本発明にかかる遊技機の実施形態について、図面を参照しながら以下の順序で説明する。
《1》第1実施形態(特徴sA群~特徴sV群):
《2》第2実施形態(特徴tA群~特徴tP群):
《3》第3実施形態(特徴uA群~特徴uU群及び特徴uIA群~特徴uIM群):
《4》第4実施形態(特徴vA群~特徴vR群):
《5》第5実施形態(特徴wA群~特徴wY群):
《6》第6実施形態(特徴xA群~特徴xU群):
《7》第7実施形態(特徴yA群~特徴yζ群):
《8》第8実施形態(特徴zA群~特徴zU群):
《9》第9実施形態(特徴aA群~特徴aU群):
《10》第10実施形態(特徴bA群~特徴bU群):
《11》第11実施形態(特徴cA群):
《12》第12実施形態(特徴dA群):
《1》第1実施形態:
《1-1》遊技機の構造:
図1は、本発明の第1実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。また、以降の説明においては、操作ハンドル25が操作されることによって遊技球が発射され、遊技球が遊技盤の正面視左側に流れるとともに遊技盤の左側を流下する場合を、遊技者が「左打ち」をすると表現する場合がある。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図2は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図3は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、中央側第1始動口33(以下、単に第1始動口33とも呼ぶ)、第2始動口34、右側第1始動口44(以下、単に第1始動口44とも呼ぶ)、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。第2始動口34と右側第1始動口44とは、始動口ユニット200の内部に備えられる。
また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。遊技盤30には、可変表示ユニット40を囲むように、表面に装飾が施された装飾枠部材DFが取り付けられている。
装飾枠部材DFの上側から右側までの部分と、外レール部31bおよびメイン表示部45とによって挟まれた空間には、第1右打ち用レールR1と、第2右打ち用レールR2と、が設けられている。第2右打ち用レールR2の下側部分の右側には、右打ち用外側レールR3が設けられている。第1右打ち用レールR1と第2右打ち用レールR2とによって、右打ち時第1通路P1が形成されている。第2右打ち用レールR2と、外レール部31b、メイン表示部45および右打ち用外側レールR3とによって、右打ち時第2通路P2が形成されている。右打ち時第1通路P1、右打ち時第2通路P2共に略円弧形に形成されており、右打ち時第1通路P1と右打ち時第2通路P2とは並んで位置する。右打ち時第1通路P1は、右打ち時第2通路P2に対して内側に位置する。
右打ち時第1通路P1の一方側の開口端P1a、右打ち時第2通路P2の一方側の開口端P2aは共に、遊技領域PAの頂上付近に位置し、遊技球が入球可能となっている。右打ち時第1通路P1の他方側の開口端P1b、右打ち時第2通路P2の他方側の開口端P2bは共に、遊技領域PAの右側付近に位置し、右打ち時第1通路P1によれば始動口ユニット200に向かって遊技球を送ることができ、右打ち時第2通路P2によれば可変入賞装置36に向かって遊技球を送ることができる。
先に説明したように、操作ハンドル25(図1)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図1)を操作することによって、遊技球を遊技領域PAの右側に向けて発射させる所謂「右打ち」をすることができるが、これら操作の場合には、右打ち時第2通路P2に遊技球を誘導することができる。これに対して、操作ハンドル25(図1)の回動操作量を最大から減らす方向に調整することによって、右打ち時第1通路P1に遊技球を誘導することができる。以下、右打ち時第2通路P2を「強右打ち通路P2」と呼び、右打ち時第1通路P1を「弱右打ち通路P1」と呼ぶ。強右打ち通路P2に遊技球を誘導する操作、即ち、操作ハンドル25(図1)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図1)を操作することを「強右打ち操作」または単に「強右打ち」と呼び、弱右打ち通路P1に遊技球を誘導する操作を「弱右打ち操作」または単に「弱右打ち」と呼ぶ。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図2)から払い出される。
中央側第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。中央側第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、中央側第1始動口33に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
遊技盤32には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。一般入賞口32、中央側第1始動口33、及び第2始動口34のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤32に形成された個別の上記の開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
右側第1始動口44は、遊技盤30の右側に設けられており、始動口ユニット200の内部に備えられる。右側第1始動口44は、遊技球が貫通可能な貫通孔によって構成される。本実施形態では、右側第1始動口44に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、右側第1始動口44には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、弱右打ち通路P1の開口端P1bの下方、かつ、始動口ユニット200の入球口(後述する本線通路部210の入球口210a)の上方に設けられ、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。弱右打ち通路P1の開口端P1bから流下した遊技球は、スルーゲート35を通過し、その後、入球口210aに入球する。本実施形態では、スルーゲートを通過した遊技球は、100%の確率で入球口210aに入球する。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して右側第1始動口44よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に始動口ユニット200の内部を流下して右側第1始動口44へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、強右打ち通路P2の開口端P1bの下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、中央側第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、右側第1始動口44への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合、および、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。次に、始動口ユニット200の構成について詳述する。
図4は、始動口ユニット200を示す説明図である。この図は、遊技盤30の正面から見た図である。始動口ユニット200は、本線通路部210と、本線通路部210の途中から分岐し下方に伸びる第1分岐通路部220と、第1分岐通路部220の途中から分岐し下方に伸びる第2分岐通路部230と、第2始動口34と、右側第1始動口44と、始動口ユニット内アウト口251と、転落口252と、を備える。本実施形態では、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230は透明な樹脂材料によって形成されており、遊技者は、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを観察することが可能である。
本線通路部210は、上方向側の端部に入球口210aを有し、下方向側の端部に排球口210bを有し、入球口210aから排球口210bへ遊技球が流通可能な通路である。排球口210bの下方には、第2始動口34が設けられている。本線通路部210の途中には遊技球が入球可能な開口部210cが形成されており、当該開口部210cに第1分岐通路部220の上方向側の開口端が接続されている。この第1分岐通路部220の上方向側の開口端によって、右側第1始動口44が構成されている。右側第1始動口44のすぐ下には、右側第1始動口用の検知センサー67dが設けられている。右側第1始動口用の検知センサー67dは、右側第1始動口44への遊技球の入球を検知する。
電動役物34aは、本線通路部210の開口部210cに設けられている。電動役物34aは、略矩形の板材を図中の表裏方向に移動させることで、開口部210cを開く開放状態(図においては破線で示す)と、開口部210cを閉じる閉鎖状態(図においては実線で示す)とを取り得る。電動役物34aは、開放状態にある場合に、第1分岐通路部220への遊技球の侵入、すなわち、右側第1始動口44への遊技球の入球を許可し、閉鎖状態にある場合に、第1分岐通路部220への遊技球の侵入、すなわち、右側第1始動口44への遊技球の入球を禁止する。右側第1始動口44へ侵入した遊技球は、第1分岐通路部220を下方に進む。一方、右側第1始動口44への侵入が禁止された遊技球は、本線通路部210を排球口210bに向かって進む。
第1分岐通路部220から第2分岐通路部230へ分岐する地点には、遊技球振分装置240が設けられている。遊技球振分装置240は、往復回転軸241と、往復回転軸241に固定された振分片部242とを備える。往復回転軸241aが往復回転(揺動)することで、振分片部242は、図中の実線で示した第1位置Q1と図中の破線で示した第2位置Q2との間で、往復動作可能となっている。具体的には、往復回転軸241は遊技球振分駆動部241a(図11参照)に連結されており、遊技球振分駆動部241aによって往復回転軸241aが往復回転されることによって、振分片部240bは第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復運動する。
本実施形態では、振分片部242は、第1位置Q1にある状態を2.0秒間だけ保持し、次いで第2位置Q2にある状態を0.1秒間だけ保持する動作を繰り返し行うように、主制御装置60(図11)は遊技球振分駆動部241aの駆動制御を実行する。この結果、振分片部242は、2.1秒ごとに0.1秒だけ第2位置Q2に変位し、残りの2秒間は第1位置Q1に留まることになる。
図5は、振分片部240bが第1位置Q1にある場合の遊技球の流れを示す説明図である。振分片部242は、第1位置Q1にある場合に、第2分岐通路部230への遊技球PBの侵入を禁止して、第1分岐通路部220の下方向側の端部220aに向かって遊技球PBを送ることができる。
図6は、振分片部240bが第2位置Q2にある場合の遊技球の流れを示す説明図である。振分片部242は、第2位置Q2にある場合に、第2分岐通路部230への遊技球PBの侵入を許可して、第2分岐通路部230の下方向側の端部230aに向かって遊技球を送ることができる。
図4に示すように、第1分岐通路部220の下方向側の端部220aの下方には始動口ユニット内アウト口251が設けられ、第2分岐通路部230の下方向側の端部230aの下方には転落口252が設けられている。
始動口ユニット内アウト口251は、遊技球が入球可能な入球口であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。始動口ユニット内アウト口251に入球した遊技球は、遊技盤32に形成された前後方向に貫通する開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
転落口252は、遊技球が入球可能な入球口であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。転落口252に遊技球が入球すると、後述する当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される。転落口252に入球した遊技球は、遊技盤32に形成された前後方向に貫通する開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
上記のように構成された始動口ユニット200によれば、振分片部242は2.1秒ごとに0.1秒だけ第2位置Q2に変位することから、この2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、右側第1始動口44に入球した遊技球は転落口252に入球する。なお、右側第1始動口44に入球した遊技球は転落口252に入球する確率は、1/21の確率に限る必要はなく、他の値の確率に換えてもよい。
上記のように構成された始動口ユニット200によれば、入球口210aに入球した遊技球は、下記の第1~第3ルートのうちのいずれかに沿って流れる。
(i)第1ルートRT1:図7の実線に示すように、遊技球PBが、右側第1始動口44へ入球し、その後、始動口ユニット内アウト口251へ入球するルートである。すなわち、右側第1始動口44へ入球可能なルートである。
(ii)第2ルートRT2:図8の実線に示すように、遊技球PBが、右側第1始動口44へ入球し、その後、転落口252へ入球するルートである。すなわち、右側第1始動口44へ入球可能であり、かつ、転落口252へ入球可能なルートである。
(iii)第3ルートRT3:図9の実線に示すように、遊技球PBが第2始動口34へ入球するルートである。すなわち、第2始動口34へ入球可能なルートである。
第1~第3ルートRT1~RT3のうちのいずれになるかは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあるか否かと、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第1位置Q1にあるか第2位置Q2にあるかによって決定される。具体的には、第1ルートRT1(図7)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあり、かつ、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第1位置Q1にある場合である。第2ルートRT2(図8)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあり、かつ、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第2位置Q2にある場合である。第3ルートRT3(図9)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが閉鎖状態にある場合である。
図3に示すように、遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、中央側第1始動口33、第2始動口34、始動口ユニット内アウト口251、転落口252、可変入賞装置36、及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)の保留個数を表示する。本実施形態では、第1始動口33、44に入球した遊技球は、当該2つの第1始動口33、44の合計として最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、中央側第1始動口33または右側第1始動口44への入賞に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図10は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図10(a)は、図柄表示装置41において変動表示される第1装飾図柄または第2装飾図柄を示す説明図である。第1装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄に対応した図柄である。第2装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄に対応した図柄である。
図10(a)に示すように、図柄表示装置41には、第1装飾図柄または第2装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図10(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、サブ表示領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。同様に、サブ表示領域SAには、メイン表示領域MAと同様に、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。メイン表示領域MAに第1装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第2装飾図柄の画像が表示され、メイン表示領域MAに第2装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第1装飾図柄の画像が表示される。メイン表示領域MAおよびサブ表示領域SAに、第1装飾図柄および第2装飾図柄のいずれが表示されるかは、遊技の状態によって決定される。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図10(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図10(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)又は第2始動口34に遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、メイン表示領域MAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、メイン表示領域MAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
サブ表示領域SAには、左、中、右の3つの図柄列Z4、Z5、Z6が表示される。各図柄列Z4~Z6には、図10(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図10(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL2上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球すると、各図柄列Z4~Z6の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z4、図柄列Z6、図柄列Z5の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z4~Z6に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。なお、サブ表示領域SAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、サブ表示領域SAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)および第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。
さらに、図10(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、上述したように、本実施形態では、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
また、図10(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、サブ表示領域SA、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《1-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図11は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図2)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサー67a~67gが接続されている。具体的には、一般入賞口32、中央側第1始動口33、第2始動口34、右側第1始動口44、転落口252、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサーと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサー67a~67gからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
なお、本実施形態では、始動口ユニット200に設けられた始動口ユニット内アウト口251にも検知センサー(図示せず)を備える構成とした。当該検知センサーも主制御基板61の入力ポートに接続されており、主制御基板61のMPU62は、当該検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が始動口ユニット内アウト口251へ入球したか否かの判定を行うことができる。遊技球が始動口ユニット内アウト口251へ入球したか否かの判定を行うことができる構成とすることで、開口部210cと始動口ユニット内アウト口251との間を結ぶ第1分岐通路部220における遊技球の球詰まりを検知できる。具体的には、右側第1始動口用の検知センサー67dからの信号に基づいて右側第1始動口44への遊技球の入球が検知された場合に、その後、第2始動口用の検知センサー、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーの双方で遊技球の入球が検知されなかったときに、第1分岐通路部220の途中で遊技球が球詰まりしたと判定することができる。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、右側第1始動口44の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、遊技球振分装置240の振分片部240bを第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復動作させる遊技球振分駆動部241aと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33、44への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図12は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、右側第1始動口44の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、中央側第1始動口33または右側第1始動口44に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口(中央側第1始動口33と右側第1始動口44)に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cんp第2実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球した場合に、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理と、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理とを、並列的に実行する。以下では、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理とを並列的に実行するとともに、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを並列的に(同時に)実行することが可能な本実施形態のパチンコ機10を同時変動機とも呼ぶ。
なお、以降の説明において、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第1始動口用遊技回と表現し、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第2始動口用遊技回と表現する場合がある。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33、44に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33、44に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図10(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図13は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図13(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図13(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図13(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~3の4個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~3の4個の値以外の値(4~1199)が外れである。
一方、図13(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。また、特殊小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として20~59の40個の値が設定され、通常小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として60~1199の1140個の値が設定されている。
ここで、「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。本実施形態では、小当たりとして、通常小当たりと特殊小当たり(プレミアム小当たり)との2種類が用意されている。特殊小当たりは、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する契機となり得る小当たりである。なお、小当たりの際の可変入賞装置36の1回の開閉扉36bの開放時間は0.1secである。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。本実施形態では、図13(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)においては、「外れ」となる値の設定はない。
本実施形態では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
図14は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図14(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図14(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図14(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~3の4個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~3の4個の値以外の値(4~1199)が外れである。一方、図14(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の右側第1始動口44の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図13および図14を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の右側第1始動口44の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、右側第1始動口44の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右側第1始動口44への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図15は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図15(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図15(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図15(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。8R通常大当たりにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~54」が16R確変大当たりに対応しており、「55~69」が8R確変大当たりに対応しており、「70~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、3種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この3種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。なお、大当たりの種別として、上記3種類の大当たりに限る必要はなく、2種類や4種類の大当たりとすることができる。例えば、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、および8R通常大当たりの4種類の大当たりが設定される構成としてもよい。
図15(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~69」が8R確変大当たりに対応しており、「70~99」が8R通常大当たりに対応している。
通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するか、または、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ判定用のテーブル(以下、リーチ判定用当否テーブルと呼ぶ)について説明する。リーチ判定用当否テーブルは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチが発生するか否かを判定する際に、当該リーチ乱数カウンタC3の値と照合するためのテーブルデータである。
図16は、リーチ判定用当否テーブルを示す説明図である。図16に示すように、リーチ判定用当否テーブルには、0~399のリーチ乱数カウンタC3の値のうち、リーチに当選する値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~399の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~399)が、外れ、すなわち、リーチに当選しない値として設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選しなかった状況において、リーチに当選する確率は、1/20となっている。
本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数と第2始動口34に入球した遊技球の保留個数との合計値である合計保留個数に応じてリーチに当選する確率が異なる5つのリーチ判定用当否テーブルを備える。図16に示した当否テーブルは、合計保留個数が4つ以上の場合のものであり、当該当否テーブルを含む5つのリーチ判定用当否テーブルは、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっている。例えば、合計保留個数が3つの場合にはリーチ当選確率は約1/11であり、合計保留個数が2つの場合にはリーチ当選確率は約1/10であり、合計保留個数が1つの場合にはリーチ当選確率は約1/9であり、合計保留個数が0の場合にはリーチ当選確率は約1/6である。なお、リーチ判定用当否テーブルの数は5つに限る必要はなく、2つ、3つ、4つ、6つ以上の数であってもよい。要は、リーチ判定用当否テーブルは複数であり、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっていれば、どのような構成であってもよい。
図17は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図17(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図17(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図17(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図17(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.5秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも右側第1始動口44への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《1-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図18は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図11)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b、リーチ振分テーブル記憶エリア93c等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1~P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《1-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《1-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。また、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。
高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が予め定めた保証遊技回数に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。「保証遊技回数」とは、高頻度サポートモードにおいて継続して実行されることが保証された遊技回数であり、例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、保証遊技回数である50回まで高頻度サポートモードは保証される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。特に本実施形態では、保証遊技回数に達した遊技回が終了した時点において、高確率モードが継続していた場合であっても、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、弱右打ちを行い、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させることによって、電動役物34aが備えられた右側第1始動口44へ遊技球を入球させるように遊技を行う。右側第1始動口44へ入球した遊技球は、遊技球振分装置240の振分片部242によって、始動口ユニット内アウト口251に向かうルートと転落口252に向かうルートとに振り分けられる。このため、右側第1始動口44へ入球した遊技球は、先に説明したように1/21という低い確率ではあるが、転落口252に入球する可能性がある。
高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。そして、その転落口252へ遊技球が入球したタイミングの次の遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。サポートモードについては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)において、転落口252へ遊技球が入球し高確率モードが終了し低確率モードに移行した場合であっても、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数(すなわち、50回)に達するまで、高頻度サポートモードは継続される。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した30回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始するタイミングでもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。サポートモードについても、その保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングで、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始するタイミングでもって、抽選モードとサポートモードを共に低い側にリセットする。
《1-4-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態と、iv)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
図19は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。
図20は、低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確高サポ状態、および高確低サポ状態のそれぞれにおける各種の態様を示す説明図である。ここでは、態様として、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、転落口252、および第2始動口34への遊技球の入球可否や、第1の図柄の変動時間、第2の図柄の変動時間等が定められている。
図20に示すように、低確低サポ状態においては、中央側第1始動口33への遊技球の入球が可能である。このために、低確低サポ状態では、遊技者に左打ちをさせ、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、中央側第1始動口33に遊技球を入球させる。中央側第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図10(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が中央側第1始動口33であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
中央側第1始動口33以外の入球口について考えてみる。低確低サポ状態においては、始動口ユニット200に備えられる右側第1始動口44と転落口252への入球は不可であるが、第2始動口34への入球は可能となっている。低確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、先に説明した第3ルートRT3(図9)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となる。このため、遊技者によっては、低確低サポ状態において弱右打ちをして、第3ルートRT3に沿って遊技球を流すことによって、第2始動口34への遊技球の入球を狙うことが考えられる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態では、遊技者に対して、低確低サポ状態において、弱右打ち操作を行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。
なお、低確低サポ状態における特2変動時間は10分と極めて長い時間に設定したが、低確低サポ状態における第1図柄表示部37aの変動時間(以下、特1変動時間とも呼ぶ)については通常の長さの時間に設定している。ここで言う「通常の長さの時間」とは、後述する変動種別カウンタCSの値と、大当たりの種別やリーチの有無等によって決定される通常的な長さの時間であり、例えば2秒~3分である。
図19に戻る。低確低サポ状態(状態H1)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続され、遊技者は中央側第1始動口33に遊技球を入球させ、第1始動口用遊技回を実行させる。
低確低サポ状態で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に強右打ちを実行し、強右打ち通路P2へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確高サポ状態(状態H3)に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモード(保証遊技回数である50回限定)となる。
図20に示すように、低確高サポ状態では、中央側第1始動口33と右側第1始動口44と転落口252とに対して遊技球を入球させることが可能であり、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能である。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。本実施形態のパチンコ機10では、サポートモードが高頻度サポートモードである状態において、スルーゲート35を通過した遊技球が電役開放状態にある電動役物34aを100%の確率で通過するように、スルーゲート35から電動役物34aまでの距離や、電動役物34aの1回の開放時間、電動役物34aの開放回数、普図ユニット38における図柄の変動時間等が調整されている。このため、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過して入球口210aに入球した遊技球は、先に説明した第1ルートRT1(図7)または第2ルートRT2(図8)に沿って流れるため、右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球、または右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球が可能となり、第2始動口34への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。なお、転落口252へ遊技球がたとえ入球したとしても、低確高サポ状態では、抽選モードは低確率モードであることから、遊技者は低確率モードへ移行すること(いわゆる転落)の心配はない。このため、低確高サポ状態(状態H3)では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させることによって、右側第1始動口44に高い確率で遊技球を入球させることができる。
右側第1始動口44に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図10(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が右側第1始動口44であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
低確高サポ状態における特1変動時間および特2変動時間については、通常の長さの時間(例えば2秒~3分)に設定されている。
図19に戻る。低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確高サポ状態(状態H3)が継続され、遊技者は右側第1始動口44に遊技球を入球させ、第1始動口用遊技回を実行させる。なお、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数である50回に達すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H3)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に強右打ちを実行し、強右打ち通路P2へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。
低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ここでは、低確高サポ状態(状態H3)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
なお、低確低サポ状態(状態H1)では、中央側第1始動口33への遊技球の入球を狙うことになるが、この入球を高い確率で行うことができない。これに対して、低確高サポ状態(状態H3)では、遊技者は弱右打ちを行うことで、右側第1始動口44に高い確率で遊技球を入球させることができる。このため、低確高サポ状態(状態H3)では、低確低サポ状態(状態H1)と比較して、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる機会が多いことから、遊技者にとって有利性に優れている。
低確低サポ状態(状態H1)において、第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H4)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。開閉実行モード(状態H4)は、開閉実行モード(状態H2)と同一の処理である。同じ開閉実行モードであるのに、状態H2と状態H4とに区別したのは、分岐先が相違するためである。開閉実行モード(状態H4)が終了すると、高確高サポ状態(状態H5)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モードとなり、サポートモードは高頻度サポートモード(保証遊技回数である50回限定)となる。
図20に示すように、高確高サポ状態では、中央側第1始動口33と右側第1始動口44と転落口252とに対して遊技球を入球させることが可能であり、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能である。これらの入球の可否は、低確高サポ状態における入球の可否と同一である。但し、低確高サポ状態では、既に抽選モードは低確率モードであることから、遊技者は低確率モードへ移行すること(いわゆる転落)の心配はないのに対して、高確高サポ状態では、転落口252に遊技球が入球した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードへ移行(いわゆる転落)することが相違する。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。このため、先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過して入球口210aに入球した遊技球は、第1ルートRT1(図7)または第2ルートRT2(図8)に沿って流れるため、右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球、または右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球が可能となり、第2始動口34への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。
高確高サポ状態では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させ、右側第1始動口44へ遊技球を入球させる。右側第1始動口44に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図10(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が右側第1始動口44であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
図19に戻る。高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H5)が繰り返され、右側第1始動口44に遊技球を入球させ第1始動口用遊技回を実行させる。
高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。
高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ここでは、高確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
高確高サポ状態(状態H5)において、転落口252へ遊技球が入球した場合には、低確高サポ状態(状態H3)に移行する。すなわち、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、サポートモードは高頻度サポートモードのまま継続される。なお、低確高サポ状態(状態H3)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す保証遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H3)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
なお、高確高サポ状態(状態H5)における特1変動時間については通常の長さに設定され、高確高サポ状態(状態H5)における特2変動時間については例えば10分に設定されている。高確高サポ状態(状態H5)における特2変動時間が10分と極めて長い時間に設定されているのは、次の理由による。
高確高サポ状態では、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能であるが、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報(最大4個)が残り、高確高サポ状態において、その残った保留情報に基づいて当たり抽選が実行されることが起こり得る。そうすると、図14(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当たり抽選が実行されることになり、遊技者にとって過度に有利な状態となる。これを解消するために、本実施形態では、高確高サポ状態において、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能でありながら、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定することで、第2保留エリアRbに残った保留情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制する構成とした。
高確高サポ状態(状態H5)において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数である50回に達すると、高確低サポ状態(状態H6)に移行する。また、高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、高確低サポ状態(状態H6)に移行する。高確低サポ状態では、抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードとなる。本実施形態では、遊技者は、図柄表示装置41に表示された特殊小当たり用演出パターンに対応した演出内容から、高確高サポ状態で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選したことを認識することができる。
図20に示すように、高確低サポ状態では、中央側第1始動口33と第2始動口34とに対して遊技球を入球させることが可能であり、右側第1始動口44と転落口252とに対しては遊技球を入球させることが不可能である。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、先に説明した第3ルートRT3(図9)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となり、右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。
高確低サポ状態(状態H6)では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させことによって、第2始動口34に遊技球を入球させることができる。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図10(b)参照)のメイン表示領域MAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が第2始動口34であるため、第2装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
高確低サポ状態(状態H6)で実行された第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第2始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)で実行された第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
上述した高確低サポ状態(状態H6)では、弱右打ちを行なって打った遊技球が先に説明したように転落口252へ入球することは不可能もしくは困難となるため、100%に近い確率で(この確率を、以下便宜的に100%とも呼ぶ)で第2始動口34に入球することになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選するまで100%継続して、第2始動口34へ遊技球を入球させ当たり抽選を行うことができる。換言すると、高確低サポ状態(状態H6)では、転落がないいわゆる無敵ゾーンとなる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行すると、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、高確高サポ状態から保証遊技回数が終了すると、高確低サポ状態となるが、この場合に、高確高サポ状態時に10分と極めて長い時間(ロング)に設定された特2変動時間が続いている状態が発生する虞があった。高確低サポ状態(無敵ゾーン)で、ロングに設定された特2の変動が続いている状態では、無敵ゾーンにおいて、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選を短期間で繰り返し行うことが不可能となり、遊技者に不利益を与える。そこで、本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果を大当たりと小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)だけとして(外れを無くして)、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行される大当たり変動または小当たり変動が停止した場合に、ロングに設定された特2の変動を、当該特2に係る当たり抽選の結果を問わず停止させることのできる構成とした。この結果、無敵ゾーンにおいて高確高サポ状態でロングに設定された特2の変動が続く不具合を解消することができ、遊技者に不利益を与えることを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となり、スルーゲート35を通過した遊技球は、始動口ユニット200(図4)において本線通路部210から第1分岐通路部220に移行する。このため、スルーゲート35を通過した遊技球は、右側第1始動口44に必ず入球することになる。但し、右側第1始動口44に入球した遊技球は、その後、2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、転落口252に入球する。高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、遊技球が右側第1始動口44に入球した場合に、1/21の確率ながら、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、遊技者は不利益を受ける可能性がある。
これに対して、転落口252へ遊技球が入球することなしに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する。サポートモードが低頻度サポートモードである場合、電動役物34aは実質的に常時閉鎖状態となり、その結果、遊技球は第3ルートRT3(図9)に沿って流れ、第2始動口34へ遊技球が入球する状態となる。この場合には、右側第1始動口44側へ遊技球が流れる場合のように、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行されることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。高確低サポ状態は、次の大当たり当選まで継続し、事実上、次の大当たり当選が約束される。
これらの結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、遊技者に対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
従来のパチンコ機として、ループタイプのパチンコ機と、STタイプのパチンコ機とがある。ループタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態が、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続する機種である。STタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態における遊技回数が制限されている機種である。ループタイプのパチンコ機では、高確率モードの状態において、当たり抽選において大当たり当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりとならないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。一方、STタイプのパチンコ機では、高確率モードの状態において、制限回数までの間に大当たりに当選しないのではといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。これらに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述したように、緊迫感と共に、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感を付与することができる。また、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。こうした安堵感と期待感は、本実施形態のパチンコ機10に特有の効果であり、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する構成とした。このために、当たり抽選において特殊小当たりに当選して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H5において、遊技者は、弱右打ちを行い、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させ、右側第1始動口44へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを通常としている。これに対して、高確高サポ状態H5においては、先に説明したように、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させることも可能であることから、遊技者によっては、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うこともあり得る。この場合、遊技球が転落口252へ入球することがなく、途中で低確高サポ状態へ遊技状態が移行されることがないことから、保証遊技回数である50回だけ中央側第1始動口33へ遊技球を入球させることができれば、確実に無敵ゾーンである高確低サポ状態へ遊技状態を移行させることができる。しかしながら、50回もの多数回、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させることは、時間的にも費やす遊技球の量的にも遊技者に多大の負担を強いるために、高確高サポ状態H5においては、左打ちを行い、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方は、遊技者にとってメリットはなく現実的ではない。換言すれば、本実施形態のパチンコ機10では、保証遊技回数を50回という比較的に多数とすることで、高確高サポ状態H5において、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方が困難な構成としている。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、上述したように、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方が困難な構成となっているが、こうした遊技の仕方を完全に排除するものではない。上記困難な点を許容できれば、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことも可能である。例えば、遊技球が転落口252へ入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行することが精神的に許容できないような遊技者等にあっては、上記の遊技の仕方を選択するかもしれない。遊技機の設計者側からすれば、保証遊技回数を例えば5回とか10回とか比較的小さな回数とすることで、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことをある程度、許容することができ、保証遊技回数を例えば50回とか100回とか大きな回数とすることで、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを厳格に禁止することができる。すなわち、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを許容するか禁止するかの加減を、保証遊技回数によって調整することが可能となる。
《1-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において実行される具体的な処理の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図21は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSs0101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSs0102に進む。
ステップSs0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0103に進む。
ステップSs0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図23)において、その値を更新する。
ステップSs0104では第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSs0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。その後、ステップSs0105に進む。
ステップSs0105では転落口252への遊技球の入球に伴う転落口用の入球処理を実行する。ステップSs0105の転落口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSs0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図21:Ss0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図22は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSs0201では、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球(始動入賞)したか否かを、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に対応した検知センサ(右側第1始動口用の検知センサー67d等)の検知状態により判定する。ステップSs0201において、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球したと判定した場合には(Ss0201:YES)、ステップSs0202に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSs0203に進む。
ステップSs0203では、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSs0204に進む。
ステップSs0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSs0209に進む。
ステップSs0201において、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球していないと判定した場合には(Ss0201:NO)、ステップSs0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSs0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Ss0205:YES)、ステップSs0206に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSs0207に進む。一方、ステップSs0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Ss0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSs0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSs0208に進む。
ステップSs0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSs0209に進む。
ステップSs0209では、上述したステップSs0204又はステップSs0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSs0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Ss0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSs0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Ss0209:YES)、ステップSs0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSs0211に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSs0212に進む。
ステップSs0212では、ステップSs0103(図21)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSs0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSs0103(図21)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSs0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSs0103(図21)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSs0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSs0212を実行した後、ステップSs0213に進む。
ステップSs0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。ステップSs0213を実行した後、ステップSs0214に進む。
ステップSs0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果(先判定情報)を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSs0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<転落口用の入球処理>
次に、転落口用の入球処理について説明する。転落口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図21:Ss0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図23は、転落口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSs0301では、遊技球が転落口252に入球したか否かを、転落口252に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSs0301において、遊技球が転落口252に入球したと判定した場合には(Ss0301:YES)、ステップSs0302に進む。
ステップSs0302では、高確率モードフラグをOFFにする。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされるとともに、このステップSs0302でもOFFにされる。その後、ステップSs0303に進む。
ステップSs0303では、低確率モードコマンドを設定する。低確率モードコマンドは、当否抽選モードが低確率モードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。その後、ステップSs0304に進む。
ステップSs0304では、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落口252に遊技球が入球して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSs0304を実行した後、本転落口用の入球処理を終了する。
ステップSs0301において、遊技球が転落口252に入球していないと判定した場合には(Ss0301:NO)、本転落口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図24は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSs0401では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSs0402に進む。
ステップSs0402では、タイマー割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSs0402を実行した後、ステップSs0403に進む。
ステップSs0403では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0404に進む。
ステップSs0404では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSs0405に進む。ステップSs0405では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、液晶表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSs0405を実行した後、ステップSs0406に進む。
ステップSs0406では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0407に進む。
ステップSs0407では、右側第1始動口44に設けられた電動役物44aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物44aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0408に進む。
ステップSs0408では、始動口ユニット200に備えられた遊技球振分装置240を駆動制御するための遊技球振分制御処理を実行する。遊技球振分制御処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0409に進む。
ステップSs0409では、今回の通常処理の開始(2巡目以降では、ステップSs0402のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。
ステップSs0409において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Ss0409:NO)、ステップSs0410及びステップSs0411において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSs0410において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップSs0411おいて、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。
一方、ステップSs0409において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Ss0409:YES)、ステップSs0402に戻り、ステップSs0402からステップSs0408までの各処理を実行する。
なお、ステップSs0402からステップSs0408の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Ss0405)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図25は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSs0501では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。ステップSs0501において開閉実行モードが実行されているか否かを判定することによって、開閉実行モードが実行されている期間にステップSs0503(およびステップSs0506)を実行しないようにする。この結果、開閉実行モードが実行されている期間に遊技回を開始しないようにすることができる。以下、詳細を説明する。
ステップSs0501において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Ss0501:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSs0502以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口(中央側第1始動口33と右側第1始動口44)又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSs0501において、開閉実行モード中ではないと判定した場合には(Ss0501:NO)、ステップSs0502に進む。
ステップSs0502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始されるとONになり、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0502において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss0502:NO)、ステップSs0503に進む。
ステップSs0503では、第1始動口用の変動開始処理を実行する。第1始動口用の変動開始処理は、第1始動口用遊技回を開始するための処理である。第1始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSs0503を実行した後、ステップSs0505に進む。
一方、ステップSs0502において、第1変動中フラグがONである判定した場合には(Ss0502:YES)、ステップSs0504に進む。
ステップSs0504では、第1変動停止処理を実行する。第1変動停止処理は、開始された第1始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第1変動停止処理の詳細は後述する。ステップSs0504を実行した後、ステップSs0505に進む。
ステップSs0505では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONになり、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0505において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss0505:NO)、ステップSs0506に進む。
ステップSs0506では、第2始動口用の変動開始処理を実行する。第2始動口用の変動開始処理は、第2始動口用遊技回を開始するための処理である。第2始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSs0506を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSs0505において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss0505:YES)、ステップSs0507に進む。
ステップSs0507では、第2変動停止処理を実行する。第2変動停止処理は、開始された第2始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第2変動停止処理の詳細は後述する。ステップSs0507を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<第1始動口用の変動開始処理>
次に、第1始動口用の変動開始処理について説明する。第1始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図25:Ss0503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図26は、第1始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSs0601では、第1始動保留個数RaN=0であるか否かを判定する。ステップSs0601において、第1始動保留個数RaN=0ではないと判定した場合には(Ss0601:NO)、ステップSs0602に進む。一方、ステップSs0601において、第1始動保留個数RaN=0であると判定した場合には(Ss0601:YES)、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSs0602では、第1始動口用保留情報シフト処理を実行する。第1始動口用保留情報シフト処理では、第1保留エリアRaに記憶された保留情報をシフトさせる。第1始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSs0602を実行した後、ステップSs0603に進む。
ステップSs0603では、第1始動口用の判定処理を実行する。第1始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)の有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第1始動口用の判定処理の詳細については後述する。以下、通常小当たり、特殊小当たりのいずれも含む場合は、単に「小当たり」とも呼ぶ。ステップSs0603を実行した後、ステップSs0604に進む。
ステップSs0604では、第1始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第1始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第1始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSs0604を実行した後、ステップSs0605に進む。
ステップSs0605では、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSs0604において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSs0605を実行した後、ステップSs0606に進む。
ステップSs0606では、第1種別コマンドを設定する。第1種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第1種別コマンドには、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)の情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSs0605及びステップSs0606において設定された第1変動用コマンド及び第1種別コマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第1種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs0606を実行後、ステップSs0607に進む。
ステップSs0607では、第1図柄表示部37aにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSs0608に進み、第1変動中フラグをONにする。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSs0608を実行した後、ステップSs0609に進む。
ステップSs0609では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSs0609を実行した後、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
<第1始動口用保留情報シフト処理>
次に、第1始動口用保留情報シフト処理について説明する。第1始動口用保留情報シフト処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図26:Ss0602)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図27は、第1始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSs0701では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算する。その後、ステップSs0702に進む。
ステップSs0702では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動させる。その後、ステップSs0703に進む。
ステップSs0703では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSs0703を実行した後、第1始動口用本保留情報シフト処理を終了する。
<第1始動口用の判定処理>
次に、第1始動口用の判定処理について説明する。第1始動口用の判定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図26:Ss0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図28は、第1始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSs0801では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、次回の大当たりの当選に係る開閉実行モードの開始に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSs0801において、高確率モードであると判定した場合には(Ss0801:YES)、ステップSs0802に進む。
ステップSs0802では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図13(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs0804に進む。一方、ステップSs0801において高確率モードではないと判定した場合には(Ss0801:NO)、ステップSs0803に進む。
ステップSs0803では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図13(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs0804に進む。
ステップSs0804では、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSs0804において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Ss0804:YES)、ステップSs0805に進む。
ステップSs0805では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33または右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0805を実行した後、ステップSs0806に進む。
ステップSs0806では、第1始動口用の振分テーブル(図15(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSs0806を実行した後、ステップSs0807に進む。
ステップSs0807では、ステップSs0806における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSs0807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Ss0807:YES)、ステップSs0808に進む。
ステップSs0808では、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs0808を実行した後、ステップSs0809に進む。
ステップSs0809では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0809を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs0807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss0807:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSs0810に進む。
ステップSs0810では、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs0810を実行した後、ステップSs0811に進む。
ステップSs0811では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0811を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs0804において、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Ss0804:NO)、ステップSs0812に進み、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が通常小当たりであるか否かを判定する。ステップSs0812において、当否判定の結果が通常小当たりであると判定した場合には(Ss0812:YES)、ステップSs0813に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの通常小当たりフラグをONにする。ステップSs0813を実行した後、ステップSs0814に進む。
ステップSs0814では、通常小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常小当たり用の停止図柄設定処理では、通常小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、通常小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0814を実行した後、ステップSs0819に進む。
ステップSs0812において、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が通常小当たりでないと判定した場合には(Ss0812:NO)、ステップSs0815に進み、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が特殊小当たりであるか否かを判定する。ステップSs0815において、当否判定の結果が特殊小当たりであると判定した場合には(Ss0815:YES)、ステップSs0816に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの特殊小当たりフラグをONにする。その後、ステップSs0817に進み、特殊小当たりコマンドを設定する。特殊小当たりコマンドは、当たり抽選において特殊小当たりに当選したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSs0817を実行した後、ステップSs0818に進む。
ステップSs0818では、特殊小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。特殊小当たり用の停止図柄設定処理では、特殊小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている特殊小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、特殊小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0818を実行した後、ステップSs0819に進む。
ステップSs0819では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33または右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0819を実行した後、本第1始動口の判定処理を終了する。
ステップSs0815において、当否判定の結果が特殊小当たりではないと判定した場合には(Ss0815:NO)、ステップSs820に進む。
ステップSs820では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSs0820の処理は、上記ステップSs0804における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでも小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)でもない場合に実行される。すなわち、ステップSs0820においては、当否判定の結果が大当たりでも小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)でもない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSs0820を実行した後、ステップSs0821に進む。
ステップSs0821では、ステップSs0820におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSs0821において、リーチ発生であると判定した場合には(Ss0821:YES)、ステップSs0822に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSs0822を実行した後、ステップSs0823に進む。ステップSs0821において、リーチ発生でないと判定した場合には(Ss0821:NO)、そのままステップSs0823に進む。
ステップSs0823では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0823を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
<第1始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第1始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第1始動口用の変動時間の設定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図26:Ss0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図29は、第1始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSs0901では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSs0902に進む。
ステップSs0902では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0902において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss0902:NO)、ステップSs0903に進む。
ステップSs0903では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0903において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss0903:NO)、ステップSs0904に進む。
ステップSs0904では、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図19における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0904を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0903において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss0903:YES)、ステップSs0905に進む。
ステップSs0905では、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図19における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0905を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0902において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss0902:YES)、ステップSs0906に進む。
ステップSs0906では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0906において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss0906:YES)、ステップSs0907に進む。
ステップSs0907では、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図19における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0907を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0906において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss0906:NO)、ステップSs0908に進む。
ステップSs0908では、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図19における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0908を実行した後、ステップSs0909に進む。
ステップSs0909では、ステップSs0904、ステップSs0905、ステップSs0907、ステップSs0908の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第1始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図29:Ss0904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図30は、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1001では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1001:YES)、ステップSs1002に進む。
ステップSs1002では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(i)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1002では、まず、(i)~(iii)の中から(i)を特定する。(i)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1002を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1001において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1001:NO)、ステップSs1003に進む。
ステップSs1003では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs1003において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs1003:YES)、ステップSs1004に進む。
ステップSs1004では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(ii)は、例えば、リーチ発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1004を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1003において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs1003:NO)、ステップSs1005に進む。
ステップSs1005では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。(iii)は、例えば、リーチ非発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1005を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図29:Ss0905)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図31は、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1101:YES)、ステップSs1102に進む。
ステップSs1102では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1102では、まず、(iv)、(v)の中から(iv)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1102を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1101において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1101:NO)、ステップSs1103に進む。
ステップSs1103では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs1103において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs1103:YES)、ステップSs1104に進む。
ステップSs1104では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)、(v)の中から(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1104を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1103において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs1103:NO)、ステップSs1105に進む。
ステップSs1105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)~(iv)の中から(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1105を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図29:Ss0907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図32は、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1201:YES)、ステップSs1202に進む。
ステップSs1202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(vii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用変動時間テーブル、(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1202では、まず、(vii)~(ix)の中から(vii)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1202を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1201:NO)、ステップSs1203に進む。
ステップSs1203では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が特殊小当たりであるか否かを判定する。具体的には、特殊小当たりフラグがONであるか否かを判定し、特殊小当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss1203:YES)、ステップSs1204に進む。
ステップSs1204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、特殊小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した特殊小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した特殊小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1204を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1203において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が特殊小当たりでないと判定した場合には(Ss1203:NO)、ステップSs1205に進む。
ステップSs1205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、通常小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した通常小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した通常小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1205を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図29:Ss0907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図33は、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1301では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1301:YES)、ステップSs1302に進む。
ステップSs1302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(x)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1302では、まず、(x)、(xi)の中から(x)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1302を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1301において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合(すなわち、小当たりと判定した場合)には(ステップSs1301:NO)、ステップSs1303に進む。
ステップSs1303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(x)、(xi)の中から(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図29)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1303を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1変動停止処理>
次に、第1変動停止処理について説明する。第1変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図25:Ss504)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図34は、第1変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSs1401では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグがONであるか否かを判定する。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONにされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSs1401において、第2当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss1401:NO)、ステップSs1402に進む。
ステップSs1402では、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図29)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs1402において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss1402:YES)、ステップSs1403に進む。一方、ステップSs1402において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss1402:NO)、ステップSs1411に進む。
ステップSs1403では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第1始動口用の判定処理(図28)のステップSs0809、ステップSs0811、ステップSs0814、ステップSs0818、またはステップSs0823において設定されている。ステップSs1403を実行した後、ステップSs1404に進む。
ステップSs1404では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37aの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs1404を実行した後、ステップSs1405に進む。
ステップSs1405では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs1405において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss1405:NO)、ステップSs1406に進む。
ステップSs1406では、第1当たりフラグをOFFにする。その後、本第1変動停止処理を終了する。
一方、ステップSs1405において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss1405:YES)、ステップSs1411に進む。
ステップSs1401において、第2当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss1401:YES)、ステップSs1407に進む。
ステップSs1407では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、後述する第2始動口用の変動時間の設定処理(図38)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs1407において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss1407:NO)、ステップSs1402に進む。一方、ステップSs1407において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss1407:YES)、ステップSs1408に進む。
ステップSs1408では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをOFFにする。ステップSs1408を実行した後、ステップSs1409に進む。
ステップSs1409では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSs1409では、第1始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第1始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりや小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSs1409を実行した後、ステップSs1410に進む。
ステップSs1410では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSs1411に進む。
ステップSs1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs1411において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1411:YES)、ステップSs1412に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば50回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSs1412において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSs1412:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSs1413に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSs1413を実行した後、ステップSs1414に進む。
ステップSs1414では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、サポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs1414を実行した後、ステップSs1415に進む。
ステップSs1415では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs1415において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss1411:YES)、ステップSs1416に進み、無敵ゾーンコマンドを設定する。無敵ゾーンコマンドは、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。無敵ゾーンコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs1414を実行した後、本第1変動停止処理を終了する。
ステップSs1415において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1415:NO)、本第1変動停止処理を終了する。ステップSs1411において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1411:NO)、本第1変動停止処理を終了する。また、ステップSs1412において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSs1412:YES)、本第1変動停止処理を終了する。
<第2始動口用の変動開始処理>
次に、第2始動口用の変動開始処理について説明する。第2始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図25:Ss0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図35は、第2始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSs1501では、第2始動保留個数RbN=0であるか否かを判定する。ステップSs1501において、第2始動保留個数RbN=0ではないと判定した場合には(Ss1501:NO)、ステップSs1502に進む。一方、ステップSs1501において、第2始動保留個数RbN=0であると判定した場合には(Ss1501:YES)、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSs1502では、第2始動口用保留情報シフト処理を実行する。第2始動口用保留情報シフト処理では、第2保留エリアRbに記憶された保留情報をシフトさせる。第2始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSs1502を実行した後、ステップSs1503に進む。
ステップSs1503では、第2始動口用の判定処理を実行する。第2始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第2始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップSs1503を実行した後、ステップSs1504に進む。
ステップSs1504では、第2始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第2始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第2始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSs1504を実行した後、ステップSs1505に進む。
ステップSs1505では、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSs1504において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSs1505を実行した後、ステップSs1506に進む。
ステップSs1506では、第2種別コマンドを設定する。第2種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第2種別コマンドには、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSs1505及びステップSs1506において設定された変動用コマンド及び第2種別コマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第2種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs1506を実行後、ステップSs1507に進む。
ステップSs1507では、第2図柄表示部37bにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSs1508に進み、第2変動中フラグをONにする。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSs1508を実行した後、ステップSs1509に進む。
ステップSs1509では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSs1509を実行した後、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
<第2始動口用保留情報シフト処理>
次に、第2始動口用保留情報シフト処理について説明する。第2始動口用保留情報シフト処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図35:Ss1502)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図36は、第2始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSs1601では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSs1602に進む。
ステップSs1602では、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動させる。その後、ステップSs1603に進む。
ステップSs1603では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSs1603を実行した後、本第2始動口用保留情報シフト処理を終了する。
<第2始動口用の判定処理>
次に、第2始動口用の判定処理について説明する。第2始動口用の判定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図35:Ss1503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図37は、第2始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSs1701では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSs1701において、高確率モードであると判定した場合には(Ss1701:YES)、ステップSs1702に進む。
ステップSs1702では、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図14(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs1704に進む。一方、ステップSs1701において高確率モードではないと判定した場合には(Ss1701:NO)、ステップSs1703に進む。
ステップSs1703では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図14(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs1704に進む。
ステップSs1704では、ステップSs1702又はステップSs1703における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSs1704において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Ss1704:YES)、ステップSs1705に進む。
ステップSs1705では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをONにする。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs1705を実行した後、ステップSs1706に進む。
ステップSs1706では、第2始動口用の振分テーブル(図15(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSs1706を実行した後、ステップSs1707に進む。
ステップSs1707では、ステップSs1706における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSs1707において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Ss1707:YES)、ステップSs1708に進む。
ステップSs1708では、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs1708を実行した後、ステップSs1709に進む。
ステップSs1709では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1709を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs1707において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss1707:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSs1710に進む。
ステップSs1710では、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs1710を実行した後、ステップSs1711に進む。
ステップSs1711では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1711を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs1704において、ステップSs1702又はステップSs1703における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Ss1704:NO)、ステップSs1712に進む。
ステップSs1712では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSs1712の処理は、上記ステップSs1704における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでない場合に実行される。すなわち、ステップSs1712においては、当否判定の結果が大当たりではない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSs1712を実行した後、ステップSs1713に進む。
ステップSs1713では、ステップSs1712におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSs1713において、リーチ発生であると判定した場合には(Ss1713:YES)、ステップSs1714に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSs1714を実行した後、ステップSs1715に進む。ステップSs1713において、リーチ発生でないと判定した場合には(Ss1713:NO)、ステップSs1714を実行することなく、ステップSs1715に進む。
ステップSs1715では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1715を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
<第2始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第2始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第2始動口用の変動時間の設定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図35:Ss1504)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図38は、第2始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSs1801では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSs1802に進む。
ステップSs1802では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1802において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss1802:NO)、ステップSs1803に進む。
ステップSs1803では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1803において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss1803:NO)、ステップSs1804に進む。
ステップSs1804では、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図19における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1804を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1803において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1803:YES)、ステップSs1805に進む。
ステップSs1805では、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図19における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1805を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1802において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss1802:YES)、ステップSs1806に進む。
ステップSs1806では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1806において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1806:YES)、ステップSs1807に進む。
ステップSs1807では、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図19における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1807を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1806において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1806:NO)、ステップSs1808に進む。
ステップSs1808では、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図19における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1808を実行した後、ステップSs1809に進む。
ステップSs1809では、ステップSs1804、ステップSs1805、ステップSs1807、ステップSs1808の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第2始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図38:Ss1804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図39は、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1901では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間(ロング変動時間)を変動時間情報として取得する。ステップSs1901を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図38:Ss1805)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図40は、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2001では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss2001:YES)、ステップSs2002に進む。
ステップSs2002では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(I)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs2002では、まず、(I)~(III)の中から(I)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図38)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2002を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs2001において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs2001:NO)、ステップSs2003に進む。
ステップSs2003では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs2003において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs2003:YES)、ステップSs2004に進む。
ステップSs2004では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図38)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2004を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs2003において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs2003:NO)、ステップSs2005に進む。
ステップSs2005では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図38)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2005を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図38:Ss1807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図41は、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2101では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間を変動時間情報として取得する。ステップSs2101を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図38:Ss1807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図42は、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss2201:YES)、ステップSs2202に進む。
ステップSs2202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(IV)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(V)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(VI)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs2202では、まず、(IV)~(VI)の中から(IV)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図38)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2202を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs2201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs2201:NO)、ステップSs2203に進む。
ステップSs2203では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs2203において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs2203:YES)、ステップSs2204に進む。
ステップSs2204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VI)の中から(V)を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図38)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2204を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs2203において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs2203:NO)、ステップSs2205に進む。
ステップSs2205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VI)の中から(VI)を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図38)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2205を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2変動停止処理>
次に、第2変動停止処理について説明する。第2変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図25:Ss507)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図43は、第2変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSs2301では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグがONであるか否かを判定する。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONにされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSs2301において、第1当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss2301:NO)、ステップSs2302に進む。
ステップSs2302では、第2図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第2始動口用の変動時間の設定処理(図38)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs2302において、第2図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss2302:YES)、ステップSs2303に進む。一方、ステップSs2302において、第2図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss2302:NO)、ステップSs2311に進む。
ステップSs2303では、第2図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37aの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第2始動口用の判定処理(図37)のステップSs1709、ステップSs1711、またはステップSs1715において設定されている。ステップSs2303を実行した後、ステップSs2304に進む。
ステップSs2304では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37aの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs2304を実行した後、ステップSs2305に進む。
ステップSs2305では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37bの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs2305において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss2305:NO)、ステップSs2306に進む。
ステップSs2306では、第2当たりフラグをOFFにする。その後、本第2変動停止処理を終了する。
一方、ステップSs2305において、第1変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss2305:YES)、ステップSs2311に進む。
ステップSs2301において、第1当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss2301:YES)、ステップSs2307に進む。
ステップSs2307では、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図29)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs2307において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss2307:NO)、ステップSs2302に進む。一方、ステップSs2307において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss2307:YES)、ステップSs2308に進む。
ステップSs2308では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをOFFにする。ステップSs2308を実行した後、ステップSs2309に進む。
ステップSs2309では、第2図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37aの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSs2309では、第2始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第2始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりに当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSs2309を実行した後、ステップSs2310に進む。
ステップSs2310では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSs2311に進む。
ステップSs2311では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs2311において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss2311:YES)、ステップSs2312に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば50回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSs2312において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSs2312:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSs2313に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSs2313を実行した後、ステップSs2314に進む。
ステップSs2314では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本第2変動停止処理を終了する。
ステップSs2311において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss2311:NO)、本第2変動停止処理を終了する。また、ステップSs2312において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSs2312:YES)、本第2変動停止処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Ss0406)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図44は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSs2401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSs2401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2401:NO)、ステップSs2402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、開閉処理期間フラグは、遊技状態を開閉処理期間に移行させる場合にONにされ、開閉処理期間を終了させる場合にOFFにされる。
ステップSs2402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2402:NO)、ステップSs2403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSs2403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2403:NO)、ステップSs2404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、開閉実行モードが開始される契機となった遊技回が終了する場合にONにされ、開閉実行モードが終了する場合にOFFにされる。
ステップSs2404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Ss2404:YES)、ステップSs2405に進む。一方、ステップSs2404において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss2404:NO)、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2405では、通常小当たりであるか否かを判定する。具体的には、通常小当たりフラグがONであるか否かを判定することにより、開閉実行モードが開始される契機が通常小当たりの当選であるか否かを判定する。ステップSs2405において、通常小当たりではないと判定した場合には(Ss2405:NO)、ステップSs2406に進む。
ステップSs2406では、特殊小当たりであるか否かを判定する。具体的には、特殊小当たりフラグがONであるか否かを判定することにより、開閉実行モードが開始される契機が特殊小当たりの当選であるか否かを判定する。ステップSs2406において、特殊小当たりではないと判定した場合には(Ss2406:NO)、ステップSs2407に進む。
ステップSs2407では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSs2405およびステップSs2406において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)ではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中の抽選モードを低確率モードにするため、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSs2407を実行した後、ステップSs2408に進む。
ステップSs2408では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSs2408において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)ではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中のサポートモードを低頻度サポートモードにするため、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSs2408を実行した後、ステップSs2409に進む。
ステップSs2409では、大当たり開閉実行モードコマンドを設定する。大当たり開閉実行モードコマンドは、大当たり当選を契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。大当たり開閉実行モードコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2409を実行した後、ステップSs2413に進む。
ステップSs2405において、通常小当たりであると判定した場合には(Ss2405:YES)、ステップSs2413に進む。
ステップSs2406において、特殊小当たりであると判定した場合には(Ss2406:YES)、ステップSs2410に進む。
ステップSs2410では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSs2411に進み、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2411を実行した後、ステップSs2412に進む。
ステップSs2412では、無敵ゾーンコマンドを設定する。無敵ゾーンコマンドは、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。無敵ゾーンコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2412を実行した後、ステップSs2413に進む。
ステップSs2413では、開閉実行モード開始コマンドを設定する。開閉実行モード開始コマンドは、大当たり当選を契機として、または、小当たりを契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。すなわち、開閉実行モード開始コマンドは、大当たりまたは小当たりに関係無く開閉実行モードが開始された場合に設定される。開閉実行モード開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2413を実行した後、ステップSs2414に進む。
ステップSs2414では、開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオ設定処理は、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定するための処理である。開閉シナリオ設定処理については後述する。ステップSs2414を実行した後、ステップSs2415に進む。
ステップSs2415では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、特別遊技状態におけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に所定の値を設定する。オープニング時間設定処理については後述する。ステップSs2415を実行した後、ステップSs2416に進む。
ステップSs2416では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間の情報、大当たり種別の情報、および、今回の開閉実行モードが実行される契機となった大当たりまたは小当たりに関する情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs2416を実行した後、ステップSs2417に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2403:YES)、ステップSs2418に進み、オープニング期間フラグON時処理を実行する。オープニング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2418を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2402:YES)、ステップSs2419に進み、開閉処理期間フラグON時処理を実行する。開閉処理期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2419を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2401:YES)、ステップSs2420に進み、エンディング期間フラグON時処理を実行する。エンディング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2420を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
<開閉シナリオ設定処理>
次に、開閉シナリオ設定処理について説明する。開閉シナリオ設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図44:Ss2414)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図45は、開閉シナリオ設定処理を示すフローチャートである。ステップSs2501では、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs2501において、大当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss2501:YES)、ステップSs2502に進む。
ステップSs2502では、大当たりの種別に応じた大当たり用開閉シナリオに設定する。なお、開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定されたプログラムである。ステップSs2502を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
ステップSs2501において、大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss2501:NO)、ステップSs2503に進む。
ステップSs2503では、小当たり用開閉シナリオに設定する。なお、本実施形態においては、小当たり用開閉シナリオには、ラウンド遊技において開閉扉36bが1回開閉する開閉パターンが設定されている。ステップSs2503を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
<オープニング時間設定処理>
次に、オープニング時間設定処理について説明する。オープニング時間設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図44:Ss2415)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図46は、オープニング時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSs2601では、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs2601において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であると判定した場合には(Ss2601:YES)、ステップSs2602に進む。
ステップSs2602では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に3000(約6.0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
一方、ステップSs2601において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選ではないと判定した場合、すなわち、今回の開閉実行モードの契機が小当たりであると判定した場合には(Ss2601:NO)、ステップSs2603に進む。
ステップSs2603では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に0(0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
<オープニング期間フラグON時処理>
次に、オープニング期間フラグON時処理について説明する。オープニング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図44:Ss2418)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図47は、オープニング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs2701では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング時間設定処理において設定した第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs2701において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Ss2701:YES)、ステップSs2702に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSs2703に進む。
ステップSs2703では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、大当たり種別をラウンド表示部39に表示させる。ステップSs2703を実行した後、ステップSs2704に進む。
ステップSs2704では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
ステップSs2701において、オープニング期間が終了していないと判定した場合には(Ss2701:NO)、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
<開閉処理期間フラグON時処理>
次に、開閉処理期間フラグON時処理について説明する。開閉処理期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図44:Ss2419)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図48は、開閉処理期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs2801では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSs2801を実行した後、ステップSs2802に進む。
ステップSs2802では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定し、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Ss2802:YES)、ステップSs2803に進む。一方、ステップSs2802において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Ss2802:NO)、そのまま本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
ステップSs2803では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSs2804に進む。
ステップSs2804では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSs2404を実行した後、ステップSs2805に進む。
ステップSs2805では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間として第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。ステップSs2805を実行した後、ステップSs2806に進む。
ステップSs2806では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、当該エンディング期間に対応した演出を開始させる。ステップSs2806を実行した後、ステップSs2807に進む。
ステップSs2807では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、開閉処理期間フラグON時処理のサブルーチン(図48:Ss2801)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図49は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSs2901では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。ステップSs2901において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Ss2901:NO)、ステップSs2902に進む。
ステップSs2902では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSs2902において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Ss2902:YES)、ステップSs2903に進む。
ステップSs2903では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSs2904に進む。
ステップSs2904では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:Ss0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2904を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2902において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Ss2902:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2901において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Ss2901:YES)、ステップSs2905に進む。
ステップSs2905では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉36bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉36bの継続開放時間が経過したか、または、大入賞口36aに予め設定された数の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップSs2905において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Ss2905:YES)、ステップSs2906に進む。
ステップSs2906では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSs2907に進む。
ステップSs2907では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:Ss0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2907を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2905において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Ss2905:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間フラグON時処理>
次に、エンディング期間フラグON時処理について説明する。エンディング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図44:Ss2420)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図50は、エンディング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs3001では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Ss2805)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs2805において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Ss3001:YES)、ステップSs3002に進む。
ステップSs3002では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSs3003に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSs3003を実行した後、ステップSs3004に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSs3005に進み、開閉実行モード終了コマンドを設定する。開閉実行モード終了コマンドは、開閉実行モードが終了したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
一方、ステップSs3001において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Ss3001:NO)、そのまま本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、エンディング期間フラグON時処理のサブルーチン(図50:Ss3003)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図51は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSs3101では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグのいずれかがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定する。
ステップSs3101において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定した場合には(Ss3101:YES)、ステップSs3102に進み、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている確変大当たりフラグがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定する。
ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定した場合には(Ss3102:YES)、ステップSs3103に進む。一方、ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss3102:NO)、ステップSs3112に進む。
ステップSs3103では、対応する確変大当たりフラグをOFFにする。具体的には、10R確変大当たりフラグ、2R確変フラグのうち、ONになっているフラグをOFFにする処理を実行する。ステップSs3103を実行した後、ステップSs3104に進む。
ステップSs3104では、RAM64に記憶されている高確率モードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードに移行する。ステップSs3104を実行した後、ステップSs3105に進む。
ステップSs3105では、高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。ステップSs3105を実行した後、ステップSs3106に進む。
ステップSs3106では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSs3107に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSs3107を実行した後、ステップSs3108に進む。
ステップSs3108では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss3102:NO)、ステップSs3109に進み、対応する通常大当たりフラグをOFFにする。ステップSs3109を実行した後、ステップSs3110に進む。
ステップSs3110では、低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。低確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSs3110を実行した後、ステップSs3111に進む。
ステップSs3111では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSs3112に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSs3112を実行した後、ステップSs3113に進む。
ステップSs3113では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSs3101において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりではないと判定した場合には(Ss3101:NO)、ステップSs3114に進む。ステップSs3114では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている通常小当たりがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであると判定する。
ステップSs3114において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであると判定した場合には(Ss3114:YES)、ステップSs3115に進み、通常小当たりフラグをOFFにする。ステップSs3115を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSs3114において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりでない(Ss3114:NO)、すなわち、今回の開閉実行モードへの移行の契機が特殊小当たりであると判定した場合には、ステップSs3116に進み、特殊小当たりフラグをOFFにする。ステップSs3116を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Ss0407)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図52は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSs3201では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、右側第1始動口44の電動役物44aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSs3201において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Ss3201:NO)、ステップSs3202に進む。
ステップSs3202では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物44aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSs3202において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Ss3202:NO)、ステップSs3203に進む。
ステップSs3203では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマーカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSs3203において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3203:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3203:YES)、ステップSs3204に進む。
ステップSs3204では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSs3204において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Ss3204:YES)、ステップSs3205に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSs3204において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Ss3204:NO)、ステップSs3206に進む。
ステップSs3206では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSs3206において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Ss3206:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3206において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Ss3206:YES)、ステップSs3207に進む。
ステップSs3207では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSs3208に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSs3207において開閉実行モードではなく(Ss3207:NO)、且つ、ステップSs3208において高頻度サポートモードである場合には(Ss3208:YES)、ステップSs3209に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。第2タイマーカウンタエリアT2は、タイマー割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSs3210に進む。
ステップSs3210では、ステップSs3209の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSs3210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Ss3210:YES)、ステップSs3211に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物44aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSs3210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Ss3210:NO)、ステップSs3211の処理を実行することなく、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3207において開閉実行モードであると判定した場合(Ss3207:YES)、又は、ステップSs3208において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Ss3208:NO)、ステップSs3212に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSs3213に進む。
ステップSs3213では、ステップSs3212の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSs3213において、サポート当選でないと判定した場合には(Ss3213:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3213において、サポート当選であると判定した場合には(Ss3213:YES)、ステップSs3214に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3202において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Ss3202:YES)、ステップSs3215に進み、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3215において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3215:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3215において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3215:YES)、ステップSs3216に進む。
ステップSs3216では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSs3217に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3201において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Ss3201:YES)、ステップSs3218に進み、電動役物44aを開閉制御するための電役開閉処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図52:Ss3218)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図53は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSs3301では、電動役物44aが開放中であるか否かを判定する。電動役物44aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部44bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物44aが開放されていると判定した場合には(Ss3301:YES)、ステップSs3302に進む。
ステップSs3302では、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3302において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3302:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。すなわち、電動役物44aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉処理を終了する。
ステップSs3302において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3302:YES)、ステップSs3303に進み、電動役物44aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。すなわち、電動役物44aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマーカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物44aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマーカウンタエリアT2を電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSs3303を実行した後、ステップSs3304に進む。
ステップSs3304では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSs3305に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs3305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3305:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSs3305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3305:YES)、ステップSs3306に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉処理を終了する。
ステップSs3301において、電動役物44aが開放中でないと判定した場合には(Ss3301:NO)、ステップSs3307に進み、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3307において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Ss3307:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSs3307において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Ss3307:YES)、ステップSs3308に進み、電動役物44aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSs3309に進む。
ステップSs3309では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Ss3309:NO)、ステップSs3310に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSs3310において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Ss3310:YES)、ステップSs3311に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSs3309において開閉実行モードであると判定した場合(Ss3309:YES)、又は、ステップSs3310において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Ss3310:NO)、ステップSs3312に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
<遊技球振分制御処理>
次に、遊技球振分制御処理について説明する。遊技球振分制御処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Ss0408)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図54は、遊技球振分制御処理を示すフローチャートである。ステップSs3401では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であるか否かを判定する。第5タイマーカウンタエリアT5は、遊技球振分装置240の振分片部242を第1位置Q1と第2位置Q2との間で切り替えるためのパラメータとして用いられる。第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であるか否かを判定することによって、振分片部242を第1位置Q1から第2位置Q2へ切り替えるタイミングであるか否かを判定することができる。第5タイマーカウンタエリアT5にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSs3401において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であると判定した場合には(Ss3401:YES)、ステップSs3402に進む。
ステップSs3402では、遊技球振分駆動部241a(図11)を駆動制御して、振分片部242を第1位置Q1から第2位置Q2へ切り替える。その後、本遊技球振分制御処理を終了する。
一方、ステップSs3401において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3401:NO)、ステップSs3403に進む。
ステップSs3403では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第5タイマーカウンタエリアT5の値が「-50」であるか否かを判定する。「50」という値は、約0.1secに相当する。
ステップSs3403において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「-50」であると判定した場合には(Ss3403:YES)、ステップSs3404に進む。
ステップSs3404では、遊技球振分駆動部241a(図11)を駆動制御して、振分片部242を第2位置Q2から第1位置Q1へ切り替える。これにより、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」となってから「-50」となるまでの期間、すなわち、約0.1秒間だけ、振分片部242は第2位置Q2にある状態を保持することになる。ステップSs3403を実行した後、ステップSs3405に進む。
ステップSs3405では、第5タイマカウンタエリアT5に1000(約2.0sec)を設定する。第5タイマカウンタエリアT5に初期値として、約2.0秒をセットすることによって、振分片部242は第1位置Q1にある状態を約2.0秒間だけ保持することになる。ステップSs3405を実行した後、本遊技球振分制御処理を終了する。
ステップSs3403において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「-50」でないと判定した場合には(Ss3403:NO)、そのまま本遊技球振分制御処理を終了する。
《1-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図55は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSs3501では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSs3501を実行した後、ステップSs3502に進む。
ステップSs3502では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSs3501で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSs3502を実行した後、ステップSs3503に進む。
ステップSs3503では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSs3503を実行した後、ステップSs3504に進む。
ステップSs3504では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSs3504を実行した後、ステップSs3505に進む。
ステップSs3505では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSs3505を実行した後、ステップSs3506に進む。
ステップSs3506では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを認めることができる。本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる第1分岐通路部220および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200における第2ルートRT2(図8)に沿った遊技球の流れによっても、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを遊技者は認めることができるが、ステップSs3506の処理によれば、図柄表示装置41に表示される演出画像によっても認めることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSs3506を実行した後、ステップSs3507に進む。
ステップSs3507では、無敵ゾーン突入演出用処理を実行する。無敵ゾーン突入演出用処理では、主側MPU62から受信した無敵ゾーンコマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、無敵ゾーンコマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを認めることができる。本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200における第3ルートRT3(図9)に沿った遊技球の流れによっても、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを遊技者は認めることができるが、ステップSs3507の処理によれば、図柄表示装置41に表示される演出画像によっても認めることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSs3507を実行した後、ステップSs3508に進む。
ステップSs3508では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSs3508を実行した後、ステップSs3509に進む。
ステップSs3509では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSs3509を実行した後、ステップSs3510に進む。
ステップSs3510では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSs3510を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図55:Ss3502)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図56は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSs3601では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSs3601において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Ss3601:YES)、ステップSs3602に進む。
ステップSs3602では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSs3602を実行した後、ステップSs3603に進む。
ステップSs3603では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSs3603の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSs3603を実行した後、ステップSs3604に進む。
ステップSs3604では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSs3603において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSs3604を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図56:Ss3603)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図57は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSs3701では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSs3701において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Ss3701:YES)、ステップSs3702に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSs3702を実行した後、ステップSs3704に進む。
ステップSs3701において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Ss3701:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSs3703に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSs3703を実行した後、ステップSs3704に進む。
ステップSs3702及びステップSs3703の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSs3704では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp3704を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図55:Ss3503)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図58は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs3801では、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3801において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3801:YES)、ステップSs3802に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをONする。
ステップSs3801において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3801:NO)、ステップSs3803に進み、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3803において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3803:YES)、ステップSs3804に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをOFFする。
ステップSs3803において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3803:NO)、そのままステップSs3805に進む。また、ステップSs3802を実行した後、またはステップSs3804を実行した後、ステップSs3805に進む。
ステップSs3805では、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3805において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3805:YES)、ステップSs3806に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをONする。
ステップSs3805において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3805:NO)、ステップSs3807に進み、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3807において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3807:YES)、ステップSs3808に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをOFFする。
ステップSs3807において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3807:NO)、そのままステップSs3809に進む。また、ステップSs3806を実行した後、またはステップSs3808を実行した後、ステップSs3809に進む。
ステップSs3809では、表示態様切替処理を実行する。表示態様切替処理は、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄と第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄とを表示する領域を切り替える処理である。具体的には、メイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する場合と、メイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する場合とを切り替える処理を実行する。表示態様切替処理の詳細については後述する。ステップSs3809を実行した後、ステップSs3810に進む。
ステップSs3810では、特1用遊技回演出用処理を実行する。特1用遊技回演出用処理は、第1始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特1用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSs3810を実行した後、ステップSs3811に進む。
ステップSs3811では、特2用遊技回演出用処理を実行する。特2用遊技回演出用処理は、第2始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特2用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSs3811を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<表示態様切替処理>
次に、表示態様切替処理について説明する。表示態様切替処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図58:Ss3809)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図59は、表示態様切替処理を示すフローチャートである。ステップSs3901では、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs3901において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss3901:YES)、ステップSs3902に進み、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs3902において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss3902:NO)、ステップSs3903に進む。
ステップSs3903では、特2メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特2メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態(無敵ゾーン)において、液晶表示装置41のメイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示するともに、液晶表示装置41のサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する。
ステップSs3901において、音光側高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Ss3901:NO)、ステップSs3904に進む。また、ステップSs3902において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss3902:YES)、ステップSs3904に進む。
ステップSs3904では、特1メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特1メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態、および、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態のそれぞれにおいて、液晶表示装置41のメイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示するともに、液晶表示装置41のサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する。
ステップSs3903を実行した後、または、ステップSs3904を実行した後、表示態様切替処理を終了する。
<特1用遊技回演出設定処理>
次に、特1用遊技回演出設定処理について説明する。特1用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図58:Ss3810)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図60は、特1用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4001では、主側MPU62から第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSs4001において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Ss4001:NO)、本特1用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSs4001において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信していると判定した場合には(Ss4001:YES)、ステップSs4002に進む。
ステップSs4002では、今回受信した第1変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、特殊小当たりの有無、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSs4003に進む。
ステップSs4003では、大当たり時や、小当たり時、リーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第1演出パターン設定処理を実行する。第1演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSs4003を実行した後、ステップSs4004に進む。
ステップSs4004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSs4004を実行した後、ステップSs4005に進む。
ステップSs4005では、今回の第1始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第1変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第1変動用コマンドの内容から今回の第1始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSs4004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第1変動表示パターンを選択する。なお、第1変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図18)に記憶されている第1変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSs4006に進む。
ステップSs4006では、今回の第1始動口用遊技回において設定された第1演出パターン、停止図柄、第1変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSs4007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSs4007を実行した後、ステップSs4008に進む。
ステップSs4008では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている第1保留個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSs4008を実行した後、ステップSs4009進む。
ステップSs4009では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図56)のステップSs3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSs4008において特定された第1保留個数に対応させて、第1始動口保留用領域Ds1における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を第1保留個数に対応させて変更する。ステップSs4009を実行した後、特1用遊技回演出設定処理を終了する。
<第1演出パターン設定処理>
次に、第1演出パターン設定処理について説明する。第1演出パターン設定処理は、特1用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図60:Ss4003)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図61は、第1演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4101では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4101において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4101:NO)、ステップSs4102に進む。
ステップSs4102では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4102において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4102:NO)、ステップSs4103に進む。
ステップSs4103では、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図19における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4103を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4102において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4102:YES)、ステップSs4104に進む。
ステップSs4104では、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図19における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4104を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4101において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss4101:YES)、ステップSs4105に進む。
ステップSs4105では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4105において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4105:YES)、ステップSs4106に進む。
ステップSs4106では、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図19における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4106を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4105において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss4105:NO)、ステップSs4107に進む。
ステップSs4107では、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図19における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4107を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図61:Ss4103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図62は、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4201では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4202に進む。
ステップステップSs4202では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図60)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4202において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4202:YES)、ステップSs4203に進む。
ステップSs4203では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(ア)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(イ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ウ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4203では、(ア)~(ウ)の中から(ア)を特定する。(ア)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4203を実行した後、ステップSs4204に進む。
ステップSs4204では、ステップSs4203で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1002(図30)によって取得した変動時間と、ステップSs4201によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4205では、ステップSs4204によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4205を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4202において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4202:NO)、ステップSs4206に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図60)のSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4206において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4206:YES)、ステップSs4207に進む。
ステップSs4207では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(イ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(イ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4207を実行した後、先に説明したステップSs4204に進み、ステップSs4207で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1002(図30)によって取得した変動時間と、ステップSs1004(図30)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4206において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4206:NO)、ステップSs4208に進む。
ステップSs4208では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ウ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ウ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4208を実行した後、先に説明したステップSs4204に進み、ステップSs4208で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1005(図30)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図61:Ss4104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図63は、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4301では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4302に進む。
ステップステップSs4302では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図60)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4302において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4302:YES)、ステップSs4303に進む。
ステップSs4303では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(エ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(カ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4303では、(エ)~(カ)の中から(エ)を特定する。(エ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4303を実行した後、ステップSs4304に進む。
ステップSs4304では、ステップSs4303で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1102(図31)によって取得した変動時間と、ステップSs4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4305では、ステップSs4304によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4305を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4302において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4302:NO)、ステップSs4306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図60)のSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4306:YES)、ステップSs4307に進む。
ステップSs4307では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(オ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4307を実行した後、先に説明したステップSs4304に進み、ステップSs4307で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1104(図31)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4306:NO)、ステップSs4308に進む。
ステップSs4308では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(カ)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(カ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4308を実行した後、先に説明したステップSs4304に進み、ステップSs4308で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1105(図31)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図61:Ss4106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図64は、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4401では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4402に進む。
ステップステップSs4402では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図60)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4402において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4402:YES)、ステップSs4403に進む。
ステップSs4403では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(キ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ク)高確高サポで、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用演出パターンテーブル、(ケ)高確高サポで、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4403では、(キ)~(ケ)の中から(キ)を特定する。(キ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4403を実行した後、ステップSs4404に進む。
ステップSs4404では、ステップSs4403で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1202(図32)によって取得した変動時間と、ステップSs4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4405では、ステップSs4404によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4405を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4402において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4402:NO)、ステップSs4406に進む。
テップSs4406では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が特殊小当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図60)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された特殊小当たりの有無の情報から、当否判定の結果が特殊小当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4406において、当否判定の結果が特殊小当たり当選であると判定した場合には(Ss4406:YES)、ステップSs4407に進む。
ステップSs4407では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ク)高確高サポで、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4407を実行した後、先に説明したステップSs4404に進み、ステップSs4407で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1204(図32)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4406において、今回の遊技回における当否判定の結果が特殊小当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4406:NO)、ステップSs4408に進む。
ステップSs4408では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、通常小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ケ)高確高サポで、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4408を実行した後、先に説明したステップSs4404に進み、ステップSs4408で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1203(図32)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図61:Ss4107)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図65は、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4501では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4502に進む。
ステップステップSs4502では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図60)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4502において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4502:YES)、ステップSs4503に進む。
ステップSs4503では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(コ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(サ)高確低サポで、当たり抽選において小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4503では、(コ)、(サ)の中から(コ)を特定する。(ケ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4503を実行した後、ステップSs4504に進む。
ステップSs4504では、ステップSs4503で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1302(図33)によって取得した変動時間と、ステップSs4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4505では、ステップSs4504によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4505を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4502において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4502:NO)、ステップSs4506に進む。
ステップSs4506では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(サ)高確低サポで、当たり抽選において小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4506を実行した後、先に説明したステップSs4504に進み、ステップSs4506で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1303(図33)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<特2用遊技回演出設定処理>
次に、特2用遊技回演出設定処理について説明する。特2用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図58:Ss3811)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図66は、特2用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4601では、主側MPU62から第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSs4601において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Ss4601:NO)、本特2用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSs4601において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信していると判定した場合には(Ss4601:YES)、ステップSs4602に進む。
ステップSs4602では、今回受信した第2変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSs4603に進む。
ステップSs4603では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第2演出パターン設定処理を実行する。第2演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSs4603を実行した後、ステップSs4604に進む。
ステップSs4604では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSs4604を実行した後、ステップSs4605に進む。
ステップSs4605では、今回の第2始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第2変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第2変動用コマンドの内容から今回の第2始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSs4604において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第2変動表示パターンを選択する。なお、第2変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図18)に記憶されている第2変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSs4606に進む。
ステップSs4606では、今回の第2始動口用遊技回において設定された第2演出パターン、停止図柄、第2変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSs4607に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSs4607を実行した後、ステップSs4608に進む。
ステップSs4608では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている第2保留個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSs4608を実行した後、ステップSs4609進む。
ステップSs4609では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図56)のステップSs3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSs4608において特定された第2保留個数に対応させて、第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を第2保留個数に対応させて変更する。ステップSs4609を実行した後、特2用遊技回演出設定処理を終了する。
<第2演出パターン設定処理>
次に、第2演出パターン設定処理について説明する。第2演出パターン設定処理は、特2用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図66:Ss4603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図67は、第2演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4701では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4701において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4701:NO)、ステップSs4702に進む。
ステップSs4702では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4702において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4702:NO)、ステップSs4703に進む。
ステップSs4703では、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図19における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4703を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4702において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4702:YES)、ステップSs4704に進む。
ステップSs4704では、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図19における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4704を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4701において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss4701:YES)、ステップSs4705に進む。
ステップSs4705では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4705において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4705:YES)、ステップSs4706に進む。
ステップSs4706では、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図19における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4706を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4705において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss4705:NO)、ステップSs4707に進む。
ステップSs4707では、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図19における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4707を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図67:Ss4703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図68は、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4801では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSs4801を実行した後、ステップSs4802に進む。
ステップSs4802では、ステップSs4802で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1901(図39)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4803では、ステップSs4802によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4803を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図67:Ss4704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図69は、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4901では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4902に進む。
ステップステップSs4902では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図66)のステップSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4902において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4902:YES)、ステップSs4903に進む。
ステップSs4903では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(サ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(シ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ス)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4903では、(サ)~(ス)の中から(サ)を特定する。(サ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4903を実行した後、ステップSs4904に進む。
ステップSs4904では、ステップSs4903で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2002(図40)によって取得した変動時間と、ステップSs4901によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4905では、ステップSs4904によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4905を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4902において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4902:NO)、ステップSs4906に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図66)のSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4906:YES)、ステップSs4907に進む。
ステップSs4907では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(シ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(シ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4907を実行した後、先に説明したステップSs4904に進み、ステップSs4907で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2004(図40)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4906:NO)、ステップSs4908に進む。
ステップSs4908では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ス)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ス)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4908を実行した後、先に説明したステップSs4904に進み、ステップSs4908で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2005(図40)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図67:Ss4706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図70は、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs5001では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSs5001を実行した後、ステップSs5002に進む。
ステップSs5002では、ステップSs5002で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2101(図41)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs5003では、ステップSs5002によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs5003を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図67:Ss4704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図71は、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs5101では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs5102に進む。
ステップステップSs5102では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図66)のステップSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs5102において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss5102:YES)、ステップSs5103に進む。
ステップSs5103では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(セ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ソ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(タ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs5103では、(セ)~(タ)の中から(セ)を特定する。(セ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5103を実行した後、ステップSs5104に進む。
ステップSs5104では、ステップSs5103で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2202(図42)によって取得した変動時間と、ステップSs5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs5105では、ステップSs5104によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs5105を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs5102において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss5102:NO)、ステップSs5106に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図66)のSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss5106:YES)、ステップSs5107に進む。
ステップSs5107では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ソ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ソ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5107を実行した後、先に説明したステップSs5104に進み、ステップSs5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2204(図42)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss5106:NO)、ステップSs5108に進む。
ステップSs5108では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図18)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(タ)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(タ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5108を実行した後、先に説明したステップSs5104に進み、ステップSs2108で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2205(図42)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図72は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSs5201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSs5202に進む。
ステップSs5202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図73は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSs5301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図74は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSs5401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(E19)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Ss5401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSs5402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Ss5401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSs5403に進む。
ステップSs5403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Ss5402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSs5404に進む。
ステップSs5404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Ss5403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSs5405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《1-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となり、スルーゲート35を通過した遊技球は、始動口ユニット200(図4)において本線通路部210から第1分岐通路部220に流通する。このため、スルーゲート35を通過した遊技球は、右側第1始動口44に必ず入球することになる。但し、右側第1始動口44に入球した遊技球は、その後、2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、転落口252に入球する。高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、遊技球が右側第1始動口44に入球した場合に、1/21の確率ながら、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、遊技者は不利益を受ける可能性がある。
これに対して、転落口252へ遊技球が入球することなしに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する。サポートモードが低頻度サポートモードである場合、電動役物34aは実質的に常時閉鎖状態となり、その結果、遊技球は第3ルートRT3(図9)に沿って流れ、第2始動口34へ遊技球が入球する状態となる。この場合には、右側第1始動口44側へ遊技球が流れる場合のように、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行されることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。高確低サポ状態は、次の大当たり当選まで継続し、事実上、次の大当たり当選が約束される。
これらの結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、遊技者に対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、転落する前に、遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する構成とした。このために、当たり抽選において特殊小当たりに当選して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態においては、始動口ユニット200に備えられる右側第1始動口44と転落口252への入球は不可であるが、第2始動口34への入球は可能となっている。低確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、第3ルートRT3(図9)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となる。このため、遊技者によっては、低確低サポ状態において弱右打ちをして、第3ルートRT3に沿って遊技球を流すことによって、第2始動口34への遊技球の入球を狙うことが考えられる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者に対して、低確低サポ状態において、弱右打ち操作を行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、始動口ユニット200は、本線通路部210、第1分岐通路部220、第2分岐通路部230、および振分片部242を備える構造物(ハードウェア的な構成)によって構成され、その上、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されている。この構成によれば、遊技者は、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察することができ、観察によって、転落口252へ遊技球が入球するか否か、第2始動口34へ遊技球が入球するか否か、等を認めることができる。転落口252へ遊技球が入球した場合、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行することから、遊技者に不利な状態となる。このために、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察する遊技者に対して、転落口252へ遊技球が入球して不利な状態とならないか緊迫感を付与することができる。また、第2始動口34へ遊技球が入球する場合、転落口252へ遊技球が入球することのない無敵ゾーンに遊技状態が移行したことになる。このために、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察する遊技者に対して、無敵ゾーンといった遊技者に有利な遊技状態に移行する期待感を付与することできる。このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《1-8》第1実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《1-8-1》変形例1:
上記第1実施形態では、本線通路部210、第1分岐通路部220、第2分岐通路部230、第2始動口34、右側第1始動口44、始動口ユニット内アウト口251、および転落口252を有する始動口ユニット200を備えることによって、高確高サポ状態において、転落口252へ遊技球が入球して当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードへ転落する可能性がある一方、高確高サポ状態H5における遊技回の実行回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球しない状態が続いた場合に、転落の可能性がない高確低サポ状態へ遊技状態を移行できる。高確低サポ状態では、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選を行うことができ、その上、上述したように転落の可能性がなく、事実上、次の大当たり当選が約束されている。これに対して、変形例として、上述した始動口ユニット200とは相違する構成を採用することによって、上述した遊技性を実現してもよい。要は、高確高サポ状態において、転落口252へ遊技球が入球して当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードへ転落する可能性がある一方、高確高サポ状態H5における遊技回の実行回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球しない状態が続いた場合に、転落の可能性がない高確低サポ状態へ遊技状態を移行できる構成であれば、どのような構成を採用することもできる。
《1-8-2》変形例2:
上記第1実施形態では、始動口ユニット200に備えられる本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを遊技者は観察することができる。これに対して、変形例として、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成し、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを遊技者が観察できない構成としてもよい。この構成によれば、遊技球の流れからだけでは、転落口252へ遊技球が入球すること、第2始動口34へ遊技球が入球すること等を遊技者は知ることができないが、第1実施形態の構成によれば、遊技者は、図柄表示装置41に表示される演出画像によって、転落したこと(抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したこと)や無敵ゾーンに移行したことを知ることができる。
《1-8-3》変形例3:
上記第1実施形態では、始動口ユニット200に備えられる第1分岐通路部220および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、遊技者は、遊技球の流れから、遊技球が転落口252に入球したことを知ることができる。これに対して、変形例として、第1分岐通路部220および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成し、転落口252または始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球が見えない構成としてもよい。その上で、音声発光制御装置90側で、転落口252への遊技球の入球に応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行わず、さらに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したのかを演出によって告知しない構成とする。この構成によれば、高確高サポ状態において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、長期間にわたって転落したのかどうかといった緊迫感を遊技者に付与することができる。また、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときには、転落することなしに高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行して欲しいといった期待感を遊技者に付与することができる。このように、この変形例によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《1-8-4》変形例4:
上記第1実施形態では、高確高サポ状態において、今回の遊技回における当否判定の結果が特殊小当たり当選である場合に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、高確低サポ状態(無敵ゾーン)への移行を行う構成とした。その上で、第1実施形態では、高確高サポ状態においてサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行したときに、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを示す演出画像を図柄表示装置41に表示する構成とした。これに対して、変形例として、第1実施形態の変形例1と同様に、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成する構成とした上で、高確高サポ状態においてサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行したときに、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを示す演出画像を表示するタイミングを、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときまで遅らせる構成としてもよい。この構成によれば、当否判定の結果、特殊小当たりに当選して高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことが、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで認識することができないことから、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
さらに、この変形例4において、変形例3の構成を追加する構成としてもよい。すなわち、変形例4において、音声発光制御装置90側で、転落口252への遊技球の入球に応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行わず、さらに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、遊技状態が高確高サポ状態から低確高サポ状態と高確低サポ状態(無敵ゾーン)とのうちのいずれに移行したかを演出によって告知しない構成としてもよい。この構成によれば、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、長期間にわたって転落したのかどうか、高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行しているのかどうかといった緊迫感を遊技者に付与することができる。また、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときには、転落することなしに高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行して欲しいといった期待感を遊技者に付与することができる。このように、この変形例によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《1-8-5》変形例5:
上記第1実施形態およびその変形例では、転落口252に遊技球が入球すると、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、転落口252への遊技球の入球を契機とした抽選によって例えば1/2の確率で当選するか否かを判定し、当選した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードに移行する構成としてもよい。この構成によれば、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行して遊技者に不利な状態となるかならないかについて、遊技者にいっそうの緊迫感を付与することができる。
《1-8-6》変形例6:
上記第1実施形態およびその変形例では、右側第1始動口44に入球した遊技球を所定の確率(例えば1/21)でもって転落口252に入球させ、遊技球が転落口252へ入球した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードへ切り替える構成とすることで、右側第1始動口44に遊技球が入球した場合に、抽選モードを所定の確率でもって高確率モードから低確率モードへ切り替え可能な構成とした。これに対して、変形例として、右側第1始動口44への遊技球の入球を契機とした抽選によって例えば1/21の確率で転落当選するか否かを判定し、転落当選した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードに移行する構成としてもよい。すなわち、ソフトウェア的に、右側第1始動口44に遊技球が入球した場合に、抽選モードを所定の確率でもって高確率モードから低確率モードへ切り替え可能な構成を実現してもよい。この変形例によれば、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行して遊技者に不利な状態となるかならないかについて、遊技者に緊迫感を付与することができる。さらに、この変形例によれば、始動口ユニット内アウト口251や、転落口252、始動口ユニット内アウト口251に向かう通路、転落口252に向かう通路等を省略することができることから、構成を簡略化できるという効果も奏する。
《1-8-7》変形例7:
上記第1実施形態およびその変形例では、高確高サポ状態において、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する条件として、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合と、今回の遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合との二つがある構成とした。これに対して、変形例として、上記移行する条件として、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合と、今回の遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合とのうちのいずれか一つとしてもよい。さらに、上記移行する条件として、上記の二つの場合に他の場合を加えた、3以上の数の条件としてもよい。
《1-8-8》変形例8:
上記第1実施形態およびその変形例では、図20に示すように、低確高サポ状態では、特2変動時間は通常の長さに設定される構成とした。これに対して変形例として、低確高サポ状態では、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。低確高サポ状態では、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能であるが、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報(最大4個)が残り、低確高サポ状態において、その残った保留情報に基づいて当たり抽選が実行されることが起こり得る。そうすると、遊技者にとって過度に有利な状態となるが、この変形例では、低確高サポ状態において、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能でありながら、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定することで、第2保留エリアRbに残った保留情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができる。
《1-8-9》変形例9:
上記第1実施形態およびその変形例では、転落口252へ続く流路と始動口ユニット内アウト口251へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置240を、往復運動する振分片部242によって遊技球の振り分けを行う構成とした。この構成によれば、振分片部242の可動域に遊技球が侵入するタイミングによって、遊技球の振り分け先が決定される。これに対して、変形例として、遊技球が入る穴が複数個設けられた皿状の役物(いわゆるクルーン)によって、遊技球を振り分ける構成としてもよい。この構成によれば、クルーン上を移動する遊技球の運動エネルギー(速度)によって、遊技球の振り分け先が決定される。この変形例によっても、期待感や緊迫感を遊技者に付与することができる。また、遊技球振分装置240は、振分片部242を備えた構成や、皿状の役物を備えた構成に限る必要は無く、種々の形状の構造物(ハードウェア的な構成)によって遊技球を振り分ける装置に換えることもできる。
《1-8-10》変形例10:
上記第1実施形態およびその変形例では、第2始動口用の振分テーブル(図15(b)参照)には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、確変大当たりと通常大当たりとが混在して設定されていた。これに対して、変形例として、第2始動口用の振分テーブルには、確変大当たりのみが設定され、通常大当たりは設定されていない構成としてもよい。この構成は、V確変機によって実現される。V確変機とは、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の最中に特定領域(Vゾーン)に遊技球が入球することを契機として抽選モードが高確率モードとなる機種である。V確変機とすることによって、第1始動口へ遊技球が入球した場合と第2始動口へ遊技球が入球した場合とで確変大当たりとなる確率を変えることが可能となる。この変形例では、V確変機とすることによって、第2始動口用の振分テーブルに対して確変大当たりのみが設定される構成を実現している。
この変形例における遊技の流れは、図19に示した第1実施形態のパチンコ機10における遊技の流れと比較して、高確低サポ状態H6における通常大当たりに当選した場合の流れが無くなったものとなる。このため、高確低サポ状態H6は次の確変大当たりの当選まで継続し、事実上、次回の確変大当たりが保証される。第1実施形態のパチンコ機10における高確低サポ状態H6では、次回の大当たりが保証されているが、振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりとなることは保証されていない。これに対して、この変形例では、高確低サポ状態H6において、次回の確変大当たりが保証されることから、高確高サポ状態H5から高確低サポ状態H6へ移行した際に、いっそうの安堵感を遊技者に付与することができる。
《1-8-11》変形例11:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技球が通過可能な所定領域としての始動口ユニット200の入球部210aを遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報としての右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、第2始動口34用の検知センサーからの信号、転落口252用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号から一つの結果情報を取得する構成とした。これに対して変形例として、遊技球が通過可能な所定領域としての右側第1始動口44を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報としての当たり乱数カウンタC1の値、および大当たり種別カウンタC2の値から一つの結果情報を取得する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、第1振分手段を電動役物34aによって構成し、第2振分手段を遊技球振分装置240によって構成したが、これに対して、変形例として、第1振分手段と第2振分手段とを、制御部と、記憶部に記憶されるテーブルデータとによって構成することもできる。テーブルデータとしては、例えば当否テーブルと振分テーブルとを採用することができる。具体的には、当否テーブルを用いた当たり抽選を実行する手段を第1振分手段とし、振分テーブルを用いた振分判定を実行する手段を第2振分手段としてもよい。この場合に、第1振分手段によって得られる第1結果が当たり抽選の外れに対応し、第1振分手段によって得られる第2結果が当たり抽選の大当たりに対応し、第2振分手段によって得られる第3結果が振分判定の結果としての確変大当たりに対応し、第4結果が振分判定の結果としての通常大当たりに対応する構成としてもよい。こうした変形例では、上記実施形態及び上記各変形例と同様に、遊技状態移行手段によって移行する移行元の特定遊技状態は高確高サポ状態に対応し、移行先の所定遊技状態は低確高サポ状態に対応する。この変形例によっても、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、この変形例における所定領域を、右側第1始動口44に換えて、第2始動口34に至る本線通路部210としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《1-8-12》変形例12:
上記第1実施形態およびその変形例では、始動口ユニット200の開口部210cに設けた始動口を第1始動口(右側第1始動口44)とする構成であった。これに対して変形例として、始動口ユニット200の開口部210cに設けた始動口を第2始動口とする構成としてもよい。
図75は、この変形例における始動口ユニット200Xを示す説明図である。この変形例における始動口ユニット200Xは、始動口として、上側第2始動口(第1実施形態における右側第1始動口44に換わる第2始動口)934と、下側第2始動口(第1実施形態における第2始動口34と同一の始動口)34とを備える。この構成以外の始動口ユニット200Xの構成、および始動口以外のハードウェア構成については、第1実施形態のパチンコ機10と同一である。図75において、第1実施形態と同じ部品については第1実施形態と同一の符号を付けた。この変形例では、さらに、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果に特殊小当たりを設ける構成に換えて、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果に特殊小当たりを設ける構成とした。この変形例によっても、高確高サポ状態から無敵ゾーンである高確低サポ状態への移行が可能となり、第1実施形態と同様に、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、この変形例によれば、次のような効果も奏する。第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっており、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と比較して、遊技者にとっての有利性が高い構成となっている。このため、この変形例によれば、右側第1始動口44を上側第2始動口934に換えたことから、第1実施形態と比較して、始動口ユニット200Xに遊技球を通過させることのメリットがより高いものとなる。したがって、この変形例によれば、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるよりも、弱右打ちを行い、上側第2始動口934へ遊技球を入球させることの方が、よりメリットがあることを遊技者に認識させることができることから、高確高サポ状態H5における弱右打ちを、遊技者に対してより推奨することができるという副次的な効果を奏する。なお、先に説明したように、第1実施形態のパチンコ機10では、もともと、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と比較して、遊技者にとっての有利性が高い構成となっているが、その有利性が高くなっている程度をより大きなものとしてもよい。具体的には、第1始動口用の振分テーブルの振り分け結果のラウンド遊技の回数を例えば2Rと小さくする構成としてもよい。要は、第1始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり当選した際の遊技者にとっての有利性を、第2始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり当選した際の遊技者にとっての有利性と比較して低くすることができれば、どのような構成に換えてもよい。
また、始動口ユニット200Xの開口部210cに設けた始動口を上側第2始動口934としたこの変形例において、高確高サポ状態H5における第1図柄表示部37bの変動時間(特1変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、高確高サポ状態H5において、第1始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成としてもよい。この結果、この変形例では、遊技者に対して、高確高サポ状態H5において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。なお、この変形例に対する変形例として、高確高サポ状態H5に加えて、低確高サポ状態H3、高確低サポ状態H6についても特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。すなわち、遊技者に左打ちさせることが想定されている低確低サポ状態H1以外の各種の遊技状態H3,H5,H6における特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。この結果、遊技者に対して、低確低サポ状態H1以外の遊技状態H3,H5,H6において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。
さらに、始動口ユニット200Xの開口部210cに設けた始動口を上側第2始動口934としたこの変形例において、第2始動口用の振分テーブルの振り分け結果を確変大当たりのみとする(通常大当たりを含まない)構成としてもよい。この構成は、上述したV確変機によって実現される。この構成によれば、まず第1に、高確高サポ状態H5において、大当たりに当選さえすれば、必ず高確高サポ状態H5を連続させることができることから、高確高サポ状態H5において、上側第2始動口934への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たり当選して欲しいという期待感を遊技者に対して付与することができる。また、高確高サポ状態において、大当たり当選しなくても、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感を遊技者に対して付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達したことで移行する高確低サポ状態H6においては、通常大当たりの無い(必ず確変大当たりとなる)無敵ゾーンとなる安堵感を、遊技者に対していっそう付与することができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《1-8-13》変形例13:
高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるよりも、弱右打ちを行い、右側第1始動口44へ遊技球を入球させることの方が、よりメリットがあることを遊技者に認識させる方法として、次の方法もある。具体的には、高確高サポ状態H5における中央側第1始動口33への遊技球の入球に基づく第1図柄表示部37bの変動時間(中央側特1変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、高確高サポ状態H5において、中央側第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成としてもよい。この結果、この変形例では、遊技者に対して、高確高サポ状態H5において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。なお、この変形例に対する変形例として、高確高サポ状態H5に加えて、低確高サポ状態H3、高確低サポ状態H6についても中央側特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。すなわち、遊技者に左打ちさせることが想定されている低確低サポ状態H1以外の各種の遊技状態H3,H5,H6における特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。この結果、遊技者に対して、低確低サポ状態H1以外の遊技状態H3,H5,H6において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。
《1-8-14》変形例14:
上記第1実施形態およびその変形例では、高頻度サポートモードの保証遊技回数を50回としたが、これに対して、変形例として、保証遊技回数を1回としてもよい。この変形例における遊技の流れは、図19に示した第1実施形態のパチンコ機10における遊技の流れと比較して、高確高サポ状態H5における転落した時の移行先が相違する。保証遊技回数が1回である場合に、その1回目の遊技回で転落した場合、その転落時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回の変動停止時にサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行されることから、高確高サポ状態H5における転落した時の移行先は、低確低サポ状態H1となる。すなわち、高確高サポ状態H5において、転落した場合、高確高サポ状態H5から低確低サポ状態H1に移行する。なお、保証遊技回数が1回である場合に、その1回目の遊技回で転落しなかった場合には、第1実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H5から高確低サポ状態H6に移行する。この変形例によっても、第1実施形態のパチンコ機10と同様に、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、保証遊技回数は1回や50回に限る必要も無く、その他の数の回数としてもよい。
《1-8-15》変形例15:
上記第1実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第1実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第1実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第1実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第1実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《1-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《1-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴sA群>
特徴sA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sA1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図54の遊技球振分制御処理)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。
これらの結果、特徴sA1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者に対して、第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、判定モード切替手段によって判定モードが第2判定モードから不利な第1判定モードへ切り替えられないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sA1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
従来のパチンコ機として、ループタイプのパチンコ機と、STタイプのパチンコ機とがある。ループタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態が、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続する機種である。STタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態における遊技回数が制限されている機種である。ループタイプのパチンコ機では、当たり抽選において大当たり当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりとならないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。一方、STタイプのパチンコ機では、制限回数までの間に大当たりに当選しないのではといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。これらに対して、特徴sA1によれば、上述したように、緊迫感と共に、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感を付与することができる。また、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。こうした安堵感と期待感は、特徴sA1に特有の効果であり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sA2]
特徴sA1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sA3]
特徴sA2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sA3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sA4]
特徴sA1から特徴sA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sA4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sA5]
特徴sA1から特徴sA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sA5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sA6]
特徴sA1から特徴sA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sA6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sA6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sB群>
特徴sB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sB1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図54の遊技球振分制御処理)と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sB1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sB2]
特徴sB1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sB3]
特徴sB2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sB3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sB4]
特徴sB1から特徴sB3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に加えて、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sB4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sB5]
特徴sB1から特徴sB4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sB5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sB6]
特徴sB1から特徴sB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sB6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sB6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sC群>
特徴sC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sC1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に入球した遊技球は、その後、遊技球振分装置によって第2通路から第3通路に振り分けられ、第3入球手段へ入球する可能性がある。第3入球手段に遊技球が入球した場合には、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて、遊技者にとっては不利な状態となる。すなわち、制御モードが第2制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となり得る。一方、制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のような第3入球手段に相当する構成がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることはない。このために、特徴sC1によれば、制御モードが第1制御モードと第2制御モードとのいずれにあるかを制御することによって、遊技者にとって有利な状態と不利な状態とを切り替えることが可能となる。したがって、期待感や緊迫感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴sC1によれば、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、第3入球手段に遊技球が入球して判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC2]
特徴sC1に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sC2によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利な状態となる確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sC3]
特徴sC1または特徴sC2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC3によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。制御モードが第1制御モードである場合には、先に説明したように第3入球手段への入球の可能性がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることがなく、その上で、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sC3によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC4]
特徴sC1から特徴sC3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。制御モードが第1制御モードである場合には、先に説明したように第3入球手段への入球の可能性がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることがなく、その上で、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sC4によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC5]
特徴sC1から特徴sC4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sC5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sC6]
特徴sC1から特徴sC5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sC6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sC6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sD群>
特徴sD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sD1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図54の遊技球振分制御処理)と、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)と、
を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
また、特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、遊技球が第1入球手段に必ず入球するが、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sD2]
特徴sD1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD3]
特徴sD2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sD3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sD4]
特徴sD1から特徴sD3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD4によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD5]
特徴sD1から特徴sD4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD5によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD6]
特徴sD1から特徴sD5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sD6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sD6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sE群>
特徴sE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sE1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図54の遊技球振分制御処理)と、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段と、
を備え、
前記制御手段は、
特定条件が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、特定条件が成立した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sE1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことのできる状態へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴sE1によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sE1によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sE1によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
[特徴sE2]
特徴sE1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE3]
特徴sE2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sE3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sE4]
特徴sE1から特徴sE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE4によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sE4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE5]
特徴sE1から特徴sE4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことのできる状態へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE6]
特徴sE1から特徴sE5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sE6によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
<特徴sF群>
特徴sF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴sF1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第1入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図23の転落口の入球処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第3入球手段への遊技球の入球が可能または容易となり、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)において、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第3入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となる、
ことを特徴とする遊技機。
特徴sF1によれば、判定モードが第2判定モードであり、制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態では、補助手段の状態が第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態であることから、遊技回を実行する契機となり得る第1入球手段への遊技球の入球が容易である。但し、第2判定第2制御状態では、第3入球手段への遊技球の入球が可能または容易であることから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられ、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、判定モードが第2判定モードであり、制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態では、遊技回を実行する契機となり得る第2入球手段への遊技球の入球が容易でありながら、第3入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であることから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとっては不利な状態となる可能性はない。したがって、特徴sF1によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sF2]
特徴sF1に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF2によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。このため、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、第2判定第1制御状態への移行がなされる。第2判定第1制御状態は、先に説明したように、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することへの期待感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sF3]
特徴sF1または特徴sF2に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第2判定第2制御状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF3によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行、すなわち、第2判定第1制御状態への移行がなされる。第2判定第1制御状態は、先に説明したように、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たすことへの期待感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sF4]
特徴sF1から特徴sF3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF4によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sF4によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである通常状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sF4によれば、遊技者に対して通常状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sG群>
特徴sG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴sG1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第1入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記流通領域に設けられ、前記補助手段によって前記第1入球手段への入球が拒否された遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する平行実行手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第2制御モードである状態における前記第2遊技時間を、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する第2遊技時間設定手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、補助手段の状態が第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態であることから、第2入球手段への遊技球の入球は不可能または困難となる。しかしながら、制御モードが第1制御モードである状態で、第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第2特別情報が取得情報記憶手段に保留され、第1制御モードである状態から移行した第2制御モードである状態において、その保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が実行されることが起こり得る。第2特別情報に基づく判定手段による判定は、一般に第2特別情報に基づく判定手段による判定よりも遊技者にとって有利性が高いことから、保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が連続して行われた場合、遊技者にとって過度に有利な状態となる。これに対して、特徴sG1によれば、第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、制御モードが第2制御モードである状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定されることから、取得情報記憶手段に保留された第2特別情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができ、遊技者に過度に有利な状態となることを抑制することができる。
[特徴sG2]
特徴sG1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技時間設定手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第2制御モードである第2判定第2制御状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG2によれば、第2判定第2制御状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定される。このため、第2判定第2制御状態となる前の遊技状態で、第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第2特別情報が取得情報記憶手段に保留され、移行後の第2判定第2制御状態において、その保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が実行されることが起こり得る。これに対して、特徴sG2によれば、第2判定第2制御状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定されることから、取得情報記憶手段に保留された第2特別情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができ、遊技者に過度に有利な状態となることを抑制することができる。
[特徴sG3]
特徴sG1または特徴sG2に記載の遊技機であって、
前記第2遊技時間設定手段は、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第1判定第1制御状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG3によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである第1判定第1制御状態において、遊技者が第1入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sG3によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sG3によれば、第1判定第1制御状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sH群>
特徴sH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sH1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(スルーゲート35)と、
前記流通領域に設けられ、前記第1入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第2入球手段(右側第1始動口44)と、
前記流通領域に設けられ、前記第2入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第3入球手段(始動口ユニット内アウト口251)と、
前記流通領域に設けられ、前記第1入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第4入球手段(第2始動口34)と、
を備える遊技機において、
特定の遊技状態である第1遊技状態(高確高サポ状態)において、前記第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球のそれぞれが、前記第2入球手段と前記第3入球手段の双方に入球した場合に、前記複数の遊技球に続いて前記第1入球手段へ入球した1または複数の遊技球が前記第4入球手段へ入球可能な第2遊技状態(高確低サポ状態)へ移行する遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH1によれば、特定の遊技状態である第1遊技状態において、前記第1入球手段に入球した複数の遊技球のそれぞれが、前記第2入球手段と前記第3入球手段の双方に入球した場合(50個の遊技球が右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251との双方に入球して、遊技回が50回実行された場合)に、遊技状態が第1遊技状態から第2遊技状態へ移行する。第2遊技状態では、第1遊技状態において第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球に続いて第1入球手段へ入球した1または複数の遊技球が第4入球手段へ入球可能な状態である。このため、第1遊技状態において、第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球のそれぞれが、第2入球手段と第3入球手段の双方に入球することが完了した場合に、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことが可能となる第2遊技状態に突入することになる。第2遊技状態は、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことが可能となり、遊技者にとって有利な状態である。このため、特徴sH1によれば、第1遊技状態において、第1入球手段に入球した遊技球が第2入球手段と第3入球手段の双方に入球しないかといった期待感や緊迫感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sH2]
特徴sH1に記載の遊技機であって、
前記第2入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記第4入球手段は、補助手段によって前記第2入球手段への入球が拒否された遊技球が入球可能である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sH2によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、第2入球手段への遊技球の入球が可能又は容易となり、第4入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となる。また、制御モードが第1制御モードである状態において、第2入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となり、第4入球手段への遊技球の入球が可能又は容易となる。このため、制御モードを第1制御モードと第2制御モードとの間で切り替えることで、第2入球手段への遊技球の入球と、第4入球手段への遊技球の入球とを容易に制御することができる。したがって、制御性に優れている。
[特徴sH3]
特徴sH2に記載の遊技機であって、
前記第2入球手段と前記第4入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、前記第2入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第5入球手段(転落口252)と、
前記第5入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図54の遊技球振分制御処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH3によれば、第2入球手段へ入球した遊技球は、第3入球手段と第5入球手段とのうちのいずれかに入球可能となる。このため、第1入球手段に入球した遊技球が第2入球手段に入球した後に第5入球手段に入球し、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わらないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sH4]
特徴sH3に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH4によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第2入球手段に遊技球が入球した後に、当該遊技球が第5入球手段に入球する可能性がある。第5入球手段に遊技球が入球した場合、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、高い確率で遊技球が第4入球手段に入球する。この場合には、第2入球手段に入球した遊技球は第5入球手段へ入球することがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sH4によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sH5]
特徴sH3または特徴sH4に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sH5によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sI群>
特徴sI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sI1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段を少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と第2制御モード(高頻度サポートモード)とを少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御モード移行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)を備え、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記制御モード移行手段によって、前記制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行されたことを契機として、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)へと、遊技状態を移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sI1によれば、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、遊技状態は、第2判定第2制御状態から第2判定第1制御状態へと移行される。第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴sI1によれば、第2判定第2制御状態において、有利性が高い第2判定第1制御状態へ移行する期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sI2]
特徴sI1に記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図54の遊技球振分制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
を備え、
前記第2判定第2制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となり、
前記第2判定第1制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴sI2によれば、第2判定第2制御状態では、第2判定第1制御状態である状態よりも、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、第2判定第1制御状態では、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第1入球手段に遊技球が入球した場合のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sI2によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sI3]
