JP2023063190A - 超微細気泡生成装置および超微細気泡の生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造で、効率よくナノバブルを生成することができる微細気泡生成装置および微細気泡生成方法を提供することを目的としている。【解決手段】出口側に向かって拡径部12bを有する旋回流形成槽1の吐出孔12の出口前方に旋回空間23が形成されるように金網からなる気泡微細化部材2の球冠形状をした気泡剪断構造部21を配置し、気液混合流体を槽本体部11中で旋回流110としたのち、旋回流110となった気液混合水を、旋回流形成槽1の吐出孔12の小孔部12aおよび拡径部12bを介して吐出して、気液混合流体を旋回空間23内で拡径する渦流130とするとともに、渦流130を気泡剪断構造部21まで到達させて、気泡剪断構造部21の内壁面に沿って旋回させることによって、金網を構成する線材の波形状によって生じる内壁面の凹凸および微細孔の入り口縁によって渦流130に剪断力を付与して渦流130中の気泡を剪断破壊して、超微細気泡を得るようにした。【選択図】 図1
Description
本発明は、ナノサイズの超微細気泡を生成できる超微細気泡生成装置および超微細気泡の生成方法に関する。
ナノサイズの超微細気泡(以下、「ナノバブル」と記す)を含む水は、以下のようにして洗浄効果、水質浄化・改善、消臭効果、菌・ウイルスの死滅に貢献できるといわれている。
すなわち、ナノバブルは、マイナス(-)電荷を帯びているため、水中に漂うプラス(+)の電荷を帯びた微細な異物に吸着し、吸着後、ナノバブルが潰れた時に数千℃と数千気圧の圧力が局部的に発生することによって、異物を分解すると考えられている。
すなわち、ナノバブルは、マイナス(-)電荷を帯びているため、水中に漂うプラス(+)の電荷を帯びた微細な異物に吸着し、吸着後、ナノバブルが潰れた時に数千℃と数千気圧の圧力が局部的に発生することによって、異物を分解すると考えられている。
そして、微細気泡を生成する装置として、略円筒形状に形成された筒壁部と、この筒壁部の両側の筒蓋壁とで密閉された中空部を有する筒密閉体と、前記筒密閉体の内部に配置され、軸心位置に排出開口を有する略半球皿状のガイド壁と、前記ガイド壁の凹み側に形成された気液混合流体の旋回流形成室と、前記ガイド壁の突出側に形成された気液混合流体の旋回流噴出室と、前記筒壁部の前記旋回流形成室に対応する位置に開口された気液導入孔と、前記旋回流噴出室を区画する前記筒蓋壁に開口された気液噴出孔と、を備え、前記気液導入孔から前記旋回流形成室に供給される気液混合流体で旋回流を形成し、気液混合流体の旋回流により形成される微細気泡を前記排出開口から前記旋回流噴出室を介して前記気液噴出孔から噴射させるようにした超微細気泡生成装置(たとえば、特許文献1参照)が提案されている。
すなわち、この超微細気泡生成装置は、気液混合流体を旋回流形成室に週出させて旋回流形成室内で旋回流としたのち、気液噴出孔から噴射させることにより微細気泡を生成するようになっている。
すなわち、この超微細気泡生成装置は、気液混合流体を旋回流形成室に週出させて旋回流形成室内で旋回流としたのち、気液噴出孔から噴射させることにより微細気泡を生成するようになっている。
しかし、この超微細気泡生成装置の場合、マイクロサイズの微細気泡であれば、発生させることができるが、ナノサイズの超微細気泡を効率よく多量に発生させることはできない。
そこで、マイクロサイズの微細気泡に超音波を作用させてナノバブルを生成する方法が提案されている(たとえば、特許文献2,3参照)。
そこで、マイクロサイズの微細気泡に超音波を作用させてナノバブルを生成する方法が提案されている(たとえば、特許文献2,3参照)。
しかしながら、超音波発生装置を用いる場合、電力などのエネルギーコストがかかるとともに、装置が複雑化し、メンテナンスにコストがかかるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みて、簡易な構造で、効率よくナノバブルを生成することができる超微細気泡生成装置および超微細気泡の生成方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の超微細気泡生成装置は、内側が円筒形をしていて、気液混合流体の流入孔を有し、この流入孔から流入した前記気液混合流体を、前記円筒の中心軸を中心とする旋回流とする槽本体部と、吐出孔が穿設されるとともに、前記吐出孔の中心軸が前記槽本体部内の旋回流の中心軸に一致した状態で前記槽本体部の筒の一側を塞ぐ蓋部を有する旋回流形成槽を備える超微細気泡生成装置であって、前記吐出孔が、前記槽本体部側に設けられ、前記流入孔径と同径か大径の小径部と、この小径部に連設され、前記小径部から前記吐出孔の出口に向かって円錐台形に拡径し、前記小径部を介して前記吐出孔に入り込んだ前記気液混合流体を前記吐出孔の出口径より外側に拡がる渦流として吐出する拡径部とからなり、前記吐出孔から出た前記渦流の旋回空間を前記蓋部との間に形成する気泡剪断部材を備え、この気泡剪断部材が、少なくとも前記渦流が旋回状態を保持して到達可能位置に気泡剪断構造部を有し、この気泡剪断構造部が、到達した渦流が剪断力を受けながら面に沿って旋回可能で、前記剪断力で前記渦流中の気泡を超微細化する剪断力付与面と、この剪断力付与面で剪断形成された超微細気泡を含む気液混合流体を透過可能な多数の微細孔を備えていることを特徴としている。
