(S406)。
具体的には、例えば、S405の処理による加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「1」であれば、普図保留第1エリアに普図当たりカウンタC4の値が保留される。また、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「2」であれば普図保留第2エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「3」であれば普図保留第3エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「4」であれば普図保留第4エリアに、普図当たりカウンタC4の値が保留される。S406の処理の終了後は、このゲート通過処理(S209)を終了し、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
なお、第1実施形態では、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しないように構成されているが、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信して、普通図柄の可変表示に関する保留図柄等に関する演出(報知)を行うように構成してもよい。この場合に、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球数コマンドに含めて送信することで、音声ランプ制御装置113で普通図柄に関する所謂先読み処理を実行可能に構成し、普通図柄に関する演出のバリエーションを設けるように構成してもよい。
次に、図33を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図30参照)の一処理である特図変動処理(S210)について説明する。図33は、この特図変動処理(S210)を示すフローチャートである。
この特図変動処理(S210)は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する特別図柄表示装置37における動的表示や、第3図柄表示装置81にて遊技状態に応じて行う変動演出に関する制御を行うものである。
MPU201は、この特図変動処理(S210)において、まず、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が大当たり中であるか否かを判別する(S501)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と、大当たり遊技開始前(即ち、大当たりオープニング)の所定時間の最中と、大当たり遊技終了後(即ち、大当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S501における判別の結果、いずれかの特別図柄の大当たり中であれば(S501:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
S501の処理において、大当たり中でないと判別された場合は(S501:No)、次に、特別図柄表示装置37において第1特別図柄(特図1)又は第2特別図柄(特図2)が動的表示中であるか否かを判別し(S502)、特別図柄表示装置37において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示中でなければ(S502:No)、次いで、特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S503)。その結果、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S503:No)、特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。これにより、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置37(第3図柄表示装置81)に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S503の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S503:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S504)。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」でなければ(S504:Yes)、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1減算する(S505)。これは、後述する変動開始処理(S510)によって、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第2特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第2保留球格納エリア203eに格納されたデータをシフト処理する(S506)。このデータシフト処理(S506)は、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→保留球実行エリア203f、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
一方、S504の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」であると判別されると(S504:No)、次に、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S507)。その結果、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」でなければ(S507:Yes)、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1減算する(S508)。これは、後述する変動開始処理(S510)によって、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第1保留球格納エリア203dに格納されたデータをシフト処理する(S509)。このデータシフト処理(S509)は、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→保留球実行エリア203f、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S506又はS509のデータシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリア203fに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81に対する変動開始処理を実行し(S510)、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
ここで、図34を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である変動開始処理(S510)について説明する。図34は、この変動開始処理(S510)を示したフローチャートである。
この変動開始処理(S510)では、上述したように、各特別図柄の動的表示を行うか否かや、各特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の設定処理等を行う。
この変動開始処理(S510)では、保留球実行エリア203fに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37(第3図柄表示装置81)において実行される特別図柄の動的表示の設定処理を行うべく、まず、遊技状態を判別するために、RAM203に設けられた確変フラグ203jがオンされているか否かを判別する(S5101)。判別の結果、確変フラグ203jがオンされていないと判別された場合(S5101:No)、遊技状態が「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であり、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であるので、低確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5102)、処理をS5104へ移行する。一方、確変フラグ203jがオンされていると判別された場合は(S5101:Yes)、遊技状態が「確率変動状態」であり、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であるので、高確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5103)、処理をS5104へ移行する。
S5104の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5102又はS5103において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5104)。
第1実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態(「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で32/10000、設定値「3」で36/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態(「確率変動状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で315/10000、設定値「3」で319/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S5104の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5104の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S5104:Yes)、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、各特別図柄に対応する大当たり種別テーブル202b(図8又は図9参照)とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S5105)。
この処理では、大当たり種別テーブル202bによって、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、有効確変領域の通過時の大当たり後に「確率変動状態」へ移行し、有効確変領域の非通過時の大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」、「確変F」、「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれかが判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、保留球実行エリア203fに格納されているデータが、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータか第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータかを保留球実行エリア203fのシフト元バッファ(図示せず)に記憶しておき、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図1大当たり種別テーブル202b1(図8参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。また、保留球実行エリア203fに格納されているデータが第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図2大当たり種別テーブル202b2(図9参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S5106)、S5109の処理へ移行する。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13参照)を選択する。
そして、S5105の処理において設定された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S5104の処理において、大当たりではないと判別された場合には(S5104:No)、各特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S5107)。S5107の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第1実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、各遊技状態におけるハズレ時の変動パターンを決定し(S5108)、S5109の処理へ移行する。
S5108の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5107の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S5109の処理では、S5106又はS5108の処理によって決定された変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する変動パターンコマンドを設定する(S5109)。
具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たり抽選に当選し、該大当たりが大当たり種別「確変A」であって、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様の変動パターンが選択されていた場合は、第1特別図柄・大当たり・「確変A」・「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様を示す変動パターンコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド。以下、第1特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図1変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。また、第2特別図柄の動的表示において大当たり抽選にハズレて、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様の変動パターンが選択されていた場合は、第2特別図柄・ハズレ・「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様を示す変動パターンコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド。以下、第2特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図2変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。
このように、変動演出が同じ変動時間であっても、変動パターンコマンドに変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の変動パターンを決定することができる。
次いで、S5105又はS5107の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定し(S5110)、この変動開始処理(S510)を終了して特図変動処理(図33)へ戻る。
図33に戻って、説明を続ける。S507の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」であると判別されると(S507:No)、第3図柄表示装置81においてデモ演出が行われている状態であるか否か、即ち、デモ中であるか否かを判別する(S511)。この判別処理では、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信した後、第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1又は作動保留球数N2)のいずれかの値が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
そして、デモ中ではないと判別された場合は(S511:No)、音声ランプ制御装置113へ送信すべきデモコマンドを設定して(S512)、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。一方、デモ中であると判別された場合は(S511:Yes)、そのままタイマ割込処理(図30参照)に戻る。S512の処理で設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図30のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように制御を行う。
ここで、デモコマンドが設定されるのは、上述したように、変動停止後、所定時間が経過したときに保留球が1つも存在しない場合である。よって、変動停止後、所定時間経過しても変動演出が開始されない場合は、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示される。
なお、S511の処理においてデモ中ではない(S511:No)と判断された場合に、さらに、変動停止後、前記所定時間よりも長い第2の所定時間が経過したか否かを判断する処理を実行し、変動停止後、第2の所定時間が経過したことをもってS512の処理を実行してデモコマンドを設定するようにしてもよい。これにより、変動停止後、保留球が1つも存在しない場合に、すぐにデモ演出を開始することなく、比較的長い時間、その停止した変動演出の停止図柄を遊技者に見せることができる。
S502の処理において、特別図柄表示装置37の表示態様が動的表示中であると判別されると(S502:Yes)、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否か、又は、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、判別結果に応じて第1特別図柄の動的表示または第2特別図柄の動的表示を停止させる変動停止処理(S513)を行い、この特図変動処理(S210)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
ここで、図35を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図33参照)の一処理である変動停止処理(S513)について説明する。図35は、この変動停止処理(S513)を示すフローチャートである。
この変動停止処理(S513)では、各特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、変動時間が経過している場合は、各停止種別に応じた停止結果を特別図柄表示装置37に表示するとともに、各確定コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。また、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」である場合は、該特別図柄の動的表示の変動回数の計数結果に応じて「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かを判別し、「時短機能」の時短終了条件が成立した場合は、「時短機能」を有効から無効に切り替える処理等を行う。また、特別図柄の低確率状態である場合は、特別図柄の動的表示の実行回数が救済条件成立回数に達しているか否かを判別し、救済条件成立回数に達している場合は、「普図低確時間短縮状態」に移行するための時短回数の設定処理を行う。
変動停止処理(S513)では、まず、実行中の特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S5201)。特別図柄表示装置37における特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1等により選択された変動パターンに応じて決められており(特図1変動パターンコマンド又は特図2変動パターンコマンドに応じて決められており)、この特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S5201:No)、実行中の特別図柄に応じた特別図柄表示装置37の特別LED群37bの表示を更新して(S5202)、この変動停止処理を終了して、特図変動処理(図33参照)に戻る。
第1実施形態では、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて、第1特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、上方LED群37b1が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定され、第2特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、下方LED群37b2が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定される。
一方、S5201の処理において、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおける特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S5201:Yes)、特別図柄表示装置37の特別LED群37bに対して、特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した表示態様を停止させる(S5203)。停止図柄は、変動開始処理(図34参照)のS5105又はS5107の処理によって予め設定される。
第1実施形態では、各特別図柄の動的表示の判定結果がハズレである場合には、上方LED群37b1又は下方LED群37b2の最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで上方LED群37b1又は下方LED群37b2が点灯表示される。
S5203の処理で各特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した特別図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における各特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置37における特別LED群37bの表示と同調して確定表示させるために、確定コマンドを設定して(S5204)、処理をS5205へ移行する。第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるための確定コマンド(即ち、特図1確定コマンド。以下、第1特別図柄に関する確定コマンドを、「特図1確定コマンド」と称する場合がある。)を設定し、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定させるための確定コマンド(即ち、特図2確定コマンド。以下、第2特別図柄に関する確定コマンドを、「特図2確定コマンド」と称する場合がある。)を設定する。
音声ランプ制御装置113は、この特図1確定コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81で実行されている第1特別図柄の変動演出を停止させるべく、表示制御装置114に対して表示用特図1確定コマンドを送信し、特図2確定コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81で実行されている第2特別図柄の変動演出を停止させるべく、表示制御装置114に対して表示用特図2確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用特図1確定コマンド又は表示用特図2確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。
S5205の処理では、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であるか否かを判別し、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判別された場合(S5205:Yes)、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」における時短終了条件が成立したか否かの判別処理を実行する時短計数処理を実行し(S5206)、その後、処理をS5207へ移行する。また、S5205の判別の結果、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」でないと判別された場合(S5205:No)、時短終了条件の判別処理を行わないため、S5206の処理をスキップしてS5207へ移行する。
ここで、図36を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図35参照)の一処理である時短回数処理(S5206)について説明する。図36は、この時短回数処理(S5206)を示すフローチャートである。
この時短計数処理(S5206)では、「時短機能」が有効に設定されている場合に、「時短機能」の終了条件である特別図柄の動的表示の実行回数(例えば、第1特別図柄の変動回数、及び、第2特別図柄の変動回数)を計数し、該計数結果が時短終了条件を満たしたか否かを判別して、判別結果に応じて「時短機能」を有効から無効に変化させる。
この時短回数処理(S5206)では、まず、特別図柄の動的表示が1回停止したということなので、時短カウンタ203rの値を1減算し(S5301)、次いで、減算した時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5302)。判別の結果、時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値であれば(S5302:Yes)、「時短機能」の終了条件が成立していないので、この時短計数処理(S5206)を終了し、変動停止処理(図35参照)に戻る。
一方、S5302の処理において、時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値でないと判別された場合、即ち、「0」以下であると判別された場合は(S5302:No)、「時短機能」の終了条件が成立しているので、次いで、「普図高確時間短縮状態」か「普図低確時間短縮状態」かを判別すべく、時短高確フラグ203qがオンされているか否かを判別する(S5303)。判別の結果、時短高確フラグ203qがオンされている場合は(S5303:Yes)、「普図高確時間短縮状態」を終了させるために、時短高確フラグ203qをオフに設定し(S5304)、この時短回数処理(S5206)を終了して、変動停止処理(図35参照)に戻る。一方、時短高確フラグ203qがオンに設定されていないと判別された場合は(S5303:No)、時短低確フラグ203pがオンに設定されている状態であって、「普図低確時間短縮状態」であるので、該時短低確フラグ203pをオフに設定して(S5305)この時短回数処理(S5206)を終了して、変動停止処理(図35参照)に戻る。
このように、「時短機能」が有効な状態において、「時短機能」の終了条件に応じて、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」を終了させることができ、「時短機能」の有効又は無効を適切に行い、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図35に戻って、説明を続ける。S5206の時短計数処理が終わった場合、又は、S5205の処理において「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」でないと判別された場合(S5205:No)、特別図柄の動的表示の実行回数が救済条件成立回数に達しているか否かを判別し、判別結果によって「普図低確時間短縮状態」に移行させるべく、救済到達計数処理を実行し(S5207)、この変動停止処理(S513)を終了して、特図変動処理(図33参照)に戻る。
ここで、図37を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図35参照)の一処理である救済到達計数処理(S5207)について説明する。図37は、この救済到達計数処理(S5207)を示すフローチャートである。
この救済到達計数処理(S5207)では、特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、該計数結果が救済条件成立回数に達したか否かを判別して、判別結果に応じて「普図低確時間短縮状態」への移行に基づく時短回数の設定処理を行う。
この救済到達計数処理(S5207)では、まず、救済設定済みフラグ203tがオンされているか否かを判別し(S5401)、救済設定済みフラグ203tがオンされていれば(S5401:Yes)、既に「普図低確時間短縮状態」へ一度移行済みであるので、S5402~S5406の処理をスキップし、この救済到達計数処理(S5207)を終了して、変動停止処理(図35参照)に戻る。
一方、S5401の判別の結果、救済設定済みフラグ203tがオンされていなければ(S5401:No)、特別図柄が低確率状態になってから未だ「普図低確時間短縮状態」へ移行していない状態であるので、救済カウンタ203sの値を1加算する(S5402)。続いて、加算した救済カウンタ203sの値が「900」より小さい値であるか否かを判別する(S5403)。
S5403の判別の結果、S5402の処理で加算した救済カウンタ203sの値が「900」より小さい値の場合(S5403:Yes)、特別図柄の動的表示の実行回数が救済条件成立回数まで到達していないため、S5404~S5406の処理をスキップし、この救済到達計数処理(S5207)を終了して、変動停止処理(図35参照)に戻る。
一方、S5403の処理において、S5402の処理で加算した救済カウンタ203sの値が「900」より小さい値でない場合、即ち、救済カウンタ203sの値が「900」以上である場合(S5403:No)、救済条件が成立しているため、まず、時短カウンタ203rの値に「1000」をセットし(S5404)、「普図低確時間短縮状態」へ移行したことを示すべく救済設定済みフラグ203tをオンに設定する(S5405)。そして、「普図低確時間短縮状態」に遊技状態を移行するために、時短低確フラグ203pをオンに設定し(S5406)、この救済到達計数処理(S5207)を終了して、変動停止処理(図35参照)に戻る。これにより、救済条件成立に基づく「普図低確時間短縮状態」を発生させることができる。
次に、図38を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図30参照)の一処理である当たり処理(S203)について説明する。図38は、この当たり処理(S203)を示したフローチャートである。
この当たり処理(S203)は、各特別図柄の大当たりが発生する場合に、大当たりの種類に応じて可変入賞装置65(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置65の開放時間を設定する。また、大当たり種別に基づいて、各ラウンド毎に開放又は閉鎖する確変領域65dを設定するために確変領域開放テーブル202g(図17参照)を設定すると共に、各ラウンド毎に確変領域65dを有効又は無効に設定するために確変領域有効テーブル202h(図18及び図19参照)を設定する。
また、この当たり処理(S203)では、大当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S612)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S614)を実行する。
当たり処理(S203)では、まず、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選したか否かを判別する(S601)。判別の結果、大当たりに当選していれば(S601:Yes)、大当たり遊技を行うために、まず、大当たり遊技中の「確変機能」を無効にすべく、確変フラグ203j及び確変移行フラグ203kをオフに設定する(S602)。そして、確変領域開放タイマ203n及び確変領域通過回数カウンタ203oの値を「0」クリアし(S603)、次いで、「時短機能」を無効にすべく、時短低確フラグ203p及び時短高確フラグ203qをオフに設定し(S604)、時短カウンタ203rの値を「0」クリアする(S605)。さらに、天井機能を無効にすべく、救済設定済みフラグ203tをオフに設定し(S606)、救済カウンタ203sの値を「0」クリアする(S607)。次に、大当たり種別に応じたラウンド数をRAM203に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S608)。そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S609)、次いで、該大当たり種別に応じたオープニング時間(例えば、「30秒」又は「10秒」)を設定して(S610)、処理をS651へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図30のS201参照)によって、大当たり種別に応じた大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述したラウンドカウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該ラウンドカウンタの値を確認して、ラウンドカウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技に応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、該ラウンドカウンタの値を1減算する。そして、ラウンドカウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たりを終了するように構成されている。
S651の処理では、大当たり種別に応じて確変領域開放テーブル202g(図17参照)を設定して(S651)、処理をS652へ移行する。具体的には、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合は、確変領域65dの開放パターンとして4R~9Rの期間において開放するように設定し、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合は、確変領域65dの開放パターンとして2R~7Rの期間において開放するように設定する。
S652の処理では、大当たり種別に応じて確変領域有効テーブル202h(図18及び図19参照)を設定して(S652)、処理をS611へ移行する。この処理では、大当たり種別毎に設定された各ラウンドの確変領域65dの有効パターンを設定する。
一方、S601の処理において、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選していないと判別された場合は(S601:No)、S602~S610、S651及びS652の処理をスキップしてS611へ移行する。
S611の処理では、大当たり中か否かを判別する(S611)。判別の結果、大当たり中であると判別された場合は(S611:Yes)、可変入賞装置65の開閉制御を実行する大当たり開閉制御処理を実行する(S612)。
ここで、図39を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり開閉制御処理(S612)について説明する。図39は、この大当たり開閉制御処理(S612)を示したフローチャートである。
この大当たり開閉制御処理(S612)では、当たり処理(S203)で設定された可変入賞装置65の開放回数に基づいて、可変入賞装置65の開閉制御、確変領域65dの開閉制御及び確変領域65dの有効設定処理若しくは無効設定処理を実行する。
この大当たり開閉制御処理(S612)では、まず、当たり処理(S203)のS610で設定されたオープニング時間、又は、後述する大入賞口開放中処理(S6007)のS6215(図41参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S6001)。判別の結果、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S6001:No)、可変入賞装置65の開放タイミングではないため、該可変入賞装置65を閉鎖し続けるため、S6002~S6005及びS6051~S6057の処理をスキップして、処理をS6006へ移行する。
一方、S6001の処理において、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S6001:Yes)、可変入賞装置65の開放タイミングなので、可変入賞装置65の開放設定を行い(S6002)、次いで、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットする(S6003)。そして、大当たり時おける可変入賞装置65の最大開放時間(第1実施形態では、「30秒」)を設定して(S6004)、可変入賞装置65が開放されたことを示す大入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6005)、処理をS6051に移行する。この大入賞口開放コマンドを受信した音声ランプ制御装置113は、可変入賞装置65が開放された旨を第3図柄表示装置81において実行し、開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させることを遊技者に促すように構成されている。
S6051の処理では、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかに当選しているか否か、即ち、第1特別図柄の動的表示における大当たりか否かを判別し(S6051)、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかに当選していれば(S6051:Yes)、次いで、当該ラウンドが4R~9Rのいずれかであるか否かを判別する(S6052)。
S6052の判別の結果、当該ラウンドが4R~9Rのいずれかであれば(S6052:Yes)、確変領域65dが開放されるラウンドであるので、該確変領域65dの有効設定処理又は無効設定処理を行うべく、確変領域制御処理を実行し(S6054)、処理をS6055に移行する。確変領域制御処理(6054)の詳細は、図40を参照して後述する。
また、S6051の処理において、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれにも当選していない場合、即ち、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれかに当選しており、第2特別図柄の動的表示における大当たりであれば(S6051:No)、次いで、当該ラウンドが2R~7Rのいずれかであるか否かを判別する(S6053)。
S6053の判別の結果、当該ラウンドが2R~7Rのいずれかであれば(S6053:Yes)、確変領域65dが開放されるラウンドであるので、該確変領域65dの有効設定処理又は無効設定処理を行うべく、確変領域制御処理を実行し(S6054)、処理をS6055に移行する。
ここで、図40を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S612)の一処理である確変領域制御処理(S6054)について説明する。図40は、この確変領域制御処理(S6054)を示したフローチャートである。
この確変領域制御処理(S6054)では、確変領域有効テーブル202h(図18及び図19参照)及び確変領域通過回数カウンタ203oを参照して、当該ラウンドの確変領域65dの有効設定処理若しくは無効設定処理を実行する。
この確変領域制御処理(S6054)では、まず、当たり処理(図38参照)のS652において大当たり種別毎に設定された確変領域有効テーブル202hに基づいて、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されているか否かを判別し(S6101)、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていなければ(S6101:No)、S6102~S6105の処理をスキップして、この確変領域制御処理(S6054)を終了し、大当たり開閉制御処理(図39参照)に戻る。
一方、S6101の処理において、確変領域有効テーブル202hに基づいて、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されると判別された場合(S6101:Yes)、次いで、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかに当選しているか否か、即ち、第1特別図柄の動的表示における大当たりか否かを判別し(S6102)、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかに当選していれば(S6102:Yes)、続いて、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」より小さい値であるか否かを判別する(S6103)。
S6103の判別の結果、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」より小さい値であれば(S6103:Yes)、今回の大当たり遊技において確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2」に達しておらず、確変領域65dを無効に設定する条件を満たしていないため(図18の備考欄参照)、処理をS6105に移行する。
また、S6102の処理において、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれにも当選していないと判別された場合、即ち、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれかに当選しており、第2特別図柄の動的表示における大当たりであれば(S6102:No)、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」より小さい値であるか否かを判別する(S6104)。
S6104の判別の結果、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」より小さい値であれば(S6104:Yes)、今回の大当たり遊技において確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3」に達しておらず、確変領域65dを無効に設定する条件を満たしていないため(図19の備考欄参照)、処理をS6105に移行する。
S6105の処理では、確変領域有効フラグ203mをオンに設定し(S6105)、この確変領域制御処理(S6054)を終了し、大当たり開閉制御処理(図39参照)に戻る。
一方、S6103の処理において、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」より小さい値でない場合、即ち、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」以上である場合(S6103:No)、今回の大当たり遊技において確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2」に達しおり、確変領域65dを無効に設定する条件を満たしているため(図18の備考欄参照)、S6105の処理をスキップして、この確変領域制御処理(S6054)を終了し、大当たり開閉制御処理(図39参照)に戻る。
また、S6104の処理において、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」より小さい値でない場合、即ち、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」以上である場合(S6104:No)、今回の大当たり遊技において確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3」に達しおり、確変領域65dを無効に設定する条件を満たしているため(図19の備考欄参照)、S6105の処理をスキップして、この確変領域制御処理(S6054)を終了し、大当たり開閉制御処理(図39参照)に戻る。
このように構成することで、確変領域65dの有効又は無効をラウンド毎に設定することができる。また、1の大当たり遊技において確変領域65dを球が通過したラウンド数に応じて、以降の確変領域65dを無効に設定することができる。
図39に戻って、説明を続ける。S6054の確変領域制御処理が終わると、次いで、確変領域65dの開放設定を行い(S6055)、確変領域開放タイマ203nを始動し(S6056)、処理をS6057に移行する。確変領域開放タイマ203nの値はタイマ割込処理(図30参照)の実行毎(即ち、2ミリ秒毎)に「1」加算されていき、後述する大入賞口開放中処理(図41参照)において、該確変領域開放タイマ203nの値が一定の値に達したか否かが判別され、判別結果によって確変領域65dの閉鎖処理が行われる。
次いで、S6057の処理では、確変領域開放コマンドを設定し(S6057)、処理をS6006へ移行する。音声ランプ制御装置113は、この確変領域開放コマンドを受信すると、後述する確変領域開放中演出処理を行うように構成されている(図57参照)。
一方、S6052の処理において、当該ラウンドが4R~9Rのいずれでもないと判別された場合(S6052:No)、確変領域65dを開放するラウンドではないため、S6054~S6057の処理をスキップしてS6006へ移行する。また、S6053の処理において、当該ラウンドが2R~7Rのいずれでもないと判別された場合(S6053:No)、この場合も確変領域65dを開放するラウンドではないため、S6054~S6057の処理をスキップしてS6006へ移行する。
S6006の処理では、可変入賞装置65が開放中であるか否かを判別する(S6006)。判別の結果、可変入賞装置65が開放中でなければ(S6006:No)、可変入賞装置65が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S6007の処理をスキップして、この大当たり開閉制御処理(S612)を終了し、当たり処理(図38参照)に戻る。一方、S6006の処理において、可変入賞装置65が開放中であると判別された場合は(S6006:Yes)、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件を判別するべく、大入賞口開放中処理を行い(S6007)、この大当たり開閉制御処理(S612)を終了し、当たり処理(図38参照)に戻る。
ここで、図41を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S612)の一処理である大入賞口開放中処理(S6007)について説明する。図41は、この大入賞口開放中処理(S6007)を示したフローチャートである。
この大入賞口開放中処理(S6007)では、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。また、確変領域65dの開閉制御、又は、開放された確変領域65dへの球の通過検知等の制御を実行する。
この大入賞口開放中処理(S6007)では、まず、上述した大当たり開閉制御処理(S612)のS6004において設定された可変入賞装置65の開放時間が経過したか否かを判別する(S6201)。判別の結果、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングであれば(S6201:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける可変入賞装置65の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S6202)、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6206へ移行する。S6206からの可変入賞装置65の閉鎖処理については、後述する。
一方、S6201の処理において、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングでなければ(S6201:No)、次いで、大入賞口スイッチ65cがオンされたか否か、即ち、可変入賞装置65へ球が入賞したか否かを判断する(S6203)。
S6203の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出され可変入賞装置65へ球が入賞していれば(S6203:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S6204)、次いで、入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6205)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6205:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、可変入賞装置65に球が10個以上入賞して可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しているので、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6206へ移行する。
S6206からの可変入賞装置65の閉鎖処理では、まず、可変入賞装置65の閉鎖設定を行い(S6206)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置65が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖コマンドを設定して(S6207)、処理をS6208へ移行する。なお、S6207の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図30のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6208の処理では、確変領域65dが開放中か否かを判別し(S6208)、確変領域65dが開放中であれば(S6208:Yes)、確変領域65dの閉鎖設定を行い(S6209)、音声ランプ制御装置113に対して確変領域65dが閉鎖されたことを示す確変領域閉鎖コマンドを設定して(S6210)、処理をS6211へ移行する。なお、S6210の処理で設定された確変領域閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図30のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6211の処理では、確変領域有効フラグ203mをオフに設定し(S6211)、確変領域開放タイマ203nの値を「0」クリアして(S6212)、処理をS6213に移行する。
また、S6208の処理において、確変領域65dが開放中でないと判別された場合(S6208:No)、確変領域65dの閉鎖処理を行わないため、S6209~S6212の処理をスキップして、S6213に移行する。
S6213の処理では、可変入賞装置65の1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S6213)、次に、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6214)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S6214:Yes)、該大当たりにおけるラウンド回数(可変入賞装置65の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の可変入賞装置65を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「1秒」)を設定し(S6215)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了し、大当たり開閉制御処理(図39参照)に戻る。
一方、S6214の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6214:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了したので、大当たり状態を終了させるために、インターバル時間を設定せず(即ち、S6215をスキップして)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了して、大当たり開閉制御処理(図39参照)に戻る。
S6203の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出されておらず、可変入賞装置65へ球が入賞していなければ(S6203:No)、次いで、確変領域65dへの球の通過検知を行い、該通過検知の判別結果によって確変移行フラグ203kを設定する確変領域通過判定処理を実行し(S6216)、処理をS6217へ移行する。
ここで、図42を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大入賞口開放中処理(S6007)の一処理である確変領域通過判定処理(S6216)について説明する。図42は、この確変領域通過判定処理(S6216)を示したフローチャートである。
この確変領域通過判定処理(S6216)では、確変領域65dへの球の通過検知を行い、判別結果によって確変領域通過回数カウンタ203oの値を更新する。また、確変領域65dを球が通過している場合は、当該ラウンドの確変領域65dが有効設定されているか否かを判別し、判別結果によって確変移行フラグ203kを設定する。
この確変領域通過判定処理(S6216)では、まず、確変領域スイッチ65gがオンされたか否か、即ち、確変領域65dを球が通過したか否かを判断し(S6301)、確変領域スイッチ65gがオンされておらず、確変領域65dを球が通過していなければ(S6301:No)、S6302~S6311の処理をスキップして、この確変領域通過判定処理(S6216)を終了して、大入賞口開放中処理(図41)に戻る。
一方、S6301の処理において、確変領域スイッチ65gがオンされており、確変領域65dを球が通過していれば(S6301:Yes)、次いで、該確変領域65dへの球の通過が当該ラウンドにおける1カウント目か否かを判別し(S6302)、該確変領域65dへの球の通過が当該ラウンドにおける1カウント目でなければ(S6302:No)、S6303~S6311の処理をスキップして、この確変領域通過判定処理(S6216)を終了して、大入賞口開放中処理(図41)に戻る。
S6302の処理において、確変領域65dへの球の通過が当該ラウンドにおける1カウント目であると判別された場合(S6302:Yes)、次いで、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかに当選しているか否か、即ち、第1特別図柄の動的表示における大当たりか否かを判別し(S6303)、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかに当選していれば(S6303:Yes)、続いて、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」より小さい値であるか否かを判別し(S6304)、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」より小さい値であれば(S6304:Yes)、現在実行中の大当たりラウンドの1ラウンド前のラウンド終了時において、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2」に達しておらず、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「1」以下であり、現在実行中の大当たりラウンドの確変領域65dを無効に設定する条件を満たしていないため(図18の備考欄、及び、図40のS6103:Yes参照)、処理をS6306に移行する。
一方、S6304の判別の結果、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」より小さい値でない場合、即ち、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」以上である場合(S6304:No)、現在実行中の大当たりラウンドの1ラウンド前のラウンド終了時において、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2」に達しており、現在実行中の大当たりラウンドの確変領域65dを無効に設定する条件を満たしているため(図18の備考欄、及び、図40のS6103:No参照)、S6306~S6311の処理をスキップして、この確変領域通過判定処理(S6216)を終了して、大入賞口開放中処理(図41)に戻る。
また、S6303の処理において、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれにも当選していないと判別された場合、即ち、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれかに当選しており、第2特別図柄の動的表示における大当たりであれば(S6303:No)、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」より小さい値であるか否かを判別し(S6305)、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」より小さい値であれば(S6305:Yes)、現在実行中の大当たりラウンドの1ラウンド前のラウンド終了時において、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3」に達しておらず、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「2」以下であり、現在実行中の大当たりラウンドの確変領域65dを無効に設定する条件を満たしていないため(図18の備考欄、及び、図40のS6104:Yes参照)、処理をS6306に移行する。
一方、S6305の判別の結果、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」より小さい値でない場合、即ち、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」以上である場合(S6305:No)、現在実行中の大当たりラウンドの1ラウンド前のラウンド終了時において、確変領域65dを球が通過したラウンド数が「3」に達しており、現在実行中の大当たりラウンドの確変領域65dを無効に設定する条件を満たしているため(図19の備考欄、及び、図40のS6104:No参照)、S6306~S6311の処理をスキップして、この確変領域通過判定処理(S6216)を終了して、大入賞口開放中処理(図41)に戻る。
S6306の処理では、該確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算し(S6306)、確変領域通過コマンドを設定して(S6307)、処理をS6308に移行する。音声ランプ制御装置113は、この確変領域通過コマンドを受信すると、後述する投票演出処理において、表示用投票実施コマンドを設定するように構成されている(図56において後述)。
S6308の処理では、確変領域有効フラグ203mがオンされているか否かを判別し(S6308)、確変領域有効フラグ203mがオンされていれば(S6308:Yes)、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されている状況で、該確変領域65dへ球が通過しているため、大当たりの終了後に「確率変動状態」を発生させるために、確変移行フラグ203kをオンに設定して(S6309)、確変移行フラグコマンドを設定し(S6310)、処理をS6311に移行する。
S6311の処理では、有効確変領域通過ラウンドコマンドを設定し(S6311)、この確変領域通過判定処理(S6216)を終了して、大入賞口開放中処理(図41)に戻る。音声ランプ制御装置113は、S6310において送信された確変移行フラグコマンド及びS6311において送信された有効確変領域通過ラウンドコマンドを受信すると、後述する競争演出処理において、演出結果が成功となる競争展開シナリオを設定するように構成されている(図58にて後述)。
このように構成することで、確変領域有効フラグ203mがオンされている状態で確変領域65dへ球が通過した場合にのみ確変移行フラグ203kをオンに設定し、「確率変動状態」に移行し得るようにすることができる。即ち、確変領域65dが有効に設定されている大当たりラウンドにおいて、該確変領域65dに球を通過させた場合にのみ、「確率変動状態」に移行させることができる。
また、確変領域65dが開放される6のラウンドのうち、該確変領域65dに球を通過させたラウンド数が一定数(第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示での大当たり時は「2回」、第2特別図柄の動的表示での大当たり時は「3回」)を超えた場合に、以降の確変領域65dへの球の通過をすべて無効とすることができる。その結果、遊技者に確変領域65dが有効に設定されているラウンドを推測させ、該確変領域65dが開放される6のラウンドのうち、一定数のラウンドを選択させて該確変領域65dに球を通過させ、該一定数のラウンドにおける確変領域65dへの球の通過によって「確率変動状態」に移行させられるか否かが判別される遊技性を創出し、興趣向上を図ることができる。
また、確変領域65dを球が通過したラウンド数が一定数(第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示での大当たり時は「2回」、第2特別図柄の動的表示での大当たり時は「3回」)に達していない場合のみ、該確変領域65dへの球の通過情報(通過したラウンド情報)を保持し、該ラウンド情報に基づいて、第3図柄表示装置81において「競争演出」を実行することができる。
例えば、第1特別図柄の動的表示が大当たりに当選した場合に、確変領域65dが開放される4R~9Rの6のラウンドのうち、遊技者がすべてのラウンドにおいて該確変領域65dに球を通過させた場合、4R目及び5R目の確変領域65dへの球の通過は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される確変領域通過コマンドによって、確変領域65dを通過させたラウンドとして音声ランプ制御装置113に記憶される。 一方、残りの6R~9Rの4のラウンドでは、既に確変領域65dを球が通過したラウンド数が一定数である「2回」に達しているため、主制御装置110からコマンドは送信されず、確変領域65dを通過させたラウンドとして記憶されない。従って、第3図柄表示装置81において実行される「競争演出」では、このような場合、確変領域65dを球が通過したラウンド数が一定数に達していない状態である4R目及び5R目の確変領域65dへの球の通過情報に基づいた演出を実行することができる。
さらに、1の大当たり遊技に対して有効確変領域を通過した回数にかかわらず、確変移行フラグ203kがオンに更新されるのを一度のみにすることができ、オンに更新された後の大当たり遊技では、「確率変動状態」に移行するまで該確変移行フラグ203kは更新され得ないようにすることができる。
図41の大入賞口開放中処理(S6007)に戻って、説明を続ける。S6205の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合(S6205:Yes)、又は、S6216の確変領域通過判定処理の終了後は、確変領域65dの開放時間が10秒経過したか否かを判別する(S6217)。
より詳細には、確変領域開放タイマ203nの値は、図39のS6056の処理において始動されると、タイマ割込処理(図30参照)の実行毎(即ち、2ミリ秒毎)に「1」加算されていくため、該確変領域開放タイマ203nの値が「5000」に達した場合に10秒経過したと判別される。
S6217の処理において、確変領域65dの開放時間が10秒経過したと判別された場合(S6217:Yes)、確変領域65dの閉鎖設定を行い(S6218)、音声ランプ制御装置113に対して確変領域65dが閉鎖されたことを示す確変領域閉鎖コマンドを設定して(S6219)、処理をS6220へ移行する。なお、S6219の処理で設定された確変領域閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図30のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6220の処理では、確変領域有効フラグ203mをオフに設定し(S6220)、確変領域開放タイマ203nの値を「0」クリアして(S6221)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了して、大当たり開閉制御処理(図39参照)に戻る。
また、S6217の判別の結果、確変領域65dの開放時間が10秒経過していない場合(S6217:No)、確変領域65dの閉鎖処理を行わないため、S6218~S6221の処理をスキップして、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了して、大当たり開閉制御処理(図39参照)に戻る。
図38の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S612の大当たり開閉制御処理(図39参照)の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S613)。判別の結果、ラウンドカウンタが「0」より大きい値であれば(S613:Yes)、大当たり状態を継続するため、大当たりの終了設定処理であるS614の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S613の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S613:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了しているので、大当たり状態を終了させるために、大当たり終了処理を行い(S614)、この当たり処理(S203)を終了する。
ここで、図43を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり終了処理(S614)について説明する。図43は、この大当たり終了処理(S610)を示したフローチャートである。
この大当たり終了処理(S614)では、大当たり遊技中における有効確変領域の通過有無によって設定された確変移行フラグ203kに基づいて、確変フラグ203j、時短低確フラグ203p,時短高確フラグ203q及び時短カウンタ203rの設定等を行う。
この大当たり終了処理(S614)では、まず、確変移行フラグ203kがオンされているか否かを判別する(S6401)。判別の結果、確変移行フラグ203kがオンされていれば(S6401:Yes)、該大当たり終了後の遊技状態を「確率変動状態」とするべく、確変移行フラグ203kをオフし(S6402)、確変フラグ203jをオンし(S6403)、時短高確フラグ203qをオンして(S6404)、処理をS6407に移行する。
S6401の処理において、確変移行フラグ203kがオンされていないと判別された場合は(S6401:No)、該大当たり終了後の遊技状態を「普図高確時間短縮状態」とするべく、時短高確フラグ203qをオンし(S6405)、時短カウンタ203rに「150」をセットして(S6406)、処理をS6407に移行する。
S6407の処理では、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S6407)。S6407の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図30のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、表示制御装置114において実行されている「競争演出」の実行状況を判別しつつ、大当たりのエンディング演出を実行する。
S6407の処理の終了後は、遊技状態に応じてエンディング時間(例えば、「10秒」)を設定し(S6408)、確変領域通過回数カウンタ203oの値を「0」クリアして(S6409)、該大当たりの終了時の各種処理を実行する大当たり終了設定処理を行い(S6410)、この大当たり終了処理(S614)を終了して、当たり処理(図38参照)に戻る。
このように構成することで、大当たり遊技中に有効確変領域を球が通過した場合の大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次に、図44を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図30参照)の一処理である普図変動処理(S211)について説明する。図44は、この普図変動処理(S211)を示したフローチャートである。
この普図変動処理(S211)は、スルーゲート67への球の通過に起因して、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を制御するものである。
この普図変動処理(S211)では、まず、今現在、普通電役72が突出中(作動中)か否か、即ち、普通図柄の当たり中であるか否かを判別する(S701)。判別の結果、普通電役72が突出中であれば(S701:Yes)、普通図柄の当たり中であるので、そのまま普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)へ戻る。
一方、普通電役72が突出中でなければ(S701:No)、普通図柄の当たり中ではないため、次いで、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中であるか否かを判別する(S702)。判別の結果、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中でなければ(S702:No)、次いで、普通図柄表示装置83における可変表示が停止後、所定時間(例えば、「1秒」)経過したか否かを判別する(S703)。その結果、可変表示の停止後、所定時間経過していなければ(S703:No)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。これにより、可変表示における停止図柄が所定時間だけ普通図柄表示装置83に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S703の処理の結果、可変表示の停止後、所定時間経過していれば(S703:Yes)、普図保留球数カウンタ203gの値(主制御装置110において保留されている普通図柄に関する可変表示の作動保留球数HN)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S704)。
S704の処理の結果、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)が「0」より大きくなければ(S704:No)、実行すべき普通図柄の可変表示の保留球数が存在しないということなので、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。一方、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)が「0」より大きい値であれば(S704:Yes)、保留されていた普通図柄に関する可変表示の実行開始タイミングであると判断し、まず、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)を1減算する(S705)。これは、後述する処理(S706~S712)によって、保留されていた普通図柄に関する可変表示のうち1の可変表示の実行が開始されることに伴って、普通図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、普図保留球格納エリア203hに格納されたデータをシフト処理する(S706)。このデータシフト処理は、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1~第4エリアに格納されているデータを普図保留球実行エリア203iへ向けて順にシフトさせる処理であって、普図保留第1エリア→普図保留球実行エリア203i、普図保留第2エリア→普図保留第1エリア、普図保留第3エリア→普図保留第2エリア、普図保留第4エリア→普図保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S706のデータシフト処理の後は、データシフト処理により普図保留球実行エリア203iに格納されたデータ(即ち、普図当たりカウンタC4の値)に基づいて、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を実行するために、まず、時短低確フラグ203p又は時短高確フラグ203qがオンされているか否かを判別する(S707)。判別の結果、時短低確フラグ203p及び時短高確フラグ203qがオンされていない場合は(S707:No)、「時短機能」が無効となる「通常遊技状態」であると判断し、普通図柄の可変表示時間を「15秒」に設定し(S708)、処理をS710へ移行する。一方、時短低確フラグ203p又は時短高確フラグ203qがオンされていると判別された場合(S707:Yes)、「時短機能」が有効な「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判断し、普通図柄の可変表示時間を「0.1秒」に設定して(S709)、処理をS710へ移行する。
S710の処理では、時短高確フラグ203qがオンされているか否かを判別し(S710)、時短高確フラグ203qがオンされていない場合(S710:No)、即ち、普通図柄の低確率状態では、普図当たり乱数テーブル202iにおける低確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する(S711)。また、時短高確フラグ203qがオンされている場合(S710:Yes)、即ち、普通図柄の高確率状態では、普図当たり乱数テーブル202iにおける高確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する(S712)。S711及びS712の処理の後は、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、遊技者が右打ちした場合に、スルーゲート67を球が通過したとき、普通電役72が開放し易いか否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況(即ち、普通図柄の高確率状態)であって第2始動口71側へ流入し易い状況か、普通電役72が開放し易い状況よりも開放し難い状況(即ち、普通図柄の低確率状態)であって、閉鎖(突出)している普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきり、可変入賞装置65側へ流入し得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S702の処理において、普通図柄表示装置83の表示態様が可変表示中であると判別されると(S702:Yes)、可変表示時間が経過したか否かを判別する(S713)。普通図柄表示装置83の可変表示時間は、S708又はS709の処理により遊技状態に応じて決定されており、この可変表示時間が経過していなければ(S713:No)、普通図柄表示装置83の表示を更新して(S714)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示の可変表示時間が経過していれば(S713:Yes)、普通図柄表示装置83に対して、S711又はS712によって予め設定された停止図柄に対応した表示態様を設定し(S715)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
これにより、球がスルーゲート67を通過した場合に、この普図変動処理(S211)に基づいて普通図柄表示装置83における可変表示が設定され、該普通図柄表示装置83において可変表示が開始されてから可変表示時間が経過するまでは、「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる。そして、可変表示結果が当たりである場合には「○」の図柄を点灯する一方、ハズレである場合には「×」の図柄を点灯させる。
次に、図45を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図30参照)の一処理である普通電役制御処理(S204)について説明する。図44は、この普通電役制御処理(S204)を示したフローチャートである。
この普通電役制御処理(S204)は、普通図柄の当たりが発生する場合に、遊技状態に応じて普通電役72の開閉(突出及び没入)駆動制御を実行する。即ち、遊技状態に応じて普通電役72の開放(没入)時間を設定すると共に、設定された時間に基づいて該普通電役72を開放駆動し、設定した突出時間が経過した場合に、開放(没入)中の普通電役72を閉鎖(突出)させる制御を実行する。
この普通電役制御処理(S204)では、まず、普通電役72が開放(没入)中か否か、即ち、普通図柄の当たり中か否かを判別する(S801)。判別の結果、普通電役72が開放中でないと判別された場合(S801:No)、即ち、普通図柄の当たり中でないと判別された場合は、次に、普通図柄の可変表示が終了したか否かを判別する(S802)。
S802における判別の結果、普通図柄の可変表示が終了していなければ(S802:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)に戻る一方、普通図柄の可変表示が終了していれば(S802:Yes)、次いで、該可変表示において当たりに当選したか否かを判別する(S803)。
S803における判別の結果、可変表示において当たりに当選していないと判別された場合は(S803:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)へ戻る。一方、可変表示において当たりに当選していると判別された場合は(S803:Yes)、当選した当たりに関する制御を実行するために、まず、時短低確フラグ203p又は時短高確フラグ203qがオンされているか否かを判別する(S804)。
S804における判別の結果、時短低確フラグ203p及び時短高確フラグ203qがオンされていないと判別された場合は(S804:No)、「時短機能」が無効となる「通常遊技状態」であると判断し、普通電役開放テーブル202kの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放時間を「0.1秒」に設定し(S805)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S806)、処理をS809へ移行する。
一方、S804の処理において、時短低確フラグ203p又は時短高確フラグ203qがオンされていると判別された場合は(S804:Yes)、「時短機能」が有効な「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判断し、普通電役開放テーブル202kの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放(没入)時間を「5.8秒」に設定し(S807)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S808)、処理をS809へ移行する。
S809の処理では、普通電役72の開放(没入)処理を行い(S809)、閉鎖(突出)状態であった普通電役72を開放状態に駆動し、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
これにより、遊技者が右打ちした場合において、スルーゲート67を通過した球が普通電役72の配設位置に到達し、該普通電役72が開放されている時間の長い状態か短い状態かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を通過した球が第2始動口71側へ誘導され易い状況か、該普通電役72の閉鎖状態において該普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきって、その球が可変入賞装置65側へ流下され得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S801の処理において、普通電役72が開放中であると判別された場合(S801:Yes)、即ち、普通図柄の当たり中であると判別された場合は、次いで、S805又はS807において設定された普通電役72の1回の開放時間が経過しているかを判別する(S810)。判別の結果、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していないと判別された場合は(S810:No)、普通電役72の開放状態を維持するため、S811~S813の処理をスキップして、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図30参照)に戻る。
一方、S810の処理において、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していると判別された場合は(S810:Yes)、まず、普通電役72の閉鎖(突出)処理を行い(S811)、S806又はS808の処理で設定された電役カウンタの値から「1」を減算する(S812)。そして、減算された電役カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S813)。判別の結果、電役カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S813:Yes)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数が残存しているため、処理をS809へ移行し、所定のインターバル処理を行った上で再び普通電役72の開放処理を行う。一方、電役カウンタの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S813:No)、即ち、電役カウンタの値が「0」以下である場合は、該当たりに基づく普通電役72の開放がすべて終了したということなので、普通電役72の再開放を行わず、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図29参照)に戻る。
次いで、図46を参照して、停電等の発生した場合に主制御装置110において実行されるNMI割込処理について説明する。図46は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。
このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。NMI端子に停電信号SG1が入力されたMPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S901)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図47から図58を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図47参照)と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図47参照)とがある。
まず、図47を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図47は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1116の電源断処理(図48参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1002)。図48を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると、S1116の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1116の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1003:No)、S1008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1116の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が「0」クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1008)。電源断フラグはS1116の電源断処理の実行時にオンされる(図48のS1115参照)。つまり、電源断フラグは、S1116の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAM223の作業エリアをクリアし(S1009)、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、処理をS1012へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1009をスキップして、処理をS1010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、処理をS1012へ移行する。
なお、S1009のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
S1012の処理では、主制御装置110から設定値コマンドを受信したか否かを判別し(S1012)、該設定値コマンドを受信するまでS1012の処理を繰り返し実行して待機する(S1012:No)。そして、主制御装置110から設定値コマンドを受信した場合に(S1012:Yes)、該設定値コマンドが示す確率設定値を設定値メモリ(図示せず)に格納し(S1013)、メイン処理(図48参照)へ移行する。
このように、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、主制御装置110の立ち上げ処理(図27参照)の終盤で生成される設定値コマンドを受信するまでメイン処理(図48参照)への移行を待機することで、主制御装置110で設定された確率設定値を音声ランプ制御装置113側で確実に把握し、該確率設定値に基づいてメイン処理以降の処理を実行できる。また、主制御装置110から設定値コマンドを受信しない場合、主制御装置110の立ち上げ処理の終盤まで到達しておらず、主制御装置110の立ち上げ処理が正常に終了していないので、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理も正常に終了させず、メイン処理へ移行させない。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側で主制御装置110の立ち上げ処理が正常に実行されたか否かを把握することが可能となるとともに、主制御装置110が正常に立ち上がっていない状態における音声ランプ制御装置113の暴走を未然に防止できる。
次に、図48を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図48は、このメイン処理を示したフローチャートである。
メイン処理が実行されると、まず、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上が経過したか否かが判別され(S1101)、「1ミリ秒」以上経過していなければ(S1101:No)、S1102~S1109の処理を行わずにS1110の処理へ移行する。S1101の処理で、「1ミリ秒」経過したか否かを判別するのは、S1102~S1109が短い周期(「1ミリ秒」以内)で処理する必要がないものであるのに対して、S1110の変動演出処理やS1111のコマンド判定処理は、短い周期で実行する方が好ましい処理であるからである。S1111の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1110の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S1101の処理において、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上経過していると判断される場合は(S1101:Yes)、S1102の処理へ移行する。なお、S1101の処理が、図47に示す立ち上げ処理の後初めて実行された場合は、そのままS1102の処理へ移行する。
S1102の処理では、S1103~S1112の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1107の処理で編集されるランプの点灯態様になるように各ランプの出力を設定し(S1103)、その後電源投入報知処理を実行する(S1104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば、「30秒」)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1105の処理へ移行する。
次いで、S1105の処理では、後述するS1111のコマンド判定処理によって設定される大当たりに関する演出を実行する当たり演出処理を行い(S1105)、S1106の処理へ移行する。なお、第1実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄による大当たりに関する可変入賞装置65の開放中に所定の演出(例えば、可変入賞装置65が開放されたことを示す演出や右打ち報知演出、後述する「投票演出」及び「競争演出」など)を実行するように構成されている。この当たり演出処理(S1105)の詳細については、図54を参照して後述する。
次いで、S1106の処理では、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1106)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22の有効期間において、該枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、上記有効期間に枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。
枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S1107)、その後音編集・出力処理を実行する(S1108)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29~33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S1108の処理後、液晶演出実行管理処理を実行し(S1109)、S1110の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1107のランプ編集処理が実行され、また、S1108の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間で実行される。
S1110の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドに基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する変動演出処理を実行し(S1110)、処理をS1111へ移行する。この変動演出処理(S1110)の詳細については、図53を参照して後述する。
S1111の処理では、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行い(S1111)、S1112の処理へ移行する。このコマンド判定処理(S1111)の詳細については、図49を参照して後述する。
S1112では、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を実行する(S1112)。例えば、変動演出の詳細な変動パターンを決定するカウンタの更新や、「保留変化予告」を抽選する保留変化カウンタ(図示せず)及び「競争演出」中の競争展開シナリオを抽選する競争展開カウンタ(図示せず)等の更新が、このカウンタ更新処理の中で行われる。該カウンタの更新は、所定の範囲(本実施形態では、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(「99」)に達した後「0」に戻すことによって行われる。
S1112の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1113)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1113:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1115)、電源断処理を実行する(S1116)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1117)、その後、処理を無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1113:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1114)、RAM223が破壊されていなければ(S1114:No)、S1101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1114:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼び、パチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図49を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図49は、このコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。
このコマンド判定処理(S1111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図48参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110又は表示制御装置114から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理(S1111)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、主制御装置110からのコマンドを受信しているか否かを判別する(S1201)。判別の結果、主制御装置110からコマンドを受信していれば(S1201:Yes)、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド、特図1停止種別コマンド又は特図1確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1202)。そして、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1202:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図1コマンド処理を行い(S1203)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図48参照)に戻る。
ここで、図50を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S1203)について説明する。図50は、この特図1コマンド処理(S1203)を示したフローチャートである。
この特図1コマンド処理(S1203)では、主制御装置110から送信された第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図1コマンド処理(S1203)では、まず、主制御装置110より特図1変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1221)。判別の結果、特図1変動パターンコマンドを受信していれば(S1221:Yes)、受信した特図1変動パターンコマンドに含まれる第1特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1222)。
ここで抽出された第1特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図53参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図1変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
一方、特図1変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1221:No)、次いで、主制御装置110より特図1停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1223)。そして、特図1停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1223:Yes)、該特図1停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1224)。
ここで抽出された第1特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図53参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図1停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第1特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図1変動開始フラグ223aをオンに設定して(S1225)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
なお、特図1停止種別コマンドは、第1特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図1変動パターンコマンドを送信後、その特図1変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第1特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1225の処理によって特図1変動開始フラグ223aをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図53参照)において、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図1変動パターンコマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図1停止種別コマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第1特別図柄の変動演出において、第1保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図1変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第1保留球数コマンドに基づく停止種別と特図1停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1223の処理の結果、特図1停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1223:No)、次いで、主制御装置110より特図1確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1226)。特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合に該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図1確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1226:Yes)、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図1確定コマンドを設定し(S1227)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図1確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図1確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1226の処理の結果、特図1確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1226:No)、その他の第1特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1228)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
図49に戻って、説明を続ける。S1202の処理において、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1202:No)、次いで、主制御装置110より第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド、特図2停止種別コマンド又は特図2確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1204)。そして、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1204:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図2コマンド処理を行い(S1205)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図48参照)に戻る。
ここで、図51を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2コマンド処理(S1205)について説明する。図51は、この特図2コマンド処理(S1205)を示したフローチャートである。
この特図2コマンド処理(S1205)では、主制御装置110から送信された第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図2コマンド処理(S1205)では、まず、主制御装置110より特図2変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1251)。判別の結果、特図2変動パターンコマンドを受信していれば(S1251:Yes)、受信した特図2変動パターンコマンドに含まれる第2特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1252)。
ここで抽出された第2特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図53参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図2変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
一方、特図2変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1251:No)、次いで、主制御装置110より特図2停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1253)。そして、特図2停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1253:Yes)、該特図2停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1254)。
ここで抽出された第2特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図53参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図2停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第2特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図2変動開始フラグ223bをオンに設定して(S1255)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
なお、特図2停止種別コマンドは、第2特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図2変動パターンコマンドを送信後、その特図2変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第2特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1255の処理によって特図2変動開始フラグ223bをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図53参照)において、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図2変動パターンコマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図2停止種別コマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第2特別図柄の変動演出において、第2保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図2変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第2保留球数コマンドに基づく停止種別と特図2停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1253の処理の結果、特図2停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1253:No)、次いで、主制御装置110より特図2確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1256)。特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図2確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1256:Yes)、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第2特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図2確定コマンドを設定し(S1257)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図2確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図2確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1256の処理の結果、特図2確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1256:No)、その他の第2特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1258)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
図49に戻って、説明を続ける。S1204の処理において、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1204:No)、次いで、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1206)。そして、第1保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1206:Yes)、第1保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a(図5参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(S1207)。そして、同じく第1保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1207で更新されたサブ第1保留球数カウンタ223cの値が示す第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S1208)。そして、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1209)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図48参照)に戻る。
ここで、第1保留球数コマンドは、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1207の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1206の処理の結果、第1保留球数コマンドを受信していないと判別された場合(S1206:No)、次いで、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1210)。そして、第2保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1210:Yes)、第2保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第2保留球数カウンタ203b(図5参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(S1211)。そして、同じく第2保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1211で更新されたサブ第2保留球数カウンタ223dの値が示す第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S1212)。そして、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1213)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図48参照)に戻る。
ここで、第2保留球数コマンドは、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1211の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値が主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を修正し、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第2特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1210の処理の結果、第2保留球数コマンドを受信していないと判別された場合は(S1210:No)、次いで、主制御装置110より大当たり遊技中における各種コマンドを受信したか否かを判別する大当たり中コマンド受信処理を実行し(S1214)、処理をS1215に移行する。
ここで、図52を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される大当たり中コマンド受信処理(S1214)について説明する。図52は、この大当たり中コマンド受信処理(S1214)を示したフローチャートである。
この大当たり中コマンド受信処理(S1214)では、大当たり遊技中に主制御装置110から送信された各コマンドに基づいて各種設定処理を実行する。
大当たり中コマンド受信処理(S1214)では、まず、主制御装置110より確変領域通過コマンドを受信したか否かを判別する(S1271)。判別の結果、確変領域通過コマンドを受信していれば(S1271:Yes)、当該ラウンドの確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223oのいずれか)をオンに設定し(S1272)、この大当たり中コマンド受信処理(S1214)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
より詳細には、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれか、即ち、第1特別図柄の動的表示における大当たりである場合には、当該ラウンドが4Rであれば確変領域通過フラグA223iを、当該ラウンドが5Rであれば確変領域通過フラグB223jを、当該ラウンドが6Rであれば確変領域通過フラグC223kを、当該ラウンドが7Rであれば確変領域通過フラグD223mを、当該ラウンドが8Rであれば確変領域通過フラグE223nを、当該ラウンドが9Rであれば確変領域通過フラグF223oを、オンに設定する。
また、今回の大当たりが大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれか、即ち、第2特別図柄の動的表示における大当たりである場合には、当該ラウンドが2Rであれば確変領域通過フラグA223iを、当該ラウンドが3Rであれば確変領域通過フラグB223jを、当該ラウンドが4Rであれば確変領域通過フラグC223kを、当該ラウンドが5Rであれば確変領域通過フラグD223mを、当該ラウンドが6Rであれば確変領域通過フラグE223nを、当該ラウンドが7Rであれば確変領域通過フラグF223oを、オンに設定する。
このように設定することで、遊技者がいずれの大当たりラウンドにおいて確変領域65dを通過させたかを判別することができる。その結果、該大当たり遊技において有効確変領域を通過させることができず、後述する「競争演出」において失敗となる演出を実行する場合であっても、遊技者が確変領域65dを通過させたラウンドに基づいた「競争演出」を第3図柄表示装置81で実行することができ、遊技者の遊技意欲の低下を抑制させつつ結果報知を行うことができる。
S1271の処理において、確変領域通過コマンドを受信していないと判別された場合(S1271:No)、次いで、主制御装置110より確変移行フラグコマンドを受信したか否かを判別する(S1273)。判別の結果、確変移行フラグコマンドを受信していれば(S1273:Yes)、サブ確変移行フラグ223pをオンに設定し(S1274)、この大当たり中コマンド受信処理(S1214)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
一方、S1273の処理において、確変移行フラグコマンドを受信していないと判別された場合(S1273:No)、次いで、主制御装置110より有効確変領域通過ラウンドコマンドを受信したか否かを判別する(S1275)。判別の結果、有効確変領域通過ラウンドコマンドを受信していれば(S1275:Yes)、該有効確変領域通過ラウンドコマンドの情報を有効確変領域通過ラウンド格納エリア223qに格納し(S1276)、この大当たり中コマンド受信処理(S1214)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
このように構成することで、大当たり遊技中に確変領域65dを球が通過したラウンドのうち、有効確変領域を通過したラウンド情報を判別することができる。その結果、後述する「競争演出」において、遊技者が確変領域65dを通過させたラウンドのうち、有効確変領域を通過させたラウンドに基づいた「競争演出」の成功となる演出を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
S1275の処理において、有効確変領域通過ラウンドコマンドを受信していないと判別された場合(S1275:No)、この大当たり中コマンド受信処理(S1214)を終了して、コマンド判定処理(図49参照)に戻る。
図49に戻って、説明を続ける。S1214の大当たり中コマンド受信処理を終えると、次いで、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S1215)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図48参照)に戻る。ここで、受信したその他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。例えば、主制御装置110より受信したデモコマンドは、このS1216の処理によって、表示用デモコマンドとして設定され、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納された後、メイン処理のコマンド出力処理(S1102)により表示制御装置114に対して送信される。
次に、図53を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図53は、この変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。
この変動演出処理(S1110)は、メイン処理(図48参照)の中で実行され、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81の主表示領域Dm(図4参照)において第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出を実行させるための各種処理を実行する。具体的には、第1特別図柄の変動演出の開始条件が成立している場合には、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行うように構成される。また、第2特別図柄の変動演出の開始条件が成立している場合には、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行うように構成される。
変動演出処理(S1110)では、まず、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223aがオンか否かを判別する(S1301)。判別の結果、特図1変動開始フラグ223aがオンであると判別された場合(S1301:Yes)、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドをともに受信しているので、第1特別図柄の変動演出を開始すべく、特図1変動開始フラグ223aをオフし(S1302)、次いで、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gへシフトし(S1303)、さらに、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S1304)、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算し(S1305)、処理をS1306へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第1特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第1保留情報第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させる。また、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1306の処理では、S1305の処理で減算したサブ第1保留球数カウンタ223cの値に基づいて表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1306)、処理をS1307へ移行する。
ここで設定された表示用第1保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図48のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンドによって示される第1特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1307の処理では、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1変動パターンコマンドを設定し(S1307)、処理をS1308へ移行する。
ここで設定された表示用特図1変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図48のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図1変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第1特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第1特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1308の処理において、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1停止種別コマンドを設定し(S1308)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図48参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図1停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図48のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1309の処理により設定された表示用特図1変動パターンコマンドによって実行される第1特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図1停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
S1301の処理において、特図1変動開始フラグ223aがオンでないと判別された場合(S1301:No)、次いで、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223bがオンか否かを判別する(S1309)。判別の結果、特図2変動開始フラグ223bがオンであると判別された場合(S1309:Yes)、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドをともに受信しているので、第2特別図柄の変動演出を開始すべく、特図2変動開始フラグ223bをオフし(S1310)、次いで、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gへシフトし(S1311)、さらに、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S1312)、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算し(S1313)、処理をS1314へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第2特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第2保留情報第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223h1~223h4に移動させる。また、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第2保留情報格納エリア223fの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第2保留球格納エリア203eの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1314の処理では、S1313の処理で減算したサブ第2保留球数カウンタ223dの値に基づいて表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1314)、処理をS1315へ移行する。
ここで設定された表示用第2保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図48のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第2保留球数コマンドによって示される第2特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1315の処理では、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2変動パターンコマンドを設定し(S1315)、処理をS1316へ移行する。
ここで設定された表示用特図2変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図48のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図2変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第2特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第2特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1316の処理において、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2停止種別コマンドを設定し(S1316)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図48参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図2停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図48のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1317の処理により設定された表示用特図2変動パターンコマンドによって実行される第2特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図2停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
次に、図54を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり演出処理(S1105)について説明する。図54は、この当たり演出処理(S1105)を示したフローチャートである。
この当たり演出処理(S1105)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図48参照)の中で実行され、主制御装置110の大当たり遊技の実行中における処理を実行する。
より詳細には、確変領域65dが開放される各ラウンドで、確変領域65dに球を通過させるか否かの「投票演出」を第3図柄表示装置81において行う。また、遊技者が確変領域65dに球を通過させたラウンド情報及び有効確変領域の通過有無に基づいて、「確率変動状態」へ移行するか否かの「競争演出」を第3図柄表示装置81において行う。
この当たり演出処理(S1105)では、まず、大当たりに当選したか否かを判別し(S1401)、大当たりに当選した場合(S1401:Yes)、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値を「0」クリアし(S1402)、各ラウンドの確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223o)をオフに設定する(S1403)。
次いで、有効確変領域通過ラウンド格納エリア223qをクリアし(S1404)、サブ確変移行フラグ223p及び投票完了フラグ223rをオフに設定して(S1405)、その他の初期化処理を実行して(S1406)、処理をS1407に移行する。
S1407の処理では、大当たりオープニングに関する処理を実行し(S1407)、次いで、大当たりラウンド開始後に第3図柄表示装置81において行う導入演出に関する抽選処理を実行し(S1408)、処理をS1409に移行する。
この導入演出は、大当たり遊技中において、確変領域65dが開放されるラウンドまでに実行される演出である。即ち、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりであれば、確変領域65dが4R目から開放されるため、該導入演出は1R~3Rまでの間で実行され、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりであれば、確変領域65dが2R目から開放されるため、該導入演出は1R目において実行される。そして、この導入演出では、大当たり後に「確率変動状態」へ移行させるためにいずれかの確変領域65dを通過させる旨の遊技説明、及び、該導入演出の実行後に行われる「投票演出」の前置きとなる演出が実行される。S1408の導入演出に関する抽選処理では、この前置きとなる演出内容に関しての抽選処理を行う。
この導入演出に関する抽選処理は、当選した大当たり種別や確変領域有効テーブル202hの内容、即ち、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効に設定されるのか、に関わらず、一定数の導入演出の中から無作為に抽選処理が行われるように構成されている。
仮に、この導入演出を、当選した大当たり種別や確変領域有効テーブル202hの内容に基づいて抽選するように構成した場合、現出した導入演出によって、ラウンド毎の確変領域65dが有効に設定される確率を遊技者に示唆してしまうことに繋がり、遊技者は現出した導入演出の内容に従って確変領域65dに球を通過させるラウンドを決定することになる。
換言すれば、仮に、今回の大当たりで所定の導入演出が実行され、該導入演出の内容に応じて確変領域65dに球を通過させた場合に、確変領域有効テーブル202hにおいてすべて無効に設定されていたラウンドであったとき、該大当たり後に「確率変動状態」に移行させることができないため、遊技者は導入演出の内容に不信感(例えば、抽選処理が正常に行われていないのではないか、などの疑念)を抱き、パチンコ機10への興味を失ってしまうおそれがある。また、導入演出と確変領域65dの有効・無効との関係性を知り得る遊技者は、それを知らない遊技者と比べて顕著に優位な遊技結果を取得することが可能となり、導入演出と確変領域65dの有効・無効との関係性を知り得ない遊技者には著しい不利益が生じてしまうおそれがある。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、当選した大当たり種別や確変領域有効テーブル202hの内容に関わらず、無作為に導入演出を抽選するように構成することで、現出した導入演出と「確率変動状態」への移行有無とは無関係とすることができ、遊技者の純粋な推測のみ(即ち、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効に設定されているのかを遊技者が推測した結果のみ)によって「確率変動状態」への移行有無が導出されることになる。
このように構成することで、仮に「確率変動状態」に移行させることができなかった場合であっても、遊技者はパチンコ機10の責任にするのではなく、自分自身の推測が間違っていたためであると割り切ることができ、遊技に興覚めしてしまうことを抑制しつつ、新たな遊技性による興趣向上を図ることができる。また、新規でパチンコ機10で遊技を行う遊技者であっても、導入演出と確変領域65dの有効・無効との関係性等を把握する必要がなく、遊技者に平等な遊技を提供することができる。
一方、S1401の処理において、大当たりに当選していないと判別された場合は(S1401:No)、S1402~S1408の処理をスキップして、S1409に移行する。
S1409の処理では、大当たり中か否かを判別し(S1409)、大当たり中であれば(S1409:Yes)、大当たり遊技中に第3図柄表示装置81において実行される演出内容に関する処理を行う大当たり中演出処理を実行し(S1410)、この当たり演出処理(S1105)を終了して、メイン処理(図48参照)に戻る。
ここで、図55を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される大当たり中演出処理(S1410)について説明する。図55は、この大当たり中演出処理(S1410)を示したフローチャートである。
この大当たり中演出処理(S1410)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり演出処理(図54参照)の中で実行され、大当たり遊技中に第3図柄表示装置81において実行される「投票演出」や「競争演出」等に関わる処理を実行する。
この大当たり中演出処理(S1410)では、まず、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかであるか、即ち、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりか否かを判別し(S1501)、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかであれば(S1501:Yes)、次いで、当該ラウンドが1R~3R目のいずれかであるか否かを判別する(S1502)。
S1502の判別の結果、当該ラウンドが1R目~3R目のいずれかであれば、当たり演出処理(図54参照)のS1408の処理において抽選された大当たり中導入演出の内容に基づいて、表示用大当たり中導入演出コマンドを設定し(S1503)(図59(b)~図61(b)参照)、処理をS1512に移行する。
一方、S1502の処理において、当該ラウンドが1R目~3R目のいずれでもないと判別された場合は(S1502:No)、次いで、当該ラウンドが4R目~9R目のいずれかであるか否かを判別し(S1504)、当該ラウンドが4R目~9R目のいずれかであれば(S1504:Yes)、4R~9Rの間で第3図柄表示装置81において実行される「投票演出」を行う投票演出処理を実行し(S1505)、処理をS1512に移行する。
ここで、図56を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される投票演出処理(S1505)について説明する。図56は、この投票演出処理(S1505)を示したフローチャートである。
この投票演出処理(S1505)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される大当たり中演出処理(図55参照)の中で実行され、大当たり中に第3図柄表示装置81において実行される「投票演出」に関する処理を行う。
この投票演出処理(S1505)では、まず、当該ラウンドの確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223o)がオンされているか否かを判別する(S1601)。
より詳細には、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれか、即ち、第1特別図柄の動的表示における大当たりである場合には、当該ラウンドが4Rであれば確変領域通過フラグA223iを、当該ラウンドが5Rであれば確変領域通過フラグB223jを、当該ラウンドが6Rであれば確変領域通過フラグC223kを、当該ラウンドが7Rであれば確変領域通過フラグD223mを、当該ラウンドが8Rであれば確変領域通過フラグE223nを、当該ラウンドが9Rであれば確変領域通過フラグF223oを、それぞれオンされているか否か判別する。
また、今回の大当たりが大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれか、即ち、第2特別図柄の動的表示における大当たりである場合には、当該ラウンドが2Rであれば確変領域通過フラグA223iを、当該ラウンドが3Rであれば確変領域通過フラグB223jを、当該ラウンドが4Rであれば確変領域通過フラグC223kを、当該ラウンドが5Rであれば確変領域通過フラグD223mを、当該ラウンドが6Rであれば確変領域通過フラグE223nを、当該ラウンドが7Rであれば確変領域通過フラグF223oを、それぞれオンされているか否か判別する。
S1601の判別の結果、当該ラウンドの確変領域通過フラグがオンされていなければ(S1601:No)、当該ラウンドの確変領域65dが未だ通過検知されていない状態であるため、続いて、確変領域65dが開放中か否かを判別し(S1602)、確変領域65dが開放中でなければ(S1602:No)、当該ラウンドが開始してから10秒以上が経過し、確変領域65dが閉鎖された状態で可変入賞装置65が開放されている状態であるため、大当たり中の右打ち遊技を示唆する表示用大当たり中右打ち報知コマンドを設定し(S1603)(図62(c)参照)、この投票演出処理(S1505)を終了して大当たり中演出処理(図55参照)に戻る。
一方、S1602の処理において、確変領域65dが開放中であると判別された場合(S1602:Yes)、確変領域65dが開放中の状態における第3図柄表示装置81での演出処理を行う確変領域開放中演出処理を実行し(S1604)、この投票演出処理(S1505)を終了して大当たり中演出処理(図55参照)に戻る。
ここで、図57を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される確変領域開放中演出処理(S1604)について説明する。図57は、この確変領域開放中演出処理(S1604)を示したフローチャートである。
この確変領域開放中演出処理(S1604)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される投票演出処理(図56参照)の中で実行され、確変領域65dが開放中の状態における第3図柄表示装置81での演出処理を行う
この確変領域開放中演出処理(S1604)では、まず、投票完了フラグ223rがオンされているか否かを判別し(S1651)、投票完了フラグ223rがオンされていなければ(S1651:No)、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が一定の値(即ち、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりであれば「2」、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりであれば「3」)に達していない状態であるため、次いで、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかであるか否かを判別する(S1652)。
S1652の判別の結果、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかであれば(S1652:Yes)、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりであるため、続いて、当該ラウンドが4R目又は5R目のいずれかであるか否かを判別し(S1653)、当該ラウンドが4R目又は5R目のいずれかであれば(S1653:Yes)、表示用投票受付中演出コマンドを設定し(S1654)(図62(a)参照)、この確変領域開放中演出処理(S1604)を終了して投票演出処理(図56参照)に戻る。
一方、S1653の処理において、当該ラウンドが4R目及び5R目のいずれでもないと判別された場合(S1653:No)、次いで、当該ラウンドが6R~9Rのいずれかであるか否かを判別し(S1655)、当該ラウンドが6R~9Rのいずれかであれば(S1655:Yes)、確変領域65dが開放される4R~9Rの6のラウンドのうち、二以上のラウンドが経過した状態でありながら、確変領域65dへ球を通過させたラウンド数が一定の値に到達していない状態(投票完了フラグがオンされていない状態)であるため、右打ち遊技の示唆態様を変化させ、確変領域65dへの球の通過を推奨する投票警告処理を実行し(S1656)、この確変領域開放中演出処理(S1604)を終了して投票演出処理(図56参照)に戻る。
S1656の投票警告処理では、今回の大当たりにおいて確変領域65dへ球を通過させる残りのラウンド数と、該確変領域65dが開放される残りのラウンド数とに基づいて、右打ち遊技を示唆する程度を段階的に変化させるように構成されている。
具体例を3つ挙げると、1つ目は、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選し、当該のラウンドが5R目であって、4Rまでに確変領域65dを通過させたラウンド数が1回である場合、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりでは、2R~7Rの6のラウンドのうち、いずれか3のラウンドで確変領域65dに球を通過させることで「確率変動状態」に移行し得るように構成されているため、今回の大当たりにおいて確変領域65dへ球を通過させる残りのラウンド数は2となる。また、当該のラウンドが5R目であるため、確変領域65dが開放される残りのラウンド数は3となる。
よって、確変領域65dが開放される残りの3のラウンドのうち、いずれか2のラウンドで確変領域65dを通過させればよい状態であるため、右打ち遊技を示唆する程度のうち、弱めの示唆内容を表示するように構成されている(図74(b)81g参照)。
また、2つ目の具体例は、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選し、当該のラウンドが6R目であって、5Rまでに確変領域65dを通過させたラウンド数が2回である場合、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりでは、2R~7Rの6のラウンドのうち、いずれか3のラウンドで確変領域65dに球を通過させることで「確率変動状態」に移行し得るように構成されているため、今回の大当たりにおいて確変領域65dへ球を通過させる残りのラウンド数は1となる。また、当該のラウンドが6R目であるため、確変領域65dが開放される残りのラウンド数は2となる。
よって、確変領域65dが開放される残りの2のラウンドのうち、いずれか1のラウンドで確変領域65dを通過させればよい状態であるため、右打ち遊技を示唆する程度のうち、強めの示唆内容を表示するように構成されている(図74(d)81g参照)。
さらに、3つ目の具体例は、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選し、当該のラウンドが9R目であって、8Rまでに確変領域65dを通過させたラウンド数が1回である場合、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりでは、4R~9Rの6のラウンドのうち、いずれか2のラウンドで確変領域65dに球を通過させることで「確率変動状態」に移行し得るように構成されているため、今回の大当たりにおいて確変領域65dへ球を通過させる残りのラウンド数は1となる。また、当該のラウンドが9R目であるため、確変領域65dが開放される残りのラウンド数は1となる。
よって、確変領域65dが開放されるラウンドは現在実行中の9R目のみであり、該9R目の確変領域65dを通過させなければ、該確変領域65dに球を通過させる2の機会のうちの1の機会を損失してしまう状態であるため、右打ち遊技を示唆する程度のうち、最も強めの示唆内容を表示するように構成されている(図63(d)の81d及び81g参照)。
このように構成することで、各ラウンドの確変領域65dへの入球状況に応じて該確変領域65dへの入球示唆態様を変化させ、遊技者に対して段階的に強調して報知することができる。その結果、遊技者が確変領域65dへ球を通過させず、確変領域65dへ球を通過させたラウンド数が遊技仕様よりも少なくなり、想定よりも少ない出玉の獲得となり得ることを抑制することができるとともに、新たに創出した遊技性を遊技者に確実に堪能させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
S1655の処理において、当該ラウンドが6R~9Rのいずれでもないと判別された場合(S1655:No)、S1656の処理をスキップして、この確変領域開放中演出処理(S1604)を終了して、投票演出処理(図56参照)に戻る。
一方、S1652の処理において、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」及び「確変F」のいずれでもないと判別された場合(S1652:No)、今回の大当たりは大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれかであって、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりであるため、続いて、当該ラウンドが2R目又は3R目のいずれかであるか否かを判別し(S1657)、当該ラウンドが2R目又は3R目のいずれかであれば(S1657:Yes)、表示用投票受付中演出コマンドを設定し(S1658)(図73(a)参照)、この確変領域開放中演出処理(S1604)を終了して投票演出処理(図56参照)に戻る。
また、S1657の処理において、当該ラウンドが2R目及び3R目のいずれでもないと判別された場合(S1657:No)、次いで、当該ラウンドが4R~7Rのいずれかであるか否かを判別し(S1659)、当該ラウンドが4R~7Rのいずれかであれば(S1659:Yes)、確変領域65dが開放される4R~9Rの6のラウンドのうち、二以上のラウンドが経過した状態でありながら、確変領域65dへ球を通過させたラウンド数が一定の値に到達していない状態であるため、右打ち遊技の示唆態様を変化させ、確変領域65dへの球の通過を推奨する投票警告処理を実行し(S1660)、この確変領域開放中演出処理(S1604)を終了して投票演出処理(図56参照)に戻る。
S1659の処理において、当該ラウンドが4R~7Rのいずれでもないと判別された場合(S1659:No)、S1660の処理をスキップして、この確変領域開放中演出処理(S1604)を終了して、投票演出処理(図56参照)に戻る。
また、S1651の処理において、投票完了フラグ223rがオンされていると判別された場合(S1651:Yes)、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が一定の値(即ち、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりであれば「2」、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりであれば「3」)に達しており、確変領域65dに球を通過させたラウンド数が一定の値に達していて、当該ラウンドにおいて確変領域65dに球を通過させる必要がないため、表示用投票完了コマンドを設定し(S1661)(図76(a)参照)、この確変領域開放中演出処理(S1604)を終了して、投票演出処理(図56参照)に戻る。
このように構成することで、確変領域65dへの入球状況に応じて該確変領域65dへの入球示唆態様を変化させ、遊技者に対して段階的に強調して報知することができる。
図56の投票演出処理(S1505)に戻って、説明を続ける。S1601の処理において、当該ラウンドの確変領域通過フラグがオンされていると判別された場合(S1601:Yes)、当該ラウンドの確変領域65dが通過検知された状態であるため、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値に1加算し(S1605)、処理をS1606に移行する。
S1606の処理では、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかであるか否かを判別し(S1606)、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」のいずれかであれば(S1606:Yes)、次いで、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が「2」より小さい値であるか否かを判別する(S1607)。
判別の結果、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が「2」より小さい値であれば(S1607:Yes)、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が一定の値(即ち、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりであれば「2」)に到達していない状態であるため、S1609の処理をスキップして、S1610に移行する。
一方、S1607の処理において、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が「2」より小さい値でない、即ち、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が「2」以上の値であれば(S1607:No)、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が一定の値に到達しているため、処理をS1609に移行する。
また、S1606の処理において、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」及び「確変F」のいずれでもないと判別された場合(S1606:No)、今回の大当たりは大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれかであって、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりであるため、続いて、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が「3」より小さい値であるか否かを判別する(S1608)。
判別の結果、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が「3」より小さい値であれば(S1608:Yes)、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が一定の値(即ち、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりであれば「3」)に到達していない状態であるため、S1609の処理をスキップして、S1610に移行する。
一方、S1608の処理において、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が「3」より小さい値でない、即ち、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が「3」以上の値であれば(S1608:No)、サブ確変領域通過回数カウンタ223hの値が一定の値に到達しているため、処理をS1609に移行する。
S1609の処理では、投票完了フラグ223rをオンに設定し(S1609)、表示用投票実施コマンドを設定して(S1610)(図62(b)参照)、この投票演出処理(S1505)を終了して、大当たり中演出処理(図55参照)に戻る。
図55の大当たり中演出処理(S1410)に戻って、説明を続ける。S1504の処理において、当該ラウンドが4R目~9R目のいずれでもないと判別された場合は(S1504:No)、次いで、当該ラウンドが10R目か否かを判別し(S1506)、当該ラウンドが10R目であれば(S1506:Yes)、該10R目に第3図柄表示装置81において実行される「競争演出」を行う競争演出処理を実行し(S1507)、処理をS1512に移行する。なお、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合は、該「競争演出」は10R目から大当たりエンディングまでの間に実行されるように構成されている(図65(a)~図68(a)参照)。
ここで、図58を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される競争演出処理(S1507)について説明する。図58は、この競争演出処理(S1507)を示したフローチャートである。
この競争演出処理(S1507)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される大当たり中演出処理(図55参照)の中で実行され、大当たり中に第3図柄表示装置81において実行される「競争演出」に関する処理を行う。
この競争演出処理(S1507)では、まず、サブ確変移行フラグ223pがオンされているか否かを判別し(S1701)、サブ確変移行フラグ223pがオンされていれば(S1701:Yes)、有効確変領域を通過して該大当たり終了後に「確率変動状態」に移行する状態であるので、第3図柄表示装置81において「競争演出」の成功となる演出を実行すべく、有効確変領域通過ラウンド格納エリア223qに格納されているラウンド情報を参照して、勝利用競争展開シナリオを抽選し(S1702)、処理をS1704に移行する。これにより、遊技者が有効確変領域に球を通過させたラウンド情報に基づいて、成功結果となる「競争演出」を実行することができる(図67(b)参照)。
また、S1701の処理において、サブ確変移行フラグ223pがオンされていないと判別された場合(S1701:No)、有効確変領域を通過しておらず、該大当たり終了後に「普図高確時間短縮状態」に移行する状態であるので、第3図柄表示装置81において「競争演出」の失敗となる演出を実行すべく、各ラウンドの確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223o)を参照して、敗北用競争展開シナリオを抽選し(S1703)、処理をS1704に移行する。
より詳細に説明すると、例えば、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選しており、確変領域通過フラグA223i及び確変領域通過フラグF223oの2の確変領域通過フラグがオンに設定されており、その他の確変領域通過フラグ(即ち、確変領域通過フラグB223j、確変領域通過フラグC223k、確変領域通過フラグD223m及び確変領域通過フラグE223n)がオフに設定されている場合、確変領域通過フラグA223i及び確変領域通過フラグF223oの2の確変領域通過フラグがオンに設定されていることから、遊技者は4R目及び9R目の確変領域65dに球を通過させていることになる。また、サブ確変移行フラグ223pがオンされていないことから、有効確変領域を通過させておらず、4R目及び9R目の確変領域65dは有効に設定されていないことになる。
ここで、仮に、敗北用競争展開シナリオを抽選する際に各確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223o)を参照せず、無作為に失敗演出を構成した場合、「競争演出」の内容は、遊技者が確変領域65dを通過させたラウンド情報とは無関係の失敗演出(即ち、「投票演出」における1号艇~6号艇のうち、遊技者の投票したキャラクタが1着又は2着になり得ないような演出)が実行され得ることになり、「競争演出」の序盤において失敗結果となることが把握できてしまいかねず、遊技者が興醒めしてしまうおそれがある。また、遊技者の意思に応じた結果を直接的に表示することで、遊技者の意思に応じて選択した内容に対する直接的な結果が現出しないことによる遊技に対する不信感が生じてしまうことを抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる。
そこで、第1実施形態のパチンコ機10では、各確変領域通過フラグ(確変領域通過フラグA223i~確変領域通過フラグF223o)を参照し、4R目及び9R目の投票演出(図62(b)及び図64(a)参照)に基づいた敗北用競争展開シナリオを抽選することで、遊技者が確変領域65dを通過させた4R目及び9R目の投票演出に関わる失敗となる演出(即ち、「投票演出」における1号艇及び6号艇が惜しくも1着又は2着に入れない演出)を第3図柄表示装置81において実行することができる(図68(a)参照)。
このように構成することで、失敗となる演出結果を報知する場合であっても、遊技者が確変領域65dに球を通過させたラウンド、即ち、遊技者の選択が惜しくもハズレとなる結果であったように報知することができ、遊技者の遊技意欲の低下を抑制して、遊技の興趣向上を図ることができる。
S1704の処理では、S1702又はS1703において抽出された表示用競争展開シナリオコマンドを設定し(S1704)、この競争演出処理(S1507)を終了して、大当たり中演出処理(図55参照)に戻る。
図55の大当たり中演出処理(S1410)に戻って、説明を続ける。S1506の処理において、当該ラウンドが10R目ではないと判別された場合(S1506:No)、S1507の競争演出処理をスキップしてS1512に移行する。
また、S1501に処理において、今回の大当たりが大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」及び「確変F」のいずれでもないと判別された場合(S1501:No)、今回の大当たりは大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」のいずれかであって、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりであるため、続いて、当該ラウンドが1R目であるか否かを判別する(S1508)。
判別の結果、当該ラウンドが1R目であれば(S1508:Yes)、当たり演出処理(図54参照)のS1408の処理において抽選された大当たり中導入演出の内容に基づいて、表示用大当たり中導入演出コマンドを設定し(S1509)、処理をS1512に移行する。
一方、S1508の処理において、当該ラウンドが1R目ではないと判別された場合は(S1508:No)、次いで、当該ラウンドが2R目~7R目のいずれかであるか否かを判別し(S1510)、当該ラウンドが2R目~7R目のいずれかであれば(S1510:Yes)、2R~7Rの間で第3図柄表示装置81において実行される「投票演出」を行う投票演出処理を実行し(S1505)、処理をS1512に移行する。
また、S1510の処理において、当該ラウンドが2R目~7R目のいずれでもないと判別された場合は(S1510:No)、次いで、当該ラウンドが8R目~10R目のいずれかであるか否かを判別し(S1511)、当該ラウンドが8R目~10R目のいずれかであれば(S1511:Yes)、8R~10Rの間に第3図柄表示装置81において実行される「競争演出」を行う競争演出処理を実行し(S1507)、処理をS1512に移行する。なお、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合は、該「競争演出」は8R~10Rまでの間に実行されるように構成されている(図76(b)~図79(b)参照)。
このように、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合においては、第3図柄表示装置81において実行される「競争演出」が10R目から大当たりエンディングまでの時間を使って実行され、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合においては、該「競争演出」が8R目から10R目までの時間を使って実行されるように構成されている。
このように構成することで、第2特別図柄の動的表示が実行され易い右打ち遊技を行う遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」)においては、「競争演出」を10R目までに終了させることで、ED時間を短く(即ち、「10秒」)構成することができ、「連荘」状態中における大当たり全体の消化時間を短くし、「連荘」状態において次の大当たりへの到達時間を短くすることが可能となる。これにより、「連荘」状態における次の大当たり発生までの時間を短くし得ることで、「連荘」状態にもかかわらず次の大当たりが到達するまでの時間が長引くことによる遊技者の遊技への興覚めを抑制しつつ、連続する大当たりが早期に発生させることで、遊技者に爽快感を与えて遊技の興趣を向上することができる。
次いで、S1512の処理では、その他の大当たり中に関わる処理を実行し(S1512)、この大当たり中演出処理(S1410)を終了して当たり演出処理(図54参照)に戻る。
図54の当たり演出処理(S1105)に戻って、説明を続ける。S1409の処理において、大当たり中ではないと判別された場合(S1409:No)、次いで、大当たりが終了したか否かを判別し(S1411)、大当たりが終了していれば(S1411:Yes)、大当たり中の遊技結果を報知する投票結果報知処理を実行し(S1412)、処理をS1413に移行する。
この投票結果報知処理では、大当たり遊技中において有効確変領域を通過し、該大当たり後に「確率変動状態」に移行するのか、又は、有効確変領域を非通過であって、該大当たり後に「普図高確時間短縮状態」に移行するか、を報知する(図68(b)及び図69(a)参照)。
次いで、S1413の処理では、その他の大当たり終了時における処理を行い(S1413)、この当たり演出処理(S1105)を終了して、メイン処理(図48参照)に戻る。
このように構成することで、大当たり遊技中に確変領域65dが開放される6のラウンドのうちの一定数(第1実施形態では、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりの場合は「2回」、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりの場合は「3回」)のラウンドにおいて、確変領域65dに球を通過させ、その後、第3図柄表示装置81で行われる「競争演出」において、有効確変領域を通過させられたか否かの結果報知を行うことができる。
なお、上述のように、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり遊技中に有効確変領域を球が通過したタイミングで即時に結果報知は行わず、その後、第3図柄表示装置81で行われる「競争演出」によって結果報知を行うように構成されているが、該有効確変領域を球が通過したタイミングで即時に結果報知を行うように構成してもよい。
このように構成する場合、第3図柄表示装置81において実行されている演出内容に関わらず、有効確変領域を通過した旨を優先的に報知するように構成する。
次に、図59~図80を参照して、第1実施形態のパチンコ機10の大当たり遊技中において、第3図柄表示装置81で行われる演出について説明する。図59~図81は、大当たり遊技中における第3図柄表示装置81での演出の推移を示した図である。
より詳細には、図59~図69は、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合の該大当たり遊技中における演出の推移を示しており、図70~図80は、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合の該大当たり遊技中における演出の推移を示している。
第1実施形態のパチンコ機10では、本発明に対応する新たな遊技性を遊技者に分かり易く伝えるため、日本の公営競技の1つである競艇(ボートレース)をモチーフにした演出により実行するように構成されている。なお、第1実施形態では、競艇のルールに遊技仕様を落とし込み、新たな遊技仕様である遊技性を遊技者に認識し易く構成しているが、これに代えて、競馬や競輪、オートレース等の公営競技のルールを遊技仕様に落とし込み、新たな遊技仕様である遊技性を遊技者に認識し易くしてもよいし、野球やサッカー等の他のスポーツのルールを遊技仕様に落とし込んで、新たな遊技仕様である遊技性を遊技者に認識し易くしてもよい。
ここで、競艇における競技の詳細について説明する。競艇とは、上述した通り、日本で開催されている公営競技の1つであり、全国24場の競争水面において1レース6艇(1号艇:白色、2号艇:黒色、3号艇:赤色、4号艇:青色、5号艇:黄色、6号艇:緑色)の舟の着順等をレース前に舟券として購入し、その購入した舟券とレース結果とが一致する場合に、観客の人気(総購入口数における購入口数)に応じて割り出されるオッズと、観客が購入した口数とに応じた配当金が得られるモーターボート競技のことである。
実際の競艇において購入可能な舟券の方式は、1着の艇を当てる単勝式(所謂、単勝。的中率:1/6。)と、1着か2着に入る1艇を順位に関わらず当てる複勝式(所謂、連複。的中率:1/3。)と、1着、2着の組み合わせを着順通りに当てる2連勝単式(所謂、2連単。的中率:1/30。)と、1着、2着の艇を順位に関わらず当てる2連勝複式(所謂、2連複。的中率:1/15。)と、1着、2着、3着の組み合わせを着順通りに当てる3連勝単式(所謂、3連単。的中率:1/120。)と、1着、2着、3着の艇を順位に関わらず当てる3連勝複式(所謂、3連複。的中率:1/20。)と、1着から3着までの2艇を順位に関わらず当てる拡大2連勝複式(所謂、拡連複。的中率:3/15。)と、の7種類の舟券を観客が選んで購入することができる。
第1実施形態のパチンコ機10では、遊技者が確変領域65dを通過させるラウンドを選択させる行為を、舟券を購入する行為に倣って演出として実行するように構成されている。具体的には、第1特別図柄における大当たり時には、2連勝複式の投票方法を模した演出を実行し、第2特別図柄における大当たり時には、2連勝複式より的中率が高い拡大2連勝複式の投票方法を模した演出を実行するように構成されている。
次いで、競艇における1のレースでは、競争水面に設けられた2のターンマーク(所謂、1マーク及び2マーク)を所定回数(具体的には、3周)旋回した上で艇をゴールに先着させる競技が行われる。また、競艇の競技では、競馬や競輪、オートレース等における静止した状態からスタートする競技と異なり、競争開始地点(競争開始時刻)以前から助走を行い、予め定められた定刻に一斉にスタートラインを横切るスタート方式(所謂、フライングスタート方式)が採用されており、定刻より先にスタートラインを横切った艇はフライング(不正出発)、定刻より1秒以降にスタートラインを横切った艇はレイト(出遅れ)として扱われ、以後、レースに参加できないルールとなっている。即ち、競艇の競技では、定刻に達したタイミングでスタートラインより手前に位置するが重要であり、レース前には、フライングやレイト等の事故防止や、各艇が進入するコース(1コース~6コース)、各艇の直線の伸びやターンにおける足回り(所謂、舟足)等を、事前に舟券を予想する観客に示唆させる機会である「スタート展示」及び「周回展示」で構成される「展示航走」が行われる。
なお、本実施形態では、遊技客が確変領域65dの有効性を推測する行為を、舟券の購入に見立てており、実際の遊技制御として確変領域65dが有効に設定されている状態で該確変領域65dに球を入賞(通過)させることができれば「確率変動状態」を付与することができるため、レース演出として、実際の競艇で起こり得るフライングやレイトによる返還払い戻しや、落水等のアクシデントは、少なくとも遊技客が確変領域65dに球を通過させたラウンドに対応する艇(例えば、4ラウンドであれば1号艇等)においては表示されないように構成されている。一方で、有効に設定されている確変領域65dに球を入賞(通過)させられなかった場合に、「競争演出」(即ち、10ラウンド目の競艇レース演出)において、遊技客が確変領域65dに球を通過させたラウンドに対応する艇を、上記フライングや落水等の演出が発生するように構成してもよい。このように構成することで、演出のバリエーションを豊富にしつつ、実際の競艇との親和性を高め、遊技の興趣向上を図ることができる。
第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり遊技において、1ラウンド目~3ラウンド目において上記「展示航走」を模した演出(導入演出)を実行して、確変領域65dが有効となるラウンドを推測させるかのような演出が実行されるように構成されている。そして、4ラウンド目から9ラウンド目において、遊技者が確変領域65dが有効であると推測したラウンドにおいて球を発射させ、該確変領域65dの有効/無効を問わず球を通過させた場合に、そのラウンドに対応する号艇(4ラウンド目では1号艇、5ラウンド目では2号艇、6ラウンド目では3号艇、7ラウンド目では4号艇、8ラウンド目では5号艇、9ラウンド目では6号艇)に関する舟券を購入したかのような演出(舟券購入演出)を実行し、競艇における舟券を予想させるかのような遊技性を創出している。そして、10ラウンド目において、遊技者が購入した舟券、即ち、確変領域65dが有効であると遊技者が推測したラウンドが、有効であったか無効であったかを競艇のレースを模した演出(競争演出)によって示唆するように構成されている。
このように、遊技者に確変領域65dが有効であるか否かを予想させ、予想したラウンドを舟券購入といった演出でみせ、その結果をレース演出(競争演出)で報知する、といった新たな遊技性と競艇の世界観とを調和させた演出を実行することで、競艇を知っている遊技者には競艇の世界観にあった遊技仕様を分かり易く行うことができ、競艇を知らない遊技者にも新たな演出方式による興趣を付与することができる。
特に、現行のパチンコ機10では、大当たりのラウンド数が最大10ラウンドで行われるため、最大18頭でレースが行われる競馬に比べ、選択する対象が10未満の6艇でレースが行われる競艇と、本発明の遊技仕様との親和性が高く、遊技者に受け入れ易い演出を実行することができる。また、8車で行われるオートレースや、9車で行われる競輪では、最大ラウンド数(即ち、10)では、遊技者に投票を予想させるラウンドや、投票内容の結果を報知するレース演出を行うラウンド数が制約されてしまう一方、6艇で行われる競艇であれば、10のラウンドにおいて、予想させるラウンド、投票させるラウンド、レースを行うラウンドとを適式に配分することができ、大当たり遊技内で完結した演出を実行することが可能となる。
図59(a)は、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選し、大当たりオープニングが実行されている状態を示しており、図59(b)は、図59(a)の状態から、大当たりオープニングが終了して1R目が開始された状態を示した図である。
また、図60(a)は、図59(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示しており、図60(b)は、図60(a)の状態から、1R目が終了して2R目に進行した状態を示した図である。
さらに、図61(a)は、図60(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き2R目が実行されている状態を示しており、図61(b)は、図61(a)の状態から、2R目が終了して3R目に進行した状態を示した図である。
また、図62(a)は、図61(b)の状態から、3R目が終了して4R目に進行した状態を示しており、図62(b)は、図62(a)の状態から、引き続き4R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示しており、図62(c)は、図62(b)の状態から、引き続き4R目が実行されており、確変領域65dが閉鎖され、可変入賞装置65が引き続き開放中となっている状態を示しており、図62(d)は、図62(c)の状態から、4R目が終了して5R目に進行した状態を示した図である。
さらに、図63(a)は、図62(d)の状態から、5R目の確変領域65dには球を通過させずに6R目に進行した状態を示しており、図63(b)は、図63(a)の状態から、6R目の確変領域65dには球を通過させずに7R目に進行した状態を示しており、図63(c)は、図63(b)の状態から、7R目の確変領域65dには球を通過させずに8R目に進行した状態を示しており、図63(d)は、図63(c)の状態から、8R目の確変領域65dには球を通過させずに9R目に進行した状態を示した図である。
また、図64(a)は、図63(d)の状態から、引き続き9R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示しており、図64(b)は、図64(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き9R目が実行されている状態を示した図である。
さらに、図65(a)は、図64(b)の状態から、9R目が終了して10R目に進行した状態を示しており、図65(b)は、図65(a)の状態から、引き続き10R目が実行されている状態を示した図である。
また、図66(a)は、図65(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10R目が実行されている状態を示しており、図66(b)は、図66(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10R目が実行されている状態を示した図である。
さらに、図67(a)は、図66(b)の状態から10R目が終了して大当たりエンディングに進行した状態を示しており、図67(b)は、図67(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されており、「競争演出」の成功となる結果が表示されている状態を示した図である。
また、図68(a)は、図67(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されており、「競争演出」の失敗となる結果が表示されている状態を示しており、図68(b)は、図67(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されている状態を示した図である。
さらに、図69(a)は、図68(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されている状態を示した図である。
また、図70(a)は、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選し、大当たりオープニングが実行されている状態を示した図であり、図70(b)は、図70(a)の状態から、大当たりオープニングが終了して1R目が開始された状態を示した図である。
さらに、図71(a)は、図70(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示した図であり、図71(b)は、図71(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示した図である。
また、図72(a)は、図71(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示した図であり、図72(b)は、図72(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示した図である。
さらに、図73(a)は、図72(b)の状態から、1R目が終了して2R目に進行した状態を示した図であり、図73(b)は、図73(a)の状態から、引き続き2R目が実行されており、確変領域65dが閉鎖されたものの、可変入賞装置65は引き続き開放中となっている状態を示した図であり、図73(c)は、図73(b)の状態から、2R目が終了して3R目に進行した状態を示した図であり、図73(d)は、図73(c)の状態から、3R目の確変領域65dには球を通過させずに4R目に進行した状態を示した図である。
また、図74(a)は、図73(d)の状態から、引き続き4R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示した図であり、図74(b)は、図74(a)の状態から、4R目が終了して5R目に進行した状態を示した図であり、図74(c)は、図74(b)の状態から、引き続き5R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示した図であり、図74(d)は、図74(c)の状態から、5R目が終了して6R目に進行した状態を示した図である。
さらに、図75(a)は、図74(d)の状態から、引き続き6R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示した図であり、図75(b)は、図75(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き6R目が実行されている状態を示した図である。
また、図76(a)は、図75(b)の状態から、6R目が終了して7R目に進行した状態を示した図であり、図76(b)は、図76(a)の状態から、7R目が終了して8R目に進行した状態を示した図である。
さらに、図77(a)は、図76(b)の状態から、引き続き8R目が実行されている状態を示した図であり、図77(b)は、図77(a)の状態から、8R目が終了して9R目に進行した状態を示した図である。
また、図78(a)は、図77(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き9R目が実行されている状態を示した図であり、図78(b)は、図78(a)の状態から、9R目が終了して10R目に進行した状態を示した図である。
さらに、図79(a)は、図78(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10R目が実行されており、「競争演出」の当たりとなる結果が表示されている状態を示した図であり、図79(b)は、図78(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10R目が実行されており、「競争演出」のハズレとなる結果が表示されている状態を示した図である。
また、図80(a)は、図79(a)の状態から10R目が終了して大当たりエンディングに進行した状態を示した図であり、図80(b)は、図79(b)の状態から10R目が終了して大当たりエンディングに進行した状態を示した図である。
ここから、図59から図69を参照して、「通常遊技状態」での大当たり、即ち、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に実行される「競争演出」について説明する。図59(a)は、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選し、大当たりオープニングが実行されている状態を示している。図59(a)では、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した直後の状態であるため、第3図柄表示装置81における主表示領域Dmの上部分に、大当たりに当選したことを報知する文字メッセージ81aが表示されている。また、大当たり中は右打ち遊技することで可変入賞装置65へ球を入賞させ、多量の賞球の払い出しが行われるため、主表示領域Dmの右上部分に主表示用右打ち指示89が表示されており、主表示領域Dmの中央部分にも右打ち遊技を示唆する文字メッセージ81bが表示されている。
次いで、図59(b)は、図59(a)の状態から、大当たりオープニングが終了して1R目が開始された状態を示している。図59(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、1R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、大当たり遊技中の遊技説明に関する文字メッセージ81dが表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合の10R目に行われる「競争演出」に関する導入演出(スタート展示演出)81eが表示されている。ここでは、6艇がピットアウトして第2ターンマークを目指すかのような演出が実行されている。なお、上述したように、この導入演出81eは、当選した大当たり種別や確変領域有効テーブル202hの内容、即ち、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効になるのか、に関わらず、一定数の導入演出の中から無作為に抽選されて実行されるように構成されている(図54のS1408参照)。
次いで、図60(a)は、図59(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示している。図60(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、1R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、図59(b)において表示されていた大当たり遊技中の遊技説明の続きの文字メッセージ81dが表示されている。この文字メッセージ81dには「投票は2回」と表示されており、今回の大当たり遊技において、確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が2回(即ち、2連勝複式)であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、図59(b)において表示されていた導入演出に続く導入演出81eとして、「スタート展示」における各艇のスタート状況を示したスタート展示写真が表示されている。ここでは、進入は枠番通りであり、1号艇、2号艇、3号艇、4号艇および6号艇のスタートは正常である一方、5号艇がフライングである旨が表示されている。
次いで、図60(b)は、図60(a)の状態から、1R目が終了して2R目に進行した状態を示している。図60(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、2R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、図60(a)において表示されていた導入演出に続く導入演出81eが表示されている。ここでは、スタートタイミング等を表示して、スタート展示写真をより分かり易くした模式的な表示が実行され、各艇のスタートタイミング(図では「ST」の部分)の詳細な時間が表示されている。
次いで、図61(a)は、図60(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き2R目が実行されている状態を示している。図61(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、2R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、図60(b)において表示されていた大当たり遊技中の遊技説明の続きの文字メッセージ81dが表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、図60(b)において表示されていた導入演出に続く導入演出81eが表示されている。この文字メッセージ81d及び導入演出81eにより、表示されている6のキャラクタのうち、いずれのキャラクタが10R目に行われる「競争演出」において1着又は2着になるのか、即ち、2連勝複式方式での勝ち舟券を予想することを示唆している。なお、ここでは、各艇の事前情報(即ち、レーサーの名前及び写真、体重、調整重量、展示タイム、チルト(ボートにモータを取り付ける角度)、プロペラ交換有無、部品(ギアボックスやピストンリング等)交換有無)を示した出走表が表示されている。実際の競艇では、体重および調整体重の多寡により、レーサーの体調やボートの速さへの影響を推し量り、展示タイムによりボートの伸び足を推し量り、チルトによりボートの旋回力やレーサの意気込みを推し量り、プロペラ交換や部品交換の有無によりボートとモータとのマッチングや調整具合を推し量ることができる。
次いで、図61(b)は、図61(a)の状態から、2R目が終了して3R目に進行した状態を示している。図61(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、3R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、図61(a)において表示されていた大当たり遊技中の遊技説明の続きの文字メッセージ81dが、「まもなく投票開始」と表示されており、まもなく確変領域65dへ球を通過させるか否かの遊技が開始することを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、図61(a)において表示されていた導入演出に続く導入演出81eが表示されており、10R目に行われる「競争演出」が実施される状況の説明が行われている。ここでは、競争水面の情報や天候等を示す水面気象情報が表示されており、天候と、モータの回転数に影響を与える気温及び水温と、ボートの伸び足及び/又は回り足に影響を与える風速及び風向と、競争水面の荒れ模様を示唆する波高が表示されている。
本実施形態では、上述したように、リアリティに溢れる導入演出が表示されるように構成されているが、前述したように、この導入演出の内容(展示航走の内容や、スタートタイミング、部品交換、風、水面状況等)は、実際の確変領域65dの有効ラウンドとは無関係に選択されているので、導入演出の内容が実際の確変領域65dの有効ラウンドを結果的に示唆していることも有り得るし、全く示唆していないことも有り得る。これらもまた、実際の競艇と同様で、推測するという遊技の興趣を向上させることに繋がっている。
次いで、図62(a)は、図61(b)の状態から、3R目が終了して4R目に進行した状態を示している。なお、図62(a)は、4R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図62(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、4R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの1人目のキャラクタ(1号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「1号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図61(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、1人目のキャラクタが「競争演出」で1着又は2着になると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(0回/2回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「2回」であり、そのうち「0回」が実行されている(即ち、当該の大当たり遊技において一度も確変領域65dに球を通過させていない)ことを示唆している。
なお、該文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図62(b)は、図62(a)の状態から、引き続き4R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示している。図62(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、4R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「1号艇への投票完了」と表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、マークシートを模した表示に対して1人目のキャラクタ(1号艇)が1着又は2着になると予想したことを示唆する投票中演出81fが表示されており、遊技者が4R目に右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させたこと示している。
次いで、図62(c)は、図62(b)の状態から、引き続き4R目が実行されており、確変領域65dは閉鎖されたものの、可変入賞装置65は引き続き開放中となっている状態を示している。図62(c)では、主表示領域Dmの左上部分において、4R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「アタッカー開放中 右打ち継続だ」と表示されており、確変領域65dが閉鎖された状態ではあるが、可変入賞装置65は引き続き開放中となっており、1のラウンドにおける最大入賞個数(即ち、「10個」)に達していないために右打ち遊技を継続することを示唆している。
なお、図62(c)では確変領域65dへ球を通過させた状態となっているが、仮に、4R目において確変領域65dに球を通過させないまま確変領域65dが閉鎖された場合にも、図62(c)と同様の演出が行われるように構成されている。
次いで、図62(d)は、図62(c)の状態から、4R目が終了して5R目に進行した状態を示している。なお、図62(d)は、5R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図62(d)では、主表示領域Dmの左上部分において、5R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの2人目のキャラクタ(2号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「2号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図61(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、2人目のキャラクタが「競争演出」で1着又は2着になると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(1回/2回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「2回」であり、そのうち「1回」が実行されていることを示唆している。
なお、該文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図63(a)は、図62(d)の状態から、5R目の確変領域65dには球を通過させずに6R目に進行した状態を示している。なお、図63(a)は、6R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図63(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、6R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの3人目のキャラクタ(3号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「3号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図61(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、3人目のキャラクタ(3号艇)が「競争演出」で1着又は2着になると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(1回/2回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「2回」であり、そのうち「1回」が実行されていることを示唆している。
なお、該文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図63(b)は、図63(a)の状態から、6R目の確変領域65dには球を通過させずに7R目に進行した状態を示している。なお、図63(b)は、7R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図63(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、7R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの4人目のキャラクタ(4号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「4号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図61(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、4人目のキャラクタ(4号艇)が「競争演出」で1着又は2着になると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(1回/2回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「2回」であり、そのうち「1回」が実行されていることを示唆している。
また、主表示領域Dmの右部分には、文字メッセージ81gに「あと1回投票可能」の文字が表示されており、図63(b)では、確変領域65dが開放されるのが残り3のラウンドとなっており、このうちいずれか1のラウンドで確変領域65dを通過させる必要があるため、右打ち遊技を示唆するメッセージが追加で表示されている。
なお、文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図63(c)は、図63(b)の状態から、7R目の確変領域65dには球を通過させずに8R目に進行した状態を示している。なお、図63(c)は、8R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図63(c)では、主表示領域Dmの左上部分において、8R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの5人目のキャラクタ(5号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「5号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図61(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、5人目のキャラクタ(5号艇)が「競争演出」で1着又は2着になると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(1回/2回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「2回」であり、そのうち「1回」が実行されていることを示唆している。
また、主表示領域Dmの右部分には、文字メッセージ81gに「投票締切1R前」の文字が表示されており、図63(c)では、確変領域65dが開放されるのが残り2のラウンドとなっており、このうちいずれか1のラウンドで確変領域65dを通過させる必要があるため、右打ち遊技を示唆するメッセージが追加で表示されている。
なお、文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図63(d)は、図63(c)の状態から、8R目の確変領域65dには球を通過させずに9R目に進行した状態を示している。なお、図63(d)は、9R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図63(d)では、主表示領域Dmの左上部分において、9R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの6人目のキャラクタ(6号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「アタッカーを狙え」と表示されている。また、主表示領域Dmの右部分には、文字メッセージ81gに「まもなく投票締切」の文字が表示されており、図63(d)では、今回の大当り遊技において確変領域65dが開放されるのが当該の9R目のみとなっており、当該ラウンドで確変領域65dを通過させる必要があるため、右打ち遊技を示唆するメッセージが追加で表示されている。
次いで、図64(a)は、図63(d)の状態から、引き続き9R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示している。図64(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、9R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「6号艇への投票完了」と表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、6人目のキャラクタ(6号艇)が1着又は2着になると予想したことを示唆するマークシートを模した投票中演出81fが表示されており、遊技者が9R目に右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させたこと示している。
次いで、図64(b)は、図63(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き9R目が実行されている状態を示している。図64(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、9R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「投票完了」と表示されており、今回の大当たり遊技において、確変領域65dへ球を通過させるラウンド数が一定の値(即ち、「2回」)に達したことを示している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には投票中演出81fが表示されており、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうち、1人目(1号艇)及び6人目(6号艇)に投票した(即ち、4R目及び9R目の確変領域65dに球を通過させた)こと示している。
次いで、図65(a)は、図64(b)の状態から、9R目が終了して10R目に進行した状態を示している。図65(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、10R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース開始」と表示されており、各艇がスタートダッシュからスタートラインを越えて「競争演出」が開始されたことを示唆している。さらに、該文字メッセージ81dの下部には、投票結果の文字メッセージ81hに「1◇6投票中」と表示されており、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうち、1人目(1号艇)及び6人目(6号艇)に投票した(即ち、4R目及び9R目の確変領域65dに球を通過させた)こと示している。
また、主表示領域Dmの中央部分には競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。
次いで、図65(b)は、図65(a)の状態から、引き続き10R目が実行されている状態を示している。図65(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、10R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、「競争演出」が引き続き実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、1周目第1ターンマークを各艇が旋回する場面の競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。ここでは、1号艇が所謂先マイして所謂イン逃げをしたところを、2号艇、3号艇及び4号艇が差しにまわり、5号艇がアウトから全速で所謂ツケマイを仕掛け、さらに、6号艇が5本の引き波を越えた上での差しにまわる場面が表示されている。
次いで、図66(a)は、図65(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10R目が実行されている状態を示している。図66(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、10R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、引き続き「競争演出」が実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、バックストレートを疾走する各艇を示した競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。
次いで、図66(b)は、図66(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10R目が実行されている状態を示している。図66(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、10R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、引き続き「競争演出」が実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、1周目第2ターンマークを各艇が旋回する場面の競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。ここでは、1号艇が先マイして外に膨らんだところを、3号艇が差しにまわり、さらにその内を6号艇が差している場面が表示されている。
次いで、図67(a)は、図66(b)の状態から10R目が終了して大当たりエンディングに進行した状態を示している。図67(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、大当たりエンディングが実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、引き続き「競争演出」が実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、ホームストレートを疾走する各艇を示した競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。ここでは、内から順に6号艇、3号艇、1号艇が並走している場面が表示されている。
次いで、図67(b)は、図67(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されており、「競争演出」の当たりとなる結果が表示されている状態を示している。図67(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、大当たりエンディングが実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、引き続き「競争演出」が実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」において、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうち、6人目のキャラクタ(6号艇)が1着、1人目のキャラクタ(1号艇)が2着、3人目のキャラクタ(3号艇)が3着となった状態を示唆している。
よって、主表示領域Dmの右部分には、該「競争演出」の内容より、当たりとなる結果であったことを報知する文字メッセージ81kが表示されており、遊技者が確変領域65dに球を通過させた4R目(1号艇に対応)又は9R目(6号艇に対応)の確変領域65dのいずれかが有効に設定されていたことを示唆している。
ここで、第1実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示で大当たりした場合に実行される「競争演出」において、有効確変領域への通過に基づいて成功結果となる演出を実行する場合、遊技者が「投票演出」で選択した2のキャラクタのうち、いずれか一方のキャラクタが1着となり、他方のキャラクタが2着となる演出を実行するように構成されている(所謂、連勝複式(2連複))。
しかしながら、遊技者によっては、1着、2着の順番が異なっていたことによって(図67(b)参照)、失敗結果になってしまったように認識してしまうおそれがある。このため、第1実施形態のパチンコ機10では、如何様な「競争演出」の内容が実行された場合であっても、「的中!」等の文字メッセージ81kを表示して成功結果となったことを示し(図67(b)及び図68(b)参照)、遊技者が選択したラウンドにおいて有効確変領域を通過したことによって、「確率変動状態」の発生を獲得したことを報知するように構成されている。
このように構成することで、遊技者の、遊技仕様や投票方式に対する理解、競艇に対する知識が不十分な場合であっても、「競争演出」において成功結果を明確に表示することで、有効確変領域を通過して「確率変動状態」に移行することを遊技者に認識させることができる。
次いで、図68(a)は、図67(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されており、「競争演出」のハズレとなる結果が表示されている状態を示している。図68(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、大当たりエンディングが実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、引き続き「競争演出」が実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」において、図61(a)で紹介されていた6のキャラクタのうち、3人目のキャラクタ(3号艇)が1着、1人目のキャラクタ(1号艇)が2着、6人目のキャラクタ(6号艇)が3着となった状態を示唆している。
よって、主表示領域Dmの右部分には、該「競争演出」の内容より、はずれとなる結果であったことを報知する文字メッセージ81kが表示されており、遊技者が確変領域65dに球を通過させた4R目(1号艇に対応)及び9R目(6号艇に対応)の確変領域65dがいずれも有効に設定されていなかった一方、他のラウンド(5R(2号艇に対応),6R(3号艇に対応),7R(4号艇に対応),8R(5号艇に対応))のいずれか2のラウンドで確変領域65dが有効に設定され、該有効確変領域を通過させられなかったことを示唆している。
次いで、図68(b)は、図67(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されている状態を示している。図68(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、大当たりエンディングが実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「見事 的中!」と表示されており、「競争演出」が当たりとなる結果であったことを示唆している。
さらに、主表示領域Dmの右部分には「確率変動状態 突入」の文字メッセージ81mが表示されており、遊技者が有効確変領域に球を通過させたことにより、該大当たり終了後に「確率変動状態」に移行することを示している。
次いで、図69(a)は、図68(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き大当たりエンディングが実行されている状態を示している。図69(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、大当たりエンディングが実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに 「残念 ハズレ!」と表示されており、「競争演出」がハズレとなる結果であったことを示唆している。
さらに、主表示領域Dmの右部分には「時短 150回」の文字メッセージ81mが表示されており、遊技者が有効確変領域に球を通過させられなかったことにより、該大当たり終了後に「普図高確時間短縮状態」に移行することを示している。
第1実施形態では、遊技客が確変領域65dを通過させたラウンドに対応する艇と無関係に「競争演出」を実行しているが、遊技客が確変領域65dを通過させたラウンドに対応する艇が、「競争演出」において最後まで競る演出となるように構成してもよい。このように構成することで、「競争演出」を最後まで遊技者に堪能させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図70から図80を参照して、「確率変動状態」での大当たり、即ち、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に実行される「競争演出」について説明する。図70(a)は、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選し、大当たりオープニングが実行されている状態を示している。図70(a)では、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した直後の状態であるため、第3図柄表示装置81における主表示領域Dmの上部分に、大当たりに当選したことを報知する文字メッセージ81aが表示されている。また、大当たり中は右打ち遊技することで可変入賞装置65へ球を入賞させ、多量の賞球の払い出しが行われるため、主表示領域Dmの右上部分に主表示用右打ち指示89が表示されており、主表示領域Dmの中央部分にも右打ち遊技を示唆する文字メッセージ81bが表示されている。
次いで、図70(b)は、図70(a)の状態から、大当たりオープニングが終了して1R目が開始された状態を示している。図70(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、1R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、大当たり遊技中の遊技説明に関する文字メッセージ81dが表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合の8R目~10R目の期間に行われる「競争演出」に関する導入演出(スタート展示演出)81eが表示されている。ここでは、6艇がピットアウトして第2ターンマークを目指すかのような演出が実行されている。なお、上述したように、この導入演出81eは、当選した大当たり種別や確変領域有効テーブル202hの内容、即ち、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効になるのか、に関わらず、一定数の導入演出の中から無作為に抽選されて実行されるように構成されている(図54のS1408参照)。
次いで、図71(a)は、図70(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示している。図71(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、1R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、図70(b)において表示されていた大当たり遊技中の遊技説明の続きの文字メッセージ81dが表示されている。この文字メッセージ81dには「投票は3回」と表示されており、今回の大当たり遊技において、確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が3回であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、図70(b)において表示されていた導入演出に続く導入演出81eとして、「スタート展示」における各艇のスタート状況を示したスタート展示写真が表示されている。ここでは、進入は枠番通りであり、1号艇、2号艇、3号艇、4号艇および6号艇のスタートは正常である一方、5号艇がフライングである旨が表示されている。
次いで、図71(b)は、図71(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示している。図71(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、1R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、図71(a)において表示されていた導入演出に続く導入演出81eが表示されている。ここでは、スタートタイミング等を表示して、スタート展示写真をより分かり易くした模式的な表示が実行され、各艇のスタートタイミング(図では「ST」の部分)の詳細な時間が表示されている。
次いで、図72(a)は、図71(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示している。図72(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、1R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、図71(b)において表示されていた大当たり遊技中の遊技説明の続きの文字メッセージ81dが表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、図71(b)において表示されていた導入演出に続く導入演出81eが表示されている。この文字メッセージ81d及び導入演出81eにより、表示されている6のキャラクタのうち、いずれの2のキャラクタが8R目~10R目の期間に行われる「競争演出」において、1着~3着の間に入るのか、即ち、拡大2連勝複式での勝ち舟券を予想することを示唆している。なお、ここでは、第1特別図柄の場合と同様、各艇の事前情報を示した出走表が表示されている。
次いで、図72(b)は、図72(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き1R目が実行されている状態を示している。図72(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、1R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、図72(a)において表示されていた大当たり遊技中の遊技説明の続きの文字メッセージ81dに「まもなく投票開始」と表示されており、まもなく確変領域65dへ球を通過させるか否かの遊技が開始することを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、図72(a)において表示されていた導入演出に続く導入演出81eが表示されており、8R目~10R目の期間に行われる「競争演出」が実施される状況の説明が行われている。ここでは、第1特別図柄の場合と同様、競争水面の情報や天候等を示す水面気象情報が表示されており、天候、気温、水温、風速、風向、及び、波高が表示されている。
次いで、図73(a)は、図72(b)の状態から、1R目が終了して2R目に進行した状態を示している。なお、図73(a)は、2R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図73(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、2R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図72(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの1人目のキャラクタ(1号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「1号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図72(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、1人目のキャラクタ(1号艇)が「競争演出」で1着~3着の間に入ると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(0回/3回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「3回」であり、そのうち「0回」が実行されている(即ち、当該の大当たり遊技において一度も確変領域65dに球を通過させていない)ことを示唆している。
なお、該文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図73(b)は、図73(a)の状態から、引き続き2R目が実行されており、確変領域65dが閉鎖されたものの、可変入賞装置65は引き続き開放中となっている状態を示している。図73(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、2R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「アタッカー開放中 右打ち継続だ」と表示されており、確変領域65dが閉鎖された状態ではあるが、可変入賞装置65は引き続き開放中となっており、1のラウンドにおける最大入賞個数(即ち、「10個」)に達していないために右打ち遊技を継続することを示唆している。
次いで、図73(c)は、図73(b)の状態から、2R目が終了して3R目に進行した状態を示している。なお、図73(c)は、3R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図73(c)では、主表示領域Dmの左上部分において、3R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図72(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの2人目のキャラクタ(2号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「2号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図72(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、2人目のキャラクタ(2号艇)が「競争演出」で1着~3着の間に入ると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(0回/3回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「3回」であり、そのうち「0回」が実行されている(即ち、当該の大当たり遊技において一度も確変領域65dに球を通過させていない)ことを示唆している。
なお、該文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図73(d)は、図73(c)の状態から、3R目の確変領域65dには球を通過させずに4R目に進行した状態を示している。なお、図73(d)は、4R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図73(d)では、主表示領域Dmの左上部分において、4R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図72(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの3人目のキャラクタ(3号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「3号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図72(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、3人目のキャラクタ(3号艇)が「競争演出」で1着~3着の間に入ると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(0回/3回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「3回」であり、そのうち「0回」が実行されている(即ち、当該の大当たり遊技において一度も確変領域65dに球を通過させていない)ことを示唆している。
さらに、主表示領域Dmの右部分には、文字メッセージ81gに「あと3回投票可能」の文字が表示されており、図73(d)では、確変領域65dが開放されるのが残り4のラウンドとなっており、このうちいずれか3のラウンドで確変領域65dを通過させる必要があるため、右打ち遊技を示唆するメッセージが追加で表示されている。
なお、該文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図74(a)は、図73(d)の状態から、引き続き4R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示している。図74(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、4R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「3号艇への投票完了」と表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、マークシートを模した表示に対して3人目のキャラクタ(3号艇)が1着~3着の間に入ると予想したことを示唆する投票中演出81fが表示されており、遊技者が4R目に右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させたこと示している。
次いで、図74(b)は、図74(a)の状態から、4R目が終了して5R目に進行した状態を示している。なお、図74(b)は、5R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図74(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、5R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図72(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの4人目のキャラクタ(4号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「4号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図72(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、4人目のキャラクタ(4号艇)が「競争演出」で1着~3着の間に入ると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(1回/3回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「3回」であり、そのうち「1回」が実行されていることを示唆している。
さらに、主表示領域Dmの右部分には、文字メッセージ81gに「あと2回投票可能」の文字が表示されており、図74(b)では、確変領域65dが開放されるのが残り3のラウンドとなっており、このうちいずれか2のラウンドで確変領域65dを通過させる必要があるため、右打ち遊技を示唆するメッセージが追加で表示されている。
なお、該文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図74(c)は、図74(b)の状態から、引き続き5R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示している。図74(c)では、主表示領域Dmの左上部分において、5R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「4号艇への投票完了」と表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、マークシートを模した表示に対して4人目のキャラクタ(4号艇)が1着~3着の間に入ると予想したことを示唆する投票中演出81fが表示されており、遊技者が5R目に右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させたこと示している。
次いで、図74(d)は、図74(c)の状態から、5R目が終了して6R目に進行した状態を示している。なお、図74(d)は、6R目の確変領域65dが開放されている状態における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図74(d)では、主表示領域Dmの左上部分において、6R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分には、投票中演出81fにおいて、図72(a)で紹介されていた6のキャラクタのうちの5人目のキャラクタ(5号艇)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dが表示されており、該文字メッセージ81dの前半部分「5号艇に投票する場合はアタッカーを狙え」において、図72(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、5人目のキャラクタ(5号艇)が「競争演出」で1着~3着の間に入ると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆している。また、該文字メッセージ81dの後半部分「(2回/3回)」において、今回の大当たり遊技で確変領域65dに球を通過させるラウンド数の上限が「3回」であり、そのうち「2回」が実行されていることを示唆している。
さらに、主表示領域Dmの右部分には、文字メッセージ81gに「投票締切1R前」の文字が表示されており、図74(d)では、確変領域65dが開放されるのが残り2のラウンドとなっており、このうちいずれか1のラウンドで確変領域65dを通過させる必要があるため、右打ち遊技を示唆するメッセージが追加で表示されている。
なお、該文字メッセージ81dにおける遊技説明で、右打ち遊技を実行するか否かを選択することを示唆しているが、該文字メッセージ81dが表示されている間も可変入賞装置65は開放中となっているため、主表示領域Dmの右上部分には、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。
次いで、図75(a)は、図74(d)の状態から、引き続き6R目が実行されており、遊技者が右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させた状態を示している。図75(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、6R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「5号艇への投票完了」と表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、マークシートを模した表示に対して5人目のキャラクタ(5号艇)が1着~3着の間に入ると予想したことを示唆する投票中演出81fが表示されており、遊技者が6R目に右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させたこと示している。
次いで、図75(b)は、図75(a)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き6R目が実行されている状態を示している。図75(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、6R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「投票完了」と表示されており、今回の大当たり遊技において、確変領域65dへ球を通過させるラウンド数が一定の値(即ち、「3回」)に達したことを示している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には投票中演出81fが表示されており、遊技者が図72(a)で紹介されていた6のキャラクタのうち、3人目(3号艇)、4人目(4号艇)及び5人目(5号艇)に投票した(即ち、4R目、5R目及び6R目の確変領域65dに球を通過させた)こと示している。
次いで、図76(a)は、図75(b)の状態から、6R目が終了して7R目に進行した状態を示している。なお、図76(a)は、7R目の確変領域65dが開放されている状態、及び、7R目の確変領域65dが閉鎖され、可変入賞装置65が開放されている状態(即ち、7R目のすべての期間)における第3図柄表示装置81での演出内容となっている。図76(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、7R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「投票完了」と表示されており、今回の大当たり遊技において、確変領域65dへ球を通過させるラウンド数が一定の値(即ち、「3回」)に達したことを示している。なお、7Rの段階において、未だ確変領域65dへの球の通過回数が3回に到達していない場合には、図72(a)に表示されていた6のキャラクタのうち、6人目のキャラクタ(6号艇)が「競争演出」で1着~3着の間に入ると予想する場合に、右打ち遊技を実行して可変入賞装置65に入賞させ、確変領域65dへ球を通過させることを示唆するように構成されている。
このように、第1実施形態のパチンコ機10では、当該の大当たり遊技において、確変領域65dへ球を通過させるラウンド数が一定の値に達している場合には、確変領域65dが開放されている状態であっても、該確変領域65dへ球を通過させることを示唆する演出及び文字メッセージは表示しないように構成されている。
次いで、図76(b)は、図76(a)の状態から、7R目が終了して8R目に進行した状態を示している。図76(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、8R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース開始」と表示されており、「競争演出」が開始されたことを示唆している。さらに、該文字メッセージ81dの下部には、投票結果の文字メッセージ81hに「3 4 5 投票中」と表示されており、遊技者が図72(a)で紹介されていた6のキャラクタのうち、3人目(3号艇)、4人目(4号艇)及び5人目(5号艇)に投票した(即ち、4R目、5R目及び6R目の確変領域65dに球を通過させた)こと示している。
また、主表示領域Dmの中央部分には競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。
次いで、図77(a)は、図76(b)の状態から、引き続き8R目が実行されている状態を示している。図77(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、8R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、「競争演出」が引き続き実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、1周目第1ターンマークを各艇が旋回する場面の競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。ここでは、3号艇が所謂先マイして所謂マクリをしたところを、1号艇、2号艇及び5号艇が差しにまわり、4号艇がアウトから全速で所謂ツケマイを仕掛け、さらに、6号艇が5本の引き波を越えた上での差しにまわる場面が表示されている。
次いで、図77(b)は、図77(a)の状態から、8R目が終了して9R目に進行した状態を示している。図77(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、9R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、「競争演出」が引き続き実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、バックストレートを疾走する各艇を示した競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。
次いで、図78(a)は、図77(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き9R目が実行されている状態を示している。図78(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、9R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、「競争演出」が引き続き実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、1周目第2ターンマークを各艇が旋回する場面の競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。ここでは、1号艇が先マイして旋回した後に、3号艇が追走し、さらにその内を4号艇が差している場面が表示されている。
次いで、図78(b)は、図78(a)の状態から、9R目が終了して10R目に進行した状態を示している。図78(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、10R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、「競争演出」が引き続き実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には、ホームストレートを疾走する各艇を示した競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」の実行状況を示唆している。ここでは、内から順に4号艇、3号艇、1号艇が並走している場面が表示されている。
次いで、図79(a)は、図78(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10R目が実行されており、「競争演出」の当たりとなる結果が表示されている状態を示している。図79(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、10R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、引き続き「競争演出」が実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」において、図72(a)で紹介されていた6のキャラクタのうち、1人目のキャラクタ(1号艇)が1着、3人目のキャラクタ(3号艇)が2着、4人目のキャラクタ(4号艇)が3着となった状態を示唆している。
よって、主表示領域Dmの右部分には、該「競争演出」の内容より、当たりとなる結果であったことを報知する文字メッセージ81kが表示されており、遊技者が確変領域65dに球を通過させた4R目、5R目又は6R目の確変領域65dのいずれかが有効に設定されていたことを示唆している。
ここで、第1実施形態のパチンコ機10では、第2特別図柄の動的表示で大当たりした場合に実行される「競争演出」において、有効確変領域への通過に基づいて成功結果となる演出を実行する場合、遊技者が「投票演出」で選択した3のキャラクタのうち、いずれか2のキャラクタが順位にかかわらず1着から3着までに入る演出を実行するように構成されている。図75(b)のケースでは、「3号艇及び4号艇」、「3号艇及び5号艇」、「4号艇及び5号艇」のいずれかの組み合わせが、1着及び2着か、1着及び3着か、又は、2着及び3着となれば成功結果となる(即ち、拡連複方式(拡大二連勝複式))。
しかしながら、遊技者によっては、遊技仕様や投票方式が理解できず、失敗結果になってしまったように認識してしまうおそれがある。このため、第1実施形態のパチンコ機10では、如何様な「競争演出」の内容が実行された場合であっても、「的中!」等の文字メッセージ81kを表示して成功結果となったことを示し(図79(a)及び図80(a)参照)、遊技者が選択したラウンドにおいて有効確変領域を通過したことによって、「確率変動状態」の発生を獲得したことを報知するように構成されている。
このように構成することで、遊技者の、遊技仕様や投票方式に対する理解、競艇に対する知識が不十分な場合であっても、「競争演出」において成功結果を明確に表示することで、有効確変領域を通過して「確率変動状態」に移行することを遊技者に認識させることができる。
次いで、図79(b)は、図78(b)の状態から一定期間(数秒程度)が経過し、引き続き10R目が実行されており、「競争演出」のハズレとなる結果が表示されている状態を示している。図79(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、10R目が実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「レース中」と表示されており、引き続き「競争演出」が実行中であることを示唆している。さらに、主表示領域Dmの中央部分には競争演出81iが、主表示領域Dmの下部分には文字メッセージ81jが、それぞれ表示されており、「競争演出」において、図72(a)で紹介されていた6のキャラクタのうち、1人目のキャラクタ(1号艇)が1着、3人目のキャラクタ(3号艇)が2着、6人目のキャラクタ(6号艇)が3着となった状態を示唆している。
よって、主表示領域Dmの右部分には、該「競争演出」の内容より、はずれとなる結果であったことを報知する文字メッセージ81kが表示されており、遊技者が確変領域65dに球を通過させた4R目(3号艇)、5R目(4号艇)及び6R目(5号艇)の確変領域65dがいずれも有効に設定されていなかった一方、他のラウンド(2R(1号艇に対応)、3R(2号艇に対応)、7R(6号艇に対応))のいずれか3のラウンドで確変領域65dが有効に設定され、該有効確変領域を通過させられなかったことを示唆している。
次いで、図80(a)は、図79(a)の状態から10R目が終了して大当たりエンディングに進行した状態を示している。図80(a)では、主表示領域Dmの左上部分において、大当たりエンディングが実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに「見事 的中!」と表示されており、「競争演出」が当たりとなる結果であったことを示唆している。
さらに、主表示領域Dmの右部分には「確率変動状態 突入」の文字メッセージ81mが表示されており、遊技者が有効確変領域に球を通過させたことにより、該大当たり終了後に「確率変動状態」に移行することを示している。
次いで、図80(b)は、図79(b)の状態から10R目が終了して大当たりエンディングに進行した状態を示している。図80(b)では、主表示領域Dmの左上部分において、大当たりエンディングが実行されていることを示す文字メッセージ81cが表示されている。また、主表示領域Dmの上部分には、遊技説明の文字メッセージ81dに 「残念 ハズレ!」と表示されており、「競争演出」がハズレとなる結果であったことを示唆している。
さらに、主表示領域Dmの右部分には「時短 150回」の文字メッセージ81mが表示されており、遊技者が有効確変領域に球を通過させられなかったことにより、該大当たり終了後に「普図高確時間短縮状態」に移行することを示している。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、1の大当たり遊技において確変領域65dが開放されるラウンド数が6回であることから、該大当たり遊技中に第3図柄表示装置81で実行する「競争演出」において、6人のキャラクタの中から任意のキャラクタを選定して競争結果を推測するように構成しているが、その他の数(例えば、9人や16人など)で競争演出を実行するように構成してもよい。また、6人のキャラクタの中から2人又は3人を選定するように構成しているが、1人のみを選定するように構成してもよいし、その他の人数を選定するように構成してもよい。
さらに、該「競争演出」において、舟をモチーフに構成しているが、その他のモチーフ(例えば、馬や自転車など)で「競争演出」を実行するように構成してもよいし、別の世界観の演出(例えば、トランプや宝くじなど)で実行するように構成してもよい。
以上、説明したように、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別によって、確変領域65dの開放時における、確変領域スイッチ65gによる入球検知を有効とするラウンドが異なるように構成する。また、確変領域スイッチ65gによって球が検出されたラウンド数が所定の値以上となった場合、各大当たり種別による大当たりラウンド毎の確変領域65dの有効又は無効の設定にかかわらず、以降のラウンドにおける確変領域65dは無効となるように構成する。このように構成することで、1の大当たりにおいて、確変領域65dが開放される6のラウンドのうち、所定数のラウンドを選択して確変領域65dに球を通過させ、その結果、有効確変領域を通過させて「確率変動状態」に移行するのか、又は、有効確変領域を非通過となり、「普図高確時間短縮状態」に移行するのか、という遊技性にすることができる。
また、大当たり中において、確変領域65dが開放される前に第3図柄表示装置81で実行される導入演出では、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効に設定されるのか、に関わらず、一定数の導入演出の中から無作為に抽選処理が行われるように構成する。このように構成することで、第3図柄表示装置81で実行された導入演出と、確変領域65dが有効に設定された大当たりラウンドと、を無関係とすることができる。
その結果、従来のパチンコ機のように、主制御装置110において「確率変動状態」に移行するか否かを抽選し、該抽選結果を図柄表示装置などによって報知する構成と異なり、いずれの大当たりラウンドの確変領域65dが有効に設定されているかを遊技者が推測し、いずれかの大当たりラウンドの確変領域65dに球を通過させかを遊技者自身の選択によって決定し、その結果によって「確率変動状態」に移行するか否かが判定されるようにすることができ、新たな遊技性を創出して興趣向上を図ることができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり中のラウンドにおいて確変領域65dが開放される場合、大入賞口開閉板65aの開放と同時に確変領域65dが開放され、1の大当たりラウンドにおける確変領域65dの開放時間は最大で「10秒」、大入賞口開閉板65aの開放時間は最大で「30秒」となるように構成する。このように構成することで、当該ラウンドの確変領域65dが有効に設定されていないと遊技者が推測した場合、該当ラウンドでは、遊技者は大入賞口開閉板65aの開放から10秒間の間、球の発射を中断し、10秒経過後の確変領域65dの閉鎖後から右打ち遊技を再開することで、該当ラウンドの賞球を獲得することができる。
その結果、時間あたりに遊技者が獲得する球数が過度になり難いようにすることができ、遊技者の射幸心を煽り過ぎず、遊技者が遊技を適切に行うことができるパチンコ機10を提供することができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、実行中の大当たりにおいて、確変領域65dへ球を通過させる残りのラウンド数と、該確変領域65dが開放される残りのラウンド数とに基づいて、第3図柄表示装置81での右打ち遊技を示唆する程度を段階的に変化させるように構成する。このように構成することで、確変領域65dへ球を通過させることを、遊技者に対して段階的に強調して報知することができる。その結果、遊技者が確変領域65dへ球を通過させず、確変領域65dへ球を通過させたラウンド数が遊技仕様よりも少なくなり、想定よりも少ない出玉の獲得となり得ることを抑制することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たりに当選し、遊技者がいずれかのラウンドの確変領域65dに球を通過させた結果を第3図柄表示装置81における「競争演出」において報知する場合であって、成功となる結果を報知する場合、如何様な「競争演出」の内容が実行された場合であっても、有効確変領域を通過して「確率変動状態」に移行することを報知するように構成する。このように構成することで、遊技者の、遊技仕様に対する理解が不十分な場合であっても、「競争演出」が成功結果となり、有効確変領域を通過して「確率変動状態」に移行することを認識させることができる。
さらに、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり中は常時、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37c及び第3図柄表示装置81における主表示用右打ち指示89の表示を行うよう構成する。このように構成することで、大当たり中の「投票演出」など、右打ち遊技の中断を示唆するような遊技仕様に則った演出が実行されている場合であっても、遊技者は特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37c及び第3図柄表示装置81における主表示用右打ち指示89の表示を確認することができる。その結果、遊技者は、大当たり中において、右打ち遊技を実行することでいずれかの賞球が獲得可能な状態であることを認識することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり中に有効確変領域への球の通過が検出された場合に、該当のラウンド情報を有効確変領域通過ラウンド格納エリア223qに格納し、有効確変領域の通過可否を第3図柄表示装置81において報知する「競争演出」を実行する際に、該有効確変領域通過ラウンド格納エリア223qの情報を参照して勝利用競争展開シナリオを抽選し、成功結果となる「競争演出」を実行するように構成されている。このように構成することで、確変領域65dが有効に設定されるラウンドが複数存在する場合であっても、遊技者が有効な確変領域65dに球を通過させたラウンドに基づいて、成功結果となる「競争演出」を実行することができる。
<第2実施形態>
次いで、図81から図95を参照して、本発明を適用した第2実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置65の内部に1の確変領域65dが配設されており、当選した大当たり種別によって、該確変領域65dが開放されるラウンド、及び、有効に設定されるラウンドが異なるように構成されている。
これに対し、第2実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置65の内部に第1確変領域65d1~第6確変領域65d6までの6の確変領域が配設されており、当選した大当たり種別によって、各ラウンド毎に開放される確変領域及び有効に設定される確変領域が異なるように構成されている。
以下、第2実施形態のパチンコ機10について、第1実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第2実施形態のパチンコ機10の説明において、第1実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図81を参照して、第2実施形態における遊技盤13の具体的構成について説明する。図81は、第2実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。第2実施形態の遊技盤13の構成と第1実施形態の遊技盤13の構成との異なる点は、主に、可変入賞装置65の内部に複数の確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が配設されている点である。
第2実施形態における可変入賞装置65の内部には、該可変入賞装置65に入賞した球を検知する大入賞口スイッチ65cと、該大入賞口スイッチ65cの下流側に設けられた6の確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6(図82参照))と、第6確変領域65d6の下流側(正面視右側)に設けられた排出通路65h(図82参照)とが設けられている。
ここで、図82を参照して、可変入賞装置65の詳細について説明する。図82は、第2実施形態における可変入賞装置の正面視を模式的に表した正面拡大図である。大入賞口スイッチ65cの下流側には第1確変領域65d1が配設されており、該第1確変領域65d1は、第1確変領域開閉板65e1と、該第1確変領域開閉板65e1を開閉駆動可能な第1確変領域ソレノイド65f1(図87参照)と、該第1確変領域開閉板65e1の下流側に流下した球を検知可能な第1確変領域スイッチ65g1と、で構成されている。なお、第1確変領域ソレノイド65f1が開放されている状態でのみ、第1確変領域スイッチ65g1での球の検出が可能に構成されている。
次いで、第1確変領域65d1の下流側(正面視右側)には第2確変領域65d2が配設されており、該第2確変領域65d2は、第2確変領域開閉板65e2と、該第2確変領域開閉板65e2を開閉駆動可能な第2確変領域ソレノイド65f2(図87参照)と、該第2確変領域開閉板65e2の下流側に流下した球を検知可能な第2確変領域スイッチ65g2と、で構成されている。なお、第2確変領域ソレノイド65f2が開放されている状態でのみ、第2確変領域スイッチ65g2での球の検出が可能に構成されている。
次いで、第2確変領域65d2の下流側(正面視右側)には第3確変領域65d3が配設されており、該第3確変領域65d3は、第3確変領域開閉板65e3と、該第3確変領域開閉板65e3を開閉駆動可能な第3確変領域ソレノイド65f3(図87参照)と、該第3確変領域開閉板65e3の下流側に流下した球を検知可能な第3確変領域スイッチ65g3と、で構成されている。なお、第3確変領域ソレノイド65f3が開放されている状態でのみ、第3確変領域スイッチ65g3での球の検出が可能に構成されている。
次いで、第3確変領域65d3の下流側(正面視右側)には第4確変領域65d4が配設されており、該第4確変領域65d4は、第4確変領域開閉板65e4と、該第4確変領域開閉板65e4を開閉駆動可能な第4確変領域ソレノイド65f4(図87参照)と、該第4確変領域開閉板65e4の下流側に流下した球を検知可能な第4確変領域スイッチ65g4と、で構成されている。なお、第4確変領域ソレノイド65f4が開放されている状態でのみ、第4確変領域スイッチ65g4での球の検出が可能に構成されている。
次いで、第4確変領域65d4の下流側(正面視右側)には第5確変領域65d5が配設されており、該第5確変領域65d5は、第5確変領域開閉板65e5と、該第5確変領域開閉板65e5を開閉駆動可能な第5確変領域ソレノイド65f5(図87参照)と、該第5確変領域開閉板65e5の下流側に流下した球を検知可能な第5確変領域スイッチ65g5と、で構成されている。なお、第5確変領域ソレノイド65f5が開放されている状態でのみ、第5確変領域スイッチ65g5での球の検出が可能に構成されている。
次いで、第5確変領域65d5の下流側(正面視右側)には第6確変領域65d6が配設されており、該第6確変領域65d6は、第6確変領域開閉板65e6と、該第6確変領域開閉板65e6を開閉駆動可能な第6確変領域ソレノイド65f6(図87参照)と、該第6確変領域開閉板65e6の下流側に流下した球を検知可能な第6確変領域スイッチ65g6と、で構成されている。なお、第6確変領域ソレノイド65f6が開放されている状態でのみ、第6確変領域スイッチ65g6での球の検出が可能に構成されている。
なお、第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6は、大当たり種別によって開放駆動されるラウンドが異なるように構成されている(図88参照)。
また、第2実施形態のパチンコ機10では、当選した大当たり種別に応じて、大当たりラウンド毎の各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が有効又は無効に設定されるパターンが異なるように構成されている(図89及び図90参照)。よって、例えば、第1確変領域スイッチ65g1によって球が検出された場合であって、当該ラウンドの第1確変領域65d1が有効に設定されている場合にのみ、該大当たり終了後に「確率変動状態」へと移行するように構成されている。各確変領域ソレノイド65f1~65f6の駆動態様及び確変領域有効テーブル202hの詳細については、図89~図93において後述する。
ここで、図83~図86を参照して、第2実施形態において、可変入賞装置65内に入賞した球の流入パターンについて説明する。図83(a)は、第1確変領域開閉板65e1が開放状態(没入状態)であって、かつ、第2確変領域開閉板65e2~第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図であり、図83(b)は、第2確変領域開閉板65e2が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1及び第3確変領域開閉板65e3~第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図である。
また、図84(a)は、第3確変領域開閉板65e3が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1、第2確変領域開閉板65e2及び第4確変領域開閉板65e4~第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図であり、図84(b)は、第4確変領域開閉板65e4が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1~第3確変領域開閉板65e3、第5確変領域開閉板65e5及び第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図である。
また、図85(a)は、第5確変領域開閉板65e5が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1~第4確変領域開閉板65e4及び第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図であり、図85(b)は、第6確変領域開閉板65e6が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1~第5確変領域開閉板65e5の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図である。
また、図86(a)は、第1確変領域開閉板65e1~第6確変領域開閉板65e6の6の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球の挙動を説明するための可変入賞装置65の模式的断面図である。
図83(a)で示すように、大当たりに当選して特別遊技状態が発生した場合に、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放されて可変入賞装置65内に球が流入可能となる。そして、第1確変領域開閉板65e1が開放状態(没入状態)であって、かつ、第2確変領域開閉板65e2~第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球は、まず、大入賞口スイッチ65cによって検知される。その後、第1確変領域開閉板65e1が第1確変領域ソレノイド65f1(図87参照)によって開放(没入)されていることから、該球が第1確変領域65d1内へ流入し、第1確変領域スイッチ65g1によって検知される。なお、第1確変領域スイッチ65g1によって検知された球は、排出経路(図示せず)によって可変入賞装置65外(遊技盤13背面側)へ排出される。
次いで、図83(b)で示すように、第2確変領域開閉板65e2が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1及び第3確変領域開閉板65e3~第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球は、まず、大入賞口スイッチ65cによって検知される。その後、閉鎖状態(突出状態)の第1確変領域開閉板65e1の上面を転動し、該第1確変領域開閉板65e1の下流側(正面視右側)に設けられた第2確変領域開閉板65e2が第2確変領域ソレノイド65f2(図87参照)によって開放(没入)されていることから、該球が第2確変領域65d2内へ流入し、第2確変領域スイッチ65g2によって検知される。なお、第2確変領域スイッチ65g2によって検知された球は、排出経路(図示せず)によって可変入賞装置65外(遊技盤13背面側)へ排出される。
次いで、図84(a)で示すように、第3確変領域開閉板65e3が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1、第2確変領域開閉板65e2及び第4確変領域開閉板65e4~第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球は、まず、大入賞口スイッチ65cによって検知される。その後、閉鎖状態(突出状態)の第1確変領域開閉板65e1及び第2確変領域開閉板65e2の上面を転動し、該第2確変領域開閉板65e2の下流側(正面視右側)に設けられた第3確変領域開閉板65e3が第3確変領域ソレノイド65f3(図87参照)によって開放(没入)されていることから、該球が第3確変領域65d3内へ流入し、第3確変領域スイッチ65g3によって検知される。なお、第3確変領域スイッチ65g3によって検知された球は、排出経路(図示せず)によって可変入賞装置65外(遊技盤13背面側)へ排出される。
次いで、図84(b)で示すように、第4確変領域開閉板65e4が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1~第3確変領域開閉板65e3、第5確変領域開閉板65e5及び第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球は、まず、大入賞口スイッチ65cによって検知される。その後、閉鎖状態(突出状態)の第1確変領域開閉板65e1~第3確変領域開閉板65e3の上面を転動し、該第3確変領域開閉板65e3の下流側(正面視右側)に設けられた第4確変領域開閉板65e4が第4確変領域ソレノイド65f4(図87参照)によって開放(没入)されていることから、該球が第4確変領域65d4内へ流入し、第4確変領域スイッチ65g4によって検知される。なお、第4確変領域スイッチ65g4によって検知された球は、排出経路(図示せず)によって可変入賞装置65外(遊技盤13背面側)へ排出される。
次いで、図85(a)で示すように、第5確変領域開閉板65e5が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1~第4確変領域開閉板65e4及び第6確変領域開閉板65e6の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球は、まず、大入賞口スイッチ65cによって検知される。その後、閉鎖状態(突出状態)の第1確変領域開閉板65e1~第4確変領域開閉板65e4の上面を転動し、該第4確変領域開閉板65e4の下流側(正面視右側)に設けられた第5確変領域開閉板65e5が第5確変領域ソレノイド65f5(図87参照)によって開放(没入)されていることから、該球が第5確変領域65d5内へ流入し、第5確変領域スイッチ65g5によって検知される。なお、第5確変領域スイッチ65g5によって検知された球は、排出経路(図示せず)によって可変入賞装置65外(遊技盤13背面側)へ排出される。
次いで、図85(b)で示すように、第6確変領域開閉板65e6が開放状態(没入状態)であって、かつ、第1確変領域開閉板65e1~第5確変領域開閉板65e5の5の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球は、まず、大入賞口スイッチ65cによって検知される。その後、閉鎖状態(突出状態)の第1確変領域開閉板65e1~第5確変領域開閉板65e5の上面を転動し、該第5確変領域開閉板65e5の下流側(正面視右側)に設けられた第6確変領域開閉板65e6が第6確変領域ソレノイド65f6(図87参照)によって開放(没入)されていることから、該球が第6確変領域65d6内へ流入し、第6確変領域スイッチ65g6によって検知される。なお、第6確変領域スイッチ65g6によって検知された球は、排出経路(図示せず)によって可変入賞装置65外(遊技盤13背面側)へ排出される。
次いで、図86(a)で示すように、第1確変領域開閉板65e1~第6確変領域開閉板65e6の6の確変領域開閉板がいずれも閉鎖状態(突出状態)である場合に、可変入賞装置65内に流入した球は、まず、大入賞口スイッチ65cによって検知される。その後、閉鎖状態(突出状態)の第1確変領域開閉板65e1~第6確変領域開閉板65e6の上面を転動し、第1確変領域65d1~第6確変領域65d6のいずれの確変領域内にも流入せず、第6確変領域開閉板65e6の下流側(正面視右側)に設けられた排出通路65hから可変入賞装置65外(遊技盤13背面側)へ排出される。
なお、詳細は後述するが、第2実施形態のパチンコ機10では、いずれか1の確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6のいずれか)が開放されている場合は、他の確変領域は閉鎖されているように構成されているため(図88参照)、可変入賞装置65内に流入した球は、図83~図86に示したいずれかの流入パターンとなるように構成されている。
次に、図87を参照して、第2実施形態のパチンコ機10の電気的構成について説明する。図87は、第2実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。第2実施形態のブロック図と、第1実施形態のブロック図との異なる点は、RAM203内の確変領域有効フラグ203mが削除され、第1確変領域有効フラグ203u、第2確変領域有効フラグ203v、第3確変領域有効フラグ203w、第4確変領域有効フラグ203x、第5確変領域有効フラグ203y及び第6確変領域有効フラグ203zが追加されている点と、可変入賞装置65内の確変領域ソレノイド65f及び確変領域スイッチ65gがそれぞれ削除されて、第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6及び第1確変領域スイッチ65g1~第6確変領域スイッチ65g6がそれぞれ追加されている点である。
第1確変領域有効フラグ203uは、オン状態で第1確変領域65d1が有効に設定されていることを示すためのフラグである。第2実施形態のパチンコ機10では、第1確変領域有効フラグ203uがオンに設定されている状況において、第1確変領域スイッチ65g1によって球が検知された場合に、確変移行フラグ203kがオンに設定され、大当たり終了後に「確率変動状態」が発生するように構成されている。
この第1確変領域有効フラグ203uは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、特別図柄の大当たりに当選した場合に、該大当たりの大当たり種別に基づいて確変領域有効テーブル202h(図89及び図90参照)が設定され(図38のS652参照)、大当たり中の各ラウンド開始毎に、該大当たりで設定された確変領域有効テーブル202hに基づいて、第1確変領域有効フラグ203uがオンに設定される(図94のS6151参照)。その後、大入賞口開放中処理(図95参照)において、第1確変領域65d1が閉鎖される場合に、この第1確変領域有効フラグ203uがオフに設定される(図95のS6251及びS6252参照)。
第2確変領域有効フラグ203vは、オン状態で第2確変領域65d2が有効に設定されていることを示すためのフラグである。第2実施形態のパチンコ機10では、第2確変領域有効フラグ203vがオンに設定されている状況において、第2確変領域スイッチ65g2によって球が検知された場合に、確変移行フラグ203kがオンに設定され、大当たり終了後に「確率変動状態」が発生するように構成されている。
この第2確変領域有効フラグ203vは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、特別図柄の大当たりに当選した場合に、該大当たりの大当たり種別に基づいて確変領域有効テーブル202h(図89及び図90参照)が設定され(図38のS652参照)、大当たり中の各ラウンド開始毎に、該大当たりで設定された確変領域有効テーブル202hに基づいて、第2確変領域有効フラグ203vがオンに設定される(図94のS6151参照)。その後、大入賞口開放中処理(図95参照)において、第2確変領域65d2が閉鎖される場合に、この第2確変領域有効フラグ203vがオフに設定される(図95のS6251及びS6252参照)。
第3確変領域有効フラグ203wは、オン状態で第3確変領域65d3が有効に設定されていることを示すためのフラグである。第2実施形態のパチンコ機10では、第3確変領域有効フラグ203wがオンに設定されている状況において、第3確変領域スイッチ65g3によって球が検知された場合に、確変移行フラグ203kがオンに設定され、大当たり終了後に「確率変動状態」が発生するように構成されている。
この第3確変領域有効フラグ203wは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、特別図柄の大当たりに当選した場合に、該大当たりの大当たり種別に基づいて確変領域有効テーブル202h(図89及び図90参照)が設定され(図38のS652参照)、大当たり中の各ラウンド開始毎に、該大当たりで設定された確変領域有効テーブル202hに基づいて、第3確変領域有効フラグ203wがオンに設定される(図94のS6151参照)。その後、大入賞口開放中処理(図95参照)において、第3確変領域65d3が閉鎖される場合に、この第3確変領域有効フラグ203wがオフに設定される(図95のS6251及びS6252参照)。
第4確変領域有効フラグ203xは、オン状態で第4確変領域65d4が有効に設定されていることを示すためのフラグである。第2実施形態のパチンコ機10では、第4確変領域有効フラグ203xがオンに設定されている状況において、第4確変領域スイッチ65g4によって球が検知された場合に、確変移行フラグ203kがオンに設定され、大当たり終了後に「確率変動状態」が発生するように構成されている。
この第4確変領域有効フラグ203xは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、特別図柄の大当たりに当選した場合に、該大当たりの大当たり種別に基づいて確変領域有効テーブル202h(図89及び図90参照)が設定され(図38のS652参照)、大当たり中の各ラウンド開始毎に、該大当たりで設定された確変領域有効テーブル202hに基づいて、第4確変領域有効フラグ203xがオンに設定される(図94のS6151参照)。その後、大入賞口開放中処理(図95参照)において、第4確変領域65d4が閉鎖される場合に、この第4確変領域有効フラグ203xがオフに設定される(図95のS6251及びS6252参照)。
第5確変領域有効フラグ203yは、オン状態で第5確変領域65d5が有効に設定されていることを示すためのフラグである。第2実施形態のパチンコ機10では、第5確変領域有効フラグ203yがオンに設定されている状況において、第5確変領域スイッチ65g5によって球が検知された場合に、確変移行フラグ203kがオンに設定され、大当たり終了後に「確率変動状態」が発生するように構成されている。
この第5確変領域有効フラグ203yは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、特別図柄の大当たりに当選した場合に、該大当たりの大当たり種別に基づいて確変領域有効テーブル202h(図89及び図90参照)が設定され(図38のS652参照)、大当たり中の各ラウンド開始毎に、該大当たりで設定された確変領域有効テーブル202hに基づいて、第5確変領域有効フラグ203yがオンに設定される(図94のS6151参照)。その後、大入賞口開放中処理(図95参照)において、第5確変領域65d5が閉鎖される場合に、この第5確変領域有効フラグ203yがオフに設定される(図95のS6251及びS6252参照)。
第6確変領域有効フラグ203zは、オン状態で第6確変領域65d6が有効に設定されていることを示すためのフラグである。第2実施形態のパチンコ機10では、第6確変領域有効フラグ203zがオンに設定されている状況において、第6確変領域スイッチ65g6によって球が検知された場合に、確変移行フラグ203kがオンに設定され、大当たり終了後に「確率変動状態」が発生するように構成されている。
この第6確変領域有効フラグ203zは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、特別図柄の大当たりに当選した場合に、該大当たりの大当たり種別に基づいて確変領域有効テーブル202h(図89及び図90参照)が設定され(図38のS652参照)、大当たり中の各ラウンド開始毎に、該大当たりで設定された確変領域有効テーブル202hに基づいて、第6確変領域有効フラグ203zがオンに設定される(図94のS6151参照)。その後、大入賞口開放中処理(図95参照)において、第6確変領域65d6が閉鎖される場合に、この第6確変領域有効フラグ203zがオフに設定される(図95のS6251及びS6252参照)。
次に、図88を参照して、第2実施形態における各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)の開閉パターンについて説明する。図88は、第2実施形態の確変領域開放テーブル202gの一例を模式的に示した図である。第2実施形態の確変領域開放テーブル202gと、第1実施形態の確変領域開放テーブル202gとの異なる点は、主に、各大当たりラウンドにおいて開放される確変領域が異なる点である。
図88示す確変領域開放テーブル202gでは、大当たり種別毎に、各大当たりラウンドにおいて開放される確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)を示しており、各ラウンド毎に第1確変領域65d1が開放される場合には「第1」と、第2確変領域65d2が開放される場合には「第2」と、第3確変領域65d3が開放される場合には「第3」と、第4確変領域65d4が開放される場合には「第4」と、第5確変領域65d5が開放される場合には「第5」と、第6確変領域65d6が開放される場合には「第6」と、それぞれ表現している。また、いずれの確変領域も開放されない場合には「-」と表現している。
なお、第2実施形態では、いずれか1の確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6のいずれか)が開放されている場合は、他の確変領域は閉鎖されているように構成されている。例えば、第1確変領域65d1が開放されている場合は、他の確変領域(第2確変領域65d2~第6確変領域65d6)は閉鎖されているように構成されている。
図88で示すように、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、即ち、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合の1Rから3Rまでの各ラウンドでは、すべての確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が閉鎖状態となっており、該当のラウンドで右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させたとしても、第1確変領域65d1~第6確変領域65d6のすべての確変領域を球が通過不可能又は通過し難い状態となる(図86参照)。
