JP2023035389A - 光子計数回路、及び放射線撮像装置、閾値設定方法 - Google Patents

光子計数回路、及び放射線撮像装置、閾値設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光子計数型検出器の各画素が複数のサブ画素に分割される場合であっても、画素に設定される閾値と目標閾値との差異を十分に低減可能な光子計数回路、及び放射線撮像装置、閾値設定方法を提供する。【解決手段】被写体に照射される放射線の光子のエネルギーに応じて生成される電荷を画素毎に計数する光子計数回路であって、画素が複数のサブ画素に分割され、前記サブ画素の閾値は、Nを自然数とするとき、前記光子のエネルギーに対応する目標閾値に近い順に並ぶ複数の離散値の上位N位までの中から、前記画素に含まれるサブ画素毎の閾値の平均値と前記目標閾値との差異が最小化されるように選択されることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は光子計数型検出器を搭載した放射線撮像装置に係り、光子計数型検出器の画素毎の閾値の設定に関する。
光子計数型検出器は、入射する放射線の光子のエネルギーに応じて電荷を生成する半導体層と、生成された電荷を画素毎に計数する光子計数回路とを有し、光子を個々に計数するととともに各光子のエネルギーを弁別する。そのため、光子計数型検出器を搭載したフォトンカウンティングCT(Computed Tomography)装置は、従来の電荷積分型の検出器を搭載したCT装置に比べてより多くの情報を得ることができる。なお光子計数回路には、光子のエネルギーを弁別するための閾値が離散的に複数個設定され、各閾値は光子のエネルギーに対して精度良く保たれる必要がある。
特許文献1には、各閾値を精度良く設定するために、ガンマ線源から特定の画素に放射線を入射させたときのデータと、X線管から全画素に放射線を入射させたときの第2の計数データとを用いて、各画素の検出感度を均一化した閾値を演算することが開示される。
特開2011-85479号公報
しかしながら特許文献1では、計数性能を向上させるために光子計数型検出器の各画素が複数のサブ画素に分割される場合に対する配慮がなされていない。画素が複数のサブ画素に等分割される場合、画素の閾値にはサブ画素毎の閾値の平均値が設定される。なおサブ画素毎の閾値には複数の離散値の中の一つが選択される。そのため、光子のエネルギーに対応する目標閾値に最も近い離散値がサブ画素毎の閾値として選択されたとしても、サブ画素毎の閾値は目標閾値に対して最大で離散値の間隔の半分の差異を有するので、画素の閾値が目標閾値に対して精度良く設定されるとは限らない。
そこで本発明は、光子計数型検出器の各画素が複数のサブ画素に分割される場合であっても、画素に設定される閾値と目標閾値との差異を十分に低減可能な光子計数回路、及び放射線撮像装置、閾値設定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、被写体に照射される放射線の光子のエネルギーに応じて生成される電荷を画素毎に計数する光子計数回路であって、画素が複数のサブ画素に分割され、前記サブ画素の閾値は、Nを自然数とするとき、前記光子のエネルギーに対応する目標閾値に近い順に並ぶ複数の離散値の上位N位までの中から、前記画素に含まれるサブ画素毎の閾値の平均値と前記目標閾値との差異が最小化されるように選択されることを特徴とする。
また本発明は、放射線を被写体に照射する放射線源と、前記放射線を検出する検出素子モジュールを備える放射線撮像装置であって、前記検出素子モジュールが上記光子計数回路を有することを特徴とする。
また本発明は、放射線を被写体に照射する放射線源と、前記放射線の光子のエネルギーに応じて生成される電荷を画素毎に計数する光子計数回路を有し、画素が複数のサブ画素に分割される検出素子モジュールを備える放射線撮像装置の前記サブ画素の閾値を設定する閾値設定方法であって、前記サブ画素の閾値は、Nを自然数とするとき、前記光子のエネルギーに対応する目標閾値に近い順に並ぶ複数の離散値の上位N位までの中から、前記画素に含まれるサブ画素毎の閾値の平均値と前記目標閾値との差異が最小化されるように選択されることを特徴とする。
本発明によれば、光子計数型検出器の各画素が複数のサブ画素に分割される場合であっても、画素に設定される閾値と目標値との差異を十分に低減可能な光子計数回路、及び放射線撮像装置、閾値設定方法を提供することができる。
本発明が適用されるX線CT装置の全体構成を示す図である。 検出素子モジュールの構成、エネルギーの弁別、閾値の設定について説明する図である。 第一実施形態の閾値の設定例について説明する図である。 第一実施形態の処理の流れの一例を示す図である。 第一実施形態の表示ウィンドウの一例を示す図である。 第一実施形態の処理の流れの他の例を示す図である。 第二実施形態の閾値の設定例について説明する図である。 第二実施形態の処理の流れの一例を示す図である。 第三実施形態の閾値の設定例について説明する図である。 第三実施形態の処理の流れの一例を示す図である。 第四実施形態の閾値の設定例について説明する図である。 第四実施形態の処理の流れの一例を示す図である。 第五実施形態の閾値の設定例について説明する図である。 第五実施形態の処理の流れの一例を示す図である。 第五実施形態の閾値の他の設定例について説明する図である。 第五実施形態の処理の流れの他の例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお本発明の放射線撮像装置は、放射線源と、光子計数型検出器を備える装置に適用される。以降の説明では、放射線がX線であり、放射線撮像装置がX線CT装置である例について述べる。
