JP2023057059A - シクロペンテン誘導体またはシクロヘキセン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

シクロペンテン誘導体またはシクロヘキセン誘導体及びその製造方法 Download PDF

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Natsuo Oka
香織 安藤
Kaori Ando
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Abstract

【課題】 製造工程数が少なく、単一の立体異性体が得やすい上に、高価な触媒や多量の溶媒を必要としないシクロペンテン誘導体又はシクロヘキセン誘導体及びその製造方法を提供すること。【解決手段】 下記化学式(a)で示されるシクロペンテン誘導体、或いは(b)で示されるシクロヘキセン誘導体を提供する。(但し、Rは、水酸基の保護基、Xは、置換されたチオール(メルカプト)基または、置換されたセレノール基または、置換されたヘテロアリール基であり、Zは、ORと同一の保護された水酸基、水素原子、アミノ基、保護されたアミノ基、アジド基などの窒素官能基や、ハロゲン基から選択される基。)JPEG2023057059000034.jpg32158【選択図】なし

Description

本発明は、シクロペンテン誘導体またはシクロヘキセン誘導体及びその製造方法に関する。
シクロペンテン、シクロヘキセンは、医薬品やその候補化合物の合成中間体となる重要な化合物である。例えば、シクロペンテン誘導体の一種であるアバカビル(abacavir)はHIV/エイズの治療薬として知られている。また、シクロヘキセン誘導体の一種であるオセルタミビルリン酸塩(oseltamivirphosphate)、アカルボース(acarbose)は、それぞれインフルエンザ、糖尿病の治療薬として用いられる。加えて、シクロペンテン、シクロヘキセンは、炭素-炭素二重結合への付加反応によって、シクロペンタン、シクロヘキサンへと誘導できる。
シクロペンタン、シクロヘキサン誘導体にも医薬品やその候補化合物として用いられるものは多い。例えば、ペミラビル(peramivir)はインフルエンザ治療薬として用いられている。また、ボグリボース(voglibose)は糖尿病治療薬として、抗生物質であるストレプトマイシン(streptomycin)は様々な感染症治療薬として用いられている。
Figure 2023057059000001
シクロペンテン、シクロヘキセン環は、それぞれ最大で3および4個の不斉炭素を有しており、合成時に複数の不斉炭素原子を制御しなければならないという困難さがある。従来、光学活性シクロペンテン、シクロヘキセン誘導体を製造する方法として、五炭糖、六炭糖を出発原料とし、閉環メタセシスを経由する方法が報告されている(非特許文献1、2)。
しかし、この製造方法では、閉環メタセシスの基質であるジエンの合成に多段階を必要とするという問題があった。また、ルテニウムを含んだ高価なグラブス(Grubbs)触媒を用いなければならないという問題もあった。
また、糖を出発物質とせず、複数の不斉炭素の立体を不斉反応によって制御する合成法も多数報告されている(非特許文献3、4、5)。しかしながら、これらの方法では、利用可能な基質に制限があり、標的化合物毎に異なる反応を用いる必要があることや、立体制御が不十分であるという問題があった。
本発明者は先に、ヌクレオシドを出発原料とする以下の工程による新規な合成法を提案している(特願2019-199474)。
Figure 2023057059000002
前記TBSはtert-ブチルジメチルシリル基を示し、アルコールなどの保護基として利用される。
MsClはメシルクロリドで、水酸基をメシル(Ms)化し、脱離しやすくすることで、チオールとの置換反応が進行する様になる。
DBU(1,8-diaza-bicyclo[5,4,0]undec-7-ene)は分子量152.14の一種の二環式アミジンである。その強い塩基性と有機溶媒に対する優れた溶解性の二点から無機塩基やアルコキシドでは不可能であった反応も進行し、一般にマイルドな反応条件がとれるので副反応が避けられ、収率も向上する。
このときスルホン1から、下記のドミノ反応が進行し、シクロペンテン2が一段階で生成する。
Figure 2023057059000003
また、チオールやチオカルボン酸を共存させることで、以下のドミノ反応が進行し、硫黄置換されたシクロペンテン3が一段階で生成する。
Figure 2023057059000004
このドミノ反応によって、3つの不斉炭素原子の立体が完全に制御されたシクロペンテンが短工程で得られる。また、高価な触媒や試薬も必要としない。
Salamci,E.TetrahedronLett.2020,61,151728. Mulamoottil,V.A.;Nayak,A.;Jeong,L.S.AsianJ.Org.Chem.2014,3,748-761. Ferreira,A.J.;Beaudry,C.M.Tetrahedron2017,73,965-1084. Chauhan,P.;Mahajan,S.;Enders,D.Acc.Chem.Res.2017,50,2809-2821. Manna,M.S.;Mukherjee,S.Org.Biomol.Chem.2015,13,18-24.
先の発明はヌクレオシドを出発原料とする。入手容易なヌクレオシドはDNA(デオキシリボース)、RNAタイプ(リボース)の2種類しかないため、得られるシクロペンテンに限りがある。また、炭素数が異なるシクロヘキセンの合成には応用できない。そのため、デオキシリボース、リボースから得られる光学活性シクロペンテン、及びその誘導体のコスト削減には適しているが、医薬品探索のスクリーニングに多数の候補化合物を供給するなどの目的には適していない。
本発明では、五炭糖、六炭糖や、入手容易なそれらの誘導体を出発物質とし、スルホンへと誘導した後、チオールやチオカルボン酸、複素環化合物などの求核剤の共存下、DBUなどの塩基と反応させることで、ドミノ反応を進行させ、スルホンから一段階で光学活性シクロペンテン、シクロヘキセン誘導体を合成する。入手可能な五炭糖、六炭糖は数多く、様々な種類のシクロペンテン、シクロヘキセン誘導体の合成が可能である。また、糖由来の不斉炭素原子の立体構造は完全に制御されており、新しく生じる不斉炭素原子も完全に制御されるケースが多い。
すなわち、第一の発明は、下記化学式(a)で示されるシクロペンテン誘導体、或いは(b)で示されるシクロヘキセン誘導体である
(但し、Rは、水酸基の保護基、
Xは、炭素数1~20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5の低級アルキル基、炭素数1~5の低級アルケニル基、炭素数1~5の低級アルキニル基、炭素数1~5の低級アルコキシ基、炭素数1~5の低級アルキルアミノ基、炭素数1~5の低級アルケニルアミノ基、炭素数1~5の低級アルキニルアミノ基、炭素数1~5の低級アシルアミノ基、アジド基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される一種以上の置換基で置換されていても良い。)で置換されたチオール(メルカプト)基または、
炭素数1~20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5の低級アルキル基、炭素数1~5の低級アルケニル基、炭素数1~5の低級アルキニル基、炭素数1~5の低級アルコキシ基、炭素数1~5の低級アルキルアミノ基、炭素数1~5の低級アルケニルアミノ基、炭素数1~5の低級アルキニルアミノ基、炭素数1~5の低級アシルアミノ基、アジド基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される一種以上の置換基で置換されていても良い。)で置換されたセレノール基または、
炭素数1~20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5の低級アルキル基、炭素数1~5の低級アルケニル基、炭素数1~5の低級アルキニル基、炭素数1~5の低級アルコキシ基、炭素数1~5の低級アルキルアミノ基、炭素数1~5の低級アルケニルアミノ基、炭素数1~5の低級アルキニルアミノ基、炭素数1~5の低級アシルアミノ基、アジド基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される一種以上の置換基で置換されていても良い。)で置換されたヘテロアリール基であり、
Zは、ORと同一の保護された水酸基、水素原子、アミノ基、保護されたアミノ基、アジド基などの窒素官能基や、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基から選択される基)。
Figure 2023057059000005
ここで、化学式(a)で示されるシクロペンテン誘導体は3つの不斉炭素(*で示す。)を有しており、また、化学式(b)で示されるシクロヘキセン誘導体は4つの不斉炭素を有し、いずれも不斉炭素に結合する置換基の立体配置が制御された光学活性体である。従って、医薬品やその候補化合物の合成中間体として極めて有用である。
第二の発明は、五炭糖、六炭糖や、入手容易なそれらの誘導体を出発物質とし、スルホンへと誘導した後、チオールやチオカルボン酸、芳香族ヘテロ環化合物などの求核剤の共存下、塩基と反応させることで、前述したドミノ反応を進行させ、スルホンから一段階で化学式(a)、(b)に示される光学活性シクロペンテン、シクロヘキセン誘導体を製造する方法に関するものである。具体的には、下記反応式にて示される(ただし、R’、Y’は水酸基の保護基または水素、Hetはヘテロアリール基を示す。)。
Figure 2023057059000006
本発明では複数の化学反応が連続して起こり、糖からシクロペンテン、シクロヘキセン環が一挙に生成するため、従来法の工程数を削減できる。
これにより、従来法では、複数の立体異性体が低い立体選択性で生成することも多いが、本発明では単一の立体異性体が得られる、或いは高い立体選択性で目的物が生成する。
また、閉環メタセシスを経る合成法は従来法の中で最も短工程であるが、高価な触媒を必要とする。本発明は、高価な触媒や試薬を用いることなく、閉環メタセシスを経る方法と同等またはそれ以下の工程数で光学活性シクロペンテン、シクロヘキセンを合成できる。
従来、置換基として硫黄が導入された光学活性シクロペンテン、シクロヘキセンの合成例は極めて限られていた。生物活性分子の酸素原子を硫黄に置換することで、生体内安定性が高まるなどの効果があることは広く知られており、また、近年では、分子の細胞内移行性を高める効果にも注目が集まっている。本発明の化学式(a)、(b)に示される誘導体を提供することにより、グリコシダーゼ阻害剤などの開発に応用できる可能性がある。
さらに、既存の反応によって、立体を制御したまま硫黄官能基を窒素官能基に変換できる。窒素置換シクロペンテン、シクロヘキサンは、背景技術に挙げた通り、多数の医薬品やその候補化合物の主骨格に見られる。
第一発明は、下記化学式(a)で示されるシクロペンテン誘導体、或いは(b)で示されるシクロヘキセン誘導体に関する発明である(但し、Rは、水酸基の保護基、
Xは、炭素数1~20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5の低級アルキル基、炭素数1~5の低級アルケニル基、炭素数1~5の低級アルキニル基、炭素数1~5の低級アルコキシ基、炭素数1~5の低級アルキルアミノ基、炭素数1~5の低級アルケニルアミノ基、炭素数1~5の低級アルキニルアミノ基、炭素数1~5の低級アシルアミノ基、アジド基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される一種以上の置換基で置換されていても良い。)で置換されたチオール(メルカプト)基または、
