JP2023035457A - 水路内の流量の評価方法 - Google Patents

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Yuichiro Nishikane
拓野 浦越
Takuya Urakoshi
健 川越
Takeshi Kawagoe
敬介 嶋本
Keisuke Shimamoto
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Abstract

【課題】安価かつ容易に水路内の流量を評価することができる水路内の流量の評価方法を提供する。【解決手段】水路1の溜枡Aに設置した水位計12および気圧計14により溜枡Aの水位を測定する。降雨応答時の溜枡Aの水位変化率を算出する。水位変化率のピークにより、水路内の流量を評価する。水路1の第1の溜枡Aの水位変化率のピークが、第1の溜枡Aより水路1の上流側にある第2の溜枡Aの水位変化率のピークより小さい場合に、水路の第2の溜枡Aと第1の溜枡Aとの間に漏水の可能性があると判断する。【選択図】図1

Description

本発明は、水路内の流量の評価方法に関する。
水路の維持管理において通水性を把握する際、流量は重要な指標のひとつとして利用される。例えば、水路の複数箇所における流量を測定し、その測定値を比較することで、漏水が疑われる等の異常箇所を絞り込むことができる。しかし、水路内の流量を継続的に測定する流量計(面速式流量計やフリューム式流量計など)を複数箇所に設置すると高額となる。そこで特許文献1では、比較的安価な水位計によって、下水管路内の複数箇所の水位を継続的に測定する。この水位データと、流量計又は流速計によって測定した平均流速とを用いることで、流量データを作成する方法を考案している。
特開2017- 133873号公報
特許文献1では、一度のみとはいえ高額な流量計又は流速計によって複数箇所の平均流速を測定する必要がある。また、水位計を管路内に設置する必要があるが、管路が小口径の場合など、設置が困難な場合も考えられる。
本発明が解決しようとする課題は、安価かつ容易に水路内の流量を評価することができる水路内の流量の評価方法を提供することである。
本発明の水路内の流量の評価方法は、水路の溜枡に設置した水位計および気圧計により溜枡の水位を測定する。降雨応答時の溜枡の水位変化率を算出する。水位変化率のピークにより、水路内の流量を評価する。
安価な水位計および気圧計を使用し、高価な流量計を使用しないので、安価に水路内の流量を評価することができる。広い溜枡に水位計を設置するので、水位計の設置が容易である。水位変化率を評価指標とするので、水位計の設置高さの厳密性が要求されない。降雨応答時の水位変化率のピークを評価指標とすることにより、人為的な判断を必要としないので、水路内の流量を容易に評価することができる。
水路の第1の溜枡の水位変化率のピークが、第1の溜枡より水路の上流側にある第2の溜枡の水位変化率のピークより小さい場合に、水路の第2の溜枡と第1の溜枡との間に漏水の可能性があると判断する。
安価かつ容易な水路内の流量評価に基づいて、漏水の可能性がある場所を絞り込むことができる。
特定時点の前後の複数時点における溜枡の水位の平均値を使用して、特定時点の水位変化率を算出する。
これにより、溜枡の水位の測定誤差の影響を小さくして、正確に水位変化率を求めることができる。
水位計および気圧計は、溜枡のグレーチングから吊り下げて設置する。
これにより、水位計および気圧計の設置が容易である。
安価な水位計および気圧計を使用するので、安価に水路内の流量を評価することができる。水位変化率のピークを評価指標とすることにより、水路内の流量を容易に評価することができる。
水路の断面図。 図1のII-II線における溜枡の断面図。 降雨応答1および2の溜枡水位のグラフ。 水位変化率の算出方法の説明図。 降雨応答1の水位変化率のグラフ。 正規化後の累積溜枡水位と正規化後の水位変化率のピークとの相関を示すグラフ。
以下、本発明の一実施形態の水路内の流量の評価方法を、図面を参照して説明する。
図1は、水路の断面図である。図2は、図1のII-II線における溜枡の断面図である。実施形態の水路1は、分岐や合流がなく、延長が比較的長く、複数の溜枡Aが設置された水路を対象とする。実施形態の水路1は、勾配および粗度係数(水路内側の粗さ)が一定で、流速が一定と判断しうる水路を対象とする。
水路1は、排水管5と、溜枡Aと、を有する。排水管5は地中に埋設される。
