JP2023076544A - 光学照準装置用の二重焦点面レチクル - Google Patents

光学照準装置用の二重焦点面レチクル Download PDF

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Abstract

【課題】光学照準装置を提供する。【解決手段】二重焦点面光学照準装置、例えばライフルスコープ(ライフル銃望遠照準器)であって、2つの焦点面を有するとともに第1の焦点面のところに位置する第1のレチクルおよび第2の焦点面のところに位置する第2のレチクルを備えていることを特徴とする二重焦点面光学照準装置。第1の焦点面のところのレチクルは、ガラスエッチングされたレチクルであり、第2の焦点面のところのレチクルは、ワイヤレチクルである。2つのレチクルは、光学照準装置越しに見て単一のレチクルまたは互いに相補形状のマーキングの外観を提供する互いに異なるパターンまたはマーキングを有する。【選択図】図2

Description

本開示内容、すなわち本発明は、一般に、小火器用の光学照準装置に関する。特に、本発明は、二重焦点面光学照準装置に用いられるレチクルに関する。
〔関連出願の説明〕
本願は、2015年6月17日に出願された米国特許出願第14/742,415号の優先権主張出願であり、この米国特許出願を全ての目的について参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
レチクルは、物体に照準を当てて物体の距離またはサイズを計測する光学照準系に用いられている。種々の形式のレチクルを光学照準装置、例えばライフルスコープ(ライフル銃望遠照準器)に用いることができる。ワイヤ十字線が長年の間、レチクルに用いられている。
最近になって、ガラスエッチングレチクルが民生市場、軍用市場、および法執行機関市場で用いられる照準装置において普及している。ガラスエッチングレチクルは、ガラス中にエッチングされたパターンを備えた一片のガラスであり、次に、蒸着チャンバを用いて種々の物質をエッチングされたパターン中に析出させることができる。黒色特徴部の場合、クロムが一般的に用いられる。「照明」特徴部に関し、二酸化チタンまたは珪酸ナトリウムが一般的に用いられる。この微粉は、レチクルハウジングの縁のところにかつユーザの視界から外れたところに位置決めされたLEDからの光を反射してこれをユーザの眼の方へ差し向け、そしてレチクルパターンが光って見えるようにし、したがって、光が僅かしかない状況でも見やすくなる。
可変倍率方式の大抵の光学照準装置は、2つの焦点面を有する。一般に、レチクルは、第1の焦点面、第2の焦点面またはこれら両方の焦点面のところに配置できる。第1の焦点面レチクルと第2の焦点面レチクルの両方には顕著な利点と欠点がある。
第1の焦点面レチクルは、一般的に、ワイヤが太すぎてワイヤレチクルの使用を通常阻む小さな特徴部を有する。したがって、ガラスエッチングレチクルは、一般に、第1の焦点面レチクル用に用いられる。第1の焦点面は、ズーム倍率系(すなわち、エレクターシステム)の前に位置しているので、レチクルと像は、互いにサイズが比例して変化し、像が大きくなると、レチクルに関する情報が同じ割合で多くなる。これに関する一利点は、レチクル上の任意の測定マークがユーザの選択する任意の倍率設定値で正確であるということにある。像を拡大すると、レチクルに関する情報は、同じ割合で像とともに増加するように見え、したがって、全てのレチクルマーキングは、その設計された測定スケール(尺度)に合わせて正確である。しかしながら、一欠点は、レチクルを構成する線がユーザの眼に対して太くなると、観察可能な領域のうちの多くが隠されるので、小さな標的を見るのが困難になる場合がある。線が細すぎる状態に作られた場合、低い倍率(広い視野および動いている標的にとって望ましい)では、これらの線は、細すぎるので明確には見えない。他方、線が太くて低い倍率でも良好に働く場合、これら線は、高い倍率では太すぎるように見える場合がある。
これとは対照的に、第2の焦点面レチクルでは、利点と欠点は、大抵は第1の焦点面レチクルの利点と欠点の逆である。第2の焦点面レチクルは、像の倍率を変化させるとサイズまたはスケールの面で調節できず、と言うのは、第2の焦点面レチクルは、エレクターシステムの後に配置されているからである。したがって、第2の焦点面レチクルは、一般に、ライフルスコープの特定の倍率設定値に合わせて寸法決めされる。第2の焦点面レチクル上の測定マークが正確であるようにするためには、スコープは、所与のレチクルの設計対象である正確な倍率設定値に設定されていなければならない。したがって、別の倍率で測定マークを用いるためには、ユーザは、正確な使用を可能にするために差を数学的に計算する必要があろう。第2の焦点面レチクル上の線の太さは、倍率設定値につれて変化しないので、これらの線を所望の太さに合わせて最適化するのが良く、任意の倍率において、これらの線は、ユーザの眼には同じ太さに見えるであろう。
現在の照準装置における技術動向の中には、注目に値するものがある。例えば、広げられた倍率範囲(レンジ)を有する照準装置がトレンドになっている。スコープが6X倍率範囲を有することは珍しくはなく、スコープの中には、10Xまたはそれ以上の範囲の倍率範囲を有するものさえある。倍率範囲が増大すると、第1の焦点面内で用いられるレチクルの線太さを最適化することが困難になり、と言うのは、倍率範囲を超えるレチクル線サイズの極めて大きな変化が生じるからである。もう一つの技術動向は、長いレンジの状況と近接したレンジの状況の両方について1つの光学照準装置を用いることにある。ズーム範囲の増大により、極めて近接した状況と極めて遠隔の状況の両方について用いることができる1つの光学照準装置を提供することができる。しかしながら、上述した利点と欠点のために、長いレンジの状況と近接したレンジの状況の両方について最適であるレチクルを見出すことは困難である。
