JP2023064854A - Fixing device and image forming apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、未定着画像又は定着画像を担持した記録媒体に加熱処理を施す定着装置、及びこの定着装置を具備した電子写真装置又は静電記録装置等の画像形成装置に関する。 The present invention relates to a fixing device for heat-treating a recording medium carrying an unfixed image or a fixed image, and an image forming apparatus such as an electrophotographic device or an electrostatic recording device equipped with the fixing device.
従来、画像形成装置には、熱ローラ方式の定着装置が多く用いられている。また、近年、画像形成装置には、クイックスタート及び省エネルギーの観点からフィルム加熱方式の定着装置が用いられるようになっている。 2. Description of the Related Art Conventionally, a heat roller type fixing device is often used in an image forming apparatus. Further, in recent years, image forming apparatuses have come to use film heating type fixing devices from the viewpoint of quick start and energy saving.
フィルム加熱方式の定着装置としては、セラミックス製の基板上に抵抗発熱体を有するヒーターと、ヒーターに接触しつつ移動する定着ベルト等の可撓性部材と、摺動加圧部と、加圧ローラと、を有するものがある。摺動加圧部は、定着ベルト内部に配置されると共に、定着ベルトの内面に摺動しつつ定着ベルトを加圧する。加圧ローラは、定着ベルトを介して摺動加圧部と共にニップ部を形成する。未定着トナー画像を担持する記録材は、定着装置のニップ部において挟持搬送されつつヒーターによって加熱される。これにより、未定着トナー画像は、記録材に加熱定着される。 A film heating type fixing device includes a heater having a resistance heating element on a ceramic substrate, a flexible member such as a fixing belt that moves while being in contact with the heater, a sliding pressure unit, and a pressure roller. and The sliding pressurizing section is arranged inside the fixing belt, and presses the fixing belt while sliding on the inner surface of the fixing belt. The pressure roller forms a nip portion with the sliding pressure portion via the fixing belt. A recording material bearing an unfixed toner image is heated by a heater while being nipped and conveyed in the nip portion of the fixing device. As a result, the unfixed toner image is heat-fixed on the recording material.
フィルム加熱方式の定着装置は、ヒーターへの通電を開始してから定着可能温度まで昇温するのに要する時間が短いというメリットを有する。従って、フィルム加熱方式の定着装置を搭載するプリンタは、プリント指令が入力されてから一枚目の画像を出力するまでの時間を短くすることができる。また、このようなプリンタは、プリント指令を待つ待機中の消費電力が少ないというメリットもある。 A film heating type fixing device has the advantage that it takes a short time to raise the temperature to a fixable temperature after the start of power supply to the heater. Therefore, a printer equipped with a film heating type fixing device can shorten the time from when a print command is input to when the first image is output. Such a printer also has the advantage of consuming less power while waiting for a print command.
また、フィルム加熱方式の定着装置は、熱ローラ方式の定着装置に比べて、加熱部材となるフィルムの熱容量が小さいので、定着する記録材のサイズ又は種類に応じて、ヒーターの温調温度又は通紙制御を行っている。このような低熱容量のフィルム加熱方式の定着装置は、セラミックス製の基板上にある抵抗発熱体を定着ベルトの内周面とで絶縁保護するためのオーバーコート層を備えている。抵抗発熱体にオーバーコート層のような絶縁保護材料が必要な主な理由は、定着装置内で導体同士が短絡するのを防ぐためである。 In addition, in the film heating type fixing device, the heat capacity of the film, which is the heating member, is smaller than that of the heat roller type fixing device. Paper control. Such a low-heat-capacity film-heating type fixing device includes an overcoat layer for insulating and protecting the resistance heating element on the ceramic substrate from the inner peripheral surface of the fixing belt. The primary reason a resistive heating element requires a conformal material such as an overcoat layer is to prevent shorting of conductors in the fixing device.
特許文献1は、定着フィルムとの摺動面及び非摺動面に設けられる抵抗発熱体と、抵抗発熱体の絶縁耐圧を確保するためのオーバーコート層と、を有する加熱装置を開示している。特許文献1において、摺動面及び非摺動面の両方に設けられるオーバーコート層の各々は、厚さが約50μmの耐熱性ガラスである。また、特許文献1においては、オーバーコート層の耐熱性ガラスの絶縁耐力は20MV/mから40MV/m程度であるため、所定の絶縁耐圧を保持するためにオーバーコート層の厚さを約50μmにしている。
しかしながら、特許文献1においては、厚さが50μmのオーバーコート層の存在によって抵抗発熱体の熱を定着ベルトへ伝熱するのを阻害してしまい、定着可能温度まで昇温するための時間である定着立ち上げ時間が長くなるという課題を有する。これに対して、定着ベルトの熱効率を向上させるために、例えば樹脂製の定着フィルム内に添加する熱伝導性フィラーの量を増加して熱伝導性をアップさせることも可能である。しかしながら、この場合には、熱伝導フィラーの大量添加に伴って定着フィルムの引裂強度の低下を導き、耐久中に定着フィルムが裂ける等の弊害が生じてしまう。
However, in
本発明の目的は、定着ベルトの強度を低下させることなく抵抗発熱体の熱を定着ベルトに効率良く伝熱し、定着立ち上げ時間を大幅に短縮することができる定着装置及び画像形成装置を提供することである。 SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide a fixing device and an image forming apparatus capable of efficiently transferring heat from a resistance heating element to the fixing belt without lowering the strength of the fixing belt, thereby significantly shortening the start-up time of fixing. That is.