特徴sI1または特徴sI2に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sI3によれば、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行され、第2判定第1制御状態に移行される。先に説明したように、第2判定第1制御状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sI3によれば、先に説明した第2判定第1制御状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sJ群>
特徴sJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sJ1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段を少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と第2制御モード(高頻度サポートモード)とを少なくとも有する制御手段と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備える遊技機において、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図44の遊技状態移行処理)を備え、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記制御モード移行手段によって、前記制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行されたことを契機として、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)へと、遊技状態を移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sJ1によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、遊技状態は、第2判定第2制御状態から第2判定第1制御状態へと移行される。第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴sJ1によれば、第2判定第2制御状態において、有利性が高い第2判定第1制御状態へ移行する期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sJ2]
特徴sJ1に記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図54の遊技球振分制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
を備え、
前記第2判定第2制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となり、
前記第2判定第1制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴sJ2によれば、第2判定第2制御状態では、第2判定第1制御状態である状態よりも、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、第2判定第1制御状態では、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第1入球手段に遊技球が入球した場合のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sJ2によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sJ3]
特徴sJ1または特徴sJ2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sJ3によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に加えて、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行され、第2判定第1制御状態に移行される。先に説明したように、第2判定第1制御状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sJ3によれば、先に説明した第2判定第1制御状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sK群>
特徴sK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sK1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(右側第1始動口44)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落口用の入球処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであって前記特定条件が成立し得る特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、当該特定遊技状態から前記特定条件が成立し得ない所定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる遊技状態移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、特定条件が成立した場合に、判定手段によって実行する判定が第2判定モードから第1判定モードに移行する。一方、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、特定条件が成立しない状態が続いた場合に、特定遊技状態から特定条件が成立し得ない所定遊技状態に移行する。この所定遊技状態では、特定条件が成立し得ないことから、判定モードについての第2判定モードから第1判定モードへの移行が行なわれることはない。所定遊技状態において、入球手段への遊技球の入球を契機とする遊技回を繰り返し実行することができる。
このために、特徴sK1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数以下である期間、特定条件が成立しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、特定条件が成立する前に、前記遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、特定条件が成立することなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、特定遊技状態から特定条件が成立し得ない所定遊技状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、所定遊技状態において近いうちに入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sK1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sK2]
特徴sK1に記載の遊技機であって、
前記判定モード移行手段は、
遊技球が入球可能な判定モード移行用入球手段と、
前記判定モード移行用入球手段に遊技球が入球した場合に、前記特定条件が成立したと判定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK2によれば、判定モード移行用入球手段に遊技球が入球した場合に、特定条件が成立したと判定され、判定手段によって実行される判定が第2判定モードから第1判定モードに移行される。このため、特徴sK2によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かを、遊技球が判定モード移行用入球手段へ入球するか否かから認識させることができることから、いっそうの緊迫感を付与することができる。
[特徴sK3]
特徴sK1または特徴sK2に記載の遊技機であって、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、前記入球手段としての第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な、前記入球手段としての第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
を備え、
前記判定モード移行手段は、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図54の遊技球振分制御処理)を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有し、前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図34の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK3によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。
これらの結果、特徴sK3によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者に対して、第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、判定モード切替手段によって判定モードが第2判定モードから不利な第1判定モードへ切り替えられないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sK3によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sK4]
特徴sK3に記載の遊技機であって、
前記判定モード移行手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK4によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード移行手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sL群>
特徴sL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sL1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sL1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sL1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sL1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sL1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sL2]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)であった場合に、当該第3結果情報に対応する前記遊技回の次の遊技回の遊技状態を前記特定遊技状態に維持する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sL2によれば、情報取得手段によって取得された結果情報が第3結果に対応する第3結果情報であった場合に、次の遊技回の遊技状態が特定遊技状態に維持される。このために、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果に応じて、遊技者にとって有利性が低い所定遊技状態へ移行される場合と、特定遊技状態に維持される場合とがある。したがって、特徴sL2によれば、第2振分手段によって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感をいっそう付与することができる。
[特徴sL3]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)を上回った特定遊技状況において、前記第1結果に対応する第1結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL3によれば、遊技回の実行回数が所定回数を上回った特定遊技状況において、第1結果に対応する第1結果情報が取得可能となる。このために、特徴sL3によれば、第1結果情報を取得するに際し、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL4]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL4によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第3結果に対応する第3結果情報が取得可能となる。このために、特徴sL4によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL5]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL5によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。このために、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。第2結果は第2振分手段において振り分けが行われる契機となり、第2振分手段によって振り分けられる第4結果は遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる。したがって、特徴sL5によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感を、遊技者に対して確実に付与できる。
[特徴sL6]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)と、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)とを取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL6によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報と、第3結果に対応する第3結果情報とが取得可能となる。第2結果は、第2振分手段において振り分けが行われる契機となる。第3結果は、第2振分手段によって振り分けられる2つの結果の内の1つであって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果ではない結果である。したがって、特徴sL6によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL7]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第1振分手段における前記第1結果と前記第2結果との振分けの割合の異なるモードとして、少なくとも第1のモード(低頻度サポートモード)と第2のモード(高頻度サポートモード)とを有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL7によれば、第1のモードと第2のモードとによって、第1振分手段における第1結果と第2結果との振分けの割合を変更することができる。このため、第1結果と第2結果との振分けの割合の変更を制御性よく行うことができる。第2モードを、第1モードと比較して、第1振分手段によって第1結果に振り分ける割合が高いモードとした場合に、第2モードに切り替えることで、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得される可能性を低下させることができる。この結果、特徴sL7によれば、第1のモードと第2のモードとを切り替えることで、遊技者に対して付与する期待感や緊迫感の程度を切り替えることができる。
[特徴sL8]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL8によれば、第2振分手段の振分結果が第4結果となった場合に、遊技状態は特定遊技状態から所定遊技状態へ移行される。一方、第2振分手段の振分結果が第3結果となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回となっている。このため、第2振分手段の振分結果によって、遊技状態が遊技者にとっての有利性が高い遊技回と、有利性が低い遊技回とに切り替えられる。このため、遊技者に対して緊迫感や期待感を付与することを容易に行うことができる。
[特徴sL9]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出は、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出と比較して、遊技者にとっての有利性が低い旨を示す内容を含む演出内容である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL9によれば、第2振分手段の振分結果が第3結果と第4結果とのうちのいずれになったかを演出によって遊技者に知らせることができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sL10]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となる回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)に達するまでの期間において、第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とならなかった場合に、再度、前記特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(高確低サポ状態(無敵ゾーン)H6)に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL10によれば、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果が第4結果となることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、再度、特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL11]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記入球手段よりも前記所定領域に遊技球が入球し易い発射態様(弱右打ちの発射態様)であり、
前記所定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記所定領域よりも前記入球手段に遊技球が入球し易い発射態様(高確高サポ状態で転落した場合に低確低サポ状態となる変形例14における低確低サポ状態時の左打ちの発射態様)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL11によれば、遊技者は、特定遊技状態において、入球手段よりも所定領域に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、特定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。また、遊技者は、所定遊技状態において、所定領域よりも入球手段に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、所定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。このため、特定遊技状態においては、所定領域に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができ、所定遊技状態においては、入球手段に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができる。したがって、特徴sL11によれば、遊技者に対して、遊技機の設計者側が意図した発射手段の発射態様で遊技球を発射させることができる。この結果、特徴sL11によれば、遊技者の設計者側が想定した遊技の流れを実現させることができる。
<特徴sM群>
特徴sM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sM1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)であった場合に、当該第3結果情報に対応する前記遊技回の次の遊技回の遊技状態を前記特定遊技状態に維持する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sM1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sM1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sM1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sM1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sM1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sM1によれば、情報取得手段によって取得された結果情報が第3結果に対応する第3結果情報であった場合に、次の遊技回の遊技状態が特定遊技状態に維持される。このために、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果に応じて、遊技者にとって有利性が低い所定遊技状態へ移行される場合と、特定遊技状態に維持される場合とがある。したがって、特徴sM1によれば、第2振分手段によって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感をいっそう付与することができる。
<特徴sN群>
特徴sN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sN1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)を上回った特定遊技状況において、前記第1結果に対応する第1結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sN1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sN1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sN1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sN1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sN1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sN1によれば、遊技回の実行回数が所定回数を上回った特定遊技状況において、第1結果に対応する第1結果情報が取得可能となる。このために、特徴sN1によれば、第1結果情報を取得するに際し、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sO群>
特徴sO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sO1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sO1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sO1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sO1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sO1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第3結果に対応する第3結果情報が取得可能となる。このために、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sP群>
特徴sP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sP1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sP1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sP1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sP1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sP1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。このために、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。第2結果は第2振分手段において振り分けが行われる契機となり、第2振分手段によって振り分けられる第4結果は遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる。したがって、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感を、遊技者に対して確実に付与できる。
<特徴sQ群>
特徴sQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sQ1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)と、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)とを取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sQ1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sQ1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sQ1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sQ1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報と、第3結果に対応する第3結果情報とが取得可能となる。第2結果は、第2振分手段において振り分けが行われる契機となる。第3結果は、第2振分手段によって振り分けられる2つの結果の内の1つであって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果ではない結果である。したがって、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sR群>
特徴sR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sR1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第1振分手段における前記第1結果と前記第2結果との振分けの割合の異なるモードとして、少なくとも第1のモード(低頻度サポートモード)と第2のモード(高頻度サポートモード)とを有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sR1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sR1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sR1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sR1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sR1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sR1によれば、第1のモードと第2のモードとによって、第1振分手段における第1結果と第2結果との振分けの割合を変更することができる。このため、第1結果と第2結果との振分けの割合の変更を制御性よく行うことができる。第2モードを、第1モードと比較して、第1振分手段によって第1結果に振り分ける割合が高いモードとした場合に、第2モードに切り替えることで、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得される可能性を低下させることができる。この結果、特徴sR1によれば、第1のモードと第2のモードとを切り替えることで、遊技者に対して付与する期待感や緊迫感の程度を切り替えることができる。
<特徴sS群>
特徴sS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sS1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sS1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sS1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sS1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sS1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sS1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sS1によれば、第2振分手段の振分結果が第4結果となった場合に、遊技状態は特定遊技状態から所定遊技状態へ移行される。一方、第2振分手段の振分結果が第3結果となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回となっている。このため、第2振分手段の振分結果によって、遊技状態が遊技者にとっての有利性が高い遊技回と、有利性が低い遊技回とに切り替えられる。このため、遊技者に対して緊迫感や期待感を付与することを容易に行うことができる。
<特徴sT群>
特徴sT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sT1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出は、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出と比較して、遊技者にとっての有利性が低い旨を示す内容を含む演出内容である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sT1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sT1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sT1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sT1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sT1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。また、特徴sT1によれば、第2振分手段の振分結果が第3結果と第4結果とのうちのいずれになったかを演出によって遊技者に知らせることができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sU群>
特徴sU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sU1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態において、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となる回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)に達するまでの期間において、第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とならなかった場合に、再度、前記特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(高確低サポ状態(無敵ゾーン)H6)に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sU1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sU1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sU1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sU1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sU1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに特徴sU1によれば、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果が第4結果となることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、再度、特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sV群>
特徴sV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sV1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記入球手段よりも前記所定領域に遊技球が入球し易い発射態様(弱右打ちの発射態様)であり、
前記所定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記所定領域よりも前記入球手段に遊技球が入球し易い発射態様(高確高サポ状態で転落した場合に低確低サポ状態となる変形例14における低確低サポ状態時の左打ちの発射態様)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sV1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sV1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sV1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sV1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第1実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sV1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sV1によれば、遊技者は、特定遊技状態において、入球手段よりも所定領域に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、特定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。また、遊技者は、所定遊技状態において、所定領域よりも入球手段に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、所定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。このため、特定遊技状態においては、所定領域に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができ、所定遊技状態においては、入球手段に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができる。したがって、特徴sV1によれば、遊技者に対して、遊技機の設計者側が意図した発射手段の発射態様で遊技球を発射させることができる。この結果、特徴sV1によれば、遊技者の設計者側が想定した遊技の流れを実現させることができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《2》第2実施形態:
《2-1》遊技機の構造:
図76は、本発明の第2実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図77は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図78は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、及びV入賞口48が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。具体的には、可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図77)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技領域PAの中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技領域PAの右側上方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。大入賞口36aは、遊技球が入球可能な入球口であり、本実施形態では矩形に形成されている。開閉扉36bは、大入賞口36aよりも一回り大きいサイズの矩形の蓋体であり、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
V入賞口48は、遊技球が入球可能な入球口であり、高確率モードを作動させる条件となる入球口である。本実施形態では、V入賞口48は可変入賞装置36の大入賞口36aの内部に設けられている。V入賞口48には、V入賞口48を開閉するV入賞口シャッター48aが設けられている。V入賞口シャッター48aは、当たり抽選によって大当たりに当選後、当該大当たり当選を契機として実行される開閉実行モードにおける所定のタイミングで閉鎖状態から開放状態となり、一定時間の経過後に閉鎖状態に戻る。可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態であり、かつV入賞口シャッター48aが開放状態である期間において、遊技球はV入賞口48に入球可能となる。V入賞口48に遊技球が入球すると、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードに移行する。閉鎖状態から開放状態に切り替わる所定のタイミングについては、後述する。
本実施形態におけるパチンコ機10は、高確率モードの遊技状態で所定回数(以下、ST回数とも呼ぶ)の遊技回を実行すると、その後、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。ST回数は、本実施形態では50回である。なお、ST回数は50回に限る必要はなく、60回、40回、30回、20回等の他の回数としてもよい。本実施形態では、ST回数は、後述する時短継続回数(例えば10回)よりも多い回数に限るものとし、時短継続回数よりも多い回数であればいずれの回数としてもよい。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口48、及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に入球した遊技球は保留されない構成となっている。このため、第2の図柄が変動表示をする条件は、第1の図柄と第2の図柄が共に変動表示していない期間における第2始動口34への遊技球の入球に基づいて成立する一方、第1の図柄または第2の図柄が変動表示している期間における第2始動口34への遊技球の入球に基づいては成立しない構成である。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図79は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図79(a)は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄を示す説明図である。図79(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図79(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図79(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図79(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図79(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1が表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数は、最大4つまでである。
また、図79(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《2-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図80は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図77)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口48などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検知センサー67a~67fが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサー67a~67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、V入賞口シャッター48aを開閉動作させるV入賞口シャッター駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。また、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づく抽選において所定の抽選結果となった場合には、ラウンド遊技中における所定のタイミングで、V入賞口48を開放・閉鎖するV入賞口シャッター48aが開閉されるようにV入賞口シャッター駆動部48bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、大入賞口36aへの入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。上述のように、遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図81は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が判定処理実行エリア64cに記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2始動口34に遊技球が入球することによって、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モードが実行されている期間であるとき、または、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bが変動表示を開始してから当該変動表示を終了するまでの期間であるときには、第2始動口34に遊技球が入球した場合であっても、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、後述するリーチ乱数カウンタC3、および後述する転落乱数カウンタCFの各値が判定処理実行エリア64cに記憶されることがない構成(保留機能を有さない構成)とした。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値は、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図79(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0~299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
判定処理実行エリア64cに記憶されている転落乱数カウンタCFの値は、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル:図85)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、その後に判定処理実行エリア64cに移行された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図82は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図82(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図82(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図82(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
一方、図82(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図83は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図83(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図83(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図83(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
「時短付与」とは、後述するサポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。
なお、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、外れの設定はない。すなわち、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)では、外れに替わる当否結果として、時短付与が設定されている。
図83(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図82を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図84は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図84(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図84(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図84(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R確変大当たり、及び8R通常大当たりが設定されている。
8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ことで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起きるように定めたのが、8R確変大当たりである。
開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。V入賞口48は、上述したようにラウンド遊技の1ラウンド目において遊技球の入球が容易であるが、それにも拘わらず、V入賞口48へ遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数は50回(ST回数)に制限されており、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数が50回に達すると、当たり抽選の抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行する。なお、高確率モード時に実行された遊技回において、さらに確変大当たりに当選し、当該確変大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該確変大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて50回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が50回以上継続して実行される場合がある。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間と、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間とが重ならないように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。開閉扉36bの開放期間と開閉扉36bの開放期間とが重ならないことから、遊技球がV入賞口48に入球する確率は極めて低い。従って、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが、実質的に低確率モードとなる大当たりである。
このように、確変大当たりは、通常大当たりと比較して、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48に遊技球が入球しやすいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高い。一方、通常大当たりは、確変大当たりと比較して、V入賞口48に遊技球が入球しにくいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が非常に低い。なお、本明細書では、V入賞口48に遊技球が入球しやすく当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高いほうの振分結果を、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶ。すなわち、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することがないが、上述するように、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶことにした。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~19」が8R確変大当たりに対応し、「20~39」が8R通常大当たりに対応するように設定されている。
図84(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりが設定されている。
16R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれることで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起こるように定めたのが、16R確変大当たりである。すなわち、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違するだけであり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである点、および、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48への遊技球の入球が容易となる点で同一である。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応するように設定されている。すなわち、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが16R確変大当たりに対応するように設定されている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、大当たりの種別として、8R確変大当たり、8R通常大当たり、16R確変大当たりの3種類が設定されているが、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
先に説明したように、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数(50回)に達すると、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するが、本実施形態では、このST回数に達する前の遊技回であっても、後述する転落抽選において当選した場合には、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するように構成されている。
図85は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図85に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、0~99の100個の値が設定されている。そして、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で外れとなる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、100~299の200個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は1/3である。高確率モードの遊技回において、転落抽選に外れた場合には、高確率モードが継続される。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。
図86は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図86(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図86(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図86(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図86(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《2-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図87は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図80)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《2-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《2-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
抽選モードとサポートモードの高低が移行する場合について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短継続回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数は例えば10回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短継続回数である10回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達した後に、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短継続回数は、上記の10回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。
一方、図83(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数が所定回数(ST回数)に達するまで、抽選モードとして高確率モードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、ST回数は例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高確率モードが開始されてから、ST回数である50回の遊技回を実行すると、その後、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。
また、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合にも、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。詳しくは、遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回の開始時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回における当たり抽選が低確率モードで実行される。このため、当該遊技回における当たり抽選において、図83(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
高確率モード時に実行された遊技回において、さらに大当たりに当選し、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて50回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が50回以上継続して実行される場合がある。
《2-4-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
なお、本実施形態では、抽選モードの特定を1つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、抽選モードの特定を2つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグと低確率モードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高確率モードフラグと低確率モードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときに、他方が自動的にOFFされる構成とする。また、本実施形態では、サポートモードの特定を1つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、サポートモードの特定を2つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときには、他方が自動的にOFFされる構成とする。両変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、フラグが切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら遊技の流れが進行する。
図88は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態(状態H1)では、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
低確低サポ状態(状態H1)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続され、遊技者は第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
低確低サポ状態で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H2)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。なお、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H2)においては、先に説明したように、V入賞口48に遊技球が入球することはほとんどない。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードに、サポートモードは低頻度サポートモードになる。
一方、低確低サポ状態(状態H1)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合にも、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H3)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して、右打ちを促す示唆演出と、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48へ遊技球を入球させることを促す示唆演出とを実行する。遊技者は、これらの示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて賞球を得るとともに、ラウンド遊技の1ラウンド目に大入賞口36a内のV入賞口48へ遊技球を入球させる。なお、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H3)においては、先に説明したように、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球することは容易である。
開閉実行モード(状態H3)におけるラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球し、開閉実行モード(状態H3)が終了すると、高確高サポ状態(状態H4)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モード(ST回数である50回限定)となり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短継続回数である10回限定)となる。
高確高サポ状態(状態H4)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。高確高サポ状態(状態H4)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、高確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34に遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別が確変大当たりに限られる(図84(b)の第2始動口用の振分テーブルを参照)ことから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行される。高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H4)が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードの遊技状態は、時短継続回数である10回の遊技回まで継続するが、この10回に達する以前(10回以内)の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。なお、低確高サポ状態(状態H5)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す時短用遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H5)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
低確高サポ状態(状態H5)における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選は、図83(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられる。このため、前述した転落抽選に当選した遊技回に係る当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証されている。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、図84(b)に示すように、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態(状態H5)では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態(状態H4)へ再度移行することが保証されている。
低確高サポ状態(状態H5)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。低確高サポ状態(状態H5)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、低確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
低確高サポ状態(状態H5)で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合、当選した大当たりの種別は確変大当たりとなり、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
まとめると、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態(状態H5)において、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。なお、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるこの状態を、以下、「次回まで高サポ継続状態(=次回迄高サポ継続状態)」と呼ぶ。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から、10回以内の遊技回で転落抽選に当選して低確高サポ状態(状態H5)に移行した場合に、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。
高確高サポ状態(状態H4)において、転落抽選に当選せずに、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達すると、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)に移行する。なお、高確低サポ状態(状態H6)への移行の際には、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数を示すST用遊技回数カウンタSNCは、移行前のまま保持される。このため、高確低サポ状態(状態H6)への移行によって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
高確低サポ状態(状態H6)では、パチンコ機10は、遊技者に対して左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が1/233と極めて低く、第2始動口34の電動役物34aが電役開放状態となる確率は極めて低い。このため、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口34に遊技球が入球することは困難であることから、パチンコ機10は、遊技者に対して、第2始動口34を狙う右打ちではない左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態(状態H6)では、遊技者は、当該示唆演出に従って左打ちを実行することによって、遊技領域PAの左側へ遊技球を流下させ、第1始動口33へ遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。なお、高確低サポ状態(状態H6)において、右打ちをし続けた場合には、第2始動口34に遊技球が入球することなく、遊技球を浪費してしまうことになる。
高確低サポ状態(状態H6)において実行された遊技回における転落抽選に当選した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ、転落抽選に当選せずに、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数がST回数(高確低サポ状態H6に移行してからカウントすると40回)に達すると、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
抽選モードとサポートモードとによって特定される上述した4つの状態H1、H4、H5、H6について、遊技者にとっての有利性を比較すると、次のようになる。4つの状態H1、H4、H5、H6のうち、低確低サポ状態H1が最も有利性が低い。高確高サポ状態H4、低確高サポ状態H5、高確低サポ状態H6の中では、高確低サポ状態H6が最も有利性が低い。高確低サポ状態H6は、転落抽選に当選した場合や、遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、低確低サポ状態(状態H1)に移行するためである。高確高サポ状態H4と低確高サポ状態H5とを比較すると、低確高サポ状態H5が高確高サポ状態H4に比べて有利性が高い。高確高サポ状態H4は、抽選モードが高確率モードであることから有利性は高いが、遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達した場合にサポートモードは低頻度サポートモードに移行することから、次の確変大当たりが保証されている高確高サポ状態H4と比べると、有利性は低い。
上述した遊技状態の変遷を踏まえて、遊技者は次のように遊技を行う。最初に、遊技者は、低確低サポ状態H1において、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。この際に、遊技者は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待するとともに、さらにその大当たりの種別が確変大当たりであることを期待する。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりではなく通常大当たりであることに落胆しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH2において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、低確低サポ状態H1に戻る。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりを得たことに歓喜しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH3において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、高確高サポ状態H4に移行する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、先に説明したように、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球を容易に入球させることができる。この際に、遊技者は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において、大当たり当選することを期待する。高確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、先に説明したように大当たり当選することを期待するが、さらに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である10回に達する以前(10回以内)の遊技回において、転落抽選に当選することを期待する。高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選した場合、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、先に説明したように、低確高サポ状態H5は事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを期待することになる。
一方、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達した場合、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行するが、高確低サポ状態H6は次回の大当たりが保証されたものでない。このため、高確高サポ状態H4において、遊技者は、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
低確高サポ状態H5において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5において、当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、先に説明した次回迄高サポ継続状態となる。このため、低確高サポ状態H5では、遊技者は、当たり抽選において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられるまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持つことができる。
高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまった場合には、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する。
高確低サポ状態H6において、遊技者は、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。高確低サポ状態H6において、遊技者は、高確低サポ状態H6に移行する前の高確高サポ状態H4において大当たり当選しなかったこと、および高確高サポ状態H4において遊技回数が10回以内の遊技回において転落抽選に当選しなかったことに落胆しながら、
i)転落抽選に当選すること、
ii)当たり抽選において大当たり当選すること、
iii)高確低サポ状態H6に移行してからの遊技回の実行回数が40回(高確高サポ状態H4に移行してからカウントすると50回)に達すること、
のいずれかを満たすまで、遊技回を繰り返し行うことになる。上記i)またはiii)が満たされた場合に、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行する。上記ii)が満たされた場合に、振分判定による振分結果に対応した開閉実行モードH2またはH3に移行する。
また、高確低サポ状態H6において、抽選モードは高確率モードであることから、遊技者は大当たり当選しないかといった期待感をまだまだ持つことができ、さらには、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりとなって、高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感を持つことができる。また、転落抽選に当選してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
以上のような遊技の流れを持つ本実施形態のパチンコ機10において、低確低サポ状態H1で当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられたことによって高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(以下、「継続率」と呼ぶ)について、以下、考察してみる。
高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4における継続率を算出するには、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合を考慮する必要がある。したがって、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から時短継続回数(10回)全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引いた値が継続率となる。具体的には、継続率は、次式(1)に従って計算することができる。
継続率=1-{(1-1/3)×(1-1/20)}^10 ...(1)
式(1)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「10」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。式(1)を計算すると、継続率は、約99.0%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機種を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、遊技者に対して、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)に達してしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《2-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図89は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSt0101では、各種検知センサー67a~67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサー67a~67fの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSt0102に進む。
ステップSt0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0103に進む。
ステップSt0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4、CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図93)において、その値を更新する。
ステップSt0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSt0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSt0104を実行した後、ステップSt0105に進む。
ステップSt0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSt0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSt0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図89:St0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図90は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSt0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSt0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(St0201:YES)、ステップSt0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSt0203に進む。
ステップSt0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSt0204に進む。
ステップSt0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSt0204において、第1始動保留個数RaNが上限値未満でない場合には(St0204:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSt0204において、第1始動保留個数RaNが上限値未満である場合には(St0204:YES)、ステップSt0205に進み、第1始動保留個数RaNに1を加算する。その後、ステップSt0206に進む。
ステップSt0206では、ステップSt0103(図89)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSt0205において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSt0206を実行した後、ステップSt0207に進む。
ステップSt0207では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否結果などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選(判定処理)の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSt0207を実行した後、ステップSt0208に進む。
ステップSt0208では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を第1保留コマンドとして設定する。
第1保留コマンドは、第1始動口33への遊技球の入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図93:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。
音声発光制御装置90は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて送信された第1保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。ステップSt0208を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(St0201:NO)、ステップSt0209に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検出センサーの検出状態により判定する。
ステップSt0209において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(St0209:YES)、ステップSt0210に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSt0211に進む。一方、ステップS2t0209において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(St0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0211では、第2始動口34に遊技球が入球したことを示す信号を遊技ホール側の管理制御装置に対して出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSt0212に進む。
ステップSt0212では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSt0212において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(ステップSt0212:NO)、ステップSt0213に進む。一方、ステップSt0212において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(ステップSt0212:YES)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0213では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSt0213において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(St0213:NO)、ステップSt0214に進む。一方、ステップSt0213において、特図変動表示中フラグがONであると判定した場合には(ステップSt0213:YES)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0214では、ステップSt0103(図89)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値を、判定処理実行エリア64cに格納する。ステップSt0214を実行した後、ステップSt0215に進む。
ステップSt0215では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2始動口入球フラグをONにする。第2始動口入球フラグは、第2始動口34に遊技球が入球した際にONにされ、第2始動口34の入球を契機として第2の図柄が変動を開始する際にOFFにされる。ステップSt0215を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図90:St0207)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図91は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSt0301では、始動口用の入球処理(図90)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSt0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSt0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(St0302:YES)、ステップSt0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSt0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(St0302:NO)、ステップSt0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSt0305に進み、転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSt0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(St0305:YES)、ステップSt0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶し、ステップSt0303に進む。ステップSt0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)ルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSt0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(St0305:NO)、ステップSt0307に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSt0308では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(St0308:YES)、ステップSt0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSt0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSt0310を実行した後、ステップSt0311に進む。
ステップSt0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSt0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(St0311:YES)、ステップSt0312に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSt0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(St0311:NO)、ステップSt0313に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSt0308において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(St0308:NO)、ステップSt0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSt0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSt0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSt0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(St0316:YES)、ステップSt0317に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSt0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(St0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図89:St0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図92は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSt0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSt0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(St0401:YES)、ステップSt0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSt0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(St0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSt0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(St0402:YES)、ステップSt0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSt0404に進む。
ステップSt0404では、ステップSt0103(図89)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSt0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(St0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図93は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSt0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSt0502に進む。
ステップSt0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSt0503に進む。
ステップSt0503では、ステップSt0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、第1保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSt0503を実行した後、ステップSt0504に進む。
ステップSt0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0505に進む。
ステップSt0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSt0506に進む。ステップSt0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSt0506を実行した後、ステップSt0507に進む。
ステップSt0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSt0508に進む。
ステップSt0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSt0509に進む。
ステップSt0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSt0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSt0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(St0509:NO)、ステップSt0510及びステップSt0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSt0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSt0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSt0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(St0509:YES)、ステップSt0503に戻り、ステップSt0503からステップSt0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSt0503からステップSt0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図93:St0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図94は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSt0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。
ステップSt0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(St0601:YES)、ステップSt0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSt0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(St0601:NO)、ステップSt0602に進む。
ステップSt0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSt0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(St0602:NO)、ステップSt0603に進む。
ステップSt0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSt0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSt0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(St0602:YES)、ステップSt0604に進む。
ステップSt0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSt0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図94:St0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図95は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSt0701では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された第2始動口入球フラグがONであるか否かを判定する。第2始動口入球フラグは、第2始動口34に遊技球が入球した際にONにされ、第2始動口34の入球を契機として第2の図柄が変動を開始する際にOFFにされる。ステップSt0701において、第2始動口入球フラグがONでないと判定した場合には(St0701:NO)、ステップSt0702に進む。
ステップSt0702では、第1始動保留個数RaNが「0」を上回るか否かを判定する。第1始動保留個数RaNが「0」以下である場合とは、第1始動口33についての始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSt0702において、第1始動保留個数RaNが「0」以下であると判定した場合には(St0702:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSt0702において、第1始動保留個数RaNが「0」を上回ると判定した場合には(St0702:YES)、ステップSt0703に進む。
ステップSt0703では、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSt0706に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
一方、ステップSt0701において、第2始動口入球フラグがONであると判定した場合には(St0701:YES)、ステップSt0704に進み、各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている第2図柄表示部フラグをONにする。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第2図柄表示部37bおよび第1図柄表示部37aのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSt0705に進む。
ステップSt0705では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された第2始動口入球フラグをOFFにする。ステップSt0705を実行した後、ステップSt0706に進む。
ステップSt0706では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSt0707に進む。
ステップSt0707では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSt0707を実行した後、ステップSt0708に進む。
ステップSt0708では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSt0708を実行した後、ステップSt0709に進む。
ステップSt0709では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づくものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSt0708で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSt0709を実行した後、ステップSt0710に進む。
ステップSt0710では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無、時短付与の有無、及び振り分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、当たり抽選において大当たりに当選したか否かの情報、当たり抽選において時短付与に当選したか否かの情報、および大当たりの種別の情報として、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、16R確変大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSt0709およびステップSt0710にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図93)におけるステップSt0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSt0710を実行した後、ステップSt0711に進む。
ステップSt0711では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSt0711を実行した後、ステップSt0712に進む。
ステップSt0712では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSt0712を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図95:St0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図96は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSt0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である第1保留エリアRaについての第1始動保留個数RaNから1を減算する。その後、ステップSt0802に進む。
ステップSt0802では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させる。その後、ステップSt0803に進む。
ステップSt0803では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSt0803を実行した後、ステップSt0804に進む。
ステップSt0804では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。その後、ステップSt0805へ進む。
ステップSt0805では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図95:St0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図97は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSt0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSt0901において、高確率モードであると判定した場合には(St0901:YES)、ステップSt0902に進む。
ステップSt0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図85参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSt0903では、ステップSt0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(St0903:YES)、ステップSt0904に進む。
ステップSt0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSt0905に進み、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落抽選に当選して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSt0905を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSt0901において高確率モードでないと判定した場合(St0901:NO)、またはステップSt0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(St0903:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図95:St0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図98は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSt1001では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1001において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(St1001:NO)、ステップSt1002に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1002において、高確率モードであると判定した場合には(St1002:YES)、ステップSt1003に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図82(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
一方、ステップSt1002において高確率モードではないと判定した場合には(St1002:NO)、ステップSt1004に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図82(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
ステップSt1001において、第2図柄表示部フラグがONではあると判定した場合には(St1001:YES)、ステップSt1005に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1005において、高確率モードであると判定した場合には(St1005:YES)、ステップSt1006に進み、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図83(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1006に進む。
一方、ステップSt1005において高確率モードではないと判定した場合には(St1005:NO)、ステップSt1007に進み、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図83(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
ステップSt1008では、ステップSt1003、ステップSt1004、ステップSt1006、またはステップSt1007における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSt1008において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(St1008:YES)、ステップSt1009に進む。
ステップSt1009では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1009において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(St1009:NO)、ステップSt1010に進み、第1始動口用の振分テーブル(図84(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSt1009において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(St1009:YES)、ステップSt1011に進み、第2始動口用の振分テーブル(図84(b))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲に含まれているかを判定する。本実施形態の第2始動口用の振分テーブルでは、振分結果が16R確変大当たりの一種類だけであるから、上記判定の結果は必ず16R確変大当たりとなる。ステップSt1010又はステップSt1011の処理を実行した後、ステップSt1012に進む。
ステップSt1012では、ステップSt1010又はステップSt1011において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにし、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにする。ステップSt1012を実行した後、ステップSt1013に進む。
ステップSt1013では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSt1010又はステップSt1011において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1013を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSt1008において、ステップSt1003、ステップSt1004、ステップSt1006、またはステップSt1007における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(St1008:NO)、ステップSt1014に進む。
ステップSt1014では、ステップSt1007における当否判定(当たり抽選)の結果が時短付与当選(時短付与に当選したこと)であるか否かを判定する。ステップSt1014において、当否判定の結果が時短付与当選である場合には(St1014:YES)、ステップSt1015に進む。
ステップSt1015では、時短付与フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの時短付与フラグをONする。時短付与フラグは、時短付与に当選したことを示すフラグである。ステップSt1015を実行した後、ステップSt1016に進む。
ステップSt1016では、時短付与用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、時短付与に当選したことになる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける時短付与用の停止結果テーブルを参照することで、停止結果テーブル記憶エリア63fに格納されている、当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSt1014において、ステップSt1007における当否判定の結果が時短付与当選でない場合には(St1014:NO)、ステップSt1017に進む。
ステップSt1017では、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1018に進む。
ステップSt1018において、ステップSt1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(St1018:YES)、ステップSt1019に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSt1019を実行した後、ステップSt1020に進む。
一方、ステップSt1018において、ステップSt1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(St1018:NO)、ステップSt1019を実行することなく、ステップSt1020に進む。
ステップSt1020では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図95:St0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図99は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSt1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSt1102に進む。
ステップSt1102では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSt1102を実行した後、ステップSt1103に進む。
ステップSt1103では、ステップSt1102で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSt1101で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSt1103を実行した後、ステップSt1104に進む。
ステップSt1104では、ステップSt1103で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図94:St0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図100は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSt1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSt1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図99)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSt1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(St1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSt1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(St1201:YES)、ステップSt1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSt1203では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSt1203を実行した後、ステップSt1204に進む。
ステップSt1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSt1204において、上記フラグのいずれもONではない、すなわち今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(St1204:NO)、ステップSt1205に進む。
ステップSt1205では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が時短付与である場合に実行される処理である時短付与用処理を実行する。なお、時短付与用処理の詳細は後述する。ステップSt1205を実行した後、ステップSt1206に進む。
ステップSt1206では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1206において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(St1206:YES)、ステップSt1207に進み、ST用遊技回数カウンタSNCの値を1減算する。ST用遊技回数カウンタSNCは、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数があと何回でST回数に達するかを計数するためのカウンタである。ステップSt1207を実行した後、ステップSt1208に進む。
ステップSt1208では、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数(例えば50回)に達したか否かを判定する。具体的には、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であるか否かを判定する。ST用遊技回数カウンタSNCはST回数の残りの回数を示すものであることから、SNC=0であるか否かを判定することによって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSt1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であると判定した場合(St1208:YES)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したと判定した場合には、ステップSt1209に進み、高確率モードフラグをOFFする。その後、ステップSt1210に進む。
一方、ステップSt1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0でないと判定した場合(St1208:NO)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達する前(=ST回数内)であると判定した場合には、ステップSt1209を実行することなく、ステップSt1210に進む。
なお、ステップSt1206において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合にも(St1206:NO)、ステップSt1210に進む。
ステップSt1210では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている次回迄高サポ継続状態フラグがONであるか否かを判定する。次回迄高サポ継続状態フラグは、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に該当するか否かを示すフラグであり、ステップSt1205の時短付与処理において時短付与フラグがONであると判定された場合にONにされ、開閉実行モードの開始時(オープニング期間の開始時)にOFFにされる。
ステップSt1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONであると判定した場合には(St1210:YES)、直ちに本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSt1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONでないと判定した場合には(St1210:NO)、ステップSt1211に進む。
ステップSt1211では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1211において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(St1211:YES)、ステップSt1212に進む。
ステップSt1212では、時短用遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。時短用遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数があと何回で時短継続回数に達するかを計数するためのカウンタである。その後、ステップSt1213に進む。
ステップSt1213では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数(例えば10回)に達したか否かを判定する。具体的には、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0以下であるか否かを判定する。時短用遊技回数カウンタPNCは時短継続回数の残りの回数を示すものであることから、PNC=0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSt1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0であると判定した場合(St1213:YES)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したと判定した場合には、ステップSt1214に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSt1214を実行した後、本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSt1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0でないと判定した場合(St1213:NO)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達する前(=時短継続回数内)であると判定した場合には、ステップSt1214を実行することなく、直ちに本変動終了処理を終了する。
なお、ステップSt1211において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合にも(St1211:NO)、直ちに本変動終了処理を終了する。
ステップSt1204において、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(St1204:YES)、ステップSt1215に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSt1215を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<時短付与用処理>
次に、時短付与用処理について説明する。時短付与用処理は、変動終了処理のサブルーチン(図100:St1205)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図101は、時短付与用処理を示すフローチャートである。ステップSt1301では、時短付与フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1301において、時短付与フラグがONであると判定した場合には(St1301:YES)、ステップSt1302に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、時短付与フラグがONである場合、すなわち、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。ステップSt1302を実行した後、ステップSt1303に進む。
ステップSt1303では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1303を実行した後、ステップSt1304に進む。
ステップSt1304では、次回迄高サポ継続状態フラグをONにし、その後、ステップSt1305に進み、次回迄高サポ継続状態にあることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである次回迄高サポ継続状態コマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1305を実行した後、ステップSt1306に進む。
ステップSt1306では、時短付与フラグをOFFにする。ステップSt1306を実行した後、時短付与用処理を終了する。
一方、ステップSt1301において、時短付与フラグがONでないと判定した場合には(St1301:NO)、直ちに時短付与用処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図93:St0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図102は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSt1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSt1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(St1401:NO)、ステップSt1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSt1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(St1402:NO)、ステップSt1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSt1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(St1403:NO)、ステップSt1404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(St1404:YES)、ステップSt1405に進む。一方、ステップSt1404において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(St1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1405では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSt1405を実行した後、ステップSt1406に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSt1406を実行した後、ステップSt1407に進み、次回迄高サポ継続状態フラグをOFFにする。ステップSt1407を実行した後、ステップSt1408に進む。
ステップSt1408では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、後述するシャッター開閉処理によって、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように制御されている。翻ってみて、上述した開閉扉36bの開閉動作のパターンを定める開閉シナリオは、大当たりの種別が確変大当たりであるか通常大当たりであるかによって相違したものに設定される。大当たりの種別が確変大当たりである場合、すなわち、RAM64の8R確変大当たりフラグまたは16R確変大当たりフラグがONである場合には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ように、上記開放条件が定められる。これによって、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。
なお、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成に換えて、ラウンド遊技の1以外の数のラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成としてもよい。ステップSt1408を実行した後、ステップSt1409に進む。
ステップSt1409では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSt1409を実行した後、ステップSt1410に進む。
ステップSt1410では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図93)におけるステップSt0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSt1410を実行した後、ステップSt1411に進み、オープニング期間フラグをONにする。ステップSt1411を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(St1403:YES)、ステップSt1412に進む。
ステップSt1412では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt1412において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(St1412:YES)、ステップSt1413に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSt1414に進む。
ステップSt1413では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSt1414を実行した後、ステップSt1415に進む。
ステップSt1415では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSt1415では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図93:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSt1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(St1402:YES)、ステップSt1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSt1416を実行した後、ステップSt1417に進む。
ステップSt1417では、シャッター開閉処理を実行する。シャッター開閉処理については後述する。ステップSt1417を実行した後、ステップSt1418に進む。
ステップSt1418では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSt1418において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(St1418:YES)、ステップSt1419に進む。一方、ステップSt1418において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(St1418:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1419では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSt1420に進む。
ステップSt1420では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSt1420を実行した後、ステップSt1421に進む。
ステップSt1421では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSt1421を実行した後、ステップSt1422に進む。
ステップSt1422では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図93)におけるステップSt0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSt1422を実行した後、ステップSt1423に進む。
ステップSt1423では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(St1401:YES)、ステップSt1424に進む。
ステップSt1424では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(St1421)において、ステップSt1421でエンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(St1424:YES)、ステップSt1425に進む。
ステップSt1425では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSt1426に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSt1426を実行した後、ステップSt1427に進む。
ステップSt1427では、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSt1426を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSt1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(St1424:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図102:St1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図103は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSt1501では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSt1501において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(St1501:NO)、ステップSt1502に進む。
ステップSt1502では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSt1502において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(St1502:YES)、ステップSt1503に進む。
ステップSt1503では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSt1504に進む。
ステップSt1504では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図93:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開閉扉開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。ステップSt1504を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1502において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(St1502:NO)、ステップSt1503およびステップSt1504を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1501において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(St1501:YES)、ステップSt1505に進む。
ステップSt1505では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSt1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(St1505:YES)、ステップSt1506に進む。
ステップSt1506では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSt1507に進む。
ステップSt1507では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図93:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、開閉扉閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。ステップSt1507を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(St1505:NO)、ステップSt1506およびステップSt1507を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<シャッター開閉処理>
次に、シャッター開閉処理について説明する。シャッター開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図102:St1417)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図104は、シャッター開閉処理を示すフローチャートである。ステップSt1601では、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター駆動部48b(図80)の動作状態によって、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かが判定される。
ステップSt1601において、V入賞口シャッター48aは開放中ではないと判定した場合には(St1601:NO)、ステップSt1602に進む。
ステップSt1602では、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、先に説明したように、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように動作させる。この動作を実現するために、ステップSt1602では、開閉実行モードの開始時から所定時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSt1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したと判定した場合には(St1602:YES)、ステップSt1603に進み、V入賞口シャッター48aを開放する。ステップSt1603を実行した後、後述するステップSt1606に進む。
一方、ステップSt1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立していないと判定した場合には(St1602:NO)、ステップSt1603を実行することなく、ステップSt1606に進む。
ステップSt1601において、V入賞口シャッター48aは開放中であると判定した場合には(St1601:YES)、ステップSt1604に進む。
ステップSt1604では、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター48aが開放するタイミングから上記一定時間(10秒間)が経過し閉鎖するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSt1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(St1604:YES)、ステップSt1605に進み、V入賞口シャッター48aを閉鎖する。ステップSt1605を実行した後、ステップSt1606に進む。
一方、ステップSt1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(St1604:NO)、ステップSt1605を実行することなく、ステップSt1606に進む。
ステップSt1606では、V入賞判定処理を実行する。V入賞判定処理については後述する。ステップSt1606を実行した後、本シャッター開閉処理を終了する。
<V入賞判定処理>
次に、V入賞判定処理について説明する。V入賞判定処理は、シャッター開閉処理のサブルーチン(図104:St1606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図105は、V入賞判定処理を示すフローチャートである。ステップSt1701では、V入賞口48への遊技球の入球を検知したか否かを判定する。この判定は、V入賞口48への遊技球の入球を検知する検知センサー67fの検知信号から判断される。ステップSt1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知した場合には(St1701:YES)、ステップSt1702に進む。
ステップSt1702では、V入賞フラグをONにする。V入賞フラグは、V入賞口48に遊技球が入球したことを示すフラグであって、当該ラウンド遊技の終了後に実行される遊技回における抽選モードを高確率モードまたは低確率モードのいずれに設定するかの判定に用いられる。V入賞フラグはV入賞口48への遊技球の入球を検知した時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。ステップSt1702を実行した後、ステップSt1703に進む。
ステップSt1703では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図93:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。V入賞コマンドを受信した音声発光装置は、V入賞演出を実行するための設定を実行する。V入賞演出はV入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知するための演出である。ステップSt1703を実行した後、本V入賞判定処理を終了する。
一方、ステップSt1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知しない場合には(St1701:NO)、ステップSt1702およびステップSt1703を実行せずに、本V入賞判定処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図102:St1426)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図106は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSt1801では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1801において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(St1801:YES)、ステップSt1802に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。また、V入賞フラグをOFFにする。ステップSt1802を実行した後、ステップSt1803に進む。
ステップSt1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSt1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。ステップSt1804を実行した後、ステップSt1805に進む。
ステップSt1805では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1805を実行した後、ステップSt1806に進む。
ステップSt1806では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1806を実行した後、ステップSt1807に進む。
ステップSt1807では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられたST用遊技回数カウンタSNCに50をセットする。ST用遊技回数カウンタSNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高確率モードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSt1807を実行した後、ステップSt1808に進む。
ステップSt1808では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた時短用遊技回数カウンタPNCに10をセットする。時短用遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSt1808を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSt1801において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には、(St1801:NO)、ステップSt1809に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。ステップSt1809を実行した後、ステップSt1810に進む。
ステップSt1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1810を実行した後、ステップSt1811に進む。
ステップSt1811では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1811を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図93:St0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図107は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSt1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSt1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(St1901:NO)、ステップSt1902に進む。
ステップSt1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSt1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(St1902:NO)、ステップSt1903に進む。
ステップSt1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSt1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St1903:YES)、ステップSt1904に進む。
ステップSt1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSt1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(St1904:YES)、ステップSt1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSt1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(St1904:NO)、ステップSt1906に進む。
ステップSt1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSt1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(St1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(St1906:YES)、ステップSt1907に進む。
ステップSt1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSt1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSt1907において開閉実行モードではなく(St1907:NO)、且つ、ステップSt1908において高頻度サポートモードである場合には(St1908:YES)、ステップSt1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSt1910に進む。
ステップSt1910では、ステップSt1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSt1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(St1910:YES)、ステップSt1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSt1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(St1910:NO)、ステップSt1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1907において開閉実行モードであると判定した場合(St1907:YES)、又は、ステップSt1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(St1908:NO)、ステップSt1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSt1913に進む。
ステップSt1913では、ステップSt1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSt1913において、サポート当選でないと判定した場合には(St1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1913において、サポート当選であると判定した場合には(St1913:YES)、ステップSt1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(St1902:YES)、ステップSt1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St1915:YES)、ステップSt1916に進む。
ステップSt1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSt1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(St1901:YES)、ステップSt1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図107:St1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図108は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSt2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(St2001:YES)、ステップSt2002に進む。
ステップSt2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSt2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St2002:YES)、ステップSt2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSt2003を実行した後、ステップSt2004に進む。
ステップSt2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSt2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(St2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSt2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(St2005:YES)、ステップSt2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSt2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(St2001:NO)、ステップSt2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(St2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSt2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(St2007:YES)、ステップSt2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSt2009に進む。
ステップSt2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(St2009:NO)、ステップSt2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSt2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(St2010:YES)、ステップSt2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSt2009において開閉実行モードであると判定した場合(St2009:YES)、又は、ステップSt2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(St2010:NO)、ステップ201712に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《2-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図109は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSt2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSt2101を実行した後、ステップSt2102に進む。
ステップSt2102では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSt2101で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSt2102を実行した後、ステップSt2103に進む。
ステップSt2103では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSt2103を実行した後、ステップSt2104に進む。
ステップSt2104では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSt2104を実行した後、ステップSt2105に進む。
ステップSt2105では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSt2105を実行した後、ステップSt2106に進む。
ステップSt2106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、主側MPU62から受信したV入賞コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、開閉実行モードの大入賞口開閉処理の実行中に、主側MPU62からV入賞コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、V入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知する演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、V入賞口48に遊技球が入球したことを示す演出画像を視認することによって、遊技者は、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを認識することができる。ステップSt2106を実行した後、ステップSt2107に進む。
ステップSt2107では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確高サポ状態H5に移行したことを認めることができる。一方、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時(すなわち、高確低サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確低サポ状態H1に移行したことを認めることができる。ステップSt2107を実行した後、ステップSt2108に進む。
ステップSt2108では、次回迄高サポ継続演出用処理を実行する。次回迄高サポ継続演出用処理では、主側MPU62から受信した次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に移行したことを認識することができる。ステップSt2108を実行した後、ステップSt2109に進む。
ステップSt2109では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSt2109を実行した後、ステップSt2110に進む。
ステップSt2110では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSt2110を実行した後、ステップSt2111に進む。
ステップSt2111では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSt2111を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図109:St2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図110は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSt2201では、主側MPU62から第1保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSt2201において、主側MPU62から第1保留コマンドを受信していると判定した場合には(St2201:YES)、ステップSt2202に進む。
ステップSt2202では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった第1保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSt2202を実行した後、ステップSt2203に進む。
ステップSt2203では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSt2202において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSt2203を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
ステップSt2202及びステップSt2203の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において第1保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて第1保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSt2201において、主側MPU62から第1保留コマンドを受信していないと判定した場合には(St2201:NO)、ステップSt2202およびステップSt2203を実行することなく、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図109:St2103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図111は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSt2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSt2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(St2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSt2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(St2301:YES)、ステップSt2302に進む。
ステップSt2302では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSt2303に進む。
ステップSt2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSt2303を実行した後、ステップSt2304に進む。
ステップSt2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図79参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、時短図柄である場合には、有効ラインL1(図79参照)上に所定の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。時短図柄に対応した所定の図柄の組合せは、例えば、[3・4・1]である(図79を参照)。ステップSt2304を実行した後、ステップSt2305に進む。
ステップSt2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSt2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSt2306に進む。
ステップSt2306では、今回の遊技回においてステップSt2303で設定された演出パターン、ステップSt2304で設定された停止図柄、ステップSt2305で設定された変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSt2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSt2307を実行した後、ステップSt2308に進む。
ステップSt2308では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSt2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図111:St2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図112は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSt2401では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSt2402に進む。
ステップSt2402では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSt2402では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図111)のステップSt2302で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSt2402を実行した後、ステップSt2403に進む。
ステップSt2403では、St2402で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図111)のステップSt2302で把握した変動時間と、ステップSt2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSt2403を実行した後、ステップSt2404に進む。
ステップSt2404では、ステップSt2403によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSt2404を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図111:St2308)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図113は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSt2501では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSt2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(St2501:YES)、ステップSt2502に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
一方、ステップSt2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(St2501:NO)、ステップSt2502を実行することなく、本変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図114は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSt2601では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSt2602に進む。
ステップSt2602では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図115は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSt2701では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図116は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSt2801では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図115)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(St2801)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSt2802では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(St2801)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSt2803に進む。
ステップSt2803では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(St2802)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSt2804に進む。
ステップSt2804では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(St2803)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSt2805に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《2-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(10回以内)に転落抽選に当選した場合に、転落抽選に当選した遊技回における抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更され、その結果、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行される。そして、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。高頻度サポートモードでは、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選を高い頻度で実行することができる。このため、低確高サポ状態H5に移行することができれば、事実上、次の大当たりが保証される。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確高サポ状態H5において、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回に達してしまった場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行され、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行される。高確低サポ状態H6は、サポートモードが低頻度サポートモードであること、及び、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分が第1始動口33への遊技球の入球に基づくものであることを理由によって、低確高サポ状態H5と比べて遊技者にとって有利性が低い。サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減り難いのに対して、サポートモードが低頻度サポートモードである場合には、第2始動口34へ遊技球が入球し難く、持ち球が減り続けることから、高確低サポ状態H6は低確高サポ状態H5と比べて遊技者にとって有利性が低い。さらに、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合より、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合の方が、遊技者にとっての有利性が低いことから、第2始動口34へ遊技球を入球させる低確高サポ状態H5よりも、第1始動口33へ遊技球を入球させる高確低サポ状態H6の方が遊技者にとって有利性が低い。したがって、高確高サポ状態H4において、遊技者は、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(10回)に達してしまい、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行してしまわないかといった緊迫感を持つことになる。
上述したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や、安心感、緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(10回以内)に転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する。低確高サポ状態H5は、先に説明したように、事実上、次の大当たりが保証される。このため、高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(継続率)は、次式(1)(=先に示した式(1))によって計算される値となる。
継続率=1-{(1-1/3)×(1-1/20)}^10 ...(1)
式(1)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「10」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。式(1)を計算すると、継続率は、約99.0%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機器を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、遊技者に対して、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)に達してしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、これまでに説明してこなかったが、遊技状態の変遷の一つとして、高確高サポ状態H4(図88参照)から開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行する場合がある。具体的には、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4に移行した直後において、保留情報記憶エリア64b(図81)の第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値(以下、特1保留と呼ぶ)が残っている場合を考えてみる。この場合には、特1保留に基づく当たり抽選が全て実行されるまでは、第2始動口34へ遊技球が入球したとしても、当該入球は有効とならない(第2始動口34への遊技球の入球を保留する機能が無いため)。このため、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されて、通常大当たりに振り分けられることがあり得る。通常大当たりに振り分けられた場合、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行することになる。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4に移行した直後において、特1保留が残っている場合には、特1保留に基づく当たり抽選において大当たりに当選して通常大当たりに振り分けられてしまわないかといった緊迫感を持つことになる。また、遊技者は、高確高サポ状態H4において、第2始動口34への遊技球の入球が無効となることに起因する遊技球の無駄打ちを避けるために、第1保留表示領域Ds1(図79)に表示される保留個数を確認して、保留個数が存在する場合に、操作ハンドル25に設けられたウェイトボタン25bを押下操作して、遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させてもよい。さらに遊技者は、次の操作を行ってもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選の結果を報知するために図柄表示装置41に図柄を表示する演出を行なっているが、遊技者は、低確低サポ状態H1において、当該演出から当たり抽選において大当たりに当選する確率が極めて高いと判断した場合に、操作ハンドル25に設けられたウェイトボタン25bを押下操作して、遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるようにしてもよい。この操作(以下、止め打ち操作と呼ぶ)によって、当たり抽選において大当たりに当選し、振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合に、開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4となった後に、保留情報記憶エリア64b(図81)の第1保留エリアRaに残る特1保留の数を少なくすることができる。この結果、高確高サポ状態H4において、特1保留が消化されて通常大当たりに当選してしまい、開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行してまうことを極力、無くすことが可能になるとともに、第2始動口34への遊技球の入球を早期に有効とすることができる。
一方で、図柄の変動回数(すなわち、当たり抽選の回数)をできる限り増大させたい遊技者は、低確低サポ状態H1において、演出から当たり抽選において大当たりに当選する確率が極めて高いと判断できた場合にも、止め打ち操作を行うことなしに遊技を継続してもよい。すなわち、遊技者は、高確高サポ状態H4において開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行するリスクを承知の上で、止め打ち操作を行うことなしに遊技を継続することで、図柄の変動回数を増大させることができる。換言すれば、本実施形態のパチンコ機10は、低確低サポ状態H1において、当たり抽選において大当たりに当選し、振分判定による振分結果が確変大当たりとなる際に、止め打ち操作を行い上記のリスクを回避するか、リスクを承知の上で遊技を継続して図柄の変動回数を増大させるかを選択できるゲーム性を備えることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、上述した、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されている期間については、図柄表示装置41によって特別の演出内容を含む演出を行う構成としてもよい。特別の演出内容としては、例えば、バトル演出と結果告知演出とを含む構成とすることができる。
バトル演出(戦闘演出)は、例えば、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが対決する演出であり、遊技者にとって有利な結果と不利な結果のいずれになるかを遊技者に対して告知する前の演出である。本実施形態においては、上記期間のバトル演出は、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合または転落抽選に当選した場合、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合、そのいずれでもない場合(転落抽選および当たり抽選のいずれにも当選していない場合)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。そして、バトル演出を実行後に、遊技者にとって有利な結果と不利な結果のいずれになるかを告知する結果告知演出を実行する。結果告知演出としては、具体的には、転落抽選に当選した場合には、先に説明したように低確高サポ状態H5に移行することから遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。また、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合にも、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合には、開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行することから、遊技者側キャラクターが敗北する敗北演出を実行する。転落もせず、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合(外れの場合)には、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが引き分けとなる引き分け演出を実行する。この構成によれば、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されている期間において、バトル演出によって、緊迫感と期待感とを併せて遊技者に対して付与することができる。
《2-8》第2実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《2-8-1》変形例1:
上記第2実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数が例えば10回、ST回数が例えば50回というように、ST回数が時短継続回数よりも多い回数とした。これに対して、変形例として、時短継続回数が例えば10回、ST回数が例えば10回というように、ST回数と時短継続回数とが一致する構成としてもよい。この構成によれば、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選せずに遊技回の実行回数が時短継続回数(=ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1に直ちに移行する。すなわち、この変形例によれば、遊技を進行する上で遷移する遊技状態は、図88に示した遷移図において、高確低サポ状態H6が無いものとなる。具体的には、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回となった場合に、高確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1に直ちに移行することになる。この変形例によれば、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう強く持たせることできる。
《2-8-2》変形例2:
上記第2実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであるにも拘わらず、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない構成とした。これに対して、変形例として、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがないが、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。
この変形例によれば、低確低サポ状態H1(図88参照)において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合に、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行する。低確高サポ状態H5では、事実上、次の大当たり(確変大当たり)が保証されていることから、遊技者にとって有利性が高い。このため、この変形例によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が有効となり得る。この変形例によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるというゲーム性を有しているが、上記のV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作を行なった場合に、上記の10回以内に転落抽選に当選することを介さずに低確高サポ状態H5に移行するが可能となり、上記のゲーム性が損なわれてしまう課題が発生した。この課題は次の変形例3によって解消することができる。
《2-8-3》変形例3:
上記第2実施形態のパチンコ機10では、一つの可変入賞装置36を備える構成とした。これに対して、変形例として、第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを備える構成としてもよい。第1可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉とを備え、V入賞口は備えない構成である。第2可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉と、大入賞口の内部に設けられたV入賞口とを備える。第2可変入賞装置は、第2実施形態のパチンコ機10に備えられた可変入賞装置36と比較して、V入賞口シャッター48aを備えない点で相違する。この変形例では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第1可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。一方、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第2可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。
上記構成によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口に遊技球が入球することはない。これに対して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口シャッターを備えないことから、大入賞口に入球した遊技球は100%の確立でV入賞口に遊技球が入球することになる。このために、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《2-8-4》変形例4:
また、V入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が不可能となる構成として、変形例3に換えて次の構成とすることもできる。右打ち操作によって遊技球が入球可能な領域内に、遊技球が通過可能なゲートを設け、大当たり当選に基づくラウンド遊技を実行させる際に、当該ゲートを通過した場合に限り、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を開始する構成とし、当該ゲートの真下にV入賞口を設けた構成とする。この構成によれば、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作を開始させるためには、前記ゲートに遊技球を通過させる必要があり、その場合に必ずV入賞口に遊技球が入球することになる。したがって、この変形例によっても、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《2-8-5》変形例5:
上記第2実施形態のパチンコ機10では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図83(b)参照)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値と、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値とが設定され、外れの設定がない構成とした。これに対して変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図83(b)参照)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値と、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値と、外れとなる当たり乱数カウンタC1の値とが設定される構成としてもよい。この変形例によれば、当たり抽選において大当たり当選しない場合に、時短付与に当選する場合と、大当たりにも時短付与にも当選しない場合とがあり得ることになる。このために、この変形例によれば、次の大当たり(確変大当たり)が保証された低確高サポ状態H5に移行したと喜んだ遊技者の期待を裏切って、低確高サポ状態H5へ移行しても、当たり抽選において時短付与に当選せずに、時短継続回数である10回を経過して高頻度サポートモードが終了してしまうことがあり得る。したがって、この変形例によれば、遊技者に対して期待を裏切って落胆感を付与することが可能となる。一方、上記第2実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、必ず時短付与に当選することから、上記のような落胆感を遊技者に付与することはなく、遊技者の信頼を獲得することができる。
《2-8-6》変形例6:
上記第2実施形態およびその変形例では、転落乱数カウンタCFの値を用いた転落抽選において当選した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、遊技盤30に遊技球が入球可能な転落口を用意し、当該転落口に遊技球が入球した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成としてもよい。この構成において、上記転落口の上部に、転落口へ続く流路と転落口以外(例えば、アウト口や第2始動口)へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置を設ける構成とすることもできる。これらの構成によれば、遊技球が転落口へ入球するか否かを遊技者が視認することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落口へ遊技球が入球するか否かを、遊技者は緊迫感と期待感をもって待つことができる。
《2-8-7》変形例7:
上記第2実施形態およびその変形例では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図83(b)参照)を用いた当たり抽選において、一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。特に、上記第2実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図83(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになるものとし、低確高サポ状態H5では、当たり抽選において大当たり当選するまで、当たり抽選において時短付与当選が繰り返される構成とした。すなわち、上記第2実施形態およびその変形例では、当たり抽選において一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるところ、当たり抽選が実行される毎に時短付与当選するように構成されており、この構成によって、低確高サポ状態H5において、大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図83(b)参照)を用いた当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選したことにならないことがあり得る構成とし(変形例5の構成)、当たり抽選において大当たり当選と時短付与当選のいずれもにも該当しない場合には、当たり抽選において大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とせずに、当たり抽選において一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。
《2-8-8》変形例8:
上記第2実施形態およびその変形例では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される期間(以下、高サポ継続期間と呼ぶ)を、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでに換えても良い。すなわち、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、3回、4回、6回等のいずれの回数であってもよい。この変形例におけるその他の構成については、上記第2実施形態と同一の構成(特に、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図83(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになる構成)とする。
この変形例の構成によれば、高サポ継続期間が終了するまでに、繰り返し当たり抽選において時短付与当選することになり、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、高サポ継続期間が順次延長され、この延長が当たり抽選において大当たり当選するまで繰り返されることになる。この結果、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。したがって、この変形例によれば、上記第2実施形態と同様に、低確高サポ状態H5において、所定回数しか継続しない時短付与を用いて、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できるという効果を奏する。換言すれば、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される時短付与を用いずに、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できる。
なお、この変形例の変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図83(b)参照)を用いた当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選したことにならないことがあり得る構成(変形例5の構成)とした上で、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでの期間、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。この構成によれば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間である高サポ継続期間において、当たり抽選において時短付与当選した場合に限り、高サポ継続期間を延長することができる。したがって、この変形例の変形例によれば、高サポ継続期間において、当たり抽選においてたとえ大当たり当選しなくても、所定回数に達するまでに時短付与当選して、高頻度サポートモードが継続される期間が延長されることを、遊技者に期待させることができる。
《2-8-9》変形例9:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落抽選において当選した場合に、次の大当たり(確変大当たり)が保証された低確高サポ状態に移行させる構成とした。これに対して、変形例として、STタイプのパチンコ機で、高確高サポ状態において、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数がST回数に達するまでに当たり抽選において大当たり当選した場合に、開閉実行モードに移行させる構成としてもよい。開閉実行モードにおいては、次に高確高サポ状態に移行することが保証されている。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において、抽選モードを高確率モードと低確率モードとの間で切り替える契機となり得る特定条件を、転落抽選において当選することとしたが、これに換えて、当たり抽選において大当たり当選することとしてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させ、高確低サポ状態において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確低サポ状態に移行させる構成とした。これに対して、変形例として、ループタイプのパチンコ機で、低確低サポ状態において、当たり抽選において大当たり当選し、振分判定により通常大当たりに当選することが成立した場合に、低確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させる構成とし、高確高サポ状態において、当たり抽選において大当たり当選し、振分判定により通常大当たりに当選することが成立した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確高サポ状態(または低確低サポ状態)に移行させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《2-8-10》変形例10:
上記第2実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第2実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第2実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第2実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第2実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《2-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《2-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴tA群>
特徴tA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tA1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態に移行される。そして、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、遊技者にとって有利な状態となり得る第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、遊技者にとって有利な状態となり得る第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tA2]
特徴tA1に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA2によれば、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tA2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tA2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tA2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tA3]
特徴tA2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tA3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tA3によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tA4]
特徴tA3に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA4によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tA5]
特徴tA1から特徴tA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA5によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tB群>
特徴tB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tB1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態に移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このため、特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tB1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tB1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tB2]
特徴tB1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB2によれば、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tB2によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することをいっそう期待させることができる。また、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。これらの結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tB3]
特徴tB2に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB3によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tB4]
特徴tB1から特徴tB3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB4によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tC群>
特徴tC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tC1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tC1によれば、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第1所定遊技状態において、特別情報が第1所定条件とは相違する第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴tC1によれば、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tC1によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができる。さらに、当該第1所定遊技状態においては、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tC1によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tC2]
特徴tC1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報が前記第2所定条件を満たすことになる
ことを特徴とする遊技機。
特徴tC2によれば、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合、当該特別情報が第2所定条件を満たすことになる。このため、第1所定遊技状態では、特別情報が第2所定条件を満たすと判定される前に判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるか、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されたことで第2制御モードが継続されて最終的に特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるかのいずれかになる。このため、第1所定遊技状態では、事実上、特別情報が第1所定条件を満たすと判定されることが保証される。したがって、特徴tC2によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者にいっそう期待させることができる。
仮に、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報は第2所定条件を満たすことにならない場合があり得る構成とした場合、上述したように第1所定遊技状態へ移行することを遊技者に期待させているにもかかわらずに、その期待を裏切って、第1所定遊技状態へ移行しても、いつまで経っても特別情報が第2所定条件を満たさない場合があり得ることになる。特徴tC2によれば、この課題を回避することができ、遊技者の信頼を獲得することができる。
[特徴tC3]
特徴tC1または特徴tC2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tC3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。したがって、特徴tC3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tC3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴tC4]
特徴tC3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tC4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tC4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tD群>
特徴tD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tD1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード移行手段によって前記判定モードが前記第1判定モードに移行されることによって、前記特定遊技状態から第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記特定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tD1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴tD1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技状態を特定遊技状態から、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ移行させる。このため、特徴tD1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ遊技状態を移行させることから、遊技者に対して予期せぬ喜びを付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tD2]
特徴tD1に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD2によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tD2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tD2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tD2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tD3]
特徴tD1または特徴tD2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tD3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tD3によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tD4]
特徴tD3に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD4によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tD5]
特徴tA1から特徴tA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD5によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tE群>
特徴tE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tE1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴tE1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行される。このため、特徴tE1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行されることから、演出の幅を、判定モード移行手段による動作に制限されずに広げることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tE2]
特徴tE1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード移行手段によって前記判定モードが前記第1判定モードに移行されることによって、前記特定遊技状態から第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記特定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tE2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技状態を特定遊技状態から、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ移行させる。このため、特徴tE2によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ遊技状態を移行させることから、遊技者に対して予期せぬ喜びを付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE3]
特徴tE2に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE3によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tE3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tE3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tE3によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tE4]
特徴tE2または特徴tE3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tE4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tE4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE5]
特徴tE4に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE5によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE6]
特徴tE1から特徴tE5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE6によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tF群>
特徴tF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tF1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段を備え、
前記入球手段への遊技球の入球が可能となる前記発射手段による所定の発射態様(右打ちの発射態様)によって遊技球が発射されている状況において、前記第2制御モードの開始後における前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに前記特別情報が前記第2所定条件を満たすことが、繰り返されることによって、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで前記第2制御モードが継続するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、特別情報が第1所定条件とは相違する第2所定条件を満たした場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。その上、特徴tF1によれば、入球手段への遊技球の入球が可能となる所定の発射態様によって遊技球が発射されている状況において、第2制御モードの開始後における遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに特別情報が第2所定条件を満たすことが、繰り返されることによって、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードが継続される。このため、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができる。また、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態において、所定回数しか第2制御モードを継続させない制御モード継続手段を用いて、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる遊技性を実現できるという効果も奏する。換言すれば、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる手段を用いずに、次回、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる遊技性を実現できる。
[特徴tF2]
特徴tF1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報が前記第2所定条件を満たすことになる
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF2によれば、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合、当該特別情報が第2所定条件を満たすことになる。このため、第1所定遊技状態では、特別情報が第2所定条件を満たすと判定される前に判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるか、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されたことで第2制御モードが継続されて最終的に特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるかのいずれかになる。このため、第1所定遊技状態では、事実上、特別情報が第1所定条件を満たすと判定されることが保証される。したがって、特徴tF2によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者にいっそう期待させることができる。
[特徴tF3]
特徴tF1または特徴tF2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tF3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。したがって、特徴tF3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tF3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴tF4]
特徴tF3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tF4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tG群>
特徴tG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tG1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tG1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tG1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tG2]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で切り替えること(転落判定処理)によって、前記遊技状態の移行を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tG2によれば、判定手段によって実行される判定を第1判定モードと第2判定モードとの間で切り替えることによって、遊技状態移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tG2によれば、制御性に優れる。
[特徴tG3]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tG3によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tG3によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴tG4]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tG4によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tG4によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tH群>
特徴tH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tH1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で切り替えること(転落判定処理)によって、前記遊技状態の移行を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tH1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tH1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tH1によれば、判定手段によって実行される判定を第1判定モードと第2判定モードとの間で切り替えることによって、遊技状態移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tH1によれば、制御性に優れる。
<特徴tI群>
特徴tI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tI1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tI1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tI1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tI1によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tI1によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tJ群>
特徴tJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tJ1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tJ1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tJ1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tJ1によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tJ1によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tK群>
特徴tK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tK1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tK1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tK1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
[特徴tK2]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定する判定モード決定手段(転落判定処理)を備え、
前記第3移行手段は、
前記判定モード決定手段によって前記判定モードが前記第2判定モードから前記第1判定モードに切り替えられることによって前記遊技状態の移行を行う
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK2によれば、判定モード決定手段によって判定モードを第2判定モードから第1判定モードに切り替えることによって、第3移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tK2によれば、制御性に優れる。
[特徴tK3]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK3によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
[特徴tK4]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードとして前記第1制御モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK4によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tK4によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴tK5]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードとして前記第2判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK5によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴tK5によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴tK6]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK6によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tK6によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tL群>
特徴tL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tL1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定する判定モード決定手段(転落判定処理)と、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モード決定手段によって前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード決定手段によって前記判定モードが切り替えられることによって、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に前記第2特定遊技状態から移行させる第3移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tL1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tL1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。また、特徴tL1によれば、判定モード決定手段によって判定モードを第2判定モードから第1判定モードに切り替えることによって、第3移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tL1によれば、制御性に優れる。
<特徴tM群>
特徴tM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tM1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tM1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tM1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tM1によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
<特徴tN群>
特徴tN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tN1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードとして前記第1制御モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tN1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tN1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tN1によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tN1によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴tO群>
特徴tO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tO1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードとして前記第2判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tO1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tO1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tO1によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴tO1によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴tP群>
特徴tP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tP1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図94の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tP1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tP1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tP1によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tP1によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《3》第3実施形態:
《3-1》遊技機の構造:
図117は、本発明の第3実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図118は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図119は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、及びV入賞口48が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。具体的には、可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図118)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技領域PAの中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技領域PAの右側上方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、2個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。大入賞口36aは、遊技球が入球可能な入球口であり、本実施形態では矩形に形成されている。開閉扉36bは、大入賞口36aよりも一回り大きいサイズの矩形の蓋体であり、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
V入賞口48は、遊技球が入球可能な入球口であり、高確率モードを作動させる条件となる入球口である。本実施形態では、V入賞口48は可変入賞装置36の大入賞口36aの内部に設けられている。V入賞口48には、V入賞口48を開閉するV入賞口シャッター48aが設けられている。V入賞口シャッター48aは、当たり抽選によって大当たりに当選後、当該大当たり当選を契機として実行される開閉実行モードにおける所定のタイミングで閉鎖状態から開放状態となり、一定時間の経過後に閉鎖状態に戻る。可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態であり、かつV入賞口シャッター48aが開放状態である期間において、遊技球はV入賞口48に入球可能となる。V入賞口48に遊技球が入球すると、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードに移行する。閉鎖状態から開放状態に切り替わる所定のタイミングについては、後述する。
本実施形態におけるパチンコ機10は、高確率モードの遊技状態で所定回数(以下、ST回数とも呼ぶ)の遊技回を実行すると、その後、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。ST回数は、本実施形態では10回である。なお、ST回数は10回に限る必要はなく、20回、9回、8回、7回、6回等の他の回数としてもよい。本実施形態では、ST回数は、後述する時短継続回数(例えば5回)よりも多い回数に限るものとし、時短継続回数よりも多い回数であればいずれの回数としてもよい。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口48、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図120は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図120(a)は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄を示す説明図である。図120(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図120(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図120(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図120(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図120(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4個までである。
また、図120(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第2保留表示領域Ds2、第1同期表示部Sync1、および第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《3-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図121は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図118)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口48などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検知センサー67a~67fが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサー67a~67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、V入賞口シャッター48aを開閉動作させるV入賞口シャッター駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。また、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づく抽選において所定の抽選結果となった場合には、ラウンド遊技中における所定のタイミングで、V入賞口48を開放・閉鎖するV入賞口シャッター48aが開閉されるようにV入賞口シャッター駆動部48bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には2個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、大入賞口36aへの入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。上述のように、遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図122は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。高確率モードを終了させるか否かの転落抽選には転落乱数カウンタCFが用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCF)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された大当たり種別カウンタC2の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。第2保留エリアRbに記憶された大当たり種別カウンタC2の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図120(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0~299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。第2保留エリアRbに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル:図126)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、その後に判定処理実行エリア64cに移行された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図123は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図123(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図123(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図123(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
一方、図123(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図124は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図124(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図124(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図124(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
「時短付与」とは、後述するサポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。本実施形態において当選する「時短付与」は、高頻度サポートモードが次回大当たり当選するまで継続されるタイプの時短付与である。すなわち、時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行し、その高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続される。
なお、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、外れの設定はない。すなわち、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)では、外れに替わる当否結果として、時短付与が設定されている。
図124(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図123を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図125は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図125(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図125(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。なお、図125(a)、図125(b)のそれぞれにおいて、縦の二重線よりも左側部分が振分テーブルに該当する。縦の二重線よりも右側部分は、当該振分テーブルによって振り分けられた場合に、大当たり後の抽選モードおよびサポートモードがいずれの態様に移行するかを示している。なお、ここで言う「大当たり後」とは、詳しくは、当たり抽選において大当たり当選した場合に実行される開閉実行モードの終了後を意味する。
図125(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R確変大当たり、及び8R通常大当たりが設定されている。
8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ことで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起きるように定めたのが、8R確変大当たりである。
開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。V入賞口48は、上述したようにラウンド遊技の1ラウンド目において遊技球の入球が容易であるが、それにも拘わらず、V入賞口48へ遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数は10回(ST回数)に制限されており、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数が10回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、当たり抽選の抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行する。なお、高確率モード時に実行された遊技回において、さらに確変大当たりに当選し、当該確変大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該確変大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて10回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が10回以上継続して実行される場合がある。
なお、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R確変大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモード時において実行される遊技回の実行回数は5回(時短継続回数)に制限されている。ここでは、8R確変大当たりである場合としたが、実際はラウンド数は無関係であり、確変大当たりに該当する場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する。この場合にも高頻度サポートモード時において実行される遊技回の実行回数は時短継続回数に制限されている。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間と、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間とが重ならないように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。開閉扉36bの開放期間と開閉扉36bの開放期間とが重ならないことから、遊技球がV入賞口48に入球する確率は極めて低い。従って、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが、実質的に低確率モードとなる大当たりである。
このように、確変大当たりは、通常大当たりと比較して、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48に遊技球が入球しやすいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高い。一方、通常大当たりは、確変大当たりと比較して、V入賞口48に遊技球が入球しにくいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が非常に低い。なお、本明細書では、V入賞口48に遊技球が入球しやすく当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高いほうの振分結果を、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶ。すなわち、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することがないが、上述するように、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶことにした。
なお、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては、低頻度サポートモードとなる。ここでは、8R通常大当たりである場合としたが、実際はラウンド数は無関係であり、通常大当たりに該当する場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては低頻度サポートモードとなる。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~19」が8R確変大当たりに対応し、「20~39」が8R通常大当たりに対応するように設定されている。
図125(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりが設定されている。
16R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれることで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起こるように定めたのが、16R確変大当たりである。すなわち、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違するだけであり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである点、および、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48への遊技球の入球が容易となる点で同一である。また、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードの終了後の抽選モードおよびサポートモードについても同一である。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応するように設定されている。すなわち、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが16R確変大当たりに対応するように設定されている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、大当たりの種別として、8R確変大当たり、8R通常大当たり、16R確変大当たりの3種類が設定されているが、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
先に説明したように、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数(10回)に達した場合に、当該遊技回の終了後に当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するが、本実施形態では、このST回数に達する前の遊技回であっても、後述する転落抽選において当選した場合には、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するように構成されている。
図126は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図126に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、0~99の100個の値が設定されている。そして、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で外れとなる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、100~299の200個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は1/3である。高確率モードの遊技回において、転落抽選に外れた場合には、高確率モードが継続される。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。転落抽選における当選する確率は、上記1/3に限る必要はなく、1/2、1/4等の他の確率としても良い。
図127は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図127(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図127(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図127(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図127(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《3-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図128は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図121)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《3-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《3-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
抽選モードとサポートモードの高低が移行する場合について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短継続回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数は例えば5回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短継続回数である5回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短継続回数は、上記の5回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。
一方、図124(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数が所定回数(ST回数)に達するまで、抽選モードとして高確率モードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、ST回数は例えば10回である。すなわち、パチンコ機10では、高確率モードが開始されてから、ST回数である10回の遊技回を実行すると、その後、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。
また、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合にも、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。詳しくは、遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回の開始時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回における当たり抽選が低確率モードで実行される。このため、当該遊技回における当たり抽選において、図124(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
高確率モード時に実行された遊技回において、さらに大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて10回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が10回以上継続して実行される場合がある。
《3-4-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
なお、本実施形態では、抽選モードの特定を1つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、抽選モードの特定を2つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグと低確率モードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高確率モードフラグと低確率モードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときに、他方が自動的にOFFされる構成とする。また、本実施形態では、サポートモードの特定を1つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、サポートモードの特定を2つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときには、他方が自動的にOFFされる構成とする。両変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、フラグが切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら遊技の流れが進行する。
図129は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態(状態H1)では、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「左打ち中」と記した破線の矩形H1a内に記載した内容が、ここまでの左打ちによる遊技の態様に該当する。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H1b内に記載した内容については後述する。
低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続される。
低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aで実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H2)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。なお、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H2)においては、先に説明したように、V入賞口48に遊技球が入球することはほとんどない。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。すなわち、抽選モードとして低確率モードを、サポートモードとして低頻度サポートモードを継続する。なお、低確低サポ状態(状態H1)から移行した開閉実行モード(状態H2)では、サポートモードが低頻度サポートモードであることから第2始動口34へ遊技球が入球することがほとんどないことから、開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bには移行せずに、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aに移行する。
一方、低確低サポ状態(状態H1)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合にも、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。なお、低確低サポ状態(状態H1)において、確変大当たりに当選するのは、左打ち中の態様H1aと特2残保留消化中の態様H1bとのいずれの場合もあり得る。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H3)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して、右打ちを促す示唆演出と、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48へ遊技球を入球させることを促す示唆演出とを実行する。遊技者は、これらの示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて賞球を得るとともに、ラウンド遊技の1ラウンド目に大入賞口36a内のV入賞口48へ遊技球を入球させる。なお、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H3)においては、先に説明したように、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球することは容易である。
開閉実行モード(状態H3)におけるラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球し、開閉実行モード(状態H3)が終了すると、高確高サポ状態(状態H4)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モード(ST回数である10回限定)となり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短継続回数である5回限定)となる。
高確高サポ状態(状態H4)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。高確高サポ状態(状態H4)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、高確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34に遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別が確変大当たりに限られる(図125(b)の第2始動口用の振分テーブルを参照)ことから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行される。高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H4)が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。なお、高確高サポ状態(状態H4)では、右打ちによる第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選は、図124(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードの遊技状態は、時短継続回数である5回の遊技回まで継続するが、この5回に達する以前(5回以内:5回を含む)の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。なお、低確高サポ状態(状態H5)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す時短用遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H5)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
低確高サポ状態(状態H5)における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選は、図124(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられる。このため、前述した転落抽選に当選した遊技回に係る当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証されている。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、図125(b)に示すように、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態(状態H5)では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態(状態H4)へ再度移行することが保証されている。
低確高サポ状態(状態H5)では、遊技者は、右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、低確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
低確高サポ状態(状態H5)で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合、当選した大当たりの種別は確変大当たりとなり、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
まとめると、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態(状態H5)において、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。なお、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるこの状態を、以下、「次回まで高サポ継続状態(=次回迄高サポ継続状態)」と呼ぶ。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から、5回以内の遊技回で転落抽選に当選して低確高サポ状態(状態H5)に移行した場合に、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。
高確高サポ状態(状態H4)において、転落抽選に当選せずに、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)に移行する。なお、高確低サポ状態(状態H6)への移行の際には、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数を示すST用遊技回数カウンタSNCは、移行前のまま保持される。このため、高確低サポ状態(状態H6)への移行によって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
本実施形態では、先に説明したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球は、それぞれ最大4個まで保留され、その上で、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている保留情報についての当たり抽選が優先的に実行される構成とした。このために、高確低サポ状態(状態H6)では、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、保留情報記憶エリア64b(図122)の第2保留エリアRbに保留情報が残っている場合に、この残った保留情報(以下、特2残保留と呼ぶ)による当たり抽選が優先的になされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H6a内に記載した内容が、当該特2残保留による遊技の態様に該当する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留消化中の態様H6aに移行することになる。なお、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、特2残保留がない場合には、後述する左打ち中の態様H6bに移行する。
高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aでは、特2残保留による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。なお、特2残保留による当たり抽選は、図124(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
特2残保留消化中の態様H6aは、特2残保留の個数に対応した回数(最大4回)の遊技回まで継続するが、この回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、転落抽選に当選した遊技回において、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aから低確低サポ状態(状態H1)に移行する。なお、その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bである。
低確低サポ状態(状態H1)では、左打ち中による、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選は、図123(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。これに対して、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留による当たり抽選は、図124(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することがあり得る。
低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりでない場合、すなわち時短付与に当選した場合には、サポートモードが低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。この結果、低確低サポ状態(状態H1)から、先に説明した低確高サポ状態(状態H5)に移行する。特2残保留消化中の態様H1bで当選する時短付与は、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるタイプのものとした。なお、次回大当たり当選するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプの時短付与に換えて、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプの時短付与としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、6回、8回等のいずれの回数としてよい。
まとめると、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bに移行し、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。低確高サポ状態(状態H5)では、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。このため、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行することによって、事実上、次の確変大当たりが保証されることになる。
高確低サポ状態(状態H6)の説明に戻る。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行された遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選した場合には、図125(b)に示すように当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モードH3に移行される。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、特2残保留が残っている限り、特2残保留消化中の態様H6aが継続され、特2残保留による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選に当選せずに、特2残保留の個数に対応した回数の遊技回が経過した場合に、特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに移行する。
高確低サポ状態(状態H6)では、パチンコ機10は、遊技者に対して左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が1/233と極めて低く、第2始動口34の電動役物34aが電役開放状態となる確率は極めて低い。このため、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口34に遊技球が入球することは困難であることから、パチンコ機10は、遊技者に対して、第2始動口34を狙う右打ちではない左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態(状態H6)における左打ち中の態様H6bでは、遊技者は、当該示唆演出に従って左打ちを実行することによって、遊技領域PAの左側へ遊技球を流下させ、第1始動口33へ遊技球を入球させる。なお、高確低サポ状態(状態H6)において、右打ちをし続けた場合には、第2始動口34に遊技球が入球することなく、遊技球を浪費してしまうことになる。
左打ち中の態様H6bにおいて、第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。なお、第1始動口33への遊技球の入球に基づいた当たり抽選は、図123(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。
左打ち中の態様H6bにおいて実行された遊技回における転落抽選に当選した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。なお、その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aである。
高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ、転落抽選に当選せずに、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数がST回数(10回:高確低サポ状態H6に移行してからカウントすると5回)に達した場合に、当該遊技回の終了後に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aである。
本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を10回としたのは、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)の遊技回を実行可能とし、その上で、余裕分として1回を加えたためである。すなわち、時短継続回数(5回)に対して、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)を加え、さらに余裕分として1回を加えた総計10回をST回数とした。余裕分が必要な理由を、次に説明する。
本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を9回とした場合を考えてみる。その上で、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する際、すなわち、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)に達した際に、第2始動口34の保留個数が最大の4個となっている場合を考えてみる。この遊技回数が時短継続回数に達した遊技回の終了時に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行して、電動役物34aが電役開放状態から閉鎖状態に戻るが、電動役物34aが閉じる直前で遊技球が入球してしまうことがある。そして、当該入球した遊技球が第2始動口34内の検知センサーによって検知されるまでに、第2始動口34の保留個数の最初の1個に対応した保留情報についての遊技回が開始され、第2始動口34の保留個数は1個減った3個であると判断されて、上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球についての特別情報が、特2用の保留対象となり得ることがある。そうすると、高確低サポ状態H6において4回の遊技回が実行されて、高確低サポ状態H6における遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、当該遊技回の終了後に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行するが、その低確低サポ状態H1に移行した直後において、上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球についての特別情報が特2残保留として残ってしまい、本来、高確低サポ状態H6において使われて欲しい当該特2残保留が、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにて使用されることになる。
特2残保留消化中の態様H1bでは、先に説明したように、特2残保留消化中の態様H1bで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果がたとえ大当たりでなくても、時短付与に当選することから、次回大当たり当選することが保証されている低確高サポ状態H5に移行することになる。換言すれば、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留で、特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行してしまうことになる。高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選して低確高サポ状態H5に移行することによって、次回大当たりに必ず当選してしまうことは、本来、設計者が想定していないゲーム性である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を9回とした場合に、上記のように、本来、設計者が想定していないゲーム性を発揮することになり、遊技の健全性を損ねる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、ST回数が10回であることから、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留は、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにて使用されることになり、特2残保留が残ったままで、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に戻ることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選するという遊技の流れを消すことができることから、遊技の健全性を向上することができる。
抽選モードとサポートモードとによって特定される上述した4つの状態H1、H4、H5、H6について、遊技者にとっての有利性を比較すると、次のようになる。4つの状態H1、H4、H5、H6のうち、低確低サポ状態H1が最も有利性が低い。高確高サポ状態H4、低確高サポ状態H5、高確低サポ状態H6の中では、高確低サポ状態H6が最も有利性が低い。高確低サポ状態H6は、左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合や、遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、低確低サポ状態(状態H1)に移行するためである。高確高サポ状態H4と低確高サポ状態H5とを比較すると、低確高サポ状態H5が高確高サポ状態H4に比べて有利性が高い。高確高サポ状態H4は、抽選モードが高確率モードであることから有利性は高いが、遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合にサポートモードは低頻度サポートモードに移行することから、次の確変大当たりが保証されている低確高サポ状態H5と比べると、有利性は低い。
上述した遊技状態の変遷を踏まえて、遊技者は次のように遊技を行う。最初に、遊技者は、低確低サポ状態H1において、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。この際に、遊技者は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待するとともに、さらにその大当たりの種別が確変大当たりであることを期待する。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりではなく通常大当たりであることに落胆しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH2において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、低確低サポ状態H1に戻る。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりを得たことに歓喜しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH3において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、高確高サポ状態H4に移行する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、先に説明したように、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球を容易に入球させることができる。この際に、遊技者は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において、大当たり当選することを期待する。高確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、先に説明したように大当たり当選することを期待するが、さらに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である5回に達する以前(5回以内)の遊技回において、転落抽選に当選することを期待する。高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選した場合、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、先に説明したように、低確高サポ状態H5は事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを期待することになる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4に移行した際に、遊技者にとっての有利性が高まったことを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。本実施形態では、有利性が高まったことを告知する演出内容として、特定のキャラクター画像及び「チャンスゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。そして、チャンスゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第1特定背景画像と呼ぶ)を表示する。遊技者は、チャンスゾーンに突入していることを意味する第1特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した大当たりに当選することや転落抽選に当選することを、いっそう大きく期待することになる。
低確高サポ状態H5において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5において、当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、先に説明した次回迄高サポ継続状態となる。このため、低確高サポ状態H5では、遊技者は、当たり抽選において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられるまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持つことができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H5において、遊技者にとって有利性が高い状態が維持されていることを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。有利性が高い状態が維持されていることを告知する演出内容としては、上述した安泰ゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第2特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。遊技者は、安泰ゾーンに突入していることを意味する第2特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した高頻度サポートモードが終わらない安心感をいっそう大きく持つことになる。
高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回に達してしまった場合に、その5回目の遊技回の終了後に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行するが、この高確低サポ状態H6においても、特2残保留消化中の態様H6aで実行される遊技回において、遊技者は、当たり抽選に当選することはもとより、転落抽選に当選することを期待する。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bに移行するが、先に説明したように、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bにおいては、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行することによって、事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2保留に基づく遊技回においても、転落抽選に当選することを期待することになる。
なお、上記のように、高確低サポ状態(状態H6)において特2保留に基づく遊技回を多く実行させるには、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)に達するタイミングで、第2始動口34の保留個数が最大の保留個数分となるように特2保留を貯めておく必要がある。このため、高確高サポ状態H4においては、遊技者は、右打ちを連続的に行い、遊技球発射機構による遊技球の発射が停止することのないように遊技を行う。
本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、遊技者にとっての有利性が高い状態が特2残保留の数に対応した限られた遊技回数分のみ継続することを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。上記演出内容としては、例えば、最終決戦ゾーンに突入し、かつ上記限られた遊技回数の残り回数についてのカウントダウンがなされていることを意味する特定の背景画像(以下、第3特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。遊技者は、第3特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した大当たりに当選することや転落抽選に当選することを、いっそう大きく期待することになる。
高確低サポ状態H6において、特2残保留の存在を確認しつつ、遊技者は、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。特2残保留が無くなり、特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに遊技回が移行すると、遊技者は、高確低サポ状態H6に移行する前の高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aまでの間で、大当たり当選しなかったこと、および転落抽選に当選しなかったことに落胆することになる。このため、左打ち中の態様H6bに移行する前、すなわち、特2残保留消化中の態様H6aにおいては、当たり抽選にも転落抽選にも当選せずに、特2残保留に基づいて実行される遊技回が終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者は持つことになる。
左打ち中の態様H6bにおいて、
i)転落抽選に当選すること、
ii)当たり抽選において大当たり当選すること、
iii)高確低サポ状態H6に移行してからの遊技回の実行回数が5回(高確高サポ状態H4に移行してからカウントすると10回)に達すること、
のいずれかを満たすまで、遊技回を繰り返し行うことになる。上記i)またはiii)が満たされた場合に、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行する。上記ii)が満たされた場合に、振分判定による振分結果に対応した開閉実行モードH2またはH3に移行する。
また、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、抽選モードは高確率モードであることから、遊技者は大当たり当選しないかといった期待感をまだまだ持つことができ、さらには、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりとなって、高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感を持つことができる。また、転落抽選に当選してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、遊技者にとっての有利性が高い状態が完全に消失してしまう直前であることを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。上記演出内容としては、例えば、ピンチゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第4特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。ピンチゾーンに突入していることを意味する第4特定背景画像を、図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した落胆感をいっそう大きく持つことになり、一方で上述した高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感をいっそう大きく持つことになる。
高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合に移行する低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいては、特2残保留に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待する。特2残保留に基づいて当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。但し、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて大当たりに当選しなくても、時短付与に必ず当選することから、低確高サポ状態H5に移行して、最終的には、確変大当たりに再度、当選することができるため、大当たりに当選しないことを落胆することなく、安心感を持つことができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、遊技者にとって有利性が低下する虞がなくなり、遊技者にとって有利性が高い状態に移行することを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。具体的には、遊技者にとって有利性が低下する虞がなくなったことの告知として、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行した最終決戦ゾーンの演出を継続し、最終決戦ゾーンの演出としてのバトル演出において、遊技者側に対応した特定キャラクターが優勢となり、当該特定キャラクターに負けはないことを示す演出内容を含む演出を実行する。その後、遊技者にとって有利性が高い状態に移行することを告知する演出内容として、2通りの演出内容のうちのいずれか一方を含む演出を実行する。2通りの演出内容のうちの一方は、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられた場合に実行されるもので、特定キャラクターが勝利する演出内容を含む。2通りの演出内容のうちの他方は、当たり抽選において時短付与に当選した場合に実行されるもので、バトル演出において特定キャラクターが優勢のまま、一旦引き分ける演出内容を含む。
低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて時短付与に当選した場合に移行する低確高サポ状態H5においては、上記の一旦引き分ける演出内容に続いて、特定キャラクターが優勢のまま、決着がつかない演出内容が繰り返される。その後、低確高サポ状態H5において、確変大当たりに当選した場合に、特定キャラクターが勝利する演出内容を含む演出を実行する。遊技者は、これらの演出内容を含む一連の演出を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した期待感や安心感をいっそう大きく持つことになる。
以上のような遊技の流れを持つ本実施形態のパチンコ機10において、低確低サポ状態H1で当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられたことによって高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(以下、「継続率」と呼ぶ)について、以下、考察してみる。
高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。また、高確高サポ状態H4から時短継続回数(5回)の遊技回が経過して移行した高確低サポ状態H6において、特2残保留の個数に対応した回数以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4における継続率を算出するには、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合、および高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aを経由して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行する場合を考慮する必要がある。
まず、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する確率Aを算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から時短継続回数(5回)全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を、上記確率Aとして算出する。具体的には、次式(1)に従って、確率Aを計算する。
確率A={(1-1/3)×(1-1/20)}^5 ...(1)
式(1)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「5」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。
次いで、高確高サポ状態H4において特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに移行する確率Bを算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から特2残保留の個数に対応した回数全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を、上記確率Bとして算出する。具体的には、次式(2)に従って、確率Bを計算する。
確率B={(1-1/3)×(1-1/20)}^4 ...(2)
式(2)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「4」は、特2残保留の個数に対応した回数であり、ここでは最大の4回とした。「^」はべき算をあらわす演算子である。
なお、本実施形態では、先に説明したように、高確低サポ状態H6において、左打ち中の態様H6bを構成することから、この左打ち中の態様H6bにおいて、確変大当たりに当選する場合も考慮する必要がある。そこで、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、確変大当たりに当選しない確率を、確率Cとして算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、当たり抽選で大当たり当選せず、たとえ大当たりしたとしても確変大当たりに振り分けられない確率を、上記確率Cとして算出する。ここでは、左打ち中の態様H6bにて実行される遊技回の回数は1回であるものとして求める。具体的には、次式(3)に従って、確率Cを計算する。
確率C=(1-1/3)×(1-1/20)×(1-1/2) ...(3)
式(3)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選しない確率である。「1-1/2」は、第1始動口用の振分テーブル(図125(a)参照)で確変大当たりに振り分けられない確率である。
継続率は、上述した確率Aに対して、確率Bおよび確率Cをそれぞれ掛けて、その答えを1から引くことによって継続率が求まる。すなわち、継続率は次式(4)に従って計算することができる。
継続率=1-確率A×確率B×確率C
=1-[{(1-1/3)×(1-1/20)}^5]×
[{(1-1/3)×(1-1/20)}^4]×
{(1-1/3)×(1-1/20)×(1-1/2)} ...(4)
式(4)を計算すると、継続率は、約99.5%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機種を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回以内の各遊技回と、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2残保留に基づいて実行される最大4回(前述したように5回となり得ることもある)の各遊技回とにおいて、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、より大きな期待感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)までの期間において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、特2残保留が無くなってしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《3-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図130は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSu0101では、各種検知センサー67a~67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサー67a~67fの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSu0102に進む。
ステップSu0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0103に進む。
ステップSu0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4、CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図134)において、その値を更新する。
ステップSu0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSu0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSu0104を実行した後、ステップSu0105に進む。
ステップSu0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSu0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSu0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図130:Su0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図131は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSu0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSu0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Su0201:YES)、ステップSu0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSu0203に進む。
ステップSu0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSu0204に進む。
ステップSu0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSu0209に進む。
ステップSu0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Su0201:NO)、ステップSu0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSu0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Su0205:YES)、ステップSu0206に進み、払出制御装置70に遊技球を2個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSu0207に進む。一方、ステップSu0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Su0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSu0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSu0208に進む。
ステップSu0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSu0209に進む。
ステップSu0209では、上述したステップSu0204又はステップSu0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSu0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Su0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSu0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Su0209:YES)、ステップSu0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSu0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSu0212に進む。
ステップSu0212では、ステップSu0103(図130)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSu0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSu0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSu0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSu0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSu0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSu0212を実行した後、ステップSu0213に進む。
ステップSu0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否結果などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選(判定処理)の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSu0213を実行した後、ステップSu0214に進む。
ステップSu0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図134:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSu0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図131:Su0207)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図132は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSu0301では、始動口用の入球処理(図131)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSu0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSu0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Su0302:YES)、ステップSu0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSu0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Su0302:NO)、ステップSu0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSu0305に進み、転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSu0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(Su0305:YES)、ステップSu0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶し、ステップSu0303に進む。ステップSu0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)ルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSu0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(Su0305:NO)、ステップSu0307に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSu0308では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Su0308:YES)、ステップSu0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSu0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSu0310を実行した後、ステップSu0311に進む。
ステップSu0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSu0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Su0311:YES)、ステップSu0312に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSu0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Su0311:NO)、ステップSu0313に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSu0308において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Su0308:NO)、ステップSu0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSu0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSu0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSu0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Su0316:YES)、ステップSu0317に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSu0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Su0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図130:Su0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図133は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSu0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSu0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Su0401:YES)、ステップSu0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSu0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Su0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSu0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Su0402:YES)、ステップSu0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSu0404に進む。
ステップSu0404では、ステップSu0103(図130)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSu0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Su0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図134は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSu0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSu0502に進む。
ステップSu0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSu0503に進む。
ステップSu0503では、ステップSu0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、第1保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSu0503を実行した後、ステップSu0504に進む。
ステップSu0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0505に進む。
ステップSu0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSu0506に進む。ステップSu0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSu0506を実行した後、ステップSu0507に進む。
ステップSu0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSu0508に進む。
ステップSu0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSu0509に進む。
ステップSu0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSu0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSu0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Su0509:NO)、ステップSu0510及びステップSu0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSu0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSu0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSu0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Su0509:YES)、ステップSu0503に戻り、ステップSu0503からステップSu0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSu0503からステップSu0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図134:Su0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図135は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSu0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。なお、開閉実行モードを遊技者に有利な有利遊技状態としてもよい。
ステップSu0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Su0601:YES)、ステップSu0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSu0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Su0601:NO)、ステップSu0602に進む。
ステップSu0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSu0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Su0602:NO)、ステップSu0603に進む。
ステップSu0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSu0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSu0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Su0602:YES)、ステップSu0604に進む。
ステップSu0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSu0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図135:Su0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図136は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSu0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSu0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Su0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSu0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Su0701:YES)、ステップSu0702に進む。
ステップSu0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSu0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSu0703では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSu0704に進む。
ステップSu0704では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSu0704を実行した後、ステップSu0705に進む。
ステップSu0705では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSu0705を実行した後、ステップSu0706に進む。
ステップSu0706では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づくものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSu0705で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSu0706を実行した後、ステップSu0707に進む。
ステップSu0707では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無、時短付与の有無、及び振り分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、当たり抽選において大当たりに当選したか否かの情報、当たり抽選において時短付与に当選したか否かの情報、および大当たりの種別の情報として、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、16R確変大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSu0706およびステップSu0707にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図134)におけるステップSu0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSu0707を実行した後、ステップSu0708に進む。