<第一実施形態>
第一実施形態のX線CT装置は、図1に示すように、X線を被写体7に照射するX線源1と、X線の光子を検出する複数の検出素子が二次元に配列されるX線検出器2と、信号処理部3と、画像生成部4とを備える。なお検出素子を画素ともいい、計数性能を向上させるために各画素は複数のサブ画素に分割される。信号処理部3は、検出素子から出力される検出信号に対し補正等の処理を行うとともに、X線CT装置の各部を制御する。画像生成部4は、信号処理部3で補正等の処理がなされた信号を用いて被写体7の画像を生成する。X線源1とX線検出器2は互いに対向する位置で回転板5に支持され、寝台6に横たわる被写体7の周りを、被写体7に対して相対的に回転するように構成される。
X線検出器2は、複数の検出素子モジュール300がX線源1を中心とする円弧状に配列されて構成される。検出素子モジュール300は光子計数型検出器であり、高電圧配線302、半導体層303、光子計数回路304を有する。なお図1において、Z軸は回転板5の回転軸の方向であり、Y軸はX線が照射される方向、X軸はYZ面に直交する方向である。つまり円弧状に配列される検出素子モジュール300のそれぞれは、異なるY軸とX軸を有する。
半導体層303は、例えばテルル化亜鉛カドミウム(CZT)やテルル化カドミウム(CdTe)等で構成され、入射する光子のエネルギーに相当する電荷を生成する。光子計数回路304は、複数の画素電極306を介して半導体層303に接続され、半導体層303で生成される電荷を画素毎に計数し、計数した結果を計数信号として出力する。高電圧配線302は、半導体層303に高電圧を供給し、画素電極306との間に電界を形成させる。半導体層303で生成される電荷は、形成された電界によって、最も近い画素電極306を介して光子計数回路304に移動し、計数される。
対向配置されたX線源1とX線検出器2が被写体7の周りを回転する間に、X線源1からのX線照射と、被写体7を透過したX線のX線検出器2での検出とが繰り返される。X線検出器2の光子計数回路304が出力する計数信号は、信号処理部3において補正等の処理を施された後、画像生成部4に送信される。画像生成部4では送信された信号に基づいて被写体7の断層画像、いわゆるCT像が生成される。さらに光子計数回路304が出力する計数信号が光子のエネルギーで弁別されることで、エネルギー毎のCT像が生成される。エネルギー毎のCT画像の画質を担保するには、光子計数回路304でエネルギーを弁別するための閾値が精度良く設定される必要がある。
図2を用いて、検出素子モジュール300の構成、エネルギーの弁別、閾値の設定について説明する。なお図2の(a)は検出素子モジュール300の正面図、(b)は電気パルスと閾値の関係を示す図、(c)は画素の閾値の設定について説明する図である。
検出素子モジュール300は、高電圧配線302、半導体層303、光子計数回路304がY軸方向に積層され、XZ面に二次元に配列される画素301を有する。また計数性能を向上させるために、画素301のそれぞれは複数のサブ画素に分割される。図2の(a)には、X方向に4画素、Z方向に4画素が配列され、画素301が2×2のサブ画素A、B、C、Dに分割される検出素子モジュールの300が例示される。なおサブ画素A、B、C、Dは同サイズであり、それぞれが画素電極306を介して光子計数回路304に接続される。
X線光子が入射することによって半導体層303において生成される電荷は、X線光子のエネルギーに応じた波高値を有する電気パルスとして光子計数回路304に計数される。図2の(b)には、時間方向に並ぶ3つの電気パルスが示され、各々の波高値は順に閾値VTH21、VTH23、VTH22を僅かに超える値である。光子計数回路304には、複数の閾値に対応するカウンタが備えられ、各閾値を超過した波高値の電気パルスがカウンタによってカウントされる。X線光子のエネルギーの計測精度を高めるには、X線光子のエネルギーに対応する目標閾値と閾値との差異を最小化することが必要である。
図2の(c)を用いて、画素の閾値の従来の設定方法について説明する。なお図2の(c)の縦軸は閾値であり、横軸はサブ画素A、B、C、Dと4つのサブ画素で構成される画素301である。サブ画素A、B、C、Dのそれぞれの閾値には、複数の離散値の中の一つが選択される。例えばサブ画素Aでは、VTHA(1)、VTHA(2)、…、VTHA(T-1)、VTHA(T)、VTHA(T+1)、…の順に並ぶ離散値の中の一つが閾値として選択される。なお、サブ画素毎の離散値の間隔は回路特性のばらつきはあるものの略同一であり、例えばVTHA(T+1)-VTHA(T)≒VTHA(T)-VTHA(T-1)である。また4つのサブ画素で構成される画素301としての閾値は、4つのサブ画素の閾値の平均値となる。
X線光子のエネルギーに対応する目標閾値がVTH_TARGであるとき、サブ画素A、B、C、Dのそれぞれの閾値には、目標閾値VTH_TARGに最も近い離散値が選択されるのが一般的である。ここでサブ画素A、B、C、Dのそれぞれにおいて、目標閾値VTH_TARGに最も近い離散値をVTHA(T)、VTHB(T)、VTHC(T)、VTHD(T)とし、黒丸で示す。また目標閾値VTH_TARGと、サブ画素A、B、C、Dのそれぞれに設定された閾値との差異をΔVTHA(T)、ΔVTHB(T)、ΔVTHC(T)、ΔVTHD(T)とする。