本発明に係る定着装置は、回転可能な無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトとの間で記録材を挟持可能なニップ部を形成する回転可能な加圧部材と、前記定着ベルトの内部に配置されて前記定着ベルトを加熱する加熱部材と、を有し、前記加熱部材は、前記定着ベルトの内面と接触する第1の表面層を備え、前記第1の表面層は、膜厚が0.1μm以上且つ10μm以下であり、熱伝導率が10W/(m・K)以上であり、絶縁耐圧が1000V以上である、ことを特徴とする。 A fixing device according to the present invention includes a rotatable endless fixing belt, a rotatable pressure member forming a nip portion capable of nipping a recording material between the fixing belt and the fixing belt, and a a heating member arranged to heat the fixing belt, the heating member having a first surface layer in contact with the inner surface of the fixing belt, the first surface layer having a thickness of 0; .1 μm or more and 10 μm or less, a thermal conductivity of 10 W/(m·K) or more, and a withstand voltage of 1000 V or more.
本発明によれば、定着ベルトの強度を低下させることなく抵抗発熱体の熱を定着ベルトに効率良く伝熱し、定着立ち上げ時間を大幅に短縮することができる。 According to the present invention, the heat of the resistance heating element can be efficiently transferred to the fixing belt without reducing the strength of the fixing belt, and the fixing start-up time can be greatly shortened.
以下、実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。 Hereinafter, embodiments will be described in detail with reference to the drawings.
(実施の形態1)
<画像形成装置の構成>
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置50の構成について、図1を参照しながら、詳細に説明する。
(Embodiment 1)
<Configuration of Image Forming Apparatus>
A configuration of the
画像形成装置50は、通信可能に接続した図示しない外部ホスト装置から入力される画像情報に応じて作像動作して、記録材P上にフルカラー画像を形成して出力する。ここで、外部ホスト装置は、コンピュータ又はイメージリーダー等である。また、画像形成装置50は、ここでは電子写真フルカラープリンタを例示する。
The
具体的には、画像形成装置50は、画像形成部1Yと、画像形成部1Mと、画像形成部1Cと、画像形成部1Bkと、レーザ露光装置7と、中間転写ベルト8と、二次転写対向ローラ9と、テンションローラ10と、を有している。また、画像形成装置50は、二次転写ローラ11と、ベルトクリーニング装置12と、カセット給紙部13Aと、カセット給紙部13Bと、カセット給紙部13Cと、給紙ローラ14と、レジストローラ16と、を有している。更に、画像形成装置50は、手差しトレイ17と、給紙ローラ18と、縦ガイド19と、定着装置20と、排紙ローラ22と、排紙トレイ23と、を有している。
Specifically, the
画像形成手段としての画像形成部1Y、画像形成部1M、画像形成部1C及び画像形成部1Bkは、図1において中間転写ベルト8の下側において中間転写ベルト8の移動方向に沿って所定の間隔をおいて一列に配置されている。画像形成部1Y、画像形成部1M、画像形成部1C及び画像形成部1Bkの各々は、レーザ露光方式の電子写真プロセス機構を備えている。画像形成部1Y、画像形成部1M、画像形成部1C及び画像形成部1Bkの各々は、回転する感光ドラム2の面に対して所定の制御タイミングでイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各色のトナー像を形成する。
The
モノクロプリントモードの場合には、ブラックトナー像を形成する画像形成部1Bkのみが作像動作制御される。なお、感光ドラム2にトナー像を形成する電子写真作像原理及びプロセスは公知であるのでその説明を省略する。
In the case of the monochrome print mode, only the image forming section 1Bk that forms a black toner image is controlled in its image forming operation. Since the electrophotographic imaging principle and process for forming a toner image on the
画像形成部1Y、画像形成部1M、画像形成部1C及び画像形成部1Bkの各々は、感光ドラム2と、一次帯電器3と、現像装置4と、転写ローラ5と、ドラムクリーナ装置6と、を備えている。
Each of the
感光ドラム2は、図1において矢印で示す時計回りに所定の速度で回転駆動される像担持体としてのドラム型の電子写真感光体である。感光ドラム2の周囲には、一次帯電器3、現像装置4、転写ローラ5及びドラムクリーナ装置6が配置されている。
The
一次帯電器3は、感光ドラム2を帯電させる。