最近の数年で、ある特定の光学照準装置が二重焦点面レチクルを用いている。このことは、この装置が2つのレチクルを有し、1つのレチクルが第1および第2の焦点面の各々にそれぞれ位置することを意味している。一般に、大抵の二重目的(近接用途と遠隔用途)レチクルは、長いレンジショットについては特定の角度測定値(例えば、角度の分またはミリラジアン)を指示するハッシュマーク(hash marks)または他の何らかの形状を備えた垂直および水平スタジア線を有する。短いレンジのシューティングに関し、単純なドット、馬蹄形、切れた円、または他の何らかのマーキングが好ましい。現時点において本発明者の知っている全ての二重焦点面光学照準装置における両方のレチクルは、ガラスエッチングレチクルである。
レチクル照明は、長年の間、伝統的な形式のライフルスコープにおいて用いられていたが、照明上の問題があった。ガラスレチクル技術についての説明は、有用な技術背景である。数年前に、ガラスレチクルが発明されたが、その理由は、これらガラスレチクルは、「浮動」レチクル特徴部の実現を可能にする利点を有していたからである。「浮動」という用語は、レチクルに適用される場合、他の物理的支持体を全く用いないで任意の設計をガラス上に配置でき、すなわち、この設計が連結される必要がないということを意味している。浮動レチクルは、ワイヤレチクルとは異なっており、と言うのは、ワイヤレチクルでは、レチクル特徴部を全て何らかの仕方でステンシルまたはネオンサインと非常によく似た状態でフレームに連結されることによって支持することが必要だからである。ガラスレチクルは、任意のパターンを想像できるようにする。上述したように、ガラスレチクルマーカーは、ガラスをパターンでエッチングし、次に、互いに異なる要因に応じて、エッチングされた領域に種々の別の物質を満たす。一般に、クロムが非照明特徴部に用いることができるようエッチング部分を満たすための物質として用いられる。照明される特徴部のため、ガラスレチクルマーカーは、一般に、反射性材料、例えば二酸化チタンや珪酸ナトリウム(これらには限定されない)を用いる。通常、ガラスレチクルには、パターンを保護するためにレチクルパターンを覆って接合される第2のガラス片が存在し、それによりダブレットが作られる。
しかしながら、大抵のガラス照明レチクルは、明るい昼光条件で用いるに足るほど明るくはなく、と言うのは、現行の技術は、これらを十分に明るくすることができないからである。この一般的な見解には例外があるが、ガラス照明レチクルにも欠点がある。伝統的なレチクル照明方式では、ガラスレチクルの縁のところに配置されたLEDを用いることが必要である。LEDからの光は、反射性材料で反射して観察者の眼に向かって進み、かくして照明パターンを作る。この方法の採用の結果として、光が僅かしかない状況にとって望ましい照明パターンが得られる。しかしながら、二酸化チタンおよび珪酸ナトリウムは、事実上、これら材料の極めて微細に粉砕された粉末である。LEDからの光がこれら物質に当たると、光はあらゆる方向に散乱する。その光のうちの何割かは、使用者の眼に至る。しかしながら、これは明らかに非効率的であり、と言うのは、これは、あらゆる方向に光を散乱させるからである。その結果、明るい昼光条件の場合に関し、反射する光は十分ではない。
明るい照明を提供する別の一手法は、光ファイバを通ってレチクルの中心に送られる光を用いて明るい中心ドットまたは他の形状を作ることである。これは、現在、例えばフォルテックスレーザー(Vortex Razor)1-6×24スコープで用いられている。光ファイバを通って送られる光は、周囲光であっても良くまたはLEDもしくは他の適当な光源によって提供させるものであっても良い。光ファイバをLEDで照明すると、その結果として、極めて明るいレチクルが明るい日中でも見え、ユーザが自分の頭を軸外し状態に動かしても暗くならない。この設計に関する問題は、この設計を第2の焦点面でしか使えないということにある。その理由は、第1の焦点面に配置するには、ユーザにとって正確なサイズに見えるようにするためには照明される形状が極めて小さいことが必要であり、光ファイバを十分に細くすることが困難でありまたは少なくとも中心ドットを小さくすることが困難だからである。また、光ファイバを用いることは、光ファイバケーブルを観察者に見えないようにしてガラスレチクル技術を用いることが困難であり、かかる光ファイバケーブルは、視界を妨げて注意を逸らす。さらに、光ファイバは、中心ドットもしくはシェブロンまたは他の同様に小さくかつコンパクトな形状しか照明できないという欠点を有する。しかしながら、実在しているものの分離は、多数本の光ファイバを用いないでは極めて困難である。他形式の照明の採用結果として、単一のドット以外に十分に照明されたレチクルパターンまたは中心パターンが生じる場合がある。例えば、LEDによって照明される光ファイバ付きのワイヤレチクルが用いられている。
明るい照明パターンに用いられる別のシステムは、回折格子レチクルである。スワロフスキ(Swarovski)は、回折格子レチクルをスコープのそのZ6ラインで用いている。この技術は、極めて明るい中心ドットを生じさせる。この問題は、光が回折パターンにもたらされる仕方にある。米国特許第7,804,643(B2)号明細書は、光を回折パターンに向かって反射して明るい中心ドットを生じさせるプリズム系を開示している。この設計に関する問題は、この設計がスコープハウジングの縁上に配置されることが必要な比較的大型のプリズム系を利用していることにある。この構成により、照明されたレチクルを第1の焦点面内に置くことが困難であり、と言うのは、構成上大型のハウジングがスコープタレットを邪魔する可能性が多分にあるからである。この設計に関するもう1つの問題は、レチクルがタレットを調整している間、第1の焦点面内でより大きく動くということにある。プリズムが光を回折パターン上に合焦させるよう機能するので、この設計では、「動いている標的」上への合焦が必要であり、このことは、反射光が常時、回折レチクルパターン上に適正に照準されていない場合があることを意味している。このプリズム構成がたとえ第1の焦点面内で働くようになっている場合であっても、望ましくないほどに大きなハウジングをスコープ本体に設けるという問題が依然として存在するであろう。
