以下、本発明の遊技機の第1実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。なお、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。また、後述の任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる又は並列に実行できる。
1.遊技機の構造
本発明の遊技機の第1実施形態であるパチンコ遊技機PY1について説明する。最初に、パチンコ遊技機PY1の構造について図1~図5を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機PY1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」は、パチンコ遊技機PY1から当該パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」は、パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PY1に近づく方向とする。
図1に示すように、パチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2を備えている。遊技機枠2は、外枠22と、その外枠22に対して開閉可能な前扉23とを備えている。さらに、前扉23は、後述する遊技盤ユニットYUが取り付けられる遊技盤取付枠2Aと、遊技盤取付枠2Aにヒンジ2Bを介して回転自在に支持される前枠23mと、を備える。前枠23mは遊技盤取付枠2Aに対して開閉が可能である。前枠23mには、透明板23tが取り付けられている。前枠23mが閉じられているとき、遊技盤取付枠2Aに取り付けられた遊技盤1と透明板23tとは対面する。よって、パチンコ遊技機PY1が遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技機PY1の前方にいる遊技者は、透明板23tを通して、遊技盤1に形成された遊技領域6を視認することができる。透明板23tは、透明なガラス板や透明な合成樹脂板等を用いることができる。パチンコ遊技機PY1の前方から遊技領域6を視認可能であればよい。
前枠23mの前面の右下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル72kが設けられている。ハンドル72kが操作された量(回転角度)が、遊技球を発射させるために遊技球に与えられる力(後述する発射装置72が発射ソレノイドに駆動させる量)の大きさ(発射強度)に対応付けられている。よって、遊技球は、ハンドル72kの回転操作に応じた発射強度で発射される。また、前枠23mの前面の下部中央には、前方に向けて大きく突出した下部装飾体36が設けられている。下部装飾体36の上面には、ハンドル72kに供給される遊技球を貯留するための上皿34が形成されている。また、下部装飾体36の正面の下部中央には、上皿34に収容しきれない余剰の遊技球を貯留するための下皿35が設けられている。
下部装飾体36の上面の上皿34より前方側には、操作可能な第1入力装置(以下「通常ボタン」)40が設けられている。通常ボタン40は、例えば押下面を有するボタン,把持部を有するレバー等で構成される。また、前枠23mの表面の右縁部から前方に突出して形成されている右部装飾体32において、操作可能な第2入力装置(以下「特殊ボタン」)41が設けられている。特殊ボタン41(操作手段)は、例えば押下面を有するボタン,把持部を有するレバー等で構成される。
また、前枠23mの表面の上部から前方に突出して形成されている上部装飾体31の底面に、音を出力可能なスピーカ52が設けられている。スピーカ52は、左側に配置された左スピーカ52Lと、右側に配置された右スピーカ52Rと、からなる。また、前枠23mの右縁部と、下部装飾体36における正面の下皿35の左側および右側とに、発光可能な枠ランプ53が設けられている。さらに、前枠23mの左縁部および右縁部の上側には、遊技興趣を高めることを目的とする演出装置としての可動式の枠可動装置58が取り付けられている。枠可動装置58は、左側に配置された左枠可動装置58Lと、右側に配置された右枠可動装置58Rと、で構成される。
なお、遊技機枠2に設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
次に、遊技盤ユニットYUについて、主に図2~図5を用いて説明する。遊技盤ユニットYUは、遊技盤1と、遊技盤1の背面側に取り付けられた演出用ユニット1Uと、を有する。最初に、遊技盤1について説明する。遊技盤1は透明な合成樹脂板で構成されている。遊技盤1の略中央には正面視略円形の開口部1Aが形成されている。開口部1Aに沿って、遊技球が流下可能な遊技領域6を区画するための略リング状の内側壁部1Bが前方に突出して形成されている。また、内側壁部1Bの外側にも、遊技領域6を区画するための略リング状の外側壁部1Cが前方に突出して形成されている。
遊技盤1の前面には、内側壁部1B、外側壁部1Cなどで囲まれた遊技領域6が形成されている。すなわち、遊技盤1の前面が、内側壁部1Bおよび外側壁部1Cによって、遊技領域6とそれ以外の領域とに仕切られている。
遊技領域6は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球が流下可能な領域であり、パチンコ遊技機PY1で遊技を行うために設けられている。なお、遊技領域6には、多数の遊技くぎ(図示なし)が突設されている。遊技くぎは、遊技領域6に進入して遊技領域6を流下する遊技球を、後述する第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口10、ゲート13、第1大入賞口14、および、第2大入賞口15などに適度に誘導する経路を構成している。
遊技領域6には、遊技球が入球可能な第1始動口11が形成された第1始動入賞装置11Dと、第2始動口12への入球を可能または不可能にさせる第2始動入賞装置(所謂「電チュー」)12Dと、が設けられている。
第1始動入賞装置11Dは不動である。そのため、第1始動口11は、遊技球の入球し易さが変化せずに一定(不変)である。遊技球の第1始動口11への入賞は、第1特別図柄(以下、「特図1」という)の抽選(後述の特図1関係乱数の取得と判定:以下、「特図1抽選」という)および特図1の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第1始動口11へ入賞すると、所定個数(例えば4個)の遊技球が賞球として払い出される。
電チュー12Dは、作動可能な電チュー開閉部材12kを備えている。電チュー開閉部材12kは、通常は(通常状態では)、第2始動口12への遊技球の入球が不可能もしくは極めて困難な閉鎖位置にある。そして、特別状態になると、第2始動口12への遊技球の入球が可能な開放位置に移動する。このように、電チュー開閉部材12kが開放位置に移動することを第2始動口12または電チュー12Dの「開状態」ともいい、開状態であるときだけ遊技球の第2始動口12への入球が可能となる。一方、電チュー開閉部材12kが閉鎖位置にあることを第2始動口12または電チュー12Dの「閉状態」ともいう。また、第2始動口12または電チュー12Dが「開状態」になることを「電チュー12Dが開放する」ともいい、電チュー12Dが「閉状態」になることを「電チュー12Dが閉鎖する」ともいう。
遊技球の第2始動口12への入賞は、第2特別図柄(以下、「特図2」という)の抽選(後述の特図2関係乱数の取得と判定:以下、「特図2抽選」という)および特図2の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第2始動口12へ入賞すると、所定個数(例えば4個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な一般入賞口10が設けられている。遊技球が一般入賞口10へ入賞すると、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6には、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。遊技球のゲート13の通過は、普通図柄(以下、「普図」という)の抽選(すなわち普通図柄乱数の取得と判定:以下、「普図抽選」という)および普図の可変表示の契機となっている。補助遊技が実行されることによって電チュー12Dを開放する。すなわち、補助遊技は、電チュー12Dの開放を伴う遊技である。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な第1大入賞口14が形成された第1大入賞装置14D(以下、「通常AT14D」ともいう)が設けられている。
第1大入賞装置14Dは、開状態と閉状態とに作動可能な通常AT開閉部材14kを備える。通常AT開閉部材14kの作動により第1大入賞口14が開閉する。通常AT開閉部材14kは、通常では第1大入賞口14を塞ぐ閉状態になっており、遊技球が第1大入賞口14の中に入球することは不可能もしくは極めて困難である。通常AT開閉部材14kが開状態に作動すると、遊技球が第1大入賞口14の中に入球することが可能になる。このように、通常AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球の第1大入賞口14への入球が可能となる。遊技球が第1大入賞口14へ入賞すると、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6には、遊技球を第2始動口12へ誘導する誘導ステージ12gが設けられている。なお、誘導ステージ12gの上面を転動する遊技球は、第2始動口12の方へ向かって流下可能である。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な第2大入賞口15が形成された第2大入賞装置15D(以下、「VAT15D」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置15Dは、作動可能なVAT開閉部材15kを備えている。VAT開閉部材15kは、通常では第2大入賞口15を塞いでおり、遊技球が第2大入賞口15に入球することは不可能もしくは極めて困難である。VAT開閉部材15kは開状態をとることができる。VAT開閉部材15kが開状態であると遊技球の第2大入賞口15への入球が容易となる。一方、VAT開閉部材15kが第2大入賞口15を塞いでいる状態を「閉状態」ともいう。このように、VAT開閉部材15kの作動によって第2大入賞口15が開閉する。遊技球が第2大入賞口15へ入賞すると、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、図3を用いて、第2大入賞装置15Dについて詳細に説明する。第2大入賞装置15Dの内部には、第2大入賞口15に入球した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させることが可能なゲート状の第2大入賞口センサ15aが設けられている。
第2大入賞口センサ15aの下流域には、遊技球が通過(進入)可能な特定領域16と非特定領域17とが設けられている。第2大入賞口センサ15aを通過した遊技球は、振分装置16Dによって、特定領域16か非特定領域17かに振り分けられる。振分装置16Dは、略矩形状の平板からなる振分部材16kと、振分部材16kを駆動する振分ソレノイド16sとを備えている。振分部材16kは、振分ソレノイド16sの駆動により、左右にスライド可能に構成されている。
振分ソレノイド16sが通電されていないとき、振分部材16kは特定領域16への遊技球の通過を妨げる第1状態(通過阻止状態:図3(A)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の左端よりやや右側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆う状態)にある。振分部材16kが第1状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ15aを通過した後、特定領域16を通過することは不可能もしくは極めて困難であり、非特定領域17を通過する。この第2大入賞口15から非特定領域17まで流下する遊技球のルートを第1のルートという。
一方、振分ソレノイド16sが通電されているとき、振分部材16kは遊技球の特定領域16の通過(進入)を許容する第2状態(通過許容状態:図3(B)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の右端よりやや左側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆わず、特定領域16の直上が開放している状態)にある。振分部材16kが第2状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ15aを通過したあと特定領域16を通過容易である。この第2大入賞口15から特定領域16まで流下する遊技球のルートを第2のルートという。
なお、基本的に、振分部材16kは第1状態で保持されている。すなわち、第1状態が、振分部材16kの通常の状態であるといえる。そして、所定のラウンド遊技(例えば10R)においてのみ、振分ソレノイド16sが通電され、第2状態に変化することができる。
特定領域16と非特定領域17には、各領域16、17を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる特定領域センサ16a、非特定領域センサ17aが設けられている。
第1大入賞装置14Dおよび第2大入賞装置15Dは、遊技に支障をきたさない範囲で、一方だけを設けるようにすることが可能である。
また、遊技領域6の略最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6の外部へ排出する2つのアウト口19が設けられている。また、遊技盤1には、発光可能な盤ランプ54(発光部)が設けられている。
ところで、遊技球が流下可能な遊技領域6は、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域(第2遊技領域)と、に分けることができる。遊技球が左遊技領域を流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「左打ち」という。一方、遊技球が右遊技領域を流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「右打ち」という。パチンコ遊技機PY1において、左打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2は、多数の遊技くぎなどによっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口11と、2つの一般入賞口10と、が設けられている。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口11、または、一般入賞口10への入賞を狙うことができる。一方、第2流路R2上には、第2始動口12と、ゲート13と、第1大入賞口14と、第2大入賞口15と、が設けられている。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート13の通過や、第2始動口12、第1大入賞口14、または、第2大入賞口15への入賞を狙うことができる。
なお、何れの入賞口(第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口10、第1大入賞口14、および第2大入賞口15)にも入球しなかった遊技球は、アウト口19へ誘導されて排出される。また、各入賞口への入賞による賞球数は、適宜に設定することが可能である。
また、遊技盤1に設けられている発光可能な盤ランプ54について説明する。遊技盤1には、盤ランプ54として、第1左打ち盤ランプ54a(第2発光部、第1の発光部)と、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54j(第3発光部、第2の発光部)と、第7右打ち盤ランプ54k(第1発光部)とが設けられている。図2に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとは表示部50aの周辺に設けられている。
また、図2に示すように、第1流路R1上には第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとが設けられている。第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとを全て発光させることで、左打ちを行うことで遊技者が不利益を被らずに遊技を進行することが可能であることを示すことができる。
また、図2に示すように、遊技領域6の上下方向の中央より上側の遊技領域に第1右打ち盤ランプ54eが設けられている。また、図2に示すように、第2流路R2上には、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが設けられている。左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとを全て発光させることで、遊技者に右打ちを行ったほうが高い出玉率で遊技を進行することが可能であることを示すことができる。なお、図2に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jは、第7右打ち盤ランプ54kを中心にして対向するように、第1流路R1と第2流路R2にそれぞれが設けられている。
また、遊技盤1の前面に形成された遊技領域6の下方の左隣(遊技領域6以外の部分)には表示器類8が配置されている。図4に示すように、表示器類8には、特図1を可変表示する特図1表示器81a、特図2を可変表示する特図2表示器81b、及び、普図を可変表示する普図表示器82が含まれている。また、表示器類8には、後述する特図1保留数(U1:特図1表示器81aによる特図1の可変表示が保留されている数)を表示する特図1保留表示器83a、および後述する特図2保留数(U2:特図2表示器81bによる特図2の可変表示が保留されている数)を表示する特図2保留表示器83bが含まれている。
特図1の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機に特図1抽選が行われると実行される。また、特図2の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機に特図2抽選が行われると実行される。第1始動口11、または第2始動口12への遊技球の入賞が、本願発明の「所定条件が成立すること」に相当する。また、第1始動口11、または第2始動口12への遊技球の入賞を契機に特図抽選(特図1抽選、特図2抽選)が行われ、その特図抽選の結果が大当たりであることが、本願発明の「特定条件が成立すること」に相当する。なお、以下の説明では、特図1および特図2を総称して特図といい、特図1抽選および特図2抽選を総称して特図抽選という。また、特図1表示器81aおよび特図2表示器81bを総称して特図表示器81という。さらに、特図1保留表示器83aおよび特図2保留表示器83bを総称して特図保留表示器83という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される特図(停止特図、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特図抽選によって複数種類の特図の中から選択された一つの特図である。停止特図が予め定めた特定の特図(特定の停止態様の特図すなわち大当たり図柄)である場合には、大入賞口(第1大入賞口14及び第2大入賞口15)を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。
特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成され、その点灯態様によって特図抽選の結果に応じた特図を表示する。例えば特図抽選の結果が大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)である場合には、特図表示器81は、「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDの点灯で構成される大当たり図柄を表示する。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、特図表示器81「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特図の可変表示がなされる。特図の可変表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、特図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、特図抽選などを行うための各種乱数(数値情報や判定情報の一例)が取得されることがある。この各種乱数は、特図保留として後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。なお、以下において、第1始動口11への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図1関係乱数」といい、第2始動口12への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図2関係乱数」という。ここで、特図1関係乱数は、特図1保留として、特図保留記憶部105の中の特図1保留記憶部105aに記憶される。一方、特図2関係乱数は、特図2保留として、特図保留記憶部105の中の特図2保留記憶部105bに記憶される。特図1保留記憶部105aに記憶可能な特図1保留の数(特図1保留数)および特図2保留記憶部105bに記憶可能な特図2保留の数(特図2保留数)には上限(例えば4個)を設定することが可能である。なお、以下において、特図1保留と特図2保留を総称して「特図保留」といい、特図1保留数と特図2保留数を総称して「特図保留数」という。また、特図1関係乱数と特図2関係乱数とを総称して「特図関係乱数」という。
パチンコ遊技機PY1では、遊技球が第1始動口11または第2始動口12へ入賞した後すぐに特図の可変表示が行われない場合、具体的には、特図の可変表示の実行中や大当たり遊技(特別遊技)の実行中に入賞があった場合、その入賞に対する特図の可変表示(あるいは、特図抽選の権利)を留保することができる。特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特図の可変表示が可能となったときに消化される。すなわち、特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特図関係乱数等を判定して、その判定結果を示すための特図の可変表示を実行することをいう。
そして、特図保留数は、特図保留表示器83に表示される。特図1保留表示器83aと特図2保留表示器83bのそれぞれは、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留数の分だけLEDを点灯させることにより特図保留数を表示することが可能である。
また、普図の可変表示は、普図抽選の結果を報知する。普図の可変表示では、普図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される普図(停止普図、可変表示の表示結果として導出表示される普図)は、普図抽選によって複数種類の普図の中から選択された一つの普図である。停止表示された普図が予め定めた特定の普図(所定の停止態様の普図すなわち当たり図柄)である場合には、第2始動口12(電チュー12D)を開放させる補助遊技が行われる。
普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普図抽選の結果に応じた普図を表示する。普図抽選の結果が当たりである場合には、普図表示器82は、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両LEDの点灯で構成される当たり図柄を表示する。また普図抽選の結果がハズレである場合には、「■□」というように右のLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお、普図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。
また、普図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普図の可変表示が行われる。普図の可変表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお、普図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してもよい。
パチンコ遊技機PY1では、遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を行うための普通図柄乱数(数値情報や判定情報の一例)が取得されることがある。この乱数は、普図の可変表示または補助遊技が実行されていないことを条件に、後述の普図保留記憶部106に記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数(普図保留数)には上限(例えば4個)を設定することが可能である。なお、以下において、遊技球がゲート13を通過することにより取得された普通図柄乱数のことを「普図関係乱数」ともいう。
次に、図5を用いて、遊技盤1の背面に取り付けられた演出用ユニット1Uについて説明する。演出用ユニット1Uは、主に演出を行う複数の装置をユニット化したものである。演出用ユニット1Uには、画像表示装置50、第1盤可動装置(以下「盤上可動装置」)55、第2盤可動装置(以下「盤下可動装置」)56が搭載されている。
画像表示装置50(表示部)は、例えば20インチの3D液晶ディスプレイ,ドット表示器,7セグ表示器等で構成され、図柄等を表示可能な表示部50a(表示画面)を具備する。
盤上可動装置55は、表示部50aよりも前方に配置され、表示部50aに沿って移動可能であり、装飾が施された盤上可動体55k(可動体)を具備する。盤下可動装置56は、表示部50aよりも前方に配置され、表示部50aに沿って移動可能であり、装飾が施された盤下可動体56kを具備する。
図5(A)は、盤上可動体55kおよび盤下可動体56kが作動していない通常の待機状態(初期位置)で保持されている様子を概略化して表している。盤上可動装置55の駆動源が駆動すると、盤上可動体55kは下向きに移動(下降)し(図5(B)参照)、盤下可動装置56の駆動源が駆動すると、盤下可動体56kは上向きに移動(上昇)する(図5(B)参照)。すなわち、盤上可動装置55の駆動源の駆動によって、盤上可動体55kが遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)され(図5(B)参照)、盤下可動装置56の駆動源の駆動によって、盤下可動体56kが遊技者にとって上方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の上方)に移動(上昇)されることになる(図5(B)参照)。このとき、画像表示装置50は下降した盤上可動体55kまたは上昇した盤下可動体56kに覆われ、画像表示装置50は視認困難となる。
なお、遊技盤ユニットYUに設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
2.遊技機の電気的構成
次に、図6~図7に基づいて、パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図6~図7に示すように、パチンコ遊技機PY1は、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う遊技制御基板(以下「主制御基板」)100、主制御基板100による遊技の進行に応じた遊技演出(特図変動演出(判定結果示唆演出)、保留演出、大当たり遊技演出)、客待ち演出、通常ボタン40や特殊ボタン41の操作が有効な期間(操作有効期間)において操作を促す操作促進演出などの演出に関する制御を行う演出制御基板(以下「サブ制御基板」)120、および、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板170等を、遊技盤1の画像表示装置50よりさらに背面側に備えている。主制御基板100を、遊技の制御を行う遊技制御部と位置づけることができる。また、サブ制御基板120を、後述する画像制御基板140、ランプ制御回路151、および音声制御回路161とともに、演出の制御を行う演出制御部と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくともサブ制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50、スピーカ52(出力手段)、枠ランプ53、盤ランプ54(第1左打ち盤ランプ54a、第2左打ち盤ランプ54b、第3左打ち盤ランプ54c、左右打ち盤ランプ54d、第1右打ち盤ランプ54e、第2右打ち盤ランプ54f、第3右打ち盤ランプ54g、第4右打ち盤ランプ54h、第5右打ち盤ランプ54i、第6右打ち盤ランプ54j、第7右打ち盤ランプ54k等)、および、可動装置55,56等)を用いた遊技演出、客待ち演出、および操作促進演出を制御可能であればよい。
また、パチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190は、主制御基板100、サブ制御基板120、及び払出制御基板170に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板100の遊技用RAM104やサブ制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、主制御基板100の遊技用RAM104やサブ制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のON操作またはOFF操作により、電源の投入と遮断とが切り換えられる。なお、主制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を主制御基板100に設けたり、サブ制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板120に設けたりしてもよい。
図6に示すように、主制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM(Random Access Memory)104、および遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102が含まれている。
遊技用ROM103には、後述する主制御メイン処理やメイン側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、遊技用ROM103には、後述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、先読み判定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、当たり判定テーブル、普図変動パターン判定テーブル、補助遊技制御テーブルなどが格納されている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。また、遊技用RAM104には、前述した特図保留記憶部105や普図保留記憶部106などが設けられている。
また、主制御基板100には、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート部118、および遊技用RAM104に記憶されている情報を遊技用CPU102にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ119が実装されている。
主制御基板100には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類MSや各種アクチュエータ類MAが接続されている。そのため、主制御基板100には、各種センサ類MSが出力した信号が入力する。また、主制御基板100は、各種アクチュエータ類MAに信号を出力する。
主制御基板100に接続されている各種センサ類MSには、第1始動口11に入賞した遊技球を検知する第1始動口センサ、第2始動口12に入賞した遊技球を検知する第2始動口センサ、一般入賞口10に入賞した遊技球を検知する一般入賞口センサ、ゲート13を通過した遊技球を検知するゲートセンサ、第1大入賞口14に入賞した遊技球を検知する第1大入賞口センサ、第2大入賞口15に入賞した遊技球を検知する第2大入賞口センサ15a、特定領域16を通過(特定領域16に進入)した遊技球を検知する特定領域センサ16a、および、非特定領域17を通過(非特定領域17に進入)した遊技球を検知する非特定領域センサ17aが含まれている。各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。なお、主制御基板100に接続されるセンサの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
また、主制御基板100に接続されている各種アクチュエータ類MAには、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動する電チューソレノイド、第1大入賞装置14Dの通常AT開閉部材14kを駆動する第1大入賞口ソレノイド、第2大入賞装置15DのVAT開閉部材15kを駆動する第2大入賞口ソレノイド、および、振分装置16Dの振分部材16kを駆動する振分ソレノイド16sが含まれている。なお、主制御基板100に接続されるアクチュエータの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
さらに主制御基板100には、表示器類8(特図表示器81、普図表示器82、および、特図保留表示器83)が接続されている。これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また主制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(パチンコ遊技機PY1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。なお、発射装置72には、ハンドル72k(図1参照)が含まれる。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73や貸球払出装置74を用いて、賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球の数は、払出制御基板170に出力される。
また、発射装置72には、遊技者などの人のハンドル72k(図1参照)への接触を検知可能なタッチスイッチが設けられている。遊技者によるハンドル72kの操作があった場合には、タッチスイッチが遊技者のハンドル72kへの接触を検知し、検知信号を払出制御基板170に出力する。また、発射装置72には、ハンドル72kの回転角度(操作量)を検出可能な発射ボリュームつまみが接続されている。発射装置72は、発射ボリュームつまみが検出したハンドル72kの回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイドを駆動させる。なお、パチンコ遊技機PY1においては、ハンドル72kへの回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板100は、遊技の進行に応じて、サブ制御基板120に対し、遊技に関する情報を含んだ各種コマンドを送信する。サブ制御基板120は、主制御基板100から送られる各種コマンドに基づいて、主制御基板100による遊技の進行状況(遊技の制御内容)を把握することができる。なお、主制御基板100とサブ制御基板120との接続は、主制御基板100からサブ制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板100とサブ制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図7に示すように、サブ制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121(演出制御手段)には、主制御基板100による遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、および演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122が含まれている。
また、演出用ROM123には、後述するサブ制御メイン処理、受信割り込み処理、および、サブ側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
また、サブ制御基板120には、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート部138、およびRTC(Real Time Clock)139が実装されている。RTC139は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC139は、パチンコ遊技機PY1に、所定の島電源供給装置(図示なし)から電力が供給されているときにはその電力によって動作し、島電源供給装置から電力が供給されていないときには、電源基板190が備えるバックアップ電源回路192から供給される電力によって動作する。このため、RTC139は、パチンコ遊技機PY1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC139に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板120に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内蔵電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
サブ制御基板120には、画像制御基板140が接続されている。サブ制御基板120の演出制御用マイコン121は、主制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板100による遊技の進行に応じて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の表示制御を行わせる。なお、サブ制御基板120と画像制御基板140との接続は、サブ制御基板120から画像制御基板140への信号の送信と、画像制御基板140からサブ制御基板120への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっている。
画像制御基板140は、画像制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。また、画像制御基板140は、画像表示装置50に表示される画像のデータを記憶したCGROM145、CGROM145に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM146、及び、VDP(Video Display Processor)144を備えている。勿論、これらの電子部品の全部又は一部がワンチップで構成されていてもよい。CGROM145には、例えば、画像表示装置50に表示される画像を表示するための画像データ(静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データ)が格納されている。
VDP144は、演出制御用マイコン121からの指令に基づき画像用CPU141によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM145から画像データを読み出してVRAM146内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成してVRAM146内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに描画した画像をRGB信号として画像表示装置50に出力する。これにより、種々の演出画像が表示部50aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている。
演出制御用マイコン121は、主制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板100による遊技の進行に応じて、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声、楽曲、効果音等を出力する。
スピーカ52から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板120の演出用ROM123に格納されている。なお、音声制御回路161を、基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ52を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音声データを格納してもよい。
また、サブ制御基板120には、所定の中継基板(図示なし)を介して、入力部となる各種スイッチ類、駆動源となる各種アクチュエータ類SA、各種ランプ類SLが接続されている。サブ制御基板120には、各種スイッチ類が出力した信号が入力する。また、サブ制御基板120は、各種アクチュエータ類SAに信号を出力する。また、サブ制御基板120は、主制御基板100から受信したコマンドなどに基づいて、ランプ制御回路151を介して各種ランプ類SLの点灯制御を行う。
サブ制御基板120に接続されている各種スイッチ類には、通常ボタン検出スイッチ40aおよび特殊ボタン検出スイッチ41aが含まれている。通常ボタン検出スイッチ40aは、通常ボタン40が押下操作されたことを検出する。特殊ボタン検出スイッチ41aは、特殊ボタン41が押下操作されたことを検出する。各検出スイッチ40a,41aは、検出内容に応じた信号をサブ制御基板120に出力する。なお、サブ制御基板120に接続されるスイッチの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
サブ制御基板120に接続された各種アクチュエータ類SAには、盤上可動装置55,盤下可動装置56,枠可動装置58等を駆動するモータが含まれ、モータを駆動して、各可動装置に所定の動作を行わせることが可能である。詳細には演出制御用マイコン121は、各可動装置の動作態様を決める動作パターンデータを作成し、ランプ制御回路151を介して、各可動装置の動作を制御する。なお、サブ制御基板120に接続されるアクチュエータの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
サブ制御基板120に接続された各種ランプ類SLには、枠ランプ53,盤ランプ54(第1左打ち盤ランプ54a、第2左打ち盤ランプ54b、第3左打ち盤ランプ54c、左右打ち盤ランプ54d、第1右打ち盤ランプ54e、第2右打ち盤ランプ54f、第3右打ち盤ランプ54g、第4右打ち盤ランプ54h、第5右打ち盤ランプ54i、第6右打ち盤ランプ54j、第7右打ち盤ランプ54k等)等が含まれ、各ランプを発光させる。詳細には演出制御用マイコン121は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、ランプ制御回路151を基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに、各ランプの点灯制御、および、各可動装置の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。また、サブ制御基板120に接続されるランプの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
3.遊技機による主な遊技
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な遊技について、図8~図15を用いて説明する。
3-1.普図に関わる遊技
最初に、普図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を行う。普図抽選を行うと、普図表示器82において、普図の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普図には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。なお、普図のハズレ図柄については、後述する特図のハズレ図柄と区別をするために「ハズレ普図」ともいう。当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ普図が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、普図の可変表示または補助遊技が行われていないときに遊技球がゲート13を通過することを「普図変動始動条件の成立」という。
パチンコ遊技機PY1は、このような一連の遊技(普図抽選、普図の可変表示、補助遊技)を行うにあたり、普図変動始動条件の成立により、普図関係乱数を取得する。取得する普図関係乱数には、図8(A)に示すように、普通図柄乱数がある。普通図柄乱数は当たり判定を行うための乱数(判定情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。
3-1-1.当たり判定
当たり判定は、図9(A)に示すような1または複数の当たり判定テーブルを用いて、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、後述する遊技状態に関連付けることが可能である。すなわち、遊技状態には非時短状態と時短状態とが含まれ、当たり判定テーブルとして、非時短状態で用いる当たり判定テーブル(非時短用当たり判定テーブル)と、時短状態で用いる当たり判定テーブル(時短用当たり判定テーブル)と、を区別することが可能である。各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに照合して、当たりかハズレかの当たり判定を行う。そして、当たり判定の結果に基づいて、普図の可変表示を行うための普図変動パターン判定を行う。当たり判定の結果が当たりであると、基本的には、普図の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、基本的には、普図の可変表示でハズレ普図が停止表示される。また、当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。
3-1-2.普図変動
普図変動パターン判定は、図9(B)に示すような1または複数の普図変動パターン判定テーブルを用いて、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普図の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態に関連付けることが可能である。すなわち、普図変動パターン判定テーブルとして、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(非時短普図変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)と、を区別することが可能である。
各普図変動パターン判定テーブルには、普図変動パターン判定の結果である普図変動パターンが、停止される普図毎に1つ格納されている。すなわち、パチンコ遊技機PY1は、非時短状態においてと時短状態においてとで、普図変動時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態においては、ハズレの普図(ハズレ普図)を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定する。また、時短状態においては、ハズレ普図を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定する。この判定で決定された普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間の普図の可変表示が、普図表示器82で行われる。また、これら普図変動時間については、適宜に変更することが可能である。このように、当たり判定、および、普図変動パターン判定が行われることによって、普図表示器82において普図の可変表示が行われる。
3-1-3.補助遊技
補助遊技は、普図の可変表示で、表示結果(普図抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示(導出)されると実行される。
補助遊技は、補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)、すなわち、電チュー12Dが開放する回数、および各開放についての開放時間などの様々な要素が含まれている。そして、これらの各要素は、遊技状態に対応付けられている。パチンコ遊技機PY1は、遊技状態に基づいて、図9(C)に示すような1または複数の補助遊技制御テーブルを用いて補助遊技を制御する。補助遊技制御テーブルは、遊技状態に対応付けられている。各補助遊技制御テーブルには、補助遊技構成要素が格納されている。また、これらの各要素における開放回数や開放時間については、適宜に変更することが可能である。
パチンコ遊技機PY1は、非時短状態における補助遊技と時短状態における補助遊技とで、電チュー12Dの開放時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態における補助遊技では、第1の開放時間(遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが困難な時間(例えば0.08秒))だけ電チュー12Dを開放する。なお、以下において、非時短状態における補助遊技のことを「ショート開放補助遊技」ともいう。また、時短状態における補助遊技では、第1の開放時間よりも長い第2の開放時間(遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが容易な時間(例えば3.00秒))だけ電チュー12Dを開放する。なお、以下において、時短状態における補助遊技のことを「ロング開放補助遊技」ともいう。
3-2.特図に関わる遊技
次に、特図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図1抽選を行う。特図1抽選が行われると、特図1表示器81aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄およびハズレ図柄がある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると、大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
同様に、パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球が第2始動口12に入賞すると、特図2抽選を行う。特図2抽選が行われると、特図2表示器81bにおいて、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄、およびハズレ図柄がある。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
なお、以下において、第1始動口11に遊技球が入賞することを「第1始動条件の成立」といい、第2始動口12に遊技球が入賞することを「第2始動条件の成立」という。また、「第1始動条件の成立」と「第2始動条件の成立」をまとめて「始動条件の成立」と総称する。また、特別図柄のハズレ図柄については、前述の普図のハズレ図柄と区別するために「ハズレ特図」ともいう。
パチンコ遊技機PY1は、このような一連の遊技(特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、遊技状態の設定)を行うにあたり、始動条件の成立により、特図関係乱数を取得し、当該乱数について種々の判定を行う。取得する特図関係乱数には、図8(B)に示すように、特別図柄乱数(大当たり乱数)、大当たり図柄種別乱数、リーチ乱数および特図変動パターン乱数がある。特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数である。大当たり図柄種別乱数は大当たり図柄種別判定を行うための乱数である。リーチ乱数はリーチ判定を行うための乱数である。特図変動パターン乱数は特別図柄の変動パターン判定を行うための乱数である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。なお、乱数を判定情報と言うこともある。
3-2-1.大当たり判定
大当たり判定は、図10(A)に示すような1または複数の大当たり判定テーブルを用いて、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。遊技状態には、通常確率状態と高確率状態とが含まれ、大当たり判定テーブルは、通常確率状態であるか高確率状態であるかに関連付けられている。すなわち、大当たり判定テーブルとして、通常確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(通常確率用大当たり判定テーブル)と、高確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(高確率用大当たり判定テーブル)と、を区別することが可能である。
各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たり、およびハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数値)が振り分けられている。パチンコ遊技機PY1は、取得した特別図柄乱数を大当たり判定テーブルに照合して、大当たり、またはハズレの何れであるかを判定する。図10(A)に示すように、高確率用大当たり判定テーブルの方が、通常確率用大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数判定値が多く設定されている。また、大当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。
3-2-2.大当たり図柄種別判定
大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、図10(B)に示すような1または複数の大当たり図柄種別判定テーブルを用いて大当たり図柄の種別(大当たり図柄種別)を決定するための判定である。大当たり図柄の種別毎に、大当たりの内容、換言すれば、遊技者に付与される遊技特典などで構成される大当たりの構成要素を対応付けることが可能である。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定が起因する(当該大当たり図柄種別判定を発生させた)入賞が行われた始動口の種別に関連付けることが可能である。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルとして、特図1の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と、特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり図柄種別判定テーブル)と、を区別することが可能である。
大当たり図柄には複数種類の種別があり、各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄種別に、大当たり図柄種別乱数の判定値(大当たり図柄種別乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに照合して、大当たり図柄の種別を判定する。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルおよび第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が各種大当たり図柄に適宜に振り分けられている。また、大当たり図柄種別の振分率については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり図柄の種別については、適宜に増加したり減少したりすることが可能である。
例えば、図10(B)に示すように、特図1についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Xが50%、大当たり図柄Yが50%にし、特図2についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Zが100%にすることが可能である。このように、第1始動口11に遊技球が入賞して行われる特図1抽選と、第2始動口12に遊技球が入賞して行われる特図2抽選とで、大当たり図柄種別の振分率を異ならせることが可能である。
3-2-3.リーチ判定
リーチ判定は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図10(C)に示すような1または複数のリーチ判定テーブルを用いて、後述する特図変動演出でリーチを発生させるか否かを決定するための判定である。
リーチ判定テーブルは、遊技状態に関連付けることが可能である。すなわち、リーチ判定テーブルとして、非時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短用リーチ判定テーブル)と、時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(時短用リーチ判定テーブル)と、を区別することが可能である。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチ有り(リーチを発生させる)」と「リーチ無し(リーチを発生させない)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得したリーチ乱数をリーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しか(リーチを発生させる否か)を判定する。図10(C)に示すように、非時短用リーチ判定テーブルと時短用リーチ判定テーブルとで、「リーチ有り(リーチを発生させる)」と判定されるリーチ乱数値の数を異ならせることが可能である。なお、以下において、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることを前提に行われる「リーチ有り(リーチを発生させる)」のことを「リーチ有りハズレ」といい、「リーチ無し(リーチを発生させない)」のことを「リーチ無しハズレ」ということもある。
3-2-4.特図変動
特図変動パターン判定は、図11~図12に示すような1または複数の特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特図の可変表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定するための判定であり、大当たり判定の結果が大当たり、およびハズレの何れの場合にも行われる。特図変動パターンとは、特図変動時間や後述する特図変動演出の演出フロー(演出内容)などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動パターンには、特図変動時間や特図変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判定の結果とリーチ判定の結果に関する識別情報を含ませることが可能である。特図変動パターンとして、それぞれ識別情報が異なる複数種類の特図変動パターンを用いることが可能であり、その数は適宜に変更することが可能である。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる可変表示を行う特別図柄の種別、言い換えれば、当該特図変動パターン判定が起因する入賞が行われた始動口の種別に関連付けることが可能である。すなわち、特図変動パターン判定テーブルとして、特図1の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図11)と、特図2の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブル:図12)と、を区別することが可能である。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態にも関連付けることが可能である。すなわち、特図1変動パターン判定テーブルとして、非時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(非時短用特図1変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(時短用特図1変動パターン判定テーブル)と、を区別することが可能である。一方、特図2変動パターン判定テーブルについても同様に、非時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(非時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、を区別することが可能である。なお、特図変動パターン判定テーブルを、遊技状態毎に分けなくてもよい。
また、遊技状態に関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果またはリーチ判定結果にも関連付けることが可能である。すなわち、非時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび非時短用特図2変動パターン判定テーブルにはそれぞれ、大当たり用(大当たり図柄種別ごと)、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用などがある。同様に、時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび時短用特図2変動パターン判定テーブルにもそれぞれ、大当たり用(大当たり図柄種別ごと)、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用などがある。
さらに、各リーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けることが可能である。例えば、特図1保留数(U1)が0~2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、特図1保留数(U1)が3~4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、を区別することが可能である。また、各リーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けることが可能である。例えば、特図2保留数(U2)が0~2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3~4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、を区別することが可能である。
そして、各特図変動パターン判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間の特図の可変表示が、特図表示器81で行われる。そして、特図の可変表示で、表示結果(特図抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、即座に次の特図の可変表示が行われず、引き続いて、大当たり遊技が実行される。
また、各特図変動パターンには、図11~図12の表の右から2番目の欄に示すような特図変動演出の演出フローに関連付けることが可能である。
なお、図11~図12の表の一番右の欄に示すように、特図変動パターンについて、特図(大当たり判定結果)および特図変動演出の演出内容などに関連付けて名称を付すことがある。例えば、大当たりに係る特図変動パターンのことを「大当たり変動」という。一方、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるSPリーチが行われる特図変動パターンのことを「SPハズレ変動」、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるLリーチが行われる特図変動パターンのことを「Lハズレ変動」、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるNリーチ(ノーマルリーチ演出)で特図変動演出が終わる特図変動パターンのことを「Nハズレ変動」、リーチ無しハズレに係る特図変動パターンのことを「通常ハズレ変動」という。
3-2-5.先読み判定
パチンコ遊技機PY1は、取得した特図関係乱数に基づいて、図13に示すような1または複数の先読み判定テーブルを用いて先読み判定を行う。先読み判定には、例えば、特別図柄乱数が大当たり判定で大当たりと判定されるか否かの判定、大当たり図柄種別乱数が大当たり図柄種別判定で何れの大当たり図柄の種別に決定されるかの判定、特図変動パターン乱数が特図変動パターン判定で何れの特図変動パターンに決定されるかの判定、などがある。先読み判定テーブルは、その始動入賞に係る始動口の種別に関連付けることが可能である。すなわち、先読み判定テーブルとして、第1始動口11に入賞した場合の先読み判定テーブル(第1先読み判定テーブル)と、第2始動口12に入賞した場合の先読み判定テーブル(第2先読み判定テーブル)と、を区別することが可能である。
また、先読み判定テーブルは、遊技状態にも関連付けることが可能である。すなわち、先読み判定テーブルとして、非時短状態のときに用いられる先読み判定テーブル(非時短用先読み判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる先読み判定テーブル(時短用先読み判定テーブル)と、を区別することが可能である。