A
現像装置4は、感光ドラム2に形成されている静電潜像に対してトナーを供給することにより感光ドラム2にトナー像を形成する。
The developing
転写ローラ5は、中間転写ベルト8の内側に配置されており、中間転写ベルト8を介して感光ドラム2に対して圧接している。転写ローラ5は、感光ドラム2に形成されたトナー像を中間転写ベルト8に一次転写させる。
The
ドラムクリーナ装置6は、感光ドラム2上の一次転写時に残留した転写残トナーを感光ドラム2から除去する。
The
レーザ露光装置7は、ポリゴンミラー又は反射ミラー等を備えており、外部ホスト装置より与えられる画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応した発光を行うことにより、帯電している感光ドラム2を露光して感光ドラム2に静電潜像を形成する。
The
中間転写ベルト8は、フレキシブルな無端状ベルトである。中間転写ベルト8は、二次転写対向ローラ9とテンションローラ10との間に張架されており、図1において矢印で示す反時計回りに所定の速度で回転駆動される。中間転写ベルト8は、感光ドラム2の回転方向と順方向に且つ感光ドラム2の回転速度に対応した速度で回転駆動される。中間転写ベルト8は、感光ドラム2に当接して一次転写部を形成している。中間転写ベルト8の外面には、一次転写部において、各々の感光ドラム2に形成されているトナー像が順次に重畳転写されて4色の未定着のフルカラーのトナー像が合成されて形成される。
The
二次転写対向ローラ9は、駆動して中間転写ベルト8を回転駆動する。
The secondary
テンションローラ10は、二次転写対向ローラ9と共に中間転写ベルト8を張架している。
The
二次転写ローラ11は、二次転写対向ローラ9に対して中間転写ベルト8を介して圧接している。二次転写ローラ11は、中間転写ベルト8に当接して二次転写部を形成している。二次転写ローラ11は、二次転写部において、中間転写ベルト8上のフルカラートナー像を一括して記録材Pの表面に順次二次転写して未定着トナー像を形成していく。二次転写ローラ11は、未定着トナー像を形成した記録材Pを縦ガイド19に向けて搬送する。
The secondary transfer roller 11 is in pressure contact with the secondary
ベルトクリーニング装置12は、記録材Pを分離後の中間転写ベルト8上の二次転写残トナー等の残留付着物を除去することにより中間転写ベルト8を清掃して、中間転写ベルト8を繰り返し作像に供する。
The
カセット給紙部13A、カセット給紙部13B及びカセット給紙部13Cの各々は、サイズの異なる記録材Pを積載収容している。
Each of the cassette
給紙ローラ14は、所定の給紙タイミングにおいて駆動する。給紙ローラ14は、駆動することにより、選択されたカセット給紙部13A、カセット給紙部13B又はカセット給紙部13Cに積載収容されている記録材Pを1枚分離して給紙すると共に縦搬送パス15を介してレジストローラ16に搬送する。
The
レジストローラ16は、中間転写ベルト8に転写されているトナー像の先端が二次転写部に到達するタイミングに合わせて、縦搬送パス15又は再搬送パス24より搬送される記録材Pの搬送方向の先端部が二次転写部に到達するように記録材Pを搬送する。
The
手差しトレイ17は、記録材Pが積載されるマルチ・パーパス・トレイである。
The
給紙ローラ18は、手差し給紙が選択されている際に駆動して、手差しトレイ17上に積載セットされている記録材Pを1枚ずつ分離して給紙すると共に縦搬送パス15を介してレジストローラ16に搬送する。
The
縦ガイド19は、二次転写部より中間転写ベルト8から分離されて搬送されてくる記録材Pの定着装置20への搬送を案内する。
The
定着装置20は、縦ガイド19により案内されて搬送されてくる複数色又はモノクロの未定着トナー像が転写された記録材Pに熱と圧力とを加える。定着装置20は、記録材Pに熱と圧力とを加えることにより、複数色の未定着トナー像を溶融混色させて記録材Pの表面に永久固着像として定着させ、又はモノクロの未定着トナー像を溶融させて記録材Pの表面に永久着像として定着させる。定着装置20は、未定着トナー像を定着させた記録材Pを搬送パス21を介して排紙ローラ22に搬送する。なお、定着装置20の構成の詳細については後述する。
The fixing
排紙ローラ22は、片面プリントモードが選択されている場合に、搬送パス21より搬送されてくる記録材Pを排紙トレイ23上に排出する。排紙ローラ22は、両面プリントモードが選択されている場合に、表面をプリント済みの記録材Pの搬送方向の後端部が通過する直前のタイミングにおいて逆回転することにより、記録材Pをスイッチバック搬送して再搬送パス24に導入する。
The
排紙トレイ23は、排紙ローラ22によって排出された記録材Pを積載する。
The
<定着装置の構成>
本発明の実施の形態1に係る定着装置20の構成について、図1及び図2を参照しながら、詳細に説明する。
<Structure of Fixing Device>
A configuration of the fixing
定着装置20は、電源30と、制御部51と、ヒーターユニット60と、加圧ローラ70と、CPU100と、入り口ガイド223と、を有している。
The fixing
電源30は、制御部51の制御により図示しない抵抗発熱体の給電部に給電する。
The
制御部51は、CPU100の制御により、電源30によるヒーター600への通電を制御する。
The
ヒーターユニット60は、加圧ローラ70の上側に設置され、ヒーター600と、定着ベルト650と、フィルムガイド660と、補強板金670と、を備えている。ヒーターユニット60は、ヒーター600側を下向きにして加圧ローラ70に対して平行に配置されている。
The
加熱部材としてのヒーター600は、フィルムガイド660の下面に固定されて支持されていると共に、定着ベルト650の内部に配置されており、加圧部材と熱源とを兼ねている。ヒーター600は、定着ベルト650の内面との接触面を有し、定着ベルト650を摺動可能に加圧ローラ70に向けて押圧しながら加熱する。なお、ヒーター600の構成の詳細については後述する。
A