極めて厳しい公差と関連してレンズを用いて回折格子レチクルを第1の焦点面内に用いる技術も存在する。これにより、第1の焦点面内に所望の昼光明るさが提供されるが、ユーザが自分の頭を軸外し状態に動かすと、明るさが失われ、場合によっては、スコープは、ほぼ真っ暗の状態まで暗くなる。
二重焦点面レチクルの位置合わせもまた難題である。多くの二重焦点面レチクルでは、両方のレチクルは、「十字線」ラインを含む(これには限定されない)垂直および/または水平スタジア線またはマーキングを含む。加うるに、レチクルはまた、典型的には、サブテンション(subtension)マーキング、ハッシュマーク、ドット、馬蹄形または他の形状もしくはパターンを含む(これらには限定されない)他のマーキングを採用している。かかるマーキングは、測定距離、物体サイズ、およびホールドオーバーおよび横風の補償の仕方(これらには限定されない)を含む情報をシューター(射手)に提供することができる。両方のレチクルに線またはマーキングを設けると、互いに対するレチクルの位置合わせが極めて重要になる。レチクルが何らかの理由で位置合わせ不良になった場合、ユーザは、シューターを困惑させるとともにシューターの気を散らす2つの組をなす十字線とサブテンションマークを見る場合がある。かかる位置合わせは、レチクルが物理的に位置合わせ不良になるのでまたはユーザが単に自分の頭を軸外し状態に向けた場合に起こることがある。
照明型レチクルが長年の間用いられているが、このようなレチクルは、完全には最適化されていない。例えば、透明な有機発光ダイオード(OLED)スクリーンまたは他の電子レチクルの使用は、先行技術において既に知られているが、この技術に対する改良が行われている。例えば、米国特許出願公開第2013/0033746号明細書は、透明なOLEDスクリーンレチクルならびに他形式の電子レチクルおよび種々の電子レチクル形状を開示している。しかしながら、OLEDレチクルを含む電子レチクルに関する一問題は、バッテリパワーがなくなった場合レチクルもまた同様であるということにある。この状況では、照準オプションは存在しない。もう1つの欠点は、OLEDスクリーンを倍率に合わせて連結することが複雑化される場合があるということにある。かかる問題により、故障の恐れが増大するとともにコストおよび複雑さが増す。
米国特許第7,804,643(B2)号明細書 米国特許出願公開第2013/0033746号明細書
したがって、第1の焦点面レチクルと第2の焦点面レチクルの両方が十字線および他のマークを含む場合に存在する位置合わせ不良の問題をなくす二重焦点面レチクルが要望されている。また、照明具合が向上したレチクルおよびレチクルオプションが要望されている。
光学照準装置は、第1の焦点面および第2の焦点面を有する光学系を形成する中心軸線を備えた対物レンズ系、接眼レンズ、およびエレクターレンズ系を有し、第1の焦点面は、対物レンズ系の近くに位置し、第2の焦点面は、接眼レンズの近くに位置する。光学系は、第1の焦点面のところに位置する第1のレチクルおよび第2の焦点面のところに位置する第2のレチクルを有する。第1の焦点面のところのレチクルは、ガラスエッチングレチクルであり、第2の焦点面のところのレチクルは,ワイヤレチクルである。第1のレチクルおよび第2のレチクルは、中心軸線に沿って見て単一のレチクルの外観を作るよう互いに相補する少なくとも1つの第1のマーキングおよび少なくとも1つの第2のマーキングを有する。
本発明の別の実施形態は、中心軸線を備えた本体を含む光学レンズ系であり、対物レンズ系が本体内に設けられている。接眼レンズもまた、本体内に設けられている。対物レンズ系および接眼レンズは、第1の焦点面および第2の焦点面を含むエレクターレンズ系の一部である。第1のレチクルが第1の焦点面のところに配置され、ワイヤレチクルである第2のレチクルが第2の焦点面のところに配置されている。第1のレチクルは、少なくとも1つの第1のマーキングを含み、第2のレチクルは、少なくとも1つの第2のマーキングを含む。第1のマーキングと第2のマーキングは、中心軸線で沿って見たときに互いにオーバラップしていない。
本発明の更に別の実施形態は、対物レンズ系と、エレクター系と、接眼レンズとを含む光学照準装置用の光学系である。マーキングパターンを有するガラスエッチングレチクルは、対物レンズ系とエレクター系との間で第1の焦点面のところに配置されている。スタジア線を有するワイヤレチクルがエレクター系と接眼レンズとの間で第2の焦点面のところに配置されている。ガラスエッチングレチクルとワイヤレチクルは、レチクルを接眼レンズ越しに見たときにガラスエッチングレチクルのマーキングパターンがワイヤレチクルのスタジア線上に重ね合わされているように見えるよう位置合わせされる。
当業者であれば理解されるように、本発明の1つまたは2つ以上の観点は、ある特定の目的を達成することができ、他方、1つまたは2つ以上の他の観点は、ある特定の他の目的の達成をもたらすことができる。本発明の他の目的、他の特徴、他の利益および他の利点は、この発明の概要および開示する実施形態の説明において明らかであるとともに当業者には容易に明らかであろう。かかる目的、特徴、利益および利点は、添付の図と関連して参照すると上記の内容およびかかる内容から引き出されるべきあらゆる妥当な推測から明らかであろう。