つまり、先読み判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、時短状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、非時短状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、時短状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、を区別することが可能である。なお、先読み判定にどのような判定を含ませるかは適宜に変更可能である。
3-3.大当たり遊技
次に、大当たり遊技について説明する。大当たり遊技は、大入賞口(第1大入賞口14または第2大入賞口15)の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。また、OPやEDを設けないようすることが可能である。なお、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」といい、10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」という。
このような大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素)には、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口14または第2大入賞口15)の開放回数、各開放が行われる大入賞口の種別および開放時間(開放パターン)、次回の開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間)、オープニングの時間(オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。パチンコ遊技機PY1は、特図の停止表示後、図14に示すような1または複数の大当たり遊技制御テーブルを用いて大当たり遊技を制御する。大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技毎に大当たり遊技構成要素が格納されている。大当たり遊技として、1種類又は複数種類の大当たり遊技を制御することが可能である。
例えば、図14に示すように、1Rから10Rまでは、最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14が開放するラウンド遊技、または、最大で0.1秒にわたって第1大入賞口14が開放するラウンド遊技、が行われる。そして、10R(最終ラウンド)では、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技、または、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技、が行われる。また、各ラウンド遊技では、予め定めた所定個数(例えば10個)の遊技球が大入賞口センサに検知されると、大入賞口14,15の最大開放時間が経過する前であっても、ラウンド遊技を終了させる。
また、各要素における回数や時間については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり遊技を、第1大入賞口14および第2大入賞口15の両方を用いて行うことも一方だけを用いて行うことも可能である。
ここで、特定領域16について詳細に説明する。特定領域16は、振分部材16kによって、入賞不可能な閉状態と、入賞可能な開状態とをとるので、振分部材16kの作動態様は、特定領域16の開閉態様ということができる。以下において、振分部材16kの作動態様のことを「特定領域16の開閉態様」ともいう。このように、振分部材16kが一定の作動態様(特定領域16が一定の開閉態様)で制御されるが、振分部材16kの一定の作動態様(特定領域16の一定の開閉態様)と、大当たり遊技における第2大入賞口15の開閉態様との組み合わせで、大当たり遊技において遊技球を特定領域16に進入させることの困難性(容易性)が設定されることになる。なお、以下において、特定領域16が開状態にあることを「V開放」ともいう。
第2大入賞口の開放が開始してから15秒間、振分ソレノイド16sが通電され、振分部材16kが第2状態(図3(B))に制御される。よって、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口15の開放時間およびタイミングと、振分部材16kの第2状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域16を通過する(遊技球を特定領域16に進入させる)ことが容易である。一方、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口15の開放時間およびタイミングと、振分部材16kの第2状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域16を通過する(遊技球を特定領域16に進入させる)ことはほぼ不可能(困難)である。このように、大当たり遊技には、当該大当たり遊技中に、遊技球の特定領域16の通過(以下、「V通過」ともいう)が容易な第1開放パターン(Vロング開放パターン)でVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たり遊技と、遊技球の特定領域16の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)でVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たり遊技と、を実行することが可能である。このように、Vロング開放パターンでVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たり遊技を「Vロング大当たり」という。一方、Vショート開放パターンでVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たり遊技を「Vショート大当たり」という。
3-4.遊技状態
次に、遊技状態について説明する。パチンコ遊技機PY1は、図15に示すように、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」、「高確率高ベース遊技状態」および「大当たり遊技状態」の何れかの遊技状態にすることが可能である。なお、「低確率低ベース遊技状態」を「低確低ベース状態」と、「低確率高ベース遊技状態」を「低確高ベース状態」と、「高確率低ベース遊技状態」を「高確低ベース状態」と、「高確率高ベース遊技状態」を「高確高ベース状態」と、それぞれ略称することができる。遊技状態を構成する状態として、大当たり判定において「大当たり」と判定される確率に係る状態と、電チュー12Dの開放の容易性に係る状態とがある。前者としては、通常確率状態と高確率状態とがある。一方、後者としては非時短状態と時短状態とがある。なお、大当たり遊技状態が、本願発明の「特別遊技状態」に相当する。また、低確率低ベース遊技状態が、本願発明の「通常遊技状態」に相当する。その他、高確率高ベース遊技状態が、本願発明の「有利遊技状態」に相当する。
通常確率状態は、「低確率低ベース遊技状態」または「低確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常の確率である状態である。高確率状態は、「高確率低ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常確率より高い高確率である状態である。従って、高確率状態は通常確率状態よりも遊技者に有利な状態であると言える。パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入されたときには通常確率状態が設定される。そして、大当たりに当選することによって通常確率状態から高確率状態に切り替えることが可能になる。例えば、大当たり遊技において遊技球が特定領域16を通過することによって高確率状態に切り替えることが可能である。また、大当たり図柄の種別によって高確率状態に切り替えることも可能である。高確率状態は、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、高確率状態から通常確率状態に切り替えることが可能である。
非時短状態は、「低確率低ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」または「大当たり遊技状態」において設定される。時短状態は、「低確率高ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、非時短状態に比べて、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易い遊技状態である。例えば、時短状態においては、非時短状態における電チュー12Dの開放時間(例えば0.08秒)よりも長い開放時間(例えば3.00秒)となる。また、時短状態では、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターン判定テーブルを用いて、特図変動パターン判定が行われるようにすることも可能である(図11~図12参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、普図変動時間が短くなり易くすることが可能である。例えば、時短状態においては、非時短状態において決定される普図変動時間(30秒)よりも短い普図変動時間(5秒)が決定される。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおける普図抽選の実行回数が多い。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、当たり判定で当たりと判定され易くすることが可能である。例えば、時短状態では、非時短状態で当たりと判定される確率(例えば6600/65536)よりも高い確率(例えば59936/65536)で当たりと判定される。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおいて当たり判定で当たりと判定される回数が多い。
このように時短状態では、非時短状態に比して、単位時間当たりの電チュー12Dの開放時間が長くなり、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞し易くなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。そのため、ベースの高い時短状態では、所持する遊技球を大きく減らすことなく大当たり当選を狙うことができる。従って、時短状態は非時短状態よりも遊技者に有利な状態であると言える。
パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入されたときには非時短状態が設定される。そして、例えば、大当たりに当選することによって時短状態が設定可能になる。時短状態は、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、時短状態から非時短状態に変更することが可能である。
なお、時短状態では、非時短状態に比して、当たりに当選し易く、普図変動時間が短くなり易く、且つ、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易い。普図に係る遊技について3つの点で、遊技者に有利に設定されている。しかし、この遊技者に有利に設定されている点はこれらの中の一部であってもよい。
なお、パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入された後の遊技状態は、通常確率状態且つ非時短状態が設定される「低確率低ベース遊技状態」である。この遊技状態を「通常遊技状態」ともいう。なお、「大当たり遊技状態」では、当たり判定は行われるが大当たり判定は行われないため、大当たり遊技の開始に伴って、非時短状態が設定される。また、遊技状態については、前述した遊技状態の全てを用いることも一部だけを用いることも可能である。
4.遊技機による主な演出
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な演出について、図16~図22を用いて説明する。
4-1.演出モード
最初に、演出モードについて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PY1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モードと、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われていないときに設定可能であり、特図変動演出が行われていない待機状態であることを示す演出モードである。客待ち演出モードが設定されているときに客待ち演出が行われる。客待ち演出では、例えば、図16(A-1)に示すように、表示部50aにおいてパチンコ遊技機PY1を紹介する客待ちデモ動画G100が表示される。また、客待ちデモ動画G100が表示されているときに通常ボタン40が操作されると、図16(A-2)に示すように、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を行うための設定画面G101が表示される。演出に関する設定には、スピーカ52から出力される音の音量設定、表示部50aの輝度設定(「光量設定」)、実行される演出の頻度設定(「演出設定」)などがある。
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」または「高確率低ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能であり、非時短状態であることを示す演出モードである。通常演出モードには、例えば、図16(B-1)に示すように、表示部50aにおいて昼間の山の景色を表す背景画像(昼間通常用背景画像G102)が表示される第1通常演出モードと、図16(B-2)に示すように、表示部50aにおいて夕方の山の景色を表す背景画像(夕方通常用背景画像G103)が表示される第2通常演出モードと、図16(B-3)に示すように、表示部50aにおいて夜間の山の景色を表す背景画像(夜間通常用背景画像G104)が表示される第3通常演出モードと、があり、大当たりに当選することなく1回または複数回の特図変動演出が行われることを1つの条件として切り替えられる。さらに、第1~第3通常演出モードのそれぞれには、特図変動演出において、リーチが成立する前の通常前段演出モードと、リーチが成立した後の通常後段演出モードと、がある。通常前段演出モードでは、表示部50aにおいて、昼間通常用背景画像G102、夕方通常用背景画像G103および夜間通常用背景画像G104の何れかが表示されるが、通常後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。また、「高確率低ベース遊技状態」においてのみ設定される特殊演出モードを設けても良い。
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、高確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。確変演出モードでは、例えば、図16(B-4)に示すように、表示部50aにおいて宇宙を表す背景画像(確変用背景画像G105)が表示される。さらに、確変演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の確変前段演出モードと、リーチが成立した後の確変後段演出モードと、がある。確変前段演出モードでは、表示部50aにおいて、確変用背景画像G105が表示されるが、確変後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、通常確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。時短演出モードでは、例えば、図16(B-5)に示すように、表示部50aにおいて空を表す背景画像(時短用背景画像G106)が表示される。さらに、時短演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の時短前段演出モードと、リーチが成立した後の時短後段演出モードと、がある。時短前段演出モードでは、表示部50aにおいて、時短用背景画像G106が表示されるが、時短後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
大当たり演出モードは、「大当たり遊技状態」において大当たり遊技が行われているときに設定可能な演出モードであり、大当たり遊技が行われていることを示す演出モードである。大当たり演出モードでは、例えば、大当たり遊技におけるオープニング中には、図16(C-1)に示すように、表示部50aにおいて、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G107や「右打ち」を促す右打ち画像G108が表示される大当たりオープニング演出が行われる。大当たり遊技におけるラウンド中には、図16(C-2)に示すように、表示部50aにおいて、ラウンド数を示すラウンド画像G109や払い出された賞球数を示唆する賞球数画像G110が表示されるラウンド演出が行われる。大当たり遊技におけるエンディング中には、図16(C-3)に示すように、表示部50aにおいて、大当たり遊技後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G111や払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G112が表示される大当たりエンディング演出が行われる。
なお、演出モードの種類については、適宜に変更または追加することが可能である。
4-2.特図変動演出
次に、特図変動演出(単に「変動演出」とも言う)について説明する。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示に係る特図変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特図変動パターン判定結果)などに基づいて、特図変動演出を実行する。特図変動演出では、表示部50aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄の変動表示が行われる。演出図柄は、例えば1~9の数字図柄で構成され、演出図柄の変動表示では、特図の可変表示の開始に伴って演出図柄が変動し、特図の可変表示の終了に伴って演出図柄が停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
なお、特図変動演出では、演出図柄の変動表示以外に、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、可動装置55,56,58、通常ボタン40、特殊ボタン41などの様々な演出装置を用いた他の演出を行うことが可能である。この場合、演出図柄の停止表示後も、他の演出を継続して行うことが可能である。
4-2-1.演出図柄表示領域
画像表示装置50の表示部50aには、図17(A)に示すように、表示部50aを水平方向に3つに略均等に分けた左側、中央および右側それぞれに、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3を設けることが可能である。左演出図柄領域50b1は、特図変動演出における演出図柄の停止表示のときに、左演出図柄EZ1を表示する領域である。同様に、中演出図柄領域50b2および右演出図柄領域50b3は、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3を表示する領域である。
また、図17(A)に示すように、表示部50aの上端部の左端(左上隅)の一区画に、小図柄領域50cを設けることが可能である。小図柄領域50cは、特図の可変表示が行われているときに小図柄KZ1,KZ2,KZ3を変動表示する領域である。小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、例えば、1~9の数字図柄で構成される。
なお、図17(A)において、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cは二点鎖線で明示されているが、これは左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。
4-2-2.通常変動
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
特図の可変表示が開始されると、例えば、図17(A)に示すように、表示部50aにおいて、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特図の可変表示が行われておらず、特図の可変表示を待機している状態から、図17(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されると共に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が開始される。なお、図17中の「↓」は、図柄の変動表示中であることを示している。そして、この特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「通常ハズレ変動」の場合には、図17(C-1)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが異なる停止態様で仮停止してから、図17(D)に示すように、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。ハズレを示唆する停止態様には、「1・1・2」や「2・4・6」など、左右の図柄が同一ではない停止態様が複数種類ある。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」などのリーチ有りの特図変動パターンの場合には、図17(C-2)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが同じ停止態様(所謂リーチ目)で仮停止して、リーチが成立する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示は継続して行われ、特図変動パターンに応じたリーチ演出が行われる。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止順序や停止態様は、適宜に変更することが可能である。
4-2-3.Nリーチ
パチンコ遊技機PY1は、通常変動においてリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
Nリーチでは、図18(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、10秒)維持され、図18(B)に示すように、中演出図柄EZ2の変動速度が徐々に減速していく。そして、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」の場合には、図18(C-1)に示すように、リーチハズレを示唆する停止態様(所謂リーチハズレ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もリーチハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。リーチハズレを示唆する停止態様には、「7・6・7」や「5・3・5」など、左右の図柄が同一且つ中の図柄が左右の図柄と異なる停止態様が複数種類ある。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「N大当たり変動」の場合には、図18(C-2)に示すように、大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。大当たりを示唆する停止態様には、「7・7・7」や「2・2・2」など、左右中の図柄が同一の停止態様が複数種類ある。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、Nリーチの演出内容は、中演出図柄EZ2が徐々に減速することに限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
4-2-4.SPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
SPリーチでは、Nリーチの後に、例えば、図19(A)に示すように、表示部50aにSPリーチ専用の背景画像(SPリーチ用背景画像G113)が表示され、表示部50aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像(SPリーチ開始タイトル画像)G1が表示される。その後、図19(B)に示すように、SPリーチ専用演出(例えばバトル演出)が行われる。そして、SPリーチ専用演出の最終局面を迎えると、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「SP大当たり変動」の場合には、図19(C-1)に示すように、表示部50aに、大当たりを示唆する演出(例えば、主人公キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる表示)が行われるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「SPハズレ変動」の場合には、図19(C-2)に示すように、ハズレを示唆する演出(例えば、敵キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる表示)が行われるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチハズレを示唆する停止態様で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、SPリーチの演出内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
ここで、各リーチに対する演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示す態様で停止される可能性(大当たり期待度)について詳細に説明する。各リーチに対する大当たり期待度は、大当たり判定の結果に基づく実行確率によって定められる。例えば、Nリーチの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には10%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には100%とした場合、SPリーチの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には4%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には100%とすれば、SPリーチの大当たり期待度を、Nリーチの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。また、SPリーチとしてSPリーチAとSPリーチBとを実行可能にし、SPリーチAの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には2%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には20%とした場合、SPリーチBの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には2%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には30%とすれば、SPリーチBの大当たり期待度を、SPリーチAの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。このように、大当たり判定の結果に応じた実行確率を適宜に設定することで、大当たり期待度を設定することが可能である。
4-3.保留アイコン表示領域
画像表示装置50の表示部50aには、図20(A)に示すように、4つの表示領域からなる保留アイコン表示領域50dを設けることが可能である。保留アイコン表示領域50dは、第1表示領域50d1、第2表示領域50d2、第3表示領域50d3および第4表示領域50d4で構成され、特図1保留数または特図2保留数に応じて、各表示領域50d1,50d2,50d3,50d4に、保留アイコンHA(保留表示)を表示することが可能である。例えば、特図1保留数が『1』の場合には、第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が『2』の場合には、第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示される。
また、保留アイコン表示領域50dの近傍に、図20(A)に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域50eを設けることが可能である。当該アイコン表示領域50eは、特図変動演出が開始されることに応じて、保留アイコンHAと同じまたは異なる当該アイコンTAを表示することが可能である。
なお、保留アイコン表示領域50dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。また、保留アイコン表示領域50dを、特図1保留数および特図2保留数の両方を表示する表示領域とすることも一方だけを表示する表示領域とすることも可能である。
4-3-1.保留演出
パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞することに応じて、保留演出を行うことが可能である。保留演出は、特図1保留または特図2保留の数を遊技者に報知することが可能である。
保留演出では、特図1保留数が『0』のときに遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図変動演出が開始され、例えば、図20(B)に示すように、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示される。そして、特図変動演出中に更に2個の遊技球が第1始動口11に入賞すると、図20(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が『2』であることが遊技者に報知される。その後、特図変動演出が終了し、新たな特図変動演出が開始されると、図20(D)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に表示されていた保留アイコンHAが、当該アイコン表示領域50eに移動して当該アイコンTAとして表示され、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2に表示されていた保留アイコンHAが、第1表示領域50d1に移動して表示され、特図1保留数が『1』であることが遊技者に報知される。
4-4.予告演出
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出中の任意のタイミングで予告演出を行うことが可能である。予告演出は、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、可動装置55,56,58、入力装置40,41等を用いた演出であり、大当たり判定の結果や特図変動パターン判定の結果を示唆することが可能である。
4-4-1.可動体演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、可動装置55,56,58を用いた可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、可動装置55,56,58を作動させる演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
可動体演出では、例えば、NリーチからSPリーチに発展する際に、図21(A)に示すように、盤上可動装置55および盤下可動装置56が作動し、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが、遊技者から見て、表示部50a上に重なるように移動して、SPリーチに発展することが示唆される。このとき、表示部50aの盤上可動体55kおよび盤下可動体56kと重なっていないスペースにはエフェクト画像が表示される。その後、図21(B)に示すように、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが、通常の待機状態(初期位置)に戻ってSPリーチに発展する。なお、可動体演出については、SPリーチへの発展示唆に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。また、可動体演出における可動装置の作動内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
4-4-2.操作演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、通常ボタン40や特殊ボタン41を用いた操作演出を行うことが可能である。操作演出は、遊技者が通常ボタン40や特殊ボタン41を操作する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
操作演出では、例えば、SPリーチにおいて、特殊ボタン41の押下操作が有効な期間(ボタン操作有効期間)が発生し、このボタン操作有効期間の発生に伴って、図22(A)に示すように、特殊ボタン41の操作を促す演出(ボタン操作促進演出)が行われる。ボタン操作促進演出において、表示部50aに、ボタン操作促進画像G3が表示される。ボタン操作促進画像G3は、特殊ボタン41を模した画像(ボタン画像G31)と、特殊ボタン41の操作態様(すなわち、押下操作)を表す画像(ボタン押下操作画像G32)と、ボタン操作有効期間の残り時間を表す画像(操作有効期間残り時間画像G33)と、を含む。なお、操作有効期間残り時間画像G33は、おおむね曲線状のプログレスバーからなり、時間の経過に伴って、遊技者が操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。その後、ボタン操作有効期間において特殊ボタン41が押下操作されることに応じて、または、ボタン操作有効期間において特殊ボタン41が操作されることなくボタン操作有効期間が経過した後、図22(B)に示すように、盤上可動装置55が作動し、遊技者から見て、盤上可動体55kが表示部50a上に重なるように移動して、大当たり期待度が示唆される。なお、操作演出については、盤上可動装置55の作動に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
4-4-3.先読み演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、特図抽選が行われていない特図1保留または特図2保留に対する先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、特図1保留または特図2保留に対する特図抽選の抽選結果を事前に示唆するための演出として機能する。
先読み演出では、例えば、特図1保留に対する先読み判定の結果が「大当たり」の場合、図20(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dに通常は「〇」で表示される保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。また、先読み判定の結果が「ハズレ」の場合に、所謂ガセ演出として、保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。なお、先読み演出は、特図1保留および特図2保留の両方または一方に対して行うことが可能である。また、保留アイコンHAの表示態様の変化に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。例えば、特図変動演出における演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止態様を変化させることも可能である。
5.遊技制御用マイコン101による遊技の制御
次に図23~図24に基づいて遊技制御用マイコン101(遊技制御手段)による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン101による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。
[1.主制御メイン処理]
主制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、遊技用ROM103から図23に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、遊技用RAM104へのアクセスの許可設定、遊技用CPU102の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図8(A)および図8(B)に示した種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[2.メイン側タイマ割り込み処理]
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図24に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板100の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板120や払出制御基板170等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、遊技制御用マイコン101は、例えば、下皿35の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号を取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図23の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図8(A)および図8(B)に示した各種乱数のカウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、遊技制御用マイコン101は、センサ検出処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、さらに特別動作処理(S106)を行う。センサ検出処理、普通動作処理および特別動作処理については後述する。
特別動作処理(S106)に次いで、振分装置16Dを制御するための振分装置制御処理を行う(S107)。
次に、遊技制御用マイコン101は、その他の処理(S108)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S108)としては、電源が断たれる際の電源断監視処理、遊技用RAM104に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理(S108)として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、各入賞口への遊技球の入賞に応じて、賞球要求信号を払出制御基板170に送信する。つまり、払出制御基板170は、賞球要求信号に基づいて、賞球を払い出す。
そして、遊技制御用マイコン101は、次に遊技用CPU102に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理を繰り返し実行し(図23参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)を実行する。遊技制御用マイコン101は、再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)において、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にて遊技用RAM104の出力バッファにセットされたコマンド等を出力する。
[2-1.センサ検出処理]
センサ検出処理(S104)では、一般入賞口センサ処理、ゲートセンサ処理、第2始動口センサ処理、第1始動口センサ処理、第1大入賞口センサ処理、第2大入賞口センサ処理、特定領域センサ処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
一般入賞口センサ処理では、一般入賞口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じて、一般入賞口センサ用コマンドを生成する。
ゲートセンサ処理では、ゲートセンサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、普通図柄乱数カウンタのカウンタ値が示す普通図柄乱数を取得し、取得した普通図柄乱数を、遊技用RAM104に設けられた普図保留記憶部106に記憶する。なお、普図保留記憶部106に普通図柄乱数が所定数(例えば4個)記憶されている場合には、新たに取得された普通図柄乱数は記憶されない。また、当該処理の結果に応じて、ゲートセンサ用コマンドを生成する。
第2始動口センサ処理では、第2始動口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図2関係乱数を取得し、取得した特図2関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図2保留記憶部105bに記憶する。特図2保留記憶部105bは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数)の複数の記憶領域があり、取得された特図2関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図2関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得された特図2関係乱数は記憶されない。また、取得した特図2関係乱数と第2先読み判定テーブルとを用いて第2先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数の数(特図2保留数)を表す特図2保留数コマンドおよび第2先読み判定の結果を表す第2始動入賞コマンドを含む第2始動口センサ用コマンドを生成する。
第1始動口センサ処理では、第1始動口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図1関係乱数を取得し、取得した特図1関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図1保留記憶部105aに記憶する。特図1保留記憶部105aは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数)の複数の記憶領域があり、取得された特図1関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図1関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得した特図1関係乱数は記憶されない。また、取得した特図1関係乱数と第1先読み判定テーブルとを用いて第1先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数の数(特図1保留数)を表す特図1保留数コマンドおよび第1先読み判定の結果を表す第1始動入賞コマンドを含む第1始動口センサ用コマンドを生成する。
第1大入賞口センサ処理では、第1大入賞口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第1大入賞口センサ用コマンドを生成する。
第2大入賞口センサ処理では、第2大入賞口センサによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第2大入賞口センサ用コマンドを生成する。
特定領域センサ処理では、特定領域センサによって遊技球が検出されたか否か判定する。また、当該処理の結果に応じて、特定領域センサ用コマンドを生成する。
[2-2.普通動作処理]
普通動作処理(S105)では、普通図柄待機処理、普通図柄変動処理、普通図柄確定処理、補助遊技制御処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
普通図柄待機処理は、普図の可変表示および補助遊技が行われていない待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理では、普図保留記憶部106に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。また、現在の遊技状態に基づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定する。そして、当たり判定および普図変動パターンの結果に関する情報を含む普図変動開始コマンドを生成する。それから、決定した普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間に基づいて、普図の可変表示を普図表示器82に開始させる。
普通図柄変動処理は、普図の可変表示中に行われる処理である。普通図柄変動処理では、実行中の普図の可変表示が開始してから普図変動時間が経過することに応じて、当たり判定結果に基づいて普図の停止表示を行う。そして、普図の可変表示の終了を示す普図変動停止コマンドを生成する。
普通図柄確定処理は、普図が停止表示しているときに行われる処理である。普通図柄確定処理では、実行中の普図の停止表示が開始してから所定の停止時間(例えば、0.8秒)が経過することに応じて、停止表示している普図が当たり図柄であるか否かを判定する。当たり図柄が停止表示していれば、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を開始させ、補助遊技の開始を示す補助遊技開始コマンドを生成する。
補助遊技制御処理は、補助遊技が行われているときに行われる処理である。補助遊技制御処理では、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を制御する。また、当該処理の結果に応じて、補助遊技制御用コマンドを生成する。
[2-3.特別動作処理]
特別動作処理(S106)では、特別図柄待機処理、特別図柄変動処理、特別図柄確定処理、大当たり遊技制御処理、遊技状態設定処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
[2-3-1.特別図柄待機処理]
特別図柄待機処理は、大当たり遊技状態ではなく、特図の可変表示が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理では、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数に基づいて、特図2判定処理及び特図2変動パターン判定処理を行うとともに、特図2保留記憶部シフト処理を行う。また、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数に基づいて、特図1判定処理及び特図1変動パターン判定処理を行うとともに、特図1保留記憶部シフト処理を行う。
特図2判定処理では、特図2保留記憶部105bの第1領域に記憶されていた特図2関係乱数のうちの特別図柄乱数と、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブルと、を用いて、大当たり、または、ハズレの何れであるかを判定する大当たり判定を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、特図2関係乱数のうちの大当たり図柄種別乱数と特図2大当たり図柄種別判定テーブルとを用いて、大当たり図柄の種別を判定する大当たり図柄種別判定を行う。そして、判定された大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを生成する。また、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを表す図柄指定コマンドを生成する。
特図2変動パターン判定処理は、特図2判定処理の後に行われる処理である。特図2変動パターン判定処理では、特図2保留記憶部105bの第1領域に記憶されていた特図2関係乱数のうちの特図変動パターン乱数と、現在の遊技状態に応じた特図2変動パターンテーブルと、を用いて、特図2変動パターンを判定する。なお、特図2変動パターンの判定は、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数の数(特図2保留数)にも関連付けられる。そして、判定された特図2変動パターンを表す特図2変動開始コマンドを生成する。特図2変動開始コマンドには、特図2であることに関する情報、大当たり判定の結果に関する情報、リーチ判定の結果に関する情報、特図2変動パターンに対応付けられた特図変動時間の情報などが含まれる。そして、判定された特図2変動パターンに対応付けられた特図変動時間に基づいて特図2表示器81bに特図2の可変表示を開始させる。
特図2保留記憶部シフト処理は、特図2判定処理及び特図2変動パターン判定処理が行われる際に行われる処理である。特図2保留記憶部シフト処理では、特図2保留記憶部105bに記憶されていた特図2関係乱数を第1領域側に一つシフトするとともに、第1領域の特図2関係乱数を特図2保留記憶部105bからクリアする。このようにして、特図2関係乱数は取得された順に消化される。そして、当該処理後の特図2保留数を表す特図2保留数コマンド生成をする。
特図1判定処理では、特図1保留記憶部105aの第1領域に記憶されていた特図1関係乱数のうちの特別図柄乱数と、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブルと、を用いて、大当たり、または、ハズレの何れであるかを判定する大当たり判定を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、特図1関係乱数のうちの大当たり図柄種別乱数と特図1大当たり図柄種別判定テーブルとを用いて、大当たり図柄の種別を判定する大当たり図柄種別判定を行う。そして、判定された大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを生成する。また、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを表す図柄指定コマンドを生成する。
特図1変動パターン判定処理は、特図1判定処理の後に行われる処理である。特図1変動パターン判定処理では、特図1保留記憶部105aの第1領域に記憶されていた特図1関係乱数のうちの特図変動パターン乱数と、現在の遊技状態に応じた特図1変動パターンテーブルと、を用いて、特図1変動パターンを判定する。なお、特図1変動パターンの判定は、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数の数(特図1保留数)にも関連付けられる。そして、判定された特図1変動パターンを表す特図1変動開始コマンドを生成する。特図1変動開始コマンドには、特図1であることに関する情報、大当たり判定の結果に関する情報、リーチ判定の結果に関する情報、大当たり種別判定の結果に関する情報、特図1変動パターンに対応付けられた特図変動時間の情報などが含まれる。そして、判定された特図1変動パターンに対応付けられた特図変動時間に基づいて特図1表示器81aに特図1の可変表示を開始させる。
特図1保留記憶部シフト処理は、特図1判定処理及び特図1変動パターン判定処理が行われる際に行われる処理である。特図1保留記憶部シフト処理では、特図1保留記憶部105aに記憶されていた特図1関係乱数を第1領域側に一つシフトするとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアする。このようにして、特図1関係乱数は取得された順に消化される。そして、当該処理後の特図1保留数を表す特図1保留数コマンドを生成する。
なお、本実施形態では、特図2保留数および特図1保留数の何れも存在する場合、特図2判定処理が優先して行われ、特図2の可変表示と特図1の可変表示とが並行して行われないようになっている。
[2-3-2.特別図柄変動処理]
特別図柄変動処理は、特図の可変表示中に行われる処理である。特別図柄変動処理では、特図変動時間が経過することに応じて、特図表示器81に、特図の可変表示を終了させるとともに、大当たり判定の結果に応じた特図を停止表示させる。大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たりを示す大当たり図柄を停止表示させ、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを示すハズレ図柄を停止表示させる。そして、特図の可変表示の終了を示す特図変動停止コマンドを生成する。
[2-3-3.特別図柄確定処理]
特別図柄確定処理は、特図が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理では、現在停止表示している特図が大当たり図柄である場合には、大当たり遊技状態に移行させる。そして、大当たり遊技の開始を示すオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドには、大当たり種別判定の結果に関する情報が含まれる。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ高確率状態を終了させる場合には、通常確率状態を設定する。そして、通常確率状態への移行を示す高確率終了コマンドを生成する。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ時短状態を終了させる場合には、非時短状態を設定する。そして、非時短状態への移行を示す時短終了コマンドを生成する。なお、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ特図2保留数および特図1保留数が「0」の場合には、パチンコ遊技機PY1が待機状態であることを示す客待ちコマンドを生成する。
[2-3-4.大当たり遊技制御処理]
大当たり遊技制御処理は、大当たり遊技状態において行われる処理である。大当たり遊技制御処理では、大当たり遊技制御テーブルを用いて、大当たり遊技を行う。大当たり遊技状態への移行後、オープニング時間または閉鎖時間の経過に応じて、各ラウンド遊技を開始する。そして、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技コマンドを生成する。また、最終のラウンド遊技を終了させることに応じて、エンディングを開始する。そして、大当たり遊技の終了を示すエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドには、大当たり種別判定の結果に関する情報が含まれる。
[2-3-5.遊技状態設定処理]
遊技状態設定処理は、大当たり遊技状態が終了する際に行われる処理である。遊技状態設定処理では、通常確率状態から高確率状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に高確率状態を設定する。高確率状態の継続期間を制限する場合には、高確率状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく高確率状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、高確率状態の設定を示す高確率設定コマンドを生成する。また、非時短状態から時短状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に時短状態を設定する。時短状態の継続期間を制限する場合には、時短状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく時短状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、時短状態の設定を示す時短設定コマンドを生成する。
なお、遊技制御用マイコン101が各処理において生成するコマンドは、適宜に追加または変更することが可能である。
6.演出制御用マイコン121による演出の制御
次に、図25および図26に基づいて演出制御用マイコン121による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン121による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。
[1.サブ制御メイン処理]
サブ制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、図25に示したサブ制御メイン処理のプログラムを演出用ROM123から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数シード更新処理を実行する(S4003)。乱数シード更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板100が行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板100が行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理では、サブ制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板140に送信する。コマンドを受信した画像制御基板140は、受信したコマンドに従って、表示部50aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。また、サブ制御基板120は、画像制御基板140によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、ランプ制御回路151を介して枠ランプ53、および盤ランプ54を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、可動装置55,56,58を作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。演出用RAM124には、保留抽選情報を含む始動入賞コマンドを記憶する始動入賞コマンド保留記憶部が設けられる。保留抽選情報には、主制御基板100の特図保留記憶部105に記憶される各乱数に基づく情報が含まれる。始動入賞コマンド保留記憶部はさらに、第1特図保留に基づく第1始動入賞コマンドを記憶する第1始動入賞コマンド保留記憶部と、第2特図保留に基づく第2始動入賞コマンドを記憶する第2始動入賞コマンド保留記憶部と、が設けられる。この他、演出用RAM124には、普図保留の情報を含むコマンドを記憶する記憶部が設けられても良い。詳細には、第1始動入賞コマンド保留記憶部および第2始動入賞コマンド保留記憶部は、それぞれ特図保留の上限数に対応する記憶領域が設けられている。パチンコ遊技機PY1では、特図保留の上限数に合わせて、第1始動入賞コマンド保留記憶部には4つの記憶領域が設けられ、第2始動入賞コマンド保留記憶部にも4つの記憶領域が設けられる。さらに各記憶領域には、複数の小領域が設けられている。具体的にパチンコ遊技機PY1では、始動口の入賞に基づいて特定される始動入賞コマンドと、保留アイコンHAの表示態様を示すデータとを各小領域に記憶する。受信カウンタは、入賞順を管理するために用いられる。
演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002~ステップS4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、および、サブ側タイマ割り込み処理(S4011)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、主制御基板100から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン121に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン121は主制御基板100の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドを演出用RAM124の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011)に優先して実行される。
[2.サブ側タイマ割り込み処理]
1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板120に所定の周期(例えば、1msec周期)の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、図26に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動装置制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
入力処理では、通常ボタン検出スイッチ40aや特殊ボタン検出スイッチ41aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出する。発光データ出力処理では、後述する演出データ作成処理で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ53、および盤ランプ54などのランプを発光させるべく、発光データをランプ制御回路151に出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、発光データに従って枠ランプ53、および盤ランプ54などを所定の発光態様で発光させる。可動装置制御処理では、演出データ作成処理で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで可動装置55,56,58などの可動装置を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、駆動データに従って、可動装置55,56,58などを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。スイッチ処理では、入力処理にて検出された通常ボタン検出スイッチ40aや特殊ボタン検出スイッチ41aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作のデータに基づいて表示部50aの表示内容等を設定する。ボタン有効期間処理では、各種ボタン(通常ボタン40、特殊ボタン41など)のボタン操作有効期間を設定する。これにより、例えば、特図変動演出の実行中に操作演出が行われるとともに、ボタン操作有効期間が発生することになる。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、図27に示すように、受信コマンド解析処理(S4201)、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
受信コマンド解析処理では、受信割り込み処理(S4010)によって演出用RAM124の受信バッファに格納されたコマンドを解析し、そのコマンドに応じた処理(例えば演出の選択や演出モードの設定、コマンドのセット等)を行う。演出タイマ更新処理では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。例えば、演出タイマ更新処理では通常ボタン40や特殊ボタン41といった操作部の操作有効期間の開始タイミングや終了タイミングを計測する。音声制御処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ52からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御回路161への出力が行われる。演出用データ作成処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
スイッチ処理(S4106)において、演出制御用マイコン121は、入力処理(S4104)によって取得したスイッチデータを解析して、ボタン操作有効期間内で通常ボタン40が押下操作されたか否かを判定する場合がある。例えば、演出制御用マイコン121が、入力処理(S4104)によって取得したスイッチデータを解析して、ボタン操作有効期間内で通常ボタン40が押下操作されたと判定した場合には、通常ボタン処理を実行する。ここで通常ボタン処理とは、例えば、表示部50aによる予告画像の表示や、盤上可動体55kを用いた可動体演出などを行う処理のことである。また、演出制御用マイコン121は、入力処理(S4104)によって取得したスイッチデータを解析して、ボタン操作有効期間内で特殊ボタン41が押下操作されたか否かを判定する場合がある。例えば、演出制御用マイコン121が、ボタン操作有効期間内で特殊ボタン41が押下操作されたと判定した場合には、特殊ボタン処理を実行する。ここで特殊ボタン処理とは、例えば、表示部50aによる予告画像の表示や、盤上可動体55kを用いた可動体演出などを行う処理のことである。
