JP2023062576A - 誤差予測装置および誤差予測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業者が、測量機による測定において発生しうる誤差を事前に認識することを可能とする技術を提供する。【解決手段】 誤差予測装置1は、プロセッサとメモリを備え、測量機が設置された測量現場の環境データ91を受付る環境データ受付部11と、測量現場の環境データを、誤差予測モデルMに入力して、測量現場の環境下で測量機の測量結果に生じる予測誤差を予測する誤差予測部12と、予測誤差が許容値を超えた場合に、予測誤差を表示するための表示データを作成する表示作成部13とを備え、誤差予測モデルMは、測量機と同じ機種の測量機に関して、測量時の環境を示す環境データ91と、測量結果における誤差データのセットを教師データとして、機械学習することにより生成した学習済モデルである。【選択図】図2

Description

本発明は、誤差予測装置および誤差予測方法に関し、より詳細には、測量機の測定値の、環境に依存する誤差を予測する誤差予測装置および誤差予測方法も関する。
従来、トータルステーション、レーザスキャナ、電子レベル、セオドライト等の測量機において、温度、湿度、気圧等の環境要因が、測定値の誤差に影響を及ぼすことが知られている。
例えば、特許文献1では、環境温度に応じた誤差を演算し、測距信号を補正するようにした測量機が開示されている。
特開昭60-86409号公報
しかしながら、従来作業者が誤差を認識するのは、測定後であった。そのため、測定後に誤差が許容範囲を超えると認識した場合には、原因を解析し、測量機を調整して再度測定する必要があり事前に誤差が許容範囲を超えるかどうかを知りたいという要求があった。特に、スキャナの場合、一回の測定に多大の時間を有するので、測定前に事前の状態を知る必要があり、誤差が出た場合にも原因の特定に時間がかかる場合があり、特にその要求が強かった。また、誤差が許容範囲内である場合には、測量機が自動で誤差を補正しており、作業者は、誤差が発生している環境条件であることが認識できなかった。
本発明は、係る事情を鑑みてなされたものであり、作業者が、測量機による測定において発生しうる誤差を事前に認識することを可能とする技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の1つの態様に係る誤差予測装置は、プロセッサとメモリを備え、測量機が設置された測量現場の環境データを受付る環境データ受付部と、前記測量現場の環境データを、誤差予測モデルに入力して、前記測量現場の環境下での前記測量機の測量結果に生じる予測誤差を予測する誤差予測部と、前記予測誤差が許容値を超えた場合に、前記予測誤差を表示するための表示データを作成する表示作成部とを備え、前記誤差予測モデルは、前記測量機と同じ機種の測量機に関して、測量時の環境を示す環境データと、測量結果における誤差データのセットを教師データとして、機械学習することにより生成した学習済モデルであることを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係る誤差予測方法は、プロセッサとメモリを備えた演算制御ユニットが、測量機が設置された測量現場の環境データを取得し、前記測量現場の環境データを、誤差予測モデルに入力して、前記測量現場の環境下での前記測量機の測量結果に生じる予測誤差を予測し、前記予測誤差が許容値を超えた場合に、前記予測誤差を表示するための表示を生成し、前記誤差予測モデルは、前記測量機と同じ機種の測量機に関して、測量時の環境を示す環境データと、測量結果における誤差のセットを教師データとして、機械学習することにより生成した学習済みモデルであることを特徴とする。
上記態様に係る誤差予測装置および誤差予測方法によれば、作業者が、測量機による測定において発生しうる誤差を事前に認識することが可能になる。
本発明の第1の実施の形態に係る誤差予測装置である測量機の外観斜視図である。 同誤差予測装置の構成ブロック図である。 同誤差予測装置を構成する環境センサの例を示す表である。 同誤差予測装置である測量機の管理システムを説明する図である。 同誤差予測装置で使用される誤差予測モデル生成のための教師データの一例を示す図である。 同誤差予測モデルを生成する誤差予測モデル生成装置の構成ブロック図である。 同誤差予測装置による誤差予測の概略を説明する図である。 同誤差予測装置による誤差予測の処理のフローチャートである。 同誤差予測装置の予測誤差を示す表示データの例を示す図である。 第2の実施の形態に係る誤差予測装置である測量機の構成ブロック図である。 同誤差予測装置による誤差予測の処理のフローチャートである。 同誤差予測装置で使用される誤差予測も得る生成のための教師データの一例を示す図である。 同誤差予測装置における環境データの寄与度データの一例を示す図である。 同誤差予測装置の予測誤差を示す表示データの一例を示す図である。 第3の実施の形態に係る誤差予測装置である情報処理装置の構成ブロック図である。 同測量誤差予測訴追による誤差予測の処理のフローチャートである。 第4の実施の形態に係る誤差予測装置である測量機の構成ブロック図である。 同誤差予測装置の誤差予測の処理のフローチャートである。 同誤差予測装置で用いる環境予報データの一例を示す図である。 同誤差予測装置における表示データの例を示す図である。 第5の実施の形態に係る誤差予測装置であるアイウェア表示装置の外観概略図である。 同誤差予測装置の構成ブロック図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各実施の形態および変形例に共通する同一の構成には、同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
