JP2023045454A - 光学装置及び透過光の検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光透過性を有する容器の透過光を検出する光学装置及びそのような透過光の検出方法を提供すること。【解決手段】LEDを備えた光源部ユニット7と光源と、光源部ユニット7のLEDに対向配置されるPD(フォトダイオード)を備えた受光部ユニット8を備えた分光透過率測定装置1において、光源部ユニット7に光透過性を有する容器H1をその内部に光源部ユニット7が配置されるように上下反転させて配置領域Sに配置する。そして、内部から光源部ユニット7のLEDに光を外部に向けて照射させ、受光部ユニット8側のPDで検出する。【選択図】図5
Description
本発明は光透過性を有する容器の透過光を検出する光学装置及びそのような透過光の検出方法等に関するものである。
物体の透過率を測定する場合、光源部から放射された光(測定光)のうち被測定物を透過した透過光を検出部で検出することで透過率を測定する。最初に、光源部と検出部の間には何も配置しない状態で光を検出して光量を記録する。次に、被測定物に光を照射して、その透過光を検出して光量を記録する。そして、被測定物の透過光量を最初に記録した光量で除算することにより透過率を求めることが一般的に行われている。
しかし、被測定物が例えば光透過性を有する材質の容器である場合ではいくつかの測定上の問題が発生する。基本的に容器の場合では外側から光を当てて少なくとも2つの壁面を通して外側で透過光を測定するため、図9に示すような光源部と検出部の位置関係となる。このように測定した場合では、手前側のガラス面と奥側のガラス面の両方を通過することで測定する光が減衰されてしまう。また、容器が大きく手前側のガラス面と検出部が離れている場合には途中で光が散乱するため測定対象となる透過光は更に少なくなってしまう。
また、光透過性を有しする材質の容器が散乱しやすい素材である場合、例えば曇りガラスのような濁った半透明の素材である場合ではガラス面で光が散乱されるため、検出部で検出される透過光は微量なものとなる。この場合も容器が大きく手前側のガラス面と検出部が離れている場合には途中で散乱して検出される透過光は更に微量となる。
これらのような課題を解決するために、被測定物であるボトル状容器から数cm角程度の切片を切り出して、この切片の透過率を測定することがある。しかし、被測定物を破壊する必要があるため、破壊することが許容できない場合にはこの測定手法を採用することはできない。また、破壊することが許容できる場合であっても、測定前に切片を切り出す作業が必要となり、手間がかかる。
そこで、例えば特許文献1のような技術を用いることができる。特許文献1に開示されている検査装置では、容器の口部周辺に対して光を照射する投光器3Aと、容器からの透過光を受光する受光器3Bを用いるようにしている。このように容器の口部周辺から容器の内側に斜めに光を照射することで、光が透過するガラス面は1つだけとなり減衰が少なく、例え光を散乱する材質の容器であっても受光器3Bをガラス面に近接させることにより透過光を逃さず検出することができる。また、被測定物を破壊することなく透過光を検出することができる。
しかし、被測定物が例えば光透過性を有する材質の容器である場合ではいくつかの測定上の問題が発生する。基本的に容器の場合では外側から光を当てて少なくとも2つの壁面を通して外側で透過光を測定するため、図9に示すような光源部と検出部の位置関係となる。このように測定した場合では、手前側のガラス面と奥側のガラス面の両方を通過することで測定する光が減衰されてしまう。また、容器が大きく手前側のガラス面と検出部が離れている場合には途中で光が散乱するため測定対象となる透過光は更に少なくなってしまう。
また、光透過性を有しする材質の容器が散乱しやすい素材である場合、例えば曇りガラスのような濁った半透明の素材である場合ではガラス面で光が散乱されるため、検出部で検出される透過光は微量なものとなる。この場合も容器が大きく手前側のガラス面と検出部が離れている場合には途中で散乱して検出される透過光は更に微量となる。
これらのような課題を解決するために、被測定物であるボトル状容器から数cm角程度の切片を切り出して、この切片の透過率を測定することがある。しかし、被測定物を破壊する必要があるため、破壊することが許容できない場合にはこの測定手法を採用することはできない。また、破壊することが許容できる場合であっても、測定前に切片を切り出す作業が必要となり、手間がかかる。
そこで、例えば特許文献1のような技術を用いることができる。特許文献1に開示されている検査装置では、容器の口部周辺に対して光を照射する投光器3Aと、容器からの透過光を受光する受光器3Bを用いるようにしている。このように容器の口部周辺から容器の内側に斜めに光を照射することで、光が透過するガラス面は1つだけとなり減衰が少なく、例え光を散乱する材質の容器であっても受光器3Bをガラス面に近接させることにより透過光を逃さず検出することができる。また、被測定物を破壊することなく透過光を検出することができる。
しかし、この特許文献1のように投光器からの光を容器の口部から内部に斜めに照射して容器本体部の側面の透過率を測定する場合には、図10に示すように投光器から照射された光は容器面に正対せず入射角が大きくなるため、照射された光の多くは容器内側の表面で反射されることになる。そのため、受光器は十分な量の透過光を検出することができないこととなってしまう。そのため、この特許文献1の手段も十分な解決手段とはいえなかった。そのため、上記の課題を解決するための光学装置及び透過光の検出方法が求められていた。