本発明のライフルスコープ光学照準装置の斜視図である。 図1のライフルスコープの2‐2線矢視断面図であり、スコープ本体内の可動光学素子を示す図である。 本発明の光学照準装置の光学素子のエレクター系の略図である。 2つの焦点面を備えるとともに各焦点面のところに位置するレチクルを有する光学照準装置の略図である。 二重レチクルを備えた二重焦点面光学照準装置越しに見た図であり、2つのレチクルが位置合わせ不良である状態を示す図である。 ガラスおよび電子レチクルを用いた二重焦点光学照準装置越しに見た図である。 超音速弾丸用のマーキングパターンを備えた電子レチクルを示す図である。 超音速弾丸用のマーキングパターンを備えた被観察レチクルを示す図である。 スタジア線およびサブテンション線を有する第1の焦点面レチクルの従来型二重平面光学照準装置越しに見た図である。 スタジア線および標的ドットを有する第2の焦点面レチクルの従来型二重平面光学照準装置越しに見た図である。 第1および第2の焦点面レチクル上にスタジア線およびサブテンションマークを有する従来型二重平面光学照準装置越しに見た図であり、位置合わせ状態にあるレチクルを示す図である。 第1および第2の焦点面レチクル上にスタジア線およびサブテンションマークを有する従来型二重平面光学照準装置越しに見た図であり、レチクルを位置合わせ状態から外れた状態で示すとともに光学照準装置がズームアウト位置にある状態を示す図である。 第1および第2の焦点面レチクル上にスタジア線を有する従来型二重平面光学照準装置越しに見た図であり、レチクルを位置合わせ状態から外れた状態で示すとともに光学照準装置がズームイン位置にある状態を示す図である。 サブテンション線を有するガラスエッチングレチクルの光学照準装置越しに見た図である。 垂直および水平スタジア線および標的ドットを有するワイヤレチクルの光学照準装置越しに見た図である。 全体として図13AのA‐A線に沿って取った図13のワイヤレチクルの詳細略図である。 ワイヤレチクルとともに用いられる光ファイバ標的ドットの一実施形態の概略側面図である。 第1の焦点面のところに図12のガラスレチクルを有するとともに第2の焦点面のところに図13のワイヤレチクルを有する本発明の二重焦点面光学照準装置越しに見た図であり、レチクルを位置合わせ状態で示すとともにスコープがズームアウト位置にある状態を示す図である。 図14の二重焦点面照準装置越しに見た図であり、レチクルを位置合わせ状態で示すとともにスコープがズームイン位置にある状態を示す図である。 図14の二重焦点面光学照準装置越しに見た図であり、レチクルを位置合わせ状態から外れた状態で示すとともにスコープがズームアウト位置にある状態を示す図である。 図14の二重焦点面照準装置越しに見た図であり、レチクルを位置合わせ状態から外れた状態で示すとともにスコープがズームイン位置にある状態を示す図である。 図14の二重焦点面照準装置用の別の第1の焦点面レチクルパターンの実施形態を示す図(A,B,C)である。 図14の二重焦点面照準装置用の別の第1の焦点面レチクルパターンの実施形態を示す図(A,B,C)である。 図14の二重焦点面照準装置用の別の第1の焦点面レチクルパターンの実施形態を示す図(A,B,C)である。
図1は、スコープ本体12、対物レンズ側端40および接眼レンズ側端50を備えた例示の二重焦点面光学照準装置10を示している。図2は、図1の照準装置の断面図であり、光学系14の基本コンポーネントおよび可動光学素子15を示している。図2に示されているように、光学系14は、対物レンズ系16、エレクター系25、および接眼レンズ18を含む。図2は、本体12を有する本発明のライフルスコープ実施形態を示しているが、光学系14は、他形式の照準装置にも使用できる。エレクター系25は、可動光学素子15内に設けられても良い。図2では、可動光学素子15は、コレクタ22ならびに第1の焦点面レチクル55および第2の焦点面レチクル57を更に有する。使用時、タレット組立体28およびタレットねじ29の調節により、可動光学素子15の調節が行われる。
図3は、光学系14の拡大断面図であり、光線が光学系14を通ってどのように移動するかを示している。光学系14は、追加の光学コンポーネント、例えばコレクタ22を含むのが良く、ある特定のコンポーネント、例えば対物レンズ系16、エレクター系25、および接眼レンズ18はこれら自体、多数のコンポーネントまたはレンズを有する場合のあることは当該技術分野において周知である。図示の光学系14は、本発明の一実施形態の説明のために基本形として描かれているが、注目されるべきこととして、これよりも多いまたはこれよりも少ない構造コンポーネントを備えた他の光学系の変形例もまた本発明の範囲に含まれる。
図4は、対物レンズ側端40および接眼レンズ側端50を備えた二重焦点面光学照準装置10の一実施形態の基本コンポーネントの略図である。対物レンズ側端40の近くに位置する焦点面は、第1の焦点面20(FFP)である。接眼レンズ側端の近くに位置する焦点面は、第2の焦点面30(SFF)である。光は、対物レンズ側端40に入って二重焦点面光学照準装置10を通り、そして接眼レンズ側端50を通って進む。光が二重焦点面光学照準装置10を通過すると、光は、合焦されて第1の焦点面20および第2の焦点面30のところでユーザの眼に対して明確な像を結ぶ。倍率が第1の焦点面と第2の焦点面との間に配置されたエレクター系25で生じる。図4は、オプションのコンポーネントとしてのコントローラ82およびスイッチ84を更に示している。コントローラ82は、装置によって用いられる種々のレチクルパターンまたは他の情報を記憶するメモリを備えたチップを有するのが良い。