一方、本発明の超微細気泡の生成方法は、内側が円筒形をした旋回流形成槽内に、この旋回流形成槽に設けられた流入孔から気液混合流体を流入させて、前記旋回流形成槽内で流入した気液混合流体を前記円筒の中心軸を中心に旋回する旋回流とし、前記旋回流形成槽の円筒の一側に、前記中心軸と中心を一致するように形成され、入口径が前記流入孔径と同径か大径で、出口側に向かって拡径する吐出孔から、前記旋回流形成槽の前記旋回流となった気液混合流体を、前記吐出孔の出口から拡径しながら旋回する渦流として、前記旋回流形成槽と気泡剪断部材の間に形成された旋回空間内に吐出させるとともに、前記旋回空間内に吐出された渦流を、拡径させながら前記気泡剪断部材の気泡剪断構造部に到達させ、到達した渦流を前記気泡剪断構造部の剪断力付与面に沿って旋回させて、前記剪断力付与面から受ける剪断力で前記渦流中の気泡を超微細化し、超微細化された気泡を含む状態の気液混合流体としたのち、この超微細化された気泡を含む状態の気液混合流体を、前記気泡剪断構造部の微細孔を介して前記気泡剪断部材外に放出することを特徴としている。
本発明において、超微細とは、1μm未満のナノサイズを意味する。
本発明において、上記旋回空間の大きさは、本発明の目的を達成することができれば、特に限定されず、たとえば、槽本体部の内容量、槽本体部内に単位時間あたりに流入する気液混合流体の量、流体の比重、吐出孔の形状、吐出孔の孔径、吐出孔の軸方向の長さ、槽本体部の内径と、吐出孔の入口径との比などを変更することで適宜決定できる。
本発明において、上記旋回空間の大きさは、本発明の目的を達成することができれば、特に限定されず、たとえば、槽本体部の内容量、槽本体部内に単位時間あたりに流入する気液混合流体の量、流体の比重、吐出孔の形状、吐出孔の孔径、吐出孔の軸方向の長さ、槽本体部の内径と、吐出孔の入口径との比などを変更することで適宜決定できる。
本発明において、気泡剪断部材は、吐出孔から吐出された渦流が到達する位置に気泡剪断構造部が設けられており、本発明の目的を達成することができれば、気泡剪断構造部を渦流が達する位置のみに設けるだけでなく、気泡剪断部材の全体が気泡剪断構造部と同じ構造をしていても構わない。
なお、気泡剪断構造部を渦流が達する位置のみに設ける場合、気泡剪断部材の他の部分を流体非透過性の材料で形成しても構わない。
なお、気泡剪断構造部を渦流が達する位置のみに設ける場合、気泡剪断部材の他の部分を流体非透過性の材料で形成しても構わない。
また、気泡剪断構造部は、剪断力付与面が、渦流が面に沿いながら旋回状態を保つ形状に形成され、剪断力付与面に到達した渦流に対してヤスリやおろし金状に作用して十分な剪断力を付与できるとともに、剪断されて発生した超微細気泡が、微細孔を介して流体とともに、気泡剪断部材の外側に放出できれば、その材質や、剪断力付与面の形状などは特に限定されない。
このような気泡剪断構造部は、本発明の目的を達成することができれば、特に限定されないが、たとえば、金網、樹脂成形品、エッチングあるいは打ち抜きによって微細孔が穿設されるとともに、微細孔に周囲の壁面にヤスリやおろし金状の突起や突条を形成した金属板などが用いられるが、製造コスト、超微細化の安定性、強度などを考慮すると、金網が好ましい。
すなわち、金網は、縦横の線材がそれぞれ波型に編み込まれ、波型の縦横の線材によって凹凸面が形成され、市販の金網を用いることができて、コストを抑えることができる。
このような気泡剪断構造部は、本発明の目的を達成することができれば、特に限定されないが、たとえば、金網、樹脂成形品、エッチングあるいは打ち抜きによって微細孔が穿設されるとともに、微細孔に周囲の壁面にヤスリやおろし金状の突起や突条を形成した金属板などが用いられるが、製造コスト、超微細化の安定性、強度などを考慮すると、金網が好ましい。
すなわち、金網は、縦横の線材がそれぞれ波型に編み込まれ、波型の縦横の線材によって凹凸面が形成され、市販の金網を用いることができて、コストを抑えることができる。
上記金網としては、本発明の目的を達成できれば、特に限定されないが、綾織りでも、平織りでも構わないが、綾織りのものが好適で、強度や耐蝕性を考慮するとステンレス鋼線製のものが好ましい。
上記微細孔の大きさは、本発明の目的を達成することができれば、特に限定されないが、たとえば、気泡剪断構造部を上記のように金網で形成した場合、100メッシュ~650メッシュが好ましく、450~600メッシュがより好ましい。
すなわち、金網の場合、目開きが大きすぎると、渦流に十分な剪断効果を付与できなくなるおそれがあり、目開きが小さすぎると、気泡剪断構造部内の内圧が高くなり、渦流が乱流となり、剪断力がうまく伝わらなくなるおそれがある。
上記微細孔の大きさは、本発明の目的を達成することができれば、特に限定されないが、たとえば、気泡剪断構造部を上記のように金網で形成した場合、100メッシュ~650メッシュが好ましく、450~600メッシュがより好ましい。
すなわち、金網の場合、目開きが大きすぎると、渦流に十分な剪断効果を付与できなくなるおそれがあり、目開きが小さすぎると、気泡剪断構造部内の内圧が高くなり、渦流が乱流となり、剪断力がうまく伝わらなくなるおそれがある。
また、金網は、複枚重ね合わせて用いられても構わないが、最内壁面から遠い層になるほど、渦流への剪断力付与に寄与しにくくなるので、2枚重ね程度が好ましい。
なお、気泡剪断構造部が複数の網を重ね合わせて形成されている場合、上記目開きは、網の面を垂直方向から見た透孔の大きさを意味する。
なお、気泡剪断構造部が複数の網を重ね合わせて形成されている場合、上記目開きは、網の面を垂直方向から見た透孔の大きさを意味する。
気泡剪断部材の形状としては、特に限定されないが、蓋部に固定する部分以外の構造が、たとえば、円錐形、円錐台形、球冠形状などとすることが好ましく、球冠形状がより好ましい。
すなわち、気泡剪断構造部が球冠形状をしているので、拡径して気泡剪断構造部に達する拡径旋回流に広い面積で面状に受けて、強い剪断力が拡径旋回流に加わり、より効率よく気泡の微細化を図ることができる。
因みに、上記球冠形状とした場合、吐出孔出口から球冠の頂点までの距離は、1~10mmが好ましく、2.0~3.5mmがより好ましい。
すなわち、気泡剪断構造部が球冠形状をしているので、拡径して気泡剪断構造部に達する拡径旋回流に広い面積で面状に受けて、強い剪断力が拡径旋回流に加わり、より効率よく気泡の微細化を図ることができる。
