JP2023050818A - 鍵盤装置の鍵 - Google Patents
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Abstract
【課題】鍵本体と木質板の間の隙間によって外観上の美観を損ねることなく、且つ、木質板が膨張した場合であっても鍵の変形が生じることを防止することができるとともに、鍵本体と木質板の接着の際に、余分な接着剤のはみ出したとしても、隣接する鍵との干渉を生じず、また美観を損ねることのない鍵盤装置の鍵を提供する。【解決手段】樹脂製の鍵本体51と、鍵本体51の側面の少なくとも一部に沿って取り付けられる一又は複数の木質板52と、を有し、鍵本体51は、側面の上端部に沿って延在し、上面と連続的に形成された、鍵本体51の側方に向けて突出する上部凸状部53と、側面の中央部近傍又は下端部近傍に配され、鍵本体51の側方に向けて突出し上部凸状部53と対向する下部支持突起54と、を備え、木質板52は、上部凸状部53及び下部支持突起54によって挟持されることを特徴とする。【選択図】図8
Description
本発明は、電子ピアノなどの鍵盤楽器に適用される鍵盤装置の鍵に関し、特に側面に木質板が取り付けられる鍵盤装置の鍵に関する。
従来、低コストで鍵に木質感を付与するために、樹脂製の鍵本体の側面に木質材を取り付ける鍵盤装置の鍵が知られている。例えば特許文献1の鍵構造体は、上部と下部と、これらを連結する連結部とを一体に形成した樹脂製の鍵ベース体と、この鍵ベース体の上部及び下部の間に設けられた、鍵ベース体とは別材で構成された中間部材と、から構成され、この中間部材を、鍵ベース体と同等以上の剛性を有する木質系材とする構成が開示されている。
特許文献1の鍵構造体では、鍵ベース体の上部と下部と連結部とで構成される凹部が、鍵ベース体の前後方向のほぼ全長に亘って形成され、この凹部にほぼ隙間なく木質材を嵌め込む構成であるため、湿気等の影響により木質材が膨張した場合に、鍵の反りや捻じれ等の変形が発生するおそれがある。また、接着剤を用いて上記の凹部に木質材を接着する場合、凹部と木質材の間の隙間が小さく、余分な接着剤を逃がす空間もないため、接着剤の一部がこの隙間を介して凹部の外側へとはみ出して固着することがあり、これにより美観を損ねたり、場合によっては隣接する鍵との干渉を生じて演奏に支障をきたすことがある。
また、こうした問題を回避するために、上記の凹部の寸法よりも小さめの木質材を用いた場合、凹部と木質材との間に隙間が生じ、これが外観上の美観を悪化させてしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、鍵本体と木質板の間の隙間によって美観を損ねることなく、且つ、木質板が膨張した場合であっても鍵の変形が生じることを防止することができるとともに、鍵本体と木質板の接着の際に、余分な接着剤がはみ出したとしても、隣接する鍵との干渉を生じず、また美観を損ねることのない鍵盤装置の鍵を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、鍵盤装置の鍵であって、少なくとも上面及び側面を有し、前後方向に所定長さ延びる、樹脂製の鍵本体と、鍵本体の側面の少なくとも一部に沿って取り付けられる一又は複数の木質板と、を有し、鍵本体は、側面の上端部に沿って延在し、上面と連続的に形成された、鍵本体の側方に向けて突出する上部凸状部と、側面の中央部近傍又は下端部近傍に配され、鍵本体の側方に向けて突出し上部凸状部と対向する下部支持突起と、を備え、木質板は、上部凸状部及び下部支持突起によって挟持されることを特徴とする。
この構成によれば、鍵本体の側面の上端部に沿って形成された上部凸状部と、中央部近傍又は下端部近傍に形成された下部支持突起とによって木質板が上下に挟み込まれるようにして支持されるので、隣接する鍵の押鍵時に視認されやすい鍵の側面の上端部近傍において、鍵本体と木質板の間に隙間が生じず、美観を損ねることがない。
また、木質板の上側では、木質板の上端部の全体が、鍵本体の側面の上端部に沿って形成された上部凸状部と接触してほぼ隙間なく支持されるのに対し、木質板の下側では、木質板の下端部の一部のみが下部支持突起によって支持される。したがって、木質板が湿気等の影響により膨張した場合であっても、木質板の下方に十分な空間が確保されているため、鍵本体に応力が集中して鍵本体の変形を引き起こすおそれがない。また、木質板が膨張した場合、下部支持突起が木質板に食い込みながら上部凸状部側に木質板を押し付けるため、上部凸状部と木質板の間に隙間が生じることも防止できる。
さらに、鍵本体と木質板を接着剤を用いて接着する場合にも、余分な接着剤は木質板の下方の空間へと流れ出ることができる。木質板の下方にはみ出した接着剤は、隣接する鍵との干渉を生じるおそれがなく、また、木質板の下方は、隣接する鍵が押鍵された際にも外部に露出することがないため、はみ出した接着剤により美観が損なわれることも防止できる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤装置の鍵において、鍵本体は、側面の前端部に沿って延在し、鍵本体の側方に向けて突出する前部凸状部と、側面の中央部近傍又は後端部近傍に配され、鍵本体の側方に向けて突出し前部凸状部と対向する後部支持突起と、をさらに備え、木質板は、前部凸状部及び後部支持突起によって挟持されることを特徴とする。