炭素数1~20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5の低級アルキル基、炭素数1~5の低級アルケニル基、炭素数1~5の低級アルキニル基、炭素数1~5の低級アルコキシ基、炭素数1~5の低級アルキルアミノ基、炭素数1~5の低級アルケニルアミノ基、炭素数1~5の低級アルキニルアミノ基、炭素数1~5の低級アシルアミノ基、アジド基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される一種以上の置換基で置換されていても良い。)で置換されたセレノール基または、
炭素数1~20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5の低級アルキル基、炭素数1~5の低級アルケニル基、炭素数1~5の低級アルキニル基、炭素数1~5の低級アルコキシ基、炭素数1~5の低級アルキルアミノ基、炭素数1~5の低級アルケニルアミノ基、炭素数1~5の低級アルキニルアミノ基、炭素数1~5の低級アシルアミノ基、アジド基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される一種以上の置換基で置換されていても良い。)で置換されたヘテロアリール基であり、
Zは、ORと同一の保護された水酸基、水素原子、アミノ基、保護されたアミノ基、アジド基などの窒素官能基や、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基から選択される基)。
Figure 2023057059000007
前記式中、Xは好ましくは、α,β-不飽和スルホンに対して効率良くMichael付加することが報告されている芳香族ヘテロ環チオール、アシルチオール(チオカルボン酸)、セレノチオール(セレノカルボン酸)、プリン、ピリミジンなどの窒素置換ヘテロアリール基である。
また、Zは好ましくは、ORと同様の保護された水酸基、水素原子、アシル化されたアミノ基である。その理由は、リボース、2-デオキシリボース、アラビノース、キシロース、リキソース、グルコース、マンノース、ガラクトース、アロース、タロース、グロース、アルトロース、イドース、プシコフラノース、フルクトース、ソルボフラノース、タガトフラノース、グルコサミン、ガラクトサミン、マンノサミン、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、N-アセチルマンノサミンなどの天然由来の糖が入手可能なためである。
また、Rとしては、水酸基の保護基であれば特に限定はなく、例えば、トリメチルシリル(TMS)基,トリエチルシリル(TES)基,t-ブチルジメチルシリル(TBS)基、トリイソプロピルシリル(TIPS)基、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、イソプロピルジメチルシリル(IPDMS)基、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)基、セキシルジメチルシリル(TDS)基、ジメチルシリル(DMS)基、ノルボルニルジメチルシリル(NDMS)基、トリベンジルシリル基、トリ-p-キシリルシリル基、トリフェニルシリル(TPS)基、ジフェニルメチルシリル(DPMS)基、ジ-t-ブチルメチルシリル(DTBMS)基、ビス(t-ブチル)-1-ピレニルメトキシシリル基、イソプロピルオキシジフェニルシリル基、t-ブトキシジフェニルシリル基、t-ブチルメトキシフェニルシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基、トリス(トリエチルシリル)シリル基、(2-ヒドロキシスチリル)ジメチルシリル(HSDMS)基、(2-ヒドロキシスチリル)ジイソプロピルシリル(HSDIS)基、t-ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)基、t-ブトキシジフェニルシリル(DPTBOP)基、ジ-t-ブチルイソブチルシリル(BIBS)基、トリス(2,6-ジフェニルベンジル)シリル(TDS)基、1,1,3,3-テトライソプロピル-1,3-ジシロキサン-1,3-ジイル(TIPDS)基、ジ-t-ブチルシリレン(DTBS)基、メチレンビス(ジイソプロピル)シリル(MDPS)基、フルオラスシリル基等のシリル系保護基、ベンジル基、p-メトキシベンジル基、o-ニトロベンジル基、p-ニトロベンジル基、ナフチルメチル基、ジフェニルメチル基、t-ブチル基、トリフェニルメチル(トリチル,Tr)基、モノメトキシトリチル(MMTr)基、ジメトキシトリチル(DMTr)基、トリメトキシトリチル(TMTr)基、メチル基、フルオレニルメチル基、2-シアノエチル基、2-(トリメチルシリル)エチル基、2-(p-ニトロフェニルエチル)基、2,2,2-トリクロロエチル基、アリル基、メタリル基、クロチル基、プレニル基、シンナミル基、2-フェニルアリル基、ビニル基、プロパルギル基等のアルキル系保護基、ベンゾイル基、アセチル基、ホルミル基、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、メトキシアセチル基、フェノキシアセチル基、フェニルアセチル基、レブリニル基、ピバロイル基、トルオイル基、2,4,6-トリメチルベンゾイル基、p-ニトロベンゾイル基、p-フルオロベンゾイル基、イソブチリル基、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基、ベンジルオキシカルボニル(Cbz,Z)基、t-ブトキシカルボニル(Boc)基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、2-シアノエトキシカルボニル基、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル(TSE)基、等のアシル系保護基、p-クロロフェニル基、p-メトキシフェニル基、p-ニトロフェニル基、2,4-ジニトロフェニル基等のアリール系保護基、メトキシメチル(MOM)基、メチルチオメチル(MTM)基、ベンジリデン基、イソプロピリデン(Isop)基、1-フェニルエチリデン基等のアセタール系保護基、ジメチルホスホリル基、ジ(2-シアノエチル)ホスホリル基等のホスホリル系保護基等が挙げられる。前記各基のうち、トリメチルシリル(TMS)基,トリエチルシリル(TES)基,t-ブチルジメチルシリル(TBS)基、トリイソプロピルシリル(TIPS)基、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、1,1,3,3-テトライソプロピル-1,3-ジシロキサン-1,3-ジイル(TIPDS)基、ジ-t-ブチルシリレン(DTBS)基等のシリル系保護基、ベンゾイル基、アセチル基、ホルミル基、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、メトキシアセチル基、フェノキシアセチル基、フェニルアセチル基、レブリニル基、ピバロイル基、トルオイル基、2,4,6-トリメチルベンゾイル基、p-ニトロベンゾイル基、p-フルオロベンゾイル基、イソブチリル基、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基、ベンジルオキシカルボニル(Cbz,Z)基、t-ブトキシカルボニル(Boc)基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、2-シアノエトキシカルボニル基、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル(TSE)基等のアシル系保護基が好ましい。その理由は、穏和な条件下除去可能だからである。
ここで、化学式(a)で示される誘導体は3つ、(b)で示される誘導体は4つの不斉炭素(*で示す。)を有し、いずれも不斉炭素に結合する置換基の立体配置が制御された光学活性体である。
化合物の立体配置は、一つの立体配置(例えばcis体(又はtrans体))が他の立体配置(例えばtrans体(又はcis体))よりも、一層高活性であるか、一層低毒性であるか、またはその両方の特性を有することが知られている。本発明によれば、具体的な化合物について所望の適用を検討するために特定の立体配置を有するものを提供し、より最適な立体配置を決定することができうる。
第二発明は、下記化学式(A)で示されるフラノース誘導体、又は(B)で示されるピラノース誘導体の溶液に塩基を加えることを特徴とする、シクロペンテン誘導体又はシクロヘキセン誘導体の製造方法(ただし、R、Yは水酸基の保護基であって、互いに同一または異なっていてもよい。また、ZはORと同一の保護された水酸基、水素原子、アミノ基、保護されたアミノ基、アジド基などの窒素官能基や、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基などのハロ基から選択される基である。)に関する。
Figure 2023057059000008
前記Zは、ORと同一の保護された水酸基、水素原子、アシル化されたアミノ基のいずれかが好ましく、その理由は、リボース、2-デオキシリボース、アラビノース、キシロース、リキソース、グルコース、マンノース、ガラクトース、アロース、タロース、グロース、アルトロース、イドース、プシコフラノース、フルクトース、ソルボフラノース、タガトフラノース、グルコサミン、ガラクトサミン、マンノサミン、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、N-アセチルマンノサミンなどの天然由来の糖が入手可能なためである。
前記塩基は、DBUやDBN(1,5-diazabicyclo[4.3.0]non-5-ene)などのアミジン系塩基、TBD(1,5,7-triazabicyclo[4.4.0]dec-5-ene)、MTBD(7-methyl-1,5,7-triazabicyclo[4.4.0]dec-5-ene)、TMG(N,N,N’,N’-tetramethylguanidine)などのグアニジン系塩基、BEMP(2-tert-butylimino-2-diethylamino-1,3-dimethyl-perhydro-1,3,2-diazaphosphorine)、BTPP(tert-butylimino-tri(pyrrolidino)phosphorane)、phosphazenebaseP1-t-Bu-tris(tetramethylene)、phosphazenebaseP2-t-Bu、phosphazenebaset-Bu-P4などのホスファゼン系塩基、LDH、LiHMDS、NaHMDS、KHMDSなどの金属アミド系塩基から選択される一種以上である。好ましくは、DBUやDBN(1,5-diazabicyclo[4.3.0]non-5-ene)などのアミジン系塩基、TBD(1,5,7-triazabicyclo[4.4.0]dec-5-ene)、MTBD(7-methyl-1,5,7-triazabicyclo[4.4.0]dec-5-ene)、TMG(N,N,N’,N’-tetramethylguanidine)などのグアニジン系塩基、BEMP(2-tert-butylimino-2-diethylamino-1,3-dimethyl-perhydro-1,3,2-diazaphosphorine)、BTPP(tert-butylimino-tri(pyrrolidino)phosphorane)、phosphazenebaseP1-t-Bu-tris(tetramethylene)、phosphazenebaseP2-t-Bu、phosphazenebaset-Bu-P4などのホスファゼン系塩基である。また、反応溶媒としては、THF、ジエチルエーテル、1,4-dioxane、MTBE(methylt-butylether)、CPME(cyclopentylmethylether)、1,2-dimethoxyethaneなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロアルカン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶媒、DMF、NMPなどのアミド系溶媒、DMSOなどのスルホキシド系溶媒、トルエン、ベンゼン、クロロベンゼン、キシレンなどのベンゼン系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等のアルカン系溶媒、アセトンなどのケトン系溶媒から選択される一種以上を単独または混合して用いることができる。