次いで、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合の4R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第1確変領域65d1が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第1確変領域65d1を球が通過可能な状態となる(図83(a)参照)。
次いで、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合の5R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第2確変領域65d2が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第2確変領域65d2を球が通過可能な状態となる(図83(b)参照)。
次いで、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合の6R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第3確変領域65d3が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第3確変領域65d3を球が通過可能な状態となる(図84(a)参照)。
次いで、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合の7R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第4確変領域65d4が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第4確変領域65d4を球が通過可能な状態となる(図84(b)参照)。
次いで、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合の8R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第5確変領域65d5が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第5確変領域65d5を球が通過可能な状態となる(図85(a)参照)。
次いで、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合の9R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第6確変領域65d6が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第6確変領域65d6を球が通過可能な状態となる(図85(b)参照)。
次いで、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合の10R目では、すべての確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が閉鎖状態となっており、該当のラウンドで右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させたとしても、第1確変領域65d1~第6確変領域65d6のすべての確変領域を球が通過不可能又は通過し難い状態となる(図86参照)。
このように構成することで、大当たりラウンド毎に開放される確変領域が異なることになり、各大当たりラウンドと、該当大当たりラウンドで開放される確変領域とを関連付けることができ、遊技者に分かり易い構成とすることができる。
なお、詳細は後述するが、第2実施形態のパチンコ機10では、各大当たり種別によって、大当たりラウンド毎の各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)は有効又は無効に設定されており(図89及び図90参照)、各確変領域を球が通過した場合であっても、当該ラウンドの該球が通過した確変領域が有効に設定されていなければ、大当たりの終了後に「確率変動状態」に移行し得ないように構成されている。
また、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、第1確変領域65d1~第6確変領域65d6のいずれかの確変領域を球が通過したラウンド数が「2回」に達すると、以降の大当たりラウンドの確変領域はすべて無効となるように構成されている。
従って、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放される4Rから9Rの6のラウンドのうち、2のラウンドを選択して確変領域に球を通過させ、該選択した2のラウンドのうち、いずれかのラウンドの確変領域が有効に設定されていれば、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
このように構成することで、第2実施形態のパチンコ機10では、大当たりに当選した場合に、いずれのラウンドの確変領域が有効に設定されているかを遊技者に推測させ、推測したラウンドにおいて確変領域を通過させることで、「確率変動状態」に移行させられるか否かという新たな遊技性を創出し、興趣向上を図ることができる。
なお、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」への当選時に、各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が開放される4Rから9Rの6のラウンドにおいていずれかの確変領域に球を通過させる場合、当該ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放と同時に右打ち遊技を実施可能となるが、これに対し、各確変領域に球を通過させない場合、当該ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放後、10秒間はいずれかの確変領域が開放状態となっているため、この期間は球の打ち出しを中断することになる。そして、大入賞口開閉板65aの開放から10秒が経過した後に、開放状態となっていた確変領域が閉鎖状態となるため、該確変領域の閉鎖から大入賞口開閉板65aが閉鎖されるまでの20秒間において、右打ち遊技を再開して該当ラウンドの賞球を獲得することができる。
また、第2実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、確変領域が開放される4Rから9Rの各ラウンドにおいて、確変領域に球を通過させる場合に右打ち遊技を継続させるよう、第3図柄表示装置81において示唆表示を行うように構成されている(図62(a)参照)。さらに、該示唆表示を行っている期間を含め、大当たり中は常時、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cの点灯及び第3図柄表示装置81における主表示用右打ち指示89の表示を行うよう構成されている。
このように構成することで、第2実施形態のパチンコ機10では、各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が開放されていても、該確変領域へ球を通過させない期間において打ち出しを中断することになり、時間あたりに遊技者が獲得する球数が過度になり難いようにすることができる。その結果、遊技者の射幸心を煽り過ぎず、遊技者が遊技を適切に行うことができるパチンコ機10を提供することができる。
次いで、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、即ち、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合の1R目では、すべての確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が閉鎖状態となっており、該当のラウンドで右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させたとしても、第1確変領域65d1~第6確変領域65d6のすべての確変領域を球が通過不可能又は通過し難い状態となる(図86参照)。
次いで、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合の2R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第1確変領域65d1が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第1確変領域65d1へ球が通過可能な状態となる(図83(a)参照)。
次いで、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合の3R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第2確変領域65d2が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第2確変領域65d2へ球が通過可能な状態となる(図83(b)参照)。
次いで、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合の4R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第3確変領域65d3が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第3確変領域65d3へ球が通過可能な状態となる(図84(a)参照)。
次いで、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合の5R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第4確変領域65d4が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第4確変領域65d4へ球が通過可能な状態となる(図84(b)参照)。
次いで、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合の6R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第5確変領域65d5が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第5確変領域65d5へ球が通過可能な状態となる(図85(a)参照)。
次いで、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合の7R目では、大入賞口開閉板65aが開放されてからの10秒間において、第6確変領域65d6が開放状態となり、この間に右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させることで、第6確変領域65d6へ球が通過可能な状態となる(図85(b)参照)。
次いで、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合の8R~10Rでは、すべての確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が閉鎖状態となっており、該当のラウンドで右打ち遊技を継続して可変入賞装置65へ入賞させたとしても、第1確変領域65d1~第6確変領域65d6のすべての確変領域を球が通過不可能又は通過し難い状態となる(図86参照)。
なお、詳細は後述するが、第2実施形態のパチンコ機10では、各大当たり種別によって、大当たりラウンド毎の各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)は有効又は無効に設定されており(図89及び図90参照)、各確変領域を球が通過した場合であっても、当該ラウンドの該球が通過した確変領域が有効に設定されていなければ、大当たりの終了後に「確率変動状態」に移行し得ないように構成されている。
また、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)を球が通過したラウンド数が「3回」に達すると、以降の大当たりラウンドの確変領域はすべて無効となるように構成されている。
従って、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放される2Rから7Rの6のラウンドのうち、3のラウンドを選択して確変領域に球を通過させ、該選択した3のラウンドのうち、いずれかのラウンドの確変領域が有効に設定されていれば、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
なお、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」への当選時に、各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が開放される2Rから7Rの6のラウンドにおいていずれかの確変領域に球を通過させる場合、当該ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放と同時に右打ち遊技を実施可能となるが、これに対し、開放されている確変領域に球を通過させない場合、当該ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放後、10秒間は確変領域が開放状態となっているため、この期間は球の打ち出しを中断することになる。そして、大入賞口開閉板65aの開放から10秒が経過した後に確変領域が閉鎖状態となり、右打ち遊技を実施して該当ラウンドの賞球を獲得することができる。
また、第2実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、確変領域が開放される2Rから7Rの各ラウンドにおいて、確変領域に球を通過させる場合に右打ち遊技を継続させるよう、第3図柄表示装置81において示唆表示を行うように構成されている(図73(a)参照)。また、該示唆表示を行っている期間を含め、大当たり中は常時、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cの点灯及び第3図柄表示装置81における主表示用右打ち指示89の表示を行うよう構成されている。
このように構成することで、第2実施形態のパチンコ機10では、各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が開放されていても、該確変領域へ球を通過させない期間において打ち出しを中断することになり、時間あたりに遊技者が獲得する球数が過度になり難いようにすることができる。その結果、遊技者の射幸心を煽り過ぎず、遊技者が遊技を適切に行うことができるパチンコ機10を提供することができる。
次に、図89及び図90を参照して、大当たり種別毎の各確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)の有効パターンについて説明する。図89は、特図1確変領域有効テーブル202h1の一例を模式的に示した図であり、図90は特図2確変領域有効テーブル202h2の一例を模式的に示した図である。図89及び図90で示す確変領域有効テーブル202hでは、各特別図柄における大当たり種別毎において、各ラウンド毎に有効に設定される確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)を示しており、第1確変領域65d1が有効に設定される場合には「第1」と表記し、第2確変領域65d2が有効に設定される場合には「第2」と表記し、第3確変領域65d3が有効に設定される場合には「第3」と表記し、第4確変領域65d4が有効に設定される場合には「第4」と表記し、第5確変領域65d5が有効に設定される場合には「第5」と表記し、第6確変領域65d6が有効に設定される場合には「第6」と表記している。
なお、各ラウンドにおいて、いずれの確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)も有効に設定されない場合、即ち、第1確変領域65d1~第6確変領域65d6の6の確変領域がいずれも無効に設定される場合には「-」と表記している。また、第2実施形態では、第1確変領域65d1~第6確変領域65d6の6の確変領域のうち、いずれか1の確変領域が有効に設定されている場合は、他の確変領域が無効に設定されているように構成されている。例えば、第1確変領域65d1が有効に設定されている場合は、第2確変領域65d2~第6確変領域65d6の5の確変領域は無効に設定されるように構成されている。
図89に示すように、第1特別図柄の大当たり種別「確変A」では、4R目のみにおいて第1確変領域65d1が有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~3R及び5R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
なお、第1特別図柄の大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」以上の場合、確変領域有効フラグ203mをオンしないように構成されている。即ち、大当たり種別「確変A」、「確変B」、「確変C」、「確変D」、「確変E」又は「確変F」に当選した場合、いずれかの確変領域を球が通過したラウンド数が「2回」に達すると、以降の大当たりラウンドの各確変領域はすべて無効となるように構成されている。
しかしながら、上述したように、大当たり種別「確変A」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは4R以降となっているため(図88参照)、第1確変領域65d1が有効となる4R目の開始時において、確変領域を球が通過したラウンド数が「2回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変A」においては、4R目に開放される第1確変領域65d1が、遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
よって、大当たり種別「確変A」に当選した場合、4R目において第1確変領域65d1に球を通過させることによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変B」では、5R目のみにおいて第2確変領域65d2が有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~4R及び6R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
また、上述したように、大当たり種別「確変B」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは4R以降となっているため(図88参照)、第2確変領域65d2が有効となる5R目の開始時において、確変領域を球が通過したラウンド数が「2回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変B」においては、5R目に開放される第2確変領域65d2が、遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
よって、大当たり種別「確変B」に当選した場合、5R目において第2確変領域65d2に球を通過させることによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変C」では、6R目のみにおいて第3確変領域65d3が有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~5R及び7R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変C」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは4R以降となっているため(図88参照)、仮に4R目及び5R目において、それぞれ第1確変領域65d1及び第2確変領域65d2が開放されている状態で各確変領域に球を通過させた場合、4R目に開放される第1確変領域65d1及び5R目に開放される第2確変領域65d2はいずれも無効に設定されているため、この2のラウンドでは有効確変領域を通過させることができない。
さらに、4R目及び5R目の2のラウンドでそれぞれの確変領域を通過させた場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となり、以降のラウンドでは確変領域有効フラグ203mをオンしないことになる。
よって、大当たり種別「確変C」に当選した場合、本来であれば、第3確変領域65d3が有効に設定される6R目において該第3確変領域65d3に球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させられることになるが、4R目及び5R目の2のラウンドでそれぞれの確変領域を通過させた場合は、6R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となっているため、6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目の第3確変領域65d3が無効のままとなり、この状態で6R目に第3確変領域65d3を通過させたとしても有効確変領域を非通過のため、「確率変動状態」に移行させることができない。
換言すると、大当たり種別「確変C」に当選した場合は、4R目及び5R目の2のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「1回」以下の状態であれば、6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「1」以下となるため、確変領域有効フラグ203mがオンされ、第3確変領域65d3が有効に設定され、該6R目において第3確変領域65d3に球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変D」では、7R目のみにおいて第4確変領域65d4が有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~6R及び8R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変D」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは4R以降となっているため(図88参照)、仮に4R~6Rのうちの2のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、4R~6Rで開放される確変領域(第1確変領域65d1~第3確変領域65d3)はいずれも無効に設定されているため、選択した2のラウンドでは有効確変領域を通過させることができない。
さらに、4R~6Rのうちの2のラウンドで確変領域を通過させた場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となり、以降のラウンドでは確変領域有効フラグ203mをオンしないことになる。
よって、大当たり種別「確変D」に当選した場合、本来であれば、第4確変領域65d4が有効に設定される7R目において該第4確変領域65d4に球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させられることになるが、4R~6Rのうちの2のラウンドで確変領域を通過させた場合は、7R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目に開放される第4確変領域65d4が無効のままとなり、この状態で7R目に第4確変領域65d4を通過させたとしても有効確変領域を非通過のため、「確率変動状態」に移行させることができない。
換言すると、大当たり種別「確変D」に当選した場合は、4R~6Rの3のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「1回」以下の状態であれば、7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「1」以下となるため、確変領域有効フラグ203mがオンされ、第4確変領域65d4が有効に設定され、該7R目において第4確変領域65d4に球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変E」では、8R目のみにおいて第5確変領域65d5が有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~7R、9R及び10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変E」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは4R以降となっているため(図88参照)、仮に4R~7Rのうちの2のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、4R~7Rで開放される確変領域(第1確変領域65d1~第4確変領域65d4)はいずれも無効に設定されているため、選択した2のラウンドでは有効確変領域を通過させることができない。
さらに、4R~7Rのうちの2のラウンドで確変領域を通過させた場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となり、以降のラウンドでは確変領域有効フラグ203mをオンしないことになる。
よって、大当たり種別「確変E」に当選した場合、本来であれば、第5確変領域65d5が有効に設定される8R目において該第5確変領域65d5に球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させられることになるが、4R~7Rのうちの2のラウンドで確変領域を通過させた場合は、8R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となっているため、8R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、8R目に開放される第5確変領域65d5が無効のままとなり、この状態で8R目に第5確変領域65d5を通過させたとしても有効確変領域を非通過のため、「確率変動状態」に移行させることができない。
換言すると、大当たり種別「確変E」に当選した場合は、4R~7Rの4のラウンドにおいて、各確変領域を通過させたラウンド数が「1回」以下の状態であれば、8R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「1」以下となるため、確変領域有効フラグ203mがオンされ、第5確変領域65d5が有効に設定され、該8R目において第5確変領域65d5に球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第1特別図柄の大当たり種別「確変F」では、9R目のみにおいて第6確変領域65d6が有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~8R及び10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変F」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは4R以降となっているため(図88参照)、仮に4R~8Rのうちの2のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、4R~8Rで開放される確変領域(第1確変領域65d1~第5確変領域65d5)はいずれも無効に設定されているため、選択した2のラウンドでは有効確変領域を通過させることができない。
さらに、4R~8Rのうちの2のラウンドで確変領域を通過させた場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となり、以降のラウンドでは確変領域有効フラグ203mをオンしないことになる。
よって、大当たり種別「確変F」に当選した場合、本来であれば、第6確変領域65d6が有効に設定される9R目において該第6確変領域65d6に球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させられることになるが、4R~8Rのうちの2のラウンドで確変領域を通過させた場合は、9R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」となっているため、9R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、9R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなり、この状態で9R目に第6確変領域65d6を通過させたとしても有効確変領域を非通過のため、「確率変動状態」に移行させることができない。
換言すると、大当たり種別「確変F」に当選した場合は、4R~8Rの5のラウンドにおいて確変領域を通過させたラウンド数が「1回」以下の状態であれば、9R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「1」以下となるため、確変領域有効フラグ203mがオンされ、第6確変領域65d6が有効に設定され、該9R目において第6確変領域65d6に球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、図90に示すように、第2特別図柄の大当たり種別「確変G」では、2R目において第1確変領域65d1が、3R目において第2確変領域65d2が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R及び4R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
なお、第2特別図柄の大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」以上の場合、確変領域有効フラグ203mをオンしないように構成されている。即ち、大当たり種別「確変G」、「確変H」、「確変I」、「確変J」、「確変K」、「確変L」、「確変M」、「確変N」、「確変O」、「確変P」、「確変Q」、「確変R」、「確変S」、「確変T」又は「確変U」に当選した場合、いずれかの確変領域を球が通過したラウンド数が「3回」に達すると、以降の大当たりラウンドの確変領域はすべて無効となるように構成されている。
しかしながら、上述したように、大当たり種別「確変G」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、第1確変領域65d1が有効となる2R目、及び、第2確変領域65d2が有効となる3R目の開始時において、確変領域を球が通過したラウンド数が「3回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変G」においては、2R目に開放される第1確変領域65d1及び3R目に開放される第2確変領域65d2が、遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
従って、大当たり種別「確変G」に当選した場合、2R目に開放される第1確変領域65d1及び3R目に開放される第2確変領域65d2が、遊技結果によって無効に設定されることがないため、該2R目に開放される第1確変領域65d1又は3R目に開放される第2確変領域65d2のいずれかの確変領域に球を通過させることで、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変H」では、2R目において第1確変領域65d1が、4R目において第3確変領域65d3が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R、3R及び5R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
また、上述したように、大当たり種別「確変H」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、第1確変領域65d1が有効となる2R目、及び、第3確変領域65d3が有効となる4R目の開始時において、確変領域を球が通過したラウンド数が「3回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変H」においては、2R目に開放される第1確変領域65d1及び4R目に開放される第3確変領域65d3が、遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
よって、大当たり種別「確変H」に当選した場合、2R目に第1確変領域65d1に球を通過させるか、又は、4R目に第3確変領域65d3に球を通過させることによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変I」では、2R目において第1確変領域65d1が、5R目において第4確変領域65d4が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R、3R、4R及び6R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変I」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮に2R~4Rの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目に開放される第4確変領域65d4が無効のままとなる。
しかしながら、この場合、第1確変領域65d1が有効に設定されている2R目において該第1確変領域65d1を通過させているため、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
また、仮に第1確変領域65d1が有効に設定される2R目において該第1確変領域65d1に球を通過させず、3R目及び4R目の2のラウンドにおいてぞれぞれの確変領域に球を通過させた場合、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「2」となり、「3」には達していないため、5R目の確変領域は特図2確変領域有効テーブル202h2に設定されているとおり、有効に設定される。従って、この場合も、5R目の第4確変領域65d4に球を通過させることで、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
よって、大当たり種別「確変I」においては、確変領域65dが有効に設定される2R目が遊技結果によって無効に設定されることがなく、また、該2R目に確変領域65dに球を通過させていなければ、確変領域65dが有効に設定される5R目が遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
従って、大当たり種別「確変I」に当選した場合、第1確変領域65d1が有効に設定される2R目に球を通過させるか、又は、2R目の第1確変領域65d1に球を通過させず、5R目の第4確変領域65d4に球を通過させることで大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変J」では、2R目において第1確変領域65d1が、6R目において第5確変領域65d5が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R、3R~5R及び7R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変J」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮に第1確変領域65d1が有効に設定される2R目において該第1確変領域65d1に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される3R~5Rの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、6R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目に開放される第5確変領域65d5が無効のままとなる。
よって、この場合、第1確変領域65d1が有効に設定されている2R目において該第1確変領域65d1を通過させておらず、かつ、6R目に開放される第5確変領域65d5が無効のままとなっているため、6Rに第5確変領域65d5に球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変J」に当選した場合、第1確変領域65d1が有効に設定される2R目の第1確変領域65d1に球を通過させるか、又は、2R目には第1確変領域65d1に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される3R~5Rの3のラウンドにおいて、各確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、第5確変領域65d5が有効に設定される6R目の第5確変領域65d5に球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変K」では、2R目において第1確変領域65d1が、7R目において第6確変領域65d6が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R、3R~6R及び8R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変K」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮に第1確変領域65d1が有効に設定される2R目において該第1確変領域65d1に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される3R~6Rのうちのいずれか3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、7R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなる。
よって、この場合、第1確変領域65d1が有効に設定されている2R目において該第1確変領域65d1を通過させておらず、かつ、7R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなっているため、7R目に第6確変領域65d6に球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変K」に当選した場合、第1確変領域65d1が有効に設定されている2R目の第1確変領域65d1に球を通過させるか、又は、2R目には第1確変領域65d1に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される3R~6Rの4のラウンドにおいて、各確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、第6確変領域65d6が有効に設定される7R目の第6確変領域65d6に球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変L」では、3R目において第2確変領域65d2が、4R目において第3確変領域65d3が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R、2R及び5R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
また、上述したように、大当たり種別「確変L」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、第2確変領域65d2が有効となる3R目及び第3確変領域65d3が有効となる4R目の開始時において、確変領域を球が通過したラウンド数が「3回」に達していることがない。このため、大当たり種別「確変L」においては、3R目に開放される第2確変領域65d2及び4R目に開放される第3確変領域65d3が、遊技結果によって無効に設定されることがないように構成されている。
よって、大当たり種別「確変L」に当選した場合、3R目において第2確変領域65d2に球を通過させるか、又は、4R目において第3確変領域65d3に球を通過させるか、のいずれかによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変M」では、3R目において第2確変領域65d2が、5R目において第4確変領域65d4が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R、2R、4R及び6R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変M」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮に2R~4Rの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、5R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目の確変領域65dが無効のままとなる。
しかしながら、この場合、第2確変領域65d2が有効に設定されている3R目において該第2確変領域65d2を通過させているため、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
また、仮に第2確変領域65d2が有効に設定される3R目において該第2確変領域65d2に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R目及び4R目の2のラウンドにおいて確変領域に球を通過させた場合、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「2」となり、「3」には達していないため、5R目に開放される第4確変領域65d4は特図2確変領域有効テーブル202h2に設定されているとおり、有効に設定される。
従って、大当たり種別「確変M」に当選した場合、3R目において第2確変領域65d2に球を通過させるか、又は、3R目に第2確変領域65d2に球を通過させず、5R目において第4確変領域65d4に球を通過させるか、のいずれかによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変N」では、3R目において第2確変領域65d2が、6R目において第5確変領域65d5が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R、2R、4R、5R及び7R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変N」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮に第2確変領域65d2が有効に設定される3R目において該第2確変領域65d2に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R、4R及び5Rの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目に開放される第5確変領域65d5が無効のままとなる。
よって、この場合、第2確変領域65d2が有効に設定されている3R目において該第2確変領域65d2を通過させておらず、かつ、6R目に開放される第5確変領域65d5が無効のままとなっているため、6R目に第5確変領域65d5に球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変N」に当選した場合、3R目において第2確変領域65d2に球を通過させるか、又は、3R目には第2確変領域65d2に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R、4R及び5Rの3のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、6R目において第5確変領域65d5に球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変O」では、3R目において第2確変領域65d2が、7R目において第6確変領域65d6が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R、2R、4R~6R及び8R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変O」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮に第2確変領域65d2が有効に設定される3R目において該第2確変領域65d2に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R及び4R~6Rのうちの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなる。
よって、この場合、第2確変領域65d2が有効に設定される3R目において該第2確変領域65d2を通過させておらず、かつ、7R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなっているため、7R目に第6確変領域65d6に球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変O」に当選した場合、3R目において第2確変領域65d2に球を通過させるか、又は、3R目には第2確変領域65d2に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R、4R~6Rの4のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、7R目において第6確変領域65d6に球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変P」では、4R目において第3確変領域65d3が、5R目において第4確変領域65d4が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~3R及び6R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変P」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮に2R~4Rの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、5R目の開始時において確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目に開放される第4確変領域65d4が無効のままとなる。
しかしながら、この場合、第3確変領域65d3が有効に設定されている4R目において該第3確変領域65d3を通過させているため、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
また、仮にすべての確変領域が無効に設定される2R目及び3R目の2のラウンドにおいて確変領域に球を通過させ、第3確変領域65d3が有効に設定される4R目において該第3確変領域65d3に球を通過させなかった場合、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「2」となり、「3」には達していないため、5R目に開放される第4確変領域65d4は、特図2確変領域有効テーブル202h2に設定されているとおり、有効に設定される。
従って、この場合も、5R目に開放される第4確変領域65d4に球を通過させることで、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
よって、大当たり種別「確変P」に当選した場合、4R目において第3確変領域65d3に球を通過させるか、該4R目には第3確変領域65d3に球を通過させず、5R目において第4確変領域65d4に球を通過させることによって大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変Q」では、4R目において第3確変領域65d3が、6R目において第5確変領域65d5が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~3R、5R及び7R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変Q」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮に第3確変領域65d3が有効に設定される4R目において該第3確変領域65d3に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R、3R及び5Rの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目に開放される第5確変領域65d5が無効のままとなる。
よって、この場合、第3確変領域65d3が有効に設定されている4R目において該第3確変領域65d3を通過させておらず、かつ、6R目に開放される第5確変領域65d5が無効のままとなっているため、6R目に第3確変領域65d3に球を通過させたとしても有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変Q」に当選した場合、4R目において第3確変領域65d3に球を通過させるか、又は、4R目には第3確変領域65d3に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R、3R及び5Rの3のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、6R目において第5確変領域65d5に球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変R」では、4R目において第3確変領域65d3が、7R目において第6確変領域65d6が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~3R、5R、6R及び8R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変R」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮に第3確変領域65d3が有効に設定される4R目において該第3確変領域65d3に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R、3R、5R及び6Rのうちの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなる。
よって、この場合、第3確変領域65d3が有効に設定される4R目において該第3確変領域65d3を通過させておらず、かつ、7R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなっているため、7R目に第6確変領域65d6に球を通過させたとしても有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変R」に当選した場合、4R目において第3確変領域65d3に球を通過させるか、又は、4R目には第3確変領域65d3に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R、3R、5R及び6Rの4のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、7R目において第6確変領域65d6に球を通過させるか、のいずれかによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変S」では、5R目において第4確変領域65d4が、6R目において第5確変領域65d5が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~4R及び7R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変S」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮にすべての確変領域が無効に設定される2R~4Rの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、5R目及び6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目及び6R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目に開放される第4確変領域65d4及び6R目に開放される第5確変領域65d5が無効のままとなる。
よって、この場合、5R目に開放される第4確変領域65d4及び6R目に開放される第5確変領域65d5が無効のままとなっているため、5R目に第4確変領域65d4に、6R目に第5確変領域65d5に、それぞれ球を通過させたとしても、いずれも有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変S」に当選した場合、すべての確変領域が無効に設定される2R~4Rの3のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、5R目において第4確変領域65d4に球を通過させるか、6R目において第5確変領域65d5に球を通過させることによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変T」では、5R目において第4確変領域65d4が、7R目において第6確変領域65d6が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~4R、6R及び8R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変T」に当選した場合、いずれかの確変領域65dが開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮にすべての確変領域が無効に設定される2R~4Rの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、5R目及び7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、5R目及び7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、5R目に開放される第4確変領域65d4及び7R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなる。
よって、この場合、5R目に第4確変領域65d4に、7R目に第6確変領域65d6に、それぞれ球を通過させたとしても、いずれも有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
また、仮にすべての確変領域が無効に設定される2R~4Rのうちの2のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させ、第4確変領域65d4が有効に設定される5R目において該第4確変領域65d4に球を通過させず、さらに、すべての確変領域が無効に設定される6R目において第5確変領域65d5に球を通過させた場合、7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、7R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなる。
よって、この場合、第4確変領域65d4が有効に設定される5R目において該第4確変領域65d4を通過させておらず、かつ、7R目に開放される第6確変領域65d6が無効のままとなっているため、7R目に第6確変領域65d6に球を通過させたとしても、有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変T」に当選した場合、すべての確変領域が無効に設定される2R~4Rの3のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、5R目において第4確変領域65d4に球を通過させるか、5R目に第4確変領域65d4に球を通過させず、すべての確変領域が無効に設定される2R~4R及び6Rの4のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、7R目において第6確変領域65d6に球を通過させるか、のいずれかよって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
次いで、第2特別図柄の大当たり種別「確変U」では、6R目において第5確変領域65d5が、7R目において第6確変領域65d6が、それぞれ有効に設定されており、その他のラウンド(即ち、1R~5R及び8R~10Rの各ラウンド)ではすべての確変領域が無効に設定されている。
ここで、上述したように、大当たり種別「確変U」に当選した場合、いずれかの確変領域が開放されるのは2R以降となっているため(図88参照)、仮にすべての確変領域が無効に設定される2R~5Rのうちの3のラウンドにおいて各確変領域に球を通過させた場合、6R目及び7R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」となっているため、6R目及び7R目の開始時において確変領域有効フラグ203mがオンされず、6R目に開放される第5確変領域65d5及び7R目に開放される第6確変領域65d6がいずれも無効のままとなる。
よって、この場合、6R目に第5確変領域65d5に、7R目に第6確変領域65d6に、それぞれ球を通過させたとしても、いずれも有効確変領域の通過にはならず、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができない。
従って、大当たり種別「確変U」に当選した場合、すべての確変領域が無効に設定される2R~5Rの4のラウンドにおいて、確変領域を通過させたラウンド数が「2回」以下の状態で、6R目において第5確変領域65d5に球を通過させるか、7R目において第6確変領域65d6に球を通過させることによって、大当たり終了後に「確率変動状態」に移行させることができる。
なお、上記図89及び図90の説明において、大当たり種別毎に有効確変領域を通過し得るパターンについて説明したが、上述したように、遊技者が実際に大当たり遊技を行う場合は、いずれの大当たり種別に当選しているのかを識別することが困難に構成されているため、遊技者はいずれの大当たりラウンドの確変領域が有効に設定されているのかを推測しながら、いずれかの確変領域に球を通過させ、その遊技結果を第3図柄表示装置81において確認するように構成されている。
ここで、図91~図93を参照して、第2実施形態において、大当たり種別「確変A」、「確変B」及び「確変C」に当選時の可変入賞装置65の開閉態様、第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203zの設定態様、第1確変領域スイッチ65g1~第6確変領域スイッチ65g6における球の検出態様、及び、第1確変領域スイッチ65g1~第6確変領域スイッチ65g6への球の検出に基づく確変移行フラグ203k(図87参照)の設定態様等を説明する。
図91は、第2実施形態において大当たり種別「確変A」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b及び第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6の作動タイミング、大入賞口スイッチ65c及び第1確変領域スイッチ65g1~第6確変領域スイッチ65g6における球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタ203oの値の加算タイミング、大入賞口開閉板65aが閉鎖されている期間(以下、「インターバル」と称する)、第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203z及び確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
また、図92は、第2実施形態において大当たり種別「確変B」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b及び第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6の作動タイミング、大入賞口スイッチ65c及び第1確変領域スイッチ65g1~第6確変領域スイッチ65g6における球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタ203oの値の加算タイミング、大入賞口開閉板65aが閉鎖されている期間(以下、「インターバル」と称する)、第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203z及び確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
さらに、図93は、第2実施形態において大当たり種別「確変C」に当選した場合の各ラウンドにおける大入賞口ソレノイド65b及び第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6の作動タイミング、大入賞口スイッチ65c及び第1確変領域スイッチ65g1~第6確変領域スイッチ65g6における球の検知タイミング、確変領域通過回数カウンタ203oの値の加算タイミング、大入賞口開閉板65aが閉鎖されている期間(以下、「インターバル」と称する)、第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203z及び確変移行フラグ203kの設定タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
図91で示すように、第2実施形態の大当たり種別「確変A」では、計10ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第2実施形態では、開放から最大で「30秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において10ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。また、確変領域通過回数カウンタ203oは、大当たりに当選したタイミングで「0」クリアされる。
さらに、大当たり種別「確変A」では、4R~9Rの各ラウンドの一定期間(第2実施形態では、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放から10秒)において、ラウンド毎に設定された確変領域ソレノイド(第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6)がオンされる。
具体的には、4R目に第1確変領域ソレノイド65f1がオンされて、該第1確変領域ソレノイド65f1の下流側に設けられた第1確変領域スイッチ65g1によって球が検出可能な状態となる。そして、4R目において可変入賞装置65内に流入した球が、第1確変領域スイッチ65g1によって検出された場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算される(各ラウンドの1回目の検出時のみ加算)。
同様に、5R目~9R目に第2確変領域ソレノイド65f2~第6確変領域ソレノイド65f6がそれぞれオンされて、各確変領域ソレノイドの下流側に設けられた確変領域スイッチ(第2確変領域スイッチ65g2~第6確変領域スイッチ65g6)によって球が検出可能な状態となる。そして、5R目~9R目において可変入賞装置65内に流入した球が、第2確変領域スイッチ65g2~第6確変領域スイッチ65g6によって検出された場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算される(各ラウンドの1回目の検出時のみ加算)。
また、第2実施形態のパチンコ機10では、各確変領域ソレノイド(第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6)がオンされる期間が、各ラウンドにおける大入賞口開閉板65aの開放から10秒間となっているため、仮に遊技者が当該ラウンドの確変領域へ球を入賞させたくない場合であっても、当該ラウンドの確変領域が開放されている10秒間は球の発射を中断しておき、該確変領域が閉鎖されてから右打ち遊技を再開することで、当該ラウンドの賞球を獲得することができる。
さらに、第2実施形態のパチンコ機10では、各ラウンドの開始時に当該ラウンドの確変領域有効フラグ(第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203z)をオンするか否かの処理が行われる(図89及び図90参照)。図91の例では、大当たり種別「確変A」に当選しているため、4R目に第1確変領域有効フラグ203uがオンされ得る対象となる。
この場合、4R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「0」となっており、「2」に達していないため、第1確変領域有効フラグ203uがオンされる。そして、4R目において可変入賞装置65内に流入した球が、第1確変領域ソレノイド65f1がオンされている間に第1確変領域スイッチ65g1によって検出された場合、即ち、第1確変領域有効フラグ203uがオンされている状態で第1確変領域スイッチ65g1によって球が検出された場合に、確変移行フラグ203k(図87参照)がオンされる。第2実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」の大当たり終了時に確変移行フラグ203kがオンに設定されていることにより、特別図柄の高確率状態が発生するように構成されている。
次いで、図92で示すように、大当たり種別「確変B」では、計10ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第2実施形態では、開放から最大で「30秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において10ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。また、確変領域通過回数カウンタ203oは、大当たりに当選したタイミングで「0」クリアされる。
さらに、大当たり種別「確変B」では、4R~9Rの各ラウンドの一定期間(第2実施形態では、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放から10秒)において、ラウンド毎に設定された確変領域ソレノイド(第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6)がオンされる。
具体的には、4R目に第1確変領域ソレノイド65f1がオンされて、該第1確変領域ソレノイド65f1の下流側に設けられた第1確変領域スイッチ65g1によって球が検出可能な状態となる。そして、4R目において可変入賞装置65内に流入した球が、第1確変領域スイッチ65g1によって検出された場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算される(各ラウンドの1回目の検出時のみ加算)。
同様に、5R目~9R目に第2確変領域ソレノイド65f2~第6確変領域ソレノイド65f6がそれぞれオンされて、各確変領域ソレノイドの下流側に設けられた確変領域スイッチ(第2確変領域スイッチ65g2~第6確変領域スイッチ65g6)によって球が検出可能な状態となる。そして、5R目~9R目において可変入賞装置65内に流入した球が、第2確変領域スイッチ65g2~第6確変領域スイッチ65g6によって検出された場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算される(各ラウンドの1回目の検出時のみ加算)。
また、第2実施形態のパチンコ機10では、各確変領域ソレノイド(第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6)がオンされる期間が、各ラウンドにおける大入賞口開閉板65aの開放から10秒間となっているため、仮に遊技者が当該ラウンドの確変領域へ球を入賞させたくない場合であっても、当該ラウンドの確変領域が開放されている10秒間は球の発射を中断しておき、該確変領域が閉鎖されてから右打ち遊技を再開することで、当該ラウンドの賞球を獲得することができる。
さらに、第2実施形態のパチンコ機10では、各ラウンドの開始時に当該ラウンドの確変領域有効フラグ(第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203z)をオンするか否かの処理が行われる(図89及び図90参照)。図92の例では、大当たり種別「確変B」に当選しているため、5R目に第2確変領域有効フラグ203vがオンされ得る対象となる。
よって、4R目においては、すべての確変領域有効フラグがオフされたままとなっている。この状態で可変入賞装置65内に流入した球が、第1確変領域ソレノイド65f1がオンされている間に第1確変領域スイッチ65g1によって検出された場合、即ち、第1確変領域有効フラグ203uがオフされている状態で第1確変領域スイッチ65g1によって球が検出された場合は、確変移行フラグ203k(図87参照)はオンされず、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算され、「1」となる。
そして、5R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「1」となっており、「2」に達していないため、第2確変領域有効フラグ203vがオンされる。そして、5R目において可変入賞装置65内に流入した球が、第2確変領域ソレノイド65f2がオンされている間に第2確変領域スイッチ65g2によって検出された場合、即ち、第2確変領域有効フラグ203vがオンされている状態で第2確変領域スイッチ65g2によって球が検出された場合に、確変移行フラグ203k(図87参照)がオンされる。第2実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変B」の大当たり終了時に確変移行フラグ203kがオンに設定されていることにより、特別図柄の高確率状態が発生するように構成されている。
次いで、図93で示すように、大当たり種別「確変C」では、計10ラウンドの大当たり遊技が実行され、各ラウンドの開始時に大入賞口ソレノイド65bがオンされて、大入賞口開閉板65aが開放される。そして、各ラウンドにおいて、所定条件(第2実施形態では、開放から最大で「30秒」経過、又は、大入賞口スイッチ65cによって球を10個検出、のいずれか一方の事象)が成立した場合に、大入賞口ソレノイド65bがオフされて大入賞口開閉板65aが閉鎖され、1のラウンドが終了する。そして、1の大当たり遊技において10ラウンドにおける開閉動作が繰り返され、1の大当たり遊技が終了する。また、確変領域通過回数カウンタ203oは、大当たりに当選したタイミングで「0」クリアされる。
さらに、大当たり種別「確変C」では、4R~9Rの各ラウンドの一定期間(第2実施形態では、各ラウンドの大入賞口開閉板65aの開放から10秒)において、ラウンド毎に設定された確変領域ソレノイド(第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6)がオンされる。
具体的には、4R目に第1確変領域ソレノイド65f1がオンされて、該第1確変領域ソレノイド65f1の下流側に設けられた第1確変領域スイッチ65g1によって球が検出可能な状態となる。そして、4R目において可変入賞装置65内に流入した球が、第1確変領域スイッチ65g1によって検出された場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算される(各ラウンドの1回目の検出時のみ加算)。
同様に、5R目~9R目に第2確変領域ソレノイド65f2~第6確変領域ソレノイド65f6がそれぞれオンされて、各確変領域ソレノイドの下流側に設けられた確変領域スイッチ(第2確変領域スイッチ65g2~第6確変領域スイッチ65g6)によって球が検出可能な状態となる。そして、5R目~9R目において可変入賞装置65内に流入した球が、第2確変領域スイッチ65g2~第6確変領域スイッチ65g6によって検出された場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算される(各ラウンドの1回目の検出時のみ加算)。
また、第2実施形態のパチンコ機10では、各確変領域ソレノイド(第1確変領域ソレノイド65f1~第6確変領域ソレノイド65f6)がオンされる期間が、各ラウンドにおける大入賞口開閉板65aの開放から10秒間となっているため、仮に遊技者が当該ラウンドの確変領域へ球を入賞させたくない場合であっても、当該ラウンドの確変領域が開放されている10秒間は球の発射を中断しておき、該確変領域が閉鎖されてから右打ち遊技を再開することで、当該ラウンドの賞球を獲得することができる。
さらに、第2実施形態のパチンコ機10では、各ラウンドの開始時に当該ラウンドの確変領域有効フラグ(第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203z)をオンするか否かの処理が行われる(図89及び図90参照)。図93の例では、大当たり種別「確変C」に当選しているため、6R目に第3確変領域有効フラグ203wがオンされ得る対象となる。
よって、4R目においては、すべての確変領域有効フラグがオフされたままとなっている。この状態で可変入賞装置65内に流入した球が、第1確変領域ソレノイド65f1がオンされている間に第1確変領域スイッチ65g1によって検出された場合、即ち、第1確変領域有効フラグ203uがオフされている状態で第1確変領域スイッチ65g1によって球が検出された場合は、確変移行フラグ203k(図87参照)はオンされず、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算され、「1」となる。
さらに、5R目においてもすべての確変領域有効フラグがオフされたままとなっている。この状態で可変入賞装置65内に流入した球が、第2確変領域ソレノイド65f2がオンされている間に第2確変領域スイッチ65g2によって検出された場合、即ち、第2確変領域有効フラグ203vがオフされている状態で第2確変領域スイッチ65g2によって球が検出された場合は、確変移行フラグ203k(図87参照)はオンされず、確変領域通過回数カウンタ203oの値に1加算され、「2」となる。
そして、6R目の開始時における確変領域通過回数カウンタ203oの値は「2」に達しているため、確変領域有効フラグ203mはオンされずオフの状態のままとなる。また、6R目において可変入賞装置65内に流入した球が、第3確変領域ソレノイド65f3がオンされている間に第3確変領域スイッチ65g3によって検出された場合、即ち、第3確変領域有効フラグ203wがオフされている状態で第3確変領域スイッチ65g3によって球が検出された場合は、確変移行フラグ203k(図87参照)はオンされない。
その後も確変移行フラグ203kはオフの状態のまま大当たりが終了するため、「確率変動状態」には移行せず、「普図高確時間短縮状態」に移行する。
次に、図94及び図95を参照して、第2実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。第2実施形態における各制御処理と、第1実施形態における各制御処理との異なる点は、主に、各大当たりラウンド毎に開放される確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)及び有効に設定される確変領域(第1確変領域65d1~第6確変領域65d6)が異なる点である。
まず、図94を参照して、第2実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S612)の一処理である確変領域制御処理(S6054)について説明する。図94は、第2実施形態の確変領域制御処理(S6054)を示したフローチャートである。第2実施形態の確変領域制御処理(S6054)と、第1実施形態の確変領域制御処理(S6054)との異なる点は、主に、各大当たりラウンド毎に有効に設定される確変領域が異なる点である。
第2実施形態の確変領域制御処理(S6054)では、S6103の処理において、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」より小さい値の場合(S6103:Yes)、又は、S6104の処理において、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」より小さい値の場合(S6104:Yes)、当該ラウンドの確変領域有効フラグ(第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203zのいずれか)をオンに設定し(S6151)、この確変領域制御処理(S6054)を終了し、大当たり開閉制御処理(図38参照)に戻る。
より詳細には、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合、当該ラウンドが4ラウンド目であれば第1確変領域有効フラグ203uを、当該ラウンドが5ラウンド目であれば第2確変領域有効フラグ203vを、当該ラウンドが6ラウンド目であれば第3確変領域有効フラグ203wを、当該ラウンドが7ラウンド目であれば第4確変領域有効フラグ203xを、当該ラウンドが8ラウンド目であれば第5確変領域有効フラグ203yを、当該ラウンドが9ラウンド目であれば第6確変領域有効フラグ203zを、それぞれオンに設定する。
また、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合、当該ラウンドが2ラウンド目であれば第1確変領域有効フラグ203uを、当該ラウンドが3ラウンド目であれば第2確変領域有効フラグ203vを、当該ラウンドが4ラウンド目であれば第3確変領域有効フラグ203wを、当該ラウンドが5ラウンド目であれば第4確変領域有効フラグ203xを、当該ラウンドが6ラウンド目であれば第5確変領域有効フラグ203yを、当該ラウンドが7ラウンド目であれば第6確変領域有効フラグ203zを、それぞれオンに設定する。
次に、図95を参照して、第2実施形態において、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S612)の一処理である大入賞口開放中処理(S6007)について説明する。図95は、第2実施形態の大入賞口開放中処理(S6007)を示したフローチャートである。第2実施形態の大入賞口開放中処理(S6007)と、第1実施形態の大入賞口開放中処理(S6007)との異なる点は、主に、各大当たりラウンド毎に有効に設定されている確変領域が異なる点である。
第2実施形態の大入賞口開放中処理(S6007)では、S6210の処理を終えると、次いで、当該ラウンドの確変領域有効フラグ(第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203zのいずれか)をオフに設定し(S6251)、処理をS6212に移行する。
また、S6219の処理を終えると、次いで、当該ラウンドの確変領域有効フラグ(第1確変領域有効フラグ203u~第6確変領域有効フラグ203zのいずれか)をオフに設定し(S6252)、処理をS6221に移行する。
より詳細には、第1特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合、当該ラウンドが4ラウンド目であれば第1確変領域有効フラグ203uを、当該ラウンドが5ラウンド目であれば第2確変領域有効フラグ203vを、当該ラウンドが6ラウンド目であれば第3確変領域有効フラグ203wを、当該ラウンドが7ラウンド目であれば第4確変領域有効フラグ203xを、当該ラウンドが8ラウンド目であれば第5確変領域有効フラグ203yを、当該ラウンドが9ラウンド目であれば第6確変領域有効フラグ203zを、それぞれオフに設定する。
また、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たりに当選した場合、当該ラウンドが2ラウンド目であれば第1確変領域有効フラグ203uを、当該ラウンドが3ラウンド目であれば第2確変領域有効フラグ203vを、当該ラウンドが4ラウンド目であれば第3確変領域有効フラグ203wを、当該ラウンドが5ラウンド目であれば第4確変領域有効フラグ203xを、当該ラウンドが6ラウンド目であれば第5確変領域有効フラグ203yを、当該ラウンドが7ラウンド目であれば第6確変領域有効フラグ203zを、それぞれオフに設定する。
以上、説明したように、第2実施形態のパチンコ機10では、当選した大当たり種別によって、各ラウンド毎に開放される確変領域及び有効に設定される確変領域が異なるように構成されている。このように構成することで、大当たりラウンド毎に開放される確変領域が異なることになり、各大当たりラウンドと、該当大当たりラウンドで開放される確変領域とを1対1の関係にすることができ、遊技者に分かり易い構成とすることができる。
その他、第2実施形態におけるパチンコ機10は、第1実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、各実施形態は、それぞれ、他の実施形態が有する構成の一部または複数部分を、その実施形態に追加し或いはその実施形態の構成の一部または複数部分と交換等することにより、その実施形態を変形して構成するようにしても良い。また、上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
<変形例1>
上記実施形態では、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として第2始動口71及び可変入賞装置65を第3図柄表示装置81の正面視右側に配置している。これに対し、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として、第3図柄表示装置81の正面視右側に一般入賞口63を配置し、右打ち遊技で遊技が行われる遊技状態において該一般入賞口63に球が一定程度(例えば、100発中10個)入賞し得るように構成し、右打ち遊技において第2始動口71又は可変入賞装置65以外にも遊技者に賞球を払い出し得るように構成する。このように構成することで、右打ち遊技時に遊技者の持ち球の消費を抑えつつ遊技を行わせることができる。
<変形例2>
上記実施形態では、大当たり遊技中に有効確変領域を通過して「確率変動状態」に移行する場合に、次回の大当たりまで該「確率変動状態」を維持する所謂ループタイプの遊技仕様で構成されている。これに対し、特別図柄の動的表示の実行回数(所謂、STタイプ)によって「確率変動状態」が終了するように構成したり、特別図柄の動的表示において大当たり以外の所定の抽選結果が導出された場合に「確率変動状態」が終了(所謂、転落機能)するパチンコ機(所謂、転落タイプ)を用いてもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例3>
上記実施形態では、大当たり遊技中に有効確変領域を通過することで、大当たり終了後に「確変機能」が付与され特別図柄の高確率状態が発生するように構成されている。これに対し、所定の「確変機能」の付与回数ごとに、「確変機能」が発生しない大当たり種別が選定される所謂確変リミッタ機能を設けるように構成してもよい。また、所定の大当たり回数ごとに、普通図柄の高確率状態が発生しない大当たり種別が選定される所謂時短リミッタ機能を設けるように構成してもよい。さらに、確変リミッタ機能を設けた場合に、複数の確変リミット回数を設けるように構成してもよいし、時短リミッタ機能を設けた場合に、複数の時短リミット回数を設けるように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例4>
上記実施形態では、普通電役72及び可変入賞装置65は、普通図柄又は特別図柄への当選に基づいて開放され得るように構成されている。これに対し、球が通過することによって他の入賞口を閉塞している可動役物(所謂、非電動役物)を開放させる通過口を搭載したパチンコ機を用いてもよい。
<変形例5>
上記実施形態では、大当たり遊技中に有効確変領域を非通過であった場合に、該大当たり終了後に「時短機能」が付与される遊技状態が発生するように構成されている。これに対し、特別図柄の動的表示において大当たり(小当たり)以外の所定図柄(例えば、時短図柄)が導出された場合に、大当たりを経由せずに「時短機能」が付与される状態に遷移するように構成してもよい。このように構成することで、「時短機能」が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例6>
上記実施形態では、特別図柄の低確率状態における第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示の合計実行回数が、大当たりに当選せずに所定回数(例えば、900回)実行された場合に、大当たりを経由せずに「時短機能」が付与される(所謂、天井機能)ように構成されている。これに対し、第1特別図柄の動的表示の積算実行回数と第2特別図柄の動的表示の積算実行回数とでそれぞれ個別に上記所定回数を計数してもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とでそれぞれ上記所定回数が異なるように構成してもよい。
<変形例7>
上記実施形態では、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先して実行(所謂、特図2優先変動)するように構成している。これに対し、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並行的に実行可能に構成(所謂、特図12同時変動)し、各動的表示の制御を行ってもよいし、第1特別図柄の動的表示を第2特別図柄の動的表示より優先して実行(所謂、特図1優先変動)するように構成し、各動的表示の制御を行ってもよいし、入賞した順に動的表示を実行(所謂、入賞順変動)するように構成し、各動的表示の制御を行ってもよい。
<変形例8>
上記実施形態では、「時短機能」の終了条件として、特別図柄の動的表示の所定実行回数や、大当たりへの当選に基づいて終了するように構成している。これに対し、小当たり遊技への当選や、大当たりと異なる時短終了図柄の導出に基づいて「時短機能」が終了するように構成してもよい。このように構成することで、入賞補助状態の終了条件を多様化して、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。また、「時短機能」の有効時に、特別図柄の保留球数が所定数(例えば、保留満タン(即ち、4個)や、保留満タンに対して一定数の保留貯留(例えば、2個))貯留されたことを契機として、「時短機能」を終了するように構成してもよいし、普通電役の作動回数が一定の回数に到達した場合に「時短機能」を終了するように構成してもよい。
<変形例9>
上記実施形態では、普通図柄の低確率状態において70/100で当たりに当選し、普通電役72が可動し得るように構成している。これに対し、普通図柄の低確率状態においては当たりに当選せず、普通図柄の高確率状態でのみ当たりに当選(例えば、100%当選)するように構成してもよい。このように構成することで、普通図柄の低確率状態で普通電役72が可動して第2始動口71に球が入賞することを確実に防止することができる。その結果、遊技仕様通りの遊技性を確実に実現することが可能となる。
<変形例10>
上記実施形態では、大当たり遊技において、1の可変入賞装置65を開放するように構成している。これに対し、大当たり遊技において開放し得る入賞口を複数設け、大当たり種別又は小当たり種別に応じて、該複数の入賞口を開放するように構成してもよい。
<変形例11>
上記実施形態では、普通図柄の可変表示時間を、遊技状態に応じてそれぞれ1種類ずつ設けている。これに対し、普通図柄の可変表示時間を、遊技状態に応じて、複数種類の可変表示時間の中から抽選で選定するように構成してもよい。具体的には、「通常遊技状態」において、普通図柄の可変表示時間を、「1秒」、「3秒」、「5秒」、「10秒」又は「30秒」の中から抽選により決定する。このように構成することで、右打ち遊技が奨励されていない「通常遊技状態」において、右打ち遊技してスルーゲート67に球を通過させて普通図柄の可変表示を行い、その導出タイミングに応じて開放され得る普通電役72に向けて球を発射しても、第2始動口71の開放タイミングが複数になることで、第2始動口71への入賞を抑制することができる。
<変形例12>
上記実施形態では、第1特別図柄の抽選において大当たり又はハズレの中から当選役を選定するとともに、第2特別図柄の抽選においても大当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成している。これに対し、第1特別図柄の抽選のみにおいて小当たりを設け、大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、第2特別図柄の抽選においてのみ小当たりを設け、大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、いずれの特別図柄の抽選において小当たりを設けず、大当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、いずれの特別図柄の抽選においても小当たりを設け、大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよい。
<変形例13>
上記実施形態では、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行回数に応じて遊技状態を変更(例えば、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」)に移行するように構成している。これに対し、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示以外の所定演出(例えば、「リーチ表示」や特定役当選に基づく特定演出等)の実行回数に応じて遊技状態を変更可能に構成してもよい。
<変形例14>
上記実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでそれぞれ保留球数を計数し、それぞれの保留球数ごとに各特別図柄の変動時間やリーチ確率を変更するように構成している。これに対し、第1特別図柄と第2特別図柄との合計保留球数に応じて各特別図柄の変動時間やリーチ確率を変更するように構成してもよい。
<変形例15>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、10の大当たりラウンドのうち、いずれか1の大当たりラウンドにおいて確変領域65dが有効に設定され、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、10の大当たりラウンドのうち、いずれか2の大当たりラウンドにおいて確変領域65dが有効に設定されように構成している。これに対し、当選した大当たり種別によって、確変領域65dが有効に設定されるラウンド数が異なるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の動的表示で大当たり種別「確変A」に当選した場合、10の大当たりラウンドのうち、いずれか1の大当たりラウンドにおいて確変領域65dが有効に設定され、第1特別図柄の動的表示で大当たり種別「確変B」に当選した場合、10の大当たりラウンドのうち、いずれか2の大当たりラウンドにおいて確変領域65dが有効に設定され、第1特別図柄の動的表示で大当たり種別「確変C」に当選した場合、10の大当たりラウンドのうち、いずれか3の大当たりラウンドにおいて確変領域65dが有効に設定されるように構成してもよいし、その他、大当たり種別によって設定された最大ラウンド数以下であれば、確変領域65dが有効に設定されるラウンド数はいくつにしてもよい。このように構成することで、当選した大当たり種別によって、確変領域65dが有効に設定されるラウンド数が異なり、確変領域65dの有効パターンのバリエーションを豊富にして、遊技の興趣を向上することができる。
<変形例16>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」以上の場合、確変領域有効フラグ203mをオンしないように設定され、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」以上の場合、確変領域有効フラグ203mをオンしないように構成している。これに対し、当選した大当たり種別によって、確変領域有効フラグ203mをオンしないこととなる確変領域通過回数カウンタ203oの値が異なるように構成してもよい。例えば、大当たり種別「確変A」に当選した場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「1」以上の場合、確変領域有効フラグ203mをオンしないように設定され、大当たり種別「確変B」に当選した場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」以上の場合、確変領域有効フラグ203mをオンしないように設定され、大当たり種別「確変C」に当選した場合、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「3」以上の場合、確変領域有効フラグ203mをオンしないように構成してもよい。このように構成することで、当選した大当たり種別によって、大当たり遊技中に確変領域65dに球を通過させられるラウンド数が異なり、大当たり種別毎に「確率変動状態」に移行する確率が異なるように構成することができ、大当たり種別のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣を向上することができる。
<変形例17>
上記実施形態では、すべての大当たり種別の最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりとなるように構成している。これに対し、大当たり種別毎に最大ラウンド数が異なるように構成してもよい。例えば、大当たり種別「確変A」に当選した場合、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たりとし、大当たり種別「確変B」に当選した場合、最大ラウンド数が7ラウンドの大当たりとし、大当たり種別「確変C」に当選した場合、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりとなるように構成してもよい。このように構成することで、確変領域開放テーブル202g及び確変領域有効テーブル202hの設定と合わせて、大当たり種別毎に最大ラウンド数と、確変領域65dが開放されるラウンド数と、確変領域65dが有効に設定されるラウンド数と、のそれぞれの割合が異なり、大当たり種別毎に「確率変動状態」に移行する確率が異なるように構成することができ、大当たり種別のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣を向上することができる。
<変形例18>
上記実施形態では、すべての大当たり種別において、大入賞口開閉板65aの開放パターンが同一となるように構成している。これに対し、大当たり種別毎に、大入賞口開閉板65aの開放パターンが異なるように構成してもよい。例えば、1の大当たりラウンドにおいて、大入賞口開閉板65aが複数回の開閉動作を行うように構成してもよい。このように構成することで、現在実行されているラウンド数を把握し難くすることができ、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣を向上することができる。
<変形例19>
上記実施形態では、確変領域65dが開放される大当たりラウンドである場合、大入賞口開閉板65aの開放と同時に該確変領域65dが開放されるように構成している。これに対し、確変領域65dが開放される大当たりラウンドである場合、可変入賞装置65への球の入賞個数が一定に達した場合に確変領域65dが開放されるように構成してもよい。
<変形例20>
上記実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とを使用して、「確率変動状態」が発生し得るパチンコ機10で構成している。これに対し、第1特別図柄および第2特別図柄に大当たり以外に小当たりに当選し得るように構成し、該小当たり遊技への当選に基づいて開放される小当たり用可変入賞装置を設ける。そして、小当たり用可変入賞装置内に球が通過することに起因して大当たり及び「時短機能」が付与される時短領域(所謂、V領域)を備えたパチンコ機(所謂、1種2種混合機)を用い、「時短機能」の付与回数に応じて、該「時短機能」が付与されるか否かを異ならせるように構成する。このように構成することで、「時短機能」が付与される遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。この場合に、可変入球手段としては、特図大当たりに対応する大入賞口と特図小当たりに対応する小入賞口とが対応し、特定領域としては、小入賞口内に設けられたV入賞口が対応し、振分手段としては、V入賞口を開閉する所謂V弁装置が対応し、特定利益状態としては、「時間短縮状態」が対応するように構成してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示において、小当り遊技に当選することとなる大当たり乱数の値が設定されていない。これに代えて、第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別、又は/及び、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別を、複数種類設けるように構成してもよい。さらに、小当たり種別に応じて「時短機能」を終了するか否かを異ならせるように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、遊技状態ごとに奨励される特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて実行し、奨励されていない特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで実行しないように構成している。これに代えて、奨励されていない特別図柄の変動演出を、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて所定態様で実行するように構成してもよい。具体的には、例えば、奨励されている特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで目立つように(中央部分、大部分、奨励されていない特別図柄の変動演出より大きい領域、図柄表示態様を濃く実行等)実行する一方、奨励されていない特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで、奨励されている特別図柄の変動演出より目立たないように(隅部、小部分、奨励されている特別図柄の変動演出より小さい領域、図柄表示態様を薄く等)実行するように構成する。このように構成することで、第3図柄表示装置81によって複数の特別図柄の変動演出の実行態様を把握することが可能となる。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第1特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成するとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第2特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成している。換言すると、第1特別図柄の動的表示の保留球数は第1特別図柄の動的表示にのみ影響し、第2特別図柄の動的表示の保留球数は第2特別図柄の動的表示にのみ影響するように構成している。これに代えて、一方の特別図柄の動的表示の保留球数が、他方の特別図柄の動的表示の変動時間に影響するように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の動的表示の変動時間を、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数との合計保留球数に応じて変化するように構成する。このように構成することで、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数とが混在する状態において、特異な変動時間を選択し得るように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、確率設定値を「1」~「3」の3段階で変更可能として、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更可能としたが、確率設定値が変更可能な段階は3段階に限らず、任意の段階に変更可能としてもよい。
上記実施形態では、確率設定値を変更することにより、大当たり確率を変更する場合について説明したが、普通図柄の当たり確率や、小当たりの当選確率を変更するようにしてもよい。
また、立ち上げ処理の中で確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合に、「1」~「3」の範囲の中から特定の確率設定値(例えば「1」)を確率設定値として強制的に設定するようにしてもよい。なお、遊技途中で(例えば、タイマ割込処理の中で)確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合は、確率設定値を強制的に特定の確率設定値に設定しないほうがよい。これは、遊技途中で大当たり確率が突然変更さえることにより、遊技者が何らかの不利益を被ることを抑制するためである。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含める場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を除いてもよい。この場合、RAM判定値が正常か否かの判定を行う前に、確率設定値が正常の範囲にあるか否かを判定し、正常の範囲内になければ、強制的に設定変更処理を実行してホール関係者等に確率設定値の変更を行わせたり、ホール関係者等にパチンコ機10を設定変更モードで再立ち上げさせるように促したり、確率設定値として正常範囲内の特定の確率設定値を強制的に設定してもよい。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含めない場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を含めてもよい。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、又は、設定変更スイッチをオンすることによって、確率設定値を更新する場合について説明したが、これを設定キー501にて行えるようにしてもよい。具体的には、設定キー501を、オン状態から更にオフ側とは反対方向に設けた設定変更位置まで回動可能にし、設定変更位置まで設定キー501が回されると、自動でオン状態に設定キー501が戻るように付勢して構成する。そして、設定キー501をオン状態から設定変更位置まで回動させる度に、確率設定値が更新されるようにする。これによっても、確率設定値の変更を容易に行うことができる。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、設定キー501をオフ状態にすることによって、又は、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、確率設定値を確定する場合について説明したが、これを別に設けたスイッチ、例えば、設定確定スイッチが操作されることで行えるようにしてもよい。この設定確定スイッチは、例えば、「設定変更モード」中に操作されることにより、確率設定値を確定するためのスイッチであり、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられ、基板ボックス100を開封しなくても、ホール関係者等によって操作可能にしてもよい。これによっても、確率設定値の確定を容易に行うことができる。
上記実施形態では、パチンコ機10の電源オン時に「設定変更モード」又は「設定確認モード」で立ち上げる場合に、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定していた。これに対し、少なくとも内枠12の開放を必須条件とし、その他、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定するように構成してもよい。また、内枠12の開放を設定変更又は設定確認の条件とするか否かをホールが選択可能に設定できるように構成してもよい。
上記各実施形態では、RAM消去スイッチ503を主制御装置110に搭載していた。これに対し、RAM消去スイッチ503を電源装置115や払出制御装置111に搭載するように構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501により、大当たり確率等を変更可能に構成していた。これに対し、設定キー501により、1の入賞口に入賞した場合に払い出される賞球数(例えば、3個→5個への変更)や、入賞口への入賞を補助する可動役物の駆動時間(3秒→5秒への変更)や駆動幅(例えば、20mm→30mmへの変更)、或いは、球の流下態様に影響を与える部材(例えば、球が転動可能なステージやクルーン)の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)、パチンコ機10自体の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)等、遊技者に対する有利度合いに関する設定を複数段階に変更可能に構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501の鍵孔をパチンコ機10の裏面側に向くように構成していた。これに対し、設定キー501の鍵孔の向きを、パチンコ機10の横方向(左方向又は右方向)や、パチンコ機10の斜め方向、或いは、パチンコ機10の前面側を向くように構成してもよい。
上記実施形態において、大当たり乱数値同士、小当たり乱数値同士、及び、ハズレ乱数値同士を連続的な値とし、大当たりか否かや、小当たりか否かを範囲判定(例えば、「0」以上「49」以下か否か)可能に構成し、主制御装置110の制御負担を軽減するように構成していた。これに対し、遊技価値を付与する各乱数値(即ち、大当たり乱数値および小当たり乱数値)を連続的な配置ではなく、分散(散逸)して配置するように構成してもよい。具体的には、例えば、「0~999」で更新される大当たり乱数カウンタC1の場合に、大当たり乱数値として「7,341,555,777,831」とし、小当たり乱数値として「77,175,223,315,415,526,634,717,845」としてもよい。
ここで、パチンコ機10の状況にかかわらず大当たり乱数値となる値(例えば、低確率状態および高確率状態において、「0~50」であれば大当たり)が連続的に存在していた場合、その値が外部から予測され得る可能性があり、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなるおそれがある。よって、上記変形例のように構成することで、遊技価値を付与する各乱数値を外部から予測困難にし、不正に対する抑制効果を高め、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
また、上述した変形例において、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている低確率状態用の大当たり乱数値と、高確率状態用の大当たり乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれ大当たり乱数値を設定してもよい。このように構成することで、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、タイマ割込処理等のソフトウェアの処理で大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2等を更新するように構成していた(所謂、ソフト乱数)。これに対し、更新周期が上記ソフト乱数より速い乱数生成ICによって大当たり乱数カウンタC1等を更新するように構成してもよい(所謂、ハード乱数)。このように構成することで、外部から更新中の乱数値の把握を困難にし、セキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、設定値が増加するごとに均等に大当たり乱数値が増加するように構成していた。これに対し、設定値が増加するごとに不均等又は所定割合で大当たり乱数値(又は小当たり乱数値)を増加するように構成してもよい。具体的には、例えば、設定値「1」から「2」までは、大当たり乱数値を「2」ずつ増加させる一方、設定値「2」から「3」では、大当たり乱数値を「5」ずつ増加させる。このように構成することで、設定差によって付与され得る遊技価値が大きく変化し、設定差による抑揚(メリハリ)のある遊技を提供可能に構成し、遊技の興趣を向上することができる。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数カウンタC1の値における対応役を変化するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり種別カウンタC2又は小当たりの内容を決定する小当たり種別カウンタ(図示せず)の値に対応する大当たり種別を変化させ、大当たり種別又は小当たり種別の選択割合が変化することによる設定差が生じるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(即ち、大当たり乱数値)を変更して、その変更分を遊技価値を付与しない乱数値(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成していた。これに対し、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(例えば、大当たり乱数値)を変更した場合に、その変更分を、他の遊技価値を付与する乱数値(例えば、小当たり乱数値)から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定毎に付与され得る遊技価値に差を設け、設定毎に抑揚(メリハリ)のある遊技を提供し、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲(以下、「再大当たり乱数値の範囲」と称する)」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。ここで、「再大当たり乱数値の範囲」として、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分が対応するように構成する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、設定変更によっても変化しない大当たり乱数値と小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、当否判定の制御プログラムにおいて、固定的な乱数値の基本的な当否判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、乱数値の個数が多い順(又は少ない順)に各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、設定変更に伴い増加される「大当たり乱数値の範囲」を、設定変更に伴い減少される乱数値(即ち、「ハズレ乱数値の範囲」)と隣接(隣り合う)ように大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)するように構成してもよい。具体的には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、小当たりの当否判定の制御プログラムにおいて、小当たり乱数値の判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合、特別図柄の大当たり確率が向上(2倍以上アップ)するように構成されていた。これに対し、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の小当たり確率を向上するように構成してもよい。また、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の大当たり確率の上昇度合いを2倍以上(例えば、10倍)に設定してもよい。さらに、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、大当たり確率と小当たり確率とを共に向上(例えば、大当たり確率を5倍、小当たり確率も5倍)に設定してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率と、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率とが同等となるように構成されていた。これに対し、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率を、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率より高くなるように構成してもよいし、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率を、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率より低くなるように構成してもよい。
上記実施形態では、特別図柄の低確率状態および高確率状態とにおいて、いずれの状態でも大当たり確率において設定差が生じるように構成していた。これに対し、いずれか一方の状態(低確率状態又は高確率状態)における大当たり確率の設定差を無くし、他方の状態(高確率状態又は低確率状態)における大当たり確率に設定差を設けるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させて、その大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させ、その大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数及びハズレ乱数値から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定変更に基づく大当たり乱数値の個数の変更分を、小当たり乱数値及びハズレ乱数値のそれぞれから補填することが可能となり、大当たり乱数値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の個数を、大当たり乱数値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、突出状態と没入状態とに変位する普通電役72を用い、普通電役72の没入タイミングと没入時間とを各遊技状態で変更することで本発明の遊技性を実現するように構成されている。これに対し、回動式の羽根部材を用い、羽根部材の作動タイミングと作動時間とを各遊技状態で変更することで、本発明の遊技性を実現するように構成してもよい。具体的には、例えば、第2始動口71の左右両側に羽根部材を配置し、羽根部材が非作動状態(例えば、直立状態)では、球が羽根部材の外側(非転動側)に衝突し、そのまま下流側へ流下するように構成する。一方、羽根部材が回動した作動状態(直立状態から右側へ120度傾倒状態)では、球が羽根部材の内側(転動側)に衝突し、該羽根部材の内側を第2始動口71側に向けて転動するように構成する。このように構成することで、羽根部材の回動態様は、普通電役72の出没による駆動態様より、羽根部材自体が作動する領域が大きく駆動されたか否かを認識し易いため、普通図柄の可変表示で当選したか否かを遊技者に認識し易くすることができる。
特図1用第4図柄表示領域87と特図2用第4図柄表示領域88との表示態様及び表示位置を、主表示領域Dmで変動演出している第1特別図柄又は第2特別図柄に応じて変更するように構成してもよい。具体的には、例えば、主表示領域Dmで実行されている特別図柄に対応して、実行されている方の第4図柄表示領域87,88を上側に位置させたりアラビア数字で表示したり赤色で表示し、実行されていない方の第4図柄表示領域88,87を下側に位置させたり上記アラビア数字と異なる表記(例えば、漢数字やローマ数字)で表示したり赤色とは異なる色(例えば、青色)で表示するように構成する。このように構成することで、実行されている変動演出を識別して表示しつつ、いずれの特別図柄が実行されているかを認識し難く構成し、現在滞在している遊技状態を遊技者に認識し難く構成することで、遊技状態を推測する遊技性が生まれ、遊技の興趣向上を図ることができる。
警報音に関し、左打ち遊技が推奨される遊技状態においてスルーゲート67を球が通過した場合にもれなく出力するのではなく、さらに特定の条件が成立した場合に警報音を出力するように構成してもよい。具体的には、例えば、このように構成することで、意図的に遊技仕様より多くの出玉を得ようとする悪意ある遊技者の行為に対してのみ警報音を出力し、不慣れな遊技者や操作ミスによる善意の右打ち遊技に対しては警報音を出力しないことで、不正遊技を抑制しつつ、遊技者の遊技意欲の低下も抑制して、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり確率において、いずれの遊技状態でも同等程度となるように構成してもよい。具体的には、例えば、特別図柄の大当たり確率が低い「通常遊技状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100にするとともに、特別図柄の大当たり確率が高い「確率変動状態」や「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100や51/100等、「通常遊技状態」等における普通図柄の当たり確率と同一又は同等程度となるように構成する。このように構成することで、普通図柄の当たりに基づく普通電役72の開放に関し、普通図柄の可変表示時間と普通電役72の開放時間とを考慮し、普通図柄の当たり確率を考慮せずに出玉率等を算出することが可能となることで、各遊技状態における遊技仕様の設計を容易化可能となる。
大当たりに当選した大当たり図柄ごとに、該大当たり以降に選択される特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「確率変動状態」を発生させ得る大当たり図柄である1図柄、3図柄、5図柄、7図柄のうち、1図柄で当選した場合には「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的長めの変動時間が選択され易い「両ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、3図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的短い変動時間が選択され易い「特1ロング特2ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。さらに、5図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的短めの変動時間が選択され易い「両ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、7図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的短めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い「特1ショート特2ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。このように構成することで、大当たりした図柄の種類によって、大当たり後の遊技状態において、先に導出され得る特別図柄を異ならせることができ、例えば、いずれの特別図柄が先に停止するか否かによって、遊技状態毎に大当たりが先に現出させる確率を異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
特別図柄の変動回数に基づいて、該特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「潜伏確率変動状態」において、大当たり終了後1回目~10回目の特別図柄の変動演出に関しては、比較的長めの変動時間が選択され易いように構成し、11回目以降の特別図柄の変動演出に関しては、比較的短めの変動時間が選択され易いように構成する。このように構成することで、遊技にメリハリを設けつつ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり種別を複数種類設けてもよい。具体的には、例えば、普通電役72が1回開放される1回開放当たりと、出没板72aが3回開放される3回開放当たりと、普通電役72が3回かつ長く開放される3回ロング開放当たりとを設ける。このように構成することで、「確率変動状態」や「普図高確時間短縮状態」において遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」→「普図高確時間短縮状態」→「普図低確時間短縮状態」→「確率変動状態」の順で遊技者にとって有利な遊技状態としていた。これに対し、「通常遊技状態」より遊技者にとって不利な遊技状態として、「普図高確時間短縮状態」や「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」が位置づけられるように遊技仕様を設定してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の始動口を、普通電役72が付属した第2特別図柄の始動口の上流側に設け、「通常遊技状態」では、普通電役72が作動し難いことによって、第2特別図柄より遊技者にとって有利な第1特別図柄の抽選契機を受け易い一方、「普図高確時間短縮状態」では、普通電役72が作動し易いことによって、第1特別図柄より遊技者にとって不利な第2特別図柄の抽選契機を受け易いように構成する。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
右打ち遊技を示唆する右打ち示唆表示が現出される場合に、第4図柄表示領域87,88の表示位置を変更するように構成してもよい。具体的には、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」等では、副表示領域Dsの右小領域Ds3に第4図柄表示領域87,88を表示する一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」等では、右打ち示唆表示を右小領域Ds3に表示する一方、第4図柄表示領域87,88を左小領域Ds1に表示する。このように構成することで、遊技状態に応じた遊技仕様を遊技者に認識させ易くすることができる。
上記実施形態では、同時に実行され得る複数の特別図柄の動的表示に関し、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行い、非奨励の特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行わないように構成している。これに対し、同時に実行され得る複数の図柄(例えば、特別図柄と普通図柄)の演出に関し、遊技状態、遊技仕様、付与される遊技価値、或いは、実行頻度等によって、実行すべき演出の優先順を予め設け、該優先順に応じた演出を優先的に実行し、優先順が低い演出に関しては、演出規模を小さくしたり、演出自体を実行しない等、優先順位が高い演出に比べて遊技者が認識し難くなるように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第1特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示したり、第2特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第2特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示してもよい。このように構成することで、遊技を行う上で遊技者に認識させたい演出を優先的に実行しつつ、優先順位が低い演出規模を小さく(なくす)ことで、遊技者が煩わしさを感じない演出を実行することができる。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。これらを1つの制御装置とすることで、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理(S1111)において、いずれかの停止種別コマンドを受信すれば必ず対応する変動開始フラグ223a,223bをオンに設定する場合について説明したが、各変動パターンコマンドの受信があった上で対応する停止種別コマンドを受信した場合に、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。これにより、各変動パターンコマンドの受信がなく、いずれかの停止種別コマンドを受信したような場合に、おかしな変動演出が実行されることを抑制できる。
また、各変動パターンコマンドを受信したタイミングで、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。この場合、音声ランプ制御装置113にて実行される変動演出処理(S1110)では、各変動開始フラグ223a,223bがオンされたことに基づいて、各変動パターンコマンドにより抽出した変動パターンを表示制御装置114へ通知する各表示用変動パターンコマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113にて各停止種別コマンドの受信を待つことなく、表示制御装置114に対して、この各表示用変動パターンコマンドに基づき、各変動演出を第3図柄表示装置81に実行させることができる。なお、この場合、音声ランプ制御装置113では、各停止種別コマンドを受信したタイミングで、該停止種別コマンドより抽出された停止種別を表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。また、確変領域65dが有効に設定されるラウンド数は、大当たり種別によって設定された最大ラウンド数以下であれば1でも良いし、複数でも良いし、すべてのラウンドでも良い。そして、表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81に実行させた変動演出の停止図柄を決定してもよい。
上記実施形態において、デモ演出は、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄を停止表示させてもよい。また、数字の付された主図柄または数字の付されていない主図柄からなる第3図柄を、半透明状態で停止表示させてもよい。また、第3図柄を表示させずに背面画像だけを変化させるものであってもよい。また、変動表示で用いられる第3図柄や背面画像とは全く異なるキャラクタや背面画像を表示させてもよい。
上記実施形態において、変動演出が行われる第3図柄表示装置81にて連続予告演出を実行してもよいし、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置81で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置114で行ってもよいし、音声ランプ制御装置113で行ってもよい。また、各種演出に応じて作動する役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の音声出力装置226から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機10の電飾部29~33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および特別図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、役物が所定の態様で作動したり、音声出力装置226から音声が出力されたり、若しくは、電飾部29~33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、若しくは電飾部29~33の点灯・点滅によって連続予告演出が行われるで、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、または電飾部29~33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29~33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における当否判定や変動開始時の抽選処理を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置81における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力、及び、電飾部29~33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。また、連続予告演出の実行方法(第3図柄表示装置81による表示、第4図柄表示装置による表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、電飾部29~33の点灯または点滅、又は、それらの組み合わせ)を変えることで、連続予告演出終了後の遊技状態に応じて選定される連続予告演出態様を複数用意してもよい。
また、連続予告演出が行われる場合に、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置81に表示させてもよいし、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせである、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、表示制御装置114のMPUで実行されるコマンド判定処理にて連続予告コマンドの受信を判断すると、チャンス目に対応する停止図柄判別フラグをオンにすると共に、その他の停止図柄判別フラグをオフに設定するようにしてもよい。コマンド判定処理では、停止識別コマンド処理の後にその他コマンド処理の中で連続予告コマンドに対応する処理を実行するので、表示用停止識別コマンドの受信によって設定された停止図柄に代えて、チャンス目が停止図柄として設定される。よって、変動停止時にチャンス目を確定表示させることができる。そして、第3図柄表示装置81において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
上記実施形態において、主制御装置110は、第1始動口64又は第2始動口71への入賞(始動入賞)があった場合に、「1」加算された保留球数を音声ランプ制御装置113へ通知する保留球数コマンドに対して、該始動入賞に伴いカウンタ用バッファより取得された各カウンタC1~C3,CS1をそのまま含めて、音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、保留球数コマンドに含めるカウンタの種類は、カウンタC1~C3,CS1の一部であってもよいし、その他のカウンタの値を含めてもよい。また、主制御装置110より音声ランプ制御装置113に対して始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を通知する場合に、これらの各カウンタの値を示す情報を保留球数コマンドに含めて通知するのではなく、保留球数コマンドとは別のコマンドに各カウンタの値を示す情報を含めて、これらの値を音声ランプ制御装置113に対して通知してもよい。別のコマンドとしては、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する専用のコマンドであってもよいし、変動パターンコマンドや停止図柄コマンド等、別の情報を音声ランプ制御装置113へ通知するためのコマンドに、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値が加えられてもよい。別のコマンドとして、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する場合、該コマンドに、その通知する各カウンタの値が、いずれの保留回数に対応する変動演出に係るものであるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113は、該コマンドに含まれる保留回数に関する情報に基づいて、その保留回数に対応する先読み情報第1~第4エリアのいずれかのエリアに、該コマンドに含まれる各カウンタの値を格納することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、保留球数コマンドを受信した場合に、該保留球数コマンドにて示される各カウンタC1~C3,CS1の値そのものをRAM223に格納してもよいし、保留球数コマンド(又は、各カウンタの値が示されるコマンド)を受信した場合に、該コマンドにて示される各カウンタの値に基づいて、大当たりか否か、大当たりの場合の大当たり種別、外れの場合の外れ種別等の一部または全部を判定し、これらの判定結果を、該コマンドにて示される各カウンタの値に代えて、または、該カウンタの値の一部または全部とあわせて、RAM223に格納してもよい。
上記実施形態においては、第1始動口64又は第2始動口71への入賞およびスルーゲート67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1始動口64又は第2始動口71への入賞に対し、始動口によって別箇に最大保留球数を設定するようにしてもよく、各々の始動口における最大保留球数は「4」以外の任意の数であってもよい。また、各始動口における最大保留球数は必ずしも同一の値とする必要はなく、異なる値であってもよい。また、第1始動口64又は第2始動口71への入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、特別図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
上記各実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1~Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1~Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1~Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
スロットマシンでは、所定期間中に払い出された遊技媒体(コイン、メダル)の総数に対する、ボーナス(役物)により払い出された遊技媒体の数の比率が役物比率となる。そこで、各役が成立した場合に払い出される遊技媒体の数を、賞球数テーブルに代えて主制御装置のROMに格納しておき、役物比率管理チップ又は役物比率管理チップと同等の機能を実行する制御装置にて、非ボーナスゲーム期間(通常期間)において成立した(有効ライン上に図柄が揃った)役の数、ボーナスゲーム期間中において成立した役の数、AT期間中において成立した役の数を計数して、役物比率や連続役物比率を管理してもよい。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。なお、以下に示す各種発明の概念は、それぞれ、他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分を、その発明の概念に追加し或いはその他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分と交換等することにより、その発明の概念を変形して構成するようにしても良い。
<A群:大当たりラウンド毎の確変領域の有効・無効を大当たり種別で決定>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
A群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域(例えば、第1始動口64)と、
前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示装置37)と、
前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態(例えば、大当たり状態)を実行する可変入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備え、
前記可変入球手段は、
入球領域を開閉する開閉手段(例えば、大入賞口開閉板65a)と、
遊技球が入球可能な特定領域(例えば、確変領域65d)と、
前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段(例えば、確変領域スイッチ65g)と、
前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段(例えば、排出通路65h)と、
前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段(例えば、確変領域開閉板65e)と、を備えた遊技機であって、
前記第1検出手段は、
前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回(例えば、確変領域有効テーブル202h)が予め設定され、
前記振分手段は、
遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御(例えば、確変領域開放テーブル202g)され、
当該遊技機は、
前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示(例えば、表示用投票受付中演出コマンド)を特定タイミングで表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)に実行させる表示制御手段(例えば、表示制御装置114)と、
前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段(例えば、確変移行フラグ203k)と、
遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段(例えば、確変領域通過判定処理)と、
当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態(例えば、「確率変動状態」)を付与する付与手段(例えば、確変フラグ203j)と、
前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段(例えば、表示用大当たり中導入演出コマンド)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る 特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えた遊技機であって、前記第1検出手段は、前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回が予め設定され、前記振分手段は、遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御され、当該遊技機は、前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示を特定タイミングで表示手段に実行させる表 示制御手段と、前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段と、遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段と、当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態を付与する付与手段と、前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段と、を備えている。これにより、特定の図柄の種類によって、各可変動作回における特定領域が有効又は無効に設定されるパターンが異なるようにすることができる。その結果、いずれの可変動作回における特定領域が有効に設定されているかを推測しながら特別遊技状態を遊技することができ、新たな遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域(例えば、第1始動口64)と、
前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示装置37)と、
前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態(例えば、大当たり状態)を実行する可変入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備え、
前記可変入球手段は、
入球領域を開閉する開閉手段(例えば、大入賞口開閉板65a)と、
遊技球が入球可能な特定領域(例えば、確変領域65d)と、
前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段(例えば、確変領域スイッチ65g)と、
前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段(例えば、排出通路65h)と、
前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段(例えば、確変領域開閉板65e)と、を備えた遊技機であって、
前記第1検出手段は、
前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回(例えば、確変領域有効テーブル202h)が予め設定され、
前記振分手段は、
遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御(例えば、確変領域開放テーブル202g)され、
当該遊技機は、
前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示(例えば、表示用投票受付中演出コマンド)を特定タイミングで表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)に実行させる表示制御手段(例えば、表示制御装置114)と、
前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段(例えば、確変移行フラグ203k)と、
遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段(例えば、確変領域通過判定処理)と、
当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態(例えば、「確率変動状態」)を付与する付与手段(例えば、確変フラグ203j)と、
前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段(例えば、表示用大当たり中導入演出コマンド)と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記特別遊技状態の所定期間に前記所定回の前記第1検出手段の検出が無い場合は、前記特定報知表示を特別報知表示(例えば、投票警告処理)に切り替えて前記特定領域への遊技球の入球を促す
ことを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る 特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えた遊技機であって、前記第1検出手段は、前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回が予め設定され、前記振分手段は、遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御され、当該遊技機は、前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示を特定タイミングで表示手段に実行させる表 示制御手段と、前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段と、遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段と、当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態を付与する付与手段と、前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記特別遊技状態の所定期間に前記所定回の前記第1検出手段の検出が無い場合は、前記特定報知表示を特別報知表示に切り替えて前記特定領域への遊技球の入球を促す。これにより、特定領域が開放されている状況において、所定期間に第1検出手段によって遊技球が検知されない場合に、特定領域への遊技球の入球を促す表示態様を変化させることができる。その結果、特定領域が開放されている状況において、所定期間に第1検出手段によって遊技球が検知されない場合に、遊技者に対して特定領域への遊技球の入球を促すことができる。そして、いずれの可変動作回における特定領域が有効に設定されているかを推測しながら特別遊技状態を遊技することができ、新たな遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域(例えば、第1始動口64)と、
前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示装置37)と、
前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態(例えば、大当たり状態)を実行する可変入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備え、
前記可変入球手段は、
入球領域を開閉する開閉手段(例えば、大入賞口開閉板65a)と、
遊技球が入球可能な特定領域(例えば、確変領域65d)と、
前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段(例えば、確変領域スイッチ65g)と、
前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段(例えば、排出通路65h)と、
前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段(例えば、確変領域開閉板65e)と、を備えた遊技機であって、
前記第1検出手段は、
前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回(例えば、確変領域有効テーブル202h)が予め設定され、
前記振分手段は、
遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御(例えば、確変領域開放テーブル202g)され、
当該遊技機は、
前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示(例えば、表示用投票受付中演出コマンド)を特定タイミングで表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)に実行させる表示制御手段(例えば、表示制御装置114)と、
前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段(例えば、確変移行フラグ203k)と、
遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段(例えば、確変領域通過判定処理)と、
当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態(例えば、「確率変動状態」)を付与する付与手段(例えば、確変フラグ203j)と、
前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段(例えば、表示用大当たり中導入演出コマンド)と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合は、必ず前記特別遊技状態の所定期間に前記所定回の前記第1検出手段の検出が有ったことを報知する報知演出(例えば、勝利用競争展開シナリオコマンド)を実行する
ことを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る 特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えた遊技機であって、前記第1検出手段は、前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回が予め設定され、前記振分手段は、遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御され、当該遊技機は、前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示を特定タイミングで表示手段に実行させる表 示制御手段と、前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段と、遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段と、当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態を付与する付与手段と、前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合は、必ず前記特別遊技状態の所定期間に前記所定回の前記第1検出手段の検出が有ったことを報知する報知演出を実行する。これにより、特定領域が有効に設定されている状態において、第1検出手段による遊技球の検知が行われた場合に、表示手段による実行中の演出内容に関わらず検知結果の報知演出を実行することができる。そして、いずれの可変動作回における特定領域が有効に設定されているかを推測しながら特別遊技状態を遊技することができ、新たな遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域(例えば、第1始動口64)と、
前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示装置37)と、
前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態(例えば、大当たり状態)を実行する可変入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備え、
前記可変入球手段は、
入球領域を開閉する開閉手段(例えば、大入賞口開閉板65a)と、
遊技球が入球可能な特定領域(例えば、確変領域65d)と、
前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段(例えば、確変領域スイッチ65g)と、
前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段(例えば、排出通路65h)と、
前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段(例えば、確変領域開閉板65e)と、を備えた遊技機であって、
前記第1検出手段は、
前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回(例えば、確変領域有効テーブル202h)が予め設定され、
前記振分手段は、
遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御(例えば、確変領域開放テーブル202g)され、
当該遊技機は、
前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示(例えば、表示用投票受付中演出コマンド)を特定タイミングで表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)に実行させる表示制御手段(例えば、表示制御装置114)と、
前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段(例えば、確変移行フラグ203k)と、
遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段(例えば、確変領域通過判定処理)と、
当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態(例えば、「確率変動状態」)を付与する付与手段(例えば、確変フラグ203j)と、
前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段(例えば、表示用大当たり中導入演出コマンド)と、を備え、
前記振分手段が前記特定領域に遊技球が流下するように動作される可変動作回において、前記振分手段が前記特定領域に遊技球が流下しないように動作される所定期間を必ず設ける
ことを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る 特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えた遊技機であって、前記第1検出手段は、前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回が予め設定され、前記振分手段は、遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御され、当該遊技機は、前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示を特定タイミングで表示手段に実行させる表 示制御手段と、前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段と、遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段と、当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態を付与する付与手段と、前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段と、を備え、前記振分手段が前記特定領域に遊技球が流下するように動作される可変動作回において、前記振分手段が前記特定領域に遊技球が流下しないように動作される所定期間を必ず設ける。これにより、特定領域が開放され得る可変動作回において、該特定領域が開放されていない期間を有するため、該可変動作回において、第1検出手段によって遊技球が検知され得ない状況で可変入球手段に遊技球を入球させることができる。その結果、特定領域が開放され得る可変動作回において、該特定領域に遊技球を入球させることなく可変入球手段に遊技球を入球させることができる。そして、いずれの可変動作回における特定領域が有効に設定されているかを推測しながら特別遊技状態を遊技することができ、新たな遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域(例えば、第1始動口64)と、
前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示装置37)と、
前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態(例えば、大当たり状態)を実行する可変入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備え、
前記可変入球手段は、
入球領域を開閉する開閉手段(例えば、大入賞口開閉板65a)と、
遊技球が入球可能な特定領域(例えば、確変領域65d)と、
前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段(例えば、確変領域スイッチ65g)と、
前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段(例えば、排出通路65h)と、
前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段(例えば、確変領域開閉板65e)と、を備えた遊技機であって、
前記第1検出手段は、
前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回(例えば、確変領域有効テーブル202h)が予め設定され、
前記振分手段は、
遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御(例えば、確変領域開放テーブル202g)され、
当該遊技機は、
前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示(例えば、表示用投票受付中演出コマンド)を特定タイミングで表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)に実行させる表示制御手段(例えば、表示制御装置114)と、
前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段(例えば、確変移行フラグ203k)と、
遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段(例えば、確変領域通過判定処理)と、
当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態(例えば、「確率変動状態」)を付与する付与手段(例えば、確変フラグ203j)と、
前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段(例えば、表示用大当たり中導入演出コマンド)と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記特別遊技状態において遊技者に所定の遊技方法で遊技を行うように促す前記特定報知表示とは異なる所定報知表示(例えば、主表示用右打ち指示89)を実行可能であり、前記特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回以外の可変動作回においても前記所定報知表示を実行する
ことを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る 特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えた遊技機であって、前記第1検出手段は、前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回が予め設定され、前記振分手段は、遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御され、当該遊技機は、前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示を特定タイミングで表示手段に実行させる表 示制御手段と、前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段と、遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段と、当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態を付与する付与手段と、前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記特別遊技状態において遊技者に所定の遊技方法で遊技を行うように促す前記特定報知表示とは異なる所定報知表示を実行可能であり、前記特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回以外の可変動作回においても前記所定報知表示を実行する。これにより、有効可変動作回以外の可変動作回においても遊技者に所定の遊技方法で遊技を行うように促すことができる。その結果、いずれの可変動作回における特定領域が有効に設定されているかを推測しながら特別遊技状態を遊技することができ、新たな遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域(例えば、第1始動口64)と、
前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示装置37)と、
前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態(例えば、大当たり状態)を実行する可変入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備え、
前記可変入球手段は、
入球領域を開閉する開閉手段(例えば、大入賞口開閉板65a)と、
遊技球が入球可能な特定領域(例えば、確変領域65d)と、
前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段(例えば、確変領域スイッチ65g)と、
前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段(例えば、排出通路65h)と、
前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段(例えば、確変領域開閉板65e)と、を備えた遊技機であって、
前記第1検出手段は、
前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回(例えば、確変領域有効テーブル202h)が予め設定され、
前記振分手段は、
遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御(例えば、確変領域開放テーブル202g)され、
当該遊技機は、
前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示(例えば、表示用投票受付中演出コマンド)を特定タイミングで表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)に実行させる表示制御手段(例えば、表示制御装置114)と、
前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段(例えば、確変移行フラグ203k)と、
遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段(例えば、確変領域通過判定処理)と、
当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態(例えば、「確率変動状態」)を付与する付与手段(例えば、確変フラグ203j)と、
前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段(例えば、表示用大当たり中導入演出コマンド)と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記所定回の前記第1検出手段の検出に基づいて、その後の前記特別遊技状態において表示する演出表示(例えば、表示用競争展開シナリオコマンド)を設定する
ことを特徴とする遊技機F1。
遊技機F1によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る 特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えた遊技機であって、前記第1検出手段は、前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回が予め設定され、前記振分手段は、遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御され、当該遊技機は、前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示を特定タイミングで表示手段に実行させる表 示制御手段と、前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段と、遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段と、当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態を付与する付与手段と、前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記所定回の前記第1検出手段の検出に基づいて、その後の前記特別遊技状態において表示する演出表示を設定する。これにより、遊技者が特定領域に遊技球を入球させた場合に、該特定領域の開放後の特別遊技状態において、該入球情報に基づいた演出表示を設定することができる。その結果、遊技者が特定領域に遊技球を入球させた可変動作回に基づいた演出表示を実行することができる。そして、いずれの可変動作回における特定領域が有効に設定されているかを推測しながら特別遊技状態を遊技することができ、新たな遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
<G群:大当たり中に確変領域を通過させたラウンド数が一定値に達すると以降の確変領域を無効化>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、処理負担を軽減する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
G群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、処理負担を軽減することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示装置(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、特別図柄の変動演出)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、表示制御装置114)と、
前記所定演出実行手段による前記所定演出において特定結果(例えば、大当たり図柄)が現出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、払出制御装置111)と、を備えた遊技機において、
前記遊技価値付与手段は、
遊技球が通過可能な特別領域(例えば、確変領域65d)を備え、
前記特別領域を遊技球が通過した回数を計数可能な特別領域通過回数計数手段(例えば、確変領域通過回数カウンタ203o)を備え、
前記特別領域通過回数計数手段は、
前記特別領域通過回数計数手段による計数結果が第1回数に達した場合に、以降の通過回数の計測を行わない通過回数計測中断手段(例えば、大当たり種別「確変A」~「確変F」の場合に、確変領域通過回数カウンタ203oの値が「2」より小さくない場合に1加算しない)を備えている
ことを特徴とする遊技機G1。
遊技機G1によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、前記判定手段による判定結果を使用することにより、表示装置において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、前記所定演出実行手段による前記所定演出において特定結果が現出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段と、を備えた遊技機において、前記遊技価値付与手段は、遊技球が通過可能な特別領域を備え、前記特別領域を遊技球が通過した回数を計数可能な特別領域通過回数計数手段を備え、前記特別領域通過回数計数手段は、前記特別領域通過回数計数手段による計数結果が第1回数に達した場合に、以降の通過回数の計測を行わない通過回数計測中断手段を備えている。これにより、特別領域を遊技球が通過した回数を計測する契機を第1回数までに制限することができ、その結果、主制御装置110の制御的負担を軽減することができる、という効果がある。
<H群:V入賞させたラウンドに対応する艇では不利な演出が実行されない>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
H群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技球を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域(例えば、第1始動口64)と、
前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段(例えば、MPU201)と、
前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示装置37)と、
前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態(例えば、大当たり状態)を実行する可変入球手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備え、
前記可変入球手段は、
入球領域を開閉する開閉手段(例えば、大入賞口開閉板65a)と、
遊技球が入球可能な特定領域(例えば、確変領域65d)と、
前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段(例えば、確変領域スイッチ65g)と、
前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段(例えば、排出通路65h)と、
前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段(例えば、確変領域開閉板65e)と、を備えた遊技機であって、
前記第1検出手段は、
前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回(例えば、確変領域有効テーブル202h)が予め設定され、
前記振分手段は、
遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御(例えば、確変領域開放テーブル202g)され、
当該遊技機は、
前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示(例えば、表示用投票受付中演出コマンド)を特定タイミングで表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)に実行させる表示制御手段(例えば、表示制御装置114)と、
前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段(例えば、確変移行フラグ203k)と、
遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段(例えば、確変領域通過判定処理)と、
当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態(例えば、「確率変動状態」)を付与する付与手段(例えば、確変フラグ203j)と、
前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段(例えば、表示用大当たり中導入演出コマンド)と、
前記遊技機は、
前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して前記特定報知表示が実行されている場合に、前記第1検出手段によって遊技球の入球を検出した場合、該第1検出手段の検出によって前記特定利益状態が付与されるか否かを報知する所定期間の演出(例えば、「競争演出」)では、前記第1検出手段による検出が発生しなかった場合に選択され得る特定の演出(例えば、入賞させたラウンドに対応する艇におけるフライングやレイト、落水等の不利な演出)が表示されないように構成されている
ことを特徴とする遊技機H1。
遊技機H1によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、前記可変入球手段は、入球領域を開閉する開閉手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えた遊技機であって、前記第1検出手段は、前記特定の図柄の種類に少なくとも対応して遊技球の検出が有効となる、前記複数回の可変動作における所定回の有効可変動作回が予め設定され、前記振分手段は、遊技球が前記第1検出手段によって検出され得る可変動作回において、遊技球が前記特定領域に流下するように動作するよう制御され、当該遊技機は、前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して、所定の遊技者に前記特定領域への遊技球の入球を促す特定報知表示を特定タイミングで表示手段に実行させる表示制御手段と、前記第1検出手段での検出の有無を判別可能な判別情報を記憶する判別情報記憶手段と、遊技状態に対応して所定回の前記第1検出手段の検出のみを前記判別情報記憶手段の記憶状態に反映させる記憶制御手段と、当該特定の図柄の種類に対応して設定されている前記有効可変動作回において、前記判別情報記憶手段に遊技球の検出を示す前記判別情報が記憶されている場合に遊技者に前記特別遊技状態とは異なる特定利益状態を付与する付与手段と、前記特定タイミングで実行される前記特定報知表示の表示前に実行される演出として、複数の異なる前記特定の図柄の種類で共通して実行され得る複数の共通演出から1つの共通演出を選択して実行する実行手段と、前記遊技機は、前記複数回の可変動作のうちの所定可変動作の実行に関連して前記特定報知表示が実行されている場合に、前記第1検出手段によって遊技球の入球を検出した場合、該第1検出手段の検出によって前記特定利益状態が付与されるか否かを報知する所定期間の演出では、前記第1検出手段による検出が発生しなかった場合に選択され得る特定の演出が表示されないように構成されている。これにより、特定の図柄の種類によって、各可変動作回における特定領域が有効又は無効に設定されるパターンが異なるようにすることができつつ、遊技者が特定領域へ入球させて第1検出手段の検出によって特定利益状態が付与されるか否かを報知する所定期間の演出では、特定の演出が表示されないように構成することで、遊技者が特定の演出が終了するまで特定利益状態が付与されるか否かを堪能させることができる。その結果、いずれの可変動作回における特定領域が有効に設定されているかを推測しながら特別遊技状態を遊技することができ、新たな遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
なお、上記遊技機A1のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1,B1,C1,D1,E1,F1,G1,H1のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機B1のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1,C1,D1,E1,F1,G1,H1のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機C1のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1,B1,D1,E1,F1,G1,H1のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機D1のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1,B1,C1,E1,F1,G1,H1のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機E1のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1,B1,C1,D1,F1,G1,H1のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機F1のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1,B1,C1,D1,E1,G1,H1のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機G1のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1,B1,C1,D1,E1,F1,H1のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機H1のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1,B1,C1,D1,E1,F1,G1のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
これらの場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
遊技機A1、B1,C1,D1,E1,F1,G1,H1のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機X1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A1、B1,C1,D1,E1,F1,G1,H1のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機X2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(大入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A1、B1,C1,D1,E1,F1,G1,H1のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機X3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<第3実施形態>
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図96~図143を参照し、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の第3実施形態について説明する。図96は、第3実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図97はパチンコ機10の背面図であり、図98はパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。
パチンコ機10は、図96に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図96参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口(入球口)63,64,71等を有する遊技盤13(図98参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図100参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。なお、遊技盤13の詳細については、図98において後述する。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図96参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図96参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図100参照)へと案内される。また、上皿17の上面の正面視左側には、枠ボタン22が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図98参照)で表示される演出のステージを変更する場合に、遊技者により押下操作されるボタンである。また、枠ボタン22は、第3図柄の変動表示(以下、第3図柄の変動表示を「変動演出」という。)において実行される予告表示での演出内容を遊技者に選択させるための操作ボタンとしても使用される。
また、変動演出とは、後述する第3図柄表示装置81(図98参照)にて表示される演出であり、後述の通り、遊技盤13の前面領域に発射された球が特定の入賞口(例えば、後述の第1始動口64又は第2始動口71(図98参照))へ入賞したことを契機として実行され、図柄(後述の第3図柄)が所定時間変動された後、停止表示された図柄の組み合わせによって、当該入賞に対して行われる抽選の結果(大当たりか否か)を遊技者に提示する演出である。
さらに、ステージとは、後述する第3図柄表示装置81(図98参照)に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」の3つのステージが設けられている。上述の変動演出や、変動演出中に実行される「リーチ表示」などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。
また、「リーチ表示」とは、後述する第3図柄表示装置81(図98参照)において実行される変動演出において、大当たりが発生することを示す「大当たり表示」の一歩手前の表示のことをいう。具体的には、後述する左図柄列Z1及び右図柄列Z3(図99参照)の第3図柄が同一図柄で停止し、中図柄列Z2(図99参照)が未だ停止せず変動を継続している状態のことをいう。
本実施形態のパチンコ機10では、「リーチ表示」として、大別して、「ノーマルリーチ」の演出を構成する一単位の要素(以下、演出を構成する一単位の要素を「変動要素」という)と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、該「ノーマルリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スーパーリーチ」の変動要素と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、「スーパーリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スペシャルリーチ」の変動要素とが用意されている。
ステージの変更は、変動演出が行われていない期間(即ち、デモ表示中)や、変動演出において第3図柄が遊技者に視認不能に高速に変動される「高速変動」の変動要素中に、遊技者によって枠ボタン22が押下操作された場合に行われる。そして、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「空ステージ」→「島ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
また、後述する第3図柄表示装置81(図98参照)にて行われる変動演出において「ノーマルリーチ」の変動要素が開始された場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素から「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するときは、「ノーマルリーチ」の変動要素中に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素の選択画面が第3図柄表示装置81に表示されるように構成してもよい。
具体的には、選択画面では、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素として選択可能な複数の候補が表示され、その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に押下操作された場合に、選択された候補が変更されるように構成する。そして、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素へ発展するときに選択されていた演出候補に基づいて、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定され、その決定に従って「スーパーリーチ」の変動要素は「スペシャルリーチ」の変動要素が第3図柄表示装置81にて実行される。
なお、第3実施形態では、枠ボタン22を押下操作されるボタンとして構成したが、枠ボタン22に代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて、演出ステージが選択変更されたり、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定されたりしてもよい。
また、枠ボタン22を上皿17の側面視正面側に配置するように構成しているが、枠ボタン22の配置位置は、遊技者が押下操作可能な位置であれば如何様な配置位置でも良く、例えば、上皿17の上面側に配置してもよいし、後述する下皿50の近傍(上面又は側面)に配置してもよい。さらに、本発明では、第1始動口64又は第2始動口71への入球に対する事象である変動演出の実行回数を計数可能に構成しているが、第1始動口64又は第2始動口71への入球に対する事象であるすべての入球回数を計数可能に構成してもよいし、第1始動口64又は第2始動口71への入球に対する事象である変動演出が実行され得る有効入球回数(即ち、保留球数)を計数可能に構成してもよい。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定の「リーチ表示」時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、発光ダイオード(ライト・エミッティング・ダイオード(Light Emitting Diode)。以下、「LED」と略す。)等の発光手段を内蔵した電飾部29~33が設けられている。
パチンコ機10においては、これら電飾部29~33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時や「リーチ表示」時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29~33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前の「リーチ表示」中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図98参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29~33の周りの領域にクロムメッキを施したアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene。以下、「ABS」と略す。)樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット。図示せず。)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112a(図100参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
なお、第3図柄表示装置81でのデモ演出が実行中の状態において、タッチセンサ51aがオフからオンの状態になった場合に、「がんばりましょう」などの音声を出力したり、パチンコ機10の世界観に合わせた音声を出力したり、可動役物を可動させたり、ランプを点灯させたりするように構成してもよい。
また、本発明の球が入賞することで遊技者に遊技価値を付与し易い遊技状態から、球が入賞し難いことで遊技者に遊技価値を付与し難い遊技状態へ移行される場合に、球が入賞することで遊技者に遊技価値を付与し易い遊技状態でのみ行われる演出が実行された後において実行される演出において遊技状態の移行に関する示唆情報を遊技者に示唆可能な示唆表示として、特別図柄の変動演出の実行回数と天井到達回数とを表示する救済カウンタ表示89を例に説明するが、普通図柄の可変表示回数で遊技状態が移行する場合における普通図柄の可変表示の実行回数と天井到達回数とを表示する回数表示でもよいし、大当たり回数に基づいて移行する遊技状態が変化(即ち、リミッタ機能)する場合における大当たり回数とリミッタ回数とを表示する大当たり回数表示/リミッタ到達回数表示でもよいし、大当たりの発生に基づいて遊技状態が移行する場合における大当たりエンディング演出中において保留されている特別図柄の変動演出で大当たりが発生することを遊技者に示唆する大当たりエンディング中保留連(大当たり確定。例えば、「V獲得!」等。)表示でもよい。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
次に、図97に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(Micro-Processing Unit。以下、「MPU」と略す)、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100~104に収納されている。基板ボックス100~104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図100参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ503が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図100参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ503は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図98を参照して遊技盤13の具体的構成について説明する。まず、図98に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、球が入賞することで所定の賞球を得ることができる一般入賞口63、第3図柄の大当たりが発生した場合に開放される可変入賞装置65、第3図柄(所謂、特別図柄)の1つである第1特別図柄の抽選契機となる第1始動口64、第3図柄の1つである第2特別図柄の抽選契機となる第2始動口71、第2図柄(所謂、普通図柄)の抽選契機となるスルーゲート67、開放状態となることで第2始動口71へ球が入球可能となる普通電役72、第3図柄表示装置81及び第2図柄表示装置83等を有した可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。
一般入賞口63、第1始動口64、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2始動口71、普通電役72、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図96参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図98を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図96参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図100参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図98の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球を再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図98の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される(以下、返しゴム69に当たる勢い等で球を発射して、該球を可変表示装置ユニット80の正面視右側を通過させる行為を「右打ち遊技」と称する一方、発射した球が可変表示装置ユニット80の正面視左側を通過させる行為を「左打ち遊技」と称する)。第3実施形態では、左打ち遊技において、第1始動口64へ球が入球し得る若しくは入球し易い一方、第2始動口71、可変入賞装置65、スルーゲート67に球が入球し難い若しくは入球しないように構成されている。また、右打ち遊技において、第2始動口71、可変入賞装置65、スルーゲート67へ球が入球し得る若しくは入球し易い一方、第1始動口64に球が入球し難い若しくは入球しないように構成されている。
また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図98の右側上部)には、発光手段である複数のLEDで構成された状態LED群37aと特別LED群37bと右打ち報知ランプ37cとが設けられた特別図柄表示装置37が配設されている。特別図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図100参照)で行われる各制御に応じた第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示(以下、両特別図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされると共に、パチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
状態LED群37aは、後述する第1始動口64又は第2始動口71に入賞(入球)した球のうち、変動表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。また、大当たりのラウンド(以下、ラウンドを、単に「R」と称する場合がある)数やエラー表示も、該状態に対応する状態LED群37aの点灯状態により示される。なお、状態LED群37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、大当たりにおける「ラウンド」とは、大当たりの賞球個数を区切るために後述する可変入賞装置65を開閉する大入賞口開閉板65aが、開放されてから閉鎖されるまでのことをいい、第3実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉板65aが開放開始されてから「30秒」経過するか、若しくは、大入賞口開閉板65aの開放中に球が10個入賞することで、1回の「ラウンド」が実行されるように構成されている。
また、大当たり遊技状態(小当たり遊技状態)におけるラウンドにおいて、1回の可変入賞装置65の開放を1ラウンドとして説明するが、1ラウンドにおいて複数回可変入賞装置65が開放するように構成してもよい。
特別LED群37bは、6個のLEDで構成された上方LED群37b1と、同じく6個のLEDで構成された下方LED群37b2との計12個のLEDで構成されている。上方LED群37b1は、第1始動口64への球の入球に基づいて実行される第1抽選遊技の判定結果を示す第1特別図柄が動的表示される。また、下方LED群37b2は、第2始動口71への球の入球に基づいて実行される第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄が動的表示される。
具体的には、上方LED群37b1には、遊技盤13の盤面中央に設けられた第1始動口64への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第3実施形態では、上方LED群37b1の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第3実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
また、下方LED群37b2には、遊技盤13の右側側方に設けられた第2始動口71への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第3実施形態では、下方LED群37b2の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第3実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
いずれのLED群37b1,37b2においても、判定結果がハズレである場合には、最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。各LED群の停止パターンの詳細については、後述する。
本パチンコ機10では、第1始動口64又は第2始動口71への入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、各当否判定において大当たりと判定された場合は、入賞した入賞口64,71に応じてその大当たり種別の判定も行い、各大当たり種別に応じて可変入賞装置65を開閉駆動する。
第3実施形態において判定される大当たり種別としては、第1始動口64への入賞に基づいて、「4ラウンド時短大当たり(以下、大当たり種別「時短A」と称する場合がある)」、「6ラウンド時短大当たり(以下、大当たり種別「時短B」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、大当たり種別「確変A」と称する場合がある)」が用意されている(図103(a)参照)。また、第2始動口71への入賞に基づいて、「確変A」、「4ラウンド確変大当たり(以下、大当たり種別「確変B」と称する場合がある)」、「6ラウンド確変大当たり(以下、大当たり種別「確変C」と称する場合がある)」が用意されている(図103(b)参照)。
ここで、「通常遊技状態」とは、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」でない遊技状態の時をいい、各特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常の状態(即ち、低確率状態)かつ普通電役72の開放が短時間である状態をいう。即ち、「通常遊技状態」は、「確率変動状態」の時より各特別図柄の大当たり確率が低く、また、「確率変動状態」および「普図高確時間短縮状態」の時より普通図柄の当たり確率が低い状態(「普図低確時間短縮状態」とは同等)であって普通電役72の開放時間も短時間となるように構成されている。
詳細は後述するが、「通常遊技状態」において、所謂右打ち遊技をした場合に、第2始動口71へ球が入賞し易い遊技状態(以下、第2始動口71へ球が入賞し易い状態のことを、「入賞補助状態」と称する場合がある)ではなく、遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。なお、「通常遊技状態」において、右打ち遊技で発射された球が検知された場合(例えば、スルーゲート67への球の通過検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報(例えば、「左打ち遊技に戻して下さい」の音声出力や、第3図柄表示装置81において「左打ち遊技に戻してください」の表示等)を出力するように構成されている。このように構成することで、「通常遊技状態」において非奨励の右打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。本発明の球が入賞することで遊技者に遊技価値を付与し易い遊技状態でのみ行われる変動演出が実行された後において実行される演出として、「普図高確時間短縮状態」でのみ行われる特別図柄の変動演出が実行された後において実行される「通常遊技状態」において行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の特別図柄の変動演出を例に説明するが、「確率変動状態」においてのみ行われる特別図柄の変動演出が行われた後において実行される「通常遊技状態」において行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の特別図柄の変動演出でもよいし、「普図低確時間短縮状態」においてのみ行われる特別図柄の変動演出が行われた後において実行される「通常遊技状態」において行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の特別図柄の変動演出でもよいし、大当たり遊技状態においてのみ行われる大当たりラウンド演出が行われた後において実行される大当たりエンディングにおいて行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の大当たりエンディング演出でもよいし、小当たり遊技状態においてのみ行われる小当たりラウンド演出が行われた後において実行される小当たりエンディングにおいてのみ行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の小当たりエンディング演出でもよい。
また、第3実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に、動的表示において所定回数(第3実施形態では、「250回」)連続して大当たりに当選しなかったとき、遊技者への救済措置として、特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率は低確率状態であるものの、普通図柄の変動時間が短くなるとともに、普通電役72の開放時間が長くなる「普図低確時間短縮状態」を発生させる機能(所謂、天井機能)が搭載されている(以下、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に、動的表示において「250回」連続して大当たりに当選せずに「普図低確時間短縮状態」に突入することを、「救済条件成立」と称し、また、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に「救済条件成立」となる回数を「救済条件成立回数」と称する場合がある)。救済条件が成立した場合には、「普図低確時間短縮状態」に移行することを示す専用の演出(例えば、「天井到達!」等の文字表示や、遊技状態が移行することを示唆可能な特殊演出等)を表示可能に構成されている。
なお、本発明の可動物が動作することで球が入賞し易い入賞口として、普通電役72が付随した第2始動口71を例に説明するが、可動物が動作することで球が入賞し易い入賞口としては、例えば、小当たりに当選したことに基づいて作動する小入賞口開閉板が付随した小入賞口(図示せず)や、他の入賞口への入賞を起因に作動する非電動式役物(図示せず)が付随した一般入賞口63若しくは始動口や、大当たりに当選したことに基づいて作動する大入賞口開閉板65aが付随した可変入賞装置65等でも良い。
次いで、「普図高確時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」及び後述する「普図低確時間短縮状態」と同様に低確率状態であるが、普通図柄の当たり確率がアップするとともに普通図柄の変動表示(以下、普通図柄の変動表示を「可変表示」という)時間が短縮され、普通電役72の開放時間が長くなる状態をいう(以下、普通図柄の当たり確率がアップするとともに普通図柄の可変表示時間が短縮され、普通電役72の開放時間が長くなることを「高確時短機能」と称する場合がある)。この「普図高確時間短縮状態」は、第2始動口71の正面視上方に設けられた普通電役72が開放状態となり易くなり、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71へ入球し易い状態となる。
即ち、「普図高確時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役72の開放状態が長くなる状態である。よって、「普図高確時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を第2始動口71へ入賞させ易いため、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
第3実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」は、該「普図高確時間短縮状態」が開始されてから予め定められた規定回数(第3実施形態では、「50回」)の特別図柄の動的表示が実行されるまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「普図高確時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。本発明の球が入賞することで遊技者に遊技価値を付与し易い遊技状態でのみ行われる変動演出として、「普図高確時間短縮状態」においてのみ行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の特別図柄の変動演出を例に説明するが、「確率変動状態」においてのみ行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の特別図柄の変動演出でもよいし、「普図低確時間短縮状態」においてのみ行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の特別図柄の変動演出でもよいし、大当たり遊技状態においてのみ行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の大当たり演出でもよいし、小当たり遊技状態においてのみ行われる背景、キャラクタ図柄、演出パターン等の小当たり演出でもよい。
なお、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」又は後述する「確率変動状態」において、左打ち遊技により球が発射されたことが検知された場合(例えば、第1始動口64への球の入賞検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報(例えば、「右打ちして下さい」の音声出力や、「右打ちして下さい」の表示等)を出力するように構成されている。このように構成することで、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「確率変動状態」において非奨励の左打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。また、本発明の球が入賞することで遊技者に遊技価値を付与し易い遊技状態として、普通電役72が付随する第2始動口71に球が入賞し易い「普図高確時間短縮状態」を例に説明するが、例えば、普通電役72を第1始動口64に付随させて該第1始動口64に球が入賞し易い「普図高確時間短縮状態」を設けても良いし、小入賞口開閉板が付随する小入賞口に球が入賞し易い小当たり遊技状態や、大入賞口開閉板65aが付随する可変入賞装置65に球が入賞し易い大当たり遊技状態等でも良い。
次いで、「普図低確時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」及び後述する「普図高確時間短縮状態」と同様に低確率状態であり、普通図柄の当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低い状態である一方、普通図柄の可変表示時間が短縮し、普通電役72の開放時間が「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」と同様に長時間となる(以下、普通図柄の当たり確率が低い状態である一方、普通図柄の可変表示時間が短縮され、普通電役72の開放時間が長くなることを「低確時短機能」と称する場合がある。また、「高確時短機能」及び「低確時短機能」を総称して、「時短機能」と称する場合がある)ように構成されているため、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71へ入球し易い状態となる。
即ち、「普図低確時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率及び普通図柄の当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄の可変表示による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役72の開放状態が長くなる状態である。よって、「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を第2始動口71へ入賞させ易いため、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
この「普図低確時間短縮状態」は、大当たり終了後、特別図柄の低確率状態において連続して「250回」大当たりに当選しなかった場合、即ち、特別図柄の低確率状態において「250回」の動的表示が行われる間、ハズレが抽出し続けた場合に、該「普図低確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
また、「普図低確時間短縮状態」は、該「普図低確時間短縮状態」が開始されてから予め定められた規定回数(第3実施形態では、「379回」)の特別図柄の動的表示が実行されるまでの間、普通図柄の可変表示時間が短縮し、普通電役72の開放時間が長時間となる。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「普図低確時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
なお、「普図低確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合、再度「普図低確時間短縮状態」には移行し得ないように構成されている。一方、救済条件成立に基づいて「普図低確時間短縮状態」が発生し、該「普図低確時間短縮状態」において特別図柄の動的表示の実行回数に基づく時短終了条件が成立して「通常遊技状態」に移行した場合に、再度、特別図柄の動的表示の実行回数が救済条件成立回数に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」に移行し得るように構成してもよい。本発明の球が入賞することで遊技者に遊技価値を付与し易い遊技状態の終了条件が成立した場合において、球が入賞し難いことで遊技者に遊技価値を付与し難い遊技状態へ移行する例として、「普図高確時間短縮状態」の終了条件が成立した場合に「通常遊技状態」へ移行する場合について説明したが、例えば、「確率変動状態」の終了条件が成立した場合に「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」に移行する場合でもよいし、大当たり遊技状態の終了条件が成立した場合に「通常遊技状態」、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」に移行する場合でもよいし、小当たり遊技状態の終了条件が成立した場合に「通常遊技状態」、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」に移行する場合でもよい。
次いで、「確率変動状態」では、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態であるとともに、普通図柄の当たり確率がアップし、かつ、高確時短機能が作動した状態となる。
即ち、「確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態であるとともに、普通図柄による当たり結果が導出され易く、さらに、普通電役72の開放状態が長くなる状態となる。よって、「確率変動状態」では、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いため、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行できるとともに、該第2始動口71への入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。よって、「確率変動状態」では、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技(特別遊技状態)が発生し易い状態で遊技を行うことが可能となる。
なお、本発明の遊技者にとって有利な有利状態として、普通図柄の高確率状態、即ち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」を例に説明するが、例えば、特別図柄の高確率状態、即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」でもよいし、大当たり状態でもよいし、小当たり状態でもよい。また、有利状態より不利な不利状態として、普通図柄の低確率状態、即ち、「通常遊技状態」を例に説明するが、例えば、「普図低確時間短縮状態」でもよいし、「普図高確時間短縮状態」でもよいし、「潜伏確率変動状態」でもよいし、小当たり遊技状態でもよい。
ここで、各大当たり種別について説明する。大当たり種別「時短A」とは、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から4ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第3実施形態では、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「時短A」が選択され得て、該大当たり種別「時短A」の大当たり終了後に「普図高確時間短縮状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「時短B」とは、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から6ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第3実施形態では、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「時短B」が選択され得て、該大当たり種別「時短B」の大当たり終了後に「普図高確時間短縮状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変A」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第3実施形態では、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示においてこの大当たり種別「確変A」が選択され得て、該大当たり種別「確変A」の大当たりの終了後に、「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変B」とは、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から4ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第3実施形態では、第2特別図柄の動的表示においてこの「確変B」の大当たり種別が選択され得て、該大当たり種別「確変B」の大当たりの終了後に、「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変C」とは、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から6ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第3実施形態では、第2特別図柄の動的表示においてこの大当たり種別「確変C」が選択され得て、該大当たり種別「確変C」の大当たりの終了後に、「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
ここで、各大当たり種別の特別LED群37bの表示態様について説明する。第1特別図柄用の上方LED群37b1の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「時短A」に対応する表示パターンは21種類、大当たり種別「時短B」に対応する表示パターンは21種類、大当たり種別「確変A」に対応する表示パターンは21種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が上方LED群37b1の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「時短A」、「時短B」及び「確変A」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
また、第2特別図柄用の下方LED群37b2の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「確変A」に対応する表示パターンは21種類、大当たり種別「確変B」に対応する表示パターンは21種類、大当たり種別「確変C」に対応する表示パターンは21種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、上方LED群37b1と同様、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が下方LED群37b2の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「確変A」、「確変B」又は「確変C」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
このように構成することで、特別図柄表示装置37の特別LED群37bの停止表示において各大当たり種別を表示した場合であっても、各停止表示に対応する大当たり種別を全て把握していなければ、当選した大当たり種別を遊技者が認識することが困難となる。このため、変動演出の表示結果のみではいずれの大当たり種別かを識別困難にし、遊技者にいずれの大当たり種別であるかを推測させる遊技性が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cは、右打ち遊技での球の発射が奨励される遊技状態を示唆するためのランプである。この右打ち報知ランプ37cは、左打ち遊技が奨励されて右打ち遊技が非奨励である「通常遊技状態」では非点灯状態である一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」若しくは「普図低確時間短縮状態」、又は、大当たり遊技中に点灯状態となる。遊技者は、この右打ち報知ランプ37cや第3図柄表示装置81における右打ち遊技示唆表示を確認することで、右打ち遊技を行うべき状態か否かを認識することができる。本発明の当たり結果が導出されることにより移行し得る状態にて所定条件が成立した場合に移行し得る状態として、「普図高確時間短縮状態」において特別図柄の変動演出が規定回数実行されることにより移行される「通常遊技状態」を例に説明するが、例えば、「確率変動状態」において特別図柄の変動演出が規定回数実行されることにより移行される「通常遊技状態」又は「普図高確時間短縮状態」でもよいし、「普図低確時間短縮状態」において特別図柄の変動演出が規定回数実行されることにより移行される「通常遊技状態」でもよいし、大当たり待機状態においてスルーゲートを球が通過することにより移行される大当たり遊技状態でもよいし、小当たり待機状態においてスルーゲートを球が通過することにより移行される小当たり遊技状態でもよい。
遊技盤13の遊技領域には、球が入賞することにより3個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。
また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1始動口64への入球又は第2始動口71への入球(以下、第1始動口64又は第2始動口71への球の入球を「始動入賞」という場合がある)をトリガとして、特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示と同期させながら、遊技状態に応じて第3図柄の変動演出を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして普通図柄の可変表示を実行可能なLEDで構成される第2図柄表示装置83(以下、第2図柄表示装置83に関し、説明の便宜上、「普通図柄表示装置83」と称する場合がある)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図100参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列Z1~Z3(図99参照)が表示される。
各図柄列Z1~Z3(図99参照)は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列Z1~Z3毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変的に表示されるようになっている。第3実施形態の第3図柄表示装置81は、第1特別図柄の第1抽選遊技および第2特別図柄の第2抽選遊技で共通的に使用されるものであり、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が特別図柄表示装置37で行われるのに対して、その特別図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を第3図柄表示装置81の第3図柄を用いて行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リールやLED等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第3実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが共に保留されている場合、第2特別図柄の動的表示を優先的に実行(所謂、特図2優先変動)可能に構成されている。即ち、第1始動口64への始動入賞に基づいて第1特別図柄の動的表示の実行中に、第1始動口64への始動入賞に基づいて第1特別図柄の動的表示が保留された状態で、さらに、第2始動口71に始動入賞した場合に、先に入賞していた第1特別図柄の動的表示より、後に入賞した第2特別図柄の動的表示が先に実行され得るように構成されている。
ここで、図99を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図99は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図99(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図99(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(「1」,「3」,「5」,「7」,「9」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、第3実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図100参照)によるいずれかの特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。例えば、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短A」に当選した場合は、主に、「2」,「4」,「6」,「8」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。また、大当たり種別「時短A」より大当たりラウンド数が多い大当たり種別「時短B」に当選した場合は、主に、「1」,「3」,「5」,「9」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。また、大当たり種別「確変A」に当選した場合は、主に、「7」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。
なお、第3実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」に当選した場合に、すべての主図柄が現出可能に構成されている。具体的には、例えば、大当たり種別「確変A」に当選した場合であっても、「2」や「8」の数字を付した同一の主図柄が揃う変動演出が行われる場合がある。このように構成することで、例えば、変動演出の停止時点では、付与され得る遊技価値の内容が確定し得ないように構成し、大当たり中における昇格演出等を行うことで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本発明の球が入賞し難いことで遊技者に遊技価値を付与し難い遊技状態として、入球を容易化する可動物等が付随していない第1始動口64へ球が入賞し難く、かつ、普通電役72が付随した第2始動口71へも該普通電役72が作動し難い若しくは作動しないことで、「普図高確遊技状態」より遊技者に遊技価値を付与し難い遊技状態である「通常遊技状態」を例に説明するが、例えば、小入賞口開閉板が付随した小入賞口へ該小入賞口開閉板が作動し難い若しくは作動しないことで、小当たり遊技状態より遊技者に遊技価値を付与し難い小当たり遊技状態後の遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」、又は、「通常遊技状態」等)でも良いし、大入賞口開閉板65aが付随した可変入賞装置65へ該大入賞口開閉板65aが作動し難い若しくは作動しないことで、大当たり遊技状態より遊技者に遊技価値を付与し難い大当たり遊技状態後の遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」、又は、「通常遊技状態」等)でも良い。
図99(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下方向に3分割され、下側の2/3が第3図柄を変動演出する主表示領域Dmと保留球数などを表示するコクピット表示領域Dbとで構成され、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタなどを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1~Dm3に区分けされており、その表示領域Dm1に左図柄列Z1が表示され、表示領域Dm2に中図柄列Z2が表示され、表示領域Dm3に右図柄列Z3が表示される。
各図柄列Z1~Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1~Z3には、数字の昇順(または降順)に主図柄が配列され、各図柄列Z1~Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動演出が行われる。なお、各図柄列Z1~Z3において、数字の配列をそれぞれ異ならせるように構成してもよい。例えば、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列する一方、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列してもよい。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1~Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、各遊技状態ごとに設定されている(表示される)特別図柄に対応する変動演出に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(同一の主図柄の組合せ)で揃えば、遊技状態ごとに設定されている(表示される)特別図柄の大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、更に左右方向に3つの小領域Ds1~Ds3に等区分されている。小領域Ds1~Ds3は、それぞれ、キャラクタや予告演出画像を表示する領域である。小領域Ds1~Ds3のそれぞれに表示される画像によって、主表示領域Dmにて行われる変動表示の結果として大当たりとなる期待感を遊技者に与えている。
コクピット表示領域Dbは、各遊技状態ごとに設定されている特別図柄に対応する第1始動口64又は第2始動口71に入球された球のうち変動表示(変動演出)が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域である。
副表示領域Dsの左の小領域Ds1には、「通常遊技状態」において、救済条件成立回数、及び、前回の大当たり若しくは初期状態からの特別図柄の低確率状態における特別図柄の動的表示の実行回数を示す救済カウンタ表示89が表示可能に構成されている。救済カウンタ表示89は、救済条件成立回数(第3実施形態では「250回」)を示す表示用救済カウンタ分母89aと、初期状態又は特別図柄の大当たり後から現在までに実行された特別図柄の低確率状態における実行回数(図99の例では「58回」)を示す表示用救済カウンタ分子89bと、で構成されている。
図99に示す例では、救済条件成立回数が「250回」となっており、初期状態又は特別図柄の大当たり後から現在までに実行された特別図柄の低確率状態における実行回数が「58回」となっていることから、特別図柄の動的表示を残り「192回」実行させることにより、救済条件が成立して「普図低確時間短縮状態」へ移行する状態であることを示している。
この救済カウンタ表示89の表示により、遊技者は救済条件が成立するまでの特別図柄の残りの実行回数を把握することができるため、「通常遊技状態」において左打ち遊技を継続しているにもかかわらず、大当たりに当選しない状況(所謂、ハマり)が続いた場合でも、該救済カウンタ表示89を確認することにより、安心して遊技を継続することができる。
なお、第3実施形態のパチンコ機10では、救済条件が成立して「普図低確時間短縮状態」に移行した後、規定回数(第3実施形態では、「379回」)の特別図柄の動的表示の実行によって大当たりに当選することなく、再び「通常遊技状態」に移行した場合、その後の「通常遊技状態」からは再度「普図低確時間短縮状態」には移行し得ないように構成されている。このため、「普図低確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合は、救済カウンタ表示89を表示しないように構成されている。
また、詳細は後述するが、第3実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の大当たり後に移行する「確率変動状態」中、又は、「普図高確時間短縮状態」中における停電等の発生による電源遮断時にも、該「確率変動状態」又は該「普図高確時間短縮状態」の終了後に移行する「通常遊技状態」の開始時から救済カウンタ表示89の表示が可能となるように構成されている。
副表示領域Dsの右の小領域Ds3には、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88と、が表示可能に構成されている。
特図1用第4図柄表示領域87は、第1特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図1用保留数表示87aと、第1特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図1用変動領域87bとで構成されている。
特図1用保留数表示87aは、第1特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄で表示可能に構成されている。具体的には、特図1用保留数表示87aが「0」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「1」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「2」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「3」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「4」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第1特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示されるすべての遊技状態において、後述する保留図柄表示領域Db1の保留球数の内容と一致するように表示される。なお、変動演出に関する事象の回数報知態様である特図1用保留数表示87a(後述する特図2用保留数表示88aも同様)は、ほぼすべての遊技状態(大当たり遊技状態や小当たり遊技状態では表示しないように構成してもよい)で同一の態様で表示し、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」、又は、「確率変動状態」では、コクピット表示領域Dbに表示される保留図柄より小さい大きさの態様で表示される。
特図1用変動領域87bは、第1特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第1特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図1用変動領域87bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第1特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第1特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図1用変動領域87bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図1用変動領域87bの四角図柄が白で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図1用変動領域87bの四角図柄が赤で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図1用変動領域87bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の上方LED群37b1の表示内容に対応するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示されるすべての遊技状態において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
特図2用第4図柄表示領域88は、第2特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図2用保留数表示88aと、第2特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図2用変動領域88bとで構成されている。
特図2用保留数表示88aは、第2特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄を表示可能に構成されている。具体的には、特図2用保留数表示88aが「0」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「1」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「2」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「3」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「4」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第2特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示されるすべての遊技状態において、後述する保留図柄表示領域Db2の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図2用変動領域88bは、第2特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、特図1用変動領域87bと同様、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第2特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図2用変動領域88bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第2特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第2特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図2用変動領域88bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図2用変動領域88bの四角図柄が白で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が赤で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図2用変動領域88bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の下方LED群37b2の表示内容に対応するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示されるすべての遊技状態において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
第3図柄表示装置81の実際の表示画面では、図99(b)に示すように、例えば、「通常遊技状態」では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計3個表示される。副表示領域Dsにおいては、左の小領域Ds1、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることを示す表示や、遊技状態に応じて奨励される発射態様等が遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、通常は黒色の少年の髪の毛の色や、通常は白色のハチマキの色が変化したり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
ここで、本実施形態のパチンコ機10では、第1入球口64への入球(始動入賞)に伴 って第3図柄表示装置81にて行われる変動演出の一態様として、1の変動表示の中で第 3図柄の擬似変動が複数回連続して行われる、いわゆる「擬似連」が行われ得るように構 成されている。「擬似連」は、その「擬似連」が実行される変動表示の結果として大当たりと なる期待度を示唆する予告演出の一種であり、1の変動表示中に、第3図柄の「擬似停止」と「擬似変動」の変動要素とが1回以上行われる態様によって変動演出が行われる。
「擬似連」では、この1の変動表示中に行われる「擬似停止」及び「疑似変動」の変動要素の繰り返し回数(即ち、「擬似変動」の変動要素が連続して行われる回数)が多くなる程、その変動表示後に大当たりが付 与される期待感が高まるように、その繰り返し回数が決定される。これにより、1の変動表示中に「擬似変動」の変動要素が繰り返し行われれば行われる程、遊技者は大当たりとなる可能性が高まっていく感覚を覚えることができる。よって、「擬似連」による変動演出を行うことにより、遊技者に対し遊技への興趣を高めることができる。
従って、本実施形態のパチンコ機10では、「擬似連」が実行される場合に、この「擬似」の変動要素が行われた回数を第3図柄表示装置81において「×3(「擬似変動」の変動要素が3回行われた場合)」のように表示し、遊技者に期待度が認識し易いように構成されている。
音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信された後述する変動パターンコマンドに基づいて「擬似連」を実行するか否かを抽選または判別(例えば、遊技状態判別手段)し、「擬似連」の実行を決定する。また、「擬似連」を実行し得る遊技状態(例えば、特定遊技状態)のうち、該「擬似連」を実行する1の変動表示において、「擬似変動」の変動要素が実行される都度、該「擬似変動」の変動要素の回数を加算していき(例えば、所定演出回数計数手段)、この加算結果を第3図柄表示装置81において表示する。そして、主制御装置110から後述する確定コマンド(例えば、特定コマンド)を受信した場合に、擬似変動の回数を「0」クリアして、第3図柄表示装置81に表示していた「擬似変動」の変動要素の回数を消去する。
第3実施形態のパチンコ機10では、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第1始動口64へ入球した場合、又は、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第2始動口71へ入球した場合、その入球回数(保留球数)はそれぞれ最大4回まで保留される。その保留球数は特別図柄表示装置37により示されると共に、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87a若しくは特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aにおいても表示され、さらに、遊技状態に応じて対応する特別図柄の変動演出がコクピット表示領域Dbの保留図柄表示領域Db1の第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにおいても示される。
第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dには、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに表示された保留図柄の表示数に応じて、遊技状態に応じて表示設定(優先表示)されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の保留球数が表示される。
即ち、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにおいて、第1保留図柄表示領域Db1aに1つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が1回であることを示し、第1・第2保留図柄表示領域Db1a,Db1bにそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が2回であることを示し、第1~第3保留図柄表示領域Db1a~Db1cにそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が3回であることを示し、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が4回であることを示す。また、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに保留図柄が表示されていない場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
なお、第3実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の第2抽選遊技とのいずれか一方の抽選遊技のみを実行可能であって第2特別図柄の抽選遊技を優先的に実行可能に構成されているが、入賞した順に応じて特別図柄の抽選遊技を実行するように構成してもよい(所謂、入賞順変動)し、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の抽選遊技とを同時に実行可能に構成してもよい。さらに、第1特別図柄の変動演出と第2特別図柄の変動演出とを第3図柄表示装置81において同時に表示(実行)可能に構成してもよい。
コクピット表示領域Dbの中央部分には、主表示領域Dmで変動演出が実行されていることを示す実行図柄が表示される実行図柄表示領域Db0が設けられている。この実行図柄表示領域Db0は、コクピット表示領域Dbの中央部分、即ち、第1保留図柄表示領域Db1aの右側に設けられ、保留図柄表示領域Db1a~Db1dに表示される各保留図柄より大きい実行図柄が表示されるように構成されている。また、この実行図柄表示領域Db0は、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が移動(シフト)して実行図柄として表示される。
実行図柄表示領域Db0に表示される実行図柄は、主表示領域Dmで実行されている変動演出が終了すると消去され、その実行図柄の消去に伴って、表示されている保留図柄が下位側の保留図柄として移動して表示される。具体的には、例えば、「通常遊技状態」において第1特別図柄の保留図柄が4つ存在する状況において、第1特別図柄の変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示される。また、第2保留図柄表示領域Db1bに表示されていた保留図柄が、第1保留図柄表示領域Db1aにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。さらに、第3保留図柄表示領域Db1cに表示されていた保留図柄が、第2保留図柄表示領域Db1bにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。また、第4保留図柄表示領域Db1dに表示されていた保留図柄が、第3保留図柄表示領域Db1cにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。
なお、第3実施形態においては、第1始動口64又は第2始動口71への入球に基づく変動演出の保留球数は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、それぞれ3回以下、又は、それぞれ5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、コクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させなくてもよい。さらに、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを第1特別図柄および第2特別図柄の最大保留数分の4つそれぞれ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
図98に戻って、説明を続ける。可変表示装置ユニット80の正面視右側には、スルーゲート67が設けられている。このスルーゲート67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。このスルーゲート67を球が通過すると、貫通孔に設けられた普通図柄スイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110で普通図柄の当たり抽選が行われる。なお、このスルーゲート67は、普通図柄の可変表示の抽選契機となるのみであり、球が通過した場合であっても賞球等の払い出しは行われないように構成されている。なお、普通図柄の抽選契機を取得可能な普通入賞口を設け、普通図柄の抽選契機を取得するとともに、所定の賞球を払い出すように構成してもよい。
また、特別図柄の動的表示が大当たりに当選した場合に、該大当たりする動的表示の終了後にスルーゲート67に球を通過させることで大当たり遊技が開始されるように構成してもよい。
このように構成した場合、すべての遊技状態(例えば、第1遊技状態)での大当たりとなる動的表示において、第3図柄表示装置81で大当たりに当選したことを報知する演出を行い、該大当たりとなる動的表示の終了後に「スルーゲートを狙ってください」などのメッセージを第3図柄表示装置81において表示し(例えば、第1演出)、スルーゲート67に球が通過することで大当たり状態(例えば、第2遊技状態)へ移行し、大当たり演出(例えば、特定演出)が開始される。
このように構成することで、大当たりとなる動的表示の終了後、スルーゲート67に球を通過させるまでは大当たり状態へ移行せず、可変入賞装置65の開放も開始されないため、遊技者は大当たりとなる動的表示の終了後、スルーゲート67に球を通過させる前に遊技球の発射を止めて、一時的に遊技を休止(例えば、トイレ休憩等)することができる。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が配設されている。この普通電役72は、主に、出没板72aと、該出没板72aを出没駆動する普通電役ソレノイド(図示せず)と、により構成されている。
第3実施形態の主制御装置110(図100参照)は、通常時、普通電役72の出没板72aを突出状態に維持して、第2始動口71の正面視上方側を覆うことで、第2始動口71への球の流入を防止している。そして、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合に、上記普通電役ソレノイド(図示せず)を所定時間駆動し、普通電役72の出没板72aを所定時間の間、出没板72aを突出状態から遊技盤13内に没入した没入状態に駆動させて、第2始動口71への球の流入を可能に構成して、右打ち遊技されて可変表示装置ユニット80の正面視右側を流下する球が第2始動口71へ入賞し易い状態、即ち、入賞補助状態となるように構成されている。
また、第3実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて、普通図柄の可変表示での当たりに当選する確率が変化するように構成されている。具体的には、「通常遊技状態」及び「普図低確時間短縮状態」では、普通図柄の当選確率を低確率状態(例えば、70/100)とし、普通図柄の可変表示において「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」より当たりに当選し難くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし難くして、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」より第2始動口71へ入賞し難いように構成する。一方、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の当選確率を高確率状態(例えば、99/100)とし、普通図柄の可変表示において「通常遊技状態」及び「普図低確時間短縮状態」より当たりに当選し易くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし易くし、第2始動口71へ容易に入賞し得るように構成する。なお、「普図高確時間短縮状態」と「普図低確時間短縮状態」とで、普通図柄の当選確率が異なる点について説明したが、普通電役72の開放回数や開放時間等の開放パターンを異ならせるように構成してもよい。具体的には、例えば、「普図高確時間短縮状態」では、1回の当選に基づく開放回数を「普図低確時間短縮状態」より多くするように構成してもよいし、1回の開放時間を「普図低確時間短縮状態」より長くするように構成してもよい。一方で、「普図低確時間短縮状態」は、「普図高確時間短縮状態」より当選確率が低いことから、「普図低確時間短縮状態」と「普図高確時間短縮状態」とで第2始動口71への入賞割合を同程度にするために、「普図低確時間短縮状態」において、1回の当選に基づく開放回数を「普図高確時間短縮状態」より多くするように構成してもよいし、1回の開放時間を「普図高確時間短縮状態」より長くするように構成してもよい。
第3実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の高確率状態では、可変表示が高確率(即ち、99%)で当たりを導出するため、普通図柄が高確率状態である「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球の多くが第2始動口71に入賞し得るように構成される。一方、普通図柄の低確率状態のうち、「通常遊技状態」では、可変表示が低確率(即ち、70%)で当たりを導出し得るものの、普通電役72の開放時間が短時間のため、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71に入賞し難いように構成される。また、普通図柄の低確率状態のうち、「普図低確時間短縮状態」では、可変表示が低確率(即ち、70%)で当たりを導出し得る状態であり、普通電役72の開放時間が「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」と同様に長時間となるため、右打ち遊技で発射された球が第2始動口71に入賞し得るように構成される。
これにより、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球を第2始動口71へと入賞させながら遊技を行うことが可能となることで、第2始動口71への入賞に基づく賞球の払い出しによって、遊技者は「通常遊技状態」より自身の持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。
なお、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」のように、普通図柄の当たり確率を「通常遊技状態」から変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)時間や、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)回数を変更するものとしても良い。具体的には、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、普通電役72の出没板72aが没入する時間を「通常遊技状態」よりも長くしたり、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する回数を「通常遊技状態」よりも多くしたりしてもよい。また、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、普通図柄の当たり確率のアップと、普通電役72の出没板72aの没入時間の長時間化と、普通電役72の出没板72aの没入回数の多回数化との少なくとも2つを同時に行うようにしてもよい。
普通図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(普通図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、普通図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(第3実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第2始動口71正面視上方に設けられた普通電役72が所定時間だけ作動状態となり、所定図柄以外(第3実施形態においては「×」の図柄)で停止した場合には普通電役72が非作動状態となる(閉鎖状態が維持される)よう構成されている。
スルーゲート67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第2図柄保留ランプ84(以下、第2図柄保留ランプ84に関し、説明の便宜上、「普通図柄保留ランプ84」と称する場合がある)においても点灯表示される。普通図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。そして、普通図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
なお、普通図柄の可変表示は、第3実施形態のように、普通図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、特別図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、普通図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の通過は、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、普通図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1始動口64が配設されている。この第1始動口64へは、左打ち遊技で発射された球が1分間に約6個程度(所謂、S1=6)入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。第1始動口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図100参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第1始動口64は、球が入球すると3個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が開放状態である場合にのみ球が入球し得る第2始動口71が配設されている。この第2始動口71へは、普通電役72が開放状態である場合、右打ち遊技で発射された球が1分間に約90個程度入賞するように遊技釘が周辺に植設されている。第2始動口71へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図100参照)で第2特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの下方LED群37b2で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第2特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第2始動口71は、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
遊技盤13の正面視右側下方には可変入賞装置65の略中央部分に横長矩形状の大入賞口が設けられている。第3実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図100参照)での第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選が大当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置37の特別LED群37bを点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその大当たりに対応した停止図柄(例えば、同一図柄の3つ揃い(「777」等))を表示させて、大当たり遊技の発生が示される。その後、大当たり種別に応じて、可変入賞装置65に設けられた大入賞口開閉板65aが開放されて、球が大入賞口内に入賞し易い特別遊技状態(大当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口開閉板65aが、所定条件が成立するまで(例えば、「30秒」経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口開閉板65aは、開放された場合に、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口開閉板65aが開放される。この大入賞口開閉板65aの開閉動作は、最高で例えば10回(10ラウンド)繰り返し可能に構成されている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、球を可変入賞装置65内に入賞させることで、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図96参照)を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口(入球口)63,64,65,71にも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。なお、各入賞口63,64,65,71に入賞した球も、アウト口66を通過した球と同様、球排出路へ案内され、パチンコ機10外へと排出される。
次に、図100を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図100は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したリード・オンリー・メモリー(Read Only Memory。以下、「ROM」と略す)202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるランダム・アクセス・メモリー(Random Access Memory。以下、「RAM」と略す。)203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における各特別図柄の動的表示および変動演出の設定、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示の表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ203cが設けられている。
また、ROM202は、大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、保留数テーブル202c、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202e、大当たり開放テーブル202f、普図当たり乱数テーブル202g、普図変動テーブル202h、普通電役開放テーブル202i、時短終了条件テーブル202jを少なくとも格納している。主制御装置110は、RAM203に格納された各種カウンタと、ROM202に格納された各種テーブルとによって、上記の主要な制御を実行する。なお、本発明の遊技状態移行条件の成立で他の遊技状態へ移行する例として、「普図高確時間短縮状態」において時短終了条件の成立に基づいて「通常遊技状態」に移行する場合について説明するが、例えば、「確率変動状態」において確変終了条件の成立(例えば、リミッタや変動回数)に基づいて「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」に移行する場合でもよいし、右打ち遊技状態における終了条件の成立(例えば、時短終了条件の成立)に基づいて左打ち遊技状態に移行する場合でもよい。
ここで、図101を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、第3図柄表示装置81の変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図102から図113を参照して、主制御装置110のROM202に格納された各種テーブル、各種制御タイミング及び遊技状態の遷移等についても説明する。
大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。本発明の当たり結果が導出されることにより移行し得る状態として、特別図柄の変動演出において大当たり図柄が導出されることにより大当たり遊技を介して「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」に移行し得る例について説明するが、例えば、特別図柄の変動演出において大当たり図柄が現出することにより大当たり遊技を介して「潜伏確率変動状態」又は「通常遊技状態」でもよいし、特別図柄の変動演出において大当たり図柄が導出されることにより所定条件(例えば、スルーゲートへの球通過等)が成立するまで大当たり遊技の開始を待機する大当たり待機状態でもよいし、特別図柄の変動演出において小当たり図柄が導出されることにより小当たり遊技状態でもよい。
また、普通図柄表示装置83の抽選には、普図当たりカウンタC4が用いられ、普図当たりカウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図119参照)の実行間隔である「4ミリ秒」間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図118参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ203cに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)からなる第1保留球格納エリア203dと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)からなる第2保留球格納エリア203eとが設けられており、これらの各エリアには、第1始動口64又は第2始動口71への入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。大当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、「0~9999」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~9999」の値を取り得るカウンタの場合は「9999」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に、大当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から大当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、大当たり乱数カウンタC1が「0~9999」の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、「0~9999」の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図119参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図118参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
大当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(第3実施形態では、タイマ割込処理(図119参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、第1始動口64(第1特別図柄)に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納される。また、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したタイミングで、第2始動口71(第2特別図柄)に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納される。
大当たり乱数カウンタC1が大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定されている。つまり、第1保留球格納エリア203dの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。また、第2保留球格納エリア203eの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。
ここで、図102を参照して、各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aの詳細について説明する。図102は、ROM202に記憶される第1特別図柄および第2特別図柄における大当たり抽選で共通的に使用される大当たり乱数テーブル202aの一例を模式的に示した模式図である。
第3実施形態の大当たり乱数テーブル202aは、設定値毎にそれぞれ、遊技状態が特別図柄の低確率状態の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、各設定値毎に、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、低確率状態から高確率状態に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、低確率状態から高確率状態に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、低確率状態と高確率状態とで、大当たりとなる確率が変更される。
図102で示すように、第3実施形態の大当たり乱数テーブル202aでは、設定値が「1」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は101個で、その値「0~100」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の各特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における大当たり確率は、101/10000=1.01/100(即ち、1.01%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は313個で、その値「0~312」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における大当たり確率は、313/10000=3.13/100(即ち、3.13%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9899個で、その値「101~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9687個で、その値「313~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9899/10000=98.99/100(即ち、98.99%)となるように設定され、特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9687/10000=96.87/100(即ち、96.87%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9899個以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は103個で、その値「0~102」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における大当たり確率は、103/10000=1.03/100(即ち、1.03%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は315個で、その値「0~314」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における大当たり確率は、315/10000=3.15/100(即ち、3.15%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9897個で、その値「103~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9685個で、その値「315~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9897/10000=98.97/100(即ち、98.97%)となるように設定され、特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9685/10000=96.85/100(即ち、96.85%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9897個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「2」は、設定値「1」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.01%→1.03%、高確率状態:3.13%→3.15%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は105個で、その値「0~104」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における大当たり確率は、105/10000=1.05/100(即ち、1.05%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は317個で、その値「0~316」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における大当たり確率は、317/10000=3.17/100(即ち、3.17%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約3倍大当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、大当たり乱数テーブル202aにおける低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9895個で、その値「105~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9683個で、その値「317~9999」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9895/10000=98.95/100(即ち、98.95%)となるように設定され、特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」)における各特別図柄のハズレ確率は、9683/10000=96.83/100(即ち、96.83%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9895個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「3」は、設定値「2」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.03%→1.05%、高確率状態:3.15%→3.17%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