上記課題を解決するために第1の手段では、光源と、前記光源に対向配置された前記光源からの透過光を検出する検出手段と、光透過性を有する容器を配置する配置領域とを備え、前記容器を前記配置領域に配置した際に前記光源又は前記検出手段のいずれか一方のみが前記容器内に収容され、前記光源から照射された光が前記容器を透過した後の透過光を前記検出手段によって検出するようにした。
これによって、光透過性を有する材質の容器において測定光を照射する際に、壁面に対して斜めに光を入射させず、かつ容器の1つの壁面だけを透過させて検出することができるため、透過光の検出において光の減衰や散乱等を防止することができる。
「光源」は、例えば指向性の強いレーザー光を発生させるレーザー装置、LED、ハロゲンランプ等を使用することがよい。LEDやハロゲンランプ等のように光が拡散する光源を使用する場合には、光源から平行光が出射されるように光学系を配置することがよい。
「検出手段」は、例えばPD(フォトダイオード)、ラインCCD、ホトマル、分光器等を用いることができる。特に、分光器や受光面積の小さいPDやホトマルを用いる場合には、積分球を用いて、被測定物で散乱された光を積分球に入射させ、その積分球の出射光を検出部に入射させるようにしてもよい。また、光を波長毎に分光し、波長毎に光を検出する際にはラインCCDを用いることがよい。
「配置領域」に容器を配置する場合には、所定の面に置いてもよく、置かずに吊り下げてもよい。
これによって、光透過性を有する材質の容器において測定光を照射する際に、壁面に対して斜めに光を入射させず、かつ容器の1つの壁面だけを透過させて検出することができるため、透過光の検出において光の減衰や散乱等を防止することができる。
「光源」は、例えば指向性の強いレーザー光を発生させるレーザー装置、LED、ハロゲンランプ等を使用することがよい。LEDやハロゲンランプ等のように光が拡散する光源を使用する場合には、光源から平行光が出射されるように光学系を配置することがよい。
「検出手段」は、例えばPD(フォトダイオード)、ラインCCD、ホトマル、分光器等を用いることができる。特に、分光器や受光面積の小さいPDやホトマルを用いる場合には、積分球を用いて、被測定物で散乱された光を積分球に入射させ、その積分球の出射光を検出部に入射させるようにしてもよい。また、光を波長毎に分光し、波長毎に光を検出する際にはラインCCDを用いることがよい。
「配置領域」に容器を配置する場合には、所定の面に置いてもよく、置かずに吊り下げてもよい。
また、第2の手段として、前記光源は前記配置領域内において上方に向かって突出させられており、前記容器は開口部が下側となるように倒立させられて前記光源を内部に収容するように前記配置領域に配置されるようにした。
また、第3の手段として、前記検出手段は前記配置領域内において上方に向かって突出させられており、前記容器は開口部が下側となるように倒立させられて前記検出手段を内部に収容するように前記配置領域に配置されるようにした。
これらによって、容器を開口部が下側となるように倒立させて配置領域に設置すれば、自動的に容器の壁面が光源と検出手段の間に配置されることとなるため、検出のための作業効率が向上する。
また、第4の手段として、前記配置領域の側方には前記容器を保持するための容器保持部が配設されているようにした。
これによって、倒立させられた容器が倒れてしまうことが防止されることとなる。容器保持部は単独に1つだけあってもよく、複数の容器保持部を配置するようにしてもよい。光源又は前記検出手段のいずれか又は両方が容器保持部を兼ねるようにしてもよい。
また、第5の手段として、前記容器保持部は前記配置領域に接近あるいは離間する方向に移動可能とされているようにした。
これによって、大きさの異なる容器に応じて最適な位置に容器保持部を配置することができる。容器保持部は単独で容器を支えてもよく、光源や検出手段を収容する筐体と一緒に支えてもよい。容器保持部単独で移動してもよく、容器の外側に配置された光源や検出手段を収容する筐体と一緒に移動するように構成してもよい。
また、第6の手段として、前記容器保持部が移動する際に前記容器の外側に配置される前記光源又は前記検出手段は前記容器保持部と同期して前記配置領域に接近あるいは離間する方向に移動可能とされているようにした。
これによって、容器を配置する際に容器保持部を容器の大きさに応じて位置を変更すると容器の外側に配置されるべき光源又は検出手段もそれに同期して移動するため、容器の大きさに応じてわざわざ位置を変更しなくともよくなる。また、容器を光源や検出手段を収容する筐体と一緒に容器保持部によって支えることが容易となる。
また、第3の手段として、前記検出手段は前記配置領域内において上方に向かって突出させられており、前記容器は開口部が下側となるように倒立させられて前記検出手段を内部に収容するように前記配置領域に配置されるようにした。
これらによって、容器を開口部が下側となるように倒立させて配置領域に設置すれば、自動的に容器の壁面が光源と検出手段の間に配置されることとなるため、検出のための作業効率が向上する。
また、第4の手段として、前記配置領域の側方には前記容器を保持するための容器保持部が配設されているようにした。
これによって、倒立させられた容器が倒れてしまうことが防止されることとなる。容器保持部は単独に1つだけあってもよく、複数の容器保持部を配置するようにしてもよい。光源又は前記検出手段のいずれか又は両方が容器保持部を兼ねるようにしてもよい。
また、第5の手段として、前記容器保持部は前記配置領域に接近あるいは離間する方向に移動可能とされているようにした。
これによって、大きさの異なる容器に応じて最適な位置に容器保持部を配置することができる。容器保持部は単独で容器を支えてもよく、光源や検出手段を収容する筐体と一緒に支えてもよい。容器保持部単独で移動してもよく、容器の外側に配置された光源や検出手段を収容する筐体と一緒に移動するように構成してもよい。