この構成によれば、木質板は、上部凸状部と下部支持突起とによって上下に挟持されるのに加え、鍵本体の側面の前端部に沿って形成された前部凸状部と、中央部近傍又は後端部近傍に形成された後部支持突起とによって前後に挟み込まれるようにして支持されるので、隣接する鍵の押鍵時に視認されやすい鍵の側面の前端部近傍においても、鍵本体と木質板の間に隙間が生じず、美観を損ねることをさらに防止することができる。また、木質板が膨張した場合、後部支持突起が木質板に食い込みながら前部凸状部側に木質板を押し付けるため、前部凸状部と木質板の間に隙間が生じることも防止できる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の鍵盤装置の鍵において、鍵本体は、下部支持突起を複数備えることを特徴とする。
この構成によれば、鍵本体の側面の中央部近傍又は下端部近傍に複数の下部支持突起が形成され、それにより木質板の下端部をより安定的に支持することができるので、鍵の側面の上端部近傍において、鍵本体と木質板の間に隙間が生じることをより効果的に防止することができる。また、木質板が膨張した場合にも、複数形成された下部支持突起が木質板に食い込みながら上部凸状部側に木質板をより安定して押し付けることができるので、木質板の変形をより効果的に防止することができるとともに、上部凸状部と木質板の間に隙間が生じることをより効果的に防止することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に記載の鍵盤装置の鍵において、上部凸状部は、下部支持突起と対向する側の面が、先端側に向かうほど下方に張り出すように側面の下端部側に向けて傾斜しており、下部支持突起は、上部凸状部と対向する側の面が、先端側に向かうほど上方に張り出すように側面の上端部側に向けて傾斜していることを特徴とする。
この構成によれば、上部凸状部は、下部支持突起と対向する側の面が、先端側(鍵本体の側面から遠い側)に向かうほど下方に張り出すように下端部側に向けて傾斜しており、下部支持突起は、上部凸状部と対向する側の面が、先端側(鍵本体の側面から遠い側)に向かうほど上方に張り出すように上端部側に向けて傾斜している。これにより、木質板が膨張する場合、木質板はこれらの傾斜面に案内され、上部凸状部又は下部支持突起の基端側(鍵本体の側面に近い側)へと潜り込むように膨張するので、鍵本体と木質板がより密着して隙間を生じ難くなるとともに、木質板の変形による美観の悪化を防止することができる。
請求項5に係る発明は、請求項2に記載の鍵盤装置の鍵において、前部凸状部は、後部支持突起と対向する側の面が、先端側に向かうほど後方に張り出すように側面の後端部側に向けて傾斜しており、後部支持突起は、前部凸状部と対向する側の面が、先端側に向かうほど前方に張り出すように側面の前端部側に向けて傾斜していることを特徴とする。
この構成によれば、前部凸状部は、後部支持突起と対向する側の面が、先端側(鍵本体の側面から遠い側)に向かうほど後方に張り出すように後端部側に向けて傾斜しており、後部支持突起は、前部凸状部と対向する側の面が、先端側(鍵本体の側面から遠い側)に向かうほど前方に張り出すように前端部側に向けて傾斜している。これにより、木質板が膨張する場合、木質板はこれらの傾斜面に案内され、前部凸状部又は後部支持突起の基端側(鍵本体の側面に近い側)へと潜り込むように膨張するので、鍵本体と木質板がより密着して隙間を生じ難くなるとともに、木質板の変形による美観の悪化を防止することができる。
請求項6に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤装置の鍵において、鍵本体は、白鍵用として構成されており、前後方向に所定長さ延び白鍵のみに隣接する幅広部と、前後方向に所定長さ延び黒鍵に隣接する幅狭部と、を有し、幅広部と幅狭部との境界に構成される角部に、木質板の前端部を収容するための溝部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、鍵本体が、白鍵のみに隣接する幅広部と、黒鍵に隣接する幅狭部とを有し、幅広部と幅狭部との境界に構成される角部において、溝部により木質板の前端部が収容されるので、幅広部と幅狭部との境界における鍵本体と木質板の密着性が向上し、鍵本体と木質板の間に隙間が生じることを防止することができる。
請求項7に係る発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の鍵盤装置の鍵において、木質板は、比重が0.5以下の軟質の木材であることを特徴とする。
この構成によれば、木質板が、比重が0.5以下の軟質の木材であるため、木質板が膨張する場合、下部支持突起又は後部支持突起が木質板に容易に食い込むことが可能となる。これにより、上部凸状部側に木質板をより安定して押し付けることができるので、木質板の変形をより効果的に防止することができるとともに、上部凸状部と木質板の間に隙間が生じることをより効果的に防止することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1(a)は、本発明が適用される電子ピアノの鍵盤装置1について、1オクターブ分のみを示している。なお、以下の説明ではまず、鍵盤装置1の基本構成及びその動作を説明し、その後で、本発明の要部について説明するものとする。