I 第1の実施の形態
1.誤差予測装置
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る誤差予測装置(以下、単に「予測装置」という。)の外観概略図である。図2は、予測装置の構成ブロック図である。予測装置は、測量機1であり、図示の例は、三脚を介して測量現場に設置されるモータドライブトータルステーションである。
測量機1は、制御演算部10、測量部21、環境センサ22、表示部23、操作部24、通信部25,記憶部26を備える。この他、ターゲットを自動追尾する追尾部、撮影した画像や動画を処理する画像処理部、およびGNSS受信装置等を備えていてもよい。
測量部21は、測距部21a、測角部21bおよび回転駆動部21cを備える。測距部21aは、望遠鏡1c内に配置された発光素子,測距光学系,および受光素子を備える(図示略)。測距部21aは、上記発光素子から、上記測距光学系を介して測距光を出射してターゲットを照射し、ターゲットからの反射光を上記受光素子で受光することにより、ターゲットまでの距離を測定する。
測角部21bは、望遠鏡1cの鉛直回転角および托架部1bの基盤部1aに対する水平回転角を、それぞれの回転軸に配置されたロータリエンコーダ(図示略)で測定することにより、ターゲットまでの水平角および鉛直角を測定する。
回転駆動部21cは、モータであり、制御演算部10に制御されて、上記望遠鏡1cおよび托架部1bのそれぞれの回転軸を駆動する。
環境センサ22は、測定現場の環境を検出し、環境データ91を取得するセンサである。測量現場の環境は、測量機1の周辺の環境および測量機1の内部環境を含んでもよい。 図3は、環境データ91および環境センサ22の例である。
周辺温度センサは、測量機1周辺の外気温を計測する温度センサである。周辺湿度センサは、測量機1周辺の湿度を計測する湿度センサである。周辺気圧センサは、測量機1周辺の気圧を計測するセンサである。また、内部温度センサは、測量機1内部の気温を計測する温度センサである。内部湿度センサは、測量機1内部の湿度を計測する湿度センサである。内部気圧センサは、測量機1内部の気圧を計測するセンサである。
チルトセンサは、例えば、電気気泡管、光源、受光素子、および制御手段を備え、光源からの光を電気気泡管に透過させ、受光素子で受光し、その受光信号に基いて、制御演算部10が傾斜角度を演算するように構成された、いわゆる光学式チルトセンサであり、少なくとも測量機1のX軸およびX軸に直交するY軸の2軸について設けられる。傾斜センサは、その検出値より、測量機1の水平度(傾斜度)である傾斜度データを取得し、その安定時間より、測量機1の設置位置の地盤の安定状態を示す、チルト安定時間データを取得する。
視程計は、例えば、LED(Light・Emitting・Diode)を備え、赤色可視光線(波長620nm)の光を収束させて出射する投光部と、フォトダイオード等の受光素子を備える受光部と、狭帯域フィルタを備える後方散乱型視程計である。後方散乱型視程計は、出射された光を、狭帯域フィルタを通して投光し、該光が、空気中に含まれる微小散乱体により散乱された後方散乱光を、狭帯域フィルタを通して検出して、制御演算部10により受光信号から視程を算出して、視程データを取得する。視程データに基づいて、靄、霧等の有無および程度を考慮することが可能である。
このように、環境データ91は、例えば、周辺温度データが周辺温度センサにより取得されるというように、1の環境センサ22により取得されるものであってもよい。また、内外湿度差のように、2以上の環境センサ22により取得されるデータから算出されるものであってもよい。また、チルトセンサのように、1の環境センサ22により2以上の環境データ91が取得可能であってもよい。
環境データおよび環境センサは、例示した全てのセンサおよび環境データを含む必要はなく、考慮すべき環境に応じて適宜単独で、または組み合わせて使用することができる。環境データは、周辺温度データ、周辺湿度データ、周辺気圧データ、傾斜度データ、チルト安定時間データ、内部温度データ、内部湿度データ、内外湿度差データ、および、風速データ(図示せず)、光強度データ(図示せず)等から選択される2以上の種類であることが好ましい。また、環境センサ22に含むセンサの数および種類は、適宜設定することが可能である。
表示部23は、例えば、液晶ディスプレイである。操作部24は、電源キー、数字キー、小数点キー、プラス/マイナスキー、実行キー、スクロールキー等を有し、作業者が、測量機1の操作、測量機1に対する情報の入力を可能となるように構成されている。
通信部25は、ネットワークアダプタ、ネットワークインタフェースカード、LANカード等の通信制御装置であり、測量機1を、インターネット,携帯電話通信網等の通信ネットワークと有線または無線で接続する。制御演算部10は、通信部25および通信ネットワークを介して、外部装置を情報の入出力可能となっている。
記憶部26は、例えば、メモリカード、HDD(Hard・Disk・Drive)等のコンピュータ読取可能な記憶媒体で構成される。記憶部26には、測量機1の機能を実行するための各種プログラムが格納されている。また、記憶部26には、測量機1の測定データ、環境センサ22の検出データ、その他、測量機1で取得される種々の情報が記憶される。また、記憶部26には、測量機1の機種に対応する誤差予測モデルMが記憶されている。誤差予測モデルMについては、後述する。
制御演算部10は、例えば、CPU(Central・Processing・Unit)等の1または複数のプロセッサと、RAM(Random・Access・Memory),ROM(Read・Only・Memory)等のメモリを備える制御演算ユニットである。制御演算部10は、プロセッサが、必要な情報(プログラムおよびデータ)を記憶部26からメモリに読み出して実行することにより、種々の処理を実行する。制御演算部10は、測量機1を構成するハードウェア各部と接続されている。