また、第6の手段として、前記容器保持部が移動する際に前記容器の外側に配置される前記光源又は前記検出手段は前記容器保持部と同期して前記配置領域に接近あるいは離間する方向に移動可能とされているようにした。
これによって、容器を配置する際に容器保持部を容器の大きさに応じて位置を変更すると容器の外側に配置されるべき光源又は検出手段もそれに同期して移動するため、容器の大きさに応じてわざわざ位置を変更しなくともよくなる。また、容器を光源や検出手段を収容する筐体と一緒に容器保持部によって支えることが容易となる。
また、第7の手段として、前記検出手段は光を波長毎に分光し、波長毎に光を検出するようにした。
このように検出手段が分光した波長を検出することでより精密な波長毎の透過率を測定することが可能となる。例えば分光器によって波長毎に検出することができる。
また、第8の手段として、前記透過光情報に基づいて前記容器側面の透過率を測定する演算手段を備えているようにした。
演算手段としては、例えばCPU(中央処理装置)とそれに附属するROM及びRAM等のメモリ、タイマ等を備えるコンピュータ装置からなるコントローラとすることがよい。
このように検出手段が分光した波長を検出することでより精密な波長毎の透過率を測定することが可能となる。例えば分光器によって波長毎に検出することができる。
また、第8の手段として、前記透過光情報に基づいて前記容器側面の透過率を測定する演算手段を備えているようにした。
演算手段としては、例えばCPU(中央処理装置)とそれに附属するROM及びRAM等のメモリ、タイマ等を備えるコンピュータ装置からなるコントローラとすることがよい。
また、第9の手段として、光透過性を有する容器の側面に光を照射して透過光を検出する透過光の検出方法であって、前記光源又は前記検出手段のいずれか一方を容器内に配置するとともに、前記光源又は前記検出手段のいずれか他方を前記容器外に配置し、前記光源から照射された光が前記容器を透過した後の透過光を前記検出手段によって検出するようにした。
これによって、光透過性を有する材質の容器において測定光を照射する際に、壁面に対して斜めに光を入射させず、かつ容器の1つの壁面だけを透過させて検出することができるため、透過光の検出において光の減衰や散乱等を防止することができる。これは方法的な点からクレームした内容である。
また、第10の手段として、前記容器を上下反転させて底面側が上方に配置されるように倒立して設置するようにした。
容器を設置面に被せるように倒立させて配置することによって、光源と検出手段を上方から吊り下げていずれかを容器内に配置させる必要がなく、少なくとも容器内に配置される光源又は検出手段を地上面に置いて検出作業を行うことができるため、作業効率が向上する。
また、第11の手段として、前記検出手段を前記容器側面に当接させて、あるいは近傍に配置させて透過光を検出するようにした。
これによって容器を透過する際に透過する光が周囲に散乱することなく検出手段に導かれやすくなる。
上述した第1~第11の手段の各発明は、任意に組み合わせることができる。例えば、第1の手段の構成を備えて、第2~第11の手段の各発明の少なくともいずれか1つの構成と組み合わせを備えると良い。第1~第11の手段の各発明の任意の構成要素を抽出し、他の構成要素と組み合わせてもよい。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
これによって、光透過性を有する材質の容器において測定光を照射する際に、壁面に対して斜めに光を入射させず、かつ容器の1つの壁面だけを透過させて検出することができるため、透過光の検出において光の減衰や散乱等を防止することができる。これは方法的な点からクレームした内容である。
また、第10の手段として、前記容器を上下反転させて底面側が上方に配置されるように倒立して設置するようにした。
容器を設置面に被せるように倒立させて配置することによって、光源と検出手段を上方から吊り下げていずれかを容器内に配置させる必要がなく、少なくとも容器内に配置される光源又は検出手段を地上面に置いて検出作業を行うことができるため、作業効率が向上する。
また、第11の手段として、前記検出手段を前記容器側面に当接させて、あるいは近傍に配置させて透過光を検出するようにした。
これによって容器を透過する際に透過する光が周囲に散乱することなく検出手段に導かれやすくなる。
上述した第1~第11の手段の各発明は、任意に組み合わせることができる。例えば、第1の手段の構成を備えて、第2~第11の手段の各発明の少なくともいずれか1つの構成と組み合わせを備えると良い。第1~第11の手段の各発明の任意の構成要素を抽出し、他の構成要素と組み合わせてもよい。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
上記発明では、光透過性を有する材質の容器において測定光を照射する際に、壁面に対して斜めに光を入射させず、かつ容器の1つの壁面だけを透過させて検出することができるため、透過光の検出において光の減衰や散乱等を防止することができる。
以下、本発明の光学装置と検出方法の具体的な実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、光学装置としての分光透過率測定装置1はプラスチック製平板からなるベースプレート2上に設置された測定装置本体3とプラスチック製のスイッチボックス4とを備えて構成されている。測定装置本体3はまな板状に形成されたベッド5を備え、ベッド5上にプラスチック製のレールプレート6が配設されている。光源部ユニット7はベッド5中央からレールプレート6を貫通して上方に突起させられた状態で固定配置されている。光源部ユニット7の左右両側には間隔を開けて受光部ユニット8と容器押さえ部9が配設されている。受光部ユニット8及び容器押さえ部9はいずれもベッド5上に図2において左右方向に移動可能に載置されている。受光部ユニット8と容器押さえ部9に挟まれたレールプレート6上の領域が配置領域Sとされる。
