JP2023035439A - 生体状態推定装置 - Google Patents

生体状態推定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023035439A
JP2023035439A JP2021142288A JP2021142288A JP2023035439A JP 2023035439 A JP2023035439 A JP 2023035439A JP 2021142288 A JP2021142288 A JP 2021142288A JP 2021142288 A JP2021142288 A JP 2021142288A JP 2023035439 A JP2023035439 A JP 2023035439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform
pulse wave
electrocardiogram
feature amount
electrocardiographic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021142288A
Other languages
English (en)
Inventor
晃人 伊藤
Akito Ito
健司 藤井
Kenji Fujii
康大 川端
Yasuhiro Kawabata
直美 松村
Naomi Matsumura
裕暉 阪口
Yuki Sakaguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Healthcare Co Ltd
Original Assignee
Omron Healthcare Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Healthcare Co Ltd filed Critical Omron Healthcare Co Ltd
Priority to JP2021142288A priority Critical patent/JP2023035439A/ja
Priority to PCT/JP2022/031743 priority patent/WO2023032760A1/ja
Priority to CN202280056184.6A priority patent/CN117835898A/zh
Publication of JP2023035439A publication Critical patent/JP2023035439A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/021Measuring pressure in heart or blood vessels
    • A61B5/022Measuring pressure in heart or blood vessels by applying pressure to close blood vessels, e.g. against the skin; Ophthalmodynamometers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/024Detecting, measuring or recording pulse rate or heart rate
    • A61B5/0245Detecting, measuring or recording pulse rate or heart rate by using sensing means generating electric signals, i.e. ECG signals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/25Bioelectric electrodes therefor
    • A61B5/251Means for maintaining electrode contact with the body
    • A61B5/256Wearable electrodes, e.g. having straps or bands
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/30Input circuits therefor
    • A61B5/307Input circuits therefor specially adapted for particular uses
    • A61B5/308Input circuits therefor specially adapted for particular uses for electrocardiography [ECG]

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

【課題】精度よく心電特徴量を抽出し得る技術を提供する。【解決手段】心電波形取得部と、心電波形を探索して心電特徴量を抽出する心電特徴量抽出部と、脈波波形取得部と、脈波波形を探索して脈波特徴量を抽出する脈波特徴量抽出部と、を備え、少なくとも該心電特徴量に基づいて生体状態を推定する生体状態推定装置であって、心電波形が、該心電波形のみから心電特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定する心電波形品質判定部と、心電波形が心電特徴量を抽出可能な品質を有すると判定された場合に、心電波形を探索するための第1基準点を設定する第1探索基準点設定部と、心電波形が心電特徴量を抽出可能な品質を有しないと判定された場合に、脈波特徴量に基づいて、心電波形を探索するための第2基準点を設定する第2探索基準点設定部と、を備え、心電特徴量抽出部は、第1基準点又は第2基準点に基づいて心電波形を探索して心電特徴量を抽出する。【選択図】図3

Description

本発明は、生体状態推定装置に関する。
従来、心電波形と脈波波形を同時に測定して心拍間隔等の循環器に関する特徴量から生体状態を推定する装置が知られている。
このような、心電波形と脈波波形を同時に測定する装置において、特徴量は基本的には心電波形から抽出するが心電波形にノイズが多く重畳する場合には、脈波波形から得た特徴量を補完することが行われていた(特許文献1参照)。
特開2009-261419号公報
しかしながら、このような従来技術においては、心電波形にノイズが多く重畳する場合には心電波形を探索しないので、心電波形にのみ存在する特徴量については、脈波波形を利用して抽出することが難しかった。