因みに、上記球冠形状とした場合、吐出孔出口から球冠の頂点までの距離は、1~10mmが好ましく、2.0~3.5mmがより好ましい。
本発明の超微細気泡生成装置は、吐出孔の槽本体部側端部が、上記拡径部に連続する小径円筒部となっていてもよい。
すなわち、吐出孔の入口端から吐出孔の出口端まで直接拡径部を設けてもよいが、製造コストの低減を図るために蓋部を汎用樹脂成形品で形成した場合、気液混合流体中に混入した不純物等によって入口端が摩耗や欠損して歪な形状となり旋回流に乱れが出て、効率よく気泡の微細化を行うことができなくなるおそれがある。
すなわち、吐出孔の入口端から吐出孔の出口端まで直接拡径部を設けてもよいが、製造コストの低減を図るために蓋部を汎用樹脂成形品で形成した場合、気液混合流体中に混入した不純物等によって入口端が摩耗や欠損して歪な形状となり旋回流に乱れが出て、効率よく気泡の微細化を行うことができなくなるおそれがある。
上記拡径部は、特に限定されないが、そのテーパ角を、45~55°とするが好ましい。
すなわち、テーパ角が小さすぎると、剪断力付与面に当たる渦流の面積が小さくなり、剪断効率が悪くなり、テーパ角が大きすぎると、剪断力付与面での渦流の旋回速度が遅くなり、やはり剪断効率が悪くなるおそれがある。
すなわち、テーパ角が小さすぎると、剪断力付与面に当たる渦流の面積が小さくなり、剪断効率が悪くなり、テーパ角が大きすぎると、剪断力付与面での渦流の旋回速度が遅くなり、やはり剪断効率が悪くなるおそれがある。
本発明の超微細気泡生成装置において、槽本体部内で気液混合流体を旋回流とする方法としては、気液混合流体の流入方向が、槽本体部の周壁面の接線方向になるように流入孔を設ける方法や、槽本体部の底(蓋部の他側)に攪拌スクリューを設ける方法などが挙げられる。
本発明の超微細気泡生成装置は、前記気液混合流体の前記旋回流形成槽へ導入孔の中心軸が、前記気液混合流体を前記内壁面の接線方向に導くように形成されていることが好ましい。
すなわち、乱流が形成されにくくなり、十分な速度の旋回流が得られる。
すなわち、乱流が形成されにくくなり、十分な速度の旋回流が得られる。
本発明の超微細気泡生成装置は、気泡剪断構造部を大気中に曝すように設置しても、流体中に臨むように設置しても構わない。
すなわち、大気中に曝すようにすれば、超微細気泡を含む微細な液滴が噴霧されるようになり、流体中に臨むように設置すれば、噴霧された液滴が流体に同化し、流体中の超微細気泡の濃度が増加するようになる。
すなわち、大気中に曝すようにすれば、超微細気泡を含む微細な液滴が噴霧されるようになり、流体中に臨むように設置すれば、噴霧された液滴が流体に同化し、流体中の超微細気泡の濃度が増加するようになる。
以上のように、本発明の超微細気泡生成装置は、内側が円筒形をしていて、気液混合流体の流入孔を有し、この流入孔から流入した前記気液混合流体を、前記円筒の中心軸を中心とする旋回流とする槽本体部と、吐出孔が穿設されるとともに、前記吐出孔の中心軸が前記槽本体部内の旋回流の中心軸に一致した状態で前記槽本体部の筒の一側を塞ぐ蓋部を有する旋回流形成槽を備える超微細気泡生成装置であって、前記吐出孔が、前記槽本体部側に設けられ、前記流入孔径と同径か大径の小径部と、この小径部に連設され、前記小径部から前記吐出孔の出口に向かって円錐台形に拡径し、前記小径部を介して前記吐出孔に入り込んだ前記気液混合流体を前記吐出孔の出口径より外側に拡がる渦流として吐出する拡径部とからなり、前記吐出孔から出た前記渦流の旋回空間を前記蓋部との間に形成する気泡剪断部材を備え、この気泡剪断部材が、少なくとも前記渦流が旋回状態を保持して到達可能位置に気泡剪断構造部を有し、この気泡剪断構造部が、到達した渦流が剪断力を受けながら面に沿って旋回可能で、前記剪断力で前記渦流中の気泡を超微細化する剪断力付与面と、この剪断力付与面で剪断形成された超微細気泡を含む気液混合流体を透過可能な多数の微細孔を備えている。
一方、本発明の超微細気泡の生成方法は、内側が円筒形をした旋回流形成槽内に、この旋回流形成槽に設けられた流入孔から気液混合流体を流入させて、前記旋回流形成槽内で流入した気液混合流体を前記円筒の中心軸を中心に旋回する旋回流とし、前記旋回流形成槽の円筒の一側に、前記中心軸と中心を一致するように形成され、入口径が前記流入孔径と同径か大径で、出口側に向かって拡径する吐出孔から、前記旋回流形成槽の前記旋回流となった気液混合流体を、前記吐出孔の出口から拡径しながら旋回する渦流として、前記旋回流形成槽と気泡剪断部材の間に形成された旋回空間内に吐出させるとともに、前記旋回空間内に吐出された渦流を、拡径させながら前記気泡剪断部材の気泡剪断構造部に到達させ、到達した渦流を前記気泡剪断構造部の剪断力付与面に沿って旋回させて、前記剪断力付与面から受ける剪断力で前記渦流中の気泡を超微細化し、超微細化された気泡を含む状態の気液混合流体としたのち、この超微細化された気泡を含む状態の気液混合流体を前記気泡剪断構造部の微細孔を介して前記気泡剪断部材外に放出するようにした。
本発明は、上記のように、旋回流形成槽の吐出孔の前方に気泡剪断構造部を備える気泡微細化部材を、拡径旋回流が旋回可能な旋回空間を前記蓋部との間に形成できるように設けるだけの簡単な機構であるので、低コストで容易にナノサイズの超微細気泡を含む微細な液滴を得ることができる。また、この液滴を流体に同化させるように流体内に噴出させるようにすれば、超微細気泡を多量に含む流体を得ることができる。
すなわち、本発明によれば、以下のようにして、超微細気泡を含む液滴を得ることができる。
(1)流入口から槽本体部に流入した気液混合流体が円筒形をした槽本体部内で槽本体部の中心軸を中心にした旋回流になる。
(2)旋回流となった気液混合流体は、槽本体部の中心軸に一致する中心軸を有する吐出孔から旋回状態を保持しながら吐出される。
このとき、吐出孔の槽本体部側の入口が、流入孔と同径か少し大径となっているので、槽本体部内で整流化された旋回流が吐出孔に流れ込む際に圧が掛からず、旋回流が整流化された状態で吐出孔に入り込む。