受光部ユニット8及び容器押さえ部9のベッド5と隣接した下部側部分はスライド部10とされている。スライド部10にはそれぞれスリット10aが形成されており、レールプレート6が嵌挿されている。これによって、受光部ユニット8と容器押さえ部9はレールプレート6に案内されて図2上における左右方向にスライド移動可能とされている。図4に示すようにベッド5内には第1のラック11と第2のラック12がピニオンギア13を介して互いに同期して逆方向に移動可能に配設されている。第1のラック11と第2のラック12の延出方向は受光部ユニット8と容器押さえ部9のスライド移動する方向と平行に配置されている。第1のラック11は受光部ユニット8と連結され、第2のラック12は容器押さえ部9と連結されている。光源部ユニット7はこの2つのラック11,12とピニオンギア13の中間位置に配設されている。これによって受光部ユニット8と容器押さえ部9がスライド移動する際に一方の動きに他方が同期することとなり、例えば受光部ユニット8が光源部ユニット7方向に移動すると容器押さえ部9も光源部ユニット7方向に移動することとなる。離間する場合も同様である。そのため光源部ユニット7は常に受光部ユニット8と容器押さえ部9の中間位置に配置されることとなる。
スイッチボックス4の上面にはキャリブレーションボタン15A、測定ボタン15B、インジケータ15Cが配設されている。
図1及び図2に示すように、光学装置としての分光透過率測定装置1はプラスチック製平板からなるベースプレート2上に設置された測定装置本体3とプラスチック製のスイッチボックス4とを備えて構成されている。測定装置本体3はまな板状に形成されたベッド5を備え、ベッド5上にプラスチック製のレールプレート6が配設されている。光源部ユニット7はベッド5中央からレールプレート6を貫通して上方に突起させられた状態で固定配置されている。光源部ユニット7の左右両側には間隔を開けて受光部ユニット8と容器押さえ部9が配設されている。受光部ユニット8及び容器押さえ部9はいずれもベッド5上に図2において左右方向に移動可能に載置されている。受光部ユニット8と容器押さえ部9に挟まれたレールプレート6上の領域が配置領域Sとされる。
受光部ユニット8及び容器押さえ部9のベッド5と隣接した下部側部分はスライド部10とされている。スライド部10にはそれぞれスリット10aが形成されており、レールプレート6が嵌挿されている。これによって、受光部ユニット8と容器押さえ部9はレールプレート6に案内されて図2上における左右方向にスライド移動可能とされている。図4に示すようにベッド5内には第1のラック11と第2のラック12がピニオンギア13を介して互いに同期して逆方向に移動可能に配設されている。第1のラック11と第2のラック12の延出方向は受光部ユニット8と容器押さえ部9のスライド移動する方向と平行に配置されている。第1のラック11は受光部ユニット8と連結され、第2のラック12は容器押さえ部9と連結されている。光源部ユニット7はこの2つのラック11,12とピニオンギア13の中間位置に配設されている。これによって受光部ユニット8と容器押さえ部9がスライド移動する際に一方の動きに他方が同期することとなり、例えば受光部ユニット8が光源部ユニット7方向に移動すると容器押さえ部9も光源部ユニット7方向に移動することとなる。離間する場合も同様である。そのため光源部ユニット7は常に受光部ユニット8と容器押さえ部9の中間位置に配置されることとなる。
スイッチボックス4の上面にはキャリブレーションボタン15A、測定ボタン15B、インジケータ15Cが配設されている。
次に、光源部ユニット7、受光部ユニット8、容器押さえ部9の構造についてより詳しく説明する。
図1、図2、図3(a)等に示すように、光源部ユニット7はプラスチック製のケース20を備えている。ケース20はレールプレート6に埋設されたケースの土台となる埋設部21と、埋設部21から立ち上がる円柱部22とから構成されている。円柱部22内には光源としてのLED23と光学系が収納されている。LED23は円柱部22のもっとも下部位置の埋設部21と重なる位置に配設されている。LED23に隣接する上方位置には内面が黒く着色された筒体24A~24Cが直列に配設されている。LED23は最下部の筒体24A内に露出させられている。筒体24A~24Cは上方が絞られて構成されている。筒体24A~24Cのこのような形状は光の平行化に貢献する。最上部の筒体24Cに隣接する位置には光学系を構成する凸レンズからなる集光レンズ25が配設されている。
集光レンズ25はLED23の光を略平行光とする。集光レンズ25の前方(上方)には通路26が形成されている。通路26は途中で90度に屈曲されており、屈曲された通路26の筒体24Cは円柱部22の上部側方の射出口27に連通されている。射出口27は受光部ユニット8方向を指向している。通路26内においてミラー28が通路26が屈曲した位置に配設されている。ミラー28は集光レンズ25からの平行光に対してミラー面が45度の角度となるように配置されており、集光レンズ25からの平行光を90度の角度で反射させて射出口27に導く。
図1、図2、図3(a)等に示すように、光源部ユニット7はプラスチック製のケース20を備えている。ケース20はレールプレート6に埋設されたケースの土台となる埋設部21と、埋設部21から立ち上がる円柱部22とから構成されている。円柱部22内には光源としてのLED23と光学系が収納されている。LED23は円柱部22のもっとも下部位置の埋設部21と重なる位置に配設されている。LED23に隣接する上方位置には内面が黒く着色された筒体24A~24Cが直列に配設されている。LED23は最下部の筒体24A内に露出させられている。筒体24A~24Cは上方が絞られて構成されている。筒体24A~24Cのこのような形状は光の平行化に貢献する。最上部の筒体24Cに隣接する位置には光学系を構成する凸レンズからなる集光レンズ25が配設されている。
