JP2023030454A - 光学機器、像ブレ補正装置、レンズ鏡筒及び撮像装置 - Google Patents

光学機器、像ブレ補正装置、レンズ鏡筒及び撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型でレンズ位置精度の高い光学機器を提供する。【解決手段】レンズ鏡筒102に設けられた像ブレ補正装置は、3群ホルダ3に保持されたシフトレンズ2a,2bと、光軸と平行なホルダシャフト50を回転可能に支持する3群フレーム8を備える。ホルダシャフト50は、3群フレーム8に保持される第1固定部50aと、3群ホルダ3と摺動可能に嵌合する嵌合部50bを有し、第1固定部50aの中心軸と嵌合部50bの中心軸は偏芯している。ホルダシャフト50は第1固定部50aの中心軸を中心に回転可能に3群フレーム8に支持されており、シフトレンズ2a,2bはホルダシャフト50を中心として回動することによりを光軸上の所定の位置と光軸から離れた退避位置の間を移動する。【選択図】図6

Description

本発明は、光学機器、像ブレ補正装置、レンズ鏡筒及び撮像装置に関する。
近年、デジタルカメラやビデオカメラ、交換レンズ(レンズ鏡筒)等の光学機器には、非使用時における携帯性の向上が求められている。光学機器を非使用時に小型化する技術の1つとして、光軸方向においてレンズ同士の間隔を短縮する沈胴機構が知られている。また、別の技術として、レンズ群の一部を光軸と直交する方向(径方向)へ退避させることによって全長を短縮するレンズ退避機構が知られている。
例えば、特許文献1は、光軸と平行な軸を中心として光軸上の撮影位置と光軸から離れた退避位置との間で回動可能に配置されたレンズ群を高精度に駆動すると共に位置調整を簡単に行うことができる撮像装置を開示している。特許文献2は、可動部材を光軸と直交する方向へ移動させるガイド部材を設け、撮像装置の非使用時には可動部材を光軸から退避させて、撮像装置の使用時に可動部材が占めていた空間に別の部材を収納することで小型化を図った撮像装置を開示している。
特許文献3は、沈胴時に少なくとも1つのレンズ枠を屈曲退避機構により光軸上の撮影位置から光軸外の退避位置へ移動させるレンズ駆動装置を開示している。特許文献4は、光学系の一部を保持する退避鏡筒を回動により光軸外の位置に退避可能に配置すると共に、光量調整装置を光軸方向に移動可能に光軸上に配置した交換レンズを開示している。
特開2004-233919号公報 特開2015-021993号公報 特開2007-033961号公報 特開2006-171079号公報
上記特許文献1に開示された技術では、3種類の偏芯軸を用いて退避レンズ群の駆動部を調整する構成となっているため、調整に時間を要し、また、退避機構自体が複雑な構造となってしまうためにレンズ鏡筒が大型化してしまう。上記特許文献2に開示された技術では、可動部材が退避位置において光軸方向に規制されない。そのため、例えば大きく重いレンズを退避させた状態で外部から衝撃を受けた場合に、その後に使用位置へ復帰した際に位置精度が低下することで光学性能が低下してしまうおそれがある。上記特許文献3,4に開示された技術のように、光軸と直交する軸を中心としてレンズを回動させて光軸上から退避させる構成では、撮影時における撮像素子への不要光の入射を防止しようとすると、レンズ鏡筒の外径が大きくなりやすく、大型化してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、大型化させることなく又は小型化を可能とする光学機器を提供することを共通の目的としつつ、更に個別の課題の解決を可能とする第1乃至第3の観点に係る光学機器を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点は、光学性能を損なうことなく、小型化が可能な簡易な構成で所定のレンズの位置調整を行うことができる光学機器を提供することを目的とする。本発明の第2の観点は、光学機器全体を大型化させることなく、光学部品が退避位置において衝撃を受けても、光軸上の撮影位置に復帰した際の性能の低下を抑制することができる光学機器を提供することを目的とする。本発明の第3の観点は、不要光の入射を抑制しつつ、非使用時の小型化を可能とする光学機器を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る光学機器は、光軸上を進退可能に配置された複数のレンズ群と、前記光軸と平行に配置された第1軸と、前記第1軸を回転可能に支持する支持部材と、を備える光学機器であって、前記第1軸は、前記複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群と嵌合する嵌合部と、前記支持部材に回転可能に保持される第1固定部と、を有し、前記第1固定部の中心軸と前記嵌合部の中心軸は偏芯しており、前記第1軸は前記第1固定部の中心軸を中心に回転可能に前記支持部材に支持され、前記1つのレンズ群は前記第1軸を中心として回動することにより前記光軸上の所定の位置と前記光軸から離れた退避位置との間を移動することができることを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る光学機器は、光軸上の所定の位置と前記光軸から離れた退避位置との間で移動可能に配置された光学素子を有する光学機器であって、前記光学素子を保持する保持部材と、ベース部材と、前記保持部材を回転可能に保持し、前記ベース部材に対して前記光軸と直交する方向に移動可能な支持部材と、前記ベース部材と前記支持部材の間に配置される複数の転動部材と、を備え、前記ベース部材は、前記光学素子が前記光軸上の所定の位置にある状態よりも前記光学素子が前記退避位置にある状態において、前記保持部材の少なくとも一部と前記光軸方向で近接する近接形状部を有することを特徴とする。
本発明の第3の観点に係る光学機器は、光軸上の所定の位置と前記光軸から離れた退避位置との間で移動可能に配置された光学素子と、前記光軸に沿って入射する光量を調整する光量調整手段と、を備える光学機器であって、前記光量調整手段は、外周部に切り欠き部が設けられたフレームと、前記フレームに可動に配置された複数の絞り羽根と、前記複数の絞り羽根を駆動する駆動手段と、を有し、前記光学素子が前記退避位置にある状態で前記光学素子の一部は前記切り欠き部に収納されることを特徴とする。
本発明の第1の観点に係る光学機器によれば、光学性能を損なうことなく、小型化が可能な簡易な構成で所定のレンズの位置調整を行うことができる光学機器を提供することができる。
本発明の第2の観点に係る光学機器によれば、光学機器全体を大型化させることなく、光学部品が退避位置において衝撃を受けても、光軸上の撮影位置に復帰した際の性能の低下を抑制することができる光学機器を提供することができる。
本発明の第3の観点に係る光学機器によれば、不要光の入射を抑制しつつ、非使用時の小型化を可能とする光学機器を提供することができる。
第1実施形態に係るデジタルカメラとそのレンズ鏡筒の外観斜視図である。 第1実施形態でのレンズ鏡筒の繰り出し状態を示す断面図である。 第1実施形態でのレンズ鏡筒の沈胴状態を示す断面図である。 第1実施形態でのレンズ鏡筒が備える像ブレ補正装置の斜視図である。 第1実施形態での像ブレ補正装置の構成を示す正面図である。 第1実施形態での像ブレ補正装置の構成を示す背面図である。 第1実施形態での像ブレ補正装置を構成する3群ホルダ等の撮影位置と退避位置での状態を示す斜視図である。 第1実施形態での像ブレ補正装置を構成する3群地板と3群レバーの関係を示す斜視図である。 図6中に示す矢視C-Cでの断面図である。 図5(a)中に示す矢視A-Aでの断面図である。 図6中に示す矢視B-Bでの断面図である。 第1実施形態での像ブレ補正装置を構成する3群レンズ、ホルダシャフト及び当接軸の関係を示す模式図である。 第2実施形態に係るデジタルカメラの外観斜視図である。 第2実施形態に係るデジタルカメラのブロック図である。 第2実施形態でのレンズ鏡筒の広角端の状態を示す断面図である。 第2実施形態でのレンズ鏡筒の望遠端の状態を示す断面図である。 第2実施形態でのレンズ鏡筒の沈胴状態を示す断面図である。 第2実施形態での像ブレ補正装置の構成を示す分解斜視図である。 第2実施形態での像ブレ補正装置の撮影状態での正面図である。 第2実施形態での像ブレ補正装置の非撮影状態での正面図である。 図20中に示す矢視D-Dでの第1の断面図である。 図20中に示す矢視D-Dでの第2の断面図である。 第3実施形態での像ブレ補正装置の構成を示す分解斜視図である。 第3実施形態での像ブレ補正装置の撮影状態での正面図である。 第3実施形態での像ブレ補正装置の非撮影状態での正面図である。 図25中に示す矢視E-Eでの第1の断面図である。 第4実施形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 第4実施形態でのレンズ鏡筒の広角端の状態を示す断面図である。 第4実施形態でのレンズ鏡筒の望遠端の状態を示す断面図である。 第4実施形態でのレンズ鏡筒の沈胴状態を示す断面図である。 第4実施形態でのレンズ鏡筒の撮影状態から非撮影状態への移行時の状態を示す第1の図である。 第4実施形態でのレンズ鏡筒の撮影状態から非撮影状態への移行時の状態を示す第2の図である。 第4実施形態でのレンズ鏡筒の撮影状態から非撮影状態への移行時の状態を示す第3の図である。 第4実施形態でのレンズ鏡筒の撮影状態から非撮影状態への移行時の状態を示す第4の図である。 第4実施形態でのレンズ鏡筒の撮影状態から非撮影状態への移行時の状態を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。以下の各実施形態では、本発明に係る光学機器としてデジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置を取り上げて、特に撮像装置のレンズ鏡筒を中心に説明する。なお、レンズ鏡筒は、撮像装置本体に対して着脱可能なもの(所謂、交換レンズ)であってもよいし、撮像装置本体に対して一体的に構成された(着脱不可となっている)ものであってもよい。