ΔVTHA(T)、ΔVTHB(T)、ΔVTHC(T)、ΔVTHD(T)の絶対値は最大でサブ画素毎の離散値の間隔の半分になる。そのため、サブ画素毎の閾値として目標閾値に最も近い離散値が選択されたとしても、サブ画素毎の閾値の平均値である画素の閾値VTHと目標閾値VTH_TARGとの差異ΔVTHが最小化されるとは限らない。すなわちΔVTHの絶対値も、サブ画素と同様に、最大で離散値の間隔の半分の差異を取りうる。そこで第一実施形態では、サブ画素毎の閾値を、目標閾値に最も近い離散値だけでなく、それ以外の離散値の中から選択することで、画素の閾値と目標閾値との差異の最小化を図る。
図3を用いて、第一実施形態の閾値の設定例について説明する。なお図2の(c)と同様に、図3の縦軸は閾値であり、横軸はサブ画素A、B、C、Dと画素301である。図3には、サブ画素Bの閾値として、目標閾値VTH_TARGに最も近い離散値VTHB(T)の代わりにVTHB(T-1)が選択されることにより、画素の閾値がVTHからVTH’になり、目標閾値VTH_TARGに近づいたことが示される。すなわち図3には、サブ画素の閾値として、目標閾値に最も近い離散値ではなく、それ以外の離散値を選択することにより、画素の閾値と目標閾値との差異を低減できることが例示される。
ここで、サブ画素毎の閾値と目標閾値との差異は離散値の間隔の半分、つまり離散値の1階調の半分であるので、4つのサブ画素で生じる差異の合計は、最大で離散値の2階調分(=0.5階調×4)である。そこで、4つのサブ画素のそれぞれにおいて、閾値を正側と負側の両方において離散値の2階調分変更することにより、4つのサブ画素で生じる差異の合計を打ち消せる組み合わせを探索する。
なお4つのサブ画素のそれぞれにおいて離散値を正負の2階調分変更する場合の組合せは5^4=625通りである。例えば、2000画素を有する検出素子モジュール300の全画素において625通りの探索を実行しても1.25×10^6通りであり、1秒に5×10^9回の浮動小数点演算が可能な標準的な演算器であれば1秒未満で演算できる。
図4を用いて、第一実施形態の処理の流れの一例について説明する。なお図4に例示される処理の流れは信号処理部3やコンピュータによって実行される。
(S401~S409)
サブ画素Aの閾値として、VTHA(T-2)からVTHA(T+2)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。なお目標閾値VTH_TARGに最も近い離散値がVTHA(T)である。そしてVTHA(T-2)からVTHA(T+2)までの離散値は、目標閾値VTH_TARGに近い順に並ぶ上位5位までの離散値を含む。より具体的には、図3の閾値VTHAにおいては、上位1位がVTHA(T)、上位2位がVTHA(T-1)、上位3位がVTHA(T+1)、上位4位がVTHA(T-2)、上位5位がVTHA(T+2)である。また、図3の閾値VTHDにおいてはVTHD(T)がVTH_TARGよりも小さい為、VTHAとは並び順が異なり、上位1位がVTHD(T)、上位2位がVTHD(T+1)、上位3位がVTHD(T―1)、上位4位がVTHD(T+2)、上位5位がVTHD(T―2)である。
(S402~S408)
S401~S409と同様に、サブ画素Bの閾値として、VTHB(T-2)からVTHB(T+2)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S403~S407)
S401~S409と同様に、サブ画素Cの閾値として、VTHC(T-2)からVTHC(T+2)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S404~S406)
S401~S409と同様に、サブ画素Dの閾値として、VTHD(T-2)からVTHD(T+2)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S405)
サブ画素毎の閾値の平均値が算出される。すなわち、S401~S409、S402~S408、S403~S407、S404~S406の多重ループが繰り返されることにより、625通りの平均値が算出される。
(S410)
625通りの平均値と目標閾値との差異が算出される。
(S411)
S410で算出された差異が最小となるサブ画素毎の閾値の組み合わせが出力される。
図5を用いて、サブ画素毎の閾値の組み合わせを出力する表示ウィンドウの一例について説明する。図5に例示される表示ウィンドウ501は、閾値範囲入力部502、画素マップ503、サブ画素マップ506、座標表示部507、閾値データ表示部508を有する。
閾値範囲入力部502には、画素及びサブ画素の閾値の許容範囲として、上限判定値と下限判定値が入力され、図5には上限判定値に+3、下限判定値に-2が入力された例が示される。画素マップ503には、検出素子モジュール300を構成する画素の配列が表示され、図5にはX方向に8画素、Z方向に8画素が配列される場合が例示される。なお画素マップ503では、閾値が許容範囲外の画素である範囲外画素504が強調表示される。
サブ画素マップ506には、カーソル509によって選択された画素である選択画素505の詳細が表示される。なお選択画素505の座標は、座標表示部507に表示される。サブ画素マップ506には、選択画素505を構成するサブ画素の配列が表示され、図5には2×2のサブ画素の配列が例示される。なおサブ画素マップ506でも、画素マップ503と同様に、閾値が許容範囲外であるサブ画素が強調表示される。
閾値データ表示部508には、サブ画素マップ506に表示されたサブ画素の閾値データとして、サブ画素毎の閾値の平均値と、平均値と目標閾値との差異が閾値誤差として表示される。なおサブ画素マップ506や閾値データ表示部508は、一つの画素に対する表示に限定されず、二つ以上の画素に対して表示されても良い。