ステップSu0708では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSu0708を実行した後、ステップSu0709に進む。
ステップSu0709では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSu0709を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図136:Su0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図137は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSu0801では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された第2始動保留個数RbNが0より大きいか否かを判定する。
ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きくない(すなわち0である)と判定した場合には(ステップSu0801:NO)、ステップSu0802~ステップSu0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きいと判定した場合には(ステップSu0801:YES)、ステップSu0808~ステップSu0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。この結果、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに保留情報が記憶されている場合には、ステップSu0808~ステップSu0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理が優先的に実行されることになる。
ステップSu0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSu0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSu0804に進む。ステップSu0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSu0805に進む。
ステップSu0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSu0805を実行した後、ステップSu0806に進む。
ステップSu0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSu0807へ進む。
ステップSu0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSu0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図134)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きいと判定した場合には(ステップSu0801:YES)、ステップSu0808に進む。
ステップSu0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSu0809に進む。ステップSu0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSu0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSu0811に進む。
ステップSu0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSu0811を実行した後、ステップSu0812に進む。
ステップSu0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSu0813に進む。
ステップSu0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSu0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図134)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図136:Su0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図138は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSu0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSu0901において、高確率モードであると判定した場合には(Su0901:YES)、ステップSu0902に進む。
ステップSu0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図126参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSu0903では、ステップSu0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(Su0903:YES)、ステップSu0904に進む。
ステップSu0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSu0905に進み、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落抽選に当選して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSu0905を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSu0901において高確率モードでないと判定した場合(Su0901:NO)、またはステップSu0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(Su0903:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図136:Su0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図139は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSu1001では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1001において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Su1001:NO)、ステップSu1002に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1002において、高確率モードであると判定した場合には(Su1002:YES)、ステップSu1003に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図123(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
一方、ステップSu1002において高確率モードではないと判定した場合には(Su1002:NO)、ステップSu1004に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図123(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
ステップSu1001において、第2図柄表示部フラグがONではあると判定した場合には(Su1001:YES)、ステップSu1005に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1005において、高確率モードであると判定した場合には(Su1005:YES)、ステップSu1006に進み、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図124(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1006に進む。
一方、ステップSu1005において高確率モードではないと判定した場合には(Su1005:NO)、ステップSu1007に進み、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図124(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
ステップSu1008では、ステップSu1003、ステップSu1004、ステップSu1006、またはステップSu1007における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSu1008において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Su1008:YES)、ステップSu1009に進む。
ステップSu1009では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1009において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Su1009:NO)、ステップSu1010に進み、第1始動口用の振分テーブル(図125(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSu1009において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Su1009:YES)、ステップSu1011に進み、第2始動口用の振分テーブル(図125(b))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲に含まれているかを判定する。本実施形態の第2始動口用の振分テーブルでは、振分結果が16R確変大当たりの一種類だけであるから、上記判定の結果は必ず16R確変大当たりとなる。ステップSu1010又はステップSu1011の処理を実行した後、ステップSu1012に進む。
ステップSu1012では、ステップSu1010又はステップSu1011において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにし、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにする。ステップSu1012を実行した後、ステップSu1013に進む。
ステップSu1013では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSu1010又はステップSu1011において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1013を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSu1008において、ステップSu1003、ステップSu1004、ステップSu1006、またはステップSu1007における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Su1008:NO)、ステップSu1014に進む。
ステップSu1014では、ステップSu1007における当否判定(当たり抽選)の結果が時短付与当選(時短付与に当選したこと)であるか否かを判定する。ステップSu1014において、当否判定の結果が時短付与当選である場合には(Su1014:YES)、ステップSu1015に進む。
ステップSu1015では、時短付与フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの時短付与フラグをONする。時短付与フラグは、時短付与に当選したことを示すフラグである。ステップSu1015を実行した後、ステップSu1016に進む。
ステップSu1016では、時短付与用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、時短付与に当選したことになる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける時短付与用の停止結果テーブルを参照することで、停止結果テーブル記憶エリア63fに格納されている、当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSu1014において、ステップSu1007における当否判定の結果が時短付与当選でない場合には(Su1014:NO)、ステップSu1017に進む。
ステップSu1017では、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1018に進む。
ステップSu1018において、ステップSu1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Su1018:YES)、ステップSu1019に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSu1019を実行した後、ステップSu1020に進む。
一方、ステップSu1018において、ステップSu1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Su1018:NO)、ステップSu1019を実行することなく、ステップSu1020に進む。
ステップSu1020では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1020を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図136:Su0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図140は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSu1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSu1102に進む。
ステップSu1102では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSu1102を実行した後、ステップSu1103に進む。
ステップSu1103では、ステップSu1102で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSu1101で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSu1103を実行した後、ステップSu1104に進む。
ステップSu1104では、ステップSu1103で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図135:Su0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図141は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSu1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSu1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図140)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSu1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Su1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSu1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(Su1201:YES)、ステップSu1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSu1203では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSu1203を実行した後、ステップSu1204に進む。
ステップSu1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSu1204において、上記フラグのいずれもONではない、すなわち今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Su1204:NO)、ステップSu1205に進む。
ステップSu1205では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が時短付与である場合に実行される処理である時短付与用処理を実行する。なお、時短付与用処理の詳細は後述する。ステップSu1205を実行した後、ステップSu1206に進む。
ステップSu1206では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1206において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Su1206:YES)、ステップSu1207に進み、ST用遊技回数カウンタSNCの値を1減算する。ST用遊技回数カウンタSNCは、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数があと何回でST回数に達するかを計数するためのカウンタである。ステップSu1207を実行した後、ステップSu1208に進む。
ステップSu1208では、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数(例えば10回)に達したか否かを判定する。具体的には、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であるか否かを判定する。ST用遊技回数カウンタSNCはST回数の残りの回数を示すものであることから、SNC=0であるか否かを判定することによって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSu1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であると判定した場合(Su1208:YES)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したと判定した場合には、ステップSu1209に進み、高確率モードフラグをOFFする。その後、ステップSu1210に進む。
一方、ステップSu1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0でないと判定した場合(Su1208:NO)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達する前(=ST回数内)であると判定した場合には、ステップSu1209を実行することなく、ステップSu1210に進む。
なお、ステップSu1206において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合にも(Su1206:NO)、ステップSu1210に進む。
ステップSu1210では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている次回迄高サポ継続状態フラグがONであるか否かを判定する。次回迄高サポ継続状態フラグは、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に該当するか否かを示すフラグであり、ステップSu1205の時短付与処理において時短付与フラグがONであると判定された場合にONにされ、開閉実行モードの開始時(オープニング期間の開始時)にOFFにされる。
ステップSu1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONであると判定した場合には(Su1210:YES)、直ちに本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSu1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONでないと判定した場合には(Su1210:NO)、ステップSu1211に進む。
ステップSu1211では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1211において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Su1211:YES)、ステップSu1212に進む。
ステップSu1212では、時短用遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。時短用遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数があと何回で時短継続回数に達するかを計数するためのカウンタである。その後、ステップSu1213に進む。
ステップSu1213では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数(例えば5回)に達したか否かを判定する。具体的には、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0以下であるか否かを判定する。時短用遊技回数カウンタPNCは時短継続回数の残りの回数を示すものであることから、PNC=0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSu1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0であると判定した場合(Su1213:YES)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したと判定した場合には、ステップSu1214に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSu1214を実行した後、本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSu1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0でないと判定した場合(Su1213:NO)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達する前(=時短継続回数内)であると判定した場合には、ステップSu1214を実行することなく、直ちに本変動終了処理を終了する。
なお、ステップSu1211において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合にも(Su1211:NO)、直ちに本変動終了処理を終了する。
ステップSu1204において、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Su1204:YES)、ステップSu1215に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSu1215を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<時短付与用処理>
次に、時短付与用処理について説明する。時短付与用処理は、変動終了処理のサブルーチン(図141:Su1205)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図142は、時短付与用処理を示すフローチャートである。ステップSu1301では、時短付与フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1301において、時短付与フラグがONであると判定した場合には(Su1301:YES)、ステップSu1302に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、時短付与フラグがONである場合、すなわち、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。ステップSu1302を実行した後、ステップSu1303に進む。
ステップSu1303では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1303を実行した後、ステップSu1304に進む。
ステップSu1304では、次回迄高サポ継続状態フラグをONにし、その後、ステップSu1305に進み、次回迄高サポ継続状態にあることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである次回迄高サポ継続状態コマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1305を実行した後、ステップSu1306に進む。
ステップSu1306では、時短付与フラグをOFFにする。ステップSu1306を実行した後、時短付与用処理を終了する。
一方、ステップSu1301において、時短付与フラグがONでないと判定した場合には(Su1301:NO)、直ちに時短付与用処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図134:Su0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図143は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSu1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSu1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1401:NO)、ステップSu1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSu1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1402:NO)、ステップSu1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSu1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1403:NO)、ステップSu1404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Su1404:YES)、ステップSu1405に進む。一方、ステップSu1404において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Su1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1405では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSu1405を実行した後、ステップSu1406に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSu1406を実行した後、ステップSu1407に進み、次回迄高サポ継続状態フラグをOFFにする。ステップSu1407を実行した後、ステップSu1408に進む。
ステップSu1408では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、後述するシャッター開閉処理によって、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように制御されている。翻ってみて、上述した開閉扉36bの開閉動作のパターンを定める開閉シナリオは、大当たりの種別が確変大当たりであるか通常大当たりであるかによって相違したものに設定される。大当たりの種別が確変大当たりである場合、すなわち、RAM64の8R確変大当たりフラグまたは16R確変大当たりフラグがONである場合には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ように、上記開放条件が定められる。これによって、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。
なお、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成に換えて、ラウンド遊技の1以外の数のラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成としてもよい。ステップSu1408を実行した後、ステップSu1409に進む。
ステップSu1409では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSu1409を実行した後、ステップSu1410に進む。
ステップSu1410では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図134)におけるステップSu0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSu1410を実行した後、ステップSu1411に進み、オープニング期間フラグをONにする。ステップSu1411を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Su1403:YES)、ステップSu1412に進む。
ステップSu1412では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu1412において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Su1412:YES)、ステップSu1413に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSu1414に進む。
ステップSu1413では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSu1414を実行した後、ステップSu1415に進む。
ステップSu1415では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSu1415では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図134:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSu1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Su1402:YES)、ステップSu1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSu1416を実行した後、ステップSu1417に進む。
ステップSu1417では、シャッター開閉処理を実行する。シャッター開閉処理については後述する。ステップSu1417を実行した後、ステップSu1418に進む。
ステップSu1418では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSu1418において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Su1418:YES)、ステップSu1419に進む。一方、ステップSu1418において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Su1418:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1419では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSu1420に進む。
ステップSu1420では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSu1420を実行した後、ステップSu1421に進む。
ステップSu1421では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSu1421を実行した後、ステップSu1422に進む。
ステップSu1422では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図134)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSu1422を実行した後、ステップSu1423に進む。
ステップSu1423では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Su1401:YES)、ステップSu1424に進む。
ステップSu1424では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Su1421)において、ステップSu1421でエンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Su1424:YES)、ステップSu1425に進む。
ステップSu1425では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSu1426に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSu1426を実行した後、ステップSu1427に進む。
ステップSu1427では、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSu1426を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSu1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Su1424:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図143:Su1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図144は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSu1501では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSu1501において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Su1501:NO)、ステップSu1502に進む。
ステップSu1502では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSu1502において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Su1502:YES)、ステップSu1503に進む。
ステップSu1503では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSu1504に進む。
ステップSu1504では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図134:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開閉扉開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。ステップSu1504を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1502において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Su1502:NO)、ステップSu1503およびステップSu1504を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1501において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Su1501:YES)、ステップSu1505に進む。
ステップSu1505では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSu1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Su1505:YES)、ステップSu1506に進む。
ステップSu1506では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSu1507に進む。
ステップSu1507では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図134:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、開閉扉閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。ステップSu1507を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Su1505:NO)、ステップSu1506およびステップSu1507を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<シャッター開閉処理>
次に、シャッター開閉処理について説明する。シャッター開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図143:Su1417)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図145は、シャッター開閉処理を示すフローチャートである。ステップSu1601では、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター駆動部48b(図121)の動作状態によって、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かが判定される。
ステップSu1601において、V入賞口シャッター48aは開放中ではないと判定した場合には(Su1601:NO)、ステップSu1602に進む。
ステップSu1602では、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、先に説明したように、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように動作させる。この動作を実現するために、ステップSu1602では、開閉実行モードの開始時から所定時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSu1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したと判定した場合には(Su1602:YES)、ステップSu1603に進み、V入賞口シャッター48aを開放する。ステップSu1603を実行した後、後述するステップSu1606に進む。
一方、ステップSu1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立していないと判定した場合には(Su1602:NO)、ステップSu1603を実行することなく、ステップSu1606に進む。
ステップSu1601において、V入賞口シャッター48aは開放中であると判定した場合には(Su1601:YES)、ステップSu1604に進む。
ステップSu1604では、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター48aが開放するタイミングから上記一定時間(10秒間)が経過し閉鎖するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSu1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Su1604:YES)、ステップSu1605に進み、V入賞口シャッター48aを閉鎖する。ステップSu1605を実行した後、ステップSu1606に進む。
一方、ステップSu1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Su1604:NO)、ステップSu1605を実行することなく、ステップSu1606に進む。
ステップSu1606では、V入賞判定処理を実行する。V入賞判定処理については後述する。ステップSu1606を実行した後、本シャッター開閉処理を終了する。
<V入賞判定処理>
次に、V入賞判定処理について説明する。V入賞判定処理は、シャッター開閉処理のサブルーチン(図145:Su1606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図146は、V入賞判定処理を示すフローチャートである。ステップSu1701では、V入賞口48への遊技球の入球を検知したか否かを判定する。この判定は、V入賞口48への遊技球の入球を検知する検知センサー67fの検知信号から判断される。ステップSu1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知した場合には(Su1701:YES)、ステップSu1702に進む。
ステップSu1702では、V入賞フラグをONにする。V入賞フラグは、V入賞口48に遊技球が入球したことを示すフラグであって、当該ラウンド遊技の終了後に実行される遊技回における抽選モードを高確率モードまたは低確率モードのいずれに設定するかの判定に用いられる。V入賞フラグはV入賞口48への遊技球の入球を検知した時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。ステップSu1702を実行した後、ステップSu1703に進む。
ステップSu1703では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図134:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。V入賞コマンドを受信した音声発光装置は、V入賞演出を実行するための設定を実行する。V入賞演出はV入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知するための演出である。ステップSu1703を実行した後、本V入賞判定処理を終了する。
一方、ステップSu1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知しない場合には(Su1701:NO)、ステップSu1702およびステップSu1703を実行せずに、本V入賞判定処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図143:Su1426)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図147は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSu1801では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1801において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(Su1801:YES)、ステップSu1802に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。また、V入賞フラグをOFFにする。ステップSu1802を実行した後、ステップSu1803に進む。
ステップSu1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSu1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。ステップSu1804を実行した後、ステップSu1805に進む。
ステップSu1805では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1805を実行した後、ステップSu1806に進む。
ステップSu1806では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1806を実行した後、ステップSu1807に進む。
ステップSu1807では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられたST用遊技回数カウンタSNCに10をセットする。ST用遊技回数カウンタSNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高確率モードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSu1807を実行した後、ステップSu1808に進む。
ステップSu1808では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた時短用遊技回数カウンタPNCに5をセットする。時短用遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSu1808を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSu1801において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には、(Su1801:NO)、ステップSu1809に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。ステップSu1809を実行した後、ステップSu1810に進む。
ステップSu1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1810を実行した後、ステップSu1811に進む。
ステップSu1811では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1811を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図134:Su0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図148は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSu1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSu1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Su1901:NO)、ステップSu1902に進む。
ステップSu1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSu1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Su1902:NO)、ステップSu1903に進む。
ステップSu1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSu1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su1903:YES)、ステップSu1904に進む。
ステップSu1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSu1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Su1904:YES)、ステップSu1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSu1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Su1904:NO)、ステップSu1906に進む。
ステップSu1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSu1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Su1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Su1906:YES)、ステップSu1907に進む。
ステップSu1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSu1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSu1907において開閉実行モードではなく(Su1907:NO)、且つ、ステップSu1908において高頻度サポートモードである場合には(Su1908:YES)、ステップSu1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSu1910に進む。
ステップSu1910では、ステップSu1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSu1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Su1910:YES)、ステップSu1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSu1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Su1910:NO)、ステップSu1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1907において開閉実行モードであると判定した場合(Su1907:YES)、又は、ステップSu1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Su1908:NO)、ステップSu1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSu1913に進む。
ステップSu1913では、ステップSu1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSu1913において、サポート当選でないと判定した場合には(Su1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1913において、サポート当選であると判定した場合には(Su1913:YES)、ステップSu1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Su1902:YES)、ステップSu1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su1915:YES)、ステップSu1916に進む。
ステップSu1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSu1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Su1901:YES)、ステップSu1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図148:Su1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図149は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSu2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Su2001:YES)、ステップSu2002に進む。
ステップSu2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSu2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su2002:YES)、ステップSu2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSu2003を実行した後、ステップSu2004に進む。
ステップSu2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSu2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Su2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSu2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Su2005:YES)、ステップSu2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSu2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Su2001:NO)、ステップSu2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Su2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSu2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Su2007:YES)、ステップSu2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSu2009に進む。
ステップSu2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Su2009:NO)、ステップSu2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSu2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Su2010:YES)、ステップSu2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSu2009において開閉実行モードであると判定した場合(Su2009:YES)、又は、ステップSu2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Su2010:NO)、ステップSu2012に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《3-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図150は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSu2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSu2101を実行した後、ステップSu2102に進む。
ステップSu2102では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSu2101で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSu2102を実行した後、ステップSu2103に進む。
ステップSu2103では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSu2103を実行した後、ステップSu2104に進む。
ステップSu2104では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSu2104を実行した後、ステップSu2105に進む。
ステップSu2105では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSu2105を実行した後、ステップSu2106に進む。
ステップSu2106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、主側MPU62から受信したV入賞コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、開閉実行モードの大入賞口開閉処理の実行中に、主側MPU62からV入賞コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、V入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知する演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、V入賞口48に遊技球が入球したことを示す演出画像を視認することによって、遊技者は、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを認識することができる。ステップSu2106を実行した後、ステップSu2107に進む。
ステップSu2107では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として、次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行することを認めることができる。
一方、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードであり(すなわち、高確低サポ状態時であり)、特2残保留が存在する時に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中H1bを経由して、次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行することを認めることができる。
抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードであり(すなわち、高確低サポ状態時であり)、特2残保留が存在しない時に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確低サポ状態H1に移行したことを認めることができる。ステップSu2107を実行した後、ステップSu2108に進む。
ステップSu2108では、次回迄高サポ継続演出用処理を実行する。次回迄高サポ継続演出用処理では、主側MPU62から受信した次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に移行したことを認識することができる。ステップSu2108を実行した後、ステップSu2109に進む。
ステップSu2109では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSu2109を実行した後、ステップSu2110に進む。
ステップSu2110では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSu2110を実行した後、ステップSu2111に進む。
ステップSu2111では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSu2111を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図150:Su2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図151は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSu2201では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSu2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Su2201:YES)、ステップSu2202に進む。
ステップSu2202では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSu2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Su2202:YES)、ステップSu2203に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSu2203を実行した後、ステップSu2205に進む。
ステップSu2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Su2202:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSu2204に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSu2204を実行した後、ステップSu2205に進む。
ステップSu2203及びステップSu2204の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSu2205では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSu2205を実行した後、ステップSu2206に進む。
ステップSu2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Su2201:NO)、ステップSu2202~ステップSu2205を実行することなく、ステップSu2206に進む。
ステップSu2206では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSu2203において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSu2204において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSu2206を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図150:Su2103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図152は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSu2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSu2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Su2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSu2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Su2301:YES)、ステップSu2302に進む。
ステップSu2302では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSu2303に進む。
ステップSu2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSu2303を実行した後、ステップSu2304に進む。
ステップSu2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図120参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、時短図柄である場合には、有効ラインL1(図120参照)上に所定の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。時短図柄に対応した所定の図柄の組合せは、例えば、[3・4・1]である(図120を参照)。ステップSu2304を実行した後、ステップSu2305に進む。
ステップSu2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSu2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSu2306に進む。
ステップSu2306では、今回の遊技回においてステップSu2303で設定された演出パターン、ステップSu2304で設定された停止図柄、ステップSu2305で設定された変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSu2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSu2307を実行した後、ステップSu2308に進む。
ステップSu2308では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSu2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図152:Su2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図153は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSu2401では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSu2402に進む。
ステップSu2402では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSu2402では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図152)のステップSu2302で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSu2402を実行した後、ステップSu2403に進む。
ステップSu2403では、Su2402で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図152)のステップSu2302で把握した変動時間と、ステップSu2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSu2403を実行した後、ステップSu2404に進む。
ステップSu2404では、ステップSu2403によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSu2404を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図152:Su2308)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図154は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSu2501では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSu2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Su2501:YES)、ステップSu2502に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSu2504に進む。
一方、ステップSu2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Su2501:NO)、ステップSu2503に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSu2504に進む。
ステップSu2504では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図155は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSu2601では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSu2602に進む。
ステップSu2602では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図156は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSu2701では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図157は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSu2801では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図156)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Su2801)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSu2802では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Su2801)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSu2803に進む。
ステップSu2803では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Su2802)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSu2804に進む。
ステップSu2804では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Su2803)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSu2805に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《3-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(5回以内)に転落抽選に当選した場合に、転落抽選に当選した遊技回における抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更され、その結果、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行される。そして、低確高サポ状態H5において、当たり抽選の抽選結果は大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。高頻度サポートモードでは、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選を高い頻度で実行することができる。このため、低確高サポ状態H5に移行することができれば、事実上、次の大当たりが保証される。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確高サポ状態H5において、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が5回に達してしまった場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行され、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行される。高確低サポ状態H6では、高確高サポ状態H4から当該高確低サポ状態H6に移行した直後において、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報が残っている場合に、この残った保留情報(特2残保留)による当たり抽選が優先的になされる。すなわち、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留消化中の態様H6aに移行される。そして、特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行され、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合に、低確低サポ状態H1から次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行されることになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特2残保留消化中の態様H6aにおいて、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、特2残保留が残っている間の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b、低確高サポ状態H5及び開閉実行モードH3を経由して確実に高確高サポ状態H4に移行することになる。換言すれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、高い確率で(本実施形態では100%の確率で)高確高サポ状態H4へ再度移行することになる。一方、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態H1の左打ち中の態様H1aに移行することになるので、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率は、上記高い確率(本実施形態では100%の確率)よりも低くなる。換言すれば、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合には、上記高い確率よりも低い確率で高確高サポ状態へ再度移行することになる。したがって、本実施形態によれば、遊技者に対して、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aが終了してしまうまでに転落抽選に当選して欲しいと期待させることができる。さらに、本実施形態によれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、100%の確率で高確高サポ状態H4へ再度移行するので(高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されるので)、遊技者に対して、より大きな期待感を抱かせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において取得された特2残保留についての当たり抽選が全て終了するまでに転落抽選に当選した場合には、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証された低確高サポ状態H5に移行させ、一方、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合には、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率が低確高サポ状態H5よりも低い低確低サポ状態H1に移行させる。このため、本実施形態によれば、遊技者に対して、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して、低確高サポ状態H5へ移行することを期待させることができる。すなわち、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において、遊技者に対して、大当たりに当選する確率が高い高確率モードによって、大当たりに当選することを期待させることができるが、さらに、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して、低確高サポ状態H5へ移行することを期待させることができる。従来では、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに大当たりに当選することを遊技者に期待させるのみであったが、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して低確高サポ状態H5へ移行することも遊技者に期待させることができる。そして、低確高サポ状態H5は大当たりに当選して開閉実行モードH3が開始されるまで継続し、当該開閉実行モードH3の終了後に高確高サポ状態H4へ再度移行することを保証する構成を採用することによって、遊技者に対して、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに大当たりに当選しなくても、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選すれば、開閉実行モードH3が保証された上で、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されるといった安心感を与えることができる。そして、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率が低確高サポ状態H5よりも低い低確低サポ状態H1に移行されることから、高確高サポ状態H4において、大当たりに当選することなく、また、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選することもなく、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選せずに時短継続回数の遊技回が実行された場合に、高確低サポ状態H6に移行させ、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確低サポ状態H1に移行させる。すなわち、本実施形態によれば、同じ転落抽選に当選した場合であっても、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合と高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合とでその機能が異なる。具体的には、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行(高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行)が行われ、一方、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行(高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1への移行)が行われる。すなわち、本実施形態によれば、転落抽選に当選することは、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、パチンコ機10の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、高確高サポ状態H4においては転落抽選に当選して欲しいと期待させることができる。一方、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいては転落抽選に当選して欲しくないと思わせることができる。すなわち、高確高サポ状態H4では転落抽選に当選して欲しいと遊技者に期待させ、その後、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bに移行後は転落抽選に当選して欲しくないと遊技者に思わせることができる。このように、遊技状態の移行に伴って、転落抽選に当選することに対して遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
また、本実施形態では、転落抽選に当選した場合には、抽選モードが変化し、遊技状態が移行することとなる。抽選モードが変化して遊技状態が移行することは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本実施形態によれば、遊技者に対して、転落抽選に当選するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や、安心感、緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、「高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合」は、高確高サポ状態H4において取得され、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された特2残保留のそれぞれについての当たり判定が、高確低サポ状態H6において終了するまでに、転落抽選に当選した場合と、言い換えることができる。このため、高確高サポ状態H4において取得され、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された特2残保留のそれぞれについての当たり判定が、高確低サポ状態H6において終了するまでに、転落抽選に当選した場合に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行され、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合に、低確低サポ状態H1から次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行されることになる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。また、高確高サポ状態H4から時短継続回数(5回)の遊技回が経過して移行した高確低サポ状態H6において、特2残保留の個数に対応した回数以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(継続率)は、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合、および高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aを経由して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行する場合を考慮して求める必要がある。具体的には、先に説明したように、次式(4)(=先に示した式(4))によって計算される値となる。
継続率=1-[{(1-1/3)×(1-1/20)}^5]×
[{(1-1/3)×(1-1/20)}^4]×
{(1-1/3)×(1-1/20)×(1-1/2)} ...(4)
式(4)を計算すると、継続率は、約99.5%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機器を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回以内の各遊技回と、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2残保留に基づいて実行される最大4回(前述したように5回となり得ることもある)の各遊技回とにおいて、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、より大きな期待感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)までの期間において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、特2残保留が無くなってしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《3-8》第3実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《3-8-1》変形例1:
本変形例1では、上記第3実施形態の構成に対して、確変大当たりに連続して当選した回数(以下、確変継続回数と呼ぶ)が上限(リミット)に達すると、たとえ確変大当たりに当選した場合であっても、当該確変大当たりに基づく開閉実行モードの終了後における抽選モードが低確率モードとなる構成を加えた。以下、詳細に説明する。
図158は、変形例1のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。図158に示すように、変形例1のパチンコ機では、低確低サポ状態(状態H1)において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられた場合に実行される開閉実行モードH3において、確変リミット機能が備えられている。
開閉実行モードH3において、確変リミット機能として次の処理が実行される。まず、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aにおいて、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなること(いわゆる、初当たりで確変大当たりに当選すること)によって、開閉実行モードH3に移行した場合に、確変継続回数カウンタに1をセットする。その後、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなって開閉実行モードH3に移行する毎に、確変継続回数カウンタの値を1だけインクリメントする。そして、確変継続回数カウンタの値が予め定めた確変リミット回数(例えば、3回)に達したか否かを判定し、確変継続回数カウンタの値が確変リミット回数に達しないと判定された場合には、開閉実行モードH3の終了後に、第3実施形態のパチンコ機10の場合と同様に、抽選モードを高確率モードに移行し、サポートモードを高頻度サポートモードに移行することによって、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4へ移行する。一方、確変継続回数カウンタの値が確変リミット回数に達したと判定された場合には、開閉実行モードH3の終了後に、抽選モードを低確率モードに移行し、サポートモードを高頻度サポートモードに移行することによって、開閉実行モードH3から低確高サポ状態H5へ移行する。
低確高サポ状態H5における動作は、第3実施形態と同一である。すなわち、低確高サポ状態H5では、遊技者は、右打ちを継続して実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかに限られることから、当該当たり抽選において大当たり当選しなくても時短付与に当選することから、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証される。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態H5では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証される。
なお、確変継続回数カウンタの値は、遊技状態における抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する都度に0にクリアされる。具体的には、確変継続回数が上限(リミット)に達した場合、転落抽選において転落した場合、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合、または、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、確変継続回数カウンタの値は0にクリアされる。本変形例1のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第3実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例1のパチンコ機によれば、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aにおいて、初当たりで確変大当たりに当選してから、再度、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aに戻るまでに、高確高サポ状態H4もしくは高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなる回数が確変リミット回数である3回に達した場合に、当該大当たり当選に基づく開閉実行モードH3の終了後に低確高サポ状態H5に移行する。低確高サポ状態H5では、上述したように、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されていることから、変形例1のパチンコ機によれば、初当たりで確変大当たりに当選してから、高確高サポ状態H4もしくは高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなることが3回、続いた場合に、再度、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ移行することになる。すなわち、3回、確変大当たりした場合に、もう1回、確変大当たりする特典が遊技者に付与されることになる。換言すれば、確変大当たりが3回継続すれば、4回目の確変大当たりが保証されることになる。したがって、変形例1のパチンコ機によれば、上記のもう1回の特典の付与によって、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。さらに、3回、確変大当たりが継続することについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。特に、3回、確変大当たりが継続することがとても重要となることから、2回目の確変大当たりとなった後に3回目の確変大当たりとなることについて、遊技者に対して一層大きな期待感を付与することができる。
なお、この変形例1のパチンコ機では、確変リミット回数を3回としたが、これに換えて2回、4回、5回等の他の回数としてもよい。
《3-8-2》変形例2:
上記第3実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて低頻度サポートモードとなる構成であった。これに対して、変形例として、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて高頻度サポートモードとなる構成としてもよい。以下、詳細に説明する。
図159は、変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図159(a)は第1始動口用の振分テーブル(低確率モード用)を示し、図159(b)は第1始動口用の振分テーブル(高確率モード用)を示している。第3実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルは、低確率モード用、高確率モード用の区別はなかったが、これに対して、変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブルは、低確率モード用と高確率モード用との区別がある。
変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブル(低確率モード用)は、第3実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルと同一である。
変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブル(高確率モード用)は、第3実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルと比較して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R通常大当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて高頻度サポートモードに移行する点が相違し、その他については同一である。なお、ここで言う高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプのものである。
また、変形例2のパチンコ機は、第3実施形態のパチンコ機10と比較して、ST回数が相違する。第3実施形態のパチンコ機10ではST回数を10回としたが、これに対して、変形例2のパチンコ機ではST回数を13回とした。
図160は、変形例2のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。変形例2のパチンコ機では、ST回数が13回となったために、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数が、第3実施形態の場合と比較して、多くなっている。具体的には、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aで、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した4回、遊技回が実行された場合に、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数は4回となる。すなわち、ST回数である13回から、時短継続回数である5回と、特2残保留消化中の態様H6aで実行された4回とを引いて求めた回数、すなわち4回が、左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数となる。一方、特2残保留消化中の態様H6aで1回も遊技回が行われなかった場合には、ST回数である13回から時短継続回数である5回を引いて求めた回数、すなわち8回が、左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数となる。
この4回~8回実行される左打ち中の態様H6bにおいて、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常大当たりである場合に、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態H6から開閉実行モードH7に移行する。そして、開閉実行モードH7の終了後に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行し、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。この結果、開閉実行モードH7から低確高サポ状態H5に移行する。この際、高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続される
低確高サポ状態H5における動作は、第3実施形態のパチンコ機10と同一である。すなわち、低確高サポ状態H5では、遊技者は、右打ちを継続して実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかに限られることから、当該当たり抽選において大当たり当選しなくても時短付与に当選することから、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証される。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態H5では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証される。
本変形例2のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第3実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例2のパチンコ機によれば、i)高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回に達してしまうことによって、高確高サポ状態H4から次回大当たり当選することが確約された低確高サポ状態H5に移行することを逃し、ii)高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、特2残保留が無くなってしまうことによって、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して前記低確高サポ状態H5に移行することを逃した場合にも、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常大当たりとなることによって、高確低サポ状態H6から開閉実行モードH7を経由して前記低確高サポ状態H5に移行することができる。このため、遊技者は、上記i)とii)のチャンスを逃して落胆した場合にも、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて通常大当たりすることによって、次回大当たり当選することが確約された低確高サポ状態H5に移行することができる再度のチャンスを与えられることになる。したがって、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて通常大当たりすることについて、遊技者は期待感と緊迫感とを併せ持つことになる。この結果、変形例2のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、この変形例2のパチンコ機では、抽選モードが高確率モードである場合に、通常大当たり当選した際に与えられる高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続されるタイプのものであったが、これに換えて、当該高頻度サポートモードが1回の遊技回だけ継続するタイプのものとしてもよい。高頻度サポートモードが1回だけ継続する構成であっても、開閉実行モードH7の終了後に低確高サポ状態H5に移行し、その後、低確高サポ状態H5において時短付与に当選することで、高頻度サポートモードは次回大当たり当選するまで継続されることになるためである。すなわち、抽選モードが高確率モードである場合に、通常大当たり当選した際に与えられる高頻度サポートモードは、1回でも、何回でも良い。
《3-8-3》変形例3:
上記第3実施形態のパチンコ機10では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に外れの設定はなく、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に必ず当選する構成であった。これに対して、変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たり当選と時短付与当選と外れの設定があり、大当たり当選しなかった場合に、時短付与当選の場合と外れの場合とに振り分けられる構成としてもよい。以下、詳細に説明する。
図161は、変形例3における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)の内容を示す説明図である。図161に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として0~19の20個の値が設定され、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として20~1999の1980個の値が設定されており、外れ(大当たりにも時短付与にも当選しない事象)となる当たり乱数カウンタC1の値として2000~3979の1980個の値が設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して20/3980(=1/199)となっており、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して1980/3980(=99/199)となっており、外れとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して1980/3980(=99/199)となっている。この結果、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)によれば、大当たりとならない当たり乱数カウンタC1の値群の数の1/2が時短付与となり、大当たりとならない当たり乱数カウンタC1の値群の数の1/2が外れとなっている。
なお、本変形例において当選する「時短付与」は、高頻度サポートモードが所定回数(例えば5回)の遊技回だけ継続されるタイプの時短付与であり、この点でも第3実施形態と相違する。すなわち、第3実施形態では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるのに対して、本変形例では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、所定回数(例えば5回)の遊技回だけ、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
図162は、変形例3のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。変形例3のパチンコ機における遊技の流れは、第3実施形態のパチンコ機10の場合(図129参照)と比較して、低確高サポ状態H5における動作と、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bの動作とが相違し、その他の動作については同一である。
変形例3のパチンコ機では、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、1/2の確率で、時短付与当選と外れとに振り分けられる。時短付与当選した場合には、サポートモードとしての高頻度サポートモードは5回の遊技回だけ継続される。高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回の間に、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しなかった場合(外れの場合)には、当該5回の遊技回の終了後に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回の間に、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しなかった場合には、低確高サポ状態H5から低確低サポ状態H1に移行する。低確低サポ状態H1における移行先は、特2残保留がなくなった場合には左打ち中の態様H1aであり、特2残保留がある場合には特2残保留消化中の態様H1bである。
低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードの期間が5回の遊技回だけ延長される。このため、低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選することを繰り返すことができれば、高頻度サポートモードの期間を、次回大当たり当選するまで、順次、延長することが可能となる。
同様に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいても、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、1/2の確率で、時短付与当選と外れとに振り分けられる。時短付与に当選した場合には、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行し、その結果、低確低サポ状態H1から先に説明した低確高サポ状態H5に移行する。
本変形例3のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第3実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例3のパチンコ機によれば、高確高サポ状態H4において、遊技回の実行回数が時短継続回数に達する以前の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、この低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選することを繰り返すことができれば、高頻度サポートモードが継続される期間を、次回大当たり当選するまで、順次、延長することが可能となる。このため、遊技者に対して、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなくても、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、当たり抽選において時短付与に当選することを、繰り返し期待させることができる。裏を返せば、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しないでしまわないかといった緊迫感を、繰り返し遊技者に対して付与することができる。
また、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、当たり抽選において大当たり当選しなくても、時短付与に当選して欲しいと、遊技者に対して期待させることができる。このように、変形例3のパチンコ機によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
《3-8-4》変形例4:
上記第3実施形態のパチンコ機10では、ST回数(10回)を、時短継続回数(5回)と、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)と、余裕分の1回との総計(10回)とした。これに対して、ST回数を上記総計を上回る回数としてもよい。例えば、ST回数を、11回、12回、...、15回、...、20回等としてもよい。この変形例によっても、第3実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留を、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにて必ず使用させることができ、特2残保留が残ったままで、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に戻ることがない。したがって、本変形例のパチンコ機によっても、第3実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選するという遊技の流れを消すことができることから、遊技の健全性を向上することができる。
《3-8-5》変形例5:
上記第3実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであるにも拘わらず、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない構成とした。これに対して、変形例として、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがないが、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。
この変形例によれば、低確低サポ状態H1(図129参照)において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合に、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行する。低確高サポ状態H5では、事実上、次の大当たり(確変大当たり)が保証されていることから、遊技者にとって有利性が高い。このため、この変形例によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が有効となり得る。この変形例によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるというゲーム性を有しているが、上記のV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作を行なった場合に、上記の5回以内に転落抽選に当選することを介さずに低確高サポ状態H5に移行するが可能となり、上記のゲーム性が損なわれてしまう課題が発生した。この課題は次の変形例6によって解消することができる。
《3-8-6》変形例6:
上記第3実施形態のパチンコ機10では、一つの可変入賞装置36を備える構成とした。これに対して、変形例として、第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを備える構成としてもよい。第1可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉とを備え、V入賞口は備えない構成である。第2可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉と、大入賞口の内部に設けられたV入賞口とを備える。第2可変入賞装置は、第3実施形態のパチンコ機10に備えられた可変入賞装置36と比較して、V入賞口シャッター48aを備えない点で相違する。この変形例では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第1可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。一方、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第2可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。
上記構成によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口に遊技球が入球することはない。これに対して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口シャッターを備えないことから、大入賞口に入球した遊技球は100%の確立でV入賞口に遊技球が入球することになる。このために、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《3-8-7》変形例7:
また、V入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が不可能となる構成として、変形例6に換えて次の構成とすることもできる。右打ち操作によって遊技球が入球可能な領域内に、遊技球が通過可能なゲートを設け、大当たり当選に基づくラウンド遊技を実行させる際に、当該ゲートを通過した場合に限り、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を開始する構成とし、当該ゲートの真下にV入賞口を設けた構成とする。この構成によれば、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作を開始させるためには、前記ゲートに遊技球を通過させる必要があり、その場合に必ずV入賞口に遊技球が入球することになる。したがって、この変形例によっても、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《3-8-8》変形例8:
上記第3実施形態およびその変形例では、転落乱数カウンタCFの値を用いた転落抽選において当選した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、遊技盤30に遊技球が入球可能な転落口を用意し、当該転落口に遊技球が入球した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成としてもよい。この構成において、上記転落口の上部に、転落口へ続く流路と転落口以外(例えば、アウト口や第2始動口)へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置を設ける構成とすることもできる。これらの構成によれば、遊技球が転落口へ入球するか否かを遊技者が視認することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落口へ遊技球が入球するか否かを、遊技者は緊迫感と期待感をもって待つことができる。
《3-8-9》変形例9:
上記第3実施形態、その変形例1、およびその変形例2では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される期間(以下、高サポ継続期間と呼ぶ)を、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでに換えても良い。すなわち、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、3回、4回、6回等のいずれの回数であってもよい。この変形例におけるその他の構成については、上記第3実施形態と同一の構成(特に、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図124(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになる構成)とする。
この変形例の構成によれば、高サポ継続期間が終了するまでに、繰り返し当たり抽選において時短付与当選することになり、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、高サポ継続期間が順次延長され、この延長が当たり抽選において大当たり当選するまで繰り返されることになる。この結果、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。したがって、この変形例によれば、上記第3実施形態と同様に、低確高サポ状態H5において、所定回数しか継続しない時短付与を用いて、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できるという効果を奏する。換言すれば、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される時短付与を用いずに、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できる。
《3-8-10》変形例10:
上記実施形態では、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである特定遊技状態としての高確高サポ状態において取得された特別情報であって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく特別情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、特定遊技状態としての高確高サポ状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態としての低確高サポ状態に移行させる構成とし、一方、特定遊技状態としての高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態としての低確低サポ状態に移行させる構成としたが、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別は例示であり、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別としては様々な組み合わせを採用することができる。
具体的には、例えば、特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、有利遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。このような構成としても、上記実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《3-8-11》変形例11:
上記実施形態では、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである第1特定遊技状態としての高確高サポ状態において、転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、サポートモードを所定期間、例えば、当たり抽選において次回大当たりに当選するまでの期間、高頻度サポートモードに維持する遊技状態であって、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態としての低確高サポ状態に移行させる構成とし、一方、高確高サポ状態において、転落抽選に当選せずに時短継続回数の遊技回が実行されるといった第2所定条件が成立した場合に、第2特定遊技状態としての高確低サポ状態に移行させる構成とし、高確低サポ状態において、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の際に転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、高確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態としての低確低サポ状態に移行させる構成としたが、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別は例示であり、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別としては様々な組み合わせを採用することができる。
具体的には、例えば、第1特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第1所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第2特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第2所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。このような構成としても、上記実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《3-8-12》変形例12:
上記実施形態及び上記各変形例に対して、以下に説明する本変形例の構成を適用してもよい。以下、本変形例の構成を上記実施形態に適用した例について、上述した図129を参照して具体的に説明する。
本変形例のパチンコ機10では、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4に移行した際に、遊技者にとって有利性の高い遊技状態に移行したこと告知する演出を実行する。本変形例では、有利性の高い遊技状態に移行したことを告知する演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターAの画像)及び「チャンスゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(チャンスゾーン突入演出)を実行する。そして、チャンスゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第1特定背景画像と呼ぶ)を図柄表示装置41に表示させる。遊技者は、チャンスゾーン突入演出及び第1特定背景画像を認識することによって、有利性の高いチャンスゾーンに突入したことを認識し、大当たりに当選することや転落抽選に当選することを期待することになる。
そして、本変形例のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である5回に達する以前(5回以内)の遊技回において転落抽選に当選した場合には、当該遊技回の終了間際に、遊技者にとって有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行する。本変形例では、当該演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではアンコウのキャラクターの画像)及び「安心の安泰ゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(安泰ゾーン突入演出)を実行する。そして、安泰ゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第2特定背景画像と呼ぶ)を図柄表示装置41に表示させる。遊技者は、安泰ゾーン突入演出及び第2特定背景画像を認識することによって、明確に、安泰ゾーン突入といった有利な事象が発生したと認識することができる。そして、パチンコ機10は、当該転落当選を契機として高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する。なお、本変形例では、転落抽選に当選した遊技回において大当たり(確変大当たり)にも当選していた場合には、上述した安泰ゾーン突入演出は実行せずに、確変大当たりに当選したことを告知する演出を実行する。
本変形例のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において大当たりにも転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(5回)に達することによって、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aに移行した場合には、遊技者にとっての有利性が高い状態が特2残保留の数に対応した限られた遊技回数分のみ継続することを示唆する演出を実行する。本変形例では、当該演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターBの画像)及び「最終チャンスゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(最終チャンスゾーン突入演出)を実行する。そして、最終チャンスゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第3特定背景画像と呼ぶ)を図柄表示装置41に表示させるとともに、上記限られた遊技回数の残り回数(特2残保留の個数)を示す数値情報(特2残保留カウントダウン情報)を図柄表示装置41に表示させる。遊技者は、最終チャンスゾーン突入演出や、第3特定背景画像、特2残保留カウントダウン情報を認識することによって、当該特2残保留カウントダウン情報の数値が0になってしまう前に大当たりや転落抽選に当選して欲しいといった感情を抱くことになる。
そして、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合及び転落抽選の当否に関わらず当たり抽選において確変大当たりに当選した場合には、当該遊技回の中盤において、遊技者にとって有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行する。本変形例では、当該演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではクジラのキャラクターの画像)及び「確変大当たりか、安泰ゾーンへの突入が確定したよ!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(有利事象発生択一演出)を実行する。当該有利事象発生択一演出を認識した遊技者は、明確に、確変大当たり当選か、安泰ゾーン突入かのいずれかの有利な事象が発生したと認識することができる。
そして、当該遊技回において転落抽選に当選していた場合には、当該転落当選を契機として高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行することになり、一方、当該遊技回において転落抽選には当選していないが確変大当たりに当選している場合には、遊技状態の移行は発生しない。そして、当該遊技回における当たり抽選の結果が確変大当たり(特2保留であるため確変大当たりのみ)である場合には、当該遊技回の終了間際に、確変大当たりに当選したことを告知する演出を実行し、一方、当該当たり抽選の結果が時短付与当選である場合(すなわち、転落抽選に当選して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1aに移行したが、当たり抽選においては確変大当たりには当選せずに時短付与に当選した場合)には、当該遊技回の終了間際に、上述した安泰ゾーン突入演出を実行する。これにより、遊技者は、今回の遊技回においてどちらの有利な事象が発生したのかを確認することができる。
以上説明したように、本変形例では、高確高サポ状態H4において表示される背景画像(チャンスゾーンに対応した第1特定背景画像)と、当該高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行した後であって特2残保留が終了するまでの期間において表示される背景画像(最終チャンスゾーンに対応した第3特定背景画像)とが異なることになる。したがって、遊技者に対して、両者の状態を明確に区別して認識させることができるとともに、遊技の状態の変化に注目させることができる。
また、本変形例では、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(安泰モード突入演出)を実行する。ここで、通常のパチンコ機では、転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本変形例のパチンコ機10では、通常のパチンコ機とは異なり、上記の状況において転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましいことである。したがって、本変形例では、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(安泰モード突入演出)を実行することによって、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
また、本変形例では、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(5回)に達することによって高確低サポ状態H6に移行した後、特2残保留による遊技回が高確低サポ状態H6において終了するまでに転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(有利事象発生択一演出)を実行する。ここで、通常のパチンコ機では、転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本変形例のパチンコ機10では、通常のパチンコ機とは異なり、上記の状況において転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましいことである。したがって、本変形例では、高確低サポ状態H6に移行した後、特2残保留による遊技回が高確低サポ状態H6において終了するまでに転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(有利事象発生択一演出)を実行することによって、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
《3-8-13》変形例13:
上記実施形態及び上記各変形例に対して、以下に説明する本変形例の構成を適用してもよい。なお、以下の説明では、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される図柄を「第1特別図柄」とも称し、第2図柄表示部37bに表示される図柄を「第2特別図柄」とも称し、普図ユニット38に表示される図柄を「普通図柄」とも称する。また、「第1特別図柄」と「第2特別図柄」をまとめて「特別図柄」とも総称する。
また、上記実施形態及び上記各変形例における「当たり抽選」を「特図抽選」とも称し、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される特図抽選を「第1特図抽選」とも称し、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される特図抽選を「第2特図抽選」とも称する。また、上記実施形態及び上記各変形例における「電動役物開放抽選」を「普図抽選」とも称し、「電動役物34a」を「普通電動役物34a」とも称する。
また、説明の便宜のため、「第1特別図柄の変動」を「第1特図変動」とも称し、「第2特別図柄の変動」を「第2特図変動」とも称し、「普通図柄の変動」を「普図変動」とも称する。また、「第1特図変動」と「第2特図変動」をまとめて「特図変動」とも総称する。また、上記実施形態及び上記各変形例におけるST(スペシャルタイム)回数を「高確継続上限回数」とも称し、「時短継続回数」を「高サポ継続上限回数」とも称する。
上記実施形態及び上記各変形例では、高確継続上限回数(ST回数)は、高サポ継続上限回数(時短継続回数、上記実施形態では5回)に特2保留の最大個数(上記実施形態では4個)を加算し、さらに余裕分として1回(又は2回以上)を加算した回数(上記実施形態では10回)に設定されている。この理由は、仮に、高確継続上限回数(ST回数)に、上述した余裕分としての1回を加算しない構成を採用した場合において、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になってしまった場合には、当該4個目の特2保留が低確低サポ状態H1に移行後まで特2残保留として存在してしまうことになり、当該4個目の特2保留に基づく第2特図抽選が低確低サポ状態H1の特2残保留消化中の態様H1bにおいて実行されて確実に確変大当たり又は時短付与のいずれかに当選することになってしまい、この結果、当該パチンコ機10の設計時に想定されたゲーム性が破綻してしまうからである。
そこで、上記実施形態及び上記各変形例では、上述したように、高確継続上限回数(ST回数)に余裕分としての1回を加算することによって、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になってしまった場合であっても、当該4個目の特2保留に基づく第2特図抽選(高確高サポ状態H4に移行してから10回目の特図抽選)が高確低サポ状態H6において実行される(すなわち、高確率モードが終了する前に実行される)ようにするためである。
これに対して、変形例として、高確継続上限回数を、高サポ継続上限回数(本変形例では5回)に特2保留の最大個数(本変形例では4個)を加算した値(本変形例では9回)に設定し、余裕分としての1回は加算しない構成とした上で、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になってしまうことを回避する構成を採用してもよい。以下、本変形例の構成について、具体的に説明する。
図163は、本変形例において高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に遷移する際の制御の一例を示すタイミングチャートである。本変形例では、高サポ継続上限回数は5回、高確継続上限回数(ST回数)は9回に設定されている。
そして、本変形例では、高確高サポ状態H4に移行後の特図変動の実行回数が高サポ継続上限回数(5回)に達した場合に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する(高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する)が、実際に高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動開始時に設定されている。なお、図163に示すように、特別図柄の変動が終了した後(停止した後)には、0.5秒間の特図確定時間Tcsが設けられている。特図確定時間Tcsは、特別図柄が特図抽選の結果に対応した態様で停止表示されている時間(停止表示時間)であり、この特図確定時間Tcsの経過後に、特別図柄の次の変動(遊技回)の開始が可能となる。また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動終了後にも普図確定時間Tcnが設けられている。以下、本変形例における制御について、図163に示した例について説明する。
図163に示すように、高確高サポ状態H4に移行してから4回目の特図変動(図163に示した例では第2特図変動)の実行中に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には、普図抽選が実行され、普図変動が開始される(時刻t1)。普図変動時間が経過すると、普図変動が終了し(時刻t2)、普図抽選の結果に対応した態様で普通図柄が停止する。当該普図抽選は、高頻度サポートモード時に実行されているので、ほぼ確実に(233分の231の確率で)普図当たりに当選することになる。そして、図163に示すように、普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普図確定時間Tcnの経過時(時刻t3)に普通電動役物34aが開放する。
なお、本変形例では、低頻度サポートモード時及び高頻度サポートモード時における普図変動時間、普図確定時間Tcn、普図抽選において普図当たりに当選する確率である普図当選確率、普図当たりに当選した場合に普通電動役物34aが開放する回数である普電開放回数、及び、普通電動役物が開放した場合の開放時間である普電開放時間は、それぞれ以下のように設定される。
[低頻度サポートモード時]
・普図変動時間:10.0秒
・普図確定時間Tcn:0.1秒
・普図当選確率:1/233
・普電開放回数:1回
・普電開放時間:0.1秒
[高頻度サポートモード時]
・普図変動時間:0.2秒
・普図確定時間Tcn:0.1秒
・普図当選確率:231/233
・普電開放回数:1回
・普電開放時間:1.4秒
また、本変形例では、普図抽選が高頻度サポートモード時に実行されて普図当たりに当選した場合には、当該普図抽選の実行後(例えば普図変動中)に高頻度サポートモードフラグがOFFになったとしても、普通電動役物34aは1回、1.4秒間開放することになる。
図163の説明に戻る。図163に示した例では、普通電動役物34aの開放中に4回目の特図変動が終了し(時刻t4)、特図確定時間Tcsが経過して5回目の特図変動が開始され(時刻t5)、特2保留個数が4個から3個となっている。上述したように、本変形例では、高サポ継続上限回数は5回に設定されており、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動開始時に設定されているので、5回目の特図変動の変動開始時に高頻度サポートモードフラグがOFFとなる(時刻t5)。
図163に示した例では、5回目の特図変動の変動開始後においても普通電動役物34aが継続して開放しているため、遊技球が第2始動口34に入球可能であり、図163に示すように、遊技球が第2始動口34に入球した場合には(時刻t6)、特2保留個数が1個増加して、3個から4個となる。その後、普電開放時間が経過し、普通電動役物34aが閉鎖状態となる(時刻t7)。
高頻度サポートモードフラグがOFFとなった時刻t5以降では、普図当選確率は233分の1と低くなるため、時刻t5以降に実行された普図抽選に基づいて普通電動役物34aが開放することはほぼなく、また、普通電動役物34aが開放したとしても、普電開放時間は0.1秒と極めて短いため、実質的には遊技球が第2始動口34に入球することはない。
また、仮に、5回目の特図変動の変動開始直前(すなわち、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなる直前)に遊技球がスルーゲート35を通過して普図抽選が実行され、当該普図抽選に基づいて普通電動役物34aが開放した場合であっても、高頻度サポートモード時に普図変動が開始されてから普通電動役物34aが閉鎖するまでに要する時間は1.7秒であり、かつ、本変形例では少なくとも5回目の特図変動の変動時間が1.7秒以下に設定されることはないため、普通電動役物34aが6回目の特図変動の変動開始後まで開放し続けることはない。したがって、6回目の特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができる。
このように、本変形例では、上記実施形態等のように余裕分としての1回を高確継続上限回数(ST回数)に加算しなくても、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができるので、低確低サポ状態H1に移行後に特2残保留が存在してしまうことを回避することができる。この結果、低確低サポ状態H1における想定外の第2特図変動の発生を回避することができ、当該パチンコ機10に想定されているゲーム性が破綻してしまうことを回避することができる。
《3-8-14》変形例14:
上記変形例13では、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動開始時に設定されている構成としたが、変形例14として、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了時に設定されている構成としてもよい。以下、本変形例14の構成について、上記変形例13との相違点を中心に説明する。
図164は、本変形例において高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に遷移する際の制御の一例を示すタイミングチャートである。本変形例では、上述した変形例13と同様に、高サポ継続上限回数は5回、高確継続上限回数は9回に設定されている。
そして、上述したように、本変形例では、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了時に設定されている。
さらに、本変形例では、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さを、通常の特図確定時間Tcs(本変形例では0.5秒)とは異なる長さに設定する。具体的には、特図確定時間TcsLastの長さを、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間以上の長さに設定する。本変形例では、特図確定時間TcsLastの長さを、1.7秒(=0.2秒(普図変動時間)+0.1秒(普図確定時間Tcn)+1.4秒(普電開放時間))以上の長さである1.8秒に設定する。この理由について、図164に示した例を用いて説明する。なお、図164における時刻t1から時刻t7については、時刻t5において高頻度サポートモードフラグがONからOFFにならない点を除いて図163と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図164に示すように、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了時(時刻t9)に高頻度サポートモードフラグがOFFとなる。ここで、図164では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了直前に遊技球がスルーゲート35を通過した場合について説明する。
図164に示すように、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了直前に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には(時刻t8)、当該通過を契機とした普図抽選が実行され、普図変動が開始される。普図変動時間が経過すると、普図変動が終了し(時刻t10)、普図抽選の結果に対応した態様で普通図柄が停止する。当該普図抽選は、高頻度サポートモード時に実行されているので、ほぼ確実に(233分の231の確率で)普図当たりに当選することになる。そして、図164に示すように、普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普図確定時間Tcnの経過時(時刻t11)に普通電動役物34aが開放する。
しかしながら、図164に示すように、特図確定時間TcsLastが終了する前に遊技球が第2始動口34に入球した場合であっても(時刻t12)、特図確定時間TcsLastが終了して次の第2特図変動が開始されるまでは特2保留個数は4個のままなので、当該入球に基づいて特2保留個数が増加することはない。
そして、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さが、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間(本変形例では1.7秒)以上の長さ(本変形例では1.8秒)に設定されるので、特図確定時間TcsLastが終了するタイミング(時刻t14)より先に普通電動役物34aが閉鎖することになる(時刻t13)。換言すれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動が開始されるタイミング(時刻t14)まで普通電動役物34aの開放状態が継続することはない。このように、本変形例によれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後まで普通電動役物34aの開放が継続してしまうことを回避することができるので、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動が開始されて特2保留個数が4個から3個になった状態において遊技球が第2始動口34に入球してしまい、特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができる。
なお、図示は省略するが、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後(例えば特図確定時間TcsLast中)に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には、既に高頻度サポートモードがOFFとなっているため、当該通過に基づいた普図抽選は低頻度サポートモードとして実行される。低頻度サポートモード時における普図当選確率は233分の1と低いため、当該普図抽選に基づいて普通電動役物34aが開放することはほぼなく、また、普通電動役物34aが開放したとしても、普電開放時間は0.1秒と極めて短いため、実質的には遊技球が第2始動口34に入球することはない。
以上説明したように、本変形例によれば、上記実施形態等のように余裕分としての1回を高確継続上限回数(ST回数)に加算しなくても、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目)の特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができるので、低確低サポ状態H1に移行後に特2残保留が存在してしまうことを回避することができる。この結果、低確低サポ状態H1における想定外の第2特図変動の発生を回避することができ、当該パチンコ機10に想定されているゲーム性が破綻してしまうことを回避することができる。
また、上記変形例13では、高サポ継続上限回数(5回)に到達した特図変動の変動開始時に高頻度サポートモードフラグがOFFになるため、高サポ継続上限回数(5回)に到達した特図変動の実行中に普通電動役物34aを開放させて特2保留を4個貯めることが困難であるという課題が存在したが、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の実行中においても高頻度サポートモードフラグがONであるため、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の実行中においても、容易に、普通電動役物34aを開放させて遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留を4個貯めることが可能となる。
なお、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さのみを、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間以上の所定の長さに設定する構成としたが、他の変形例として、特図確定時間TcsLastの長さだけではなく、通常の特図確定時間Tcsの長さも、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間以上の所定の長さに設定する構成としてもよい。この構成によれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さが、通常の特図確定時間Tcsの長さと異なるという違和感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
《3-8-15》変形例15:
上記変形例13及び上記変形例14では、遊技者に過度に有利になってしまう想定外の事象であるとして、高サポ継続上限回数(5回)に到達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまう事象の発生を回避する構成を採用したが、変形例15として、遊技者に過度に有利になってしまう事象の発生を許容し、遊技者にとってのチャンスであるとして当該事象の発生を狙わせる構成を採用してもよい。以下、本変形例15の構成について、上記変形例13との相違点を中心に説明する。
図165は、本変形例において高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に遷移する際の制御の一例を示すタイミングチャートである。本変形例では、上述した変形例13及び変形例14と同様に、高サポ継続上限回数は5回、高確継続上限回数は9回に設定されている。
そして、本変形例では、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過時(遊技回の終了時)に設定されている。この理由について、図165に示した例を用いて説明する。なお、図165における時刻t1から時刻t7については、時刻t5において高頻度サポートモードフラグがONからOFFにならない点を除いて図163と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図165に示すように、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過時(時刻t12)に高頻度サポートモードフラグがOFFとなる。ここで、図165では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcs中に遊技球がスルーゲート35を通過した場合について説明する。
本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動中に、遊技球をスルーゲート35に通過させることを遊技者に促す演出であるスルー通過促進演出を実行する。本変形例では、スルー通過促進演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターの画像)及び「変動終了直前に遊技球をスルーに通過させて次の変動開始後まで電チューを開放させてね!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了直前に遊技球がスルーゲート35を通過するように遊技球の発射タイミングや発射強度を調整しながら遊技を行なうことになる。
図165に示すように、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcs中に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には(時刻t9)、当該通過を契機とした普図抽選が実行され、普図変動が開始される。普図変動時間が経過すると、普図変動が終了し(時刻t10)、普図抽選の結果に対応した態様で普通図柄が停止する。当該普図抽選は、高頻度サポートモード時に実行されているので、ほぼ確実に(233分の231の確率で)普図当たりに当選することになる。そして、図165に示すように、普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普図確定時間Tcnの経過時(時刻t11)に普通電動役物34aが開放する。
本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動中又は当該特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcs中に遊技球がスルーゲート35を通過し、当該通過を契機とした普図抽選において普図当たりに当選し、当該当選に基づいて開放される普通電動役物34aの当該開放が次の特図変動の変動開始後まで継続すると判定した場合には、遊技者にとって有利な状態が開始されることを示唆する演出である有利状態開始演出を実行する。本変形例では、有利状態開始演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターの画像)及び「スーパー電チューチャンス到来!!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、遊技者にとって有利な状態が開始されることになると認識することになる。
その後、0.5秒間の特図確定時間Tcsが経過すると(時刻t12)、高頻度サポートモードフラグがOFFになり、6回目の特図変動が開始され、特2保留個数が4個から3個になる。そして、図165に示した例では、6回目の特図変動の変動開始後においても普通電動役物34aの開放状態が継続しているので、遊技球が第2始動口34に入球可能となり、当該6回目の特図変動の実行中に特2保留個数を最大保留個数の4個まで貯めることが可能となる。
本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後、すなわち、高確低サポ状態H6において、普通電動役物34aが開放状態になっている場合には、第2始動口34に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出である特2入球促進演出を実行する。本変形例では、入球促進演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターの画像)及び「開放中の電チューを狙って保留を4個貯めてね!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、第2始動口34に遊技球を入球させて特2保留個数が4個になるように連続的に右打ちを行なうことになる。
そして、図165に示すように、遊技球が第2始動口34に入球した場合には(時刻t13)、特2保留個数が4個となる。上述したように、当該4個目の特2保留に基づく第2特図抽選は、低確低サポ状態H1において実行されることになるため、大当たりに当選か時短付与に当選のいずれかの結果となる。
そこで、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後、すなわち、高確低サポ状態H6に移行後に、第2始動口34に遊技球が入球し、特2保留個数が最大保留個数である4個になった場合には、遊技者に有利な状態が訪れることが確定したことを示唆する有利確定演出を実行する。本変形例では、有利確定演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では男性キャラクターの画像)及び「おめでとう!もうすぐいいことが起こるぞ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、遊技者に有利な状態が訪れることが確定したことを認識することになる。
その後、普電開放時間が経過すると(時刻t14)、普通電動役物34aが閉鎖する。
このように、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過時(時刻t12)まで高頻度サポートモードフラグがONとなっているので、当該特図確定時間Tcsの経過直前に遊技球をスルーゲート35に通過させれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させることが可能となる。この結果、6回目の特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になるという遊技者に有利な事象を発生させることが可能となる。
そして、遊技球がスルーゲート35を通過したタイミング(すなわち、普図変動の開始タイミング)が特図確定時間Tcsの経過タイミングに近いほど、高確低サポ状態H6において普通電動役物34aが開放している期間が長くなり、特2保留個数を4個まで貯めることが容易となる。
以上より、本変形例によれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過前に(好ましくは直前に)遊技球をスルーゲートに通過させることによって、次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させ、当該次の特図変動の変動開始後に遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留個数を4個にして遊技者に有利な状態を獲得するという新たなゲーム性を創出することが可能となる。
また、本変形例では、スルー通過促進演出を実行するので、遊技者に、本パチンコ機10の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
また、本変形例では、遊技球がスルーゲート35を通過し、普通電動役物34aの開放が高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで継続する状況において、有利状態開始演出を実行するので、遊技者に、遊技球がスルーゲート35を通過したことによって通常のパチンコ機とは異なる遊技者に有利な状態が開始されるのだと認識させることが可能となる。
また、本変形例では、高確低サポ状態H6において、普通電動役物34aが開放状態に遷移する場合に、特2入球促進演出を実行するので、遊技者に、本パチンコ機10の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
また、本変形例では、高確低サポ状態H6に移行後に、第2始動口34に遊技球が入球し、特2保留個数が最大保留個数である4個になった場合には、有利確定演出を実行するので、遊技者に、高確低サポ状態H6に移行後に特2保留個数が最大保留個数である4個になったことに特別な意味があるのだと認識させることが可能となる。
《3-8-16》変形例16:
上記変形例15において、新たな普図抽選を実行することのできない状況(例えば、普図変動の実行中や普通電動役物34aの開放中など)において遊技球がスルーゲート35を通過した場合に当該遊技球の通過に基づく普図抽選を保留する機能(以下、普図保留機能とも称する。)を有さない構成を採用してもよい。上記実施形態や上記各変形例のように、普図保留機能を有する構成を採用した場合には、保留されている普図抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまう場合があるので、普通電動役物34aの開放タイミングを調整することが困難になる場合がある。
これに対して、本変形例では、特定の遊技状態(例えば高確高サポ状態H4)において普図保留機能を有さない構成を採用する。このような構成によれば、高確高サポ状態H4においては遊技球がスルーゲート35を通過したとしても普図抽選が保留されないので、保留されている普図抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことを抑制することができる。したがって、遊技者が遊技球をスルーゲート35に通過させるタイミングを調整することによって、普通電動役物34aの開放タイミングを調整することが可能となる。この結果、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過前に(好ましくは直前に)遊技球をスルーゲートに通過させることによって、次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させ、当該次の特図変動の変動開始後に遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留個数を4個にして遊技者に有利な状態を獲得するという上述した新たなゲーム性をより際立たせることが可能となる。
また、さらなる変形例として、遊技状態に関わらず(常に)普図保留機能を有さない構成を採用してもよい。このような構成によれば、遊技状態に関わらず、保留されている普図抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことがないので、遊技者が遊技球をスルーゲート35に通過させるタイミングを調整することによって、普通電動役物34aの開放タイミングを調整することが可能となる。この結果、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過前に(好ましくは直前に)遊技球をスルーゲートに通過させることによって、次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させ、当該次の特図変動の変動開始後に遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留個数を4個にして遊技者に有利な状態を獲得するという上述した新たなゲーム性をより際立たせることが可能となる。
《3-8-17》変形例17:
上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態H4に移行後の特図変動の実行回数が高サポ継続上限回数(5回)に達した場合に高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが、当該高確高サポ状態H4への移行の契機となった大当たり図柄の種別によって異なる構成としてもよい。
例えば、特図抽選において大当たり図柄A(確変大当たりA)に当選したことによって高確高サポ状態H4に移行した場合には、上記変形例13に示したように高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動開始時に設定され、特図抽選において大当たり図柄B(確変大当たりB)に当選したことによって高確高サポ状態H4に移行した場合には、上記変形例14に示したように高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了時に設定され、特図抽選において大当たり図柄C(確変大当たりC)に当選したことによって高確高サポ状態H4に移行した場合には、上記変形例15に示したように高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間の経過時に設定される。このような構成によれば、遊技者に、高確高サポ状態H4に移行後の特図変動の実行回数が高サポ継続上限回数に達する際に、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングがどのタイミングに設定されるのか(上記変形例15のように遊技者に有利なタイミングに設定されるのか)といった期待感や緊張感を抱かせることができる。
《3-8-18》変形例18:
上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球が入球した場合に抽選モードを高確率モードに移行させることになる入球口である高確移行入賞口をさらに備える構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図166は、本変形例における遊技盤30の正面図である。図119に示した実施形態における遊技盤30との相違点は、遊技領域PAの右側領域に、高確移行入賞口34eが設けられている点である。高確移行入賞口34eの入球口には、可動片34fが設けられている。可動片34fは、遊技球が高確移行入賞口34eに入球不可能な閉鎖状態から、遊技球が高確移行入賞口34eに入球可能な開放状態に遷移することが可能であり、低確高サポ状態H5以外の遊技状態では閉鎖状態となっており、低確高サポ状態H5においては所定時間毎(本変形例では1.0秒毎)に閉鎖状態と開放状態とを交互に繰り返す。そして、高頻度サポートモードが次回大当たり当選まで継続する低確高サポ状態H5において、高確移行入賞口34eに遊技球が入球した場合には、抽選モードが低確率モードから高確率モードに移行し、高頻度サポートモード及び高確率モードの両方が次回大当たり当選まで継続する遊技状態となる。
以上説明したように、本変形例によれば、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合に、抽選モードが低確率モードである低確高サポ状態H5に移行するが、当該低確高サポ状態H5において高確移行入賞口34eに遊技球を入球させることができれば、判定モードが再び第2判定モードに移行することになる。ここで、低確高サポ状態H5において時短付与に当選し、かつ、高確移行入賞口34eに遊技球を入球させることができれば、高頻度サポートモード及び高確率モードの両方が次回の大当たり当選まで継続する遊技状態となる。この遊技状態は、遊技者にとって非常に有利な状態である。したがって、本変形例によれば、低確高サポ状態H5において高確移行入賞口34eに遊技球を入球させ、さらに有利な遊技状態に移行させるという新たなゲーム性を遊技者に提供することができる。
《3-8-19》変形例19:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態において背景画像として高確高サポ状態用の背景画像を表示し、低確低サポ状態において背景画像として低確低サポ状態用の背景画像を表示する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態において大当たりに当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(大当たり告知演出)を実行する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態に移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達したことによって移行した低確低サポ状態において、特2残保留消化中の態様において当たり抽選に大当たり当選した場合に、高い確率(例えば100%の確率)で確変大当たりに振り分けられることによって当該高い確率で高確高サポ状態へ再度移行する構成とし、一方、低確低サポ状態における左打ち中の態様において当たり抽選に大当たり当選した場合に、上記高い確率よりも低い確率で確変大当たりに振り分けられることによって当該低い確率で高確高サポ状態へ再度移行する構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、低確低サポ状態に移行した後、特2保留による当たり抽選が低確低サポ状態において終了するまでに大当たりに当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(大当たり告知演出)を実行する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、V入賞領域に遊技球を通過させることが可能な状況において、遊技球をV入賞領域に通過させることを遊技者に促す演出を実行する構成を採用してもよい。そして、V入賞領域に遊技球を通過させることが可能な状況において、遊技球がV入賞領域を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出を実行する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである高確高サポ状態において記憶(保留)された特別情報であって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく特別情報についての当たり抽選が終了するまでに確変大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、高確高サポ状態へ再度移行することが保証された開閉実行モードに移行させ、当該開閉実行モード終了後の抽選モードを高確率モードに決定する構成とし、一方、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が、確変大当たりに当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態へ再度移行する確率が確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低い低確低サポ状態に移行させる構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、高確高サポ状態において大当たりに当選した場合に、高確率モードフラグがOFFとなる大当たり遊技状態に移行させ、当該大当たり遊技状態において遊技球が入球可能となるV確入賞口を備え、当該V確入賞口に遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として、大当たり遊技状態終了後の抽選モードを高確率モードに移行させる構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、低確率モードであり、かつ低頻度サポートモードである低確低サポ状態において、通常大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、サポートモードを所定期間、例えば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間や当たり抽選において次回大当たりに当選するまでの期間、高頻度サポートモードに維持する遊技状態であって、低確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させる構成とし、低確低サポ状態において、通常大当たりに当選せずに確変大当たりに当選するといった第2所定条件が成立した場合に、高確高サポ状態に移行させる構成とし、高確高サポ状態において、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の際に通常大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確高サポ状態または低確低サポ状態に移行させる構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、低確低サポ状態において、普通電動役物が開放状態に遷移する場合に、第2始動口に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出を実行する構成を採用してもよい。なお、上述した、「高確高サポ状態へ再度移行する確率が確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低い低確低サポ状態」の意味するところは、低確低サポ状態から高確高サポ状態に移行する確率(低確低サポ状態において当たり抽選に当選した場合に確変大当たりに振り分けられる確率、確変割合、例えば確変突入率50%など)が、終了後に確実に(通常の遊技の流れに沿って遊技球を発射していれば(例えば右打ちをしていれば)100%の確率で)高確高サポ状態に移行することが保証された確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低いことを意味し、上記確率は当たり抽選における当選確率の高低を意味するものではない。また、低確低サポ状態において特2保留個数が4個となった場合に、特2保留個数が4個になったことに対応した4個の保留アイコン画像を図柄表示装置(液晶表示装置)に表示させる構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各
入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《3-8-20》変形例20:
上記第3実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第3実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第3実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第3実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第3実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《3-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《3-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴uA群>
特徴uA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記判定モードが前記特定遊技状態と同じ前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、判定モードが特定遊技状態と同じ第2判定モードである第1所定遊技状態に移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uA1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、実行されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA2]
特徴uA1に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA2によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となる。
したがって、特徴uA2によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uA2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uA2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA3]
特徴uA2に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA3によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uA3によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA4]
特徴uA1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA4によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、実行される。このため、特徴uA4によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uB群>
特徴uB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御モードが前記第2制御モードである第1特定遊技状態(高確高サポ状態)から前記制御モードが前記第1制御モードである第1所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる遊技状態移行手段と、
前記第1特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を前記第1所定遊技状態において満たす場合に、所定の期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uB1によれば、制御モードが第2制御モードである第1特定遊技状態から制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、第1特定遊技状態によって取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報が第2所定条件(例えば、時短付与に対応する値)を満たす場合に、所定の期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報に対する判定手段による判定を高い頻度で実行することができ、その結果、第2の特別情報が第1所定条件を満たすこと(例えば、大当たり当選すること)を容易に実現することが可能となる。したがって、特徴uB1によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で、第1所定遊技状態に移行することができれば、第2の特別情報が第2所定条件(例えば、時短付与に対応する値)を満たす機会を得ることができ、その結果、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすこと(例えば、大当たり当選すること)を容易に実現することが可能となる。この結果、特徴uB1によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uB2]
特徴uB1に記載の遊技機であって、
前記所定の期間は、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまでの期間である、
ことを特徴とする遊技機。
特徴uB2によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で第1所定遊技状態に移行することができ、当該第1所定遊技状態において第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することができる。
[特徴uB3]
特徴uB2に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該第1特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記制御モードが前記第1制御モードである第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に前記第1特定遊技状態から移行させる手段と、
前記第1特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第2特定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態に前記第2特定遊技状態から移行させる手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uB3によれば、第1特定遊技状態において、当該第1特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、制御モードが前記第1制御モードである第2特定遊技状態に移行される。この第2特定遊技状態に移行された直後においては、第1特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第2特定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が、第2特定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態へ第2特定遊技状態から移行される。このために、先に説明したように、第1所定遊技状態において第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することができることから、第1特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達して第2特定遊技状態に移行した場合に、第1特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第2特定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、特徴uB3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uC群>
特徴uC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が第1所定回数(時短継続回数)に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御モード移行手段と、
前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が第2所定回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ移行する判定モード移行手段と、
を備え、
前記第1所定回数をN1とし、前記第2所定回数をN2とし、前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数をN3とした場合に、下記の式(1)を満たす
ことを特徴とする遊技機。
N2≧N1+N3+1 ...(1)
特徴uC1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。この結果、制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、第1所定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第2所定回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ移行される。式(1)によれば、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和よりも大きな値となっていることから、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定は、第1所定遊技状態において終了されることになる。
特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行する際、すなわち、特定遊技状態において、特定遊技状態に移行してからの遊技回数が第1所定回数N1に達した際に、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報の数が最大個数N3となっている場合を考えてみる。この遊技回数が第1所定回数N1に達した場合に、制御モードが第1制御モードに移行して、第2の入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となるが、この直前で遊技球が第2の入球手段へ入球してしまうことがある。第2所定回数N2を、第1所定回数N1と、取得情報記憶手段に記憶され得る第2の特別情報についての最大個数N3との和の数と一致する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)とした場合に、上記第2の入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となる直前で入球した遊技球(以下、「過多分の遊技球」と呼ぶ)に対応する判定手段による判定が、第1所定遊技状態において実行されずに、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ移行された後の状態(以下、通常状態と呼ぶ)で実行されてしまう。遊技機の設計者が、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において全て完了するものとして設計した場合において、比較例の構成を採用すると、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が通常状態にて実行されることによって、本来、設計者が想定していないゲーム性を発揮する虞があった。
これに対して、特徴uC1によれば、式(1)の関係から、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和に1を加えた数以上の数となることから、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において必ず実行されることになる。したがって、特徴uC1によれば、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定は、上記過多分の遊技球を含めて、第1所定遊技状態において全て完了することになり、本来、設計者が想定した通りのゲーム性を発揮することができる。この結果、特徴uC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴uC2]
特徴uC1に記載の遊技機であって、
下記の式(2)を満たす
ことを特徴とする遊技機。
N2=N1+N3+1 ...(2)
特徴uC2によれば、式(2)の関係から、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和に1を加えた数となることから、上記特徴uC1と同様に、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において必ず実行されることになる。したがって、特徴uC2によれば、特徴uC1と同様の効果を奏する。すなわち、特徴uC2によれば、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定は、上記過多分の遊技球を含めて、第1所定遊技状態において全て完了することになり、本来、設計者が想定した通りのゲーム性を発揮することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴uC3]
特徴uC1または特徴uC2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴uC3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC4]
特徴uC3に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC4によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となる。
したがって、特徴uC4によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uC4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uC4によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC5]
特徴uC4に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC5によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uC5によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC6]
特徴uC1から特徴uC5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記第1所定回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC6によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uC6によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uD群>
特徴uD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)から、前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第1制御モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第1遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態から第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に移行させる第2遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態から第3所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3遊技状態移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第3所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高いことを特徴とする遊技機。
特徴uD1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態から、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとっての有利性が高い第2所定遊技状態に移行される。特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合には、第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高くない第3所定遊技状態に移行される。このため、特徴uD1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uD1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uD1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い第3所定遊技状態に移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uD1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD2]
特徴uD1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技状態移行手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである前記第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態への移行後において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD2によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uD2によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uD2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uD2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD3]
特徴uD2に記載の遊技機であって、
前記第3遊技状態移行手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである前記第3所定遊技状態としての通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD3によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uD3によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD4]
特徴uD3に記載の遊技機であって、
前記第1遊技状態移行手段は、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記第1所定遊技状態に前記特定遊技状態から移行させる手段
を備え、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD4によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uD4によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uE群>
特徴uE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記判定モードが前記特定遊技状態と同じ前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴uE1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行される。このため、特徴uE1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行されることから、演出の幅を、判定モード移行手段による動作に制限されずに広げることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE2]
特徴uE1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE3]
特徴uE2に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE3によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uE3によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uE3によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uE3によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE4]
特徴uE3に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE4によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uE4によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE5]
特徴uE1から特徴uE4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記第1所定回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE5によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uE5によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uF群>
特徴uF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例1から抽出される。
[特徴uF1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たすと判定された場合に、当該判定に対応した前記遊技回の終了後に、遊技者に特典を付与する特典付与手段(開閉実行モード)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードへ移行する判定モード移行手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードである所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF1によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行され、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が所定の回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行され、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となり、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。
したがって、特徴uF1によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。この結果、特徴uF1によれば、上記のもう1回の特典の付与によって、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。さらに、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数、継続することについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。特に、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数、継続することがとても重要となることから、規定回数に対して一つ少ない回数だけ所定の特典の付与がなされた後に、もう1回、特典の付与が継続することについて、遊技者に対して一層大きな期待感を付与することができる。
[特徴uF2]
特徴uF1に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態に移行される。所定遊技状態においては、前述したように、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることから、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。このため、所定遊技状態に移行し、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uF2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uF3]
特徴uF1または特徴uF2に記載の遊技機であって、
前記特典付与手段によって付与される特典の特典種別を決定する特典種別決定手段を備え、
前記判定モード移行手段は、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、前記特典種別決定手段によって、前記所定の特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第2判定モードとなり得る前記特典種別(確変大当たり)であるとの決定がなされる毎に、所定カウンタの値をインクリメントする手段と、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記所定カウンタの値が前記規定回数(確変リミット回数)に到達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードへ移行する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF3によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされる毎に、所定カウンタが更新される。そして、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が規定回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行される。先に説明したように、判定モードが第1判定モードとなった所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となり、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。このために、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が規定回数に到達するまで、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされることを繰り返すことができれば、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。したがって、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が所定の回数に到達するまで、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされることを繰り返すことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uG群>
特徴uG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例2から抽出される。
[特徴uG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードが前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において、前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、他の条件(確変大当たり当選となる値と一致すること)を満たさなかった場合(振分結果が通常大当たりとなった場合)に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行するとともに前記制御モードを前記第2制御モードに移行するモード移行手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさなかった場合に、判定モードが第1判定モードに移行し、制御モードが第2制御モードに移行する。そして、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴uG1によれば、第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさなかった場合に、第2所定遊技状態に移行されることによって、再度、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさないことによって第2所定遊技状態に移行した場合に、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことがもう1回なされることになる。この結果、特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさないことについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。この結果、特徴uG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
一方、第1所定遊技状態から特別情報が第1所定条件を満たすことによって移行した第2所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uG1によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uG2]
特徴uG1に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記第1所定遊技状態とは相違する特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第2所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態においては、前述したように、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることから、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。このため、第2所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴uG3]
特徴uG2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴uG3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴uG3によれば、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴uG4]
特徴uG1から特徴uG3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特典付与手段によって付与される特典の特典種別を決定する特典種別決定手段を備え、
前記モード移行手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記第1の特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、前記特典種別決定手段によって、前記特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる前記特典種別(通常大当たり)であるとの決定がなされた場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行するとともに前記制御モードを前記第2制御モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる特典種別であるとの決定がなされた場合に、判定モードが第1判定モードに移行されるとともに制御モードが第2制御モードに移行される。先に説明したように、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることになる。このために、特徴uG4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる特典種別であるとの決定がなされることについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。したがって、特徴uG4によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uH群>
特徴uH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例3から抽出される。
[特徴uH1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)又は第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすかを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たすと判定された場合に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第2所定条件を満たすと判定された場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。判定手段による判定は、特別情報が第1所定条件を満たす場合と、特別情報が第2所定条件を満たす場合と、特別情報が第1所定条件および第2所定条件のいずれも満たさない場合とに振り分けるものであることから、特別情報が第1所定条件を満たさなくても、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、制御モードとして第2制御モードを実行させることができる。なお、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴uH1によれば、第2制御モードの開始後における遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに、再度、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを繰り返すことができれば、持ち球を減らさずに、制御モードとして第2制御モードを実行させる期間を、特別情報が第1所定条件を満たすまで、順次、延長することが可能となる。
したがって、特徴uH1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段において特別情報が第1所定条件を満たさなくても、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを、遊技者に対して繰り返し期待させることができる。裏を返せば、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たさずに、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uH1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uH2]
特徴uH1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了するまでに、前記特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすと判定されることなく、かつ、前記特別情報が前記第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすと判定されることがない場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH2によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第2所定条件を満たすと判定された場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されるが、この期間が終了するまでに、特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすと判定されることなく、かつ、特別情報が第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすと判定されることがない場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードに移行させられる。この結果、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態から、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである通常状態へ移行させられる。通常状態は遊技者にとって有利な状態でないことから、特別情報が第1所定条件満たすと判定されることなく、かつ、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されることなく、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了してしまわないかといった、より大きな緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴uH3]
特徴uH1または特徴uH2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを繰り返すことができれば、持ち球を減らさずに、制御モードとして第2制御モードを実行させる期間を、特別情報が第1所定条件を満たすまで、順次、延長することが可能となる。したがって、特徴uH3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uH3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを実現できる可能性の高い第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴uH4]
特徴uH1から特徴uH3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴uH4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴uH4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uI群>
特徴uI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uI1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uI1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uI1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uI1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uI1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uI2]
特徴uI1に記載の遊技機であって、
前記特定の確率が、100%である
ことを特徴とする遊技機。
特徴uI2によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
[特徴uI3]
特徴uI1または特徴uI2に記載の遊技機であって、
前記所定の条件が、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
特徴uI3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
<特徴uJ群>
特徴uJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記特定の確率が、100%である
ことを特徴とする遊技機。
特徴uJ1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uJ1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uJ1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uJ1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uJ1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴uJ1によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
<特徴uK群>
特徴uK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記所定の条件が、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uK1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uK1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uK1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
<特徴uL群>
特徴uL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。従来では、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特別情報が所定条件を満たすことを遊技者に期待させるのみであったが、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して有利遊技状態へ移行することも遊技者に期待させることができる。そして、有利遊技状態は特別情報が所定条件を満たして大当たり遊技が開始されるまで継続し、当該大当たり遊技の終了後に特定遊技状態へ再度移行することを保証する構成を採用することによって、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特別情報が所定条件を満たさなくても、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立すれば、大当たり遊技が保証された上で、特定遊技状態へ再度移行することが保証されるといった安心感を与えることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uL2]
特徴uL1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uL3]
特徴uL1または特徴uL2に記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴uL4]
特徴uL1から特徴uL3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このため、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uM群>
特徴uM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uN群>
特徴uN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uO群>
特徴uO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このため、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uP群>
特徴uP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行(第1特定遊技状態から第1所定遊技状態への移行)が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行(第2特定遊技状態から第2所定遊技状態への移行)が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、第1特定遊技状態では特定条件が成立して欲しいと遊技者に期待させ、その後、第2特定遊技状態に移行後は特定条件が成立して欲しくないと遊技者に思わせることができる。このように、遊技状態の移行に伴って、特定条件の成立に対して遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
[特徴uP2]
特徴uP1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uP3]
特徴uP1または特徴uP2に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
[特徴uP4]
特徴uP1から特徴uP3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴uP5]
特徴uP1から特徴uP4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴uP6]
特徴uP1から特徴uP5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードが前記第2判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このため、本特徴によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uQ群>
特徴uQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uR群>
特徴uR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
<特徴uS群>
特徴uS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uS1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uT群>
特徴uT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uT1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uU群>
特徴uU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uU1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードが前記第2判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このため、本特徴によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uIA群>
特徴uIA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uIA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uIA2]
特徴uIA1に記載の遊技機であって、
前記特定の確率は、100%の確率である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
[特徴uIA3]
特徴uIA1または特徴uIA2に記載の遊技機であって、
前記所定の条件は、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
[特徴uIA4]
特徴uIA1から特徴uIA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、背景画像として第1画像(変形例12におけるチャンスゾーンに対応した第1特定背景画像)を表示可能な手段と、
前記特定遊技状態から前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行した後であって前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでの期間(特2残保留消化中H6a)において、背景画像として前記第1画像とは異なる第2画像(変形例12における最終チャンスゾーンに対応した第3特定背景画像)を表示可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定遊技状態において表示される背景画像と、当該特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した後であって第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでの期間において表示される背景画像とが異なることになる。したがって、遊技者に対して、両者の状態を明確に区別して認識させることができるとともに、遊技の状態の変化に注目させることができる。
[特徴uIA5]
特徴uIA1から特徴uIA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における安泰モード突入演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
[特徴uIA6]
特徴uIA1から特徴uIA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の条件が成立して前記第1所定遊技状態に移行した後、前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において終了するまでに前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における有利事象発生択一演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、所定の条件が成立して第1所定遊技状態に移行した後、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
[特徴uIA7]
特徴uIA1から特徴uIA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の開始時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図163の時刻t5における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の開始時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
[特徴uIA8]
特徴uIA1から特徴uIA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の終了時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図164の時刻t9における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の終了時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間を所定の長さ以上に設定することによって、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
[特徴uIA9]
特徴uIA1から特徴uIA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記停止表示期間の経過時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図165の時刻t12における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間の経過時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段を第2の状態に移行させて遊技球を第2の入球手段に入球させることが可能となる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球を第2の入球手段に入球させるという新たなゲーム性を遊技者に提供することが可能となる。
[特徴uIA10]
特徴uIA1から特徴uIA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の状況において、遊技球を所定の入球領域(スルーゲート35)に通過させることを遊技者に促す演出(変形例15におけるスルー通過促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の状況において、遊技球を所定の入球領域に通過させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
[特徴uIA11]
特徴uIA1から特徴uIA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の状況において、遊技球が所定の入球領域(スルーゲート35)を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出(変形例15における有利状態開始演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の状況において、遊技球が所定の入球領域を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出を実行するので、遊技者に、遊技球が所定の入球領域を通過したことによって通常の遊技機とは異なる遊技者に有利な状態が開始されるのだと認識させることが可能となる。
[特徴uIA12]
特徴uIA1から特徴uIA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において、前記補助手段の状態が前記第2の状態に遷移する場合に、前記第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出(変形例15における特2入球促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態において、補助手段の状態が第2の状態に遷移する場合に、第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
[特徴uIA13]
特徴uIA1から特徴uIA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の特別情報の記憶個数が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において所定個数(4個)となった場合に、前記第2の特別情報の記憶個数が前記所定個数となったことに対応した情報(変形例15における有利確定演出)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となった場合に、第2の特別情報の記憶個数が所定個数となったことに対応した情報を表示するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なり、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となったことに特別な意味があるのだと認識させることが可能となる。
[特徴uIA14]
特徴uIA1から特徴uIA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記補助手段を前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、補助手段を第1の状態から第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えないので、保留されている所定抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことを回避することができる。したがって、補助手段の状態を遷移させる契機となる入球手段に遊技球を入球させるタイミングを調整することによって、補助手段が第2の状態に遷移するタイミングを調整するという新たなゲーム性を遊技者に提供することができる。
[特徴uIA15]
特徴uIA1から特徴uIA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において遊技球が入球可能となる所定入球口(変形例18における高確移行入賞口34e)と、
前記所定入球口に遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として前記判定モードを前記第2判定モードに移行させる手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行するが、当該第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させることができれば、判定モードが再び第2判定モードに移行することになる。ここで、第2所定遊技状態において時短付与に当選した場合に第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続する構成を採用した場合において、第2所定遊技状態において時短付与に当選し、かつ、所定入球口に遊技球を入球させることができれば、第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続し、かつ、判定モードが第2判定モードである遊技状態となる。この遊技状態は、遊技者にとって非常に有利な状態である。したがって、本特徴によれば、第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させ、さらに有利な遊技状態に移行させるという新たな遊技を遊技者に提供することができる。
<特徴uIB群>
特徴uIB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例12から抽出される。
[特徴uIB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、背景画像として第1画像(変形例12におけるチャンスゾーンに対応した第1特定背景画像)を表示可能な手段と、
前記特定遊技状態から前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行した後であって前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでの期間(特2残保留消化中H6a)において、背景画像として前記第1画像とは異なる第2画像(変形例12における最終チャンスゾーンに対応した第3特定背景画像)を表示可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において表示される背景画像と、当該特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した後であって第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでの期間において表示される背景画像とが異なることになる。したがって、遊技者に対して、両者の状態を明確に区別して認識させることができるとともに、遊技の状態の変化に注目させることができる。
<特徴uIC群>
特徴uIC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例12から抽出される。
[特徴uIC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における安泰モード突入演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
<特徴uID群>
特徴uID群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例12から抽出される。
[特徴uID1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記所定の条件が成立して前記第1所定遊技状態に移行した後、前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において終了するまでに前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における有利事象発生択一演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、所定の条件が成立して第1所定遊技状態に移行した後、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
<特徴uIE群>
特徴uIE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例13から抽出される。
[特徴uIE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の開始時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図163の時刻t5における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の開始時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
<特徴uIF群>
特徴uIF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例14から抽出される。
[特徴uIF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の終了時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図164の時刻t9における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の終了時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間を所定の長さ以上に設定することによって、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
<特徴uIG群>
特徴uIG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記停止表示期間の経過時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図165の時刻t12における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間の経過時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段を第2の状態に移行させて遊技球を第2の入球手段に入球させることが可能となる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球を第2の入球手段に入球させるという新たなゲーム性を遊技者に提供することが可能となる。
<特徴uIH群>
特徴uIH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIH1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
所定の状況において、遊技球を所定の入球領域(スルーゲート35)に通過させることを遊技者に促す演出(変形例15におけるスルー通過促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の状況において、遊技球を所定の入球領域に通過させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
<特徴uII群>
特徴uII群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uII1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
所定の状況において、遊技球が所定の入球領域(スルーゲート35)を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出(変形例15における有利状態開始演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の状況において、遊技球が所定の入球領域を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出を実行するので、遊技者に、遊技球が所定の入球領域を通過したことによって通常の遊技機とは異なる遊技者に有利な状態が開始されるのだと認識させることが可能となる。
<特徴uIJ群>
特徴uIJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において、前記補助手段の状態が前記第2の状態に遷移する場合に、前記第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出(変形例15における特2入球促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1所定遊技状態において、補助手段の状態が第2の状態に遷移する場合に、第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
<特徴uIK群>
特徴uIK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記第2の特別情報の記憶個数が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において所定個数(4個)となった場合に、前記第2の特別情報の記憶個数が前記所定個数となったことに対応した情報(変形例15における有利確定演出)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となった場合に、第2の特別情報の記憶個数が所定個数となったことに対応した情報を表示するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なり、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となったことに特別な意味があるのだと認識させることが可能となる。
<特徴uIL群>
特徴uIL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例16から抽出される。
[特徴uIL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記補助手段を前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、補助手段を第1の状態から第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えないので、保留されている所定抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことを回避することができる。したがって、補助手段の状態を遷移させる契機となる入球手段に遊技球を入球させるタイミングを調整することによって、補助手段が第2の状態に遷移するタイミングを調整するという新たなゲーム性を遊技者に提供することができる。
<特徴uIM群>
特徴uIM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態とその変形例18から抽出される。
[特徴uIM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図135の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において遊技球が入球可能となる所定入球口(変形例18における高確移行入賞口34e)と、
前記所定入球口に遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として前記判定モードを前記第2判定モードに移行させる手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行するが、当該第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させることができれば、判定モードが再び第2判定モードに移行することになる。ここで、第2所定遊技状態において時短付与に当選した場合に第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続する構成を採用した場合において、第2所定遊技状態において時短付与に当選し、かつ、所定入球口に遊技球を入球させることができれば、第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続し、かつ、判定モードが第2判定モードである遊技状態となる。この遊技状態は、遊技者にとって非常に有利な状態である。したがって、本特徴によれば、第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させ、さらに有利な遊技状態に移行させるという新たな遊技を遊技者に提供することができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《4》第4実施形態:
《4-1》遊技機の構造:
図167は、本発明の第4実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図168は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている所定遊技状態としての供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図169は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35a,35b、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図168)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の下方に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
2つのスルーゲート35a,35bの各々は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。各スルーゲート35a,35bは、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35aまたはスルーゲート35bを通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。2つのスルーゲート35a,35bのうちの一方のスルーゲート35aは図柄表示装置41の左側に設けられており、他方のスルーゲート35bは図柄表示装置41の右側に設けられている。各スルーゲート35a,35bは、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に位置するため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35a,35bに遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。例えば、大当たり遊技中に第1始動口33に遊技球が入球した場合、第1保留表示部37cの表示態様が変わる。第1保留表示部37cは、所定示唆情報表示手段としても機能する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。なお、図柄表示装置41の表示面に対して、先に説明したメイン表示部45の表示面は前面側(遊技者に向かう側)に位置している。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図170は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図170(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図170(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~9を示す図柄が変動表示される。数字の1~9を示す各図柄は、色によって3種類に分類される。数字の1~3を示す各図柄は緑色であり、数字の4~6を示す各図柄は赤色であり、数字の7~9を示す各図柄は金色である。なお、変動表示される図柄として、数字の1~9を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図170(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図170(a)に示した数字1~9の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図170(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図170(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。第1始動口保留用領域Ds1、第2始動口保留用領域Ds2、および保留消化領域Dmの動作の詳細については、後ほど詳述する。
《4-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図171は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図168)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図172は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図170(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度が高くなるリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高くなるリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35aまたはスルーゲート35bに遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図173は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図173(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図173(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図173(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図173(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図173を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図174は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図174(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図174(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図174(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図174(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図175は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図175(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図175(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定され、電役長開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として2、3の2個の値が設定され、外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として4~465の462個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役短開放に当選することとなり、1/233の確率で電役長開放に当選することとなる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役短開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.6秒である。低頻度サポートモード時に電役長開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
図175(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図175(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役中開放に当選することとなる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役中開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役中開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。また、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)によって、サポートモードが低頻度サポートモードである場合には、電動役物34aの開放時間が長短2種類のうちのいずれかを取り得るように設定されている。電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)によって、サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、電動役物34aの開放時間が電役短開放よりも長く、かつ電役長開放よりも短い時間である電役中開放となるように設定されている。なお、電役短開放に当選した場合、電役中開放に当選した場合、電役長開放に当選した場合の各開放時間は、上記の例に限る必要はなく、他の時間としてもよい。
《4-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図176は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図171)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1~P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《4-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《4-4-1》保留表示:
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第1始動口保留用領域Ds1と、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第2始動口保留用領域Ds2と、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2の間に位置する保留消化領域Dmとが表示される。
図177は、第1始動口保留用領域Ds1と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンが左右方向に並んで表示される。本実施形態では、保留表示アイコンは円形であり、図177(a)に示した例では、第1番目の保留(以下、特1保留1とも呼ぶ)と第2番目の保留(以下、特1保留2とも呼ぶ)とにそれぞれ対応した第1保留表示アイコンH1と第2保留表示アイコンH2が示されている。第1始動口保留用領域Ds1において、最も右側の位置に第1保留表示アイコンH1は表示され、右側から左側に向かって2番目の位置に第2保留表示アイコンH2は表示される。すなわち、第1始動口保留用領域Ds1において、第1始動口33に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンは、右側から左側に向かって1個ずつ増大するように表示される。
保留消化領域Dmは、上側が開口した容器の形状であり、図177(a)に示した例では、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンH0が配置されている。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンが配置された状態となる。この変動表示は、保留消化領域Dmの内部に配置された保留表示アイコンH0に対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンH0が配置されていることを観察することによって、保留表示アイコンH0に対応した保留が消化されていることを知ることができる。
図177(a)に示した状態において、変動表示が終了して停止表示されると、その後、保留消化領域Dmの内部に配置された保留表示アイコンH0は消える。続いて、図177(b)に示すように、第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1が、保留消化領域Dmの内部に移動する。この際に、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2は、最も右側の位置に移動(シフト)する。なお、図177(b)に示した例では、右側から左側に向かって3番目、4番目に位置する保留表示アイコンは存在しないが、仮に存在した場合には、3番目に位置する保留表示アイコンは2番目の位置に移動(シフト)し、4番目に位置する保留表示アイコンは3番目の位置に移動(シフト)する。
図177(b)に示した移動の結果、図177(c)の状態となる。すなわち、保留消化領域Dmの内部に第1保留表示アイコンH1が配置され、第1始動口保留用領域Ds1の最も右側の位置に第2保留表示アイコンH2が表示された状態となる。このとき、第1保留表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示が実行される。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、第1始動口保留用領域Ds1に表示された各保留表示アイコンは、左側から右側に向かってシフトし、最終的に最も右側の位置から保留消化領域Dmの内部に移動する。そして、当該保留表示アイコンに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第1始動口保留用領域Ds1に表示されている各保留表示アイコンにおいて、右側から左側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
図178は、第2始動口保留用領域Ds2と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンHが左右方向に並んで表示される。第2始動口保留用領域Ds2の変化の態様は、図177に示した第1始動口保留用領域Ds1の変化の態様と大まかには同一であり、動作の方向が第1始動口保留用領域Ds1の場合と比較して逆方向となっている。すなわち、第2始動口34に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンHは、左側から右側に向かって1個ずつ増大するように表示される。遊技回が実行される毎に、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンHは右側から左側に1個ずつ移動し、最終的に保留消化領域Dmの内部に移動して、当該保留表示アイコンHに対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行される(消化される)ことになる。このようにして、第2始動口保留用領域Ds2に表示されている各保留表示アイコンにおいて、左側から右側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
なお、第2始動口保留用領域Ds2に保留表示アイコンHが存在する場合には、第1始動口保留用領域Ds1に存在する保留表示アイコンに優先して、第2始動口保留用領域Ds2に存在する保留表示アイコンHに対応した特2保留が消化される。
第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2に表示された保留表示アイコンは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。さらに、保留表示アイコンは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。保留消化領域Dmは、先に説明したように台形であったが、これに換えて、三角形、四角形、円形等の他の形状の画像としてもよい。また、保留消化領域Dmは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2から保留消化領域Dmに移動した保留表示アイコンは、保留消化領域Dmの内部に配置される構成であったが、これに換えて、保留消化領域Dmに入って消えるような表示態様としてもよい。
《4-4-2》前兆予告演出:
近年のパチンコ機は、各保留表示アイコンに対応した保留情報(すなわち、RAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶された保留情報)に対する遊技者の期待感を高めるために、各保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を当たり抽選の対象となるよりも前に確認し、確認した結果をもとに遊技者に期待感を与える演出、いわゆる先読み演出を行っている。本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出の一つとして、各保留表示アイコンに対応した保留情報の中に、当たり抽選において大当たり当選する可能性が高い保留情報が存在する場合に、当該大当たり当選する可能性が高い保留情報より前に記憶された保留情報についての変動の停止表示の際に、特殊な演出である前兆予告演出を実行する。前兆予告演出について、次に詳述する。
サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時に、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報が特1保留として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに順に記憶されるが、ここでは、特1保留が最大個数(上限数)である4個、溜まった場合を考える。
図179は、通常時において特1保留の中に大当たりが含まれる場合を示す説明図である。図示するように、通常時に、特1保留1から特1保留4までの4個の特1保留が貯えられたものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。なお、変動パターンの種別の判定は、保留情報に含まれる変動種別カウンタCSの値に基づいて変動時間を求め、当該変動時間に基づいて行なわれる。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、4個の特1保留の内の最後に記憶された特1保留4において、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、この大当たり当選すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして保留連続演出処理を実行する。保留連続演出処理によれば、特1保留4よりも前のタイミングで記憶された各特1保留を消化する際に前兆予告演出が実行される。具体的には、特1保留1~特1保留3に対応した各遊技回を跨いで、1または複数回(ここでは3回)の前兆予告演出が実行される。
図180~図182、および図184に、特1保留1を消化してから特1保留4を消化するまでの一連の演出を示した。図180は、特1保留1についての変動表示と前兆予告演出(1回目)を示す説明図である。図180(a)に示すように、音声発光制御装置90において、最初に、特1保留1についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留1に対応した表示アイコンH1が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留1についての変動表示の後に、図180(b)に示すように、特1保留1についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。本実施形態では、例えば、[3・4・1]をチャンス目とした。なお、[3・4・1]は一例であり、他の組合せをチャンス目としてもよい。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図180(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出としては、表示面41aのメイン表示領域MAを含む広い範囲に泡BLが表示されるとともに、泡音を示す音声がスピーカー46から発せられる。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留1についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(1回目)に該当する。
遊技者は、特1保留1の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在するかもしれないと期待する。
図181は、特1保留2についての変動表示と前兆予告演出(2回目)を示す説明図である。図180に示した演出の実行後に、図181(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留2についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留2に対応した表示アイコンH2が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH2に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留2についての変動表示の後に、図181(b)に示すように、特1保留2についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。チャンス目は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に[3・4・1]である。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図181(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に、泡音とともに泡BLが表示される演出である。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留2についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(2回目)に該当する。すなわち、この例示によれば、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたことに続いて、特1保留2についての変動停止時にも前兆予告演出(2回目)が実行される。
遊技者は、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたことに続いて、特1保留2の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在する可能性が高まったといっそう期待する。
図182は、特1保留3についての変動表示と前兆予告演出(3回目)を示す説明図である。図181に示した演出の実行後に、図182(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留3に対応した表示アイコンH3が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH3に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留3についての変動表示の後に、図182(b)に示すように、特1保留3についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。チャンス目は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に[3・4・1]である。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図182(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に、泡音とともに泡BLが表示される演出である。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留3についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(3回目)に該当する。すなわち、この例示によれば、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたこと、および特1保留2についての変動停止時に前兆予告演出(2回目)が実行されたことに続いて、特1保留3についての変動停止時にも前兆予告演出(3回目)が実行される。前兆予告演出が連続して発生すると、当たり抽選において大当たり当選する期待度が高くなる。なお、期待度とは、大当たり当選する確率の高さを意味する。
図183は、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示す説明図である。図示するように、前兆予告演出の出現回数が1回目および2回目においては、特1保留内の保留情報によって実行する演出(すなわち、実行予定演出)としてノーマルリーチ以上のリーチ演出が設定されている。前兆予告演出の出現回数が3回目においては、特1保留内の保留情報によって実行する演出(実行予定演出)としてスーパーリーチ以上のリーチ演出が設定されている。これに対して、前兆予告演出の出現回数が4回目となると、特1保留内の保留情報によって実行する演出(実行予定演出)としてスペシャルリーチからの大当たり当選確定が設定されている。
遊技者は、特1保留2についての変動停止時に前兆予告演出(2回目)が実行されたことに続いて、特1保留3の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在することを、いっそう期待する。特に、前兆予告演出が3回連続していることから、スーパーリーチ以上のリーチ演出(すなわち、スーパーリーチまたはスペシャルリーチ)が実行されることが確定されることから、遊技者は当たり抽選において大当たり当選する可能性がさらに高まったといっそう期待する。
図184は、特1保留4についての変動表示、リーチ演出、停止表示を示す説明図である。図182に示した演出の実行後に、図184(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留4に対応した表示アイコンH4が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH4に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留4についての変動表示の後に、図184(b)に示すように、図柄列Z1および図柄列Z3が停止表示され、図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることによってリーチ演出が実行される。ここでのリーチ演出は、スーパーリーチであることを示す演出となる。
音声発光制御装置90において、上記リーチ演出の後に、図184(c)に示すように、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であることを告知する図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、大当たり当選に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
図185は、上述した特1保留1~特1保留4についての一連の演出を時間軸に表すタイムチャートである。図示するように、特1保留1についての遊技回U1では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図180(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図180(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図180(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U1が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留1についての遊技回U1に続く特1保留2についての遊技回U2では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図181(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図181(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図181(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U2が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。
特1保留2についての遊技回U2に続く特1保留3についての遊技回U3では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図182(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図182(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図182(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U3が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、前兆予告演出(3回目)が構成される。
特1保留3についての遊技回U3に続く特1保留4についての遊技回U4では、最初に、変動表示D11が実行される。変動表示D11は、図184(a)に示したものである。続いて、スーパーリーチ演出D12が実行される。スーパーリーチ演出D12は、図184(b)に示したものである。続いて、大当たり当選に対応した停止表示D13が実行される。停止表示D13は、図184(c)に示したものである。停止表示D13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U4が終了する。
図180~図182、図184、図185を用いて説明してきた前兆予告演出の実行態様は、前述したように、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合のものである。本実施形態のパチンコ機10では、上記の前兆予告演出の実行態様以外にも、特1保留1~特1保留4のうちのいずれがトリガとなったかと、トリガとなった特1保留についての、実行されるリーチ演出の内容や大当たり当選の有無によって、様々な態様によって前兆予告演出が実行される構成とした。具体的には、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがスーパーリーチが発生する場合に、特1保留1~特1保留3についての遊技回U1~遊技回U3のそれぞれで前兆予告演出が実行されうる構成とした。トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3の両方、または特1保留3についての遊技回U3のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留3であり、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留1についての遊技回U1と特1保留2についての遊技回U2の両方、または特1保留2についての遊技回U2のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留2であり、特1保留2についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留1についての遊技回U1で前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留3であり、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留1についての遊技回U1と特1保留2についての遊技回U2の両方、または特1保留2についての遊技回U2のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。要は、記憶された特1保留の中に、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高い演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留が存在する場合に、当該特1保留より前に記憶された特1保留についての遊技回のうちの、トリガとなった特1保留に対して連なる、連続する複数の遊技回または一の遊技回において前兆予告演出を出現させればよく、その出現回数は、図183を用いて説明した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反しないものであれば、いずれの数とすることもできる。
本実施形態のパチンコ機10では、音声発光制御装置90において実行される特1保留連続演出設定処理によって、前兆予告演出の実行態様を決定している。具体的には、特1保留連続演出設定処理によれば、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球する毎に主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信し、当該保留コマンドから、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高いリーチ演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留であると判定された場合に、当該リーチ演出の内容と、当該特1保留の前に存在する特1保留情報の数とを、図183に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブルに付き合わせることで、当該特1保留の前に存在する特1保留情報のいずれで前兆予告演出を実行するかを決定する。例えば、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合のように、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3とで前兆予告演出を実行させる場合と、特1保留3についての遊技回U3で前兆予告演出を実行させる場合との2通りが採用可能な場合は、例えば抽選によって2通りのうちのいずれを採用するか、又はいずれも採用しないかを決定する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、前述したように、複数の前兆予告演出を出現させる場合に、トリガとなった特1保留に対して連なり、かつ複数の前兆予告演出は連続する構成としたが、これに対して変形例として、複数の前兆予告演出を実行する場合に、前兆予告演出は必ずしも連続する必要はなく、途中、前兆予告演出のない遊技回がある構成としても良い。
本実施形態のパチンコ機10において、図185に例示するように、特1保留1~特1保留4についての遊技回U1~U4の演出が途切れなく連続するのは、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶される特2保留が存在しない場合に限られる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、特2保留が特1保留に優先して変動されることから、特1保留の変動中(上記例では、特1保留1の変動が開始されてから特1保留4の変動が開始される直前までの間)に、電動役物開放抽選に当選し、電動役物34aが開放し、第2始動口34に遊技球が入球した場合、当該入球によって取得された特2保留についての変動が特1保留についての変動に優先して実行され、遊技回U1~U4の保留連続演出が途切れてしまうことになる。
遊技回U1~U4の演出が途切れた場合の処理として、特2保留についての変動が終了した後に、未実行の(以下、「残りの」とも呼ぶ)特1保留についての保留連続演出を取り止める構成が考えられるが、この構成では、保留連続演出が途絶えたことへの違和感を遊技者に対して付与してしまうことになり、遊技の興趣を損ねてしまう問題が発生した。この問題を解決するために、本実施形態のパチンコ機10は、以下の構成を備える保留連続演出を実行する。
図186は、本実施形態のパチンコ機10で採用された保留連続演出の基本概念を示す説明図である。図186において、図185と同一の処理内容の部分については同一の符号を付している。ここでは、特1保留2の遊技回U2の途中で(時刻t1)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において当選し、電動役物34aが開放し、第2始動口34に遊技球が入球した場合を想定している。本実施形態のパチンコ機10では、特1保留2の遊技回U2が終了した後に(時刻t2)、特2保留演出処理によって、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて記憶された特2保留についての1または複数の遊技回VZを実行する。具体的には、音声発光制御装置90によって実行される特2保留演出処理によれば、特2保留についての保留コマンドを主制御装置60から受信した場合に、特1保留2の遊技回U2が終了した後に(時刻t2)、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて記憶された特2保留についての1または複数の遊技回VZを実行する。
続いて、特2保留についての遊技回が終了した後に(時刻t3)、保留連続演出処理によって、特1保留2の遊技回U2が優先して実行されたことによって未実行となった残りの特1保留についての遊技回を実行する。すなわち、特1保留2の遊技回U2の途中で、第2始動口34に遊技球が入球して特2保留が貯まった場合に、当該特2保留についての遊技回VZを、残りの特1保留についての遊技回U3、U4に優先して実行し、特2保留についての遊技回VZの終了後に、残りの特1保留についての遊技回U3、U4を実行する構成とした。但し、特2保留についての遊技回VZにおいて表示する演出に従来とは相違する特徴がある。
本実施形態のパチンコ機10では、特2保留についての遊技回VZの演出に含まれる所定演出として、下記の(i)~(iii)の演出を用意している。
(i)特1連続演出継続用チャンス目演出
(ii)特1連続演出継続用図柄同色演出
(iii)特2専用演出
所定演出として、上記(i)~(iii)のうちのいずれを用いるかは、発明者による次の知見によって定めた。
特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放である場合には、電動役物34aの開放時間は0.6秒と極めて短いことから、第2始動口34に入球する遊技球は1個であり、多くても2個である。このため、特2保留についての遊技回VZは、1回の遊技回または2回の遊技回となる。この場合、遊技者は、特2保留についての遊技回VZが実行されている際にも、直前に実行された特1保留の遊技回(図186の例では遊技回U2)を鮮明に覚えていることになる。そこで、発明者は、直前に実行された特1保留の遊技回において実行された前兆予告演出(チャンス目出現+泡の出現演出)を、できる限りそのまま使うことで、演出の連続性を保ちたいと考えた。この直前に実行された特1保留の遊技回において実行された前兆予告演出のチャンス目出現が上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。
《4-4-3》特1連続演出継続用チャンス目演出:
特1連続演出継続用チャンス目演出について、次に説明する。ここでは、ケース1として説明する。
図187は、ケース1における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース1では、通常時において、特1保留1と特1保留2とが貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留2において、当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このノーマルリーチが発生すると判定される特1保留2についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして保留連続演出処理を実行する。
図188は、ケース1における、保留連続演出処理(以下、特1保留連続演出処理と呼ぶ)によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U11が実行される。特1保留1についての遊技回U11は、図185によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U11では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図180(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図180(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図180(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U11が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
この特1保留1についての遊技回U11の途中で(時刻t11)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U11の終了後に(時刻t12)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V11が実行開始される。特2保留1についての遊技回V11の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V11を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、後述する第2判定を行う。そして、第2判定の判定結果が肯定である場合に、特2保留1についての遊技回V11において、上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる。本実施形態のパチンコ機10では、特1連続演出継続用チャンス目演出は、直前に実行された特1保留について遊技回(ケース1の場合、遊技回U11)において実行された前兆予告演出のチャンス目出現の演出(画像)と同一のものとした。
すなわち、特1保留1についての遊技回U11に続いて実行される特2保留1についての遊技回V11では、最初に、特2保留1についての変動表示α11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、遊技回U11において実行された停止表示A12と同一のものであり、同一の符号を付した。停止表示A12は、図180(b)に示したものである。すなわち、図180(b)に示した画像が特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、遊技回U11において実行された停止表示と同一のものであり、同一の符号を付した。泡の出現演出A13は、図180(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特2保留1についての遊技回V11が終了する。遊技者から見たとき、停止表示A12よって出現した特1連続演出継続用チャンス目演出と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(2回目)が出現したと認識される。
続いて、特2保留1についての遊技回V11の終了後に(時刻t13)、特1保留連続演出処理によって、特1保留2についての遊技回U12が実行開始される。遊技回U12では、最初に、変動表示E11が実行される。続いて、ノーマルリーチ演出E12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示E13が実行される。停止表示E13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U12が終了する。特1保留2についての遊技回U12の内容については、特1保留1についての遊技回U11の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。
まとめると、特1保留2における当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチ発生となるケース1では、最初に、特1保留1についての遊技回U11が実行され、当該遊技回U11において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。特1保留1についての遊技回U1の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V11が遊技回U11に続いて実行され、当該遊技回V11において、特1連続演出継続用チャンス目演出であるチャンス目と泡BLとが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。そして、特2保留1についての遊技回V11に続いて、特1保留2についての遊技回U12が実行され、当該遊技回U12において、ノーマルリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。すなわち、前兆予告演出が2回続いて、最終的にノーマルリーチの外れとなる、この保留連続演出によるトリガとなった特1保留2までの演出の流れは、図183に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものではない(整合する)。
上述したように、保留連続演出による、トリガとなった特1保留2までの演出の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものでないのは、特1保留1についての遊技回U1の途中で特2保留1についての遊技回V11が追加されることによって前兆予告演出が1回、増えたとしても、上記関係に違反しないケースに限り、上記特2保留1についての遊技回V11で前兆予告演出を出現させるように構成したためである。具体的には、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、図183に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に整合するか否かを第2判定として判定し、第2判定において肯定された場合に限り、上記特2保留1についての遊技回V11で前兆予告演出を出現させるように構成したためである。第2判定は、特1保留の有する保留情報、具体的には、特1保留1~特1保留4のうちのいずれがトリガとなったかと、トリガとなった特1保留についての実行予定演出とによって判定できる。例えば、このケース1のように、トリガとなった特1保留(特1保留4)についての実行予定演出がノーマルリーチであり、トリガとなった特1保留(特1保留4)の前に実行される遊技回で前兆予告演出が1回実行されている場合には、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留に基づく遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出としたとしても、図183に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反しない(整合する)ことから、第2判定の判定結果は肯定となる。一方、トリガとなった特1保留(特1保留4)についての実行予定演出がノーマルリーチであり、トリガとなった特1保留(特1保留4)の前に実行される遊技回で前兆予告演出が2回実行されている場合に、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とすると、トリガとなった特1保留においてノーマルリーチ演出を行う前に3回の前兆予告演出が実行されることになり、図183に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反することになり、第2判定の判定結果は否定となる。
以上、説明してきたように、ケース1の場合に、前兆予告演出が2回続いて、最終的にノーマルリーチで外れとなる演出となることから、図183に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反せず、遊技者に対して何ら違和感を付与するようなことがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、興趣向上を図ることができる。
なお、上記ケース1では、電役短開放に当選した際に、第2始動口34に1個の遊技球が入球するものとしたが、第2始動口34に2個の遊技球が入球する場合にも、特2保留1および特2保留2についての各遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる構成としてもよい。この場合にも、特1保留の有する保留情報に基づく第2判定において肯定判定されることで、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させることが可能となる。
《4-4-4》特1連続演出継続用図柄同色演出:
上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出について、次に説明する。ここでは、ケース2として説明する。
図189は、ケース2における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース2では、通常時において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図190は、ケース2における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U21が実行される。特1保留1についての遊技回U21は、図185によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U21では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図180(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図180(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図180(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U21が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U21に続いて特1保留2についての遊技回U22が実行される。特1保留2についての遊技回U22は、図185によって説明した特1保留2についての遊技回U2と同一である。特1保留2についての遊技回U22では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図181(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図181(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図181(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U22が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。この特1保留2についての遊技回U22の途中で(時刻t21)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留2についての遊技回U22の終了後に(時刻t22)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V21が実行開始される。特2保留1についての遊技回V21の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V21を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、先に説明した第2判定を行う。そして、第2判定の判定結果が否定である場合に、特2保留1についての遊技回V21において、上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。すなわち、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であり、かつ、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留(ケース2では、特1保留4が該当)についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、図183に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反する場合に、特2保留1についての遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。
具体的には、特1保留2についての遊技回U22に続いて実行される特2保留1についての遊技回V21では、最初に、特2保留1についての変動表示β11が実行される。続いて、図柄同色の停止表示β12が実行される。図柄同色とは、図柄表示装置41の表示面41aにおいて有効ラインL1上に停止した状態で形成される3つの図柄が異なる数字であるが、3つの図柄の色が同一の色となる状態を言う。具体的には、数字の1,2,3を示す図柄が緑色であることから、数字の1,2,3を示す図柄の組合せが図柄同色となる。また、数字の4,5,6を示す図柄が赤色であることから、数字の4,5,6を示す図柄の組合せについても図柄同色となりうる。数字の7,8,9を示す図柄が金色であることから、数字の7,8,9を示す図柄の組合せについても図柄同色となりうる。そして、図柄同色の色と実行予定演出とが予め対応づけられている。
図191は、図柄同色の色と実行予定演出との関係を示す説明図である。図示するように、緑色に対し実行予定演出としてノーマルリーチ以上のリーチ演出が設定されており、赤色に対し実行予定演出としてスーパーリーチ以上のリーチ演出が設定されており、金色に対し実行予定演出としてスペシャルリーチからの大当たり当選確定が設定されている。こうした構成の図柄同色の画像が、特1連続演出継続用図柄同色演出に該当する。
図190に示すように、特2保留演出処理によれば、停止表示β12を実行するに際し、直前に実行された特1保留についての遊技回(ケース2の場合、特1保留2についての遊技回U21)において実行された前兆予告演出が何回目の出現回数にあたるかを特定し、特定した出現回数に対応づけられた実行予定演出と同一の実行予定演出となる図柄同色の色を、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブル(図183)と図柄同色の色と実行予定演出との関係を示すテーブル(図191)とを参照することによって特定し、その特定した図柄同色の色でもって特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。具体的には、直前に実行された特1保留について遊技回(ケース2の場合、特1保留2についての遊技回U21)における前兆予告演出は2回目であることから、図183に示したテーブルから、直前に実行された特1保留について遊技回における前兆予告演出による実行予定演出はノーマルリーチであることが特定され、図191に示したテーブルから、特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、ノーマルリーチに対応した緑色であることが特定される。この緑色でもって特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。これにより、特1連続演出継続用図柄同色演出が表示された場合の期待度が、直前に実行された特1保留2についての遊技回U22において前兆予告演出が出現した場合の期待度とが同一となる。
図192は、特2保留1についての遊技回V21において実行される一連の演出を示す説明図である。保留消化領域Dmに位置する保留表示アイコンH11は、特2保留1に対応したものである。図192(a)は変動表示β11の際に表示面41aに表示される演出であり、図192(b)は停止表示β12の際に表示面41aに表示される演出である。図192(b)に示すように、停止表示β12の際に、緑色の図柄同色となった特1連続演出継続用図柄同色演出が実行される。具体的には、有効ラインL1上に停止した状態で形成される3つの図柄が、数字の1を示す図柄と数字の2を示す図柄と数字の3を示す図柄の組合せ、例えば「312」となる。
図190に戻り、上記停止表示β12の終了と共に、特2保留1についての遊技回V21が終了する。
特2保留1についての遊技回V21の終了後に(時刻t23)、特1保留連続演出処理によって、特1保留3についての遊技回U23が実行される。特1保留3についての遊技回U23は、図185によって説明した特1保留3についての遊技回U3と同一である。特1保留3についての遊技回U23では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図182(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図182(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図182(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U23が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、前兆予告演出(3回目)が構成される。
特1保留3についての遊技回U23の終了後に(時刻t24)、特1保留連続演出処理によって、特1保留4についての遊技回U24が実行される。特1保留4についての遊技回U24は、図185によって説明した特1保留4についての遊技回U4と同一である。特1保留4についての遊技回U24では、最初に、変動表示F11が実行される。続いて、スーパーリーチ演出F12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示F13が実行される。停止表示F13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U24が終了する。特1保留4についての遊技回U24の内容については、特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。
まとめると、特1保留4における当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチ発生となるケース2では、最初に、特1保留1についての遊技回U21が実行され、当該遊技回U21において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。次いで、特1保留2についての遊技回U22が実行され、当該遊技回U22において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V21が遊技回U21に続いて実行され、当該遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出である停止表示β12が実行される。特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、緑色であり、この緑色に対応づけられた実行予定演出(図191を参照)と、特2保留1についての遊技回V21の以前に実行されたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた実行予定演出(図183を参照)とが一致するように構成されている。特2保留1についての遊技回V21の終了後に、特1保留3についての遊技回U23が実行され、当該遊技回U23において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(3回目)が実行される。次いで、特1保留4についての遊技回U24が実行され、当該遊技回U24において、スーパーリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。
以上、説明してきたように、ケース2の場合に、チャンス目を含む前兆予告演出が2回続いて、その後に、緑色の図柄同色の演出が実行され、その後、チャンス目を含む前兆予告演出が1回(合計3回)続いて、最終的にスーパーリーチで外れとなる演出が実行されることになる。遊技者は一連の演出を見たときに、チャンス目を含む前兆予告演出が2回出現したことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを認識し、図柄同色の色が緑色となったことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを再度確認し、続いて、チャンス目を含む前兆予告演出が3回目となったことで、実行予定演出がスーパーリーチ以上であることを認識し、最終的にスーパーリーチで外れとなったことを知る。この結果、遊技者は、何ら違和感を受けることがなく、予告演出に対する信頼度が向上する。次に、比較例1を説明し、比較例1に対する本実施形態のパチンコ機10の優れた点を説明する。
図193は、比較例1を示すタイムチャートである。比較例1は、本実施形態のパチンコ機10におけるケース2の場合(図190を参照)と比較して、次の点が相違する。本実施形態のパチンコ機10におけるケース2では、特1保留2についての遊技回U22の実行中に第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて実行された特2保留1についての遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出を実行する構成としたが、これに対して、比較例1では、特1保留2についての遊技回U22の実行中に第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて実行された特2保留1についての遊技回V21Xにおいて、特1連続演出継続用チャンス目演出を実行する構成とした。
すなわち、特1保留2についての遊技回U22に続いて実行される特2保留1についての遊技回V21Xでは、最初に、特2保留1についての変動表示γ11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、遊技回U22において実行された停止表示B12と同一のものであり、同一の符号を付した。停止表示B12が特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、遊技回U22において実行された演出と同一のものであり、同一の符号を付した。遊技者から見たとき、停止表示B12よって出現した特1連続演出継続用チャンス目演出と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(3回目)が出現したと認識される。その後、特2保留1についての遊技回V21Xの終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23で、前兆予告演出(4回目)が出現したと認識される。特2保留1についての遊技回V21Xの終了後に実行される特1保留4ついての遊技回U24は、ケース2の場合(図190を参照)の遊技回U24と同一である。この比較例1によれば、特2保留1についての遊技回V21Xを実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を実行するだけでよく(第2判定は不要)、第1判定の判定結果が電役短開放である場合に、特2保留1についての遊技回V21Xにおいて、一律に特1連続演出継続用チャンス目演出を実行させればよく、制御が容易となる。
しかしながら、比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した後に、スーパーリーチで外れる演出が実行されることになる。この一連の演出は、図183に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものであり、この関係を憶えている遊技者に対して違和感を付与することになる。より具体的には、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したことを認識した熟練の遊技者は、「このパチンコ機10でチャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した場合にはスペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選するので、この遊技回U24では、スペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選することになるはずだ」と大いに期待し、遊技回U24の結果を心待ちすることになる。しかしながら、この比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したにもかかわらず、遊技回U24においてスペシャルリーチ演出ではなくスーパーリーチ演出が実行され、さらに、抽選結果は外れとなってしまう。したがって、遊技者は、期待を裏切られてしまい、「このパチンコ機10の演出は信用することができない」といった感情を抱いてしまうことになる。この結果、比較例1によれば、予告演出に対する信頼度が低下することになる。
一方、本実施形態のパチンコ機10によれば、先に説明したように、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
なお、ケース2では、電役短開放に当選した際に、第2始動口34に1個の遊技球が入球するものとしたが、第2始動口34に2個の遊技球が入球する場合にも、特2保留1および特2保留2についての各遊技回において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる構成としてもよい。なお、特2保留2についての遊技回における特1連続演出継続用図柄同色演出は、特2保留1についての遊技回における特1連続演出継続用図柄同色演出と同一である。この場合にも、第2判定の判定結果が否定となることで、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させることが可能となる。なお、この変形例において、特2保留1および特2保留2についての遊技回のうちのいずれか一方で、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる構成としてもよい。
また、本実施形態のパチンコ機10におけるケース2によれば、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としたが、これに対して変形例として、特2保留1についての遊技回V21においては特1連続演出継続用チャンス目演出を表示し、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留についての遊技回U23において実行予定だった特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成としても良い。この場合の特1連続演出継続用図柄同色演出の色は、特1保留についての遊技回U23の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応づけられた色とする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、図柄同色の色を赤色とする。この変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
上記変形例をさらに変形したものとして、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させ、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留についての遊技回U23において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。この場合の特1連続演出継続用図柄同色演出の色は、特2保留1についての遊技回V21の開始前に実行された特1保留についての遊技回において出現させたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた色とする。特1連続演出継続用図柄同色演出は、出現回数によって実行予定演出が変化するものでないことから、複数回続けて特1連続演出継続用図柄同色演出を表示することを許容できる。
上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出、上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出共に、特1保留連続演出を継続するための演出と言える。特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出を実行する条件の一つが、第1判定の判定結果が電役短開放であることに鑑みると、特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出が実行される期間が短期間(特2の保留個数が少ない)であるため、特1連続演出継続用チャンス目演出および特1連続演出継続用図柄同色演出は、特1保留連続演出を継続するための演出と言える。
《4-4-5》特2専用演出:
上記(iii)の特2専用演出について、次に説明する。ここでは、ケース3として説明する。
図194は、ケース3における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース3では、通常時において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図195は、ケース3における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U31が実行される。特1保留1についての遊技回U31は、図185によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U31では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図180(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図180(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図180(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U31が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U31に続いて特1保留2についての遊技回U32が実行される。特1保留2についての遊技回U32は、図185によって説明した特1保留2についての遊技回U2と同一である。特1保留2についての遊技回U32では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図181(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図181(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図181(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U32が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。
この特1保留2についての遊技回U32の途中で(時刻t31)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に、電動役物34aは長時間(5秒間)開放する。その長時間、開放している間に、第2始動口34に5個以上の遊技球が入球したとする。先に説明したように、特2保留の最大個数(上限数)は4個であることから、電動役物34aの5秒間の開放の間に最大、5個の特2保留が貯えられる。4個でないのは、最初に入球した遊技球の変動が開始している間に、5個目の特2保留が貯えられる可能性があるためである。これによって、特2保留に基づく遊技回として、予め定められた特2保留の上限数以上(ここでは、5個としたが、6個、7個等となることもありうる)の遊技回が実行可能となる。本実施形態のパチンコ機10によれば、上記電動役物34aが長時間(5秒間)開放している間に、第2始動口34に遊技球をできるだけ多く入球させることを遊技者に対して促すために、特別な演出を実行している。本実施形態では、この演出をチャージ演出と呼ぶことにする。
図196は、チャージ演出の内容を表す説明図である。ここで、電動役物開放抽選において電役長開放に当選したタイミングは、遊技回U32における変動表示B11が実行されているときであるものとする。図示するように、この変動表示B11に重なって、チャージ演出が表示される。本実施形態では、チャージ演出として、女性キャラクターWMが登場し、女性キャラクターWMが「チャージ中だよ」と叫ぶ演出を行う。チャージ演出は、電動役物34aが閉状態となるまで実行される。
なお、このチャージ演出は、あくまでも一例であり、女性キャラクターWMに換えて、男性キャラクター、動物キャラクター等の他のキャラクターが登場する構成としても良いし、キャラクターに換えて、特定の背景や、ステージ、シーン等が表示される構成としても良い。
図195に戻る。電動役物34aが長時間開放している間に、第2始動口34に5個の遊技球が入球したとする。5個の遊技球に対応した特2保留を、以下、特2保留1、特2保留2、特2保留3、特2保留4、特2保留4+と呼ぶものとする。特1保留2についての遊技回U32の終了後に(時刻t32)、特2保留1~特2保留4+についての遊技回V31~遊技回V35が順に実行される。特2保留1についての遊技回V31では、変動表示δ11が行なわれ、その後に停止表示δ12が行われる。同様にその他の遊技回V32~V35(図示は、遊技回V35だけ)でも、変動表示δ11が行なわれ、その後に停止表示δ12が行われる。遊技回V31~遊技回V35の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V31を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかを判定する前述した第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役長開放であると判定された場合に、特2保留1~特2保留4+についての各遊技回V31~遊技回V35において、上記(iii)の特2専用演出を実行する。