<第1実施形態>
図1(a)は、第1実施形態に係るデジタルカメラ100の外観斜視図である。デジタルカメラ100は、カメラ本体101と、カメラ本体101の正面側に配置された沈胴式のズームレンズ鏡筒102(以下「レンズ鏡筒102」と記す)を備える。図1(b)は、レンズ鏡筒102の外観斜視図である。レンズ鏡筒102は、繰り出し動作/繰り込み動作を行うズーム駆動部31を備える。
カメラ本体101の電源がオンにされると、レンズ鏡筒102の繰り出し動作が行われ、レンズ鏡筒102は沈胴状態(繰り込み状態)から繰り出し状態へ遷移する。繰り出し状態ではレンズ鏡筒102を構成する各種のレンズは撮影光軸(以下「光軸」と記す)上に配置され、これによりデジタルカメラ100での撮影が可能となる。また、レンズ鏡筒102は、繰り出し状態において各種のレンズの光軸方向での位置が制御されることにより、撮影倍率を変更することができるよう構成されている。カメラ本体101の電源をオフにすると、レンズ鏡筒102は繰り込み動作を行い、繰り出し状態から沈胴状態へ遷移する。
図2は、繰り出し状態のレンズ鏡筒102の光軸を含む断面図である。図3は、沈胴状態のレンズ鏡筒102の光軸を含む断面図である。なお、図2及び図3では、左側が不図示の被写体側(不図示)であり、右側が不図示のカメラ本体101側である。
レンズ鏡筒102は、1群レンズ23と、1群レンズ23を保持する1群ホルダ24aと、1群ホルダ24aを保持する1群鏡筒24bと、2群レンズ25と、2群レンズ25を保持する2群ホルダ26を備える。また、レンズ鏡筒102は、3群レンズ2a,2bと、3群レンズ2a,2bを保持する3群ホルダ3と、4群レンズ27と、4群レンズ27を保持する4群ホルダ28と、5群レンズ29と、5群レンズ29を保持するセンサホルダ30を備える。
1群レンズ23、1群ホルダ24a及び1群鏡筒24bは、1群ユニットを構成する。2群レンズ25と2群ホルダ26は、2群ユニットを構成する。3群レンズ2a,2bと3群ホルダ3は、3群ユニットを構成する。4群レンズ27と4群ホルダ28は、4群ユニットを構成する。5群レンズ29とセンサホルダ30は、5群ユニットを構成する。1群レンズ23、2群レンズ25、3群レンズ2a,2b、4群レンズ27及び5群レンズ29により、レンズ鏡筒102の撮影光学系が構成されている。
2群ユニットと3群ユニットの間には、シャッタユニット32が配置されている。シャッタユニット32は、一対のシャッタ羽根(不図示)が光軸と直交する平面内で光路を遮光する位置と光路から退避する位置との間で移動することで、撮像素子36に結像する被写体光束を調整する。なお、デジタル一眼レフカメラ等のレンズ交換が可能な撮像装置の場合には、シャッタユニットはカメラ本体に設けられる。
センサホルダ30は、フォーカス駆動部(不図示)及びズーム駆動部31を支持する。フォーカス駆動部が4群レンズ27を保持する4群ホルダ28を光軸方向に進退させることによりフォーカス動作が行われる。また、ズーム駆動部31が1群ユニットから3群ユニットを光軸方向に進退させることでズーム動作が行われる。
ここで、ズーム機構について説明する。レンズ鏡筒102の最外周には固定筒22が配置されている。固定筒22の内周部には、カム溝22aと直進キー溝22bが周方向に略等間隔で3箇所に形成されている。また、固定筒22の内側には、外周部に周方向に略等間隔で3箇所にフォロワ(不図示)が形成されている外カム筒34が配置されている。固定筒22の3箇所のカム溝22aと外カム筒34の3箇所のフォロワは1対1で摺動可能に嵌合する。ズーム駆動部31は、外カム筒34を回転駆動する。外カム筒34は、ズーム駆動部31により回転駆動されると、固定筒22に対して回転しながら、カム溝22aのリフトに沿って光軸方向に移動する。
外カム筒34の内側には、外直進筒35が配置されている。外直進筒35の内周には直進キー溝35aが形成されており、外直進筒35の外周部には円周溝35bが形成されている。外カム筒34の内周部には、外直進筒35の外周部に形成された円周溝35bと係合するバヨネット爪(不図示)が、周方向及び光軸方向において、複数箇所に形成されている。また、外直進筒35の外周部には、固定筒22の直進キー溝22bと係合する直進キー(不図示)が形成されている。よって、外直進筒35は、外カム筒34の回転に伴って、固定筒22の直進キー溝22bに沿って光軸方向に直進移動する。
外直進筒35の内側には内カムカバー33が配置されており、内カムカバー33の内側には内カム筒20が配置されている。内カム筒20の内周部には、カム溝20a、シャッタカム溝20b及び2群カム溝20cがそれぞれ、周方向に略等間隔で3箇所ずつ形成されている。内カム筒20の外周部には、周方向に略等間隔で3箇所ずつ設けられた1群カム溝20dが形成されている。
内カム筒20の外周部には、不図示のフォロワ、内カムカバー係合部及び駆動キーが、周方向に略等間隔で3箇所ずつ形成されている。内カムカバー33には、内カム筒20の内カムカバー係合部と係合する3本の係合爪(不図示)と、内カム筒20の駆動キーと嵌合する3箇所の回り止め部(不図示)が形成されている。また、内カム筒20の外周部に設けられた駆動キーは、外カム筒34の内周部に設けられた3本のキー溝(不図示)と係合している。これにより、内カム筒20は、外カム筒34と同位相で光軸を中心として回転する。そして、内カム筒20の回転に伴って、内カムカバー33は内カム筒20と一体的に光軸を中心に回転しながら光軸方向に移動する。
内カム筒20は、その内周部に直進筒21を内カム筒20に対して相対的に回転可能に保持している。直進筒21には、直進プレート19が一体的に取り付けられている。直進プレート19には、外直進筒35の内周に設けられた直進キー溝35aと係合する不図示の直進キーが形成されている。また、直進筒21には、1群ガイドキー21b、2群ガイド溝(不図示)及び3群ガイド溝21dが形成されている。更に、直進筒21には、3群レバー6(図4及び図5参照)と当接する不図示の退避導入面と、3群レバー6と当接する不図示の退避完了面と、不図示のフランジが形成されている。直進筒21は、直進筒21のフランジ及び直進プレート19によって内カム筒20に対して回転可能に保持され、内カム筒20と一体的に光軸方向に移動する。
1群鏡筒24bの内周部には、1群フォロワ(不図示)が周方向に略等間隔で6箇所に設けられている。これら6箇所の1群フォロワと内カム筒20の外周部に設けられた6箇所の1群カム溝20dとが1対1で摺動可能に嵌合し、直進筒21の1群ガイドキー21bにガイドされることにより、1群ホルダ24aと1群鏡筒24bは光軸方向に一体的に進退する。
2群ホルダ26の外周部には、2群フォロワ(不図示)が周方向に略等間隔で3箇所に設けられている。2群ホルダ26は、3箇所の2群フォロワと内カム筒20の内周部に設けられた3箇所の2群カム溝20cが1対1で摺動可能に嵌合し、直進筒21の2群ガイド溝(不図示)にガイドされることにより、光軸方向に進退可能に支持される。
シャッタユニット32の外周部には、シャッタフォロワ32aが周方向に略等間隔で3箇所に設けられている。シャッタユニット32は、3箇所のシャッタフォロワ32aと内カム筒20の内周部に設けられた3箇所のシャッタカム溝20bが1対1で摺動可能に嵌合し、直進筒21の3群ガイド溝21dにガイドされることにより、光軸方向に進退可能に支持される。
続いて、レンズ鏡筒102に組み込まれた像ブレ補正装置について説明する。図4(a)は、レンズ鏡筒102が備える像ブレ補正装置を正面側(被写体側)から見て示す斜視図である。図4(b)は、像ブレ補正装置を背面側(撮像素子36側)から見て示す斜視図である。像ブレ補正装置は、3群レンズ2a,2b、3群ホルダ3、ホルダトーションバネ4、ホルダシャフト50、当接軸80、3群レバー6、3群フレーム8及び3群地板9を有する。なお、図4では3群レンズ2a,2bを‘2’と簡略化して示しており、図5乃至図7及び図12において同様としている。
3群フレキシブル基板11はホールセンサホルダ12に保持されており、ホールセンサホルダ12は3群地板9に固定されている。3群フレキシブル基板11には、一対のホール素子(不図示)が実装されている。一対のホール素子は、一対のマグネット8d(図7参照)と光軸方向において対向する位置に配置されており、一対のマグネット8dの磁力の方向と大きさの変化を検出する。カメラ本体101に設けられた制御部(不図示)は、ホール素子が検出した磁力の方向と大きさに基づいて、ホールセンサホルダ12に対する3群フレーム8の位置を求める。
図5(a)は、レンズ鏡筒102が繰り出し状態にあるときの像ブレ補正装置の正面図(被写体側から見た図)である。図5(b)はレンズ鏡筒102が沈胴状態にあるときの像ブレ補正装置の正面図である。図6は、レンズ鏡筒102が繰り出し状態にあるときの像ブレ補正装置の背面図である。
3群ホルダ3は、3群レンズ2a,2bを保持している。3群レンズ2a,2bは、レンズ鏡筒102が繰り出し状態にあるときに光軸上の位置(以下「撮影位置」という)にあり、レンズ鏡筒102が沈胴状態にあるときには光軸から離れた位置(以下「退避位置」という)にある退避レンズ群である。図3に示されるように、レンズ鏡筒102を沈胴させる際に3群レンズ2a,2bを退避位置へ移動させることにより、2群レンズ25と4群レンズ27の光軸方向での距離を短くして、沈胴状態でのレンズ鏡筒102の全長を短くすることができる。
本実施形態についての説明では、便宜上、3群レンズ2a,2bが撮影位置にあるときに、3群ホルダ3についても撮影位置にあるとの表現を用い、3群レンズ2a,2bが退避位置にあるときに、3群ホルダ3についても退避位置にあるとの表現を用いる。