図5に例示される表示ウィンドウ501によれば、画素マップ503とサブ画素マップ506との二段階で閾値の状態が表示される。その結果、操作者は画素マップ503により閾値が許容範囲外である画素の位置を網羅的に把握できるとともに、サブ画素マップ506によりサブ画素の閾値の状態を詳細に確認できる。なお、サブ画素マップ506はサブ画素の閾値の変更を受け付ける機能を備えていても良く、サブ画素の閾値が変更された場合は、直ちに閾値データ表示部508に表示される閾値データが更新される。このような機能を有することにより、操作者はサブ画素毎の閾値を微調整できる。
図4に例示される処理の流れにより、サブ画素毎の閾値の平均値である画素の閾値と目標閾値との差異が最小化されるように、サブ画素毎の閾値の組合せが出力される。また、出力されるサブ画素毎の閾値の組合せは、サブ画素毎に、目標閾値に近い順に並ぶ上位5位までの離散値の中から選択されるので、長時間を要することなく探索できる。
図6を用いて、第一実施形態の処理の流れの他の例について説明する。サブ画素毎の閾値は一様性が保たれることが望ましいので、図5では4つのサブ画素のそれぞれにおいて離散値を正負の1階調分変更する場合について説明する。なお図6に例示される処理の流れは信号処理部3やコンピュータによって実行される。
(S601~S609)
サブ画素Aの閾値として、VTHA(T-1)からVTHA(T+1)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。なお目標閾値VTH_TARGに最も近い離散値がVTHA(T)である。そしてVTHA(T-1)からVTHA(T+1)までの離散値は、目標閾値VTH_TARGに近い順に並ぶ上位2位までの離散値を含み、階調差は最大でも1.5階調に留まる。
(S602~S608)
S601~S609と同様に、サブ画素Bの閾値として、VTHB(T-1)からVTHB(T+1)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S603~S607)
S601~S609と同様に、サブ画素Cの閾値として、VTHC(T-1)からVTHC(T+1)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S604~S606)
S601~S609と同様に、サブ画素Dの閾値として、VTHD(T-1)からVTHD(T+1)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S605)
サブ画素毎の閾値の平均値が算出される。すなわち、S601~S609、S602~S608、S603~S607、S604~S606の多重ループが繰り返されることにより、3^4=81通りの平均値が算出される。
(S610)
81通りの平均値と目標閾値との差異が算出される。
(S611)
S610で算出された差異が最小となるサブ画素毎の閾値の組み合わせが出力される。
図6に例示される処理の流れにより、サブ画素毎の閾値の階調差が1.5階調に留められる範囲において、サブ画素毎の閾値の平均値である画素の閾値と目標閾値との差異が最小化されるように、サブ画素毎の閾値の組合せが出力される。また、出力されるサブ画素毎の閾値の組合せは、サブ画素毎に、目標閾値に近い順に並ぶ上位2位までの離散値の中から選択されるので、図4の場合よりも短時間での探索が可能となる。
なお図6において、閾値の探索範囲をさらに絞っても良い。例えば、図2において4つのサブ画素の閾値を、目標閾値VTH_TARGに最も近い離散値VTHA(T)、VTHB(T)、VTHC(T)、VTHD(T)と、次に目標閾値に近いVTHA(T-1)、VTHB(T-1)、VTHC(T-1)、VTHD(T+1)の中から選択しても良い。このようにサブ画素の閾値を選択することで、組合せの数は「2^サブ画素数」に抑制することができ、画素内における閾値の均一性を向上させることができる。
<第二実施形態>
第一実施形態では、検出素子モジュール300の画素が2×2のサブ画素に分割される場合について説明した。画素の分割数は2×2に限定されないので、第二実施形態では画素が3×3のサブ画素に分割される場合について説明する。なお第一実施形態と同様の構成、機能については同じ符号を用いて説明を省略する。
図7を用いて、第二実施形態の検出素子モジュール300の構成と、閾値の設定例について説明する。なお図7の(a)は検出素子モジュール300の正面図であり、(b)は画素の閾値の設定について説明する図である。
図7に例示される検出素子モジュール300は、X方向に4画素、Z方向に4画素が配列され、数性能を向上させるために画素301が3×3のサブ画素A、B、…、Iに分割される。なおサブ画素A、B、…、Iは同サイズであり、それぞれが画素電極306を介して光子計数回路304に接続される。
図7の(b)を用いて、第二実施形態の閾値の設定例について説明する。なお図2の(c)と同様に、図7の(b)の縦軸は閾値であり、横軸はサブ画素A、B、…、Iと画素301である。サブ画素A、B、…、Iのそれぞれの閾値には、第一実施形態と同様に、複数の離散値の中の一つが選択され、サブ画素毎の離散値の間隔は同一である。
サブ画素毎の閾値に、目標閾値に最も近い離散値が選択されたとしても、両者の差異の絶対値は、第一実施形態と同様に、最大でサブ画素毎の離散値の間隔の半分、つまり離散値の1階調の半分になる。そのため、9つのサブ画素で生じる差異の合計は、最大で離散値の4.5階調分(=0.5階調×9)である。そこで第二実施形態では、9つのサブ画素のそれぞれにおいて、閾値を正側と負側の両方において離散値の5階調分変更することにより、9つのサブ画素で生じる差異の合計を打ち消せる組み合わせを探索する。