上記のような従来の技術に鑑み、本発明は、脈波波形の特徴量に基づいて心電波形を探索することにより、心電波形には影響しやすいノイズが存在する場合にも、精度よく心電波形の特徴量を抽出し得る技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、
心電波形を取得する心電波形取得部と、
前記心電波形を探索して該心電波形の特徴量を抽出する心電特徴量抽出部と、
脈波波形を取得する脈波波形取得部と、
前記脈波波形取得部によって取得された前記脈波波形を探索して該脈波波形の特徴量を抽出する脈波特徴量抽出部と、
を備え、前記心電波形の特徴量及び前記脈波波形の特徴量のうち少なくとも該心電波形の特徴量に基づいて生体状態を推定する生体状態推定装置であって、
前記心電波形が、該心電波形のみから心電波形の特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定する心電波形品質判定部と、
前記心電波形が該心電波形の特徴量を抽出可能な品質を有すると判定された場合に、前記心電波形を探索するための第1基準点を設定する第1探索基準点設定部と、
前記心電波形が該心電波形の特徴量を抽出可能な品質を有しないと判定された場合に、前記脈波波形の特徴量に基づいて、前記心電波形を探索するための第2基準点を設定する第2探索基準点設定部と、
を備え、
前記心電特徴量抽出部は、前記第1基準点又は前記第2基準点に基づいて前記心電波形を探索して前記心電波形の特徴量を抽出することを特徴とする。
これによれば、心電波形が心電波形の特徴量を抽出可能でない品質を有すると判断されても、脈波波形の特徴量に基づいて設定される第2基準点を基準として、心電波形が探索
されるので、心電波形には影響しやすいノイズが存在する場合にも、精度よく心電波形の特徴量を抽出することができ、生体状態の推定精度も向上する。また、心電波形のみからでは、心電波形の探索が難しい場合にも、脈波波形の特徴量に基づく第2基準点を基準として心電波形を探索することにより、精度の良い心電波形の解析が可能となる。
生体状態推定装置は、心電波形の特徴量及び脈波波形の特徴量のうち少なくとも心電波形の特徴量に基づいて生体状態を推定するものであればよく、心電波形の特徴量のみから生体状態を推定してよいし、心電波形の特徴量及び脈波波形の特徴量の両者に基づいて生体状態を推定してもよい。
本発明において、
前記脈波波形が該脈波波形の特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定する脈波波形品質判定部を備え、
前記脈波波形が該脈波波形の特徴量を抽出可能な品質を有すると判定された場合に、前記脈波特徴量抽出部が前記脈波波形の特徴量を抽出するようにしてもよい。
このように、脈波波形が脈波波形の特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定し、そのような品質を有する場合に、抽出された脈波波形の特徴量に基づいて第2基準点が設定されるので、心電波形には影響しやすいが脈波波形には影響しにくいノイズが存在する場合にも、精度よく心電波形の特徴量を抽出することができる。
また、本発明において、
前記脈波特徴量抽出部は、前記脈波波形の立ち上がりを抽出し、
前記第2基準点設定部は、前記脈波波形の立ち上がりの時刻を前記第2基準点として設定するようにしてもよい。
脈波波形の特徴量としては、種々の特徴量を採用することができるが、このようにすれば、脈波波形の特徴量として脈波波形の立ち上がりを用いて、第2基準点を設定することができる。
また、本発明において、
前記脈波特徴量抽出部は、前記脈波波形のピークを抽出し、
前記第2探索基準点設定部は、前記脈波波形のピークの時刻を前記第2基準点として設定するようにしてもよい。
このようにすれば、脈波波形の特徴量として脈波波形のピークを用いて、第2基準点を設定することができる。
また、本発明において、
前記脈波特徴量抽出部は、前記脈波波形から算出された1次微分波形におけるピークを抽出し、
前記第2探索基準点設定部は、前記脈波波形から算出された1次微分波形におけるピークの時刻を前記第2基準点として設定するようにしてもよい。
このようにすれば、脈波波形の特徴量として脈波波形から算出された1次微分波形におけるピークを用いて、第2基準点を設定することができる。
また、本発明において、
前記脈波特徴量抽出部は、前記脈波波形から算出された2次微分波形におけるピークを抽出し、
前記第2探索基準点設定部は、前記脈波波形から算出された2次微分波形におけるピー
クの時刻を前記第2基準点として設定するようにしてもよい。
このようにすれば、脈波波形の特徴量として脈波波形から算出された2次微分波形におけるピークを用いて、第2基準点を設定することができる。このように、脈波特徴量としては、脈波波形の立ち上がり、脈波波形のピーク、ボトム、脈波波形の1次微分や2次微分のピーク等を採用することができるが、これらに限られない。
また、本発明において、
前記心電特徴量抽出部は、前記第2探索基準点設定部によって設定された第2基準点に基づいて特定された1拍毎の心電波形を同期させて加算平均を算出して得られた同期加算平均波形から前記心電波形の特徴量を抽出するようにしてもよい。
心電波形の特徴量を抽出する際に、種々の方法を採用することができるが、筋電のノイズのように、1拍毎の心電波形を同期させて加算平均を算出することにより、ノイズがキャンセルされ、きれいな同期加算波形が得られる場合がある。このため、同期加算平均波形を探索することにより、精度よく心電特徴量を抽出することができる。
また、本発明において、
情報を表示する表示部を備え、
前記同期加算平均波形を前記表示部に表示させるようにしてもよい。
このようにすれば、筋電等のノイズが重畳している場合でも、ノイズがキャンセルされたきれいな心電波形をユーザに表示することができる。
また、本発明において、
前記生体状態として血圧値を推定するようにしてもよい。
このようにすれば、精度よく血圧値を推定できる生体状態推定装置を提供することができる。
また、本発明において、
前記生体状態として心拍数を推定するようにしてもよい。
このようにすれば、精度よく心拍数を推定できる生体状態推定装置を提供することができる。
本発明によれば、脈波波形の特徴量に基づいて心電波形を探索することにより、心電波形には影響しやすいノイズが存在する場合にも、精度よく心電波形の特徴量を抽出し得る技術を提供することを目的とする。