図197は、特2保留1についての遊技回V31において実行される一連の演出を示す説明図である。特2保留1についての遊技回V31では、図197(a)に示すように、最初に、特2保留1についての変動表示δ11が実行される。具体的には、特2保留1に対応した表示アイコンH21が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH21に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。メイン表示領域MAと第2始動口保留用領域Ds2との間には、特2専用演出用表示領域SAが設けられている。この特2専用演出用表示領域SAに、特2専用演出の画像が表示される。特2専用演出用表示領域SAは、メイン表示領域MAに表示される図柄の視認を妨げない位置となっている。
本実施形態のパチンコ機10では、直前に実行された特1保留についての遊技回(ケース3の場合、特1保留2についての遊技回U32)において実行された前兆予告演出の画像の全部もしくは一部をキャプチャ(保存)し、得られたキャプチャ画像(静止画)の縮小画像を特2専用演出として、特2専用演出用表示領域SAに表示させる。具体的には、チャンス目([3・4・1]の並び)が発生し泡が出現しているキャプチャ画像の縮小画像を特2専用演出用表示領域SAに表示させる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、特2保留1についての変動表示δ11において、貝の画像SHが表示される。特2保留についての遊技回V31~V35は、電動役物34aが長時間(5秒間)開放する電役長開放に電動役物開放抽選において当選し、サポートモードが低頻度サポートモードであるにもかかわらず、特2保留を4個もしくは5個、容易に貯めることができた結果、実行されるものである。このことは、意外性が高く、遊技者にとっては喜ばしいことである。このため、本実施形態のパチンコ機10では、各遊技回V31~V35において、サポートモードが低頻度サポートモードである状態で実行される電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に専用の特別演出を行ない、特別演出によって、遊技者の興趣向上を図る構成とした。貝の画像SHの表示が、この特別演出に相当する。特2保留1についての変動表示δ11において、貝の画像SHは、2枚の貝殻が閉じた状態となっている。貝の画像SHは、メイン表示領域MAと第1始動口保留用領域Ds1との間に設けられている。
変動表示δ11の後に、特2保留1についての停止表示δ12が実行される。具体的には、図197(b)に示すように、特2保留1についての当たり抽選の結果に対応した図柄の組み合わせ(図示の例では、外れである例えば137)が表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。この停止表示δ12の際にも、メイン表示領域MAと第2始動口保留用領域Ds2との間に、特2専用演出用表示領域SAが設けられており、この特2専用演出用表示領域SAに、変動表示δ11の場合と同一の特2専用演出の画像が表示されている。
特2保留1についての停止表示δ12において、変動表示δ11の場合から引き続き、貝の画像SHが表示される。停止表示δ12では、貝の画像SHは、2枚の貝殻が少し開いた状態となる。特2保留についての遊技回V31~V35において停止表示が実行される毎に、2枚の貝殻が少しずつ大きく開く。
その他の遊技回V32~V35(図示は遊技回V35だけ)でも、同様に、変動表示δ11と停止表示δ12が行われるが、各変動表示δ11および各停止表示δ12においても、同様に、特2専用演出用表示領域SAが設けられ、当該特2専用演出用表示領域SAに、図197に示したものと同一の特2専用演出の画像が表示されるとともに、貝の画像SHが表示される。特2保留に基づく当たり抽選において大当たり当選した場合には、その大当たり当選に対応した遊技回の停止表示の際には、貝の画像SHは、2枚の貝殻が完全に開き、2枚の貝殻の間から例えば真珠が出現した状態となる。これによって、大当たり当選したことを演出する。
なお、特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SHは、あくまでも一例であり、人物や、他の生物、特定の背景、ステージ、シーン等の他の画像に換えても良い。
全ての特2保留(ケース3の場合は特2保留1~特2保留4+)についての遊技回が終了した後に(時刻t33)、残りの特1保留(ケース3の場合は特1保留3と特1保留4)についての遊技回が再開される。特1保留3についての遊技回U33は、図185によって説明した特1保留3についての遊技回U3と同一である。特1保留3についての遊技回U33では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図182(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図182(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図182(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U33が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、チャンス目を含む前兆予告演出(3回目)が構成される。
なお、変形例として、特2保留についての最後の遊技回V35と、当該遊技回V35の終了後に連続して実行される特1保留の遊技回との間に、上記キャプチャ画像をキャプチャしたそのままのサイズ(全画面のサイズ)で表示する画面を挿入する構成としてもよい。この場合、最後の遊技回V35に表示された特2専用演出用表示領域SA内の縮小されたキャプチャ画像がズームアップして上記の全画面のサイズのキャプチャ画像に移るように演出することで、特2保留の遊技回から保留連続演出を行なう特1保留の遊技回に、視覚的にスムーズな移行を行うことができる。
特1保留3についての遊技回U33に続いて実行される特1保留4についての遊技回U34では、最初に、変動表示G11が実行される。続いて、スーパーリーチ演出G12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示G13が実行される。停止表示G13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U34が終了する。特1保留3についての遊技回U33の内容、および特1保留4についての遊技回U34の内容については、特1保留2についての遊技回U32の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。なお、必ずしも同一の内容である必要はなく、特1保留3、特1保留4についての遊技回U33、U34の実行タイミングにおいて、各遊技回U33、U34における演出パターンを再設定して、遊技回の内容が変わる構成としてもよい。
ケース3の場合で、特2保留についての各遊技回V31~V35において特2専用演出を実行しない構成を考えてみる。この構成を比較例2とすると、この比較例2では、次の問題があった。
特2保留に基づいて実行される遊技回は最大、5回あり、5回の遊技回に費やす時間は、通常、長い時間(例えば、数分)となる。特に本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHを用いた専用の演出を行っており、遊技回の時間はより長いものとなっている。このために、比較例2では、特1保留の保留連続演出が特2保留についての遊技回の実行のために途切れた場合に、それまでに実行されていた特1保留の遊技回で前兆予告演出が出現していたことを、遊技者によっては、すっかり忘れてしまうようなことがあった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35において、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回で出現した前兆予告演出の全部もしくは一部についてのキャプチャ画像が特2専用演出として表示され続けることから、遊技者に対して、前兆予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35の全てにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としたが、これに対して変形例として、特2保留についての各遊技回V31~V35のうちの最後の遊技回(ケース3では遊技回V35)だけにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としても良い。さらに、特2保留についての各遊技回V31~V35においてキャプチャ画像の表示を行わずに、特2保留についての各遊技回V31~V35の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回(ケース3では遊技回U33)において上記キャプチャ画像を表示させる構成としても良い。これらの変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特1保留の保留連続演出が実行されている通常時における電動役物開放抽選において電役長開放に当選して特2保留の上限数以上の回数の特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留で保留連続演出が行われていたことを思い起こさせる特2専用演出として、前兆予告演出の全部もしくは一部をキャプチャしたキャプチャ画像の縮小画像を表示する構成としたが、これに換えて、前記キャプチャ画像を縮小せずにそのままのサイズで表示する構成としても良い。あるいは、前記キャプチャ画像の主要な部分の輪郭線画像(例えば、泡の輪郭線を示す画像)をそのままのサイズもしくは縮小して表示する構成としても良い。あるいは、前記キャプチャ画像の濃度を低下させて、そのままのサイズもしくは縮小して表示する構成等としても良い。さらに、キャプチャ画像に換えて、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回における状況を示唆する情報(例えば、文字で表現された情報、アイコンで表現された情報)を表示する構成としてもよい。これらの変形例によっても、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留に基づく遊技回で保留連続演出が行われていたことを遊技者に対して思い起こさせることができる。
また、上記特2専用演出として、前兆予告演出の全部もしくは一部をキャプチャしたキャプチャ画像の少なくとも一部を変化させた画像をそのままのサイズもしくは縮小して表示する構成としても良い。例えば、縮小して表示する場合、画像が目立ち難くなるため、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施しても良い。
本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHは、メイン表示領域MAと第1始動口保留用領域Ds1との間に設けられている。これに対して、変形例として、貝の画像SHを図197に示したものより大きくして、メイン表示領域MAに表示される図柄と重複する構成としてもよい。また、この大きくなった貝の画像が、キャプチャ画像が表示される特2専用演出用表示領域SAと重複する構成としてもよい。
《4-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図198は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSv0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSv0102に進む。
ステップSv0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0103に進む。
ステップSv0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図202)において、その値を更新する。
ステップSv0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSv0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSv0104を実行した後、ステップSv0105に進む。
ステップSv0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSv0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSv0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図198:Sv0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図199は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSv0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSv0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sv0201:YES)、ステップSv0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSv0203に進む。
ステップSv0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSv0204に進む。
ステップSv0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSv0209に進む。
ステップSv0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sv0201:NO)、ステップSv0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSv0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sv0205:YES)、ステップSv0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSv0207に進む。一方、ステップSv0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sv0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSv0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSv0208に進む。
ステップSv0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSv0209に進む。
ステップSv0209では、上述したステップSv0204又はステップSv0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSv0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sv0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSv0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sv0209:YES)、ステップSv0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSv0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSv0212に進む。
ステップSv0212では、ステップSv0103(図198)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSv0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSv0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSv0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSv0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSv0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSv0212を実行した後、ステップSv0213に進む。
ステップSv0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSv0213を実行した後、ステップSv0214に進む。
ステップSv0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図202:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSv0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図199:Sv0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図200は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSv0301では、始動口用の入球処理(図199)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSv0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSv0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sv0302:YES)、ステップSv0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図173(a))を参照する。その後、ステップSv0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSv0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sv0302:NO)、ステップSv0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図173(b))を参照する。その後、ステップSv0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSv0305では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sv0305:YES)、ステップSv0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSv0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSv0307を実行した後、ステップSv0308に進む。
ステップSv0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSv0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sv0308:YES)、ステップSv0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSv0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sv0308:NO)、ステップSv0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、ステップSv0315に進む。
ステップSv0305において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sv0305:NO)、ステップSv0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSv0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSv0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSv0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sv0313:YES)、ステップSv0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSv0315に進む。一方、ステップSv0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sv0313:NO)、ステップSv0315に進む。
ステップSv0315では、始動口用の入球処理(図199)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSv0316に進み、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSv0316を実行した後、ステップSv0317に進む。
ステップSv0317では、ステップSv0316によって取得した変動時間情報から変動パターンを特定し、特定した変動パターンの種別を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。ステップSv0317を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図198:Sv0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図201は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSv0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSv0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sv0401:YES)、ステップSv0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSv0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sv0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSv0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sv0402:YES)、ステップSv0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSv0404に進む。
ステップSv0404では、ステップSv0103(図198)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSv0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sv0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図202は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSv0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSv0502に進む。
ステップSv0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSv0503に進む。
ステップSv0503では、ステップSv0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSv0503を実行した後、ステップSv0504に進む。
ステップSv0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0505に進む。
ステップSv0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSv0506に進む。ステップSv0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSv0506を実行した後、ステップSv0507に進む。
ステップSv0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSv0508に進む。
ステップSv0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSv0509に進む。
ステップSv0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSv0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSv0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sv0509:NO)、ステップSv0510及びステップSv0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSv0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSv0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSv0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sv0509:YES)、ステップSv0503に戻り、ステップSv0503からステップSv0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSv0503からステップSv0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図202:Sv0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図203は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSv0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSv0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sv0601:YES)、ステップSv0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSv0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sv0601:NO)、ステップSv0602に進む。
ステップSv0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSv0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sv0602:NO)、ステップSv0603に進む。
ステップSv0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSv0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSv0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sv0602:YES)、ステップSv0604に進む。
ステップSv0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSv0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図203:Sv0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図204は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSv0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSv0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sv0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSv0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sv0701:YES)、ステップSv0702に進む。
ステップSv0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSv0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSv0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSv0703を実行した後、ステップSv0704に進む。
ステップSv0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSv0704を実行した後、ステップSv0705に進む。
ステップSv0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSv0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSv0705を実行した後、ステップSv0706に進む。
ステップSv0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSv0705およびステップSv0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図202)におけるステップSv0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSv0706を実行した後、ステップSv0707に進む。
ステップSv0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSv0707を実行した後、ステップSv0708に進む。
ステップSv0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSv0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図204:Sv0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図205は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSv0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図172)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図172)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSv0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSv0801:YES)、ステップSv0802~ステップSv0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSv0801:NO)、ステップSv0808~ステップSv0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSv0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSv0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSv0804に進む。ステップSv0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSv0805に進む。
ステップSv0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSv0805を実行した後、ステップSv0806に進む。
ステップSv0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSv0807へ進む。
ステップSv0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSv0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図202)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sv0801:NO)、ステップSv0808に進む。
ステップSv0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSv0809に進む。ステップSv0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSv0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSv0811に進む。
ステップSv0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSv0811を実行した後、ステップSv0812に進む。
ステップSv0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSv0813に進む。
ステップSv0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSv0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図202)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図204:Sv0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図206は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSv0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sv0901:YES)、ステップSv0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図173(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0904に進む。
一方、ステップSv0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sv0901:NO)、ステップSv0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図173(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0904に進む。
ステップSv0904では、ステップSv0902又はステップSv0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSv0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sv0904:YES)、ステップSv0905に進む。
ステップSv0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSv0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sv0905:NO)、ステップSv0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図174(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSv0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sv0905:YES)、ステップSv0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図174(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSv0906又はステップSv0907の処理を実行した後、ステップSv0908に進む。
ステップSv0908では、ステップSv0906又はステップSv0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSv0908を実行した後、ステップSv0909に進む。
ステップSv0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図171)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSv0906又はステップSv0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSv0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSv0904において、ステップSv0902又はステップSv0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sv0904:NO)、ステップSv0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図171)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0911に進む。
ステップSv0911において、ステップSv0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sv0911:YES)、ステップSv0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSv0912を実行した後、ステップSv0913に進む。
一方、ステップSv0911において、ステップSv0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sv0911:NO)、ステップSv0912を実行することなく、ステップSv0913に進む。
ステップSv0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSv0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図204:Sv0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図207は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSv1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSv1002に進む。
ステップSv1002では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSv1002を実行した後、ステップSv1003に進む。
ステップSv1003では、ステップSv1002で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSv1001で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSv1003を実行した後、ステップSv1004に進む。
ステップSv1004では、ステップSv1003で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図203:Sv0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図208は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSv1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSv1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図207)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSv1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sv1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSv1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sv1101:YES)、ステップSv1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSv1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSv1103を実行した後、ステップSv1104に進む。
ステップSv1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSv1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sv1104:NO)、ステップSv1105に進む。
ステップSv1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sv1105:YES)、ステップSv1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSv1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sv1106:YES)、ステップSv1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSv1107を実行した後、ステップSv1108に進む。一方、ステップSv1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sv1106:NO)、ステップSv1107を実行することなく、ステップSv1108に進む。
ステップSv1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sv1108:NO)、ステップSv1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSv1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSv1109:NO)には、ステップSv1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSv1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSv1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sv1108:YES)、または、ステップSv1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSv1109:YES)には、ステップSv1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSv1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sv1105:NO)に、ステップSv106~ステップSv1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSv1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sv1104:YES)、ステップSv1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSv1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図202:Sv0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図209は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSv1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSv1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1201:NO)、ステップSv1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSv1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1202:NO)、ステップSv1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSv1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1203:NO)、ステップSv1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSv1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sv1204:YES)、ステップSv1205に進む。一方、ステップSv1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sv1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSv1206に進む。ステップSv1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSv1207に進む。
ステップSv1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSv1207を実行した後、前述したステップSv1208に進む。
ステップSv1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSv1208を実行した後、ステップSv1209に進む。
ステップSv1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図202)におけるステップSv0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSv1209を実行した後、ステップSv1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1203:YES)、ステップSv1211に進む。
ステップSv1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sv1211:YES)、ステップSv1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSv1213に進む。
ステップSv1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSv1213を実行した後、ステップSv1214に進む。
ステップSv1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSv1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図202:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1202:YES)、ステップSv1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSv1216を実行した後、ステップSv1217に進む。
ステップSv1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSv1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sv1217:YES)、ステップSv1218に進む。一方、ステップSv1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sv1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSv1219に進む。
ステップSv1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSv1219を実行した後、ステップSv1220に進む。
ステップSv1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSv1220を実行した後、ステップSv1221に進む。
ステップSv1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図202)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSv1221を実行した後、ステップSv1222に進む。
ステップSv1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1201:YES)、ステップSv1223に進む。
ステップSv1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sv1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sv1223:YES)、ステップSv1224に進む。
ステップSv1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSv1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSv1225を実行した後、ステップSv1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSv1226を実行した後、ステップSv1227に進む。
ステップSv1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSv1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sv1227:YES)、ステップSv1228に進む。
ステップSv1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図202)におけるステップSv1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSv1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sv1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSv1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sv1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図209:Sv1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図210は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSv1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSv1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sv1301:NO)、ステップSv1302に進む。
ステップSv1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSv1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sv1302:YES)、ステップSv1303に進む。
ステップSv1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSv1304に進む。
ステップSv1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図202:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sv1302:NO)、ステップSv1303およびステップSv1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sv1301:YES)、ステップSv1305に進む。
ステップSv1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSv1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sv1305:YES)、ステップSv1306に進む。
ステップSv1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSv1307に進む。
ステップSv1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図202:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sv1305:NO)、ステップSv1306およびステップSv1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図209:Sv1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図211は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSv1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sv1401:YES)、ステップSv1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSv1402を実行した後、ステップSv1403に進む。
ステップSv1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSv1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSv1405に進む。
ステップSv1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSv1406に進む。
ステップSv1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSv1411に進む。
一方、ステップSv1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sv1401:NO)、ステップSv1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSv1408に進む。
ステップSv1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSv1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSv1410に進む。
ステップSv1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSv1411に進む。
ステップSv1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図202:Sv0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図212は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSv1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSv1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sv1501:NO)、ステップSv1502に進む。
ステップSv1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSv1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sv1502:NO)、ステップSv1503に進む。
ステップSv1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSv1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1503:YES)、ステップSv1504に進む。
ステップSv1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSv1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sv1504:YES)、ステップSv1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSv1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sv1504:NO)、ステップSv1506に進む。
ステップSv1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSv1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sv1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sv1506:YES)、ステップSv1507に進む。
ステップSv1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSv1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSv1507において開閉実行モードではなく(Sv1507:NO)、且つ、ステップSv1508において高頻度サポートモードである場合には(Sv1508:YES)、ステップSv1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSv1510に進む。
ステップSv1510では、ステップSv1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSv1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sv1510:YES)、ステップSv1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSv1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sv1510:NO)、ステップSv1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sv1507:YES)、又は、ステップSv1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sv1508:NO)、ステップSv1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSv1513に進む。
ステップSv1513では、ステップSv1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSv1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sv1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sv1513:YES)、ステップSv1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sv1502:YES)、ステップSv1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1515:YES)、ステップSv1516に進む。
ステップSv1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSv1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sv1501:YES)、ステップSv1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図212:Sv1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図213は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSv1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sv1601:YES)、ステップSv1602に進む。
ステップSv1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSv1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1602:YES)、ステップSv1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSv1603を実行した後、ステップSv1604に進む。
ステップSv1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSv1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSv1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1605:YES)、ステップSv1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSv1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sv1601:NO)、ステップSv1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sv1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSv1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sv1607:YES)、ステップSv1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSv1609に進む。
ステップSv1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sv1609:NO)、ステップSv1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSv1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sv1610:YES)、ステップSv1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSv1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sv1609:YES)、又は、ステップSv1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sv1610:NO)、ステップSv1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《4-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図214は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSv1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSv1701を実行した後、ステップSv1702に進む。
ステップSv1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSv1701で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSv1702を実行した後、ステップSv1703に進む。
ステップSv1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSv1703を実行した後、ステップSv1704に進む。
ステップSv1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSv1704を実行した後、ステップSv1705に進む。
ステップSv1705では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSv1705を実行した後、ステップSv1706に進む。
ステップSv1706では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSv1706を実行した後、ステップSv1707に進む。
ステップSv1707では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSv1707を実行した後、ステップSv1708に進む。
ステップSv1708では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSv1708を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図214:Sv1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図215は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSv1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSv1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sv1801:YES)、ステップSv1802に進む。
ステップSv1802では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSv1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sv1802:YES)、ステップSv1803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSv1803を実行した後、ステップSv1804に進む。
ステップSv1804では、特1保留連続演出設定処理を実行する。特1保留連続演出設定処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、前兆予告演出の実行態様を決定している。具体的には、特1保留連続演出設定処理によれば、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球する毎に主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信し、当該保留コマンドから、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高いリーチ演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留であると判定された場合に、当該リーチ演出の内容と、当該特1保留の前に存在する特1保留情報の数とを、図183に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブルに付き合わせることで、当該特1保留の前に存在する特1保留情報のいずれで前兆予告演出を実行するかを決定する。例えば、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合のように、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3とで前兆予告演出を実行させる場合と、特1保留3についての遊技回U3で前兆予告演出を実行させる場合との2通りが採用可能な場合は、例えば抽選によって2通りのうちのいずれを採用するか、又はいずれも採用しないかを決定する。ステップSv1804を実行した後、ステップSv1806に進む。
ステップSv1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sv1802:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSv1805に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSv1805を実行した後、ステップSv1806に進む。
ステップSv1803及びステップSv1805の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSv1806では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSv1805を実行した後、ステップSv1807に進む。
ステップSv1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sv1801:NO)、ステップSv1802~ステップSv1806を実行することなく、ステップSv1807に進む。
ステップSv1807では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSv1803において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSv1805において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSv1807を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図214:Sv1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図216は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSv1901では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSv1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sv1901:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSv1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sv1901:YES)、ステップSv1902に進む。
ステップSv1902では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSv1903に進む。
ステップSv1903では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSv1903を実行した後、ステップSv1904に進む。
ステップSv1904では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図170参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSv1905では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSv1904において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSv1906に進む。
ステップSv1906では、特1保留連続演出処理を実行する。特1保留連続演出処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、先に説明したように、前兆予告演出の実行態様を決定すると共に、チャンス目を出現する演出、泡を出現する演出、チャージ演出等を設定するための処理を実行する。ステップSv1906を実行した後、ステップSv1907に進む。ステップSv1907では、特2保留演出処理を実行する。特2保留演出処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、先に説明した第1判定および第2判定を行なうと共に、図柄同色を出現する演出、貝の画像SHを出現する演出等を設定するための処理を実行する。ステップSv1907を実行した後、ステップSv1908に進む。
ステップSv1908では、今回の遊技回においてステップSv1903で設定された演出パターン、ステップSv1904で設定された停止図柄、ステップSv1905で設定された変動パターンの情報、ステップSv1906およびステップSv1907で得られた各種演出の情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSv1909に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSv1909を実行した後、ステップSv1910に進む。
ステップSv1910では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSv1910を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図216:Sv1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図217は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSv2001では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSv2002に進む。
ステップSv2002では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSv2002では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図216)のステップSv1902で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSv2002を実行した後、ステップSv2003に進む。
ステップSv2003では、Sv2002で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図216)のステップSv1902で把握した変動時間と、ステップSv2001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSv2003を実行した後、ステップSv2004に進む。
ステップSv2004では、ステップSv2003によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSv2004を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図216:Sv1910)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図218は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSv2101では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSv2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sv2101:YES)、ステップSv2102に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSv2104に進む。
一方、ステップSv2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sv2101:NO)、ステップSv2103に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSv2104に進む。
ステップSv2104では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図219は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSv2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSv2202に進む。
ステップSv2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図220は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSv2301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図221は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSv2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図220)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sv2401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSv2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sv2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSv2403に進む。
ステップSv2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sv2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSv2404に進む。
ステップSv2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sv2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSv2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《4-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時において、特1保留についての予告演出として、特1保留についての所定回数の遊技回に連続してチャンス目の演出画像が表示される。この通常時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行され、電役短開放に当選した場合に、短い時間だけ電動役物34aが開放することになる。その結果、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、特2保留の上限数(4個)以下である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行されることになり、当該遊技回においても、チャンス目の演出画像が表示される。更に、特定回数のチャンス目の演出画像が実行される遊技回の終了後に連続して実行される、特1保留についての遊技回において、チャンス目の演出画像が表示される。このために、通常状態において、特1保留の中に当たり抽選において大当たり当選する期待度の高い演出を行なう予定の保留情報が存在する場合に、チャンス目の演出画像を表示することで、遊技者に対して、特1保留の中に大当たり当選する期待度の高い上述した保留情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。また、上述したように、予告演出の途中で、特2保留の上限数(4個)以下である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、チャンス目の演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、特2保留を消化することが可能となっている。
一方で、特2保留が存在する場合に、当該特2保留においてチャンス目の演出画像が必ず表示される構成とした場合に、チャンス目の演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反し、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、特1保留についての遊技回において第2判定の判定結果が否定となる場合に、チャンス目の演出画像が図柄同色の演出画像に切り替えられることから、第2判定の判定結果が否定となる場合、チャンス目の演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、特1保留2における当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチとなるケース1(図187、図188を参照)では、最初に、特1保留1についての遊技回U11が実行され、当該遊技回U11において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。遊技回U11の途中で、電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、特1保留1についての遊技回U11の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V11が遊技回U11に続いて実行され、当該遊技回V11において、特1連続演出継続用チャンス目演出と泡BLが出現する演出が実行される。これら演出は、2回目の前兆予告演出となる。ケース1の場合、前兆予告演出の途中で特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回おいても、チャンス目の演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、特2保留を消化することができる。
特1保留4における当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチ発生となるケース2(図189、図190を参照)では、最初に、特1保留1についての遊技回U21が実行され、当該遊技回U21において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。次いで、特1保留2についての遊技回U22が実行され、当該遊技回U22において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V21が遊技回U21に続いて実行され、当該遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出である停止表示β12が実行される。特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、緑色であり、この緑色に対応づけられた実行予定演出(図191を参照)と、特2保留1についての遊技回V21の以前に実行されたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた実行予定演出(図183を参照)とが一致するように構成されている。特2保留1についての遊技回V21の終了後に、特1保留3についての遊技回U23が実行され、当該遊技回U23において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(3回目)が実行される。次いで、特1保留4についての遊技回U24が実行され、当該遊技回U24において、スーパーリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。
ケース2の場合に、チャンス目を含む前兆予告演出が2回続いて、その後に、緑色の図柄同色の演出が実行され、その後、チャンス目を含む前兆予告演出が1回(合計3回)続いて、最終的にスーパーリーチで外れとなる演出が実行されることになる。遊技者は一連の演出を見たときに、チャンス目を含む前兆予告演出が2回出現したことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを認識し、図柄同色の色が緑色となったことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを再度確認し、続いて、チャンス目を含む前兆予告演出が3回目となったことで、実行予定演出がスーパーリーチ以上であることを認識し、最終的にスーパーリーチで外れとなったことを知る。この結果、遊技者は、何ら違和感を受けることがなく、予告演出に対する信頼度が向上する。
これに対して、図193に示した比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した後に、スーパーリーチで外れる演出が実行されることになる。この一連の演出は、図183に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものであり、この関係を憶えている遊技者に対して違和感を付与することになる。より具体的には、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したことを認識した熟練の遊技者は、「このパチンコ機10でチャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した場合にはスペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選するので、この遊技回U24では、スペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選することになるはずだ」と大いに期待し、遊技回U24の結果を心待ちすることになる。しかしながら、この比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したにもかかわらず、遊技回U24においてスペシャルリーチ演出ではなくスーパーリーチ演出が実行され、さらに、抽選結果は外れとなってしまう。したがって、遊技者は、期待を裏切られてしまい、「このパチンコ機10の演出は信用することができない」といった感情を抱いてしまうことになる。この結果、比較例1によれば、予告演出に対する信頼度が低下することになる。
一方、本実施形態のパチンコ機10によれば、先に説明したように、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
本実施形態のパチンコ機10におけるケース2によれば、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としたが、これに対して変形例として、特2保留1についての遊技回V21においては、特1連続演出継続用チャンス目演出、特1連続演出継続用図柄同色演出のいずれも表示せずに、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。この変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、特1保留についての所定回数の遊技回において、前兆予告演出に含まれる泡の演出画像が表示される。このために、特1保留の中に当たり抽選において大当たり当選する期待度の高い演出を行なう予定の保留情報が存在する場合に、泡の演出画像報によって、遊技者に対して、特1保留の中に大当たり当選する期待度の高い上述した保留情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。また、本実施形態のパチンコ機10によれば、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常状態において特2保留の上限数(4個)以上である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に貝の画像SHが表示される。このために、特2保留についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の特2保留についての遊技回で貝の画像SHを表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、特2保留についての遊技回は長い時間となることから、特2保留についての遊技回が終了したときには、特2保留についての遊技回が開始される前に実行された特1保留についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、特2保留についての遊技回で貝の画像SHが表示されることで、特1保留についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定遊技画像を表示して特2保留についての遊技回を実行する場合に、特1保留についての所定回数の遊技回において出現させた泡の演出画像を含むキャプチャ画像が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、通常状態において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生となるケース3(図194、図195を参照)において、特1保留2についての遊技回U32の途中で(時刻t31)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に、電動役物34aは長時間(5秒間)開放したとする。本実施形態のパチンコ機10では、特2保留についての遊技回V31~V35の直前に実行された特1保留2についての遊技回U32において実行された前兆予告演出の画像の全部もしくは一部をキャプチャ(保存)し、得られたキャプチャ画像(静止画)の縮小画像を特2専用演出として、特2専用演出用表示領域SAに表示させる。また、特2保留についての遊技回V31~V35においては、貝の画像SHが表示され、特2保留についての遊技回V31~V35が進むに連れて、2枚の貝殻が貝殻が少しずつ大きく開く。
ここで、ケース3の場合で、特2保留についての各遊技回V31~V35において特2専用演出を実行しない構成を考えてみる。この構成を比較例2とすると、この比較例2では、次の問題があった。 特2保留に基づいて実行される遊技回は最大、5回あり、5回の遊技回に費やす時間は、通常、長い時間(例えば、数分)となる。特に本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHを用いた専用の演出を行っており、遊技回の時間はより長いものとなっている。このために、比較例2では、特1保留の保留連続演出が特2保留についての遊技回の実行のために途切れた場合に、それまでに実行されていた特1保留の遊技回で前兆予告演出が出現していたことを、遊技者によっては、すっかり忘れてしまうようなことがあった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35において、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回で出現した前兆予告演出の全部もしくは一部についてのキャプチャ画像が特2専用演出として表示され続けることから、遊技者に対して、前兆予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35の全てにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としたが、これに対して変形例として、特2保留についての各遊技回V31~V35のうちの最後の遊技回(ケース3では遊技回V35)だけにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としても良い。さらに、特2保留についての各遊技回V31~V35においてキャプチャ画像の表示を行わずに、特2保留についての各遊技回V31~V35の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回(ケース3では遊技回U33)において上記キャプチャ画像を表示させる構成としても良い。これらの変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特1保留の保留連続演出が実行されている通常時における電動役物開放抽選において電役長開放に当選して特2保留の上限数以上の回数の特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《4-8》第4実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《4-8-1》変形例1:
上記第4実施形態の変形例として、図柄表示装置41の表示面41aにおける表示を、複数のレイヤー構造によって行う構成としてもよい。具体的には、i)背景を表示するための背景レイヤーと、ii)背景レイヤーの上側(前面側)に配置され、図柄の組合せを表示するためのメイン表示領域MAや、第1始動口保留用領域Ds1、保留消化領域Dm、第2始動口保留用領域Ds2(図167参照)を表示するための図柄レイヤーと、iii)図柄レイヤーの上側(前面側)に配置され、泡BLを出現させる演出や、特2専用演出、チャージ演出(女性キャラクターWM)、貝の画像SH等を表示するための上部レイヤーと、を少なくとも有するレイヤー構造によって行なってもよい。この構成によれば、レイヤー毎に独立して、描画を制御することができることから、制御の簡易化を図ることができる。
《4-8-2》変形例2:
上記第4実施形態およびその変形例では、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する際に、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留についての遊技回において実行された前兆予告演出が何回目の出現回数にあたるかを特定し、特定した出現回数に対応づけられたリーチ演出などの大当たり当選の期待度(以下、単に「前兆予告演出による期待度」と呼ぶ)と等しい期待度が対応づけられた図柄同色の色でもって、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成とした。これに対して変形例として、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する際に、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留についての遊技回において実行された前兆予告演出の期待度よりも高い期待度が対応づけられた図柄同色の色(以下、高い期待度の色と呼ぶ)を出現させたとしても、当該図柄同色の色に対応する実行予定演出が、トリガとなった特1保留における実行予定演出を上回らない限り、上記高い期待度の色でもって、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としてもよい。具体的には、図186のケースにおいて、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留について遊技回における前兆予告演出は2回目であることから、その期待度はノーマルリーチであるため、ノーマルリーチよりも高い期待度、例えばスーパーリーチに対応した赤色である特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。すなわち、赤色の図柄である数字の4,5,6を示す図柄の組合せを表示する構成としても良い。この構成によれば、トリガとなった特1保留4における実行予定演出はスーパーリーチであることから、特2保留1の遊技回V21で赤色の図柄同色が出現しても遊技者に対して違和感を与えることがなく、また、特1保留3の遊技回U23で3回目の前兆予告演出が出現しても遊技者に対して違和感を与えることがない。
《4-8-3》変形例3:
上記第4実施形態およびその変形例では、トリガとなった特1保留についての実行予定演出が大当たり当選の期待度が十分に高い、例えばスペシャルリーチである場合には、特1連続演出継続用図柄同色演出とは別の、スペシャルリーチ専用の絵図(例えば、特定のステージ)を用意して、当該絵図を特2保留についての遊技回に表示する構成としてもよい。さらに、他の変形例として、特2保留についての遊技回において、予告演出の実行を行なわない(すなわち、無しの演出を行う)構成とし、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回での特1保留連続演出の実行を取り止める構成としてもよい。
《4-8-4》変形例4:
上記第4実施形態およびその変形例では、前兆予告演出の一部として泡を表示する構成としていたが、泡に換えて、花びら、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の他の絵柄を表示する構成としてもよい。さらに浮遊する絵柄に換えて、移動しない絵柄や、特定の背景、ステージ、シーン等が表示される構成としても良い。さらに、上記実施形態のパチンコ機10では、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡BLが出現する演出を、前兆予告演出としたが、これに換えて、図柄の組合せはチャンス目とならずに、図柄の停止表示中に泡BLが出現するだけの演出を、前兆予告演出としてもよい。この構成においても、泡BLは、前述したように、他の絵柄や、特定の背景、ステージ、シーンに換えることができる。
《4-8-5》変形例5:
上記第4実施形態およびその変形例では、出現回数によって実行予定演出が定まる前兆予告演出としてチャンス目が出現する構成とした。これに対して、変形例として、図柄の組み合わせはチャンス目とならずに、特定のキャラクター(実在または架空の人物や動物等をかたどったシンボル)が出現する構成としてもよい。特定のキャラクーの出現回数によって実行予定演出が定まることになる。また、上記第4実施形態およびその変形例では、実行予定演出が出現回数に関係なく定まる予告演出として図柄同色が出現する構成とした。これに対して、変形例として、図柄の組み合わせは図柄同色となる組み合わせとならずに、特定の背景ゾーンが出現する演出を実行する構成としてもよい。特定の背景ゾーンの色(あるいは色調)によって実行予定演出が定まることになる。また、実行予定演出が出現回数に関係なく定まる予告演出として、特定のキャラクターを出現する構成としてもよい。
《4-8-6》変形例6:
上記第4実施形態およびその変形例では、通常時において実行される所定回数の特1保留についての遊技回と、特1保留についての遊技回の途中で優先的に実行される特2保留についての遊技回と、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回とのそれぞれで、出現回数によって実行予定演出が定まる演出画像を表示させることが可能であるが、出現回数によって実行予定演出が定まる演出画像は必ずしも同一の画像でなくても良く、完全には一致しないが同種の画像に換えても良い。例えば、同じ属性で特定できるキャラクター画像、例えば、魚介類のキャラクター画像、女性のキャラクター画像、特定の仲間のキャラクター画像を、出現回数によって実行予定演出が定まる特定のキャラクター画像としても良い。
《4-8-7》変形例7:
上記第4実施形態およびその変形例では、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時に、保留連続演出処理によってチャンス目の特定演出画像を表示する構成とした。これに対して、変形例として、通常時であれば特定演出画像がいつでも出るようにしても良いし、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードであり、かつ、特定の条件が満たされた時(以下、特定の通常時と呼ぶ)に限り特定演出画像を表示するようにしてもよい。上記特定の条件としては、下記のi)~v)等を採用することができる。
i)特定演出後:特定のリーチ演出等が実行された後、等。
ii)特定遊技状態後:当たり抽選において大当たり当選した後、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態が終了した後、または、サポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態が終了した後、等。
iii)特定時間経過後:特定のタイミングから特定時間経過した後。
iv)特定回数の遊技回経過後:特定のタイミングから特定回数の遊技回が経過した後。
v)特定の抽選に当選後:特定の抽選の抽選結果が当選となった後。
本変形例によれば、第4実施形態のパチンコ機10と同様に、保留連続演出による一連の演出について、遊技者に対して何ら違和感を与えることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《4-8-8》変形例8:
上記第4実施形態およびその変形例では、特2保留1についての遊技回V11を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行っているが、この第1判定を電動役物開放抽選の抽選結果に基づいて行なうのではなく、特2保留の個数に基づいて判定するようにしても良い。具体的には、特2保留の個数が2個以下である場合には、電動役物開放抽選の抽選結果は電役短開放であるとみなして、特2保留についての遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出を表示し、特2保留の個数が2個を上回る場合には、電動役物開放抽選の抽選結果は電役長開放であるとみなして、特2保留についての遊技回において特2専用演出を表示する。この構成によっても、特2保留についての遊技回の実行回数に応じた演出を容易に行なうことができる。
《4-8-9》変形例9:
上記第4実施形態およびその変形例では、特2保留演出処理によって、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係(図183参照)に整合するか否かを、第2判定として判定していた。これに対して、変形例として、上記第2判定を、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するときだけではなく、当該特2保留についての遊技回から予告演出のトリガとなった特1保留についての遊技回までの各遊技回の開始時に、それぞれ行なう構成としてもよい。この構成は、先に説明したケース2(図189、図190を参照)において、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示し、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23において実行予定だった特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成とした変形例においても、適用することができる。
《4-8-10》変形例10:
上記第4実施形態およびその変形例では、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係(図183参照)に整合するか否かを、第2判定として判定し、第2判定の判定結果が否定である場合に、実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色に切り替えて表示していた。これに対して、変形例として、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回において、本来、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示するものとし、当該特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、当該遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示した場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを、新たな第2判定(以下、新第2判定と呼ぶ)として判定し、新第2判定の判定結果が否定である場合に、特2保留についての遊技回において実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成としてもよい。この場合に、特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留の各遊技回においても、本来、チャンス目演出を表示するものとし、当該特1保留の各遊技回を実行開始するにあたり、当該遊技回においてチャンス目演出を表示した場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを新第2判定として判定し、新第2判定の判定結果が否定である場合に、特1保留についての遊技回において実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する構成とする。以下、具体例を挙げて詳述する。
図222は、変形例10における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図223は、変形例10における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U41が実行される。特1保留1についての遊技回U41は、図190によって説明した特1保留1についての遊技回U21と同一である。特1保留1についての遊技回U41では、最初に、変動表示A11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U41が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
この特1保留1についての遊技回U41の途中で(時刻t41)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U41の終了後に(時刻t42)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V41が実行開始される。特2保留1についての遊技回V41の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V41を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、先に説明した新第2判定を行う。そして、新第2判定の判定結果が肯定である場合に、特2保留1についての遊技回V41において、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる。すなわち、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であり、かつ、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数(ここでは、2回目となる)が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを、新第2判定として判定する。ここでは、新第2判定の判定結果は肯定となることから、実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出が表示される。
特2保留1についての遊技回V41の終了後に(時刻t43)、特1保留連続演出処理によって、特1保留2についての遊技回U42が実行される。なお、遊技回U42を実行開始するに当たり、新第2判定を行う。遊技回U42でチャンス目演出を実行したとしても、3回目の前兆予告演出であり、この3回目である出現回数は、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数と整合することから、ここでの新第2判定の判定結果も肯定となる。このため、特1保留2についての遊技回U42において、チャンス目演出を表示させる。
特1保留2についての遊技回U42の終了後に(時刻t44)、特1保留3についての遊技回U43が実行される。なお、遊技回U43を実行開始するに当たり、新第2判定を行う。遊技回U43でチャンス目演出を実行した場合、4回目の前兆予告演出となり、この4回目である出現回数は、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数に対して違反する。前兆予告演出の出現回数が4回目となると、実行予定演出としてスペシャルリーチからの大当たり当選が確定し、トリガとなった特1保留についての実行予定演出であるスーパーリーチからの外れに対して違反する。したがって、新第2判定の判定結果は否定となり、特1保留3についての遊技回U43において実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する。この場合の図柄同色演出の色は、特1保留3についての遊技回U43の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応づけられた色とする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、図柄同色の色を赤色とする。
特1保留3についての遊技回U43の終了後に(時刻t45)、特1保留4についての遊技回U44が実行される。特1保留4についての遊技回U44は、図190によって説明した特1保留4についての遊技回U24と同一である。
この変形例10によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《4-8-11》変形例11:
上記第4実施形態の変形例10では、実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する場合に、チャンス目の出現回数に対応した実行予定演出に対して同一の実行予定演出に対応した色の図柄同色を表示する構成とした。これに対して変形例として、実行予定のチャン目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する場合に、チャンス目の出現回数に対応した実行予定演出と比べて大当たり当選の期待度が高い色の図柄同色を表示する構成としても良い。以下、具体例を挙げて詳述する。
図224は、変形例11における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。変形例11では、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が大当たり当選で、スペシャルリーチが発生すると判定されたものとする。
本変形例11においても、特1保留1についての遊技回U41の途中で(時刻t51)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U41の終了後に(時刻t52)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V41が実行される。なお、遊技回V41を実行開始するに当たり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、第3判定を行う。第3判定では、当該遊技回V41の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応した実行予定演出(以下、第1実行予定演出と呼ぶ)と、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(以下、第2実行予定演出と呼ぶ)とを比較する。第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、第1実行予定演出から第2実行予定演出までの間で抽選(以下、演出抽選と呼ぶ)によって実行する演出を決定する。すなわち、チャンス目演出、既に実行されたチャンス目演出が表示された場合の期待度と同一の期待度の色の図柄同色演出、および、既に実行されたチャンス目演出が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の色の図柄同色演出の中から、抽選によって実行する演出が決定される。ここでは、演出抽選の結果、変形例10と同じ、特2保留1についての遊技回V41が実行されるものとする。
次いで、特2保留1についての遊技回V41の終了後に(時刻t53)、特1保留2についての遊技回U42が実行される。なお、遊技回U42を実行開始するに当たり、上記第3判定が実行され、この第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、上記演出抽選を行う。演出抽選の結果、変形例10と同じ、特1保留2についての遊技回U42が実行されるものとする。
次いで、特1保留2についての遊技回U42の終了後に(時刻t54)、特1保留3についての遊技回U43が実行される。なお、遊技回U43を実行開始するに当たり、上記第3判定が実行され、この第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、上記演出抽選を行う。演出抽選の結果、特1保留3についての遊技回U43において、実行予定のチャンス目演出を、チャンス目演出が実行された場合の期待度と比べて高い期待度の色の図柄同色演出に切り替えて表示するものとする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、3回に対応した赤色よりも期待度が高い金色の図柄同色演出が表示される。トリガとなった特1保留についての実行予定演出は、スペシャルリーチからの大当たり確定であることから、図柄同色演出の色を金色としても、予告演出が破綻することはない。
特1保留3についての遊技回U43の終了後に(時刻t55)、特1保留4についての遊技回U44が実行される。特1保留4についての遊技回U44では、最初に、変動表示I11が実行される。続いて、スペシャルリーチ演出I12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が大当たりであることに対応した停止表示I13が実行される。停止表示I13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U44が終了する。
この変形例11によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《4-8-12》変形例12:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、所定遊技状態である通常時に、特1保留についての所定回数の遊技回に連続して、特定演出画像として、前兆予告演出に含まれるチャンス目の画像を表示する構成としていた。これに対して、変形例として、上記特定演出画像を、前兆予告演出の出現回数としてカウントしうる特定のキャラクターとしてもよいし、通常時に表示する背景画像としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、電動役物34aが開放状態となって第2始動口34に遊技球が入球したことに基づく、特2保留の上限数以下である特定回数の特2保留についての遊技回において、上記特定演出画像を表示していた。これに対して、変形例として、サポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態から通常状態へ移行後に実行される、上記高サポ状態で貯えられた特2保留(以下、残り特2保留と呼ぶ)についての遊技回において、上記特定演出画像を表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前記特定回数の特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての前記遊技回において、上記特定演出画像を表示していた。これに対して、変形例として、上記残り特2保留の遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての前記遊技回において、上記特定演出画像を表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、特1保留についての遊技回において特定条件としての、前述した第2判定の判定結果が否定となることが満たされた場合に、所定演出画像としての特1連続演出継続用図柄同色演出に前記特定演出画像を切り替える構成とした。これに対して、変形例として、上記残り特2保留の遊技回の終了後に連続して実行される特1保留において特定条件としてのリーチ演出が実行されることが成立した場合に、前記特定演出画像を所定演出画像としてのリーチ演出時の背景画像に切り替える構成や、背景画像を切り替える条件が成立した場合に特定演出画像としての背景画像Aを所定演出画像としての背景画像Bに切り替える構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、通常状態において貯えることができる特2保留の上限数以上である特定回数の特2保留についての遊技回が実行可能な特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生手段として、第2始動口34の電動役物34aが、特2保留の上限数以上である特2保留を貯えることが可能な長開放状態を発生可能な構成とした。これに対して、変形例として、上記特定遊技状態発生手段を、第2始動口34に遊技球が入球することが容易となって遊技する状態、例えば、高確高サポ状態(いわゆるラッシュ状態)に移行可能な手段としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、上記特定遊技状態の発生中に表示する、特定遊技に対応する特定遊技画像を、貝の画像とした。これに対して、変形例として、上記特定遊技画像を、ラッシュ状態において表示される背景の画像としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、特定遊技画像としての貝の画像を表示して特2保留についての遊技回を実行する場合に、泡を含む前兆予告演出をキャプチャして得られたキャプチャ画像を縮小した画像を、所定示唆情報として継続して表示する構成である。これに対して、変形例として、ラッシュ状態において、メイン表示部の第1保留表示部の表示態様を継続して表示する構成としてもよい。さらに、当該変形例の変形例として、ラッシュ状態における背景画像を表示する特2保留についての遊技回の開始直前に実行された特1保留についての遊技回において表示されたメイン表示部の第1保留表示部の表示態様をそのままの状態で継続して表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《4-8-13》変形例13:
上記第4実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第4実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第4実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第4実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第4実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《4-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《4-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴vA群>
特徴vA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態の変形例10が対応している。
[特徴vA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図190における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図190における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vA1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vA1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vA1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴vA2]
特徴vA1に記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記第1表示手段が表示する前記特定演出画像から、表示する画像を切り替え可能な手段(変形例10であって、特2保留1についての遊技回V21の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回U23においてチャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vA2によれば、第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される第1の特別情報について遊技回において表示される特定演出画像から表示する画像を切り替えることができることから、表示する画像を所定演出画像とすれば、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して表示される特定演出画像による、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度を保つことができる。このために、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを抑制することができることから、特徴vA2によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA3]
特徴vA1または特徴VA2に記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA3によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
[特徴vA4]
特徴vA1から特徴vA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と略同一の期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA4によれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と、前記所定演出画像が表示された場合の期待度とが略同一となることから、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを確実に抑制することができる。したがって、特徴vA4によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA5]
特徴vA1から特徴vA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA5によれば、所定演出画像が表示された場合の期待度が、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度を上回らない関係が保たれている状態で、所定演出画像を表示することが行われるとすれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて、所定演出画像が表示された場合の期待度が高くなることで、遊技者に対してより高い期待度を付与することが可能となる。したがって、特徴vA5によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA6]
特徴vA1から特徴vA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の特別情報についての前記所定回数の遊技回に連続して前記特定演出画像を表示可能とする構成は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA6によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA6によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA7]
特徴vA1から特徴vA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA7によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA8]
特徴vA1から特徴vA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定キャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA8によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA8によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA9]
特徴vA1から特徴vA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定の背景ゾーンが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定の背景ゾーンが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA9によれば、取得情報記憶手段によって記憶される第1の特別情報についての遊技回において特定条件が成立する場合に所定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定演出画像が表示されることから、所定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA9によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vB群>
特徴vB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図190における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図190における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記第1表示手段が表示する前記特定演出画像から、表示する画像を切り替え可能な手段(変形例10であって、特2保留1についての遊技回V21の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回U23においてチャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vB1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vB1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vB1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vB1によれば、第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される第1の特別情報について遊技回において表示される特定演出画像から表示する画像を切り替えることができることから、表示する画像を所定演出画像とすれば、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して表示される特定演出画像による、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度を保つことができる。このために、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを抑制することができることから、特徴vB1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vC群>
特徴vC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図190における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図190における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vC1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vC1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vC1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vC1によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴vD群>
特徴vD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図190における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図190における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と略同一の期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vD1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vD1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vD1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vD1によれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と、前記所定演出画像が表示された場合の期待度とが略同一となることから、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを確実に抑制することができる。したがって、特徴vD1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vE群>
特徴vE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図190における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図190における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vE1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vE1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vE1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vE1によれば、所定演出画像が表示された場合の期待度が、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度を上回らない関係が保たれている状態で、所定演出画像を表示することが行われるとすれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて、所定演出画像が表示された場合の期待度が高くなることで、遊技者に対してより高い期待度を付与することが可能となる。したがって、特徴vE1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vF群>
特徴vF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図190における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図190における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第1の特別情報についての前記所定回数の遊技回に連続して前記特定演出画像を表示可能とする構成は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vF1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vF1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vF1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vF1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vF1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vG群>
特徴vG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図190における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図190における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第1表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vG1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vG1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vG1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vG1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vG7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vH群>
特徴vH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vH1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図190における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図190における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第2表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定キャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vH1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vH1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vHによれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vH1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vH1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vI群>
特徴vI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図190における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図190における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定の背景ゾーンが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定の背景ゾーンが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vI1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vI1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vI1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vI1によれば、取得情報記憶手段によって記憶される第1の特別情報についての遊技回において特定条件が成立する場合に所定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定演出画像が表示されることから、所定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vI1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vJ群>
特徴vJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図195における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vJ1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vJ1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vJ1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴vJ2]
特徴vJ1に記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報(キャプチャ画像を縮小した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ2によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報が継続して表示されることになることから、より確かに、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。
[特徴vJ3]
特徴vJ1または特徴vJ2に記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報(変形例における、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ3によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ4]
特徴vJ1から特徴vJ3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の視認を妨げない位置に、前記所定示唆情報を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ4によれば、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄が、所定示唆情報によって見にくくなることを抑制することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ5]
特徴vJ1から特徴vJ4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ5によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において所定示唆情報を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vJ5によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ6]
特徴vJ1から特徴vJ5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ6によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vJ6によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ7]
特徴vJ1から特徴vJ6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技画像表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定遊技画像を表示する手段(変形例1のレイヤー構造において、貝の画像SHを表示する上部レイヤーが図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ7によれば、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vJ7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ8]
特徴vJ1から特徴vJ7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報は、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回における状況を示唆する情報(変形例として記載したキャプチャ画像を文字で表現した情報)を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ8によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回における状況を示唆する情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ9]
特徴vJ1から特徴vJ8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ9によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴vK群>
特徴vK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図195における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報(キャプチャ画像を縮小した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vK1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vK1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vK1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vK1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vK1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報が継続して表示されることになることから、より確かに、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。
<特徴vL群>
特徴vL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図195における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報(変形例における、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vL1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vL1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vL1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vL1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vM群>
特徴vM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図195における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の視認を妨げない位置に、前記所定示唆情報を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vM1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vM1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vM1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vM1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vM1によれば、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄が、所定示唆情報によって見にくくなることを抑制することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vN群>
特徴vN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図195における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vN1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vN1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vN1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vN1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vN1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において所定示唆情報を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vN1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vO群>
特徴vO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図195における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vO1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vO1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vO1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vO1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vO1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vO1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vP群>
特徴vP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図195における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記特定遊技画像表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定遊技画像を表示する手段(変形例1のレイヤー構造において、貝の画像SHを表示する上部レイヤーが図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vP1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vP1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vP1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vP1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vP1によれば、定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vP1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vQ群>
特徴vQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図195における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報は、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回における状況を示唆する情報(変形例として記載したキャプチャ画像を文字で表現した情報)を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴vQ1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vQ1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vQ1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vQ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vQ1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回における状況を示唆する情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vR群>
特徴vR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。特に第4実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図185の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図195における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vR1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vR1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vR1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vR1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴vR1によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《5》第5実施形態:
《5-1》遊技機の構造:
図225は、本発明の第5実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図226は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図227は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図226)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図228は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図228(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図示するように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図228(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図228(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図228(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bに表示される図柄の変動表示(及び図柄表示装置41に表示される各種図柄の変動表示)が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでの1回の遊技回動作である変動遊技を数える1単位であり、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎(1遊技回動作毎、1変動遊技毎)に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に関係する保留関係情報(以下、第1保留関係情報とも呼ぶ)、または、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に関係する保留関係情報(以下、第2保留関係情報とも呼ぶ)が表示される。具体的には、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)においては、第1保留関係情報がサブ領域SAに表示される。一方、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(後述する高頻度サポートモード中)においては、第2保留関係情報がサブ領域SAに表示される。通常状態は、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態である。第1保留関係情報および第2保留関係情報についての具体的な表示内容については、後ほど詳述する。
図227に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《5-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図229は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図226)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図230は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図228(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度(信頼度)が高いリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高いリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の内の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の内の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図231は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図231(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図231(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図231(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図231(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図231を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図232は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図232(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図232(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図232(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図232(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図233は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図233(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図233(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図233(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図233(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《5-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図234は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図229)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《5-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《5-4-1》保留表示:
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方に位置するサブ領域SAに、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に関わる第1保留関係情報、または、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に関わる第2保留関係情報が表示される。具体的には、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)においては、第1保留関係情報がサブ領域SAに表示される。一方、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(高頻度サポートモード中)においては、第2保留関係情報がサブ領域SAに表示される。
図235は、サブ領域SAに第1保留関係情報が表示された表示面41aを示す説明図である。通常状態において、サブ領域SAに、第1保留関係情報としての、未実行保留表示エリアDh、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzが表示される。変動実行中保留表示エリアDyは表示面41aの左右方向の中央に表示され、未実行保留表示エリアDhは変動実行中保留表示エリアDyの右側に表示され、既実行保留表示エリアDzは変動実行中保留表示エリアDyの左側に表示される。
未実行保留表示エリアDhは、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した個数(すなわち4個)の単位エリアDh1~Dh4によって構成される。各単位エリアDh1~Dh4は、表示面41aの左右方向に並んで表示される。以下、最も左側(変動実行中保留表示エリアDyに近い側)に位置する単位エリアDh1を第1未実行保留表示エリアDh1と呼び、最も左側から右側に向かって2番目に位置する単位エリアDh2を第2未実行保留表示エリアDh2と呼び、最も左側から右側に向かって3番目に位置する単位エリアDh3を第3未実行保留表示エリアDh3と呼び、最も右側に位置する単位エリアDh4を第4未実行保留表示エリアDh4と呼ぶ。
第1~第4未実行保留表示エリアDh1~Dh4のそれぞれは、矩形のアイコンを備え、当該アイコンの上部に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に対応した未実行保留表示アイコンHが表示可能となっている。未実行保留表示アイコンとは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留であって、未だ当たり抽選の実行に移されていない保留に対応した保留表示情報である。本実施形態では、未実行保留表示アイコンHは円形である。第1始動口33に遊技球が入球する毎に、未実行保留表示アイコンHは、第1未実行保留表示エリアDh1から第4未実行保留表示エリアDh4に向かって1個ずつ増大するように表示される。未実行保留表示アイコンHの個数によって、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が示される。
変動実行中保留表示エリアDyは、上底が下底よりも長い台形のアイコンを備え、当該台形のアイコンの上部に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に対応した変動実行中保留表示アイコンYが表示可能となっている。変動実行中保留表示アイコンYとは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留であって、当たり抽選の実行中の保留に対応した保留表示情報である。本実施形態では、変動実行中保留表示アイコンYは六角形である。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが表示された状態となる。この変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが表示されていることを観察することによって、変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留が消化されていることを知ることができる。
既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。本実施形態では、既実行保留表示エリアDzは、4個の単位エリアDz1~Dz4によって構成される。各単位エリアDz1~Dz4は、表示面41aの左右方向に並んで表示される。以下、最も右側(変動実行中保留表示エリアDyに近い側)に位置する単位エリアDz1を第1既実行保留表示エリアDz1と呼び、最も右側から左側に向かって2番目に位置する単位エリアDz2を第2既実行保留表示エリアDz2と呼び、最も右側から左側に向かって3番目に位置する単位エリアDz3を第3既実行保留表示エリアDz3と呼び、最も左側に位置する単位エリアDz4を第4既実行保留表示エリアDz4と呼ぶ。
第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4のそれぞれは、矩形のアイコンを備え、当該矩形のアイコンの内部に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に対応した既実行保留表示アイコンZが表示可能となっている。第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4によれば、変動表示および停止表示が完了した保留に対応した既実行保留表示アイコンZが示される。第1既実行保留表示エリアDz1に表示される既実行保留表示アイコンZに対応する保留は、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYが対応する保留よりも1つ前に実行された保留(保留情報)であり、第1既実行保留表示エリアDz1から第4既実行保留表示エリアDz4に向かうにつれて、実行された時が一つずつ前となる保留(保留情報)についての既実行保留表示アイコンZが表示される。
図236は、未実行保留表示エリアDh、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzが遊技の進行と共にどのように変化するかを示す説明図である。図236(a)は変動表示中を示し、図236(b)は変動停止後を示し、図236(c)は次回の変動表示中を示す。図236(a)、図236(b)、図236(c)の順に変化する。
図236(a)に示した例では、未実行保留表示エリアDhにおける第1未実行保留表示エリアDh1に第1番目の保留に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHが表示され、第2未実行保留表示エリアDh2に第2番目の保留に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHが表示されている。変動実行中保留表示エリアDyには、変動実行中保留表示アイコンYが表示されている。既実行保留表示エリアDzには、4個の既実行保留表示アイコンZが表示されている。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。
図236(a)に示した変動表示中の状態から、変動が停止表示されると、次の遊技回の変動表示が開始されるタイミングで、図236(b)の矢印に示すように、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYは、既実行保留表示エリアDzの第1既実行保留表示エリアDz1に移動(シフト)する。すなわち、変動実行中保留表示アイコンYは、変動が停止するまで変動実行中保留表示エリアDyに表示され、次の変動表示が開始されるタイミングで、既実行保留表示エリアDzの第1既実行保留表示エリアDz1に移動(シフト)する。この際に、第1既実行保留表示エリアDz1に表示されている既実行保留表示アイコンZは第2既実行保留表示エリアDz2に移動(シフト)し、第2既実行保留表示エリアDz2に表示されている既実行保留表示アイコンZは第3既実行保留表示エリアDz3に移動(シフト)し、第3既実行保留表示エリアDz3に表示されている既実行保留表示アイコンZは第4既実行保留表示エリアDz4に移動(シフト)し、第4既実行保留表示エリアDz4に表示されている既実行保留表示アイコンZは消える。また、第1未実行保留表示エリアDh1に表示されている未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示エリアDyに移動(シフト)し、第2未実行保留表示エリアDh2に表示されている未実行保留表示アイコンHが第1未実行保留表示エリアDh1に移動(シフト)する。なお、図236(b)に示した例では、第3未実行保留表示エリアDh3および第4未実行保留表示エリアDh4に表示される未実行保留表示アイコンHは存在しないが、仮に存在した場合には、第3未実行保留表示エリアDh3に表示される未実行保留表示アイコンHは第2未実行保留表示エリアDh2に移動(シフト)し、第4未実行保留表示エリアDh4に表示される未実行保留表示アイコンHは第3未実行保留表示エリアDh3に移動(シフト)する。
図236(b)に示した移動の結果、図236(c)の状態となる。すなわち、未実行保留表示エリアDhには、未実行保留表示アイコンHが1つだけ表示される。変動実行中保留表示エリアDyには、図236(a)および図236(b)の状態で第1未実行保留表示エリアDh1に表示されていた未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示アイコンYとなって表示される。既実行保留表示エリアDzにおける第1既実行保留表示エリアDz1には、図236(a)および図236(b)の状態で変動実行中保留表示エリアDyに表示されていた変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示アイコンZとなって表示される。既実行保留表示エリアDzにおける第2~第4既実行保留表示エリアDz2~Dz4には、図236(a)および図236(b)の状態で第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3に表示されていた既実行保留表示アイコンZが表示される。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、未実行保留表示エリアDhに表示された各未実行保留表示アイコンHは、右側から左側に向かって移動し、最も左側の第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyに移動する。そして、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行される。その後、変動実行中保留表示エリアDyに表示されていた変動実行中保留表示アイコンYは、既実行保留表示エリアDzに移動する。既実行保留表示エリアDzにおいては、既実行保留表示アイコンZは右側から左側に向かって移動し、第4既実行保留表示エリアDz4を過ぎると、消滅する。
なお、未実行保留表示エリアDhにおいて表示される未実行保留表示アイコンHは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。また、変動実行中保留表示エリアDyにおいて表示される変動実行中保留表示アイコンYおよび既実行保留表示エリアDzにおいて表示される既実行保留表示アイコンZは、先に説明したように六角形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形、八角形等の他の多角形の形状や、円形等としてもよい。未実行保留表示アイコンHと変動実行中保留表示アイコンY及び既実行保留表示アイコンZとは異なる形状であったが、同一の形状としてもよい。さらに、未実行保留表示アイコンH、変動実行中保留表示アイコンYおよび既実行保留表示アイコンZは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、変動実行中保留表示エリアDyと既実行保留表示エリアDzとにおいて、同一形状の変動実行中保留表示アイコンY及び既実行保留表示アイコンZが表示される構成としたが、これに換えて、変動実行中保留表示エリアDyにおいて表示される変動実行中保留表示アイコンYと、既実行保留表示エリアDzにおいて表示される既実行保留表示アイコンZとが異なる形状としてもよい。
図237は、サブ領域SAに第2保留関係情報が表示された表示面41aを示す説明図である。高頻度サポートモード中において、サブ領域SAに、第2保留関係情報としての、未実行保留表示エリアEhおよび変動実行中保留表示エリアEyが表示される。未実行保留表示エリアEhおよび変動実行中保留表示エリアEyは表示面41aの左右方向に並んで表示され、変動実行中保留表示エリアEyの右側に未実行保留表示エリアEhが表示される。すなわち、第2保留関係情報は、図235に表示した第1保留関係情報と比べて、既実行保留表示エリアDzに相当する構成を有しない構成となっている。ただし、第2保留関係情報として、既実行保留表示エリアDzが表示面41aに表示される構成としてもよい。
未実行保留表示エリアEhは、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した個数(すなわち4個)の単位エリアEh1~Eh4によって構成される。各単位エリアEh1~Eh4は、表示面41aの左右方向に並んで表示される。以下、最も左側(変動実行中保留表示エリアEyに近い側)に位置する単位エリアEh1を第1未実行保留表示エリアEh1と呼び、最も左側から右側に向かって2番目に位置する単位エリアEh2を第2未実行保留表示エリアEh2と呼び、最も左側から右側に向かって3番目に位置する単位エリアEh3を第3未実行保留表示エリアEh3と呼び、最も右側に位置する単位エリアEh4を第4未実行保留表示エリアEh4と呼ぶ。
第1~第4未実行保留表示エリアEh1~Eh4のそれぞれは、矩形のアイコンを備え、当該アイコンの上部に、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に対応した未実行保留表示アイコンHXが表示可能となっている。未実行保留表示アイコンとは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留であって、未だ当たり抽選の実行に移されていない保留に対応した保留表示アイコンである。本実施形態では、未実行保留表示アイコンHXは円形である。第2始動口34に遊技球が入球する毎に、未実行保留表示アイコンHXは、第1未実行保留表示エリアEh1から第4未実行保留表示エリアEh4に向かって1個ずつ増大するように表示される。未実行保留表示アイコンHXの個数によって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が示される。
変動実行中保留表示エリアEyは、上底が下底よりも長い台形のアイコンを備え、当該台形のアイコンの上部に、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に対応した変動実行中保留表示アイコンYXが表示可能となっている。変動実行中保留表示アイコンYXとは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留であって、当たり抽選の実行中の保留に対応した保留表示アイコンである。本実施形態では、変動実行中保留表示アイコンYXは六角形である。本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、変動実行中保留表示エリアEyに変動実行中保留表示アイコンYXが表示された状態となる。この変動表示は、変動実行中保留表示エリアEyに表示された変動実行中保留表示アイコンYXに対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、変動実行中保留表示エリアEyに変動実行中保留表示アイコンYXが表示されていることを観察することによって、変動実行中保留表示アイコンYXに対応した保留が消化されていることを知ることができる。
《5-4-2》保留変化予告演出:
本実施形態のパチンコ機10は、各保留表示アイコンに対応した保留情報(すなわち、RAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶された保留情報)に対する遊技者の期待感を高めるために、各保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を当たり抽選の対象となるよりも前に確認し、確認した結果をもとに遊技者に期待感を与える演出、いわゆる先読み演出を行っている。本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出の一つとして、各保留表示アイコンの表示色をデフォルト色(例えば白色)から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する保留変化予告演出(以下、単に「保留変化予告」とも呼ぶ)を実行する。本実施形態では、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留情報(以下、特1保留情報とも呼ぶ)による保留変化予告を実行する構成とし、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留情報(以下、特2保留情報とも呼ぶ)による保留変化予告は実行しない構成とした。なお、変形例として、特1保留情報による保留変化予告と特2保留情報による保留変化予告の双方を実行する構成としてもよい。本実施形態では、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHの表示色を保留変化予告によって変更する構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、未実行保留表示アイコンHと変動実行中保留表示エリアDyに位置する変動実行中保留表示アイコンYの表示色の態様としては、デフォルト色としての白色と、青色と、緑色と、赤色とがあり、この順に、当たり抽選において大当たり当選する事の期待度(信頼度)が低い方から高い方までの4つの段階が対応づけられている。すなわち、対応づけられる大当たり当選の期待度として、表示色としての白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなっている。換言すると、保留変化予告によれば、未実行保留表示アイコンHまたは変動実行中保留表示エリアDyに位置する変動実行中保留表示アイコンY(以下、未実行保留表示アイコンHと変動実行中保留表示アイコンYの総称を保留表示アイコンH,Yと呼ぶ)の表示色がデフォルト色の白色のままでは大当たり当選の期待度は低く、表示色が青色に変わった場合に、大当たり当選の期待度は白色の場合より高くなり、表示色が緑色に変わった場合に大当たり当選の期待度は青色の場合より高くなり、表示色が赤色に変わった場合に大当たり当選の期待度は緑色の場合より高くなる。一つの保留表示アイコンH,Yが変化する回数は1回だけに限らず複数回、可能である。変化するタイミングも、第1始動口33に遊技球が入球してから変動表示の終盤(例えば、変動表示が開始されてから所定時間後)までの間であれば、いずれのタイミングであっても可能である。保留変化予告によって、保留表示アイコンH,Yが大当り当選の期待度の高い表示色に変化した場合には、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、次のようにして保留変化予告が実行される。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。なお、変動パターンの種別の判定は、保留情報に含まれる変動種別カウンタCSの値に基づいて変動時間を求め、当該変動時間に基づいて行なわれる。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。その後、音声発光制御装置90は、特定した当たり抽選の当否結果と、取得した保留変化予告乱数とに基づいて、保留変化予告を実行するか否かを決定する抽選を行う。当該抽選は、保留変化予告を実行するか否かに対して、当たり抽選の当否結果と保留変化予告乱数とが対応付けられた図示しない保留変化予告実行抽選テーブルに基づいて行われる。すなわち、保留変化予告を実行するか否かは、保留変化予告実行抽選テーブルを参照して、当たり抽選の当否結果と、取得した保留変化予告乱数とに基づいて決定される。なお、当たり抽選の当否結果に加えてリーチ演出の内容に対して、保留変化予告の実行有無を抽選するようにしても良い。このとき、リーチ演出の内容によって分類されるノーマルリーチでは保留変化予告の実行確率を低く設定し、リーチ演出の内容によって分類されるスーパーリーチでは保留変化予告の実行確率を中ぐらいに設定し、リーチ演出の内容によって分類されるスペシャルリーチでは保留変化予告の実行確率を高く設定することが好ましい。このように設定することにより、大当たり当選の期待度が高いリーチほど保留変化予告が実行され易くなる。
上記抽選に基づいて保留変化予告を実行することが決定されると、音声発光制御装置90は、今回の入球によって貯えられた特1保留についての未実行保留表示アイコンHの表示色の変化パターン(以下、保留変化パターンと呼ぶ)を抽選により決定する。この保留変化パターンの抽選は、リーチ演出の内容によって分類されるリーチの種類毎に予め用意された複数の保留変化パターンに対して後述する保留変化パターン乱数が対応付けられた保留変化パターン抽選テーブルに基づいて行われる。保留変化パターン抽選テーブルは、当たり抽選の当否結果と、今回の入球によって貯えられた特1保留の数とによって特定される参照条件別に予め用意されており、音声発光制御装置90は、当たり抽選の当否結果と上記特1保留の数とに基づいて、参照する保留変化パターン抽選テーブルを特定し、特定した保留変化パターン抽選テーブルを参照して、保留コマンドから特定したリーチの種類と、取得した保留変化パターン乱数とに対応する保留変化パターンを決定する。
図238は、今回の入球によって貯えられた特1保留数が2であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるといった参照条件用の保留変化パターン抽選テーブルを例示する説明図である。図示するように、保留変化パターン抽選テーブルによれば、リーチの種類毎に複数の保留変化パターン(以下、保留変化シナリオとも呼ぶ)が予め用意されており、各保留変化パターンに対して保留変化パターン乱数が対応付けられている。保留変化シナリオは、特1保留に対応した保留表示アイコンH,Yの表示色の変化パターンを定めるものであり、未実行保留表示エリアDh内に表示されてから変動実行中保留表示エリアDyに至るまでの範囲内で保留表示アイコンH,Yの表示色をどのように変化させるかを示している。例えば、リーチの種類が「ノーマルリーチ」であり、保留変化パターン乱数が「10~19」の場合には、保留変化シナリオとして、第2番目の保留(特1保留2)に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として白色が定められ、第1番目の保留(特1保留1)に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として青色が定められ、変動表示の実行中である保留(特1保留0)に対応した変動実行中保留表示アイコンYの表示色として青色が定められている。リーチの種類が「スーパーリーチ」であり、保留変化パターン乱数が「10~19」の場合には、保留変化シナリオとして、第2番目の保留(特1保留2)に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として青色が定められ、第1番目の保留(特1保留1)に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として緑色が定められ、変動表示の実行中である保留(特1保留0)に対応した変動実行中保留表示アイコンYの表示色として緑色が定められている。リーチの種類が「スペシャルリーチ」であり、保留変化パターン乱数が「10~19」の場合には、保留変化シナリオとして、第2番目の保留(特1保留2)に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として緑色が定められ、第1番目の保留(特1保留1)に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として赤色が定められ、変動表示の実行中である保留(特1保留0)に対応した変動実行中保留表示アイコンYの表示色として赤色が定められている。
上記表示色の設定の態様は、各保留変化シナリオで設定される最後の表示色、すなわち特1保留0の表示色が、先に説明した保留表示アイコンH,Yの表示色と大当たり当選の期待度の高低との関係に則ったものとなるように定められている。なお、全ての保留変化シナリオで設定される最後の表示色が当該関係に必ず則ったものとする必要はなく、全体として当該関係に則ったものとなればよい。例えば、大当たり当選する可能性が比較的低いノーマルリーチの場合に緑色となる保留変化シナリオが存在することを妨げない。
こうした構成の保留変化パターン抽選テーブルが参照条件別に設けられている。すなわち、図238に示した保留変化パターン抽選テーブル以外に、下記の参照条件用の保留変化パターン抽選テーブルが用意されている。
・特1保留数が2であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
・特1保留数が1であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である参照条件用
・特1保留数が1であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
・特1保留数が3であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である参照条件用
・特1保留数が3であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
・特1保留数が4であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である参照条件用
・特1保留数が4であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
これら参照条件別の保留変化パターン抽選テーブルを全て集めて、保留表示アイコンH,Yの表示色別の大当たり当選となる確率を計算すると、白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなっている。換言すると、参照条件別の保留変化パターン抽選テーブルのそれぞれは、全て集めたときに、大当たり当選の確率が、白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなるように、保留変化シナリオの内容が設定されている。この結果、遊技者は、保留表示アイコンH,Yの表示色が白色である場合に、大当たり当選の期待度は低く、表示色が青色に変わった場合に、大当たり当選の期待度は白色の場合より高くなり、表示色が緑色に変わった場合に大当たり当選の期待度は青色の場合より高くなり、表示色が赤色に変わった場合に大当たり当選の期待度は緑色の場合より高くなる。
図239は、保留変化予告による表示色の変化の一例を示す説明図である。図239(a)は変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYに対応した特1保留(保留情報)の変動表示中を示し、図239(b)は次の遊技回の変動表示中を示し、図239(c)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図239(a)、図239(b)、図239(c)の順に変化する。
図239(a)に示した変動表示中において、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、当該入球によって貯えられた特1保留についての保留数が2であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である場合について説明する。この場合において、保留変化予告を実行するか否かの抽選において当選した場合に、図238に示した保留変化パターン抽選テーブルが参照される。ここで、保留コマンドからスーパーリーチであると特定され、取得した保留変化パターン乱数が10であるとすると、保留変化パターンの抽選結果は、スーパーリーチの2段目(図中、*印の付された段)に記載された保留変化シナリオとなる。この保留変化シナリオによれば、特1保留2に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色は青色であることから、第1始動口33に遊技球が入球して、最初に、第2未実行保留表示エリアDh2において未実行保留表示アイコンHが表示される場合に、その表示色は青色となる。なお、図中の「青」、「緑」、「白」は表示色を示すために便宜的に記したものであり、未実行保留表示アイコンHや既実行保留表示アイコンZに実際に「青」、「緑」、「白」等の文字が表示されるものではない。
続いて、図239(b)に示した次の遊技回の変動表示中においては、図239(a)において第2未実行保留表示エリアDh2に表示されていた未実行保留表示アイコンHが第1未実行保留表示エリアDh1にシフトした状態となるが、そのシフトするタイミング(すなわち、変動表示が開始されるタイミング)で当該未実行保留表示アイコンHの表示色は、保留変化パターンの抽選によって得られた上述した保留変化シナリオ(図中、*印の段参照)の特1保留1の欄の記録内容に従って、緑色に変化する。このように、未実行保留表示エリアDhに表示された未実行保留表示アイコンHの表示色が青色から緑色に変化することによって、当該未実行保留表示アイコンHに対応する保留情報についての大当たり当選の期待度(信頼度)が先に説明した4つの段階の内でかなり高い方であることを、遊技者に対して示唆することが可能となる。
続いて、図239(c)に示した次の次の遊技回の変動表示中においては、図239(b)において第1未実行保留表示エリアDh1に表示されていた未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示アイコンYとして既実行保留表示エリアDzにシフトした状態となるが、そのシフトするタイミング(すなわち、変動表示が開始されるタイミング)で当該既実行保留表示アイコンZの表示色は、保留変化パターンの抽選によって得られた上述した保留変化シナリオ(図中、*印の段参照)の特1保留0の欄の記録内容に従って、緑色のままとなる。
図239に示した例は一例であり、第1始動口33への遊技球の入球によって貯えられた特1保留の数や、当たり抽選の当否結果、リーチの種類、取得した保留変化パターン乱数に応じて、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHの表示色や、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYの表示色が様々に変化する。このようにして、当該未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が当たり抽選において大当たり当選する可能性(信頼度)の高低を大当たり当選の期待度として遊技者に対して示唆することが可能となる。
なお、図238に例示した保留変化パターン抽選テーブルに記録される保留変化シナリオは、白色から青色、緑色、または赤色に変化させるものや、青色から緑色または赤色に変化させるもの、緑色から赤色に変化させるもの等のように、大当たり当選の期待度が低い方から高い方に変化する方向に表示色を変化させるものに制限されている。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、保留変化予告として、大当たり当選の期待度が低い方から高い方に変化する方向に表示色を変化させることは行うが、当たり抽選において大当たり当選する可能性の程度が高い方から低い方に変化する方向に表示色を変化させることは行なわない構成とした。具体的には、赤色から緑色、青色、または白色に変化させることや、緑色から青色または白色に変化させること、青色から白色に変化させることは行なわない構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、上述したように、未実行保留表示アイコンHがシフトするタイミング(すなわち、変動表示が開始されるタイミング)で未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する構成としたが、これに換えて、変動表示中において表示色が変化する構成としてもよい。なお、この変動表示中に表示色を変化させるタイミングは、例えば、変動表示が開始された時から所定時間を経過した時を契機とするものであってもよいし、花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物が未実行保留表示アイコンHに到達した時を契機とするものであってもよい。
《5-4-3》既実行保留予告演出:
本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出として、上述した保留変化予告に加えて、既実行保留予告演出(以下、単に「既実行保留予告」とも呼ぶ)を実行する。既実行保留予告は、特1保留についての既実行保留表示エリアDz(図235参照)に表示される既実行保留表示アイコンZを用いた予告演出である。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。本実施形態では、既実行保留予告によって、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同じ色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成を採用した。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留情報(特2保留情報)による既実行保留予告は実行しない構成としたが、これに換えて、特1保留情報による既実行保留予告と特2保留情報による既実行保留予告との双方を実行する構成としてもよい。
図240は、特1保留演出用記憶エリアのデータ構成を説明する説明図である。音声発光制御装置90が備える音光側RAM94に保留演出用記憶エリア94dが備えられており(図234参照)、当該保留演出用記憶エリア94dに特1保留演出用記憶エリアが備えられている。特1保留演出用記憶エリアは、特1保留用の未実行保留表示エリアDh(図235参照)、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzのそれぞれに表示される未実行保留表示アイコンH、変動実行中保留表示アイコンY又は既実行保留表示アイコンZ(保留表示アイコンH,Y,Z)についての現在の表示色と当たり抽選の当否結果とを記憶する記憶エリアである。図示するように、保留表示アイコンH,Y,Zを表示する各エリアに対して、現在の表示色と、先判定処理による当たり抽選の当否結果とが対応づけられている。具体的には、未実行保留表示エリアDhに備えられる第1~第4未実行保留表示エリアDh1~Dh4、変動実行中保留表示エリアDy、既実行保留表示エリアDzに備えられる第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4のそれぞれに対して、現在の表示色と、先判定処理による当たり抽選の当否結果とが対応づけられている。図240に例示した特1保留演出用記憶エリアの表示色の記憶内容は、図239(a)に示した変動表示中の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を特定するものとなっている。
なお、未実行保留表示エリアDh、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzに表示される各保留表示アイコンH,Y,Zは、先に説明したように遊技回が実行される毎に右から左に向かってシフトすることから、特1保留演出用記憶エリアに記憶されている表示色と当たり抽選の当否結果も、遊技回が実行される毎に左隣のエリアにシフトする。音声発光制御装置90は、特1保留演出用記憶エリアを参照することによって、各エリアDh1~Dh4,Dy,Dz1~Dz4に表示されている保留表示アイコンH,Y,Zについての現在の表示色と、先判定処理による当たり抽選の当否結果とを特定することができる。
音声発光制御装置90は、上記構成の特1保留演出用記憶エリアの記憶内容を参照して既実行保留予告を実行する。具体的には、次のようにして既実行保留予告が実行される。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信する毎に、先に説明した保留変化予告のための処理(以下、保留変化予告用処理と呼ぶ)を実行するが、保留変化予告用処理に引き続いて、既実行保留予告のための処理(以下、既実行保留予告用処理と呼ぶ)を実行する。音声発光制御装置90は、更に、保留演出用の処理として、外れ時同色外し用処理を実行する。
図241は、既実行保留予告用処理の概要を示すフローチャートである。図242は、外れ時同色外し用処理を示すフローチャートである。
図241に示した既実行保留予告用処理について説明する。この既実行保留予告用処理は、音声発光制御装置90によって実行されるもので、主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信する毎に実行される。
音声発光制御装置90は、処理が実行されると最初に、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがあるか否かを判定する(ステップS1)。この判定は、特1保留演出用記憶エリアを参照することによって行う。例えば、特1保留演出用記憶エリアの内容が図240に示したものであるとすると、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHは、第2未実行保留表示エリアDh2に表示されるもの(図中の*の部分)に該当し、当該未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHは、第1未実行保留表示エリアDh1に表示される未実行保留表示アイコンHが該当する。当該未実行保留表示アイコンHは、当たり抽選の当否結果が外れとなっている。また、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYも、当たり抽選の当否結果は外れとなっている。この場合、ステップS1の判定結果は否定となる。
ステップS1において、肯定判定、すなわち、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがあると判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。この既実行保留予告用処理によれば、後述するステップS9で保留変化予告による色変化を停止することがある。このために、例えば、未実行保留表示アイコンHの表示色が白色でありながら当たり抽選において大当たり当選する場合があり得るが、こうした場合の発生を抑えるために、本実施形態では、前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがある場合に、既実行保留予告用処理を直ちに終了する構成とした。
一方、ステップS1において、否定判定、すなわち、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがないと判定された場合には、ステップS2に進む。
ステップS2では、先に実行した保留変化予告における先判定処理によって保留コマンドから特定した当たり抽選の当否結果(既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての当たり抽選の当否結果)が大当たり当選であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2において、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定された場合には、ステップS3に進み、保留変化予告用処理によって保留コマンドから特定したリーチ演出の内容によって特定されるリーチの種類がスペシャルリーチであるか否かを判定する。この判定は、リーチ演出の内容が大当たり当選の期待度が高いものであるか否かを判定するためのもので、本実施形態では、スペシャルリーチであるか否かを判定している。
ステップS3において、リーチの種類がスペシャルリーチでないと判定された場合には、ステップS4に進み、変数nに4をセットする。ステップS4の実行後、ステップS5に進む。
ステップS5では、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHから遡ることn(=4)個分の保留表示アイコンH,Y,Zを判定対象保留表示アイコン列と定め、当該判定対象保留表示アイコン列に含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが同一の表示色(すなわち、同色)であるか否かを判定する。この判定は、図240に例示した特1保留演出用記憶エリアを参照することによって行う。例えば、図240に示した特1保留演出用記憶エリアにおいて、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHは、第2未実行保留表示エリアDh2に表示されるもの(図中の*の部分)に該当する。ここで、保留コマンドから特定したリーチ演出の内容によって特定されるリーチの種類がスペシャルリーチであり、変数nが4となったとすると、未実行保留表示アイコンHから遡ることn個分の保留表示アイコンH,Y,Z、すなわち、判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1に表示される未実行保留表示アイコンH、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンY、第1既実行保留表示エリアDz1に表示される既実行保留表示アイコンZ、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される既実行保留表示アイコンZが該当する。ステップS5では、当該判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが同色であるか否かを判定する。例えば、図240に示した特1保留演出用記憶エリアでは、判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zは緑色であり、同色である。なお、ここでいう同色であるかの判定において、デフォルト色である白色については、同色でないとみなす構成とした。すなわち、判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが白色である場合には、ステップS5における判定結果は否定となる。青色、緑色、赤色について同色となった場合には、ステップS5における判定結果は肯定となる。
ステップS5において、判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが同色である(以下、単に「判定対象保留表示アイコン列RWが同色である」とも呼ぶ)と判定された場合には、ステップS6に進む。
ステップS6では、女性キャラクターが登場する演出の設定を行う女性キャラクター演出設定処理を実行する。具体的には、女性キャラクター演出設定処理によれば、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、図柄表示装置41の表示面41a内のいずれかの位置、例えば、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場するように演出の設定を行う。例えば、図243(d)に示すように女性キャラクターWMが登場する。判定対象保留表示アイコン列RWが同色であり、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトしたときには、既実行保留表示エリアDz内で4個の既実行保留表示アイコンZが同色で並ぶことになることから、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、図柄表示装置41の表示面41a内に女性キャラクターWMを登場させることで、変動実行中保留表示エリアDyに表示される既実行保留表示アイコンZに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に対してはっきりと示唆することができる。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
なお、本実施形態の変形例として、女性キャラクターを男性キャラクターや動物キャラクター等の他のキャラクターに換えてもよい。さらに、女性キャラクターに換えて、花びら、火の玉等の浮遊物が舞う構成や、光や光線が発する構成としてもよい。また、本実施形態の変形例として、女性キャラクターが登場する演出を実行するステップS6の処理を省いた構成としてもよい。この変形例の場合でも、遊技者は、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことを確認することによって、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを知ることができる。ステップS6の実行後、ステップS7に進む。
ステップS7では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの、既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを除いた保留表示アイコンH,Yについて、保留変化予告演出による色変換を停止する処理を行う。なお、色変換を停止する当該保留表示アイコンH,Yは、ステップS1において大当たり当選があるか否かの判定対象となった、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとに一致する。色変換を停止する理由は、保留変化予告演出によって表示色が変化することによって、同色の状態にある判定対象保留表示アイコン列RWが同色でなくなることを回避するためである。ステップS7の実行後、既実行保留予告用処理を終了する。上述したステップS1~ステップS7の処理によって実現する既実行保留予告について、次に詳述する。ここでは、ケース1として説明する。
・ケース1:
図243は、ケース1において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図243(a)は変動表示中を示し、図243(b)は変動停止後を示し、図243(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図243(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図243(a)、図243(b)、図243(c)、図243(d)の順に変化する。
図243(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この結果、特1保留演出用記憶エリアの記憶内容は、図240に示した状態となる。
ケース1では、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがなく(この点については、後述するケース2~7でも同じとする)、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された第2未実行保留表示エリアDh2の未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類がスーパーリーチであることを示すものであるとする。こうした状況下で、既実行保留予告用処理が実行された場合には、図241のステップS1で否定判定され、ステップS2で肯定判定され、ステップS3で否定判定され、ステップS4で変数nに4がセットされ、ステップS5によって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定がなされることになる。図240から判るように、判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当し、全て緑色となっている。このため、ステップS5において判定対象保留表示アイコン列RWは同色であると判定され、ステップS6によって女性キャラクター演出設定処理が実行される。女性キャラクター演出設定処理によれば、先に説明したように、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、図柄表示装置41の表示面41a内の既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場するように演出の設定が行なわれる。
図243(a)の変動表示中の状態から、図243(b)の変動停止後の状態を経て、図243(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中において各保留表示アイコンH,Y,Zが左隣にシフトした状態となる。
続いて、図243(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この変動表示が開始されるタイミングが、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングとなった時であり、判定対象保留表示アイコン列RWは先に説明したように同色であることから、このシフトするタイミングで、図243(d)に示すように、既実行保留表示エリアDz内において4個の保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース1では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWは、もともと同色に揃っている。このため、追加された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である場合に、同色に揃っている判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース1では、図243(a)に示すように、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、遊技者は、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Z(判定対象保留表示アイコン列RW)が同色に揃っていることを視認することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、図243(a)に示した変動表示中において、判定対象保留表示アイコン列RWがそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
図241の説明に戻る。ステップS5において、判定対象保留表示アイコン列RWが同色でないと判定された場合には、ステップS8に進む。
ステップS8では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn-1個の保留表示アイコンH,Y,Zが同一の表示色か否かを判定する。判定対象保留表示アイコン列RWとは、先に説明したように、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンを意味する。ステップS8では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn-1個(=3個)の保留表示アイコンH,Y,Zが同一の表示色であり、残りの1個の保留表示アイコンだけが異なる色であるかの判定を行う。
ステップS8において、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn-1個が同色であると判定された場合には、ステップS9に進む。
ステップS9では、判定対象保留表示アイコン列RWに表示される各保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を同色化するアシスト設定処理を実行する。ステップS9が実行される時点では、判定対象保留表示アイコン列RWの内のn-1個(=3個)の保留表示アイコンが同色であり、残りの1個の保留表示アイコンは前記同色となった色とは異なる色である。前記n-1個の保留表示アイコンを以下、同色保留表示アイコンと呼び、前記残りの1個の保留表示アイコンを以下、異色保留表示アイコンと呼ぶ。アシスト設定処理は、異色保留アイコンの表示色を、所定のタイミングで、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色に変換するように設定する処理である。
色変換を行う上記所定のタイミングは、当該既実行保留予告用処理が実行開始されたタイミングから、判定対象保留表示アイコン列RWの全てが既実行保留表示エリアDz内に揃って並んだ状態となる遊技回の途中(当該遊技回が開始したタイミングから所定時間経過後)までの期間内であれば、いずれのタイミングであってもよい。このため、アシスト設定処理によれば、未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyを介して既実行保留表示エリアDzに至るまでのいずれのタイミングで異色保留表示アイコンの色変換を行うかを抽選によって決定し、その決定したタイミングで前記色変換を行う構成とした。上記所定のタイミングを切り替えたアシスト設定処理の様々な態様については、後ほど詳述する。ステップS9の実行後、先に説明したステップS6に進む。
一方、ステップS8において、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn-1個が同色でないと判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。また、ステップS2において、当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。アシスト設定処理の様々な態様を、下記のケース2~ケース6として説明する。
・ケース2:
図244は、ケース2において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図244(a)は変動表示中を示し、図244(b)は変動停止後を示し、図244(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図244(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図244(a)、図244(b)、図244(c)、図244(d)の順に変化する。
図244(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが白色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。
ここで、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された第2未実行保留表示エリアDh2の未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類がスーパーリーチであることを示すものであるとする。こうした状況下で、既実行保留予告用処理が実行された場合には、図241のステップS1で否定判定され、ステップS2で肯定判定され、ステップS3で否定判定され、ステップS4で変数nに4がセットされ、ステップS5によって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定がなされることになる。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当し、4個の保留表示アイコンH,Y,Zのうちの1個は白色で、残りの3個は緑色となっている。このため、ステップS5で否定判定され、ステップS8で肯定判定されることによって、ステップS9に進み、アシスト設定処理が実行される。
このケース2では、アシスト設定処理によって、図244(b)に示すように、今回の遊技回の変動が停止し次の遊技回の変動表示が開始されるタイミングで、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も右側の保留表示アイコンを白色から緑色に変換する色変換がなされ、図244(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中においては、変動実行中保留表示エリアDyの変動実行中保留表示アイコンYが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。
図244(c)の状態に続いて、図244(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この結果、既実行保留表示エリアDz内に、アシスト設定処理によって同色となった判定対象保留表示アイコン列RWが並ぶ。また、図244(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図244(d)の状態に移行するタイミング(各保留表示アイコンがシフトするタイミング)で、既実行保留表示エリアDz内において4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース2では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHが異色保留アイコンである場合に、当該未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示エリアDyに移行するタイミングで、当該未実行保留表示アイコンHを同色保留アイコンと同じ色に変換する。この結果、判定対象保留表示アイコン列RWは同色に揃い、当該判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース2では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース2では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの異色保留アイコンが、未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyにシフトするタイミングで、同色保留アイコンと同じ色に変化し、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことを、遊技者は視認することができる。このために、判定対象保留表示アイコン列RWがそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
・ケース3:
図245は、ケース3において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図245(a)は変動表示中を示し、図245(b)は変動停止後を示し、図245(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図245(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図245(a)、図245(b)、図245(c)、図245(d)の順に変化する。
図245(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが白色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース3では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの右から2つ目の保留表示アイコン、すなわち、図245(a)の変動表示中において変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、図245(b)に示すように、今回の遊技回の変動が停止し次の遊技回が開始されるタイミング、すなわち、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの右から2つ目の保留表示アイコンが変動実行中保留表示エリアDyから第1既実行保留表示エリアDz1に移行するタイミングで、当該保留表示アイコンを白色から緑色に変換する色変換がなされ、図245(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中においては、第1既実行保留表示エリアDz1の既実行保留表示アイコンZが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。
図245(c)の状態に続いて、図245(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この結果、既実行保留表示エリアDz内に、アシスト設定処理によって同色となった判定対象保留表示アイコン列RWが並ぶ。また、図245(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図245(d)の状態に移行するタイミング(各保留表示アイコンがシフトするタイミング)で、既実行保留表示エリアDz内において4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース3では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが異色保留アイコンである場合に、当該変動実行中保留表示アイコンYが変動実行中保留表示エリアDyから既実行保留表示エリアDzに移行するタイミングで、当該変動実行中保留表示アイコンYを同色保留アイコンと同じ色に変換する。この結果、判定対象保留表示アイコン列RWは同色に揃い、当該判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース3では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース3では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの異色保留アイコンが、変動実行中保留表示エリアDyから既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、同色保留アイコンと同じ色に変化し、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことを、遊技者は視認することができる。このために、判定対象保留表示アイコン列RWの全体がそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
・ケース4:
図246は、ケース4において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図246(a)は変動表示中を示し、図246(b)は変動停止後を示し、図246(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図246(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図246(a)、図246(b)、図246(c)、図246(d)の順に変化する。
図246(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース4では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコン、すなわち、図246(a)の変動表示中において第2既実行保留表示エリアDz2に表示される既実行保留表示アイコンZが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、図246(d)に示すように、次の次の遊技回が開始されてから所定時間後である当該遊技回の変動表示中のタイミングで、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコン、すなわち、第4既実行保留表示エリアDz4に表示された既実行保留表示アイコンを青から緑色に変換する色変換がなされる。この結果、次の次の遊技回の変動表示中において、第4既実行保留表示エリアDz4に表示された既実行保留表示アイコンZが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。そうして、図246(d)に示すように、女性キャラクターWMが既実行保留表示エリアDzの周辺に表示される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース4では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの一個の保留表示アイコンH(又はZ)が異色保留表示アイコンである場合に、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで実行開始された遊技回(次の次の遊技回)の変動表示中において、異色保留表示アイコンを同色保留表示アイコンと同じ色に変換する。こうして、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース4では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース4では、次の次の遊技回の変動表示の開始時においては、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃っていない状態でありながら、当該変動表示の最中に突然、同色に揃うことになることから、遊技者に大きな驚きと喜びとを付与することができる。
・ケース5:
図247は、ケース5において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図247(a)は変動表示中を示し、図247(b)は変動停止後を示し、図247(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図247(d)は次の次の次の遊技回の変動表示中を示す。図247(a)、図247(b)、図247(c)、図247(d)の順に変化する。
図247(a)に示した例では、第2未実行保留表示エリアDh2に未実行保留表示アイコンHが白色の表示色で表示され、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第3未実行保留表示エリアDh3に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第2未実行保留表示エリアDh2、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、および第1既実行保留表示エリアDz1に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース5では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も右側の保留表示アイコン、すなわち、図247(a)の変動表示中において第2未実行保留表示エリアDh2に表示される未実行保留表示アイコンHが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、図247(b)に示すように、今回の遊技回の変動が停止し次の遊技回が開始されるタイミングで、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も右側の保留表示アイコンを白色から緑色に変換する色変換がなされ、図247(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中においては、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。
図247(c)の状態に続いて、図247(d)に示すように、次の次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この結果、既実行保留表示エリアDz内に、アシスト設定処理によって同色となった判定対象保留表示アイコン列RWが並ぶ。また、図247(d)に示すように、次の次の次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図247(d)の状態に移行するタイミング(判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミング)で、既実行保留表示エリアDz内において4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース5では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHが異色保留アイコンである場合に、当該未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDh内で左隣にシフトするタイミングで、当該未実行保留表示アイコンHを同色保留アイコンと同じ色に変換する。この結果、判定対象保留表示アイコン列RWは同色に揃い、当該判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース5では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース5では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの異色保留アイコンが未実行保留表示エリアDh内で左隣にシフトするタイミングで同色保留アイコンと同じ色に変化して、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことを遊技者は視認することができる。このために、判定対象保留表示アイコン列RWの全体がそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
・ケース6:
図248は、ケース6において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図248(a)は変動表示中を示し、図248(b)は変動停止後を示し、図248(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図248(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図248(a)、図248(b)、図248(c)、図248(d)の順に変化する。
図248(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース6では、ケース4の場合と同様に、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコン、すなわち、図248(a)の変動表示中において第2既実行保留表示エリアDz2に表示される既実行保留表示アイコンZが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、この異色保留表示アイコンの表示色を青から緑色に変換することになるが、このケース6では、異色保留表示アイコンの左隣の既実行保留表示アイコンZが同色保留表示アイコンの表示色と同じ緑色であることから、図248(c)に示すように、次の遊技回の変動表示が停止し、次の次の遊技回が開始されるタイミングで、第3既実行保留表示エリアDz3に表示された異色保留表示アイコンを消滅させることで、第2既実行保留表示エリアDz2より右側に位置する各保留表示アイコンH,Y,Zが左隣にシフトし、図248(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、第3既実行保留表示エリアDz3の既実行保留表示アイコンZが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。そうして、図248(c)に示すように女性キャラクターWMが既実行保留表示エリアDzの周辺に表示される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース6では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコンが異色保留表示アイコンであり、当該異色保留表示アイコンの左隣の既実行保留表示アイコンZが同色保留表示アイコンの表示色と同じ表示色である場合に、異色保留表示アイコンを消滅させることによって、判定対象保留表示アイコン列RWを同色に揃える。こうして、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース6では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
図241の説明に戻る。ステップS3において、リーチの種類がスペシャルリーチであると判定された場合には、ステップS10に進み、変数nに3をセットする。すなわち、大当たり当選の期待度が高いスペシャルリーチの場合に、変数nに3をセットする。ステップS10の実行後、ステップS11に進み、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定を行う。ステップS11の処理は先に説明したステップS5の処理とほぼ同一の処理であり、相違するのは、ステップS5で判定の対象となる判定対象保留表示アイコン列RWはステップS5の実行時の変数nに対応した4個の保留表示アイコンH,Y,Zであるのに対して、ステップS11で判定の対象となる判定対象保留表示アイコン列RWはステップS11の実行時の変数nに対応した3個の保留表示アイコンH,Y,Zである点だけである。
ステップS11において、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であると判定された場合には、ステップS12に進み、特定図柄表示設定処理を実行する。特定図柄表示設定処理は、所定の遊技回の停止表示時に、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列(例えば[3・4・1])を表示するように設定する処理である。上記所定の遊技回は、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHの左隣り保留表示アイコンH,Yに対応した遊技回である。後述するケース7の場合には、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が、所定の遊技回に該当する。ステップS12の実行後、ステップS13に進む。
ステップS13では、既実行保留表示エリア縮小設定処理を実行する。既実行保留表示エリア縮小設定処理は、上記特定の図柄列(例えば[3・4・1])が表示された後に、既実行保留表示エリアDzのうちの最も左側の単位エリア(第4未実行保留表示エリアDh4)を消滅するように設定する処理である。この処理の結果、既実行保留表示エリアDzは、4個の単位エリアDh1~Dh4によって構成される大きさから、3個の単位エリアDh1~Dh3によって構成される大きさに縮小される。ステップS12およびステップS13の各処理については、具体例を挙げて、後ほど詳述する。ステップS13の実行後、先に説明したステップS6に進む。
ステップS11において、判定対象保留表示アイコン列RWが同色でないと判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。上述したステップS1~ステップS3、ステップS10~ステップS13、ステップS6、ステップS7の処理によって実現する既実行保留予告について、次に詳述する。ここでは、ケース7として説明する。
・ケース7:
図249は、ケース7において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図249(a)は変動表示中を示し、図249(b)は変動停止後を示し、図249(c)は次の遊技回の変動表示中を示す。図249(a)、図249(b)、図249(c)の順に変化する。
図249(a)に示した例では、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第1未実行保留表示エリアDh1に追加表示される。
ここで、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類がスペシャルリーチであることを示すものであるとする。こうした状況下で、既実行保留予告用処理が実行された場合には、図241のステップS1で否定判定され、ステップS2で肯定判定され、ステップS3で肯定判定され、ステップS10で変数nに3がセットされ、ステップS11によって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定がなされることになる。判定対象保留表示アイコン列RWは、3個の保留表示アイコンY,Z、すなわち、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンY,Zが該当し、3個の保留表示アイコンY,Zは緑色であり同色となっている。このため、ステップS11で肯定判定されることによって、ステップS12に進み、特定図柄表示設定処理が実行される。ステップS12の実行後、ステップS13に進み、既実行保留表示エリア縮小設定処理が実行される。
図249(a)に示した変動表示の後に、当該変動表示が停止するタイミングで、特定図柄表示設定処理による設定によって、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列としての[3・4・1]が表示される。また、当該変動表示が停止するタイミングで、図249(b)に示すように、既実行保留表示エリア縮小設定処理による設定によって、既実行保留表示エリアDzのうちの最も左側に位置する第4未実行保留表示エリアDh4が消滅する。なお、この第4未実行保留表示エリアDh4が消滅するタイミングに合わせて、消滅する第4未実行保留表示エリアDh4に移動体が到達する演出を図柄表示装置41の表示面41aに表示する構成としてもよい。移動体は、花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物が該当する。移動体を到達させることで、第4未実行保留表示エリアDh4が消滅することを遊技者に注視させることができる。
図249(b)に示すように変動が停止表示されると、次の遊技回の変動表示が開始されるタイミングで、各保留表示アイコンH,Y,Zが左隣にシフトした状態となる。この結果、図249(c)に示すように、第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内に、同色である3個の既実行保留表示アイコンZから構成される判定対象保留表示アイコン列RWが位置する。また、図249(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図249(c)の状態に移行するタイミング(各保留表示アイコンがシフトするタイミング)で、第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内において3個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、3個の既実行保留表示エリアDz1~Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース7では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること3個分の保留表示アイコンY,Zである判定対象保留表示アイコン列RWは、もともと同色に揃っている。このため、追加された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類が大当たり当選の期待度が高いスペシャルリーチであることを示すものである場合に、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列としての[3・4・1]を表示すると共に、同色に揃っている判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される3個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース7では、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列としての[3・4・1]が表示された場合に、図249(b)に示すように、既実行保留表示エリアDzは3個の単位エリアDh1~Dh3によって構成される大きさに縮小されることから、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うという条件が緩和するかの期待感を、遊技者に対して付与することができる。ケース7の場合、第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことになる。
上述したように、ケース7では、既実行保留表示エリアDz内に同色で並ぶ既実行保留表示アイコンZは3個でよく、他のケースと比較して、既実行保留表示エリアDz内で既実行保留表示アイコンZが同色に揃うという条件が緩和して大当たり当選し易いとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリア縮小設定処理によって、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数を2個に縮小し、既実行保留表示エリアDz内に2個の既実行保留表示アイコンZが同色に並んだ場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する場合がある構成を実現している。また、既実行保留表示エリア縮小設定処理によって、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数を1個に縮小し、既実行保留表示エリアDz内に表示される1個の既実行保留表示アイコンZが特定の表示色(本実施形態では、例えば赤色)となった場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する場合がある構成を実現している。既実行保留表示エリア縮小設定処理において、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数を3個、2個、1個のうちのいずれにするかは、本実施形態では、例えば、特定の乱数を用いた抽選によって決定する。このように、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDzに表示し得る既実行保留表示アイコンZの最大個数を1~4個まで変化させることが可能なように構成されている。この構成によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うという条件が緩和するかの期待感を、遊技者に対して付与することができる。
《5-4-4》外れ時同色外し用処理:
図242に示した外れ時同色外し用処理について説明する。この外れ時同色外し用処理は、音声発光制御装置90によって実行されるもので、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyへの保留表示アイコンのシフトがある毎に実行される。
処理が開始されると、最初に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21において、当該保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものと判定された場合には、ステップS22に進む。
ステップS22では、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる各既実行保留表示アイコンZは同色であるか否かが判定される。この判定は、図240に示した特1保留演出用記憶エリアを参照して行う。ステップS22において、各既実行保留表示アイコンZは同色であると判定された場合には、ステップS23に進み、同色外し用処理を実行する。同色外し用処理は、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZのうちの1つの表示色を他の既実行保留表示アイコンZとは相違する色に変化させる処理である。例えば、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる全ての既実行保留表示アイコンZが緑色である場合に、4つの既実行保留表示アイコンZのうちの1つの表示色を緑色から赤色に変化させる。同色外し用処理を実行した結果、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる各既実行保留表示アイコンZは同色でなくなる。ステップS23の実行後、外れ時同色外し用処理を終了する。
一方、ステップS21において、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れでないと判定された場合、外れ時同色外し用処理を終了する。また、ステップS22において、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる各既実行保留表示アイコンZは同色でないと判定された場合、外れ時同色外し用処理を終了する。
この外れ時同色外し用処理によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものである場合に、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避することができる。一方、先に説明した既実行保留予告用処理によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるものである場合に、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZは同色となり得る。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されている4つの既実行保留表示アイコンZが同色となった場合には、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを保証することができる。
《5-4-5》既実行保留表示エリア初期化処理
本実施形態のパチンコ機10が備える音声発光制御装置90は、操作ハンドル25aに設けられたタッチセンサー25aがオフ状態である状態で、主制御装置60から保留コマンドを受信してからの経過時間が所定期間を経過した後に、既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを消去する既実行保留表示エリア初期化処理を実行する。遊技者が交替する場合には、前の遊技者が遊技を終えた後、後の遊技者が遊技を開始するまでに、遊技がされない期間がある程度存在する。上記所定期間は、この遊技がされない期間を考慮して決められたもので、例えば5分とした。この構成によれば、遊技者が交替する場合に、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示アイコンZが残ること抑制することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者が交替した場合に、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZが無い状態で遊技を開始することができ、既実行保留表示エリアDz内に既実行保留表示アイコンZが残って煩わしい気持ちになることもない。なお、既実行保留表示エリア初期化処理として、本実施形態のパチンコ機10が待機状態となって、待機画面(例えば、デモ画面)が表示開始されるタイミングに合わせて、既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを消去する構成としてもよい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する既実行保留表示エリアDzの所定数の既実行保留表示アイコンZを利用して、遊技者に対して大当たり当選の確定を示唆するといった従来にない新しい演出を実現することができる。
ここで、前述した保留変化予告演出の機能を備えるが、前述した既実行保留予告演出の機能を備えないパチンコ機を参考例として考えてみる。この参考例のパチンコ機では、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHを用いて保留変化予告を行うが、未実行保留表示アイコンHは変動実行中保留表示エリアDyにシフトし、変動が実行され、当該変動に係る当たり抽選の当否結果が外れとなった後には、当該変動実行中保留表示アイコンYは意味を失い、何も無かったことになってしまう。例えば、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの表示色が保留変化予告によって大当たり当選の期待度が最も高い赤色になったとしても、当該保留表示アイコンH,Yに対応した保留情報に係る変動による当たり抽選の当否結果が外れとなったら、何も無かったことになってしまう。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、変動表示が終了した既実行保留表示アイコンZにも意味を持たせることで、遊技の興趣向上を図っている。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えば、図243(c)に示したケース1の次回の変動表示中においては、第3既実行保留表示エリアDz3から変動実行中保留表示エリアDyまでの4つの保留表示アイコンZ,Yが同色に揃っており、このまま当該変動が終了して各保留表示アイコンZ,Y,Hが左側にシフトすれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うといった状況となっている。この状況下においては、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzにシフトする場合に、当該変動実行中保留表示アイコンYが、赤色の表示色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合(図243(c)の場合)の方が、遊技者にとっての有利性が高い。
遊技者にとっての有利性が高い理由は、図243(d)に示した次々回の変動表示中において、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃い、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるためである。このために、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が大当たり当選する期待度が赤色より低い緑色であっても、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う可能性が高まる条件下においては、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYが赤色に変化することなく緑色のままで、既実行保留表示エリアDzに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの緑色の表示色に、当該緑色の表示色に対して設定された保留情報が大当たり当選する期待度の段階とは相違する、大当たり当選確定といった特別の意味を持たせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となることとした。このために、いっそう大きな期待感を遊技者に付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えばケース4にて示したように、既実行保留表示エリアDzにおいて表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する場合がある。したがって、遊技者に対して、例えば、このままでは既実行保留表示エリアDzに表示されている全ての既実行保留表示アイコンZの表示色が同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
より具体的には、本実施形態のパチンコ機10によれば、アシスト設定処理によって、判定対象保留表示アイコン列RW内の1個の保留表示アイコン(異色保留表示アイコン)H,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成していた。このために、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけでは、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことが実現できないような場合にも、異色保留表示アイコンの表示色を変換することによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにすることができる。一般に、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけで、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにするには、長期間の遊技を要するが、アシスト設定処理によって、ある程度の短い期間の遊技でも、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う状態を作り上げることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出を、実用に適した頻度で行うことができる。
例えば、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、その後に既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになる場合があるので、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、未実行保留表示アイコンHは円形であり、既実行保留表示アイコンZは六角形であり、両者の形状は異なったものとなっている。このために、未実行保留表示アイコンHと既実行保留表示アイコンZとの判別が容易であり、未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyを経て既実行保留表示エリアDzにシフトしたことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上する。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出は、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)において実行され、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(高頻度サポートモード中)においては実行されない構成となっている。高頻度サポートモード中においては、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されており、もともと遊技者にとっての有利性が高い状態であり、既実行保留予告演出を実行する必要性が低い。その上、高頻度サポートモード中においては、変動時間が短いために、未実行保留表示エリアDhおよび変動実行中保留表示エリアDyにおいて既実行保留予告演出を実行することが難しい。このために、本実施形態では、高頻度サポートモード中においては、既実行保留予告演出を実行しないことによって、制御の簡略化を図ることができるとともに、通常状態では、既実行保留予告演出を実行することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保留変化予告演出による保留表示アイコンH,Y,Zの表示態様を変化させる一態様として、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させる構成としたので、既実行保留表示エリアDz内の保留表示アイコンZが全て同色となったか否かが一目瞭然である。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れである情報である場合に、外れ時同色外し用処理によって、例えば未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避している。このために、遊技者は、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同色になりそうで、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるだろうと期待していたところを、既実行保留表示アイコンZの表示色が同色にはならず、その結果、大当たり当選確定とならずに、期待外れとなり落胆してしまうことになる。このように、既実行保留予告演出によって、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となる期待感を付与することのできる一方で、落胆感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
例えば、このまま各保留表示アイコンがシフトしていけば既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになりそうな状況において、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことがなくなる場合がある。したがって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな落胆感を与えることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告用処理が備えるアシスト設定処理によって、第1~第4未実行保留表示エリアDh1~Dh1に表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの、変動実行中保留表示エリアDyに最も近い側の第1未実行保留表示エリアDh1において、未実行保留表示アイコンHの表示色を、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色(以下、同色の色と呼ぶ)に変化させる場合がある。この場合には、当該未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyに移行する直前で、当該未実行保留表示アイコンHの表示態様が同色の色に切り替わることになるので、遊技者に対して大きな驚き感を付与することができる。
《5-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図250は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSw0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSw0102に進む。
ステップSw0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSw0103に進む。
ステップSw0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSw0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図254)において、その値を更新する。
ステップSw0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSw0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSw0104を実行した後、ステップSw0105に進む。
ステップSw0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSw0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSw0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図250:Sw0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図251は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSw0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSw0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sw0201:YES)、ステップSw0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSw0203に進む。
ステップSw0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSw0204に進む。
ステップSw0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSw0209に進む。
ステップSw0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sw0201:NO)、ステップSw0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSw0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sw0205:YES)、ステップSw0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSw0207に進む。一方、ステップSw0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sw0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSw0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSw0208に進む。
ステップSw0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSw0209に進む。
ステップSw0209では、上述したステップSw0204又はステップSw0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSw0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sw0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSw0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sw0209:YES)、ステップSw0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSw0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSw0212に進む。
ステップSw0212では、ステップSw0103(図250)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSw0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSw0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSw0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSw0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSw0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSw0212を実行した後、ステップSw0213に進む。
ステップSw0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSw0213を実行した後、ステップSw0214に進む。
ステップSw0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図254:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSw0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図251:Sw0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図252は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSw0301では、始動口用の入球処理(図251)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSw0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSw0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sw0302:YES)、ステップSw0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図231(a))を参照する。その後、ステップSw0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSw0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sw0302:NO)、ステップSw0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図231(b))を参照する。その後、ステップSw0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSw0305では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sw0305:YES)、ステップSw0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSw0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSw0307を実行した後、ステップSw0308に進む。
ステップSw0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSw0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sw0308:YES)、ステップSw0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSw0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sw0308:NO)、ステップSw0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、ステップSw0315に進む。
ステップSw0305において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sw0305:NO)、ステップSw0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSw0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSw0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSw0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sw0313:YES)、ステップSw0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSw0315に進む。一方、ステップSw0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sw0313:NO)、ステップSw0315に進む。
ステップSw0315では、始動口用の入球処理(図251)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSw0316に進み、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSw0316を実行した後、ステップSw0317に進む。
ステップSw0317では、ステップSw0316によって取得した変動時間情報から変動パターンを特定し、特定した変動パターンの種別を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。ステップSw0317を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図250:Sw0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図253は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSw0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSw0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sw0401:YES)、ステップSw0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSw0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sw0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSw0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sw0402:YES)、ステップSw0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSw0404に進む。
ステップSw0404では、ステップSw0103(図250)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSw0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sw0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図254は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSw0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSw0502に進む。
ステップSw0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSw0503に進む。
ステップSw0503では、ステップSw0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSw0503を実行した後、ステップSw0504に進む。
ステップSw0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSw0505に進む。
ステップSw0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSw0506に進む。ステップSw0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSw0506を実行した後、ステップSw0507に進む。
ステップSw0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSw0508に進む。
ステップSw0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSw0509に進む。
ステップSw0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSw0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSw0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sw0509:NO)、ステップSw0510及びステップSw0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSw0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSw0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSw0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sw0509:YES)、ステップSw0503に戻り、ステップSw0503からステップSw0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSw0503からステップSw0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図254:Sw0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図255は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSw0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSw0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sw0601:YES)、ステップSw0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSw0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sw0601:NO)、ステップSw0602に進む。
ステップSw0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSw0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sw0602:NO)、ステップSw0603に進む。
ステップSw0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSw0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSw0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sw0602:YES)、ステップSw0604に進む。
ステップSw0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSw0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図255:Sw0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図256は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSw0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSw0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sw0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSw0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sw0701:YES)、ステップSw0702に進む。
ステップSw0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSw0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSw0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSw0703を実行した後、ステップSw0704に進む。
ステップSw0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSw0704を実行した後、ステップSw0705に進む。
ステップSw0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSw0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSw0705を実行した後、ステップSw0706に進む。
ステップSw0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSw0705およびステップSw0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図254)におけるステップSw0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSw0706を実行した後、ステップSw0707に進む。
ステップSw0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSw0707を実行した後、ステップSw0708に進む。
ステップSw0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSw0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図256:Sw0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図257は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSw0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図230)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図230)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSw0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSw0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSw0801:YES)、ステップSw0802~ステップSw0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSw0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSw0801:NO)、ステップSw0808~ステップSw0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSw0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSw0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSw0804に進む。ステップSw0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSw0805に進む。
ステップSw0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSw0805を実行した後、ステップSw0806に進む。
ステップSw0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSw0807へ進む。
ステップSw0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSw0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図254)におけるステップSw0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSw0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sw0801:NO)、ステップSw0808に進む。
ステップSw0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSw0809に進む。ステップSw0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSw0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSw0811に進む。
ステップSw0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSw0811を実行した後、ステップSw0812に進む。
ステップSw0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSw0813に進む。
ステップSw0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSw0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図254)におけるステップSw0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図256:Sw0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図258は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSw0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sw0901:YES)、ステップSw0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図231(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSw0904に進む。
一方、ステップSw0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sw0901:NO)、ステップSw0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図231(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSw0904に進む。
ステップSw0904では、ステップSw0902又はステップSw0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSw0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sw0904:YES)、ステップSw0905に進む。
ステップSw0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSw0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sw0905:NO)、ステップSw0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図232(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSw0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sw0905:YES)、ステップSw0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図232(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSw0906又はステップSw0907の処理を実行した後、ステップSw0908に進む。
ステップSw0908では、ステップSw0906又はステップSw0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSw0908を実行した後、ステップSw0909に進む。
ステップSw0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図229)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSw0906又はステップSw0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSw0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSw0904において、ステップSw0902又はステップSw0903における当たり抽選の当否結果が大当たり当選でない場合には(Sw0904:NO)、ステップSw0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図229)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSw0911に進む。
ステップSw0911において、ステップSw0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sw0911:YES)、ステップSw0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSw0912を実行した後、ステップSw0913に進む。
一方、ステップSw0911において、ステップSw0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sw0911:NO)、ステップSw0912を実行することなく、ステップSw0913に進む。
ステップSw0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSw0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図256:Sw0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図259は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSw1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSw1002に進む。
ステップSw1002では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップSw1002では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSw1002を実行した後、ステップSw1003に進む。
ステップSw1003では、ステップSw1002で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSw1001で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSw1003を実行した後、ステップSw1004に進む。
ステップSw1004では、ステップSw1003で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図255:Sw0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図260は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSw1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSw1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図259)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSw1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sw1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSw1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sw1101:YES)、ステップSw1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSw1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSw1103を実行した後、ステップSw1104に進む。
ステップSw1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSw1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sw1104:NO)、ステップSw1105に進む。
ステップSw1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sw1105:YES)、ステップSw1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSw1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sw1106:YES)、ステップSw1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSw1107を実行した後、ステップSw1108に進む。一方、ステップSw1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sw1106:NO)、ステップSw1107を実行することなく、ステップSw1108に進む。
ステップSw1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sw1108:NO)、ステップSw1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSw1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSw1109:NO)には、ステップSw1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSw1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSw1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sw1108:YES)、または、ステップSw1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSw1109:YES)には、ステップSw1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSw1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sw1105:NO)に、ステップSw106~ステップSw1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSw1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sw1104:YES)、ステップSw1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSw1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図254:Sw0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図261は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSw1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSw1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sw1201:NO)、ステップSw1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSw1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sw1202:NO)、ステップSw1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSw1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sw1203:NO)、ステップSw1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSw1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sw1204:YES)、ステップSw1205に進む。一方、ステップSw1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sw1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSw1206に進む。ステップSw1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSw1207に進む。
ステップSw1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSw1207を実行した後、前述したステップSw1208に進む。
ステップSw1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSw1208を実行した後、ステップSw1209に進む。
ステップSw1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図254)におけるステップSw0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSw1209を実行した後、ステップSw1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sw1203:YES)、ステップSw1211に進む。
ステップSw1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSw1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sw1211:YES)、ステップSw1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSw1213に進む。
ステップSw1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSw1213を実行した後、ステップSw1214に進む。
ステップSw1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSw1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図254:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sw1202:YES)、ステップSw1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSw1216を実行した後、ステップSw1217に進む。
ステップSw1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSw1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sw1217:YES)、ステップSw1218に進む。一方、ステップSw1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sw1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSw1219に進む。
ステップSw1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSw1219を実行した後、ステップSw1220に進む。
ステップSw1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSw1220を実行した後、ステップSw1221に進む。
ステップSw1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図254)におけるステップSw0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSw1221を実行した後、ステップSw1222に進む。
ステップSw1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sw1201:YES)、ステップSw1223に進む。
ステップSw1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sw1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSw1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sw1223:YES)、ステップSw1224に進む。
ステップSw1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSw1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSw1225を実行した後、ステップSw1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSw1226を実行した後、ステップSw1227に進む。
ステップSw1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSw1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sw1227:YES)、ステップSw1228に進む。
ステップSw1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図254)におけるステップSw1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSw1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sw1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSw1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sw1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図261:Sw1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図262は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSw1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSw1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sw1301:NO)、ステップSw1302に進む。
ステップSw1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSw1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sw1302:YES)、ステップSw1303に進む。
ステップSw1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSw1304に進む。
ステップSw1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図254:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSw1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sw1302:NO)、ステップSw1303およびステップSw1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSw1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sw1301:YES)、ステップSw1305に進む。
ステップSw1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSw1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sw1305:YES)、ステップSw1306に進む。
ステップSw1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSw1307に進む。
ステップSw1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図254:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSw1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sw1305:NO)、ステップSw1306およびステップSw1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図261:Sw1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図263は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSw1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sw1401:YES)、ステップSw1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSw1402を実行した後、ステップSw1403に進む。
ステップSw1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSw1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSw1405に進む。
ステップSw1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSw1406に進む。
ステップSw1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSw1411に進む。
一方、ステップSw1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sw1401:NO)、ステップSw1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSw1408に進む。
ステップSw1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSw1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSw1410に進む。
ステップSw1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSw1411に進む。
ステップSw1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図254:Sw0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図264は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSw1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSw1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sw1501:NO)、ステップSw1502に進む。
ステップSw1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSw1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sw1502:NO)、ステップSw1503に進む。
ステップSw1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSw1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1503:YES)、ステップSw1504に進む。
ステップSw1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSw1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sw1504:YES)、ステップSw1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSw1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sw1504:NO)、ステップSw1506に進む。
ステップSw1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSw1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sw1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSw1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sw1506:YES)、ステップSw1507に進む。
ステップSw1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSw1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSw1507において開閉実行モードではなく(Sw1507:NO)、且つ、ステップSw1508において高頻度サポートモードである場合には(Sw1508:YES)、ステップSw1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSw1510に進む。
ステップSw1510では、ステップSw1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSw1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sw1510:YES)、ステップSw1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSw1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sw1510:NO)、ステップSw1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSw1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sw1507:YES)、又は、ステップSw1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sw1508:NO)、ステップSw1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSw1513に進む。
ステップSw1513では、ステップSw1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSw1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sw1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSw1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sw1513:YES)、ステップSw1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSw1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sw1502:YES)、ステップSw1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSw1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSw1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1515:YES)、ステップSw1516に進む。
ステップSw1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSw1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSw1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sw1501:YES)、ステップSw1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図264:Sw1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図265は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSw1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sw1601:YES)、ステップSw1602に進む。
ステップSw1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSw1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSw1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1602:YES)、ステップSw1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSw1603を実行した後、ステップSw1604に進む。
ステップSw1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSw1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSw1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSw1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1605:YES)、ステップSw1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSw1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sw1601:NO)、ステップSw1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSw1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sw1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSw1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sw1607:YES)、ステップSw1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSw1609に進む。
ステップSw1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sw1609:NO)、ステップSw1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSw1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sw1610:YES)、ステップSw1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSw1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sw1609:YES)、又は、ステップSw1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sw1610:NO)、ステップSw1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《5-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図266は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSw1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSw1701を実行した後、ステップSw1702に進む。
ステップSw1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSw1701で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSw1702を実行した後、ステップSw1703に進む。