なお9つのサブ画素のそれぞれにおいて離散値を正負の5階調分変更する場合の組合せは11^9=2.4×10^9通りである。例えば、2000画素を有する検出素子モジュール300の全画素において2.4×10^9通りの探索を実行しても4.7×10^12通りであり、1秒に5×10^9回の浮動小数点演算が可能な標準的な演算器であれば15分程度で演算できる。
図8を用いて、第二実施形態の処理の流れの一例について説明する。なお図8に例示される処理の流れは信号処理部3やコンピュータによって実行される。
(S801~S819)
サブ画素Aの閾値として、VTHA(T-5)からVTHA(T+5)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。なお目標閾値VTH_TARGに最も近い離散値がVTHA(T)である。そしてVTHA(T-5)からVTHA(T+5)までの離散値は、目標閾値VTH_TARGに近い順に並ぶ上位11位までの離散値を含む。
(S802~S818)~(S809~S811)
S801~S819と同様に、サブ画素B、サブ画素C、…、サブ画素Iのそれぞれの閾値として、(T-5)から(T+5)に対応する離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S810)
サブ画素毎の閾値の平均値が算出される。すなわち、(S801~S819)~(S809~S811)の多重ループが繰り返されることにより、2.4×10^9通りの平均値が算出される。
(S820)
2.4×10^9通りの平均値と目標閾値との差異が算出される。
(S821)
S820で算出された差異が最小となるサブ画素毎の閾値の組み合わせが出力される。
図8に例示される処理の流れにより、サブ画素毎の閾値の平均値である画素の閾値と目標閾値との差異が最小化されるように、サブ画素毎の閾値の組合せが出力される。また、出力されるサブ画素毎の閾値の組合せは、サブ画素毎に、目標閾値に近い順に並ぶ上位11位までの離散値の中から選択されるので、長時間を要することなく探索できる。
なお画素の分割数は、2×2や3×3に限定されず、4×4以上や2×3、3×2、1×2等であっても良い。サブ画素毎の閾値と目標閾値との差異の絶対値は最大でサブ画素毎の離散値の0.5階調分であるので、サブ画素の数がMであるときの差異の合計は0.5×M階調分である。0.5×M階調分の差異を打ち消すには、サブ画素毎の閾値を、目標閾値に最も近い離散値から正側と負側の両方において0.5×M階調分変更すれば良いので、多重ループの中のサブ画素毎の繰り返し回数はM+1回となる。すなわち目標閾値に近い順に並ぶ離散値の上位(M+1)位までの中から、画素の閾値と目標閾値との差異が最小化される組み合わせを探索すればよい。
<第三実施形態>
第二実施形態では、検出素子モジュール300の画素が同サイズのサブ画素に3×3に分割される場合について説明した。サブ画素は同サイズに限定されないので、第三実施形態では、画素が異なるサイズのサブ画素によって分割される場合について説明する。なお第一実施形態や第二実施形態と同様の構成、機能については同じ符号を用いて説明を省略する。
図9を用いて、第三実施形態の検出素子モジュール300の構成と、閾値の設定例について説明する。なお図9の(a)は検出素子モジュール300の正面図であり、(b)は画素の閾値の設定について説明する図である。
図9の(a)に例示される検出素子モジュール300は、X方向に4画素、Z方向に4画素が配列され、数性能を向上させるために、第二実施形態と同様に、画素301が3×3のサブ画素A、B、…、Iに分割される。なおサブ画素A、B、…、Iは異なるサイズであり、それぞれが画素電極306を介して光子計数回路304に接続される。
図9の(b)を用いて、第三実施形態の閾値の設定例について説明する。なお図2の(c)と同様に、図9の(b)の縦軸は閾値であり、横軸はサブ画素A、B、…、Iと画素301である。サブ画素A、B、…、Iのそれぞれの閾値には、第一実施形態と同様に、複数の離散値の中の一つが選択され、サブ画素毎の離散値の間隔は同一である。なお9つのサブ画素で構成される画素301の閾値は、サブ画素毎の面積比を重み係数とするサブ画素毎の閾値の加重平均値となる。
サブ画素毎の閾値に、目標閾値に最も近い離散値が選択されたとしても、両者の差異の絶対値は、最大でサブ画素毎の離散値の1階調の半分になるため、9つのサブ画素で生じる差異の合計は、第二実施形態と同様に、最大で離散値の4.5階調分である。そこで第三実施形態においても、9つのサブ画素のそれぞれにおいて、閾値を正側と負側の両方において離散値の5階調分変更することにより、9つのサブ画素で生じる差異の合計を打ち消せる組み合わせを探索する。
図10を用いて、第三実施形態の処理の流れの一例について説明する。なお図10に例示される処理の流れは信号処理部3やコンピュータによって実行される。
(S801~S819)~(S809~S811)
第二実施形態と同じ処理であるので、説明を省略する。
(S1010)
サブ画素毎の面積比を重み係数とするサブ画素毎の閾値の加重平均値が算出される。すなわち、(S801~S819)~(S809~S811)の多重ループが繰り返されることにより、2.4×10^9通りの加重平均値が算出される。
(S1020)
2.4×10^9通りの加重平均値と目標閾値との差異が算出される。
(S1021)