二重焦点面光学照準装置10の一実施形態では、ガラスレチクル60(例えば、ガラスエッチングレチクル)が第1の焦点面20のところに位置決めされ、電子レチクル70(例えば、OLEDレチクル)が第2の焦点面30に位置決めされている。ガラスレチクル60に施されているパターンは、例えばハッシュマークを備えた十字線であるのが良く、電子レチクル70のパターンは、図6に見えるようにドットであるのが良い。理解されるべきこととして、他の多くの形式および形状のレチクルパターンもまた使用できる。
変形実施形態では、電子レチクル70は、ガラスレチクル60と同一の焦点面上に配置される。さらに別の変形実施形態では、電子レチクル70は、第1の焦点面20のところに位置決めされ、ガラスレチクル60は、第2の焦点面30のところに位置される。追加の実施形態では、ワイヤレチクルをいずれかの焦点面位置に使用しても良い。
任意の二重焦点面光学照準装置では、2つのレチクルは、これらをアイピースからユーザによって観察されると、これらレチクルが図8で理解できるように位置合わせ状態に見えるように適正に位置合わせされなければならない。適正に位置合わせあれていない場合、レチクルは、図5に示されているユーザの眼には位置合わせ不良状態に見える場合がある。第1の焦点面レチクルと第2焦点面レチクルの位置合わせが1ミリメートルのほんの何分の一かだけ外れている場合、この状態は、ユーザに直ちに分かるであろう。2つのレチクルが正しく位置合わせされていると、この状態は、「真の位置」と呼ばれる。
二重焦点面光学照準装置10では、第1の焦点面20と第2の焦点面30は、互いにかなり離れて位置するのが良く、レチクルはこれら自体、物理的にかなり小さい(ただし、アイピース越しではこれらレチクルは、大きく見える場合がある)。例えば、ガラスエッチングレチクルは、全体として約10ミクロンであり、レチクルの中には、厚さ0.005mmである線を有するものがある。別の実施例では、第1の焦点面と第2の焦点面は、照準装置の本体内において50~100mmの長さだけ離されている場合がある。したがって、この距離にわたって正確な位置合わせ状態を得ることが困難である。かかる小さなレチクルの位置合わせには、極めて僅かな運動が必要である。二重焦点面光学照準装置は、2つのガラスエッチングレチクルを備えている場合、位置合わせは、高い精度に合わせて機械的に実施されなければならず、これは、達成するのが困難でありかつコスト高である。変形例として、二重焦点面光学照準装置が2つの電子レチクルを備えている場合、停電の結果として、レチクルが全く現れない。かくして、1つのガラスレチクル60および1つの電子レチクル70を二重焦点面光学照準装置10に設けた場合の一利点は、2つのレチクルを機械的に位置合わせする複雑さおよびコストが低減することにある。二重レチクル位置合わせ方式は、用いられる製造プロセスに応じて、必要な機械的位置合わせ手段が少なくまたはそれどころかないということによって単純化できる。例えば、電子レチクル70は、コンピュータ化されまたは自動化されたプロセスを用いてガラスエッチングレチクル60とデジタル方式で位置合わせできる。OLEDスクリーンレチクルの中には、5ミクロン以下のガスを有するものがある。これは、ガラスレチクルの線幅の約半分なので、デジタルレチクルを位置合わせするのが容易である。さらに、停電が光学照準装置で起こった場合、ガラスレチクルは、眼に見えるままであってバックアップ照準解決策として働く状態のままである。
二重焦点面光学照準装置10は、例えばコントローラ82内にメモリチップまたは内部プロセッサを更に有するのが良く、この光学照準装置は、種々の電子レチクルオプション、例えば図6のドット、図5の切れている円または馬蹄形を有する。加うるに、ユーザインターフェース、例えばスクリーンまたはダイヤルを用いると、種々のレチクルオプション相互間で切り替えることができる。二重焦点面光学照準装置10内の2つのレチクルがいったんデジタル方式で位置合わせされると、電子レチクルオプションは、ガラスレチクル60とともに働いてユーザに選択すべき多くのレチクルオプションを提供するよう最適化できる。
幾つかの実施形態では、光学照準装置10はまた、超音速弾丸と亜音速弾丸の両方に対応することができる小火器に特に有用であると言える。例えば、300ブラックアウト弾丸は、いずれの仕方でも用いることができる弾丸であり、ただし、他のライフルでは、各機能に合わせて異なる弾丸を用いるのが良い。超音速は、速く、しかも多くのエネルギーを運ぶ。亜音速は、特にライフルに取り付けた減音器(サウンドサプレッサ)または消音器(サイレンサ)に用いられると、非常に静粛である。ある特定の射手、例えば特定の特殊作戦射手は、両方のオプションを有することを好み、しかもこれら射手が任務に基づいて用いる弾丸形式を交換することを好む。
本発明の光学照準装置10は、この互換性に対応することができる。一実施形態では、光学照準装置10は、超音速弾丸および亜音速弾丸に使用されるようになっている。光学照準装置10は、少なくとも2つのマーキングパターンを電子レチクル上に表示するメモリチップまたは内部プロセッサを含むコントローラ82を有するのが良く、第1のパターン75は、超音速弾丸用のホールドオーバーまたは角度マーキングを示し、第2のパターン80は、亜音速弾丸用のホールドオーバーまたは角度マーキングを示し、第2のパターンは、第1のパターンよりもマーキング相互間の間隔が大きい。