定着ベルト650は、耐熱性の円筒形状の無端状のフィルムによって構成されている。定着ベルト650は、フィルムガイド660に対してルーズに外嵌されており、加圧ローラ70に圧接することにより、加圧ローラ70の回転に従動して所定の速度で回転する。定着ベルト650は、ヒーター600に対して内面が密着しながら摺動して、フィルムガイド660の周囲を図2において時計回りに回動する。定着ベルト650は、ヒーター600によって加熱される。
The fixing
定着ベルト650は、厚さが30μmのステンレスの円筒状の基材上に、厚み約250μmのシリコーンゴム層(弾性層)をリングコート法により形成することにより構成されている。定着ベルト650は、シリコーンゴム層が厚さ20μmのPFA樹脂チューブによって被覆されていると共に、PFA樹脂チューブを最表面層とした構成を有している。
The fixing
定着ベルト650の内面には、ヒーター600との摺動性を向上させるために、例えば厚みが4μmのポリイミド膜が形成されている。このポリイミド膜の厚みとしては、耐久性の観点から1μm以上とすることが好ましく、熱の伝達効率の低下を抑える観点から20μm以下とすることが好ましい。定着ベルト650の内面には、定着ベルト650とフィルムガイド660との摺動性を確保するために、耐熱性潤滑剤としてフッ素系微粒子とフッ素系オイルとを含むグリス状の耐熱性のフッ素系潤滑剤が塗布されている。
A polyimide film having a thickness of, for example, 4 μm is formed on the inner surface of the fixing
フィルムガイド660は、横断面半円弧桶形状であり、ヒーター600を支持する支持体(ヒーターホルダ)である。フィルムガイド660は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成されており、ヒーター600を保持すると共に定着ベルト650の回転をガイドする役割を果たしている。フィルムガイド660を形成している液晶ポリマー樹脂は、ここではデュポン社のゼナイト7755(商品名)を例示する。
The
フィルムガイド660は、図示しない加圧機構により、一端側が156.8N(16kgf)及び総圧313.6N(32kgf)の力で加圧ローラ70の軸線方向に付勢されている。なお、上記の総圧は、313.6Nに限らず、90Nから320Nの間の任意の値にすることができる。
The
フィルムガイド660は、図示しない加圧機構によって付勢されることにより、ヒーター600の加熱面である下面を定着ベルト650を介して加圧ローラ70に圧接させて定着ニップ部Nを形成させる。フィルムガイド660は、ヒーター600の下面を弾性層72の弾性力に抗して所定の押圧力で定着ベルト650を介して加圧ローラ70に圧接させる。
The
補強板金670は、逆U字形状であり、ヒーターユニット60が加圧ローラ70により加圧された際に変形しないようにするために設けられている。
The reinforcing
加圧部材としての加圧ローラ70は、図示しない駆動系によって図2において反時計回りに回転可能である。加圧ローラ70は、定着ベルト650との間で記録材Pを挟持可能な所定幅の定着ニップ部Nを形成している。
A
具体的には、加圧ローラ70は、芯金71と、弾性層72と、表層73と、が順に積層された多層構造を有している。
Specifically, the
芯金71は、ステンレス製であり、両端部が画像形成装置50の図1において何れも図示しない装置フレームの奥側の側板と手前側の側板との間に回転可能に軸受保持されている。
The
弾性層72は、シリコーンゴムによって形成されており、厚みが約2.5mmである。
The
表層73は、厚みが約50μmのPFA樹脂等のフッ素系樹脂チューブである。
The
CPU100は、図示しない外部ホスト装置との間でカラー色分解画像信号等の信号の授受をして作像シーケンス制御を実行する。CPU100は、ヒーター600の後述するサーミスタ630より入力される温度の検出値に応じた信号を所定の周期でサンプリングして温度情報を取得する。CPU100は、取得した温度情報に基づいて、ヒーター600の温調制御内容を決定して、決定したヒーター600の温調制御内容に応じて制御部51によるヒーター600への通電を制御する。
The
入り口ガイド223は、二次転写部より搬送されてくる未定着トナー像を担持した記録材Pを定着ニップ部Nに案内して導入させる。
The
上記の構成を有する定着装置20は、加圧ローラ70が回転駆動することに伴って定着ベルト650が従動回転状態になり、ヒーター600に通電する。そして、ヒーター600の温度が昇温して設定温度に立ち上がり温調された状態の際に、未定着トナー像を担持した記録材Pが入り口ガイド223に沿って定着ニップ部Nに案内されて導入される。
In the fixing
定着ニップ部Nにおいて、記録材Pのトナー像担持面側が定着ベルト650の外面に密着しながら、記録材Pが定着ベルト650と共に移動する。この際に、ヒーター600からの熱が定着ベルト650を介して記録材Pに付与され、未定着トナー像が記録材P上に溶融定着される。
At the fixing nip portion N, the recording material P moves together with the fixing
定着ニップ部Nを通過した記録材Pは、定着ベルト650から分離されて排出される。
The recording material P that has passed through the fixing nip portion N is separated from the fixing
<ヒーターの構成>
本発明の実施の形態1に係る定着装置20のヒーター600の構成について、図2及び図3を参照しながら、詳細に説明する。
<Structure of heater>
A configuration of the
ヒーター600は、基板610と、抵抗発熱体620と、オーバーコート層623と、サーミスタ630と、を備えている。なお、図3ではサーミスタ630の記載を省略している。
The
基板610は、記録材Pの搬送方向に直交する幅方向(図3において紙面に対して直交する方向)を長手方向とする長尺であると共に、絶縁性、耐熱性及び低熱容量の材料によって形成されている。基板610は、平板短冊状であり、厚さ1.0mmのセラミックスによって形成されている。