ここで、演出制御用マイコン121が遊技制御用マイコン101からコマンドを受信した場合の処理の一例を説明する。演出制御用マイコン121が受信するコマンドは、変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド又は特図2変動開始コマンド)とする。演出制御用マイコン121は、受信コマンド解析処理(S4201)において、変動開始コマンドを受信していると判定した場合、変動開始コマンド受信時処理として、そのコマンドが示す特図変動パターンに基づいて、変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択し、そのサブ変動パターンの情報をセットするとともに、そのサブ変動パターンの情報を含む変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。例えば、変動開始コマンドが示す特図変動パターンがSP変動(SPリーチに関連付けられた変動パターン)である場合、SPリーチを行うサブ変動パターンを選択し、そのサブ変動パターンに対応する変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。その後、各処理(コマンド送信処理(S4004)、発光データ出力処理(S4102)、可動体制御処理(S4103)、音声制御処理(S4203)など)が実行されることで、選択したサブ変動パターンに対応する変動演出が実現される。なお、このような演出の実現に関する処理の流れは、特別遊技に伴う演出や客待ち演出、先読み演出、所謂当該変動に伴う予告演出、演出モードの制御などの他の演出についても基本的には同じである。
7.第1実施形態のパチンコ遊技機PY1の特徴点の説明
以下、パチンコ遊技機PY1の特徴点を詳細に説明する。以下、第1実施形態を説明する。特に述べない限り、上述の基本実施形態のパチンコ遊技機PY1が第1実施形態にも適用される。
7-1.第1実施形態の遊技状態
最初に、第1実施形態の遊技制御用マイコン101が実行可能な大当たり遊技について説明する。遊技制御用マイコン101は、図28の大当たり遊技制御テーブルに示す各種の大当たり遊技(大当たり遊技X、大当たり遊技Y、大当たり遊技Z)を実行可能である。
図28に示すように、第1実施形態の遊技制御用マイコン101は、特図1判定処理(第1始動口11への入賞に基づく特図判定処理)における大当たり図柄種別判定では、「大当たり図柄X」又は「大当たり図柄Y」の何れかを決定可能である。より詳細には、遊技制御用マイコン101は、「大当たり図柄X」を50%の割合で決定し、「大当たり図柄Y」を50%の割合で決定する。また、遊技制御用マイコン101は、特図2判定処理(第2始動口12への入賞に基づく特図判定処理)における大当たり図柄種別判定では、「大当たり図柄Z」を決定可能である。より詳細には、遊技制御用マイコン101は、「大当たり図柄Z」を100%の割合で決定する。
そして、第1実施形態の遊技制御用マイコン101は、決定した大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技を実行する。具体的には、「大当たり図柄X」が決定された場合に実行される「大当たり遊技X」では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、1Rから4Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14を開放し、5Rから9Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第1大入賞口14を開放し、10Rでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15を開放する。この大当たり遊技の5Rから9Rまでは、第1大入賞口14の開放時間が極めて短く、現実的には第1大入賞口14への入賞が見込めないラウンドとなっている。つまり、この大当たり遊技におけるラウンド遊技の総数は10回であるものの、実質的なラウンド遊技の回数は5回である。
また、「大当たり図柄Y」が決定された場合に実行される「大当たり遊技Y」では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、1Rから4Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14を開放し、5Rから9Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第1大入賞口14を開放し、10Rでは1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第2大入賞口15を開放する。この大当たり遊技の5Rから9Rまでは、第1大入賞口14の開放時間が極めて短く、現実的には第1大入賞口14への入賞が見込めないラウンドとなっている。つまり、この大当たり遊技におけるラウンド遊技の総数は10回であるものの、実質的なラウンド遊技の回数は4回である。
また、「大当たり図柄Z」が決定された場合に実行される「大当たり遊技Z」では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、1Rから9Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14を開放し、10Rでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15を開放する。つまり、この大当たり遊技は、ラウンド遊技の総数も実質的なラウンド遊技の回数も10回である。
従って、実質的なラウンド遊技の回数が10回である「大当たり遊技Z」は、実質的なラウンド遊技の回数が5回である「大当たり遊技X」や実質的なラウンド遊技の回数が4回である「大当たり遊技Y」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言える。
続いて、第1実施形態の遊技制御用マイコン101が制御可能な遊技状態について、図28を用いて説明する。第1実施形態のパチンコ遊技機PY1において、遊技制御用マイコン101は、前述した「大当たり遊技X」、「大当たり遊技Y」および「大当たり遊技Z」の何れの大当たり遊技が実行される大当たり遊技状態の後であっても、時短状態を設定する。また、遊技制御用マイコン101は、「大当たり遊技X」および「大当たり遊技Z」の何れかの大当たり遊技が実行される大当たり遊技状態の後には高確率状態を設定する一方、「大当たり遊技Y」の大当たり遊技が実行される大当たり遊技状態の後には高確率状態を設定しない(通常確率状態が設定される)。従って、「大当たり遊技X」および「大当たり遊技Z」の何れかの大当たり遊技が実行される大当たり遊技状態の後には、高確率状態且つ時短状態が設定される「高確率高ベース遊技状態」になり、「大当たり遊技Y」の大当たり遊技が実行される大当たり遊技状態の後には、通常確率状態且つ時短状態が設定される「低確率高ベース遊技状態」になる。高確率状態且つ時短状態に設定されるときには、確変回数が100回と時短回数が100回に設定される。ここで、確変回数とは、高確率状態における特図の可変表示の上限実行回数(規定回数)のことである。また、時短回数とは、時短状態における特図の可変表示の上限実行回数(規定回数)のことである。すなわち、高確率高ベース遊技状態は、高確率高ベース遊技状態での特図の可変表示の回数が100回まで継続可能である。また、低確率状態且つ時短状態に設定されるときには、時短回数のみが100回に設定される。すなわち、低確率高ベース遊技状態では、低確率高ベース遊技状態での特図の可変表示の回数が100回まで継続可能である。つまり、その後に高確率状態が設定される「大当たり遊技X」または「大当たり遊技Z」は、その後に高確率状態が設定されない「大当たり遊技Y」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言え、「大当たり遊技X」または「大当たり遊技Z」が実行される大当たり遊技状態は、「大当たり遊技Y」が実行される大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態と言える。
なお、大当たり遊技状態は、大当たり図柄の種類を問わず、通常遊技状態よりも有利な遊技状態と言える。また、高確率状態の1つである「高確率高ベース遊技状態」は、通常確率状態の1つである「低確率高ベース遊技状態」よりも遊技者に有利な遊技状態と言える。本明細書では、遊技者に有利な遊技状態を有利遊技状態や特別遊技状態と言うことがある。
7-2.第1実施形態の特図変動パターン
次に、第1実施形態の遊技制御用マイコン101が決定する特図変動パターンについて説明する。第1実施形態の遊技制御用マイコン101は、非時短状態に設定しているときの特図1変動パターン判定処理において、特図1判定処理で行った大当たり判定の結果、リーチ判定の結果、大当たり図柄の種別、および特図変動パターン乱数に基づいて、特図1変動パターンを決定する。より詳細には、遊技制御用マイコン101は、図29に示すように、非時短状態に設定している場合に、大当たり判定において大当たり当選と判定したときに、大当たり図柄の種別が大当たり図柄Xである場合には、特図1変動パターンとして、「P21」、「P23」、「P25」、「P27」、「P29」、または「P31」のうちから、何れかの特図1変動パターンを決定することが可能である。何れの特図1変動パターンに決定するかは、特図変動パターン乱数によって振り分けられる。振分率は、図31(A)に示す通りである。なお、図31(A)に示す特図1変動パターンの振分率(選択割合)については、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更することが可能である。
また、遊技制御用マイコン101は、図29に示すように、非時短状態に設定している場合に、大当たり判定において大当たり当選と判定したときに、大当たり図柄の種別が大当たり図柄Yである場合には、特図1変動パターンとして、「P22」、「P24」、「P26」、「P28」、「P30」、または「P32」のうちから、何れかの特図1変動パターンを決定することが可能である。何れの特図1変動パターンに決定するかは、特図変動パターン乱数によって振り分けられる。振分率は、図31(B)に示す通りである。なお、図31(B)に示す特図1変動パターンの振分率(選択割合)については、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更することが可能である。
また、遊技制御用マイコン101は、非時短状態に設定しているときに、大当たり判定においてハズレと判定した場合であって、リーチ判定の結果が「リーチ有り」である場合には、特図1変動パターンとして、「P05」、「P33」、「P34」、「P35」、「P36」、「P37」、「P38」、または「P39」のうちから、何れかの特図1変動パターンを決定することが可能である。何れの特図1変動パターンに決定するかは、特図変動パターン乱数によって振り分けられる。振分率は、図31(C)に示す通りである。なお、図31(C)に示す特図1変動パターンの振分率(選択割合)については、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更することが可能である。
また、遊技制御用マイコン101は、非時短状態に設定しているときに、大当たり判定においてハズレと判定した場合であって、リーチ判定の結果が「リーチ無し」である場合には、特図1変動パターンとして、「P07」、又は「P08」を決定することが可能である。この2種類の特図1変動パターンのうち何れに決定するかは、特図1保留数によって割り振られている。特図1保留数が0~2個の場合には、特図変動時間が比較的長い特図変動パターンが決定され易く、特図1保留数が3~4個の場合には、特図変動時間が比較的短い特図変動パターンが決定され易くなっている。振分率は、図31(D)に示す通りである。なお、図31(D)に示す特図1変動パターンの振分率(選択割合)については、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更することが可能である。
ここで特図1変動パターン「P21」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展演出→共闘リーチが行われる共闘大当たり変動1であり、特図1変動パターン「P22」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展演出→共闘リーチが行われる共闘大当たり変動2であり、特図1変動パターン「P33」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展演出→共闘リーチが行われる共闘ハズレ変動1である。なお、リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で、遊技者に有利な遊技状態になること(例えば大当たり遊技状態になること)を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。
ここで特図1変動パターン「P23」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展チャレンジ演出→共闘リーチが行われる共闘大当たり変動3であり、特図1変動パターン「P24」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展チャレンジ演出→共闘リーチが行われる共闘大当たり変動4であり、特図1変動パターン「P34」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展チャレンジ演出→共闘リーチが行われる共闘ハズレ変動2である。
ここで共闘リーチ(特別演出、示唆演出)とは、主人公キャラクタとその味方キャラクタとが協力して敵キャラクタとのバトルに挑み、最終的には、主人公キャラクタが勝利する勝利演出(成功演出の一例)、又は、主人公キャラクタが敗北する敗北演出(失敗演出の一例)に分岐する演出である(図48参照)。また、共闘リーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性が、Lリーチ、およびNリーチよりも高いことを示唆するリーチ演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。なお、共闘リーチと、後述するバトルリーチ(特定演出、示唆演出)と、後述するストーリーリーチは、SPリーチである。また、共闘リーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性が、後述するバトルリーチよりも高いことを示唆するリーチ演出である。共闘リーチにおいて、成功演出は、大当たり当選を示唆する演出であり、失敗演出は、ハズレを示唆する演出である。
ここで発展チャレンジ演出とは、特図変動演出にて、リーチハズレを示唆する停止態様(所謂リーチハズレ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示されている場合に、後述するバトルリーチ、または共闘リーチに発展する可能性があることを示唆する演出である。
なお、仮停止表示とは、演出図柄の変動速度は「0」であるが、演出図柄が表示されている位置で揺れたり拡大や縮小を繰り返したりといった変化をしており、完全に停止していない状態を言う。これに対して、確定停止表示(確定的な停止表示)や最終停止表示(最終的な停止表示)と言った場合には、演出図柄が完全に停止している状態を言う。単に「停止表示」という場合は、仮停止表示を指すこともあるし、確定停止表示を指すこともある。
ここで特図1変動パターン「P25」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展演出→バトルリーチが行われるバトル大当たり変動1であり、特図1変動パターン「P26」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展演出→バトルリーチが行われるバトル大当たり変動2であり、特図1変動パターン「P35」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展演出→バトルリーチが行われるバトルハズレ変動1である。
ここで特図1変動パターン「P27」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展チャレンジ演出→バトルリーチが行われるバトル大当たり変動3であり、特図1変動パターン「P28」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展チャレンジ演出→バトルリーチが行われるバトル大当たり変動4であり、特図1変動パターン「P36」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展チャレンジ演出→バトルリーチが行われるバトルハズレ変動2である。
ここでバトルリーチとは、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、最終的には、主人公キャラクタが勝利する勝利演出(成功演出の一例)、又は、主人公キャラクタが敗北する敗北演出(失敗演出の一例)に分岐する演出である(図47参照)。また、バトルリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性が、Lリーチ、およびNリーチよりも高いことを示唆するリーチ演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。ただし、バトルリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性が、共闘リーチよりも低いことを示唆するリーチ演出である。バトルリーチにおいて、成功演出は、大当たり当選を示唆する演出であり、失敗演出は、ハズレを示唆する演出である。
また、特図1変動パターン「P29」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展演出→Lリーチが行われるL大当たり変動1であり、特図1変動パターン「P30」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展演出→Lリーチが行われるL大当たり変動2であり、特図1変動パターン「P05」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展演出→Lリーチが行われるLハズレ変動である。
また、特図1変動パターン「P31」は、通常変動→リーチ→Nリーチというように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになるもののLリーチ、またはSPリーチ(共闘リーチ、バトルリーチ、ストーリーリーチ)のうち、いずれのリーチ演出も行われないN大当たり変動1であり、特図1変動パターン「P32」は、通常変動→リーチ→Nリーチというように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになるもののLリーチ、またはSPリーチ(共闘リーチ、バトルリーチ、ストーリーリーチ)のうち、いずれのリーチ演出も行われないN大当たり変動2である。また、特図1変動パターン「P37」は、通常変動→リーチ→Nリーチというように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになるもののLリーチ、またはSPリーチ(共闘リーチ、バトルリーチ、ストーリーリーチ)のうち、いずれのリーチ演出も行われないNハズレ変動1である。その他、特図1変動パターン「P38」は、通常変動→リーチ→Nリーチ→発展チャレンジ演出というように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになるもののLリーチ、またはSPリーチ(共闘リーチ、バトルリーチ、ストーリーリーチ)のうち、いずれのリーチ演出も行われないNハズレ変動2である。
また、特図1変動パターン「P07」は演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになることなく変動演出が13秒で終了する通常ハズレ変動である。また図29に示す特図1変動パターン「P08」は演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになることなく変動演出が4秒で終了する通常ハズレ変動である。
また、第1実施形態の遊技制御用マイコン101は、時短状態(低確率高ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)に設定しているときの特図2変動パターン判定処理において、特図2判定処理で行った大当たり判定の結果、リーチ判定の結果、および特図変動パターン乱数に基づいて、特図2変動パターンを決定する。より詳細には、遊技制御用マイコン101は、図30に示すように、時短状態(低確率高ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)に設定しているときに、大当たり判定において大当たり当選と判定したときには、特図2変動パターンとして、「P62」、「P71」、または「P72」のうちから、何れかの特図2変動パターンを決定することが可能である。何れの特図2変動パターンに決定するかは、特図変動パターン乱数によって振り分けられる。振分率は、図32(A)に示す通りである。なお、図32(A)に示す特図2変動パターンの振分率(選択割合)については、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更することが可能である。
また、遊技制御用マイコン101は、時短状態(低確率高ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)に設定しているときに、大当たり判定においてハズレと判定した場合であって、リーチ判定の結果が「リーチ有り」である場合には、特図2変動パターンとして、「P64」、「P73」、または「P74」のうちから、何れかの特図2変動パターンを決定することが可能である。何れの特図2変動パターンに決定するかは、特図変動パターン乱数によって振り分けられる。振分率は、図32(B)に示す通りである。なお、図32(B)に示す特図1変動パターンの振分率(選択割合)については、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更することが可能である。
また、遊技制御用マイコン101は、時短状態(低確率高ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)に設定しているときに、大当たり判定においてハズレと判定した場合であって、リーチ判定の結果が「リーチ無し」である場合には、特図2変動パターンとして、「P65」、又は「P66」を決定することが可能である。この2種類の特図2変動パターンのうち何れに決定するかは、特図2保留数によって割り振られている。特図2保留数が0~2個の場合には、特図変動時間が比較的長い特図変動パターンが決定され易く、特図2保留数が3~4個の場合には、特図変動時間が比較的短い特図変動パターンが決定され易くなっている。振分率は、図32(C)に示す通りである。なお、図32(C)に示す特図2変動パターンの振分率(選択割合)については、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更することが可能である。
ここで特図2変動パターン「P71」は、通常変動→リーチ→ストーリーリーチが行われるストーリー大当たり変動1であり、特図2変動パターン「P73」は、通常変動→リーチ→ストーリーリーチが行われるストーリーハズレ変動1である。
ここで特図2変動パターン「P72」は、通常変動→リーチ→ストーリーリーチ→盤上可動体チャレンジ演出が行われるストーリー大当たり変動2であり、特図2変動パターン「P74」は、通常変動→リーチ→ストーリーリーチ→盤上可動体チャレンジ演出が行われるストーリーハズレ変動2である。
ここでストーリーリーチとは、主人公キャラクタにまつわるストーリーを表示し、最終的には、グッドエンディングに至る成功演出、又は、グッドエンディングに至らない失敗演出に分岐する演出である(図49参照)。また、バトルリーチは、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、最終的には、主人公キャラクタが勝利する勝利演出(成功演出の一例)、又は、主人公キャラクタが敗北する敗北演出(失敗演出の一例)に分岐する演出である(図49参照)。
ここで盤上可動体チャレンジ演出とは、特図変動演出にて仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3のリーチハズレを示唆する停止態様(所謂リーチハズレ目)を、
大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)へと変化する可能性を示唆する演出である。
また、特図2変動パターン「P62」は、通常変動→リーチというように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになるもののNリーチ、Lリーチ、またはSPリーチ(共闘リーチ、バトルリーチ、ストーリーリーチ)のうち、いずれのリーチ演出も行われることがない即大当たり変動である。また、特図2変動パターン「P64」は、通常変動→リーチというように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになるもののNリーチ、Lリーチ、またはSPリーチ(共闘リーチ、バトルリーチ、ストーリーリーチ)のうち、いずれのリーチ演出も行われない即ハズレ変動である。
また、特図2変動パターン「P65」は演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになることなく変動演出が6秒で終了する通常ハズレ変動である。また図30に示す特図2変動パターン「P66」は演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになることなく変動演出が3秒で終了する通常ハズレ変動である。
次に、上述した特図変動パターンにおける特図変動演出を構成する主要な演出(通常変動、Nリーチ、Lリーチ、SPリーチ(共闘リーチ、バトルリーチ、ストーリーリーチ))のうち、SPリーチである共闘リーチとバトルリーチとストーリーリーチとについて詳細に説明する。なお、演出制御用マイコン121は、特図変動演出を構成する各演出において、表示部50aに演出画像を表示するとともに、演出画像の表示に応じて、枠ランプ53や盤ランプ54を用いた発光演出や、スピーカ52を用いた音演出、可動装置55,56,58を用いた可動体演出(盤上可動体演出など)、入力装置(通常ボタン40、特殊ボタン41)を用いた操作演出等を実行可能である。
<共闘リーチ>
共闘リーチは、主人公キャラクタが味方キャラクタと協力して敵キャラクタとバトルを行うリーチ演出である。共闘リーチには、当落分岐があり、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利する成功演出(勝利演出)、又は、主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北する失敗演出(敗北演出)に分岐する(図48参照)。成功演出は、バトルリーチにおける成功演出と同様、遊技者に大当たりに当選していることを示唆する演出として機能する。失敗演出は、バトルリーチにおける失敗演出と同様、遊技者に大当たりに当選していないことを示唆する演出として機能する。
<バトルリーチ>
バトルリーチは、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うリーチ演出である。バトルリーチには、当落分岐があり、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利する成功演出(勝利演出)、又は、主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北する失敗演出(敗北演出)に分岐する(図47参照)。成功演出は、共闘リーチにおける成功演出と同様、遊技者に大当たりに当選していることを示唆する演出として機能する。失敗演出は、共闘リーチにおける失敗演出と同様、遊技者に大当たりに当選していないことを示唆する演出として機能する。
<ストーリーリーチ>
ストーリーリーチは、本パチンコ遊技機PY1のモチーフとなっている作品に関するストーリーを見せるリーチ演出である。ストーリーリーチには、当落分岐があり、ストーリーがグッドエンドの結末となる成功演出、又は、ストーリーがバッドエンドの結末となる失敗演出に分岐する(図49参照)。ストーリーリーチにおける成功演出は、遊技者に大当たりに当選していることを示唆する演出として機能する。ストーリーリーチにおける失敗演出は、遊技者に大当たりに当選していないことを示唆する演出として機能する。
次に、図31を用いて非時短状態における特図1変動パターンの振分率について説明する。図31(A)に示すように、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1で「非時短状態」で、「大当たり」の場合に且つ大当たり図柄の種別が「大当たり図柄X」の場合に選択される特図1変動パターンの振分率は、特図1変動パターン「P31」の振分率(1%)⇒特図1変動パターン「P29」の振分率(2%)⇒特図1変動パターン「P23」の振分率(20%)⇒特図1変動パターン「P21」の振分率(24%)⇒特図1変動パターン「P27」の振分率(25%)⇒特図1変動パターン「P25」の振分率(28%)の順で高くなっている。
また、図31(B)に示すように、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1で「非時短状態」で、「大当たり」の場合に且つ大当たり図柄の種別が「大当たり図柄Y」の場合に選択される特図1変動パターンの振分率は、特図1変動パターン「P32」の振分率(4%)⇒特図1変動パターン「P30」の振分率(8%)⇒特図1変動パターン「P28」の振分率(10%)⇒特図1変動パターン「P26」の振分率(15%)⇒特図1変動パターン「P24」の振分率(28%)⇒特図1変動パターン「P22」の振分率(35%)の順で高くなっている。
図31(C)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機PY1で「非時短状態」且つ「リーチ有りハズレ」の場合に選択される特図1変動パターンの振分率は、特図1変動パターン「P26」の振分率(2%)⇒特図1変動パターン「P25」の振分率(4%)⇒特図1変動パターン「P28」の振分率(10%)⇒特図1変動パターン「P27」の振分率(14%)⇒特図1変動パターン「P05」の振分率(15%)⇒特図1変動パターン「P30」の振分率(25%)⇒特図1変動パターン「P29」の振分率(30%)の順で高くなっている。
また、図31(D)に示すように、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1で「非時短状態」で、特図1保留数が「0~2」であって、且つ「リーチ無しハズレ」の場合に選択される特図1変動パターンの振分率は、特図1変動パターン「P08」の振分率(20%)⇒特図1変動パターン「P07」の振分率(80%)の順で高くなっている。
その他、図31(D)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機PY1で「非時短状態」で、特図1保留数が「3~4」であって、且つ「リーチ無しハズレ」の場合に選択される特図1変動パターンの振分率は、特図1変動パターン「P07」の振分率(20%)⇒特図1変動パターン「P08」の振分率(80%)の順で高くなっている。
本形態では、図28に示す大当たり遊技制御テーブルに示すように、第1始動口11への遊技球の入賞に基づいて、大当たり判定の結果が大当たりとなった場合に、大当たり図柄Xが選択される割合(50%)と、大当たり図柄Yが選択される割合(50%)とが同じである。また、図31(A)に示すテーブル振分率を比較すると、大当たりに当選している場合(大当たり変動の場合)に、大当たり図柄の種別が「大当たり図柄X」である場合において、特図1変動パターン「P21」、「P23」、「P25」、または「P27」のうち、何れの特図1変動パターンの振分率には数%ほどの差しかない。しかしながら、図31(B)に示すテーブル振分率を比較すると、大当たりに当選している場合(大当たり変動の場合)に、大当たり図柄の種別が「大当たり図柄Y」である場合において、特図1変動パターン「P22」の振分率や「P24」の振分率は、特図1変動パターン「P26」の振分率や「P28」の振分率よりも10%以上の差がある。また、ハズレの場合(ハズレ変動の場合)には、バトルリーチのほうが共闘リーチよりも実行され易く設定されている。すなわち本形態では、共闘リーチは、バトルリーチよりも大当たり期待度が高いリーチ演出となっている。なお、各種のSPリーチ(共闘リーチ、バトルリーチ)における当落分岐において、操作部(通常ボタン40や特殊ボタン41)を操作させる操作演出を行うように構成してもよい。
また、図31(A)に示すように、大当たりに当選している場合(大当たり変動の場合)に、大当たり図柄の種別が「大当たり図柄X」である場合には、バトルリーチのほうが、共闘リーチよりも実行され易く設定されている。これにより、本形態のバトルリーチは、共闘リーチよりも大当たり遊技の終了後に高確率高ベース遊技状態に制御される可能性が高いリーチ演出となっている。
次に、図32を用いて時短状態(低確率高ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)における特図2変動パターンの振分率について説明する。図32(A)に示すように、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1で「時短状態」且つ「大当たり」の場合に選択される特図2変動パターンの振分率は、特図2変動パターン「P62」の振分率(10%)⇒特図1変動パターン「P72」の振分率(20%)⇒特図1変動パターン「P71」の振分率(70%)の順で高くなっている。
一方、図32(B)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機PY1で「時短状態」且つ「リーチ有りハズレ」の場合に選択される特図2変動パターンの振分率は、特図2変動パターン「P74」の振分率(5%)⇒特図2変動パターン「P73」の振分率(15%)⇒特図2変動パターン「P64」の振分率(80%)の順で高くなっている。
また、図32(C)に示すように、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1で「時短状態」で、特図2保留数が「0~2」であって、且つ「リーチ無しハズレ」の場合に選択される特図2変動パターンの振分率は、特図2変動パターン「P66」の振分率(20%)⇒特図2変動パターン「P67」の振分率(80%)の順で高くなっている。
その他、図32(C)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機PY1で「非時短状態」で、特図1保留数が「3~4」であって、且つ「リーチ無しハズレ」の場合に選択される特図2変動パターンの振分率は、特図2変動パターン「P65」の振分率(20%)⇒特図2変動パターン「P66」の振分率(80%)の順で高くなっている。
本形態では、図32(A)に示すように、大当たりに当選している場合(大当たり変動の場合)には、ストーリーリーチが実行され易く設定されている。一方、ハズレの場合(ハズレ変動の場合)には、ストーリーリーチが実行され難く設定されている。すなわち本形態では、ストーリーリーチは大当たり期待度が高いリーチ演出となっている。なお、ストーリーリーチにおける当落分岐において、操作部(通常ボタン40や特殊ボタン41)を操作させる操作演出を行うように構成してもよい。
また、本形態では、大当たりに当選している場合(大当たり変動の場合)のほうが、ハズレの場合(ハズレ変動の場合)よりも、特図変動演出にてストーリーリーチが実行された後に、盤上可動体チャレンジ演出が実行され易く設定されている。これにより、仮に特図変動演出にてストーリーリーチが終了して、リーチハズレを示唆する停止態様(所謂リーチハズレ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示されたとしても、盤上可動体チャレンジ演出が実行されれば、その後に、大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示する可能性が高いといえる。リーチハズレを示唆する停止態様(所謂リーチハズレ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示されて、落ち込んでいる状態から、盤上可動体チャレンジ演出の実行によって、大当たりとなることに期待を持たせることが可能となる。
7-3.先読み判定
次に、第1実施形態の遊技制御用マイコン101は、非時短状態である場合には、取得した特図関係乱数に基づいて、図33に示す第1先読み判定テーブルを用いて先読み判定を行う。この先読み判定には、取得された特図図柄乱数が大当たり判定で「大当たり」であると判定されるか否かの大当たり先読み判定と、大当たり図柄種別乱数が大当たり図柄種別判定で何れの大当たり図柄の種別に決定されるかの大当たり図柄種別先読み判定と、取得された特図変動パターン乱数が特図変動パターン判定で何れの特図変動パターンに決定されるかの変動パターン先読み判定とが含まれる。遊技制御用マイコン101は、先読み判定の結果に基づいて、始動入賞コマンドを決定する。第1実施形態では、図33に示す第1先読み判定テーブルを用いることとするが、図13に示す先読み判定テーブルを併用して用いることも可能である。
遊技制御用マイコン101は、非時短状態を設定しているときの第1始動口センサ処理において、大当たり先読み判定の結果と、大当たり図柄種別先読み判定の結果と、変動パターン先読み判定の結果とに基づいて、始動入賞コマンドを決定する。図33に示すように、始動入賞コマンドとして、「コマンド05」、「コマンド07」、「コマンド21」~「コマンド38」の20種類の始動入賞コマンドを決定可能である。第1実施形態では、図29に示す特図1変動パターン判定テーブルによって決定される特図1変動パターンに基づいて、変動パターン先読み判定が行われる。
大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄X」であって、変動パターン先読み判定の結果が「共闘大当たり変動1」であった場合には「コマンド21」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄Y」であって、変動パターン先読み判定の結果が「共闘大当たり変動2」であった場合には「コマンド22」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄X」であって、変動パターン先読み判定の結果が「共闘大当たり変動3」であった場合には「コマンド23」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄Y」であって、変動パターン先読み判定の結果が「共闘大当たり変動4」であった場合には「コマンド24」が決定される。
また、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄X」であって、変動パターン先読み判定の結果が「バトル大当たり変動1」であった場合には「コマンド25」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄Y」であって、変動パターン先読み判定の結果が「バトル大当たり変動2」であった場合には「コマンド26」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄X」であって、変動パターン先読み判定の結果が「バトル大当たり変動3」であった場合には「コマンド27」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄Y」であって、変動パターン先読み判定の結果が「バトル大当たり変動4」であった場合には「コマンド28」が決定される。
また、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄X」であって、変動パターン先読み判定の結果が「L大当たり変動1」であった場合には「コマンド29」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄Y」であって、変動パターン先読み判定の結果が「L大当たり変動2」であった場合には「コマンド30」が決定される。
また、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄X」であって、変動パターン先読み判定の結果が「N大当たり変動1」であった場合には「コマンド31」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄Y」であって、変動パターン先読み判定の結果が「N大当たり変動2」であった場合には「コマンド32」が決定される。
大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」であり、変動パターン先読み判定の結果が「共闘ハズレ変動1」であった場合には「コマンド33」が決定される。また、大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」であり、変動パターン先読み判定の結果が「共闘ハズレ変動2」であった場合には「コマンド34」が決定される。また、大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」であり、変動パターン先読み判定の結果が「バトルハズレ変動1」であった場合には「コマンド35」が決定される。また、大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」であり、変動パターン先読み判定の結果が「バトルハズレ変動2」であった場合には「コマンド36」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」であり、変動パターン先読み判定の結果が「Lハズレ変動」であった場合には「コマンド05」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」であり、変動パターン先読み判定の結果が「Nハズレ変動1」であった場合には「コマンド37」が決定される。また、大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」であり、変動パターン先読み判定の結果が「Nハズレ変動2」であった場合には「コマンド38」が決定される。大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」であり、変動パターン先読み判定の結果が「通常ハズレ変動」であった場合には「コマンド07」が決定される。
7-4.盤ランプ
第1実施形態では、遊技盤1に設けられている第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとを用いて、現在の遊技状況が左打ち、または右打ちを行って遊技を進行する状況が適切であるかを示すことが可能となっている。
第1実施形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態が高確率高ベース遊技状態、または低確率高ベース遊技状態から、低確率低ベース遊技状態に移行された場合には、左打ちを遊技者に促すために、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとを全て発光させることが可能となっている。また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態が低確率低ベース遊技状態に制御されているときに、特図1抽選で大当たりに当選して、大当たり遊技が実行される場合には、右打ちを遊技者に促すために、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとを全て発光させることが可能となっている。
第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとが発光されて、遊技者に左打ちを示す場合の具体例について、図34を用いて説明する。
第1実施形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態が高確率高ベース遊技状態、または低確率高ベース遊技状態に移行された場合、先ず図34(A)に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとが全て消灯された状態から開始される。
図34(A)に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとが全て消灯された状態から所定時間(例えば、3秒)が経過すると、図34(B)に示すように、左右打ち盤ランプ54dと第3左打ち盤ランプ54cとが点灯される。続いて、左右打ち盤ランプ54dと第3左打ち盤ランプ54cとが点灯されると(図34(B)参照)、直ぐに図34(C)に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bとが点灯される。これにより、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとの全てが点灯されている状態となる(図34(C)参照)。第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとの全てが点灯されている状態となることで(図34(C)参照)、左打ちによって、遊技者に第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口11、一般入賞校10への入賞を狙わせて、低確率低ベース遊技状態で不利益を被らずに遊技を進行させることが可能となっている。
次に、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが発光されて遊技者に右打ちを示す場合の具体例について、図35を用いて説明する。
先ず第1実施形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態が低確率低ベース遊技状態に制御されている場合に、特図1抽選で大当たりに当選して、大当たり遊技の実行が開始されると、図35(A)に示すように、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが全て消灯された状態から開始される。
図35(A)に示すように、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが全て消灯された状態から所定時間(例えば、3秒)が経過すると、図35(B)に示すように、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gとが点灯される。左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gとが点灯されると(図35(B)参照)、直ぐに第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが点灯される(図35(C)参照)。これにより、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとの全てが点灯されている状態となる(図35(C)参照)。左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとの全てが点灯されている状態となることで(図35(C)参照)、右打ちによって第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート13の通過や、第2始動口12、第1大入賞口14、または、第2大入賞口15への入賞を狙わせて、右打ちを行ったほうが高い出玉率で遊技を進行させることが可能となっている。
7-5.盤ランプ発光演出
第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では、上記したように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとを用いて左打ちを行う状況や右打ちを行う状況を遊技者に示すだけでなく、先読み演出として、盤ランプ発光演出(発光演出、特定の発光演出)を行うことも可能となっている。
ここで盤ランプ発光演出には、第1盤ランプ発光演出(第1特定の発光演出、第1発光演出)と、第2盤ランプ発光演出(第2特定の発光演出、第2発光演出)とがある。第1盤ランプ発光演出が実行されると、最初に第7右打ち盤ランプ54kが青色で点灯される。続いて、第7右打ち盤ランプ54kの点灯が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aと第2左打ち盤ランプ54bと第3左打ち盤ランプ54cと左右打ち盤ランプ54dの4つの盤ランプ54が青色で点灯される。続いて、第1右打ち盤ランプ54eと第2右打ち盤ランプ54fと第3右打ち盤ランプ54gの3つ盤ランプ54が青色で点灯される。続いて、第4右打ち盤ランプ54hと第5右打ち盤ランプ54iと第6右打ち盤ランプ54jの3つの盤ランプ54が青色で点灯される。第1盤ランプ発光演出は、表示部50aの周辺に設けられている盤ランプ54が表示部50aを中心に、時計回り方向に順に青色で点灯されることで、遊技者に大当たり期待度を示唆する先読み演出となっている。
第2盤ランプ発光演出が実行されると、最初に第7右打ち盤ランプ54kが青色で点灯される。続いて、その第7右打ち盤ランプ54kの点灯が起点となって、第6右打ち盤ランプ54jと第5右打ち盤ランプ54iと第4右打ち盤ランプ54hの3つの盤ランプ54が青色で点灯される。続いて、第3右打ち盤ランプ54gと第2右打ち盤ランプ54fと第1右打ち盤ランプ54eの3つの盤ランプ54が青色で点灯される。続いて、左右打ち盤ランプ54dと第3左打ち盤ランプ54cと第2左打ち盤ランプ54bと第1左打ち盤ランプ54aの4つの盤ランプ54が青色で点灯される。第2盤ランプ発光演出は、表示部50aの周辺に設けられている盤ランプ54が、表示部50aを中心に反時計回り方向に順に青色で点灯されることで、遊技者に大当たり期待度を示唆する先読み演出となっている。なお、第2盤ランプ発光演出は、第1盤ランプ発光演出よりも大当たり期待度が高い先読み演出となっている。
第1実施形態の演出制御用マイコン121は、図36に示す第1盤ランプ発光演出の実行抽選テーブルを用いて、第1盤ランプ発光演出を実行するか否かを決定することが可能となっている。具体的には、始動入賞時処理(S4302)の第1盤ランプ発光演出選択処理(S4404)において、演出制御用マイコン121は、始動入賞コマンドを参照し、第1盤ランプ発光演出の実行抽選テーブルを用いて、第1盤ランプ発光演出を実行するか否かを決定する。
始動入賞コマンドが「コマンド05」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が15%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が85%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド07」である場合には、第1盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド21」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が40%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が60%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド22」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が60%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が40%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド23」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が40%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が60%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド24」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が60%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が40%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド25」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が30%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が70%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド26」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が35%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が65%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド27」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が30%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が70%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド28」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が35%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が65%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド29」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が10%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が90%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド30」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が10%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が90%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド31」である場合には、第1盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド32」である場合には、第1盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド33」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が20%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が80%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド34」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が20%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が80%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド35」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が25%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が75%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド36」である場合には、第1盤ランプ発光演出の実行が25%の割合で選択され、第1盤ランプ発光演出の非実行が75%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド37」である場合には、第1盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。始動入賞コマンドが「コマンド38」である場合には、第1盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。
図36に示す第1盤ランプ発光演出の実行抽選テーブルを用いた説明から、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」である場合のほうが、大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」である場合よりも、第1盤ランプ発光演出が実行され易く設定されている。すなわち、先読み演出である第1盤ランプ発光演出が実行されたほうが、第1盤ランプ発光演出が実行されない場合よりも、先読み判定の結果が大当たりとなる可能性が高いことになる。
また、図36に示す第1盤ランプ発光演出の実行抽選テーブルを用いた説明から、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄Y」であった場合のほうが、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄X」であった場合よりも第1盤ランプ発光演出が実行され易くなっている。これにより、大当たり遊技の終了後に低確率高ベース遊技状態に制御される場合のほうが、大当たり遊技の終了後に高確率高ベース遊技状態に制御される場合よりも、先読み演出である第1盤ランプ発光演出が実行され易く設定されている。
また、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、変動パターン先読み判定の結果が「共闘大当たり変動1」、「共闘大当たり変動2」、「共闘大当たり変動3」、または「共闘大当たり変動4」のうち、何れかである場合のほうが、変動パターン先読み判定の結果が「バトル大当たり変動1」、「バトル大当たり変動2」、「バトル大当たり変動3」、または「バトル大当たり変動4」のうち、何れかである場合よりも、第1盤ランプ発光演出が実行され易く設定されている。すなわち、本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1盤ランプ発光演出が実行された場合、その第1盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出では、バトルリーチよりも共闘リーチが実行され易い。
第1実施形態の演出制御用マイコン121は、図37に示す第2盤ランプ発光演出の実行抽選テーブルを用いて、先読み演出として第2盤ランプ発光演出を実行するか否かを決定することが可能である。具体的には、始動入賞時処理(S4302)の第2盤ランプ発光演出選択処理(S4405)において、演出制御用マイコン121は、始動入賞コマンドを参照し、第2盤ランプ発光演出の実行抽選テーブルを用いて、第2盤ランプ発光演出を実行するか否かを決定する。
始動入賞コマンドが「コマンド05」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド05」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が15%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が85%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド07」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド21」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド21」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が45%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が55%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド22」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド22」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が55%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が45%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド23」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド23」である場合であって、第2盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が45%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が55%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド24」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド24」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が55%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が45%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド25」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド25」である場合であって、第2盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が70%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が30%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド26」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド26」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が60%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が40%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド27」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド27」である場合であって、第2盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が70%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が30%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド28」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド28」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が60%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が40%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド29」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド29」である場合であって、第2盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が10%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が90%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド30」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド30」である場合であって、第2盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が10%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が90%の割合で選択される。
また、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されていない場合であって、始動入賞コマンドが「コマンド31」である場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。第1盤ランプ発光演出の実行が選択されていない場合であって、始動入賞コマンドが「コマンド32」である場合には、第1盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド33」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド33」である場合であって、第2盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が25%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が75%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド34」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド34」である場合であって、第2盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が25%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が75%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド35」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド35」である場合であって、第2盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が20%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が80%の割合で選択される。