このように、確率設定値ごとに大当たりの当選確率を変更して大当たりの当選し易さを変更することで、確率設定値ごとに出玉率を変更することが可能となり、遊技者に付与され得る遊技価値の多寡を変更できる。よって、パチンコ機10において行われる遊技の遊技性のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図101に戻って、説明を続ける。大当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(第3実施形態では、タイマ割込処理(図119参照)毎に1回)更新される。
そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアと同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。
上述したように、第3実施形態のパチンコ機10における大当たり種別カウンタC2の値は、「0~99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該大当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル202bとに基づいて、大当たり種別が決定される。この大当たり種別テーブル202bには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1大当たり種別テーブル202b1と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2大当たり種別テーブル202b2とが設けられている。
ここで、図103を参照して、特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図103(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図103(b)は、同じくROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。
図103(a)及び図103(b)に示すように、大当たり種別テーブル202bは、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで分けられ、その中でさらに、遊技状態と、大当たり種別カウンタC2の値とが対応付けられたテーブルである。
第3実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が規定回数(第3実施形態では、「50回」)実行されるまで間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短A」と、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が規定回数(第3実施形態では、「50回」)実行されるまで間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短B」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄の動的表示が規定回数(第3実施形態では、「50回」)実行されるまで間、特別図柄の当たり確率が高確率状態となり、かつ、普通図柄の当たり確率も特別図柄の動的表示が規定回数(第3実施形態では、「50回」)実行されるまで間、「通常遊技状態」と比べて高確率状態となる「確率変動状態」(所謂、スペシャル・タイム「50回」。以下、スペシャル・タイム(Special・Time)を、「ST」と称する場合がある。)に対応する大当たり種別「確変A」と、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に、特別図柄の動的表示が規定回数(第3実施形態では、「50回」)実行されるまで間、特別図柄の当たり確率が高確率状態となり、かつ、普通図柄の当たり確率も特別図柄の動的表示が規定回数(第3実施形態では、「50回」)実行されるまで間、「通常遊技状態」と比べて高確率状態となる「確率変動状態」に対応する大当たり種別「確変B」と、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に、特別図柄の動的表示が規定回数(第3実施形態では、「50回」)実行されるまで間、特別図柄の当たり確率が高確率状態となり、かつ、普通図柄の当たり確率も特別図柄の動的表示が規定回数(第3実施形態では、「50回」)実行されるまで間、「通常遊技状態」と比べて高確率状態となる「確率変動状態」に対応する大当たり種別「確変C」と、がある。
特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2では、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。
図103(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~43」が対応付けられ、大当たり種別「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「44~96」が対応付けられ、大当たり種別「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「97~99」が対応付けられている。
よって、第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「時短A」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「98」であれば、大当たり種別「確変A」が選定され得る。
従って、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「時短A」が44%、大当たり種別「時短B」が53%、大当たり種別「確変A」が3%、の割合で当選することとなる。
なお、第3実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技において、第1始動口64へ入賞し得て第1特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第2始動口71へ入賞し難いことで第2特別図柄の動的表示が実行され難く構成されているため、左打ち遊技の遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)では、第1特別図柄の動的表示が主に実行されるように構成されている。
次いで、図103(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、すべての遊技状態において第2特別図柄の大当たりが発生した場合に、大当たり種別「確変B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~38」が対応付けられ、大当たり種別「確変C」に対して大当たり種別カウンタC2の値「39~77」が対応付けられ、大当たり種別「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「78~99」が対応付けられている。
即ち、すべての遊技状態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「確変B」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「95」であれば、大当たり種別「確変A」が選定され得る。
従って、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「確変B」が39%、大当たり種別「確変C」が39%、大当たり種別「確変A」が22%、の割合で当選することとなる。
ここで、図104及び図105を参照して、第3実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図104は、各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図105は、各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。なお、図105において、非推奨の発射態様で遊技を行った場合における遊技状態の移行も表記しているが、ここでは、説明の便宜上、その説明を省略する。
図104で示すように、「通常遊技状態」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の動的表示が「50回」実行された場合(所謂、電サポ終了。図105参照。)、「確率変動状態」における特別図柄の動的表示が「50回」実行された場合(所謂、ST終了。図105参照。)、又は、「普図低確時間短縮状態」における特別図柄の動的表示が「379回」実行された場合(所謂、電サポ終了。図105参照。)、となる。
このように、第3実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」へ移行する場合、大当たり後からの特別図柄の動的表示の実行回数は「50回」固定となるように構成されている。また、「普図高確時間短縮状態」は特別図柄の低確率状態となっているため、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した時点における特別図柄の低確率状態での動的表示の実行回数は「50回」固定となる。従って、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合、該「通常遊技状態」において、特別図柄の動的表示があと「200回」実行されれば、救済条件が成立して「普図低確時間短縮状態」へ移行することになる。
即ち、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した時点において、第3図柄表示装置81で表示を行う救済カウンタ表示89の値は、「50/250」固定となる。よって、仮に「普図高確時間短縮状態」中に停電等が発生して電源が遮断され、音声ランプ制御装置113内のMPU221にリセットがかかった(初期化された)としても、該音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される制御処理において、今回実行される変動表示が「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した直後の変動表示か否かを判別し、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した直後であれば、救済カウンタ表示89に「50/250」を表示することにより、「通常遊技状態」中に表示を行う救済カウンタ表示89の値を正しく表示することができる。
さらに、「確率変動状態」から「通常遊技状態」へ移行する場合も、大当たり後からの特別図柄の動的表示の実行回数は「50回」固定となっており、「確率変動状態」は特別図柄の高確率状態となっているため、「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した時点における特別図柄の低確率状態での動的表示の実行回数は「0回」固定となる。従って、「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した場合、該「通常遊技状態」において、特別図柄の動的表示があと「250回」実行されれば、救済条件が成立して「普図低確時間短縮状態」へ移行することになる。
即ち、「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した時点において、第3図柄表示装置81で表示を行う救済カウンタ表示89の値は、「0/250」固定となる。よって、仮に「確率変動状態」中に停電等が発生して電源が遮断され、音声ランプ制御装置113内のMPU221にリセットがかかった(初期化された)としても、該音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される制御処理において、今回実行される変動表示が「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した直後の変動表示か否かを判別し、「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した直後であれば、救済カウンタ表示89に「0/250」を表示することにより、「通常遊技状態」中に表示を行う救済カウンタ表示89の値を正しく表示することができる。なお、救済カウンタ表示89の値の設定処理については図135~図142において詳細を後述する。
また、図104で示すように、「通常遊技状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態である。さらに、「通常遊技状態」では、左打ち遊技が奨励され、該左打ち遊技で発射された球が主に第1始動口64に入賞する。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「5秒~190秒」の範囲で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間は「5秒~190秒」で行われる(後述する図106~図110参照)。なお、この「通常遊技状態」では、右打ち遊技が行われた場合に、その発射態様をスルーゲート67等で検知して、該検知に基づいて右打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図100参照)等によって右打ち禁止報知を実行するように構成されている。本発明の遊技者にとって有利な発射態様での遊技が奨励される状態として、「普図高確時間短縮状態」を例に説明するが、例えば、「確率変動状態」でもよいし、「潜伏確率変動状態」でもよいし、「普図低確時間短縮状態」でもよいし、大当たり遊技状態でもよいし、小当たり遊技状態でもよいし、単に右打ち遊技状態でもよい。
次いで、「普図高確時間短縮状態」への移行契機は、大当たり種別「時短A」又は「時短B」への当選となる(図105参照)。
この「普図高確時間短縮状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は高確率状態である。さらに、「普図高確時間短縮状態」では、「確率変動状態」と同様、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、高確時短機能が作動している第2始動口71に入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「15秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図106~図110参照)。なお、この「普図高確時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、上記右打ち禁止報知は実行されない。
次いで、「確率変動状態」への移行契機は、大当たり種別「確変A」、「確変B」又は「確変C」への当選となる(図105参照)。
また、「確率変動状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であり、普通図柄の当たり確率も高確率状態である。さらに、「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、高確時短機能が作動している第2始動口71に入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「15秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図106~図110参照)。なお、この「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、スルーゲート67を球が通過した場合でも上記右打ち禁止報知は実行されない。
次いで、「普図低確時間短縮状態」への移行契機は、大当たり終了後、特別図柄の低確率状態において連続して「250回」大当たりに当選しなかった場合、即ち、特別図柄の低確率状態において「250回」の動的表示が行われる間、ハズレが抽出し続けた場合、となる(図105参照)。
また、「普図低確時間短縮状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態であるものの、普通電役72の開放時間は長時間となる(図112参照)。さらに、「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、低確時短機能が作動している第2始動口71に入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「15秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図106~図110参照)。なお、この「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、スルーゲート67を球が通過した場合でも上記右打ち禁止報知は実行されない。
図101に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0~99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
第3実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。また、第3実施形態のパチンコ機10では、各演出態様に比較的長めの変動時間が選択され易いロングパターン(以下、「ロング」と称する場合がある)と、該ロングパターンより短めの変動時間が選択され易いミドルパターン(以下、「ミドル」と称する場合がある)と、該ミドルパターンより短めの変動時間が選択され易いショートパターン(以下、「ショート」と称する場合がある)と、が用意されている。
具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」又は「非リーチ(ショート)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ」演出態様と、の6つの演出態様のいずれかが選択され得る。
ここで、各演出態様について詳細に説明する。演出態様の中で、「非リーチ(ロング)」演出態様と「非リーチ(ミドル)」演出態様と「非リーチ(ショート)」演出態様(以下、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様を総称して、『「非リーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、特別図柄の変動演出として3つの図柄列Z1~Z3が変動する第3図柄表示装置81にて、各図柄列Z1~Z3を高速でシャッフルする「高速変動」の変動要素が行われた後に、先に停止する2の図柄列Z1,Z3において同一の第3図柄が停止せず、「リーチ表示」を発生しない演出態様である。
なお、「高速変動」の変動要素とは、例えば、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、各図柄列Z1~Z3(図99参照)に表示される第3図柄が、表示画面縦方向下方に高速にスクロールされている変動要素をいう。この「高速変動」では、遊技者によって第3図柄の表示内容を明確に認識できないように第3図柄を変動させ、前回停止表示された変動演出の停止結果を不規則に混ぜる(シャッフルする)演出が実行される。
第3実施形態のパチンコ機10では、「高速変動」の変動要素が行われた後、特定の演出態様(「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様)を除いて「低速変動」の変動要素が行われるように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、上記「高速変動」の変動要素後、遊技者に視認可能な速度で第3図柄を低速にスクロールしている変動要素をいう。この「低速変動」の変動要素では、遊技者に第3図柄の表示内容を認識させながら、各図柄列Z1~Z3を順に停止表示する。先に停止表示する2の図柄列(例えば、左図柄列Z1と右図柄列Z3(図99参照))において同一の第3図柄が停止した場合は「リーチ表示」が発生したとして「ノーマルリーチ」の変動要素へと発展する一方、該先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3において異なる第3図柄が停止した場合は、残りの図柄列Z2を停止表示して、その変動演出を終了するように構成されている。なお、「高速変動」の変動要素、又は、「低速変動」の変動要素を含む各変動要素の詳細については、後述する。
従って、「非リーチ(ロング)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列Z1~Z3がそれぞれ順番に停止し、先に停止する2つの図柄列Z1,Z3に異なる第3図柄が停止し、残りの1の図柄列Z2が停止して、1の変動演出が終了する。一方、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われず、該「高速変動」の変動要素の終了後、各図柄列Z1~Z3が同時に停止し、2の図柄列Z1,Z3(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様で先に停止する2の図柄列)に異なる第3図柄が停止するとともに、他の図柄列Z2も停止し、1の変動演出が終了する。
演出態様の中で、「ノーマルリーチ」演出態様とは、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出において、先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3に同一の第3図柄が停止した直後に「ノーマルリーチ」の変動要素が実行され、他の「リーチ表示」、即ち、「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展しない「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スーパーリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スペシャルリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(第3実施形態では、タイマ割込処理(図119参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3に格納される。
第3実施形態のパチンコ機10では、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在保留中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル202dが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル202dは、複数種類設けられ、待機中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
また、第3実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM202に備えられた保留数テーブル202cに基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル202dが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル202dと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな態様である演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
この複数種類設けられた停止パターンテーブル202dは、各停止パターンテーブル202d毎に演出態様が選択される停止パターン選択カウンタC3の乱数値の範囲が異なるように設定されている。この停止パターンテーブル202dが複数用意されているのは、変動演出の当否、遊技状態及び保留球数に応じて変動演出の演出態様の選択比率を変更するためである。即ち、(1)取得した第3図柄の変動演出において大当たりが発生するか、(2)現在のパチンコ機10の遊技状態が「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「通常遊技状態」であるか、及び、(3)保留されている変動演出の保留球数がいくつあるか、に応じて、演出態様の選択比率を変更するためである。
これは、第1の理由として、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させるためである。即ち、大当たり抽選に当選した場合と大当たり抽選にハズレた場合とで、停止パターン、即ち、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、及び、「スペシャルリーチ」演出態様の選択する割合を異ならせるように構成することで、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させる。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選した場合に「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様を選択し易く構成し、大当たり抽選に当選しなかった場合には、「非リーチ」演出態様や「ノーマルリーチ」演出態様を選択し易く構成する。
このように構成することで、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様は、大当たりし易い演出とすることができ、「ノーマルリーチ」演出態様や「非リーチ」演出態様は、大当たりし難い演出若しくは大当たりしない演出とすることができ、各演出態様毎の大当たり期待度を差別化することができる。従って、変動演出に大当たりし易い演出が現出した場合に、その大当たりし易い演出が行われている間、大当たりが発生する可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技の興趣を高めている。
第3実施形態のパチンコ機10では、具体的には、取得した抽選結果が大当たりである場合には、大当たりし易い演出を選択し易く、かつ、大当たりし難い演出を選択し難い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の大まかな内容である演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。一方、取得した抽選結果がハズレである場合には、大当たりし易い演出を選択し難く、かつ、大当たりし難い演出を選択し易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。これにより、変動演出において第3図柄の抽選結果を遊技者に報知する場合に、大当たりし易い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し易く、大当たりし難い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し難くし、演出態様(停止パターン)ごとに大当たり期待値に差を設けることで、その変動演出の実行中に遊技の興趣を高めることができる。
また、第2の理由として、第1特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第1始動口64への入球、又は、第2特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第2始動口71への入球に基づく無駄球(所謂、オーバーフロー入賞による特別図柄の無抽選)を極力削減するためである。
具体的に説明すると、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出の待機回数はそれぞれ最大4回と上限が設けられていると共に、変動演出は少なくとも一定時間が実行されることから、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」および「普図低確時間短縮状態」における第2始動口71へ球が入球し易い遊技状態では、第2特別図柄の最大保留球数に到達し易い。これらの遊技状態において、長い変動時間の変動演出を選択すると、第2特別図柄の最大保留球数に到達した状態での第2始動口71への入球が頻発し、折角、第2始動口71へ入球したにもかかわらず、第2特別図柄の抽選契機を取得できない。また、「通常遊技状態」においても、第1特別図柄の最大保留球数に到達している状態で、長い変動時間の変動演出を選択すると、その変動演出の実行中は第1特別図柄の保留球数が消化されないため、その間に第1始動口64への入球が発生しても、第1特別図柄の抽選契機を取得できない。このような状態になると、遊技者は、第1始動口64へ球を入球させても遊技価値が得られないと判断し、変動演出が消化されて再び保留球数を取得できる状態になるまで球の発射を停止して遊技を中断してしまう。遊技が中断されると、パチンコ機10の稼働率が低下してしまい、遊技場の経営に影響を与えてしまう。
そこで、第3実施形態のパチンコ機10では、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数へ到達し易い遊技状態や、最大保留球数に近い(又は一致する)保留球数では、短い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数に到達している状態での第1始動口64又は第2始動口71への入球を抑制することができる。
さらに、第3の理由として、実行時間を長く設定して、変動演出の終了を遅らせることで、変動演出が実行されている状態を長く維持するためである。具体的に説明すると、変動演出の保留球数が少ない(無い)場合に、実行中の変動演出の変動時間内に新たに第1始動口64又は第2始動口71のいずれかに球を入球させないと、次の変動演出を開始することができず、第3図柄表示装置81でデモ画面等を表示しなければいけない。遊技者は、球を発射して遊技を行っているにもかかわらず第3図柄表示装置81において変動演出が行われない場合、遊技者が求めている大当たりの抽選に係る興趣を得ることができず、遊技に興醒めしてしまう。また、遊技者は、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていないことで、第1始動口64、第2始動口71へ球が入球し難いパチンコ機10であると認識し、遊技価値を得難い台と判断して、そのパチンコ機10での遊技を止めてしまうおそれがある。
そこで、第3実施形態のパチンコ機10では、変動演出の保留球数が少ない場合に、長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
また、第4の理由として、右打ち遊技を実行する遊技状態において、第1特別図柄の変動表示の実行時間を長く設定することで、該第1特別図柄の動的表示の実行回数が少なくなるように(即ち、第2特別図柄の動的表示の実行回数が多くなるように)するためである。上述したように、第3実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」においては右打ち遊技が推奨されており、該右打ち遊技によって普通電役72が開放状態である場合に第2始動口71へ入球可能となるため、第2特別図柄の動的表示が実行され易いように構成されている。しかしながら、右打ち遊技を継続しているにもかかわらず、普通電役72を作動させることとなるスルーゲート67に球が通過しなかったり、開放状態となっている普通電役72に球が入球しなかったりした場合に、それまでに貯留されていた第2特別図柄の保留球がすべて消化され、実行可能となる第2特別図柄の動的表示がなくなってしまう可能性がある。このように、実行可能な第2特別図柄の保留球がない場合に、実行可能な第1特別図柄の保留球が存在していると、第1特別図柄の動的表示が実行されることになる。
ここで、上述したように、第3実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、「確率変動状態」に移行することとなる大当たり種別の割合は「3%」となっているのに対して、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に「確率変動状態」に移行することとなる大当たり種別の割合は「100%」となっている(図103参照)。よって、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合よりも、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合の方が「連荘」を継続させ易いように構成されている。
このため、右打ち遊技を継続しているにもかかわらず、第1特別図柄の動的表示が実行されてしまい、仮に実行された第1特別図柄の動的表示が大当たりに当選した場合、大当たり種別「時短A」又は「時短B」に当選する可能性が高く、該大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する可能性が高くなり、第2特別図柄の動的表示で大当たりした場合よりも「連荘」が終了してしまう可能性が高くなる。
このような、遊技者が得られる遊技価値が想定よりも下がってしまうような事象を避けるため、右打ち遊技を実行する遊技状態(「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」)においては、第1特別図柄の動的表示の実行時間を長く設定することで、できるだけ第1特別図柄の動的表示の実行回数を少なくすることができる。なお、本発明の特定の事象を計数する手段による特殊表示として、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動演出の回数のみを表示可能に構成してもよいが、例えば、「確率変動状態」における特別図柄の変動演出の回数のみを表示可能に構成してもよいし、「通常遊技状態」における特別図柄の変動演出の回数のみを表示可能に構成してもよいし、大当たり遊技中における大当たり発生回数(連荘回数)のみを表示可能に構成してもよいし、大当たり遊技中における獲得出玉の合計数のみを表示可能に構成してもよい。
ここで、図106及び図107を参照して、保留数テーブル202cの詳細について説明する。図106は、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図107は、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2を模式的に示した図である。
上述したように、第3実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64に球が入球したことに基づいて第1特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第1特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図1用保留数テーブル202c1を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d3を選択するように構成されている。また、第2始動口71に球が入球したことに基づいて第2特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第2特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図2用保留数テーブル202c2を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d4を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル202d1~202d4のいずれかと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
具体的には、図106の特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の保留球数が「1個~3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図108(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第1特別図柄の保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図108(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図108(c)参照)が選択される。本発明の球が入賞し難いことで遊技者に遊技価値を付与し難い遊技状態において複数の演出パターンの中から1の演出パターンを選択可能な手段として、「通常遊技状態」における特別図柄の変動演出を複数の演出パターンの中から選択する場合について説明するが、例えば、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」若しくは「普図低確時間短縮状態」より遊技者に遊技価値を付与し難い「潜伏確率変動状態」における特別図柄の変動演出を複数の演出パターンの中から選択してもよいし、可変入賞装置65が閉鎖して遊技者に遊技価値を付与し難い大当たりエンディング演出、大当たりオープニング演出又はインターバル演出を複数の演出パターンの中から選択してもよいし、小入賞口が閉鎖して遊技者に遊技価値を付与し難い小当たりエンディング演出、小当たりオープニング演出又はインターバル演出を複数の演出パターンの中から選択してもよい。この場合、例えば、大当たりエンディング演出は、いずれの大当たりラウンド演出が選択された場合であって、かつ、いずれの大当たりエンディング演出が実行される場合であっても、大当たりエンディング演出中に保留中の変動演出において大当たりが発生することを遊技者に示唆可能な所謂保留連演出を実行可能に構成されている。
次いで、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図108(a)参照)が選択される。また、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図108(c)参照)が選択される。
次に、図107の特図2用保留数テーブル202c2で示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「1個~3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図108(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図108(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図108(c)参照)が選択される。
次いで、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図108(a)参照)が選択される。また、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」のハズレ抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図108(d)参照)が選択される。一方、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図108(c)参照)が選択される。本発明の球が入賞することで遊技者に遊技価値を付与し易い遊技状態において複数の演出パターンの中から1の演出パターンを選択可能な手段として、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動演出を複数の演出パターンの中から選択する場合について説明するが、例えば、「確率変動状態」における特別図柄の変動演出を複数の演出パターンの中から選択してもよいし、「普図低確時間短縮状態」における特別図柄の変動演出を複数の演出パターンの中から選択してもよいし、大当たり遊技状態における大当たりラウンド演出を複数の演出パターンの中から選択してもよいし、小当たり遊技状態における小当たりラウンド演出を複数の演出パターンの中から選択してもよい。
なお、いずれかの特別図柄の動的表示での大当たり抽出時、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」での第1特別図柄のハズレ抽出時においても、保留球数応じて停止パターンテーブル202dが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル202dを選択し得るように構成してもよい。
この場合、例えば、「リーチ表示」が実行される各演出態様において、「高速変動」の変動要素の部分の時間のみが10秒間から5秒間のみに変更された演出態様を選択するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の最大保留球数が4回ある状態で変動演出を開始する場合に、「高速変動」の変動要素が5秒間で行われたとしても、該5秒間の「高速変動」の変動要素が終了した時点(5秒間の「高速変動」の変動要素と認識した時点)では、その変動演出において「リーチ表示」が発生することがある。そのため、5秒間の「高速変動」の変動要素が行われた場合であっても、「非リーチ(ショート)」演出態様以外の「リーチ表示」が実行される演出態様が実行されるように構成することで、5秒間の「高速変動」の変動要素の実行時点では該変動演出が大当たりとなるかハズレとなるか分からなくすることができる。
また、「普図高確時間短縮状態」の1回転目の大当たり抽出時、又は、「確率変動状態」の1回転目の大当たり抽出時において、短い変動パターン(例えば、「1秒」の変動時間となる変動パターン)のみが選択され得るように停止パターンテーブル202dを構成してもよい。
このように構成することで、「普図高確時間短縮状態」の1回転目又は「確率変動状態」の1回転目が大当たりに当選している場合(例えば、所定条件)に、大当たり状態(例えば、第1演出)の終了時から、「普図高確時間短縮状態」又は「確率変動状態」における大当たりとなる特別図柄の動的表示(例えば、第2演出)の実行を経て、2回目の大当たり状態になるまでの時間が「1秒」程度となるため、1回目の大当たり状態と2回目の大当たり状態とを、連続した1つ大当たり演出(例えば、特定演出)のように第3図柄表示装置81で演出を行うことができる。
即ち、2つの大当たり状態を1つの大当たり状態のように演出することで、1度の大当たりにおいて実行され得る最大のラウンド回数を上回るラウンド回数が実行されているかのように演出したり、1度の大当たりにおいて獲得し得る賞球数を上回る賞球数が獲得できるかのように演出したりすることができる。
次に、図108を参照して、各停止パターンテーブル202dについて説明する。図108(a)は、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1の一例を模式的に示した図であり、図108(b)は、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2の一例を模式的に示した図であり、図108(c)は、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3の一例を模式的に示した図である。また、図108(d)は、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4の一例を模式的に示した図である。
図108(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。
なお、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図108(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様も選択されないように設定されている。
即ち、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2では、各「リーチ表示」に関しては、同一の割合で選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2は、「非リーチ」演出態様でのみロング演出態様かミドル演出態様かが異なるように選択されているため、Aテーブル202d1はBテーブル202d2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Bテーブル202d2は、Aテーブル202d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、左打ち遊技が奨励されている「通常遊技状態」において、ハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が比較的短い「非リーチ(ミドル)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。本発明の「普図高確時間短縮状態」より遊技者にとって不利な発射態様での遊技が奨励される状態として、「通常遊技状態」を例に説明するが、例えば、「潜伏確率変動状態」でもよいし、「普図低確時間短縮状態」でもよいし、小当たり遊技状態でもよいし、単に左打ち遊技状態でもよい。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、第1始動口64(第2始動口71)への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ミドル)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、第1始動口64への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
なお、第3実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様の選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル202dが異なるように構成されているが、第1始動口64又は第2始動口71への球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、例えば、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル202d1又はBテーブル202d2のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Aテーブル202d1とBテーブル202d2とでは、「非リーチ(ロング)」演出態様若しくは「非リーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、又は、「スペシャルリーチ」演出態様に割り振られた停止パターン選択カウンタC3の値がそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、「非リーチ」演出態様における「非リーチ(ロング)」演出態様が選択されるか「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるかが異なるのみであり、「高速変動」の変動要素の時間が異なるだけで、実質的同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一(同種)の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、実行される変動演出の内容が実質的に同一(同種)となり、先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
次に、図108(c)で示すように、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3では、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「4」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」~「39」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」~「99」に設定されている。
なお、Cテーブル202d3は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されないように設定されている。
次に、図108(d)で示すように、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4では、「非リーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Dテーブル202d4では、「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ミドル)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ミドル)」演出態様も選択されないように設定されている。
よって、Cテーブル202d3で示すように、大当たり当選時の変動演出において、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順で選択割合が高く、Aテーブル202d1、Bテーブル202d2、Dテーブル202d4で示すように、ハズレ時の変動演出において、「ノーマルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「スペシャルリーチ」演出態様の順で選択割合が高くなるように設定されている。従って、各「リーチ表示」の現出時における大当たり期待度は、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順に大当たりの表示結果が現出する可能性が高くなるように構成される。これにより、変動演出の演出態様によって遊技者に大当たりへの期待度を示すことができ、遊技者は実行された変動演出の演出態様に応じて大当たりへの高揚感を味わうことができる。
以上より、特別図柄の種別と、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができる。
なお、変動演出の保留球数が多い場合(例えば、「4」個)に、「リーチ表示」が選択されたとき、各「リーチ表示」の「高速変動」の演出要素が短縮された停止パターンテーブル202dを設けてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄の合計保留数に基づいて演出態様を選択するように構成してもよい。さらに、変動演出の保留球数が多い場合に、各演出態様において「低速変動」の演出要素を省略した停止パターンテーブル202dを設けてもよい。さらに、変動演出の保留球数に応じて、各演出態様の選択率が全く異なる停止パターンテーブル202dを設けてもよい。ただし、変動演出の保留球数に応じて各演出態様の選択率が異なるような場合は、「保留変化予告」等の先読み予告を行う上で、先読み予告実行決定時における保留球数と、該先読み予告の対象となった変動演出の実行時における保留球数とが異なる場合がある。このような場合、先読み予告の内容と変動演出の内容との整合性を保つ処理が必要となるため、処理が煩雑となる。
図101に戻って、説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0~9」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図119参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図118参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4に格納される。また、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4に格納される。
この変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動時間(大まかな変動パターン)の決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU201は、停止パターンテーブル202d及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM202に格納された変動パターンテーブル202eとによって、詳細な変動時間を決定する。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
このように、主制御装置110のMPU201は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU201において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU201の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
ここで、図109及び図110を参照して、変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル202eとして、第1特別図柄のハズレ時に用いられる特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1と、第1特別図柄の大当たり時に用いられる特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2と、第2特別図柄のハズレ時に用いられる特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3と、第2特別図柄の大当たり時に用いられる特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4と、が用意されている。
図109(a)は、ROM202に記憶される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の一例を模式的に示した図であり、図109(b)は、ROM202に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の一例を模式的に示した図である。また、図110(a)は、ROM202に記憶される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図であり、図110(b)は、ROM202に記憶される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の一例を模式的に示した図である。図109及び図110に示すように、各変動パターンテーブル202e1~202e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
具体的には、ハズレ時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、に区分けされている。
また、大当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、に区分けされている。
そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第3実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第1特別図柄のハズレ時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図109(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、変動パターンを構成する各変動要素について説明する。変動要素とは、1の変動演出の一部分を構成するものであり、各変動要素を組み合わせて1の変動演出が構成される。第3実施形態のパチンコ機10では、変動要素として、「高速変動」の変動要素、「低速変動」の変動要素、「ノーマルリーチ」の変動要素、「スーパーリーチ」の変動要素、「スペシャルリーチ」の変動要素、「再変動」の変動要素が設けられている。
「高速変動」の変動要素とは、遊技者によって第3図柄の内容を明確に認識できないように高速にスクロール変動する変動要素である。この「高速変動」の変動要素は、「非リーチ(ロング)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「10秒」行われ(以下、「高速変動(長)」と称する場合がある)、「非リーチ(ミドル)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「5秒」行われ(以下、「高速変動(中)」と称する場合がある)、「非リーチ(ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「2秒」行われる(以下、「高速変動(短)」と称する場合がある)。なお、この「高速変動」の変動要素が終了した場合、後述する「低速変動」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、「10秒」の「高速変動」の変動要素の実行後に開始され、第3図柄を視認可能にスクロール変動して「リーチ表示」を発生するか否かを見せる変動要素である。この「低速変動」の変動要素は、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合は実行されず、「非リーチ(ロング)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、又は、「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合は、「高速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
即ち、「非リーチ(ミドル)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後、第3図柄表示装置81の各図柄列が「低速変動」の変動要素を経由せずに急速に停止(所謂、ビタ止まり)するように構成されている。なお、この「低速変動」の変動要素が終了した場合は、そのまま変動演出が終了する場合がある。
従って、第3実施形態のパチンコ機10では、「非リーチ(ロング)」演出態様は、「10秒」の「高速変動」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(ミドル)」演出態様は、「5秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。さらに、「非リーチ(ショート)」演出態様は、「2秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。
「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素において先に停止する2の図柄列に同一の図柄(以下、「リーチ形成図柄」と称する場合がある)が停止表示した場合に、残りの図柄列の変動結果によって大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「ノーマルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」演出態様等が選択された場合は、「低速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
第3実施形態のパチンコ機10では、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、「スーパーリーチ」の変動要素に発展するパターンと、「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において所定演出(例えば、「バトル演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「40秒」行われる。
第3実施形態のパチンコ機10では、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において上記所定演出と異なる特殊演出(例えば、「競争演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「160秒」行われる。
第3実施形態のパチンコ機10では、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、が用意されている。
なお、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成されているが、この構成に代えて、「低速変動」後にリーチ形成図柄が停止した場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素を経由せず、直接「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成してもよい。また、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ」の変動要素が行われるように構成してもよい。
「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」において一旦「ハズレ表示」が現出した後に発展して実行され、「大当たり表示」を現出する変動要素である。この「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」後に「10秒」行われる。
第3実施形態のパチンコ機10では、「再変動」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」が現出するパターンが用意されている。
また、この「再変動」の変動要素は、大当たり遊技に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「ハズレ表示」の場合には、「再変動」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「再変動」の変動要素は、仮に停止表示された「ハズレ表示」をいずれかの「大当たり表示」に変更する変動要素であるため、大当たりに当選していない「ハズレ表示」の場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「再変動」の変動要素は、大当たり用変動パターンテーブル202e2,202e4(図109(b)及び図110(b)参照)でのみ選定され、ハズレ用変動パターンテーブル202e1,202e3(図109(a)及び図110(a)参照)では選定されないように構成されている。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図109(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図109(a)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図109(a)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図109(a)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、第1特別図柄のハズレ時の変動パターンは、演出態様がそのまま変動パターンとして決定されるため、変動種別カウンタCS1を使用せずに変動パターンを決定するように構成してもよい。また、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
次に、図109(b)を参照して、第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2について説明する。第3実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図109(b)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図109(b)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図109(b)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第1特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次に、図110(a)を参照して、第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3について説明する。第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図110(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図110(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E2:非リーチ・ショート」には、全体の変動時間が「2秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図110(a)で示す例では、「E2:非リーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図110(a)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図110(a)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリー」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図110(a)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
次に、図110(b)を参照して、第2特別図柄の大当たり時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4について説明する。第3実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図110(b)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図110(b)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図110(b)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
図101に戻って、説明を続ける。普図当たりカウンタC4は、例えば「0~99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普図当たりカウンタC4の初期値として読み込まれる。
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、普図当たりカウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=「0~99」)、タイマ割込処理(図119参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図118参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
普図当たりカウンタC4の値は、例えば定期的(第3実施形態では、タイマ割込処理(図119参照)毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したことが検知されたタイミングで、RAM203の普図保留球格納エリア203hに設けられた普図保留第1~第4エリアのいずれかの普図保留エリアに格納される。そして、普図保留球格納エリア203hに格納された順に順次普図保留球実行エリア203iにデータをシフトし、該普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値に対して当たり判定を行う。
普通図柄の当たりとなる乱数の値は、遊技状態毎に主制御装置110のROM202に格納される普図当たり乱数テーブル202gによって設定(例えば、低確率状態で70/100、高確率状態で99/100等)されており、RAM203の普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202gによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、当たりと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202hが参照されて、普通図柄の可変表示時間が設定(例えば、時短機能非作動時は「15秒」、時短機能作動時は「0.1秒」等)され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。その後、遊技状態に応じて普通電役開放テーブル202iが参照されて、普通電役72の開放時間が設定(例えば、時短機能非作動時は「0.1秒」×1回、時短機能作動時は「5.8秒」×1回等)され、該開放時間の間、普通電役72の出没板72aが開放作動し、その間、第2始動口71へ球が入賞可能に構成される。
一方、普図保留エリアに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202gによって設定された当たりとなる乱数の値と一致しない場合には、ハズレと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202hが参照されて可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「×」の図柄が点灯表示される。なお、普図当たり乱数テーブル202g、普図変動テーブル202h及び普通電役開放テーブル202iについては、図112において後述する。
図100に戻り、説明を続ける。RAM203は、図101に図示したカウンタ用バッファ203cのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図118参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図116参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図134参照)が即座に実行される。
また、詳細は後述するが、第3実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置113内のRAM223にはバックアップ機能が搭載されておらず、停電などの発生により電源が遮断(瞬停を除く)されると、RAM223のデータは電源遮断前の状態に復元されず、クリアされた状態となる。このため、主制御装置110のRAM203及び音声ランプ制御装置113のRAM223のそれぞれにおいて保持しているデータ(例えば、後述する救済カウンタ203p及び後述するサブ救済カウンタ223k)の値は、電源遮断直後において整合性の取れていない状態となり得るように構成されている。
RAM203は、さらに、第1保留球数カウンタ203a、第2保留球数カウンタ203b、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、保留球実行エリア203f、普図保留球数カウンタ203g、普図保留球格納エリア203h、普図保留球実行エリア203i、確変フラグ203j、STカウンタ203k、時短低確フラグ203m、時短高確フラグ203n、時短カウンタ203o、救済カウンタ203p及び救済設定済みフラグ203qを少なくとも有している。
第1保留球数カウンタ203aは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図119参照)の中で検出される第1始動口64への入球に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第1特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第1保留球数カウンタ203aは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図116のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図120のS305参照)。一方、第1保留球数カウンタ203aは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図122のS508参照)。
第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図119参照)の中で検出される第2始動口71への始動入賞に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第2特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図116のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第2始動口71への始動入賞が検出されて第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図120のS309参照)。一方、第2保留球数カウンタ203bは、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図122のS505参照)。
この第1保留球数カウンタ203aの値(即ち、第1特別図柄の保留球数)又は第2保留球数カウンタ203bの値(即ち、第2特別図柄の保留球数)は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図120のS312参照)。第1保留球数コマンドは、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1保留球数カウンタ203aが1加算される毎に、第2保留球数コマンドは、第2始動口71への第2保留球数カウンタ203bが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留回数を管理することができる。また、第1始動口64、第2始動口71への始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の動的表示(変動演出)の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
さらに、停電等が発生して電源が遮断され、音声ランプ制御装置113内のMPU221が初期化されたとしても、次に受信する第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、主制御装置110のRAM203に保持するデータとの整合性が取れた状態に修復することができる。
また、第3実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信する場合、その第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにおいて、1加算された第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値だけでなく、その第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ203c(図101参照)より取得される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
音声ランプ制御装置113では、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにより伝えられた大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどうなるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定できるようになっている。
なお、変動演出の保留球数を示す第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドと、大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとを別々に送信するように構成してもよい。第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドとは別の大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとしては、第1始動口64、第2始動口71への球の入球タイミングで第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを生成すると共に、該入球に基づく変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに類するコマンド(事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンド)を生成し、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成してもよい。この場合に、事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンドの生成のプログラムに関し、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドのプログラムを流用することで、プログラムの作成を容易にすることができる。
第1保留球格納エリア203dは、上述したように、第1始動口64への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図119参照)の中で、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第1保留球格納エリア203dに格納する。第1保留球格納エリア203dは、第1特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)を有している(図101参照)。
第2保留球格納エリア203eは、上述したように、第2始動口71への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図119参照)の中で、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第2保留球格納エリア203eに格納する。第2保留球格納エリア203eは、第2特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)を有している(図101参照)。
保留球実行エリア203fは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)のうち、最も古い始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203fへシフトする。なお、第3実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図101を参照して、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、および保留球実行エリア203fの詳細について説明する。第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203eおよび保留球実行エリア203fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。第1保留球格納エリア203dは、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値をそれぞれ記憶し、第2保留球格納エリア203eは、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値を記憶する。
第1保留球格納エリア203dは、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203d4とが設けられている。
また、第2保留球格納エリア203eは、第1保留球格納エリア203dと同様、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、第1保留球格納エリア203dと同様、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203e2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203e4とが設けられている。
なお、第3実施形態では、大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1,203e1と、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2,203e2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3,203e3と、変動種別カウンタ格納エリア203d4,203e4とを1つの保留球格納エリア203d,203eの中にそれぞれまとめて設けているが、各カウンタC1~C3,CS1毎に保留球格納エリアを複数設けるようにしてもよい。
上述した通り、第1保留球格納エリア203dには、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶され、第1保留第1エリアには、時間的に最も古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第2保留球格納エリア203eには、球が第2始動口71へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第2始動口71への始動入賞に対応するデータが記憶され、第2保留第1エリアには、時間的に最も古い第2始動口71への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
一方、保留球実行エリア203fは、1つのエリアのみで構成されている。この保留球実行エリア203fには、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203f2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203f4とが設けられている。
MPU201は、特別図柄の変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が記憶されている場合は、該第2保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203fの各エリア203f1~203f4にそれぞれシフトする。一方、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなった場合に、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが記憶されておらず、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが記憶されているとき、該第1保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア203fの各エリア203f1~203f4にそれぞれシフトする。
そして、保留球実行エリア203fにシフトされたデータを、変動開始処理(図123参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、特別図柄の変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第2保留第1エリアにデータが格納されていると判断された場合は、第2保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1の乱数値を、保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第2保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第2保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第2保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトする。
そして、保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第2保留第1エリアが空き状態となるため、第2保留球格納エリア203eの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第3実施形態では、第2保留球格納エリア203eにおいて、データが記憶(保留)されている第2保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第2保留球格納エリア203e内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であり、第2保留球格納エリア203eの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第2保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203fへシフトされ、第2保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第2保留第2エリアのデータを、第2保留第1エリアへシフトし、第2保留第3エリアのデータを、第2保留第2エリアへシフトし、第2保留第4エリアのデータを、第2保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば、MPU201は、第2保留第2エリアのデータのみを、第2保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第3実施形態では、データが記憶(保留)されていない第2保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第2保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第2保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
一方、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったときに、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されていないと判断された場合は、次いで、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第1保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第1保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1の乱数値を、保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第1保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第1保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第1保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトする。
そして、保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第1保留第1エリアが空き状態となるため、第1保留球格納エリア203dの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第3実施形態では、第1保留球格納エリア203dにおいて、データが記憶(保留)されている第1保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第1保留球格納エリア203d内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であり、第1保留球格納エリア203dの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第1保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203fへシフトされ、第1保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第1保留第2エリアのデータを、第1保留第1エリアへシフトし、第1保留第3エリアのデータを、第1保留第2エリアへシフトし、第1保留第4エリアのデータを、第1保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば、MPU201は、第1保留第2エリアのデータのみを、第1保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第3実施形態では、データが記憶(保留)されていない第1保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
このように、実行される第1特別図柄の動的表示に関するデータと、実行される第2特別図柄の動的表示に関するデータとを、それぞれ別々に記憶し、第2特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されている場合は、該第2特別図柄の動的表示を優先的に実行し、第2特別図柄の動的表示に関するデータが記憶されていない場合であって、第1特別図柄の動的表示が記憶されている場合は、該第1特別図柄の動的表示を実行する。このように構成することで、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先的に実行するとともに、各データに基づいてそれぞれ動的表示を行うことで、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを実行することができる。
図100に戻って、説明を続ける。普図保留球数カウンタ203gは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図119参照)の中で検出されるスルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄表示装置83で行われる普通図柄の可変表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するためのカウンタである。
この普図保留球数カウンタ203gは、保留球数カウンタ203a,203bと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図116のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、スルーゲート67への球の通過が検出されて普通図柄に関する可変表示の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図121のS405参照)。一方、普図保留球数カウンタ203gは、普通図柄の可変表示が実行される毎に1減算される(図132のS705参照)。
普図保留球格納エリア203hは、スルーゲート67への球の通過の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した普図当たりカウンタC4を記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図119参照)の中で、球がスルーゲート67を通過したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから普図当たりカウンタC4の値を取得し、普図保留球格納エリア203hに格納する。普図保留球格納エリア203hは、普通図柄の一の保留球に対応するデータ(普図当たりカウンタC4の値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)を有している(図101参照)。
普図保留球実行エリア203iは、実行を開始する、或いは、実行中の普通図柄の当たり抽選や可変表示の処理において参照すべきデータ(普図当たりカウンタC4の値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングであることを検出すると、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を実行するために、上述した普図保留球格納エリア203hに記憶されているデータ(普図当たりカウンタC4の値)のうち、一のデータをこの普図保留球実行エリア203iへシフトする。なお、第3実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図101を参照して、普図保留球格納エリア203hおよび普図保留球実行エリア203iの詳細について説明する。普図保留球格納エリア203hおよび普図保留球実行エリア203iは、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定には、普通図柄の当たり抽選に使用する普図当たりカウンタC4が用いられる。普図保留球格納エリア203hは、球がスルーゲート67を通過した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される普図当たりカウンタC4の値を記憶する。
普図保留球格納エリア203hは、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
この普図保留球格納エリア203hには、球がスルーゲート67を通過したタイミングで取得されるデータ(普図当たりカウンタC4の値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号が小さいエリアほど、時間的に古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶され、普図保留第1エリアには、時間的に最も古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶されることになる。
一方、普図保留球実行エリア203iは、1つのエリアのみで構成されている。この普図保留球実行エリア203iには、普図保留球格納エリア203hと同様に、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行タイミングになったことを判断すると、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1エリアに記憶されているデータを、この普図保留球実行エリア203iにシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203iにシフトされたデータを、普図変動処理(図132参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて、当たり抽選を行うと共に、可変表示の内容を決定する。普通図柄表示装置83では、主制御装置110の制御により、この決定された内容に基づいて、可変表示が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングとなったことを判断すると、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1エリアの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)の乱数値を、普図保留球実行エリア203iの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)へシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203iへのデータのシフトが終了すると、普図保留第1エリアが空き状態となるため、普図保留球格納エリア203hの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号が1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第3実施形態では、普図保留球格納エリア203hにおいて、データが記憶(保留)されている普図保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、普図保留球格納エリア203h内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203gの値が「4」であり、普図保留球格納エリア203hの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、普図保留第1エリアのデータが、普図保留球実行エリア203iへシフトされ、普図保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、普図保留第2エリアのデータを、普図保留第1エリアへシフトし、普図保留第3エリアのデータを、普図保留第2エリアへシフトし、普図保留第4エリアのデータを、普図保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203gの値が「2」であれば、MPU201は、普図保留第2エリアのデータのみを、普図保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第3実施形態では、データが記憶(保留)されていない普図保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、普図保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、普図保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図100に戻り、説明を続ける。確変フラグ203jは、特別図柄が高確率状態か否かを判別するためのフラグである。この確変フラグ203jは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たりの終了時において、大当たり種別「確変A」、「確変B」又は「確変C」の場合に、確変フラグ203jがオンに設定される(図131のS6102参照)。そして、大当たりに当選した場合にオフに設定される(図128のS602参照)。第3実施形態のパチンコ機10では、確変フラグ203jがオンされている場合に、特別図柄の高確率状態として、大当たり乱数テーブル202aの高確率状態用が参照されて特別図柄の大当たり抽選が行われる。
STカウンタ203kは、特別図柄の高確率状態において、該高確率状態の終了条件である特別図柄の動的表示の実行回数を計数するためのカウンタである。このSTカウンタ203kは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時(図116のS116参照)に初期値として「0」が設定される。そして、大当たり遊技の終了時において、大当たり種別「確変A」、「確変B」又は「確変C」の場合に、「50」が設定される(図131のS6104参照)。その後、確変フラグ203jがオンされている状態(即ち、「確率変動状態」)において、特別図柄の動的表示が1回停止するごとに、1減算される(図125のS5301参照)。そして、STカウンタ203kの値が「0」より大きい値でなくなった場合、即ち、STカウンタ203kの値が「0」以下となった場合に(図125のS5302:No参照)、「確率変動状態」が終了したとして確変フラグ203jがオフに設定される(図125のS5303参照)。なお、このSTカウンタ203kは、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭で「0」クリアされる(図128のS603参照)。
時短低確フラグ203mは、オン状態で「普図低確時間短縮状態」であって、普通図柄の低確率状態である一方、普通図柄の可変表示時間の短縮状態、普通電役72の開放長期化状態であること示すためのフラグである。この時短低確フラグ203mは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時(図116のS116参照)に初期値としてオフに設定される。そして、第3実施形態では、特別図柄の動的表示が該特別図柄の低確率状態において計「249回」より多く(即ち、「250回」以上)実行されて救済条件成立回数に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」に移行させるために該時短低確フラグ203mがオンに設定される(図127のS5506参照)。その後、特別図柄の動的表示の停止時に実行される変動停止処理において実行される時短計数処理内で、後述する時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でなくなったとき、かつ、該時短低確フラグ203mがオンに設定されている場合(図126のS5405参照)、又は、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭でオフに設定される(図128のS604参照)。
第3実施形態のパチンコ機10では、時短低確フラグ203mがオンされている場合に、特別図柄は低確率状態であり、かつ、普通図柄も低確率状態として普図当たり乱数テーブル202gが参照されて普通図柄の当たり抽選が行われるものの、普通図柄の短縮状態として普図変動テーブル202hが参照されて普通図柄の可変表示時間が設定され、普通電役72の開放長期化状態として普通電役開放テーブル202iが参照されて普通電役72の開放駆動が行われる。本発明の到達条件を判別する手段として、「普図低確時間短縮状態」を判別するための時短低確フラグ203mを用いて説明し、到達条件が成立した場合の到達表示として「普図低確時間短縮状態」の発生を示す表示(例えば、「天井到達!」等)を用いて説明するが、例えば、「普図高確時間短縮状態」を判別するための時短高確フラグ203nの判別結果に応じて「普図高確時間短縮状態」の発生を示す表示(例えば、「時短突入!」等)でもよいし、「確率変動状態」を判別するための確変フラグ203jの判別結果に応じて「確率変動状態」の発生を示す表示(例えば、「確変発生!」等)でもよいし、大当たりの連荘回数が所定回数(例えば、10回)に到達したことが判別された場合に該連荘回数を強調する表示(例えば、「10連荘おめでとう!」等)でもよいし、獲得出玉の累積数が所定数(例えば、1000発)に到達したことが判別された場合に該累積数を強調する表示(例えば、「1000発突破!」等)でもよいし、小当たりの連荘回数が所定回数(例えば、10回)に到達したことが判別された場合に該連荘回数を強調する表示(例えば、「10連ゲット!」等)でもよい。
時短高確フラグ203nは、オン状態で「普図高確時間短縮状態」又は「確率変動状態」であって、普通図柄の高確率状態であり、かつ、普通図柄の可変表示時間の短縮状態、普通電役72の開放長期化状態であること示すためのフラグである。この時短高確フラグ203nは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時(図116のS116参照)に初期値としてオフに設定される。そして、第3実施形態では、大当たりの終了時において、大当たり種別にかかわらず、時短高確フラグ203nがオンに設定される(図131のS6103又はS6105参照)。その後、特別図柄の動的表示の停止時の処理である変動停止処理において実行される時短計数処理内で、後述する時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でなくなったとき、かつ、該時短高確フラグ203nがオンに設定されている場合(図126のS5404参照)、又は、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭でオフに設定される(図128のS604参照)。
第3実施形態のパチンコ機10では、時短高確フラグ203nがオンされている場合に、普通図柄の高確率状態として、普図当たり乱数テーブル202gが参照されて普通図柄の当たり抽選が行われるとともに、普通図柄の短縮状態として普図変動テーブル202hが参照されて普通図柄の可変表示時間が設定され、普通電役72の開放長期化状態として普通電役開放テーブル202iが参照されて普通電役72の開放駆動が行われる。本発明の状態移行を判別する手段として、「普図高確時間短縮状態」を判別するための時短高確フラグ203nを用いて説明するが、例えば、「普図低確時間短縮状態」を判別するための時短低確フラグ203mでもよいし、「確率変動状態」を判別するための確変フラグ203jでもよいし、大当たり状態を判別するための大当たり状態フラグでもよいし、小当たり状態を判別するための小当たり状態フラグでもよい。
次いで、時短カウンタ203oは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後及び救済条件成立時に各特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。第3実施形態のパチンコ機10では、大当たり時と救済条件成立時とで、特別図柄の実行回数による時短終了条件が異なるように設定されており、該設定された特別図柄の動的表示の実行回数が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」から「通常遊技状態」へ移行するように構成されている。
この時短カウンタ203oは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図116のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。また、当たり処理(図119のS203参照)においても大当たり時の初期化処理として、時短カウンタ203oの値が「0」クリアされる(図128のS605参照)。そして、大当たり種別「時短A」又は「時短B」に当選した場合の大当たり終了後には、時短カウンタ203oの値に「50」が設定される(図131のS6106参照)。また、特別図柄の低確率状態において、動的表示の実行回数が「249回」より多くなった場合、即ち、後述する救済カウンタ203pの値が「249」より大きい値となった場合であって、かつ、同じく後述する救済設定済みフラグ203qがオンに設定されていない場合に、時短カウンタ203oの値に「379」が設定される(図127のS5504参照)。一方、時短カウンタ203oの値は、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、特別図柄の動的表示が1回実行されるごとに、1減算される(図126のS5401参照)。
そして、時短カウンタ203oの値が「0」となった場合に(図126のS5402:No参照)、各特別図柄の実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短高確フラグ203n又は時短低確フラグ203mをオフに設定し(図126のS5404又はS5405参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。
救済カウンタ203pは、特別図柄の動的表示の実行回数に基づいて「普図低確時間短縮状態」に移行するか否かを計数するためのカウンタである。第3実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の低確率状態において、特別図柄の動的表示が「250回」実行された場合、即ち、救済カウンタ203pの値が「250」に達した場合に、遊技状態を「普図低確時間短縮状態」に移行するように構成されている。本発明の特定の事象を計数する手段として、特別図柄の低確率状態における特別図柄の変動演出の回数を例に説明するが、例えば、特別図柄の高確率状態における特別図柄の変動演出の回数でもよいし、普通図柄の可変表示の回数でもよいし、大当たり遊技の発生回数(連荘回数)でもよいし、小当たり遊技の発生回数でもよい。
この救済カウンタ203pは、パチンコ機10の立ち上げ処理におけるRAMクリア後において、初期値として「0」が設定される(図116のS172参照)。そして、特別図柄の低確率状態、即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、特別図柄の動的表示が1回実行されるごとに、1加算される(図127のS5502参照)。第3実施形態のパチンコ機10では、この救済カウンタ203pの値が「250」に達した場合、後述する救済設定済みフラグ203qがオンに設定されていなければ(即ち、オフであれば)、時短カウンタ203oの値に「379」を設定するとともに、時短低確フラグ203mをオンに設定して(図127のS5504及びS5506参照)、「普図低確時間短縮状態」へ移行する。
なお、この救済カウンタ203pは、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭で「0」クリアされる(図128のS607参照)。これにより、大当たりが発生するごとに、救済条件成立回数を再設定し、大当たり遊技後、特別図柄の動的表示において大当たりに当選しない期間が所定期間に達した場合に、遊技者への救済措置として「普図低確時間短縮状態」を発生させることが可能となる。なお、球が入賞し易い若しくは入球し得ることで遊技者に遊技価値を付与し易い遊技状態における特別図柄の変動演出に関する事象として、第2始動口71に球が入賞し易く遊技者に賞球等を付与し易い「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動演出の実行回数について説明するが、例えば、普通電役72を第1始動口64に付随させ、該第1始動口64に球が入賞し易く遊技者に賞球等を付与し易い「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動演出の開始回数でもよいし、可変入賞装置65に球が入賞し易く遊技者に賞球等を付与し易い大当たり遊技状態における第1始動口64又は第2始動口71への入球に基づく特別図柄の変動演出の保留球数でもよい。また、球が入賞し難い若しくは入球しないことで遊技者に遊技価値を付与し難い遊技状態における特別図柄の変動演出に関する事象として、第2始動口71(又は第1始動口64)に球が入賞し難く遊技者に賞球等を付与し難い「通常遊技状態」における特別図柄の変動演出の実行回数について説明するが、例えば、第2始動口71(又は第1始動口64)に球が入賞し難く遊技者に賞球等を付与し難い「通常遊技状態」における特別図柄の変動演出の開始回数でもよいし、可変入賞装置65に球が入賞し難く遊技者に賞球等を付与し難い非大当たり遊技状態(即ち、大当たり遊技状態後の遊技状態であって、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「通常遊技状態」、「普図低確時間短縮状態」、又は、「潜伏確率変動状態」、小当たり遊技状態等)における第1始動口64又は第2始動口71への入球に基づく特別図柄の変動演出の保留球数でもよい。
救済設定済みフラグ203qは、大当たり遊技後、特別図柄の動的表示が救済条件成立回数に1度達したか否かを判別するためのフラグである。この救済設定済みフラグ203qは、パチンコ機10の立ち上げ処理において、初期値としてオフに設定される(図116のS171参照)。そして、特別図柄の低確率状態において、特別図柄の動的表示が連続して「250回」大当たりに当選しなかった場合、即ち、救済カウンタ203pの値が「250」に達した場合に、大当たり遊技後、天井機能が1回発動したとして、オンに設定される(図127のS5505参照)。一方、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭でオフに設定される(図128のS606参照)。
第3実施形態のパチンコ機10では、救済設定済みフラグ203qがオンに設定されている場合、即ち、大当たり遊技後、1度でも天井機能が発動している場合は、その後の「通常遊技状態」において再び天井機能を発生させないように構成されており、救済設定済みフラグ203qを参照することで、大当たり遊技後に発動する天井機能を1回に制限することができる。
主制御装置110のROM202には、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において大当たりに当選した場合に、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放制御のために参照される大当たり開放テーブル202fが格納されている。
ここで、図111を参照して、大当たり開放テーブル202fについて説明する。図111は、ROM202に記憶される大当たり開放テーブル202fの一例を模式的に示した模式図である。大当たり開放テーブル202fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に参照され、各特別図柄の大当たりを発生した大当たり種別に基づいて、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放態様等(ラウンド回数、オープニング時間、インターバル時間、エンディング時間、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)、及び、大当たり終了後に移行する遊技状態が規定されている。
まず、大当たり開放テーブル202fは、遊技状態毎に入賞し易い第1始動口64又は第2始動口71(以下、第1始動口64と第2始動口71とを総称して、「始動口64,71」と称する場合がある)に基づいて選択される大当たりに当選した大当たり種別に基づいて開放態様等が区分けされている。
具体的には、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短A」、「確変B」、「時短B」、「確変C」又は「確変A」に当選した場合に参照される「通常遊技状態」用と、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「時短A」、「確変B」、「時短B」、「確変C」又は「確変A」に当選した場合に参照される「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用とで、大入賞口開閉板65aの開放態様等が規定されている。
図111で示すように、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「時短A」又は「確変B」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65a(以下、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aを、「大入賞口」と称する場合がある)が、4ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのオープニング時間(以下、オープニング時間を、「OP時間」と称する場合がある)が「30秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間(以下、インターバル時間を、「IT時間」と称する場合がある)が「1秒」に設定され、その大当たりのエンディング時間(以下、エンディング時間を、「ED時間」と称する場合がある)が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行し、大当たり種別「確変B」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「時短B」又は「確変C」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、6ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「30秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短B」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行し、大当たり種別「確変C」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「30秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
なお、「通常遊技状態」において大当たり種別「確変B」又は「確変C」に当選し得るのは第2特別図柄の動的表示であり、該第2特別図柄の動的表示は、「通常遊技状態」において推奨されている左打ち遊技では実行され難くなるように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用において、大当たり種別「時短A」又は「確変B」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、4ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「時短A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行し、大当たり種別「確変B」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用において、大当たり種別「時短B」又は「確変C」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、6ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「時短B」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行し、大当たり種別「確変C」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用において、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
なお、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において大当たり種別「時短A」又は「時短B」に当選し得るのは第1特別図柄の動的表示であり、該第1特別図柄の動的表示は、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において推奨されている右打ち遊技では実行され難くなるように構成されている。
このように、右打ち遊技が維持されて連続的に特別図柄の大当たりが頻発する「連荘」状態において、いずれかの大当たり種別に当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より短く構成することで、「連荘」状態中における大当たり全体の消化時間を短くし、「連荘」状態において次の大当たりへの到達時間を短くすることが可能となる。これにより、「連荘」状態における次の大当たり発生までの時間を短くし得ることで、「連荘」状態にもかかわらず次の大当たりが到達するまでの時間が長引くことによる遊技者の遊技への興覚めを抑制しつつ、連続する大当たりが早期に発生させることで、遊技者に爽快感を与えて遊技の興趣を向上することができる。
さらに、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「連荘」状態における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より長くすることで、その時間において多種多様な演出を実行することが可能となる。このように構成することで、例えば、初回大当たりのOP時間やED時間にパチンコ機10における遊技方法の説明(例えば、発射態様の示唆や、カードサンドに挿入中のカードの抜き忘れ防止示唆、今後の遊技状態の説明等)や、「通常遊技状態」から初回大当たりしたことを祝福する演出を実行することができ、遊技者にパチンコ機10の遊技方法を理解させ易くしたり、漸く大当たりしたことを実感させて遊技者の興趣向上に資する演出を行うことができる。
なお、大当たり種別に基づく大当たり時の大入賞口開閉板65aの開放態様等(OP時間、IT時間、ED時間、回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数および移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、大当たり種別毎に開放回数(ラウンド数)を異ならせるように構成してもよいし、大当たり種別毎に最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。当選した大当たり種別毎に払い出され得る賞球数が異なることで、当選した大当たり種別に応じて直接的に付与される遊技価値に違いを生じさせることができる。
また、大当たり種別毎に別々の遊技状態に移行する必要はなく、複数の大当たり種別で共通的な遊技状態に移行するように構成してもよい。さらに、OP時間とED時間とを異ならせるように構成してもよいし、IT時間をOP時間やED時間より長い時間に設定してもよい。また、1のラウンドの最小開放時間を、IT時間やOP時間、ED時間より短い時間に設定してもよい。さらに、大当たり種別毎にOP時間、IT時間又はED時間の少なくとも1つ以上を同一な時間となるように設定してもよい。また、「潜伏確率変動状態」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間よりいずれも短くなるように構成していたが、いずれか1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を短くするように構成し、他の1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を同等又は長くなるように構成してもよい。
次に、図112(a)から図112(c)を参照して、普図当たり乱数テーブル202g、普図変動テーブル202h及び普通電役開放テーブル202iの詳細について説明する。まず、図112(a)は、ROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202gの一例を模式的に示した模式図である。
上述したように、普図当たり乱数テーブル202gは、パチンコ機10の遊技状態が、「通常遊技状態」又は「普図低確時間短縮状態」である普通図柄の低確率状態(「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」ではない期間(特別図柄の大当たり中を含む))の場合に使用される「普通図柄低確率状態」用と、パチンコ機10の遊技状態が、「普通図柄低確率状態」より普通図柄が当たりとなる確率の高い状態である「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」の場合に使用される「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用とのそれぞれに含まれる当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで、普通図柄の可変表示において当たりとなる確率が変更される。
図112(a)で示すように、第3実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は「70個」で、その値「30~99」が、普図当たり乱数テーブル202gに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄低確率状態」(即ち、「通常遊技状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、70/100となり、普通図柄の可変表示において当たりが導出され易いように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は「99個」で、その値「1~99」が、普図当たり乱数テーブル202gに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄高確率状態」(即ち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、99/100となり、普通図柄の可変表示においてほぼ当たりが導出されるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、普通電役72が開放し易い状況か、該開放し易い状況より開放し難い状況か否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況であることによって第2始動口71へ入賞し得る状況か、普通電役72が開放し易い状況より開放難い状況であることで球が第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通図柄の可変表示時間も長く、また、普通電役72が開放し難く、さらに、開放した場合でも普通電役72が短時間しか開放しないため、仮に右打ち遊技で球が発射された場合でも「普通図柄高確率状態」より第2始動口71へ入賞し難くなるように構成されている。また、第1始動口64には普通電役72のような入賞を補助する装置が備え付けられておらず、さらに、左打ち遊技で発射された球の流下領域にスルーゲート67が配置されていないため、左打ち遊技により発射された球が時短機能によって第1始動口64へ入賞し易くなる構成ではない。よって、換言すれば、「通常遊技状態」では、右打ち遊技されたとしても、その右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し難く、また、左打ち遊技で発射された球も、時短機能を使わずに第1始動口64へ入賞させなければならず、第1特別図柄の動的表示を実行させるために自力で第1始動口64へ入賞させるように構成されている。なお、「通常遊技状態」において、普通図柄の可変表示時間や普通電役72の開放パターンを複数種類設けておくことで、「通常遊技状態」において遊技者が第2始動口71へ入賞可能なタイミングを把握させ難く構成して、第2始動口71への入賞を困難に構成するとより好適である。また、「通常遊技状態」において、右打ち遊技された場合に、スルーゲート67への球の通過を起因してエラー報知するように構成することで、遊技者および遊技場の従業員に対して奨励されていない遊技態様であることを示唆することで、遊技者に右打ち遊技での遊技を抑制させてもよい。本発明の状態が変化した旨を示唆する発射態様示唆として、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合における左打ち遊技の発射示唆表示を例に説明するが、例えば、「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した場合における左打ち遊技の発射示唆表示でもよいし、大当たり待機状態における右打ち遊技の中でも強く遊技者に右打ち遊技を行うことを示唆する強調(拡大)発射示唆表示から、スルーゲート等を球が通過することにより大当たり遊技が開始されて該大当たり遊技状態が変化した旨を表示し、かつ、右打ち遊技を継続して行うことを遊技者に示唆する該強調(拡大)発射示唆表示より地味(小さな)な地味(縮小)発射示唆表示でもよい。
次いで、図112(b)を参照して、普通図柄の可変表示時間を決定するための普図変動テーブル202hの詳細について説明する。図112(b)は、ROM202に記憶される普図変動テーブル202hの一例を模式的に示した模式図である。
普図変動テーブル202hは、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」で参照される「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用との2種類に分けられる。そして、「通常遊技状態」用と「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、各遊技状態で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、各遊技状態で普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図112(b)で示すように、第3実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「15秒」となるように普図変動テーブル202hで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「15秒」となるように設定されている。
また、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「0.1秒」となるように普図変動テーブル202hで規定されている。つまり、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「0.1秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、スルーゲート67を球が通過してから、普通電役72が開放されるまでの期間を変更することができる。その結果、球がスルーゲート67を通過した場合に、該スルーゲート67の通過に起因する可変表示で当たりとなり、該当たりに基づいて普通電役72が開放されて、スルーゲート67を通過した球がそのまま第2始動口71へ流入し得るか否かを遊技状態によって異ならせることができる。よって、普通図柄の可変表示時間を遊技状態毎に変更することで、1の球のスルーゲート67及び第2始動口71への入賞態様を異ならせることができ、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示時間が短く、当たりに当選し易く、かつ、普通電役72の開放時間も長時間となるため、普通電役72の上面を球が転動している間に普通電役72が開放(没入)状態となって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、可変入賞装置65へ入賞し難いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「普図低確時間短縮状態」では、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」よりも当たりに当選し難いものの、普通図柄の可変表示時間が短く、かつ、普通電役72の開放時間も長時間となるため、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「普図低確時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、可変入賞装置65へ入賞し難いように構成されている。
次いで、図112(c)を参照して、普通電役開放テーブル202iについて説明する。図112(c)は、ROM202に記憶される普通電役開放テーブル202iの一例を模式的に示した模式図である。普通電役開放テーブル202iは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役72の開放(没入)時間および開放回数が規定されている。
普通電役開放テーブル202iは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」で参照される「普図高確時間短縮状態・確率変動状態・普図低確時間短縮状態」用とで、普通電役72の開放態様(開放時間)が変更される。
図112(c)で示すように、第3実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放回数は1回であり、その開放時間は「0.1秒」となるように普通電役開放テーブル202iで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「0.1秒」×1回=「0.1秒」の間、開放されるように設定されている。
また、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放時間は「5.8秒」、かつ、開放回数が1回となるように普通電役開放テーブル202iで規定されている。つまり「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「5.8秒」×1回=「5.8秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役72の開放態様を変更することで、普通電役72が開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放している期間が長いことによって第2始動口71へ入賞し易い状況か、普通電役72が開放している状況が短いことによって球が第2始動口71へ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」においては、普通図柄の高確率状態となり、可変表示時間が短時間で、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「普図低確時間短縮状態」においては、普通図柄の低確率状態であるものの、可変表示時間が短時間で、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口71へと入賞し易いように構成されている。
よって、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口71へ入賞し易く、第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第2特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
このように、特別図柄の高確率状態又は低確率状態と、普通図柄の高確率状態又は低確率状態と、可変表示時間及び普通電役72の開放時間の長時間又は短時間と、をそれぞれ組み合わせた各遊技状態を設けることで、各遊技状態に遊技性を変化させ、バリエーションが豊富な遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を1/100程度として当たり難くなるように構成してもよいし、「確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよいし、普通図柄の低確率状態において当たりに当選しないように構成してもよい。また、「通常遊技状態」より「確率変動状態」等の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「30秒」以上の長い時間(例えば、「100秒」)としてもよいし、「10秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役72の開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役72の開放時間として、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」等における普通電役72の開放時間を「0.1秒」以上(例えば、「1秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「確率変動状態」等における普通電役72の開放時間を「5.8秒」以上の長い時間(例えば、「10秒」)としてもよいし、「5.8秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」等における普通電役72の開放回数を「1回」以上の多い回数(例えば、「5回」)としてもよい。
次に、図113を参照して、第3実施形態における時短終了条件テーブル202jについて説明する。図113は、第3実施形態におけるROM202に記憶される時短終了条件テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。時短終了条件テーブル202jは、大当たり状態の終了時、又は、救済条件成立回数に達した場合に参照され、大当たりに当選した大当たり種別又は救済条件成立に応じて付与される「時短機能」の終了条件がそれぞれ規定されている。
図113で示すように、すべての遊技状態において大当たりに当選した場合に、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」として、高確時短機能が「50回」まで有効となるように設定される。また、特別図柄の低確率状態(実質的には、「通常遊技状態」)において救済条件成立回数(第3実施形態では「250回」)に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」として、低確時短機能が「379回」まで有効となるように設定される。
図100に戻り、説明を続ける。RAM203は、図101に図示したカウンタ用バッファ203c等のほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図118参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図116参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図134参照)が即座に実行される。本発明の電圧非低下状況として、パチンコ機10の電源オン時を例に説明するが、例えば、第3図柄表示装置81に対して供給電力を低下させる節電モード以外の状態全般でもよい。また、本発明の電圧低下状況後として、パチンコ機10の電源断後の復帰後を例に説明するが、例えば、第3図柄表示装置81に対する節電モード復帰後でもよい。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、各入賞口63,64,65,71に入賞した球や、スルーゲート67を通過した球、アウト口66を通って球排出路へ案内された球をそれぞれ検出するためのスイッチ(例えば、大入賞口スイッチ65c等)を含むスイッチ群並びにセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源投入時の立ち上げモードを設定するための設定キー501、「設定変更モード」時に押下操作されることにより確率設定値を更新するための設定変更スイッチ502、RAM203に記憶されているデータを消去するためのRAM消去スイッチ503が接続される。
また、入出力ポート205の出力側には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、特別図柄表示装置37、普通図柄表示装置83、普通図柄保留ランプ84、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド65bや、普通電役72の出没板72aを駆動するための普通電役ソレノイド(図示せず)、その他ソレノイド209が接続されている。MPU201は、各種スイッチ208,502,503から出力される信号や、設定キー501の状態に基づいて各種処理を実行するとともに、各種処理の実行結果の1つとして確率表示装置504の表示内容等を設定する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図134参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチ217が接続されている。なお、該賞球検出スイッチ217は、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるように球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や、「通常遊技状態」における救済カウンタ表示89の表示、「保留変化予告」といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。なお、本発明では、変動演出に関する事象の回数報知態様を、現在の変動演出に関する事象の回数と、変動演出に関する事象の所定の到達回数とで表示、即ち、分子に特別図柄の低確率状態における変動演出の実行開始回数を表示し、かつ、分母に「普図低確時間短縮状態」が発生し得る到達回数(天井回数)を表示する態様で説明するが、例えば、変動演出に関する事象の回数報知態様として、分子に特別図柄の低確率状態における変動演出の実行済み回数(確定回数)を表示し、かつ、分母に「普図低確時間短縮状態」が発生し得る到達回数(天井回数)を表示する態様でもよいし、所定の表示領域に特別図柄の変動演出の保留球数が表示される表示枠を保留球数の最大回数分設け、かつ、特別図柄の変動演出の保留球数が発生するごとに、該表示枠に収まるように所定順(例えば、正面視左側から)で保留図柄を表示するように構成してもよい。
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、及び、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。第3実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成され、音声ランプ制御装置113から主制御装置110へコマンド送信ができないように構成されている。一方、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とは、互いにコマンドの送受信が可能に構成されている。
また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、「スーパーリーチ」演出態様等の背面画像を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ枠ボタン22の押下に基づいた表示を第3図柄表示装置81に表示させるように指示する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出や「通常遊技状態」における救済カウンタ表示89の表示、「保留変化予告」の表示制御を実行するものである。なお、救済カウンタ表示89の表示内容の詳細については、図143において後述する。本発明の特定の事象を計数する手段の結果表示として、特別図柄の低確率状態における特別図柄の変動回数を救済カウンタ表示89において表示する例で説明するが、例えば、特別図柄の高確率状態における特別図柄の変動回数の結果を表示してもよいし、普通図柄の可変表示の計数結果を表示してもよいし、大当たり遊技の発生回数(連荘回数)の結果を表示してもよいし、獲得出玉の計数結果を表示してもよいし、小当たり遊技の発生回数の結果を表示してもよい。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。なお、本発明では、電源断時に、該電断時までに計数していた特別図柄の変動演出に関する回数を、電源復帰後もバックアップ記憶する手段として、電源断時に、該電源断時までに計数していた特別図柄の変動演出の実行回数を、電源復帰後もバックアップ記憶する場合について説明したが、例えば、電源断時に、該電断時までに計数していた特別図柄の開始回数を、電源復帰後もバックアップ記憶してもよいし、電源断時に、該電源断時までに計数していた特別図柄の変動演出に関する保留球数を、電源復帰後もバックアップ記憶してもよいし、電源断時に、該電源断時までに計数していた特別図柄の変動演出の実行時間を、電源復帰後もバックアップ記憶してもよい。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図134参照)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
なお、第3実施形態のパチンコ機10では、主制御装置110に内蔵されているRAM203にはバックアップ機能を搭載しているが、音声ランプ制御装置113に内蔵されているRAM223にはバックアップ機能を搭載していない。このため、停電などの発生により電源が遮断(瞬停を除く)されると、バックアップ機能を搭載している主制御装置110内のRAM203のデータは電源遮断前の状態に復帰されるが、バックアップ機能を搭載していない音声ランプ制御装置113内のRAM223のデータはすべてクリア(初期化)されるように構成されている。
これに対し、音声ランプ制御装置113では、始動入賞のタイミングや、特別図柄の変動演出開始時、大当たり時等のタイミングにおいて主制御装置110から送信されるコマンド(例えば、保留球数コマンド、変動パターンコマンド、遊技状態コマンド等)を受信することにより、主制御装置110内のRAM203と、音声ランプ制御装置113内のRAM223との整合性を保つことができるように構成されている。このように、音声ランプ制御装置113内のRAM223にバックアップ機能を搭載することなく構成することで、製造コストを削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113内のRAM223にバックアップ機能を搭載して、停電などの発生により電源が遮断されても、RAM223のデータが電源遮断前の状態に復帰するように構成してもよい。
ここで、図114を参照して、音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図114は、主に音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。音声ランプ制御装置113のROM222には、MPU221にて実行される各種制御プログラムの他、固定値データとして、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222c、変動パターンテーブル222dが少なくとも格納されている。これらのテーブル222a~222dは、いずれも主制御装置110のROM202に設けられた大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202eと同じものである。なお、本発明では、主制御装置110及び払出制御装置111のみにバックアップ機能が設けられ、その他の制御装置(例えば、音声ランプ制御装置113、表示制御装置114、発射制御装置112等)にはバックアップ機能が設けられていないため、パチンコ機10の電源が断された場合、上記その他の制御装置の制御内容はクリアされるように構成されている。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の各値と、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222cおよび変動パターンテーブル222dとに基づいて、先読み処理を実行可能に構成されている。
そして、この先読み処理によって、その先読み処理の対象となった保留中の変動演出が、結果としてどのような演出となるか(大当たりとなるか否か、「リーチ表示」となるか否か等)をその変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、コクピット表示領域Db(図99参照)に表示される保留図柄の表示態様を変化させる「保留変化予告」の演出内容(及び実行時期(タイミング))を決定したりする制御を実行する。
RAM223には、特図1変動開始フラグ223a、特図2変動開始フラグ223b、サブ第1保留球数カウンタ223c、サブ第2保留球数カウンタ223d、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、実行情報格納エリア223g、前回変動遊技状態格納エリア223h、今回変動遊技状態格納エリア223i、サブ救済カウンタ表示フラグ223j、サブ救済カウンタ223kが少なくとも設けられている。
特図1変動開始フラグ223aは、オン状態で第1特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図1変動開始フラグ223aは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図1停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図138のS1225参照)。そして、第1特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図140のS1302参照)。
そして、第3実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図1変動開始フラグ223aがオンされたことを契機として、待機中の第1特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第1特別図柄の変動演出を実行させるための第1特別図柄の変動演出の設定処理(図140のS1306~S1308参照)を行う。
特図2変動開始フラグ223bは、オン状態で第2特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図2変動開始フラグ223bは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図2停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図139のS1255参照)。そして、第2特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図140のS1310参照)。
そして、第3実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図2変動開始フラグ223bがオンされたことを契機として、待機中の第2特別図柄の変動演出が存在する場合に、該待機中の第2特別図柄の変動演出を実行させるための第2特別図柄の変動演出の設定処理(図140のS1314~S1316参照)を行う。
サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第1特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第1特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第1保留球数カウンタ203aの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンド(保留球数コマンド)に基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第1保留球数カウンタ223cにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第1始動口64への入球によって第1特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第1保留球数コマンドを受信すると、その第1保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(図137のS1207参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第1特別図柄の変動演出に対応する特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第1特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算(更新)する(図140のS1305参照)。このように、第1保留球数カウンタ203aの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期させながら、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新することができる。
サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第2特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第2特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第2保留球数カウンタ203bの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンドに基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第2保留球数カウンタ223dにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第2始動口71への入球によって第2特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第2保留球数コマンドを受信すると、その第2保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(図137のS1211参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第2特別図柄の変動演出に対応する特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第2特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算(更新)する(図140のS1313参照)。このように、第2保留球数カウンタ203bの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新するので、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期させながら、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新することができる。
サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値は、各特別図柄の変動演出が奨励される遊技状態において、第3図柄表示装置81における保留図柄及び実行図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドの受信に応じてそのコマンドにより示される保留球数をサブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dに格納したり(図137のS1207又はS1211参照)、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に応じて、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新したりするタイミングで(図140のS1305又はS1313参照)、遊技状態に応じて奨励される特別図柄に対応する格納後もしくは更新後のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値分の保留図柄と、実行中の変動演出を示す実行図柄とを第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図99(b)参照)に表示するように、画像の描画を制御する。
上述したように、サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更され、また、サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図99(b)参照)に表示される保留図柄の数も、奨励される特別図柄に関する主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
第1保留情報格納エリア223eは、保留されている第1特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンドによって送信された第1特別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第1特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
第2保留情報格納エリア223fは、保留されている第2特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第2保留球数コマンドによって送信された第2別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第2特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
実行情報格納エリア223gは、少なくとも特別図柄表示装置37で実行され、第3図柄表示装置81で実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の設定等を実行するために、上述した第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリア又は第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1~C3,CS1等の各値)を、この実行情報格納エリア223gへシフトする。
前回変動遊技状態格納エリア223hは、これから実行を開始する変動演出の1変動前に実行された変動演出の実行時における遊技状態を格納するためのエリアである。音声ランプ制御装置113のMPU221は、主制御装置110から送信される特図1遊技状態コマンド又は特図2遊技状態コマンドを受信すると、後述する今回変動遊技状態格納エリア223iの情報を前回変動遊技状態格納エリア223hにシフトし、受信した特図1遊技状態コマンド又は特図2遊技状態コマンドに基づく遊技状態の情報を今回変動遊技状態格納エリア223iにセットする。そして、この前回変動遊技状態格納エリア223hと、後述する今回変動遊技状態格納エリア223iと、の2つの情報によって前回変動と今回変動のそれぞれの変動演出の実行時における遊技状態に差異があるか否かを判別し、判別結果によって後述するサブ救済カウンタ表示フラグ223jをオン又はオフに設定する。
今回変動遊技状態格納エリア223iは、これから実行を開始する変動演出の実行時における遊技状態を格納するためのエリアである。音声ランプ制御装置113のMPU221は、上述した前回変動遊技状態格納エリア223hと、この今回変動遊技状態格納エリア223iと、の2つの情報によって前回変動と今回変動のそれぞれの変動演出の実行時における遊技状態に差異があるか否かを判別し、判別結果によって後述するサブ救済カウンタ表示フラグ223jをオン又はオフに設定する。
サブ救済カウンタ表示フラグ223jは、「通常遊技状態」中に第3図柄表示装置81において表示する救済カウンタ表示89の表示を実行するか否かを判別するためのフラグである。このサブ救済カウンタ表示フラグ223jは、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、初期値としてオフに設定される(図135のS1051参照)。そして、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納されている遊技状態が「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」であり、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納されている遊技状態が「通常遊技状態」の場合、即ち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した直後である場合に、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンに設定される(図141のS1406参照)。一方、いずれかの大当たりが発生した場合にオフに設定される(図142のS1502参照)。第3実施形態のパチンコ機10では、このサブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンに設定されている場合に、第3図柄表示装置81において救済カウンタ表示89が表示される。
サブ救済カウンタ223kは、「通常遊技状態」中に第3図柄表示装置81において救済カウンタ表示89に表示するカウンタであり、特別図柄の低確率状態における特別図柄の実行回数を計数するためのカウンタである。このサブ救済カウンタ223kの値を救済カウンタ表示89の表示用救済カウンタ分子89bに表示することにより(図99参照)、遊技者は特別図柄の低確率状態における実行回数及び救済条件が成立するまでの残りの特別図柄の実行回数を把握することができる。
このサブ救済カウンタ223kは、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、初期値として「0」が設定される(図135のS1052参照)。そして、特別図柄の変動表示の開始時において、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納されている遊技状態が「確率変動状態」であり、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納されている遊技状態が「通常遊技状態」の場合、即ち、「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した直後である場合に、サブ救済カウンタ223kに「0」がセットされる(図141のS1403参照)。また、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納されている遊技状態が「普図高確時間短縮状態」であり、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納されている遊技状態が「通常遊技状態」の場合、即ち、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した直後である場合に、サブ救済カウンタ223kに「50」がセットされる(図141のS1405参照)。また、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納されている遊技状態が「通常遊技状態」である場合に1加算される(図141のS1408参照)。
このように構成することで、サブ救済カウンタ223kは、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するタイミング、即ち、第3図柄表示装置81で救済カウンタ表示89の表示を開始するタイミングにおいて値がセットされ、これ以降、「通常遊技状態」での変動表示の実行の都度、1加算されることで、救済カウンタ表示89を正確な値で表示することができる。
その結果、音声ランプ制御装置113のRAM223にバックアップ機能を搭載しなくても、救済カウンタ表示89を正確な値で表示することができ、音声ランプ制御装置113内のRAM223にバックアップ機能を搭載しないことにより、製造コストを削減することができる。さらに、このように構成することで、主制御装置110のRAM203において保持している救済カウンタ203pの値の音声ランプ制御装置113へのコマンド送信が不要となるため、主制御装置110制御的負担を軽減することができる。本発明の遊技状態の移行に関与する情報として、変動回数と天井回数とに関する情報で説明するが、例えば、大当たり終了に関する情報でもよいし、小当たり終了に関する情報でもよいし、「確率変動状態」の終了に関する情報でもよいし、「普図高確時間短縮状態」の終了に関する情報でもよいし、「普図低確時間短縮状態」の終了に関する情報でもよい。この場合に、遊技状態の移行に関与する情報の出力態様として、大当たり終了時には、専用の大当たり終了画面を出力表示してもよいし、小当たり終了時には、専用の小当たり終了画面を出力表示してもよいし、「確率変動状態」の終了時には、専用の確変終了画面を出力表示してもよいし、「普図高確時間短縮状態」の終了時には、専用の時短終了画面を出力表示してもよいし、「普図低確時間短縮状態」の終了時には、専用の時短終了画面を出力表示してもよい。また、遊技状態の移行に関与する情報の出力態様に関連する更新表示として、「普図高確時間短縮状態」において特別図柄の変動演出の回数のみを表示する例で説明するが、例えば、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」の残り回数を表示してもよい。
また、このサブ救済カウンタ223kは、いずれかの大当たりが発生した場合に「0」クリアされる(図142のS1503参照)。
なお、主制御装置110のRAM203において保持している救済カウンタ203pの値を音声ランプ制御装置113へコマンド送信し、音声ランプ制御装置113において、受信した救済カウンタ203pの値をサブ救済カウンタ223kにシフトして保持するように構成してもよい。
ここで、図115を参照して、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f及び実行情報格納エリア223gの詳細について説明する。図115は、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f及び実行情報格納エリア223gの構成を模式的に示す模式図である。
第1保留情報格納エリア223eは、第1保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223e2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223e4とが少なくとも設けられている。
また、第2保留情報格納エリア223fは、第1保留情報格納エリア223eと同様、第2保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223f2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223f4とが少なくとも設けられている。
さらに、実行情報格納エリア223gには、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223g1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223g2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223g3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223g4とが少なくとも設けられている。
具体的には、実行情報格納エリア223gが、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。さらに、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第2エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第3エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第4エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
また、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第2エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第3エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第4エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第1保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第1保留情報格納第1~第4エリアのうち該第1保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1、大当たり種別カウンタ格納エリア223e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3、変動種別カウンタ格納エリア223e4に格納する。
具体的には、第1保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦X≦4)であれば、その時点で保留されている第1特別図柄の変動演出の数はXであり、その第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的にX番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Xエリアの各カウンタ格納エリア223e1~223e4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第1保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第1保留球格納エリア203dの第1保留第Xエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第1保留第Xエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第1保留情報格納第Xエリアに格納されることになる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第2保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第3保留情報格納第1~第4エリアのうち該第3保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1、大当たり種別カウンタ格納エリア223f2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3、変動種別カウンタ格納エリア223f4に格納する。
具体的には、第2保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦Y≦4)であれば、その時点で保留されている第2特別図柄の変動演出の数はYであり、その第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的にY番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Yエリアの各カウンタ格納エリア223f1~223f4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第2保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第2保留球格納エリア203eの第2保留第Yエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第2保留第Yエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第2留情報格納第Yエリアに格納されることになる。
一方、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1特別図柄の変動演出の開始を意味する特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信すると、第1保留情報格納エリア223eに格納された情報を、実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第1特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応する第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させる。
そして、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させた場合は、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2特別図柄の変動演出の開始を意味する特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信すると、第2保留情報格納エリア223fに格納された情報を、実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第2特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応する第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223h1~223h4に移動させる。
そして、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させた場合は、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。さらに、第1保留情報格納第1~第4エリア及び第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリア、及び、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1が、実行情報格納エリア223g並びに第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納される。
音声ランプ制御装置113では、先読み処理(図示せず)を行う場合に、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dから保留されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の数(保留球数)を把握する。そして、その保留球数に基づき、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出が保留されているエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、その変動演出において大当たりとなるか否かや、変動時間等が判定される。例えば、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「1」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「0」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が1回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が0回であるので、第1保留情報格納第1エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。また、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「0」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が0回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が4回であるので、第2保留情報格納第4エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。
パチンコ機10は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成されており、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110のRAM203等にアクセスすることはできない。これに対し、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fを設けて、主制御装置110にて保留された第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1を音声ランプ制御装置113にも格納するので、この第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1を参照することで、先読み処理を音声ランプ制御装置113にて実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の変動演出が実行された場合に、その変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
なお、第1保留情報格納エリア223e又は第2保留情報格納エリア223f、および、実行情報格納エリア223gにおける上述のシフト処理は、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信したときの保留球数(特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に基づく更新が行われる前のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値)に基づいて、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち保留されている変動演出に対応するエリアについてのみデータの移動(シフト)を行う。
例えば、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「4」であり、第1保留情報格納エリア223eの全エリア(第1保留情報格納第1~第4エリア)にデータが記憶されているとする。この場合、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトし、第1保留情報格納第3エリアのデータを第1保留情報格納第2エリアへシフトし、第1保留情報格納第4エリアのデータを第1保留情報格納第3エリアへシフトする。
一方、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「2」であれば、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施形態では、変動演出が保留されていない第1保留情報格納第3,第4エリアについては、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各データを、エリア番号が1小さいエリア(実行情報格納エリア223g又は第1保留情報格納第1~第3エリア若しくは第2保留情報格納第1~第3エリア)にそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各々のエリアについて、データが記憶(保留)されているか否かの判定を不用とするので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図100に戻って説明を続ける。RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。
コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図137参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における特別図柄の変動演出や連続予告演出を制御するものである。
第3実施形態のパチンコ機10では、遊技状態毎に第3図柄表示装置81で行われる変動演出の変動態様が異なるとともに、各遊技状態ごとに奨励される球の発射態様が遊技者に示されるように構成されている。具体的には、例えば、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、左打ち遊技を促す「左打ち」という文字表示が主表示領域Dmの左下領域に表示されつつ、アラビア数字で構成される各変動図柄が縦スクロールで変動すると共に、主表示領域Dmにおいて1の有効ラインのみ(所謂、シングルライン)を形成するように表示される。また、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技を促す「右打ち」という文字表示が主表示領域Dmの右上領域に表示されつつ、漢数字で構成される各変動図柄が縦スクロールで変動すると共に、主表示領域Dmにおいて1の有効ライン(所謂、シングルライン)を形成するように表示される。このように、各遊技状態において変動図柄の表示態様を明確に異ならせることで、遊技状態を遊技者に認識させ易くしつつ、奨励される遊技を行うために必要な遊技態様(発射態様)を認識し易くすることができる。本発明の遊技者に有利となる発射態様示唆について、右打ち遊技の発射示唆表示を例に説明するが、例えば、右打ち遊技の中でも強く遊技者に右打ち遊技を行うことを示唆する強調(拡大)発射示唆表示でもよいし、左打ち遊技で遊技者にとって有利な遊技状態である場合における左打ち遊技の発射示唆表示でもよい。
次に、図116から図134のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがある。
図116は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
この立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S101)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では、「1秒」)を実行する(S102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、主制御装置110に設けたRAM消去スイッチ503(図100参照)がオンされているか否かを判別する(S104)。判別の結果、RAM消去スイッチ503がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S105)。そして、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合は、RAM203の初期化を行うため、処理をS116へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS116へ移行する。
なお、図118のS156の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
一方、RAM消去スイッチ503がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次いで、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S109)。本発明の供給電圧が低下した場合でもそれまでの制御内容を維持する手段として、主制御装置110にバックアップ機能を設けて電断時にそれまでの制御内容を保持する例について説明するが、例えば、音声ランプ制御装置113にバックアップ機能を設けて電断時にそれまでの制御内容を保持可能に構成してもよいし、発射制御装置112にバックアップ機能を設けて電断時にそれまでの制御内容を保持可能に構成してもよいし、表示制御装置114にバックアップ機能を設けて電断時にそれまでの制御内容を保持可能に構成してもよいし、第3図柄表示装置81や音声ランプ制御装置113、表示制御装置114に節電機能を設けて、消費電力を抑えつつ節電時にそれまでの制御内容を保持可能に構成してもよい。
S109の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合(S109:Yes)、電源投入時においてRAM消去スイッチ503:オフ、かつ、設定キー501:オンに操作されているので、立ち上げモードを「設定確認モード」で立ち上げるべく、まず、確率表示装置504において確率設定値の表示を開始し(S110)、その後、設定キー501がオフされたか否かを判別し(S111)、設定キー501がオフされるまで該「設定確認モード」を維持する(S111:No)。一方、設定キー501がオフされた場合は(S111:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示を終了して(S112)、「設定確認モード」を終了して、処理をS113へ移行する。なお、S109の処理において、設定キー501がオンされていなければ(S109:No)、立ち上げモードを「通常モード」で立ち上げるべく、S110~S112の処理をスキップして、処理をS113へ移行する。
S113の処理では、確率設定値に基づいて設定値コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S113)、その後、割込みを許可する(S114)。そして、後述するメイン処理(図118参照)に移行する。
ここで設定された設定値コマンドは、後述するタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)において、音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113は、この設定値コマンドを受信すると、RAM223に設けられた設定値メモリ(図示せず)に該設定値コマンドが示す確率設定値を格納(記憶)するように構成されている。
一方、S104の処理において、RAM消去スイッチ503がオンされていると判別された場合は(S104:Yes)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」か「設定変更モード」のいずれで立ち上げるかを判別すべく、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S115)。
S115の処理において、設定キー501がオンされていないと判別された場合は(S115:No)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」で立ち上げるべく、処理をS116へ移行する。
S116の処理では、RAM203の初期化処理(S116,S117,S171及びS172)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、設定変更の如何を問わず電源投入時にRAMデータを初期化する場合には、RAM消去スイッチ503を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ503が押されていれば、RAMの初期化処理(S116,S117,S171及びS172)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合(S105:No)や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合(S107:No)も同様に、RAM203の初期化処理(S116,S117,S171及びS172)を実行する。
RAMの初期化処理(S116,S117,S171及びS172)、即ち、「RAMクリアモード」では、RAM203の使用領域を「0」クリアし(S116)、その後、RAM203に初期値(例えば、第1保留球数カウンタ203aの「0」クリア等)を設定する(S117)。さらに、救済設定済みフラグ203qをオフに設定し(S171)、救済カウンタ203pの値を「0」クリアする(S172)。次いで、RAM初期化コマンドを設定して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S173)、処理をS113へ移行する。
ここで設定されたRAM初期化コマンドは、後述するタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)において、音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113は、このRAM初期化コマンドを受信すると、「RAMクリアモード」で立ち上げ処理が実行されたと判断し、主制御装置110のRAM203内に保持する救済カウンタ203pの値と、音声ランプ制御装置113のRAM223内に保持するサブ救済カウンタ223kの値の双方が初期化(即ち「0」クリア)された状態となり、整合性が取れた状態となるため、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオンする(図137のS1272参照)。
一方、S115の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合は(S115:Yes)、立ち上げモードを「設定変更モード」にするべく、設定変更処理を行う(S118)。
ここで、図117を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される設定変更処理(S118)について説明する。図117は、この設定変更処理(S118)を示すフローチャートである。
この設定変更処理(S118)は、立ち上げモードが「設定変更モード」である場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更(更新)を受け付け、確定されるための処理である。
この設定変更処理(S118)では、まず、確率表示装置504において現在の確率設定値の表示の開始を設定し(S121)、処理をS122へ移行する。この確率設定値の表示の開始設定により、確率表示装置504に確率設定値の表示が開始される。
なお、ここで表示される確率設定値は、電源断前に設定されていた確率設定値ではなく、必ず特定の値に固定されるようにしてもよい。即ち、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、必ず特定の確率設定値で表示が開始されるようにしてもよい。特定の確率設定値としては、例えば、確率設定値(「1」~「3」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「2」であってもよいし、確率設定値の最大値である「3」であってもよい。これにより、電源断される前に設定されていた確率設定値にかかわらず、ホール関係者等は確率設定値を特定の確率設定値から変更できる。
一方で、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。これにより、ホール関係者等は、電源断される前に設定されていた確率設定値を考慮しながら、確率設定値を変更できる。
また、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値が「2」以上であれば、確率設定値を「2」として表示を開始し、電源断される前に設定されていた確率設定値が「1」であれば、その電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。例えば、電源断される前に設定された確率設定値が「3」のように高い場合、確率設定値を少しだけ(例えば1だけ)小さくしたい場合が多々生じ得る。このような場合において、確率設定値を、電源断される前に設定された確率設定値そのままで表示を開始すると、次のような問題が生じる。即ち、確率設定値の更新は、RAM消去スイッチ503をオンする毎に1ずつ加算され、確率設定値が「3」の場合にRAM消去スイッチ503がオンされた場合には、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。よって、例えば、確率設定値を「3」から「2」に変更したい場合、RAM消去スイッチ503のオンを繰り返しながら、ほぼ確率設定値を1周させなければならない。これに対し、電源断される前に設定された確率設定値が高い場合に、確率設定値を「2」で表示を開始することで、RAM消去スイッチ503をオンする回数を抑えながら、確率設定値の更新を行うことができる。
次に、S122の処理では、確率設定値が「1」~「3」の範囲にあるか否かを判断し(S122)、所定の範囲内にない、即ち、異常な確率設定値となっている場合は(S122:No)、確率設定値を初期値に変更し(S123)、S124の処理へ移行する。この初期値としては、確率設定値(「1」~「3」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「2」であってもよいし、確率設定値の最大値である「3」であってもよい。一方、S122の処理の結果、確率設定値が「1」~「3」の範囲内にあると判断される場合は(S122:Yes)、確率設定値は正常な値であるので、S123の処理をスキップして、S124の処理へ移行する。
S124の処理では、RAM消去スイッチ503がオンになったか否かを判断する(S124)。その結果、RAM消去スイッチ503がオンになっていないと判断される場合は(S124:No)、次いで、設定変更スイッチ502がオンになったか否かを判断する(S125)。
S125の結果、設定変更スイッチ502がオンされていないと判断されれば(S125:No)、S122の処理へ戻る一方、設定変更スイッチ502がオンされたと判断されれば(S125:Yes)、確率設定値を更新して(S126)、S122の処理に戻る。
S126の処理である確率設定値の更新は、それまでの確率設定値が「1」~「2」である場合は、その確率設定値に1を加算し、それまでの確率設定値が「3」である場合は、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。S126の処理により更新された確率設定値は、確率表示装置504に表示される。
S122→S123→S124:No→S125(及びS126)→S122のループ処理は、S124の処理において、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断されるまで(S124:Yes)実行され続ける。そして、S124の処理により、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断される場合は(S124:Yes)、確率表示装置504に表示されている確率設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定し(S127)、該確率設定値に応じた大当たり乱数テーブル202aを設定する(S128)。
S128の処理の後、次いで、設定キー501がオフ状態となったか否かを判断する(S129)。S129の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断してもいし、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になっていないと判断される間は(S129:No)、S129の処理を繰り返し実行する。そして、S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になったと判断される場合は(S129:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示の終了を設定し(S130)、この設定変更処理(S118)を終了する。
なお、設定変更処理の終了後は、立ち上げ処理(図116参照)に戻り、処理をS116へ移行し、RAM203初期化処理を実行(S116,S117,S171及びS172)し、RAM203のデータを消去(クリア)する。このように、S124の処理においてホール関係者等にRAM消去スイッチ503をオンさせて確率設定値を確定させることにより、その後、RAM203のデータの消去が行われることを、ホール関係者等に強く認識させることができる。
また、S124の処理において、RAM消去スイッチ503のオン検出によって確率設定値を確定させていたが、設定キー501のオフ検出によって確率設定値を確定するように構成してもよい。
次に、図118を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図118は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別してカウンタの更新処理と電源断時処理とが実行される。
メイン処理では、まず、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S151)。そして、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S151:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S152,S153)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S152)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「9999」、「99」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203cにそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、後述するタイマ割込処理のS207(図119参照)の処理と同一の方法によって実行し(S153)、S151の処理へ移行する。
ここで、このメイン処理が実行されている間、後述するタイマ割込処理(図119参照)が所定時間間隔(本実施形態では2ミリ秒)で起動され実行される。タイマ割込処理では、遊技の状態に応じて異なる処理が実行される。例えば、大当たり中には、可変入賞装置65の開閉を制御する処理が行われ、スルーゲート67への球の通過があれば、普通図柄表示装置83による普通図柄の表示制御が行われる。また、特別図柄表示装置37での変動表示を開始する場合に実行される大当たり抽選では、高確率状態か低確率状態かによって、取得した大当たり乱数カウンタC1と比較する大当たり乱数値の数が異なってくる。よって、1回のタイマ割込処理の実行にかかる時間は、遊技の状態に応じて変化することになる。従って、一のタイマ割込処理が終了してから次のタイマ割込処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく、その時々の遊技の状態に応じて変化する。
メイン処理の一処理である上記のS152,S153の処理は、このタイマ割込処理の残余時間の中で実行されることになる。つまり、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新が繰り返し実行されることになるので、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、大当たり乱数カウンタC1の初期値、普図当たりカウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。特に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2とをランダムに更新することによって、これらを更新の初期値として使用する大当たり乱数カウンタC1及び普図当たりカウンタC4の更新に、ランダム性を持たせることができる。
S151の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S151:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図134において後述するNMI割込処理が実行されたということなので、S154以降の電源遮断時の処理が実行される。
S154の処理では、各割込処理の発生を禁止し(S154)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S155)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S156)、RAM203のアクセスを禁止して(S157)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S151の処理は、タイマ割込処理(図119参照)の残余時間内に行われるS152とS153の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。これにより、主制御装置110のメイン処理において、タイマ割込処理による各種設定が終了し、また、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新が終わったタイミングで、電源断の発生情報を確認している。よって、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS151の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS151の処理から開始することができる。
従って、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S151の処理から開始することができる。その結果、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図119を参照して、第3実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図119は、第3実施形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S201)。タイマ割込処理やメイン処理(図118参照)では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113、ホールコンピュータ(図示せず)等へ送信すべきコマンド又は信号等を生成し、コマンドが生成された場合はRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦記憶し、信号が生成された場合は該信号に対応する装置(例えば、ホールコンピュータとパチンコ機10とを接続するための外部出力端子板(図示せず)等)に信号を出力する。S201の外部出力処理では、上記コマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信するとともに、上記信号を各種装置へ出力する。
S201の処理の後は、次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S202)、次いで、各特別図柄の当たり時における処理を実行する当たり処理を実行する(S203)。この当たり処理(S203)については、図128において後述する。
S203の後は、次に、普通電役72の駆動制御処理を実行する普通電役制御処理を実行する(S204)。簡単に説明すると、球がスルーゲート67を通過したことを条件に普通図柄表示装置83にて普通図柄の可変表示が実施され、普通図柄の可変表示の結果、普通図柄の当たり図柄(例えば、「○」図柄)が現出して当たり状態となると、普通電役72を所定時間開放状態とする一方、普通図柄のハズレ図柄(例えば、「×」図柄)が現出した場合は、普通電役72の閉鎖状態を維持する。この普通電役制御処理については、図133を参照して後述する。
S204の処理の後は、次いで、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S205)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチ208の状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、所定の賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S206)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第3実施形態では、「9999」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第3実施形態では、「99」)に達した際、「0」にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次いで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4の更新を実行する(S207)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(第3実施形態では、それぞれ、「9999」,「99」,「99」,「9」,「99」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次に、第1始動口64、第2始動口71への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S208)。なお、この始動入賞処理(S208)の詳細は、図120を参照して後述する。
次いで、スルーゲート67への球の通過有無を判断するゲート通過処理を実行する(S209)。このゲート通過処理(S209)においてスルーゲート67を球が通過したと判別された場合に、普図当たりカウンタC4の値がカウンタ用バッファ203cから取得され、その普図当たりカウンタC4の値が普図保留球格納エリア203h(図101参照)に格納されるとともに普通図柄保留ランプ84に普通図柄の可変表示の保留数が表示等される。なお、このゲート通過処理(S209)の詳細は、図121を参照して後述する。
ゲート通過処理(S209)を実行した後は、上記始動入賞処理(S208)の処理内容に基づいて特別図柄表示装置37による特別図柄の動的表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特図変動処理を実行する(S210)。なお、特図変動処理(S210)の詳細は、図122を参照して後述する。
次いで、上記ゲート通過処理(S209)の処理内容に基づいて、普通図柄の当否判別を行うとともに、該判別結果に基づく普通図柄の可変表示を普通図柄表示装置83において行うための設定処理である普図変動処理を実行する(S211)。この普図変動処理(S211)では、上述した遊技状態に応じて、普通図柄の当たり確率が、高確率(例えば、99/100)か低確率(70/100)のいずれかで行われる。そして、当否結果に基づいて普通図柄の可変表示を行うとともに、該当否結果に応じた表示結果を普通図柄表示装置83に表示する。なお、普図変動処理(S211)の詳細は、図132を参照して後述する。
普図変動処理(S211)を実行した後は、発射制御処理を実行し(S212)、さらに、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S213)、このタイマ割込処理を終了する。
なお、発射制御処理(S212)は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
また、本実施形態では、定期的に実行する処理をタイマ割込処理(図119参照)で実行し、メイン処理において、タイマ割込処理の残余時間に各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新を実行する場合について説明したが、タイマ割込処理にて実行していた処理の一部または全部を、メイン処理の中で所定時間(例えば、2ミリ秒)毎に実行するように構成してもよい。例えば、本実施形態においてタイマ割込処理にて実行していた賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S202)、当たり処理(S203)、普通電役制御処理(S204)及びスイッチ読み込み処理(S205)の一部または全部を、タイマ割込処理ではなく、メイン処理の中で2ミリ秒毎に実行するように構成してもよい。
この場合、メイン処理の中で所定時間(2ミリ秒)経過したか否かを判断するステップを設け、所定時間経過したと判断された場合のみ、所定時間毎に実行する処理を実行し、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間の経過の有無にかかわらず実行するようにしてもよい。これにより、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間毎に実行する処理の残余時間に実行されることになるが、所定時間毎に実行する処理は、遊技の状態に応じてその実行にかかる時間が変化するため、このように構成した場合であっても、各カウンタCINI1,CINI2,CS1をランダムに更新することができる。
次に、図120のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図119参照)の一処理である始動入賞処理(S208)を説明する。図120は、この始動入賞処理(S208)を示すフローチャートである。
始動入賞処理(S208)は、第1始動口64、第2始動口71への球の入賞の有無を判断し、入賞があった場合は、各カウンタC1~C3,CS1の値を入賞した始動口64,71に対応する第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1~C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU201は、この始動入賞処理(S208)において、まず、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S301)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図119のS205参照)において読み込んだ、第1始動口64への入球(入賞)を検出する第1始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第1始動口64への入球を3回のタイマ割込処理(図119参照)にわたって検出する。
S301の判別の結果、球が第1始動口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S301:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」か否か、即ち、左打ち遊技が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S302)。判別の結果、「通常遊技状態」でなければ(S302:No)、奨励される右打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)左打ち遊技によって発射された球が第1始動口64に入賞したということなので、音声出力装置226(図100参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「右打ちしてください」という文字表示を表示する等の左打ちエラー処理を実行し(S303)、処理をS304へ移行する。
このように構成することで、左打ち遊技が奨励されていない「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において第1始動口スイッチ(図示せず)で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行い、左打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に左打ち遊技の実行を敬遠させ(右打ち遊技を促し)、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S302の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」であると判断された場合は(S302:Yes)、左打ち遊技が奨励される遊技状態であるので、S303の処理をスキップし、S303の左打ちエラー処理を行わず、処理をS304へ移行する。
S301の処理の結果、球が第1始動口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S301:Yes)、次いで、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が上限値(第3実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S304)。そして、第1始動口64への入賞があっても作動保留球数N1<4でなければ(S304:No)、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図119参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N1<4であれば(S304:Yes)、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1加算する(S305)。そして、今回、第1特別図柄に対応する第1始動口64への入賞であるので、第1保留球格納エリア203dを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S306)、処理をS311へ移行する。
S301の処理において、球が第1始動口64へ入賞していないと判別された場合(S301:No)、次いで、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S307)。ここでは、第1始動口64と同様、スイッチ読み込み処理(図119のS205参照)において読み込んだ、第2始動口71への入球(入賞)を検出する第2始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第2始動口71への入球を3回のタイマ割込処理(図119参照)に亘って検出する。
球が第2始動口71に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S307:Yes)、処理をS308へ移行する。
なお、S307の処理において、第2始動口71に球が入賞したと判別された場合に(S307:Yes)、遊技状態が「通常遊技状態」か否かを判定し、遊技状態が「通常遊技状態」であると判別された場合、左打ち遊技が奨励される遊技状態であるので、通常中右打ちエラー処理を行うように構成してもよい。
球が第2始動口71に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S307:Yes)、次いで、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が上限値(第3実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S308)。そして、第2始動口71への入賞がないか(S307:No)、或いは、第2始動口71への入賞があっても作動保留球数N2<4でなければ(S308:No)、この始動入賞処理(S208)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N2<4であれば(S308:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1加算する(S309)。そして、今回、第2特別図柄に対応する第2始動口71への入賞であるので、第2保留球格納エリア203eを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S310)、処理をS311へ移行する。
また、S301及びS307の処理において、第1始動口64及び第2始動口71に同時に球が入賞した場合は、第1始動口64への球の入賞処理を優先的に実行し、第2始動口71への球の入賞処理を待機し、次のタイマ割込処理(図119参照)における始動入賞処理(S208)において、該待機した第2始動口71への球の入賞処理を実行するように構成してもよい。
S311の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203c(図100参照)から読み出し、各保留球格納エリアに格納する。つまり、S306で格納先として設定された第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち、第1保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3及び変動種別カウンタ格納エリア203d4に各々保留(格納)する(S311)。
具体的には、例えば、第1始動口64への入賞に基づくS306の処理において第1保留球格納エリア203dが格納先として設定され、また、S305の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
同様に、第2始動口71への入賞に基づくS310の処理において第2保留球格納エリア203eが格納先として設定され、また、S309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「1」であれば、第2保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば第2保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「3」であれば第2保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であれば第2保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
次に、S305の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)と、S306の処理により第1保留球格納エリア203dに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第1保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第1保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S312)。また、S309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1)と、S310の処理により第2保留球格納エリア203eに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第2保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第2保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S312)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)によって、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S312の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
なお、S312の処理において第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドに含める各カウンタC1~C3,CS1の値は、S312の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S312の処理において第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
次に、図121を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図119参照)の一処理であるゲート通過処理(S209)を説明する。図121は、このゲート通過処理(S209)を示すフローチャートである。ゲート通過処理(S209)は、スルーゲート67への球の通過(入球)の有無を判断し、球が通過(入球)した場合は、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球格納エリア203hに格納する(保留する)処理を実行する。
このゲート通過処理(S209)では、まず、球がスルーゲート67を通過したか否かを判別する(S401)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図119のS205参照)において読み込んだスルーゲート67への球の通過(入球)を検出するスルーゲートスイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、スルーゲート67への通過(入球)を3回のタイマ割込処理(図119参照)にわたって検出する。
S401の処理において、スルーゲート67を球が通過していない場合は(S401:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)へ戻る。一方、球がスルーゲート67を通過(入球)したと判別されると(S401:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」か否か、即ち、左打ち遊技の球の発射が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S402)。判別の結果、「通常遊技状態」であれば(S402:Yes)、奨励される左打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)右打ち遊技によって発射された球がスルーゲート67を通過したということなので、音声出力装置226(図100参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「左打ちに戻してね」という文字表示を表示する等の通常時右打ちエラー処理を実行し(S403)、処理をS404へ移行する。なお、本発明の遊技状況を遊技者に報知可能な報知手段に関連する関連報知として、「普図高確時間短縮状態」中における変動回数表示を例に説明するが、例えば、「通常遊技状態」における「左打ちに戻してください」の音声出力でもよいし、「通常遊技状態」における「左打ちにも戻してください」のテロップ表示でもよい。
このように構成することで、右打ち遊技が推奨されていない「通常遊技状態」においてスルーゲート67で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行うことで、右打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に右打ち遊技の実行を敬遠させ、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S402の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」でなければ(S402:No)、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であるので、S403の通常時右打ちエラー処理を行わず、S403の処理をスキップして、処理をS404へ移行する。
S404の処理では、普図保留球数カウンタ203gの値(主制御装置110において保留されている普通図柄の可変表示の作動保留球数HN)が上限値(第3実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S404)。そして、スルーゲート67への通過(入球)があっても作動保留球数HN<4でなければ(S404:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)へ戻る。
一方、作動保留球数HN<4であれば(S404:Yes)、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)を1加算する(S405)。そして、普図当たりカウンタC4の値をカウンタ用バッファ203c(図100参照)から読み出し、読み出したデータを、普図保留球格納エリア203hに設けられた普図保留第1~第4エリアのうち、普図保留球数カウンタ203gで示される値に対応するエリアに格納する(S406)。
具体的には、例えば、S405の処理による加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「1」であれば、普図保留第1エリアに普図当たりカウンタC4の値が保留される。また、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「2」であれば普図保留第2エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「3」であれば普図保留第3エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203gの値が「4」であれば普図保留第4エリアに、普図当たりカウンタC4の値が保留される。S406の処理の終了後は、このゲート通過処理(S209)を終了し、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
なお、第3実施形態では、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しないように構成されているが、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信して、普通図柄の可変表示に関する保留図柄等に関する演出(報知)を行うように構成してもよい。この場合に、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球数コマンドに含めて送信することで、音声ランプ制御装置113で普通図柄に関する所謂先読み処理を実行可能に構成し、普通図柄に関する演出のバリエーションを設けるように構成してもよい。
次に、図122を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図119参照)の一処理である特図変動処理(S210)について説明する。図122は、この特図変動処理(S210)を示すフローチャートである。
この特図変動処理(S210)は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する特別図柄表示装置37における動的表示や、第3図柄表示装置81にて遊技状態に応じて行う変動演出に関する制御を行うものである。
MPU201は、この特図変動処理(S210)において、まず、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が大当たり中であるか否かを判別する(S501)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と、大当たり遊技開始前(即ち、大当たりオープニング)の所定時間の最中と、大当たり遊技終了後(即ち、大当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S501における判別の結果、いずれかの特別図柄の大当たり中であれば(S501:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
S501の処理において、大当たり中でないと判別された場合は(S501:No)、次に、特別図柄表示装置37において第1特別図柄(特図1)又は第2特別図柄(特図2)が動的表示中であるか否かを判別し(S502)、特別図柄表示装置37において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示中でなければ(S502:No)、次いで、特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S503)。その結果、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S503:No)、特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。これにより、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置37(第3図柄表示装置81)に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S503の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S503:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S504)。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」でなければ(S504:Yes)、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1減算する(S505)。これは、後述する変動開始処理(S510)によって、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第2特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第2保留球格納エリア203eに格納されたデータをシフト処理する(S506)。このデータシフト処理(S506)は、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→保留球実行エリア203f、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
一方、S504の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」であると判別されると(S504:No)、次に、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S507)。その結果、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」でなければ(S507:Yes)、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1減算する(S508)。これは、後述する変動開始処理(S510)によって、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第1保留球格納エリア203dに格納されたデータをシフト処理する(S509)。このデータシフト処理(S509)は、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→保留球実行エリア203f、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S506又はS509のデータシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリア203fに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81に対する変動開始処理を実行し(S510)、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
ここで、図123を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である変動開始処理(S510)について説明する。図123は、この変動開始処理(S510)を示したフローチャートである。
この変動開始処理(S510)では、上述したように、各特別図柄の動的表示を行うか否かや、各特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の設定処理等を行う。
この変動開始処理(S510)では、保留球実行エリア203fに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37(第3図柄表示装置81)において実行される特別図柄の動的表示の設定処理を行うべく、まず、遊技状態を判別するために、RAM203に設けられた確変フラグ203jがオンされているか否かを判別する(S5101)。判別の結果、確変フラグ203jがオンされていないと判別された場合(S5101:No)、遊技状態が「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であり、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であるので、低確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5102)、処理をS5104へ移行する。一方、確変フラグ203jがオンされていると判別された場合は(S5101:Yes)、遊技状態が「確率変動状態」であり、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であるので、高確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5103)、処理をS5104へ移行する。
S5104の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5102又はS5103において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5104)。
第3実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態(「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で101/10000、設定値「3」で105/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態(「確率変動状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で313/10000、設定値「3」で317/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S5104の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5104の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S5104:Yes)、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、各特別図柄に対応する大当たり種別テーブル202b(図103(a)又は図103(b)参照)とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S5105)。
この処理では、大当たり種別テーブル202bによって、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する大当たり種別「時短A」か、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する大当たり種別「時短B」か、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に「確率変動状態」へ移行する大当たり種別「確変A」か、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に「確率変動状態」へ移行する大当たり種別「確変B」か、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に「確率変動状態」へ移行する大当たり種別「確変C」か、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、保留球実行エリア203fに格納されているデータが、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータか第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータかを保留球実行エリア203fのシフト元バッファ(図示せず)に記憶しておき、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図1大当たり種別テーブル202b1(図103(a)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。また、保留球実行エリア203fに格納されているデータが第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図2大当たり種別テーブル202b2(図103(b)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S5106)、S5109の処理へ移行する。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13参照)を選択する。
そして、S5105の処理において設定された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S5104の処理において、大当たりではないと判別された場合には(S5104:No)、各特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S5107)。S5107の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第3実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、各遊技状態におけるハズレ時の変動パターンを決定し(S5108)、S5109の処理へ移行する。
S5108の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5107の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S5109の処理では、S5106又はS5108の処理によって決定された変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する変動パターンコマンドを設定する(S5109)。S5109の処理で設定された変動パターンコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たり抽選に当選し、該大当たりが大当たり種別「時短A」であって、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様の変動パターンが選択されていた場合は、第1特別図柄・大当たり・「時短A」・「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様を示す変動パターンコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド。以下、第1特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図1変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。また、第2特別図柄の動的表示において大当たり抽選にハズレて、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様の変動パターンが選択されていた場合は、第2特別図柄・ハズレ・「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様を示す変動パターンコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド。以下、第2特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図2変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。
このように、変動演出が同じ変動時間であっても、変動パターンコマンドに変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の変動パターンを決定することができる。
次いで、S5105又はS5107の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定し(S5110)、S5106又はS5108の処理で設定された変動パターンが実行される遊技状態を示す遊技状態コマンドを設定し(S5111)、この変動開始処理(S510)を終了して特図変動処理(図122参照)へ戻る。S5110の処理で設定された停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。また、S5111の処理で設定された遊技状態コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
詳細は後述するが、音声ランプ制御装置113では、S5111の処理において主制御装置110より送信された遊技状態コマンドにより、前回の変動演出における遊技状態と今回の変動演出における遊技状態を比較することで遊技状態が変化しているか否かを判別し、その判別結果によって救済カウンタ表示89の表示有無を決定する(図141参照)。本発明の所定条件を成立させることで状態が変化する旨の表示として、「普図高確時間短縮状態」において特別図柄の変動演出の実行回数のみを表示する例について説明するが、例えば、「通常遊技状態」において特別図柄の変動演出の実行回数のみを表示してもよいし、「確率変動状態」において特別図柄の変動演出の実行回数のみを表示してもよいし、大当たり待機状態において大当たり遊技状態が開始する旨の表示(例えば、「ゲートを通せば大当たり開始!」等)でもよい。
図122に戻って、説明を続ける。S507の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」であると判別されると(S507:No)、第3図柄表示装置81においてデモ演出が行われている状態であるか否か、即ち、デモ中であるか否かを判別する(S511)。この判別処理では、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信した後、第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1又は作動保留球数N2)のいずれかの値が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
そして、デモ中ではないと判別された場合は(S511:No)、音声ランプ制御装置113へ送信すべきデモコマンドを設定して(S512)、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。一方、デモ中であると判別された場合は(S511:Yes)、そのままタイマ割込処理(図119参照)に戻る。S512の処理で設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように制御を行う。
ここで、デモコマンドが設定されるのは、上述したように、変動停止後、所定時間が経過したときに保留球が1つも存在しない場合である。よって、変動停止後、所定時間経過しても変動演出が開始されない場合は、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示される。
なお、S511の処理においてデモ中ではない(S511:No)と判断された場合に、さらに、変動停止後、前記所定時間よりも長い第2の所定時間が経過したか否かを判断する処理を実行し、変動停止後、第2の所定時間が経過したことをもってS512の処理を実行してデモコマンドを設定するようにしてもよい。これにより、変動停止後、保留球が1つも存在しない場合に、すぐにデモ演出を開始することなく、比較的長い時間、その停止した変動演出の停止図柄を遊技者に見せることができる。
S502の処理において、特別図柄表示装置37の表示態様が動的表示中であると判別されると(S502:Yes)、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否か、又は、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、判別結果に応じて第1特別図柄の動的表示または第2特別図柄の動的表示を停止させる変動停止処理(S513)を行い、この特図変動処理(S210)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
ここで、図124を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図122参照)の一処理である変動停止処理(S513)について説明する。図124は、この変動停止処理(S513)を示すフローチャートである。
この変動停止処理(S513)では、各特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、変動時間が経過している場合は、各停止種別に応じた停止結果を特別図柄表示装置37に表示するとともに、各確定コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。また、「確率変動状態」である場合は、特別図柄の動的表示の変動回数の計数結果に応じて該「確率変動状態」の終了条件が成立したか否かを判別し、「確率変動状態」の終了条件が成立した場合には、「確率変動状態」を終了する処理を行う。さらに、「時短機能」が有効な遊技状態である場合、即ち、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」である場合は、該特別図柄の動的表示の変動回数の計数結果に応じて「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かを判別し、「時短機能」の時短終了条件が成立した場合は、「時短機能」を有効から無効に切り替える処理等を行う。また、特別図柄の低確率状態である場合は、特別図柄の動的表示の実行回数が救済条件成立回数に達しているか否かを判別し、救済条件成立回数に達している場合は、「普図低確時間短縮状態」に移行するための時短回数の設定処理を行う。本発明の遊技者にとって有利な発射態様での遊技が奨励される状態から、遊技者にとって不利な発射態様での遊技が奨励される状態の開始時として、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合を例に説明するが、例えば、「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した場合でもよいし、大当たり遊技状態から「通常遊技状態」に移行した場合でもよいし、「普図低確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合でもよいし、右打ち遊技状態から左打ち遊技状態に移行した場合でもよい。
変動停止処理(S513)では、まず、実行中の特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S5201)。特別図柄表示装置37における特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1等により選択された変動パターンに応じて決められており(特図1変動パターンコマンド又は特図2変動パターンコマンドに応じて決められており)、この特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S5201:No)、実行中の特別図柄に応じた特別図柄表示装置37の特別LED群37bの表示を更新して(S5202)、この変動停止処理を終了して、特図変動処理(図122参照)に戻る。
第3実施形態では、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて、第1特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、上方LED群37b1が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定され、第2特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、下方LED群37b2が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定される。
一方、S5201の処理において、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおける特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S5201:Yes)、特別図柄表示装置37の特別LED群37bに対して、特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した表示態様を停止させる(S5203)。停止図柄は、変動開始処理(図123参照)のS5105又はS5107の処理によって予め設定される。
第3実施形態では、各特別図柄の動的表示の判定結果がハズレである場合には、上方LED群37b1又は下方LED群37b2の最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで上方LED群37b1又は下方LED群37b2が点灯表示される。
S5203の処理で各特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した特別図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における各特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置37における特別LED群37bの表示と同調して確定表示させるために、確定コマンドを設定して(S5204)、処理をS5205へ移行する。第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるための確定コマンド(即ち、特図1確定コマンド。以下、第1特別図柄に関する確定コマンドを、「特図1確定コマンド」と称する場合がある。)を設定し、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定させるための確定コマンド(即ち、特図2確定コマンド。以下、第2特別図柄に関する確定コマンドを、「特図2確定コマンド」と称する場合がある。)を設定する。
音声ランプ制御装置113は、この特図1確定コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81で実行されている第1特別図柄の変動演出を停止させるべく、表示制御装置114に対して表示用特図1確定コマンドを送信し、特図2確定コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81で実行されている第2特別図柄の変動演出を停止させるべく、表示制御装置114に対して表示用特図2確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用特図1確定コマンド又は表示用特図2確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。
S5205の処理では、「確率変動状態」であるか否かを判別し(S5205)、「確率変動状態」であれば(S5205:Yes)、特別図柄の停止により高確率状態の終了条件が成立したか否かの判別処理を行うST計数処理を実行し(S5206)、この変動停止処理を終了して、特図変動処理(図122参照)に戻る。
ここで、図125を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図124参照)の一処理であるST計数処理(S5206)について説明する。図125は、このST計数処理(S5206)を示すフローチャートである。
このST計数処理(S5206)では、特別図柄の高確率状態、即ち、確変フラグ203jがオンされている場合に、特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、該計数結果が特別図柄の高確率状態の終了条件を満たしたか否かを判別して、その判別結果に応じて「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行させる。
このST計数処理(S5206)では、まず、STカウンタ203kの値を1減算し(S5301)、続いて、減算したSTカウンタ203kの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S5302)。判別の結果、S5301の処理で減算したSTカウンタ203kの値が「0」より大きい値でない場合、即ち、STカウンタ203kの値が「0」以下である場合は(S5302:No)、「確率変動状態」の終了条件が成立しているため、確変フラグ203jをオフに設定し(S5303)、時短高確フラグ203nをオフに設定して(S5304)、このST計数処理を終了して変動停止処理(図124)に戻る。
一方、S5302の処理において、STカウンタ203kの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S5302:Yes)、「確率変動状態」の終了条件は成立していないため、S5303及びS5304の処理をスキップして、このST計数処理を終了して変動停止処理(図124)に戻る。
図124に戻って、説明を続ける。S5205の判別の結果、「確率変動状態」でない場合(S5205:No)、次いで、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であるか否かを判別し、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判別された場合(S5207:Yes)、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」における時短終了条件が成立したか否かの判別処理を実行する時短計数処理を実行し(S5208)、その後、処理をS5209へ移行する。また、S5207の判別の結果、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」でないと判別された場合(S5207:No)、時短終了条件の判別処理を行わないため、S5208の処理をスキップしてS5209へ移行する。
ここで、図126を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図124参照)の一処理である時短回数処理(S5208)について説明する。図126は、この時短回数処理(S5208)を示すフローチャートである。
この時短計数処理(S5208)では、「時短機能」が有効に設定されている場合に、「時短機能」の終了条件である特別図柄の動的表示の実行回数(例えば、第1特別図柄の変動回数、及び、第2特別図柄の変動回数)を計数し、該計数結果が時短終了条件を満たしたか否かを判別して、判別結果に応じて「時短機能」を有効から無効に変化させる。
この時短回数処理(S5208)では、まず、特別図柄の動的表示が1回停止したということなので、時短カウンタ203oの値を1減算し(S5401)、次いで、減算した時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5402)。判別の結果、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であれば(S5402:Yes)、「時短機能」の終了条件が成立していないので、この時短計数処理(S5208)を終了し、変動停止処理(図124参照)に戻る。
一方、S5402の処理において、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でないと判別された場合、即ち、「0」以下であると判別された場合は(S5402:No)、「時短機能」の終了条件が成立しているので、次いで、「時短短縮状態」か「普図低確時間短縮状態」かを判別するべく、時短高確フラグ203nがオンされているか否かを判別する(S5403)。判別の結果、時短高確フラグ203nがオンされている場合は(S5403:Yes)、「普図高確時間短縮状態」を終了させるために、時短高確フラグ203nをオフに設定し(S5404)、この時短回数処理(S5208)を終了して、変動停止処理(図124参照)に戻る。一方、時短高確フラグ203nがオンに設定されていないと判別された場合は(S5403:No)、時短低確フラグ203mがオンに設定されている状態であって、「普図低確時間短縮状態」であるので、該時短低確フラグ203mをオフに設定して(S5405)この時短回数処理(S5208)を終了して、変動停止処理(図124参照)に戻る。
このように、「時短機能」が有効な状態において、「時短機能」の終了条件に応じて、「普図高確時短短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」を終了させることができ、「時短機能」の有効又は無効を適切に行い、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図124に戻って、説明を続ける。S5208の時短計数処理が終わった場合、又は、S5207の処理において「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」でないと判別された場合(S5207:No)、特別図柄の動的表示の実行回数が救済条件成立回数に達しているか否かを判別し、判別結果によって「普図低確時間短縮状態」に移行させるべく、救済到達計数処理を実行し(S5209)、この変動停止処理(S513)を終了して、特図変動処理(図122参照)に戻る。
ここで、図127を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図124参照)の一処理である救済到達計数処理(S5209)について説明する。図127は、この救済到達計数処理(S5209)を示すフローチャートである。
この救済到達計数処理(S5209)では、特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、該計数結果が救済条件成立回数に達したか否かを判別して、判別結果に応じて「普図低確時間短縮状態」への移行に基づく時短回数の設定処理を行う。
この救済到達計数処理(S5209)では、まず、救済設定済みフラグ203qがオンされているか否かを判別し(S5501)、救済設定済みフラグ203qがオンされていれば(S5501:Yes)、既に「普図低確時間短縮状態」へ一度移行済みであるので、S5502~S5506の処理をスキップし、この救済到達計数処理(S5209)を終了して、変動停止処理(図124参照)に戻る。
一方、S5501の判別の結果、救済設定済みフラグ203qがオンされていなければ(S5501:No)、特別図柄が低確率状態になってから未だ「普図低確時間短縮状態」へ移行していない状態であるので、救済カウンタ203pの値を1加算する(S5502)。続いて、加算した救済カウンタ203pの値が「250」より小さい値であるか否かを判別する(S5503)。
S5503の判別の結果、S5502の処理で加算した救済カウンタ203pの値が「250」より小さい値の場合(S5503:Yes)、S5504~S5506の処理をスキップし、この救済到達計数処理(S5209)を終了して、変動停止処理(図124参照)に戻る。
一方、S5503の処理において、S5502の処理で加算した救済カウンタ203pの値が「250」より小さい値でない場合、即ち、救済カウンタ203pの値が「250」以上である場合(S5503:No)、救済条件が成立しているため、まず、時短カウンタ203oの値に「379」をセットし(S5504)、「普図低確時間短縮状態」へ移行したことを示すべく救済設定済みフラグ203qをオンに設定する(S5505)。そして、「普図低確時間短縮状態」に遊技状態を移行するために、時短低確フラグ203mをオンに設定し(S5506)、この救済到達計数処理(S5209)を終了して、変動停止処理(図124参照)に戻る。これにより、救済条件成立に基づく「普図低確時間短縮状態」を発生させることができる。なお、救済カウンタ203pの値が「250」に到達した場合に、救済カウンタ表示89において救済条件が成立したことを示す達成表示(例えば、「天井時短獲得!」等)を表示する。本発明の示唆表示が特殊示唆表示となることにより、遊技状態が、球が入賞することで遊技者に遊技価値を付与し易い遊技状態へ移行することを遊技者に示唆する表示として、救済カウンタ表示89において救済条件が成立したことを示す達成表示を表示する場合について説明したが、例えば、大当たり遊技中に保留図柄の表示態様を変化させ、大当たりが終了した場合に、再び、大当たりが発生することを遊技者に示唆する特殊保留表示(例えば、保留図柄の中に「V」文字表示等)を表示するように構成してもよい。
次に、図128を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図119参照)の一処理である当たり処理(S203)について説明する。図128は、この当たり処理(S203)を示したフローチャートである。
この当たり処理(S203)は、各特別図柄の大当たりが発生する場合に、大当たりの種類に応じて可変入賞装置65(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置65の開放時間を設定する。そして、大当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S612)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S614)を実行する。
当たり処理(S203)では、まず、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選したか否かを判別する(S601)。判別の結果、大当たりに当選していれば(S601:Yes)、大当たり遊技を行うために、まず、大当たり遊技中の「確変機能」を無効にすべく、確変フラグ203jをオフに設定し(S602)、STカウンタ203kの値を「0」クリアする(S603)。次いで、「時短機能」を無効にすべく、時短低確フラグ203m及び時短高確フラグ203nをオフに設定し(S604)、時短カウンタ203oの値を「0」クリアする(S605)。さらに、天井機能を無効にすべく、救済設定済みフラグ203qをオフに設定し(S606)、救済カウンタ203pの値を「0」クリアする(S607)。次に、大当たり種別に応じたラウンド数をRAM203に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S608)。そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S609)、次いで、該大当たり種別に応じたオープニング時間(例えば、「30秒」又は「10秒」)を設定して(S610)、処理をS611へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)によって、大当たり種別に応じた大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。なお、本発明の変動演出の回数を計数する手段として、救済カウンタ203pを用いて説明したが、例えば、時短回数カウンタを用いてもよい。
なお、上述したラウンドカウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該ラウンドカウンタの値を確認して、ラウンドカウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技に応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、該ラウンドカウンタの値を1減算する。そして、ラウンドカウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たりを終了するように構成されている。
一方、S601の処理において、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選していないと判別された場合は(S601:No)、S602~S610の処理をスキップしてS611へ移行する。
S611の処理では、大当たり中か否かを判別する(S611)。判別の結果、大当たり中であると判別された場合は(S611:Yes)、可変入賞装置65の開閉制御を実行する大当たり開閉制御処理を実行する(S612)。
ここで、図129を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり開閉制御処理(S612)について説明する。図129は、この大当たり開閉制御処理(S612)を示したフローチャートである。
この大当たり開閉制御処理(S612)では、当たり処理(S203)で設定された可変入賞装置65の開放回数に基づいて、可変入賞装置65の開閉制御を実行する。
この大当たり開閉制御処理(S612)では、まず、当たり処理(S203)のS610で設定されたオープニング時間、又は、後述する大入賞口開放中処理(S6007)のS6020(図130参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S6001)。判別の結果、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S6001:No)、可変入賞装置65の開放タイミングではないため、該可変入賞装置65を閉鎖し続けるため、S6002~S6005の処理をスキップして、処理をS6006へ移行する。
一方、S6001の処理において、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S6001:Yes)、可変入賞装置65の開放タイミングなので、可変入賞装置65の開放設定を行い(S6002)、次いで、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットする(S6003)。そして、大当たり時おける可変入賞装置65の最大開放時間(第3実施形態では、「30秒」)を設定して(S6004)、可変入賞装置65が開放されたことを示す大入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6005)、処理をS6006に移行する。この大入賞口開放コマンドを受信した音声ランプ制御装置113は、可変入賞装置65が開放された旨を第3図柄表示装置81において実行し、遊技者に可変入賞装置65が開放されていることを遊技者に開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させることを促すように構成されている。
S6006の処理では、可変入賞装置65が開放中であるか否かを判別する(S6006)。判別の結果、可変入賞装置65が開放中でなければ(S6006:No)、可変入賞装置65が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S6007の処理をスキップして、この大当たり開閉制御処理(S612)を終了し、当たり処理(図128参照)に戻る。一方、S6006の処理において、可変入賞装置65が開放中であると判別された場合は(S6006:Yes)、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件を判別するべく、大入賞口開放中処理を行い(S6007)、この大当たり開閉制御処理(S612)を終了し、当たり処理(図128参照)に戻る。
ここで、図130を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S612)の一処理である大入賞口開放中処理(S6007)について説明する。図130は、この大入賞口開放中処理(S6007)を示したフローチャートである。
この大入賞口開放中処理(S6007)では、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この大入賞口開放中処理(S6007)では、まず、上述した大当たり開閉制御処理(S612)のS6004において設定された可変入賞装置65の開放時間が経過したか否かを判別する(S6011)。判別の結果、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングであれば(S6011:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける可変入賞装置65の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S6012)、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6016へ移行する。S6016からの可変入賞装置65の閉鎖処理については、後述する。
一方、S6011の処理において、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングでなければ(S6011:No)、次いで、大入賞口スイッチ65cがオンされたか否か、即ち、可変入賞装置65へ球が入賞したか否かを判断する(S6013)。
S6013の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出され可変入賞装置65へ球が入賞していれば(S6013:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S6014)、次いで、入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6015)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6015:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、可変入賞装置65に球が10個以上入賞して可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しているので、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6016へ移行する。
S6015の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S6015:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しておらず、可変入賞装置65の開放を継続するために、S6016~S6020の処理をスキップして、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了する。この大入賞口開放中処理(S6007)の終了後は、大当たり開閉制御処理(図129参照)へ戻る。
次いで、S6016からの可変入賞装置65の閉鎖処理では、まず、可変入賞装置65の閉鎖設定を行い(S6016)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置65が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖コマンドを設定して(S6017)、処理をS6018へ移行する。なお、S6017の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6018の処理では、可変入賞装置65の1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S6018)、次に、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6019)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S6019:Yes)、該大当たりにおけるラウンド回数(可変入賞装置65の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の可変入賞装置65を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「1秒」)を設定し(S6020)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了し、大当たり開閉制御処理(図129参照)に戻る。
一方、S6019の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6019:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了したので、大当たり状態を終了させるために、インターバル時間を設定せず(即ち、S6020をスキップして)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了して、大当たり開閉制御処理(図129参照)に戻る。