The
抵抗発熱体620は、長手方向が基板610の長手方向と平行になるように基板610の表面に設けられている。抵抗発熱体620は、メイン抵抗発熱体621と、サブ抵抗発熱体622と、から構成されている。
The
メイン抵抗発熱体621は、小サイズ紙に対応して長手方向の中央が最も高温となる発熱分布を有するように構成されている。
The main
サブ抵抗発熱体622は、長手方向の両端部が最も高温となる発熱分布を有するように構成されている。
The
第1の表面層としてのオーバーコート層623には、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を用いている。オーバーコート層623は、基板610の表面に形成され、基板610の定着ベルト650の内面との摺動面及び接触面を為していると共に、ヒーター600の表面層である。オーバーコート層623は、定着ベルト650の内面に塗布されているフッ素系潤滑剤を介在させた状態で定着ベルト650の内面に密着しながら定着ベルト650と摺擦する。なお、オーバーコート層623の構成の詳細については後述する。
A DLC (diamond-like carbon) film is used for the
サーミスタ630は、基板610のヒーター600が設けられている表面の反対側の裏面(加熱面とは反対側の面)に設置されてヒーター600の温度を検出し、検出した温度の検出値に応じた信号を図示しないA/Dコンバータを介してCPU100に出力する。
The
<オーバーコート層の構成>
本発明の実施の形態1に係る定着装置20のヒーター600のオーバーコート層623の構成について、図3及び図4を参照しながら、詳細に説明する。
<Structure of overcoat layer>
The configuration of the
図4は、DLCに関するsp2結合、sp3結合及び水素からなる三元相図である。炭素原子同士の結合状態にはsp2結合とsp3結合との2種類がある。なお、sp2結合とsp3結合との和に対するsp3結合の比率(sp3/(sp2+sp3))を、sp3比率と呼ぶ。 FIG. 4 is a ternary phase diagram consisting of sp 2 bonds, sp 3 bonds and hydrogen for DLC. There are two types of bonding states between carbon atoms: sp 2 bonding and sp 3 bonding. The ratio of sp 3 binding to the sum of sp 2 binding and sp 3 binding (sp 3 /(sp 2 +sp 3 )) is called the sp 3 ratio.
ここで、sp2結合は主にグラファイトの結合状態であり、sp3結合は主にダイヤモンドの結合状態である。DLCでは、これらの2種類の結合状態がアモルファス状に存在している。DLC膜(ダイヤモンドライクカーボン膜)の製膜方法としては、黒鉛を原料としてアークイオンプレーティング法、スパッタリング法又はレーザーアブレーション法を採用することが可能である。 Here, the sp2 bond is mainly the bonding state of graphite and the sp3 bond is mainly the bonding state of diamond. In DLC, these two kinds of bonding states exist in an amorphous state. As a method for forming a DLC film (diamond-like carbon film), it is possible to adopt an arc ion plating method, a sputtering method, or a laser ablation method using graphite as a raw material.
オーバーコート層623におけるDLC膜のsp3比率は、40%以上且つ90%以下とし、特に60%以上且つ80%以下であることが好ましい。sp3比率が40%未満の場合には、高エネルギー結合であるsp3結合が少ないため耐摩耗性が不十分である。一方、sp3比率が90%超の場合には、硬度が高すぎて脆くなるために耐久性が低下する。
The sp3 ratio of the DLC film in the
DLCとしては、水素原子の含有量が少ないDLC(以下、「水素フリーDLC」と記載する)を使用することも可能である。例えば、DLCとしては、水素フリーDLCの一種であるta-Cを使用することも可能である。ただし、水素フリーDLCは、高硬度であるために耐摩耗性に優れるが、脆いために屈曲又は伸長等の弾性変形には弱い。そのため、水素フリーDLC膜が形成される基板の剛性によっては、水素フリーDLC膜が剥がれやすいことがある。 As the DLC, it is also possible to use DLC with a low hydrogen atom content (hereinafter referred to as “hydrogen-free DLC”). For example, ta-C, which is a type of hydrogen-free DLC, can be used as DLC. However, although hydrogen-free DLC has high hardness and is excellent in abrasion resistance, it is brittle and weak against elastic deformation such as bending or elongation. Therefore, depending on the rigidity of the substrate on which the hydrogen-free DLC film is formed, the hydrogen-free DLC film may easily peel off.