S1020で算出された差異が最小となるサブ画素毎の閾値の組み合わせが出力される。
図10に例示される処理の流れにより、サブ画素毎の閾値の加重平均値である画素の閾値と目標閾値との差異が最小化されるように、サブ画素毎の閾値の組合せが出力される。また、出力されるサブ画素毎の閾値の組合せは、サブ画素毎に、目標閾値に近い順に並ぶ上位11位までの離散値の中から選択されるので、長時間を要することなく探索できる。なおS1010において、サブ画素毎の面積比が全て1.0であれば、サブ画素毎の閾値の加重平均値は単なる平均値となり、図10は図8と同一になる。
<第四実施形態>
第一実施形態乃至第三実施形態では、X線の光子数がエネルギーに依らず同一であるとする場合について説明した。第四実施形態では、X線の光子数がエネルギーに依って異なる場合について説明する。なお第一実施形態乃至第三実施形態と同様の構成、機能については同じ符号を用いて説明を省略する。
図11を用いて、X線光子のエネルギースペクトルの一例について説明する。なお図11の横軸はX線光子のエネルギーであり、縦軸は各エネルギーにおける光子数である。図11に例示されるように、X線の光子数はエネルギーに依って異なり、エネルギーがVTH(J)、VTH(K)、VTH(L)であるときのそれぞれの光子数はP(J)、P(K)、P(L)である。そのため、エネルギーに対応する閾値を変更するときには、当該エネルギーにおける光子数を用いた補正をすることで、より精度の高い閾値設定が可能になる。そこで第四実施形態では、エネルギー毎の光子数の比を重み係数としてサブ画素毎の閾値の加重平均値を画素の閾値として算出する。なお重み係数に用いられるエネルギー毎の光子数の比は、シミュレーションやキャリブレーション等により予め取得されても良いし、予備撮影で取得されるスキャノグラム像から算出されても良い。
図12を用いて、第四実施形態の処理の流れの一例について説明する。なお図12に例示される処理の流れは信号処理部3やコンピュータによって実行される。
(S801~S819)~(S809~S811)
第二実施形態と同じ処理であるので、説明を省略する。
(S1210)
エネルギー毎の光子数の比を重み係数とするサブ画素毎の閾値の加重平均値が算出される。すなわち、(S801~S819)~(S809~S811)の多重ループが繰り返されることにより、2.4×10^9通りの加重平均値が算出される。
(S1220)
2.4×10^9通りの加重平均値と目標閾値との差異が算出される。
(S1221)
S1220で算出された差異が最小となるサブ画素毎の閾値の組み合わせが出力される。
図12に例示される処理の流れにより、サブ画素毎の閾値の加重平均値である画素の閾値と目標閾値との差異が最小化されるように、サブ画素毎の閾値の組合せが出力される。また、出力されるサブ画素毎の閾値の組合せは、サブ画素毎に、目標閾値に近い順に並ぶ上位11位までの離散値の中から選択されるので、長時間を要することなく探索できる。なおS1210において、エネルギー毎の光子数の比が全て1.0であれば、サブ画素毎の閾値の加重平均値は単なる平均値となり、図12は図8と同一になる。
<第五実施形態>
第二実施形態では、3×3のサブ画素毎に閾値を変更する場合について説明した。第五実施形態では、3×3のサブ画素を複数のグループに分け、グループ毎に閾値を変更することにより多重ループの数を低減させることについて説明する。なお第二実施形態と同様の構成、機能については同じ符号を用いて説明を省略する。
図13を用いて、第五実施形態の検出素子モジュール300の構成と、サブ画素のグループ分け、閾値の設定例について説明する。なお図13の(a)は検出素子モジュール300の正面図であり、(b)は画素301の拡大図、(c)は画素の閾値の設定について説明する図である。
図13の(a)に例示される検出素子モジュール300は、X方向に4画素、Z方向に4画素が配列され、数性能を向上させるために、第二実施形態と同様に、画素301が3×3のサブ画素A、B、…、Iに分割される。なおサブ画素A、B、…、Iは同サイズであり、それぞれが画素電極306を介して光子計数回路304に接続される。
画素301を構成するサブ画素A、B、…、Iは、画素301の中の位置によって複数のグループに分けられる。すなわち図13の(b)に例示されるように、画素301の角に位置するサブ画素A、C、G、I、画素301の辺に位置するサブ画素B、D、F、H、画素301の角及び辺を除くサブ画素E、の3つのグループに分けられる。なお角及び辺を除くサブ画素Eは画素301の中心に位置するサブ画素でもある。画素301の中の位置によって同一グループに分けられるサブ画素は、画素301の中心からの距離が等しいので、グループ毎に閾値を変更することによりX線光子の入射位置や入射方向による閾値の設定にかかわるばらつきを抑制できる。
図13の(c)を用いて、第三実施形態の閾値の設定例について説明する。なお図2の(c)と同様に、図13の(c)の縦軸は閾値であり、横軸はサブ画素A、B、…、Iと画素301である。サブ画素A、B、…、Iのそれぞれの閾値には、第一実施形態と同様に、複数の離散値の中の一つが選択され、サブ画素毎の離散値の間隔は同一である。
サブ画素毎の閾値に、目標閾値に最も近い離散値が選択されたとしても、両者の差異の絶対値は、最大でサブ画素毎の離散値の1階調の半分になるため、9つのサブ画素で生じる差異の合計は、第二実施形態と同様に、最大で離散値の4.5階調分である。そこで第五実施形態においても、9つのサブ画素のそれぞれにおいて、閾値を正側と負側の両方において離散値の5階調分変更することにより、9つのサブ画素で生じる差異の合計を打ち消せる組み合わせを探索する。