図128の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S612の大当たり開閉制御処理(図129参照)の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S613)。判別の結果、ラウンドカウンタが「0」より大きい値であれば(S613:Yes)、大当たり状態を継続するため、大当たりの終了設定処理であるS614の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S613の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S613:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了しているので、大当たり状態を終了させるために、大当たり終了処理を行い(S614)、この当たり処理(S203)を終了する。
ここで、図131を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり終了処理(S614)について説明する。図131は、この大当たり終了処理(S610)を示したフローチャートである。
この大当たり終了処理(S614)では、当選した大当たり種別に基づいて、確変フラグ203j、STカウンタ203k、時短高確フラグ203n及び時短カウンタ203oの設定を行う。
この大当たり終了処理(S614)では、まず、今回の大当たり種別が大当たり種別「確変A」、「確変B」又は「確変C」であるか否かを判別する(S6101)。判別の結果、今回の大当たり種別が大当たり種別「確変A」、「確変B」又は「確変C」であれば(S6101:Yes)、該大当たり終了後の遊技状態を「確率変動状態」とするべく、確変フラグ203jをオンし(S6102)、時短高確フラグ203nをオンして(S6103)、次いで、STカウンタ203kに「50」をセットして(S6104)、処理をS6107に移行する。
S6101の処理において、今回の大当たり種別が大当たり種別「確変A」、「確変B」及び「確変C」ではないと判別された場合は(S6101:No)、今回の大当たり種別が大当たり種別「時短A」又は「時短B」であると判断し、時短高確フラグ203nをオンし(S6105)、時短カウンタ203oに「50」をセットして(S6106)、処理をS6107に移行する。
S6107の処理では、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S6107)。S6107の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図119のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、大当たりのエンディング演出を実行する。
S6107の処理の終了後は、遊技状態に応じてエンディング時間(例えば、「10秒」)を設定し(S6108)、該大当たりの終了時の各種処理を実行する大当たり終了設定処理を行い(S6109)、この大当たり終了処理(S614)を終了して、当たり処理(図128参照)に戻る。
なお、本発明の遊技価値が高い高状態として、「確率変動状態」を例に説明するが、例えば、ラウンド数が多い大当たり状態(例えば、10ラウンド)でもよい。また、高状態より遊技価値が低い低状態として、「普図高確時間短縮状態」を例に説明するが、例えば、ラウンド数が少ない大当たり状態(例えば、5ラウンド)でもよい。
次に、図132を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図119参照)の一処理である普図変動処理(S211)について説明する。図132は、この普図変動処理(S211)を示したフローチャートである。
この普図変動処理(S211)は、スルーゲート67への球の通過に起因して、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を制御するものである。
この普図変動処理(S211)では、まず、今現在、普通電役72が突出中(作動中)か否か、即ち、普通図柄の当たり中であるか否かを判別する(S701)。判別の結果、普通電役72が突出中であれば(S701:Yes)、普通図柄の当たり中であるので、そのまま普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)へ戻る。
一方、普通電役72が突出中でなければ(S701:No)、普通図柄の当たり中ではないため、次いで、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中であるか否かを判別する(S702)。判別の結果、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中でなければ(S702:No)、次いで、普通図柄表示装置83における可変表示が停止後、所定時間(例えば、「1秒」)経過したか否かを判別する(S703)。その結果、可変表示の停止後、所定時間経過していなければ(S703:No)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。これにより、可変表示における停止図柄が所定時間だけ普通図柄表示装置83に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S703の処理の結果、可変表示の停止後、所定時間経過していれば(S703:Yes)、普図保留球数カウンタ203gの値(主制御装置110において保留されている普通図柄に関する可変表示の作動保留球数HN)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S704)。
S704の処理の結果、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)が「0」より大きくなければ(S704:No)、実行すべき普通図柄の可変表示の保留球数が存在しないということなので、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。一方、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)が「0」より大きい値であれば(S704:Yes)、保留されていた普通図柄に関する可変表示の実行開始タイミングであると判断し、まず、普図保留球数カウンタ203gの値(作動保留球数HN)を1減算する(S705)。これは、後述する処理(S706~S712)によって、保留されていた普通図柄に関する可変表示のうち1の可変表示の実行が開始されることに伴って、普通図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、普図保留球格納エリア203hに格納されたデータをシフト処理する(S706)。このデータシフト処理は、普図保留球格納エリア203hの普図保留第1~第4エリアに格納されているデータを普図保留球実行エリア203iへ向けて順にシフトさせる処理であって、普図保留第1エリア→普図保留球実行エリア203i、普図保留第2エリア→普図保留第1エリア、普図保留第3エリア→普図保留第2エリア、普図保留第4エリア→普図保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S706のデータシフト処理の後は、データシフト処理により普図保留球実行エリア203iに格納されたデータ(即ち、普図当たりカウンタC4の値)に基づいて、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を実行するために、まず、時短低確フラグ203m又は時短高確フラグ203nがオンされているか否かを判別する(S707)。判別の結果、時短低確フラグ203m及び時短高確フラグ203nがオンされていない場合は(S707:No)、「時短機能」が無効となる「通常遊技状態」であると判断し、普通図柄の可変表示時間を「15秒」に設定し(S708)、処理をS710へ移行する。一方、時短低確フラグ203m又は時短高確フラグ203nがオンされていると判別された場合(S707:Yes)、「時短機能」が有効な「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判断し、普通図柄の可変表示時間を「0.1秒」に設定して(S709)、処理をS710へ移行する。
S710の処理では、時短高確フラグ203nがオンされているか否かを判別し(S710)、時短高確フラグ203nがオンされていない場合(S710:No)、即ち、普通図柄の低確率状態では、普図当たり乱数テーブル202gにおける低確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する(S711)。また、時短高確フラグ203nがオンされている場合(S710:Yes)、即ち、普通図柄の高確率状態では、普図当たり乱数テーブル202gにおける高確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203iに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する(S712)。S711及びS712の処理の後は、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、遊技者が右打ちした場合に、スルーゲート67を球が通過したとき、普通電役72が開放し易いか否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況(即ち、普通図柄の高確率状態)であって第2始動口71側へ流入し易い状況か、普通電役72が開放し易い状況よりも開放し難い状況(即ち、普通図柄の低確率状態)であって、閉鎖(突出)している普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきり、可変入賞装置65側へ流入し得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S702の処理において、普通図柄表示装置83の表示態様が可変表示中であると判別されると(S702:Yes)、可変表示時間が経過したか否かを判別する(S713)。普通図柄表示装置83の可変表示時間は、S708又はS709の処理により遊技状態に応じて決定されており、この可変表示時間が経過していなければ(S713:No)、普通図柄表示装置83の表示を更新して(S714)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示の可変表示時間が経過していれば(S713:Yes)、普通図柄表示装置83に対して、S711又はS712によって予め設定された停止図柄に対応した表示態様を設定し(S715)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
これにより、球がスルーゲート67を通過した場合に、この普図変動処理(S211)に基づいて普通図柄表示装置83における可変表示が設定され、該普通図柄表示装置83において可変表示が開始されてから可変表示時間が経過するまでは、「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる。そして、可変表示結果が当たりである場合には「○」の図柄を点灯する一方、ハズレである場合には「×」の図柄を点灯させる。
次に、図133を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図119参照)の一処理である普通電役制御処理(S204)について説明する。図133は、この普通電役制御処理(S204)を示したフローチャートである。
この普通電役制御処理(S204)は、普通図柄の当たりが発生する場合に、遊技状態に応じて普通電役72の開閉(突出及び没入)駆動制御を実行する。即ち、遊技状態に応じて普通電役72の開放(没入)時間を設定すると共に、設定された時間に基づいて該普通電役72を開放駆動し、設定した突出時間が経過した場合に、開放(没入)中の普通電役72を閉鎖(突出)させる制御を実行する。
この普通電役制御処理(S204)では、まず、普通電役72が開放(没入)中か否か、即ち、普通図柄の当たり中か否かを判別する(S801)。判別の結果、普通電役72が開放中でないと判別された場合(S801:No)、即ち、普通図柄の当たり中でないと判別された場合は、次に、普通図柄の可変表示が終了したか否かを判別する(S802)。
S802における判別の結果、普通図柄の可変表示が終了していなければ(S802:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る一方、普通図柄の可変表示が終了していれば(S802:Yes)、次いで、該可変表示において当たりに当選したか否かを判別する(S803)。
S803における判別の結果、可変表示において当たりに当選していないと判別された場合は(S803:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)へ戻る。一方、可変表示において当たりに当選していると判別された場合は(S803:Yes)、当選した当たりに関する制御を実行するために、まず、時短低確フラグ203m又は時短高確フラグ203nがオンされているか否かを判別する(S804)。
S804における判別の結果、時短低確フラグ203m及び時短高確フラグ203nがオンされていないと判別された場合は(S804:No)、「時短機能」が無効となる「通常遊技状態」であると判断し、普通電役開放テーブル202iの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放時間を「0.1秒」に設定し(S805)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S806)、処理をS809へ移行する。
一方、S804の処理において、時短低確フラグ203m又は時短高確フラグ203nがオンされていると判別された場合は(S804:Yes)、「時短機能」が有効な「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判断し、普通電役開放テーブル202iの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放(没入)時間を「5.8秒」に設定し(S807)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S808)、処理をS809へ移行する。
S809の処理では、普通電役72の開放(没入)処理を行い(S809)、閉鎖(突出)状態であった普通電役72を開放状態に駆動し、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
これにより、遊技者が右打ちした場合において、スルーゲート67を通過した球が普通電役72の配設位置に到達し、該普通電役72が開放されている時間の長い状態か短い状態かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を通過した球が第2始動口71側へ誘導され易い状況か、該普通電役72の閉鎖状態において該普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきって、その球が可変入賞装置65側へ流下され得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S801の処理において、普通電役72が開放中であると判別された場合(S801:Yes)、即ち、普通図柄の当たり中であると判別された場合は、次いで、S805又はS807において設定された普通電役72の1回の開放時間が経過しているかを判別する(S810)。判別の結果、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していないと判別された場合は(S810:No)、普通電役72の開放状態を維持するため、S811~S813の処理をスキップして、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
一方、S810の処理において、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していると判別された場合は(S810:Yes)、まず、普通電役72の閉鎖(突出)処理を行い(S811)、S806又はS808の処理で設定された電役カウンタの値から「1」を減算する(S812)。そして、減算された電役カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S813)。判別の結果、電役カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S813:Yes)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数が残存しているため、処理をS809へ移行し、所定のインターバル処理を行った上で再び普通電役72の開放処理を行う。一方、電役カウンタの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S813:No)、即ち、電役カウンタの値が「0」以下である場合は、該当たりに基づく普通電役72の開放がすべて終了したということなので、普通電役72の再開放を行わず、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図119参照)に戻る。
次いで、図134を参照して、停電等の発生した場合に主制御装置110において実行されるNMI割込処理について説明する。図134は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。
このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。NMI端子に停電信号SG1が入力されたMPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S901)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図135から図142を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図135参照)と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図136参照)とがある。
まず、図135を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図135は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1116の電源断処理(図136参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1002)。図136を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると、S1116の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1116の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1003:No)、S1008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1116の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が「0」クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1008)。電源断フラグはS1116の電源断処理の実行時にオンされる(図136のS1115参照)。つまり、電源断フラグは、S1116の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAM223の作業エリアをクリアし(S1009)、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオフに設定し(S1051)、サブ救済カウンタ223kの値を「0」クリアする(S1052)。次いで、割込み許可を設定して(S1011)、処理をS1012へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1009をスキップして、処理をS1010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオフに設定し(S1051)、サブ救済カウンタ223kの値を「0」クリアする(S1052)。次いで、割込み許可を設定して(S1011)、処理をS1012へ移行する。
なお、S1009のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
ここで、上述したように、第3実施形態のパチンコ機10では、主制御装置110に内蔵されているRAM203にはバックアップ機能を搭載しているが、音声ランプ制御装置113に内蔵されているRAM223にはバックアップ機能を搭載していない。このため、停電などの発生により電源が遮断(瞬停を除く)されると、バックアップ機能を搭載している主制御装置110内のRAM203のデータは電源遮断前の状態に復帰されるが、バックアップ機能を搭載していない音声ランプ制御装置113内のRAM223のデータはすべてクリアされるように構成されている。従って、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理の実行直後においては、主制御装置110のRAM203内に保持する救済カウンタ203pの値と、音声ランプ制御装置113のRAM223内に保持するサブ救済カウンタ223kの値との整合性が取れていない状態となっている。よって、この立ち上げ処理の実行直後の状態において、第3図柄表示装置81に救済カウンタ表示89の表示を行うと、正しくない救済カウンタ表示89の値を遊技者へ報知してしまうことになる。
このため、この立ち上げ処理においてはサブ救済カウンタ表示フラグ223jをオフに設定して、電源が遮断された直後においては第3図柄表示装置81に表示される救済カウンタ表示89を非表示にしておき、後述するコマンド判定処理(図137参照)や救済カウンタ表示処理(図141参照)において、主制御装置110より送信されたコマンドを受信したタイミングでサブ救済カウンタ表示フラグ223jをオンに設定することで、正しい救済カウンタ表示89の値を表示することができる。
S1012の処理では、主制御装置110から設定値コマンドを受信したか否かを判別し(S1012)、該設定値コマンドを受信するまでS1012の処理を繰り返し実行して待機する(S1012:No)。そして、主制御装置110から設定値コマンドを受信した場合に(S1012:Yes)、該設定値コマンドが示す確率設定値を設定値メモリ(図示せず)に格納し(S1013)、メイン処理(図136参照)へ移行する。
このように、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、主制御装置110の立ち上げ処理(図116参照)の終盤で生成される設定値コマンドを受信するまでメイン処理(図136参照)への移行を待機することで、主制御装置110で設定された確率設定値を音声ランプ制御装置113側で確実に把握し、該確率設定値に基づいてメイン処理以降の処理を実行できる。また、主制御装置110から設定値コマンドを受信しない場合、主制御装置110の立ち上げ処理の終盤まで到達しておらず、主制御装置110の立ち上げ処理が正常に終了していないので、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理も正常に終了させず、メイン処理へ移行させない。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側で主制御装置110の立ち上げ処理が正常に実行されたか否かを把握することが可能となるとともに、主制御装置110が正常に立ち上がっていない状態における音声ランプ制御装置113の暴走を未然に防止できる。
次に、図136を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図136は、このメイン処理を示したフローチャートである。
メイン処理が実行されると、まず、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上が経過したか否かが判別され(S1101)、「1ミリ秒」以上経過していなければ(S1101:No)、S1102~S1109の処理を行わずにS1110の処理へ移行する。S1101の処理で、「1ミリ秒」経過したか否かを判別するのは、S1102~S1109が短い周期(「1ミリ秒」以内)で処理する必要がないものであるのに対して、S1110の変動演出処理やS1111のコマンド判定処理は、短い周期で実行する方が好ましい処理であるからである。S1111の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1110の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S1101の処理において、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上経過していると判断される場合は(S1101:Yes)、S1102の処理へ移行する。なお、S1101の処理が、図135に示す立ち上げ処理の後初めて実行された場合は、そのままS1102の処理へ移行する。
S1102の処理では、S1103~S1112の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1107の処理で編集されるランプの点灯態様になるように各ランプの出力を設定し(S1103)、その後電源投入報知処理を実行する(S1104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば、「30秒」)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1105の処理へ移行する。
次いで、S1105の処理では、後述するS1111のコマンド判定処理によって設定される大当たりに関する演出を実行する当たり演出処理を行い(S1105)、S1106の処理へ移行する。なお、第3実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄による大当たりに関する可変入賞装置65の開放中に所定の演出(例えば、可変入賞装置65が開放されたことを示す演出や右打ち報知演出)を実行するように構成されている。この当たり演出処理(S1105)の詳細については、図142を参照して後述する。本発明の状態が変化した旨を示唆する発射態様示唆として、右打ち遊技を促す発射示唆表示と左打ち遊技を促す発射示唆表示とを差異がある表示で行う例について説明するが、例えば、右打ち遊技を行う遊技状態中に、右打ち遊技を強く促す強調(拡大)発射示唆表示と、右打ち遊技の継続を促すものの、上記強調(拡大)発射示唆表示と表示領域、大きさ、色等が異なる地味(縮小)発射示唆表示とで差異がある表示で行うように構成してもよい。
次いで、S1106の処理では、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1106)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22の有効期間において、該枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、上記有効期間に枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。
枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S1107)、その後音編集・出力処理を実行する(S1108)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29~33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S1108の処理後、液晶演出実行管理処理を実行し(S1109)、S1110の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1107のランプ編集処理が実行され、また、S1108の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間で実行される。
S1110の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドに基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する変動演出処理を実行し(S1110)、処理をS1111へ移行する。この変動演出処理(S1110)の詳細については、図140を参照して後述する。
S1111の処理では、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行い(S1111)、S1112の処理へ移行する。このコマンド判定処理(S1111)の詳細については、図137を参照して後述する。
S1112では、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を実行する(S1112)。例えば、変動演出の詳細な変動パターンを決定するカウンタの更新や、「保留変化予告」を抽選する保留変化カウンタ(図示せず)の更新が、このカウンタ更新処理の中で行われる。該カウンタの更新は、所定の範囲(本実施形態では、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(「99」)に達した後「0」に戻すことによって行われる。
S1112の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1113)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1113:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1115)、電源断処理を実行する(S1116)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1117)、その後、処理を無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1113:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1114)、RAM223が破壊されていなければ(S1114:No)、S1101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1114:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼び、パチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図137を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図137は、このコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。
このコマンド判定処理(S1111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図136参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110又は表示制御装置114から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理(S1111)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、主制御装置110からのコマンドを受信しているか否かを判別する(S1201)。判別の結果、主制御装置110からコマンドを受信していれば(S1201:Yes)、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド、特図1停止種別コマンド、特図1遊技状態コマンド又は特図1確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1202)。そして、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1202:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図1コマンド処理を行い(S1203)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図136参照)に戻る。
ここで、図138を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S1203)について説明する。図138は、この特図1コマンド処理(S1203)を示したフローチャートである。
この特図1コマンド処理(S1203)では、主制御装置110から送信された第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図1コマンド処理(S1203)では、まず、主制御装置110より特図1変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1221)。判別の結果、特図1変動パターンコマンドを受信していれば(S1221:Yes)、受信した特図1変動パターンコマンドに含まれる第1特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1222)。
ここで抽出された第1特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図140参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図1変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図137参照)に戻る。
一方、特図1変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1221:No)、次いで、主制御装置110より特図1停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1223)。そして、特図1停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1223:Yes)、該特図1停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1224)。
ここで抽出された第1特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図140参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図1停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第1特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図1変動開始フラグ223aをオンに設定して(S1225)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図137参照)に戻る。
なお、特図1停止種別コマンドは、第1特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図1変動パターンコマンドを送信後、その特図1変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第1特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1225の処理によって特図1変動開始フラグ223aをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図140参照)において、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図1変動パターンコマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図1停止種別コマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第1特別図柄の変動演出において、第1保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図1変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第1保留球数コマンドに基づく停止種別と特図1停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1223の処理の結果、特図1停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1223:No)、次いで、主制御装置110より特図1遊技状態コマンドを受信したか否かを判別する(S1226)。特図1遊技状態コマンドは、第1特別図柄の変動演出が開始される際の遊技状態を示すコマンドである。この特図1遊技状態コマンドを受信したと判別された場合は(S1226:Yes)、まず、今回変動遊技状態格納エリア223iの情報を前回変動遊技状態格納エリア223hへシフトし(S1227)、次いで、受信した特図1遊技状態コマンドに基づく遊技状態を、今回変動遊技状態格納エリア223iへセットし(S1228)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図137参照)に戻る。
S1227及びS1228の処理で格納された前回変動遊技状態格納エリア223h及び今回変動遊技状態格納エリア223iは、後述する救済カウンタ表示処理(図141参照)において、救済カウンタ表示89の表示有無を判別するための情報として使用される。本発明の当たり結果が導出されることにより移行し得る状態にて所定条件が成立した場合に移行し得る状態において遊技者が遊技を行った結果表示として、特別図柄の低確率状態において救済カウンタ表示89にて特別図柄の変動演出の実行回数を表示する例で説明するが、例えば、特別図柄の高確率状態において特別図柄の変動演出の実行回数を表示してもよいし、大当たり遊技状態において連荘状態にて獲得した獲得出玉の累積表示でもよい。この場合、遊技者が遊技を行った結果表示が所定の達成値(例えば、「1000発」)に至った場合に、該達成値を強調して達成値表示として表示するように構成してもよい。
S1226の処理の結果、特図1遊技状態コマンドを受信していないと判別された場合(S1226:No)、次いで、主制御装置110より特図1確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1229)。特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合に該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図1確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1229:Yes)、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図1確定コマンドを設定し(S1230)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図137参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図1確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図1確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1229の処理の結果、特図1確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1229:No)、その他の第1特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1231)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図137参照)に戻る。
図137に戻って、説明を続ける。S1202の処理において、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1202:No)、次いで、主制御装置110より第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド、特図2停止種別コマンド、特図2遊技状態コマンド又は特図2確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1204)。そして、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1204:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図2コマンド処理を行い(S1205)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図136参照)に戻る。
ここで、図139を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2コマンド処理(S1205)について説明する。図139は、この特図2コマンド処理(S1205)を示したフローチャートである。
この特図2コマンド処理(S1205)では、主制御装置110から送信された第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図2コマンド処理(S1205)では、まず、主制御装置110より特図2変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1251)。判別の結果、特図2変動パターンコマンドを受信していれば(S1251:Yes)、受信した特図2変動パターンコマンドに含まれる第2特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1252)。
ここで抽出された第2特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図140参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図2変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図147参照)に戻る。
一方、特図2変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1251:No)、次いで、主制御装置110より特図2停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1253)。そして、特図2停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1253:Yes)、該特図2停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1254)。
ここで抽出された第2特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図140参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図2停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第2特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図2変動開始フラグ223bをオンに設定して(S1255)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図137参照)に戻る。
なお、特図2停止種別コマンドは、第2特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図2変動パターンコマンドを送信後、その特図2変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第2特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1255の処理によって特図2変動開始フラグ223bをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図140参照)において、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図2変動パターンコマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図2停止種別コマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第2特別図柄の変動演出において、第2保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図2変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第2保留球数コマンドに基づく停止種別と特図2停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1253の処理の結果、特図2停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1253:No)、次いで、主制御装置110より特図2遊技状態コマンドを受信したか否かを判別する(S1256)。特図2遊技状態コマンドは、第2特別図柄の変動演出が開始される際の遊技状態を示すコマンドである。この特図2遊技状態コマンドを受信したと判別された場合は(S1256:Yes)、まず、今回変動遊技状態格納エリア223iの情報を前回変動遊技状態格納エリア223hへシフトし(S1257)、次いで、受信した特図2遊技状態コマンドに基づく遊技状態を、今回変動遊技状態格納エリア223iへセットし(S1258)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図137参照)に戻る。
S1257及びS1258の処理で格納された前回変動遊技状態格納エリア223h及び今回変動遊技状態格納エリア223iは、後述する救済カウンタ表示処理(図141参照)において、救済カウンタ表示89の表示有無を判別するための情報として使用される。
S1256の処理の結果、特図2遊技状態コマンドを受信していないと判別された場合(S1256:No)、次いで、主制御装置110より特図2確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1259)。特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図2確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1259:Yes)、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第2特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図2確定コマンドを設定し(S1260)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図137参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図2確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図2確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1259の処理の結果、特図2確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1259:No)、その他の第2特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1261)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図137参照)に戻る。
図137に戻って、説明を続ける。S1204の処理において、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1204:No)、次いで、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1206)。そして、第1保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1206:Yes)、第1保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a(図100参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(S1207)。そして、同じく第1保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1207で更新されたサブ第1保留球数カウンタ223cの値が示す第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S1208)。そして、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1209)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図136参照)に戻る。
ここで、第1保留球数コマンドは、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1207の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1206の処理の結果、第1保留球数コマンドを受信していないと判別された場合(S1206:No)、次いで、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1210)。そして、第2保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1210:Yes)、第2保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第2保留球数カウンタ203b(図100参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(S1211)。そして、同じく第2保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1211で更新されたサブ第2保留球数カウンタ223dの値が示す第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S1212)。そして、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1213)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図136参照)に戻る。
ここで、第2保留球数コマンドは、球が第2始動口71に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1211の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値が主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を修正し、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第2特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1210の処理の結果、第2保留球数コマンドを受信していないと判別された場合は(S1210:No)、次いで、主制御装置110よりRAM初期化コマンドを受信したか否かを判別する(S1271)。そして、RAM初期化コマンドを受信したと判別された場合(S1271:Yes)、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオンに設定し(S1272)、サブ救済カウンタ223kの表示コマンドを設定して(S1273)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図136参照)に戻る。
上述したように、第3実施形態のパチンコ機10では、主制御装置110に内蔵されているRAM203にはバックアップ機能を搭載しているが、音声ランプ制御装置113に内蔵されているRAM223にはバックアップ機能を搭載していない。このため、停電などの発生により電源が遮断されると、バックアップ機能を搭載している主制御装置110内のRAM203のデータは電源遮断前の状態に復帰されるが、バックアップ機能を搭載していない音声ランプ制御装置113内のRAM223のデータはすべてクリアされるように構成されている。従って、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理の実行直後においては、主制御装置110のRAM203内に保持する救済カウンタ203pの値と、音声ランプ制御装置113のRAM223内に保持するサブ救済カウンタ223kの値との整合性が取れていない状態となり得る。
一方、RAM消去スイッチ503がオンされた状態で電源が投入された場合は、主制御装置110のRAMデータも初期化されるため、主制御装置110のRAM203内に保持する救済カウンタ203pの値と、音声ランプ制御装置113のRAM223内に保持するサブ救済カウンタ223kの値の双方が初期化(即ち、「0」クリア)された状態となり、整合性が取れた状態となる。よって、RAM消去スイッチ503がオンされた状態で電源が投入された場合は、即時に救済カウンタ表示89の表示が可能となるため、S1271の処理において、RAM初期化コマンドを受信した場合はサブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンに設定される。本発明の遊技状況を遊技者に報知可能な報知手段として、救済カウンタ表示89を例に説明するが、例えば、音声による出力でもよいし、LED等の表示手段による出力でもよいし、右打ち発射示唆表示(音声)でもよいし、左打ち発射示唆表示(音声)でもよい。
S1271の処理の結果、RAM初期化コマンドを受信していないと判別された場合は(S1271:No)、次いで、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S1214)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図136参照)に戻る。ここで、受信したその他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。例えば、主制御装置110より受信したデモコマンドは、このS1216の処理によって、表示用デモコマンドとして設定され、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納された後、メイン処理のコマンド出力処理(S1102)により表示制御装置114に対して送信される。
次に、図140を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図140は、この変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。
この変動演出処理(S1110)は、メイン処理(図136参照)の中で実行され、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81の主表示領域Dm(図99参照)において第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出を実行させるための各種処理を実行する。具体的には、第1特別図柄の変動演出の開始条件が成立している場合には、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行うように構成される。また、第2特別図柄の変動演出の開始条件が成立している場合には、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行うように構成される。
変動演出処理(S1110)では、まず、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223aがオンか否かを判別する(S1301)。判別の結果、特図1変動開始フラグ223aがオンであると判別された場合(S1301:Yes)、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドをともに受信しているので、第1特別図柄の変動演出を開始すべく、特図1変動開始フラグ223aをオフし(S1302)、次いで、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gへシフトし(S1303)、さらに、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S1304)、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算し(S1305)、処理をS1306へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第1特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第1保留情報第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させる。また、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1306の処理では、S1305の処理で減算したサブ第1保留球数カウンタ223cの値に基づいて表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1306)、処理をS1307へ移行する。
ここで設定された表示用第1保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図136のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンドによって示される第1特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1307の処理では、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1変動パターンコマンドを設定し(S1307)、処理をS1308へ移行する。
ここで設定された表示用特図1変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図136のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図1変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第1特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第1特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1308の処理において、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1停止種別コマンドを設定し(S1308)、処理をS1317へ移行する。
ここで設定された表示用特図1停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図136のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1309の処理により設定された表示用特図1変動パターンコマンドによって実行される第1特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図1停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
S1301の処理において、特図1変動開始フラグ223aがオンでないと判別された場合(S1301:No)、次いで、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223bがオンか否かを判別する(S1309)。判別の結果、特図2変動開始フラグ223bがオンであると判別された場合(S1309:Yes)、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドをともに受信しているので、第2特別図柄の変動演出を開始すべく、特図2変動開始フラグ223bをオフし(S1310)、次いで、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223gへシフトし(S1311)、さらに、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S1312)、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算し(S1313)、処理をS1314へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第2特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第2保留情報第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223h1~223h4に移動させる。また、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第2保留情報格納エリア223fの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第2保留球格納エリア203eの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1314の処理では、S1313の処理で減算したサブ第2保留球数カウンタ223dの値に基づいて表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1314)、処理をS1315へ移行する。
ここで設定された表示用第2保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図136のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第2保留球数コマンドによって示される第2特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1315の処理では、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2変動パターンコマンドを設定し(S1315)、処理をS1316へ移行する。
ここで設定された表示用特図2変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図136のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図2変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第2特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第2特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1316の処理において、実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2停止種別コマンドを設定し(S1316)、処理をS1316へ移行する。
ここで設定された表示用特図2停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図136のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1317の処理により設定された表示用特図2変動パターンコマンドによって実行される第2特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図2停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
次いで、S1317の処理では、前回実行された変動演出実行時の遊技状態、及び、今回実行される変動演出実行時の遊技状態を判別し、判別結果によって救済カウンタ表示89の表示処理を行う救済カウンタ表示処理を実行し(S1317)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図136参照)に戻る。
ここで、図141を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される救済カウンタ表示処理(S1317)について説明する。図141は、この救済カウンタ表示処理(S1317)を示したフローチャートである。
この救済カウンタ表示処理(S1317)では、前回実行された変動演出実行時の遊技状態、及び、今回実行される変動演出実行時の遊技状態を判別し、判別結果によってサブ救済カウンタ表示フラグ223jをオンに設定する。また、サブ救済カウンタ223kへの加算処理を行い、その後サブ救済カウンタ223kの表示コマンドを設定する。
この救済カウンタ表示処理(S1317)では、まず、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「通常遊技状態」であるか否かを判別し(S1401)、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「通常遊技状態」であれば(S1401:Yes)、次いで、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「確率変動状態」であるか否かを判別する(S1402)。なお、本発明の遊技者にとって有利な発射態様での遊技が奨励される状態における遊技状況を遊技者に報知可能な報知手段の出力制限について、「普図高確時間短縮状態」および「確率変動状態」において救済カウンタ表示89を表示しない例について説明するが、例えば、右打ち遊技が奨励される遊技状態では、左打ち遊技発射示唆を行わないように構成してもよい。
S1402の判別の結果、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「確率変動状態」であれば(S1402:Yes)、今回実行される変動演出が、「確率変動状態」から「通常遊技状態」に移行した直後の変動演出、即ち、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における変動演出の実行回数が「0回」ということになるため、サブ救済カウンタ223kの値に「0」をセットし(S1403)、処理をS1406へ移行する。
一方、S1402の処理において、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「確率変動状態」でなければ(S1402:No)、次いで、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「普図高確時間短縮状態」であるか否かを判別する(S1404)。判別の結果、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「普図高確時間短縮状態」であれば(S1404:Yes)、今回実行される変動演出が、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した直後の変動演出、即ち、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における変動演出の実行回数が「50回」ということになるため、サブ救済カウンタ223kの値に「50」をセットし(S1405)、処理をS1406へ移行する。
S1406の処理では、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した直後であるため、救済カウンタ表示89を表示させるべく、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオンに設定し(S1406)、処理をS1407へ移行する。また、S1404の処理において、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「普図高確時間短縮状態」でなければ(S1404:No)、S1405及びS1406の処理をスキップして、処理をS1407へ移行する。
S1407の処理では、サブ救済カウンタ223kの値に1加算し(S1407)、次いで、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンされているか否かを判別する(S1408)。判別の結果、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンされていれば(S1408:Yes)、第3図柄表示装置81において救済カウンタ表示89を表示させるべく、救済カウンタ表示89の表示コマンドを設定し(S1409)、この救済カウンタ表示処理(S1317)を終了して、変動演出処理(図140参照)へ戻る。
また、S1408の処理において、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンされていないと判別された場合(S1408:No)、第3図柄表示装置81において救済カウンタ表示89を表示すべきタイミングではないため、S1409の処理をスキップしてこの救済カウンタ表示処理(S1317)を終了して、変動演出処理(図140参照)へ戻る。
一方、S1401の判別の結果、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「通常遊技状態」でなければ(S1401:No)、次いで、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「普図低確時間短縮状態」であるか否かを判別する(S1410)。S1410の処理において、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「普図低確時間短縮状態」でなければ(S1410:No)、S1411~S1413の処理をスキップして、この救済カウンタ表示処理(S1317)を終了して、変動演出処理(図140参照)へ戻る。
S1410の判別の結果、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「普図低確時間短縮状態」であれば(S1410:Yes)、次いで、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「通常遊技状態」であるか否かを判別し(S1411)、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「通常遊技状態」でなければ(S1411:No)、S1412及びS1413の処理をスキップして、この救済カウンタ表示処理(S1317)を終了して、変動演出処理(図140参照)へ戻る。
一方、S1411の処理において、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「通常遊技状態」であれば(S1411:Yes)、今回実行される変動演出が、「通常遊技状態」から「普図低確時間短縮状態」に移行した直後の変動演出であり、救済カウンタ表示89の表示が不要となるため、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオフに設定し(S1412)、救済カウンタ表示89の消去コマンドを設定して(S1413)、この救済カウンタ表示処理(S1317)を終了して、変動演出処理(図140参照)へ戻る。
S1409及びS1413で設定された各コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図136のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、ここで設定された救済カウンタ表示89の表示コマンド又は消去コマンドに応じて、救済カウンタ表示89の表示制御又は非表示(消去)制御を行う。
このように構成することで、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するタイミングにおいて、サブ救済カウンタ223kに値がセットされ、該「通常遊技状態」に移行した直後から救済カウンタ表示89を表示することができる。その結果、仮に「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断された場合にも、主制御装置110から送信されるコマンドを判別することによって、音声ランプ制御装置113内のRAM223のデータを正しく保持することができ、「通常遊技状態」に移行した直後から救済カウンタ表示89の表示を行うことができる。また、音声ランプ制御装置113内のRAM223にバックアップ機能を搭載しないことにより、製造コストを削減することができる。さらに、主制御装置110のRAM203において保持している救済カウンタ203pの値の音声ランプ制御装置113へのコマンド送信が不要となるため、主制御装置110制御負担を軽減することができる。
なお、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するタイミングにおいてサブ救済カウンタ223kに値をセットする場合、大当たり終了後の特別図柄の低確率状態における変動表示の実行開始時にサブ救済カウンタ223kの値に1加算し、「通常遊技状態」に移行するタイミングで該サブ救済カウンタ223kの値を救済カウンタ表示89に表示するように構成してもよいが、このように構成すると、「普図高確時間短縮状態」中に停電等の発生により電源が遮断された場合にサブ救済カウンタ223kの値が「0」クリアされてしまい、「通常遊技状態」に移行するタイミングにおけるサブ救済カウンタ223kの値が電断後からの値となり、救済カウンタ表示89に正しい値を表示できない場合があることになってしまう。
また、表示制御装置114のRAM223に、前回大当たりしたときの大当たり種別を記憶しておく領域を設け、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するタイミングにおいてサブ救済カウンタ223kに値をセットする場合に、該前回大当たり種別の情報を判別して、サブ救済カウンタ223kに値をセットするように構成してもよい。即ち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するタイミングにおいて、前回大当たり種別が大当たり種別「時短A」又は「時短B」であれば、サブ救済カウンタ223kの値に「50」をセットし、前回大当たり種別が大当たり種別「確変A」、「確変B」又は「確変C」であれば、サブ救済カウンタ223kの値に「0」をセットするように構成してもよい。しかしながら、このように構成した場合も、「確率変動状態」中または「普図高確時間短縮状態」中に停電等の発生により電源が遮断されると、RAM223に設けた前回大当たり種別の情報がクリアされてしまうため、「通常遊技状態」に移行するタイミングで上述したような前回大当たり種別の情報による判別ができなくなってしまい、サブ救済カウンタ223kに値をセットできず、救済カウンタ表示89に正しい値を表示できない場合があることになってしまう。
従って、音声ランプ制御装置113内のRAM223にバックアップ機能を搭載しない場合、第3実施形態のパチンコ機10のように、前回変動遊技状態格納エリア223hと今回変動遊技状態格納エリア223iとを設け、この2つの情報を判別してサブ救済カウンタ223kに値をセットするように構成するのがより適切であるといえる。
次に、図142を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり演出処理(S1105)について説明する。図142は、この当たり演出処理(S1105)を示したフローチャートである。
この当たり演出処理(S1105)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図136参照)の中で実行され、主制御装置110の大当たり遊技の実行中における処理を実行する。
この当たり演出処理(S1105)では、まず、前回変動遊技状態格納エリア223h及び今回変動遊技状態格納エリア223iをクリアし(S1501)、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオフに設定する(S1502)。次いで、サブ救済カウンタ223kの値を「0」クリアして(S1503)、その他当たり演出処理を行い(S1504)、この当たり演出処理(S1105)を終了してメイン処理(図136参照)に戻る。
次に、図143を参照して、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」への移行時において第3図柄表示装置81で行われる変動演出について説明する。図143は、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」への移行時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図である。
より詳細には、図143(a)は、大当たり遊技が終了して「普図高確時間短縮状態」へ移行した状態を示した図であり、図143(b)は、図143(a)の状態から、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動表示が「50回」実行され、該「普図高確時間短縮状態」における最後の変動表示が停止した状態を示した図であり、図143(c)は、図143(b)の状態から、「普図高確時間短縮状態」が終了して「通常遊技状態」に移行した直後の状態を示した図であり、図143(d)は、図143(c)の状態から、図143(c)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示が停止した状態を示した図である。
図143(a)は、大当たり遊技が終了して「普図高確時間短縮状態」へ移行した状態を示している。図143(a)では、「普図高確時間短縮状態」に移行した直後となっているため、第3図柄表示装置81における主表示領域Dmの左上部分には、「チャンスタイム あと50回」の文字メッセージ81aが表示されており、該「普図高確時間短縮状態」での特別図柄の変動表示の残り実行回数が「50回」であることを示している。また、図143(a)では、大当たり状態から「普図高確時間短縮状態」に移行した直後であり、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれの変動表示も実行されていないため、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81b及び主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81cがともに未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「2」が、特図2用保留数表示88aには「1」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数が「2個」及び「1個」である旨が表示されている。また、図143(a)では、上部表示領域に、遊技者に右打ち遊技を促す文字メッセージ(図143(a)では、「右打ち→」の帯テロップ表示)が表示されている。
次いで、図143(b)は、図143(a)の状態から、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動表示が「50回」実行され、該「普図高確時間短縮状態」における最後の変動表示が停止した状態を示している。図143(b)では、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動表示が「50回」実行されているため、文字メッセージ81aには「チャンスタイム あと0回」の表示がされており、「普図高確時間短縮状態」における最後の変動表示が実行されたことを示している。また、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「2」が、特図2用保留数表示88aには「4」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数が「2個」及び「4個」である旨が表示されている。
次いで、図143(c)は、図143(b)の状態から、「普図高確時間短縮状態」が終了して「通常遊技状態」に移行した直後の状態を示している。図143(c)では、右打ち遊技が推奨される「普図高確時間短縮状態」から左打ち遊技が推奨される「通常遊技状態」に移行しているため、主表示領域Dmの中央部分では、「←左打ち」という左打ち遊技を促す文字メッセージ81dが表示されている。また、図143(c)では、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した直後であり、「普図高確時間短縮状態」中に貯留された第2特別図柄の保留球が残存していたため、該第2特別図柄の変動表示が実行を開始した状態となっており、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81cにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。そして、第2特別図柄の変動表示が実行を開始しているため、特図2用保留数表示88aには「3」が表示されており、図143(b)の状態から1減算された状態となっている。さらに、実行中となっている第2特別図柄の変動表示は、「通常遊技状態」に移行してから1回目の変動表示のため、主表示領域Dmの左上部分の救済カウンタ表示89には「救済カウンタ 51/250」の表示がされており、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動表示の実行回数である「50回」と、この図143(c)において実行を開始した第2特別図柄の変動表示の実行回数である「1回」とを足した「51回目」の変動表示であることが示されている。
次いで、図143(d)は、図143(c)の状態から、図143(c)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示が停止した状態を示している。図143(c)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示が停止したため、主表示領域Dmの中央部分及び特図2ミニリール81cにおいて、第2特別図柄の変動表示が終了して停止したことを示す「871」が表示されている。
以上、説明したように、第3実施形態のパチンコ機10では、各特別図柄の動的表示が実行を開始する場合に、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110から受信した遊技状態コマンドにより、前回の変動演出における遊技状態と今回の変動演出における遊技状態を比較することで遊技状態が変化しているか否かを判別し、その判別結果によって救済カウンタ表示89の表示有無を決定するように構成する。このように構成することで、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断された場合にも、主制御装置110から受信したコマンドを判別することによって、音声ランプ制御装置113内のRAM223のサブ救済カウンタ223kを正しく保持することができ、「通常遊技状態」に移行した直後から救済カウンタ表示89の表示を行うことができる。その結果、音声ランプ制御装置113内のRAM223に、バックアップ機能の搭載していなくても、該RAM223のデータを正しく保持することができ、製造コストを削減することができる。さらに、主制御装置110のRAM203において保持している救済カウンタ203pの値の音声ランプ制御装置113へのコマンド送信が不要となるため、主制御装置110制御負担を軽減することができる。
<第4実施形態>
次いで、図144から図156を参照して、本発明を適用した第4実施形態のパチンコ機10について説明する。第3実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」に移行することとなる大当たり種別「時短A」又は「時短B」への当選に基づいて付与され得る時短回数が一定(即ち、「50回」)になるように構成されている。よって、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行する場合、音声ランプ制御装置113では、サブ救済カウンタ223kに「50」を固定でセットするように構成されている。
これに対し、第4実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」に移行することとなる大当たりに基づいて付与され得る時短回数が複数種類(即ち、「30回」又は「70回」)になるように構成されている。このため、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行する場合、音声ランプ制御装置113では、該「普図高確時間短縮状態」における最後の特別図柄の変動表示の変動パターンを判別することによって時短回数を判別し、その判別結果によってサブ救済カウンタ223kに値をセットするように構成されている。
以下、第4実施形態のパチンコ機10について、第3実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第4実施形態のパチンコ機10の説明において、第3実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第3実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図144を参照して、第4実施形態の特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図144(a)は、第4実施形態において、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図144(b)は、同じく第4実施形態において、ROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。第4実施形態の大当たり種別テーブルと第3実施形態の大当たり種別テーブルとの異なる点は、主に、「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別によって付与され得る時短回数が複数種類存在している点である。
第4実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「30回」)実行されるまで間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短A」と、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「70回」)実行されるまで間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短B」と、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「30回」)実行されるまで間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短C」と、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「70回」)実行されるまで間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短D」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「50回」)実行されるまで間、特別図柄の当たり確率が高確率状態となり、かつ、普通図柄の当たり確率も特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「50回」)実行されるまで間、「通常遊技状態」と比べて高確率状態となる「確率変動状態」に対応する大当たり種別「確変A」と、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に、特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「50回」)実行されるまで間、特別図柄の当たり確率が高確率状態となり、かつ、普通図柄の当たり確率も特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「50回」)実行されるまで間、「通常遊技状態」と比べて高確率状態となる「確率変動状態」に対応する大当たり種別「確変B」と、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に、特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「50回」)実行されるまで間、特別図柄の当たり確率が高確率状態となり、かつ、普通図柄の当たり確率も特別図柄の動的表示が規定回数(第4実施形態では、「50回」)実行されるまで間、「通常遊技状態」と比べて高確率状態となる「確率変動状態」に対応する大当たり種別「確変C」と、がある。
図144(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~21」が対応付けられ、大当たり種別「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「22~43」が対応付けられ、大当たり種別「時短C」に対して大当たり種別カウンタC2の値「44~69」が対応付けられ、大当たり種別「時短D」に対して大当たり種別カウンタC2の値「70~96」が対応付けられ、大当たり種別「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「97~99」が対応付けられている。
よって、第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「時短A」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「98」であれば、大当たり種別「確変A」が選定され得る。
従って、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「時短A」が22%、大当たり種別「時短B」が22%、大当たり種別「時短C」が26%、大当たり種別「時短D」が27%、大当たり種別「確変A」が3%、の割合で当選することとなる。
なお、図144(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2については、図103(b)で示す第3実施形態の特図2大当たり種別テーブル202b2と同様のため、説明を省略する。
次に、図145及び図146を参照して、第4実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図145は、第4実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図146は、第4実施形態の各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。第4実施形態の遊技態様と第3実施形態の遊技態様との異なる点は、主に、「普図高確時間短縮状態」が「普図高確時間短縮状態A」及び「普図高確時間短縮状態B」の2つに分かれており(以下、「普図高確時間短縮状態A」と「普図高確時間短縮状態B」を総称して、「普図高確時間短縮状態」と称する場合がある)、「普図高確時間短縮状態」へ移行することとなる大当たり種別(即ち、大当たり種別「時短A」、「時短B」、「時短C」又は「時短D」)によって、いずれかの「普図高確時間短縮状態」へ移行するように構成されている点である。
図145で示すように、「通常遊技状態」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、「普図高確時間短縮状態A」における特別図柄の動的表示が30回実行された場合(所謂、電サポ終了。図146参照。)、「普図高確時間短縮状態B」における特別図柄の動的表示が70回実行された場合(所謂、電サポ終了。図146参照。)、「確率変動状態」における特別図柄の動的表示が50回実行された場合(所謂、ST終了。図146参照。)、又は、「普図低確時間短縮状態」における特別図柄の動的表示が379回実行された場合(所謂、電サポ終了。図146参照。)、となる。
このように、第4実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」へ移行する場合、「普図高確時間短縮状態A」からの移行であれば、大当たり後からの特別図柄の動的表示の実行回数は「30回」となり、「普図高確時間短縮状態B」からの移行であれば、大当たり後からの特別図柄の動的表示の実行回数は「70回」となるように構成されている。また、「普図高確時間短縮状態」は特別図柄の低確率状態となっているため、「普図高確時間短縮状態A」から「通常遊技状態」に移行した時点における特別図柄の低確率状態での動的表示の実行回数は「30回」となり、「普図高確時間短縮状態B」から「通常遊技状態」に移行した時点における特別図柄の低確率状態での動的表示の実行回数は「70回」となる。従って、「普図高確時間短縮状態A」から「通常遊技状態」に移行した場合、該「通常遊技状態」において、特別図柄の動的表示があと「220回」実行されれば、救済条件が成立して「普図低確時間短縮状態」へ移行することになる。また、「普図高確時間短縮状態B」から「通常遊技状態」に移行した場合、該「通常遊技状態」において、特別図柄の動的表示があと「180回」実行されれば、救済条件が成立して「普図低確時間短縮状態」へ移行することになる。本発明の可動物が動作することで遊技者に遊技価値を付与し易い一般遊技状態および有利遊技状態として、「50回」の「普図高確時間短縮状態」が存在する場合における「50回」の「普図高確時間短縮状態」と「30回」の「普図高確時間短縮状態」とを例に説明するが、例えば、「50回」の「確率変動状態」が存在する場合における「50回」の「確率変動状態」と「30回」の「確率変動状態」とでもよいし、「50回」の「潜伏確率変動状態」が存在する場合における「50回」の「潜伏確率変動状態」と「30回」の「潜伏確率変動状態」とでもよいし、10ラウンドの大当たり遊技状態が存在する場合における10ラウンドの大当たり遊技状態と5ラウンドの大当たり遊技状態とでもよいし、開放回数が10回の小当たり遊技状態が存在する場合における開放回数が10回の小当たり遊技状態と開放回数が5回の小当たり遊技状態とでもよい。
即ち、第3実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した時点において、第3図柄表示装置81で表示を行う救済カウンタ表示89の値は、「50/250」固定となっていたが、第4実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」へ移行することとなる大当たり種別(即ち、大当たり種別「時短A」、「時短B」、「時短C」又は「時短D」)によって、第3図柄表示装置81で表示を行う救済カウンタ表示89の値は「30/250」又は「70/250」のいずれかとなる。
このため、表示制御装置114のRAM223に、前回大当たりしたときの大当たり種別を記憶しておく領域を設け、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するタイミングにおいてサブ救済カウンタ223kに値をセットする場合に、該前回大当たり種別の情報を判別して、サブ救済カウンタ223kに値をセットするように構成すれば、第3図柄表示装置81で表示を行う救済カウンタ表示89の値に「30/250」又は「70/250」のいずれかを表示できるようになる。
しかしながら、「普図高確時間短縮状態」中に停電等が発生して電源が遮断され、音声ランプ制御装置113内のMPU221にリセットがかかった場合、前回大当たり種別の情報がクリアされてしまっており、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した時点において第3図柄表示装置81で表示を行う救済カウンタ表示89の値として、「30/250」又は「70/250」のいずれを表示すればよいのかが不明となってしまう。
従って、第4実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」における最後の特別図柄の動的表示の変動パターンを遊技状態毎に設定し、音声ランプ制御装置113では、最後の特別図柄の動的表示の変動パターンを判別することによって時短回数を判別し、その判別結果によってサブ救済カウンタ223kに値をセットするように構成されている。この詳細については図147~図151、及び、図153~図156において後述する。
なお、「確率変動状態」から「通常遊技状態」へ移行する場合は、第3実施形態のパチンコ機10と同様の判別方法によって救済カウンタ表示89の値をセットすることが可能となる。
次いで、「普図高確時間短縮状態A」への移行契機は、大当たり種別「時短A」又は「時短C」への当選となり、「普図高確時間短縮状態B」への移行契機は、大当たり種別「時短B」又は「時短D」への当選となる(図146参照)。
なお、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否については、第3実施形態のパチンコ機10と同様のため、説明を省略する。
次いで、「確率変動状態」及び「普図低確時間短縮状態」の移行契機及びその他の項目については、第3実施形態のパチンコ機10と同様のため、説明を省略する。
次に、図147及び図148を参照して、第4実施形態における保留数テーブル202cの詳細について説明する。図147は、第4実施形態において、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図148は、第4実施形態において、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2を模式的に示した図である。第4実施形態の保留数テーブル202cと第3実施形態の保留数テーブル202cとの異なる点は、主に、「普図高確時間短縮状態」における最後の特別図柄の動的表示の停止パターンテーブル202dが個別に設定されている点である。
図147の第4実施形態における特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「通常遊技状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「通常遊技状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様のため、説明を省略する。
次いで、「普図高確時間短縮状態A」における1~29回転目、「普図高確時間短縮状態B」における1~69回転目、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」おいて選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様となっている。よって、ここで定義していない遊技状態、つまり、「普図高確時間短縮状態A」における30回転目及び「普図高確時間短縮状態B」における70回転目(即ち、各「普図高確時間短縮状態」における最後の特別図柄の動的表示)のみにおいて、個別に停止パターンテーブル202dが設定されている。
即ち、「普図高確時間短縮状態A」の30回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5(図149(a)参照)が選択される。また、「普図高確時間短縮状態A」の30回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「普図高確時間短縮状態B」の70回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図149(b)参照)が選択される。また、「普図高確時間短縮状態B」の70回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次に、図148の第4実施形態における特図2用保留数テーブル202c2で示すように、「通常遊技状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「通常遊技状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様のため、説明を省略する。
次いで、「普図高確時間短縮状態A」における1~29回転目、「普図高確時間短縮状態B」における1~69回転目、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様となっている。よって、ここで定義していない遊技状態、つまり、「普図高確時間短縮状態A」における30回転目及び「普図高確時間短縮状態B」における70回転目(即ち、各「普図高確時間短縮状態」における最後の特別図柄の動的表示)のみにおいて、個別に停止パターンテーブル202dが設定されている。
よって、「普図高確時間短縮状態A」の30回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5(図149(a)参照)が選択される。また、「普図高確時間短縮状態A」の30回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「普図高確時間短縮状態B」の70回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図149(b)参照)が選択される。また、「普図高確時間短縮状態B」の70回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
このように構成することで、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信された変動パターンコマンドを判別することによって、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動表示の実行回数(特定の回転数)を把握することができる。
即ち、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信された変動パターンコマンドが、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5が選択された場合に実行され得る「特殊変動1」演出態様であれば(図149にて後述)、該「特殊変動1」演出態様は、「普図高確時間短縮状態A」の30回転目のハズレ抽出時のみに選択され得る変動パターンであるため、音声ランプ制御装置113では、該「特殊変動1」演出態様に対応した変動パターンコマンドの受信時に実行される特別図柄の変動表示が、「普図高確時間短縮状態A」における30回転目の変動表示であると判断することができる。
さらに、該「特殊変動1」演出態様の変動表示の次に実行され得る変動表示は、「通常遊技状態」における1回転目の変動表示であるため、次の変動表示の変動パターンコマンドを受信した際に遊技状態を判別し、「通常遊技状態」に移行していれば、その変動表示は大当たりしてから、特別図柄の低確率状態における31回転目の変動表示になるため、第3図柄表示装置81で表示を行う救済カウンタ表示89に「31/250」をセットして表示することができる。
また、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信された変動パターンコマンドが、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6が選択された場合に実行され得る「特殊変動2」演出態様であれば(図149にて後述)、該「特殊変動2」演出態様は、「普図高確時間短縮状態B」の70回転目のハズレ抽出時のみに選択され得る変動パターンであるため、音声ランプ制御装置113では、該「特殊変動2」演出態様に対応した変動パターンコマンドの受信時に実行される特別図柄の変動表示が、「普図高確時間短縮状態A」における70回転目の変動表示であると判断することができる。
さらに、該「特殊変動2」演出態様の次に実行され得る変動表示は、「通常遊技状態」における1回転目の変動表示であるため、次の変動表示の変動パターンコマンドを受信した際に遊技状態を判別し、「通常遊技状態」に移行していれば、その変動表示は大当たりしてから、特別図柄の低確率状態における71回転目の変動表示になるため、第3図柄表示装置81で表示を行う救済カウンタ表示89に「71/250」をセットして表示することができる。
次に、図149を参照して、第4実施形態の各停止パターンテーブル202dについて説明する。図149(a)は、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5の一例を模式的に示した図であり、図149(b)は、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6の一例を模式的に示した図である。
図149(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5では、「特殊変動1」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、各「リーチ表示」演出態様及び「特殊変動2」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「普図高確時間短縮状態A」の30回転目における、各特別図柄のハズレとなる動的表示の停止種別は、必ず「特殊変動1」演出態様となるように設定されている。
次いで、図149(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6では、「特殊変動2」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、各「リーチ表示」演出態様及び「特殊変動1」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「普図高確時間短縮状態B」の70回転目における、各特別図柄のハズレとなる動的表示の停止種別は、必ず「特殊変動2」演出態様となるように設定されている。
このように、「特殊変動1」演出態様及び「特殊変動2」演出態様のような特定の停止種別が、特定の遊技状態の特定の回転数においてのみ選択され得るように構成することで、音声ランプ制御装置113では、その特定の停止種別に対応したコマンドを受信することにより、現在の遊技状態及び回転数を認識することができる。
次に、図150及び図151を参照して、第4実施形態における変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。図150(a)は、第4実施形態のROM202に記憶される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の一例を模式的に示した図であり、図150(b)は、第4実施形態のROM202に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の一例を模式的に示した図である。また、図151(a)は、第4実施形態のROM202に記憶される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図であり、図151(b)は、第4実施形態のROM202に記憶される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の一例を模式的に示した図である。第4実施形態の変動パターンテーブル202eと第3実施形態の変動パターンテーブル202eとの異なる点は、主に、各特別図柄のハズレ時の演出態様として、「特殊変動1」演出態様及び「特殊変動2」演出態様が追加されている点である。
図150及び図151に示すように、各変動パターンテーブル202e1~202e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。具体的には、ハズレ時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動1」演出態様が決定された場合に参照される「E6:特殊変動1」用と、「特殊変動2」演出態様が決定された場合に参照される「E7:特殊変動2」用と、に区分けされている。
また、第4実施形態における大当たり時の演出態様については、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次いで、図150(a)で示す例のうち、「E0:非リーチ・ロング」~「E5:スペシャルリーチ」までの変動パターンについては、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E6:特殊変動1」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図150(a)の示す例では、「E6:特殊変動1」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「特殊変動1」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「特殊変動1」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E7:特殊変動2」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図150(a)の示す例では、「E7:特殊変動2」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「特殊変動2」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「特殊変動2」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、「特殊変動1」演出態様及び「特殊変動2」演出態様において選択され得る変動要素である、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』は、「非リーチ(ロング)」演出態様において選択され得る変動要素と同様となっている。
上述したように、「特殊変動1」演出態様は、「普図高確時間短縮状態A」における最後の特別図柄の動的表示(即ち、「普図高確時間短縮状態A」における30回転目の動的表示)の実行時にのみ選択され得る変動パターンであり、「特殊変動2」演出態様は、「普図高確時間短縮状態B」における最後の特別図柄の動的表示(即ち、「普図高確時間短縮状態B」における70回転目の動的表示)の実行時にのみ選択され得る変動パターンである。
即ち、「普図高確時間短縮状態A」における30回転目の動的表示および「普図高確時間短縮状態B」における70回転目のハズレの動的表示では、「非リーチ(ロング)」演出態様と同様の変動要素が実行されることになる。従って、「普図高確時間短縮状態A」における30回転目の動的表示および「普図高確時間短縮状態B」における70回転目の動的表示の実行時に、第3図柄表示装置81で実行される変動演出は、「普図高確時間短縮状態」におけるその他の回転数(即ち、「普図高確時間短縮状態A」における30回転目および「普図高確時間短縮状態B」における70回転目以外の回転数)において選択され得る変動パターンである「非リーチ(ロング)」演出態様と同様の変動演出が実行される。
このため、遊技者には、「特殊変動1」演出態様又は「特殊変動2」演出態様によって実行された変動演出であることを意識させることなく実行することができ、かつ、音声ランプ制御装置113では、特定の回転数における変動演出(即ち、「普図高確時間短縮状態A」又は「普図高確時間短縮状態B」における最後の変動演出)であることを判別することができる。
なお、この「特殊変動1」演出態様又は「特殊変動2」演出態様によって実行された変動演出は、「普図高確時間短縮状態A」又は「普図高確時間短縮状態B」における最後の変動演出であるため、「普図高確時間短縮状態」がこの変動演出で終了することを示唆させるような特別な変動演出を行うように構成してもよい。
次いで、図150(b)の第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2については、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次いで、図151(a)を参照して、第4実施形態における第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3について説明する。
図151(a)で示す例のうち、「E0:非リーチ・ロング」~「E5:スペシャルリーチ」までの変動パターンについては、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E6:特殊変動1」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図151(a)の示す例では、「E6:特殊変動1」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「特殊変動1」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動1」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E7:特殊変動2」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図151(a)の示す例では、「E7:特殊変動2」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「特殊変動2」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動2」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、図151(b)の第2特別図柄の大当たり時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4については、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次に、図152を参照して、第4実施形態における時短終了条件テーブル202jについて説明する。図152は、第4実施形態におけるROM202に記憶される時短終了条件テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。第4実施形態の時短終了条件テーブル202jと第3実施形態の時短終了条件テーブル202jとの異なる点は、「普図高確時間短縮状態」へ移行することとなる大当たり種別によって、付与され得る時短回数が異なっている点である。
図152で示すように、すべての遊技状態において大当たり種別「時短A」又は「時短C」に当選した場合、「普図高確時間短縮状態」として、高確時短機能が「30回」まで有効となるように設定される。また、すべての遊技状態において大当たり種別「時短B」又は「時短D」に当選した場合、「普図高確時間短縮状態」として、高確時短機能が「70回」まで有効となるように設定される。さらに、すべての遊技状態において大当たり種別「確変A」、「確変B」又は「確変C」に当選した場合、「確率変動状態」として、高確時短機能が「50回」まで有効となるように設定される。また、「通常遊技状態」において救済条件成立回数に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」として、低確時短機能が「379回」まで有効となるように設定される。
上述したように、「普図高確時間短縮状態」は、「30回」と「70回」とで複数種類設けられている。このため、「普図高確時間短縮状態」が終了する時点において、特別図柄の低確率状態における特別図柄の変動回数が、それぞれ「30回」と「70回」とで異なるように構成されている。即ち、「普図高確時間短縮状態」の種類により、「通常遊技状態」での変動回数に応じた「普図低確時間短縮状態」への特別図柄の変動回数がそれぞれ異なるように構成されている。第4実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」が終了する時点で、Eテーブル202d5又はFテーブル202d6を選択することで、「特殊変動1」演出態様又は「特殊変動2」演出態様を必ず選択するように構成し、該「特殊変動1」演出態様又は「特殊変動2」演出態様において時短状態終了画面等を表示し、「普図高確時間短縮状態」が終了することを遊技者に示唆するように構成されているとともに、音声ランプ制御装置113は、上記「特殊変動1」演出態様又は「特殊変動2」演出態様の変動パターンを認識することで、その時点での特別図柄の低確率状態における変動回数を認識可能に構成されている。本発明の球が入賞することで遊技者に遊技価値を付与易い遊技状態における所定事象の回数情報に関する回数表示として、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動回数を例に説明するが、例えば、「普図低確時間短縮状態」における特別図柄の変動回数に関する回数表示でもよいし、「普図高確時間短縮状態」における普通図柄の変動回数に関する回数表示でもよいし、「確率変動状態」における特別図柄の変動回数に関する回数表示でもよいし、大当たり遊技状態終了後の遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、又は、「潜伏確率変動状態」等)における大当たりの連荘回数に関する連荘回数表示でもよいし、大当たり遊技状態終了後の遊技状態における一連の獲得出玉に関する獲得出玉表示でもよいし、小当たり遊技終了後の遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、又は、「潜伏確率変動状態」、「通常遊技状態」等)における小当たりの発生回数に関する発生回数表示でもよいし、小当たり遊技状態終了後の遊技状態における一連の獲得出玉に関する獲得出玉表示でもよい。また、本発明の複数の遊技状態の遊技状況を含めて実行される演出として、「普図高確時間短縮状態」で計数した特別図柄の変動演出の実行回数を、「通常遊技状態」で計数する特別図柄の変動回数に合算して、救済カウンタ表示89で表示する例で説明するが、例えば、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は大当たり遊技状態等で使用したキャラクタ図柄等を、「通常遊技状態」等でも該キャラクタ図柄等を現出可能に構成してもよい。
次に、図153を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図153は、主に第4実施形態における音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。第4実施形態のブロック図と第3実施形態のブロック図との異なる点は、主に、RAM223に前回変動演出態様格納エリア223mが追加されている点である。
前回変動演出態様格納エリア223mは、これから実行を開始する変動演出の1変動前に実行された変動演出の演出態様を格納するためのエリアである。音声ランプ制御装置113のMPU221は、1変動前の遊技状態が「普図高確時間短縮状態」で、今回変動の遊技状態が「通常遊技状態」である場合にこの前回変動演出態様格納エリア223mの情報を判別し、格納されている変動パターンに応じてサブ救済カウンタ223kに値を設定するように構成されている。
次に、図154を参照して、第4実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり終了処理(S614)について説明する。図154は、第4実施形態の大当たり終了処理(S610)を示したフローチャートである。第4実施形態の大当たり終了処理(S610)と第3実施形態の大当たり終了処理(S610)との異なる点は、「普図高確時間短縮状態」へ移行することとなる大当たり種別の種類を判別して、セットする時短回数を異ならせる処理が追加されている点である。
第4実施形態の大当たり終了処理(S614)では、S6105の処理を終えると、次いで、今回の大当たり種別が大当たり種別「時短A」又は「時短C」であるか否かを判別し(S6151)、今回の大当たり種別が大当たり種別「時短A」又は「時短C」であれば(S6151:Yes)、時短カウンタ203oに「30」をセットし(S6152)、処理をS6107に移行する。
一方、S6151の処理において、今回の大当たり種別が大当たり種別「時短A」及び「時短C」でないと判別された場合(S6151:No)、今回の大当たり種別が大当たり種別「時短B」又は「時短D」であると判断し、時短カウンタ203oに「70」をセットし(S6153)、処理をS6107に移行する。
次に、図155を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される救済カウンタ表示処理(S1317)について説明する。図155は、第4実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)を示したフローチャートである。第4実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)と第3実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)との異なる点は、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するタイミングで、今回実行される変動演出の1変動前の変動パターンを判別する処理が追加されている点である。
第4実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)では、S1404の処理において、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「普図高確時間短縮状態」であると判別された場合(S1404:Yes)、次いで、前回変動演出態様格納エリア223mに格納された変動パターンが「特殊変動1」演出態様であるか否かを判別し(S1431)、前回変動演出態様格納エリア223mに格納された変動パターンが「特殊変動1」演出態様であれば(S1431:Yes)、該「特殊変動1」演出態様は、「普図高確時間短縮状態A」の30回転目のハズレ抽出時のみに選択され得る変動パターンであるため、サブ救済カウンタ223kの値に「30」をセットし(S1432)、処理をS1406へ移行する。
一方、S1431の処理において、前回変動演出態様格納エリア223mに格納された変動パターンが「特殊変動1」演出態様でないと判別された場合(S1431:No)、前回変動演出態様格納エリア223mに格納された変動パターンは「特殊変動2」演出態様であると判断し、該「特殊変動2」演出態様は、「普図高確時間短縮状態A」の70回転目のハズレ抽出時のみに選択され得る変動パターンであるため、サブ救済カウンタ223kの値に「70」をセットし(S1433)、処理をS1406へ移行する。
このように構成することで、大当たり時に付与され得る時短回数が複数種類ある場合にも、仮に「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断されたとしても、主制御装置110から送信されるコマンドを判別することによって、音声ランプ制御装置113内のRAM223のデータを正しく保持することができ、「通常遊技状態」に移行した直後から救済カウンタ表示89の表示を行うことができる。また、音声ランプ制御装置113内のRAM223にバックアップ機能を搭載しないことにより、製造コストを削減することができる。さらに、主制御装置110のRAM203において保持している救済カウンタ203pの値の音声ランプ制御装置113へのコマンド送信が不要となるため、主制御装置110制御的負担を軽減することができる。
次に、図156を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり演出処理(S1105)について説明する。図156は、第4実施形態の当たり演出処理(S1105)を示したフローチャートである。第4実施形態の当たり演出処理(S1105)と第3実施形態の当たり演出処理(S1105)との異なる点は、主に、前回変動演出態様格納エリア223mのクリア処理が追加されている点である。
第4実施形態の当たり演出処理(S1105)では、前回変動遊技状態格納エリア223h、今回変動遊技状態格納エリア223i及び前回変動演出態様格納エリア223mをクリアし(S1551)、S1502へ移行する。
以上、説明したように、第4実施形態のパチンコ機10では、各特別図柄の動的表示が実行を開始する場合に、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110から受信した遊技状態コマンドにより、前回の変動演出における遊技状態と今回の変動演出における遊技状態を比較することで遊技状態が変化しているか否かを判別し、その判別結果によって救済カウンタ表示89の表示有無を決定するように構成する。さらに、前回の変動演出における遊技状態が「普図高確時間短縮状態」であり、今回の変動演出における遊技状態が「通常遊技状態」である場合に、前回の変動演出における変動パターンを判別し、判別結果によってサブ救済カウンタ223kにセットする値を変更する。このように構成することで、大当たり種別によって付与され得る時短回数が複数種類ある場合に、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断されたとしても、主制御装置110から送信されるコマンドを判別することによって、音声ランプ制御装置113内のRAM223のデータを正しく保持することができ、「通常遊技状態」に移行した直後から救済カウンタ表示89の表示を行うことができる。その結果、音声ランプ制御装置113内のRAM223に、バックアップ機能の搭載することなく、該RAM223のデータを正しく保持することができ、製造コストを削減することができる。さらに、主制御装置110のRAM203において保持している救済カウンタ203pの値の音声ランプ制御装置113へのコマンド送信が不要となるため、主制御装置110の制御負担を軽減することができる。
その他、第4実施形態におけるパチンコ機10は、第3実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
<第5実施形態>
次いで、図157から図164を参照して、本発明を適用した第5実施形態のパチンコ機10について説明する。第3実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」における特別図柄の動的表示のハズレ抽出時には、いずれの回転数であっても同一の保留数テーブル202cの設定に基づいて停止パターンテーブル202dが選択され得るように構成されている。
これに対し、第5実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」における特別図柄の動的表示のハズレ抽出時には、特定の回転数の場合に特定の保留数テーブル202cが設定されており、該特定の回転数の動的表示において、特定の停止パターンテーブル202dが選択され得るように構成されている。
以下、第5実施形態のパチンコ機10について、第3実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第5実施形態のパチンコ機10の説明において、第3実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第3実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図157及び図158を参照して、第5実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図157は、第5実施形態の各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図158は、第5実施形態の各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。第5実施形態の遊技仕様と第3実施形態の遊技仕様との異なる点は、主に、「通常遊技状態」が「通常遊技状態A」、「通常遊技状態B」及び「通常遊技状態C」に分かれている点である(以下、「通常遊技状態A」、「通常遊技状態B」及び「通常遊技状態C」を総称して、「通常遊技状態」と称する場合がある)。
図157で示すように、「通常遊技状態A」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、「確率変動状態」において特別図柄の動的表示が50回実行された場合(所謂、ST終了。図158参照。)となる。
工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態から「通常遊技状態A」に移行する場合、主制御装置110のRAM203のデータは初期化されているため、特別図柄の低確率状態における動的表示の実行回数は「0回」の状態となる。また、「確率変動状態」において特別図柄の動的表示が50回実行された場合、特別図柄の高確率状態において特別図柄の動的表示が50回実行された状態であり、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における動的表示の実行回数は「0回」の状態となる。即ち、「通常遊技状態A」に移行した時点において、特別図柄の低確率状態における動的表示の実行回数は、常に「0回」の状態となるように構成されている。本発明の大当たり確率が同一で異なる状態として、「通常遊技状態A」と「通常遊技状態B」との例で説明するが、例えば、ST回数が異なる「確率変動状態A(例えば、ST100回)」と「確率変動状態B(例えば、ST50回)」でもよいし、時短回数が異なる「時間短縮状態A(例えば、所定回数として時短50回)」と「時間短縮状態B(例えば、特定回数として時短100回)」でもよい。
次いで、「通常遊技状態B」への移行契機は、「普図高確時間短縮状態」において特別図柄の動的表示が50回実行された場合(所謂、電サポ終了。図158参照。)となる。
「普図高確時間短縮状態」において特別図柄の動的表示が50回実行された場合、特別図柄の低確率状態において特別図柄の動的表示が50回実行された状態であり、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における動的表示の実行回数は「50回」の状態となる。即ち、「通常遊技状態B」に移行した時点において、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における動的表示の実行回数は、常に「50回」の状態となるように構成されている。
次いで、「通常遊技状態C」への移行契機は、「普図低確時間短縮状態」において特別図柄の動的表示が379回実行された場合(所謂、電サポ終了。図158参照。)、となる。
「普図低確時間短縮状態」において特別図柄の動的表示が379回実行された場合、特別図柄の低確率状態において、特別図柄の動的表示が379回実行された状態となる。また、「普図低確時間短縮状態」に移行するまでに、特別図柄の低確率状態において、救済成立回数である「250回」が実行されている。即ち、「通常遊技状態C」に移行した時点における特別図柄の低確率状態での動的表示の実行回数は、「普図低確時間短縮状態」に移行するまでに特別図柄の低確率状態で実行された「250回」と、「普図低確時間短縮状態」において実行された「379回」を足した「629回」となる。
このように、それぞれの「通常遊技状態」に移行した時点において、特別図柄の低確率状態における動的表示の実行回数が一定になるように構成することで、後述する保留数テーブル202cにおいて、それぞれの「通常遊技状態」における特定回転数で特定の停止パターンテーブル202dを選択し得るようにすることができるようになり、その結果、どのような遊技状態の遷移を経た場合であっても、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における特定回転数で、特定の停止パターンテーブル202dを選択し得るように構成することができる(図159~図163にて詳細を後述)。本発明の「通常遊技状態A」と「通常遊技状態B」とで天井到達までの回数を表示可能な例で説明するが、異なる時短回数が付与された場合において、「普図高確時間短縮状態」におけるそれぞれの変動回数若しくは残り時短回数を表示するように構成てもよい。
なお、「通常遊技状態」における特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否については、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次いで、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」及び「普図低確時間短縮状態」については、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次に、図159及び図160を参照して、第5実施形態における保留数テーブル202cの詳細について説明する。図159は、第5実施形態の第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図160は、第5実施形態の第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2を模式的に示した図である。第5実施形態の保留数テーブル202cと第3実施形態の保留数テーブル202cとの異なる点は、主に、「通常遊技状態」中の特定の回転数における停止パターンテーブル202dが個別に設定されている点である。
図159の第5実施形態における特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「通常遊技状態A」における1~99回転目、101~199回転目及び201~250回転目、「通常遊技状態B」における1~49回転目、51~149回転目及び151~200回転目、及び、「通常遊技状態C」において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「通常遊技状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様となっている。よって、ここで定義していない遊技状態、つまり、「通常遊技状態A」における100回転目及び200回転目、及び、「通常遊技状態B」における50回転目及び150回転目のみにおいて、個別に停止パターンテーブル202dが設定されている。
即ち、「通常遊技状態A」の100回転目及び「通常遊技状態B」の50回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7(図161(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態A」の100回転目及び「通常遊技状態B」の50回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「通常遊技状態A」の200回転目及び「通常遊技状態B」の150回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8(図161(b)参照)が選択される。また、「通常遊技状態A」の200回転目及び「通常遊技状態B」の150回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」及び「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」及び「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様のため、説明を省略する。
このように構成することで、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における特定回転数で、特定の停止パターンテーブル202dを選択し得るように構成することができる。その結果、音声ランプ制御装置113では、「通常遊技状態」中に電源が遮断された場合にRAM223のデータが初期化され、電源が遮断されるまでにカウントしていたサブ救済カウンタ223kの値も0クリアされ、それまでに実行されていた特別図柄の低確率状態における実行回数が不明となるが、主制御装置110から送信された特定の変動パターンコマンド(後述する「特殊変動3」演出態様及び「特殊変動4」演出態様(図161参照))を判別することによって、「通常遊技状態」における特別図柄の変動表示の実行回数(特定の回転数)を把握することができる。
即ち、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信された変動パターンコマンドが、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7が選択された場合に実行され得る「特殊変動3」演出態様であれば(図161にて後述)、該「特殊変動3」演出態様は、「通常遊技状態A」の100回転目及び「通常遊技状態B」の50回転目、即ち、前回の大当たりから、特別図柄の低確率状態における100回転目の動的表示のハズレ抽出時のみに選択され得る演出態様であるため、音声ランプ制御装置113では、該「特殊変動3」演出態様に対応した変動パターンコマンドの受信時に実行される特別図柄の変動表示が、前回の大当たりから、特別図柄の低確率状態における100回転目の変動表示であると判断することができる。
その結果、「通常遊技状態」中に停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断された場合であっても、「特殊変動3」演出態様に対応した変動パターンコマンドを受信することにより、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における実行回数を認識することができ、再度救済カウンタ表示89を表示(この例では、「100/250」)できることになる。本発明の遊技者が遊技を行っていることを判定する手段として、規定回数の特別図柄の変動演出が実行されることを判定する例で説明するが、例えば、規定回数の始動入賞が発生することを判定してもよいし、規定球数の球の発射が行われたことを判定してもよいし、操作ハンドル51を遊技者が操作(接触又は回動等)することを判定してもよい。
また、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信された変動パターンコマンドが、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8が選択された場合に実行され得る「特殊変動4」演出態様であれば(図161にて後述)、該「特殊変動4」演出態様は、「通常遊技状態A」の200回転目及び「通常遊技状態B」の150回転目、即ち、前回の大当たりから、特別図柄の低確率状態における200回転目の動的表示のハズレ抽出時のみに選択され得る演出態様であるため、音声ランプ制御装置113では、該「特殊変動4」演出態様に対応した変動パターンコマンドの受信時に実行される特別図柄の変動表示が、前回の大当たりから、特別図柄の低確率状態における200回転目の変動表示であると判断することができる。
その結果、「通常遊技状態」中に停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断された場合であっても、「特殊変動4」演出態様に対応した変動パターンコマンドを受信することにより、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における実行回数を認識することができ、再度救済カウンタ表示89を表示(この例では、「200/250」)できることになる。
また、このように構成することで、「通常遊技状態」に滞在中のパチンコ機10を、遊技ホールが営業終了時に電源を遮断し、翌営業日にRAMの初期化処理を行わずに電源を立ち上げた場合、該立ち上げ処理の実行直後の「通常遊技状態」においては救済カウンタ表示89は表示されないものの、特別図柄の動的表示を一定回転数実行させることで、上述した特定の変動パターンが選択され得る回転数に到達してからは、救済カウンタ表示89を正常に表示することができる。
その結果、遊技者は、遊技ホールの営業開始時にパチンコ機10を遊技する場合、「通常遊技状態」中に救済カウンタ表示89が表示されていなくても、一定回転数だけ特別図柄の動的表示を実行させることで該救済カウンタ表示89を表示させ、救済条件が成立するまでの残りの回転数を認識することができるようになる。そして、この仕様を把握した遊技者は、遊技ホールの営業開始時において、パチンコ機10を一定回転数だけ実行させて救済カウンタ表示89を表示させ、救済条件が成立するまでの残りの回転数を確認し、該残りの回転数が少なければ、さらに救済条件が成立するまで遊技を継続し得るようになり、パチンコ機10の稼働を促進することが可能となる。本発明の遊技者にとって不利な発射態様での遊技が奨励される状態における所定条件の成立として、「通常遊技状態」における一定回転数の実行に基づく特定の変動パターンコマンドを例に説明するが、例えば、「通常遊技状態」における所定時間経過時に出力されるコマンドでもよいし、「通常遊技状態」における一般入賞口63への入賞に基づいて出力されるコマンドでもよいし、「通常遊技状態」におけるスルーゲート67への球の通過時のコマンドでもよい。
次いで、図160の第5実施形態における特図2用保留数テーブル202c2で示すように、「通常遊技状態A」における1~99回転目、101~199回転目及び201~250回転目、「通常遊技状態B」における1~49回転目、51~149回転目及び151~200回転目、及び、「通常遊技状態C」において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「通常遊技状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様となっている。よって、ここで定義していない遊技状態、つまり、「通常遊技状態A」における100回転目及び200回転目、及び、「通常遊技状態B」における50回転目及び150回転目のみにおいて、個別に停止パターンテーブル202dが設定されている。
即ち、「通常遊技状態A」の100回転目及び「通常遊技状態B」の50回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7(図161(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態A」の100回転目及び「通常遊技状態B」の50回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「通常遊技状態A」の200回転目及び「通常遊技状態B」の150回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8(図161(b)参照)が選択される。また、「通常遊技状態A」の200回転目及び「通常遊技状態B」の150回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」及び「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」及び「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様のため、説明を省略する。
次に、図161を参照して、第5実施形態の各停止パターンテーブル202dについて説明する。図161(a)は、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7の一例を模式的に示した図であり、図161(b)は、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8の一例を模式的に示した図である。
図161(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7では、「特殊変動3」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、各「リーチ表示」演出態様及び「特殊変動4」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「通常遊技状態A」の100回転目及び「通常遊技状態B」の50回転目における、各特別図柄のハズレとなる動的表示の演出態様は、必ず「特殊変動3」演出態様となるように設定されている。
次いで、図161(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8では、「特殊変動4」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、各「リーチ表示」演出態様及び「特殊変動3」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「通常遊技状態A」の200回転目及び「通常遊技状態B」の150回転目における、各特別図柄のハズレとなる動的表示の演出態様は、必ず「特殊変動4」演出態様となるように設定されている。
このように、「特殊変動3」演出態様及び「特殊変動4」演出態様のような特定の停止種別が、特定の遊技状態の特定の回転数においてのみ選択され得るように構成することで、音声ランプ制御装置113では、その特定の停止種別を受信することにより、現在の遊技状態及び回転数を認識することができる。本発明の供給電力が低下した後に主制御装置110から出力されるコマンドとして、電源断後に変動演出の実行回数が規定回数に到達した場合に主制御装置110から出力される変動パターンコマンドを例に説明したが、例えば、電源断後に変動演出の実行回数が規定回数に到達した場合に主制御装置110から出力される停止種別コマンド又は確定コマンドでもよいし、電源断後に始動入賞が発生した場合に主制御装置110から出力される保留球数コマンドでもよいし、節電後に始動入賞が発生した場合に主制御装置110から出力される保留球数コマンドでもよいし、節電後に操作ハンドル51に接触することにより出力されるハンドル接触コマンドでもよい。
次に、図162及び図163を参照して、第5実施形態における変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。図162(a)は、第5実施形態のROM202に記憶される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1の一例を模式的に示した図であり、図162(b)は、第5実施形態のROM202に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の一例を模式的に示した図である。また、図163(a)は、第5実施形態のROM202に記憶される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図であり、図163(b)は、第5実施形態のROM202に記憶される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の一例を模式的に示した図である。第5実施形態の変動パターンテーブル202eと第3実施形態の変動パターンテーブル202eとの異なる点は、主に、各特別図柄のハズレ時の演出態様として、「特殊変動3」演出態様及び「特殊変動4」演出態様が追加されている点である。
図162及び図163に示すように、各変動パターンテーブル202e1~202e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。具体的には、ハズレ時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動3」演出態様が決定された場合に参照される「E8:特殊変動3」用と、「特殊変動4」演出態様が決定された場合に参照される「E9:特殊変動4」用と、に区分けされている。
また、第5実施形態における大当たり時の演出態様については、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次いで、図162(a)で示す例のうち、「E0:非リーチ・ロング」~「E5:スペシャルリーチ」までの変動パターンについては、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E8:特殊変動3」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図162(a)の示す例では、「E8:特殊変動3」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「特殊変動3」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「特殊変動3」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において、「E9:特殊変動4」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図162(a)の示す例では、「E9:特殊変動4」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1において「特殊変動4」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「特殊変動4」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、「特殊変動3」演出態様及び「特殊変動4」演出態様において選択され得る変動要素である、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』は、「非リーチ(ロング)」演出態様において選択され得る変動要素と同様となっている。
上述したように、「特殊変動3」演出態様は、「通常遊技状態A」における100回転目及び「通常遊技状態B」における50回転目の動的表示の実行時にのみ選択され得る変動パターンであり、「特殊変動4」演出態様は、「通常遊技状態A」における200回転目及び「通常遊技状態B」における150回転目の動的表示の実行時にのみ選択され得る変動パターンである。
即ち、「通常遊技状態A」における100回転目及び「通常遊技状態B」における50回転目の動的表示、及び、「通常遊技状態A」における200回転目及び「通常遊技状態B」における150回転目の動的表示では、「非リーチ(ロング)」演出態様と同様の変動要素が実行されることになる。従って、「通常遊技状態A」における100回転目及び「通常遊技状態B」における50回転目の動的表示、及び、「通常遊技状態A」における200回転目及び「通常遊技状態B」における150回転目の動的表示の実行時に、第3図柄表示装置81で実行される変動演出は、「通常遊技状態」におけるその他の回転数(即ち、「通常遊技状態A」における100回転目及び「通常遊技状態B」における50回転目、及び、「通常遊技状態A」における200回転目及び「通常遊技状態B」における150回転目以外の回転数)において選択され得る変動パターンである「非リーチ(ロング)」演出態様と同様の変動演出が実行される。
このため、遊技者には、「特殊変動3」演出態様又は「特殊変動4」演出態様によって実行された変動演出であることを意識させることなく実行することができ、かつ、音声ランプ制御装置113では、特定の回転数における変動演出であることを判別することができる。
なお、この「特殊変動3」演出態様及び「特殊変動4」演出態様によって実行された変動演出は、特別図柄の低確率状態における100回転目及び200回転目に実行された変動演出であるため、救済条件が成立するまでの残りの回転数を遊技者に報知するための特別な演出を実行するように構成してもよい。例えば、「特殊変動4」演出態様は、特別図柄の低確率状態における200回転目に実行された変動演出であり、救済条件が成立するまでの残りの回転数が50回転であるから、第3図柄表示装置81において「救済条件成立まで 残り50回転」というようなメッセージを表示するように構成してもよい。
次いで、図162(b)の第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2については、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次に、図163(a)を参照して、第5実施形態における第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3について説明する。
図163(a)で示す例のうち、「E0:非リーチ・ロング」~「E5:スペシャルリーチ」までの変動パターンについては、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E8:特殊変動3」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図163(a)の示す例では、「E8:特殊変動3」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「特殊変動3」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動3」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E9:特殊変動4」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図163(a)の示す例では、「E9:特殊変動4」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「特殊変動4」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動4」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、図163(b)の第2特別図柄の大当たり時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4については、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次に、図164を参照して、第5実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される救済カウンタ表示処理(S1317)について説明する。図164は、第5実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)を示したフローチャートである。第5実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)と第3実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)との異なる点は、今回実行される変動演出の遊技状態が「通常遊技状態」である場合に、該変動演出の演出態様を判別する処理が追加されている点である。
第5実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)では、S1404の処理において、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「普図高確時間短縮状態」ではないと判別された場合(S1404:No)、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動3」演出態様か否かを判別し(S1452)、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動3」演出態様であれば(S1452:Yes)、特別図柄の低確率状態における100回転目の変動演出であると判断し、サブ救済カウンタ223kに「100」をセットし(S1453)、処理をS1406に移行する。
S1452の処理において、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動3」演出態様でないと判別された場合(S1452:No)、次いで、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動4」演出態様か否かを判別し(S1454)、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動4」演出態様であれば(S1454:Yes)、特別図柄の低確率状態における200回転目の変動演出であると判断し、サブ救済カウンタ223kに「200」をセットし(S1455)、処理をS1406に移行する。本発明の供給電力が低下した後に主制御装置110から出力されるコマンドに基づいて実行される示唆演出として、電源断後に主制御装置110から変動パターンコマンドを受信したことに基づいて救済カウンタ表示89を表示する例で説明するが、例えば、電源断後に主制御装置110から変動種別コマンド又は確定コマンドを受信したことに基づいて救済カウンタ表示89を表示してもよいし、電源断後に主制御装置110から保留球数コマンドを受信したことに基づいて救済カウンタ表示89を表示してもよいし、節電後に主制御装置110からハンドル接触コマンドを受信したことに基づいて特定演出(例えば、特定のキャラボイス出力や特定のキャラ図柄を表示等)を実行してもよい。また、供給電力が低下した後に主制御装置110から出力されるコマンドに基づいて実行される示唆演出に関連する関連示唆演出として、救済カウンタ表示89を変動回数のみで表示する例で説明するが、例えば、電源断後に主制御装置110から特定のコマンドを受信することで救済カウンタ表示89を天井回数のみで表示してもよいし、節電後に主制御装置110からハンドル接触コマンドを受信することで特定演出(例えば、特定のキャラボイス出力や特定のキャラ図柄を表示等)を補足する文字テロップ表示や追加キャラ現出等でもよい。
一方、S1454の判別の結果、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動4」演出態様でなければ(S1454:No)、S1455及びS1406の処理をスキップしてS1407に移行する。
このように構成することで、「通常遊技状態」において、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断されたとしても、主制御装置110から送信されるコマンドを判別することによって、音声ランプ制御装置113内のRAM223のデータを正しく保持することができ、電源復帰後の「通常遊技状態」において、特別図柄の動的表示を一定回転数実行させ、特定の変動パターンを実行させることで、該特定の変動パターンを実行する動的表示から救済カウンタ表示89の表示を行うことができる。
以上、説明したように、第5実施形態のパチンコ機10では、各特別図柄の動的表示が実行を開始する場合に、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110より送信された変動パターンコマンドにより、特定の変動パターンであるか否かを判別し、その判別結果によってサブ救済カウンタ223kに値をセットし、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオンに設定するように構成する。このように構成することで、「通常遊技状態」において、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断されたとしても、電源復帰後の「通常遊技状態」において、特別図柄の動的表示を一定回転数実行させ、特定の変動パターンを実行させることで、該特定の変動パターンを実行する動的表示から救済カウンタ表示89の表示を行うことができる。その結果、音声ランプ制御装置113内のRAM223に、バックアップ機能の搭載することなく、該RAM223のデータを正しく保持することができ、製造コストを削減することができる。さらに、主制御装置110のRAM203において保持している救済カウンタ203pの値の音声ランプ制御装置113へのコマンド送信が不要となるため、主制御装置110制御負担を軽減することができる。
また、「通常遊技状態」に滞在中のパチンコ機10を、遊技ホールが営業終了時に電源を遮断し、翌営業日にRAMの初期化処理を行わずに電源を立ち上げた場合、該立ち上げ処理の実行直後の「通常遊技状態」には救済カウンタ表示89は表示されないものの、特別図柄の動的表示を一定回転数実行させることで、特定の変動パターンが選択され得る回転数に到達してからは、救済カウンタ表示89を正常に表示することができる。その結果、遊技者は、遊技ホールの営業開始時にパチンコ機10を遊技する場合、「通常遊技状態」中に救済カウンタ表示89が表示されていなくても、一定回転数だけ特別図柄の動的表示を実行させることで該救済カウンタ表示89を表示させ、救済条件が成立するまでの残りの回転数を認識することができるようになる。そして、この仕様を把握した遊技者は、遊技ホールの営業開始時において、パチンコ機10を一定回転数だけ実行させて救済カウンタ表示89を表示させ、救済条件が成立するまでの残りの回転数を確認し、該残りの回転数が少なければ、さらに救済条件が成立するまで遊技を継続し得るようになり、パチンコ機10の稼働を促進することが可能となる。また、前日の回転数を把握した上で、上記一定回転数の変動表示を実行させた場合に、救済カウンタ表示89が表示されるか否かにより、パチンコ機10がRAMクリアされたか否かを認識することが可能となる。その結果、上記RAMクリアの恩恵(例えば、設定変更や天井越えリセット等)を受けることができるか否かを把握するために、営業開始時にパチンコ機10の稼働を促進させる効果がある。
その他、第5実施形態におけるパチンコ機10は、第3実施形態又は第4実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
<第6実施形態>
次いで、図165から図197を参照して、本発明を適用した第6実施形態のパチンコ機10について説明する。第3実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」に移行することとなる大当たり種別「時短A」又は「時短B」への当選に基づいて付与され得る時短回数が一定(即ち、「50回」)になるように構成されている。よって、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行する場合、音声ランプ制御装置113では、サブ救済カウンタ223kに「50」を固定でセットするように構成されている。
これに対し、第6実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」に移行した場合の時短終了条件として、特別図柄の動的表示の実行回数に加えて、小当たり遊技の当選回数が設定されている。このため、「普図高確時間短縮状態」の終了時における特別図柄の動的表示の実行回数は不特定回数となる。
以下、第6実施形態のパチンコ機10について、第3実施形態乃至第5実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第6実施形態のパチンコ機10の説明において、第3実施形態乃至第5実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第3実施形態乃至第5実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図165を参照して第6実施形態における遊技盤13の具体的構成について説明する。第6実施形態の遊技盤13と第3実施形態の遊技盤13との異なる点は、主に、可変入賞装置65の内部に特定領域が配設されている点である。
第6実施形態の遊技盤13では、普通電役72の球の流下方向下流側には、可変入賞装置65が配設されている。この可変入賞装置65には、遊技盤13盤面から出没可能に構成された大入賞口開閉板65aと、該大入賞口開閉板65aを開閉駆動可能な大入賞口ソレノイド65b(図166参照)と、可変入賞装置65内に設けられた大入賞口スイッチ65cと、該大入賞口スイッチ65cの球の流下方向下流側に配設されて遊技盤13盤面から出没可能に構成された特定領域開閉板65dと、該特定領域開閉板65dを開閉駆動可能な特定領域ソレノイド65e(図166参照)と、特定領域を通過する球を検知可能な特定領域スイッチ65fと、可変入賞装置65内に流入した球を排出するための排出口65gと、が設けられている。
大入賞口開閉板65aは、横長板状に形成され、突出状態と没入状態とに変化し得ることで、球の流下方向を変更可能に構成されている。即ち、大入賞口開閉板65aは、通常状態において、遊技盤13盤面から突出した状態(即ち、閉鎖状態)を維持して、可変入賞装置65の上流側(可変入賞装置65の正面視右側)から流下する球を大入賞口開閉板65aの上面を転動させて可変入賞装置65の下流側(可変入賞装置65の正面視左側)へと流下させることで、可変入賞装置65内への球の流入を阻止するように構成されている。そして、各特別図柄において大当たりに当選した場合又は第2特別図柄において小当たりに当選した場合に、所定時間の間、大入賞口開閉板65aが大入賞口ソレノイド65b(図166参照)によって遊技盤13盤面内に没入駆動され、可変入賞装置65内に球が流入可能な状態となる。
可変入賞装置65内に流入した球は、該可変入賞装置65内に設けられた大入賞口スイッチ65cによって検知された後、同じく可変入賞装置65内に設けられた特定領域側へと流下する。大入賞口スイッチ65cによって球が検知されることで、10個の球が賞球として払い出されるように構成されている。
第6実施形態のパチンコ機10では、小当たりに当選した特別図柄の種類によって、可変入賞装置65の開放態様が異なるように構成されている。詳細は後述するが、小当たり種別「小当たりA」に当選した場合には、1のラウンドにおける可変入賞装置65の開放回数が1回に設定され、開放時間が「0.1秒」に設定される(図170及び図177参照)。即ち、小当たり種別「小当たりA」による可変入賞装置65の開放時間の合計時間が「0.1秒」に設定される。一方、小当たり種別「小当たりB」に当選した場合には、1のラウンドにおける可変入賞装置65の開放回数が9回に設定され、小当たり種別「小当たりA」と同様、開放時間が「0.1秒」に設定され、可変入賞装置65が閉鎖された後の次の開放までのインターバル時間が「1.2秒」に設定される(図170及び図177参照)。即ち、小当たり種別「小当たりB」による可変入賞装置65の開放時間の合計時間が「0.9秒」に設定される。なお、いずれの小当たりの場合も、1のラウンドにおける可変入賞装置65への最大入賞個数が「10個」に設定される(図177参照)。
可変入賞装置65内であって、大入賞口スイッチ65cの下流側には、特定領域開閉板65dが配設されている。特定領域開閉板65dは、横長板状に形成され、突出状態と没入状態とに変化し得ることで、球の流下方向を変更可能に構成されている。即ち、特定領域開閉板65dは、通常状態において、遊技盤13盤面から突出した状態(即ち、閉鎖状態)を維持して、特定領域の上流側(特定領域開閉板65dの正面視左側)から流下する球を特定領域開閉板65dの上面を転動させて可変入賞装置65内の排出口65g側(特定領域開閉板65dの正面視右側)へと流下させることで、可変入賞装置65内に流入した球の特定領域への流入を阻止するように構成されている。そして、所定条件の成立(第6実施形態では、小当たり種別「小当たりA」又は「小当たりB」への当選に基づく最初の大入賞口開閉板65aの開放開始から4秒後)に基づいて、特定領域開閉板65dが特定領域ソレノイド65e(図166参照)によって遊技盤13盤面内に没入駆動され、特定領域内(特定領域スイッチ65f側)に球が流入可能な状態となる。
即ち、小当たり種別「小当たりA」に当選した場合には、特定領域開閉板65dが開放されるタイミングは、可変入賞装置65の開放時間の合計「0.1秒」が経過してから、さらに「3.9秒」経過した後であり、大入賞口開閉板65aの開放に伴う可変入賞装置65に流入した球が排出口65gへと流下し終わったタイミングであり、可変入賞装置65内に流入した球が排出口65gへ案内されるまでの間、特定領域が閉鎖され続けた状態となる。一方、小当たり種別「小当たりB」に当選した場合には、特定領域開閉板65dが開放されるタイミングは、大入賞口開閉板65aの開放回数が残っている状態であり、可変入賞装置65へ球が流入可能となっている状態で特定領域が開放されている状態となる。よって、小当たり種別「小当たりA」に当選した場合には、右打ち遊技で発射された球が特定領域へ流入困難又は流入不可となる一方、小当たり種別「小当たりB」に当選した場合には、右打ち遊技で発射された球が特定領域へ流入可能となる。
特定領域内に流入した球は、該特定領域内に設けられた特定領域スイッチ65fによって検知された後、下流側に設けられた排出口(図示せず)側へと流下する。第6実施形態のパチンコ機10では、特定領域スイッチ65fによって球が検知された場合、第1特別図柄又は第2特別図柄で大当たりした場合と同様に大当たり遊技が開始されるように構成されている(所謂、1種2種混合機)。特定領域スイッチ65fによって球が検知された場合に発生する大当たりの内容は、後述する小当たり種別カウンタCK(図170参照)の値に応じて決定される。なお、特定領域スイッチ65fによる賞球の払い出しは無いように構成されている。
このように構成することで、小当たり種別「小当たりA」に基づく小当たりでは、該小当たり遊技終了後に特定領域通過による大当たりが発生し難い又は発生し得ないようにすることができ、小当たり種別「小当たりB」に基づく小当たりでは、該小当たり遊技終了後に特定領域通過による大当たりが発生し得るようにすることができる。
次に、図166を参照して、第6実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。図166は、第6実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。第6実施形態のブロック図と第3実施形態のブロック図との異なる点は、主に、ROM202に小当たり種別テーブル202k及び小当たり開放テーブル202mが追加されている点と、RAM203に小当たり時短カウンタ203r及び大当たりフラグ203sが追加されている点である。
ここで、図167を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。第6実施形態の各種カウンタと第3実施形態の各種カウンタとの異なる点は、主に、小当たり抽選に使用されるカウンタが追加されている点である。
大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たり又は小当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1と、小当たり図柄の停止種別の選択に使用する小当たり種別カウンタCKと、が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図181参照)の実行間隔である「4ミリ秒」間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図118参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ203cに適宜格納される。RAM203には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)からなる第1保留球格納エリア203dと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)からなる第2保留球格納エリア203eとが設けられており、これらの各エリアには、第1始動口64又は第2始動口71への入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタCKの各値がそれぞれ格納される。
これら各種カウンタのうち、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の更新方法については第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
大当たり乱数カウンタC1が大当たり又は小当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定されている。つまり、第2保留球格納エリア203eの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定され、小当たりとなる乱数の値と一致する場合に、小当たりと判定される。
ここで、図168を参照して、各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aの詳細についてそれぞれ説明する。図168(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a1(以下、「特図1大当たり乱数テーブル202a1」と称する)の一例を模式的に示した模式図であり、図168(b)は、ROM202に記憶される第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2(以下、「特図2大当たり乱数テーブル202a2」と称する)の一例を模式的に示した模式図である。
第6実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2は、設定値毎にそれぞれ、大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、設定毎に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、設定毎に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、設定ごとに大当たりとなる確率が変更される。
一方、第2特別図柄において、設定値毎に小当たり乱数値の個数が同一となるように設定されている。即ち、第2特別図柄における小当たり乱数値の個数は、設定値毎で同一の個数となるように構成される。このように、小当たり乱数値の個数を、各特別図柄において、設定値毎で同一とすることにより、各特別図柄におけるすべての設定値での小当たり遊技のみを考慮した遊技価値の付与割合が同等となる。
このように、第6実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の設定毎の大当たり乱数値の個数の増加分を、すべての設定値においてハズレ乱数値の個数から補うように構成する。また、第2特別図柄の小当たり乱数値の個数を、設定毎に変化させないように構成する。即ち、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分を大当たり乱数値に割り当てることで補填するとともに、第2特別図柄小当たり乱数値の個数は、第2特別図柄の設定値毎に同一とする。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、第6実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技を行う上で最も滞在し易い場合に取得さ得る大当たり乱数値以外の最も多い乱数値の役(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の変動演出で最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
さらに、第6実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、パチンコ機10毎に設けられ、該パチンコ機10における遊技結果等を表示するデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)表示され易い大当たり遊技に対応する大当たり乱数値の個数と、小当たり遊技に対応する小当たり乱数値の個数とを設定毎にともに変更した場合、その大当たり遊技および小当たり遊技の2つの要素の出現率を遊技者がデータランプで一瞥(確認)することで、パチンコ機10の設定判別が推測され易くなってしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、確率設定値の設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに明確に(大々的に)表示されないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を大当たりの出現割合のみとして、小当たりの出現率からはパチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、確率設定値の判別要素を1つの乱数値に基づく役の出現率に限定し、例えば、出玉率の低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
図168(a)で示すように、第6実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1では、設定値が「1」の場合、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は101個で、その値「0~100」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における大当たり確率は、101/10000=1.01/100(即ち、1.01%)となるように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)は設定されていない。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9899個で、その値「101~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における第1特別図柄のハズレ確率は、9899/10000=98.99/100(即ち、98.99%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図1における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は103個で、その値「0~102」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の大当たり確率は、103/10000=1.03/100(即ち、1.03%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)は設定値「1」の場合と同様に設定されていない。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9897個で、その値「103~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における第1特別図柄のハズレ確率は、9897/10000=98.97/100(即ち、98.97%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図1における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(1.01%→1.03%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は105個で、その値「0~104」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の大当たり確率は、105/10000=1.05/100(即ち、1.05%)となるように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)は設定値「1」の場合と同様に設定されていない。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9895個で、その値「105~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における第1特別図柄のハズレ確率は、9895/10000=98.95/100(即ち、98.95%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図1における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(1.03%→1.05%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次に、図168(b)で示すように、第6実施形態の特図2大当たり乱数テーブル202a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、101個で、その値「0~100」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、101/10000=1.01/100(即ち、1.01%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、1579個で、その値「101~1679」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、1579/10000=15.79/100(即ち、15.79%)となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8320個で、その値「1680~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄のハズレ確率は、8320/10000=83.20/100(即ち、83.20%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図2における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、103個で、その値「0~102」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、103/10000=1.03/100(即ち、1.03%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、1579個で、その値「103~1681」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における小当たり確率は、1579/10000=15.79/100(即ち、15.79%)となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8318個で、その値「1682~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄のハズレ確率は、8318/10000=83.18/100(即ち、83.18%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図2における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに15.79%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(1.01%→1.03%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、105個で、その値「0~104」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、105/10000=1.05/100(即ち、1.05%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、1579個で、その値「105~1683」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における小当たり確率は、1579/10000=15.79/100(即ち、15.79%)となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2におけるハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8316個で、その値「1684~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄のハズレ確率は、8316/10000=83.16/100(即ち、83.16%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図2における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も現出率が高いハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに15.79%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(1.03%→1.05%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
ここで、図169を参照して、特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図169(a)は、第6実施形態のROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図169(b)は、同じく第6実施形態のROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。第6実施形態の大当たり種別テーブル202bと第3実施形態の大当たり種別テーブル202bとの異なる点は、主に、当選し得る大当たり種別がすべて「普図高確時間短縮状態」へ移行することとなる大当たり種別であり、「確率変動状態」に移行することとなる大当たり種別が削除されている点と、該「普図高確時間短縮状態」へ移行する場合に付与され得る時短回数が異なっている点である。
第6実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が規定回数(第6実施形態では、「99回」)実行されるまで間、又は、小当たり遊技に規定回数(第6実施形態では、「1回」)当選するまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短A」と、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄の動的表示が規定回数(第6実施形態では、「99回」)実行されるまで間、又は、小当たり遊技に規定回数(第6実施形態では、「1回」)当選するまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短B」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、特別図柄の動的表示が規定回数(第6実施形態では、「99回」)実行されるまで間、又は、小当たり遊技に規定回数(第6実施形態では、「1回」)当選するまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短C」と、がある。
特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2では、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。
図169(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~43」が対応付けられ、大当たり種別「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「44~96」が対応付けられ、大当たり種別「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「97~99」が対応付けられている。
よって、第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「時短A」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「98」であれば、大当たり種別「時短C」が選定され得る。
従って、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「時短A」が44%、大当たり種別「時短B」が53%、大当たり種別「時短C」が3%、の割合で当選することとなる。
なお、第6実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技において、第1始動口64へ入賞し得て第1特別図柄の動的表示が実行され得る一方、第2始動口71へ入賞し難いことで第2特別図柄の動的表示が実行され難く構成されているため、左打ち遊技の遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)では、第1特別図柄の動的表示が主に実行されるように構成されている。
次いで、図169(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、すべての遊技状態において第2特別図柄の大当たりが発生した場合に、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~38」が対応付けられ、大当たり種別「時短B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「39~77」が対応付けられ、大当たり種別「時短C」に対して大当たり種別カウンタC2の値「78~99」が対応付けられている。
即ち、すべての遊技状態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「時短A」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「95」であれば、大当たり種別「時短C」が選定され得る。
従って、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「時短A」が39%、大当たり種別「時短B」が39%、大当たり種別「時短C」が22%、の割合で当選することとなる。
図167に戻って、説明を続ける。小当たり種別カウンタCKは、小当たりに当選して該小当たり遊技中に特定領域を球が通過した場合に付与される小当たり種別(大当たり内容)を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。小当たり種別カウンタCKの値は、例えば、定期的に(第6実施形態では、タイマ割込処理(図181参照)毎に1回)更新される。
そして、球が第2始動口71に入賞したタイミングで、第2始動口71に対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア203e5に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)又は小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下、「停止種別」と称する場合がある)は、ハズレ時のものとなる。また、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下、「停止種別」と称する場合がある)は、大当たり時のものとなる。一方で、第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は小当たり時のものとなる。この場合、その小当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された小当たり種別カウンタCKの値が示す小当たり種別に対応して決定される。
第6実施形態のパチンコ機10における小当たり種別カウンタCKの値は、「0~99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該小当たり種別カウンタCKとROM202に格納された小当たり種別テーブル202kとに基づいて、小当たり種別が決定される。
ここで、図170を参照して、特図2小当たり種別テーブル202kについて説明する。図170は、ROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2小当たり種別テーブル202kの一例を模式的に示した図である。
第6実施形態のパチンコ機10では、上述したように、第2特別図柄の抽選遊技において小当たりに当選した場合に、可変入賞装置65(図165参照)を開放駆動するとともに、特別図柄の種類に応じたタイミングで該可変入賞装置65内の特定領域を開放するように構成されている。そして、小当たり遊技中に特定領域を球が通過した場合には、小当たり種別カウンタCKの値に応じた大当たり遊技が開始されるように構成されている。
図170に示すように、小当たり種別テーブル202kは、小当たり中に特定領域を通過したか否かに応じて、該特別図柄の種別に応じた小当たり種別と、小当たり種別カウンタCKの値とが対応付けられたテーブルである。なお、滞在する遊技状態に応じて選択され得る小当たり種別が異なるように構成してもよい。
第6実施形態のパチンコ機10では、小当たり種別として、特定領域を球が通過しなかった場合には、最大ラウンド数が1ラウンドとなる小当たり種別「小当たりA」及び「小当たりB」が設けられる一方、特定領域を球が通過した場合には、最大ラウンド数が1(小当たり分)+3ラウンド(大当たり分)であって、「99回」の時短回数が付与される「時短D」及び「時短E」と、最大ラウンド数が1(小当たり分)+5ラウンド(大当たり分)であって、「99回」の時短回数が付与される「時短F」と、最大ラウンド数が1(小当たり分)+9ラウンド(大当たり分)であって、「99回」の時短回数が付与される「時短G」とが設けられている。
なお、本発明の一般遊技状態と有利遊技状態とが終了する場合にのみ実行される演出として、「30回」の「普図高確時間短縮状態」と「50回」の「普図高確時間短縮状態」とで共通の時短終了専用変動を例に説明するが、例えば、「30回」の「確率変動状態」と「50回」の「確率変動状態」とで共通の確変終了専用変動を設けてもよいし、5ラウンドの大当たり遊技と10ラウンドの大当たり遊技とで共通の大当たりエンディング演出を設けてもよいし、5回開放の小当たり遊技と10回開放の小当たり遊技とで共通の小当たりエンディング演出を設けてもよい。
特図2小当たり種別テーブル202kでは、各小当たり種別に対して、その小当たり種別を決定する小当たり種別カウンタCKの取り得る値が対応付けられている。
図170で示す特図2小当たり種別テーブル202kの例では、第2特別図柄の小当たりが発生した場合は、特定領域を球が通過しなかったときに、小当たり種別「小当たりA」に対して小当たり種別カウンタCKの値「0~19」が対応付けられ、小当たり種別「小当たりB」に対して小当たり種別カウンタCKの値「20~99」が対応付けられている。一方、特定領域を球が通過したときに、「時短D」に対して小当たり種別カウンタCKの値「0~19」が対応付けられ、「時短E」に対して小当たり種別カウンタCKの値「20~50」が対応付けられ、「時短F」に対して小当たり種別カウンタCKの値「51~81」が対応付けられ、「時短G」に対して小当たり種別カウンタCKの値「82~99」が対応付けられている。
即ち、第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア203e5に格納された小当たり種別カウンタCKの値に対応付けられた小当たり種別が特図2小当たり種別テーブル202kから決定され、例えば、特定領域通過の有無に応じて、小当たり種別カウンタCKの値が「7」である場合には小当たり種別として「時短D」が決定され、小当たり種別カウンタCKの値が「95」である場合には小当たり種別として「時短G」が決定される。
従って、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合であって、特定領域を球が通過しなかったときに、小当たり種別「小当たりA」が20%、小当たり種別「小当たりB」が80%の割合で当選することとなる。
よって、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合には、小当たり種別「小当たりB」に当選し易いように構成されている。
ここで、上述したように、小当たり種別「小当たりA」に基づく小当たりでは、該小当たり遊技終了後に特定領域通過による大当たりが発生し難い又は発生し得ないように構成されており、小当たり種別「小当たりB」に基づく小当たりでは、該小当たり遊技終了後に特定領域通過による大当たりが発生し得るように構成されている。
従って、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合には、小当たり種別「小当たりB」に当選し易いため、小当たり遊技終了後に特定領域通過による大当たりが発生し易いように構成されている。
また、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合であって、特定領域を球が通過したときに、小当たり種別「時短D」が20%、小当たり種別「時短E」が31%、小当たり種別「時短F」が31%、小当たり種別「時短G」が18%の割合で当選することとなる。
次に、図171及び図172を参照して、第6実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図171は、各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図172は、各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。第6実施形態の遊技仕様と第3実施形態の遊技仕様との異なる点は、主に、遊技状態として「確率変動状態」が削除されている点と、「普図高確時間短縮状態」へ移行することとなる大当たり種別及び小当たり種別が追加されている点である。
図171で示すように、「通常遊技状態」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、「普図高確時間短縮状態」において時短終了条件が成立した場合(所謂、電サポ終了。図172参照。)、又は、「普図低確時間短縮状態」において時短終了条件が成立した場合(所謂、電サポ終了。図172参照。)となる。
ここで、詳細は後述するが、「普図高確時間短縮状態」における時短終了条件は、特別図柄の動的表示が「99回」実行されるか、小当たり遊技に「1回」当選するか、のいずれかが成立した場合となるが(図178参照)、遊技仕様どおりに遊技を行った場合、小当たり遊技に「1回」当選することによる時短終了条件の方が成立し易いように構成されている。
具体的に説明すると、第2特別図柄の動的表示が小当たり遊技に当選した場合のうち、小当たり種別「小当たりB」に基づく小当たりでは、該小当たり遊技終了後に特定領域通過による大当たりが発生し得るように構成されているため、実質的には、小当たり種別「小当たりB」に基づく小当たりでは、時短終了条件が成立して「通常遊技状態」へ移行するよりも大当たりが発生し易くなるように構成されている。
一方、第2特別図柄の動的表示が小当たり遊技に当選した場合のうち、小当たり種別「小当たりA」に基づく小当たりでは、該小当たり遊技終了後に特定領域通過による大当たりが発生し難い又は発生し得ないように構成されているため、小当たり種別「小当たりA」に基づく小当たりでは、時短終了条件が成立して「通常遊技状態」へ移行し易くなるように構成されている。
即ち、「普図高確時間短縮状態」における時短終了条件である、小当たり遊技に「1回」当選するという条件が実質的に成立し得るのは、小当たり種別「小当たりA」に当選した場合となる。
また、上述したように、特図2大当たり乱数テーブル202a2において、第2特別図柄における小当たり確率は、15.79%となるように設定されている(図168(b)参照)。さらに、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合、特図2小当たり種別テーブル202kにおいて、小当たり種別「小当たりA」が20%、小当たり種別「小当たりB」が80%の割合で当選するように設定されている(図170参照)。よって、小当たり種別「小当たりA」の当選確率は、第2特別図柄における小当たり確率である15.79%のうちの20%である、約3.16%となり、平均すると、約32回転に1回、小当たり種別「小当たりA」に当選し得ることになる。
従って、「普図高確時間短縮状態」において遊技仕様どおりに遊技を行った場合、時短終了条件の1つである、特別図柄の動的表示が「99回」実行される事象よりも、小当たり種別「小当たりA」に当選する事象の方が発生し易く構成されている。
即ち、「普図高確時間短縮状態」における時短終了条件は、特別図柄の動的表示が「99回」実行されるよりも、小当たり遊技に「1回」当選することによる時短終了条件の方が成立し易いように構成されている。
よって、第6実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するのは、実質的に小当たり種別「小当たりA」に当選した場合、となるため、第3実施形態のパチンコ機10のように、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した時点における特別図柄の動的表示の実行回数が固定とならず、不特定回数となる。
その結果、「通常遊技状態」に移行した場合に第3図柄表示装置81で表示を行う救済カウンタ表示89の値も不特定回数となるため、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理では、サブ救済カウンタ223kの値を、前回の大当たり以降に実行された変動表示の回数をカウントするように構成し(第6実施形態のパチンコ機10では、すべての遊技状態が特別図柄の低確率状態のため)、該サブ救済カウンタ223kの値を救済カウンタ表示89に表示させるように構成されている。
このように構成することで、第6実施形態のパチンコ機10のように、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した時点における特別図柄の動的表示の実行回数が不特定回数となる場合にも、救済カウンタ表示89に正しい値を表示させることができる。
なお、「通常遊技状態」における特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否については、第3実施形態のパチンコ機10と同様のため、説明を省略する。
次いで、「普図高確時間短縮状態」への移行契機は、大当たり種別「時短A」、「時短B」若しくは「時短C」に当選した場合、又は、小当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短F」若しくは「時短G」に当選した場合、となる(図172参照)。
なお、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否については、第3実施形態のパチンコ機10と同様のため、説明を省略する。
また、「普図低確時間短縮状態」への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否については、第3実施形態のパチンコ機10と同様のため、説明を省略する。
次に、図173及び図174を参照して、保留数テーブル202cの詳細について説明する。図173は、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図174は、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2を模式的に示した図である。第6実施形態の保留数テーブル202cと第3実施形態の保留数テーブル202cとの異なる点は、主に、「通常遊技状態」における特定回転数で個別の停止パターンテーブル202dが設定されている点である。
なお、図173及び図174の保留数テーブル202cに定義している、各遊技状態における回転数は、いずれも工場出荷時の初期状態、RAMクリア状態又は大当たり遊技後からの回転数となっている。即ち、特別図柄の低確率状態における回転数が「0回」の状態からの回転数となっている。
図173の第6実施形態における特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「通常遊技状態」における1~99回転目、101~199回転目、201~250回転目及び350回転目以降において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「通常遊技状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様となっている。
また、「通常遊技状態」の100回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7(図161(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」の100回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「通常遊技状態」の200回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8(図161(b)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」の200回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様のため、説明を省略する。
このように構成することで、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した時点における特別図柄の動的表示の実行回数が不特定回数となる場合においても、特別図柄の低確率状態における特定回転数で特定の変動パターンが選択され得るようにすることができる。その結果、音声ランプ制御装置113では、電源が遮断された場合にRAM223のデータが初期化され、電源が遮断されるまでにカウントしていたサブ救済カウンタ223kの値も0クリアされ、それまでに実行していた特別図柄の低確率状態における実行回数が不明となるが、主制御装置110から送信された特定の変動パターンコマンド(即ち、「特殊変動3」演出態様及び「特殊変動4」演出態様(図161参照))を判別することによって、「通常遊技状態」における特別図柄の変動表示の実行回数(特定の回転数)を把握することができる。
即ち、例えば、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信された変動パターンコマンドが、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7が選択された場合に実行され得る「特殊変動3」演出態様であれば(図161参照)、該「特殊変動3」演出態様は、初期状態、RAMクリア状態又は大当たり遊技後から100回転目の動的表示のハズレ抽出時のみに選択され得る変動パターンであるため、音声ランプ制御装置113では、該「特殊変動3」演出態様に対応した変動パターンコマンドの受信時に実行される特別図柄の変動表示が、前回の大当たりから、特別図柄の低確率状態における100回転目の変動表示であると判断することができる。
その結果、「通常遊技状態」中に停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断された場合であっても、「特殊変動3」演出態様に対応した変動パターンコマンドを受信することにより、前回の大当たりからの特別図柄の低確率状態における実行回数を認識することができ、再度救済カウンタ表示89を表示(この例では、「100/250」を表示)できることになる。
また、このように構成することで、「通常遊技状態」に滞在中のパチンコ機10を、遊技ホールが営業終了時に電源を遮断し、翌営業日にRAMの初期化処理を行わずに電源を立ち上げた場合、該立ち上げ処理の実行直後の「通常遊技状態」には救済カウンタ表示89は表示されないものの、特別図柄の動的表示を一定回転数実行させることで、上述した特定の変動パターンが選択され得る回転数に到達してからは、救済カウンタ表示89を正常に表示することができる。
その結果、遊技者は、遊技ホールの営業開始時にパチンコ機10を遊技する場合、「通常遊技状態」中に救済カウンタ表示89が表示されていなくても、一定回転数だけ特別図柄の動的表示を実行させることで該救済カウンタ表示89を表示させ、救済条件が成立するまでの残りの回転数を認識することができるようになる。そして、この仕様を把握した遊技者は、遊技ホールの営業開始時において、パチンコ機10を一定回転数だけ実行させて救済カウンタ表示89を表示させ、救済条件が成立するまでの残りの回転数を確認し、該残りの回転数が少なければ、さらに救済条件が成立するまで遊技を継続し得るようになり、パチンコ機10の稼働を促進することが可能となる。
次いで、図174で示すように、第6実施形態における特図2用保留数テーブル202c2では、「通常遊技状態」における1~99回転目、101~199回転目、201~250回転目及び350回転目以降において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「通常遊技状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様となっている。
また、「通常遊技状態」の100回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのGテーブル202d7(図161(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」の100回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「通常遊技状態」の200回転目のハズレ抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのHテーブル202d8(図161(b)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」の200回転目の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図13(c)参照)が選択される。
次いで、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dについては、第3実施形態の「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」において選択され得る停止パターンテーブル202dと同様のため、説明を省略する。
次に、図177を参照して、第6実施形態における変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。図177(a)は、第6実施形態のROM202に記憶される特図2ハズレ・小当たりA用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図であり、図177(b)は、第6実施形態のROM202に記憶される特図2大当たり・小当たりB用変動パターンテーブル202e4の一例を模式的に示した図である。第6実施形態の変動パターンテーブル202eと第3実施形態の変動パターンテーブル202eとの異なる点は、主に、第2特別図柄のハズレ時又は小当たり種別「小当たりA」抽出時の演出態様として、「特殊変動3」演出態様及び「特殊変動4」演出態様が追加されている点である。
なお、第6実施形態における特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1及び特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2については、第5実施形態における特図1ハズレ用変動パターンテーブル202e1及び特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2(図162参照)と同様のため、説明を省略する。
図177に示すように、各変動パターンテーブル202e3~202e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。具体的には、ハズレ時又は小当たり種別「小当たりA」抽出時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動3」演出態様が決定された場合に参照される「E8:特殊変動3」用と、「特殊変動4」演出態様が決定された場合に参照される「E9:特殊変動4」用と、に区分けされている。
また、各特別図柄の大当たり時又は第2特別図柄の小当たり種別「小当たりB」抽出時の演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、に区分けされている。
次に、図177(a)を参照して、第6実施形態における第2特別図柄のハズレ・小当たりA時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル202e3について説明する。
図163(a)で示す例のうち、「E0:非リーチ・ロング」~「E5:スペシャルリーチ」までの変動パターンについては、第3実施形態と同様のため、説明を省略する。
次いで、特図2ハズレ・小当たりA用変動パターンテーブル202e3において、「E8:特殊変動3」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図177(a)の示す例では、「E8:特殊変動3」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たりA用変動パターンテーブル202e3において「特殊変動3」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動3」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たりA用変動パターンテーブル202e3において、「E9:特殊変動4」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図177(a)の示す例では、「E9:特殊変動4」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たりA用変動パターンテーブル202e3において「特殊変動4」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「特殊変動4」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、図177(b)の第2特別図柄の大当たり時又は小当たり種別「小当たりB」抽出時に参照される特図2大当たり・小当たりB用変動パターンテーブル202e4については、第3実施形態の特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4と同様のため、説明を省略する。
次に、図176を参照して、第6実施形態の大当たり開放テーブル202fについて説明する。図176は、第6実施形態のROM202に記憶される大当たり開放テーブル202fの一例を模式的に示した模式図である。第6実施形態の大当たり開放テーブル202fと第3実施形態の大当たり開放テーブル202fとの異なる点は、主に、遊技状態の「確率変動状態」が削除されている点と、該「確率変動状態」へ移行することとなる大当たり種別が削除されている点と、「普図高確時間短縮状態」へ移行することとなる大当たり種別の種類が追加されている点である。
まず、大当たり開放テーブル202fは、遊技状態毎に入賞し易い第1始動口64又は第2始動口71に基づいて選択される大当たりに当選した大当たり種別に基づいて開放態様等が区分けされている。
具体的には、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短A」、「時短B」若しくは「時短C」、又は、小当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短F」若しくは「時短G」に当選した場合に参照される「通常遊技状態」用と、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「時短A」、「時短B」若しくは「時短C」、又は、小当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短F」若しくは「時短G」に当選した場合に参照される「普図高確時間短縮状態・普図低確時間短縮状態」用とで、大入賞口開閉板65aの開放態様等が規定されている。
図176で示すように、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、4ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのオープニング時間が「30秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間が「1秒」に設定され、その大当たりのエンディング時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「時短B」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、6ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「30秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短B」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「時短C」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「30秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短C」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、小当たり種別「時短D」又は「時短E」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、3ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「30秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、小当たり種別「時短D」又は「時短E」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「時短F」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「30秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短G」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「時短G」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、9ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「30秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短G」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
なお、「通常遊技状態」において小当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短F」若しくは「時短G」に当選し得るのは第2特別図柄の動的表示であり、該第2特別図柄の動的表示は、「通常遊技状態」において推奨されている左打ち遊技では実行され難くなるように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・普図低確時間短縮状態」用において、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、4ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのオープニング時間が「10秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間が「1秒」に設定され、その大当たりのエンディング時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「時短A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・普図低確時間短縮状態」用において、大当たり種別「時短B」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、6ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「時短B」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・普図低確時間短縮状態」用において、大当たり種別「時短C」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「時短C」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・普図低確時間短縮状態」用において、小当たり種別「時短D」又は「時短E」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、3ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、小当たり種別「時短D」又は「時短E」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・普図低確時間短縮状態」用において、大当たり種別「時短F」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「時短G」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「普図高確時間短縮状態・普図低確時間短縮状態」用において、大当たり種別「時短G」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、9ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、大当たり種別「時短G」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
このように、右打ち遊技が維持されて連続的に特別図柄の大当たりが頻発する「連荘」状態において、いずれかの大当たり種別に当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より短く構成することで、「連荘」状態中における大当たり全体の消化時間を短くし、「連荘」状態において次の大当たりへの到達時間を短くすることが可能となる。これにより、「連荘」状態における次の大当たり発生までの時間を短くし得ることで、「連荘」状態にもかかわらず次の大当たりが到達するまでの時間が長引くことによる遊技者の遊技への興覚めを抑制しつつ、連続する大当たりが早期に発生させることで、遊技者に爽快感を与えて遊技の興趣を向上することができる。
さらに、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「連荘」状態における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より長くすることで、その時間において多種多様な演出を実行することが可能となる。このように構成することで、例えば、初回大当たりのOP時間やED時間にパチンコ機10における遊技方法の説明(例えば、発射態様の示唆や、カードサンドに挿入中のカードの抜き忘れ防止示唆、今後の遊技状態の説明等)や、「通常遊技状態」から初回大当たりしたことを祝福する演出を実行することができ、遊技者にパチンコ機10の遊技方法を理解させ易くしたり、漸く大当たりしたことを実感させて遊技者の興趣向上に資する演出を行うことができる。
なお、大当たり種別又は小当たり種別に基づく大当たり時の大入賞口開閉板65aの開放態様等(OP時間、IT時間、ED時間、回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数および移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、大当たり種別毎に開放回数(ラウンド数)を異ならせるように構成してもよいし、大当たり種別毎又は小当たり種別毎に最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。当選した大当たり種別毎に払い出され得る賞球数が異なることで、当選した大当たり種別又は小当たり種別に応じて直接的に付与される遊技価値に違いを生じさせることができる。
また、大当たり種別毎又は小当たり種別毎に別々の遊技状態に移行する必要はなく、複数の大当たり種別又は小当たり種別で共通的な遊技状態に移行するように構成してもよい。さらに、OP時間とED時間とを異ならせるように構成してもよいし、IT時間をOP時間やED時間より長い時間に設定してもよい。また、1のラウンドの最小開放時間を、IT時間やOP時間、ED時間より短い時間に設定してもよい。さらに、大当たり種別毎又は小当たり種別毎にOP時間、IT時間又はED時間の少なくとも1つ以上を同一な時間となるように設定してもよい。また、「潜伏確率変動状態」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間よりいずれも短くなるように構成していたが、いずれか1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を短くするように構成し、他の1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を同等又は長くなるように構成してもよい。
次に、図177を参照して、第6実施形態の小当たり開放テーブル202mについて説明する。図177は、第6実施形態のROM202に記憶される小当たり開放テーブル202mの一例を模式的に示した模式図である。小当たり開放テーブル202mは、第2特別図柄の小当たり時に参照され、小当たり発生時の小当たり種別に基づいて、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放態様等(1のラウンドにおける開放回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)が規定されている。
上述したように、この小当たり開放テーブル202mは、当選した小当たり種別に基づいて開放態様等が区分けされており、各小当たり種別毎に大入賞口開閉板65aの開放態様と、特定領域通過に伴う大当たり終了後に移行される遊技状態等が規定されている。
図177で示すように、小当たり開放テーブル202mにおいて、小当たり種別「小当たりA」に当選した場合には、可変入賞装置65が1のラウンド中に1回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、小当たり種別「小当たりA」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過していないため、「通常遊技状態」に移行する。
次いで、小当たり種別「小当たりB」に当選した場合には、可変入賞装置65が1のラウンド中に9回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、小当たり種別「小当たりB」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過していないため、「通常遊技状態」に移行する。
次いで、小当たり種別「時短D」に当選した場合には、可変入賞装置65が1のラウンド中に1回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、小当たり種別「時短D」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(3ラウンド)へと移行する。なお、小当たり種別「時短D」は、大入賞口開閉板65a及び特定領域開閉板65dの開放態様により球が特定領域を通過困難又は通過不可に構成されているため、実質的には発生し得ない小当たり種別となっている。
次いで、小当たり種別「時短E」に当選した場合には、可変入賞装置65が1のラウンド中に9回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、小当たり種別「時短E」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(3ラウンド)へと移行する。
次いで、小当たり種別「時短F」に当選した場合には、可変入賞装置65が1のラウンド中に9回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、小当たり種別「時短F」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(5ラウンド)へと移行する。
次いで、小当たり種別「時短G」に当選した場合には、可変入賞装置65が1のラウンド中に9回開放され、1の開放の最大開放秒数が「0.1秒」に設定され、かつ、1の開放と次の開放との閉鎖時間(即ち、インターバル時間)が「1.2秒」に設定され、1のラウンドの最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、小当たり種別「時短G」の小当たり遊技終了後は、特定領域を球が通過したことに基づいて大当たり遊技(9ラウンド)へと移行する。
次に、図178を参照して、第6実施形態における時短終了条件テーブル202jについて説明する。図178は、第6実施形態におけるROM202に記憶される時短終了条件テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。第6実施形態の時短終了条件テーブル202jと。第6実施形態の時短終了条件テーブル202jとの異なる点は、主に、時短発生条件として小当たり種別が追加されている点と、時短終了条件として、小当たり遊技への当選に基づく可変入賞装置65の作動(開放)回数を示す小当たり作動回数が追加されている点である。
第6実施形態の「時短機能」は、いずれかの特別図柄において大当たりの抽選結果が導出されるか、或いは、以下に示す複数の時短終了条件のうち、いずれか1の条件が成立することによって終了するように構成されている。具体的な時短終了条件としては、大当たり終了後の各特別図柄の動的表示の実行回数を示す「時短回数」と、大当たり終了後の第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技への当選に基づく可変入賞装置65の作動(開放)回数を示す「小当たり作動回数」と、が規定されている。
まず、図178で示すように、すべての遊技状態において大当たり種別「時短A」、「時短B」若しくは「時短C」、又は、小当たり種別「時短D」、「時短E」、「時短F」若しくは「時短G」が実行された場合、「時短回数」はいずれも「99回」に設定され、「小当たり作動回数」は「1回」に設定される。
次いで、救済条件が成立した場合、「時短回数」は「99回」に設定され、「小当たり作動回数」は「99回」に設定される。
ここで、上述したように、第6実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」において遊技仕様通りに遊技を行った場合、「時短回数」が「99回」に到達するよりも、「小当たり作動回数」が「1回」に到達する方が成立し易いように構成されている。
これに対して、救済条件が成立した場合に移行する「普図低確時間短縮状態」では、「小当たり作動回数」が「99回」に設定されており、「時短回数」と同等に設定されているため、実質的に「時短回数」が「99回」に到達することで時短終了条件が成立することになる。
このように、救済条件成立時の「小当たり作動回数」を「時短回数」と同等に設定することにより、所謂、ハマり時の救済機能である「普図低確時間短縮状態」において、右打ち遊技を開始した直後に小当たり種別「小当たりA」に当選し、即座に時短終了条件が成立して左打ち遊技に戻ってしまい、遊技者の遊技意欲が低下することを防ぐことができる。
次に、図179を参照して、第6実施形態における音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図179は、第6実施形態における音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。第6実施形態のブロック図と第3実施形態のブロック図との異なる点は、主に、音声ランプ制御装置113のROM222に小当たり種別テーブル222eが追加されている点と、RAM223に整合性フラグ223nが追加されている点である。
第6実施形態の音声ランプ制御装置113のROM222には、MPU221にて実行される各種制御プログラムの他、固定値データとして、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222c、変動パターンテーブル222d、小当たり種別テーブル222eが少なくとも格納されている。これらのテーブル222a~222eは、いずれも主制御装置110のROM202に設けられた大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202e、小当たり種別テーブル202kと同じものである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の各値と、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222cおよび変動パターンテーブル222d、小当たり種別テーブル222eとに基づいて、先読み処理を実行可能に構成されている。
そして、この先読み処理によって、その先読み処理の対象となった保留中の変動演出が、結果としてどのような演出となるか(大当たりとなるか否か、「リーチ表示」となるか否か等)をその変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、コクピット表示領域Db(図99参照)に表示される保留図柄の表示態様を変化させる「保留変化予告」の演出内容(及び実行時期(タイミング))を決定したりする制御を実行する。
RAM223に設けられた整合性フラグ223nは、主制御装置110のRAM203内のデータと、音声ランプ制御装置113のRAM223内のデータとの整合性が取れているか否かを示すフラグである。この整合性フラグ223nは、電源投入時に初期値としてオフに設定され(図194のS1071参照)、主制御装置110から出力されたRAM初期化コマンドを受信した場合(図195のS1281参照)、主制御装置110から出力された特定の変動パターンコマンド(即ち、「特殊変動3」演出態様若しくは「特殊変動4」演出態様の変動パターンコマンド)を受信した場合(図196のS1479参照)、又は、大当たりした場合(図197のS1571参照)にオンに設定される。
そして、第6実施形態のパチンコ機10では、この整合性フラグ223nがオンの場合、主制御装置110のRAM203内のデータと、音声ランプ制御装置113のRAM223内のデータとの整合性が取れている状態であると判断し、サブ救済カウンタ223kが正常な値であるため、「通常遊技状態」において該サブ救済カウンタ223kの値を第3図柄表示装置81の救済カウンタ表示89に表示させるように構成されている。
次に、図180を参照して、第6実施形態の第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f及び実行情報格納エリア223gの詳細について説明する。図180は、第6実施形態の第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f及び実行情報格納エリア223gの構成を模式的に示す模式図である。
第1保留情報格納エリア223eは、第1保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223e2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223e4とが少なくとも設けられている。
また、第2保留情報格納エリア223fは、第1保留情報格納エリア223eと同様、第2保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223f2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223f4と、小当たり種別カウンタCKの値が格納される小当たり種別カウンタ格納エリア223f5とが少なくとも設けられている。
さらに、実行情報格納エリア223gには、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223g1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223g2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223g3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223g4と、小当たり種別カウンタCKの値が格納される小当たり種別カウンタ格納エリア223g5とが少なくとも設けられている。
具体的には、実行情報格納エリア223gが、現在実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。また、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第2エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第3エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第4エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
また、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第2エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第3エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第4エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第1保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第1保留情報格納第1~第4エリアのうち該第1保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1、大当たり種別カウンタ格納エリア223e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3、変動種別カウンタ格納エリア223e4に格納する。
具体的には、第1保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦X≦4)であれば、その時点で保留されている第1特別図柄の変動演出の数はXであり、その第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的にX番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Xエリアの各カウンタ格納エリア223e1~223e4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第1保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第1保留球格納エリア203dの第1保留第Xエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第1保留第Xエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第1保留情報格納第Xエリアに格納されることになる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、小当たり種別カウンタCK、変動種別カウンタCS1の各値を、第2保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CK,CS1の値をそれぞれ、対応する第2保留情報格納第1~第4エリアのうち該第2保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1、大当たり種別カウンタ格納エリア223f2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3、変動種別カウンタ格納エリア223f4、小当たり種別カウンタ格納エリア223f5に格納する。
具体的には、第2保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦Y≦4)であれば、その時点で保留されている第2特別図柄の変動演出の数はYであり、その第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CK,CS1の値は、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的にY番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Yエリアの各カウンタ格納エリア223f1~223f5に対応するカウンタC1~C3,CK,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第2保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CK,CS1の値を第2保留球格納エリア203eの第2保留第Yエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第2保留第Yエリアに格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1と同じ値が、第2留情報格納第Yエリアに格納されることになる。
一方、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1特別図柄の変動演出の開始を意味する特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信すると、第1保留情報格納エリア223eに格納された情報を、実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第1特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応する第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させる。
そして、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させた場合は、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2特別図柄の変動演出の開始を意味する特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信すると、第2保留情報格納エリア223fに格納された情報を、実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第2特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応する第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f5に格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1の値を、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g5に移動させる。
そして、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f5に格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1の値を実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g5に移動させた場合は、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f5に格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f5に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f5に格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f5に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f5に格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f5に移動させる。
これにより、実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1と同じ値が格納されることになる。また、第1保留情報格納第1~第4エリアには、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の第1特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1が、実行情報格納エリア223g並びに第1保留情報格納エリア223eに格納される。
さらに、第2保留情報格納第1~第4エリアには、主制御装置110の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CK,CS1が、実行情報格納エリア223g並びに第2保留情報格納エリア223fに格納される。
音声ランプ制御装置113では、先読み処理(図示せず)を行う場合に、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dから保留されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の数(保留球数)を把握する。そして、その保留球数に基づき、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出が保留されているエリアに格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1の値を先読みし、その変動演出において大当たりとなるか否かや、変動時間等が判定される。例えば、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「1」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「0」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が1回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が0回であるので、第1保留情報格納第1エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。また、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「0」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が0回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が4回であるので、第2保留情報格納第4エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1の値を先読みし、判定を行う。
パチンコ機10は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成されており、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110のRAM203等にアクセスすることはできない。これに対し、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fを設けて、主制御装置110にて保留された第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CK,CS1を音声ランプ制御装置113にも格納するので、この第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CK,CS1を参照することで、先読み処理を音声ランプ制御装置113にて実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の変動演出が実行された場合に、その変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
なお、第1保留情報格納エリア223e又は第2保留情報格納エリア223f、および、実行情報格納エリア223gにおける上述のシフト処理は、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信したときの保留球数(特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に基づく更新が行われる前のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値)に基づいて、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち保留されている変動演出に対応するエリアについてのみデータの移動(シフト)を行う。
例えば、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「4」であり、第1保留情報格納エリア223eの全エリア(第1保留情報格納第1~第4エリア)にデータが記憶されているとする。この場合、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトし、第1保留情報格納第3エリアのデータを第1保留情報格納第2エリアへシフトし、第1保留情報格納第4エリアのデータを第1保留情報格納第3エリアへシフトする。
一方、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「2」であれば、第1保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施形態では、変動演出が保留されていない第1保留情報格納第3,第4エリアについては、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各データを、エリア番号が1小さいエリア(実行情報格納エリア223g、又は、第1保留情報格納第1~第3エリア若しくは第2保留情報格納第1~第3エリア)にそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各々のエリアについて、データが記憶(保留)されているか否かの判定を不用とするので、プログラムの作成を容易とすることができる。
次に、図181から図193のフローチャートを参照して、第6実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。第6実施形態の各制御処理と第3実施形態の各制御処理との異なる点は、主に、小当たり遊技に関する制御が追加されている点と、時短計数処理の処理内容が変更されている点である。
まず、図181を参照して、第6実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図181は、第6実施形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。第6実施形態のタイマ割込処理と第3実施形態のタイマ割込処理との異なる点は、主に、小当たり種別カウンタCKの更新処理が追加されている点である。
第6実施形態のタイマ割込処理では、S206の処理を終えると、次いで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、普図当たりカウンタC4及び小当たり種別カウンタCKの更新を実行する(S251)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、普図当たりカウンタC4及び小当たり種別カウンタCKをそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(第6実施形態では、それぞれ、「9999」,「99」,「99」,「9」,「99」,「99」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1~C4及びCKの更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納し、処理をS208に移行する。
次に、図182のフローチャートを参照して、第6実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図181参照)の一処理である始動入賞処理(S208)を説明する。図182は、第6実施形態の始動入賞処理(S208)を示すフローチャートである。第6実施形態の始動入賞処理(S208)と第3実施形態の始動入賞処理(S208)との異なる点は、主に、小当たり種別カウンタCKに関する処理が追加されている点である。
第6実施形態の始動入賞処理(S208)では、S306又はS310の処理を終えると、次いで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタCKの各値をカウンタ用バッファ203c(図167参照)から読み出し、各保留球格納エリアに格納する。つまり、S306で格納先として設定された第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち、第1保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3及び変動種別カウンタ格納エリア203d4に各々保留(格納)する(S351)。
具体的には、例えば、第1始動口64への入賞に基づくS306の処理において第1保留球格納エリア203dが格納先として設定され、また、S305の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
同様に、第2始動口71への入賞に基づくS310の処理において第2保留球格納エリア203eが格納先として設定され、また、S309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「1」であれば、第2保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1,CKの値が保留される。また、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば第2保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「3」であれば第2保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であれば第2保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1,CKの値が保留される。
次に、S305の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)と、S306の処理により第1保留球格納エリア203dに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第1保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第1保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S352)。また、S309の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1)と、S310の処理により第2保留球格納エリア203eに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタCKの各値を含む第2保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第2保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S352)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図181のS201参照)によって、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S352の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図181参照)に戻る。
次に、図183を参照して、第6実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図181参照)の一処理である特図変動処理(S210)について説明する。図183は、第6実施形態の特図変動処理(S210)を示すフローチャートである。第6実施形態の特図変動処理(S210)と第3実施形態の特図変動処理(S210)との異なる点は、主に、小当たり遊技に関する処理が追加されている点である。
第6実施形態の特図変動処理(S210)では、S501の処理において、大当たり中でないと判別された場合(S501:No)、次いで、第2特別図柄の動的表示が小当たり中であるか否かを判別する(S551)。小当たり中としては、小当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される小当たり遊技の最中と、小当たり遊技開始前(即ち、小当たりオープニング)の所定時間の最中と、小当たり遊技終了後(即ち、小当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。
S551の判別の結果、小当たり中でないと判別された場合(S551:No)、処理をS502に移行する。一方、S551の処理において、小当たり中であると判別された場合(S551:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図181参照)に戻る。
次に、図184を参照して、第6実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である変動開始処理(S510)について説明する。図184は、第6実施形態の変動開始処理(S510)を示したフローチャートである。第6実施形態の変動開始処理(S510)と第3実施形態の変動開始処理(S510)との異なる点は、主に、特別図柄の高確率状態か否かを判別する処理が削除されている点と、小当たり遊技に当選しているか否かを判別する処理が追加されている点である。
第6実施形態の変動開始処理(S510)では、まず、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5151)。
第6実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とに基づいて判別される。上述した通り、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で101/10000、設定値「3」で105/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S5151の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5151の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S5151:Yes)、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、大当たり種別テーブル202b(図169(a)又は図169(b)参照)とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S5152)。
この処理では、大当たり種別テーブル202bによって、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する「時短A」か、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する「時短B」か、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する「時短C」か、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、保留球実行エリア203fに格納されているデータが、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータか第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータかを保留球実行エリア203fのシフト元バッファ(図示せず)に記憶しておき、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図1大当たり種別テーブル202b1(図169(a)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。また、保留球実行エリア203fに格納されているデータが第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図2大当たり種別テーブル202b2(図169(b)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S5153)、S5159の処理へ移行する。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13及び図161参照)を選択する。
そして、S5152の処理において設定された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
一方、S5151の処理において、大当たりではないと判別された場合には(S5151:No)、続いて、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり乱数テーブル202aとに基づいて小当たりか否かを判別する小当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5154)。
第6実施形態のパチンコ機10では、第2特別図柄の動的表示における小当たりか否かは、全確率設定値で同一となるように設定されている。具体的には、特図2大当たり乱数テーブル202a2において、小当たり確率が全設定で1579/10000となるように小当たり乱数値が規定されている。
S5154の処理では、保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される小当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、第2特別図柄の小当たりであると判別する。S5154の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S5154:Yes)、保留球実行エリア203fに格納されている小当たり種別カウンタCKの値と、小当たり種別テーブル202k(図170参照)とに基づいて、小当たり時の表示態様を設定する(S5155)。
この処理では、小当たり種別テーブル202kによって、保留球実行エリア203fに格納されている小当たり種別カウンタCKの値に対応付けられた小当たり種別、即ち、大当たり状態が発生しない「小当たりA」又は「小当たりB」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する「時短D」か、最大ラウンド数が3ラウンドの大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する「時短E」か、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する「時短F」か、最大ラウンド数が9ラウンドの大当たり後に「普図高確時間短縮状態」へ移行する「時短G」か、が判別される。そして、判別された小当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における小当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、保留球実行エリア203fに格納されているデータが、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータか第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータかを保留球実行エリア203fのシフト元バッファ(図示せず)に記憶しておき、第1保留球格納エリア203dからシフトされたデータであった場合は、特図1大当たり乱数テーブル202a1に小当たりとなる乱数値が設定されておらず、第1特別図柄は小当たりに当選し得ないため、小当たり時の表示態様の設定処理を行わない。一方、保留球実行エリア203fに格納されているデータが第2保留球格納エリア203eからシフトされたデータであった場合、保留球実行エリア203fに格納されている小当たり種別カウンタCKの値と、特図2小当たり種別テーブル202k(図170参照)とに基づいて小当たり種別が決定される。
次に、小当たり時の変動パターンを決定し(S5156)、S5159の処理へ移行する。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この小当たり時の変動パターンの決定では、まず、その小当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13及び図161参照)を選択する。
そして、S5155の処理において設定された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
一方、S5154の処理において、小当たりでないと判別された場合(S5154:No)、各特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S5157)。S5157の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様、「特殊変動」演出態様のいずれかを設定する。第6実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S5158)、S5159の処理へ移行する。S5158の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5157の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1、CKを用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
S5159の処理では、S5153、S5156及びS5158の処理によって決定された変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する変動パターンコマンドを設定する(S5159)。
具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たり抽選に当選し、該大当たりが大当たり種別「時短A」であって、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、第1特別図柄・大当たり・「時短A」・「60秒」の「スーパーリーチ」を示す変動パターンコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド。以下、第1特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図1変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。また、第2特別図柄の動的表示において大当たり抽選及び小当たり抽選にハズレて、さらに、「60秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、第2特別図柄・ハズレ・「60秒」の「スーパーリーチ」を示す変動パターンコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド。以下、第2特別図柄に関する変動パターンコマンドを、「特図2変動パターンコマンド」と称する場合がある。)が設定される。
このように、変動演出が同じ変動時間であっても、変動パターンコマンドに変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細は変動演出の変動パターンを決定することができる。
次いで、S5152、S5155又はS5157の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定し(S5160)、S5153、S5156又はS5158の処理で設定された変動パターンが実行される遊技状態を示す遊技状態コマンドを設定し(S5161)、特図変動処理(図183参照)へ戻る。
具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選し、その大当たりの内容が大当たり種別「時短A」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「7」図柄等)は特定せずに、第1特別図柄・「時短A」であることを示す停止種別コマンドを設定する。また、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選し、その大当たりの内容が大当たり種別「時短C」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「3」図柄等)は特定せずに、第2特別図柄・「時短C」であることを示す停止種別コマンド(即ち、特図2停止種別コマンド。以下、第2特別図柄に関する停止種別コマンドを、「特図2停止種別コマンド」と称する場合がある。)を設定する。
一方、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選せず、さらに、「スーパーリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「787」等)は特定せずに、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。また、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選せず、さらに、「ノーマルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「737」等)は特定せずに、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。さらに、第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選せず、さらに、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「258」等)は特定せずに、ハズレ時の「非リーチ(ロング)」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。
このように、停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細は変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理(図181参照)のS201の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドや停止種別コマンドを受信すると、それに基づき表示用変動パターンコマンドや表示種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