図1(b)は、同図(a)の鍵盤装置1において、左端の白鍵2a及び黒鍵2b以外の鍵2を省略した状態を示しており、図2は、白鍵2a及び黒鍵2bを鍵支持機構6とともに鍵盤シャーシ4から取り外した状態を示している。
この鍵盤装置1は、鍵盤シャーシ4と、白鍵2a及び黒鍵2bから成り、左右方向に並んだ状態に配置された複数の鍵2と、鍵2ごとに鍵盤シャーシ4に回動自在に取り付けられ、対応する鍵2を下方から支持する鍵支持機構6と、各鍵2の押鍵情報を検出するための鍵スイッチ3などを備えている。
鍵盤シャーシ4は、所定の樹脂材料(例えばABS樹脂)を射出成形することなどによって所定形状の樹脂成形品から成るシャーシ本体4aを備えている。図3に示すように、このシャーシ本体4aでは、その前部11、中間部12及び後部13がいずれも全体として左右方向(図3(a)の左右方向)に延びるように形成され、これらが左右方向に間隔を隔ててかつ各々が前後方向に延びる複数のリブ14によって一体に成形されている。なお、以下の説明では、鍵盤シャーシ4において、シャーシ本体4aの前部11、中間部12及び後部13をそれぞれ、「シャーシ前部11」、「シャーシ中間部12」及び「シャーシ後部13」というものとする。
シャーシ前部11は主に、押鍵時に白鍵2aをガイドするとともに、その前端部の上限位置及び下限位置を規制するためのものである。このシャーシ前部11には、白鍵2aごとに下方から挿入され、白鍵2aの横振れを防止するための複数の白鍵ガイド11aが、左右方向に並んだ状態で立設されている。また、シャーシ前部11には、各白鍵ガイド11aの左右両側に、上下方向に貫通する係合孔11b、11bが設けられており、両係合孔11b、11bに、白鍵2aの後述する左右2つの上限位置規制部21、21がそれぞれ貫通した状態で係合する。さらに、シャーシ前部11には、その前端部に、前方に突出しかつシャーシ本体4aの全体にわたって左右方向に延びるストッパ取付部11cが設けられ、このストッパ取付部11cの下面及び上面にそれぞれ、白鍵用の鍵上限ストッパ16a及び鍵下限ストッパ16bが、左右方向に延びるように取り付けられている。なお、シャーシ前部11には、白鍵ガイド11aの後方の所定位置に、シャーシ本体4aの全体にわたって左右方向に延びる黒鍵用のストッパ取付部11dが設けられ、このストッパ取付部11dに、黒鍵用の鍵上限ストッパ17が、左右方向に延びるように取り付けられている。
シャーシ中間部12は主に、押鍵時に黒鍵2bをガイドするとともに、白鍵用及び黒鍵用の鍵支持機構6a、6bの後述する第1アーム31及び第2アーム32を揺動自在に支持するものである。このシャーシ中間部12は、左右方向に延びる平板状の平坦部12aと、この平坦部12a上に立設され、左右方向に適宜、間隔を隔てて配置された複数の黒鍵ガイド12bとを有している。各黒鍵ガイド12bは、黒鍵2bごとに下方から挿入され、その黒鍵2bの横振れを防止する。また、シャーシ中間部12の前部には、鍵支持機構6の第1アーム31を支持する第1アーム支持部18が設けられている。この第1アーム支持部18は、隣り合うリブ14、14の間にそれぞれ左右方向に延びるように設けられた複数の第1支軸18aを有しており、これらの第1支軸18aに、第1アーム31が揺動自在に支持されている。さらに、シャーシ中間部12の後部には、鍵支持機構6の第2アーム32を支持する第2アーム支持部19が設けられている。この第2アーム支持部19は、隣り合うリブ14、14の間にそれぞれ左右方向に延びるように設けられた複数の第2支軸19aを有している。複数の第2支軸19aは、上記第1支軸18aよりも後方にかつ高い位置に、左右方向に延びる同一軸線上に配置されており、これらの第2支軸19aに、第2アーム32が揺動自在に支持されている。なお、シャーシ中間部12の下側に設けられた後述する中レール8の所定位置には、シャーシ本体4aの全体にわたって左右方向に延びる第1アーム下限ストッパ10bが設けられている。
また、鍵盤シャーシ4の下部には、上記のシャーシ前部11とシャーシ中間部12の間に、前記鍵スイッチ3が取り付けられている。この鍵スイッチ3は、左右方向に延びる横長のプリント基板3aと、このプリント基板3a上に鍵2ごとに取り付けられ、押鍵時に第1アーム31によって押圧されるゴムスイッチから成る複数のスイッチ本体3bとで構成されている。
シャーシ後部13は主に、鍵2を、その後端部において、横振れを防止しながら上下方向にガイドするとともに、第1アーム31の後端部の上限位置を規制するためのものである。図2及び図3(a)に示すように、シャーシ後部13は、隣接する鍵2、2同士を仕切るよう、互いに左右方向に所定間隔を隔てて、複数の仕切壁13aを有している。また、図3(b)に示すように、シャーシ後部13の上部の所定位置には、シャーシ本体4aの全体にわたって左右方向に延びる第1アーム上限ストッパ10aが設けられている。この第1アーム上限ストッパ10a、及びシャーシ中間部12に設けられた前記第1アーム下限ストッパ10bはそれぞれ、鍵2にタッチ重さを付与するためのハンマーとしての機能を有する第1アーム31に対し、その第1アーム31が上方に回動したときの上限位置、及び下方に回動したときの下限位置を規制するためのものである。さらに、シャーシ後部13の上部には、シャーシ本体4aの全体にわたって左右方向に延び、鍵2の後端部を覆うように配置された金属製のカバープレート15が取り付けられている。