この製造方法について、前記化合物(a)の製造方法を、五炭糖であるフラノースを出発物質の例として以下説明する。
例えばtert-ブチルジメチルシリル基で3つの水酸基を保護したフラノース(7)の残る1位水酸基を、例えば無水酢酸とジメチルアミノピリジン(DMAP)共存下にアセチル基で保護する。トリフルオロ酢酸を添加してTBSで保護した一部水酸基を脱保護し、メシルクロリド(MsCl)で水酸基をメシル(Ms)化し、脱離しやすくすることで、チオールとの置換反応が進行する。得られた11を酸化してスルホン4aを得る。この反応式は、下記の通りである。
Figure 2023057059000009
こうして得られたスルホン(4a)にチオ酢酸(AcSH)共存下で、DBU(1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ-7-エン;1,8-diaza-bicyclo[5,4,0]undec-7-ene)と反応させることで、前記[化4]に示すドミノ反応が進行し、cis体のみのシクロペンテン誘導体が得られる。
Figure 2023057059000010
この製造方法によれば、様々な光学活性シクロペンテン誘導体およびシクロヘキセン誘導体を合成することができる。複数の化学反応が連続して起きるので、入手しやすい五炭糖や六炭糖から、前記誘導体が短工程で容易に得られる。また、この反応では高価な触媒や試薬を用いることなく、希薄溶液での反応も要件とされないので、大量の有機溶媒を使用するということもない。
以下、本発明の実施例について詳細を述べる、
<リボース誘導体の合成>
(実施例1)
次に示す合成ルートで実施例1のリボース誘導体4aを合成した。
Figure 2023057059000011
200mLナスフラスコに化合物7(3.34g,6.79mmol)を量り取り、dryピリジンに溶解させた後に、アルゴン雰囲気下、DMAP(0.0818g,0.669mmol)と無水酢酸(1.76mL,18.6mmol)を加え、室温で3.5時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mLと水50mLを加え、ジクロロメタン100mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=40:1→20:1)で精製し、目的化合物8(白色固体,3.49g,6.53mmol,96%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ5.87(d,J=1.5Hz,1H),4.23(dd,J=6.7,4.1Hz,1H),4.01-3.98(m,2H),3.82(dd,J=11.8,2.8Hz,1H),3.65(dd,J=11.8,3.0Hz,1H),2.05(s,3H),0.90(s,27H),0.11(s,3H),0.10(s,3H),0.09(s,6H),0.05(s,6H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC25H54NaO6Si3 +557.3120;found557.3120.
次に、200mLナスフラスコに化合物8(3.08g,5.77mmol)を量り取り、dryTHF64.0mLを加えた後、0℃でトリフルオロ酢酸(15.0mL,0.196mol)とH2O15.0mLを加え、3時間攪拌した。炭酸水素ナトリウムを中和するまで加え、酢酸エチル100mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→7:3)で精製し、目的化合物9(白色固体,1.77g,4.21mmol,73%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ5.90(s,1H),4.27(dd,J=8.1,4.0Hz,1H),4.09(dt,J=8.1,2.8Hz,1H),3.96(d,J=4.0Hz,1H),3.89(dt,J=12.4,3.5Hz,1H),3.58(ddd,J=12.4,9.5,2.8Hz,1H),2.08(s,3H),1.71(dd,J=9.5,3.5Hz,1H),0.91(s,9H),0.91(s,9H),0.13(s,3H),0.12(s,3H),0.10(s,3H),0.10(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC19H40NaO6Si2 +443.2256;found443.2251.
次いで100mLのナスフラスコに化合物9(1.53g,3.64mmol)を量り取り、dryピリジンで3回共沸乾燥した。アルゴン雰囲気下、dryピリジン87.0mLに溶解し、0℃でメシルクロリド(0.320mL,4.17mmol)を加え、5時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル60mLで希釈した後、H2O60mLで洗浄し、水層を酢酸エチル60mLで2回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=1:0→48:1)で精製することで、化合物10(無色透明油状物,1.66g,3.33mmol,92%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ5.87(s,1H),4.44(d,J=11.7Hz,1H),4.26-4.18(m,3H),3.98-3.95(m,1H),3.02(s,3H),2.09(s,3H),0.91(s,18H),0.13(s,6H),0.11(s,3H),0.11(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC20H42NaO8SSi2 +521.2031;found521.2028.
次いで50mLナスフラスコに化合物10(1.58g,3.18mmol)、5-メルカプト-1-フェニル-1H-テトラゾール(0.737g,4.13mmol)を量り取り、dryトルエンで3回共沸乾燥した。これをアルゴン雰囲気下dryDMF3.20mLに溶解させ、0℃でトリエチルアミン(1.20mL,8.60mmol)を加えた後、60℃で24時間攪拌した。これを酢酸エチル100mLで希釈し、H2O100mLで洗浄した後、水層を酢酸エチル100mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→4:1)で精製し、目的化合物11(白色固体,1.39g,2.39mmol,75%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.60-7.52(m,5H),5.87(s,1H),4.32(td,J=7.4,3.6Hz,1H),4.13(dd,J=7.4,4.0Hz,1H),3.98(d,J=4.0Hz,1H),3.89(dd,J=13.0,3.6Hz,1H),3.57(dd,J=13.0,7.4Hz,1H),2.02(s,3H),0.92(s,9H),0.90(s,9H),0.11(s,6H),0.10(s,3H),0.09(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC26H44N4NaO5SSi2 +603.2463;found603.2459.
50mLナスフラスコに化合物11(1.16g,2.00mmol)を量り取り、dryジクロロメタン8.0mLに溶解させ、0℃でmCPBA(1.59g,6.00mmol,65wt%)を加えた後、アルゴン雰囲気下、室温で24時間攪拌した。次に飽和亜硫酸ナトリウム水溶液120mLを加え、ジクロロメタン120mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄し、乾燥させ、目的化合物4a(白色固体,1.07g,1.75mmol,88%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.64-7.53(m,5H),5.72(s,1H),4.42-4.37(m,1H),4.04-3.96(m,2H),3.88(d,J=3.9Hz,1H),3.68(dd,J=14.8,2.5Hz,1H),2.07(s,3H),0.90(s,9H),0.88(s,9H),0.12(s,3H),0.10(s,3H),0.08(s,3H),0.07(s,3H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ168.9,153.9,133.2,131.3,129.2,126.0,99.9,76.3,75.2,74.7,60.3,25.7,25.6,21.0,17.9,17.9,-4.3,-4.7,-4.8,-4.9.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC26H44N4NaO7SSi2 +635.2361;found635.2362.
<リボース誘導体の合成>
(実施例2)
次に示す合成ルートで実施例2のリボース誘導体4bを合成した。
Figure 2023057059000012
300mLナスフラスコに化合物12(10.1g,20.0mmol)を量り取り、dryジクロロメタン100mLに溶解させた後に、アルゴン雰囲気下、TMSOTf(4.45mL,24.0mmol)とトリフルオロエタノール(1.80mL,24.7mmol)を加え、-30℃で1.5時間攪拌後、-25℃で2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mLを加え、ジクロロメタン50mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、目的化合物13(無色透明油状物,9.79g,18.0mmol,90%)を得た。1HNMRスペクトルは文献(Inada,N.;Nakamoto,K.;Yokogawa,T.;Ueno,Y.Eur.J.Med.Chem.2015,103,460-472.)に記載のものと一致した。
200mLナスフラスコに化合物13(9.79g,18.0mmol)を量り取り、dryメタノール100mLに溶解させた後に、ナトリウムメトキシド(0.292g,5.40mmol)を加えた後、アルゴン雰囲気下、室温で16時間攪拌した。次に、陽イオン交換樹脂(H+form)を中和するまで加え、濾過後、減圧濃縮した。得られた残渣にイミダゾール(9.80g,144mmol)を加え、dryピリジンで3回、dryトルエンで3回共沸乾燥した。アルゴン雰囲気下、0℃でdryDMF90.0mL、TBSCl(10.8g,71.9mmol)を加えて室温で18時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mLを加え、酢酸エチル100mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸水素ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=40:1)で精製し、目的化合物14(無色透明油状物,8.85g,15.4mmol,86%)を得た。α:β=5:95.