3群ホルダ3は、被写体側に3群マスク17aを、結像面側に3群マスク17bを備える。3群フレーム8には、スラストバネ14(図7参照)の一端を掛止するバネフック8cが3箇所に形成されている。また、3群フレーム8にはホルダシャフト50(第1軸)を支持する軸受8aが設けられている。3群フレーム8は3群ホルダ3を回転可能に支持する支持部材であり、具体的には、3群ホルダ3はホルダシャフト50を中心として回転可能に3群フレーム8に設けられた軸受8aに支持されている。3群ホルダ3は、3群レンズ2a,2bと一体的に、ホルダシャフト50を中心として撮影位置と退避位置との間で光軸と直交する平面内で移動可能に配置されている。
図7(a)は、3群ホルダ3が撮影位置にある状態での、3群ホルダ3、3群フレーム8及び3群レバー6の位置関係を背面側から見て示す斜視図である。図7(b)は、3群ホルダ3が退避位置にある状態での、3群ホルダ3、3群フレーム8及び3群レバー6の位置関係を背面側から見て示す斜視図である。
3群フレーム8に形成された3箇所のバネフック8cのそれぞれに、スラストバネ14の一端が掛止される。3群フレーム8には、3つのボール13(図8参照)にそれぞれ当接する3箇所のボール受け面8bが形成されている。また、3群フレーム8には、光軸に直交する面内で互いに周方向に略90°離間して配置される一対のマグネット8dが取り付けられている。
図8は、3群地板9と3群レバー6の位置関係を正面側から見て示す斜視図であり、不図示の3群ホルダ3は退避位置にある。図9は、図6中に示す矢視C-Cでの断面図である。3群地板9には、3箇所にボール溝9aが形成されており、それぞれのボール溝9aにボール13(転動部材)が配置されている。3群地板9には、3つのスラストバネ14のそれぞれの他端が掛止されるバネフック9bが3箇所に設けられている。3つのボール13はそれぞれ、スラストバネ14の付勢力によって3群フレーム8のボール受け面8bと3群地板9のボール溝9aに挟持された状態で、ボール溝9a内において光軸に直交する面内で転動することができる。
3群地板9には、3群レバーシャフト7と、3群レバーシャフト7を光軸と平行に軸支する軸受9dと、内カム筒20のカム溝20a(図2、図3参照)と摺動可能に嵌合するフォロワ9eが設けられている。また、3群地板9には、一対のマグネット8dと同位相に配置される一対のコイル9cが配置されている。一対のコイル9cに通電を行うと、一対のマグネット8dの磁気との間にローレンツ力が発生する。このローレンツ力によって、3群フレーム8は3群地板9に対して光軸と直交する平面内において移動することができる。その際、3群ホルダ3は、3群フレーム8に回転可能に支持されているため、3群フレーム8と一体的に移動する。つまり、3群ホルダ3に保持された3群レンズ2a,2bは、3群フレーム8と一体的に移動することができる。
3群レバー6には、直進筒21の退避導入面(不図示)と当接する退避斜面6cと、直進筒21の退避完了面(不図示)と当接する退避完了部6dが設けられている。3群レバー6は、3群レバーシャフト7を中心に回転可能に、3群地板9の軸受9dに支持されている。3群レバー6は、3群レバーシャフト7を中心にして取り付けられたレバートーションバネ18によって、撮影位置方向に向けて3群地板9に設けられた撮影位置当接面(不図示)に当接するように付勢される。
図10は、図5(a)中に示す矢視A-Aでの断面図である。3群ホルダ3には3群ホルダ3の光軸方向での位置を規制するストッパ部3aが設けられており、ストッパ部3aは当接軸80(第2軸)と当接する。
図11は、図6中に示す矢視B-Bでの断面図である。ホルダトーションバネ4は、トーションバネ部と圧縮バネ部から構成されており、圧縮バネ部は3群ホルダ3のスリーブ3bに外挿されている。ホルダトーションバネ4のトーションバネ部により、3群ホルダ3のストッパ部3aが3群フレーム8に設けられた当接軸80に当接するように、3群ホルダ3は3群フレーム8に対して付勢される。つまり、ホルダトーションバネ4は、3群レンズ2a,2b(3群ホルダ3)を退避位置から撮影位置へ移動させる方向に付勢する。また、ホルダトーションバネ4の圧縮バネ部は、光軸方向において3群ホルダ3を被写体側に向けて付勢し、3群ホルダ3のスリーブ3bの被写体側の先端部を3群フレーム8の被写体側の軸受8aに当接させる。
上記の通りに構成された像ブレ補正装置の制御は、カメラ本体101に設けられた制御部(不図示)により行われる。制御部は、カメラ本体101に配置されたジャイロセンサ(不図示)の像振れ情報に基づいて一対のコイル9cに印加する電圧を制御し、光軸と直交する面内で3群フレーム8を移動させる。こうして3群レンズ2a,2bを保持する3群ホルダ3を3群フレーム8と一体的に像振れが補正される方向に移動させることにより、撮影光学系を通して撮像素子36に結像する被写体像の像振れを補正して、像振れが低減された画像や映像を得ることができる。
次に、3群レンズ2a,2bの位置調整機構について説明する。図11に示されるように、ホルダシャフト50は3群ホルダ3のスリーブ3bに対して光軸と平行に嵌合される。ホルダシャフト50は、3群フレーム8に保持される第1固定部50aと、3群ホルダ3と摺動可能に嵌合し、3群ホルダ3が退避するときの回転中心となる嵌合部50bと、3群レンズ2a,2bの位置調整時に調整用工具(不図示)を係合する第1調整部50cを有する。一方、図10に示されるように、当接軸80は、3群フレーム8に保持される第2固定部80aと、3群ホルダ3が撮影位置にある状態でストッパ部3aと当接する当接部80bと、レンズ調整時に調整用工具(不図示)を係合する第2調整部80cを有する。
図12は、像ブレ補正装置における3群レンズ2a,2b、ホルダシャフト50及び当接軸80の関係を示す模式図である。図11に示されるように、ホルダシャフト50の第1固定部50aの中心軸と嵌合部50bの中心軸は距離Eだけ偏芯している。そのため、第1調整部50cを回転させると、3群ホルダ3は偏芯移動して、3群レンズ2の中心は図12に示す楕円S1の軌跡を描いて移動する。
また、図10に示されうように、当接軸80の第2固定部80aと当接部80bの中心軸は距離Fだけ偏芯している。そのため、第2調整部80cを回転させると、3群ホルダ3は偏芯移動して、ホルダシャフト50を中心としてホルダシャフト50と当接軸80の直線距離を半径とした円弧S2を描きながら移動する。
ここで、当接軸80の偏芯量である距離Fは、ホルダシャフト50の偏芯量である距離Eの半分以上の値となっている(F≧E/2)。よって、当接軸80の回転は、ホルダシャフト50の回転による3群レンズ2の楕円移動S1の楕円内の任意の位置への移動を可能とする。つまり、ホルダシャフト50の回転による楕円移動と当接軸80の回転による円弧移動を組み合わせることで、3群ホルダ3を光軸と直交する平面内を自在に移動させることが可能となっている。
また、当接部80bと第2調整部80cの間に第2固定部80aが設けられ、且つ、第2固定部80aは当接部80bよりも第2調整部80c近い位置にある。そのため、第2調整部80cに調整時の負荷が掛かっても、当接軸80を安定した状態に維持して調整を行うことが可能となる。したがって、調整箇所が2箇所のみの簡素な構造を実現することで小型化と低コスト化を図ることができ、また、光学性能を損なうことなく容易に調整が可能なレンズ鏡筒102を実現することができる。
図12に示されるように、ホルダシャフト50と当接軸80の各中心を結ぶ直線を直線Hとする。直線Hが、直線Hと直交し、且つ、3群レンズ2a,2bを通過する垂線G(適宜、図6参照)によって分割される長さH1,H2には‘H1≧H2’の関係が成り立つ。こうして、ホルダシャフト50の回転による3群レンズ2の楕円運動の扁平率が大きくなると、3群レンズ2の楕円運動は直線Hと略平行な直線運動に近似していくため、調整がより容易となる。
更に、第1調整部50cと第2調整部80cは共に光軸に沿って被写体側ではなく、撮像素子36の撮像面側に設けられている。これにより、レンズ鏡筒102の製造過程において第1調整部50c及び第2調整部80cに対する調整用工具の係合が容易になり、製造コストの低減によるコストダウンが可能になる。
ホルダシャフト50と当接軸80を保持する3群フレーム8は、スラストバネ14(適宜、図7参照)によって光軸方向において撮像素子36側へ、3群地板9に対して付勢されている。これにより、レンズ鏡筒102の製造過程において、第1調整部50c及び第2調整部80cに対して調整用工具が係合した際に大きな力が加わったとしても、その力はスラストバネ14による付勢方向とは逆方向に加わる。そのため、ボール受け面8bとボール溝9aに傷が生じる等の損傷が抑制され、ボール13がスムーズに転動することができることで、高い光学性能(像ブレ補正性能)を維持することが可能となる。
<第2実施形態>
図13(a)は、第2実施形態に係るデジタルカメラ200の正面側からの外観斜視図である。図13(b)は、デジタルカメラ200を背面側からの外観斜視図である。デジタルカメラ200は、カメラ本体210と、カメラ本体210に対して着脱可能なレンズ鏡筒201(交換レンズ)を有する。
説明の便宜上、図13(a)に示すように、デジタルカメラ200に対して、互いに直交するXYZ軸を定義する。レンズ鏡筒201が収容する撮像光学系の光軸(以下では単に「光軸」という)が延びる方向(光軸方向)をZ軸方向とする。Z軸が水平方向と平行であるときに、水平面内でZ軸と直交する軸をX軸とし、水平面と直交する軸をY軸とする。なお、X軸方向はカメラ本体210の幅方向であり、Y軸方向はカメラ本体210の高さ方向であり、Z軸方向はカメラ本体210の前後方向となる。また、以下の説明では、X軸まわりの(X軸を回転中心とした)回転方向をピッチ(Pitch)方向とし、Y軸まわりの回転方向をヨー(Yaw)方向とする。