溜枡(ためます、排水枡)Aは、排水に含まれる固形物を一時的に溜める枡(容器)である。水路1に略一定の間隔で、略同じ形状の複数の溜枡Aが設置される。溜枡Aは、地表から地中にかけて鉛直方向に伸びる。溜枡Aは、排水管5よりも地中の深くまで伸びる。図2に示すように、溜枡Aの幅は、排水管5の幅より大きい。溜枡Aの地表部分には、グレーチング10が配置される。グレーチング10は、金属製の格子状の蓋である。
溜枡Aに設置した水位計12および気圧計14により、溜枡Aの水位を測定する。水位計12および気圧計14は、グレーチング10からワイヤ等で吊り下げて設置される。
水位計12は、水路1の評価対象範囲に存在する複数の溜枡Aの全てに設置される。水位計12は、排水内に水没する高さに設置される。水位計12は、絶対圧式であり、水圧と気圧との合計値を計測する。
気圧計14は、水路1の評価対象範囲に存在する複数の溜枡Aのうち、少なくとも一つに設置される。水位計12で計測した圧力値と、気圧計14で計測した圧力値との差分から、溜枡Aの水位(水位計から水面までの高さ)を求める。溜枡Aの水位は、所定時間(例えば1時間)毎に測定される。
図3は、降雨応答1および2の溜枡水位のグラフである。図3のグラフの横軸は日時である。溜枡A1からA6は、水路1の上流から下流にかけてこの順番で配置されている。水位計12の設置高さにばらつきがあるため、溜枡A1からA6の水位にもばらつきがある。降雨に応答して、溜枡A1~A6の水位が上昇する。降雨量のデータおよび溜枡水位のデータに基づいて、溜枡水位に降雨応答が認められる時間帯(降雨応答時)を特定する。降雨応答の時間帯は、降雨後に溜枡水位が急増し始めてから、概ね元の水位に戻るまでの時間である。図3の例では、9月18日の13時から9月19日の18時までが、降雨応答1の時間帯である。
降雨応答時の溜枡Aの水位変化率を算出する。水位変化率は、溜枡水位の単位時間当たりの変化量である。時刻tにおける溜枡水位をh(t)としたとき、特定時点tの水位変化率R(t)は、数式1により算出される。数式1では、特定時点tの前後の複数時点における溜枡水位h(t)の平均値を使用して、水位変化率R(t)を算出する。
Figure 2023035457000002
ただし、nは自然数である。
図4は、水位変化率の算出方法の説明図である。例えば、数式1においてn=6とし、時刻tの前後それぞれの7時点における溜枡水位h(t)の平均値を使用して、水位変化率R(t)を算出する。時刻tからt+6の7時点における溜枡水位h(t)の平均値がh1である。時刻t-6からtの7時点における溜枡水位h(t)の平均値がh2である。h1とh2との差分を6で除算すれば、時刻tにおける単位時間当たりの水位変化率R(t)が求められる。数式1は、R(t)=(h1-h2)/6に相当する。降雨応答時の溜枡水位の測定時点の全てにおいて水位変化率R(t)を算出する。
図5は、降雨応答1の水位変化率のグラフである。図5には、溜枡A4からA6の水位変化率のみが示されている。水位変化率は、降雨応答1の開始時間である9月18日13時の直前から増加し、その後に減少する。水位変化率は、降雨応答の時間帯にピークを有する。
水位変化率のピークにより、水路内の流量を評価する。溜枡A4の水位変化率のピークa4より、溜枡A5の水位変化率のピークa5の方が大きい。溜枡A4からA5の区間では、流量が増加していると推定される。溜枡A5の水位変化率のピークa5より、溜枡A6の水位変化率のピークa6の方が小さい。溜枡A5からA6の区間では、流量が減少していると推定される。これにより、水路1の溜枡A5からA6の区間に漏水の可能性があると判断される。
水位変化率のピークの大小により流量の大小を評価することの妥当性について検証する。
流量は「流速×流れの断面積」によって求められる。断面積は、水位計から求めた溜枡水位と溜枡の幅により計算できる。一方、流速は測定していないので不明である。そのため、ここでは溜枡を通過する水の流速が常に一定であると仮定し、降雨後の流量変化について考察する。
降雨によって増加した溜枡の流量をΔq、時刻tにおける溜枡水位をh(t)、降雨応答の開始時間をa、降雨応答の終了時間をb、溜枡の幅をB、流速をv(一定と仮定)としたとき、数式2が成立する。
Figure 2023035457000003
数式2の右辺第2項の分数部分は、降雨応答前の溜枡水位を示す。溜枡水位の測定誤差を小さくするため、ここでは3点平均を取っている。時刻tから経過時間Δtの間に溜枡を通過した流体体積のうち、降雨に伴って降雨応答前より多かった流体体積ΔQは、数式3で表される。
Figure 2023035457000004
時刻a+1からbの降雨応答時間中に溜枡を通過した流量の総体積のうち、降雨に伴って降雨応答前より多かった総体積は、以下の数式4、5で計算できる。ただし、Δtを測定間隔(例えば1時間)とする。
Figure 2023035457000005
Figure 2023035457000006