1HNMR(400MHz,CDCl3):β-14:δ4.88(d,J=1.4Hz,1H,H-1),4.17(dd,J=6.5,4.2Hz,1H),4.05-3.92(m,1H),3.88-3.77(m,1H),3.61(dd,J=11.4,4.2Hz,1H),0.91(s,9H),0.90(s,9H),0.90(s,9H),0.09(s,3H),0.08(s,3H),0.07(s,3H).α-14:δ5.06(d,J=4.8Hz,1H,H-1).13CNMR(100MHz,CDCl3):β-14:δ124.0(q,1JCF=278.4Hz),107.1,83.9,76.3,71.2,64.3(q,2JCF=34.4Hz),62.7,26.0,25.9,25.7,25.7,18.5,18.1,-4.3,-4.7,-4.7,-5.5.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC25H53F3NaO5Si3 +597.3045;found597.3050.
100mLナスフラスコに化合物14(0.541g,0.941mmol)を量り取り、dryTHF10.5mLに溶解させた後、アルゴン雰囲気下、トリフルオロ酢酸(1.84mL,23.8mmol)とH2O(2.62mL)を加え、0℃で4時間攪拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウムを中和するまで加え、酢酸エチル30mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的化合物15(無色透明油状物,0.344g,0.746mmol,79%)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ4.86(s,1H),4.21(dd,J=7.6,4.1Hz,1H),4.09(ddd,J=7.3,4.1,2.6Hz,1H),4.05-3.95(m,2H),3.93-3.82(m,2H),3.57(ddd,J=12.2,8.1,4.1Hz,1H),1.65(dd,J=8.1,4.6Hz,1H),0.91(s,9H),0.90(s,9H),0.10(s,3H),0.10(s,3H),0.10(s,3H),0.09(s,3H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ123.7(q,1JCF=278.4Hz),107.6,83.2,76.4,70.8,64.8(q,2JCF=34.5Hz),61.9,25.8,25.7,18.0,18.0,-4.3,-4.7,-4.8,-5.1.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC19H39F3NaO5Si2 +483.2180;found483.2186.
300mLナスフラスコに化合物15(4.47g,9.71mmol)を量り取り、dryピリジンで3回共沸乾燥した。dryピリジン72.0mLに溶解し、アルゴン雰囲気下、0℃でメシルクロリド(0.920mL,11.6mmol)を加え、室温で6時間攪拌させた。反応混合物にH2O100mLを加え、酢酸エチル50mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=12:1→10:1)で精製し、目的化合物16(無色透明油状物,4.53g,8.41mmol,87%)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ4.87(s,1H),4.45-4.42(m,1H),4.24-4.17(m,1H),4.09-3.98(m,1H),3.89-3.79(m,1H),3.05(s,3H),0.90(s,18H),0.11(s,3H),0.10(s,9H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ123.8(q,1JCF=278.5Hz),106.9,79.8,75.7,71.2,68.4,64.1(q,2JCF=34.5Hz),37.6,25.7,25.6,18.0,17.9,-4.3,-4.7,-4.8,-5.1.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC20H41F3NaO7SSi2 +561.1956;found561.1945.
100mLナスフラスコに化合物16(4.53g,8.41mmol)、5-メルカプト-1-フェニル-1H-テトラゾール(1.94g,10.9mmol)を量り取り、dryピリジン、dryトルエンでそれぞれ3回共沸乾燥した。これをアルゴン雰囲気下dryDMF8.50mLに溶解させ、0℃でトリエチルアミン(3.15mL,22.0mmol)を加えた後、60℃で25時間攪拌させた。これを酢酸エチル50mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=12:1)で精製し、目的化合物17(淡黄色油状物,4.64g,7.47mmol,89%)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.69-7.52(m,5H),4.83(s,1H),4.34(td,J=7.3,3.7Hz,1H),4.16(dd,J=7.5,4.0Hz,1H),4.01(d,J=4.0Hz,1H),3.99-3.86(m,2H),3.80-3.71(m,1H),3.53(dd,J=13.3,7.3Hz,1H),0.90(s,9H),0.89(s,9H),0.09(s,9H),0.08(s,3H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ153.9,133.5,130.1,129.7,123.7,123.7(q,1JCF=278.5Hz),107.1,80.5,76.2,74.4,64.3(q,2JCF=34.6Hz),36.6,25.7,25.6,17.9,17.9,-4.3,-4.8,-4.9,-5.0.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC26H43F3N4NaO4SSi2 +643.2388;found643.2371.
20mLナスフラスコに化合物17(0.266g,0.430mmol)を量り取り、酢酸エチル0.850mL、メタノール0.850mLに溶解させた後に、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物(0.104g,0.0840mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃で過酸化水素水(34.5%,0.748mL,8.40mmol)を加え、室温で48時間攪拌させた。反応混合物に5%硫酸ナトリウムを10mL加え、酢酸エチル10mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的化合物4b(白色固体,0.197g,0.302mmol,70%)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.66-7.55(m,5H),4.74(s,1H),4.47(ddd,J=10.1,7.8,2.4Hz,1H),4.10(dd,J=7.8,3.9Hz,1H),3.95-3.78(m,4H),3.56(dq,J=12.7,8.4Hz,1H),0.90(s,9H),0.89(s,9H),0.12(s,3H),0.10(s,3H),0.09(s,3H),0.07(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC26H43F3N4NaO6SSi2 +675.2286;found675.2274.
<リボース誘導体の合成>
(実施例3)
次に示す合成ルートで実施例3のリボース誘導体4cを合成した。
Figure 2023057059000013
300mLナスフラスコに化合物18(7.35g,15.8mmol)、イミダゾール(5.80g,85.2mmol)を量り取り、dryピリジン5mL、dryトルエン5mLで3回共沸乾燥した。これをアルゴン雰囲気下dryDMF80mLに溶解させ、TBSCl(6.42g,42.6mmol)を加えた後、50℃で24時間攪拌した。次に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液80mLを加え、これを酢酸エチル100mLで3回抽出した。有機層をH2O240mLで7回洗浄した後、水層を酢酸エチル100mLで抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1,ピリジン0.5%)で精製することで、化合物19(10.9g,15.7mmol,α:β=19:81,99%,無色透明油状物)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.54-7.17(m,9H),6.83-6.79(m,4H),4.94(d,J=4.2Hz,1H,α-H-1),4.77(s,1H,β-H-1),4.17-4.08(m,2H),4.00-3.89(m,1H),3.78(s,6H),3.43(s,3H),3.40-3.28(m,1H),3.06-2.99(m,1H),0.93-0.71(m,18H),0.11to-0.23(m,12H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ158.3,144.9,136.3,136.2,136.0,130.2,130.1,130.1,128.3,128.2,127.7,127.7,126.7,126.6,113.0,113.0,108.3,103.6,85.9,85.7,83.9,81.2,77.2,76.1,73.8,72.1,71.9,64.0,63.5,55.3,55.2,55.1,26.1,25.9,25.8,25.7,25.7,25.6,18.5,18.1,17.9,-3.0,-4.2,-4.3,-4.5,-4.6,-4.7,-4.9,-5.2.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC39H58NaO7Si2 +717.3613;found717.3625.
50mLナスフラスコに化合物19(9.42g,13.5mmol)を量り取り、ジクロロメタン670.0mLを加えた。これにジクロロ酢酸20.8mLを加え、室温で1時間攪拌した。次に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液350mLを加え、これをジクロロメタン300mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=18:2→0:1)で精製することで、化合物20(2.79g,7.10mmol,β,52%,無色透明油状物)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ4.66(s,1H),4.22(dd,J=7.6,4.0Hz,1H),4.08-4.05(m,1H),3.91(d,J=4.0Hz,1H),3.85-3.80(m,1H),3.56(ddd,J=12.2,8.9,3.4Hz,1H),3.39(s,3H),1.81(dd,J=8.9,3.7Hz,1H),0.91(s,9H),0.89(s,9H),0.10(s,6H),0.09(s,3H),0.08(s,3H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ108.5,82.6,76.4,70.9,61.6,55.4,25.7,25.7,18.0,17.9,-4.4,-4.7,-5.2.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC18H40NaO5Si2 +415.2306;found415.2306.
200mLのナスフラスコに化合物20(2.00g,5.10mmol)を量り取り、dryピリジンで3回共沸乾燥した。アルゴン雰囲気下、dryピリジン36.0mLに溶解し、0℃でメシルクロリド(0.473mL,6.13mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物に対してH2O15mLを加え、酢酸エチル100mLで希釈した後、H2O100mLで洗浄し、水層を酢酸エチル100mLで4回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジクロロメタン=1:1→0:1→ジクロロメタン:メタノール=99:1)で精製することで、化合物21(無色透明油状物,2.22g,4.72mmol,92%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ4.67(s,1H),4.45-4.40(m,1H),4.23-4.12(m,3H),3.90(d,J=3.6Hz,1H),3.36(s,3H),3.07(s,3H),0.91(s,9H),0.90(s,9H),0.10(s,3H),0.09(s,3H),0.09(s,3H),0.08(s,3H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ108.4,79.2,75.9,71.8,69.7,55.2,37.7,25.8,25.7,18.0,17.9,-4.2,-4.6,-4.7,-5.1.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC19H42NaO7SSi2 +493.2082;found493.2071.
化合物11の合成法と同様の操作によって、化合物21(1.97g,4.19mmol)と5-メルカプト-1-フェニル-1H-テトラゾール(0.972g,5.45mmol)から化合物22(1.69g,3.06mmol,73%,無色透明油状物)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.62-7.53(m,5H),4.64(s,1H),4.29(td,J=7.5,3.5Hz,1H),4.14(dd,J=7.5,4.0Hz,1H),3.92-3.89(m,2H),3.52(dd,J=13.0,7.5Hz,1H),3.28(s,3H),0.90(s,9H),0.89(s,9H),0.09(s,3H),0.08(s,6H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ154.2,133.7,130.1,129.7,123.8,108.4,79.6,76.4,74.9,55.2,37.2,25.8,25.7,18.0,18.0,-4.2,-4.6,-4.7,-4.9.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC25H44N4NaO4SSi2 +575.2514;found575.2496.