また、始動入賞コマンドが「コマンド36」である場合であって、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。一方で、始動入賞コマンドが「コマンド36」である場合であって、第2盤ランプ発光演出の非実行が選択されている場合には、第2盤ランプ発光演出の実行が20%の割合で選択され、第2盤ランプ発光演出の非実行が80%の割合で選択される。
また、第1盤ランプ発光演出の実行が選択されていない場合であって、始動入賞コマンドが「コマンド37」である場合には、第2盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。第1盤ランプ発光演出の実行が選択されていない場合であって、始動入賞コマンドが「コマンド38」である場合には、第1盤ランプ発光演出の非実行が100%の割合で選択される。
図37に示す第2盤ランプ発光演出の実行抽選テーブルを用いた説明から、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」である場合のほうが、大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」である場合よりも、第2盤ランプ発光演出が実行され易く設定されている。すなわち、先読み演出である第2盤ランプ発光演出が実行されたほうが、第2盤ランプ発光演出が実行されない場合よりも、先読み判定の結果が大当たりとなる可能性が高いことになる。また、図36に示すテーブルと図37に示すテーブルとから、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」である場合のほうが、大当たり先読み判定の結果が「ハズレ」である場合よりも、第1盤ランプ発光演出よりも第2盤ランプ発光演出のほうが実行され易く設定されている。これにより、第2盤ランプ発光演出は、第1盤ランプ発光演出のほうが、先読み判定の結果が大当たりとなる可能性が高いといえる。
また、図37に示す第2盤ランプ発光演出の実行抽選テーブルを用いた説明から、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄X」であった場合のほうが、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、大当たり図柄種別先読み判定の結果が「大当たり図柄Y」であった場合よりも第2盤ランプ発光演出が実行され易く設定されている。これにより、大当たり遊技の終了後に高確率高ベース遊技状態に制御される場合のほうが、大当たり遊技の終了後に低確率高ベース遊技状態に制御される場合よりも、先読み演出である第2盤ランプ発光演出が実行され易く設定されている。
また、大当たり先読み判定の結果が「大当たり」で、変動パターン先読み判定の結果が「バトル大当たり変動1」、「バトル大当たり変動2」、「バトル大当たり変動3」、または「バトル大当たり変動4」のうち、何れかである場合のほうが、変動パターン先読み判定の結果が「共闘大当たり変動1」、「共闘大当たり変動2」、「共闘大当たり変動3」、または「共闘大当たり変動4」のうち、何れかである場合よりも、第2盤ランプ発光演出が実行され易く設定されている。すなわち、本形態のパチンコ遊技機PY1では、第2盤ランプ発光演出が実行された場合、その第2盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出では、共闘リーチよりもバトルリーチが実行され易いといえる。
次に、第1盤ランプ発光演出の実行タイミングについて、図38を用いて説明する。なお、図38に示す第1盤ランプ発光演出の実行タイミングを示す説明図では、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1保留数が2個であったものとする。
特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1保留数が2個であった場合に、特図1保留記憶部105aに最も古く記憶されていた特図1関係乱数が第1領域側に一つシフトされるとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアされる。これにより、特図1判定処理にて大当たりとなるか否かの判定が行われて、例えば、ハズレである場合には、その判定の結果に基づいて、特図変動演出(図38に示す(1))が実行される。
特図変動演出(図38に示す(1))の実行中に、第1始動口センサ11aが遊技球の入球を検知すると、特図1保留記憶部105aに特図1関係乱数が記憶されて、特図1保留数が2個の状態となる。その後、特図変動演出(図38に示す(1))の実行が終了となる。
特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1保留数が2個であった場合に、特図1保留記憶部105aに最も古く記憶されていた特図1関係乱数が第1領域側に一つシフトされるとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアされる。これにより、特図1判定処理にて大当たりとなるか否かの判定が行われて、例えば、ハズレである場合には、その判定の結果に基づいて、特図変動演出(図38に示す(2))が実行される。
本実施形態では、特図変動演出(図38に示す(1))の実行中に第1始動口センサ11aが遊技球の入球を検知し、例えば、始動入賞コマンドが「コマンド21」、「コマンド22」、「コマンド25」、「コマンド26」、「コマンド33」、または「コマンド35」のうちから、何れかのコマンドが設定された場合には、特図変動演出(図38に示す(2))の実行開始時に、第1盤ランプ発光演出の実行が開始される。
その後、特図変動演出(図38に示す(2))の実行が終了しても、第1盤ランプ発光演出の実行が継続することになる。その後、特図変動演出(図38に示す(1))の実行中に第1始動口センサ11aが遊技球の入球を検知して記憶した特図1関係乱数が第1領域側に一つシフトされるとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアされる。これにより、特図1判定処理にて大当たりとなるか否かの判定が行われて、その判定の結果に基づいて、図38に示すように、特図1変動パターン「P21」、「P22」、「P25」、「P26」、「P33」、または「P35」のうちから、選択された何れかの特図1変動パターンに基づく特図変動演出(図38に示す(3))が実行される。
特図変動演出(図38に示す(3))にて、Nリーチが開始されると同時に、第1盤ランプ発光演出の実行が終了する。その後、特図変動演出(図38に示す(3))の実行中に、バトルリーチ(図47参照)、または共闘リーチ(図48参照)のうち、何れかのSPリーチへと発展することが可能となっている。その後、特図変動演出の実行が終了となる。
次に、第2盤ランプ発光演出の実行タイミングについて、図39を用いて説明する。なお、図39に示す第2盤ランプ発光演出の実行タイミングを示す説明図では、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1保留数が2個であったものとする。
特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1保留数が2個であった場合に、特図1保留記憶部105aに最も古く記憶されていた特図1関係乱数が第1領域側に一つシフトされるとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアされる。これにより、特図1判定処理にて大当たりとなるか否かの判定が行われて、例えば、ハズレである場合には、その判定の結果に基づいて、特図変動演出(図39に示す(1))が実行される。
特図変動演出(図39に示す(1))の実行中に、第1始動口センサ11aが遊技球の入球を検知すると、特図1保留記憶部105aに特図1関係乱数が記憶されて、特図1保留数が2個の状態となる。その後、特図変動演出(図39に示す(1))の実行が終了となる。
特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1保留数が2個であった場合に、特図1保留記憶部105aに最も古く記憶されていた特図1関係乱数が第1領域側に一つシフトされるとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアされる。これにより、特図1判定処理にて大当たりとなるか否かの判定が行われて、例えば、ハズレである場合には、その判定の結果に基づいて、図39に示す特図変動演出(図39に示す(2))が実行される。
本実施形態では、特図変動演出(図39に示す(1))の実行中に第1始動口センサ11aが遊技球の入球を検知し、例えば、始動入賞コマンドが「コマンド21」、「コマンド22」、「コマンド25」、「コマンド26」、「コマンド33」、または「コマンド35」のうちから、何れかのコマンドである場合には、特図変動演出(図39に示す(2))の実行開始時に、第2盤ランプ発光演出の実行が開始される。
その後、特図変動演出(図39に示す(2))の実行が終了しても、第2盤ランプ発光演出の実行が継続することになる。その後、特図変動演出(図39に示す(1))の実行中に第1始動口センサ11aが遊技球の入球を検知して記憶した特図1関係乱数が第1領域側に一つシフトされるとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアされる。これにより、特図1判定処理にて大当たりとなるか否かの判定が行われて、その判定の結果に基づいて、図39に示すように、特図1変動パターン「P21」、「P22」、「P25」、「P26」、「P33」、または「P35」のうちから、何れかの特図1変動パターンに基づく特図変動演出(図39に示す(3))が実行される。
特図変動演出(図39に示す(3))にて、Nリーチが開始されると同時に、第2盤ランプ発光演出の実行が終了する。その後、特図変動演出(図39に示す(3))の実行中に、バトルリーチ(図47参照)、または共闘リーチ(図48参照)のうち、何れかのSPリーチへと発展することが可能となっている。その後、特図変動演出の実行が終了となる。
図38および図39を用いた説明から、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出が実行されたとしても、その盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出の実行中に、Nリーチの実行が開始されるまでは、盤ランプ発光演出が実行され続ける。これにより、盤ランプ発光演出の実行が開始されると、盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出にてNリーチが開始されたときに、バトルリーチ、または共闘リーチのうち、何れのSPリーチへと発展されるのかドキドキさせながら、演出の展開を楽しみに遊技を行わせることが可能となる。
また、上記した図36から図37を用いた説明から、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では、第1始動口11への遊技球の入賞に基づいて、第1盤ランプ発光演出が実行されて、その第1盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出にてバトルリーチへ発展される場合よりも、共闘リーチへ発展される場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている。一方で、第1始動口11への遊技球の入賞に基づいて、第2盤ランプ発光演出が実行されて、その第2盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出にて共闘リーチへ発展される場合よりも、バトルリーチへ発展される場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている。これにより、第1始動口11への遊技球の入賞に基づいて、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出が実行されたとしても、盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出にてどのような演出展開になるのか興味を持たせることで、遊技者を楽しませることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では、図31(A)と図31(B)に示すテーブルから、特図1判定処理にて、大当たりと判定され、大当たり図柄の種別が「大当たり図柄Y」である場合よりも、「大当たり図柄X」である場合のほうが、特図変動演出にてバトルリーチが実行され易くなっている。これにより、第2盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出にてバトルリーチへと発展されれば、大当たりとなる可能性に期待を持つだけでなく、大当たり遊技の終了後に高確率高ベース遊技状態に移行される可能性にも期待を持たせることが可能となる。これにより、第1始動口11への遊技球の入賞に基づく盤ランプ発光演出に対して、遊技者を注目させて発光演出を楽しませることが可能となる。
7-6.盤ランプ発光演出の具体例
次に、図40を用いて第1盤ランプ発光演出の具体例について説明する。第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では、第1始動口11に遊技球が入賞したことに基づいて、先読み演出として第1盤ランプ発光演出が実行されることがある。図40(A)に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが消灯されている状態で、第1始動口11に遊技球が入賞したことに基づいて、第1盤ランプ発光演出が実行された場合には、図40(B)へと進む。
図40(B)に示すように、第1盤ランプ発光演出が実行されると、最初に第7右打ち盤ランプ54kが青色で点灯される。続いて、第7右打ち盤ランプ54kが青色の点灯が起点となって、図40(C)に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dの3つの盤ランプが青色で点灯される。第7右打ち盤ランプ54kの青色の点灯が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとの4つの盤ランプ54が青色で点灯されることで、表示部50aを見た遊技者に、盤ランプ54の青色の発光が表示部50aを中心に第7右打ち盤ランプ54kから第1流路R1の左上方に向かって、時計回りに進行していることを把握させることが可能となっている。
続いて、第7右打ち盤ランプ54kと、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dとの4つの盤ランプ54が青色で点灯されている状態で、図40(D)に示すように、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gの3つの盤ランプ54が青色で点灯される。第7右打ち盤ランプ54kと、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gとが青色で点灯された状態となることで、表示部50aを見た遊技者に、盤ランプ54の青色の発光が表示部50aを中心に第7右打ち盤ランプ54kから第2流路R2の右上方に向かって、時計回りに進行していることを把握させることが可能となっている。
続いて、図40(E)に示すように、第7右打ち盤ランプ54kと、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gとが青色で点灯されている状態で、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jの3つ盤ランプ54が青色で点灯される。第7右打ち盤ランプ54kと、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jとが青色で点灯された状態となることで、表示部50aを見た遊技者に、盤ランプ54の青色の発光が表示部50aを中心に第7右打ち盤ランプ54kから第2流路R2の右下方に向かって時計回りに進行し、盤ランプ54の青色の発光が表示部50aを中心に時計回りに一周されたことを把握させることが可能となっている。
第1盤ランプ発光演出にて、図40(E)に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが点灯された状態になって、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが消灯される。その後、再度図40(A)へと戻ることになる。第1盤ランプ発光演出の実行が終了するまで、図40(A)から図40(E)に示す具体例が継続して行われることになる。
次に、図41を用いて第2盤ランプ発光演出について説明する。第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では、第1始動口11に遊技球が入賞したことに基づいて、先読み演出として第2盤ランプ発光演出が実行されることがある。図41(A)に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが消灯されている状態で、第1始動口11に遊技球が入賞したことに基づいて、第2盤ランプ発光演出が実行されると、図41(B)へと進む。
図41(B)に示すように、第2盤ランプ発光演出が実行されると、最初に第7右打ち盤ランプ54kが青色で点灯される。続いて、図41(C)に示すように、第7右打ち盤ランプ54kの青色の点灯を起点として、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jとが青色で点灯される。図41(C)に示すように、第7右打ち盤ランプ54kと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jとが青色で点灯されることで、表示部50aを見た遊技者に、盤ランプ54の青色の発光が表示部50aを中心に第7右打ち盤ランプ54kから第2流路R2の右方に向かって、反時計回りに進行していることを把握させることが可能となっている。
続いて、図41(D)に示すように、第7右打ち盤ランプ54kと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jとが青色で点灯されている状態で、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gとが青色で点灯される。第7右打ち盤ランプ54kと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gとが青色で点灯された状態になると、表示部50aを見た遊技者に、盤ランプ54の青色の発光が表示部50aを中心に第2流路R2の下方から表示部50aの上方に向かって、反時計回りに進行していることを把握させることが可能となっている。
続いて、図41(E)に示すように、第7右打ち盤ランプ54kと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gとが青色で点灯されている状態で、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cとが青色で点灯されることになる。第7右打ち盤ランプ54kと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cとが青色で点灯された状態になると(図41(E)参照)、表示部50aを見た遊技者に、盤ランプ54の青色の発光が表示部50aを中心に第7右打ち盤ランプ54kから第1流路R1の左下方に向かって、反時計回りに進行し、盤ランプ54の青色の発光が表示部50aを中心に反時計回りに一周されたことを把握させることが可能となっている。
第2盤ランプ発光演出にて、図41(E)に示すように、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが点灯された状態になって、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとが消灯される。その後、再度図41(A)へと戻ることになる。第2盤ランプ発光演出の実行が終了するまで、図41(A)から図41(E)に示す具体例が継続して行われることになる。
7-7.発展チャレンジ演出
第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では特図変動演出にてNリーチが終了した後に発展チャレンジ演出を経て共闘リーチ、またはバトルリーチへと発展する場合がある。第1実施形態のパチンコ遊技機PY1の特徴点である発展チャレンジ演出について説明する。
第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では、特図変動演出にてNリーチが終了して、表示部50aにてリーチハズレを示唆する停止態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示された場合に、発展チャレンジ演出が実行される場合がある。発展チャレンジ演出では盤上可動体55kを用いた第1盤上可動体演出が実行される。第1盤上可動体演出では、盤上可動体55kが遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)への移動(下降)と仮停止を段階的に行っていく(図42参照)。第1盤上可動体演出にて盤上可動体55kが遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)への移動(下降)と仮停止を段階的に行っていくことで(図42参照)、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置が段階的に遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動されていく。すなわち、発展チャレンジ演出は、第1盤上可動体演出にて盤上可動体55kが遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)と仮停止を段階的に行っていくことで、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置を変更させるとともに、盤上可動体55kによって徐々に演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が押し潰されていくかのような演出となっている。
第1実施形態の発展チャレンジ演出には、バトルリーチ、または共闘リーチのうち、何れかのSPリーチへの発展となる成功演出、またはバトルリーチ、または共闘リーチのうち、何れかのSPリーチへの発展とならない失敗演出に分岐する(図45、図46参照)。発展チャレンジ演出における成功演出は、遊技者にバトルリーチ、または共闘リーチのうち、何れかのSPリーチへと発展することを示唆する演出として機能する。発展チャレンジ演出における失敗演出は、バトルリーチ、または共闘リーチのうち、何れかのSPリーチへと発展しないことを示唆する演出として機能する。また、発展チャレンジ演出における成功演出では、成功態様の第1盤上可動体演出が実行されていることになる。一方で、発展チャレンジ演出における失敗演出では、失敗態様の第1盤上可動体演出が実行されていることになる。
続いて、図42を用いて、第1盤上可動体演出での遊技盤1に設けられた盤上可動体55kの動作について説明する。モータを駆動することで盤上可動装置55を所定の動作を行わせることで、盤上可動体55kを任意の位置まで移動させることが可能である。具体的には、発展チャレンジ演出にて第1盤上可動体演出の実行が開始されるまでは、図42(A)に示すように、盤上可動体55kおよび盤下可動体56kが作動していない通常の待機状態(初期位置)で保持されている状態である。
その後発展チャレンジ演出にて、成功態様、または失敗態様の第1盤上可動体演出の実行が開始されると、第1盤上可動体演出の1段階目として、盤上可動装置55の駆動源が駆動して、図42(A)に示す通常の待機状態(初期位置)で保持されている盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って、遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)していく。その後、盤上可動体55kは、図42(B)に示す動作位置で仮停止され、図42(B)に示す動作位置で保持されている状態となる。
成功態様、または失敗態様の第1盤上可動体演出では、図42(B)に示す動作位置で保持されている状態で、所定時間(例えば、1秒)が経過すると、第1盤上可動体演出の2段階目として、盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って、さらに下向きに移動(下降)していき、図42(C)に示す動作位置で仮停止され、図42(C)に示す動作位置で保持されている状態となる。
第1実施形態の発展チャレンジ演出にて失敗演出へと分岐した場合には、失敗態様の第1盤上可動体演出が実行されていることになる。失敗態様の第1盤上可動体演出では、図42(C)に示す動作位置で保持されている状態で、所定時間(例えば、1秒)が経過しても、第1盤上可動体演出の最終段階目には発展しないため、盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってさらに遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)せず、失敗態様の第1盤上可動体演出の実行が終了する。第1盤上可動体演出の実行が終了すると、盤上可動体55kが図42(A)に示す初期位置へと戻っていき(図42(D―1)参照)、発展チャレンジ演出における失敗演出が終了すると、発展チャレンジ演出の実行が終了となる。
一方で、第1実施形態の発展チャレンジ演出にて成功演出へと分岐した場合には、成功態様の第1盤上可動体演出が実行されていることになる。成功態様の第1盤上可動体演出では、図42(C)に示す動作位置で保持されている状態で、所定時間(例えば、1秒)が経過すると、第1盤上可動体演出の最終段階目に発展され、盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってさらに遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)していく。そして、盤上可動体55kは、図42(D―2)に示す動作位置で仮停止され、図42(D―2)に示す動作位置で保持されている状態となる。その後、成功態様の第1盤上可動体演出の実行が終了となり、盤上可動体55kが図42(A)に示す初期位置へと戻っていき、発展チャレンジ演出における成功演出が終了すると、発展チャレンジ演出の実行が終了となる。
続いて、特図変動演出での発展チャレンジ演出の実行タイミングと第1盤上可動体演出の実行タイミングとについて、図43を用いて説明する。先ず、図43(A)を用いて、特図1変動パターン「P38」に基づく特図変動演出での発展チャレンジ演出における失敗演出にて、失敗態様の第1盤上可動体演出が実行される場合について説明する。
図43(A)に示すように、特図1変動パターン「P38」に基づく特図変動演出の実行が開始される。その後、特図変動演出にてNリーチの実行が開始され、表示部50aにてリーチハズレ目で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。その後、発展チャレンジ演出の実行が開始され、発展チャレンジ演出の実行が開始されてから所定時間(例えば、1秒)が経過すると、発展チャレンジ演出における失敗演出が実行され、失敗態様の第1盤上可動体演出の実行が開始される。特図1変動パターン「P38」に基づく特図変動演出にて、失敗態様の第1盤上可動体演出の実行が終了する。失敗態様の第1盤上可動体演出の実行終了と同時に、表示部50aにてリーチハズレ目で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。そして、発展チャレンジ演出における失敗演出の実行が終了して、発展チャレンジ演出の実行が終了となり、特図1変動パターン「P38」に基づく特図変動演出の実行が終了となる。
次に、図43(B)を用いて、特図1変動パターン「P23」、「P24」、「P27」、「P28」、「P34」、または「P36」のうちから、選択された何れかの特図1変動パターンに基づく特図変動演出での発展チャレンジ演出における成功演出にて、成功態様の第1盤上可動体演出が実行される場合について説明する。図43(B)に示すように、特図変動演出の実行が開始される。その後、特図変動演出にてNリーチの実行が開始され、表示部50aにてリーチハズレ目で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。その後、発展チャレンジ演出の実行が開始され、発展チャレンジ演出の実行が開始されてから所定時間(例えば、1秒)が経過すると、発展チャレンジ演出における成功演出が実行されて、成功態様の第1盤上可動体演出の実行が開始される。特図変動演出にて、成功態様の第1盤上可動体演出の実行が終了して、発展チャレンジ演出における成功演出の実行が終了になって、発展チャレンジ演出の実行が終了となる。その後、特図変動演出にて共闘リーチ、またはバトルリーチのうち、何れかのSPリーチへと発展することになる。
次に、図44から図46を用いて、通常演出モードが設定されている場合に特図変動演出の実行中に発展チャレンジ演出が実行された場合の具体例について説明する。なお、図44から図46に示す具体例は、特図1変動パターン「P23」、「P24」、「P27」、「P28」、「P34」、「P36」、または「P38」のうちから、選択された特図1変動パターンに基づく特図変動演出で発展チャレンジ演出が実行された場合の具体例である。
通常演出モードが設定されている場合に、特図1の可変表示の開始によって、特図変動演出の実行が開始されると、図44(A)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が開始されるとともに、小図柄KZ1~KZ3の変動表示も開始される。また、図44(A)に示すように、表示部50aに昼間通常用背景画像G102が表示される。表示部50aに昼間通常用背景画像G102が表示されることで、遊技者に低確率低ベース遊技状態であることを把握させることが可能となっている。
通常演出モードが設定されている場合に、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが同じ停止態様で仮停止表示されて(「5・↓・5」)、リーチが成立する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示は継続して行われる。その後、図44(B)に示すように、表示部50aにて演出図柄EZ1~EZ3がリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)で仮停止表示される。
その後、特図変動演出にて発展チャレンジ演出へと進む。発展チャレンジ演出が実行されると、図44(C)に示すように、表示部50aに、「発展チャレンジ」と示す発展チャレンジ演出画像HCが表示される。表示部50aに発展チャレンジ演出画像HCが表示されると、遊技者に発展チャレンジ演出の実行中であることを把握させることが可能となっている。
そして、発展チャレンジ演出にて成功態様、または失敗態様の第1盤上可動体演出の実行が開始される。成功態様、または失敗態様の第1盤上可動体演出が実行されると、第1盤上可動体演出の1段階目として、通常の待機状態(初期位置)で保持されていた盤上可動体55kが、表示部50aの前面側に沿って下向きに移動(下降)していき、図44(D)に示す動作位置で仮停止することになる(図42(B)参照)。初期位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)していくことで、表示部50aの図44(B)に示す表示位置で仮停止表示されているリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)の演出図柄EZ1~EZ3が遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと進行して、図44(D)に示す表示位置に到達される。初期位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)していくことで(図44(D)参照)、表示部50aにて仮停止表示されている「5」の数字を示す通常図柄態様の左演出図柄EZ1が、左方に約10度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の左演出図柄EZ1に変化され、表示部50aにて仮停止表示されている「4」の数字を示す通常図柄態様の中演出図柄EZ2も、右方に約10度傾いた「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2に変化され、表示部50aにて仮停止表示されている「5」の数字を示す通常図柄態様の右演出図柄EZ3も、左方に約10度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の右演出図柄EZ3に変化される。
続いて、成功態様、または失敗態様の第1盤上可動体演出では、図44(D)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが、第1盤上可動体演出の2段階目として、表示部50aの前面側に沿ってより遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)していき、盤上可動体55kが図44(E)に示す動作位置で仮停止することになる(図42(C)参照)。図44(D)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってより遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)していくことで、表示部50aの図44(D)に示す表示位置で仮停止表示されているリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)の演出図柄EZ1~EZ3が遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと進行して、図44(E)に示す表示位置に到達される。また、図44(D)に示す動作位置で仮停止されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってさらに遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動(下降)していくことで(図44(E)参照)、表示部50aにて左方に約10度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の左演出図柄EZ1が、左方に約20度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の左演出図柄EZ1に変化され、表示部50aにて右方に約10度傾いた「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2が、右方に約20度傾いた「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2に変化され、表示部50aにて右方に約10度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の右演出図柄EZ3が、右方に約20度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の右演出図柄EZ3に変化される(図44(E)参照)。
実行中の特図変動演出が特図1変動パターン「P38」に基づく特図変動演出である場合には、発展チャレンジ演出にて失敗演出が実行され、失敗態様の第1盤上可動体演出が実行されていることになる。発展チャレンジ演出にて失敗演出が実行されている場合には、第1盤上可動体演出の最終段階に進まず、失敗態様の第1盤上可動体演出の実行が終了となるため、図44(E)から図45(A)へと進む。図44(E)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って上向きに移動(上昇)していき(図42(D―1)参照)、初期位置へと戻る(図45(A)参照)。図45(A)に示すように、表示部50aにて左方に約20度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の左演出図柄EZ1と、右方に約20度傾いた「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2と、右方に約20度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の右演出図柄EZ3との全てが、数字を示す通常図柄態様の演出図柄EZ1~EZ3がリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)に戻る。また、発展チャレンジ演出にて失敗演出が実行されている場合には、表示部50aに「失敗」の文字画像CP1が表示される。表示部50aに「失敗」の文字画像CP1が表示されることで、発展チャレンジ演出が失敗となって、SPリーチへと発展されないことを遊技者に把握させることが可能となる。
その後、特図変動演出での発展チャレンジ演出の実行が終了すると、図45(A)から図45(B)に進む。図45(B)に示すように、表示部50aに、通常図柄態様の演出図柄EZ1~EZ3がリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)で仮停止表示されている。また、表示部50aにて昼間通常用背景画像G102が表示されることになる。
特図変動演出の実行が終了すると、演出図柄EZ1~EZ3がリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)で確定的に停止表示されるとともに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)で一斉に停止表示される。
一方で、実行中の特図変動演出が特図1変動パターン「P23」、「P24」、「P27」、「P28」、「P34」、または「P36」のうちから、選択された特図1変動パターンに基づく特図変動演出である場合には、発展チャレンジ演出にて成功演出が実行されることになる。
発展チャレンジ演出にて成功演出が実行されている場合には、成功態様の第1盤上可動体演出が実行されていることになる。発展チャレンジ演出にて成功演出が実行されている場合には、第1盤上可動体演出の最終段階として、図44(E)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってさらに下向きに移動(下降)していき、盤上可動体55kが図46(A)に示す動作位置で仮停止することになる(図42(D-1)参照)。図44(E)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってさらに下向きに移動(下降)していくことで、表示部50aの図44(E)に示す表示位置で仮停止表示されているリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)の演出図柄EZ1~EZ3が遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと進行していき、図46(A)に示す表示位置に到達される。また、図44(E)に示す動作位置で仮停止されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってさらに下向きに移動(下降)していくことで(図46(A)参照)、表示部50aにて左方に約20度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の左演出図柄EZ1が、左方に約80度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の左演出図柄EZ1に変化され、表示部50aにて右方に約20度傾いた「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2が、右方に約80度傾いた「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2に変化され、表示部50aにて右方に約20度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の右演出図柄EZ3が、右方に約80度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の右演出図柄EZ3に変化される(図46(A)参照)。
発展チャレンジ演出の成功演出において、成功態様の第1盤上可動体演出の実行が終了となると、図46(A)から図46(B)へと進む。図46(A)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って上向きに移動(上昇)していき、初期位置へと戻る(図46(B)、図42(A)参照)。図46(B)に示すように、表示部50aにて左方に約80度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の左演出図柄EZ1と、右方に約80度傾いた「5」の数字を示す図柄態様の右演出図柄EZ3とが、数字を示す通常図柄態様の左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とに戻り、中演出図柄EZ2の変動表示が再度行われて、リーチが形成されることになる(「5・↓・5」)。また、発展チャレンジ演出にて成功演出が実行されている場合には、表示部50aに「成功」の文字画像CP2が表示される。表示部50aに「成功」の文字画像CP2が表示されることで、遊技者に特図変動演出にてバトルリーチ、または共闘リーチのうち、何れかのSPリーチに発展することを把握させることが可能となる。
その後、発展チャレンジ演出における成功演出の実行が終了となって、特図変動演出での発展チャレンジ演出の実行が終了すると、特図変動演出にてバトルリーチ、または共闘リーチへと発展することになる。
7-8.SPリーチ
<バトルリーチ>
非時短状態で実行されるバトルリーチの具体例について、図47を用いて説明する。図47に示すように、バトルリーチでは、まず、主人公キャラクタと敵キャラクタとがこれから対戦することを示す画像等が表示部50aに表示される(図47(A)参照)。そして、主人公キャラクタと敵キャラクタとが攻防を行っている様子を示す画像が表示部50aに表示され(不図示)、当落分岐の前には、主人公キャラクタが敵キャラクタに攻撃をしかけることを示す画像が表示部50aに表示される(図47(B)参照)。
非時短状態に制御されている場合に、バトル大当たり変動1(特図変動パターン「P25」、図29参照)、バトル大当たり変動2(特図変動パターン「P26」、図29参照)、バトル大当たり変動3(特図変動パターン「P27」、図29参照)、またはバトル大当たり変動4(特図変動パターン「P28」、図29参照)のうちから、選択された特図1変動パターンに基づいて実行されたバトルリーチであれば、図47(B)の演出の後、大当たりに当選していることを示唆する成功演出(当選演出)として、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利したことを示す勝利画像(主人公キャラクタが喜んでいる画像と成功用背景画像G80を含む)が表示部50aに表示されるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり当選を示す「ゾロ目」で仮停止表示される(図47(C)参照)。そして、表示部50aの背景画像が昼間通常用背景画像G102に戻って、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3及び小図柄KZ1,KZ2,KZ3が「ゾロ目」で確定的に停止表示される(図47(D)参照)。
一方、非時短状態に制御されている場合に、バトルハズレ変動1(特図変動パターン「P35」、図29参照)、またはバトルハズレ変動2(特図変動パターン「P36」、図29参照)に基づいて実行されたバトルリーチであれば、図47(B)の演出の後、ハズレであることを示唆する失敗演出(ハズレ演出)として、主人公キャラクタが敵キャラクタのカウンタを喰らって敗北したことを示す敗北画像(主人公キャラクタが悲しんでいる画像と失敗用背景画像G81を含む)が表示部50aに表示されるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する「リーチハズレ目」で仮停止表示される(図47(E)参照)。そして、表示部50aの背景画像が昼間通常用背景画像G102に戻って、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3及び小図柄KZ1,KZ2,KZ3が「リーチハズレ目」で確定的に停止表示される(図47(F)参照)。
<共闘リーチ>
次に、非時短状態で実行される共闘リーチの具体例について図48を用いて説明する。共闘リーチでは、主人公キャラクタと敵キャラクタとがこれから対戦することを示す画像が表示部50aに表示され(不図示)、続いて、図48(A)に示すように、主人公キャラクタの仲間の味方キャラクタが援軍として登場したことを示す画像が表示部50aに表示される。また、共闘リーチにて主人公キャラクタの仲間の味方キャラクタ(馬)が援軍として登場したことを示す画像が表示部50aに表示される。その後、主人公キャラクタと味方キャラクタとが協力して敵キャラクタとバトルを行う画像が表示部50aに表示され(不図示)、さらに、主人公キャラクタと味方キャラクタとが共に敵キャラクタに攻撃をしかけることを示す画像が表示部50aに表示される(図48(B)参照)。
非時短状態に制御されている場合に、共闘大当たり変動1(特図変動パターン「P21」、図29参照)、共闘大当たり変動2(特図変動パターン「P22」、図29参照)、共闘大当たり変動3(特図変動パターン「P23」、図29参照)、または共闘大当たり変動4(特図変動パターン「P24」、図29参照)のうちから、選択された特図1変動パターンに基づいて実行された共闘リーチであれば、図48(B)の演出の後、大当たりに当選していることを示唆する成功演出(当選演出)として、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利したことを示す勝利画像(主人公キャラクタが喜んでいる画像と成功用背景画像G80を含む)が表示部50aに表示されるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり当選を示す「ゾロ目」で仮停止表示される(図48(C)参照)。そして、表示部50aの背景画像が昼間通常用背景画像G102に戻って、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3及び小図柄KZ1,KZ2,KZ3が「ゾロ目」で確定的に停止表示される(図48(D)参照)。
一方、非時短状態に制御されている場合に、共闘ハズレ変動1(特図変動パターン「P33」、図29参照)、または共闘ハズレ変動2(特図変動パターン「P34」、図29参照)に基づいて実行された共闘リーチであれば、図48(B)の演出の後、ハズレであることを示唆する失敗演出(ハズレ演出)として、主人公キャラクタが敵キャラクタのカウンタを喰らって敗北したことを示す敗北画像(主人公キャラクタが悲しんでいる画像と失敗用背景画像G81を含む)が表示部50aに表示されるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する「リーチハズレ目」で仮停止表示される(図48(E)参照)。そして、表示部50aの背景画像が昼間通常用背景画像G102に戻って、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3及び小図柄KZ1,KZ2,KZ3が「リーチハズレ目」で確定的に停止表示される(図48(F)参照)。
<ストーリーリーチ>
次に、時短状態(低確率低ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)で実行されるストーリーリーチの具体例について説明する。図49に示すように、ストーリーリーチでは、まず、ストーリーに登場する主人公キャラクタとヒロインを示す画像等が表示部50aに表示される(図49(A))。図49(A)に示す演出は、ストーリーリーチの開始を示唆する演出として機能する。そして、ストーリーに沿った画像が表示部50aに表示される(図49(B))。本形態のストーリーリーチは、主人公キャラクタがヒロインを探すというストーリーである。
時短状態(低確率低ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)に制御されている場合に、ストーリー大当たり変動1(特図変動パターン「P71」、図30参照)に基づいて実行されたストーリーリーチであれば、図49(B)の演出の後、大当たりに当選していることを示唆する成功演出(当選演出)として、ヒロインが喜んでいることを示す成功画像(ヒロインが喜んでいる画像と成功用背景画像G80を含む)が表示部50aに表示されるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり当選を示唆する「ゾロ目」で仮停止表示される(図49(C))。そして、表示部50aの背景画像が昼間通常用背景画像G102に戻って、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3及び小図柄KZ1,KZ2,KZ3が「ゾロ目」で確定的に停止表示される(図49(D))。なお、図49(C)に示す成功画像は、主人公キャラクタとヒロインが会えたストーリーを意味する画像である。
一方、時短状態(低確率低ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)に制御されている場合に、ストーリーハズレ変動1(特図変動パターン「P73」、図30参照)に基づいて実行されたストーリーリーチであれば、図49(B)の演出の後、ハズレであることを示唆する失敗演出(ハズレ演出)として、ヒロインが悲しんでいることを示す失敗画像(ヒロインが悲しんでいる画像と失敗用背景画像G81を含む)が表示部50aに表示されるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する「リーチハズレ目」で仮停止表示される(図49(E))。そして、表示部50aの背景画像が昼間通常用背景画像G102に戻って、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3及び小図柄KZ1,KZ2,KZ3が「リーチハズレ目」で確定的に停止表示される(図49(F))。なお、図49(E)に示す失敗画像は、主人公キャラクタがヒロインに会えなかったストーリーを意味する画像である。
また、時短状態(低確率低ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)に制御されている場合に、ストーリー大当たり変動2(特図変動パターン「P72」、図30参照)、またはストーリーハズレ変動2(特図変動パターン「P74」、図30参照)に基づいて実行されたストーリーリーチであれば、図49(B)の演出の後、ハズレであることを示唆する失敗演出(ハズレ演出)として、ヒロインが悲しんでいることを示す失敗画像(ヒロインが悲しんでいる画像と失敗用背景画像G81を含む)が表示部50aに表示されるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する「リーチハズレ目」で仮停止表示される(図49(E))。そして、特図変動演出にて盤上可動体チャレンジ演出が実行されて、図52に示す演出例へと進むことになる。
7-9.盤上可動体チャレンジ演出
第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では特図変動演出にてストーリーリーチが終了して、リーチハズレを示唆する停止態様で演出図柄EZ1~EZ3が仮停止表示された場合に、盤上可動体チャレンジ演出へと進む場合がある。第1実施形態のパチンコ遊技機PY1の特徴点である盤上可動体チャレンジ演出について説明する。
特図変動演出にてストーリーリーチが終了して、表示部50aにリーチハズレを示唆する停止態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示された場合には、盤上可動体チャレンジ演出が実行される場合がある。盤上可動体チャレンジ演出では、盤上可動体55kを用いた第2盤上可動体演出が実行される。第2盤上可動体演出では、盤上可動体55kが下向きに移動(下降)と仮停止を段階的に行っていく(図50参照)。第2盤上可動体演出にて盤上可動体55kが下向きに移動(下降)と仮停止を段階的に行っていくことで(図50参照)、表示部50aに仮停止表示されている中演出図柄EZ2の表示位置が段階的に遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動されていく。すなわち、盤上可動体チャレンジ演出は、第2盤上可動体演出にて盤上可動体55kが下向きに移動(下降)と仮停止を段階的に行っていくことで、表示部50aに仮停止表示されている中演出図柄EZ2の表示位置を変更させるとともに、盤上可動体55kによって徐々に中演出図柄EZ2が押し潰されていくかのような演出となっている。
第1実施形態の盤上可動体チャレンジ演出には、大当たりであることを示唆する成功演出、またはハズレであることを示唆する失敗演出に分岐する(図53、図54参照)。盤上可動体チャレンジ演出における成功演出は、遊技者に大当たりであることを示唆する演出として機能する。発展チャレンジ演出における失敗演出は、ハズレであることを示唆する演出として機能する。また、盤上可動体チャレンジ演出における成功演出では、成功態様の第2盤上可動体演出が実行されていることになる。一方で、盤上可動体チャレンジ演出における失敗演出では、失敗態様の第2盤上可動体演出が実行されていることになる。
続いて、図50を用いて、第2盤上可動体演出での遊技盤1に設けられた盤上可動体55kの動作について説明する。第2盤上可動体演出では、モータを駆動することで盤上可動装置55を所定の動作を行わせることで、盤上可動体55kを任意の位置まで移動させることが可能である。具体的には、盤上可動体チャレンジ演出にて第2盤上可動体演出の実行が開始されるまでは、図50(A)に示すように、盤上可動体55kおよび盤下可動体56kが作動していない通常の待機状態(初期位置)で保持されている状態である。
その後、盤上可動体チャレンジ演出にて、成功態様、または失敗態様のうち、何れの態様の第2盤上可動体演出の実行が開始されても、第2盤上可動体演出の1段階目として、盤上可動装置55の駆動源が駆動して、図50(A)に示す通常の待機状態(初期位置)で保持されている盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って下向きに移動(下降)していき、図50(B)に示す動作位置で仮停止され、図50(B)に示す動作位置で保持されている状態となる。
図50(B)に示す動作位置で保持されている状態で、所定時間(例えば、1秒)が経過すると、第2盤上可動体演出の2段階目として、盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってより下向きに移動(下降)していき、盤上可動体55kは、図50(C)に示す動作位置で仮停止され、図50(C)に示す動作位置で保持されている状態となる。
図50(C)に示す動作位置で保持されている状態で、所定時間(例えば、1秒)が経過すると、第2盤上可動体演出の3段階目として、盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってより下向きに移動(下降)していき、盤上可動体55kは、図50(D)に示す動作位置で仮停止され、図50(D)に示す動作位置で保持されている状態となる。
失敗態様の第2盤上可動体演出が実行されている場合には、図50(D)に示す動作位置で保持されている状態で、所定時間(例えば、1秒)が経過しても、第2盤上可動体演出の最終段階に発展せず、盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って、さらに下向きに移動(下降)しない。失敗態様の第2盤上可動体演出の実行が終了すると、盤上可動体55kが図50(A)に示す初期位置へと戻っていき(図50(E―1)参照)、その後盤上可動体チャレンジ演出における失敗演出の実行が終了して、盤上可動体チャレンジ演出の実行が終了となる。
一方で、第1実施形態の盤上可動体チャレンジ演出に成功態様の第2盤上可動体演出が実行されている場合には、図50(D)に示す動作位置で保持されている状態で、所定時間(例えば、1秒)が経過すると、第2盤上可動体演出の最終段階として、盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってさらに下向きに移動(下降)していく。そして、盤上可動体55kが、図50(E―2)に示す動作位置で仮停止され、図50(E―2)に示す動作位置で保持されている状態となる。その後、成功態様の第2盤上可動体演出の実行が終了となり、盤上可動体55kが図50(A)に示す初期位置へと戻っていき、その後盤上可動体チャレンジ演出における成功演出の実行が終了して、盤上可動体チャレンジ演出の実行が終了となる。
続いて、特図変動演出での盤上可動体チャレンジ演出の実行タイミングと第2盤上可動体演出の実行タイミングとについて、図51を用いて説明する。先ず、図51(A)を用いて、特図2変動パターン「P74」に基づく特図変動演出での盤上可動体チャレンジ演出について説明する。図51(A)に示すように、特図1変動パターン「P74」に基づく特図変動演出の実行が開始される。その後、特図変動演出にてストーリーリーチが開始され、ストーリーリーチが終了になると、表示部50aにてリーチハズレを示唆する停止態様(例えば、「5・4・5」)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。続いて、盤上可動体チャレンジ演出の実行が開始され、盤上可動体チャレンジ演出の実行が開始されてから所定時間(例えば、1秒)が経過すると、盤上可動体チャレンジ演出における失敗演出が実行され、失敗態様の第2盤上可動体演出の実行が開始される。特図2変動パターン「P74」に基づく特図変動演出にて、失敗態様の第2盤上可動体演出の実行が終了する。失敗態様の第2盤上可動体演出の実行終了と同時に、表示部50aにてリーチハズレを示唆する停止態様(例えば、「5・4・5」)で通常図柄態様の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。そして、盤上可動体チャレンジ演出における失敗演出の実行が終了となると、盤上可動体チャレンジ演出の実行が終了となり、特図2変動パターン「P74」に基づく特図変動演出の実行が終了となる。
続いて、図51(B)を用いて、特図2変動パターン「P72」に基づく特図変動演出について説明する。図51(B)に示すように、特図2変動パターン「P72」に基づく特図変動演出の実行が開始される。その後、特図変動演出にてストーリーリーチが開始され、ストーリーリーチが終了になると、表示部50aにてリーチハズレを示唆する停止態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。その後、盤上可動体チャレンジ演出の実行が開始され、盤上可動体チャレンジ演出の実行が開始されてから所定時間(例えば、1秒)が経過すると、盤上可動体チャレンジ演出における成功演出が実行され、成功態様の第2盤上可動体演出の実行が開始される。特図2変動パターン「P72」に基づく特図変動演出にて、成功態様の第2盤上可動体演出の実行が終了する。成功態様の第2盤上可動体演出の実行終了と同時に、表示部50aにて大当たりを示唆する停止態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。そして、盤上可動体チャレンジ演出における成功演出の実行が終了となると、盤上可動体チャレンジ演出の実行が終了となり、特図2変動パターン「P72」に基づく特図変動演出の実行が終了となる。
次に、図52から図54を用いて、確変演出モードが設定されている場合に実行された特図変動演出において、盤上可動体チャレンジ演出が実行された場合の具体例について説明する。なお、図52から図54に示す具体例は、特図2変動パターン「P72」、または「P74」に基づく特図変動演出が実行された場合の具体例である。
確変演出モードが設定されている場合に、特図2の可変表示の開始によって、特図変動演出の実行が開始される。特図変動演出の実行が開始されると、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が開始されるとともに、小図柄KZ1~KZ3の変動表示も開始される。その後、特図変動演出にてストーリーリーチへと発展することになる。
ストーリーリーチが終了すると、図52(A)に示すように、表示部50aにヒロインが悲しんでいることを示す失敗画像(ヒロインが悲しんでいる画像と失敗用背景画像G81を含む)が表示されるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する「リーチハズレ目」で仮停止表示される。
その後、特図変動演出にて、盤上可動体チャレンジ演出へと進む。盤上可動体チャレンジ演出が実行されると、図52(B)に示すように、表示部50aに「盤上可動体チャレンジ」と示す盤上可動体チャレンジ演出画像BCが表示される。表示部50aに盤上可動体チャレンジ演出画像BCが表示されると、遊技者に盤上可動体チャレンジ演出の実行が開始されたことを把握させることが可能となっている。
そして、盤上可動体チャレンジ演出にて、成功態様、または失敗態様の第2盤上可動体演出の実行が開始される。成功態様、または失敗態様の第2盤上可動体演出が実行されると、第2盤上可動体演出の1段階目として、通常の待機状態(初期位置)で保持されていた盤上可動体55kが(図50(A)参照)、表示部50aの前面側に沿って下向きに移動(下降)していき、図52(C)に示す動作位置で仮停止することになる(図50(B)参照)。なお、図52(C)に示すように、「4」の数字を示す通常図柄態様の中演出図柄EZ2が表示部50aの中央に仮停止表示されている。また、図52(C)に示すように、「5」の数字を示す通常図柄態様の左演出図柄EZ1が、表示部50aの左上方に小さく仮停止表示されるとともに、「5」の数字を示す通常図柄態様の右演出図柄EZ3が、表示部50aの左上方に小さく仮停止表示される。
続いて、成功態様、または失敗態様の第2盤上可動体演出の2段階目として、図52(C)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってより下向きに移動(下降)していき、図52(D)に示す動作位置で仮停止することになる。図52(C)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って図52(D)に示す動作位置に向かって移動(下降)されていくと(図50(C)参照)、中演出図柄EZ2も表示部50aにおいて、遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に進行されていき、図52(D)に示す表示位置に到達される。また、図52(C)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って図52(D)に示す動作位置に向かって移動(下降)されていくと(図50(C)参照)、表示部50aでの「4」の数字を示す通常図柄態様の中演出図柄EZ2が、盤上可動体55kに押し潰されたかのように、右方に約40度傾いた状態であるとともに縮小した「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2に変化されて仮停止表示される。
続いて、成功態様、または失敗態様の第2盤上可動体演出の3段階目として、図52(D)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってより下向きに移動(下降)していき、図52(E)に示す動作位置で仮停止することになる。図52(D)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って図52(E)に示す動作位置に向かって移動(下降)されていくと(図50(D)参照)、中演出図柄EZ2も表示部50aおいて、遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に進行されていき、図52(E)に示す表示位置に到達される。また、図52(D)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って図52(E)に示す動作位置に向かって移動(下降)されていくと(図50(D)参照)、表示部50aにて右方に約40度傾いた状態であるとともに縮小した「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2が、右方に約50度傾いた状態であるとともに縮小した「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2に変化されて仮停止表示される。
特図2変動パターン「P74」に基づく特図変動演出が実行されている場合には、盤上可動体チャレンジ演出における失敗演出が実行されるため、図52(E)から図53(A)へと進む。一方で、特図2変動パターン「P72」に基づく特図変動演出が実行されている場合には、盤上可動体チャレンジ演出における成功演出が実行されるため、図52(E)から図54(A)へと進む。