ステップSw1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSw1703を実行した後、ステップSw1704に進む。
ステップSw1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSw1704を実行した後、ステップSw1705に進む。
ステップSw1705では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSw1705を実行した後、ステップSw1706に進む。
ステップSw1706では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSw1706を実行した後、ステップSw1707に進む。
ステップSw1707では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSw1707を実行した後、ステップSw1708に進む。
ステップSw1708では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSw1708を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図266:Sw1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図267は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSw1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSw1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sw1801:YES)、ステップSw1802に進む。
ステップSw1802では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSw1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sw1802:YES)、ステップSw1803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSw1803を実行した後、ステップSw1804に進む。
ステップSw1804では、保留変化予告用処理を実行する。保留変化予告用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「保留変化予告演出」の欄で詳述したもので、各保留表示アイコンH,Y,Zの表示色をデフォルト色から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンH,Y,Zに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する保留変化予告を実行する。ステップSw1804を実行した後、ステップSw1805に進む。
ステップSw1805では、既実行保留予告用処理を実行する。既実行保留予告用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「既実行保留予告演出」の欄で詳述したもので、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての既実行保留表示アイコンZの表示色が同じ色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する既実行保留予告を実行する。具体的には、既実行保留予告用処理は、図241に示した内容の処理を行う。ステップSw1805を実行した後、ステップSw1807に進む。
ステップSw1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sw1802:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSw1806に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSw1806を実行した後、ステップSw1807に進む。
ステップSw1803及びステップSw1806の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSw1807では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSw1807を実行した後、ステップSw1808に進む。
ステップSw1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sw1801:NO)、ステップSw1802~ステップSw1807を実行することなく、ステップSw1808に進む。
ステップSw1808では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSw1803において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSw1806において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSw1807を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図266:Sw1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図268は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSw1901では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSw1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sw1901:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSw1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sw1901:YES)、ステップSw1902に進む。
ステップSw1902では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSw1903に進む。
ステップSw1903では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング、変動実行中保留表示エリアDyにおける変動実行中保留表示アイコンYの変化のタイミング等)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。なお、変動実行中保留表示エリアDyは、変動遊技を開始した変動、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。また、変動実行中保留表示アイコンYは、変動遊技を開始した変動、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示アイコンである。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSw1903を実行した後、ステップSw1904に進む。
ステップSw1904では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図228参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の当否結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSw1905では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSw1904において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSw1906に進む。
ステップSw1906では、外れ時同色外し用処理を実行する。外れ時同色外し用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「外れ時同色外し用処理」の欄で詳述したもので、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものである場合に、第1~第4既実行保留表示エリアDh1~Dh4に表示されている4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避するための処理である。具体的には、外れ時同色外し用処理は、図242に示した内容の処理を行う。ステップSw1906を実行した後、ステップSw1907に進む。
ステップSw1907では、今回の遊技回においてステップSw1903で設定された演出パターン、ステップSw1904で設定された停止図柄、ステップSw1905で設定された変動パターンの情報、ステップSw1906で得られた保留表示の情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSw1908に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSw1908を実行した後、ステップSw1909に進む。
ステップSw1909では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSw1909を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図268:Sw1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図269は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSw2001では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSw2002に進む。
ステップSw2002では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSw2002では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図268)のステップSw1902で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSw2002を実行した後、ステップSw2003に進む。
ステップSw2003では、Sw2002で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図268)のステップSw1902で把握した変動時間と、ステップSw2001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSw2003を実行した後、ステップSw2004に進む。
ステップSw2004では、ステップSw2003によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSw2004を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図268:Sw1909)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図270は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSw2101では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSw2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sw2101:YES)、ステップSw2102に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSw2103に進む。
ステップSw2103では、音光側RAM94に記憶されている特1保留演出用記憶エリア(図240参照)に格納されているデータ(表示色および当たり抽選の当否結果)をシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第4既実行保留表示エリアDz4のデータをクリアすると共に、第3既実行保留表示エリアDz3→第4既実行保留表示エリアDz4、第2既実行保留表示エリアDz2→第3既実行保留表示エリアDz3、第1既実行保留表示エリアDz1→第2既実行保留表示エリアDz2、変動実行中保留表示エリアDy→第1既実行保留表示エリアDz1、第1未実行保留表示エリアDh1→変動実行中保留表示エリアDy、第2未実行保留表示エリアDh2→第1未実行保留表示エリアDh1、第3未実行保留表示エリアDh3→第2未実行保留表示エリアDh2、第4未実行保留表示エリアDh4→第3未実行保留表示エリアDh3といった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSw2103を実行した後、ステップSw2105に進む。
一方、ステップSw2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sw2101:NO)、ステップSw2104に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSw2105に進む。
ステップSw2105では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図271は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSw2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSw2202に進む。
ステップSw2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図272は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSw2301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図273は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSw2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図272)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sw2401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSw2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sw2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSw2403に進む。
ステップSw2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sw2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSw2404に進む。
ステップSw2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sw2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSw2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《5-7》作用・効果:
以上説明したように、本発明におけるパチンコ機10では、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する既実行保留表示エリアDzの所定数の既実行保留表示アイコンZを利用して、遊技者に対して大当たり当選の確定を示唆するといった従来にない新しい演出を実現することができる。
ここで、前述した保留変化予告演出の機能を備えるが、前述した既実行保留予告演出の機能を備えないパチンコ機を参考例として考えてみる。この参考例のパチンコ機では、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHを用いて保留変化予告を行うが、未実行保留表示アイコンHは変動実行中保留表示エリアDyにシフトし、変動が実行され、当該変動に係る当たり抽選の当否結果が外れとなった後には、当該変動実行中保留表示アイコンYは意味を失い、何も無かったことになってしまう。例えば、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの表示色が保留変化予告によって大当たり当選の期待度が最も高い赤色になったとしても、当該保留表示アイコンH,Yに対応した保留情報に係る変動による当たり抽選の当否結果が外れとなったら、何も無かったことになってしまう。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、変動表示が終了した既実行保留表示アイコンZにも意味を持たせることで、遊技の興趣向上を図っている。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えば、図243(c)に示したケース1の次回の変動表示中においては、第3既実行保留表示エリアDz3から変動実行中保留表示エリアDyまでの4つの保留表示アイコンZ,Yが同色に揃っており、このまま当該変動が終了して各保留表示アイコンZ,Y,Hが左側にシフトすれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うといった状況となっている。この状況下においては、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzにシフトする場合に、当該変動実行中保留表示アイコンYが、赤色の表示色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合(図243(c)の場合)の方が、遊技者にとっての有利性が高い。
遊技者にとっての有利性が高い理由は、図243(d)に示した次々回の変動表示中において、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃い、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるためである。このために、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が大当たり当選する期待度が赤色より低い緑色であっても、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う可能性が高まる条件下においては、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYが赤色に変化することなく緑色のままで、既実行保留表示エリアDzに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの緑色の表示色に、当該緑色の表示色に対して設定された保留情報が大当たり当選する期待度の段階とは相違する、大当たり当選確定といった特別の意味を持たせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となることとした。このために、いっそう大きな期待感を遊技者に付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えばケース4にて示したように、既実行保留表示エリアDzにおいて表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する場合がある。したがって、遊技者に対して、例えば、このままでは既実行保留表示エリアDzに表示されている全ての既実行保留表示アイコンZの表示色が同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
より具体的には、本実施形態のパチンコ機10によれば、アシスト設定処理によって、判定対象保留表示アイコン列RW内の1個の保留表示アイコン(異色保留表示アイコン)H,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成していた。このために、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけでは、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことが実現できないような場合にも、異色保留表示アイコンの表示色を変換することによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにすることができる。一般に、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけで、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにするには、長期間の遊技を要するが、アシスト設定処理によって、ある程度の短い期間の遊技でも、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う状態を作り上げることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出を、実用に適した頻度で行うことができる。
例えば、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、その後に既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになる場合があるので、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、未実行保留表示アイコンHは円形であり、既実行保留表示アイコンZは六角形であり、両者の形状は異なったものとなっている。このために、未実行保留表示アイコンHと既実行保留表示アイコンZとの判別が容易であり、未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyを経て既実行保留表示エリアDzにシフトしたことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上する。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出は、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)において実行され、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(高頻度サポートモード中)においては実行されない構成となっている。高頻度サポートモード中においては、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されており、もともと遊技者にとっての有利性が高い状態であり、既実行保留予告演出を実行する必要性が低い。その上、高頻度サポートモード中においては、変動時間が短いために、未実行保留表示エリアDhおよび変動実行中保留表示エリアDyにおいて既実行保留予告演出を実行することが難しい。このために、本実施形態では、高頻度サポートモード中においては、既実行保留予告演出を実行しないことによって、制御の簡略化を図ることができるとともに、通常状態では、既実行保留予告演出を実行することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保留変化予告演出による保留表示アイコンH,Y,Zの表示態様を変化させる一態様として、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させる構成としたので、既実行保留表示エリアDz内の保留表示アイコンZが全て同色となったか否かが一目瞭然である。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れである情報である場合に、外れ時同色外し用処理によって、例えば未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避している。このために、遊技者は、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同色になりそうで、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるだろうと期待していたところを、既実行保留表示アイコンZの表示色が同色にはならず、その結果、大当たり当選確定とならずに、期待外れとなり落胆してしまうことになる。このように、既実行保留予告演出によって、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となる期待感を付与することのできる一方で、落胆感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
例えば、このまま各保留表示アイコンがシフトしていけば既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになりそうな状況において、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことがなくなる場合がある。したがって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな落胆感を与えることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告用処理が備えるアシスト設定処理によって、第1~第4未実行保留表示エリアDh1~Dh1に表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの、変動実行中保留表示エリアDyに最も近い側の第1未実行保留表示エリアDh1において、未実行保留表示アイコンHの表示色を、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色(以下、同色の色と呼ぶ)に変化させる場合がある。この場合には、当該未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyに移行する直前で、当該未実行保留表示アイコンHの表示態様が同色の色に切り替わることになるので、遊技者に対して大きな驚き感を付与することができる。
《5-8》第5実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《5-8-1》変形例1:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留予告として、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが全て同じ色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成とした。これに対して、変形例として、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが、全て同じ色ではなくても、特定の規則を満たすように並んだ場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成としてもよい。特定の規則としては、例えば、全色(白色、青色、緑色、赤色)揃った場合、第1既実行保留表示エリアDz1から第4既実行保留表示エリアDz4に向かう方向に大当たり当選の期待度が低い側から高い側となる表示色の順(白色、青色、緑色、赤色)に並んだ場合、第1既実行保留表示エリアDz1から第4既実行保留表示エリアDz4に向かう方向に大当たり当選の期待度が高い側から低い側となる表示色の順(赤色、緑色、青色、白色)に並んだ場合等としてもよい。これらの変形例によれば、第5実施形態と同様に、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-2》変形例2:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが全て同じ色に揃った場合に、遊技者にとっての有利性が高くなることとして、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成とした。この遊技者にとっての有利性が高くなることとしては、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることに換えて、変動表示に対する期待度が高まる構成や、実際の利益が高まる構成、有益性の高い事項の報知を行う構成等としてもよい。変動表示に対する期待度が高まる構成としては、リーチの種類が大当たり当選の期待度が高い種類に発展するもの、予告演出が大当たり当選の期待度が大きい演出に替わるもの、演出や結果告知までの時間を規定するタイマーが発動するもの等、種々のものが採用可能である。実際の利益としては、電動役物34aの開放状態が複数回発生する構成、時短付与に当選する構成、大当たり抽選において小当たりに当選する構成等、種々のものが採用可能である。「時短付与」とは、サポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。有益性の高い報知事項としては、パチンコ機の設定(大当たり当選の確率を定めた設定)や、通常時の出玉率を示すベース値等、種々のものが採用可能である。これらの構成によっても、上記第5実施形態およびその変形例と同様に、期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-3》変形例3:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留予告として、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが全て同じ色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成とした。この構成は、同色となった表示色が、青色、緑色、赤色のいずれであっても、遊技者にとっての有利性が同じとなる。これに対して、変形例として、同色となる難易度が高い表示色ほど、遊技者にとっての有利性が高くなる構成としてもよい。具体的には、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZが全て青色に揃った場合より、全て緑色に揃った場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる。また、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZが全て緑色に揃った場合より、全て赤色に揃った場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる。この変形例によれば、遊技者に付与する有利性に高低を付けることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《5-8-4》変形例4:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同じ色に揃う場合として、既実行保留表示エリアDzを4個の単位エリアDh1~Dh4によって構成する場合と、既実行保留表示エリアDzを3個の単位エリアDh1~Dh3によって構成する場合とがあり、いずれの場合にも、遊技者にとっての有利性が同じとなる構成とした。これに対して、変形例として、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同じ色に揃う場合に、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が多いほど、遊技者にとっての有利性が高くなる構成としてもよい。具体的には、既実行保留表示エリアDzを3個の単位エリアDh1~Dh3によって構成する場合より、既実行保留表示エリアDzを4個の単位エリアDh1~Dh4によって構成する場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる構成としてもよい。この変形例によれば、遊技者に付与する有利性に高低を付けることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《5-8-5》変形例5:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理(図241のS9)において、ケース2からケース7までに例示した様々のタイミングで保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させているが、遊技回でこの表示色を変化させるタイミングは、変動表示が開始されるタイミングとしていた。これに対して変形例として、アシスト設定処理において、変動表示が開始された時から所定時間を経過したタイミングで、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させるようにしてもよい。この変形例によれば、遊技回の変動表示中において、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が変化することから、変動表示が開始された後においても、判定対象保留表示アイコン列RWにおいて保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が揃わないかを遊技者に期待させることになり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
この変形例5において、図柄表示装置41の表示面41aに、表示色が変化するタイミングで移動体が保留表示アイコンH,Y,Zに到達する演出を表示する構成としてもよい。移動体は、花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物が該当する。また、この変形例5において、表示色が変化するタイミング、または当該タイミングの前に、保留表示アイコンH,Y,Zの形状をデフォルトの円形または六角形の形状から他の形状(例えば、キャラクターや紋章を模した形状等)に変換する演出を表示する構成としてもよい。これらの構成によれば、保留表示アイコンH,Y,Zに移動体が到達することや、保留表示アイコンH,Y,Zの形状が特別の形状に変化することによって、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が変化することを遊技者に注視させ、判定対象保留表示アイコン列RWに表示される保留表示アイコンH,Y,Zが全て同色となることをいっそう期待させることができる。
この変形例5、すなわち、アシスト設定処理において、変動表示が開始された時から所定時間を経過したタイミングで、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させるようにした変形例5において、第1未実行保留表示エリアDh1における未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、判定対象保留表示アイコン列RWにおいて保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が揃う構成とすることができる。この構成によれば、未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyに移行する直前で、未実行保留表示アイコンHの表示色が同色となる色に切り替わるので、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。
《5-8-6》変形例6:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理として、判定対象保留表示アイコン列RW内の1個の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成していた。これに対して変形例として、判定対象保留表示アイコン列RW内の2個以上の数の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成としてもよい。この構成によれば、判定対象保留表示アイコン列RW内が異色保留表示アイコンばかりでも、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zが全て同色に揃うことを遊技者に期待させることができる。
《5-8-7》変形例7:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理において、判定対象保留表示アイコン列RW内から異色保留表示アイコンを特定し、特定された異色保留表示アイコンの表示色を変換する構成とした。これに対して変形例として、遊技者による演出操作ボタン24の操作に従って異色保留表示アイコンを指定し得る構成とし、当該演出操作ボタン24によって異色保留表示アイコンが指定されるのを待って、当該異色保留表示アイコンの表示色の変換を実行するようにしてもよい。さらには、図柄表示装置41の表示面41aにミニゲーム用演出を表示させ、ミニゲーム用演出に対する遊技者による演出操作ボタン24の操作に従って、異色保留表示アイコンが指定されるのを待って、当該異色保留表示アイコンの表示色の変換を実行するようにしてもよい。これらの変形例によれば、遊技者による特別の操作を必要とするため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《5-8-8》変形例8:
上記第5実施形態およびその変形例では、保留変化予告および既実行保留予告として、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が変化する演出が実行されるが、これに限らず、保留変化予告および既実行保留予告として、保留表示アイコンH,Y,Zの形状が変化する演出を実行してもよい。保留変化予告および既実行保留予告としては、保留表示アイコンH,Y,Zの大きさが変化する演出を実行してもよい。保留変化予告および既実行保留予告としては、保留表示アイコンH,Y,Zの種類が変化する演出を実行してもよい。保留変化予告および既実行保留予告としては、保留表示アイコンH,Y,Zに付加する画像が変化する演出を実行してもよい。また、色変化、形状変化、大きさ変化、種類変化、および、付加画像変化のうちのいずれか複数の組合せによる演出を実行してもよい。このように、保留変化予告および既実行保留予告としては、表示態様が変化する演出であればどのような演出を実行してもよい。
《5-8-9》変形例9:
上記第5実施形態およびその変形例では、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた変動実行中保留表示アイコンYは、変動実行中保留表示エリアDyにおいて、変動が開始されてから変動が停止するまで表示される構成であった。これに対して、変形例として、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた変動実行中保留表示アイコンYは、変動実行中保留表示エリアDyにおいて、変動表示が開始された時から所定期間(変動停止前までの期間であり、例えば、数秒)が経過するまで表示され、その所定期間の経過後に消える構成としてもよい。この消えた変動実行中保留表示アイコンYは、原則として、当該変動表示が終了し、停止表示期間が終了したタイミングで、既実行保留表示エリアDz側にシフトして復活表示するが、復活表示せずに既実行保留表示エリアDz側にシフトしない場合がある構成としても良い。
ここで、第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3に表示されている各既実行保留表示アイコンZが緑色で、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが青色で、第1未実行保留表示エリアDh1に表示されている未実行保留表示アイコンHが緑色である場合を考えてみる。この場合において、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYが、変動表示が開始されたときから所定期間後に消え、当該変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDz側にシフトしない場合、次の遊技回の変動が開始されるタイミングでは、第1未実行保留表示エリアDh1に表示されていた未実行保留表示アイコンH(緑色)が変動実行中保留表示エリアDyにシフトすることによって、第3既実行保留表示エリアDz3から変動実行中保留表示エリアDyまでの4個の既実行保留表示アイコンZの並びが同色に揃ぶことになる。このために、この構成によれば、4個の既実行保留表示アイコンZの並びが突然に同色に並ぶことで、遊技者に対して突然の驚き感を付与することができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、他の変形として、上記第5実施形態における、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた変動実行中保留表示アイコンYが、変動実行中保留表示エリアDyにおいて、変動が開始されてから変動が停止するまで表示される構成において、当該変動実行中保留表示アイコンYが変動終了後に消えて既実行保留表示エリアDz側にシフトしない場合がある構成としてもよい。
《5-8-10》変形例10:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDz内に表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定である予告演出を実現している。これに対して変形例として、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内に表示されている既実行保留表示アイコンZ及び変動実行中保留表示アイコンYが全て(すなわち5個)同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定である予告演出を実現する構成としてもよい。この構成をケース8を例に挙げて説明する。
・ケース8:
図274は、ケース8において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図274(a)は変動表示中を示し、図274(b)は変動停止後を示し、図274(c)は次の遊技回の変動表示中を示す。図274(a)、図274(b)、図274(c)の順に変化する。
図274(a)に示した例では、第3既実行保留表示エリアDz3から第1未実行保留表示エリアDh1までの5個の保留表示アイコンH,Y,Zが同色に揃っており、このまま当該変動が終了して各保留表示アイコンZ,Y,Hが左側にシフトすれば、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内に表示される5個の保留表示アイコンZ,Yが全て同色に揃うといった状況となっている。この状況下においては、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示エリアDyにシフトする場合に、当該未実行保留表示アイコンHが、赤色の表示色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合(図274(b)の場合)の方が、遊技者にとっての有利性が高い。
遊技者にとっての有利性が高くなる理由は、図274(c)に示した次の遊技回の変動表示中において、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内に表示される保留表示アイコンZ,Yが全て同色に揃い、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるためである。このために、本変形例においても、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が大当たり当選する期待度が赤色より低い緑色であっても、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内の保留表示アイコンZ,Yが全て同色に揃う可能性が高まる条件下においては、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYが赤色に変化することなく緑色のままで、変動実行中保留表示エリアDyや既実行保留表示エリアDzに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの緑色との表示色に、緑色に対して設定された保留情報が大当たり当選する期待度の段階とは相違する、大当たり当選確定といった特別の意味を持たせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-11》変形例11:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数は4~1のうちのいずれの個数にも切り替わる構成としたが、これに対して変形例として、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数は0個を含めた4~0のうちのいずれの個数にも切り替わる構成としてもよい。
《5-8-12》変形例12:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が抽選によって変化しうる構成としたが、これに対して変形例として、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が一定の数に固定された構成としてもよい。例えば、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が0、1、2、3、4個のうちのいずれかに固定された構成としてもよい。この構成の場合には、上記実施形態のパチンコ機10のように、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うという条件が緩和されることはなく、当該条件の難易度は常に一定となる。したがって、この変形例によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う条件の難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に付与してしまうことがない。
《5-8-13》変形例13:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留予告によって、当たり抽選の結果が大当たり当選確定となることを予告演出する構成とした。これに対して、変形例として、既実行保留予告によって、当たり抽選の結果が大当たり当選となる可能性が高いこと(すなわち、大当たり当選となる期待度が高いこと)を予告演出する構成としてもよい。ここで言う期待度が高いことの程度は、保留変化予告演出において最も期待度が高い赤色に対して対応づけられた期待度よりも高い期待度である。すなわち、既実行保留予告によって、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同じ色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の結果が大当たり当選となる期待度が、保留変化予告演出において最も期待度が高い赤色に対して対応づけられた期待度よりも高い期待度となることを予告演出する構成としてもよい。この構成によって、上記第5実施形態と同様に、特定条件下においては、特定の保留表示アイコンが、赤色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるようにすることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-14》変形例14:
上記第5実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理において、判定対象保留表示アイコン列RW内から異色保留表示アイコンを特定し、特定された異色保留表示アイコンの表示色を、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色に変換する構成とした。これに対して変形例として、図柄表示装置41の表示面41aに、特定の色に揃った図柄列が停止表示され得る構成とし、上記特定の色に揃った図柄列が表示された後に、上記特定された異色保留表示アイコンの表示色を上記特定の色(停止図柄列の色)に変換する構成としてもよい。この変形例では、図柄表示装置41には数字の1~9を示す図柄が変動表示され、数字の1~9を示す各図柄は、色によって3種類に分類され、数字の1~3を示す各図柄は青色であり、数字の4~6を示す各図柄は緑色であり、数字の7~9を示す各図柄は赤色であるとした。この構成によれば、特定の乱数を用いた抽選によって当選した場合に、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色を特定の色とし、この特定の色に対応した数字を示す図柄の組み合わせとなる図柄列が図柄表示装置41の表示面41aに停止表示され、この図柄列が表示された後に、上記特定された異色保留表示アイコンの表示色を上記特定の色(停止図柄列の色)に変換する構成とした。この構成によれば、停止図柄列の色に従って保留表示アイコンH,Y,Zの色が変わり、判定対象保留表示アイコン列RWが全て同色に替わることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《5-8-15》変形例15:
上記実施形態及び上記各変形例では、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合に、大当たり当選が確定する又は大当たり当選の期待度が高いといった構成を採用したが、変形例として、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応する変動遊技において大当たり当選の期待度が高いといった構成とし、当該変動遊技において大当たり当選の期待度が極めて高いことを示唆する所定のプレミアム演出が実行され、所定のプレミアム画像が表示される構成としてもよい。以下、本変形例の具体的な構成について説明する。
本変形例では、パチンコ機10の主制御装置60は、第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、当たり乱数カウンタの値等の特別情報を取得し、取得した特別情報に基づいて先判定処理を実行する。そして、先判定処理によって大当たり当選の有無や大当たりの種別等を判定し、当該先判定処理の結果を保留コマンドとして音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、当該保留コマンドに含まれる先判定処理の結果に基づいて、後述する同色制御処理の実行の有無、保留表示アイコンの表示色や変化のパターン、当該保留表示アイコンに対応した遊技回における演出の種別を決定する。同色制御処理は、先判定処理の対象となった保留表示アイコンが変動実行中保留表示エリアDyに存在している状況において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うように、各保留表示アイコンの表示色を制御する処理である。
以下では、同色制御処理が実行された場合における保留表示アイコンの変化の様子の一例について説明する。
・ケースA
図275、図276及び図277は、保留表示アイコンの変化の様子の一例をケースAとして説明する説明図である。図275に示した状態A1は、第4既実行保留表示エリアDz4に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが青色の表示色で表示されており、変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
この状態A1において、遊技球が第1始動口33に入球すると、パチンコ機10は、当該遊技球の入球を検出し、当該入球に基づいて特別情報を取得する。そして、取得した特別情報に対して先判定処理を実行し、当該先判定処理の結果に基づいて、上述した同色制御処理を実行するか否かを決定する。このケースAに示した例では、先判定処理の結果、当該当たり抽選の結果が大当たり当選であり、上述した同色制御処理を実行すると決定し、当該同色制御処理として、当該入球に対応する保留表示アイコンの表示色を緑色に決定し、当該保留表示アイコンより前の4個分の保留表示アイコンの表示色を、当該4個分の保留表示アイコンの中で現在最上位の段階の表示色である青色に揃え、当該保留表示アイコンより後の保留表示アイコンの表示色を白色に揃え、当該保留表示アイコンに対応する遊技回において所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示すると決定したものとする。この結果、第1未実行保留表示エリアDh1に緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHが表示されて状態A2となる。
状態A2において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、第2未実行保留表示エリアDh2に白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態A3となる。
状態A3において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、第3未実行保留表示エリアDh3に白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態A4となる。
状態A4は、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の3つの保留表示アイコンの表示色が青色で揃っており、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより後の2つの保留表示アイコンの表示色が白色で揃っているため、遊技者は、ひょっとしたら、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった現象が起きるのではないか、といった期待を抱くことになる。
その後、パチンコ機10は、上述した同色制御処理により、第3既実行保留表示エリアDz3に表示されている白色の表示色の既実行保留表示アイコンZを青色の表示色に変化させる。この結果、状態A5となる。
状態A5では、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の4つの保留表示アイコンの表示色が全て青色で揃っており、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより後の全ての(2つの)保留表示アイコンの表示色が全て白色で揃っている。したがって、本パチンコ機10において4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合には大当たり当選の期待度が高いということを知っている遊技者は、現在実行中の遊技回が終了し、各保留表示アイコンの表示色が変化せずにこのまま1つずつ左側にシフトすれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことになるといった大きな期待感を抱くことになる。また、遊技者は、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった条件が成立しなくなることを嫌い、もし新たに遊技球が第1始動口33に入球した場合には白色の表示色で未実行保留表示アイコンHが追加されて欲しいといった感情や、たとえ上位の期待度の表示色への変化であったとしてもこれ以上保留表示アイコンの表示色が変化して欲しくないといった感情を抱くことになる。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
その後、状態A5において実行されていた遊技回が大当たりに当選せずに終了すると、各保留表示アイコンが1つずつ左側にシフトし、図276に示した状態A6となる。
図276に示した状態A6は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色に揃った状態であり、変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた緑色の表示色の変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。
本変形例では、状態A6に示すように、パチンコ機10は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった条件が成立したことを示唆する条件成立示唆演出を実行する。本変形例では、条件成立示唆演出として、女性キャラクター画像WMを表示するとともに、「既実行保留が同じ色に揃って、未実行保留も同じ色に揃ったね!チャンス!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。遊技者は、当該条件成立示唆演出を認識することによって、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃ったことに特別な意味があることを認識することができる。
その後、状態A7に示すように、パチンコ機10は、現在実行中の遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いことを示唆する所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示する。本変形例では、プレミアム画像として、クジラキャラクター画像KLを表示する。プレミアムリーチ演出が実行され、プレミアム画像が表示されたことによって、遊技者は、当該遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いのではないかと期待することになる。
その後、図277の状態A8に示すように、パチンコ機10は、変動中の図柄を大当たり当選に対応した「777」にて停止表示させるとともに、大当たりに当選したことを告知する大当たり当選画像を表示する。本変形例では、大当たり当選画像として女性キャラクターのアップ画像WM2を表示するとともに、「大当たり!!おめでとう!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。その後、パチンコ機10は、当該大当たり当選に基づいた開閉実行モードを開始する。
・ケースB
図278、図279及び図280は、保留表示アイコンの変化の様子の一例をケースBとして説明する説明図である。図278に示した状態B1は、第4既実行保留表示エリアDz4に既実行保留表示アイコンZが赤色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが白色の表示色で表示されており、変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。
この状態B1において、遊技球が第1始動口33に入球すると、パチンコ機10は、上述したように、当該遊技球の入球を検出し、当該入球に基づいて特別情報を取得する。そして、取得した特別情報に対して先判定処理を実行し、当該先判定処理の結果に基づいて、上述した同色制御処理を実行するか否かを決定する。このケースBに示した例では、先判定処理の結果、当該当たり抽選の結果が大当たり当選であり、上述した同色制御処理を実行すると決定し、当該同色制御処理として、当該入球に対応する保留表示アイコンの表示色を緑色に決定し、当該保留表示アイコンより前の4個分の保留表示アイコンの表示色を、当該4個分の保留表示アイコンの中で現在最上位の段階の表示色である白色に揃え(ただし、この状態B1では既に全て白色に揃っている)、当該保留表示アイコンより後の保留表示アイコンの表示色を青色に揃え、当該保留表示アイコンに対応する遊技回において所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示すると決定したものとする。この結果、第1未実行保留表示エリアDh1に緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHが表示されて状態B2となる。
状態B2において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、第2未実行保留表示エリアDh2に青色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態B3となる。
状態B3において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、後に表示色を青色に変化させることを前提として、第3未実行保留表示エリアDh3に白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態B4となる。
状態B4は、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の4つの保留表示アイコンの表示色が白色で揃っているため、遊技者は、ひょっとしたら、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった現象が起きるのではないか、といった期待を抱くことになる。
その後、パチンコ機10は、上述した同色制御処理により、第3未実行保留表示エリアDh3に表示されている白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを青色の表示色に変化させる。この結果、状態B5となる。
状態B5では、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の4つの保留表示アイコンの表示色が全て白色で揃っており、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより後の全ての(2つの)保留表示アイコンの表示色が全て青色で揃っている。したがって、本パチンコ機10において4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合には大当たり当選の期待度が高いということを知っている遊技者は、現在実行中の遊技回が終了し、各保留表示アイコンの表示色が変化せずにこのまま1つずつ左側にシフトすれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことになるといった大きな期待感を抱くことになる。また、遊技者は、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった条件が成立しなくなることを嫌い、もし新たに遊技球が第1始動口33に入球した場合には青色の表示色で未実行保留表示アイコンHが追加されて欲しいといった感情や、たとえ上位の期待度の表示色への変化であったとしてもこれ以上保留表示アイコンの表示色が変化して欲しくないといった感情を抱くことになる。
その後、状態B5において実行されていた遊技回が大当たりに当選せずに終了すると、各保留表示アイコンが1つずつ左側にシフトし、図279に示した状態B6となる。
図279に示した状態B6は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色に揃った状態であり、変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた緑色の表示色の変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。
本変形例では、状態B6に示すように、パチンコ機10は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、上述した条件成立示唆演出を実行する。本変形例では、条件成立示唆演出として、女性キャラクター画像WMを表示するとともに、「既実行保留が同じ色に揃って、未実行保留も同じ色に揃ったね!チャンス!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。遊技者は、当該条件成立示唆演出を認識することによって、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃ったことに特別な意味があることを認識することができる。
その後、状態B7に示すように、パチンコ機10は、現在実行中の遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いことを示唆する所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示する。本変形例では、プレミアム画像として、クジラキャラクター画像KLを表示する。プレミアムリーチ演出が実行され、プレミアム画像が表示されたことによって、遊技者は、当該遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いのではないかと期待することになる。
その後、図280の状態B8に示すように、パチンコ機10は、変動中の図柄を大当たり当選に対応した「777」にて停止表示させるとともに、大当たりに当選したことを告知する大当たり当選画像を表示する。本変形例では、大当たり当選画像として女性キャラクターのアップ画像WM2を表示するとともに、「大当たり!!おめでとう!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。その後、パチンコ機10は、当該大当たり当選に基づいた開閉実行モードを開始する。
以上説明したように、本発明におけるパチンコ機10では、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する既実行保留表示エリアDzの所定数の既実行保留表示アイコンZを利用して、遊技者に対して大当たり当選の期待度を示唆する等の従来にない新しい演出を実現することができる。
具体的には、本変形例によれば、ケースAに示したように、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色である場合に、遊技回動作として所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来のパチンコ機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示アイコンが大当たり当選する可能性の高い表示色で表示されていた場合であっても、当該保留表示アイコンが大当たり当選せずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示色は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本変形例によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示アイコンが既実行保留表示アイコンZとして表示され、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色である場合に、遊技回動作として所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示される。したがって、大当たり当選せずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示アイコンZに対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、ケースAに示した例では、青色の表示色の保留表示アイコンが連続したにもかかわらず全て外れの結果となってしまった後に大当たりに当選することになるので、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースAに示したように、既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示色を変化させる場合があるので、遊技者に対して、例えば、このままでは4個の既実行保留表示エリアDzに表示されている全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHも同一の表示色に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースBに示したように、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色である場合に、所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示され、その後、当該遊技回の結果として開閉実行モードの発生に対応した大当たり当選画像が表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
さらに、ケースBに示した例では、大当たり当選の期待度が最も低い白色の表示色の保留表示アイコンが連続し、全て外れの結果となってしまった後に大当たりに当選することになるので、遊技者に大きな喜びを与えることができるとともに、期待度の最も低い白色の表示色の保留表示アイコンが連続した状況であっても、逆に大当たりに当選する可能性が高まっている場合があるといった希望を遊技者に与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースBに示したように、未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させる場合があるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアDhに表示されている全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZも同一の表示色に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースA及びケースBに示したように、既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZは六角形で表示され、未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHは円形で表示される。すなわち、既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZは、未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHとは異なる形状で表示される。したがって、遊技者に対して、既実行保留表示アイコンZが未実行保留表示アイコンHとは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示アイコンZが表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留アイコンHが存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
さらに、本変形例では、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZは一定数(4個)で変化しないように構成されている。したがって、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZが全て同一の表示色に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
さらに、本変形例によれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色である場合に、既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃い、かつ、未実行保留表示アイコンHが全て同色に揃ったことを示唆する演出である条件成立示唆演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色に揃うという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
さらに、本変形例によれば、青色の表示色は、複数の段階の中で白色の表示色よりも一つ上位の段階の表示色である。換言すれば、青色の表示色は、最も下位から2番目の段階の表示色である。一般的に、最も下位の白色の表示色や、最も下位から2番目の青色の表示色の保留表示アイコンが表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本変形例では、ケースA及びケースBに示したように、白色の表示色や青色の表示色で表示される保留表示アイコンが増えていき、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色で揃った場合(ケースAの場合)や、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色で揃った場合(ケースBの場合)に、遊技回動作として所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示される。
したがって、本変形例によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない白色の表示色や青色の表示色の保留表示アイコンが表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま白色の表示色や青色の表示色の保留表示アイコンが増えていって、結果として、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色や白色の表示色で揃い、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色や青色の表示色で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本変形例によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない白色の表示色や青色の表示色の保留表示アイコンに対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-16》変形例16:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機10の音声発光制御装置90は、遊技回が終了した時点で保留されている特別情報が存在せず、かつ、当該遊技回が終了してから保留コマンドを受信せずに(新たな遊技球が第1始動口33や第2始動口34に入球せずに)所定時間(例えば3分)が経過した場合には、消去フラグをONとし、当該消去フラグがONになったことに基づいて既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを消去する構成としてもよい。
このような構成を採用した場合において、当該パチンコ機10で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、最後の遊技回が終了してから所定時間(例えば3分)経過後に次の遊技者が新たに当該パチンコ機10で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示アイコンZは、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリアDz内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示アイコンZが残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
このように、本変形例によれば、既実行保留表示エリアDz内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示アイコンZが存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
《5-8-17》変形例17:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合において、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZの同一に揃った表示色に応じて、大当たり当選の期待度(開閉実行モードが発生する可能性)が異なる構成としてもよい。
具体的には、例えば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合のうち、既実行保留表示アイコンZの同一に揃った表示色に対応付けられた期待度が高いほど、期待度が高い構成としてもよい。
具体的には、例えば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合のうち、既実行保留表示アイコンZの表示色が赤色の高い場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て赤色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が最も期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色が緑色の場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て緑色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が次に期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色が青色の場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て青色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が次に期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色が白色の場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て白色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が最も期待度が低い構成としてもよい。
本変形例によれば、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZの表示色に応じて、大当たり当選の期待度が異なるので、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZや未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHがそれぞれ同一の表示色で揃うか否かだけでなく、既実行保留表示アイコンZが何色の表示色で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技のさらなる興趣向上を図ることができる。
《5-8-18》変形例18:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合において、同一の表示色に揃った既実行保留表示アイコンZの色と、同一の表示色に揃った未実行保留表示アイコンHの色との組み合わせによって、大当たり当選の期待度が異なる構成としてもよい。
具体的には、例えば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合のうち、既実行保留表示アイコンZの表示色の期待度が未実行保留表示アイコンHの表示色の期待度よりも高い場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て青色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が最も期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色と未実行保留表示アイコンHの表示色とが同一である場合(例えば、既実行保留表示アイコンZ及び未実行保留表示アイコンHが全て青色の表示色で揃った場合)が次に期待度が高く、そして、既実行保留表示アイコンZの表示色の期待度が未実行保留表示アイコンHの表示色の期待度よりも低い場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て白色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て青色の表示色で揃った場合)が最も期待度が低い構成としてもよい。
本変形例によれば、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZや未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHがそれぞれ同一の表示色で揃うか否かだけでなく、既実行保留表示アイコンZや未実行保留表示アイコンHがそれぞれ何色の表示色で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技のさらなる興趣向上を図ることができる。
《5-8-19》変形例19:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合であっても、所定のプレミアムリーチ演出が実行されない場合がある構成としてもよい。そして、所定のプレミアムリーチ演出が実行された場合の方が、所定のプレミアムリーチ演出が実行されなかった場合よりも、大当たりに当選している期待度が高い構成としてもよい。この構成によれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、さらに、プレミアムリーチ演出が実行されるのか否かといった期待感を遊技者に与えることができる。
《5-8-20》変形例20:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、抽選によって選択された各種の画像を表示し得る構成としてもよい。各種の画像としては、例えば、当該パチンコ機10の抽選の設定値を示唆する画像や、設定値そのものを示す画像、当該パチンコ機10のベース値を示唆する画像、ベース値そのものを示す画像、特定のリーチ演出において表示され得る各種画像、特定の予告演出において表示され得る各種画像等を採用することができる。この構成によれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、さらに、画像が表示されるのか否か、表示されるのならどのような画像が表示されるのか、といった期待感を遊技者に与えることができる。
《5-8-21》変形例21:
上記実施形態及び上記各変形例において、上述した同色制御処理(既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZを同色とし、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHを同色とするための制御処理)が実行されていない状況であっても、通常の保留変化予告によって、偶然に、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色となり、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色となった場合には、所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る構成としてもよい。
また、上述した同色制御処理が実行されていない状況で、通常の保留変化予告によって、偶然に、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色となり、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色となった場合に、抽選によって選択された各種の画像を表示し得る構成としてもよい。各種の画像としては、例えば、当該パチンコ機10の抽選の設定値を示唆する画像や、設定値そのものを示す画像、当該パチンコ機10のベース値を示唆する画像、ベース値そのものを示す画像、特定のリーチ演出において表示され得る各種画像、特定の予告演出において表示され得る各種画像等を採用することができる。この構成によれば、偶然に、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色となり、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色となった場合であって、例えば、所定のプレミアムリーチ演出を実行するための遊技回の時間(変動時間)が確保できない場合であっても、所定の画像が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色に揃って欲しいといった感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-22》変形例22:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が変化する可能性があることを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出A1と呼ぶ)を実行可能な構成としてもよい。換言すれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な構成であって、当該演出態様が実行された場合であっても、表示色が変化しない場合がある構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図281(A)は、保留変化前兆演出A1の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出A1として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではカニキャラクター画像XA1)及び「既実行保留か未実行保留のどちらかが変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出A1が実行された後、本変形例では、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZが変化する場合もあれば、表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの一の未実行保留表示アイコンHが変化する場合もあれば、既実行保留表示アイコンZ及び未実行保留表示アイコンHのいずれも変化しない場合もある。
以上説明したように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、同一の演出態様である保留変化前兆演出A1を実行可能なので、当該保留変化前兆演出A1を認識した遊技者は、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化されるのか未実行保留表示アイコンHの表示色が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する可能性があることを示唆する保留変化前兆演出A1が実行された場合であっても、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの表示色が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出A1が実行された場合には、遊技者は、表示色が変化する事象の発生を期待しつつ(当該保留変化前兆演出A1がガセではないことを期待しつつ)、さらに、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZのうち、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-23》変形例23:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する可能性があることを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出A2と呼ぶ)と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する可能性があることを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出A3と呼ぶ)とを異なる演出態様で実行可能な構成としてもよい。換言すれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な構成であって、当該演出態様が実行された場合であっても、表示色が変化しない場合がある構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図281(B)は、保留変化前兆演出A2の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出A2として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではタコキャラクター画像XA2)及び「既実行保留が変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出A2が実行された後、本変形例では、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZが変化する場合もあれば、既実行保留表示アイコンZが変化しない場合もある。ただし、保留変化前兆演出A2が実行された後に、未実行保留表示アイコンHが変化する場合はない。
図281(C)は、保留変化前兆演出A3の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出A3として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではカメキャラクター画像XA3)及び「未実行保留が変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出A3が実行された後、本変形例では、表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちのいずれか一の未実行保留表示アイコンHが変化する場合もあれば、未実行保留表示アイコンHが変化しない場合もある。ただし、保留変化前兆演出A3が実行された後に、既実行保留表示アイコンZが変化する場合はない。
以上説明したように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能なので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化されるのか未実行保留表示アイコンHの表示色が変化されるのか区別をすることができる。したがって、例えば、保留変化前兆演出A2が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示アイコンZの表示色がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、保留変化前兆演出A3が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示アイコンHの表示色がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの現在の表示色に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する可能性があることを示唆する保留変化前兆演出A2が実行された場合であっても、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出A2が実行された場合には、遊技者は、表示色が変化する事象の発生を期待しつつ(当該保留変化前兆演出A2がガセではないことを期待しつつ)、さらに、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZのうち、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する可能性があることを示唆する保留変化前兆演出A3が実行された場合であっても、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化しない場合があるので、例えば、一の未実行保留表示アイコンHの表示色が変化すれば未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出A3が実行された場合には、遊技者は、表示色が変化する事象の発生を期待しつつ(当該保留変化前兆演出A3がガセではないことを期待しつつ)、さらに、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHのうち、当該一の未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-24》変形例24:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が必ず変化することを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出B1と呼ぶ)を実行可能な構成としてもよい。換言すれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な構成であって、当該演出態様が実行された場合には、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が必ず変化する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図282(A)は、保留変化前兆演出B1の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出B1として、特定のキャラクターの画像(本変形例では成人男性キャラクター画像XB1)及び「既実行保留か未実行保留のどちらかが必ず変化するぞ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出B1が実行された後、本変形例では、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZが変化する場合もあれば、表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの一の未実行保留表示アイコンHが変化する場合もある。そして、保留変化前兆演出B1が実行されたにもかかわらず、既実行保留表示アイコンZ及び未実行保留表示アイコンHのいずれもが変化しないといった場合はない。
以上説明したように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、同一の演出態様である保留変化前兆演出B1を実行可能なので、当該保留変化前兆演出B1を認識した遊技者は、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化されるのか未実行保留表示アイコンHの表示色が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が必ず変化することを示唆する保留変化前兆演出B1が実行された場合には、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が必ず変化するので、例えば、全ての未実行保留表示アイコンHが既に同一の表示色で揃っているといった状況において、保留変化前兆演出B1が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示アイコンHの表示色は変化して欲しくないので既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった感情を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-25》変形例25:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化することを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出B2と呼ぶ)と、未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化することを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出B3と呼ぶ)とを異なる演出態様で実行可能な構成としてもよい。換言すれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な構成であって、保留変化前兆演出B2が実行された場合には、既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化し、保留変化前兆演出B3が実行された場合には、未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図282(B)は、保留変化前兆演出B2の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出B2として、特定のキャラクターの画像(本変形例では少年キャラクター画像XB2)及び「既実行保留が必ず変化するよ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出B2が実行された後、本変形例では、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZが必ず変化する。すなわち、保留変化前兆演出B2が実行されたにもかかわらず、既実行保留表示アイコンZが変化しないといった場合はない。
図282(C)は、保留変化前兆演出B3の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出B3として、特定のキャラクターの画像(本変形例では少女キャラクター画像XB3)及び「未実行保留が必ず変化するよ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出B3が実行された後、本変形例では、表示されている未実行保留表示アイコンHのうちのいずれか一の未実行保留表示アイコンHが必ず変化する。すなわち、保留変化前兆演出B3が実行されたにもかかわらず、未実行保留表示アイコンHが変化しないといった場合はない。
以上説明したように、本変形例では、既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能なので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化されるのか未実行保留表示アイコンHの表示色が変化されるのか区別をすることができる。したがって、例えば、保留変化前兆演出B2が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示アイコンZの表示色がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、保留変化前兆演出B3が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示アイコンHの表示色がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの現在の表示色に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化することを示唆する保留変化前兆演出B2が実行された場合には、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化するので、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出B2が実行された場合には、遊技者は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZのうち、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化することを示唆する保留変化前兆演出B3が実行された場合には、表示されている未実行保留表示アイコンHのうちのいずれか一の未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化するので、例えば、一の未実行保留表示アイコンHの表示色が変化すれば未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出B3が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHのうち、当該一の未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-26》変形例26:
上記実施形態及び上記各変形例では、保留変化前兆演出において、表示された特定のキャラクターに当該保留変化前兆演出が示唆する内容を解説させる構成(内容をセリフとして話させる構成)としたが、当該解説が無い構成としてもよい。例えば、上述した保留変化前兆演出A1において、カニキャラクター画像XA1を表示するのみとし、カニキャラクター画像XA1が表示された場合には、その後、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する場合と、既実行保留表示アイコンZ及び未実行保留表示アイコンHのいずれもが変化しない場合とがある構成とする。このような構成とすれば、遊技者は、当該パチンコ機10において、カニキャラクター画像XA1が表示される演出は、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が変化する可能性があることを示唆する演出であると認識することになる。上述した他の保留変化前兆演出A2、A3、B1、B2、B3においても同様である。このような構成としても、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-27》変形例27:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの変化後の表示色を示唆する演出を実行可能な構成としてもよい。
具体的には、例えば、上述した保留変化前兆演出A1において、「既実行保留か未実行保留のどちらかが青色に変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。また、例えば、上述した保留変化前兆演出A2において、「既実行保留が青色に変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。また、例えば、上述した保留変化前兆演出A3において、「未実行保留が青色に変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。
また、例えば、上述した保留変化前兆演出B1において、「既実行保留か未実行保留のどちらかが必ず青色に変化するぞ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。また、例えば、上述した保留変化前兆演出B2において、「既実行保留が必ず青色に変化するよ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。また、例えば、上述した保留変化前兆演出B3において、「未実行保留が必ず青色に変化するよ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。
以上説明したように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの変化後の表示色を示唆する演出を実行可能なので、例えば、当該演出が実行された状況において、当該演出によって示唆された変化後の表示色に変化すれば全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになる一の既実行保留表示アイコンZが存在する場合には、遊技者は、当該一の既実行保留表示アイコンZが当該演出によって示唆された表示色に変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、変化後の表示色を示唆する構成としては、上記の構成に限らず、種々の構成を採用することができる。例えば、表示される特定のキャラクターの画像の色(キャラクター自身の色やキャラクターが纏っているオーラの色など)によって示唆する構成や、表示される特定のキャラクター画像の大きさや位置によって示唆する構成等を採用することができる。
《5-8-28》変形例28:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留エリアを構成する単位エリアの数が0個に固定された構成において、第1未実行保留エリアに表示されている特定の色(例えば、緑色)の未実行保留アイコンが、当該特定の色のまま変動実行中保留エリアに移行し
て変動実行中保留アイコンとなった場合に、当該変動実行中保留アイコンに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となる構成(又は大当たり当選の期待度が赤色よりも高い構成)としてもよい。すなわち、変動実行中保留エリアに移行する保留表示アイコンが緑色の表示色で表示されている場合の方が、当該保留表示アイコンが赤色の表示色で表示されているよりも遊技者にとっての有利性が高いといった構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、変動実行中保留エリアを既実行保留エリアに含めて各種演出を実行する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム
合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留エリアの数は4個に限らず、例えば、0、1、2、3、4個など固定された構成としてもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留エリアを備えない構成とし、偶然に、変動実行中保留エリアに表示される全ての(1個の)変動実行中保留アイコンが例えば青色の表示色であり、未実行保留エリアに表示される全ての未実行保留アイコンが例えば白色の表示色である場合に、遊技回動作として所定の画像が表示され得る構成乙としてもよい。上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄
の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、偶然に、変動実行中保留エリアに表示される全ての(1個の)変動実行中保留アイコンが例えば白色の表示色であり、未実行保留エリアに表示される全ての未実行保留アイコンが例えば青色の表示色である場合に、大当たり当選に対応した画像が表示され得る構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、変動実行中保留アイコンや未実行保留アイコンの表示色や形状を変化させ得る構成としてもよく、変動実行中保留アイコンは未実行保留アイコンとは異なる態様で表示される構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、変動実行中保留アイコンの個数は一定数としてもよく、変動実行中保留アイコンは所定の演出が開始されたことに基づいて消去され得る(表示画面から消える)構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金
鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、偶然に、変動実行中保留エリアに表示される全ての(1個の)変動実行中保留アイコンが例えば青色の表示色であり、未実行保留エリアに表示される全ての未実行保留アイコンが例えば白色の表示色である場合に、変動実行中保留アイコンが青色の表示色であることに対応した示唆演出を実行する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、変動実行中保留アイコンの表示態様(色や形状)に応じて大当たり当選の期待度が異なる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また
、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《5-8-29》変形例29:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《5-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《5-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴wA群>
特徴wA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wA1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA2]
特徴wA1に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報の前記表示態様を変化させる手段(図241のステップS9のアシスト設定処理であって、ケース3,4が該当)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化する場合がある。ここで、特定条件下にあるということが、例えば、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、既実行保留表示エリア内の既実行保留表示情報の表示態様が全て同一の表示態様に揃うといった状況下にあることとすると、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
[特徴wA3]
特徴wA1または特徴wA2に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の表示形状は、前記未実行保留表示情報の表示形状と異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示形状は、未実行保留表示情報の表示形状と異なるので、未実行保留表示情報と既実行保留表示情報との判別が容易となる。このために、特定の保留表示情報が未実行保留表示エリアから変動実行中保留表示エリアを経て既実行保留表示エリアに移行したことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上することによって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA4]
特徴wA1から特徴wA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
当該遊技機の遊技状態を、第1遊技状態から、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に移行させることが可能な遊技状態移行手段と、
前記第2遊技状態においては、前記特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態においては、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない。第2遊技状態は、既に第1遊技状態よりも遊技者に有利な状態であり、上述した新たな制御の必要性は第1遊技状態よりも低い。このため、本特徴では、第2遊技状態では、上述した新たな制御を行わないことによって制御を簡略化することができるとともに、第1遊技状態では、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるといった上述した新たな制御を実行することによって遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA5]
特徴wA1から特徴wA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアにおいて前記既実行保留表示情報を表示可能な前記所定数は一定である(変形例13の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて既実行保留表示情報を表示可能な所定数は一定であることから、既実行保留表示エリアにおいて表示される既実行保留表示情報の表示態様が全て同一に揃う難易度が、一定となる。このために、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に付与することを抑制することができる。
[特徴wA6]
特徴wA1から特徴wA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(遊技が行われていないと判定されてから所定時間経過後に既実行保留表示アイコンZを消去する)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去することによって、遊技者が交替する場合に、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残ること抑制することができる。このために、遊技者が交替した場合に、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が無い状態で遊技を開始することができ、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が残って煩わしい気持ちに遊技者をさせることもない。
[特徴wA7]
特徴wA1から特徴wA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定条件下において前記特定の保留表示情報が前記第1の表示態様で前記既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出(女性キャラクター演出設定処理)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件下において特定の保留表示情報が第1の表示態様で既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出が実行されることから、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
[特徴wA8]
特徴wA1から特徴wA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、
前記遊技者にとっての有利性が高いことは、前記特別遊技状態の発生が確定することである
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第1の表示態様で表示されている場合に、特別遊技状態の発生が確定する。このために、特定条件下において、既実行保留表示エリアに移行する保留表示情報が第1の表示態様で表示されていることに対して、いっそう大きな期待感を遊技者に付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA9]
特徴wA1から特徴wA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記保留変化手段は、前記未実行保留表示情報の前記表示態様を変化させる一態様として、前記未実行保留表示情報の表示色を変化させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示情報の表示色を変化させることによって、特別情報が所定条件を満たす可能性の高低を示唆することができる。また、表示態様が表示色であるために、全て同色となったか否かが一目瞭然である。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA10]
特徴wA1から特徴wA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示されている前記未実行保留表示情報の前記表示態様を、前記第1の表示態様から前記第2の表示態様に変化させる手段(図242の外れ時同色外し用処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示されている未実行保留表示情報の表示態様を、第1の表示態様から第2の表示態様に変化させることができる。そして、未実行保留表示エリアにおいて表示されている未実行保留表示情報の表示態様を、第1の表示態様から第2の表示態様に変化させた場合には、当該未実行保留表示情報が特定の保留表示情報として既実行保留表示エリアに移行する場合に、第1の表示態様のまま移行することがなくなる。このために、遊技者は、未実行保留表示エリアにおいて特定の保留表示情報が第1の表示態様で表示されており、当該特定の保留表示情報が特定条件下において第1の表示態様のまま既実行保留表示エリアに移行し、遊技者にとっての有利性が高くなることを期待していたところ、第2の表示態様に変化してしまい、期待しただけの有利性が付与されることがなくなり、期待外れとなり落胆してしまう。その一方で、第1の表示態様よりも未実行保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が高い第2の表示態様分だけの期待感は残る。このように、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA11]
特徴wA1から特徴wA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の前記未実行保留表示情報のうちの、前記既実行保留表示エリアに最も近い側の一の前記未実行保留表示情報を前記第1の表示態様以外の表示態様から前記第1の表示態様に変化させる手段(図241の既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の未実行保留表示情報のうちの、既実行保留表示エリアに最も近い側の一の未実行保留表示情報を第1の表示態様以外の表示態様から第1の表示態様に変化させる場合があるので、既実行保留表示エリアに移行する特定の保留表示情報が特定の条件下において第1の表示態様で表示されていて遊技者にとっての有利性が高いといった現象が発生して欲しいと期待していた遊技者に対して、大きな喜びを付与することができる。
[特徴wA12]
特徴wA1から特徴wA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の前記未実行保留表示情報のうちの、前記既実行保留表示エリアに最も近い側の一の前記未実行保留表示情報を前記第1の表示態様から前記第1の表示態様以外の表示態様に変化させる手段(外れ時同色外し用処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の未実行保留表示情報のうちの、既実行保留表示エリアに最も近い側の一の未実行保留表示情報を第1の表示態様から第1の表示態様以外の表示態様に変化させる場合があるので、既実行保留表示エリアに移行する特定の保留表示情報が特定の条件下において第1の表示態様で表示されていて遊技者にとっての有利性が高いといった現象が発生するのではないかと期待していた遊技者に対して、大きな落胆感を付与することができる。
[特徴wA13]
特徴wA1から特徴wA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の表示態様は、前記未実行保留表示情報の第1の表示色であり、
前記第2の表示態様は、前記未実行保留表示情報の第2の表示色であり、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示される前記未実行保留表示情報を前記第1の表示色以外の表示色から前記第1の表示色に変化させる第1の表示色変化手段(図241の既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理)と、
前記第1の表示色変化手段によって前記表示色を変化させるに際し、当該表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報の形状を、前記未実行保留表示エリアにおいて表示される、前記表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報以外の未実行保留表示情報の形状と相違する形状に変化させる手段と(変形例5)
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示される未実行保留表示情報を第1の表示色以外の表示色から第1の表示色に変化させるとともに、この表示色を変化させるに際し、当該表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報の形状を、未実行保留表示エリアにおいて表示される、当該表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報以外の未実行保留表示情報の形状と相違する形状に変化させるので、表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報が第1の表示色に変化することを遊技者に注視させることができ、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
[特徴wA14]
特徴wA1から特徴wA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示される前記未実行保留表示情報を前記第1の表示態様以外の表示態様から前記第1の表示態様に変化させる表示態様変化手段(図241の既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理)と、
前記表示態様変化手段によって前記表示態様を変化させるに際し、当該表示態様を変化させる対象の未実行保留表示情報に移動体(花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物)を到達させる手段と(変形例5)
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示される未実行保留表示情報を第1の表示態様以外の表示態様から第1の表示態様に変化させるに際し、当該未実行保留表示情報に移動体を到達させるので、表示態様を変化させる対象の未実行保留表示情報が第1の表示態様に変化することを遊技者に注視させることができ、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
[特徴wA15]
特徴wA1から特徴wA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA16]
特徴wA1から特徴wA15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができる。したがって、例えば、既実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、未実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の現在の表示態様に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA17]
特徴wA1から特徴wA16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する第1変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記第1変化示唆演出が実行された場合であっても、前記表示態様が変化しない場合がある
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する第1変化示唆演出が実行された場合であっても、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、第1変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、表示態様が変化する事象の発生を期待しつつ(当該第1変化示唆演出がガセではないことを期待しつつ)、さらに、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA18]
特徴wA1から特徴wA17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する第2変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記第2変化示唆演出が実行された場合には、前記表示態様が必ず変化する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する第2変化示唆演出が実行された場合には、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が必ず変化するので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、第2変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。また、例えば、全ての未実行保留表示情報が既に同一の表示態様で揃っているといった状況において、第2変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様は変化して欲しくないので既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった感情を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA19]
特徴wA1から特徴wA18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の変化後の前記表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の変化後の表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備えるので、例えば、当該演出が実行された状況において、当該演出によって示唆された変化後の表示態様に変化すれば全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことになる一の既実行保留表示情報が存在する場合には、遊技者は、当該一の既実行保留表示情報が当該演出によって示唆された表示態様に変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wB群>
特徴wB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wB1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報の前記表示態様を変化させる手段(図241のステップS9のアシスト設定処理であって、ケース3,4が該当)と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化する場合がある。ここで、特定条件下にあるということが、例えば、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、既実行保留表示エリア内の既実行保留表示情報の表示態様が全て同一の表示態様に揃うといった状況下にあることとすると、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
<特徴wC群>
特徴wC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wC1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示情報の表示形状は、前記未実行保留表示情報の表示形状と異なり、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示形状は、未実行保留表示情報の表示形状と異なるので、未実行保留表示情報と既実行保留表示情報との判別が容易となる。このために、特定の保留表示情報が未実行保留表示エリアから変動実行中保留表示エリアを経て既実行保留表示エリアに移行したことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上することによって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴wD群>
特徴wD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wD1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
当該遊技機の遊技状態を、第1遊技状態から、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に移行させることが可能な遊技状態移行手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高く(既実行保留予告)、
前記第2遊技状態においては、前記特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態においては、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない。第2遊技状態は、既に第1遊技状態よりも遊技者に有利な状態であり、上述した新たな制御の必要性は第1遊技状態よりも低い。このため、本特徴では、第2遊技状態では、上述した新たな制御を行わないことによって制御を簡略化することができるとともに、第1遊技状態では、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるといった上述した新たな制御を実行することによって遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wE群>
特徴wE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wE1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアにおいて前記既実行保留表示情報を表示可能な前記所定数は一定であり、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて既実行保留表示情報を表示可能な所定数は一定であることから、既実行保留表示エリアにおいて表示される既実行保留表示情報の表示態様が全て同一に揃う難易度が、一定となる。このために、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に付与することを抑制することができる。
<特徴wF群>
特徴wF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wF1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(遊技が行われていないと判定されてから所定時間経過後に既実行保留表示アイコンZを消去する)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去することによって、遊技者が交替する場合に、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残ること抑制することができる。このために、遊技者が交替した場合に、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が無い状態で遊技を開始することができ、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が残って煩わしい気持ちに遊技者をさせることもない。
<特徴wG群>
特徴wG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wG1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高く(既実行保留予告)、
前記特定条件下において前記特定の保留表示情報が前記第1の表示態様で前記既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出(女性キャラクター演出設定処理)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件下において特定の保留表示情報が第1の表示態様で既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出が実行されることから、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
<特徴wH群>
特徴wH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wH1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH2]
特徴wH1に記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH3]
特徴wH1または特徴wH2に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
[特徴wH4]
特徴wH1から特徴wH3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示される
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
[特徴wH5]
特徴wH1から特徴wH4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報は一定数である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報は一定数であるので、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
[特徴wH6]
特徴wH1から特徴wH5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(所定時間が経過したという消去条件の成立に基づいて消去する)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去するので、例えば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを次の遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、当該遊技機において遊技が所定時間行なわれていない場合に消去条件が成立する構成を採用した場合について説明する。この構成を採用した場合において、当該遊技機で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、所定時間経過後に次の遊技者が新たに当該遊技機で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報は、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
すなわち、本特徴によれば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
[特徴wH7]
特徴wH1から特徴wH6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出(女性キャラクターWMが出現する演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出を実行する手段を備えるので、遊技者に対して、明確に、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様であるという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
[特徴wH8]
特徴wH1から特徴wH7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の表示態様(青色)は、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様(白色)よりも一つ上位の段階の表示態様である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の表示態様は、複数の段階の中で第1の表示態様よりも一つ上位の段階の表示態様である。換言すれば、第2の表示態様は、最も下位から2番目の段階の表示態様である。一般的に、最も下位の第1の表示態様や、最も下位から2番目の第2の表示態様の保留表示情報が表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本特徴では、第1の表示態様や第2の表示態様で表示される保留表示情報が増えていき、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃った場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。
したがって、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が増えていって、結果として、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報に対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH9]
特徴wH1から特徴wH8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、前記特別遊技状態が発生する可能性が異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、特別遊技状態が発生する可能性が異なるので、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様で揃うか否かだけでなく、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報がどの種類の表示態様で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH10]
特徴wH1から特徴wH9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させる(未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアに表示されている全ての未実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
[特徴wH11]
特徴wH1から特徴wH10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH12]
特徴wH1から特徴wH11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができる。したがって、例えば、既実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、未実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の現在の表示態様に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH13]
特徴wH1から特徴wH12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する第1変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記第1変化示唆演出が実行された場合であっても、前記表示態様が変化しない場合がある
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する第1変化示唆演出が実行された場合であっても、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、第1変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、表示態様が変化する事象の発生を期待しつつ(当該第1変化示唆演出がガセではないことを期待しつつ)、さらに、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH14]
特徴wH1から特徴wH13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する第2変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記第2変化示唆演出が実行された場合には、前記表示態様が必ず変化する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する第2変化示唆演出が実行された場合には、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が必ず変化するので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、第2変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。また、例えば、全ての未実行保留表示情報が既に同一の表示態様で揃っているといった状況において、第2変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様は変化して欲しくないので既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった感情を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH15]
特徴wH1から特徴wH14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の変化後の前記表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の変化後の表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備えるので、例えば、当該演出が実行された状況において、当該演出によって示唆された変化後の表示態様に変化すれば全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことになる一の既実行保留表示情報が存在する場合には、遊技者は、当該一の既実行保留表示情報が当該演出によって示唆された表示態様に変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wI群>
特徴wI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wI1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wJ群>
特徴wJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wJ1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示され、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
<特徴wK群>
特徴wK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wK1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報は一定数であり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報は一定数であるので、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
<特徴wL群>
特徴wL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wL1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアに表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(所定時間が経過したという消去条件の成立に基づいて消去する)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去するので、例えば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを次の遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、当該遊技機において遊技が所定時間行なわれていない場合に消去条件が成立する構成を採用した場合について説明する。この構成を採用した場合において、当該遊技機で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、所定時間経過後に次の遊技者が新たに当該遊技機で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報は、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
すなわち、本特徴によれば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
<特徴wM群>
特徴wM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wM1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出(女性キャラクターWMが出現する演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出を実行する手段を備えるので、遊技者に対して、明確に、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様であるという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
<特徴wN群>
特徴wN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wN1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記第2の表示態様(青色)は、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様(白色)よりも一つ上位の段階の表示態様であり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2の表示態様は、複数の段階の中で第1の表示態様よりも一つ上位の段階の表示態様である。換言すれば、第2の表示態様は、最も下位から2番目の段階の表示態様である。一般的に、最も下位の第1の表示態様や、最も下位から2番目の第2の表示態様の保留表示情報が表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本特徴では、第1の表示態様や第2の表示態様で表示される保留表示情報が増えていき、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃った場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。
したがって、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が増えていって、結果として、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報に対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wO群>
特徴wO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wO1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、前記特別遊技状態が発生する可能性が異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、特別遊技状態が発生する可能性が異なるので、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様で揃うか否かだけでなく、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報がどの種類の表示態様で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wP群>
特徴wP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wP1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させる(未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示態様を変化させる)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアに表示されている全ての未実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wQ群>
特徴wQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wQ1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
<特徴wR群>
特徴wR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wR1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wR2]
特徴wR1に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
[特徴wR3]
特徴wR1または特徴wR2に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示される
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
[特徴wR4]
特徴wR1から特徴wR3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報は一定数である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報は一定数であるので、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
[特徴wR5]
特徴wR1から特徴wR4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(所定時間が経過したという消去条件の成立に基づいて消去する)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去するので、例えば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを次の遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、当該遊技機において遊技が所定時間行なわれていない場合に消去条件が成立する構成を採用した場合について説明する。この構成を採用した場合において、当該遊技機で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、所定時間経過後に次の遊技者が新たに当該遊技機で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報は、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
すなわち、本特徴によれば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
[特徴wR6]
特徴wR1から特徴wR5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様である場合に、所定の示唆演出(女性キャラクターWMが出現する演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、所定の示唆演出を実行する手段を備えるので、遊技者に対して、明確に、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様であるという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
[特徴wR7]
特徴wR1から特徴wR6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の表示態様(青色)は、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様(白色)よりも一つ上位の段階の表示態様である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の表示態様は、複数の段階の中で第1の表示態様よりも一つ上位の段階の表示態様である。換言すれば、第2の表示態様は、最も下位から2番目の段階の表示態様である。一般的に、最も下位の第1の表示態様や、最も下位から2番目の第2の表示態様の保留表示情報が表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本特徴では、第1の表示態様や第2の表示態様で表示される保留表示情報が増えていき、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様で揃った場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。
したがって、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が増えていって、結果として、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報に対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wR8]
特徴wR1から特徴wR7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、前記特別遊技状態が発生する可能性が異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、特別遊技状態が発生する可能性が異なるので、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様で揃うか否かだけでなく、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報がどの種類の表示態様で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wR9]
特徴wR1から特徴wR8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させる(未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアに表示されている全ての未実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wS群>
特徴wS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wS1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wT群>
特徴wT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wT1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示され、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
<特徴wU群>
特徴wU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例22から抽出される。
[特徴wU1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wV群>
特徴wV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例23から抽出される。
[特徴wV1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができる。したがって、例えば、既実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、未実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の現在の表示態様に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wW群>
特徴wW群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例22から抽出される。
[特徴wW1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記変化示唆演出が実行された場合であっても、前記表示態様が変化しない場合がある
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出が実行された場合であっても、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、表示態様が変化する事象の発生を期待しつつ(当該変化示唆演出がガセではないことを期待しつつ)、さらに、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wX群>
特徴wX群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例24から抽出される。
[特徴wX1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記変化示唆演出が実行された場合には、前記表示態様が必ず変化する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出が実行された場合には、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が必ず変化するので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。また、例えば、全ての未実行保留表示情報が既に同一の表示態様で揃っているといった状況において、変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様は変化して欲しくないので既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった感情を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wY群>
特徴wY群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例27から抽出される。
[特徴wY1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の変化後の前記表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の変化後の表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備えるので、例えば、当該演出が実行された状況において、当該演出によって示唆された変化後の表示態様に変化すれば全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことになる一の既実行保留表示情報が存在する場合には、遊技者は、当該一の既実行保留表示情報が当該演出によって示唆された表示態様に変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《6》第6実施形態:
《6-1》遊技機の構造:
図283は、本発明の第6実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。当該パチンコ機は、本発明における回転手段としての回転体を備える。当該回転体としては、裏面側に位置する光源を視認可能に構成された第1回転体と、回転する第1回転体の裏面側に移動可能な第2回転体とがある。図示するように、パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図284は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図285は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、透明な樹脂製であり、本実施形態では、無色透明なポリカーボネート樹脂によって形成されている。ただし、変形例として、遊技盤30は、ABS樹脂、アクリル樹脂等の他の種類の透明な樹脂によって形成されていてもよい。遊技盤30の前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30の裏面側には、ランプやLED等の複数の発光部が設けられており、裏面側から遊技領域PAを照射することによって、パチンコ機10の前面から見て遊技領域PAが光ることで意匠的演出がなされている。
遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車96等の各役物が配設されている。
遊技球は、均一の材質によって構成された球体であり、本実施形態では鋼製(鉄製)である。遊技球の外形は、正面視した場合に当該遊技球の回転の中心を対称の点として点対称であり、真球に近い球体である。遊技球の表面には、遊技ホールの名前やロゴ等の文字や記号が記されている。先に説明したように、遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下し、風車96よりも上方の位置から風車96に向かって流下する。流下中の遊技球は、釘や風車96によって、回転速度や回転時の回転軸の方向が変化し得るものであり、回転方向も反転し得る。パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技球を視認することが可能であり、遊技球が遊技領域PAを流下する様子を見ることができる。なお、遊技球発射機構から連続して遊技球が発射された場合には、遊技領域PAに複数の遊技球が存在し得ることになる。
釘42は、真鍮製であり、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。遊技領域PAを流下する遊技球は、釘42に当たることによって回転しながら、釘42によって制限される落下方向に誘導される。
風車96は、遊技球から力学的エネルギーを受けることによって回転状態と停止状態との間で切り替わり得る構造物であり、その回転方向や回転速度も変化し得る。本実施形態では、風車96は、遊技盤30の左側の固定された位置に設けられており、遊技盤30に立設された釘を挿通するための軸筒96aと、軸筒96aの外周に放射状に配設された3枚の羽根板96bと、軸筒96aおよび羽根板96bの前側(遊技盤30の前方向)に取り付けられた正面円盤96cとを備える。本実施形態では、軸筒96a、羽根板96b、および正面円盤96cは、透明の樹脂材料によって一体的に形成されており、軸筒96aに挿通された釘を中心として回転可能に構成されている。風車96の回転軸として機能する軸筒96a及び軸筒96aに挿通された釘は、遊技盤30の表面に対する垂直方向に沿うように配置されている。正面円盤96cは、透明の樹脂によって形成されているため、遊技盤30の裏面側に位置する光源を視認可能に構成されている。そして、正面円盤96cは、羽根板96bが設けられていないことによって光透過率が高くなっている領域である高光透過領域と、羽根板96bが設けられていることによって光透過率が高光透過領域よりも低くなっている領域である低光透過領域とを有している。
遊技盤30の左側領域には、複数の釘42が植設されることによって、風車96よりも上方の位置から、風車96の正面円盤96cの裏面側の位置まで至ることが可能な経路が複数設けられている。遊技球は、当該複数の経路のうちの一の経路を流下することによって、風車96よりも上方の位置と、風車96の正面円盤96cの裏面側の位置との間で移動可能であり、当該移動の間に、釘42への衝突を繰り返すことによって、その移動速度や回転方向、回転速度が変化し得る。
風車96に到達した遊技球は、当該遊技球が風車96の正面円盤96cの裏面側の位置に移動してきたタイミングにおける当該正面円盤96cの回転態様(回転方向や回転速度、羽根板96bの位置等)に応じて、後述する第1始動口33へ入球し易くなる中央側ルートと、第1始動口33への入球が困難となる外側(左側)ルートとのいずれかのルートに振り分けられる。具体的には、遊技球が風車96の正面円盤96cの裏面側に移動してくる毎に、風車96の回転方向が、左回りの回転方向と、右回りの回転方向とのうちのいずれになるかが決まる。そして、風車96が左回りの回転方向に回転する場合より、右回りの回転方向に回転する場合の方が、遊技球が上述した中央側ルートに振り分けられ易く、遊技者にとっての有利性が高くなり易い。そして、遊技球が上述した中央側ルートに振り分けられた場合には、当該遊技球が第1始動口33に入球する可能性が高まって遊技者にとっての有利性が高い状態となり、一方、遊技球が上述した外側(左側)ルートに振り分けられた場合には、当該遊技球が第1始動口33に入球する可能性が低くなって遊技者にとっての有利性が低い状態となる。
また、本実施形態の風車96によれば、羽根板96bおよび正面円盤96cが透明の樹脂材料によって形成されていることから、遊技球発射機構から遊技球が発射されている状態において、発射された遊技球が風車96よりも上方の位置を流下している状況では、遊技盤30の裏面側に設けられた発光部が風車96の正面円盤96cを通して視認可能となる。このために、審美性を高めることができる。一方、風車96よりも上方の位置から流下してきた遊技球が、風車96の正面円盤96cの裏面側(上述した高光透過領域の裏面側)に移動してきた場合には、当該遊技球が遊技盤30の裏面側に設けられた発光部からの光を遮って、当該遊技球が風車96の正面円盤96cを通して視認可能となる。このために、遊技球が風車96に移動してきたことの視認が容易となり、風車96によって遊技球が遊技盤30の中央側に振り分けられる期待感を高めることができる。なお、風車96よりも上方の位置を流下中の遊技球は、風車96の正面円盤96cを通すことなく視認可能である。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。遊技球は、遊技盤30の表面を転がりながら、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球する。当該入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40、及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。さらに、遊技盤30には、第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170と、第2回転体の一例としての一対の演出用サブ回転役物180,190とが設けられている。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図284)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図286は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図286(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図示するように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図286(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図286(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図286(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。遊技球は、回転しながら流通する回転体である。1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAには、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。第1始動口保留用領域Ds1、第2始動口保留用領域Ds2、および保留消化領域Dmの動作の詳細については、後ほど詳述する。
図285の説明に戻る。演出用メイン回転役物170は、図柄表示装置41の表示面41aの上側に配置されており、図示した原点位置から下方に移動可能に構成されている。一対の演出用サブ回転役物180,190のそれぞれは、図柄表示装置41の表示面41aの下側に配置されており、図示した原点位置から上側に移動可能に構成されている。各演出用サブ回転役物180,190が原点位置にある状態では、各演出用サブ回転役物180,190の大部分は覆い板199によって隠されており、各演出用サブ回転役物180,190の一部分だけが覆い板199から突出している。演出用メイン回転役物170および演出用サブ回転役物180,190の構成、およびそれらの動作については、後ほど詳述する。
第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。また、風車96によって、遊技球が遊技盤30の中央側と外側(左側)とのいずれに振り分けられるかによっても、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化し、ひいては、遊技者にとっての有利性が変化する。すなわち、風車は、その回転方向によって遊技者にとっての有利性を変化させる回転体である。
《6-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図287は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図284)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図288は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図286(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度(信頼度)が高いリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高いリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の内の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の内の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図289は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図289(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図289(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図289(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図289(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図289を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図290は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図290(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図290(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図290(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図290(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図291は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図291(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図291(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図291(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図291(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《6-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図292は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図287)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
さらに、本実施形態では、MPU92の出力側には、演出用メイン回転役物170を動作させる演出用メイン回転役物駆動部97と、一対の演出用サブ回転役物180,190を動作させる演出用サブ回転役物駆動部98,99とが接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《6-4》遊技機による処理の概要と演出動作:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《6-4-1》保留表示:
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方に位置するサブ領域SAには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第1始動口保留用領域Ds1と、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第2始動口保留用領域Ds2と、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2の間に位置する保留消化領域Dmとが表示される。
図293は、第1始動口保留用領域Ds1と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンが左右方向に並んで表示される。本実施形態では、保留表示アイコンは円形であり、図293(a)に示した例では、第1番目の保留と第2番目の保留とにそれぞれ対応した第1保留表示アイコンH1と第2保留表示アイコンH2が示されている。第1始動口保留用領域Ds1において、最も右側の位置に第1保留表示アイコンH1は表示され、右側から左側に向かって2番目の位置に第2保留表示アイコンH2は表示される。すなわち、第1始動口保留用領域Ds1において、第1始動口33に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンは、右側から左側に向かって1個ずつ増大するように表示される。
保留消化領域Dmは、上底が下底よりも長い台形であり、図293(a)に示した例では、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンH0が載置されている。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンが載置された状態となる。この変動表示は、保留消化領域Dmの上部に載置された保留表示アイコンH0に対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンH0が載置されていることを観察することによって、保留表示アイコンH0に対応した保留が消化されていることを知ることができる。
図293(a)に示した状態において、変動表示が終了して停止表示されると、その後、保留消化領域Dmの上部に載置された保留表示アイコンH0は消える。続いて、図293(b)に示すように、第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1が、保留消化領域Dmの上部に移動する。この際に、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2は、最も右側の位置に移動(シフト)する。なお、図293(b)に示した例では、右側から左側に向かって3番目、4番目に位置する保留表示アイコンは存在しないが、仮に存在した場合には、3番目に位置する保留表示アイコンは2番目の位置に移動(シフト)し、4番目に位置する保留表示アイコンは3番目の位置に移動(シフト)する。
図293(b)に示した移動の結果、図293(c)の状態となる。すなわち、保留消化領域Dmの上部に第1保留表示アイコンH1が載置され、第1始動口保留用領域Ds1の最も右側の位置に第2保留表示アイコンH2が表示された状態となる。このとき、第1保留表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示が実行される。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、第1始動口保留用領域Ds1に表示された各保留表示アイコンは、左側から右側に向かってシフトし、最終的に最も右側の位置から保留消化領域Dmの上部に移動する。そして、当該保留表示アイコンに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第1始動口保留用領域Ds1に表示されている各保留表示アイコンにおいて、右側から左側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
図294は、第2始動口保留用領域Ds2と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンHが左右方向に並んで表示される。第2始動口保留用領域Ds2の変化の態様は、図293に示した第1始動口保留用領域Ds1の変化の態様と大まかには同一であり、動作の方向が第1始動口保留用領域Ds1の場合と比較して逆方向となっている。すなわち、第2始動口34に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンHは、左側から右側に向かって1個ずつ増大するように表示される。遊技回が実行される毎に、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンHは右側から左側に1個ずつ移動し、最終的に保留消化領域Dmの上部に移動して、当該保留表示アイコンHに対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第2始動口保留用領域Ds2に表示されている各保留表示アイコンにおいて、左側から右側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2に表示された保留表示アイコンは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。さらに、保留表示アイコンは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。保留消化領域Dmは、先に説明したように台形であったが、これに換えて、三角形、四角形、円形等の他の形状の画像としてもよい。また、保留消化領域Dmは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2から保留消化領域Dmに移動した保留表示アイコンは、保留消化領域Dmの上部に載置される構成であったが、これに換えて、保留消化領域Dmに入って消えるような表示態様としてもよい。
《6-4-2》保留変化予告演出:
本実施形態のパチンコ機10は、各保留表示アイコンに対応した保留情報(すなわち、RAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶された保留情報)に対する遊技者の期待感を高めるために、各保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を当たり抽選の対象となるよりも前に確認し、確認した結果をもとに遊技者に期待感を与える演出、いわゆる先読み演出を行っている。本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出の一つとして、各保留表示アイコンの表示色をデフォルト色(例えば白色)から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する保留変化予告演出(以下、単に「保留変化予告」とも呼ぶ)を実行する。
本実施形態のパチンコ機10では、保留表示アイコンの表示色の態様としては、デフォルト色としての白色と、青色と、緑色と、赤色とがあり、この順に、当たり抽選において大当たり当選する事の期待度(信頼度)が低い方から高い方までの4つの段階が対応づけられている。すなわち、対応づけられる大当たり当選の期待度として、表示色としての白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなっている。換言すると、保留変化予告によれば、保留表示アイコンの表示色がデフォルト色の白色のままでは大当たり当選の期待度は低く、表示色が青色に変わった場合に、大当たり当選の期待度は白色の場合より高くなり、表示色が緑色に変わった場合に大当たり当選の期待度は青色の場合より高くなり、表示色が赤色に変わった場合に大当たり当選の期待度は緑色の場合より高くなる。保留変化予告によって、保留表示アイコンHが大当り当選の期待度の高い表示色に変化した場合には、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選において大当たり当選した場合に、大当たり当選に係る遊技回の終了時に、保留情報記憶エリア64bに残された保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を確認し、確認した結果を基に大当たり当選確定であるか否かの判定、すなわち、いわゆる保留連(=保留内連チャン)の有無の判定を行っている。
《6-4-3》演出用メイン回転役物の構成:
先に説明したように、演出用メイン回転役物170は、図柄表示装置41の表示面41aの上側に配置されており、図285に示した原点位置から下方に移動可能に構成されている。
図295は、演出用メイン回転役物170が最も下側の位置(以下、最下点位置と呼ぶ)に移動したときの遊技盤30の正面図である。図示するように、最下点位置では、図柄表示装置41の表示面41aの中央付近に演出用メイン回転役物170は位置する。演出用メイン回転役物170は、図285に示した原点位置から図295に示した最下点位置まで移動可能に構成されている。演出用メイン回転役物170は、所定の演出処理の実行に伴って、原点位置から最下点位置まで移動し、最下点位置から原点位置に復帰する。
図285および図295に示すように、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170は、回転軸部171の周囲に5枚の花びら部172が配置されるように構成されている。各花びら部172は、板状の部材で、正面視(以下、単に「正面視」と呼んだ場合、遊技盤30の正面視を意味する)において、花びらの形状を有する。回転軸部171は、遊技盤30の前後方向(遊技盤30の表面に対して垂直な方向)に延び、当該回転軸部171を中心に回転可能に構成されている。回転軸部171が回転駆動されることで、回転軸部171に連結された各花びら部172は、例えば矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回りに回転する。
演出用メイン回転役物170は、図285に示した原点位置に位置する時に、5枚の花びら部172のそれぞれが回転軸部171に集まるように構成されており、正面視において閉じた花のような形状となる。一方、演出用メイン回転役物170は、図295に示した最下点位置に位置する時に、5枚の花びら部172のそれぞれが回転軸部171から離間するように構成されており、正面視において開いた花のような形状となる。
5枚の花びら部172のそれぞれは半透明の色(例えば、桜色)が付いた樹脂材料により成形されており、5枚の花びら部172のうちの1枚については貫通孔が形成され、当該貫通孔に拡大レンズLZが埋め込まれている。かかる構成によって、5枚の花びら部172のうちの4枚については図柄表示装置41の表示面41aから発する光を一部通し、残りの1枚の花びら部172(以下、当該1枚の花びら部172を花びら部172Lとも呼ぶ)については図柄表示装置41の表示面41aから発する光を拡大レンズLZを介して拡大して通す。
まとめると、演出用メイン回転役物170は、次の4つの動作または作用を行う。
・移動動作:図285に示した原点位置から図295に示した最下点位置まで移動し、最下点位置から原点位置に復帰する動作
・回転動作:正面視において例えば左回りに回転する動作
・拡縮動作:原点位置において各花びら部172が回転軸部171に集まり閉じた花のような形状となり、最下点位置において各花びら部172が回転軸部171から離間し開いた花のような形状となる動作
・光透過作用:5枚の花びら部172のうちの1枚の花びら部172Lにおいて、図柄表示装置41の表示面41aから発する光を拡大レンズLZを介して拡大透過する作用
図296は、演出用メイン回転役物170と、演出用メイン回転役物170を動作させる演出用メイン回転役物駆動部97(図292)とを示す右側面概略図である。演出用メイン回転役物170は、先に説明したように、回転軸部171と、5枚の花びら部172とを備える。演出用メイン回転役物駆動部97は、メイン回転役物回転用モーター174と、ラック&ピニオン機構部175と、ピニオン連結用モーター176と、拡大縮小機構部177とを備える。
メイン回転役物回転用モーター174は、演出用メイン回転役物170の上述した回転動作を司るユニットであり、回転軸部171における花びら部172が連結されている側とは反対の側の端部に連結されている。メイン回転役物回転用モーター174の駆動力を受けて、演出用メイン回転役物170は例えば矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回りに回転する。本実施形態では、この回転の速度は、演出用メイン回転役物170に備えられる各花びら部172を視認できる程度の速度とし、一定速とした。メイン回転役物回転用モーター174は、例えば、ステッピングモーターによって構成される。
ラック&ピニオン機構部175およびピニオン連結用モーター176は、演出用メイン回転役物170の上述した移動動作を司るユニットである。ラック&ピニオン機構部175は、ラック175aと、ピニオン175bとを備える。ラック175aの片側端部に、メイン回転役物回転用モーター174の取付部174aが連結されている。ピニオン175bの中心軸に、ピニオン連結用モーター176が連結されている。ラック&ピニオン機構部175によって、ピニオン連結用モーター176の回転運動を直線運動に変換することができる。ピニオン連結用モーター176の駆動力を受けて、メイン回転役物回転用モーター174と演出用メイン回転役物170とは、一体的に遊技盤30の上下方向Yに往復移動する。ピニオン連結用モーター176は、例えば、ステッピングモーターによって構成される。
拡大縮小機構部177は、演出用メイン回転役物170の上述した拡縮動作を司るユニットであり、回転軸部171に取り付けられるとともに、各花びら部172と連結されている。拡大縮小機構部177によって、演出用メイン回転役物170を原点位置において各花びら部172が回転軸部171に集まり閉じた花のような形状(以下、花びら閉状態と呼ぶ)とすることができ、演出用メイン回転役物170を最下点位置において各花びら部172が回転軸部171から離間し開いた花のような形状(以下、花びら開状態と呼ぶ)とすることができる。
演出用メイン回転役物駆動部97に備えられたメイン回転役物回転用モーター174、ピニオン連結用モーター176、および拡大縮小機構部177は、音声発光制御装置90のMPU92から制御信号を受信する。これによって、メイン回転役物回転用モーター174、ピニオン連結用モーター176、および拡大縮小機構部177は、音声発光制御装置90によって制御される。当該制御を行う処理として、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出を行う一発告知演出処理と、ビッグ・オア・スモール演出(=ビッグオアスモール演出)を行うビッグオアスモール演出処理とを実行する。一発告知演出処理について、次に詳しく説明する。
《6-4-4》一発告知演出:
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回における当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、一発告知演出を実行するか否かを抽選によって決定し、一発告知演出を実行すると決定された場合に、一発告知演出処理を実行する。一発告知演出は、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選であることを告知するための演出である。一発告知演出を実行するか否かを決定する上記抽選は、一発告知用乱数を発生させ、当該乱数が予め定められた値と一致するか否かの判定によって行う。
一発告知演出処理が実行開始されると、音声発光制御装置90のMPU92は、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の開始時に、ピニオン連結用モーター176を制御して、演出用メイン回転役物170を、図285に示した原点位置から図295に示した最下点位置まで移動させる。本実施形態では、演出用メイン回転役物170が原点位置にあることを検出可能な原点位置検出センサー(図示せず)と、演出用メイン回転役物170が最下点位置にあることを検出可能な最下点位置検出センサー(図示せず)とが設けられており、演出用メイン回転役物170を原点位置から最下点位置まで移動させる際には、演出用メイン回転役物170が最下点位置検出センサーによって検出されるまでピニオン連結用モーター176を駆動させる。
MPU92は、演出用メイン回転役物170についての上記移動を開始した時から所定時間が経過したタイミング(最下点位置に達する以前のタイミング)で、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、演出用メイン回転役物170を正面視左回りRLに回転させると共に、拡大縮小機構部177を制御して、各花びら部172を花びら閉状態から花びら開状態に変化させる。
図297は、一発告知演出処理による演出用メイン回転役物170の動作を示す説明図である。上述したように、上記タイミングでメイン回転役物回転用モーター174を制御し、拡大縮小機構部177を制御した結果、図297(a)に示すように、演出用メイン回転役物170は、原点位置から最下点位置まで移動する途中で(+Y方向に移動する途中で)、花びら閉状態から花びら開状態に変化すると共に、正面視左回りRLに回転する。
その後、MPU92は、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達した場合に、その達した時から所定期間が経過するまで、演出用メイン回転役物170が回転し花びら開状態となった状態を継続させる。この結果、図297(b)に示すように、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において、所定期間、花びら開状態で正面視左回りRLに回転する。
上記所定期間が経過したときに、MPU92は、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、回転している演出用メイン回転役物170を停止させるとともに、拡大縮小機構部177を制御して、各花びら部172を花びら開状態から花びら閉状態に変化させる。その後、MPU92は、ピニオン連結用モーター176を制御して、図295に示した最下点位置から図285に示した原点位置まで復帰させる。演出用メイン回転役物170を最下点位置から原点位置まで復帰させる際には、演出用メイン回転役物170が原点位置検出センサーによって検出されるまでピニオン連結用モーター176を駆動させる。
音声発光制御装置90は、演出用メイン回転役物170が最下点位置にある上記所定期間において、表示制御装置100に対して、図柄表示装置41の表示面41aに所定画像を表示させる処理を行う。図297(b)には、所定画像が表示された表示面41aが示されている。先に説明したように、演出用メイン回転役物170が最下点位置にあるときに、演出用メイン回転役物170は、所定期間、花びら開状態で正面視左回りRLに回転することから、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZは、正面視において、演出用メイン回転役物170の回転軸部171を中心とする円軌道上を回転する。音声発光制御装置90は、表示制御装置100に対して、正面視において、当該円軌道と重なるように、複数(本実施形態では10個)の円形の高輝度部HBが等間隔を開けて配置(描画)された画像を所定画像として、図柄表示装置41に表示させる。
所定画像に含まれる各高輝度部HBから発する光は、遊技盤30の前側に向かって進むが、途中、回転する各花びら部172を一部通したり、隣り合う花びら部172の隙間から遊技者側に抜けたり、1枚の花びら部172Lに埋め込まれた拡大レンズLZを介して拡大されて遊技者側に送られる。このために、演出用メイン回転役物170が最下点位置にある所定期間において、遊技者は、回転している各花びら部172や、隣り合う花びら部172間の隙間から見えていた高輝度部HBを、花びら部172Lに備えられる拡大レンズLZによって拡大されてピカピカ光るように視認することができる。
上記のように構成された一発告知演出によれば、演出用メイン回転役物170が最下点位置にある所定期間において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBがピカピカ光るように視認可能となった場合に、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。特に、本実施形態のパチンコ機10では、拡大レンズLZによって拡大されてピカピカ光る高輝度部HBを遊技者に視認させることができることから、一発告知演出に対するときめき感をいっそう高めることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《6-4-5》演出用サブ回転役物の構成:
先に説明したように、一対の演出用サブ回転役物180,190のそれぞれは、図柄表示装置41の表示面41aの下側に配置されており、図285に示した原点位置から上側に移動可能に構成されている。各演出用サブ回転役物180,190が原点位置にある状態では、各演出用サブ回転役物180,190の大部分は覆い板199によって隠されており、各演出用サブ回転役物180,190の一部分だけが覆い板199から突出している。
図298は、一対の演出用サブ回転役物180,190を示す正面図である。正面視において右側に配置された演出用サブ回転役物180について先に説明する。演出用サブ回転役物180は、回転軸部181と、回転体182とを備える。
回転体182は、一組の対辺が平行で、他の組の対辺が半円となった外形を有する平板状の部材である。回転体182は、非透明の色(例えば、赤色)が付いた樹脂材料によって成形されている。なお、変形例として、非透明の色に代えて、透明としてもよい。回転体182の中心に回転軸部181が連結されている。回転軸部181は、遊技盤30の前後方向(遊技盤30の表面に対して垂直な方向)Zに延び、当該回転軸部181を中心に回転可能に構成されている。回転軸部181が回転駆動されることで、回転軸部181に連結された回転体182は、例えば矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回りに回転する。なお、回転体182の外形は、遊技盤30を正面視した場合に、回転体182の回転の中心を対称の点として点対称である。
回転体182の長尺方向の一方の端部付近に円形の貫通孔が設けられ、当該貫通孔に透明樹脂183が埋め込まれている。当該透明樹脂183には、虹色の文字で「BIG」という文字列183aが描画されている。回転体182の長尺方向の他方の端部付近には円形の貫通孔が設けられ、当該貫通孔には透明樹脂184が埋め込まれいる。当該透明樹脂184には、黒色の文字で「BIG」という文字列184aが描画されている。
演出用サブ回転役物180は、上下方向Yに移動可能に構成されており、原点位置から最も上側の位置(以下、最上点位置)まで移動し、その後、最上点位置から原点位置に復帰する。なお、回転軸部181には、長尺で平板状の連結棒185が連結されている。
図299は、演出用サブ回転役物180と、演出用サブ回転役物180を動作させる演出用サブ回転役物駆動部98とを示す右側面概略図である。演出用サブ回転役物180は、先に説明したように、回転軸部181と、回転体182とを備える。演出用サブ回転役物駆動部98は、サブ回転役物回転用モーター186と、ラック&ピニオン機構部187と、ピニオン連結用モーター188とを備える。
サブ回転役物回転用モーター186は、演出用サブ回転役物180の回転動作を司るユニットであり、回転軸部181における回転体182が連結されている側とは反対の側の端部に連結されている。サブ回転役物回転用モーター186の駆動力を受けて、演出用サブ回転役物180は例えば矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回りに回転する。本実施形態では、この回転の速度は、演出用サブ回転役物180に備えられる回転体182を視認できる程度の速度とした。
ラック&ピニオン機構部187およびピニオン連結用モーター188は、演出用サブ回転役物180の移動動作を司るユニットである。ラック&ピニオン機構部187は、ラック187aと、ピニオン187bとを備える。ラック187aの片側端部に、サブ回転役物回転用モーター186の取付部186aが連結されている。ピニオン187bの中心軸に、ピニオン連結用モーター188が連結されている。ラック&ピニオン機構部187によって、ピニオン連結用モーター188の回転運動を直線運動に変換することができる。この結果、ピニオン連結用モーター188の駆動力を受けて、サブ回転役物回転用モーター186と演出用サブ回転役物180とは一体的に、図中の実線で示した原点位置から図中の破線で示した最上点位置まで移動し、その後、最上点位置から原点位置に復帰する。なお、図中においては、図298において示した連結棒185の記載は省略している。連結棒185は、正面視においてラック187aを隠す機能を有し、演出用サブ回転役物180の移動動作を司るものではない。
演出用サブ回転役物180が図中の実線で示した原点位置にあるときには、当該演出用サブ回転役物180は、正面視において、当該回転体182の大部分が覆い板199の後ろ(裏面側)に隠れる位置に位置する。具体的には、遊技盤30の前後方向Zにおいて、演出用サブ回転役物180の回転体182は覆い板199より後ろ側に位置しており、演出用サブ回転役物180が原点位置にあるときには、回転体182の大部分が覆い板199の後ろに隠れる位置に演出用サブ回転役物180は位置する。
演出用サブ回転役物180が図中の破線で示した最上点位置にあるときには、演出用メイン回転役物170が最下点位置に移動した場合に、当該演出用サブ回転役物180は、正面視において、当該演出用メイン回転役物170の花びら部172の後ろ(裏面側)に当該演出用サブ回転役物180の回転体182の一部が隠れるように位置することが可能となる。具体的には、遊技盤30の前後方向Zにおいて、演出用サブ回転役物180の回転体182は上記花びら部172より後ろ側に位置していることから、演出用サブ回転役物180が最上点位置にあるときには、演出用サブ回転役物180の回転体182の一部が花びら部172の後ろに隠れる位置に位置することが可能となる。
図298の説明に戻る。正面視において左側に配置された演出用サブ回転役物(以下、第2演出用サブ回転役物とも呼ぶ)は、正面視において右側に配置された演出用サブ回転役物(以下、第1演出用サブ回転役物とも呼ぶ)180と比較して、ほぼ同一の構成を備える。すなわち、第2演出用サブ回転役物190は、第1演出用サブ回転役物180と同様に、回転軸部191と、回転体192とを備える。回転体192は、第1演出用サブ回転役物180の回転体182と比較して、透明樹脂193,194に描画されている文字列193a,194aが「SML」である点が相違し、その他の点については同一である。すなわち、回転体192には、虹色の「SML」という文字列193aと、黒色の「SML」という文字列194aとが描画されている。SMLは、SMALLの略語である。回転軸部191には、長尺で平板状の連結棒195が連結されている。
第2演出用サブ回転役物190を動作させる演出用サブ回転役物駆動部(以下、第2演出用サブ回転役物駆動部と呼ぶ)99についても、第1演出用サブ回転役物180を動作させる演出用サブ回転役物駆動部98(図299、以下、第1演出用サブ回転役物駆動部と呼ぶ)とほぼ同一の構成を備える。すなわち、第2演出用サブ回転役物駆動部99は、サブ回転役物回転用モーターと、ラック&ピニオン機構部と、ピニオン連結用モーターとを備える。第2演出用サブ回転役物駆動部99は、第1演出用サブ回転役物駆動部98と同様に、第2演出用サブ回転役物190を、正面視において左回りに回転させるとともに、原点位置から最上点位置まで移動させ、その後、最上点位置から原点位置に復帰させる。第2演出用サブ回転役物190が原点位置にあるときには、当該第2演出用サブ回転役物190は、正面視において、回転体192の大部分が覆い板199の後ろに隠れる位置に位置する。第2演出用サブ回転役物190が最上点位置にあるときには、演出用メイン回転役物170が最下点位置に移動した場合に、当該第2演出用サブ回転役物190は、正面視において、当該演出用メイン回転役物170の花びら部172の後ろに当該第2演出用サブ回転役物190の回転体192の一部が隠れるように位置することが可能となる。
《6-4-6》ビッグ・オア・スモール演出:
ビッグオアスモール演出処理について、次に詳しく説明する。ビッグオアスモール演出処理では、演出用メイン回転役物170と、第1演出用サブ回転役物180と、第2演出用サブ回転役物190とが協働して、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数と保留連の有無とを予告するためのビッグオアスモール演出を行う。ビッグオアスモール演出処理による演出用メイン回転役物170についての制御を、まず説明する。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回における当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、ビッグオアスモール演出を実行するか否かを抽選によって決定し、ビッグオアスモール演出を実行すると決定された場合に、ビッグオアスモール演出処理を実行する。ビッグオアスモール演出を実行するか否かを決定する上記抽選は、ビッグオアスモール演出用乱数を発生させ、当該乱数が予め定められた値と一致するか否かの判定によって行う。
ビッグオアスモール演出処理が実行開始されると、音声発光制御装置90のMPU92は、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の終了後(後述するオープニング期間の開始時)に、ピニオン連結用モーター176(図296参照)を制御して、演出用メイン回転役物170を原点位置から最下点位置まで移動させる。また、MPU92は、演出用メイン回転役物170についての上記移動を開始した時から所定時間が経過したタイミング(最下点位置に達する以前のタイミング)で、メイン回転役物回転用モーター174(図296参照)を制御して、演出用メイン回転役物170を正面視左回りRLに回転させると共に、拡大縮小機構部177(図296参照)を制御して、各花びら部172を花びら閉状態から花びら開状態に変化させる。
図300は、ビッグオアスモール演出処理による演出用メイン回転役物170等の動作を示す説明図である。上記タイミングでメイン回転役物回転用モーター174を制御し、拡大縮小機構部177を制御した結果、図300(a)に示すように、演出用メイン回転役物170は、原点位置から最下点位置まで移動する途中で(+Y方向に移動する途中で)、花びら閉状態から花びら開状態に変化すると共に、正面視左回りRLに回転する。
その後、MPU92は、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達した場合に、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、回転している演出用メイン回転役物170を所定の回転停止位置で停止させる。図300(b)に示した状態が所定の回転停止位置で停止した状態である。所定の回転停止位置(以下、所定回転停止位置と呼ぶ)については後述する。次いで、MPU92は、その停止させた状態から特定時間(例えば、3秒)が経過した後に、拡大縮小機構部177を制御して、各花びら部172を花びら開状態から花びら閉状態に変化させる。その後、MPU92は、ピニオン連結用モーター176を制御して、演出用メイン回転役物170を最下点位置から原点位置まで復帰させる。
所定回転停止位置について、次に詳しく説明する。本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170についての最下点位置における所定回転停止位置として、第1の所定回転停止位置と、第2の所定回転停止位置とが予め用意されている。第1の所定回転停止位置は、第1演出用サブ回転役物180と係わりあうことが可能な位置であり、具体的には、図300(b)に示した演出用メイン回転役物170の位置である。図300(b)に示すように、演出用メイン回転役物170が第1の所定回転停止位置にある場合には、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、最上点位置に移動してきた第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の文字列183a、または黒色の文字列184aが重なり合うことが可能となる。すなわち、遊技盤30の正面視において、最上点位置に位置する第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の文字列183a、または黒色の文字列184aに対して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZの中心が重なり合うときの演出用メイン回転役物170の位置が、第1の所定回転停止位置に相当する。本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170が原点位置から最下点位置に移動した場合に、遊技盤30の正面視において、最上点位置に移動してきた第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の文字列183a、または黒色の文字列184aの位置に対して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZの中心が重なり合うことが可能なように、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、回転している演出用メイン回転役物170を、第1の所定回転停止位置で停止させうる構成とした。
図301は、演出用メイン回転役物170についての第2の所定回転停止位置を示す説明図である。第2の所定回転停止位置は、第2演出用サブ回転役物190と係わりあうことが可能な位置であり、具体的には、図301に示した演出用メイン回転役物170の位置である。図301に示すように、演出用メイン回転役物170が第2の所定回転停止位置にある場合には、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、最上点位置に移動してきた第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の文字列193a、または黒色の文字列194aが重なり合うことが可能となる。すなわち、遊技盤30の正面視において、最上点位置に位置する第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の文字列193a、または黒色の文字列194aに対して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZの中心が重なり合うときの演出用メイン回転役物170の位置が、第2の所定回転停止位置に相当する。本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170が原点位置から最下点位置に移動した場合に、遊技盤30の正面視において、最上点位置に移動してきた第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の文字列193a、または黒色の文字列194aの位置に対して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZの中心が重なり合うことが可能なように、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、回転している演出用メイン回転役物170を、第2の所定回転停止位置で停止させうる構成とした。
なお、所定回転停止位置として、第1の所定回転停止位置と、第2の所定回転停止位置とのいずれを採用するかは、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった大当たり当選時に獲得したラウンド遊技の回数に応じて決定している。具体的には、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果が、16R確変大当たり又は16R通常大当たりである場合に、最下点位置においてメイン回転役物回転用モーター174を制御して、演出用メイン回転役物170を第1の所定回転停止位置で停止させる。一方、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果が、8R確変大当たり又は8R通常大当たりである場合に、最下点位置においてメイン回転役物回転用モーター174を制御して、演出用メイン回転役物170を第2の所定回転停止位置で停止させる。
ビッグオアスモール演出処理においては、先に説明した演出用メイン回転役物170についての制御を行うと共に、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御を行う。第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御について、次に説明する。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第1演出用サブ回転役物180と第2演出用サブ回転役物190とが同一の動きをするように、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御がなされている。
ビッグオアスモール演出処理が実行開始されると、音声発光制御装置90のMPU92は、演出用メイン回転役物170を原点位置から最下点位置まで移動させることに同期して、各ピニオン連結用モーター(図299参照)を制御することによって、各演出用サブ回転役物180,190を原点位置から最上点位置まで移動させる。この際の移動速度は一定とした。また、MPU92は、各演出用サブ回転役物180,190についての上記移動を開始した時から所定時間が経過したタイミング(最上点位置に達する以前のタイミング)で、各サブ回転役物回転用モーター186(図299参照)を制御して、各演出用サブ回転役物180,190を正面視左回りRLに回転させる。この際の回転速度は一定とした。この結果、図300(a)に示すように、各演出用サブ回転役物180,190は、原点位置から最上点位置まで移動する途中で(-Y方向に移動する途中で)、正面視左回りRLに回転する。なお、演出用メイン回転役物170および各演出用サブ回転役物180,190が、図300(a)に示す形態となったときには、演出用メイン回転役物170に対して、各演出用サブ回転役物180,190は距離的に離間していることから、各演出用サブ回転役物180,190の回転体182,192は、遊技盤30を正面視した場合に演出用メイン回転役物170の花びら部172を通すことなく視認可能となっている。なお、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、演出用メイン回転役物170を原点位置から最下点位置まで移動させることに同期して、各演出用サブ回転役物180,190を原点位置から最上点位置まで移動させていたが、両者の移動のタイミングは必ずしも一致させる必要はなく、変形例として、両者の移動のタイミングをずらす構成としてもよい。具体的には、演出用メイン回転役物170を先に最下点位置まで移動させた後に、各演出用サブ回転役物180,190を最上点位置に移動させる構成としてもよいし、各演出用サブ回転役物180,190先に最上点位置まで移動させた後に、演出用メイン回転役物170を最下点位置まで移動させる構成としてもよい。
その後、MPU92は、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達した場合に、各サブ回転役物回転用モーター186を制御して、回転している各演出用サブ回転役物180,190を特定の回転停止位置で停止させる。図300(b)に示した状態が特定の回転停止位置で停止した状態である。特定の回転停止位置(以下、特定回転停止位置と呼ぶ)については後述する。各演出用サブ回転役物180,190が特定の回転停止位置で停止するタイミングは、演出用メイン回転役物170が最下点位置において所定回転停止位置で停止するタイミングと同期するように制御されている。なお、両者の回転を停止するタイミングは必ずしも一致させる必要はなく、変形例として両者の回転を停止するタイミングをずらす構成としてもよい。具体的には、回転している演出用メイン回転役物170を先に所定回転停止位置で停止させた後に、回転している各演出用サブ回転役物180,190を特定回転停止位置で停止させる構成としてもよいし、回転している各演出用サブ回転役物180,190を先に特定回転停止位置で停止させた後に、回転している演出用メイン回転役物170を所定回転停止位置で停止させる構成としてもよい。次いで、MPU92は、その停止させた状態から特定時間(例えば、3秒)が経過した後に、各ピニオン連結用モーター188を制御して、各演出用サブ回転役物180,190を最上点位置から原点位置まで復帰させる。
特定回転停止位置について、次に詳しく説明する。本実施形態のパチンコ機10では、各演出用サブ回転役物180,190についての最上点位置における特定回転停止位置として、第1の特定回転停止位置と、第2の特定回転停止位置とが予め用意されている。第1の特定回転停止位置は、図298に示すように、虹色の文字列183a(または193a)が上側となる位置である。第2の特定回転停止位置は、図298の記載とは上下方向が反転した状態、すなわち、黒色の文字列184a(または194a)が上側となる位置である。
図300(b)には、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達するのと同期して、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達し、その後に、各演出用サブ回転役物180,190が第1の特定回転停止位置で停止された状態が示されている。上述したように、第1の特定回転停止位置では、各演出用サブ回転役物180,190は、虹色の文字列183a(または193a)が上側となった状態となる。一方、図300(b)に示した状態では、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において第1の所定回転停止位置に停止することから、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aが重なり合う。すなわち、回転した状態にある演出用メイン回転役物170と、回転した状態にある第1演出用サブ回転役物180とが共に停止して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aがピッタリと重なり合うことになる。一方、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aは、拡大レンズLZの位置と重なっていない。
図301についても、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達するのと同期して、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達し、その後に、各演出用サブ回転役物180,190が第1の特定回転停止位置で停止された状態が示されている。図301に示した状態では、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において第2の所定回転停止位置に停止することから、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aが重なり合う。すなわち、回転した状態にある演出用メイン回転役物170と、回転した状態にある第2演出用サブ回転役物190とが共に停止して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aがピッタリと重なり合うことになる。一方、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aは、拡大レンズLZの位置と重なっていない。
図302は、各演出用サブ回転役物180,190についての第2の特定回転停止位置を示す説明図である。図302には、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達するのと同期して、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達し、その後に、各演出用サブ回転役物180,190が第2の特定回転停止位置で停止された状態が示されている。上述したように、第2の特定回転停止位置では、各演出用サブ回転役物180,190は、黒色の文字列184a(または194a)が上側となった状態となる。一方、図302に示した状態では、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において第1の所定回転停止位置に停止することから、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aが重なり合う。すなわち、回転した状態にある演出用メイン回転役物170と、回転した状態にある第1演出用サブ回転役物180とが共に停止して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aがピッタリと重なり合うことになる。一方、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された黒色の「SML」という文字列194aは、拡大レンズLZの位置と重なっていない。
図303についても、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達するのと同期して、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達し、その後に、各演出用サブ回転役物180,190が第2の特定回転停止位置で停止された状態が示されている。図303に示した状態では、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において第2の所定回転停止位置に停止することから、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された黒色の「SML」という文字列194aが重なり合う。すなわち、回転した状態にある演出用メイン回転役物170と、回転した状態にある第2演出用サブ回転役物190とが共に停止して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された黒色の「SML」という文字列194aがピッタリと重なり合うことになる。一方、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aは、拡大レンズLZの位置と重なっていない。
なお、特定回転停止位置として、第1の特定回転停止位置と、第2の特定回転停止位置とのいずれを採用するかは、保留連の有無に応じて決定している。具体的には、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった大当たり当選に係る遊技回の終了時に実行される保留連の有無の判定結果が保留連有りである場合に、各演出用サブ回転役物180,190における最上点位置において各サブ回転役物回転用モーター186を制御して、各演出用サブ回転役物180,190を第1の特定回転停止位置で停止させる。一方、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった大当たり当選に係る遊技回の終了時に実行される保留連の有無の判定結果が保留連無しである場合に、各演出用サブ回転役物180,190における最上点位置において各メイン回転役物回転用モーター174を制御して、各演出用サブ回転役物180,190を第2の特定回転停止位置で停止させる。
音声発光制御装置90は、演出用メイン回転役物170が最下点位置において回転が停止している上記特定時間の期間において、表示制御装置100に対して、図柄表示装置41の表示面41aに所定画像を表示させる処理を行う。所定画像は、一発告知演出の際に表示させた所定画像と同一の画像である。すなわち、図300(b)、図301~図303に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに、演出用メイン回転役物170が最下点位置にあるときに拡大レンズLZが移動可能な円軌道と重なるように複数(本実施形態では10個)の円形の高輝度部HBが等間隔を開けて配置された画像を、所定画像として表示させる。
所定画像に含まれる各高輝度部HBから発する光は、遊技盤30の前側に向かって進むが、途中、各花びら部172によって遮断されたり、隣り合う花びら部172の隙間から遊技者側に抜けたり、1枚の花びら部172Lに埋め込まれた拡大レンズLZを介して拡大されて遊技者側に送られる。ビッグオアスモール演出処理によれば、先に説明したように、遊技盤30の正面視において、拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180または第2演出用サブ回転役物190に備えられた文字列(183a、184a、193a、194aのいずれか)が重なり合うことから、所定画像に含まれる高輝度部HBから発する光によって、当該文字列を拡大して目立たせて表示させることができる。
まとめると、ビッグオアスモール演出処理によれば、演出用メイン回転役物170と、第1演出用サブ回転役物180と、第2演出用サブ回転役物190とが次のように動作することになる。
ビッグオアスモール演出処理が実行開始されると、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の終了後に、演出用メイン回転役物170が図285に示す原点位置から最下点位置まで移動するとともに、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190が図285に示す原点位置から最上点位置まで移動する。演出用メイン回転役物170は、原点位置から最下点位置まで移動する途中で、花びら閉状態から花びら開状態に変化すると共に、正面視左回りRLに回転する。第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190は、原点位置から最上点位置まで移動する途中で、正面視左回りRLに回転する(図300参照)。なお、本実施形態の変形例として、演出用メイン回転役物170と、第1および第2演出用サブ回転役物180,190とが移動を開始するに際して、「ビッグオアスモール」との音声を出力する構成としてもよい。
演出用メイン回転役物170は、最下点位置に達すると、第1または第2の所定回転停止位置に停止する。第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190は、最上点位置に達すると、第1または第2の特定回転停止位置に停止する。なお、演出用メイン回転役物170が最下点位置において所定回転停止位置で停止するタイミングと、各演出用サブ回転役物180,190が特定回転停止位置で停止するタイミングとは同期するように制御されている。その後、演出用メイン回転役物170、第1演出用サブ回転役物180、および第2演出用サブ回転役物190は、特定時間(例えば、3秒)、停止した状態を保つ。この特定時間の期間においては、演出用メイン回転役物170、第1演出用サブ回転役物180、および第2演出用サブ回転役物190は、図300(b)、図301、図302、または図303に示す形態を取り得る。
図300(b)に示す形態によれば、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aが、拡大レンズLZによって拡大されて表示される。図301に示す形態によれば、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aが、拡大レンズLZによって拡大されて表示される。図302に示す形態によれば、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aが、拡大レンズLZによって拡大されて表示される。図303に示す態様によれば、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画され黒色の「SML」という文字列194aが、拡大レンズLZによって拡大されて表示される。換言すると、演出用メイン回転役物170および各演出用サブ回転役物180,190が、図300(b)、図301、図302、または図303に示す形態となったときに、第1または第2演出用サブ回転役物180,190の回転体182,192に描画された虹色の「BIG」という文字列183a、虹色の「SML」という文字列193a、黒色の「BIG」という文字列184a、または黒色の「SML」という文字列194aが、拡大レンズLZを備えた花びら部172Lを通して視認可能となる。
上記特定時間の期間において、演出用メイン回転役物170、第1演出用サブ回転役物180、および第2演出用サブ回転役物190が、図300(b)、図301、図302、および図303に示す形態のうちのいずれを取り得るかは、先に説明したように、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果から特定されるラウンド遊技の回数と、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった大当たり当選に係る遊技回の終了時に実行される保留連の有無の判定結果とによって決定される。すなわち、ラウンド遊技の回数が16回であり、保留連が有りの場合には、図300(b)に示す形態、すなわち、虹色の「BIG」という文字列183aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。ラウンド遊技の回数が16回であり、保留連が無しの場合には、図302に示す形態、すなわち、黒色の「BIG」という文字列184aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。ラウンド遊技の回数が8回であり、保留連が有りの場合には、図301に示す形態、すなわち、虹色の「SML」という文字列193aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。ラウンド遊技の回数が8回であり、保留連が無しの場合には、図303に示す形態、すなわち、黒色の「SML」という文字列194aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の終了後に、演出用メイン回転役物170が回転しながら最下点位置に下りてくるとともに、第1および第2演出用サブ回転役物180,190が回転しながら最上点位置に上がってきて、その後、演出用メイン回転役物170と、第1および第2演出用サブ回転役物180,190とが共に回転を停止し、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1または第2演出用サブ回転役物180,190に描画された文字列183a、184a、193a、194aのいずれかを拡大して表示するというビッグオアスモール演出を実行することによって、ラウンド遊技の回数と保留連の有無とを遊技者に告知することができる。
上記構成のビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZに対して、第1または第2演出用サブ回転役物180,190に描画された文字列183a、184a、193a、194aのいずれが一致するか(止まるか)といった緊迫感(ドキドキ感)を、遊技者に対して付与することができる。その上で、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1演出用サブ回転役物180に描画された虹色の「BIG」の文字列183aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が16回となり、保留連が有りである二重の喜びを遊技者に対して付与することができる。また、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1演出用サブ回転役物180に描画された黒色の「BIG」の文字列184aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が16回となる喜びを遊技者に対して付与することができ、一方で、当たり抽選において大当たり当選した場合の保留連が無しであるといった少しの落胆感を遊技者に対して付与することができる。また、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第2演出用サブ回転役物190に描画された虹色の「SML」の文字列193aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の保留連が有りである喜びを遊技者に対して付与することができ、一方で、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が8回となることの少しの落胆感を遊技者に対して付与することができる。さらに、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第2演出用サブ回転役物190に描画された黒色の「SML」の文字列194aが拡大して表示された場合には、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が8回となり、保留連が無しとなるので、大当たりに当選しないよりは良かったなといった感情(と少しの落胆感)を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
図304は、比較例の回転装置の側面概略図である。当該回転装置は、演出用回転役物970と、回転用モーター974と、拡大縮小機構部977と、LED(発光ダイオード)979とを備える。演出用回転役物970は、回転軸部971と、複数の花びら部972とを備える。各花びら部972は、本実施形態のパチンコ機10における花びら部172と同様に、板状の部材で、正面視において、花びらの形状を有する。回転用モーター974は、本実施形態のパチンコ機10におけるメイン回転役物回転用モーター174とほぼ同じ構成である。拡大縮小機構部977は、本実施形態のパチンコ機10における拡大縮小機構部177とほぼ同じ構成である。この比較例の回転装置では、各花びら部972は、半透明の材料によって形成されている。各花びら部972の裏面側には、LED979がそれぞれ取り付けられている。各LED979は、半透明の花びら部972のそれぞれを裏面側から照射する。各LED979の取付位置は、各花びら部972に対してすぐ近くの位置であり、各LED979は、各花びら部972と同期して回転するように構成されている。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、円形の高輝度部HBが描画された画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させることによって、高輝度部HBを花びら部172Lを照射する光源としているのに対して、従来の回転装置では、花びら部972の裏面側のすぐ近くに取り付けられたLED979が、各花びら部972を直接的に照射していた。
上記比較例の回転装置では、各花びら部972と各LED979との間の距離は短いものであった。このため、比較例の回転装置では、各花びら部972と各LED979との間に、板状の部材を差し込むことはあり得なかった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、花びら部172Lを照射する光源を、図柄表示装置41の表示面41aに表示させた高輝度部HBによって構成することで、花びら部172Lと花びら部172Lを照射する光源との間の距離を長くして、当該間の空間に演出用サブ回転役物180,190を差し込むことが可能なようにした。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、花びら部172Lを備える第1演出用サブ回転役物180に対して第2演出用サブ回転役物190を協働させることができ、当該協働を含む特定の演出、本実施形態では、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数と保留連の有無とを告知するためのビッグオアスモール演出を実装することが可能となった。
また、本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170は、回転軸部171を中心として回転可能な複数の花びら部172を備え、複数の花びら部172のうちの一つである花びら部172Lは、拡大レンズLZを備えることによって、図柄表示装置41の表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HBを視認可能に構成され、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。各演出用サブ回転役物180に備えられる各回転体182,192は、回転可能に構成され、遊技盤30を正面視した場合に演出用メイン回転役物170の花びら部172Lを通すことなく視認可能な第1位置(例えば、図300(a)を参照)と、花びら部172Lを通して視認可能な第2位置(例えば、図300(b)、図301、図302、または図303を参照)との間で変位可能である。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な第1状態となり、ビッグオアスモール演出において、回転する花びら部172Lの裏面側に各演出用サブ回転役物180に備えられる各回転体182,192が移動してくることによって、回転体182または回転体192が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182または回転体192が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能となる第2状態となる。このために、一発告知演出によって、第1状態となった場合に、先に説明したように、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選であることを遊技者に告知することができる。また、ビッグオアスモール演出によって、第2状態となった場合に、先に説明したように、獲得したラウンド遊技の回数が16回になるか8回になるか、保留連が有るか無いかといったことを遊技者に告知することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出によって、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選となる喜びを遊技者に対して付与するができると共に、ビッグオアスモール演出によって、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回になるか8回になるか、保留連が有るか無いかといった期待感と少しの落胆感とを遊技者に対して付与することができる。これらの結果、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、演出用サブ回転役物180,190に備えられた回転体182,192の外形が、遊技盤30を正面視した場合に、回転体182,192の回転の中心を対称の点として点対称となっていることから、演出用サブ回転役物180,190を回転させたときの回転体182,192の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170が備える花びら部172や、演出用サブ回転役物180,190が備える回転体182,192を樹脂材料によって形成される構成としていることから、これら部品の形成が容易となるため、これら部品の形状の自由度が高い。このため、これら部品を備える演出用メイン回転役物170や、演出用サブ回転役物180,190を用いた演出、すなわち、一発告知演出やビッグオアスモール演出をよりインパクトの高いものとすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170に備えられる回転軸部171は遊技盤30の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤30の表面に対して高い精度で平行となる平面上で花びら部172を回転させることができる。このため、演出用メイン回転役物170の外径を大きくすることが容易であり、この結果、一発告知演出およびビッグオアスモール演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、従来より知られている回転役物は、発光部を備え、当該発光部が発光した状態で回転するだけの演出を実行可能なものであった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、第1回転体の一例である演出用メイン回転役物170と、演出用メイン回転役物170の花びら部172Lを裏面側から照射しうる光源として機能する図柄表示装置41とが独立した構成であることから、裏面側の光源が発光した状態で演出用メイン回転役物170が回転するといった一発告知演出と、裏面側の光源が発光しない状態で演出用メイン回転役物170と第2回転体の一例である演出用サブ回転役物180,190とが係わり合う演出であって、演出用メイン回転役物170自体は主に回転するだけといったビッグオアスモール演出との両方が実行可能となった。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、回転役物と光源とを独立させることによって従来より多様な種類の演出を実現することが可能となった。その上、本実施形態のパチンコ機10では、上記光源として機能する図柄表示装置41は、当たり抽選の結果を報知するための変動表示や、キャラクターの表示等の種々の演出表示を行うことができることから、装置のいっそう効率的な使用が可能となっている。
《6-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図305は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSx0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSx0102に進む。
ステップSx0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSx0103に進む。
ステップSx0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSx0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図309)において、その値を更新する。
ステップSx0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSx0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSx0104を実行した後、ステップSx0105に進む。
ステップSx0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSx0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSx0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図305:Sx0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図306は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSx0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSx0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sx0201:YES)、ステップSx0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSx0203に進む。
ステップSx0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSx0204に進む。
ステップSx0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSx0209に進む。
ステップSx0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sx0201:NO)、ステップSx0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSx0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sx0205:YES)、ステップSx0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSx0207に進む。一方、ステップSx0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sx0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSx0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSx0208に進む。
ステップSx0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSx0209に進む。
ステップSx0209では、上述したステップSx0204又はステップSx0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSx0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sx0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSx0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sx0209:YES)、ステップSx0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSx0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSx0212に進む。
ステップSx0212では、ステップSx0103(図305)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSx0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSx0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSx0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSx0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSx0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSx0212を実行した後、ステップSx0213に進む。
ステップSx0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSx0213を実行した後、ステップSx0214に進む。
ステップSx0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図309:ステップSx0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSx0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図306:Sx0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図307は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSx0301では、始動口用の入球処理(図306)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSx0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSx0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sx0302:YES)、ステップSx0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図289(a))を参照する。その後、ステップSx0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSx0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sx0302:NO)、ステップSx0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図289(b))を参照する。その後、ステップSx0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSx0305では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sx0305:YES)、ステップSx0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSx0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSx0307を実行した後、ステップSx0308に進む。
ステップSx0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSx0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sx0308:YES)、ステップSx0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSx0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sx0308:NO)、ステップSx0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、ステップSx0315に進む。
ステップSx0305において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sx0305:NO)、ステップSx0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSx0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSx0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSx0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sx0313:YES)、ステップSx0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSx0315に進む。一方、ステップSx0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sx0313:NO)、ステップSx0315に進む。
ステップSx0315では、始動口用の入球処理(図306)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSx0316に進み、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSx0316を実行した後、ステップSx0317に進む。
ステップSx0317では、ステップSx0316によって取得した変動時間情報から変動パターンを特定し、特定した変動パターンの種別を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。ステップSx0317を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図305:Sx0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図308は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSx0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSx0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sx0401:YES)、ステップSx0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSx0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sx0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSx0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sx0402:YES)、ステップSx0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSx0404に進む。
ステップSx0404では、ステップSx0103(図305)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSx0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sx0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図309は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSx0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSx0502に進む。
ステップSx0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSx0503に進む。
ステップSx0503では、ステップSx0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSx0503を実行した後、ステップSx0504に進む。
ステップSx0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSx0505に進む。
ステップSx0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSx0506に進む。ステップSx0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSx0506を実行した後、ステップSx0507に進む。
ステップSx0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSx0508に進む。
ステップSx0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSx0509に進む。
ステップSx0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSx0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSx0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sx0509:NO)、ステップSx0510及びステップSx0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSx0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSx0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSx0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sx0509:YES)、ステップSx0503に戻り、ステップSx0503からステップSx0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSx0503からステップSx0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図309:Sx0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図310は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSx0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSx0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sx0601:YES)、ステップSx0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSx0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sx0601:NO)、ステップSx0602に進む。
ステップSx0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSx0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sx0602:NO)、ステップSx0603に進む。
ステップSx0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSx0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSx0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sx0602:YES)、ステップSx0604に進む。
ステップSx0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSx0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図310:Sx0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図311は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSx0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSx0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sx0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSx0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sx0701:YES)、ステップSx0702に進む。
ステップSx0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSx0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSx0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSx0703を実行した後、ステップSx0704に進む。
ステップSx0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSx0704を実行した後、ステップSx0705に進む。
ステップSx0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSx0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSx0705を実行した後、ステップSx0706に進む。
ステップSx0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSx0705およびステップSx0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図309)におけるステップSx0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSx0706を実行した後、ステップSx0707に進む。
ステップSx0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSx0707を実行した後、ステップSx0708に進む。
ステップSx0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSx0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図311:Sx0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図312は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSx0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図288)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図288)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSx0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSx0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSx0801:YES)、ステップSx0802~ステップSx0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSx0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSx0801:NO)、ステップSx0808~ステップSx0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSx0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSx0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSx0804に進む。ステップSx0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSx0805に進む。
ステップSx0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSx0805を実行した後、ステップSx0806に進む。
ステップSx0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSx0807へ進む。
ステップSx0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSx0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図309)におけるステップSx0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSx0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sx0801:NO)、ステップSx0808に進む。
ステップSx0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSx0809に進む。ステップSx0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSx0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSx0811に進む。
ステップSx0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSx0811を実行した後、ステップSx0812に進む。
ステップSx0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSx0813に進む。
ステップSx0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSx0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図309)におけるステップSx0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図311:Sx0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図313は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSx0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSx0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sx0901:YES)、ステップSx0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図289(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSx0904に進む。
一方、ステップSx0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sx0901:NO)、ステップSx0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図289(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSx0904に進む。
ステップSx0904では、ステップSx0902又はステップSx0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSx0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sx0904:YES)、ステップSx0905に進む。
ステップSx0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSx0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sx0905:NO)、ステップSx0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図290(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSx0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sx0905:YES)、ステップSx0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図290(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSx0906又はステップSx0907の処理を実行した後、ステップSx0908に進む。
ステップSx0908では、ステップSx0906又はステップSx0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSx0908を実行した後、ステップSx0909に進む。
ステップSx0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図287)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSx0906又はステップSx0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSx0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSx0904において、ステップSx0902又はステップSx0903における当たり抽選の当否結果が大当たり当選でない場合には(Sx0904:NO)、ステップSx0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図287)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSx0911に進む。
ステップSx0911において、ステップSx0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sx0911:YES)、ステップSx0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSx0912を実行した後、ステップSx0913に進む。
一方、ステップSx0911において、ステップSx0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sx0911:NO)、ステップSx0912を実行することなく、ステップSx0913に進む。
ステップSx0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSx0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図311:Sx0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図314は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSx1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSx1002に進む。
ステップSx1002では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップSx1002では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSx1002を実行した後、ステップSx1003に進む。
ステップSx1003では、ステップSx1002で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSx1001で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSx1003を実行した後、ステップSx1004に進む。
ステップSx1004では、ステップSx1003で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図310:Sx0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図315は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSx1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSx1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図314)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSx1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sx1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSx1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sx1101:YES)、ステップSx1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSx1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSx1103を実行した後、ステップSx1104に進む。
ステップSx1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSx1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sx1104:NO)、ステップSx1105に進む。
ステップSx1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSx1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sx1105:YES)、ステップSx1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSx1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sx1106:YES)、ステップSx1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSx1107を実行した後、ステップSx1108に進む。一方、ステップSx1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sx1106:NO)、ステップSx1107を実行することなく、ステップSx1108に進む。
ステップSx1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSx1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sx1108:NO)、ステップSx1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSx1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSx1109:NO)には、ステップSx1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSx1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSx1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sx1108:YES)、または、ステップSx1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSx1109:YES)には、ステップSx1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSx1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sx1105:NO)に、ステップSx106~ステップSx1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSx1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sx1104:YES)、ステップSx1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSx1111を実行した後、ステップSx1112に進む。ステップS1112では、保留情報記憶エリア64bに残された保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を確認し、残された保留情報の中に大当たり当選があるか否を判定する。ステップSx1112において、残された保留情報の中に大当たり当選があると判定した場合には(Sx1112:YES)、ステップSx1113に進み、保留連有りコマンドを設定する。保留連有りコマンドは、保留情報記憶エリア64bに残された保留情報の中に大当たり当選があること、すなわち、保留連が有ることをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるためのコマンドである。ステップSx1113を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。一方、ステップSx1112において、残された保留情報の中に大当たり当選がないと判定した場合には(Sx1112:NO)、ステップSx1114に進み、保留連無しコマンドを設定する。保留連無しコマンドは、保留情報記憶エリア64bに残された保留情報の中に大当たり当選がないこと、すなわち、保留連が無いことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるためのコマンドである。ステップSx1114を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図309:Sx0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図316は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSx1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSx1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sx1201:NO)、ステップSx1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSx1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sx1202:NO)、ステップSx1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSx1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sx1203:NO)、ステップSx1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSx1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sx1204:YES)、ステップSx1205に進む。一方、ステップSx1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sx1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSx1206に進む。ステップSx1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSx1207に進む。
ステップSx1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSx1207を実行した後、前述したステップSx1208に進む。
ステップSx1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSx1208を実行した後、ステップSx1209に進む。
ステップSx1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図309)におけるステップSx0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSx1209を実行した後、ステップSx1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sx1203:YES)、ステップSx1211に進む。
ステップSx1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSx1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sx1211:YES)、ステップSx1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSx1213に進む。
ステップSx1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSx1213を実行した後、ステップSx1214に進む。
ステップSx1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSx1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図309:ステップSx0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSx1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sx1202:YES)、ステップSx1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSx1216を実行した後、ステップSx1217に進む。
ステップSx1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSx1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sx1217:YES)、ステップSx1218に進む。一方、ステップSx1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sx1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSx1219に進む。
ステップSx1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSx1219を実行した後、ステップSx1220に進む。
ステップSx1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSx1220を実行した後、ステップSx1221に進む。
ステップSx1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図309)におけるステップSx0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSx1221を実行した後、ステップSx1222に進む。
ステップSx1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sx1201:YES)、ステップSx1223に進む。
ステップSx1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sx1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSx1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sx1223:YES)、ステップSx1224に進む。
ステップSx1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSx1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSx1225を実行した後、ステップSx1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSx1226を実行した後、ステップSx1227に進む。
ステップSx1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSx1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sx1227:YES)、ステップSx1228に進む。
ステップSx1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図309)におけるステップSx1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSx1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSx1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sx1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSx1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sx1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図316:Sx1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図317は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSx1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSx1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sx1301:NO)、ステップSx1302に進む。
ステップSx1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSx1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sx1302:YES)、ステップSx1303に進む。
ステップSx1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSx1304に進む。
ステップSx1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図309:ステップSx0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSx1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSx1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sx1302:NO)、ステップSx1303およびステップSx1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSx1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sx1301:YES)、ステップSx1305に進む。
ステップSx1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSx1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sx1305:YES)、ステップSx1306に進む。
ステップSx1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSx1307に進む。
ステップSx1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図309:ステップSx0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSx1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSx1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sx1305:NO)、ステップSx1306およびステップSx1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図316:Sx1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図318は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSx1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSx1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sx1401:YES)、ステップSx1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSx1402を実行した後、ステップSx1403に進む。
ステップSx1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSx1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSx1405に進む。
ステップSx1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSx1406に進む。
ステップSx1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSx1411に進む。
一方、ステップSx1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sx1401:NO)、ステップSx1407に進み、RAM64の16R通常大当たりフラグおよび8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSx1408に進む。
ステップSx1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSx1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSx1410に進む。
ステップSx1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSx1411に進む。
ステップSx1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図309:Sx0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図319は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSx1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSx1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sx1501:NO)、ステップSx1502に進む。
ステップSx1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSx1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sx1502:NO)、ステップSx1503に進む。
ステップSx1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSx1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sx1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sx1503:YES)、ステップSx1504に進む。
ステップSx1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSx1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sx1504:YES)、ステップSx1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSx1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sx1504:NO)、ステップSx1506に進む。
ステップSx1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSx1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sx1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSx1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sx1506:YES)、ステップSx1507に進む。
ステップSx1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSx1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSx1507において開閉実行モードではなく(Sx1507:NO)、且つ、ステップSx1508において高頻度サポートモードである場合には(Sx1508:YES)、ステップSx1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSx1510に進む。
ステップSx1510では、ステップSx1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSx1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sx1510:YES)、ステップSx1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSx1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sx1510:NO)、ステップSx1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSx1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sx1507:YES)、又は、ステップSx1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sx1508:NO)、ステップSx1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSx1513に進む。
ステップSx1513では、ステップSx1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSx1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sx1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSx1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sx1513:YES)、ステップSx1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSx1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sx1502:YES)、ステップSx1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSx1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sx1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSx1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sx1515:YES)、ステップSx1516に進む。
ステップSx1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSx1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSx1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sx1501:YES)、ステップSx1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図319:Sx1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図320は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSx1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sx1601:YES)、ステップSx1602に進む。
ステップSx1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSx1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sx1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSx1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sx1602:YES)、ステップSx1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSx1603を実行した後、ステップSx1604に進む。
ステップSx1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSx1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSx1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sx1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSx1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sx1605:YES)、ステップSx1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSx1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sx1601:NO)、ステップSx1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSx1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sx1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSx1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sx1607:YES)、ステップSx1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSx1609に進む。
ステップSx1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sx1609:NO)、ステップSx1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSx1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sx1610:YES)、ステップSx1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSx1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sx1609:YES)、又は、ステップSx1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sx1610:NO)、ステップSx1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《6-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図321は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSx1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSx1701を実行した後、ステップSx1702に進む。
ステップSx1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSx1701で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSx1702を実行した後、ステップSx1703に進む。
ステップSx1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSx1703を実行した後、ステップSx1704に進む。
ステップSx1704では、一発告知演出用処理を実行する。一発告知演出用処理は、「遊技機による処理の概要と演出動作」の欄に含まれる「一発告知演出」の欄で詳述した一発告知演出を実現するための処理である。先に説明したように、一発告知演出は、演出用メイン回転役物170の動作によって、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選であることを告知するための演出である。具体的には、一発告知演出は、図297に例示した内容の演出を行う。ステップSx1704を実行した後、ステップSx1705に進む。
ステップSx1705では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSx1705を実行した後、ステップSx1706に進む。
ステップSx1706では、ビッグオアスモール演出用処理を実行する。ビッグオアスモール演出用処理は、「遊技機による処理の概要と演出動作」の欄に含まれる「ビッグオアスモール演出」の欄で詳述したビッグオアスモール演出を実現するための処理である。先に説明したように、ビッグオアスモール演出は、演出用メイン回転役物170と、第1演出用サブ回転役物180と、第2演出用サブ回転役物190とが協働して、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数と保留連の有無とを予告するための演出である。具体的には、ビッグオアスモール演出は、図300~図303に例示した内容の演出を行う。ステップSx1706を実行した後、ステップSx1707に進む。
ステップSx1707では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSx1707を実行した後、ステップSx1708に進む。
ステップSx1708では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSx1708を実行した後、ステップSx1709に進む。
ステップSx1709では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSx1709を実行した後、ステップSx1710に進む。
ステップSx1710では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSx1710を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図321:Sx1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図322は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSx1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSx1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sx1801:YES)、ステップSx1802に進む。
ステップSx1802では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSx1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sx1802:YES)、ステップSx1803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSx1803を実行した後、ステップSx1804に進む。
ステップSx1804では、保留変化予告演出用処理を実行する。保留変化予告演出用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「保留変化予告演出」の欄で詳述した保留変化予告演出を実現するための処理である。先に説明したように、保留変化予告演出は、各保留表示アイコンH,Zの表示色をデフォルト色から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンH,Zに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する演出である。ステップSx1804を実行した後、ステップSx1806に進む。
ステップSx1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sx1802:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSx1805に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSx1805を実行した後、ステップSx1806に進む。
ステップSx1803及びステップSx1805の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSx1806では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSx1806を実行した後、ステップSx1807に進む。
ステップSx1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sx1801:NO)、ステップSx1802~ステップSx1806を実行することなく、ステップSx1807に進む。
ステップSx1807では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSx1803において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSx1805において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSx1807を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図321:Sx1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図323は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSx1901では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSx1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sx1901:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSx1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sx1901:YES)、ステップSx1902に進む。
ステップSx1902では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSx1903に進む。
ステップSx1903では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSx1903を実行した後、ステップSx1904に進む。
ステップSx1904では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図286参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の当否結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSx1905では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSx1904において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSx1906に進む。
ステップSx1906では、今回の遊技回においてステップSx1903で設定された演出パターン、ステップSx1904で設定された停止図柄、ステップSx1905で設定された変動パターンの情報、ステップSx1906で得られた保留表示の情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSx1907に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSx1907を実行した後、ステップSx1908に進む。
ステップSx1908では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSx1908を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図323:Sx1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図324は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSx2001では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSx2002に進む。
ステップSx2002では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSx2002では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図323)のステップSx1902で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSx2002を実行した後、ステップSx2003に進む。
ステップSx2003では、Sx2002で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図323)のステップSx1902で把握した変動時間と、ステップSx2001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSx2003を実行した後、ステップSx2004に進む。
ステップSx2004では、ステップSx2003によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSx2004を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図323:Sx1909)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図325は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSx2101では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSx2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sx2101:YES)、ステップSx2102に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSx2104に進む。
一方、ステップSx2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sx2101:NO)、ステップSx2103に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSx2104に進む。
ステップSx2104では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図326は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSx2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSx2202に進む。
ステップSx2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図327は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSx2301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図328は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSx2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図327)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sx2401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSx2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sx2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSx2403に進む。
ステップSx2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sx2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSx2404に進む。
ステップSx2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sx2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSx2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《6-7》作用・効果:
以上詳述したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の終了後に、演出用メイン回転役物170が回転しながら最下点位置に下りてくるとともに、第1および第2演出用サブ回転役物180,190が回転しながら最上点位置に上がってきて、その後、演出用メイン回転役物170と、第1および第2演出用サブ回転役物180,190とが共に回転を停止し、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1または第2演出用サブ回転役物180,190に描画された文字列183a、184a、193a、194aのいずれかを拡大して表示するというビッグオアスモール演出を実行することによって、ラウンド遊技の回数と保留連の有無とを遊技者に告知することができる。
上記構成のビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZに対して、第1または第2演出用サブ回転役物180,190に描画された文字列183a、184a、193a、194aのいずれが一致するか(止まるか)といった緊迫感(ドキドキ感)を、遊技者に対して付与することができる。その上で、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1演出用サブ回転役物180に描画された虹色の「BIG」の文字列183aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が16回となり、保留連が有りである二重の喜びを遊技者に対して付与することができる。また、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1演出用サブ回転役物180に描画された黒色の「BIG」の文字列184aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が16回となる喜びを遊技者に対して付与することができ、一方で、当たり抽選において大当たり当選した場合の保留連が無しであるといった少しの落胆感を遊技者に対して付与することができる。また、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第2演出用サブ回転役物190に描画された虹色の「SML」の文字列193aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の保留連が有りである喜びを遊技者に対して付与することができ、一方で、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が8回となることの少しの落胆感を遊技者に対して付与することができる。さらに、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第2演出用サブ回転役物190に描画された黒色の「SML」の文字列194aが拡大して表示された場合には、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が8回となり、保留連が無しとなるので、大当たりに当選しないよりは良かったなといった感情(と少しの落胆感)を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170は、回転軸部171を中心として回転可能な複数の花びら部172を備え、複数の花びら部172のうちの一つである花びら部172Lは、拡大レンズLZを備えることによって、図柄表示装置41の表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HBを視認可能に構成され、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。各演出用サブ回転役物180に備えられる各回転体182,192は、回転可能に構成され、遊技盤30を正面視した場合に演出用メイン回転役物170の花びら部172Lを通すことなく視認可能な第1位置(例えば、図300(a)を参照)と、花びら部172Lを通して視認可能な第2位置(例えば、図300(b)、図301、図302、または図303を参照)との間で変位可能である。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な第1状態となり、ビッグオアスモール演出において、回転する花びら部172Lの裏面側に各演出用サブ回転役物180に備えられる各回転体182,192が移動してくることによって、回転体182または回転体192が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182または回転体192が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能となる第2状態となる。このために、一発告知演出によって、第1状態となった場合に、先に説明したように、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選であることを遊技者に告知することができる。また、ビッグオアスモール演出によって、第2状態となった場合に、先に説明したように、獲得したラウンド遊技の回数が16回になるか8回になるか、保留連が有るか無いかといったことを遊技者に告知することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出によって、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選となる喜びを遊技者に対して付与するができると共に、ビッグオアスモール演出によって、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回になるか8回になるか、保留連が有るか無いかといった期待感と少しの落胆感とを遊技者に対して付与することができる。これらの結果、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、演出用サブ回転役物180,190に備えられた回転体182,192の外形が、遊技盤30を正面視した場合に、回転体182,192の回転の中心を対称の点として点対称となっていることから、演出用サブ回転役物180,190を回転させたときの回転体182,192の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170が備える花びら部172や、演出用サブ回転役物180,190が備える回転体182,192を樹脂材料によって形成される構成としていることから、これら部品の形成が容易となるため、これら部品の形状の自由度が高い。このため、これら部品を備える演出用メイン回転役物170や、演出用サブ回転役物180,190を用いた演出、すなわち、一発告知演出やビッグオアスモール演出をよりインパクトの高いものとすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170に備えられる回転軸部171は遊技盤30の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤30の表面に対して高い精度で平行となる平面上で花びら部172を回転させることができる。このため、演出用メイン回転役物170の外径を大きくすることが容易であり、この結果、一発告知演出およびビッグオアスモール演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、従来より知られている回転役物は、発光部を備え、当該発光部が発光した状態で回転するだけの演出を実行可能なものであった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、第1回転体の一例である演出用メイン回転役物170と、演出用メイン回転役物170の花びら部172Lを裏面側から照射しうる光源として機能する図柄表示装置41とが独立した構成であることから、裏面側の光源が発光した状態で演出用メイン回転役物170が回転するといった一発告知演出と、裏面側の光源が発光しない状態で演出用メイン回転役物170と第2回転体の一例である演出用サブ回転役物180,190とが係わり合う演出であって、演出用メイン回転役物170自体は主に回転するだけといったビッグオアスモール演出との両方が実行可能となった。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、回転役物と光源とを独立させることによって従来より多様な種類の演出を実現することが可能となった。その上、本実施形態のパチンコ機10では、上記光源として機能する図柄表示装置41は、当たり抽選の結果を報知するための変動表示や、キャラクターの表示等の種々の演出表示を行うことができることから、装置のいっそう効率的な使用が可能となっている。
《6-8》第6実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170および演出用メイン回転役物駆動部97についての種々の変形例を変形例1~変形例12として、まず説明する。
《6-8-1》変形例1:
上記第6実施形態およびその変形例では、第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170は、回転板部としての花びら部172を5枚、備える構成としたが、この代わりに、花びら部の数を、2枚、3枚、4枚、6枚等の他の数の複数枚としてもよいし、1枚としてもよい。すなわち、第1回転体が備える回転板部の数はいずれであってもよく、1枚であってもよい。なお、上記実施形態のパチンコ機10では、第1回転体は、演出用として使用されているが、必ずしも演出用である必要はなく、様々な用途として使用されるものであってもよい。要は、第1回転体と第2回転体とが係わり合うことで本発明の効果を奏することができるものであれば、第1回転体はいずれの用途として使用されるものであってもよい。
《6-8-2》変形例2:
上記第6実施形態およびその変形例では、第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170が備える回転板部の形状として、花びら形状を採用したが、この代わりに、第1回転体の回転板部の形状として、矩形、三角形、楕円形、円形(真円形もしくはゆがみのある円形)等の他の形状を採用してもよい。要は、第1回転体の回転板部は、回転する面を備え、当該面の裏面側(後ろ側)に第2回転体が移動してくることが可能であれば、どのような形状であってもよい。
《6-8-3》変形例3:
上記第6実施形態およびその変形例では、演出用メイン回転役物170に備えられる回転板部としての花びら部172を半透明の材料によって形成していたが、この代わりに、透明の材料によって形成してもよい。材料としては、樹脂材料、ガラス材料等のいずれであってもよい。この場合に、花びら部における透明部分は花びら全体でなくてもよく、花びらの一部分であってもよい。花びら部172を半透明の材料によって形成した上記第6実施形態およびその変形例においても、半透明部分は花びら全体でなくてもよく、花びらの一部分であってもよい。
《6-8-4》変形例4:
上記第6実施形態およびその変形例では、花びら部172を半透明の材料によって形成し、1枚の花びら部172Lに拡大レンズLZを設けた構成としたが、この代わりに、花びら部172を不透明の材料によって形成し、1枚の花びら部172Lに拡大レンズLZを設けた構成としてもよい。要は、複数枚のうちの1枚の花びら部172Lにおいては拡大レンズLZを設けた構成とした場合には、他の花びら部172Lは、透明、半透明、不透明の材料のいずれによって形成してもよい。
《6-8-5》変形例5:
上記第6実施形態およびその変形例では、花びら部172を半透明の材料によって形成し、1枚の花びら部172Lに拡大レンズLZを設けた構成としたが、この代わりに、花びら部172を透明の材料によって形成し、いずれの花びら部172にも拡大レンズを備えない構成としてもよい。材料としては、樹脂材料、ガラス材料等のいずれであってもよい。ここでいう透明とは、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190に備えられた文字列183a、184a、193a、194aを花びら部172を通して視認可能な程度の透明性を有するものであれば、どの程度の透明性であってもよい。この構成によれば、演出用サブ回転役物180,190に記載された文字列183a、184a、193a、194aを花びら部172を通して明瞭に視認できる。また、花びら部172を透明性を有する樹脂材料によって形成する場合、形成し易いことから、花びら部172の形状の自由度が高まり、この結果、花びら部172を備える演出用メイン回転役物170を使用した演出をよりインパクトの高いものとすることが可能となる。さらに、他の変形例として、回転板部としての花びら部は、光透過率が高い領域と、当該部分より光透過率が低い領域とを有する構成としてもよい。この構成の場合において、各演出用サブ回転役物180,190が特定回転停止位置で停止するタイミングで、花びら部に備えられた前記光透過率が高い領域の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190が移動する構成とする。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190が特定回転停止位置で停止するタイミング以後において、遊技者は、各演出用サブ回転役物180,190を花びら部の光透過率が高い領域を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《6-8-6》変形例6:
上記第6実施形態およびその変形例では、回転板部としての1枚の花びら部172Lに拡大レンズLZを設けた構成としたが、この代わりに、1枚の花びら部172Lに平板状の透明ガラスもしくは平板状の透明プラスチックを設けた構成、貫通孔を設けた構成等としてもよい。要は、回転板部の裏面側に第2回転体が移動してきた場合に、第2回転体が回転板部を通して視認可能となるなら、回転板部の内部をどのような構成としてもよい。
《6-8-7》変形例7:
上記第6実施形態およびその変形例では、各花びら部172を拡縮動作させる拡大縮小機構部177を備える構成としたが、この代わりに、拡大縮小機構部177を無くして各花びら部172を拡縮動作させない構成としてもよい。この構成において、変形例1として記載したように回転板部としての花びら部を1枚としてもよく、また、その1枚の花びら部を変形例2として記載したように円形としてもよい。要は、回転板部は、回転する面を備え、当該面の裏面側(後ろ側)に第2回転体が移動してくることが可能であれば、回転板部の数は1つであっても複数であってもよく、当該回転板部の形状はどのような形であってもよい。
《6-8-8》変形例8:
上記第6実施形態およびその変形例では、ラック&ピニオン機構部175およびピニオン連結用モーター176を用いて演出用メイン回転役物170を上下方向に移動させる構成としたが、この代わりに、ラック&ピニオン機構部175およびピニオン連結用モーター176を無くして、演出用メイン回転役物170を特定位置に固定する構成としてもよい。ここで言う固定とは、上下方向の位置が一定の位置にあることであり、花びら部172は回転する。具体的には、演出用メイン回転役物170に備えられる回転軸部171が特定位置に固定された構成とする。なお、特定位置としては、例えば、上記第6実施形態における演出用メイン回転役物170についての原点位置とすることができる。この構成によれば、回転する演出用メイン回転役物170の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を移動させることが容易となる。したがって、本変形例によれば、制御の簡略化を図ることができる。なお、演出用メイン回転役物170は、上下方向の位置に限らず左右方向においても一定の位置にある構成としてもよい。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部の裏面側に第2回転体が移動してくることが可能であれば、第1回転体は、特定の位置に固定される構成、特定の位置まで移動する構成のいずれであってもよい。
《6-8-9》変形例9:
上記第6実施形態およびその変形例では、メイン回転役物回転用モーター174をステッピングモーターによって構成したが、この代わりに、メイン回転役物回転用モーター174をブラシ付きDCモーターまたはブラシ無しDCモーターによって構成してもよい。これらは、直流電源を演出用メイン回転役物170を回転させるための動力源としているが、この代わりに、交流電源、圧電素子を用いて発生された超音波、静電気によるクーロンの印力と斥力、遊技盤30のアウト口43を通って遊技領域PAから排出された遊技球の運動エネルギー、その他の遊技球の運動エネルギー等を演出用メイン回転役物170を回転させるための動力源としてもよい。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が回転し得る構成において、その回転を行う装置としてはどのような装置構成であってもよく、また、第1回転体を動かす動力源としてもどのような動力を用いたものであってもよい。
《6-8-10》変形例10:
上記第6実施形態およびその変形例では、メイン回転役物回転用モーター174によって演出用メイン回転役物170を一定の速度で回転させる構成としたが、この代わりに、メイン回転役物回転用モーター174によって演出用メイン回転役物170の回転速度を変化させる構成としてもよい。この構成によれば、演出用メイン回転役物170の回転速度が変化することから、一発告知演出において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認される高輝度部HBの視認態様を変化させることが可能となる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、演出用メイン回転役物170の回転速度はランダムに変化してもよく、回転の途中で回転速度は0、すなわち回転を停止する構成としてもよい。また、所定の契機で回転速度が変化する構成としてもよく、この構成の場合においても、その回転速度は0を含めていずれの大きさに変化してもよい。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部の裏面側に第2回転体が移動してくることが可能であれば、第1回転体の回転速度の大きさ、当該回転速度の変化の態様については、途中、回転を停止する場合を含めてどのようなものであってもよい。
《6-8-11》変形例11:
上記第6実施形態およびその変形例では、メイン回転役物回転用モーター174によって演出用メイン回転役物170を正面視において左回りに回転させる構成としたが、この代わりに、演出用メイン回転役物170を正面視において右回りに回転させる構成としてもよい。また、演出用メイン回転役物170の回転方向を一定方向とする構成に換えて、演出用メイン回転役物170の回転方向を一方の方向から他方の方向に反転させる構成としてもよい。この構成によれば、演出用メイン回転役物170の回転方向が変化することから、一発告知演出において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認される高輝度部HBの視認態様を変化させることが可能となる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部の裏面側に第2回転体が移動してくることが可能であれば、第1回転体の回転方向はいずれの方向でも、また、途中で回転方向を切り替える構成としてもよい。また、他の変形例として、演出用メイン回転役物170を回転させる契機が成立する毎に、演出用メイン回転役物170の回転方向が、正面視において左回りの回転方向と右回りの回転方向とのうちのいずれにするかが決まる構成として、左回りとすることが決まった場合より右回りとすることが決まった場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなり易くしてもよい。具体的には、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果が8R確変大当たり又は8R通常大当たりである場合に、演出用メイン回転役物170を左回りに回転させる。一方、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果が16R確変大当たり又は16R通常大当たりである場合に、演出用メイン回転役物170を右回りに回転させる。この構成によって、第1回転体の回転方向が左回りとすることが決まった場合より右回りとすることが決まった場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる。この構成によれば、遊技者は第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170の回転方向を気にかけるようになることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《6-8-12》変形例12:
上記第6実施形態およびその変形例では、第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170を図柄表示装置41の表示面41aの上側に配置していたが、この代わりに、図柄表示装置41の表示面41a内や、遊技領域PA内、大入賞口36a内等に第1回転体を設ける構成としてもよい。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部の裏面側に第2回転体が移動してくることが可能であれば、遊技盤30のいずれの位置に第1回転体を設ける構成としてもよい。
第2回転体の一例としての演出用サブ回転役物180,190および演出用サブ回転役物駆動部98,99についての種々の変形例を変形例13~変形例22として、次に説明する。
《6-8-13》変形例13:
上記第6実施形態およびその変形例では、遊技盤30の上下方向において、第2回転体の一例としての各演出用サブ回転役物180,190は演出用メイン回転役物170に対して下側に配置されていたが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190は演出用メイン回転役物170に対して上側に配置された構成としてもよい。この場合には、ラック&ピニオン機構部とピニオン連結用モーターとによって、各演出用サブ回転役物180,190を演出用メイン回転役物170より上方から演出用メイン回転役物170に向かって移動させる構成とする。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190が、上方から演出用メイン回転役物170に向かって降り注ぐような演出が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体は第1回転体に対して上下のいずれの側に配置されていてもよい。また、他の変形例として、各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が原点位置から最上点位置まで移動し、その後、最上点位置から原点位置に復帰する構成としたが、この代わりに、第2回転体が原点位置から最上点位置まで移動し、その後、最上点位置より更に上側に抜けて行く構成としてもよい。また、第2回転体を第1回転体に対して上側に配置した構成において、第2回転体が原点位置から第1回転体が備える回転板部の裏面側に移動し、その後、更に下側に移動していく構成としてもよい。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の上下方向の移動の経路はいずれの方向の経路であってもよい。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2回転体の一例としての演出用サブ回転役物180,190は、演出用として使用されているが、第2回転体は、必ずしも演出用である必要はなく、様々な用途として使用されるものであってもよい。要は、第1回転体と第2回転体とが係わり合うことで本発明の効果を奏することができるものであれば、第2回転体はいずれの用途として使用されるものであってもよい。
《6-8-14》変形例14:
上記第6実施形態およびその変形例では、第2回転体の一例としての演出用サブ回転役物180,190を2つ備える構成としたが、この代わりに、第2回転体としての演出用サブ回転役物を1つ備える構成としてもよい。この場合には、例えば、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回の場合に演出用サブ回転役物を動作させ、ラウンド遊技の回数が8回の場合には演出用サブ回転役物を動作させない構成とする。この構成によれば、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回となることと保留連の有無とを予告することができる。また、他の変形例として、第2回転体としての演出用サブ回転役物を3つ以上、備える構成としてもよい。また、上記第6実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置にある状態では、各演出用サブ回転役物180,190の大部分は覆い板199によって隠されており、各演出用サブ回転役物180,190の一部分だけが覆い板199から突出する構成としたが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置にある状態では、各演出用サブ回転役物180,190の全体が覆い板199によって隠された構成としてもよい。また、演出用サブ回転役物180,190はパチンコ機10から取り外し可能としてもよく、取り外した状態であっても、一発告知演出のように演出用メイン回転役物170だけを使用した演出を行うことができる。要は、本実施形態のパチンコ機10において各演出用サブ回転役物180,190によって構成される第2回転体は、パチンコ機の外側を含めたいずれの位置から移動してきてもよく、第1回転体が備える回転板部の裏面側に移動することができればよい。換言すれば、第2回転体は、遊技盤上(遊技領域上)に常に存在する必要はなく、一時的に存在する構成であればよい。また、第2回転体が、第1回転体が備える回転板部の裏面側に移動する構成としては、第2回転体の全体が回転板部の裏面側に移動する構成としてもよいし、第2回転体の一部が回転板部の裏面側に移動する構成としてもよい。
《6-8-15》変形例15:
上記第6実施形態およびその変形例では、右側に配置された第1演出用サブ回転役物180の回転軸部181と左側に配置された第2演出用サブ回転役物190の回転軸部191とが左右方向および上下方向において同一の動きをするように、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御がなされていたが、この代わりに、第1演出用サブ回転役物180の回転軸部181と第2演出用サブ回転役物190の回転軸部191とが左右方向および上下方向において異なる動きをするようにしてもよい。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190が様々な動きによって演出用メイン回転役物170に向かって移動することを、遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、上記第6実施形態およびその変形例では、右側に配置された第1演出用サブ回転役物180に備えられた回転体182と左側に配置された第2演出用サブ回転役物190に備えられた回転体192とが同一の回転態様で回転するように、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御がなされていたが、この代わりに、第1演出用サブ回転役物180に備えられた回転体182と第2演出用サブ回転役物190に備えられた回転体192とが異なる回転態様で回転するようにしてもよい。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190が様々な回転態様によって回転することを、遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に第1および第2演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が複数、移動してくる構成においては、複数の第2回転体のそれぞれは個別に独立して左右方向および上下方向においてどのような動きをしてもよく、複数の第2回転体のそれぞれの回転態様についてもどのような回転態様としてもよい。
《6-8-16》変形例16:
上記第6実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置から最上点位置まで1つの経路で移動する構成としたが、この代わりに、複数の経路で移動する構成としてもよい。また、経路としては、直線状の経路に限る必要はなく、曲線状の経路としてもよい。これらの構成によれば、様々な経路によって各演出用サブ回転役物180,190が演出用メイン回転役物170に向かって移動することを遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の移動経路は複数あってもよく、その移動経路の形についてもどのような形をとってもよい。
《6-8-17》変形例17:
上記第6実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置から最上点位置まで移動する速度が一定となるように構成したが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置から最上点位置まで移動する速度が変化し得る構成としてもよい。この構成によれば、移動速度を低下させた場合に、各演出用サブ回転役物180,190が移動している最中に、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に到達せずにビッグオアスモール演出が実行されないのではないかといったネガティブな感情を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の移動速度は、その大きさおよび変化の態様についてどのようであってもよい。
《6-8-18》変形例18:
上記第6実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190の回転速度が一定となるように構成したが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190の回転速度が変化し得る構成としてもよい。この構成によれば、回転する花びら部172Lの裏面側に各演出用サブ回転役物180,190が移動してくる際の各演出用サブ回転役物180,190の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の回転速度は、その大きさおよび変化の態様についてどのようであってもよい。
《6-8-19》変形例19:
上記第6実施形態およびその変形例では、サブ回転役物回転用モーターによって各演出用サブ回転役物180,190を正面視において左回りに回転させる構成としたが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190を正面視において右回りに回転させる構成としてもよい。また、各演出用サブ回転役物180,190の回転方向を一定方向とする構成に換えて、各演出用サブ回転役物180,190の回転方向を一方の方向から他方の方向に反転させる構成としてもよい。この構成によれば、回転する花びら部172Lの裏面側に各演出用サブ回転役物180,190が移動してくる際の各演出用サブ回転役物180,190の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の回転方向はいずれの方向でも、また、途中で回転方向を切り替える構成としてもよい。
《6-8-20》変形例20:
上記第6実施形態およびその変形例では、第2回転体の一例としての各演出用サブ回転役物180,190に備えられる回転体182,192は、回転軸部181,191に軸支される構成としたが、この代わりに、第2回転体は、回転軸部を備えずに回転可能な構成としてもよい。この構成によれば、構成を簡略化することができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体はどのような回転態様であってもよい。
《6-8-21》変形例21:
上記第6実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190に備えられる回転体182,192は、樹脂材料によって形成されていたが、この代わりに、鉄やアルミニウム等の金属材料によって形成された構成としてもよい。また、各回転体182(192)は、円形の貫通孔が設けられ、当該貫通孔に透明樹脂183,184(193,194)が埋め込まれ、当該透明樹脂183,184(193,194)に文字列183a,184a(193a,194a)が描画された構成であったが、この代わりに、各回転体を、貫通孔を設けずに均一の材質の材料(例えば、鉄)によって構成し、表面に文字を記した構成としてもよい。この構成によれば、回転体182(192)の構成を簡略化することができ、回転体182(192)の製造が容易である。また、回転体182(192)の回転がガタつきなくスムーズとなるという効果も奏する。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることによって、第2回転体が光源からの光を遮って、第2回転体が回転板部を通して視認可能となる状態において、文字を視認することが可能であれば、その文字を記す構成についてはどのような構成であってもよい。
《6-8-22》変形例22:
上記第6実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190に備えられる回転軸部181,191は、遊技盤30の表面に対する垂直方向(以下、遊技盤30の垂直方向と呼ぶ)に沿うように配置されており、各回転軸部181,191の方向は遊技盤30の垂直方向に固定されていたが、この代わりに、各回転軸部181,191の方向を、遊技盤30の垂直方向から、当該垂直方向から所定の角度(例えば5度)だけ傾いた方向に変化させることが可能な構成としてもよい。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190の方向をいわゆる首振りのように変化させながら各演出用サブ回転役物180,190を回転させる演出を実現することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、垂直方向からの傾斜角度は、一つの方向に限らず、様々な方向に変化させる構成としてもよい。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体はどのような回転態様であってもよい。
《6-8-23》変形例23:
上記第6実施形態およびその変形例では、ビッグオアスモール演出によって、ラウンド遊技の回数が16回であり、保留連が有りの場合に、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、ラウンド遊技の回数が16回であり、保留連が無しの場合には、回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。また、ラウンド遊技の回数が8回であり、保留連が有りの場合に、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、ラウンド遊技の回数が8回であり、保留連が無しの場合には、回転体192に描画された黒色の「SML」という文字列194aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。これに対して、変形例として、次のような構成としてもよい。
図329は、本変形例における一対の演出用サブ回転役物880,890を示す正面図である。本変形例では、ビッグオアスモール演出によって、保留連が有りであり、ラウンド遊技の回数が16回である場合に、第1演出用サブ回転役物880の回転体882に描画された虹色の「BIG」という文字列883aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、保留連が有りであり、ラウンド遊技の回数が8回である場合には、回転体882に描画された虹色の「SML」という文字列884aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。また、保留連が無しであり、ラウンド遊技の回数が16回である場合に、第2演出用サブ回転役物890の回転体892に描画された黒色の「BIG」という文字列893aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、保留連が無しであり、ラウンド遊技の回数が8回である場合に、回転体892に描画された黒色の「SML」という文字列894aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。換言すると、上記第6実施形態では、ラウンド遊技の回数が16回である場合に、図298に示す第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色または黒色の「BIG」という文字列183a,184aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、ラウンド遊技の回数が8回である場合に、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色または黒色の「SML」という文字列193a,194aが拡大レンズLZによって拡大されて表示されるのに対して、本変形例では、保留連が有りの場合に、図329に示す第1演出用サブ回転役物880の回転体882に描画された虹色の「BIG」または「SML」という文字列883a,884aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、保留連が無しの場合に、第2演出用サブ回転役物890の回転体892に描画された黒色の「BIG」または「SML」という文字列893a,894aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される構成とした。本変形例によっても、上記第6実施形態と同様に、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。要は、第2演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部を通して視認可能となった場合の回転板部の回転態様に応じて、所定期間において当たり抽選において大当たり当選となる頻度が高い第1態様と、所定期間において当たり抽選において大当たり当選となる頻度が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る構成であれば、第2回転体の構成はどのような構成としてもよい。
《6-8-24》変形例24:
上記第6実施形態およびその変形例では、ビッグオアスモール演出処理によって、演出用メイン回転役物170が最下点位置において回転が停止している特定時間の期間において、10個の円形の高輝度部HBが配置された所定画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示する構成としたが、この代わりに、他の数(1つでも複数でも可)の高輝度部HBが配置された画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示する構成としてもよい。要は、ビッグオアスモール演出処理によって、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、最上点位置に移動してきた各演出用サブ回転役物180,190の回転体182,192に描画された文字列183a、184a、193a、194aが重なり合ったときに、当該文字列が鮮明に認識可能であれば、高輝度部HBの数や、高輝度部HBの配置位置はどのようであってもよい。
《6-8-25》変形例25:
上記第6実施形態およびその変形例では、花びら部172Lに備えられた拡大レンズLZを通して視認可能となる光源を、図柄表示装置41の表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HBによって構成していたが、この代わりに、当該光源を水銀ランプ、LED、レーザ光源等の種々の発光部によって構成してもよい。また、演出用メイン回転役物170に対して演出用サブ回転役物180,190の重なり合う位置を、図柄表示装置41の表示面41aの外側として、その重なり合う位置に対応した遊技盤30の位置の裏面側に上記光源としての発光部が配置される構成としてもよい。この構成によれば、構成を簡略化することができる。なお、遊技盤30の上記重なり合う位置の裏面側に配置される上記光源としての発光部は、演出用メイン回転役物170の照射用として新たに設けるように構成してもよいし、ポリカーボネート樹脂製の遊技盤30の裏面側に意匠的演出のためにもともと設けていた発光部を上記光源として利用してもよい。この構成によれば、構成を簡略化することができる。また、遊技盤30の上記重なり合う位置の裏面側に上記光源が配置される構成としたが、ここで言う裏面側とは、正面視において上記重なり合う位置と必ずしも一致する位置である必要はなく、光源からの光を回転板部を通して視認することができれば、正面視において上記重なり合う位置と一致しない位置であってもよい。要は、光源からの光を回転板部を通して視認することができれば、光源の構成はどのようなものであってもよいし、光源の位置についてもどのようであってもよい。
《6-8-26》変形例26:
上記第6実施形態およびその変形例では、回転する花びら部172Lの裏面側に演出用サブ回転役物180(190)に備えられる回転体182(192)が移動してくることによって、回転体182(192)に記載された文字列183a,184a(193a,194a)が高輝度部HBからの光を遮って、当該文字列183a,184a(193a,194a)が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能となっていた。これに対して、変形例として、高輝度部HBからの光を遮る部分が、回転体182(192)の全体となる構成としてもよい。要は、高輝度部HBからの光を遮る部分は、回転体182(192)の少なくとも一部であればいずれの部分であってもよい。
《6-8-27》変形例27:
上記第6実施形態およびその変形例では、一対の演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に移動した場合に、最下点位置に移動してきた演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、いずれの演出用サブ回転役物180(190)の文字列183a,184a(193a,194a)がピタッと一致するかによって、遊技者に有利な第1態様としての、当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回となる態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様としての、大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が8回となる態様とのいずれかの態様に振り分けられる構成としていた。これに対して変形例として、遊技者に有利な第1態様として、ラウンド遊技の回数が16回となる態様に代えて、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることとし、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様として、当たり抽選の当否結果が外れであることととしてもよい。また、遊技者に有利な第1態様としては、変動表示に対する期待度が高まる構成や、実際の利益が高まる構成、有益性の高い事項の報知を行う構成等に代えることもできる。変動表示に対する期待度が高まる構成としては、リーチの種類が大当たり当選の期待度が高い種類に発展するもの、予告演出が大当たり当選の期待度が大きい演出に替わるもの、演出や結果告知までの時間を規定するタイマーが発動するもの等、種々のものが採用可能である。実際の利益としては、電動役物34aの開放状態が複数回発生する構成、時短付与に当選する構成、大当たり抽選において小当たりに当選する構成、第1始動口33に遊技球が入球する頻度が高まる構成等種々のものが採用可能である。「時短付与」とは、サポートモードについて移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。有益性の高い報知事項としては、パチンコ機の設定(大当たり当選の確率を定めた設定)や、通常時の出玉率を示すベース値等、種々のものが採用可能である。遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様として、これらの例示に対して遊技者にとっての有利性が低いものとなる。これらの構成によっても、上記第6実施形態およびその変形例と同様に、期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。要は、一対の演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に移動した場合に、最下点位置に移動してきた演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、いずれの演出用サブ回転役物180(190)の文字列183a,184a(193a,194a)がピタッと一致するかによって、遊技者に有利な第1態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様に振り分けられる構成であれば、第1態様および第2態様のそれぞれはどのようなものであってもよい。
《6-8-28》変形例28:
上記第6実施形態およびその変形例では、演出用メイン回転役物170と各演出用サブ回転役物180,190とを用いたビッグオアスモール演出が、遊技回における当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に実行しうる構成としたが、これに代えて、遊技回における当たり抽選の当否結果が大当たり当選とならない場合に実行しうる構成としてもよい。要は、パチンコ機において遊技が実行されている最中であれば、いずれの期間において、演出用メイン回転役物170と各演出用サブ回転役物180,190とを用いた演出を実行する構成としてもよい。例えば、遊技球発射機構によって遊技盤の前面に対する遊技球の発射が開始されてから、遊技盤30の最下部に設けられたアウト口43から最後の遊技球が排出されるまでの期間において、演出用メイン回転役物170と各演出用サブ回転役物180,190とを用いた演出を実行する構成としてもよい。
《6-8-29》変形例29:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技球は、文字が記された刻印球であってもよく、また、文字が記されていない無地球であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《6-8-30》変形例30:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《6-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《6-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴xA群>
特徴xA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xA2]
特徴xA1に記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図300(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図301に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、遊技者に有利な第1態様(ラウンド遊技の回数が16回)と、遊技者にとっての有利性が前記第1態様より低い第2態様(ラウンド遊技の回数が8回)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、遊技者に有利な第1態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、遊技者にとって有利な第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとって有利な第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xA3]
特徴xA1または特徴xA2に記載の遊技機であって、
前記第1回転手段の回転速度が変化し得る(変形例10の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段の回転速度が変化し得ることから、第1状態において、回転する回転板部を通して視認される光源の視認態様を変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA4]
特徴xA1から特徴xA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段を回転させる契機が成立する毎に、前記第1回転手段の回転方向が、第1回転方向と、前記第1回転方向と回転方向が反転した第2回転方向とのうちのいずれになるかが決まり、
前記第1回転方向に回転する場合より前記第2回転方向に回転する場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなり易い(変形例11の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段の回転方向が第1回転方向と第2回転方向とのうちのいずれに決まるかによって、遊技者にとっての有利性が変化することになる。したがって、遊技者は第1回転手段の回転方向を気にかけるようになることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA5]
特徴xA1から特徴xA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成である(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成であることから、回転板部の色彩をムラのないものとすることができ、第2状態において、遊技者は、第2回転手段を回転板部を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA6]
特徴xA1から特徴xA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、
所定タイミングで、少なくとも前記第2領域の裏面側に前記第2回転手段が移動する(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、所定タイミングで、少なくとも第2領域の裏面側に第2回転手段が移動することから、所定タイミング以後において、遊技者は、第2回転手段を回転板部の光透過率が高い第2領域を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA7]
特徴xA1から特徴xA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段は、特定の位置に固定されている(変形例8の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は特定の位置に固定されていることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段を移動させることが容易である。したがって、本特徴によれば、制御の簡略化を図ることができる。
[特徴xA8]
特徴xA1から特徴xA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段に備えられる前記回転軸は、前記遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段に備えられる回転軸は遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤の表面に対して高い精度で平行となる平面上で回転板部を回転させることができる。このため、第1回転手段のサイズを大きくすることが容易であり、この結果、第1回転手段を用いた演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA9]
特徴xA1から特徴xA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段を、前記第1回転手段より上方から前記第1回転手段に向かって移動させる手段を備える(変形例13の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が、上方から第1回転手段に向かって降り注ぐような演出が可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA10]
特徴xA1から特徴xA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する経路を複数、備える(変形例16の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する経路が複数、備えられることから、様々な経路にて第2状態に移行することを遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA11]
特徴xA1から特徴xA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する速度が変化し得る(変形例17の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する速度が変化し得ることから、例えば変位する速度が低下した場合、第2回転手段が移動している最中に、第2回転手段が第2位置に到達せずに第2状態とならないのではないかといったネガティブな感情を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA12]
特徴xA1から特徴xA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の回転速度が変化し得る(変形例18の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の回転速度が変化し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA13]
特徴xA1から特徴xA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の回転方向が反転し得る(変形例19の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の回転方向が反転し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA14]
特徴xA1から特徴xA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称であることから、第2回転手段を回転させたときの第2回転手段の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA15]
特徴xA1から特徴xA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段を複数(回転体182、回転体192)、備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段を複数、備えることから、第2状態となり得る態様を種々、得ることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA16]
特徴xA1から特徴xA15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段に文字(虹色の「BIG」という文字列183a等)が記された
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段に文字が記されていることから、第2状態となったときに、第2回転手段に記された文字を回転板部を通して遊技者に視認させることができる。このために、本特徴によれば、視認される文字によって種々の振り分けを告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA17]
特徴xA1から特徴xA16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段は、均一の材質で構成される(変形例21の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が均一の材質で構成されることから、第2回転手段の回転がガタつきなくスムーズとなる。
[特徴xA18]
特徴xA1から特徴xA17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成される(変形例22の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成されることから、第2回転手段の回転態様を種々に変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xA19]
特徴xA1から特徴xA18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記光源は、前記遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成される(変形例25の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、光源が遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成されることから、構成を簡略化することができる。
[特徴xA20]
特徴xA1から特徴xA19までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図300(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図301に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、所定期間において(大当たり当選に係る遊技回の終了時に保留情報記憶エリア64bに残された保留情報が消化される期間)、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様(変形例23において保留連が有りとなる)と、前記所定期間において、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が前記第1態様より低い第2態様(変形例23において保留連が無しとなる)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様と、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴xB群>
特徴xB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図300(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図301に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、遊技者に有利な第1態様(ラウンド遊技の回数が16回)と、遊技者にとっての有利性が前記第1態様より低い第2態様(ラウンド遊技の回数が8回)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、遊技者に有利な第1態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、遊技者にとって有利な第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとって有利な第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴xC群>
特徴xC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第1回転手段の回転速度が変化し得る(変形例10の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1回転手段の回転速度が変化し得ることから、第1状態において、回転する回転板部を通して視認される光源の視認態様を変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xD群>
特徴xD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第1回転手段を回転させる契機が成立する毎に、前記第1回転手段の回転方向が、第1回転方向と、前記第1回転方向と回転方向が反転した第2回転方向とのうちのいずれになるかが決まり、
前記第1回転方向に回転する場合より前記第2回転方向に回転する場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなり易い(変形例11の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1回転手段の回転方向が第1回転方向と第2回転方向とのうちのいずれに決まるかによって、遊技者にとっての有利性が変化することになる。したがって、遊技者は第1回転手段の回転方向を気にかけるようになることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xE群>
特徴xE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成である(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成であることから、回転板部の色彩をムラのないものとすることができ、第2状態において、遊技者は、第2回転手段を回転板部を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xF群>
特徴xF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、
所定タイミングで、少なくとも前記第2領域の裏面側に前記第2回転手段が移動する(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、所定タイミングで、少なくとも第2領域の裏面側に第2回転手段が移動することから、所定タイミング以後において、遊技者は、第2回転手段を回転板部の光透過率が高い第2領域を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xG群>
特徴xG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第1回転手段は、特定の位置に固定されている(変形例8の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1回転手段は特定の位置に固定されていることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段を移動させることが容易である。したがって、本特徴によれば、制御の簡略化を図ることができる。
<特徴xH群>
特徴xH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第1回転手段に備えられる前記回転軸は、前記遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、本特徴によれば、第1回転手段に備えられる回転軸は遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤の表面に対して高い精度で平行となる平面上で回転板部を回転させることができる。このため、第1回転手段のサイズを大きくすることが容易であり、この結果、第1回転手段を用いた演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xI群>
特徴xI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xI1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段を、前記第1回転手段より上方から前記第1回転手段に向かって移動させる手段を備える(変形例13の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が、上方から第1回転手段に向かって降り注ぐような演出が可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xJ群>
特徴xJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xJ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する経路を複数、備える(変形例16の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する経路が複数、備えられることから、様々な経路にて第2状態に移行することを遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xK群>
特徴xK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xK1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する速度が変化し得る(変形例17の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する速度が変化し得ることから、例えば変位する速度が低下した場合、第2回転手段が移動している最中に、第2回転手段が第2位置に到達せずに第2状態とならないのではないかといったネガティブな感情を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xL群>
特徴xL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xL1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段の回転速度が変化し得る(変形例18の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段の回転速度が変化し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xM群>
特徴xM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xM1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段の回転方向が反転し得る(変形例19の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段の回転方向が反転し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xN群>
特徴xN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xN1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称であることから、第2回転手段を回転させたときの第2回転手段の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xO群>
特徴xO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xO1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段を複数(回転体182、回転体192)、備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段を複数、備えることから、第2状態となり得る態様を種々、得ることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xP群>
特徴xP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xP1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段に文字(虹色の「BIG」という文字列183a等)が記された
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段に文字が記されていることから、第2状態となったときに、第2回転手段に記された文字を回転板部を通して遊技者に視認させることができる。このために、本特徴によれば、視認される文字によって種々の振り分けを告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xQ群>
特徴xQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xQ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段は、均一の材質で構成される(変形例21の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が均一の材質で構成されることから、第2回転手段の回転がガタつきなくスムーズとなる。
<特徴xR群>
特徴xR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xR1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成される(変形例22の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成されることから、第2回転手段の回転態様を種々に変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴xS群>
特徴xS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xS1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記光源は、前記遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成される(変形例25の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、光源が遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成されることから、構成を簡略化することができる。
<特徴xT群>
特徴xT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xT1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図300(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図301に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、所定期間において(大当たり当選に係る遊技回の終了時に保留情報記憶エリア64bに残された保留情報が消化される期間)、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様(変形例23において保留連が有りとなる)と、前記所定期間において、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が前記第1態様より低い第2態様(変形例23において保留連が無しとなる)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様と、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴xU群>
特徴xU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xU1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図300(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図301に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、遊技者に有利な第1態様(ラウンド遊技の回数が16回)と、遊技者にとっての有利性が前記第1態様より低い第2態様(ラウンド遊技の回数が8回)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、遊技者に有利な第1態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、遊技者にとって有利な第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとって有利な第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xU2]
特徴xU1に記載の遊技機であって、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図300(b)、図301等の状態)と、
を有する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xU3]
特徴xU1または特徴xU2に記載の遊技機であって、
前記第1回転手段の回転速度が変化し得る(変形例10の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段の回転速度が変化し得ることから、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して視認される光源の視認態様を変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU4]
特徴xU1から特徴xU3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段を回転させる契機が成立する毎に、前記第1回転手段の回転方向が、第1回転方向と、前記第1回転方向と回転方向が反転した第2回転方向とのうちのいずれになるかが決まり、
前記第1回転方向に回転する場合より前記第2回転方向に回転する場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなり易い(変形例11の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段の回転方向が第1回転方向と第2回転方向とのうちのいずれに決まるかによって、遊技者にとっての有利性が変化することになる。したがって、遊技者は第1回転手段の回転方向を気にかけるようになることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU5]
特徴xU1から特徴xU4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成である(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成であることから、回転板部の色彩をムラのないものとすることができ、第2状態において、遊技者は、第2回転手段を回転板部を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU6]
特徴xU1から特徴xU5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、
所定タイミングで、少なくとも前記第2領域の裏面側に前記第2回転手段が移動する(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、所定タイミングで、少なくとも第2領域の裏面側に第2回転手段が移動することから、所定タイミング以後において、遊技者は、第2回転手段を回転板部の光透過率が高い第2領域を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU7]
特徴xU1から特徴xU6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段は、特定の位置に固定されている(変形例8の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は特定の位置に固定されていることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段を移動させることが容易である。したがって、本特徴によれば、制御の簡略化を図ることができる。
[特徴xU8]
特徴xU1から特徴xU7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段に備えられる前記回転軸は、前記遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段に備えられる回転軸は遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤の表面に対して高い精度で平行となる平面上で回転板部を回転させることができる。このため、第1回転手段のサイズを大きくすることが容易であり、この結果、第1回転手段を用いた演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU9]
特徴xU1から特徴xU8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段を、前記第1回転手段より上方から前記第1回転手段に向かって移動させる手段を備える(変形例13の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が、上方から第1回転手段に向かって降り注ぐような演出が可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU10]
特徴xU1から特徴xU9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する経路を複数、備える(変形例16の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する経路が複数、備えられることから、様々な経路にて第2状態に移行することを遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU11]
特徴xU1から特徴xU10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する速度が変化し得る(変形例17の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する速度が変化し得ることから、例えば変位する速度が低下した場合、第2回転手段が移動している最中に、第2回転手段が第2位置に到達せずに第2状態とならないのではないかといったネガティブな感情を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU12]
特徴xU1から特徴xU11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の回転速度が変化し得る(変形例18の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の回転速度が変化し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU13]
特徴xU1から特徴xU12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の回転方向が反転し得る(変形例19の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の回転方向が反転し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU14]
特徴xU1から特徴xU13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称であることから、第2回転手段を回転させたときの第2回転手段の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU15]
特徴xU1から特徴xU14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段を複数(回転体182、回転体192)、備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段を複数、備えることから、第2状態となり得る態様を種々、得ることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU16]
特徴xU1から特徴xU15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段に文字(虹色の「BIG」という文字列183a等)が記された
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段に文字が記されていることから、第2状態となったときに、第2回転手段に記された文字を回転板部を通して遊技者に視認させることができる。このために、本特徴によれば、視認される文字によって種々の振り分けを告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU17]
特徴xU1から特徴xU16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段は、均一の材質で構成される(変形例21の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が均一の材質で構成されることから、第2回転手段の回転がガタつきなくスムーズとなる。
[特徴xU18]
特徴xU1から特徴xU17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成される(変形例22の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成されることから、第2回転手段の回転態様を種々に変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xU19]
特徴xU1から特徴xU18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記光源は、前記遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成される(変形例25の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、光源が遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成されることから、構成を簡略化することができる。
[特徴xU20]
特徴xU1から特徴xU19までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1態様が、所定期間において(大当たり当選に係る遊技回の終了時に保留情報記憶エリア64bに残された保留情報が消化される期間)、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が高い態様(変形例23において保留連が有りとなる)であり、
前記第2態様が、前記所定期間において、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が前記第1態様より低い態様(変形例23において保留連が無しとなる)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様と、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《7》第7実施形態:
《7-0》はじめに:
従来、大当たり当選以外で出球を増やしたいという要請があり、その要請に応えるために、高確率で小当たり当選すること(すなわち、小当たりラッシュとなること)によって出玉を増やす構成が考えられた。しかしながら、遊技機に関する規則によれば、高サポ状態(後述する高頻度サポートモード中)において遊技者の手持ちの遊技球が増えることは禁じられているため、高サポ状態でない遊技状態、すなわち低サポ状態において、小当たりラッシュとなることによって出玉を増やす構成が考えられた。この構成において、小当たりラッシュとなる遊技状態を通常状態(低確低サポ状態)と区別する一例としては、小当たりラッシュの遊技状態として高確低サポ状態(いわゆる潜伏確変状態)を採用することができる。具体的には、例えば、右打ちによって入球可能となる領域に第2始動口を設け、高確低サポ状態における右打ちで、第2始動口への遊技球の入球を可能とし、第2始動口への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において小当たり当選が可能な構成とする。さらに、第2始動口にチューリップ型普通電動役物(いわゆる電チュー)が設けられた構成を採用する場合には、小当たりラッシュ中である低サポ状態においても頻繁に電チューが開放し、第2始動口へ遊技球を入球させることが可能な構成とする必要がある。ただし、こうした構成では、低サポ状態である通常状態(通常時)においても、遊技者が右打ちをすると、第2始動口へ遊技球を頻繁に入球させることが可能となる。この結果、通常時に頻繁に第2始動口へ遊技球を入球させて当たり抽選の機会を増やそうとする遊技者が出現することになる。そこで、この問題を解決するために、通常時における特2保留の変動時間を例えば10分と極めて長い時間(ロング)に設定する構成が考えられた。しかしながら、この構成を、特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示するタイプのパチンコ機(以下、特2優先機と呼ぶ)や、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機に採用した場合には、特2保留が残ったまま通常状態に移行した場合や、通常状態において誤って右打ちした場合に、特2保留のロングに設定された変動時間が終わるまで遊技を行なうことができず、遊技を円滑に継続できないというデメリットがあった。また、悪意のある者が、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させて、当該パチンコ機を放置することで、数十分間にわたって当該遊技機を遊技不能とすることで、ホール内のパチンコ機の稼働率を極端に低下させてしまう虞があるというデメリットもあった。そこで、これらのデメリットを解消するために、後ほど詳細に説明するが、特1図柄と特2図柄が同時に変動可能な同時変動機能を採用することによって、特2図柄の変動中であっても特1図柄で遊技を行なうことが可能となり、上述した小当たりラッシュが実現された。
上記小当たりラッシュ機能を搭載した同時変動機によれば、小当たりラッシュ(高確低サポ状態)や、いわゆる時短状態(低確高サポ状態)が終了して通常状態に戻ったときに、特2保留が2~4個残り、その残った特2保留(以下、特2残保留とも呼ぶ)で当たり抽選の当否結果が大当たり当選している場合に、大当たり当選したことが告知されるのが数十分後ということが起こり得た。一方で、小当たりラッシュや時短状態が終了して通常状態に戻ったときには、遊技者は、有利な状態を脱したとして遊技を終了することが往々にしてあり得た。上述したように、通常状態に戻った後に特2残保留で大当たり当選する可能性があることを遊技者が知っていたとしても、大当たりか外れか判らない状態では、遊技者は、上記数十分を待ちきれずに遊技を終了するのが常である。この場合に、遊技者が居ない空席のパチンコ機で、特2残保留で大当たり当選したことで、大入賞口が突然、開放状態となることがあった。これを防止するために、従来、遊技盤の右側上方に大入賞口作動ゲートを設けて、当該大入賞口作動ゲートを遊技球が通過しない限り大入賞口が開放状態とならない構成のパチンコ機が提案されている。
しかしながら、上記従来のパチンコ機であっても次の課題があった。従来のパチンコ機では、いわゆる右打ちランプを備えるものが知られている。右打ちランプは、推奨される発射態様が右打ちであることを遊技者に報知するためのLED等のランプである。このため、右打ちランプを備える上記従来のパチンコ機では、通常状態における特2保留に係る当たり抽選において大当たり当選して、大入賞口作動ゲートへの遊技球の入球を待っている待機状態となった場合に、推奨される発射態様が右打ちとなって、右打ちランプが点灯した状態となる。そうすると、空席のパチンコ機の中から右打ちランプが点灯しているパチンコ機を見つけ出して、大入賞口作動ゲートへ遊技球を入球させることによって当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
本発明に係る遊技機(以下、本遊技機とも称する)は、上述したハイエナの発生を防止することで、遊技の健全性を向上することを課題としている。以下、詳細に説明する。
本遊技機は、本発明の具体的な構成として、「第1特定入球領域」及び「第2特定入球領域」としての「入球部」を備え、「特典入球手段」としての特典入球部を備え、「報知手段」としての「報知表示器」を備え、「所定待機状態」としての「条件成立待機状態」を備え、「所定制御」としての「切替制御」を備え、「第1状態」、「第2状態」及び「第3状態」としての「規制状態」を備え、「所定処理」としての「開始処理」を備える。
また、本発明の「第1特定入球領域」および「第2特定入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能なその他の遊技領域に対して区画された領域であれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、大入賞口作動ゲート、スルーゲート、入賞口、始動口、盤面に穿設された穴(開口)、遊技球が一時的に滞留可能に区画された領域などが挙げられる。
「特典入球手段」は、開放する契機が成立した場合に開放状態となる部材を有し、当該部材が開放状態となったときに遊技球が入球可能な領域であれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、特別電動役物を備える大入賞口、可動部材を備え遊技球が入球した場合に大当たり当選となるV入賞口、可動部材を備え遊技球が入球した場合に遊技状態が確変状態に移行することになるV確入賞口、普通電動役物を備える始動口などが挙げられる。
「報知手段」は、少なくとも2つの態様に切り替え可能であり、その態様が発射手段による発射態様と対応して制御されるものであれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、LEDや蛍光ランプ、白熱電球等の発光表示器、液晶表示器、物理的に視認可能な領域が切り替わる表示器などが挙げられる。また、文字情報、数字情報、絵柄、キャラクター、それらの色彩、それらの表示面積、それらの表示濃度を異ならせることで、識別可能としたものなどが挙げられる。
「所定待機状態」は、既に付与することが確定している大当たり等の特典遊技を付与条件が成立するまで遅延させる状態であれば良く、例えば、内部制御においては、特典遊技の付与に対応したフラグ等のデータを保持しつつ、付与条件の成立の発生が検知されたか否かの判定を行なう判定処理を、当該付与条件の成立の発生が検知されるまで繰り返し行なう状態が挙げられる。所定待機状態の間は、当該所定待機状態を示す表示や告知を実行しても良いし、表示や告知を非実行としても良い。「所定待機状態」としては、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、通常遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、潜伏確変遊技状態、特別図柄の変動遊技状態、普通図柄の変動遊技状態、大当たり遊技状態、小当たり遊技状態、デモ表示中待機状態などが挙げられる。
「所定制御」は、大当たり等の特典遊技を開始する前に、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御であれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、フラグ等のデータを更新する処理、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理などが挙げられる。また、この切り換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。
「第1状態」、「第2状態」及び「第3状態」は、各遊技状態において予め定められた条件に従って大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態であれば良く、遊技機の制御において他の遊技状態と区画して制御可能な遊技状態であれば良い。「第1状態」、「第2状態」及び「第3状態」は、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、通常遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、特別図柄の変動遊技状態、普通図柄の変動遊技状態、大当たり遊技状態、小当たり遊技状態、デモ表示中待機状態などが挙げられる。
「所定処理」は、少なくとも第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球した場合に予め定められた遊技状態を開始させる処理であれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、大入賞口の開放の開始、大入賞口の開閉部材の変位の開始、電動役物の開放の開始、電動役物の開閉部材の変位の開始、振り分け部材の変位の開始、特定の表示器に予め定められた情報を表示することの開始、特別図柄の変動遊技の開始、普通図柄の変動遊技の開始などが挙げられる。
本遊技機は、詳細は後述するが、遊技状態が第1の規制状態の場合には、左側の遊技領域に設けられた第1入球部を有効に設定し、右側の遊技領域に設けられた第2入球部を無効に設定するので、第2入球部に遊技球が入球しても、第2入球部への遊技球の検出に対する開始処理は実行されない。そして、遊技状態がこの第1の規制状態の場合には、推奨される発射態様は第1入球部に遊技球を入球させることが可能となる「左打ち」となるので、報知表示機は消灯状態に制御される。詳細は後述するが、この第1の規制状態は、通常状態において特2残保留にて大当たりに当選した条件成立待機状態であるため、既に遊技者が本遊技機から離れた後である場合が多い。仮に、この状態において第2入球部を有効に設定する構成を採用した場合には、報知表示機が点灯状態に制御され、上述したハイエナに本遊技機が見つけ出されてしまう。しかしながら、本遊技機では、上述したように、この第1の規制状態では報知表示機は消灯状態に制御される。したがって、空席の遊技機の中から報知表示機が点灯している遊技機を見つけ出して、入球部へ遊技球を入球させることによって開始処理を実行させて当該遊技機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)の発生を防止することが可能となる。
また、本遊技機は、詳細は後述するが、遊技状態が第2の規制状態の場合には、第2入球部を有効に設定し、第1入球部を無効に設定するので、第1入球部に遊技球が入球しても、第1入球部への遊技球の検出に対する開始処理は実行されない。そして、遊技状態がこの第2の規制状態の場合には、推奨される発射態様は第2入球部に遊技球を入球させることが可能となる「右打ち」となるので、報知表示機は点灯状態に制御される。詳細は後述するが、この第2の規制状態は、いわゆる連荘中における条件成立待機状態であるため、一般的に、遊技者が本遊技機を離れることはない。したがって、報知表示機が点灯状態に制御されていても、上述したハイエナは、本遊技機から不当な利益を得ることはできない。
また、本遊技機では、詳細は後述するが、遊技状態が第3の規制状態の場合には、第1入球部及び第2入球部のいずれもが無効に設定されるので、第1入球部又は第2入球部に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する開始処理は実行されない。そして、遊技状態がこの第3の規制状態の場合には、推奨される発射態様は「右打ち」ではないので、報知表示機は消灯状態に制御される。詳細は後述するが、この第3の規制状態は、通常状態であるため、遊技者は右打ちをする必要はない。
このように、本遊技機は、入球部に遊技球が入球した場合に、遊技状態に応じて入球部の有効/無効、開始処理の実行/非実行を適切に制御し、当該制御に伴って、報知表示機の点灯/消灯を適切に制御するので、ハイエナの発生を防止することができるとともに、遊技球の適切な発射態様を遊技者に適切に報知することが可能となる。
以下、本遊技機のより具体的な構成を下記の第7実施形態として説明する。
《7-1》遊技機の構造:
図330は、第7実施形態のパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。図示するように、パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える発射手段としての遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。なお、遊技球発射ボタン26を操作することなしに、遊技者が操作ハンドル25の回動操作量を最大とする操作を行なうことによって、右打ちを行なうようにしてもよい。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図331は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図332は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、及び小当たり専用可変入賞装置97が設けられている。可変入賞装置36は当たり抽選において大当たり当選した場合に作動する装置であり、小当たり専用可変入賞装置97は当たり抽選において小当たり当選した場合に作動する装置である。すなわち、小当たり当選した場合に作動する装置は小当たり専用可変入賞装置と呼ぶのに対して、大当たり当選した場合に作動する装置は単に「可変入賞装置」と呼ぶ。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、及び小当たり専用可変入賞装置97のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、スルーゲート35、及び一対の大入賞口作動ゲート95,96が設けられている。さらに、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39と、右打ち報知ランプ(以下、右打ちランプとも呼ぶ)39aとを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図331)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。一般に、遊技球を遊技盤30の左側に向けて発射させることを「左打ち」と呼び、遊技球を遊技盤30の右側に向けて発射させることを「右打ち」と呼ぶが、第1始動口33は、左打ちである場合に遊技球が入球可能であり、右打ちである場合に遊技球が入球不能である。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側下方に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
スルーゲート35は、遊技盤30の右側上方に設けられており、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルータイプのゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下ルートにおいて第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
一対の大入賞口作動ゲート95,96のうちの一方の大入賞口作動ゲート95は、第1入球部であり、遊技盤30の左側上方に設けられている。一対の大入賞口作動ゲート95,96のうちの他方の大入賞口作動ゲート96は、第2入球部であり、遊技盤30の右側上方に設けられている。以下、左側上方に設けられた大入賞口作動ゲート95を左側大入賞口作動ゲート95とも呼び、右側上方に設けられた大入賞口作動ゲート96を右側大入賞口作動ゲート96とも呼ぶ。第1入球部は、左打ちである場合に遊技球が入球可能であり、右打ちである場合に遊技球が入球不能である。但し、左打ちした場合に、第1入球部は必ず(すなわち100%の確率で)入球する必要はなく、第1入球部に入球する遊技球と、第1入球部に入球しない遊技球とが発生しうる。本実施形態では、第1入球部は、左打ちした場合に、高い確率(例えば50%以上)で入球可能となるように、釘42の位置が調整されている。なお、上記高い確率としては、50%以上の値に代えて、50%以下の値としてもよい。左打ちした場合に、第1入球部に入球する遊技球と、第1入球部に入球しない遊技球とが発生しうることから、詳細は後述するが、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1発だけ発射させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(後述する左一発ハイエナ)の発生を抑制することができる。また、変形例として、左打ちした場合に、第1入球部に必ず(すなわち100%の確率で)遊技球が入球する構成としてもよい。
第2入球部は、右打ちである場合に遊技球が入球可能であり、左打ちである場合に遊技球が入球不能である。但し、右打ちした場合に、第2入球部は必ず(すなわち100%の確率で)入球する必要はなく、第2入球部に入球する遊技球と、第2入球部に入球しない遊技球とが発生しうる。本実施形態では、第2入球部は、右打ちした場合に、高い確率(例えば50%以上)で入球可能となるように、釘42の位置が調整されている。なお、上記高い確率としては、50%以上の値に代えて、50%以下の値としてもよい。また、変形例として、右打ちした場合に、第2入球部に必ず(すなわち100%の確率で)遊技球が入球する構成としてもよい。
各大入賞口作動ゲート95,96は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。各大入賞口作動ゲート95,96は、主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選した場合に、可変入賞装置36を後述する開閉実行モードに移行させるための契機となり得るスルータイプのゲートである。詳細は後述するが、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行する。換言すると、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の通過が検出されない限り、開閉実行モードへの移行は発生しない。なお、本実施形態では、各大入賞口作動ゲート90,91に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。各特定入球部は、遊技球が通り抜けることが可能なスルータイプの入球領域であったが、この代わりに、遊技盤30の背面側へと通じる入球口タイプの入球領域としてもよい。また、各特定入球部は、遊技球が通り抜けることが可能なスルータイプの入球領域とし、各特定入球部の下に遊技盤30の背面側へと通じる入球口が設けられた構成としてもよい。
可変入賞装置36は、遊技盤30の右側における遊技球の流下ルートにおいて右側大入賞口作動ゲート96よりも下流側に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる特典入球部としての大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選し、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への遊技球の入球に基づく所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選し、当該遊技回の終了後に、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選し、当該遊技回の終了後に、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を通過した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
小当たり専用可変入賞装置97は、遊技盤30の右側における遊技球の流下ルートにおいて第2始動口34よりも下流側に設けられている。小当たり専用可変入賞装置97は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口97aを備えるとともに、大入賞口97aを開閉する開閉扉97bを備えている。開閉扉97bは、通常は遊技球が大入賞口97aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、小当たりに当選した場合には、開閉扉97bは、遊技球が入球可能な開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。本実施形態では、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに遊技球が入球すると、払出装置71によって10個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、または小当たり専用可変入賞装置97に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
右打ちランプ39aは、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知する(推奨する)ための報知表示器であり、1つのLEDによって構成されている。右打ちランプ39aの周辺には、「右打」との文字が記されている。本実施形態では、右打ちランプ39aは、推奨される発射態様が右打ちであるときに点灯し、推奨される発射態様が左打ちであるときに消灯する。推奨される発射態様が右打ちであるときとは、遊技盤30の右側に位置するスルーゲート35、大入賞口36a、第2始動口34、および小当たり専用可変入賞装置97に遊技球を入球させる事が好ましい遊技状態のことであり、具体的には、大当たりの遊技状態(後述する大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード)や、高確率モードの遊技状態、高頻度サポートモードの遊技状態等が該当する。推奨される発射態様が左打ちであるときとは、例えば、通常状態の遊技状態である。なお、報知表示器は、LEDに替えて、蛍光ランプ、白熱電球等のその他の発光表示器としてもよい。また、報知表示器は、発光表示器に替えて、液晶表示器や、物理的に視認可能な領域が切り替わる表示器であっても良い。さらに、報知表示器は、文字情報、数字情報、絵柄、キャラクター、それらの色彩、それらの表示面積、それらの表示濃度を異ならせることで識別可能にする構成としてもよい。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。さらに、図柄表示装置41は、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための演出(右打ち報知演出)や、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための演出(左打ち報知演出)なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図333は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図333(a)は、図柄表示装置41において変動表示される第1装飾図柄または第2装飾図柄を示す説明図である。第1装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄に対応した図柄である。第2装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄に対応した図柄である。
図333(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図333(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、サブ表示領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。同様に、サブ表示領域SAには、メイン表示領域MAと同様に、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。メイン表示領域MAに第1装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第2装飾図柄の画像が表示され、メイン表示領域MAに第2装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第1装飾図柄の画像が表示される。メイン表示領域MAおよびサブ表示領域SAに、第1装飾図柄および第2装飾図柄のいずれが表示されるかは、遊技の状態によって決定される。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図333(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図333(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、メイン表示領域MAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、メイン表示領域MAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
サブ表示領域SAには、左、中、右の3つの図柄列Z4、Z5、Z6が表示される。各図柄列Z4~Z6には、図333(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図333(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL2上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z4~Z6の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z4、図柄列Z6、図柄列Z5の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z4~Z6に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。なお、サブ表示領域SAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、サブ表示領域SAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
先に説明した右打ち報知演出としては、図柄表示装置41の表示面41aに、例えば「右を狙え」といった文字が表示される。また、左打ち報知演出としては、図柄表示装置41の表示面41aに、例えば「左に戻せ」といった文字が表示される。右打ち報知演出は、先に説明した右打ちランプ39aが消灯状態から点灯状態に切り替わるときに同期して、実行が開始される。そして、実行が開始されてから所定期間が経過した後に右打ち報知演出が終了される。なお、所定期間が経過後に右打ち報知演出を終了させる構成に換えて、遊技者によって、操作ハンドル25の回動操作量を最大とする右打ちの操作(または遊技球発射ボタン26の操作)がなされたときに、右打ち報知演出が終了される構成としてもよい。左打ち報知演出は、先に説明した右打ちランプ39aが点灯状態から消灯状態に切り替わるときに同期して、実行が開始される。そして、実行が開始されてから所定期間が経過した後に左打ち報知演出が終了される。なお、所定期間が経過後に左打ち報知演出を終了させる構成に換えて、遊技者によって、操作ハンドル25の回動操作量を最大から左打ちに相当する所定量とする左打ちの操作がなされたときに、左打ち報知演出が終了される構成としてもよい。なお、右打ち報知演出および左打ち報知演出の実行開始のタイミングは必ずしも右打ちランプ39aの動作に同期させる必要はなく、右打ちランプ39aの動作と独立したタイミングで実行開始してもよい。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41のメイン表示領域MA又はサブ表示領域SAにおいて、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とは並列的に(同時に)実行可能となっている。また、図柄表示装置41のメイン表示領域MAにおける所定図柄列の変動表示とサブ表示領域SAにおける所定図柄列の変動表示と並列的に(同時に)実行可能となっている。
さらに、図333(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、上述したように、本実施形態では、第1始動口33及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
また、図333(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、サブ表示領域SA、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
図332に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
先に説明したように、遊技盤30の右側には、入球口部材としての第2始動口34、可変入賞装置36及び小当たり専用可変入賞装置97と、スルータイプのゲートとしてのスルーゲート35及び右側大入賞口作動ゲート96とが設けられているが、これらは、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球の流下ルートに沿って、上流側から下流側に向かって、右側大入賞口作動ゲート96、スルーゲート35、可変入賞装置36、第2始動口34、小当たり専用可変入賞装置97の順に配置されている。上記流下ルートは、大まかには一つの系統となるように釘42によって規定されている。なお、第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95は、遊技盤30の左側上方に設ける構成としたが、この代わりに、第1入球部は、左打ちである場合に遊技球が入球可能なルート上の他の位置に設ける構成としてもよい。また、第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96は、遊技盤30の右側上方に設ける構成としたが、この代わりに、第2入球部は、右打ちである場合に遊技球が入球可能なルート上の他の位置に設ける構成としてもよい。
可変入賞装置36の開閉扉36bが閉鎖状態にあり、第2始動口34の電動役物34aが閉鎖状態にあり、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが閉鎖状態にある場合には、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球は、100%に近い確率で、上記流下ルートを流下し、最後に最下部に設けられたアウト口43を通って遊技領域PAから排出される。例えば、可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態にある場合には、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球は、100%に近い確率で、右側大入賞口作動ゲート96を通過し、スルーゲート35を通過し、可変入賞装置36の大入賞口36aに入球する。例えば、可変入賞装置36の開閉扉36bが閉鎖状態にあり、第2始動口34の電動役物34aが開放状態にある場合には、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球は、100%に近い確率で、右側大入賞口作動ゲート96を通過し、スルーゲート35を通過し、可変入賞装置36の開閉扉36b上を通過し、第2始動口34に入球する。例えば、可変入賞装置36の開閉扉36bが閉鎖状態にあり、第2始動口34の電動役物34aが閉鎖状態にあり、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが開放状態にある場合には、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球は、100%に近い確率で、右側大入賞口作動ゲート96を通過し、スルーゲート35を通過し、可変入賞装置36の開閉扉36b上を通過し、第2始動口34の電動役物34aに接触し、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに入球する。
《7-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図334は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図331)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサー67a~67hが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、大入賞口作動ゲート95,96、可変入賞装置36、小当たり専用可変入賞装置97などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67hからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35や大入賞口作動ゲート95,96を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。また、推奨される遊技球発射機構による発射態様に応じて右打ちランプ39aの点灯/消灯の制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図335は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどのようにシフトされるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様にシフトされる。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1始動口33に遊技球が入球した場合に、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理と、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理とを、並列的に実行する。第1始動口33への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理とを並列的に実行するとともに、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを並列的に(同時に)実行することが可能な本実施形態のパチンコ機10は、いわゆる同時変動機である。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図333(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度(信頼度)が高いリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高いリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の内の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の内の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図336は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図336(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図336(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図336(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。
一方、図336(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~197の198個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~197の198個の値以外の値(198~3979)が外れである。「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
図337は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図337(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図337(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図337(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。
一方、図337(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~197の198個の値が設定されている。また、小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、198~2088の1891個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~2088の値以外の値(2089~3979)である1891個の値が外れである。すなわち、本実施形態では、0~3979の値のうちの大当たりとなる0~197の値以外の値(198~3979)のうちの1/2の数の値が小当たりとなるように設定されている。「小当たり」とは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bの開閉が実行されるモードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。なお、本実施形態では、開閉扉97bの開閉が実行されるモードにおける開放状態となる回数は1回に限定されている。小当たりの際の小当たり専用可変入賞装置97の1回の開閉扉96bの開放時間は、例えば0.2秒である。なお、変形例として、開閉扉97bの開閉が実行されるモードにおける開放状態となる回数は、1回に換えて、2回以上としてもよい。小当たりの際の小当たり専用可変入賞装置97の1回の開閉扉96bの開放時間は、0.2秒に換えて、0.1秒等の他の時間としてもよい。そして、0~3979の値のうち198個の値が大当たりというように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
なお、上述したように、本実施形態では、0~3979の値のうちの大当たりとなる値を除いた198~3979値のうちの1/2といった高い確率で小当たりとなるように設定されているが、当該確率は1/2に限る必要はなく、他の値に換えてもよい。例えば、0~3979の値のうちの大当たりとなる値を除いた198~3979値のうちの全て、すなわち、1/1といったより高い確率で小当たりとなるように設定してもよい。
また、本実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図336および図337を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図338は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図338(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図338(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図338(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、「8R確変大当たり」、「8R通常大当たり」、「16R確変大当たり+小当たりラッシュ」が設定されている。
確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)となっている。
通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は8回(8ラウンド)となっている。
確変大当たり+小当たりラッシュは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなり、さらに、開閉実行モードの終了後の高確率モードかつ低頻度サポートモードとなった遊技状態において小当たりラッシュとなる大当たりである。ここで、小当たりラッシュとは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが開放状態となる契機である小当たりに繰り返し当選しうるモードである。16R確変大当たり+小当たりラッシュは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)となっている。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~19」が16R確変大当たり+小当たりラッシュに対応しており、「20~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、3種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この3種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たり+小当たりラッシュが最も高く、次に8R確変大当たりが高く、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図338(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり+小当たりラッシュ、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たり+小当たりラッシュに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。具体的には、本実施形態では、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合より、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるように定められている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図339は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図339(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図339(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0~419の420個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として420~465の46個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、210/233の確率で電役短開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役短開放に当選したこととなった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.6秒である。
図339(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図338(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役長開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役長開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役長開放に当選したこととなった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。この結果、高頻度サポートモード時には、第2始動口34に向かって流下した遊技球は、100%の確率に近い確率で第2始動口34に入球することになる。なお、電役短開放に当選した場合、電役長開放に当選した場合の各開放時間は、上記の例に限る必要はなく、他の時間としてもよい。
《7-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図339は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図334)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《7-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《7-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。また、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たり+小当たりラッシュである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短上限回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短上限回数は例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短上限回数である50回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短上限回数である50回に達したときに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短上限回数は、上記の50回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、時短上限回数によって高頻度サポートモードの継続回数が制限されることはない。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役長開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役長開放状態となる。このため、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、遊技球発射機構によって推奨される発射態様は右打ちとなる。遊技者は、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、遊技球発射機構によって推奨される発射態様は右打ちとなる。遊技者は、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードフラグとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
《7-4-2》小当たりラッシュ:
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が16R確変大当たり+小当たりラッシュであると振分判定によって判定された場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態に移行する。この高確低サポ状態においては、遊技者に付与される特典として小当たりラッシュが実行される。
高確低サポ状態においては、推奨される発射態様は右打ちであり、遊技領域PAの右側へ遊技球が流下するように遊技がなされる。本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、サポートモードが低頻度サポートモードである場合に、210/233といった高い確率で電役短開放当選する(図339(a)参照)ことから、高確低サポ状態時においては、右打ちによって遊技領域PAの右側へ流下した遊技球は、スルーゲート35を通過することによって、高い確率で、第2始動口34の電動役物34aを1回開放(開放時間は0.6秒)させる契機となり得る。この結果、高確低サポ状態時においては、サポートモードが低頻度サポートモードであるにもかかわらず、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度を比較的高く定めることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態時においては、先に説明したように、右打ちによって遊技領域PAの右側へ流下した遊技球が第2始動口34へ入球したことに起因する当たり抽選において、高い確率で小当たりに当選することが可能となっている(図337(b)参照)。一方、小当たりに当選した場合、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが1回開放(開放時間は0.2秒)することから、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへ遊技球を入球することが可能となる。このために、上記のように小当たりに当選することは高い確率であることから、高確低サポ状態時において、小当たりに頻繁に当選して、遊技球(出球)を増やすことが可能となる。このようにして、小当たりラッシュが実行されることになる。
ここで、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへの遊技球の流れについて説明する。高確低サポ状態時においては、先に説明したように、右打ちによって遊技領域PAの右側へ遊技球は流下するが、当該遊技球は、右側大入賞口作動ゲート96を通過し、スルーゲート35を通過し、可変入賞装置36の開閉扉36b上を通過し(このとき、開閉扉36bは閉鎖状態にある)、第2始動口34へ向かう。このとき、第2始動口34の電動役物34aが開放状態にある場合には、当該遊技球は第2始動口34に入球するが、第2始動口34の電動役物34aが閉鎖状態にある場合には、当該遊技球は第2始動口34に入球せずに、第2始動口34よりも下流側に設けられた小当たり専用可変入賞装置97に向かう。このようにして、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが開放状態にある場合に、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへ遊技球は入球する。
高確低サポ状態時においては、低頻度サポートモード用の電動役物開放抽選用当否テーブルを用いた電動役物開放抽選が行われることから、第2始動口34の電動役物34aの開放状態は短開放となる。電動役物開放抽選において電役短開放に当選した場合、電動役物34aまで流下してきた遊技球は、100%よりも低い確率(例えば、50%)で第2始動口34に入球することになり、電動役物34aまで流下してきた遊技球が複数にわたる場合に、一部の遊技球は、閉鎖状態に移行した電動役物34aに蹴られて小当たり専用可変入賞装置97に向かって流下し、開放状態となった小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに入球する。このように、本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態時において、サポートモードが低頻度サポートモードでありながら、第2始動口34への遊技球の入球を可能としながら、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへの遊技球の入球を可能としてる。
なお、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態においても、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることで遊技領域PAの右側へ遊技球が流下するように遊技がなされるが、この際にも、遊技領域PAの右側へ流下した遊技球が第2始動口34へ入球したことに起因する当たり抽選において、高い確率で小当たりに当選する(図337(b)参照)。しかしながら、本実施形態では、先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、231/233といった高い確率で電役長開放に当選する(図339(b)を参照)ことから、高確高サポ状態時においては、電動役物34a付近まで流下した遊技球は開放状態となった電動役物34aによって拾われ、当該遊技球は第2始動口34へ100%に近い確率で入球することになる。このために、高確高サポ状態時においては、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bに遊技球は入球することがない。したがって、高確高サポ状態時においては、小当たりラッシュが実行されることはない。
また、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態時(通常時)においても、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることで遊技領域PAの右側へ遊技球が流下するように遊技がなされることが考えられる。この場合においては、高確低サポ状態時と同様に、遊技領域PAの右側へ流下した遊技球が第2始動口34へ入球したことに起因する当たり抽選において高い確率で小当たりに当選し、開放状態に移行した小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに遊技球が入球し、小当たりラッシュが実行されうる。このため、本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態時(通常時)における第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間(ロング)に設定することによって、低確低サポ状態時(通常時)において、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態では、遊技者に対して、低確低サポ状態において右打ちを行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。なお、通常時における特2変動時間は、上記10分に代えて、5分以上の他の長さ(例えば、5分、8分、20分、60分等)としてもよい。5分以上の長さがあれば、通常時において、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。
本実施形態のパチンコ機10は、先に説明したように、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを並列的に(同時に)実行することが可能な同時変動機とした。上述した小当たりラッシュの機能と、通常時における特2保留の変動時間をロングに設定する構成とを、同時変動の機能を有さずに特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示するタイプのパチンコ機(特2優先機)や、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機に採用した場合に、特2保留が残ったまま通常状態に移行した場合や、通常状態において誤って右打ちした場合に、特2保留のロングの変動時間が終わるまで遊技を行なうことができず、遊技を円滑に継続できないというデメリットがあった。また、悪意のある者が、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させて、当該パチンコ機を放置することで、数十分間にわたって当該遊技機を遊技不能とすることで、ホール内のパチンコ機の稼働率を極端に低下させてしまう虞があるというデメリットもあった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10は、同時変動の機能を有する構成とすることで、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させられたとしても、特1保留の変動表示を実行することが可能となることから、上述したデメリットを解消することができる。
《7-4-3》各大入賞口作動ゲートの有効/無効:
先に説明したように、各大入賞口作動ゲート95,96は、当たり抽選によって大当たりに当選した場合に、可変入賞装置36を後述する開閉実行モードに移行させるための契機となり得るスルーゲートである。すなわち、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行する。
本実施形態では、各大入賞口作動ゲート95,96が開閉実行モードへの移行を発生させる機能は、サポートモードの高低と抽選モードの高低との組合せによって、有効/無効が切り替えられる。具体的には、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確低サポ状態時に大当たりに当選した場合には、左側大入賞口作動ゲート95が有効となり、右側大入賞口作動ゲート96が無効となる。サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確高サポ状態時、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態時、または、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確低サポ状態時に大当たりに当選した場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。
すなわち、低確低サポ状態時に、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、当該遊技回の終了後に、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行する。当該遊技回の終了後に、無効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球がたとえ通過したとしても、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行することはない。なお、詳細は後述するが、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、当該遊技回の終了後に、推奨される発射態様は、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球することが可能な左打ちとなり、右打ちランプ39aは消灯される。また、右打ちランプ39aの消灯と共に、左側大入賞口作動ゲート95を狙うことを遊技者に報知するための左ゲート狙い報知演出が図柄表示装置41に表示される。
低確高サポ状態時、高確高サポ状態時、または高確低サポ状態時に、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、当選した大当たりの種別が通常大当たり、確変大当たり、確変大当たり+小当たりラッシュのいずれの場合であっても、当該遊技回の終了後に、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行する。当該遊技回の終了後に、無効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球がたとえ通過したとしても、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行することはない。なお、当たり抽選において大当たり当選した遊技回の終了時から、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の通過が検出されて開閉実行モードが開始されるまでの期間を、以下、待機状態と呼ぶ。
《7-4-4》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、上述したように、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによって定まる低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確高サポ状態、および高確低サポ状態を取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、上述した待機状態と、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードとを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
図341は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態H1である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態H1では、推奨される発射態様が左打ちであり、遊技者は左打ちを実行することによって遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。なお、低確低サポ状態H1では、推奨される発射態様が左打ちであることから、右打ちランプ39aは消灯される。また、低確低サポ状態H1では、左側大入賞口作動ゲート95(図中では、単に「左ゲート」と記載、以下同じ)と右側大入賞口作動ゲート96(図中では、単に「右ゲート」と記載、以下同じ)との両方ともに、可変入賞装置36を開閉実行モードに移行する機能を働かせない(無効)。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
低確低サポ状態H1で実行される遊技回は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行されるものであることから、低確低サポ状態H1では特1変動中の状態になりうる。低確低サポ状態H1で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態H1が継続され、遊技者は第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
低確低サポ状態H1で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合には、当選した大当たりの種別が通常大当たり、確変大当たり、確変大当たり+小当たりラッシュのいずれの場合であっても、当該遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ただし、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、当該遊技回の終了後に、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉させる開閉実行モードに移行する。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回の終了後から、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過することに基づいて開閉実行モードが開始するまでの状態を待機状態H2とした場合に、低確低サポ状態H1から、待機状態H2を経て、開閉実行モードH3に移行する。なお、規制状態としての低確低サポ状態H1では、左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球しても、左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の検出に対する開始処理である開閉実行モードH3の開始処理が実行されることがない。
待機状態H2は、既に付与することが確定している大当たり遊技、すなわち大入賞口36aに所定回数のラウンド遊技を行わせる大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行を、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が通過するといった大当たり開始の条件が成立するまで待機する条件成立待機状態である。条件成立待機状態は、具体的には、内部制御においては、大当たり遊技の付与に対応したフラグ等のデータを保持しつつ、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が通過することが検知されたか否かの判定を行なう判定処理を、当該遊技球の通過が検知されるまで繰り返し行なう状態である。条件成立待機状態の間は、当該条件成立待機状態を示す表示や告知を実行しても良いし、表示や告知を非実行としても良い。
待機状態H2では、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによって、動作が相違する。すなわち、待機状態H2に移行する前の抽選モードとサポートモードとから定まる遊技状態が、低確低サポ状態H1、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、および高確低サポ状態H6のいずれであるかによって、動作が相違する。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2の場合には、左側大入賞口作動ゲート95が有効となり、右側大入賞口作動ゲート96が無効となる。このため、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球することが可能な左打ちとなり、右打ちランプ39aは消灯される。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、条件成立待機状態である、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2において、右打ちランプ39aを消灯状態に制御する右打ちランプ消灯制御処理を実行可能である。この右打ちランプ消灯制御処理は、非報知制御処理である。
また、当該待機状態H2では、右打ちランプ39aの消灯と共に、左側大入賞口作動ゲート95を狙うことを遊技者に報知するための左ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。左ゲート狙い報知演出は、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることを遊技者に指示するためのもので、推奨される発射態様は左打ちとなる。具体的には、左ゲート狙い報知演出としては、図柄表示装置41の表示面41aに、例えば「左ゲートを狙え」といった文字が表示される。ただし、当該左ゲート狙い報知演出は、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第1始動口33への遊技球の入球に起因する特1保留に係る当たり抽選によるものである場合に限り実行され、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものである場合には実行されない。換言すれば、低確低サポ状態H1において、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものである場合には、左打ちで遊技球が発射されて左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が入球することに基づいて大当たり遊技状態が発生し得ることになる場合であっても、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとすることを遊技者に報知するための演出である左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出は実行されず、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が特1保留に係る当たり抽選によるものである場合に限り、左ゲート狙い報知演出が実行される。
遊技者は、左ゲート狙い報知演出に従って左側大入賞口作動ゲート95を狙う、すなわち左打ちを実行することによって遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させる。低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始する前に、開閉実行モードH3を開始するためにフラグ等のデータを更新する切替制御を実行し、切替制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。具体的には、切替制御として、後述する開閉実行モードフラグをONにする制御を実行する。切替制御は、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御(切替制御)であれば良く、フラグ等のデータを更新する処理に替えて、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理等であっても良い。また、この切換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。なお、遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合には、無効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球がたとえ通過したとしても、遊技状態が待機状態H2である間は開閉実行モードH3の開始処理は待機(非実行)とされ、開閉実行モードH3に移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、通常時における特2保留の変動時間がロングに設定されていることから、時短状態(低確高サポ状態H4)が終了して通常時(低確低サポ状態H1)に戻ったときに、特2保留が2~4個残り、その特2残保留で当たり抽選の当否結果が大当たり当選している場合に、大当たり当選したことが告知されるのが数十分後ということが起こり得た。一方で、時短状態(低確高サポ状態H4)が終了して通常時(低確低サポ状態H1)に戻ったときには、遊技者は、有利な状態を脱したとして遊技を終了することが往々にしてあり得た。通常時における特2残保留で大当たり当選する可能性があることを遊技者が知っていたとしても、大当たりか外れか判らない状態では、遊技者は、上記数十分を待ちきれずに遊技を終了するのが常である。この場合に、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者が居ない空席のパチンコ機となったとしても、上述したように、通常時から移行した待機状態H2において、右打ちランプ39aが点灯することもない。その上、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が表示されることがない。すなわち、遊技者が居ない空席のパチンコ機において、特2残保留に係る当たり抽選で大当たり当選して待機状態H2に移行した場合に、右打ちランプ39aはもとより、右打ち報知演出や、左打ち報知演出、左ゲート狙い報知演出が実行されない。換言すれば、左打ちで遊技球が発射されて第1入球部に遊技球が入球することに基づいて大当たり遊技が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が左打ちであることを報知する演出を実行しない。このために、後ほど詳細に説明するが、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機や、左ゲート狙い報知演出、左打ち報知演出、または右打ち報知演出が実行されているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナが発生することを防止することが可能となっている。
開閉実行モードH3では、推奨される発射態様は右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、開閉実行モードにおけるラウンド遊技に先立ち、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。このため、本実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3時において、右打ちランプ39aを点灯状態に制御する右打ちランプ点灯制御処理を実行可能である。この右打ちランプ点灯制御処理は、報知制御処理である。
待機状態H2に移行する契機となった大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モードH3の終了後に、低確高サポ状態H4に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短上限回数である50回限定)となる。
低確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、第2始動口34へ遊技球を入球させるべく、推奨される発射態様が右打ちとなる。このため、右打ちランプ39aは点灯される。また遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、第2始動口34に遊技球を入球させる。
低確高サポ状態H4で実行される遊技回は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行されるものであることから、低確高サポ状態H4では特2変動中の状態になりうる。低確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確高サポ状態H4が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。低確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が時短上限回数である50回に達すると、低確低サポ状態H1に移行する。なお、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が時短上限回数に達して低確低サポ状態H1に移行した場合には、右打ちランプ39aが点灯状態から消灯状態に切り替わるときに同期して、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための左打ち報知演出が実行される。
低確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が時短上限回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりか確変大当たり+小当たりラッシュかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態H4から一旦、待機状態H2に移行し、その後に開閉実行モードH3に移行する。
低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2の場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。このため、低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球することが可能な右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、当該待機状態H2では、右打ちランプ39aの点灯と共に、右側大入賞口作動ゲート96を狙うことを遊技者に報知するための右ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。
遊技者は、右ゲート狙い報知演出に従って右側大入賞口作動ゲート96を狙う、すなわち右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、開閉実行モードH3を開始するためにフラグ等のデータを更新する切替制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。具体的には、切替制御としては、後述する開閉実行モードフラグをONにする制御を実行する。切替制御は、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御(切替制御)であれば良く、フラグ等のデータを更新する処理に替えて、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理等であっても良い。また、この切換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。なお、遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2である場合には、無効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球がたとえ通過したとしても、遊技状態が待機状態H2である間は開閉実行モードH3の開始処理は待機(非実行)とされ、開閉実行モードH3に移行することはない。
待機状態H2に移行する契機となった大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モードH3の終了後に、高確高サポ状態H5に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。
高確高サポ状態H5では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、第2始動口34へ遊技球を入球させるべく、推奨される発射態様が右打ちとなる。このため、右打ちランプ39aは点灯される。また遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、第2始動口34に遊技球を入球させる。
高確高サポ状態H5で実行される遊技回は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行されるものであることから、高確高サポ状態H5では特2変動中の状態になりうる。高確高サポ状態H5で実行された遊技回における当たり抽選が外れの場合には、高確高サポ状態H5が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
高確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりか確変大当たり+小当たりラッシュかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確高サポ状態H5から一旦、待機状態H2に移行し、その後に開閉実行モードH3に移行する。
高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2の場合の動作は、低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2の場合の動作と同一である。すなわち、高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2の場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。このため、高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、有効となった右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球することが可能な右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、当該待機状態H2では、右打ちランプ39aの点灯と共に、右側大入賞口作動ゲート96を狙うことを遊技者に報知するための右ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。
遊技者は、右ゲート狙い報知演出に従って右側大入賞口作動ゲート96を狙う、すなわち右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、開閉実行モードH3を開始するためにフラグ等のデータを更新する切替制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。具体的には、切替制御としては、後述する開閉実行モードフラグをONにする制御を実行する。切替制御は、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御(切替制御)であれば良く、フラグ等のデータを更新する処理に替えて、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理等であっても良い。また、この切換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。なお、遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2である場合には、無効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球がたとえ通過したとしても、遊技状態が待機状態H2である間は開閉実行モードH3の開始処理は待機(非実行)とされ、開閉実行モードH3に移行することはない。
待機状態H2に移行する契機となった大当たりの種別が確変大当たり+小当たりラッシュである場合に、開閉実行モードH3の終了後に、高確低サポ状態H6に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードとなる。
高確低サポ状態H6においては、先に説明したように、小当たりラッシュの特典が付与されることから、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへ遊技球を入球させるべく、推奨される発射態様が右打ちとなる。このため、右打ちランプ39aは点灯される。また遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに遊技球を入球させる。
高確低サポ状態H6で実行される遊技回は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行されるものであることから、高確低サポ状態H6では特2変動中の状態になりうる。高確低サポ状態H6で実行された遊技回における当たり抽選が小当たり当選の場合には、高確低サポ状態H6が継続され、遊技者は小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに遊技球を入球させて、賞球を得る。高確低サポ状態H6で実行された遊技回における当たり抽選が外れの場合には、高確低サポ状態H6が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりか確変大当たり+小当たりラッシュかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態H6から一旦、待機状態H2に移行し、その後に開閉実行モードH3に移行する。
高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合の動作は、低確高サポ状態H4や高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2の場合の動作と同一である。すなわち、高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。このため、高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、有効となった右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球することが可能な右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、当該待機状態H2では、右打ちランプ39aの点灯と共に、右側大入賞口作動ゲート96を狙うことを遊技者に報知するための右ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。
遊技者は、右ゲート狙い報知演出に従って右側大入賞口作動ゲート96を狙う、すなわち右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、開閉実行モードH3を開始するためにフラグ等のデータを更新する切替制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。具体的には、切替制御としては、後述する開閉実行モードフラグをONにする制御を実行する。切替制御は、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御(切替制御)であれば良く、フラグ等のデータを更新する処理に替えて、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理等であっても良い。また、この切換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。なお、遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2である場合には、無効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球がたとえ通過したとしても、遊技状態が待機状態H2である間は開閉実行モードH3の開始処理は待機(非実行)とされ、開閉実行モードH3に移行することはない。
待機状態H2における動作をまとめると、次の通りとなる。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2の場合には、左側大入賞口作動ゲート95が有効となり、右側大入賞口作動ゲート96が無効となる。このため、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、左打ちとなり、右打ちランプ39aは消灯される。また、左側大入賞口作動ゲート95を狙うことを遊技者に報知するための左ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。ただし、当該左ゲート狙い報知演出は、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第1始動口33への遊技球の入球に起因する特1保留に係る当たり抽選によるものである場合に限る。遊技者は、左ゲート狙い報知演出に従って左側大入賞口作動ゲート95を狙う、すなわち左打ちを実行することによって遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させる。有効となっている左側大入賞口作動ゲート95への遊技球の通過が検出された場合に、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3に移行する。なお、遊技者が居ない空席のパチンコ機において、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選で大当たり当選して待機状態H2に移行した場合には、右打ちランプ39aはもとより、右打ち報知演出や、左打ち報知演出、左ゲート狙い報知演出が実行されない。
低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。このため、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、右側大入賞口作動ゲート96を狙うことを遊技者に報知するための右ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右ゲート狙い報知演出に従って右側大入賞口作動ゲート96を狙う、すなわち右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。有効となっている右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の通過が検出された場合に、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3に移行する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10では、(i)遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合に、右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球しても、遊技状態が当該待機状態H2である間は右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の検出に対する開始処理である開閉実行モードH3の開始処理を非実行とし、(ii)遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2(第2状態)の場合に、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が入球しても、遊技状態が当該待機状態H2である間は左側大入賞口作動ゲート95への遊技球の検出に対する開始処理である開閉実行モードH3の開始処理を非実行とする。
《7-4-5》大当たり時の詳細な動作:
当たり抽選において大当たり当選した場合の動作が遊技状態によってどのように変化するのかを、次に詳述する。ここでは、ケース1~ケース3の3つのケースについて説明する。
図342は、ケース1における大当たり時の動作を示す説明図である。ケース1は、低確低サポ状態時(通常時)に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選において大当たり当選した場合である。ケース1の場合、次のように動作が進行する。
低確低サポ状態H1(通常状態)において、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、当該入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選が行なわれる。次いで、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するために、第1図柄表示部37aにおいて、セグメント表示器の変動表示を開始した後に、当該抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器の変動を停止する(一遊技回)。また、一遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、第1図柄表示部37aに表示される図柄に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。当該抽選結果が大当たり当選である場合に、当該遊技回の終了後に待機状態H2に移行する。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合、推奨される発射態様は、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることが可能な左打ちであることから、待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯される。また、当該待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第1始動口33への遊技球の入球に起因する特1保留に係る当たり抽選によるものであることから、右打ちランプ39aの消灯と共に、左側大入賞口作動ゲート95を狙うことを遊技者に報知するための左ゲート狙い報知演出が図柄表示装置41に表示される。遊技者は、左ゲート狙い報知演出に従って左側大入賞口作動ゲート95を狙う、すなわち左打ちを実行することによって、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させる。当該待機状態H2では、有効となっている左側大入賞口作動ゲート(図中では、左ゲートと記載)95に遊技球が入球するのを待って、当該入球が検知された場合に開閉実行モードフラグをONにする制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。開閉実行モードH3は、ラウンド遊技に先立つオープニングの演出を行なうオープニング期間、大入賞口36aに所定回数のラウンド遊技を行わせる大入賞口開閉処理期間、および、ラウンド遊技の後の演出を行なうエンディング期間を備える。
ケース1の場合は、低確低サポ状態H1時において、推奨される発射態様は左打ちであり、右打ちランプ39aは待機状態H2に移行する前から消灯状態にある。このため、上記「待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯される」とは、すでに消灯状態にある場合には、消灯状態を継続することを意味する。すなわち、図示の変動開始から変動停止までの期間において、右打ちランプ39aは消灯状態にあり、待機状態H2においても、右打ちランプ39aは消灯状態を継続する。
図343は、ケース2における大当たり時の動作を示す説明図である。ケース2は、高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選において大当たり当選した場合である。ケース2の場合、次のように動作が進行する。
高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時において、第2始動口34へ遊技球が入球した場合に、当該入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選が行なわれる。次いで、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するために、第2図柄表示部37bにおいて、セグメント表示器の変動表示を開始した後に、当該抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器の変動を停止する(一遊技回)。また、一遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、第2図柄表示部37bに表示される図柄に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。当該抽選結果が大当たり当選である場合に、当該遊技回の終了後に待機状態H2に移行する。
高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時から移行した待機状態H2である場合、推奨される発射態様は右打ちであることから、待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが点灯されるとともに、右打ち報知演出が図柄表示装置41に表示される。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。当該待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート(図中では、右ゲートと記載)96に遊技球が入球するのを待って、当該入球が検知された場合に開閉実行モードフラグをONにする制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。開閉実行モードH3は、ラウンド遊技に先立つオープニングの演出を行なうオープニング期間、大入賞口36aに所定回数のラウンド遊技を行わせる大入賞口開閉処理期間、および、ラウンド遊技の後の演出を行なうエンディング期間を備える。
ケース2の場合は、高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時において、推奨される発射態様は右打ちであり、右打ちランプ39aは待機状態H2に移行する前から点灯状態にある。このため、上記「待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが点灯される」とは、すでに点灯状態にある場合には、点灯状態を継続することを意味する。ケース2の場合には、高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時において右打ちを実行して遊技を楽しんでいる状態から、当たり抽選において大当たり当選し、待機状態H2を経て、開閉実行モードH3を実行するまで、推奨される発射態様は右打ちであることから、遊技者は、遊技球発射機構による発射態様を右打ちにずっと維持したまま、大当たりが連続する、いわゆる連チャンを楽しむことができる。
図344は、ケース3における大当たり時の動作を示す説明図である。ケース3は、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合である。
低確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たり当選せずに時短上限回数である50回の遊技回が終了したことによって、低確低サポ状態H1(通常時)に移行した場合に、低確高サポ状態H4において第2始動口34へ遊技球が入球したことに起因して記憶された特2保留が2~4個残ることがある。その残った2~4個の特2保留(以下、特2残保留とも呼ぶ)のうちの1個の特2残保留に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選した場合がケース3である。図344に示すように、特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選したことを遊技者に告知するために、第2図柄表示部37bにおいて、セグメント表示器の変動表示を開始した後に、当たり抽選の抽選結果、すなわち大当たり当選に対応した表示となるようにセグメント表示器の変動を停止する。なお、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、通常時における右打ちを防止する対策として、この変動開始から変動停止までの変動時間、すなわち、通常時における特2保留に係る変動時間は、例えば10分というように極めて長い時間(ロング)に設定されている。その後、この変動に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、当該変動停止後に待機状態H2に移行する。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合、推奨される発射態様は左打ちであることから、当該待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯状態となる。なお、当該待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出が図柄表示装置41に表示されることはない。その後、待機状態H2は、その状態のままで継続される。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、小当たりラッシュの機能を搭載する構成とした。この構成では、先に説明したように、低サポ状態である通常時においても右打ちすると、第2始動口34に遊技球を入球させることが可能となる。そこで、この問題を解決するために、本実施形態のパチンコ機10では、通常時における特2保留の変動時間を例えば10分と極めて長い時間(ロング)に設定する構成とした。しかしながら、この構成を、特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示するタイプのパチンコ機(特2優先機)や、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機に採用した場合に、特2保留が残ったまま通常状態に移行した場合や、通常状態において誤って右打ちした場合に、特2保留のロングの変動時間が終わるまで遊技を行なうことができず、遊技を円滑に継続できないというデメリットがあった。また、悪意のある者が、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させて、当該パチンコ機を放置することで、数十分間にわたって当該遊技機を遊技不能とすることで、ホール内のパチンコ機の稼働率を極端に低下させてしまう虞があるというデメリットもあった。これらのデメリットを解消するために、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、小当たりラッシュの機能を搭載する構成とした。
以上の構成を有する本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1(通常時)に戻ったときに、特2保留が2~4個残り、その残った特2残保留で当たり抽選の当否結果が大当たり当選している場合に、大当たり当選したことが告知されるのが数十分後ということが起こり得た。一方で、低確高サポ状態H4が終了して低確低サポ状態H1(通常時)に戻ったときには、遊技者は、有利な状態を脱したとして遊技を終了することが往々にしてあり得た。通常時における特2残保留で大当たり当選する可能性があることを遊技者が知っていたとしても、大当たりか外れか判らない状態では、遊技者は、上記数十分を待ちきれずに遊技を終了するのが常である。このため、図344に示した動作の途中では、パチンコ機10は、遊技者が居ない空席となることがある。この場合にも、変動表示は変動停止するまで継続され、その後に、待機状態H2に移行する。この待機状態H2では、上述したように、右打ちランプ39aが点灯することもない。その上、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が表示されることがない。このために、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機や、左ゲート狙い報知演出、左打ち報知演出、または右打ち報知演出が実行されているパチンコ機を見つけ出して、大当たり遊技の実行が確定している当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナが発生することを防止することができる。
ここで、従来例を具体的に挙げて、本実施形態のパチンコ機10についての効果を更に説明する。この従来例のパチンコ機は、本実施形態のパチンコ機10と比較して、次の(i)、(ii)の構成が相違し、他の構成については同一であるものとする。
(i)左側大入賞口作動ゲート95を備えず、右側大入賞口作動ゲート96を備える構成。
(ii)所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、大当たり当選した時の遊技状態がいずれの遊技状態であっても、当該遊技回の終了後に右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36を開閉実行モードに移行させる点。
すなわち、従来例のパチンコ機は、同時変動機であり、小当たりラッシュの機能を搭載している。この従来例のパチンコ機によれば、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選が実行された場合に、本実施形態のパチンコ機10と同様に、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための一遊技回に対応した変動時間が極めて長い時間(ロング)となる。このため、従来例のパチンコ機では、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時に、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選する場合にも、遊技者が遊技を終了して空き席となることがある。この場合にも、大当たり当選に対応した図柄を表示する変動停止後に、ラウンド遊技の実行が確定している待機状態に移行する。従来例のパチンコ機では、当該待機状態は、推奨される発射態様は右打ちであることから、当該待機状態の開始時に、右打ちランプ39aが点灯状態となる。この結果、この従来例のパチンコ機によれば、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選で、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態となった場合に、遊技者が居ない空き席であるにもかかわらず、右打ちランプ39aが点灯状態となる。
ここで、左側大入賞口作動ゲート95も右側大入賞口作動ゲート96も備えないパチンコ機を考えた場合に、所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に、直ちに開閉実行モードに移行することになり、遊技者が居ない空き席となった状態で、開閉実行モードが開始されることが起こりえた。この従来例のパチンコ機によれば、右側大入賞口作動ゲート96を備えることで、遊技者が居ない空き席となった状態で、開閉実行モードが開始されることを防ぐことができるが、上述したように、遊技者が居ない空き席のパチンコ機であるにもかかわらず、右打ちランプ39aが点灯状態となる。
このため、従来例のパチンコ機によれば、ホール内において、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態にあるパチンコ機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、ケース3(図344を参照)にて説明したように、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、変動停止後に移行する待機状態H2の開始時に右打ちランプ39aが消灯状態にあることから、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であっても、この状態を右打ちランプ39aから知ることができない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、ケース3の場合には、先に説明したように、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が図柄表示装置41に表示されることはない。このため、本実施形態のパチンコ機10では、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であることが、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出からハイエナによって見つけられるようなこともない。
さらに、通常時に、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることによって大当たり遊技を開始させることができるのは、本パチンコ機10が大当たり遊技に移行することが確定していることを知らずに、本パチンコ機10の遊技を開始した者だけに限ることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の健全性の向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行中において、右打ちランプ39aを点灯状態に制御することから、遊技者は、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとして、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させた後に、開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御)が行なわれるに際し、右打ちランプ39aが点灯状態となったことから、遊技球発射機構による発射態様を右打ちに切り替える必要があることを右打ちランプ39aの点灯状態から即座に知ることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に適切な操作を報知することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1において推奨される遊技球発射機構による発射態様は左打ちである。そして、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、待機状態H2への移行後においても、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとしたままで、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な、有効となった左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技球発射機構による発射態様をいちいち切り替えることなく、有効となった左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6において推奨される遊技球発射機構による発射態様は右打ちである。そして、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、待機状態H2への移行後においても、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとしたままで、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な、有効となった右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技球発射機構による発射態様をいちいち切り替えることなく、有効となった右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球することが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1において推奨される遊技球発射機構による発射態様は左打ちである。そして、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、右打ちランプ39aを消灯状態に制御していることから、右打ちランプ39aの消灯状態に従って遊技球発射機構による発射態様を左打ちとすることを継続したままで、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2において、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6において推奨される遊技球発射機構による発射態様は右打ちである。そして、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、右打ちランプ39aを点灯状態に制御していることから、右打ちランプ39aの点灯状態に従って発射手段による発射態様を右打ちとすることを継続したままで、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2において、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、左側大入賞口作動ゲート95は、左打ちである場合に遊技球が入球可能であり、右打ちである場合に遊技球が入球不能であるが、左打ちした場合に、左側大入賞口作動ゲート95は、必ず(すなわち100%の確率で)入球するものではないように構成されている。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり開始の条件成立待機状態において右打ちランプ39aが点灯状態となっていないことから、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機を探すことによって、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことはできない。しかしながら、本実施形態のパチンコ機10において、仮に左打ちした場合に左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が必ず入球する構成とした場合には、空席のパチンコ機を見つけ、当該パチンコ機に着席し、左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することが可能となる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、左打ちした場合に、左側大入賞口作動ゲート95は必ず入球するものではないように構成されていることから、空席のパチンコ機を見つけ、当該パチンコ機に着席し、左打ちで遊技球を1個、発射させただけでは、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することができず、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、この構成によれば、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を抑制することができる。
《7-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図345は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSy0101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSy0102に進む。
ステップSy0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSy0103に進む。
ステップSy0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSy0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図347)において、その値を更新する。
ステップSy0104では第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSy0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。その後、ステップSy0105に進む。
ステップSy0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSt0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。その後、ステップSy0106に進む。
ステップSy0106では、左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96への入球に伴うゲート用の入球処理を実行する。ステップSt0106のゲート用の入球処理の詳細については後述する。ステップSy0106を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図345:Sy0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図346は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSy0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入賞)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサ―の検知状態により判定する。ステップSy0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sy0201:YES)、ステップSy0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSy0203に進む。
ステップSy0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSy0204に進む。
ステップSy0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSy0209に進む。
ステップSy0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sy0201:NO)、ステップSy0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサーの検知状態により判定する。
ステップSy0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sy0205:YES)、ステップSy0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSy0207に進む。一方、ステップSy0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sy0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSy0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSy0208に進む。
ステップSy0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSy0209に進む。
ステップSy0209では、上述したステップSy0204又はステップSy0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSy0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sy0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSy0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sy0209:YES)、ステップSy0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSy0211に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSy0212に進む。なお、始動入賞時に規制状態である場合には、始動保留個数Nの加算は実行されるが、即時に変動が開始されることなく、変動の開始処理は待機(非実行)とされる。始動入賞時に規制状態となる場合としては、第1始動口33に遊技球が入球したときに特1変動中である場合と、第2始動口34に遊技球が入球したときに特2変動中である場合と、大当たり遊技の実行中である場合とが挙げられる。
ステップSy0212では、ステップSy0103(図345)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSy0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSy0103(図345)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSy0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSy0103(図345)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSy0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSy0212を実行した後、ステップSy0213に進む。
ステップSy0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。ステップSy0213を実行した後、ステップSy0214に進む。
ステップSy0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果(先判定情報)を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図348:ステップSy0402)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSy0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。なお、本実施形態のパチンコ機10は同時変動機であるが、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機でも規制状態は同様である。また、特2優先機の場合は、第1始動口33への遊技球の入球時の特2変動中、および、第2始動口34への遊技球の入球時の特1変動中が規制状態に加わる。特1優先機の場合も、第2始動口34への遊技球の入球時の特1変動中、および、第1始動口33への遊技球の入球時の特2変動中が規制状態に加わる。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図345:Sy0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図347は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSy0301では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSy0301において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sy0301:YES)、ステップSy0302に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSy0301において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sy0301:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSy0302において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sy0302:YES)、ステップSy0303に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSy0304に進む。
ステップSy0304では、ステップSt0103(図343)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSy0302において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sy0302:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<ゲート用の入球処理>
次に、ゲート用の入球処理について説明する。ゲート用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図345:Sy0106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図348は、ゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSy0401では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される待機状態中フラグがONであるか否かを判定する。待機状態中フラグは、後述するように、待機状態に移行後にONにされ、開閉実行モードに移行するタイミングでOFFにされる。ステップSy0401において、待機状態中フラグがONであると判定した場合には(Sy0401:YES)、ステップSy0402に進み、遊技球が左側大入賞口作動ゲート95に入球したか否かを判定する。ステップSy0402において、遊技球が左側大入賞口作動ゲート95に入球したと判定した場合には(Sy0402:YES)、ステップSy0403に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される左ゲート有効フラグがONであるか否かを判定する。左ゲート有効フラグは、左側大入賞口作動ゲート95について開閉実行モードへの移行を発生させる機能が有効であるか無効であるかを判定するためのフラグであり、後述するように、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確低サポ状態時に大当たりに当選した場合にONにされ、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確高サポ状態時、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態時、または、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確低サポ状態時に大当たりに当選した場合にOFFにされる。ステップSy0403において、左ゲート有効フラグがONであると判定した場合には(Sy0403:YES)、ステップSy0406に進む。
ステップSy0402において、遊技球が左側大入賞口作動ゲート95に入球していないと判定した場合には(Sy0402:NO)、ステップSy0404に進み、遊技球が右側大入賞口作動ゲート96に入球したか否かを判定する。ステップSy0404において、遊技球が右側大入賞口作動ゲート96に入球したと判定した場合には(Sy0404:YES)、ステップSy0405に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される右ゲート有効フラグがONであるか否かを判定する。右ゲート有効フラグは、右側大入賞口作動ゲート96について開閉実行モードへの移行を発生させる機能が有効であるか無効であるかを判定するためのフラグであり、後述するように、低確高サポ状態時、高確高サポ状態時、または高確低サポ状態時に大当たりに当選した場合にONにされ、低確低サポ状態時に大当たりに当選した場合にOFFにされる。ステップSy0405において、右ゲート有効フラグがONであると判定した場合には(Sy0405:YES)、ステップSy0406に進む。
ステップSy0406では、切替制御として、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される開閉実行モードフラグをONにする。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。その後、ステップSy0407に進む。
ステップSy0407では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される待機状態中フラグをOFFにする。その後、本スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSy0401において、待機状態中フラグがONでないと判定した場合には(Sy0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。ステップSy0403において、左ゲート有効フラグがONでないと判定した場合には(Sy0403:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。ステップSy0404において、遊技球が右側大入賞口作動ゲート96に入球していないと判定した場合には(Sy0404:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。また、ステップSy0405において、右ゲート有効フラグがONでないと判定した場合には(Sy0405:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図348は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSy0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSy0502に進む。
ステップSy0502では、タイマー割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSy0502を実行した後、ステップSy0503に進む。
ステップSy0503では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSy0504に進む。
ステップSy0504では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSy0505に進む。ステップSy0505では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSy0505を実行した後、ステップSy0506に進む。
ステップSy0506では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSy0507に進む。
ステップSy0507では、右側第1始動口44に設けられた電動役物44aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物44aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSy0508に進む。
ステップSy0508では、今回の通常処理の開始(2巡目以降では、ステップSy0502のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。
ステップSy0508において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sy0508:NO)、ステップSy0509及びステップSy0510において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSy0509において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップSy0510において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。
一方、ステップSy0508において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sy0508:YES)、ステップSy0502に戻り、ステップSy0502からステップSy0507までの各処理を実行する。
なお、ステップSy0502からステップSy0507の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図349:Sy0505)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図350は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSy0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態を経て、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。ステップSy0601において、開閉実行モード中でないと判定された場合には(Sy0601:NO)、ステップSy0602に進む。ステップSy0602では、待機状態中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの待機状態中フラグがONであるか否かを判定する。ステップSy0601において開閉実行モード中か否かを判定し、ステップSy0602において待機状態中か否かを判定することによって、待機状態中、および、開閉実行モード中においてステップSy0604(またはステップSy0605)を実行しないようにする。この結果、開閉実行モードが実行されている期間、および待機状態の期間に遊技回を開始しないようにすることができる。以下、詳細を説明する。
ステップSy0601において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sy0601:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSy0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
ステップSy0602において、待機状態中フラグがONであると判定した場合には(Sy0602:YES)、待機状態中であると判定し、ステップSy0603以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、待機状態中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
ステップSy0603では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始されるとONになり、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSy0603において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Sy0603:NO)、ステップSy0604に進む。
ステップSy0604では、第1始動口用の変動開始処理を実行する。第1始動口用の変動開始処理は、第1始動口用遊技回を開始するための処理である。第1始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSy0604を実行した後、ステップSy0606に進む。
一方、ステップSy0603において、第1変動中フラグがONである判定した場合には(Sy0603:YES)、ステップSy0605に進む。
ステップSy0605では、第1変動停止処理を実行する。第1変動停止処理は、開始された第1始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第1変動停止処理の詳細は後述する。ステップSy0605を実行した後、ステップSy0606に進む。
ステップSy0606では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONになり、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSy0606において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Sy0606:NO)、ステップSy0607に進む。
ステップSy0607では、第2始動口用の変動開始処理を実行する。第2始動口用の変動開始処理は、第2始動口用遊技回を開始するための処理である。第2始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSy0607を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSy0606において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Sy0606:YES)、ステップSy0608に進む。
ステップSy0608では、第2変動停止処理を実行する。第2変動停止処理は、開始された第2始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第2変動停止処理の詳細は後述する。ステップSy0608を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<第1始動口用の変動開始処理>
次に、第1始動口用の変動開始処理について説明する。第1始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図350:Sy0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図351は、第1始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSy0701では、第1始動保留個数RaN=0であるか否かを判定する。ステップSy0701において、第1始動保留個数RaN=0ではないと判定した場合には(Sy0701:NO)、ステップSy0702に進む。一方、ステップSy0701において、第1始動保留個数RaN=0であると判定した場合には(Sy0701:YES)、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSy0702では、第1始動口用保留情報シフト処理を実行する。第1始動口用保留情報シフト処理では、第1保留エリアRaに記憶された保留情報をシフトさせる。第1始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSy0702を実行した後、ステップSy0703に進む。
ステップSy0703では、第1始動口用の判定処理を実行する。第1始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第1始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップSy0703を実行した後、ステップSy0704に進む。
ステップSy0704では、第1始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第1始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第1始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSy0704を実行した後、ステップSy0705に進む。
ステップSy0705では、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSy0704において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSy0705を実行した後、ステップSy0706に進む。
ステップSy0706では、第1種別コマンドを設定する。第1種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第1種別コマンドには、16R確変大当たり+小当たりラッシュの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSy0705及びステップSy0706において設定された第1変動用コマンド及び第1種別コマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第1種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSy0706を実行後、ステップSy0707に進む。
ステップSy0707では、第1図柄表示部37aにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSy0708に進み、第1変動中フラグをONにする。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSy0708を実行した後、ステップSy0709に進む。
ステップSy0709では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSy0709を実行した後、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
<第1始動口用保留情報シフト処理>
次に、第1始動口用保留情報シフト処理について説明する。第1始動口用保留情報シフト処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図351:Sy0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図352は、第1始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSy0801では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算する。その後、ステップSy0802に進む。
ステップSy0802では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動させる。その後、ステップSy0803に進む。
ステップSy0803では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSy0803を実行した後、第1始動口用本保留情報シフト処理を終了する。
<第1始動口用の判定処理>
次に、第1始動口用の判定処理について説明する。第1始動口用の判定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図351:Sy0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図353は、第1始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSy0901では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、次回の大当たりの当選に係る開閉実行モードの開始に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSy0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sy0901:YES)、ステップSy0902に進む。
ステップSy0902では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図336(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSy0904に進む。一方、ステップSy0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sy0901:NO)、ステップSy0903に進む。
ステップSy0903では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図336(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSy0904に進む。
ステップSy0904では、ステップSy0902又はステップSy0903における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSy0904において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Sy0904:YES)、ステップSy0905に進む。
ステップSy0905では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合にONされ、当該第1始動口33への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSy0905を実行した後、ステップSy0906に進む。
ステップSy0906では、第1始動口用の振分テーブル(図338(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSy0906を実行した後、ステップSy0907に進む。
ステップSy0907では、ステップSy0906における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSy0907において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Sy0907:YES)、ステップSy0908に進む。なお、ステップSy0907では、振分判定の結果が「確変大当たり+小当たりラッシュ」である場合は、確変大当たりでないと判定される。
ステップSy0908では、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy0908を実行した後、ステップSy0909に進む。
ステップSy0909では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy0909を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy0907において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Sy0907:NO)、ステップSy0910に進む。
ステップSy0910では、ステップSy0906における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たり+小当たりラッシュであるか否かを判定する。ステップSy0910において、振り分けた大当たり種別が確変大当たり+小当たりラッシュであると判定した場合には(Sy0910:YES)、ステップSy0911に進む。
ステップSy0911では、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たり+小当たりラッシュフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy0911を実行した後、ステップSy0912に進む。
ステップSy0912では、確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止図柄設定処理では、確変大当たり+小当たりラッシュとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy0912を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy0910において、振り分けた大当たり種別が確変大当たり+小当たりラッシュでないと判定した場合(Sy0910:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSy0913に進む。
ステップSy0913では、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy0913を実行した後、ステップSy0914に進む。
ステップSy0914では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy0914を実行した後、第1入球部である第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy0904において、ステップSy0902又はステップSy0903における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Sy0904:NO)、ステップSy0915に進む。
ステップSy0915では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSy0915の処理は、上記ステップSy0904における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでない場合、すなわち外れの場合に実行される。すなわち、ステップSy0915においては、当否判定の結果が大当たりでない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSy0915を実行した後、ステップSy0916に進む。
ステップSy0916では、ステップSy0915におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSy0916において、リーチ発生であると判定した場合には(Sy0916:YES)、ステップSy0917に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSy0917を実行した後、ステップSy0918に進む。ステップSy0916において、リーチ発生でないと判定した場合には(Sy0916:NO)、そのままステップSy0918に進む。
ステップSy0918では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy0918を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
<第1始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第1始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第1始動口用の変動時間の設定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図351:Sy0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図354は、第1始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSy1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSy1002に進む。
ステップSy1002では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1002において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy1002:NO)、ステップSy1003に進む。
ステップSy1003では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1003において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sy1003:NO)、ステップSy1004に進む。
ステップSy1004では、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図341における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1004を実行した後、ステップSy1009に進む。
一方、ステップSy1003において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1003:YES)、ステップSy1005に進む。
ステップSy1005では、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図341における低確高サポ状態(状態H4)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1005を実行した後、ステップSy1009に進む。
一方、ステップSy1002において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy1002:YES)、ステップSy1006に進む。
ステップSy1006では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1006において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1006:YES)、ステップSy1007に進む。
ステップSy1007では、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図341における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1007を実行した後、ステップSy1009に進む。
一方、ステップSy1006において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy1006:NO)、ステップSy1008に進む。
ステップSy1008では、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図341における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1008を実行した後、ステップSy1009に進む。
ステップSy1009では、ステップSy1004、ステップSy1005、ステップSy1007、ステップSy1008の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第1始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図354:Sy1004)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図355は、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy1101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy1101:YES)、ステップSy1102に進む。
ステップSy1102では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(i)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy1102では、まず、(i)~(iii)の中から(i)を特定する。(i)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy01001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1102を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy1101において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy1101:NO)、ステップSy1103に進む。
ステップSy1103では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy1103において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy1103:YES)、ステップSy1104に進む。
ステップSy1104では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(ii)は、例えば、リーチ発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1104を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy1103において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy1103:NO)、ステップSy1105に進む。
ステップSy1105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。(iii)は、例えば、リーチ非発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1105を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図354:Sy1005)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図356は、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy1201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy1201:YES)、ステップSy1202に進む。
ステップSy1202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(vi)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy1202では、まず、(iv)~(vi)の中から(iv)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1202を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy1201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy1201:NO)、ステップSy1203に進む。
ステップSy1203では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy1203において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy1203:YES)、ステップSy1204に進む。
ステップSy1204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)~(vi)の中から(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1204を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy1203において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy1203:NO)、ステップSy1205に進む。
ステップSy1205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)~(vi)の中から(vi)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1205を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図354:Sy1007)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図357は、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy1301では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy1301:YES)、ステップSy1302に進む。
ステップSy1302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。この変動時間情報によって特定される時間の間、すなわち、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たりに当選することとなる変動中の状態では、メイン表示部45および図柄表示装置41による変動表示が行われる。この変動中は、内部的には、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行が確定している大当たり開始の条件成立待機状態であり、当該遊技回で開閉実行モードの実行が行われるか否かを各種期待度演出等を表示することで、遊技の興趣向上を図ることができる。高確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(vii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy1302では、まず、(vii)~(ix)の中から(vii)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1302を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy1301において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy1301:NO)、ステップSy1303に進む。
ステップSy1303では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy1303において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy1303:YES)、ステップSy1304に進む。
ステップSy1304では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1304を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy1303において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(Sy1303:NO)、ステップSy1305に進む。
ステップSy1305では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1305を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図354:Sy1008)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図358は、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy1401では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy1401:YES)、ステップSy1402に進む。
ステップSy1402では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(x)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(xii)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy1402では、まず、(x)~(xii)の中から(x)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1402を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy1401において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合(すなわち、外れと判定した場合)には(ステップSy1401:NO)、ステップSy1403に進む。
ステップSy1403では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy1403において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy1403:YES)、ステップSy1404に進む。
ステップSy1404では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(x)~(xii)の中から(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1404を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy1403において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(Sy1403:NO)、ステップSy1405に進む。
ステップSy1405では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(x)~(xii)の中から(xii)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図354)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1405を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1変動停止処理>
次に、第1変動停止処理について説明する。第1変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図350:Sy0605)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図359は、第1変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSy1501では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグがONであるか否かを判定する。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONにされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSy1501において、第2当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sy1501:NO)、ステップSy1502に進む。
ステップSy1502では、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図353)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy1502において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy1502:YES)、ステップSy1503に進む。一方、ステップSy1502において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy1502:NO)、ステップSy1512に進む。
ステップSy1503では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第1始動口用の判定処理(図353)のステップSy0909、ステップSy0912、ステップSy0914、またはステップSy0918において設定されている。第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たり当選することになる第1の図柄の変動表示中には、右打ちランプ39aは消灯状態に制御される。ステップSy1503を実行した後、ステップSy1504に進む。
ステップSy1504では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口33への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37aの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy1504を実行した後、ステップSy1505に進む。
ステップSy1505では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy1505において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Sy1505:NO)、ステップSy1506に進む。
ステップSy1506では、第1当たりフラグをOFFにする。その後、ステップSy1512に進む。
一方、ステップSy1505において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Sy1505:YES)、ステップSy1512に進む。
ステップSy1501において、第2当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy1501:YES)、ステップSy1507に進む。
ステップSy1507では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、後述する第2始動口用の変動時間の設定処理(図363)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy1507において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy1507:NO)、ステップSy1502に進む。一方、ステップSy1507において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy1507:YES)、ステップSy1508に進む。
ステップSy1508では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをOFFにする。ステップSy1508を実行した後、ステップSy1509に進む。
ステップSy1509では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSy1509では、第1始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第1始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりに当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSy1509を実行した後、ステップSy1510に進む。
ステップSy1510では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSy1511に進む。
ステップSy1511では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの待機状態移行フラグをONにする。すなわち、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態に移行するこのタイミングで、待機状態移行フラグをONにする。その後、ステップSy1512に進む。
ステップSy1512では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy1512において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1512:YES)、ステップSy1513に進み、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy1513において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sy1513:NO)、ステップSy1514に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が上限である時短上限回数(例えば50回)に達する前(=時短上限回数内)であるか否かを判定する。具体的には、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。遊技回数カウンタPNCは時短上限回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短上限回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSy1514において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSy1514:NO)、すなわち、時短上限回数内でないと判定した場合には、ステップSy1515に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSy1515を実行した後、ステップSy1516に進む。
ステップSy1516では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、サポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSy1516を実行した後、ステップSy1517に進む。
ステップSy1517では、右打ちランプ39aを消灯する。ステップS1517の実行後、本第1変動停止処理を終了する。
<第2始動口用の変動開始処理>
次に、第2始動口用の変動開始処理について説明する。第2始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図350:Sy0607)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図360は、第2始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSy1601では、第2始動保留個数RbN=0であるか否かを判定する。ステップSy1601において、第2始動保留個数RbN=0ではないと判定した場合には(Sy1601:NO)、ステップSy1602に進む。一方、ステップSy1601において、第2始動保留個数RbN=0であると判定した場合には(Sy1601:YES)、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSy1602では、第2始動口用保留情報シフト処理を実行する。第2始動口用保留情報シフト処理では、第2保留エリアRbに記憶された保留情報をシフトさせる。第2始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSy1602を実行した後、ステップSy1603に進む。
ステップSy1603では、第2始動口用の判定処理を実行する。第2始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第2始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップSy1603を実行した後、ステップSy1604に進む。
ステップSy1604では、第2始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第2始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第2始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSy1604を実行した後、ステップSy1605に進む。
ステップSy1605では、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSy1604において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSy1605を実行した後、ステップSy1606に進む。
ステップSy1606では、第2種別コマンドを設定する。第2種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第2種別コマンドには、16R確変大当たり+小当たりラッシュの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、小当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSy1605及びステップSy1606において設定された変動用コマンド及び第2種別コマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第2種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSy1606を実行後、ステップSy1607に進む。
ステップSy1607では、第2図柄表示部37bにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSy1608に進み、第2変動中フラグをONにする。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSy1608を実行した後、ステップSy1609に進む。
ステップSy1609では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSy1609を実行した後、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
<第2始動口用保留情報シフト処理>
次に、第2始動口用保留情報シフト処理について説明する。第2始動口用保留情報シフト処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図360:Sy1602)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図361は、第2始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSy1701では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSy1702に進む。
ステップSy1702では、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動させる。その後、ステップSy1703に進む。
ステップSy1703では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSy1703を実行した後、本第2始動口用保留情報シフト処理を終了する。
<第2始動口用の判定処理>
次に、第2始動口用の判定処理について説明する。第2始動口用の判定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図360:Sy1603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図362は、第2始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSy1801では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSy1801において、高確率モードであると判定した場合には(Sy1801:YES)、ステップSy1802に進む。
ステップSy1802では、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図337(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSy1804に進む。一方、ステップSy1801において高確率モードではないと判定した場合には(Sy1801:NO)、ステップSy1803に進む。
ステップSy1803では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図337(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSy1804に進む。
ステップSy1804では、ステップSy1802又はステップSy1803における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSy1804において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Sy1804:YES)、ステップSy1805に進む。
ステップSy1805では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをONにする。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSy1805を実行した後、ステップSy1806に進む。
ステップSy1806では、第2始動口用の振分テーブル(図338(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSy1806を実行した後、ステップSy1807に進む。
ステップSy1807では、ステップSy1806における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSy1807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Sy1807:YES)、ステップSy1808に進む。なお、ステップSy1807では、振分判定の結果が「確変大当たり+小当たりラッシュ」である場合は、確変大当たりでないと判定される。
ステップSy1808では、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy1808を実行した後、ステップSy1809に進む。
ステップSy1809では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1809を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy1807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Sy1807:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSy1810に進む。
ステップSy1810では、ステップSy1806における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たり+小当たりラッシュであるか否かを判定する。ステップSy1810において、振り分けた大当たり種別が確変大当たり+小当たりラッシュであると判定した場合には(Sy1810:YES)、ステップSy1811に進む。
ステップSy1811では、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たり+小当たりラッシュフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy1811を実行した後、ステップSy1812に進む。
ステップSy1812では、確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止図柄設定処理では、確変大当たり+小当たりラッシュとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1812を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy1810において、振り分けた大当たり種別が確変大当たり+小当たりラッシュでないと判定した場合(Sy1810:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSy1813に進む。
ステップSy1813では、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy1813を実行した後、ステップSy1814に進む。
ステップSy1814では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1814を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy1804において、ステップSy1802又はステップSy1803における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Sy1804:NO)、ステップSy1815に進み、ステップSy1802又はステップSy1803における当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。ステップSy1815において、当否判定の結果が小当たりであると判定した場合には(Sy1815:YES)、ステップSy1816に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たりフラグをONにする。ステップSy1813を実行した後、ステップSy1817に進む。
ステップSy1817では、小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。小当たり用の停止図柄設定処理では、小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1817を実行した後、第2入球部である第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy1815において、当否判定の結果が小当たりではないと判定した場合には(Sy1815:NO)、ステップSy1818に進む。
ステップSy1818では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSy1818の処理は、上記ステップSy1804における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでも小当たりでもない場合に実行される。すなわち、ステップSy1812においては、当否判定の結果が大当たりでも小当たりでもない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSy1818を実行した後、ステップSy1819に進む。
ステップSy1819では、ステップSy1818におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSy1819において、リーチ発生であると判定した場合には(Sy1819:YES)、ステップSy1820に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSy1820を実行した後、ステップSy1821に進む。ステップSy1819において、リーチ発生でないと判定した場合には(Sy1819:NO)、ステップSy1820を実行することなく、ステップSy1821に進む。
ステップSy1821では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1821を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
<第2始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第2始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第2始動口用の変動時間の設定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図360:Sy1604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図363は、第2始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSy1901では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSy1902に進む。
ステップSy1902では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1902において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy1902:NO)、ステップSy1903に進む。
ステップSy1903では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1903において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sy1903:NO)、ステップSy1904に進む。
ステップSy1904では、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図341における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1904を実行した後、ステップSy1909に進む。
一方、ステップSy1903において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1903:YES)、ステップSy1905に進む。
ステップSy1905では、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図341における低確高サポ状態(状態H4)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1905を実行した後、ステップSy1909に進む。
一方、ステップSy1902において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy1902:YES)、ステップSy1906に進む。
ステップSy1906では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1906において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1906:YES)、ステップSy1907に進む。
ステップSy1907では、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図341における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1907を実行した後、ステップSy1909に進む。
一方、ステップSy1906において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy1906:NO)、ステップSy1908に進む。
ステップSy1908では、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図341における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1908を実行した後、ステップSy1909に進む。
ステップSy1909では、ステップSy1904、ステップSy1905、ステップSy1907、ステップSy1908の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第2始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図363:Sy1904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図364は、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy2001では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間(ロング変動時間)を変動時間情報として取得する。ステップSy2001を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図363:Sy1805)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図365は、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy2101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy2101:YES)、ステップSy2102に進む。
ステップSy2102では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(I)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy2102では、まず、(I)~(III)の中から(I)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2102を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy2101において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy2101:NO)、ステップSy2103に進む。
ステップSy2103では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy2103において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy2103:YES)、ステップSy2104に進む。
ステップSy2104では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2104を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2103において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy2103:NO)、ステップSy2105に進む。
ステップSy2105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2105を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図363:Sy1907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図365は、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy2101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy2201:YES)、ステップSy2202に進む。
ステップSy2202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。この変動時間情報によって特定される時間の間、すなわち、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たりに当選することとなる変動中の状態では、メイン表示部45および図柄表示装置41による変動表示が行われる。この変動中は、内部的には、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行が確定している大当たり開始の条件成立待機状態であり、当該遊技回で開閉実行モードの実行が行われるか否かを各種期待度演出等を表示することで、遊技の興趣向上を図ることができる。高確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(IV)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(V)高確高サポ状態で、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、(VI)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(VII)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy2202では、まず、(IV)~(VII)の中から(IV)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2202を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy2201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy2201:NO)、ステップSy2203に進む。
ステップSy2203では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy2203:YES)、ステップSy2204に進む。
ステップSy2204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VII)の中から(V)高確高サポ状態で、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した小当たり用変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2202を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2203において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりではないと判定した場合には(ステップSy2203:NO)、ステップSy2205に進む。
ステップSy2205では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy2205において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy2205:YES)、ステップSy2206に進む。
ステップSy2206では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VII)の中から(VI)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2206を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2206において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy2206:NO)、ステップSy2207に進む。
ステップSy2207では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VII)の中から(VII)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2207を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図363:Sy1908)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図367は、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy2101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy2301:YES)、ステップSy2302に進む。
ステップSy2302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(VIII)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(IX)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、(X)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(XI)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy2302では、まず、(VIII)~(XI)の中から(VIII)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2302を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy2301において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy2301:NO)、ステップSy2303に進む。
ステップSy2303では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy2303:YES)、ステップSy2304に進む。
ステップSy2304では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(VIII)~(XI)の中から(IX)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した小当たり用変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2302を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2303において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりではないと判定した場合には(ステップSy2303:NO)、ステップSy2305に進む。
ステップSy2305では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy2305において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy2305:YES)、ステップSy2306に進む。
ステップSy2306では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(VIII)~(XI)の中から(X)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2306を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2306において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy2306:NO)、ステップSy2307に進む。
ステップSy2307では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(VIII)~(XI)の中から(XI)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図363)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2307を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2変動停止処理>
次に、第2変動停止処理について説明する。第2変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図350:Sy0608)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図367は、第2変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSy2401では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグがONであるか否かを判定する。第1当たりフラグは、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONにされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSy2401において、第1当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sy2401:NO)、ステップSy2402に進む。
ステップSy2402では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たりフラグがONであるか否かを判定する。小当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「小当たり」である場合にONにされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSy2402において、小当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sy2402:NO)、ステップSy2403に進む。
ステップSy2403では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第2始動口用の変動時間の設定処理(図363)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy2403において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy2403:YES)、ステップSy2404に進む。一方、ステップSy2403において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy2403:NO)、ステップSy2419に進む。
ステップSy2404では、第2図柄表示部37bの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37bの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第2始動口用の判定処理(図362)のステップSy1809、ステップSy1812、ステップSy1814、またはステップSy1821において設定されている。ステップSy2404を実行した後、ステップSy2405に進む。
ステップSy2405では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy2405を実行した後、ステップSy2406に進む。
ステップSy2406では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口33への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37bの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy2406において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Sy2406:NO)、ステップSy2407に進む。
ステップSy2407では、第2当たりフラグをOFFにする。その後、本第2変動停止処理を終了する。
一方、ステップSy2406において、第1変動中フラグがONであると判定した場合には(Sy2406:YES)、ステップSy2419に進む。
ステップSy2401において、第1当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy2401:YES)、ステップSy2408に進む。
ステップSy2408では、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図354)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy2408において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy2408:NO)、ステップSy2403に進む。一方、ステップSy2408において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy2408:YES)、ステップSy2409に進む。
ステップSy2409では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをOFFにする。ステップSy2409を実行した後、ステップSy2410に進む。
ステップSy2410では、第2図柄表示部37bの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37bの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSy2410では、第2始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第2始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりに当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSy2410を実行した後、ステップSy2411に進む。
ステップSy2411では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSy2412に進む。
ステップSy2412では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの待機状態移行フラグをONにする。すなわち、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態に移行するこのタイミングで、待機状態移行フラグをONにする。その後、ステップSy2413に進む。
ステップSy2402において、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy2402:YES)、ステップSy2413に進む。
ステップSy2413では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第2始動口用の変動時間の設定処理(図363)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy2403において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy2413:YES)、ステップSy2414に進む。一方、ステップSy2413において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy2413:NO)、ステップSy2419に進む。
ステップSy2414では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たりフラグをOFFにする。その後、ステップSy2415に進む。
ステップSy2415では、第2図柄表示部37bの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37bの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第2始動口用の判定処理(図362)のステップSy1809、ステップSy1812、ステップSy1814、またはステップSy1821において設定されている。ステップSy2415を実行した後、ステップSy2416に進む。
ステップSy2416では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy2416を実行した後、ステップSy2417に進む。
ステップSy2417では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たり実行モードフラグをOFFにする。小当たり実行モードフラグは、当たり抽選の当否結果が小当たり当選であることを契機として実行された第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を停止する際にONにされるフラグである。ステップSy2417を実行した後、ステップSy2418に進む。
ステップSy418では、小当たりラッシュコマンドを設定する。小当たりラッシュコマンドは、小当たりラッシュの状態であることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。小当たりラッシュコマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSy2418を実行した後、ステップSy2419に進む。
ステップSy2419では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy2419において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy2419:YES)、ステップSy2420に進み、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy2420において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sy2420:NO)、ステップSy2421に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短上限回数(例えば50回)に達する前(=時短上限回数内)であるか否かを判定する。具体的には、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。遊技回数カウンタPNCは時短上限回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短上限回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSy2421において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSy2421:NO)、すなわち、時短上限回数内でないと判定した場合には、ステップSy2422に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSy2422を実行した後、ステップSy2423に進む。
ステップSy2423では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本第2変動停止処理を終了する。
ステップSy2419において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy2419:NO)、本第2変動停止処理を終了する。ステップSy2420において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy2420:YES)、本第2変動停止処理を終了する。また、ステップSy2421において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSy2421:YES)、本第2変動停止処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図349:Sy0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図368は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSy2501では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSy2501において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sy2501:NO)、ステップSy2502に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、開閉処理期間フラグは、遊技状態を開閉処理期間に移行させる場合にONにされ、開閉処理期間を終了させる場合にOFFにされる。
ステップSy2502において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sy2502:NO)、ステップSy2503に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSy2503において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sy2503:NO)、ステップSy2504に進み、小当たり実行モードフラグがONであるか否かを判定する。小当たり実行モードフラグは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉処理の開始時にONにされ、小当たり専用可変入賞装置97の開閉処理の終了時にOFFにされる。
ステップSy2504において、小当たり実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy2504:NO)、ステップSy2505に進み、待機状態移行フラグがONであるか否かを判定する。待機状態移行フラグは、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態に移行するタイミングでONにされ、待機状態に移行後にOFFにされる。
ステップSy2505において、待機状態移行フラグがONではないと判定した場合には(Sy2505:NO)、ステップSy2506に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、開閉実行モードが開始される契機となった遊技回が終了する場合にONにされ、開閉実行モードが終了する場合にOFFにされる。
ステップSy2506において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sy2506:YES)、ステップSy2507に進む。一方、ステップSy2506において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy2506:NO)、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2507では、高確率モードフラグをOFFにする。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中の抽選モードを低確率モードにするため、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSy2507を実行した後、ステップSy2508に進む。
ステップSy2508では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中のサポートモードを低頻度サポートモードにするため、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSy2508を実行した後、ステップSy2509に進む。
ステップSy2509では、大当たり開閉実行モードコマンドを設定する。大当たり開閉実行モードコマンドは、大当たり当選を契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。大当たり開閉実行モードコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図349:ステップSy0502)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy2509を実行した後、ステップSy2510に進む。
ステップSy2510では、開閉実行モード開始コマンドを設定する。開閉実行モード開始コマンドは、大当たり当選を契機として、または、小当たりを契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。すなわち、開閉実行モード開始コマンドは、大当たりまたは小当たりに関係無く開閉実行モードが開始された場合に設定される。開閉実行モード開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図349:ステップSy0502)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy2510を実行した後、ステップSy2511に進む。
ステップSy2511では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSy2511を実行した後、ステップSy2512に進む。ステップSy2512では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、特別遊技状態におけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。オープニング時間設定処理については後述する。ステップSy2512を実行した後、ステップSy2513に進む。
ステップSy2513では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間の情報、大当たり種別の情報、および、今回の開閉実行モードが実行される契機となった大当たりまたは小当たりに関する情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSy2513を実行した後、ステップSy2514に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。ステップSy2507からステップSy2514までの処理が開閉実行モードの開始処理である。
ステップSy2505において、待機状態移行フラグがONであると判定した場合には(Sy2505:YES)、ステップSy2515に進み、待機状態移行フラグON時処理を実行する。待機状態移行フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSy2515を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2503において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sy2503:YES)、ステップSy2516に進み、オープニング期間フラグON時処理を実行する。オープニング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSy2516を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2502において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sy2502:YES)、ステップSy2517に進み、開閉処理期間フラグON時処理を実行する。開閉処理期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSy2517を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2501において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sy2501:YES)、ステップSy2518に進み、エンディング期間フラグON時処理を実行する。エンディング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSy2518を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2504において、小当たり実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sy2504:YES)、ステップSy2519に進み、小当たり開閉処理を実行する。小当たり開閉処理の詳細は後述する。ステップSy2519を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
<オープニング時間設定処理>
次に、オープニング時間設定処理について説明する。オープニング時間設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図369:Sy2512)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図370は、オープニング時間設定処理を示すフローチャートである。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、ステップSy2601において、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSy2601を実行した後、本オープニング時間設定処理を終了する。
<待機状態移行フラグON時処理>
次に、待機状態移行フラグON時処理について説明する。待機状態移行フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図369:Sy2515)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図371は、待機状態移行フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSy2701では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの待機状態移行フラグをOFFにする。待機状態移行フラグは、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態に移行するタイミングでONにされ、待機状態に移行後にOFFにされる。その後、ステップSy2702に進む。
ステップSy2702では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy2702において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sy2702:NO)、ステップSy2703に進み、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy2703において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy2703:NO)、ステップSy2704に進む。
ステップSy2704では、左ゲート有効フラグをONにする。左ゲート有効フラグは、左側大入賞口作動ゲート95について開閉実行モードへの移行を発生させる機能が有効であるか無効であるかを判定するためのフラグである。その後、ステップSy2705に進み、右ゲート有効フラグをOFFにする。右ゲート有効フラグは、右側大入賞口作動ゲート96について開閉実行モードへの移行を発生させる機能が有効であるか無効であるかを判定するためのフラグである。すなわち、ステップSy2702およびステップSy2703によって、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確低サポ状態時とあると判定された場合には、ステップSy2704およびステップSy2705によって、左ゲート有効フラグをONにし、右ゲート有効フラグをOFFにする。ステップSy2705の実行後、ステップSy2706に進む。
ステップSy2706では、右打ちランプ39aを消灯する。その後、ステップSy2710に進み、待機状態中フラグをONにする。その後、本待機状態移行フラグON時処理を終了する。
ステップSy2702において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy2702:YES)、ステップSy2707に進む。
ステップSy2707では、左ゲート有効フラグをOFFにする。その後、ステップSy2708に進み、右ゲート有効フラグをONにする。すなわち、ステップSy2702およびステップSy2703によって、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態、または抽選モードが高確率モードである遊技状態(すなわち、低確高サポ状態、高確高サポ状態、または高確低サポ状態)である場合には、ステップSy2707およびステップSy2708によって、左ゲート有効フラグをOFFにし、右ゲート有効フラグをONにする。ステップSy2708の実行後、ステップSy2709に進む。
ステップSy2709では、右打ちランプ39aを点灯する。その後、ステップSy2710に進み、待機状態中フラグをONにする。その後、本待機状態移行フラグON時処理を終了する。
<オープニング期間フラグON時処理>
次に、オープニング期間フラグON時処理について説明する。オープニング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図369:Sy2516)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図372は、オープニング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSy2801では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング時間設定処理において設定した第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSy2801において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sy2801:YES)、ステップSy2802に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSy2803に進む。
ステップSy2803では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、大当たり種別をラウンド表示部39に表示させる。ステップSy2803を実行した後、ステップSy2804に進む。
ステップSy2804では、開閉処理期間フラグをONにする。ステップSy2804を実行した後、ステップSy2805に進む。
ステップSy2805では、右打ちランプ39aを点灯する。開閉実行モード時において、推奨される発射態様は右打ちであり、右打ちランプ39aは点灯される。その後、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
ステップSy2801において、オープニング期間が終了していないと判定した場合には(Sy2801:NO)、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
<開閉処理期間フラグON時処理>
次に、開閉処理期間フラグON時処理について説明する。開閉処理期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図369:Sy2517)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図373は、開閉処理期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSy2901では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSy2901を実行した後、ステップSy2902に進む。