なお第五実施形態では、サブ画素毎に閾値を変更するのではなく、グループ毎に閾値を変更することにより多重ループの数を低減させる。3つのグループのそれぞれにおいて離散値を正負の5階調分変更する場合の組合せは11^3=1331通りであり、サブ画素のそれぞれにおいて離散値を変更する場合の2.4×10^9通りに比べて多重ループの数を大きく低減できる。
図14を用いて、第五実施形態の処理の流れの一例について説明する。なお図14に例示される処理の流れは信号処理部3やコンピュータによって実行される。
(S1401~S1407)
画素301の角に位置するサブ画素の閾値として、(T-5)から(T+5)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。なお目標閾値VTH_TARGに最も近い離散値が(T)である。そして(T-5)から(T+5)までの離散値は、目標閾値VTH_TARGに近い順に並ぶ上位11位までの離散値を含む。
(S1402~S1406)
S1401~S1407と同様に、画素301の辺に位置するサブ画素の閾値として、(T-5)から(T+5)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S1403~S1405)
S1401~S1407と同様に、画素301の中心に位置するサブ画素の閾値として、(T-5)から(T+5)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S1404)
グループ毎の閾値の平均値が算出される。すなわち、(S1401~S1407)~(S1403~S1405)の多重ループが繰り返されることにより、1331通りの平均値が算出される。
(S1408)
1331通りの平均値と目標閾値との差異が算出される。
(S1409)
S1408で算出された差異が最小となるグループ毎の閾値の組み合わせが出力される。
図14に例示される処理の流れにより、グループ毎の閾値の平均値である画素の閾値と目標閾値との差異が最小化されるように、グループ毎の閾値の組合せが出力される。また、出力されるグループ毎の閾値の組合せは、1331通りの中から選択されるので、長時間を要することなく探索できる。
なおサブ画素のグループ分けは、図13に例示される3つのグループに限定されない。図15を用いて、サブ画素の別のグループ分け、閾値の設定例について説明する。なお図15の(a)は画素301の拡大図、(b)は画素の閾値の設定について説明する図である。
図15の(a)では、画素301を構成するサブ画素A、B、…、Iが、画素301の中の位置によって5つのグループに分けられる。すなわち画素301の角に位置するサブ画素が、サブ画素A、Iと、サブ画素C、Gとの対向し合う2つのグループに分けられ、画素301の辺に位置するサブ画素が、サブ画素B、Hと、サブ画素D、Fとの対向し合う2つのグループに分けられる。なお画素301の中心に位置するサブ画素Eはそのままである。画素301の角に位置するサブ画素と辺に位置するサブ画素とをそれぞれ2つのグループに分けることにより、サブ画素毎の閾値の平均値である画素の閾値と目標閾値との差異をより低減できる。
図15の(b)を用いて、閾値の設定例について説明する。なお図2の(c)と同様に、図15の(b)の縦軸は閾値であり、横軸はサブ画素A、B、…、Iと画素301である。サブ画素A、B、…、Iのそれぞれの閾値には、第一実施形態と同様に、複数の離散値の中の一つが選択され、サブ画素毎の離散値の間隔は同一である。
サブ画素毎の閾値に、目標閾値に最も近い離散値が選択されたとしても、両者の差異の絶対値は、最大でサブ画素毎の離散値の1階調の半分になるため、9つのサブ画素で生じる差異の合計は、第二実施形態と同様に、最大で離散値の4.5階調分である。そこで図15の(b)においても、9つのサブ画素のそれぞれにおいて、閾値を正側と負側の両方において離散値の5階調分変更することにより、9つのサブ画素で生じる差異の合計を打ち消せる組み合わせを探索する。
なお図15の(b)では、5つのグループ毎に閾値を変更するので、組み合わせは11^5=1.6×10^5通りであり、サブ画素のそれぞれにおいて離散値を変更する場合の2.4×10^9通りに比べて多重ループの数を大きく低減できる。
図16を用いて、第五実施形態の処理の流れの他の例について説明する。なお図16に例示される処理の流れは信号処理部3やコンピュータによって実行される。
(S1601~S1611)
画素301の一方の角に位置するサブ画素の閾値として、(T-5)から(T+5)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。なお目標閾値VTH_TARGに最も近い離散値が(T)である。そして(T-5)から(T+5)までの離散値は、目標閾値VTH_TARGに近い順に並ぶ上位11位までの離散値を含む。
(S1602~S1610)
S1601~S1611と同様に、画素301の他方の角に位置するサブ画素の閾値として、(T-5)から(T+5)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S1603~S1609)
S1601~S1611と同様に、画素301の一方の辺に位置するサブ画素の閾値として、(T-5)から(T+5)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S1604~S1608)
S1601~S1611と同様に、画素301の他方の辺に位置するサブ画素の閾値として、(T-5)から(T+5)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S1605~S1607)