制御演算部10は、測量部21を制御して、測定対象物を測距、測角して得られる測定値に基づいて測定対象物の3次元位置座標を算出する。この時、制御演算部10は、測定と同時または所定のタイミングで取得される環境データ91に基いて測定値を補正している。また、制御演算部10は、環境センサ22の検出結果に基づいて、対応する環境データ91を取得する。また、制御演算部10は、機能部として、環境データ受付部11、誤差予測部12、表示作成部13を備える。環境データ受付部11は、環境センサ22により検出された環境データ91を受付ける。
誤差予測部12は、環境データ91を誤差予測モデルMに入力し、測量現場の環境下において、測量機1の測定値に生じる予測誤差を予測する。
表示作成部13は、予測誤差を表示するための表示データ94を作成する。
なお、測量機1は、モータドライブトータルステーションに限らず、測量機は、測量部21に鉛直回転駆動部に測距光を360°鉛直方向に走査する回動ミラーをさらに備え、3次元点群データを取得する3次元レーザスキャナや、測量部21として、撮像素子を備え、標尺の画像パターンから高さを測定する電子レベル等であってもよい。
2. 誤差予測モデル
ここで、誤差予測モデルについて説明する。誤差予測モデルは、測量機1と同じ機種の測量機に関して、測定時の環境を示す環境データと、測量結果における誤差データのセットを教師データとして、機械学習することにより生成した学習済みモデルである。誤差予測モデルM1は、誤差予測モデル生成装置3によって生成される。
2-1 教師データ
図4は、教師データを収集するための測量機1の管理システムを示す図である。測量機1は、測量機1のメーカ、代理店(ディーラ)、または管理会社等、測量機1の管理者が管理する管理サーバMSと通信可能に接続されている。測量機1は、所定の間隔で、測定、電源ON等の所定の動作に応じて、作業者の指示により、または、管理サーバMSの要求により、測量機1で取得される測定データ、測定値を解析することにより得られる誤差データ、測定時の環境データ、ログデータ等、測量機1に関する種々のデータを測量機1の識別情報に関連付けて管理サーバMSに送信できるようになっている。管理サーバMSは、測量機1から受信したデータを、測量機1の識別情報および機種と関連付けてデータベース化して管理している。
管理サーバMSには、測量機1のみならず、測量機1と同じ機種、または異なる機種、異なる種類の多数の測量機S~S(これらをまとめて他の測量機Sという)が通信可能に接続されている。管理サーバMSは、他の測量機Sからも測量機1と同様にデータを収集して受信し、測量機それぞれの識別情報および機種と関連付けてデータベース化して管理している。以下このようにして、管理サーバMSが測量機1および他の測量機から収集したデータを収集データという。
あるいは、収集データは、工場等において、測量機1および他の測量機Sについて、環境データ91を様々に変化させた様々な環境下で、試験測量を繰り返し、測定データと誤差データ、測定時の環境データを識別情報および機種と関連付けて収集したものであってもよい。
図5は、教師データの一例を示す図である。教師データは上記のようにして収集された収集データから、同じ機種について、測定時の環境データおよび該測定時の誤差データをセットとして整理したものである。ここでは、環境データとして、内部温度データ、内部湿度データ、内部気圧データを用いた例を示す。また、誤差データは、測定値である測距値および測角値に関する誤差を用いた例を示す。誤差データは、測定値に対する割合として取り扱われている。なお、これらの環境データは、正規化して用いることが好ましい。
2-2 誤差予測モデル生成装置3
図6は、誤差予測モデル生成装置3の構成ブロック図である。誤差予測モデル生成装置3はコンピュータであり、制御部30,通信部41,主記憶装置42,および補助記憶装置43を備える。誤差予測モデル生成装置3は、管理サーバMSを構成するコンピュータであってもよい。あるいは、管理サーバMSと通信ネットワークNを介して通信可能に構成された別体のコンピュータであってもよい。
通信部41は、ネットワークアダプタ、ネットワークインタフェースカード、LANカード等の通信制御装置であり、誤差予測モデル生成装置3を通信ネットワークNと有線または無線で接続する。制御部30は、通信部41および通信ネットワークNを介して、管理サーバMSおよびその他の外部機器と各種情報を送受信することができる。
制御部30は、1または複数のCPU(Central・Processing・Unit)、マルチコアCPUまたはGPU(Graphics・Processing・Unit)等のプロセッサ、およびRAM,ROM等のメモリにより構成される制御演算ユニットである。制御部30は、バスを介して誤差予測モデル生成装置を構成するハードウェア各部と接続されている。
制御部30は、機能部として、教師データ生成部31、モデル生成部32、モデル更新部33を備える。
教師データ生成部31は、管理サーバMSの収集データから、同じ機種ごとに、測定時の環境データを説明変数とし、該測定時の誤差データを目的変数とするデータセットとして教師データを生成し、教師データDB(データベース)43aとして補助記憶装置43に記憶する。
モデル生成部32は、教師データDB43から同じ機種の測量機に関する教師データを読み出して、測定時の環境データと該測定時の誤差データをセットとして、機械学習を行い、誤差予測モデルMを生成する。生成した誤差予測モデルMは、補助記憶装置43に記憶される。モデル生成部32は、機種ごとに誤差予測モデルM,M、・・・・・M(ここで、nは機種の数を示す。特定のモデルを示す場合は符号Mとして、全体として示す場合は符号Mで示す。)を生成し、各誤差予測モデルが、補助記憶装置43に記憶される。