50mLナスフラスコに化合物22(1.45g,2.62mmol)を量り取り、dryジクロロメタン13.0mLに溶解させ、0℃でmCPBA(1.26g,5.26mmol,72wt%)を加えた後、アルゴン雰囲気下、室温で26時間攪拌した。次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液13mLを加え、酢酸エチル30mLで4回抽出した。有機層を集めて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→18:2)で精製することで、目的化合物4c(無色透明油状物,1.32g,2.26mmol,86%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.65-7.53(m,5H),4.49(s,1H),4.39(ddd,J=10.3,8.0,1.8Hz,1H),4.03(dd,J=8.0,3.8Hz,1H),3.87-3.81(m,2H),3.69(dd,J=14.6,1.8Hz,1H),3.10(s,3H),0.90(s,9H),0.89(s,9H),0.10(s,3H), 0.08(s,3H),0.07(s,3H),0.07(s,3H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ153.8,133.3,131.4,129.3,125.9,108.9,75.5,75.2,75.0,61.1,55.5,25.7,25.6,18.0,17.9,-4.3,-4.7,-4.7,-4.9.[α]D=+60.3(c1.00,CHCl3).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC25H44N4NaO6SSi2 +607.2412;found607.2413.
<リボース誘導体の合成>
(実施例4)
次に示す合成ルートで実施例4のリボース誘導体4dを合成した。
Figure 2023057059000014
200mLのナスフラスコに化合物23(1.00g,3.64mmol)を量り取り、dryピリジンで3回共沸乾燥した。アルゴン雰囲気下、dryピリジン86.0mLに溶解し、0℃でメシルクロリド(0.310mL,4.01mmol)を加え、5時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル60mLで希釈した後、H2O100mLで洗浄し、水層を酢酸エチル60mLで4回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=1:0→48:1)で精製することで、化合物24(白色固体,0.963g,2.72mmol,75%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ6.15(s,1H),5.39-5.35(m,2H),4.45-4.31(m,3H),3.06(s,3H),2.15(s,3H),2.12(s,3H),2.09(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC12H18NaO10S+377.0513;found377.0499.
化合物11の合成法と同様の操作によって、化合物24(0.139g,0.395mmol)と5-メルカプト-1-フェニル-1H-テトラゾール(0.0896g,0.503mmol)から化合物25(0.134g,0.308mmol,78%,淡黄色油状物)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.59-7.54(m,5H),6.12(s,1H),5.35-5.30(m,3H),4.63-4.57(m,1H),3.84(dd,J=14.0,4.2Hz,1H),3.65(dd,J=14.0,7.0Hz,1H),2.12(s,3H),2.08(s,3H),2.03(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC18H20N4NaO7S+459.0945;found459.0945.
化合物4aの合成法と同様の操作によって、化合物25(0.0453g,0.104mmol)から化合物4d(0.0422g,0.0902mmol,86%,白色固体)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.65-7.56(m,5H),6.03(s,1H),5.34-5.29(m,2H),4.68-4.63(m,1H),4.27(dd,J=15.2,10.1Hz,1H),4.01(dd,J=15.2,3.1Hz,1H),2.16(s,3H),2.12(s,3H),2.09(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC18H20N4NaO9S+491.0843;found491.0848.
<L-リボース誘導体の合成>
(実施例5)
次に示す合成ルートで実施例5のL-リボース誘導体4eを合成した。
Figure 2023057059000015
200mLナスフラスコに化合物26(2.04g,4.83mmol)、イミダゾール(2.63g,38.7mmol)を量り取り、dryピリジンで3回、dryトルエンで3回共沸乾燥した。これに対し、アルゴン雰囲気下、0℃でdryDMF24.0mL、TBSCl(2.91g,19.3mmol)を加え、室温で22時間反応させた。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液25mLを加え、酢酸エチル20mLで2回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製し、目的化合物27(無色透明油状物,3.07g,4.02mmol,83%,α:β=7:93)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)β-27:δ7.53-7.50(m,4H),7.38(d,J=8.2Hz,2H),7.28-7.24(m,4H),7.21-7.17(m,2H),6.80(d,J=8.2Hz,2H),5.17(s,1H),4.15-4.07(m,2H),3.80-3.77(m,1H),3.78(s,3H),3.31(dd,J=10.2,2.2Hz,1H),2.99(dd,J=10.2,5.2Hz,1H),0.90(s,9H),0.87(s,9H),0.74(s,9H),0.15(s,3H),0.09(s,3H),0.08(s,3H),0.06(s,3H),-0.05(s,3H),-0.18(s,3H).α-27:5.31(d,J=2.4Hz,1H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC43H68NaO6Si3 +787.4216;found787.4233.
500mLナスフラスコに化合物27(2.69g,3.52mmol)を量り取り、ジクロロメタン350mLに溶解させた。アルゴン雰囲気下、0℃でジクロロ酢酸10.5mLを加え、室温で30分間反応させた。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液100mLを加え、ジクロロメタン100mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=40:1)で精製し、目的化合物28(無色透明油状物,1.61g,3.26mmol,93%)を得た。1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ5.00(d,J=2.0Hz,1H),4.56(t,J=5.4Hz,1H),4.06(dd,J=5.9,4.1Hz,1H),3.78-3.74(m,2H),3.51(dt,J=11.4,4.7Hz,1H),3.39-3.29(m,1H),0.88(s,9H),0.87(s,9H),0.86(s,9H),0.08(s,3H),0.07(s,3H),0.06(s,9H),0.05(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC23H52NaO5Si3 +515.3015;found515.3037.
100mLナスフラスコに化合物28(1.61g,3.26mmol)を量り取り、dryピリジンで3回共沸乾燥した。これにdryピリジン25mLを加え、アルゴン雰囲気下、0℃でメシルクロリド(0.31mL,4.0mmol)を加え、室温で5.5時間反応させた。反応混合物に水30mLを加え、酢酸エチル30mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=25:1)で精製し、目的化合物29(無色透明油状物,1.71g,3.00mmol,92%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ5.07(s,1H),4.39(dd,J=10.8,2.0Hz,1H),4.23-4.11(m,3H),3.77(d,J=3.6Hz,1H),3.05(s,3H),0.91(s,18H),0.89(s,9H),0.11(s,3H),0.11(s,3H),0.10(s,3H),0.09(s,3H),0.09(s,3H),0.09(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC24H54NaO7SSi3 +593.2790;found593.2788.
50mLナスフラスコに化合物29(1.71g,3.00mmol)、5-メルカプト-1-フェニル-1H-テトラゾール(0.695g,3.90mmol)を量り取り、dryピリジン、dryトルエンでそれぞれ3回共沸乾燥した。これをアルゴン雰囲気下dryDMF3.00mLに溶解させ、0℃でトリエチルアミン(1.09mL,7.81mmol)を加えた後、70℃で2日間攪拌させた。反応混合物に水20mLと炭酸水素ナトリウム水溶液20mLを加え、これを酢酸エチル20mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=12:1)で精製し、目的化合物30(淡黄色油状物,1.84g,2.82mmol,94%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.60-7.52(m,5H),5.05(s,1H),4.28-4.19(m,2H),3.93(dd,J=12.7,3.5Hz,1H),3.79(d,J=3.5Hz,1H),3.55(dd,J=12.76.6Hz,1H),0.91(s,9H),0.89(s,9H),0.85(s,9H),0.08(s,6H),0.08(s,3H),0.07(s,3H),0.07(s,3H),0.05(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC30H56N4NaO4SSi3 +675.3222;found675.3243.
50mLナスフラスコに化合物30(1.84g,2.82mmol)を量り取り、dryジクロロメタン11.0mLに溶解させた。アルゴン雰囲気下、0℃でmCPBA(2.02g,8.45mmol,72wt%)を加えて、室温で24時間攪拌した。反応混合物に亜硫酸ナトリウム水溶液を50mLを加え、ジクロロメタン30mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸水素ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=12:1)で精製し、目的化合物4e(無色透明油状物,1.66g,2.43mmol,86%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.64-7.53(m,5H),4.93(s,1H),4.38(td,J=8.3,3.6Hz,1H),4.15-4.10(m,1H),3.83-3.75(m,2H),3.72(d,J=3.6Hz,1H),0.90(s,18H),0.86(s,9H),0.11(s,3H),0.09(s,3H),0.08(s,3H),0.07(s,3H),0.05(s,3H),-0.01(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC30H56N4NaO6SSi3 +707.3121;found707.3104.
<グルコース誘導体の合成>
(実施例6)
次に示す合成ルートで実施例6のグルコース誘導体5aを合成した。
Figure 2023057059000016
50mLナスフラスコに化合物31(1.56g,2.46mmol)を量り取り、アルゴン雰囲気下、dryジクロロメタン26.0mLに溶解させ、-78℃で水素化ジイソブチルアルミニウム溶液(1.03Minhexane,3.59mL,3.70mmol)を加え、1.5時間攪拌した。これに対し、飽和塩化アンモニウム水溶液10mLを加えた後、0℃で2時間攪拌し、ジクロロメタン30mLで希釈した後に、セライトろ過した。濾液に飽和食塩水を30mL加え、ジクロロメタン30mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的化合物32(無色油状物,1.40g,2.20mmol,89%)を得た。α:β=78:22.1HNMR(400MHz,CDCl3)δ5.06(q,J=3.7Hz,1H),3.82-3.75(m,4H),3.73-3.64(m,3H),3.62-3.58(m,2H),0.99-0.87(m,51H),0.69-0.56(m,34H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC30H68NaO6Si4 +659.3985;found659.3983.