また、音声ランプ制御装置113では、受信した変動パターンコマンドが「特殊変動3」演出態様又は「特殊変動4」演出態様に対応した変動パターンか否かを判別し、「特殊変動3」演出態様又は「特殊変動4」演出態様に対応した変動パターンである場合は、特別図柄の低確率状態における特定回転数(即ち、100回転目又は200回転目)の変動演出であるため、サブ救済カウンタ223kに値をセットする処理を行う(図196にて詳細を後述)。
次に、図185を参照して、第6実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図183参照)の一処理である変動停止処理(S513)について説明する。図183は、第6実施形態の変動停止処理(S513)を示すフローチャートである。第6実施形態の変動停止処理(S513)と第3実施形態の変動停止処理(S513)との異なる点は、主に、特別図柄の高確率状態に関する処理が削除されている点である。
第6実施形態の変動停止処理(S513)では、S5204の処理が終わると、次いで、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であるか否かを判別し(S5251)、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判別された場合(S5251:Yes)、時短計数処理を実行する(S5208)。
一方、S5251の処理において、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」でないと判別された場合(S5251:No)時短終了条件の判別処理を行わないため、S5208の処理をスキップしてS5209へ移行する。
ここで、図186を参照して、第6実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図185参照)の一処理である時短計数処理(S5208)について説明する。図186は、第6実施形態の時短計数処理(S5208)を示すフローチャートである。第6実施形態の時短計数処理(S5208)と第3実施形態の時短計数処理(S5208)との異なる点は、主に、小当たり遊技に関する処理が追加されている点である。
第6実施形態の時短計数処理(S5208)では、S5402の処理において、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であると判別された場合(S5402:Yes)、次いで、停止した特別図柄の動的表示が小当たり遊技に当選していたか否かを判別する(S5451)。判別の結果、小当たり遊技に当選していれば(S5451:Yes)、小当たり時短カウンタ203rの値を1減算し(S5452)、次いで、減算した小当たり時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5453)。判別の結果、小当たり時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値であれば(S5453:Yes)、「時短機能」の終了条件が成立していないので、この時短計数処理(S5208)を終了し、変動停止処理(図185参照)に戻る。このように、特別図柄の変動回数と、該特別図柄の変動表示において現出し得る小当たり回数との複数の条件のうち1の条件成立で時短終了条件が成立し得る場合に、頻出し得る方の時短終了条件(ここでは、特別図柄の変動回数)を先に判定することで、頻出し難い方の時短終了条件を先に実行する等の煩雑な処理を回避し、処理負担を軽減できるとともに、各時短終了条件が同時に成立した場合であっても、各時短終了条件を複合して判定する必要がなくなるので、整合性のとれた制御を行うことができる。なお、頻出し得る方の時短終了条件ではなく、成立し易い方の時短終了条件を先に判定するように構成してもよい。
一方、S5453の処理において、小当たり時短カウンタ203rの値が「0」より大きい値でないと判別された場合、即ち、「0」以下であると判別された場合は(S5453:No)、「時短機能」の終了条件が成立しているので、S5403の処理へ移行する。
ここで、図187を参照して、第6実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図185参照)の一処理である救済到達計数処理(S5209)について説明する。図187は、第6実施形態の救済到達計数処理(S5209)を示すフローチャートである。第6実施形態の救済到達計数処理(S5209)と第3実施形態の救済到達計数処理(S5209)との異なる点は、主に、小当たり時短カウンタ203rの値をセットする処理が追加されている点である。
第6実施形態の救済到達計数処理(S5209)では、S5503の処理において、S5502の処理で加算した救済カウンタ203pの値が「250」より小さい値でない場合、即ち、救済カウンタ203pの値が「250」以上である場合(S5503:No)、救済条件が成立しているため、時短カウンタ203oの値に「99」をセットし(S5551)、小当たり時短カウンタ203rの値に「99」をセットして(S5552)、処理をS5505へ移行する。このように、救済条件が成立した場合に移行する「普図低確時間短縮状態」において、「普図高確時間短縮状態」のように、小当たり回数が1回で該「普図高確時間短縮状態」が終了してしまわないように、「普図低確時間短縮状態」において小当たり遊技が複数回行われた場合でも該「普図高確時間短縮状態」を維持するように構成されている。これにより、長期間大当たりに当選していない遊技者に対する救済である「普図低確時間短縮状態」において、仮に小当たり遊技に当選中に特定領域に遊技球を通過させられない事象(例えば、球詰まりや体調不良による離席等)が発生してしまった場合でも、「普図低確時間短縮状態」を維持することができ、遊技者に手厚い救済を実施することができる。なお、2以上の小当たり種別を設け、各小当たり種別の当選回数によって「普図高確時間短縮状態」の終了条件を異ならせるように構成してもよい。
次に、図188を参照して、第6実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図181参照)の一処理である当たり処理(S203)について説明する。図188は、第6実施形態の当たり処理(S203)を示したフローチャートである。第6実施形態の当たり処理(S203)と第3実施形態の当たり処理(S203)との異なる点は、主に、小当たり遊技に関する処理が追加されている点である。
この当たり処理(S203)は、各特別図柄の大当たりが発生する場合に、大当たりの種類に応じて可変入賞装置65(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置65の開放時間を設定する。そして、大当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S612)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S614)を実行する。
また、この当たり処理(S203)は、第2特別図柄の小当たりが発生する場合に、小当たりに応じて可変入賞装置65の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置65の開放時間を設定する。そして、小当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための小当たり開閉制御処理(S665)を実行し、小当たり状態が終了するタイミングで、小当たり状態の終了を設定する小当たり終了処理(S667)を実行する。
さらに、この当たり処理(S203)は、小当たり遊技中に開放され得る特定領域を球が通過した場合に、該通過に伴って発生する大当たりの種類に応じて可変入賞装置65(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定するとともに、可変入賞装置65の開放時間を設定する。そして、特定領域通過に基づく大当たり状態(遊技)である場合において、特別図柄で大当たりした場合と同様、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S612)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S614)を実行する。
当たり処理(S203)では、まず、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選したか否かを判別する(S651)。判別の結果、大当たりに当選していれば(S651:Yes)、大当たり遊技を行うために、まず、大当たり遊技中の「時短機能」を無効にし、救済条件の成立有無をクリアすべく、時短高確フラグ203n、時短低確フラグ203m及び救済設定済みフラグ203qをオフに設定し(S652)、次いで、時短カウンタ203o及び救済カウンタ203pの値を「0」クリアする(S653)。次に、大当たり種別(又は小当たり種別)に応じたラウンド数をRAM203に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S654)。
そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S655)。次いで、該大当たり種別(又は小当たり種別)に応じたオープニング時間(例えば、「30秒」又は「10秒」)を設定して(S656)、処理をS664へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図181のS201参照)によって、大当たり種別に応じた大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述したラウンドカウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該ラウンドカウンタの値を確認して、ラウンドカウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技に応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、該ラウンドカウンタの値を1減算する。そして、ラウンドカウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たりを終了するように構成されている。
S651の処理において、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選していないと判別された場合は(S651:No)、次いで、可変入賞装置65内の特定領域を球が通過したことに基づいて大当たりフラグ203sがオンされているか否かを判別する(S657)。判別の結果、大当たりフラグ203sがオンされていれば(S657:Yes)、小当たり遊技中に可変入賞装置65内の特定領域を球が通過したということなので、まず、大当たりフラグ203sをオフに設定し(S658)、処理をS652へ移行して、特別図柄で大当たりにした場合と同様の処理を行う。この場合、小当たり種別に応じたラウンド数をラウンドカウンタに設定する処理(S654)等を行う。
このように構成することで、特別図柄の動的表示において大当たりに当選する以外にも、小当たりに当選して、該小当たり遊技中に小当たり種別に応じて開放タイミングが異なる特定領域に球を通過させることで、特別図柄の動的表示と同等の大当たり遊技を行うことができる。また、小当たり種別によって特定領域を球が通過し得るか否かを異ならせることで、小当たりの種類によって大当たりが発生し得るか否かを異ならせることができる。よって、大当たり遊技が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
S657の処理において、大当たりフラグ203sがオンされていないと判別された場合は(S657:No)、次いで、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選したか否かを判別する(S659)。判別の結果、小当たりに当選していれば(S659:Yes)、小当たり遊技を行うために、小当たりに当選した特別図柄に応じて開放する入賞口(即ち、可変入賞装置65)を設定すると共に、小当たり種別に応じた可変入賞装置65の開放回数をRAM203に設けられた開放カウンタ(図示せず)にセットする(S660)。
そして、小当たりが開始されることを示す小当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、小当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S661)、次いで、該小当たりのオープニング時間(例えば、「0.1秒」)を設定する(S662)。そして、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットし(S663)、処理をS664へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図181のS201参照)によって、小当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述した開放カウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該開放カウンタの値を確認して、開放カウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、小当たり遊技に応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、該開放カウンタの値を1減算する。そして、開放カウンタの値が「0」になった場合に、実行中の小当たりを終了するように構成されている。
また、上述した入賞カウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該入賞カウンタの値を確認して、入賞カウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技又は小当たり遊技に応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、大入賞口スイッチ65cにより球が検知されるごとに入賞カウンタの値を1減算する。そして、入賞カウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たり遊技又は小当たり遊技の1のラウンドを終了するように構成されている。
S664の処理では、小当たり中か否かを判別する(S664)。判別の結果、小当たり中であると判別された場合は(S664:Yes)、可変入賞装置65の開閉制御を実行する小当たり開閉制御処理を実行する(S665)。
ここで、図189を参照して、第6実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である小当たり開閉制御処理(S665)について説明する。図189は、第6実施形態の小当たり開閉制御処理(S665)を示したフローチャートである。
第6実施形態の小当たり開閉制御処理(S665)では、当たり処理(S203)で設定された可変入賞装置65の開放回数(即ち、開放カウンタ)に基づいて、可変入賞装置65の開閉制御を実行する。
この小当たり開閉制御処理(S665)では、まず、開放カウンタ(図示せず)の値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S6201)。判別の結果、開放カウンタが「0」より大きい値でない場合、即ち、開放カウンタの値が「0」以下である場合は(S6201:No)、小当たり遊技中における可変入賞装置65の開放回数が残存していないため、この小当たり開閉制御処理(S665)を終了して、当たり処理(図188参照)に戻る。
一方、S6201の判別の結果、開放カウンタの値が「0」より大きい値である場合は(S6201:Yes)、次いで、当たり処理(S203)のS662で設定されたオープニング時間、又は、小当たり開放テーブル202mに基づいて設定されるインターバル時間が経過したか否かを判別する(S6202)。判別の結果、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S6202:No)、可変入賞装置65の開放タイミングではないため、S6203~S6205の処理をスキップして、処理をS6206へ移行する。
一方、S6202の処理において、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S6202:Yes)、可変入賞装置65の開放タイミングなので、まず、小当たりした特別図柄に応じて可変入賞装置65の開放設定を行う(S6203)。そして、可変入賞装置65における1の開放時間を設定し(S6204)、次いで、可変入賞装置65が開放されたことを示す大入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6205)、処理をS6206へ移行する。
S6206の処理では、小当たり時において可変入賞装置65が開放中であるか否かを判別する(S6206)。判別の結果、小当たり時において可変入賞装置65が開放中でなければ(S6206:No)、小当たり時おいて可変入賞装置65が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S6207及びS6208の処理をスキップして、この小当たり開閉制御処理(S665)を終了し、当たり処理(図188参照)に戻る。一方、S6206の処理において、小当たり時において可変入賞装置65が開放中であると判別された場合は(S6206:Yes)、まず、特定領域の開閉制御を実行する特定領域装置開閉制御処理を行う(S6207)。
ここで、図190を参照して、第6実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり開閉制御処理(S6014)の一処理である特定領域装置開閉制御処理(S6207)について説明する。図190は、第6実施形態の特定領域装置開閉制御処理(S6207)を示したフローチャートである。
第6実施形態の特定領域装置開閉制御処理(S6207)では、小当たり遊技中における特定領域の開閉制御を行う。
この特定領域装置開閉制御処理(S6207)では、まず、特定領域が開放中か否か、即ち、特定領域ソレノイド65eがオンされているか否かを判別する(S6301)。判別の結果、特定領域が開放されていない場合、即ち、特定領域ソレノイド65eがオフされている場合は(S6301:No)、次いで、特定領域の開放条件が成立しているか否か、即ち、可変入賞装置65の最初の開放から「4秒」経過しているか否かを判別する(S6302)。判別の結果、特定領域の開放条件が成立している場合、即ち、可変入賞装置65の最初の開放から「4秒」経過したタイミングで(S6302:Yes)、特定領域ソレノイド65eをオフからオンに設定して、特定領域の開放設定を行い(S6303)、処理をS6304へ移行する。
なお、S6301の処理において、特定領域が開放されていると判別された場合、即ち、特定領域ソレノイド65eがオンされている場合は(S6301:Yes)、S6302及びS6303の処理をスキップして、処理をS6304へ移行する。また、S6302の処理において、特定領域の開放条件が成立していない場合は(S6302:No)、S6303~S6305の処理をスキップして、この特定領域装置開閉制御処理(S6207)を終了し、小当たり開閉制御処理(図189参照)に戻る。
S6304の処理では、特定領域の閉鎖条件が成立しているか否か、即ち、特定領域スイッチ65fによって球が検知された場合や特定領域の開放時間(例えば、特定領域の開放から「5秒」)が経過した場合に(S6304:Yes)、特定領域の閉鎖条件が成立したと判断して、特定領域を閉鎖するために、特定領域ソレノイド65eをオンからオフに設定して、特定領域の閉鎖設定を行い(S6305)、この特定領域装置開閉制御処理(S6207)を終了して、小当たり開閉制御処理(図189参照)に戻る。
一方、S6304の判別の結果、特定領域の閉鎖条件が成立していない場合、即ち、特定領域の開放時間(例えば、特定領域の開放から「5秒」)が経過していない場合(S6304:No)、S6305の処理をスキップして、この特定領域装置開閉制御処理(S6207)を終了して、小当たり開閉制御処理(図189参照)に戻る。
このように、小当たり遊技中に所定条件の成立に基づいて特定領域の開閉制御処理を行い、小当たり遊技中に特定領域を開放させて球が通過させ得ることで、小当たり遊技に基づく大当たり遊技を発生させることが可能となる。
図189に戻って、説明を続ける。S6207の特定領域装置開閉制御処理の後は、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件を判別するべく、小当たり時大入賞口開放中処理を行い(S6308)、この小当たり開閉制御処理(S665)を終了し、当たり処理(図188参照)に戻る。
ここで、図191を参照して、第6実施形態において、主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり開閉制御処理(S665)の一処理である小当たり時大入賞口開放中処理(S6208)について説明する。図191は、第6実施形態の小当たり時大入賞口開放中処理(S6208)を示したフローチャートである。
第6実施形態の小当たり時大入賞口開放中処理(S6208)では、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この小当たり時大入賞口開放中処理(S6208)では、まず、上述した小当たり開閉制御処理(S665)のS6204において設定された可変入賞装置65の1の開放時間が経過したか否かを判別する(S6401)。判別の結果、可変入賞装置65の1の開放時間が経過したタイミングでなければ(S6401:No)、次いで、大入賞口スイッチ65cがオンされたか否か、即ち、可変入賞装置65内へ球が入賞したか否かを判断する(S6402)。
S6402の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出され可変入賞装置65内へ球が入賞していれば(S6402:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S6403)、次いで、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6404)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6404:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、可変入賞装置65に球が10個以上入賞して小当たり遊技の終了条件(可変入賞装置65の閉鎖条件)が成立しているので、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6405へ移行する。
S6405からの可変入賞装置65の閉鎖処理では、まず、可変入賞装置65の閉鎖設定を行い(S6405)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置65が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖コマンドを設定して(S6406)、処理をS6407へ移行する。なお、S6406の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図181のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6407の処理では、小当たり遊技の終了条件が成立したことから、開放カウンタの値を「0」クリアし(S6407)、この小当たり時大入賞口開放中処理(S6208)を終了して、小当たり開閉制御処理(図189参照)に戻る。
S6402の処理において、大入賞口スイッチ65cがオンされていないと判別された場合は(S6402:No)、次いで、特定領域スイッチ65fがオンされたか否かを判別する(S6408)。判別の結果、特定領域スイッチ65fがオンされていれば(S6408:Yes)、小当たり遊技中の特定領域開放中に球が特定領域を通過したということなので、小当たり遊技後に大当たり遊技を発生させるため、大当たりフラグ203sをオンに設定して(S6409)、この小当たり時大入賞口開放中処理(S6208)を終了して、小当たり開閉制御処理(図189参照)に戻る。一方、S6408の処理において、特定領域スイッチ65fがオンされていないと判断された場合は(S6408:No)、S6409の処理をスキップして、この小当たり時大入賞口開放中処理(S6408)を終了して、小当たり開閉制御処理(図189参照)に戻る。
これにより、小当たり遊技中において、特定領域が開放されているタイミングで球が特定領域を通過することに基づいて、小当たり遊技後に大当たり遊技を発生させることができ、大当たり遊技が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
S6401の処理において、可変入賞装置65の1の開放時間が経過したタイミングと判断された場合は(S6401:Yes)、可変入賞装置65の1の開放における閉鎖条件が成立し、その開放における可変入賞装置65の閉鎖タイミングであるため、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6410へ移行する。
S6410の処理では、開放中の可変入賞装置65を閉鎖させるため、大入賞口ソレノイド65bをオンからオフにして、可変入賞装置65の閉鎖を設定し(S6410)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置65の1の開放の終了を示す大入賞口閉鎖コマンドを設定する(S6411)。S6411の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図181のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、大入賞口閉鎖コマンドを受信すると、可変入賞装置65が閉鎖された旨の演出を実行する。なお、小当たり遊技における可変入賞装置65の開閉は、それぞれ短時間(開放「0.1秒」、閉鎖「1.2秒」)であるため、音声ランプ制御装置113は、大入賞口閉鎖コマンドを受信した場合であっても、可変入賞装置65の1の開閉に伴う演出を実行しないように構成してもよい。
S6411の処理の後は、可変入賞装置65の1の開放が終了したということなので、開放カウンタの値を1減算し(S6412)、この小当たり時大入賞口開放中処理(S6208)を終了して、小当たり開閉制御処理(図189参照)に戻る。これにより、小当たり遊技中において、1のラウンド中に開放カウンタの値に設定された開放回数分、可変入賞装置65を開放させることができる。
図188の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S665の小当たり開閉制御処理(図189参照)の終了後は、次いで、開放カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S666)。判別の結果、開放カウンタが「0」より大きい値であれば(S666:Yes)、小当たりを継続するため、小当たりの終了設定処理であるS667の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S666の処理において、開放カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S666:No)、即ち、開放カウンタの値が「0」以下である場合は、この小当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了しているので、小当たり状態を終了させるために、小当たり終了処理を行い(S667)、この当たり処理(S203)を終了する。
ここで、図192を参照して、第6実施形態において、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である小当たり終了処理(S667)について説明する。図192は、第6実施形態の小当たり終了処理(S667)を示したフローチャートである。
この小当たり終了処理(S667)では、まず、入賞カウンタの値を「0」クリアし(S6501)、次いで、特定領域が開放されている場合は、特定領域の閉鎖処理を設定する(S6502)。そして、小当たりの終了時の各種処理を実行する小当たり終了設定処理を行い(S6503)、この小当たり終了処理(S667)を終了して、当たり処理(図188参照)に戻る。
図188に戻って、説明を続ける。S664の処理において、小当たり遊技中ではないと判別された場合は(S664:No)、次いで、大当たり中か否かを判別する(S668)。判別の結果、大当たり中であると判別された場合は(S668:Yes)、可変入賞装置65の開閉制御を実行する大当たり開閉制御処理を実行し(S612)、処理をS669へ移行する。
なお、第6実施形態の大当たり開閉制御処理(S612)は、第3実施形態の大当たり開閉制御処理(S612)と同様のため、説明を省略する。
S669の処理では、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別し(S669)、ラウンドカウンタが「0」より大きい値であれば(S669:Yes)、大当たり状態を継続するため、大当たりの終了設定処理であるS614の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S669の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S669:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了しているので、大当たり状態を終了させるために、大当たり終了処理を行い(S614)、この当たり処理(S203)を終了する。
ここで、図193を参照して、第6実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり終了処理(S614)について説明する。図193は、第6実施形態の大当たり終了処理(S614)を示したフローチャートである。第6実施形態の大当たり終了処理(S614)と第3実施形態の大当たり終了処理(S614)との異なる点は、主に、大当たり種別を判別する処理が削除されている点と、時短カウンタ203oにセットする値が変更されている点と、小当たり時短カウンタ203rに値をセットする処理が追加されている点である。
第6実施形態の大当たり終了処理(S614)では、まず、時短高確フラグ203nをオンして(S6103)、時短カウンタ203oに「99」をセットし(S6151)、小当たり時短カウンタ203rに「1」をセットし(S6152)、処理をS6107に移行する。
次に、図194から図197を参照して、第6実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。第6実施形態の音声ランプ制御装置113における各制御処理と第3実施形態の音声ランプ制御装置113における各制御処理との異なる点は、主に、整合性フラグ223nを更新する処理が追加されている点と、該整合性フラグ223nを判別してサブ救済カウンタ表示フラグ223jを更新する処理が追加されている点である。
まず、図194を参照して、第6実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図194は、第6実施形態の立ち上げ処理を示したフローチャートである。第6実施形態の立ち上げ処理と第3実施形態の立ち上げ処理との異なる点は、主に、整合性フラグ223nを更新する処理が追加されている点である。
第6実施形態の立ち上げ処理では、S1052の処理を終えると、次いで、整合性フラグ223nをオフに設定し(S1071)、処理をS1011に移行する。
このように構成することで、音声ランプ制御装置113は、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断され、主制御装置110のRAM203内に保持する救済カウンタ203pの値と、音声ランプ制御装置113のRAM223内に保持するサブ救済カウンタ223kの値との整合性が取れていない状態になっているか否かを判別することができ、その判別結果によってサブ救済カウンタ表示フラグ223jを更新することができる(後述する図196参照)。
次に、図195を参照して、第6実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図195は、第6実施形態のコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。第6実施形態のコマンド判定処理(S1111)と第3実施形態のコマンド判定処理(S1111)との異なる点は、主に、整合性フラグ223nを更新する処理が追加されている点である。
第6実施形態のコマンド判定処理(S1111)では、S1271の処理において、RAM初期化コマンドを受信したと判別された場合(S1271:Yes)、主制御装置110内のRAM203のデータと音声ランプ制御装置113内のRAM223のデータとの整合性が取れている状態となるため、整合性フラグ223nをオンに設定し(S1281)、処理をS1272へ移行する。
このように構成することで、RAM消去スイッチ503がオンされた状態で電源が投入された場合は、整合性フラグ223nがオンに設定され、即時に救済カウンタ表示89の表示が可能となる。
次に、図196を参照して、第6実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される救済カウンタ表示処理(S1317)について説明する。図196は、第6実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)を示したフローチャートである。第6実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)と第3実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)との異なる点は、主に、整合性フラグ223nを判別する処理が追加されている点と、主制御装置110から受信した変動パターンコマンドを判別する処理が追加されている点である。
第6実施形態の救済カウンタ表示処理(S1317)では、まず、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンされているか否かを判別し(S1471)、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンされていない場合(S1471:No)、次いで、整合性フラグ223nがオンされているか否かを判別する(S1472)。
S1472の判別の結果、整合性フラグ223nがオンされている場合(S1472:Yes)、主制御装置110のRAM203内に保持する救済カウンタ203pの値と、音声ランプ制御装置113のRAM223内に保持するサブ救済カウンタ223kの値との整合性が取れている状態なので、次いで、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「通常遊技状態」であるか否かを判別し(S1473)、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「通常遊技状態」であれば(S1473:Yes)、続いて、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「普図高確時間短縮状態」であるか否かを判別する(S1474)。
S1474の処理において、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「普図高確時間短縮状態」であると判別された場合(S1474:Yes)、今回実行される変動演出が、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した直後の変動演出であるため、救済カウンタ表示89を表示すべく、処理をS1480に移行する。
一方、S1472の判別の結果、整合性フラグ223nがオンされていない場合(S1472:No)、主制御装置110のRAM203内に保持する救済カウンタ203pの値と、音声ランプ制御装置113のRAM223内に保持するサブ救済カウンタ223kの値との整合性が取れていない状態なので、次いで、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動3」演出態様か否かを判別し(S1475)、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動3」演出態様であれば(S1475:Yes)、今回実行される変動演出は、初期状態、RAMクリア状態又は大当たり遊技後から100回転目の変動演出、即ち、特別図柄の低確率状態における100回転目の変動演出であるため、サブ救済カウンタ223kに「100」をセットし(S1476)、処理をS1479に移行する。
S1475の処理において、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動3」演出態様でないと判別された場合(S1475:No)、次いで、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動4」演出態様か否かを判別し(S1477)、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動4」演出態様であれば(S1477:Yes)、今回実行される変動演出は、初期状態、RAMクリア状態又は大当たり遊技後から200回転目の変動演出、即ち、特別図柄の低確率状態における200回転目の変動演出であるため、サブ救済カウンタ223kに「200」をセットし(S1478)、処理をS1479に移行する。
S1479の処理では、S1476又はS1478の処理によって、主制御装置110のRAM203内に保持する救済カウンタ203pの値と、音声ランプ制御装置113のRAM223内に保持するサブ救済カウンタ223kの値との整合性が取れている状態となったため、整合性フラグ223nをオンに設定し(S1479)、処理をS1480に移行する。
S1480の処理では、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオンに設定し(S1480)、処理をS1485に移行する。
一方、S1471の処理において、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンされていると判別された場合(S1471:Yes)、次いで、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「普図低確時間短縮状態」であるか否かを判別し(S1481)、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「普図低確時間短縮状態」であれば(S1481:Yes)、続いて、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「通常遊技状態」であるか否かを判別する(S1482)。
S1482の判別の結果、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「通常遊技状態」であれば(S1482:Yes)、今回実行される変動演出が、「通常遊技状態」から「普図低確時間短縮状態」に移行した直後の変動演出ということになるため、救済カウンタ表示89を非表示にすべく、サブ救済カウンタ表示フラグ223jをオフに設定し(S1483)、サブ救済カウンタ223kの消去コマンドを設定して(S1484)、処理をS1485に移行する。
また、S1473の判別の結果、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「通常遊技状態」でない場合(S1473:No)、S1474の判別の結果、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「普図高確時間短縮状態」でない場合(S1474:No)、S1477の判別の結果、今回実行される変動演出の変動パターンが「特殊変動4」演出態様でない場合(S1477:No)、S1481の判別の結果、今回変動遊技状態格納エリア223iに格納された遊技状態が「普図低確時間短縮状態」でない場合(S1481:No)、又は、S1482の判別の結果、前回変動遊技状態格納エリア223hに格納された遊技状態が「通常遊技状態」でない場合(S1482:No)においても、処理をS1485に移行する。
S1485の処理では、サブ救済カウンタ223kの値に1加算し(S1485)、次いで、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンされているか否かを判別し(S1486)、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンされていれば(S1486:Yes)、サブ救済カウンタ223kの表示コマンドを設定し(S1487)、この救済カウンタ表示処理(S1317)を終了して、変動演出処理(図140)へ戻る。
一方、S1486の判別の結果、サブ救済カウンタ表示フラグ223jがオンされていなければ(S1486:No)、救済カウンタ表示89の表示は行わないため、S1487の処理をスキップして、この救済カウンタ表示処理(S1317)を終了し、変動演出処理(図140)へ戻る。
このように構成することで、「普図高確時間短縮状態」中に停電等が発生して電源が遮断され、整合性フラグ223nがオフに設定されていなければ、該「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するタイミングで救済カウンタ表示89を表示することができる。また、「普図高確時間短縮状態」中または「通常遊技状態」中に停電等が発生して電源が遮断され、整合性フラグ223nがオフに設定されていた場合には、電源復旧後は救済カウンタ表示89を非表示にしておき、大当たり遊技から100回転目の「特殊変動3」演出態様、又は、大当たり遊技から200回転目の「特殊変動4」演出態様の変動パターンコマンドを音声ランプ制御装置113が受信することで、救済カウンタ表示89を表示することができる。
次に、図197を参照して、第6実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり演出処理(S1105)について説明する。図197は、第6実施形態の当たり演出処理(S1105)を示したフローチャートである。第6実施形態の当たり演出処理(S1105)と第3実施形態の当たり演出処理(S1105)との異なる点は、主に、整合性フラグ223nの更新処理が追加されている点である。
第6実施形態の当たり演出処理(S1105)では、S1503の処理を終えると、次いで、整合性フラグ223nをオンに設定し(S1571)、処理をS1504に移行する。
このように構成することで、停電等が発生して電源が遮断され、音声ランプ制御装置113内のMPU221にリセットがかかり、主制御装置110のRAM203内の救済カウンタ203pと、音声ランプ制御装置113のRAM223内のサブ救済カウンタ223kとの整合性が取れておらず、救済カウンタ表示89が表示できない状態となっていても、いずれかの大当たりに当選することで、該救済カウンタ203p及び該サブ救済カウンタ223kの値がいずれも「0」クリアされた状態となり(図188のS653及び図197のS1503参照)、該救済カウンタ203pと該サブ救済カウンタ223kとの整合性が取れた状態となるため、該大当たり遊技後の「通常遊技状態」に移行したタイミングから救済カウンタ表示89を表示することができる。
以上、説明したように、第6実施形態のパチンコ機10では、整合性フラグ223nによって主制御装置110のRAM203内の救済カウンタ203pと、音声ランプ制御装置113のRAM223内のサブ救済カウンタ223kとの整合性情報を保持することで、「普図高確時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行した場合に、救済カウンタ表示89が表示可能か否かを判別することができる。また、停電等が発生して電源が遮断され、主制御装置110のRAM203内の救済カウンタ203pと、音声ランプ制御装置113のRAM223内のサブ救済カウンタ223kとの整合性が取れていない状態となって整合性フラグ223nがオフされている状態であっても、いずれかの大当たりに当選することで、該救済カウンタ203p及び該サブ救済カウンタ223kの値がいずれも「0」クリアされた状態となり、該救済カウンタ203pと該サブ救済カウンタ223kとの整合性が取れた状態となるため、該大当たり遊技後の「通常遊技状態」に移行したタイミングから救済カウンタ表示89を表示することができる。さらに、停電等が発生して電源が遮断され、主制御装置110のRAM203内の救済カウンタ203pと、音声ランプ制御装置113のRAM223内のサブ救済カウンタ223kとの整合性が取れていない状態となって整合性フラグ223nがオフされている状態であっても、特別図柄の低確率状態における100回転目または200回転目の変動パターンコマンド(即ち、「特殊変動3」演出態様または「特殊変動4」演出態様)を音声ランプ制御装置113が受信することで、上記回転数以降から救済カウンタ表示89を表示することができる。
また、第6実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」が終了する場合における特別図柄の動的表示の実行回数が不特定回数となるように構成されているが、停電等が発生して電源が遮断されていなければ、「通常遊技状態」に移行するタイミングから救済カウンタ表示89を表示することができる。また、停電等が発生して電源が遮断された場合であっても、いずれかの大当たりに当選するか、特定の回転数(第6実施形態では、特別図柄の低確率状態における100回転目又は200回転目)に到達するか、のいずれかが発生することで、救済カウンタ表示89を表示することができるようになる。その結果、音声ランプ制御装置113内のRAM223にバックアップ機能を搭載することなく、該RAM223のデータを正しく保持することができ、製造コストを削減することができる。さらに、主制御装置110のRAM203において保持している救済カウンタ203pの値の音声ランプ制御装置113へのコマンド送信が不要となるため、主制御装置110の制御負担を軽減することができる。
また、遊技ホールが営業終了時に、「通常遊技状態」に滞在中のパチンコ機10の電源を遮断し、翌営業日にRAMの初期化処理を行わずに電源を立ち上げた場合、該立ち上げ処理の実行直後の「通常遊技状態」には救済カウンタ表示89は表示されないものの、特別図柄の動的表示を一定回転数実行させることで、特定の変動パターンが選択され得る回転数に到達してからは、救済カウンタ表示89を正常に表示することができる。その結果、遊技者は、遊技ホールの営業開始時にパチンコ機10を遊技する場合、「通常遊技状態」中に救済カウンタ表示89が表示されていなくても、一定回転数だけ特別図柄の動的表示を実行させることで該救済カウンタ表示89を表示させることで、救済条件が成立するまでの残りの回転数を認識することができるようになる。そして、この仕様を把握した遊技者は、遊技ホールの営業開始時において、パチンコ機10を一定回転数だけ実行させて救済カウンタ表示89を表示させ、救済条件が成立するまでの残りの回転数を確認し、該残りの回転数が少なければ、さらに救済条件が成立するまで遊技を継続し得るようになり、パチンコ機10の稼働を促進することが可能となる。
その他、第6実施形態におけるパチンコ機10は、第3実施形態乃至第5実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、各実施形態は、それぞれ、他の実施形態が有する構成の一部または複数部分を、その実施形態に追加し或いはその実施形態の構成の一部または複数部分と交換等することにより、その実施形態を変形して構成するようにしても良い。また、上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
<変形例1>
上記実施形態では、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として第2始動口71及び可変入賞装置65を第3図柄表示装置81の正面視右側に配置している。これに対し、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として、第3図柄表示装置81の正面視右側に一般入賞口63を配置し、右打ち遊技で遊技が行われる遊技状態において該一般入賞口63に球が一定程度(例えば、100発中10個)入賞し得るように構成し、右打ち遊技において第2始動口71又は可変入賞装置65以外にも遊技者に賞球を払い出し得るように構成する。このように構成することで、右打ち遊技時に遊技者の持ち球の消費を抑えつつ遊技を行わせることができる。
<変形例2>
上記実施形態では、「確率変動状態」の終了条件を、特別図柄の動的表示の実行回数(所謂、STタイプ)によって終了するように構成している。これに対し、次の大当たりへの当選時の大当たり種別によって終了(所謂、ループタイプ)したり、特別図柄の動的表示において大当たり以外の所定の抽選結果が導出された場合に「確率変動状態」が終了(所謂、転落機能)するパチンコ機(所謂、転落タイプ)を用いてもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例3>
上記実施形態では、「確変機能」が付与されることとなる大当たり種別が選定されることで特別図柄の高確率状態が発生するように構成されている。これに対し、所定の「確変機能」の付与回数ごとに、「確変機能」が発生しない大当たり種別が選定される所謂確変リミッタ機能を設けるように構成してもよい。また、所定の大当たり回数ごとに、普通図柄の高確率状態が発生しない大当たり種別が選定される所謂時短リミッタ機能を設けるように構成してもよい。さらに、確変リミッタ機能を設けた場合に、複数の確変リミット回数を設けるように構成してもよいし、時短リミッタ機能を設けた場合に、複数の時短リミット回数を設けるように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例4>
上記実施形態では、普通電役72及び可変入賞装置65は、普通図柄又は特別図柄への当選に基づいて開放され得るように構成されている。これに対し、球が通過することによって他の入賞口を閉塞している可動役物(所謂、非電動役物)を開放させる通過口を搭載したパチンコ機を用いてもよい。
<変形例5>
上記実施形態では、大当たりに当選した場合に、該大当たり終了後に「時短機能」が付与される遊技状態が発生するように構成されている。これに対し、特別図柄の動的表示において大当たり(小当たり)以外の所定図柄(例えば、時短図柄)が導出された場合に、大当たりを経由せずに「時短機能」が付与される状態に遷移するように構成してもよい。このように構成することで、「時短機能」が付与されるバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例6>
上記実施形態では、特別図柄の低確率状態における第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示の合計実行回数が、大当たりに当選せずに所定回数(例えば、250回)実行された場合に、大当たりを経由せずに「時短機能」が付与される(所謂、天井機能)ように構成されている。これに対し、第1特別図柄の動的表示の積算実行回数と第2特別図柄の動的表示の積算実行回数とでそれぞれ個別に上記所定回数を計数してもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とでそれぞれ上記所定回数が異なるように構成してもよい。
<変形例7>
上記実施形態では、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先して実行(所謂、特図2優先変動)するように構成している。これに対し、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並行的に実行可能に構成(所謂、特図12同時変動)し、各動的表示の制御を行ってもよいし、第1特別図柄の動的表示を第2特別図柄の動的表示より優先して実行(所謂、特図1優先変動)するように構成し、各動的表示の制御を行ってもよいし、入賞した順に動的表示を実行(所謂、入賞順変動)するように構成し、各動的表示の制御を行ってもよい。
<変形例8>
上記実施形態では、「時短機能」の終了条件として、特別図柄の動的表示の所定実行回数や、小当たり回数、大当たりへの当選に基づいて終了するように構成している。これに対し、大当たりと異なる時短終了図柄の導出に基づいて「時短機能」が終了するように構成してもよい。このように構成することで、入賞補助状態の終了条件を多様化して、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。また、「時短機能」の有効時に、特別図柄の保留球数(入賞回数)が所定数(例えば、保留満タン(即ち、4個)や、保留満タンに対して一定数の保留貯留(例えば、2個))貯留されたことを契機として、「時短機能」を終了するように構成してもよいし、普通電役の作動回数が一定の回数に到達した場合に「時短機能」を終了するように構成してもよい。さらに、小当たりに種別を設け、所定の小当たり種別の回数に基づいて「時短状態」が終了するように構成してもよい。具体的には、所定の小当たり種別に第1回数(例えば、5回)当選した場合に「時短状態」が終了する一方、特定の小当たり種別には第1回数と異なる第2回数(例えば、10回)当選した場合に「時短状態」が終了するように構成してもよい。このように構成することで、小当たり種別の各当選回数に応じて「時短状態」が終了するか否かが異なる遊技性を創出することができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例9>
上記実施形態では、「通常遊技状態」における各特別図柄の動的表示の実行開始時において、第3図柄表示装置81に表示している救済カウンタ表示89の値を更新するように構成している。これに対し、各特別図柄の動的表示の実行終了時や変動中に更新するように構成してもよい。
<変形例10>
上記実施形態では、普通図柄の低確率状態において70/100で当たりに当選し、普通電役72が可動し得るように構成している。これに対し、普通図柄の低確率状態においては当たりに当選せず、普通図柄の高確率状態でのみ当たりに当選(例えば、100%当選)するように構成してもよい。このように構成することで、普通図柄の低確率状態で普通電役72が可動して第2始動口71に球が入賞することを確実に防止することができる。その結果、遊技仕様通りの遊技性を確実に実現することが可能となる。
<変形例11>
上記実施形態では、大当たり遊技において、1の可変入賞装置65を開放するように構成している。これに対し、大当たり遊技や小当たり遊技において開放し得る入賞口を複数設け、大当たり種別又は小当たり種別に応じて、該複数の入賞口を開放するように構成してもよい。
<変形例12>
上記実施形態では、普通図柄の可変表示時間を、遊技状態に応じてそれぞれ1種類ずつ設けている。これに対し、普通図柄の可変表示時間を、遊技状態に応じて、複数種類の可変表示時間の中から抽選で選定するように構成してもよい。具体的には、「通常遊技状態」において、普通図柄の可変表示時間を、「1秒」、「3秒」、「5秒」、「10秒」又は「30秒」の中から抽選により決定する。このように構成することで、右打ち遊技が奨励されていない「通常遊技状態」において、右打ち遊技してスルーゲート67に球を通過させて普通図柄の可変表示を行い、その導出タイミングに応じて開放され得る普通電役72に向けて球を発射しても、第2始動口71の開放タイミングが複数になることで、第2始動口71への入賞を抑制することができる。
<変形例13>
上記実施形態では、第1特別図柄の抽選において大当たり又はハズレの中から当選役を選定するとともに、第2特別図柄の抽選においても大当たり(、小当たり)又はハズレの中から当選役を選定するように構成している。これに対し、第1特別図柄の抽選のみにおいて小当たりを設け、大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、第2特別図柄の抽選においてのみ小当たりを設け、大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、いずれの特別図柄の抽選において小当たりを設けず、大当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、いずれの特別図柄の抽選においても小当たりを設け、大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよい。
<変形例14>
上記実施形態では、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行回数に応じて遊技状態を変更(例えば、「確率変動状態」から「通常遊技状態」)に移行するように構成している。これに対し、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示以外の所定演出(例えば、「リーチ表示」や特定役当選に基づく特定演出等)の実行回数に応じて遊技状態を変更可能に構成してもよい。
<変形例15>
上記実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでそれぞれ保留球数を計数し、それぞれの保留球数ごとに各特別図柄の変動時間やリーチ確率を変更するように構成している。これに対し、第1特別図柄と第2特別図柄との合計保留球数に応じて各特別図柄の変動時間やリーチ確率を変更するように構成してもよい。
<変形例16>
上記第6実施形態では、保留数テーブル202cにおいて、工場出荷時の初期状態、RAMクリア状態又は大当たり遊技後からの回転数によって、特定の停止パターンテーブル202dが選択され得るように構成している。これに対し、時短終了条件が成立することとなるタイミング(即ち、「普図高確時間短縮状態」の最後の動的表示)で特定の停止パターンテーブル202dが選択され得るように構成してもよい。
<変形例17>
上記実施形態では、大当たり遊技後の「普図高確時間短縮状態」等において救済カウンタ表示89を非表示にし、「通常遊技状態」において大当たり後からそれまで計数していた特別図柄の変動回数を表示するように構成している。これに対し、大当たり遊技後の「普図高確時間短縮状態」(「確率変動状態」)等においても救済カウンタ表示89を表示するように構成してもよい。この場合、「普図高確時間短縮状態」等における救済カウンタ表示89は、「通常遊技状態」における救済カウンタ表示89とは異なる態様で表示するように構成してもよい。具体的には、例えば、「普図高確時間短縮状態」等における救済カウンタ表示89を、「通常遊技状態」における救済カウンタ表示89より小さい表示領域で表示するように構成してもよいし、到達回数を表示せず、変動回数のみを表示するように構成してもよいし、異なる色彩や文字形態で表示するように構成してもよい。本発明の遊技状態の移行に関する示唆情報を遊技者に示唆可能な示唆表示で遊技者に対して示唆する内容と関連する特殊表示として、変動回数/天井到達回数に関連する変動回数表示のみで説明したが、例えば、変動回数/天井到達回数に関連する天井到達回数表示のみでもよいし、大当たりエンディング演出で行われる大当たりエンディング中保留連演出に関連する大当たり確定演出を大当たりラウンド演出中に行うように構成してもよい。
<変形例18>
上記実施形態では、集計手段として、救済カウンタ203pによって特別図柄の低確率状態における特別図柄の変動演出の回数を1回から最大250回まで集計し、その最大集計回数を遊技者が認識できるように可視化して構成している。これに対し、救済カウンタ203pによって特別図柄の低確率状態における特別図柄の変動演出の回数を1回から最大950回まで集計可能に構成し、その最大集計回数を遊技者が認識できるように可視化して構成してもよいし、各保留球数カウンタ203a,203bによって各特別図柄の変動演出の保留回数をそれぞれ1回から最大4回まで集計可能に構成し、その最大集計回数を遊技者が認識できるように可視化してもよい。
<変形例19>
上記実施形態では、特別図柄の保留球数に応じて変動演出の実行時間の長短が選択され易いように構成している。具体的には、最大保留球数に近付くほど短い変動時間が選択され易く、また、最大保留球数から離れるほど長い変動時間が選択され易いように構成している。これに対し、救済条件の到達度に応じて変動演出の実行時間の長短が選択され易いように構成してもよい。具体的には、例えば、救済条件の到達回数に近付けば近づくほど、長い変動時間(例えば、ロング変動や疑似連演出、リーチ演出等)が選択され易くなるように構成してもよい。このように構成することで、救済条件を満たすか否かに遊技者をより注視させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、救済条件の到達回数に近付けば近づくほど、短い変動時間(例えば、ショート変動やリーチ演出の選択率低下等)が選択され易くなるように構成してもよい。このように構成することで、救済条件が近付くにつれ、加速的に変動演出を消化させることが可能となり、救済条件の成立を待ちわびる遊技者が遊技に興覚めしないようにすることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例20>
上記実施形態では、変動演出が所定期間実行されないことによりデモ演出に移行し、第3図柄表示装置81においてキャラクタ等による各種デモ演出を実行して、変動演出が実行されていない状態でも賑やかしを実現している。これに対し、右打ち遊技状態(例えば、「確率変動状態」や「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」等)においてデモ画面に移行した場合に、右打ち報知ランプ37cの点灯状態は維持するものの、第3図柄表示装置81における右打ち示唆表示を縮小又は制限するように構成してもよい。
<変形例21>
上記実施形態では、所定期間、遊技者による遊技が行われていないことを判定(例えば、タッチセンサのオフ)した場合に、第3図柄表示装置81や音声ランプ制御装置113、表示制御装置114に対する消費電力を抑える節電機能を搭載している。これに対し、右打ち遊技状態(例えば、「確率変動状態」や「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」等)において節電機能が発揮された場合(即ち、節電モードに移行した場合)に、右打ち報知ランプ37cの点灯状態は維持するものの、第3図柄表示装置81における右打ち示唆表示を縮小又は制限するように構成してもよい。このように構成することで、消費電力を効果的に低減させることが可能となる。
<変形例22>
上記実施形態では、左打ち遊技が奨励される遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)では、遊技領域右側に配置されたスルーゲート67によって球が検知された場合に、直ちに右打ち禁止報知を実行するように構成している。これに対し、節電機能が発揮された節電モード後、通常遊技に復帰した後は、所定数(例えば、3球)の右打ち遊技を検知するまで(即ち、所定数の球がスルーゲート67を通過するまで)は、右打ち禁止報知の実行を制限し、節電復帰後に上記所定数の右打ち遊技を検知した場合に、右打ち禁止報知を開始するように構成してもよい。節電復帰後は、遊技者が遊技を開始した直後であり、発射ハンドル51の操作が覚束ないことが起こりえる。よって、遊技を開始した直後のハンドル操作51に不慣れな遊技者は、意図しない右打ち遊技を行ってしまう場合があり、このような場合に直ちに右打ち禁止報知を行ってしまうと、遊技者が興醒めしてしまい、遊技を中断してしまうおそれがある。そこで、節電機能が発揮された節電モード後、通常遊技に復帰した後は、所定数(例えば、3球)の右打ち遊技を検知するまで(即ち、所定数の球がスルーゲート67を通過するまで)は、右打ち禁止報知の実行を制限することで、遊技者が興醒めしてしまうことを抑制しつつ、意図的な右打ち遊技が行われた場合に的確に右打ち禁止報知を行うことで、好適な遊技環境を実現することができる。なお、節電機能が発揮された節電モード後、通常遊技に復帰した後は、所定数(例えば、3球)の右打ち遊技を検知するまで(即ち、所定数の球がスルーゲート67を通過するまで)は、通常の右打ち禁止報知(例えば、大音量での報知や液晶で大きく表示等)は行わず、簡易的な右打ち禁止報知(例えば、小さい音量での報知や、液晶で小さく表示等)を行うように構成してもよい。
<変形例23>
上記実施形態では、所定期間、遊技者による遊技が行われていないことを判定(例えば、タッチセンサのオフ)した場合に、第3図柄表示装置81や音声ランプ制御装置113、表示制御装置114に対する消費電力を抑える節電機能を搭載している。これに対し、右打ち遊技時における節電復帰後は、主制御装置110で管理(制御)している右打ち報知ランプ37cは、節電解消後、直ちに点灯を開始する一方、サブ制御装置(即ち、音声ランプ制御装置113、表示制御装置114、払出制御装置111又は発射制御装置112)で管理(制御)している各種装置は、各種センサの検知や主制御装置110からのコマンドを受信するまでは右打ち報知を制限し、上記各種センサの検知や主制御装置110からのコマンドを受信してから右打ち報知を開始するように構成してもよい。このように構成することで、節電効果を出来る限り長期間維持することができ、消費電力を効果的に抑制することができる。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別、又は、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別を、それぞれ1種類で構成している。これに代えて、第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別、又は/及び、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別を、複数種類設けるように構成してもよい。さらに、小当たり種別に応じて「時短機能」を終了するか否かを異ならせるように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、遊技状態ごとに奨励される特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて実行し、奨励されていない特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで実行しないように構成している。これに代えて、奨励されていない特別図柄の変動演出を、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて所定態様で実行するように構成してもよい。具体的には、例えば、奨励されている特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで目立つように(中央部分、大部分、奨励されていない特別図柄の変動演出より大きい領域、図柄表示態様を濃く実行等)実行する一方、奨励されていない特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで、奨励されている特別図柄の変動演出より目立たないように(隅部、小部分、奨励されている特別図柄の変動演出より小さい領域、図柄表示態様を薄く等)実行するように構成する。このように構成することで、第3図柄表示装置81によって複数の特別図柄の変動演出の実行態様を把握することが可能となる。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第1特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成するとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第2特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成している。換言すると、第1特別図柄の動的表示の保留球数は第1特別図柄の動的表示にのみ影響し、第2特別図柄の動的表示の保留球数は第2特別図柄の動的表示にのみ影響するように構成している。これに代えて、一方の特別図柄の動的表示の保留球数が、他方の特別図柄の動的表示の変動時間に影響するように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の動的表示の変動時間を、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数との合計保留球数に応じて変化するように構成する。このように構成することで、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数とが混在する状態において、特異な変動時間を選択し得るように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、確率設定値を「1」~「6」の6段階で変更可能として、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更可能としたが、確率設定値が変更可能な段階は6段階に限らず、任意の段階に変更可能としてもよい。
上記実施形態では、確率設定値を変更することにより、大当たり確率を変更する場合について説明したが、普通図柄の当たり確率や、小当たりの当選確率を変更するようにしてもよい。
また、立ち上げ処理の中で確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合に、「1」~「6」の範囲の中から特定の確率設定値(例えば「1」)を確率設定値として強制的に設定するようにしてもよい。なお、遊技途中で(例えば、タイマ割込処理の中で)確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合は、確率設定値を強制的に特定の確率設定値に設定しないほうがよい。これは、遊技途中で大当たり確率が突然変更さえることにより、遊技者が何らかの不利益を被ることを抑制するためである。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含める場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を除いてもよい。この場合、RAM判定値が正常か否かの判定を行う前に、確率設定値が正常の範囲にあるか否かを判定し、正常の範囲内になければ、強制的に設定変更処理を実行してホール関係者等に確率設定値の変更を行わせたり、ホール関係者等にパチンコ機10を設定変更モードで再立ち上げさせるように促したり、確率設定値として正常範囲内の特定の確率設定値を強制的に設定してもよい。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含めない場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を含めてもよい。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、又は、設定変更スイッチをオンすることによって、確率設定値を更新する場合について説明したが、これを設定キー501にて行えるようにしてもよい。具体的には、設定キー501を、オン状態から更にオフ側とは反対方向に設けた設定変更位置まで回動可能にし、設定変更位置まで設定キー501が回されると、自動でオン状態に設定キー501が戻るように付勢して構成する。そして、設定キー501をオン状態から設定変更位置まで回動させる度に、確率設定値が更新されるようにする。これによっても、確率設定値の変更を容易に行うことができる。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、設定キー501をオフ状態にすることによって、又は、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、確率設定値を確定する場合について説明したが、これを別に設けたスイッチ、例えば、設定確定スイッチが操作されることで行えるようにしてもよい。この設定確定スイッチは、例えば、「設定変更モード」中に操作されることにより、確率設定値を確定するためのスイッチであり、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられ、基板ボックス100を開封しなくても、ホール関係者等によって操作可能にしてもよい。これによっても、確率設定値の確定を容易に行うことができる。
上記実施形態では、パチンコ機10の電源オン時に「設定変更モード」又は「設定確認モード」で立ち上げる場合に、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定していた。これに対し、少なくとも内枠12の開放を必須条件とし、その他、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定するように構成してもよい。また、内枠12の開放を設定変更又は設定確認の条件とするか否かをホールが選択可能に設定できるように構成してもよい。
上記各実施形態では、RAM消去スイッチ503を主制御装置110に搭載していた。これに対し、RAM消去スイッチ503を電源装置115や払出制御装置111に搭載するように構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501により、大当たり確率等を変更可能に構成していた。これに対し、設定キー501により、1の入賞口に入賞した場合に払い出される賞球数(例えば、3個→5個への変更)や、入賞口への入賞を補助する可動役物の駆動時間(3秒→5秒への変更)や駆動幅(例えば、20mm→30mmへの変更)、或いは、球の流下態様に影響を与える部材(例えば、球が転動可能なステージやクルーン)の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)、パチンコ機10自体の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)等、遊技者に対する有利度合いに関する設定を複数段階に変更可能に構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501の鍵孔をパチンコ機10の裏面側に向くように構成していた。これに対し、設定キー501の鍵孔の向きを、パチンコ機10の横方向(左方向又は右方向)や、パチンコ機10の斜め方向、或いは、パチンコ機10の前面側を向くように構成してもよい。
上記実施形態において、大当たり乱数値同士、小当たり乱数値同士、及び、ハズレ乱数値同士を連続的な値とし、大当たりか否かや、小当たりか否かを範囲判定(例えば、「0」以上「49」以下か否か)可能に構成し、主制御装置110の制御負担を軽減するように構成していた。これに対し、遊技価値を付与する各乱数値(即ち、大当たり乱数値および小当たり乱数値)を連続的な配置ではなく、分散(散逸)して配置するように構成してもよい。具体的には、例えば、「0~999」で更新される大当たり乱数カウンタC1の場合に、大当たり乱数値として「7,341,555,777,831」とし、小当たり乱数値として「77,175,223,315,415,526,634,717,845」としてもよい。
ここで、パチンコ機10の状況にかかわらず大当たり乱数値となる値(例えば、低確率状態および高確率状態において、「0~50」であれば大当たり)が連続的に存在していた場合、その値が外部から予測され得る可能性があり、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなるおそれがある。よって、上記変形例のように構成することで、遊技価値を付与する各乱数値を外部から予測困難にし、不正に対する抑制効果を高め、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
また、上述した変形例において、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている低確率状態用の大当たり乱数値と、高確率状態用の大当たり乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれ大当たり乱数値を設定してもよい。このように構成することで、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、タイマ割込処理等のソフトウェアの処理で大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2等を更新するように構成していた(所謂、ソフト乱数)。これに対し、更新周期が上記ソフト乱数より速い乱数生成ICによって大当たり乱数カウンタC1等を更新するように構成してもよい(所謂、ハード乱数)。このように構成することで、外部から更新中の乱数値の把握を困難にし、セキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、設定値が増加するごとに均等に大当たり乱数値が増加するように構成していた。これに対し、設定値が増加するごとに不均等又は所定割合で大当たり乱数値(又は小当たり乱数値)を増加するように構成してもよい。具体的には、例えば、設定値「1」から「2」までは、大当たり乱数値を「2」ずつ増加させる一方、設定値「2」から「3」では、大当たり乱数値を「5」ずつ増加させる。このように構成することで、設定差によって付与され得る遊技価値が大きく変化し、設定差による抑揚(メリハリ)のある遊技を提供可能に構成し、遊技の興趣を向上することができる。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数カウンタC1の値における対応役を変化するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり種別カウンタC2又は小当たりの内容を決定する小当たり種別カウンタ(図示せず)の値に対応する大当たり種別を変化させ、大当たり種別又は小当たり種別の選択割合が変化することによる設定差が生じるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(即ち、大当たり乱数値)を変更して、その変更分を遊技価値を付与しない乱数値(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成していた。これに対し、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(例えば、大当たり乱数値)を変更した場合に、その変更分を、他の遊技価値を付与する乱数値(例えば、小当たり乱数値)から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定毎に付与され得る遊技価値に差を設け、設定毎に抑揚(メリハリ)のある遊技を提供し、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲(以下、「再大当たり乱数値の範囲」と称する)」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。ここで、「再大当たり乱数値の範囲」として、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分が対応するように構成する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、設定変更によっても変化しない大当たり乱数値と小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、当否判定の制御プログラムにおいて、固定的な乱数値の基本的な当否判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、乱数値の個数が多い順(又は少ない順)に各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、設定変更に伴い増加される「大当たり乱数値の範囲」を、設定変更に伴い減少される乱数値(即ち、「ハズレ乱数値の範囲」)と隣接(隣り合う)ように大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)するように構成してもよい。具体的には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、小当たりの当否判定の制御プログラムにおいて、小当たり乱数値の判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合、特別図柄の大当たり確率が向上(2倍以上アップ)するように構成されていた。これに対し、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の小当たり確率を向上するように構成してもよい。また、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の大当たり確率の上昇度合いを2倍以上(例えば、10倍)に設定してもよい。さらに、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、大当たり確率と小当たり確率とを共に向上(例えば、大当たり確率を5倍、小当たり確率も5倍)に設定してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率と、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率とが同等となるように構成されていた。これに対し、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率を、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率より高くなるように構成してもよいし、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率を、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率より低くなるように構成してもよい。
上記実施形態では、特別図柄の低確率状態および高確率状態とにおいて、いずれの状態でも大当たり確率において設定差が生じるように構成していた。これに対し、いずれか一方の状態(低確率状態又は高確率状態)における大当たり確率の設定差を無くし、他方の状態(高確率状態又は低確率状態)における大当たり確率に設定差を設けるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させて、その大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させ、その大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数及びハズレ乱数値から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定変更に基づく大当たり乱数値の個数の変更分を、小当たり乱数値及びハズレ乱数値のそれぞれから補填することが可能となり、大当たり乱数値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の個数を、大当たり乱数値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、突出状態と没入状態とに変位する普通電役72を用い、普通電役72の没入タイミングと没入時間とを各遊技状態で変更することで本発明の遊技性を実現するように構成されている。これに対し、回動式の羽根部材を用い、羽根部材の作動タイミングと作動時間とを各遊技状態で変更することで、本発明の遊技性を実現するように構成してもよい。具体的には、例えば、第2始動口71の左右両側に羽根部材を配置し、羽根部材が非作動状態(例えば、直立状態)では、球が羽根部材の外側(非転動側)に衝突し、そのまま下流側へ流下するように構成する。一方、羽根部材が回動した作動状態(直立状態から右側へ120度傾倒状態)では、球が羽根部材の内側(転動側)に衝突し、該羽根部材の内側を第2始動口71側に向けて転動するように構成する。このように構成することで、羽根部材の回動態様は、普通電役72の出没による駆動態様より、羽根部材自体が作動する領域が大きく駆動されたか否かを認識し易いため、普通図柄の可変表示で当選したか否かを遊技者に認識し易くすることができる。
特図1用第4図柄表示領域87と特図2用第4図柄表示領域88との表示態様及び表示位置を、主表示領域Dmで変動演出している第1特別図柄又は第2特別図柄に応じて変更するように構成してもよい。具体的には、例えば、主表示領域Dmで実行されている特別図柄に対応して、実行されている方の第4図柄表示領域87,88を上側に位置させたりアラビア数字で表示したり赤色で表示し、実行されていない方の第4図柄表示領域88,87を下側に位置させたり上記アラビア数字と異なる表記(例えば、漢数字やローマ数字)で表示したり赤色とは異なる色(例えば、青色)で表示するように構成する。このように構成することで、実行されている変動演出を識別して表示しつつ、いずれの特別図柄が実行されているかを認識し難く構成し、現在滞在している遊技状態を遊技者に認識し難く構成することで、遊技状態を推測する遊技性が生まれ、遊技の興趣向上を図ることができる。
警報音に関し、左打ち遊技が推奨される遊技状態においてスルーゲート67を球が通過した場合にもれなく出力するのではなく、さらに特定の条件が成立した場合に警報音を出力するように構成してもよい。具体的には、例えば、このように構成することで、意図的に遊技仕様より多くの出玉を得ようとする悪意ある遊技者の行為に対してのみ警報音を出力し、不慣れな遊技者や操作ミスによる善意の右打ち遊技に対しては警報音を出力しないことで、不正遊技を抑制しつつ、遊技者の遊技意欲の低下も抑制して、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり確率において、いずれの遊技状態でも同等程度となるように構成してもよい。具体的には、例えば、特別図柄の大当たり確率が低い「通常遊技状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100にするとともに、特別図柄の大当たり確率が高い「確率変動状態」や「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100や51/100等、「通常遊技状態」等における普通図柄の当たり確率と同一又は同等程度となるように構成する。このように構成することで、普通図柄の当たりに基づく普通電役72の開放に関し、普通図柄の可変表示時間と普通電役72の開放時間とを考慮し、普通図柄の当たり確率を考慮せずに出玉率等を算出することが可能となることで、各遊技状態における遊技仕様の設計を容易化可能となる。
大当たりに当選した大当たり図柄ごとに、該大当たり以降に選択される特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「確率変動状態」を発生させ得る大当たり図柄である1図柄、3図柄、5図柄、7図柄のうち、1図柄で当選した場合には「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的長めの変動時間が選択され易い「両ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、3図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的短い変動時間が選択され易い「特1ロング特2ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。さらに、5図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的短めの変動時間が選択され易い「両ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、7図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的短めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い「特1ショート特2ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。このように構成することで、大当たりした図柄の種類によって、大当たり後の遊技状態において、先に導出され得る特別図柄を異ならせることができ、例えば、いずれの特別図柄が先に停止するか否かによって、遊技状態毎に大当たりが先に現出させる確率を異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
特別図柄の変動回数に基づいて、該特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「潜伏確率変動状態」において、大当たり終了後1回目~10回目の特別図柄の変動演出に関しては、比較的長めの変動時間が選択され易いように構成し、11回目以降の特別図柄の変動演出に関しては、比較的短めの変動時間が選択され易いように構成する。このように構成することで、遊技にメリハリを設けつつ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり種別を複数種類設けてもよい。具体的には、例えば、普通電役72が1回開放される1回開放当たりと、出没板72aが3回開放される3回開放当たりと、普通電役72が3回かつ長く開放される3回ロング開放当たりとを設ける。このように構成することで、「確率変動状態」や「普図高確時間短縮状態」において遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」→「普図高確時間短縮状態」→「普図低確時間短縮状態」→「確率変動状態」の順で遊技者にとって有利な遊技状態としていた。これに対し、「通常遊技状態」より遊技者にとって不利な遊技状態として、「普図高確時間短縮状態」や「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」が位置づけられるように遊技仕様を設定してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の始動口を、普通電役72が付属した第2特別図柄の始動口の上流側に設け、「通常遊技状態」では、普通電役72が作動し難いことによって、第2特別図柄より遊技者にとって有利な第1特別図柄の抽選契機を受け易い一方、「普図高確時間短縮状態」では、普通電役72が作動し易いことによって、第1特別図柄より遊技者にとって不利な第2特別図柄の抽選契機を受け易いように構成する。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
右打ち遊技を示唆する右打ち示唆表示が現出される場合に、第4図柄表示領域87,88の表示位置を変更するように構成してもよい。具体的には、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」等では、副表示領域Dsの右小領域Ds3に第4図柄表示領域87,88を表示する一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」等では、右打ち示唆表示を右小領域Ds3に表示する一方、第4図柄表示領域87,88を左小領域Ds1に表示する。このように構成することで、遊技状態に応じた遊技仕様を遊技者に認識させ易くすることができる。
上記実施形態では、同時に実行され得る複数の特別図柄の動的表示に関し、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行い、非奨励の特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行わないように構成している。これに対し、同時に実行され得る複数の図柄(例えば、特別図柄と普通図柄)の演出に関し、遊技状態、遊技仕様、付与される遊技価値、或いは、実行頻度等によって、実行すべき演出の優先順を予め設け、該優先順に応じた演出を優先的に実行し、優先順が低い演出に関しては、演出規模を小さくしたり、演出自体を実行しない等、優先順位が高い演出に比べて遊技者が認識し難くなるように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第1特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示したり、第2特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第2特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示してもよい。このように構成することで、遊技を行う上で遊技者に認識させたい演出を優先的に実行しつつ、優先順位が低い演出規模を小さく(なくす)ことで、遊技者が煩わしさを感じない演出を実行することができる。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。これらを1つの制御装置とすることで、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理(S1111)において、いずれかの停止種別コマンドを受信すれば必ず対応する変動開始フラグ223a,223bをオンに設定する場合について説明したが、各変動パターンコマンドの受信があった上で対応する停止種別コマンドを受信した場合に、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。これにより、各変動パターンコマンドの受信がなく、いずれかの停止種別コマンドを受信したような場合に、おかしな変動演出が実行されることを抑制できる。
また、各変動パターンコマンドを受信したタイミングで、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。この場合、音声ランプ制御装置113にて実行される変動演出処理(S1110)では、各変動開始フラグ223a,223bがオンされたことに基づいて、各変動パターンコマンドにより抽出した変動パターンを表示制御装置114へ通知する各表示用変動パターンコマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113にて各停止種別コマンドの受信を待つことなく、表示制御装置114に対して、この各表示用変動パターンコマンドに基づき、各変動演出を第3図柄表示装置81に実行させることができる。なお、この場合、音声ランプ制御装置113では、各停止種別コマンドを受信したタイミングで、該停止種別コマンドより抽出された停止種別を表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。そして、表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81に実行させた変動演出の停止図柄を決定してもよい。
上記実施形態において、デモ演出は、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄を停止表示させてもよい。また、数字の付された主図柄または数字の付されていない主図柄からなる第3図柄を、半透明状態で停止表示させてもよい。また、第3図柄を表示させずに背面画像だけを変化させるものであってもよい。また、変動表示で用いられる第3図柄や背面画像とは全く異なるキャラクタや背面画像を表示させてもよい。
上記実施形態において、変動演出が行われる第3図柄表示装置81にて連続予告演出を実行してもよいし、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置81で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置114で行ってもよいし、音声ランプ制御装置113で行ってもよい。また、各種演出に応じて作動する役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の音声出力装置226から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機10の電飾部29~33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および特別図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、役物が所定の態様で作動したり、音声出力装置226から音声が出力されたり、若しくは、電飾部29~33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、若しくは電飾部29~33の点灯・点滅によって連続予告演出が行われるで、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、または電飾部29~33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29~33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における当否判定や変動開始時の抽選処理を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置81における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力、及び、電飾部29~33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。また、連続予告演出の実行方法(第3図柄表示装置81による表示、第4図柄表示装置による表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、電飾部29~33の点灯または点滅、又は、それらの組み合わせ)を変えることで、連続予告演出終了後の遊技状態に応じて選定される連続予告演出態様を複数用意してもよい。
また、連続予告演出が行われる場合に、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置81に表示させてもよいし、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせである、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、表示制御装置114のMPUで実行されるコマンド判定処理にて連続予告コマンドの受信を判断すると、チャンス目に対応する停止図柄判別フラグをオンにすると共に、その他の停止図柄判別フラグをオフに設定するようにしてもよい。コマンド判定処理では、停止識別コマンド処理の後にその他コマンド処理の中で連続予告コマンドに対応する処理を実行するので、表示用停止識別コマンドの受信によって設定された停止図柄に代えて、チャンス目が停止図柄として設定される。よって、変動停止時にチャンス目を確定表示させることができる。そして、第3図柄表示装置81において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
上記実施形態において、主制御装置110は、第1始動口64又は第2始動口71への入賞(始動入賞)があった場合に、「1」加算された保留球数を音声ランプ制御装置113へ通知する保留球数コマンドに対して、該始動入賞に伴いカウンタ用バッファより取得された各カウンタC1~C3,CS1をそのまま含めて、音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、保留球数コマンドに含めるカウンタの種類は、カウンタC1~C3,CS1の一部であってもよいし、その他のカウンタの値を含めてもよい。また、主制御装置110より音声ランプ制御装置113に対して始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を通知する場合に、これらの各カウンタの値を示す情報を保留球数コマンドに含めて通知するのではなく、保留球数コマンドとは別のコマンドに各カウンタの値を示す情報を含めて、これらの値を音声ランプ制御装置113に対して通知してもよい。別のコマンドとしては、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する専用のコマンドであってもよいし、変動パターンコマンドや停止図柄コマンド等、別の情報を音声ランプ制御装置113へ通知するためのコマンドに、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値が加えられてもよい。別のコマンドとして、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する場合、該コマンドに、その通知する各カウンタの値が、いずれの保留回数に対応する変動演出に係るものであるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113は、該コマンドに含まれる保留回数に関する情報に基づいて、その保留回数に対応する先読み情報第1~第4エリアのいずれかのエリアに、該コマンドに含まれる各カウンタの値を格納することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、保留球数コマンドを受信した場合に、該保留球数コマンドにて示される各カウンタC1~C3,CS1の値そのものをRAM223に格納してもよいし、保留球数コマンド(又は、各カウンタの値が示されるコマンド)を受信した場合に、該コマンドにて示される各カウンタの値に基づいて、大当たりか否か、大当たりの場合の大当たり種別、外れの場合の外れ種別等の一部または全部を判定し、これらの判定結果を、該コマンドにて示される各カウンタの値に代えて、または、該カウンタの値の一部または全部とあわせて、RAM223に格納してもよい。
上記実施形態においては、第1始動口64又は第2始動口71への入賞およびスルーゲート67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1始動口64又は第2始動口71への入賞に対し、始動口によって別箇に最大保留球数を設定するようにしてもよく、各々の始動口における最大保留球数は「4」以外の任意の数であってもよい。また、各始動口における最大保留球数は必ずしも同一の値とする必要はなく、異なる値であってもよい。また、第1始動口64又は第2始動口71への入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、特別図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
上記各実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1~Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1~Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1~Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
スロットマシンでは、所定期間中に払い出された遊技媒体(コイン、メダル)の総数に対する、ボーナス(役物)により払い出された遊技媒体の数の比率が役物比率となる。そこで、各役が成立した場合に払い出される遊技媒体の数を、賞球数テーブルに代えて主制御装置のROMに格納しておき、役物比率管理チップ又は役物比率管理チップと同等の機能を実行する制御装置にて、非ボーナスゲーム期間(通常期間)において成立した(有効ライン上に図柄が揃った)役の数、ボーナスゲーム期間中において成立した役の数、AT期間中において成立した役の数を計数して、役物比率や連続役物比率を管理してもよい。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。なお、以下に示す各種発明の概念は、それぞれ、他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分を、その発明の概念に追加し或いはその他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分と交換等することにより、その発明の概念を変形して構成するようにしても良い。
<A群:移行前の遊技状態で計数した変動回数を移行前の遊技状態では表示せず、遊技状態移行後にその変動回数を加味して表示>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技機がある。
この遊技機では、例えば、少なくとも、所定の所定遊技状態から、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態へ移行可能に構成され、それぞれ異なる遊技価値を遊技者に付与可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技者に理解し易い演出を行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
A群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に理解し易い演出を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定の演出を実行可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備えた遊技機において、
少なくとも、作動部材が作動し易い若しくは作動し得ることで入球手段へ遊技球が入球し易い若しくは入球し得る所定遊技状態(例えば、「普図高確時間短縮状態」)と、該所定遊技状態より前記作動部材が作動し難い若しくは作動しないことで前記入球手段へ遊技球が入球し難い若しくは入球しない特定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)とに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短高確フラグ203n)と、
前記入球手段に対する所定事象(例えば、変動演出)に基づく回数を、前記所定遊技状態と前記特定遊技状態とのいずれでも計数可能な所定事象計数手段(例えば、救済カウンタ203p)と、
前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象の回数を、前記表示手段において表示可能な回数表示手段(例えば、救済カウンタ表示89)と、を備え、
前記回数表示手段は、
前記所定遊技状態において、前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象に基づく回数を所定態様で表示せず、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行した場合に、それまでに前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象に基づく回数を前記所定態様で表示可能に構成されている
ことを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、所定の演出を実行可能な表示手段と、前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段)と、を備えた遊技機であって、少なくとも、作動部材が作動し易い若しくは作動し得ることで入球手段へ遊技球が入球し易い若しくは入球し得る所定遊技状態と、該所定遊技状態より前記作動部材が作動し難い若しくは作動しないことで前記入球手段へ遊技球が入球し難い若しくは入球しない特定遊技状態とに移行可能な遊技状態移行手段と、前記入球手段に対する所定事象に基づく回数を、前記所定遊技状態と前記特定遊技状態とのいずれでも計数可能な所定事象計数手段と、前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象の回数を、前記表示手段において表示可能な回数表示手段と、を備え、前記回数表示手段は、前記所定遊技状態において、前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象に基づく回数を所定態様で表示せず、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行した場合に、それまでに前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象に基づく回数を前記所定態様で表示可能に構成されている。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、所定事象に基づく回数を所定態様で表示することができるので、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生して所定事象に基づく回数の表示契機が曖昧になった場合でも、特定遊技状態への移行契機をトリガとして所定事象に基づく回数を表示可能となる。よって、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機A1において、
前記回数表示手段は、
前記所定遊技状態において、前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象に基づく回数を、前記所定態様より表示領域が小さい特定態様(例えば、変動回数のみ表示(天井到達回数は表示せず))で表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記回数表示手段は、前記所定遊技状態において、前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象に基づく回数を、前記所定態様より表示領域が小さい特定態様で表示可能に構成される。これにより、所定遊技状態においても、たとえ小さな表示領域であったとしても所定事象に基づく回数を特定態様で表示することができるので、他の表示内容を遊技者に認識し易くしつつ、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機A1又はA2において、
前記回数表示手段は、
前記所定事象計数手段で計数される前記所定事象の最大集計回数を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A1又はA2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記回数表示手段は、前記所定事象計数手段で計数される前記所定事象の最大集計回数を表示可能に構成される。これにより、特定遊技状態(又は所定遊技状態)において、所定事象の最大集計回数を遊技者に認識させることが可能となり、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機A1からA3のいずれかにおいて、
少なくとも、前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象に基づく回数を、電源断後も保持可能な保持手段(例えば、電源装置115のバックアップ機能)、を備え、
前記回数表示手段は、
電源が投入された後において、所定条件(例えば、「通常遊技状態」における規定変動回数)が成立した場合に、前記保持手段で保持されている前記所定事象計数手段で計数されている前記所定事象に基づく回数を前記所定態様で表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A1からA3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、前記所定事象計数手段で計数された前記所定事象に基づく回数を、電源断後も保持可能な保持手段、を備え、前記回数表示手段は、電源が投入された後において、所定条件が成立した場合に、前記保持手段で保持されている前記所定事象計数手段で計数されている前記所定事象に基づく回数を前記所定態様で表示可能に構成される。これにより、遊技機の電源断が発生した場合でも、電源が投入された後において所定条件が成立した場合に、保持手段で保持されている所定事象計数手段で計数されている所定事象に基づく回数を所定態様で表示することができる。よって、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生して所定事象に基づく回数の表示契機が曖昧になった場合でも、所定条件の成立をトリガとして所定事象に基づく回数を表示可能となる。従って、電源断が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機A1からA4のいずれかにおいて、
前記所定事象計数手段は、
前記所定遊技状態における第1所定事象(例えば、特図2の変動回数)と、前記特定遊技状態における第2所定事象(例えば、特図1の変動回数)とを、それぞれ計数可能に構成され、
前記回数表示手段は、
前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行した場合に、前記第1所定事象に基づく回数を、前記第2所定事象に基づく回数を含めて前記所定態様で表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A1からA4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定事象計数手段は、前記所定遊技状態における第1所定事象と、前記特定遊技状態における第2所定事象とを、それぞれ計数可能に構成され、前記回数表示手段は、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行した場合に、前記第1所定事象に基づく回数を、前記第2所定事象に基づく回数を含めて前記所定態様で表示可能に構成される。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、第1所定事象に基づく回数を、第2所定事象に基づく回数に含めて所定態様で表示することができるので、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生して第1所定事象および第2所定事象に基づく回数の表示契機が曖昧になった場合でも、特定遊技状態への移行契機をトリガとして第1所定事象に基づく回数を第2所定事象に基づく回数に含めて表示可能となる。よって、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機A1からA5のいずれかにおいて、
前記遊技状態移行手段は、
前記所定事象計数手段によって計数された前記所定事象の回数に応じて、前記所定遊技状態および前記特定遊技状態と異なる特殊遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A1からA5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、前記所定事象計数手段によって計数された前記所定事象の回数に応じて、前記所定遊技状態および前記特定遊技状態と異なる特殊遊技状態に移行可能に構成される。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、特殊遊技状態への移行要因となる所定事象に基づく回数を所定態様で表示することができるので、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生して特殊遊技状態への移行要因となる所定事象に基づく回数の表示契機が曖昧になった場合でも、特定遊技状態への移行契機をトリガとして特殊遊技状態への移行要因となる所定事象に基づく回数を表示可能となる。よって、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
<B群:前回変動の遊技状態と今回変動の遊技状態とを比較して救済カウンタ表示>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技機がある。
この遊技機では、例えば、少なくとも、所定の所定遊技状態から、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態へ移行可能に構成され、それぞれ異なる遊技価値を遊技者に付与可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技者に理解し易い演出を行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
B群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に理解し易い演出を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定の演出を実行可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備えた遊技機において、
少なくとも、作動部材が作動し易い若しくは作動し得ることで入球手段へ遊技球が入球し易い若しくは入球し得る所定遊技状態(例えば、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)と、該所定遊技状態より前記作動部材が作動し難い若しくは作動しないことで前記入球手段へ遊技球が入球し難い若しくは入球しない特定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)とに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短高確フラグ203n又は時短低確フラグ203m)と、
前記所定遊技状態においてのみ行われる所定演出(例えば、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」における特別図柄の変動演出)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、Dテーブル203d4)と、
前記所定演出が実行された後において、該所定演出と異なる特定演出(例えば、「通常遊技状態」における特別図柄の変動演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、Bテーブル202d2)と、
前記所定遊技状態から前記特定遊技状態へ移行される場合において、前記特定演出において遊技状態の移行に関する特定情報(例えば、変動回数および天井到達回数)を遊技者に示唆可能な特定表示を表示する特定表示手段(例えば、救済カウンタ表示89)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、所定の演出を実行可能な表示手段と、前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段と、を備えた遊技機であって、少なくとも、作動部材が作動し易い若しくは作動し得ることで入球手段へ遊技球が入球し易い若しくは入球し得る所定遊技状態と、該所定遊技状態より前記作動部材が作動し難い若しくは作動しないことで前記入球手段へ遊技球が入球し難い若しくは入球しない特定遊技状態とに移行可能な遊技状態移行手段と、前記所定遊技状態においてのみ行われる所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、前記所定演出が実行された後において、該所定演出と異なる特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態へ移行される場合において、前記特定演出において遊技状態の移行に関する特定情報を遊技者に示唆可能な特定表示を表示する特定表示手段と、を備えている。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態へ移行された場合において、特定演出において遊技状態の移行に関する特定情報を、特定表示を表示することで遊技者に示唆することが可能となる。よって、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生した場合でも、所定遊技状態から特定遊技状態への移行契機をトリガとして特定演出において特定表示を表示し、遊技者に遊技状況を的確に認識させ得ることができる。その結果、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機B1において、
前記所定遊技状態において、複数の前記所定演出から1の前記所定演出を選択可能な所定演出選択手段(例えば、Dテーブル202d4及び停止パターンカウンタC3値)と、
複数の前記特定演出から1の前記特定演出を選択可能な特定演出選択手段(例えば、Bテーブル202d2及び停止パターンカウンタC3値)と、を備え、
前記特定表示手段は、
前記所定演出が実行された後において前記所定遊技状態から前記特定遊技状態へ移行された場合に、前記所定演出選択手段によっていずれの前記所定演出が選択された場合で、前記特定演出選択手段によっていずれの前記特定演出が選択された場合でも、前記特定表示を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定遊技状態において、複数の前記所定演出から1の前記所定演出を選択可能な所定演出選択手段と、複数の前記特定演出から1の前記特定演出を選択可能な特定演出選択手段と、を備え、前記特定表示手段は、前記所定演出が実行された後において前記所定遊技状態から前記特定遊技状態へ移行された場合に、前記所定演出選択手段によっていずれの前記所定演出が選択された場合で、前記特定演出選択手段によっていずれの前記特定演出が選択された場合でも、前記特定表示を表示可能に構成される。これにより、所定演出が実行された後において所定遊技状態から特定遊技状態へ移行される場合に、いずれの所定演出が選択され、その後、いずれの特定演出が選択された場合でも、特定表示を表示することが可能となる。よって、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生した場合、いずれの所定演出が選択されていた状況において所定遊技状態から特定遊技状態への移行契機をトリガとしていずれの特定演出において特定表示を表示し、遊技者に遊技状況を的確に認識させ得ることができる。その結果、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機B1又はB2において、
前記特定表示手段は、
前記所定演出において前記特定表示で遊技者に対して示唆する内容と関連する関連特定表示(例えば、変動回数のみ表示(天井到達回数は表示せず))を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B1又はB2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定表示手段は、前記所定演出において前記特定表示で遊技者に対して示唆する内容と関連する関連特定表示(例えば、変動回数のみ表示を表示可能に構成される。これにより、所定遊技状態においても、特定表示で遊技者に対して示唆する内容と関連する関連特定表示を表示することができるので、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機B1からB3のいずれかにおいて、
前記特定表示が所定特定表示(例えば、救済カウンタ表示89が天井回数到達)となることにより、遊技状態が前記所定遊技状態へ移行することを遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B1からB3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定表示が所定特定表示となることにより、遊技状態が前記所定遊技状態へ移行することを遊技者に示唆可能に構成される。これにより、特定表示が所定特定表示となることにより、遊技状態が所定遊技状態へ移行することを遊技者に認識させることができるので、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機B1からB4のいずれかにおいて、
前記遊技状態移行手段は、
前記所定遊技状態の終了条件(例えば、規定変動回数到達)が成立した場合において、前記特定遊技状態へ移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B1からB4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、前記所定遊技状態の終了条件が成立した場合において、前記特定遊技状態へ移行可能に構成される。これにより、所定遊技状態の終了条件が成立して特定遊技状態へ移行された場合において、特定演出において遊技状態の移行に関する特定情報を、特定表示を表示することで遊技者に示唆することが可能となる。よって、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生した場合でも、所定遊技状態から特定遊技状態への移行契機をトリガとして特定演出において特定表示を表示し、遊技者に遊技状況を的確に認識させ得ることができる。その結果、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機B1からB5のいずれかにおいて、
前記所定演出および前記特定演出の実行回数を計数可能な実行回数計数手段(例えば、救済カウンタ203p)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記実行回数計数手段により前記所定演出と前記特定演出との合計回数が所定回数(例えば、250回)に到達した場合に、遊技状態を前記所定遊技状態へ移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B1からB5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定演出および前記特定演出の実行回数を計数可能な実行回数計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記実行回数計数手段により前記所定演出と前記特定演出との合計回数が所定回数に到達した場合に、遊技状態を前記所定遊技状態へ移行可能に構成される。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、再び所定遊技状態への移行要因となる所定演出と特定演出との合計回数を表示することができるので、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生して特定遊技状態を経由して再度の所定遊技状態への移行要因となる所定演出(および特定演出)の回数の表示契機が曖昧になった場合でも、特定遊技状態への移行契機をトリガとして再度の所定遊技状態への移行要因となる所定演出および特定演出の合計回数を表示可能となる。よって、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
<C群:時短回数が複数種類ある場合の各時短最終変動の変動パターンを特殊にして時短回数を判別>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技機がある。
この遊技機では、例えば、少なくとも、所定の所定遊技状態から、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態へ移行可能に構成され、それぞれ異なる遊技価値を遊技者に付与可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技者に理解し易い演出を行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
C群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に理解し易い演出を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定の演出を実行可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記表示手段の表示結果により、遊技者の所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備えた遊技機において、
少なくとも、作動部材が作動し易い若しくは作動し得ることで入球手段へ遊技球が入球し易い若しくは入球し得る所定遊技状態(例えば、「普図高確時間短縮状態」)と、該所定遊技状態より前記作動部材が作動し難い若しくは作動しないことで前記入球手段へ遊技球が入球し難い若しくは入球しない特定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)とに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短高確フラグ203n)と、
前記所定遊技状態を、少なくとも一般所定遊技状態(例えば、終了条件として特別図柄の変動回数が30回の「普図高確時間短縮状態」)と、該一般所定遊技状態より遊技者にとって有利な有利所定遊技状態(例えば、終了条件として特別図柄の変動回数が50回の「普図高確時間短縮状態」)とに移行可能な所定移行手段(例えば、時短カウンタ203o)と、
前記一般所定遊技状態、又は、前記有利所定遊技状態が終了する場合に、前記表示手段において専用の所定演出(例えば、「普図高確時間短縮状態」の終了画面)を実行可能な第1演出実行手段と、
前記所定遊技状態で前記所定演出が行われた後に、前記特定遊技状態において少なくとも前記所定遊技状態に関する特定情報(例えば、「普図高確時間短縮状態」における変動回数を含めた変動回数)を遊技者に示唆可能な特定表示(例えば、救済カウンタ表示89)を表示する特定表示手段と、を備えている
ことを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、所定の演出を実行可能な表示手段と、前記表示手段の表示結果により、遊技者の所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段と、を備えた遊技機であって、少なくとも、作動部材が作動し易い若しくは作動し得ることで入球手段へ遊技球が入球し易い若しくは入球し得る所定遊技状態と、該所定遊技状態より前記作動部材が作動し難い若しくは作動しないことで前記入球手段へ遊技球が入球し難い若しくは入球しない特定遊技状態とに移行可能な遊技状態移行手段と、前記所定遊技状態を、少なくとも一般所定遊技状態と、該一般所定遊技状態より遊技者にとって有利な有利所定遊技状態とに移行可能な所定移行手段と、前記一般所定遊技状態、又は、前記有利所定遊技状態が終了する場合に、前記表示手段において専用の所定演出を実行可能な第1演出実行手段と、前記所定遊技状態で前記所定演出が行われた後に、前記特定遊技状態において少なくとも前記所定遊技状態に関する特定情報を遊技者に示唆可能な特定表示を表示する特定表示手段と、を備えている。これにより、所定遊技状態として、一般所定遊技状態または有利所定遊技状態のいずれが行われた場合でも、該一般所定遊技状態または有利所定遊技状態が終了する場合に、専用の所定演出を実行し、該所定演出の実行をトリガとして、特定遊技状態において少なくとも所定遊技状態に関する特定情報を遊技者に示唆可能な特定表示を表示することができる。よって、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生した場合であって、異なる所定遊技状態が行われ得る遊技機だとしても、各所定遊技状態終了時の所定演出の実行により、その後の特定遊技状態において特定情報を正確に遊技者に示唆することができ、遊技者に遊技状況を的確に認識させ得ることができる。その結果、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機C1において、
少なくとも、前記所定遊技状態に関する回数を計数可能な計数手段(例えば、救済カウンタ203p)、を備え、
前記特定表示手段は、
前記特定表示として、前記計数手段による計数結果に基づく計数表示(例えば、特別図柄の低確率状態における変動回数)を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、前記所定遊技状態に関する回数を計数可能な計数手段、を備え、前記特定表示手段は、前記特定表示として、前記計数手段による計数結果に基づく計数表示を表示可能に構成される。これにより、所定遊技状態として、一般所定遊技状態または有利所定遊技状態のいずれが行われた場合でも、該一般所定遊技状態または有利所定遊技状態が終了する場合に、専用の所定演出を実行し、該所定演出の実行をトリガとして、特定遊技状態において、特定表示として、所定遊技状態に関する回数の計数結果に基づく計数表示を表示することができる。よって、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生した場合でも、異なる所定遊技状態が行われたとしても、各所定遊技状態終了時の所定演出の実行により、その後の特定遊技状態において所定遊技状態に関する回数の計数結果を正確に遊技者に示唆することができ、遊技者に遊技状況を的確に認識させ得ることができる。その結果、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機C2において、
前記特定表示手段は、
前記所定遊技状態において、前記計数手段による関連計数表示(例えば、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動回数)を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定表示手段は、前記所定遊技状態において、前記計数手段による関連計数表示を表示可能に構成される。これにより、所定遊技状態においても計数手段の計数結果を表示することができるので、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機C2又はC3において、
前記特定遊技状態に移行したか否かを判別可能な移行判別手段(例えば、時短高確フラグ203nのオン/オフ)、を備え、
前記特定表示手段は、
前記移行判別手段によって前特定遊技状態に移行したと判別された場合において、前記計数手段による計数結果に基づく前記計数表示を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C2又はC3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定遊技状態に移行したか否かを判別可能な移行判別手段、を備え、前記特定表示手段は、前記移行判別手段によって前記特定遊技状態に移行したと判別された場合において、前記計数手段による計数結果に基づく前記計数表示を表示可能に構成される。これにより、所定遊技状態として、一般所定遊技状態または有利所定遊技状態のいずれが行われた場合でも、該一般所定遊技状態または有利所定遊技状態が終了する場合に、専用の所定演出を実行し、該所定演出の実行をトリガとして、移行判別手段により第2遊技状態に移行したと判別された場合において、特定表示として、所定遊技状態に関する回数の計数結果に基づく計数表示を表示することができる。よって、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生した場合でも、異なる所定遊技状態が行われたとしても、各所定遊技状態終了時の所定演出の実行により、その後の特定遊技状態において所定遊技状態に関する回数の計数結果を正確に遊技者に示唆することができ、遊技者に遊技状況を的確に認識させ得ることができる。その結果、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機C1からC4のいずれかにおいて、
前記特定表示が所定特定表示(例えば、救済カウンタ表示89が天井回数到達)となることにより、遊技状態が移行することを遊技者に示唆可能な特殊表示(例えば、「天井到達!」も文字表示や、遊技状態が移行することを示唆可能な特殊演出等)を表示可能な特殊表示手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C1からC4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定表示が所定特定表示となることにより、特殊表示を表示可能な特殊表示手段、を備えている。これにより、特定表示が所定特定表示となることにより、遊技状態が移行することを遊技者に認識させることができるので、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機C2からC5のいずれかにおいて、
前記計数手段は、
前記所定遊技状態における前記所定演出と、前記特定遊技状態における特定演出とをそれぞれ計数可能に構成され、
前記遊技状態移行手段は、
前記計数手段により前記所定演出と前記特定演出との合計回数が所定回数(例えば、250回)に到達した場合に、遊技状態を前記所定遊技状態へ移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、遊技機C2からC5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記計数手段は、前記所定遊技状態における前記所定演出と、前記特定遊技状態における特定演出とをそれぞれ計数可能に構成され、前記遊技状態移行手段は、前記計数手段により前記所定演出と前記特定演出との合計回数が所定回数に到達した場合に、遊技状態を前記所定遊技状態へ移行可能に構成される。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、再び所定遊技状態への移行要因となる所定演出と特定演出との合計回数を表示することができるので、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生して特定遊技状態を経由して再度の所定遊技状態への移行要因となる所定演出(および特定演出)の回数の表示契機が曖昧になった場合でも、特定遊技状態への移行契機をトリガとして再度の所定遊技状態への移行要因となる所定演出および特定演出の合計回数を表示可能となる。よって、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
<D群:他の表示と異なる領域に救済カウンタ表示>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技機がある。
この遊技機では、例えば、少なくとも、所定の所定遊技状態から、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態へ移行可能に構成され、それぞれ異なる遊技価値を遊技者に付与可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技者に理解し易い演出を行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
D群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に理解し易い演出を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技媒体を発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
所定の演出を実行可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)と、を備えた遊技機において、
少なくとも、前記表示手段において所定表示結果(例えば、大当たり図柄)が導出されることにより移行され得る所定遊技状態(例えば、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)と、該所定遊技状態において移行条件(例えば、規定の特別図柄の変動演出回数実行)が成立した場合に開始される特定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)と、に移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短高確フラグ203n又は時短低確フラグ203m)と、
前記所定遊技状態において遊技者に有利となる前記発射手段による発射態様を示唆可能な所定発射態様示唆表示(例えば、右打ち示唆表示)を、前記表示手段で表示可能な所定示唆手段(例えば、「右打ち!」の帯テロップ表示)と、
前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行した場合において、前記所定発射態様示唆表示と異なる特定発射態様示唆表示(例えば、左打ち示唆表示)を、前記表示手段で表示可能な特定示唆手段(例えば、左打ち遊技を促す文字メッセージ81d)と、
前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行した場合において、前記特定発射態様示唆表示と異なる表示領域に、遊技状態の移行に関する特定情報(例えば、特別図柄の変動回数と天井到達回数)を遊技者に示唆可能な特定表示(例えば、救済カウンタ表示89)を表示する特定表示手段と、を備えている
ことを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、遊技媒体を発射可能な発射手段と、所定の演出を実行可能な表示手段と、前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段と、を備えた遊技機であって、少なくとも、前記表示手段において所定表示結果が導出されることにより移行され得る所定遊技状態と、該所定遊技状態において移行条件が成立した場合に開始される特定遊技状態と、に移行可能な遊技状態移行手段と、前記所定遊技状態における前記発射手段による発射態様を示唆可能な所定発射態様示唆表示を、前記表示手段で表示可能な所定示唆手段と、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行した場合において、前記所定発射態様示唆表示と異なる特定発射態様示唆表示を、前記表示手段で表示可能な特定示唆手段と、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行した場合において、前記特定発射態様示唆表示と異なる表示領域に、遊技状態の移行に関する特定情報を遊技者に示唆可能な特定表示を表示する特定表示手段と、を備えている。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、所定発射態様示唆表示から特定発射態様示唆表示に変化させ、遊技媒体の発射態様が変化する旨を遊技者に明確に示唆するとともに、該特定発射態様示唆表示と異なる表示領域に、遊技状態の移行に関する特定情報を遊技者に示唆可能な特定表示を表示し、遊技状態の移行に関する遊技状況を遊技者に的確に認識させることができる。よって、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生した場合でも、発射態様の変化を遊技者に認識させつつ、その後の特定遊技状態において特定情報を正確に遊技者に示唆することができ、遊技者に遊技状況を的確に認識させ得ることができる。その結果、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機D1において、
前記特定表示手段は、
前記所定遊技状態において、前記特定表示に関連する関連特定表示(例えば、特別図柄の変動回数のみを表示)を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、遊技機D1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定表示手段は、前記所定遊技状態において、前記特定表示に関連する関連特定表示を表示可能に構成される。これにより、所定遊技状態においても特定表示に関連する関連特定表示を表示することで、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機D1又はD2において、
前記特定示唆手段は、
前記所定発射態様示唆表示と異なる態様で前記特定発射態様示唆表示を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D1又はD2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定示唆手段は、前記所定発射態様示唆表示と異なる態様で前記特定発射態様示唆表示を表示可能に構成される。これにより、所定発射態様示唆表示と特定発射態様示唆表示とを遊技者が識別可能な異なる態様で表示することで、遊技媒体の発射態様の変化と遊技状況とを遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機D1からD3のいずれかにおいて、
前記特定表示手段は、
前記特定表示において、少なくとも、前記特定遊技状態における所定事象(例えば、特別図柄の変動演出)の数量を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D1からD3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定表示手段は、前記特定表示において、少なくとも、前記特定遊技状態における所定事象の数量を表示可能に構成される。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、所定発射態様示唆表示から特定発射態様示唆表示に変化させ、遊技媒体の発射態様が変化する旨を遊技者に明確に示唆するとともに、該特定発射態様示唆表示と異なる表示領域に、遊技状態の移行に関する特定情報であって、特定遊技状態における所定事象の数量を遊技者に示唆可能な特定表示を表示し、遊技状態の移行に関する遊技状況を遊技者に的確に認識させることができる。よって、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生した場合でも、発射態様の変化を遊技者に認識させつつ、その後の特定遊技状態において所定事象の数量である特定情報を正確に遊技者に示唆することができ、遊技者に遊技状況を的確に認識させ得ることができる。その結果、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機D4において、
前記所定事象の数量が特定数量(例えば、「250回」)となることにより、遊技状態が移行することを遊技者に示唆可能な特殊表示(例えば、「天井回数到達!」)を表示可能な特殊表示手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技機D4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定事象の数量が特定数量となることにより、遊技状態が移行することを遊技者に示唆可能な特殊表示を表示可能な特殊表示手段、を備えている。これにより、特定情報である所定事象の数量が特定数量となることにより、遊技状態が移行することを遊技者に認識させることができるので、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機D4又はD5において、
前記所定遊技状態および前記特定遊技状態における前記所定事象の回数を計数可能な計数手段(例えば、救済カウンタ203p)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記計数手段により前記所定事象の回数が所定回数(例えば、「250回」)に到達した場合に、遊技状態を前記所定遊技状態へ移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機D6。
遊技機D6によれば、遊技機D4又はD5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定遊技状態および前記特定遊技状態における前記所定事象の回数を計数可能な計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記計数手段により前記所定事象の回数が所定回数に到達した場合に、遊技状態を前記所定遊技状態へ移行可能に構成される。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、再び所定遊技状態への移行要因となる所定事象の回数を計数して表示することで、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生して特定遊技状態を経由して再度の所定遊技状態への移行要因となる所定事象の回数の表示契機が曖昧になった場合でも、特定遊技状態への移行契機をトリガとして再度の所定遊技状態への移行要因となる所定事象の回数を表示可能となる。よって、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
<E群:通常時に電断した場合に特定変動パターンを契機に救済カウンタ表示を表示>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技機がある。
この遊技機では、例えば、少なくとも、所定の所定遊技状態から、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態へ移行可能に構成され、それぞれ異なる遊技価値を遊技者に付与可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技者に理解し易い演出を行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
E群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に理解し易い演出を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)、を備えた遊技機において、
少なくとも、所定遊技状態(例えば、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)と、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)とに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短高確フラグ203n又は時短低確フラグ203m)と、
遊技の制御を実行可能な所定制御手段(例えば、主制御装置110)と、
前記所定制御手段から遊技情報(例えば、「特殊変動1」の演出態様または「特殊変動2」の演出態様に対応する変動パターンコマンド)を受信することにより動作可能な特定制御手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記所定制御手段の記憶内容を、電源断後も保持可能な保持手段(例えば、電源装置115のバックアップ機能)と、を備え、
前記特定制御手段は、
前記遊技情報を前記所定制御手段から受信することで、少なくとも、前記特定遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆可能な特定示唆(例えば、救済カウンタ表示89)を出力する特定出力手段(例えば、救済カウンタ表示処理(S1317))、を備え、
前記特定出力手段は、
前記特定遊技状態における所定の供給電力が減退した後において、前記所定制御手段から前記遊技情報が出力されるまでは前記特定示唆を出力せず、前記所定制御手段から前記遊技情報が出力された場合に前記特定示唆を出力可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段、を備えた遊技機であって、少なくとも、所定遊技状態と、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態とに移行可能な遊技状態移行手段と、遊技の制御を実行可能な所定制御手段と、前記所定制御手段から遊技情報を受信することにより動作可能な特定制御手段と、前記所定制御手段の記憶内容を、電源断後も保持可能な保持手段と、を備え、前記特定制御手段は、前記遊技情報を前記所定制御手段から受信することで、少なくとも、前記特定遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆可能な特定示唆を出力する特定出力手段、を備え、前記特定出力手段は、前記特定遊技状態における所定の供給電力が減退した後において、前記所定制御手段から前記遊技情報が出力されるまでは前記特定示唆を出力せず、前記所定制御手段から前記遊技情報が出力された場合に前記特定示唆を出力可能に構成される。これにより、特定遊技状態における供給電力が減退した後において、特定遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆し得る特定示唆の内容が曖昧になった場合でも、所定制御手段から遊技情報が出力されることをトリガとして特定示唆を出力することが可能となる。よって、仮に、供給電力の減退という事象が発生したとしても、所定制御手段から遊技情報が出力されるまでは特定示唆を出力せず、第1制御手段から遊技情報が出力された際に特定示唆を出力することで、遊技状況を遊技者が誤認することを抑制して、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機E1において、
前記所定制御手段は、
遊技者が遊技を行う場合の所定条件(例えば、「通常遊技状態」における規定変動回数)が成立することにより、前記特定制御手段に前記遊技情報を出力可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定制御手段は、遊技者が遊技を行う場合の所定条件が成立することにより、前記特定制御手段に前記遊技情報を出力可能に構成される。これにより、遊技者が遊技を行う場合の所定条件が成立することにより、特定制御手段へ遊技情報を出力することで、特定遊技状態における供給電力が減退した後において、特定遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆し得る特定示唆の内容が曖昧になった場合でも、遊技者が遊技を行う場合の所定条件が成立した際に所定制御手段から遊技情報が出力されることをトリガとして特定示唆を出力することが可能となる。よって、仮に、供給電力の減退という事象が発生したとしても、遊技者が遊技を行う場合の所定条件が成立していない状況では所定制御手段から遊技情報が出力せずに特定示唆も出力せず、遊技者が遊技を行う場合の所定条件が成立した場合に所定制御手段から遊技情報が出力された際に特定示唆を出力することで、遊技状況を遊技者が誤認することを抑制して、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機E1又はE2において、
前記特定制御手段は、
電源断された場合に、記憶内容が初期化される
ことを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、遊技機E1又はE2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定制御手段は、電源断された場合に、記憶内容が初期化される。これにより、特定遊技状態における供給電力が減退した後において、特定制御手段の記憶内容が初期化されて、特定遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆し得る特定示唆の内容が曖昧になった場合でも、所定制御手段から遊技情報が出力されることをトリガとして特定示唆を出力することが可能となる。よって、仮に、供給電力の減退という事象が発生して、特定制御手段の記憶内容が初期化されている場合でも、所定制御手段から遊技情報が出力されるまでは特定示唆を出力せず、所定制御手段から遊技情報が出力された際に特定示唆を出力することで、遊技状況を遊技者が誤認することを抑制して、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機E1からE3のいずれかにおいて、
前記特定出力手段は、
前記所定遊技状態において、前記特定示唆と関連する関連特定示唆(例えば、「普図高確時間短縮状態における特別図柄の変動回数)を出力可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E1からE3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定出力手段は、前記所定遊技状態において、前記特定示唆と関連する関連特定示唆を出力可能に構成される。これにより、所定遊技状態においても特定示唆と関連する関連特定示唆を遊技者に出力することができるので、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機E1からE4のいずれかにおいて、
前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行する場合に、専用の所定演出(例えば、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の変動演出の最終変動)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、Eテーブル202d5又はFテーブル202d6)、を備え、
前記特定出力手段は、
前記所定遊技状態で前記所定演出が行われた後に、前記特定遊技状態において少なくとも前記所定遊技状態に関する遊技状況を含めて特定示唆を出力可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E5。
遊技機E5によれば、遊技機E1からE4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行する場合に、専用の所定演出を実行可能な所定演出実行手段、を備え、前記特定出力手段は、前記所定遊技状態で前記所定演出が行われた後に、前記特定遊技状態において少なくとも前記所定遊技状態に関する遊技状況を含めて特定示唆を出力可能に構成される。これにより、所定遊技状態で所定演出が行われた後に、特定遊技状態における供給電力が減退した後において、特定遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆し得る特定示唆の内容が曖昧になった場合でも、所定制御手段から遊技情報が出力されることをトリガとして、特定遊技状態において少なくとも所定遊技状態に関する遊技状況を含めて特定示唆を出力することが可能となる。よって、仮に、供給電力の減退という事象が発生したとしても、所定制御手段から遊技情報が出力されるまでは特定示唆を出力せず、所定制御手段から遊技情報が出力された際に特定示唆を出力することで、遊技状況を遊技者が誤認することを抑制して、特定遊技状態において少なくとも所定遊技状態に関する遊技状況を含めて遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機E1からE5のいずれかにおいて、
前記特定遊技状態において前記所定演出と異なる特定演出(例えば、「通常遊技状態」における特別図柄の変動演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、変動開始処理(S510))と、
前記所定演出および前記特定演出の実行回数を計数可能な実行回数計数手段(例えば、救済カウンタ203p)と、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記実行回数計数手段により前記所定演出と前記特定演出との合計回数が所定回数(例えば、「250回」)に到達した場合に、遊技状態を前記所定遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E6。
遊技機E6によれば、遊技機E1からE5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定遊技状態において前記所定演出と異なる特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、前記所定演出および前記特定演出の実行回数を計数可能な実行回数計数手段と、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記実行回数計数手段により前記所定演出と前記特定演出との合計回数が所定回数に到達した場合に、遊技状態を前記第1遊技状態に移行可能に構成される。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、再び所定遊技状態への移行要因となる所定演出と特定演出との合計回数を計数して表示することで、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生して第2遊技状態を経由して再度の所定遊技状態への移行要因となる所定演出及び特定演出の回数の表示契機が曖昧になった場合でも、所定制御手段から遊技情報が出力されることをトリガとして再度の所定遊技状態への移行要因となる所定演出及び特定演出の回数を表示可能となる。よって、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
<F群:整合性フラグのオンオフで救済カウンタ表示の表示タイミングを制御>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技機がある。
この遊技機では、例えば、少なくとも、所定の所定遊技状態から、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態へ移行可能に構成され、それぞれ異なる遊技価値を遊技者に付与可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技者に理解し易い演出を行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
F群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に理解し易い演出を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)、を備えた遊技機において、
少なくとも、遊技者にとって有利な発射態様での遊技が奨励される所定遊技状態(例えば、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)と、該所定遊技状態より遊技者にとって不利な発射態様での遊技が奨励される特定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)とに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短高確フラグ203n又は時短低確フラグ203m)と、
遊技の制御を実行可能な所定制御手段(例えば、主制御装置110)と、
前記所定制御手段から遊技情報(例えば、変動パターンコマンド)を受信することにより動作可能な特定制御手段(例えば、音声ランプ制御装置113)と、
前記所定制御手段の記憶内容を、電源断後も保持可能な保持手段(例えば、電源装置115のバックアップ機能)と、を備え、
前記特定制御手段は、
前記遊技情報を前記所定制御手段から受信することで、前記所定遊技状態および前記特定遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆可能な特定示唆(例えば、救済カウンタ表示89)を出力する特定出力手段(例えば、救済カウンタ表示処理(S1317))、を備え、
前記特定出力手段は、
所定の供給電力が減退していない状況において、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態へ移行した場合に、前記特定遊技状態の開始後に前記特定示唆を出力し、
所定の供給電力が減退した後において、前記特定遊技状態において前記所定制御手段から特定情報(例えば、規定変動回数に対応する変動パターンコマンド)が出力されることで前記特定示唆を出力可能に構成される
ことを特徴とする遊技機F1。
遊技機F1によれば、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段、を備えた遊技機であって、少なくとも、遊技者にとって有利な発射態様での遊技が奨励される所定遊技状態と、該所定遊技状態より遊技者にとって不利な発射態様での遊技が奨励される特定遊技状態とに移行可能な遊技状態移行手段と、遊技の制御を実行可能な所定制御手段と、前記所定制御手段から遊技情報を受信することにより動作可能な特定制御手段と、前記所定制御手段の記憶内容を、電源断後も保持可能な保持手段と、を備え、前記特定制御手段は、前記遊技情報を前記所定制御手段から受信することで、前記所定遊技状態および前記特定遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆可能な特定示唆を出力する特定出力手段、を備え、前記特定出力手段は、所定の供給電力が減退していない状況において、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態へ移行した場合に、前記特定遊技状態の開始後に前記特定示唆を出力し、所定の供給電力が減退した後において、前記特定遊技状態において前記所定制御手段から特定情報が出力されることで前記特定示唆を出力可能に構成される。これにより、所定の供給電力が減退していない状況において所定遊技状態から特定遊技状態へ移行した場合には、特定遊技状態の開始後に特定示唆を出力する一方、所定の供給電力が減退した後においては、特定遊技状態において所定制御手段から特定情報が出力されることをトリガとして特定示唆を出力することができる。よって、仮に、所定の供給電力の減退という事象が発生したとしても、所定制御手段から特定情報が出力されるまでは特定示唆を出力せず、所定制御手段から特定情報が出力された際に特定示唆を出力することで、遊技状況を遊技者が誤認することを抑制して、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機F1において、
前記特定出力手段は、
前記所定遊技状態において、前記特定示唆の出力を制限する制限手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機F2。
遊技機F2によれば、遊技機F1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定出力手段は、前記所定遊技状態において、前記特定示唆の出力を制限する制限手段、を備えている。これにより、所定遊技状態において特定示唆の出力を制限して、該所定遊技状態における遊技に遊技者を集中させ易くしつつ、所定の供給電力が減退していない状況において所定遊技状態から特定遊技状態へ移行した場合には、特定遊技状態の開始後に特定示唆を出力する一方、所定の供給電力が減退した後においては、特定遊技状態において所定制御手段から特定情報が出力されることをトリガとして特定示唆を出力することができる。よって、所定遊技状態の遊技性が特定示唆によって損なわれることなく、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機F1又はF2において、
電源断された場合に、前記特定制御手段の内容を初期化する初期化手段(例えば、音声ランプ制御装置113にバックアップ機能無し)、を備えている
ことを特徴とする遊技機F3。
遊技機F3によれば、遊技機F1又はF2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、電源断された場合に、前記特定制御手段の内容を初期化する初期化手段、を備えている。これにより、電源断が発生した場合において、特定制御手段の記憶内容が初期化されて、遊技状況を遊技者に示唆し得る特定示唆の内容が曖昧になった場合でも、所定制御手段から遊技情報が出力されることをトリガとして特定示唆を出力することが可能となる。よって、仮に、所定の供給電力の減退という事象が発生して、特定制御手段の記憶内容が初期化されている場合でも、所定制御手段から遊技情報が出力されるまでは特定示唆を出力せず、所定制御手段から遊技情報が出力された際に特定示唆を出力することで、遊技状況を遊技者が誤認することを抑制して、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機F1からF3のいずれかにおいて、
前記特定出力手段は、
前記特定示唆と関連する関連特定示唆(例えば、「普図高確時間短縮状態」において変動回数のみを表示)を出力可能に構成される
ことを特徴とする遊技機F4。
遊技機F4によれば、遊技機F1からF3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定出力手段は、前記特定示唆と関連する関連特定示唆を出力可能に構成される。これにより、特定示唆と関連する関連特定示唆を遊技者に出力することができるので、遊技状況を遊技者により的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機F1からF4のいずれかにおいて、
前記遊技状態移行手段は、
前記所定遊技状態の終了条件が成立した場合において、前記特定遊技状態へ移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機F5。
遊技機F5によれば、遊技機F1からF4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、前記所定遊技状態の終了条件が成立した場合において、前記特定遊技状態へ移行可能に構成される。これにより、所定の供給電力が減退していない状況において所定遊技状態の終了条件が成立して遊技状態が特定遊技状態へ移行した場合には、特定遊技状態の開始後に特定示唆を出力する一方、所定の供給電力が減退した後においては、特定遊技状態において所定制御手段から特定情報が出力されることをトリガとして特定示唆を出力することができる。よって、仮に、所定の供給電力の減退という事象が発生したとしても、所定制御手段から特定情報が出力されるまでは特定示唆を出力せず、所定制御手段から特定情報が出力された際に特定示唆を出力することで、遊技状況を遊技者が誤認することを抑制して、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機F1からF5のいずれかにおいて、
前記所定遊技状態における所定演出(例えば、第2特別図柄の変動演出)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、特図変動処理(S210)のS506)と、
前記特定遊技状態における特定演出(例えば、第1特別図柄の変動演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、特図変動処理(S210)のS509)と、
前記所定演出および前記特定演出の実行回数を計数可能な実行回数計数手段(例えば、救済カウンタ203p)と、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記実行回数計数手段により前記所定演出と前記特定演出との合計回数が所定回数(例えば、「250回」)に到達した場合に、遊技状態を前記所定遊技状態へ移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機F6。
遊技機F6によれば、遊技機F1からF5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定遊技状態における所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、前記特定遊技状態における特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、前記所定演出および前記特定演出の実行回数を計数可能な実行回数計数手段と、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記実行回数計数手段により前記所定演出と前記特定演出との合計回数が所定回数に到達した場合に、遊技状態を前記所定遊技状態へ移行可能に構成される。これにより、所定遊技状態から特定遊技状態に移行した場合に、再び所定遊技状態への移行要因となる所定演出と特定演出との合計回数を計数して表示することで、例えば、所定遊技状態において遊技機の電源断が発生して特定遊技状態を経由して再度の所定遊技状態への移行要因となる所定演出及び特定演出の回数の表示契機が曖昧になった場合でも、所定制御手段から遊技情報が出力されることをトリガとして再度の所定遊技状態への移行要因となる所定演出及び特定演出の回数を表示可能となる。よって、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
<G群:異なる通常状態に移行して特定変動回数で救済カウンタ表示を表示(第5実施形態)>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技機がある。
この遊技機では、例えば、少なくとも、所定の所定遊技状態から、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態へ移行可能に構成され、それぞれ異なる遊技価値を遊技者に付与可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技者に理解し易い演出を行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
G群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に理解し易い演出を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定の演出を実行可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)、を備えた遊技機において、
少なくとも、遊技者にとって有利な所定遊技状態(例えば、普通図柄の高確率状態)と、該所定遊技状態より遊技者にとって不利な特定遊技状態(例えば、普通図柄の低確率状態)とに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短高確フラグ203n又は時短低確フラグ203m)と、
少なくとも前記特定遊技状態において前記表示手段で行われる所定事象に基づく回数を計数可能な所定事象計数手段(例えば、救済カウンタ203p)と、を備え、
前記所定遊技状態は、
少なくとも、一般所定遊技状態(例えば、「確率変動状態」)と、該一般所定遊技状態と異なる特異所定遊技状態(例えば、「普図高確時間短縮状態」)と、が設けられ、
前記特定遊技状態は、
少なくとも、一般特定遊技状態(例えば、「通常遊技状態A」)と、該一般特定遊技状態と異なる特異特定遊技状態(例えば、「通常遊技状態B」)と、が設けられ、
前記遊技機は、
前記一般特定遊技状態において前記所定事象計数手段により前記所定事象が所定回数(例えば、「100回」)計数された場合、又は、前記特異特定遊技状態において前記所定事象計数手段により前記所定事象が前記所定回数と異なる特定回数(例えば、「50回」)計数された場合に、遊技状態の移行に関する特定情報(例えば、変動回数と天井到達回数)を遊技者に示唆可能な特定出力(例えば、救済カウンタ表示89)を出力する特定出力手段(例えば、救済カウンタ表示処理(S1317))、を備えている
ことを特徴とする遊技機G1。
遊技機G1によれば、所定の演出を実行可能な表示手段と、前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段、を備えた遊技機であって、少なくとも、遊技者にとって有利な所定遊技状態と、該所定遊技状態より遊技者にとって不利な特定遊技状態とに移行可能な遊技状態移行手段と、少なくとも前記特定遊技状態において前記表示手段で行われる所定事象に基づく回数を計数可能な所定事象計数手段と、を備え、前記所定遊技状態は、少なくとも、一般所定遊技状態と、該一般所定遊技状態と異なる特異所定遊技状態と、が設けられ、前記特定遊技状態は、少なくとも、一般特定遊技状態と、該一般特定遊技状態と異なる特異特定遊技状態と、が設けられ、前記遊技機は、前記一般特定遊技状態において前記所定事象計数手段により前記所定事象が所定回数計数された場合、又は、前記特異特定遊技状態において前記所定事象計数手段により前記所定事象が前記所定回数と異なる特定回数計数された場合に、遊技状態の移行に関する特定情報を遊技者に示唆可能な特定出力を出力する特定出力手段、を備えている。これにより、特定遊技状態として異なる一般特定遊技状態または特異特定遊技状態に移行した場合でも、一般特定遊技状態において所定回数の所定事象が計数された場合、および、特異特定遊技状態において所定回数と異なる特定回数の所定事象が計数された場合に、遊技状態の移行に関する特定情報を遊技者に示唆可能な特定出力を出力することで、遊技状態の移行に関する遊技状況を遊技者に的確に認識させることができる。よって、例えば、所定遊技状態又は特定遊技状態において遊技機の電源断が発生して所定事象に基づく回数の表示契機が曖昧になった場合でも、各特定遊技状態における所定事象の各回数をトリガとして遊技状態の移行に関する特定情報を遊技者に示唆可能な特定出力を出力できる。よって、仮に、イレギュラーな事象が発生したとしても遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、遊技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機G1において、
前記特定出力手段は、
前記所定遊技状態において、前記特定出力に関連する関連特定出力(例えば、変動回数のみ)を出力可能に構成される
ことを特徴とする遊技機G2。
遊技機G2によれば、遊技機G1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定出力手段は、前記所定遊技状態において、前記特定出力に関連する関連特定出力)を出力可能に構成される。これにより、所定遊技状態においても、特定出力に関連する関連特定出力を出力することができるので、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機G1又はG2において、
前記一般所定遊技状態は、
前記特異所定遊技状態と遊技者に付与され得る遊技価値が異なる
ことを特徴とする遊技機G3。
遊技機G3によれば、遊技機G1又はG2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記一般所定遊技状態は、前記特異所定遊技状態と遊技者に付与され得る遊技価値が異なる。これにより、一般所定遊技状態と特異所定遊技状態とで遊技者に付与され得る遊技価値を異ならせ、遊技のバリエーションを設け、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G1からG3のいずれかにおいて、
前記遊技状態移行手段は、
前記表示手段において特定識別情報(例えば、大当たり図柄)が現出することにより、前記一般所定遊技状態または前記特異所定遊技状態に移行可能に構成され、
前記表示手段において前記特定識別情報の現出と異なる所定条件(例えば、「普図高確時間短縮状態」の終了条件)が成立することにより、前記一般特定遊技状態又は前記特異特定遊技状態に移行可能に構成され、
前記一般特定遊技状態および前記特異特定遊技状態は、
前記特定識別情報の現出確率が同一に構成される
ことを特徴とする遊技機G4。
遊技機G4によれば、遊技機G1からG3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、前記表示手段において特定識別情報が現出することにより、前記一般所定遊技状態または前記特異所定遊技状態に移行可能に構成され、前記表示手段において前記特定識別情報の現出と異なる所定条件が成立することにより、前記一般特定遊技状態又は前記特異特定遊技状態に移行可能に構成され、前記一般特定遊技状態および前記特異特定遊技状態は、前記特定識別情報の現出確率が同一に構成される。これにより、表示手段において特定識別情報の現出と異なる所定条件の成立によって移行され得る一般特定遊技状態と特異特定遊技状態とにおける特定識別情報の現出確率が同一とすることで、特定識別情報の現出確率が同一であっても異なる遊技性を付与し得て、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G1からG4のいずれかにおいて、
前記特定出力手段は、
前記一般特定遊技状態および前記特異特定遊技状態において、前記所定事象の回数に関する所定事象関連表示(例えば、変動回数表示)を表示可能に構成される
ことを特徴とする遊技機G5。
遊技機G5によれば、遊技機G1からG4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定出力手段は、前記一般特定遊技状態および前記特異特定遊技状態において、前記所定事象の回数に関する所定事象関連表示を表示可能に構成される。これにより、一般特定遊技状態および特異特定遊技状態においても、所定事象の回数に関する所定事象関連表示を表示することができるので、遊技状況を遊技者に的確に認識させ得ることが可能となり、技者に理解し易い演出を実行することができる、という効果がある。
遊技機G1からG5のいずれかにおいて、
前記所定事象計数手段は、
前記一般所定遊技状態では前記所定事象を計数しない一方、前記特異所定遊技状態、前記一般特定遊技状態および前記特異特定遊技状態において前記所定事象を計数する
ことを特徴とする遊技機G6。
遊技機G6によれば、遊技機G1からG5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定事象計数手段は、前記一般所定遊技状態では前記所定事象を計数しない一方、前記特異所定遊技状態、前記一般特定遊技状態および前記特異特定遊技状態において前記所定事象を計数する。これにより、所定事象を計数する遊技状態と、所定事象を計数する遊技状態とを設けることで、所定事象に関する遊技仕様にバリエーションを設け、例えば、所定事象の回数に応じて遊技状態を変化させる等の遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
<H群:通常時短では小当たり1回、天井時短では小当たり複数回で時短終了>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技機がある。
この遊技機では、例えば、少なくとも、所定の所定遊技状態から、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態へ移行可能に構成され、それぞれ異なる遊技価値を遊技者に付与可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
H群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
所定の演出を実行可能な表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)と、
前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、可変入賞装置65)、を備えた遊技機において、
少なくとも、所定遊技状態(例えば、「時短機能」無効状態)と、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態(例えば、「時短機能」有効状態)とに移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短高確フラグ203n又は時短低確フラグ203m)、を備え、
前記特定遊技状態は、
少なくとも、一般特定遊技状態(例えば、大当たり当選による「時短機能」有効状態)と、該一般特定遊技状態と異なる特異特定遊技状態(例えば、天井到達による「時短機能」有効状態)と、が設けられ、
前記遊技状態移行手段は、
前記所定遊技状態において、前記表示手段で実行され得る所定事象(例えば、特別図柄の変動演出)における所定結果(例えば、大当たり)の導出に基づいて前記一般特定遊技状態に移行可能な所定結果移行手段(例えば、当たり処理(S203))と、
前記所定遊技状態において、前記所定事象における前記所定結果が導出されずに該所定事象が所定回数(例えば、「250回」)行われることにより前記特異特定遊技状態に移行可能な回数移行手段(例えば、救済到達計数処理(S5209)のS5551)と、
前記一般特定遊技状態において、前記所定事象における前記所定結果と異なる特定結果(例えば、小当たり)が所定導出回数(例えば、「1回」)行われることにより、前記所定遊技状態に移行可能な所定導出移行手段(例えば、大当たり終了処理(S614)のS6152)と、
前記特異特定遊技状態において、前記所定事象における前記特定結果に関して前記所定遊技状態に移行され得る移行条件(例えば、小当たり遊技に「5回」当選)が異なる特定導出移行手段(例えば、救済到達計数処理(S5209)のS5552)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機H1。
遊技機H1によれば、所定の演出を実行可能な表示手段と、前記表示手段の表示結果により、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段と、を備えた遊技機であって、少なくとも、所定遊技状態と、該所定遊技状態と異なる特定遊技状態とに移行可能な遊技状態移行手段、を備え、前記特定遊技状態は、少なくとも、一般特定遊技状態と、該一般特定遊技状態と異なる特異特定遊技状態と、が設けられ、前記遊技状態移行手段は、前記所定遊技状態において、前記表示手段で実行され得る所定事象における所定結果の導出に基づいて前記一般特定遊技状態に移行可能な所定結果移行手段と、前記所定遊技状態において、前記所定事象における前記所定結果が導出されずに該所定事象が所定回数行われることにより前記特異特定遊技状態に移行可能な回数移行手段と、前記一般特定遊技状態において、前記所定事象における前記所定結果と異なる特定結果が所定導出回数行われることにより、前記所定遊技状態に移行可能な所定導出移行手段と、前記特異特定遊技状態において、前記所定事象における前記特定結果に関して前記所定遊技状態に移行され得る移行条件が異なる特定導出移行手段と、を備えている。これにより、所定事象における所定結果が導出されずに該所定事象が所定回数行われることで移行され得る特異特定遊技状態において、一般特定遊技状態と異なる移行条件で所定遊技状態に移行させることができる。よって、例えば、特異特定遊技状態における所定遊技状態への移行条件を、特定結果が所定導出回数行われることより発生し難いように設定することで、所定事象の所定回数の間、所定結果が導出されなかった遊技者に対して、特異特定遊技状態へ移行させ、さらに、一般特定遊技状態より所定遊技状態への移行契機が発生し難くすることで、特異特定遊技状態における救済措置を手厚くすることが可能となる。従って、一般特定遊技状態と特異特定遊技状態とで遊技者に対する遊技価値を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H1において、
前記一般特定遊技状態において、前記所定事象が所定回数(例えば、「100回」)行われることにより前記所定遊技状態に移行可能な所定回数移行手段(例えば、「普図高確時間短縮状態」における変動回数に基づく時短終了条件)と、
前記特異特定遊技状態において、前記所定事象が前記所定回数と異なる特定回数(例えば、「379回」)行われることにより前記所定遊技状態に移行可能な特定回数移行手段(例えば、「普図低確時間短縮状態」における変動回数に基づく時短終了条件)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記一般特定遊技状態において、前記所定事象が所定回数行われることにより前記所定遊技状態に移行可能な所定回数移行手段と、前記特異特定遊技状態において、前記所定事象が前記所定回数と異なる特定回数行われることにより前記所定遊技状態に移行可能な特定回数移行手段と、を備えている。これにより、所定事象における所定結果が導出されずに該所定事象が所定回数行われることで移行され得る特異特定遊技状態において、所定事象が所定回数行われることにより所定遊技状態に移行される一般特定遊技状態と異なり、所定事象が特定回数行われることにより所定遊技状態に移行させることで、一般特定遊技状態と特異特定遊技状態とで、遊技者に付与され得る遊技価値を異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H1又はH2において、
前記特定導出移行手段は、
前記所定事象における前記特定結果が、前記所定導出回数以上の特定導出回数(例えば、「5回」)行われることにより前記所定遊技状態に移行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機H3。
遊技機H3によれば、遊技機H1又はH2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定導出移行手段は、前記所定事象における前記特定結果が、前記所定導出回数以上の特定導出回数行われることにより前記所定遊技状態に移行可能に構成される。これにより、特異特定遊技状態において、一般特定遊技状態より特定結果の導出回数を要因とする所定遊技状態への移行契機を抑制し、所定事象における所定結果が導出されずに該所定事象が所定回数行われることで移行され得る特異特定遊技状態における救済措置を手厚くすることが可能となる。よって、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H1からH3のいずれかにおいて、
前記特定結果は、
少なくとも、一般特定結果(例えば、小当たり種別A)と、該一般特定結果と異なる特異特定結果(例えば、小当たり種別B)と、が設けられ、
前記特定導出移行手段は、
前記一般特定結果の導出回数と、前記特異特定結果の導出回数とで、前記所定遊技状態に移行される回数が異なる
ことを特徴とする遊技機H4。
遊技機H4によれば、遊技機H1からH3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定結果は、少なくとも、一般特定結果と、該一般特定結果と異なる特異特定結果と、が設けられ、前記特定導出移行手段は、前記一般特定結果の導出回数と、前記特異特定結果の導出回数とで、前記所定遊技状態に移行される回数が異なる。これにより、特定遊技状態から所定遊技状態への移行条件として、一般特定結果の導出回数と特異特定結果の導出回数とで移行される回数を異ならせることができる。よって、特定遊技状態における各特定結果の意味合いを異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H4において、
前記特定遊技状態において、前記一般特定結果が特有回数(例えば、「1回」)行われることにより前記所定遊技状態に移行可能な特有回数移行手段(例えば、小当たり種別Aに1回当選による時短終了条件の成立)と、
前記特定遊技状態において、前記特異特定結果が特有回数以上の別異回数(例えば、「5回」)行われることにより前記所定遊技状態へ移行可能な別異回数移行手段(例えば、小当たり種別Bに5回当選による時短終了条件の成立)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機H5。
遊技機H5によれば、遊技機H4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定遊技状態において、前記一般特定結果が特有回数行われることにより前記所定遊技状態に移行可能な特有回数移行手段と、前記特定遊技状態において、前記特異特定結果が特有回数以上の別異回数行われることにより前記所定遊技状態へ移行可能な別異回数移行手段と、を備えている。これにより、特定遊技状態から所定遊技状態への移行条件として、一般特定結果の導出回数と特異特定結果の導出回数とで移行される回数を異ならせることができる。よって、特定遊技状態において、各特定結果の意味合いを異ならせることで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H1からH5のいずれかにおいて、
第1取得条件の成立(例えば、第1始動口64への入賞)により前記所定事象としての第1所定事象(例えば、第1特別図柄の変動演出)を実行可能な第1所定事象実行手段(例えば、第1特別図柄に関する変動開始処理(S510))と、
前記第1取得条件と異なる第2取得条件の成立(例えば、第2始動口71への入賞)により前記所定事象としての第2所定事象(例えば、第2特別図柄の変動演出)を実行可能な第2所定事象実行手段(例えば、第2特別図柄に関する変動開始処理(S510))と、
前記第1所定事象が実行されている場合に成立した前記第1取得条件に関する第1情報を記憶する第1記憶手段(例えば、第1保留球格納エリア203d)と、
前記第2所定事象が実行されている場合に成立した前記第2取得条件に関する第2情報を記憶する第2記憶手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)と、
前記第1記憶手段に前記第1情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2情報が記憶されている場合に、前記第2所定事象を前記第1所定事象より優先して実行する優先手段(例えば、特図変動処理(S210)のS504)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機H6。
遊技機H6によれば、遊技機H1からH5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1取得条件の成立により前記所定事象としての第1所定事象を実行可能な第1所定事象実行手段と、前記第1取得条件と異なる第2取得条件の成立により前記所定事象としての第2所定事象を実行可能な第2所定事象実行手段と、前記第1所定事象が実行されている場合に成立した前記第1取得条件に関する第1情報を記憶する第1記憶手段と、前記第2所定事象が実行されている場合に成立した前記第2取得条件に関する第2情報を記憶する第2記憶手段と、前記第1記憶手段に前記第1情報が記憶され、かつ、前記第2記憶手段に前記第2情報が記憶されている場合に、前記第2所定事象を前記第1所定事象より優先して実行する優先手段と、を備えている。これにより、特定遊技状態において第2所定事象を第1所定事象より優先して実行することで、第1所定事象による移行条件が、第2所定事象による移行条件より成立し難くすることができる。よって、特定遊技状態において、例えば、推奨されていない第1所定事象によって所定遊技状態へ移行され得ることを抑制することができるので、意図しない遊技結果によって遊技者に不測の不利益が生じることを抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
なお、上記遊技機A1~A6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1~A6,B1~B6,C1~C6,D1~D6,E1~E6,F1~F6,G1~G6,H1~H6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機B1~B6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1~A6,C1~C6,D1~D6,E1~E6,F1~F6,G1~G6,H1~H6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機C1~C6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1~A6,B1~B6,D1~D6,E1~E6,F1~F6,G1~G6,H1~H6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機D1~D6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1~A6,B1~B6,C1~C6,E1~E6,F1~F6,G1~G6,H1~H6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機E1~E6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1~A6,B1~B6,C1~C6,D1~D6,F1~F6,G1~G6,H1~H6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機F1~F6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1~A6,B1~B6,C1~C6,D1~D6,E1~E6,G1~G6,H1~H6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機G1~G6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1~A6,B1~B6,C1~C6,D1~D6,E1~E6,F1~F6,H1~H6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機H1~H6のいずれかの構成に対して、上記遊技機A1~A6,B1~B6,C1~C6,D1~D6,E1~E6,F1~F6,G1~G6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
これらの場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
遊技機A1からA6、B1からB6、C1からC6、D1からD6、E1からE6、F1からF6、G1からG6、H1からH6のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機X1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A1からA6、B1からB6、C1からC6、D1からD6、E1からE6、F1からF6、G1からG6、H1からH6のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機X2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(大入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A1からA6、B1からB6、C1からC6、D1からD6、E1からE6、F1からF6、G1からG6、H1からH6のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機X3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<第7実施形態>
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図198~図256を参照し、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の第7実施形態について説明する。図198は、第7実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図199はパチンコ機10の背面図であり、図200はパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。
パチンコ機10は、図198に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図198参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口(入球口)63,64,71,71a等を有する遊技盤13(図200参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図202参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。なお、遊技盤13の詳細については、図200において後述する。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図96参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図198参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図202参照)へと案内される。また、上皿17の上面の正面視左側には、枠ボタン22が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図200参照)で表示される演出のステージを変更する場合に、遊技者により押下操作されるボタンである。また、枠ボタン22は、第3図柄の変動表示(以下、第3図柄の変動表示を「変動演出」という。)において実行される予告表示での演出内容を遊技者に選択させるための操作ボタンとしても使用される。
また、変動演出とは、後述する第3図柄表示装置81(図200参照)にて表示される演出であり、後述の通り、遊技盤13の前面領域に発射された球が特定の入賞口(例えば、後述の第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71a(図200参照))へ入賞したことを契機として実行され、図柄(後述の第3図柄)が所定時間変動された後、停止表示された図柄の組み合わせによって、当該入賞に対して行われる抽選の結果(大当たりか否か)を遊技者に提示する演出である。
さらに、ステージとは、後述する第3図柄表示装置81(図200参照)に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」の3つのステージが設けられている。上述の変動演出や、変動演出中に実行される「リーチ表示」などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。
ここで、街中ステージが選択・実行されている状況において、枠ボタン22が押下された場合、空ステージに切り替える際、ステージが切り替えられたことを示す所定演出(例えば、画面暗転等)を実行し、その所定演出終了後に空ステージに移行するように構成してもよい。このように構成することで、ステージが切り替えられたことを遊技者に明確に認識させることが可能となり、分かり易い演出によって遊技の興趣向上を図ることができる。
また、「リーチ表示」とは、後述する第3図柄表示装置81(図200参照)において実行される変動演出において、大当たりが発生することを示す「大当たり表示」の一歩手前の表示のことをいう。具体的には、後述する左図柄列Z1及び右図柄列Z3(図201参照)の第3図柄が同一図柄で停止し、中図柄列Z2(図201参照)が未だ停止せず変動を継続している状態のことをいう。
本実施形態のパチンコ機10では、「リーチ表示」として、大別して、「ノーマルリーチ」の演出を構成する一単位の要素(以下、演出を構成する一単位の要素を「変動要素」という)と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、該「ノーマルリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スーパーリーチ」の変動要素と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、「スーパーリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スペシャルリーチ」の変動要素とが用意されている。
ステージの変更は、変動演出が行われていない期間(即ち、デモ表示中)や、変動演出において第3図柄が遊技者に視認不能に高速に変動される「高速変動」の変動要素中に、遊技者によって枠ボタン22が押下操作された場合に行われる。そして、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「空ステージ」→「島ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
また、後述する第3図柄表示装置81(図200参照)にて行われる変動演出において「ノーマルリーチ」の変動要素が開始された場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素から「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するときは、「ノーマルリーチ」の変動要素中に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素の選択画面が第3図柄表示装置81に表示されるように構成してもよい。
具体的には、選択画面では、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素として選択可能な複数の候補が表示され、その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に押下操作された場合に、選択された候補が変更されるように構成する。そして、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素へ発展するときに選択されていた演出候補に基づいて、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定され、その決定に従って「スーパーリーチ」の変動要素は「スペシャルリーチ」の変動要素が第3図柄表示装置81にて実行される。
なお、第7実施形態では、枠ボタン22を押下操作されるボタンとして構成したが、枠ボタン22に代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて、演出ステージが選択変更されたり、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定されたりしてもよい。
また、枠ボタン22を上皿17の側面視正面側に配置するように構成しているが、枠ボタン22の配置位置は、遊技者が押下操作可能な位置であれば如何様な配置位置でも良く、例えば、上皿17の上面側に配置してもよいし、後述する下皿50の近傍(上面又は側面)に配置してもよい。
さらに、特別図柄の変動演出において、枠ボタン22の連打を遊技者に促す連打演出を実行するように構成してもよい。この場合、上記連打演出の実行抽選に当選した際、該連打演出の実行期間を設定するとともに、設定された連打演出の実行期間内で枠ボタン22の押下回数を計数し、該連打演出の実行中に、枠ボタン22を予め設定された規定回数押下された場合に、それまで表示されていた連打演出の内容を変化(終了)させ、大当たりに当選し得る所定の発展演出を実行するように構成してもよい。一方で、大当たりに当選していない場合、或いは、上記規定回数押下されていない場合には、上記連打演出を継続したり、上記発展演出を実行しないように構成してもよい。この発展演出では、大当たりに当選するか否か等を遊技者に示唆可能な演出を実行してもよい。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定の「リーチ表示」時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、発光ダイオード(ライト・エミッティング・ダイオード(Light Emitting Diode)。以下、「LED」と略す。)等の発光手段を内蔵した電飾部29~33が設けられている。
パチンコ機10においては、これら電飾部29~33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時や「リーチ表示」時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29~33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前の「リーチ表示」中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図200参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29~33の周りの領域にクロムメッキを施したアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene。以下、「ABS」と略す。)樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット。図示せず。)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112a(図202参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
次に、図199に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(Micro-Processing Unit。以下、「MPU」と略す)、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100~104に収納されている。基板ボックス100~104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図202参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ503が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図202参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ503は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図200を参照して遊技盤13の具体的構成について説明する。まず、図200に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、球が入賞することで所定の賞球を得ることができる一般入賞口63、第3図柄の大当たりが発生した場合に開放される可変入賞装置65、第3図柄(所謂、特別図柄)の1つである第1特別図柄の抽選契機となる第1始動口64、第3図柄の1つである第2特別図柄の抽選契機となる上側第2始動口71及び下側第2始動口71a、第2図柄(所謂、普通図柄)の抽選契機となるスルーゲート67、開放状態となることで下側第2始動口71aへ球が入球可能となる普通電役72、第3図柄表示装置81及び第2図柄表示装置83等を有した可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。
一般入賞口63、第1始動口64、可変入賞装置65、スルーゲート67、上側第2始動口71、下側第2始動口71a、普通電役72、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図198参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図200を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図198参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図202参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図200の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球を再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図200の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される(以下、返しゴム69に当たる勢い等で球を発射して、該球を可変表示装置ユニット80の正面視右側を通過させる行為を「右打ち遊技」と称する一方、発射した球が可変表示装置ユニット80の正面視左側を通過させる行為を「左打ち遊技」と称する)。第7実施形態では、左打ち遊技において、第1始動口64へ球が入球し得る若しくは入球し易い一方、上側第2始動口71、可変入賞装置65、スルーゲート67、下側第2始動口71aに球が入球し難い若しくは入球しないように構成されている。また、右打ち遊技において、上側第2始動口71、可変入賞装置65、スルーゲート67、下側第2始動口71aへ球が入球し得る若しくは入球し易い一方、第1始動口64に球が入球し難い若しくは入球しないように構成されている。
また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図200の右側上部)には、発光手段である複数のLEDで構成された状態LED群37aと特別LED群37bと右打ち報知ランプ37cとが設けられた特別図柄表示装置37が配設されている。特別図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図202参照)で行われる各制御に応じた第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示(以下、両特別図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされると共に、パチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
状態LED群37aは、後述する第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞(入球)した球のうち、変動表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。また、大当たりのラウンド(以下、ラウンドを、単に「R」と称する場合がある)数やエラー表示も、該状態に対応する状態LED群37aの点灯状態により示される。なお、状態LED群37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、大当たりにおける「ラウンド」とは、大当たりの賞球個数を区切るために後述する可変入賞装置65を開閉する大入賞口開閉板65aが、開放されてから閉鎖されるまでのことをいい、第7実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉板65aが開放開始されてから「30秒」経過するか、若しくは、大入賞口開閉板65aの開放中に球が10個入賞することで、1回の「ラウンド」が実行されるように構成されている。
特別LED群37bは、6個のLEDで構成された上方LED群37b1と、同じく6個のLEDで構成された下方LED群37b2との計12個のLEDで構成されている。上方LED群37b1は、第1始動口64への球の入球に基づいて実行される第1抽選遊技の判定結果を示す第1特別図柄が動的表示される。また、下方LED群37b2は、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入球に基づいて実行される第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄が動的表示される。
具体的には、上方LED群37b1には、遊技盤13の盤面中央に設けられた第1始動口64への入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第7実施形態では、上方LED群37b1の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第7実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
また、下方LED群37b2には、遊技盤13の右側側方に設けられた上側第2始動口71又は遊技盤13の右側側方であり、上側第2始動口71の下側に設けられた下側第2始動口71aへの入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第7実施形態では、下方LED群37b2の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第7実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
いずれのLED群37b1,37b2においても、判定結果がハズレである場合には、最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。各LED群の停止パターンの詳細については、後述する。
本パチンコ機10では、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、各当否判定において大当たりと判定された場合は、入賞した入賞口64,71,71aに応じてその大当たり種別の判定も行い、各大当たり種別に応じて可変入賞装置65を開閉駆動する。
第7実施形態において判定される大当たり種別としては、第1始動口64への入賞に基づいて、「5ラウンド時短大当たり(以下、「時短A」と称する場合がある)」、「10ラウンド確変大当たり(以下、「確変A」と称する場合がある)」、「10ラウンド潜確大当たり(以下、「潜確A」と称する場合がある)」が用意されている(図205(a)参照)。また、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞に基づいて、「時短A」又は「潜確A」が用意されている(図205(b)参照)。
ここで、「通常遊技状態」とは、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」でない遊技状態の時をいい、各特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常の状態(即ち、低確率状態)かつ普通電役72の開放が短時間である状態をいう。即ち、「通常遊技状態」は、「確率変動状態」及び「潜伏確率変動状態」の時より各特別図柄の大当たり確率が低く、また、「確率変動状態」および「普図高確時間短縮状態」の時より普通図柄の当たり確率が低い状態(「普図低確時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」とは同等)であって普通電役72の開放時間も短時間となるように構成されている。
詳細は後述するが、「通常遊技状態」の場合、所謂右打ち遊技をした場合に下側第2始動口71aへ球が入賞し易い遊技状態(以下、下側第2始動口71aへ球が入賞し易い状態のことを、「入賞補助状態」と称する場合がある)ではなく、遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。なお、「通常遊技状態」において、右打ち遊技で発射された球が検知された場合(例えば、スルーゲート67への球の通過検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報(例えば、「左打ち遊技に戻して下さい」の音声出力や、第3図柄表示装置81において「左打ち遊技に戻してください」の表示等)を出力するように構成されている。このように構成することで、「通常遊技状態」において非奨励の右打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に、動的表示において所定回数(第7実施形態では、「900回」)連続して大当たりに当選しなかったとき、遊技者への救済措置として、特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率は低確率状態であるものの、普通図柄の変動時間が短くなるとともに、普通電役72の開放時間が長くなる「普図低確時間短縮状態」を発生させる機能(所謂、天井機能)が搭載されている(以下、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に、動的表示において「900回」連続して大当たりに当選せずに「普図低確時間短縮状態」に突入することを、「天井到達」と称し、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に「天井到達」する回数を「天井到達回数」と称する場合がある)。
次いで、「普図高確時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」及び後述する「普図低確時間短縮状態」と同様に低確率状態であるが、普通図柄の当たり確率がアップするとともに普通図柄の変動表示(以下、普通図柄の変動表示を「可変表示」という)時間が短縮され、普通電役72の開放時間が長くなる状態をいう(以下、普通図柄の当たり確率がアップするとともに普通図柄の可変表示時間が短縮され、普通電役72の開放時間が長くなることを「高確時短機能」と称する場合がある)。この「普図高確時間短縮状態」は、下側第2始動口71aの正面視上方に設けられた普通電役72が開放状態となり易くなり、右打ち遊技で発射された球が下側第2始動口71aへ入球し易い状態となる。
即ち、「普図高確時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役72の開放状態が長くなる状態である。よって、「普図高確時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を下側第2始動口71aへ入賞させ易いため、該下側第2始動口71aへの入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」は、該「普図高確時間短縮状態」が開始されてから予め定められた規定回数(第7実施形態では、100回)の特別図柄の動的表示が実行されるまでの間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「普図高確時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
なお、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」、後述する「確率変動状態」又は後述する「潜伏確率変動状態」において、左打ち遊技により球が発射されたことが検知された場合(例えば、第1始動口64への球の入賞検知等)、奨励されていない遊技が実行されているということを遊技者およびホール関係者に示唆するために、所定の警報(例えば、「右打ちして下さい」の音声出力や、「右打ちして下さい」の表示等)を出力するように構成されている。このように構成することで、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」、「確率変動状態」又「潜伏確率変動状態」において非奨励の左打ち遊技が継続して実行されることを抑制し、遊技仕様通りの遊技性を実現することが可能となる。
次いで、「普図低確時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」及び後述する「普図高確時間短縮状態」と同様に低確率状態であり、普通図柄の当たり確率が「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」と同様に低い状態である一方、普通図柄の可変表示時間が短縮し、普通電役72の開放時間が「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」と同様に長時間となる(以下、普通図柄の当たり確率が低い状態である一方、普通図柄の可変表示時間が短縮され、普通電役72の開放時間が長くなることを「低確時短機能」と称する場合がある。また、「高確時短機能」及び「低確時短機能」を総称して、「時短機能」と称する場合がある。)ように構成されているため、右打ち遊技で発射された球が下側第2始動口71aへ入球し易い状態となる。
即ち、「普図低確時間短縮状態」は、特別図柄の大当たり確率及び普通図柄の当たり確率が「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄の可変表示による当たりが「通常遊技状態」より短時間で導出され易く、また、普通電役72の開放状態が長くなる状態である。よって、「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技により発射された球を下側第2始動口71aへ入賞させ易いため、該下側第2始動口71aへの入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
この「普図低確時間短縮状態」は、大当たり終了後、特別図柄の低確率状態において連続して「900回」大当たりに当選しなかった場合、即ち、特別図柄の低確率状態において「900回」の動的表示が行われる間、ハズレが抽出又は小当たり図柄に当選し続けた場合(以下、特別図柄の低確率状態において「900回」の動的表示が行われた場合を、「天井到達」と称する場合がある)に、該「普図低確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
また、「普図低確時間短縮状態」は、該「普図低確時間短縮状態」が開始されてから予め定められた規定回数(第7実施形態では、「1140回」)の特別図柄の動的表示が実行されるまでの間、普通図柄の可変表示時間が短縮し、普通電役72の開放時間が長時間となる。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「普図低確時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
なお、「普図低確時間短縮状態」において特別図柄が規定回数実行されることで「通常遊技状態」へ移行した場合、該「通常遊技状態」では、再度「普図低確時間短縮状態」には移行し得ないように構成されている。なお、天井到達に基づいて「普図低確時間短縮状態」が発生し、該「普図低確時間短縮状態」において特別図柄の動的表示の実行回数に基づく時短終了条件が成立して「通常遊技状態」に移行した場合に、再度、特別図柄の動的表示の実行回数が天井到達回数に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」に移行し得るように構成してもよい。
次いで、「確率変動状態」では、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態であるとともに、普通図柄の当たり確率がアップし、かつ、高確時短機能が作動した状態となる。
即ち、「確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態であるとともに、普通図柄による当たり結果が導出され易く、さらに、普通電役72の開放状態が長くなる状態となる。よって、「確率変動状態」では、右打ち遊技により発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し易いため、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行できるとともに、該下側第2始動口71aへの入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。また、第7実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技によって発射された球が上側第2始動口71へ入賞し得るように構成(配置)されているため、該上側第2始動口71及び下側第2始動口71aの双方への入賞により、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行可能に構成されている。よって、「確率変動状態」では、第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技(特別遊技状態)が発生し易い状態で遊技を行うことが可能となる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」は、該「確率変動状態」において、特別図柄による大当たり結果が導出されるまでの間、特別図柄の大当たり確率が高確率状態となる。そして、特別図柄による大当たり結果が導出された場合、大当たり種別に応じて「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、「潜伏確率変動状態」では、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態となる一方、普通図柄の当たり確率が低確率状態であり、かつ普通電役72の開放が短時間である状態をいう。
即ち、「潜伏確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態である一方、普通図柄による当たりが「通常遊技状態」と同様に導出され難く、また、普通電役72の開放状態が短時間となる状態である。
また、詳細は後述するが、「潜伏確率変動状態」は、右打ち遊技によって発射された球が上側第2始動口71へ入賞し得るように構成(配置)されており、該上側第2始動口71への入賞により、第2特別図柄の動的表示を連続的に実行可能に構成されている。さらに、第2特別図柄の動的表示は小当たり遊技に当選し易いように構成されており(図204(b)参照)、該小当たり遊技への当選により可変入賞装置65が一定時間開放される。そして、「潜伏確率変動状態」においては、普通電役72の閉鎖期間が長くなり、右打ち遊技で発射された球は該普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきり、該普通電役72の正面視左側に設けられた可変入賞装置65側へと流下可能となる。よって、第2特別図柄の動的表示において小当たりが導出され、可変入賞装置65が開放されることにより、開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させ、賞球を獲得させることができる。なお、「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の可変表示時間が長く(即ち、「15秒」)であり、かつ、普通電役72の開放時間も短い(即ち「0.1秒」)であるものの、普通電役72が一定程度開放され得るため、下側第2始動口71aに入賞し得るように構成されている。
また、「潜伏確率変動状態」は、該「潜伏確率変動状態」において、特別図柄による大当たり結果が導出されるまでの間、特別図柄の大当たり確率が高確率状態となる。そして、特別図柄による大当たり結果が導出された場合、大当たり種別に応じて「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」に移行するように構成されている。
ここで、各大当たり種別について説明する。大当たり種別「時短A」とは、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から5ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第7実施形態では、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「時短A」が選択され得て、該大当たり終了後に「普図高確時間短縮状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「確変A」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第7実施形態では、第1特別図柄の動的表示においてこの大当たり種別「確変A」の大当たり種別が選択され得て、該大当たり種別「確変A」の大当たりの終了後に、「確率変動状態」へと移行するように構成されている。
次いで、大当たり種別「潜確A」とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、1ラウンド目から10ラウンド目まで可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが開放される大当たりである。第7実施形態では、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」若しくは「潜伏確率変動状態」において、第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、又は、すべての遊技状態において、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、この大当たり種別「潜確A」の大当たり種別が選択され得て、該大当たり種別「潜確A」の大当たりの終了後に、「潜伏確率変動状態」へと移行するように構成されている。
ここで、各大当たり種別の特別LED群37bの表示態様について説明する。第1特別図柄用の上方LED群37b1の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「時短A」に対応する表示パターンは32種類、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」に対応する表示パターンは31種類の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が上方LED群37b1の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「時短A」、「確変A」及び「潜確A」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
また、第2特別図柄用の下方LED群37b2の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「時短A」に対応する表示パターンは32種類、大当たり種別「潜確A」に対応する表示パターンは31種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、上方LED群37b1と同様、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が下方LED群37b2の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「時短A」又は「潜確A」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
このように構成することで、特別図柄表示装置37の特別LED群37bの停止表示において各大当たり種別を表示した場合であっても、各停止表示に対応する大当たり種別を全て把握していなければ、当選した大当たり種別を遊技者が認識することが困難となる。このため、変動演出の表示結果のみではいずれの大当たり種別かを識別困難にし、遊技者にいずれの大当たり種別であるかを推測させる遊技性が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cは、右打ち遊技での球の発射が奨励される遊技状態を示唆するためのランプである。この右打ち報知ランプ37cは、左打ち遊技が奨励されて右打ち遊技が非奨励である「通常遊技状態」では非点灯状態である一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」若しくは「普図低確時間短縮状態」、又は、大当たり遊技中に点灯状態となる。遊技者は、この右打ち報知ランプ37cや第3図柄表示装置81における右打ち遊技示唆表示を確認することで、右打ち遊技を行うべき状態か否かを認識することができる。
なお、詳細は後述するが、第7実施形態のパチンコ機10では、第3図柄表示装置81における右打ち遊技示唆として、主表示用右打ち指示89(図201参照)と、演出用打ち方指示(例えば、図254(d)の演出用右打ち指示81d参照)との2種類の示唆表示を行うように構成されている。
主表示用右打ち指示89(図201参照)は、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cと常に同期して表示を行うものであり、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」若しくは「普図低確時間短縮状態」、又は、大当たり遊技中において、常に第3図柄表示装置81に表示されている。
演出用打ち方指示は、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cとは同期しておらず、特定のタイミングにおいてのみ左打ち遊技又は右打ち遊技の示唆表示を行うものであり、例えば、左打ち遊技から右打ち遊技へと切り替わるタイミングにおいて右打ち示唆表示を実行する場合や、右打ち遊技から左打ち遊技へと切り替わるタイミングにおいて左打ち示唆表示を実行する場合、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」において、右打ち遊技されたときに、スルーゲート67への球の通過に起因して左打ち示唆表示を実行する場合、或いは、右打ち遊技を行う遊技状態において、左打ち遊技されたときに、第1始動口64への球の入賞に起因して右打ち示唆表示を実行する場合等、に第3図柄表示装置81に表示される。
また、主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示は、遊技者に打ち方を示唆する重要な表示情報であるため、第3図柄表示装置81において遊技中に実行されるその他の表示内容(例えば、主表示領域Dmの中央部分に表示される各図柄列の第3図柄やスーパーリーチ演出など)よりも優先され、最前面(最手前レイヤ)に表示されるように構成されている。
さらに、詳細は後述するが、第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが同時並列的に実行(所謂、同時変動)可能に構成されているため、第1特別図柄及び第2特別図柄の実行状態によっては、例えば、第1特別図柄の動的表示の実行中に、第2特別図柄の動的表示の実行によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した場合、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出の実行中に、該変動演出の前面に演出用打ち方指示(演出用の右打ち示唆)が表示されてしまうおそれがある。
このような場合、左打ち遊技を実行している状態において、該左打ち遊技中に第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄の変動演出の実行中に、演出用の右打ち示唆を表示した場合、該第1特別図柄の変動演出の一部が演出用の右打ち示唆により隠れてしまうことで(図254(d)参照)、遊技者が興覚めしてしまう可能性がある。また、左打ち遊技中に第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄の変動演出の実行中にも関わらず、演出用の右打ち示唆が出現することで、遊技者が困惑してしまう可能性がある。
そこで、第7実施形態のパチンコ機10では、第3図柄表示装置81において行われる表示内容の不整合を防止するため、演出用打ち方指示の表示タイミングを調整するように構成されている。このように構成することで、遊技者が遊技に興覚めしてしまうことを抑制し、また、遊技状態と演出実行状態とを考慮した上で、左打ち遊技をすべきなのか、或いは、右打ち遊技をすべきなのかを遊技者に的確に示唆することが可能となり、遊技者が遊技に困惑してしまうことで遊技に対する不信感を頂かせないように構成している。より詳細には、図216、図253及び図254~59を参照して後述する。
遊技盤13の遊技領域には、球が入賞することにより3個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。
また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1始動口64への入球、上側第2始動口71への入球又は下側第2始動口71aへの入球(以下、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入球を「始動入賞」という場合がある)をトリガとして、特別図柄表示装置37における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示と同期させながら、遊技状態に応じて第3図柄の変動演出を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして普通図柄の可変表示を実行可能なLEDで構成される第2図柄表示装置83(以下、第2図柄表示装置83に関し、説明の便宜上、「普通図柄表示装置83」と称する場合がある)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図202参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列Z1~Z3(図201参照)が表示される。
各図柄列Z1~Z3(図201参照)は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列Z1~Z3毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変的に表示されるようになっている。第7実施形態の第3図柄表示装置81は、第1特別図柄の第1抽選遊技および第2特別図柄の第2抽選遊技で共通的に使用されるものであり、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が特別図柄表示装置37で行われるのに対して、その特別図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を第3図柄表示装置81の第3図柄を用いて行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リールやLED等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とが同時並列的に実行(所謂、同時変動)可能に構成されている。即ち、第1始動口64への始動入賞に基づく第1特別図柄の動的表示の実行中に、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに始動入賞した場合に、第1特別図柄の動的表示の実行中であっても第2特別図柄の動的表示が実行され得るように構成されている。また、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの始動入賞に基づく第2特別図柄の動的表示の実行中に、第1始動口64に始動入賞した場合に、第2特別図柄の動的表示の実行中であっても第1特別図柄の動的表示が実行され得るように構成されている。
ここで、遊技状態ごとに第3図柄表示装置81で行われる各特別図柄の実行態様について説明する。第7実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」において、第1特別図柄の動的表示に対応する変動演出を3つの図柄列Z1~Z3(図201参照)を用いて実行する一方、第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出は3つの図柄冽Z1~Z3を用いて行わず、後述する特図2用変動領域88b(図201参照)において第2特別図柄の動的表示に対応する演出を行うように構成されている。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技が奨励される「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出を3つの図柄列Z1~Z3を用いて実行する一方、第1特別図柄の動的表示に対応する変動演出は3つの図柄列Z1~Z3を用いて行わず、後述する特図1用変動領域87b(図201参照)において第1特別図柄の動的表示に対応する演出を行うように構成されている。
ここで、図201を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図201は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図201(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図201(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(「1」,「3」,「5」,「7」,「9」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、第7実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図202参照)によるいずれかの特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。例えば、大当たり種別「時短A」より大当たりラウンド数が多い大当たり種別「確変A」に当選した場合は、主に、「1」,「3」,「5」,「7」,「9」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。また、大当たり種別「時短A」に当選した場合は、主に、偶数図柄、即ち、「2」、「4」、「6」又は「8」の数字を付した主図柄が揃う変動演出が行われる。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確変A」に当選した場合に、すべての主図柄が現出可能に構成されている。具体的には、例えば、大当たり種別「確変A」に当選した場合であっても、「2」や「8」の数字を付した同一の主図柄が揃う変動演出が行われる場合がある。このように構成することで、例えば、変動演出の停止時点では、付与され得る遊技価値の内容が確定し得ないように構成し、大当たり中における昇格演出等を行うことで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
図201(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下方向に3分割され、下側の2/3が第3図柄を変動演出する主表示領域Dmと保留球数などを表示するコクピット表示領域Dbとで構成され、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタなどを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1~Dm3に区分けされており、その表示領域Dm1に左図柄列Z1が表示され、表示領域Dm2に中図柄列Z2が表示され、表示領域Dm3に右図柄列Z3が表示される。
各図柄列Z1~Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1~Z3には、数字の昇順(または降順)に主図柄が配列され、各図柄列Z1~Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動演出が行われる。なお、各図柄列Z1~Z3において、数字の配列をそれぞれ異ならせるように構成してもよい。例えば、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列する一方、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列してもよい。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1~Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、各遊技状態ごとに設定されている(表示される)特別図柄に対応する変動演出に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(同一の主図柄の組合せ)で揃えば、遊技状態ごとに設定されている(表示される)特別図柄の大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、更に左右方向に3つの小領域Ds1~Ds3に等区分されている。小領域Ds1~Ds3は、それぞれ、キャラクタや予告演出画像を表示する領域である。小領域Ds1~Ds3のそれぞれに表示される画像によって、主表示領域Dmにて行われる変動表示の結果として大当たりとなる期待感を遊技者に与えている。
コクピット表示領域Dbは、各遊技状態ごとに設定されている特別図柄に対応する第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入球された球のうち変動表示(変動演出)が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域である。
副表示領域Dsの右の小領域Ds3には、第1特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図1用第4図柄表示領域87と、第2特別図柄の動的表示および保留球数と同期して変化可能な特図2用第4図柄表示領域88と、上述した主表示用右打ち指示89とが表示可能に構成されている。
特図1用第4図柄表示領域87は、第1特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図1用保留数表示87aと、第1特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図1用変動領域87bとで構成されている。
特図1用保留数表示87aは、第1特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄で表示可能に構成されている。具体的には、特図1用保留数表示87aが「0」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「1」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「2」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「3」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図1用保留数表示87aが「4」を表示している場合は、第1特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第1特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「通常遊技状態」において、後述する保留図柄表示領域Db1の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図1用変動領域87bは、第1特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第1特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図1用変動領域87bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第1特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第1特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図1用変動領域87bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図1用変動領域87bの四角図柄が白で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図1用変動領域87bの四角図柄が赤で停止した場合は、第1特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図1用変動領域87bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の上方LED群37b1の表示内容に対応するように表示されるとともに、第1特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「通常遊技状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
特図2用第4図柄表示領域88は、第2特別図柄の動的表示の保留数を数字で表示する特図2用保留数表示88aと、第2特別図柄の動的表示(変動演出)の実行と同期して変化可能な特図2用変動領域88bとで構成されている。
特図2用保留数表示88aは、第2特別図柄の動的表示の保留数を「0」~「4」の範囲で数字図柄を表示可能に構成されている。具体的には、特図2用保留数表示88aが「0」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が0個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「1」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が1個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「2」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が2個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「3」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が3個であることを示し、特図2用保留数表示88aが「4」を表示している場合は、第2特別図柄の動的表示の保留数が4個であることを示している。
即ち、特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aは、上述した特別図柄表示装置37の状態LED群37aの第2特別図柄の動的表示の保留球数の内容と一致するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」及び「普図低確時間短縮状態」において、後述する保留図柄表示領域Db2の保留球数の内容と一致するように表示される。
特図2用変動領域88bは、第2特別図柄の動的表示の実行及び結果を示すための表示領域であり、特図1用変動領域87bと同様、四角図柄の表示色が変化可能に構成されている。具体的には、第2特別図柄の動的表示が実行されている場合は、特図2用変動領域88bの四角図柄の表示色が、白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫の順で高速に変化し、紫の後は、再び、白→赤→・・・と第2特別図柄の動的表示の実行中は変化を繰り返すように構成されている。そして、第2特別図柄の動的表示が停止した場合に、特図2用変動領域88bの四角図柄が該動的表示の抽選結果と対応する表示色で表示される。
より詳細には、特図2用変動領域88bの四角図柄が白で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示がハズレであったことを示し、特図2用変動領域88bの四角図柄が赤で停止した場合は、第2特別図柄の動的表示が大当たりであったことを示すように構成されている。即ち、特図2用変動領域88bの四角図柄は、上述した特別図柄表示装置37の下方LED群37b2の表示内容に対応するように表示されるとともに、第2特別図柄の動的表示が主表示領域Dmにおいて表示される「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」及び「普図低確時間短縮状態」において、主表示領域Dmの表示内容と同期するように構成されている。
主表示用右打ち指示89は、右打ち遊技での球の発射が奨励される遊技状態を遊技者に示唆するための表示である。この主表示用右打ち指示89は、左打ち遊技が奨励されて右打ち遊技が非奨励である「通常遊技状態」では非表示状態である一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」若しくは「潜伏確率変動状態」、又は、大当たり遊技中に表示状態となる。遊技者は、この主表示用右打ち指示89や右打ち報知ランプ37cを確認することで、右打ち遊技を行うべき状態か否かを認識することが可能となる。
第3図柄表示装置81の実際の表示画面では、図201(b)に示すように、例えば、「通常遊技状態」では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計3個表示される。副表示領域Dsにおいては、左の小領域Ds1、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることを示す表示や、遊技状態に応じて奨励される発射態様等が遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、通常は黒色の少年の髪の毛の色や、通常は白色のハチマキの色が変化したり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が第1始動口64へ入球した場合、又は、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)にて第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出(動的表示)が行われている間に球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへ入球した場合、その入球回数(保留球数)はそれぞれ最大4回まで保留される。その保留球数は特別図柄表示装置37により示されると共に、特図1用第4図柄表示領域87の特図1用保留数表示87a若しくは特図2用第4図柄表示領域88の特図2用保留数表示88aにおいても表示され、さらに、遊技状態に応じて対応する特別図柄の変動演出がコクピット表示領域Dbの保留図柄表示領域Db1の第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにおいても示される。
第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dには、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに表示された保留図柄の表示数に応じて、遊技状態に応じて表示設定(優先表示)されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の保留球数が表示される。
即ち、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにおいて、第1保留図柄表示領域Db1aに1つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が1回であることを示し、第1・第2保留図柄表示領域Db1a,Db1bにそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が2回であることを示し、第1~第3保留図柄表示領域Db1a~Db1cにそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が3回であることを示し、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dにそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が4回であることを示す。また、第1~第4保留図柄表示領域Db1a~Db1dに保留図柄が表示されていない場合は、遊技状態に応じて表示設定されている第1特別図柄又は第2特別図柄の保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の第1抽選遊技と第2特別図柄の第2抽選遊技とが同時に実行可能に構成されているが、いずれか一方の抽選遊技のみを実行するように構成してもよい。いずれか一方の抽選遊技のみを実行する場合は、実行中のいずれかの抽選遊技が終了した場合に、第1特別図柄の保留球と第2特別図柄の保留球とがそれぞれ記憶されている場合には、第2特別図柄の第2抽選遊技を第1特別図柄の第1抽選遊技より優先的に実行(所謂、特図2優先変動)するように構成してもよいし、第1特別図柄の第1抽選遊技を第2特別図柄の第2抽選遊技より優先的に実行(所謂、特図1優先変動)するように構成してもよいし、入賞した順(所謂、入賞順変動)に応じて特別図柄の抽選遊技を実行するように構成してもよい。さらに、第1特別図柄の変動演出と第2特別図柄の変動演出とを第3図柄表示装置81において同時に表示可能に構成してもよい。
コクピット表示領域Dbの中央部分には、主表示領域Dmで変動演出が実行されていることを示す実行図柄が表示される実行図柄表示領域Db0が設けられている。この実行図柄表示領域Db0は、コクピット表示領域Dbの中央部分、即ち、第1保留図柄表示領域Db1aの右側に設けられ、保留図柄表示領域Db1a~Db1dに表示される各保留図柄より大きい実行図柄が表示されるように構成されている。また、この実行図柄表示領域Db0は、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が移動(シフト)して実行図柄として表示される。
実行図柄表示領域Db0に表示される実行図柄は、主表示領域Dmで実行されている変動演出が終了すると消去され、その実行図柄の消去に伴って、表示されている保留図柄が下位側の保留図柄として移動して表示される。具体的には、例えば、「通常遊技状態」において第1特別図柄の保留図柄が4つ存在する状況において、第1特別図柄の変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、第1保留図柄表示領域Db1aに表示されていた保留図柄が、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示される。また、第2保留図柄表示領域Db1bに表示されていた保留図柄が、第1保留図柄表示領域Db1aにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。さらに、第3保留図柄表示領域Db1cに表示されていた保留図柄が、第2保留図柄表示領域Db1bにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。また、第4保留図柄表示領域Db1dに表示されていた保留図柄が、第3保留図柄表示領域Db1cにおける保留図柄として移動(シフト)して表示される。
なお、第7実施形態においては、第1始動口64、又は、上側第2始動口71若しくは下側第2始動口71aへの入球に基づく変動演出の保留球数は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、それぞれ3回以下、又は、それぞれ5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、コクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させなくてもよい。さらに、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを第1特別図柄および第2特別図柄の最大保留数分の4つそれぞれ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
図200に戻って、説明を続ける。可変表示装置ユニット80の正面視右側には、スルーゲート67が設けられている。このスルーゲート67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。このスルーゲート67を球が通過すると、貫通孔に設けられた普通図柄スイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110で普通図柄の当たり抽選が行われる。なお、このスルーゲート67は、普通図柄の可変表示の抽選契機となるのみであり、球が通過した場合であっても賞球等の払い出しは行われないように構成されている。なお、普通図柄の抽選契機を取得可能な普通入賞口を設け、普通図柄の抽選契機を取得するとともに、所定の賞球を払い出すように構成してもよい。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が配設されている。この普通電役72は、主に、出没板72aと、該出没板72aを出没駆動する普通電役ソレノイド(図示せず)と、により構成されている。
第7実施形態の主制御装置110(図202参照)は、通常時、普通電役72の出没板72aを突出状態に維持して、下側第2始動口71aの正面視上方側を覆うことで、下側第2始動口71aへの球の流入を防止している。そして、普通図柄の可変表示で当たりに当選した場合に、上記普通電役ソレノイド(図示せず)を所定時間駆動し、普通電役72の出没板72aを所定時間の間、出没板72aを突出状態から遊技盤13内に没入した没入状態に駆動させて、下側第2始動口71aへの球の流入を可能に構成して、右打ち遊技されて可変表示装置ユニット80の正面視右側を流下する球が下側第2始動口71aへ入賞し易い状態、即ち、入賞補助状態となるように構成されている。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて、普通図柄の可変表示での当たりに当選する確率が変化するように構成されている。具体的には、「通常遊技状態」、「普図低確時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の当選確率を低確率状態(例えば、70/100)とし、普通図柄の可変表示において「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」より当たりに当選し難くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし難くして、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」より下側第2始動口71aへ入賞し難いように構成する。一方、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の当選確率を高確率状態(例えば、99/100)とし、普通図柄の可変表示において「通常遊技状態」、「普図低確時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」より当たりに当選し易くすることで、普通電役72の出没板72aを没入状態(開放状態)とし易くし、下側第2始動口71aへ容易に入賞し得るように構成する。
第7実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の高確率状態では、可変表示が高確率(即ち、99%)で当たりを導出するため、普通図柄が高確率状態である「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」では、右打ち遊技で発射された球の多くが下側第2始動口71aに入賞し得るように構成される。一方、普通図柄の低確率状態のうち、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」では、可変表示が高確率状態より低確率(即ち、70%)で当たりを導出し得るものの、普通電役72の開放時間が短時間のため、右打ち遊技で発射された球が、高確率状態より下側第2始動口71aに入賞し難いように構成される。また、普通図柄の低確率状態のうち、「普図低確時間短縮状態」では、可変表示が高確率状態より低確率(即ち、70%)で当たりを導出し得る状態であるものの、普通電役72の開放時間が「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」と同様に長時間となるため、右打ち遊技で発射された球が、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」より下側第2始動口71aに入賞し得るように構成される。
これにより、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」(又は「潜伏確率変動状態」)において、右打ち遊技で発射された球を下側第2始動口71aへと入賞させながら遊技を行うことが可能となることで、下側第2始動口71aへの入賞に基づく賞球の払い出しによって、遊技者は「通常遊技状態」より自身の持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができる。
なお、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」のように、普通図柄の当たり確率を「通常遊技状態」から変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)時間や、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する(開放される)回数を変更するものとしても良い。具体的には、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、普通電役72の出没板72aが没入する時間を「通常遊技状態」よりも長くしたり、1回の当たりで普通電役72の出没板72aが没入する回数を「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」よりも多くしたりしてもよい。また、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、普通図柄の当たり確率のアップと、普通電役72の出没板72aの没入時間の長時間化と、普通電役72の出没板72aの没入回数の多回数化との少なくとも2つを同時に行うようにしてもよい。
普通図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(普通図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、普通図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(第7実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に下側第2始動口71a正面視上方に設けられた普通電役72が所定時間だけ作動状態となり、所定図柄以外(第7実施形態においては「×」の図柄)で停止した場合には普通電役72が非作動状態となる(閉鎖状態が維持される)よう構成されている。
スルーゲート67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第2図柄保留ランプ84(以下、第2図柄保留ランプ84に関し、説明の便宜上、「普通図柄保留ランプ84」と称する場合がある)においても点灯表示される。普通図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。そして、普通図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
なお、普通図柄の可変表示は、第7実施形態のように、普通図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、特別図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、普通図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の通過は、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、特別図柄表示装置37により保留球数が示されるので、普通図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1始動口64が配設されている。この第1始動口64へは、左打ち遊技で発射された球が1分間に約6個程度(所謂、S1=6)入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。第1始動口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図202参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの上方LED群37b1で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第1始動口64は、球が入球すると4個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
可変表示装置ユニット80の正面視右側側方には、普通電役72が開放状態である場合にのみ球が入球し得る下側第2始動口71aが配設されている。この下側第2始動口71aへは、普通電役72が開放し易い遊技状態(即ち、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」および「普図低確時間短縮状態」)である場合、右打ち遊技で発射された球が1分間に約50個~60個程度入賞するように遊技釘が周辺に植設されている。下側第2始動口71aへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる下側第2始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その下側第2始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図202参照)で第2特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの下方LED群37b2で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第2特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、下側第2始動口71aは、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