以上のように構成された鍵盤シャーシ4のシャーシ本体4aには、図2及び図3(a)に示すように、上方及び前方に開放する複数の第1開口部5a及び上方に開放する複数の第2開口部5bが設けられている。上記の各第1開口部5aを介して、鍵支持機構6の第1アーム31が外方から第1支軸18aに係合され、また、上記の各第2開口部5bを介して、第2アーム32が外方から第2支軸19aに係合される。
また、上記の鍵盤シャーシ4では、複数のシャーシ本体4aが、互いに左右方向に並んだ状態に連結されるとともに、いずれも左右方向に延び、互いに前後方向に所定間隔を隔てて配置された金属製の前レール7、中レール8及び後レール9に載置された状態でねじ止めされている。そして、上記の前レール7及び後レール9を介して、電子ピアノの図示しない棚板上に鍵盤シャーシ4が固定される。
次に、鍵2及び鍵支持機構6について説明する。図4(a)は、白鍵2a及びその鍵支持機構6aを拡大して示しており、図4(b)は、それらを分解して示している。同図に示すように、白鍵2aは、所定の樹脂材料(例えばAS樹脂)を射出成形することなどにより、前後方向に所定長さ延びるとともに、下方に開放する中空状に形成されている。白鍵2aの前端部には、左右の側壁から下方に延びかつその下端部が前方に屈曲するように形成された左右一対の上限位置規制部21、21が設けられている。これらの上限位置規制部21、21は、前述したように、シャーシ前部11の左右の係合孔11b、11bにそれぞれ貫通した状態で係合する。
また、白鍵2aの前部には、上限位置規制部21よりも後方の所定位置に、鍵支持機構6aの第1アーム31に連結される鍵前側連結部22が設けられている。この鍵前側連結部22は、側面形状が長孔状でかつ前方に開放するU字状に形成された連結凹部22aを有している。また、この連結凹部22aには、その内周面全体を覆うように設けられ、第1アーム31の後述する連結軸35bが連結凹部22a内で摺動する際に、ノイズの発生を抑制するための鍵側ノイズ抑制部材20が取り付けられている。
さらに、白鍵2aの後部には、鍵支持機構6aの第2アーム32に連結される鍵後側連結部23が設けられている。この鍵後側連結部23は、白鍵2aの左右方向の中央部から下方に垂下し、左右方向に所定の厚さを有する板状の連結本体部23aと、この連結本体部23aの左右の側面からそれぞれ同軸状に突出した左右一対の係合凸部23b、23bとを有している。また、白鍵2aの後部には、上下方向に貫通し、鍵盤装置1のメンテナンス時などに、白鍵2aと鍵支持機構6aの第2アーム32との連結を解除する際に、所定の工具を上方から挿入するための工具挿入孔24が形成されている。
一方、鍵支持機構6aは、互いに係合するとともに、白鍵2aの鍵前側連結部22及び鍵後側連結部23にそれぞれ連結された第1アーム31及び第2アーム32を備えている。
図4(b)に示すように、第1アーム31は、アーム本体33と、このアーム本体33に取り付けられた2つの錘34、34とで構成されている。アーム本体33は、所定の樹脂材料(例えばポリアセタール)を射出成形することなどにより、所定形状の樹脂成形品で構成されている。このアーム本体33は、前後方向に所定長さ延びていて、前端部に、白鍵2aの鍵前側連結部22に連結する第1アーム前側連結部35が設けられている。この第1アーム前側連結部35は、上方及び前方に開放するボックス状に形成されたボックス部35aと、このボックス部35aの左右の側壁の前側上端部同士をつないだ状態で、左右方向に延びるように設けられた連結軸35bとを有している。そして、この連結軸35bは、白鍵2aの鍵前側連結部22の連結凹部22aに対し、回動自在にかつ前後方向にスライド自在に連結している。
また、アーム本体33は、第1アーム前側連結部35の直ぐ後側の所定位置に、側面形状が下方に開放するU字状の軸受部36を有しており、この軸受部36が、鍵盤シャーシ4における第1支軸18aに回動自在に係合する。さらに、アーム本体33は、軸受部36の後方の所定位置に、第2アーム32と連結する第1アーム後側連結部37が設けられている。具体的には、第1アーム後側連結部37は、左右方向に延び、両端部がアーム本体33の左右の側面よりも外方にそれぞれ突出する連結軸37aを有している。そして、この連結軸37aの両端部が、第2アーム32の後述する第2アーム前側連結部45の連結凹部45b、45bに係合する。
アーム本体33の後部である錘取付け部38には、細長い板状の2枚の錘34、34が、錘取付け部38を両側から挟んだ状態で取り付けられている。なお、各錘34は、アーム本体33よりも比重の大きな材料(例えば鉄などの金属)から成り、金属板をプレス加工することなどによって、所定形状に形成されている。
第2アーム32は、第1アーム31のアーム本体33と同様の樹脂材料を射出成形することにより、所定形状の樹脂成形品で構成されている。この第2アーム32は、第1アーム31よりも短く前後方向に所定長さ延びている。また、第2アーム32は、長さ方向の中央付近に、側面形状が前方に開放するC字状の軸受部41を有しており、この軸受部41が、鍵盤シャーシ4における第2支軸19aに回動自在に係合する。