200mLナスフラスコに化合物32(1.71g,2.69mmol)を量り取り、dryピリジンに溶解させた後に、アルゴン雰囲気下、DMAP(0.0329g,0.270mmol)と無水酢酸(0.76mL,8.09mmol)を加え、室温で17時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液40mLを加え、ジクロロメタン30mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=40:1)で精製し、33(無色油状物,1.75g,2.59mmol,96%)を得た。α:β=75:25.1HNMR(100MHz,CDCl3)δ6.06(d,J=3.4Hz,1H,α-H-1),5.76(d,J=6.2Hz,β-H-1),3.90-3.50(m,6H),2.07(s,3H),1.01-0.92(m,36H),0.74-0.55(m,24H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ169.6,169.5,94.4,92.4,80.2,78.3,75.9,75.1,74.6,72.8,71.4,70.1,62.6,61.8,21.1,20.9,7.1,7.0,6.9,6.8,6.7,6.6,5.5,5.1,5.0,5.0,4.8,4.8,4.5,4.4.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC32H70NaO7Si4 +701.4091;found701.4088.
100mLナスフラスコに化合物33(3.59g,5.29mmol)を量り取り、ジクロロメタン27.0mLとメタノール9.0mLの混合溶媒に溶解させ、-20℃でp-トルエンスルホン酸ピリジニウム(0.0159g,0.0632mmol)を加え、3時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→17:3)で精製し、目的化合物34(無色油状物,2.37g,4.19mmol,79%)を得た。α:β=86:14.1HNMR(400MHz,CDCl3)δ6.04(d,J=3.4Hz,1H,α-H-1),5.71(d,J=5.7Hz,1H,β-H-1),3.87-3.49(m,6H),2.10(s,3H),1.83(t,J=6.6Hz,1H),1.01-0.94(m,27H),0.73-0.60(m,18H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ169.9,92.0,75.3,74.6,72.5,71.5,61.5,20.9,7.0,6.9,6.7,5.4,5.1,4.8.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC26H56NaO7Si3 +587.3226;found587.3221.
化合物10の合成法と同様の操作によって、化合物34(1.10g,1.96mmol)から目的化合物35(無色油状物,1.24g,1.95mmol,98%)を得た。但し、反応時間は3時間とした。α:β=95:5.1HNMR(400MHz,CDCl3)δ6.03(d,J=3.4Hz,1H,α-H-1),5.80(d,J=4.7Hz,1H,β-H-1),4.41(dd,J=11.5,2.2Hz,1H),4.28(dd,J=11.5,5.8Hz,1H),3.89-3.87(m,1H),3.84(dd,J=8.5,7.4Hz,1H),3.64(dd,J=8.5,3.4Hz,1H),3.47(dd,J=9.6,7.4Hz,1H),3.03(s,3H),2.11(s,3H),1.01-0.94(m,27H),0.72-0.60(m,18H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ169.6,91.6,74.8,73.0,72.3,71.9,69.5,37.8,20.9,7.0,6.9,6.7,5.4,5.2,4.8.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC27H58NaO9SSi3 +665.3002;found665.3004.
化合物11の合成法と同様の操作によって、化合物35(1.15g,1.80mmol)から目的化合物36(無色油状物,1.05g,1.46mmol,81%)を得た。α:β=94:6.1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.58-7.51(m,5H),5.99(d,J=3.4Hz,1H,α-H-1),5.76(d,J=5.4Hz,1H,β-H-1),4.01-3.95(m,2H),3.82(dd,J=8.8,7.6Hz,1H),3.62(dd,J=8.8,3.4Hz,1H),3.43-3.31(m,1H),2.03(s,3H),1.02-0.91(m,27H),0.76-0.59(m,18H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ169.5,154.1,133.6,130.1,129.8,123.9,91.7,75.3,74.6,73.1,72.5,35.9,20.9,7.1,7.0,6.7,5.5,5.4,4.8.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC33H60N4NaO6SSi3 +747.3434;found747.3444.
100mLナスフラスコに化合物36(0.725g,1.00mmol)を量り取り、dryジクロロメタン4.0mLに溶解させ、0℃でmCPBA(0.783g,3.13mmol,69wt%)を加えた後、アルゴン雰囲気下、室温で17時間攪拌した。次に飽和亜硫酸ナトリウム水溶液60mLを加え、ジクロロメタン60mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮し、目的化合物5a(無色油状物,0.730g,0.965mmol,96%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.67-7.52(m,5H),5.73(d,J=3.6Hz,1H),4.29-4.23(m,1H),4.00(dd,J=14.8,10.8Hz,1H),3.82-3.74(m,2H),3.58(dd,J=8.6,3.6Hz,1H),3.36(dd,J=9.4,7.5Hz,1H),1.95(s,3H),1.02-0.90(m,27H),0.73-0.55(m,18H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ169.2,153.9,133.0,131.2,129.3,125.7,90.8,74.9,74.1,72.1,69.7,57.6,20.5,6.9,6.9,6.6,5.3,5.3,4.7.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC33H60N4NaO8SSi3 +779.3332;found779.3329.
<グルコース誘導体の合成>
(実施例7)
次に示す合成ルートで実施例7のグルコース誘導体5bを合成した。
Figure 2023057059000017
化合物10の合成法と同様の操作によって、化合物37(1.69g,4.85mmol)から目的化合物38(白色固体,1.41g,3.31mmol,68%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ6.33(d,J=3.7Hz,1H),5.49(dd,J=10.3,9.4Hz,1H),5.12-5.06(m,2H),4.32-4.25(m,2H),4.20(ddd,J=10.3,4.8,2.6Hz,1H),3.05(s,3H),2.19(s,3H),2.07(s,3H),2.04(s,3H),2.03(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC15H22NaO12S+449.0724;found449.0716.
化合物11の合成法と同様の操作によって、化合物38(1.38g,3.24mmol)から目的化合物39(淡黄色固体,1.45g,2.85mmol,88%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.62-7.54(m,5H),6.26(d,J=3.7Hz,1H),5.48(dd,J=10.4,9.4Hz,1H),5.12-5.04(m,2H),4.37(ddd,J=9.6,6.1,3.1Hz,1H),3.77(dd,J=14.3,3.1Hz,1H),3.66(dd,J=14.3,6.1Hz,1H),2.14(s,3H),2.11(s,3H),2.01(s,6H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC21H24N4NaO9S+531.1156;found531.1143.
化合物4aの合成法と同様の操作によって、化合物39(2.30g,4.53mmol)から目的化合物5b(白色固体,1.58g,2.93mmol,64%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ7.67-7.57(m,5H),6.08(d,J=3.8Hz,1H),5.44(dd,J=10.3,9.3Hz,1H),5.02-4.96(m,2H),4.55(td,J=9.9,2.2Hz,1H),4.01(dd,J=15.4,9.4Hz,1H),3.75(dd,J=15.4,2.2Hz,1H),2.12(s,3H),2.09(s,3H),2.03(s,3H),2.00(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC21H24N4NaO11S+563.1054;found563.1049.
<マンノース誘導体の合成>
(実施例8)
次に示す合成ルートで実施例8のマンノース誘導体5cを合成した。
Figure 2023057059000018
100mLナスフラスコに化合物40(2.10g,6.97mmol)、イミダゾール(6.19g,90.9mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.257g,2.10mmol)を量り取り、dryDMF35.0mLに溶解させ、0℃でクロロトリエチルシラン(7.70mL,45.5mmol)を加えた後、アルゴン雰囲気下、1時間半攪拌した。酢酸エチル100mLと塩化アンモニウム水溶液100mLで希釈し、酢酸エチル100mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的化合物41(無色油状物,4.84g,6.38mmol,92%)を得た。1HNMR(400MHz,CD3CN,60℃)δ8.19-8.16(m,2H),7.24-7.21(m,2H),5.49(d,J=5.0Hz,1H),4.17-4.15(m,1H),4.00-3.85(m,3H),3.77(dd,J=11.4,3.1Hz,1H),3.65-3.59(m,1H),1.05-0.92(m,36H),0.76-0.56(m,24H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC36H71NNaO8Si4 +780.4149;found780.4153.
100mLナスフラスコに化合物41(1.40g,1.85mmol)を量り取り、ジクロロメタン13.0mLとメタノール4.4mLの混合溶媒に溶解させ、0℃でp-トルエンスルホン酸ピリジニウム(0.0465g,0.185mmol)を加え、1.5時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=40:1→10:1)で精製し、目的化合物42(無色油状物,0.900g,1.40mmol,76%)を得た。1HNMR(400MHz,CD3CN,60℃)δ8.21-8.17(m,2H),7.26-7.22(m,2H),5.52(d,J=5.0Hz,1H),4.17(dd,J=5.0,2.3Hz,1H),4.00-3.92(m,2H),3.75-3.63(m,3H),2.61(br,1H),1.05-0.95(m,27H),0.76-0.65(m,18H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC30H57NNaO8Si3 +666.3284;found666.3296.
200mLのナスフラスコに化合物42(3.00g,4.66mmol)を量り取り、dryピリジンで3回共沸乾燥した。アルゴン雰囲気下、dryピリジン115mLに溶解し、0℃でメシルクロリド(0.45mL,5.81mmol)を加え、室温で19時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル200mLで希釈した後、H2O200mLで洗浄し、水層を酢酸エチル200mLで2回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=40:1→10:1)で精製することで、化合物43(無色油状物,2.56g,3.54mmol,76%)を得た。1HNMR(400MHz,CD3CN,60℃)δ8.22-8.18(m,2H),7.26-7.22(m,2H),5.54(d,J=5.1Hz,1H),4.53-4.45(m,1H),4.35(dd,J=11.4,2.6Hz,1H),4.18(dd,J=5.1,2.2Hz,1H),4.04-3.88(m,3H),3.01(s,3H),1.06-0.97(m,27H),0.77-0.67(m,18H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC31H59NNaO10SSi3 +744.3060;found744.3063.