さらに、ガラスレチクル60が数個のハッシュマークを備えた第2の焦点面内にあり、かつ電子レチクル70が第1の焦点面内にあるとき、ライフルスコープに設けられたスイッチ84は、用いられる弾丸(亜音速に対して超音速)に基づいて一連のドロップドットまたは他の「ホールドオーバー」照準点または角度マーキングを変更する。互いに異なる色、形状、またはこれらの任意の組み合わせを用いると超音速が選択されているか亜音速が選択されているかどうかに応じて、ホールドオーバー特徴部を相互に識別することができる。図7および図8に示されている実施形態では、装置10の側部に設けられているスイッチ84を押すと、ドットが超音速パターン(図7)と亜音速パターン(図8)との間で変化する。超音速パターンおよび亜音速パターンはまた、これら相互を更に識別するために互いに異なる色で照明できる。色および/または形状の任意の組み合わせを用いても超音速と亜音速を区別して示すことができる。亜音速は、遅い方の弾丸であるので、この弾丸は、超音速弾丸よりも所与の距離にわたって大きな弾丸落下を呈することになる。その結果、ホールドオーバードットは、図7と図8を比較して示されているようにより大きく間隔保持される必要があり、その目的は、この大きな弾丸落下量を許容することにある。この場合もまた、ガラスエッチングマーキングを有する図7および図8に示されている第2の焦点面レチクルの一利点は、バッテリ電力がなくなった場合であっても(およびかくして、第1の焦点面レチクルからの照明ドットが利用できない場合であっても)、射手は、依然として、基準のための第2の焦点面レチクルの恩恵に浴する。
本明細書において開示する実施形態のうちの任意のものに関し、ガラスエッチングまたは非電子レチクルでは、バッテリ電力がなくなった場合でも使用できるようハッシュ化された基本角度マーキング(MOAまたはMRAD)を更に有するのが良く、ドットは、横風速度に対応している。
上述の位置合わせ上の問題を解決するには、第1および第2の焦点面内のレチクルの要素を分離してこれら要素を互いに重ね合わせ、その結果、第1の焦点面内のレチクルマーキングと第2の焦点面内のレチクルマーキングが相補形状(complementary)となるようにするのが良い。この位置合わせ上の問題の一例が図9~図11に示されており、これらの図は、第1の焦点面レチクル100および第2の焦点面レチクル200を含む光学照準装置10越しに見たビューを示している。図9に示されているように、第1の焦点面レチクル100(図9A)は、第1の焦点面20のところに配置され、第2の焦点面レチクル200(図9B)は、第2の焦点面30のところに配置されている。第1の焦点面レチクル100は、第1の焦点面垂直および水平スタジア線102,104を有する。第2の焦点面レチクル200は、第2の焦点面垂直および水平スタジア線202,204を有する。図9Cは、光学照準装置10をズームアウト位置で示し、レチクル100,200は、完全な位置合わせ状態にある。図示の実施形態では、第1の焦点面レチクル100は、複数のサブテンションマーク106を更に有し、添えてある数字108は、スタジア線102,104に沿って分布して配置されている。
レチクル100,200が完全な位置合わせ状態にあるとき、第1の焦点面スタジア線102,104は、第2のスタジア線202,204からは区別できない。しかしながら、レチクル100,200が何らかの理由(ユーザが単に自分の視線を動かして光学照準装置10の中心軸線150(図1および図2参照)との完全な位置合わせ状態から外した場合を含む)で位置合わせ状態から外れている場合、ユーザには図10の場合と同様なビューが提供され、このビューは、第2の焦点面スタジア線202,204から別個に見える第1の焦点面スタジア線102,104を示している。図10のビューと同様なビューは、線の全てが同一の太さのものであるのでユーザに取っては特に紛らわしく、どのレチクルに属するのがどのスタジア線かは、すぐには明らかではない。光学照準装置10が例えば図11に示されているようにズームインされた場合、第1の焦点面スタジア線102,104、サブテンション線106、数字108、および任意他のマーキングは、サイズおよび太さが増大するが、第2の焦点面スタジア線202,204および標的ドット206は、変化しない。第1の焦点面レチクル100上の線の太さの増加は、ユーザが好む場合よりも視界を多く見えにくくする傾向がある。
図12および図13は、上述の位置合わせ上の問題の解決策、すなわち、第1および第2の焦点面内のレチクルの要素を分離して第1の焦点面および第2の焦点面のマーキングが装置アイピース越しに見たときに互いに重ね合わされまたは相補形状をなすようにする解決策を示している。図12は、サブテンション線302および数字304を有するが、スタジア線を備えていないガラスエッチングレチクル300を示している。ガラスエッチングレチクル300は、それ自体で使用するのが困難である。当然のことながら、任意他の適当なマーキングが本発明の範囲から逸脱することなくガラスエッチングレチクル300に設けられるのが良い。この実施形態では、ガラスエッチングレチクル300は、第1の焦点面20のところに配置されている。
図13は、垂直および水平スタジア線402,404および標的ドット406を有するワイヤレチクル400を示している。ワイヤレチクル400は、サブテンション線を全く有しておらず、このワイヤレチクルは、この実施形態では、第2の焦点面30のところに配置されている。本発明の一実施形態では、ワイヤレチクル400は、照明された標的ドット406を含むのが良い。図13Aに示されているように、照明標的ドット406は、光ファイバ408によって照明されるのが良く、光ファイバ408は、スタジア線402,404のうちの1本と位置合わせされてこれに沿って追従するのが良い。図13Aに示されている光ファイバ408は、これを図で見ることができるよう誇張されているが、実際には、光ファイバは、ワイヤスタジア線402,404中に見えなくなるようになっており、照明された標的ドット406を除き、ユーザには見えない。図示の実施形態では、光ファイバ408は、垂直スタジア線404の前に位置決めされているが、この光ファイバは、水平スタジア線402またはワイヤレチクル400に設けられている任意他のワイヤの前に位置決めされるのが良く、これは本発明の範囲から逸脱しない。