また、第2アーム32の後部には、白鍵2aの鍵後側連結部23に連結される第2アーム後側連結部42が設けられている。この第2アーム後側連結部42は、二股状に形成されており、第2アーム32の長さ方向に沿って互いに平行に所定長さ延びる左右2つの連結アーム部43、43を有している。各連結アーム部43の後端部には、左右方向に貫通する連結孔43aが形成されている。そして、両連結アーム部43、43は、それらの後端部間で、白鍵2aにおける鍵後側連結部23の連結本体部23aを左右両側から挟持するとともに、各連結孔43aが鍵後側連結部23の対応する係合凸部23bに回動自在に嵌合する。
さらに、第2アーム32の前部には、第1アーム31の第1アーム後側連結部37に連結される第2アーム前側連結部45が設けられている。この第2アーム前側連結部45は、互いに左右方向に所定間隔を隔てた左右一対の連結片45a、45aを有しており、各連結片45aには、側面形状が長孔状でかつ前方に開放するU字状の連結凹部45bが形成されている。そして、第2アーム前側連結部45の左右の連結片45a、45aは、それらの連結凹部45b、45bを介して、第1アーム31の連結軸37aの両端部にそれぞれ、回動自在にかつスライド自在に係合する。
図5(a)は、黒鍵2b及びその鍵支持機構6bを拡大して示しており、図5(b)は、それらを分解して示している。黒鍵2bは、白鍵2aと同様の樹脂材料を射出成形することなどにより、白鍵2aよりも短く前後方向に所定長さ延びるとともに、下方に開放する中空状に形成されている。黒鍵2bの前側下端部には、白鍵2aの鍵前側連結部22とほぼ同様に形成された鍵前側連結部26が設けられている。この鍵前側連結部26は、側面形状が長孔状でかつ前方に開放するU字状に形成された連結凹部26aを有している。また、鍵前側連結部26は、連結凹部26aの下側前端部に、黒鍵2bの本体の前面よりも前方に所定長さ延びる延設部26bを有しており、この延設部26bが黒鍵2bの上限位置規制部として機能する。なお、以下の説明では、黒鍵2b及び鍵支持機構6bについて、前述した白鍵2a及び鍵支持機構6aと同じ構成部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略するものとする。
黒鍵2bを支持する鍵支持機構6bは、前述した白鍵用の鍵支持機構6aとほぼ同様に構成されている。具体的には、鍵支持機構6bの第1アーム31のアーム本体33、及び第2アーム32は、白鍵用の鍵支持機構6aのアーム本体33及び第2アーム32に対し、形状及びサイズが全く同じに構成されている。なお、黒鍵用の鍵支持機構6bの左右2つの錘34、34は、白鍵用の鍵支持機構6aの錘34に対し、後部の形状が異なっている。
次に、以上のように構成された鍵盤装置1における鍵2及び鍵支持機構6の動作について説明する。図6は白鍵2a及びその鍵支持機構6aの動作を示し、図7は、黒鍵2b及びその鍵支持機構6bの動作を示している。
図6(a)に示す離鍵状態において、白鍵2aの前端部が演奏者により指で押し下げられると、白鍵2aの鍵前側連結部22が下方に移動し、それにより、第1アーム31が第1支軸18aを中心として反時計方向に回動する。また、第1アーム31の上記回動に伴い、第1アーム31の連結軸37aに連結凹部45bを介して係合する第2アーム前側連結部45が上方に移動する。これにより、第2アーム32は、第2支軸19aを中心として時計方向に回動する。そして、この第2アーム32の回動に伴い、その後端部の第2アーム後側連結部42を介して連結された鍵後側連結部23が引き下げられ、白鍵2aの後端部が下方に移動する。
なお、第1アーム31の上記回動の際には、第1アーム前側連結部35のボックス部35aが下方に移動するのに伴い、そのボックス部35aの底壁によって、押鍵された鍵2に対応する鍵スイッチ3のスイッチ本体3bを上方から押圧する。これにより、電子ピアノにおいて、押鍵された鍵2の押鍵情報が検出され、その検出された押鍵情報に基づいて、図示しないスピーカから音が発生する。
上記のように、白鍵2aを押し下げる場合、第1アーム31の反時計方向への回動に伴い、第1アーム31の錘34は、図6(b)に示すように、後ろ上がりに傾斜し、後端部が第1アーム上限ストッパ10aに下方から当接する。これにより、第1アーム31のそれ以上の回動が阻止される。そして、白鍵2aの前端部が最下位置まで押し下げられた際には、白鍵2aの前端部が鍵下限ストッパ16bに当接し、それ以上の白鍵2aの押下げが阻止される。
以上のように押鍵される白鍵2aは、その後端よりも後方に位置する仮想支点Pを中心として回動するように動作する。この仮想支点Pの位置は、例えば白鍵2aの前端からの距離が白鍵2a自体の長さの約2倍になるように設定されている。これにより、白鍵2aの前端部が最下位置まで押し下げられた際には、図6(a)に示す離鍵状態のときに比べて、白鍵2aの前端部は、所定の鍵ストローク(例えば10mm)分、下方に位置し、後端部は、上記鍵ストロークの約1/2の距離(例えば5mm)分、下方に位置する。