100mLナスフラスコに化合物43(2.39g,3.31mmol)、5-メルカプト-1-フェニル-1H-テトラゾール(0.766g,4.30mmol)を量り取り、dryトルエンで3回共沸乾燥した。これをアルゴン雰囲気下dryDMF3.3mLに溶解させ、0℃でトリエチルアミン(1.20mL、8.60mmol)を加えた後、60℃で48時間攪拌した。これを酢酸エチル30mLで希釈し、H2O50mLで洗浄した後、水層を酢酸エチル30mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=49:1→9:1)で精製し、目的化合物44(黄色油状物,1.97g,2.46mmol,74%)を得た。1HNMR(400MHz,CD3CN,60℃)δ8.10-8.06(m,2H),7.59-7.54(m,3H),7.48-7.44(m,2H),7.16-7.12(m,2H),5.50(d,J=4.6Hz,1H),4.16(dd,J=4.6,1.9Hz,1H),4.03-3.93(m,3H),3.89(dd,J=13.3,3.2Hz,1H),3.65-3.56(m,1H),1.05-0.95(m,27H),0.77-0.66(m,18H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC37H61N5NaO7SSi3 +826.3492;found826.3496.
100mLナスフラスコに化合物44(1.80g,2.24mmol)を量り取り、dryジクロロメタン9.0mLに溶解させ、0℃でmCPBA(1.66g,6.72mmol,70wt%)を加えた後、アルゴン雰囲気下、室温で20時間攪拌した。次に飽和亜硫酸ナトリウム水溶液30mLを加え、ジクロロメタン50mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮し、目的化合物5c(無色油状物,1.76g,2.11mmol,94%)を得た。1HNMR(400MHz,CD3CN,60℃)δ8.14-8.10(m,2H),7.70-7.55(m,5H),7.12-7.08(m,2H),5.44(d,J=5.2Hz,1H),4.37-4.33(m,1H),4.16(dd,J=5.2,2.4Hz,1H),4.09-4.04(m,3H),3.97(t,J=5.6Hz,1H),1.06-0.95(m,27H),0.78-0.66(m,18H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC37H61N5NaO9SSi3 +858.3390;found858.3389.
<シクロペンテン誘導体の合成>
(実施例9)
次に示す合成ルートで実施例9のシクロペンテン誘導体3aを合成した。
Figure 2023057059000019
試験管に化合物4a(0.0612g,0.100mmol)を量り取り、dryTHF0.17mLとチオ酢酸(7.0μL,0.098mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃でDBU(0.0290mL,0.194mmol)を加え、一時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水0.33mLとH2O10mLを加え、酢酸エチル10mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1)で精製し、目的化合物3a(淡黄色油状物,0.0340g,0.0844mmol,84%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ5.97(dd,J=6.1,3.0Hz,1H),5.89(ddd,J=6.1,2.5,1.1Hz,1H),4.45(ddd,J=6.2,3.0,1.1Hz,1H),4.28(dd,J=4.7,2.5Hz,1H),4.22(dd,J=6.2,4.7Hz,1H),2.30(s,3H),0.91(s,9H),0.90(s,9H),0.08(s,3H),0.07(s,6H),0.04(s,3H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ196.8,133.8,133.7,74.3,73.3,49.9,30.3,25.9,25.8,18.2,18.0,-4.3,-4.6,-4.7,-5.0.IR(ATR):2953,2930,2894,2857,1686,1472,1354,1250,1221,1155,1113,1046,917,894,835,824,770,741,702,688,614,530,504,486cm-1.[α]D=-64.3(c1.00,CHCl3).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC19H38NaO3SSi2 +425.1972;found425.1974.
<シクロペンテン誘導体の合成>
(実施例10)
次に示す合成ルートで実施例10のシクロペンテン誘導体3aを合成した。
Figure 2023057059000020
5mLナスフラスコに化合物4b(0.130g,0.200mmol)を量り取り、dryTHF0.33mLに溶解させ、アルゴン雰囲気下、0℃でチオ酢酸(0.0150mL,0.202mmol)、dryDBU(0.0460mL,0.301mmol)を加え、18時間攪拌させた。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液0.5mLを加え、酢酸エチル10mLで抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的化合物3a(淡黄色油状物,0.035g,0.086mmol,43%)を得た。
<シクロペンテン誘導体の合成>
(実施例11)
次に示す合成ルートで実施例11のシクロペンテン誘導体3aを合成した。
Figure 2023057059000021
5mLナスフラスコに化合物4c(0.117g,0.200mmol)を量り取り、dryTHF0.33mLに溶解させ、アルゴン雰囲気下、0℃でチオ酢酸(0.0150mL,0.202mmol)、dryDBU(0.0460mL,0.301mmol)を加え、18時間攪拌させた。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液0.5mLを加え、酢酸エチル10mLで抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的化合物3a(淡黄色油状物,0.035g,0.087mmol,43%)を得た。
<シクロペンテン誘導体の合成>
(実施例12)
次に示す合成ルートで実施例12のシクロペンテン誘導体3bを合成した。
Figure 2023057059000022
試験管に化合物4d(0.0470g,0.100mmol)を量り取り、dryTHF0.17mLとチオ酢酸(7.0μL,0.098mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃でDBU(0.0220mL,0.147mmol)を加え、一時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液0.25mLとH2O10mLを加え、酢酸エチル10mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→7:3)で精製し、目的化合物3b(淡黄色油状物,0.0101g,0.0391mmol,39%,cis:trans=80:20)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ6.10(ddd,J=6.0,2.7,0.9Hz,1H,cis),5.99-5.93(m,1H,cis+2H,trans),5.76(ddt,J=5.9,2.2,1.0Hz,1H),5.66(ddd,J=5.6,2.5,0.9Hz,1H,cis),5.52(dd,J=6.6,5.6Hz,1H,cis),5.27(ddd,J=5.9,4.8,1.1Hz,1H),4.75(ddd,J=6.6,2.7,1.5Hz,1H,cis),4.62(dq,J=4.8,1.6Hz,1H),2.36(s,3H,trans),2.35(s,3H,cis),2.08(s,3H,trans),2.07(s,6H,cis),2.06(s,3H,trans).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC11H14NaO5S+281.0454;found281.0450.
<シクロペンテン誘導体の合成>
(実施例13)
次に示す合成ルートで実施例13のシクロペンテン誘導体3cを合成した。
Figure 2023057059000023
5mLナスフラスコに化合物4b(0.131g,0.200mmol)を量り取り、dryTHF0.33mLに溶解させ、アルゴン雰囲気下、0℃で2-メルカプトピリジン(0.0223g,0.201mmol)、dryDBU(0.0460mL,0.301mmol)を加え、1時間攪拌させた。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液0.5mLを加え、酢酸エチル10mLで抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的化合物3c(無色透明油状物,0.0494g,0.113mmol,56%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ8.37(ddd,J=5.0,1.9,1.1Hz,1H),7.41(ddd,J=8.1,7.3,1.9Hz,1H),7.17(dt,J=8.1,1.1Hz,1H),6.91(ddd,J=7.3,5.0,1.1Hz,1H),6.11(dd,J=6.1,2.7Hz,1H),5.89(ddd,J=6.1,2.4,1.4Hz,1H),4.94(ddd,J=6.0,2.7,1.4Hz,1H),4.41(dd,J=4.8,2.4Hz,1H),4.35(dd,J=6.0,4.8Hz,1H),0.93(s,9H),0.87(s,9H),0.10(s,3H),0.08(s,6H),0.04(s,3H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ160.3,148.9,135.5,134.5,133.0,122.3,118.8,75.2,74.2,50.3,26.0,25.9,18.4,18.2,-4.2,-4.4,-4.5,-4.9.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+H]+calcdforC22H40NO2SSi2 +438.2313;found438.2302.
<シクロペンテン誘導体の合成>
(実施例14)
次に示す合成ルートで実施例14のシクロペンテン誘導体3dを合成した。
Figure 2023057059000024
5mLナスフラスコに化合物4b(0.131g,0.200mmol)を量り取り、dryDMF0.33mLに溶解させ、アルゴン雰囲気下、0℃で6-クロロプリン(0.0309g,0.200mol)、dryDBU(0.0460mL,0.301mmol)を加え、1時間攪拌させた。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液0.5mLを加え、酢酸エチル10mLで抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、目的化合物3d(白色固体,0.0451g,0.0937mmol,47%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ8.73(s,1H),8.60(s,1H),6.29(ddd,J=6.2,2.6,1.3Hz,1H),6.07(dd,J=6.2,3.0Hz,1H),5.58(ddd,J=6.9,3.0,1.3Hz,1H),4.57(dd,J=5.5,2.6Hz,1H),4.48(dd,J=6.9,5.5Hz,1H),0.96(s,9H),0.55(s,9H),0.17(s,3H),0.16(s,3H),0.02(s,3H),-0.19(s,3H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ152.2,151.4,150.3,147.9,138.2,131.4,130.9,73.8,71.5,58.3,25.9,25.3,18.2,17.6,-4.6,-4.6,-4.9,-5.3.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+H]+calcdforC22H38ClN4O2Si2 +481.2216;found481.2220.