(3)吐出孔が出口側に向かって拡径する拡径部を備えているので、吐出孔に入り込んだ渦流は、拡径部のテーパ面に沿って外側に拡径する渦流となって吐出孔の出口から吐出される。
(4)吐出孔の出口から吐出された渦流は、前方に旋回空間が形成されているので、旋回空間内でさらに拡径しながら、気泡剪断構造部まで到達する。
なお、このとき、気液混合流体中のマイクロサイズより大きな気泡は、軽量で旋回遠心力の影響を受けにくく、渦流の旋回の中心軸側に集積され、大きな気泡となって中央部に残り、拡径旋回流の中心軸付近に、ほとんど流体を含まない空気芯を形成する。
(5)気泡剪断構造部まで到達した渦流は、剪断力付与面に沿って旋回するため、剪断力付与面から十分な剪断力を受け、この剪断力で渦流中の気泡が剪断されてより細かい気泡になり、超微細な気泡を含む液滴となって微細孔から気泡剪断構造部外に噴霧状態で押し出される。
なお、上記液滴は、気泡剪断構造部が大気中に露出している場合、ナノサイズの気泡を含む液滴がそのまま霧状に放出される。一方、気泡剪断構造部が液体中に臨んでいる場合、液滴は液体に同化し、液体中のナノサイズの気泡の濃度を高くすることができる。
すなわち、本発明によれば、以下のようにして、超微細気泡を含む液滴を得ることができる。
(1)流入口から槽本体部に流入した気液混合流体が円筒形をした槽本体部内で槽本体部の中心軸を中心にした旋回流になる。
(2)旋回流となった気液混合流体は、槽本体部の中心軸に一致する中心軸を有する吐出孔から旋回状態を保持しながら吐出される。
このとき、吐出孔の槽本体部側の入口が、流入孔と同径か少し大径となっているので、槽本体部内で整流化された旋回流が吐出孔に流れ込む際に圧が掛からず、旋回流が整流化された状態で吐出孔に入り込む。
(3)吐出孔が出口側に向かって拡径する拡径部を備えているので、吐出孔に入り込んだ渦流は、拡径部のテーパ面に沿って外側に拡径する渦流となって吐出孔の出口から吐出される。
(4)吐出孔の出口から吐出された渦流は、前方に旋回空間が形成されているので、旋回空間内でさらに拡径しながら、気泡剪断構造部まで到達する。
なお、このとき、気液混合流体中のマイクロサイズより大きな気泡は、軽量で旋回遠心力の影響を受けにくく、渦流の旋回の中心軸側に集積され、大きな気泡となって中央部に残り、拡径旋回流の中心軸付近に、ほとんど流体を含まない空気芯を形成する。
(5)気泡剪断構造部まで到達した渦流は、剪断力付与面に沿って旋回するため、剪断力付与面から十分な剪断力を受け、この剪断力で渦流中の気泡が剪断されてより細かい気泡になり、超微細な気泡を含む液滴となって微細孔から気泡剪断構造部外に噴霧状態で押し出される。
なお、上記液滴は、気泡剪断構造部が大気中に露出している場合、ナノサイズの気泡を含む液滴がそのまま霧状に放出される。一方、気泡剪断構造部が液体中に臨んでいる場合、液滴は液体に同化し、液体中のナノサイズの気泡の濃度を高くすることができる。
以下に、本発明を、その実施の形態を参照しつつ詳しく説明する。
図1および図2は、本発明の超微細気泡生成装置の第1の実施の形態を表している。
図1および図2は、本発明の超微細気泡生成装置の第1の実施の形態を表している。
図1、図2に示すように、超微細気泡生成装置Xは、旋回流形成槽1と、気泡微細化部材2を備えている。
旋回流形成槽1は、槽本体部11と、蓋部10を備えている。
旋回流形成槽1は、槽本体部11と、蓋部10を備えている。
槽本体部11は、一側に開口を有する有底筒状で、かつ、内壁面11aが円筒形をしていて、内外を連通する気液混合流体の流入孔11bを備えている。
流入孔11bは、その入口から流入した気液混合流体が、槽本体部11内に臨む流入孔11bの出口11cから槽本体部11内に流入する気液混合流体を、槽本体部11の内壁面11aに沿うようにガイドする、すなわち、内壁面の円弧の接線方向にガイドできるように、槽本体部11の周壁の一部に穿設されている。
流入孔11bは、その入口から流入した気液混合流体が、槽本体部11内に臨む流入孔11bの出口11cから槽本体部11内に流入する気液混合流体を、槽本体部11の内壁面11aに沿うようにガイドする、すなわち、内壁面の円弧の接線方向にガイドできるように、槽本体部11の周壁の一部に穿設されている。
蓋部10は、槽本体部11の開口を閉じるように設けられ、中心軸が槽本体部11の筒の中心軸に一致する吐出孔12を備えている。
吐出孔12は、小径円筒部12aと、拡径部12bとからなる。
吐出孔12は、小径円筒部12aと、拡径部12bとからなる。
小径円筒部12aは、その中心軸が槽本体部11の内壁面の中心軸と一致するように設けられ、前記流入孔11bの内径と同じか、少し大きな内径をした円筒形をしていて、槽本体部11で旋回流110となった気液混合流体が回転を保持しながら通過するように設計されている。
拡径部12bは、その中心軸が小径円筒部12aの中心軸に一致するとともに、小径円筒部12aの端部から拡がり角が、好ましくは90°~110°(テーパ角45°~55°)前後の円錐台形状に拡がるように設けられ、蓋部10の上面で開口している。
拡径部12bは、その中心軸が小径円筒部12aの中心軸に一致するとともに、小径円筒部12aの端部から拡がり角が、好ましくは90°~110°(テーパ角45°~55°)前後の円錐台形状に拡がるように設けられ、蓋部10の上面で開口している。
気泡微細化部材2は、図3に示すように、100メッシュ~650メッシュの綾織りのステンレス鋼製金網からなり、扁平な支持部22と、支持部22から膨出するように設けられた気泡剪断構造部21を備えている。
気泡剪断構造部21は、球冠形をしていて、最大外径が、吐出孔12の出口外径(拡径部12bの出口外径)より大径になっているとともに、球冠形の頂点と、吐出孔12の出口までの距離が1~10mmとなっている。
支持部22は、気泡剪断構造部21が拡径部12bの出口端を覆い、拡径部12bの前方に旋回空間23を形成するように蓋部10の上面に沿った状態で固定されている。