図1は、実施例に係る生体状態推定装置の外観を示す図である。 図2は、実施例に係る生体状態推定装置の特徴を説明するための図である。 図3は、実施例に係る生体状態推定装置のハードウェア構成を示す図である。 図4は、実施例に係る生体状態推定装置のソフトウェア構成を示す図である。 図5は、実施例に係る心電特徴量の探索例を示す図である。 図6は、実施例に係る心電特徴量の探索の他の例を示す図である。 図7は、実施例に係る心電特徴量の探索を説明する図である。 図8は、実施例に係る心電特徴量の探索を説明する図である。 図9は、実施例に係る心電特徴量の探索を説明する図である。 図10は、実施例に係る心電図の探索の手順を説明するフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
<実施例1>
以下に、本発明の実施形態の一例について説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1に本実施例に係る生体状態推定装置10の外観図を示す。図1(A)はベルト200を巻き付けた装着時の状態の外観を示し、図1(B)は、ベルト200を展開した状態の内周面202側からみた図である。
生体状態推定装置10は、主として本体部100とベルト200を備える。ベルト200の外周面201に本体部100が設けられ、後述の制御部101等が収容されるとともに、外面には、表示部110及び操作部111が設けられる。ベルト200の内周面202には、長手方向の一端に面ファスナ210が設けられている。装着時に、この面ファスナ210と係合する他方の面ファスナは、ベルト200の外周面201に設けられている。ベルト200の内周面202の幅方向の一方の縁部202Aには心電波形測定用の電極群220A~220Fが長手方向に等間隔で配置されている。電極群220A~220Fから構成される心電センサ220は、上腕装着時には肩側となる縁部202Aに配置されている。ベルト200の内周面202の幅方向の他方の端部202Bには、脈波センサのセンサ部230を構成する電極231A、232A、232B、231Bが配置されている。電極231A及び電極231Bは上腕に通電するための電極であり、電極232A及び電極232Bは電圧を検出するための電極である。センサ部230は、上腕装着時には肘側となる位置に設けられている。センサ部230は、上腕装着時には上腕動脈に沿って、肩側から肘側へと順に電極231A、232A、232B、231Bと配置されている。
(生体状態推定装置の特徴)
本実施例に係る生体状態推定装置10では、上述の心電センサ220及び脈波センサのセンサ部230を通じて取得された心電波形(心電図)及び脈波波形(脈波信号)を探索し、心電波形の特徴量(心電特徴量)及び脈波波形の特徴量(脈波特徴量)を抽出し、心電特徴量及び脈波特徴量のうち少なくとも心電特徴量に基づいて、血圧値等の生体状態を推定する。心電図が心電特徴量を抽出可能な品質を有し、脈波信号が脈波特徴量を抽出可能な品質を有する場合には、それぞれを探索し、精度よく心電特徴量及び脈波特徴量を抽出することができるので、これらに基づく血圧値等の生体状態も精度よく推定することができる。
生体状態推定装置10の装着状態や、ユーザの体動、姿勢等によっては、心電図にノイズが重畳し、心電図の品質が低下する場合がある。このように品質が低い心電図だけから精度よく心電特徴量を抽出することは難しい。このとき、心電図に発生するノイズの原因によっては、心電図は影響を受けるものの脈波信号は影響を受けないか影響が小さい場合がある。図2は、このような心電図と脈波信号との関係を示すグラフである。ここでは、最上段が心電図、上から2段目が光電脈波センサによって検出された脈波信号、上から3
段目が圧力式脈波センサによって検出された脈波信号、最下段は加速度センサの出力信号(3軸方向の出力信号を実線、破線、点線で示している。)を示す。図2には、加速度センサの出力信号にも表れているように、縦方向の実線で示した時刻Tmを境とし、Tm以前には、生体状態推定装置10を装着したユーザの体動があり、Tm以降には体動がない状態で取得した波形が示されている。このため、最上段の心電図では、時刻Tm以前は筋電が重畳した波形となっているのに対して、Tm以降は筋電が重畳しない波形となっており、時刻Tmを境として心電図の波形が大きく異なっている。これに対して、いずれの脈波センサによる脈波信号にも、時刻Tmの前後で大きな変化は見られない。また、破線で示した期間Prdでは大きな体動が発生したために、心電図の波形は大きく乱れているのに対して、いずれの脈波信号にも乱れは見られない。
このような心電図と脈波信号の特性により、心電図が、心電図のみからは心電特徴量を抽出できないような品質を有する場合であっても、脈波信号が、脈波特徴量を抽出できる品質を有する場合には、後述するように、脈波特徴量を用いて、心電特徴量を抽出するための探索基準点を設定することが可能となる。よって、精度よく心電特徴量を抽出し、血圧値等の生体状態も精度よく推定することができる。
(ハードウェア構成)
図3に本実施例に係る生体状態推定装置10のハードウェア構成図を示す。生体状態推定装置10は、主として、本体部100とベルト200を含んで構成される。
上述のように、ベルト200の内周面には心電図を測定するための電極群220A~220Fが配置されている。
ベルト200の内周面には、脈波を測定するための脈波センサのセンサ部230が配置されている。センサ部230はユーザの身体に通電するための一対の電極231A及び231Bと、電圧を検出するための一対の電極232A及び232Bを含む。また、ベルト200には、センサ部230の電極231A及び231B間に通電するとともに電極232A及び232B間の電圧を検出する通電及び電圧検出回路233が設けられている。通電及び電圧検出回路233は、本体部100に設けてもよい。
また、ベルト200は、流体を貯留し得る袋状の押圧カフ204を含む。
本体部100には、制御部101、記憶部102、電池103、スイッチ回路104、減算回路105、アナログフロントエンド(AFE)106、圧力センサ107、発振回路108、ポンプ109、表示部110、操作部111、弁112、ポンプ駆動回路113、加速度センサ114、AFE115、通信部116が設けられている。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)1011、RAM(Random Access Memory)1012、ROM(Read Only Memory)1013等を含み、各構成要素を制
御し、後述する種々の機能を実現する。記憶部102は、例えば、半導体メモリ、ハードディスクドライブ(HDD)等の補助記憶装置であり、制御部101で実行されるプログラム、プログラムを実行するために必要な設定データ、測定結果等を記憶する。プログラムの一部又は全部は、ROM1013に記憶されてもよい。