まず、特図2変動パターン「P74」に基づく特図変動演出にて、盤上可動体チャレンジ演出にて失敗演出が実行される場合について、図53を用いて説明する。特図2変動パターン「P74」に基づく特図変動演出における盤上可動体チャレンジ演出にて、失敗演出が実行されると、失敗態様の第2盤上可動体演出が実行されていることになる。失敗態様の第2盤上可動体演出では、第2盤上可動体演出の最終段階に発展されないため、盤上可動体55kが図52(E)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って、遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動(下降)せず、失敗態様の第1盤上可動体演出の実行が終了となる。この場合、図52(E)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って上向きに移動(上昇)していき(図53(A)参照)、初期位置へと戻っていく。図53(A)に示すように、右方に約50度傾いた状態であるとともに縮小した「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2が、「4」の数字を示す通常図柄態様の中演出図柄EZ2に戻って仮停止表示される。図53(A)に示すように、表示部50aに演出図柄EZ1~EZ3がリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)で仮停止表示されることになる。
特図変動演出にて盤上可動体チャレンジ演出における失敗演出の実行が終了して、盤上可動体チャレンジ演出の実行が終了すると、図53(A)から図53(B)に進む。表示部50aの左上方に仮停止表示されていた左演出図柄EZ1と右上方に仮停止表示されていた右演出図柄EZ3が表示部50aの中央に移動されて、図53(B)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3がリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)で仮停止表示されている。また、表示部50aにて確変用背景画像G105が表示される。表示部50aに確変用背景画像G105が表示されることで、遊技者に高確率高ベース遊技状態に制御されていることを把握させることが可能となる。
特図2変動パターン「P74」に基づく特図変動演出の実行が終了すると、図53(C)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3がリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)で確定的に停止表示されるとともに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もリーチハズレを示唆する停止態様(「5・4・5」)で一斉に停止表示される。
次に、特図2変動パターン「P72」に基づく特図変動演出にて、盤上可動体チャレンジ演出にて成功演出が実行される場合について、図54を用いて説明する。特図2変動パターン「P72」に基づく特図変動演出における盤上可動体チャレンジ演出にて、成功演出が実行される場合には、成功態様の第2盤上可動体演出が実行されていることになる。
特図2変動パターン「P72」に基づく特図変動演出にて、成功態様の第2盤上可動体演出が実行されている場合には、第2盤上可動体演出の最終段階として、図52(E)に示す動作位置で保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿ってさらに下向きに移動(下降)していき、図54(A)に示す動作位置で仮停止することになる。図52(E)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って図54(A)に示す動作位置に向かって移動(下降)されていくと(図50(E―2)参照)、中演出図柄EZ2も表示部50aにおいて、遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に進行されていき、図54(A)に示す動作位置に到達される。また、図52(E)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って図54(A)に示す動作位置に向かって移動(下降)されていくと(図50(E-2)参照)、表示部50aにて右方に約50度傾いた状態であるとともに縮小した「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2が、右方に約90度傾いた状態であるとともに縮小した「4」の数字を示す図柄態様の中演出図柄EZ2に変化されて仮停止表示される。
続いて、図54(B)に示すように、表示部50aでの下方に仮停止表示されていた右方に約90度傾いた状態であるとともに縮小した数字の「4」を示す図柄態様の中演出図柄EZ2が消える。そして、図54(C)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3が大当たりを示唆する停止態様(「5・5・5」)で仮停止表示される。演出図柄EZ1~EZ3が大当たりを示唆する停止態様(「5・5・5」)で仮停止表示されると、成功態様の第2盤上可動体演出の実行が終了となり、図54(B)に示す動作位置に保持されていた盤上可動体55kが表示部50aの前面側に沿って上向きに移動(上昇)していき、初期位置へと戻る(図50(A)、図52(A)参照)。
特図変動演出にて盤上可動体チャレンジ演出における成功演出の実行が終了して、盤上可動体チャレンジ演出の実行が終了すると、図54(C)から図54(D)に進む。表示部50aの左上方に仮停止表示されていた左演出図柄EZ1と右上方に仮停止表示されていた右演出図柄EZ3が表示部50aの中央に移動されて、図54(D)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3が大当たりを示唆する停止態様(「5・5・5」)で仮停止表示される。また、表示部50aにて確変用背景画像G105が表示される。表示部50aに確変用背景画像G105が表示されることで、遊技者に高確率高ベース遊技状態に制御されていることを把握させることが可能となる。
特図変動演出の実行が終了すると、図54(E)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3が大当たりを示唆する停止態様(「5・5・5」)で確定的に停止表示されるとともに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様(「5・5・5」)で一斉に停止表示される。
8.第1実施形態の演出制御用マイコン121による演出の制御
次に、図55から図57に基づいて本実施形態(第1実施形態)の演出制御用マイコン121による演出の制御について説明する。
[1.受信コマンド解析処理]
先ず、本実施形態の受信コマンド解析処理(S4105)について詳細に説明していく。図55に示すように、受信コマンド解析処理(S4105)ではまず、演出制御用マイコン121は、主制御基板100から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド、又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か判定し(S4301)、受信していれば後述する始動入賞時処理(S4302)を行う。
続いて、演出制御用マイコン121は、主制御基板100から変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド、又は特図2変動開始コマンド)を受信したか否か判定し(S4303)、受信していれば後述する変動演出開始処理を行う(S4304)。
続いて、演出制御用マイコン121は、主制御基板100から特図変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4305)、受信していれば変動演出終了処理を行う(S4306)。変動演出終了処理(S4306)において、演出制御用マイコン121は、特図変動演出を終了させる(演出図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3の変動表示を停止し、停止表示を行う)。
演出制御用マイコン121は、変動演出終了処理(S4306)では、特図変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、特図変動演出を適宜に終了(演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の変動表示を停止)させるための特図変動演出終了コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。画像制御基板140は、特図変動演出終了コマンドを受信すると、実行中の特図変動演出を終了(変動中の演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3を停止)する。
続いて、演出制御用マイコン121は、主制御基板100からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4307)、受信していればオープニング演出選択処理を行う(S4308)。オープニング演出選択処理(S4308)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、主制御基板100からラウンド遊技コマンドを受信したか否か判定し(S4309)、受信していればラウンド演出選択処理を行う(S4310)。ラウンド演出選択処理(S4310)では、ラウンド遊技コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のラウンド遊技中に実行するラウンド演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したラウンド演出パターンにてラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、主制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4311)、受信していればエンディング演出選択処理を行う(S4312)。エンディング演出選択処理(S4312)では、演出制御用マイコン121は、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行する大当たりエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択した大当たりエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するための大当たりエンディング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、その他の処理(S4313)として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば、普通図柄の変動表示に伴う演出を行うための処理等)を行う。そして、受信コマンド解析処理(S4105)を終える。
[2.始動入賞時処理]
先ず、第1実施形態の始動入賞処理(S4302)ではまず、図56に示すように、演出制御用マイコン121は、演出用RAM124の始動入賞コマンド保留記憶部に記憶する(S4401)。詳細には、受信したのが第1始動入賞コマンドであれば、第1始動入賞コマンド保留記憶部に記憶し、受信したのが第2始動入賞コマンドであれば、第2始動入賞コマンド保留記憶部に記憶する。なお、始動入賞コマンドは、各始動入賞コマンド保留記憶部において第1~第4まである記憶領域のうち当該コマンドが記憶されていない最も番号の小さい記憶領域に記憶される。これにより、特図保留の記憶順に対応した順で始動入賞コマンドが記憶されている。
ステップS4401の後、演出制御用マイコン121は、ステップS4401で記憶した始動入賞コマンドが第1始動入賞コマンドであれば、演出用RAM124に設けられた第1特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新し、第2始動入賞コマンドであれば、演出用RAM124に設けられた第2特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新する(S4402)。なお、第1特図保留演出カウンタは、第1特図保留の数を計算する演出制御側(サブ制御基板120側)のカウンタである。同様に、第2特図保留演出カウンタは、第2特図保留の数を計算する演出制御側のカウンタである。
ステップS4402の後、演出制御用マイコン121は、ステップS4403で記憶した始動入賞コマンドと、図33に示すテーブルとに基づいて、大当たりの当否を含む先読み判定を行う(S4403)。先読み判定では、大当たりの当否の他、大当たり図柄の種別(大当たり図柄X、大当たり図柄Y、大当たり図柄Z)、変動時間の長さやリーチの有無、特図変動演出の内容などが判定される。
ステップS4403の後、第1盤ランプ発光演出選択処理(S4404)において、演出制御用マイコン121は、ステップS4403での先読み判定の結果と、ステップS4401で記憶した始動入賞コマンドに含まれる情報と、図36に示すテーブルとに基づいて、「0」から「99」の第1盤ランプ発光演出抽選乱数を用いて、第1盤ランプ発光演出を実行するか否かを選択する。また、ステップS4403において、演出制御用マイコン121は、第1盤ランプ発光演出の実行を選択した場合には、第1盤ランプ発光演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。これにより、画像制御基板140に送信された第1盤ランプ発光演出開始コマンドが示す先読み演出内容に応じて、第1盤ランプ発光演出を実行し、ランプ制御回路151を介して第7右打ち盤ランプ54kの発光→第1左打ち盤ランプ54aの発光と第2左打ち盤ランプ54bの発光と第3左打ち盤ランプ54cの発光と左右打ち盤ランプ54dの発光→第1右打ち盤ランプ54eの発光と第2右打ち盤ランプ54fの発光と第3右打ち盤ランプ54gの発光→第4右打ち盤ランプ54hの発光と第5右打ち盤ランプ54iの発光と第6右打ち盤ランプ54jの発光の順に発光させる(図40参照)。これにより、遊技盤1を見ている遊技者に、第7右打ち盤ランプ54kが発光されると、盤ランプ54の発光が表示部50aを中心に時計回りに進行されていることを示すとともに、大当たり期待度を示唆することが可能となる。
続いて、第2盤ランプ発光演出選択処理(S4405)において、演出制御用マイコン121は、ステップS4403での先読み判定の結果と、ステップS4401で記憶した始動入賞コマンドに含まれる情報と、ステップS4404にて第1盤ランプ発光演出を実行するか否かを選択した情報と、図37に示すテーブルとに基づいて、「0」から「99」の第2盤ランプ発光演出抽選乱数を用いて、第2盤ランプ発光演出を実行するか否かを選択する。また、ステップS4404において、演出制御用マイコン121は、第2盤ランプ発光演出の実行を選択した場合には、第2盤ランプ発光演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。これにより、画像制御基板140に送信された第2盤ランプ発光演出開始コマンドが示す先読み演出内容に応じて、第2盤ランプ発光演出を実行し、ランプ制御回路151を介して第7右打ち盤ランプ54kの発光→第6右打ち盤ランプ54jの発光と第5右打ち盤ランプ54iの発光と第4右打ち盤ランプ54hの発光→第3右打ち盤ランプ54gの発光と第2右打ち盤ランプ54fの発光と第1右打ち盤ランプ54eの発光→左右打ち盤ランプ54dの発光と第3左打ち盤ランプ54cの発光と第2左打ち盤ランプ54bの発光と第1左打ち盤ランプ54aの発光の順に発光させる(図41参照)。これにより、遊技盤1を見ている遊技者に、第7右打ち盤ランプ54kが発光されると、盤ランプ54の発光が表示部50aを中心に反時計回りに進行されていることを示すとともに、大当たり期待度を示唆することが可能となる。
続いて、ステップS4406において、演出制御用マイコン121は、他の先読み演出を実行するか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、他の先読み演出を実行すると判定した場合には(S4406でYES)、大当たり期待度を示す他の先読み演出の実行を決定し(S4407)、先読み開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする(S4408)。なお、他の先読み演出には、保留アイコンHAの表示態様を変化させる保留アイコン変化演出や、連続する複数回の特別図柄の変動表示にわたって行われる連続予告演出等がある。
演出用RAM124の出力バッファにセットされた先読み演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、画像用ROM142から所定の演出画像を読み出して、画像表示装置50の表示部50aにて画像による先読み演出を行う。また、演出制御用マイコン121は、画像制御基板140によって行われる画像による先読み演出が行われている間、画像制御基板140に送信された先読み演出開始コマンドが示す先読み演出内容に応じて、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声を出力させ(音声による先読み演出を実行し)、また、ランプ制御回路151を介して枠ランプ53を発光させ(発光による先読み演出を実行し)、盤上可動体55k、盤下可動体56kを作動させる(動作による先読み演出を実行する)ことが可能である。
[3.変動演出開始処理]
図57に示すように、第1実施形態の変動演出開始処理(S4304)ではまず、演出制御用マイコン121は、変動開始コマンドを解析する(S4501)。変動開始コマンドには、変動パターン(図11、図12、図29、図30)の情報や、大当たりの判定等に基づく特図停止図柄データの情報が含まれている。
続いて、演出制御用マイコン121は、特図変動演出において最終的に停止表示する演出図柄EZの選択を行う(S4502)。具体的には、演出図柄決定用乱数を取得するとともに、リーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した演出図柄決定用乱数を判定することにより、演出図柄を選択する。これにより、最終的に停止表示される演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の組み合わせ(例えば「7・7・7」等)が決定される。なお、演出制御用マイコン121は、変動演出開始処理(S4304)において、特図変動演出において最終的に停止表示する小図柄KZの選択も行っている。具体的には、演出制御用マイコン121は、小図柄決定用乱数を取得するとともに、変動開始コマンドの解析結果に基づいて、一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した小図柄決定用乱数を判定することにより、小図柄を選択する。これにより、最終的に停止表示される小図柄KZ1,KZ2,KZ3の組み合わせ(例えば「7・7・7」等)が決定される。
続いて、サブ変動パターン選択処理(S4503)では、演出制御用マイコン121は、設定している演出モードと変動開始コマンドが示す特図変動パターンに基づいて、特図変動演出の演出内容が対応付けられたサブ変動パターンを判定するサブ変動パターン判定を行うためのサブ変動パターン判定テーブルを選択する。サブ変動パターン判定テーブルは、演出モードおよび特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。よって、演出制御用マイコン121は、特図変動パターンに対応付けられたサブ変動パターン判定テーブルを1つ選択する。各サブ変動パターン判定テーブルには、所定の振分率(%)となるように、1又は複数のサブ変動パターンにサブ変動パターン決定用乱数の値(サブ変動パターン決定値)が振り分けられている。続いて、演出制御用マイコン121は、サブ変動パターン決定用乱数カウンタが示す値をサブ変動パターン決定用乱数として取得し、取得したサブ変動パターン決定用乱数に基づいてサブ変動パターン判定を行う。なお、サブ変動パターン決定用乱数は、「0」から「99」までの範囲で値をとる。
演出制御用マイコン121は、サブ変動パターン判定において、選択したサブ変動パターンテーブルに、取得したサブ変動パターン決定用乱数を照合し、サブ変動パターンを決定して、決定したサブ変動パターンを表すデータを演出用RAM124にセットする。なお特図変動演出パターンが決まれば、変動演出の時間、演出図柄の変動表示態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、発展チャレンジ演出の実行有無、発展チャレンジ演出の実行タイミング(図43参照)、発展チャレンジ演出の内容(図44、発展チャレンジ演出における失敗演出(図45(A)参照)、発展チャレンジ演出における成功演出(図46参照))、第1盤上可動体演出の実行有無、第1盤上可動体演出の内容(失敗態様の第1盤上可動体演出の内容(図42(A)から図42(C)、図42(D―1)、図44、図45参照)、成功態様の第1盤上可動体演出の内容(図42(A)から図42(C)、図42(D―2)、図44、図46参照))、第1盤上可動体演出の実行タイミング(失敗態様の第1盤上可動体演出の実行タイミング(図43(A)参照)、成功態様の第1盤上可動体演出の実行タイミング(図43(B)参照))、盤上可動体チャレンジ演出の実行有無、盤上可動体チャレンジ演出の実行タイミング(図51参照)、盤上可動体チャレンジ演出の内容(図52、盤上可動体チャレンジ演出における失敗演出(図53(A)参照)、盤上可動体チャレンジ演出における成功演出(図54(A)、図54(B)、図54(C)参照))、第2盤上可動体演出の実行有無、第2盤上可動体演出の内容(失敗態様の第2盤上可動体演出(図50(A)から図50(D)、図50(E―1)、図52、図53参照)、成功態様の第2盤上可動体演出(図50(A)から図50(D)、図50(E―2)、図52、図54参照))、第2盤上可動体演出の実行タイミング(失敗態様の第2盤上可動体演出の実行タイミング(図51(A)参照)、成功態様の第2盤上可動体演出の実行タイミング(図51(B)参照))、操作演出の有無、操作演出の内容、演出展開構成、演出図柄の背景の種類等からなる特図変動演出の内容の詳細が決まることとなる。
続いて、演出制御用マイコン121は、予告演出の選択を行う(S4504)。具体的には、予告演出決定用乱数を取得するとともに、リーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した予告演出決定用乱数を判定することにより、予告演出を選択する。これにより、いわゆるステップアップ予告演出やチャンスアップ予告演出などの予告演出の内容が決定される。
予告演出の例としては、大当たり当選に対する期待度(大当たり期待度)が高いことを示す金色の枠でのセリフ予告、大当たり期待度が中程度であることを示す緑色の枠でのセリフ予告、大当たり期待度がこれらよりも低いことを示す青色の枠でのセリフ予告等が挙げられる。つまり、予告演出とは、演出図柄EZによる最終的な当落報知よりも前に当選期待度を遊技者に対して示す演出である。
S4504に続いて、演出制御用マイコン121は、選択した演出図柄とサブ変動パターンと予告演出とに基づいて、変動演出を開始するための変動演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4511)、本処理を終える。S4511でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、表示部50aにて特別図柄の変動表示に同期した特図変動演出が開始される。
また、特図変動演出開始コマンドには、画像表示装置50で行われる画像による特図変動演出の他に、スピーカ52から出力される音声による特図変動演出、枠ランプ53で行われる発光による特図変動演出の演出内容、および、盤上可動体55k、盤下可動体56kで行われる動作による特図変動演出の演出内容が含まれている。
また、演出制御用マイコン121は、画像制御基板140によって行われる画像による特図変動演出が行われている間、画像制御基板140に送信された特図変動演出開始コマンドが示す特図変動演出内容に応じて、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声を出力させ(音声による特図変動演出を実行し)、また、ランプ制御回路151を介して枠ランプ53を発光させ(発光による特図変動演出を実行し)、盤上可動体55k、盤下可動体56kを作動させる(動作による特図変動演出を実行する)。
第1実施形態の演出制御用マイコン121は、特図1変動パターン「P38」に基づく特図変動演出の実行中に、図43(A)に示すタイミングに到達すると、発展チャレンジ演出(発展チャレンジ演出における失敗演出を含む)の実行を開始する。また、第1実施形態の演出制御用マイコン121は、特図1変動パターン「P38」に基づく特図変動演出の実行中に、図43(A)に示すタイミングに到達すると、失敗態様の第1盤上可動体演出の実行を開始すると同時に、盤上可動体55kを作動させる。一方で、第1実施形態の演出制御用マイコン121は、特図1変動パターン「P23」、「P24」、「P27」、「P28」、「P34」、または「P36」のうち、何れの特図1変動パターンに基づく特図変動演出であっても、特図変動演出の実行中に図43(B)に示すタイミングに到達すると、発展チャレンジ演出(発展チャレンジ演出における成功演出を含む)の実行を開始する。第1実施形態の演出制御用マイコン121は、特図1変動パターン「P23」、「P24」、「P27」、「P28」、「P34」、または「P36」のうち、何れの特図1変動パターンに基づく特図変動演出であっても、特図変動演出の実行中に図43(B)に示すタイミングに到達すると、成功態様の第1盤上可動体演出の実行を開始すると同時に、盤上可動体55kを作動させる。
第1実施形態の演出制御用マイコン121は、特図1変動パターン「P74」に基づく特図変動演出の実行中に、図51(A)に示すタイミングに到達すると、盤上可動体チャレンジ演出(盤上可動体チャレンジ演出における失敗演出を含む)の実行を開始する。第1実施形態の演出制御用マイコン121は、特図1変動パターン「P74」に基づく特図変動演出の実行中に、図51(A)に示すタイミングに到達すると、失敗態様の第2盤上可動体演出の実行を開始すると同時に、盤上可動体55kを作動させる。一方で、第1実施形態の演出制御用マイコン121は、特図1変動パターン「P72」に基づく特図変動演出の実行中に、図51(B)に示すタイミングに到達すると、盤上可動体チャレンジ演出(盤上可動体チャレンジ演出における成功演出を含む)の実行を開始する。第1実施形態の演出制御用マイコン121は、特図1変動パターン「P72」に基づく特図変動演出の実行中に、図51(B)に示すタイミングに到達すると、成功態様の第2盤上可動体演出の実行を開始すると同時に、盤上可動体55kを作動させる。
9.第1実施形態の効果
以上詳細に説明したように、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、遊技盤1にて、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jと第7右打ち盤ランプ54kとがそれぞれ異なる位置に設けられている。また、第7右打ち盤ランプ54kの点灯が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jと点灯される第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出は、先読み判定の結果が大当たりとなる可能性を示唆する先読みである。これにより、第7右打ち盤ランプ54kが点灯されると、遊技者を第7右打ち盤ランプ54kに注目させて、実行されている盤ランプ発光演出に興味を持たせることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第7右打ち盤ランプ54kの点灯を起点となって、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出が実行されるかに、期待を持たせることが可能となる。これにより、第7右打ち盤ランプ54kが点灯されると、遊技者の興味を盤ランプ発光演出に持たせることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1盤ランプ発光演出が実行されると、第7右打ち盤ランプ54kの点灯を起点に第1左打ち盤ランプ54aが点灯され、最後に第6右打ち盤ランプ54jが点灯される。一方で、第1盤ランプ発光演出よりも先読み判定の結果が大当たりとなる可能性が高いことを示唆する第2盤ランプ発光演出が実行されると、第7右打ち盤ランプ54kの点灯を起点に第6右打ち盤ランプ54jが点灯され、最後に第1左打ち盤ランプ54aが点灯される。これにより、第7右打ち盤ランプ54kが点灯されると、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、どちらの盤ランプ発光演出が実行されるか否かに注目させて、遊技者をドキドキさせることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1盤ランプ発光演出にて第7右打ち盤ランプ54kの点灯を起点に第1左打ち盤ランプ54aが点灯され、最後に第6右打ち盤ランプ54jが点灯される。一方で、第2盤ランプ発光演出が実行されると、第7右打ち盤ランプ54kの点灯を起点に第6右打ち盤ランプ54jが点灯され、最後に第1左打ち盤ランプ54aが点灯される。これにより、第7右打ち盤ランプ54kが点灯されてから、第6右打ち盤ランプ54j、または第1左打ち盤ランプ54aのうち、何れの盤ランプ54が次に発光されるかに注目させて、遊技者をドキドキさせることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1盤ランプ発光演出にて第7右打ち盤ランプ54kが発光されると、盤ランプ54の発光が表示部50aを中心に時計回りに進行されることになる。一方で、第2盤ランプ発光演出では、第7右打ち盤ランプ54kが発光されると、盤ランプ54の発光が表示部50aを中心に反時計回りに進行されることになる。これにより、盤ランプ54の発光が時計回り、または反時計回りに進行されているかによって、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、どの盤ランプ発光演出が実行されているのかを把握させ易くすることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、画像表示装置50の表示部50aの周辺に第7右打ち盤ランプ54kと第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jとが設けられている。これにより、表示部50aに表示されている演出画像を見ている遊技者に、第7右打ち盤ランプ54kと第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jとが発光される盤ランプ発光演出に興味を持たせることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1始動口11への遊技球の入賞に基づいて第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出も実行される。これにより、第1始動口11に遊技球が入賞して、第7右打ち盤ランプ54kが点灯されて盤ランプ発光演出が実行されるか否かと、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出が実行されるかにも注目させて、遊技者を楽しませることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jが発光される第1盤ランプ発光演出が実行される場合よりも、第6右打ち盤ランプ54jと第1左打ち盤ランプ54aが発光される第2盤ランプ発光演出が実行される場合のほうが、先読み判定の結果が大当たりとなる可能性が高い。これにより、遊技者に先読み演出として、第1盤ランプ発光演出よりも第2盤ランプ発光演出が実行されて欲しいと思わせることが可能となる。一方で、第1盤ランプ発光演出が実行されて、特図変動演出の実行中に共闘リーチへと発展される場合のほうが、第2盤ランプ発光演出が実行されて、特図変動演出の実行中に共闘リーチへと発展される場合よりも、大当たり判定の結果が大当たりとなる可能性が高い。これにより、仮に先読み演出として第1盤ランプ発光演出が実行されたとしても、その後に特図変動演出の実行中に共闘リーチへと発展できれば、第2盤ランプ発光演出が実行されて共闘リーチに発展される場合よりも大当たり判定の結果が大当たりとなる可能性に期待を持たせることが可能となる。そのため、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出が実行されるか否かと、共闘リーチへの発展とによって、先読み演出が実行された後の特図変動演出を楽しませることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1左打ち盤ランプ54aが発光されて、最後に第6右打ち盤ランプ54jが発光される第1盤ランプ発光演出が実行される場合よりも、第6右打ち盤ランプ54jが発光されて、最後に第1左打ち盤ランプ54aが発光される第2盤ランプ発光演出が実行される場合のほうが、先読み判定の結果が大当たりとなる可能性が高い。これにより、第1左打ち盤ランプ54a、または第6右打ち盤ランプ54jのうち、いずれの盤ランプ54が発光されるのか、楽しみにさせることが可能となる。そのため、盤ランプ54が発光される順番と共闘リーチが実行されるか否かによって、遊技者を楽しませて、遊技興趣を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1盤ランプ発光演出が実行された場合には、その後特図変動演出にて共闘リーチへと発展されるか否かをドキドキさせて、第2盤ランプ発光演出が実行された場合には、その後特図変動演出にてバトルリーチへと発展されるか否かをドキドキさせることが可能となる。これにより、先読み演出として、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出が実行されるか否かによって、特図変動演出にて発展されるSPリーチにドキドキさせて、遊技者を楽しませることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第2盤ランプ発光演出が実行された場合には、共闘リーチよりも大当たり期待度が低いが、大当たり遊技の終了後に高確率高ベース遊技状態に制御される可能性が高いバトルリーチへと特図変動演出に発展するか否かに注目させることが可能となる。これにより、先読み演出として第2盤ランプ発光演出が実行された場合には、特図変動演出にてバトルリーチへと発展して欲しいという期待感を持たせて、遊技をの楽しませることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、画像表示装置50の表示部50aの周辺に第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jとが設けられている。これにより、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jが用いられる盤ランプ発光演出(第1盤ランプ発光演出、第2盤ランプ発光演出)に注目させた後に、画像表示装置50の表示部50aにてSPリーチが実行されるか否かに注目させ易くすることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出とでは、第1左打ち盤ランプ54aの点灯色と第6右打ち盤ランプ54jの点灯色が同じ色(青色)である。これにより、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出であっても、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jとが青色で点灯されることで、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jが盤ランプ発光演出に関与していることを遊技者に把握させ易くすることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、発展チャレンジ演出にて第1盤上可動体演出が実行されると、盤上可動体55kが画像表示装置50の表示部50aの前面側に沿って初期位置から遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されると、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置が遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動される。これにより、盤上可動体55kの移動に伴って、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置が変更されて、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が潰されているかのように見せることで、驚きを与えて遊技者を楽しませることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1盤上可動体演出が実行されて、盤上可動体55kの移動に伴って表示部50aでの表示位置が変更される演出図柄EZの数のほうが、第2盤上可動体演出が実行されて、盤上可動体55kの移動に伴って表示部50aでの表示位置が変更される演出図柄EZの数よりも多い。これにより、実行される盤上可動体演出によって、表示部50aでの表示位置が変更される演出図柄EZの数が異なるという視覚的な面白さを与えることによって、遊技者を楽しませることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、成功態様の第1盤上可動体演出が実行されると、盤上可動体55kの移動と仮停止を3段階行って、盤上可動体55kが図46(A)に示す動作位置に到達される。盤上可動体55kの移動と仮停止を3段階行うことに伴って、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置も遊技者にとって下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて、図46(A)に示す表示位置に到達される。これにより、第1盤上可動体演出にて、どの動作位置まで盤上可動体55kが移動されて、どの表示位置まで演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が移動されるかに注目させて、遊技者を楽しませることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、成功態様の第1盤上可動体演出が実行されると、盤上可動体55kの移動と仮停止を3段階行って、盤上可動体55kが図46(A)に示す動作位置に到達される。盤上可動体55kの移動と仮停止を3段階行うことに伴って、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置も3段階目で図46(A)に示す表示位置に到達される。そして、特図変動演出にてバトルリーチ、または共闘リーチのうち、何れかのSPリーチへと発展されることになる。これにより、第1盤上可動体演出にて盤上可動体55kが図46(A)に示す表示位置に到達されて、SPリーチへと発展できるか否かに注目させて、より第1盤上可動体演出での盤上可動体55kの動作にドキドキさせながら、遊技を行わせることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1盤上可動体演出に移動される盤上可動体55kによって、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置が変更されて、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の図柄態様が傾いた図柄態様に変化されていく。これにより、第1盤上可動体演出では、盤上可動体55kの移動によって、表示部50aでの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置だけでなく演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の傾きも変化されていく。そのため、第1盤上可動体演出における盤上可動体55kの移動によって、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変化をより把握させ易くすることで、遊技者をより楽しませることが可能となる。
10.変更例
次に、上記第1実施形態のパチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。なお、変更例の説明において、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記第1実施形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記第1実施形態では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があることが「所定条件が成立すること」に相当したが、これに限定されることはない。例えば、第1始動口11や第2始動口12と異なる他の始動口を備え、第1始動口11、第2始動口12、または他の始動口のうち、何れかの始動口への遊技球の入賞(入球)があることが、「所定条件が成立すること」に相当しても良い。なお、他の始動口への遊技球の入賞が特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっても良い。
上記第1実施形態の大当たり遊技状態が、「特別遊技状態」に相当したが、これに限定されることはない。大当たり遊技状態と、他の遊技状態とが、「特別遊技状態」に相当しても良い。また、大当たり遊技状態、または他の遊技状態が、「特別遊技状態」に相当しても良い。ここで他の遊技状態とは、高確率高ベース遊技状態、高確率低ベース遊技状態、または低確率高ベース遊技状態のうち、何れかの遊技状態であっても良い。また、他の遊技状態とは、高確率高ベース遊技状態、高確率低ベース遊技状態、または低確率高ベース遊技状態のうち、二つの遊技状態であっても良い。その他、他の遊技状態とは、高確率高ベース遊技状態、高確率低ベース遊技状態、および低確率高ベース遊技状態であっても良い。
上記第1実施形態の盤ランプ54が、「発光部」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、枠ランプ53が、「発光部」に相当しても良い。また、例えば、盤ランプ54と枠ランプ53が、「発光部」に相当しても良い。その他、例えば、盤ランプ54と枠ランプ53以外の発光可能な他のランプを備え、盤ランプ54、枠ランプ53、他のランプが、「発光部」に相当しても良い。具体的に他のランプとは、演出ボタン(通常ボタン40特殊ボタン41)に備えたボタンランプであっても良い。
上記第1実施形態では、第7右打ち盤ランプ54kが、「第1発光部」に相当した。
しかしながら、これに限定されることはない。例えば、遊技者が操作可能な演出ボタン(通常ボタン40、特殊ボタン41)に発光部を備えても良い。この場合、操作可能な演出ボタン(通常ボタン40、特殊ボタン41)に備えた発光部が、「第1発光部」に相当しても良い。例えば、操作可能な演出ボタン(通常ボタン40、特殊ボタン41)に備えた発光部の発光が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jとが発光されても良い。また、例えば、枠ランプ53が、「第1発光部」に相当しても良い。この場合、枠ランプ53の発光が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jとが発光されても良い。
上記第1実施形態では、第1左打ち盤ランプ54aが、「第2発光部」、「第1の発光部」に相当し、第6右打ち盤ランプ54jが、「第3発光部」、「第2の発光部」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1左打ち盤ランプ54a、第2左打ち盤ランプ54b、第3左打ち盤ランプ54c、または左右打ち盤ランプ54dのうち、何れの盤ランプ54が、「第2発光部」、「第1の発光部」に相当しても良い。その他、例えば、第1右打ち盤ランプ54e、第2右打ち盤ランプ54f、第3右打ち盤ランプ54g、第4右打ち盤ランプ54h、第5右打ち盤ランプ54i、または第6右打ち盤ランプ54jのうち、いずれかの右打ち盤ランプが、「第3発光部」、「第2の発光部」に相当しても良い。また、例えば、遊技者が操作可能な演出ボタン(通常ボタン40、特殊ボタン41)に発光可能な他のランプを備えても良い。この場合、操作可能な演出ボタン(通常ボタン40、特殊ボタン41)に備えた他のランプが、「第2発光部」、「第1の発光部」に相当し、枠ランプ53が、「第3発光部」、「第2の発光部」に相当しても良い。また、例えば、操作可能な演出ボタン(通常ボタン40、特殊ボタン41)に備えた他のランプが、「第3発光部」、「第2の発光部」に相当し、枠ランプ53が、「第2発光部」、「第1の発光部」に相当しても良い。
上記第1実施形態において、「第1発光部」に相当する第7右打ち盤ランプ54kと、「第2発光部」に相当する第1左打ち盤ランプ54aと、「第3発光部」に相当する第6右打ち盤ランプ54jとは、遊技盤1にてそれぞれ異なる位置に設けられていた。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、「第1発光部」に相当するランプと、「第2発光部」に相当するランプと、「第3発光部」に相当するランプとの全て遊技盤1に設けらていなくても良い。具体的には、「第1発光部」に相当するランプが遊技盤1に設けられ、「第2発光部」に相当するランプが遊技者が操作可能な演出ボタン(通常ボタン40、特殊ボタン41)に設けられ、「第3発光部」に相当するランプが下部装飾体36に設けられていても良い。
上記第1実施形態では、第7右打ち盤ランプ54kの点灯が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aが点灯されて、最後に第6右打ち盤ランプ54jが点灯される第1盤ランプ発光演出と、第7右打ち盤ランプ54kの点灯が起点となって、第6右打ち盤ランプ54jが点灯されて、最後に第1左打ち盤ランプ54aが点灯される第2盤ランプ発光演出とがあった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第7右打ち盤ランプ54kの点灯が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jが一緒に点灯される第3盤ランプ発光演出が実行可能であっても良い。この場合、第1盤ランプ発光演出(例えば、大当たり期待度約40%)⇒第2盤ランプ発光演出(例えば、大当たり期待度約60%)⇒第3盤ランプ発光演出(例えば、大当たり期待度約80%)の順に大当たり期待度が高い構成であっても良い。これにより、第7右打ち盤ランプ54kの点灯が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jの点灯の順番によって、より遊技者を視覚的に楽しませつつ、盤ランプ発光演出を楽しませることが可能となる。
上記第1実施形態の第2盤ランプ発光演出は、第1盤ランプ発光演出よりも先読み判定の結果が大当たりとなる可能性が高いことを示唆する演出であった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤ランプ発光演出が示唆する先読み判定の結果が大当たりとなる可能性と、第2盤ランプ発光演出が示唆する先読み判定の結果が大当たりとなる可能性とが同じであっても良い。また、例えば、第1盤ランプ発光演出は、第2盤ランプ発光演出よりも先読み判定の結果が大当たりとなる可能性が高いことを示唆する演出であっても良い。
上記第1実施形態の第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出は、第1左打ち盤ランプ54a、または第6右打ち盤ランプ54jのうち、一方の盤ランプ54が先に点灯されて、他方の盤ランプ54が最後に点灯されるといった違いがある演出となっていた。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出では点灯される盤ランプ54の順番が同じだが、第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出での盤ランプ54の発光色を異ならせても良い。例えば、第1盤ランプ発光演出では、第1左打ち盤ランプ54aが青色で発光されて、最後に第6右打ち盤ランプ54jが青色で発光される、一方で第2盤ランプ発光演出では、第1左打ち盤ランプ54aが緑色で発光されて、最後に第6右打ち盤ランプ54jが緑色で発光されても良い。
上記第1実施形態の第1盤ランプ発光演出は、先に第1左打ち盤ランプ54aが発光されてから、他の盤ランプ54が発光されて、最後に第6右打ち盤ランプ54jが発光された。また、第2盤ランプ発光演出は、先に第6右打ち盤ランプ54jが発光されてから、他の盤ランプ54が発光されて、最後に第1左打ち盤ランプ54aが発光された。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤ランプ発光演出は、先に第1左打ち盤ランプ54aが発光されてから、第6右打ち盤ランプ54jが発光されれば、他の盤ランプ54が発光される順番は遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能であっても良い。また、例えば、第2盤ランプ発光演出は、先に第6右打ち盤ランプ54jが発光されてから、第1左打ち盤ランプ54aが発光されれば、他の盤ランプ54が発光される順番は遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能であっても良い。
上記第1実施形態の第1盤ランプ発光演出は、表示部50aを中心にして、時計回り方向に、第7右打ち盤ランプ54k→第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dの4つ→第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gの3つ→第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jの3つの順に発光された。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1左打ち盤ランプ54aが発光されてから、第6右打ち盤ランプ54jが発光される順番であるとともに、第2盤ランプ発光演出と異なる方向であれば、時計回り方向以外の方向であっても良い。具体的には、例えば、第1盤ランプ発光演出は、第7右打ち盤ランプ54k→第1左打ち盤ランプ54a→第6右打ち盤ランプ54jの順に、最終的に第6右打ち盤ランプ54jが設けられている位置の方向に向かって点灯される演出とし、第2盤ランプ発光演出は、第7右打ち盤ランプ54k→第6右打ち盤ランプ54j→第1左打ち盤ランプ54aの順に、最終的に第1左打ち盤ランプ54aが設けられている位置の方向に向かって点灯される演出としても良い。
上記第1実施形態の第1盤ランプ発光演出では、表示部50aを中心にして、第7右打ち盤ランプ54kの発光が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aが発光されて、最後に第6右打ち盤ランプ54jが発光されることで、時計回り方向に盤ランプ54の発光が進行された。しかしながら、第1盤ランプ発光演出では、表示部50aを中心にして、第7右打ち盤ランプ54kの発光が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aが発光されて、最後に第6右打ち盤ランプ54jが発光されることで、時計回り方向に盤ランプ54の発光が進行される必要はなく、遊技者に盤ランプ54の発光が時計回り方向に進行されていることを認識させることが可能であれば、表示部50a以外のものを中心にして、第7右打ち盤ランプ54kの発光が起点となって、第1左打ち盤ランプ54aが発光されて、最後に第6右打ち盤ランプ54jが発光されることで、盤ランプ54の発光が時計回り方向に進行されても良い。
上記第1実施形態の第2盤ランプ発光演出は、表示部50aを中心にして、反時計回り方向に、第7右打ち盤ランプ54k→第6右打ち盤ランプ54jと、第5右打ち盤ランプ54iと、第4右打ち盤ランプ54hの3つ→第3右打ち盤ランプ54gと、第2右打ち盤ランプ54fと、第1右打ち盤ランプ54eの3つ→左右打ち盤ランプ54dと、第3左打ち盤ランプ54cと、第2左打ち盤ランプ54bと、第1左打ち盤ランプ54aの4つの順に発光された。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第6右打ち盤ランプ54jが発光されてから、第1左打ち盤ランプ54aが発光される順番であれとともに、第1盤ランプ発光演出と異なる方向であれば、反時計回り方向以外の方向であっても良い。具体的には、例えば、第2盤ランプ発光演出は、第7右打ち盤ランプ54k→第6右打ち盤ランプ54j→第1左打ち盤ランプ54aの順に、最終的に第1左打ち盤ランプ54aが設けられている位置の方向に向かって点灯される演出とし、第1盤ランプ発光演出は、第7右打ち盤ランプ54k→第1左打ち盤ランプ54a→第6右打ち盤ランプ54jの順に、最終的に第6右打ち盤ランプ54jが設けられている位置の方向に向かって点灯される演出としても良い。
上記第1実施形態の第2盤ランプ発光演出では、表示部50aを中心にして、第7右打ち盤ランプ54kの発光が起点となって、第6右打ち盤ランプ54jが発光されて、最後に第1左打ち盤ランプ54aが発光されることで、反時計回り方向に盤ランプ54の発光が進行された。しかしながら、第2盤ランプ発光演出では、表示部50aを中心にして、第7右打ち盤ランプ54kの発光が起点となって、第6右打ち盤ランプ54jが発光されて、最後に第1左打ち盤ランプ54aが発光されることで、反時計回り方向に盤ランプ54の発光が進行される必要はなく、遊技者に盤ランプ54の発光が反時計回り方向に進行されていることを認識させることが可能であれば、表示部50a以外のものを中心にして、第7右打ち盤ランプ54kの発光が起点となって、第6右打ち盤ランプ54jが発光されて、最後に第1左打ち盤ランプ54aが発光されることで、盤ランプ54の発光が反時計回り方向に進行されても良い。
また、上記第1実施形態の第1盤ランプ発光演出では、盤ランプ54の発光を用いた演出であった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、通常ボタン40に通常ボタンランプ40Lを備えても良い。この場合、第1盤ランプ発光演出は、第7右打ち盤ランプ54k→通常ボタンランプ40L→枠ランプ53の順に点灯される発光演出とし、第2盤ランプ発光演出は、第7右打ち盤ランプ54k→枠ランプ53通常ボタンランプ40Lの順に点灯される発光演出としても良い。
上記第1実施形態では、表示部50aを視認している遊技者に第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出が実行されているかを把握させることが可能となるように、表示部50aの周辺に第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jと第7右打ち盤ランプ54kとが設けられていた。表示部50aを視認している遊技者に第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、何れの盤ランプ発光演出が実行されているかを把握させることが可能であれば、図2に示した位置とは異なる位置に第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jと第7右打ち盤ランプ54kとが設けられても良い。
上記第1実施形態のパチンコ遊技機PY1では、第1始動口11への遊技球の入賞に基づいて、第1盤ランプ発光演出や第2盤ランプ発光演出が実行される場合があった。この場合、第1始動口11が、「入球口」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1始動口11、または第2始動口12のうち、何れかの始動口への遊技球の入賞に基づいて、第1盤ランプ発光演出や第2盤ランプ発光演出が実行される場合があっても良い。この場合、第1始動口11と第2始動口12が、「入球口」に相当しても良い。また、例えば、第2始動口12への遊技球の入賞に基づいて、第1盤ランプ発光演出や第2盤ランプ発光演出が実行される場合があっても良い。この場合、第2始動口12が、「入球口」に相当しても良い。
上記第1実施形態では、第1始動口11、または第2始動口12への遊技球の入賞を契機に特図抽選(特図1抽選、特図2抽選)が行われ、その特図抽選の結果が大当たりであることが、「特定条件が成立すること」に相当したが、これに限定されることはない。例えば、第1始動口11、または第2始動口12への遊技球の入賞を契機に特図抽選(特図1抽選、特図2抽選)が行われ、その特図抽選の結果が小当たり、または大当たりであることが、「特定条件が成立すること」に相当しても良い。また、例えば、第1始動口11や第2始動口12と異なる他の始動口を備え、第1始動口11、第2始動口12、または他の始動口のうち、何れかの始動口への遊技球の入賞を契機に特図抽選(特図1抽選、特図2抽選)が行われ、その特図抽選の結果が大当たりであることが、「特定条件が成立すること」に相当しても良い。なお、他の始動口への遊技球の入賞が特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっても良い。
上記第1実施形態の大当たり遊技が、「特別遊技」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、小当たり遊技と大当たり遊技とが、「特別遊技」に相当しても良い。
上記第1実施形態において、「第1の発光部」に相当する第1左打ち盤ランプ54aと、「第2の発光部」に相当する第6右打ち盤ランプ54jとは、遊技盤1にてそれぞれ異なる位置に設けられていた。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、「第1の発光部」に相当するランプと、「第2の発光部」に相当するランプとの全て遊技盤1に設けられていなくても良い。具体的には、「第1の発光部」に相当するランプが遊技盤1に設けられ、「第2の発光部」に相当するランプが、遊技者が操作可能な演出ボタン(通常ボタン40、特殊ボタン41)、または下部装飾体36に設けられていても良い。
上記第1実施形態の第1盤ランプ発光演出では、第1左打ち盤ランプ54aが発光されて、最後に第6右打ち盤ランプ54jが発光された。また、第2盤ランプ発光演出では、第6右打ち盤ランプ54jが発光されて、最後に第1左打ち盤ランプ54aが発光された。しかしながら、これに限定されることはない。第1盤ランプ発光演出と第2盤発光ランプ発光演出とが発光演出であれば、どのような発光演出であっても良い。例えば、第1盤ランプ発光と第2盤ランプ発光演出とでは、発光されるランプは同じだが、発光色や発光パターンなどがそれぞれ異なる発光演出であっても良い。また、例えば、第1盤ランプ発光と第2盤ランプ発光演出とでは、発光されるランプが異なっても良い。この場合、第1盤ランプ発光演出では、盤ランプ54が発光され、第2盤ランプ発光演出では、枠ランプ53が発光されても良い。
上記第1実施形態の共闘リーチが、「特別演出」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、大当たり判定の結果が大当たりとなる可能性を示唆する演出であれば、画像表示装置50の表示部50aに表示される特定のエフェクト画像、スピーカ52から出力される特定の音声、枠ランプ53や盤ランプ54を特定の発光態様で発光させたりする演出、ステップアップ予告、カットイン予告、エフェクト画像を用いた予告、共闘リーチ以外のリーチ演出等が、本願発明の「特別演出」に相当しても良い。
上記第1実施形態の第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出とは、始動入賞コマンドに基づいて、実行される先読み演出であった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出は、変動開始コマンドが示す特図変動パターンに基づく特図変動演出にて実行される特図抽選の結果が当たり(小当たり、大当たり)である可能性を示唆する予告演出であっても良い。この場合、第2盤ランプ発光演出のほうが、第1盤ランプ発光演出のほうが、特図抽選の結果が当たり(小当たり、大当たり)である可能性が高いことを示唆する演出とする。また、第1盤ランプ発光演出、または第2盤ランプ発光演出のうち、一方の盤ランプ発光演出は先読み演出とし、他方の盤ランプ発光演出は特図抽選の結果が当たり(小当たり、大当たり)である可能性を示唆する予告演出であっても良い。
上記第1実施形態では、第1始動口11への遊技球の入賞に基づいて、第1盤ランプ発光演出が実行されて、実行した第1盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出にて共闘リーチへと発展される場合のほうが、第1始動口11への遊技球の入賞に基づいて、第2盤ランプ発光演出が実行されて、実行した第2盤ランプ発光演出の実行に起因した特図1関係乱数が特図1保留記憶部105aからクリアされて、特図1判定処理での大当たりとなるか否かの判定の結果に基づく特図変動演出にて共闘リーチへと発展される場合よりも、大当たり期待度が高い構成であった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、変動開始コマンドが示す特図変動パターンに基づく特図変動演出にて実行される特図抽選の結果が当たり(小当たり、大当たり)である可能性を示唆する予告演出として、第1盤ランプ発光演出や第2盤ランプ発光演出が実行可能としても良い。この場合、特図1抽選の結果に基づいて、第1盤ランプ発光演出が実行されて、当該特図1抽選の結果に基づく特図変動演出にて共闘リーチへと発展される場合のほうが、特図1抽選の結果に基づいて、第2盤ランプ発光演出が実行されて、当該特図1抽選の結果に基づく特図変動演出にて共闘リーチへと発展される場合よりも、特図1抽選の結果が当たり(小当たり、大当たり)となる可能性が高い構成であっても良い。
上記第1実施形態のバトルリーチが、「特定演出」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、大当たり判定の結果が大当たりとなる可能性を示唆する演出であれば、画像表示装置50の表示部50aに表示される特定のエフェクト画像、スピーカ52から出力される特定の音声、枠ランプ53や盤ランプ54を特定の発光態様で発光させたりする演出、ステップアップ予告、カットイン予告、エフェクト画像を用いた予告、バトルリーチ以外のリーチ演出等が、本願発明の「特定演出」に相当しても良い。
上記第1実施形態の高確率高ベース遊技状態が、「有利遊技状態」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、高確率高ベース遊技状態と、他の遊技状態とが、「有利遊技状態」に相当しても良い。また、高確率高ベース遊技状態、または他の遊技状態が、「有利遊技状態」に相当しても良い。ここで他の遊技状態とは、低確率高ベース遊技状態、または高確率低ベース遊技状態のうち、いずれかの遊技状態であっても良い。また、他の遊技状態とは、高確率低ベース遊技状態および低確率高ベース遊技状態であっても良い。
上記第1実施形態の第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出では、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとの全てが青色で発光された。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出にて、第1左打ち盤ランプ54aの発光色と第6右打ち盤ランプ54jの発光色とが同じであれば、他の盤ランプ54の発光色は異なっていても良い。また、例えば、第1盤ランプ発光演出における第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとの全て発光色と、第2盤ランプ発光演出における第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとの全て発光色とが異なっていても良い。
上記第1実施形態では、第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出では、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとの発光色は青色のみであった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤ランプ発光演出と第2盤ランプ発光演出では、第1左打ち盤ランプ54aと、第2左打ち盤ランプ54bと、第3左打ち盤ランプ54cと、左右打ち盤ランプ54dと、第1右打ち盤ランプ54eと、第2右打ち盤ランプ54fと、第3右打ち盤ランプ54gと、第4右打ち盤ランプ54hと、第5右打ち盤ランプ54iと、第6右打ち盤ランプ54jと、第7右打ち盤ランプ54kとの発光色が、第1発光色(例えば、青色)と、第1発光色と異なる第2発光色(例えば、緑色)とがあっても良い。この場合、第2点灯色(緑色)のほうが、第1点灯色(青色)よりも大当たり期待度が高いことを示唆しても良い。
上記第1実施形態の盤上可動体55kが、「可動体」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、盤下可動体56kが、「可動体」に相当しても良い。また、例えば、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが、「可動体」に相当しても良い。その他、例えば、盤上可動体55kと盤下可動体56kとも異なる他の可動体が、「可動体」に相当しても良い。