気泡剪断構造部21は、球冠形をしていて、最大外径が、吐出孔12の出口外径(拡径部12bの出口外径)より大径になっているとともに、球冠形の頂点と、吐出孔12の出口までの距離が1~10mmとなっている。
支持部22は、気泡剪断構造部21が拡径部12bの出口端を覆い、拡径部12bの前方に旋回空間23を形成するように蓋部10の上面に沿った状態で固定されている。
〔第1の使用例〕
この超微細気泡生成装置Xは、上記のようになっており、たとえば、図1に示す使用例のようにして使用されるようになっている。
すなわち、この使用例では、以下の流体供給路3を介して気液混合流体が旋回流形成槽1内に供給される。
流体供給路3は、流体貯留槽5aと、吸気管32付きの吸液管31と、ポンプPと、水圧計34付きの吐液管33とを備え、の吸液管31が流体貯留槽5aに接続され、吐液管33がノズル13を介して旋回流形成槽1に接続されている。
そして、流体供給路3のポンプPを稼働させることによって、以下のようにして、超微細気泡を含む液滴を多量に発生させることができるようになっている。
この超微細気泡生成装置Xは、上記のようになっており、たとえば、図1に示す使用例のようにして使用されるようになっている。
すなわち、この使用例では、以下の流体供給路3を介して気液混合流体が旋回流形成槽1内に供給される。
流体供給路3は、流体貯留槽5aと、吸気管32付きの吸液管31と、ポンプPと、水圧計34付きの吐液管33とを備え、の吸液管31が流体貯留槽5aに接続され、吐液管33がノズル13を介して旋回流形成槽1に接続されている。
そして、流体供給路3のポンプPを稼働させることによって、以下のようにして、超微細気泡を含む液滴を多量に発生させることができるようになっている。
(1)吸液管31を介して流体貯留槽5a内の流体Wが吸い込まれるとともに、吸液管31内が負圧になるため、吸気管32から空気が吸液管31内に吸い込まれ、吸液管31内で気液混合流体が形成される。
(2)吸液管31内で形成された気液混合流体が、ポンプPの吐出側から吐液管33を介して旋回流形成槽1の流入孔11bに送られる。
(3)流入孔11bの中心軸が槽本体部11の内壁面11aの接線方向に設けられているので、図4に示すように、流入孔11bの出口11cから槽本体部11内に流入した気液混合流体が槽本体部11内で内壁面11aの中心軸を中心に旋回する旋回流110となる。
(4)槽本体部11内で旋回流となった気液混合流体Wは、旋回流を保ちながら吐出孔12の小径円筒部12aに旋回流を保ちながら送り込まれる。
このとき、小径円筒部12aの内径が、流入孔11bと同じか少し大径となっているので、旋回流110は乱れることなく小径円筒部12a内に入り込み小径円筒部12aの内壁面に沿う渦流120となって拡径部12b側へ流出する。
(5)拡径部12bでは、図4、図5に示すように、渦流130が拡径部12bのテーパ面に沿うように拡がりながら拡径部12b出口から旋回空間23内に吐出される。
(6)旋回空間23に吐出された渦流130は、旋回力を維持しつつ気泡剪断構造部21まで到達する。
(7)気泡剪断構造部21まで到達した渦流130は、剪断力付与面である気泡剪断構造部21の内壁面に沿うように旋回し、気泡剪断構造部21の内壁面(網目部分)から広い面積で剪断力を受け、渦流130中の気泡が超微細に剪断される。
(8)超微細に剪断された気泡は、渦流130を構成する流体とともに細かい霧状の液滴mとなって網目の微細孔(目開き部分)を介して気泡剪断構造部21の外部に放出される。
(2)吸液管31内で形成された気液混合流体が、ポンプPの吐出側から吐液管33を介して旋回流形成槽1の流入孔11bに送られる。
(3)流入孔11bの中心軸が槽本体部11の内壁面11aの接線方向に設けられているので、図4に示すように、流入孔11bの出口11cから槽本体部11内に流入した気液混合流体が槽本体部11内で内壁面11aの中心軸を中心に旋回する旋回流110となる。
(4)槽本体部11内で旋回流となった気液混合流体Wは、旋回流を保ちながら吐出孔12の小径円筒部12aに旋回流を保ちながら送り込まれる。
このとき、小径円筒部12aの内径が、流入孔11bと同じか少し大径となっているので、旋回流110は乱れることなく小径円筒部12a内に入り込み小径円筒部12aの内壁面に沿う渦流120となって拡径部12b側へ流出する。
(5)拡径部12bでは、図4、図5に示すように、渦流130が拡径部12bのテーパ面に沿うように拡がりながら拡径部12b出口から旋回空間23内に吐出される。
(6)旋回空間23に吐出された渦流130は、旋回力を維持しつつ気泡剪断構造部21まで到達する。
(7)気泡剪断構造部21まで到達した渦流130は、剪断力付与面である気泡剪断構造部21の内壁面に沿うように旋回し、気泡剪断構造部21の内壁面(網目部分)から広い面積で剪断力を受け、渦流130中の気泡が超微細に剪断される。
(8)超微細に剪断された気泡は、渦流130を構成する流体とともに細かい霧状の液滴mとなって網目の微細孔(目開き部分)を介して気泡剪断構造部21の外部に放出される。
この微細気泡生成装置Xは、上記のように、旋回流形成槽1の吐出孔12の前方に気泡剪断構造部21を有する気泡剪断部材2を設けるだけの簡易な構造で、流入孔11bから旋回流形成槽1内に気液混合流体を流入するだけで、効率よく、超微細気泡を発生させることができる。
〔第2の使用例〕
図6は、超微細気泡生成装置Xを用いた第2の使用例をあらわしている。
図6に示すように、超微細気泡生成装置Xは、流体Wが貯留された流体貯留槽5b中に浸漬されていて、流体Wが循環するようになっている以外は、上記の第1の使用例と同様になっている。
すなわち、この第2の使用例では、拡径部12bから吐出された渦流130中の気泡が第1の使用例と同様に、気泡剪断構造部21の内壁面によって超微細に剪断されて超微細気泡を含む液滴mとなって、気泡剪断構造部21の外部である流体貯留槽5b内に放出される。