数式5において、溜枡の幅Bは溜枡によらず一定であり、Δtは測定間隔(例えば1時間)で一定である。また、流速vの値も常に一定と仮定している。そのため、数式5の総体積の大小を比較するには、数式5のカッコ内の総和を求めればよい。その総和を「累積溜枡水位」と称する。累積溜枡水位は数式6で表される。
Figure 2023035457000007
累積溜枡水位は、降雨により上昇した溜枡水位の時間積分値に相当する。累積溜枡水位は、降雨後の溜枡水位と降雨前の溜枡水位との差分の積分値であり、水位計12の設置高さのばらつきによる影響を受けない。累積溜枡水位は、水路1の流量の評価指標の一つである。
降雨応答1について、溜枡A1からA6それぞれの累積溜枡水位を算出し、最大の累積溜枡水位を1として正規化した。他の降雨応答2から7についても同様の計算を実施した。結果を表1に示す。
Figure 2023035457000008
一方、降雨応答1について、溜枡A1からA6それぞれの水位変化率のピークを算出し、最大の水位変化率のピークを1として正規化した。他の降雨応答2から7についても同様の計算を実施した。結果を表2に示す。
Figure 2023035457000009
図6は、正規化後の累積溜枡水位と正規化後の水位変化率のピークとの相関を示すグラフである。両者の相関係数は0.52であり、両者に相関があると考えられる。したがって、水位変化率のピークの大小により流量の大小を評価することに妥当性がある。
上述したように、累積溜枡水位は、水路の流量の評価指標の一つである。ただし、降雨応答の開始時間aおよび終了時間bの決定に人為的要素が入るため、自動化が難しい。これに対して、水位変化率のピークは、降雨応答の開始時間aおよび終了時間bの決定による影響を受けない。したがって、水位変化率のピークを水路の流量の評価指標とすることに優位性がある。
以上に詳述したように、実施形態の水路内の流量の評価方法は、水路1の溜枡Aに設置した水位計12および気圧計14により溜枡Aの水位を測定する。降雨応答時の溜枡Aの水位変化率を算出する。水位変化率のピークにより、水路内の流量を評価する。
安価な水位計12および気圧計14を使用し、高価な流量計を使用しないので、安価に水路内の流量を評価することができる。広い溜枡Aに水位計12を設置するので、水位計12の設置が容易である。水位変化率を評価指標とするので、水位計12の設置高さの厳密性が要求されない。降雨応答時の水位変化率のピークを評価指標とすることにより、人為的な判断を必要としないので、水路内の流量を容易に評価することができる。
水路1の第1の溜枡A(例えば溜枡A6)の水位変化率のピークが、第1の溜枡Aより水路1の上流側にある第2の溜枡A(例えば溜枡A5)の水位変化率のピークより小さい場合に、水路の第2の溜枡と第1の溜枡との間に漏水の可能性があると判断する。
安価かつ容易な水路内の流量評価に基づいて、漏水の可能性がある場所を絞り込むことができる。
特定時点の前後の複数時点における溜枡Aの水位の平均値を使用して、特定時点の水位変化率を算出する。
これにより、溜枡Aの水位の測定誤差の影響を小さくして、正確に水位変化率を求めることができる。
水位計12および気圧計14は、溜枡Aのグレーチング10から吊り下げて設置する。
これにより、水位計12および気圧計14の設置が容易である。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。
A,A1~A6…溜枡、1…水路、10…グレーチング、12…水位計、14…気圧計。

Claims (4)

  1. 水路の溜枡に設置した水位計および気圧計により前記溜枡の水位を測定し、
    降雨応答時の前記溜枡の水位変化率を算出し、
    前記水位変化率のピークにより、前記水路内の流量を評価する、
    水路内の流量の評価方法。
  2. 前記水路の第1の前記溜枡の前記水位変化率のピークが、前記第1の溜枡より前記水路の上流側にある第2の前記溜枡の前記水位変化率のピークより小さい場合に、前記水路の前記第2の溜枡と前記第1の溜枡との間に漏水の可能性があると判断する、
    請求項1に記載の水路内の流量の評価方法。
  3. 特定時点の前後の複数時点における前記溜枡の前記水位の平均値を使用して、前記特定時点の前記水位変化率を算出する、
    請求項1または2に記載の水路内の流量の評価方法。
  4. 前記水位計および前記気圧計は、前記溜枡のグレーチングから吊り下げて設置する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の水路内の流量の評価方法。
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