そのため、水素フリーDLC膜としては、水素原子(H)の原子数と炭素原子(C)の原子数との和に対する水素原子の原子数の比(Hの原子数/(Hの原子数+Cの原子数))が0%より大きく、且つ30%以下であることが好ましい。特に、水素フリーDLC膜としては、(Hの原子数/(Hの原子数+Cの原子数))が0%より大きく、且つ10%以下であることが、剥離の抑制及び耐久性の観点から好ましい。 Therefore, as a hydrogen-free DLC film, the ratio of the number of hydrogen atoms to the sum of the number of hydrogen atoms (H) and the number of carbon atoms (C) (the number of H atoms/(the number of H atoms + the number of C The number of atoms)) is preferably greater than 0% and 30% or less. In particular, for a hydrogen-free DLC film, (the number of H atoms/(the number of H atoms + the number of C atoms)) is greater than 0% and 10% or less, from the viewpoint of suppression of peeling and durability. preferable.
DLC膜の厚みである膜厚は、0.1μm以上且つ10μm以下が好ましい。DLC膜の膜厚は、薄すぎるとトンネル効果により絶縁性が失われるため0.1μm以上とすることが好ましい。また、DLC膜の膜厚を10μm以下とすることにより、DLC膜を用いることによるコストの増大を抑制することができる。 The film thickness, which is the thickness of the DLC film, is preferably 0.1 μm or more and 10 μm or less. The film thickness of the DLC film is preferably 0.1 μm or more because if it is too thin, the insulating property is lost due to the tunnel effect. Further, by setting the film thickness of the DLC film to 10 μm or less, it is possible to suppress an increase in cost due to the use of the DLC film.
DLC膜が形成される基板610は、高耐熱性、高電気絶縁性、高剛性及び高熱伝導性を有する平板短冊状の基板である。基板610は、例えばアルミナ(Al2O3)又は窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックスによって形成されている。
The
sp3比率が40%以上且つ90%以下のDLC膜は、上記のセラミックスによって形成されている基板610に対する密着性に優れている。特に、(Hの原子数/(Hの原子数+Cの原子数))が0%より大きく、且つ5%以下の水素フリーDLCを用いたオーバーコート層623は、定着ベルト650の内面が長期に亘って摺動した場合であっても基板610から剥離し難い。
A DLC film having an sp 3 ratio of 40% or more and 90% or less has excellent adhesion to the
オーバーコート層623の絶縁性が必要な理由は、ヒーター600の導体である抵抗発熱体620と定着ベルト650の基材等の他の導体とが短絡することにより起こり得る発火又は発煙を未然に防止するためである。そのため、抵抗発熱体620には、絶縁保護のために絶縁耐圧の高いオーバーコート層623が必要である。
The reason why the
オーバーコート層623に必要な絶縁耐圧は、1000V以上である。また、絶縁耐力は、絶縁耐圧をオーバーコート層の膜厚で除算することにより求めることができる。
The dielectric strength required for the
これより、例えば、オーバーコート層を一般的なヒータガラスにした場合には、絶縁耐力が20MV/mであるため、少なくともオーバーコート層の膜厚を50μm以上にしないと抵抗発熱体620の絶縁保護を確保できない。 From this, for example, when the overcoat layer is made of general heater glass, the dielectric strength is 20 MV / m. cannot be guaranteed.
一方、本実施の形態のオーバーコート層623の絶縁耐力は、オーバーコート層623の膜厚を10μmとした場合に、絶縁耐圧1000Vをオーバーコート層623の膜厚10μmによって除算することにより、100MV/m以上必要である。また、オーバーコート層623の絶縁耐圧を1000V以上とする場合において、オーバーコート層623の膜厚を0.1μm以上且つ10μm以下にすることにより、オーバーコート層623の絶縁耐力は100MV/m以上になる。
On the other hand, the dielectric strength of the
また、オーバーコート層623の熱伝導率は、10W/(m・K)以上であることが好ましい。これにより、抵抗発熱体620からの熱を効率よく定着ベルト650に供給することができる。
Moreover, the thermal conductivity of the
<オーバーコート層に用いる材料の比較試験>
本発明の実施の形態1に係る定着装置20のヒーター600のオーバーコート層623に用いる材料の比較試験について、図5を参照しながら、詳細に説明する。
<Comparative test of materials used for overcoat layer>
A comparison test of materials used for the
図5は、オーバーコート層623に3つの材料A、材料B及び材料Cを用いた場合における定着ベルト650の表面が定着可能温度に達するまでの定着立ち上げ時間を比較したものである。図5において、図5(a)は、オーバーコート層623に3つの材料A、材料B及び材料Cを用いた場合における定着立ち上げ時間を示している。また、図5(b)は、オーバーコート層623に3つの材料A、材料B及び材料Cを用いた場合における定着立ち上げ時間、絶縁耐力、膜厚及び熱伝導率を示している。
FIG. 5 compares the fixing start-up time required for the surface of the fixing
材料Aは、ガラス85%及びアルミナ15%の割合で配合した一般的なヒータガラスである。材料Aを用いた場合には、絶縁耐力が20MV/m程度であり、上記の通り抵抗発熱体を絶縁保護するためにオーバーコート層の膜厚が50μm以上必要であるため、オーバーコート層の膜厚を60μmとした。また、材料Aの熱伝導率は、1.5W/(m・K)である。 Material A is a common heater glass blend of 85% glass and 15% alumina. When material A is used, the dielectric strength is about 20 MV/m, and the film thickness of the overcoat layer is required to be 50 μm or more in order to insulate and protect the resistance heating element as described above. The thickness was set to 60 μm. Also, the thermal conductivity of material A is 1.5 W/(m·K).