放出された液滴mは、流体貯留槽5b内の流体Wに同化し、流体貯留槽5b内の流体W中に超微細気泡が分散された状態になる。
図6は、超微細気泡生成装置Xを用いた第2の使用例をあらわしている。
図6に示すように、超微細気泡生成装置Xは、流体Wが貯留された流体貯留槽5b中に浸漬されていて、流体Wが循環するようになっている以外は、上記の第1の使用例と同様になっている。
すなわち、この第2の使用例では、拡径部12bから吐出された渦流130中の気泡が第1の使用例と同様に、気泡剪断構造部21の内壁面によって超微細に剪断されて超微細気泡を含む液滴mとなって、気泡剪断構造部21の外部である流体貯留槽5b内に放出される。
放出された液滴mは、流体貯留槽5b内の流体Wに同化し、流体貯留槽5b内の流体W中に超微細気泡が分散された状態になる。
図7および図8は、本発明の超微細気泡生成装置の第2の実施の形態をあらわしている。
図7および図8に示すように、この超微細気泡生成装置Yは、継手部4を有している以外は、上記超微細気泡生成装置Xと同様になっている。したがって、微細気泡発生器Xと同様の構成部分は、微細気泡発生器Xと同じ符号を付している。
継手部4は、図7に示すように、フランジ継手41とエルボ継手42を備えている。
このフランジ継手41は、図8に示すように、下端側から上方に向かって徐々に縮径する縮径部41aと、縮径部41aの上端に連通する直管部41bを有している。
図7および図8に示すように、この超微細気泡生成装置Yは、継手部4を有している以外は、上記超微細気泡生成装置Xと同様になっている。したがって、微細気泡発生器Xと同様の構成部分は、微細気泡発生器Xと同じ符号を付している。
継手部4は、図7に示すように、フランジ継手41とエルボ継手42を備えている。
このフランジ継手41は、図8に示すように、下端側から上方に向かって徐々に縮径する縮径部41aと、縮径部41aの上端に連通する直管部41bを有している。
そして、フランジ継手41は、気泡微細化部材2の気泡剪断構造部21が縮径部41a内に臨むとともに、蓋部10との間に気泡微細化部材2の支持部22を挟み込むとともに、図示していないが、蓋部10にねじ固定されて、気泡微細化部材2を支持固定している。
以下に、実験例について詳しく説明する。
〔実験1〕
気泡微細化部材2として、250メッシュ、300メッシュ、400メッシュ、500メッシュ、635メッシュ、795メッシュの6種の綾織りの金網からなるものに変化させた以外は、以下の固定設定数値の第2の使用例のような実験装置をそれぞれ用意し、各実験装置について
、3分間ポンプPを稼働させたのちの、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表1に示した。
(固定設定数値)
ポンプ最大吐出圧: 0.8MPa
ポンプ最大吐出量:5L/分
流入孔径: φ3mm
槽本体部内容積: φ30mm×H20mm
小径円筒部: φ3.5mm×H1mm
拡径部高さ: 4mm
拡径部テーパ角: 50°
旋回空間高さ: 2mm
気泡微細化部材2として、250メッシュ、300メッシュ、400メッシュ、500メッシュ、635メッシュ、795メッシュの6種の綾織りの金網からなるものに変化させた以外は、以下の固定設定数値の第2の使用例のような実験装置をそれぞれ用意し、各実験装置について
、3分間ポンプPを稼働させたのちの、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表1に示した。
(固定設定数値)
ポンプ最大吐出圧: 0.8MPa
ポンプ最大吐出量:5L/分
流入孔径: φ3mm
槽本体部内容積: φ30mm×H20mm
小径円筒部: φ3.5mm×H1mm
拡径部高さ: 4mm
拡径部テーパ角: 50°
旋回空間高さ: 2mm
なお、上記実験1において、平均気泡径は、動的光散乱式粒子径分布測定装置を用いて測定した。
また、気泡超微細化部材2として500メッシュステンレス金網を用いた場合の気泡分布は、図9に示すとおりである。
また、気泡超微細化部材2として500メッシュステンレス金網を用いた場合の気泡分布は、図9に示すとおりである。
上記表1から、上記の条件下では、気泡超微細化部材2として400メッシュ~635メッシュのものを用いることによって、超微細気泡を効率よく得られることがわかる。なお、735メッシュで、ナノバブルが0となっているのは、目開きが小さすぎて、旋回空間内で自滅しているためであると思われる。
また、図9から、500メッシュの金網を用いる場合、メディアン径が0.102μm、平均径が0.105μm、モード径が0.089μm、標準偏差径が0.120μmで、気泡のほとんどが500nm以下のナノバブルであることがわかる。
また、図9から、500メッシュの金網を用いる場合、メディアン径が0.102μm、平均径が0.105μm、モード径が0.089μm、標準偏差径が0.120μmで、気泡のほとんどが500nm以下のナノバブルであることがわかる。
〔実験2〕
気泡微細化部材2として、500メッシュの金網からなるもののみを用いるとともに、小径円筒部12aの内径をφ2mm、φ4mm、φ6mmと変化させた以外は、上記実験1と同様の固定設定数値の、第2の使用例のような実験装置を用意した。
そして、それぞれの実験装置について、3分間ポンプPを稼働させたのちの、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表2に示した。
気泡微細化部材2として、500メッシュの金網からなるもののみを用いるとともに、小径円筒部12aの内径をφ2mm、φ4mm、φ6mmと変化させた以外は、上記実験1と同様の固定設定数値の、第2の使用例のような実験装置を用意した。
そして、それぞれの実験装置について、3分間ポンプPを稼働させたのちの、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表2に示した。