電池103は、制御部101等に電力を供給する。電池103は、例えば、充電可能なバッテリによって構成することができる。
心電センサ220に含まれる各電極220A~220Fは、スイッチ回路104の入力端子に接続されている。スイッチ回路104の2つの出力端子はそれぞれ、減算回路105の2つの入力端子に接続されている。スイッチ回路104は、制御部101からのスイッチ信号を受け取り、スイッチ信号によって指定される2つの電極を減算回路105に接
続する。減算回路105は、一方の入力端子から入力された電位から他方の入力端子から入力される電位を減算する。減算回路105は接続された2つの電極間の電位差を表す電位差信号をAFE106へ出力する。減算回路105は、例えば、計装アンプである。AFE106は、例えば、ローパスフィルタ(LPF)、増幅器、及びアナログデジタル(AD)変換器を含む。電位差信号は、LPFで濾波され、増幅器で増幅され、AD変換器でデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された電位差信号は、制御部101に出力される。制御部101はAFE106から時系列で取得される電位差信号を心電図として取得する。
通電及び電圧検出回路233は、電極231A及び231B間に高周波定電流を流す。例えば、電流の周波数は50kHzであり、電流値は1mAである。通電及び電圧検出回路233は、電極231A及び231B間に通電した状態で、電極232A及び232B間の電圧を検出し、検出信号を生成する。検出信号は、電極232A及び232Bが対向する動脈の部分を伝播する脈波による電気インピーダンスの変化を表す。通電及び電圧検出回路233は、検出信号に対して整流、増幅、濾波及びAD変換を含む信号処理を行い、検出信号を制御部101に出力する。制御部101は、通電及び電圧検出回路233から時系列で出力される検出信号を脈波信号として取得する。
加速度センサ114は、X,Y,Z方向の3軸の加速度を検出し、検出信号をAFE115へ出力する。AFE115は、例えば、増幅器及びAD変換器を含む。加速度センサ114の検出信号は、増幅器で増幅され、AD変換器でデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された検出信号は、制御部101に出力される。制御部101はAFE105から時系列で取得される検出信号を3軸の加速度信号として取得する。
圧力センサ107は配管を介して押圧カフ204に接続され、ポンプ109及び弁112は配管を介して押圧カフ204に接続される。配管は、共通の1つの配管であってもよい。ポンプ109は、例えば圧電ポンプであり、押圧カフ204の圧力を高めるために、配管を通して押圧カフ204に流体としての空気を供給する。弁112は、ポンプ109に搭載され、ポンプ109の動作状態に伴って開閉が制御される。弁112が開状態であるときは、押圧カフ204は大気と連通し、押圧カフ204内の空気が大気中に排出される。なお、弁112は、逆止弁の機能を有し、空気が逆流することがない。ポンプ駆動回路113は、制御部101から受け取る制御信号に基づいてポンプ109を駆動する。
圧力センサ107は、押圧カフ204内の圧力(カフ圧とも称する)を検出し、カフ圧を表す電気信号を生成する。カフ圧は、例えば、大気圧を基準とした圧力である。圧力センサ107は、例えばピエゾ抵抗式圧力センサである。発振回路108は、圧力センサ107からの電気信号に基づいて発振し、電気信号に応じた周波数を有する周波数信号を制御部に出力する。ここでは、圧力センサ107の出力は、押圧カフ204内の圧力を制御するために用いられるとともに、オシロメトリック法によって血圧値(収縮期血圧(最高血圧)及び拡張期血圧(最低血圧)を含む)を算出するために用いられる。
制御部101が1つのCPU1011を含む例について説明したが、制御部101の構成はこれに限られず、複数のプロセッサを含んでもよい。また、生体状態推定装置10は、ユーザの携帯端末(例えばスマートフォン)等の外部装置と通信するための通信部116を備えてもよい。通信方式は、有線及び/又は無線の適宜の方式を採用することができる。通信方式に応じて、通信部は有線通信モジュール及び/又は無線通信モジュールを含む。無線通信方式としては、例えば、Bluetooth(登録商標)、BLE(Bluetooth Low Energy)等を採用することができる。
操作部111は、ユーザが生体状態推定装置10に対して指示入力を行う入力装置であ
って、例えば、ボタン等により構成される。
表示部110は、測定結果やメッセージをユーザに表示するための表示装置であって、例えば、液晶表示装置(LCD)、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイによって構成することができる。
(ソフトウェア構成)
図4に、本実施例に係る生体状態推定装置のソフトウェア構成を示す。図4に示す、心電測定制御部101A、脈波測定制御部101B、加速度測定制御部101C、心電品質判定部101D、脈波品質判定部101E、脈波特徴量抽出部101F、脈波に基づく探索基準点設定部101G、心電図に基づく探索基準点設定部101H、心電特徴量抽出部101I、脈波伝播時間算出部101J、血圧値算出部101K、表示制御部101L、血圧測定制御部101M、指示入力部101N、校正部101P、エラー処理部101Qは、制御部101が記憶部192に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。心電図記憶部102A、脈波記憶部102B、加速度記憶部102C、血圧値記憶部102E及び血圧値記憶部102Fは、記憶部102によって実現される。
心電測定制御部101Aは、心電図を取得するためにスイッチ回路104を制御する。具体的には、心電測定制御部101Aは、6つの電極220A~220Fのうち2つの電極を選択するためのスイッチ信号を生成し、このスイッチ信号をスイッチ回路104に出力する。心電測定制御部101Aは、選択した2つの電極を用いて得られた電位差信号を取得し、取得された電位差信号の時系列データを心電図として心電図記憶部102Aに記憶させる。
ユーザが生体状態推定装置10を上腕に装着した場合には、心電測定制御部101Aは、心電図を取得するのに最適な電極対を決定する。例えば、心電測定制御部101Aは、すべての電極対それぞれについて心電図を取得し、R波の振幅が最も大きい心電図を提供する電極対を最適な電極対として決定する。その後は、心電測定制御部101Aは、最適な電極対を用いて心電図を測定する。