スルーゲート67の下流側であって、普通電役72の出没板72aの上流側には、球が入球し得る上側第2始動口71が配設されている。この上側第2始動口71へは、右打ち遊技で発射された球が1分間に約30~40個程度入賞するように遊技釘等が周辺に植設されている。この上側第2始動口71の近傍(正面視直上)には、普通電役72等が設けられておらず、右打ち遊技で発射された球は、いずれの遊技状態であっても該上側第2始動口71に一定程度入賞し得るように構成されている。この上側第2始動口71へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる上側第2始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その上側第2始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図202参照)で第2特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置37の特別LED群37bの下方LED群37b2で示されると共に、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81にて第2特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、上側第2始動口71は、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
遊技盤13の正面視右側下方には可変入賞装置65の略中央部分に横長矩形状の大入賞口が設けられている。第7実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図202参照)での第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選が大当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置37の特別LED群37bを点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその大当たりに対応した停止図柄(例えば、同一図柄の3つ揃い(「777」等))を表示させて、大当たり遊技の発生が示される。その後、大当たり種別に応じて、可変入賞装置65に設けられた大入賞口開閉板65aが開放されて、球が大入賞口内に入賞し易い特別遊技状態(大当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口開閉板65aが、所定条件が成立するまで(例えば、「30秒」経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。なお、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりとなる抽選結果が導出された場合に、スルーゲート67の通過に起因して大入賞口開閉板65aが開放されて、大当たり遊技に遊技状態が遷移するように構成してもよい。この場合、例えば、「通常遊技状態」において、大当たり遊技への移行有無を示唆可能な第1特別図柄の動的表示が大当たりに当選して大当たり図柄が現出した場合に、該大当たりとなる特別図柄の動的表示が終了した後に、右打ち遊技を実行してスルーゲート67に球を入球させることを遊技者に促す球発射演出(例えば、第3図柄表示装置81に「右打ちしてゲートに球を入球させて大当たりを開始させろ!」、又は、画面右上部に右方向示唆矢印図柄を表示等)を行い、該スルーゲート67に球が通過するまで所定の大当たり待機画面を表示し続け、大当たり遊技に関する大当たり演出を開始させないように構成される。そして、上記球発射演出に応じて球が発射されて、スルーゲート67に球が入球してスルースイッチ(図示せず)によって球が検出されることで大当たり状態が開始され、大入賞口開閉板65aが開放されるとともに、上記大当たり待機画面から大当たり遊技の大当たり演出に切り替えて該大当たり演出が開始される。なお、上記球発射演出の表示領域は、大当たり演出が行われる表示領域より小さい表示領域で実行される。また、大当たり演出が開始された際も、該大当たり演出とともに、球発射演出を継続して表示するように構成してもよい。
この大入賞口開閉板65aは、開放された場合に、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口開閉板65aが開放される。この大入賞口開閉板65aの開閉動作は、最高で例えば10回(10ラウンド)繰り返し可能に構成されている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、球を可変入賞装置65内に入賞させることで、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図96参照)を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口(入球口)63,64,65,71,71aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。なお、各入賞口63,64,65,71,71aに入賞した球も、アウト口66を通過した球と同様、球排出路へ案内され、パチンコ機10外へと排出される。
次に、図202を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図202は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したリード・オンリー・メモリー(Read Only Memory。以下、「ROM」と略す)202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるランダム・アクセス・メモリー(Random Access Memory。以下、「RAM」と略す。)203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における各特別図柄の動的表示および変動演出の設定、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示の表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ203cが設けられている。
また、ROM202は、大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、保留数テーブル202c、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202e、大当たり開放テーブル202f、小当たり開放テーブル202g、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i、普通電役開放テーブル202j、時短終了条件テーブル202kを少なくとも格納している。主制御装置110は、RAM203に格納された各種カウンタと、ROM202に格納された各種テーブルとによって、上記の主要な制御を実行する。
ここで、図203を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、第3図柄表示装置81の変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図204から図213を参照して、主制御装置110のROM202に格納された各種テーブル、各種制御タイミング及び遊技状態の遷移等についても説明する。
大当たり抽選や、特別図柄表示装置37の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。
また、普通図柄表示装置83の抽選には、普図当たりカウンタC4が用いられ、普図当たりカウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図228参照)の実行間隔である「4ミリ秒」間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図227参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ203cに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)からなる第1保留球格納エリア203dと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)からなる第2保留球格納エリア203eとが設けられており、これらの各エリアには、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。大当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、「0~9999」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~9999」の値を取り得るカウンタの場合は「9999」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に、大当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から大当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、大当たり乱数カウンタC1が「0~9999」の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、「0~9999」の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図228参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図227参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
大当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(第7実施形態では、タイマ割込処理(図228参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、第1始動口64(第1特別図柄)に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納される。また、球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞(始動入賞)したタイミングで、上側第2始動口71又は下側第2始動口71a(第2特別図柄)に対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納される。
大当たり乱数カウンタC1が大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定されている。つまり、第1保留球格納エリア203dの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。また、第2保留球格納エリア203eの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。
ここで、図204を参照して、各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202aの詳細についてそれぞれ説明する。図204(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a1(以下、「特図1大当たり乱数テーブル202a1」と称する)の一例を模式的に示した模式図であり、図204(b)は、ROM202に記憶される第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル202a2(以下、「特図2大当たり乱数テーブル202a2」と称する)の一例を模式的に示した模式図である。
第7実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2は、設定値毎にそれぞれ、遊技状態が特別図柄の低確率状態の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、各設定値毎に、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、低確率状態から高確率状態に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、低確率状態から高確率状態に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、低確率状態と高確率状態とで、大当たりとなる確率が変更される。
一方、各特別図柄において、設定値毎に小当たり乱数値の個数が同一となるように設定されている。即ち、第1特別図柄における小当たり乱数値の個数は、設定値毎で同一の個数となるように構成される。同じく、第2特別図柄における小当たり乱数値の個数も、設定値毎で同一の個数となるように構成される。このように、小当たり乱数値の個数を、各特別図柄において、設定値毎で同一とすることにより、各特別図柄におけるすべての設定値での小当たり遊技のみを考慮した遊技価値の付与割合が同等となる。
このように、第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の設定毎の大当たり乱数値の個数の増加分を、すべての設定値においてハズレ乱数値の個数から補うように構成する。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり乱数値の個数を、設定毎に変化させないように構成する。即ち、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分を大当たり乱数値に割り当てることで補填するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄小当たり乱数値の個数は、第1特別図柄又は第2特別図柄設定毎に同一とする。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技を行う上で最も滞在し易い場合に取得さ得る大当たり乱数値以外の最も多い乱数値の役(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の変動演出で最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
さらに、第7実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、パチンコ機10毎に設けられ、該パチンコ機10における遊技結果等を表示するデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)表示され易い大当たり遊技に対応する大当たり乱数値の個数と、小当たり遊技に対応する小当たり乱数値の個数とを設定毎にともに変更した場合、その大当たり遊技および小当たり遊技の2つの要素の出現率を遊技者がデータランプで一瞥(確認)することで、パチンコ機10の設定判別が推測され易くなってしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、確率設定値の設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに明確に(大々的に)表示されないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を大当たりの出現割合のみとして、小当たりの出現率からはパチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、確率設定値の判別要素を1つの乱数値に基づく役の出現率に限定し、例えば、出玉率の低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
図204(a)で示すように、第7実施形態の特図1大当たり乱数テーブル202a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は32個で、その値「0~31」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における大当たり確率は、32/10000=0.32/100(即ち、0.32%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は221個で、その値「0~220」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」及び「潜伏確率変動状態」)における大当たり確率は、221/10000=2.21/100(即ち、2.21%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約7倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に5000個で、低確率状態の場合の値「32~5031」、又は、高確率状態の場合の値「221~5220」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても5000/10000=50.00/100(即ち、50.00%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの4968個で、その値「5032~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの4779個で、その値「5221~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、4968/10000=49.68/100(即ち、49.68%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、4779/10000=47.79/100(即ち、47.79%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、第1特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、4968個以下)となるように構成されている。
このように、第1特別図柄においては、小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)がハズレ乱数値と同等に選択され易い個数に設定されている。即ち、第1特別図柄における抽選遊技では、ハズレ及び小当たりに当選し易い設定となっている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は34個で、その値「0~33」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における大当たり確率は、34/10000=0.34/100(即ち、0.34%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は223個で、その値「0~222」が、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)における大当たり確率は、223/10000=2.23/100(即ち、2.23%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約7倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に5000個で、低確率状態の場合の値「34~5033」、又は、高確率状態の場合の値「223~5222」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても5000/10000=50.00/100(即ち、50.00%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの4966個で、その値「5034~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの4777個で、その値「5223~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、4966/10000=49.66/100(即ち、49.66%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、4777/10000=47.77/100(即ち、47.77%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、第1特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、4966個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル202a1における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに50.00%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.32%→0.34%、高確率状態:2.21%→2.23%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は36個で、その値「0~35」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における大当たり確率は、36/10000=0.36/100(即ち、0.36%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は225個で、その値「0~224」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における大当たり確率は、225/10000=2.25/100(即ち、2.25%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約7倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、共に5000個で、低確率状態の場合の値「36~5035」、又は、高確率状態の場合の値「225~5224」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても5000/10000=50.00/100(即ち、50.00%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル202a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの4964個で、その値「5036~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの4775個で、その値「5225~9999」が、特図1大当たり乱数テーブル202a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、4964/10000=49.64/100(即ち、49.64%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、4775/10000=47.75/100(即ち、47.75%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、第1特別図柄の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、4964個以下)となるように構成されている。
よって、大当たり乱数テーブル202aにおける設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに50.00%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.34%→0.36%、高確率状態:2.23%→2.25%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次に、図204(b)で示すように、第7実施形態の特図2大当たり乱数テーブル202a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、32個で、その値「0~31」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、32/10000=0.32/100(即ち、0.32%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、221個で、その値「0~220」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、221/10000=2.21/100(即ち、2.21%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約7倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に7500個で、低確率状態の場合の値「32~7531」、又は、高確率状態の場合の値「221~7720」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても7500/10000=75.00/100(即ち、75.00%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの2468個で、その値「7532~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの2279個で、その値「7721~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、2468/10000=24.68/100(即ち、24.68%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、2279/10000=22.79/100(即ち、22.79%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、2468個以下)となるように構成されている。
このように、第1特別図柄と同様に、第2特別図柄においても小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)が設定されており、第2特別図柄におけるハズレ乱数値と比べてもすこぶる選択され易い個数に設定されている。即ち、第2特別図柄における抽選遊技では、大当たりやハズレより、小当たりに当選し易い設定となっている。
なお、詳細は後述するが、第1特別図柄の動的表示における小当たり当選時と、第2特別図柄の動的表示における小当たり当選時とでは、それぞれの小当たり当選時の役割が異なるように構成されている。
第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合、該小当たり遊技への当選によって開放される可変入賞装置65の開放時間は短時間となるように構成されている(図220参照)。また、第1特別図柄の動的表示の抽選結果が導出され易いのは、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」であり、該「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選したタイミングで右打ち遊技に切り替えたとしても、可変入賞装置65の開放時間が短時間であるため、該可変入賞装置65への入賞はし難く、右打ち遊技を行って発射した球は、結果的に遊技者にとっては損失となってしまう可能性が高くなる。このため、第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合には特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cを非点灯状態とし、主表示用右打ち指示89も非表示状態となっている。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した時点において、第2特別図柄の動的表示が実行中である場合、該第2特別図柄の動的表示をハズレ図柄で停止させるように構成されている(図235参照)。さらに、「通常遊技状態」においては、第2特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間が、第1特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間より長時間となり得る若しくはなり易いように構成されているため(後述する図208から図213参照)、「通常遊技状態」における第2特別図柄の動的表示は、第1特別図柄の動的表示における小当たり当選によって停止させられ易くなっている。
即ち、第1特別図柄の動的表示における小当たり当選は、賞球を獲得するための役割ではなく、「通常遊技状態」において実行されている第2特別図柄の動的表示を停止させるための機能を担っている。このように構成することで、「通常遊技状態」において右打ち遊技を行って上側第2始動口71へ入賞させ、該入賞によって第2特別図柄の動的表示を小当たりに当選させ、該小当たり当選によって開放された可変入賞装置65へ入賞させて賞球を獲得するという、遊技仕様上の想定外の賞球を抑制することができる。
一方、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合、該小当たり遊技への当選によって開放される可変入賞装置65の開放時間は長時間となるように構成されている(図220参照)。また、第2特別図柄の動的表示の抽選結果が導出され易いのは、右打ち遊技を行う「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」、「確率変動状態」及び「潜伏確率変動状態」であり、このうち、「潜伏確率変動状態」において第2特別図柄の動的表示が小当たりに当選した場合に、可変入賞装置65への入賞がし易くなるように構成されている(後述する図217及び図218参照)。
即ち、第2特別図柄の動的表示における小当たり当選は、「潜伏確率変動状態」において賞球を獲得するための役割となっている。
なお、可変入賞装置65内に特定領域を設け、可変入賞装置65が開放されて遊技球が該特定領域を通過することにより、大当たりが発生するように構成してもよい。さらに、可変入賞装置65内に特定領域とは異なる非特定領域(例えば、ハズレ穴)を設け、可変入賞装置65が開放されて遊技球が該非特定領域を通過した場合は、大当たりが発生しないまま小当たり遊技を終了するように構成してもよい。このように構成することで、小当たり遊技への当選時に可変入賞装置65が開放され、該可変入賞装置65内へ遊技球を入賞させ、該入賞した遊技球が特定領域を通過して大当たりとなるか、又は、該入賞した遊技球が非特定領域を通過して大当たりとならずに終了するかという遊技性を創出して、遊技の興趣を向上することができる。
また、該小当たり遊技の開始から、遊技球が特定領域を通過して大当たりとなるか、非特定領域を通過して大当たりとならずに小当たり遊技が終了するか、又は、小当たり遊技の開始に伴って開放された可変入賞装置65内に遊技球を入賞させられずに小当たり遊技が終了するか、のいずれかの結果が導出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりとなるか否かを演出するように構成してもよい。この場合、例えば、「通常遊技状態」において、第1特別図柄の動的表示が小当たりに当選し、可変入賞装置65の開放タイミングに合わせて左打ち遊技から右打ち遊技へ移行するように報知演出を行う。その後、小当たり遊技の開始と同時に第3図柄表示装置81において大当たりとなるか否かのチャレンジ演出を開始し、遊技球が特定領域を通過して大当たりとなるか、非特定領域を通過して大当たりとならずに小当たり遊技が終了するか、又は、小当たり遊技の開始に伴って開放された可変入賞装置65内に遊技球を入賞させられずに小当たり遊技が終了するか、のいずれかの結果が導出されたのを契機に、該チャレンジ演出を終了して、該チャレンジ演出と異なってV入賞をして遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆するV獲得演出の実行を開始するように構成してもよい。なお、上記チャレンジ演出は、予めその実行時間を設定し、該実行期間が経過してもV入賞も非特定領域へも球が通過しない場合は、球詰まり等のエラーが発生している可能性があるので、入賞エラーとしてエラー処理(例えば、エラー報知演出)を実行するように構成してもよい。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、34個で、その値「0~33」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、34/10000=0.34/100(即ち、0.34%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、223個で、その値「0~222」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、223/10000=2.23/100(即ち、2.23%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約7倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に7500個で、低確率状態の場合の値「34~7533」、又は、高確率状態の場合の値「223~7722」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても7500/10000=75.00/100(即ち、75.00%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの2466個で、その値「7534~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの2277個で、その値「7723~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、2466/10000=24.66/100(即ち、24.66%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、2277/10000=22.77/100(即ち、22.77%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、2466個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに75.00%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.32%→0.34%、高確率状態:2.21%→2.23%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、36個で、その値「0~35」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、36/10000=0.36/100(即ち、0.36%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル202a1と同様、225個で、その値「0~224」が特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、225/10000=2.25/100(即ち、2.25%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約7倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、共に7500個で、低確率状態の場合の値「36~7535」、又は、高確率状態の場合の値「225~7724」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても7500/10000=75.00/100(即ち、75.00%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル202a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの2464個で、その値「7536~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの2275個で、その値「7725~9999」が、特図2大当たり乱数テーブル202a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、2464/10000=24.64/100(即ち、24.64%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「潜伏確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、2275/10000=22.75/100(即ち、22.75%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、2464個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル202a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに75.00%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.34%→0.36%、高確率状態:2.23%→2.25%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
上述したように、特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2において、ともに「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」における大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」におけるハズレ乱数値の個数から補うように構成しつつ、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内となるように構成する。また、特図1大当たり乱数テーブル202a1及び特図2大当たり乱数テーブル202a2において、小当たり乱数値の個数を、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」と「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」とで変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
なお、大当たり乱数テーブル202aに、大当たり状態を経由せずに「普図低確時間短縮状態」に移行することとなる時短図柄に当選する乱数値を設けてもよい。この場合、天井到達することによる「普図低確時間短縮状態」への移行と、時短図柄への当選による「普図低確時間短縮状態」への移行とが、同時に発生し得ることになるが、このような場合には、遊技者にとってより有利な状態となり得る方を優先するように構成する。例えば、時短図柄への当選による「普図低確時間短縮状態」への移行により、「500回」の時短回数が付与され得る場合、天井到達して「普図低確時間短縮状態」へ移行する場合に付与され得る時短回数(「1140回」)の方が多くなるため、天井到達することによる「普図低確時間短縮状態」への移行を優先させるように構成する。
また、小当たり遊技の開始から、遊技球が特定領域を通過して大当たりとなるか、非特定領域を通過して大当たりとならずに小当たり遊技が終了するか、又は、小当たり遊技の開始に伴って開放された可変入賞装置65内に遊技球を入賞させられずに小当たり遊技が終了するか、のいずれかの結果が導出されるまでの間、第3図柄表示装置81において、大当たりとなるか否かを演出するように構成してもよい。この場合、例えば、「通常遊技状態」において、第1特別図柄の動的表示が小当たりに当選し、可変入賞装置65の開放タイミングに合わせて左打ち遊技から右打ち遊技へ移行するように報知演出を行う。その後、小当たり遊技の開始と同時に第3図柄表示装置81において大当たりとなるか否かと、特定領域に球を入賞させるべく球を発射させる発射示唆演出(例えば、「Vを狙え!」等)を実行するV開放中演出を開始し、遊技球が特定領域を通過して大当たりとなるか、非特定領域を通過して大当たりとならずに小当たり遊技が終了するか、又は、小当たり遊技の開始に伴って開放された可変入賞装置65内に遊技球を入賞させられずに小当たり遊技が終了するか、のいずれかの結果が導出されたのを契機に、該V開放中演出を切り替えて、該V開放中演出と異なってV入賞をして遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆するV獲得演出の実行を開始するように構成してもよい。上記小当たり遊技中に、V入賞した場合には、小当たり遊技の終了後、大当たり遊技へ遊技状態を移行して、該大当たり遊技において小当たり遊技より遊技者にとって有利な遊技価値を付与するように構成してもよい。さらに、大当たりに当選した場合には、必ず特定領域へ球が入賞し得るように構成してもよい。
図203に戻って、説明を続ける。大当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(第7実施形態では、タイマ割込処理(図228参照)毎に1回)更新される。
そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアと同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納される。また、球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞したタイミングで、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレ又は小当たりとなる乱数(ハズレ乱数値又は小当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時又は小当たり時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。
上述したように、第7実施形態のパチンコ機10における大当たり種別カウンタC2の値は、「0~99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該大当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル202bとに基づいて、大当たり種別が決定される。この大当たり種別テーブル202bには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1大当たり種別テーブル202b1と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2大当たり種別テーブル202b2とが設けられている。
ここで、図205を参照して、特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2について説明する。図205(a)は、ROM202に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1の一例を模式的に示した図であり、図205(b)は、同じくROM202に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2の一例を模式的に示した図である。
図205(a)及び図205(b)に示すように、大当たり種別テーブル202bは、第1特別図柄用と第2特別図柄用とで分けられ、その中でさらに、遊技状態と、大当たり種別カウンタC2の値とが対応付けられたテーブルである。
第7実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たり後に、特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるものの、特別図柄が規定回数(第7実施形態では、100回)行われるまで間、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「普図高確時間短縮状態」に対応する大当たり種別「時短A」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、次回大当たりまで間、特別図柄の大当たり確率および普通図柄の当たり確率がともに高確率状態となる「確率変動状態」に対応する大当たり種別「確変A」と、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり後に、普通図柄の当たり確率は低確率状態であるものの、次回大当たりまでの間、特別図柄の大当たり確率が高確率状態となる「潜伏確率変動状態」に対応する大当たり種別「潜確A」とがある。
特図1大当たり種別テーブル202b1及び特図2大当たり種別テーブル202b2では、大当たり当選時の遊技状態に基づいて選択され得る大当たり種別が異なるように構成され、それぞれ、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。
図205(a)で示す特図1大当たり種別テーブル202b1の例では、「通常遊技状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~34」が対応付けられ、大当たり種別「確変A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「35~99」が対応付けられている。また、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の大当たりが発生した場合は、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~34」が対応付けられ、大当たり種別「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「35~99」が対応付けられている。
よって、「通常遊技状態」における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「時短A」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「95」であれば、大当たり種別「確変A」が選定され得る。
また、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア203dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル202b1から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「時短A」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「95」であれば、大当たり種別「潜確A」が選定され得る。
従って、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「時短A」が35%、大当たり種別「確変A」が65%、の割合で当選することとなる。また、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、大当たり種別「時短A」が35%、大当たり種別「確変A」の代わりに大当たり種別「潜確A」が65%、の割合で当選することとなる。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技において、第1始動口64へ入賞し得て第1特別図柄の動的表示が実行され得る一方、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへ入賞し難いことで第2特別図柄の動的表示が実行され難く構成されているため、左打ち遊技の遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)では、第1特別図柄の動的表示が主に実行されるように構成されている。
次いで、図205(b)で示す特図2大当たり種別テーブル202b2の例では、すべての遊技状態において第2特別図柄の大当たりが発生した場合に、大当たり種別「時短A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0~34」が対応付けられ、大当たり種別「潜確A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「35~99」が対応付けられている。
即ち、すべての遊技状態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア203eのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル202b2から選定され得て、例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別「時短A」が選定され得て、大当たり種別カウンタC2の値が「95」であれば、大当たり種別「潜確A」が選定され得る。
従って、第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、大当たり種別「時短A」が35%、大当たり種別「潜確A」が65%、の割合で当選することとなる。
なお、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において右打ち遊技が非奨励(非推奨、禁止)であり、また、「通常遊技状態」において第2特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間が、第1特別図柄の動的表示の結果が導出されるまでの時間より長時間となるように構成されており(後述する図208から図213参照)、さらに、実行中の第2特別図柄の動的表示は、第1特別図柄の動的表示の小当たり当選によってハズレ図柄として停止させられるように構成されているため、「通常遊技状態」において第2特別図柄の動的表示による抽選結果が、実質的に導出され難いように構成されている。
ここで、図206及び図207を参照して、第7実施形態のパチンコ機10における各遊技状態における遊技態様と、各遊技状態における遊技状態の移行条件および移行先について説明する。図206は、各遊技状態における、該遊技状態への移行契機、特別図柄の大当たり確率、普通図柄の当たり確率、奨励される球の発射態様、主要入賞先、第1特別図柄の変動時間、第2特別図柄の変動時間、及び、右打ち可否を説明した一覧である。また、図207は、各遊技状態における発射態様と、当選した大当たり種別等に基づく遊技状態の移行先を示した図である。なお、図207において、非推奨の発射態様で遊技を行った場合における遊技状態の移行も表記しているが、ここでは、説明の便宜上、その説明を省略する。
図206で示すように、「通常遊技状態」への移行契機は、工場出荷時の初期状態及びRAMクリア状態、「普図高確時間短縮状態」における特別図柄の動的表示が100回実行された場合(所謂、電サポ終了。図207参照。)、又は、「普図低確時間短縮状態」における特別図柄の動的表示が1140回実行された場合(所謂、電サポ終了。図207参照。)、となる。
また、図206で示すように、「通常遊技状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態である。さらに、「通常遊技状態」では、左打ち遊技が奨励され、該左打ち遊技で発射された球が主に第1始動口64に入賞する。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「5秒~190秒」の範囲で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間は「20秒~190秒」で行われる(後述する図208~図213参照)。なお、この「通常遊技状態」では、右打ち遊技が行われた場合に、その発射態様をスルーゲート67等で検知して、該検知に基づいて右打ち遊技での発射を抑制させるべく、音声出力装置226(図202参照)等によって右打ち禁止報知を実行するように構成されている。
次いで、「普図低確時間短縮状態」への移行契機は、大当たり終了後、特別図柄の低確率状態において連続して「900回」大当たりに当選しなかった場合、即ち、特別図柄の低確率状態において「900回」の動的表示が行われる間、ハズレが抽出又は小当たりに当選し続けた場合、となる(図207参照)。
また、「普図低確時間短縮状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であり、普通図柄の当たり確率も低確率状態であるものの、普通電役72の開放時間は長時間となる(図221参照)。さらに、「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、上側第2始動口71に入賞し得るとともに、低確時短機能が作動している下側第2始動口71aに入賞し得る。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われ、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間も「2秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図208~図213参照)。なお、この「普図低確時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、スルーゲート67を球が通過した場合でも上記右打ち禁止報知は実行されない。
次いで、「普図高確時間短縮状態」への移行契機は、大当たり種別「時短A」への当選となる(図207参照)。
この「普図高確時間短縮状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が低確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は高確率状態である。さらに、「普図高確時間短縮状態」では、「確率変動状態」と同様、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、上側第2始動口71に入賞し得るとともに、高確時短機能が作動している下側第2始動口71aに入賞し得る。そして、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる一方、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図208~図213参照)。なお、この「普図高確時間短縮状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、上記右打ち禁止報知は実行されない。
次いで、「確率変動状態」への移行契機は、大当たり種別「確変A」への当選となる(図207参照)。
また、「確率変動状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であり、普通図柄の当たり確率も高確率状態である。さらに、「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、上側第2始動口71に入賞し得るとともに、高確時短機能が作動している下側第2始動口71aに入賞し得る。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる一方、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図208~図213参照)。なお、この「確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、スルーゲート67を球が通過した場合でも上記右打ち禁止報知は実行されない。
次いで、「潜伏確率変動状態」への移行契機は、大当たり種別「潜確A」への当選となる(図207参照)。
また、「潜伏確率変動状態」では、上述したように、特別図柄の大当たり確率が高確率状態である一方、普通図柄の当たり確率は低確率状態である。さらに、「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励され、該右打ち遊技で発射された球が、上側第2始動口71に入賞し得るものの、「普図高確時間短縮状態」や「確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」のように時短機能は作動していないため、下側第2始動口71aへは入賞し難くなっている。そして、第1特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる一方、第2特別図柄の1の動的表示の変動時間が「2秒~190秒」の範囲で行われる(後述する図208~図213参照)。なお、この「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技が奨励されているため、スルーゲート67を球が通過した場合でも上記右打ち禁止報知は実行されない。
図203に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0~99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
第7実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。また、第7実施形態のパチンコ機10では、各演出態様に比較的長めの変動時間が選択され易いロングパターン(以下、「ロング」と称する場合がある)と、該ロングパターンより短めの変動時間が選択され易いミドルパターン(以下、「ミドル」と称する場合がある)と、該ミドルパターンより短めの変動時間が選択され易いショートパターン(以下、「ショート」と称する場合がある)と、が用意されている。
具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」又は「非リーチ(ショート)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ」演出態様と、の6つの演出態様のいずれかが選択され得る。
ここで、各演出態様について詳細に説明する。演出態様の中で、「非リーチ(ロング)」演出態様と「非リーチ(ミドル)」演出態様と「非リーチ(ショート)」演出態様(以下、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様を総称して、『「非リーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、特別図柄の変動演出として3つの図柄列Z1~Z3が変動する第3図柄表示装置81にて、各図柄列Z1~Z3を高速でシャッフルする「高速変動」の変動要素が行われた後に、先に停止する2の図柄列Z1,Z3において同一の第3図柄が停止せず、「リーチ表示」を発生しない演出態様である。
なお、「高速変動」の変動要素とは、例えば、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、各図柄列Z1~Z3(図201参照)に表示される第3図柄が、表示画面縦方向下方に高速にスクロールされている変動要素をいう。この「高速変動」では、遊技者によって第3図柄の表示内容を明確に認識できないように第3図柄を変動させ、前回停止表示された変動演出の停止結果を不規則に混ぜる(シャッフルする)演出が実行される。
第7実施形態のパチンコ機10では、「高速変動」の変動要素が行われた後、特定の演出態様(「非リーチ(ミドル)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様)を除いて「低速変動」の変動要素が行われるように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、上記「高速変動」の変動要素後、遊技者に視認可能な速度で第3図柄を低速にスクロールしている変動要素をいう。この「低速変動」の変動要素では、遊技者に第3図柄の表示内容を認識させながら、各図柄列Z1~Z3を順に停止表示する。先に停止表示する2の図柄列(例えば、左図柄列Z1と右図柄列Z3(図201参照))において同一の第3図柄が停止した場合は「リーチ表示」が発生したとして「ノーマルリーチ」の変動要素へと発展する一方、該先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3において異なる第3図柄が停止した場合は、残りの図柄列Z2を停止表示して、その変動演出を終了するように構成されている。なお、「高速変動」の変動要素、又は、「低速変動」の変動要素を含む各変動要素の詳細については、後述する。
従って、「非リーチ(ロング)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列Z1~Z3がそれぞれ順番に停止し、先に停止する2つの図柄列Z1,Z3に異なる第3図柄が停止し、残りの1の図柄列Z2が停止して、1の変動演出が終了する。一方、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われず、該「高速変動」の変動要素の終了後、各図柄列Z1~Z3が同時に停止し、2の図柄列Z1,Z3(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様で先に停止する2の図柄列)に異なる第3図柄が停止するとともに、他の図柄列Z2も停止し、1の変動演出が終了する。
演出態様の中で、「ノーマルリーチ」演出態様とは、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出において、先に停止表示する2の図柄列Z1,Z3に同一の第3図柄が停止した直後に「ノーマルリーチ」の変動要素が実行され、他の「リーチ表示」、即ち、「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展しない「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スーパーリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スペシャルリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(第7実施形態では、タイマ割込処理(図228参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、第1始動口64に対応する第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3に格納される。また、球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞したタイミングで、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに対応する第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3に格納される。
第7実施形態のパチンコ機10では、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在保留中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル202dが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル202dは、複数種類設けられ、待機中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
また、第7実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM202に備えられた保留数テーブル202cに基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル202dが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル202dと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな態様である演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
この複数種類設けられた停止パターンテーブル202dは、各停止パターンテーブル202d毎に演出態様が選択される停止パターン選択カウンタC3の乱数値の範囲が異なるように設定されている。この停止パターンテーブル202dが複数用意されているのは、変動演出の当否、遊技状態及び保留球数に応じて変動演出の演出態様の選択比率を変更するためである。即ち、(1)取得した第3図柄の変動演出において大当たりが発生するか、(2)現在のパチンコ機10の遊技状態が「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「通常遊技状態」であるか、及び、(3)保留されている変動演出の保留球数がいくつあるか、に応じて、演出態様の選択比率を変更するためである。
これは、第1の理由として、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させるためである。即ち、大当たり抽選に当選した場合と大当たり抽選にハズレた場合とで、停止パターン、即ち、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、及び、「スペシャルリーチ」演出態様の選択する割合を異ならせるように構成することで、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させる。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選した場合に「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様を選択し易く構成し、大当たり抽選に当選しなかった場合には、「非リーチ」演出態様や「ノーマルリーチ」演出態様を選択し易く構成する。
このように構成することで、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様は、大当たりし易い演出とすることができ、「ノーマルリーチ」演出態様や「非リーチ」演出態様は、大当たりし難い演出若しくは大当たりしない演出とすることができ、各演出態様毎の大当たり期待度を差別化することができる。従って、変動演出に大当たりし易い演出が現出した場合に、その大当たりし易い演出が行われている間、大当たりが発生する可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技の興趣を高めている。
第7実施形態のパチンコ機10では、具体的には、取得した抽選結果が大当たりである場合には、大当たりし易い演出を選択し易く、かつ、大当たりし難い演出を選択し難い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の大まかな内容である演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。一方、取得した抽選結果がハズレである場合には、大当たりし易い演出を選択し難く、かつ、大当たりし難い演出を選択し易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。これにより、変動演出において第3図柄の抽選結果を遊技者に報知する場合に、大当たりし易い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し易く、大当たりし難い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し難くし、演出態様(停止パターン)ごとに大当たり期待値に差を設けることで、その変動演出の実行中に遊技の興趣を高めることができる。
また、第2の理由として、第1特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第1始動口64への入球、又は、第2特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入球に基づく無駄球(所謂、オーバーフロー入賞による特別図柄の無抽選)を極力削減するためである。
具体的に説明すると、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出の待機回数はそれぞれ最大4回と上限が設けられていると共に、変動演出は少なくとも一定時間が実行されることから、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」および「普図低確時間短縮状態」における下側第2始動口71aへ球が入球し易い遊技状態では、第2特別図柄の最大保留球数に到達し易い。これらの遊技状態において、長い変動時間の変動演出を選択すると、第2特別図柄の最大保留球数に到達した状態での下側第2始動口71aへの入球が頻発し、折角、下側第2始動口71aへ入球したにもかかわらず、第2特別図柄の抽選契機を取得できない。また、「通常遊技状態」においても、第1特別図柄の最大保留球数に到達している状態で、長い変動時間の変動演出を選択すると、その変動演出の実行中は第1特別図柄の保留球数が消化されないため、その間に第1始動口64への入球が発生しても、第1特別図柄の抽選契機を取得できない。このような状態になると、遊技者は、第1始動口64へ球を入球させても遊技価値が得られないと判断し、変動演出が消化されて再び保留球数を取得できる状態になるまで球の発射を停止して遊技を中断してしまう。遊技が中断されると、パチンコ機10の稼働率が低下してしまい、遊技場の経営に影響を与えてしまう。
そこで、第7実施形態のパチンコ機10では、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数へ到達し易い遊技状態や、最大保留球数に近い(又は一致する)保留球数では、短い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数に到達している状態での第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入球を抑制することができる。
さらに、第3の理由として、実行時間を長く設定して、変動演出の終了を遅らせることで、変動演出が実行されている状態を長く維持するためである。具体的に説明すると、変動演出の保留球数が少ない(無い)場合に、実行中の変動演出の変動時間内に新たに第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aのいずれかに球を入球させないと、次の変動演出を開始することができず、第3図柄表示装置81でデモ画面等を表示しなければいけない。遊技者は、球を発射して遊技を行っているにもかかわらず第3図柄表示装置81において変動演出が行われない場合、遊技者が求めている大当たりの抽選に係る興趣を得ることができず、遊技に興醒めしてしまう。また、遊技者は、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていないことで、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへ球が入球し難いパチンコ機10であると認識し、遊技価値を得難い台と判断して、そのパチンコ機10での遊技を止めてしまうおそれがある。
そこで、第7実施形態のパチンコ機10では、変動演出の保留球数が少ない場合に、長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
また、第4の理由として、第7実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並列的に実行可能な所謂、同時変動機であるが、各遊技状態に対して実行させたい(奨励する)特別図柄が遊技仕様として予め設定(規定)されており、遊技状態ごとに実行させたい特別図柄を積極的に抽選させるために、仮に、所定の遊技状態において実行させたくない(非奨励の)特別図柄の抽選契機を取得した場合に、所定の罰則(ペナルティ)を付与するように構成している。
具体的には、例えば、「通常遊技状態」では、遊技仕様として左打ち遊技が予め奨励されており、該左打ち遊技を行って、第1特別図柄の動的表示において大当たり遊技に当選させて該大当たり遊技による遊技価値を得つつ、その大当たり種別に応じて大当たり種別「時短A」又は「確変A」のいずれとなるかの遊技性を実現する。また、「普図高確時間短縮状態」及び「普図低確時間短縮状態」では、遊技仕様として右打ち遊技が予め奨励されており、該右打ち遊技を行って、時短機能が有効な状況の間に如何にして特別図柄の動的表示において大当たり遊技に当選させるか否かの遊技性を実現する。さらに、「確率変動状態」では、遊技仕様として右打ち遊技が予め奨励されており、該右打ち遊技を行って、入賞補助状態を維持しながら、次の大当たり遊技が如何様な大当たり種別となるか否かの遊技性を実現する。また、「潜伏確率変動状態」では、遊技仕様として右打ち遊技が予め奨励されており、該右打ち遊技を行って、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選させて該小当たり遊技による遊技価値を得つつ、次の大当たり遊技が如何様な大当たり種別となるか否かの遊技性を実現する。
従って、「通常遊技状態」では、左打ち遊技に基づく第1特別図柄の動的表示の実行が奨励されており、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「普図低確時間短縮状態」及び「潜伏確率変動状態」では、右打ち遊技に基づく第2特別図柄の動的表示の実行が奨励されている。ここで、仮に、上述した遊技仕様通りに遊技が実行されない場合、特に、「通常遊技状態」において第2特別図柄の動的表示を実行させつつ第1特別図柄の動的表示も実行するといった行為が行われてしまった場合は、当初設定していた遊技仕様に基づく出玉率と異なる遊技結果が導出されてしまい、遊技ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。
そこで、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において、第2特別図柄の動的表示が複数保留(例えば、4個)されるような場合に、新たに開始する第2特別図柄の動的表示を、第1特別図柄の動的表示よりも長い時間(例えば、「20秒」)行い、該第2特別図柄の動的表示の実行中に、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選させることで、第2特別図柄の動的表示をハズレ図柄として停止させ得るように構成されている。このように構成することで、遊技仕様として奨励されていない特別図柄の動的表示の起因となる上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへ球を入賞させた場合に、第2特別図柄の動的表示の実行効率を低下させることで、遊技価値の付与効率を低下させることができる。その結果、動的表示が奨励されていない特別図柄の動的表示を実行させることを遊技者に躊躇させることができ、想定している遊技仕様と異なる遊技が行われることを抑制し、ホールへの不利益を低減することができる。
なお、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、左打ち遊技は遊技仕様としては奨励されていないが、該非奨励の遊技(即ち、左打ち遊技)を行った場合であっても、奨励されている遊技(即ち、右打ち遊技)を行った場合より遊技者が得られる遊技価値が低く設定されている。このため、遊技ホールにとって不利となる遊技態様ではないので、特段の罰則(ペナルティ)は設けられていない。
ここで、図208及び図209を参照して、保留数テーブル202cの詳細について説明する。図208は、第1特別図柄に対応する特図1用保留数テーブル202c1を模式的に示した図であり、図209は、第2特別図柄に対応する特図2用保留数テーブル202c2を模式的に示した図である。
上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64に球が入球したことに基づいて第1特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第1特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図1用保留数テーブル202c1を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d6を選択するように構成されている。また、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに球が入球したことに基づいて第2特別図柄の変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における第2特別図柄の変動演出の合計保留数に基づいて特図2用保留数テーブル202c2を参照し、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d6を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル202d1~202d6のいずれかと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
具体的には、図208の特図1用保留数テーブル202c1で示すように、「通常遊技状態」のハズレ又は小当たり抽出時であって、第1特別図柄の保留球数が「1個~3個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図210(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」のハズレ又は小当たり抽出時であって、第1特別図柄の保留球数が「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図210(b)参照)が選択される。一方、「通常遊技状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図210(c)参照)が選択される。
次いで、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」のハズレ又は小当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図211(a)参照)が選択される。また、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」の大当たり抽出時には、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図210(c)参照)が選択される。
次に、図209の特図2用保留数テーブル202c2で示すように、「通常遊技状態」のハズレ又は小当たり抽出時は、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5(図211(b)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」の大当たり抽出時は、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図210(c)参照)が選択される。
次いで、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」のハズレ又は小当たり抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図210(a)参照)が選択される。また、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」のハズレ又は小当たり抽出時であって、第2特別図柄の保留球数が「2個~4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6(図211(c)参照)が選択される。
次いで、「潜伏確率変動状態」のハズレ又は小当たり抽出時は、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図211(a)参照)が選択される。また、「潜伏確率変動状態」の大当たり抽出時は、いずれの保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図210(c)参照)が選択される。
なお、いずれかの特別図柄の動的表示での大当たり抽出時、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」若しくは「潜伏確率変動状態」での第1特別図柄のハズレ若しくは小当たり抽出時、又は、「通常遊技状態」若しくは「潜伏確率変動状態」での第2特別図柄のハズレ若しくは小当たり抽出時においても、保留球数応じて停止パターンテーブル202dが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル202dを選択し得るように構成してもよい。
この場合、例えば、「リーチ表示」が実行される各演出態様において、「高速変動」の変動要素の部分の時間のみが10秒間から5秒間のみに変更された演出態様を選択するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の最大保留球数が4回ある状態で変動演出を開始する場合に、「高速変動」の変動要素が5秒間で行われたとしても、該5秒間の「高速変動」の変動要素が終了した時点(5秒間の「高速変動」の変動要素と認識した時点)では、その変動演出において「リーチ表示」が発生することがある。そのため、5秒間の「高速変動」の変動要素が行われた場合であっても、「非リーチ(ショート)」演出態様以外の「リーチ表示」が実行される演出態様が実行されるように構成することで、5秒間の「高速変動」の変動要素の実行時点では該変動演出が大当たりとなるかハズレとなるか分からなくすることができる。
なお、特図2用保留数テーブル202c2において、「普図高確時間短縮状態」の100回転目のハズレ又は小当たり抽出時、即ち、連荘状態が終了して「通常遊技状態」に移行することとなる特別図柄の動的表示(特定状態)の停止パターンテーブル202dを個別に設定し、いずれの保留球数であっても一定時間(例えば、「20秒」)の変動時間となるように構成してもよい。このように構成することで、連荘状態が終了することを遊技者に報知する連荘終了演出(例えば、第1演出)を実行しつつ、連荘状態(「通常遊技状態」での大当たりから当該の動的表示まで)において実行された大当たりの回数(所謂、連荘回数)や、獲得した出玉数を遊技者に報知することができ、興趣を高めることができる。
さらに、特図2用保留数テーブル202c2において、「通常遊技状態」の1~4回転目のハズレ又は小当たり抽出時、即ち、「普図高確時間短縮状態」(例えば、第1遊技状態)における100回転目のハズレ又は小当たりとなる特別図柄の動的表示が終了し、連荘状態が終了して「通常遊技状態」(例えば、第2遊技状態)に移行するタイミングにおいて、第2特別図柄の保留球として残存し得る動的表示(例えば、特定条件)の停止パターンテーブル202dを個別に設定し、いずれの保留球数であっても一定時間(例えば、「0.5秒」)の変動時間となるように構成してもよい。このように構成することで、「普図高確時間短縮状態」の100回転目のハズレ又は小当たり抽出時に実行する連荘終了演出の終了タイミングを、該「普図高確時間短縮状態」における100回転目のハズレ又は小当たりとなる動的表示の終了時(例えば、第1時間)から、該「普図高確時間短縮状態」における100回転目のハズレ又は小当たりとなる動的表示の終了時において残存している第2特別図柄の保留球の最後の動的表示の終了時(例えば、第2時間)まで延長させ、最大で5回転の動的表示を1つの連荘終了演出として見せることができ、該連荘終了演出において大当たりに当選する期待度を高めることができる。
また、特図2用保留数テーブル202c2において、「確率変動状態」のいずれの抽選結果(ハズレ、小当たり又は大当たり抽出時)及びいずれの保留球数であっても、一定時間(例えば、「0.5秒」)の変動時間となるように構成してもよい。このように構成することで、「確率変動状態」に移行することとなる大当たり遊技から、次の大当たりに当選するまでの時間を極めて短い時間にすることができ、その結果、「確率変動状態」に移行することとなる大当たり遊技から、次回の大当たり遊技までを第3図柄表示装置81において1回の大当たり遊技のように見せることができる。この場合、大当たり状態終了後の「確率変動状態」中は、「大当たり待機中」の文字メッセージを表示し続け、特別図柄の動的表示はミニリール表示での実行のみとし、大当たりに当選して次の大当たり状態が開始するタイミングで再び大当たり演出に切り替えるように構成する。即ち、大当たり待機中演出は、「確率変動状態」における第1特別図柄又は第2特別図柄の実行に基づいて実行される演出であり、大当たり演出は、該第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たりとなる動的表示の実行により導出される大当たり状態における演出となる。
次に、図210及び図211を参照して、各停止パターンテーブル202dについて説明する。図210(a)は、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1の一例を模式的に示した図であり、図210(b)は、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2の一例を模式的に示した図であり、図210(c)は、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3の一例を模式的に示した図である。また、図211(a)は、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4の一例を模式的に示した図であり、図211(b)は、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5の一例を模式的に示した図であり、図211(c)は、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6の一例を模式的に示した図である。
図210(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。
なお、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様も選択されないように設定されている。
次に、図210(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様も選択されないように設定されている。
即ち、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ミドル)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
つまり、Aテーブル202d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Bテーブル202d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるように構成されている。一方、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2では、各「リーチ表示」に関しては、同一の割合で選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル202d1及びBテーブル202d2は、「非リーチ」演出態様でのみロング演出態様かミドル演出態様かが異なるように選択されているため、Aテーブル202d1はBテーブル202d2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Bテーブル202d2は、Aテーブル202d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
このように、左打ち遊技が奨励されている「通常遊技状態」において、ハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が比較的短い「非リーチ(ミドル)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、第1始動口64(上側第2始動口71又は下側第2始動口71a)への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ミドル)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、第1始動口64への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
なお、第7実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様の選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル202dが異なるように構成されているが、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、例えば、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル202d1又はBテーブル202d2のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Aテーブル202d1とBテーブル202d2とでは、「非リーチ(ロング)」演出態様若しくは「非リーチ(ミドル)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、又は、「スペシャルリーチ」演出態様に割り振られた停止パターン選択カウンタC3の値がそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、「非リーチ」演出態様における「非リーチ(ロング)」演出態様が選択されるか「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択されるかが異なるのみであり、「高速変動」の変動要素の時間が異なるだけで、実質的同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一(同種)の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、実行される変動演出の内容が実質的に同一(同種)となり、先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
なお、先読み演出として、複数の動的表示(変動演出)に跨って継続的に演出を行う所謂先読み連続演出を行うように構成してもよい。この場合、例えば、第1始動口64への入賞より上側第2始動口71に球が入賞し難い「通常遊技状態」において、第2特別図柄の変動演出を第1特別図柄の変動演出より優先して行う(所謂、特図2優先変動)ように構成したとき、第1特別図柄の動的表示を発生し得る始動入賞が複数取得されて第1保留球数カウンタ203aに値が記憶されていることで、該複数の第1特別図柄の動的表示に対応して上記先読み連続演出を行うように構成する。ここで、第1特別図柄の動的表示に対応する先読み連続演出を実行している状況、即ち、先読み連続演出の実行時間が経過するより前において、第2特別図柄の動的表示を発生し得る始動入賞した場合、該第2特別図柄の変動演出を第1特別図柄の変動演出より優先的に実行するため、実行中の先読み連続演出を打ち切り、大当たりに当選するか否かによって遊技状態が変化し得るかを示す第2特別図柄の変動演出を実行するように構成する。このように構成することで、例えば、先読み連続演出が所定回数行われた場合に大当たり確定等の遊技仕様を設けていた場合に、途中で入賞した第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出においても先読み連続演出を実行してしまうことで、例えば、先読み連続予告が所定回数以上継続することで大当たり確定等の遊技仕様の齟齬が生じてしまうことを未然に防止し、演出内容の齟齬が生じ難い遊技を提供することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図210(c)で示すように、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3では、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「4」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」~「39」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」~「99」に設定されている。
なお、Cテーブル202d3は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、「非リーチ」演出態様は選択されないように設定されている。
次に、図211(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4では、「非リーチ(ショート)」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び各「リーチ表示」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」での第1特別図柄のハズレ又は小当たりとなる動的表示の停止種別は、必ず「非リーチ(ショート)」演出態様となるように設定されている。また、「潜伏確率変動状態」での第2特別図柄のハズレ又は小当たりとなる動的表示の停止種別は、必ず「非リーチ(ショート)」演出態様となるように設定されている。
次いで、図211(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのEテーブル202d5では、「ノーマルリーチ」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、各「非リーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様及び「スペシャルリーチ」演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「通常遊技状態」での第2特別図柄のハズレ又は小当たりとなる動的表示の停止種別は、必ず「ノーマルリーチ」演出態様となるように設定されている。
このように構成することで、「通常遊技状態」における第2特別図柄の動的表示の変動時間を、第1特別図柄の動的表示よりも長い時間実行させることができ、該第2特別図柄の動的表示の実行中に、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選させることで、第2特別図柄の動的表示をハズレ図柄として停止させることができ、遊技仕様として奨励されていない特別図柄の動的表示の起因となる上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへ球を入賞させた場合に、第2特別図柄の動的表示の実行効率を低下させることで、遊技価値の付与効率を低下させることができる。その結果、動的表示が奨励されていない特別図柄の動的表示を実行させることを遊技者に躊躇させることができ、想定している遊技仕様と異なる遊技が行われることを抑制し、ホールへの不利益を低減することができる。
一方で、第1特別図柄の動的表示の実行中に、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合でも、該第2特別図柄の小当たりに基づいて第1特別図柄の動的表示は停止(中止)しないように構成されている。これは、例えば、「通常遊技状態」において、第1特別図柄の動的表示において比較的長い演出(例えば、大当たりの「スペシャルリーチ」演出態様等)を実行している場合に、誤って右打ち遊技をしてしまったことで第2特別図柄の動的表示が実行されることが有り得る。この場合に、第2特別図柄の動的表示において小当たりが導出されることで、第1特別図柄の動的表示を中断してしまうと、折角、大当たりに当選していたにも関わらず該大当たりの付与が行われず、遊技者に多大な損害を被らせてしまうおそれがある。よって、第2特別図柄の動的表示において小当たりが導出された場合であっても、実行中の第1特別図柄の動的表示を継続して実行することで、遊技者に不測の不利益を被らせることを未然に防止することができる。
なお、いずれの特別図柄の動的表示において小当たりが導出された場合に、他方の特別図柄を停止(中止、中断)するように構成してもよい。また、第1特別図柄の動的表示における小当たりの導出では第2特別図柄の動的表示を停止(中止、中断)しない一方、第2特別図柄の動的表示のおける小当たりの導出では第1特別図柄の動的表示を停止(中止、中断)させるように構成してもよい。
次に、図211(c)で示すように、停止パターンテーブル202dのFテーブル202d6では、「非リーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。
なお、Fテーブル202d6では、「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ミドル)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、いずれの「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ミドル)」演出態様も選択されないように設定されている。
よって、Cテーブル202d3で示すように、大当たり当選時の変動演出において、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順で選択割合が高く、Aテーブル202d1、Bテーブル202d2、Fテーブル202d6で示すように、ハズレ時の変動演出において、「ノーマルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「スペシャルリーチ」演出態様の順で選択割合が高くなるように設定されている。従って、各「リーチ表示」の現出時における大当たり期待度は、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順に大当たりの表示結果が現出する可能性が高くなるように構成される。これにより、変動演出の演出態様によって遊技者に大当たりへの期待度を示すことができ、遊技者が実行された変動演出の演出態様に応じて大当たりへの高揚感を味わうことができる。
以上より、特別図柄の種別と、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができる。
なお、変動演出の保留球数が多い場合(例えば、「4」個)に、「リーチ表示」が選択されたとき、各「リーチ表示」の「高速変動」の演出要素が短縮された停止パターンテーブル202dを設けてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄の合計保留数に基づいて演出態様を選択するように構成してもよい。さらに、変動演出の保留球数が多い場合に、各演出態様において「低速変動」の演出要素を省略した停止パターンテーブル202dを設けてもよい。さらに、変動演出の保留球数に応じて、各演出態様の選択率が全く異なる停止パターンテーブル202dを設けてもよい。ただし、変動演出の保留球数に応じて各演出態様の選択率が異なるような場合は、「保留変化予告」等の先読み予告を行う上で、先読み予告実行決定時における保留球数と、該先読み予告の対象となった変動演出の実行時における保留球数とが異なる場合がある。このような場合、先読み予告の内容と変動演出の内容との整合性を保つ処理が必要となるため、処理が煩雑となる。
図203に戻って、説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0~9」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図228参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図227参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が第1始動口64に入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第1始動口64に対応して設けられたRAM203の第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4に格納される。また、球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに対応して設けられたRAM203の第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4に格納される。
この変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動時間(大まかな変動パターン)の決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU201は、停止パターンテーブル202d及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM202に格納された変動パターンテーブル202eとによって、詳細な変動時間を決定する。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
このように、主制御装置110のMPU201は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU201において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU201の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
ここで、図212及び図213を参照して、変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル202eとして、第1特別図柄のハズレ時に用いられる特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1と、第1特別図柄の大当たり時に用いられる特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2と、第2特別図柄のハズレ時に用いられる特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3と、第2特別図柄の大当たり時に用いられる特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4と、が用意されている。
図212(a)は、ROM202に記憶される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1の一例を模式的に示した図であり、図212(b)は、ROM202に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の一例を模式的に示した図である。また、図213(a)は、ROM202に記憶される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図であり、図213(b)は、ROM202に記憶される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の一例を模式的に示した図である。図212及び図213に示すように、各変動パターンテーブル202e1~202e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
具体的には、ハズレ又は小当たり時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ・ロング」用と、「非リーチ(ミドル)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ・ミドル」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E2:非リーチ・ショート」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、に区分けされている。
また、大当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:スペシャルリーチ」用と、に区分けされている。
そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第7実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレ又は小当たりとなる値であった場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第1特別図柄のハズレ又は小当たり時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図212(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、変動パターンを構成する各変動要素について説明する。変動要素とは、1の変動演出の一部分を構成するものであり、各変動要素を組み合わせて1の変動演出が構成される。第7実施形態のパチンコ機10では、変動要素として、「高速変動」の変動要素、「低速変動」の変動要素、「ノーマルリーチ」の変動要素、「スーパーリーチ」の変動要素、「スペシャルリーチ」の変動要素、「再変動」の変動要素が設けられている。
「高速変動」の変動要素とは、遊技者によって第3図柄の内容を明確に認識できないように高速にスクロール変動する変動要素である。この「高速変動」の変動要素は、「非リーチ(ロング)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「10秒」行われ(以下、「高速変動(長)」と称する場合がある)、「非リーチ(ミドル)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「5秒」行われ(以下、「高速変動(中)」と称する場合がある)、「非リーチ(ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「2秒」行われる(以下、「高速変動(短)」と称する場合がある)。なお、この「高速変動」の変動要素が終了した場合、後述する「低速変動」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、「10秒」の「高速変動」の変動要素の実行後に開始され、第3図柄を視認可能にスクロール変動して「リーチ表示」を発生するか否かを見せる変動要素である。この「低速変動」の変動要素は、「非リーチ(ミドル)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合は実行されず、「非リーチ(ロング)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、又は、「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合は、「高速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
即ち、「非リーチ(ミドル)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後、第3図柄表示装置81の各図柄列が「低速変動」の変動要素を経由せずに急速に停止(所謂、ビタ止まり)するように構成されている。なお、この「低速変動」の変動要素が終了した場合は、そのまま変動演出が終了する場合がある。
従って、第7実施形態のパチンコ機10では、「非リーチ(ロング)」演出態様は、「10秒」の「高速変動」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(ミドル)」演出態様は、「5秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。さらに、「非リーチ(ショート)」演出態様は、「2秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。
「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素において先に停止する2の図柄列に同一の図柄(以下、「リーチ形成図柄」と称する場合がある)が停止表示した場合に、残りの図柄列の変動結果によって大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「ノーマルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」演出態様等が選択された場合は、「低速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、「スーパーリーチ」の変動要素に発展するパターンと、「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において所定演出(例えば、「バトル演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「40秒」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において上記所定演出と異なる特殊演出(例えば、「競争演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「160秒」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、が用意されている。
なお、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成されているが、この構成に代えて、「低速変動」後にリーチ形成図柄が停止した場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素を経由せず、直接「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成してもよい。また、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ」の変動要素が行われるように構成してもよい。
「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」において一旦「ハズレ表示」が現出した後に発展して実行され、「大当たり表示」を現出する変動要素である。この「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」後に「10秒」行われる。
第7実施形態のパチンコ機10では、「再変動」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」が現出するパターンが用意されている。
また、この「再変動」の変動要素は、大当たり遊技に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「ハズレ表示」の場合には、「再変動」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「再変動」の変動要素は、仮に停止表示された「ハズレ表示」をいずれかの「大当たり表示」に変更する変動要素であるため、大当たりに当選していない「ハズレ表示」又は「小当たり表示」の場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「再変動」の変動要素は、大当たり用変動パターンテーブル202e2,202e4(図212(b)及び図213(b)参照)でのみ選定され、ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1,202e3(図212(a)及び図213(a)参照)では選定されないように構成されている。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E1:非リーチ・ミドル」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(中)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図212(a)で示す例では、「E1:非リーチ・ミドル」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(中)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ミドル)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(中)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E2:非リーチ・ショート」には、全体の変動時間が「2秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図212(a)で示す例では、「E2:非リーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図212(a)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図212(a)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図212(a)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e1において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、第1特別図柄のハズレ又は小当たり時の変動パターンは、演出態様がそのまま変動パターンとして決定されるため、変動種別カウンタCS1を使用せずに変動パターンを決定するように構成してもよい。また、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
次に、図212(b)を参照して、第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2について説明する。第7実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア203dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図1用保留数テーブル202c1を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図212(b)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図212(b)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図212(b)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル202e2において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第1特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次に、図213(a)を参照して、第2特別図柄のハズレ又は小当たり時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3について説明する。第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレ又は小当たりとなる値であった場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第2特別図柄のハズレ又は小当たり時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E0:非リーチ・ロング」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図213(a)で示す例では、「E0:非リーチ・ロング」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
なお、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E1:非リーチ・ミドル」は、演出態様として選択され得ないので、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3に設けられておらず、変動種別カウンタCS1の値も割り振られていない。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E2:非リーチ・ショート」には、全体の変動時間が「2秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図213(a)で示す例では、「E2:非リーチ・ショート」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0~9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図213(a)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図213(a)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリー」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図213(a)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2ハズレ・小当たり用変動パターンテーブル202e3において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ(ミドル)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
次に、図213(b)を参照して、第2特別図柄の大当たり時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4について説明する。第7実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア203eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、特図2用保留数テーブル202c2を参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E3:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図213(b)の示す例では、「E3:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0~2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E4:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「60秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「70秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図213(b)の示す例では、「E4:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0~3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において、「E5:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「180秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「190秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図213(b)の示す例では、「E5:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0~4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5~9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図2大当たり用変動パターンテーブル202e4において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
ここで、図214から図218を参照して、各遊技状態における、スルーゲート67、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入賞態様と、普通図柄の可変表示の経過と、第1特別図柄(以下、「特別図柄1」と称する場合がある)の変動表示(動的表示。以下、同様。)及び第2特別図柄(以下、「特別図柄2」と称する場合がある)の変動表示の経過と、普通電役72及び可変入賞装置65の駆動態様との関係性について説明する。また、図215及び図216では、「通常遊技状態」において特別図柄1及び特別図柄2のそれぞれの変動表示において天井到達した場合について説明する。
図214は、「通常遊技状態」時の左打ち遊技において、スルーゲート67、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aにおける球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、特別図柄1の変動表示および特別図柄2の変動表示の実行タイミングと、普通電役72又は可変入賞装置65の駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。また、図215は、「通常遊技状態」において、特別図柄1の変動表示によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する場合のタイミングチャートである。さらに、図216は、「通常遊技状態」において、特別図柄2の変動表示によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する場合のタイミングチャートである。また、図217は、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」時の右打ち遊技において、スルーゲート67、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aにおける球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、特別図柄1の変動表示および特別図柄2の変動表示の実行タイミングと、普通電役72又は可変入賞装置65の駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。さらに、図218は、「潜伏確率変動状態」時の右打ち遊技において、スルーゲート67、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aにおける球の検知タイミングと、普通図柄の可変表示、特別図柄1の変動表示および特別図柄2の変動表示の実行タイミングと、普通電役72又は可変入賞装置65の駆動タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
なお、「通常遊技状態」において、右打ち遊技が奨励されておらず(非推奨、禁止されており)、該遊技状態における右打ち遊技は実質的に実行困難に構成されているため、該遊技状態における右打ち遊技に関する説明は省略する。また、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、左打ち遊技が奨励されておらず(左打ち遊技を実行した場合に遊技者が遊技価値を得難く構成されており)、該遊技状態における左打ち遊技は遊技仕様として奨励されていないため、該遊技状態における左打ち遊技に関する説明は省略する。
まず、図214で示すように、「通常遊技状態」において左打ち遊技で球が発射された場合、右打ち遊技でのみ球が通過し得るスルーゲート67では球が検出されず、その結果、普通図柄の可変表示は実行されないことから、該普通図柄の可変表示結果に基づいて開放される普通電役ソレノイドも駆動しない。また、「通常遊技状態」において左打ち遊技で球が発射された場合、右打ち遊技でのみ球が通過し得る上側第2始動口71及び下側第2始動口71aで球が検出されないように構成されている。
一方、「通常遊技状態」において左打ち遊技で発射された球は、第1始動口64へと入賞し得る。そして、該第1始動口64への入賞に基づいて、特別図柄1の変動表示が実行される。この特別図柄1の変動表示は、最短で「5秒」、最長で「190秒」で実行され、大当たり結果、小当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄1の変動表示において、ハズレが導出された場合には、可変入賞装置65は開放されない。また、小当たりが導出された場合には、可変入賞装置65が開放されるが、その開放時間は「0.1秒」と短時間になっているため(図220参照)、該小当たりへの当選時に右打ち遊技を行ったとしても、右打ち遊技によって発射された球が盤面右側を流下していき、可変入賞装置65へ到達するまでに該可変入賞装置65は閉鎖状態となっているため、該可変入賞装置65へは球を入賞し難くなるように構成されている。このため、第7実施形態のパチンコ機10では、特別図柄1の変動表示において小当たりに当選した場合には、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cを非点灯状態とし、主表示用右打ち指示89も非表示状態となっている。また、上述したように、特別図柄1の変動表示における小当たりは、「通常遊技状態」において実行されている特別図柄2の変動表示を停止させるための役割となっている。
このため、「通常遊技状態」における特別図柄1の小当たりは、遊技者にはハズレと同等の役割とみなされるため、該小当たりへの当選時に右打ち遊技は行われず、左打ち遊技を継続するように構成されている。
一方、特別図柄1の変動表示において、大当たり遊技に当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65b(以下、「大入賞口開閉用ソレノイド」と称する場合がある)が所定回数かつ所定時間(5ラウンド又は10ラウンド。各ラウンドごとに最大「30秒」。インターバル時間「1秒」。オープニング時間「30秒」。エンディング時間「10秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。このとき、遊技者には左打ち遊技から右打ち遊技へと発射態様を変化させることを促し、開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。なお、大当たりエンディングにおいて、「通常遊技状態」から大当たり遊技状態へ移行し、再び「通常遊技状態」に移行するまでに遊技者が獲得した総獲得賞球を積算して表示する連荘時獲得数報知演出(所定演出)を実行するように構成してもよい。
なお、「通常遊技状態」において、仮に、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに球が入賞して特別図柄2の変動表示が実行された場合、該特別図柄2のハズレとなる変動表示は一律「20秒」の「ノーマルリーチ」演出態様が選択されるように構成されており、また、特別図柄1の「非リーチ」演出態様の変動表示は最大で「15秒」で実行されるように構成されている。さらに、特別図柄1の変動表示の約半分が小当たりに当選し得るように構成されており(図204参照)、該特別図柄1の小当たりへの当選により、実行中の特別図柄2の変動表示はハズレ図柄として停止されるように構成されている。このように構成することで、遊技仕様として奨励されていない特別図柄の変動表示の起因となる上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへ球を入賞させた場合に、特別図柄2の変動表示の実行効率を低下させることで、遊技価値の付与効率を低下させ、特別図柄1の変動表示の大当たりに基づく遊技価値の付与を優先させることが可能となる。
次いで、図215を参照して、「通常遊技状態」において、特別図柄1の変動表示によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する場合について説明する。上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合に、動的表示において所定回数(第7実施形態では、「900回」)連続して大当たりに当選しなかったとき、即ち、動的表示において所定回数連続してハズレと小当たりとのいずれかが現出したとき、遊技者への救済措置として、特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率は低確率状態であるものの、普通図柄の変動時間が短くなるとともに、普通電役72の開放時間が長くなる「普図低確時間短縮状態」へ移行するように構成されている。
図215で示すように、特別図柄の低確率状態における「899回転目」及び「900回転目」の変動表示が特別図柄1の変動表示によって実行され、「900回転目」の変動表示の終了と同時に天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する。上述したように、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」においては、特別図柄1の変動表示に対応する変動演出を第3図柄表示装置81で実行するように構成されている。このため、図215で示す例では、「899回転目」及び「900回転目」の特別図柄1の変動演出を第3図柄表示装置81において実行し、該「900回転目」の終了と同時に天井到達して「普図低確時間短縮状態」へ移行するため、主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示(主表示用右打ち指示89及び演出用右打ち指示81d。図254(d)参照。)を表示し、遊技者に右打ち遊技をすべきことの示唆を行う。
この示唆表示によって右打ち遊技が開始されると、まず、右打ち遊技で発射された球のほぼ全てが通過可能な位置に配設されたスルーゲート67において球が検出される。そして、スルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄の可変表示が実行される。この普通図柄の可変表示は、「普図低確時間短縮状態」であることから、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」と同様に、一律「0.1秒」で実行され、当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。この「普図低確時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が低確率状態ではあるものの、一定確率で当たりに当選するように構成されている(即ち、「70%」)。さらに、当たりに当選した場合における普通電役72の開放時間が「5.8秒」、かつ、開放回数が1回行われるように構成されている。よって、普通電役72の開放により、右打ち遊技で発射された球の多くが普通電役72の正面視下方側に配置された下側第2始動口71aへと入賞し得る。また、右打ち遊技で発射された球は、その正面視直上が常時開放されている上側第2始動口71へも入賞し得る。なお、右打ち遊技で球が発射された場合、左打ち遊技でのみ球が入賞し得る第1始動口64で球が検出されないように構成されている。
そして、「普図低確時間短縮状態」における右打ち遊技において、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞に基づいて、特別図柄2の変動表示が実行され、この特別図柄2の変動表示は、最短で「2秒」、最長で「190秒」で実行され、大当たり、小当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄2の変動表示において、ハズレが導出された場合には、可変入賞装置65は開放されない。また、特別図柄2の変動表示において、小当たりが導出された場合には、小当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(1ラウンド、最大「1.5秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。
ここで、上述したように、可変入賞装置65は普通電役72の流下方向下流側に配置されており、また「普図低確時間短縮状態」において、普通電役72は一定確率で「5.8秒」の開放を行うように構成されている。また、普通電役72の出没板72aの右端から左端まで転動しきるのに約「2秒」を要するように構成されている。このため、普通電役72の閉鎖時間中に出没板72aの上面を球が転動している間に該出没板72aが開放され易く、右打ち遊技で発射された球の多くが普通電役72内へと入賞することになり、該普通電役72の下流側に位置する可変入賞装置65まで球が到達し難くなるように構成されている。このため、「普図低確時間短縮状態」における特別図柄2の変動表示での小当たり当選では、たとえ小当たり当選によって可変入賞装置65が開放されたとしても該可変入賞装置65へ入賞させ難くなっており、該可変入賞装置65への入賞に基づく賞球は獲得し難くなるように構成されている。
一方、特別図柄2の変動表示において大当たりに当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(5ラウンド又は10ラウンド。各ラウンドごとに最大「30秒」。インターバル時間「1秒」。オープニング時間及びエンディング時間「10秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。このとき、普通図柄の当選確率および変動時間は、「通常遊技状態」と同等であることから、普通電役72の閉鎖状態が長くなっているため、右打ち遊技で発射された球が出没板72aの上面を右端から左端まで転動しきり、開放されている可変入賞装置65へ入賞し得る。よって、多量の賞球を獲得させることができる。
次いで、図216を参照して、「通常遊技状態」において、特別図柄2の変動表示によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する場合について説明する。図216で示すように、特別図柄1の「899回転目」の変動表示の実行後、「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様の変動表示が実行されている。そして、該特別図柄1の「スーパーリーチ」演出態様の変動表示の実行中において、遊技者が球を発射させるための操作ハンドル51の操作を誤り、右打ち遊技領域に球が発射され、該右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71へ入賞する。そして、上側第2始動口71への入賞に基づいて特別図柄2の変動表示が実行され、この特別図柄2の変動表示は、ハズレ又は小当たりの場合には、一律「20秒」で実行される。
ここで、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」においては、特別図柄1の変動表示に対応する変動演出を第3図柄表示装置81で実行するように構成されている。このため、第3図柄表示装置81においては、特別図柄1の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行され、該特別図柄1の「スーパーリーチ」演出態様の変動表示の実行中に開始された特別図柄2の変動表示については、特図2用変動領域88b、及び、特図2ミニリール表示でのみ実行される(図254(c)の特図2用変動領域88b、及び、特図2ミニリール81b参照)。そして、特別図柄2の「20秒」の変動表示の実行中において、特別図柄1の変動表示は「60秒」の「スーパーリーチ」演出態様の変動表示を実行しているため、特別図柄2の「20秒」の変動表示が先に終了し、当初、特別図柄1の変動表示が「900回転目」の変動表示であったにもかかわらず、特別図柄2の「20秒」の変動表示が「900回転目」の変動表示となる。
そして、特別図柄2の「20秒」の変動表示の終了と同時に天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する。即ち、第3図柄表示装置81における特別図柄1の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出の実行中に、「通常遊技状態」から「普図低確時間短縮状態」へと移行することになる。
ここで、従来のパチンコ機での第3図柄表示装置81における変動演出の表示制御の場合、特別図柄1の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出の実行中に「普図低確時間短縮状態」へ移行しているため、該「スーパーリーチ」演出態様の変動演出の実行中に主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示を表示することになる。このような演出を第3図柄表示装置81において実行した場合、遊技者からすると、「通常遊技状態」において、大当たりの期待度の高い「スーパーリーチ」演出態様の変動演出に興趣を高めている最中に、突然右打ち遊技を示唆する表示が出現することになり、遊技に興覚めしてしまうおそれがある。また、左打ち遊技によって実行を開始した、第1特別図柄の大当たり期待度の高い変動演出の実行中に、右打ち遊技を示唆する表示が出現することで、右打ち遊技を開始すべきなのか否か、遊技に対して困惑し戸惑ってしまうおそれがある。
そこで、第7実施形態のパチンコ機10では、このような遊技者の興覚めを抑制し、遊技方法についての混乱を避けるため、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて表示している変動演出の実行中に遊技状態が切り替わった場合、該実行中の変動演出が終了した後に演出用打ち方指示を実行するように構成している。このように構成することで、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出への興趣を維持しつつ、その後表示される演出用打ち方指示によって、遊技者は適切な遊技を実行することができる。なお、第3図柄表示装置81における変動演出の表示内容の制御方法については、図247~図253において詳細を後述する。また、図216において「普図低確時間短縮状態」へ移行した後のタイミングチャートについては、図215において「普図低確時間短縮状態」へ移行した後のタイミングチャートと同様のため、説明を省略する。
なお、図216の示す例では、「通常遊技状態」において、特別図柄2の変動表示によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する場合について説明したが、図216の説明における特別図柄1と特別図柄2に関係性を置き換えることは当然に可能である。
次いで、図217で示すように、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において右打ち遊技で球が発射された場合、まず、右打ち遊技で発射された球のほぼ全てが通過可能な位置に配設されたスルーゲート67において球が検出される。そして、スルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄の可変表示が実行される。この普通図柄の可変表示は、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において一律「0.1秒」で実行され、当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が高確率(「99%」)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「5.8秒」、かつ、開放回数が1回行われるように構成されている。よって、右打ち遊技で発射された球は、普通電役72が開放状態となることで普通電役72の正面視下方側に配置された下側第2始動口71aへと入賞する。また、右打ち遊技で発射された球は、その正面視直上が常時開放されている上側第2始動口71へも入賞し得る。なお、右打ち遊技で球が発射された場合、左打ち遊技でのみ球が入賞し得る第1始動口64で球が検出されないように構成されている。
そして、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」における右打ち遊技において、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞に基づいて、特別図柄2の変動表示が実行され、この特別図柄2の変動表示は、最短で「2秒」、最長で「190秒」で実行され、大当たり、小当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄2の変動表示において、ハズレが導出された場合には、可変入賞装置65は開放されない。また、特別図柄2の変動表示において、小当たりが導出された場合には、小当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(1ラウンド、最大「1.5秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。
ここで、上述したように、可変入賞装置65は普通電役72の流下方向下流側に配置されており、また「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、普通電役72は一定確率で「5.8秒」の開放を行うように構成されているため、該普通電役72の開放により、右打ち遊技で発射された球は該普通電役72へと入賞することになり、該普通電役72の下流側に位置する可変入賞装置65まで到達し難くなるように構成されている。このため、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」における特別図柄2の変動表示での小当たり当選では、可変入賞装置65へ球を入賞させ難くなっており、該可変入賞装置65への入賞に基づく賞球は獲得し難くなるように構成されている。
一方、特別図柄2の変動表示において大当たりに当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(5ラウンド又は10ラウンド。各ラウンドごとに最大「30秒」。インターバル時間「1秒」。オープニング時間及びエンディング時間「10秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。このとき、遊技者に右打ち遊技を継続することを促し、開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
次いで、図218で示すように、「潜伏確率変動状態」において右打ち遊技で球が発射された場合、まず、右打ち遊技で発射された球のほぼ全てが通過可能な位置に配設されたスルーゲート67において球が検出される。そして、スルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄の可変表示が実行される。この普通図柄の可変表示は、「潜伏確率変動状態」において一律「15秒」で実行され、当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の可変表示における当選確率が低確率(「70%」)となっており、さらに、当選した場合における普通電役72の開放時間が「0.1秒」、かつ、開放回数が1回行われるように構成されている。このため、「潜伏確率変動状態」においては普通電役72の閉鎖期間が長くなり、右打ち遊技で発射された球は、普通電役72が開放されることによって入賞可能となる下側第2始動口71aへは入賞し難い状態となり、普通電役72の閉鎖中は該普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきり、該普通電役72の正面視左側に設けられた可変入賞装置65側へと流下可能となる。また、右打ち遊技で発射された球は、その正面視直上が常時開放されている上側第2始動口71へ入賞し得る。なお、右打ち遊技で球が発射された場合、左打ち遊技でのみ球が入賞し得る第1始動口64で球が検出されないように構成されている。
そして、「潜伏確率変動状態」における右打ち遊技において、上側第2始動口71への入賞に基づいて、特別図柄2の変動表示が実行され、この特別図柄2の変動表示は、最短で「2秒」、最長で「190秒」で実行され、大当たり、小当たり又はハズレのいずれかの結果が導出されるように構成されている。
そして、特別図柄2の変動表示において、ハズレが導出された場合には、可変入賞装置65は開放されない。また、特別図柄2の変動表示において、小当たりが導出された場合には、小当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(1ラウンド、最大「1.5秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。
上述したように、「潜伏確率変動状態」においては、普通電役72の閉鎖期間が長くなり、右打ち遊技で発射された球は該普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきり、該普通電役72の正面視左側に設けられた可変入賞装置65側へと流下可能となる。よって、特別図柄2の変動表示において小当たりが導出され、可変入賞装置65が開放されることにより、該開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させ、賞球を獲得させることができる(所謂、小当たりラッシュ状態)。ここで、「潜伏確率変動状態」において、該「潜伏確率変動状態」で発生し得る小当たり遊技に当選した場合に、可変入賞装置65を開放し得る小当たり遊技状態に移行する。そして、「潜伏確率変動状態」であることを条件に開始され得る潜確専用演出において大当たり又は小当たりするか否かの演出を実行するとともに、該潜確専用演出を実行中に、「潜伏確率変動状態」から小当たり遊技状態に移行された場合、潜確専用演出を継続した状態で、追加的に小当たり遊技における小当たり演出を実行するように構成される。この場合、小当たり演出において、獲得した遊技球の球数表示や小当たり当選回数表示を潜確専用演出が実行されている状況においてともに実行可能に構成される。なお、遊技球の球数表示や小当たり当選回数表示は、潜確専用演出が表示される表示領域に比べ、小さな表示領域で実行するように構成する。また、潜確専用演出の実行中は、遊技球の球数表示や小当たり当選回数表示を継続して表示し続けるように構成する。
また、特別図柄2の変動表示において大当たりに当選した場合は、大当たり遊技として、大入賞口ソレノイド65bが所定回数かつ所定時間(5ラウンド又は10ラウンド。各ラウンドごとに最大「30秒」。インターバル時間「1秒」。オープニング時間及びエンディング時間「10秒」。)オンされ、可変入賞装置65が開放される。このとき、遊技者に右打ち遊技を継続することを促し、開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させ、多量の賞球を獲得させることができる。
図203に戻って、説明を続ける。普図当たりカウンタC4は、例えば「0~99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普図当たりカウンタC4の初期値として読み込まれる。
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、普図当たりカウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=「0~99」)、タイマ割込処理(図228参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図227参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
普図当たりカウンタC4の値は、例えば定期的(第7実施形態では、タイマ割込処理(図228参照)毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したことが検知されたタイミングで、RAM203の普図保留球格納エリア203iに設けられた普図保留第1~第4エリアのいずれかの普図保留エリアに格納される。そして、普図保留球格納エリア203iに格納された順に順次普図保留球実行エリア203jにデータをシフトし、該普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値に対して当たり判定を行う。
普通図柄の当たりとなる乱数の値は、遊技状態毎に主制御装置110のROM202に格納される普図当たり乱数テーブル202hによって設定(例えば、低確率状態で70/100、高確率状態で99/100等)されており、RAM203の普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202hによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、当たりと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202iが参照されて、普通図柄の可変表示時間が設定(例えば、時短機能非作動時は「15秒」、時短機能作動時は「0.1秒」等)され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。その後、遊技状態に応じて普通電役開放テーブル202jが参照されて、普通電役72の開放時間が設定(例えば、時短機能非作動時は「0.1秒」×1回、時短機能作動時は「5.8秒」×1回等)され、該開放時間の間、普通電役72の出没板72aが開放作動し、その間、下側第2始動口71aへ球が入賞可能に構成される。
一方、普図保留エリアに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル202hによって設定された当たりとなる乱数の値と一致しない場合には、ハズレと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル202iが参照されて可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「×」の図柄が点灯表示される。なお、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jについては、図221において後述する。
図202に戻り、説明を続ける。RAM203は、図203に図示したカウンタ用バッファ203cのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図227参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図225参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図246参照)が即座に実行される。なお、電源復帰時には、各制御装置110,111,113,114が正常に立ち上がるのを待つため、第3図柄表示装置81には所定期間の間、電源復帰専用の復帰画面を表示するように構成されている。この復帰画面の表示中に、第1特別図柄又は第2特別図柄の始動契機が取得された場合には、該復帰画面の表示状態を維持しつつ、第1特別図柄又は第2特別図柄の正常な変動演出の実行を待機するように構成されている。一方、特別図柄表示装置37では、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示を実行するとともに、第3図柄表示装置81では、通常の変動演出を開始させず、第3図柄表示装置81の所定領域において、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示に関連する変動表示を実行する。上記所定領域は、通常の変動演出を行う領域に比べ、小さな表示領域で実行する。そして、復帰画面の表示時間が経過した場合、該復帰画面を終了するとともに、復帰画面表示中に取得していた第1特別図柄又は第2特別図柄の正常な変動演出を途中から実行するように構成されている。この場合、通常の変動演出が実行されている間も、復帰画面で表示されていた変動表示を継続して実行するように構成してもよい。
RAM203は、さらに、第1保留球数カウンタ203a、第2保留球数カウンタ203b、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、第1保留球実行エリア203f、第2保留球実行エリア203g、普図保留球数カウンタ203h、普図保留球格納エリア203i、普図保留球実行エリア203j、確変フラグ203k、時短高確フラグ203m、時短低確フラグ203n、時短カウンタ203o、天井到達計数カウンタ203p及び天井設定済みフラグ203qを少なくとも有している。
第1保留球数カウンタ203aは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図228参照)の中で検出される第1始動口64への入球に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第1特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第1保留球数カウンタ203aは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図225のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図229のS306参照)。一方、第1保留球数カウンタ203aは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図232のS5002参照)。
第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図228参照)の中で検出される上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの始動入賞に基づいて、特別図柄表示装置37で行われる第2特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第2保留球数カウンタ203bは、第1保留球数カウンタ203aと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図225のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの始動入賞が検出されて第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図229のS310参照)。一方、第2保留球数カウンタ203bは、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図233のS5302参照)。
この第1保留球数カウンタ203aの値(即ち、第1特別図柄の保留球数)又は第2保留球数カウンタ203bの値(即ち、第2特別図柄の保留球数)は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図229のS313参照)。第1保留球数コマンドは、第1始動口64への始動入賞が検出されて第1保留球数カウンタ203aが1加算される毎に、第2保留球数コマンドは、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの第2保留球数カウンタ203bが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留回数を管理することができる。また、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の動的表示(変動演出)の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
また、第7実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを送信する場合、その第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにおいて、1加算された第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値だけでなく、その第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ203c(図203参照)より取得される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
音声ランプ制御装置113では、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドにより伝えられた大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどうなるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定できるようになっている。
なお、変動演出の保留球数を示す第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドと、大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとを別々に送信するように構成してもよい。第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドとは別の大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとしては、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入球タイミングで第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドを生成すると共に、該入球に基づく変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに類するコマンド(事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンド)を生成し、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成してもよい。この場合に、事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンドの生成のプログラムに関し、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドのプログラムを流用することで、プログラムの作成を容易にすることができる。
第1保留球格納エリア203dは、上述したように、第1始動口64への始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図228参照)の中で、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第1保留球格納エリア203dに格納する。第1保留球格納エリア203dは、第1特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)を有している(図203参照)。
第2保留球格納エリア203eは、上述したように、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図228参照)の中で、球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、第2保留球格納エリア203eに格納する。第2保留球格納エリア203eは、第2特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)を有している(図203参照)。
第1保留球実行エリア203fは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第1特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第1保留球格納エリア203dに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)のうち、最も古い始動入賞に対応するデータを、この第1保留球実行エリア203fへシフトする。なお、第7実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
第2保留球実行エリア203gは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第2保留球格納エリア203eに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)のうち、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この第2保留球実行エリア203gへシフトする。
ここで、再び図203を参照して、第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、第1保留球実行エリア203fおよび第2保留球実行エリア203gの詳細について説明する。第1保留球格納エリア203d、第2保留球格納エリア203e、第1保留球実行エリア203fおよび第2保留球実行エリア203gは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。第1保留球格納エリア203dおよび第1保留球実行エリア203fは、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値をそれぞれ記憶し、第2保留球格納エリア203eおよび第2保留球実行エリア203gは、球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値を記憶する。
第1保留球格納エリア203dは、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203d4とが設けられている。
また、第2保留球格納エリア203eは、第1保留球格納エリア203dと同様、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、第1保留球格納エリア203dと同様、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203e2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203e4とが設けられている。
なお、第7実施形態では、大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1,203e1と、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2,203e2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3,203e3と、変動種別カウンタ格納エリア203d4,203e4とを1つの保留球格納エリア203d,203eの中にそれぞれまとめて設けているが、各カウンタC1~C3,CS1毎に保留球格納エリアを複数設けるようにしてもよい。
上述した通り、第1保留球格納エリア203dには、球が第1始動口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶され、第1保留第1エリアには、時間的に最も古い第1始動口64への始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第1保留球実行エリア203fは、1つのエリアのみで構成されている。この第1保留球実行エリア203fには、第1保留球格納エリア203dと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203f2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203f4とが設けられている。
MPU201は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eおよび第2保留球実行エリア203gに記憶されるデータの有無に関係なく、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが記憶されている場合に、該第1保留第1エリアに記憶されているデータを、この第1保留球実行エリア203fの各エリア203f1~203f4にそれぞれシフトする。
そして、第1保留球実行エリア203fにシフトされたデータを、特図1変動開始処理(図232参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、第1特別図柄の変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第1保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第1保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1の乱数値を、第1保留球実行エリア203fの大当たり乱数カウンタ格納エリア203f1へシフトする。同様に、第1保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203d2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203f2へシフトし、第1保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203f3へシフトし、第1保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203d4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203f4へシフトする。
そして、第1保留球実行エリア203fへのデータのシフトが終了すると、第1保留第1エリアが空き状態となるため、第1保留球格納エリア203dの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第7実施形態では、第1保留球格納エリア203dにおいて、データが記憶(保留)されている第1保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第1保留球格納エリア203d内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、第1特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であり、第1保留球格納エリア203dの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第1保留第1エリアのデータが、第1保留球実行エリア203fへシフトされ、第1保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第1保留第2エリアのデータを、第1保留第1エリアへシフトし、第1保留第3エリアのデータを、第1保留第2エリアへシフトし、第1保留第4エリアのデータを、第1保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、第1特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば、MPU201は、第1保留第2エリアのデータのみを、第1保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第7実施形態では、データが記憶(保留)されていない第1保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
次に、第2保留球格納エリア203eには、球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第2保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの始動入賞に対応するデータが記憶され、第2保留第1エリアには、時間的に最も古い上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第2保留球実行エリア203gは、1つのエリアのみで構成されている。この第2保留球実行エリア203gには、第2保留球格納エリア203eと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア203g1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア203g2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203g3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203g4とが設けられている。
MPU201は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第1保留球格納エリア203dおよび第1保留球実行エリア203fに記憶されるデータの有無に関係なく、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが記憶されている場合に、該第2保留第1エリアに記憶されているデータを、この第2保留球実行エリア203gの各エリア203g1~203g4にそれぞれシフトする。
そして、第2保留球実行エリア203gにシフトされたデータを、特図2変動開始処理(図233参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第2保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第2保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1の乱数値を、第2保留球実行エリア203gの大当たり乱数カウンタ格納エリア203g1へシフトする。同様に、第2保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア203e2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア203g2へシフトし、第2保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203g3へシフトし、第2保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203e4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203g4へシフトする。
そして、第2保留球実行エリア203gへのデータのシフトが終了すると、第2保留第1エリアが空き状態となるため、第2保留球格納エリア203eの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第7実施形態では、第2保留球格納エリア203eにおいて、データが記憶(保留)されている第2保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第2保留球格納エリア203e内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、第2特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であり、第2保留球格納エリア203eの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第2保留第1エリアのデータが、第2保留球実行エリア203gへシフトされ、第2保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、第2保留第2エリアのデータを、第2保留第1エリアへシフトし、第2保留第3エリアのデータを、第2保留第2エリアへシフトし、第2保留第4エリアのデータを、第2保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、第2特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば、MPU201は、第2保留第2エリアのデータのみを、第2保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第7実施形態では、データが記憶(保留)されていない第2保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第2保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第2保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
このように、実行される第1特別図柄の動的表示に関するデータと、実行される第2特別図柄の動的表示に関するデータとを、それぞれ別々に記憶し、各データに基づいてそれぞれ動的表示を行うことで、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時に実行することができる。
図202に戻って、説明を続ける。普図保留球数カウンタ203hは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図228参照)の中で検出されるスルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄表示装置83で行われる普通図柄の可変表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するためのカウンタである。
この普図保留球数カウンタ203hは、保留球数カウンタ203a,203bと同様、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図225のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、スルーゲート67への球の通過が検出されて普通図柄に関する可変表示の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図230のS405参照)。一方、普図保留球数カウンタ203hは、普通図柄の可変表示が実行される毎に1減算される(図244のS705参照)。
普図保留球格納エリア203iは、スルーゲート67への球の通過の検出に伴ってカウンタ用バッファ203cより取得した普図当たりカウンタC4を記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図228参照)の中で、球がスルーゲート67を通過したことを検出すると、カウンタ用バッファ203cから普図当たりカウンタC4の値を取得し、普図保留球格納エリア203iに格納する。普図保留球格納エリア203iは、普通図柄の一の保留球に対応するデータ(普図当たりカウンタC4の値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)を有している(図203参照)。
普図保留球実行エリア203jは、実行を開始する、或いは、実行中の普通図柄の当たり抽選や可変表示の処理において参照すべきデータ(普図当たりカウンタC4の値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングであることを検出すると、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を実行するために、上述した普図保留球格納エリア203iに記憶されているデータ(普図当たりカウンタC4の値)のうち、一のデータをこの普図保留球実行エリア203jへシフトする。なお、第7実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図203を参照して、普図保留球格納エリア203iおよび普図保留球実行エリア203jの詳細について説明する。普図保留球格納エリア203iおよび普図保留球実行エリア203jは、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
上述したように、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定には、普通図柄の当たり抽選に使用する普図当たりカウンタC4が用いられる。普図保留球格納エリア203iは、球がスルーゲート67を通過した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203cから取得される普図当たりカウンタC4の値を記憶する。
普図保留球格納エリア203iは、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
この普図保留球格納エリア203iには、球がスルーゲート67を通過したタイミングで取得されるデータ(普図当たりカウンタC4の値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(普図保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号が小さいエリアほど、時間的に古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶され、普図保留第1エリアには、時間的に最も古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶されることになる。
一方、普図保留球実行エリア203jは、1つのエリアのみで構成されている。この普図保留球実行エリア203jには、普図保留球格納エリア203iと同様に、普図当たりカウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
MPU201は、普通図柄の可変表示の実行タイミングになったことを判断すると、普図保留球格納エリア203iの普図保留第1エリアに記憶されているデータを、この普図保留球実行エリア203jにシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203jにシフトされたデータを、普図変動処理(図244参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて、当たり抽選を行うと共に、可変表示の内容を決定する。普通図柄表示装置83では、主制御装置110の制御により、この決定された内容に基づいて、可変表示が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングとなったことを判断すると、普図保留球格納エリア203iの普図保留第1エリアの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)の乱数値を、普図保留球実行エリア203jの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)へシフトする。
そして、普図保留球実行エリア203jへのデータのシフトが終了すると、普図保留第1エリアが空き状態となるため、普図保留球格納エリア203iの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号が1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第7実施形態では、普図保留球格納エリア203iにおいて、データが記憶(保留)されている普図保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、普図保留球格納エリア203i内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203hの値が「4」であり、普図保留球格納エリア203iの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、普図保留第1エリアのデータが、普図保留球実行エリア203jへシフトされ、普図保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、普図保留第2エリアのデータを、普図保留第1エリアへシフトし、普図保留第3エリアのデータを、普図保留第2エリアへシフトし、普図保留第4エリアのデータを、普図保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ203hの値が「2」であれば、MPU201は、普図保留第2エリアのデータのみを、普図保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第7実施形態では、データが記憶(保留)されていない普図保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、普図保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、普図保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図202に戻り、説明を続ける。確変フラグ203kは、特別図柄が高確率状態か否かを判別するためのフラグである。この確変フラグ203kは、パチンコ機10の電源投入時に初期値としてオフに設定される。そして、大当たりの終了時において、大当たり種別「確変A」又は「潜確A」の場合に、確変フラグ203kがオンに設定される(図241のS6102又はS6105参照)。そして、大当たりに当選した場合にオフに設定される(図238のS602参照)。第7実施形態のパチンコ機10では、確変フラグ203kがオンされている場合に、特別図柄の高確率状態として、大当たり乱数テーブル202aの高確率状態用が参照されて特別図柄の大当たり抽選が行われる。
時短高確フラグ203mは、オン状態で「普図高確時間短縮状態」又は「確率変動状態」であって、普通図柄の高確率状態であり、かつ、普通図柄の可変表示時間の短縮状態、普通電役72の開放長期化状態であること示すためのフラグである。この時短高確フラグ203mは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時(図225のS116参照)に初期値としてオフに設定される。そして、第7実施形態では、大当たりの終了時において、大当たり種別「確変A」又は「時短A」の場合に、時短高確フラグ203mがオンに設定される(図241のS6103又はS6106参照)。その後、特別図柄の動的表示の停止時の処理である変動停止処理において実行される時短計数処理(図234のS5513参照)内で、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でなくなったとき、かつ、該時短高確フラグ203mがオンに設定されている場合(図236のS5704参照)、又は、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭でオフに設定される(図238のS602参照)。
第7実施形態のパチンコ機10では、時短高確フラグ203mがオンされている場合に、普通図柄の高確率状態として、普図当たり乱数テーブル202hが参照されて普通図柄の当たり抽選が行われるとともに、普通図柄の短縮状態として普図変動テーブル202iが参照されて普通図柄の可変表示時間が設定され、普通電役72の開放長期化状態として普通電役開放テーブル202jが参照されて普通電役72の開放駆動が行われる。
時短低確フラグ203nは、オン状態で「普図低確時間短縮状態」であって、普通図柄の低確率状態である一方、普通図柄の可変表示時間の短縮状態、普通電役72の開放長期化状態であること示すためのフラグである。この時短低確フラグ203nは、パチンコ機10の電源投入時のRAMクリア時(図225のS116参照)に初期値としてオフに設定される。そして、第7実施形態では、特別図柄の動的表示が該特別図柄の低確率状態において計「899回」より多く(即ち、「900回」以上)実行されて天井到達回数に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」に移行させるために該時短低確フラグ203nがオンに設定される(図237のS5806参照)。その後、特別図柄の動的表示の停止時に実行される変動停止処理において実行される時短計数処理(図234のS5513参照)内で、時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でなくなったとき、かつ、該時短低確フラグ203nがオンに設定されている場合(図236のS5705参照)、又は、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭でオフに設定される(図238のS602参照)。
第7実施形態のパチンコ機10では、時短低確フラグ203nがオンされている場合に、特別図柄は低確率状態であり、かつ、普通図柄も低確率状態として普図当たり乱数テーブル202hが参照されて普通図柄の当たり抽選が行われるものの、普通図柄の短縮状態として普図変動テーブル202iが参照されて普通図柄の可変表示時間が設定され、普通電役72の開放長期化状態として普通電役開放テーブル202jが参照されて普通電役72の開放駆動が行われる。
時短カウンタ203oは、「時短機能」の1の終了条件を判別するためのカウンタであって、大当たり終了後及び天井到達時に各特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、時短終了条件の判別を行うためのカウンタである。第7実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別ごとに特別図柄の実行回数による時短終了条件が異なるように設定されており、該設定された特別図柄の動的表示の実行回数が行われた場合、実行中の「時短機能」を終了して、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」から「通常遊技状態」へ移行するように構成されている。
この時短カウンタ203oは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図225のS117参照)によって、初期値として「0」が設定される。また、当たり処理(図228のS203参照)においても大当たり時の初期化処理として、時短カウンタ203oの値が「0」クリアされる(図238のS603参照)。そして、大当たり種別「時短A」に当選した場合の大当たり終了後には、時短カウンタ203oの値に「100」が設定される(図241のS6107参照)。また、特別図柄の低確率状態において、動的表示の実行回数が「899回」より多くなった場合、即ち、後述する天井到達計数カウンタ203pの値が「899」より大きい値となった場合であって、かつ、同じく後述する天井設定済みフラグ203qがオンに設定されていない場合に、時短カウンタ203oの値に「1140」が設定される(図237のS5804参照)。一方、時短カウンタ203oの値は、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、特別図柄の動的表示が1回実行されるごとに、1減算される(図236のS5701参照)。
そして、時短カウンタ203oの値が「0」となった場合に(図236のS5702:No)、各特別図柄の実行回数による時短終了条件が成立したと判断して、オンされている時短高確フラグ203m又は時短低確フラグ203nをオフに設定し(図236のS5704又はS5705参照)、「時短機能」を終了するように構成されている。
天井到達計数カウンタ203pは、特別図柄の動的表示の実行回数に基づいて「普図低確時間短縮状態」に移行するか否かを計数するためのカウンタである。第7実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の低確率状態において、特別図柄の動的表示が「900回」実行された場合、即ち、この天井到達計数カウンタ203pの値が「900」に達した場合に、遊技状態を「普図低確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
この天井到達計数カウンタ203pは、パチンコ機10の立ち上げ処理において、初期値として「0」が設定される(図225のS172参照)。そして、特別図柄の低確率状態、即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、特別図柄の動的表示が1回実行されるごとに、1加算される(図237のS5801参照)。第7実施形態のパチンコ機10では、この天井到達計数カウンタ203pの値が「900」に達した場合、後述する天井設定済みフラグ203qがオンに設定されていなければ(即ち、オフであれば)、時短カウンタ203oの値に「1140」を設定するとともに、時短低確フラグ203nをオンに設定して(図237のS5804及びS5806参照)、「普図低確時間短縮状態」へ移行する。
なお、この天井到達計数カウンタ203pは、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭で「0」クリアされる(図238のS603参照)。これにより、大当たりが発生するごとに、天井到達回数を再設定し、大当たり遊技後、特別図柄が低確率状態になった際に、この天井到達計数カウンタ203pの値の計数を開始することで、該特別図柄の低確率状態において、特別図柄の動的表示において大当たりに当選しない期間が所定期間に達した場合に、遊技者への救済措置として「普図低確時間短縮状態」を発生させることが可能となる。
天井設定済みフラグ203qは、大当たり遊技後、特別図柄の動的表示が天井到達回数に1度達したか否かを判別するためのフラグである。この天井設定済みフラグ203qは、パチンコ機10の立ち上げ処理において、初期値としてオフに設定される(図225のS171参照)。そして、特別図柄の低確率状態において、特別図柄の動的表示が連続して「900回」大当たりに当選しなかった場合、即ち、天井到達計数カウンタ203pの値が「900」に達した場合に、大当たり遊技後、天井機能が1回発動したとして、オンに設定される(図237のS5805参照)。一方、大当たりに当選した場合の当たり処理の冒頭でオフに設定される(図238のS602参照)。
第7実施形態のパチンコ機10では、天井設定済みフラグ203qがオンに設定されている場合、即ち、大当たり遊技後、1度でも天井機能が発動している場合は、再び天井機能を発生させないように構成されており、天井設定済みフラグ203qを参照することで、大当たり遊技後に発動する天井機能を1回に制限することができる。なお、天井機能を2回以上発生し得るように構成してもよい。
主制御装置110のROM202には、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において大当たりに当選した場合に、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放制御のために参照される大当たり開放テーブル202fが格納されている。
ここで、図219を参照して、大当たり開放テーブル202fについて説明する。図219は、ROM202に記憶される大当たり開放テーブル202fの一例を模式的に示した模式図である。大当たり開放テーブル202fは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に参照され、各特別図柄の大当たりを発生した大当たり種別に基づいて、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放態様等(ラウンド回数、オープニング時間、インターバル時間、エンディング時間、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)、及び、大当たり終了後に移行する遊技状態が規定されている。
まず、大当たり開放テーブル202fは、遊技状態毎に入賞し易い第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71a(以下、第1始動口64と、上側第2始動口71と、下側第2始動口71aとを総称して、「始動口64,71,71a」と称する場合がある)に基づいて選択される大当たりに当選した大当たり種別に基づいて開放態様等が区分けされている。
具体的には、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短A」、「確変A」又は「潜確A」に当選した場合に参照される「通常遊技状態」用と、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「時短A」又は「潜確A」に当選した場合に参照される「確率変動状態・低確時間短縮状態・時間短縮状態・潜伏確率変動状態」用とで、大入賞口開閉板65aの開放態様等が規定されている。
図219で示すように、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65a(以下、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aを、「大入賞口」と称する場合がある)が、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、その大当たりのオープニング時間(以下、オープニング時間を、「OP時間」と称する場合がある)が「30秒」に設定され、その大当たりの1のラウンドと次のラウンドとの閉鎖時間であるインターバル時間(以下、インターバル時間を、「IT時間」と称する場合がある)が「1秒」に設定され、その大当たりのエンディング時間(以下、エンディング時間を、「ED時間」と称する場合がある)が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「時短A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「確変A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「30秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「確変A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「確率変動状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「通常遊技状態」用において、大当たり種別「潜確A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、10ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「30秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「通常遊技状態」において、大当たり種別「潜確A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「潜伏確率変動状態」に移行するように構成されている。なお、「通常遊技状態」において大当たり種別「潜確A」に当選し得るのは第2特別図柄の動的表示であり、該第2特別図柄の動的表示は、「通常遊技状態」において推奨されている左打ち遊技では実行され難くなるように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「確率変動状態・低確時間短縮状態・時間短縮状態・潜伏確率変動状態」用において、大当たり種別「時短A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「時短A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「普図高確時間短縮状態」に移行するように構成されている。
次いで、大当たり開放テーブル202fの「確率変動状態・低確時間短縮状態・時間短縮状態・潜伏確率変動状態」用において、大当たり種別「潜確A」に当選した場合には、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが、5ラウンドに亘って繰り返し開閉される。そして、OP時間が「10秒」に設定され、IT時間が「1秒」に設定され、ED時間が「10秒」に設定される。また、1のラウンドの最大開放時間が「30秒」に設定され、1のラウンドにおける最大入賞個数が「10個」に設定され、1の入賞に基づく賞球の払い出す数が「10個」に設定される。そして、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「潜伏確率変動状態」において、大当たり種別「潜確A」に当選した場合の大当たり遊技終了後には、「潜伏確率変動状態」に移行するように構成されている。
このように、右打ち遊技が維持されて連続的に特別図柄の大当たりが頻発する「連荘」状態において、いずれかの大当たり種別に当選した場合における大当たり時のOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より短く構成することで、「連荘」状態中における大当たり全体の消化時間を短くし、「連荘」状態において次の大当たりへの到達時間を短くすることが可能となる。これにより、「連荘」状態における次の大当たり発生までの時間を短くし得ることで、「連荘」状態にもかかわらず次の大当たりが到達するまでの時間が長引くことによる遊技者の遊技への興覚めを抑制しつつ、連続する大当たりが早期に発生させることで、遊技者に爽快感を与えて遊技の興趣を向上することができる。
さらに、「通常遊技状態」における初回大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「連荘」状態における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間より長くすることで、その時間において多種多様な演出を実行することが可能となる。このように構成することで、例えば、初回大当たりのOP時間やED時間にパチンコ機10における遊技方法の説明(例えば、発射態様の示唆や、カードサンドに挿入中のカードの抜き忘れ防止示唆、今後の遊技状態の説明等)や、「通常遊技状態」から初回大当たりしたことを祝福する演出を実行することができ、遊技者にパチンコ機10の遊技方法を理解させ易くしたり、漸く大当たりしたことを実感させて遊技者の興趣向上に資する演出を行うことができる。
なお、大当たり種別に基づく大当たり時の大入賞口開閉板65aの開放態様等(OP時間、IT時間、ED時間、回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数および移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、大当たり種別毎に開放回数(ラウンド数)を異ならせるように構成してもよいし、大当たり種別毎に最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。当選した大当たり種別毎に払い出され得る賞球数が異なることで、当選した大当たり種別に応じて直接的に付与される遊技価値に違いを生じさせることができる。
また、大当たり種別毎に別々の遊技状態に移行する必要はなく、複数の大当たり種別で共通的な遊技状態に移行するように構成してもよい。さらに、OP時間とED時間とを異ならせるように構成してもよいし、IT時間をOP時間やED時間より長い時間に設定してもよい。また、1のラウンドの最小開放時間を、IT時間やOP時間、ED時間より短い時間に設定してもよい。さらに、大当たり種別毎にOP時間、IT時間又はED時間の少なくとも1つ以上を同一な時間となるように設定してもよい。また、「潜伏確率変動状態」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間を、「通常遊技状態」、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」における大当たりのOP時間、IT時間、及び、ED時間よりいずれも短くなるように構成していたが、いずれか1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を短くするように構成し、他の1以上のOP時間、IT時間、又は、ED時間を同等又は長くなるように構成してもよい。
次に、図220を参照して、小当たり開放テーブル202gについて説明する。図220は、ROM202に記憶される小当たり開放テーブル202gの一例を模式的に示した模式図である。小当たり開放テーブル202gは、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり時に参照され、各特別図柄に基づいて、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの開放態様等(ラウンド数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数)が規定されている。なお、いずれの特別図柄で小当たりに当選した場合(「普図低確時間短縮状態」への移行を除く)であっても、遊技状態の移行は行われないように構成されている。
まず、小当たり開放テーブル202gは、特別図柄の種類、即ち、入賞する始動口64,71,71aに基づいて開放態様等が区分けされている。具体的には、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に参照される「特図1小当たり」用と、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に参照される「特図2小当たり」用とで、大入賞口開閉板65aの開放態様等が規定されている。
図220で示すように、小当たり開放テーブル202gの「特図1小当たり」用において、第1特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合には、普通電役72の正面視左側に設けられた可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが1回(1ラウンド)開閉される。そして、その大入賞口開閉板65aの最大開放時間が「0.1秒」に設定され、最大入賞個数が「10個」に規定され、入賞に基づく賞球数が「10個」に規定されている。なお、第7実施形態では、第1特別図柄の小当たり当選に基づく大入賞口開閉板65aの最大開放時間内に発射された球が10個も入賞し得ない開放時間に設定されているため、開放された大入賞口開閉板65aは、最大入賞個数の条件で閉鎖するより、最大開放時間の条件で閉鎖し易いように構成されている。
また、図220で示すように、小当たり開放テーブル202gの「特図2小当たり」用において、第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合も、普通電役72の正面視左側に設けられた可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aが1回(1ラウンド)開閉される。そして、その大入賞口開閉板65aの最大開放時間が「1.5秒」に設定され、最大入賞個数が「10個」に規定され、入賞に基づく賞球数が「10個」に規定されている。なお、第7実施形態では、第2特別図柄の小当たり当選に基づく大入賞口開閉板65aの最大開放時間内に発射された球が10個も入賞し得ない開放時間に設定されているため、開放された大入賞口開閉板65aは、最大入賞個数の条件で閉鎖するより、最大開放時間の条件で閉鎖し易いように構成されている。
次に、図221(a)から図221(c)を参照して、普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jの詳細について説明する。まず、図221(a)は、ROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202hの一例を模式的に示した模式図である。
上述したように、普図当たり乱数テーブル202hは、パチンコ機10の遊技状態が、「通常遊技状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」である普通図柄の低確率状態(「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」ではない期間(特別図柄の大当たり中を含む))の場合に使用される「普通図柄低確率状態」用と、パチンコ機10の遊技状態が、「普通図柄低確率状態」より普通図柄が当たりとなる確率の高い状態である「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」の場合に使用される「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用とのそれぞれに含まれる当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで、普通図柄の可変表示において当たりとなる確率が変更される。
図221(a)で示すように、第7実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は70個で、その値「30~99」が、普図当たり乱数テーブル202hに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄低確率状態」(即ち、「通常遊技状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、70/100となり、普通図柄の可変表示において当たりが導出され易いように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」の場合に当たりとなる普図当たりカウンタC4の値の数は99個で、その値「1~99」が、普図当たり乱数テーブル202hに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄高確率状態」(即ち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、99/100となり、普通図柄の可変表示においてほぼ当たりが導出されるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、普通電役72が開放し易い状況か、該開放し易い状況より開放し難い状況か否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況であることによって下側第2始動口71aへ入賞し得る状況か、普通電役72が開放し易い状況より開放難い状況であることで球が下側第2始動口71aへ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通図柄の可変表示時間も長く、また、普通電役72が開放し難く、さらに、開放した場合でも普通電役72が短時間しか開放しないため、仮に右打ち遊技で球が発射された場合でも「普通図柄高確率状態」より下側第2始動口71aへ入賞し難くなるように構成されている。また、第1始動口64には普通電役72のような入賞を補助する装置が備え付けられておらず、さらに、左打ち遊技で発射された球の流下領域にスルーゲート67が配置されていないため、左打ち遊技により発射された球が時短機能によって第1始動口64へ入賞し易くなる構成ではない。よって、換言すれば、「通常遊技状態」では、右打ち遊技されたとしても、その右打ちされた球は、下側第2始動口71aへ入賞し難く、また、左打ち遊技で発射された球も、時短機能を使わずに第1始動口64へ入賞させなければならず、第1特別図柄の動的表示を実行させるために自力で第1始動口64へ入賞させるように構成されている。なお、「通常遊技状態」において、普通図柄の可変表示時間や普通電役72の開放パターンを複数種類設けておくことで、「通常遊技状態」において遊技者が下側第2始動口71aへ入賞可能なタイミングを把握させ難く構成して、下側第2始動口71aへの入賞を困難に構成するとより好適である。また、「通常遊技状態」において、右打ち遊技された場合に、スルーゲート67への球の通過を起因してエラー報知するように構成することで、遊技者および遊技場の従業員に対して奨励されていない遊技態様であることを示唆することで、遊技者に右打ち遊技での遊技を抑制させてもよい。
次いで、図221(b)を参照して、普通図柄の可変表示時間を決定するための普図変動テーブル202iの詳細について説明する。図221(b)は、ROM202に記憶される普図変動テーブル202iの一例を模式的に示した模式図である。
普図変動テーブル202iは、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」で参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・低確時間短縮状態・時間短縮状態」用との2種類に分けられる。そして、「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と「確率変動状態・低確時間短縮状態・時間短縮状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、各遊技状態で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、各遊技状態で普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図221(b)で示すように、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「15秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「15秒」となるように設定されている。
また、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「0.1秒」となるように普図変動テーブル202iで規定されている。つまり、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「0.1秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、スルーゲート67を球が通過してから、普通電役72が開放されるまでの期間を変更することができる。その結果、球がスルーゲート67を通過した場合に、該スルーゲート67の通過に起因する可変表示で当たりとなり、該当たりに基づいて普通電役72が開放されて、スルーゲート67を通過した球がそのまま下側第2始動口71aへ流入し得るか否かを遊技状態によって異ならせることができる。よって、普通図柄の可変表示時間を遊技状態毎に変更することで、1の球のスルーゲート67及び下側第2始動口71aへの入賞態様を異ならせることができ、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の可変表示時間が短く、当たりに当選し易く、かつ、普通電役72の開放時間も長時間となるため、普通電役72の上面を球が転動している間に普通電役72が開放(没入)状態となって、右打ち遊技により発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」で右打ちされた球は、下側第2始動口71aへ入賞し易く、可変入賞装置65へ入賞し難いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「普図低確時間短縮状態」では、「確率変動状態」及び「普図高確時間短縮状態」よりも当たりに当選し難いものの、普通図柄の可変表示時間が短く、かつ、普通電役72の開放時間も長時間となるため、右打ち遊技により発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「普図低確時間短縮状態」で右打ちされた球は、下側第2始動口71aへ入賞し易く、可変入賞装置65へ入賞し難いように構成されている。
一方、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の可変表示時間が長く、当たりに当選し難く、かつ、普通電役72の開放時間も短時間となるため、右打ち遊技により発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し難くなるように構成されている。よって普通電役72の閉鎖中は該普通電役72の上面を右端から左端まで転動しきり、該普通電役72の正面視左側に設けられた可変入賞装置65側へと流下可能となるため、「潜伏確率変動状態」で右打ちされた球は、下側第2始動口71aへ入賞し難く、可変入賞装置65へ入賞し易いように構成されている。
次いで、図221(c)を参照して、普通電役開放テーブル202jについて説明する。図221(c)は、ROM202に記憶される普通電役開放テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。普通電役開放テーブル202jは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役72の開放(没入)時間および開放回数が規定されている。
普通電役開放テーブル202jは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」で参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・低確時間短縮状態・時間短縮状態」用とで、普通電役72の開放態様(開放時間)が変更される。
図221(c)で示すように、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放回数は1回であり、その開放時間は「0.1秒」となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「0.1秒」×1回=「0.1秒」の間、開放されるように設定されている。
また、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72の開放時間は「5.8秒」、かつ、開放回数が1回となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72は、「5.8秒」×1回=「5.8秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役72の開放態様を変更することで、普通電役72が開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放している期間が長いことによって下側第2始動口71aへ入賞し易い状況か、普通電役72が開放している状況が短いことによって球が下側第2始動口71aへ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」においては、普通図柄の高確率状態となり、可変表示時間が短時間で、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し易いように構成されている。
また、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「普図低確時間短縮状態」においては、普通図柄の低確率状態であるものの、可変表示時間が短時間で、普通電役72の開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し易いように構成されている。
よって、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」及び「普図高確時間短縮状態」で右打ちされた球は、下側第2始動口71aへ入賞し易く、第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第2特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
このように、特別図柄の高確率状態又は低確率状態と、普通図柄の高確率状態又は低確率状態と、可変表示時間及び普通電役72の開放時間の長時間又は短時間と、をそれぞれ組み合わせた各遊技状態を設けることで、各遊技状態に遊技性を変化させ、バリエーションが豊富な遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を1/100程度として当たり難くなるように構成してもよいし、「確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよいし、普通図柄の低確率状態において当たりに当選しないように構成してもよい。また、「通常遊技状態」より「確率変動状態」等の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「30秒」以上の長い時間(例えば、「100秒」)としてもよいし、「10秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役72の開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役72の開放時間として、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」等における普通電役72の開放時間を「0.1秒」以上(例えば、「1秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「確率変動状態」等における普通電役72の開放時間を「5.8秒」以上の長い時間(例えば、「10秒」)としてもよいし、「5.8秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」等における普通電役72の開放回数を「1回」以上の多い回数(例えば、「5回」)としてもよい。
次に、図222を参照して、第7実施形態における時短終了条件テーブル202kについて説明する。図222は、第7実施形態におけるROM202に記憶される時短終了条件テーブル202kの一例を模式的に示した模式図である。時短終了条件テーブル202kは、大当たり状態の終了時又は、天井到達回数に達した場合に参照され、大当たりに当選した大当たり種別又は天井機能に応じて付与される「時短機能」の終了条件がそれぞれ規定されている。
図222で示すように、「通常遊技状態」において大当たり種別「確変A」に当選した場合、「確率変動状態」として、次回大当たりまで高確時短機能が有効となるように設定される。また、「通常遊技状態」において天井到達回数に達した場合に、「普図低確時間短縮状態」として、低確時短機能が「1140回」まで有効となるように設定される。さらに、すべての遊技状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)において、大当たり種別「時短A」に当選した場合、「普図高確時間短縮状態」として、高確時短機能が「100回」まで有効となるように設定される。また、すべての遊技状態(即ち、「通常遊技状態」、「普図低確時間短縮状態」、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)において、大当たり種別「潜確A」に当選した場合、「潜伏確率変動状態」として、時短機能は付与されず、時短回数が「0回」となるように設定される。
図202に戻り、説明を続ける。RAM203は、図203に図示したカウンタ用バッファ203c等のほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図227参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図225参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図246参照)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、各入賞口63,64,65,71,71aに入賞した球や、スルーゲート67を通過した球、アウト口66を通って球排出路へ案内された球をそれぞれ検出するためのスイッチ(例えば、大入賞口スイッチ65c等)を含むスイッチ群並びにセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源投入時の立ち上げモードを設定するための設定キー501、「設定変更モード」時に押下操作されることにより確率設定値を更新するための設定変更スイッチ502、RAM203に記憶されているデータを消去するためのRAM消去スイッチ503が接続される。
また、入出力ポート205の出力側には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、特別図柄表示装置37、普通図柄表示装置83、普通図柄保留ランプ84、可変入賞装置65の大入賞口開閉板65aの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド65bや、普通電役72の出没板72aを駆動するための普通電役ソレノイド(図示せず)、その他ソレノイド209が接続されている。MPU201は、各種スイッチ208,502,503から出力される信号や、設定キー501の状態に基づいて各種処理を実行するとともに、各種処理の実行結果の1つとして確率表示装置504の表示内容等を設定する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図246参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチ217が接続されている。なお、該賞球検出スイッチ217は、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるように球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や、後述する演出用打ち方指示、「保留変化予告」といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、及び、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。第7実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成され、音声ランプ制御装置113から主制御装置110へコマンド送信ができないように構成されている。一方、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とは、互いにコマンドの送受信が可能に構成されている。
また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、「スーパーリーチ」演出態様等の背面画像を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ枠ボタン22の押下に基づいた表示を第3図柄表示装置81に表示させるように指示する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出や演出用打ち方指示、「保留変化予告」の表示制御を実行するものである。なお、演出用打ち方指示の詳細については、図254~図256において後述する。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図246参照)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
ここで、図223を参照して、音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図223は、主に音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。音声ランプ制御装置113のROM222には、MPU221にて実行される各種制御プログラムの他、固定値データとして、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222c、変動パターンテーブル222dが少なくとも格納されている。これらのテーブル222a~222dは、いずれも主制御装置110のROM202に設けられた大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202eと同じものである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の各値と、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222cおよび変動パターンテーブル222dとに基づいて、先読み処理を実行可能に構成されている。
そして、この先読み処理によって、その先読み処理の対象となった保留中の変動演出が、結果としてどのような演出となるか(大当たりとなるか否か、「リーチ表示」となるか否か等)をその変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、コクピット表示領域Db(図201参照)に表示される保留図柄の表示態様を変化させる「保留変化予告」の演出内容(及び実行時期(タイミング))を決定したりする制御を実行する。
RAM223には、特図1変動開始フラグ223a、特図2変動開始フラグ223b、サブ第1保留球数カウンタ223c、サブ第2保留球数カウンタ223d、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、第1実行情報格納エリア223g、第2実行情報格納エリア223h、演出用左打ち指示実施済みフラグ223i、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jが少なくとも設けられている。
特図1変動開始フラグ223aは、オン状態で第1特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図1変動開始フラグ223aは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図1停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図250のS1225参照)。そして、第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第1特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図252のS1302参照)。
そして、第7実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図1変動開始フラグ223aがオンされたことを契機として、待機中の第1特別図柄の変動演出が存在する場合であって、遊技状態が「通常遊技状態」の場合(図252のS1306:Yes参照)、即ち、第1特別図柄の変動演出が奨励される遊技状態である場合に、該待機中の第1特別図柄の変動演出を実行させるための第1特別図柄の変動演出の設定処理(図252のS1307~S1309参照)を行う。
なお、特図1変動開始フラグ223aがオンされている場合であっても、遊技状態が第1特別図柄の変動演出が非奨励である「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」であったときには(図252のS1306:No参照)、後述する第1保留情報格納エリア223e及び第1実行情報格納エリア223gのシフト処理、並びに、サブ第1保留球数カウンタ223cの減算処理は実行するものの(図252のS1303~S1305参照)、第1特別図柄の変動演出の設定処理(図252のS1307~S1309参照)を実行しないように構成されている。このように構成することで、第1特別図柄の変動演出が非奨励である「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、第3図柄表示装置81で第1特別図柄に関する変動演出および保留球数を実行(表示)せず、奨励される第2特別図柄の変動演出および保留球数のみを実行(表示)することができる。
特図2変動開始フラグ223bは、オン状態で第2特別図柄の変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この特図2変動開始フラグ223bは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特図2停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図251のS1235参照)。そして、第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の設定がなされるときにオフされる(図252のS1311参照)。
そして、第7実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113のMPU221は、この特図2変動開始フラグ223bがオンされたことを契機として、待機中の第2特別図柄の変動演出が存在する場合であって、遊技状態が「通常遊技状態」以外の場合(図252のS1315:No参照)、即ち、第2特別図柄の変動演出が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」である場合に、該待機中の第2特別図柄の変動演出を実行させるための第2特別図柄の変動演出の設定処理(図252のS1316~S1318参照)を行う。
なお、特図2変動開始フラグ223bがオンされている場合であっても、遊技状態が第1特別図柄の変動演出が奨励される「通常遊技状態」であったときには(図252のS1315:Yes参照)、後述する第2保留情報格納エリア223f及び第2実行情報格納エリア223hのシフト処理、並びに、サブ第2保留球数カウンタ223dの減算処理は実行するものの(図252のS1312~S1314参照)、第2特別図柄の変動演出の設定処理(図252のS1316~S1318参照)を実行しないように構成されている。このように構成することで、第2特別図柄の変動演出が非奨励である「通常遊技状態」において、第3図柄表示装置81で第2特別図柄に関する変動演出および保留球数を実行(表示)せず、奨励される第1特別図柄の変動演出および保留球数のみを実行(表示)することができる。
サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第1特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第1特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第1保留球数カウンタ203aの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンド(保留球数コマンド)に基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第1保留球数カウンタ223cにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第1始動口64への入球によって第1特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第1保留球数コマンドを受信すると、その第1保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(図250のS1207参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第1保留球数カウンタ203aの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第1特別図柄の変動演出に対応する特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第1特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算(更新)する(図252のS1305参照)。このように、第1保留球数カウンタ203aの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期させながら、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を更新することができる。
サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同様に、第3図柄表示装置81(特別図柄表示装置37)で実行され得る第2特別図柄の変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている第2特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第2保留球数カウンタ203bの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンドに基づいて保留球数を格納・更新し、サブ第2保留球数カウンタ223dにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、音声ランプ制御装置113は、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入球によって第2特別図柄の変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が加算された場合に主制御装置110より送信される第2保留球数コマンドを受信すると、その第2保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)をサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(図249のS1211参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において第2保留球数カウンタ203bの値が減算される場合に主制御装置110から送信される第2特別図柄の変動演出に対応する特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信し、それらの受信に伴って第3図柄表示装置81での実行如何を問わず第2特別図柄の変動演出の態様を設定する場合に、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算(更新)する(図252のS1314参照)。このように、第2保留球数カウンタ203bの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新するので、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期させながら、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新することができる。
サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値は、各特別図柄の変動演出が奨励される遊技状態において、第3図柄表示装置81における保留図柄及び実行図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドの受信に応じてそのコマンドにより示される保留球数をサブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dに格納したり(図249のS1207又はS1211参照)、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に応じて、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dの値を更新したりするタイミングで(図252のS1305又はS1314参照)、遊技状態に応じて奨励される特別図柄に対応する格納後もしくは更新後のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンド又は表示用第2保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値分の保留図柄と、実行中の変動演出を示す実行図柄とを第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図201(b)参照)に表示するように、画像の描画を制御する。
上述したように、サブ第1保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更され、また、サブ第2保留球数カウンタ223dは、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図201(b)参照)に表示される保留図柄の数も、奨励される特別図柄に関する主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a又は第2保留球数カウンタ203bの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
第1保留情報格納エリア223eは、保留されている第1特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンドによって送信された第1特別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第1特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
第2保留情報格納エリア223fは、保留されている第2特別図柄の変動演出等を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第2保留球数コマンドによって送信された第2別図柄の変動演出に関する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、第2特別図柄の変動演出を実行するように構成されている。
第1実行情報格納エリア223gは、少なくとも特別図柄表示装置37で実行され、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81で実行中の第1特別図柄の変動演出の情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第1保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄の変動演出の設定等を実行するために、上述した第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1~C3,CS1等の各値)を、この第1実行情報格納エリア223gへシフトする。
第2実行情報格納エリア223hは、少なくとも特別図柄表示装置37で実行され、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81で実行中の第2特別図柄の変動演出の情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203cより取得され、第2保留球数コマンドによって送信された大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第2特別図柄の変動演出の設定等を実行するために、上述した第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1~C3,CS1等の各値)を、この第2実行情報格納エリア223hへシフトする。
演出用左打ち指示実施済みフラグ223iは、右打ち遊技を行う遊技状態から左打ち遊技を行う遊技状態に移行した場合、即ち、右打ち遊技を行う「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において時短終了条件が成立して左打ち遊技を行う「通常遊技状態」に移行した場合に1度だけ実行される演出用打ち方指示が実施済みか否かを判別するためのフラグである。この演出用左打ち指示実施済みフラグ223iは、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、初期値としてオンに設定される(図247のS1051参照)。このように設定することにより、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理実行後に左打ち遊技を開始する場合、例えば、ホールの営業開始時などに、わざわざ演出用打ち方指示を実行しないようにすることができる。そして、遊技状態が「通常遊技状態」でない場合(即ち、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は大当たり状態)であって、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jがオンでない状態において、オフに設定される(図253のS1407参照)。一方、「通常遊技状態」であって、該演出用左打ち指示実施済みフラグ223iがオンでない場合(即ち、演出用打ち方指示が未実施の場合)において、演出用左打ち指示コマンドを設定後にオンに設定される(図251のS1414参照)。
第7実施形態のパチンコ機10では、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iがオンに設定されている場合、即ち、右打ち遊技から左打ち遊技へ移行後、1度でも演出用打ち方指示を実行している場合(又は、立ち上げ処理実行後)は、再び該演出用打ち方指示を実行させないように構成されており、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iを参照することで、右打ち遊技から左打ち遊技へ移行後に実行する演出用打ち方指示を1回に制限することができる。
演出用右打ち指示実施済みフラグ223jは、左打ち遊技を行う遊技状態から右打ち遊技を行う遊技状態に移行した場合、即ち、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」において大当たりに当選した場合、又は、「通常遊技状態」において天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した場合、に1度だけ実行される演出用打ち方指示が実施済みか否かを判別するためのフラグである。この演出用右打ち指示実施済みフラグ223jは、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、初期値としてオフに設定される(図247のS1052参照)。そして、遊技状態が「通常遊技状態」でない場合(即ち、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は大当たり状態)であって、該演出用右打ち指示実施済みフラグ223jがオンでない状態(即ち、演出用打ち方指示が未実施の状態)において、演出用右打ち指示コマンドを設定後にオンに設定される(図253のS1407参照)。一方、「通常遊技状態」であって、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iがオンでない場合にオフに設定される(図253のS1415参照)。
第7実施形態のパチンコ機10では、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jがオンに設定されている場合、即ち、右打ち遊技へ移行後、1度でも演出用打ち方指示を実行している場合は、再び該演出用打ち方指示を実行させないように構成されており、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jを参照することで、左打ち遊技から右打ち遊技へ移行後に実行する演出用打ち方指示を1回に制限することができる。
ここで、図224を参照して、第1保留情報格納エリア223e及び第1実行情報格納エリア223g、並びに、第2保留情報格納エリア223f及び第2実行情報格納エリア223hの詳細について説明する。図224は、第1保留情報格納エリア223e、第2保留情報格納エリア223f、第1実行情報格納エリア223g及び第2実行情報格納エリア223hの構成を模式的に示す模式図である。
第1保留情報格納エリア223eは、第1保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223e2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223e4とが少なくとも設けられている。
また、第2保留情報格納エリア223fは、第1保留情報格納エリア223eと同様、第2保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223f2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223f4とが少なくとも設けられている。
さらに、第1実行情報格納エリア223gには、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223g1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223g2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223g3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223g4とが少なくとも設けられている。
また、第2実行情報格納エリア223hには、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する大当たり乱数カウンタC1の値が格納される大当たり乱数カウンタ格納エリア223h1と、大当たり種別カウンタC2の値が格納される大当たり種別カウンタ格納エリア223h2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223h3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223h4とが少なくとも設けられている。
具体的には、第1実行情報格納エリア223gが、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。また、第2実行情報格納エリア223hが、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に関するエリアである。さらに、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第2エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第3エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第1保留情報格納第4エリアが、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第1特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
また、第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第2エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第3エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアであり、第2保留情報格納第4エリアが、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された第2特別図柄の変動演出に対応するエリアである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第1保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第1保留情報格納第1~第4エリアのうち該第1保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223e1、大当たり種別カウンタ格納エリア223e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223e3、変動種別カウンタ格納エリア223e4に格納する。
具体的には、第1保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦X≦4)であれば、その時点で保留されている第1特別図柄の変動演出の数はXであり、その第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第1特別図柄の変動演出のうち時間的にX番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Xエリアの各カウンタ格納エリア223e1~223e4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第1保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第1保留球格納エリア203dの第1保留第Xエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第1保留第Xエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第1保留情報格納第Xエリアに格納されることになる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信すると、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、第2保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、対応する第3保留情報格納第1~第4エリアのうち該第3保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア223f1、大当たり種別カウンタ格納エリア223f2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223f3、変動種別カウンタ格納エリア223f4に格納する。
具体的には、第2保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦Y≦4)であれば、その時点で保留されている第2特別図柄の変動演出の数はYであり、その第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された第2特別図柄の変動演出のうち時間的にY番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応したものとなるので、第1保留情報格納第Yエリアの各カウンタ格納エリア223f1~223f4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、第2保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を第2保留球格納エリア203eの第2保留第Yエリアに格納する。つまり、主制御装置110の第2保留第Yエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、第2留情報格納第Yエリアに格納されることになる。
一方、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第1特別図柄の変動演出の開始を意味する特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信すると、第1保留情報格納エリア223eに格納された情報を、第1実行情報格納エリア223gに対してシフトする処理を実行する。つまり、第1特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第1特別図柄の変動演出に対応する第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する第1実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させる。
そして、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を第1実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させた場合は、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より第2特別図柄の変動演出の開始を意味する特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドを受信すると、第2保留情報格納エリア223fに格納された情報を、第2実行情報格納エリア223hに対してシフトする処理を実行する。つまり、第2特別図柄に関する保留情報が存在する場合は、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された第2特別図柄の変動演出に対応する第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する第2実行情報格納エリア223hの各格納エリア223h1~223h4に移動させる。
そして、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を第2実行情報格納エリア223hの各格納エリア223h1~223h4に移動させた場合は、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、第1実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の第1保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。また、第2実行情報格納エリア223hには、主制御装置110の第2保留球実行エリア203gに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。さらに、第1保留情報格納第1~第4エリア及び第2保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリア、及び、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1が、第1実行情報格納エリア223g及び第2実行情報格納エリア223h並びに第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納される。
音声ランプ制御装置113では、先読み処理(図示せず)を行う場合に、サブ第1保留球数カウンタ223c又はサブ第2保留球数カウンタ223dから保留されている第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の数(保留球数)を把握する。そして、その保留球数に基づき、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出が保留されているエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、その変動演出において大当たりとなるか否かや、変動時間等が判定される。例えば、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「1」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「0」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が1回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が0回であるので、第1保留情報格納第1エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。また、サブ第1保留球数カウンタ223cの値が「0」であって、サブ第2保留球数カウンタ223dの値が「4」であれば、第1特別図柄の変動演出の保留球数が0回であって第2特別図柄の変動演出の保留球数が4回であるので、第2保留情報格納第4エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。
パチンコ機10は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成されており、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110のRAM203等にアクセスすることはできない。これに対し、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fを設けて、主制御装置110にて保留された第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1を音声ランプ制御装置113にも格納するので、この第1保留情報格納エリア223e及び第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CS1を参照することで、先読み処理を音声ランプ制御装置113にて実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の変動演出が実行された場合に、その変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
なお、第1保留情報格納エリア223e又は第2保留情報格納エリア223f、および、第1実行情報格納エリア223g又は第2実行情報格納エリア223hにおける上述のシフト処理は、特図1変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドを受信したときの保留球数(特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド又は特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドの受信に基づく更新が行われる前のサブ第1保留球数カウンタ223c及びサブ第2保留球数カウンタ223dの値)に基づいて、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアのうち保留されている変動演出に対応するエリアについてのみデータの移動(シフト)を行う。
例えば、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「4」であり、第1保留情報格納エリア223eの全エリア(第1保留情報格納第1~第4エリア)にデータが記憶されているとする。この場合、第1保留情報格納第1エリアのデータを第1実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトし、第1保留情報格納第3エリアのデータを第1保留情報格納第2エリアへシフトし、第1保留情報格納第4エリアのデータを第1保留情報格納第3エリアへシフトする。
一方、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が「2」であれば、第1保留情報格納第1エリアのデータを第1実行情報格納エリア223gへシフトし、第1保留情報格納第2エリアのデータを第1保留情報格納第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施形態では、変動演出が保留されていない第1保留情報格納第3,第4エリアについては、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各データを、エリア番号が1小さいエリア(第1実行情報格納エリア223g若しくは第2実行情報格納エリア223h、又は、第1保留情報格納第1~第3エリア若しくは第2保留情報格納第1~第3エリア)にそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留情報格納第1~第4エリア又は第2保留情報格納第1~第4エリアの各々のエリアについて、データが記憶(保留)されているか否かの判定を不用とするので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図202に戻って説明を続ける。RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。
コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図249参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における特別図柄の変動演出や連続予告演出を制御するものである。
第7実施形態のパチンコ機10では、遊技状態毎に第3図柄表示装置81で行われる変動演出の変動態様が異なるとともに、各遊技状態ごとに奨励される球の発射態様が遊技者に示されるように構成されている。具体的には、例えば、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」では、主表示用右打ち指示89(図201参照)は非表示状態となっており、アラビア数字で構成される各変動図柄が縦スクロールで変動すると共に、主表示領域Dmにおいて1の有効ラインのみ(所謂、シングルライン)を形成するように表示される。また、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」では、主表示用右打ち指示89が表示状態となり、漢数字で構成される各変動図柄が縦スクロールで変動すると共に、主表示領域Dmにおいて1の有効ライン(所謂、シングルライン)を形成するように表示される。このように、各遊技状態において変動図柄の表示態様を明確に異ならせることで、遊技状態を遊技者に認識させ易くしつつ、奨励される遊技を行うために必要な遊技態様(発射態様)を認識し易くすることができる。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、主表示用右打ち指示89に加えて、演出用打ち方指示(演出用右打ち指示81d。図254(d)参照。)を行うことで、遊技者に左打ち遊技か、右打ち遊技かの、いずれの打ち方をすべきかと、その開始タイミングとをより分かりやすくするための表示を行っている。この演出用打ち方指示は、特定のタイミングにおいてのみ打ち方示唆表示を行うもので、左打ち遊技から右打ち遊技へと切り替わるタイミングにおいて右打ち示唆表示を実行したり、逆に、右打ち遊技から左打ち遊技へと切り替わるタイミングにおいて左打ち示唆表示を実行したりする。
この主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示は、遊技者に打ち方を示唆する重要な表示情報であるため、第3図柄表示装置81において実行されるその他の表示内容(例えば、各図柄列の第3図柄やスーパーリーチ演出など)よりも優先され、最前面に表示されるように構成されている。また、演出用打ち方指示は、上述したように、特定のタイミングにおいてのみ打ち方示唆表示を行うものであるため、第3図柄表示装置81の主表示領域Dm内に大きく表示することで、遊技者に打ち方指示がより伝わり易くなるように構成している。
さらに、詳細は後述するが、第7実施形態のパチンコ機10では、この演出用打ち方指示を実行する場合に、現在の遊技状態や、第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示の実行状態、第3図柄表示装置81において実行されている特別図柄の種類を参照し、いずれのタイミングにおいて該演出用打ち方指示を実行するのかを決定するように構成されている(図253参照)。これにより、第3図柄表示装置81において特別図柄の変動演出の実行途中で該演出用打ち方指示の実行によって遊技者の興趣を低下させたり、左打ち遊技中に第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄の変動演出の実行中にも関わらず、演出用の右打ち示唆が出現することで、遊技者が困惑させてしまったりしないようにすることができる。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて実行される(奨励される)特別図柄の変動演出が設定され、(非奨励の)他の特別図柄の変動演出が主表示領域Dmにおいて実行されないように構成されている。具体的には、左打ち遊技が奨励されて第1始動口64に球が入賞し得る「通常遊技状態」では、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出および保留表示のみが実行され得て、第2特別図柄の変動演出および保留表示が主表示領域Dm及びコクピット表示領域Dbで実行されないように構成されている。また、右打ち遊技が奨励されて上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに球が入賞し得る「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」では、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出および保留表示のみが実行され得て、第1特別図柄の変動演出および保留表示が主表示領域Dm及びコクピット表示領域Dbで実行されないように構成されている。このように構成することで、遊技結果の主要な表示領域である主表示領域Dm及びコクピット表示領域Dbで、奨励されていない(変動時間が長時間に亘ることから遊技結果が導出され難い)変動演出が実行されることによる不快感(悪印象)を遊技者に感じさせず、快適な遊技を提供して、遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、図225から図246のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがある。
図225は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
この立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S101)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では、「1秒」)を実行する(S102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、主制御装置110に設けたRAM消去スイッチ503(図202参照)がオンされているか否かを判別する(S104)。判別の結果、RAM消去スイッチ503がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S105)。そして、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合は、RAM203の初期化を行うため、処理をS116へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS116へ移行する。
なお、図227のS156の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
一方、RAM消去スイッチ503がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次いで、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S109)。
S109の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合(S109:Yes)、電源投入時においてRAM消去スイッチ503:オフ、かつ、設定キー501:オンに操作されているので、立ち上げモードを「設定確認モード」で立ち上げるべく、まず、確率表示装置504において確率設定値の表示を開始し(S110)、その後、設定キー501がオフされたか否かを判別し(S111)、設定キー501がオフされるまで該「設定確認モード」を維持する(S111:No)。一方、設定キー501がオフされた場合は(S111:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示を終了して(S112)、「設定確認モード」を終了して、処理をS113へ移行する。なお、S109の処理において、設定キー501がオンされていなければ(S109:No)、立ち上げモードを「通常モード」で立ち上げるべく、S110~S112の処理をスキップして、処理をS113へ移行する。
S113の処理では、確率設定値に基づいて設定値コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S113)、その後、割込みを許可する(S114)。そして、後述するメイン処理(図227参照)に移行する。
ここで設定された設定値コマンドは、後述するタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)において、音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113は、この設定値コマンドを受信すると、RAM223に設けられた設定値メモリ(図示せず)に該設定値コマンドが示す確率設定値を格納(記憶)するように構成されている。
一方、S104の処理において、RAM消去スイッチ503がオンされていると判別された場合は(S104:Yes)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」か「設定変更モード」のいずれで立ち上げるかを判別すべく、設定キー501がオンされているか否かを判別する(S115)。
S115の処理において、設定キー501がオンされていないと判別された場合は(S115:No)、立ち上げモードを「RAMクリアモード」で立ち上げるべく、処理をS116へ移行する。
S116の処理では、RAM203の初期化処理(S116,S117,S171及びS172)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、設定変更の如何を問わず電源投入時にRAMデータを初期化する場合には、RAM消去スイッチ503を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ503が押されていれば、RAMの初期化処理(S116,S117,S171及びS172)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合(S105:No)や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合(S107:No)も同様に、RAM203の初期化処理(S116,S117,S171及びS172)を実行する。
RAMの初期化処理(S116,S117,S171及びS172)、即ち、「RAMクリアモード」では、RAM203の使用領域を「0」クリアし(S116)、その後、RAM203に初期値(例えば、第1保留球数カウンタ203aの「0」クリア等)を設定する(S117)。さらに、天井設定済みフラグ203qをオフに設定し(S171)、天井到達計数カウンタ203pの値を「0」クリアする(S172)。RAM203の初期化処理の実行後は、S113の処理へ移行する。
一方、S115の処理において、設定キー501がオンされていると判別された場合は(S115:Yes)、立ち上げモードを「設定変更モード」にするべく、設定変更処理を行う(S118)。
ここで、図226を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される設定変更処理(S118)について説明する。図226は、この設定変更処理(S118)を示すフローチャートである。
この設定変更処理(S118)は、立ち上げモードが「設定変更モード」である場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更(更新)を受け付け、確定されるための処理である。
この設定変更処理(S118)では、まず、確率表示装置504において現在の確率設定値の表示の開始を設定し(S121)、処理をS122へ移行する。この確率設定値の表示の開始設定により、確率表示装置504に確率設定値の表示が開始される。