上記表2から、小径円筒部12aの内径を流入孔11bの内径より小さくすると、十分な気泡の微細化を図れなくなり、大きくし過ぎても気泡の微細化効率が悪くなることがわかる。
すなわち、流入孔11bより吐出孔12の入口径(小径円筒部12a)が小径になると、吐出孔12が流入量分の気液混合流体をスムーズに吐出することができず、渦流130の旋回速度が落ちて上手く剪断できないため、粒子径も大きくなり、φ6mmでは実用範囲ではあるが吐出に余裕が有りすぎて 旋回速不足の原因で個数が少なくなっていると思われる。
すなわち、流入孔11bより吐出孔12の入口径(小径円筒部12a)が小径になると、吐出孔12が流入量分の気液混合流体をスムーズに吐出することができず、渦流130の旋回速度が落ちて上手く剪断できないため、粒子径も大きくなり、φ6mmでは実用範囲ではあるが吐出に余裕が有りすぎて 旋回速不足の原因で個数が少なくなっていると思われる。
〔実験3〕
気泡微細化部材2として、500メッシュの金網からなるもののみを用いるとともに、第2の使用例のような実験装置を用意し、ポンプPの吐出量設定を2.5L/分、5L/分、8L/分と変化させた以外は、上記実験1と同様の固定設定数値で、実験装置のポンプをそれぞれ稼働させたのちの、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表3に示した。
気泡微細化部材2として、500メッシュの金網からなるもののみを用いるとともに、第2の使用例のような実験装置を用意し、ポンプPの吐出量設定を2.5L/分、5L/分、8L/分と変化させた以外は、上記実験1と同様の固定設定数値で、実験装置のポンプをそれぞれ稼働させたのちの、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表3に示した。
上記表3から、ポンプPから送り込まれる流量が少ないと、渦流130が剪断力付与面であるに到達する際の旋回力が不足し、十分な剪断力が得られず、気泡の微細化が不十分になると考えられる。
〔実験4〕
気泡微細化部材2として、旋回空間高さが0mm、1mm、2mm、5mm、10mm、15mmとなる気泡剪断構造部21の大きさが異なる500メッシュの金網からなるものを用いる以外、上記実験1と同様にして、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表4に示した。
ただし、旋回空間高さ0mmは、平板の金網を用いた。
気泡微細化部材2として、旋回空間高さが0mm、1mm、2mm、5mm、10mm、15mmとなる気泡剪断構造部21の大きさが異なる500メッシュの金網からなるものを用いる以外、上記実験1と同様にして、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表4に示した。
ただし、旋回空間高さ0mmは、平板の金網を用いた。
上記表4から、旋回空間23を設けなければ、気泡剪断構造部21によって十分な剪断がなされないことがわかる。
また、旋回空間23が大きくなりすぎると、渦流130が十分な旋回力を保持しない状態で剪断力付与面である気泡剪断構造部21の内壁面に当たり、剪断不足が生じると思われる。
また、旋回空間23が大きくなりすぎると、渦流130が十分な旋回力を保持しない状態で剪断力付与面である気泡剪断構造部21の内壁面に当たり、剪断不足が生じると思われる。
〔実験5〕
気泡微細化部材2として、旋回空間高さが0mm、1mm、2mm、5mm、10mm、15mmとなる気泡剪断構造部21の大きさが異なる500メッシュの金網からなるものを用いるとともに、流入孔11bの内径を4.3mm、小径円筒部12aの内径を4.3mmとした以外は、上記実験1と同様にして、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表5に示した。
ただし、旋回空間高さ0mmは、平板の金網を用いた。
気泡微細化部材2として、旋回空間高さが0mm、1mm、2mm、5mm、10mm、15mmとなる気泡剪断構造部21の大きさが異なる500メッシュの金網からなるものを用いるとともに、流入孔11bの内径を4.3mm、小径円筒部12aの内径を4.3mmとした以外は、上記実験1と同様にして、流体貯留槽5b内の平均気泡径および気泡の個数を求め、その結果を表5に示した。
ただし、旋回空間高さ0mmは、平板の金網を用いた。
上記表4と表5から、流入孔11bの内径を大きくすると、それに合わせて旋回空間23を大きくとることにより、より効率よく超微細気泡が得られることがわかる。
〔実験6〕
上記実験1の500メッシュの金網からなる気泡微細化部材2を用いた超微細気泡生成装置Xを、流体貯留槽5bから取り出した状態で、ポンプPを稼働させるとともに、気泡剪断構造部21の頂部側から気泡剪断構造部21から流出する液滴mの状態を視認したところ、液滴mが気泡剪断構造部21の頂部を除く部分から霧状に噴射されていた。
すなわち、この実験6から、吐出孔12をでた渦流130が、ラッパ状に拡がること、また、中央部に空気芯が形成されていると判断できる。
上記実験1の500メッシュの金網からなる気泡微細化部材2を用いた超微細気泡生成装置Xを、流体貯留槽5bから取り出した状態で、ポンプPを稼働させるとともに、気泡剪断構造部21の頂部側から気泡剪断構造部21から流出する液滴mの状態を視認したところ、液滴mが気泡剪断構造部21の頂部を除く部分から霧状に噴射されていた。
すなわち、この実験6から、吐出孔12をでた渦流130が、ラッパ状に拡がること、また、中央部に空気芯が形成されていると判断できる。
〔実験7〕
流体貯留槽5b内の流体Wに、汚濁物質を混合した状態で、上記実験1の500メッシュの金網からなる気泡微細化部材2を用いた超微細気泡生成装置Xを用い、ポンプを3分間稼働したのち、気泡微細化部材2を取り外したところ、図10に示すように、球冠状の気泡剪断構造部21の外縁部にリング状に汚濁物質7が溜まった状態になっていた。