また、材料Bは、sp3比率が40%程度の水素フリーDLCである。材料Bを用いた場合には、絶縁耐力が100MV/mであり、抵抗発熱体を絶縁保護するためにオーバーコート層の膜厚が10μm以上必要であるため、オーバーコート層の膜厚を10μmとした。また、材料Bの熱伝導率は、10W/(m・K)である。 Material B is a hydrogen-free DLC with an sp3 ratio of about 40%. When material B is used, the dielectric strength is 100 MV/m, and the thickness of the overcoat layer is required to be 10 μm or more in order to provide insulation protection for the resistance heating element. bottom. Also, the thermal conductivity of material B is 10 W/(m·K).
また、材料Cは、sp3比率が90%程度の限りなくダイヤモンドに近い水素フリーDLCである。材料Cを用いた場合には、絶縁耐力が2000MV/mであり、抵抗発熱体を絶縁保護するためにオーバーコート層の膜厚が0.5μm以上必要であるため、オーバーコート層の膜厚を0.6μmとした。また、材料Cの熱伝導率は、2000W/(m・K)である。 Material C is a hydrogen-free DLC with an sp 3 ratio of about 90%, which is extremely close to diamond. When material C is used, the dielectric strength is 2000 MV/m, and the film thickness of the overcoat layer is required to be 0.5 μm or more in order to insulate and protect the resistance heating element. 0.6 μm. Also, the thermal conductivity of material C is 2000 W/(m·K).
検証は、オーバーコート層623の材料差のみによる定着立ち上げ時間の比較を行った。この際に、投入電力は最大1200W、及び定着ベルト650の回転速度を320mm/sとし、環境温度と同じ23℃から加熱空回転したときの定着ベルト650の表面温度を比較した。
For the verification, the comparison of fixing start-up time was performed only by the material difference of the
図5に示すように、材料Aの定着立ち上げ時間は、7.8秒であり、材料Bの定着立ち上げ時間は6.9秒であった。また、材料Cの定着立ち上げ時間は、材料Bよりもわずかに短縮可能で6.35秒であった。ここで、sp3比率の高い水素フリーDLC膜は脆く壊れやすく、またsp3比率の低い水素フリーDLC膜は耐摩耗性が不十分である。従って、オーバーコート層623は、sp3比率が材料Bと材料Cとの間の60%以上且つ80%以下程度の水素フリーDLC膜であることが望ましい。
As shown in FIG. 5, the fusing ramp-up time for material A was 7.8 seconds and the fusing ramp-up time for material B was 6.9 seconds. Also, the fixation start-up time of material C was slightly shorter than that of material B and was 6.35 seconds. Here, a hydrogen-free DLC film with a high sp3 ratio is brittle and fragile, and a hydrogen-free DLC film with a low sp3 ratio has insufficient abrasion resistance. Therefore, the
本実施の形態では、ヒーター600は、定着ベルト650の内面と接触するオーバーコート層623を備える。また、オーバーコート層623は、膜厚が0.1μm以上且つ10μm以下であり、熱伝導率が10W/(m・K)以上であり、絶縁耐圧が1000V以上である。これにより、定着ベルト650の強度を低下させることなく抵抗発熱体620の熱を定着ベルト650に効率良く伝熱し、定着立ち上げ時間を大幅に短縮することができる。
In this embodiment,
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の構成は図1と同一構成であるので、その説明を省略する。また、本実施の形態に係る定着装置の構成はヒーター600に代えてヒーター1600を適用する以外は同一構成であるので、その説明を省略する。
(Embodiment 2)
The configuration of the image forming apparatus according to
<ヒーターの構成>
本発明の実施の形態2に係る定着装置のヒーター1600の構成について、図6を参照しながら、詳細に説明する。
<Structure of heater>
The configuration of
なお、図6において図3と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。 In FIG. 6, parts having the same configuration as those in FIG.