脈波測定制御部101Bは、脈波信号を取得するために通電及び電圧検出回路233を制御する。具体的には、脈波測定制御部101Bは、電極231A及び231B間に電流を流すように通電及び電圧検出回路233に指示し、電極231A及び231B間に電流を流した状態で検出された電極232A及び232B間の電圧を示す検出信号を取得する。脈波測定制御部101Bは、検出信号の時系列データを脈波信号として脈波記憶部102Bに記憶させる。
加速度測定制御部101Cは、所定周期で、加速度センサ114が出力する3軸の加速度を取得し、加速度信号として加速度記憶部102Cに記憶させる。
心電品質判定部101Dは、心電図記憶部102Aに記憶された心電図が、心電図のみから心電特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定する。心電図の品質の判定には、以下のような方法を用いることができる。例えば、心電波形が一定しているか等の基準に従って電極の接触状態の良否を判定することにより、心電図の品質を判定することができる。また、加速度記憶部102Cから3軸の加速度信号を取得し、加速度信号が所定の閾値以下であるか否かにより、心電図の品質を判定することもできる。また、筋電図の混入の有無により心電図の品質を判定することができる。心電図に筋電図が混入すると不規則な細かい振動がみられるので、このような不規則な細かい振動の有無を検出することにより、筋電図の混入の有無を判定することもできる。心電図の品質の判定は、上述の方法のいずれかを用いてもよいし、上述の方法のうちいずれか2つ又は3つあるいはすべての方法を用いてもよい。また、心電図の品質の判定はこれらに限られず、他の公知の方法を採
用することができる。
脈波品質判定部101Eは、脈波記憶部102Bに記憶された脈波信号が、脈波特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定する。脈波信号の品質の判定には、以下の方法を用いることができる。例えば、脈波信号が一定しているか等の基準に従って電極の接触状態の良否を判定することにより、脈波信号の品質を判定することができる。また、加速度記憶部102Cから3軸の加速度信号を取得し、加速度信号が所定の閾値以下であるか否かにより、脈波信号の品質を判定することもできる。また、脈波記憶部102Bに記憶された脈波信号の1拍の振幅値が所定の閾値以下であるか否かにより、脈波信号の品質を判定することもできる。脈波信号の品質の判定は、上述の方法のいずれかを用いてもよいし、上述の方法のうちいずれか2つ又は3つあるいはすべての方法を用いてもよい。また、脈波信号の品質の判定はこれらに限られず、他の公知の方法を採用することができる。
心電図に基づく探索基準点設定部101Hは、心電特徴量抽出部101Iが心電図の波形から特徴量を抽出する際に、心電図を探索するための基準点を設定する。例えば、R波に対応するピーク点を基準点とすることができる。基準点はこれに限らず、目的に応じて、Q波に対応するピーク点、S波に対するピーク点等を基準点としてもよい。
心電特徴量抽出部101Iは、上述のように、心電図に基づく探索基準点設定部101Hによって設定された基準点を心電図で探索し、心電特徴量を抽出する。心電特徴量としては、R波以外にも、P波、QRS波、T波、PQRST波、J波、PQ間隔、QT間隔、QRS時間等の種々の特徴量が対象となる。
図5に、心電図の品質が良好であり、心電図のみから心電特徴量を抽出可能な場合の例を示す。図5の上段は、心電図記憶部102Aから読み出した心電図の例を示し、図5の下段は、脈波記憶部102Bから読み出した脈波の例を示す。心電図の品質が良好であり、基準点として、R波に対応するピーク点が設定された場合には、心電波形を探索し、R波に対応するピーク点Wr1、Wr2、Wr3を検出し、その時刻を特定する。このように、心電特徴量としてR波に対応するピークの間隔として拍動時刻を抽出する。このようにして取得された拍動時刻に基づいて、生体状態としての心拍数を推定することができる。また、R波に対応するピーク点Wr1、Wr2、Wr3を基準として、矢印に示すように心電図を探索し、上述のような種々の心電特徴量を抽出することができる。
良好な心電図が取得できている区間では、心電図のみから、心電特徴量を抽出することができるが、場合によっては、この心電特徴量(ここでは、拍動時刻である、心電図のR波のピーク点の時刻)を基準として、脈波特徴量(例えば、脈波の立ち上がり)を探索してもよい。
脈波特徴量抽出部101Fは、心電品質判定部101Dにおいて、心電図が、心電図のみから心電特徴量を抽出可能な品質を有していないと判定された場合に、脈波特徴量を、脈波記憶部102Bに記憶された脈波から抽出し、引き続き脈波に基づく探索基準点設定部101Gが、心電図を探索するための基準点を設定する。脈波の拍出に関連する特徴量としては、脈波の立ち上がり、ボトム、ピークや、脈波の1次微分のピークや2次微分のピークを設定することができるが、これらに限られない。
図6は、心電図の品質が良好でなく、心電図が心電特徴量を抽出可能な品質を有しないが、脈波信号は脈波特徴量を抽出可能な品質を有すると判定された場合の心電図と脈波信号の例を示す。図6の上段は、心電図記憶部102Aから読み出した心電図の例を示し、図6の下段は、脈波記憶部102Bから読み出した脈波信号の例を示す。脈波特徴量抽出部101Fは、脈波記憶部102Bに記憶された脈波信号から、脈波特徴量である立ち上がり点Wp1、Wp2、Wp3を抽出し、その時刻を特定する。このようにして抽出された脈波特徴量のデータは、脈波に基づく探索基準点設定部101Gに与えられる。
また、脈波特徴量抽出部101Fは、後述する血圧値を推定するための脈波特徴量を抽
出する。
脈波に基づく探索基準点設定部101Gは、このようにして抽出された脈波特徴量に基づいて心電図を探索するための基準点を設定する。脈波信号の立ち上がり点が抽出されると、脈波に基づく探索基準点設定部101Gは、脈波信号の立ち上がり点の時刻に対応する心電図時点を基準点として設定し、心電特徴量抽出部101Iに与える。心電特徴量抽出部101Iは、脈波特徴量抽出部101Fから受け取った脈波の特徴量に基づいて設定された探索基準点を基準として、心電の特徴量を探索する。上述のように、脈波特徴量として脈波信号の立ち上がり点Wp1、Wp2、Wp3とその時刻が抽出された場合には、心電特徴量抽出部101Iは、脈波信号の立ち上がり点を基準とし、この立ち上がり点の時刻から所定時間内の心電図を矢印で示すように探索することにより、心電特徴量、例えば、R波に対応するピーク点を検出することができる。