すなわち、この実験7から、渦流130が旋回空間中で外側に拡がりつつ、汚濁物質7に十分な遠心力を付与する旋回力を備えていることがよくわかる。
流体貯留槽5b内の流体Wに、汚濁物質を混合した状態で、上記実験1の500メッシュの金網からなる気泡微細化部材2を用いた超微細気泡生成装置Xを用い、ポンプを3分間稼働したのち、気泡微細化部材2を取り外したところ、図10に示すように、球冠状の気泡剪断構造部21の外縁部にリング状に汚濁物質7が溜まった状態になっていた。
すなわち、この実験7から、渦流130が旋回空間中で外側に拡がりつつ、汚濁物質7に十分な遠心力を付与する旋回力を備えていることがよくわかる。
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。上記の実施の形態では、流体貯留槽から水を吸水し、微細気泡を元の流体貯留槽内で生成させる循環式となっていたが、循環式としなくても、原水タンクから他の水槽へ気液混合液を送り、他の水槽内で、微細気泡を発生させるようにしても構わない。
また、気泡剪断構造部から押し出された液滴をそのまま噴射するシャワーノズルとして用いても構わない。
水道水中に、気体が含まれていることから、上記のようなポンプを用いず、水道配管につながるホースを旋回流形成槽の流入孔に接続し、水道水を槽本体部内に直接流入させるようにしても構わない。
また、気泡剪断構造部から押し出された液滴をそのまま噴射するシャワーノズルとして用いても構わない。
水道水中に、気体が含まれていることから、上記のようなポンプを用いず、水道配管につながるホースを旋回流形成槽の流入孔に接続し、水道水を槽本体部内に直接流入させるようにしても構わない。
X 超微細気泡生成装置
P ポンプ
W 流体(水)
1 旋回流形成槽
10 蓋部
11 槽本体部
11a 内壁面
11b 流入孔
11c 出口
12 吐出孔
12a 小径円筒部
12b 拡径部
13 ノズル
2 気泡微細化部材
21 気泡剪断構造部
22 支持部
23 旋回空間
3 流体供給路
31 吸水管
32 吸気管
33 吐液管
34 水圧計
4 継手部
41 フランジ継手
41a 縮径部
41b 直管部
42 エルボ継手
5a,5b 流体貯留槽
7 汚濁物質
110 旋回流
120 渦流(小径円筒部内の渦流)
130 渦流(拡径部での渦流)
m 液滴
P ポンプ
W 流体(水)
1 旋回流形成槽
10 蓋部
11 槽本体部
11a 内壁面
11b 流入孔
11c 出口
12 吐出孔
12a 小径円筒部
12b 拡径部
13 ノズル
2 気泡微細化部材
21 気泡剪断構造部
22 支持部
23 旋回空間
3 流体供給路
31 吸水管
32 吸気管
33 吐液管
34 水圧計
4 継手部
41 フランジ継手
41a 縮径部
41b 直管部
42 エルボ継手
5a,5b 流体貯留槽
7 汚濁物質
110 旋回流
120 渦流(小径円筒部内の渦流)
130 渦流(拡径部での渦流)
m 液滴
Claims (6)
- 内側が円筒形をしていて、気液混合された気液混合流体を流入させる流入孔を有し、この流入孔から流入した前記気液混合流体を、前記円筒の中心軸を中心とする旋回流とする槽本体部と、
吐出孔が穿設されるとともに、前記吐出孔の中心軸が前記槽本体部内の旋回流の中心軸に一致した状態で前記槽本体部の筒の一側を塞ぐ蓋部を有する旋回流形成槽を備える超微細気泡生成装置であって、
前記吐出孔が、前記槽本体部側に設けられ、前記流入孔径と同径か大径の小径部と、この小径部に連設され、前記小径部から前記吐出孔の出口に向かって円錐台形に拡径し、前記小径部を介して前記吐出孔に入り込んだ前記気液混合流体を前記吐出孔の出口径より外側に拡がる渦流として吐出する拡径部とからなり、
前記吐出孔から出た前記渦流の旋回空間を前記蓋部との間に形成する気泡剪断部材を備え、
この気泡剪断部材が、少なくとも前記渦流が旋回状態を保持して到達可能位置に気泡剪断構造部を有し、
この気泡剪断構造部が、到達した渦流が剪断力を受けながら面に沿って旋回可能で、前記剪断力で前記渦流中の気泡を超微細化する剪断力付与面と、この剪断力付与面で剪断形成された超微細気泡を含む気液混合流体を透過可能な多数の微細孔を備えていることを特徴とする超微細気泡生成装置。 - 前記気泡剪断構造部が金網で形成されている請求項1に記載の超微細気泡生成装置。
- 前記金網が100メッシュ~650メッシュである請求項2に記載の超微細気泡生成装置。
- 前記気泡剪断構造部が前記吐出孔の出口径より大きな直径を有する球冠形状をしている請求項1~請求項3のいずれかに記載の超微細気泡生成装置。
- 前記吐出孔の小径部が、前記拡径部に連続する小径円筒部となっている請求項1~請求項4のいずれかに記載の超微細気泡生成装置。
- 内側が円筒形をした旋回流形成槽内に、この旋回流形成槽に設けられた流入孔から気液混合流体を流入させて、前記旋回流形成槽内で流入した気液混合流体を前記円筒の中心軸を中心に旋回する旋回流とし、
前記旋回流形成槽の円筒の一側に、前記中心軸と中心を一致するように形成され、入口径が前記流入孔径と同径か大径で、出口側に向かって拡径する吐出孔から、前記旋回流形成槽の前記旋回流となった気液混合流体を、前記吐出孔の出口から拡径しながら旋回する渦流として、前記旋回流形成槽と気泡剪断部材の間に形成された旋回空間内に吐出させるとともに、
前記旋回空間内に吐出された渦流を、拡径させながら前記気泡剪断部材の気泡剪断構造部に到達させ、到達した渦流を前記気泡剪断構造部の剪断力付与面に沿って旋回させて、前記剪断力付与面から受ける剪断力で前記渦流中の気泡を超微細化し、超微細化された気泡を含む状態の気液混合流体としたのち、この超微細化された気泡を含む状態の気液混合流体を、前記気泡剪断構造部の微細孔を介して前記気泡剪断部材外に放出することを特徴とする超微細気泡の生成方法。
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