なお、ここで表示される確率設定値は、電源断前に設定されていた確率設定値ではなく、必ず特定の値に固定されるようにしてもよい。即ち、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、必ず特定の確率設定値で表示が開始されるようにしてもよい。特定の確率設定値としては、例えば、確率設定値(「1」~「3」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「2」であってもよいし、確率設定値の最大値である「3」であってもよい。これにより、電源断される前に設定されていた確率設定値にかかわらず、ホール関係者等は確率設定値を特定の確率設定値から変更できる。
一方で、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。これにより、ホール関係者等は、電源断される前に設定されていた確率設定値を考慮しながら、確率設定値を変更できる。
また、立ち上げモードが「設定変更モード」となった場合、確率表示装置504には、電源断される前に設定されていた確率設定値が「2」以上であれば、確率設定値を「2」として表示を開始し、電源断される前に設定されていた確率設定値が「1」であれば、その電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。例えば、電源断される前に設定された確率設定値が「3」のように高い場合、確率設定値を少しだけ(例えば1だけ)小さくしたい場合が多々生じ得る。このような場合において、確率設定値を、電源断される前に設定された確率設定値そのままで表示を開始すると、次のような問題が生じる。即ち、確率設定値の更新は、RAM消去スイッチ503をオンする毎に1ずつ加算され、確率設定値が「3」の場合にRAM消去スイッチ503がオンされた場合には、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。よって、例えば、確率設定値を「3」から「2」に変更したい場合、RAM消去スイッチ503のオンを繰り返しながら、ほぼ確率設定値を1周させなければならない。これに対し、電源断される前に設定された確率設定値が高い場合に、確率設定値を「2」で表示を開始することで、RAM消去スイッチ503をオンする回数を抑えながら、確率設定値の更新を行うことができる。
次に、S122の処理では、確率設定値が「1」~「3」の範囲にあるか否かを判断し(S122)、所定の範囲内にない、即ち、異常な確率設定値となっている場合は(S122:No)、確率設定値を初期値に変更し(S123)、S124の処理へ移行する。この初期値としては、確率設定値(「1」~「3」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「2」であってもよいし、確率設定値の最大値である「3」であってもよい。一方、S122の処理の結果、確率設定値が「1」~「3」の範囲内にあると判断される場合は(S122:Yes)、確率設定値は正常な値であるので、S123の処理をスキップして、S124の処理へ移行する。
S124の処理では、RAM消去スイッチ503がオンになったか否かを判断する(S124)。その結果、RAM消去スイッチ503がオンになっていないと判断される場合は(S124:No)、次いで、設定変更スイッチ502がオンになったか否かを判断する(S125)。
S125の結果、設定変更スイッチ502がオンされていないと判断されれば(S125:No)、S122の処理へ戻る一方、設定変更スイッチ502がオンされたと判断されれば(S125:Yes)、確率設定値を更新して(S126)、S122の処理に戻る。
S126の処理である確率設定値の更新は、それまでの確率設定値が「1」~「2」である場合は、その確率設定値に1を加算し、それまでの確率設定値が「3」である場合は、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。S126の処理により更新された確率設定値は、確率表示装置504に表示される。
S122→S123→S124:No→S125(及びS126)→S122のループ処理は、S124の処理において、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断されるまで(S124:Yes)実行され続ける。そして、S124の処理により、RAM消去スイッチ503がオンとなったと判断される場合は(S124:Yes)、確率表示装置504に表示されている確率設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定し(S127)、該確率設定値に応じた大当たり乱数テーブル202aを設定する(S128)。
S128の処理の後、次いで、設定キー501がオフ状態となったか否かを判断する(S129)。S129の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断してもいし、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になっていないと判断される間は(S129:No)、S129の処理を繰り返し実行する。そして、S129の処理の結果、設定キー501がオフ状態になったと判断される場合は(S129:Yes)、確率表示装置504における確率設定値の表示の終了を設定し(S130)、この設定変更処理(S118)を終了する。
なお、設定変更処理の終了後は、立ち上げ処理(図225参照)に戻り、処理をS116へ移行し、RAM203初期化処理を実行(S116,S117,S171及びS172)し、RAM203のデータを消去(クリア)する。このように、S124の処理においてホール関係者等にRAM消去スイッチ503をオンさせて確率設定値を確定させることにより、その後、RAM203のデータの消去が行われることを、ホール関係者等に強く認識させることができる。
また、S124の処理において、RAM消去スイッチ503のオン検出によって確率設定値を確定させていたが、設定キー501のオフ検出によって確率設定値を確定するように構成してもよい。
次に、図227を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図227は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別してカウンタの更新処理と電源断時処理とが実行される。
メイン処理では、まず、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S151)。そして、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S151:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S152,S153)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S152)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「9999」、「99」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203cにそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、後述するタイマ割込処理のS207(図228参照)の処理と同一の方法によって実行し(S153)、S151の処理へ移行する。
ここで、このメイン処理が実行されている間、後述するタイマ割込処理(図228参照)が所定時間間隔(本実施形態では2ミリ秒)で起動され実行される。タイマ割込処理では、遊技の状態に応じて異なる処理が実行される。例えば、大当たり中には、可変入賞装置65の開閉を制御する処理が行われ、スルーゲート67への球の通過があれば、普通図柄表示装置83による普通図柄の表示制御が行われる。また、特別図柄表示装置37での変動表示を開始する場合に実行される大当たり抽選では、高確率状態か低確率状態かによって、取得した大当たり乱数カウンタC1と比較する大当たり乱数値の数が異なってくる。よって、1回のタイマ割込処理の実行にかかる時間は、遊技の状態に応じて変化することになる。従って、一のタイマ割込処理が終了してから次のタイマ割込処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく、その時々の遊技の状態に応じて変化する。
メイン処理の一処理である上記のS152,S153の処理は、このタイマ割込処理の残余時間の中で実行されることになる。つまり、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新が繰り返し実行されることになるので、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、大当たり乱数カウンタC1の初期値、普図当たりカウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。特に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2とをランダムに更新することによって、これらを更新の初期値として使用する大当たり乱数カウンタC1及び普図当たりカウンタC4の更新に、ランダム性を持たせることができる。
S151の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S151:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図246において後述するNMI割込処理が実行されたということなので、S154以降の電源遮断時の処理が実行される。
S154の処理では、各割込処理の発生を禁止し(S154)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S155)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S156)、RAM203のアクセスを禁止して(S157)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S151の処理は、タイマ割込処理(図228参照)の残余時間内に行われるS152とS153の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。これにより、主制御装置110のメイン処理において、タイマ割込処理による各種設定が終了し、また、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新が終わったタイミングで、電源断の発生情報を確認している。よって、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS151の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS151の処理から開始することができる。
従って、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S151の処理から開始することができる。その結果、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図228を参照して、第7実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図228は、第7実施形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S201)。タイマ割込処理やメイン処理(図227参照)では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113、ホールコンピュータ(図示せず)等へ送信すべきコマンド又は信号等を生成し、コマンドが生成された場合はRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦記憶し、信号が生成された場合は該信号に対応する装置(例えば、ホールコンピュータとパチンコ機10とを接続するための外部出力端子板(図示せず)等)に信号を出力する。S201の外部出力処理では、上記コマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信するとともに、上記信号を各種装置へ出力する。
S201の処理の後は、次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S202)、次いで、各特別図柄の当たり時における処理を実行する当たり処理を実行する(S203)。この当たり処理(S203)については、図238において後述する。
S203の後は、次に、普通電役72の駆動制御処理を実行する普通電役制御処理を実行する(S204)。簡単に説明すると、球がスルーゲート67を通過したことを条件に普通図柄表示装置83にて普通図柄の可変表示が実施され、普通図柄の可変表示の結果、普通図柄の当たり図柄(例えば、「○」図柄)が現出して当たり状態となると、普通電役72を所定時間開放状態とする一方、普通図柄のハズレ図柄(例えば、「×」図柄)が現出した場合は、普通電役72の閉鎖状態を維持する。この普通電役制御処理については、図245を参照して後述する。
S204の処理の後は、次いで、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S205)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチ208の状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、所定の賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S206)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第7実施形態では、「9999」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第7実施形態では、「99」)に達した際、「0」にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次いで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4の更新を実行する(S207)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たりカウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(第7実施形態では、それぞれ、「9999」,「99」,「99」,「9」,「99」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を大当たり乱数カウンタC1又は普図当たりカウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203c領域に格納する。
次に、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S208)。なお、この始動入賞処理(S208)の詳細は、図229を参照して後述する。
次いで、スルーゲート67への球の通過有無を判断するゲート通過処理を実行する(S209)。このゲート通過処理(S209)においてスルーゲート67を球が通過したと判別された場合に、普図当たりカウンタC4の値がカウンタ用バッファ203cから取得され、その普図当たりカウンタC4の値が普図保留球格納エリア203i(図203参照)に格納されるとともに普通図柄保留ランプ84に普通図柄の可変表示の保留数が表示等される。なお、このゲート通過処理(S209)の詳細は、図230を参照して後述する。
ゲート通過処理(S209)を実行した後は、上記始動入賞処理(S208)の処理内容に基づいて特別図柄表示装置37による特別図柄の動的表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特図変動処理を実行する(S210)。なお、特図変動処理(S210)の詳細は、図231を参照して後述する。
次いで、上記ゲート通過処理(S209)の処理内容に基づいて、普通図柄の当否判別を行うとともに、該判別結果に基づく普通図柄の可変表示を普通図柄表示装置83において行うための設定処理である普図変動処理を実行する(S211)。この普図変動処理(S211)では、上述した遊技状態に応じて、普通図柄の当たり確率が、高確率(例えば、99/100)か低確率(70/100)のいずれかで行われる。そして、当否結果に基づいて普通図柄の可変表示を行うとともに、該当否結果に応じた表示結果を普通図柄表示装置83に表示する。なお、普図変動処理(S211)の詳細は、図244を参照して後述する。
普図変動処理(S211)を実行した後は、発射制御処理を実行し(S212)、さらに、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S213)、このタイマ割込処理を終了する。
なお、発射制御処理(S212)は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S201)によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
また、本実施形態では、定期的に実行する処理をタイマ割込処理(図228参照)で実行し、メイン処理において、タイマ割込処理の残余時間に各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新を実行する場合について説明したが、タイマ割込処理にて実行していた処理の一部または全部を、メイン処理の中で所定時間(例えば、2ミリ秒)毎に実行するように構成してもよい。例えば、本実施形態においてタイマ割込処理にて実行していた賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S202)、当たり処理(S203)、普通電役制御処理(S204)及びスイッチ読み込み処理(S205)の一部または全部を、タイマ割込処理ではなく、メイン処理の中で2ミリ秒毎に実行するように構成してもよい。
この場合、メイン処理の中で所定時間(2ミリ秒)経過したか否かを判断するステップを設け、所定時間経過したと判断された場合のみ、所定時間毎に実行する処理を実行し、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間の経過の有無にかかわらず実行するようにしてもよい。これにより、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間毎に実行する処理の残余時間に実行されることになるが、所定時間毎に実行する処理は、遊技の状態に応じてその実行にかかる時間が変化するため、このように構成した場合であっても、各カウンタCINI1,CINI2,CS1をランダムに更新することができる。
次に、図229のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図228参照)の一処理である始動入賞処理(S208)を説明する。図229は、この始動入賞処理(S208)を示すフローチャートである。
始動入賞処理(S208)は、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入賞の有無を判断し、入賞があった場合は、各カウンタC1~C3,CS1の値を入賞した始動口64,71,71aに対応する第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1~C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU201は、この始動入賞処理(S208)において、まず、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S301)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図228のS205参照)において読み込んだ、第1始動口64への入球(入賞)を検出する第1始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第1始動口64への入球を3回のタイマ割込処理(図228参照)にわたって検出する。
S301の判別の結果、球が第1始動口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S301:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」か否か、即ち、左打ち遊技が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S302)。判別の結果、「通常遊技状態」でなければ(S302:No)、奨励される右打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)左打ち遊技によって発射された球が第1始動口64に入賞したということなので、音声出力装置226(図202参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「右打ちしてください」という演出用打ち方指示を実行する等の左打ちエラー処理を実行し(S303)、処理をS305へ移行する。
このように構成することで、左打ち遊技が奨励されていない「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において第1始動口スイッチ(図示せず)で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行い、左打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に左打ち遊技の実行を敬遠させ(右打ち遊技を促し)、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S302の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」であると判断された場合は(S302:Yes)、左打ち遊技が奨励される遊技状態であるので、S303の処理をスキップし、S303の左打ちエラー処理を行わず、処理をS305へ移行する。
S301の処理の結果、球が第1始動口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S301:Yes)、次いで、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が上限値(第7実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S305)。そして、第1始動口64への入賞があっても作動保留球数N1<4でなければ(S305:No)、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図228参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N1<4であれば(S305:Yes)、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1加算する(S306)。そして、今回、第1特別図柄に対応する第1始動口64への入賞であるので、第1保留球格納エリア203dを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S307)、処理をS312へ移行する。
S301の処理において、球が第1始動口64へ入賞していないと判別された場合(S301:No)、次いで、球が上側第2始動口71に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S304)。ここでは、第1始動口64と同様、スイッチ読み込み処理(図228のS205参照)において読み込んだ、上側第2始動口71への入球(入賞)を検出する上側第2始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、上側第2始動口71への入球を3回のタイマ割込処理(図228参照)に亘って検出する。
球が上側第2始動口71に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S304:Yes)、処理をS309へ移行する。
なお、S304の処理において、上側第2始動口71に球が入賞したと判別された場合に(S304:Yes)、遊技状態が「通常遊技状態」か否かを判定し、遊技状態が「通常遊技状態」であると判別された場合、左打ち遊技が奨励される遊技状態であるので、通常中右打ちエラー処理を行うように構成してもよい。
S304の処理において、球が上側第2始動口71に入賞していないと判別された場合(S304:No)、次いで、球が下側第2始動口71aに入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S308)。ここでは、第1始動口64及び上側第2始動口71と同様、スイッチ読み込み処理(図228のS205参照)において読み込んだ、下側第2始動口71aへの入球(入賞)を検出する下側第2始動口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、下側第2始動口71aへの入球を3回のタイマ割込処理(図228参照)に亘って検出する。
球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S304:Yes又はS308:Yes)、次いで、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が上限値(第7実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S309)。そして、上側第2始動口71及び下側第2始動口71aへの入賞がないか(S304:No及びS308:No)、或いは、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞があっても作動保留球数N2<4でなければ(S309:No)、この始動入賞処理(S208)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N2<4であれば(S309:Yes)、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1加算する(S310)。そして、今回、第2特別図柄に対応する上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞であるので、第2保留球格納エリア203eを各乱数値C1~C3,CS1の格納先として設定し(S311)、処理をS312へ移行する。
また、S301及びS304の処理において、第1始動口64及び上側第2始動口71に同時に球が入賞した場合、又はS301及びS308の処理において、第1始動口64及び下側第2始動口71aに同時に球が入賞した場合は、第1始動口64への球の入賞処理を優先的に実行し、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入賞処理を待機し、次のタイマ割込処理(図228参照)における始動入賞処理(S208)において、該待機した上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入賞処理を実行するように構成してもよい。
S312の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203c(図202参照)から読み出し、各保留球格納エリアに格納する。つまり、S307で格納先として設定された第1保留球格納エリア203dに設けられた第1保留第1~第4エリアのうち、第1保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203d1、大当たり種別カウンタ格納エリア203d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3及び変動種別カウンタ格納エリア203d4に各々保留(格納)する(S312)。
具体的には、例えば、第1始動口64への入賞に基づくS307の処理において第1保留球格納エリア203dが格納先として設定され、また、S306の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
また、S311で格納先として設定された第2保留球格納エリア203eに設けられた第2保留第1~第4エリアのうち、第2保留球数カウンタ203bで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア203e1、大当たり種別カウンタ格納エリア203e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203e3及び変動種別カウンタ格納エリア203e4に各々保留(格納)する(S312)。
具体的には、例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞に基づくS311の処理において第2保留球格納エリア203eが格納先として設定され、また、S310の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「1」であれば、第2保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「2」であれば第2保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「3」であれば第2保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ203bの値が「4」であれば第2保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
次に、S306の処理による加算後の第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)と、S307の処理により第1保留球格納エリア203dに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第1保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第1保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S313)。また、S310の処理による加算後の第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1)と、S311の処理により第2保留球格納エリア203eに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む第2保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該第2保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S313)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)によって、第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S313の処理を終えると、この始動入賞処理(S208)を終了し、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
なお、S313の処理において第1保留球数コマンド又は第2保留球数コマンドに含める各カウンタC1~C3,CS1の値は、S312の処理によりカウンタ用バッファ203cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S312の処理において第1保留球格納エリア203d又は第2保留球格納エリア203eに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
次に、図230を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図228参照)の一処理であるゲート通過処理(S209)を説明する。図230は、このゲート通過処理(S209)を示すフローチャートである。ゲート通過処理(S209)は、スルーゲート67への球の通過(入球)の有無を判断し、球が通過(入球)した場合は、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球格納エリア203iに格納する(保留する)処理を実行する。
このゲート通過処理(S209)では、まず、球がスルーゲート67を通過したか否かを判別する(S401)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図228のS205参照)において読み込んだスルーゲート67への球の通過(入球)を検出するスルーゲートスイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、スルーゲート67への通過(入球)を3回のタイマ割込処理(図228参照)にわたって検出する。
S401の処理において、スルーゲート67を球が通過していない場合は(S401:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)へ戻る。一方、球がスルーゲート67を通過(入球)したと判別されると(S401:Yes)、次いで、遊技状態が「通常遊技状態」か否か、即ち、左打ち遊技の球の発射が奨励されている遊技状態か否かを判別する(S402)。判別の結果、「通常遊技状態」であれば(S402:Yes)、奨励される左打ち遊技ではなく非奨励の(禁止されている)右打ち遊技によって発射された球がスルーゲート67を通過したということなので、音声出力装置226(図202参照)から警報音を出力するとともに、第3図柄表示装置81において「左打ちに戻してね」という演出用打ち方指示を実行する等の通常時右打ちエラー処理を実行し(S403)、処理をS404へ移行する。
このように構成することで、右打ち遊技が推奨されていない「通常遊技状態」においてスルーゲート67で球が検知された場合に、警報音を出力する等のエラー処理を行うことで、右打ち遊技が奨励されていない遊技状態において遊技者に右打ち遊技の実行を敬遠させ、奨励される遊技仕様と異なる遊技形態での遊技を極力排除し、各遊技状態において想定されている遊技性を実現することができる。
なお、S402の処理において、遊技状態が「通常遊技状態」でなければ(S402:No)、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」であるので、S403の通常時右打ちエラー処理を行わず、S403の処理をスキップして、処理をS404へ移行する。
S404の処理では、普図保留球数カウンタ203hの値(主制御装置110において保留されている普通図柄の可変表示の作動保留球数HN)が上限値(第7実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S404)。そして、スルーゲート67への通過(入球)があっても作動保留球数HN<4でなければ(S404:No)、このゲート通過処理(S209)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)へ戻る。
一方、作動保留球数HN<4であれば(S404:Yes)、普図保留球数カウンタ203hの値(作動保留球数HN)を1加算する(S405)。そして、普図当たりカウンタC4の値をカウンタ用バッファ203c(図202参照)から読み出し、読み出したデータを、普図保留球格納エリア203iに設けられた普図保留第1~第4エリアのうち、普図保留球数カウンタ203hで示される値に対応するエリアに格納する(S406)。
具体的には、例えば、S405の処理による加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「1」であれば、普図保留第1エリアに普図当たりカウンタC4の値が保留される。また、加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「2」であれば普図保留第2エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「3」であれば普図保留第3エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ203hの値が「4」であれば普図保留第4エリアに、普図当たりカウンタC4の値が保留される。S406の処理の終了後は、このゲート通過処理(S209)を終了し、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
なお、第7実施形態では、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しないように構成されているが、普通図柄の可変表示に関する普図保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信して、普通図柄の可変表示に関する保留図柄等に関する演出(報知)を行うように構成してもよい。この場合に、普図当たりカウンタC4の値を普図保留球数コマンドに含めて送信することで、音声ランプ制御装置113で普通図柄に関する所謂先読み処理を実行可能に構成し、普通図柄に関する演出のバリエーションを設けるように構成してもよい。
次に、図231を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図228参照)の一処理である特図変動処理(S210)について説明する。図231は、この特図変動処理(S210)を示すフローチャートである。
この特図変動処理(S210)は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する特別図柄表示装置37における動的表示や、第3図柄表示装置81にて遊技状態に応じて行う変動演出に関する制御を行うものである。
MPU201は、この特図変動処理(S210)において、まず、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が大当たり中であるか否かを判別する(S501)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と、大当たり遊技開始前(即ち、大当たりオープニング)の所定時間の最中と、大当たり遊技終了後(即ち、大当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S501における判別の結果、いずれかの特別図柄の大当たり中であれば(S501:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
S501の処理において、大当たり中でないと判別された場合は(S501:No)、次に、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が小当たり中であるか否かを判別する(S551)。小当たり中としては、小当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置37で表示される小当たり遊技の最中と、小当たり遊技開始前(即ち、小当たりオープニング)の所定時間の最中と、小当たり遊技終了後(即ち、小当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S551における判別の結果、いずれかの特別図柄の小当たり中であれば(S551:Yes)、そのまま特図変動処理(S210)を終了し、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
S551の処理において、小当たり中でないと判別された場合は(S551:No)、次に、特別図柄表示装置37において第1特別図柄(特図1)が動的表示中であるか否かを判別し(S502)、特別図柄表示装置37において第1特別図柄の動的表示中であれば(S502:Yes)、第1特別図柄の動的表示に関する設定処理を行わないため、S503及びS504の処理をスキップして、処理をS505へ移行する。
S502の処理において、特別図柄表示装置37において第1特別図柄の動的表示中でなければ(S502:No)、次いで、特別図柄表示装置37における第1特別図柄の動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S503)。その結果、第1特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S503:No)、処理をS505へ移行する。これにより、第1特別図柄の動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置37(「通常遊技状態」であれば第3図柄表示装置81)に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S503の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S503:Yes)、第1特別図柄の動的表示を行うか否か、及び、第1特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の各種設定処理を行う特図1変動開始処理を行い(S504)、その後、処理をS505へ移行する。
ここで、図232を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である特図1変動開始処理(S504)について説明する。図232は、この特図1変動開始処理(S504)を示したフローチャートである。
この特図1変動開始処理(S504)では、上述したように、第1特別図柄の動的表示を行うか否かや、第1特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の設定処理等を行う。
この特図1変動開始処理(S504)では、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S5001)。その結果、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きくなければ(S5001:No)、実行すべき第1特別図柄の動的表示が存在しないため、この特図1変動開始処理(S504)を終了して、特図変動処理(図231参照)に戻る。
なお、S5001の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」であると判別された場合には(S5001:No)、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81においてデモ演出を行うように構成されている。このデモ演出は、第1特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行され得る遊技状態、即ち、「通常遊技状態」において、実行すべき第1特別図柄の変動演出(動的表示)が存在しない場合に実行される。
具体的には、「通常遊技状態」において、実行すべき第1特別図柄の保留球数が存在しない場合に、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信し、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように制御を行う。
なお、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示がいずれも実行されていない場合、所定の待機画面を表示し、遊技者が操作ハンドル51を把持した場合に、上記待機画面から、デモ演出を実行する。そして、該デモ演出の実行中に、第1始動口64又は上側第2始動口71若しくは下側第2始動口71aに球が入賞した場合には、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出に切り替えて実行するように構成してもよい。この場合に、デモ演出の表示内容から、各変動演出が実行された場合に、該変動演出の開始直後にデモ演出が終了して変動演出が開始されたことを遊技者により分かり易くするように、デモ演出の表示内容と異なる演出(例えば、カットイン演出等)を実行し、デモ演出が終了したこと(変動演出が開始されたこと)を遊技者に明確に理解し易いように構成してもよい。この変動演出では、非大当たり状態から大当たり状態に移行する大当たり図柄が現出するか否かを実行する。
S5001の処理において、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きい値であれば(S5001:Yes)、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第1保留球数カウンタ203aの値(作動保留球数N1)を1減算する(S5002)。これは、後述する処理によって、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第1特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第1保留球格納エリア203dに格納されたデータをシフト処理する(S5003)。このデータシフト処理(S5003)は、第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納されているデータを第1保留球実行エリア203fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→第1保留球実行エリア203f、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S5003のデータシフト処理の後は、データシフト処理により第1保留球実行エリア203fに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37(「通常遊技状態」であれば第3図柄表示装置81)において実行される第1特別図柄の動的表示の設定処理を行うべく、まず、遊技状態を判別するために、RAM203に設けられた確変フラグ203kがオンされているか否かを判別する(S5004)。判別の結果、確変フラグ203kがオンされていないと判別された場合(S5004:No)、遊技状態が「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であり、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であるので、低確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5005)、処理をS5007へ移行する。一方、確変フラグ203kがオンされていると判別された場合は(S5004:Yes)、遊技状態が「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」であり、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であるので、高確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5006)、処理をS5007へ移行する。
S5007の処理では、第2特別図柄において大当たりとなる動的表示が実行中か否かを判別する(S5007)。判別の結果、第2特別図柄において大当たりとなる動的表示が実行中でない場合(S5007:No)、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5005又はS5006において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5008)。
第7実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態(「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で32/10000、設定値「3」で36/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態(「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で221/10000、設定値「3」で225/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S5008の処理では、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5008の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S5008:Yes)、第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル202b1(図205(a)参照)と、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S5009)。
この処理では、特図1大当たり種別テーブル202b1によって、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が判別される。即ち、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たりであって、該大当たり後に「時短機能」が特別図柄の動的表示が100回実行されるまで付与される「普図高確時間短縮状態」へ移行する大当たり種別「時短A」か、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりあって、該大当たり後に次回大当たりまで特別図柄が高確率状態となるとともに、「時短機能」が同じく次回大当たりまで付与される「確率変動状態」へ移行する大当たり種別「確変A」か、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、該大当たり後に次回大当たりまで特別図柄が高確率状態となるとともに、「時短機能」が付与されない「潜伏確率変動状態」へ移行する大当たり種別「潜確A」か、の大当たり種別が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と特図1大当たり種別テーブル202b1(図205(a)参照)から大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S5010)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13及び図14参照)を選択する。
そして、大当たり用に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。そして、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定され、S5016の処理へ移行する。
一方、S5007の処理において、第2特別図柄において大当たりとなる動的表示が実行中であると判別された場合(S5007:Yes)、又は、S5008の処理において、大当たりでないと判別された場合(S5008:No)、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5005又はS5006において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて小当たりか否かを判別する小当たり抽選処理を行う(S5011)。
第7実施形態のパチンコ機10では、小当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)及び設定値にかかわらず、大当たり乱数テーブル202aにおいて、第1特別図柄の小当たり確率が5000/10000となるように小当たり乱数値が規定されている。
S5011の処理では、第1保留球実行エリア203fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される小当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、小当たりであると判別する。S5011の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S5011:Yes)、小当たり時の表示態様を設定する(S5012)。なお、第7実施形態のパチンコ機10では、小当たりに関する小当たり種別は1種類のみ設けられているため、小当たり種別テーブル等を参照することなく表示態様が設定される。
次に、小当たり時の変動パターンを決定する(S5013)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この小当たり時の変動パターンの決定では、まず、その小当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13及び図14参照)を選択する。
そして、小当たり用に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。また、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定され、S5016の処理へ移行する。
一方、S5011の小当たり抽選処理の結果、小当たりではないと判別された場合(S5011:No)、第1特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定するため、処理をS5014へ移行する。S5014の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、第1保留球実行エリア203fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第1保留球数カウンタ203aの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する(S5014)。第7実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S5015)、S5016の処理へ移行する。S5015の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5014の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第1保留球実行エリア203fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
次いで、S5016の処理では、S5010、S5013又はS5015の処理によって決定された第1特別図柄の動的表示の変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図1変動パターンコマンドを設定する(S5016)。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選し、該大当たりが「確変A」であって、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、大当たり・「確変A」・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図1変動パターンコマンドが設定される。また、大当たり抽選及び小当たり抽選にハズレて、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、ハズレ・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図1変動パターンコマンドが設定される。
そして、S5016の処理の後は、S5009、S5012又はS5014の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図1停止種別コマンドを設定し(S5017)、この特図1変動開始処理(S504)を終了して、特図変動処理(図231参照)に戻る。
このように、特図1停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた第1特別図柄の動的表示の停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細は変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図1変動パターンコマンドや特図1停止種別コマンドを受信すると、それに基づき遊技状態に応じて表示用特図1変動パターンコマンドや表示用特図1種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
このように、第2特別図柄において大当たりとなる動的表示が実行中の場合、第1特別図柄の動的表示の結果が小当たり又はハズレとなるように構成することで、2の特別図柄の動的表示においてそれぞれ大当たり結果が導出されることを未然に防止することができる。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、一方の第2特別図柄又は第1特別図柄において大当たりとなる動的表示が実行中の場合、他方の第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の結果が小当たり又はハズレとなるように構成されているが、他方の第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示においても大当たりとなり得るように構成してもよい。
図231に戻って、説明を続ける。S505の処理では、特別図柄表示装置37において第2特別図柄(特図2)が動的表示中であるか否かを判別し(S505)、特別図柄表示装置37において第2特別図柄の動的表示中であれば(S505:Yes)、第2特別図柄の動的表示に関する設定処理を行わないため、S506及びS507の処理をスキップして、処理をS508へ移行する。
一方、S505の処理において、特別図柄表示装置37において第2特別図柄の動的表示中でなければ(S505:No)、次いで、特別図柄表示装置37における第2特別図柄の動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S506)。その結果、第2特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S506:No)、処理をS508へ移行する。これにより、第2特別図柄の動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置37(「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」であれば第3図柄表示装置81)に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S506の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S506:Yes)、第2特別図柄の動的表示を行うか否か、及び、第2特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の各種設定処理を行う特図2変動開始処理を行い(S507)、その後、処理をS508へ移行する。
次いで、図233を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(S210)の一処理である特図2変動開始処理(S507)について説明する。図233は、この特図2変動開始処理(S507)を示したフローチャートである。
この特図2変動開始処理(S507)では、上述したように、第2特別図柄の動的表示を行うか否かや、第2特別図柄の動的表示を行う場合における該動的表示の設定処理等を行う。
この特図2変動開始処理(S507)では、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S5301)。その結果、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」より大きくなければ(S5301:No)、実行すべき第2特別図柄の動的表示が存在しないため、この特図2変動開始処理(S507)を終了して、特図変動処理(図231参照)に戻る。
なお、S5301の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N1)が「0」であると判別された場合には(S5301:No)、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81においてデモ演出を行うように構成されている。このデモ演出は、第2特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行され得る遊技状態、即ち、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、実行すべき第2特別図柄の変動演出(動的表示)が存在しない場合に実行される。
具体的には、「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、実行すべき第2特別図柄の保留球数が存在しない場合に、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信し、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、第2特別図柄の変動演出に対応する表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81に第2特別図柄の変動演出用のデモ演出を表示するように制御を行う。
S5301の処理において、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)が「0」より大きい値であれば(S5301:Yes)、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第2保留球数カウンタ203bの値(作動保留球数N2)を1減算する(S5302)。これは、後述する処理によって、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第2特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第2保留球格納エリア203eに格納されたデータをシフト処理する(S5303)。このデータシフト処理(S5303)は、第2保留球格納エリア203eの第2保留第1~第4エリアに格納されているデータを第2保留球実行エリア203gへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→第2保留球実行エリア203g、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S5303のデータシフト処理の後は、データシフト処理により第2保留球実行エリア203gに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置37(「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」であれば第3図柄表示装置81)において実行される第2特別図柄の動的表示の設定処理を行うべく、まず、遊技状態を判別するために、RAM203に設けられた確変フラグ203kがオンされているか否かを判別する(S5304)。判別の結果、確変フラグ203kがオンされていないと判別された場合(S5304:No)、遊技状態が「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であり、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であるので、低確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5305)、処理をS5307へ移行する。一方、確変フラグ203kがオンされていると判別された場合は(S5304:Yes)、遊技状態が「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」であり、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であるので、高確率状態用の大当たり乱数テーブル202aを設定し(S5306)、処理をS5307へ移行する。
S5307の処理では、第1特別図柄において大当たりとなる動的表示が実行中か否かを判別する(S5307)。判別の結果、第1特別図柄において大当たりとなる動的表示が実行中でない場合(S5307:No)、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5305又はS5306において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5308)。
第7実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態(「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で32/10000、設定値「3」で36/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態(「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」)にある場合には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、大当たり確率が設定値「1」で221/10000、設定値「3」で225/10000となるように大当たり乱数値が規定されている。
S5308の処理では、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5308の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S5308:Yes)、第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル202b2(図205(b)参照)と、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S5309)。
この処理では、特図2大当たり種別テーブル202b2によって、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が判別される。即ち、最大ラウンド数が5ラウンドの大当たりであって、該大当たり後に「時短機能」が特別図柄の動的表示が100回実行されるまで付与される「普図高確時間短縮状態」へ移行する大当たり種別「時短A」か、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たりであって、該大当たり後に次回大当たりまで特別図柄が高確率状態となるとともに、「時短機能」が付与されない「潜伏確率変動状態」へ移行する大当たり種別「潜確A」か、の大当たり種別が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(特別LED群37bの表示態様)が設定される。
具体的には、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と特図2大当たり種別テーブル202b2(図205(b)参照)から大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S5310)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13及び図14参照)を選択する。
そして、大当たり用に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。そして、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定され、S5316の処理へ移行する。
一方、S5307の処理において、第1特別図柄において大当たりとなる動的表示が実行中であると判別された場合(S5307:Yes)、又は、S5308の処理において、大当たりではないと判別された場合(S5308:No)、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5305又はS5306において設定された大当たり乱数テーブル202aとに基づいて小当たりか否かを判別する小当たり抽選処理を行う(S5311)。
第7実施形態のパチンコ機10では、小当たりか否かは、確率設定値に基づいて設定された大当たり乱数テーブル202aを参照して、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)及び設定値にかかわらず、大当たり乱数テーブル202aにおいて、第2特別図柄の小当たり確率が7500/10000となるように小当たり乱数値が規定されている。
S5311の処理では、第2保留球実行エリア203gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される小当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、小当たりであると判別する。S5311の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S5311:Yes)、小当たり時の表示態様を設定する(S5312)。なお、第7実施形態のパチンコ機10では、小当たりに関する小当たり種別は1種類のみ設けられているため、小当たり種別テーブル等を参照することなく表示態様が設定される。
次に、小当たり時の変動パターンを決定する(S5313)。具体的には、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この小当たり時の変動パターンの決定では、まず、その小当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図13~図14参照)を選択する。
そして、小当たり用に設けられた停止パターンテーブル202dにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。また、選択された演出態様毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定され、S5316の処理へ移行する。
一方、S5311の小当たり抽選処理の結果、小当たりではないと判別された場合(S5311:No)、第2特別図柄の動的表示の結果はハズレであるので、ハズレ時の表示態様を設定する(S5314)。S5314の処理では、特別図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、第2保留球実行エリア203gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と第2保留球数カウンタ203bの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第7実施形態では、パチンコ機10の遊技状態に応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S5315)、S5316の処理へ移行する。S5315の処理では、特別図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5314の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた変動パターンテーブル202eにおいて、第2保留球実行エリア203gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
次いで、S5316の処理では、S5310、S5313又はS5315の処理によって決定された第2特別図柄の動的表示の変動パターンに応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図2変動パターンコマンドを設定する(S5316)。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選し、該大当たりが大当たり種別「確変A」であって、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、大当たり・「確変A」・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図2変動パターンコマンドが設定される。また、大当たり抽選及び小当たり抽選にハズレて、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、ハズレ・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図2変動パターンコマンドが設定される。
そして、S5316の処理の後は、S5309、S5312又はS5314の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図2停止種別コマンドを設定し(S5317)、この特図2変動開始処理(S507)を終了して、特図変動処理(図231参照)に戻る。
このように、特図2停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた第2特別図柄の動的表示の停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細は変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図2変動パターンコマンドや特図2停止種別コマンドを受信すると、それに基づき遊技状態に応じて表示用特図2変動パターンコマンドや表示用特図2種別コマンドや表示用特図2演出コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
図231に戻って、説明を続ける。S508の処理では、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否か、及び、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かを判別し、判別結果に応じて第1特別図柄の動的表示または第2特別図柄の動的表示をそれぞれ停止させる変動停止処理を行い(S508)、この特図変動処理(S210)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
ここで、図234を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特図変動処理(図231参照)の一処理である変動停止処理(S508)について説明する。図234は、この変動停止処理(S508)を示すフローチャートである。
この変動停止処理(S508)では、各特別図柄の動的表示の変動時間が経過したか否かをそれぞれ判別し、変動時間が経過している場合は、各停止種別に応じた停止結果を特別図柄表示装置37に表示するとともに、各確定コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。また、変動時間が経過した一方の第1特別図柄が大当たり若しくは小当たりとなる動的表示であって、他方の第2特別図柄の動的表示も並行して実行中の場合、又は、変動時間が経過した一方の第2特別図柄が大当たりとなる動的表示であって、他方の第1特別図柄の動的表示も並行して実行中の場合は、該他方の第2特別図柄又は第1特別図柄の動的表示をハズレとして停止させる処理を行う。さらに、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」である場合は、該特別図柄の動的表示の変動回数の計数結果に応じて「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かを判別し、「時短機能」の時短終了条件が成立した場合は、「時短機能」を有効から無効に切り替える処理を行う。また、特別図柄の低確率状態である場合は、該特別図柄の動的表示の変動回数が天井到達回数に達したか否かを判別し、天井到達回数に達している場合は、「普図低確時間短縮状態」への移行処理を行う。
変動停止処理(S508)では、まず、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1において第1特別図柄の動的表示が実行中であるか否かを判別する(S5501)。判別の結果、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1において第1特別図柄の動的表示が実行されていないと判別された場合は(S5501:No)、処理をS5506へ移行する。一方、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1が第1特別図柄の動的表示中であると判別されると(S5501:Yes)、第1特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S5502)。特別図柄表示装置37における第1特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1等により選択された変動パターンに応じて決められており(特図1変動パターンコマンドに応じて決められており)、この第1特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S5502:No)、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1の表示を更新し(S5505)、この変動停止処理(S508)を終了して、特図変動処理(図231参照)に戻る。
第7実施形態では、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて、第1特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、上方LED群37b1が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定される。
一方、S5502の処理において、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1における第1特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S5502:Yes)、特別図柄表示装置37の上方LED群37b1に対して、第1特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した表示態様を停止させる(S5503)。停止図柄は、特図1変動開始処理(図232参照)のS5009、S5012又はS5014の処理によって予め設定される。
第7実施形態では、第1特別図柄の動的表示の判定結果がハズレである場合には、上方LED群37b1の最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで上方LED群37b1が点灯表示され、判定結果が小当たりである場合には、該小当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。
S5503の処理で第1特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した特別図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における第1特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置37における特別LED群37bの表示と同調して確定表示させるために、特図1確定コマンドを設定して(S5504)、処理をS5511へ移行する。特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、この特図1確定コマンドを受信すると、第1特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されている場合(即ち、遊技状態が「通常遊技状態」、又は、「通常遊技状態」において第1特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されている状態で第2特別図柄の変動演出により天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行した場合)は、表示制御装置114に対して表示用特図1確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用特図1確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。なお、第1特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されていない「普図高確時間短縮状態」場合は、音声ランプ制御装置113は特図1確定コマンドを受信しても表示制御装置114に対して表示用特図1確定コマンドを送信しないように構成されている。このように構成することで、実行されていない変動演出に関するコマンドに関する処理を削減し、処理負担を軽減することができる。
一方、S5501の処理において特別図柄表示装置37の上方LED群37b1において第1特別図柄の動的表示が実行されていないと判別された場合は(S5501:No)、次いで、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2において第2特別図柄の動的表示が実行中であるか否かを判別する(S5506)。判別の結果、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2において第2特別図柄の動的表示が実行されていないと判別された場合は(S5506:No)、この変動停止処理(S508)を終了して、特図変動処理(図231参照)に戻る。
一方、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2が第2特別図柄の動的表示中であると判別されると(S5506:Yes)、第2特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S5507)。特別図柄表示装置37における第2特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1等により選択された変動パターンに応じて決められており(特図2変動パターンコマンドに応じて決められており)、この第2特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S5507:No)、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2の表示を更新して(S5510)、この変動停止処理(S508)を終了して、特図変動処理(図231参照)に戻る。
第7実施形態では、特別図柄表示装置37の特別LED群37bにおいて、第2特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、下方LED群37b2が所定の点灯パターンで点灯又は消灯する表示態様が設定される。
一方、S5507の処理において、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2における第2特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S5507:Yes)、特別図柄表示装置37の下方LED群37b2に対して、第2特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した表示態様を停止させる(S5508)。停止図柄は、特図2変動開始処理(図233参照)のS5309、S5312又はS5314の処理によって予め設定される。
第7実施形態では、第2特別図柄の動的表示の判定結果がハズレである場合には、下方LED群37b2の最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで下方LED群37b2が点灯表示され、判定結果が小当たりである場合には、該小当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。
S5508の処理で第2特別図柄の動的表示の停止図柄に対応した特別図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における第2特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置37における特別LED群37bの表示と同調して確定表示させるために、特図2確定コマンドを設定して(S5509)、処理をS5511へ移行する。特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、この特図2確定コマンドを受信すると、第2特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されている場合(即ち、遊技状態が「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」若しくは「普図低確時間短縮状態」、又は、「普図高確時間短縮状態」において第2特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されている状態で第1特別図柄の変動演出により時短終了条件が成立し、「通常遊技状態」に移行した場合)は、表示制御装置114に対して表示用特図2確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用特図2確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。なお、第2特別図柄の変動演出が第3図柄表示装置81で実行されていない場合は、音声ランプ制御装置113は特図2確定コマンドを受信しても表示制御装置114に対して表示用特図2確定コマンドを送信しないように構成されている。このように構成することで、実行されていない変動演出に関するコマンドに関する処理を削減し、処理負担を軽減することができる。
ここで、図235を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図234参照)の一処理である他方停止処理(S5511)について説明する。図235は、この他方停止処理(S5511)を示すフローチャートである。
この他方停止処理(S5511)では、変動時間が経過した一方の第1特別図柄が大当たり若しくは小当たりとなる動的表示であって、他方の第2特別図柄の動的表示も並行して実行中の場合、又は、変動時間が経過した一方の第2特別図柄が大当たりとなる動的表示であって、他方の第1特別図柄の動的表示も並行して実行中の場合は、該他方の第2特別図柄又は第1特別図柄の動的表示をハズレとして停止させる処理を行う。
この他方停止処理(S5511)では、まず、第1特別図柄の動的表示が停止したか否か(動的表示の変動時間が経過したか否か)を判別する(S5601)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示が停止していた(動的表示の変動時間が経過していた)場合(S5601:Yes)、次いで、第2特別図柄の動的表示が実行中か否かを判別する(S5602)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示が実行中の場合(S5602:Yes)、さらに、変動時間が経過した第1特別図柄の動的表示が大当たり又は小当たりに当選しているか否かを判別する(S5603)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示が大当たり又は小当たりに当選している場合(S5603:Yes)、実行中となっている第2特別図柄の動的表示をハズレ図柄として停止すべく、下方LED群37b2に対して、第2特別図柄の動的表示をハズレ図柄に対応した表示態様を停止させ(S5604)、この他方停止処理(S5511)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻し、処理をS5512へ移行する。
このように構成することで、「通常遊技状態」において実行されている第2特別図柄の動的表示を、第1特別図柄の大当たり又は小当たりとなる動的表示によってハズレ図柄として停止させることができる。その結果、「通常遊技状態」において非推奨となっている右打ち遊技を行い、上側第2始動口71へ入賞させて第2特別図柄の動的表示を実行させ、小当たりに当選させることで開放状態となる可変入賞装置65へ入賞させて賞球を獲得するという、遊技仕様上の想定外の賞球を防止することができる。
一方、S5602の処理において、第2特別図柄の動的表示が実行中でないと判別された場合(S5602:No)、S5603及びS5604の処理をスキップして、この他方停止処理(S5511)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻し、処理をS5512へ移行する。また、S5603の処理において、第1特別図柄の動的表示が大当たり及び小当たりに当選していないと判別された場合(S5603:No)、この場合もS5604の処理をスキップして、この他方停止処理(S5511)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻し、処理をS5512へ移行する。
S5601の処理において、第1特別図柄の動的表示が停止していないと判別された場合(S5601:No)、即ち、第2特別図柄の動的表示が停止している(動的表示の変動時間が経過している)と判別された場合、次いで、第1特別図柄の動的表示が実行中か否かを判別する(S5605)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示が実行中の場合(S5605:Yes)、次いで、第2特別図柄の動的表示が大当たりに当選しているか否かを判別する(S5606)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示が大当たりに当選している場合(S5606:Yes)、実行中となっている第1特別図柄の動的表示をハズレ図柄として停止すべく、上方LED群37b1に対して、第1特別図柄の動的表示をハズレ図柄に対応した表示態様を停止させ(S5607)、この他方停止処理(S5511)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻し、処理をS5512へ移行する。
一方、S5605の処理において、第1特別図柄の動的表示が実行中でないと判別された場合(S5605:No)、S5606及びS5607の処理をスキップして、この他方停止処理(S5511)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻し、処理をS5512へ移行する。また、S5606の処理において、第2特別図柄の動的表示が大当たりに当選していないと判別された場合(S5606:No)、この場合もS5607の処理をスキップして、この他方停止処理(S5511)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻し、処理をS5512へ移行する。
図234に戻って、説明を続ける。S5512の処理では、遊技状態が「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」であるか否かを判別する(S5512)。判別の結果、「普図低確時間短縮状態」及び「普図高確時間短縮状態」でない場合(S5512:No)、時短終了条件が成立し得る遊技状態ではないため、S5513の処理をスキップしてS5514の処理へ移行する。一方、S5512の処理において遊技状態が「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」であると判別された場合(S5512:Yes)、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」において特別図柄が動的表示を停止したことになるため、該特別図柄の停止により時短終了条件が成立したか否かの判別処理を行う時短計数処理を実行し(S5513)、その後、処理をS5514へ移行する。
ここで、図236を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図234参照)の一処理である時短計数処理(S5513)について説明する。図236は、この時短計数処理(S5513)を示すフローチャートである。
この時短計数処理(S5513)では、特別図柄の動的表示の変動回数の計数結果に応じて「時短機能」の時短終了条件が成立したか否かを判別し、「時短機能」の時短終了条件が成立した場合は、「時短機能」を有効から無効に切り替える処理を行う。
この時短計数処理(S5513)では、まず、時短カウンタ203oの値を1減算し(S5701)、続いて、減算した時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S5702)。判別の結果、S5701の処理で減算した時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値でない場合、即ち、時短カウンタ203oの値が「0」以下である場合は(S5702:No)、時短終了条件が成立しているため、次いで、時短高確フラグ203mがオンされているか否かを判別し(S5703)、時短高確フラグ203mがオンされていれば(S5703:Yes)、時短高確フラグ203mをオフに設定し(S5704)、この時短計数処理(S5513)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻る。
また、S5703の処理において時短高確フラグ203mがオンされていないと判別された場合(S5703:No)、時短低確フラグ203nがオンされていると判断して、時短低確フラグ203nをオフに設定し(S5705)、この時短計数処理(S5513)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻る。
なお、S5702の処理において、S5701の処理で減算した時短カウンタ203oの値が「0」より大きい値であると判別された場合(S5702:Yes)、時短終了条件が成立していないため、S5703~S5705の処理をスキップして、この時短計数処理(S5513)を終了し、変動停止処理(図234参照)に戻る。
図234に戻って、説明を続ける。S5514の処理では、確変フラグ203kがオンされているか否かを判別する(S5514)。判別の結果、確変フラグ203kがオンされている場合(S5514:Yes)、特別図柄の高確率状態であって、天井到達し得ない遊技状態であるため、S5515の処理をスキップしてこの変動停止処理(S508)を終了して、特図変動処理(図231参照)に戻る。一方、確変フラグ203kがオンされていない場合(S5514:No)、特別図柄の低確率状態であって、天井到達し得る遊技状態であるため、特別図柄の動的表示の実行回数が天井到達回数に達しているか否かを判別し、判別結果によって「普図低確時間短縮状態」に移行させるべく、天井到達計数処理を実行し(S5515)、この変動停止処理(S508)を終了して、特図変動処理(図231参照)に戻る。
次いで、図237を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動停止処理(図234参照)の一処理である天井到達計数処理(S5515)について説明する。図237は、この天井到達計数処理(S5515)を示すフローチャートである。
この天井到達計数処理(S5515)では、特別図柄の動的表示の実行回数を計数し、該計数結果が天井到達回数に達したか否かを判別して、判別結果に応じて「普図低確時間短縮状態」への移行に基づく時短回数の設定処理を行う。
この天井到達計数処理(S5515)では、まず、天井到達計数カウンタ203pの値を1加算する(S5801)。続いて、加算した天井到達計数カウンタ203pの値が「900」より小さい値であるか否かを判別する(S5802)。
S5802の判別の結果、S5801の処理で加算した天井到達計数カウンタ203pの値が「900」より小さい値の場合(S5802:Yes)、S5803~S5806の処理をスキップし、この天井到達計数処理(S5515)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻る。
一方、S5802の処理において、S5801の処理で加算した天井到達計数カウンタ203pの値が「900」より小さい値でない場合、即ち、天井到達計数カウンタ203pの値が「900」以上である場合(S5802:No)、天井到達しているため、次いで、天井設定済みフラグ203qがオンされているか否かを判別する(S5803)。判別の結果、天井設定済みフラグ203qがオンされていなければ(S5803:No)、特別図柄が低確率状態になってから未だ「普図低確時間短縮状態」へ移行していない状態であるので、該「普図低確時間短縮状態」に移行するべく、まず、時短カウンタ203oの値に「1140」をセットし(S5804)、「普図低確時間短縮状態」へ移行したことを示すべく天井設定済みフラグ203qをオンに設定する(S5805)。そして、「普図低確時間短縮状態」に遊技状態を移行するために、時短低確フラグ203nをオンに設定し(S5806)、この天井到達計数処理(S5515)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻る。これにより、天井到達回数に基づく「普図低確時間短縮状態」を発生させることができる。
一方、S5803の判別の結果、天井設定済みフラグ203qがオンされていれば(S5803:Yes)、既に「普図低確時間短縮状態」へ一度移行済みであるので、S5804~S5806の処理をスキップし、この天井到達計数処理(S5515)を終了して、変動停止処理(図234参照)に戻る。
次に、図238を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図228参照)の一処理である当たり処理(S203)について説明する。図238は、この当たり処理(S203)を示したフローチャートである。
この当たり処理(S203)は、各特別図柄の大当たりが発生する場合に、大当たりの種類に応じて可変入賞装置65(大入賞口)の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置65の開放時間を設定する。そして、大当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための大当たり開閉制御処理(S608)を実行し、大当たり状態が終了するタイミングで、大当たり状態の終了を設定する大当たり終了処理(S610)を実行する。
また、この当たり処理(S203)は、各特別図柄の小当たりが発生する場合に、小当たりに応じて可変入賞装置65の開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、可変入賞装置65の開放時間を設定する。そして、小当たり状態(遊技)である場合において、可変入賞装置65を開放又は閉鎖するための小当たり開閉制御処理(S616)を実行し、小当たり状態が終了するタイミングで、小当たり状態の終了を設定する小当たり終了処理(S618)を実行する。
当たり処理(S203)では、まず、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選したか否かを判別する(S601)。判別の結果、大当たりに当選していれば(S601:Yes)、大当たり遊技を行うために、まず、大当たり遊技中の「確変機能」、「時短機能」及び「天井機能」を無効にすべく、確変フラグ203k、時短高確フラグ203m、時短低確フラグ203n及び天井設定済みフラグ203qをオフに設定し(S602)、さらに、時短カウンタ203o及び天井到達計数カウンタ203pの値を「0」クリアする(S603)。次いで、大当たり種別に応じたラウンド数をRAM203に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S604)。そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S604)、次いで、該大当たり種別に応じたオープニング時間(例えば、「30秒」又は「10秒」)を設定して(S606)、処理をS611へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)によって、大当たり種別に応じた大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述したラウンドカウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該ラウンドカウンタの値を確認して、ラウンドカウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大当たり遊技に応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、該ラウンドカウンタの値を1減算する。そして、ラウンドカウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たりを終了するように構成されている。
S601の処理において、いずれかの特別図柄の動的表示において大当たりに当選していないと判別された場合は(S601:No)、次いで、いずれかの特別図柄の動的表示において小当たりに当選したか否かを判別する(S607)。判別の結果、小当たりに当選していれば(S607:Yes)、小当たり遊技を行うために、開放する入賞口(即ち、可変入賞装置65)を設定すると共に、小当たり種別(小当たりに当選した特別図柄の種類)に応じた可変入賞装置65の開放回数をRAM203に設けられた開放カウンタ(図示せず)にセットする(S608)。
そして、小当たりが開始されることを示す小当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、小当たりオープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S609)、次いで、該小当たりのオープニング時間(例えば、「0.5秒」)を設定し(S610)、処理をS611へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)によって、小当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、上述した開放カウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。MPU201は、該開放カウンタの値を確認して、開放カウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、小当たり遊技に応じて可変入賞装置65を開放制御しつつ、該開放カウンタの値を1減算する。そして、開放カウンタの値が「0」になった場合に、実行中の小当たりを終了するように構成されている。
次いで、S611の処理では、大当たり中か否かを判別する(S611)。判別の結果、大当たり中であると判別された場合は(S611:Yes)、可変入賞装置65の開閉制御を実行する大当たり開閉制御処理を実行する(S612)。
ここで、図239を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり開閉制御処理(S612)について説明する。図239は、この大当たり開閉制御処理(S612)を示したフローチャートである。
この大当たり開閉制御処理(S612)では、当たり処理(S203)で設定された可変入賞装置65の開放回数に基づいて、可変入賞装置65の開閉制御を実行する。
この大当たり開閉制御処理(S612)では、まず、当たり処理(S203)のS605で設定されたオープニング時間、又は、後述する大入賞口開放中処理(S6007)のS6020(図240参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S6001)。判別の結果、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S6001:No)、可変入賞装置65の開放タイミングではないため、該可変入賞装置65を閉鎖し続けるため、S6002~S6005の処理をスキップして、処理をS6006へ移行する。
一方、S6001の処理において、大当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S6001:Yes)、可変入賞装置65の開放タイミングなので、可変入賞装置65の開放設定を行い(S6002)、次いで、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットする(S6003)。そして、大当たり時おける可変入賞装置65の最大開放時間(第7実施形態では、「30秒」)を設定して(S6004)、可変入賞装置65が開放されたことを示す大入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6005)、処理をS6006に移行する。この大入賞口開放コマンドを受信した音声ランプ制御装置113は、可変入賞装置65が開放された旨を第3図柄表示装置81において実行し、遊技者に可変入賞装置65が開放されていることを遊技者に開放されている可変入賞装置65へ球を入賞させることを促すように構成されている。
S6006の処理では、可変入賞装置65が開放中であるか否かを判別する(S6006)。判別の結果、可変入賞装置65が開放中でなければ(S6006:No)、可変入賞装置65が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S6007の処理をスキップして、この大当たり開閉制御処理(S612)を終了し、当たり処理(図238参照)に戻る。一方、S6006の処理において、可変入賞装置65が開放中であると判別された場合は(S6006:Yes)、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件を判別するべく、大入賞口開放中処理を行い(S6007)、この大当たり開閉制御処理(S612)を終了し、当たり処理(図238参照)に戻る。
ここで、図240を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり開閉制御処理(S612)の一処理である大入賞口開放中処理(S6007)について説明する。図240は、この大入賞口開放中処理(S6007)を示したフローチャートである。
この大入賞口開放中処理(S6007)では、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この大入賞口開放中処理(S6007)では、まず、上述した大当たり開閉制御処理(S612)のS6004において設定された可変入賞装置65の開放時間が経過したか否かを判別する(S6011)。判別の結果、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングであれば(S6011:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける可変入賞装置65の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S6012)、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6016へ移行する。S6016からの可変入賞装置65の閉鎖処理については、後述する。
一方、S6011の処理において、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングでなければ(S6011:No)、次いで、大入賞口スイッチ65cがオンされたか否か、即ち、可変入賞装置65へ球が入賞したか否かを判断する(S6013)。
S6013の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出され可変入賞装置65へ球が入賞していれば(S6013:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S6014)、次いで、入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6015)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6015:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、可変入賞装置65に球が10個以上入賞して可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しているので、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6016へ移行する。
S6015の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S6015:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しておらず、可変入賞装置65の開放を継続するために、S6016~S6020の処理をスキップして、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了する。この大入賞口開放中処理(S6007)の終了後は、大当たり開閉制御処理(図239参照)へ戻る。
次いで、S6016からの可変入賞装置65の閉鎖処理では、まず、可変入賞装置65の閉鎖設定を行い(S6016)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置65が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖コマンドを設定して(S6017)、処理をS6018へ移行する。なお、S6017の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6018の処理では、可変入賞装置65の1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S6018)、次に、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6019)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S6019:Yes)、該大当たりにおけるラウンド回数(可変入賞装置65の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の可変入賞装置65を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「1秒」)を設定し(S6020)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了し、大当たり開閉制御処理(図239参照)に戻る。
一方、S6019の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6019:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了したので、大当たり状態を終了させるために、インターバル時間を設定せず(即ち、S6020をスキップして)、この大入賞口開放中処理(S6007)を終了して、大当たり開閉制御処理(図239参照)に戻る。
図238の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S612の大当たり開閉制御処理(図239参照)の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S613)。判別の結果、ラウンドカウンタが「0」より大きい値であれば(S613:Yes)、大当たり状態を継続するため、大当たりの終了設定処理であるS614の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了する。
一方、S613の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S613:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了しているので、大当たり状態を終了させるために、大当たり終了処理を行い(S614)、この当たり処理(S203)を終了する。
ここで、図241を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である大当たり終了処理(S614)について説明する。図241は、この大当たり終了処理(S610)を示したフローチャートである。
この大当たり終了処理(S614)では、当選した大当たり種別に基づいて、確変フラグ203k、時短高確フラグ203m及び時短カウンタ203oの設定を行う。
この大当たり終了処理(S614)では、まず、今回の大当たり種別が大当たり種別「確変A」であるかを判別する(S6101)。判別の結果、今回の大当たり種別が大当たり種別「確変A」であれば(S6101:Yes)、該大当たり終了後の遊技状態を「確率変動状態」とするべく、確変フラグ203kをオンし(S6102)、次いで、時短高確フラグ203mをオンして(S6103)、処理をS6108に移行する。
S6101の処理において、今回の大当たり種別が大当たり種別「確変A」ではないと判別された場合は(S6101:No)、次いで、今回の大当たり種別が大当たり種別「潜確A」であるか否かを判別し(S6104)、今回の大当たり種別が大当たり種別「潜確A」であれば(S6104:Yes)、確変フラグ203kをオンし(S6105)、処理をS6108に移行する。
一方、S6104の処理において、今回の大当たり種別が大当たり種別「潜確A」でないと判別された場合(S6104:No)、今回の大当たり種別が大当たり種別「時短A」であると判断し、時短高確フラグ203mをオンして(S6106)、時短カウンタ203oに「100」をセットして(S6107)、処理をS6108に移行する。
S6108の処理では、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S6108)。S6108の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、大当たりのエンディング演出を実行する。
S6108の処理の終了後は、遊技状態に応じてエンディング時間(例えば、「10秒」)を設定し(S6109)、該大当たりの終了時の各種処理を実行する大当たり終了設定処理を行い(S6110)、この大当たり終了処理(S614)を終了して、当たり処理(図238参照)に戻る。
図238に戻って、説明を続ける。S611の処理において、大当たり中でない場合には(S611:No)、次に、小当たり中か否かを判別する(S615)。判別の結果、小当たり中でなければ(S615:No)、この当たり処理(S203)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)へ戻る。一方、小当たり中であれば(S615:Yes)、次いで、各特別図柄の小当たり遊技に応じた可変入賞装置65の開閉制御を実行する小当たり開閉制御処理を実行する(S616)。
ここで、図242を参照して、第7実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(S203)の一処理である小当たり開閉制御処理(S616)について説明する。図242は、第7実施形態の小当たり開閉制御処理(S616)を示したフローチャートである。
この小当たり開閉制御処理(S616)では、当たり処理(S203)で設定された可変入賞装置65の開放回数に基づいて、可変入賞装置65の開閉制御を実行する。
この小当たり開閉制御処理(S616)では、まず、当たり処理(S203)のS609で設定されたオープニング時間、又は、後述する小当たり開放中処理(S6306)のS6320(後述する図243参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S6301)。判別の結果、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S6301:No)、可変入賞装置65の開放タイミングではないため、該可変入賞装置65を閉鎖し続けるため、S6302~S6304の処理をスキップして、処理をS6305へ移行する。
一方、S6301の処理において、小当たり時におけるオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S6301:Yes)、可変入賞装置65の開放タイミングであるため、まず、入賞カウンタ(図示せず)に「10」をセットし(S6302)、次いで、可変入賞装置65の開放時間設定を行う(S6303)。そして、可変入賞装置65が開放されたことを示す大入賞口開放コマンドを生成して、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6304)、処理をS6305へ移行する。
S6305の処理では、小当たり時において可変入賞装置65が開放中であるか否かを判別する(S6305)。判別の結果、小当たり時において可変入賞装置65が開放中でなければ(S6305:No)、小当たり時おいて可変入賞装置65が開放中ではなく、オープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S6306の処理をスキップして、この小当たり開閉制御処理(S616)を終了し、当たり処理(図238参照)に戻る。一方、S6305の処理において、小当たり時において可変入賞装置65が開放中であると判別された場合は(S6305:Yes)、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件を判別するべく、小当たり開放中処理を行い(S6306)、この小当たり開閉制御処理(S616)を終了し、当たり処理(図238参照)に戻る。
ここで、図243を参照して、第7実施形態において主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり開閉制御処理(S616)の一処理である小当たり開放中処理(S6306)について説明する。図243は、第7実施形態の小当たり開放中処理(S6306)を示したフローチャートである。
第7実施形態の小当たり開放中処理(S6306)では、開放中の可変入賞装置65の閉鎖条件が成立するか否かを判別する処理を実行する。
この小当たり開放中処理(S6306)では、まず、上述した小当たり開閉制御処理(S616)のS6303において設定された可変入賞装置65の開放時間が経過したか否かを判別する(S6311)。判別の結果、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングであれば(S6311:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける可変入賞装置65の閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S6312)、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6316へ移行する。
一方、S6311の処理において、可変入賞装置65の開放時間が経過したタイミングでなければ(S6311:No)、次いで、大入賞口スイッチ65c(図202参照)がオンされたか否か、即ち、可変入賞装置65へ球が入賞したか否かを判断する(S6313)。
S6313の処理において、大入賞口スイッチ65cによって球が検出され可変入賞装置65へ球が入賞していれば(S6313:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S6314)、次いで、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6315)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6315:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、可変入賞装置65に球が10個以上入賞して可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しているので、可変入賞装置65を閉鎖させるために、処理をS6316へ移行する。
S6316からの可変入賞装置65の閉鎖処理では、まず、可変入賞装置65の閉鎖設定を行い(S6316)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して可変入賞装置65が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖コマンドを設定して(S6317)、処理をS6318へ移行する。なお、S6317の処理で設定された大入賞口閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6318の処理では、可変入賞装置65の1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S6318)、処理をS6319へ移行する。
S6319の処理では、S6318の処理で1減算したラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6319)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S6319:Yes)、該小当たりにおけるラウンド回数(可変入賞装置65の残り開放回数)が残存している状態であるので、次の可変入賞装置65を開放させるまでのインターバル時間(例えば、「1秒」)を設定し(S6320)、この小当たり開放中処理(S6306)を終了し、小当たり開閉制御処理(図242参照)に戻る。一方、S6319の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下の場合は(S6319:No)、該小当たりにおけるラウンド回数(可変入賞装置65の残り開放回数)が残存していないため、S6320の処理をスキップしてこの小当たり開放中処理(S6306)を終了し、小当たり開閉制御処理(図242参照)に戻る。
なお、S6313の処理において、可変入賞装置65へ球が入賞していないと判別された場合(S6313:No)、又は、S6315の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S6315:Yes)、可変入賞装置65の閉鎖条件が成立しておらず、可変入賞装置65の開放を継続するために、S6316~S6320の処理をスキップして、この小当たり開放中処理(S6306)を終了し、小当たり開閉制御処理(図242参照)に戻る。
また、第7実施形態における各特別図柄の小当たり遊技では、各特別図柄の小当たり当選に基づく大入賞口開閉板65aの最大開放時間内に発射された球が10個も入賞し得ない開放時間(即ち、特図1小当たりが「0.1秒」、特図2小当たりが「1.5秒」)に設定されているため、入賞個数条件に基づく閉鎖条件ではなく、予め設定された可変入賞装置65の開放時間の経過に基づく可変入賞装置65の閉鎖条件が成立し易いように構成されている。
図238の当たり処理(S203)に戻って、説明を続ける。S616の小当たり開閉制御処理(図242参照)の終了後は、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S617)。判別の結果、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値であれば(S617:Yes)、小当たりを継続するため、小当たりの終了設定処理であるS618の処理をスキップして、この当たり処理(S203)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)へ戻る。
一方、S617の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S617:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この小当たりにおける可変入賞装置65の開放動作がすべて終了しているので、小当たり状態を終了させるために、小当たり終了処理を行い(S618)、この当たり処理(S203)を終了して、タイマ割込処理(図238参照)へ戻る。
次に、図244を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図228参照)の一処理である普図変動処理(S211)について説明する。図244は、この普図変動処理(S211)を示したフローチャートである。
この普図変動処理(S211)は、スルーゲート67への球の通過に起因して、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を制御するものである。
この普図変動処理(S211)では、まず、今現在、普通電役72が突出中(作動中)か否か、即ち、普通図柄の当たり中であるか否かを判別する(S701)。判別の結果、普通電役72が突出中であれば(S701:Yes)、普通図柄の当たり中であるので、そのまま普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)へ戻る。
一方、普通電役72が突出中でなければ(S701:No)、普通図柄の当たり中ではないため、次いで、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中であるか否かを判別する(S702)。判別の結果、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中でなければ(S702:No)、次いで、普通図柄表示装置83における可変表示が停止後、所定時間(例えば、「1秒」)経過したか否かを判別する(S703)。その結果、可変表示の停止後、所定時間経過していなければ(S703:No)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。これにより、可変表示における停止図柄が所定時間だけ普通図柄表示装置83に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S703の処理の結果、可変表示の停止後、所定時間経過していれば(S703:Yes)、普図保留球数カウンタ203hの値(主制御装置110において保留されている普通図柄に関する可変表示の作動保留球数HN)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S704)。
S704の処理の結果、普図保留球数カウンタ203hの値(作動保留球数HN)が「0」より大きくなければ(S704:No)、実行すべき普通図柄の可変表示の保留球数が存在しないということなので、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。一方、普図保留球数カウンタ203hの値(作動保留球数HN)が「0」より大きい値であれば(S704:Yes)、保留されていた普通図柄に関する可変表示の実行開始タイミングであると判断し、まず、普図保留球数カウンタ203hの値(作動保留球数HN)を1減算する(S705)。これは、後述する処理(S706~S712)によって、保留されていた普通図柄に関する可変表示のうち1の可変表示の実行が開始されることに伴って、普通図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、普図保留球格納エリア203iに格納されたデータをシフト処理する(S706)。このデータシフト処理は、普図保留球格納エリア203iの普図保留第1~第4エリアに格納されているデータを普図保留球実行エリア203jへ向けて順にシフトさせる処理であって、普図保留第1エリア→普図保留球実行エリア203j、普図保留第2エリア→普図保留第1エリア、普図保留第3エリア→普図保留第2エリア、普図保留第4エリア→普図保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S706のデータシフト処理の後は、データシフト処理により普図保留球実行エリア203jに格納されたデータ(即ち、普図当たりカウンタC4の値)に基づいて、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を実行するために、まず、時短低確フラグ203n又は時短高確フラグ203mがオンされているか否かを判別する(S707)。判別の結果、時短低確フラグ203n及び時短高確フラグ203mがオンされていない場合は(S707:No)、「時短機能」が無効となる「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」であると判断し、普通図柄の可変表示時間を「15秒」に設定し(S708)、処理をS710へ移行する。一方、時短低確フラグ203n又は時短高確フラグ203mがオンされていると判別された場合(S707:Yes)、「時短機能」が有効な「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判断し、普通図柄の可変表示時間を「0.1秒」に設定して(S709)、処理をS710へ移行する。
S710の処理では、時短高確フラグ203mがオンされているか否かを判別し(S710)、時短高確フラグ203mがオンされていない場合(S710:No)、即ち、普通図柄の低確率状態では、普図当たり乱数テーブル202hにおける低確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する(S711)。また、時短高確フラグ203mがオンされている場合(S710:Yes)、即ち、普通図柄の高確率状態では、普図当たり乱数テーブル202hにおける高確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア203jに格納されている普図当たりカウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する(S712)。S711及びS712の処理の後は、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、遊技者が右打ちした場合に、スルーゲート67を球が通過したとき、普通電役72が開放し易いか否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72が開放し易い状況(即ち、普通図柄の高確率状態)であって下側第2始動口71a側へ流入し易い状況か、普通電役72が開放し易い状況よりも開放し難い状況(即ち、普通図柄の低確率状態)であって、閉鎖(突出)している普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきり、可変入賞装置65側へ流入し得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S702の処理において、普通図柄表示装置83の表示態様が可変表示中であると判別されると(S702:Yes)、可変表示時間が経過したか否かを判別する(S713)。普通図柄表示装置83の可変表示時間は、S708又はS709の処理により遊技状態に応じて決定されており、この可変表示時間が経過していなければ(S713:No)、普通図柄表示装置83の表示を更新して(S714)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示の可変表示時間が経過していれば(S713:Yes)、普通図柄表示装置83に対して、S711又はS712によって予め設定された停止図柄に対応した表示態様を設定し(S715)、この普図変動処理(S211)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
これにより、球がスルーゲート67を通過した場合に、この普図変動処理(S211)に基づいて普通図柄表示装置83における可変表示が設定され、該普通図柄表示装置83において可変表示が開始されてから可変表示時間が経過するまでは、「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる。そして、可変表示結果が当たりである場合には「○」の図柄を点灯する一方、ハズレである場合には「×」の図柄を点灯させる。
次に、図245を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図228参照)の一処理である普通電役制御処理(S204)について説明する。図245は、この普通電役制御処理(S204)を示したフローチャートである。
この普通電役制御処理(S204)は、普通図柄の当たりが発生する場合に、遊技状態に応じて普通電役72の開閉(突出及び没入)駆動制御を実行する。即ち、遊技状態に応じて普通電役72の開放(没入)時間を設定すると共に、設定された時間に基づいて該普通電役72を開放駆動し、設定した突出時間が経過した場合に、開放(没入)中の普通電役72を閉鎖(突出)させる制御を実行する。
この普通電役制御処理(S204)では、まず、普通電役72が開放(没入)中か否か、即ち、普通図柄の当たり中か否かを判別する(S801)。判別の結果、普通電役72が開放中でないと判別された場合(S801:No)、即ち、普通図柄の当たり中でないと判別された場合は、次に、普通図柄の可変表示が終了したか否かを判別する(S802)。
S802における判別の結果、普通図柄の可変表示が終了していなければ(S802:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る一方、普通図柄の可変表示が終了していれば(S802:Yes)、次いで、該可変表示において当たりに当選したか否かを判別する(S803)。
S803における判別の結果、可変表示において当たりに当選していないと判別された場合は(S803:No)、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)へ戻る。一方、可変表示において当たりに当選していると判別された場合は(S803:Yes)、当選した当たりに関する制御を実行するために、まず、時短低確フラグ203n又は時短高確フラグ203mがオンされているか否かを判別する(S804)。
S804における判別の結果、時短低確フラグ203n及び時短高確フラグ203mがオンされていないと判別された場合は(S804:No)、「時短機能」が無効となる「通常遊技状態」又は「潜伏確率変動状態」であると判断し、普通電役開放テーブル202jの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放時間を「0.1秒」に設定し(S805)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S806)、処理をS809へ移行する。
一方、S804の処理において、時短低確フラグ203n又は時短高確フラグ203mがオンされていると判別された場合は(S804:Yes)、「時短機能」が有効な「確率変動状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判断し、普通電役開放テーブル202jの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役72の開放(没入)時間を「5.8秒」に設定し(S807)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S808)、処理をS809へ移行する。
S809の処理では、普通電役72の開放(没入)処理を行い(S809)、閉鎖(突出)状態であった普通電役72を開放状態に駆動し、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
これにより、遊技者が右打ちした場合において、スルーゲート67を通過した球が普通電役72の配設位置に到達し、該普通電役72が開放されている時間の長い状態か短い状態かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を通過した球が下側第2始動口71a側へ誘導され易い状況か、該普通電役72の閉鎖状態において該普通電役72の上面を左端から右端まで転動しきって、その球が可変入賞装置65側へ流下され得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S801の処理において、普通電役72が開放中であると判別された場合(S801:Yes)、即ち、普通図柄の当たり中であると判別された場合は、次いで、S805又はS807において設定された普通電役72の1回の開放時間が経過しているかを判別する(S810)。判別の結果、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していないと判別された場合は(S810:No)、普通電役72の開放状態を維持するため、S811~S813の処理をスキップして、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
一方、S810の処理において、設定された普通電役72の1回の開放時間が経過していると判別された場合は(S810:Yes)、まず、普通電役72の閉鎖(突出)処理を行い(S811)、S806又はS808の処理で設定された電役カウンタの値から「1」を減算する(S812)。そして、減算された電役カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S813)。判別の結果、電役カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S813:Yes)、該当たりに基づく普通電役72の開放回数が残存しているため、処理をS809へ移行し、所定のインターバル処理を行った上で再び普通電役72の開放処理を行う。一方、電役カウンタの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S813:No)、即ち、電役カウンタの値が「0」以下である場合は、該当たりに基づく普通電役72の開放がすべて終了したということなので、普通電役72の再開放を行わず、この普通電役制御処理(S204)を終了して、タイマ割込処理(図228参照)に戻る。
次いで、図246を参照して、停電等の発生した場合に主制御装置110において実行されるNMI割込処理について説明する。図246は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。
このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。NMI端子に停電信号SG1が入力されたMPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S901)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図247から図253を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図247参照)と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図248参照)とがある。
まず、図247を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図247は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1116の電源断処理(図248参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1002)。図248を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると、S1116の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1116の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1003:No)、S1008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1116の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が「0」クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1008)。電源断フラグはS1116の電源断処理の実行時にオンされる(図248のS1115参照)。つまり、電源断フラグは、S1116の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAM223の作業エリアをクリアし(S1009)、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iをオンに設定し(S1051)、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jをオフに設定する(S1052)。次いで、割込み許可を設定して(S1011)、処理をS1012へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1009をスキップして、処理をS1010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iをオンに設定し(S1051)、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jをオフに設定して(S1052)する。次いで、割込み許可を設定して(S1011)、処理をS1012へ移行する。
なお、S1009のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
S1012の処理では、主制御装置110から設定値コマンドを受信したか否かを判別し(S1012)、該設定値コマンドを受信するまでS1012の処理を繰り返し実行して待機する(S1012:No)。そして、主制御装置110から設定値コマンドを受信した場合に(S1012:Yes)、該設定値コマンドが示す確率設定値を設定値メモリ(図示せず)に格納し(S1013)、メイン処理(図248参照)へ移行する。
このように、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理において、主制御装置110の立ち上げ処理(図225参照)の終盤で生成される設定値コマンドを受信するまでメイン処理(図248参照)への移行を待機することで、主制御装置110で設定された確率設定値を音声ランプ制御装置113側で確実に把握し、該確率設定値に基づいてメイン処理以降の処理を実行できる。また、主制御装置110から設定値コマンドを受信しない場合、主制御装置110の立ち上げ処理の終盤まで到達しておらず、主制御装置110の立ち上げ処理が正常に終了していないので、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理も正常に終了させず、メイン処理へ移行させない。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側で主制御装置110の立ち上げ処理が正常に実行されたか否かを把握することが可能となるとともに、主制御装置110が正常に立ち上がっていない状態における音声ランプ制御装置113の暴走を未然に防止できる。
次に、図248を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図248は、このメイン処理を示したフローチャートである。
メイン処理が実行されると、まず、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上が経過したか否かが判別され(S1101)、「1ミリ秒」以上経過していなければ(S1101:No)、S1102~S1109の処理を行わずにS1110の処理へ移行する。S1101の処理で、「1ミリ秒」経過したか否かを判別するのは、S1102~S1109が短い周期(「1ミリ秒」以内)で処理する必要がないものであるのに対して、S1110の変動演出処理やS1111のコマンド判定処理は、短い周期で実行する方が好ましい処理であるからである。S1111の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1110の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S1101の処理において、前回S1101の処理が実行されてから「1ミリ秒」以上経過していると判断される場合は(S1101:Yes)、S1102の処理へ移行する。なお、S1101の処理が、図247に示す立ち上げ処理の後初めて実行された場合は、そのままS1102の処理へ移行する。
S1102の処理では、S1103~S1112の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1107の処理で編集されるランプの点灯態様になるように各ランプの出力を設定し(S1103)、その後電源投入報知処理を実行する(S1104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば、「30秒」)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1105の処理へ移行する。
次いで、S1105の処理では、後述するS1111のコマンド判定処理によって設定される大当たりに関する演出を実行する当たり演出処理を行い(S1105)、S1106の処理へ移行する。なお、第7実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄による大当たりに関する可変入賞装置65の開放中に所定の演出(例えば、可変入賞装置65が開放されたことを示す演出や右打ち報知演出)を実行するように構成されている。
次いで、S1106の処理では、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1106)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22の有効期間において、該枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、上記有効期間に枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。
枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S1107)、その後音編集・出力処理を実行する(S1108)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29~33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S1108の処理後、液晶演出実行管理処理を実行し(S1109)、S1110の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1107のランプ編集処理が実行され、また、S1108の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間で実行される。
S1110の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドに基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する変動演出処理を実行し(S1110)、処理をS1151へ移行する。この変動演出処理(S1110)の詳細については、図252を参照して後述する。
S1151の処理では、第3図柄表示装置81において主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示を表示するために、現在の遊技状態と第3図柄表示装置81における表示内容を判別し、各打ち方表示のコマンドを設定し、処理をS1111へ移行する。この打ち方指示表示処理(S1151)の詳細については、図253を参照して後述する。
S1111の処理では、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行い(S1111)、S1112の処理へ移行する。このコマンド判定処理(S1111)の詳細については、図249を参照して後述する。
S1112では、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を実行する(S1112)。例えば、変動演出の詳細な変動パターンを決定するカウンタの更新や、「保留変化予告」を抽選する保留変化カウンタ(図示せず)の更新が、このカウンタ更新処理の中で行われる。該カウンタの更新は、所定の範囲(本実施形態では、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(「99」)に達した後「0」に戻すことによって行われる。
S1112の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1113)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1113:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1115)、電源断処理を実行する(S1116)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1117)、その後、処理を無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1113:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1114)、RAM223が破壊されていなければ(S1114:No)、S1101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1114:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼び、パチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図249を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図249は、このコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。
このコマンド判定処理(S1111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図248参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110又は表示制御装置114から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理(S1111)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、主制御装置110からのコマンドを受信しているか否かを判別する(S1201)。判別の結果、主制御装置110からコマンドを受信していれば(S1201:Yes)、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図1変動パターンコマンド、特図1停止種別コマンド又は特図1確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1202)。そして、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1202:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図1コマンド処理を行い(S1203)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
ここで、図250を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S1203)について説明する。図250は、この特図1コマンド処理(S1203)を示したフローチャートである。
この特図1コマンド処理(S1203)では、主制御装置110から送信された第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図1コマンド処理(S1203)では、まず、主制御装置110より特図1変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1221)。判別の結果、特図1変動パターンコマンドを受信していれば(S1221:Yes)、受信した特図1変動パターンコマンドに含まれる第1特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1222)。
ここで抽出された第1特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図252参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図1変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
一方、特図1変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1221:No)、次いで、主制御装置110より特図1停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1223)。そして、特図1停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1223:Yes)、該特図1停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1224)。
ここで抽出された第1特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図252参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第1特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図1停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第1特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図1変動開始フラグ223aをオンに設定して(S1225)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
なお、特図1停止種別コマンドは、第1特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図1変動パターンコマンドを送信後、その特図1変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第1特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1225の処理によって特図1変動開始フラグ223aをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図252参照)において、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図1変動パターンコマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第1保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第1特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図1停止種別コマンドより抽出した第1特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第1特別図柄の変動演出において、第1保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図1変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第1保留球数コマンドに基づく停止種別と特図1停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1223の処理の結果、特図1停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1223:No)、次いで、主制御装置110より特図1確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1226)。特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第1特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図1確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1226:Yes)、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第1特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図1確定コマンドを設定し(S1227)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図1確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第1特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図1確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1226の処理の結果、特図1確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1226:No)、その他の第1特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1228)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
図249に戻って、説明を続ける。S1202の処理において、第1特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1202:No)、次いで、主制御装置110より第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンド(即ち、特図2変動パターンコマンド、特図2停止種別コマンド又は特図2確定コマンド等)を受信したか否かを判別する(S1204)。そして、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信したと判別された場合(S1204:Yes)、該コマンドに関する各処理を実行する特図2コマンド処理を行い(S1205)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
ここで、図251を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2コマンド処理(S1205)について説明する。図251は、この特図2コマンド処理(S1205)を示したフローチャートである。
この特図2コマンド処理(S1205)では、主制御装置110から送信された第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関する各種設定処理を実行する。
特図2コマンド処理(S1205)では、まず、主制御装置110より特図2変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1231)。判別の結果、特図2変動パターンコマンドを受信していれば(S1231:Yes)、受信した特図2変動パターンコマンドに含まれる第2特別図柄の変動パターン種別を抽出する(S1232)。
ここで抽出された第2特別図柄の変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動演出処理(図252参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用特図2変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
一方、特図2変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1231:No)、次いで、主制御装置110より特図2停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1233)。そして、特図2停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1233:Yes)、該特図2停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1234)。
ここで抽出された第2特別図柄の停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動演出処理(図252参照)において、表示制御装置114に対して遊技状態に応じて第2特別図柄の変動演出の停止種別を通知する表示用特図2停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、第2特別図柄の変動演出が開始されることを示す特図2変動開始フラグ223bをオンに設定して(S1235)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
なお、特図2停止種別コマンドは、第2特別図柄の変動演出を開始する場合に主制御装置110が特図2変動パターンコマンドを送信後、その特図2変動パターンコマンドによって変動パターンが示された第2特別図柄の変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1235の処理によって特図2変動開始フラグ223bをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図252参照)において、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別と、受信した特図2変動パターンコマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に第2保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された第2特別図柄の変動演出の停止種別と、受信した特図2停止種別コマンドより抽出した第2特別図柄の変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の第2特別図柄の変動演出において、第2保留球数コマンドに基づく変動パターンと特図2変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、第2保留球数コマンドに基づく停止種別と特図2停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
S1233の処理の結果、特図2停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1233:No)、次いで、主制御装置110より特図2確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1236)。特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は該第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この特図2確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1236:Yes)、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出が実行されている場合に、該第2特別図柄の変動演出を確定表示させる表示用特図2確定コマンドを設定し(S1237)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から表示用特図2確定コマンドを受信した場合、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されている場合は、該第2特別図柄の変動演出を確定表示する一方、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行されていない場合は、該表示用特図2確定コマンドを無視する(に基づく処理を実行しない、に基づいて表示内容を変化させない)ように構成されている。
S1236の処理の結果、特図2確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1236:No)、その他の第2特別図柄の変動演出に関する処理を行い(S1238)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
図249に戻って、説明を続ける。S1204の処理において、第2特別図柄の動的表示(変動演出)に関するコマンドを受信していないと判別された場合は(S1204:No)、次いで、主制御装置110より第1保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1206)。そして、第1保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1206:Yes)、第1保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第1保留球数カウンタ203a(図202参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第1特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cに格納する(S1207)。そして、同じく第1保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1207で更新されたサブ第1保留球数カウンタ223cの値が示す第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S1208)。そして、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1209)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
ここで、第1保留球数コマンドは、球が第1始動口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1207の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値が主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第1保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の第1保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第1保留情報格納エリア223eに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第1特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1206の処理の結果、第1保留球数コマンドを受信していないと判別された場合(S1206:No)、次いで、主制御装置110より第2保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1210)。そして、第2保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1210:Yes)、第2保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第2保留球数カウンタ203b(図202参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された第2特別図柄の変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dに格納する(S1211)。そして、同じく第2保留球数コマンドに含まれる大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を、S1211で更新されたサブ第2保留球数カウンタ223dの値が示す第2保留情報格納エリア223fの第2保留情報格納第1~第4エリアに格納する(S1212)。そして、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動演出の保留球数を通知する表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1213)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
ここで、第2保留球数コマンドは、球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1211の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値が主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ第2保留球数カウンタ223dの値を修正し、主制御装置110の第2保留球数カウンタ203bの値に合わせることができる。
また、音声ランプ制御装置113は、第2保留情報格納エリア223fに格納された各カウンタC1~C3,CSを参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された第2特別図柄の変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
S1210の処理の結果、第2保留球数コマンドを受信していないと判別された場合は(S1210:No)、次いで、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S1216)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。ここで、受信したその他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。例えば、主制御装置110より受信したデモコマンドは、このS1216の処理によって、表示用デモコマンドとして設定され、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納された後、メイン処理のコマンド出力処理(S1102)により表示制御装置114に対して送信される。
次に、図252を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図252は、この変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。
この変動演出処理(S1110)は、メイン処理(図248参照)の中で実行され、遊技状態に応じて第3図柄表示装置81の主表示領域Dm(図201参照)において第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出を実行させるための各種処理を実行する。具体的には、遊技状態が、「通常遊技状態」であれば、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行う一方、第2特別図柄の変動演出に関する表示を行わないように構成される。また、遊技状態が、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」であれば、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行う一方、第1特別図柄の変動演出に関する表示を行わないように構成される。
変動演出処理(S1110)では、まず、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223aがオンか否かを判別する(S1301)。判別の結果、特図1変動開始フラグ223aがオンであると判別された場合(S1301:Yes)、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドをともに受信しているので、第1特別図柄の変動演出を開始すべく、特図1変動開始フラグ223aをオフし(S1302)、次いで、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第1エリアに含まれるデータを第1実行情報格納エリア223gへシフトし(S1303)、さらに、第1保留情報格納エリア223eに設けられた第1保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S1304)、サブ第1保留球数カウンタ223cの値を1減算し(S1305)、処理をS1306へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第1特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第1特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第1保留情報第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第1特別図柄の変動演出に対応する第1実行情報格納エリア223gの各格納エリア223g1~223g4に移動させる。また、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第1エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第2エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させ、第1保留情報格納第4エリアの各格納エリア223e1~223e4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第1保留情報格納第3エリアの各格納エリア223e1~223e4に移動させる。
これにより、第1実行情報格納エリア223gには、主制御装置110の第1保留球実行エリア203fに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第1保留情報格納エリア223eの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第1保留球格納エリア203dの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1306の処理では、現在の遊技状態が「通常遊技状態」か否かを判別する(S1306)。判別の結果、「通常遊技状態」でないと判別された場合(S1306:No)、即ち、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判別された場合は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行う遊技状態であって、第1特別図柄の変動演出を行わないため、S1307~S1309の処理をスキップして、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
一方、S1306の処理において、現在の遊技状態が「通常遊技状態」であると判別された場合(S1306:Yes)、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行う遊技状態であるので、まず、上記S1305の処理で減算したサブ第1保留球数カウンタ223cの値に基づいて表示用第1保留球数コマンドを設定して(S1307)、処理をS1308へ移行する。
ここで設定された表示用第1保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図248のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第1保留球数コマンドによって示される第1特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1308の処理では、第1実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1変動パターンコマンドを設定し(S1308)、処理をS1309へ移行する。
ここで設定された表示用特図1変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図248のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図1変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第1特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第1特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1309の処理において、第1実行情報格納エリア223gに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第1特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図1停止種別コマンドを設定し(S1309)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図1停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図248のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1309の処理により設定された表示用特図1変動パターンコマンドによって実行される第1特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図1停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
S1301の処理において、特図1変動開始フラグ223aがオンでないと判別された場合(S1301:No)、次いで、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223bがオンか否かを判別する(S1310)。判別の結果、特図2変動開始フラグ223bがオンであると判別された場合(S1310:Yes)、特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドをともに受信しているので、第2特別図柄の変動演出を開始すべく、特図2変動開始フラグ223bをオフし(S1311)、次いで、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第1エリアに含まれるデータを第2実行情報格納エリア223hへシフトし(S1312)、さらに、第2保留情報格納エリア223fに設けられた第2保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを第1保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S1313)、サブ第2保留球数カウンタ223dの値を1減算し(S1314)、処理をS1315へ移行する。
つまり、この場合は、保留された第2特別図柄の変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された第2特別図柄の変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する第2保留情報第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の第2特別図柄の変動演出に対応する第2実行情報格納エリア223hの各格納エリア223h1~223h4に移動させる。また、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第1エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第2エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させ、第2保留情報格納第4エリアの各格納エリア223f1~223f4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、第2保留情報格納第3エリアの各格納エリア223f1~223f4に移動させる。
これにより、第2実行情報格納エリア223hには、主制御装置110の第2保留球実行エリア203gに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、第2保留情報格納エリア223fの第1保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の第2保留球格納エリア203eの第1保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
S1315の処理では、現在の遊技状態が「通常遊技状態」か否かを判別する(S1315)。判別の結果、「通常遊技状態」である場合は(S1315:Yes)、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第1特別図柄の変動演出を行う遊技状態であって、第2特別図柄の変動演出を行わないため、S1316~S1318の処理をスキップして、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
一方、S1315の処理において、現在の遊技状態が「通常遊技状態」でないと判別された場合(S1316:No)、即ち、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」であると判別された場合は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行う遊技状態であるので、まず、上記S1314の処理で減算したサブ第2保留球数カウンタ223dの値に基づいて表示用第2保留球数コマンドを設定して(S1316)、処理をS1317へ移行する。
ここで設定された表示用第2保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図248のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用第2保留球数コマンドによって示される第2特別図柄の変動演出の保留球数に応じて第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示制御を行う。
次いで、S1317の処理では、第2実行情報格納エリア223hに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の変動パターンを取得し、該変動パターンに基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2変動パターンコマンドを設定し(S1317)、処理をS1318へ移行する。
ここで設定された表示用特図2変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図248のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用特図2変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに第2特別図柄に対応する第3図柄の変動表示が行われるように、その第2特別図柄の変動演出の表示制御を開始する。
次いで、S1318の処理において、第2実行情報格納エリア223hに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する第2特別図柄の変動演出の停止種別を取得し、該停止種別に基づいて第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を表示させるために表示用特図2停止種別コマンドを設定し(S1318)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
ここで設定された表示用特図2停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図248のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1317の処理により設定された表示用特図2変動パターンコマンドによって実行される第2特別図柄の変動演出を確定表示させる場合に、この表示用特図2停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
次いで、図253を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される打ち方指示表示処理(S1151)について説明する。図253は、この打ち方指示表示処理(S1151)を示したフローチャートである。
この打ち方指示表示処理(S1151)では、現在の遊技状態を判別し、右打ち遊技を行う遊技状態であれば、主表示用右打ち指示89を表示し、該右打ち遊技の開始後、演出用打ち方指示を1度も実行していなければ、該演出用打ち方指示を行う。また、左打ち遊技を行う遊技状態であれば、主表示用右打ち指示89を消去し、該左打ち遊技の開始後、演出用打ち方指示を1度も実行していなければ、該演出用打ち方指示を行う。
この打ち方指示表示処理(S1151)では、まず、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」中か否かを判別する(S1401)。判別の結果、「通常遊技状態」中でない場合(S1401:No)、即ち、「普図高確時間短縮状態」、「確率変動状態」、「潜伏確率変動状態」又は「普図低確時間短縮状態」中の場合、右打ち遊技を行う遊技状態であるため、主表示用右打ち指示89を表示済みか否かを判別し(S1402)、主表示用右打ち指示89を表示済みでなければ(S1402:No)、主表示用右打ち指示表示コマンドを設定し(S1403)、処理をS1404に移行する。一方、S1402の判別の結果、主表示用右打ち指示89を表示済みであれば(S1402:Yes)、S1403の処理をスキップして、処理をS1404に移行する。
S1404の処理では、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jがオンされているか否かを判別し(S1404)、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jがオンされていれば(S1404:Yes)、左打ち遊技から右打ち遊技へと遊技状態が移行してから、1度でも演出用打ち方指示を実行済みのため、S1405~S1408の処理をスキップして、この打ち方指示表示処理(S1151)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
一方、S1404の判別の結果、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jがオンされていなければ(S1404:No)、左打ち遊技から右打ち遊技へと遊技状態が移行してから、1度も演出用打ち方指示が実行されていないため、該演出用打ち方指示を実行すべく、第3図柄表示装置81において、第1特別図柄の変動演出を実行中であるか否かを判別する(S1405)。判別の結果、第3図柄表示装置81において、第1特別図柄の変動演出を実行中である場合(S1405:Yes)、即ち、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」において天井到達し、右打ち遊技を行う「普図低確時間短縮状態」に移行しているものの、左打ち遊技中に第3図柄表示装置81において実行していた第1特別図柄の変動演出を実行中の状態であるため(図216のタイミング5及び図255(d)参照)、この状態においては演出用打ち方指示を行わず、S1406~S1408の処理をスキップして、この打ち方指示表示処理(S1151)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
S1405の判別の結果、第3図柄表示装置81において、第1特別図柄の変動演出を実行中でない場合(S1405:No)、即ち、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」において天井到達し、右打ち遊技を行う「普図低確時間短縮状態」に移行しており、かつ、左打ち遊技中に第3図柄表示装置81において実行していた第1特別図柄の変動演出は終了している状態であるため(図216のタイミング6及び図256(c)参照)、演出用打ち方指示を行うべく、演出用右打ち指示コマンドを設定し(S1406)、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jをオンに設定し(S1407)、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iをオフに設定して(S1408)、この打ち方指示表示処理(S1151)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
このように構成することで、左打ち遊技から右打ち遊技へと遊技状態が切り替わるタイミングにおいて、左打ち遊技中に第3図柄表示装置81で実行していた第1特別図柄の変動演出が実行中の場合は、演出用打ち方指示を実行しないようにすることができる。また、左打ち遊技から右打ち遊技へと遊技状態が切り替わるタイミングにおいて、左打ち遊技中に第3図柄表示装置81において実行していた第1特別図柄の変動演出が実行中でない場合は、1度だけ演出用打ち方指示を実行するようにすることができる。その結果、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」において天井到達し、右打ち遊技を行う「普図低確時間短縮状態」に移行するタイミングにおいて、未だ左打ち遊技を実行中の遊技者は、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出が実行中の間は、演出用打ち方指示が表示されることがないため、該第3図柄表示装置81において実行中の第1特別図柄の変動演出に興趣を高めることができる。さらに、その後、第3図柄表示装置81で実行中となっていた第1特別図柄の変動演出が終了したタイミングにおいて、演出用打ち方指示が表示されることになり、遊技者は違和感なく右打ち遊技を開始することができる。
S1401の処理において、「通常遊技状態」中であると判別された場合(S1401:Yes)、主表示用右打ち指示89を消去済みか否かを判別し(S1409)、主表示用右打ち指示89を消去済みでなければ(S1409:No)、主表示用右打ち指示消去コマンドを設定し(S1410)、処理をS1411に移行する。一方、S1409の判別の結果、主表示用右打ち指示89を消去済みであれば(S1409:Yes)、S1410の処理をスキップして、処理をS1411に移行する。
S1411の処理では、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iがオンされているか否かを判別し(S1411)、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iがオンされていれば(S1411:Yes)、右打ち遊技から左打ち遊技へと遊技状態が移行してから、1度でも演出用打ち方指示を実行済みのため、S1413~S1415の処理をスキップして、この打ち方指示表示処理(S1151)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
一方、S1411の判別の結果、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iがオンされていなければ(S1411:No)、右打ち遊技から左打ち遊技へと遊技状態が移行してから、1度も演出用打ち方指示が実行されていないため、該演出用打ち方指示を実行すべく、第3図柄表示装置81において、第2特別図柄の変動演出を実行中であるか否かを判別する(S1412)。判別の結果、第3図柄表示装置81において、第2特別図柄の変動演出を実行中である場合(S1412:Yes)、即ち、右打ち遊技を行う「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において時短終了条件が成立し、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」へ移行しているものの、右打ち遊技中に第3図柄表示装置81において実行していた第2特別図柄の変動演出を実行中の状態であるため、この状態においては演出用打ち方指示を行わず、S1413~S1415の処理をスキップして、この打ち方指示表示処理(S1151)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
S1412の判別の結果、第3図柄表示装置81において、第2特別図柄の変動演出を実行中でない場合(S1412:No)、即ち、右打ち遊技を行う「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において時短終了条件が成立し、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」へ移行しており、かつ、右打ち遊技中に第3図柄表示装置81において実行していた第2特別図柄の変動演出は終了している状態であるため、演出用打ち方指示を行うべく、演出用左打ち指示コマンドを設定し(S1413)、演出用左打ち指示実施済みフラグ223iをオンに設定し(S1414)、演出用右打ち指示実施済みフラグ223jをオフに設定して(S1415)、この打ち方指示表示処理(S1151)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
このように構成することで、右打ち遊技から左打ち遊技へと遊技状態が切り替わるタイミングにおいて、右打ち遊技中に第3図柄表示装置81で実行していた第2特別図柄の変動演出が実行中の場合は、演出用打ち方指示を実行しないようにすることができる。また、右打ち遊技から左打ち遊技へと遊技状態が切り替わるタイミングにおいて、右打ち遊技中に第3図柄表示装置81において実行していた第2特別図柄の変動演出が実行中でない場合は、演出用打ち方指示を実行するようにすることができる。その結果、右打ち遊技を行う「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において時短終了条件が成立し、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」に移行したタイミングにおいて、未だ右打ち遊技を実行中の遊技者は、第3図柄表示装置81において第2特別図柄の変動演出が実行中の間は、演出用打ち方指示が表示されることがないため、該第3図柄表示装置81において実行中の第2特別図柄の変動演出に興趣を高めることができる。さらに、その後、第3図柄表示装置81で実行中となっていた第2特別図柄の変動演出が終了したタイミングにおいて、左打ち遊技の演出用打ち方指示が表示されることになり、遊技者は違和感なく左打ち遊技を開始することができる。
なお、上述したように、演出用打ち方指示表示は、遊技状態と第3図柄表示装置81において実行されている特別図柄の変動演出を判別して表示有無を制御するように構成されているが、主表示用右打ち指示89は、特別図柄表示装置37の右打ち報知ランプ37cと常に同期して表示を行うように構成されている。このため、例えば、図216のタイミング5のように、遊技状態が「普図低確時間短縮状態」に移行しており、主表示用右打ち指示89を表示済みの状態ではあるものの、第3図柄表示装置81においては第1特別図柄の変動演出が実行中となっており、演出用打ち方指示が未実施の場合であっても、遊技者は主表示用右打ち指示89が表示されているのを確認することで右打ち遊技に切り替えることができる。
また、「通常遊技状態」において、右打ち遊技が行われた場合は、第1特別図柄の変動演出の実行中であったとしても、左打ち遊技の演出用打ち方指示を表示するように構成してもよい。「通常遊技状態」における右打ち遊技は、奨励される発射態様ではないため、仮に、第1特別図柄の変動演出の実行有無を判別した上で「左打ちに戻してください」といった演出用打ち方指示を保留していたのでは、該第1特別図柄の変動演出中、該演出用打ち方指示が表示されなくなってしまう。そのため、遊技者に警告するための演出用打ち方指示は、特別図柄の変動演出の実行有無にかかわらず、直ちに表示するように構成されている。
次に、図254から図256を参照して、「通常遊技状態」の天井到達時において第3図柄表示装置81で行われる変動演出について説明する。図254から図256は、「通常遊技状態」の天井到達時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図である。
図254(a)~図254(d)は、従来のパチンコ機において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図254(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示した図であり、図254(b)は、図254(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、図254(c)は、図254(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっているとともに、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示した図であり、図254(d)は、図254(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示が先に終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示が表示されている状態を示した図である。
図255(a)~図256(d)は、第7実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図255(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示した図であり、図255(b)は、図255(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、図255(c)は、図255(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmにおいて「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示した図であり、図255(d)は、図255(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89のみが表示され、演出用打ち方指示が実行されていない状態を示した図である。
図256(a)は、図255(d)の状態から、第1特別図柄の変動表示において実行されている「スーパーリーチ」演出態様の変動演出でハズレとなる演出結果が表示されている状態を示した図であり、図256(b)は、図256(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示において実行されていた「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が終了し、ハズレとなる第3図柄が主表示領域Dmにおいて表示された状態を示した図であり、図256(c)は、図256(b)の状態から、主表示領域Dmにおいて、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、図256(d)は、図256(c)の状態から、「普図低確時間短縮状態」への移行報知及び演出用打ち方指示が終了し、該「普図低確時間短縮状態」において表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示した図である。
図254(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示している。また、図254(a)は、図216のタイミング1と同様の遊技状態となっている。図254(a)において、第1特別図柄の変動表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて前回の停止図柄である「261」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「4」が、特図2用保留数表示88aには「0」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数が「4個」及び「0個」である旨が表示されている。また、主表示領域Dmの左上部分、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「2回」となる旨の表示が行われている。なお、第7実施形態のパチンコ機10では、天井到達時に移行し得る「普図低確時間短縮状態」のことを「遊タイム」と称する場合がある。
次いで、図254(b)は、図254(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示している。また、図254(b)は、図216のタイミング2と同様の遊技状態となっている。図254(b)では、図254(a)において実行中となっていた第1特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図1ミニリール81aに「871」が表示されている。また、該第1特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「1回」の表示が行われており、図254(a)の状態から1減算された状態となっている。さらに、図254(a)と同様に、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっているため、特図2ミニリール81bには「261」が表示されている。
次いで、図254(c)は、図254(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示している。また、図254(c)は、図216のタイミング3と同様の遊技状態となっている。図254(c)では、図254(b)において貯留されていた第1特別図柄の変動表示の保留数の4つのうちの1つが消化されたため、特図1用保留数表示87aには「3」が表示されており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっている。また、図254(c)は「通常遊技状態」であり、左打ち遊技を行う遊技状態であるものの、遊技者が球を発射させるための操作ハンドル51の操作を誤り、右打ち遊技領域に球が発射され、該右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71へ入賞したことによって第2特別図柄の変動表示が実行されており、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。
次いで、図254(d)は、図254(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示が表示されている状態を示している。また、図254(d)は、図216のタイミング4と同様の遊技状態となっている。図254(d)では、図254(c)において実行中となっていた第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっている。また、図254(c)において実行を開始した第2特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図2ミニリール81bに「582」が表示されている。さらに、該第2特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「0回」の表示が行われており、図254(c)の状態から1減算された状態となり、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した状態となっている。このため、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示され、主表示領域Dmの中央部分には、第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出の前面に演出用右打ち指示81dが表示されている。
このように、従来のパチンコ機では、第3図柄表示装置81における実行内容にかかわらず、「通常遊技状態」から天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したタイミングで主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示が表示されてしまう。このため、遊技者からすると、大当たりの期待度の高い「スーパーリーチ」演出態様の変動演出の実行に興趣を高めている最中に、突然右打ち遊技を示唆する表示が出現することになり、遊技に興覚めしてしまう可能性がある。また、左打ち遊技中に実行を開始した第1特別図柄の大当たり期待度の高い変動演出の実行中にもかかわらず、主表示領域Dmの中央部分に演出用打ち方指示が表示されてしまい、右打ち遊技を開始すべきなのか否か、戸惑ってしまう可能性がある。
次に、図255(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示している。また、図255(a)は、図216のタイミング1と同様の遊技状態となっている。図255(a)において、第1特別図柄の変動表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて前回の変動表の停止図柄である「261」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「4」が、特図2用保留数表示88aには「0」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数が「4個」及び「0個」である旨が表示されている。また、主表示領域Dmの左上部分、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「2回」となる旨の表示が行われている。
次いで、図255(b)は、図255(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示している。また、図255(b)は、図216のタイミング2と同様の遊技状態となっている。図255(b)では、図255(a)において実行中となっていた第1特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図1ミニリール81aに「871」が表示されている。また、該第1特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「1回」の表示が行われており、図255(a)の状態から1減算された状態となっている。さらに、図255(a)と同様に、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっているため、特図2ミニリール81bには「261」が表示されている。
次いで、図255(c)は、図255(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示している。また、図255(c)は、図216のタイミング3と同様の遊技状態となっている。図255(c)では、図255(b)において貯留されていた第1特別図柄の変動表示の保留数の4つのうちの1つが消化されたため、特図1用保留数表示87aには「3」が表示されており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっている。また、図255(c)は「通常遊技状態」であり、左打ち遊技を行う遊技状態であるものの、遊技者が球を発射させるための操作ハンドル51の操作を誤り、右打ち遊技領域に球が発射され、該右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71へ入賞したことによって第2特別図柄の変動表示が実行されており、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。
次いで、図255(d)は、図255(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示が先に終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89のみが表示され、演出用打ち方指示は実行されていない状態を示している。また、図255(d)は、図216のタイミング4と同様の遊技状態となっている。図255(d)では、図255(c)において実行中となっていた第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が実行中となっている。また、図255(c)において実行を開始した第2特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図2ミニリール81bに「582」が表示されている。さらに、該第2特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「0回」の表示が行われており、図255(c)の状態から1減算された状態となり、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した状態となっている。このため、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示されているものの、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの中央部分において第1特別図柄の変動表示が実行中となっているため、該主表示領域Dmの中央部分には、図254(d)のように演出用右打ち指示81dは表示されていない。
次いで、図256(a)は、図255(d)の状態から、第1特別図柄の変動表示において実行されている「スーパーリーチ」演出態様の変動演出でハズレとなる演出結果が表示されている状態を示している。また、図256(a)は、図216のタイミング5と同様の遊技状態となっている。図256(a)では、図255(d)において実行中となっていた第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出において、ハズレとなる演出結果が表示されている状態を示している。また、図255(d)において実行を終了した第2特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の保留数が「0」のため、その後実行されておらず、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、右打ち遊技することを示唆する主表示用右打ち指示89が表示されており、図256(a)では、図255(a)~図255(d)において主表示領域Dmの左上部分に表示されていた天井到達カウンタ81cが消去されている。このように構成することで、遊技者は主表示領域Dmの中央部分で実行されている第1特別図柄の変動演出の興趣を高めることができる。
次いで、図256(b)は、図256(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示において実行されていた「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が終了し、ハズレとなる第3図柄が主表示領域Dmにおいて表示された状態を示している。また、図256(b)は、図216のタイミング6と同様の遊技状態となっている。図256(b)では、図256(a)において実行中となっていた第1特別図柄の「スーパーリーチ」演出態様の変動演出が終了し、主表示領域Dmの中央部分及び特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が終了して停止したことを示す「434」が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されておらず、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。
次いで、図256(c)は、図256(b)の状態から、主表示領域Dmにおいて、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、演出用打ち方指示が実行されている状態を示している。また、図256(c)は、図216のタイミング6と同様の遊技状態であり、図256(b)の直後の状態となっている。図256(c)では、図256(b)において貯留されていた第1特別図柄の変動表示の保留数の3つのうちの1つが消化されたため、特図1用保留数表示87aには「2」が表示されており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されておらず、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。一方、図255(a)~図256(b)までとは異なり、図256(c)では、第1特別図柄は「普図低確時間短縮状態」への移行後に実行を開始した変動表示であるため、主表示領域Dmの中央部分において、第1特別図柄の変動演出は実行されておらず、天井到達したことを示す「遊タイム突入」の文字メッセージ81eと、右打ち遊技を示唆する演出用右打ち指示81d及び文字メッセージ81fが表示されている。なお、主表示用右打ち指示89は、演出用右打ち指示81d及び文字メッセージ81fが表示された場合も継続して表示される。これにより、演出用右打ち指示81d及び文字メッセージ81fと主表示用右打ち指示89とをともに表示し、いずれかの表示で遊技内容を的確に遊技者に示唆することができるとともに、演出用右打ち指示81d及び文字メッセージ81fの表示如何に関わらず主表示用右打ち指示89を表示し続けることで、演出用右打ち指示81d及び文字メッセージ81fの実行によって主表示用右打ち指示89を消去する等の制御が不要となるので、制御負担を軽減することができる。
次いで、図256(d)は、図256(c)の状態から、「普図低確時間短縮状態」への突入報知及び演出用打ち方指示が終了し、主表示領域Dmの中央部分において表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示している。また、図256(d)は、図216のタイミング6と同様の遊技状態であり、図256(c)の直後の状態となっている。図256(d)では、図256(c)において実行を開始した第1特別図柄の変動表示が引き続き実行中となっており、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分において表示される第3図柄が第2特別図柄のものとなっており、右打ち遊技を行う「普図低確時間短縮状態」においては、第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出が主表示領域Dmにおいて実行される様子が表示されている。
以上、説明したように、第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」中に天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合、該「通常遊技状態」中に実行を開始し、第3図柄表示装置81における主表示領域Dmの中央部分で実行されている第1特別図柄の動的表示が実行中の間は、第2特別図柄の動的表示の実行によって「普図低確時間短縮状態」に移行したとしても、演出用打ち方指示を行わないように構成する。このように構成することで、左打ち遊技を実行中の遊技者は、該第3図柄表示装置81において実行中の第1特別図柄の変動演出に興趣を高めることができる。さらに、その後、第3図柄表示装置81で実行中となっていた第1特別図柄の変動演出が終了したタイミングにおいて演出用打ち方指示が表示されることにより、遊技者は違和感なく右打ち遊技を開始することができる。
また、第7実施形態のパチンコ機10では、「普図高確時間短縮状態」において時短終了条件が成立して「通常遊技状態」に移行する場合に、該「普図高確時間短縮状態」中に実行を開始し、第3図柄表示装置81における主表示領域Dmの中央部分で実行されている第2特別図柄の動的表示が実行中の間は、第1特別図柄の動的表示の実行によって「通常遊技状態」に移行したとしても演出用打ち方指示(演出用打ち方指示)を行わないように構成する。このように構成することで、右打ち遊技を実行中の遊技者は、該第3図柄表示装置81において実行中の第2特別図柄の変動演出に興趣を高めることができる。さらに、その後、第3図柄表示装置81で実行中となっていた第2特別図柄の変動演出が終了したタイミングにおいて演出用打ち方指示が表示されることにより、遊技者は違和感なく左打ち遊技を開始することができる。
<第8実施形態>
次いで、図257から図266を参照して、本発明を適用した第8実施形態のパチンコ機10について説明する。第7実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合、天井到達回数である「900回」の特別図柄の動的表示を実行するまで、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の動的表示の大当たりに当選するか否かの変動演出を行うように構成されている。
これに対し、第8実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合、天井到達回数である「900回」のうち、「899回」の特別図柄の動的表示を実行するまでは、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の動的表示の大当たりに当選するか否かの変動演出を行い、「900回目」の第1特別図柄の動的表示では、天井到達することを報知する演出を行うように構成されている。
以下、第8実施形態のパチンコ機10について、第7実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第8実施形態のパチンコ機10の説明において、第7実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第7実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図257を参照して、第8実施形態のパチンコ機10の音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図257は、第8実施形態の音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。第8実施形態の音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図と第7実施形態の音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図との異なる点は、主に、RAM223内に、天井到達計数カウンタ223k及び天井到達報知済みフラグ223mが追加されている点である。
天井到達計数カウンタ223kは、特別図柄の変動表示の実行回数に基づいて「普図低確時間短縮状態」に移行するか否かを計数し、該「普図低確時間短縮状態」に移行することとなる「900回目」の第1特別図柄の変動表示において、天井到達したことを第3図柄表示装置81で報知するためのカウンタである。第8実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の低確率状態において、特別図柄の「900回目」に実行される変動表示、即ち、天井到達計数カウンタ223kの値が「899」に達した次の第1特別図柄の変動表示を実行する場合に、天井到達したことを第3図柄表示装置81で報知するように構成されている。
この天井到達計数カウンタ223kは、電源投入時及び天井計数開始コマンドの受信時に初期値として「0」が設定される(図247のS1010及び図259のS1252参照)。そして、特別図柄の低確率状態、即ち、「通常遊技状態」、「普図高確時間短縮状態」又は「普図低確時間短縮状態」において、特図1確定コマンド又は特図2確定コマンドを受信した場合に1加算される(図260のS1262又は図261のS1272)。第8実施形態のパチンコ機10では、この天井到達計数カウンタ223kの値が「899」に達した状態で第1特別図柄の変動表示が実行を開始する場合、即ち、特別図柄の低確率状態における「900回目」の第1特別図柄の変動表示が実行を開始する場合に、天井到達演出コマンドを設定し(図263のS1503参照)、天井到達したことを第3図柄表示装置81で報知するように構成されている。
そして、この「900回目」の第1特別図柄の変動表示において天井到達したことを報知し、該「900回目」の変動表示が終了すると、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するため、演出用打ち方指示が実行される。
天井到達報知済みフラグ223mは、特別図柄の低確率状態において天井到達したことを第3図柄表示装置81において1度報知したか否かを判別するためのフラグである。この天井到達報知済みフラグ223mは、電源投入時及び天井計数開始コマンドの受信時にオフに設定される(図247のS1010及び図259のS1253参照)。そして、特別図柄の低確率状態における「900回目」の第1特別図柄の変動表示が実行を開始する場合で、該天井到達報知済みフラグ223mがオフに設定されている場合に、オンに設定される(図263のS1504参照)。
第8実施形態のパチンコ機10では、天井到達報知済みフラグ223mがオンに設定されている場合、即ち、第1特別図柄の変動表示が特別図柄の低確率状態における「900回目」以降に実行を開始する状況において、1度でも天井到達したことを第3図柄表示装置81で報知している場合は(図263のS1502:Yes参照)、再び天井到達報知演出を実行しないように構成されており、天井到達報知済みフラグ223mを参照することで、天井到達報知演出の実行を1回に制限することができる。
次に、図258のフローチャートを参照して、第8実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される当たり処理(図238参照)の一処理である大当たり終了処理(S610)を説明する。図258は、第8実施形態における大当たり終了処理(S610)を示すフローチャートである。第8実施形態の大当たり終了処理と第7実施形態の大当たり終了処理との異なる点は、大当たり種別「時短A」に当選した場合に、天井計数開始コマンドを設定する処理が追加されている点である。
第8実施形態の大当たり終了処理(S610)では、S6104の処理において、今回の大当たり種別が大当たり種別「潜確A」でないと判別された場合(S6104:No)、今回の大当たり種別が大当たり種別「時短A」であると判断し、S6106及びS6107の処理に次いで、天井計数開始コマンドを設定し(S6151)、S6108へ移行する。S6151の処理で設定された天井計数開始コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図228のS201参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
音声ランプ制御装置113は、天井計数開始コマンドを受信すると、後述する第8実施形態のコマンド判定処理において天井到達計数カウンタ223kに「0」をセットし、天井到達報知済みフラグをオフして、特別図柄の変動表示の実行回数のカウント準備を行う(図259参照)。
次に、図259から図263を参照して、第8実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。第8実施形態の各制御処理と第7実施形態の各制御処理との異なる点は、主に、音声ランプ制御装置113内のMPU221により特別図柄の変動表示の実行回数のカウント処理が追加されている点と、該特別図柄の変動表示の実行回数に応じて、天井到達したことを第3図柄表示装置81で報知する天井到達報知処理が追加されている点と、である。
まず、図259のフローチャートを参照して、第8実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図259は、第8実施形態のコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。第8実施形態のコマンド判定処理と第7実施形態のコマンド判定処理との異なる点は、天井計数開始コマンドの受信有無を判別し、該天井計数開始コマンドを受信している場合に天井到達計数カウンタ223kに「0」をセットし、天井到達報知済みフラグをオフする処理が追加されている点である。
第8実施形態のコマンド判定処理(S1111)では、S1210の処理において、第2保留球数コマンドを受信していないと判別された場合は(S1210:No)、次いで、天井計数開始コマンドを受信したか否かを判別し(S1251)、天井計数開始コマンドを受信している場合(S1251:Yes)、特別図柄の低確率状態における特別図柄の変動表示の実行回数のカウントを開始すべく、天井到達計数カウンタ223kに「0」をセットし(S1252)、天井到達報知済みフラグをオフに設定して(S1253)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
次いで、図260のフローチャートを参照して、第8実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S1203)について説明する。図260は、第8実施形態の特図1コマンド処理(S1203)を示したフローチャートである。第8実施形態の特図1コマンド処理と第7実施形態の特図1コマンド処理との異なる点は、特図1確定コマンドの受信時において、天井到達計数カウンタ223kの加算処理が追加されている点である。
第8実施形態の特図1コマンド処理(S1203)では、S1226の処理において特図1確定コマンドを受信したと判別された場合(S1226:Yes)、S1227の処理を実行後、特別図柄の低確率状態か否かを判別する(S1261)。判別の結果、特別図柄の低確率状態であれば(S1261:Yes)、天井到達計数カウンタ223kに1加算し(S1262)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
一方、S1261の処理において、特別図柄の低確率状態でないと判別された場合(S1261:No)、S1262の処理は行わず、S1228のその他対応処理を実行し、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
次いで、図261のフローチャートを参照して、第8実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2コマンド処理(S1205)について説明する。図261は、第8実施形態の特図2コマンド処理(S1205)を示したフローチャートである。第8実施形態の特図2コマンド処理と第7実施形態の特図2コマンド処理との異なる点は、特図2確定コマンドの受信時において、天井到達計数カウンタ223kの加算処理が追加されている点である。
第8実施形態の特図2コマンド処理(S1205)では、S1236の処理において特図2確定コマンドを受信したと判別された場合(S1236:Yes)、S1237の処理を実行後、特別図柄の低確率状態か否かを判別する(S1271)。判別の結果、特別図柄の低確率状態であれば(S1271:Yes)、天井到達計数カウンタ223kに1加算し(S1272)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
一方、S1271の処理において、特別図柄の低確率状態でないと判別された場合(S1271:No)、S1272の処理は行わず、S1238のその他対応処理を実行し、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
次いで、図262のフローチャートを参照して、第8実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図262は、第8実施形態の変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。第8実施形態の変動演出処理と第7実施形態の変動演出処理との異なる点は、天井到達することとなる変動(即ち、特別図柄の低確率状態における「900回目」の変動)において、第3図柄表示装置81で天井到達したことを報知する演出が追加されている点である。
第8実施形態の変動演出処理(S1110)では、S1309の処理を終えると、次いで、天井到達までの回転数を判別し、判別結果によって天井到達したことを報知する天井到達報知処理を実行し(S1351)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
ここで、図263を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される天井到達報知処理(S1351)について説明する。図263は、この天井到達報知処理(S1351)を示したフローチャートである。
この天井到達報知処理(S1351)では、天井到達までの回転数を判別し、判別結果によって天井到達したことを報知する天井到達演出コマンドを設定する。
この天井到達報知処理(S1351)では、まず、天井到達計数カウンタ223kの値が「899」より小さい値か否かを判別し(S1501)、天井到達計数カウンタ223kの値が「899」より小さい値であれば(S1501:Yes)、天井到達報知演出を実行する「900回目」の変動には達していないため、S1502~S1504の処理をスキップして、この天井到達報知処理(S1351)を終了して、変動演出処理(図262参照)に戻る。
一方、S1501の判別の結果、天井到達計数カウンタ223kの値が「899」より小さい値でない場合、即ち、天井到達計数カウンタ223kの値が「899」以上の場合(S1501:No)天井到達報知演出を実行する「900回目」の変動に達しているため、次いで、天井到達報知済みフラグ223mがオンされているか否かを判別し(S1502)、天井到達報知済みフラグ223mがオンされていなければ(S1502:No)、天井到達することとなる「900回目」の変動に達してから、1度も天井到達報知演出を実行していないため、天井到達演出コマンドを設定し(S1503)、天井到達報知済みフラグ223mをオンに設定して(S1504)、この天井到達報知処理(S1351)を終了して、変動演出処理(図262参照)に戻る。
S1502の処理の結果、天井到達報知済みフラグ223mがオンされていると判別された場合(S1502:Yes)、天井到達することとなる「900回目」の変動に達してから、1度でも天井到達報知演出を実行しており、該天井到達報知演出を実行する必要がないため、S1503及びS1504の処理をスキップして、この天井到達報知処理(S1351)を終了して、変動演出処理(図262参照)に戻る。
このように構成することで、特別図柄の低確率状態に移行してから、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するまでにおける天井到達報知演出の実行を1回に制限することができる。
なお、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示において、大当たり以外に小当たりに当選し得るように構成し、該小当たり遊技への当選に基づいて開放される小当たり用可変入賞装置を設け、小当たり用可変入賞装置内に球が通過することに起因して大当たり及び「時短機能」が付与される時短領域(所謂、V領域)を備えたパチンコ機(所謂、1種2種混合機)を用い、「時短機能」の付与回数に基づいて「時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するように構成してもよい。この場合、「時間短縮状態」において、該「時間短縮変動」の終了条件を、第2特別図柄が所定回数変動した場合(例えば、「7回」)に設定し、第2特別図柄の動的表示が上記所定回数に到達した動的表示(以下、「到達動的表示」と称する)が開始された場合に、該到達動的表示の実行中も第2特別図柄の動的表示の始動条件を獲得可能に構成し、「時間短縮状態」の終了条件である第2特別図柄の動的表示の実行回数以上(例えば、第2特別図柄の最大保留球数分。所謂、残保留。以下、第2特別図柄の最大保留球数分の演出を、「残保留演出」と称する場合がある。)に、第2特別図柄の動的表示を実行可能に構成されている場合がある。このような機種においては、「時間短縮状態」における第2特別図柄の到達動的表示に関する変動演出において、到達動的表示に関する演出のみならず、残保留分の第2特別図柄の動的表示分まで延長して残保留演出を実行する場合がある。即ち、第2特別図柄の到達動的表示と、残保留分の第2特別図柄の動的表示とを一連の変動演出(以下、「一連変動演出」と称する場合がある)として実行するように構成されている。ここで、到達動的表示が終了した段階で、大当たり又は小当たり等に当選しなくても遊技状態が「時間短縮状態」から「通常遊技状態」に変化するものの、残保留分の第2特別図柄の動的表示の実行中は、上記一連変動演出を継続するように構成されている。そして、上記一連変動演出が終了したのち、「通常遊技状態」に戻ったことを遊技者に示唆(例えば、「通常遊技状態」の画面レイアウト等)するとともに、発射態様を「時間短縮状態」の右打ち遊技から左打ち遊技に促す演出(例えば、「左打ちに戻してください」等)を実行する。このように構成することで、遊技者に理解し易い遊技性を実現することができる。また、上記一連変動演出では、上記「時間短縮状態」中に連続して発生した大当たり回数や獲得した遊技球の総数を実行することで、「時間短縮状態」において遊技者が獲得した遊技価値や連荘数を把握させることが可能となり、遊技結果を遊技者に認識可能に構成して、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、残保留分の第2特別図柄の動的表示で大当たり(小当たり)に当選した場合には、上記一連変動演出を表示中に演出画面を切り替えたり、キャラクタ図柄等を現出させることで、遊技状態が移行される間際で大当たり又は小当たりに当選したことを突然報知するサプライズ演出を実行するように構成してもよい。このように構成することで、意外性のある遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、第1特別図柄の動的表示を契機として上記一連変動演出を実行するとともに、獲得された第2特別図柄の動的表示の残保留分が存在する場合、上記一連変動演出の終了画面の実行期間を、第2特別図柄の動的表示分、延長させて実行するように構成されている。そして、残保留分の第2特別図柄の動的表示において大当たりに当選している場合には、上記一連変動演出の終了画面の実行中に、突然、所定のキャラクタ等が現出する特別演出を実行して、大当たりに当選したことを遊技者に示唆するように構成されている。このように構成することで、意外性のある遊技を提供して、遊技の興趣の向上を図ることができる。
次に、図264から図266を参照して、第8実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第3図柄表示装置81で行われる変動演出について説明する。図264から図266は、第8実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図である。
図264(a)~図264(d)は、従来のパチンコ機において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図264(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示した図であり、図264(b)は、図264(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、図264(c)は、図264(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において天井到達することを報知する演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示した図であり、図264(d)は、図264(c)の状態から、天井到達報知演出の実行中に第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示が表示されている状態を示した図である。
図265(a)~図266(d)は、第8実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図265(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示した図であり、図265(b)は、図265(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、図265(c)は、図265(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において天井到達することを報知する演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示した図であり、図265(d)は、図265(c)の状態から、天井到達報知演出の実行中に第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89のみが表示され、演出用打ち方指示が実行されていない状態を示した図である。
図266(a)は、図265(d)の状態から、引き続き第1特別図柄の変動表示における天井到達報知演出が実行中となっており、図265(a)~図265(d)において主表示領域Dmの左上部分に表示されていた天井到達カウンタ81cが消去されている状態を示した図であり、図266(b)は、図266(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了した状態を示した図であり、図266(c)は、図266(b)の状態から、天井到達報知演出が終了し、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、図266(d)は、図266(c)の状態から、「普図低確時間短縮状態」への移行報知及び演出用打ち方指示が終了し、該「普図低確時間短縮状態」において表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示した図である。
図264(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示している。また、図264(a)は、図216のタイミング1と同様の遊技状態となっている。図264(a)では、第1特別図柄の変動表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「261」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「4」が、特図2用保留数表示88aには「0」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数が「4個」及び「0個」である旨が表示されている。また、主表示領域Dmの左上部分、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「2回」となる旨の表示が行われている。
次いで、図264(b)は、図264(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示している。また、図264(b)は、図216のタイミング2と同様の遊技状態となっている。図264(b)では、図264(a)において実行中となっていた第1特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図1ミニリール81aに「871」が表示されている。また、該第1特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「1回」の表示が行われており、図264(a)の状態から1減算された状態となっている。さらに、図264(a)と同様に、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっているため、特図2ミニリール81bには「261」が表示されている。
次いで、図264(c)は、図264(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において天井到達することを報知する演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示している。また、図264(c)は、図216のタイミング3と同様の遊技状態となっている。図264(c)では、図264(b)において貯留されていた第1特別図柄の変動表示の保留数の4つのうちの1つが消化されたため、特図1用保留数表示87aには「3」が表示されており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、図264(c)は、天井到達まであと「1回」の状態において、第1特別図柄の変動表示が実行を開始しており、この第1特別図柄の変動表示の実行が終了することで天井到達することとなるため、主表示領域Dmの中央部分では天井到達報知演出が実行中となっている。また、図264(c)は「通常遊技状態」であり、左打ち遊技を行う遊技状態であるものの、遊技者が球を発射させるための操作ハンドル51の操作を誤り、右打ち遊技領域に球が発射され、該右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71へ入賞したことによって第2特別図柄の変動表示が実行されており、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。
次いで、図264(d)は、図264(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示が先に終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示が表示されている状態を示している。また、図264(d)は、図216のタイミング4と同様の遊技状態となっている。図264(d)では、図264(c)において実行中となっていた第1特別図柄の天井到達報知演出が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、図264(c)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図2ミニリール81bに「582」が表示されている。さらに、該第2特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「0回」の表示が行われており、図264(c)の状態から1減算された状態となり、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した状態となっている。このため、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示され、主表示領域Dmの中央部分には、第1特別図柄の変動表示による天井到達報知演出の前面に演出用右打ち指示81dが表示されている。
このように、従来のパチンコ機では、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおける実行内容にかかわらず、「通常遊技状態」から天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したタイミングで主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示が表示されてしまい、遊技者からすると、天井到達報知演出の実行中に、該天井到達報知演出を中断するような形で突然右打ち遊技を示唆する表示が出現することになり、遊技に興覚めしてしまう可能性がある。
次に、図265(a)~図266(d)は、第8実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」中に第2特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図265(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄の変動表示のみが実行中となっている状態を示している。また、図265(a)は、図216のタイミング1と同様の遊技状態となっている。図265(a)において、第1特別図柄の変動表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「261」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「4」が、特図2用保留数表示88aには「0」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数が「4個」及び「0個」である旨が表示されている。また、主表示領域Dmの左上部分、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「2回」となる旨の表示が行われている。
次いで、図265(b)は、図265(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了し、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示している。また、図265(b)は、図216のタイミング2と同様の遊技状態となっている。図265(b)では、図265(a)において実行中となっていた第1特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図1ミニリール81aに「871」が表示されている。また、該第1特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「1回」の表示が行われており、図265(a)の状態から1減算された状態となっている。さらに、図265(a)と同様に、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっているため、特図2ミニリール81bには「261」が表示されている。
次いで、図265(c)は、図265(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、主表示領域Dmの中央部分において天井到達することを報知する演出が実行中となっており、第2特別図柄の変動表示も開始された状態を示している。また、図265(c)は、図216のタイミング3と同様の遊技状態となっている。図265(c)では、図265(b)において貯留されていた第1特別図柄の変動表示の保留数の4つのうちの1つが消化されたため、特図1用保留数表示87aには「3」が表示されており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、図265(c)は、天井到達まであと「1回」の状態において、第1特別図柄の変動表示が実行を開始しており、この第1特別図柄の変動表示の実行が終了することで天井到達することとなるため、主表示領域Dmの中央部分では、天井到達報知演出が実行中となっている。また、図265(c)は「通常遊技状態」であり、左打ち遊技を行う遊技状態であるものの、遊技者が球を発射させるための操作ハンドル51の操作を誤り、右打ち遊技領域に球が発射され、該右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71へ入賞したことによって第2特別図柄の変動表示が実行されており、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。
次いで、図265(d)は、図265(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89のみが表示され、演出用打ち方指示は実行されていない状態を示している。また、図265(d)は、図216のタイミング4と同様の遊技状態となっている。図265(d)では、図265(c)において実行中となっていた第1特別図柄の天井到達報知演出が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、図265(c)において実行を開始した第2特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図2ミニリール81bに「582」が表示されている。さらに、該第2特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「0回」の表示が行われており、図265(c)の状態から1減算された状態となり、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した状態となっている。このため、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示されているものの、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの中央部分において、第1特別図柄の変動表示である天井到達報知演出が実行中となっているため、該主表示領域Dmの中央部分には、従来のパチンコ機の例である図264(d)のように演出用右打ち指示81dは表示されていない。
次いで、図266(a)は、図265(d)の状態から、引き続き第1特別図柄の変動表示における天井到達報知演出が実行中となっており、図265(a)~図265(d)において主表示領域Dmの左上部分に表示されていた天井到達カウンタ81cが消去されている状態を示している。また、図266(a)は、図216のタイミング5と同様の遊技状態となっている。図266(a)では、図265(d)において実行中となっていた天井到達報知演出が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、図265(d)において実行を終了した第2特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の保留数が「0」のため、その後実行されておらず、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、図265(a)~図265(d)において主表示領域Dmの左上部分に表示されていた天井到達カウンタ81cが消去されている。このように、第8実施形態のパチンコ機10では、従来のパチンコ機の例である図264(d)のように、天井到達報知演出の実行中に該天井到達報知演出を中断するような形で演出用右打ち指示81dが表示されることがなく、遊技者は該天井到達報知演出に興趣を高めることができる。
次いで、図266(b)は、図266(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が終了した状態を示している。また、図266(b)は、図216のタイミング6と同様の遊技状態となっている。図266(b)では、図266(a)において実行中となっていた第1特別図柄の変動表示が終了し、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が終了して停止したことを示す「434」が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されておらず、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。
次いで、図266(c)は、図266(b)の状態から、天井到達報知演出が終了し、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、演出用打ち方指示が実行されている状態を示している。また、図266(c)は、図216のタイミング6と同様の遊技状態であり、図266(b)の直後の状態となっている。図266(c)では、図266(b)において貯留されていた第1特別図柄の変動表示の保留数の3つのうちの1つが消化されたため、特図1用保留数表示87aには「2」が表示されており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されておらず、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、図266(b)において実行中となっていた天井到達報知演出が終了し、天井到達したことを示す「遊タイム突入」の文字メッセージ81eと、右打ち遊技を示唆する演出用右打ち指示81d及び文字メッセージ81fが表示されている。
次いで、図266(d)は、図266(c)の状態から、「普図低確時間短縮状態」への突入報知及び演出用打ち方指示が終了し、主表示領域Dmの中央部分において表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示している。また、図266(d)は、図216のタイミング6と同様の遊技状態であり、図266(c)の直後の状態となっている。図266(d)では、図266(c)において実行を開始した第1特別図柄の変動表示が引き続き実行中となっており、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分において表示される第3図柄が第2特別図柄のものとなっており、右打ち遊技を行う「普図低確時間短縮状態」においては、第2特別図柄の動的表示に対応する変動演出が主表示領域Dmにおいて実行される様子が表示されている。
ここで、大当たり乱数テーブル202aに時短図柄に当選することとなる乱数値を設けている場合で、図216に示す例において、天井到達する第2特別図柄の変動表示が時短図柄に当選している状態を想定する。即ち、「通常遊技状態」(例えば、第1遊技状態)において、第1特別図柄の天井到達することとなる変動表示(例えば、特定状態)における天井到達報知演出(例えば、第1演出)の実行中に、第2特別図柄の変動表示が時短図柄に当選(例えば、特定条件)した場合、天井到達したことによる「普図低確時間短縮状態」(例えば、第2遊技状態)への移行と、時短図柄に当選したことによる「普図低確時間短縮状態」(例えば、第2遊技状態)への移行とが同時に発生することになる。ここでさらに、時短図柄への当選によって付与され得る時短回数を「500回」とした場合、時短図柄への当選によって付与され得る時短回数よりも、天井到達することによって付与され得る時短回数(「1140回」)の方が多くなる。よって、天井到達したことによる「普図低確時間短縮状態」への移行と、時短図柄に当選したことによる「普図低確時間短縮状態」への移行とが同時に発生するような場合は、天井到達したことによる「普図低確時間短縮状態」への移行を優先して実行し、遊技者にとってより有利な状態となるように構成する。このように構成することで、第1特別図柄の天井到達することとなる変動表示(特定状態)における天井到達報知演出(例えば、第1演出)の実行中に、第2特別図柄の変動表示が時短図柄に当選(例えば、特定条件)した場合においても、該第2特別図柄の変動表示の終了後に、天井到達したことによる「普図低確時間短縮状態」への移行が行われることになるため、第1特別図柄の変動表示における天井到達報知演出を途中で中断させることなく継続して実行することができる。
以上、説明したように、第8実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」中に天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合、天井到達することとなる第1特別図柄の動的表示、即ち、特別図柄の低確率状態における900回目となる予定の動的表示において、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで該天井到達することを報知する演出を行うように構成する。また、該天井到達報知演出の実行中の間(第3図柄表示装置81における主表示領域Dmの中央部分で実行されている第1特別図柄の動的表示が実行中の間)は、第2特別図柄の動的表示の実行によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したとしても、演出用打ち方指示を行わないように構成する。このように構成することで、第3図柄表示装置81において実行中の天井到達報知演出が演出用打ち方指示によって中断されることがなくなり、遊技者は該天井到達報知演出に興趣を高めることができる。さらに、その後、第3図柄表示装置81で実行中となっていた天井到達報知演出が終了したタイミングで演出用打ち方指示が表示されることにより、遊技者は違和感なく右打ち遊技を開始することができる。
その他、第8実施形態におけるパチンコ機10は、第7実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
<第9実施形態>
次いで、図267から図272を参照して、本発明を適用した第9実施形態のパチンコ機10について説明する。第8実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合、天井到達回数である「900回」のうち、「899回」の特別図柄の動的表示を実行するまでは、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の動的表示が大当たりするか否かの変動演出を行い、「900回目」の第1特別図柄の動的表示では、天井到達することを報知する演出を行い、該天井到達報知演出は、「900回目」の第1特別図柄の動的表示の終了と同時に終了するように構成されている。
これに対し、第9実施形態のパチンコ機10では、「900回目」の第1特別図柄の動的表示において、第8実施形態のパチンコ機10と同様に天井到達報知演出を行い、かつ、該天井到達報知演出の実行中に並行して第2特別図柄の動的表示が実行中となっている場合で、該第2特別図柄の動的表示の方が天井到達報知演出を実行している第1特別図柄の動的表示よりも後に終了する場合、実行中となっている第2特別図柄の動的表示が終了するまで該天井到達報知演出の実行時間を延長するように構成されている。
以下、第9実施形態のパチンコ機10について、第7実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第9実施形態のパチンコ機10の説明において、第7実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第7実施形態乃至第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図267を参照して、「通常遊技状態」において、特別図柄1の変動表示によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する場合のタイミングチャートについて説明する。なお、第9実施形態のパチンコ機10の「通常遊技状態」におけるスルーゲート67、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入賞態様と、普通図柄の可変表示の経過と、第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示の経過と、普通電役72及び可変入賞装置65の駆動態様との関係性については、第7実施形態乃至第8実施形態と同様のため、その説明を省略する。
図267は、第9実施形態における「通常遊技状態」中に、特別図柄1の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合であって、かつ、天井到達することとなる特別図柄1の変動表示が終了するタイミングにおいて、並行して特別図柄2の変動表示が実行中となっている場合のタイミングチャートである。
図267に示すように、特別図柄の低確率状態における899回転目及び900回転目の変動表示が特別図柄1の変動表示によって実行され、900回転目の変動表示の終了と同時に天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する(図267のタイミング2参照)。
ここで、第8実施形態のパチンコ機10において、図267に示すタイミングチャートのような各特別図柄の変動表示が実行された場合を想定する。上述したように、第8実施形態のパチンコ機10では、天井到達することとなる「900回目」の特別図柄1の変動表示において、天井到達したことを第3図柄表示装置81で報知するように構成されている。よって、「900回目」の特別図柄1の変動表示において天井到達報知演出を実行し、該「900回目」の変動表示の終了と同時に天井到達報知演出も終了する(図270(a)~(b)参照)。
そして、「900回目」の変動表示の終了と同時に天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するため、該「900回目」の変動表示の終了タイミング(図267のタイミング2参照)で、天井到達報知演出が終了し、続いて主表示用右打ち指示89及び演出用打ち方指示が実行される(図270(c)参照)。また、該演出用打ち方指示の終了後からは、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの中央部分において表示される第3図柄が、特別図柄1から特別図柄2に切り替わるように構成されている(図270(d)参照)。
さらに、図267で示すタイミング2で、主表示領域Dmにおいて実行される特別図柄2の変動表示は、本来であれば「普図低確時間短縮状態」における変動演出(例えば、キャラクタが会話をする予告等)を実行するはずが、図267で示すタイミング2において実行中となっている特別図柄2の変動表示は、「通常遊技状態」において実行を開始した変動表示のため、「普図低確時間短縮状態」中に主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行うための表示用特図2変動パターンコマンド及び表示用特図2停止種別コマンドが設定されておらず(図262のS1315:Yes参照)、主表示領域Dmにおいて「普図低確時間短縮状態」における変動演出を実行できない状態となっている。
また、このタイミング2の状況において、演出用打ち方指示に基づいて遊技者が右打ち遊技を開始し、右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞した場合、特別図柄2は「通常遊技状態」において実行を開始した「20秒」の変動表示を実行中のため、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞と同時に「普図低確時間短縮状態」における特別図柄2の変動表示を第3図柄表示装置81において実行することができない。
このように、図267で示すような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態、即ち、「通常遊技状態」において推奨されていない特別図柄2の変動表示が実行中となっている状況で、特別図柄1の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するような状態の場合、第8実施形態のパチンコ機10の構成で第3図柄表示装置81における変動演出を実行すると、該「普図低確時間短縮状態」への移行直後の特別図柄2の変動表示が第3図柄表示装置81においてしかるべき変動演出を行えず、また、該「普図低確時間短縮状態」への移行直後に演出用打ち方指示を実行したために、遊技者が即座に右打ち遊技を開始した場合に、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞したとしても、入賞と同時に「普図低確時間短縮状態」における特別図柄2の変動表示を第3図柄表示装置81において実行することができない。
そこで、第9実施形態のパチンコ機10では、図267のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態、即ち、「通常遊技状態」において推奨されていない特別図柄2の変動表示が実行中となっている状況で、特別図柄1の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するような状態の場合、「900回目」の特別図柄1の変動表示において実行している天井到達報知演出を、該「900回目」の特別図柄1の変動表示の終了タイミングで終了させず、並行して実行中となっている特別図柄2の変動表示の終了タイミングまで延長し(図271(a)~図272(a)参照)、該特別図柄2の変動表示の終了後に演出用打ち方指示を実行する(図272(b)参照)ように構成されている。
このように構成することで、「普図低確時間短縮状態」への移行時に実行中となっている特別図柄2の変動表示は、第3図柄表示装置81において実行されず、「普図低確時間短縮状態」への移行後に実行を開始する特別図柄2の変動表示から、該第3図柄表示装置81において実行されることになる(図272(c)参照)。
また、「普図低確時間短縮状態」への移行時において、特別図柄2の変動表示が実行中の間は天井到達報知演出が実行されており、該、特別図柄2の変動表示が終了したタイミングで該天井到達報知演出が終了して演出用打ち方指示が表示され、この表示に基づいて遊技者は右打ち遊技を開始することになり、右打ち遊技によって上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞することで、第3図柄表示装置81において即座に特別図柄2の変動表示が実行可能となる。
その結果、図267のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態において天井到達した場合にも、遊技者に違和感を与えることなく、好適に右打ち遊技を開始させることができる。なお、図267のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態での第3図柄表示装置81における変動演出の制御内容については、図268及び図269において詳細を後述する。
また、図267の示す例において、特別図柄1と特別図柄2の関係性を置き換えることは当然に可能である。
次に、図268及び図269を参照して、第9実施形態のパチンコ機10の音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。
まず、図268のフローチャートを参照して、第9実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S1203)について説明する。図268は、第9実施形態の特図1コマンド処理(S1203)を示したフローチャートである。第9実施形態の特図1コマンド処理と第8実施形態の特図1コマンド処理との異なる点は、天井到達報知演出の延長処理が追加されている点である。
第9実施形態の特図1コマンド処理(S1203)では、S1262の処理が終わると、天井到達報知演出の実行中に特別図柄2の変動表示の実行状態を判別し、判別結果によって該天井到達報知演出の実行時間を延長する天井到達報知延長処理を実行し(S1281)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図249参照)に戻る。
ここで、図269を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される天井到達報知延長処理(S1281)について説明する。図269は、この天井到達報知延長処理(S1281)を示したフローチャートである。
この天井到達報知延長処理(S1281)では、天井到達することとなる特別図柄1の変動表示における天井到達報知演出の実行中に、特別図柄2の変動表示の実行状態を判別し、判別結果によって該天井到達報知演出の実行時間の延長を行う。
この天井到達報知延長処理(S1281)では、まず、第3図柄表示装置81において天井到達報知演出を実行中であるか否かを判別し(S1551)、第3図柄表示装置81において天井到達報知演出を実行中でなければ(S1551:No)、S1552~S1554の処理をスキップして、この天井到達報知延長処理(S1281)を終了して、特図1コマンド処理(図268参照)に戻る。
一方、S1551の処理において、第3図柄表示装置81で天井到達報知演出を実行中であると判別された場合(S1551:Yes)、次いで、特別図柄2の変動演出が実行中か否かを判別し(S1552)、特別図柄2の変動演出が実行中でなければ(S1552:No)、天井到達報知演出を延長する必要がないため、S1553及びS1554の処理をスキップして、この天井到達報知延長処理(S1281)を終了して、特図1コマンド処理(図268参照)に戻る。
S1552の判別の結果、特別図柄2の変動演出が実行中の場合(S1552:Yes)、次に、実行中の特別図柄2の変動演出が、天井到達報知演出を実行中の特別図柄1の変動演出よりも後に終了するか否かを判別する(S1553)。判別の結果、特別図柄2の変動演出が特別図柄1の変動演出よりも後に終了しない場合、即ち、特別図柄2の変動演出が特別図柄1の変動演出よりも先に終了する場合(S1553:No)、天井到達報知演出を延長する必要がないため、S1554の処理をスキップして、この天井到達報知延長処理(S1281)を終了して、特図1コマンド処理(図268参照)に戻る。
一方、S1553の処理において、特別図柄2の変動演出が特別図柄1の変動演出よりも後に終了すると判別された場合(S1553:Yes)、特別図柄1の変動演出による天井到達報知演出の終了タイミングにおいて、特別図柄2の変動演出が実行中となってしまうため、該特別図柄2の変動演出の終了タイミングまで天井到達報知演出の実行時間を延長し(S1554)、この天井到達報知延長処理(S1281)を終了して、特図1コマンド処理(図268参照)に戻る。
このように構成することで、「普図低確時間短縮状態」への移行時に特別図柄1の変動表示に基づいて第3図柄表示装置81において実行される天井到達報知演出の実行中に、特別図柄2の変動演出も実行中となっており、かつ、天井到達報知演出を実行している特別図柄1の変動演出が先に終了する場合に、該天井到達報知演出の実行時間を特別図柄2の変動演出の終了タイミングまで延長することができる。
その結果、図267のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態において天井到達した場合、即ち、「通常遊技状態」において推奨されていない特別図柄2の変動表示が実行中となっている状況で、特別図柄1の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するような状態の場合にも、遊技者に違和感を与えることなく、好適に右打ち遊技を開始させることができる。
次に、図270から図272を参照して、第9実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第3図柄表示装置81で行われる変動演出について説明する。図270~図272は、第9実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図である。
図270(a)~図270(d)は、第8実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出の実行中に、第1特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図270(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が並行して実行中となっており、主表示領域Dmにおいて天井到達報知演出が実行されている状態を示した図であり、図270(b)は、図270(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行した状態を示した図であり、図270(c)は、図270(b)の状態から、天井到達報知演出が終了して演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、図270(d)は、図270(c)の状態から、演出用打ち方指示が終了して、実行中となっている第2特別図柄の変動表示が主表示領域Dmの中央部分で実行されている状態を示した図である。