図7は、心電図が、心電図のみから心電特徴量を抽出可能な品質を有しないが、脈波信号は脈波特徴量を抽出可能な品質を有すると判定された場合の心電図と脈波信号の他の例を示す。ここでは、図7の上段が脈波記憶部102Bから読み出した脈波信号、下段が心電図記憶部102Aから読み出した心電図である。この例では、生体状態推定装置10を装着したユーザが椅子に座って腕を前に上げた状態で心電図及び脈波を測定した。片腕で心電図を測定する場合には、心電センサ220によって検出される心電波形自体が小さく(I誘導の1/10以下)かつ筋電の影響が大きく出ている。
図7に示す例では、脈波特徴量抽出部101Fは、脈波のピーク点Wp11、Wp12、Wp13、Wp14等を抽出する。
このようにして抽出された脈波信号のピーク点Wp11等のデータに基づいて、脈波に基づく探索基準点設定部101Gは、脈波信号のピーク点Wp11等の時刻を、心電図を探索する際の基準点として、心電特徴量抽出部101Iに与える。
心電特徴量抽出部101Iは、例えば、脈波信号のピーク点Wp11等の時刻を基準として、心電図を探索し、R波に対応するピーク点Wr11、Wr12、Wr13、Wr14等を抽出する。このように、心電図において、R波に対応するピーク点を抽出したとしても、図7に示すように、心電図として得られているのは、筋電が重畳した汚い波形であり、心電図のみから、R波に対応するピーク点を基準として、心電特徴量を抽出することが難しい。このため、上述のようにして抽出されたR波に対応するピーク点を基準として、図8(A)に示すような1拍毎の波形の同期加算平均をとると図8(B)に示すきれいな波形(同期加算平均波形)が得られる。図9(A)は、1拍毎の波形をグレーで示し、R波に対応するピーク点を基準として同期加算平均をとった同期加算平均波形を黒で示す。また、図9(B)は、比較のために示したI誘導によって測定した心電図の波形である。図9(B)に示す心電図の波形においてP波を明確に抽出できるように、図9(A)に示す同期加算平均による心電図波形においてもP波を明確に抽出できるので、他の心電の特徴についても同様に抽出することができる。
脈波伝播時間算出部101Jは、心電特徴量抽出部101Iと脈波特徴量抽出部101Fから取得される心電図の特徴点と脈波信号の特徴点との間の時間差に基づいて脈波伝播時間を算出する。例えば、脈波伝播時間算出部101Jは、心電図からR波に対応するピーク点の時刻を検出し、脈波信号から立ち上がり点の時刻を検出し、立ち上がり点の時刻からピーク点の時刻を引いた差を脈波伝播時間として算出する。
血圧値算出部101Kは、脈波伝播時間算出部101Jにより算出された脈波伝播時間と、脈波伝播時間から血圧値を算出する算出式とに基づいて血圧値を算出する。脈波伝播時間から血圧値を算出するための算出式としては、公知の算出式を適宜採用することができるので、説明は省略する。血圧値算出部101Kによって算出された血圧値は、血圧値
記憶部102Eに記憶される。
指示入力部101Nは、操作部111を用いてユーザから入力された指示を受け付ける。例えば、ユーザが血圧測定の実行を指示する操作を行うと、指示入力部101Nは、血圧測定制御部101Mに、血圧測定の開始指示を与える。
血圧測定制御部101Mは、血圧測定を実行するためにポンプ駆動回路113を制御する。血圧測定制御部101Mは、指示入力部101Nから血圧測定の開始指示を受けると、ポンプ駆動回路113を介してポンプ109を駆動する。これにより、押圧カフ204への空気の供給が開始される。押圧カフ204が膨張し、ユーザの上腕が圧迫される。血圧測定制御部101Mは、圧力センサ107を用いてカフ圧を監視する。血圧測定制御部101Mは、押圧カフ204に空気を供給する加圧過程において、圧力センサ107から出力される圧力信号に基づいて、オシロメトリック法により血圧値を算出する。血圧値は、収縮期血圧(SBP)及び拡張期血圧(DBP)を含むが、これに限定されない。血圧測定制御部101Mは、算出した血圧値を時間情報に関連付けて血圧値記憶部102Fに記憶させる。血圧測定制御部101Mは、血圧値と同時に心拍数を算出することができる。血圧測定制御部101Mは、血圧値の算出が完了すると、ポンプ駆動回路113を介してポンプ109を停止する。これにより、押圧カフ204から弁を通じて空気が排出される。血圧測定制御部は、所定カフ圧まで加圧された押圧カフ204から空気を排出する減圧過程において、オシロメトリック法による血圧値を算出してもよい。
表示制御部101Lは、表示部110を制御し、ユーザに対するメッセージや、血圧値、心拍数等の測定結果を表示部に表示させる。
校正部101Pは、脈波伝播時間算出部101Jにより得られた脈波伝播時間と、血圧測定制御部101Mによって得られた血圧値とに基づいて、血圧算出式の校正を行う。脈波伝播時間と血圧値との対応関係は、ユーザ個人によっても異なり、生体状態推定装置10の装着位置によっても異なる。このため、血圧算出式の校正を行う。血圧算出式の校正方法としては、公知の方法を採用することができるので説明を省略する。
エラー処理部101Qは、心電品質判定部101Dにおいて、心電図が心電図のみから心電特徴量を抽出可能な品質を有しないと判定され、さらに、脈波品質判定部101Eにおいて、脈波信号が脈波特徴量を抽出可能な品質を有しないと判定された場合に、エラーと判定し、血圧値等の生体状態推定処理を終了する。そして、エラー処理部101Qは、表示制御部101Lにより、エラーとなった旨やメッセージを表示部110に表示させる。
また、心電図及び脈波信号の品質を判定するには、心電図と脈波信号に限らず、加速度センサ114によって検出される加速度を用いることもできる。
本実施例に係る生体状態推定装置10は、上述のように、心電図が、心電図のみから心電特徴量を抽出可能な品質を有する場合には、心電特徴量を抽出するために心電図を探索するための探索基準点を心電図に基づいて設定するが、心電図が、心電図のみから心電特徴量を抽出可能でない品質を有する場合には、脈波センサのセンサ部230によって検出された脈波特徴量を抽出することにより、心電図を探索するための探索基準点を設定する。このように、脈波特徴量に基づいて心電図を探索するので、心電図に影響しやすいが脈波信号には影響しにくいノイズが存在する場合にも、精度よく新特徴量を抽出することができ、さらには、精度よく血圧値等の生体状態を推定することができる。
ここでは、電極231A、231B、232A及び232Bを含むセンサ部230と、
通電及び電圧検出回路233と、脈波測定制御部101Bとして機能する制御部101が、本発明の脈波波形取得部に相当する。また、電極群230A~230Fと、スイッチ回路104と、減算回路105と、AFE106と、心電測定制御部101Aとして機能する制御部101が、本発明の心電波形取得部に相当する。心電品質判定部101Dとして機能する制御部101が、本発明の心電波形品質判定部に相当する。脈波品質判定部101Eとして機能する制御部101が、本発明の脈波波形品質判定部に相当する。脈波に基づく探索基準点設定部101Gとして機能する制御部101が、本発明の第2探索基準点設定部に相当し、脈波に基づく探索基準点設定部101Gによって設定される心電図探索の基準点が本発明の第2基準点に相当する。心電に基づく探索基準点設定部101Hとして機能する制御部101が、本発明の第1探索基準点設定部に相当し、心電に基づく探索基準点設定部101Hによって設定される心電図探索の基準点が本発明の第1基準点に相当する。