カメラ本体210には、ユーザがカメラ本体210を手で把持するためのグリップ部212が、正面側から見て左側(背面から見て右側)の部分に設けられている。カメラ本体210の上面には、電源操作部213が配置されている。カメラ本体210が電源オフ状態にあるときにユーザが電源操作部213をオン操作すると、デジタルカメラ200の内部で通電が開始されて、カメラ本体210が電源オン状態となる。カメラ本体210が電源オン状態になると、カメラ制御部232(図14参照)が、所定のコンピュータプログラムを実行して、デジタルカメラ200は撮影待機状態となる。逆に、カメラ本体210が電源オン状態にあるときにユーザが電源操作部213をオフ操作すると、カメラ本体210は電源オフ状態となる。
カメラ本体210の上面には、モードダイアル214、レリーズボタン215及びアクセサリシュー216が設けられている。ユーザがモードダイアル214を回転操作することで、撮影モードを切り替えることができる。撮影モードには、シャッタ速度や絞り値等の撮影条件をユーザが任意に設定可能なマニュアル静止画撮影モード、自動で適正な露光量が得られるオート静止画撮影モード、動画の撮影を行うための動画撮影モード等がある。カメラ制御部232は、レリーズボタン215の半押し操作に応じてオートフォーカスや自動露出制御等の撮影準備動作を行い、全押し操作に応じて撮影を行う。アクセサリシュー216には、外部ストロボ装置等のアクセサリを装着することができる。
レンズ鏡筒201は、レンズマウント202を介して、カメラ本体210に設けられたカメラマウント217に機械的に且つ電気的に接続される。レンズ鏡筒201の内部には、被写体からの光を撮像素子236(図14参照)に結像させて被写体像を形成する撮像光学系が収容されている。レンズ鏡筒201の外周には、ユーザ操作により光軸を中心として回転可能なズーム操作環203が設けられている。ズーム操作環203が回転操作されると、撮像光学系を構成するズーム群がズーム操作環203の角度に対応した所定の位置へと移動する。これにより、ユーザは所望の画角で撮影を行うことができる。
カメラ本体210の背面には、背面操作部218と表示部219が設けられている。背面操作部218は、様々な機能が割り当てられた複数のボタンやダイアルを含む。カメラ本体210の電源がオン状態であり、静止画又は動画撮影モードが設定されている場合に、表示部219には撮像素子236により撮像されている被写体像のスルー画像が表示される。また、表示部219には、シャッタ速度や絞り値等の撮影条件を示す撮影パラメータが表示され、ユーザはその表示を見ながら背面操作部218を操作することによって、撮影パラメータを所望の設定値に変更することができる。背面操作部218は、記録された撮影画像の再生を指示するための再生ボタンを含む。再生ボタンが操作されると、記憶部233(図14参照)に記録されている撮影画像等が表示部219に再生表示される。
図14は、デジタルカメラ200の電気的及び光学的な構成を示すブロック図である。カメラ本体210は、カメラ本体210とレンズ鏡筒201に電力を供給する電源部230を備える。また、カメラ本体210は、電源操作部213、モードダイアル214、レリーズボタン215、背面操作部218及び表示部219のタッチパネル機能を含む操作部231を有する。デジタルカメラ200の全体的なシステム制御は、カメラ本体210に設けられたカメラ制御部232とレンズ鏡筒201に設けられたレンズ制御部204が連携することによって行われる。
カメラ制御部232は、記憶部233に格納されているコンピュータプログラムを読み出して実行する。その際、カメラ制御部232は、レンズマウント202に設けられた電気接点205の通信端子を介してレンズ制御部204との間で、各種の制御信号やデータ等の通信を行う。電気接点205は、電源部230からの電力をレンズ鏡筒201に供給する電源端子を含む。
レンズ鏡筒201が有する撮像光学系は、ズーム操作環203と連結し、光軸方向に移動して画角を変更するズーム群220と、防振素子としてのシフトレンズ222を含む像ブレ補正装置600を有する。像ブレ補正装置600は、シフトレンズ222を光軸と直交するXY平面内の任意の方向にシフト(移動(変位))することで像振れを低減させる。なお、像ブレ補正装置600の構成の詳細については後述する。
また、撮像光学系は、光量調整動作を行う絞り群350と、光軸方向に移動して焦点調節を行うフォーカスレンズを含むフォーカス群224を有する。更に、レンズ鏡筒201は、像ブレ補正装置600を駆動する防振駆動部251と、絞り群350を駆動する絞り駆動部302と、フォーカス群224を移動させるフォーカス駆動部401を有する。
カメラ本体210は、シャッタユニット234、シャッタ駆動部235、撮像素子236、画像処理部237及びカメラ制御部232を有する。シャッタユニット234は、レンズ鏡筒201内の撮像光学系を通過して撮像素子236に結像する被写体光量を制御する。撮像素子236は、撮像面に結像した被写体の光学像(被写体像)を光電変換して撮像信号を出力する。画像処理部237は、撮像信号に対して各種画像処理を行って、画像信号を生成する。表示部219については、図13を参照して既に説明しているため、説明を省略する。
カメラ制御部232は、操作部231に対する撮影準備操作(レリーズボタン215の半押し操作等)に応じて、フォーカス駆動部401を制御する。例えば、オートフォーカスの動作が指示された場合、焦点検出部238は、画像処理部237で生成された画像信号を用いて撮像素子236に結像する被写体像の焦点状態を判定し、焦点信号を生成してカメラ制御部232に送信する。これと並行して、フォーカス駆動部401は、フォーカス群224の現在位置に関する情報をカメラ制御部232に送信する。そして、カメラ制御部232は、被写体像の焦点状態とフォーカス群224の現在位置を比較してずれ量を求め、求めたずれ量からフォーカス駆動量を算出してレンズ制御部204に送信する。レンズ制御部204は、取得したフォーカス駆動量でフォーカス駆動部401を介してフォーカス群224を光軸方向の目標位置まで移動させる。これにより、被写体像の焦点ずれが補正され、被写体に焦点が合った状態となる。
フォーカス駆動部401は、不図示のフォーカスモータと、フォーカス群224の原点位置を検出する不図示のフォトインタラプタを備える。フォーカスモータとしては、ステッピングモータ等を用いることができるが、これに限られず、エンコーダを備えるDCモータや超音波モータ(振動型アクチュエータ)を用いてもよい。また、フォトインタラプタに代えて、フォトリフレクタや、導電パターンに接触して電気的に信号を検出するブラシを用いてもよい。
カメラ制御部232は、操作部231から受けた絞り値やシャッタ速度の設定値に応じて、絞り駆動部302及びシャッタ駆動部235を介して、絞り群350及びシャッタユニット234の駆動を制御する。例えば、自動露出制御の動作が指示された場合、カメラ制御部232は、画像処理部237で生成された輝度信号を受信して測光演算を行う。得られた測光演算結果に基づいてカメラ制御部232は、操作部231における撮影指示操作(レリーズボタン215の全押し操作等)に応じて、絞り駆動部302を制御する。これと並行して、カメラ制御部232は、シャッタ駆動部235を介してシャッタユニット234の駆動を制御し、撮像素子236に対する露光処理を行う。
カメラ本体210は、ユーザの手振れ等による像振れを検出可能な振れ検出手段として、ピッチ振れ検出部239とヨー振れ検出部240を有する。ピッチ振れ検出部239とヨー振れ検出部240はそれぞれ、角速度センサ(振動ジャイロ)や角加速度センサを用いて、ピッチ方向及びヨー方向の像振れを検出して振れ信号を出力する。カメラ制御部232は、ピッチ振れ検出部239から取得した振れ信号を用いてシフトレンズ222のY軸方向でのシフト位置を算出し、ヨー振れ検出部240から取得した信号を用いてシフトレンズ222のX軸方向でのシフト位置を算出する。カメラ制御部232は、算出したピッチ方向及びヨー方向のシフト位置に応じて、防振駆動部251を介して像ブレ補正装置600を駆動し、シフトレンズ222をX軸方向及びY軸方向の目標位置まで移動させる。これにより、露光中やスルー画像表示中の像振れが低減される。
レンズ鏡筒201は、撮像光学系の画角を変更するためのズーム操作環203と、ズーム操作環203の角度を検出するズーム検出部206を有する。ズーム検出部206は、例えば、抵抗式のリニアポテンショメータを用いて構成され、ユーザが操作するズーム操作環203の角度を絶対値として検出する。ズーム検出部206によって検出された画角情報はレンズ制御部204に送信された後、カメラ制御部232による各種の制御に反映される。なお、上述した情報の一部は、撮影画像(画像データ)と共に、記憶部233や不図示の記録媒体に記録される。
次に、図15乃至図17を参照して、レンズ鏡筒201の主要な構成部品の位置関係について説明する。図15乃至図17は、デジタルカメラ200のYZ断面図(X軸と直交する断面図)であり、光軸を含む断面で示されている。図15はレンズ鏡筒201が短焦点側の広角端にセットされた状態を示しており、図16はレンズ鏡筒201が長焦点側の望遠端にセットされた状態を示している。図17は、レンズ鏡筒201の全長が最も短くなる沈胴状態を示している。
レンズ鏡筒201では、撮像光学系の一例として6群構成を採用しており、ズーム群220は広角端と望遠端とで光軸方向において異なる所定の位置へ移動して、入射光を撮像素子236に結像させる。ズーム群220は、第1のズーム群221、シフトレンズ222(第2のズーム群)、絞り群350、第3のズーム群223、フォーカス群224(第4のズーム群)、第5のズーム群225及び第6のズーム群226により構成される。なお、ここでのズーム群220の構成は、レンズ鏡筒201の撮像光学系の構成を限定するものではなく、例えば、シフトレンズ222やフォーカス群224は他のズーム群として機能するものであってもよい。また、一部のレンズ群は、移動可能ではなく、固定されていてもよい。