<シクロペンテン誘導体の合成>
(実施例15)
次に示す合成ルートで実施例15のシクロペンテン誘導体3eを合成した。
Figure 2023057059000025
5mLナスフラスコに化合物4b(0.131g,0.201mmol)を量り取り、dryTHF0.33mLを加えた後、6-クロロ-7-デアザプリン(0.0312g,0.203mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃でDBU(0.0460mL,0.301mmol)を加え、3時間攪拌した。後処理は化合物3dの合成と同様の操作を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、目的化合物3e(白色固体,0.0323g,0.0673mmol,33%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ8.60(s,1H),7.75(d,J=3.7Hz,1H),6.51(d,J=3.7Hz,1H),6.21(ddd,J=6.2,2.6,1.5Hz,1H),5.99(dd,J=6.2,2.8Hz,1H),5.79(ddd,J=6.8,2.8,1.5Hz,1H),4.53(dd,J=5.5,2.6Hz,1H),4.44(dd,J=6.8,5.5Hz,1H),0.96(s,9H),0.52(s,9H),0.16(s,3H),0.14(s,3H),-0.02(s,3H),-0.27(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+H]+calcdforC23H39ClN3O2Si2 +480.2264;found480.2250.
(実施例16)
次に示す合成ルートで実施例16のシクロペンテン誘導体3fを合成した。
Figure 2023057059000026
5mLナスフラスコに化合物4b(0.131g,0.201mmol)を量り取り、dryDMF0.33mLを加えた後、2-チオウラシル(0.0256g,0.200mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃でDBU(0.0460mL,0.301mmol)を加え、1時間攪拌した。後処理は化合物3dの合成と同様の操作を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、目的化合物3f(白色固体,0.0703g,0.155mmol,77%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ9.33(br,1H),7.97(d,J=8.1Hz,1H),6.43(dt,J=6.5,2.5Hz,1H),6.19(dt,J=6.5,2.0Hz,1H),5.93(ddd,J=6.5,2.5,0.6Hz,1H),5.83(dd,J=8.1,2.5Hz,1H),4.52-4.46(m,2H),0.92(s,9H),0.82(s,9H),0.14(s,3H),0.13(s,3H),0.09(s,3H),0.05(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+H]+calcdforC21H39N2O3SSi2 +455.2214;found455.2223.
(実施例17)
次に示す合成ルートで実施例17のシクロペンテン誘導体3gを合成した。
Figure 2023057059000027
5mLナスフラスコに化合物4b(0.131g,0.201mmol)を量り取り、dryDMF0.33mLを加えた後、2-チオシトシン(0.0257g,0.202mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃でDBU(0.0460mL,0.301mmol)を加え、1時間攪拌した。後処理は化合物3dの合成と同様の操作を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、目的化合物3g(白色固体,0.0634g,0.140mmol,70%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ8.02(d,J=5.6Hz,1H),6.13-6.11(m,1H),6.07,(dd,J=6.0,2.8Hz,1H),5.86(d,J=6.4Hz,1H),4.86-4.75(m,3H),4.40-4.39(m,1H),4.35-4.32(m,1H),0.91(s,9H),0.90(s,9H),0.10(s,3H),0.09(s,3H),0.07(s,3H),0.07(s,3H).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+H]+calcdforC21H40N3O2SSi2 +454.2374;found454.2355.
(実施例18)
次に示す合成ルートで実施例18のシクロペンテン誘導体3hを合成した。
Figure 2023057059000028
5mLナスフラスコに化合物4e(0.139g,0.203mmol)を量り取り、dryDMF0.33mLを加えた後、2-チオウラシル(0.0769g,0.601mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃でDBU(0.122mL,0.798mmol)を加え、3時間攪拌した。後処理は化合物3dの合成と同様の操作を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、目的化合物3h(白色固体,0.0576g,0.127mmol,63%)を得た。1HNMRスペクトルは化合物3fのものと一致した。HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+H]+calcdforC21H39N2O3SSi2 +455.2214;found455.2224.
<シクロヘキセン誘導体の合成>
(実施例19)
次に示す合成ルートで実施例19のシクロヘキセン誘導体6aを合成した。
Figure 2023057059000029
試験管に化合物5a(0.0745g,0.0984mmol)を量り取り、dryTHF0.17mLとチオ酢酸(0.0110mL,0.153mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃でDBU(0.0440mL,0.300mmol)を加え、室温で24時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液3.0mLを加え、酢酸エチル10mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=40:1)で精製し、目的化合物33(淡黄色油状物,0.0353g,0.0646mmol,66%,cis:trans=94:6)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ5.63-5.54(m,2H),4.38(t,J=4.5Hz,1H),4.01(ddd,J=5.8,2.5,1.4Hz,1H),3.84(dd,J=8.4,4.5Hz,1H),3.59(dd,J=8.4,5.8Hz,1H),2.32(s,3H),1.00-0.94(m,27H),0.69-0.59(m,18H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ195.3,130.6,125.7,76.0,73.5,70.5,46.7,30.5,7.0,6.9,6.9,5.2,5.2,4.8.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC26H54NaO4SSi3 +569.2943;found569.2941.
<シクロヘキセン誘導体の合成>
(実施例20)
次に示す合成ルートで実施例20のシクロヘキセン誘導体6bを合成した。
Figure 2023057059000030
化合物3bの合成法と同様の操作によって、化合物5b(0.0540g,0.100mmol)から目的化合物6b(白色固体,0.0072g,0.022mmol,22%,cis:rans=65:35)を得た。但し、反応は室温で行った。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ5.83(ddd,J=9.9,5.4,1.9Hz,1H,trans),5.71-5.62(m,2H,cis+1H,trans),5.55(ddt,J=7.2,3.6,2.0Hz,1H,cis),5.50(dt,J=4.6,2.1Hz,1H,trans),5.36-5.25(m,2H,cis+2H,trans),4.63(dd,J=5.2,3.7Hz,1H,trans),4.41-4.37(m,1H,cis),2.36(s,3H,trans),2.35(s,3H,cis),2.06(s,3H,cis),2.06(s,3H,trans),2.05(s,3H,trans),2.04(s,6H,cis),1.98(s,3H,trans).HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC14H18NaO7S+353.0665;found353.0647.
<シクロヘキセン誘導体の合成>
(実施例21)
次に示す合成ルートで実施例21のシクロヘキセン誘導体6cを合成した。
Figure 2023057059000031
サンプル管に化合物5c(0.167g,0.200mmol)を量り取り、dryTHF0.33mLを加えた後、チオ酢酸(0.021mL,0.29mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、0℃でDBU(0.090mL,0.60mmol)を加え、室温で22時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液2.0mLを加え、酢酸エチル9mLで3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的化合物6c(淡黄色油状物,0.0689g,0.126mmol,63%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ5.53(ddd,J=10.2,4.0,1.8Hz,1H),5.40(ddd,J=10.2,4.0,2.5Hz,1H),4.59(quint,J=2.5Hz,1H),4.45-4.43(m,1H),4.00(t,J=4.0Hz,1H),3.88-3.85(m,1H),2.33(s,3H),0.97(t,J=7.9Hz,18H),0.97(t,J=7.9Hz,9H),0.67-0.58(m,18H).13CNMR(100MHz,CDCl3)δ195.3,130.4,126.0,73.8,72.6,66.6,44.5,30.4,6.8,6.8,5.0,4.9,4.7.HRMS(ESI-TOF)m/z:[M+Na]+calcdforC26H54NaO4SSi3 +569.2943;found569.2944.
第一発明のシクロペンテン誘導体、シクロヘキセン誘導体は、医薬品やその候補化合物の合成中間体となる重要な化合物である。このため、第二発明のシクロペンテン誘導体及びシクロヘキセン誘導体の製造方法は、医薬品の製造において利用することができる。

Claims (2)

  1. 下記化学式(a)で示されるシクロペンテン誘導体、或いは(b)で示されるシクロヘキセン誘導体。
    (但し、Rは、水酸基の保護基、
    Xは、炭素数1~20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5の低級アルキル基、炭素数1~5の低級アルケニル基、炭素数1~5の低級アルキニル基、炭素数1~5の低級アルコキシ基、炭素数1~5の低級アルキルアミノ基、炭素数1~5の低級アルケニルアミノ基、炭素数1~5の低級アルキニルアミノ基、炭素数1~5の低級アシルアミノ基、アジド基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される一種以上の置換基で置換されていても良い。)で置換されたチオール(メルカプト)基または、
    炭素数1~20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5の低級アルキル基、炭素数1~5の低級アルケニル基、炭素数1~5の低級アルキニル基、炭素数1~5の低級アルコキシ基、炭素数1~5の低級アルキルアミノ基、炭素数1~5の低級アルケニルアミノ基、炭素数1~5の低級アルキニルアミノ基、炭素数1~5の低級アシルアミノ基、アジド基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される一種以上の置換基で置換されていても良い。)で置換されたセレノール基または、
    炭素数1~20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5の低級アルキル基、炭素数1~5の低級アルケニル基、炭素数1~5の低級アルキニル基、炭素数1~5の低級アルコキシ基、炭素数1~5の低級アルキルアミノ基、炭素数1~5の低級アルケニルアミノ基、炭素数1~5の低級アルキニルアミノ基、炭素数1~5の低級アシルアミノ基、アジド基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、シリル基から選択される一種以上の置換基で置換されていても良い。)で置換されたヘテロアリール基であり、
    Zは、ORと同一の保護された水酸基、水素原子、アミノ基、保護されたアミノ基、アジド基などの窒素官能基や、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基から選択される基)。
    Figure 2023057059000032
  2. 下記化学式(A)で示されるフラノース誘導体、又は(B)で示されるピラノース誘導体の溶液に塩基を加えることを特徴とする請求項1に記載のシクロペンテン誘導体又はシクロヘキセン誘導体の製造方法(ただし、R、Yは水酸基の保護基であって、互いに同一または異なっていてもよい。また、ZはORと同一の保護された水酸基、水素原子、アミノ基、保護されたアミノ基、アジド基などの窒素官能基や、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基などのハロ基から選択される基である。)。
    Figure 2023057059000033
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