集光レンズ25はLED23の光を略平行光とする。集光レンズ25の前方(上方)には通路26が形成されている。通路26は途中で90度に屈曲されており、屈曲された通路26の筒体24Cは円柱部22の上部側方の射出口27に連通されている。射出口27は受光部ユニット8方向を指向している。通路26内においてミラー28が通路26が屈曲した位置に配設されている。ミラー28は集光レンズ25からの平行光に対してミラー面が45度の角度となるように配置されており、集光レンズ25からの平行光を90度の角度で反射させて射出口27に導く。
図1、図2、図3(b)等に示すように、受光部ユニット8はプラスチック製のケース31を備えている。ケース31の光源部ユニット7側を向いた面は平面に構成され後述する容器が保持される際に当接する当接面31aとされる。当接面31aの前後方向中央には上下に延びる位置ずれを防止するための第1の溝32が形成されている。ケース31の外側前面には電源スイッチ33が配設されている。電源スイッチ33は分光透過率測定装置1全体の電源投入を実行するスイッチとなる。ケース31の当接面31aには内外に連通する連通穴34が形成されている。連通穴34はちょうど光源部ユニット7の射出口27と対向する位置に形成されている。連通穴34の内側には光センサとしてのPD28が配設されている。PD28に隣接した位置には回路基板29が配設されている。
容器押さえ部9はプラスチック製の中実で扁平な直方体形状の押さえ板35を備えている。押さえ板35の光源部ユニット7側を向いた面は平面に構成され後述する容器が保持される際に当接する当接面35aとされる。当接面35aの前後方向中央には上下に延びる位置ずれを防止するための第2の溝36が形成されている。第2の溝36は第1の溝32と正対する。
容器押さえ部9はプラスチック製の中実で扁平な直方体形状の押さえ板35を備えている。押さえ板35の光源部ユニット7側を向いた面は平面に構成され後述する容器が保持される際に当接する当接面35aとされる。当接面35aの前後方向中央には上下に延びる位置ずれを防止するための第2の溝36が形成されている。第2の溝36は第1の溝32と正対する。
次に、分光透過率測定装置1の電気的構成について図7のブロック図に基づいて説明する。尚、本発明とは直接関係のない構成については省略する。
制御手段、演算手段としての上記回路基板29に搭載されたコントローラMCには、LED23、PD28、キャリブレーションボタン15A、測定ボタン15B、インジケータ15C、電源スイッチ33、通信部37等がそれぞれ接続されている。
コントローラMCは周知のCPUやROM及びRAM等のメモリ、タイマ等を備えるコンピュータ装置である。コントローラMC内のROM内にはPD28からの出力に基づいて容器を通して得た後述する光量ID、IR、IMの各データに基づいて波長毎に測定した透過光を算出するための透過光算出プログラムが記憶されている。コントローラMCは光量測定のベースとなる波長毎の光量ID、キャリブレーションデータとして取得した波長毎の光量IR、容器を通して得た波長毎の光量IM、比較計算を実行して得られた波長毎の透過率Tの数値データ等をRAMに記憶させる。
また、コントローラMCは得られた透過率Tの数値データを外部のコンピュータ装置に通信部37を介して送信する。
制御手段、演算手段としての上記回路基板29に搭載されたコントローラMCには、LED23、PD28、キャリブレーションボタン15A、測定ボタン15B、インジケータ15C、電源スイッチ33、通信部37等がそれぞれ接続されている。
コントローラMCは周知のCPUやROM及びRAM等のメモリ、タイマ等を備えるコンピュータ装置である。コントローラMC内のROM内にはPD28からの出力に基づいて容器を通して得た後述する光量ID、IR、IMの各データに基づいて波長毎に測定した透過光を算出するための透過光算出プログラムが記憶されている。コントローラMCは光量測定のベースとなる波長毎の光量ID、キャリブレーションデータとして取得した波長毎の光量IR、容器を通して得た波長毎の光量IM、比較計算を実行して得られた波長毎の透過率Tの数値データ等をRAMに記憶させる。
また、コントローラMCは得られた透過率Tの数値データを外部のコンピュータ装置に通信部37を介して送信する。
次に、このように構成される分光透過率測定装置1の使用方法(検出方法)の概要について説明する。尚、測定に不要な外光を遮断するために分光透過率測定装置1は暗箱等の環境に配置する。
(イ)まず、作業者は分光透過率測定装置1の電源スイッチ33を入力して電源を投入し、PD28とコントローラMCを起動させる。するとインジケータ15Cが点灯して電源投入状態であることを示す。そして、図1及び図2のように容器をセットしていない状態で作業者はキャリブレーションボタン15Aを入力する。
キャリブレーションボタン15Aの入力を受けてコントローラMCはLED23が消灯した状態におけるPD28の暗電流の影響を考慮して、PD28に消灯状態における光量IDを検出させ、これを透過率の計算の光量ベースとすべくRAMに記憶させる。その直後、コントローラMCはLED23を点灯させ、PD28に点灯状態における光量IRを検出させ、これをキャリブレーションデータとして透過率計算のためにRAMに記憶させる。コントローラMCは光量IR取得後に一旦LED23を消灯させる。