図271(a)~図272(c)は、第9実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出の実行中に、第1特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図271(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が並行して実行中となっており、主表示領域Dmにおいて天井到達報知演出が実行されている状態を示した図であり、図271(b)は、図271(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行した状態を示した図であり、図271(c)及び図271(d)は、図271(b)の状態から、第2特別図柄の変動表示が継続して実行中となっており、天井到達報知演出が引き続き実行されている状態を示した図であり、図272(a)は、図271(d)の状態から、第2特別図柄の変動表示が終了した状態を示した図であり、図272(b)は、図272(a)の状態から、天井到達報知演出が終了して演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、図272(c)は、図272(b)の状態から、演出用打ち方指示が終了し、第2特別図柄の変動表示が実行を開始した状態を示した図である。
図270(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が並行して実行中となっており、主表示領域Dmにおいて天井到達報知演出が実行されている状態を示している。また、図270(a)は、図267のタイミング1と同様の遊技状態となっている。図270(a)において、第1特別図柄の変動表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示も実行中となっているため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「0」が、特図2用保留数表示88aには「0」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数がともに「0個」である旨が表示されている。また、主表示領域Dmの左上部分、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「1回」となる旨の表示が行われている。さらに、図270(a)は、天井到達まであと「1回」の状態において、第1特別図柄の変動表示が実行を開始しており、この第1特別図柄の変動表示の実行が終了することで天井到達することとなるため、主表示領域Dmの中央部分では、天井到達報知演出が実行中となっている。
次いで、図270(b)は、図270(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が先に終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行した状態を示している。また、図270(b)は、図267のタイミング2と同様の遊技状態となっている。図270(b)では、図270(a)において実行中となっていた第1特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図1ミニリール81aに「174」が表示されている。さらに、該第1特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「0回」の表示が行われており、図270(a)の状態から1減算された状態となり、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した状態となっている。このため、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示されているものの、天井到達報知演出が行われているため、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの中央部分に演出用右打ち指示81dは表示されていない。また、図270(a)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示は引き続き実行中となっており、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。
次いで、図270(c)は、図270(b)の状態から、天井到達報知演出が終了して演出用打ち方指示が実行されている状態を示している。また、図270(c)は、図267のタイミング3と同様の遊技状態となっている。図270(c)では、図270(b)において停止した第1特別図柄の変動表示がそのまま未実行(停止中)となっているため、特図1ミニリール81aには「174」が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は図270(b)から引き続き実行中となっているため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、天井到達報知演出が終了したため、天井到達したことを示す「遊タイム突入」の文字メッセージ81eと、右打ち遊技を示唆する演出用右打ち指示81d及び文字メッセージ81fが表示されている。
次いで、図270(d)は、図270(c)の状態から、演出用打ち方指示が終了して、実行中となっている第2特別図柄の変動表示が主表示領域Dmの中央部分で実行されている状態を示している。また、図270(d)は、図267のタイミング4と同様の遊技状態となっている。図270(d)では、図270(b)において停止した第1特別図柄の変動表示がそのまま未実行(停止中)となっているため、特図1ミニリール81aには「174」が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は図270(b)から引き続き実行中となっているため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、演出用打ち方指示が終了し、「普図低確時間短縮状態」において推奨される第2特別図柄の変動表示が実行されている。
ここで、図270(d)の状態(図267のタイミング4参照)において実行中となっている第2特別図柄の変動表示は、「通常遊技状態」において実行を開始した変動表示のため、「普図低確時間短縮状態」中に主表示領域Dmにおいて第2特別図柄の変動演出を行うための表示用特図2変動パターンコマンド及び表示用特図2停止種別コマンドが設定されておらず(図262のS1315:Yes参照)、主表示領域Dmにおいて「普図低確時間短縮状態」中の変動演出を実行できない状態となっている。このため、「通常遊技状態」において実行を開始した第2特別図柄の変動表示が実行中の間、主表示領域Dmでは、第3図柄が変動している状態のみを表示することになる。
このように、第8実施形態のパチンコ機10において、図267のような第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の実行状態の場合、遊技者からすると、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、連荘し得る状態になったにもかかわらず、しばらくの間、単調な変動演出のみが実行されることになり、興覚めしてしまう可能性がある。
次に、図271(a)~図272(c)は、第9実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出の実行中に、第1特別図柄の変動演出によって天井到達した場合の第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図271(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が並行して実行中となっており、主表示領域Dmにおいて天井到達報知演出が実行されている状態を示している。また、図271(a)は、図267のタイミング1と同様の遊技状態となっている。図271(a)において、第1特別図柄の変動表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示も実行中となっているため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「0」が、特図2用保留数表示88aには「0」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数がともに「0個」である旨が表示されている。また、主表示領域Dmの左上部分、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「1回」となる旨の表示が行われている。さらに、図271(a)は、天井到達まであと「1回」の状態において、第1特別図柄の変動表示が実行を開始しており、この第1特別図柄の変動表示の実行が終了することで天井到達することとなるため、主表示領域Dmの中央部分では、天井到達報知演出が実行中となっている。
次いで、図271(b)は、図271(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が先に終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行した状態を示している。また、図271(b)は、図267のタイミング2と同様の遊技状態となっている。図271(b)では、図271(a)において実行中となっていた第1特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図1ミニリール81aに「174」が表示されている。さらに、該第1特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「0回」の表示が行われており、図271(a)の状態から1減算された状態となり、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した状態となっている。このため、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示されているものの、天井到達報知演出が行われているため、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの中央部分に演出用右打ち指示81dは表示されていない。また、図271(a)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示は引き続き実行中となっており、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。
次いで、図271(c)及び図271(d)は、図271(b)の状態から、第2特別図柄の変動表示が継続して実行中となっており、天井到達報知演出が引き続き実行されている状態を示している。また、図271(c)は、図267のタイミング3と同様の遊技状態となっており、図271(d)は、図267のタイミング4と同様の遊技状態となっている。図271(c)及び図271(d)では、図271(b)において停止した第1特別図柄の変動表示がそのまま未実行(停止中)となっているため、特図1ミニリール81aには「174」が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は図271(b)から引き続き実行中となっているため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、引き続き天井到達報知演出が実行中となっている。また、図271(c)及び図271(d)では、図271(a)及び図271(b)において主表示領域Dmの左上部分に表示されていた天井到達カウンタ81cが消去されている。このように、天井到達報知演出が実行中の場合は、天井到達カウンタ81cに「0回」の表示を行ってからしばらくして消去することで、遊技者は主表示領域Dmの中央部分で実行されている天井到達報知演出に興趣を高めることができる。
次いで、図272(a)は、図271(d)の状態から、第2特別図柄の変動表示が終了した状態を示している。また、図272(a)は、図267のタイミング5と同様の遊技状態となっている。図272(a)は、図271(b)において停止した第1特別図柄の変動表示がそのまま未実行(停止中)となっているため、特図1ミニリール81aには「174」が表示されている。また、図271(a)~(d)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図2ミニリール81bに「336」が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、引き続き天井到達報知演出が実行中となっている。
次いで、図272(b)は、図272(a)の状態から、天井到達報知演出が終了して演出用打ち方指示が実行されている状態を示している。また、図272(b)は、図267のタイミング5と同様の遊技状態となっており、図272(a)の直後の状態となっている。図272(b)では、図271(b)において停止した第1特別図柄の変動表示がそのまま未実行(停止中)となっているため、特図1ミニリール81aには「174」が表示されている。また、図272(a)において停止した第2特別図柄の変動表示もそのまま未実行(停止中)となっているため、特図2ミニリール81bには「336」が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、天井到達報知演出が終了したため、天井到達したことを示す「遊タイム突入」の文字メッセージ81eと、右打ち遊技を示唆する演出用右打ち指示81d及び文字メッセージ81fが表示されている。
次いで、図272(c)は、図272(b)の状態から、演出用打ち方指示が終了し、第2特別図柄の変動表示が実行を開始した状態を示している。また、図272(c)は、図267のタイミング6と同様の遊技状態となっている。図272(c)では、図271(b)において停止した第1特別図柄の変動表示がそのまま未実行(停止中)となっているため、特図1ミニリール81aには「174」が表示されている。また、図272(b)において演出用打ち方指示が実行され、遊技者が右打ち遊技を開始したことによって球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞し、第2特別図柄の変動表示が実行を開始したため、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、第2特別図柄の変動表示が実行を開始したため、第3図柄が変動を開始した状態を示している。
以上、説明したように、図267のような第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の実行状態、即ち、「通常遊技状態」において推奨されていない第2特別図柄の変動表示が実行中となっている状況で、第1特別図柄の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するような状態の場合、天井到達することとなる「900回目」の第1特別図柄の変動表示において実行している天井到達報知演出を、該「900回目」の第1特別図柄の変動表示の終了タイミングで終了させず、並行して実行中となっている第2特別図柄の変動表示の終了タイミングまで延長し、該第2特別図柄の変動表示の終了後に演出用打ち方指示を実行するように構成されている。
このように構成することで、「普図低確時間短縮状態」への移行時に実行中となっている第2特別図柄の変動表示は、第3図柄表示装置81において実行されず、代わりに天井到達報知演出が実行される。そして、該第2特別図柄の変動表示の終了タイミングにおいて、天井到達報知演出も終了し、その後、演出用打ち方指示が実行されるため、遊技者は右打ち遊技を開始することになる。さらに、右打ち遊技を開始したことによって上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞することで、第3図柄表示装置81において即座に第2特別図柄の変動表示が実行可能となる。
その結果、図267のような第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の実行状態において天井到達した場合にも、遊技者に違和感を与えることなく、好適に右打ち遊技を開始させることができる。
その他、第9実施形態におけるパチンコ機10は、第7実施形態乃至第8実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
<第10実施形態>
次いで、図273から図279を参照して、本発明を適用した第10実施形態のパチンコ機10について説明する。第8実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合、天井到達回数である「900回」のうち、「899回」の特別図柄の動的表示を実行するまでは、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の動的表示が大当たりするか否かの変動演出を行い、「900回目」の第1特別図柄の動的表示では、天井到達することを報知する演出を行い、該天井到達報知演出は、「900回目」の第1特別図柄の動的表示の終了と同時に終了するように構成されている。
これに対し、第10実施形態のパチンコ機10では、「900回目」の第1特別図柄の動的表示において、天井到達して「普図低確時間短縮状態」への移行を準備する待機演出を行い、該天井到達待機演出は、第1特別図柄の動的表示の終了時、又は、第2特別図柄の動的表示の終了時の、いずれかの終了タイミングが来た時点で終了するように構成されている。そして、該天井到達待機演出の終了後、「普図低確時間短縮状態」における第2特別図柄の動的表示を即座に第3図柄表示装置81において実行できるように構成されている。
以下、第10実施形態のパチンコ機10について、第7実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第10実施形態のパチンコ機10の説明において、第7実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第7実施形態乃至第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図273を参照して、第10実施形態の「通常遊技状態」において、特別図柄2の変動表示によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する場合のタイミングチャートについて説明する。なお、第10実施形態のパチンコ機10の「通常遊技状態」におけるスルーゲート67、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入賞態様と、普通図柄の可変表示の経過と、第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示の経過と、普通電役72及び可変入賞装置65の駆動態様との関係性については、第7実施形態乃至第8実施形態と同様のため、その説明を省略する。
図273は、第10実施形態の「通常遊技状態」中に、特別図柄2の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合のタイミングチャートである。図273に示すように、特別図柄1の変動表示は、特別図柄の低確率状態における898回転目及び899回転目の変動表示を実行し、次いで、900回転目となる予定の変動表示において、「60秒」のハズレとなる変動表示を実行する(図273のタイミング2参照)。
また、特別図柄1の899回転目の変動表示の実行中において、遊技者が球を発射させるための操作ハンドル51の操作を誤り、右打ち遊技領域に球が発射され、該右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71へ入賞する。そして、上側第2始動口71への入賞に基づいて特別図柄2の「20秒」の小当たりとなる変動表示が実行される。
この特別図柄2の変動表示は、特別図柄1の899回転目の変動表示の終了後であり、特別図柄1の「60秒」のハズレとなる変動表示の開始後(実行中)に実行を終了する(図273のタイミング3参照)。つまり、この特別図柄2の変動表示が、特別図柄の低確率状態における900回転目の変動表示となり、該特別図柄の2の変動表示の終了時に天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行する。
また、図273のタイミングチャートでは、「普図低確時間短縮状態」に移行した直後から右打ち遊技が開始されている。即ち、遊技者は「普図低確時間短縮状態」への移行時に表示される主表示用右打ち指示89を確認し、右打ち遊技を開始する。そして、右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞し、「普図低確時間短縮状態」における特別図柄2の変動表示が実行される。一方、「普図低確時間短縮状態」における特別図柄2の変動表示が開始された時点において、特別図柄1では、「60秒」のハズレとなる変動表示が未だ実行中となっている(図273のタイミング4参照)。
ここで、第8実施形態のパチンコ機10において、図273に示すタイミングチャートのような各特別図柄の変動表示が実行された場合を想定する。上述したように、第8実施形態のパチンコ機10では、天井到達することとなる「900回目」の特別図柄1の変動表示において、天井到達したことを第3図柄表示装置81で報知するように構成されている。図273においては、特別図柄1の「60秒」のハズレとなる変動表示が「900回目」の予定となる変動表示になるため、該「60秒」のハズレとなる変動表示において、天井到達報知演出が実行される。
そして、第3図柄表示装置81において天井到達報知演出が実行中となっている間に、特別図柄2の変動表示によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行する(図273のタイミング3参照)。さらに、遊技者は「普図低確時間短縮状態」への移行時に表示される主表示用右打ち指示89を確認して右打ち遊技を開始し、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに入賞して特別図柄2の変動表示が実行される。
上述したように、「普図低確時間短縮状態」においては、特別図柄2の小当たりとなる変動表示は一律「2秒」の「非リーチ」演出態様が選択されるように構成されているため(図12~図16参照)、右打ち遊技によって立て続けに特別図柄2の変動表示が実行されることになる。
即ち、第8実施形態のパチンコ機10において第3図柄表示装置81が実行される場合、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行してから、特別図柄1の「60秒」の変動表示が終了するまでの間、右打ち遊技時に推奨される特別図柄2の変動表示が複数回実行されているにもかかわらず、第3図柄表示装置81においては特別図柄1の変動表示に基づく天井到達報知演出が実行されていることになる。
このように、図273のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態の場合、即ち、特別図柄1において、天井到達報知演出を実行することとなる変動表示が長時間(「60秒」)の変動表示となる場合で、かつ、該天井到達報知演出の実行中に特別図柄2の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行し、遊技者が即座に右打ち遊技を開始した場合に、「連荘」状態となり得る「普図低確時間短縮状態」において推奨される特別図柄2の変動表示が実行されているにもかかわらず、第3図柄表示装置81においては天井到達報知演出が実行されていることになる。
この場合、遊技者が「連荘」状態となり得る右打ち遊技を開始しているにもかかわらず、第3図柄表示装置81において天井到達報知演出が実行中の間は、特別図柄2の変動表示が開始されず、興覚めしてしまう可能性がある。
そこで、第10実施形態のパチンコ機10では、図273のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態の場合、特別図柄1における「900回目」となる予定の変動表示が実行を開始する場合は、天井到達することを報知する演出ではなく、天井到達して「普図低確時間短縮状態」への移行を準備するための待機演出を実行し、特別図柄1又は特別図柄2の変動表示の終了時に該待機演出を終了し、「普図低確時間短縮状態」に移行したことを報知して、即座に「普図低確時間短縮状態」における特別図柄2の変動演出を第3図柄表示装置81において実行できるように構成する。
このように構成することで、「普図低確時間短縮状態」への移行直後から右打ち遊技を開始した場合にも、即座に「普図低確時間短縮状態」における特別図柄2の変動演出を第3図柄表示装置81において実行できるため、遊技者の興趣を高めることができる。なお、図273のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態での第3図柄表示装置81における変動演出の制御内容については、図274~図277において詳細を後述する。
また、図273の示す例において、特別図柄1と特別図柄2の関係性を置き換えることは当然に可能である。
次に、図274から図277を参照して、第10実施形態のパチンコ機10の音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。
まず、図274のフローチャートを参照して、第10実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図274は、第10実施形態の変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。第10実施形態の変動演出処理と第8実施形態の変動演出処理との異なる点は、第1特別図柄の変動表示において、天井到達したことを報知する天井到達報知処理は行わず、天井到達して「普図低確時間短縮状態」へ移行するための準備演出となる、天井到達待機処理を行うように変更されている点である。
第10実施形態の変動演出処理(S1110)では、S1309の処理が終わると、天井到達するか否かを判別し、判別結果によって天井到達するまで待機処理を行う天井到達待機処理を実行し(S1371)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
ここで、図275を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される天井到達待機処理(S1371)について説明する。図275は、この天井到達待機処理(S1371)を示したフローチャートである。
この天井到達待機処理(S1371)では、天井到達までの回転数を判別し、判別結果によって、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するまでの間、待機演出を実行する天井到達待機コマンドを設定する。
この天井到達待機処理(S1371)では、まず、天井到達計数カウンタ223kの値が「899」より小さい値か否かを判別し(S1571)、天井到達計数カウンタ223kの値が「899」より小さい値であれば(S1571:Yes)、天井待機演出を実行する「900回目」の変動には達していないため、S1572~S1574の処理をスキップして、この天井到達待機処理(S1371)を終了して、変動演出処理(図274参照)に戻る。
一方、S1571の判別の結果、天井到達計数カウンタ223kの値が「899」より小さい値でない場合、即ち、天井到達計数カウンタ223kの値が「899」以上の場合(S1571:No)、天井待機演出を実行する「900回目」の変動に達しているため、次いで、天井到達報知済みフラグ223mがオンされているか否かを判別し(S1572)、天井到達報知済みフラグ223mがオンされていなければ(S1572:No)、天井待機演出を実行する「900回目」の変動に達してから、1度も天井待機演出を実行していないため、天井到達待機コマンドを設定し(S1573)、天井到達報知済みフラグ223mをオンに設定して(S1574)、この天井到達待機処理(S1371)を終了して、変動演出処理(図274参照)に戻る。
また、S1572の処理の結果、天井到達報知済みフラグ223mがオンされていると判別された場合(S1572:Yes)、天井待機演出を実行する「900回目」の変動に達してから、1度でも天井待機演出を実行しており、該天井待機演出を実行する必要がないため、S1573及びS1574の処理をスキップして、この天井到達待機処理(S1371)を終了して、変動演出処理(図274参照)に戻る。
このように構成することで、特別図柄の低確率状態に移行してから、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するまでにおける天井待機演出の実行を1回に制限することができる。
次に、図276のフローチャートを参照して、第10実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図1コマンド処理(S1203)について説明する。図276は、第10実施形態の特図1コマンド処理(S1203)を示したフローチャートである。第10実施形態の特図1コマンド処理と第8実施形態の特図1コマンド処理との異なる点は、特図1確定コマンド受信時において、天井到達待機演出を実行中か否かを判別し、判別結果によって該天井到達待機演出を終了し、天井演出開始コマンドを設定する処理が追加されている点である。
第10実施形態の特図1コマンド処理(S1203)では、S1262の処理が終わると、上述した天井到達待機処理(図275参照)において実行される天井到達待機演出を実行中か否かを判別する(S1291)。判別の結果、天井到達待機演出を実行中でなければ(S1291:No)、S1292及びS1293の処理をスキップして、その他対応処理を実行し(S1228)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図259参照)に戻る。
一方、S1291の処理において、天井到達待機演出を実行中であると判別された場合(S1291:Yes)、天井到達待機演出を終了し(S1292)、天井演出開始コマンドを設定して(S1293)、この特図1コマンド処理(S1203)を終了して、コマンド判定処理(図259参照)に戻る。
次に、図277のフローチャートを参照して、第10実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2コマンド処理(S1205)について説明する。図277は、第10実施形態の特図2コマンド処理(S1205)を示したフローチャートである。第10実施形態の特図2コマンド処理と第8実施形態の特図2コマンド処理との異なる点は、特図2確定コマンド受信時において、天井到達待機演出を実行中か否かを判別し、判別結果によって該天井到達待機演出を終了し、天井演出開始コマンドを設定する処理が追加されている点である。
第10実施形態の特図2コマンド処理(S1205)では、S1272の処理が終わると、上述した天井到達待機処理(図275参照)において実行される天井到達待機演出を実行中か否かを判別する(S1295)。判別の結果、天井到達待機演出を実行中でなければ(S1295:No)、S1296及びS1297の処理をスキップして、その他対応処理を実行し(S1238)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図259参照)に戻る。
一方、S1295の処理において、天井到達待機演出を実行中であると判別された場合(S1295:Yes)、天井到達待機演出を終了し(S1296)、天井演出開始コマンドを設定して(S1297)、この特図2コマンド処理(S1205)を終了して、コマンド判定処理(図259参照)に戻る。
このように構成することで、特別図柄の低確率状態における「900回目」の第1特別図柄の変動表示の開始時に実行された天井到達待機演出を、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行終了時、即ち、「普図低確時間短縮状態」への移行時に終了させ、この後に実行される第2特別図柄の動的表示の実行開始時から第3図柄表示装置81において変動演出を実行することができる。
次に、図278から図279を参照して、第10実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第3図柄表示装置81で行われる変動演出について説明する。図278から図279は、第10実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図278(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が並行して実行中となっている状態を示した図であり、図278(b)は、図278(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示のみが終了して、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示した図であり、図278(c)は、図278(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示が開始され、天井到達待機演出が実行されている状態を示した図であり、図278(d)は、図278(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示のみが終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89が表示されている状態を示した図である。
また、図279(a)は、図278(d)の状態から、天井到達待機演出が終了し、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、演出用打ち方指示が実行されている状態を示した図であり、図279(b)は、図279(a)の状態から、「普図低確時間短縮状態」への移行報知及び演出用打ち方指示が終了し、該「普図低確時間短縮状態」中に主表示領域Dmの中央部分で表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示した図であり、図279(c)は、図279(b)の状態から、第2特別図柄の変動表示が実行を開始した状態を示した図である。
図278(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと2回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が並行して実行中となっている状態を示している。また、図278(a)は、図273のタイミング1と同様の遊技状態となっている。図278(a)において、第1特別図柄の変動表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示も実行中となっているため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「1」が、特図2用保留数表示88aには「0」が表示されており、第1特別図柄の保留数が「1個」、第2特別図柄の保留数が「0個」である旨が表示されている。また、主表示領域Dmの左上部分、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「2回」となる旨の表示が行われている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、第3図柄として、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている。
次いで、図278(b)は、図278(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示のみが終了して、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回に減少した状態を示している。また、図278(b)は、図273のタイミング2と同様の遊技状態となっている。図278(b)では、図278(a)において実行中となっていた第1特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図1ミニリール81aに「517」が表示されている。さらに、該第1特別図柄の変動表示の実行終了により、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「1回」の表示が行われており、図278(a)の状態から1減算された状態となっている。また、図278(a)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示は引き続き実行中となっており、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。
次いで、図278(c)は、図278(b)の状態から、第1特別図柄の次の変動表示の実行が開始され、天井到達待機演出が実行されている状態を示している。また、図278(c)は、図273のタイミング2と同様の遊技状態となっており、図278(b)の直後の状態となっている。図278(c)では、図278(b)において貯留されていた第1特別図柄の変動表示の保留数の残りの1つが消化されたため、特図1用保留数表示87aには「0」が表示されており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、この第1特別図柄の変動表示は、天井到達まであと「1回」の状態において実行を開始した変動表示であり、即ち、該変動表示の実行終了によって天井到達することになる変動表示である。よって、主表示領域Dmの中央部分では天井到達待機演出が実行されており、「遊タイム待機中」の文字が表示されている。さらに、図278(b)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示は引き続き実行中となっており、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。
次いで、図278(d)は、図278(c)の状態から、第2特別図柄の変動表示が先に終了して天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して主表示用右打ち指示89が表示されている状態を示している。また、図278(d)は、図273のタイミング3と同様の遊技状態となっている。図278(d)では、図278(c)において実行を開始した第1特別図柄の変動表示が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、図278(c)において実行中となっていた第2特別図柄の変動表示の実行が終了し、特図2ミニリール81bに「582」が表示されている。さらに、該第2特別図柄の変動表示の実行終了により天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した状態となっている。このため、右打ち遊技を示唆する主表示用右打ち指示89が表示されている。
次いで、図279(a)は、図278(d)の状態から、主表示領域Dmにおいて、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行したことが報知され、演出用打ち方指示が実行されている状態を示している。また、図279(a)は、図273のタイミング3と同様の遊技状態となっており、図278(d)の直後の状態となっている。図279(a)では、図278(c)において実行を開始した第1特別図柄の変動表示が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、天井到達したことを示す「遊タイム突入」の文字メッセージ81eと、右打ち遊技を示唆する演出用右打ち指示81d及び文字メッセージ81fが表示されている。
次いで、図279(b)は、図278(a)の状態から、「普図低確時間短縮状態」への移行報知及び演出用打ち方指示が終了し、該「普図低確時間短縮状態」中に主表示領域Dmの中央部分で表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示している。また、図279(b)は、図273のタイミング3と同様の遊技状態となっており、図279(a)の直後の状態となっている。図279(b)では、図278(c)において実行を開始した第1特別図柄の変動表示が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「582」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、「普図低確時間短縮状態」への移行報知及び演出用打ち方指示が終了し、該「普図低確時間短縮状態」において表示される第3図柄が、第1特別図柄から第2特別図柄に切り替わった状態を示している。
次いで、図279(c)は、図279(b)の状態から、第2特別図柄の変動表示が実行を開始した状態を示している。また、図279(c)は、図273のタイミング4と同様の遊技状態となっている。図279(c)では、図278(c)において実行を開始した第1特別図柄の変動表示が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、右打ち遊技によって第2特別図柄の変動表示の実行が開始され、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの中央部分では、第2特別図柄の変動表示が実行を開始した様子が表示されており、右打ち遊技の開始と同時に、主表示領域Dmの中央部分において第3図柄の変動表示が実行されている様子が表示されている。
以上、説明したように、図273のような第1特別図柄及び第2特別図柄の動的表示の実行状態の場合、即ち、特別図柄の低確率状態における900回目となる予定の第1特別図柄の動的表示が長時間(「60秒」)の動的表示となる場合で、かつ、該第1特別図柄の動的表示の実行中に、第2特別図柄の動的表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行し、遊技者が即座に右打ち遊技を開始した場合に、第1特別図柄における「900回目」となる予定の動的表示では、天井到達して「普図低確時間短縮状態」への移行を準備するための待機演出を実行し、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の終了時に該待機演出を終了し、「普図低確時間短縮状態」に移行したことを報知して、即座に「普図低確時間短縮状態」における第2特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81において実行できるように構成する。
このように構成することで、「普図低確時間短縮状態」への移行直後から右打ち遊技を開始した場合にも、即座に「普図低確時間短縮状態」における第2特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81において実行できるため、遊技者の興趣を高めることができる。
その他、第10実施形態におけるパチンコ機10は、第7実施形態乃至第8実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
<第11実施形態>
次いで、図280から図284を参照して、本発明を適用した第11実施形態のパチンコ機10について説明する。第8実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行する場合、天井到達回数である「900回」のうち、「899回」の特別図柄の動的表示を実行するまでは、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の動的表示が大当たりするか否かの変動演出を行い、「900回目」の第1特別図柄の動的表示では、天井到達することを報知する演出を行い、該天井到達報知演出は、「900回目」の第1特別図柄の動的表示の終了と同時に終了するように構成されている。
これに対し、第11実施形態のパチンコ機10では、「900回目」の第1特別図柄の動的表示において、天井到達報知演出を行い、該天井到達報知演出は、第1特別図柄の動的表示の終了時、又は、第2特別図柄の大当たりとなる動的表示の開始時に終了するように構成されている。
以下、第11実施形態のパチンコ機10について、第7実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第11実施形態のパチンコ機10の説明において、第7実施形態乃至第8実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第7実施形態乃至第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図280を参照して、「通常遊技状態」において、特別図柄1の変動表示によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」へ移行する場合のタイミングチャートについて説明する。なお、第11実施形態のパチンコ機10の「通常遊技状態」におけるスルーゲート67、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの球の入賞態様と、普通図柄の可変表示の経過と、第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示の経過と、普通電役72及び可変入賞装置65の駆動態様との関係性については、第7実施形態乃至第8実施形態と同様のため、その説明を省略する。
図280は、「通常遊技状態」中に、特別図柄1の変動表示によって天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行するものの、該特別図柄1の変動表示の実行中に、特別図柄2の変動表示において大当たりする場合のタイミングチャートである。図280に示すように、特別図柄1の変動表示は、特別図柄の低確率状態における899回転目の変動表示を実行し、次いで、900回転目となる変動表示において、「15秒」のハズレとなる変動表示を実行する(図280のタイミング1参照)。
また、特別図柄1の900回転目の変動表示の実行中において、遊技者が球を発射させるための操作ハンドル51の操作を誤り、右打ち遊技領域に球が発射され、該右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71へ入賞する。そして、上側第2始動口71への入賞に基づいて特別図柄2の「70秒」の大当たりとなる変動表示が実行される。
ここで、上述したように、第11実施形態のパチンコ機10では、天井到達して「普図低確時間短縮状態」に移行した場合、1140回の時短回数が付与されるように構成されている(図222参照)。また、特別図柄2の変動表示に基づく大当たり種別が、大当たり種別「時短A」であった場合、100回の時短回数が付与されるように構成されている(図222参照)。
即ち、図280のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態において、特別図柄2の大当たり種別が大当たり種別「時短A」であった場合、特別図柄1の900回転目の変動表示の終了時に天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行して1140回の時短回数が付与されることになるが、天井到達した直後に特別図柄2の変動表示において大当たり種別「時短A」の大当たりに当選したため、該大当たり終了後に付与される時短回数は100回となる。
ここで、第8実施形態のパチンコ機10において、図280に示すタイミングチャートのような各特別図柄の変動表示が実行された場合を想定する。上述したように、第8実施形態のパチンコ機10では、天井到達することとなる「900回目」の特別図柄1の変動表示において、天井到達したことを第3図柄表示装置81で報知するように構成されている。よって、「900回目」の特別図柄1の変動表示において天井到達報知演出を実行し、該「900回目」の変動表示の終了と同時に天井到達報知演出も終了する。
よって、遊技者は「900回目」の特別図柄1の変動表示において実行される天井到達報知演出を確認した時点において、仮に天井到達時に付与され得る時短回数を把握していれば、1140回の時短回数が付与されることを認識することになる。しかしながら、この直後に発生する特別図柄2の変動表示において大当たり種別「時短A」に当選することにより、該大当たり後に付与され得る時短回数が100回になるため、大当たり種別「時短A」に当選したことによる出玉の獲得こそできるものの、遊技者によっては、付与され得る時短回数が大幅に減ったように感じ、連荘の期待度が低下したように感じて、興覚めしてしまう可能性がある。
そこで、第11実施形態のパチンコ機10では、図280のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態、即ち、「900回目」の特別図柄1の変動表示において、天井到達報知演出を実行中に、特別図柄2の変動表示が大当たりに当選した場合、該特別図柄2の変動表示の開始と同時に、天井到達報知演出を中断し、特別図柄2の変動表示において大当たりしたことを報知するように構成されている。
このように構成することで、天井到達報知演出の実行時間が減少し、遊技者が天井到達したことを認識する時間も減少し、より早期に特別図柄2の変動表示における大当たりを報知することができる。また、天井到達報知演出を特別図柄1の変動演出の終了まで継続せず、途中で中断することにより、遊技者は天井到達する途中において、何か別の事象が発生したことを認識できるため、第8実施形態のパチンコ機10のように、天井到達時に付与され得る1140回の時短回数から、大当たり種別「時短A」に基づいて付与される100回の時短回数に減ってしまったという感覚も軽減することができる。なお、図280のような特別図柄1及び特別図柄2の変動表示の実行状態での第3図柄表示装置81における変動演出の制御内容については、図281及び図282において詳細を後述する。
また、図280の示す例において、特別図柄1と特別図柄2の関係性を置き換えることは当然に可能である。
次に、図281及び図282を参照して、第11実施形態のパチンコ機10の音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。
まず、図281のフローチャートを参照して、第11実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図281は、第11実施形態の変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。第11実施形態の変動演出処理と第8実施形態の変動演出処理との異なる点は、「通常遊技状態」における第2特別図柄の変動演出の開始時に、該第2特別図柄の変動演出の当否及び天井到達報知演出が実行中か否かを判別し、判別結果によって天井到達報知演出の切替を行う処理が追加されている点である。
第11実施形態の変動演出処理(S1110)では、S1315の処理において、「通常遊技状態」であると判別された場合(S1315:Yes)、第2特別図柄の変動演出の当否及び天井到達報知演出が実行中か否かを判別し、判別結果によって天井到達報知演出の切替を行う天井到達演出切替処理を実行し(S1391)、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図248参照)に戻る。
ここで、図282を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される天井到達演出切替処理(S1391)について説明する。図282は、この天井到達演出切替処理(S1391)を示したフローチャートである。
この天井到達演出切替処理(S1391)では、第2特別図柄の変動演出の当否及び天井到達報知演出が実行中か否かを判別し、判別結果によって天井到達報知演出の切替を行う。
この天井到達演出切替処理(S1391)では、まず、第2特別図柄の変動表示が大当たりに当選しているか否かを判別し(S1591)、第2特別図柄の変動表示が大当たりに当選していなければ(S1591:No)、S1592及びS1593の処理をスキップして、この天井到達演出切替処理(S1391)を終了して、変動演出処理(図281参照)に戻る。
一方、S1591の判別の結果、第2特別図柄の変動表示が大当たりに当選している場合(S1591:Yes)、次いで、第3図柄表示装置81において天井到達報知演出を実行中であるか否かを判別し(S1592)、第3図柄表示装置81において天井到達報知演出を実行中でなければ(S1592:No)、S1593の処理をスキップして、この天井到達演出切替処理(S1391)を終了して、変動演出処理(図281参照)に戻る。
また、S1592の判別の結果、第3図柄表示装置81において天井到達報知演出を実行中であった場合(S1592:Yes)、天井到達報知演出を中断し、第2特別図柄の変動表示が大当たりに当選したことを報知する天井到達演出切替コマンドを設定し(S1593)、この天井到達演出切替処理(S1391)を終了して、変動演出処理(図281参照)に戻る。
このように構成することで、第3図柄表示装置81における天井到達報知演出の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当たりに当選した場合に、該天井到達報知演出を中断させ、第2特別図柄の変動表示において大当たりに当選したことを報知することができる。その結果、天井到達報知演出の実行時間が減少し、遊技者が天井到達したことを認識する時間も減少する。また、天井到達報知演出を特別図柄1の変動演出の終了まで継続せず、途中で中断することにより、遊技者は天井到達する途中において、何か別の事象が発生したことを認識できるため、第8実施形態のパチンコ機10のように、天井到達時に付与され得る1140回の時短回数から、大当たり種別「時短A」に基づいて付与される100回の時短回数に減ってしまったという感覚も軽減することができる。
次に、図283及び図284を参照して、第11実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第3図柄表示装置81で行われる変動演出について説明する。図283及び図284は、第11実施形態の「通常遊技状態」の天井到達時において第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行に基づいて行われる第3図柄表示装置81での変動演出の推移を示した図であり、図283(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示がいずれも停止中となっている状態を示した図であり、図283(b)は、図283(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が開始され、天井到達報知演出が実行されている状態を示した図であり、図283(c)は、図283(b)の状態から、第2特別図柄の大当たりに当選することとなる変動表示が開始され、天井到達報知演出が中断された状態を示した図であり、図283(d)は、図283(c)の状態から、第2特別図柄の大当たりとなる変動表示が停止した状態を示した図である。
また、図284(a)は、図283(d)の状態から、第2特別図柄の変動表示で大当たりしたことにより移行した「普図高確時間短縮状態」において、特別図柄の変動表示の実行回数が99回となっている状態を示した図であり、図284(b)は、図284(a)の状態から、第2特別図柄の変動表示が停止し、時短終了条件が成立して「通常遊技状態」に移行した状態を示した図であり、図284(c)は、図284(b)の状態から、主表示領域Dmの中央部分において表示される第3図柄が、第2特別図柄から第1特別図柄に切り替わった状態を示した図である。
図283(a)は、「通常遊技状態」中の、天井到達までの特別図柄の変動表示の実行回数があと1回の状態において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示がいずれも停止中となっている状態を示している。また、図283(a)は、図280のタイミング1と同様の遊技状態となっている。図283(a)では、第1特別図柄の変動表示がちょうど停止した状態となっており、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて、「871」が表示されている。また、第2特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて「193」が表示されており、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「1」が、特図2用保留数表示88aには「0」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数が「1個」及び「0個」である旨が表示されている。また、主表示領域Dmの左上部分、天井到達カウンタ81cには、天井到達まであと「1回」となる旨の表示が行われている。
次いで、図283(b)は、図283(a)の状態から、第1特別図柄の変動表示が開始され、天井到達報知演出が実行されている状態を示している。また、図283(b)は、図280のタイミング1と同様の遊技状態となっており、図283(a)の直後の状態となっている。図283(b)では、図284(a)において貯留されていた第1特別図柄の変動表示の保留数の残りの1つが消化されたため、特図1用保留数表示87aには「0」が表示されており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、図283(b)は、天井到達まであと「1回」の状態において、第1特別図柄の変動表示が実行を開始しており、この第1特別図柄の変動表示の実行が終了することで天井到達することとなるため、主表示領域Dmの中央部分では、天井到達報知演出が実行中となっている。また、図283(b)は、図283(a)と同様に、第2特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっているため、特図2ミニリール81bには「193」が表示されている。
次いで、図283(c)は、図283(b)の状態から、第2特別図柄の大当たりに当選することとなる変動表示が開始され、天井到達報知演出が中断された状態を示している。また、図283(c)は、図280のタイミング2と同様の遊技状態となっている。図283(c)では、図283(b)において実行を開始した、天井到達報知演出を実行していた第1特別図柄の変動表示が引き続き実行中となっており、特図1ミニリール81aにおいて、第1特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、図283(c)は「通常遊技状態」であり、左打ち遊技を行う遊技状態であるものの、遊技者が球を発射させるための操作ハンドル51の操作を誤り、右打ち遊技領域に球が発射され、該右打ち遊技で発射された球が上側第2始動口71へ入賞したことによって第2特別図柄の変動表示が実行されており、特図2ミニリール81bにおいて、第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。さらに、該第2特別図柄は大当たりとなる変動表示となっているため、主表示領域Dmの中央部分では、該第2特別図柄の大当たりとなる変動表示の開始に基づき、図283(b)において開始された天井到達報知演出が画面暗転演出によって中断された状態となっている。
次いで、図283(d)は、図283(c)の状態から、第2特別図柄の大当たりとなる変動表示が停止した状態を示している。また、図283(d)は、図280のタイミング3と同様の遊技状態となっている。図283(d)では、図283(b)において実行を開始した第1特別図柄の変動表示の実行が終了しており、特図1ミニリール81aに「562」が表示されている。また、該第1特別図柄の変動表示の実行終了によって天井到達し、「普図低確時間短縮状態」に移行しているため、主表示用右打ち指示89が表示された状態となっている。さらに、図283(c)において実行を開始した第2特別図柄の大当たりとなる変動表示が終了し、特図2ミニリール81b及び主表示領域Dmの中央部分に「666」が表示されている。
次いで、図284(a)は、図283(d)の状態から、第2特別図柄の変動表示で大当たりしたことにより移行した「普図高確時間短縮状態」において、特別図柄の変動表示の実行回数が99回となっている状態を示している。図284(a)は、図283(c)の状態において実行を開始した第2特別図柄の大当たりとなる変動表示によって「普図高確時間短縮状態」に移行し、該「普図高確時間短縮状態」において特別図柄の動的表示が99回実行された状態となっているため、主表示領域Dmの左上部分、時短カウンタ81gには、残り時短回数があと「1回」となる旨の表示が行われている。また、第1特別図柄の変動表示は実行されていないため、主表示領域Dmの左下部分、特図1ミニリール81aにおいて「145」が表示されており、第1特別図柄の変動表示が未実行(停止中)となっている様子が表示されている。さらに、第2特別図柄の変動表示が実行中となっているため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bにおいて第2特別図柄の変動表示が実行中となっている様子が表示されている。また、主表示領域Dmの右上部分、特図1用保留数表示87aには「0」が、特図2用保留数表示88aには「4」が表示されており、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの保留数が「0個」及び「4個」である旨が表示されている。さらに、右打ち遊技を行う「普図高確時間短縮状態」であるため、主表示用右打ち指示89及び文字メッセージ81fが表示されている。
次いで、図284(b)は、図284(a)の状態から、第2特別図柄の変動表示が停止し、時短終了条件が成立して「通常遊技状態」に移行した状態を示している。図284(b)では、「普図高確時間短縮状態」において100回目の実行となる第2特別図柄の変動表示の実行が終了したため、主表示領域Dmの右下部分、特図2ミニリール81bには「582」が表示されている。また、該第2特別図柄の変動表示の停止により、時短終了条件が成立して「通常遊技状態」に移行したため、主表示領域Dmの左上部分、時短カウンタ81gには、残り時短回数があと「0回」となる旨の表示が行われており、図284(a)において表示されていた主表示用右打ち指示89及び文字メッセージ81fが消去されている。
次いで、図284(c)は、図284(b)の状態から、主表示領域Dmの中央部分において表示される第3図柄が、第2特別図柄から第1特別図柄に切り替わった状態を示している。図284(c)では、右打ち遊技を行う「普図高確時間短縮状態」から左打ち遊技を行う「通常遊技状態」に移行したため、主表示領域Dmの中央部分において演出用左打ち指示81hが表示されている。また、主表示領域Dmの中央部分において表示される第3図柄が第1特別図柄のものとなっており、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」においては、第1特別図柄の動的表示に対応する変動演出が主表示領域Dmにおいて実行される様子が表示されている。
以上、説明したように、第11実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の低確率状態における「900回目」の特別図柄1の変動表示において、天井到達報知演出を実行中に、特別図柄2の変動表示が大当たりに当選した場合、該特別図柄2の変動表示の開始と同時に、天井到達報知演出を中断し、特別図柄2の変動表示において大当たりしたことを報知するように構成されている。
このように構成することで、天井到達報知演出の実行時間が減少し、遊技者が天井到達したことを認識する時間も減少し、より早期に特別図柄2の変動表示における大当たりを報知することができる。また、天井到達報知演出を特別図柄1の変動演出の終了まで継続せず、途中で中断することにより、遊技者は天井到達する途中において、何か別の事象が発生したことを認識できるため、第8実施形態のパチンコ機10のように、天井到達時に付与され得る1140回の時短回数から、大当たり種別「時短A」に基づいて付与される100回の時短回数に減ってしまったという感覚も軽減することができる。さらに、天井到達時におけるレアケースとして第2特別図柄の動的表示が実行された場合には、直ちに天井到達報知演出を終了させ、演出内容の辻褄を併せることで、演出内容に齟齬が生じないように構成し、遊技者に理解し易い演出を提供することができる。
その他、第11実施形態におけるパチンコ機10は、第7実施形態乃至第8実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
<第12実施形態>
次いで、図285及び図286を参照して、本発明を適用した第12実施形態のパチンコ機10について説明する。第7実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10では、左打ち遊技において、第1始動口64へ球が入球し得る若しくは入球し易い一方、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aに球が入球し難い若しくは入球しないように構成されており、該左打ち遊技において、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞に基づいて第2特別図柄の動的表示は実行され難い又は実行されないように構成されている。また、第7実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態において該普通図柄に当選した場合の普通電役72の開放時間が短時間(即ち、「0.1秒」)となっており、下側第2始動口71aへ入賞し難いように構成されている。
これに対し、第12実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64の下方に普通電役72bが配設されており、左打ち遊技において、該普通電役72bが開放状態となることで下側第2始動口71aへ入賞可能となるように構成されている。また、第12実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態において該普通図柄に当選した場合の普通電役72bの開放時間が、第7実施形態における普通電役72の開放時間よりも長時間(即ち、「1.0秒」)となっており、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」においても下側第2始動口71aへ入賞し得るように構成されている。
以下、第12実施形態のパチンコ機10について、第7実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第12実施形態のパチンコ機10の説明において、第7実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第7実施形態乃至第11実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、図285を参照して、第12実施形態のパチンコ機10における遊技盤13の具体的構成について説明する。図285は第12実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。第7実施形態乃至第11実施形態の遊技盤13と第12実施形態の遊技盤13との異なる点は、開放状態となることで下側第2始動口71aへ入賞可能となる普通電役72bが、第1始動口64の下方に配設されている点である。
第12実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64の下方に、普通電役72bが開放状態である場合にのみ球が入球し得る下側第2始動口71aが配設されている。この下側第2始動口71aへは、左打ち遊技を行う「通常遊技状態」において普通電役72bが開放状態である場合、該左打ち遊技で発射された球が1分間に約2個程度入賞するように遊技釘が周辺に植設されている。なお、下側第2始動口71aは、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1始動口64の正面視下方には、下側第2始動口71aへ球が入球する開口部を覆う2枚の羽根部材を開閉することによって、下側第2始動口71aを開放状態(拡大状態)又は閉鎖状態(縮小状態)に変位可能な普通電役72bが設けられている。普通電役72bは、通常時において羽根が閉じた(羽根が上方に起立した)閉鎖状態となっており、球が下側第2始動口71aへ入球できない、または、入球し難い状態となっている。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示が「○」の図柄で停止すると、普通電役72bが所定時間だけ作動される。普通電役72bが作動されている間、普通電役72bの羽根が上方に起立した状態から。略V字形(逆ハの字形)に可動した状態となり、普通電役72bが開放状態となる。普通電役72bが開放状態になると、球が下側第2始動口71aへ入球し得る状態、または、閉鎖状態より球が入球し易い状態となる。つまり、普通図柄表示装置83における可変表示の結果として「○」の図柄で停止して当たりとなり、普通電役72bが開放状態となった場合に、第1始動口64への入球のみならず、下側第2始動口71aへ球を入球させて、大当たり抽選が多く行える状態とすることができる。
また、詳細は後述するが、第12実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の低確率状態における普通図柄の当たり確率は、70/100となり(図286参照)、普通図柄の可変表示において当たりが導出され易いように設定されている。さらに、普通図柄の低確率状態において普通図柄に当選した場合の普通電役72bの開放時間は「1.0秒」となり(図286参照)、「通常遊技状態」において、左打ち遊技によって発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し得るように構成されている。
このため、第12実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において、第1始動口64への入賞に基づいて実行される第1特別図柄の動的表示、及び、下側第2始動口71aへの入賞に基づいて実行される第2特別図柄の動的表示の双方が実行され得るように構成されている。
従って、第7実施形態乃至第11実施形態において上述したような、天井到達時における第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示の実行状況(図216、図267、図273及び図280参照)、即ち、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示が並行して実行される状況が、第12実施形態のパチンコ機10においては通常の遊技を行っていた場合でも発生し易くなっており、その結果、第7実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10のような天井到達間際に非奨励の右打ち遊技を行った場合というレアケースより、天井到達時に第3図柄表示装置81で実行される各動的表示の変動演出及び演出用打ち方指示の制御内容がより有効に機能し易いことになる。
次に、図286(a)から図286(c)を参照して、第12実施形態の普図当たり乱数テーブル202h、普図変動テーブル202i及び普通電役開放テーブル202jの詳細について説明する。まず、図286(a)は、第12実施形態のROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202hの一例を模式的に示した模式図であるが、ここについては第7実施形態のROM202に記憶される普図当たり乱数テーブル202hと同様のため、説明を省略する。
次いで、図286(b)は、第12実施形態のROM202に記憶される普図変動テーブル202iの一例を模式的に示した模式図であるが、ここについては第7実施形態のROM202に記憶される普図変動テーブル202iと同様のため、説明を省略する。
次いで、図286(c)は、第12実施形態のROM202に記憶される普通電役開放テーブル202jの一例を模式的に示した模式図である。第12実施形態の普通電役開放テーブル202jと第7実施形態の普通電役開放テーブル202jとの異なる点は、普通図柄の低確率状態における普通電役72及び普通電役72bの開放時間が異なる点である。
第12実施形態の普通電役開放テーブル202jは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役72bの開放(没入)時間および開放回数が規定されている。
第12実施形態の普通電役開放テーブル202jは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」で参照される「通常遊技状態・潜伏確率変動状態」用と、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」で参照される「確率変動状態・低確時間短縮状態・時間短縮状態」用とで、普通電役72bの開放態様(開放時間)が変更される。
図286(c)で示すように、第12実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72bの開放回数は1回であり、その開放時間は「1.0秒」となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「通常遊技状態」及び「潜伏確率変動状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72bは、「1.0秒」×1回=「1.0秒」の間、開放されるように設定されている。
また、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」において、普通図柄に当選した場合に設定される普通電役72bの開放時間は「5.8秒」、かつ、開放回数が1回となるように普通電役開放テーブル202jで規定されている。つまり、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」又は「普図高確時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役72bは、「5.8秒」×1回=「5.8秒」の間、開放されるように構成される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役72bの開放態様を変更することで、普通電役72bが開放している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役72bが開放している期間が長いことによって下側第2始動口71aへ入賞し易い状況か、普通電役72bが開放している期間が長い状況よりも短いことによって球が下側第2始動口71aへ入賞可能な状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される遊技状態のうち、「確率変動状態」又は「普図高確時間短縮状態」においては、普通図柄の高確率状態となり、可変表示時間が短時間で、普通電役72bの開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し易いように構成されている。
また、左打ち遊技が推奨される「通常遊技状態」においては、普通図柄の低確率状態であるものの、一定程度(70/100)当たりが導出され易いように設定されており、普通電役72bの開放期間が一定程度(「1.0秒」)となっているため、左打ち遊技により発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し得るように構成されている。
よって、「確率変動状態」、「普図低確時間短縮状態」及び「普図高確時間短縮状態」で右打ちされた球は、下側第2始動口71aへ入賞し易く、第2特別図柄の動的表示の保留球数が溜まり易いため、変動短縮機能が作動し易く、第2特別図柄の動的表示が効率良く実行され易いように構成されている。
また、「通常遊技状態」で左打ちされた球は、第1始動口64及び下側第2始動口71aへと入賞し得る(それぞれ1分間に約6個及び約2個程度入賞)ことによって、第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示の双方が実行され得るように構成されている。
従って、第7実施形態乃至第11実施形態において上述したような、天井到達時における第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示の実行状況(図216、図267、図273及び図280参照)、即ち、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示が並行して実行される状況が、第12実施形態のパチンコ機10においては発生し易くなっており、その結果、第7実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10において、天井到達時に第3図柄表示装置81で実行される各動的表示の変動演出及び演出用打ち方指示の制御内容がより有効に機能し易いことになる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を1/100程度として当たり難くなるように構成してもよいし、「確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよいし、普通図柄の低確率状態において当たりに当選しないように構成してもよい。また、「通常遊技状態」より「確率変動状態」等の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「30秒」以上の長い時間(例えば、「100秒」)としてもよいし、「10秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役72の開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役72の開放時間として、「通常遊技状態」等より「確率変動状態」等の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」等における普通電役72の開放時間を「1秒」以上(例えば、「5秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「確率変動状態」等における普通電役72の開放時間を「5.8秒」以上の長い時間(例えば、「10秒」)としてもよいし、「5.8秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」等における普通電役72の開放回数を「1回」以上の多い回数(例えば、「5回」)としてもよい。
以上、説明したように、第12実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64の下方に、普通電役72bが開放状態である場合にのみ球が入球し得る下側第2始動口71aが配設されている。また、普通図柄の低確率状態における普通図柄の当たり確率は、70/100となり(図286参照)、普通図柄の可変表示において当たりが導出され易いように設定されており、該普通図柄の低確率状態において普通図柄に当選した場合の普通電役72bの開放時間が「1.0秒」となっている。このため、「通常遊技状態」において、左打ち遊技によって発射された球が下側第2始動口71aへと入賞し得るように構成されている。その結果、「通常遊技状態」で左打ちされた球は、第1始動口64及び下側第2始動口71aへと入賞し得る(それぞれ1分間に約6個及び約2個程度入賞)ことによって、第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示の双方が実行され得るように構成されている。
従って、第7実施形態乃至第11実施形態において上述したような、天井到達時における第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示の実行状況(図216、図267、図273及び図280参照)、即ち、「通常遊技状態」において第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示が並行して実行される状況が、第12実施形態のパチンコ機10においては発生し易くなっており、その結果、第7実施形態乃至第11実施形態のパチンコ機10において、天井到達時に第3図柄表示装置81で実行される各動的表示の変動演出及び演出用打ち方指示の制御内容がより有効に機能し易いことになる。
その他、第12実施形態におけるパチンコ機10は、第7実施形態至第11実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、各実施形態は、それぞれ、他の実施形態が有する構成の一部または複数部分を、その実施形態に追加し或いはその実施形態の構成の一部または複数部分と交換等することにより、その実施形態を変形して構成するようにしても良い。また、上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
<変形例1>
上記実施形態では、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として上側第2始動口71と下側第2始動口71aと可変入賞装置65を第3図柄表示装置81の正面視右側に配置している。これに対し、右打ち遊技において発射された球が入賞し得る入賞口として、第3図柄表示装置81の正面視右側に一般入賞口63を配置し、右打ち遊技で遊技が行われる遊技状態において該一般入賞口63に球が一定程度(例えば、100発中10個)入賞し得るように構成し、右打ち遊技において上側第2始動口71、下側第2始動口71a又は可変入賞装置65以外にも遊技者に賞球を払い出し得るように構成する。このように構成することで、右打ち遊技時に遊技者の持ち球の消費を抑えつつ遊技を行わせることができる。特に、入賞補助機能が作動しない「潜伏確率変動状態」において一般入賞口63への入賞に基づく賞球を払い出し得ることで、遊技者の持ち球の消費を抑えることが可能となる。
<変形例2>
上記実施形態では、一方の第1特別図柄又は第2特別図柄が大当たりとなる動的表示を実行中に、他方の第2特別図柄又は第1特別図柄の動的表示が実行を開始する場合、他方の第2特別図柄又は第1特別図柄の動的表示の抽選は、大当たり以外の乱数値(即ち、ハズレとなる乱数値)からのみ抽選するように構成している。これに対し、一方の第1特別図柄又は第2特別図柄が大当たりとなる動的表示を実行中に、他方の第2特別図柄又は第1特別図柄の動的表示が実行を開始する場合、他方の第2特別図柄又は第1特別図柄の動的表示においても大当たりに当選し得るように構成してもよい。この場合、一方の特別図柄のハズレの変動表示中に、他方の特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合、該大当たりの変動表示の終了時に、ハズレの動的表示の変動を一旦停止させ、該大当たり遊技の終了時に、該ハズレの変動表示を再開するように構成してもよい。
<変形例3>
上記実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とを使用して、「確率変動状態」が発生し得るパチンコ機10で構成している。これに対し、第1特別図柄および第2特別図柄に大当たり以外に小当たりに当選し得るように構成し、該小当たり遊技への当選に基づいて開放される小当たり用可変入賞装置を設ける。そして、小当たり用可変入賞装置内に球が通過することに起因して大当たり及び「時短機能」が付与される時短領域(所謂、V領域)を備えたパチンコ機(所謂、1種2種混合機)を用い、「時短機能」の付与回数に応じて、該「時短機能」が付与されるか否かを異ならせるように構成する。このように構成することで、「時短機能」が付与される遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例4>
上記実施形態では、「確率変動状態」の終了条件を、特別図柄の動的表示の実行回数(所謂、STタイプ)や、次の大当たりへの当選(所謂、ループタイプ)によって終了するように構成している。これに対し、特別図柄の動的表示において大当たり以外の所定の抽選結果が導出された場合に「確率変動状態」が終了(所謂、転落機能)するパチンコ機(所謂、転落タイプ)を用いてもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。この場合、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」において、上記転落抽選に該当して「時間短縮状態」又は「通常遊技状態」に移行した場合であっても、直ちに「時間短縮状態」又は「通常遊技状態」の演出には移行せず、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」における演出を継続して行う。そして、所定条件の成立(例えば、「時短機能」の終了時や演出変化抽選に当選等)によって、「時間短縮状態」又は「通常遊技状態」に対応する画面を実行するように構成する。このように構成することで、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」において転落抽選に該当した場合であっても、転落したか否かを遊技者に認識し難くして、遊技の興趣を向上することができるとともに、所定条件が成立した場合には、遊技者に遊技状態(遊技結果)を明確に認識させることが可能となり、遊技者に理解し易い遊技仕様および演出を実行することができる。なお、「確率変動状態」又は「潜伏確率変動状態」において、転落抽選に該当した場合に、その旨を遊技者に示唆可能な演出を実行するように構成してもよい。
<変形例5>
上記実施形態では、「確変機能」が付与されることとなる大当たり種別が選定されることで特別図柄の高確率状態が発生するように構成されている。これに対し、所定の「確変機能」の付与回数ごとに、「確変機能」が発生しない大当たり種別が選定される所謂確変リミッタ機能を設けるように構成してもよい。また、所定の大当たり回数ごとに、普通図柄の高確率状態が発生しない大当たり種別が選定される所謂時短リミッタ機能を設けるように構成してもよい。このように構成することで、遊技者に連続的に過度な遊技価値の付与を抑制することができるとともに、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例6>
上記実施形態では、普通電役72及び可変入賞装置65は、普通図柄又は特別図柄への当選に基づいて開放され得るように構成されている。これに対し、球が通過することによって他の入賞口を閉塞している可動役物(所謂、非電動役物)を開放させる通過口を搭載したパチンコ機を用いてもよい。
<変形例7>
上記実施形態では、大当たりに当選した場合に、該大当たり終了後に「時短機能」が付与される遊技状態が発生するように構成されている。これに対し、特別図柄の動的表示において大当たり(小当たり)以外の所定図柄(例えば、時短図柄)が導出された場合に、大当たりを経由せずに「時短機能」が付与される状態に遷移するように構成してもよい。このように構成することで、一方の特別図柄の動的表示中に、「時短機能」によって実行され易くなる他方の特別図柄の動的表示に基づく天井到達の現象が発生し得るため、「時短機能」が付与されるバリエーションを豊富にしつつ、第3図柄表示装置81で実行中となっていた第1特別図柄の変動演出が終了したタイミングにおいて演出用打ち方指示が表示されることにより、遊技者は違和感なく右打ち遊技を開始することができる。
<変形例8>
上記実施形態では、特別図柄の低確率状態における第1特別図柄の動的表示及び第2特別図柄の動的表示の合計実行回数が、大当たりに当選せずに所定回数(例えば、「1000回」)実行された場合に、大当たりを経由せずに「時短機能」が付与される(所謂、天井機能)ように構成されている。これに対し、第1特別図柄の動的表示の積算実行回数と第2特別図柄の動的表示の積算実行回数とでそれぞれ個別に上記所定回数を計数してもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とでそれぞれ上記所定回数が異なるように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例9>
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並行的に実行可能に構成している。これに対し、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先して実行(所謂、特図2優先変動)するように構成し、各動的表示の制御を行ってもよい。具体的には、第2特別図柄の動的表示の実行中に、第1特別図柄の動的表示の実行契機が得られた場合、該第2特別図柄の動的表示の実行中は、第1特別図柄の動的表示の開始を保留するように構成してもよい。また、第1特別図柄の動的表示を第2特別図柄の動的表示より優先して実行(所謂、特図1優先変動)するように構成してもよい。具体的には、大当たり遊技の発生有無を示唆する第1特別図柄の動的表示の実行中に、大当たり遊技の発生有無を示唆する第2特別図柄の動的表示の実行契機が得られた場合でも第1特別図柄の動的表示は引き続き継続させ、該第1特別図柄の動的表示の実行中は、第2特別図柄の動的表示の開始を保留させ、第1特別図柄の動的表示が終了した場合に、保留されていた第2特別図柄の動的表示を開始するように構成してもよい。この場合、第2特別図柄の動的表示が保留されていることを示す保留表示を表示するように構成する。さらに、入賞した順に動的表示を実行(所謂、入賞順変動)するように構成し、各動的表示の制御を行ってもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、保留されていた第2特別図柄又は第1特別図柄の動的表示(変動演出)を実行する場合、第3図柄表示装置81において、対応する保留図柄を引き続き継続して実行保留図柄として表示し続け、該変動演出の終了時、若しくは、該変動演出の適宜タイミング等に上記実行保留図柄を消去するように構成してもよい。
<変形例10>
上記実施形態では、「時短機能」の終了条件として、特別図柄の動的表示の所定実行回数や、大当たりへの当選に基づいて終了するように構成している。これに対し、小当たり遊技への当選回数や、大当たりと異なる時短終了図柄の導出に基づいて「時短機能」が終了するように構成してもよい。このように構成することで、入賞補助状態の終了条件を多様化して、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。また、「時短機能」の有効時に、特別図柄の保留球数が所定数(例えば、保留満タン(即ち、4個)や、保留満タンに対して一定数の保留貯留(例えば、2個))貯留されたことを契機として、「時短機能」を終了するように構成してもよい。
<変形例11>
上記実施形態では、「通常遊技状態」における各特別図柄の動的表示の実行終了時において、第3図柄表示装置81に表示している天井到達カウンタ81cの値を更新するように構成している。これに対し、各特別図柄の動的表示の実行開始時に更新するように構成してもよい。
<変形例12>
上記実施形態では、「通常遊技状態」において天井到達する場合に選択され得る変動パターンは、天井到達前に選択され得る変動パターンと同様に、多様な変動時間が選択され得るように構成されている。これに対し、天井到達時に選択され得る変動パターンが一定となるように構成してもよい。このように構成することで、天井到達時の変動時間が固定化され、天井到達報知演出を一定時間で実行できるようになる。また、第1特別図柄の動的表示において長時間となるハズレ又は小当たり変動を実行中に、第2特別図柄の動的表示によって天井到達した場合のように、天井到達しているにもかかわらず、第3図柄表示装置81において第1特別図柄の変動演出を長時間に亘って実行し続けるような状態を回避できる。
<変形例13>
上記実施形態では、普通図柄の低確率状態において70/100で当たりに当選し、普通電役72が可動し得るように構成している。これに対し、普通図柄の低確率状態においては当たりに当選せず、普通図柄の高確率状態でのみ当たりに当選(例えば、100%当選)するように構成してもよい。このように構成することで、普通図柄の低確率状態で普通電役72が可動して下側第2始動口71aに球が入賞することを確実に防止することができる。その結果、遊技仕様通りの遊技性を確実に実現することが可能となる。
<変形例14>
上記実施形態では、大当たり遊技において、1の可変入賞装置65を開放するように構成している。これに対し、大当たり遊技において開放し得る入賞口を複数設け、大当たり種別又は小当たり種別に応じて、該複数の入賞口を開放するように構成してもよい。このように構成することで、一方の可変入賞装置の閉鎖後、直ちに他方の可変入賞装置を開放させることで、インターバル時間を極力少なくして大当たり遊技の時間短縮に寄与することができる。
<変形例15>
上記実施形態では、普通図柄の可変表示時間を、遊技状態に応じてそれぞれ1種類ずつ設けている。これに対し、普通図柄の可変表示時間を、遊技状態に応じて、複数種類の可変表示時間の中から抽選で選定するように構成してもよい。具体的には、「通常遊技状態」において、普通図柄の可変表示時間を、「1秒」、「3秒」、「5秒」、「10秒」又は「30秒」の中から抽選により決定する。このように構成することで、右打ち遊技が奨励されていない「通常遊技状態」において、右打ち遊技してスルーゲート67に球を通過させて普通図柄の可変表示を行い、その導出タイミングに応じて開放され得る普通電役72に向けて球を発射しても、下側第2始動口71aの開放タイミングが複数になることで、下側第2始動口71aへの入賞を抑制することができる。
<変形例16>
上記実施形態では、第1特別図柄の抽選において大当たり(、小当たり)又はハズレの中から当選役を選定するとともに、第2特別図柄の抽選においても大当たり(、小当たり)又はハズレの中から当選役を選定するように構成している。これに対し、第1特別図柄の抽選のみにおいて小当たりを設け、大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、第2特別図柄の抽選においてのみ小当たりを設け、大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、いずれの特別図柄の抽選において小当たりを設けず、大当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよいし、いずれの特別図柄の抽選において小当たりを設け、大当たり、小当たり又はハズレの中から当選役を選定するように構成してもよい。
<変形例17>
上記実施形態では、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示の実行回数に応じて遊技状態を変更(例えば、「確率変動状態」から「通常遊技状態」)に移行するように構成している。これに対し、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示以外の所定演出(例えば、「リーチ表示」や特定役当選に基づく特定演出等)の実行回数に応じて遊技状態を変更可能に構成してもよい。
<変形例18>
上記実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでそれぞれ保留球数を計数し、それぞれの保留球数ごとに各特別図柄の変動時間やリーチ確率を変更するように構成している。これに対し、第1特別図柄と第2特別図柄との合計保留球数に応じて各特別図柄の変動時間やリーチ確率を変更するように構成してもよい。
<変形例19>
上記実施形態では、天井到達報知演出を、「普図低確時間短縮状態」に到達し得る1回前の特別図柄の変動演出で行うように構成している。これに対し、天井到達報知演出を、「普図低確時間短縮状態」に到達し得る複数回前の特別図柄の変動演出から、複数の特別図柄の変動演出に亘って継続的に実行するように構成してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別、又は、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別を、それぞれ1種類で構成している。これに代えて、第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別、又は/及び、第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技の小当たり種別を、複数種類設けるように構成してもよい。さらに、小当たり種別に応じて「時短機能」を終了するか否かを異ならせるように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、遊技状態ごとに奨励される特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて実行し、奨励されていない特別図柄の変動演出を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmで実行しないように構成している。これに代えて、奨励されていない特別図柄の変動演出を、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて所定態様で実行するように構成してもよい。具体的には、例えば、奨励されている特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで目立つように(中央部分、大部分、奨励されていない特別図柄の変動演出より大きい領域、図柄表示態様を濃く実行等)実行する一方、奨励されていない特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで、奨励されている特別図柄の変動演出より目立たないように(隅部、小部分、奨励されている特別図柄の変動演出より小さい領域、図柄表示態様を薄く等)実行するように構成する。このように構成することで、第3図柄表示装置81によって複数の特別図柄の変動演出の実行態様を把握することが可能となる。
上記実施形態では、第1特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第1特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成するとともに、第2特別図柄の動的表示の保留球数に応じて第2特別図柄の動的表示の変動時間が変化するように構成している。換言すると、第1特別図柄の動的表示の保留球数は第1特別図柄の動的表示にのみ影響し、第2特別図柄の動的表示の保留球数は第2特別図柄の動的表示にのみ影響するように構成している。これに代えて、一方の特別図柄の動的表示の保留球数が、他方の特別図柄の動的表示の変動時間に影響するように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の動的表示の変動時間を、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数との合計保留球数に応じて変化するように構成する。このように構成することで、第1特別図柄の動的表示の保留球数と第2特別図柄の動的表示の保留球数とが混在する状態において、特異な変動時間を選択し得るように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、確率設定値を「1」~「6」の6段階で変更可能として、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更可能としたが、確率設定値が変更可能な段階は6段階に限らず、任意の段階に変更可能としてもよい。
上記実施形態では、確率設定値を変更することにより、大当たり確率を変更する場合について説明したが、普通図柄の当たり確率や、小当たりの当選確率を変更するようにしてもよい。
また、立ち上げ処理の中で確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合に、「1」~「6」の範囲の中から特定の確率設定値(例えば「1」)を確率設定値として強制的に設定するようにしてもよい。なお、遊技途中で(例えば、タイマ割込処理の中で)確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合は、確率設定値を強制的に特定の確率設定値に設定しないほうがよい。これは、遊技途中で大当たり確率が突然変更さえることにより、遊技者が何らかの不利益を被ることを抑制するためである。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含める場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を除いてもよい。この場合、RAM判定値が正常か否かの判定を行う前に、確率設定値が正常の範囲にあるか否かを判定し、正常の範囲内になければ、強制的に設定変更処理を実行してホール関係者等に確率設定値の変更を行わせたり、ホール関係者等にパチンコ機10を設定変更モードで再立ち上げさせるように促したり、確率設定値として正常範囲内の特定の確率設定値を強制的に設定してもよい。
上記実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含めない場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を含めてもよい。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、又は、設定変更スイッチをオンすることによって、確率設定値を更新する場合について説明したが、これを設定キー501にて行えるようにしてもよい。具体的には、設定キー501を、オン状態から更にオフ側とは反対方向に設けた設定変更位置まで回動可能にし、設定変更位置まで設定キー501が回されると、自動でオン状態に設定キー501が戻るように付勢して構成する。そして、設定キー501をオン状態から設定変更位置まで回動させる度に、確率設定値が更新されるようにする。これによっても、確率設定値の変更を容易に行うことができる。
上記実施形態では、「設定変更モード」でパチンコ機10を立ち上げた場合に、設定キー501をオフ状態にすることによって、又は、RAM消去スイッチ503をオンすることによって、確率設定値を確定する場合について説明したが、これを別に設けたスイッチ、例えば、設定確定スイッチが操作されることで行えるようにしてもよい。この設定確定スイッチは、例えば、「設定変更モード」中に操作されることにより、確率設定値を確定するためのスイッチであり、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられ、基板ボックス100を開封しなくても、ホール関係者等によって操作可能にしてもよい。これによっても、確率設定値の確定を容易に行うことができる。
上記実施形態では、パチンコ機10の電源オン時に「設定変更モード」又は「設定確認モード」で立ち上げる場合に、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定していた。これに対し、少なくとも内枠12の開放を必須条件とし、その他、RAM消去スイッチ503と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定するように構成してもよい。また、内枠12の開放を設定変更又は設定確認の条件とするか否かをホールが選択可能に設定できるように構成してもよい。
上記各実施形態では、RAM消去スイッチ503を主制御装置110に搭載していた。これに対し、RAM消去スイッチ503を電源装置115や払出制御装置111に搭載するように構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501により、大当たり確率等を変更可能に構成していた。これに対し、設定キー501により、1の入賞口に入賞した場合に払い出される賞球数(例えば、3個→5個への変更)や、入賞口への入賞を補助する可動役物の駆動時間(3秒→5秒への変更)や駆動幅(例えば、20mm→30mmへの変更)、或いは、球の流下態様に影響を与える部材(例えば、球が転動可能なステージやクルーン)の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)、パチンコ機10自体の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)等、遊技者に対する有利度合いに関する設定を複数段階に変更可能に構成してもよい。
上記各実施形態では、設定キー501の鍵孔をパチンコ機10の裏面側に向くように構成していた。これに対し、設定キー501の鍵孔の向きを、パチンコ機10の横方向(左方向又は右方向)や、パチンコ機10の斜め方向、或いは、パチンコ機10の前面側を向くように構成してもよい。
上記実施形態において、大当たり乱数値同士、小当たり乱数値同士、及び、ハズレ乱数値同士を連続的な値とし、大当たりか否かや、小当たりか否かを範囲判定(例えば、「0」以上「49」以下か否か)可能に構成し、主制御装置110の制御負担を軽減するように構成していた。これに対し、遊技価値を付与する各乱数値(即ち、大当たり乱数値および小当たり乱数値)を連続的な配置ではなく、分散(散逸)して配置するように構成してもよい。具体的には、例えば、「0~999」で更新される大当たり乱数カウンタC1の場合に、大当たり乱数値として「7,341,555,777,831」とし、小当たり乱数値として「77,175,223,315,415,526,634,717,845」としてもよい。
ここで、パチンコ機10の状況にかかわらず大当たり乱数値となる値(例えば、低確率状態および高確率状態において、「0~50」であれば大当たり)が連続的に存在していた場合、その値が外部から予測され得る可能性があり、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなるおそれがある。よって、上記変形例のように構成することで、遊技価値を付与する各乱数値を外部から予測困難にし、不正に対する抑制効果を高め、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
また、上述した変形例において、大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)されている低確率状態用の大当たり乱数値と、高確率状態用の大当たり乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれ大当たり乱数値を設定してもよい。このように構成することで、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、タイマ割込処理等のソフトウェアの処理で大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2等を更新するように構成していた(所謂、ソフト乱数)。これに対し、更新周期が上記ソフト乱数より速い乱数生成ICによって大当たり乱数カウンタC1等を更新するように構成してもよい(所謂、ハード乱数)。このように構成することで、外部から更新中の乱数値の把握を困難にし、セキュリティ性能を向上することができる。
上記実施形態では、設定値が増加するごとに均等に大当たり乱数値が増加するように構成していた。これに対し、設定値が増加するごとに不均等又は所定割合で大当たり乱数値(又は小当たり乱数値)を増加するように構成してもよい。具体的には、例えば、設定値「1」から「3」までは、大当たり乱数値を「2」ずつ増加させる一方、設定値「4」から「6」までは、大当たり乱数値を「5」ずつ増加させる。このように構成することで、設定差によって付与され得る遊技価値が大きく変化し、設定差による抑揚(メリハリ)のある遊技を提供可能に構成し、遊技の興趣を向上することができる。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数カウンタC1の値における対応役を変化するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり種別カウンタC2又は小当たりの内容を決定する小当たり種別カウンタ(図示せず)の値に対応する大当たり種別を変化させ、大当たり種別又は小当たり種別の選択割合が変化することによる設定差が生じるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(即ち、大当たり乱数値)を変更して、その変更分を遊技価値を付与しない乱数値(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成していた。これに対し、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(例えば、大当たり乱数値)を変更した場合に、その変更分を、他の遊技価値を付与する乱数値(例えば、小当たり乱数値)から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定毎に付与され得る遊技価値に差を設け、設定毎に抑揚(メリハリ)のある遊技を提供し、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲(以下、「再大当たり乱数値の範囲」と称する)」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。ここで、「再大当たり乱数値の範囲」として、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分が対応するように構成する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、設定変更によっても変化しない大当たり乱数値と小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、当否判定の制御プログラムにおいて、固定的な乱数値の基本的な当否判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、乱数値の個数が多い順(又は少ない順)に各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。
上記実施形態では、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、設定変更に伴い増加される「大当たり乱数値の範囲」を、設定変更に伴い減少される乱数値(即ち、「ハズレ乱数値の範囲」)と隣接(隣り合う)ように大当たり乱数テーブル202aに規定(設定)するように構成してもよい。具体的には、大当たり乱数テーブル202aにおいて、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、小当たりの当否判定の制御プログラムにおいて、小当たり乱数値の判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合、特別図柄の大当たり確率が向上(2倍以上アップ)するように構成されていた。これに対し、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の小当たり確率を向上するように構成してもよい。また、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、特別図柄の大当たり確率の上昇度合いを2倍以上(例えば、10倍)に設定してもよい。さらに、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に移行する場合に、大当たり確率と小当たり確率とを共に向上(例えば、大当たり確率を5倍、小当たり確率も5倍)に設定してもよい。
上記実施形態では、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率と、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率とが同等となるように構成されていた。これに対し、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率を、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率より高くなるように構成してもよいし、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率を、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率より低くなるように構成してもよい。
上記実施形態では、特別図柄の低確率状態および高確率状態とにおいて、いずれの状態でも大当たり確率において設定差が生じるように構成していた。これに対し、いずれか一方の状態(低確率状態又は高確率状態)における大当たり確率の設定差を無くし、他方の状態(高確率状態又は低確率状態)における大当たり確率に設定差を設けるように構成してもよい。
上記実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させて、その大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり乱数値を増加させ、その大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数及びハズレ乱数値から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定変更に基づく大当たり乱数値の個数の変更分を、小当たり乱数値及びハズレ乱数値のそれぞれから補填することが可能となり、大当たり乱数値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の個数を、大当たり乱数値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、下側第2始動口71aに対して普通電役72を配設し、該普通電役72の開閉態様に応じて下側第2始動口71aへの球の流入態様が異なるように構成している。これに対し、上側第2始動口71に対して普通電役72を配設し、該普通電役72の開閉態様に応じて上側第2始動口71への球の流入態様が異なるように構成してもよいし、第1始動口64に対して普通電役72を配設し、該普通電役72の開閉態様に応じて第1始動口64への球の流入態様が異なるように構成してもよい。
上記実施形態では、突出状態と没入状態とに変位する普通電役72を用い、普通電役72の没入タイミングと没入時間とを各遊技状態で変更することで本発明の遊技性を実現するように構成されている。これに対し、回動式の羽根部材を用い、羽根部材の作動タイミングと作動時間とを各遊技状態で変更することで、本発明の遊技性を実現するように構成してもよい。具体的には、例えば、下側第2始動口71aの左右両側に羽根部材を配置し、羽根部材が非作動状態(例えば、直立状態)では、球が羽根部材の外側(非転動側)に衝突し、そのまま下流側へ流下するように構成する。一方、羽根部材が回動した作動状態(直立状態から右側へ120度傾倒状態)では、球が羽根部材の内側(転動側)に衝突し、該羽根部材の内側を下側第2始動口71a側に向けて転動するように構成する。このように構成することで、羽根部材の回動態様は、普通電役72の出没による駆動態様より、羽根部材自体が作動する領域が大きく駆動されたか否かを認識し易いため、普通図柄の可変表示で当選したか否かを遊技者に認識し易くすることができる。
特図1用第4図柄表示領域87と特図2用第4図柄表示領域88との表示態様及び表示位置を、主表示領域Dmで変動演出している第1特別図柄又は第2特別図柄に応じて変更するように構成してもよい。具体的には、例えば、主表示領域Dmで実行されている特別図柄に対応して、実行されている方の第4図柄表示領域87,88を上側に位置させたりアラビア数字で表示したり赤色で表示し、実行されていない方の第4図柄表示領域88,87を下側に位置させたり上記アラビア数字と異なる表記(例えば、漢数字やローマ数字)で表示したり赤色とは異なる色(例えば、青色)で表示するように構成する。このように構成することで、実行されている変動演出を識別して表示しつつ、いずれの特別図柄が実行されているかを認識し難く構成し、現在滞在している遊技状態を遊技者に認識し難く構成することで、遊技状態を推測する遊技性が生まれ、遊技の興趣向上を図ることができる。
警報音に関し、左打ち遊技が推奨される遊技状態においてスルーゲート67を球が通過した場合にもれなく出力するのではなく、さらに特定の条件が成立した場合に警報音を出力するように構成してもよい。具体的には、例えば、このように構成することで、意図的に遊技仕様より多くの出玉を得ようとする悪意ある遊技者の行為に対してのみ警報音を出力し、不慣れな遊技者や操作ミスによる善意の右打ち遊技に対しては警報音を出力しないことで、不正遊技を抑制しつつ、遊技者の遊技意欲の低下も抑制して、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり確率において、いずれの遊技状態でも同等程度となるように構成してもよい。具体的には、例えば、特別図柄の大当たり確率が低い「通常遊技状態」又は「普図高確時間短縮状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100にするとともに、特別図柄の大当たり確率が高い「確率変動状態」や「潜伏確率変動状態」では、普通図柄の当たり確率を50/100や51/100等、「通常遊技状態」等における普通図柄の当たり確率と同一又は同等程度となるように構成する。このように構成することで、普通図柄の当たりに基づく普通電役72の開放に関し、普通図柄の可変表示時間と普通電役72の開放時間とを考慮し、普通図柄の当たり確率を考慮せずに出玉率等を算出することが可能となることで、各遊技状態における遊技仕様の設計を容易化可能となる。
大当たりに当選した大当たり図柄ごとに、該大当たり以降に選択される特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「確率変動状態」を発生させ得る大当たり図柄である1図柄、3図柄、5図柄、7図柄のうち、1図柄で当選した場合には「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的長めの変動時間が選択され易い「両ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、3図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的短い変動時間が選択され易い「特1ロング特2ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。さらに、5図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄および第2特別図柄がともに比較的短めの変動時間が選択され易い「両ショート変動確率変動状態」に移行するように構成する。また、7図柄で当選した場合には、「確率変動状態」において第1特別図柄は比較的短めの変動時間が選択され易い一方、第2特別図柄は比較的長めの変動時間が選択され易い「特1ショート特2ロング変動確率変動状態」に移行するように構成する。このように構成することで、大当たりした図柄の種類によって、大当たり後の遊技状態において、先に導出され得る特別図柄を異ならせることができ、例えば、いずれの特別図柄が先に停止するか否かによって、遊技状態毎に大当たりが先に現出させる確率を異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
特別図柄の変動回数に基づいて、該特別図柄の変動パターン群(変動時間)が異なるように構成してもよい。具体的には、例えば、「潜伏確率変動状態」において、大当たり終了後1回目~10回目の特別図柄の変動演出に関しては、比較的長めの変動時間が選択され易いように構成し、11回目以降の特別図柄の変動演出に関しては、比較的短めの変動時間が選択され易いように構成する。このように構成することで、遊技にメリハリを設けつつ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
普通図柄の当たり種別を複数種類設けてもよい。具体的には、例えば、普通電役72が1回開放される1回開放当たりと、出没板72aが3回開放される3回開放当たりと、普通電役72が3回かつ長く開放される3回ロング開放当たりとを設ける。このように構成することで、「確率変動状態」や「普図高確時間短縮状態」において遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記実施形態では、「通常遊技状態」→「普図高確時間短縮状態」→「普図低確時間短縮状態」→「確率変動状態」→「潜伏確率変動状態」の順で遊技者にとって有利な遊技状態としていた。これに対し、「通常遊技状態」より遊技者にとって不利な遊技状態として、「普図高確時間短縮状態」や「潜伏確率変動状態」、「確率変動状態」が位置づけられるように遊技仕様を設定してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の始動口を、普通電役72が付属した第2特別図柄の始動口の上流側に設け、「通常遊技状態」では、普通電役72が作動し難いことによって、第2特別図柄より遊技者にとって有利な第1特別図柄の抽選契機を受け易い一方、「普図高確時間短縮状態」では、普通電役72が作動し易いことによって、第1特別図柄より遊技者にとって不利な第2特別図柄の抽選契機を受け易いように構成する。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
右打ち遊技を示唆する右打ち示唆表示が現出される場合に、第4図柄表示領域87,88の表示位置を変更するように構成してもよい。具体的には、左打ち遊技が奨励される「通常遊技状態」等では、副表示領域Dsの右小領域Ds3に第4図柄表示領域87,88を表示する一方、右打ち遊技が奨励される「確率変動状態」等では、右打ち示唆表示を右小領域Ds3に表示する一方、第4図柄表示領域87,88を左小領域Ds1に表示する。このように構成することで、遊技状態に応じた遊技仕様を遊技者に認識させ易くすることができる。
上記実施形態では、同時に実行され得る複数の特別図柄の動的表示に関し、遊技状態に応じて奨励される特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行い、非奨励の特別図柄の変動演出を主表示領域Dmで行わないように構成している。これに対し、同時に実行され得る複数の図柄(例えば、特別図柄と普通図柄)の演出に関し、遊技状態、遊技仕様、付与される遊技価値、或いは、実行頻度等によって、実行すべき演出の優先順を予め設け、該優先順に応じた演出を優先的に実行し、優先順が低い演出に関しては、演出規模を小さくしたり、演出自体を実行しない等、優先順位が高い演出に比べて遊技者が認識し難くなるように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第1特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示したり、第2特別図柄の変動演出が主表示領域Dmで実行されている場合は、第2特別図柄より遊技者に付与され得る遊技価値が低い普通図柄の可変表示に関する演出を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226で実行しない若しくは演出規模を小さくして表示してもよい。このように構成することで、遊技を行う上で遊技者に認識させたい演出を優先的に実行しつつ、優先順位が低い演出規模を小さく(なくす)ことで、遊技者が煩わしさを感じない演出を実行することができる。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。これらを1つの制御装置とすることで、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理(S1111)において、いずれかの停止種別コマンドを受信すれば必ず対応する変動開始フラグ223a,223bをオンに設定する場合について説明したが、各変動パターンコマンドの受信があった上で対応する停止種別コマンドを受信した場合に、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。これにより、各変動パターンコマンドの受信がなく、いずれかの停止種別コマンドを受信したような場合に、おかしな変動演出が実行されることを抑制できる。
また、各変動パターンコマンドを受信したタイミングで、各変動開始フラグ223a,223bをオンに設定してもよい。この場合、音声ランプ制御装置113にて実行される変動演出処理(S1110)では、各変動開始フラグ223a,223bがオンされたことに基づいて、各変動パターンコマンドにより抽出した変動パターンを表示制御装置114へ通知する各表示用変動パターンコマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113にて各停止種別コマンドの受信を待つことなく、表示制御装置114に対して、この各表示用変動パターンコマンドに基づき、各変動演出を第3図柄表示装置81に実行させることができる。なお、この場合、音声ランプ制御装置113では、各停止種別コマンドを受信したタイミングで、該停止種別コマンドより抽出された停止種別を表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。そして、表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81に実行させた変動演出の停止図柄を決定してもよい。
上記実施形態において、デモ演出は、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄を停止表示させてもよい。また、数字の付された主図柄または数字の付されていない主図柄からなる第3図柄を、半透明状態で停止表示させてもよい。また、第3図柄を表示させずに背面画像だけを変化させるものであってもよい。また、変動表示で用いられる第3図柄や背面画像とは全く異なるキャラクタや背面画像を表示させてもよい。
上記実施形態において、変動演出が行われる第3図柄表示装置81にて連続予告演出を実行してもよいし、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置81で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置114で行ってもよいし、音声ランプ制御装置113で行ってもよい。また、各種演出に応じて作動する役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の音声出力装置226から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機10の電飾部29~33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および特別図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、役物が所定の態様で作動したり、音声出力装置226から音声が出力されたり、若しくは、電飾部29~33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、若しくは電飾部29~33の点灯・点滅によって連続予告演出が行われるで、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、または電飾部29~33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29~33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における当否判定や変動開始時の抽選処理を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置81における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力、及び、電飾部29~33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。また、連続予告演出の実行方法(第3図柄表示装置81による表示、第4図柄表示装置による表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、電飾部29~33の点灯または点滅、又は、それらの組み合わせ)を変えることで、連続予告演出終了後の遊技状態に応じて選定される連続予告演出態様を複数用意してもよい。
また、連続予告演出が行われる場合に、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置81に表示させてもよいし、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせである、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、表示制御装置114のMPUで実行されるコマンド判定処理にて連続予告コマンドの受信を判断すると、チャンス目に対応する停止図柄判別フラグをオンにすると共に、その他の停止図柄判別フラグをオフに設定するようにしてもよい。コマンド判定処理では、停止識別コマンド処理の後にその他コマンド処理の中で連続予告コマンドに対応する処理を実行するので、表示用停止識別コマンドの受信によって設定された停止図柄に代えて、チャンス目が停止図柄として設定される。よって、変動停止時にチャンス目を確定表示させることができる。そして、第3図柄表示装置81において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
上記実施形態において、主制御装置110は、第1始動口64、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞(始動入賞)があった場合に、「1」加算された保留球数を音声ランプ制御装置113へ通知する保留球数コマンドに対して、該始動入賞に伴いカウンタ用バッファより取得された各カウンタC1~C3,CS1をそのまま含めて、音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、保留球数コマンドに含めるカウンタの種類は、カウンタC1~C3,CS1の一部であってもよいし、その他のカウンタの値を含めてもよい。また、主制御装置110より音声ランプ制御装置113に対して始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を通知する場合に、これらの各カウンタの値を示す情報を保留球数コマンドに含めて通知するのではなく、保留球数コマンドとは別のコマンドに各カウンタの値を示す情報を含めて、これらの値を音声ランプ制御装置113に対して通知してもよい。別のコマンドとしては、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する専用のコマンドであってもよいし、変動パターンコマンドや停止図柄コマンド等、別の情報を音声ランプ制御装置113へ通知するためのコマンドに、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値が加えられてもよい。別のコマンドとして、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する場合、該コマンドに、その通知する各カウンタの値が、いずれの保留回数に対応する変動演出に係るものであるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113は、該コマンドに含まれる保留回数に関する情報に基づいて、その保留回数に対応する先読み情報第1~第4エリアのいずれかのエリアに、該コマンドに含まれる各カウンタの値を格納することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、保留球数コマンドを受信した場合に、該保留球数コマンドにて示される各カウンタC1~C3,CS1の値そのものをRAM223に格納してもよいし、保留球数コマンド(又は、各カウンタの値が示されるコマンド)を受信した場合に、該コマンドにて示される各カウンタの値に基づいて、大当たりか否か、大当たりの場合の大当たり種別、外れの場合の外れ種別等の一部または全部を判定し、これらの判定結果を、該コマンドにて示される各カウンタの値に代えて、または、該カウンタの値の一部または全部とあわせて、RAM223に格納してもよい。
上記実施形態においては、第1始動口64、上側第2始動口71若しくは下側第2始動口71aへの入賞およびスルーゲート67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1始動口64、上側第2始動口71若しくは下側第2始動口71aへの入賞に対し、始動口によって別箇に最大保留球数を設定するようにしてもよく、各々の始動口における最大保留球数は「4」以外の任意の数であってもよい。また、各始動口における最大保留球数は必ずしも同一の値とする必要はなく、異なる値であってもよい。また、第1始動口64、上側第2始動口71若しくは下側第2始動口71aへの入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、特別図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
上記各実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1~Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1~Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1~Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
スロットマシンでは、所定期間中に払い出された遊技媒体(コイン、メダル)の総数に対する、ボーナス(役物)により払い出された遊技媒体の数の比率が役物比率となる。そこで、各役が成立した場合に払い出される遊技媒体の数を、賞球数テーブルに代えて主制御装置のROMに格納しておき、役物比率管理チップ又は役物比率管理チップと同等の機能を実行する制御装置にて、非ボーナスゲーム期間(通常期間)において成立した(有効ライン上に図柄が揃った)役の数、ボーナスゲーム期間中において成立した役の数、AT期間中において成立した役の数を計数して、役物比率や連続役物比率を管理してもよい。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。なお、以下に示す各種発明の概念は、それぞれ、他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分を、その発明の概念に追加し或いはその他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分と交換等することにより、その発明の概念を変形して構成するようにしても良い。
<A群:遊技結果示唆演出途中に特定演出を行わない>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
A群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、第3図柄表示装置81において行われる各種表示映像)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113又は表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
前記所定演出実行手段は、
遊技結果を遊技者に示唆可能な遊技結果示唆演出(例えば、特別図柄の変動演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
前記遊技結果示唆演出と発生条件が異なる特定演出(例えば、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f))を実行可能な特定演出実行手段と、
前記遊技結果示唆演出の実行中に前記特定演出を開始させ得る発生条件が成立した場合に、前記遊技結果示唆演出を継続する継続手段(例えば、特別図柄の変動演出を継続)と、
前記遊技結果示唆演出の実行中に前記特定演出を開始させ得る発生条件が成立した場合に、少なくとも、前記遊技結果示唆演出の実行中は前記特定演出の開始を待機させる特定演出待機手段(例えば、特別図柄の変動演出中は演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f)を待機)と、を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記特定演出待機手段によって開始が待機されている前記特定演出を、少なくとも、前記遊技結果示唆演出が終了したことを条件に実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機A0。
遊技機A0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示手段において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機であって、前記所定演出実行手段は、遊技結果を遊技者に示唆可能な遊技結果示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、前記遊技結果示唆演出と発生条件が異なる特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、前記遊技結果示唆演出の実行中に前記特定演出を開始させ得る発生条件が成立した場合に、前記遊技結果示唆演出を継続する継続手段と、前記遊技結果示唆演出の実行中に前記特定演出を開始させ得る発生条件が成立した場合に、少なくとも、前記遊技結果示唆演出の実行中は前記特定演出の開始を待機させる特定演出待機手段と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記特定演出待機手段によって開始が待機されている前記特定演出を、少なくとも、前記遊技結果示唆演出が終了したことを条件に実行可能に構成される。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出の開始を待機させることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該遊技結果示唆演出の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。また、遊技結果演出の実行が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができ、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機A0において、
前記特定演出待機手段によって前記特定演出の開始が待機されている場合に、前記特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆可能な関連演出(例えば、右打ち報知ランプ37c又は主表示用右打ち指示89)を実行する関連演出実行手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、遊技機A0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定演出待機手段によって前記特定演出の開始が待機されている場合に、前記特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆可能な関連演出を実行する関連演出実行手段、を備えている。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に、特定演出の発生条件が成立して該特定演出が待機されている場合でも、関連演出によって、特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆することが可能となる。よって、遊技結果示唆演出の実行中に特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出の開始を待機(保留)させることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、かつ、関連演出により特定演出の開始が待機されている旨を遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に特定演出が待機されていることを認識させつつ、該遊技結果示唆演出の実行が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機A0又はA1において、
前記特定演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である
ことを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A0又はA1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定演出は、遊技状態が移行することを遊技者に示唆可能な演出である。これにより、遊技結果示唆演出の実行中は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆することを待機可能に構成することで、実行中の遊技結果示唆演出に遊技者が注目し易くして遊技結果示唆演出による興趣向上を図るとともに、その後に特定演出によって遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能にして、遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。
遊技機A1又はA2において、
前記関連演出実行手段は、
前記表示手段における前記特定演出の表示領域より小さな表示領域で前記関連演出を実行する
ことを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A1又はA2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記関連演出実行手段は、前記表示手段における前記特定演出の表示領域より小さな表示領域で前記関連演出を実行する。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に、特定演出の発生条件が成立して該特定演出が待機されている場合でも、関連演出によって特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆することが可能となる。よって、遊技結果示唆演出の実行中に特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、直ちに該特定演出を行わない一方、該特定演出よりは目立たないように関連演出を実行して、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となる。また、特定演出の表示領域より小さな表示領域で目立たないように関連演出を実行して、特定演出の開始が待機されている旨を遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に特定演出が待機されていることを認識させ、遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。
遊技機A1からA3のいずれかにおいて、
前記関連演出実行手段は、
前記特定演出の実行中も前記関連演出を継続して実行可能な関連継続手段(例えば、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f)と主表示用右打ち指示89とを第3図柄表示装置81に同時に表示)、を備えている
ことを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A1からA3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記関連演出実行手段は、前記特定演出の実行中も前記関連演出を継続して実行可能な関連継続手段、を備えている。これにより、特定演出の実行中も関連演出を継続して実行可能にすることで、特定演出と関連演出とで遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。また、特定演出の実行如何に関わらず、関連演出を表示し続けることで、特定演出の実行有無に応じて関連演出を実行するか否かの制御が不要となり、制御負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機A0からA4において、
第1条件が成立することにより第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記遊技結果示唆演出において遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A0からA4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1条件が成立することにより第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備え、前記示唆演出実行手段は、前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記遊技結果示唆演出において遊技者に示唆可能に構成される。これにより、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行されている遊技結果示唆演出中に、特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該遊技結果示唆演出の興趣の向上を図ることができるとともに、該遊技結果示唆演出の実行が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機A0からA5のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記特定演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A0からA5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに変化可能な遊技状態移行手段と、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記特定演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、かつ、該遊技結果示唆演出の実行が終了した場合に発射態様の切り替えを遊技者に示唆することで、遊技者は違和感なく発射態様の切り替えをすることができる、という効果がある。
遊技機A6において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機A6又はA7において、
前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数(例えば、「900回」)が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、遊技機A6又はA7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される遊技結果示唆演出中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって計数手段の計数結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な特定演出の開始を待機(保留)させることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該遊技結果示唆演出の興趣を高めることができるとともに、該遊技結果示唆演出の実行が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく第2遊技状態へ移行したことを認識することができる、という効果がある。
<B群:遊技の状況を示唆する示唆表示の途中に特定演出を行わない>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
B群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、第3図柄表示装置81において行われる各種表示映像)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、音声ランプ制御装置113又は表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
前記所定演出実行手段は、
遊技の状況を遊技者に示唆可能な示唆表示(例えば、特別図柄の変動演出)を表示可能な示唆表示実行手段と、
前記示唆表示と表示条件が異なる特定演出(例えば、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f))を表示可能な特定演出実行手段と、
前記示唆表示を、少なくとも所定期間の間、表示可能な所定期間表示手段(例えば、変動パターンコマンド)と、
前記所定期間経過後に前記示唆表示を終了させる示唆表示終了手段(例えば、確定コマンド)と、
前記所定期間内に前記特定演出を開始させ得る表示条件が成立した場合に、少なくとも、前記所定期間の間、前記特定演出を開始させない特定演出非開始手段(例えば、第1特別図柄の変動演出中は、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f)を開始しない)と、を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記示唆表示終了手段によって前記示唆表示が終了された場合に、前記特定演出の実行条件が成立している場合、前記特定演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機B0。
遊技機B0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示手段において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機であって、前記所定演出実行手段は、遊技の状況を遊技者に示唆可能な示唆表示を表示可能な示唆表示実行手段と、前記示唆表示と表示条件が異なる特定演出を表示可能な特定演出実行手段と、前記示唆表示を、少なくとも所定期間の間、表示可能な所定期間表示手段と、前記所定期間経過後に前記示唆表示を終了させる示唆表示終了手段と、前記所定期間内に前記特定演出を開始させ得る表示条件が成立した場合に、少なくとも、前記所定期間の間、前記特定演出を開始させない特定演出非開始手段と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記示唆表示終了手段によって前記示唆表示が終了された場合に、前記特定演出の実行条件が成立している場合、前記特定演出を実行可能に構成される。これにより、示唆表示の実行中に特定演出を開始する実行条件が成立した場合にも、該特定演出を開始させないようにすることができ、遊技者は表示中の示唆表示の内容を明確に認識することができ、遊技の内容を明確に把握することができる、という効果がある。また、示唆表示が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができ、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機B0において、
前記示唆表示実行手段は、
前記実行条件と異なる所定条件が成立した場合に、実行時間が固定的(例えば、「60秒」)な前記示唆表示を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、遊技機B0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記示唆表示実行手段は、前記実行条件と異なる所定条件が成立した場合に、実行時間が固定的な前記示唆表示を実行可能に構成される。これにより、特定演出の実行条件と異なる所定条件が成立した場合に実行される示唆表示の実行時間を固定的にし、該固定的な実行時間で実行される示唆表示が実行されている間に、特定演出の実行条件が成立した場合に、該特定演出を開始させないようにすることができ、表示中の示唆表示の内容を固定的な実行時間で遊技者に明確に認識させることができ、遊技の内容を明確に把握させることができる、という効果がある。また、固定的な実行時間である示唆表示が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができ、遊技への注目度を好適に高めることができる、という効果がある。
遊技機B0又はB1において、
前記特定演出非開始手段によって前記特定演出が開始されていない状況において、前記特定演出を関連する遊技状況を遊技者に示唆可能な関連演出(例えば、主表示用右打ち指示89)を実行可能な関連演出実行手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B0又はB1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定演出非開始手段によって前記特定演出が開始されていない状況において、前記特定演出を関連する遊技状況を遊技者に示唆可能な関連演出を実行可能な関連演出実行手段、を備えている。これにより、示唆表示の表示中に、特定演出の表示条件が成立して該特定演出が開始されていない場合でも、関連演出によって、特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆することが可能となる。よって、示唆表示の表示中に特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出の開始を待機(保留)させることができ、遊技者は表示中の示唆表示への注目が損なわれることなく内容を明確に認識することが可能となり、かつ、関連演出により特定演出の開始が待機されている旨を遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に特定演出が待機されていることを認識させつつ、該示唆表示の表示が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機B0からB2のいずれかにおいて、
前記特定演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である
ことを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B0からB2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定演出は、遊技状態が移行することを遊技者に示唆可能な演出である。これにより、示唆表示の表示中は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆することを待機可能に構成することで、表示中の示唆表示に遊技者が注目し易くして示唆表示の内容を遊技者に明確に認識させることができるとともに、その後に特定演出によって遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能にして、遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。
遊技機B2又はB3において、
前記関連演出実行手段は、
前記表示手段における前記特定演出の表示領域より小さな表示領域で前記関連演出を実行する
ことを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B2又はB3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記関連演出実行手段は、前記表示手段における前記特定演出の表示領域より小さな表示領域で前記関連演出を実行する。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に、特定演出の発生条件が成立して該特定演出が待機されている場合でも、関連演出によって特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆することが可能となる。よって、示唆表示の表示中に特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、直ちに該特定演出を行わない一方、該特定演出よりは目立たないように関連演出を実行して、遊技者は表示中の示唆表示の表示内容が阻害されることなく認識させることが可能となる。また、特定演出の表示領域より小さな表示領域で目立たないように関連演出を実行して、特定演出の開始が待機されている旨を遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に特定演出が待機されていることを認識させ、遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。
遊技機B2からB4のいずれかにおいて、
前記関連演出実行手段は、
前記特定演出の実行中も前記関連演出を継続して実行可能な関連継続手段(例えば、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f)と主表示用右打ち指示89とを第3図柄表示装置81に同時に表示)、を備えている
ことを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B2からB4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記関連演出実行手段は、前記特定演出の実行中も前記関連演出を継続して実行可能な関連継続手段、を備えている。これにより、特定演出の実行中も関連演出を継続して実行可能にすることで、特定演出と関連演出とで遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。また、特定演出の実行如何に関わらず、関連演出を表示し続けることで、特定演出の実行有無に応じて関連演出を実行するか否かの制御が不要となり、制御負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機B0からB5において、
第1条件が成立することにより第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備え、
前記示唆表示実行手段は、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記示唆表示において遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B0からBA3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1条件が成立することにより第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備え、前記示唆表示実行手段は、前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記示唆表示において遊技者に示唆可能に構成される。これにより、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行されている示唆表示中に、特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の示唆表示として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該示唆表示の興趣の向上を図ることができるとともに、該示唆表示の実行が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機B0からB6において、
少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記特定演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機B7。
遊技機B7によれば、遊技機B0からB6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに変化可能な遊技状態移行手段と、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記特定演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、示唆表示の表示中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の示唆表示への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、かつ、該示唆表示の実行が終了した場合に発射態様の切り替えを遊技者に示唆することで、遊技者は違和感なく発射態様の切り替えをすることができる、という効果がある。
遊技機B7において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機B8。
遊技機B8によれば、遊技機B7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機B7又はB8において、
前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数(例えば、「900回」)が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機B9。
遊技機B9によれば、遊技機B7又はB8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される示唆表示中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって計数手段の計数結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な特定演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の示唆表示として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該示唆表示の興趣を高めることができるとともに、該示唆表示の実行が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく第2遊技状態へ移行したことを認識することができる、という効果がある。
<C群:遊技結果示唆演出途中に特定演出を行わない>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
C群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、第3図柄表示装置81において行われる各種表示映像)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
前記所定演出実行手段は、
少なくとも、所定事象の実行契機(例えば、確定コマンドの受信)まで遊技結果を遊技者に示唆可能な遊技結果示唆演出を継続する演出継続手段(例えば、変動パターンコマンドに応じた変動演出を実行)と、
所定遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)の発生を遊技者に示唆可能な特定演出(例えば、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f))を実行可能な特定演出実行手段と、
前記遊技結果示唆演出の実行中に、前記特定演出が発生することを遊技者に示唆可能な発生条件(例えば、天井到達)が成立している場合でも、前記遊技結果示唆演出の実行中は前記特定演出を開始させない演出非開始手段(例えば、第1特別図柄の変動演出中は、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f)を開始しない)と、を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記所定事象の実行契機が到来した場合に、前記遊技結果示唆演出から前記特定演出に切り替える切替手段(例えば、特別図柄の変動演出画面から演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f)に切り替え)、を備えている
ことを特徴とする遊技機C0。
遊技機C0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示手段において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機であって、前記所定演出実行手段は、少なくとも、所定事象の実行契機まで遊技結果を遊技者に示唆可能な遊技結果示唆演出を継続する演出継続手段と、所定遊技状態の発生を遊技者に示唆可能な特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、前記遊技結果示唆演出の実行中に、前記特定演出が発生することを遊技者に示唆可能な発生条件が成立している場合でも、前記遊技結果示唆演出の実行中は前記特定演出を開始させない演出非開始手段と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記所定事象の実行契機が到来した場合に、前記遊技結果示唆演出から前記特定演出に切り替える切替手段、を備えている。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出を開始させないようにすることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該遊技結果示唆演出の興趣の向上を図ることができるとともに、所定事象の実行契機が到来した後は、特定演出に切り替えて実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機C0において、
前記所定遊技状態と異なる通常遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)を発生可能な遊技状態手段、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記通常遊技状態より遊技者にとって有利な遊技状態である
ことを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、遊技機C0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定遊技状態と異なる通常遊技状態を発生可能な遊技状態手段、を備え、前記所定遊技状態は、前記通常遊技状態より遊技者にとって有利な遊技状態である。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に、通常遊技状態より遊技者にとって有利な遊技状態である所定遊技状態が発生することを遊技者に示唆可能な特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出を開始させないようにすることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該遊技結果示唆演出の興趣の向上を図ることができるとともに、所定事象の実行契機が到来した後は、特定演出に切り替えて実行することで、遊技者にとって有利な所定遊技状態の発生を遊技者に示唆することができるので、遊技者は違和感なく所定遊技状態の発生を認識することができる、という効果がある。
遊技機C0又はC1において、
所定領域を通過する遊技媒体を検出可能な検出手段(例えば、第1始動口スイッチ)、を備え、
前記所定事象は、
前記検出手段によって遊技媒体が検出されたことを契機として生じる事象である
ことを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C0又はC1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定領域を通過する遊技媒体を検出可能な検出手段、を備え、前記所定事象は、前記検出手段によって遊技媒体が検出されたことを契機として生じる事象である。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出を開始させないようにすることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該遊技結果示唆演出の興趣の向上を図ることができるとともに、所定領域を通過する遊技媒体が検出手段によって検出されたことを契機として生じる事象が到来した後は、特定演出に切り替えて実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機C0からC2のいずれかにおいて、
前記演出非開始手段によって前記特定演出が開始されていない場合に、前記特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆可能な関連演出(例えば、右打ち報知ランプ37c又は主表示用右打ち指示89)を実行する関連演出実行手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C0からC2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記演出非開始手段によって前記特定演出が開始されていない場合に、前記特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆可能な関連演出を実行する関連演出実行手段、を備えている。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に、特定演出の発生条件が成立して該特定演出が開始されていない場合でも、関連演出によって、特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆することが可能となる。よって、遊技結果示唆演出の実行中に特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出を開始させないことができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、かつ、関連演出により特定演出の開始が待機されている旨を遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に特定演出が待機されていることを認識させつつ、該遊技結果示唆演出の実行が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機C0からC3のいずれかにおいて、
前記特定演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である
ことを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C0からC3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定演出は、遊技状態が移行することを遊技者に示唆可能な演出である。これにより、遊技結果示唆演出の実行中は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆することを待機可能に構成することで、実行中の遊技結果示唆演出に遊技者が注目し易くして遊技結果示唆演出による興趣向上を図るとともに、その後に特定演出によって遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能にして、遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。
遊技機C3又はC4において、
前記関連演出実行手段は、
前記表示手段における前記特定演出の表示領域より小さな表示領域で前記関連演出を実行する
ことを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C3又はC4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記関連演出実行手段は、前記表示手段における前記特定演出の表示領域より小さな表示領域で前記関連演出を実行する。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に、特定演出の発生条件が成立して該特定演出が待機されている場合でも、関連演出によって特定演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆することが可能となる。よって、遊技結果示唆演出の実行中に特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、直ちに該特定演出を行わない一方、該特定演出よりは目立たないように関連演出を実行して、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となる。また、特定演出の表示領域より小さな表示領域で目立たないように関連演出を実行して、特定演出の開始が待機されている旨を遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に特定演出が待機されていることを認識させ、遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。
遊技機C3からC5のいずれかにおいて、
前記関連演出実行手段は、
前記特定演出の実行中も前記関連演出を継続して実行可能な関連継続手段(例えば、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f)と主表示用右打ち指示89とを第3図柄表示装置81に同時に表示)、を備えている
ことを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、遊技機C3からC5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記関連演出実行手段は、前記特定演出の実行中も前記関連演出を継続して実行可能な関連継続手段、を備えている。これにより、特定演出の実行中も関連演出を継続して実行可能にすることで、特定演出と関連演出とで遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。また、特定演出の実行如何に関わらず、関連演出を表示し続けることで、特定演出の実行有無に応じて関連演出を実行するか否かの制御が不要となり、制御負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機C0からC6のいずれかにおいて、
第1条件が成立することにより第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記遊技結果示唆演出において遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機C7。
遊技機C7によれば、遊技機C0からC6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1条件が成立することにより第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備え、前記示唆演出実行手段は、前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記遊技結果示唆演出において遊技者に示唆可能に構成される。これにより、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行されている遊技結果示唆演出中に、特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該遊技結果示唆演出の興趣の向上を図ることができるとともに、該遊技結果示唆演出の実行が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機C0からC7のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記特定演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機C8。
遊技機C8によれば、遊技機C0からC7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに変化可能な遊技状態移行手段と、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記特定演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、遊技結果示唆演出の実行中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な特定演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該特定演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、かつ、該遊技結果示唆演出の実行が終了した場合に発射態様の切り替えを遊技者に示唆することで、遊技者は違和感なく発射態様の切り替えをすることができる、という効果がある。
遊技機C8において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機C9。
遊技機C9によれば、遊技機C8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機C8又はC9において、
前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数(例えば、「900回」)が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機C10。
遊技機C10によれば、遊技機C8又はC9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される遊技結果示唆演出中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって計数手段の計数結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な特定演出の開始を待機(保留)させることができ、遊技者は実行中の遊技結果示唆演出として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該遊技結果示唆演出の興趣を高めることができるとともに、該遊技結果示唆演出の実行が終了した場合に特定演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく第2遊技状態へ移行したことを認識することができる、という効果がある。
<D群:移行示唆演出の実行中に遊技状態が移行しても、移行示唆演出を継続>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
D群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、第3図柄表示装置81において行われる各種表示映像)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)において第1事象(例えば、特別図柄の変動演出)が第1回数(例えば、「900回」)実行された場合に、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)に移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行し得る前に行われる移行示唆演出(例えば、天井到達報知演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
前記移行示唆演出の実行中に、遊技状態移行手段により前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行された後も、前記移行示唆演出を継続可能な演出継続手段(例えば、天井到達報知演出の実行中に、天井到達した場合でも、実行中の天井到達報知演出を継続)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機D0。
遊技機D0によれば、定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示手段において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機において、第1遊技状態において第1事象が第1回数実行された場合に、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態に移行可能な遊技状態移行手段と、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行し得る前に行われる移行示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、前記移行示唆演出の実行中に、遊技状態移行手段により前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行された後も、前記移行示唆演出を継続可能な演出継続手段と、を備えている。これにより、移行示唆演出の実行中に、遊技状態移行手段により第1遊技状態から第2遊技状態に移行された後も、移行示唆演出を継続させることができる。よって、遊技者は、実行中の移行示唆演出への注目が損なわれることなく演出内容を認識することが可能となり、遊技の状況を的確に認識し易くして遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D0において、
前記移行示唆演出の実行後に行われる移行後演出(例えば、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f))を実行可能な移行後演出実行手段、を備え、
前記移行後演出は、
前記遊技状態移行手段により遊技状態が前記第2遊技状態に移行していることを遊技者に示唆可能に構成され、
前記移行後演出実行手段は、前記移行示唆演出が終了していることを条件に前記移行後演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、遊技機D0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記移行示唆演出の実行後に行われる移行後演出を実行可能な移行後演出実行手段、を備え、前記移行後演出は、前記遊技状態移行手段により遊技状態が前記第2遊技状態に移行していることを遊技者に示唆可能に構成され、前記移行後演出実行手段は、前記移行示唆演出が終了していることを条件に前記移行後演出を実行可能に構成される。これにより、移行示唆演出の実行中に、遊技状態移行手段により第1遊技状態から第2遊技状態に移行された後も、移行示唆演出を継続させ、該移行示唆演出の実行後に、第2遊技状態へ移行されたことを移行後演出によって遊技者に認識させることができる。よって、遊技者は実行中の移行示唆演出への注目が損なわれることなく演出内容を認識することが可能となるとともに、移行後演出によって遊技状態が第2遊技状態へ移行されたことを認識することができ、遊技の状況を的確に認識し易くして遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D0又はD1において、
前記移行示唆演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である
ことを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、遊技機D0又はD1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記移行示唆演出は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である。これにより、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な移行示唆演出の実行中に、遊技状態移行手段により第1遊技状態から第2遊技状態に移行された後も、移行示唆演出を継続させることができる。よって、遊技者は実行中の移行示唆演出への注目が損なわれることなく遊技状態が移行し得ることを認識することが可能となり、遊技の状況を的確に認識し易くして遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D0からD2のいずれかにおいて、
前記移行示唆演出は、
前記第1遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆可能な状況演出である
ことを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D0からD2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記移行示唆演出は、前記第1遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆可能な状況演出である。これにより、第1遊技状態における遊技状況を遊技者に示唆可能な状況演出である移行示唆演出の実行中に、遊技状態移行手段により第1遊技状態から第2遊技状態に移行された後も、移行示唆演出を継続させることができる。よって、遊技者は実行中の移行示唆演出への注目が損なわれることなく第1遊技状態における遊技状況を認識することが可能となり、遊技の状況を的確に認識し易くして遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機D0からD3のいずれかにおいて、
前記所定演出において特定結果(例えば、大当たり図柄)が現出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定結果を導出せずに遊技状態を移行可能な非導出移行手段(例えば、天井到達による「普図低確時間短縮状態」へ移行)、を備えている
ことを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D0からD3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定演出において特定結果が現出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記特定結果を導出せずに遊技状態を移行可能な非導出移行手段、を備えている。これにより、有利状態を経ずに遊技状態を移行することが可能となり、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、特定結果が導出されずに遊技状態が変化し得る場合に、その内容を遊技者に的確に示唆することができる、という効果がある。
遊技機D0からD4のいずれかにおいて、
第1条件が成立することにより第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記移行示唆演出において遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技機D0からD4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1条件が成立することにより第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備え、前記示唆演出実行手段は、前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記移行示唆演出において遊技者に示唆可能に構成される。これにより、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行されている移行示唆演出中に、移行後演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該移行後演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の移行示唆演出として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該移行示唆演出の興趣の向上を図ることができるとともに、該移行示唆演出の実行が終了した場合に移行後演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく移行後演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機D1からD5のいずれかにおいて、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)、を備え、
前記移行後演出実行手段は、
前記移行後演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機D6。
遊技機D6によれば、遊技機D1からD5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段、を備え、前記移行後演出実行手段は、前記移行後演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、移行示唆演出の実行中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な移行後演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該移行後演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の移行示唆演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、かつ、該移行示唆演出の実行が終了した場合に発射態様の切り替えを遊技者に示唆することで、遊技者は違和感なく発射態様の切り替えをすることができる、という効果がある。
遊技機D6において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機D7。
遊技機D7によれば、遊技機D6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機D5からD7のいずれかにおいて、
前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数(例えば、「900回」)が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機D8。
遊技機D8によれば、遊技機D5からD7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される移行示唆演出中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって計数手段の計数結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な移行後演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の移行示唆演出として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該移行示唆演出の興趣を高めることができるとともに、該移行示唆演出の実行が終了した場合に移行後演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく第2遊技状態へ移行したことを認識することができる、という効果がある。
<E群:第1演出の実行中に遊技状態の移行条件が成立しても、途中で第1演出を終わらせない>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
E群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、第3図柄表示装置81において行われる各種表示映像)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
第1遊技状態において、該第1遊技状態で発生し得る第1事象が発生した場合に、遊技者に所定の遊技価値が付与され得る状況を発生可能な第2遊技状態に移行可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
前記第1遊技状態であることを条件に開始され得る第1演出(例えば、天井到達報知演出)を実行可能な第1演出実行手段と、
前記第1演出の実行中に、前記遊技状態移行手段により前記第2遊技状態に移行された場合に、前記第1演出を継続可能な演出継続手段(例えば、天井到達報知演出の実行中に、天井到達した場合でも、実行中の天井到達報知演出を継続)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機E0。
遊技機E0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示手段において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機において、第1遊技状態において、該第1遊技状態で発生し得る第1事象が発生した場合に、遊技者に所定の遊技価値が付与され得る状況を発生可能な第2遊技状態に移行可能な遊技状態移行手段と、前記第1遊技状態であることを条件に開始され得る第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、前記第1演出の実行中に、前記遊技状態移行手段により前記第2遊技状態に移行された場合に、前記第1演出を継続可能な演出継続手段と、を備えている。これにより、第1遊技状態であることを条件に開始され得る第1演出の実行中に、遊技状態移行手段により第1遊技状態から第2遊技状態に移行された後も、第1演出を継続させることができる。よって、遊技者は、実行中の第1演出への注目が損なわれることなく演出内容を認識することが可能となり、遊技の状況を的確に認識し易くして遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0において、
前記第1演出と異なる演出であって、前記遊技状態移行手段により遊技状態が移行していることを遊技者に示唆可能な第2演出(例えば、主表示用右打ち指示89)を実行可能な第2演出実行手段、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記第1演出が実行されている状況において前記第2演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、遊技機E0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出と異なる演出であって、前記遊技状態移行手段により遊技状態が移行していることを遊技者に示唆可能な第2演出を実行可能な第2演出実行手段、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第1演出が実行されている状況において前記第2演出を実行可能に構成される。これにより、第1遊技状態であることを条件に開始され得る第1演出の実行中に、遊技状態移行手段により第1遊技状態から第2遊技状態に移行された後も、第1演出を継続させることができるとともに、第1演出が実行されている状況において第2演出を実行することができる。よって、遊技者は、実行中の第1演出への注目が損なわれることなく演出内容を認識することが可能となり、また、第1演出が実行されている状況において、第2演出を実行可能に構成して該第2演出による示唆を行うことで、遊技の状況を的確に認識し易くして遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0又はE1において、
前記第1演出は、
前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へ移行し得ることを遊技者に示唆可能な移行示唆演出(例えば、天井到達報知演出において「通常遊技状態」から「普図低確時間短縮状態」に移行することを示唆する演出)を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E0又はE1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出は、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へ移行し得ることを遊技者に示唆可能な移行示唆演出を実行可能に構成される。これにより、第1遊技状態であることを条件に開始され得る第1演出の実行中に、遊技状態移行手段により第1遊技状態から第2遊技状態に移行された後も、第1遊技状態から第2遊技状態に移行し得ることを遊技者に示唆可能な移行示唆演出である第1演出を継続させることができるとともに、第1演出が実行されている状況において第2演出を実行することができる。よって、遊技者は、実行中の第1演出への注目が損なわれることなく演出内容を認識することが可能となり、また、第1演出が実行されている状況において、第2演出を実行可能に構成して該第2演出による示唆を行うことで、遊技の状況を的確に認識し易くして遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機E0からE2のいずれかにおいて、
前記所定演出において特定結果(例えば、大当たり図柄)が現出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定結果を導出せずに遊技状態を移行可能な非導出移行手段(例えば、天井到達による「普図低確時間短縮状態」へ移行)、を備えている
ことを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、遊技機E0からE2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記所定演出において特定結果が現出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記特定結果を導出せずに遊技状態を移行可能な非導出移行手段、を備えている。これにより、有利状態を経ずに遊技状態を移行することが可能となり、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。また、特定結果が導出されずに遊技状態が変化し得る場合に、その内容を遊技者に的確に示唆することができる、という効果がある。
遊技機E0からE3のいずれかにおいて、
前記演出継続手段によって前記第1演出が継続されている間に、前記第2演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆可能な関連演出(例えば、右打ち報知ランプ37c又は主表示用右打ち指示89)を実行する関連演出実行手段、を備えている
ことを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E0からE3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記演出継続手段によって前記第1演出が継続されている間に、前記第2演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆可能な関連演出を実行する関連演出実行手段、を備えている。これにより、第1演出の実行中に、第2演出の発生条件が成立して該第2演出が開始されていない場合でも、関連演出によって、第2演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆することが可能となる。よって、第1演出の実行中に第2演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該第2演出を開始させないことができ、遊技者は実行中の第1演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、かつ、関連演出により第2演出の開始が待機されている旨を遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に第2演出が待機されていることを認識させつつ、該第1演出の実行が終了した場合に第2演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく特定演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機E4において、
前記関連演出実行手段は、
前記表示手段における前記第2演出の表示領域より小さな表示領域で前記関連演出を実行する
ことを特徴とする遊技機E5。
遊技機E5によれば、遊技機E4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記関連演出実行手段は、前記表示手段における前記第2演出の表示領域より小さな表示領域で前記関連演出を実行する。これにより、第1演出の実行中に、第2演出の発生条件が成立して該第2演出が待機されている場合でも、関連演出によって第2演出と関連する遊技状況を遊技者に示唆することが可能となる。よって、第1演出の実行中に第2演出を開始する発生条件が成立した場合にも、直ちに該第2演出を行わない一方、該第2演出よりは目立たないように関連演出を実行して、遊技者は実行中の第1演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となる。また、第2演出の表示領域より小さな表示領域で目立たないように関連演出を実行して、第2演出の開始が待機されている旨を遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に第2演出が待機されていることを認識させ、遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。
遊技機E4又はE5において、
前記関連演出実行手段は、
前記第2演出の実行中も前記関連演出を継続して実行可能な関連継続手段(例えば、演出用右打ち指示81d(文字メッセージ81f)と主表示用右打ち指示89とを第3図柄表示装置81に同時に表示)、を備えている
ことを特徴とする遊技機E6。
遊技機E6によれば、遊技機E4又はE5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記関連演出実行手段は、前記第2演出の実行中も前記関連演出を継続して実行可能な関連継続手段、を備えている。これにより、第2演出の実行中も関連演出を継続して実行可能にすることで、第2演出と関連演出とで遊技の内容を遊技者に的確に認識させることができる、という効果がある。また、第2演出の実行如何に関わらず、関連演出を表示し続けることで、第2演出の実行有無に応じて関連演出を実行するか否かの制御が不要となり、制御負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機E0からE6のいずれかにおいて、
第1条件が成立することにより第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記第1演出において遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機E7。
遊技機E7によれば、遊技機E0からE6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1条件が成立することにより第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備え、前記示唆演出実行手段は、前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記第1演出において遊技者に示唆可能に構成される。これにより、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行されている第1演出中に、第2演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該第2演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の第1演出として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該第1演出の興趣の向上を図ることができるとともに、該第1演出の実行が終了した場合に第2演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく第2演出の内容を認識することができる、という効果がある。
遊技機E1からE7のいずれかにおいて、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機E8。
遊技機E8によれば、遊技機E1からE7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、第1演出の実行中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該第2演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の第1演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、かつ、該第1演出の実行が終了した場合に発射態様の切り替えを遊技者に示唆することで、遊技者は違和感なく発射態様の切り替えをすることができる、という効果がある。
遊技機E8において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機E9。
遊技機E9によれば、遊技機E8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機E8又はE9において、
前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数(例えば、「900回」)が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機E10。
遊技機E10によれば、遊技機E8又はE9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される第1演出中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって計数手段の計数結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な第2演出の開始を待機(保留)させることができ、遊技者は実行中の第1演出として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該第1演出の興趣を高めることができるとともに、該第1演出の実行が終了した場合に第2演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく第2遊技状態へ移行したことを認識することができる、という効果がある。
<F群:一方の特図の天井到達演出を他方の特図変動が終了するまで延長続>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
F群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示手段(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、第3図柄表示装置81において行われる各種表示映像)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
第1条件を取得可能な第1条件取得手段(例えば、第1始動口64)と、
前記第1条件と異なる第2条件を取得可能な第2条件取得手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71a)と、
前記第1条件が成立することにより、第1演出(例えば、天井到達報知演出)を実行可能な第1演出実行手段(例えば、特図1変動開始フラグ223a)と、
前記第1演出の実行時間を、前記第2条件が成立していることに基づいて延長可能な実行期間延長手段(例えば、天井到達報知演出の実行期間を、第2特別図柄の動的表示分延長)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機F0。
遊技機F0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示手段において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機であって、第1条件を取得可能な第1条件取得手段と、前記第1条件と異なる第2条件を取得可能な第2条件取得手段と、前記第1条件が成立することにより、第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、前記第1演出の実行時間を、前記第2条件が成立していることに基づいて延長可能な実行期間延長手段と、を備えている。これにより、第1演出の実行期間を、第2条件が成立している場合には延長させることが可能となるので、例えば、第2条件が成立することに基づいて第1演出が途中で終わってしまったり、第2条件が成立することに基づいて第1演出の内容が阻害されることなく、遊技者に第1演出の内容を明確に認識させることができる。よって、分かり易い演出を提供して、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0において、
前記第1演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である
ことを特徴とする遊技機F1。
遊技機F1によれば、遊技機F0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である。これにより、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第1演出の実行期間を、第2条件が成立している場合には延長させることが可能となるので、例えば、遊技状態が移行するか否かを遊技者に示唆可能な第1演出が第2条件が成立することに基づいて途中で終わってしまったり、第2条件が成立することに基づいて第1演出の内容が阻害されることなく、遊技者に遊技状態が移行するか否かを明確に認識させることができる。よって、分かり易い演出を提供して、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0又はF1において、
前記第2条件の成立数を計数可能な成立数計数手段(例えば、第2保留球格納エリア203e)、を備え、
前記実行期間延長手段は、
前記成立数計数手段に計数されている前記第2条件の成立数に応じて前記第1演出の実行期間を延長可能に構成される
ことを特徴とする遊技機F2。
遊技機F2によれば、遊技機F0又はF1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2条件の成立数を計数可能な成立数計数手段、を備え、前記実行期間延長手段は、前記成立数計数手段に計数されている前記第2条件の成立数に応じて前記第1演出の実行期間を延長可能に構成される。これにより、第1演出の実行期間を、第2条件の成立数に応じて延長させることが可能となるので、例えば、第2条件の成立数によって第1演出が途中で終わってしまったり、第2条件が成立することに基づいて第1演出の内容が阻害されることなく、遊技者に第1演出の内容を明確に認識させることができる。よって、分かり易い演出を提供して、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF2のいずれかにおいて、
前記第2条件が成立することにより、前記第1演出と異なる第2演出(例えば、演出用右打ち指示81d)を実行可能な第2演出実行手段、を備え、
前記第2演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である
ことを特徴とする遊技機F3。
遊技機F3によれば、遊技機F0からF2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2条件が成立することにより、前記第1演出と異なる第2演出を実行可能な第2演出実行手段、を備え、前記第2演出は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である。これにより、第2条件が成立することにより実行され得て遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出が実行される場合に、第1演出の実行期間を延長させることが可能となるので、例えば、先に実行されていた第1演出より先に第2演出によって遊技状態が移行されることを示唆することを抑制したり、先に実行されていた第1演出の内容が第2演出によって阻害されることなく、遊技者に第1演出の内容を明確に認識させることができる。よって、分かり易い演出を提供して、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF3のいずれかにおいて、
前記第1演出が実行されている間に、前記第2条件が成立することにより遊技状態が移行(例えば、第2特別図柄で大当たりに当選)し得る場合に、前記第1演出又は前記第2演出と異なる第3演出(例えば、大当たり変動)を実行可能な第3演出実行手段、を備え、
前記第3演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である
ことを特徴とする遊技機F4。
遊技機F4によれば、遊技機F0からF3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出が実行されている間に、前記第2条件が成立することにより遊技状態が移行し得る場合に、前記第1演出又は前記第2演出と異なる第3演出を実行可能な第3演出実行手段、を備え、前記第3演出は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な演出である。これにより、第1演出が実行されている間に、第2条件が成立することで遊技状態が移行し得る場合に、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第3演出を実行して、第1演出の実行中であっても遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆することが可能となる。よって、遊技状態が移行され得ることを迅速に遊技者に示唆し、分かり易い演出を提供して、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F0からF4のいずれかにおいて、
前記第1条件が成立することにより第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第2条件が成立することにより第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機F5。
遊技機F5によれば、遊技機F0からF4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1条件が成立することにより第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第2条件が成立することにより第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備えている。これにより、第1抽選と第2抽選とを同時期に実行可能に構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機F3からF5のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機F6。
遊技機F6によれば、遊技機F3からF5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに変化可能な遊技状態移行手段と、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段と、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、第1演出の実行中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始する発生条件が成立した場合にも、該第2演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の第1演出への注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、かつ、該第1演出の実行が終了した場合に発射態様の切り替えを遊技者に示唆することで、遊技者は違和感なく発射態様の切り替えをすることができる、という効果がある。
遊技機F6において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機F7。
遊技機F7によれば、遊技機F6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機F6又はF7において、
前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数(例えば、「900回」)が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機F8。
遊技機F8によれば、遊技機F6又はF7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される第1演出中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって計数手段の計数結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な第2演出の開始を保留させることができ、遊技者は実行中の第1演出として第1抽選又は第2抽選の結果が如何様になるかの注目が損なわれることなく堪能することが可能となり、該第1演出の興趣を高めることができるとともに、該第1演出の実行が終了した場合に第2演出を実行することができるので、遊技者は違和感なく第2遊技状態へ移行したことを認識することができる、という効果がある。
<G群:液晶での特図1変動演出を、天井到達する特図2の変動終了を契機に終了させる>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
G群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示装置(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、特別図柄の変動演出)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
第1事象(例えば、第1特別図柄の動的表示)の回数を計数可能な計数手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)と、
第2事象が発生した場合に、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出(例えば、天井到達直前に行われる天井到達報知演出)を実行可能な第1演出実行手段と、
前記第1演出の実行中に、前記計数手段の計数結果に基づく第3事象(例えば、第2特別図柄の動的表示に基づく天井到達)が発生した場合に、該第1演出を終了させる演出終了手段(例えば、天井到達報知演出中に第2特別図柄の動的表示が終了したタイミングで天井到達報知演出を終了)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機G0。
遊技機D0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示装置において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機であって、第1事象の回数を計数可能な計数手段と、第2事象が発生した場合に、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、前記第1演出の実行中に、前記計数手段の計数結果に基づく第3事象が発生した場合に、該第1演出を終了させる演出終了手段と、を備えている。これにより、第1演出の実行中に、計数手段の計数結果に基づく第3事象が発生することにより実行中の第1演出を終了させることができるので、例えば、第3事象が発生して演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、直ちに第1演出を終了させて第3事象に基づく遊技に移行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0において、
前記第1演出と異なる第2演出(例えば、「普図低確時間短縮状態」における各種演出)を実行可能な第2演出実行手段、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記演出終了手段により前記第1演出が終了した場合に、前記第2演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機G1。
遊技機G1によれば、遊技機G0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出と異なる第2演出を実行可能な第2演出実行手段、を備え、前記第2演出実行手段は、前記演出終了手段により前記第1演出が終了した場合に、前記第2演出を実行可能に構成される。これにより、第1演出の実行中に、第3事象が発生することにより実行中の第1演出を終了させ、該第1演出が終了した場合に第2演出を実行することができるので、例えば、演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、直ちに第1演出を終了させて第2演出を実行することが可能となる。よって、第2演出による遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G1において、
前記第2演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機G2。
遊技機G2によれば、遊技機G1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2演出は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能に構成される。これにより、第1演出の実行中に、第3事象が発生することにより実行中の第1演出を終了させ、該第1演出が終了した場合に遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出を実行することができるので、遊技状態を移行し得る場合に、直ちに第1演出を終了させて、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出を実行することが可能となる。よって、直ちに第2演出によって遊技状態が移行され得ることを遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G1又はG2において、
前記第2演出実行手段は、
前記第2条件の成立に基づいて前記第2演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機G3。
遊技機G3によれば、遊技機G1又はG2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2演出実行手段は、前記第2条件の成立に基づいて前記第2演出を実行可能に構成される。これにより、第1演出の実行中に、第3事象が発生することにより実行中の第1演出を終了させることができるので、例えば、第3事象が発生して演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、直ちに第1演出を終了させて第3事象に基づく第2演出を実行させることができる。よって、第3事象が成立した場合に、直ちに第2演出を実行させ、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0からG3のいずれかにおいて、
前記第1演出の実行可能期間を設定可能な期間設定手段(例えば、天井到達報知演出の実行時間を設定)、を備え、
前記演出終了手段は、
前記期間設定手段によって設定された前記第1演出の実行可能期間が経過するよりも先に前記第3事象が発生することにより、前記第1演出を終了可能に構成される
ことを特徴とする遊技機G4。
遊技機G4によれば、遊技機G0からG3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出の実行可能期間を設定可能な期間設定手段、を備え、前記演出終了手段は、前記期間設定手段によって設定された前記第1演出の実行可能期間が経過するよりも先に前記第3事象が発生することにより、前記第1演出を終了可能に構成される。これにより、第1演出の実行可能期間が経過するよりも先に第3事象が発生することで、第1演出を終了させることができるので、例えば、第3事象が発生して演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、未だ継続され得た第1演出を終了させて、上記実行可能期間が経過するよりも先に成立した第3事象の発生に基づく遊技に移行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0からG4のいずれかにおいて、
前記第1事象に基づく第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第3事象に基づく第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機G5。
遊技機G5によれば、遊技機G0からG4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1事象に基づく第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第3事象に基づく第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備えている。これにより、第1抽選と第2抽選とを同時期に実行可能に構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G0からG5のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機G6。
遊技機G6によれば、遊技機G0からG5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに変化可能な遊技状態移行手段と、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段と、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、第1演出の実行中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始する発生条件が成立した場合にも、直ちに第1演出を終了させて、発射態様の変更を遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機G6において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機G7。
遊技機G7によれば、遊技機G6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機G6又はG7において、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数(例えば、「900回」)が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機G8。
遊技機G8によれば、遊技機G6又はG7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される第1演出中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって計数手段の計数結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始させ、直ちに第1演出を終了させて、発射態様の変更を遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
<H群:一方の特図の天井到達演出中に他方の特図で大当たりした場合に、途中で天井到達演出を終わらせる>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
H群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示装置(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、第3図柄表示装置81において行われる各種表示映像)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
少なくとも、第1条件(例えば、特別図柄の変動演出)が成立したことを算定可能な算定手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)と、
前記第1条件が成立したことにより、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出(例えば、天井到達報知演出)を実行可能な第1演出実行手段と、
前記算定手段の算定結果に基づく前記第1演出の実行中に、第2条件が成立することにより前記第1演出を終了させる演出終了手段(例えば、天井到達報知演出中に第2特別図柄の動的表示が終了したタイミングで天井到達報知演出を終了)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機H0。
遊技機H0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示装置において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機において、少なくとも、第1条件が成立したことを算定可能な算定手段と、前記第1条件が成立したことにより、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、前記算定手段の算定結果に基づく前記第1演出の実行中に、第2条件が成立することにより前記第1演出を終了させる演出終了手段と、を備えている。これにより、算定手段の算定結果に基づく第1演出の実行中に、第2条件が成立することにより、実行中の第1演出を終了させることができるので、例えば、第2条件が成立して演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、直ちに第1演出を終了させて第2条件に基づく遊技状況に移行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0において、
前記第2条件は、
前記第1条件より成立し難く構成される
ことを特徴とする遊技機H1。
遊技機H1によれば、遊技機H0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2条件は、前記第1条件より成立し難く構成される。これにより、算定手段の算定結果に基づく第1演出の実行中に、第1条件より成立し難い第2条件が成立することにより、実行中の第1演出を終了させることができるので、例えば、第1条件より発生し難い第2条件が成立して演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、該レアケースに応じて直ちに第1演出を終了させて第2条件に基づく遊技状況に移行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0又はH1において、
少なくとも、前記第1条件の成立により前記表示手段で識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段、を備え、
前記第1演出実行手段は、
前記第1演出を、複数の前記動的表示に亘って実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H0又はH1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、前記第1条件の成立により前記表示手段で識別情報の動的表示を実行可能な動的表示実行手段、を備え、前記第1演出実行手段は、前記第1演出を、複数の前記動的表示に亘って実行可能に構成される。これにより、複数の動的表示に亘って実行される第1演出の実行中に、第2条件が成立することにより、実行中の第1演出を終了させることができるので、例えば、複数の動的表示に亘って第1演出が実行されている状況において第2条件が成立して演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、直ちに第1演出を終了させて第2条件に基づく遊技状況に移行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0からH2のいずれかにおいて、
前記第1演出と異なる第2演出(例えば、「普図低確時間短縮状態」における各種演出)を実行可能な第2演出実行手段、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記演出終了手段により前記第1演出が終了した場合に、前記第2演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機H3。
遊技機H3によれば、遊技機H0からH2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出と異なる第2演出を実行可能な第2演出実行手段、を備え、前記第2演出実行手段は、前記演出終了手段により前記第1演出が終了した場合に、前記第2演出を実行可能に構成される。これにより、算定手段の算定結果に基づく第1演出の実行中に、第2条件が成立することにより、実行中の第1演出を終了させることができ、第2条件が成立して演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、直ちに第1演出を終了させて第2条件に基づく第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H3において、
前記第2演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機H4。
遊技機H4によれば、遊技機H3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2演出は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能に構成される。これにより、算定手段の算定結果に基づく第1演出の実行中に、第2条件が成立することにより、実行中の第1演出を終了させることができ、第2条件が成立した場合に、直ちに第1演出を終了させて、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H3又はH4において、
前記第2演出実行手段は、
前記第2条件の成立に基づいて前記第2演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機H5。
遊技機H5によれば、遊技機H3又はH4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2演出実行手段は、前記第2条件の成立に基づいて前記第2演出を実行可能に構成される。これにより、算定手段の算定結果に基づく第1演出の実行中に、第2演出を実行し得る第2条件が成立することにより、実行中の第1演出を終了させることができ、第2条件が成立した場合に、直ちに第1演出を終了させて、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0からH5のいずれかにおいて、
前記第1演出の実行可能期間を設定可能な期間設定手段(例えば、天井到達報知演出の実行時間を設定)、を備え、
前記演出終了手段は、
前記期間設定手段によって設定された前記第1演出の実行可能期間が経過するよりも先に前記第2条件が成立することにより、前記第1演出を終了可能に構成される
ことを特徴とする遊技機H6。
遊技機H6によれば、遊技機H0からH5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出の実行可能期間を設定可能な期間設定手段、を備え、前記演出終了手段は、前記期間設定手段によって設定された前記第1演出の実行可能期間が経過するよりも先に前記第2条件が成立することにより、前記第1演出を終了可能に構成される。これにより、第1演出の実行可能期間が経過するよりも先に第2条件が成立することで、第1演出を終了させることができるので、例えば、第2条件が成立して演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、未だ継続され得た第1演出を終了させて、上記実行可能期間が経過するよりも先に成立した第2条件の成立に基づく遊技に移行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H0からH6のいずれかにおいて、
前記第1条件に基づく第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第2条件に基づく第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機H7。
遊技機H7によれば、遊技機H0からH6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1条件に基づく第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第2条件に基づく第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備えている。これにより、第1抽選と第2抽選とを同時期に実行可能に構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H1からH7のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機H8。
遊技機H8によれば、遊技機H1からH7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに変化可能な遊技状態移行手段と、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段と、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、第1演出の実行中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始する発生条件が成立した場合にも、直ちに第1演出を終了させて、発射態様の変更を遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機H8において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機H9。
遊技機H9によれば、遊技機H8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機H8又はH9において、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記算定手段により所定回数(例えば、「900回」)が算定された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機H10。
遊技機H10によれば、遊技機H8又はH9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記算定手段により所定回数が算定された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される第1演出中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって算定手段の算定結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始させ、直ちに第1演出を終了させて、発射態様の変更を遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
<I群:液晶での特図1変動演出を、天井到達する特図2の変動終了を契機に終了させる>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
I群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示装置(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、第3図柄表示装置81において行われる各種表示映像)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
遊技状態が移行するか否かを判定可能な移行条件判定手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)と、
遊技状態が移行する場合に、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出(例えば、天井到達報知演出)を実行可能な第1演出実行手段と、
所定領域へ遊技媒体が入球するか否かを検出可能な入球検出手段(例えば、第2始動口スイッチ)と、
前記第1演出の実行中に、前記入球検出手段への入球に起因して前記第1演出を終了させる演出終了手段(例えば、天井到達報知演出中に、第2特別図柄の変動が終了したタイミングで天井到達報知演出を終了)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機I0。
遊技機I0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示装置において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機において、遊技状態が移行するか否かを判定可能な移行条件判定手段と、遊技状態が移行する場合に、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、所定領域へ遊技媒体が入球するか否かを検出可能な入球検出手段と、前記第1演出の実行中に、前記入球検出手段への入球に起因して前記第1演出を終了させる演出終了手段と、を備えている。これにより、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出の実行中に、入球検出手段の入球に起因して実行中の第1演出を終了させることができるので、例えば、遊技者の意思に応じて入球検出手段に入球させることで、遊技者所望のタイミングで第1演出を終了させることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I0において、
前記第1演出と異なる第2演出(例えば、「普図低確時間短縮状態」用の演出)を実行可能な第2演出実行手段、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記演出終了手段により前記第1演出が終了した場合に、前記第2演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機I1。
遊技機I0によれば、遊技機I0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出と異なる第2演出を実行可能な第2演出実行手段、を備え、前記第2演出実行手段は、前記演出終了手段により前記第1演出が終了した場合に、前記第2演出を実行可能に構成される。これにより、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出の実行中に、入球検出手段の入球に起因して実行中の第1演出を終了させる、直ちに第2演出を実行させることができる。よって、例えば、遊技者の意思に応じて入球検出手段に入球させることで、遊技者所望のタイミングで第1演出を終了させて第2演出を実行することができるので、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I1において、
前記第2演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機I2。
遊技機I2によれば、遊技機I1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2演出は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能に構成される。これにより、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出の実行中に、入球検出手段の入球に起因して実行中の第1演出を終了させ、直ちに遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、例えば、遊技者の意思に応じて入球検出手段に入球させることで、遊技者所望のタイミングで第1演出を終了させて、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出を実行することができるので、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I1又はI2において、
前記第2演出実行手段は、
前記入球検出手段の検出に基づいて前記第2演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機I3。
遊技機I3によれば、遊技機I1又はI2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2演出実行手段は、前記入球検出手段の検出に基づいて前記第2演出を実行可能に構成される。これにより、遊技者に遊技状況を示唆可能な第1演出の実行中に、入球検出手段の入球に起因して実行中の第1演出を終了させ、該入球検出手段の入球に基づいて直ちに遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、例えば、遊技者の意思に応じて入球検出手段に入球させることで、遊技者所望のタイミングで第1演出を終了させて、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出を実行することができるので、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I0からI3のいずれかにおいて、
前記第1演出の実行可能期間を設定可能な期間設定手段(例えば、天井到達報知演出の実行時間を設定)、を備え、
前記演出終了手段は、
前記期間設定手段によって設定された前記第1演出の実行可能期間が経過するよりも先に前記入球検出手段へ入球することにより、前記第1演出を終了可能に構成される
ことを特徴とする遊技機I4。
遊技機I4によれば、遊技機I0からI3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出の実行可能期間を設定可能な期間設定手段、を備え、前記演出終了手段は、前記期間設定手段によって設定された前記第1演出の実行可能期間が経過するよりも先に前記入球検出手段へ入球することにより、前記第1演出を終了可能に構成される。これにより、第1演出の実行可能期間が経過するよりも先に入球検出手段に入球させることで、第1演出を終了させることができるので、例えば、入球検出手段に入球することで遊技状況の変化が発生し得る場合に、未だ継続され得た第1演出を終了させて、上記実行可能期間が経過するよりも先に成立した入球検出手段への入球に基づく遊技に移行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I0からI4のいずれかにおいて、
前記第1条件に基づく第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第2条件に基づく第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機I5。
遊技機I5によれば、遊技機I0からI4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1条件に基づく第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第2条件に基づく第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備えている。これにより、第1抽選と第2抽選とを同時期に実行可能に構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I1からI5のいずれかにおいて、
少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)とに変化可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機I6。
遊技機I6によれば、遊技機I1からI5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、遊技状態を、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに変化可能な遊技状態移行手段と、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段と、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、第1演出の実行中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始する発生条件が成立した場合にも、直ちに第1演出を終了させて、発射態様の変更を遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機I6において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機I7。
遊技機I7によれば、遊技機I6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機I6又はI7において、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記算定手段により所定回数(例えば、「900回」)が算定された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機I8。
遊技機I8によれば、遊技機I6又はI7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記算定手段により所定回数が算定された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される第1演出中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって算定手段の算定結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始させ、直ちに第1演出を終了させて、発射態様の変更を遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
<J群:一方の特図の天井到達演出中に他方の特図で大当たりした場合に、そのタイミングで変動演出を一方の特図変動演出から他方の特図変動演出に切り替える>
従来より、所定の始動条件の成立に基づいて当たり等の抽選が行われ、例えば、当たりに当選した場合には、所定の獲得条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技媒体を払い出す遊技機がある。
この遊技機では、少なくとも、所定の第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態より遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、特別図柄の高確率状態)とを発生可能に構成され、該第2遊技状態において当たり遊技に当選させて、再度、第2遊技状態を連続的に発生可能に構成されているものもある(例えば、特許文献1(特開2017-148264号公報))。
上記例示したような遊技機等に対して、遊技の興趣向上のため、遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
J群の発明は、上記事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定情報を取得可能な情報取得手段(例えば、始動入賞処理(S208))と、
前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段(例えば、MPU201)と、
表示装置(例えば、第3図柄表示装置81)において所定演出(例えば、第3図柄表示装置81において行われる各種表示映像)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、表示制御装置114)と、を備えた遊技機において、
遊技者の所定操作による遊技に基づく第1遊技状況(例えば、一方の特別図柄の天井到達1変動前)を遊技者に示唆可能な第1演出(例えば、天井到達報知演出)を実行可能な第1演出実行手段と、
前記第1演出と異なる演出であって、前記第1遊技状況と異なる第2遊技状況(例えば、大当たり遊技に当選した変動演出の開始時)を遊技者に示唆可能な第2演出(例えば、大当たり当選変動演出)を実行可能な第2演出実行手段と、
前記第1演出の実行中に、第2遊技状況となることで、前記第1演出から前記第2演出に切り替える切替手段(例えば、天井到達報知演出中に第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、該大当たりに対応する変動演出に切り替え)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機J0。
遊技機E0によれば、所定情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記所定情報を判定可能な判定手段と、表示装置において所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、を備えた遊技機において、遊技者の所定操作による遊技に基づく第1遊技状況を遊技者に示唆可能な第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、前記第1演出と異なる演出であって、前記第1遊技状況と異なる第2遊技状況を遊技者に示唆可能な第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、前記第1演出の実行中に、第2遊技状況となることで、前記第1演出から前記第2演出に切り替える切替手段と、を備えている。これにより、第1演出の実行中に、第2演出が実行され得る場合に、実行中の第1演出から第2演出に切り替えることができるので、例えば、それ以前の遊技状況から変化し得る場合に、直ちに第1演出から第2演出に切り替えてその状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J0において、
前記第1演出は、
前記第2演出が開始される前の遊技状況を遊技者に示唆可能な演出である
ことを特徴とする遊技機J1。
遊技機J1によれば、遊技機J0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1演出は、前記第2演出が開始される前の遊技状況を遊技者に示唆可能な演出である。これにより、第2演出が開始される前の遊技状況を遊技者に示唆可能な第1演出の実行中に、第2条件が成立することにより実行中の第1演出から第2演出に切り替えることができるので、例えば、それ以前の遊技状況から変化し得る場合に、直ちに第1演出から第2演出に切り替えてその状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J0又はJ1において、
前記切替手段は、
前記第1演出の実行中であっても、該第1演出を強制的に打ち切る第3演出(例えば、画面暗転演出)を行い、該第3演出後に前記第2演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする遊技機J2。
遊技機J2によれば、遊技機J0又はJ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記切替手段は、前記第1演出の実行中であっても、該第1演出を強制的に打ち切る第3演出を行い、該第3演出後に前記第2演出を実行可能に構成される。これにより、第1演出の実行中に、遊技状況が変化し得る場合に、実行中の第1演出から第3演出を経由して第2演出に切り替えることができるので、例えば、それ以前の遊技状況から変化し得る場合に、直ちに第1演出を終了させ、第3演出を経由してから第2演出を行うことができる。よって、演出内容の切り替わりを明確に遊技者に認識させ、その状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J0からJ2のいずれかにおいて、
前記第2演出は、
遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機J3。
遊技機J3によれば、遊技機J0からJ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第2演出は、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能に構成される。これにより、第1演出の実行中に、第2条件が成立することにより実行中の第1演出から、遊技状態が移行し得ることを遊技者に示唆可能な第2演出に切り替えることができるので、例えば、それ以前の遊技状況から変化し得る場合に、直ちに第1演出から第2演出に切り替えてその状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J0からJ3のいずれかにおいて、
遊技状態を、少なくとも、第1遊技状態(例えば、特別図柄の低確率状態)と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態(例えば、「普図低確時間短縮状態」)とに変更可能な遊技状態移行手段(例えば、時短低確フラグ203n)と、
前記所定演出において特定結果(例えば、大当たり図柄)が現出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態(例えば、大当たり遊技)を発生可能な有利状態手段と、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定結果を導出せずに遊技状態を移行可能な非導出移行手段(例えば、天井到達による「普図低確時間短縮状態」へ移行)、を備えている
ことを特徴とする遊技機J4。
遊技機J4によれば、遊技機J0からJ3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技状態を、少なくとも、第1遊技状態と、該第1遊技状態と異なる第2遊技状態とに変更可能な遊技状態移行手段と、前記所定演出において特定結果が現出された場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な有利状態を発生可能な有利状態手段と、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記特定結果を導出せずに遊技状態を移行可能な非導出移行手段、を備えている。これにより、有利状態を経ずに遊技状態を移行することが可能となり、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J0からJ4のいずれかにおいて、
第1条件が成立することにより第1抽選(例えば、第1特別図柄の動的表示)を実行可能な第1抽選実行手段(例えば、第1始動口64への入賞)と、
前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選(例えば、第2特別図柄の動的表示)を実行可能な第2抽選実行手段(例えば、上側第2始動口71又は下側第2始動口71aへの入賞)と、
前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段(例えば、特図1特図2同時変動)と、を備え、
前記第1演出手段は、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記第1演出において遊技者に示唆可能に構成される
ことを特徴とする遊技機J5。
遊技機J5によれば、遊技機J0からJ4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1条件が成立することにより第1抽選を実行可能な第1抽選実行手段と、前記第1条件と異なる第2条件が成立することにより第2抽選を実行可能な第2抽選実行手段と、前記第1抽選と前記第2抽選とを同時期に実行可能な同時期実行手段と、を備え、前記第1演出手段は、前記第1抽選又は前記第2抽選の結果を前記第1演出において遊技者に示唆可能に構成される。これにより、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行されている第1演出中に、遊技状況が変化し得る場合に、実行中の第1演出を終了させることができるので、例えば、演出内容の変化や遊技状況の変化が発生し得る場合に、直ちに第1演出を終了させて第2条件に基づく遊技状況に移行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J0からJ5のいずれかにおいて、
遊技媒体を、第1発射態様(例えば、左打ち遊技)と、該第1発射態様と異なる第2発射態様(例えば、右打ち遊技)とで発射可能な発射手段(例えば、球発射ユニット112a)、を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機J6。
遊技機J6によれば、遊技機J0からJ5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技媒体を、第1発射態様と、該第1発射態様と異なる第2発射態様とで発射可能な発射手段、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2演出として、前記第1発射態様又は前記第2発射態様から、前記第2発射態様又は前記第1発射態様に切り替えることを遊技者に示唆可能な演出を実行する。これにより、第1演出の実行中に発射手段による発射態様を切り替えることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始する発生条件が成立した場合にも、直ちに第1演出を終了させて、発射態様の変更を遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機J6において、
前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段(例えば、「左打ちに戻してください」)、を備えている
ことを特徴とする遊技機J7。
遊技機J7によれば、遊技機J6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1遊技状態において、前記第2発射態様で前記遊技媒体が発射された場合に、前記第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行可能な矯正演出実行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において第2発射態様で遊技媒体が発射された場合に、第1発射態様にすることを遊技者に示唆可能な矯正演出を直ちに実行することで、例えば、第1遊技状態で第2発射態様が非推奨であることを遊技者に直ちに認識させることができ、遊技仕様通りの遊技を遊技者に実行させ易くすることができる、という効果がある。
遊技機J5からJ7のいずれかにおいて、
前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段(例えば、天井到達計数カウンタ203p)、を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数(例えば、「900回」)が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段(例えば、時短低確フラグ203nのオン)、を備えている
ことを特徴とする遊技機J8。
遊技機J8によれば、遊技機J5からJ7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1抽選又は/及び前記第2抽選の実行回数を計数可能な計数手段、を備え、前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記計数手段により所定回数が計数された場合に、前記第2遊技状態に移行可能な第2遊技移行手段、を備えている。これにより、第1遊技状態において、第1抽選又は第2抽選が成立したことに基づいて実行される第1演出中に、例えば、他方の第2抽選又は第1抽選によって算定手段の算定結果が所定回数に到達したとしても、第2遊技状態が移行されることを遊技者に示唆可能な第2演出を開始させ、直ちに第1演出を終了させて、発射態様の変更を遊技者に示唆可能な第2演出を実行させることができる。よって、遊技の状況を遊技者に的確に示唆できる遊技性を提供し、遊技の興趣の向上を図ることができる、という効果がある。
なお、上記遊技機A0~A8のいずれかの構成に対して、上記遊技機B0~B9,C0~C10,D0~D8,E0~E10,F0~F8,G0~G8,H0~H10,I0~I8,J0~J8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機B0~B9のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,C0~C10,D0~D8,E0~E10,F0~F8,G0~G8,H0~H10,I0~I8,J0~J8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機C0~C10のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B9,D0~D8,E0~E10,F0~F8,G0~G8,H0~H10,I0~I8,J0~J8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機D0~D8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B9,C0~C10,E0~E10,F0~F8,G0~G8,H0~H10,I0~I8,J0~J8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機E0~E10のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B9,C0~C10,D0~D8,F0~F8,G0~G8,H0~H10,I0~I8,J0~J8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機F0~F8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B9,C0~C10,D0~D8,E0~E10,G0~G8,H0~H10,I0~I8,J0~J8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機G0~G8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B9,C0~C10,D0~D8,E0~E10,F0~F8,H0~H10,I0~I8,J0~J8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機H0~H10のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B9,C0~C10,D0~D8,E0~E10,F0~F8,G0~G8,I0~I8,J0~J8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機I0~I8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B9,C0~C10,D0~D8,E0~E10,F0~F8,G0~G8,H0~H10,J0~J8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機J0~J8のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0~A8,B0~B9,C0~C10,D0~D8,E0~E10,F0~F8,G0~G8,H0~H10,I0~I8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
これらの場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
遊技機A0からA8,B0からB9,C0からC10,D0からD8,E0からE10,F0からF8,G0からG8,H0からH10,I0からI8,J0からJ8のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機X1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A0からA8,B0からB9,C0からC10,D0からD8,E0からE10,F0からF8,G0からG8,H0からH10,I0からI8,J0からJ8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機X2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(大入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A0からA8,B0からB9,C0からC10,D0からD8,E0からE10,F0からF8,G0からG8,H0からH10,I0からI8,J0からJ8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機X3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
10 パチンコ機(遊技機)
64a 右側第1始動口(始動入球領域の一部)
65 可変入賞装置(可変入球手段の一部)
65a 大入賞口開閉板(開閉手段の一部)
65d 確変領域(特定領域の一部)
65e 確変領域開閉板(振分手段の一部)
65g 確変領域スイッチ(第1検出手段の一部)
65h 排出通路(排出通路スイッチ。第2検出手段の一部。)
71 第2始動口(始動入球領域の一部)
81 第3図柄表示装置(表示手段の一部)
112a 球発射ユニット(発射手段の一部)
113 音声ランプ制御装置(表示制御手段の一部、実行手段の一部)
114 表示制御装置(表示制御手段の一部、実行手段の一部)
203j 確変フラグ(付与手段の一部)
203k 確変移行フラグ(判別情報記憶手段の一部)
203m 確変領域有効フラグ(記憶制御手段の一部)
203o 確変領域通過回数カウンタ(記憶制御手段の一部)
S208 始動入賞処理(判定手段の一部)
S1505 投票演出処理(表示制御手段の一部、実行手段の一部)
S1604 確変領域開放中演出処理(表示制御手段の一部、実行手段の一部)
S6216 確変領域通過判定処理(記憶制御手段の一部)

Claims (1)

  1. 遊技球を発射可能な発射手段と、
    遊技球が流下可能な遊技領域に設けられる始動入球領域と、
    前記始動入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行する判定手段と、
    前記所定の判定の結果が特定結果である場合に、複数の図柄を変動表示させ変動表示の終了時に特定の図柄を停止表示する表示手段と、
    前記遊技領域に設けられ、前記特定の図柄が表示された後に複数回の可変動作から成る特別遊技状態を実行する可変入球手段と、を備え、
    前記可変入球手段は、
    入球領域を開閉する開閉手段と、
    遊技球が入球可能な特定領域と、
    前記特定領域に入球した遊技球を検出する第1検出手段と、
    前記特定領域に入球しなかった遊技球を検出する第2検出手段と、
    前記特定領域へ遊技球が流下可能な状態と不能な状態とに振り分ける振分手段と、を備えている
    ことを特徴とする遊技機。
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