レンズ鏡筒201は、直進案内筒207とカム筒208を有する。カム筒208の内周側には、不図示のカムフォロアが設けられている。また、カム筒208は、不図示のキーを介してズーム操作環203と連結されている。ズーム操作環203が回転操作されると、カム筒208は、カム溝とカムフォロアとの摺動可能な嵌合によって、光軸を中心として回転しつつ、光軸方向へ進退する。
直進案内筒207は、カム筒208の内周側に配置されており、不図示の固定筒を介してレンズマウント202に固定されている。直進案内筒207の外周面には、等分位置に不図示のカム溝が形成されている。また、直進案内筒207には、ズーム群220の回転方向への移動を規制すると共に光軸方向への直進を案内する直進案内溝が、等分位置に形成されている。一方、カム筒208には、回転方向にそれぞれ異なる角度の軌跡を持つカム溝が、ズーム群220に対応するように等分位置に形成されている。
ズーム群220には、直進案内筒207の直進溝及びカム筒208のカム溝と摺動可能に嵌合する複数のカムフォロアが設けられている。ズーム操作環203が回転操作されるとカム筒208が回転する。これに伴ってズーム群220は、ズーム群220のカムフォロアは直進案内筒207の直進案内溝とカム筒208のカム溝とが嵌合しているため、光軸を中心とした回転が規制された状態で光軸方向で進退する。
レンズ鏡筒201は、不図示の沈胴機構と、シフトレンズ222の退避機構を有する。レンズ鏡筒201(デジタルカメラ200)の非使用時には、沈胴機構によりズーム群220を更に背面側(カメラ本体210側)へ繰り込んで、レンズ鏡筒201の全長を短縮させることで携帯性を向上させることができる。レンズ鏡筒201は、広角端にセットされた図15の状態では第1のズーム群221とシフトレンズ222の間隔が広くなっているが、望遠端にセットされた図16の状態では第5のズーム群225と第6のズーム群226の間隔が広くなっている。レンズ鏡筒201の使用時には間隔をあけて配置されるズーム群同士の間隔を、非使用時には狭めて互いを接近した収納位置へ移動させることで、光軸方向におけるレンズ鏡筒201の全長を短縮させるものが沈胴機構である。
図17に示されるように、沈胴状態のレンズ鏡筒201では、ズーム群220は互いに接近した収納位置へ移動している。沈胴状態においてズーム操作環203が広角端まで回転操作されると、ズーム群220が正面側(被写体側)へ繰り出し、所定の使用位置へ移動することで、図15に示す使用時の状態となる。なお、このような沈胴機構は周知であるため、より詳細な説明は省略する。
なお、図15及び図16に示されるように、レンズ鏡筒201の使用時(デジタルカメラ200での撮影時)には、ズーム群220の各群は光軸上の所定位置に配置される。レンズ鏡筒201が広角端にセットされた状態(図15)からズーム操作環203が沈胴状態となるまで回転操作されると、ズーム群220が背面側への繰り込みを開始し、これと同時にシフトレンズ222は光軸から退避する。つまり、レンズ鏡筒201が使用時の状態から非使用時の沈胴状態へ遷移する際に、シフトレンズ222は、使用時の光軸上の所定の位置(撮影位置)から、光軸と直交する方向(径方向)へ光軸から所定距離だけ離れた所定の位置(退避位置)へ移動する。シフトレンズ222の撮影位置と退避位置との間の移動は、第1実施形態での3群ホルダ3(3群レンズ2a,2b)の退避と同様に行われる。シフトレンズ222の退避によって生じた空間に第1のズーム群221を繰り込ませて互いに干渉しないように収納することで、レンズ鏡筒201は全長が最も短い図17の状態へ至る。
図18は、シフトレンズ222を含む像ブレ補正装置600を正面側から見て示す分解斜視図である。図19は、シフトレンズ222が撮影位置にある状態での像ブレ補正装置600の正面図である。図20は、シフトレンズ222が退避位置にある状態での像ブレ補正装置600の正面図である。
像ブレ補正装置600は、シフトレンズ222、レンズ枠602、ベース部材603、シフト部材604、トーションバネ605、退避レバー606、3つのボール607(転動部材)及び3つのバネ608を有する。レンズ枠602は、シフトレンズ222を保持する保持部材である。レンズ枠602は、光軸と平行にベース部材603に圧入された回転軸603eを介して、シフト部材604の軸受けに回転可能に支持されている。また、シフトレンズ222とレンズ枠602は、像ブレ補正時には、シフト部材604と一体となって光軸と直交する平面内を移動する。
トーションバネ605は、ベース部材603に外挿され、レンズ枠602をシフト部材604に対して退避位置から撮影位置へ移動する方向へ付勢する付勢部材である。シフト部材604には、3つのボール607とそれぞれ当接する3箇所のボール受け面604c(図21参照)と、3つのバネ608の一端がそれぞれ掛止されるバネ掛け部604bが設けられている。また、シフト部材604には、光軸と直交する平面内で互いに周方向に略90°離間して一対のマグネット609が配置されている。
ベース部材603には、3つのバネ608の他端がそれぞれ掛止されるバネ掛け部603bが設けられている。3つのボール607は、3つのバネ608の光軸方向の付勢力によってシフト部材604のボール受け面604cとベース部材603のボール受け面603c(図21参照)との間に挟持された状態で、光軸と直交する平面内を転動可能に支持される。
ベース部材603には、一対のマグネット609と同位相に配置される一対のコイル610が配置される。一対のコイル610に通電を行うことにより一対のマグネット609の磁気との間にローレンツ力が発生し、シフト部材604は、発生したローレンツ力によって光軸と直交する平面内でベース部材603に対して移動する。
なお、光軸と直交する平面内でのシフト部材604の移動は、シフト部材604の外周の一部がベース部材603の内周の一部に当接することによって規制される。例えば、ベース部材603の近接形状部603a(図18及び図19参照)の一部の側面がシフト部材604の移動規制に用いられるよう構成することができる。
退避レバー606は、ベース部材603の外周部において、カム筒208に設けられた溝(不図示)に近接した位置に取り付けられている。カム筒208が沈胴位置へ向けて回動する際に、直進案内筒207に対するカム筒208の直進移動に合わせて、退避レバー606の一部がカム筒208の溝に係合する。これにより、退避レバー606は、カム筒208の動きに合わせて、回転軸603eを中心にして光軸と直交する平面内を回動し、退避レバー606の先端部606aがレンズ枠602を押圧する。その結果、レンズ枠602がトーションバネ605のバネ力を押し返して回動し、シフトレンズ222は退避位置へ移動する。
図21は、図20中に示す矢視D-Dでの第1の断面図であり、シフトレンズ222が退避位置にある状態でのレンズ枠602とベース部材603の関係を示す要部断面図である。シフトレンズ222が退避位置にある状態を光軸方向から見た場合に、シフトレンズ222の一部はベース部材603の外周から外側にはみ出している。レンズ枠602には、ベース部材603側に突出する突出部602aが設けられている。ベース部材603には、シフトレンズ222が退避位置にある状態で、レンズ枠602の突出部602aと近接する近接形状部603a(図18及び図19参照)が設けられている。換言すれば、レンズ枠602の突出部602aとベース部材603近接形状部603aは、シフトレンズ222が退避位置にある状態で、互いに近接する位置に設けられている。
これにより、シフトレンズ222が退避位置にある状態において落下衝撃等の外力が加わった際には、レンズ重心に近い突出部602aと近接形状部603aとが衝突して外力を受ける。これにより、ボール607とボール受け面603c,604cに作用する外力が大きくなることを抑制して、ボール607とボール受け面603c,604cに打痕等の損傷が生じるリスクを低減することができる。その結果として、ボール607の転動性能の低下が抑制されて、像ブレ補正性能の低下を抑制することができる。
ところで、レンズ枠602に設けた突出部602aとベース部材603に設けた近接形状部603aが、シフトレンズ222が退避位置にある状態で近接している構成について説明したが、これらは光軸方向において一部が接触していてもよい。
突出部602aと近接形状部603aが接触する構造とする場合、図21に示されるように、近接形状部603aを、光軸から外周方向へ離れるにしたがって、光軸方向ではレンズ枠602に接近する斜面状に形成することが望ましい。これにより、レンズ枠602が図19の撮影位置から図20の退避位置に向かって移動する際に、突出部602aを近接形状部603aの斜面に乗り上げるようにしてスムーズに移動させることができる。
図22は、図20中に示す矢視D-Dでの第2の断面図であり、突出部602aが近接形状部603aに乗り上げて移動したことで、レンズ枠602を保持しているシフト部材604が光軸と直交する平面に対して角度θだけ傾いた状態を示している。なお、図21では、シフト部材604は光軸と直交する平面と平行となっている。
図22の状態では、シフトレンズ222が退避位置にある状態で受ける外力(衝撃)を確実に突出部602aと近接形状部603aで受けることができる。また、3つのボール607のうちの少なくとも1つが、シフト部材604のボール受け面604cとベース部材603のボール受け面603cとの間に隙間を生じた状態となる。そのため、レンズ枠602が衝撃を受けても、突出部602aと近接形状部603aが衝撃を受けることで、ボール607とボール受け面603c,604cに打痕等の損傷が生じるリスクを低減させることができる。この効果は、シフトレンズ222が退避位置にある場合の光学素子の重心に近い突出部602aに対して最も近い位置にあるボール607とそのボール受け面で顕著に得ることができる。