上記第1実施形態の盤上可動体55kは、初期位置(図5(A)、図42(A)、図50(A)参照)から初期位置から遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動可能であった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、盤上可動体55kは、初期位置から遊技者にとっての左下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の左下方)に移動可能であっても良いし、盤上可動体55kは、初期位置からパチンコ遊技機PY1の右下方に移動可能であっても良いし、盤上可動体55kは、遊技者側に移動可能であっても良い。
また、上記第1実施形態の盤下可動体56kは、初期位置から遊技者にとっての上方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の上方)に移動可能であった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、盤下可動体56kは、初期位置から遊技者にとっての左上方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の左上方)に移動可能であっても良いし、盤下可動体56kは、初期位置から遊技者にとっての右上方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の右上方)に移動可能であっても良いし、盤下可動体56kは、遊技者側に移動可能であっても良い。
上記第1実施形態の第1盤上可動体演出では、盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されると、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置が遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと変更されていった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤上可動体演出で、盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置が変更されれば、遊技者にとってのどの方向に変更されても良い。例えば、第1盤上可動体演出で、盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されると、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置が上方、左方、右方、または下方のうち、何れかの方向に移動されても良い。また、例えば、第1盤上可動体演出で、盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されると、表示部50aに仮停止表示されている左演出図柄EZ1の表示位置が遊技者にとっての左方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の左方)に移動され、表示部50aに仮停止表示されている中演出図柄EZ2の表示位置が遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動され、表示部50aに仮停止表示されている右演出図柄EZ3の表示位置が遊技者にとっての右方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の右方)に移動されても良い。
上記第1実施形態の第1盤上可動体演出と第2盤上可動体演出では、盤上可動体55kが演出図柄EZの表示位置が遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動された。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤上可動体演出と第2盤上可動体演出では、盤上可動体55kが演出図柄EZの表示位置が遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されても、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZの表示位置が変更されない場合があっても良い。
上記第1実施形態の第2盤上可動体演出では、盤上可動体55kが演出図柄EZの表示位置が遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されることで、表示部50aに仮停止表示されている中演出図柄EZ2の表示位置が遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと変更されていった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第2盤上可動体演出で、盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて、表示部50aに仮停止表示されている中演出図柄EZ2の表示位置が変更されれば、遊技者にとってのどの方向に変更されても良い。例えば、第2盤上可動体演出で、盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されると、表示部50aに仮停止表示されている中演出図柄EZ2の表示位置が上方、左方、右方、または下方のうち、何れかの方向に移動されても良い。
上記第1実施形態では、第1盤上可動体演出と第2盤上可動体演出とがあった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤上可動体演出と第2盤上可動体演出とも異なる第3盤上可動体演出があっても良い。
上記第1実施形態では、第1盤上可動体演出で盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて、表示位置が変更される演出図柄EZの数(3つ)と、第2盤上可動体演出で盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて、表示位置が変更される演出図柄EZの数(1つ)とが異なっていた。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤上可動体演出と第2盤上可動体演出とで、盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて、表示部50aにて仮停止表示されている演出図柄EZの数が異なれば、遊技に支障をきたさない範囲で、盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて表示位置が変更される演出図柄EZの数は適宜に変更可能である。
また、上記第1実施形態では、第1盤上可動体演出にて盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて、表示位置が変更される演出図柄EZの数は、第1盤上可動体演出にて盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて、表示位置が変更される演出図柄EZの数よりも多ければ、遊技に支障をきたさない範囲で、盤上可動体55kが遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)に移動されて演出図柄EZの数は適宜に変更可能である。
上記第1実施形態の第1盤上可動体演出では、盤上可動体55kが段階的に遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動され、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3も段階的に遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動されることが可能であった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、上記第1実施形態の第1盤上可動体演出では、盤上可動体55kが最終段階目まで移動されると、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置が変更される構成であっても良い。
上記第1実施形態の第2盤上可動体演出では、盤上可動体55kが段階的に遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動され、表示部50aに仮停止表示されている中演出図柄EZ2も段階的に遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動されることが可能であった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、上記第1実施形態の第2盤上可動体演出では、盤上可動体55kが最終段階目まで移動されると、表示部50aに仮停止表示されている中演出図柄EZ2の表示位置が変更される構成であっても良い。
上記第1実施形態の第1盤上可動体演出では、盤上可動体55kが段階的に遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動され、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3も段階的に遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動されることが可能であった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤上可動体演出では、盤上可動体55kが1段階目から2段階目までは遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動されると、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3も1段階目から2段階目までは遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動され、第1盤上可動体演出にて盤上可動体55kが、最終段階目で遊技者にとっての下方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の下方)へと移動されると、表示部50aに仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置が遊技者にとっての上方(すなわち、パチンコ遊技機PY1の上方)に変更されても良い。これにより、第1盤上可動体演出にて盤上可動体55kが、最終段階目に到達されたことを遊技者に強調させることが可能となる。
上記第1実施形態の共闘リーチとバトルリーチと図54(D)に示す演出とが、「示唆演出」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、大当たり判定の結果が大当たりとなる可能性を示唆する演出であれば、画像表示装置50の表示部50aに表示される特定のエフェクト画像、スピーカ52から出力される特定の音声、枠ランプ53や盤ランプ54を特定の発光態様で発光させたりする演出、ステップアップ予告、カットイン予告、エフェクト画像を用いた予告等が、本願発明の「示唆演出」に相当しても良い。
上記第1実施形態の成功態様の第1盤上可動体演出にて盤上可動体55kの移動と仮停止が3段階目まで行われると、仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が図46(A)に示す表示位置へと到達され、共闘リーチ、またはバトルリーチのうち、何れかのSPリーチに発展した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が図46(A)に示すように表示位置へと到達されて、共闘リーチ、またはバトルリーチのうち、何れかのSPリーチに発展するまでにおける成功態様の第1盤上可動体演出での盤上可動体55kの移動と仮停止は2段階未満であっても良いし、4段階以上であっても良い。
上記第1実施形態の成功態様の第2盤上可動体演出では、盤上可動体55kの移動と仮停止が4段階目まで行われて、仮停止表示されている中演出図柄EZ2が図54(A)に示す表示位置へと到達されて、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する組み合わせで仮停止表示された。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、仮停止表示されている中演出図柄EZ2が図54(A)に示すように表示位置へと到達されて、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する組み合わせで仮停止表示されるまでにおける成功態様の第2盤上可動体演出での盤上可動体55kの移動と仮停止は3段階未満であっても良いし、5段階以上であっても良い。
上記第1実施形態の第1盤上可動体演出と第2盤上可動体演出における直立した演出図柄EZの数字を示す図柄態様が、「第1図柄態様」に相当し、第1盤上可動体演出と第2盤上可動体演出における傾いた演出図柄EZの数字を示す図柄態様が、「第2図柄態様」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤上可動体演出と第2盤上可動体演出における数字が直立している演出図柄EZの図柄態様が異なる図柄態様であれば、どのような図柄態様であっても良い。
上記第1実施形態の第1盤上可動体演出における演出図柄EZの通常図柄態様と、第2盤上可動体演出における演出図柄EZの通常図柄態様とが、「第1図柄態様」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。発展チャレンジ演出における傾いた数字を示す演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の図柄態様と盤上可動体チャレンジ演出における傾いた状態であって、且つ縮小した数字を示す中演出図柄EZ2の図柄態様と異なっていれば、どのような図柄態様が、「第1図柄態様」に相当しても良い。例えば、盤上可動体演出が実行されると、演出図柄EZの通常図柄態様が、盤上可動体演出専用の図柄態様に変更され、その盤上可動体演出専用の図柄態様が、「第1図柄態様」に相当しても良い。
上記第1実施形態の第1盤上可動体演出において盤上可動体55kが移動されると、傾いた数字を示す図柄態様の演出図柄EZに変化されて仮停止表示されていた。また、第2盤上可動体演出において盤上可動体55kが移動されると、傾いた状態であって、且つ縮小した数字を示す図柄態様の演出図柄EZに変化されて仮停止表示されていた。発展チャレンジ演出における傾いた数字を示す図柄態様と、盤上可動体チャレンジ演出における傾いた状態であって、且つ縮小した数字を示す図柄態様とが、「第2図柄態様」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。第1盤上可動体演出における演出図柄EZの通常図柄態様と、第2盤上可動体演出における演出図柄EZの通常図柄態様と異なっていれば、どのような図柄態様が、「第2図柄態様」に相当しても良い。例えば、発展チャレンジ演出における縮小した数字を示す図柄態様と、盤上可動体チャレンジ演出における縮小した数字を示す図柄態様とが、「第2図柄態様」であっても良い。また、例えば、発展チャレンジ演出における数字部分が潰れた図柄態様と、盤上可動体チャレンジ演出における数字部分が潰れた図柄態様とが、「第2図柄態様」に相当しても良い。
上記第1実施形態の第2盤上可動体演出における盤上可動体55kの移動によって、表示部50aに仮停止表示されている数字の「4」を示す中演出図柄EZ2が傾く構成となっていた。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第2盤上可動体演出では、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが同じ停止態様(例えば、「2」)で仮停止表示され、中演出図柄EZ2が特殊図柄(例えば、☆)で仮停止表示された状態で、盤上可動体55kが移動されると、表示部50aにて仮停止表示されている特殊図柄の表示位置が変更されるとともに、縮小した図柄態様の特殊図柄に変化される構成であっても良い。
上記第1実施形態の第1盤上可動体演出では、盤上可動体55kの移動によって、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示位置と図柄態様が変更された。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1盤上可動体演出では、盤上可動体55kの移動によって、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、または右演出図柄EZ3のうち、2つの演出図柄EZの表示位置と図柄態様が変更される構成であっても良い。
上記第1実施形態では、図2に示したように、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jは、第7右打ち盤ランプ54kを中心にして対向するように、第1流路R1と第2流路R2にそれぞれが設けられていた。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1左打ち盤ランプ54aと第6右打ち盤ランプ54jと第7右打ち盤ランプ54kを一直線状に並設しても良い。
上記第1実施形態の盤上可動体演出にて盤上可動体55kが移動されると、表示部50aに表示されている演出図柄EZの表示位置が変更された。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、盤上可動体演出にて盤上可動体55kが移動されると、表示部50aに表示されている演出図柄EZの表示位置と演出図柄EZ以外の演出画像(例えば、背景画像など)の表示位置も変更されても良い。また、例えば、盤上可動体演出にて盤上可動体55kが移動されると、表示部50aに表示されている演出図柄EZ以外の演出画像(例えば、背景画像など)の表示位置が変更されても良い。
また上記第1実施形態では、遊技球の入球し易さが変化しない第1始動口11(固定始動口)と、遊技球の入球し易さが変化可能な第2始動口12(可変始動口、電チュー12Dに係る始動口)とを設けたが、いずれか一方のみを設けてもよい。
また上記第1実施形態では、特図2判定処理が特図1判定処理よりも優先的に行われる(特図2の変動表示が特図1の変動表示よりも優先的に行われる)構成としたが、特図1判定処理が特図2判定処理よりも優先的に行われる(特図1の変動表示が特図2の変動表示よりも優先的に行われる)構成としてもよい。この場合、特図1抽選を特図2抽選よりも有利な大当たりに当選し易い抽選にするとよい。
また上記第1実施形態では、本発明をパチンコ遊技機に適用したが、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機などに適用することも可能である。
また上記第1実施形態では、特図可変表示に略同調して小図柄KZ1,KZ2,KZ3の可変表示が行われるが、小図柄KZ1,KZ2,KZ3のように3つの図柄で構成させるのではなく、2つなど3つ以外の図柄で構成させてもよい。例えば、特図1と特図2とで分けた2つの図柄を設けても良い。また、特図1と特図2とで共通の1つの図柄を設けても良い。そして、これらの場合、画像表示装置50の表示部50aで表示し、サブ制御基板120にその制御を行わせても良い。また、遊技盤1の遊技領域6以外の領域において、図柄を表示するLED装置を設けても良い。この場合、そのLED装置の制御を主制御基板100またはサブ制御基板120に行わせても良い。
また上記第1実施形態では、遊技の進行に係る基本的な制御を主制御基板100が行い、遊技の進行(遊技の制御)に応じた演出の進行に係る基本的な制御をサブ制御基板120が行うというように、遊技の制御と演出の制御とを異なる基板で行っているが、一つの基板で行うよう構成しても良い。この場合、画像制御基板140を、その一つの基板に含めても良く、また、その一つの基板とは別に設けても良い。
11.上記の実施形態に示されている発明
上記の実施形態には、以下の発明(手段A1~A6に係る発明、手段B1~B5に係る発明、手段C1~C6に係る発明)が示されている。以下に記す発明の説明では、上記した実施形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
所定条件(第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があること)が成立することに基づいて、遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御するか否かの判定を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)と、
発光可能な発光部(盤ランプ54)と、
所定の演出を実行可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記発光部には、第1発光部(第7右打ち盤ランプ54k)と、第2発光部(第1左打ち盤ランプ54a)と、第3発光部(第6右打ち盤ランプ54j)とがあり、
前記第1発光部と、前記第2発光部と、前記第3発光部とは、それぞれ異なる位置に設けられており(図2参照)、
前記演出制御手段は、
前記第1発光部の発光が起点となって、前記第2発光部と前記第3発光部とを発光させる特定の発光演出(第1盤ランプ発光演出、第2盤ランプ発光演出)を実行可能とし、
前記特定の発光演出は、前記特別遊技状態に制御される可能性を示唆する演出である、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1発光部と、第2発光部と、第3発光部とがそれぞれ異なる位置に設けられ、第1発光部の発光が起点となって、第2発光部と第3発光部とが発光される特定の発光演出が実行される。また、特定の発光演出は、特別遊技状態に制御される可能性を示唆する演出である。これにより、第1発光部が発光されたときには遊技者を第1発光部に注目させて、第2発光部と第3発光部の発光にも注目させることが可能となる。そのため、第1発光部の発光が起点となって、実行される特定の発光演出に興味を持たせることが可能となり、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機において、
前記特定の発光演出には、第1特定の発光演出(第1盤ランプ発光演出)と、前記第1特定の発光演出よりも前記特別遊技状態に制御される可能性が高いことを示唆する第2特定の発光演出(第2盤ランプ発光演出)とがある(図36、図37参照)
ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1特定の発光演出が実行される場合と、第1特定の発光演出よりも特別遊技状態に制御される可能性が高いことを示唆する第2特定の発光演出が実行される場合とがある。これにより、第1発光部が発光されると、第1特定の発光演出、または第2特定の発光演出のうち、第2特定の発光演出に期待感を持たせることが可能となる。そのため、特定の発光演出に遊技者をより興味を持たせることが可能となり、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段A3に係る発明は、
手段A2に記載の遊技機において、
前記第1特定の発光演出は、前記第1発光部の発光が起点となって、前記第2発光部が発光されてから前記第3発光部が発光される演出であり(図40参照)、
前記第2特定の発光演出は、前記第1発光部の発光が起点となって、前記第3発光部が発光されてから前記第2発光部が発光される演出である(図41参照)、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1特定の発光演出では、第1発光部の発光が起点となって、第2発光部が発光されてから第3発光部が発光される。一方で、第2特定の発光演出では、第1発光部の発光が起点となって、第3発光部が発光されてから第2発光部が発光される。これにより、特定の発光演出によって、第1発光部の発光が起点となって、第2発光部、または第3発光部のうち、先にいずれの発光部が発光されるか否かに注目させることが可能となる。そのため、特定の発光演出にて発光される第2発光部と第3発光部の順番によって、視覚的に楽しませて、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段A4に係る発明は、
手段A3に記載の遊技機において、
前記第1特定の発光演出は、前記第1発光部の発光が起点となって、前記第2発光部が発光されてから前記第3発光部が発光されることで、前記発光部の発光が時計回り方向に進行される演出であり(図40参照)
前記第1特定の発光演出は、前記第1発光部の発光が起点となって、前記第3発光部が発光されてから前記第2発光部が発光されることで、前記発光部の発光が反時計回り方向に進行される演出である(図41参照)、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1発光部の発光が起点となって、第2発光部が発光されてから第3発光部が発光されることで、発光部の発光が時計回り方向に進行される第1特定の発光演出が実行される場合がある。一方で第1発光部の発光が起点となって、第3発光部が発光されてから第2発光部が発光されることで、発光部の発光が反時計回り方向に進行される第2特定の発光演出が実行される場合がある。これにより、発光部の発光が時計回り方向、または反時計回り方向のうち、何れの方向に進行されるかによって、どの特定の発光演出が実行されているのかを視覚的に把握させ易くすることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段A5に係る発明は、
手段A1から手段A4のいずれかに記載の遊技機において、
前記所定の演出を表示可能な表示部(画像表示装置50)を備え、
前記第1発光部と、前記第2発光部と、前記第3発光部とは、前記表示部の周辺に設けられている、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、所定の表示部の周辺に第1発光部と第2発光部と第3発光部とが設けられており、所定の表示部を見ている遊技者に第1発光部の発光が起点となって、第2発光部と第3発光部とが発光されることに興味を引き付け易くなり、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段A6に係る発明は、
手段A1から手段A5のいずれかに記載の遊技機において、
遊技領域に入球口(第1始動口11)を備え、
前記演出制御手段は、
前記入球口への遊技球の入球に基づいて、前記特定の発光演出を実行可能である、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、入球口への遊技球の入球に基づいて特定の発光演出が実行されるため、入球口に遊技球が入球されると、特定の発光演出が実行されるか否かだけでなく、どの特定の発光演出が実行されるかにも注目させることが可能となる。これにより、入球口への遊技球の入球によって、第1発光部と第2発光部と第3発光部の発光によって、遊技者を楽しませることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
<手段B>
手段B1に係る発明は、
特定条件が成立すること(第1始動口11、または第2始動口12への遊技球の入賞を契機に特図抽選(特図1抽選、特図2抽選)が行われ、その特図抽選の結果が大当たりであること)に基づいて、特別遊技(大当たり遊技)を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)と、
発光可能な発光部(盤ランプ54)と、
前記発光部を発光させる発光演出を実行可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特別遊技が実行される可能性を示唆する特別演出(共闘リーチ)を実行可能とし、
前記発光演出には、第1発光演出(第1盤ランプ発光演出)と、前記第1発光演出が実行される場合よりも、前記特別遊技が実行される可能性が高いことを示唆する第2発光演出(第2盤ランプ発光演出)とがあり、
前記第1発光演出が実行されて前記特別演出が実行される場合のほうが、前記第2発光演出が実行されて前記特別演出が実行される場合よりも、前記特別遊技が実行される可能性が高い、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1発光演出が実行されて特別演出が実行される場合のほうが、第1発光演出よりも特別遊技が実行される可能性が高いことを示唆する第2発光演出が実行されて特別演出が実行される場合よりも特別遊技が実行される可能性が高い。これにより、遊技者としては第1発光演出が実行される場合よりも、第2発光演出が実行されて欲しいと思わせることが可能となる。一方で第1発光演出が実行されたとしても、特別演出が実行されるか否かに興味を持たせることが可能となる。そのため、第1発光演出、または第2発光演出のうち、何れの発光演出が実行されても、遊技者を楽しませることが可能となり、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段B2に係る発明は、
手段B1に記載の遊技機において、
前記発光部には、第1の発光部(第1左打ち盤ランプ54a)と、前記第1の発光部と異なる位置に設けられた第2の発光部(第6右打ち盤ランプ54j)とがあり、
前記第1発光演出は、前記第1の発光部が発光されてから前記第2の発光部が発光される演出であり、
前記第2発光演出は、前記第2の発光部が発光されてから前記第1の発光部が発光される演出である、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1発光演出では、第1の発光部が発光されてから第1の発光部と異なる位置に設けられた第2の発光部が発光される。一方で、第2発光演出では、第2の発光部が発光されてから第1の発光部が発光される。これにより、第1発光部、または第2発光部のうち、何れの発光部が発光されるか否かに興味を持たせることが可能となる。そのため、第1の発光部と第2の発光部が発光される順番と特別演出が実行されるか否かによって、遊技者を楽しませることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段B3に係る発明は、
手段B2に記載の遊技機において、
所定の表示部(画像表示装置50)を備え、
前記演出制御手段は、
前記表示部にて、前記特別演出を実行可能とし、
前記第1の発光部と前記第2の発光部は、前記表示部の周辺に設けられている、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、所定の表示部の周辺に設けられている第1の発光部と第2の発光部とが発光される第1発光演出、第2発光演出に注目させてからその所定の表示部にて特別演出が実行されるか否かに注目させることが可能となる。これにより、遊技者の視点を所定の表示部からあまり変えることなく、第1の発光部と第2の発光部と特別演出を楽しませることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段B4に係る発明は、
手段B1から手段B3のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特別遊技が実行される可能性を示唆する特定演出(バトルリーチ)を実行可能とし、
前記特別演出は、前記特定演出よりも前記特別遊技が実行される可能性が高いことを示唆する演出であり、
前記第2発光演出が実行されて前記特定演出が実行される場合のほうが、前記第1発光演出が実行されて前記特定演出が実行される場合よりも、前記特別遊技が実行される可能性が高い、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1発光演出が実行されれば特別演出が実行されるか否かに興味を持たせることが可能となる。一方で第2発光演出が実行されれば特別演出よりも特別遊技が実行される可能性が低いことを示唆する特定演出が実行されるか否かに興味を持たせることが可能となる。これにより、第1発光演出、または第2発光演出のうち、いずれの発光演出が実行されてからの演出展開に興味を持たせて、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段B5に係る発明は、
手段B4に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記特別遊技の終了後に、通常遊技状態(低確率低ベース遊技状態)よりも遊技者にとって有利な有利遊技状態(高確率高ベース遊技状態)に制御可能とし、
前記特定演出は、前記特別演出よりも前記特別遊技の終了後に前記有利遊技状態に制御される可能性が高いことを示唆する演出である、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2発光演出が実行された場合には、特別演出よりも特別遊技が実行される可能性が低いが、特別遊技の終了後に有利遊技状態に制御される可能が高いことを示唆する特定演出が実行されるか否かに注目させることが可能となる。これにより、第2発光演出が実行された場合には、特定演出が実行されて欲しいという遊技者の気持ちをより高めることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
<手段C>
手段C1に係る発明は、
所定条件が成立すること(第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があること)に基づいて、遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御するか否かの判定を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)と、
所定の演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、
表示画面を設けた表示部(画像表示装置50)と、
前記表示画面の前面側を移動可能な可動体(盤上可動体55k)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記可動体を所定の待機位置(初期位置、図5(A)、図42(A)、図50(A)参照)から所定方向(パチンコ遊技機PY1の下方)に移動させる可動体演出(第1盤上可動体演出、第2盤上可動体演出)を実行可能とし、
前記表示部にて、複数の演出図柄(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3)を変動表示を経て停止表示することが可能であり、
前記可動体演出にて前記可動体を前記所定方向に移動させると、前記表示部に表示している前記演出図柄の表示位置を変更させることを可能とする、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、可動体演出にて可動体が表示画面の前面側を所定の待機位置から所定方向に移動されると、表示部に表示されている演出図柄の表示位置が変更される。これにより、可動体が所定の待機位置から所定方向への移動によって、遊技者が注目している演出図柄の表示位置が変更されることで、可動体と演出図柄を用いて視覚的に楽しませて、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段C2に係る発明は、
手段C1に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記可動体演出にて前記可動体を前記所定方向に移動させると、前記表示部に表示している前記演出図柄の表示位置を前記所定方向に変更させることが可能とする、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、可動体演出にて可動体が表示画面の前面側を所定の待機位置から所定方向に移動されると、表示部に表示されている演出図柄の表示位置が所定方向に変更される。これにより、可動体の移動方向と演出図柄の表示位置が変更される方向が関係されていることを把握させて、可動体と演出図柄を一緒に注目させて、より視覚的に楽しませて、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段C3に係る発明は、
手段C1または手段C2に記載の遊技機において、
前記可動体演出には、第1可動体演出(第1盤上可動体演出)と、前記第1可動体演出と異なる第2可動体演出(第2盤上可動体演出)とがあり、
前記第1可動体演出にて前記可動体が前記所定方向に移動されて、表示位置が変更される前記演出図柄の数(3つ)と、前記第2可動体演出にて前記可動体が前記所定方向に移動されて、表示位置が変更される前記演出図柄の数(1つ)とが異なる、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1可動体演出にて可動体が所定方向に移動されて、表示位置が変更される演出図柄の数と、第2可動体演出にて可動体が所定方向に移動されて、表示位置が変更される演出図柄の数とが異なる。これにより、可動体演出での可動体の移動によって、表示位置が変更される演出図柄の数が異なるという驚きを遊技者に提供することが可能となる。そのため、演出図柄の表示位置の変更によって、より遊技者を視覚的に楽しませることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段C4に係る発明は、
手段C1から手段C3のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記可動体演出にて前記可動体を前記所定方向に段階的に移動させて、前記表示部に表示している前記演出図柄の表示位置を段階的に変更する、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、可動体演出にて可動体が所定の待機位置から所定方向に段階的に移動されていくと、表示部に表示されている演出図柄の表示位置が段階的に変更される。これにより、可動体演出にて段階的に移動される可動体と段階的に変更される演出図柄の表示位置に興味を持たせて、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段C5に係る発明は、
手段C4に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特別遊技状態に制御される可能性を示唆する示唆演出(バトルリーチ、共闘リーチ、図54(D)に示す演出)を実行可能とし、
前記可動体演出にて所定の段階(第1盤上可動体演出では3段階、第2盤上可動体演出では4段階)まで前記可動体を移動させて、前記表示部に表示している前記演出図柄の表示位置を変更した場合に、前記示唆演出を実行する、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、可動体演出にて所定の段階まで可動体が移動されて、表示部に表示されている演出図柄の表示位置が変更された場合に、特別遊技状態に制御される可能性を示唆する示唆演出が実行される。これにより、可動体演出にて所定の段階まで可動体が移動されて演出図柄の表示位置が変更されるか否かにより注目させることが可能となる。そのため、示唆演出によって、可動体の移動と演出図柄の表示位置の変更とにより興味を持たせることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段C6に係る発明は、
手段C1から手段C5のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出図柄の図柄態様には、第1図柄態様(演出図柄EZの数字部分が直立している通常図柄態様)と、前記第1図柄態様と異なる第2図柄態様(演出図柄EZの数字部分が傾いている図柄態様)とがあり、
前記演出制御手段は、
前記可動体演出にて前記可動体を前記所定方向に移動させると、前記表示部に表示している前記演出図柄の図柄態様を前記第1図柄態様から前記第2図柄態様に変化させることを可能とする、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、可動体演出にて可動体が所定の待機位置から所定方向に移動されると、表示部に表示されている演出図柄の表示位置が変更されるとともに、演出図柄の図柄態様が第1図柄態様から第1図柄態様と異なる第2図柄態様に変化される。これにより、可動体の移動によって、演出図柄の表示位置だけでなく演出図柄の図柄態様も変わることで、演出図柄を注目している遊技者をより視覚的に楽しませて、遊技興趣を高めることが可能となる。
12.第2実施形態
以下、第2実施形態のパチンコ遊技機を図58~図80に基づいて説明する。第2実施形態のパチンコ遊技機の説明において第1実施形態のパチンコ遊技機PY1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。特に述べない限り、上述の基本実施形態のパチンコ遊技機PY1が第2実施形態にも適用される。第2実施形態のパチンコ遊技機は、第1実施形態のパチンコ遊技機PY1において7セグ表示器300にて所謂通常ベースを表示可能としつつ、過賞球防止機能を搭載したものである。
なお第2実施形態のパチンコ遊技機は、いわゆるV確ST機である。第2実施形態のパチンコ遊技機では、大当たり遊技中にV通過(特定領域16への通過)が有れば大当たり遊技の終了に際して確変フラグおよび時短フラグをONにする(高確高ベース状態にする)とともに、確変カウンタおよび時短カウンタを共に所定値(160)にセットする一方、大当たり遊技中にV通過が無ければ大当たり遊技の終了に際して時短フラグだけをONにし(低確高ベース状態にする)とともに、時短カウンタを所定値(例えば160)にセットする。
<第2実施形態における電気的構成>
まず、図58~図59に基づいて、第2実施形態のパチンコ遊技機における電気的な構成を説明する。図58~図59に示すように、本形態のパチンコ遊技機PY1は、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う遊技制御基板(以下「主制御基板」)100、主制御基板100による遊技の進行に応じた遊技演出(特図変動演出、保留演出、操作演出、大当たり遊技演出など)や客待ち演出などの演出に関する制御を行う演出制御基板(以下「サブ制御基板」)120、および、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板170等を、遊技盤1の画像表示装置50よりさらに背面側に備えている。主制御基板100を、遊技の制御を行う遊技制御部(メイン制御部)と位置づけることができる。また、サブ制御基板120を、画像制御基板140、ランプ制御回路151、および音声制御回路161とともに、演出の制御を行う演出制御部(サブ制御部)と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくともサブ制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、および、可動装置55,56,58等)を用いた各種の演出を制御可能であればよい。
また、本形態のパチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190は、主制御基板100、サブ制御基板120、及び払出制御基板170に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板190には、押下操作可能なRAMクリアスイッチ119が設けられている。RAMクリアスイッチ119(特定操作手段)は、電源投入時に、後述する遊技制御用マイコン101の遊技用RAM104に記憶されている遊技情報(例えば高確率状態などの遊技状態の情報、特図保留の数や大当たりの当否判定結果などの情報)を、遊技用CPU102にクリア(以下「RAMクリア」と呼ぶ)させるためのものである。図58に示すように、RAMクリアスイッチ119は、本本形態のパチンコ遊技機の裏側に配置された電源基板190上に設けられている。そのため、前扉23を開閉可能な遊技場の従業員等でなければ、RAMクリアスイッチ119を操作することはできない。即ち、RAMクリアスイッチ119は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。RAMクリアスイッチ119が押下操作されると、RAMクリアスイッチ119がONであることを示す検出信号が遊技制御用マイコン101に入力される。なお本形態では、RAMクリアスイッチ119が電源基板190上に設けられているが、RAMクリアスイッチ119の配置箇所は適宜変更可能であり、例えば主制御基板100上や専用の基板上に設けられていても良い。
電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、本形態のパチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板100の遊技用RAM104やサブ制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、主制御基板100の遊技用RAM104やサブ制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、本形態のパチンコ遊技機の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。なお、主制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を主制御基板100に設けたり、サブ制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板120に設けたりしてもよい。
図58に示すように、主制御基板100には、プログラムに従って本形態のパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM(Random Access Memory)104、および遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102が含まれている。
遊技用ROM103には、後述する主制御メイン処理やメイン側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、遊技用ROM103には、後述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、先読み判定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、当たり判定テーブル、普図変動パターン判定テーブル、補助遊技制御テーブルなどが格納されている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。
また遊技用RAM104には、前述した特図保留記憶部105や普図保留記憶部106などが設けられている。また遊技用RAM104には、非消去記憶部107が設けられていて、非消去記憶部107には、総賞球数記憶部107a、総発射球数記憶部107b、差玉数記憶部107cが設けられている。非消去記憶部107では、RAMクリアが実行されても、遊技用CPU102が記憶内容を消去しないようになっている。非消去記憶部107(総賞球数記憶部107a、総発射球数記憶部107b、差玉数記憶部107c)については、後に詳述する。
また主制御基板100には、7セグ表示器300と、設定キーシリンダ180と、特別リセットスイッチ181(特別操作手段)と、が設けられている(図60参照)。7セグ表示器300は、図61に示すように、所謂4連7セグであり、合計で32個の点灯(発光)する部分を備えている。具体的に、7セグ表示器300は、左から右に向かって順番に、第1表示領域310と第2表示領域320と第3表示領域330と第4表示領域340とを備えている。そして4つの表示領域310、320、330、340は、それぞれ「0」~「9」までの数字を表すことができるように、8個の点灯部分(LED素子)LB1~LB8、LB9~LB16、LB17~LB24、LB25~LB32を有している。7セグ表示器300の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
設定キーシリンダ180は、大当たり判定確率に対応する設定値を設定する際に、操作手段として機能するものである。この設定キーシリンダ180の内部は、設定キー(図示省略)が挿入された状態で、初期位置と回転位置との間で回転操作される。よって、本形態のパチンコ遊技機PY1では、設定キーシリンダ180を回転位置へ回転操作しておき、RAMクリアスイッチ119を押下操作しながら、電源を投入することで、設定値を設定可能な設定モードに移行することができる。そして、この設定モードにおいて、設定値を「1」に設定することができる。しかしながら、本形態のパチンコ遊技機PY1では、設定値が1種類である「1」しか設けられていない。従って、設定値を「1」から変更できないようになっている。なお、設定モードに設定されてるときに、設定キーシリンダ180を回転位置から待機位置へ回転操作すると、設定モードが終了して、RAMクリアが実行される。
また主制御基板100には、押下操作可能な特別リセットスイッチ181が設けられている。図60に示すように、特別リセットスイッチ181は、本形態のパチンコ遊技機PY1の裏側に配置された主制御基板100上に設けられている。そのため、前扉23を開閉可能な遊技場の従業員等でなければ、特別リセットスイッチ181を操作することはできない。即ち、特別リセットスイッチ181は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。特別リセットスイッチ181の機能については、後に詳述する。また、主制御基板100には、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート部118が実装されている。
また、主制御基板100には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類MSやアクチュエータ類MAが接続されている。そのため、主制御基板100には、各種センサ類MSが出力した信号が入力する。また、主制御基板100は、各種アクチュエータ類MAに信号を出力する。
主制御基板100に接続されている各種センサ類MSには、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、一般入賞口センサ10a、ゲートセンサ13a、第1大入賞口センサ14a、第2大入賞口センサ15a、特定領域センサ16a、および、非特定領域センサ17aが含まれている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11に入賞した遊技球を検知する。第2始動口センサ12aは、第2始動口12に入賞した遊技球を検知する。一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10に入賞した遊技球を検知する。一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10毎に設けられている。ゲートセンサ13aは、ゲート13に設けられており、ゲート13を通過した遊技球を検知する。第1大入賞口センサ14aは、第1大入賞口14に入賞した遊技球を検知する。第2大入賞口センサ15aは、第2大入賞口15に入賞した遊技球を検知する。特定領域センサ16aは、特定領域16を通過(特定領域16に進入)した遊技球を検知する。非特定領域センサ17aは、非特定領域17を通過(非特定領域17に進入)した遊技球を検知する。各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。
また図58では図示を省略しているが、各種センサ類MSには、遊技領域6を流下する全ての遊技球(総発射球数)を検知する排出口センサが含まれている。ここで、遊技領域6の外部へ流下した遊技球は、遊技盤取付枠2Aの下部に設けられている排出経路(図示省略)を通って、本本形態のパチンコ遊技機の外部に排出される。そのため、排出口センサは、排出経路内に設けられている。また各種センサ類MSには、不正な磁気を検知する磁気センサが含まれている。磁気センサは、遊技者が磁石等を用いて遊技球を不正に各種入賞口10、11、12、14へ入賞させる際に生じる磁気を検知するものである。上記した各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。
また各種センサ類MSには、前扉23の外枠22に対する開放を検知する前扉開放センサと、前枠23mの遊技盤取付枠2Aに対する開放を検知する前枠センサと、が含まれている。前扉開放センサは、前扉23の開放を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。前枠センサは、前枠23mの開放を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。なお、主制御基板100に接続されるセンサの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
また、主制御基板100に接続されている各種アクチュエータ類MAには、電チューソレノイド12s、第1大入賞口ソレノイド14s、第2大入賞口ソレノイド15sおよび振分ソレノイド16sが含まれている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動する。第1大入賞口ソレノイド14sは、第1大入賞装置14Dの通常AT開閉部材14kを駆動する。第2大入賞口ソレノイド15sは、第2大入賞装置15DのVAT開閉部材15kを駆動する。振分ソレノイド16sは、振分装置16Dの振分部材16kを駆動する。
なお、主制御基板100に接続されるアクチュエータの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
さらに主制御基板100には、表示器類8(特図表示器81、普図表示器82、および、特図保留表示器83)が接続されている。これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また主制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(本形態のパチンコ遊技機に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。なお、発射装置72には、ハンドル72k(図1参照)が含まれる。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73の賞球モータ73mを駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のための賞球センサ73aにより検知されて、賞球センサ73aによる検知信号が払出制御基板170に出力される。
また、発射装置72には、遊技者などの人のハンドル72k(図1参照)への接触を検知可能なタッチスイッチ72aが設けられている。遊技者によるハンドル72kの操作があった場合には、タッチスイッチ72aが遊技者のハンドル72kへの接触を検知し、検知信号を払出制御基板170に出力する。また、発射装置72には、ハンドル72kの回転角度(操作量)を検出可能な発射ボリュームつまみ72bが接続されている。発射装置72は、発射ボリュームつまみ72bが検出したハンドル72kの回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイド72sを駆動させる。なお、本形態のパチンコ遊技機においては、ハンドル72kへの回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また払出制御基板170は、外部端子板160に接続されている。つまり、外部端子板160は、払出制御基板170を介して、主制御基板100に接続されている。外部端子板160は、主制御基板100から送信される外端信号を、本形態のパチンコ遊技機の外部に設けられている外部ユニットGU(データカウンタ、ホールコンピュータなど)に送信するものである。外端信号に含まれる情報には、例えば、大当たりに当選したかを示す情報、遊技状態の情報、エラーや不正(異常)を示す情報が含まれる。なお、外部端子板160は、外端信号をパラレル通信によって外部ユニットGUに送信しているが、外端信号を非同期シリアル通信(共通の非同期シリアル通信ポート)で送信するようにしても良い。また、主制御基板100を払出制御基板170を介して外部端子板160に接続したが、主制御基板100を払出制御基板170以外の基板(例えば中継基板)を介して外部端子板160に接続したり、主制御基板100と外部端子板160とを直接接続したりするようにしても良い。
<7セグ表示器での表示>
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機における7セグ表示器300(図61参照)での表示について説明する。7セグ表示器300では、通常遊技状態で遊技者が獲得した通常総賞球数と通常遊技状態で遊技者が発射した通常発射球数との割合である通常ベースが百分率(%)の値として表示される。なお7セグ表示器300では、通常ベース以外のベース(時短状態で遊技者が獲得した時短総賞球数と時短状態で遊技者が発射した時短発射球数との割合である時短ベース、大当たり遊技状態で遊技者が獲得した大当たり総賞球数と大当たり遊技状態で遊技者が発射した大当たり発射球数との割合である大当たりベース)が表示されることはない。
ここで、遊技制御用マイコン101は、通常発射球数と、通常総賞球数と、総発射球数と、を常にカウントするようになっている。総発射球数とは、全ての遊技状態(通常遊技状態、大当たり遊技状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態など)において、遊技者が発射した発射球数のことである。総発射球数は、遊技制御用マイコン101が排出口センサの検知をカウントすることで算出される。通常発射球数は、遊技制御用マイコン101が通常遊技状態に限って排出口センサの検知をカウントすることで算出される。通常総賞球数は、遊技制御用マイコン101が通常遊技状態で払い出す賞球数をカウントすることで算出される。
7セグ表示器300での表示のためにカウントされた通常発射球数の情報と通常総賞球数の情報と総発射球数の情報とは、遊技用RAM104の非消去記憶部107(図58参照)の特定記憶領域(図示省略)に記憶されている。従って、RAMクリアが実行されても、通常発射球数の情報と通常総賞球数の情報と総発射球数の情報は維持される(消去されない)。こうして、遊技制御用マイコン101は、RAMクリアが実行されても、電源遮断時の通常発射球数と電源遮断時の通常総賞球数とを用いて、通常ベースを演算することができる。そして、遊技制御用マイコン101は、遊技状態に拘わらず(通常遊技状態、大当たり遊技状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態などにおいて)、通常ベースの値を、7セグ表示器300の右2桁(第3表示領域330と第4表示領域340(図61参照))で表示する。
ここで、通常ベースは、総発射球数が60000発毎に区切って演算される。つまり、工場出荷後に電源が初めて投入されてから総発射球数が60000発になるまでに演算された通常ベースは、最初の通常ベースとなる。その後、総発射球数が60001発を超えると、最初の通常ベースだった値は、1回前の通常ベースとして記憶される。そして、総発射球数が60001発から120000発になるまでに演算された通常ベースは、現在の通常ベースとなる。その後、総発射球数が120001発を超えると、1回前の通常ベースだった値は2回前の通常ベースとして記憶され、現在の通常ベースだった値が1回前の通常ベースとして記憶される。そして、総発射球数が120001発から180000発になるまでに演算された通常ベースは、現在の通常ベースとなる。
その後、総発射球数が180001発を超えると、2回前の通常ベースだった値が3回前の通常ベースとして記憶され、1回前の通常ベースだった値が2回前の通常ベースとして記憶され、現在の通常ベースだった値が1回前の通常ベースとして記憶される。そして、総発射球数が180001発から240000発になるまでに演算された通常ベースは、現在の通常ベースとなる。その後、総発射球数が240001発を超えると、3回前の通常ベースだった値は消去され、2回前の通常ベースだった値が3回前の通常ベースとして記憶され、1回前の通常ベースだった値が2回前の通常ベースとして記憶され、現在の通常ベースだった値が1回前の通常ベースとして記憶される。そして、総発射球数が240001発から300000発になるまでに演算された通常ベースは、現在の通常ベースとなる。以後同様に、総発射球数が60000発毎に通常ベースが演算されて、3回前の通常ベースの値までが記憶される。
こうして、遊技制御用マイコン101は、遊技用RAM104の非消去記憶部107にて、現在の通常ベース、1回前の通常ベース、2回前の通常ベース、3回前の通常ベースを最大で記憶させておくことができる。この場合、遊技制御用マイコン101は、7セグ表示器300において、現在の通常ベース⇒1回前の通常ベース⇒2回前の通常ベース、⇒3回前の通常ベース⇒現在の通常ベースを5秒間毎に切替えて表示するようになっている。
具体的に、7セグ表示器300では、左2桁(第1表示領域310と第2表示領域320(図61参照))で「bL」が示されるときに、右2桁(第3表示領域330と第4表示領域340)で現在の通常ベースが表示される。そのため、左2桁で「bL」を見た人は、右2桁で示されている値(通常ベース)が、現在の通常ベースであることを把握することができる。
そして、現在の通常ベースの表示が開始されてから5秒間が経過すると、7セグ表示器300では、左2桁で「b1」が示されると共に、右2桁で1回前の通常ベースが表示される。そのため、左2桁で「b1」を見た人は、右2桁で示されている値(通常ベース)が、1回前の通常ベースであることを把握することができる。
そして、1回前の通常ベースの表示が開始されてから5秒間が経過すると、7セグ表示器300では、左2桁で「b2」が示されると共に、右2桁で2回前の通常ベースが表示される。そのため、左2桁で「b2」を見た人は、右2桁で示されている値(通常ベース)が、2回前の通常ベースであることを把握することができる。
そして、2回前の通常ベースの表示が開始されてから5秒間が経過すると、7セグ表示器300では、左2桁で「b3」が示されると共に、右2桁で3回前の通常ベースが表示される。そのため、左2桁で「b3」を見た人は、右2桁で示されている値(通常ベース)が、3回前の通常ベースであることを把握することができる。
そして、3回前の通常ベースの表示が開始されてから5秒間が経過すると、7セグ表示器300では、上述したように、左2桁で「bL」が示されると共に、右2桁で現在の通常ベースが表示されて、以後同様に繰返される。
また7セグ表示器300では、工場出荷後に電源が初めて投入されてから総発射球数が300球以下であると、右2桁に「--」が表示される。つまり、総発射球数が300球以下では、通常ベースの値が表示されず、総発射球数が300球を超えてから、通常ベースの値が表示される。こうして、総発射球数が300球以下である場合には、通常ベースの分母の値(通常発射球数)が小さ過ぎることで、信頼性の低い通常ベースの値を表示することを回避している。なお、総発射球数が300球以下であっても、7セグ表示器300の左2桁では、「bL」⇒「b1」⇒「b2」⇒「b3」の表示が5秒間毎に繰り返される。
また7セグ表示器300では、工場出荷後に電源が初めて投入されてから通常発射球数が6000球以下であると、左2桁で示される「bL」、「b1」、「b2」、「b3」が点滅態様になる。その後、工場出荷後に電源が初めて投入されてから通常発射球数が6000球を超えると、左2桁で示される「bL」、「b1」、「b2」、「b3」が点灯態様になる。こうして、7セグ表示器300で通常ベースを確認する人に対して、左2桁で点滅態様を見せた場合には、右2桁で示されている通常ベースの値が未だ十分に収束していない値であることを把握させることが可能である。言い換えると、通常ベースを確認する人に対して、左2桁で点灯態様を見せた場合には、右2桁で示されている通常ベースの値がある程度収束している値であることを把握させることが可能である。
また7セグ表示器300では、電源投入後に設定モードに移行すると、第4表示領域340にて、設定値(「1」)が表示される。その後、設定キーシリンダ180が回転位置から待機位置へ回転操作されると、設定モードが終了して、第4表示領域340にて、設定値(「1」)が表示されなくなる。こうして、設定モードに設定されている間に限り、7セグ表示器300の第4表示領域340で、設定値が示される。
また7セグ表示器300では、電源が投入されてから通常ベースの表示が開始されるまでの間に、初期表示が行われる。なお上述したように、電源投入後に設定モードに移行する場合には、設定モードが終了した後に、初期表示が実行される。7セグ表示器300での初期表示は、第1表示領域310から第4表示領域340までに含まれている全ての点灯部分LB1~LB32(図61参照)が点灯する。つまり、7セグ表示器300において「8.8.8.8.」が示される。こうして、電源投入直後に、7セグ表示器300で初期表示が実行されることで、7セグ表示器300が正常に動作することが示される。
<過賞球防止機能>
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機における過賞球防止機能について説明する。第2実施形態のパチンコ遊技機では、遊技者に過剰な賞球を付与しないように、遊技制御用マイコン101が、過賞球防止機能を作動できるようになっている。具体的に、過賞球防止機能は、差玉数が80000(基準数)以上であることを条件に、遊技を実行不能にする機能である。ここで、差玉数(特定計測数)とは、総賞球数と総発射球数との差のことである。総賞球数は、全ての遊技状態(通常遊技状態、大当たり遊技状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態など)において遊技者が獲得する(遊技者に払い出される)賞球数のことである。なお総賞球数は、遊技制御用マイコン101が遊技者に払い出す予定の賞球数の合計を意味しているが、遊技者に実際に払い出された賞球数の合計を意味していても良い。総発射球数は、上述したように、全ての遊技状態において、遊技者が発射した発射球数のことである。