一方、押し下げられた白鍵2aから指を離すと、錘34の自重により、鍵支持機構6aの第1アーム31が上記と逆方向に回動し、それに伴い、第2アーム32も上記と逆方向に回動する。これに伴い、白鍵2aは、仮想支点Pを中心として、上方に回動する。そして、第1アーム31における第1支軸18aの後方の所定部位が第1アーム下限ストッパ10bに上方から当接するとともに、白鍵2aの両上限位置規制部21、21が鍵上限ストッパ16aに下方から当接し、それ以上の白鍵2aの回動が阻止され、元の離鍵状態に戻る。
また、黒鍵2bの押鍵時の動作も、上述した白鍵2a及び鍵支持機構6aと同様に行われる。すなわち、図7(a)に示す離鍵状態において、黒鍵2bの前端部が押し下げられると、第1アーム31が第1支軸18aを中心として反時計方向に、第2アーム32が第2支軸19aを中心として時計方向に回動し、これにより、黒鍵2bは、後方の仮想支点Qを中心として回動するように動作する。なお、この仮想支点Qの位置は、前述した白鍵2aの仮想支点Pと同様、例えば黒鍵2bの前端からの距離が黒鍵2自体の長さの約2倍になるように設定されている。したがって、黒鍵2bの前端部が最下位置まで押し下げられた際には、図7(a)に示す離鍵状態のときに比べて、黒鍵2bの前端部は、所定の鍵ストローク分、下方に位置し、後端部は、上記鍵ストロークの約1/2の距離分、下方に位置する。
一方、押し下げられた黒鍵2bから指を離すと、鍵支持機構6bの第1アーム31及び第2アーム32が上記と逆方向に回動し、それに伴い、黒鍵2bが、仮想支点Qを中心として、上方に回動する。そして、黒鍵2bの鍵前側連結部26の延設部26bが鍵上限ストッパ17に下方から当接し、それ以上の黒鍵2bの回動が阻止され、元の離鍵状態に戻る。
次に、図8~図11を参照しながら、本発明の要部について説明する。本発明の要部は、鍵盤装置の鍵の側面における木質板の取り付け構造である。本実施形態では、木質板の取り付け構造を白鍵に適用した例を説明するが、同様の取り付け構造を黒鍵に適用してもよい。
図8は、白鍵における鍵本体と、その側面に取り付けられる木質板を示す。上述のとおり、白鍵2aの鍵本体51は、所定の樹脂材料(例えばAS樹脂)を射出成形することにより形成される。本実施形態における白鍵2aは、例えばA鍵(ラの音用の鍵)であり、白鍵2aの鍵本体51は、別の白鍵2aに隣接する幅広部51aと、黒鍵2bに隣接する幅狭部51bとからなり、幅広部51aと幅狭部51bのそれぞれの左右の側面に、木質板52が取り付けられる。木質板52としては、木材の他、木目調の化粧板、合板、中密度繊維板(MDF)などの木質材を採用し得る。本実施形態では、木質板52として、比重が0.5以下の軟質の木材を採用している。こうした木材の例としては、スプルースや所定の南洋材などが含まれる。なお、木質板52の厚さは、設計に応じて種々の厚さを選択可能であるが、本実施形態では、木質板52の強度や鍵本体51への取り付けの容易さ、コスト等のバランスから、概ね2mm程度としている。
図9(a)は、木質板52を取り付けた状態の白鍵2aを一方の側面から見た図であり、図9(b)は、木質板52を取り外した状態の鍵本体51を示す。鍵本体51の側面の上端部には、鍵本体51の側方に向けて突出する上部凸状部53が形成されている。本実施形態において、上部凸状部53は、幅広部51aと幅狭部51bのそれぞれに設けられている。上部凸状部53は、鍵本体51の上面と連続的に形成されており、鍵本体51の上端部に沿って延在している。上部凸状部53は、鍵本体51に取り付けられる木質板52の上端部の位置を規制する。すなわち、木質板52の上端部は、上部凸状部53とほぼ隙間なく当接するように取り付けられる。
鍵本体51の幅広部51aの側面の中央部近傍、及び幅狭部51bの下端部近傍には、鍵本体51の側方に向けて突出し、上部凸状部53と対向する下部支持突起54が複数形成されている。下部支持突起54は、鍵本体51に取り付けられる木質板52の下端部の位置を規制する。すなわち、木質板52の下端部は、下部支持突起54によって部分的に支持される。図10(a)に示すように、木質板52は、上部凸状部53と下部支持突起54によって上下方向に挟み込まれるように支持されることで、鍵本体51に取り付けられている。
また、鍵本体51の前端部には、鍵本体51の側方に向けて突出する前部凸状部55が形成されている。前部凸状部55は、鍵本体51の前面と連続的に形成されており、鍵本体51の前端部に沿って延在している。前部凸状部55は、鍵本体51に取り付けられる木質板52の前端部の位置を規制する。すなわち、木質板52の前端部は、前部凸状部55とほぼ隙間なく当接するように取り付けられる。
また、幅広部51aの側面の後端部近傍、及び幅狭部51bの側面の後端部近傍には、鍵本体51の側方に向けて突出し、前部凸状部55と対向する後部支持突起56が形成されている。後部支持突起56は、鍵本体51に取り付けられる木質板52の後端部の位置を規制する。すなわち、木質板52の後端部は、後部支持突起56によって部分的に支持されている。木質板52は、前部凸状部55と後部支持突起56によって前後方向においても挟み込まれるように支持される。
以上のように構成された上部凸状部53、下部支持突起54、前部凸状部55、後部支持突起56のような取り付け構造により、上下方向及び前後方向において木質板52を挟み込むように支持するので、木質板52を鍵本体51に安定的に取り付けることができるとともに、隣接する鍵が押鍵された際に視認されやすい鍵の上端部及び前端部において、鍵本体51と木質板52の間に隙間が生じることを防止することができ、鍵の側面に美しい外観を作り出すことができる。