上記説明の通りに第2実施形態では、像ブレ補正装置600は、シフトレンズ222が退避位置にある状態で衝撃等の外力を受けても、ボール607とボール受け面603c,604cに打痕等の損傷が発生するリスクを低減させることができる。これにより、撮影時の像ブレ補正の性能低下を抑制することができる。また、第2実施形態では、従前の像ブレ補正装置の構成要素の一部の形状を変更することのみで、ボール607とボール受け面603c,604cの損傷を回避することができ、新たな部材等を設ける必要がない。よって、像ブレ補正装置600のを大型化を回避し、更にはレンズ鏡筒801の大型化を回避することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態では、第2実施形態で説明した像ブレ補正装置600とは構成の異なる像ブレ補正装置について説明する。図23は、第3実施形態に係る像ブレ補正装置700を正面側から見て示す分解斜視図である。図24は、シフトレンズ222が撮影位置にある状態での像ブレ補正装置700の正面図である。図25は、シフトレンズ222が退避位置にある状態での像ブレ補正装置700の正面図である。図26は、図25中に示す矢視E-Eでの断面図である。
像ブレ補正装置700は、シフトレンズ222、レンズ枠602、ベース部材703、シフト部材704、トーションバネ605、退避レバー606、3つのボール707(転動部材)、3つのバネ608及び転動補助部材720を有する。なお、シフトレンズ222、レンズ枠602、トーションバネ605、退避レバー606、3つのバネ608、一対のマグネット609及び一対のコイル610は、第2実施形態での像ブレ補正装置600を構成するものと同じであり、説明を省略する。また、バネ掛け部703b,704bはそれぞれ、像ブレ補正装置600でのバネ掛け部603b,604bに対応する部位である。
像ブレ補正装置700は、シフトレンズ222の退避位置の近傍に転動補助部材720が配置されている点で、第2実施形態で説明した像ブレ補正装置600と異なり、以下、この点を中心に説明する。
シフトレンズ222が退避位置にある状態では、3つのボール707に対して重心バランスが崩れる。そのため、衝撃等の外力を受けた際に3つのボール707のうちシフトレンズ222の退避位置に最も近い1つとそのボール受け面703c,704cに打痕等が生じるおそれがある。この問題を解決するために、シフトレンズ222の退避位置の近傍に転動補助部材720が配置されている。転動補助部材720は、ベース部材703に設けられた補助ボール受け面703fとシフト部材704に設けられた補助ボール受け面704fの間に配置されたボール(球体)である。
転動補助部材720は、補助ボール受け面703f,704fに接触して挟持されていてもよいし、光軸方向において転動補助部材720と補助ボール受け面703f,704fとの間には微小な隙間が設けられていてもよい。つまり、光軸方向における補助ボール受け面703f,704f間の距離は、ボール受け面703f,704f間の距離よりも大きくても構わない。これは、撮影可能な状態では、3つのボール707で平面を決めることが望ましいからである。
シフトレンズ222が退避位置にある状態で外部から衝撃等の外力を受けた場合、転動補助部材720が配置されていることにより、転動補助部材720と補助ボール受け面703f,704fが外力を受ける。その結果、ボール707とそのボール受け面703c,704cに作用する外力が大きくなることを抑制して、ボール707とそのボール受け面703c,704cに打痕等の損傷が生じるリスクを低減することができる。その結果として、ボール707の転動性能の低下が抑制されて、像ブレ補正性能の低下を抑制することができる。
なお、補助ボール受け面703fは、インサート成形や接着等の公知の技術を用いベース部材703と異なる材質で形成することも可能であり、補助ボール受け面704fについても同様である。この場合に補助ボール受け面703f,704fをボール受け面703c,704cよりも高硬度の材料(例えば、金属、セラミックス等)で形成することにより、ボール707とそのボール受け面703c,704cの損傷リスクを更に低減させることができる。
上記説明の通り、第3実施形態でも第2実施形態と同様に、シフトレンズ222が退避位置にある状態で衝撃等の外力を受けても、ボール707とボール受け面703c,704cに打痕等の損傷が発生するリスクを低減させることができる。
<第4実施形態>
図27は、第4実施形態に係るデジタルカメラ800の電気的及び光学的な構成を示すブロック図である。なお、デジタルカメラ800の外観は、第2実施形態に係るデジタルカメラ200の外観(図13参照)と実質的に同じであるため、図示を省略する。また、デジタルカメラ800は、レンズ鏡筒801を備える点で、第2実施形態でのレンズ鏡筒201を備えるデジタルカメラ200と異なる。また、レンズ鏡筒801は、第2実施形態でのレンズ鏡筒201と比較すると、像ブレ補正装置900と絞り群350に特徴があり、その他の構成要素はレンズ鏡筒201と同等である。そのため、以下では、デジタルカメラ800の構成要素のうちデジタルカメラ200の構成要素と実質的に同じであるものについては同じ符号を付して説明を省略し、主に像ブレ補正装置900と絞り群350について説明する。
図28乃至図30は、デジタルカメラ800のYZ断面図(X軸と直交する断面図)であり、光軸を含む断面で示されている。図28はレンズ鏡筒801が短焦点側の広角端にセットされた状態を示しており、図29はレンズ鏡筒801が長焦点側の望遠端にセットされた状態を示している。図30は、レンズ鏡筒801の全長が最も短くなる沈胴状態を示している。
デジタルカメラ800が図28や図29に示したように撮影が可能な状態にある場合、全てのズーム群220は撮像素子236の撮像面と直交する光軸上に配置される。そして、図28に示す状態からズーム操作環103が沈胴端まで回転操作されると、ズーム群220が背面側(カメラ本体210側)への繰り込みを開始し、これと同時にシフトレンズ822aが光軸上から退避する。こうして生じた空間に、第1のズーム群221が更に繰り込み、互いに干渉しないように収納されることで、レンズ鏡筒801は全長が最も短い図30の状態へ至る。なお、第2実施形態(図14乃至図16)では不図示としたが、図28には、カム筒108とズーム操作環103を連結するキー209が示されている。
像ブレ補正装置900は、防振素子としてのシフトレンズ822aを含み、第2のズーム群として機能する。そして、像ブレ補正装置900は、光軸と直交する平面内でシフトレンズ822aをシフトさせることにより、像振れを低減する役割を担う。なお、第4実施形態についての説明では、シフトレンズ822aが光軸上の撮影位置にある状態を、適時、「像ブレ補正装置が撮影状態にある」と表現する。また、シフトレンズ822aが光軸から退避した退避位置にある状態を、適時、「像ブレ補正装置が非撮影状態にある」と表現する。
像ブレ補正装置900は、シフトレンズ822a、レンズ枠822f、退避地板822b、防振地板822c、複数のコイル822d及び複数のマグネット822eを有する。コイル822dに通電が行われることによりコイル822dとマグネット822eの間に発生するローレンツ力により、シフトレンズ822aを光軸と直交する平面内の任意の方向へ移動させることができる。
なお、第2実施形態において像ブレ補正装置600は、シフトレンズ222を保持したレンズ枠602を光軸(Z軸)と平行な軸を中心にして回動させることによりシフトレンズ222を退避位置へ移動させるよう構成されている。これに対して、詳細は後述するが、像ブレ補正装置900は、シフトレンズ822aを保持したレンズ枠822fをX軸と平行な軸を中心にして回動させることにより、シフトレンズ822aを退避位置へ移動させるよう構成されている。
次に、図31~図35を参照して、レンズ鏡筒801における像ブレ補正装置900と絞り群350の撮影状態と非撮影状態との間の遷移について説明する。図31~図34は、撮影状態から非撮影状態へ移行する際の所定の段階でのレンズ鏡筒801、像ブレ補正装置900及び絞り群350の状態を説明する図である。図35は、撮影状態から非撮影状態へ移行する際の第1のズーム群221、像ブレ補正装置900及び絞り群350の状態を示すタイミングチャートである。
図31(a)は、像ブレ補正装置900が撮影状態にあるときのレンズ鏡筒801の断面図である。図31(b)は、図31(a)の状態に対応する像ブレ補正装置900及び絞り群350の斜視図である。図31の状態は、図35中の(1)の状態に対応する。
図31(b)に示されるように、絞り群350は、絞り群フレーム301、絞り駆動部302、駆動リング320及び複数の絞り羽根330を有する。絞り駆動部302は絞り群フレーム301に取り付けられており、駆動リング320及び複数の絞り羽根330は絞り群フレーム301に可動に支持されている。絞り駆動部302を駆動すると駆動リング320が駆動し、絞り羽根330が意図した開口形状を構成することで、撮像素子236への入射光量を調整することができる。絞り群フレーム301の最外周部には、その一部が切り欠かれた切り欠き部301aが設けられている。
像ブレ補正装置900が撮影状態にあるとき、シフトレンズ822aは他の群と同様に光軸上に配置されている。また、絞り羽根330は、絞り駆動部302と駆動リング320によって任意の開放径へ駆動されて、撮像素子236へ入射する光量を調整する。更に、駆動リング320の一部である遮光部320aと絞り羽根330の一部が、切り欠き部301aから突出して有害光を遮光している。なお、図31(b)において、切り欠き部301aから突出する絞り羽根330の一部は、切り欠き部301aから突出する遮光部320aの+Z側にあるため、破線で示している。