S1601~S1611と同様に、画素301の中心に位置するサブ画素の閾値として、(T-5)から(T+5)までの離散値が繰返し1階調ずつ変更される。
(S1606)
グループ毎の閾値の平均値が算出される。すなわち、(S1601~S1611)~(S1605~S1607)の多重ループが繰り返されることにより、1.6×10^5通りの平均値が算出される。
(S1612)
1.6×10^5通りの平均値と目標閾値との差異が算出される。
(S1613)
S1612で算出された差異が最小となるグループ毎の閾値の組み合わせが出力される。
図16に例示される処理の流れにより、グループ毎の閾値の平均値である画素の閾値と目標閾値との差異が最小化されるように、グループ毎の閾値の組合せが出力される。また、出力されるグループ毎の閾値の組合せは、1.6×10^5通りの中から選択されるので、長時間を要することなく探索できる。
以上、本発明の放射線撮像装置について複数の実施形態を説明した。本発明の放射線撮像装置は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせても良い。さらに、上記実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除しても良い。
1:X線源、2:X線検出器、3:信号処理部、4:画像生成部、5:回転板、6:寝台、7:被写体、300:検出素子モジュール、301:画素、302:高電圧配線、303:半導体層、304:光子計数回路、306:画素電極、501:表示ウィンドウ、502:閾値範囲入力部、503:画素マップ、504:範囲外画素、505:選択画素、506:サブ画素マップ、507:座標表示部、508:閾値データ表示部、509:カーソル

Claims (14)

  1. 被写体に照射される放射線の光子のエネルギーに応じて生成される電荷を画素毎に計数する光子計数回路であって、
    画素が複数のサブ画素に分割され、
    前記サブ画素の閾値は、Nを自然数とするとき、前記光子のエネルギーに対応する目標閾値に近い順に並ぶ複数の離散値の上位N位までの中から、前記画素に含まれるサブ画素毎の閾値の平均値と前記目標閾値との差異が最小化されるように選択されることを特徴とする光子計数回路。
  2. 請求項1に記載の光子計数回路であって、
    前記画素に含まれるサブ画素の数が2×2であるとき、N=5であることを特徴とする光子計数回路。
  3. 請求項1に記載の光子計数回路であって、
    前記画素に含まれるサブ画素の数が3×3であるとき、N=11であることを特徴とする光子計数回路。
  4. 請求項1に記載の光子計数回路であって、
    N=3であることを特徴とする光子計数回路。
  5. 請求項1に記載の光子計数回路であって、
    N=2であることを特徴とする光子計数回路。
  6. 請求項1に記載の光子計数回路であって、
    前記画素に含まれるサブ画素の数がMであるとき、N=M+1であることを特徴とする光子計数回路。
  7. 請求項1に記載の光子計数回路であって、
    前記平均値は、サブ画素毎の面積比を重み係数とするサブ画素毎の閾値の加重平均値として算出されることを特徴とする光子計数回路。
  8. 請求項1に記載の光子計数回路であって、
    前記平均値は、前記放射線のエネルギースペクトルから求められる光子数の比を重み係数とするサブ画素毎の閾値の加重平均値として算出されることを特徴とする光子計数回路。
  9. 請求項1に記載の光子計数回路であって、
    前記サブ画素は複数のグループに分けられ、グループ毎の閾値の平均値と前記目標閾値との差異が最小化されるように、前記サブ画素の閾値が選択されることを特徴とする光子計数回路。
  10. 請求項9に記載の光子計数回路であって、
    前記グループは、前記画素の角に位置するサブ画素である角サブ画素と、前記画素の辺に位置するサブ画素である辺サブ画素と、前記角サブ画素及び前記辺サブ画素を除くサブ画素の3つであることを特徴とする光子計数回路。
  11. 請求項10に記載の光子計数回路であって、
    前記角サブ画素は対向する2つの角に分けられ、前記辺サブ画素は対向する2つの辺に分けられることを特徴とする光子計数回路。
  12. 放射線を被写体に照射する放射線源と、前記放射線を検出する検出素子モジュールを備える放射線撮像装置であって、
    前記検出素子モジュールが、請求項1に記載の光子計数回路を有することを特徴とする放射線撮像装置。
  13. 請求項12に記載の放射線撮像装置であって、
    閾値が許容範囲外である画素の位置を示す画素マップと、選択された画素を構成するサブ画素の閾値の状態を示すサブ画素マップとを有する表示ウィンドウを表示する表示部をさらに備えることを特徴とする放射線撮像装置。
  14. 放射線を被写体に照射する放射線源と、
    前記放射線の光子のエネルギーに応じて生成される電荷を画素毎に計数する光子計数回路を有し、画素が複数のサブ画素に分割される検出素子モジュールを備える放射線撮像装置の前記サブ画素の閾値を設定する閾値設定方法であって、
    前記サブ画素の閾値は、Nを自然数とするとき、前記光子のエネルギーに対応する目標閾値に近い順に並ぶ複数の離散値の上位N位までの中から、前記画素に含まれるサブ画素毎の閾値の平均値と前記目標閾値との差異が最小化されるように選択されることを特徴とする閾値設定方法。
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