また、木質板52は比重0.5以下の軟質の木材で構成されているので、木質板52が湿気等の影響により膨張した場合には、下部支持突起54及び後部支持突起56が木質板52に容易に食い込むことができる。これにより、木質板52を上部凸状部53及び前部凸状部55の側に押し付ける力が作用する。したがって、木質板52の膨張が生じた場合にも、木質板52と上部凸状部53又は前部凸状部55の間に隙間が生じることを防止することができる。
また、木質板52は、その上端部の全体が上部凸状部53と当接して隙間なく支持されるのに対し、その下端部は部分的に下部支持突起54に支持されるのみである。これにより、木質板52が膨張した場合に、木質板52の下方に、膨張した木質板52の物理的な逃げ場となるのに十分な空間が確保されているため、木質板52の膨張により鍵本体51に応力が集中し鍵本体51に反りや捻じれ等の変形を引き起こすことを防止することができる。
さらに、木質板52を鍵本体51により強固に取り付けるために、接着剤により木質板52と鍵本体51を接着することも可能である。接着剤を使用する場合、余分な接着剤が、木質材52と鍵本体51の上端部側や前端部側の隙間からはみ出して固着すると、隣接する鍵に干渉したり、美観を損ねるといった問題が生じ得る。しかしながら、本実施形態では、余分な接着剤は木質板52の下方の空間に流れ出ることができるため、隣接する鍵との干渉を生じるおそれがない。また、木質板52の下方は、隣接する鍵が押鍵された際にも外部に露出することがないため、木質板52の下方にはみ出した接着剤により美観が損なわれることもない。
なお、本実施形態では、1つの木質板52を複数の下部支持突起54で支持する構成とし、それにより木質板52の下端部をより安定的に支持することで、上端部近傍で鍵本体51と木質板52の間に隙間が生じることをより効果的に防止するとともに、木質板52が膨張した場合にも、複数の下部支持突起54が木質板52の下端部に食い込みながら、木質板52を上部凸状部53側により安定して押し付けることで、上部凸状部53と木質板52の間に隙間が生じることをより効果的に防止している。一方、より簡易的な構成として、1つの木質板52の下端部を1つの下部支持突起54で支持するように構成してもよく、この場合にも、上部凸状部53と木質板52の間に隙間が生じることを防止することができる。
図10(b)は、上部凸状部53及び下部支持突起54の変形例を示す。同図に示すように、上部凸状部53Aは、上述した上部凸状部53と比較して、下部支持突起54Aと対向する側の面が、先端側(鍵本体51の側面から遠い側)に向かうほど下方に張り出すように、鍵本体51の側面の下端部側に向けて傾斜する傾斜面S1になっている点のみが異なっている。同様に、下部支持突起54Aは、上述した下部支持突起54と比較して、上部凸状部53Aと対向する側の面が、先端側(鍵本体51の側面から遠い側)に向かうほど上方に張り出すように、鍵本体51の側面の上端部側に向けて傾斜する傾斜面S2になっている点のみが異なっている。このように、上部凸状部53Aと下部支持突起54Aがそれぞれ傾斜面S1、S2を有しているので、木質板52が膨張する場合に、木質板52の上部凸状部53A又は下部支持突起54Aと接する部分は、傾斜面S1及びS2によって案内されることにより、上部凸状部53A又は下部支持突起54Aの基端側(鍵本体51の側面に近い側)へと潜り込むように膨張する。これにより、木質板52が膨張しても、鍵本体51と木質板52がより密着して隙間を生じ難くなるとともに、木質板52の上端部が鍵本体51から外れ難くなり、木質板52の変形による美観の悪化を防止することができる。
また、図示しないが、前部凸状部55及び後部支持突起56についても同様に、前部凸状部55が、後部支持突起56と対向する側の面を先端側(鍵本体51の側面から遠い側)に向かうほど後方に張り出すように後端部側に向けて傾斜させた傾斜面を有し、後部支持突起56が、前部凸状部55と対向する側の面を先端側(鍵本体51の側面から遠い側)に向かうほど前方に張り出すように前端部側に向けて傾斜させた傾斜面を有するように構成することができる。このように、前部凸状部55と後部支持突起56のそれぞれに傾斜面を設けることで、木質板52が膨張する場合に、木質板52の前部凸状部55又は後部支持突起56と接する部分は、傾斜面によって案内されることにより、前部凸状部55又は後部支持突起56の基端側(鍵本体51の側面に近い側)へと潜り込むように膨張する。これにより、鍵本体51と木質板52がより密着してさらに隙間を生じ難くなるとともに、木質板52の前端部が鍵本体51から外れ難くなり、木質板52の変形による外観上の美観の悪化をより効果的に防止することができる。