機械学習は、例えば、入力に対する出力を予測するために非線形ユニットの1つまたは複数の層を使用するニューラルネットワークにより実現され、具体的には、DNN(Deep・NeuralNetwork)CNN(Convolutional・Neural・Network)、RNN(Recurrent・Neural・Network)の手法を用いることができる。
また、機械学習に、SVR(Support・Vector・Regression)、ランダムフォレスト、または、ベイズ線形回帰分析等の手法を用いてもよい。
モデル更新部33は、管理サーバMSより、新たな収集データの入力があった場合に、新たな収集データに含まれる測定時の環境データと、該測定時の誤差のデータをセットとして教師データを作成し、当該データが関連付けられた機種の誤差予測モデルMxをモデル生成時と同じ手法により再学習して、誤差予測モデルMxを更新する。
誤差予測モデル生成装置3により、図7に概略的に示すように、測定時の環境データ91と、該測定における誤差データ92を教師データのセットとして機械学習をして学習済モデルを生成することで、環境データ91の入力に対して、該環境データが示す環境下における当該機種の測量機での測量の誤差を予測することができる誤差予測モデルを生成することが可能となる。
3 誤差予測方法
図8は、本実施の形態に係る誤差予測装置(測量機1)による誤差予測方法の処理のフローチャートである。誤差予測は、1日の測量作業の開始時に実行されることが好ましいが、各器械点での測定の開始時に実行されてもよい。
作業者により、誤差予測の指示が入力されると、処理が開始して、ステップS01で、環境データ受付部11は、環境センサ22から測量現場の環境データを受付ける。
次に、ステップ02で、誤差予測部12は、誤差予測モデルMを記憶部26から読み出して、誤差予測モデルMに環境データ91を入力して、現在の環境下において生じる測定における誤差を予測する。誤差予測モデルMは、必ずしも記憶部26に記憶されている必要はなく、必要な時に、管理サーバ等の外部装置から通信部25を介して取得可能になっていてもよい。
次に、ステップS03で誤差予測部12は、予測された誤差が予め設定された許容値を超えるか否かを判断する。許容値は、当該機種に応じて定められる測定精度を確保する値である。
許容値を超えない場合(No)、処理は終了する。許容値を超える場合(Yes)、処理はステップS04へ移行して、表示作成部13は、表示部23に予測誤差93を表示するための表示データ94を作成する。次に、ステップS05で、表示部23が、表示データ94を表示して、処理を終了する。なお、ステップS05で、表示部23に表示データ94を表示するのに代えて、または加えて、通信部を介して外部表示装置に表示データを出力して、表示するようになっていてもよい。この場合、外部表示装置は、少なくとも液晶ディスプレイ等の表示部と、表示データ94を記憶するための記憶部と、測量機1と通信可能な通信部と、表示を制御する制御部とを備える。
図9(A),(B)は、表示部23に予測誤差93を表示するための表示データ94の例である。図9(A),(B)は、環境データとして、図5に示す、内部温度データ、内部湿度データ、内部気圧データを用いた例であり、図9(C)は環境データとして、チルト安定時間データを用いた例である。図9(A)~(C)に示すように、表示データ94は、環境データ91の値941、予測誤差93の値942を示すとともに、当該環境下での測定では、予測される誤差が許容値を超えることを作業者に注意喚起するメッセージ943が表示される。表示データ94は、図9(A)に示すように、操作部24のエンターキーを押す等により、「確認」を確定することで、表示データ94 のウインドウを閉じるようにし、当該環境下での測定では予測誤差が許容値を超えることを作業者に通知のみするように構成してもよい。
このようにすることで、作業者は、当該環境下では測定誤差が許容値を超えることを認識して測定を中止する、測定を続行する等の測定の続行に関する判断を行うことができる。あるいは、図9(B)に示すように、表示データ94は、測定を中止する「測定中止」、誤差の大きさに応じて補正方法を調整する「補正設定」、および許容値を超える誤差を含むと認識しながらも測定を続行する「測定続行」を選択肢として提示する選択ボタン944を表示するようにしてもよい。
また、図9(C)に示すように、表示データ94が、環境データ91の値に加えてあるいは代えて、当該環境データ91の値が示す状態を表すメッセージの表示945を表示するようにしてもよい。このために記憶部26に、環境データ91の数値に応じたメッセージがテーブル等の形で記憶されていてもよい。このように構成すれば、作業者は、環境データ91の数値が示す状態を容易に把握することが可能となる。環境データ91が複数種類ある場合には、該複数の環境データ91の全てについて環境データ91の値および環境データ91の値が示す状態を表す表示を含んでいてもよい。
このように、本実施の形態に係る誤差予測装置では、実際の測定前に、測量現場の環境下で生じる誤差を予測し、予測誤差93を表示する表示データ94を作成するように構成したので、測定前に、測定時に生じる誤差を認識することができ、測定後に測定値を破棄するといった無駄な測定をなくすことが可能となる。