図13Bは、光ファイバ408および標的ドット406の側面図であり、この標的ドット406は、LED410が照明されると、ユーザに取っては明るいドットとして見える。LED410は、バッテリによって電力供給されるのが良く、LEDは、任意適当な色であって良い。また、色を変えることができるLED410を提供することも可能であり、ユーザは、好ましい色を選択することができる。光ファイバ408の一端は、オプションとして、可能な限り多くの光414を捕捉する漏斗状のものとして役立つ光コレクタ412を含むのが良い。光ファイバ408の他端は、45°の角度に切断されており、この切り口は、光ファイバを通過した光を反射してユーザの眼の方へ向ける。光414は、光コレクタ412によって集められて光ファイバ408を通り、そして標的ドット406で反射し、その後、ユーザの眼まで進む。観察者に見える標的ドット406は、実際には、光ファイバ408の端の45°の切り口で反射した光414である。光が光ファイバ408を通過すると、この光は、光源と反対側の光ファイバの端を照明する。かくして、変形実施形態では、光ファイバ408は、標的ドット406の配置場所のところに90°の曲り部を有するのが良く、その結果、光源と反対側の光ファイバ408の端は、角度をなして光ファイバを切断する必要なく、ユーザの眼の方へ向くようになる。LED410は、ここでは、図示の実施形態において標的ドット406を照明するよう説明されているが、本発明の範囲から逸脱することなく任意適当な光源、例えばプリズム、OLEDシステム、他の非LED灯を用いることができ、または光ファイバ408のループを周囲光に当て、周囲光を集めて標的ドット406に送ることによって照明を行っても良い。
ガラスエッチングレチクル300とワイヤレチクル400を位置合わせすることにより、光学照準装置10越しに見たときに単一のレチクルを観察する錯覚が生じる。上述したように互いに重なり合うマーキングを備えたレチクルを有する既存の二重焦点面光学照準装置とは異なり、ガラスエッチングレチクル300をワイヤレチクル400と組み合わせて用いることにより、図9~図11に示されているようなどのような複視の問題もなくなる。
図14は、本発明の二重焦点面光学照準装置10越しに見た図であり、ガラスエッチングレチクル300(図12)とワイヤレチクル400(図13)が完全な位置合わせ状態にあり、光学照準装置がズームアウト位置にある状態を示している。図14に示されている図は、図9に示されている図とほぼ同一である。図15は、二重焦点面光学照準装置10越しに見た別の図であり、この二重焦点面光学照準装置がズームイン位置にある状態を示している。ズームイン位置では、ガラスエッチングレチクル300上のマークは、サイズおよび太さが増大しているが、ワイヤレチクル400上のスタジア線402,404および標的ドット406は、同一サイズのままである。図15は、これまた完全な位置合わせ状態にあるレチクル300,400を示している。
図16は、レチクル300,400が位置合わせ不良状態にある場合またはユーザが自分の視線を軸外し状態に動かし、光学照準装置10がズームアウト位置にある場合に起こる状態を示している。ユーザが識別しなければならない2つの組をなすスタジア線102,104,202,204が存在している場合の図10の図とは異なり、スタジア線は、ワイヤレチクル400上にのみ設けられている。かくして、図16に示されているような僅かな位置合わせ不良状態であってもこの明確さがずっと低いにもかかわらず、光学照準装置10は容易に使用可能なままである。同じことは、光学照準装置10が図17に示されているようなズームイン位置にある場合にも当てはまる。ガラスエッチングレチクル300上のマークの太さおよびサイズが増大している場合であっても、ユーザが対処しなければならない太いスタジア線は存在せず、視界が極めて利用可能になる。当然のことながら、任意他のマーキングをガラスエッチングレチクル300上の設けることができ、ワイヤレチクル400上のスタジア線402,404、標的ドット406、または任意他のマーキングの変形例を本発明の範囲から逸脱することなく使用することができる。
図18A~図18Cは、第1の焦点面内に設けることができる追加のレチクルパターンの幾つかの例示の実施例を示している。当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく、任意他の適当なレチクルパターンを使用することができる。
加うるに、上述の電子レチクル70を第1の焦点面20内に用いることができ、この場合、電子レチクル70は、ワイヤレチクル400に存在している垂直および水平スタジア線を有することはない。電子レチクル70の表示の融通性は、ワイヤレチクル400の特徴部上に重ね合わせることができる種々のレチクルパターンオプションを射手に提供する上で理想的である。
本発明を本明細書において最も実用的でありかつ好ましい実施形態であると認識した形態で説明したが、理解されるべきこととして、本明細書は、上述の特定の実施形態には限定されない。これとは異なり、理解されるように、本発明の範囲から逸脱することなく当業者によって改造を行うことができ、したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の内容および本明細書における本発明の説明の妥当なあらゆる均等例を含むものとして解されるべきである。

Claims (20)

  1. 光学照準装置であって、