図11は、図9(a)のC-C線に沿った断面図である。同図に示すように、鍵本体51の幅広部51aと幅狭部51bの境界に構成される角部57には、木質板52の前端部を収容するための溝部58が設けられている。溝部58は、角部57において、幅広部51aの後端面に設けられた凹部として形成されており、その上下方向の長さ及び左右方向の幅は、幅狭部51bに取り付けられる木質板52の前端部の上下方向の長さ及び左右方向の幅よりも僅かに大きい値に設定されており、木質板52の取り付けの際に、その前端部を溝部58に容易に挿入することができる。こうした構成により、木質板52が鍵本体51に取り付けられた際、幅狭部51bに取り付けられた木質板52の前端部が溝部58に収容されることにより、幅広部51aと幅狭部51bの境界における鍵本体51と木質板52の密着性を向上させることができるとともに、側方から見た場合に木質板52の前端部と鍵本体51の間に隙間が形成されず、美観を向上させることができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、木質板を上部凸状部と下部支持突起により上下に挟持するとともに、前部凸状部と後部支持突起により前後に挟持する構成を説明したが、前部凸状部と後部支持突起を設けず、上部凸状部と下部支持突起のみで木質板を支持する構成とすることも可能である。
また、上部凸状部と下部支持突起のそれぞれが傾斜面を有する構成、及び、前部凸状部と後部支持突起のそれぞれが傾斜面を有する構成を説明したが、上部凸状部と下部支持突起のいずれかのみ、又は前部凸状部と後部支持突起のいずれかのみが傾斜面を有する構成とすることも可能である。この場合も、鍵本体と木質板をより密着させて隙間を生じ難くするとともに、木質板の変形による外観上の美観の悪化を防止することができる。
また、実施形態では、鍵本体の幅広部及び幅狭部の側面に比較的大きな面積を有する木質板を取り付ける構成としたが、隣接する鍵の押鍵時に視認される部分だけに木質板を取り付けるように構成し、コストの低減を図ることも可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 鍵盤装置
2 鍵
2a 白鍵
2b 黒鍵
51 鍵本体
51a 幅広部
51b 幅狭部
52 木質板
53 上部凸状部
53A 上部凸状部の変形例
54 下部支持突起
54A 下部支持突起の変形例
55 前部凸状部
56 後部支持突起
57 角部
58 溝部
S1 上部凸状部の変形例の傾斜面
S2 下部支持突起の変形例の傾斜面
2 鍵
2a 白鍵
2b 黒鍵
51 鍵本体
51a 幅広部
51b 幅狭部
52 木質板
53 上部凸状部
53A 上部凸状部の変形例
54 下部支持突起
54A 下部支持突起の変形例
55 前部凸状部
56 後部支持突起
57 角部
58 溝部
S1 上部凸状部の変形例の傾斜面
S2 下部支持突起の変形例の傾斜面
Claims (7)
- 少なくとも上面及び側面を有し、前後方向に所定長さ延びる、樹脂製の鍵本体と、
前記鍵本体の前記側面の少なくとも一部に沿って取り付けられる一又は複数の木質板と、を有し、
前記鍵本体は、
前記側面の上端部に沿って延在し、前記上面と連続的に形成された、前記鍵本体の側方に向けて突出する上部凸状部と、
前記側面の中央部近傍又は下端部近傍に配され、前記鍵本体の側方に向けて突出し前記上部凸状部と対向する下部支持突起と、を備え、
前記木質板は、前記上部凸状部及び前記下部支持突起によって挟持されることを特徴とする、鍵盤装置の鍵。 - 前記鍵本体は、
前記側面の前端部に沿って延在し、前記鍵本体の側方に向けて突出する前部凸状部と、
前記側面の中央部近傍又は後端部近傍に配され、前記鍵本体の側方に向けて突出し前記前部凸状部と対向する後部支持突起と、をさらに備え、
前記木質板は、前記前部凸状部及び前記後部支持突起によって挟持されることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤装置の鍵。 - 前記鍵本体は、前記下部支持突起を複数備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の鍵盤装置の鍵。
- 前記上部凸状部は、前記下部支持突起と対向する側の面が、先端側に向かうほど下方に張り出すように前記側面の前記下端部側に向けて傾斜しており、
前記下部支持突起は、前記上部凸状部と対向する側の面が、先端側に向かうほど上方に張り出すように前記側面の前記上端部側に向けて傾斜していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の鍵盤装置の鍵。 - 前記前部凸状部は、前記後部支持突起と対向する側の面が、先端側に向かうほど後方に張り出すように前記側面の前記後端部側に向けて傾斜しており、
前記後部支持突起は、前記前部凸状部と対向する側の面が、先端側に向かうほど前方に張り出すように前記側面の前記前端部側に向けて傾斜していることを特徴とする、請求項2に記載の鍵盤装置の鍵。 - 前記鍵本体は、白鍵用として構成されており、前後方向に所定長さ延び白鍵のみに隣接する幅広部と、前後方向に所定長さ延び黒鍵に隣接する幅狭部と、を有し、
前記幅広部と前記幅狭部との境界に構成される角部に、前記木質板の前端部を収容するための溝部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤装置の鍵。 - 前記木質板は、比重が0.5以下の軟質の木材であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の鍵盤装置の鍵。
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