(心電特徴量抽出方法)
図10は、本実施例に係る生体状態推定装置10において、心電特徴量を抽出する動作を説明するフローチャートである。
制御部101は、心電図、脈波波形及び加速度を測定し、記憶部102に記憶しているものとして、以降の動作について説明する。
まず、ステップS1において、心電図の品質が良好か否か、すなわち、心電図のみに基づいて心電特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定する。
ステップS1において、心電図の品質が良好であると判定された場合には、ステップS2に進む。
ステップS2では、心電図においてR波のピーク点を探索し、これを探索基準点に設定し、ステップS3に進む。
ステップS1において、心電図の品質が良好でないと判定された場合には、ステップS4に進む。
ステップS4では、脈波信号の品質が良好か否か、すなわち、脈波信号に基づいて脈波特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定する。
ステップS4において、脈波信号の品質が良好であると判定された場合には、ステップS5に進む。
ステップS5では、脈波の特徴量を抽出し、これを探索基準点に設定する。例えば、脈波の立ち上がりを抽出し、この脈波の立ち上がり点の時刻を探索基準点に設定し、ステップS3に進む。
そして、ステップS3では、ステップS2又はステップS5において設定された探索基準点を用いて心電特徴量を抽出する。
ステップS4において、脈波信号の品質が良好でないと判定された場合には、エラーと判定し、処理を終了する。エラーと判定された場合のエラー処理としては、例えば、エラーとなった旨を表示部に表示し、ユーザに報知してもよい。エラーの原因に応じて、ベルトを装着し直す、正しい測定姿勢をとる等のメッセージを表示部110に表示するようにしてもよい。
10・・・生体状態推定装置
101・・制御部
104・・スイッチ回路
105・・減算回路
106・・AFE
220・・心電センサ
230・・脈波センサ
233・・通電及び電圧検出回路

Claims (10)

  1. 心電波形を取得する心電波形取得部と、
    前記心電波形を探索して該心電波形の特徴量を抽出する心電特徴量抽出部と、
    脈波波形を取得する脈波波形取得部と、
    前記脈波波形を探索して該脈波波形の特徴量を抽出する脈波特徴量抽出部と、
    を備え、前記心電波形の特徴量及び前記脈波波形の特徴量のうち少なくとも該心電波形の特徴量に基づいて生体状態を推定する生体状態推定装置であって、
    前記心電波形が、該心電波形のみから心電波形の特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定する心電波形品質判定部と、
    前記心電波形が該心電波形の特徴量を抽出可能な品質を有すると判定された場合に、前記心電波形を探索するための第1基準点を設定する第1探索基準点設定部と、
    前記心電波形が該心電波形の特徴量を抽出可能な品質を有しないと判定された場合に、前記脈波波形の特徴量に基づいて、前記心電波形を探索するための第2基準点を設定する第2探索基準点設定部と、
    を備え、
    前記心電特徴量抽出部は、前記第1基準点又は前記第2基準点に基づいて前記心電波形を探索して前記心電波形の特徴量を抽出することを特徴とする生体状態推定装置。
  2. 前記脈波波形が該脈波波形の特徴量を抽出可能な品質を有するか否かを判定する脈波波形品質判定部を備え、
    前記脈波波形が該脈波波形の特徴量を抽出可能な品質を有すると判定された場合に、前記脈波特徴量抽出部が前記脈波波形の特徴量を抽出することを特徴とする請求項1に記載の生体状態推定装置。
  3. 前記脈波特徴量抽出部は、前記脈波波形の立ち上がりを抽出し、
    前記第2探索基準点設定部は、前記脈波波形の立ち上がりの時刻を前記第2基準点として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の生体状態推定装置。
  4. 前記脈波特徴量抽出部は、前記脈波波形のピークを抽出し、
    前記第2探索基準点設定部は、前記脈波波形のピークの時刻を前記第2基準点として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の生体状態推定装置。
  5. 前記脈波特徴量抽出部は、前記脈波波形から算出された1次微分波形におけるピークを抽出し、
    前記第2探索基準点設定部は、前記脈波波形から算出された1次微分波形におけるピークの時刻を前記第2基準点として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の生体状態推定装置。
  6. 前記脈波特徴量抽出部は、前記脈波波形から算出された2次微分波形におけるピークを抽出し、
    前記第2探索基準点設定部は、前記脈波波形から算出された2次微分波形におけるピークの時刻を前記第2基準点として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の生体状態推定装置。
  7. 前記心電特徴量抽出部は、前記第2探索基準点設定部によって設定された第2基準点に基づいて特定された1拍毎の心電波形を同期させて加算平均を算出して得られた同期加算平均波形から前記心電波形の特徴量を抽出することを特徴とする請求項1又は2に記載の生体状態推定装置。
  8. 情報を表示する表示部を備え、
    前記同期加算平均波形を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項7に記載の生体状態推定装置。
  9. 前記生体状態として血圧値を推定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の生体状態推定装置。
  10. 前記生体状態として心拍数を推定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の生体状態推定装置。