ヒーター1600は、基板610の表面と裏面との両方に抵抗発熱体620と抵抗発熱体1620とを備えた構成を有している。ヒーター1600は、例えば、長手方向の長さの異なる抵抗発熱体620と抵抗発熱体1620とを備えることにより、小サイズ紙又はノビサイズ紙等の様々なサイズの紙に応じて抵抗発熱体620及び抵抗発熱体1620を選択的に発熱させる。これにより、良好な定着性を維持することが可能になる。
The
具体的には、ヒーター1600は、基板610と、抵抗発熱体620と、オーバーコート層623と、サーミスタ630と、抵抗発熱体1620と、オーバーコート層1623と、を備えている。
Specifically, the
抵抗発熱体1620は、長手方向が基板610の長手方向と平行になるように基板610の抵抗発熱体620が設けられている表面と反対側の裏面に設けられている。抵抗発熱体1620は、メイン抵抗発熱体1621と、サブ抵抗発熱体1622と、から構成されている。
The
メイン抵抗発熱体1621は、小サイズ紙に対応して長手方向の中央が最も高温となる発熱分布を有するように構成されている。
The main
サブ抵抗発熱体1622は、長手方向の両端部が最も高温となる発熱分布を有するように構成されている。
The
第2の表面層としてのオーバーコート層1623には、DLC膜を用いる。オーバーコート層1623は、基板610の定着ベルト650の内面と摺動及び接触しないと共に、ヒーター1600の表面層である。オーバーコート層1623は、膜厚が0.1μm以上且つ10μm以下であり、熱伝導率が10W/(m・K)以上であり、絶縁耐圧が1000V以上である。なお、オーバーコート層1623の構成はオーバーコート層623の構成と同一構成であるので、その詳細な説明を省略する。
A DLC film is used for the
ヒーター1600において、基板610の定着ベルト650との非摺動面側の抵抗発熱体1620をオーバーコート層1623によって覆う理由は、抵抗発熱体1620の導電部の酸化による抵抗変動を防止するため及び絶縁耐圧を確保するためである。
In the
本実施の形態においても、オーバーコート層623及びオーバーコート層1623にDLC膜を用いた場合には、ガラスコーティング材料を用いた場合に比べて、定着立ち上げ時間が短縮されることを確認した。
Also in the present embodiment, it was confirmed that when the DLC film was used for the
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。 It goes without saying that the present invention is not limited to the above-described embodiments, and can be modified in various ways without departing from the gist of the present invention.
1Bk 画像形成部
1C 画像形成部
1M 画像形成部
1Y 画像形成部
2 感光ドラム
3 一次帯電器
4 現像装置
5 転写ローラ
7 レーザ露光装置
8 中間転写ベルト
9 二次転写対向ローラ
10 テンションローラ
11 二次転写ローラ
14 給紙ローラ
16 レジストローラ
20 定着装置
30 電源
50 画像形成装置
51 制御部
60 ヒーターユニット
70 加圧ローラ
600 ヒーター
610 基板
620 抵抗発熱体
621 メイン抵抗発熱体
622 サブ抵抗発熱体
623 オーバーコート層
630 サーミスタ
650 定着ベルト
660 フィルムガイド
670 補強板金
1600 ヒーター
1620 抵抗発熱体
1621 メイン抵抗発熱体
1622 サブ抵抗発熱体
1623 オーバーコート層
1Bk
Claims (7)
前記定着ベルトとの間で記録材を挟持可能なニップ部を形成する回転可能な加圧部材と、
前記定着ベルトの内部に配置されて前記定着ベルトを加熱する加熱部材と、
を有し、
前記加熱部材は、
前記定着ベルトの内面と接触する第1の表面層を備え、
前記第1の表面層は、
膜厚が0.1μm以上且つ10μm以下であり、熱伝導率が10W/(m・K)以上であり、絶縁耐圧が1000V以上である、
ことを特徴とする定着装置。 a rotatable endless fixing belt;
a rotatable pressure member forming a nip portion capable of nipping a recording material between itself and the fixing belt;
a heating member disposed inside the fixing belt to heat the fixing belt;
has
The heating member is
a first surface layer in contact with the inner surface of the fixing belt;
The first surface layer is
The film thickness is 0.1 μm or more and 10 μm or less, the thermal conductivity is 10 W / (m K) or more, and the dielectric strength voltage is 1000 V or more.
A fixing device characterized by:
sp3結合の比率が40%以上且つ90%以下のダイヤモンドライクカーボン膜で構成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の定着装置。 The first surface layer is
Consists of a diamond-like carbon film having a ratio of sp 3 bonds of 40% or more and 90% or less;
The fixing device according to claim 1, characterized by:
水素原子の原子数と炭素原子の原子数との和に対する水素原子の原子数の比が0%より大きく且つ30%以下である、
ことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。 The first surface layer is
The ratio of the number of hydrogen atoms to the sum of the number of hydrogen atoms and the number of carbon atoms is greater than 0% and 30% or less.
3. The fixing device according to claim 2, wherein:
セラミックスからなる基板を有し、
前記第1の表面層は、
前記基板の表面に形成される、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の定着装置 The heating member is
Having a substrate made of ceramics,
The first surface layer is
formed on the surface of the substrate,
The fixing device according to any one of claims 1 to 3, characterized in that
窒化アルミニウム又はアルミナである、
ことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。 The substrate is
is aluminum nitride or alumina,
5. The fixing device according to claim 4, wherein:
前記定着ベルトの内面と接触しない第2の表面層を備え、
前記第2の表面層は、
膜厚が0.1μm以上且つ10μm以下であり、熱伝導率が10W/(m・K)以上であり、絶縁耐圧が1000V以上である、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置。 The heating member is
comprising a second surface layer that does not contact the inner surface of the fixing belt;
The second surface layer is
The film thickness is 0.1 μm or more and 10 μm or less, the thermal conductivity is 10 W / (m K) or more, and the dielectric strength voltage is 1000 V or more.
The fixing device according to any one of claims 1 to 5, characterized in that:
記録材にトナー画像を形成する画像形成手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 a fixing device according to any one of claims 1 to 6;
an image forming means for forming a toner image on a recording material;
An image forming apparatus comprising:
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