ステップSy2902では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定し、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sy2902:YES)、ステップSy2903に進む。一方、ステップSy2902において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sy2902:NO)、そのまま本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
ステップSy2903では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSy2904に進む。
ステップSy2904では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSy2404を実行した後、ステップSy2905に進む。
ステップSy2905では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間として第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。ステップSy2905を実行した後、ステップSy2906に進む。
ステップSy2906では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、当該エンディング期間に対応した演出を開始させる。ステップSy2906を実行した後、ステップSy2907に進む。
ステップSy2907では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、開閉処理期間フラグON時処理のサブルーチン(図373:Sy2901)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図374は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSy3001では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。ステップSy3001において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sy3001:NO)、ステップSy3002に進む。
ステップSy3002では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSy3002において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sy3002:YES)、ステップSy3003に進む。
ステップSy3003では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSy3004に進む。
ステップSy3004では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図348:Sy0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3004を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSy3002において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sy3002:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSy3001において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sy3001:YES)、ステップSy3005に進む。
ステップSy3005では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉36bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉36bの継続開放時間が経過したか、または、大入賞口36aに予め設定された数の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップSy3005において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sy3005:YES)、ステップSy3006に進む。
ステップSy3006では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSy3007に進む。
ステップSy3007では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図348:Sy0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3007を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSy3005において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sy3005:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間フラグON時処理>
次に、エンディング期間フラグON時処理について説明する。エンディング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図369:Sy2518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図375は、エンディング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSy3101では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sy2805)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSy2805において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sy3101:YES)、ステップSy3102に進む。
ステップSy3102では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSy3103に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSy3103を実行した後、ステップSy3104に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSy3105に進み、開閉実行モード終了コマンドを設定する。開閉実行モード終了コマンドは、開閉実行モードが終了したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
一方、ステップSy3101において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sy3101:NO)、そのまま本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、エンディング期間フラグON時処理のサブルーチン(図375:Sy3103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図376は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSy3201では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグのいずれかがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定する。
ステップSy3201において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定した場合には(Sy3201:YES)、ステップSy3202に進み、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている確変大当たりフラグがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定する。
ステップSy3202において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定した場合には(Sy3202:YES)、ステップSy3203に進む。一方、ステップSy3202において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Sy3202:NO)、ステップSy3208に進む。
ステップSy3203では、対応する確変大当たりフラグをOFFにする。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変フラグのうち、ONになっているフラグをOFFにする処理を実行する。ステップSy3203を実行した後、ステップSy3204に進む。
ステップSy3204では、RAM64に記憶されている高確率モードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードに移行する。ステップSy3204を実行した後、ステップSy3205に進む。
ステップSy3205では、高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。ステップSy3205を実行した後、ステップSy3206に進む。
ステップSy3206では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSy3207に進む。
ステップSy3207では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSy3202において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Sy3202:NO)、ステップSy3208に進み、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている確変大当たり+小当たりラッシュフラグがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュであると判定する。
ステップSy3208において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュであると判定した場合には(Sy3208:YES)、ステップSy3209に進む。一方、ステップSy3208において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュではないと判定した場合には(Sy3208:NO)、ステップSy3214に進む。
ステップSy3209では、対応する確変大当たりフラグ+小当たりラッシュをOFFにする。ステップSy3209を実行した後、ステップSy3210に進む。
ステップSy3210では、RAM64に記憶されている高確率モードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードに移行する。ステップSy3210を実行した後、ステップSy3211に進む。
ステップSy3211では、高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。ステップSy3211を実行した後、ステップSy3212に進む。
ステップSy3212では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3212を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSy3208において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュではないと判定した場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常大当たりであるということであることから、ステップS3213では、対応する通常大当たりフラグをOFFにする。ステップSy3213を実行した後、ステップSy3214に進む。なお、右打ちランプ39aが消灯状態に制御されている状態であって、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たりに当選することになる変動中の状態(すなわち、開閉実行モードの実行が確定している条件成立待機状態としての特1図柄の変動中の状態)において、さらに第1始動口33に遊技球が入球することに基づいて、大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1を取得した場合に、開閉実行モードを発生させるための切替制御として、大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1の値を保留記憶する制御や、当該値をシフトする制御、当該値に対する当たり抽選の当否判定などの一連の処理を実行可能である。
ステップSy3214では、低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。低確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSy3214を実行した後、ステップSy3215に進む。
ステップSy3215では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSy3216に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSy3216を実行した後、ステップSy3217に進む。
ステップSy3217では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図349)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSy3201において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりではないと判定した場合には(Sy3201:NO)、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<小当たり開閉処理>
次に、小当たり開閉処理について説明する。小当たり開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図369:Sy2519)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図377は、小当たり開閉処理を示すフローチャートである。ステップSy3301では、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bは開放中であるか否かを判定する。ステップSy3301において、開閉扉97bは開放中ではないと判定した場合には(Sy3301:NO)、ステップSy3302に進む。
ステップSy3302では、開閉扉97bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉97bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSy3302において、開閉扉97bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sy3302:YES)、ステップSy3303に進む。
ステップSy3303では、開閉扉97bを開放する。その後、ステップSy3304に進む。
ステップSy3304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図348:Sy0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3304を実行した後、本小当たり開閉処理を終了する。
ステップSy3302において、開閉扉97bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sy3302:NO)、そのまま本小当たり開閉処理を終了する。
ステップSy3301において、開閉扉97bは開放中であると判定した場合には(Sy3301:YES)、ステップSy3305に進む。
ステップSy3305では、開閉扉97bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉97bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉97bの継続開放時間が経過したか、または、大入賞口36aに予め設定された数の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップSy3305において、開閉扉97bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sy3305:YES)、ステップSy3306に進む。
ステップSy3306では、開閉扉97bを閉鎖する。その後、ステップSy3307に進む。
ステップSy3307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図348:Sy0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3307を実行した後、ステップSy3307に進む。
ステップSy3307では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たり実行モードフラグをOFFにする。小当たり実行モードフラグは、上述のように、当たり抽選の当否結果が小当たり当選であることを契機として実行された第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を停止する際にONにされるフラグである。ステップSy3307の実行後、本小当たり開閉処理を終了する。
ステップSy3305において、開閉扉97bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sy3305:NO)、そのまま本小当たり開閉処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図349:Sy0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図378は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSy3401では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、右側第1始動口44の電動役物44aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSy3401において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sy3401:NO)、ステップSy3402に進む。
ステップSy3402では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物44aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSy3402において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sy3402:NO)、ステップSy3403に進む。
ステップSy3403では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマーカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSy3403において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sy3403:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sy3403:YES)、ステップSy3404に進む。
ステップSy3404では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSy3404において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sy3404:YES)、ステップSy3405に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSy3404において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sy3404:NO)、ステップSy3406に進む。
ステップSy3406では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSy3406において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sy3406:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSy3406において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sy3406:YES)、ステップSy3407に進む。
ステップSy3407では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSy3408に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSy3407において開閉実行モードではなく(Sy3407:NO)、且つ、ステップSy3408において高頻度サポートモードである場合には(Sy3408:YES)、ステップSy3409に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電役長開放に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「2500」(すなわち5.0sec)をセットする。第2タイマーカウンタエリアT2は、タイマー割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSy3410に進む。
ステップSy3410では、ステップSy3409の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSy3410において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sy3410:YES)、ステップSy3411に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物44aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSy3410において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sy3410:NO)、ステップSy3411の処理を実行することなく、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSy3407において開閉実行モードであると判定した場合(Sy3407:YES)、又は、ステップSy3408において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sy3408:NO)、ステップSy3412に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~419であった場合に、電役短開放に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「300」(すなわち0.6sec)をセットする。その後、ステップSy3413に進む。
ステップSy3413では、ステップSy3412の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSy3413において、サポート当選でないと判定した場合には(Sy3413:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSy3413において、サポート当選であると判定した場合には(Sy3413:YES)、ステップSy3414に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSy3402において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sy3402:YES)、ステップSy3415に進み、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSy3415において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sy3415:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSy3415において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sy3415:YES)、ステップSy3416に進む。
ステップSy3416では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSy3417に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSy3401において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sy3401:YES)、ステップSy3418に進み、電動役物44aを開閉制御するための電役開閉処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図378:Sy3418)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図379は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSy3501では、電動役物44aが開放中であるか否かを判定する。電動役物44aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部44bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物44aが開放されていると判定した場合には(Sy3501:YES)、ステップSy3502に進む。
ステップSy3502では、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSy3502において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sy3502:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。すなわち、電動役物44aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉処理を終了する。
ステップSy3502において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sy3502:YES)、ステップSy3503に進み、電動役物44aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。すなわち、電動役物44aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマーカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物44aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマーカウンタエリアT2を電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSy3503を実行した後、ステップSy3504に進む。
ステップSy3504では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSy3505に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSy3505において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sy3505:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSy3505において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sy3505:YES)、ステップSy3506に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉処理を終了する。
ステップSy3501において、電動役物44aが開放中でないと判定した場合には(Sy3501:NO)、ステップSy3507に進み、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSy3507において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sy3507:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSy3507において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sy3507:YES)、ステップSy3508に進み、電動役物44aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSy3509に進む。
ステップSy3509では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sy3509:NO)、ステップSy3510に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSy3510において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sy3510:YES)、ステップSy3511に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSy3509において開閉実行モードであると判定した場合(Sy3509:YES)、又は、ステップSy3510において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sy3510:NO)、ステップSy3512に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
《7-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図380は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSy3601では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSy3601を実行した後、ステップSy3602に進む。
ステップSy3602では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSy3601で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSy3602を実行した後、ステップSy3603に進む。
ステップSy3603では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSy3603を実行した後、ステップSy3604に進む。
ステップSy3604では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSy3604を実行した後、ステップSy3605に進む。
ステップSy3605では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSy3605を実行した後、ステップSy3606に進む。
ステップSy3606では、報知演出用処理を実行する。報知演出用処理では、主側MPU62から受信した各種のコマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出や、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための左打ち報知演出、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることを遊技者に指示するための左ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。ステップSy3606を実行した後、ステップSy3607に進む。
ステップSy3607では、小当たりラッシュ演出用処理を実行する。小当たりラッシュ演出用処理では、主側MPU62から受信した小当たりラッシュコマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、小当たりラッシュに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、小当たりラッシュの状態に移行したことを認めることができる。この結果、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSy3607を実行した後、ステップSy3608に進む。
ステップSy3608では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSy3608を実行した後、ステップSy3609に進む。
ステップSy3609では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSy3609を実行した後、ステップSy3610に進む。
ステップSy3610では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSy3610を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図380:Sy3702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図381は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSy3701では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSy3701において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sy3701:YES)、ステップSy3702に進む。
ステップSy3702では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSy3702を実行した後、ステップSy3703に進む。
ステップSy3703では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSy3703の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSy3703を実行した後、ステップSy3704に進む。
ステップSy3704では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSy3703において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSy3704を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図381:Sy3703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図382は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSy3801では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSy3801において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sy3801:YES)、ステップSy3802に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSy3802を実行した後、ステップSy3804に進む。
ステップSy3801において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sy3801:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSy3803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSy3803を実行した後、ステップSy3804に進む。
ステップSy3802及びステップSy3803の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSy3804では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp3704を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図380:Sy3603)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図383は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSy3901では、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSy3901において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Sy3901:YES)、ステップSy3902に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをONする。
ステップSy3901において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sy3901:NO)、ステップSy3903に進み、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSy3903において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Sy3903:YES)、ステップSy3904に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをOFFする。
ステップSy3903において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sy3903:NO)、そのままステップSy3905に進む。また、ステップSy3902を実行した後、またはステップSy3904を実行した後、ステップSy3905に進む。
ステップSy3905では、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSy3905において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Sy3905:YES)、ステップSy3906に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをONする。
ステップSy3905において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sy3905:NO)、ステップSy3907に進み、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSy3907において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Sy3907:YES)、ステップSy3908に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをOFFする。
ステップSy3907において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sy3907:NO)、そのままステップSy3909に進む。また、ステップSy3906を実行した後、またはステップSy3908を実行した後、ステップSy3909に進む。
ステップSy3909では、表示態様切替処理を実行する。表示態様切替処理は、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄と第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄とを表示する領域を切り替える処理である。具体的には、メイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する場合と、メイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する場合とを切り替える処理を実行する。表示態様切替処理の詳細については後述する。ステップSy3909を実行した後、ステップSy3910に進む。
ステップSy3910では、特1用遊技回演出用処理を実行する。特1用遊技回演出用処理は、第1始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特1用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSy3910を実行した後、ステップSy3911に進む。
ステップSy3911では、特2用遊技回演出用処理を実行する。特2用遊技回演出用処理は、第2始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特2用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSy3911を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<表示態様切替処理>
次に、表示態様切替処理について説明する。表示態様切替処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図383:Sy3909)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図384は、表示態様切替処理を示すフローチャートである。ステップSy4001では、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy4001において、音光側高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sy4001:YES)、ステップSy4002に進み、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy4002において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy4002:NO)、ステップSy4003に進む。
ステップSy4003では、特1メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特1メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示制御をすることによって、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を図柄表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を図柄表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態において、図柄表示装置41のメイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示するともに、図柄表示装置41のサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する。
ステップSy4001において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy4001:YES)、ステップSy4004に進む。また、ステップSy4002において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4002:YES)、ステップSy4004に進む。
ステップSy4004では、特2メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特2メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示制御をすることによって、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を図柄表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を図柄表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態、および、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態のそれぞれにおいて、図柄表示装置41のメイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示するともに、図柄表示装置41のサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する。
ステップSy4003を実行した後、または、ステップSy4004を実行した後、表示態様切替処理を終了する。
<特1用遊技回演出設定処理>
次に、特1用遊技回演出設定処理について説明する。特1用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図383:Sy3910)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図385は、特1用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4101では、主側MPU62から第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSy4101において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Sy4101:NO)、本特1用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSy4101において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sy4101:YES)、ステップSy4102に進む。
ステップSy4102では、今回受信した第1変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、特殊小当たりの有無、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSy4103に進む。
ステップSy4103では、大当たり時や、小当たり時、リーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第1演出パターン設定処理を実行する。第1演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSy4103を実行した後、ステップSy4104に進む。
ステップSy4104では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSy4104を実行した後、ステップSy4105に進む。
ステップSy4105では、今回の第1始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第1変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第1変動用コマンドの内容から今回の第1始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSy4104において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第1変動表示パターンを選択する。なお、第1変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図B08)に記憶されている第1変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSy4106に進む。
ステップSy4106では、今回の第1始動口用遊技回において設定された第1演出パターン、停止図柄、第1変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSy4107に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSy4107を実行した後、ステップSy4108に進む。
ステップSy4108では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている第1保留個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSy4108を実行した後、ステップSy4109進む。
ステップSy4109では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図381)のステップSy3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSy4108において特定された第1保留個数に対応させて、第1始動口保留用領域Ds1における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を第1保留個数に対応させて変更する。ステップSy4109を実行した後、特1用遊技回演出設定処理を終了する。
<第1演出パターン設定処理>
次に、第1演出パターン設定処理について説明する。第1演出パターン設定処理は、特1用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図385:Sy4103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図386は、第1演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4101では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4201において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy4201:NO)、ステップSy4202に進む。
ステップSy4202では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4202において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sy4202:NO)、ステップSy4203に進む。
ステップSy4203では、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図341における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4203を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4202において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4202:YES)、ステップSy4204に進む。
ステップSy4204では、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図341における低確高サポ状態(状態H4)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4204を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4201において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy4201:YES)、ステップSy4205に進む。
ステップSy4205では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4205において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4205:YES)、ステップSy4206に進む。
ステップSy4206では、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図341における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4206を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4205において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy4205:NO)、ステップSy4207に進む。
ステップSy4207では、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図341における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4207を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図386:Sy4203)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図387は、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4301では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy4302に進む。
ステップステップSy4302では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図385)のステップSy4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy4302において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy4302:YES)、ステップSy4303に進む。
ステップSy4303では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(ア)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(イ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ウ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy4303では、(ア)~(ウ)の中から(ア)を特定する。(ア)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4303を実行した後、ステップSy4304に進む。
ステップSy4304では、ステップSy4303で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1102(図355)によって取得した変動時間と、ステップSy4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4305では、ステップSy4304によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4305を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4302において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy4302:NO)、ステップSy4306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図385)のSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy4306:YES)、ステップSy4307に進む。
ステップSy4307では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(イ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(イ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4307を実行した後、先に説明したステップSy4304に進み、ステップSy4307で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1104(図355)によって取得した変動時間と、ステップSy4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。
ステップSy4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy4306:NO)、ステップSy4308に進む。
ステップSy4308では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ウ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ウ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4308を実行した後、先に説明したステップSy4304に進み、ステップSy4308で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1105(図355)によって取得した変動時間と、ステップSy4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図386:Sy4204)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図388は、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4401では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy4402に進む。
ステップステップSy4402では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図385)のステップSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy4402において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy4402:YES)、ステップSy4403に進む。
ステップSy4403では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(エ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(カ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy4403では、(エ)~(カ)の中から(エ)を特定する。(エ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4403を実行した後、ステップSy4404に進む。
ステップSy4404では、ステップSy4403で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1202(図356)によって取得した変動時間と、ステップSy4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4405では、ステップSy4404によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4405を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4402において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy4402:NO)、ステップSy4406に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図385)のSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy4406において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy4406:YES)、ステップSy4407に進む。
ステップSy4407では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(オ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4407を実行した後、先に説明したステップSy4404に進み、ステップSy4407で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1204(図356)によって取得した変動時間と、ステップSy4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSy4406において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy4406:NO)、ステップSy4408に進む。
ステップSy4408では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(カ)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(カ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4408を実行した後、先に説明したステップSy4404に進み、ステップSy4408で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1205(図356)によって取得した変動時間と、ステップSy4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図386:Sy4204)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図389は、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4501では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy4502に進む。
ステップステップSy4502では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図385)のステップSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy4502において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy4502:YES)、ステップSy4503に進む。
ステップSy4503では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(キ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ク)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ケ)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy4503では、(キ)~(ケ)の中から(キ)を特定する。(キ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4503を実行した後、ステップSy4504に進む。
ステップSy4504では、ステップSy4503で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1302(図357)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4505では、ステップSy4504によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4505を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4502において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy4502:NO)、ステップSy4506に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図385)のSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy4506:YES)、ステップSy4507に進む。
ステップSy4507では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ク)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ク)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4507を実行した後、先に説明したステップSy4504に進み、ステップSy4507で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1304(図357)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSy4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy4506:NO)、ステップSy4508に進む。
ステップSy4508では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ケ)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ケ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4508を実行した後、先に説明したステップSy4504に進み、ステップSy4508で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1305(図357)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図386:Sy4204)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図390は、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4501では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy4502に進む。
ステップステップSy4502では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図385)のステップSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy4502において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy4502:YES)、ステップSy4503に進む。
ステップSy4503では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(コ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(サ)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(シ)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy4503では、(コ)~(シ)の中から(コ)を特定する。(コ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4503を実行した後、ステップSy4504に進む。
ステップSy4504では、ステップSy4503で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1402(図358)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4505では、ステップSy4504によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4505を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4502において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy4502:NO)、ステップSy4506に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図385)のSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy4506:YES)、ステップSy4507に進む。
ステップSy4507では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(サ)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ク)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4507を実行した後、先に説明したステップSy4504に進み、ステップSy4507で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1404(図358)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSy4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy4506:NO)、ステップSy4508に進む。
ステップSy4508では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(シ)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(シ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4508を実行した後、先に説明したステップSy4504に進み、ステップSy4508で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1405(図358)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<特2用遊技回演出設定処理>
次に、特2用遊技回演出設定処理について説明する。特2用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図383:Sy3911)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図391は、特2用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4701では、主側MPU62から第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSy4701において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Sy4701:NO)、本特2用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSy4701において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sy4701:YES)、ステップSy4702に進む。
ステップSy4702では、今回受信した第2変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSy4703に進む。
ステップSy4703では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第2演出パターン設定処理を実行する。第2演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSy4703を実行した後、ステップSy4704に進む。
ステップSy4704では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSy4704を実行した後、ステップSy4705に進む。
ステップSy4705では、今回の第2始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第2変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第2変動用コマンドの内容から今回の第2始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSy4704において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第2変動表示パターンを選択する。なお、第2変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図B08)に記憶されている第2変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSy4706に進む。
ステップSy4706では、今回の第2始動口用遊技回において設定された第2演出パターン、停止図柄、第2変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSy4707に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSy4707を実行した後、ステップSy4708に進む。
ステップSy4708では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている第2保留個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSy4708を実行した後、ステップSy4709進む。
ステップSy4709では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図381)のステップSy3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSy4708において特定された第2保留個数に対応させて、第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を第2保留個数に対応させて変更する。ステップSy4709を実行した後、特2用遊技回演出設定処理を終了する。
<第2演出パターン設定処理>
次に、第2演出パターン設定処理について説明する。第2演出パターン設定処理は、特2用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図391:Sy4703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図392は、第2演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4801では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4801において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy4801:NO)、ステップSy4802に進む。
ステップSy4802では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4802において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sy4802:NO)、ステップSy4803に進む。
ステップSy4803では、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図341における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4803を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4802において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4802:YES)、ステップSy4804に進む。
ステップSy4804では、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図341における低確高サポ状態(状態H4)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4804を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4801において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy4801:YES)、ステップSy4805に進む。
ステップSy4805では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4805において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4805:YES)、ステップSy4806に進む。
ステップSy4806では、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図341における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4806を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4805において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy4805:NO)、ステップSy4807に進む。
ステップSy4807では、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図341における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4807を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図392:Sy4803)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図393は、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4901では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSy4901を実行した後、ステップSy4902に進む。
ステップSy4902では、ステップSy4902で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1901(図363)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4903では、ステップSy4902によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4903を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図392:Sy4804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図394は、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy5001では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy5002に進む。
ステップステップSy5002では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図391)のステップSy4702によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy5002において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy5002:YES)、ステップSy5003に進む。
ステップSy5003では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(ス)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(セ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ソ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy5003では、(ス)~(ソ)の中から(ス)を特定する。(ス)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5003を実行した後、ステップSy5004に進む。
ステップSy5004では、ステップSy5003で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2102(図365)によって取得した変動時間と、ステップSy5001によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy5005では、ステップSy5004によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy5005を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy5002において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5002:NO)、ステップSy5006に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図391)のSy4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy5006において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy5006:YES)、ステップSy5007に進む。
ステップSy5007では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(セ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(セ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5007を実行した後、先に説明したステップSy5004に進み、ステップSy5007で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2104(図365)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSy5006において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy5006:NO)、ステップSy5008に進む。
ステップSy5008では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ソ)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ソ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5008を実行した後、先に説明したステップSy5004に進み、ステップSy5008で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2105(図365)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図392:Sy4806)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図395は、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy5101では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy5102に進む。
ステップステップSy5102では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図391)のステップSy4702によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy5102において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy5102:YES)、ステップSy5103に進む。
ステップSy5103では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(タ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(チ)高確高サポで、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、(ツ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(テ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy5103では、(タ)~(テ)の中から(タ)を特定する。(タ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5103を実行した後、ステップSy5104に進む。
ステップSy5104では、ステップSy5103で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2202(図366)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy5105では、ステップSy5104によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy5105を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy5102において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5102:NO)、ステップSy5106に進む。
ステップSy5106では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy5106:YES)、ステップSy5107に進む。
ステップSy5107では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(チ)高確高サポで、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。(チ)は、例えば、小当たり用演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5107を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2204(図366)によって取得した変動時間と、今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
一方、ステップSy5106において、今回の遊技回における当否判定の結果が小当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5106:NO)、ステップSy5108に進む。
ステップSy5108では、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図391)のSy4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy5108において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy5108:YES)、ステップSy5109に進む。
ステップSy5109では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ツ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ツ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5107を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2206(図366)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。
ステップSy5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy5106:NO)、ステップSy5108に進む。
ステップSy5108では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(テ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(テ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5108を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5108で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2207(図366)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図392:Sy4807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図396は、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy5101では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy5102に進む。
ステップステップSy5102では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図391)のステップSy4702によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy5102において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy5102:YES)、ステップSy5103に進む。
ステップSy5103では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(ト)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ナ)高確低サポで、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、(ニ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ヌ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy5103では、(ト)~(ヌ)の中から(ト)を特定する。(タ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5103を実行した後、ステップSy5104に進む。
ステップSy5104では、ステップSy5103で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2302(図367)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy5105では、ステップSy5104によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy5105を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy5102において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5102:NO)、ステップSy5106に進む。
ステップSy5106では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy5106:YES)、ステップSy5107に進む。
ステップSy5107では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ナ)高確低サポで、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。(ナ)は、例えば、小当たり用演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5107を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2304(図367)によって取得した変動時間と、今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
一方、ステップSy5106において、今回の遊技回における当否判定の結果が小当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5106:NO)、ステップSy5108に進む。
ステップSy5108では、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図391)のSy4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy5108において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy5108:YES)、ステップSy5109に進む。
ステップSy5109では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ニ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ニ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5107を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2306(図367)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。
ステップSy5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy5106:NO)、ステップSy5108に進む。
ステップSy5108では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ヌ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ヌ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5108を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5108で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2307(図367)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図397は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSy5301では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSy5302に進む。
ステップSy5302では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図398は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSy5401では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図399は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSy5501では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(E19)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sy5501)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSy5502では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sy5501)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSy5503に進む。
ステップSy5503では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sy5502)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSy5504に進む。
ステップSy5504では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sy5503)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSy5505に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《7-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、入球部に遊技球が入球した場合に、遊技状態がどのような規制状態にあるかによって、入球部への遊技球の検出に対する開始処理の実行/非実行を適切に制御し、当該制御に伴って、報知表示機の点灯/消灯を適切に制御するので、遊技者は、報知表示機の点灯/消灯の状態に応じて発射態様を切り替えることで、円滑に遊技を進めることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選する場合があり得る。この場合に、本実施形態のパチンコ機10によれば、次のように動作が進行する。
低確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たり当選せずに時短上限回数である50回の遊技回が終了したことによって、低確低サポ状態H1(通常時)に移行した場合に、低確高サポ状態H4において第2始動口34へ遊技球が入球したことに起因して記憶された特2保留が2~4個残ることがある。その残った2~4個の特2保留(以下、特2残保留とも呼ぶ)のうちの1個の特2残保留に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選した場合がケース3である。図344に示するように、特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選したことを遊技者に告知するために、第2図柄表示部37bにおいて、セグメント表示器の変動表示を開始した後に、当たり抽選の抽選結果、すなわち大当たり当選に対応した表示となるようにセグメント表示器の変動を停止する(一遊技回)。また、一遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、第2図柄表示部37bに表示される図柄に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、通常時における右打ちを防止する対策として、この変動開始から変動停止までの変動時間、すなわち、通常時における特2保留に係る変動時間は、例えば10分というように極めて長い時間(ロング)に設定されている。その後、この変動に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、当該変動停止後に待機状態H2に移行する。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合、推奨される発射態様は左打ちであることから、当該待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯状態となる。なお、当該待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出が図柄表示装置41に表示されることはない。その後、待機状態H2は、その状態のままで継続される。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、小当たりラッシュの機能を搭載する構成とした。この構成では、先に説明したように、通常時においても第2始動口34に遊技球を入球させることが可能となる。そこで、この問題を解決するために、本実施形態のパチンコ機10では、通常時における特2保留の変動時間を例えば10分と極めて長い時間(ロング)に設定する構成とした。この構成を、特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示するタイプのパチンコ機(特2優先機)や、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機において、通常時における特2保留の変動時間をロングに設定した場合に、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させて、当該パチンコ機を放置するといったことがなされる虞があった。これによれば、ホール内のパチンコ機の稼働率が極端に低下させられてしまう。このため、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、小当たりラッシュの機能を搭載する構成とした。
このため、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1(通常時)に戻ったときに、特2保留が2~4個残り、その残った特2残保留で当たり抽選の当否結果が大当たり当選している場合に、大当たり当選したことが告知されるのが数十分後ということが起こり得た。一方で、低確高サポ状態H4が終了して低確低サポ状態H1(通常時)に戻ったときには、遊技者は、有利な状態を脱したとして遊技を終了することが往々にしてあり得た。通常時における特2残保留で大当たり当選する可能性があることを遊技者が知っていたとしても、大当たりか外れか判らない状態では、遊技者は、上記数十分を待ちきれずに遊技を終了するのが常である。このため、図344に示した動作の途中では、パチンコ機10は、遊技者が居ない空席となることがある。この場合にも、変動表示は変動停止するまで継続され、その後に、待機状態H2に移行する。この待機状態H2では、上述したように、右打ちランプ39aが点灯することもない。その上、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が表示されることがない。このために、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機や、左ゲート狙い報知演出、左打ち報知演出、または右打ち報知演出が実行されているパチンコ機を見つけ出して、大当たり遊技の実行が確定している当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナが発生することを防止することができる。
ここで、従来例を具体的に挙げて、本実施形態のパチンコ機10についての効果を更に説明する。この従来例のパチンコ機は、本実施形態のパチンコ機10と比較して、次の(i)、(ii)の構成が相違し、他の構成については同一であるものとする。
(i)左側大入賞口作動ゲート95を備えず、右側大入賞口作動ゲート96を備える構成。
(ii)所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、大当たり当選した時の遊技状態がいずれの遊技状態であっても、当該遊技回の終了後に右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36を開閉実行モードに移行させる点。
すなわち、従来例のパチンコ機は、同時変動機であり、小当たりラッシュの機能を搭載している。この従来例のパチンコ機によれば、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選が実行された場合に、本実施形態のパチンコ機10と同様に、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための一遊技回に対応した変動時間が極めて長い時間(ロング)となる。このため、従来例のパチンコ機では、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時に、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選する場合にも、遊技者が遊技を終了して空き席となることがある。この場合にも、大当たり当選に対応した図柄を表示する変動停止後に、ラウンド遊技の実行が確定している待機状態に移行する。従来例のパチンコ機では、当該待機状態は、推奨される発射態様は右打ちであることから、当該待機状態の開始時に、右打ちランプ39aが点灯状態となる。この結果、この従来例のパチンコ機によれば、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選で、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態となった場合に、遊技者が居ない空き席であるにもかかわらず、右打ちランプ39aが点灯状態となる。
ここで、左側大入賞口作動ゲート95も右側大入賞口作動ゲート96も備えないパチンコ機を考えた場合に、所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に、直ちに開閉実行モードに移行することになり、遊技者が居ない空き席となった状態で、開閉実行モードが開始されることが起こりえた。この従来例のパチンコ機によれば、右側大入賞口作動ゲート96を備えることで、遊技者が居ない空き席となった状態で、開閉実行モードが開始されることを防ぐことができるが、上述したように、遊技者が居ない空き席のパチンコ機であるにもかかわらず、右打ちランプ39aが点灯状態となる。
このため、従来例のパチンコ機によれば、ホール内において、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態にあるパチンコ機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、ケース3(図344を参照)にて説明したように、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、変動停止後に移行する待機状態H2の開始時に右打ちランプ39aが消灯状態にあることから、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であっても、この状態を右打ちランプ39aから知ることができない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、ケース3の場合には、先に説明したように、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が図柄表示装置41に表示されることはない。このため、本実施形態のパチンコ機10では、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であることが、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出からハイエナによって見つけられるようなこともない。
さらに、通常時に、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることによって大当たり遊技を開始させることができるのは、本パチンコ機10が大当たり遊技に移行することが確定していることを知らずに、本パチンコ機10の遊技を開始した者だけに限ることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の健全性の向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行中において、右打ちランプ39aを点灯状態に制御することから、遊技者は、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとして、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させた後に、開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御)が行なわれるに際し、右打ちランプ39aが点灯状態となったことから、遊技球発射機構による発射態様を右打ちに切り替える必要があることを右打ちランプ39aの点灯状態から即座に知ることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に適切な操作を報知することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1において推奨される遊技球発射機構による発射態様は左打ちである。そして、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、待機状態H2への移行後においても、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとしたままで、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な、有効となった左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技球発射機構による発射態様をいちいち切り替えることなく、有効となった左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6において推奨される遊技球発射機構による発射態様は右打ちである。そして、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、待機状態H2への移行後においても、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとしたままで、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な、有効となった右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技球発射機構による発射態様をいちいち切り替えることなく、有効となった右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球することが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1において推奨される遊技球発射機構による発射態様は左打ちである。そして、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、右打ちランプ39aを消灯状態に制御していることから、右打ちランプ39aの消灯状態に従って遊技球発射機構による発射態様を左打ちとすることを継続したままで、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2において、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6において推奨される遊技球発射機構による発射態様は右打ちである。そして、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、右打ちランプ39aを点灯状態に制御していることから、右打ちランプ39aの点灯状態に従って発射手段による発射態様を右打ちとすることを継続したままで、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2において、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、左側大入賞口作動ゲート95は、左打ちである場合に遊技球が入球可能であり、右打ちである場合に遊技球が入球不能であるが、左打ちした場合に、左側大入賞口作動ゲート95は、必ず(すなわち100%の確率で)入球するものではないように構成されている。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり開始の条件成立待機状態において右打ちランプ39aが点灯状態となっていないことから、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機を探すことによって、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことはできない。しかしながら、本実施形態のパチンコ機10において、仮に左打ちした場合に左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が必ず入球する構成とした場合には、空席のパチンコ機を見つけ、当該パチンコ機に着席し、左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することが可能となる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、左打ちした場合に、左側大入賞口作動ゲート95は必ず入球するものではないように構成されていることから、空席のパチンコ機を見つけ、当該パチンコ機に着席し、左打ちで遊技球を1個、発射させただけでは、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することができず、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、この構成によれば、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を抑制することができる。
《7-8》第7実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《7-8-1》変形例1:
図400は、本変形例としてのパチンコ機が備える遊技盤230の正面図である。遊技盤230は、第7実施形態のパチンコ機10が備える遊技盤30と比較して、右側大入賞口作動ゲート96を備えず、左側大入賞口作動ゲート95に相当する大入賞口作動ゲート295を備える点が相違する。すなわち、大入賞口作動ゲート295は、第7実施形態のパチンコ機10における左側大入賞口作動ゲート95と同一の構成であり、かつ同一の位置に備えられている。なお、第7実施形態のパチンコ機10と同一の構成については、図中において第7実施形態と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
さらに、本変形例のパチンコ機は、所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、大当たり当選した時の遊技状態がいずれの遊技状態であっても、当該遊技回の終了後に大入賞口作動ゲート295を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36を開閉実行モードに移行させる点が、第7実施形態のパチンコ機10と比較して相違する。本変形例のパチンコ機は、第7実施形態のパチンコ機10と比較して、他の構成については同一である。
本変形例のパチンコ機によれば、第7実施形態のパチンコ機10と同様に、低確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たり当選せずに時短上限回数である50回の遊技回が終了したことによって、低確低サポ状態H1(通常状態)に移行し、この低確低サポ状態H1(通常状態)において、特2残保留に係る当たり抽選が実行され得る。この特2残保留に係る当たり抽選が実行された場合に、第7実施形態のパチンコ機10と同様に、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための一遊技回に対応した変動時間が極めて長い時間(ロング)となる。このため、当該変動時間の遊技回の途中で、遊技者が遊技を終了して本変形例のパチンコ機の席から離れることが起こりうる。この場合には、遊技者が席を離れたとしても、変動表示は変動停止するまで継続されることになり、この変動に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、当該変動停止後に、大入賞口開閉処理の実行が確定している待機状態H2に移行する。当該待機状態H2時において推奨される発射態様は大入賞口作動ゲート295への遊技球の入球が可能な左打ちであることから、当該待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯状態となる。この結果、本変形例のパチンコ機によれば、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選で、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であっても、この状態を右打ちランプ39aから知ることができない。したがって、本変形例のパチンコ機10によれば、ハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
《7-8-2》変形例2:
図401は、本変形例としてのパチンコ機が備える遊技盤330の正面図である。遊技盤330は、第7実施形態のパチンコ機10が備える遊技盤30と比較して、左側大入賞口作動ゲート95に換えて左側ラウンド回数振分装置340を備え、右側大入賞口作動ゲート96に換えて右側ラウンド回数振分装置350を備える。左側ラウンド回数振分装置340は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、ラウンド回数を決定する装置であり、第7実施形態のパチンコ機10における第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95に対応した位置に設けられている。すなわち、第1入球部に遊技球が入球したときに、ラウンド回数を決定する構成とした。右側ラウンド回数振分装置350は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、ラウンド回数を決定する装置であり、第7実施形態のパチンコ機10における第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96に対応した位置に設けられている。すなわち、第2入球部に遊技球が入球したときに、ラウンド回数を決定する構成とした。第7実施形態のパチンコ機10では、振分テーブルを用いた振分判定によって、通常大当たり、確変大当たり、および小当たりラッシュのうちのいずれであるかの区別と、ラウンド回数とを決定しているが、本変形例としてのパチンコ機では、振分テーブルを用いた振分判定によって、通常大当たり、確変大当たり、および小当たりラッシュのうちのいずれであるかの区別を決定し、左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350によってラウンド回数を決定する構成とした。
図402は、左側ラウンド回数振分装置340を示す説明図である。この図は、遊技盤330の正面から見た図である。左側ラウンド回数振分装置340と右側ラウンド回数振分装置350とは同一の構成であることから、左側ラウンド回数振分装置340を代表して説明する。左側ラウンド回数振分装置340は、入口側通路341と、入口側通路341の途中から分岐し左側下方に伸びる第1分岐通路342と、入口側通路341の途中から分岐し右側下方に伸びる第2分岐通路343と、左側ラウンド回数振分装置340の下端であって第1分岐通路342と第2分岐通路343とが合流した位置に設けられた出口部344と、入口側通路341の下端付近に設けられた遊技球振分装置345と、を備える。
遊技球振分装置345は、往復回転軸345aと、往復回転軸345aに固定された振分片部345bとを備える。往復回転軸345aが往復回転(揺動)することで、振分片部345bは、図中の破線で示した第1位置Q1と図中の実線で示した第2位置Q2との間で、往復動作可能となっている。具体的には、345aは遊技球振分駆動部(図示せず)に連結されており、遊技球振分駆動部によって345aが往復回転されることによって、振分片部340bは第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復運動する。
本変形例では、振分片部345bは、第1位置Q1にある状態を6.5秒間だけ保持し、次いで第2位置Q2にある状態を3.5秒間だけ保持する動作を繰り返し行うように、遊技球振分駆動部の駆動制御を実行する。この結果、振分片部345bは、10秒(=6.5秒+3.5秒)ごとに6.5秒だけ第1位置Q1に変位し、残りの3.5秒は第2位置Q2に変位する。この繰り返しの動作は、パチンコ機の電源がオンされた後に、常時、実行される。なお、振分片部345bの繰り返しの動作は、上記の例に限る必要はなく、大当たり当選した場合に実行されているものであれば、いずれのときに行なわれる構成としてもよい。
第1分岐通路342は、遊技盤330を正面視した場合に、左側ラウンド回数振分装置340における左側に位置する。第1分岐通路342の途中には、遊技球の通過を検知する検知センサ(以下、第1分岐通路側検知センサとも呼ぶ)346が設けられており、第1分岐通路側検知センサ346によって第1分岐通路342への遊技球の入球が検知される。第2分岐通路343は、遊技盤330を正面視した場合に、左側ラウンド回数振分装置340における右側に位置する。第2分岐通路343の途中には、遊技球の通過を検知する検知センサ(以下、第2分岐通路側検知センサとも呼ぶ)347が設けられており、第2分岐通路側検知センサ347によって第2分岐通路343への遊技球の入球が検知される。
左側ラウンド回数振分装置340に入球した遊技球は、入口側通路341から遊技球振分装置345に至り、遊技球振分装置345によって第1分岐通路342または第2分岐通路343に分岐される。その後、当該遊技球は、分岐された第1分岐通路342または第2分岐通路343を通って、出口部344に達し、出口部344から左側ラウンド回数振分装置340の外部に出る。なお、本変形例では、入口側通路341、第1分岐通路342、および第2分岐通路343は透明な樹脂材料によって形成されており、遊技者は、左側ラウンド回数振分装置340の内部における遊技球の流れを観察することが可能である。
本変形例のパチンコ機では、第1分岐通路側検知センサ346によって遊技球の通過が検知された場合に、ラウンド回数が16回(16ラウンド)となると決定し、第2分岐通路側検知センサ347によって遊技球の通過が検知された場合に、ラウンド回数が8回(8ラウンド)となると決定する。先に説明したように、振分片部345bは、10秒ごとに6.5秒だけ第1位置Q1に変位し、残りの3.5秒は第2位置Q2に変位することから、第1分岐通路342に遊技球が入球する確率は65/100となり、第2分岐通路343に遊技球が入球する確率は35/100となる。この結果、16ラウンドとなる確率は65/100であり、8ラウンドとなる確率は35/100である。この16ラウンドと8ラウンドとに振り分ける確率は、第7実施形態のパチンコ機10において振分テーブルによって16ラウンドと8ラウンドとに振り分ける確率と同一とした。すなわち、本変形例のパチンコ機では、第7実施形態のパチンコ機10と同様の確率で、16ラウンドと8ラウンドとに振り分ける構成とした。なお、この振分の確率は、上記の例に限る必要はなく、他の値の確率としてもよい。
本変形例のパチンコ機では、第1始動口33または第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、当該当たり当選にかかる遊技回の終了後に待機状態H2に移行し、当該待機状態H2時において、第1分岐通路側検知センサ346または第2分岐通路側検知センサ347によって遊技球の通過が検知された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、左側ラウンド回数振分装置340は、第1分岐通路側検知センサ346または第2分岐通路側検知センサ347によって遊技球の通過が検知された場合に、開閉実行モードH3に移行する機能を有する。同様に、右側ラウンド回数振分装置350も、第1分岐通路側検知センサ346または第2分岐通路側検知センサ347によって遊技球の通過が検知された場合に、開閉実行モードH3に移行する機能を有する。
本変形例では、左側ラウンド回数振分装置340および右側ラウンド回数振分装置350のそれぞれがラウンド回数を決定する機能と開閉実行モードへの移行を発生させる機能とは、サポートモードの高低と抽選モードの高低との組合せによって、有効/無効が切り替えられる。具体的には、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確低サポ状態時に大当たりに当選した場合には、左側ラウンド回数振分装置340が有効となり、右側ラウンド回数振分装置350が無効となる。サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確高サポ状態時、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態時、または、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確低サポ状態時に大当たりに当選した場合には、右側ラウンド回数振分装置350が有効となり、左側ラウンド回数振分装置340が無効となる。低確低サポ状態時(通常時)である場合には、左側ラウンド回数振分装置340および右側ラウンド回数振分装置350は共に無効となる。すなわち、本変形例における、左側ラウンド回数振分装置340および右側ラウンド回数振分装置350のそれぞれが開閉実行モードへの移行を発生させる機能は、第7実施形態のパチンコ機10において、各大入賞口作動ゲート95,96が開閉実行モードへの移行を発生させる機能と同一の条件で切り替わる。
本変形例において、上述した構成以外の構成については上記第7実施形態のパチンコ機10と同一の構成である。
以上のように構成された本変形例のパチンコ機は、第7実施形態のパチンコ機10と同様の効果を奏する。すなわち、本変形例のパチンコ機は、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、変動停止後に移行する待機状態H2の開始時に右打ちランプ39aが消灯状態にあることから、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であっても、この状態を右打ちランプ39aから知ることができない。したがって、本変形例のパチンコ機によれば、ハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
また、本変形例のパチンコ機によれば、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、有効となった左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350において、第1分岐通路側検知センサ346と第2分岐通路側検知センサ347とのうちのいずれで遊技球の通過が検知されるかによって、振り分けられるラウンド回数が切り替わる。すなわち、有効となった左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、有効となった左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350に備えられる第1分岐通路342または第2分岐通路343への遊技球の入球に基づいて、ラウンド回数が決定される。すなわち、第1入球部または第2入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立した場合に、当該第1入球部または第2入球部への遊技球の入球に基づいてラウンド回数が決定される。このため、遊技者は、有効となった左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350において、遊技球が第1分岐通路342と第2分岐通路343とのうちのいずれに流れるかをドキドキ感を感じながら見ることができ、この結果、遊技者の振り分けられるラウンド回数に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、先に説明した変形例1において、大入賞口作動ゲート295に換えて左側ラウンド回数振分装置340を備える構成としてもよい。すなわち、大入賞口作動ゲートを左側に1つだけ備えた変形例1の構成において、第7実施形態のパチンコ機10の各変形例で採用した構成については、左側大入賞口作動ゲート95、すなわち第1入球部に関わる部分については適宜、採用するようにして、変形例1の変形例としてもよい。
《7-8-3》変形例3:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、遊技盤30の右側における第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の流下ルートは、釘42によって規定されているが、これに代えて、樹脂製の通路によって規定される構成としてもよい。具体的には、入口側通路と、当該入口側通路の途中から分岐し左側下方に伸びる第1分岐通路と、前記入口側通路の途中から分岐し右側下方に伸びる第2分岐通路とを設け、第1分岐通路の下流端に第2入球部を設けた構成とする。この構成によれば、右打ちした場合に、遊技球は入口側通路に入球し、その後、当該遊技球は、第1分岐通路に流れ第2入球部に入球する場合と、第2分岐通路に流れ第2入球部に入球しない場合とに振り分けられる。この結果、右打ちした場合に、50%の確率で、第2入球部に遊技球は入球することが可能となる。さらに、この構成の変形例として、入口側通路から第1分岐通路342と第2分岐通路343とに分岐する直前の位置に、板状の弁体を設け、その弁体の揺動位置を切り替えることによって、第2入球部への遊技球の入球を補助可能な構成としてもよい。すなわち、第2入球部への遊技球の入球を補助可能な入球補助部を備える構成としてもよい。この変形例によれば、第2入球部に遊技球が入球しやすくなるので、第2入球部に遊技球がなかなか入球しないといった遊技者のストレスを低減することができる。
《7-8-4》変形例4:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、大当たり開始の条件成立待機状態において、有効となった第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95または第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、一定期間後(制御に要する時間の経過後)に開閉実行モードに移行する構成とした。これに対して変形例として、第1入球部または第2入球部を遊技球が通過したことを契機として所定情報を一時的にメモリに記憶(保留)し、当該所定情報に基づいて、開閉実行モードを開始させるための制御を行なうタイミング(すなわち、第1入球部または第2入球部に遊技球が入球してから開閉実行モードへ移行するまでの時間)を決定する構成としてもよい。開閉実行モードを開始させるための制御を行なうタイミングとしては、例えば、第1入球部または第2入球部に遊技球が入球してから10秒が経過したタイミングや、20秒が経過したタイミング等に決定することができる。この変形例によれば、遊技者に対して、第1入球部または第2入球部を遊技球が通過したにもかかわらず開閉実行モードに移行しないという落胆感を一旦付与した上で、所定時間経過後に突然、開閉実行モードに移行するといった大きな喜びを付与することができる。
なお、本変形例は、右側大入賞口作動ゲート96を備えず、左側大入賞口作動ゲート95に相当する大入賞口作動ゲート295が設けられた遊技盤230を備える変形例1のパチンコ機に対しても同様に適用することができ、上述した同様の効果を奏することができる。
《7-8-5》変形例5:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、大当たり開始の条件成立待機状態において、有効となった第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95または第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、必ず開閉実行モードに移行する構成とした。これに対して変形例として、大当たり開始の条件成立待機状態において、有効となった第1入球部または第2入球部への遊技球の入球が検出されたにもかかわらず、開閉実行モードに移行しない場合がある構成としてもよい。具体的には、第1入球部または第2入球部への遊技球の入球が検出された場合に、所定の抽選を行ない、所定の抽選の結果によって、開閉実行モードに移行する場合と、開閉実行モードに移行しない場合とに振り分ける構成としてもよい。この変形例によれば、所定の抽選の結果が、開閉実行モードに移行する結果に早くなって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。
さらに、第1入球部への遊技球の入球が検出された場合に、所定の抽選を行ない、所定の抽選の結果によって、開閉実行モードに移行する場合と、開閉実行モードに移行しない場合とに振り分ける構成を採用した場合の他の利点について説明する。第7実施形態のパチンコ機10では、大当たり開始の条件成立待機状態において右打ちランプ39aが点灯状態となっていないことから、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機を探すことによって、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことはできない。しかしながら、第7実施形態のパチンコ機10では、有効となった第1入球部への遊技球の入球が検出された場合に開閉実行モードに必ず移行する構成であるため、空席のパチンコ機を探して、当該空席のパチンコ機に着席して左打ちで遊技球を1個、第1入球部に入球させるだけで、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することが可能となる。このために、第7実施形態のパチンコ機10では、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本変形例のパチンコ機では、空席のパチンコ機を探して、当該空席のパチンコ機に着席して、左打ちで遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させただけでは、開閉実行モードに移行しない場合があり得ることから、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを即座には判別することができず、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本変形例のパチンコ機によれば、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。
さらに、本変形例において、第1入球部又は第2入球部に遊技球が入球した後に、開閉実行モードに移行する場合と開閉実行モードに移行しない場合とで異なる演出を実行可能な構成としてもよい。開閉実行モードに移行する場合の演出としては、例えば、キャラクターが対戦するバトルで勝利する演出としてもよく、開閉実行モードに移行しない場合の演出としては、例えば、キャラクターが対戦するバトルで敗北する演出としてもよい。この構成によれば、バトルでキャラクターが勝利して開閉実行モードに移行して欲しいといった期待感を遊技者に抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本変形例では、開閉実行モードに移行する場合と、開閉実行モードに移行しない場合との振り分けを抽選によって行なう構成としたが、この構成に換えて、遊技球が入球する毎に開閉実行モードに移行する場合と開閉実行モードに移行しない場合とを交互に切り替える構成としてもよい。この構成によっても、左一発ハイエナの発生を抑制することができる。
なお、本変形例は、右側大入賞口作動ゲート96を備えず、左側大入賞口作動ゲート95に相当する大入賞口作動ゲート295が設けられた遊技盤230を備える変形例1のパチンコ機に対しても同様に適用することができ、上述した同様の効果を奏することができる。
《7-8-6》変形例6:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、大当たり開始の条件成立待機状態において、有効となった第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95または第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、必ず開閉実行モードに移行する構成とした。これに対して変形例として、第1入球部に遊技球が入球してから第1期間(例えば、30秒の長さ)の経過後に開閉実行モードに移行する第1の場合と、有効となった第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間(例えば、1分の長さ)の経過後に開閉実行モードに移行する第2の場合と、開閉実行モードに移行しない第3の場合とに振り分ける構成としてもよい。この第1の場合と第2の場合と第3の場合との振り分けは、抽選によって行なう構成としてもよい。すなわち、第1入球部への遊技球の入球が検出された場合に、所定の抽選を行ない、所定の抽選の結果によって、第1入球部に遊技球が入球してから開閉実行モードに移行するまでの期間が第1期間である第1の場合と、第1入球部に遊技球が入球してから開閉実行モードに移行するまでの期間が第1期間より長い第2期間である第2の場合と、そもそも開閉実行モードへの移行を行わない第3の場合とに振り分ける構成としてもよい。この変形例のパチンコ機によれば、空席のパチンコ機を探して、当該空席のパチンコ機に着席して、左打ちで遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させただけでは、開閉実行モードに移行しない場合があり得ることから、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを即座には判別することができず、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、この変形例のパチンコ機によれば、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。
さらに、本変形例において、第1入球部に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と第3の場合とで異なる演出を実行可能な構成としてもよい。この構成によれば、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。
さらに、本変形例において、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な構成とし、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な構成とし、第1入球部に遊技球が入球しても開閉実行モードに移行しない第3の場合に、第1入球部への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な構成としてもよい。この構成によれば、第1入球部に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か第3の場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで開閉実行モードに移行するのか、又は開閉実行モードに移行しないのかといった緊張感を抱かせることができるとともに、開閉実行モードが発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。
なお、本変形例では、第1の場合と第2の場合と第3の場合との振り分けを抽選によって行なう構成としたが、この構成に替えて、遊技球が入球する毎に第1の場合と第2の場合と第3の場合とを順に切り替える構成としてもよい。この構成によっても、左一発ハイエナの発生を抑制することができる。
なお、本変形例は、右側大入賞口作動ゲート96を備えず、左側大入賞口作動ゲート95に相当する大入賞口作動ゲート295が設けられた遊技盤230を備える変形例1のパチンコ機に対しても同様に適用することができ、上述した同様の効果を奏することができる。
《7-8-7》変形例7:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、各入球部としての各大入賞口作動ゲート95,96は、開閉実行モードへの移行を発生させる機能を有するが、この機能は、サポートモードの高低と抽選モードの高低との組合せによって、有効/無効が切り替えられる構成とした。そして、有効である大入賞口作動ゲート95(96)への遊技球の入球が検出されたときには、開閉実行モードの開始処理が実行され、無効である大入賞口作動ゲート95(96)への遊技球の入球が検出されたときには、開始処理としての開閉実行モードの開始処理は実行されることはない(非実行となる)構成とした。これに対して、変形例として、第1入球部または第2入球部への遊技球の検出に対する開始処理を非実行に制御する構成として、開始処理の実行を延期する構成(開始処理を一時的に非実行に制御する構成)としてもよい。さらに、開始処理が一時的に非実行に制御される場合に、第1入球部または第2入球部への遊技球の入球が検出された事を記憶したり、検出の回数を記憶する構成としてもよい。
《7-8-8》変形例8:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、開閉実行モードの実行が確定している条件成立待機状態である待機状態H2は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された所定のフラグ(待機状態移行フラグ、待機状態中フラグ等)を用いた制御によって実現されている。しかしながら、条件成立待機状態は、開閉実行モードの実行が確定している状態が実現されるのであれば、他の種々の制御によって実現されてもよい。例えば、条件成立待機状態は、時間設定やタイマーを用いた制御処理によって、実現されてもよい。当該制御処理としては、例えば、所定のタイミングで待機時間の設定を行って、タイマーを用いて所定のタイミングから当該待機時間が経過したかを否かを判定し、当該待機時間が経過した場合に開閉実行モードが実行される構成としてもよい。
《7-8-9》変形例9:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95が有効になっている待機状態H2において、左側大入賞口作動ゲート95への遊技球の入球が検知された場合に、即座に開閉実行モードH3に移行する構成としたが、この構成に換えて、所定のタイムラグを経てから開閉実行モードH3に移行する構成としてもよい。すなわち、第1入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立した場合に、即座に開閉実行モードに移行する構成としてもよいし、所定のタイムラグを経てから開閉実行モードに移行する構成としてもよい。タイムラグとしては、開閉実行モードに移行するまでに時間がかかるものであってもよいし、開閉実行モードにおいて大入賞口開閉処理が実行されるまでに時間がかかるものであってもよい。さらには、所定の抽選を行ない、抽選結果によって、タイムラグの長さが変化するように構成してもよい。なお、第1入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立してから開閉実行モードへの間はタイムラグに限る必要もなく、別処理が介在する構成としてもよい。さらに、第1入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口を開放する契機が成立した場合に、当該大入賞口を開放する契機が成立したときに実行される処理ループの次の処理ループで、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードを開始させるための制御を行なう構成としてもよい。さらに、次の次の処理ループで、開閉実行モードを開始させるための制御を実行する構成としてもよいし、3回目以後の処理ループで、開閉実行モードを開始させるための制御を実行する構成としてもよい。
同様に、上記第7実施形態及び上記各変形例では、右側大入賞口作動ゲート96が有効になっている待機状態H2において、右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の入球が検知された場合に、即座に開閉実行モードH3に移行する構成としてが、この構成に換えて、所定のタイムラグを経てから開閉実行モードH3に移行する構成としてもよい。すなわち、第2入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立した場合に、即座に開閉実行モードに移行する構成としてもよいし、所定のタイムラグを経てから開閉実行モードに移行する構成としてもよい。タイムラグとしては、開閉実行モードに移行するまでに時間がかかるものであってもよいし、開閉実行モードにおいて大入賞口開閉処理が実行されるまでに時間がかかるものであってもよい。さらには、所定の抽選を行ない、抽選結果によって、タイムラグの長さが変化するように構成してもよい。なお、第2入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立してから開閉実行モードへの間はタイムラグに限る必要もなく、別処理が介在する構成としてもよい。さらに、第2入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口を開放する契機が成立した場合に、当該大入賞口を開放する契機が成立したときに実行される処理ループの次の処理ループで、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードを開始させるための制御を行なう構成としてもよい。さらに、次の次の処理ループで、開閉実行モードを開始させるための制御を実行する構成としてもよいし、3回目以後の処理ループで、開閉実行モードを開始させるための制御を実行する構成としてもよい。
《7-8-10》変形例10:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機10は、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを同時に実行することが可能な同時変動機であった。これに対して、変形例として、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを同時に実行することが不可能なパチンコ機としてもよい。具体的には、第1始動口33への遊技球の入球に起因する特1保留と第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2保留とが共存する場合に、特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示する特2優先機としてもよい。
《7-8-11》変形例11:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《7-8-12》変形例12:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《7-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《7-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴yA群>
特徴yA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yA1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
[特徴yA2]
特徴yA1に記載の遊技機であって、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に、前記第1特定入球領域に入球する遊技球と、前記第1特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、第1特定入球領域に入球する遊技球と、第1特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、第1の発射態様(左打ち)で遊技球を1個打っただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球せずに、特別遊技状態が発生しない場合があり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、発射された遊技球は第1特定入球領域に必ず入球する構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個、発射させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yA3]
特徴yA1または特徴yA2に記載の遊技機であって、
前記第1状態は、前記第1の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した前記所定待機状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1状態は、第1の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した所定待機状態を含むことから、所定待機状態への移行後においても、発射手段による発射態様を第1の発射態様としたままで、第1特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第1特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第1特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
[特徴yA4]
特徴yA1から特徴yA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2状態は、前記第2の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した前記所定待機状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2状態は、第2の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した所定待機状態を含むことから、所定待機状態への移行後においても、発射手段による発射態様を第2の発射態様としたままで、第2特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第2特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第2特定入球領域へ遊技球を入球することが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
[特徴yA5]
特徴yA1から特徴yA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)を行なうタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA6]
特徴yA1から特徴yA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記発生させる場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、抽選結果によっては特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yA7]
特徴yA1から特徴yA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記発生させる場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に、特別遊技状態を発生させる場合に対応した演出が実行されて特別遊技状態が発生して欲しいといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA8]
特徴yA1から特徴yA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、第1の場合と第2の場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第2抽選結果によっては、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yA9]
特徴yA1から特徴yA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と特別遊技状態を発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA10]
特徴yA1から特徴yA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1の場合の前記第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、
前記第2の場合の前記第2期間において、前記所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き前記所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合に、前記第1特定入球領域への当該遊技球の入球後に前記所定の演出と同一の演出を実行可能な手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合にも、第1特定入球領域への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な手段とを備えることから、第1特定入球領域に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か特別遊技状態が発生しない場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで特別遊技状態が発生するのか、又は特別遊技状態が発生しないのかといった緊張感を遊技者に抱かせることができるとともに、特別遊技状態が発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA11]
特徴yA1から特徴yA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の発射態様で遊技球が発射されて前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様(左打ち)であることを報知する演出(左ゲート狙い演出、左打ち報知演出)を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、演出を実行可能な演出実行手段を備え、演出実行手段は、第1の発射態様で遊技球が発射されて第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様であることを報知する演出を実行しない手段を備えることから、特2残保留に基づく当たり抽選において大当たり当選することによって特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行したとしても、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されない。このために、空席の遊技機の中から、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されている遊技機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナの発生を防止することができる。
[特徴yA12]
特徴yA1から特徴yA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第1特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例3における左側ラウンド回数振分装置340)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第1特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、第1特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA13]
特徴yA1から特徴yA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第2特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例3における右側ラウンド回数振分装置350)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第2特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、第2特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA14]
特徴yA1から特徴yA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に、前記第2特定入球領域に入球する遊技球と、前記第2特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第2の発射態様である場合に、第2特定入球領域に入球する遊技球と、第2特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において第2特定入球領域に遊技球が早く入球して欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA15]
特徴yA1から特徴yA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA16]
特徴yA1から特徴yA15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA17]
特徴yA1から特徴yA16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態の実行中において、報知手段を報知態様に制御する報知制御手段を備えることから、遊技者は、発射手段による発射態様を第1の発射態様として第1特定入球領域に遊技球を入球させた後に所定制御が行なわれるに際し、報知手段が報知態様となったことから、発射手段による発射態様を第2の発射態様に切り替える必要があることを報知手段の報知態様から即座に知ることができる。このため、本特徴によれば、遊技者に適切な操作を報知することができる。
[特徴yA18]
特徴yA1から特徴yA17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1状態は、前記報知手段を前記非報知態様に制御している遊技状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1状態は、報知手段を非報知態様に制御している遊技状態を含むことから、発射手段による発射態様を第1の発射態様とすることを継続したままで、第1状態において、第1特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第1特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第1特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
[特徴yA19]
特徴yA1から特徴yA18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2状態は、前記報知手段を前記報知態様に制御している遊技状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2状態は、報知手段を報知態様に制御している遊技状態を含むことから、発射手段による発射態様を第2の発射態様とすることを継続したままで、第2状態において、第2特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第2特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第2特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
[特徴yA20]
特徴yA1から特徴yA19までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)を行なうタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、第2特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA21]
特徴yA1から特徴yA20までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定入球領域への遊技球の入球を補助可能な入球補助手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定入球領域への遊技球の入球を補助可能な入球補助手段を備えることから、第2特定入球領域に遊技球が入球しやすくなるので、第2特定入球領域に遊技球がなかなか入球しないといった遊技者のストレスを低減することができる。
<特徴yB群>
特徴yB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yB1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に、前記第1特定入球領域に入球する遊技球と、前記第1特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、第1特定入球領域に入球する遊技球と、第1特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、第1の発射態様(左打ち)で遊技球を1個打っただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球せずに、特別遊技状態が発生しない場合があり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、発射された遊技球は第1特定入球領域に必ず入球する構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個、発射させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yC群>
特徴yC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yC1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1状態は、前記第1の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した前記所定待機状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1状態は、第1の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した所定待機状態を含むことから、所定待機状態への移行後においても、発射手段による発射態様を第1の発射態様としたままで、第1特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第1特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第1特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
<特徴yD群>
特徴yD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yD1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第2状態は、前記第2の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した前記所定待機状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2状態は、第2の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した所定待機状態を含むことから、所定待機状態への移行後においても、発射手段による発射態様を第2の発射態様としたままで、第2特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第2特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第2特定入球領域へ遊技球を入球することが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
<特徴yE群>
特徴yE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yE1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第1特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)を行なうタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yF群>
特徴yF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yF1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
当該遊技機は、さらに、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記発生させる場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、抽選結果によっては特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yG群>
特徴yG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yG1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
当該遊技機は、さらに、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記発生させる場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に、特別遊技状態を発生させる場合に対応した演出が実行されて特別遊技状態が発生して欲しいといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yH群>
特徴yH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yH1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
当該遊技機は、さらに、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、第1の場合と第2の場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第2抽選結果によっては、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yI群>
特徴yI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yI1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と特別遊技状態を発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yJ群>
特徴yJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yJ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1の場合の前記第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、
前記第2の場合の前記第2期間において、前記所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き前記所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合に、前記第1特定入球領域への当該遊技球の入球後に前記所定の演出と同一の演出を実行可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合にも、第1特定入球領域への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な手段とを備えることから、第1特定入球領域に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か特別遊技状態が発生しない場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで特別遊技状態が発生するのか、又は特別遊技状態が発生しないのかといった緊張感を遊技者に抱かせることができるとともに、特別遊技状態が発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yK群>
特徴yK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yK1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の発射態様で遊技球が発射されて前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様(左打ち)であることを報知する演出(左ゲート狙い演出、左打ち報知演出)を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、演出を実行可能な演出実行手段を備え、演出実行手段は、第1の発射態様で遊技球が発射されて第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様であることを報知する演出を実行しない手段を備えることから、特2残保留に基づく当たり抽選において大当たり当選することによって特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行したとしても、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されない。このために、空席の遊技機の中から、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されている遊技機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナの発生を防止することができる。
<特徴yL群>
特徴yL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yL1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第1特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例3における左側ラウンド回数振分装置340)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第1特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、第1特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yM群>
特徴yM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yM1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第2特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例3における右側ラウンド回数振分装置350)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第2特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、第2特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yN群>
特徴yN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yN1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に、前記第2特定入球領域に入球する遊技球と、前記第2特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、発射手段による発射態様が第2の発射態様である場合に、第2特定入球領域に入球する遊技球と、第2特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において第2特定入球領域に遊技球が早く入球して欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yO群>
特徴yO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yO1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yP群>
特徴yP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yP1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yQ群>
特徴yQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yQ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特別遊技状態の実行中において、報知手段を報知態様に制御する報知制御手段を備えることから、遊技者は、発射手段による発射態様を第1の発射態様として第1特定入球領域に遊技球を入球させた後に所定制御が行なわれるに際し、報知手段が報知態様となったことから、発射手段による発射態様を第2の発射態様に切り替える必要があることを報知手段の報知態様から即座に知ることができる。このため、本特徴によれば、遊技者に適切な操作を報知することができる。
<特徴yR群>
特徴yR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yR1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1状態は、前記報知手段を前記非報知態様に制御している遊技状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1状態は、報知手段を非報知態様に制御している遊技状態を含むことから、発射手段による発射態様を第1の発射態様とすることを継続したままで、第1状態において、第1特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第1特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第1特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
<特徴yS群>
特徴yS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yS1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第2状態は、前記報知手段を前記報知態様に制御している遊技状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2状態は、報知手段を報知態様に制御している遊技状態を含むことから、発射手段による発射態様を第2の発射態様とすることを継続したままで、第2状態において、第2特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第2特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第2特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
<特徴yT群>
特徴yT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yT1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第2特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)を行なうタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、第2特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yU群>
特徴yU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yU1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第2特定入球領域への遊技球の入球を補助可能な入球補助手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定入球領域への遊技球の入球を補助可能な入球補助手段を備えることから、第2特定入球領域に遊技球が入球しやすくなるので、第2特定入球領域に遊技球がなかなか入球しないといった遊技者のストレスを低減することができる。
<特徴yV群>
特徴yV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yV1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
[特徴yV2]
特徴yV1に記載の遊技機であって、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に、前記特定入球領域に入球する遊技球と、前記特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、特定入球領域に入球する遊技球と、特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、第1の発射態様(左打ち)で遊技球を1個打っただけでは、特定入球領域に遊技球が入球せずに、特別遊技状態が発生しない場合があり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、発射された遊技球は第1特定入球領域に必ず入球する構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個、発射させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yV3]
特徴yV1または特徴yV2に記載の遊技機であって、
前記特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させるタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV4]
特徴yV1から特徴yV3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記発生させる場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、抽選結果によっては特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yV5]
特徴yV1から特徴yV4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記発生させる場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した後に、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特定入球領域に遊技球が入球した場合に、特別遊技状態を発生させる場合に対応した演出が実行されて特別遊技状態が発生して欲しいといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV6]
特徴yV1から特徴yV5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、第1の場合と第2の場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第2抽選結果によっては、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yV7]
特徴yV1から特徴yV6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と特別遊技状態を発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV8]
特徴yV1から特徴yV7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1の場合の前記第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、
前記第2の場合の前記第2期間において、前記所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き前記所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、
前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合に、前記特定入球領域への当該遊技球の入球後に前記所定の演出と同一の演出を実行可能な手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合にも、特定入球領域への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な手段とを備えることから、特定入球領域に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か特別遊技状態が発生しない場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで特別遊技状態が発生するのか、又は特別遊技状態が発生しないのかといった緊張感を遊技者に抱かせることができるとともに、特別遊技状態が発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV9]
特徴yV1から特徴yV8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の発射態様で遊技球が発射されて前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様(左打ち)であることを報知する演出(左ゲート狙い演出、左打ち報知演出)を実行しない手段
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、演出を実行可能な演出実行手段を備え、演出実行手段は、第1の発射態様で遊技球が発射されて特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様であることを報知する演出を実行しない手段を備えることから、特2残保留に基づく当たり抽選において大当たり当選することによって特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行したとしても、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されない。このために、空席の遊技機の中から、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されている遊技機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナの発生を防止することができる。
[特徴yV10]
特徴yV1から特徴yV9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例2における左側ラウンド回数振分装置340)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV11]
特徴yV1から特徴yV10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備えることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yW群>
特徴yW群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yW1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に、前記特定入球領域に入球する遊技球と、前記特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、特定入球領域に入球する遊技球と、特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、第1の発射態様(左打ち)で遊技球を1個打っただけでは、特定入球領域に遊技球が入球せずに、特別遊技状態が発生しない場合があり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、発射された遊技球は第1特定入球領域に必ず入球する構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個、発射させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yX群>
特徴yX群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yX1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
当該遊技機は、さらに、
前記特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させるタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yY群>
特徴yY群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yY1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
当該遊技機は、さらに、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記発生させる場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、抽選結果によっては特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yZ群>
特徴yZ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yZ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
当該遊技機は、さらに、
前記特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記発生させる場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した後に、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特定入球領域に遊技球が入球した場合に、特別遊技状態を発生させる場合に対応した演出が実行されて特別遊技状態が発生して欲しいといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yα群>
特徴yα群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yα1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
当該遊技機は、さらに、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、第1の場合と第2の場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第2抽選結果によっては、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yβ群>
特徴yβ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yβ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
当該遊技機は、さらに、
前記特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と特別遊技状態を発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yγ群>
特徴yγ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yγ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
当該遊技機は、さらに、
前記第1の場合の前記第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、
前記第2の場合の前記第2期間において、前記所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き前記所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、
前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合に、前記特定入球領域への当該遊技球の入球後に前記所定の演出と同一の演出を実行可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合にも、特定入球領域への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な手段とを備えることから、特定入球領域に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か特別遊技状態が発生しない場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで特別遊技状態が発生するのか、又は特別遊技状態が発生しないのかといった緊張感を遊技者に抱かせることができるとともに、特別遊技状態が発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yδ群>
特徴yδ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yδ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
当該遊技機は、さらに、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の発射態様で遊技球が発射されて前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様(左打ち)であることを報知する演出(左ゲート狙い演出、左打ち報知演出)を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、演出を実行可能な演出実行手段を備え、演出実行手段は、第1の発射態様で遊技球が発射されて特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様であることを報知する演出を実行しない手段を備えることから、特2残保留に基づく当たり抽選において大当たり当選することによって特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行したとしても、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されない。このために、空席の遊技機の中から、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されている遊技機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナの発生を防止することができる。
<特徴yε群>
特徴yε群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yε1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
当該遊技機は、さらに、
前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例2における左側ラウンド回数振分装置340)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yζ群>
特徴yζ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yζ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備えることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《8》第8実施形態:
《8-0》はじめに:
従来、大当たり当選以外で出球を増やしたいという要望があり、その要望に応えるために、高確率で小当たりに当選可能であり、小当たりに当選すればするほど遊技者の手持ちの遊技球が増加する遊技状態(いわゆる小当たりラッシュ)を備えるパチンコ機が開発された。従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、小当たりラッシュ中において、第2特図抽選において小当たりに当選し、第2特別図柄の変動表示が小当たりに対応した図柄で停止した場合に、特別電動役物が開放して大入賞口に遊技球が入球可能となる。すなわち、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、遊技者は、第2特図抽選において小当たりに当選したことに基づいて特別電動役物が開放した場合に利益を得ることができる。
しかし、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行される第2特図抽選は、大当たりを抽選するものでもあるため、大当たりに当選するか否かの期待度を示唆するリーチ演出が実行される場合があり、当該リーチ演出が実行されている期間(第2特別図柄の変動表示の実行中の期間)は小当たりが発生しないため、遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまい、小当たり当選による特別電動役物の開放によって利益を得たい遊技者にとっては非常に歯痒い時間となってしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機の中には、小当たりラッシュ中は常に遊技球の発射を継続させなければ小当たりによる利益を得ることができないパチンコ機が存在する。具体的には、小当たりに当選することになる第2特別図柄の変動表示の実行中にもリーチ演出が実行され得るパチンコ機であって、遊技者が、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)に遊技球の浪費を避けようと止め打ち(遊技球の発射を一時的に止めること)をすると、当該リーチ演出の終盤又は終了時に小当たり当選を確認してから遊技球を発射させても、当該小当たり当選に基づく特別電動役物の開放中に遊技球を当該特別電動役物に到達させることができないパチンコ機である。このようなパチンコ機においては、遊技者は、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)であっても、変動表示の停止後に発生し得る小当たりによる利益を得るためには止め打ちをすることができず、遊技球の浪費を余儀なくされ、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が外れになった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られず、さらに当該変動表示の停止後にも小当たりによる利益が得られないので、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
さらに、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が小当たりラッシュが終了することになる結果(出玉のない通常大当たり)になり、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうため、非常に不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
このように、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中の期間(第2特別図柄の変動中の期間)は、遊技者にとって、小当たりによる利益を得ることができない非常に歯痒い期間であり、また、止め打ちもできずに遊技球の浪費を余儀なくされる不愉快な期間であり、さらに、リーチ演出に係る第2特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題があった。
本発明に係る遊技機(以下、本遊技機とも称する)は、上述した小当たりラッシュの課題を解決することを目的としている。以下、詳細に説明する。
本遊技機は、本発明の具体的な構成として、「第1入球領域」としての「第1入球部」を備え、「第2入球領域」としての「第2入球部」を備え、「第3入球領域」としての「第3入球部」を備え、「所定抽選」としての「内部抽選」を備え、「所定結果」としての「特定結果」を備え、「第1流路」としての「第1通路」を備え、「第2流路」としての「第2通路」を備え、「第3流路」としての「第3通路」を備え、「振分手段」としての「振分部」を備え、「切替手段」としての「切替部」を備え、「移行手段」としての「移行処理」を備え、「変動表示手段」としての「変動表示部」を備え、「設定手段」としての「設定処理」を備え、「転動手段」としての「転動部」を備え、「所定移行条件」としての「移行条件」を備え、「所定の有利結果」としての「特定有利結果」を備える。
「第1入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2特図始動口や、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1特図始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる一般入賞口、大入賞口、特別入賞口、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「第2入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる特別入賞口や、一般入賞口、大入賞口、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1特図始動口、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2特図始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「第3入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる大入賞口や、特別入賞口や、一般入賞口、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1特図始動口、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2特図始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「所定抽選」は、入球領域への遊技球の入球に基づいて乱数が取得され、当該乱数に基づいて結果が判定される抽選であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、第2特図始動口への遊技球の入球に基づいて実行される第2特図抽選や、第1特図始動口への遊技球の入球に基づいて実行される第1特図抽選、普図始動ゲートへの遊技球の入球に基づいて実行される普図抽選、などが挙げられる。
「所定結果」は、切替手段を入球可能状態に移行させる契機となる結果であればよく、切替手段が入球可能状態に移行する回数や期間等は限定されず、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、特図小当たりや、特図大当たり(確変、通常、2R、16R等)、普図当たり、などが挙げられる。
「第1流路」、「第2流路」及び「第3流路」は、遊技球が流通可能であって他の領域から区画された通路状の領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、釘によって形成された通路や、樹脂によって形成された通路、遊技盤に形成された溝、遊技球が流下可能(落下可能)な空間領域などが挙げられる。
「振分手段」は、遊技球を複数の流路のいずれかに振り分け可能であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、複数の遊技釘の配列パターンによって遊技球を振り分ける構成や、一定の動作を繰り返すことによって遊技球を振り分ける構成、所定条件の成立に基づいて作動して遊技球を振り分ける構成、遊技球が往復運動を繰り返しながら一時的に滞留した後に複数の箇所のいずれかの箇所から流下可能な滞留領域(いわゆるステージ)、遊技球が通過可能な複数の穴が設けられた回転円盤(いわゆるクルーン)、などが挙げられる。
「切替手段」は、入球領域の入球口を入球可能状態と入球不能状態とに切替可能な構成であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、特図抽選において特図小当たりや特図大当たりに当選した場合に閉鎖状態から開放状態に移行する特別電動役物や、普図抽選において普図当たりに当選した場合に閉鎖状態から開放状態に移行する普通電動役物、などが挙げられる。また、特別電動役物や普通電動役物の構成としては、例えば、入球口を閉鎖している板状部材が遊技盤の前後方向にスライドすることによって当該入球口を開放可能な構成(シャッター型)や、入球口を閉鎖している板状部材が遊技盤に平行な回動軸を中心として回動することによって当該入球口を開放可能な構成、入球口を閉鎖している一対の片部材(羽根部材、弁部材)がそれぞれ時計回り又は反時計回りに回動することによって当該入球口を開放可能な構成(いわゆる電動チューリップ型)、入球口を閉鎖している片部材(羽根部材、弁部材)が時計回り又は反時計回りに回動することによって当該入球口を開放可能な構成、など種々の構成を採用することができる。
「変動表示手段」は、所定の図柄、文字、図形、記号、画像等が変動する様子(変化する様子)を所定期間にわたって表示(変動表示)することが可能な構成であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、LEDランプによって構成された第2特別図柄表示部や、第1特別図柄表示部、液晶表示装置によって構成された図柄表示装置、LEDランプによって構成された普通図柄表示部、などが挙げられる。
「転動手段」は、遊技球を所定期間転動させて入球領域に入球させることが可能な構成であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材(遊技盤の前後方向にスライド可能なシャッター)や、遊技盤に平行な回動軸を中心として回動可能な板状部材、時計回り又は反時計回りに回動可能な片部材(羽根部材、弁部材)、などが挙げられる。
「所定移行条件」は、遊技状態を移行させる契機となる条件であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、通常遊技状態において確変大当たりに当選することや、通常遊技状態においてV確入賞口に遊技球が入球すること、確変遊技状態において通常大当たりに当選すること、時短遊技状態において所定上限回数の特図変動が実行されたこと、などが挙げられる。
「所定の有利結果」は、遊技者にとって有利な抽選結果であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、特図大当たり(確変、通常、2R、16R等)や、普図当たり、などが挙げられる。
本遊技機は、詳細は後述するが、内部抽選に係る変動表示の実行中に、当該内部抽選の結果が特定有利結果となるか否かの期待度を示唆する期待度演出を実行可能であり、当該変動表示の実行中は、切替部が第3入球部を入球不能状態に維持するため、第1通路に振り分けられた遊技球は、第3入球部に入球することができず、第2入球部に入球することが可能となる。すなわち、遊技者は、期待度演出が実行されている変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、内部抽選に係る変動表示の実行中に期待度演出が実行されたにもかかわらず、当該内部抽選において特定有利結果に当選せずに、遊技者に不利な結果に当選して有利な遊技状態が終了してしまったとしても、当該期待度演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができるので、有利な遊技状態の終了直前に多量の賞球が払い出されるといった爽快感と満足感を遊技者に与えることができるとともに、当該有利な遊技状態が終了してしまったことに対する遊技者の怒りや喪失感を和らげることが可能となる。このように、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
このように、本遊技機では、内部抽選に係る変動表示の実行中は切替部が入球不能状態を維持するため、第1通路に振り分けられた遊技球は、第3入球部に入球することができないが、第2入球部に入球することは可能となっている。したがって、切替部が入球不能状態である場合には第2入球部に遊技球を入球させるといった興趣を遊技者に提供することが可能となる。すなわち、切替部の各状態に応じて入球可能な入球部を設けることによって、常に遊技の興趣を遊技者に提供することが可能となる。
以下、本遊技機のより具体的な構成を下記の第8実施形態として説明する。
《8-1》遊技機の構造:
図403は、第8実施形態のパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」とも称する)の斜視図である。図示するように、パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる特図抽選時、当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が所定の間隔(本実施形態では0.6秒間隔)で発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。そして、操作ハンドル25の回動操作量が所定未満の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定未満の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視左側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「左打ち」とも呼ぶ。一方、操作ハンドル25の回動操作量が所定以上の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定以上の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視右側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「右打ち」とも呼ぶ。
また、上皿20の周縁部の正面視左側には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者は「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによってタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
図404は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。本実施形態では、遊技領域PAは、「左打ち」によって発射された遊技球が流通可能な左側遊技領域PALと、左側遊技領域PALを流通してきた遊技球が到達可能な中央下部遊技領域PACと、「右打ち」によって発射された遊技球が流通可能な右側遊技領域PARとによって構成されている。
遊技盤30には、一般入賞口32、第1特図始動口33、第2特図始動口34、普通電動役物34b、普図始動ゲート35、第1特電入賞装置57、第2特電入賞装置58、特別入賞口32s、アウト口43、右側アウト口43r、第1振分釘群36a、第2振分釘群36b、ステージ36xが設けられている。本実施形態では、「左打ち」によって発射された遊技球が到達可能な中央下部遊技領域PACに第1特図始動口33が設けられており、第1特図始動口33の上方にステージ36xが設けられており、「右打ち」によって発射された遊技球が到達可能な右側遊技領域PARの上流側から順に、第1特電入賞装置57、第1振分釘群36a、普図始動ゲート35、普通電動役物34b、第2特図始動口34、第2振分釘群36b、右側アウト口43r、第2特電入賞装置58及び特別入賞口32sが設けられている。以下、遊技盤30に設けられている各構成について説明する。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を有する入球部であり、遊技球が入球した場合には、5個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。本実施形態では、一般入賞口32は、遊技盤30上に複数設けられている。
第1特図始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を有する入球部であり、遊技球が入球した場合には、3個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出されるとともに、主制御装置60による内部抽選である第1特図抽選が実行される。第1特図抽選の結果、特図大当たりに当選すると、後述する特別電動役物(第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58b)が開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。特電開閉実行モードは、特電オープニング期間と、特電開閉期間と、特電エンディング期間とによって構成されている。特電オープニング期間は、特別電動役物の開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、特電開閉期間は、実際に特別電動役物の開閉が実行される期間であり、特電エンディング期間は、特別電動役物の開閉処理が終了した後、次の特図抽選が実行可能となるまでの待機期間である。なお、本実施形態では、第1特図抽選の結果、特図大当たりに当選すると、第1特別電動役物57bが開閉動作の対象となる特電開閉実行モードが開始される。このように、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態が移行することになる。なお、本実施形態では、第1特図始動口33に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(3個)は、後述する第2特図始動口34に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(1個)よりも多い構成を採用している。
第1特電入賞装置57は、遊技球が入球可能な第1大入賞口57aと、当該第1大入賞口57aの入口を開閉する機能を有する第1特別電動役物57bとを備える。また、本実施形態では、第1大入賞口57aの内部には、遊技球が入球可能なV確入賞口57avが設けられている。
第1特別電動役物57bは、通常は遊技球が第1大入賞口57aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した特電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第1大入賞口57aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、第1特別電動役物57bは、横長の矩形の板状部材と、当該板状部材の下辺の両端に設けられ、当該板状部材を前方側(手前側)に回動可能に支持する支持部とを備えている。第1特別電動役物57bは、閉鎖状態では、当該板状部材が遊技盤30と同一平面となるように収納された状態となっており、第1特別電動役物57bの上方から流通してきた遊技球が第1特別電動役物57bの前方側(手前側)を通過可能な状態となっている。一方、開放状態では、第1特別電動役物57bは、当該板状部材が支持部を中心として前方側(手前側)に回動した状態となっており、第1特別電動役物57bの上方から流通してきた遊技球が第1大入賞口57aに入球可能な状態となる。
第1大入賞口57aは、第1特別電動役物57bが開放状態となっている状況において遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球した場合には、5個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。上述したように、本実施形態では、第1大入賞口57aの内部には、V確入賞口57avが設けられている。
V確入賞口57avは、第1大入賞口57aに入球した遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球した場合には、上述した特電開閉実行モードの終了後における特図抽選の抽選モードが高確率モードとなる。特図抽選の抽選モードの詳細については後述する。
第1振分釘群36aは、遊技球の流通(落下)の方向に変化を与えるための釘群であり、第1特別電動役物57bの下方に設けられている。第1振分釘群36aは、到達した遊技球を、約1:4の割合で、普図始動ゲート35に至るルートと、第2振分釘群36bに至るルートとに振り分ける。
普図始動ゲート35は、遊技球が入球可能な入球口を有する貫通孔型の入球部であり、普図始動ゲート35に入球した遊技球は、遊技領域PAに残って流通可能である。そして、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、主制御装置60によって普図抽選が実行される。普図抽選の結果には、後述する普通電動役物34bを入球可能状態に移行させる「普図当たり」と、普通電動役物34bを入球可能状態に移行させない「普図外れ」とが含まれている。普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普通電動役物34bを開放状態に移行させる移行処理である普電開閉実行モードが実行される。普電開閉実行モードは、普電オープニング期間と、普電開閉処理期間と、普電エンディング期間とによって構成されている。普電オープニング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、普電開閉期間は、実際に普通電動役物34bの開閉処理が実行される期間であり、普電エンディング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が終了した後、次の普図抽選を実行可能とするまでの待機期間である。なお、普図始動ゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
普図始動ゲート35の下流には、普通電動役物34bを有する第2特図始動口34が配置されており、普図始動ゲート35に入球した遊技球は、普通電動役物34bを備える第2特図始動口34に導かれる。
普通電動役物34bは、第2特図始動口34を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替部であり、遊技球を所定期間転動させて第2特図始動口34に入球させ得る転動部である羽根部材を備えている。普通電動役物34bは、通常は遊技球が第2特図始動口34に入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した普電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第2特図始動口34に入球可能な開放状態となる。
第2特図始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球部であり、本実施形態では、右側遊技領域PARに設けられている。第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、1個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出されるとともに、主制御装置60による内部抽選である第2特図抽選が実行される。第2特図抽選の結果、特図大当たり又は特定結果としての特図小当たりに当選すると、上述した特電開閉実行モードが開始される。なお、本実施形態では、第2特図抽選の結果として、特図外れは設定されておらず、特図大当たり又は特図小当たりのみが設定されている。そして、本実施形態では、第2特図抽選の結果、特図大当たり又は特図小当たりに当選すると、第2特別電動役物58bが開閉動作の対象となる特電開閉実行モードが開始される。このように、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態が移行することになる。なお、本実施形態では、第2特図始動口34が右側遊技領域PARに設けられている構成としたが、第2特図始動口34の位置はこれに限定されず、本発明の主旨を実現可能であれば、他の位置に設けられていてもよい。例えば、第2特図始動口34は、左側遊技領域PALに設けられていてもよく、また、中央下部遊技領域PACにおけるステージ36xより下方側に設けられていてもよい。
第2振分釘群36bは、遊技球の流通(落下)の方向に変化を与えるための釘群であり、第2特図始動口34の下方に設けられている。第2振分釘群36bは、到達した遊技球を、約1:2の割合で、第1通路である第1ルート36b1と第2通路である第2ルート36b2とに振り分ける振分部である。第1ルート36b1に振り分けられた遊技球は、第2特電入賞装置58の右端側に導かれる。一方、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球は、右側アウト口43rに導かれて入球し、遊技領域PAから排出される。
第2特電入賞装置58は、遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球部である第2大入賞口58aと、当該第2大入賞口58aを入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替部としての機能を有する第2特別電動役物58bとを備えている。
第2特別電動役物58bは、通常は遊技球が第2大入賞口58aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した特電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第2大入賞口58aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、第2特別電動役物58bは、横長の矩形の板状部材と、当該板状部材を前後方向に移動させることが可能な駆動部とを備えている。第2特別電動役物58bは、閉鎖状態では、当該板状部材が遊技盤30の前方側(手前側)に突出した状態となっており、当該板状部材の上面は遊技球が転動可能な転動部を構成した状態となっている。一方、開放状態では、第2特別電動役物58bは、当該板状部材が遊技盤30の後方側に収納された状態となっており、当該板状部材の上面の転動部を転動していた遊技球や、第2特別電動役物58bの上方から流通(落下)してきた遊技球が、当該板状部材の下方に設けられた第2大入賞口58aに入球可能な状態となる。また、本実施形態では、第2特別電動役物58bの板状部材の上面の転動部に複数の突起部が設けられている。この突起部によって、第2特別電動役物58bの板状部材の上面の転動部を転動する遊技球の速度が低下する。この結果、本実施形態の第2特別電動役物58bの板状部材の上面の転動部の右端から左端まで遊技球が転動するのに要する時間は2.0秒以上となっている。
第2大入賞口58aは、第2特別電動役物58bが開放状態となっている場合に遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球部であり、遊技球が入球すると、2個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。なお、第2大入賞口58aの内部には、上述したV確入賞口は設けられていない。
特別入賞口32sは、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球部であり、遊技球が入球すると、15個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。本実施形態では、特別入賞口32sは、第2特電入賞装置58の左端側かつ下流側に設けられており、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上面を左端まで流通した遊技球のみが入球可能となっている。換言すれば、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上面を遊技球が流通中に、第2特別電動役物58bが開放状態に移行した場合には、当該遊技球は下方に落下して第2大入賞口58aに入球し、特別入賞口32sまで到達することができず、特別入賞口32sに入球することができない。
アウト口43は、遊技盤30の最下部に設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
なお、「入球」とは、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過することを意味し、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAに残存して流通(流下)を継続する態様も含まれる。また、一般入賞口32、特別入賞口32s、第1特図始動口33、第2特図始動口34、第1大入賞口57a、第2大入賞口58a及びV確入賞口57avへの遊技球の入球を「入賞」と表現する場合もある。
次に、遊技盤30に設けられている各種の表示部について説明する。
遊技盤30には、可変表示ユニット40と、メイン表示部45とが設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1特別図柄表示部37aと、第2特別図柄表示部37bと、第1特図保留表示部37cと、第2特図保留表示部37dとを備えている。
第1特別図柄表示部37aは、第1特別図柄の変動表示及び停止表示を実行する表示部である。第1特別図柄とは、第1特図始動口33への遊技球の入球を契機として第1特図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。第1特図始動口33への遊技球の入球を契機として第1特図抽選が実行されると、第1特別図柄表示部37aは、当該第1特図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1特別図柄の変動表示を実行する。その後、第1特別図柄表示部37aは、当該第1特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で第1特別図柄の停止表示を実行する。以降の説明では、第1特別図柄表示部37aにおいて第1特別図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1特図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、第1特別図柄表示部37aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。第1特図始動口33に遊技球が入球すると、第1特別図柄表示部37aを構成する7セグメント表示器は、所定の態様で点滅した後に(変動表示した後に)、第1特図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する(停止表示する)。ただし、第1特別図柄表示部37aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを第1特図遊技回とも呼ぶ。すなわち、第1特図遊技回は、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される第1特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1回の第1特図遊技回毎に、1回の第1特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の第1特図遊技回に要する時間を第1特図遊技時間とも呼ぶ。第1特図遊技時間は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の変動表示が開始されてから第1特図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である第1特図変動時間と、第1特図抽選の結果が停止表示されている時間である第1特図停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、第1特図停止時間は一定(1.0秒)である。したがって、第1特図変動時間が決定されることによって、第1特図遊技時間は一意に決定される。
第2特別図柄表示部37bは、第2特別図柄の変動表示及び停止表示を実行する変動表示部である。第2特別図柄とは、第2特図始動口34への遊技球の入球を契機として第2特図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。第2特図始動口34への遊技球の入球を契機として第2特図抽選が実行されると、第2特別図柄表示部37bは、当該第2特図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2特別図柄の変動表示を実行する。その後、第2特別図柄表示部37bは、当該第2特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で第2特別図柄の停止表示を実行する。以下では、第2特別図柄表示部37bにおいて第2特別図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2特図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、第2特別図柄表示部37bは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。第2特図始動口34に遊技球が入球すると、第2特別図柄表示部37bを構成する7セグメント表示器は所定の態様で点滅した後に(変動表示した後に)、第2特図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する(停止表示する)。ただし、第2特別図柄表示部37bは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを第2特図遊技回とも呼ぶ。すなわち、第2特図遊技回は、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される第2特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1回の第2特図遊技回毎に、1回の第2特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の第2特図遊技回に要する時間を第2特図遊技時間とも呼ぶ。第2特図遊技時間は、第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動表示が開始されてから第2特図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である第2特図変動時間と、第2特図抽選の結果が停止表示されている時間である第2特図停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、第2特図停止時間は一定である。したがって、第2特図変動時間が決定されることによって、第2特図遊技時間は一意に決定される。
また、本実施形態では、特電開閉実行モードの実行中又は特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示中に遊技球が第1特図始動口33又は第2特図始動口34に入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく第1特図抽選又は第2特図抽選の実行を保留する機能(特図保留機能とも呼ぶ)を有しており、保留された第1特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する第1特図保留表示部37cと、保留された第2特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する第2特図保留表示部37dとを備えている。
第1特図保留表示部37cは、保留された第1特図抽選の保留個数に対応した情報(第1特図始動口33に入球した遊技球の個数に関する情報)を表示する表示部である。本実施形態では、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づく第1特図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、第1特図保留表示部37cは、4個のLEDランプによって構成されており、第1図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
第2特図保留表示部37dは、保留された第2特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する表示部である。本実施形態では、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づく第2特図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、第2特図保留表示部37dは、4個のLEDランプによって構成されており、第2図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
また、本実施形態では、第1特図抽選と第2特図抽選の両方が保留されている場合には、第2特図抽選が優先して実行され、第2特図抽選の保留が全て無くなった後に、第1特図抽選が実行されるように構成されている。具体的には、例えば、第1特図抽選が2個(2回)保留されており、第2特図抽選が3個(3回)保留されている場合には、第2特図抽選が3回実行されて保留が無くなった後に、第1特図抽選が2回実行されることになる。ただし、保留されていた最後の第2特図抽選が終了する前に第2特図始動口34に遊技球が入球して第2特図抽選が再び保留された場合には、当該保留された第2特図抽選が終了するまで、第1特図抽選は実行されない。
普図ユニット38は、普通図柄表示部38aと、普図保留表示部38bとを備えている。
普通図柄表示部38aは、普通図柄の変動表示及び停止表示を実行する変動表示部である。普通図柄とは、普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として内部抽選である普図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として普図抽選が実行されると、普通図柄表示部38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、普通図柄の変動表示を実行する。その後、普通図柄表示部38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示態様で普通図柄の停止表示を実行する。以降の説明では、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を普図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、普通図柄表示部38aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普通図柄表示部38aを構成する7セグメント表示器は、所定の態様で点滅した後に(変動表示した後に)、普図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する(停止表示する)。ただし、普通図柄表示部38aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを普図遊技回とも呼ぶ。すなわち、普図遊技回は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて実行される普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1回の普図遊技回毎に、1回の普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の普図遊技回に要する時間を普図遊技時間とも呼ぶ。普図遊技時間は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから普図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である普図変動時間と、普図抽選の結果が停止表示されている時間である普図停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、普図停止時間は一定(0.1秒)である。したがって、普図変動時間が決定されることによって、普図遊技時間は一意に決定される。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードの実行中又は普通図柄の変動表示中に遊技球が普図始動ゲート35に入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく普図抽選の実行を保留する機能(普図保留機能とも呼ぶ)を有しており、保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する上述した普図保留表示部38bを備えている。
普図保留表示部38bは、保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する表示部である。本実施形態では、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づく普図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、普図保留表示部38bは、4個のLEDランプによって構成されており、普図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
ラウンド表示部39は、特電開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数に対応した情報を表示する表示部である。ラウンド遊技とは、予め定められた所定時間(最大開放時間)が経過すること、又は、予め定められた上限個数(最大入球個数)の遊技球が大入賞口に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、特別電動役物の開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、特電開閉実行モードの移行の契機となった特図当たりの種別に応じて異なる。ラウンド表示部39は、特電開閉実行モードにおける特電開閉期間の開始の際にラウンド遊技の回数に対応した表示を開始し、特電開閉期間の終了の際に当該表示を終了する。本実施形態では、ラウンド表示部39は、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器を2つ並べることによって構成されている。ただし、ラウンド表示部39は、2つの7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、上述したメイン表示部45を構成する各表示部は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。本実施形態では、図柄表示装置41として、液晶表示装置(液晶ディスプレイ)が採用されている。図柄表示装置41の表示内容は、後述する表示制御装置100によって制御される。なお、図柄表示装置41としては、液晶表示装置(液晶ディスプレイ)に限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置や、有機EL表示装置、CRTなど、種々の表示装置が採用されてもよい。
図柄表示装置41は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄が変動表示及び停止表示をする場合に、それに合わせて装飾図柄の変動表示及び停止表示を行なう。また、図柄表示装置41は、装飾図柄の変動表示及び停止表示に限らず、予告演出や特電開閉実行モード中の演出の表示など、各種の演出の表示も行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図405は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄及び図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図405(A)は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて変動表示される装飾図柄の一例を示す説明図である。
図405(A)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図405(B)は、図柄表示装置41の表示面41aの一例を示す説明図である。図示するように、表示面41aの中央には、メイン表示領域MAが表示される。なお、変形例として、表示面41aの右側上方に、メイン表示領域MAよりも小さい領域であるサブ表示領域SAが表示される構成としてもよい。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの装飾図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各装飾図柄列Z1~Z3には、図405(A)に示した数字1~8の装飾図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各装飾図柄列Z1~Z3のそれぞれにおいて装飾図柄が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。そして、図405(B)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各装飾図柄列毎に1個の装飾図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
本実施形態では、第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球し、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bにおいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示が開始されると、各装飾図柄列Z1~Z3の装飾図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各装飾図柄が、装飾図柄列Z1、装飾図柄列Z3、装飾図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わる。その後、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bにおいて第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示となったタイミングと同期して、各装飾図柄列Z1~Z3毎に1個の装飾図柄が停止表示した状態となる。主制御装置60による第1特図抽選又は第2特図抽選の結果が特図大当たりであった場合には、各装飾図柄列における装飾図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる際に、予め定められた所定の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、各装飾図柄列の装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、装飾図柄列の数、有効ラインの数、各装飾図柄列における装飾図柄のスクロールの方向、各装飾図柄列の装飾図柄の数など、装飾図柄の変動表示の態様としては種々の態様を採用可能である。
次に、装飾図柄におけるリーチについて説明する。リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の装飾図柄列のうち一部の装飾図柄列において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される可能性がある装飾図柄の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示が行われている表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせとは、同一の装飾図柄の組み合わせのことをいう。具体的には、例えば、図405(B)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に装飾図柄列Z1において装飾図柄「7」が停止表示され、次に装飾図柄列Z3において装飾図柄列Z1と同じ装飾図柄「7」が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状態で、装飾図柄列Z2において装飾図柄がスクロールしている(変動表示している)状態をリーチという。そして、当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している装飾図柄と同一の装飾図柄が装飾図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された装飾図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
図405(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1特図保留表示領域Ds1と、第2特図保留表示領域Ds2とが表示される。
第1特図保留表示領域Ds1には、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて保留された第1特図抽選の個数(保留第1特図抽選の個数)が表示される。保留第1特図抽選とは、未実行の第1特図抽選であって、当該第1特図抽選の抽選結果を報知するための第1特別図柄の変動表示が開始されていない第1特図抽選を言う。本実施形態では、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて保留可能な第1特図抽選の数は4個である。したがって、図示するように、第1特図保留表示領域Ds1には4個の保留第1特図抽選に対応した保留表示が可能である。
第2特図保留表示領域Ds2には、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて保留された第2特図抽選の個数(保留第2特図抽選の個数)が表示される。保留第2特図抽選とは、未実行の第2特図抽選であって、当該第2特図抽選の抽選結果を報知するための第2特別図柄の変動表示が開始されていない第2特図抽選を言う。本実施形態では、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて保留可能な第2特図抽選の数は4個である。したがって、図示するように、第2特図保留表示領域Ds2には4個の保留第2特図抽選に対応した保留表示が可能である。
また、図405(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1特別図柄表示部37aに表示される第1特別図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1特図同期表示部Sync1と、第2特別図柄表示部37bに表示される第2特別図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2特図同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1特別図柄表示部37aにおいて第1特別図柄が変動表示をしている場合には特図同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1特別図柄表示部37aにおいて第1特別図柄が停止表示をしている場合には特図同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2特別図柄表示部37bにおいて第2特別図柄が変動表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2特別図柄表示部37bにおいて第2特別図柄が停止表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、図柄表示装置41の表示面41aには、メイン表示領域MA、第1特図保留表示領域Ds1、第2特図保留表示領域Ds2、第1特図同期表示部Sync1、および、第2特図同期表示部Sync2が表示される構成としたが、表示面41aにこれらの表示の一部または全部が表示されない構成を採用してもよい。
図柄表示装置41の下方には、ステージ36xが設けられている。ステージ36xは、転動ステージ36x1と、振分ステージ36x2とによって構成されている。転動ステージ36x1は、遊技球を振分ステージ36x2に向けて転動させて流下させる流下部である。振分ステージ36x2は、遊技球を中央ルートと右側ルートと左側ルートとに少なくとも振り分け可能な振分部であり、結果として振り分けられる遊技球に直接的に作用する部分である。本実施形態では、振分ステージ36x2は、遊技球を振り分ける場合に、中央ルートよりも右側ルート及び左側ルートに多くの遊技球を振り分けるように構成されている。すなわち、中央ルートに振り分けられた遊技球の個数よりも、右側ルートに振り分けられた遊技球と左側ルートに振り分けられた遊技球とを合計した個数の方が多くなるように構成されている。本実施形態では、振分ステージ36x2より下方側に第1特図始動口33が設けられており、中央ルートに振り分けられた遊技球は第1特図始動口33に入球する可能性が高い。このため、中央ルートの方が右側ルート及び左側ルートよりも遊技者にとっての価値が高い。本実施形態では、振分ステージ36x2は、樹脂製であり、作動しない構成が採用されている。また、本実施形態では、振分ステージ36x2によって右側ルート又は左側ルートに振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない上述したアウト口43が設けられている。なお、振分ステージ36x2によって中央ルートに振り分けられた遊技球が第1特図始動口33及び第2特図始動口34のいずれにも入球しない場合がある。また、本実施形態では、振分ステージ36x2には、第1通路である中央ルート、第2通路である右側ルート及び第3通路である左側ルートの3つのルートが設けられている構成としたが、この構成に代えて、左側ルート(又は右側ルート)が省略された構成とし、遊技球を振り分ける場合に、中央ルートよりも右側ルート(又は左側ルート)に多くの遊技球を振り分ける構成としてもよい。この構成においても、中央ルートに振り分けられた遊技球は第1特図始動口33に入球する可能性が高いため、中央ルートの方が右側ルート(又は左側ルート)よりも遊技者にとっての価値が高い。
なお、本実施形態では、普通図柄の変動表示の実行中は普通電動役物34bは入球不能状態に設定されるので、遊技球を第2特図始動口34に入球させることはできないが、振分ステージ36x2によって中央ルートに振り分けられた遊技球は、普通電動役物34bや各特別電動役物(第1特別電動役物57b及び第2特別電動役物58b)の状態に関わらず、上面が開口した入球口を有する第1特図始動口33に入球可能である。この構成によれば、例えば、普通図柄の変動表示の実行中で第2特図始動口34に遊技球を入球させることができない場合や、第2特図抽選の保留個数が最大値(4個)まで溜まっていてさらに第2特図始動口34に遊技球を入球させても利益がない場合には、遊技者は、第1特図始動口33を狙って遊技球を発射させることが可能となる。すなわち、この構成によれば、状況に応じて適切に遊技球を打ち分けることによって常に利益を狙うことが可能になるといった興趣を遊技者に提供することが可能となる。
また、本実施形態では、普図始動ゲート35、普通電動役物34b及び第2特図始動口34が振分ステージ36x2の上方側に設けられている構成(換言すれば、振分ステージ36x2が普図始動ゲート35、普通電動役物34b及び第2特図始動口34より下方側に設けられている構成)を採用したが、この構成に代えて、普通電動役物34b及び第2特図始動口34が振分ステージ36x2の下方側に設けられている構成を採用し、振分ステージ36x2によって右側ルートに振り分けられた遊技球が普通電動役物34bに到達する場合がある構成としてもよい。この構成によれば、遊技球が振分ステージ36x2によって右側ルートに振り分けられた場合であっても、普通電動役物34bが開放状態になっていれば当該遊技球が第2特図始動口34に入球する可能性があるので、遊技者にさらなるチャンスを与えることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図406は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。また、ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。
主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。
また、主制御基板61の入力側には、上述した各種の入球口のそれぞれに設けられた検知センサーが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて第1特図抽選を実行し、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて第2特図抽選を実行する。
主制御基板61の出力側には、メイン表示部45と、第1特別電動役物57bを開閉動作させる第1特別電動役物駆動部57cと、第2特別電動役物58bを開閉動作させる第2特別電動役物駆動部58cと、普通電動役物34bを開閉動作させる普通電動役物駆動部34cとが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、第1特図抽選を実行した際には、メイン表示部45における第1特別図柄表示部37aの表示制御を実行し、第2特図抽選を実行した際には、メイン表示部45における第2特別図柄表示部37bの表示制御を実行し、普図抽選を実行した際には、メイン表示部45における普通図柄表示部38aの表示制御を実行し、特電開閉実行モードを実行した際には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。さらに、MPU62は、特電開閉実行モードにおいては、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bが開閉されるように第1特別電動役物駆動部57c又は第2特別電動役物駆動部58cの駆動制御を実行し、普電開閉実行モードにおいては、普通電動役物34bが開閉されるように普通電動役物駆動部34cの駆動制御を実行する。
また、主制御基板61の出力側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。主制御装置60は、払出制御装置70に対して、入球判定結果に基づいて、各入球口毎に設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信する。なお、主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。さらに、発射制御装置80には、遊技球発射ボタン26が接続されている。遊技者によって遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる装飾図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、装飾図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、装飾図柄が停止表示している時間は一定である。従って、装飾図柄の変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図407は、RAM64に設けられている各種カウンタと各種記憶エリアを示す説明図である。図407に示すように、RAM64には、MPU62による内部抽選に用いられる各種のカウンタが設けられている。具体的には、本実施形態では、RAM64には、特図当否判定カウンタCs1と、特図種別判定カウンタCs2と、特図リーチ判定カウンタCs3と、特図変動種別判定カウンタCs4と、普図当否判定カウンタCn1と、普図種別判定カウンタCn2と、乱数初期値カウンタCiniとが設けられている。特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2は、特図抽選の抽選結果を判定する際に用いられる。特図リーチ判定カウンタCs3は、図柄表示装置41に表示される装飾図柄を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かを判定する特図リーチ判定に用いられる。また、特図変動種別判定カウンタCs4は、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bにおける特別図柄の変動時間を決定する際に用いられる。また、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2は、普図抽選に用いられる。乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1の値が1周した際の初期値を設定する際に用いられる。
各カウンタCs1~Cs4、Ciniは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には、特図保留エリア64bと、特図判定エリア64cと、普図保留エリア64dと、普図判定エリア64eとが設けられている。本実施形態では、第1特図始動口33に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3の各値が特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに時系列的に記憶され、第2特図始動口34に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3の各値が特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに時系列的に記憶される。また、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2の各値が普図保留エリア64dに時系列的に記憶される。
次に、特図当否判定カウンタCs1の詳細について説明する。特図当否判定カウンタCs1は、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する際に用いられる。この特図当たりに当選するか否かの判定である特図当否判定は、上述した特図抽選の一部である。特図当否判定カウンタCs1は、0~65535の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。また、特図当否判定カウンタCs1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該特図当否判定カウンタCs1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1と同様のループカウンタである(値=0~65535)。
特図当否判定カウンタCs1の値は定期的に更新され、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1の値が特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1の値が特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。
特図当否判定カウンタCs1の値は、第1特図始動口33に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、特図当否判定カウンタCs1の値は、第2特図始動口34に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。本実施形態では、第2特図保留エリアRbに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値は、第1特図保留エリアRaに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値よりも優先的に、そして記憶された順に特図判定エリア64cに移動される。そして、特図判定エリア64cに移動した特図当否判定カウンタCs1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図当否判定テーブルと照合され、特図当たりに当選するか否かが判定される。
次に、特図種別判定カウンタCs2の詳細について説明する。特図種別判定カウンタCs2は、特別図柄の種別を判定する際に用いられる。この特別図柄の種別の判定である特図種別判定は、上述した特図抽選の一部である。特図種別判定カウンタCs2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。
特図種別判定カウンタCs2は定期的に更新され、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図種別判定カウンタCs2の値が、上述した特図当否判定カウンタCs1の値とともに特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図種別判定カウンタCs2の値が特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。
特図種別判定カウンタCs2の値は、第1特図始動口33に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、特図種別判定カウンタCs2の値は、第2特図始動口34に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。本実施形態では、第2特図保留エリアRbに記憶された特図種別判定カウンタCs2の値は、第1特図保留エリアRaに記憶された特図種別判定カウンタCs2の値よりも優先的に、そして記憶された順に、上述した特図当否判定カウンタCs1とともに特図判定エリア64cに移動される。
MPU62は、上述したように、特図判定エリア64eに記憶されている特図当否判定カウンタCs1の値を用いて特図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の特図種別判定テーブルの中から、特図当否判定の結果に対応した一の特図種別判定テーブルを選択し、特図判定エリア64eに記憶されている特図種別判定カウンタCs2の値を、当該選択した特図種別判定テーブルと照合し、特別図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した特別図柄の種別に基づいて、特別図柄表示部38aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。
次に、特図リーチ判定カウンタCs3の詳細について説明する。特図リーチ判定カウンタCs3は、特図当否判定の結果が特図当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。特図リーチ判定カウンタCs3は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。
特図リーチ判定カウンタCs3は定期的に更新され、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図リーチ判定カウンタCs3の値が、上述した特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値とともに特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図リーチ判定カウンタCs3の値が、上述した特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値とともに特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。
特図リーチ判定カウンタCs3の値は、第1特図始動口33に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、特図リーチ判定カウンタCs3の値は、第2特図始動口34に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。本実施形態では、第2特図保留エリアRbに記憶された特図リーチ判定カウンタCs3の値は、第1特図保留エリアRaに記憶された特図リーチ判定カウンタCs3の値よりも優先的に、そして記憶された順に、上述した特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値とともに特図判定エリア64cに移動される。
MPU62は、特図当否判定において特図当たりではないと判定した場合に、特図判定エリア64cに記憶されている特図リーチ判定カウンタCs3の値を、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図リーチ判定テーブルと照合し、リーチが発生するか否かを判定する。なお、特図抽選における特図当否判定の結果が特図大当たりである場合には、MPU62は、特図リーチ判定カウンタCs3の値に関係なくリーチ発生と判定する。
次に、特図変動種別判定カウンタCs4の詳細について説明する。特図変動種別判定カウンタCs4は、特別図柄表示部38aにおける特別図柄の変動時間及び図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間を決定する際に用いられる。特図変動種別判定カウンタCs4は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。
特図変動種別判定カウンタCs4は、定期的に更新され、その更新値は、特別図柄の変動表示の開始直前に取得される。そして、取得された特図変動種別判定カウンタCs4の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図変動時間テーブルと照合され、特図変動時間が決定される。
次に、普図当否判定カウンタCn1の詳細について説明する。普図当否判定カウンタCn1は、普図当たりに当選するか否かを判定する際に用いられる。この普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定は、上述した普図抽選の一部である。普図当否判定カウンタCn1は、0~65535の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、普図当否判定カウンタCn1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該普図当否判定カウンタCn1の初期値として読み込まれる。
普図当否判定カウンタCn1は定期的に更新され、普図始動ゲート35を遊技球が通過した場合には、その更新値は、当該通過のタイミングで普図保留エリア64dに記憶される。
普図当否判定カウンタCn1の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に普図判定エリア64eに移動する。そして、普図判定エリア64eに移動した普図当否判定カウンタCn1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図当否判定テーブルと照合され、普図当たりに当選するか否かが判定される。
次に、普図種別判定カウンタCn2の詳細について説明する。普図種別判定カウンタCn2は、普通図柄の種別を判定する際に用いられる。この普通図柄の種別の判定である普図種別判定は、上述した普図抽選の一部である。普図種別判定カウンタCn2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
普図種別判定カウンタCn2は定期的に更新され、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図保留エリア64dに記憶される。
普図種別判定カウンタCn2の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図判定エリア64eに移動する。
MPU62は、上述したように、普図判定エリア64eに記憶されている普図当否判定カウンタCn1の値を用いて普図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の普図種別判定テーブルの中から、普図当否判定の結果に対応した一の普図種別判定テーブルを選択し、普図判定エリア64eに記憶されている普図種別判定カウンタCn2の値を、当該選択した普図種別判定テーブルと照合し、普通図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した普通図柄の種別に基づいて、普通図柄表示部38aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。
次に、特図当否判定テーブルについて説明する。
図408は、特図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。
上述したように、第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球すると、特図当否判定カウンタCs1における0から65535までの範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された特図当否判定カウンタCs1の値と特図当否判定テーブルとによって、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かの判定である特図当否判定が行なわれる。
本実施形態のパチンコ機10は、特図当否判定(特図抽選)の抽選モードとして、特図大当たりに当選する確率の低い低確率モードと、当該低確率モードよりも特図大当たりに当選する確率の高い高確率モードとを実行可能に構成されており、低確率モード中の特図抽選において利用される低確率モード用の特図当否判定テーブルと、高確率モード中の特図抽選において利用される高確率モード用の特図当否判定テーブルとを備えている。さらに、本実施形態では、第1特図抽選と第2特図抽選とにおいても異なる特図当否判定テーブルを備えている。すなわち、本実施形態では、特図抽選において利用する特図当否判定テーブルとして、以下の4種類の特図当否判定テーブルを備えている。
・第1特図当否判定テーブル(低確率モード用)
・第2特図当否判定テーブル(低確率モード用)
・第1特図当否判定テーブル(高確率モード用)
・第2特図当否判定テーブル(高確率モード用)
低確率モード中の第1特図抽選において利用される第1特図当否判定テーブル(低確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から653までの654個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、低確率モード中の第1特図抽選(第1特図当否判定)の結果は、約100.2分の1の確率で特図大当たりに当選となる。
低確率モード中の第2特図抽選において利用される第2特図当否判定テーブル(低確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から653までの654個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図小当たりに当選となる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、低確率モード中の第2特図抽選(第2特図当否判定)の結果は、約100.2分の1の確率で特図大当たりに当選となり、特図大当たりに当選しなかった場合には特図小当たりに当選することになる。
高確率モード中の第1特図抽選において利用される第1特図当否判定テーブル(高確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から654までの655個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、高確率モード中の第1特図抽選(第1特図当否判定)の結果は、約100.1分の1の確率で特図大当たりに当選となる。
高確率モード中の第2特図抽選において利用される第2特図当否判定テーブル(高確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から654までの655個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図小当たりに当選となる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、高確率モード中の第2特図抽選(第2特図当否判定)の結果は、約100.1分の1の確率で特図大当たりに当選となり、特図大当たりに当選しなかった場合には特図小当たりに当選することになる。
次に、特図種別判定テーブルについて説明する。
図409は、特図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球すると、特図種別判定カウンタCs2における0から99までの範囲内の値から1つの値が取得される。そして、上述した特図当否判定の結果と、取得された特図種別判定カウンタCs2の値とによって、特別図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する特図種別判定が行なわれる。
本実施形態のパチンコ機10は、第1特図抽選において利用される第1特図種別判定テーブルと、第2特図抽選において利用される第2特図種別判定テーブルとを備えている。
図409に示すように、本実施形態の第1特図種別判定テーブルによれば、特図当否判定の結果が特図大当たり当選である場合には、取得された特図種別判定カウンタCs2の値に関わらず、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄A(2R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図外れである場合には、取得された特図種別判定カウンタCs2の値に関わらず、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄Z(外れ)と判定される。
また、図409に示すように、本実施形態の第2特図種別判定テーブルによれば、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が0~98までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄B(2R通常大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が99である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄C(16R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図小当たり当選である場合には、取得された特図種別判定カウンタCs2の値に関わらず、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄a(小当たり)と判定される。
特別図柄の種別(停止図柄の種別)のうち、特別図柄A(2R確変大当たり)、特別図柄B(2R通常大当たり)、特別図柄C(16R確変大当たり)及び特別図柄a(小当たり)は、いずれも特電開閉実行モードの実行の契機となる点において共通しているが、特電開閉実行モードが実行される際に選択される特電開閉シナリオの種別が異なっている。
特電開閉シナリオは、特電開閉実行モードにおける第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの制御の態様が記憶された制御プログラムであり、選択される特電開閉シナリオの種別によって、特電開閉実行モードにおける第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開閉の態様が異なることになる。
次に、特電開閉シナリオ選択テーブルについて説明する。
図410は、特電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。特電開閉シナリオ選択テーブルは、特図大当たり又は特図小当たりに当選した場合に、特別図柄の種別に対応した特電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。
図410に示すように、本実施形態の特電開閉シナリオ選択テーブルには、特別図柄Aに対応して特電開閉シナリオAが設定されており、特別図柄Bに対応して特電開閉シナリオBが設定されており、特別図柄Cに対応して特電開閉シナリオCが設定されており、特別図柄aに対応して特電開閉シナリオaが設定されている。すなわち、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Aとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉シナリオAが選択され、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Bとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉シナリオBが選択され、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Cとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉シナリオCが選択され、特図当否判定において特図小当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄aとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉シナリオaが選択されることになる。
特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、3.0秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、第1特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が2回(2ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第1特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第1特別電動役物57bが最大開放時間である29.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。また、ラウンド遊技とラウンド遊技の間のインターバル期間(特電インターバル期間)は、1.0秒に設定されている。特電開閉期間が終了すると、3.0秒間の特電エンディング期間が開始される。なお、本実施形態では、上述したように、第1特別電動役物57bの開放中に遊技球が第1大入賞口57aに入球すると、当該遊技球は第1大入賞口57aの内部に設けられたV確入賞口57avに入球することになる。この場合、特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの終了後の抽選モードは、高確率モードとなる。
特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.1秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、第2特別電動役物58bが開放するラウンド遊技が2回(2ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第2特別電動役物58bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第2特別電動役物58bが最大開放時間である2.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。また、ラウンド遊技とラウンド遊技の間のインターバル期間(特電インターバル期間)は、0.1秒に設定されている。特電開閉期間が終了すると、0.1秒間の特電エンディング期間が開始される。
特電開閉シナリオCに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、3.0秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、第1特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が16回(16ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第1特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第1特別電動役物57bが最大開放時間である29.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。また、ラウンド遊技とラウンド遊技の間のインターバル期間(特電インターバル期間)は、1.0秒に設定されている。特電開閉期間が終了すると、3.0秒間の特電エンディング期間が開始される。なお、本実施形態では、上述したように、第1特別電動役物57bの開放中に遊技球が第1大入賞口57aに入球すると、当該遊技球は第1大入賞口57aの内部に設けられたV確入賞口57avに入球することになる。この場合、特電開閉シナリオCに基づいた特電開閉実行モードの終了後の抽選モードは、高確率モードとなる。
特電開閉シナリオaに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.1秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、第2特別電動役物58bが開放するラウンド遊技が1回(1ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第2特別電動役物58bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第2特別電動役物58bが最大開放時間である1.8秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。特電開閉期間が終了すると、0.1秒間の特電エンディング期間が開始される。
次に、普図当否判定テーブルについて説明する。
図411は、普図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図当否判定カウンタCn1における0~65535の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された普図当否判定カウンタCn1の値と普図当否判定テーブルとによって、普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定が行なわれる。
図411に示すように、本実施形態の普図当否判定テーブルには、普図当否判定カウンタCn1の0~65535の65536個の値のうち、0~65534の65535個の値が普図当たりに当選となる値として設定されており、それ以外の値が普図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、普図当否判定の結果は、1/1.0000153の確率で普図当たりに当選となる。
「普図当たり」とは、普電開閉実行モードの開始の契機となる判定結果である。一方、「普図外れ」とは、普電開閉実行モードの開始の契機とはならない判定結果である。
次に、普図種別判定テーブルについて説明する。
図412は、普図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図種別判定カウンタCn2における0~99の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された普図種別判定カウンタCn2の値と、上述した普図当否判定の結果と、普図種別判定テーブルとによって、普通図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する普図種別判定が行なわれる。
図412に示すように、本実施形態の普図種別判定テーブルによれば、普図当否判定の結果が普図当たり当選である場合には、取得された普図種別判定カウンタCn2の値に関わらず、普通図柄の種別(停止図柄の種別)が普通図柄A(普図当たり)と判定され、普図当否判定の結果が普図外れである場合には、取得された普図種別判定カウンタCn2の値に関わらず、普通図柄の種別(停止図柄の種別)が普通図柄Z(普図外れ)と判定される。
普通図柄の種別(停止図柄の種別)のうち、普通図柄A(普図当たり)は、普電開閉実行モードの実行の契機となり、普電開閉実行モードが実行される際に普電開閉シナリオが読み込まれる。普電開閉シナリオは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの制御の態様が記憶された制御プログラムである。
次に、普電開閉シナリオ選択テーブルについて説明する。
図413は、普電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。普電開閉シナリオ選択テーブルは、普図当たりに当選した場合に、普通図柄の種別に対応した普電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。
図413に示すように、本実施形態の普電開閉シナリオ選択テーブルには、普通図柄Aに対応して普電開閉シナリオAが設定されている。すなわち、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定の結果が普通図柄Aとなった場合には、普電開閉実行モードの実行の際に普電開閉シナリオAが選択されることになる。以下、普電開閉シナリオAの詳細について説明する。
普電開閉シナリオAに基づいた普電開閉実行モードが開始されると、まず、0.01秒間の普電オープニング期間が開始され、その後、普電開閉期間が開始される。当該普電開閉期間においては、普通電動役物34bが1回開放し、1回の開放時間は1.0秒に設定されている。普電開閉期間が終了すると、0.01秒間の普電エンディング期間が開始される。
なお、以下の説明では、例えば、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定において特別図柄A(2R確変大当たり)と判定されたことを、「特図抽選において2R確変大当たりに当選した」とも表現する。また、例えば、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定において普通図柄Aと判定されたことを、「普図抽選において普図当たりに当選した」とも表現する。
《8-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図414は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92と、音信号を生成するとともに生成した音信号に基づいてスピーカー46を駆動して音を出力する音出力LSI97と、種々の音声データが格納されたメモリである音声データ用ROM98とが搭載されている。音声データ用ROM98は、音出力LSI97に接続され、音出力LSI97は、信号線を介してMPU92と接続されている。
MPU92は、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
音出力LSI97は、MPU92からの指示に基づいて再生すべき音を生成し、生成した音をスピーカー46から出力するDSP(Digital Signal Processor)である。具体的には、音出力LSI97は、MPU92から再生開始指令を受信すると、その再生開始指令によって指示された再生を開始すべき音を特定し、その特定した音に対応する音声データを音声データ用ROM98から読み出し、再生すべき音を生成する。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92から再生終了指令を受信すると、その再生終了指令により指示された再生を終了すべき音を特定し、その特定した音の再生を終了する。
音出力LSI97は、16チャンネル分の音声チャンネルを有しており、最大16の音を同時に生成し、合成(ミキシング)した上で、スピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92からの指示に従って、音声チャンネル毎に再生中の音の出力を消音(ミュート)に設定し、また、その消音設定を解除することができる。消音に設定された音声チャンネルは、音出力LSI97にて該当する音声データを読み出して再生すべき音を生成するものの、他の音声チャンネルの音とミキシングする場合は、消音設定の対象の音声チャンネルの音のレベルを0にするか、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシング回路に非入力とすることによって、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシングしないようにしている。これにより、消音設定の対象の音声チャンネルの音がスピーカー46から出力されない。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には主制御装置60、演出操作ボタン24が接続されており、MPU92は、主制御装置60から各種コマンドを受信するとともに、演出操作ボタン24の操作態様を示す信号を受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《8-4》本実施形態のパチンコ機10の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10の概要について説明する。
図415は、本実施形態のパチンコ機10における遊技の流れを説明する説明図である。以下では、図415及び上述した図404を用いて、本実施形態のパチンコ機10における遊技の流れを説明する。
本実施形態のパチンコ機10の通常状態F1は、抽選モードが低確率モードである遊技状態である。一般的に、遊技者が遊技を開始する際のパチンコ機10の遊技状態は、通常状態F1となっている。抽選モードが低確率モードである通常状態F1において、遊技者は、遊技盤30の中央下部に設けられている第1特図始動口33に遊技球が入球するように発射強度を調整しながら操作ハンドル25を操作して遊技球を発射させる(左打ちをする)。遊技球が第1特図始動口33に入球すると、パチンコ機10の主制御装置60は、上述した第1特図抽選を実行し、第1特別図柄表示部37aにおいて第1特別図柄の変動表示を開始させる。また、パチンコ機10の音声発光制御装置90は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄の変動表示を開始させる。
その後、設定された第1特図変動時間が経過すると、主制御装置60は、第1特別図柄表示部37aにおいて変動中の第1特別図柄を第1特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を第1特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させる。遊技者は、第1特別図柄表示部37aにおいて停止表示された第1特別図柄の表示態様又は図柄表示装置41のメイン表示領域MAにおいて停止表示された装飾図柄の表示態様を確認することによって、第1特図抽選の抽選結果を認識することができる。具体的には、本実施形態では、第1特図抽選の結果が特図大当たりである場合には、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、3つの装飾図柄列Z1~Z3の数字が同一である表示態様(例えば「777」)で停止表示させる。一方、第1特図抽選の結果が特図外れである場合には、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、3つの装飾図柄列Z1~Z3の数字が同一ではない(揃わない)表示態様(例えば「135」)で停止表示させる。
通常状態F1において、遊技者は、第1特図抽選において特図大当たり(2R確変大当たり)に当選することを期待しながら、繰り返し第1特図始動口33に遊技球を入球させる。
ここで、この通常状態F1において、遊技者が通常の遊技の流れに従わずに右打ちをした場合について以下に説明する。通常状態F1において遊技者が右打ちをする場合としては、例えば、通常状態F1において当該パチンコ機10から何かしらの利益が得られないかと右打ちを試してみた場合(当該パチンコ機10を攻略しようとした場合)や、操作ハンドル25を意図せず誤って大きく右に回してしまい、意図せずして右打ちになってしまった場合などが挙げられる。
通常状態F1において、遊技者が右打ちをすると、右側遊技領域PARに向けて発射された遊技球は、閉鎖状態の第1特電入賞装置57の前面側を通過し、第1振分釘群36aに到達する。第1振分釘群36aに到達した遊技球は、約1:4の割合で、普図始動ゲート35に至るルートと振分部である第2振分釘群36bに至るルートとに振り分けられる。より具体的には、本実施形態では、1分間に100個の遊技球が遊技球発射機構81から発射され、右側遊技領域PARに向けて発射された100個の遊技球のうち、約5分の1である約20個の遊技球が普図始動ゲート35に入球し、約5分の4である約80個の遊技球が振分部である第2振分釘群36bに到達する。そして、本実施形態では、普図抽選において普図当たりに当選する確率は65534/65535に設定されており、普図変動時間は、普図抽選の結果に関わらず0.01秒に設定され、普電開閉実行モードにおける普図オープニング期間は0.01秒に設定され、普図開閉期間における開放時間は1.0秒に設定され、普図エンディング期間は0.01秒に設定される。さらに、本実施形態では、普図始動ゲート35に入球した遊技球が普通電動役物34bに到達するまでに要する時間は0.2秒程度である。したがって、普図始動ゲート35に入球した遊技球が到達するタイミングでほぼ100%の確率で普通電動役物34bが開放状態となり、当該遊技球がそのまま第2特図始動口34に入球することになる。
そして、第2振分釘群36bに到達した遊技球は、約1:2の割合で、第1通路である第1ルート36b1と第2通路である第2ルート36b2とに振り分けられる。第1ルート36b1に振り分けられた遊技球は、第2特電入賞装置58の右端側に導かれる。一方、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球は、右側アウト口43rに導かれて入球し、遊技領域PAから排出される。より具体的には、本実施形態では、1分間に第2振分釘群36bに到達した約80個の遊技球のうち、約3分の1である約27個の遊技球が第2特電入賞装置58の右端側に導かれ、約3分の2である約53個の遊技球が右側アウト口43rに導かれて入球し、遊技領域PAから排出される。
まとめると、通常状態F1において、遊技者が右打ちをすると、1分間に発射された100個の遊技球のうち、約20個の遊技球が第2特図始動口34に入球し、約27個の遊技球が第2特電入賞装置58の右端側に到達し、残りの約53個の遊技球が遊技領域PAから排出される。
ここで、本実施形態では、通常状態F1において、第2特別図柄の変動時間である第2特図変動時間を、第2特図抽選の抽選結果に関わらず、極短い時間(本実施形態では0.1秒の短変動時間)に設定する設定処理を実行する。また、本実施形態では、第2特図抽選の結果として「外れ」が設定されておらず、第2特図抽選の結果は、特図大当たり当選以外は全て特定結果である特図小当たりに当選となる。したがって、通常状態F1において遊技者が右打ちをすると、第2特図抽選が短期間で繰り返され、特定結果である特図小当たり当選が頻繁に発生し、当該特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが頻繁に実行され、第2特別電動役物58bを開放状態に移行させる移行処理が頻繁に実行されることとなる。
通常状態F1において、第2特電入賞装置58の右端側に到達した遊技球は、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上を左端側に向けて転動するが、上述したように、本実施形態では切替部である第2特別電動役物58bが頻繁に開放するため、当該遊技球が左端まで転動し切って特別入賞口32sに到達する前に第2特別電動役物58bが開放することとなり、当該遊技球は、第2大入賞口58aに入球することとなり、特別入賞口32sに入球することはない。換言すれば、通常状態F1では、遊技者が右打ちをしたとしても、切替部である第2特別電動役物58bが頻繁に開放することによって、遊技球が特別入賞口32sに入球することが妨げられることになる。
そして、本実施形態では、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合に払い出される賞球数は1個に設定され、第2大入賞口58aに遊技球が入球した場合に払い出される賞球数は2個に設定されている。したがって、1分間に100個の遊技球が右側遊技領域PARに向けて発射されると、100個のうち約20個の遊技球が第2特図始動口34に入球し、約27個の遊技球が第2大入賞口58aに入球することとなり、結果として約74個の遊技球が賞球として払い出されることになる。すなわち、通常状態F1において、遊技者が右打ちをしても、発射された遊技球の個数(=100個)よりも、賞球として払い出された遊技球の個数(=約74個)の方が少なくなり、遊技者にとってのメリットはない。
また、本実施形態では、第2特図抽選に設定されている特図大当たりの種別のうち、振り分けの99%が2R通常大当たりであり、1%のみが16R確変大当たりである。2R通常大当たりに基づく特電開閉実行モードにおいて遊技者が獲得することのできる賞球は10個程度であるので、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づく第2特図抽選において特図大当たりに当選し、99%の確率で2R通常大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されたとしても、遊技者は自身の手持ちの遊技球を増やすことができない。また、第2特図抽選において特図大当たりに当選しても、16R確変大当たりに振り分けられる確率は1%であるため、遊技者が16R確変大当たり当選を期待して通常状態F1において右打ちをしたとしても、16R確変大当たりに当選することによって得られる賞球の期待値(利益)よりも、16R確変大当たりに当選するまでに発射した遊技球の個数の方が多くなる(損失の方が大きくなる)ため、遊技者は自身の手持ちの遊技球を増やすことができない。
以上より、本実施形態のパチンコ機10は、通常状態F1において遊技者が右打ちをしても、手持ちの遊技球を増やすことができず、遊技者にメリットがないように構成されている。
通常状態F1において遊技者が左打ちをした場合についての説明に戻る。
通常状態F1において、遊技者が左打ちをして遊技球が第1特図始動口33に入球し、第1特図抽選が実行されて2R確変大当たりに当選すると、パチンコ機10の遊技状態は、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2に移行する。本実施形態では、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2では、第1特電入賞装置57の第1特別電動役物57bが2回開放する。また、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2が開始されると、音声発光制御装置90は、右打ち報知処理を開始する。右打ち報知処理は、遊技者に右打ちを促すための処理であり、本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aに「右打ち」といった文字列と右向きの矢印とを組み合わせた画像を表示させ、スピーカー46から「右打ち!」といった音声を出力させる処理である。右打ち報知処理によって「右打ち」すべきことを認識した遊技者は、右打ちをすることによって、第1大入賞口57aに遊技球を入球させ、賞球を獲得することが可能となる。
さらに、特電開閉実行モードF2においては、第1特別電動役物57bが開放するため、遊技者は、第1大入賞口57a内のV確入賞口57avに遊技球を入球させることができる。V確入賞口57avに遊技球が入球した場合には、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2の終了後における抽選モードは高確率モードとなり、一方、V確入賞口57avに遊技球が入球しなかった場合には、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2の終了後における抽選モードは低確率モードとなり、再び通常状態F1に移行する。すなわち、通常状態F1において2R確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球するといった移行条件が成立した場合に、特電開閉実行モードF2を経由して、高確状態F3に移行することになる。以下では、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2においてV確入賞口57avに遊技球が入球した場合について説明する。
2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2が終了すると、パチンコ機10の遊技状態は、抽選モードが高確率モードである高確状態F3に移行する。
高確状態F3は、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態であるため、音声発光制御装置90は、上述した右打ち報知処理を実行する。右打ち報知処理によって「右打ち」すべきことを認識した遊技者が右打ちをすると、上述した通常状態F1の場合と同様に、1分間に発射された100個の遊技球のうち、約20個の遊技球が第2特図始動口34に入球し、約27個の遊技球が第2特電入賞装置58の右端側に到達する。
高確状態F3では、第2特別図柄の変動時間である第2特図変動時間を、通常状態F1と比較して、全体的に長い時間(本実施形態では20秒~180秒の長変動時間)に設定する設定処理を実行する。第2特別図柄の変動中においては、大当たり当選や小当たり当選に基づく特電開閉実行モードが発生することはなく、第2特別電動役物58bは閉鎖状態を維持するため、高確状態F3における第2特別電動役物58bは、通常状態F1と比較して、閉鎖状態を維持する期間が長くなる。そして、第2特電入賞装置58の右端側に到達し、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上を左端側に向けて転動する遊技球は、第2特別電動役物58bが開放せずに2秒以上閉鎖状態を維持していた場合には、第2大入賞口58aには入球せず、特別入賞口32sに入球することになる。
すなわち、高確状態F3では、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持している期間が長いほど、第2特電入賞装置58の右端側に到達した遊技球のうち、特別入賞口32sに入球する遊技球の個数が多くなる。換言すれば、高確状態F3において設定される第2特図変動時間が長いほど、第2特別電動役物58bが閉鎖を維持している期間が長くなるので、特別入賞口32sに入球する遊技球の個数が多くなる。そして、本実施形態では、特別入賞口32sに遊技球が入球した場合に払い出される賞球数は15個に設定されている。したがって、本実施形態では、高確状態F3において設定される第2特図変動時間が長いほど、遊技者は、多くの賞球を獲得することが可能となる。
なお、高確状態F3においても、第2特図変動時間が経過し、第2特図抽選の結果、特定結果である特図小当たりに当選し、当該特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行された場合には、第2特別電動役物58bを開放状態に移行させる移行処理が実行されるため、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上を左端側に向けて転動する遊技球は、第2大入賞口58aに入球することとなり、特別入賞口32sに入球しない。
そして、高確状態F3において、第2特図変動時間が経過し、第2特図抽選の結果、2R通常大当たりに当選すると、高確状態F3は終了し、パチンコ機10の遊技状態は、2R通常大当たりに基づく特電開閉実行モードF4に移行する。
2R通常大当たりに基づく特電開閉実行モードF4においては、第2特別電動役物58bが2回開放するが、第2大入賞口58aに遊技球が入球した場合に払い出される賞球数は2個に設定されているため、遊技者は多くの賞球を獲得することはできない。
特電開閉実行モードF4が終了すると、上述した通常状態F1に移行する。遊技者は、右打ちから左打ちに戻し、第1特図始動口33に遊技球を入球させて、再び大当たりに当選することを目指して遊技を行なう。
一方、高確状態F3において、第2特図変動時間が経過し、第2特図抽選の結果、16R確変大当たりに当選すると、高確状態F3は終了し、パチンコ機10の遊技状態は、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5に移行する。
16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5では、第1特電入賞装置57の第1特別電動役物57bが16回開放するので、遊技者は、右打ちをすることによって、第1大入賞口57aに遊技球を入球させ、多くの賞球を獲得することが可能となる。
さらに、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5においては、第1特別電動役物57bが開放するため、遊技者は、第1大入賞口57a内のV確入賞口57avに遊技球を入球させることができる。V確入賞口57avに遊技球が入球した場合には、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5の終了後における抽選モードは高確率モードとなり、再び高確状態F3に移行する。一方、V確入賞口57avに遊技球が入球しなかった場合には、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5の終了後における抽選モードは低確率モードとなり、通常状態F1に移行する。
このように、本実施形態では、高確状態F3において特図大当たりに当選し、2R通常大当たりに振り分けられるということは、多くの賞球を獲得することのできる遊技者にとって有利な状態(高確状態F3)が終了してしまうことを意味する。一方、高確状態F3において特図大当たりに当選し、16R確変大当たりに振り分けられるということは、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5において多くの賞球を獲得することができ、かつ、多くの賞球を獲得することのできる遊技者にとって有利な状態(高確状態F3)がさらに継続するので、最も多くの利益が得られる遊技者にとって最高の結果になることを意味する。しかしながら、本実施形態では、第2特図抽選において特図大当たりに当選した場合のうちの1%しか16R確変大当たりに振り分けられないので、遊技者は、高確状態F3において、積極的に特図大当たりに当選して欲しいとは願わず、特図大当たりに当選せずになるべく長く高確状態F3が継続すること、及び、なるべく長い第2特図変動時間が設定されて第2特図抽選の結果が特図小当たりになること、特図大当たりに当選する場合には2R通常大当たりではなく、16R確変大当たりに振り分けられること、を期待しながら遊技を行なう。
次に、上述した高確状態F3において実行され得る演出や、図柄表示装置41に表示され得る情報や画像について説明する。
本実施形態のパチンコ機10では、高確状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、特定有利結果である16R確変大当たりが発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出であるリーチ演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、図416(A)に示すように、リーチ演出として、遊技者側を意味する女性キャラクターと敵側を意味する海賊キャラクターとが戦闘を行なうバトル演出を実行可能である。なお、リーチ演出としてのバトル演出の実行中においても、上述した右打ち報知処理が実行されており、図柄表示装置41の表示面41aに「右打ち」といった文字列と右向きの矢印とを組み合わせた画像GD1が表示される。以下に説明する高確状態F3において実行される他の演出の実行中においても同様である。
そして、遊技者に有利な16R確変大当たりに当選した場合には、バトル演出の後に、当該戦闘の結果(抽選の結果)を告知するバトル結果演出として、バトルに勝利したことを告知するバトル勝利演出を実行し(図416(B))、遊技者に不利な2R通常大当たりに当選した場合には、バトル結果演出として、バトルに敗北したことを告知するバトル敗北演出を実行し(図416(C))、遊技者に有利でも不利でもない特図小当たりに当選した場合には、バトル結果演出として、バトルが引き分けに終わったことを告知するバトル引き分け演出(図416(D))を実行する。