(ロ)続いて、図5に示すように被測定物としての容器H1を上下反転させて、光源部ユニット7を覆うように受光部ユニット8と容器押さえ部9との間のレールプレート6上、つまり配置領域Sとなるレールプレート6上に置く。容器H1は胴体外周が円形をなし、上部の開口部が胴体に比べて絞られた形状のプラスチック製の透明体である。レールプレート6上に置かれる容器H1に対して受光部ユニット8と容器押さえ部9との間は干渉しないように容器H1の幅よりも広めに間隔をとった状態とし、当接するまで徐々に受光部ユニット8と容器押さえ部9を容器H1に接近させていく。容器H1は対向する当接面31aの第1の溝32と当接面35aの第2の溝36に直径方向で嵌合され、レールプレート6上で横ずれすることはない。
この際に光源部ユニット7から受光部ユニット8及び容器押さえ部9までの距離(正確にいえば円柱部22外周からそれぞれ当接面31a,35aまでの距離)は常に同じであるため、最終的に光源部ユニット7は相対的に容器H1の内部中央に配置されることとなる(図5の状態)。
(ハ)このように容器H1が受光部ユニット8と容器押さえ部9とによって転がらないように左右から保持した状態で作業者は測定ボタン15Bを入力する。コントローラMCはLED23を点灯させ、PD28に点灯状態における光量IMを検出させ容器の透過率光量データとしてRAMに記憶させる。次いで、コントローラMCは得られた光量ID、光量IR、光量IMに基づいて下記数1の式によって波長毎に容器H1の透過率Tを算出する。数値データは外部のコンピュータ装置に送信される。
(イ)まず、作業者は分光透過率測定装置1の電源スイッチ33を入力して電源を投入し、PD28とコントローラMCを起動させる。するとインジケータ15Cが点灯して電源投入状態であることを示す。そして、図1及び図2のように容器をセットしていない状態で作業者はキャリブレーションボタン15Aを入力する。
キャリブレーションボタン15Aの入力を受けてコントローラMCはLED23が消灯した状態におけるPD28の暗電流の影響を考慮して、PD28に消灯状態における光量IDを検出させ、これを透過率の計算の光量ベースとすべくRAMに記憶させる。その直後、コントローラMCはLED23を点灯させ、PD28に点灯状態における光量IRを検出させ、これをキャリブレーションデータとして透過率計算のためにRAMに記憶させる。コントローラMCは光量IR取得後に一旦LED23を消灯させる。
(ロ)続いて、図5に示すように被測定物としての容器H1を上下反転させて、光源部ユニット7を覆うように受光部ユニット8と容器押さえ部9との間のレールプレート6上、つまり配置領域Sとなるレールプレート6上に置く。容器H1は胴体外周が円形をなし、上部の開口部が胴体に比べて絞られた形状のプラスチック製の透明体である。レールプレート6上に置かれる容器H1に対して受光部ユニット8と容器押さえ部9との間は干渉しないように容器H1の幅よりも広めに間隔をとった状態とし、当接するまで徐々に受光部ユニット8と容器押さえ部9を容器H1に接近させていく。容器H1は対向する当接面31aの第1の溝32と当接面35aの第2の溝36に直径方向で嵌合され、レールプレート6上で横ずれすることはない。
この際に光源部ユニット7から受光部ユニット8及び容器押さえ部9までの距離(正確にいえば円柱部22外周からそれぞれ当接面31a,35aまでの距離)は常に同じであるため、最終的に光源部ユニット7は相対的に容器H1の内部中央に配置されることとなる(図5の状態)。
(ハ)このように容器H1が受光部ユニット8と容器押さえ部9とによって転がらないように左右から保持した状態で作業者は測定ボタン15Bを入力する。コントローラMCはLED23を点灯させ、PD28に点灯状態における光量IMを検出させ容器の透過率光量データとしてRAMに記憶させる。次いで、コントローラMCは得られた光量ID、光量IR、光量IMに基づいて下記数1の式によって波長毎に容器H1の透過率Tを算出する。数値データは外部のコンピュータ装置に送信される。
また、容器H1よりも小径の容器H2の透過率を算出する場合も上記と同様に光量ベースとキャリブレーションデータを取得してから容器の透過率データを取得して計算する。容器H2では図6のように受光部ユニット8と容器押さえ部9を容器H1よりもさらに光源部ユニット7近づけて容器H2を保持するようにし、測定ボタン15Bを入力する。この場合も光源部ユニット7は相対的に容器H2の内部中央に配置されることとなる(図6の状態)。
上記のように構成することで、本実施の形態の分光透過率測定装置1では次のような効果が奏される。
(1)従来では特に上部の開口部が胴体に比べて絞られた形状の容器では、その容器の外側に光源部と検出部を配置しなければならず、2つの壁面を通して外側で透過光を測定しなければならなかった。しかし、本実施の形態の分光透過率測定装置1では、光源部ユニット7が容器H1,H2の内部に配置されることとなるため、光源部ユニット7と受光部ユニット8の間に容器の胴体の1枚だけの壁面を光が透過することとなるため、光の減衰や散乱が生じにくくなる。
(2)容器H1,H2をレールプレート6上に上下反転させて置くだけで光源部ユニット7がそれら容器H1,H2の内部に配置されて透過率が測定可能となるため、容器H1,H2の透過率測定のための特別な設定が不要である。例えば、容器H1を普通に開口部が上となるように設置し、内部に上方から光源部ユニット7を下降させて進入させる場合を想定すると、光源部ユニット7を支持し、下降させる設備や容器に光源部ユニット7が衝突しないようにする安全機能、また、吊り下げ状態の光源が振動で揺れないようにする環境等が必要となってしまう。
(3)容器H1,H2を倒立させるため上下逆向きになってと転がりやすくなるが、受光部ユニット8と容器押さえ部9とによって支えられるため、そのようなおそれが軽減される。