遊技制御用マイコン101は、電源が投入されてから随時、総賞球数をカウントしていて、カウントされた総賞球数の情報は、遊技用RAM104の非消去記憶部107に設けられている総賞球数記憶部107a(図58参照)に記憶される。また遊技制御用マイコン101は、電源が投入されてから随時、総発射球数をカウントしていて、カウントされた総発射球数の情報は、遊技用RAM104の非消去記憶部107に設けられている総発射球数記憶部107b(図58参照)に記憶される。そして遊技制御用マイコン101は、電源が投入されてから随時、総賞球数から総発射球数を減算して、差玉数を演算していて、演算された差玉数の情報は、遊技用RAM104の非消去記憶部107に設けられている差玉数記憶部107c(図58参照)に記憶される。
よって、遊技制御用マイコン101は、RAMクリアが実行されても、非消去記憶部107に記憶されている総賞球数の情報と総発射球数の情報と差玉数の情報とを消去しない。こうして、遊技制御用マイコン101は、電源遮断時の総賞球数と電源遮断時の総発射球数とを用いて、日付を跨いで差玉数を演算することができる。なお遊技制御用マイコン101は、総発射球数の値が総賞球数の値よりも大きい場合には、差玉数をマイナスの値として扱うようになっている。
本形態では、過賞球防止機能が作動すると、遊技制御用マイコン101が、遊技に関する遊技制御処理(後述するステップS102~S108の処理、図68参照)を停止させるだけでなく、遊技球を発射させるための発射制御処理(後述するステップS109の処理、図68参照)も停止させる。従って、遊技者は、ハンドル72kを回転操作しても、遊技球が発射されないことで、遊技ができない状況にすぐに気づくことができる。なお、過賞球防止機能が作動すると、遊技制御用マイコン101は、遊技制御処理を停止することで、各種センサ類MSから検知内容に応じた信号を受信しなくなり、表示器類8及び7セグ表示器300の表示制御を実行しなくなり、各種アクチュエータ類MAを作動させなくなり、払出制御基板170を介して外部端子板160に外端信号を出力しなくなる。
過賞球防止機能が作動した後、遊技が実行不能な状況は、電源が遮断されるまで継続する。本形態では、過賞球防止機能は、RAMクリアが実行されること条件に解除される。つまり、過賞球防止機能が作動した後、遊技場の従業員は電源スイッチ191のOFF操作により電源を遮断する。そして、遊技場の従業員は、電源スイッチ191のON操作により電源を投入するときに、RAMクリアスイッチ119を押下操作する。これにより、RAMクリアが実行されることで、遊技制御用マイコン101は、遊技に関する遊技制御処理及び発射制御処理を実行することができる。こうして、本形態では、過賞球防止機能が作動した後、電源のOFF及びON(再投入)だけでは遊技を再開することができず、RAMクリアが実行されることで遊技を再開することができる。
次に、過賞球防止機能が作動するタイミングについて、図62に基づいて説明する。過賞球防止機能は、差玉数が80000以上であることを条件に、遊技者にとって有利な有利遊技状態から通常遊技状態に移行すると作動する。つまり、差玉数が80000に達したタイミングで、必ず過賞球防止機能が作動するわけではない。本形態では、有利遊技状態とは、大当たり遊技後の高確高ベース状態、又は大当たり遊技後の低確高ベース状態のことである。
例えば図62(A)に示す大当たり遊技状態の途中で、差玉数が70000に達したこととする。勿論このときには、過賞球防止機能が作動しない。次に、図62(B)に示す大当たり遊技状態の途中で、差玉数が80000に達したこととする。このとき、過賞球防止機能が作動しない。続いて、この大当たり遊技状態から高確高ベース状態に移行するタイミングでも、過賞球防止機能が作動しない。その後、図62(C)に示すように、高確高ベース状態から通常遊技状態に移行するタイミングになると、過賞球防止機能が作動する。こうして本形態では、大当たり遊技状態の途中や、高確高ベース状態の途中で、遊技が停止することがなく、遊技者にとって有利遊技状態が終了した区切りの良いタイミングで、遊技を終了させることが可能である。
本形態では、差玉数の情報は、非消去記憶部107の差玉数記憶部107cに記憶されていて、電源のOFF及びONによって、差玉数がリセット(クリア)されることはない。そして上述したように、電源投入時にRAMクリアが実行されても、差玉数がリセットされることはない。これは、以下の理由に基づく。
第2実施形態のパチンコ遊技機では、営業時間内であっても、バグや故障、重度の不正等によって、電源のOFF及びON(再投入)、又はRAMクリアを実行する状況がある。このような状況の場合、仮に、電源の再投入、又はRAMクリアの実行によって、差玉数がリセットされてしまうと、過賞球防止機能を設けた意味が損なわれてしまう。つまり、バグや故障、重度の不正が生じた方が、その後に遊技を再開する遊技者にとって、過賞球防止機能が作動し難くなるという不当な利益を与えるおそれがある。そこで本形態では、遊技者に上記した不当な利益を与えないようにするため、電源の再投入、又はRAMクリアの実行によって、差玉数がリセットされないようにしている。
次に、差玉数がリセットされる条件について、図63に基づいて説明する。本形態では、差玉数がリセットされるリセット条件は、2つある。第1のリセット条件は、図63(A)に示すように、特別リセットスイッチ181が押下操作されることである。つまり、遊技制御用マイコン101は、特別リセットスイッチ181が押下操作されたことに基づく信号を受信すると、非消去記憶部107の差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報をクリアする。なお、差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報がリセット(クリア)されるときには、併せて、総賞球数記憶部107aに記憶されている総賞球数の情報及び総発射球数記憶部107bに記憶されている総発射球数の情報もリセットされるが、以下では、単に「差玉数がリセット(クリア)される」と呼ぶことにする。なお、図63(A)では、客待ち状態において、特別リセットスイッチ181が押下操作されると差玉数がリセットされる場合が示されているが、どの遊技状態(例えば通常遊技状態)であっても、特別リセットスイッチ181が押下操作されると差玉数がリセットされる。
第2のリセット条件は、図63(A)に示すように、客待ち状態が1時間(所定時間)継続することである。つまり、客待ち状態に移行してから遊技がそのまま1時間行われないと、遊技制御用マイコン101が、非消去記憶部107の差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報をクリアする。なお客待ち状態は、遊技が実行されずに特別図柄が停止表示されたままの遊技状態のことである。
上記2つのリセット条件が設けられているのは、以下の理由に基づく。例えば、図63(A)(B)に示すように、或る遊技者の遊技によって、大当たり遊技状態にて差玉数が70000に達したこととする。その後、或る遊技者は、大当たり遊技状態から高確高ベース状態を経て通常遊技状態に移行すると、遊技を終了したこととする。この場合、次に遊技を開始する遊技者にとっては、差玉数が残り僅か(10000以内)増加すると、過賞球防止機能が作動し得る状況であり、非常に不利になっている。
そこで本形態では、図63(A)に示すように、特別リセットスイッチ181が押下操作されることで、差玉数がリセットされる。これにより、遊技場の従業員は、或る遊技者の遊技を終了した後、任意のタイミングで、特別リセットスイッチ181を押下操作して、差玉数をリセットすることができる。また図63(B)に示すように、客待ち状態が1時間継続すれば、遊技者が遊技を終了させた状況と判断して、差玉数が自動的にリセットされる。これにより、遊技場の従業員にリセットのための操作負担をかけることなく、差玉数をリセットすることができる。こうして、上記2つのリセット条件を設けることで、次に遊技を開始する遊技者が、遊技を開始してすぐに過賞球防止機能が作動してしまい、非常に不利になるのを防ぐことが可能である。
次に、過賞球防止機能が作動するときの演出態様について、図64(A)に基づいて説明する。過賞球防止機能が作動すると、図64(A)に示すように、表示部50aには、赤色の赤背景画像REが表示されると共に、「エラーX 過賞球異常 RAMクリアしてください」を示すエラー解除方法画像ERXが表示される。また、スピーカ52から遊技停止音が出力される。更に、枠ランプ53は全て白色で点灯すると共に、盤ランプ54は全て消灯する。こうして、図64(A)に示す演出態様により、遊技者には、遊技が実行できない状況をすぐに認識させることが可能である。なお、図64(A)に示す演出態様は、電源が遮断されるまで継続される。そして、図64(A)に示す演出態様は、RAMクリアが実行されると解除されるが、電源の再投入だけでは、そのまま継続される。
ここで、第2実施形態のパチンコ遊技機において、不正な磁気が検知されたときについて説明する。磁気センサにより不正な磁気が検知されると、磁気センサは、磁気検知に応じた信号を主制御基板100に出力する。これにより、遊技制御用マイコン101は、過賞球防止機能を作動させるときと同様に、遊技に関する遊技制御処理及び発射制御処理を停止させる。こうして、磁気検知によって遊技が実行不能な状況は、電源が遮断されるまで継続する。但し、この場合には、過賞球防止機能が作動した場合と異なり、電源のOFF及びON(電源の再投入)によって、遊技制御用マイコン101は、遊技に関する遊技制御処理及び発射制御処理を実行することができる。
続いて、不正な磁気が検知されたときの演出態様について、図64(B)に基づいて説明する。磁気センサにより不正な磁気が検知されると、図64(B)に示すように、表示部50aには、赤色の赤背景画像REが表示されると共に、「エラー1 磁気検出異常 電源を再投入してください」を示すエラー解除方法画像ER1が表示される。また、スピーカ52から遊技停止音が出力される。更に、枠ランプ53は全て白色で点灯すると共に、盤ランプ54は全て消灯する。こうして、過賞球防止機能が作動するときの演出態様(図64(A)参照)と、不正な磁気が検知されたときの演出態様(図64(B)参照)とを比較すると、解除方法画像以外は、同じである。よって、遊技場の従業員又は遊技者に対して、不正な磁気が検知されたときと、過賞球防止機能が作動したときとで、共に遊技が実行不能な状況であるということを認識させ易くすることが可能である。
次に、差玉数が70000に達した場合の演出態様について、図65(A)に基づいて説明する。前提条件として、図63(A)に示すタイミングで、差玉数が70000に達したこととする。先ず、図65(A)に示すように、表示部50aでは、ラウンド画像G109や賞球数画像G110が表示されている。そして、差玉数が70000に達すると、表示部50aの縁部では、紫色の紫縁画像EFaが表示され、表示部50aの下部では、「残り10000発で過賞球異常」を示す過賞球予告画像KYが表示される。これら紫縁画像EFa及び過賞球予告画像KYの表示により、遊技者に過賞球防止機能の作動が近づいている状況を把握させることが可能である。紫縁画像EFaの表示は、大当たり遊技状態が終了した後も継続されるが、過賞球予告画像KYの表示は、大当たり遊技状態が終了することによって終了するようになっている。なお、過賞球予告画像KYは、大当たり遊技状態が終了した後も、表示し続けるようにしても良い。
続いて、差玉数が80000に達した場合の演出態様について、図65(B)に基づいて説明する。前提条件として、図63(B)に示すタイミングで、差玉数が80000に達したこととする。図65(B)に示すように、表示部50aでは、ラウンド画像G109や賞球数画像G110が表示されている。そして、差玉数が80000に達すると、表示部50aの縁部では、赤色の赤縁画像EFbが表示され、表示部50aの下部では、「ラッシュ終了で遊技中止」を示す遊技停止予告画像KHが表示される。これら赤縁画像EFb及び遊技停止予告画像KHの表示により、遊技者に遊技停止が近づいていると共に、いつ遊技が停止されるのかを把握させることが可能である。赤縁画像EFbの表示は、大当たり遊技状態が終了した後も継続されるが、遊技停止予告画像KHの表示は、大当たり遊技状態が終了することによって終了するようになっている。なお、遊技停止予告画像KHは、大当たり遊技状態が終了した後も、表示し続けるようにしても良い。
ここで、図63(A)に示すタイミングで差玉数が70000に達した後、高確高ベース状態での演出態様は、図66(A)に示す通りである。即ち、図66(A)に示すように、表示部50aでは、確変用背景画像G105が表示されていて、演出図柄EZが変動表示している。そして、表示部50aの縁部では、紫縁画像EFaが表示されている。この紫縁画像EFaにより、遊技者には、差玉数が70000に達していることを把握させつつ、遊技させることが可能である。
また、図63(B)に示すタイミングで差玉数が80000に達した後、高確高ベース状態での演出態様は、図66(B)に示す通りである。即ち、図66(B)に示すように、表示部50aでは、確変用背景画像G105が表示されていて、演出図柄EZが変動表示している。そして、表示部50aの縁部では、赤縁画像EFbが表示されている。この赤縁画像EFbにより、遊技者には、差玉数が80000に達していることを把握させつつ、遊技させることが可能である。
次に、図67(A)に示すように、特別リセットスイッチ181が押下操作されることで、差玉数がリセットされた場合の演出態様について説明する。この場合には、遊技場の従業員が、前扉23を外枠22に対して開放していて、特別リセットスイッチ181を押下操作した状況になる。そのため、前扉開放センサが前扉23の開放を検知していて、表示部50aでは、図67(A)に示すように、「エラー2 前扉を閉めて下さい」を示すエラー解除方法画像ER2が表示される。そして、このときには、表示部50aの下部にて、「差玉数をリセットしました」を示す差玉数リセット報知画像CLSが表示される。これにより、遊技場の従業員に、差玉数がリセットされたことを把握させることが可能である。
続いて、図63(B)に示すように、客待ち状態が1時間継続した場合の演出態様について説明する。この場合には、表示部50aでは、客待ちデモ動画G100が表示されている。そして、このときには、表示部50aの下部にて、「差玉数をリセットしました」を示す差玉数リセット報知画像CLSが表示される。これにより、遊技場の従業員に、差玉数がリセットされたことを把握させることが可能である。
<第2実施形態における遊技制御用マイコンの動作>
次に、第2実施形態における遊技制御用マイコン101の動作について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン101による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。
[主制御メイン処理]第2実施形態の電源投入時処理(S001)において、遊技制御用マイコン101は、RAMクリアスイッチ119への押下操作に基づく信号を入力すると、RAMクリアを実行する。RAMクリアが実行されると、遊技用RAM104に記憶されている遊技情報(例えば高確率状態などの遊技状態の情報、特図保留の数や大当たりの当否判定結果などの情報)が消去される。これにより、遊技状態は通常遊技状態(低確低ベース状態、低確非時短状態)に設定される。但し、RAMクリアが実行されても、総賞球数記憶部107aに記憶されている総賞球数の情報、総発射球数記憶部107bに記憶されている総発射球数の情報、差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報は、クリアされない。
[メイン側タイマ割り込み処理]第2実施形態におけるメイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図68に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず遊技停止フラグがONであるか否かを判定する(S101)。遊技停止フラグは、過賞球防止機能が作動することよりONされるものである。遊技停止フラグがONであれば(S101でYES)、ステップS102~S113の処理がパスされる。これにより、遊技が実行不能になる。一方、遊技停止フラグがOFFであれば(S101でNO)、ステップS102~S113の処理が実行される。つまり、遊技可能な状態である。
なお、第2実施形態の主制御メイン処理(図23)の電源投入時処理(S001)において、遊技停止フラグは、ONである状態でRAMクリアが実行されると、OFFに切替わる。一方、遊技停止フラグは、ONである状態でRAMクリアが実行されなければ、ONのままとなる。つまり、電源の再投入だけでは、遊技停止フラグの状態は変わらない。こうして、過賞球防止機能の作動によって、遊技停止フラグがONになった後、RAMクリアが実行されるか否かによって、遊技が再開されるか否かが決まる。
ステップS101で遊技停止フラグがOFFである場合、後述する入力処理(S102)を実行する。そして、各種乱数を更新する普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)、センサ検出処理(S104)、電チュー12Dの作動に係る普通動作処理(S105)を行った後、後述する差玉数計測処理(S106)、後述する特別動作処理(S107)を実行する。続いて遊技制御用マイコン101は、振分装置16Dを制御するための振分装置制御処理(S108)を実行し、遊技球の発射を制御するための発射制御処理(S109)を実行する。なお、振分装置16Dを作動させるのは、第2大入賞装置15Dを用いた特別遊技を行う場合である。また、発射制御処理(S109)が実行されることで、遊技者はハンドル72kへの回転操作により、遊技球を発射させることができる。一方、発射制御処理(S109)が実行されなければ、遊技者はハンドル72kを回転操作しても、遊技球を発射させることができない。
続いて遊技制御用マイコン101は、7セグ表示器300の表示を制御するための7セグ表示制御処理(S110)を実行する。次に、磁気検知によるエラー(不正)や前扉23又は前枠23mの開放によるエラーなどを判断するためのエラー処理(S111)を実行する。エラー処理(S111)では、磁気センサによって不正な磁気が検出されたか否か判定する。そして、当該処理の結果に応じて、磁気センサ用コマンドを生成する。またエラー処理(S111)では、前扉開放センサ又は前枠センサによって、前扉23又は前枠23mが開放しているか否かを判定する。そして、当該処理の結果に応じて、枠開放用コマンドを生成する。
次に、遊技制御用マイコン101は、後述する出力処理(S112)し、その他の処理を実行する(S113)。その他の処理(S113)としては、電源が断たれる際の電源断監視処理、遊技用RAM104に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理(S113)として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、各入賞口への遊技球の入賞に応じて、賞球要求信号を払出制御基板170に送信する。つまり、払出制御基板170は、賞球要求信号に基づいて、賞球を払い出す。そして、遊技制御用マイコン101は、電源が断たれる際の電源断監視処理(S114)を実行して、本処理を終える。電断監視処理(S114)では、遊技制御用マイコン101は、監視電圧の低下により電源が遮断されると判断すると、遊技情報、総賞球数の情報、総発射球数の情報、差玉数の情報、遊技停止フラグの情報等が、遊技用RAM104の所定の記憶領域に格納する。その後、遊技用RAM104へのアクセスの禁止設定を行う。
[入力処理]図69に示すように、入力処理(S102)ではまず、特別リセットスイッチ181がONか否か、即ち、特別リセットスイッチ181への押下操作に基づく信号を受信したか否かを判断する(S201)。ONでなければ(S201でNO)、ステップS204に進む。一方、ONであれば(S201でYES)、非消去クリア処理を実行する(S202)。非消去クリア処理(S202)では、総賞球数記憶部107aに記憶されている総賞球数の情報、総発射球数記憶部107bに記憶されている総発射球数の情報、差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報がクリアされる。なお、非消去クリア処理(S202)が実行されても、非消去記憶部107の特定記憶領域(図示省略)に記憶されている総発射球数の情報はクリアされない。この総発射球数の情報は、上述したように、7セグ表示器300での表示のために用いられるためである。
ステップS202に続いて、非消去クリアコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして(S203)、ステップS204に進む。こうして、非消去クリアコマンドが、サブ制御基板120に送信されると、図67(A)に示すように、表示部50aの下部にて、差玉数リセット報知画像CLSが表示される。ステップS204では、その他の処理を実行して、本処理を終える。その他の処理(S204)では、遊技制御用マイコン101は、例えば、下皿35の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号を取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
[センサ検出処理]センサ検出処理(S104)では、一般入賞口センサ処理、ゲートセンサ処理、第2始動口センサ処理、第1始動口センサ処理、第1大入賞口センサ処理、第2大入賞口センサ処理、特定領域センサ処理、排出口センサ処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
一般入賞口センサ処理では、一般入賞口センサ10aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じて、一般入賞口センサ用コマンドを生成する。
ゲートセンサ処理では、ゲートセンサ13aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、普通図柄乱数カウンタのカウンタ値が示す普通図柄乱数を取得し、取得した普通図柄乱数を、遊技用RAM104に設けられた普図保留記憶部106に記憶する。なお、普図保留記憶部106に普通図柄乱数が所定数(例えば4個)記憶されている場合には、新たに取得された普通図柄乱数は記憶されない。また、当該処理の結果に応じて、ゲートセンサ用コマンドを生成する。
第2始動口センサ処理では、第2始動口センサ12aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図2関係乱数を取得し、取得した特図2関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図2保留記憶部105bに記憶する。特図2保留記憶部105bは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数、例えば「4」)の複数の記憶領域があり、取得された特図2関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図2関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得された特図2関係乱数は記憶されない。また、取得した特図2関係乱数と第2先読み判定テーブルとを用いて第2先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数の数(特図2保留数)を表す特図2保留数コマンドおよび第2先読み判定の結果を表す第2始動入賞コマンドを含む第2始動口センサ用コマンドを生成する。
第1始動口センサ処理では、第1始動口センサ11aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図1関係乱数を取得し、取得した特図1関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図1保留記憶部105aに記憶する。特図1保留記憶部105aは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数、例えば「4」)の複数の記憶領域があり、取得された特図1関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図1関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得した特図1関係乱数は記憶されない。また、取得した特図1関係乱数と第1先読み判定テーブルとを用いて第1先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数の数(特図1保留数)を表す特図1保留数コマンドおよび第1先読み判定の結果を表す第1始動入賞コマンドを含む第1始動口センサ用コマンドを生成する。
第1大入賞口センサ処理では、第1大入賞口センサ14aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第1大入賞口センサ用コマンドを生成する。
第2大入賞口センサ処理では、第2大入賞口センサ15aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第2大入賞口センサ用コマンドを生成する。
特定領域センサ処理では、特定領域センサ16aによって遊技球が検出されたか否か判定する。また、当該処理の結果に応じて、特定領域センサ用コマンドを生成する。
排出口センサ処理では、排出口センサによって遊技球が検出されたか否か判定する。
[差玉数計測処理]図70に示すように、差玉数計測処理(S106)ではまず、遊技者に払い出す総賞球数をカウントする総賞球数カウント処理を実行する(S301)。カウントされた総賞球数の情報は、総賞球数記憶部107a(図58参照)に記憶される。次に、排出口センサによる検知に基づいて、総発射球数をカウントする総発射球数カウント処理を実行する(S302)。カウントされた総発射球数の情報は、総発射球数記憶部107b(図58参照)に記憶される。そして、総賞球数に対して総発射球数を減算して、差玉数を演算する差玉数演算処理を実行する(S303)。演算された差玉数の情報は、差玉数記憶部107c(図58参照)に記憶される。
続いて、ステップS304では、過賞球予告フラグがOFFか否かを判断する。過賞球予告フラグは、差玉数が70000以上であることを示すものである。ONであれば(S304でNO)、ステップS308に進む。一方、OFFであれば(S304でYES)、差玉数が70000以上であるか否かを判定する(S305)。70000未満であれば(S305でNO)、ステップS308に進む。これに対して、70000以上であれば(S305でYES)、過賞球予告フラグをONにして(S306)、過賞球予告コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。これにより、過賞球予告コマンドがサブ制御基板120に送信されると、図65(A)に示すように、表示部50aにて、紫縁画像EFa及び過賞球予告画像KYが表示される。
続いて、ステップS308では、過賞球フラグがOFFか否かを判断する。過賞球フラグは、差玉数が80000以上であることを示すものである。ONであれば(S308でNO)、本処理を終える。一方、OFFであれば(S308でYES)、差玉数が80000以上であるか否かを判定する(S309)。80000未満であれば(S309でNO)、本処理を終える。これに対して、80000以上であれば(S309でYES)、過賞球フラグをONにする(S310)。そして、過賞球報知コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして(S311)、本処理を終える。これにより、過賞球報知コマンドがサブ制御基板120に送信されると、図65(B)に示すように、表示部50aにて、赤縁画像EFb及び遊技停止予告画像KHが表示される。
[特別動作処理]図71に示すように特別動作処理(S107)では、特図表示器81及び大入賞装置(第1大入賞装置14D、第2大入賞装置15D)に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン101は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、大当たり判定を行って特別図柄の変動表示を開始させる等の処理を含む特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1301でNO、S1303でYES)、特別図柄を停止表示させる等の処理を含む特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1301,S1303で共にNO、S1305でYES)、遊技状態を移行させる等の処理を含む特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1301,S1303,S1305の全てがNO)、大入賞口を開放する等の処理を含む特別電動役物処理(S1307)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図72に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、第2始動口12の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留球数が「0」である場合(S1401YES)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口11の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口11への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1416)。客待ちフラグは、客待ち状態であることを示すものである。ONであれば(S1416でYES)、後述する客待ち計測処理を実行して(S1419)、本処理を終える。一方、OFFであれば(S1416でNO)、客待ちコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットするとともに(S1417)、客待ちフラグをONにして(S1418)、本処理を終える。
ステップS1401において特図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図2大当たり判定処理(S1402)及び特図2変動パターン選択処理(S1403)を行う。その後、遊技制御用マイコン101は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、特図2保留記憶部105bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図2保留記憶部105bにおける保留1個目に対応する記憶領域をクリアする(S1405)。続いて遊技制御用マイコン101は、特図2変動開始処理(S1406)を実行して、ステップS1413に進む。特図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1402)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口11への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図1大当たり判定処理(S1408)及び特図1変動パターン選択処理(S1409)を行う。その後、遊技制御用マイコン101は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、特図1保留記憶部105aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図1保留記憶部105aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン101は、特図1変動開始処理(S1412)を実行して、ステップS1413に進む。特図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1408)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
ステップS1413に進むと客待ちフラグがONか否かを判定し、ONであれば客待ちフラグをOFFにする(S1414)。そして、客待ちカウンタの値を「0」にクリア(リセット)する客待ちカウンタクリア処理を実行して(S1415)、本処理を終える。客待ちカウンタは、遊技用RAM104に設けられていて、客待ち状態が継続している時間を計測するためのものである。なお、客待ちカウンタの値は、RAMクリアの実行の有無に拘わらず、電源の再投入によってクリアされる。
[客待ち計測処理]図73に示すように、客待ち計測処理(S1419)ではまず、客待ちカウンタの値を増加させる客待ちカウンタ増加処理を実行する(S1420)。これにより、遊技制御用マイコン101は、客待ちカウンタの値に基づいて、客待ち状態が継続している時間を把握することができる。続いて、客待ち状態が1時間以上継続しているか否かを判定する。継続していないと判定すれば(S1421でNO)、本処理を終える。一方、継続していると判定すれば(S1421でYES)、上述したステップS202の処理(図69参照)と同様、非消去クリア処理を実行する(S1422)。これにより、総賞球数記憶部107aに記憶されている総賞球数の情報、総発射球数記憶部107bに記憶されている総発射球数の情報、差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報がクリアされる。
続いて、非消去クリアコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして(S1423)、本処理を終える。こうして、非消去クリアコマンドが、サブ制御基板120に送信されると、図67(B)に示すように、表示部50aの下部にて、差玉数リセット報知画像CLSが表示される。
[特別図柄確定処理]図74に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、特別図柄の停止時間(ステップS1403又はS1409で選択された特図変動パターンに応じて決まる停止時間)が経過したか否かを判定する(S1901)。経過していなければ(S1901でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の停止表示が継続される。一方、停止時間が経過していれば(S1901でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1902)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1903)。大当たりフラグがONであれば(S1903でYES)、当選した大当たりの種別に応じた開放パターンをセットする(S1904)。なおこのときに、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1904に続いて、遊技状態リセット処理を行う(S1905)。遊技状態リセット処理(S1905)では、確変フラグがONであれば確変フラグをOFFにして、時短フラグがONであればOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、通常確率状態且つ非時短状態に制御される。その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットするとともに(S1906)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1907)。そして特別動作ステータスを「4」にセットして(S1908)、本処理を終える。
また、ステップS1903において大当たりフラグがONでなければ(S1903でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1909)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図75に示すように、遊技状態管理処理(S1902)ではまず、確変フラグがONか否か判定する(S2001)。ONであれば(S2001でYES)、高確率状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする確変カウンタの値を1だけ減少させて(S2002)、確変カウンタの値が「0」か否か判定する(S2003)。「0」であれば(S2003でYES)、確変フラグをOFFにして(S2004)、ステップS2005に進む。ステップS2001又はS2003の判定結果がNOであれば、直ちにステップS2005に進む。
ステップS2005では、時短フラグがONか否か判定する。ONであれば(S2005YES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする時短カウンタの値を1だけ減少させて(S2006)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S2007)。「0」であれば(S2007でYES)、時短フラグをOFFにして(S2008)、ステップS2009に進む。ステップS2005又はS2007の判定結果がNOであれば、ステップS2012に進む。
ステップS2009では、過賞球フラグがONか否かを判定する。つまり、差玉数が80000以上になっているか否かを判定する。過賞球フラグがONでなければ(S2009でNO)、ステップS2012に進む。一方、過賞球フラグがONであれば(S2009でYES)、遊技停止フラグをONにして(S2010)、ステップS2011に進む。こうして、差玉数が80000以上になっていて、高確高ベース状態又は低確低ベース状態が終了すると、遊技が実行不能になる。
ステップS2011では、遊技停止報知コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、ステップS2012に進む。これにより、遊技停止報知コマンドがサブ制御基板120に送信されると、図64(A)に示すように、表示部50aにて、赤背景画像RE及びエラー解除方法画像ERXが表示される。また、スピーカ52から遊技停止音が出力される。更に、枠ランプ53が全て白色で点灯すると共に、盤ランプ54が全て消灯する。
ステップS2012では、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグがON又はOFFの何れであるかの情報)、確変カウンタの値及び時短カウンタの値の情報等を含む遊技状態指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、本処理を終える。
[出力処理]図76に示すように、出力処理(S112)では、後述する外端信号出力処理を実行する(S3001)。続いて、その他の出力処理(S3002)として、上述した各処理において遊技用RAM104の出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板120や払出制御基板170に出力して、本処理を終える。
[外端信号出力処理]図77に示すように、外端信号出力処理(S3001)では、過賞球予告フラグがONであるか否かを判定する(S3101)。つまり、差玉数が70000に達した状況か否かを判定する。過賞球予告フラグがONでなければ(S3101でNO)、ステップS3103に進む。一方、過賞球予告フラグがONであれば(S3101でYES)、過賞球予告用外端信号出力処理を実行して(S3102)、ステップS3102に進む。過賞球予告用外端信号出力処理(S3102)では、差玉数が70000に達したことを示す外端信号(以下「過賞球予告用外端信号」と呼ぶ)が、主制御基板100から払出制御基板170を介して外部端子板160に送信される。これにより、外部端子板160は、過賞球予告用外端信号をパラレル通信によって、外部ユニットGU(データカウンタ、ホールコンピュータなど)に送信する。その結果、ホールコンピュータを監視している遊技場の従業員に、第2実施形態のパチンコ遊技機において差玉数が残り僅か(10000以内)増加すると、過賞球防止機能が作動し得る状況を把握させることが可能である。
ステップS3103では、過賞球フラグがONであるか否かを判定する。つまり、差玉数が80000に達した状況か否かを判定する。過賞球フラグがONでなければ(S3103でNO)、ステップS3105に進む。一方、過賞球フラグがONであれば(S3103でYES)、過賞球用外端信号出力処理を実行して(S3104)、ステップS3105に進む。過賞球用外端信号出力処理(S3104)では、差玉数が80000に達したことを示す外端信号(以下「過賞球用外端信号」と呼ぶ)が、主制御基板100から払出制御基板170を介して外部端子板160に送信される。これにより、外部端子板160は、過賞球予告用外端信号をパラレル通信によって、外部ユニットGUに送信する。その結果、ホールコンピュータを監視している遊技場の従業員に、第2実施形態のパチンコ遊技機において差玉数が80000に達していて、高確高ベース状態又は低確低ベース状態が終了すると遊技が実行不能になる状況を把握させることが可能である。
ステップS3105では、遊技停止フラグがONであるか否かを判定する。つまり、遊技が実行不能になった状況か否かを判定する。遊技停止フラグがONでなければ(S3105でNO)、ステップS3107に進む。一方、遊技停止フラグがONであれば(S3105でYES)、遊技停止用外端信号出力処理を実行して(S3106)、ステップS3107に進む。遊技停止用外端信号出力処理(S3106)では、過賞球防止機能の作動によって遊技が実行不能になったことを示す外端信号(以下「遊技停止用外端信号」と呼ぶ)が、主制御基板100から払出制御基板170を介して外部端子板160に送信される。これにより、外部端子板160は、遊技停止用外端信号をパラレル通信によって、外部ユニットGUに送信する。その結果、ホールコンピュータを監視している遊技場の従業員に、第2実施形態のパチンコ遊技機において過賞球防止機能の作動によって遊技が実行不能になった状況を把握させることが可能である。
ステップS3107では、ステップS203に示す非消去クリア処理、又はステップS1422に示す非消去クリア処理が実行されたか否かを判定する。即ち、総賞球数記憶部107aに記憶されている総賞球数の情報、総発射球数記憶部107bに記憶されている総発射球数の情報、差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報がクリアされたか否かを判定する。非消去クリア処理が実行されていなければ(S3107でNO)、ステップS3109に進む。一方、非消去クリア処理が実行されていれば(S3107でYES)、リセット用外端信号出力処理を実行して(S3108)、ステップS3109に進む。リセット用外端信号出力処理(S3108)では、差玉数がリセットされたことを示す外端信号(以下「リセット用外端信号」と呼ぶ)が、主制御基板100から払出制御基板170を介して外部端子板160に送信される。これにより、外部端子板160は、リセット用外端信号をパラレル通信によって、外部ユニットGUに送信する。その結果、ホールコンピュータを監視している遊技場の従業員に、第2実施形態のパチンコ遊技機において差玉数がリセットされた状況を把握させることが可能である。なお主制御基板100には、専用の信号線が接続されていて、この専用の信号線を介して、過賞球予告用外端信号、過賞球用外端信号、遊技停止用外端信号、リセット用外端信号が、主制御基板100から払出制御基板170を介して外部端子板160に送信される。
<第2実施形態の作用効果>
以上説明したように、第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、差玉数が80000以上であって、高確高ベース状態又は低確低ベース状態が終了すると、遊技が実行不能になる。従って、遊技者にとっては、大当たり遊技状態の途中や、高確高ベース状態又は低確高ベース状態の途中で、突然遊技が停止されるわけではなく、特段大きな不利益になるわけではない。こうして、遊技者に対して遊技を止めやすいタイミングで遊技を中止させつつ、過剰な賞球を付与しない第2実施形態のパチンコ遊技機を提供することが可能である。
また第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、差玉数が80000以上であって、高ベース状態(高確高ベース状態、低確高ベース状態)が終了すると、遊技が実行不能になる。従って、遊技者にとって、高ベース状態が終了した後で持ち球が減っていくような状況になる前に、遊技を中止させることが可能である。つまり、高ベース状態から通常遊技状態に移行した後では、総発射球数が増加していき、差玉数が80000未満になる状況も想定され得る。よって、上記した状況が生じないように、高ベース状態が終了したタイミングで、遊技を中止させることが可能である。
ところで、差玉数が80000になる前に、或る遊技者が遊技を止めて、後で遊技を行う遊技者が遊技を開始してからすぐに、差玉数が80000以上になると、酷な事態となる。そこで、第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、電源投入を契機としないリセット条件の成立に基づいて、計測された差玉数がリセットされる。具体的には、特別リセットスイッチ181が押下操作されること、又は客待ち状態が1時間継続することで、差玉数がリセットされる。これにより、後で遊技を行った遊技者に対して、遊技を開始してからすぐに遊技が中止されないようにすることができて、酷な事態となるのを防ぐことが可能である。
また第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、遊技場の従業員が、電源投入時にRAMクリアスイッチ119を押下操作すると、遊技情報(例えば高確率状態などの遊技状態の情報、特図保留の数や大当たりの当否判定結果などの情報)が消去される一方、差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報が消去されない。従って、営業時間中に、不具合等によって遊技情報を消去しなければならない状況でも、計測された差玉数を消去しないようにすることが可能である。
また第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、上述したように、RAMクリアが実行されても、計測された差玉数が消去されない。しかしながら、遊技場の従業員が特別リセットスイッチ181を押下操作することで、計測された差玉数を消去できる。こうして、遊技場の従業員は、任意のタイミングで、計測された差玉数を消去することが可能である。
<第2実施形態の変更例>
以下、第2実施形態の変更例について説明する。なお、第2実施形態の変更例の説明において、第2実施形態のパチンコ遊技機と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、第2実施形態の変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、第2実施形態およびその変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。また、上述した基本実施形態のパチンコ遊技機PY1に含まれる構成や、上述した第1実施形態のパチンコ遊技機PY1に含まれる構成は、遊技に支障をきたさない範囲で、第2実施形態およびその変更例から把握される遊技機に採用することができる。
第2実施形態では、いわゆるV確機(特定領域16(V領域)への遊技球の通過に基づいて高確率状態に制御される遊技機)として構成したが、当選した大当たり図柄の種類に基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機として構成してもよい。また第2実施形態では、いわゆるST機(特別図柄の変動回数に応じて高確率状態が終了する遊技機)として構成したが、一旦高確率状態に制御されると次の大当たり遊技の開始まで高確率状態への制御が継続する遊技機(いわゆる確変ループタイプ機)や、転落機(抽選結果によって高確率状態が終了する遊技機)として構成してもよい。また、特別図柄の抽選で小当たりに当選すると、大入賞口が最大で1.8秒開放する小当たり遊技が実行される遊技機として構成してもよい。この場合、小当たり遊技の実行により大入賞口に入球した遊技球が、大入賞口内の特定領域を通過すると、大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される遊技機として構成してもよい。そして、特別図柄の抽選で大当たりに当選すると大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行されて、遊技球が大入賞口内の特定領域を通過すると大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される1種2種大当たり遊技として構成してもよい。
第2実施形態では、差玉数が80000以上であって、高確高ベース状態(有利遊技状態)から通常遊技状態に移行するとき(図62参照)、又は低確高ベース状態(有利遊技状態)から通常遊技状態に移行するときに、過賞球防止機能が作動するようにした。しかしながら、有利遊技状態から通常遊技状態に移行するときでなくても良く、単に有利遊技状態が終了するときに、過賞球防止機能が作動するようにしても良い。例えば、高確高ベース状態(有利遊技状態)から低確高ベース状態に移行するときや、高確高ベース状態から高確低ベース状態に移行するときに、過賞球防止機能が作動するようにしても良い。
また例えば、図78に示すように、高確高ベース状態から通常遊技状態に移行するときに、特図2保留数が最大である4個(所定数)あったこととする。そして、特図2の抽選は、特図1の抽選よりも優先して実行されて、且つ特図1の抽選よりも遊技者にとって有利に設定されていることとする。この場合、高確高ベース状態から通常遊技状態に移行すると、特図2の抽選が4回分実行されることになり、遊技者にとっては未だ有利な状態が続いているということができる。従ってこの場合には、通常遊技状態に移行したときに残っている特図2保留(特図2残保留)が全て消化されるまでは、有利遊技状態であるとみなすこととする。そして、特図2残保留が全て消化されるときに(特図2残保留に基づく第2特別図柄の変動表示及び停止表示が全て終了するときに)、過賞球防止機能が作動する(遊技を実行不能にする)ようにしても良い(図78参照)。なお、特図1の抽選が、特図2の抽選よりも優先して実行されるようにしたり、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞した順番に、特図1の抽選又は特図2の抽選が実行されるようにしても良い。
特に、1種2種混合機であって、特図2の抽選で小当たりに当選した場合には、実質的に必ず2種大当たり遊技が実行される(遊技球が特定領域を通過できる)ように構成されている場合には、図78に示すように、通常遊技状態にて特図2残保留が全て消化されたときに過賞球防止機能が作動することが好適である。高ベース状態(時短状態)から通常遊技状態に移行しても、特図2残保留が全て消化されるまでは、2種大当たり遊技が非常に実行され易いためである。即ち、仮に高ベース状態が終了するタイミングで、過賞球防止機能の作動により遊技が実行不能になると、2種大当たり遊技を獲得できるチャンスが失われて、遊技者にとって酷になるからである。なお特図2保留の上限数は、4個に限られるものではなく、例えば1個であっても良く、適宜変更可能である。
第2実施形態では、過賞球防止機能が作動するタイミングは、高確高ベース状態が終了するとき、又は低確高ベース状態が終了するときであった。しかしながら、高確高ベース状態が終了するときにだけ、過賞球防止機能が作動するようにしても良い。この場合には、所謂「ラッシュ状態(連荘期間)」が終了したときにだけ、遊技を中止させることが可能である。また例えば、差玉数が80000以上であって、客待ち状態に移行したタイミングや、客待ち状態が或る一定時間継続したタイミングで、過賞球防止機能が作動するようにしても良い。また例えば、差玉数が80000以上であって、大当たり遊技状態が終了したタイミングで過賞球防止機能が作動するようにしても良い。また例えば、差玉数が80000以上になったタイミングで、過賞球防止機能が作動するようにしても良い。
第2実施形態では、特別リセットスイッチ181(特別操作手段)が押下操作されるという第1のリセット条件(図63(A)参照)、又は客待ち状態が1時間(所定時間)継続するという第2のリセット条件(図63(B)参照)が成立すると、差玉数がリセット(消去)されるようにした。しかしながら、リセット条件は、上記したものに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、上述したように、大当たり遊技状態が終了したタイミングや、差玉数が80000以上になったタイミングで、過賞球防止機能が作動する場合において、図79(A)に示すように、高確高ベース状態(有利遊技状態)から通常遊技状態に移行すると、差玉数がリセットされるようにしても良い。この場合には、所謂「ラッシュ状態(連荘期間)」が終了すると差玉数がリセットされるため、1回でのラッシュ状態中に差玉数が80000(基準数)に達した場合に限り、過賞球防止機能を作動させることが可能である。なお、高確高ベース状態や低確高ベース状態以外に、大当たり遊技状態や高確低ベース状態などの有利遊技状態から通常遊技状態に移行すると、差玉数がリセットされるようにしても良い。また、RAMクリアスイッチ119が押下操作されたり、設定キーシリンダ180が回転操作されることで、差玉数がリセットされるようにしても良い。
また例えば、図79(B)に示すように、通常遊技状態が特定時間(例えば1時間)継続すると、差玉数がリセットされるようにしても良い。この場合には、通常遊技状態にて特定時間(例えば1時間)が継続すると、遊技者にとって有利な状況がしばらく続いていないことになる。従って、この場合には、差玉数をリセットすることで、しばらく差玉数が80000以上にならないようにすることが可能である。なお上記した特定時間は1時間に限られるものではなく、適宜変更可能である。また例えば、通常遊技状態にて特別図柄の変動回数が特定回数に達すると、差玉数をリセットするようにしても良い。また例えば、電源のOFF及びON(電源の再投入)によって、差玉数がリセットされるようにしても良い。
また例えば、遊技制御用マイコン101が、予め定められた基準時間(例えば午前9時)であると判断すると、差玉数をリセットするようにしても良い。この場合には、遊技場の従業員に何ら操作を強いることなく、差玉数を自動的に消去させることが可能である。なお上記した基準時間は午前9時に限られるものではなく、適宜変更可能である。
第2実施形態では、差玉数をリセットするための特別リセットスイッチ181(特別操作手段)が、主制御基板100上に配置されていた(図60参照)。しかしながら、特別操作手段が操作されたことに基づく信号が遊技制御用マイコン101に入力されるのであれば、差玉数をリセットするための特別操作手段の配置箇所は、適宜変更可能である。従って、特別操作手段は、例えば、払出制御基板170上に配置されていたり、専用の基板に配置されていても良い。
第2実施形態では、計測された差玉数が表示手段で表示されることがなかった。しかしながら、計測された差玉数が表示手段で表示されるようにしても良い。例えば、遊技制御用マイコン101は、表示器類8(図4参照)や7セグ表示器300(図61参照)にて、計測した差玉数を表示するようにしても良い。この場合、例えば、差玉数が0~50000(第1範囲)である場合には、表示器類8又は7セグ表示器300にて第1態様を表示して、差玉数が50001~70000(第2範囲)である場合には、表示器類8又は7セグ表示器300にて第2態様を表示して、差玉数が70001~80000(第3範囲)である場合には、表示器類8又は7セグ表示器300にて第3態様を表示するようにしても良い。また例えば、遊技制御用マイコン101は、差玉数の情報(又は総賞球数の情報、総発射球数の情報)をサブ制御基板120に送信して、演出制御用マイコン121が、画像表示装置50等の表示手段にて、差玉数を表示するようにしても良い。また例えば、遊技制御用マイコン101は、払い出した賞球数(又は払い出す予定の賞球数)の情報と排出口センサの検知の情報とを、サブ制御基板120に送信する。そして、演出制御用マイコン121が、これらの情報に基づいて、差玉数を演算することで、画像表示装置50等の表示手段にて、差玉数を表示するようにしても良い。
また遊技制御用マイコン101は、図80に示す変形例のように、7セグ表示器300にて差玉数を表示しても良い。即ち、この変形例では、差玉数の情報は、4つの区間(所定区間)に区分けされていて、非消去記憶部107の差玉数記憶部107cの4つの記憶領域にそれぞれ記憶されている。1番目の記憶領域には、今回電源が投入されてから現時点までの差玉数が記憶されている。2番目の記憶領域には、前回(1回前)に電源が投入されてから前回に電源が遮断されるまでの差玉数が記憶されている。3番目の記憶領域には、前々回(2回前)に電源が投入されてから前々回に電源が遮断されるまでの差玉数が記憶されている。4(N)番目の記憶領域には、前々前回(3回前)に電源が投入されてから前々前回に電源が遮断されるまでの差玉数が記憶されている。こうして、電源がOFF及びONされる度に、計測された差玉数がシフトされて記憶されて、4番目の記憶領域に記憶されていた差玉数は消去される。なお、1番目から4番目の記憶領域に記憶されている差玉数の情報は、RAMクリアが実行されても消去されない。
そして、この変形例では、1番目の記憶領域に記憶されている差玉数、2番目の記憶領域に記憶されている差玉数、3番目の記憶領域に記憶されている差玉数、4番目の記憶領域に記憶されている差玉数が、7セグ表示器300の右2桁(第3表示領域330及び第4表示領域340)にて、千球単位で順番に切替わって表示される。具体的に、7セグ表示器300では、図80(A)に示すように、例えば「bL36」が5秒間表示される。これにより、現在の通常ベースが36%であることが示される。次に、図80(B)に示すように、例えば「b134」が5秒間表示される。これにより、1回前の通常ベースが36%であることが示される。次に、図80(C)に示すように、例えば「b238」が5秒間表示される。これにより、2回前の通常ベースが38%であることが示される。次に、図80(D)に示すように、例えば「b235」が5秒間表示される。これにより、3回前の通常ベースが38%であることが示される。
続いて、7セグ表示器300では、図80(E)に示すように、例えば「cL20」が5秒間表示される。これにより、今回電源が投入されてから現時点までの差玉数が20000であることが示される。次に、図80(F)に示すように、例えば「c100」が5秒間表示される。これにより、前回(1回前)に電源が投入されてから前回に電源が遮断されるまでの差玉数が「0」であることが示される。なお総発射球数が総賞球数よりも多いことで、差玉数が「0」よりも小さい場合には、「0」が表示される。次に、図80(G)に示すように、例えば「c265」が5秒間表示される。これにより、前々回(2回前)に電源が投入されてから前々回に電源が遮断されるまでの差玉数が65000であることが示される。次に、図80(H)に示すように、例えば「c348」が5秒間表示される。これにより、前々前回(3回前)に電源が投入されてから前々前回に電源が遮断されるまでの差玉数が48000であることが示される。その後、図80(A)~(H)が5秒間毎に繰返して表示される。
上述した変形例では、電源がOFF及びON(再投入)される度に、計測された差玉数がシフトされて記憶されて、4(N)番目の記憶領域に記憶されていた差玉数が消去されるようにした。しかしながら、RAMクリアが実行される度に、計測された差玉数がシフトされて記憶されて、4(N)番目の記憶領域に記憶されていた差玉数が消去されるようにしても良い。又は、遊技制御用マイコンが予め定められた規定時間(例えば午前9時)であると判断すると、計測された差玉数がシフトされて記憶されて、4(N)番目の記憶領域に記憶されていた差玉数が消去されるようにしても良い。なお、上記したNは、2以上の自然数であれば、適宜変更可能である。
上述した変形例では、図80に示すように、7セグ表示器300において、5秒間毎に、差玉数の表示が自動的に切替わった。しかしながら、RAMクリアスイッチ119への押下操作や、設定キーシリンダ180への回転操作など、所定の操作手段の操作によって、差玉数の表示が切替わるようにしても良い。また、所定の操作手段の操作によって、通常ベースの表示と、差玉数の表示とを切替えるようにしても良い。
第2実施形態では、差玉数が70000(所定数)に達すると、図65(A)に示す演出態様によって、過賞球防止機能の作動に近づいていることを示した。しかしながら、過賞球防止機能の作動に近づいていることを示す演出態様は、図65(A)に示す演出態様に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、スピーカ52からの特殊音声(例えば「差玉数が70000です」)や、盤ランプ54や枠ランプ53等の発光手段の特殊発光態様によって、過賞球防止機能の作動に近づいていることを示すようにしても良い。また差玉数が多くになるにつれて、多段階に変化する演出態様によって、過賞球防止機能の作動に近づいていることを示すようにしても良い。
第2実施形態では、差玉数が80000(基準数)に達すると、図65(B)に示す演出態様によって、遊技が停止し得る状況を示した。しかしながら、遊技が停止し得る状況を示す演出態様は、図65(B)に示す演出態様に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、スピーカ52からの特殊音声(例えば「差玉数が80000です」)や、盤ランプ54や枠ランプ53等の発光手段の特殊発光態様によって、遊技が停止し得る状況を示すようにしても良い。
第2実施形態では、過賞球防止機能が作動すると、図64(A)に示す演出態様によって、遊技が実行不能な状況を示した。しかしながら、遊技技が実行不能な状況を示す演出態様は、図64(A)に示す演出態様に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、表示部50aに「遊技が実行できません」を示す画像を表示したり、スピーカ52からの特殊音声(例えば「遊技が実行できません」)を出力するようにしても良い。
第2実施形態では、RAMクリアが実行されても、差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報が消去されないようにした。しかしながら、差玉数の情報を、遊技用RAM104の所定の記憶領域(消去記憶部)に記憶させるようにして、RAMクリアが実行されると、差玉数の情報がクリアされるようにしても良い。即ち、差玉数がリセットされる条件には、RAMクリアが実行されることが含まれているようにしたり、差玉数がリセットされるリセット条件を、RAMクリアが実行されることだけにしても良い。
第2実施形態では、過賞球防止機能が作動すると、遊技制御用マイコン101が、遊技に関する遊技制御処理(ステップS102~S108の処理、図68参照)を停止させるだけでなく、遊技球を発射させるための発射制御処理(ステップS109の処理、図68参照)も停止させた。しかしながら、過賞球防止機能が作動すると、遊技制御用マイコン101が、遊技制御処理を停止させる一方、発射制御処理を停止しないようにしても良い。但し、この場合には、過賞球防止機能が作動しても、遊技者は、ハンドル72kへの回転操作によって、遊技球が遊技領域6を流下する。そのため、遊技が実行不能である状況をすぐに把握し難いという問題点がある。よって、遊技制御処理及び発射制御処理の両方を停止させた方が、遊技者に、遊技が実行不能である状況をすぐに把握させることが可能である。また例えば、過賞球防止機能が作動すると、遊技制御用マイコン101が、発射制御処理を停止させる一方、遊技制御処理を停止させないようにしても良い。但し、この場合には、過賞球防止機能が作動したタイミングで、未だ遊技球が遊技領域6を流下していることがあり、遊技球が各種入賞口に入球して、遊技者に賞球が付与され得るという問題点がある。よって、遊技制御処理及び発射制御処理の両方を停止させた方が、過賞球防止機能が作動した後、遊技者には確実に賞球を付与しないことが可能である。
第2実施形態では、遊技制御用マイコン101は、排出口センサの検知に基づいて、総発射球数をカウントした。しかしながら、各種入賞口への入賞を検知するセンサ(第1始動口センサ、第2始動口センサ、一般入賞口センサ、第1大入賞口センサ、第2大入賞口センサ15a)の検知に基づいて、総発射球数をカウントするようにしても良い。又は、内側壁部1Bの上端部に戻り玉防止部が設けられていて、この戻り玉防止部に遊技球を検知可能なセンサが設けられている場合に、このセンサの検知に基づいて、総発射球数をカウントするようにしても良い。
第2実施形態では、差玉数が70000に達すると、図65(A)に示すように、過賞球予告画像KYが表示された。しかしながら、差玉数に拘わらず、客待ち演出、大当たり遊技中の演出(例えばエンディング演出)、変動演出に伴う予告演出などにおいて、差玉数が80000以上になることを条件に遊技が実行不能になることを説明する演出を実行しても良い。このような演出によって、過賞球防止機能があるパチンコ遊技機であることを、遊技者や遊技場の従業員に事前に知らせることができるからである。
第2実施形態では、総賞球数の情報、総発射球数の情報、差玉数の情報を、遊技用RAM104の非消去記憶部107に記憶させることで、RAMクリアが実行されても、総賞球数の情報、総発射球数の情報、差玉数の情報が消去されないようにした。しかしながら、遊技用RAM104とは別に設けた不揮発性の記憶手段(例えばFRAM(登録商標))に、総賞球数の情報、総発射球数の情報、差玉数の情報を記憶させることで、RAMクリアが実行されても、総賞球数の情報、総発射球数の情報、差玉数の情報が消去されないようにしても良い。
第2実施形態では、電源が投入されてから随時、差玉数がカウントされるようにした。しかしながら、差玉数のカウントの始期を、所謂初当たり(通常遊技状態における大当たりへの当選)からとしてもよい。この場合には、電源が投入されてから初当たりに至るまでの差玉数のマイナス分(つまり総発射球数)がカウントされないことになる。従って、過賞球防止機能が作動する契機となる差玉数を、初当たり以降の持ち球数と同じにすることが可能である。