本実施の形態では、様々な環境データ91を考慮して誤差を予測できるように構成した。特許文献1の測量機では、このような誤差算出の際には、温度を変動させた種々の条件で測定を実行し、補正用の数式を算出する。そのための測定は、通常他の環境パラメータを固定して行われる。しかしながら、測定値の誤差の要因は、温度だけではなく、他の環境パラメータにも依存している。また、例えば測量機1の周辺温度は、光速に影響を及ぼし、測距誤差の要因となるとともに、測量機1を設置する三脚の熱膨張を引き起こし、測角誤差の要因となる、といったように、1つの環境パラメータが様々に作用して、誤差の要因となる場合もある。また、環境要因による誤差の変動が、それぞれの要因で独立な場合もあるが、互いに影響しあって相乗効果として現れることもある。環境パラメータ(環境データの種類)毎に独立に設定された誤差算出方法ではこのような相乗効果として現れる誤差の変動に対応することができない。
本実施の形態において、複数種類の環境データ91と、誤差データ92を教師データとして、誤差予測モデルMを生成し、誤差予測モデルMを用いて、誤差予測するようにすれば、環境パラメータ間の複雑な関連性を考慮した、環境に応じた正確な誤差を予測することが可能となる。
また、本実施の形態に係る誤差予測装置は、測量機1として構成したので、測量機1のみで誤差の予測および予測誤差93の表示が可能であり、測量作業に使用する測量機1以外の所持品を必要としないので、作業者の負担を増大することがない。
II 第2の実施の形態
1. 誤差予測装置
図10は、第1の実施の形態の1つの変形例である、第2の実施の形態に係る誤差予測装置である測量機1Aの構成ブロック図である。測量機1Aは、概略、測量機1と同じハードウェア構成を備えるが、制御演算部10Aが、寄与度計算部14を備え、また、表示作成部13に代えて表示作成部13Aを備える。また、記憶部26Aが、誤差予測モデルMの生成に用いた教師データDB43aを備える。
寄与度計算部14は、誤差予測部12が、誤差予測モデルMを用いて予測した予測誤差93について、各環境データ91の予測誤差93に対する寄与度を計算する。寄与度は、例えば、誤差予測モデルMの作成に用いた教師データDB43a内のデータセットを用いて、LIME(Local・Interpretable・Model-agnostic・Explanations)等の線形回帰の手法で近似することにより求められる。
また、協力ゲーム理論を用いて得られるシャープレイ値(SHAP(Shapley・Additive・exPlanation)Values)を、環境データの寄与度を示す値として算出してもよい。
また、寄与度計算部14は、環境データの寄与度を示す指標として、例えば、特開2019-121162号公報に開示された、説明変数を並び替えることにより得られる重要度(Permutation・Importance)を用いても良い。さらに、環境データの寄与度として、再帰的特徴量削減(Recursive・Feature・Elimination)の手法が用いて、特徴量が削減される際の一般的な指標を用いても良い。
表示作成部13Aは、予測誤差93に加えて、寄与度計算部14で算出された寄与度に応じた表示を含む、予測誤差93に関する表示データ94Aを生成する。
2. 誤差予測方法
図11は、本形態に係る測量機1Aによる誤差予測方法の処理のフローチャートである。図12は、本方法で用いる教師データの例である。第1の実施形態と同様に、環境データは、図3に例示した環境データの少なくとも1つを含んでいればよいが、図示のように、環境データ91は図3に例示した環境データをすべて含んでいてもよい。
作業者により、誤差予測の指示が入力されると、ステップS11~S13では、ステップS01~S03と同様に、環境データ受付部11が環境センサ22から環境データを受付け、誤差予測部12が誤差予測モデルMを記憶部26から読み出して、誤差予測モデルMに環境データ91を入力して、予測誤差93を予測し、予測誤差93が許容値を超えるか否かを判断する。
許容値を超えない場合(No)、処理は終了する。許容値を超える場合(Yes)、処理はステップS14へ移行して、寄与度計算部14が、誤差予測モデルMを用いて予測した予測誤差93について、環境データ91の予測誤差93に対する寄与度を計算する。
図13は、寄与度計算部14の算出結果の一例である。寄与度計算部14は、予測誤差93について、各環境データ91の寄与度を計算する。
次に、ステップS15で、表示作成部13Aは、予測誤差に関する情報を表示するための表示データ94Aを作成する。図14(A)、(B)は、表示データ94Aの例である。図14(A)に示すように、表示データ94Aは、予測誤差93の値942、注意喚起メッセージ943に加えて、寄与度の高い環境データ91の種類および値の表示946を含む。また、表示946に加えて、または表示946に代えてその環境データ91が示す状態を表すメッセージ947を含んでいてもよい。
また、図14(B)に示すように、さらに、環境データ91が示す状態を解消するための対応策を報知するメッセージ948を含んでいてもよい。このために記憶部26Aに、環境データ91の示す状態を解消するための対応策を報知するためのメッセージのデータが、環境データ91の寄与度分布に対応付けて記憶されていてもよい。
寄与度の高い環境データ91は、図14(A),(B)に示すように、誤差に最も影響を及ぼす要因となる1つの環境データ91についてのみ表示されるようになっていてもよい。また、図14(C)の様に、誤差に影響を及ぼす要因となる環境データ91の上位の複数(例えば3位以内)の環境データ91について表示されるようになっていてもよい
本実施の形態では、寄与度計算部14を設けて、誤差の影響を及ぼす要因の中から誤差への寄与度の高い環境データ91を特定し、寄与度の高い環境データ91に関する表示946を予測誤差93ともに表示データ94Aに含めることにしたので、作業者は、測定を実行することも、詳細な分析を行うことも必要なく、事前に起こりうる誤差の発生とその要因を把握することが可能となる。その結果、作業者は、測定実行前に、誤差を発生させないための方策を講じることが可能となる。