    第1の端および第2の端を備えるとともに中心軸線を有する本体を有し、
    前記本体内に設けられた対物レンズ系を有し、
    前記本体内に設けられた接眼レンズを有し、
    前記本体内に設けられたエレクターレンズ系を有し、前記対物レンズ系、前記接眼レンズ、および前記エレクターレンズ系は、第1の焦点面および第2の焦点面を有する光学系を形成し、前記第1の焦点面は、前記対物レンズ系の近くに位置し、前記第2の焦点面は、前記接眼レンズの近くに位置し、
    前記第1の焦点面のところに位置する第1のレチクルを有し、
    前記第2の焦点面のところに位置する第2のレチクルを有し、
    前記第1のレチクルは、少なくとも1つの第1のマーキングを含み、
    前記第2のレチクルは、少なくとも1つの第2のマーキングを含み、
    前記少なくとも1つの第1のマーキングおよび少なくとも1つの第2のマーキングは、前記中心軸線に沿って見て単一のレチクルの外観を作る互いに相補形状のマーキングとなっている、光学照準装置。
  2. 前記第1のレチクルは、ガラスエッチングレチクルである、請求項1記載の光学照準装置。
  3. 前記第2のレチクルは、ワイヤレチクルである、請求項1記載の光学照準装置。
  4. 前記第1のレチクルは、少なくとも1つのサブテンション(subtension)マーキングを含む、請求項2記載の光学照準装置。
  5. 前記第1のレチクルは、ミルドット(mil dot )マーキングを含む、請求項2記載の光学照準装置。
  6. 前記第2のレチクルは、少なくとも1本のスタジア線を含む、請求項3記載の光学照準装置。
  7. 前記第1のレチクルは、パターンをなすマーキングを有する、請求項1記載の光学照準装置。
  8. 前記第2のレチクルは、少なくとも1つの標的ドットを含む、請求項1記載の光学照準装置。
  9. 前記少なくとも1つの標的ドットは、LEDによって照明される、請求項8記載の光学照準装置。
  10. 前記少なくとも1つの標的ドットは、第1の端および第2の端を備えた光ファイバを有し、光が前記第1の端に入って前記第2の端を照明する、請求項9記載の光学照準装置。
  11. 前記光ファイバは、前記第1の端のところに位置する光コレクタを有する、請求項10記載の光学照準装置。
  12. 前記第2の端は、斜めの切り口を有し、前記光は、前記斜めの切り口で反射する、請求項10記載の光学照準装置。
  13. 前記光ファイバは、スタジア線と整列するとともに該スタジア線をたどって延びている、請求項10記載の光学照準装置。
  14. 前記第1のレチクルか前記第2のレチクルかのいずれかは、ワイヤレチクルである、請求項1記載の光学照準装置。
  15. 前記第2のレチクルは、LEDによって照明される少なくとも1つの標的ドットを有するワイヤレチクルであり、前記標的ドットは、第1の端および第2の端を備えた光ファイバを有し、前記第1の端は、光コレクタを有し、前記第2の端は、斜めの切り口を有し、前記LEDからの前記光は、前記光ファイバを通って前記斜めの切り口で反射する、請求項14記載の光学照準装置。
  16. 光学照準装置であって、
    第1の端および第2の端を備えるとともに中心軸線を有する本体を有し、
    前記本体内に設けられた対物レンズ系を有し、
    前記本体内に設けられた接眼レンズを有し、
    前記本体内に設けられたエレクターレンズ系を有し、前記対物レンズ系、前記接眼レンズ、および前記エレクターレンズ系は、第1の焦点面および第2の焦点面を有する光学系を形成し、前記第1の焦点面は、前記対物レンズ系の近くに位置し、前記第2の焦点面は、前記接眼レンズの近くに位置し、
    前記第1の焦点面のところに位置する第1のレチクルを有し、
    前記第2の焦点面のところに位置する第2のレチクルを有し、
    前記第1のレチクルは、少なくとも1つの第1のマーキングを含み、
    前記第2のレチクルは、少なくとも1つの第2のマーキングを含み、
    前記少なくとも1つの第1のマーキングと前記少なくとも1つの第2のマーキングは、前記中心軸線に沿って見て互いにオーバラップしておらず、
    前記第2のレチクルは、ワイヤレチクルである、光学照準装置。
  17. 前記第2のレチクルは、LEDによって照明される少なくとも1つの標的ドットを有し、前記標的ドットは、第1の端および第2の端を備えた光ファイバを有し、前記第1の端は、光コレクタを有し、前記第2の端は、斜めの切り口を有し、前記LEDからの前記光は、前記光ファイバを通って前記斜めの切り口で反射する、請求項16記載の光学照準装置。
  18. 前記光ファイバは、スタジア線と整列するとともに該スタジア線をたどって延びている、請求項17記載の光学照準装置。
  19. 光学照準装置用の光学系であって、前記光学系は、
    対物レンズ系を含み、
    エレクター系を含み、
    接眼レンズを含み、
    前記対物レンズ系と前記エレクター系との間で第1の焦点面のところに配置されたガラスエッチングレチクルを含み、前記ガラスエッチングレチクルは、マーキングパターンを有し、
    前記エレクター系と前記接眼レンズとの間で第2の焦点面のところに位置するワイヤレチクルを含み、
    前記ワイヤレチクルは、スタジア線を有し、
    前記ガラスエッチングレチクルの前記マーキングパターンは、前記レチクルを前記接眼レンズ越しに見たときに前記ワイヤレチクルの前記スタジア線上に重ね合わされているように見える、光学系。
  20. 前記第2の焦点面のところに位置する前記ワイヤレチクルは、照明された特徴部を更に有する、請求項19記載の光学系。
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