図32(a)は、像ブレ補正装置900が撮影状態から非撮影状態へ移行する第1段階として、ズーム操作環103が広角端の位置から沈胴端の位置へ向けて回転操作された一状態を示す断面図である。図32(b)は、図32(a)の状態に対応する像ブレ補正装置900及び絞り群350の斜視図である。図32の状態は、図35中の(2)の状態に対応する。
ズーム操作環103が広角端の位置から沈胴端の位置へ向けて回転操作されると、直進案内筒107とカム筒108の作用により、絞り群350、第3のズーム群223、フォーカス群224及び第5のズーム群225は元の位置から背面側へ繰り込まれる。これにより、レンズ鏡筒801は非撮影状態へ移行する。
絞り群350が背面側へ繰り込まれると同時に、駆動リング320は隣接する他の群又は直進案内筒107とカム筒108の作用によって機械的に回転駆動され、絞り羽根330の開口径の小さい小絞り状態へ駆動される。その際、切り欠き部301aから突出していた駆動リング320の遮光部320aおよび絞り羽根330の一部は絞り群フレーム301に収納された状態となる。
図33(a)は、像ブレ補正装置900が撮影状態から非撮影状態へ移行する第2段階として、ズーム操作環103が第1段階から更に沈胴端の位置へ向けて回転操作された状態を示す断面図である。図33(b)は、図33(a)の状態に対応する像ブレ補正装置900及び絞り群350の斜視図である。図33の状態は、図35中の(3)の状態に対応する。
ズーム操作環103が第1段階(図32)の位置から沈胴端に向けて更に回転操作されると、直進案内筒107とカム筒108の作用により、第1のズーム群221がシフトレンズ822a側へ繰り込まれる。その際、第3のズーム群223から第5のズーム群225が背面側へ繰り込まれているため、シフトレンズ822aの背面側にスペースが生じている。そこで、このスペースを利用して、像ブレ補正装置900のレンズ枠822fがX軸と平行な軸を中心に機械的に回転駆動される。これにより、シフトレンズ822aが光軸から一定距離だけ+Y方向側へ離れた退避位置へ移動して、像ブレ補正装置900は非撮影状態となる。
図34(a)は、像ブレ補正装置900が撮影状態から非撮影状態へ移行する第3段階として、ズーム操作環103が第2段階から更に沈胴端の位置へ向けて回転操作された状態を示す断面図である。図34(b)は、図34(a)の状態に対応する像ブレ補正装置900及び絞り群350の斜視図である。図34の状態は、図35中の(4)の状態に対応する。
ズーム操作環103が第2段階(図33)の位置から沈胴端に向けて更に回転操作されると、直進案内筒107とカム筒108の作用により、互いに近接した第1のズーム群221と像ブレ補正装置900が互いの距離を保った状態で背面側へ移動する。このとき、絞り群350は既に背面側へ移動しており、且つ、駆動リング320の遮光部320a及び絞り羽根330の一部は絞り群フレーム301に収納されている。そのため、第2段階で退避状態となったレンズ枠822f(シフトレンズ822a)の一部が切り欠き部301aへ挿入されることで、像ブレ補正装置900と絞り群350は光軸方向において最も近接した状態となる。
なお、絞り群350の背面側では、第3のズーム群223の非撮影状態への移行が既に完了している。そのため、シフトレンズ822aの一部は、第3のズーム群223と光軸と直交する平面内に並んで(+Y側から見てシフトレンズ822aの一部が第3のズーム群223と重なるように)収納される。図34の状態から更にズーム操作環103が沈胴端側へ回転操作されると、図35中の(5)の状態(適宜、図30参照)となる。レンズ鏡筒801の非撮影状態から撮影状態への(図35中の(5)から(1)への)移行動作は、撮影状態から非撮影状態への移行動作の逆動作であるため、説明を省略する。
以上の説明の通りに第4実施形態では、非撮影状態で絞り羽根330を小絞り状態にし、撮像素子236に入射する光量を低減させることで、撮像素子236が焼けてしまうのを抑制することが可能となる。また、非撮影時には、像ブレ補正装置900を構成するシフトレンズ822aの一部を、絞り群フレーム301の切り欠き部301aに挿入させて、光軸から退避させた状態とする。これにより、レンズ鏡筒801の外径を大きくすることなく、レンズ鏡筒801の沈胴状態での全長を短縮することが可能となる。
なお、第4実施形態では、絞り群350に隣接する像ブレ補正装置900に設けられたシフトレンズ822aを絞り群350に設けられた切り欠き部301aに挿入することで非撮影状態でのレンズ鏡筒801の全長を短縮している。但し、非撮影状態でのレンズ鏡筒801の全長を短縮することが可能であれば、切り欠き部301aに挿入される部品はシフトレンズ822aに限られない。例えば、フォーカス群224の駆動源であるアクチュエータ(ステッピングモータや振動型アクチュエータ(超音波モータ)等)やフォーカス群224を光軸方向に直進案内するガイドバー等であってもよい。また、非撮影状態で絞り羽根330を小絞り状態にする動作は、第2実施形態でのレンズ鏡筒201のように、レンズ枠602を光軸と平行な軸を中心に回動させる構成にも適用することができる。これにより、レンズ鏡筒201が装着されたカメラ本体210の撮像素子236が焼けてしまうのを低減することができる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
例えば、上記の各実施形態では、本発明に係る光学機器を撮像装置のレンズ鏡筒として具現化して説明したが、本発明に係る光学機器は、これに限らず、例えば、双眼鏡や望遠鏡、フィールドスコープ等の観察装置へ適用することができる。
2a,2b 3群レンズ
3 3群ホルダ
8 3群フレーム
50 ホルダシャフト
50a 第1固定部
50b 嵌合部
50c 第1調整部
80 当接軸
80c 第2調整部
100,200,800 デジタルカメラ
102,201,801 レンズ鏡筒
301a 切り欠き部
330 絞り羽根
350 絞り群
600,700,900 像ブレ補正装置
602 レンズ枠
602a 突出部
603 ベース部材
603a 近接形状部
607 ボール
703f,704f 補助ボール受け面
720 転動補助部材
822a シフトレンズ

Claims (41)

  1. 光軸上を進退可能に配置された複数のレンズ群と、
    前記光軸と平行に配置された第1軸と、
    前記第1軸を回転可能に支持する支持部材と、を備える光学機器であって、
    前記第1軸は、
    前記複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群と嵌合する嵌合部と、
    前記支持部材に回転可能に保持される第1固定部と、を有し、
    前記第1固定部の中心軸と前記嵌合部の中心軸は偏芯しており、
    前記第1軸は前記第1固定部の中心軸を中心に回転可能に前記支持部材に支持され、
    前記1つのレンズ群は前記第1軸を中心として回動することにより前記光軸上の所定の位置と前記光軸から離れた退避位置との間を移動することができることを特徴とする光学機器。
  2. 前記光軸と平行に前記支持部材に設けられた第2軸を備え、
    前記第2軸は、
    前記支持部材に保持される第2固定部と、
    前記1つのレンズ群と当接して前記1つのレンズ群の前記光軸方向での位置を規制する当接部と、を有し、
    前記第2固定部の中心軸と前記当接部の中心軸は偏芯しており、
    前記第2軸は前記第2固定部の中心軸を中心に回転可能に前記支持部材に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記第2軸の偏芯量は、前記第1軸の偏芯量の半分以上であることを特徴とする請求項2に記載の光学機器。
  4. 前記光軸と直交する平面内で前記第1軸の中心と前記第2軸の中心を結ぶ直線を、前記1つのレンズ群の中心を通る垂線で分割した場合に、
    前記直線において、前記第1軸の中心から前記垂線までの長さが、前記第2軸の中心から前記垂線までの長さ以上であることを特徴とする請求項2又は3に記載の光学機器。
  5. 前記第1軸は、外部からの回転操作により前記1つのレンズ群の中心を前記光軸に対して移動させる第1調整部を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光学機器。
  6. 前記第2軸は、外部からの回転操作により前記1つのレンズ群の中心を前記光軸に対して移動させる第2調整部を有することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の光学機器。
  7. 前記第2固定部は、前記当接部と前記第2調整部の間に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の光学機器。
  8. 前記第1軸の調整部と前記第2軸の調整部は共に、前記光軸方向において同じ向きに設けられていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の光学機器。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の前記光学機器と、
    前記1つのレンズ群が前記光軸上の所定位置にある状態で、前記1つのレンズ群が前記光軸と直交する平面内で移動させる駆動手段と、を備えることを特徴とする像ブレ補正装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の前記光学機器を備え、