特に、測定可能温度範囲の境界領域で、設置面の安定性が微妙に不安定な環境状態といった、作業者では原因の特定が難しい状態でも、どちらが、寄与度が高いか、また、どのように対応すればよいかを表示させるデータを作成できるので、これを表示することで、作業者は、現在の状況下で起こりうる誤差の要因を容易に把握することができる。
また、表示データ94Aに環境データ91が示す状態を解消するための対応策を報知するメッセージ948を含むように構成すれば、作業者は、専門的な知識を必要とすることなく、誤差の発生を未然に防ぐ方策を講じることが可能となる。
III 第3の実施の形態
1.誤差予測装置
図15は、第3の実施の形態に係る誤差予測装置の構成ブロック図である。誤差予測装置は通信ネットワークNを介して測量機1と同じ機種の測量機200と通信可能に接続された情報処理装置5として構成されている。
情報処理装置5は、制御演算部50,通信部61,主記憶装置62,および補助記憶装置63を備える。制御演算部50、通信部61、主記憶装置62および補助記憶装置63のハードウェア構成は、誤差予測モデル生成装置3の制御部30、通信部41,主記憶装置42,および補助記憶装置43と同様であるので説明は省略する。
補助記憶装置43は、様々な機種に対応する誤差予測モデルM(M~M)を格納している。
情報処理装置5は、管理サーバMSを構成するコンピュータであってもよい。
制御演算部50は、機能部として、環境データ受付部51、誤差予測部52、表示作成部53、表示指令部54を備える。
環境データ受付部51は、測量機200の環境センサ22により検出された環境データ91を、測量機200の機種情報に関連付けて通信ネットワークNを介して受付ける。
誤差予測部52は、環境データ91に関連付けられた機種情報に対応する機種に関する誤差予測モデル(ここでは誤差予測モデルM)に、受付けた環境データ91を入力し、測量現場の環境下において、測量機200の測定値に生じる予測誤差93を予測する。
表示作成部53は、予測誤差93を表示するための表示データ94を作成する。表示指令部54は、通信ネットワークNを介して測量機200に、表示データ94の表示を指令する。
測量機200は、以下の点を除き、測量機1と同一のハードウェア構成を有する、同じ機種の測量機である。
制御演算部210が、環境データ受付部11、誤差予測部12、表示作成部13を備えず、機能部として、環境データ送信部15、と表示実行部16を備える。また、記憶部226が、誤差予測モデルMを備えず、測量機200の機種を示す機種情報226aを備える。
環境データ送信部15は、作業者の指示に従って、環境センサ22で取得した環境データ91を、機種情報226aと関連付けて、情報処理装置5に送信する。
表示実行部16は、情報処理装置5の表示指令に従って、情報処理装置5から受信した表示データを表示部23に表示する。
2.誤差予測方法
図16は、第3の実施の形態に係る誤差予測装置である情報処理装置5を用いた誤差予測方法のフローチャートである。
作業者により、測量機200から誤差予測の指示が入力されると、処理が開始して、ステップS21で、環境データ送信部15は、環境センサ22で検出した測量現場の環境データ91を、機種情報226aと関連付けて情報処理装置5に送信する。
次に、ステップS22で、環境データ受付部51が、環境データ91を受付ける。
次に、ステップS23で、誤差予測部52は、環境データ91に関連付けられた機種情報226aに対応する誤差予測モデルMを記憶部226から読み出して、誤差予測モデルMに環境データ91を入力して、測量現場の環境下において生じる測定における誤差を予測する。
次に、ステップS24で誤差予測部52は、予測誤差93が予め設定された許容値を超えるか否かを判断する。
許容値を超えない場合(No)、処理は終了する。許容値を超える場合(Yes)、処理はステップS25へ移行して、表示作成部53は、表示部23に予測誤差93を表示するための表示データ94を作成する。次に、ステップS26で、表示指令部54が、測量機200に表示データ94を表示するための指令を送信する。
次にステップS27で、測量機200の表示実行部16は、表示指令に従って、表示データ94を表示部23に表示して処理を終了する。
このように、誤差予測部12と誤差予測モデルMを、測量機に備えず、通信ネットワークNで接続された情報処理装置5に備え、測量機200が、測量現場で取得した、環境データ91に基いて、通信ネットワークN上の情報処理装置5に予測させることにしても第1の実施の形態に係る誤差予測装置と同様の効果を奏することができる。
一般に、情報処理装置5には、測量機200よりも性能の高い制御演算部として構成することが容易であるので、測量機200における演算処理の負担を軽減することが可能である。
IV 第4の実施の形態
1. 誤差予測装置
図17は、第4の実施の形態に係る誤差予測装置である測量機1Bの構成ブロック図である。測量機1Bは、測量機1と概略として同じハードウェア構成を備えるが、位置情報取得部27をさらに備え、制御演算部10Bが、誤差解消予測部17を備え、また、表示作成部13に代えて表示作成部13Bを備える点で異なる。また、測量機1Bは、通信ネットワークNを介して天気サーバWSと接続されている。
天気サーバWSは、例えば、気象情報提供会社が管理するサーバであり、天気サーバWSからは、各地域の天気、温度、湿度、気圧など、気象に関連する、例えば30分間隔等、所定の時間間隔の環境予報データ95を取得することが可能である。
位置情報取得部27は、例えばGNSS受信機であり、測量機1Bの位置情報を取得することができる。位置情報は、これによらず、作業者が操作部24を介して、測量機1Bの現在地の住所を入力することにより取得できるようになっていてもよい。
誤差解消予測部17は、天気サーバWSから、測量機1Bの現在位置の周辺地域の環境予報データ95を取得して、環境予報データ95に基づいて、予測誤差が許容値を超えない、すなわち許容値以内となる時刻を判定し、予測誤差93を表示する表示データ94Bに含めるようにする。