(4)本実施の形態では容器H1,H2の胴体を受光部ユニット8と容器押さえ部9が保持する際に胴体部分が丸いため、ちょうど第1の溝32と第2の溝36に直径方向で嵌合されて挟まれるため、保持しやすく保持した位置から抜けにくくなっている。
(5)受光部ユニット8と容器押さえ部9の進退は同期するので、片方を動かせばもう一方もそれに追随することとなり操作上有利である。光源部ユニット7が概ね容器H1,H2の中央付近にあるように容器H1,H2を配置すれば受光部ユニット8と容器押さえ部9は容器H1,H2と干渉して停止することになるため光源部ユニット7が受光部ユニット8や容器H1,H2と接触するということが防止される。
(6)受光部ユニット8は容器H1,H2を保持すると同時に胴体の壁部に密着して配置されるため、散乱しやすい光を漏らさず集光させることができる。
(1)従来では特に上部の開口部が胴体に比べて絞られた形状の容器では、その容器の外側に光源部と検出部を配置しなければならず、2つの壁面を通して外側で透過光を測定しなければならなかった。しかし、本実施の形態の分光透過率測定装置1では、光源部ユニット7が容器H1,H2の内部に配置されることとなるため、光源部ユニット7と受光部ユニット8の間に容器の胴体の1枚だけの壁面を光が透過することとなるため、光の減衰や散乱が生じにくくなる。
(2)容器H1,H2をレールプレート6上に上下反転させて置くだけで光源部ユニット7がそれら容器H1,H2の内部に配置されて透過率が測定可能となるため、容器H1,H2の透過率測定のための特別な設定が不要である。例えば、容器H1を普通に開口部が上となるように設置し、内部に上方から光源部ユニット7を下降させて進入させる場合を想定すると、光源部ユニット7を支持し、下降させる設備や容器に光源部ユニット7が衝突しないようにする安全機能、また、吊り下げ状態の光源が振動で揺れないようにする環境等が必要となってしまう。
(3)容器H1,H2を倒立させるため上下逆向きになってと転がりやすくなるが、受光部ユニット8と容器押さえ部9とによって支えられるため、そのようなおそれが軽減される。
(4)本実施の形態では容器H1,H2の胴体を受光部ユニット8と容器押さえ部9が保持する際に胴体部分が丸いため、ちょうど第1の溝32と第2の溝36に直径方向で嵌合されて挟まれるため、保持しやすく保持した位置から抜けにくくなっている。
(5)受光部ユニット8と容器押さえ部9の進退は同期するので、片方を動かせばもう一方もそれに追随することとなり操作上有利である。光源部ユニット7が概ね容器H1,H2の中央付近にあるように容器H1,H2を配置すれば受光部ユニット8と容器押さえ部9は容器H1,H2と干渉して停止することになるため光源部ユニット7が受光部ユニット8や容器H1,H2と接触するということが防止される。
(6)受光部ユニット8は容器H1,H2を保持すると同時に胴体の壁部に密着して配置されるため、散乱しやすい光を漏らさず集光させることができる。
上記実施の形態は本発明の原理およびその概念を例示するための具体的な実施の形態として記載したにすぎない。つまり、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明は、例えば次のように変更した態様で具体化することも可能である。
・例えば上記実施の形態の光源部ユニット7と受光部ユニット8の容器内外の配置を逆にしてもよい。例えば図8に示すように光源部ユニット41が外側で受光部ユニット42が内側に配置されるようにしてもよい。
・上記実施の形態では受光部ユニット8と容器押さえ部9が同期して進退(移動)するような構成であったが、それぞれ独立で移動するようにしてもよい。また、容器押さえ部9のみが進退するような構成であってもよい(つまり、光源部ユニット7や受光部ユニット8は固定)。
・上記実施の形態では受光部ユニット8と容器押さえ部9は作業者が手で押動することを想定していたが、容器をセットした状態でモータやシリンダ装置等の駆動手段によって容器の外側に配設された光源(あるいは検出手段)の筐体と容器押さえ部が移動するような構成でもよい。容器との位置関係は圧力センサや光センサを用いて検出し、容器に対する保持位置を決定してもよく、手動でスイッチを操作して(例えばスイッチオン状態で通電してオフ状態で切れる)容器押さえ部等が移動するようにしてもよい。
・上記実施の形態では受光部ユニット8が常に容器H1,H2中央にあって受光部ユニット8と離間した位置に配置されていたが、図8のように光源部ユニット41と受光部ユニット42のいずれかを他方に接近させるようにしてなるべく空気中に散乱する光を減らすようにしてもよい。
・PD28以外の検出手段を用いるようにしてもよい。
・LED23以外の光源を用いるようにしてもよい。
・受光部ユニット側の集光に積分球を用いるようにしてもよい。
・上記実施の形態では受光部ユニット8と容器押さえ部9を容器H1,H2に当接させて保持するようにしていたが、使用方法として当接せずに近接するだけでもよい。
・上記実施の形態では数値データは外部のコンピュータ装置に送信されるようにしていたが、分光透過率測定装置1自体に出力手段(例えば、モニターやプリンター)を備えるような構成でもよい。
・上記実施の形態では容器を上下反転させるというもっとも好適な例について図示して説明したが、本発明は容器を上下反転させなくとも実現は可能である。つまり、容器を上下反転させずも通常の設置状態で光源又は検出手段のいずれかを上方から容器内部に進入させ、外方に配置した光源又は検出手段のいずれか他方を容器の壁を挟んで正対させるようにして測定するようにしてもよい。
・例えば上記実施の形態の光源部ユニット7と受光部ユニット8の容器内外の配置を逆にしてもよい。例えば図8に示すように光源部ユニット41が外側で受光部ユニット42が内側に配置されるようにしてもよい。