    前記複数のレンズ群は、前記光軸上に前記光軸に沿って入射する光を前記光軸上の所定の位置に結像させるレンズを含むことを特徴とするレンズ鏡筒。
  11. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学機器と、
    撮像素子と、を備える撮像装置であって、
    前記光学機器は前記光軸に沿って入射する光を前記撮像素子に結像させることを特徴とする撮像装置。
  12. 光軸上の所定の位置と前記光軸から離れた退避位置との間で移動可能に配置された光学素子を有する光学機器であって、
    前記光学素子を保持する保持部材と、
    ベース部材と、
    前記保持部材を回転可能に保持し、前記ベース部材に対して前記光軸と直交する方向に移動可能な支持部材と、
    前記ベース部材と前記支持部材の間に配置される複数の転動部材と、を備え、
    前記ベース部材は、前記光学素子が前記光軸上の所定の位置にある状態よりも前記光学素子が前記退避位置にある状態において、前記保持部材の少なくとも一部と前記光軸方向で近接する近接形状部を有することを特徴とする光学機器。
  13. 前記保持部材は、前記光学素子が前記退避位置にある状態において、前記光軸方向において前記近接形状部に対して突出する突出部を有することを特徴とする請求項12に記載の光学機器。
  14. 前記近接形状部の少なくとも一部は、前記光軸から前記光軸の径方向へ離れるにしたがって、前記光軸方向での前記突出部との間の距離が小さくなる斜面状であることを特徴とする請求項13に記載の光学機器。
  15. 前記光学素子が前記退避位置にある状態において、前記近接形状部と前記突出部は少なくとも一部で前記光軸方向において接触していることを特徴とする請求項13又は14に記載の光学機器。
  16. 前記光学素子が前記退避位置にあって前記近接形状部と前記突出部が少なくとも一部で前記光軸方向において接触した状態において、前記支持部材は前記光軸と直交する平面に対して所定の角度だけ傾いた状態となることを特徴とする請求項15に記載の光学機器。
  17. 前記支持部材が前記光軸と直交する平面に対して所定の角度だけ傾いた状態において、前記複数の転動部材のうち少なくとも1つの転動部材と前記光軸方向において前記ベース部材または前記支持部材の間に隙間が生じていることを特徴とする請求項16に記載の光学機器。
  18. 前記少なくとも1つの転動部材は、前記複数の転動部材のうち前記近接形状部に最も近い位置に配置されているものであることを特徴とする請求項17に記載の光学機器。
  19. 前記光学素子が前記退避位置にある状態を前記光軸方向から見た場合に、前記光学素子の一部は前記ベース部材の外周から外側にはみ出していることを特徴とする請求項12乃至18のいずれか1項に記載の光学機器。
  20. 前記近接形状部の一部は、前記光学素子が前記光軸上の所定の位置にある状態で前記支持部材が前記光軸と直交する平面内で駆動された際に、前記支持部材と接触することによって前記支持部材の前記光軸と直交する平面内での駆動量を規制することを特徴とする請求項12乃至19のいずれか1項に記載の光学機器。
  21. 光軸上の所定の位置と前記光軸から離れた退避位置との間で移動可能に配置された光学素子を有する光学機器であって、
    前記光学素子を保持する保持部材と、
    ベース部材と、
    前記保持部材を回転可能に保持し、前記ベース部材に対して前記光軸と直交する方向に移動可能な支持部材と、
    前記ベース部材と前記支持部材の間に配置される複数の転動部材と、
    前記退避位置の近傍において前記ベース部材と前記支持部材の間に配置される転動補助部材と、を備えることを特徴とする光学機器。
  22. 前記光学素子が前記光軸上の所定の位置にある状態で、前記ベース部材と前記支持部材において前記転動補助部材を挟む受け面どうしの間隔は、前記ベース部材と前記支持部材において前記転動補助部材を挟む受け面どうしの間隔よりも大きいことを特徴とする請求項21に記載の光学機器。
  23. 前記ベース部材において前記転動補助部材と接触する受け面は、前記ベース部材を構成する材料よりも高硬度の材料で形成されていることを特徴とする請求項20又は21に記載の光学機器。
  24. 前記ベース部材において前記転動補助部材と接触する受け面は金属で形成されていることを特徴とする請求項23に記載の光学機器。
  25. 前記支持部材において前記転動補助部材と接触する受け面は、前記支持部材を構成する材料よりも高硬度の材料で形成されていることを特徴とする請求項21乃至24のいずれか1項に記載の光学機器。
  26. 前記支持部材において前記転動補助部材と接触する受け面は金属で形成されていることを特徴とする請求項25に記載の光学機器。
  27. 前記光学素子が前記退避位置にある状態を前記光軸方向から見た場合に、前記光学素子の一部は前記転動補助部材よりも前記光軸から離れた位置にあることを特徴とする請求項21乃至26のいずれか1項に記載の光学機器。
  28. 請求項12乃至27のいずれか1項に記載の光学機器を備え、
    前記光学素子は、前記光軸と直交する平面内を移動可能に配置された、像振れを補正するレンズであることを特徴とする像ブレ補正装置。
  29. 請求項12乃至27のいずれか1項に記載の前記光学機器を備え、
    前記光学機器は、前記光軸上に前記光軸に沿って入射する光を前記光軸上の所定の位置に結像させるレンズを含むことを特徴とするレンズ鏡筒。
  30. 請求項12乃至27のいずれか1項に記載の光学機器と、
    撮像素子と、を備える撮像装置であって、
    前記光学機器は前記光軸に沿って入射する光を前記撮像素子に結像させることを特徴とする撮像装置。
  31. 光軸上の所定の位置と前記光軸から離れた退避位置との間で移動可能に配置された光学素子と、
    前記光軸に沿って入射する光量を調整する光量調整手段と、を備える光学機器であって、
    前記光量調整手段は、
    外周部に切り欠き部が設けられたフレームと、
    前記フレームに可動に配置された複数の絞り羽根と、
    前記複数の絞り羽根を駆動する駆動手段と、を有し、
    前記光学素子が前記退避位置にある状態で前記光学素子の一部は前記切り欠き部に収納されることを特徴とする光学機器。
  32. 前記絞り羽根の一部は、前記光学素子が前記光軸上の所定の位置にある状態で前記切り欠き部から外側へ突出し、前記光学素子が前記退避位置にある状態で前記フレームに収納されることを特徴とする請求項31に記載の光学機器。
  33. 前記光学素子が前記光軸上の所定の位置にある状態で前記切り欠き部から突出している前記絞り羽根の一部は、前記光学素子が前記光軸上の所定の位置から前記退避位置へ移動する際に前記絞り羽根の開口径が絞られることによって前記フレームに収納されることを特徴とする請求項31又は32に記載の光学機器。
  34. 前記駆動手段は、前記フレームに可動に配置されて前記絞り羽根を駆動する駆動リングを有し、
    前記駆動リングの一部は、前記光学素子が前記光軸上の所定の位置にある状態で前記切り欠き部から外側へ突出し、前記光学素子が前記退避位置にある状態で前記フレームに収納されることを特徴とする請求項31乃至33のいずれか1項に記載の光学機器。
  35. 前記光軸と直交するように配置される回転軸と、
    前記回転軸を回転可能に支持する支持部材と、を備え、
    前記光学素子は前記回転軸まわりに回動することにより前記光軸上の位置と前記光軸から離れた退避位置との間を移動可能に配置されていることを特徴とする請求項31乃至34のいずれか1項に記載の光学機器。
  36. 前記光軸方向において前記支持部材と対向するように配置されたベース部材を備え、
    前記支持部材は前記ベース部材に対して前記光軸と直交する平面内を移動可能に配置され、前記光学素子は前記支持部材と一体的に前記平面内を移動することにより像振れを補正するレンズであることを特徴とする請求項35に記載の光学機器。
  37. 前記光軸に沿って移動可能に前記光軸上に配置された複数のレンズ群を有し、
    前記光学素子が前記退避位置にある状態で前記光軸と直交する方向から見た場合に、前記複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群の一部が前記光学素子と重なることを特徴とする請求項31乃至36のいずれか1項に記載の光学機器。
  38. 光軸上を移動可能に配置された光学素子と、
    前記光軸に沿って入射する光量を調整する光量調整手段と、
    前記光学素子を前記光軸上で進退させる駆動部と、を備える光学機器であって、
    前記光量調整手段は、
    外周部に切り欠き部が設けられたフレームと、
    前記フレームに可動に配置された複数の絞り羽根と、を有し、
    前記光学素子を前記光軸上で移動させることにより前記駆動部の一部が前記切り欠き部に収納されることを特徴とする光学機器。
  39. 前記光学素子は、前記光軸に沿って入射する光を前記光軸上の所定の位置に結像させるレンズであり、
    前記駆動部は、前記レンズを駆動するアクチュエータまたは前記レンズを前記光軸方向で案内するガイドであることを特徴とする請求項38に記載の光学機器。
  40. 請求項31乃至39のいずれか1項に記載の前記光学機器を備え、
    前記光学機器は、前記光軸上に前記光軸に沿って入射する光を前記光軸上の所定の位置に結像させるレンズを含むことを特徴とするレンズ鏡筒。
  41. 請求項31乃至39のいずれか1項に記載の光学機器と、
    撮像素子と、を備える撮像装置であって、
    前記光学機器は前記光軸に沿って入射する光を前記撮像素子に結像させることを特徴とする撮像装置。
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