2. 誤差予測方法
図18は、第5の実施の形態に係る誤差予測装置である測量機1Bを用いた誤差予測方法のフローチャートである。
ステップS31~S33の処理は、ステップS01~S03の処理と同様であるので説明を省略する。ステップS33で予測誤差が許容値を超える場合(Yes)、ステップS34に移行して誤差解消予測部17が測量機1Bの位置情報を取得する。
次に、ステップS35では、誤差解消予測部17が、天気サーバWSから測量機1Bの現在位置、すなわち測量現場の周辺地域の環境予報データ95を、所定の時間分(例えば6時間分)取得する。図19は、取得した環境予報データ95の一例を示す。環境予報データ95は、例えば、30分間隔の天気と関連する温度、湿度、気圧等の予報値である。例えば現在時刻が12時15分である場合には、12時30分~18時30分までの6時間分が取得される。ここで、測量現場の周辺地域の温度、湿度、気圧データは、測量機1Bの周辺温度、周辺湿度、周辺気圧と対応すると考えられる。したがって、誤差解消予測部17は、環境データ91に対応する環境予報データ95を取得する。すなわち環境データ91が、周辺温度データ、周辺湿度データ、および周辺気圧データを含む場合は、環境予報データ95として、温度データ、湿度データ、および気圧データを取得する。
次に、ステップS36で、誤差解消予測部17は、取得した環境予報データ95のうち、所定時間後(例えば30分後)の環境予報データ95を、誤差予測モデルMに入力して、30分後の環境予報データ95の環境下における予測誤差93を予測する。
次にステップS37で、誤差解消予測部17は、予測誤差93が許容値を超えるかどうかを判定し、超える場合(Yes)は、ステップS36に戻り、さらに30分後の環境予報データ95を誤差予測モデルMに入力して、さらに30分後の環境予報データ95の環境下における予測誤差を予測する。
そしてステップS37で、予測誤差が許容値以内となった場合(No)、ステップS38に移行して表示作成部13Bが、予測誤差93、および誤差が解消する時刻の表示949を含む表示データ94Bを作成する。図20は、表示データ94Bの一例を示す。そして、ステップS39で、表示部23に表示データ94Bを表示して処理を終了する。
なお、ステップS37において、天気サーバWSから取得したすべてのデータを判定しても、予測誤差が許容値を超える場合には、表示データ94Bには、例えば、「今後6時間以内は、適正な測定ができません」等のメッセージを表示するようにしてもよい。
このように、本実施の形態では、天気サーバWSから、測量機1Bの現在位置の周辺地域の環境予報データ95を取得して、環境予報データ95に基づいて、予測誤差93が許容値を超えない、すなわち許容値以内となる時刻を判定し、表示可能に構成した。この結果、作業者は現在の環境で適正な測量ができない場合に、どの程度待てば適正な測量ができるようになるのかを知ることができるので、環境が適正な測量可能な環境に回復するのを無駄にまち続けなければならない等の負担が低減する。
V 第5の実施の形態
図21(A)は、第5の実施の形態に係る誤差予測装置であるアイウェア表示装置(以下、「アイウェア装置」という。)7の外観斜視図であり、図21(B)は、測量現場において、測量機1と同じ機種の測量機Sの近傍で、アイウェア装置7を使用して、測量作業を行う様子を示す図である。アイウェア装置7は、作業者の頭部に装着されるウェアラブルデバイスである。
図22は、アイウェア装置7の構成ブロック図である。アイウェア装置7は、制御演算部70、表示部81、環境センサ82、通信部83,相対位置検出センサ84、相対方向検出センサ85、記憶部86、および操作スイッチ87を備える。
表示部81は、作業者が装着した時に、作業者の両目を覆うゴーグルレンズ型の透過型ディスプレイである。一例として、表示部81は、ハーフミラーによる光学シースルーのディスプレイであり、現場風景に重ねて、少なくとも制御演算部70の作成した表示データ94の虚像を表示するようになっている。あるいは、アイウェア装置7の正面風景をリアルタイムで撮影する図示しないカメラを備える、ビデオシースルーのディスプレイであり、カメラで取得した正面風景画像に制御演算部70の作成した表示データ94を重畳した画像を表示するようになっていてもよい。また、投影方式としては、虚像投影方式でもよく、網膜投影方式であってもよい。表示部81は、表示作成部73で作成された表示データ94を表示する。
環境センサ82は、環境センサ22のうち、例えば、周辺温度センサ、周辺湿度センサ、周辺気圧センサ、視程計、風速計等の、測量機の周辺環境を検出するセンサを含む。したがって、環境センサ82が取得する環境データ91は、周辺環境データである。通信部83は、通信部25と同じ通信制御装置であり、測量機Sとの間で情報の送受信を可能とする。
相対位置検出センサ84は、観測現場に設置されたGPS用アンテナ、WiFi(登録商標)アクセスポイント、超音波発振器などから無線測位を行い、観測現場内でのアイウェア装置7の位置を検出する。
相対方向検出センサ85は、三軸加速度センサまたはジャイロセンサと、傾斜センサとの組み合わせからなる。相対方向検出センサ85は、上下方向をZ軸方向、左右方向をY軸方向、前後方向をX軸方向として、アイウェア装置7の傾きを検出する。
アイウェア装置7は、相対位置検出センサ84および相対方向検出センサ85により位置および方向を取得し、同じ測量現場に設置される測量機Sの内部座標系を測定現場に設定した基準点、および基準方向を用いて変換して、アイウェア装置7の座標系で管理可能とすることにより、測量機Sの測量作業を支援するために測量現場で用いられている。
記憶部86は、例えばメモリカードである。記憶部86は、制御演算部70が機能を実行するためのプログラムを格納している。また、記憶部86は、測量機Sの機種にマッチした誤差予測モデルMを備えている。