JP2021142288A 2021-09-01 2021-09-01 生体状態推定装置 Pending JP2023035439A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021142288A JP2023035439A (ja) 2021-09-01 2021-09-01 生体状態推定装置
PCT/JP2022/031743 WO2023032760A1 (ja) 2021-09-01 2022-08-23 生体状態推定装置
CN202280056184.6A CN117835898A (zh) 2021-09-01 2022-08-23 生物体状态推定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021142288A JP2023035439A (ja) 2021-09-01 2021-09-01 生体状態推定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023035439A true JP2023035439A (ja) 2023-03-13

Family

ID=85412506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021142288A Pending JP2023035439A (ja) 2021-09-01 2021-09-01 生体状態推定装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2023035439A (ja)
CN (1) CN117835898A (ja)
WO (1) WO2023032760A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5521906B2 (ja) * 2010-08-30 2014-06-18 株式会社デンソー 血圧推定装置
US11712190B2 (en) * 2015-06-12 2023-08-01 ChroniSense Medical Ltd. Wearable device electrocardiogram
US11000219B2 (en) * 2015-10-21 2021-05-11 Nec Corporation Electrocardiogram measurement apparatus and electrocardiogram measurement method
US10485433B2 (en) * 2016-12-29 2019-11-26 Intel Corporation Reliable estimation of pulse transit time in motion for cuffless blood pressure estimation
KR20200112095A (ko) * 2019-03-20 2020-10-05 삼성전자주식회사 혈압을 측정하는 전자 장치 및 혈압 측정 방법

Also Published As

Publication number Publication date
WO2023032760A1 (ja) 2023-03-09
CN117835898A (zh) 2024-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20180263518A1 (en) Pulse wave transit time measurement device and living body state estimation device
CN107865647B (zh) 血压检测装置以及血压检测装置的校正方法
US10537254B2 (en) Blood pressure calculation method based on pulse return wave transmission time, and blood pressure monitor
EP3203899B1 (en) Non-invasive blood pressure monitors, methods and computer program product of operating the same
JP7136629B2 (ja) 脈波伝播時間測定装置及び血圧測定装置
US20190209031A1 (en) Blood pressure measuring device, blood pressure measuring method and recording medium having blood pressure measuring program recorded therein
US20210177274A1 (en) Measurement device
WO2017086072A1 (ja) 脈波伝播時間計測装置、及び、生体状態推定装置
CN112437632B (zh) 脉搏波传播时间测定装置和血压测定装置
KR101040598B1 (ko) 벨트형 센서와 커프를 이용한 혈압 측정장치
CN102860822A (zh) 腕式心电血压测量设备
US10165952B2 (en) Biological information measuring apparatus and biological information measuring method
WO2015151132A1 (ja) 血圧測定装置
Atef et al. PTT based continuous time non-invasive blood pressure system
WO2023032760A1 (ja) 生体状態推定装置
CN109890276B (zh) 血压监测方法、装置和设备
CN112190242A (zh) 可穿戴设备及心率参数的检测方法
US20200397318A1 (en) Pulse transit time measuring apparatus and blood pressure measuring apparatus
CN213883186U (zh) 一种无袖带血压监测装置
WO2023106295A1 (ja) 血圧測定装置及び血圧測定システム
CN111084614A (zh) 一种基于bcg信号的多传感血压检测装置
JP2023121706A (ja) 首装着型ウェアラブル装置及びそれを用いた生体情報計測システム
US20230320602A1 (en) Wearable system blood pressure measurements
EP3771402A1 (en) Apparatus for use with a wearable cuff in measuring blood pressure
JP2016019697A (ja) 中心血圧測定装置及び中心血圧測定方法