・上記実施の形態では受光部ユニット8と容器押さえ部9が同期して進退(移動)するような構成であったが、それぞれ独立で移動するようにしてもよい。また、容器押さえ部9のみが進退するような構成であってもよい(つまり、光源部ユニット7や受光部ユニット8は固定)。
・上記実施の形態では受光部ユニット8と容器押さえ部9は作業者が手で押動することを想定していたが、容器をセットした状態でモータやシリンダ装置等の駆動手段によって容器の外側に配設された光源(あるいは検出手段)の筐体と容器押さえ部が移動するような構成でもよい。容器との位置関係は圧力センサや光センサを用いて検出し、容器に対する保持位置を決定してもよく、手動でスイッチを操作して(例えばスイッチオン状態で通電してオフ状態で切れる)容器押さえ部等が移動するようにしてもよい。
・上記実施の形態では受光部ユニット8が常に容器H1,H2中央にあって受光部ユニット8と離間した位置に配置されていたが、図8のように光源部ユニット41と受光部ユニット42のいずれかを他方に接近させるようにしてなるべく空気中に散乱する光を減らすようにしてもよい。
・PD28以外の検出手段を用いるようにしてもよい。
・LED23以外の光源を用いるようにしてもよい。
・受光部ユニット側の集光に積分球を用いるようにしてもよい。
・上記実施の形態では受光部ユニット8と容器押さえ部9を容器H1,H2に当接させて保持するようにしていたが、使用方法として当接せずに近接するだけでもよい。
・上記実施の形態では数値データは外部のコンピュータ装置に送信されるようにしていたが、分光透過率測定装置1自体に出力手段(例えば、モニターやプリンター)を備えるような構成でもよい。
・上記実施の形態では容器を上下反転させるというもっとも好適な例について図示して説明したが、本発明は容器を上下反転させなくとも実現は可能である。つまり、容器を上下反転させずも通常の設置状態で光源又は検出手段のいずれかを上方から容器内部に進入させ、外方に配置した光源又は検出手段のいずれか他方を容器の壁を挟んで正対させるようにして測定するようにしてもよい。
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。
また、意匠出願への変更出願により、全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としてもよいし、その部材の部分としてもよい。
また、意匠出願への変更出願により、全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としてもよいし、その部材の部分としてもよい。
1…分光透過率測定装置、21…光源としてのLED、28…検出手段としてのPD、H1,H2…容器、S…配置領域。
Claims (11)
- 光源と、前記光源に対向配置された前記光源からの透過光を検出する検出手段と、光透過性を有する容器を配置する配置領域とを備え、前記容器を前記配置領域に配置した際に前記光源又は前記検出手段のいずれか一方のみが前記容器内に収容され、前記光源から照射された光が前記容器を透過した後の透過光を前記検出手段によって検出するようにしたことを特徴とする光学装置。
- 前記光源は前記配置領域内において上方に向かって突出させられており、前記容器は開口部が下側となるように倒立させられて前記光源を内部に収容するように前記配置領域に配置されることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
- 前記検出手段は前記配置領域内において上方に向かって突出させられており、前記容器は開口部が下側となるように倒立させられて前記検出手段を内部に収容するように前記配置領域に配置されることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
- 前記配置領域の側方には前記容器を保持するための容器保持部が配設されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の光学装置。
- 前記容器保持部は前記配置領域に接近あるいは離間する方向に移動可能とされていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の光学装置。
- 前記容器保持部が移動する際に前記容器の外側に配置される前記光源又は前記検出手段は前記容器保持部と同期して前記配置領域に接近あるいは離間する方向に移動可能とされていることを特徴とする請求項5に記載の光学装置。
- 前記検出手段は光を波長毎に分光し、波長毎に光を検出することを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の光学装置。
- 前記透過光情報に基づいて前記容器側面の透過率を測定する演算手段を備えていることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の光学装置
- 光透過性を有する容器の側面に光を照射して透過光を検出する透過光の検出方法であって、
前記光源又は前記検出手段のいずれか一方を容器内に配置するとともに、前記光源又は前記検出手段のいずれか他方を前記容器外に配置し、前記光源から照射された光が前記容器を透過した後の透過光を前記検出手段によって検出するようにしたことを特徴とする透過光の検出方法。 - 前記容器を上下反転させて底面側が上方に配置されるように倒立して設置するようにしたことを特徴とする請求項9に記載の透過光の検出方法。
- 前記検出手段を前記容器側面に当接させて、あるいは近傍に配置させて透過光を検出するようにしたことを特徴とする請求項9又は10に記載の透過光の検出方法。
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