操作スイッチ87は、例えば、図21に示すような、表示部81の外面に設けられた押しボタンであり、アイウェア装置7の電源をON/OFFしたり、表示部81の表示に従って、作業者の選択、指示等の入力を可能とする。
制御演算部70は、例えば、少なくともCPU等のプロセッサおよびメモリ(RAM、ROM等)を集積回路に実装した演算制御ユニットである。制御演算部70は、機能部として、測量機1の環境データ受付部11、誤差予測部12、および表示作成部13と同じ機能を実装する環境データ受付部71、誤差予測部72、表示作成部73を備える。
上記のように構成することで、測量機Sの近傍で、測量作業の支援のために使用される表示装置であるアイウェア装置7を用いて、同時に使用する測量機Sの予測誤差を表示することができる。これにより、少なくとも測量機の周辺環境に関して、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。特に、アイウェア装置7を用いれば、作業者が測量機Sの近傍にいなくても、誤差予測結果を確認することができる。また、アイウェア装置7は、通信部83を介して、測量機Sが取得する内部環境データを取得し、環境データ受付部71が、内部環境データを受け付けるようになっていてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について述べたが、上記の実施の形態は本発明の一例であり、これらを当業者の知識に基づいて組み合わせることが可能であり、そのような形態も本発明の範囲に含まれる。具体的には、第2の実施の形態、第4の実施の形態における第1の実施の形態の誤差予測装置(測量機1)への変形を、第3の実施の形態に係る誤差予測装置(情報処理装置5)、第5の誤差予測装置(アイウェア装置7)に適用してもよい。
1,1A :測量機(誤差予測装置)
5 :情報処理装置(誤差予測装置)
7 :アイウェア表示装置(誤差予測装置)
11,51,71 :環境データ受付部
12,52,72 :誤差予測部
13,53,73 :表示作成部
14 :寄与度計算部
22,82 :環境センサ
23,81 :表示部
25,61,83 :通信部
27 :位置情報取得部
91 :環境データ
92 :誤差データ
93 :予測誤差
94,94A,94B :表示データ
95 :環境予報データ
M :誤差予測モデル
N :通信ネットワーク
WS :天気サーバ

Claims (7)

  1. プロセッサとメモリを備え、
    測量機が設置された測量現場の環境データを受付る環境データ受付部と、
    前記測量現場の前記環境データを、誤差予測モデルに入力して、前記測量現場の環境下での前記測量機の測量結果に生じる予測誤差を予測する誤差予測部と、
    前記予測誤差が許容値を超えた場合に、前記予測誤差を表示するための表示データを作成する表示作成部とを備え、
    前記誤差予測モデルは、前記測量機と同じ機種の測量機に関して、測量時の環境を示す前記環境データと、測量結果における誤差データのセットを教師データとして、機械学習することにより生成した学習済モデルであることを特徴とする誤差予測装置。
  2. 前記環境データを取得する環境センサと、前記表示データを表示する表示部を備える前記測量機であることを特徴とする請求項1に記載の誤差予測装置。
  3. 前記測量機と、通信ネットワークを介して通信可能に構成された情報処理装置であり、
    前記測量機が、前記環境データを取得する環境センサと、前記表示データを表示する表示部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の誤差予測装置。
  4. 前記表示データを表示する表示部と、測量機と通信可能な通信部と、前記環境データを取得する環境センサとを備え、前記表示データを、現場風景に重ねて観察できるように表示可能なアイウェア表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の誤差予測装置。
  5. 前記環境データは、複数の環境データを含み、
    前記予測誤差に対する環境データの寄与度を計算する寄与度計算部を備え、
    前記表示データは、前記予測誤差に対する環境データの寄与度の高い前記環境データに関する情報を含むことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の誤差予測装置。
  6. 前記測量機の現在位置を取得する位置情報取得部を備え、
    通信ネットワークを介して天気サーバと通信可能に構成され、
    前記天気サーバから前記測量機の現在位置の周辺地域の環境予報データを取得し、前記環境予報データに基づいた前記予測誤差の値が、前記許容値以下となる時刻を判定し、前記時刻を前記表示データに含めたことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の誤差予測装置。
  7. プロセッサとメモリを備えた演算制御ユニットが、
    測量機が設置された測量現場の環境データを取得し、
    前記測量現場の前記環境データを、誤差予測モデルに入力して、前記測量現場の環境下での前記測量機の測量結果に生じる予測誤差を予測し、
    前記予測誤差が許容値を超えた場合に、前記予測誤差を表示するための表示を生成し、
    前記誤差予測モデルは、前記測量機と同じ機種の測量機に関して、測量時の環境を示す前記環境データと、測量結果における誤差のセットを教師データとして、機械学習することにより生成した学習済みモデルであることを特徴とする誤差予測方法。
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