第2実施形態では、遊技制御用マイコン101は、総賞球数と総発射球とを別個でカウントして、総賞球数から総発射球数を減算することで、差玉数を演算した。しかしながら、差玉数をカウントするための差玉カウンタだけを用いて、差玉数を計測(カウント)するようにしても良い。つまり、賞球がある度に、差玉カウンタに対して、賞球の値を加算する。また、遊技球が発射される度に(排出口センサの検知がある度)に、差玉カウンタの値を減算する。こうして、総賞球数と総発射球とを別個でカウントしないで、差玉数を計測するようにしても良い。この場合において、差玉カウンタの値が、マイナスにならないようにして、常に「0」以上になるようにしても良い。そうすれば、上述したように、過賞球防止機能が作動する契機となる差玉数を、実質的に初当たり以降の持ち球数と同じにすることが可能である。
第2実施形態では、差玉数(特定計測数)が80000(基準数)以上であることを条件に、過賞球防止機能が作動するようにした。しかしながら、過賞球防止機能が作動するための基準となる差玉数(基準数)は、80000に限られるものではなく、50000、100000、120000であっても良く、適宜変更可能である。
第2実施形態では、過賞球防止機能が作動するための契機となる特定計測数は、総賞球数と総発射球数との差である差玉数であった。しかしながら、特定計測数は、過剰な賞球を付与しないという観点により、遊技者に付与される賞球数に基づくものであれば、適宜変更可能である。例えば、特定計測数は、大当たり遊技状態など或る遊技状態や、連荘期間など或る期間に限った差玉数であっても良い。また例えば、特定計測数は、全ての遊技状態での総賞球数、大当たり遊技状態など或る遊技状態に限った総賞球数、連荘期間など或る期間に限った総賞球数であっても良い。また例えば、特定計測数は、全ての遊技状態でのベース、大当たり遊技状態など或る遊技状態に限ったベース、連荘期間など或る期間に限ったベースであっても良い。
第2実施形態では、パチンコ遊技機が、内部に収容している遊技球が遊技領域6を流下した後に、当該パチンコ遊技機の外部に排出される非封入式パチンコとして構成されていた。しかしながら、パチンコ遊技機が、内部に収容している遊技球が遊技領域を流下した後に、循環して再び遊技領域に進入可能な封入式パチンコとして構成されていても良い。この場合には、払出制御基板170に相当する枠制御基板に、7セグ表示器が配置されている。よって、この7セグ表示器に、差玉数(特定計測数)を表示し得るようにしても良い。また前扉の下部に、持ち球数を表示する6桁の7セグ表示器が配置されている。よって、この6桁の7セグ表示器に、差玉数(特定計測数)を表示し得るようにしても良い。なお、本形態の「計測」とは、カウント又は計数と同じ意味である。
<第2実施形態に示されている発明>
上記した第2実施形態及びその変更例には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施形態等における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段X>
手段X1に係る発明は、
遊技を制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備える遊技機(第2実施形態のパチンコ遊技機)において、
前記遊技制御手段は、
遊技者に付与される賞球数に基づく特定計測数(差玉数)を計測可能であり、
前記特定計測数が予め定められた基準数(80000)以上であって、遊技者にとって有利な有利遊技状態(高確高ベース状態、低確高ベース状態)が終了すると(図62参照)、遊技を実行不能に制御する(遊技制御処理及び発射制御処理を停止する)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、賞球数に基づく特定計測数が基準数以上であって、有利遊技状態が終了すると、遊技が実行不能になる。従って、遊技者にとっては有利遊技状態の途中で突然遊技が停止されるわけではなく、特段大きな不利益になるわけではない。こうして、過剰な賞球を付与しない遊技機を提供することが可能である。
手段X2に係る発明は、
手段X1に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記特定計測数が前記基準数以上であって、前記有利遊技状態(高確高ベース状態、低確高ベース状態)から通常遊技状態に移行すると、遊技を実行不能に制御することを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、賞球数に基づく特定計測数が基準数以上であって、有利遊技状態から通常遊技状態に移行すると、遊技が実行不能になる。従って、遊技者にとって遊技を止めやすいタイミングにて、遊技を中止させることが可能である。
手段X3に係る発明は、
手段X1に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
当たり判定処理により当たりと判定すると、当たり遊技(大当たり遊技)を実行可能であり、
前記特定計測数が前記基準数以上であって、前記有利遊技状態から通常遊技状態に移行したときに所定数(例えば4個)だけ保留されていた前記当たり判定処理が当該通常遊技状態にて消化されると、遊技を実行不能に制御する(図62参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定計測数が基準数以上であって、有利遊技状態から通常遊技状態に移行したときに当たり判定処理が所定数だけ保留されていることがある。この場合には、所定数だけ保留されていた当たり判定処理が通常遊技状態にて消化されるまで実質的な有利遊技状態とみなして、その実質的な有利遊技状態が終了すると、遊技を中止させることが可能である。
手段X4に係る発明は、
手段X1に記載の遊技機において、
入球口(第2始動口12)を備え、
前記遊技制御手段は、通常遊技状態よりも前記入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態(高ベース状態)に制御可能であり、
前記有利遊技状態は、前記入球容易状態であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定計測数が基準数以上であって、通常遊技状態よりも入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態が終了すると、遊技が実行不能になる。従って、遊技者にとって、入球容易状態が終了した後で持ち球が減っていくような状況になる前に、遊技を中止させることが可能である。
ところで、特開2017-209170号公報に記載の遊技機では、遊技者が継続した遊技によって、過剰な賞球を獲得することがあり得る。この場合、遊技機が遊技者に対して過剰な賞球を付与しないようにすることはなかった。そこで手段X1~X4に係る発明は、特開2017-209170号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、遊技者に付与される賞球数に基づく特定計測数を計測可能であり、特定計測数が予め定められた基準数以上であって、遊技者にとって有利な有利遊技状態が終了すると、遊技を実行不能に制御する点で相違している。これにより、遊技者に過剰な賞球を付与しない遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段Y>
手段Y1に係る発明は、
遊技を制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備える遊技機(第2実施形態のパチンコ遊技機)において、
前記遊技制御手段は、
遊技者に付与される賞球数に基づく特定計測数(差玉数)を計測可能であり、
前記特定計測数が予め定められた基準数(80000)以上になることに基づいて、遊技を実行不能に制御(遊技制御処理及び発射制御処理を停止)することがあり(図62参照)、
電源投入を契機としないリセット条件(特別リセットスイッチ181が押下操作された第1リセット条件、客待ち状態が1時間継続する第2リセット条件)の成立に基づいて、計測された前記特定計測数を消去する(図63(A)(B)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、賞球数に基づく特定計測数が基準数以上になることに基づいて、遊技が実行不能になる。これにより、過剰な賞球を付与しない遊技機を提供することが可能である。但し、特定計測数が基準数になる前に、或る遊技者が遊技を止めて、後で遊技を行う遊技者が遊技を開始してからすぐに、特定計測数が基準数以上になると、酷な事態となる。そのため、電源投入を契機としないリセット条件が成立することに基づいて、計測された特定計測数が消去される。これにより、後で遊技を行った遊技者に対して、遊技を開始してからすぐに遊技が中止されないようにすることができて、酷な事態となるのを防ぐことが可能である。
手段Y2に係る発明は、
操作可能な特別操作手段(特別リセットスイッチ181)を備え、
前記リセット条件は、前記特別操作手段が操作されることである(図64(A)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、例えば、或る遊技者が遊技を終えた後、遊技場の従業員が特別操作手段を操作することで、計測された特定計測数が消去される。これにより、後で遊技を行う遊技者にとって、遊技を開始してからすぐに遊技が中止されないようにすることが可能である。
手段Y3に係る発明は、
手段Y1に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、当たり判定処理の結果を示す識別図柄(特別図柄)を停止表示した後、客待ち状態に制御可能であり、
前記リセット条件は、前記客待ち状態が所定時間(例えば1時間)継続すること(図63(B)参照)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、客待ち状態が所定時間継続すると、遊技者が変わった場合と想定して、計測された特定計測数が消去される。これにより、後で遊技を行う遊技者にとって、遊技を開始してからすぐに遊技が中止されないようにすることが可能である。
手段Y4に係る発明は、
手段Y1に記載の遊技機において、
前記リセット条件は、遊技者にとって有利な有利遊技状態(高確高ベース状態)から通常遊技状態に移行すること(図63(A)参照)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、遊技者にとって有利な有利遊技状態から通常遊技状態に移行すると、計測された特定計測数が消去される。こうして、有利遊技状態が継続する状況が一旦終了すれば、しばらく特定計測数が基準数以上にならないようにすることが可能である。
手段Y5に係る発明は、
手段Y1に記載の遊技機において、
前記リセット条件は、通常遊技状態にて特定時間(例えば1時間)が継続すること(図63(B)参照)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、通常遊技状態にて特定時間が継続すると、遊技者にとって有利な状況がしばらく続いていないことになる。従って、この場合には、計測された特定計測数を消去することで、しばらく特定計測数が基準数以上にならないようにすることが可能である。
ところで、特開2017-209170号公報に記載の遊技機では、遊技者が継続した遊技によって、過剰な賞球を獲得することがあり得る。この場合、遊技機が遊技者に対して過剰な賞球を付与しないようにすることはなかった。そこで手段Y1~Y5に係る発明は、特開2017-209170号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、遊技者に付与される賞球数に基づく特定計測数を計測可能であり、特定計測数が予め定められた基準数以上になることに基づいて、遊技を実行不能に制御することがあり、電源投入を契機としないリセット条件の成立に基づいて、計測された前記特定計測数を消去する点で相違している。これにより、遊技者に過剰な賞球を付与しない遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段Z>
手段Z1に係る発明は、
遊技を制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)と、
操作可能な特定操作手段(RAMクリアスイッチ119)と、を備える遊技機(第2実施形態のパチンコ遊技機)において、
前記遊技制御手段は、
遊技者に付与される賞球数に基づく特定計測数(差玉数)を計測可能であり、
前記特定計測数が予め定められた基準数(80000)以上になることに基づいて、遊技を実行不能に制御(遊技制御処理及び発射制御処理を停止)することがあり、
電源投入時に前記特定操作手段が操作されることに基づいて、遊技に係る遊技情報を消去する(RAMクリアが実行される)一方、計測された前記特定計測数を消去しないことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、賞球数に基づく特定計測数が基準数以上になることに基づいて、遊技が実行不能になる。これにより、過剰な賞球数を付与しない遊技機を提供することが可能である。ここで、遊技場の従業員が、電源投入時に特定操作手段を操作すると、遊技に係る遊技情報は消去されるものの、計測された特定計測数は消去されない。従って、営業時間中に、不具合等によって遊技に係る遊技状態を消去しなければならない状況でも、計測された特定計測数を消去しないようにすることが可能である。
手段Z2に係る発明は、
手段Z1に記載の遊技機において、
操作可能な特別操作手段(特別リセットスイッチ181)を備え、
前記遊技制御手段は、
前記特別操作手段が操作されることに基づいて、計測された前記特定計測数を消去可能である(図63(A)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、遊技場の従業員が特別操作手段を操作することで、計測された特定計測数が消去される。これにより、遊技に係る遊技状態を消去しないでも、遊技場の従業員は任意のタイミングで、計測された特定計測数を消去することが可能である。
手段Z3に係る発明は、
手段Z1又は手段Z2に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
予め定められた基準時間(例えば午前9時)であると判断すると、計測された前記特定計測数を消去可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、予め定められた基準時間になると、計測された特定計測数が消去される。従って、遊技場の従業員に操作させることなく、計測された特定計測数を自動的に消去させることが可能である。
手段Z4に係る発明は、
手段Z1乃至手段Z4に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
1番目からN(4)番目までの所定期間(電源が投入されてから電源が遮断されるまでの期間)毎に区分けして前記特定計測数を順番に記憶していて、
N番目の所定期間の前記特定計測数を消去することに伴って、1番目から(N-1)番目の所定期間の前記特定計測数を、2番目からN番目の所定期間の前記特定計測数としてシフトして、1番目の所定期間の前記特定計測数の計測を開始することを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、1番目からN番目までの所定期間毎の特定計測数を記憶しておくことが可能である。その上で、N番目の所定期間の特定計測数が消去されることに伴って、1番目から(N-1)番目の所定期間の特定計測数が、2番目からN番目の所定期間の特定計測数としてシフトされる。そして、1番目の所定期間の特定計測数の計測が開始される。こうして、遊技場の従業員に操作させることなく、1番目からN番目までの所定期間毎の特定計測数を、自動的に更新することが可能である。
ところで、特開2017-209170号公報に記載の遊技機では、遊技者が継続した遊技によって、過剰な賞球を獲得することがあり得る。この場合、遊技機が遊技者に対して過剰な賞球を付与しないようにすることはなかった。そこで手段Z1~Z4に係る発明は、特開2017-209170号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、遊技者に付与される賞球数に基づく特定計測数を計測可能であり、特定計測数が予め定められた基準数以上になることに基づいて、遊技を実行不能に制御することがあり、電源投入時に特定操作手段が操作されることに基づいて、遊技に係る遊技情報を消去する一方、計測された特定計測数を消去しない点で相違している。これにより、遊技者に過剰な賞球を付与しない遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
13.第3実施形態
以下、第3実施形態のパチンコ遊技機を図81~図89に基づいて説明する。第3実施形態のパチンコ遊技機の説明において第1実施形態のパチンコ遊技機PY1および第2実施形態のパチンコ遊技機と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。第3実施形態のパチンコ遊技機は、遊技店(ホール)側が意図的に遊技者にとって有利な遊技状態に設定できる機能(有利設定機能と言う)を搭載したものである。特に述べない限り、上述の基本実施形態のパチンコ遊技機PY1が第3実施形態にも適用される。
なお第3実施形態のパチンコ遊技機は、いわゆる1種2種混合機である。第3実施形態のパチンコ遊技機では、特図2の抽選(第2始動口12に係る抽選)において小当たりに当選すると、第2大入賞口15を開放する小当たり遊技が実行され、小当たり遊技中に第2大入賞口15内の特定領域16に遊技球が通過すると(いわゆるV通過があると)、第1大入賞口14を開放するラウンド遊技を複数回含む大当たり遊技が実行される。
<停止図柄の種類>
まず、第3実施形態における停止図柄の種類について説明する。第3実施形態のパチンコ遊技機は、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得した特別図柄乱数を、図81(A)に示す大当たり判定テーブルに従って判定することにより、大当たりか否か、及び、小当たりか否かを決定する。図81(A)に示すように、第1始動口11への入賞に基づく第1特別図柄(特図1)の抽選では、所定の確率で大当たり(所謂1種大当たり)に当選するが、小当たりに当選することはない。一方、第2始動口12への入賞に基づく第2特別図柄(特図2)の抽選では、必ず小当たりに当選する。すなわち、特図2の抽選では、大当たり(所謂1種大当たり)に当選することはなく、またハズレとなることもない。
第3実施形態のパチンコ遊技機は、大当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数(大当たり図柄種別乱数)を、図81(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、大当たり図柄の種別を決定する。特図1の抽選では、50%の割合で、「特図1_大当たり図柄S」に決定し、50%の割合で、「特図1_大当たり図柄T」に決定する。なお、特図2の抽選の結果に大当たり(1種大当たり)は含まれない。当選した大当たり図柄の種別が異なると、1種大当たり遊技における大入賞口の開放パターンや、大当たり遊技後の遊技状態に関する設定が異なる(図82参照)。この点については後述する。
また第3実施形態のパチンコ遊技機は、小当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図81(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、小当たり図柄の種別を決定する。具体的には特図2の抽選では、80%の割合で、「特図2_小当たり図柄s」に決定し、20%の割合で、「特図2_小当たり図柄t」に決定する。当選した小当たり図柄の種別が異なると、小当たり遊技や2種大当たり遊技における大入賞口の開放パターンや、大当たり遊技後の遊技状態に関する設定が異なる(図82参照)。この点については後述する。
また第3実施形態のパチンコ遊技機は、大当たりにも小当たりにも当選していないと判定した場合(つまりハズレと判定した場合)、図柄種別乱数を、図81(D)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、ハズレ図柄の種別を決定する。特図1の抽選では、80%の割合で、「特図1_ハズレ図柄S」に決定し、10%の割合で、「特図1_ハズレ図柄T」に決定し、10%の割合で、「特図1_ハズレ図柄U」に決定する。なお、特図2の抽選の結果にハズレは含まれない。ハズレ図柄の種別の違いは、ハズレ図柄が停止表示された後の遊技状態に関する設定に影響を与える(図83参照)。この点については後述する。
また第3実施形態のパチンコ遊技機は、ハズレと判定した場合、リーチ乱数を、図81(E)に示すリーチ判定テーブルに従って判定することにより、変動演出において演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をリーチにするか否かを決定することが可能である。リーチ有りと判定される確率は、遊技状態が後述の通常時短状態であるか否かによって異なっている。通常時短状態でないときの方が、通常時短状態であるときよりも、リーチ有りと判定される確率が高い。
次に、大当たりの種類、小当たりの種類、ハズレの種類について、図82及び図83に基づいて詳細に説明する。上述したように、特別図柄抽選(特図1の抽選や特図2の抽選)の結果には、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特図表示器81に「大当たり図柄」が停止表示される。大当たり図柄には、「特図1_大当たり図柄S」、「特図1_大当たり図柄T」がある。また、「小当たり」のときには、特図表示器81に「小当たり図柄」が停止表示される。小当たり図柄には、「特図2_小当たり図柄s」、「特図2_小当たり図柄t」がある。「はずれ」のときには、特図表示器81に「ハズレ図柄」が停止表示される。ハズレ図柄には、「特図1_ハズレ図柄S」、「特図1_ハズレ図柄T」、「特図1_ハズレ図柄U」がある。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口14を開放させる「大当たり遊技」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第2大入賞口15を開放させる「小当たり遊技」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口15内の特定領域16に遊技球が進入すると、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口14を開放させる「大当たり遊技」が実行される。特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称し、特定領域16への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口15を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口14を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。本形態では図96に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(特図1表示器81aに停止表示される大当たり図柄)の種別には2種類ある。具体的には特図1の抽選では、「特図1_大当たり図柄S」、「特図1_大当たり図柄T」に当選する可能性がある。
図82に示すように、「特図1_大当たり図柄S」及び「特図1_大当たり図柄T」は、4R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口14の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。大当たり遊技の終了後の遊技状態は、当選時の遊技状態に応じて異なる。
ここで、本形態の遊技状態について簡単に説明する。第3実施形態のパチンコ遊技機は、遊技状態として、非時短状態と、非時短状態とは第2始動口12への入球し易さに関する設定が異なる時短状態とに制御可能である。時短状態には、第2始動口12に遊技球が入球し易い設定の通常時短状態と、通常時短状態よりも第2始動口12に遊技球が入球し難い設定の微時短状態(非通常時短状態)とがある。微時短状態における第2始動口12への入球し易さは、非時短状態とそれほど変わらない。すなわち本形態では、通常時短状態は、第2始動口12への入球が多数見込める高ベース状態であり、微時短状態および非時短状態は、第2始動口12への入球があまり見込めない低ベース状態である。なお、遊技状態の詳細については後述する。
「大当たり図柄S」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、当選時の遊技状態が非時短状態あるいは通常時短状態であれば非時短状態であるが、当選時の遊技状態が微時短状態であれば微時短状態である。微時短状態の時短回数は、800回に設定される。時短回数とは、時短状態における特図変動の上限実行回数である。微時短状態における特図変動の実行回数が800回に至ると微時短状態は終了する。この場合、非時短状態に設定される。
これに対して、「大当たり図柄T」に当選した場合の大当たり遊技後の時短状態は、当選時の遊技状態が非時短状態、微時短状態、及び通常時短状態の何れであっても、非時短状態である。
また特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口15を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口15へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置15D内の特定領域16を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて第1大入賞口14を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この大当たり遊技(特定領域16への通過を契機とする大当たり遊技)が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口15の開放が1R目に相当することになる。なお、小当たり遊技において特定領域16への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。大当たり遊技や小当たり遊技を特別遊技と言うこともある。なお、特別遊技においては1ラウンド中に複数回大入賞口を開放させるラウンドがあってもよい。
本形態では図82に示すように、特図2の抽選で当選可能な小当たり図柄(特図2表示器81bに停止表示される小当たり図柄)の種別は2種類である。具体的には特図2の抽選では、「特図2_小当たり図柄s」及び「特図2_小当たり図柄t」に当選する可能性がある。
「小当たり図柄s」及び「小当たり図柄t」は、正しく遊技する限り、特定領域16への通過(V通過ともいう)が必ず可能な小当たりである。つまり本形態では、特図2の抽選に基づく小当たり当選は、実質的には大当たり当選と同じ意味をもつ。
各種別の小当たり図柄に基づく小当たり遊技では、第2大入賞口15の1.8秒開放が1回行われる。そして、正しく遊技する限り、この第2大入賞口15の開放中に複数の入賞が可能であり、この入賞球のうち少なくとも1球は、特定領域16を通過するように、振分部材16kが通過許容状態(図3(B)に示す状態)に制御される。
特定領域16への遊技球の通過に基づいて実行される大当たり遊技(2種大当たり遊技)では、「小当たり図柄s」に基づく2種大当たり遊技でも、「小当たり図柄t」に基づく2種大当たり遊技でも、2R目から10R目まで1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口14を開放させる。
「小当たり図柄s」に基づく2種大当たり遊技の終了後の遊技状態は、当選時の遊技状態が非時短状態あるいは微時短状態であれば非時短状態であり、通常時短状態であれば通常時短状態である。通常時短状態における時短回数は100回に設定される。
これに対して、「小当たり図柄t」に基づく2種大当たり遊技の終了後の遊技状態は、当選時の遊技状態が非時短状態、微時短状態、及び通常時短状態の何れであっても、非時短状態である。なお本形態において特図2の抽選がなされるのは、主に通常時短状態であり、非時短状態や微時短状態において特図2の抽選がなされることはほぼない。
また特別図柄抽選の結果、ハズレと判定されると、ハズレ図柄の種別が決定される。図97に示すように、特図1の抽選で決定されるハズレ図柄(特図1表示器81aに停止表示されるハズレ図柄)の種別は3種類ある。具体的には特図1の抽選では、「特図1_ハズレ図柄S」、「特図1_ハズレ図柄T」、「特図1_ハズレ図柄U」の何れかに決定される。なお、特図2の抽選でハズレと判定されることはない。
「特図1_ハズレ図柄S」は、遊技状態の遷移に影響のない通常ハズレであるが、「特図1_ハズレ図柄T」および「特図1_ハズレ図柄U」は、時短状態の制御契機となる特殊ハズレ(特定結果の一例)である。つまり特別図柄抽選の結果が特殊ハズレ(時短ハズレとも言う)である場合、遊技制御用マイコン101は、ハズレ図柄の停止表示後の遊技状態を、時短状態に制御する。但し、特殊ハズレに基づく時短状態への制御タイミングにおいて既に時短状態(通常時短状態又は微時短状態)である場合(すなわち時短フラグがONである場合)には、遊技状態の設定を変更しない。すなわち特殊ハズレは、通常ハズレと同様に扱われる。
より具体的には、非時短状態における「ハズレ図柄T」の停止表示後の遊技状態は、通常時短状態であり、時短回数は100回に設定される。また、非時短状態における「ハズレ図柄U」の停止表示後の遊技状態は、微時短状態であり、時短回数は800回に設定される。
<遊技状態>
ここで、第3実施形態のパチンコ遊技機の遊技状態について詳細に説明する。図84(A)に示すように、時短状態(通常時短状態、微時短状態)における普通図柄抽選の当選確率は、非時短状態における普通図柄の当選確率と同じである。具体的には本形態では、非時短状態、通常時短状態、微時短状態のいずれの遊技状態においても、普通図柄抽選で当たりと判定される確率は、65535/65536に設定されている。つまり、いずれの遊技状態においても普通図柄抽選では、ほぼ当たりと判定される。なお、時短状態では普通図柄抽選の当選確率が非時短状態よりも高くなる構成としてもよい。
また時短状態(通常時短状態、微時短状態)では、図84(B)に示すように、普通図柄の変動時間が、非時短状態よりも短くなる。具体的には本形態では、普通図柄の変動時間は、非時短状態では60秒であるが、通常時短状態では1秒であり、微時短状態では30秒である。なお、普通図柄の停止時間は、いずれの遊技状態であっても0.5秒である。
また時短状態(通常時短状態、微時短状態)では、図84(C)に示すように、補助遊技における電チュー12Dの開放時間が、非時短状態よりも長くなる。具体的には本形態では、電チュー12Dの開放時間は、非時短状態では1回あたり0.05秒であるが、通常時短状態では2.5秒であり、微時短状態では0.1秒である。
また時短状態では、図84(C)に示すように、補助遊技における電チュー12Dの開放回数が、非時短状態よりも多くなることがある。具体的には本形態では、電チュー12Dの開放回数は、非時短状態および微時短状態では1回であるが、通常時短状態では2回である。
ここで非時短状態では、普通図柄抽選が実行されればほぼ当たりとなるものの、普通図柄の変動時間が60秒と長く、補助遊技における電チュー12Dの開放は0.05秒の開放が1回と極短時間である。よって非時短状態では、右打ち(遊技球がゲート13を通過し得る打ち方)にて遊技を行っても、電チュー12Dへの入賞はほとんど見込めない。
これに対して通常時短状態では、普通図柄抽選が実行されればほぼ当たりとなり、普通図柄の変動時間も1秒と短く、また、補助遊技における電チュー12Dの開放は2.5秒の開放が2回と十分に長い。よって通常時短状態では、右打ちにて遊技を行うことで、電チュー12Dへの入賞が頻繁に生じ得る。すなわち通常時短状態は、非時短状態と比べて、電チュー12Dへの入賞が容易な設定の遊技状態であると言える。
一方、微時短状態では、普通図柄抽選が実行されればほぼ当たりとなるものの、普通図柄の変動時間は30秒と長く、また、補助遊技における電チュー12Dの開放は0.1秒の開放が1回と短い。よって微時短状態では、電チュー12Dへの入賞し易さに関係する各種のパラメータ(普通図柄抽選の当選確率、普通図柄の変動時間や停止時間、電チュー12Dの開放パターン)が非時短状態に比べれば、電チュー12Dへ入賞し易い設定となっているものの、右打ちにて遊技を行っても電チュー12Dへの入賞はほとんど見込めない。
このように非時短状態および微時短状態では、右打ちを行っても電チュー12Dへの入賞が見込めないため、遊技者は左打ちにて遊技を進行させる。一方、通常時短状態では、右打ちを行うことで電チュー12Dへの入賞が頻繁に生じるため、遊技者が右打ちにて遊技を進行する。なお本第3実施形態のパチンコ遊技機では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
微時短状態は、通常時短状態と同様、非時短状態と比べて、電チュー12Dへの入賞が容易な設定の遊技状態であると言えるが、通常時短状態よりも電チュー12Dへの入賞困難な設定の遊技状態である。また微時短状態は、電チュー12Dへの入賞が見込めないことから、通常時短状態よりも、非時短状態に近い性質の遊技状態である。なお、通常時短状態は特定遊技状態の一例であり、非時短状態および微時短状態は非特定遊技状態の一例である。
ちなみに、通常時短状態では、非時短状態と比べて、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。よって、通常時短状態を「高ベース状態」ともいい、非時短状態を「低ベース状態」ともいう。微時短状態も「低ベース状態」の一例である。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー12Dにより第2始動口12への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。
なお、普通図柄抽選における当選確率、普通図柄の変動時間や停止時間、電チュー12Dの開放時間や開放回数等は、遊技性に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。
<特図変動パターン>
次に、特図変動パターン(特別図柄の変動パターン)の決定について説明する。第3実施形態のパチンコ遊技機は、非時短状態と微時短状態と通常時短状態とで異なる特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを決定する(図85参照)。
まず、図85(A)に基づいて非時短状態における特図変動パターン判定テーブルについて説明する。非時短状態では、左打ちにて遊技が進行され、特図1の抽選が行われる。特図1の抽選結果には大当たりとハズレとがある。大当たりの場合、SPリーチを行う特図変動パターンP80、又は、SPリーチに発展せずノーマルリーチを行う特図変動パターンP81の何れかを選択する。これに対して、ハズレの場合、通常ハズレであるハズレ図柄S又は微時短状態の制御契機となるハズレ図柄Uであれば、リーチ有りと判定しているときは、SPリーチを行う特図変動パターンP82、又は、SPリーチに発展せずにノーマルリーチを行う特図変動パターンP83の何れかを選択し、リーチ無しと判定しているときは、保留球数に応じて、リーチが形成されない特図変動パターンP84又はP85を選択する。なお、非時短状態においてハズレ図柄Uが停止表示されると微時短状態に移行するが、本形態では微時短状態が遊技者にとって最も有利でない遊技状態であるため、非時短状態においてハズレ図柄Uを引いた場合には、ハズレ図柄Sを引いた場合と同じ特図変動パターンを選択するようにしている。
一方ハズレの場合であって、停止図柄が、通常時短状態の制御契機となるハズレ図柄Tであれば、RUSH突入演出を行う特図変動パターンP86を選択する。非時短状態においてハズレ図柄Tが停止表示されると、通常時短状態に移行する。RUSH突入演出は、通常時短状態に移行することを示唆する演出である。RUSH突入演出については後述する。
次に、図85(B)に基づいて微時短状態における特図変動パターン判定テーブルについて説明する。微時短状態は、本形態では遊技者にとって最も有利でない遊技状態である。つまり本形態では、微時短状態が、通常の遊技状態(通常遊技状態)として機能している。微時短状態では、左打ちにて遊技が進行され、特図1の抽選が行われる。特図1の抽選結果が大当たりの場合、SPリーチを行う特図変動パターンP90、又は、SPリーチに発展せずノーマルリーチを行う特図変動パターンP91の何れかを選択する。これに対して、特図1の抽選結果がハズレの場合、ハズレ図柄が何れであっても、リーチ有りと判定しているときは、SPリーチを行う特図変動パターンP92、又は、SPリーチに発展せずにノーマルリーチを行う特図変動パターンP93の何れかを選択し、リーチ無しと判定しているときは、保留球数に応じて、リーチが形成されない特図変動パターンP94又はP95を選択する。微時短状態において特殊ハズレ(ハズレ図柄T、ハズレ図柄U)を引いても遊技状態を新たに設定しないため、微時短状態において特殊ハズレを引いた場合には、通常ハズレ(ハズレ図柄S)を引いた場合と同じ特図変動パターンを選択するようにしている。
次に、図85(C)に基づいて通常時短状態における特図変動パターン判定テーブルについて説明する。通常時短状態は、本形態では遊技者にとって最も有利な遊技状態である。通常時短状態の時短回数は100回に設定され、特図2の抽選では必ず小当たりに当選し、小当たり遊技が実行されれば必ずV通過が生じるように構成されている。よって、通常時短状態に制御されることは、次の大当たり遊技の獲得を意味する(所謂連荘の確定)。
通常時短状態では、右打ちにて遊技が進行され、特図2の抽選が行われる。図85(C)に示すように、通常時短状態において特図2の抽選がなされると、特図2の変動パターンとして、13秒の変動時間の特図変動パターンP100が選択される。この特図変動パターンが選択された場合には、即当たり演出が実行される。即当たり演出では、13秒の変動時間の中で、リーチが形成されるとすぐに当選を示す停止態様(ゾロ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示される。
<遊技制御用マイコンの処理>
次に、第3実施形態において遊技制御用マイコン101が行う処理について説明する。第3実施形態では、第2実施形態で説明した遊技状態管理処理(図75参照)に代えて、図86に示す遊技状態管理処理が行われる。なお、第3実施形態のパチンコ遊技機は、高確率状態に設定することがないため、高確率状態であることを示す確変フラグに係る処理を行わない。
図86に示すように、第3実施形態における遊技状態管理処理(S1902)ではまず、時短状態であることを示す時短フラグがONか否か判定し(S2101)、ONでなければステップS2110に進み、ONであれば、時短状態中に実行した特図変動(特別図柄の変動表示)の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2102)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2103)。そして、「0」でなければステップS2110に進み、「0」であれば、時短フラグをOFFするとともに(S2104)、遊技状態フラグ更新処理(S2105)を行って、ステップS2110に進む。
遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。図86中の表に示すように、遊技状態フラグの値は、非時短状態であれば「0」にセットされ、通常時短状態であれば「1」にセットされ、微時短状態であれば「2」にセットされる。この遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、時短フラグをOFFしたところであるため、遊技状態フラグの値を、非時短状態に対応する値「0」にセットする。
ステップS2110では、時短フラグがOFFであるか否かを判定する。時短フラグがOFFでなければ、ステップS2130に進むが、時短フラグがOFFであれば、続いて、停止表示されている特別図柄が、特殊ハズレであるか否かを判定する(S2111)。そして、特殊ハズレ(ハズレ図柄T又はハズレ図柄U)でなければステップS2130に進むが、特殊ハズレであれば、時短フラグをONするとともに(S2112)、ハズレ図柄の種別に応じた時短回数(図83参照)を時短カウンタにセットし(S2113)、遊技状態フラグ更新処理(S2114)を行って、ステップS2130に進む。
この遊技状態フラグ更新処理(S2114)では、ハズレ図柄Tに基づいて時短フラグをONにしたところであれば、遊技状態フラグの値を通常時短状態に対応する値「1」にセットし、ハズレ図柄Uに基づいて時短フラグをONにしたところであれば、遊技状態フラグの値を微時短状態に対応する値「2」にセットする。遊技状態フラグの値が「1」にセットされることにより遊技状態は通常時短状態に制御され、遊技状態フラグの値が「2」にセットされることにより遊技状態は微時短状態に制御される。なお、本形態における各時短状態は、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。
なお本形態では、特殊ハズレに基づいて時短状態に制御されるのは、非時短状態であるとき(ステップS2110でYESのとき)に限られる。すなわち、微時短状態において特殊ハズレを引いても、新たな時短状態の設定はなされない。ここで本形態では、遊技状態管理処理(S1902)において、まず時短状態を終了させるかに関する処理(ステップS2101~S2105)を行って、その後で、特殊ハズレに基づいて時短状態に制御するかに関する処理(ステップS2110~S2114)を行う。そのため、例えば、微時短状態の最終変動となる特図1の変動で、特殊ハズレが停止表示されると、ステップS2101~S2105の処理で微時短状態から非時短状態に移行され、ステップS2110~S2114の処理で非時短状態から時短状態に移行されることとなる。なお、ステップS2110~S2114の処理を、ステップS2101~S2105の処理よりも先に行う構成とすることで、時短状態の最終変動で特殊ハズレを引いても新たな時短状態に制御されない構成としてもよい。
ステップS2130では、遊技制御用マイコン101は、遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、遊技用RAM104の出力バッファにセットする。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板120に現在の遊技状態の情報が通知される。
<第3実施形態における遊技の流れ>
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機における遊技の進行の流れについて、図87に基づいて説明する。第3実施形態のパチンコ遊技機では、非時短状態、微時短状態、通常時短状態のうち、遊技者にとって最も有利でない遊技状態は、ハズレ図柄Uを引いても通常時短状態に移行させることができない微時短状態である。非時短状態は、ハズレ図柄Uを引くことによって通常時短状態に移行させることができる点で微時短状態よりも有利な遊技状態である。また、通常時短状態は、特図2の抽選に基づく大当たり遊技の獲得が実質的に確定している遊技状態であるため、非時短状態、微時短状態、通常時短状態のうちで遊技者にとって最も有利な遊技状態である。
本形態では、微時短状態が通常の遊技状態として機能する。図87に示すように、微時短状態である場合、演出モードは通常演出モード(後に詳述)に設定される。微時短状態では、左打ちによって遊技が進行され、特図1の抽選が行われる。本形態のパチンコ遊技機は、微時短状態から直接、通常時短状態に移行することがないように構成されている。よって遊技者は、微時短状態である場合には、まず非時短状態に移行させることを目指して遊技を進行する。微時短状態において「大当たり図柄S」に当選した場合には、大当たり遊技後の遊技状態は再び微時短状態に設定される。一方、「大当たり図柄T」に当選した場合には、大当たり遊技後の遊技状態は非時短状態に設定される。また、微時短状態において大当たりに当選することなく特図変動の実行回数が800回(微時短状態の時短回数)となった場合にも非時短状態に設定される。
非時短状態は、特殊ハズレを引くことで通常時短状態に移行させることが可能な遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態の1つである。非時短状態である場合、演出モードはチャンス演出モード(後に詳述)に設定される。非時短状態では、左打ちによって遊技が進行され、特図1の抽選が行われる。本形態では特図1の抽選において1/5の確率で特殊ハズレに当選する。このとき、1/2の確率でハズレ図柄T(通常時短状態の契機となる図柄)に振り分けられ、1/2の確率でハズレ図柄U(微時短状態の契機となる図柄)に振り分けられる。非時短状態において当選した特殊ハズレがハズレ図柄Uであった場合には、微時短状態に移行するため、再び非時短状態への移行を目指した遊技を行う。
一方、非時短状態において当選した特殊ハズレがハズレ図柄Tであった場合には、通常時短状態に移行する。通常時短状態は、特図2の抽選に基づく大当たり遊技の獲得が実質的に確定している遊技状態である。通常時短状態である場合、演出モードはRUSH演出モード(後に詳述)に設定される。通常時短状態では、右打ちによって遊技が進行され、特図2の抽選が行われる。特図2の抽選では必ず小当たりに当選する。このとき、4/5の確率で小当たり図柄s(通常時短状態の契機となる図柄)に振り分けられ、1/5の確率で小当たり図柄t(非時短状態の契機となる図柄)に振分られる。通常時短状態において当選した小当たりが小当り図柄sであった場合には、V通過に基づく2種大当たり遊技後に再び通常時短状態に設定されるため、いわゆる大当たりの連荘が確定する。
一方、通常時短状態において当選した小当たりが小当り図柄tであった場合には、V通過に基づく2種大当たり遊技後に非時短状態に設定される。この非時短状態において、ハズレ図柄Tを引くことができれば、通常時短状態に復帰させることができる。これに対して、ハズレ図柄Uを引いてしまった場合には、微時短状態に移行することとなる。このように本形態では、通常時短状態が終了する場合には、直接微時短状態まで移行することはなく、一旦非時短状態に設定されるようになっている。よって、再び通常時短状態に設定されることに期待が持てるようになっており、遊技興趣が向上されている。
なお、非時短状態において特図1の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には、大当たり図柄Sを引いたときでも大当たり図柄Tを引いたときでも、大当たり遊技の終了後の遊技状態が非時短状態に設定されるようになっている。これにより、せっかく大当たりを引いたのに大当たり前の非時短状態よりも不利な微時短状態に設定されてしまって遊技者が落胆することが防止されている。
ここで、電源投入時の遊技状態について説明する。RAMクリアスイッチ119の操作を伴わない電源投入がなされた場合、電源投入時の遊技状態は、電源断時の遊技状態を引き継ぐ。よって、前日の閉店後に微時短状態で電源断となった場合は、開店時の電源投入時の遊技状態は微時短状態のままである。これに対して、RAMクリアスイッチ119の操作を伴う電源投入がなされると、フラグ等が初期設定の状態で起動する。つまり、図87に示すように、電源投入に応じてRAMクリアがなされた場合には、遊技状態は非時短状態となる。上述した通り、非時短状態は、ハズレ図柄Tに基づく通常時短状態への移行が見込める点で、微時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。よって、本形態のパチンコ遊技機は、遊技場(ホール)の従業員等の操作によって、遊技者にとって有利な状態に設定することが可能な遊技機であると言える。すなわち、本形態のパチンコ遊技機は、有利設定機能を搭載していると言える。これにより本形態では、遊技場の従業員等がRAMクリアを行ってからまだ誰も遊技していない状態の本形態のパチンコ遊技機を狙った遊技者が、遊技場の開店に際して本形態のパチンコ遊技機を遊技することに期待できる。すなわち、遊技場の開店直後(いわゆる朝一)の本形態のパチンコ遊技機の稼働向上に期待できる。
<第3実施形態における演出例>
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機における演出例について、図88及び図89に基づいて説明する。まず、演出モードについて説明する。
本形態の演出モードには、図88(A)に示すように、昼の背景画像が表示部50aに表示される「通常演出モード」、図88(B)に示すように、昼の背景画像の表示とともに、「チャンス」の文字を含む帯画像OGが表示部50aの上部および下部に表示される「チャンス演出モード」、図88(C)に示すように、宇宙の背景画像が表示部50aに表示される「RUSH演出モード」が含まれている。
通常演出モード(図88(A))は、微時短状態である場合に設定される演出モードである。上述したように本形態における非時短状態は遊技者にとって有利な遊技状態であるため、この微時短状態が、実質的には通常の遊技状態として機能する。通常演出モードの設定(言い換えれば、昼の背景画像の表示)は、微時短状態であることの示唆として機能する。
チャンス演出モード(図88(B))は、非時短状態である場合に設定される演出モードである。本形態における非時短状態は、ハズレ図柄Tに基づく通常時短状態への移行が可能であるため、遊技者にとっては通常時短状態へ移行させるチャンスである。チャンス演出モードの設定(言い換えれば、チャンスの文字を含む帯画像OGの表示)は、非時短状態であることの示唆として機能する。また、RAMクリアがなされた場合には非時短状態に設定されるため、チャンス演出モードの設定は、RAMクリアがなされたことの示唆としても機能する。
RUSH演出モード(図88(C))は、通常時短状態である場合に設定される演出モードである。通常時短状態に制御されると、特図2の抽選に基づく2種大当たり遊技の実行が確定するため、RUSH演出モードの設定(言い換えれば、宇宙の背景画像の表示)は、通常時短状態であることの示唆として機能するとともに、大当たり遊技の実行確定の示唆としても機能する。なお、通常時短状態では、右打ちにて第2始動口12への入賞を狙って遊技を進行させるため、RUSH演出モードに制御されると、演出制御用マイコン121は、右打ちにて遊技を行うべき旨を報知する右打ち画像G108を表示部50aの右上部に表示する。
次に、通常演出モードである場合の予告演出について説明する。第3実施形態のパチンコ遊技機では、演出制御用マイコン121は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示に際して、所定のキャラクタをセリフと共に表示するセリフ予告演出を実行可能である。セリフ予告演出におけるセリフの種類には、大当たり期待度が高いことを示唆するセリフ(例えば「チャンス」)や、大当たり期待度がより高いことを示唆するセリフ(例えば「激熱」)などがある他、本形態のパチンコ遊技機には有利設定機能が搭載されていることを示唆するセリフ(特定セリフ)がある。本形態のパチンコ遊技機は、特定セリフのセリフ予告演出として、図88(D)に示す演出を実行可能である。図88(D)に示す演出は、リンゴをモチーフとしたミニキャラが「朝一はRUSHに突入し易いかも」というセリフを言うセリフ予告演出であり、これにより遊技者は、本形態のパチンコ遊技機に有利設定機能が搭載されていること、言い換えれば、朝一はRAMクリアによって非時短状態に設定されていて通常時短状態に移行させ易い可能性があることを把握可能である。なお、このような特定セリフのセリフ予告演出は、有利設定機能が搭載されていること遊技者に説明する説明演出として機能する。有利設定機能が搭載されていることの説明は、必ずしもセリフ予告演出として行われる必要はなく、大当たり遊技のエンディングに伴うエンディング演出として行う構成としたり、客待ち演出として行う構成としたりしてもよい。
次に、非時短状態から通常時短状態に移行する際に行われるRUSH突入演出について説明する。非時短状態における特図1の抽選に基づいてハズレ図柄Tに当選した場合には、遊技制御用マイコン101は、特図変動パターンP86を選択する(図85(A)参照)。そして演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した特図1変動開始コマンドが示す特図変動パターンがP86である場合には、RUSH突入演出を伴う変動演出を行う。具体的には演出制御用マイコン121は、RUSH突入演出として、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をリーチ状態にした後(図89(A)(B))、中演出図柄EZ2を特殊図柄TZとする特殊目で停止表示する。本形態では、特殊図柄TZは、移行先の遊技状態(通常時短状態)に対応する演出モード(すなわちRUSH演出モード)の名称の文字(RUSH)を含む画像である。なおこの場合、小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、「1・3・5」の特定目で停止表示される。このように演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が特殊目で停止表示されることによって通常時短状態(RUSH演出モード)に移行することが示唆される。すなわち、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が特殊目で停止表示されることは、通常時短状態に移行すること(ハズレ図柄Tを引いたこと)を遊技者に示唆する演出や、RUSH演出モードに移行することを示唆する演出として機能する。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の特殊目や、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の特定目は、適宜変更可能である。
<第3実施形態の効果>
以上詳細に説明したように第3実施形態のパチンコ遊技機によれば、遊技場の従業員等がRAMクリア操作(RAMクリアスイッチ119を押しながらの電源スイッチ191のON操作)を行うことで非時短状態に設定することが可能であり、非時短状態はハズレ図柄Tを引くことで通常時短状態に移行可能な点で遊技者に有利である。すなわち本形態によれば、遊技場の従業員等が遊技者に有利な遊技状態に設定することが可能となっており、遊技客へのサービス向上が見込める。
また第3実施形態のパチンコ遊技機によれば、非時短状態に設定するためのRAMクリア操作は、電源投入時にのみ可能な操作である。つまり本形態では、遊技場の開店のための電源投入に際して、本形態のパチンコ遊技機の遊技状態を非時短状態に設定することが可能である。よって、遊技場が開店してからまだ誰も遊技していない遊技機に、非時短状態での遊技を期待する遊技者を誘導することが可能となる。
また第3実施形態のパチンコ遊技機によれば、非時短状態に設定されている場合はチャンス演出モードに設定されるため(図88(B))、遊技場の従業員等がRAMクリア操作をした遊技台であるか否かを遊技者が判断することが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能である。
また第3実施形態のパチンコ遊技機によれば、遊技場の従業員等の操作によって遊技者に有利な遊技状態に設定される可能性があることを、セリフ予告演出によって示唆することが可能である(図88(D)参照)。よって、遊技者に対して有利設定機能を搭載している遊技台であることを知らせることが可能である。
<第3実施形態の変更例>
以下、第3実施形態の変更例について説明する。なお、第3実施形態の変更例の説明において、第3実施形態のパチンコ遊技機と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、第3実施形態の変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、第3実施形態およびその変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。また、上述した第1実施形態のパチンコ遊技機PY1に含まれる構成、及び/又は、上述した第2実施形態に含まれる構成は、遊技に支障をきたさない範囲で、第3実施形態およびその変更例から把握される遊技機に採用することができる。
第3実施形態では、微時短状態で大当たりに当選した場合に大当たり遊技後の遊技状態が通常時短状態に設定されることがない構成としたが、微時短状態における当選が通常時短状態への制御契機となる大当たり図柄を設けてもよい。
また第3実施形態では、微時短状態への移行契機となるハズレ図柄を1種類(ハズレ図柄U)とし、微時短状態の時短回数を800回としたが、微時短状態への移行契機となるハズレ図柄を複数種類設けて、ハズレ図柄の種類に応じて微時短状態の時短回数を異ならせてもよい。例えば、あるハズレ図柄に基づいて微時短状態に設定された場合の時短回数は30回等の少ない回数にし、別のハズレ図柄に基づいて微時短状態に設定された場合の時短回数は900回等の多い回数とすれば、微時短状態の中に、非時短状態に移行し易いものと移行し難いものとを設けることができ、遊技興趣の向上が見込める。
また第3実施形態では、通常時短状態が終了する場合には、直接微時短状態まで移行することはなく、一旦非時短状態に設定されるように構成したが、直接微時短状態まで移行することがある構成(通常時短状態における当選に基づく大当たり遊技後の遊技状態が微時短状態に設定される構成や、時短回数の消化による通常時短状態の終了時に微時短状態に設定される構成)としてもよい。
また第3実施形態では、チャンス演出モードに設定する(チャンスの文字を含む帯画像OGを表示する)ことにより非時短状態であることを示唆しているが、非時短状態であることの示唆(RAMクリアがなされた遊技台であることの示唆)は、非時短状態以外の遊技状態では表示されないキャラクタ画像が表示されるなど、他の演出によって行われてもよい。この場合、非時短状態であることを示唆する演出(示唆演出)は、非時短状態である場合は常に行われているものでなくてもよく、演出の実行抽選に当選した場合に限って実行されるものでもよい。なお、第3実施形態では、非時短状態でも微時短状態でも同じ昼の背景画像を表示する構成であるため、非時短状態であることを示唆する演出を実行抽選に当選した場合に限って実行する構成とした場合には、非時短状態からハズレ図柄Uに基づいて微時短状態に制御されたことをわかりにくくすることができ、遊技の興趣を高めることが可能である。チャンス演出モードにおいてチャンスの文字を含む帯画像OGの表示を表示しない状態は、通常演出モードと同じ状態であるため、両者は同じ演出モードに設定されていると言える。
また第3実施形態では、RAMクリアを伴う電源投入によって非時短状態に制御された場合も、大当たり遊技状態(大当たり遊技を実行している状態)の終了に応じて非時短状態に制御された場合も、微時短状態において時短回数が消化されたことに応じて非時短状態に制御された場合も、同じ演出モード(チャンス演出モード)に設定する構成としたが、RAMクリアを伴う電源投入によって非時短状態に制御された場合にのみチャンス演出モードに設定され、大当たり遊技状態の終了に応じて非時短状態に制御された場合や、微時短状態において時短回数が消化されたことに応じて非時短状態に制御された場合には、チャンス演出モードとは異なる演出モードに設定される構成としてもよい。具体的には例えば、大当たり遊技状態の終了に応じて非時短状態に制御された場合や、微時短状態において時短回数が消化されたことに応じて非時短状態に制御された場合には、微時短状態と同じ演出モードに設定される構成としてもよい。このような構成とすれば、RAMクリア後の状態に特別感を持たせることができ、遊技の興趣を高めることが可能である。
また第3実施形態では、RAMクリアスイッチ119を用いたRAMクリア操作を、非時短状態に設定するための状態設定操作としたが、状態設定操作は、RAMクリアスイッチ119を用いない操作(RAMクリアを伴わない操作)であってもよい。たとえば、非時短状態に設定するための専用スイッチを設け、当該専用スイッチを押すことによって、非時短状態に設定される構成としてもよい。この場合、専用スイッチを有効に操作できる期間が、電源投入時以外の期間であってもよい。具体的には例えば、客待ち状態(客待ち演出を行っている状態)中に、専用スイッチが押されたことによって、非時短状態に設定される構成としてもよい。なお、専用スイッチは、主制御基板100上に実装するなど、遊技者が任意に操作できない位置に設けることが好ましい。つまり専用スイッチは、RAMクリアスイッチ119と同様、遊技機枠2を開放しなければ操作できない位置に設けることが好ましい。
また第3実施形態では、第2大入賞口15内の特定領域16への遊技球の通過に基づいて大当たり遊技を実行可能な所謂1種2種混合機として構成したが、所謂「ST機」や「確変ループ機」など、1種2種混合機以外のタイプの遊技機としてもよい。ST機や確変ループ機とする場合、当選した特別図柄の種類に基づいて大当たり当選確率が高い高確率状態への移行が決定される所謂「図柄確変機」としてもよいし、Vアタッカー(特定領域を有する大入賞装置)内の特定領域への通過に基づいて高確率状態への移行が決定される所謂「V確変機」としてもよい。なお、「ST機」や「確変ループ機」として構成する場合には、特図1の抽選でも特図2の抽選でも大当たりに当選するよう構成し、特図1の抽選よりも特図2の抽選の方が、獲得可能な賞球数の多い大当たり遊技が実行され易かったり、大当たり遊技の終了後の遊技状態が高確率状態に制御され易かったりする点において有利となっているとよい。また、高確率状態において特殊ハズレを引いても、遊技状態の設定を変更しないものとする。
また第3実施形態において、各種の時短状態における時短回数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。また上記形態において、各種の時短状態におけるパラメータ(普通図柄の変動時間や停止時間、電チューの開放パターンなど)は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。また上記形態において、各大当たり図柄、各小当たり図柄、各ハズレ図柄の種類や振分率は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。
また第3実施形態では、所謂1種2種混合機として構成したが、実現したい遊技性によっては、1種大当たりのない所謂ハネモノ(2種機)としてもよい。すなわち、特図1の抽選でも特図2の抽選でも所謂「直撃大当たり」に当選し得ない構成としてもよい。
また第3実施形態では、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数(時短回数)は、特図1の変動表示が実行されても特図2の変動表示が実行されてもカウントされる合算上限実行回数としたが、この合算上限実行回数とは別に、特図1の変動表示だけをカウント対象とした特図1上限実行回数や、特図2の変動表示だけをカウント対象とした特図2上限実行回数を設け、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するように構成してもよい。なお、特図1上限実行回数や特図2上限実行回数は、合算上限実行回数とは異なる値に設定することができる。また、合算上限実行回数を設けることなく、特図1上限実行回数と特図2上限実行回数とを設け、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するように構成したり、特図2上限実行回数だけを設け、この回数が満たされると時短状態が終了するように構成したりしてもよい。
<第3実施形態に示されている発明>
上記した第3実施形態及びその変更例には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施形態等における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段S>
手段S1に係る発明は、
遊技球が入球可能な入賞口(第1始動口11、第2始動口12)と、
前記入賞口に遊技球が入球することに基づいて遊技状態を設定する遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)と、
演出を行うための演出モードを設定する演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記遊技状態には、遊技球が前記入賞口に入球し易い第1状態(通常時短状態)と、前記第1状態よりも遊技球が前記入賞口に入球し難い第2状態(非時短状態)と、があり、
前記遊技制御手段は、初期状態として前記第2状態を設定するときがあり、
前記演出制御手段は、初期状態として前記第2状態が設定されたときには、前記演出モードとして所定の示唆演出(例えば図88(B)に示す帯画像OGの表示)を含む特定モード(チャンス演出モード)を設定することを特徴とする遊技機である。
手段S2に係る発明は、
手段S1に係る遊技機であって、
前記遊技状態には、前記第2状態とは異なる状態であって、前記第1状態よりも遊技球が前記入賞口に入球し難い第3状態(微時短状態)があり、
前記遊技制御手段は、前記第1状態を設定するか否かの特殊判定(ハズレ図柄Tに基づいて通常時短状態に移行させるか否かの判定)を行うことが可能であり、
前記第3状態よりも前記第2状態の方が、前記特殊判定において前記第1状態を設定すると判定され易いことを特徴とする遊技機である。
手段S3に係る発明は、
手段S2に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記第2状態において所定条件(微時短状態の移行契機となるハズレ図柄Uの停止表示)が成立した場合、前記遊技状態を前記第2状態から前記第3状態に変化させることがあり、
前記演出制御手段は、前記特定モードにおいて前記遊技状態が前記第2状態から前記第3状態に変化しても当該特定モードを継続することを特徴とする遊技機である。
ところで、特開2018-47326号公報に記載の遊技機では、大当たり遊技の後に、遊技球が始動口に入賞し易い時短状態に制御されることがある。しかしながら、時短状態に制御可能な遊技機における演出に関しては改善の余地がある。改善した演出を搭載することにより、遊技の興趣向上を見込める。そこで手段Sに係る発明は、特開2018-47326号公報に記載の遊技機に対して、「遊技球が入賞口に入球し易い第1状態よりも、遊技球が入賞口に入球し難い第2状態を、初期状態として設定するときがあり、初期状態として第2状態が設定されたときには、演出モードとして所定の示唆演出を含む特定モードを設定する」点で相違している。これにより、演出を通じて遊技の興趣向上に寄与することが可能である。