このように、本実施形態では、第2特別図柄の変動表示の実行中に、特定有利結果である16R確変大当たりが発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出であるリーチ演出を実行可能に構成されているので、16R確変大当たりが発生して第2特別図柄の変動表示の終了後に遊技者に有利な高確状態F3が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球することができず、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な16R確変大当たりが発生しなかったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、高確状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出であるカウントダウン演出を実行可能に構成されている。具体的には、図417に示すように、カウントダウン演出として、第2特別図柄の変動表示が終了するまでの時間を示す画像G1を表示する演出を実行する。このカウントダウン演出を実行することにより、第2特別図柄の変動表示が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該カウントダウン演出において表示される数値情報から、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機とは異なり、遊技者にとって好機な状態が、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中である。しかしながら、初めて本パチンコ機10で遊技を行なった遊技者にとっては容易に理解できない場合がある。そこで、本実施形態では、高確状態F3において、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出である好機示唆演出を実行可能に構成されている。具体的には、図417に示すように、例えば、好機示唆演出として、女性キャラクター画像G2及び「変動中にたくさん球を入れてね!賞球を獲得できるチャンスタイムだよ!」といった文字列G3を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。したがって、遊技者に対して、この長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機とは異なり、第2大入賞口58aに入球した遊技球の個数ではなく、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数が遊技者にとって重要となる。そこで、本実施形態では、高確状態F3において、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数に関する情報を表示可能に構成されている。具体的には、図417に示すように、高確状態F3に移行後に特別入賞口32sに入球した遊技球の個数及び特別入賞口32sに遊技球が入球することによって得られた賞球の個数を示す画像G4を図柄表示装置41に表示させる。したがって、本実施形態のパチンコ機10において重要な特別入賞口32sに入球した遊技球の個数を遊技者に注目させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機10とは異なり、第2特別図柄の変動表示の後の抽選結果だけでなく、第2特別図柄の変動表示の期間がどれだけ長く続くのかということが遊技者にとって重要となる。そこで、本実施形態では、高確状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、ステップアップ演出1を実行し、ステップアップ演出1に連続してステップアップ演出2を実行可能に構成されている。具体的には、図418(A)に示すように、ステップアップ演出1として、女性キャラクター画像G5及び「ステップ1!この変動はいつまで続くかな?」といった文字列G6を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。そして、図418(B)に示すように、ステップアップ演出2として、クジラのキャラクター画像G7及び「ステップ2!まだまだこの変動は続くよ!」といった文字列G8を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。したがって、遊技者に対して、ステップアップ演出1が実行された場合に、当該ステップアップ演出1の後に連続してステップアップ演出2が実行されて当該第2特別図柄の変動表示がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定され得る通常状態F1と、長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る高確状態F3とが存在するが、これらの遊技状態の違いは、第2特図変動時間として設定される期間の長さだけであり、また、本実施形態の普通電動役物34bは遊技状態に応じて異なる挙動も示さないので、遊技者は、現在の遊技状態が通常状態F1であるのか高確状態F3であるのかを容易に判別することはできない。そこで、本実施形態では、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定され得る通常状態F1においては通常状態F1用背景画像を表示可能であり、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る高確状態F3においては高確状態F3用背景画像を表示可能に構成されている。具体的には、例えば、通常状態F1用背景画像として、青色の海の中の背景画像を表示可能であり、高確状態F3用背景画像として、赤色の海の中の背景画像を表示可能である。したがって、遊技者は、現在の遊技状態が通常状態F1であるのか高確状態F3であるのかを容易に判別することが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機10とは異なり、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることは、遊技者に有利なことではなく不利なことである。そこで、本実施形態では、第2特別電動役物58bによって第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しないので、遊技者に対して、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、各入球部を適切に配置するとともに、変動表示時間として設定される期間の長さを適切に制御するので、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。以下、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機における課題を述べた後、本実施形態のパチンコ機10の利点について具体的に説明する。
従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、小当たりラッシュ中において、第2特別図柄の変動表示が停止し、当該変動表示に対応した第2特図抽選において小当たりに当選した場合に、特別電動役物が開放して大入賞口に遊技球が入球可能となる。すなわち、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、遊技者は、第2特図抽選において小当たりに当選したことに基づいて特別電動役物が開放した場合に利益を得ることができる。
しかし、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行される第2特図抽選は、大当たりを抽選するものでもあるため、大当たりに当選するか否かの期待度を示唆するリーチ演出が実行される場合があり、当該リーチ演出が実行されている期間(第2特別図柄の変動表示の実行中の期間)は小当たりが発生しないため、遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまい、小当たり当選による特別電動役物の開放によって利益を得たい遊技者にとっては非常に歯痒い時間となってしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機の中には、小当たりラッシュ中は常に遊技球の発射を継続させなければ小当たりによる利益を得ることができないパチンコ機が存在する。具体的には、小当たりに当選することになる第2特別図柄の変動表示の実行中にもリーチ演出が実行され得るパチンコ機であって、遊技者が、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)に遊技球の浪費を避けようと止め打ち(遊技球の発射を一時的に止めること)をすると、当該リーチ演出の終盤又は終了時に小当たり当選を確認してから遊技球を発射させても、当該小当たり当選に基づく特別電動役物の開放中に遊技球を当該特別電動役物に到達させることができないパチンコ機である。このようなパチンコ機においては、遊技者は、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)であっても、変動表示の停止後に発生し得る小当たりによる利益を得るためには止め打ちをすることができず、遊技球の浪費を余儀なくされ、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が外れになった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られず、さらに当該変動表示の停止後にも小当たりによる利益が得られないので、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
さらに、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が小当たりラッシュが終了することになる結果(出玉のない通常大当たり)になり、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうため、非常に不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
このように、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中の期間(第2特別図柄の変動中の期間)は、遊技者にとって、小当たりによる利益を得ることができない非常に歯痒い期間であり、また、止め打ちもできずに遊技球の浪費を余儀なくされる不愉快な期間であり、さらに、リーチ演出に係る第2特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題があった。
これに対して、本実施形態では、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球することができず、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、第2特図抽選において遊技者に有利な特図大当たり(出玉もありラッシュも継続する16R確変大当たり)に当選せずに、遊技者に不利な特図大当たり(出玉がなくラッシュも終了してしまう2R通常大当たり)に当選して高確状態F3が終了してしまったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができるので、高確状態F3の終了直前に多量の賞球が払い出されるといった爽快感と満足感を遊技者に与えることができるとともに、当該高確状態F3が終了してしまったことに対する遊技者の怒りや喪失感を和らげることが可能となる。このように、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態では、設定される第2特図変動時間の長さによって遊技者の有利度(遊技者が獲得することのできる賞球の個数)が変化するといった新たな遊技性を提供することができる。具体的には、本実施形態では、第2特図変動時間として設定される変動時間が長いほど、遊技者が獲得することのできる賞球数が多くなる。したがって、第2特図変動時間として長い変動時間が設定されて欲しいといった従来にない新しい期待感を遊技者に提供することができる。
また、本実施形態では、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持することが遊技者にとって有利な事象となっている。これに対して、従来の一般的なパチンコ機では、小当たりに当選して特別電動役物が開放することが遊技者にとって有利な事象となっている。すなわち、本実施形態によれば、遊技者にとって有利な事象が従来とは逆になっているといった新たな遊技性を提供することができる。
さらに、本実施形態によれば、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に変動可能な機能(いわゆる同時変動機能)を有さなくても、遊技者が多くの賞球を獲得することのできる遊技状態(いわゆるラッシュ)を実現することができる。同時変動機能を有するパチンコ機では、制御が複雑化するといった課題や、ラッシュ終了後の残存保留をどのように処理するのかといった課題が生じるが、本実施形態によれば、同時変動機能を有さないため、これらの課題が生じないといった効果を奏することができる。
さらに、本実施形態によれば、高確状態F3において払い出される賞球は、特別入賞口32sに遊技球が入球したことに基づく賞球である。換言すれば、高確状態F3において払い出される賞球は、特別電動役物(第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58b)の作動に基づく賞球ではない。したがって、本実施形態によれば、当該パチンコ機10の役物比率及び連続役物比率の値を低減することができ、当該パチンコ機10に設定可能な賞球数の幅を広げることが可能となる。
さらに、本実施形態では、第2振分釘群36bに到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1ルート36b1よりも低い第2ルート36b2に振り分けられる。一方、第2振分釘群36bに到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2ルート36b2よりも高い第1ルート36b1に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い第2特別電動役物58bに到達する。したがって、第2振分釘群36bに到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い第2特別電動役物58bに到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本実施形態によれば、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が板状部材の上を転動し切る前に短変動時間(0.1秒)が経過して第2特別電動役物58bが入球可能状態となるので、第2大入賞口58aに入球することになり、特別入賞口32sに到達することができない。上述したように、第2大入賞口58aに設定されている賞球数は2個であるため、遊技球が特別入賞口32sに到達することができずに第2大入賞口58aに入球した場合には、遊技者にはほとんど利益がない。
一方、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、長変動時間(20秒~180秒)が経過する前に板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに到達し、当該特別入賞口32sに入球可能となる。上述したように、特別入賞口32sに設定されている賞球数は15個であるため、遊技球が第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに入球した場合には、遊技者は多くの利益を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、第2特図変動時間として設定される期間の長さに応じて、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球が、特別入賞口32sに到達できずに第2大入賞口58aに入球する状況と、特別入賞口32sに到達して当該特別入賞口32sに入球可能な状況とを創出することができる。この結果、第2特図変動時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、後述するように、特別入賞口32sに遊技球が入球する場合の方が、第2大入賞口58aに遊技球が入球する場合よりも遊技者にとって有利である構成を採用することによって、第2特図変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、特別入賞口32sに遊技球が入球したことによって払い出される賞球(15個)は、第2大入賞口58aに遊技球が入球したことによって払い出される賞球(2個)よりも多い構成を採用している。この構成を採用した理由について説明する。
遊技を開始した直後の通常状態F1において遊技者が第2振分釘群36bを狙って右打ちをした場合には、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定されるので、発射された遊技球は、特別入賞口32sには入球せず、第2大入賞口58aに入球することになる。しかしながら、本実施形態によれば、第2大入賞口58aに遊技球が入球したことによって払い出される賞球(2個)は、特別入賞口32sに遊技球が入球したことによって払い出される賞球(15個)よりも少ないので、遊技者は、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。したがって、遊技を開始した直後の通常状態F1において遊技者が第2振分釘群36bを狙って右打ちをすることを抑制することができる。
一方、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~120秒)が設定され得る高確状態F3においては、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球が、特別入賞口32sに到達して当該特別入賞口32sに入球可能な状況となる。そして、本実施形態によれば、特別入賞口32sに遊技球が入球する場合の方が、第2大入賞口58aに遊技球が入球する場合よりも払い出される賞球が多く、遊技者に有利となるので、第2特図変動時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、遊技球を第1ルート36b1と第2ルート36b2とに振り分ける振分部は、作動しない非作動物である釘の集合体である第2振分釘群36bとして構成されている。この構成を採用した理由について説明する。仮に、振分部が、作動する作動物である構成を採用した場合には、遊技者が作動物の作動のタイミングを計って遊技球を発射させることによって、価値の高い第1ルート36b1のみに遊技球が振り分けられるようにすることが可能になってしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、振分部は、作動しない非作動物である第2振分釘群36bによって構成されているので、遊技者は、価値の高い第1ルート36b1のみに遊技球が振り分けられるように作動物の作動のタイミングを計って遊技球を発射させるといったことができなくなる。したがって、本パチンコ機10の設計時に意図された振り分けの割合で遊技球が振り分けられるようにすることができる。
さらに、本実施形態では、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない右側アウト口43rが設けられている。したがって、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球が、本パチンコ機10の設計当初の想定に反して第2特別電動役物58bに到達してしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定され得る通常状態F1において、確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球するといった移行条件が成立した場合に、特電開閉実行モードF2を経由して、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る高確状態F3に移行する。本実施形態では、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定された場合の方が、短変動時間(0.1秒)が設定された場合よりも遊技者にとって有利であるので、遊技者に対して、通常状態F1において早く確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球するといった移行条件が成立して高確状態F3に移行して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
さらに、本実施形態では、第2特別図柄の変動表示の実行中に、特定有利結果である16R確変大当たりが発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出であるリーチ演出を実行可能に構成されているので、16R確変大当たりが発生して第2特別図柄の変動表示の終了後に遊技者に有利な高確状態F3が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球することができず、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な16R確変大当たりが発生しなかったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態では、第2特別図柄の変動表示の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出であるカウントダウン演出を実行可能であるので、第2特別図柄の変動表示が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該カウントダウン演出において表示される数値情報から、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機とは異なり、遊技者にとって好機な状態が、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中である。しかしながら、初めて本パチンコ機10で遊技を行なった遊技者にとっては容易に理解できない場合がある。そこで、本実施形態では、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出である好機示唆演出を実行可能であるので、遊技者に対して、この長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機10とは異なり、第2特別図柄の変動表示の後の抽選結果だけでなく、第2特別図柄の変動表示の期間がどれだけ長く続くのかということが遊技者にとって重要となる。そこで、本実施形態では、第2特別図柄の変動表示の実行中に、ステップアップ演出1を実行し、ステップアップ演出1に連続してステップアップ演出2を実行可能であるので、遊技者に対して、ステップアップ演出1が実行された場合に、当該ステップアップ演出1の後に連続してステップアップ演出2が実行されて当該第2特別図柄の変動表示がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機とは異なり、第2大入賞口58aに入球した遊技球の個数ではなく、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数が遊技者にとって重要となる。そこで、本実施形態では、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数に関する情報を表示可能であるので、本実施形態のパチンコ機10において重要な特別入賞口32sに入球した遊技球の個数を遊技者に注目させることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定され得る通常状態F1と、長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る高確状態F3とが存在するが、これらの遊技状態の違いは、第2特図変動時間として設定される期間の長さだけであり、また、本実施形態の普通電動役物34bは遊技状態に応じて異なる挙動も示さないので、遊技者は、現在の遊技状態が通常状態F1であるのか高確状態F3であるのかを容易に判別することはできない。そこで、本実施形態では、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定され得る通常状態F1においては通常状態F1用背景画像を表示可能であり、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る高確状態F3においては高確状態F3用背景画像を表示可能であるので、遊技者は、現在の遊技状態が通常状態F1であるのか高確状態F3であるのかを容易に判別することが可能となる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機10とは異なり、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることは、遊技者に有利なことではなく不利なことである。そこで、本実施形態では、第2特別電動役物58bによって第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しないので、遊技者に対して、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
このように、本遊技機では、内部抽選に係る変動表示の実行中は切替部が入球不能状態を維持するため、第1通路に振り分けられた遊技球は、第3入球部に入球することができないが、第2入球部に入球することは可能となっている。したがって、切替部が入球不能状態である場合には第2入球部に遊技球を入球させるといった興趣を遊技者に提供することが可能となる。すなわち、切替部の各状態に応じて入球可能な入球部を設けることによって、常に遊技の興趣を遊技者に提供することが可能となる。
《8-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
上述した遊技を進行させるために、主制御装置60の主側MPU62は、通常処理及びタイマ割込み処理を実行する。主側MPU62は、通常処理及びタイマ割込み処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<通常処理>
通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。
図419は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSz0101では、起動初期設定処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSz0102に進む。
ステップSz0102では、起動コマンドを音声発光制御装置90に対して送信する。起動コマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSz0103に進む。
ステップSz0103では、タイマ割込み処理の発生を許可する割込み許可設定を実行する。その後、無限ループ処理を繰り返して待機するとともに、後述するタイマ割込み処理が定期的に(本実施形態では2ms毎に)実行される。
<タイマ割込み処理>
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(本実施形態では2msec周期)に実行される。
図420は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。ステップSz1101では、各種検知センサーの読み込み処理を実行する。具体的には、主制御装置60に接続されている各種検知センサーの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSz0102に進む。
ステップSz1102では、各種カウンタ更新処理を実行する。具体的には、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3、特図変動種別カウンタCs4、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2、乱数初期値カウンタCiniの値にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタCs1~Cs4、Cn1、Cn2、Ciniの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSz1103に進む。
ステップSz1103では、各入球口用の入球処理を実行する。各入球口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSz1103を実行した後、ステップSz1104に進む。
ステップSz1104では、特図特電制御処理を実行する。特図特電制御処理は、第1特図始動口33又は第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて上述した特図抽選を実行し、第1特別図柄表示部37a、第2特別図柄表示部37b、第1特別電動役物57b及び第2特別電動役物58bを制御する処理である。特図特電制御処理の詳細については後述する。ステップSz1104を実行した後、ステップSz1105に進む。
ステップSz1105では、普図普電制御処理を実行する。普図普電制御処理は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて上述した普図抽選を実行し、普通図柄表示部38a及び普通電動役物34bを制御する処理である。普図普電制御処理の詳細については後述する。ステップSz1105を実行した後、ステップSz1106に進む。
ステップSz1106では、上記各処理において送信対象として設定された各種コマンドや各種出力データを払出制御装置70や音声発光制御装置90等のサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドが設定されてる場合には当該コマンドを払出制御装置70に対して送信する。また、各種の演出に関するコマンドが設定されている場合にはそれらのコマンドを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSz1106を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<各入球口用の入球処理>
次に、各入球口用の入球処理について説明する。各入球口用の入球処理は、上述したタイマ割込み処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図421は、各入球口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSz1201では、一般入賞口用の入球処理を実行する。一般入賞口用の入球処理では、一般入賞口32への遊技球の入球を検知した場合に、当該一般入賞口32に設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。ステップSz1201を実行した後、ステップSz1202に進む。
ステップSz1202では、特別入賞口用の入球処理を実行する。特別入賞口用の入球処理では、特別入賞口32sへの遊技球の入球を検知した場合に、当該特別入賞口32sに設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。ステップSz1202を実行した後、ステップSz1203に進む。
ステップSz1203では、大入賞口用の入球処理を実行する。大入賞口用の入球処理では、第1大入賞口57a又は第2大入賞口58aへの遊技球の入球を検知した場合に、当該第1大入賞口57a又は第2大入賞口58aに設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。ステップSz1203を実行した後、ステップSz1204に進む。
ステップSz1204では、第1特図始動口用の入球処理を実行する。第1特図始動口用の入球処理では、第1特図始動口33への遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。第1特図始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSz1204を実行した後、ステップSz1205に進む。
ステップSz1205では、第2特図始動口用の入球処理を実行する。第2特図始動口用の入球処理では、第2特図始動口34への遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。第2特図始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSz1205を実行した後、ステップSz1206に進む。
ステップSz1206では、普図始動ゲート用の入球処理を実行する。普図始動ゲート用の入球処理では、普図始動ゲート35への遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。普図始動ゲート用の入球処理の詳細については後述する。ステップSz1206実行した後、ステップSz1207に進む。
ステップSz1207では、V確入賞口用の入球処理を実行する。V確入賞口用の入球処理では、V確入賞口57avへの遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。V確入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSz1207実行した後、本各入球口用の入球処理を終了する。
<第1特図始動口用の入球処理>
次に、第1特図始動口用の入球処理について説明する。第1特図始動口用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図422は、第1特図始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSz1301では第1特図始動口33に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSz1301において、第1特図始動口33に遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSz1301:YES)、ステップSz1302に進み、第1特図始動口33に設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSz1303に進む。一方、ステップSz1301において、第1特図始動口33に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(ステップSz1301:NO)、本第1特図始動口用の入球処理を終了する。
ステップSz1303では、第1特図保留個数Ns1が上限値未満であるか否かを判定する。なお、第1特図保留個数Ns1は、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)第1特図抽選の数を示す値である。本実施形態では、第1特図保留個数Ns1の上限値(最大値)は4である。
ステップSz1303において、第1特図保留個数Ns1が上限値未満であると判定した場合には(ステップSz1303:YES)、ステップSz1304に進み、第1特図保留個数Ns1に1を加算する。その後、ステップSz1305に進む。
ステップSz1305では、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値をRAM64の特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSz1303において1を加算した第1特図保留個数Ns1に対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSz1306に進む。
ステップSz1306では、第1特図先判定処理を実行する。第1特図先判定処理は、ステップSz1305において取得された特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値(第1特図保留情報)に基づいて、第1特図抽選の判定結果(特図当否判定の判定結果、特図種別判定の判定結果、特図リーチ発生の有無の判定結果等)を、当該第1特図保留情報が第1特別図柄の変動を伴う第1特図抽選の対象となるよりも前に判定する処理である。ステップSz1306を実行した後、ステップSz1307に進む。
ステップSz1307では、第1特図保留コマンドを設定する。具体的には、上述した第1特図先判定処理の各判定結果を第1特図保留コマンドとして設定する。第1特図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された第1特図保留情報に対する第1特図先判定処理の判定結果を、当該第1特図保留情報が第1特別図柄の変動を伴う第1特図抽選の対象となるよりも前に認識させるためのコマンドである。音声発光制御装置90は、第1特図保留コマンドを受信すると、図柄表示装置41の第1特図保留表示領域Ds1における表示を第1特図保留個数Ns1の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1特図保留表示領域Ds1における表示を第1特図保留個数Ns1の増加に対応させて変更する。ステップSz1307を実行した後、第2入球部である第1特図始動口33用の入球処理を終了する。
一方、ステップSz1303において、第1特図保留個数Ns1が上限値未満ではないと判定した場合(ステップSz1303:NO)、すなわち、第1特図保留個数Ns1が上限値であると判定した場合には、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値を特図保留エリア64bに記憶することなく、本第1特図始動口用の入球処理を終了する。
<第2特図始動口用の入球処理>
次に、第2特図始動口用の入球処理について説明する。第2特図始動口用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図423は、第2特図始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSz1401では第2特図始動口34に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSz1401において、第2特図始動口34に遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSz1401:YES)、ステップSz1402に進み、第2特図始動口34に設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSz1403に進む。一方、ステップSz1401において、第2特図始動口34に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(ステップSz1401:NO)、本第2特図始動口用の入球処理を終了する。
ステップSz1403では、第2特図保留個数Ns2が上限値未満であるか否かを判定する。なお、第2特図保留個数Ns2は、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)第2特図抽選の数を示す値である。本実施形態では、第2特図保留個数Ns2の上限値(最大値)は4である。
ステップSz1403において、第2特図保留個数Ns2が上限値未満であると判定した場合には(ステップSz1403:YES)、ステップSz1404に進み、第2特図保留個数Ns2に1を加算する。その後、ステップSz1405に進む。
ステップSz1405では、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値をRAM64の特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSz1403において1を加算した第2特図保留個数Ns2に対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSz1406に進む。
ステップSz1406では、第2特図先判定処理を実行する。第2特図先判定処理は、ステップSz1405において取得された特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値(第2特図保留情報)に基づいて、第2特図抽選の判定結果(特図当否判定の判定結果、特図種別判定の判定結果、特図リーチ発生の有無の判定結果等)を、当該第2特図保留情報が第2特別図柄の変動を伴う第2特図抽選の対象となるよりも前に判定する処理である。ステップSz1406を実行した後、ステップSz1407に進む。
ステップSz1407では、第2特図保留コマンドを設定する。具体的には、上述した第2特図先判定処理の各判定結果を第2特図保留コマンドとして設定する。第2特図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された第2特図保留情報に対する第2特図先判定処理の判定結果を、当該第2特図保留情報が第2特別図柄の変動を伴う第2特図抽選の対象となるよりも前に認識させるためのコマンドである。音声発光制御装置90は、第2特図保留コマンドを受信すると、図柄表示装置41の第2特図保留表示領域Ds2における表示を第2特図保留個数Ns2の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2特図保留表示領域Ds2における表示を第2特図保留個数Ns2の増加に対応させて変更する。ステップSz1407を実行した後、第3入球部である第2特図始動口34用の入球処理を終了する。
一方、ステップSz1403において、第2特図保留個数Ns2が上限値未満ではないと判定した場合(ステップSz1403:NO)、すなわち、第2特図保留個数Ns2が上限値であると判定した場合には、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値を特図保留エリア64bに記憶することなく、本第2特図始動口用の入球処理を終了する。
<普図始動ゲート用の入球処理>
次に、普図始動ゲート用の入球処理について説明する。普図始動ゲート用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図424は、普図始動ゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSz1501では普図始動ゲート35に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSz1501において、普図始動ゲート35に遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSz1501:YES)、ステップSz1502に進む。一方、ステップSz1501において、普図始動ゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(ステップSz1501:NO)、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
ステップSz1502では、普図保留個数Nn1が上限値未満であるか否かを判定する。なお、普図保留個数Nn1は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)普図抽選の数を示す値である。本実施形態では、普図保留個数Nn1の上限値(最大値)は4である。
ステップSz1502において、普図保留個数Nn1が上限値未満であると判定した場合には(ステップSz1502:YES)、ステップSz1503に進み、普図保留個数Nn1に1を加算する。その後、ステップSz1504に進む。
ステップSz1504では、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の各値をRAM64の普図保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSz1503において1を加算した普図保留個数Nn1に対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSz1505に進む。
ステップSz1505では、普図保留コマンドを設定する。普図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて普図抽選が保留されたことを認識させるためのコマンドである。ステップSz1505を実行した後、第1入球部である普図始動ゲート35用の入球処理を終了する。
一方、ステップSz1502において、普図保留個数Nn1が上限値未満ではないと判定した場合(ステップSz1502:NO)、すなわち、普図保留個数Nn1が上限値であると判定した場合には、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の各値を普図保留エリア64dに記憶することなく、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
<V確入賞口用の入球処理>
次に、V確入賞口用の入球処理について説明する。V確入賞口用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図425は、V確入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSz1601では、V確入賞口57avに遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSz1601において、V確入賞口57avに遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSz1601:YES)、ステップSz1602に進み、主側RAM64に記憶されているV確入賞フラグがONであるか否かを判定する。V確入賞フラグは、V確入賞口57avに遊技球が入球した場合にONとなり、特電開閉実行モードの終了後に高確率モードフラグがONとなった際にOFFとなるフラグである。ステップSz1602では、既にV確入賞フラグがONとなっているか否かを判定することによって、複数個の遊技球がV確入賞口57avに入球した場合であっても後述するステップSz1603からステップSz1605の処理が重複して実行されない構成を採用している。
ステップSz1602において、V確入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSz1602:NO)、ステップSz1603に進み、V確入賞フラグをONにする。その後、ステップSz1604に進み、V確入賞コマンドを設定する。V確入賞コマンドは、V確入賞口57avに遊技球が入球したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。音声発光制御装置90は、V確入賞コマンドを受信すると、遊技球がV確入賞口57avに入球したことを示唆する演出であるV確入賞演出を実行する。ステップSz1604を実行した後、本V確入賞口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSz1601においてV確入賞口57avに遊技球が入球していないと判定した場合(ステップSz1601:NO)及びステップSz1602においてV確入賞フラグがONであると判定した場合(ステップSz1602:YES)には、上述したステップSz1603及びステップSz1604の処理を実行することなく、本V確入賞口用の入球処理を終了する。
<特図特電制御処理>
次に、特図特電制御処理について説明する。特図特電制御処理は、上述したタイマ割込み処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図426は、特図特電制御処理を示すフローチャートである。ステップSz2101では、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動を開始させるための処理である特別図柄変動開始処理を実行する。特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSz2101を実行した後、ステップSz2102に進む。
ステップSz2102では、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動を停止させるための処理である特別図柄変動停止処理を実行する。特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSz2102を実行した後、ステップSz2103に進む。
ステップSz2103では、特別図柄の変動を停止させた後の処理である特別図柄変動停止後処理を実行する。特別図柄変動停止後処理の詳細については後述する。ステップSz2103を実行した後、ステップSz2104に進む。
ステップSz2104では、特電開閉実行モード開始処理を実行する。特電開閉実行モード開始処理は、特電開閉実行モードを開始させる条件が成立した場合に、特電開閉実行モードを開始させる処理である。特電開閉実行モード開始処理の詳細については後述する。ステップSz2104を実行した後、ステップSz2105に進む。
ステップSz2105では、特電オープニング期間中処理を実行する。特電オープニング期間中処理は、特電オープニング期間中に実行する処理である。特電オープニング期間中処理の詳細については後述する。ステップSz2105を実行した後、ステップSz2106に進む。
ステップSz2106では、特電開閉期間中処理を実行する。特電開閉期間中処理は、特電開閉期間中に実行する処理である。特電開閉期間中処理の詳細については後述する。ステップSz2106を実行した後、ステップSz2107に進む。
ステップSz2107では、特電エンディング期間中処理を実行する。特電エンディング期間中処理は、特電エンディング期間中に実行する処理である。特電エンディング期間中処理の詳細については後述する。ステップSz2107を実行した後、本特図特電制御処理を終了する。
<特別図柄変動開始処理>
次に、特別図柄変動開始処理について説明する。特別図柄変動開始処理は、上述した特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図427は、特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSz2201では、主側RAM64に記憶されている特図特電制御値が「01」であるか否かを判定する。特図特電制御値は、特別図柄及び特別電動役物の制御の進行状況がどの段階であるのかを示す値であり、本実施形態では、特図特電制御値が「01」であることは、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれもが変動していない状態であり、かつ、特電開閉実行モードも実行されていない状態であること示している。換言すれば、特図特電制御値が「01」であることは、第1特図保留個数Ns1又は第2特図保留個数Ns2が1以上となっている場合に第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始することが可能な状態であることを示している。本実施形態では、特図特電制御値は、上述した起動初期設定処理において最初に「01」に設定される。
ステップSz2201において、特図特電制御値が「01」ではないと判定した場合には(ステップSz2201:NO)、後述するステップSz2202以降の処理のいずれも実行することなく、本特別図柄変動開始処理を終了する。すなわち、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれかが変動している状態や、特電開閉実行モードの実行中には、特別図柄の変動は開始されない。一方、ステップSz2201において、特図特電制御値が「01」であると判定した場合には(ステップSz2201:NO)、ステップSz2202に進む。
ステップSz2202では、第2特図保留個数Ns2が「1」以上であるか否かを判定する。ステップSz2202において、第2特図保留個数Ns2が「1」以上であると判定した場合には(ステップSz2202:YES)、ステップSz2203に進み、第2特図保留個数Ns2から1を減算する。その後、ステップSz2204に進む。
ステップSz2204では、特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbの各エリアに記憶されている第2特図保留情報をシフトさせる処理である第2特図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、第2特図保留情報シフト処理では、第2特図保留エリアRbの第1エリアに記憶されている第2特図保留情報を特図判定エリア64cに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の第2特図保留情報をシフトさせる。ステップSz2204を実行した後、後述するステップSz2208に進む。
ステップSz2202において、第2特図保留個数Ns2が「1」以上ではないと判定した場合には(ステップSz2202:NO)、ステップSz2205に進み、第1特図保留個数Ns1が「1」以上であるか否かを判定する。ステップSz2205において、第1特図保留個数Ns1が「1」以上ではないと判定した場合には(ステップSz2205:NO)、本特別図柄変動開始処理を終了する。一方、ステップSz2205において、第1特図保留個数Ns1が「1」以上であると判定した場合には(ステップSz2205:YES)、ステップSz2206に進み、第1特図保留個数Ns1から1を減算する。その後、ステップSz2207に進む。
ステップSz2207では、特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaの各エリアに記憶されている第1特図保留情報をシフトさせる処理である第1特図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、第1特図保留情報シフト処理では、第1特図保留エリアRaの第1エリアに記憶されている第1特図保留情報を特図判定エリア64cに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の第1特図保留情報をシフトさせる。ステップSz2207を実行した後、ステップSz2208に進む。
ステップSz2208では、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する処理である特図当否判定処理を実行する。具体的には、特図当否判定処理では、抽選モード及び保留の種別に基づいて上述した特図当否判定テーブルを選択し、選択した特図当否判定テーブルと、特図判定エリア64cに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値とに基づいて、特図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSz2208を実行した後、ステップSz2209に進む。
ステップSz2209では、特別図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する処理である特図種別判定処理を実行する。具体的には、特図種別判定処理では、特図当否判定の結果と、特図判定エリア64cに記憶された特図種別判定カウンタCs2の値と、特図種別判定テーブルとに基づいて、特別図柄の種別を判定する。ステップSz2209を実行した後、ステップSz2210に進む。
ステップSz2210では、特図種別判定処理において判定した特別図柄の種別に対応した特図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、特図種別判定処理において特別図柄Aであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄AフラグをONにし、特別図柄Bであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄BフラグをONにする。ステップSz2210を実行した後、ステップSz2211に進む。
ステップSz2211では、特図変動時間設定処理を実行する。特図変動時間設定処理は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の変動時間(第1特図変動時間)及び第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動時間(第2特図変動時間)を設定する処理である。具体的には、特図変動時間設定処理では、抽選モードと、保留の種別と、特図当否判定の結果と、特図判定エリア64cに記憶された特図リーチ判定カウンタCs3の値と、特図変動種別カウンタCs4の値と、特図変動時間テーブルとに基づいて特図変動時間を決定し、決定した特図変動時間に対応した値を特図変動時間タイマカウンタに設定する。ステップSz2211を実行した後、ステップSz2212に進む。
ステップSz2212では、特図変動用コマンドを設定する。特図変動用コマンドには、今回の特別図柄の変動が第1特図始動口33又は第2特図始動口34のいずれの特図始動口への遊技球の入球に基づくものであるのかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及び設定された特図変動時間の情報が含まれている。ステップSz2212を実行した後、ステップSz2213に進む。
ステップSz2213では、特図種別コマンドを設定する。特図種別コマンドには、特図当否判定の結果(特図当たりの有無)及び特図種別判定の結果(特別図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSz2212及びステップSz2213にて設定された特図変動用コマンド及び特図種別コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した特図変動用コマンド及び特図種別コマンドに基づいて演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSz2213を実行後、ステップSz2214に進む。
ステップSz2214では、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動を開始させる。その後、ステップSz2215に進み、特図特電制御値に「02」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「02」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中の状態であることを示している。その後、本特別図柄変動開始処理を終了する。
<特別図柄変動停止処理>
次に、特別図柄変動停止処理について説明する。特別図柄変動停止処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図428は、特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSz2301では、特図特電制御値が「02」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「02」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中の状態であることを示している。ステップSz2301において、特図特電制御値が「02」ではないと判定した場合には(ステップSz2301:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSz2301において、特図特電制御値が「02」であると判定した場合には(ステップSz2301:YES)、ステップSz2302に進む。
ステップSz2302では、上述した特図変動時間設定処理において設定された特図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における特図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、特図変動時間が経過したと判定する。ステップSz2302において、特図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSz2302:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSz2302において、特図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSz2302:YES)、ステップSz2303に進む。
ステップSz2303では、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bにおいて変動中の第1特別図柄又は第2特別図柄を、ONとなっている特図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bには、第1特図抽選又は第2特図抽選の結果に対応した表示態様の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示される。ステップSz2303を実行した後、ステップSz2304に進む。
ステップSz2304では、特図停止表示時間設定処理を実行する。特図停止表示時間設定処理は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の停止表示時間(第1特図停止表示時間)及び第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の停止表示時間(第2特図停止表示時間)を設定する処理である。具体的には、特図停止表示時間設定処理では、所定の時間(本実施形態では1.0秒)に対応した値を特図停止表示時間タイマカウンタに設定する。ステップSz2304を実行した後、ステップSz2305に進み、特図特電制御値に「03」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「03」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示中の状態であることを示している。その後、本特別図柄停止処理を終了する。
<特別図柄変動停止後処理>
次に、特別図柄変動停止後処理について説明する。特別図柄変動停止後処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図429は、特別図柄変動停止後処理を示すフローチャートである。ステップSz2401では、特図特電制御値が「03」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「03」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示中の状態であることを示している。ステップSz2401において、特図特電制御値が「03」ではないと判定した場合には(ステップSz2401:NO)、本特別図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSz2401において、特図特電制御値が「03」であると判定した場合には(ステップSz2401:YES)、ステップSz2402に進む。
ステップSz2402では、上述した特図停止表示時間設定処理において設定された特図停止表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における特図停止表示時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、特図停止表示時間が経過したと判定する。ステップSz2402において、特図停止表示時間が経過していないと判定した場合には(ステップSz2402:NO)、本特別図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSz2402において、特図停止表示時間が経過したと判定した場合には(ステップSz2402:YES)、ステップSz2403に進む。
ステップSz2403では、特図当たりに対応する特図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)であるか否かを判定する。ステップSz2403において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSz2403:NO)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図外れである場合には、ステップSz2404に進み、ONとなっている特図種別フラグ(この場合は特別図柄Zフラグ)をOFFにする。その後、ステップSz2405に進み、特図特電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「01」であることは、第1特図保留個数Ns1又は第2特図保留個数Ns2が1以上となっている場合に第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本特別図柄変動停止後処理を終了する。
一方、ステップSz2403において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSz2403:YES)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、ステップSz2406に進み、特図特電制御値に「04」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「04」であることは、特電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態であることを示している。その後、本特別図柄変動停止後処理を終了する。これにより、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、特電開閉実行モードが開始されることになる。
<特電開閉実行モード開始処理>
次に、特電開閉実行モード開始処理について説明する。特電開閉実行モード開始処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図430は、特電開閉実行モード開始処理を示すフローチャートである。ステップSz3101では、特図特電制御値が「04」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「04」であることは、特電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態を示している。ステップSz3101において、特図特電制御値が「04」ではないと判定した場合には(ステップSz3101:NO)、本特電開閉実行モード開始処理を終了する。一方、ステップSz3101において、特図特電制御値が「04」であると判定した場合には(ステップSz3101:YES)、ステップSz3102に進む。
ステップSz3102では、特図小当たりに対応した特図種別フラグがONであるか否かを判定する。ステップSz3102において、特図小当たりに対応した特図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSz3102:NO)、すなわち、特図大当たりに対応した特図種別フラグがONである場合には、ステップSz3103に進み、遊技状態リセット処理を実行する。遊技状態リセット処理は、高確率モードフラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、当該フラグがOFFである場合にはそのままOFFの状態を維持する処理である。その後、後述するステップSz3104に進む。
一方、ステップSz3102において、特図小当たりに対応した特図種別フラグがONであると判定した場合には(ステップSz3102:YES)、ステップSz3103の遊技状態リセット処理を実行することなく、ステップSz3104に進む。
ステップSz3104では、特電開閉シナリオ選択処理を実行する。特電開閉シナリオ選択処理は、特図種別フラグと上述した特電開閉シナリオ選択テーブルとに基づいて、特電開閉実行モードにおいて参照する特電開閉シナリオの種別を選択する処理である。ステップSz3104を実行した後、ステップSz3105に進む。
ステップSz3105では、特電オープニング時間設定処理を実行する。特電オープニング時間設定処理は、特電オープニング期間の時間的長さ(以下、特電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオから特電オープニング時間情報を取得し、取得した特電オープニング時間情報をRAM64に設けられた特電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この特電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSz3105を実行した後、ステップSz3106に進む。
ステップSz3106では、特電オープニングコマンドを設定する。設定された特電オープニングコマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。特電オープニングコマンドを受信した音声発光制御装置90は、特電オープニング演出及び右打ち報知演出を実行するように各種演出用装置(各種ランプ47や表示制御装置100、図柄表示装置41)を制御する。ステップSz3106を実行した後、ステップSz3107に進み、特図特電制御値に「05」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「05」であることは、特電オープニング期間が開始された状態であることを示している。その後、本特電開閉実行モード開始処理を終了する。
<特電オープニング期間中処理>
次に、特電オープニング期間中処理について説明する。特電オープニング期間中処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図431は、特電オープニング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSz3201では、特図特電制御値が「05」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「05」であることは、特電オープニング期間が開始された状態であることを示している。ステップSz3201において、特図特電制御値が「05」ではないと判定した場合には(ステップSz3201:NO)、本特電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSz3201において、特図特電制御値が「05」であると判定した場合には(ステップSz3201:YES)、ステップSz3202に進む。
ステップSz3202では、特電オープニング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した特電オープニング時間設定処理において特電オープニング時間として設定した特電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSz3202において、特電オープニング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSz3202:NO)、本特電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSz3202において、特電オープニング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSz3202:YES)、ステップSz3203に進み、特電開閉期間コマンドを設定する。設定された特電開閉期間コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。この特電開閉期間コマンドには、今回の特電開閉期間における第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数の情報が含まれる。特電開閉期間コマンドを受信した音声発光制御装置90は、受信した特電開閉期間コマンドに基づいて、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数に対応した内容の演出を実行するように各種演出用装置を制御する。ステップSz3203を実行した後、ステップSz3204に進み、特図特電制御値に「06」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「06」であることは、特電オープニング期間が終了し、特電開閉期間が開始された状態であることを示している。その後、本特電オープニング期間中処理を終了する。
<特電開閉期間中処理>
次に、特電開閉期間中処理について説明する。特電開閉期間中処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図432は、特電開閉期間中処理を示すフローチャートである。ステップSz3301では、特図特電制御値が「06」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「06」であることは、特電開閉期間が開始された状態であることを示している。ステップSz3301において、特図特電制御値が「06」ではないと判定した場合には(ステップSz3301:NO)、本特電開閉期間中処理を終了する。一方、ステップSz3301において、特図特電制御値が「06」であると判定した場合には(ステップSz3301:YES)、ステップSz3302に進む。
ステップSz3302では、特電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている特電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。ステップSz3302において、特電開閉期間の終了条件が成立していないと判定した場合には(ステップSz3302:NO)、ステップSz3303に進む。
ステップSz3303では、第1特別電動役物57bが開放中であるか否かを判定する。ステップSz3303において、第1特別電動役物57bが開放中ではないと判定した場合には(ステップSz3303:NO)、ステップSz3304に進む。
ステップSz3304では、第1特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第1特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSz3304において、第1特別電動役物57bの開放条件が成立したと判定した場合には(ステップSz3304:YES)、ステップSz3305に進む。
ステップSz3305では、第1特別電動役物57bを開放する。その後、ステップSz3306に進む。
ステップSz3306では、第1特電開放コマンドを設定する。第1特電開放コマンドは、第1特別電動役物57bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1特電開放コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSz3306を実行した後、後述するステップSz3310に進む。
ステップSz3304において、第1特別電動役物57bの開放条件が成立していないと判定した場合には(ステップSz3304:NO)、後述するステップSz3310に進む。
ステップSz3303において、第1特別電動役物57bが開放中であると判定した場合には(ステップSz3303:YES)、ステップSz3307に進む。
ステップSz3307では、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSz3307において、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(ステップSz3307:YES)、ステップSz3308に進む。
ステップSz3308では、第1特別電動役物57bを閉鎖する。その後、ステップSz3309に進む。
ステップSz3309では、第1特電閉鎖コマンドを設定する。第1特電閉鎖コマンドは、第1特別電動役物57bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1特電閉鎖コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSz3309を実行した後、後述するステップSz3310に進む。
ステップSz3307において、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(ステップSz3307:NO)、後述するステップSz3310に進む。
ステップSz3310では、第2特別電動役物58bが開放中であるか否かを判定する。ステップSz3310において、第2特別電動役物58bが開放中ではないと判定した場合には(ステップSz3310:NO)、ステップSz3311に進む。
ステップSz3311では、第2特別電動役物58bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第2特別電動役物58bのの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSz3311において、第2特別電動役物58bの開放条件が成立したと判定した場合には(ステップSz3311:YES)、ステップSz3312に進む。
ステップSz3312では、第2特別電動役物58bを開放する。その後、ステップSz3313に進む。
ステップSz3313では、第2特電開放コマンドを設定する。第2特電開放コマンドは、第2特別電動役物58bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2特電開放コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSz3313を実行した後、本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSz3311において、第2特別電動役物58bの開放条件が成立していないと判定した場合には(ステップSz3311:NO)、そのまま本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSz3310において、第2特別電動役物58bが開放中であると判定した場合には(ステップSz3310:YES)、ステップSz3314に進む。
ステップSz3314では、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSz3314において、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(ステップSz3314:YES)、ステップSz3315に進む。
ステップSz3315では、第2特別電動役物58bを閉鎖する。その後、ステップSz3316に進む。
ステップSz3316では、第2特電閉鎖コマンドを設定する。第2特電閉鎖コマンドは、第2特別電動役物58bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2特電閉鎖コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSz3316を実行した後、本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSz3314において、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(ステップSz3314:NO)、そのまま本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSz3302において、特電開閉期間の終了条件が成立していると判定した場合には(ステップSz3302:YES)、ステップSz3317に進む。
ステップSz3317では、特電エンディング時間設定処理を実行する。特電エンディング時間設定処理は、特電エンディング期間の時間的長さ(以下、特電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオから特電エンディング時間情報を取得し、取得した特電エンディング時間情報をRAM64に設けられた特電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この特電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSz3317を実行した後、ステップSz3318に進む。
ステップSz3318では、特電エンディングコマンドを設定する。設定された特電エンディングコマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。特電エンディングコマンドを受信した音声発光制御装置90は、特電エンディング演出を実行するように各種演出用装置を制御する。ステップSz3318を実行した後、ステップSz3319に進み、特図特電制御値に「07」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「07」であることは、特電エンディング期間が開始された状態であることを示している。その後、本特電開閉期間中処理を終了する。
<特電エンディング期間中処理>
次に、特電エンディング期間中処理について説明する。特電エンディング期間中処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図433は、特電エンディング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSz3401では、特図特電制御値が「07」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「07」であることは、特電エンディング期間が開始された状態であることを示している。ステップSz3401において、特図特電制御値が「07」ではないと判定した場合には(ステップSz3401:NO)、本特電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSz3401において、特図特電制御値が「07」であると判定した場合には(ステップSz3401:YES)、ステップSz3402に進む。
ステップSz3402では、特電エンディング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した特電エンディング時間設定処理において特電エンディング時間として設定した特電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSz3402において、特電エンディング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSz3402:NO)、本特電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSz3402において、特電エンディング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSz3402:YES)、ステップSz3403に進む。
ステップSz3403では、V確入賞フラグがONであるか否かを判定する。ステップSz3403において、V確入賞フラグがONであると判定した場合には(ステップSz3403:YES)、ステップSz3404に進み、高確率モードフラグをONにする。その後、ステップSz3405に進み、V確入賞フラグをOFFにする。その後、ステップSz3406に進む。一方、ステップSz3403において、V確入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSz3403:NO)、上述したステップSz3404及びステップSz3405の処理を実行することなくステップSz3406に進む。
ステップSz3406では、現在の遊技状態の情報を含む遊技状態コマンドを設定する。設定された遊技状態コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。遊技状態コマンドを受信した音声発光制御装置90は、当該コマンドに含まれる遊技状態を示す情報に基づいて、当該遊技状態に対応した演出を実行可能となるように各種演出用装置を制御する。ステップSz3406を実行した後、ステップSz3407に進み、特図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSz3408に進む。
ステップSz3408では、特電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された特電開閉実行モード終了コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。特電開閉実行モード終了コマンドを受信した音声発光制御装置90は、特電開閉実行モードが終了したことに対応する演出を実行するように各種演出用装置を制御する。その後、ステップSz3409に進む。
ステップSz3409では、特図特電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、第1特図保留個数Ns1又は第2特図保留個数Ns2が1以上となっている場合に第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本特電エンディング期間中処理を終了する。
<普図普電制御処理>
次に、普図普電制御処理について説明する。普図普電制御処理は、上述したタイマ割込み処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図434は、普図普電制御処理を示すフローチャートである。ステップSz4101では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を開始させるための処理である普通図柄変動開始処理を実行する。普通図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSz4101を実行した後、ステップSz4102に進む。
ステップSz4102では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を停止させるための処理である普通図柄変動停止処理を実行する。普通図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSz4102を実行した後、ステップSz4103に進む。
ステップSz4103では、普通図柄の変動を停止させた後の処理である普通図柄変動停止後処理を実行する。普通図柄変動停止後処理の詳細については後述する。ステップSz4103を実行した後、ステップSz4104に進む。
ステップSz4104では、普電開閉実行モード開始処理を実行する。普電開閉実行モード開始処理は、普電開閉実行モードを開始させる条件が成立した場合に、普電開閉実行モードを開始させる処理である。普電開閉実行モード開始処理の詳細については後述する。ステップSz4104を実行した後、ステップSz4105に進む。
ステップSz4105では、普電オープニング期間中処理を実行する。普電オープニング期間中処理は、普電オープニング期間中に実行する処理である。普電オープニング期間中処理の詳細については後述する。ステップSz4105を実行した後、ステップSz4106に進む。
ステップSz4106では、普電開閉期間中処理を実行する。普電開閉期間中処理は、普電開閉期間中に実行する処理である。普電開閉期間中処理の詳細については後述する。ステップSz4106を実行した後、ステップSz4107に進む。
ステップSz4107では、普電エンディング期間中処理を実行する。普電エンディング期間中処理は、普電エンディング期間中に実行する処理である。普電エンディング期間中処理の詳細については後述する。ステップSz4107を実行した後、本普図普電制御処理を終了する。
<普通図柄変動開始処理>
次に、普通図柄変動開始処理について説明する。普通図柄変動開始処理は、上述した普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図435は、普通図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSz4201では、主側RAM64に記憶されている普図普電制御値が「01」であるか否かを判定する。普図普電制御値は、普通図柄及び普通電動役物の制御の進行状況がどの段階であるのかを示す値であり、本実施形態では、普図普電制御値が「01」であることは、普通図柄が変動していない状態であり、かつ、普電開閉実行モードも実行されていない状態であること示している。換言すれば、普図普電制御値が「01」であることは、普図保留個数Nnが1以上となっている場合に普通図柄の変動を開始することが可能な状態であることを示している。本実施形態では、普図普電制御値は、上述した起動初期設定処理において最初に「01」に設定される。
ステップSz4201において、普図普電制御値が「01」ではないと判定した場合には(ステップSz4201:NO)、後述するステップSz4202以降の処理のいずれも実行することなく、本普通図柄変動開始処理を終了する。すなわち、普通図柄が変動している状態や、普電開閉実行モードの実行中には、普通図柄の変動は開始されない。一方、ステップSz4201において、普図普電制御値が「01」であると判定した場合には(ステップSz4201:NO)、ステップSz4202に進む。
ステップSz4202では、普図保留個数Nnが「1」以上であるか否かを判定する。ステップSz4202において、普図保留個数Nnが「1」以上であると判定した場合には(ステップSz4202:YES)、ステップSz4203に進み、普図保留個数Nnから1を減算する。その後、ステップSz4204に進む。
ステップSz4204では、普図保留エリア64dの各エリアに記憶されている普図保留情報をシフトさせる処理である普図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、普図保留情報シフト処理では、普図保留エリア64dの第1エリアに記憶されている普図保留情報を普図判定エリア64eに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の普図保留情報をシフトさせる。ステップSz4204を実行した後、ステップSz4205に進む。
ステップSz4205では、普図当たりに当選するか否かを判定する処理である普図当否判定処理を実行する。具体的には、普図当否判定処理では、遊技状態に基づいて選択した普図当否判定テーブルと、普図判定エリア64eに記憶された普図当否判定カウンタCn1の値とに基づいて、普図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSz4205を実行した後、ステップSz4206に進む。
ステップSz4206では、普通図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する処理である普図種別判定処理を実行する。具体的には、普図種別判定処理では、普図当否判定の結果と、普図判定エリア64eに記憶された普図種別判定カウンタCn2の値と、普図種別判定テーブルとに基づいて、普通図柄の種別を判定する。ステップSz4206を実行した後、ステップSz4207に進む。
ステップSz4207では、普図種別判定処理において判定した普通図柄の種別に対応した普図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、普図種別判定処理において普通図柄Aであると判定した場合には、普図種別フラグとして普通図柄AフラグをONにする。ステップSz4207を実行した後、ステップSz4208に進む。
ステップSz4208では、普図変動時間設定処理を実行する。普図変動時間設定処理は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を設定する処理である。具体的には、普図変動時間設定処理では、遊技状態と、普図当否判定の結果と、普図変動時間テーブルとに基づいて普図変動時間を決定し、決定した普図変動時間に対応した値を普図変動時間タイマカウンタに設定する。ステップSz4208を実行した後、ステップSz4209に進む。
ステップSz4209では、普図変動用コマンドを設定する。普図変動用コマンドには、設定された普図変動時間の情報が含まれている。ステップSz4209を実行した後、ステップSz4210に進む。
ステップSz4210では、普図種別コマンドを設定する。普図種別コマンドには、普図当否判定の結果(普図当たりの有無)及び普図種別判定の結果(普通図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSz4209及びステップSz4210にて設定された普図変動用コマンド及び普図種別コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した普図変動用コマンド及び普図種別コマンドに基づいて演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSz4210を実行後、ステップSz4211に進む。
ステップSz4211では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を開始させる。その後、ステップSz4212に進み、普図普電制御値に「02」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「02」であることは、普通図柄が変動中の状態であることを示している。その後、本普通図柄変動開始処理を終了する。
<普通図柄変動停止処理>
次に、普通図柄変動停止処理について説明する。普通図柄変動停止処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図436は、普通図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSz4301では、普図普電制御値が「02」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「02」であることは、普通図柄が変動中の状態であることを示している。ステップSz4301において、普図普電制御値が「02」ではないと判定した場合には(ステップSz4301:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSz4301において、普図普電制御値が「02」であると判定した場合には(ステップSz4301:YES)、ステップSz4302に進む。
ステップSz4302では、上述した普図変動時間設定処理において設定された普図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における普図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、普図変動時間が経過したと判定する。ステップSz4302において、普図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSz4302:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSz4302において、普図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSz4302:YES)、ステップSz4303に進む。
ステップSz4303では、普通図柄表示部38aにおいて変動中の普通図柄を、ONとなっている普図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、普通図柄表示部38aには、普図抽選の結果に対応した表示態様の普通図柄が停止表示される。ステップSz4303を実行した後、ステップSz4304に進む。
ステップSz4304では、普図停止表示時間設定処理を実行する。普図停止表示時間設定処理は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の停止表示時間(普図停止表示時間)を設定する処理である。具体的には、普図停止表示時間設定処理では、所定の時間(本実施形態では0.1秒)に対応した値を普図停止表示時間タイマカウンタに設定する。ステップSz4304を実行した後、ステップSz4305に進み、普図普電制御値に「03」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「03」であることは、普通図柄が停止表示中の状態であることを示している。その後、本普通図柄停止処理を終了する。
<普通図柄変動停止後処理>
次に、普通図柄変動停止後処理について説明する。普通図柄変動停止後処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図437は、普通図柄変動停止後処理を示すフローチャートである。ステップSz4401では、普図普電制御値が「03」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「03」であることは、普通図柄が停止表示中の状態であることを示している。ステップSz4401において、普図普電制御値が「03」ではないと判定した場合には(ステップSz4401:NO)、本普通図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSz4401において、普図普電制御値が「03」であると判定した場合には(ステップSz4401:YES)、ステップSz4402に進む。
ステップSz4402では、上述した普図停止表示時間設定処理において設定された普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における普図停止表示時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、普図停止表示時間が経過したと判定する。ステップSz4402において、普図停止表示時間が経過していないと判定した場合には(ステップSz4402:NO)、本普通図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSz4402において、普図停止表示時間が経過したと判定した場合には(ステップSz4402:YES)、ステップSz4403に進む。
ステップSz4403では、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が特定結果である普図当たりであるか否かを判定する。ステップSz4403において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSz4403:NO)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図外れである場合には、ステップSz4404に進み、ONとなっている普図種別フラグ(この場合は普通図柄Zフラグ)をOFFにする。その後、ステップSz4405に進み、普図普電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「01」であることは、普図保留個数Nnが1以上となっている場合に普通図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本普通図柄変動停止後処理を終了する。
一方、ステップSz4403において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSz4403:YES)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、ステップSz4406に進み、普図普電制御値に「04」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「04」であることは、普電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態であることを示している。その後、本普通図柄変動停止後処理を終了する。これにより、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、普電開閉実行モードが開始されることになる。
<普電開閉実行モード開始処理>
次に、普電開閉実行モード開始処理について説明する。普電開閉実行モード開始処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図438は、普電開閉実行モード開始処理を示すフローチャートである。ステップSz5101では、普図普電制御値が「04」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「04」であることは、普電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態を示している。ステップSz5101において、普図普電制御値が「04」ではないと判定した場合には(ステップSz5101:NO)、本普電開閉実行モード開始処理を終了する。一方、ステップSz5101において、普図普電制御値が「04」であると判定した場合には(ステップSz5101:YES)、ステップSz5102に進む。
ステップSz5102では、普電開閉シナリオ選択処理を実行する。普電開閉シナリオ選択処理は、普図種別フラグと上述した普電開閉シナリオ選択テーブルとに基づいて、普電開閉実行モードにおいて参照する普電開閉シナリオの種別を選択する処理である。ステップSz5102を実行した後、ステップSz5103に進む。
ステップSz5103では、普電オープニング時間設定処理を実行する。普電オープニング時間設定処理は、普電オープニング期間の時間的長さ(以下、普電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電オープニング時間情報を取得し、取得した普電オープニング時間情報をRAM64に設けられた普電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この普電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSz5103を実行した後、ステップSz5104に進む。
ステップSz5104では、普電オープニングコマンドを設定する。設定された普電オープニングコマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSz5104を実行した後、ステップSz5105に進み、普図普電制御値に「05」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「05」であることは、普電オープニング期間が開始された状態であることを示している。その後、本普電開閉実行モード開始処理を終了する。
<普電オープニング期間中処理>
次に、普電オープニング期間中処理について説明する。普電オープニング期間中処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図439は、普電オープニング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSz5201では、普図普電制御値が「05」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「05」であることは、普電オープニング期間が開始された状態であることを示している。ステップSz5201において、普図普電制御値が「05」ではないと判定した場合には(ステップSz5201:NO)、本普電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSz5201において、普図普電制御値が「05」であると判定した場合には(ステップSz5201:YES)、ステップSz5202に進む。
ステップSz5202では、普電オープニング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した普電オープニング時間設定処理において普電オープニング時間として設定した普電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSz5202において、普電オープニング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSz5202:NO)、本普電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSz5202において、普電オープニング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSz5202:YES)、ステップSz5203に進み、普電開閉期間コマンドを設定する。設定された普電開閉期間コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。この普電開閉期間コマンドには、今回の普電開閉期間における普通電動役物34bの開放回数の情報が含まれる。普電開閉期間コマンドを受信した音声発光制御装置90は、受信した普電開閉期間コマンドに基づいて、普通電動役物34bの開放回数に対応した内容の演出を実行するように各種演出用装置を制御する。ステップSz5203を実行した後、ステップSz5204に進み、普図普電制御値に「06」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「06」であることは、普電オープニング期間が終了し、普電開閉期間が開始された状態であることを示している。その後、本普電オープニング期間中処理を終了する。
<普電開閉期間中処理>
次に、普電開閉期間中処理について説明する。普電開閉期間中処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図440は、普電開閉期間中処理を示すフローチャートである。ステップSz5301では、普図普電制御値が「06」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「06」であることは、普電開閉期間が開始された状態であることを示している。ステップSz5301において、普図普電制御値が「06」ではないと判定した場合には(ステップSz5301:NO)、本普電開閉期間中処理を終了する。一方、ステップSz5301において、普図普電制御値が「06」であると判定した場合には(ステップSz5301:YES)、ステップSz5302に進む。
ステップSz5302では、普電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。ステップSz5302において、普電開閉期間の終了条件が成立していないと判定した場合には(ステップSz5302:NO)、ステップSz5303に進む。
ステップSz5303では、普通電動役物34bが開放中であるか否かを判定する。ステップSz5303において、普通電動役物34bが開放中ではないと判定した場合には(ステップSz5303:NO)、ステップSz5304に進む。
ステップSz5304では、普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSz5304において、普通電動役物34bの開放条件が成立したと判定した場合には(ステップSz5304:YES)、ステップSz5305に進む。
ステップSz5305では、普通電動役物34bを開放する。その後、ステップSz5306に進む。
ステップSz5306では、普電開放コマンドを設定する。普電開放コマンドは、普通電動役物34bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電開放コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSz5306を実行した後、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSz5304において、普通電動役物34bの開放条件が成立していないと判定した場合には(ステップSz5304:NO)、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSz5303において、普通電動役物34bが開放中であると判定した場合には(ステップSz5303:YES)、ステップSz5307に進む。
ステップSz5307では、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSz5307において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(ステップSz5307:YES)、ステップSz5308に進む。
ステップSz5308では、普通電動役物34bを閉鎖する。その後、ステップSz5309に進む。
ステップSz5309では、普電閉鎖コマンドを設定する。普電閉鎖コマンドは、普通電動役物34bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電閉鎖コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSz5309を実行した後、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSz5307において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(ステップSz5307:NO)、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSz5302において、普電開閉期間の終了条件が成立していると判定した場合には(ステップSz5302:YES)、ステップSz5310に進む。
ステップSz5310では、普電エンディング時間設定処理を実行する。普電エンディング時間設定処理は、普電エンディング期間の時間的長さ(以下、普電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電エンディング時間情報を取得し、取得した普電エンディング時間情報をRAM64に設けられた普電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この普電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSz5310を実行した後、ステップSz5311に進む。
ステップSz5311では、普電エンディングコマンドを設定する。設定された普電エンディングコマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSz5318を実行した後、ステップSz5319に進み、普図普電制御値に「07」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「07」であることは、普電エンディング期間が開始された状態であることを示している。その後、本普電開閉期間中処理を終了する。
<普電エンディング期間中処理>
次に、普電エンディング期間中処理について説明する。普電エンディング期間中処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図441は、普電エンディング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSz5401では、普図普電制御値が「07」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「07」であることは、普電エンディング期間が開始された状態であることを示している。ステップSz5401において、普図普電制御値が「07」ではないと判定した場合には(ステップSz5401:NO)、本普電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSz5401において、普図普電制御値が「07」であると判定した場合には(ステップSz5401:YES)、ステップSz5402に進む。
ステップSz5402では、普電エンディング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した普電エンディング時間設定処理において普電エンディング時間として設定した普電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSz5402において、普電エンディング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSz5402:NO)、本普電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSz5402において、普電エンディング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSz5402:YES)、ステップSz5403に進む。
ステップSz5403では、普図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSz5404に進む。
ステップSz5404では、普電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された普電開閉実行モード終了コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、ステップSz5405に進む。
ステップSz5405では、普図普電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、普図保留個数Nnが1以上となっている場合に普通図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本普電エンディング期間中処理を終了する。
《8-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図442は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSz6101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSz6101を実行した後、ステップSz6102に進む。
ステップSz6102では、特図遊技回演出用処理を実行する。特図遊技回演出用処理では、特図遊技回の実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、特図変動用コマンド及び特図種別コマンドを受信した場合には、当該特図変動用コマンドに含まれる特図変動時間や特図種別コマンドに含まれる特別図柄の種別、現在の遊技状態に基づいて、図柄表示装置41の表示面41aにおける装飾図柄の変動表示及び停止表示に関する処理や、各種演出を実行するための処理を実行する。具体的には、例えば、上述したカウントダウン演出や、有利状態示唆演出、ステップアップ演出等を実行するための処理を実行する。ステップSz6102を実行した後、ステップSz6103に進む。
なお、上記各種演出は、普通図柄が変動中か否かに関わらず実行可能な構成とすればよい。換言すれば、例えば、普通図柄の変動表示(短変動時間又は長変動時間)の実行中に、特定有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)を実行可能な構成としてもよく、数値情報を減算しながら表示する演出(例えばカウントダウン演出)を実行可能な構成としてもよく、遊技者に好機な状態であることを示唆する好機示唆演出を実行可能な構成としてもよく、ステップアップ演出を実行可能な構成としてもよい。また、普通電動役物によって第2特図始動口34が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、第2特図始動口34が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない構成としてもよい。
ステップSz6103では、特電開閉実行モード演出用処理を実行する。特電開閉実行モード演出用処理では、特電開閉実行モードの実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、特電オープニングコマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電オープニング演出及び右打ち報知処理を実行するように設定する。また、特電開閉期間コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電開閉期間用演出を実行するように設定する。また、特電開放コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別及び特別電動役物の開放回数に対応した特電開放中演出を実行する。また、特電閉鎖コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別及び特別電動役物の閉鎖回数に対応した特電インターバル期間用演出を実行する。また、特電エンディングコマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電エンディング演出を実行する。ステップSz6103を実行した後、ステップSz6104に進む。
ステップSz6104では、V確入賞演出用処理を実行する。V確入賞演出用処理では、V確入賞コマンドを受信した場合に、V確入賞したことを示唆する演出を実行するように設定する。ステップSz6104を実行した後、ステップSz6105に進む。
ステップSz6105では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSz6105を実行した後、ステップSz6106に進む。
ステップSz6106では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSz6106を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図443は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSz8101では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSz8102に進む。
ステップSz8102では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図444は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSz8201では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド記憶エリアに、その抽出したコマンドデータを記憶する。コマンド記憶処理によってコマンド記憶エリアに記憶された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図445は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド記憶領域に記憶されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が記憶されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSz8301では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、上述したコマンド割込み処理によってコマンド記憶エリアに記憶されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。例えば、予告演出に対応した動画表示開始コマンドが記憶されていた場合には、当該予告演出に対応した動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。また、リーチ演出に対応した動画表示開始コマンドが記憶されていた場合には、当該リーチ演出に対応した動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
なお、コマンド対応処理(ステップSz8301)では、その時点でコマンド記憶エリアに記憶されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。コマンド対応処理の詳細については後述する。
ステップSz8302では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(ステップSz8301)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSz8303に進む。
ステップSz8303では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(ステップSz8302)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSz8304に進む。
ステップSz8304では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(ステップSz8303)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSz8305に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。
《8-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態によれば、各入球部を適切に配置するとともに、変動表示時間として設定される期間の長さを適切に制御するので、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。以下、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機における課題を述べた後、本実施形態のパチンコ機10の利点について具体的に説明する。
従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、小当たりラッシュ中において、第2特別図柄の変動表示が停止し、当該変動表示に対応した第2特図抽選において小当たりに当選した場合に、特別電動役物が開放して大入賞口に遊技球が入球可能となる。すなわち、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、遊技者は、第2特図抽選において小当たりに当選したことに基づいて特別電動役物が開放した場合に利益を得ることができる。
しかし、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行される第2特図抽選は、大当たりを抽選するものでもあるため、大当たりに当選するか否かの期待度を示唆するリーチ演出が実行される場合があり、当該リーチ演出が実行されている期間(第2特別図柄の変動表示の実行中の期間)は小当たりが発生しないため、遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまい、小当たり当選による特別電動役物の開放によって利益を得たい遊技者にとっては非常に歯痒い時間となってしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機の中には、小当たりラッシュ中は常に遊技球の発射を継続させなければ小当たりによる利益を得ることができないパチンコ機が存在する。具体的には、小当たりに当選することになる第2特別図柄の変動表示の実行中にもリーチ演出が実行され得るパチンコ機であって、遊技者が、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)に遊技球の浪費を避けようと止め打ち(遊技球の発射を一時的に止めること)をすると、当該リーチ演出の終盤又は終了時に小当たり当選を確認してから遊技球を発射させても、当該小当たり当選に基づく特別電動役物の開放中に遊技球を当該特別電動役物に到達させることができないパチンコ機である。このようなパチンコ機においては、遊技者は、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)であっても、変動表示の停止後に発生し得る小当たりによる利益を得るためには止め打ちをすることができず、遊技球の浪費を余儀なくされ、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が外れになった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られず、さらに当該変動表示の停止後にも小当たりによる利益が得られないので、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
さらに、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が小当たりラッシュが終了することになる結果(出玉のない通常大当たり)になり、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうため、非常に不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
このように、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中の期間(第2特別図柄の変動中の期間)は、遊技者にとって、小当たりによる利益を得ることができない非常に歯痒い期間であり、また、止め打ちもできずに遊技球の浪費を余儀なくされる不愉快な期間であり、さらに、リーチ演出に係る第2特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題があった。
これに対して、本実施形態では、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球することができず、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、第2特図抽選において遊技者に有利な特図大当たり(出玉もありラッシュも継続する16R確変大当たり)に当選せずに、遊技者に不利な特図大当たり(出玉がなくラッシュも終了してしまう2R通常大当たり)に当選して高確状態F3が終了してしまったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができるので、高確状態F3の終了直前に多量の賞球が払い出されるといった爽快感と満足感を遊技者に与えることができるとともに、当該高確状態F3が終了してしまったことに対する遊技者の怒りや喪失感を和らげることが可能となる。このように、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態では、設定される第2特図変動時間の長さによって遊技者の有利度(遊技者が獲得することのできる賞球の個数)が変化するといった新たな遊技性を提供することができる。具体的には、本実施形態では、第2特図変動時間として設定される変動時間が長いほど、遊技者が獲得することのできる賞球数が多くなる。したがって、第2特図変動時間として長い変動時間が設定されて欲しいといった従来にない新しい期待感を遊技者に提供することができる。
また、本実施形態では、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持することが遊技者にとって有利な事象となっている。これに対して、従来の一般的なパチンコ機では、小当たりに当選して特別電動役物が開放することが遊技者にとって有利な事象となっている。すなわち、本実施形態によれば、遊技者にとって有利な事象が従来とは逆になっているといった新たな遊技性を提供することができる。
さらに、本実施形態によれば、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に変動可能な機能(いわゆる同時変動機能)を有さなくても、遊技者が多くの賞球を獲得することのできる遊技状態(いわゆるラッシュ)を実現することができる。同時変動機能を有するパチンコ機では、制御が複雑化するといった課題や、ラッシュ終了後の残存保留をどのように処理するのかといった課題が生じるが、本実施形態によれば、同時変動機能を有さないため、これらの課題が生じないといった効果を奏することができる。
さらに、本実施形態によれば、高確状態F3において払い出される賞球は、特別入賞口32sに遊技球が入球したことに基づく賞球である。換言すれば、高確状態F3において払い出される賞球は、特別電動役物(第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58b)の作動に基づく賞球ではない。したがって、本実施形態によれば、当該パチンコ機10の役物比率及び連続役物比率の値を低減することができ、当該パチンコ機10に設定可能な賞球数の幅を広げることが可能となる。
さらに、本実施形態では、第2振分釘群36bに到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1ルート36b1よりも低い第2ルート36b2に振り分けられる。一方、第2振分釘群36bに到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2ルート36b2よりも高い第1ルート36b1に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い第2特別電動役物58bに到達する。したがって、第2振分釘群36bに到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い第2特別電動役物58bに到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本実施形態によれば、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が板状部材の上を転動し切る前に短変動時間(0.1秒)が経過して第2特別電動役物58bが入球可能状態となるので、第2大入賞口58aに入球することになり、特別入賞口32sに到達することができない。上述したように、第2大入賞口58aに設定されている賞球数は2個であるため、遊技球が特別入賞口32sに到達することができずに第2大入賞口58aに入球した場合には、遊技者にはほとんど利益がない。
一方、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、長変動時間(20秒~180秒)が経過する前に板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに到達し、当該特別入賞口32sに入球可能となる。上述したように、特別入賞口32sに設定されている賞球数は15個であるため、遊技球が第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに入球した場合には、遊技者は多くの利益を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、第2特図変動時間として設定される期間の長さに応じて、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球が、特別入賞口32sに到達できずに第2大入賞口58aに入球する状況と、特別入賞口32sに到達して当該特別入賞口32sに入球可能な状況とを創出することができる。この結果、第2特図変動時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、後述するように、特別入賞口32sに遊技球が入球する場合の方が、第2大入賞口58aに遊技球が入球する場合よりも遊技者にとって有利である構成を採用することによって、第2特図変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、特別入賞口32sに遊技球が入球したことによって払い出される賞球(15個)は、第2大入賞口58aに遊技球が入球したことによって払い出される賞球(2個)よりも多い構成を採用している。この構成を採用した理由について説明する。
遊技を開始した直後の通常状態F1において遊技者が第2振分釘群36bを狙って右打ちをした場合には、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定されるので、発射された遊技球は、特別入賞口32sには入球せず、第2大入賞口58aに入球することになる。しかしながら、本実施形態によれば、第2大入賞口58aに遊技球が入球したことによって払い出される賞球(2個)は、特別入賞口32sに遊技球が入球したことによって払い出される賞球(15個)よりも少ないので、遊技者は、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。したがって、遊技を開始した直後の通常状態F1において遊技者が第2振分釘群36bを狙って右打ちをすることを抑制することができる。
一方、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~120秒)が設定され得る高確状態F3においては、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球が、特別入賞口32sに到達して当該特別入賞口32sに入球可能な状況となる。そして、本実施形態によれば、特別入賞口32sに遊技球が入球する場合の方が、第2大入賞口58aに遊技球が入球する場合よりも払い出される賞球が多く、遊技者に有利となるので、第2特図変動時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、遊技球を第1ルート36b1と第2ルート36b2とに振り分ける振分部は、作動しない非作動物である釘の集合体である第2振分釘群36bとして構成されている。この構成を採用した理由について説明する。仮に、振分部が、作動する作動物である構成を採用した場合には、遊技者が作動物の作動のタイミングを計って遊技球を発射させることによって、価値の高い第1ルート36b1のみに遊技球が振り分けられるようにすることが可能になってしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、振分部は、作動しない非作動物である第2振分釘群36bによって構成されているので、遊技者は、価値の高い第1ルート36b1のみに遊技球が振り分けられるように作動物の作動のタイミングを計って遊技球を発射させるといったことができなくなる。したがって、本パチンコ機10の設計時に意図された振り分けの割合で遊技球が振り分けられるようにすることができる。
さらに、本実施形態では、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない右側アウト口43rが設けられている。したがって、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球が、本パチンコ機10の設計当初の想定に反して第2特別電動役物58bに到達してしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定され得る通常状態F1において、確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球するといった移行条件が成立した場合に、特電開閉実行モードF2を経由して、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る高確状態F3に移行する。本実施形態では、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定された場合の方が、短変動時間(0.1秒)が設定された場合よりも遊技者にとって有利であるので、遊技者に対して、通常状態F1において早く確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球するといった移行条件が成立して高確状態F3に移行して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
さらに、本実施形態では、第2特別図柄の変動表示の実行中に、特定有利結果である16R確変大当たりが発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出であるリーチ演出を実行可能に構成されているので、16R確変大当たりが発生して第2特別図柄の変動表示の終了後に遊技者に有利な高確状態F3が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球することができず、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な16R確変大当たりが発生しなかったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態では、第2特別図柄の変動表示の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出であるカウントダウン演出を実行可能であるので、第2特別図柄の変動表示が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該カウントダウン演出において表示される数値情報から、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機とは異なり、遊技者にとって好機な状態が、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中である。しかしながら、初めて本パチンコ機10で遊技を行なった遊技者にとっては容易に理解できない場合がある。そこで、本実施形態では、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出である好機示唆演出を実行可能であるので、遊技者に対して、この長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機10とは異なり、第2特別図柄の変動表示の後の抽選結果だけでなく、第2特別図柄の変動表示の期間がどれだけ長く続くのかということが遊技者にとって重要となる。そこで、本実施形態では、第2特別図柄の変動表示の実行中に、ステップアップ演出1を実行し、ステップアップ演出1に連続してステップアップ演出2を実行可能であるので、遊技者に対して、ステップアップ演出1が実行された場合に、当該ステップアップ演出1の後に連続してステップアップ演出2が実行されて当該第2特別図柄の変動表示がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機とは異なり、第2大入賞口58aに入球した遊技球の個数ではなく、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数が遊技者にとって重要となる。そこで、本実施形態では、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数に関する情報を表示可能であるので、本実施形態のパチンコ機10において重要な特別入賞口32sに入球した遊技球の個数を遊技者に注目させることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定され得る通常状態F1と、長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る高確状態F3とが存在するが、これらの遊技状態の違いは、第2特図変動時間として設定される期間の長さだけであり、また、本実施形態の普通電動役物34bは遊技状態に応じて異なる挙動も示さないので、遊技者は、現在の遊技状態が通常状態F1であるのか高確状態F3であるのかを容易に判別することはできない。そこで、本実施形態では、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定され得る通常状態F1においては通常状態F1用背景画像を表示可能であり、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る高確状態F3においては高確状態F3用背景画像を表示可能であるので、遊技者は、現在の遊技状態が通常状態F1であるのか高確状態F3であるのかを容易に判別することが可能となる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機10とは異なり、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることは、遊技者に有利なことではなく不利なことである。そこで、本実施形態では、第2特別電動役物58bによって第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しないので、遊技者に対して、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
このように、本遊技機では、内部抽選に係る変動表示の実行中は切替部が入球不能状態を維持するため、第1通路に振り分けられた遊技球は、第3入球部に入球することができないが、第2入球部に入球することは可能となっている。したがって、切替部が入球不能状態である場合には第2入球部に遊技球を入球させるといった興趣を遊技者に提供することが可能となる。すなわち、切替部の各状態に応じて入球可能な入球部を設けることによって、常に遊技の興趣を遊技者に提供することが可能となる。
《8-8》第8実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《8-8-1》変形例1:
上記実施形態において、内部抽選の結果に、切替部を入球可能状態に移行させない「外れ」が含まれており、内部抽選の結果が「外れ」である場合には、当該変動表示が終了しても、切替部は入球可能状態に移行しない構成としてもよい。具体的には、例えば、第2特図抽選の結果に、第2特別電動役物58bを入球可能状態に移行させない「外れ」が含まれており、第2特図抽選の結果が「外れ」である場合には、当該変動表示が終了しても、第2特別電動役物58bは入球可能状態に移行しない構成としてもよい。この構成を採用した場合において、第2特図抽選の結果が「外れ」である場合には、第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、当該変動表示の終了後も特別入賞口32sに到達し、当該特別入賞口32sに入球することが可能となる。したがって、本変形例によれば、一般的なパチンコ機においては遊技者に最も不利な結果である「外れ」が、遊技者にとって最も有利な結果になるといった、従来にない新しい遊技を遊技者に提供することができる。
《8-8-2》変形例2:
上記実施形態及び上記各変形例において、第1入球部は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されていてもよい。具体的には、例えば、第2特図始動口34は、入球した遊技球が右側遊技領域PARに残って流通する場合があるように構成されていてもよい。より具体的には、例えば、第2特図始動口34に入球した遊技球が遊技盤30の裏から再び右側遊技領域PARに戻る通路と、右側遊技領域PARには戻らない通路と、第2特図始動口34に入球した遊技球をこれらの2つの通路のいずれかに遊技球を振り分ける振分機構とが設けられている構成としてもよい。この構成を採用した場合には、第2特図始動口34に入球した遊技球がその後に右側遊技領域PARに戻って第2振分釘群36bに到達する場合がある。特に、本パチンコ機10では、第2振分釘群36bに到達する遊技球が増えるほど遊技者にとって有利になる。したがって、本変形例によれば、第2特図始動口34に入球した遊技球が右側遊技領域PARに残る(戻ってくる)のか否かといった楽しみや、残った場合にその後どのように右側遊技領域PARを流通するのかといった楽しみを遊技者に提供することができる。
《8-8-3》変形例3:
上記実施形態及び上記各変形例において、第1入球部は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されていてもよい。具体的には、例えば、第2特図始動口34は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されていてもよい。この構成を採用する利点について説明する。本パチンコ機10では、遊技を開始した直後の通常状態F1において、遊技者が第2特図始動口34を狙って右打ちをした場合には、第2特図始動口34に遊技球が入球する場合がある。しかしながら、本変形例によれば、第2特図始動口34は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されているので、遊技者は、第2特図始動口34を狙って遊技球を発射させても、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。したがって、遊技を開始した直後の通常状態F1において遊技者が第2特図始動口34を狙って右打ちをすることを抑制することができる。
《8-8-4》変形例4:
上記実施形態及び上記各変形例において、第2入球部に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる構成としてもよい。具体的には、例えば、特別入賞口32sに遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる構成としてもよい。この構成によれば、遊技者に対して、遊技球が価値の高い特別入賞口32sに入球したことによる喜びに加えて、現在の有利な高確状態F3が終了してしまわないかといった緊張感を与えることができる。
《8-8-5》変形例5:
上記実施形態及び上記各変形例において、第3入球部に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる構成としてもよい。具体的には、例えば、第2大入賞口58aに遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる構成としてもよい。この構成によれば、遊技者に対して、遊技球が第2大入賞口58aに入球する毎に、現在の有利な高確状態F3が終了してしまうのではないかといった緊迫感を抱かせることができるとともに、第2特別電動役物58bが入球可能状態となっているタイミングで遊技球が当該第2特別電動役物58bに到達しないように遊技球の発射のタイミングを調整するといった新たな遊技を遊技者に提供することができる。
《8-8-6》変形例6:
上記実施形態では、遊技球を第1通路である第1ルート36b1と第2通路である第2ルート36b2とに振り分ける振分部(第2振分釘群36b)は、複数の鉄製の釘によって構成されているが、この構成に代えて、振分部は、樹脂製の複数の突起部によって構成されていてもよい。この構成を採用する利点について説明する。上記実施形態のように、振分部が鉄製(釘)である構成を採用した場合には、遊技球が振分部に繰り返し衝突することによって当該振分部が塑性変形し、本パチンコ機10の設計当初の想定とは異なる割合で遊技球が振り分けられてしまう虞がある。本パチンコ機10では、振分部による遊技球の振り分け割合が変化してしまうと、設計の大前提が崩れてしまい、遊技が成立しなくなってしまう。しかしながら、本変形例によれば、振分部は樹脂によって形成されているため、遊技球が繰り返し衝突しても塑性変形しにくい(瞬間的に弾性変形するのみ)。したがって、本パチンコ機10が長期間にわたって遊技ホールに設置され、振分部に遊技球が繰り返し衝突したとしても、本パチンコ機10の設計当初の想定通りの割合で遊技球を振り分けることが可能となる。
《8-8-7》変形例7:
上記実施形態では、第1通路である第1ルート36b1に振り分けられた遊技球は、第2入球部である特別入賞口32s又は第3入球部である第2大入賞口58aのいずれかには必ず入球するように構成されているが、この構成に代えて、第1通路に振り分けられた遊技球が第2入球部及び第3入球部のいずれにも入球しない場合がある構成としてもよい。具体的には、例えば、第1ルート36b1に振り分けられた遊技球が特別入賞口32s及び第2大入賞口58aのいずれにも入球しない場合がある構成としてもよい。より具体的な構成としては、例えば、第2特別電動役物58bと特別入賞口32sとの間に遊技球の挙動に変化を与える釘が設けられており、第2特別電動役物58bの板状部材の上を左側に向けて渡り切った遊技球が特別入賞口32sを飛び越えてしまう場合がある構成としてもよい。この変形例によれば、遊技球が第1ルート36b1に振り分けられた場合であっても、当該遊技球の流通先が特別入賞口32s及び第2大入賞口58aに絞られないので、遊技結果のさらなる多様化を図ることができる。
《8-8-8》変形例8:
上記実施形態及び上記各変形例において、第1通路及び第2通路とは異なる第3通路がさらに設けられており、当該第3通路に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さないアウト口が設けられている構成としてもよい。具体的には、例えば、第1ルート36b1及び第2ルート36b2とは異なる第3ルートがさらに設けられており、当該第3ルートに振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さないアウト口が設けられている構成としてもよい。この構成において、第2振分釘群36bは、第1ルート36b1よりも第2ルート36b2及び第3ルートに多くの遊技球を振り分けるように構成されていてもよい。この構成によれば、遊技球が第1ルート36b1に振り分けられることの価値を一層高めることができる。したがって、遊技球が第1ルート36b1に振り分けられたときの喜びをより一層大きくすることができる。
《8-8-9》変形例9:
上記実施形態では、第2通路である第2ルート36b2に振り分けられた遊技球は、右側アウト口43rに必ず入球し、切替部である第2特別電動役物58bに到達することがないように構成されているが、この構成に代えて、第2通路に振り分けられた遊技球が切替部に到達する場合がある構成としてもよい。具体的には、例えば、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球が第2特別電動役物58bに到達する場合がある構成としてもよい。より具体的な構成としては、例えば、第2ルート36b2の先に分岐点を設け、右側アウト口43rに到達可能なルートと、第2特別電動役物58bに到達可能なルートとを設ける構成としてもよい。この構成によれば、遊技者は、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球に対しても、第2特別電動役物58bに到達し、その後当該第2特別電動役物58bの板状部材を渡り切って特別入賞口32sに入球して欲しいといった期待感を抱くことになる。したがって、さらなる遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
《8-8-10》変形例10:
上記実施形態では、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球は、右側アウト口43rに導かれて入球し、遊技領域PAから排出されるように構成されているが、この構成に代えて、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球が導かれる先に、右側アウト口43rに代えて、振分入球口が設けられている構成としてもよい。振分入球口は、遊技球が入球可能な入球口を有し、入球した遊技球を、賞球が払い出される領域(賞球口)と、賞球が払い出されない領域(アウト口)とに振り分け可能な入球部である。具体的には、振分入球口の内部には、第1内部通路と、第2内部通路と、振分入球口に入球した遊技球を第1内部通路と第2内部通路とのいずれかに振り分ける振分弁と、が設けられている。当該振分弁は、振分入球口に入球した遊技球を第1内部通路に振り分ける第1振分状態と、振分入球口に入球した遊技球を第2内部通路に振り分ける第2振分状態と、を交互に繰り返す動作をしており、本変形例では、振分入球口に入球した遊技球を1:1の割合で第1内部通路と、第2内部通路とに振り分けるように動作している。第1内部通路の先には入賞口が設けられており、当該入賞口に遊技球が入球した場合には1個の遊技球が賞球として払い出される。一方、第2内部通路の先にはアウト口が設けられており、当該アウト口に遊技球が入球した場合には賞球は払い出されない。この構成によれば、第2ルート36b2に振り分けられた遊技球は、振分入球口に入球した後、2分の1の確率で第1内部通路に振り分けられて入賞口に入球し、1個の賞球が払い出されることになる。この構成によれば、通常状態F1において遊技者が右打ちをした場合であっても、発射された遊技球の個数(=100個)と、賞球として払い出される遊技球の個数(=約100個)とがほぼ同じになるので、通常状態F1において右打ちをしても遊技者に利益がないようにしつつも、上記実施形態と比較して、高確状態F3において払い出される賞球の個数を底上げすることが可能となる。
《8-8-11》変形例11:
上記実施形態及び上記各変形例において、普図抽選における普図当たりの当選確率、普通図柄の変動時間及び普通電動役物の動作モードを規定するサポートモードとして、低頻度サポートモード(低サポ状態)と、同条件において低頻度サポートモードよりも普通電動役物が高頻度に動作する高頻度サポートモード(高サポ状態)とを備える構成としてもよい。そして、例えば、高サポ状態中に実行される普図抽選において普図当たりに当選する確率を、低サポ状態中に実行される普図抽選において普図当たりに当選する確率よりも高く設定する構成としてもよい。また、例えば、高サポ状態中には、普図抽選の結果が普図当たりである場合の普通図柄の変動表示時間として、短変動時間(例えば0.5秒)を設定し、低サポ状態中には、短変動時間よりも長い長変動時間(例えば60秒)を設定する設定処理を実行する構成としてもよい。また、例えば、高サポ状態において所定上限回数の特図抽選が実行されたという移行条件が成立した場合に、低サポ状態に移行する構成としてもよい。また、遊技者が現在のサポートモードの状態を容易に判別できるようにするために、高サポ状態において高サポ状態用背景画像を図柄表示装置41に表示可能な構成とし、低サポ状態において低サポ状態用背景画像を図柄表示装置41に表示可能な構成としてもよい。このように、複数種類のサポートモードを備える構成とすることによって、さらなる遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
《8-8-12》変形例12:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《8-8-13》変形例13:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《8-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《8-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴zA群>
特徴zA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zA1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴zA2]
特徴zA1に記載の遊技機であって、
前記第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(15個)は、前記第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(2個)よりも多い
ことを特徴とする遊技機。
本特徴では、第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(15個)は、第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(2個)よりも多い構成を採用している。この構成を採用した理由について説明する。
遊技を開始した直後の通常の遊技状態(通常状態F1)において遊技者が振分手段(第2振分釘群36b)を狙って遊技球を発射させた(右打ちをした)場合には、変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されるので、発射された遊技球は、第2入球領域(特別入賞口32s)には入球せず、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになる。しかしながら、本特徴によれば、第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球は、第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球よりも少ないので、遊技者は、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。したがって、遊技を開始した直後の通常の遊技状態(通常状態F1)において遊技者が振分手段(第2振分釘群36b)を狙って遊技球を発射させること(右打ちをすること)を抑制することができる。
一方、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~120秒))が設定され得る遊技状態(高確状態F3)においては、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況となる。そして、本特徴によれば、第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球する場合の方が、第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球する場合よりも払い出される賞球が多く、遊技者に有利となるので、変動表示時間(第2特図変動時間)としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴zA3]
特徴zA1または特徴zA2に記載の遊技機であって、
前記振分手段(第2振分釘群36b)は、作動しない非作動物(釘)によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)は、作動しない非作動物(釘)によって構成されている。この構成を採用した理由について説明する。仮に、振分手段(第2振分釘群36b)が作動する作動物である構成を採用した場合には、遊技者が作動物の作動のタイミングを計って遊技球を発射させることによって、価値の高い第1流路(第1ルート36b1)のみに遊技球が振り分けられるようにすることが可能になってしまうおそれがある。
これに対して、本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)は、作動しない非作動物(釘)によって構成されているので、遊技者は、価値の高い第1流路(第1ルート36b1)のみに遊技球が振り分けられるように作動物の作動のタイミングを計って遊技球を発射させるといったことができなくなる。したがって、本遊技機の設計当初の想定どおりの割合で遊技球が振り分けられるようにすることができる。
[特徴zA4]
特徴zA1から特徴zA3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない入球領域(右側アウト口43r)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2流路に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない入球領域を備えるので、第2流路に振り分けられた遊技球が、本遊技機の設計当初の想定に反して切替手段に到達してしまうことを抑制することができる。
[特徴zA5]
特徴zA1から特徴zA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定抽選(第2特図抽選)の結果には、前記切替手段を前記入球可能状態に移行させない「外れ」が含まれている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定抽選の結果には、切替手段を入球可能状態に移行させない「外れ」が含まれており、所定抽選の結果が「外れ」になった場合には、当該変動表示が終了しても、切替手段は入球可能状態に移行しない。この場合、切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該変動表示の終了後も第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)入球することが可能となる。したがって、本特徴によれば、一般的な遊技機においては遊技者に最も不利な結果である「外れ」が、遊技者にとって最も有利な結果になるといった、従来にない新しい遊技を遊技者に提供することができる。
[特徴zA6]
特徴zA1から特徴zA5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球領域(第2特図始動口34)は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1入球領域(第2特図始動口34)は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されているので、例えば、第1入球領域(第2特図始動口34)に入球した遊技球がその後に振分手段(第2振分釘群36b)に到達する場合がある。特に、本特徴では、振分手段(第2振分釘群36b)に到達する遊技球が増えるほど遊技者にとって有利になる。したがって、第1入球領域(第2特図始動口34)に入球した遊技球が遊技領域に残るのか否かといった楽しみや、残った場合にその後どのように遊技領域を流通するのかといった楽しみを遊技者に提供することができる。
[特徴zA7]
特徴zA1から特徴zA6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されている。この構成を採用した理由について説明する。本遊技機では、遊技を開始した直後の通常の遊技状態(通常状態F1)において、遊技者が第1入球領域(第2特図始動口34)を狙って遊技球を発射させた場合(右打ちをした場合)には、第1入球領域(第2特図始動口34)に遊技球が入球する場合がある。しかしながら、本特徴によれば、第1入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されているので、遊技者は、第1入球領域(第2特図始動口34)を狙って遊技球を発射させても、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。したがって、遊技を開始した直後の通常の遊技状態(通常状態F1)において遊技者が第1入球領域(第2特図始動口34)を狙って遊技球を発射させること(右打ちをすること)を抑制することができる。
[特徴zA8]
特徴zA1から特徴zA7のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備えるので、遊技者に対して、遊技球が価値の高い第2入球領域(特別入賞口32s)に入球したことによる喜びに加えて、現在の有利な遊技状態が終了してしまわないかといった緊張感を与えることができる。
[特徴zA9]
特徴zA1から特徴zA8のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備えるので、遊技者に対して、遊技球が第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する毎に、現在の有利な遊技状態(高確状態F3)が終了してしまうのではないかといった緊迫感を抱かせることができるとともに、切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となっているタイミングで遊技球が当該切替手段(第2特別電動役物58b)に到達しないように遊技球の発射のタイミングを調整するといった新たな遊技を遊技者に提供することができる。
[特徴zA10]
特徴zA1から特徴zA9のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記振分手段(第2振分釘群36b)は、樹脂によって形成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段は、樹脂によって形成されている。この構成を採用した理由について説明する。仮に、本特徴とは異なり、振分手段が鉄製である構成を採用した場合には、遊技球が振分手段に繰り返し衝突することによって当該振分手段が塑性変形し、本遊技機の設計当初の想定とは異なる割合で遊技球が振り分けられてしまう虞がある。本遊技機では、振分手段による遊技球の振り分け割合が変化してしまうと、設計の大前提が崩れてしまい、遊技が成立しなくなってしまう。しかしながら、本特徴によれば、振分手段は樹脂によって形成されているため、遊技球が繰り返し衝突しても塑性変形しにくい(瞬間的に弾性変形するのみ)。したがって、本遊技機が長期間にわたって遊技ホールに設置され、振分手段に遊技球が繰り返し衝突したとしても、本遊技機の設計当初の想定通りの割合で遊技球を振り分けることが可能となる。
[特徴zA11]
特徴zA1から特徴zA10のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が前記第2入球領域(特別入賞口32s)及び前記第3入球領域(第2大入賞口58a)のいずれにも入球しない場合がある
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が前記第2入球領域(特別入賞口32s)及び前記第3入球領域(第2大入賞口58a)のいずれにも入球しない場合があるので、遊技球が第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた場合であっても、当該遊技球の流通先が第2入球領域(特別入賞口32s)及び第3入球領域(第2大入賞口58a)に絞られないので、遊技結果のさらなる多様化を図ることができる。
[特徴zA12]
特徴zA1から特徴zA11のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1流路(第1ルート36b1)及び前記第2流路(第2ルート36b2)とは異なる第3流路(第3ルート)と、
前記第3流路(第3ルート)に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない入球領域(アウト口)と、
を備え、
前記振分手段(第2振分釘群36b)は、前記第1流路よりも前記第2流路及び前記第3流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1流路及び第2流路とは異なる第3流路と、第3流路に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない入球領域と、を備え、振分手段は、第1流路よりも第2流路及び第3流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されているので、遊技球が第1流路に振り分けられることの価値を一層高めることができる。したがって、遊技球が第1流路に振り分けられたときの喜びをより一層大きくすることができる。
[特徴zA13]
特徴zA1から特徴zA12のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられた遊技球が前記切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する場合があるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられた遊技球が切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する場合があるように構成されているので、遊技者は、第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられた遊技球に対しても、切替手段(第2特別電動役物58b)に到達し、その後当該切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)を渡り切って第2入球領域(特別入賞口32s)に入球して欲しいといった期待感を抱くことになる。したがって、さらなる遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
[特徴zA14]
特徴zA1から特徴zA13のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として前記第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)において所定移行条件が成立した場合に(確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球した場合に)、前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)に移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)において所定移行条件が成立した場合に(確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球した場合に)、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)に移行させる手段を備える。本特徴では、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定された場合の方が、第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定された場合よりも遊技者にとって有利であるので、遊技者に対して、第1遊技状態(通常状態F1)において早く所定移行条件が成立して(確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球して)第2遊技状態(高確状態F3)に移行して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
[特徴zA15]
特徴zA1から特徴zA14のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)を実行可能な手段を備えるので、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生して変動表示(第2特別図柄の変動表示)の終了後に有利な状態が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該期待度演出(リーチ演出)が実行されている変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中は、切替手段(第2特別電動役物58b)が入球不能状態(閉鎖状態)を維持するため、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球は、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することができず、第2入球領域(特別入賞口32s)に入球することが可能となる。すなわち、期待度演出(リーチ演出)が実行されている変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本特徴によれば、期待度演出(リーチ演出)が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生しなかったとしても、当該期待度演出(リーチ演出)が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本特徴によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
[特徴zA16]
特徴zA1から特徴zA15のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出(カウントダウン演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出(カウントダウン演出)を実行可能な手段を備えるので、変動表示(第2特別図柄の変動表示)が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が第2入球領域(特別入賞口32s)に入球することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該演出において表示される数値情報から、遊技球が第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
[特徴zA17]
特徴zA1から特徴zA16のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示時間として前記第2期間が設定された前記変動表示(長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示)の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出(好機示唆演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、遊技者にとって好機な状態が、第2期間が設定された変動表示(長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示)の実行中である。しかしながら、初めて本遊技機で遊技を行なった遊技者にとっては容易に理解できない場合がある。
本特徴によれば、変動表示時間として第2期間が設定された変動表示(長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示)の実行中に、遊技者に好機であることを示唆する演出(好機示唆演出)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、この第2期間が設定された変動表示(長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示)の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
[特徴zA18]
特徴zA1から特徴zA17のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、第1の演出(ステップアップ演出1)を実行し、前記第1の演出に連続して前記第1の演出とは異なる第2の演出(ステップアップ演出2)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の後の抽選結果だけでなく、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の期間がどれだけ長く続くのかということが遊技者にとって重要となる。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、第1の演出(ステップアップ演出1)を実行し、第1の演出(ステップアップ演出1)に連続して第1の演出(ステップアップ演出1)とは異なる第2の演出(ステップアップ演出2)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、第1の演出(ステップアップ演出1)が実行された場合に、当該第1の演出(ステップアップ演出1)の後に連続して第2の演出(ステップアップ演出2)が実行されて当該変動表示(第2特別図柄の変動表示)がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
[特徴zA19]
特徴zA1から特徴zA18のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2入球領域(特別入賞口32s)に入球した遊技球の個数に関する情報(入球個数示唆演出)を表示可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球した遊技球の個数ではなく、第2入球領域(特別入賞口32s)に入球した遊技球の個数が遊技者にとって重要となる。
本特徴によれば、第2入球領域(特別入賞口32s)に入球した遊技球の個数に関する情報を表示可能な手段を備えるので、本遊技機において重要な第2入球領域(特別入賞口32s)に入球した遊技球の個数を遊技者に注目させることができる。
[特徴zA20]
特徴zA1から特徴zA19のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として前記第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)において前記第1の背景画像とは異なる第2の背景画像(高確状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
一般的な遊技機では、遊技状態が異なると、例えば普通電動役物の挙動が異なるため、遊技者は、現在の遊技状態がどの遊技状態であるのかを容易に判別することができる。
しかしながら、本遊技機では、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)と、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)とが存在するが、これらの遊技状態の違いは、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さだけであるため、遊技者は、現在の遊技状態が第1遊技状態(通常状態F1)であるのか第2遊技状態(高確状態F3)であるのかを容易に判別することはできない。
本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)とは異なる第2の背景画像(高確状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備えるので、遊技者は、現在の遊技状態が第1遊技状態(通常状態F1)であるのか第2遊技状態(高確状態F3)であるのかを容易に判別することが可能となる。
[特徴zA21]
特徴zA1から特徴zA20のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)によって前記第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、前記第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることは、遊技者に有利なことではなく不利なことである。
本特徴によれば、切替手段(第2特別電動役物58b)によって第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない手段を備えるので、遊技者に対して、第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
<特徴zB群>
特徴zB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zB1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
前記第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(15個)は、前記第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(2個)よりも多い
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴では、第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(15個)は、第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球(2個)よりも多い構成を採用している。この構成を採用した理由について説明する。
遊技を開始した直後の通常の遊技状態(通常状態F1)において遊技者が振分手段(第2振分釘群36b)を狙って遊技球を発射させた(右打ちをした)場合には、変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されるので、発射された遊技球は、第2入球領域(特別入賞口32s)には入球せず、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになる。しかしながら、本特徴によれば、第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球は、第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球したことによって払い出される賞球よりも少ないので、遊技者は、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。したがって、遊技を開始した直後の通常の遊技状態(通常状態F1)において遊技者が振分手段(第2振分釘群36b)を狙って遊技球を発射させること(右打ちをすること)を抑制することができる。
一方、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~120秒))が設定され得る遊技状態(高確状態F3)においては、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況となる。そして、本特徴によれば、第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球する場合の方が、第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球する場合よりも払い出される賞球が多く、遊技者に有利となるので、変動表示時間(第2特図変動時間)としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴zC群>
特徴zC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zC1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
前記振分手段(第2振分釘群36b)は、作動しない非作動物(釘)によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)は、作動しない非作動物(釘)によって構成されている。この構成を採用した理由について説明する。仮に、振分手段(第2振分釘群36b)が作動する作動物である構成を採用した場合には、遊技者が作動物の作動のタイミングを計って遊技球を発射させることによって、価値の高い第1流路(第1ルート36b1)のみに遊技球が振り分けられるようにすることが可能になってしまうおそれがある。
これに対して、本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)は、作動しない非作動物(釘)によって構成されているので、遊技者は、価値の高い第1流路(第1ルート36b1)のみに遊技球が振り分けられるように作動物の作動のタイミングを計って遊技球を発射させるといったことができなくなる。したがって、本遊技機の設計当初の想定どおりの割合で遊技球が振り分けられるようにすることができる。
<特徴zD群>
特徴zD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zD1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない入球領域(右側アウト口43r)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2流路に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない入球領域を備えるので、第2流路に振り分けられた遊技球が、本遊技機の設計当初の想定に反して切替手段に到達してしまうことを抑制することができる。
<特徴zE群>
特徴zE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zE1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
前記所定抽選(第2特図抽選)の結果には、前記切替手段を前記入球可能状態に移行させない「外れ」が含まれている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定抽選の結果には、切替手段を入球可能状態に移行させない「外れ」が含まれており、所定抽選の結果が「外れ」になった場合には、当該変動表示が終了しても、切替手段は入球可能状態に移行しない。この場合、切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該変動表示の終了後も第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)入球することが可能となる。したがって、本特徴によれば、一般的な遊技機においては遊技者に最も不利な結果である「外れ」が、遊技者にとって最も有利な結果になるといった、従来にない新しい遊技を遊技者に提供することができる。
<特徴zF群>
特徴zF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zF1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
前記第1入球領域(第2特図始動口34)は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1入球領域(第2特図始動口34)は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されているので、例えば、第1入球領域(第2特図始動口34)に入球した遊技球がその後に振分手段(第2振分釘群36b)に到達する場合がある。特に、本特徴では、振分手段(第2振分釘群36b)に到達する遊技球が増えるほど遊技者にとって有利になる。したがって、第1入球領域(第2特図始動口34)に入球した遊技球が遊技領域に残るのか否かといった楽しみや、残った場合にその後どのように遊技領域を流通するのかといった楽しみを遊技者に提供することができる。
<特徴zG群>
特徴zG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zG1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
前記第1入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されている。この構成を採用した理由について説明する。本遊技機では、遊技を開始した直後の通常の遊技状態(通常状態F1)において、遊技者が第1入球領域(第2特図始動口34)を狙って遊技球を発射させた場合(右打ちをした場合)には、第1入球領域(第2特図始動口34)に遊技球が入球する場合がある。しかしながら、本特徴によれば、第1入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されているので、遊技者は、第1入球領域(第2特図始動口34)を狙って遊技球を発射させても、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。したがって、遊技を開始した直後の通常の遊技状態(通常状態F1)において遊技者が第1入球領域(第2特図始動口34)を狙って遊技球を発射させること(右打ちをすること)を抑制することができる。
<特徴zH群>
特徴zH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zH1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備えるので、遊技者に対して、遊技球が価値の高い第2入球領域(特別入賞口32s)に入球したことによる喜びに加えて、現在の有利な遊技状態が終了してしまわないかといった緊張感を与えることができる。
<特徴zI>
特徴zI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zI1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第3入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備えるので、遊技者に対して、遊技球が第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する毎に、現在の有利な遊技状態(高確状態F3)が終了してしまうのではないかといった緊迫感を抱かせることができるとともに、切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となっているタイミングで遊技球が当該切替手段(第2特別電動役物58b)に到達しないように遊技球の発射のタイミングを調整するといった新たな遊技を遊技者に提供することができる。
<特徴zJ群>
特徴zJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zJ1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
前記振分手段(第2振分釘群36b)は、樹脂によって形成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、振分手段は、樹脂によって形成されている。この構成を採用した理由について説明する。仮に、本特徴とは異なり、振分手段が鉄製である構成を採用した場合には、遊技球が振分手段に繰り返し衝突することによって当該振分手段が塑性変形し、本遊技機の設計当初の想定とは異なる割合で遊技球が振り分けられてしまう虞がある。本遊技機では、振分手段による遊技球の振り分け割合が変化してしまうと、設計の大前提が崩れてしまい、遊技が成立しなくなってしまう。しかしながら、本特徴によれば、振分手段は樹脂によって形成されているため、遊技球が繰り返し衝突しても塑性変形しにくい(瞬間的に弾性変形するのみ)。したがって、本遊技機が長期間にわたって遊技ホールに設置され、振分手段に遊技球が繰り返し衝突したとしても、本遊技機の設計当初の想定通りの割合で遊技球を振り分けることが可能となる。
<特徴zK群>
特徴zK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zK1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
前記第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が前記第2入球領域(特別入賞口32s)及び前記第3入球領域(第2大入賞口58a)のいずれにも入球しない場合がある
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が前記第2入球領域(特別入賞口32s)及び前記第3入球領域(第2大入賞口58a)のいずれにも入球しない場合があるので、遊技球が第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた場合であっても、当該遊技球の流通先が第2入球領域(特別入賞口32s)及び第3入球領域(第2大入賞口58a)に絞られないので、遊技結果のさらなる多様化を図ることができる。
<特徴zL群>
特徴zL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zL1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記第1流路(第1ルート36b1)及び前記第2流路(第2ルート36b2)とは異なる第3流路(第3ルート)と、
前記第3流路(第3ルート)に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない入球領域(アウト口)と、
を備え、
前記振分手段(第2振分釘群36b)は、前記第1流路よりも前記第2流路及び前記第3流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1流路及び第2流路とは異なる第3流路と、第3流路に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない入球領域と、を備え、振分手段は、第1流路よりも第2流路及び第3流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されているので、遊技球が第1流路に振り分けられることの価値を一層高めることができる。したがって、遊技球が第1流路に振り分けられたときの喜びをより一層大きくすることができる。
<特徴zM群>
特徴zM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zM1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
前記第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられた遊技球が前記切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する場合があるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられた遊技球が切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する場合があるように構成されているので、遊技者は、第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられた遊技球に対しても、切替手段(第2特別電動役物58b)に到達し、その後当該切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)を渡り切って第2入球領域(特別入賞口32s)に入球して欲しいといった期待感を抱くことになる。したがって、さらなる遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
<特徴zN群>
特徴zN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zN1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として前記第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)において所定移行条件が成立した場合に(確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球した場合に)、前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)に移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)において所定移行条件が成立した場合に(確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球した場合に)、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)に移行させる手段を備える。本特徴では、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定された場合の方が、第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定された場合よりも遊技者にとって有利であるので、遊技者に対して、第1遊技状態(通常状態F1)において早く所定移行条件が成立して(確変大当たりに当選してV確入賞口57avに遊技球が入球して)第2遊技状態(高確状態F3)に移行して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
<特徴zO群>
特徴zO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zO1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)を実行可能な手段を備えるので、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生して変動表示(第2特別図柄の変動表示)の終了後に有利な状態が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該期待度演出(リーチ演出)が実行されている変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中は、切替手段(第2特別電動役物58b)が入球不能状態(閉鎖状態)を維持するため、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球は、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することができず、第2入球領域(特別入賞口32s)に入球することが可能となる。すなわち、期待度演出(リーチ演出)が実行されている変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本特徴によれば、期待度演出(リーチ演出)が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生しなかったとしても、当該期待度演出(リーチ演出)が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本特徴によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
<特徴zP群>
特徴zP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zP1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出(カウントダウン演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出(カウントダウン演出)を実行可能な手段を備えるので、変動表示(第2特別図柄の変動表示)が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が第2入球領域(特別入賞口32s)に入球することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該演出において表示される数値情報から、遊技球が第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
<特徴zQ群>
特徴zQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zQ1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示時間として前記第2期間が設定された前記変動表示(長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示)の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出(好機示唆演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、遊技者にとって好機な状態が、第2期間が設定された変動表示(長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示)の実行中である。しかしながら、初めて本遊技機で遊技を行なった遊技者にとっては容易に理解できない場合がある。
本特徴によれば、変動表示時間として第2期間が設定された変動表示(長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示)の実行中に、遊技者に好機であることを示唆する演出(好機示唆演出)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、この第2期間が設定された変動表示(長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示)の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
<特徴zR群>
特徴zR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zR1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、第1の演出(ステップアップ演出1)を実行し、前記第1の演出に連続して前記第1の演出とは異なる第2の演出(ステップアップ演出2)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の後の抽選結果だけでなく、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の期間がどれだけ長く続くのかということが遊技者にとって重要となる。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、第1の演出(ステップアップ演出1)を実行し、第1の演出(ステップアップ演出1)に連続して第1の演出(ステップアップ演出1)とは異なる第2の演出(ステップアップ演出2)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、第1の演出(ステップアップ演出1)が実行された場合に、当該第1の演出(ステップアップ演出1)の後に連続して第2の演出(ステップアップ演出2)が実行されて当該変動表示(第2特別図柄の変動表示)がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
<特徴zS群>
特徴zS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zS1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記第2入球領域(特別入賞口32s)に入球した遊技球の個数に関する情報(入球個数示唆演出)を表示可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球した遊技球の個数ではなく、第2入球領域(特別入賞口32s)に入球した遊技球の個数が遊技者にとって重要となる。
本特徴によれば、第2入球領域(特別入賞口32s)に入球した遊技球の個数に関する情報を表示可能な手段を備えるので、本遊技機において重要な第2入球領域(特別入賞口32s)に入球した遊技球の個数を遊技者に注目させることができる。
<特徴zT群>
特徴zT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zT1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として前記第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)において前記第1の背景画像とは異なる第2の背景画像(高確状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、一般的な遊技機では、遊技状態が異なると、例えば普通電動役物の挙動が異なるため、遊技者は、現在の遊技状態がどの遊技状態であるのかを容易に判別することができる。
しかしながら、本遊技機では、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)と、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)とが存在するが、これらの遊技状態の違いは、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さだけであるため、遊技者は、現在の遊技状態が第1遊技状態(通常状態F1)であるのか第2遊技状態(高確状態F3)であるのかを容易に判別することはできない。
本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定され得る第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る第2遊技状態(高確状態F3)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)とは異なる第2の背景画像(高確状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備えるので、遊技者は、現在の遊技状態が第1遊技状態(通常状態F1)であるのか第2遊技状態(高確状態F3)であるのかを容易に判別することが可能となる。
<特徴zU群>
特徴zU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴zU1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球領域(第2特図始動口34)と、
前記第1入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第1入球領域より下方側に設けられ、遊技球を第1流路(第2特別電動役物58bへの第1ルート36b1)と第2流路(右側アウト口43rへの第2ルート36b2)とに少なくとも振り分け可能な振分手段(第2振分釘群36b)と、
前記振分手段より下方側に設けられ、遊技球が入球可能な入球口を有する第2入球領域(特別入賞口32s)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第3入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路の方が前記第2流路よりも高く、
前記振分手段は、遊技球を振り分ける場合に、前記第1流路よりも前記第2流路に多くの遊技球を振り分けるように構成されており、
当該遊技機は、さらに、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを所定の条件に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記切替手段は、遊技球を所定期間転動させて前記第3入球領域に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記振分手段によって前記第1流路に振り分けられた遊技球は前記第2入球領域に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)によって前記第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、前記第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球は、遊技者にとっての価値が第1流路(第1ルート36b1)よりも低い第2流路(第2ルート36b2)に振り分けられる。一方、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した残りの少ない遊技球が、遊技者にとっての価値が第2流路(第2ルート36b2)よりも高い第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられ、遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達する。したがって、振分手段(第2振分釘群36b)に到達した多くの遊技球が遊技者にとっての価値が高い切替手段(第2特別電動役物58b)に到達してしまって遊技者にとって過度に有利な状況となってしまうことを抑制することができる。
そして、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(通常状態F1にて設定される短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第2入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(第1ルート36b1)に振り分けられた遊技球が、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第3入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第2入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第2入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定される状況においては、遊技者は、遊技球を振分手段(第2振分釘群36b)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることは、遊技者に有利なことではなく不利なことである。
本特徴によれば、切替手段(第2特別電動役物58b)によって第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない手段を備えるので、遊技者に対して、第3入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《9》第9実施形態:
《9-0》はじめに:
従来、大当たり当選以外で出球を増やしたいという要望があり、その要望に応えるために、高確率で小当たりに当選可能であり、小当たりに当選すればするほど遊技者の手持ちの遊技球が増加する遊技状態(いわゆる小当たりラッシュ)を備えるパチンコ機が開発された。従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、小当たりラッシュ中において、第2特図抽選において小当たりに当選し、第2特別図柄の変動表示が小当たりに対応した図柄で停止した場合に、特別電動役物が開放して大入賞口に遊技球が入球可能となる。すなわち、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、遊技者は、第2特図抽選において小当たりに当選したことに基づいて特別電動役物が開放した場合に利益を得ることができる。
しかし、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行される第2特図抽選は、大当たりを抽選するものでもあるため、大当たりに当選するか否かの期待度を示唆するリーチ演出が実行される場合があり、当該リーチ演出が実行されている期間(第2特別図柄の変動表示の実行中の期間)は小当たりが発生しないため、遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまい、小当たり当選による特別電動役物の開放によって利益を得たい遊技者にとっては非常に歯痒い時間となってしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機の中には、小当たりラッシュ中は常に遊技球の発射を継続させなければ小当たりによる利益を得ることができないパチンコ機が存在する。具体的には、小当たりに当選することになる第2特別図柄の変動表示の実行中にもリーチ演出が実行され得るパチンコ機であって、遊技者が、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)に遊技球の浪費を避けようと止め打ち(遊技球の発射を一時的に止めること)をすると、当該リーチ演出の終盤又は終了時に小当たり当選を確認してから遊技球を発射させても、当該小当たり当選に基づく特別電動役物の開放中に遊技球を当該特別電動役物に到達させることができないパチンコ機である。このようなパチンコ機においては、遊技者は、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)であっても、変動表示の停止後に発生し得る小当たりによる利益を得るためには止め打ちをすることができず、遊技球の浪費を余儀なくされ、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が外れになった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られず、さらに当該変動表示の停止後にも小当たりによる利益が得られないので、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
さらに、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が小当たりラッシュが終了することになる結果(出玉のない通常大当たり)になり、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうため、非常に不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
このように、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中の期間(第2特別図柄の変動中の期間)は、遊技者にとって、小当たりによる利益を得ることができない非常に歯痒い期間であり、また、止め打ちもできずに遊技球の浪費を余儀なくされる不愉快な期間であり、さらに、リーチ演出に係る第2特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題があった。
また、近年では、演出の迫力を増すために遊技盤の中央に配置される液晶ディスプレイの大型化が進んでおり、遊技球が流通可能な遊技領域が狭くなりつつある。このため、上述した従来の小当たりラッシュの課題を解決するための新規の遊技性を実現するための構成を採用するためには、遊技球を効率よく流下させて新規な遊技仕様に応じた領域へ導くための新規な機構を遊技盤に効率良く配置する必要があるといった課題があった。
本発明に係る遊技機(以下、本遊技機とも称する)は、上述した小当たりラッシュの課題を解決すること及び狭い遊技領域においても新規な遊技性を実現することを目的としている。以下、詳細に説明する。
本遊技機は、本発明の具体的な構成として、「第1利益」としての「第1特典」を備え、「第1入球領域」としての「第1入球部」を備え、「第1流路」としての「第1通路」を備え、「第2利益」としての「第2特典」を備え、「第2入球領域」としての「第2入球部」を備え、「第2流路」としての「第2通路」を備え、「第3入球領域」としての「第3入球部」を備え、「第3流路」としての「第3通路」を備え、「作動手段」としての「作動部材」を備え、「作用領域」としての「作用部」を備え、「整流領域」としての「整流部」を備え、「第4入球領域」としての「第4入球部」を備え、「第5入球領域」としての「第5入球部」を備え、「所定抽選」としての「内部抽選」を備え、「所定結果」としての「特定結果」を備え、「切替手段」としての「切替部」を備え、「移行手段」としての「移行処理」を備え、「変動表示手段」としての「変動表示部」を備え、「設定手段」としての「設定処理」を備え、「転動手段」としての「転動部」を備え、「所定の有利結果」としての「特定有利結果」を備える。
「第1利益」は、遊技者にとって利益になるものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、所定個数(例えば15個)の賞球や、多数の賞球を獲得しやすい遊技状態(特電開閉実行モード)への移行、特図抽選において特図大当たりに当選する確率の高い遊技状態(高確率モード)への移行、普図抽選において普図当たりに当選する確率の高い遊技状態(高頻度サポートモード)への移行、特別電動役物が複数回開閉する遊技状態(特電開閉実行モード)への移行、などが挙げられる。
「第1入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる特別入賞口や、一般入賞口、大入賞口、大入賞口内の賞球付与領域、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1特図始動口、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2特図始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に遊技状態が高確率モードに移行するV確領域、遊技球が入球した場合に特別電動役物が複数回開閉する遊技状態(特電開閉実行モード)に移行するV領域、遊技盤の最下部に設けられたアウト口、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「第1流路」は、遊技球が流通可能であって他の領域から区画された通路状の領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、釘によって形成された通路や、樹脂によって形成された通路、遊技盤に形成された溝、遊技盤の裏面側に形成された通路、遊技球が流下可能(落下可能)な空間領域、などが挙げられる。
「第2利益」は、遊技者にとって利益になるものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、所定個数(例えば1個)の賞球や、多数の賞球を獲得しやすい遊技状態(特電開閉実行モード)への移行、特図抽選において特図大当たりに当選する確率の高い遊技状態(高確率モード)への移行、普図抽選において普図当たりに当選する確率の高い遊技状態(高頻度サポートモード)への移行、特別電動役物が複数回開閉する遊技状態(特電開閉実行モード)への移行、などが挙げられる。
「第2入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる入球口である一般入賞口、特別入賞口、大入賞口、大入賞口内の賞球付与領域、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1特図始動口、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2特図始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に遊技状態が高確率モードに移行するV確領域、遊技球が入球した場合に特別電動役物が複数回開閉する遊技状態(特電開閉実行モード)に移行するV領域、遊技盤の最下部に設けられたアウト口、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「第2流路」は、遊技球が流通可能であって他の領域から区画された通路状の領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、釘によって形成された通路や、樹脂によって形成された通路、遊技盤に形成された溝、遊技盤の裏面側に形成された通路、遊技球が流下可能(落下可能)な空間領域、などが挙げられる。
「第3入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に2分の1の確率で1個の賞球が払い出されることになる入球口や、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる特別入賞口、一般入賞口、大入賞口、大入賞口内の賞球付与領域、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1特図始動口、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2特図始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に遊技状態が高確率モードに移行するV確領域、遊技球が入球した場合に特別電動役物が複数回開閉する遊技状態(特電開閉実行モード)に移行するV領域、遊技盤の最下部に設けられたアウト口、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「第3流路」は、遊技球が流通可能であって他の領域から区画された通路状の領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技盤の裏面側に形成された通路や、釘によって形成された通路、樹脂によって形成された通路、遊技盤に形成された溝、遊技盤の表面側に形成された通路、遊技球が流下可能(落下可能)な空間領域、などが挙げられる。
「作動手段」は、非作動状態(静止状態)と作動状態とになり得る構成であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、回転可能に支持されたV字型の形状を有する電動振分装置や、静止状態と所定の回転状態とになり得る回転装置、閉鎖状態と開閉動作を実行中の状態とになり得る特別電動役物、普通電動役物、などが挙げられる。
「第4入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2特図始動口や、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1特図始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる一般入賞口、大入賞口、特別入賞口、遊技球が入球した場合に遊技状態が高確率モードに移行するV確領域、遊技球が入球した場合に特別電動役物が複数回開閉する遊技状態(特電開閉実行モード)に移行するV領域、遊技盤の最下部に設けられたアウト口、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「第5入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる大入賞口や、特別入賞口や、一般入賞口、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1特図始動口、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2特図始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に遊技状態が高確率モードに移行するV確領域、遊技球が入球した場合に特別電動役物が複数回開閉する遊技状態(特電開閉実行モード)に移行するV領域、遊技盤の最下部に設けられたアウト口、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「所定抽選」は、入球領域への遊技球の入球に基づいて乱数が取得され、当該乱数に基づいて結果が判定される抽選であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、第2特図始動口への遊技球の入球に基づいて実行される第2特図抽選や、第1特図始動口への遊技球の入球に基づいて実行される第1特図抽選、普図始動ゲートへの遊技球の入球に基づいて実行される普図抽選、などが挙げられる。
「所定結果」は、切替手段を入球可能状態に移行させる契機となる結果であればよく、切替手段が入球可能状態に移行する回数や期間等は限定されず、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、特図小当たりや、特図大当たり(確変、通常、2R、16R等)、普図当たり、などが挙げられる。
「切替手段」は、入球領域の入球口を入球可能状態と入球不能状態とに切替可能な構成であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、特図抽選において特図小当たりや特図大当たりに当選した場合に閉鎖状態から開放状態に移行する特別電動役物や、普図抽選において普図当たりに当選した場合に閉鎖状態から開放状態に移行する普通電動役物、などが挙げられる。また、特別電動役物や普通電動役物の構成としては、例えば、入球口を閉鎖している板状部材が遊技盤の前後方向にスライドすることによって当該入球口を開放可能な構成(シャッター型)や、入球口を閉鎖している板状部材が遊技盤に平行な回動軸を中心として回動することによって当該入球口を開放可能な構成、入球口を閉鎖している一対の片部材(羽根部材、弁部材)がそれぞれ時計回り又は反時計回りに回動することによって当該入球口を開放可能な構成(いわゆる電動チューリップ型)、入球口を閉鎖している片部材(羽根部材、弁部材)が時計回り又は反時計回りに回動することによって当該入球口を開放可能な構成、など種々の構成を採用することができる。
「変動表示手段」は、所定の図柄、文字、図形、記号、画像等が変動する様子(変化する様子)を所定期間にわたって表示(変動表示)することが可能な構成であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、LEDランプによって構成された第2特別図柄表示部や、第1特別図柄表示部、液晶表示装置によって構成された図柄表示装置、LEDランプによって構成された普通図柄表示部、などが挙げられる。
「転動手段」は、遊技球を所定期間転動させて入球領域に入球させることが可能な構成であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材(遊技盤の前後方向にスライド可能なシャッター)や、遊技盤に平行な回動軸を中心として回動可能な板状部材、時計回り又は反時計回りに回動可能な片部材(羽根部材、弁部材)、などが挙げられる。
「所定の有利結果」は、遊技者にとって有利な抽選結果であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、特図大当たり(確変、通常、2R、16R等)や、普図当たり、などが挙げられる。
本遊技機は、詳細は後述するが、内部抽選に係る変動表示の実行中に、当該内部抽選の結果が特定有利結果となるか否かの期待度を示唆する期待度演出を実行可能であり、当該変動表示の実行中は、切替部が第5入球部を入球不能状態に維持するため、第1通路に振り分けられた遊技球は、第5入球部に入球することができず、第1入球部に入球することが可能となる。すなわち、遊技者は、期待度演出が実行されている変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、内部抽選に係る変動表示の実行中に期待度演出が実行されたにもかかわらず、当該内部抽選において特定有利結果に当選せずに、遊技者に不利な結果に当選して有利な遊技状態が終了してしまったとしても、当該期待度演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができるので、有利な遊技状態の終了直前に多量の賞球が払い出されるといった爽快感と満足感を遊技者に与えることができるとともに、当該有利な遊技状態が終了してしまったことに対する遊技者の怒りや喪失感を和らげることが可能となる。このように、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
このように、本遊技機では、内部抽選に係る変動表示の実行中は切替部が入球不能状態を維持するため、第1通路に振り分けられた遊技球は、第5入球部に入球することができないが、第1入球部に入球することは可能となっている。したがって、切替部が入球不能状態である場合には第1入球部に遊技球を入球させるといった興趣を遊技者に提供することが可能となる。すなわち、切替部の各状態に応じて入球可能な入球部を設けることによって、常に遊技の興趣を遊技者に提供することが可能となる。
さらに、本遊技機によれば、作動部材が非作動状態である通常の遊技状態においては、作動部材に到達した遊技球は第3通路を流下するため切替部に到達することができない。一方、上述した従来の小当たりラッシュの課題を解決した新規なラッシュ状態では作動部材が作動状態となり、当該新規なラッシュ状態において作動部材に到達した遊技球は第1通路又は第2通路を流下し、第1通路に振り分けられた遊技球は切替部に導かれることになる。
したがって、本遊技機によれば、通常の遊技状態においては、遊技者は作動部材を狙って遊技球を発射させても利益を得ることができず、一方、上述した従来の小当たりラッシュの課題を解決した新規なラッシュ状態(作動部材が作動状態である遊技状態)においては、遊技者は作動部材を狙って遊技球を発射させることによって遊技球を効率良く切替部に到達させることができるといった新規な遊技性を実現することができる。
そして、本遊技機によれば、作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する第1通路及び第2通路と、非作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する第3通路とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域に遊技球を所定の領域に導く3つの通路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する通路(第1通路及び第2通路)と、非作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する通路(第3通路)とを明確に区別して認識させることができる。
このように、本遊技機によれば、作動部材によって振り分けられる通路の価値を適切に設定することによって遊技者に期待感を抱かせることができるとともに、複数の通路を遊技盤に効率よく設けることが可能となる。
以下、本遊技機のより具体的な構成を下記の第9実施形態として説明する。
《9-1》遊技機の構造:
図446は、第9実施形態のパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」とも称する)の斜視図である。図示するように、パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる特図抽選時、当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が所定の間隔(本実施形態では0.6秒間隔)で発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。そして、操作ハンドル25の回動操作量が所定未満の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定未満の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視左側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「左打ち」とも呼ぶ。一方、操作ハンドル25の回動操作量が所定以上の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定以上の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視右側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「右打ち」とも呼ぶ。
また、上皿20の周縁部の正面視左側には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者は「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによってタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
図447は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。本実施形態では、遊技領域PAは、「左打ち」によって発射された遊技球が流通可能な左側遊技領域PALと、左側遊技領域PALを流通してきた遊技球が到達可能な中央下部遊技領域PACと、「右打ち」によって発射された遊技球が流通可能な右側遊技領域PARとによって構成されている。
遊技盤30には、一般入賞口32、第1特図始動口33、第2特図始動口34、普通電動役物34b、普図始動ゲート35、第1特電入賞装置57、第2特電入賞装置58、特別入賞口32s、右側入賞口36i、下部入球口36h、アウト口43、振分釘群36a、作用釘領域36c、整流釘領域36d、電動振分装置36e、ステージ36xが設けられている。本実施形態では、「左打ち」によって発射された遊技球が到達可能な中央下部遊技領域PACに第1特図始動口33が設けられており、第1特図始動口33の上方にステージ36xが設けられており、「右打ち」によって発射された遊技球が到達可能な右側遊技領域PARの上流側から順に、第1特電入賞装置57、振分釘群36a、普図始動ゲート35、普通電動役物34b、第2特図始動口34、作用釘領域36c、整流釘領域36d、電動振分装置36e、右側入賞口36i、第2特電入賞装置58、特別入賞口32s及び下部入球口36hが設けられている。以下、遊技盤30に設けられている各構成について説明する。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を有する入球部であり、遊技球が入球した場合には、5個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。本実施形態では、一般入賞口32は、遊技盤30上に複数設けられている。
第1特図始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を有する入球部であり、遊技球が入球した場合には、3個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出されるとともに、主制御装置60による内部抽選である第1特図抽選が実行される。第1特図抽選の結果、特図大当たりに当選すると、後述する特別電動役物(第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58b)が開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。特電開閉実行モードは、特電オープニング期間と、特電開閉期間と、特電エンディング期間とによって構成されている。特電オープニング期間は、特別電動役物の開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、特電開閉期間は、実際に特別電動役物の開閉が実行される期間であり、特電エンディング期間は、特別電動役物の開閉処理が終了した後、次の特図抽選が実行可能となるまでの待機期間である。なお、本実施形態では、第1特図抽選の結果、特図大当たりに当選すると、第1特別電動役物57bが開閉動作の対象となる特電開閉実行モードが開始される。このように、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態が移行することになる。
第1特電入賞装置57は、遊技球が入球可能な第1大入賞口57aと、当該第1大入賞口57aの入口を開閉する機能を有する第1特別電動役物57bとを備える。また、本実施形態では、第1大入賞口57aの内部には、遊技球が入球可能なV確入賞口57avが設けられている。
第1特別電動役物57bは、通常は遊技球が第1大入賞口57aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した特電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第1大入賞口57aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、第1特別電動役物57bは、横長の矩形の板状部材と、当該板状部材の下辺の両端に設けられ、当該板状部材を前方側(手前側)に回動可能に支持する支持部とを備えている。第1特別電動役物57bは、閉鎖状態では、当該板状部材が遊技盤30と同一平面となるように収納された状態となっており、第1特別電動役物57bの上方から流通してきた遊技球が第1特別電動役物57bの前方側(手前側)を通過可能な状態となっている。一方、開放状態では、第1特別電動役物57bは、当該板状部材が支持部を中心として前方側(手前側)に回動した状態となっており、第1特別電動役物57bの上方から流通してきた遊技球が第1大入賞口57aに入球可能な状態となる。
第1大入賞口57aは、第1特別電動役物57bが開放状態となっている状況において遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球した場合には、5個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。上述したように、本実施形態では、第1大入賞口57aの内部には、V確入賞口57avが設けられている。
V確入賞口57avは、第1大入賞口57aに入球した遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球した場合には、上述した特電開閉実行モードの終了後における特図抽選の抽選モードが高確率モードとなる。特図抽選の抽選モードの詳細については後述する。
振分釘群36aは、遊技球の流通(落下)の方向に変化を与えるための釘群であり、第1特別電動役物57bの下方に設けられている。振分釘群36aは、到達した遊技球を、約1:4の割合で、普図始動ゲート35に至るルートと、作用釘領域36cに至るルートとに振り分ける。
普図始動ゲート35は、遊技球が入球可能な入球口を有する貫通孔型の入球部であり、普図始動ゲート35に入球した遊技球は、遊技領域PAに残って流通可能である。そして、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、主制御装置60によって普図抽選が実行される。普図抽選の結果には、後述する普通電動役物34bを入球可能状態に移行させる「普図当たり」と、普通電動役物34bを入球可能状態に移行させない「普図外れ」とが含まれている。普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普通電動役物34bを開放状態に移行させる移行処理を含む普電開閉実行モードが実行される。普電開閉実行モードは、普電オープニング期間と、普電開閉処理期間と、普電エンディング期間とによって構成されている。普電オープニング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、普電開閉期間は、実際に普通電動役物34bの開閉処理が実行される期間であり、普電エンディング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が終了した後、次の普図抽選を実行可能とするまでの待機期間である。なお、普図始動ゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
普図始動ゲート35の下流には、普通電動役物34bを有する第2特図始動口34が配置されており、普図始動ゲート35に入球した遊技球は、普通電動役物34bを備える第2特図始動口34に導かれる。
普通電動役物34bは、通常は遊技球が第2特図始動口34に入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した普電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第2特図始動口34に入球可能な開放状態となる。
第2特図始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球部であり、本実施形態では、右側遊技領域PARに設けられている。第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、1個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出されるとともに、主制御装置60による内部抽選である第2特図抽選が実行される。第2特図抽選の結果、特図大当たり又は特定結果としての特図小当たりに当選すると、後述する特別電動役物(第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58b)を開放状態に移行させる移行処理を含む特電開閉実行モードが開始される。なお、本実施形態では、第2特図抽選の結果として、特図外れは設定されておらず、特図大当たり又は特図小当たりのみが設定されている。そして、本実施形態では、第2特図抽選の結果、特図大当たり又は特図小当たりに当選すると、第2特別電動役物58bが開閉動作の対象となる特電開閉実行モードが開始される。このように、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態が移行することになる。なお、本実施形態では、第2特図始動口34が右側遊技領域PARに設けられている構成としたが、第2特図始動口34の位置はこれに限定されず、本発明の主旨を実現可能であれば、他の位置に設けられていてもよい。例えば、第2特図始動口34は、左側遊技領域PALに設けられていてもよく、また、中央下部遊技領域PACにおけるステージ36xより下方側に設けられていてもよい。
作用釘領域36cは、複数の遊技釘が設けられた領域であり、当該遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用部として機能する領域である。作用釘領域36cの下方には整流釘領域36dが設けられている。
整流釘領域36dは、到達した遊技球を1球ずつ流下可能に整流する整流部として機能する領域である。本実施形態では、整流釘領域36dには、隣接した2本ずつの釘が左右対称に設けられており、当該2本ずつの釘の隙間から遊技球が1球ずつ下方に流下可能となっている。整流釘領域36dの下方には電動振分装置36eが設けられている。
電動振分装置36eは、回転可能に支持されたV字型の形状を有する作動部材であり、遊技状態に応じて非作動状態(静止状態)と作動状態とになり得るように構成されている。具体的には、本実施形態では、後述する通常の遊技状態(通常状態F1)においては、V字の角部が下方を向いた非作動状態(図447(A)参照)となっており、非作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、電動振分装置36eのV字の2つの片の間に一時的に保持された後、電動振分装置36eの背面側の遊技盤30に設けられた入球口である裏面連通入球口36fに誘導されて入球する。裏面連通入球口36fに入球した遊技球は、遊技盤30の裏面側に導かれ、遊技盤30の裏面側に設けられた第3通路である中央ルートUを流通する。中央ルートUの終点には、裏面連通排球口36gが設けられており、裏面連通入球口36fに入球した遊技球は、中央ルートUを流通した後、裏面連通排球口36gから再び遊技盤30の表面側に導かれる。裏面連通排球口36gの下方には、遊技球が入球可能な第3入球部である下部入球口36hが設けられている。
一方、後述する高確高サポ状態(高確高サポ状態F3)では、電動振分装置36eは、到達した遊技球を第1通路である左側ルートLに振り分ける左側振分状態(図447(B)に示すV字の角部が右側上方を向いた状態)と、到達した遊技球を第2通路である右側ルートRに振り分ける右側振分状態(図447(C)に示すV字の角部が左側上方を向いた状態)と、を交互に繰り返す作動状態となる。この作動状態では、電動振分装置36eの背面側にある裏面連通入球口36fがV字の角部によって封じられているため、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、裏面連通入球口36fに入球することが不可能となり、左側ルートL又は右側ルートRに振り分けられることになる。本実施形態では、電動振分装置36eは、作動状態では、左側振分状態を0.3秒間維持した後、0.05秒間をかけて右側振分状態に移行し、右側振分状態を0.6秒間維持した後、再び0.05秒間をかけて左側振分状態に移行し、左側振分状態を0.3秒間維持するといった動作を繰り返す。この結果、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、1:2の割合で左側ルートLと、右側ルートRとに振り分けられる。左側ルートLに振り分けられた遊技球は、第2特電入賞装置58の右端側に導かれる。一方、右側ルートRに振り分けられた遊技球は、第2入球部である右側入賞口36iに導かれて入球し、第2特典としての1個の賞球が払い出される。
第2特電入賞装置58は、遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球部である第2大入賞口58aと、当該第2大入賞口58aを入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替部としての機能を有する第2特別電動役物58bとを備えている。
第2特別電動役物58bは、通常は遊技球が第2大入賞口58aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した特電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第2大入賞口58aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、第2特別電動役物58bは、横長の矩形の板状部材と、当該板状部材を前後方向に移動させることが可能な駆動部とを備えている。第2特別電動役物58bは、閉鎖状態では、当該板状部材が遊技盤30の前方側(手前側)に突出した状態となっており、当該板状部材の上面は遊技球が転動可能な転動部を構成した状態となっている。一方、開放状態では、第2特別電動役物58bは、当該板状部材が遊技盤30の後方側に収納された状態となっており、当該板状部材の上面の転動部を転動していた遊技球や、第2特別電動役物58bの上方から流通(落下)してきた遊技球が、当該板状部材の下方に設けられた第2大入賞口58aに入球可能な状態となる。また、本実施形態では、第2特別電動役物58bの板状部材の上面の転動部に複数の突起部が設けられている。この突起部によって、第2特別電動役物58bの板状部材の上面の転動部を転動する遊技球の速度が低下する。この結果、本実施形態の第2特別電動役物58bの板状部材の上面の転動部の右端から左端まで遊技球が転動するのに要する時間は2.0秒以上となっている。
第2大入賞口58aは、第2特別電動役物58bが開放状態となっている場合に遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球部であり、遊技球が入球すると、2個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。なお、第2大入賞口58aの内部には、上述したV確入賞口は設けられていない。
特別入賞口32sは、遊技球が入球可能な入球口を有する第1入球部であり、遊技球が入球すると、第1特典としての15個の賞球が払出装置71から払い出される。本実施形態では、特別入賞口32sは、第2特電入賞装置58の左端側かつ下流側に設けられており、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上面を左端まで流通した遊技球のみが入球可能となっている。換言すれば、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上面を遊技球が流通中に、第2特別電動役物58bが開放状態に移行した場合には、当該遊技球は下方に落下して第2大入賞口58aに入球し、特別入賞口32sまで到達することができず、特別入賞口32sに入球することができない。
下部入球口36hは、遊技球が入球可能な入球口を有する第3入球部であり、裏面連通排球口36gの下方に設けられている。裏面連通排球口36gから遊技盤30の表面側に排出された遊技球は、下部入球口36hに入球可能となっている。
下部入球口36hの内部には、第1内部通路36h1と、第2内部通路36h2と、下部入球口36hに入球した遊技球を第1内部通路36h1と第2内部通路36h2とのいずれかに振り分ける振分弁36h3と、が設けられている。振分弁36h3は、下部入球口36hに入球した遊技球を第1内部通路36h1に振り分ける第1振分状態と、下部入球口36hに入球した遊技球を第2内部通路36h2に振り分ける第2振分状態と、を交互に繰り返す動作をしており、本実施形態では、下部入球口36hに入球した遊技球を1:1の割合で第1内部通路36h1と、第2内部通路36h2とに振り分けるように動作している。
第1内部通路36h1の先には入賞口36h1aが設けられており、入賞口36h1aに遊技球が入球した場合には1個の遊技球が賞球として払い出される。一方、第2内部通路36h2の先にはアウト口36h2aが設けられており、アウト口36h2aに遊技球が入球した場合には賞球は払い出されない。すなわち、下部入球口36hに1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下となる。
アウト口43は、遊技盤30の最下部に設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
なお、「入球」とは、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過することを意味し、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAに残存して流通(流下)を継続する態様も含まれる。また、一般入賞口32、特別入賞口32s、第1特図始動口33、第2特図始動口34、第1大入賞口57a、第2大入賞口58a及びV確入賞口57avへの遊技球の入球を「入賞」と表現する場合もある。
次に、遊技盤30に設けられている各種の表示部について説明する。
遊技盤30には、可変表示ユニット40と、メイン表示部45とが設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1特別図柄表示部37aと、第2特別図柄表示部37bと、第1特図保留表示部37cと、第2特図保留表示部37dとを備えている。
第1特別図柄表示部37aは、第1特別図柄の変動表示及び停止表示を実行する表示部である。第1特別図柄とは、第1特図始動口33への遊技球の入球を契機として第1特図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。第1特図始動口33への遊技球の入球を契機として第1特図抽選が実行されると、第1特別図柄表示部37aは、当該第1特図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1特別図柄の変動表示を実行する。その後、第1特別図柄表示部37aは、当該第1特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で第1特別図柄の停止表示を実行する。以降の説明では、第1特別図柄表示部37aにおいて第1特別図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1特図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、第1特別図柄表示部37aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。第1特図始動口33に遊技球が入球すると、第1特別図柄表示部37aを構成する7セグメント表示器は、所定の態様で点滅した後に(変動表示した後に)、第1特図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する(停止表示する)。ただし、第1特別図柄表示部37aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを第1特図遊技回とも呼ぶ。すなわち、第1特図遊技回は、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される第1特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1回の第1特図遊技回毎に、1回の第1特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の第1特図遊技回に要する時間を第1特図遊技時間とも呼ぶ。第1特図遊技時間は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の変動表示が開始されてから第1特図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である第1特図変動時間と、第1特図抽選の結果が停止表示されている時間である第1特図停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、第1特図停止時間は一定(1.0秒)である。したがって、第1特図変動時間が決定されることによって、第1特図遊技時間は一意に決定される。
第2特別図柄表示部37bは、第2特別図柄の変動表示及び停止表示を実行する変動表示部である。第2特別図柄とは、第2特図始動口34への遊技球の入球を契機として第2特図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。第2特図始動口34への遊技球の入球を契機として第2特図抽選が実行されると、第2特別図柄表示部37bは、当該第2特図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2特別図柄の変動表示を実行する。その後、第2特別図柄表示部37bは、当該第2特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で第2特別図柄の停止表示を実行する。以下では、第2特別図柄表示部37bにおいて第2特別図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2特図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、第2特別図柄表示部37bは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。第2特図始動口34に遊技球が入球すると、第2特別図柄表示部37bを構成する7セグメント表示器は所定の態様で点滅した後に(変動表示した後に)、第2特図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する(停止表示する)。ただし、第2特別図柄表示部37bは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを第2特図遊技回とも呼ぶ。すなわち、第2特図遊技回は、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される第2特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1回の第2特図遊技回毎に、1回の第2特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の第2特図遊技回に要する時間を第2特図遊技時間とも呼ぶ。第2特図遊技時間は、第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動表示が開始されてから第2特図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である第2特図変動時間と、第2特図抽選の結果が停止表示されている時間である第2特図停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、第2特図停止時間は一定である。したがって、第2特図変動時間が決定されることによって、第2特図遊技時間は一意に決定される。
また、本実施形態では、特電開閉実行モードの実行中又は特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示中に遊技球が第1特図始動口33又は第2特図始動口34に入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく第1特図抽選又は第2特図抽選の実行を保留する機能(特図保留機能とも呼ぶ)を有しており、保留された第1特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する第1特図保留表示部37cと、保留された第2特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する第2特図保留表示部37dとを備えている。
第1特図保留表示部37cは、保留された第1特図抽選の保留個数に対応した情報(第1特図始動口33に入球した遊技球の個数に関する情報)を表示する表示部である。本実施形態では、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づく第1特図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、第1特図保留表示部37cは、4個のLEDランプによって構成されており、第1図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
第2特図保留表示部37dは、保留された第2特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する表示部である。本実施形態では、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づく第2特図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、第2特図保留表示部37dは、4個のLEDランプによって構成されており、第2図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
また、本実施形態では、第1特図抽選と第2特図抽選の両方が保留されている場合には、第2特図抽選が優先して実行され、第2特図抽選の保留が全て無くなった後に、第1特図抽選が実行されるように構成されている(いわゆる特2優先機)。具体的には、例えば、第1特図抽選が2個(2回)保留されており、第2特図抽選が3個(3回)保留されている場合には、第2特図抽選が3回実行されて保留が無くなった後に、第1特図抽選が2回実行されることになる。ただし、保留されていた最後の第2特図抽選が終了する前に第2特図始動口34に遊技球が入球して第2特図抽選が再び保留された場合には、当該保留された第2特図抽選が終了するまで、第1特図抽選は実行されない。
普図ユニット38は、普通図柄表示部38aと、普図保留表示部38bとを備えている。
普通図柄表示部38aは、普通図柄の変動表示及び停止表示を実行する変動表示部である。普通図柄とは、普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として内部抽選である普図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として普図抽選が実行されると、普通図柄表示部38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、普通図柄の変動表示を実行する。その後、普通図柄表示部38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示態様で普通図柄の停止表示を実行する。以降の説明では、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を普図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、普通図柄表示部38aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普通図柄表示部38aを構成する7セグメント表示器は、所定の態様で点滅した後に(変動表示した後に)、普図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する(停止表示する)。ただし、普通図柄表示部38aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを普図遊技回とも呼ぶ。すなわち、普図遊技回は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて実行される普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1回の普図遊技回毎に、1回の普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の普図遊技回に要する時間を普図遊技時間とも呼ぶ。普図遊技時間は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから普図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である普図変動時間と、普図抽選の結果が停止表示されている時間である普図停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、普図停止時間は一定(0.1秒)である。したがって、普図変動時間が決定されることによって、普図遊技時間は一意に決定される。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードの実行中又は普通図柄の変動表示中に遊技球が普図始動ゲート35に入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく普図抽選の実行を保留する機能(普図保留機能とも呼ぶ)を有しており、保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する上述した普図保留表示部38bを備えている。
普図保留表示部38bは、保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する表示部である。本実施形態では、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づく普図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、普図保留表示部38bは、4個のLEDランプによって構成されており、普図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
ラウンド表示部39は、特電開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数に対応した情報を表示する表示部である。ラウンド遊技とは、予め定められた所定時間(最大開放時間)が経過すること、又は、予め定められた上限個数(最大入球個数)の遊技球が大入賞口に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、特別電動役物の開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、特電開閉実行モードの移行の契機となった特図当たりの種別に応じて異なる。ラウンド表示部39は、特電開閉実行モードにおける特電開閉期間の開始の際にラウンド遊技の回数に対応した表示を開始し、特電開閉期間の終了の際に当該表示を終了する。本実施形態では、ラウンド表示部39は、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器を2つ並べることによって構成されている。ただし、ラウンド表示部39は、2つの7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、上述したメイン表示部45を構成する各表示部は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。本実施形態では、図柄表示装置41として、液晶表示装置(液晶ディスプレイ)が採用されている。図柄表示装置41の表示内容は、後述する表示制御装置100によって制御される。なお、図柄表示装置41としては、液晶表示装置(液晶ディスプレイ)に限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置や、有機EL表示装置、CRTなど、種々の表示装置が採用されてもよい。
図柄表示装置41は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄が変動表示及び停止表示をする場合に、それに合わせて装飾図柄の変動表示及び停止表示を行なう。また、図柄表示装置41は、装飾図柄の変動表示及び停止表示に限らず、予告演出や特電開閉実行モード中の演出の表示など、各種の演出の表示も行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図448は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄及び図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図448(A)は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて変動表示される装飾図柄の一例を示す説明図である。
図448(A)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図448(B)は、図柄表示装置41の表示面41aの一例を示す説明図である。図示するように、表示面41aの中央には、メイン表示領域MAが表示される。なお、変形例として、表示面41aの右側上方に、メイン表示領域MAよりも小さい領域であるサブ表示領域SAが表示される構成としてもよい。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの装飾図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各装飾図柄列Z1~Z3には、図448(A)に示した数字1~8の装飾図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各装飾図柄列Z1~Z3のそれぞれにおいて装飾図柄が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。そして、図448(B)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各装飾図柄列毎に1個の装飾図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
本実施形態では、第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球し、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bにおいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示が開始されると、各装飾図柄列Z1~Z3の装飾図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各装飾図柄が、装飾図柄列Z1、装飾図柄列Z3、装飾図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わる。その後、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bにおいて第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示となったタイミングと同期して、各装飾図柄列Z1~Z3毎に1個の装飾図柄が停止表示した状態となる。主制御装置60による第1特図抽選又は第2特図抽選の結果が特図大当たりであった場合には、各装飾図柄列における装飾図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる際に、予め定められた所定の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、各装飾図柄列の装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、装飾図柄列の数、有効ラインの数、各装飾図柄列における装飾図柄のスクロールの方向、各装飾図柄列の装飾図柄の数など、装飾図柄の変動表示の態様としては種々の態様を採用可能である。
次に、装飾図柄におけるリーチについて説明する。リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の装飾図柄列のうち一部の装飾図柄列において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される可能性がある装飾図柄の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示が行われている表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせとは、同一の装飾図柄の組み合わせのことをいう。具体的には、例えば、図448(B)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に装飾図柄列Z1において装飾図柄「7」が停止表示され、次に装飾図柄列Z3において装飾図柄列Z1と同じ装飾図柄「7」が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状態で、装飾図柄列Z2において装飾図柄がスクロールしている(変動表示している)状態をリーチという。そして、当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している装飾図柄と同一の装飾図柄が装飾図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された装飾図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
図448(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1特図保留表示領域Ds1と、第2特図保留表示領域Ds2とが表示される。
第1特図保留表示領域Ds1には、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて保留された第1特図抽選の個数(保留第1特図抽選の個数)が表示される。保留第1特図抽選とは、未実行の第1特図抽選であって、当該第1特図抽選の抽選結果を報知するための第1特別図柄の変動表示が開始されていない第1特図抽選を言う。本実施形態では、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて保留可能な第1特図抽選の数は4個である。したがって、図示するように、第1特図保留表示領域Ds1には4個の保留第1特図抽選に対応した保留表示が可能である。
第2特図保留表示領域Ds2には、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて保留された第2特図抽選の個数(保留第2特図抽選の個数)が表示される。保留第2特図抽選とは、未実行の第2特図抽選であって、当該第2特図抽選の抽選結果を報知するための第2特別図柄の変動表示が開始されていない第2特図抽選を言う。本実施形態では、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて保留可能な第2特図抽選の数は4個である。したがって、図示するように、第2特図保留表示領域Ds2には4個の保留第2特図抽選に対応した保留表示が可能である。
また、図448(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1特別図柄表示部37aに表示される第1特別図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1特図同期表示部Sync1と、第2特別図柄表示部37bに表示される第2特別図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2特図同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1特別図柄表示部37aにおいて第1特別図柄が変動表示をしている場合には特図同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1特別図柄表示部37aにおいて第1特別図柄が停止表示をしている場合には特図同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2特別図柄表示部37bにおいて第2特別図柄が変動表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2特別図柄表示部37bにおいて第2特別図柄が停止表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、図柄表示装置41の表示面41aには、メイン表示領域MA、第1特図保留表示領域Ds1、第2特図保留表示領域Ds2、第1特図同期表示部Sync1、および、第2特図同期表示部Sync2が表示される構成としたが、表示面41aにこれらの表示の一部または全部が表示されない構成を採用してもよい。
図柄表示装置41の下方には、ステージ36xが設けられている。ステージ36xは、転動ステージ36x1と、振分ステージ36x2とによって構成されている。転動ステージ36x1は、遊技球を振分ステージ36x2に向けて転動させて流下させる流下部である。振分ステージ36x2は、遊技球を中央ルートと右側ルートと左側ルートとに少なくとも振り分け可能であり、結果として振り分けられる遊技球に直接的に作用する部分である。本実施形態では、振分ステージ36x2は、遊技球を振り分ける場合に、中央ルートよりも右側ルート及び左側ルートに多くの遊技球を振り分けるように構成されている。すなわち、中央ルートに振り分けられた遊技球の個数よりも、右側ルートに振り分けられた遊技球と左側ルートに振り分けられた遊技球とを合計した個数の方が多くなるように構成されている。本実施形態では、振分ステージ36x2より下方側に第1特図始動口33が設けられており、中央ルートに振り分けられた遊技球は第1特図始動口33に入球する可能性が高い。このため、中央ルートの方が右側ルート及び左側ルートよりも遊技者にとっての価値が高い。本実施形態では、振分ステージ36x2は、樹脂製であり、作動しない構成が採用されている。また、本実施形態では、振分ステージ36x2によって右側ルート又は左側ルートに振り分けられた遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球しても賞球を払い出さない第3入球部であるアウト口43が設けられている。なお、振分ステージ36x2によって中央ルートに振り分けられた遊技球が第1特図始動口33及び第2特図始動口34のいずれにも入球しない場合がある。また、本実施形態では、振分ステージ36x2には、中央ルート、右側ルート及び左側ルートの3つのルートが設けられている構成としたが、この構成に代えて、左側ルート(又は右側ルート)が省略された構成とし、遊技球を振り分ける場合に、中央ルートよりも右側ルート(又は左側ルート)に多くの遊技球を振り分ける構成としてもよい。この構成においても、中央ルートに振り分けられた遊技球は第1特図始動口33に入球する可能性が高いため、中央ルートの方が右側ルート(又は左側ルート)よりも遊技者にとっての価値が高い。
なお、本実施形態では、普通図柄の変動表示の実行中は普通電動役物34bは入球不能状態に設定されるので、遊技球を第2特図始動口34に入球させることはできないが、振分ステージ36x2によって中央ルートに振り分けられた遊技球は、普通電動役物34bや各特別電動役物(第1特別電動役物57b及び第2特別電動役物58b)の状態に関わらず、上面が開口した入球口を有する第1特図始動口33に入球可能である。この構成によれば、例えば、普通図柄の変動表示の実行中で第2特図始動口34に遊技球を入球させることができない場合や、第2特図抽選の保留個数が最大値(4個)まで溜まっていてさらに第2特図始動口34に遊技球を入球させても利益がない場合には、遊技者は、第1特図始動口33を狙って遊技球を発射させることが可能となる。すなわち、この構成によれば、状況に応じて適切に遊技球を打ち分けることによって常に利益を狙うことが可能になるといった興趣を遊技者に提供することが可能となる。
また、本実施形態では、普図始動ゲート35、普通電動役物34b及び第2特図始動口34が振分ステージ36x2の上方側に設けられている構成(換言すれば、振分ステージ36x2が普図始動ゲート35、普通電動役物34b及び第2特図始動口34より下方側に設けられている構成)を採用したが、この構成に代えて、普通電動役物34b及び第2特図始動口34が振分ステージ36x2の下方側に設けられている構成を採用し、振分ステージ36x2によって右側ルートに振り分けられた遊技球が普通電動役物34bに到達する場合がある構成としてもよい。この構成によれば、遊技球が振分ステージ36x2によって右側ルートに振り分けられた場合であっても、普通電動役物34bが開放状態になっていれば当該遊技球が第2特図始動口34に入球する可能性があるので、遊技者にさらなるチャンスを与えることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《9-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図449は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。また、ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。
主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。
また、主制御基板61の入力側には、上述した各種の入球口のそれぞれに設けられた検知センサーが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて第1特図抽選を実行し、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて第2特図抽選を実行する。
主制御基板61の出力側には、メイン表示部45と、第1特別電動役物57bを開閉動作させる第1特別電動役物駆動部57cと、第2特別電動役物58bを開閉動作させる第2特別電動役物駆動部58cと、普通電動役物34bを開閉動作させる普通電動役物駆動部34cと、電動振分装置36eを作動させる電動振分装置駆動部36ezとが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、第1特図抽選を実行した際には、メイン表示部45における第1特別図柄表示部37aの表示制御を実行し、第2特図抽選を実行した際には、メイン表示部45における第2特別図柄表示部37bの表示制御を実行し、普図抽選を実行した際には、メイン表示部45における普通図柄表示部38aの表示制御を実行し、特電開閉実行モードを実行した際には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。さらに、MPU62は、特電開閉実行モードにおいては、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bが開閉されるように第1特別電動役物駆動部57c又は第2特別電動役物駆動部58cの駆動制御を実行し、普電開閉実行モードにおいては、普通電動役物34bが開閉されるように普通電動役物駆動部34cの駆動制御を実行する。
また、主制御基板61の出力側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。主制御装置60は、払出制御装置70に対して、入球判定結果に基づいて、各入球口毎に設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信する。なお、主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。さらに、発射制御装置80には、遊技球発射ボタン26が接続されている。遊技者によって遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する。
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる装飾図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、装飾図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、装飾図柄が停止表示している時間は一定である。従って、装飾図柄の変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図450は、RAM64に設けられている各種カウンタと各種記憶エリアを示す説明図である。図450に示すように、RAM64には、MPU62による内部抽選に用いられる各種のカウンタが設けられている。具体的には、本実施形態では、RAM64には、特図当否判定カウンタCs1と、特図種別判定カウンタCs2と、特図リーチ判定カウンタCs3と、特図変動種別判定カウンタCs4と、普図当否判定カウンタCn1と、普図種別判定カウンタCn2と、乱数初期値カウンタCiniとが設けられている。特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2は、特図抽選の抽選結果を判定する際に用いられる。特図リーチ判定カウンタCs3は、図柄表示装置41に表示される装飾図柄を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かを判定する特図リーチ判定に用いられる。また、特図変動種別判定カウンタCs4は、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bにおける特別図柄の変動時間を決定する際に用いられる。また、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2は、普図抽選に用いられる。乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1の値が1周した際の初期値を設定する際に用いられる。
各カウンタCs1~Cs4、Cn1、Cn2、Ciniは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には、特図保留エリア64bと、特図判定エリア64cと、普図保留エリア64dと、普図判定エリア64eとが設けられている。本実施形態では、第1特図始動口33に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3の各値が特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに時系列的に記憶され、第2特図始動口34に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3の各値が特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに時系列的に記憶される。また、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2の各値が普図保留エリア64dに時系列的に記憶される。
次に、特図当否判定カウンタCs1の詳細について説明する。特図当否判定カウンタCs1は、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する際に用いられる。この特図当たりに当選するか否かの判定である特図当否判定は、上述した特図抽選の一部である。特図当否判定カウンタCs1は、0~65535の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。また、特図当否判定カウンタCs1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該特図当否判定カウンタCs1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1と同様のループカウンタである(値=0~65535)。
特図当否判定カウンタCs1の値は定期的に更新され、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1の値が特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1の値が特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。
特図当否判定カウンタCs1の値は、第1特図始動口33に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、特図当否判定カウンタCs1の値は、第2特図始動口34に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。本実施形態では、第2特図保留エリアRbに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値は、第1特図保留エリアRaに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値よりも優先的に、そして記憶された順に特図判定エリア64cに移動される。そして、特図判定エリア64cに移動した特図当否判定カウンタCs1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図当否判定テーブルと照合され、特図当たりに当選するか否かが判定される。
次に、特図種別判定カウンタCs2の詳細について説明する。特図種別判定カウンタCs2は、特別図柄の種別を判定する際に用いられる。この特別図柄の種別の判定である特図種別判定は、上述した特図抽選の一部である。特図種別判定カウンタCs2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。
特図種別判定カウンタCs2は定期的に更新され、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図種別判定カウンタCs2の値が、上述した特図当否判定カウンタCs1の値とともに特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図種別判定カウンタCs2の値が特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。
特図種別判定カウンタCs2の値は、第1特図始動口33に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、特図種別判定カウンタCs2の値は、第2特図始動口34に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。本実施形態では、第2特図保留エリアRbに記憶された特図種別判定カウンタCs2の値は、第1特図保留エリアRaに記憶された特図種別判定カウンタCs2の値よりも優先的に、そして記憶された順に、上述した特図当否判定カウンタCs1とともに特図判定エリア64cに移動される。
MPU62は、上述したように、特図判定エリア64eに記憶されている特図当否判定カウンタCs1の値を用いて特図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の特図種別判定テーブルの中から、特図当否判定の結果に対応した一の特図種別判定テーブルを選択し、特図判定エリア64eに記憶されている特図種別判定カウンタCs2の値を、当該選択した特図種別判定テーブルと照合し、特別図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した特別図柄の種別に基づいて、特別図柄表示部38aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。
次に、特図リーチ判定カウンタCs3の詳細について説明する。特図リーチ判定カウンタCs3は、特図当否判定の結果が特図当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。特図リーチ判定カウンタCs3は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。
特図リーチ判定カウンタCs3は定期的に更新され、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図リーチ判定カウンタCs3の値が、上述した特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値とともに特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図リーチ判定カウンタCs3の値が、上述した特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値とともに特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。
特図リーチ判定カウンタCs3の値は、第1特図始動口33に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、特図リーチ判定カウンタCs3の値は、第2特図始動口34に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。本実施形態では、第2特図保留エリアRbに記憶された特図リーチ判定カウンタCs3の値は、第1特図保留エリアRaに記憶された特図リーチ判定カウンタCs3の値よりも優先的に、そして記憶された順に、上述した特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値とともに特図判定エリア64cに移動される。
MPU62は、特図当否判定において特図当たりではないと判定した場合に、特図判定エリア64cに記憶されている特図リーチ判定カウンタCs3の値を、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図リーチ判定テーブルと照合し、リーチが発生するか否かを判定する。なお、特図抽選における特図当否判定の結果が特図大当たりである場合には、MPU62は、特図リーチ判定カウンタCs3の値に関係なくリーチ発生と判定する。
次に、特図変動種別判定カウンタCs4の詳細について説明する。特図変動種別判定カウンタCs4は、特別図柄表示部38aにおける特別図柄の変動時間及び図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間を決定する際に用いられる。特図変動種別判定カウンタCs4は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。
特図変動種別判定カウンタCs4は、定期的に更新され、その更新値は、特別図柄の変動表示の開始直前に取得される。そして、取得された特図変動種別判定カウンタCs4の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図変動時間テーブルと照合され、特図変動時間が決定される。
次に、普図当否判定カウンタCn1の詳細について説明する。普図当否判定カウンタCn1は、普図当たりに当選するか否かを判定する際に用いられる。この普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定は、上述した普図抽選の一部である。普図当否判定カウンタCn1は、0~65535の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、普図当否判定カウンタCn1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該普図当否判定カウンタCn1の初期値として読み込まれる。
普図当否判定カウンタCn1は定期的に更新され、普図始動ゲート35を遊技球が通過した場合には、その更新値は、当該通過のタイミングで普図保留エリア64dに記憶される。
普図当否判定カウンタCn1の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に普図判定エリア64eに移動する。そして、普図判定エリア64eに移動した普図当否判定カウンタCn1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図当否判定テーブルと照合され、普図当たりに当選するか否かが判定される。
次に、普図種別判定カウンタCn2の詳細について説明する。普図種別判定カウンタCn2は、普通図柄の種別を判定する際に用いられる。この普通図柄の種別の判定である普図種別判定は、上述した普図抽選の一部である。普図種別判定カウンタCn2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
普図種別判定カウンタCn2は定期的に更新され、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図保留エリア64dに記憶される。
普図種別判定カウンタCn2の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図判定エリア64eに移動する。
MPU62は、上述したように、普図判定エリア64eに記憶されている普図当否判定カウンタCn1の値を用いて普図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の普図種別判定テーブルの中から、普図当否判定の結果に対応した一の普図種別判定テーブルを選択し、普図判定エリア64eに記憶されている普図種別判定カウンタCn2の値を、当該選択した普図種別判定テーブルと照合し、普通図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した普通図柄の種別に基づいて、普通図柄表示部38aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。
次に、特図当否判定テーブルについて説明する。
図451は、特図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。
上述したように、第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球すると、特図当否判定カウンタCs1における0から65535までの範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された特図当否判定カウンタCs1の値と特図当否判定テーブルとによって、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かの判定である特図当否判定が行なわれる。
本実施形態のパチンコ機10は、特図当否判定(特図抽選)の抽選モードとして、特図大当たりに当選する確率の低い低確率モードと、当該低確率モードよりも特図大当たりに当選する確率の高い高確率モードとを実行可能に構成されており、低確率モード中の特図抽選において利用される低確率モード用の特図当否判定テーブルと、高確率モード中の特図抽選において利用される高確率モード用の特図当否判定テーブルとを備えている。さらに、本実施形態では、第1特図抽選と第2特図抽選とにおいても異なる特図当否判定テーブルを備えている。すなわち、本実施形態では、特図抽選において利用する特図当否判定テーブルとして、以下の4種類の特図当否判定テーブルを備えている。
・第1特図当否判定テーブル(低確率モード用)
・第2特図当否判定テーブル(低確率モード用)
・第1特図当否判定テーブル(高確率モード用)
・第2特図当否判定テーブル(高確率モード用)
図451(A)に示すように、低確率モード中の第1特図抽選において利用される第1特図当否判定テーブル(低確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から653までの654個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、低確率モード中の第1特図抽選(第1特図当否判定)の結果は、約100.2分の1の確率で特図大当たりに当選となる。
図451(B)に示すように、低確率モード中の第2特図抽選において利用される第2特図当否判定テーブル(低確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から653までの654個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図小当たりに当選となる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、低確率モード中の第2特図抽選(第2特図当否判定)の結果は、約100.2分の1の確率で特図大当たりに当選となり、特図大当たりに当選しなかった場合には特図小当たりに当選することになる。
図451(C)に示すように、高確率モード中の第1特図抽選において利用される第1特図当否判定テーブル(高確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から654までの655個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、高確率モード中の第1特図抽選(第1特図当否判定)の結果は、約100.1分の1の確率で特図大当たりに当選となる。
図451(D)に示すように、高確率モード中の第2特図抽選において利用される第2特図当否判定テーブル(高確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から654までの655個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図小当たりに当選となる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、高確率モード中の第2特図抽選(第2特図当否判定)の結果は、約100.1分の1の確率で特図大当たりに当選となり、特図大当たりに当選しなかった場合には特図小当たりに当選することになる。
次に、特図種別判定テーブルについて説明する。
図452は、特図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球すると、特図種別判定カウンタCs2における0から99までの範囲内の値から1つの値が取得される。そして、上述した特図当否判定の結果と、取得された特図種別判定カウンタCs2の値とによって、特別図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する特図種別判定が行なわれる。
本実施形態のパチンコ機10は、第1特図抽選において利用される第1特図種別判定テーブルと、第2特図抽選において利用される第2特図種別判定テーブルとを備えている。
図452(A)に示すように、本実施形態の第1特図種別判定テーブルによれば、特図当否判定の結果が特図大当たり当選である場合には、取得された特図種別判定カウンタCs2の値に関わらず、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄A(2R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図外れである場合には、取得された特図種別判定カウンタCs2の値に関わらず、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄Z(外れ)と判定される。
図452(B)に示すように、本実施形態の第2特図種別判定テーブルによれば、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が0~49までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄B(2R通常大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が50~99までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄C(16R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図小当たり当選である場合には、取得された特図種別判定カウンタCs2の値に関わらず、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄a(小当たり)と判定される。
特別図柄の種別(停止図柄の種別)のうち、特別図柄A(2R確変大当たり)、特別図柄B(2R通常大当たり)、特別図柄C(16R確変大当たり)及び特別図柄a(小当たり)は、いずれも特電開閉実行モードの実行の契機となる点において共通しているが、特電開閉実行モードが実行される際に選択される特電開閉シナリオの種別が異なっている。
特電開閉シナリオは、特電開閉実行モードにおける第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの制御の態様が記憶された制御プログラムであり、選択される特電開閉シナリオの種別によって、特電開閉実行モードにおける第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開閉の態様が異なることになる。
次に、特電開閉シナリオ選択テーブルについて説明する。
図453は、特電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。特電開閉シナリオ選択テーブルは、特図大当たり又は特図小当たりに当選した場合に、特別図柄の種別に対応した特電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。
図453に示すように、本実施形態の特電開閉シナリオ選択テーブルには、特別図柄Aに対応して特電開閉シナリオAが設定されており、特別図柄Bに対応して特電開閉シナリオBが設定されており、特別図柄Cに対応して特電開閉シナリオCが設定されており、特別図柄aに対応して特電開閉シナリオaが設定されている。すなわち、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Aとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉シナリオAが選択され、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Bとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉シナリオBが選択され、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Cとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉シナリオCが選択され、特図当否判定において特図小当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄aとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉シナリオaが選択されることになる。
特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、3.0秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、第1特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が2回(2ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第1特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第1特別電動役物57bが最大開放時間である29.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。また、ラウンド遊技とラウンド遊技の間のインターバル期間(特電インターバル期間)は、1.0秒に設定されている。特電開閉期間が終了すると、3.0秒間の特電エンディング期間が開始される。なお、本実施形態では、上述したように、第1特別電動役物57bの開放中に遊技球が第1大入賞口57aに入球すると、当該遊技球は第1大入賞口57aの内部に設けられたV確入賞口57avに入球することになる。この場合、特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの終了後の抽選モードは、高確率モードとなり、後述するサポートモードは、高頻度サポートモードとなる。
特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.1秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、第2特別電動役物58bが開放するラウンド遊技が2回(2ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第2特別電動役物58bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第2特別電動役物58bが最大開放時間である2.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。また、ラウンド遊技とラウンド遊技の間のインターバル期間(特電インターバル期間)は、0.1秒に設定されている。特電開閉期間が終了すると、0.1秒間の特電エンディング期間が開始される。
特電開閉シナリオCに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、3.0秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、第1特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が16回(16ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第1特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第1特別電動役物57bが最大開放時間である29.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。また、ラウンド遊技とラウンド遊技の間のインターバル期間(特電インターバル期間)は、1.0秒に設定されている。特電開閉期間が終了すると、3.0秒間の特電エンディング期間が開始される。なお、本実施形態では、上述したように、第1特別電動役物57bの開放中に遊技球が第1大入賞口57aに入球すると、当該遊技球は第1大入賞口57aの内部に設けられたV確入賞口57avに入球することになる。この場合、特電開閉シナリオCに基づいた特電開閉実行モードの終了後の抽選モードは、高確率モードとなり、後述するサポートモードは、高頻度サポートモードとなる。
特電開閉シナリオaに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.1秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、第2特別電動役物58bが開放するラウンド遊技が1回(1ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第2特別電動役物58bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第2特別電動役物58bが最大開放時間である1.8秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。特電開閉期間が終了すると、0.1秒間の特電エンディング期間が開始される。
次に、普図当否判定テーブルについて説明する。
図454は、普図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。
上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図当否判定カウンタCn1における0~65535の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された普図当否判定カウンタCn1の値と普図当否判定テーブルとによって、普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定が行なわれる。
本実施形態のパチンコ機10は、普図抽選における普図当たりの当選確率、普通図柄の変動時間及び普通電動役物の動作モードを規定するサポートモードとして、低頻度サポートモード(低サポ状態)と、同条件において低頻度サポートモードよりも普通電動役物が高頻度に動作する高頻度サポートモード(高サポ状態)とを実行可能に構成されており、低頻度サポートモード中の普図抽選において利用される低頻度サポートモード用の普図当否判定テーブルと、高頻度サポートモード中の普図抽選において利用される高頻度サポートモード用の普図当否判定テーブルとを備えている。すなわち、本実施形態では、普図抽選において利用される普図当否判定テーブルとして、以下の2種類の普図当否判定テーブルを備えている。
・普図当否判定テーブル(低頻度サポートモード用)
・普図当否判定テーブル(高頻度サポートモード用)
図454(A)に示すように、低頻度サポートモード中の普図抽選において利用される普図当否判定テーブル(低頻度サポートモード用)には、普図当否判定カウンタCn1の0~65535の65536個の値のうち、0~2の3個の値が普図当たりに当選となる値として設定されており、それ以外の値が普図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、低頻度サポートモード中の普図当否判定の結果は、1/21845.66の確率で普図当たりに当選となる。
「普図当たり」とは、普電開閉実行モードの開始の契機となる判定結果である。一方、「普図外れ」とは、普電開閉実行モードの開始の契機とはならない判定結果である。
図454(B)に示すように、高頻度サポートモード中の普図抽選において利用される普図当否判定テーブル(高頻度サポートモード用)には、普図当否判定カウンタCn1の0~65535の65536個の値のうち、0~65534の65535個の値が普図当たりに当選となる値として設定されており、それ以外の値が普図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、高頻度サポートモード中の普図当否判定の結果は、1/1.0000153の確率で普図当たりに当選となる。
次に、普図種別判定テーブルについて説明する。
図455は、普図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図種別判定カウンタCn2における0~99の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された普図種別判定カウンタCn2の値と、上述した普図当否判定の結果と、普図種別判定テーブルとによって、普通図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する普図種別判定が行なわれる。
図455に示すように、本実施形態の普図種別判定テーブルによれば、普図当否判定の結果が普図当たり当選である場合には、取得された普図種別判定カウンタCn2の値に関わらず、普通図柄の種別(停止図柄の種別)が普通図柄A(普図当たり)と判定され、普図当否判定の結果が普図外れである場合には、取得された普図種別判定カウンタCn2の値に関わらず、普通図柄の種別(停止図柄の種別)が普通図柄Z(普図外れ)と判定される。
普通図柄の種別(停止図柄の種別)のうち、普通図柄A(普図当たり)は、普電開閉実行モードの実行の契機となり、普電開閉実行モードが実行される際に普電開閉シナリオが読み込まれる。普電開閉シナリオは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの制御の態様が記憶された制御プログラムである。
次に、普電開閉シナリオ選択テーブルについて説明する。
図456は、普電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。普電開閉シナリオ選択テーブルは、普図当たりに当選した場合に、普通図柄の種別に対応した普電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。
図456に示すように、本実施形態の普電開閉シナリオ選択テーブルには、普通図柄Aに対応して普電開閉シナリオAが設定されている。すなわち、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定の結果が普通図柄Aとなった場合には、普電開閉実行モードの実行の際に普電開閉シナリオAが選択されることになる。以下、普電開閉シナリオAの詳細について説明する。
普電開閉シナリオAに基づいた普電開閉実行モードが開始されると、まず、0.01秒間の普電オープニング期間が開始され、その後、普電開閉期間が開始される。当該普電開閉期間においては、普通電動役物34bが1回開放し、1回の開放時間は1.0秒に設定されている。普電開閉期間が終了すると、0.01秒間の普電エンディング期間が開始される。
なお、以下の説明では、例えば、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定において特別図柄A(2R確変大当たり)と判定されたことを、「特図抽選において2R確変大当たりに当選した」とも表現する。また、例えば、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定において普通図柄Aと判定されたことを、「普図抽選において普図当たりに当選した」とも表現する。
また、上述した特図抽選の抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである遊技状態を「低確低サポ状態」又は「通常状態」とも称し、特図抽選の抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである遊技状態を「高確低サポ状態」又は「潜伏確変状態(潜確状態)」とも称し、特図抽選の抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態を「低確高サポ状態」又は「時短状態」とも称し、特図抽選の抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態を「高確高サポ状態」又は「確変状態」とも称する。
《9-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図457は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92と、音信号を生成するとともに生成した音信号に基づいてスピーカー46を駆動して音を出力する音出力LSI97と、種々の音声データが格納されたメモリである音声データ用ROM98とが搭載されている。音声データ用ROM98は、音出力LSI97に接続され、音出力LSI97は、信号線を介してMPU92と接続されている。
MPU92は、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
音出力LSI97は、MPU92からの指示に基づいて再生すべき音を生成し、生成した音をスピーカー46から出力するDSP(Digital Signal Processor)である。具体的には、音出力LSI97は、MPU92から再生開始指令を受信すると、その再生開始指令によって指示された再生を開始すべき音を特定し、その特定した音に対応する音声データを音声データ用ROM98から読み出し、再生すべき音を生成する。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92から再生終了指令を受信すると、その再生終了指令により指示された再生を終了すべき音を特定し、その特定した音の再生を終了する。
音出力LSI97は、16チャンネル分の音声チャンネルを有しており、最大16の音を同時に生成し、合成(ミキシング)した上で、スピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92からの指示に従って、音声チャンネル毎に再生中の音の出力を消音(ミュート)に設定し、また、その消音設定を解除することができる。消音に設定された音声チャンネルは、音出力LSI97にて該当する音声データを読み出して再生すべき音を生成するものの、他の音声チャンネルの音とミキシングする場合は、消音設定の対象の音声チャンネルの音のレベルを0にするか、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシング回路に非入力とすることによって、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシングしないようにしている。これにより、消音設定の対象の音声チャンネルの音がスピーカー46から出力されない。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には主制御装置60、演出操作ボタン24が接続されており、MPU92は、主制御装置60から各種コマンドを受信するとともに、演出操作ボタン24の操作態様を示す信号を受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《9-4》本実施形態のパチンコ機10の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10の概要について説明する。
図458は、本実施形態のパチンコ機10における遊技の流れを説明する説明図である。以下では、図458及び上述した図447を用いて、本実施形態のパチンコ機10における遊技の流れを説明する。
本実施形態のパチンコ機10の通常状態F1は、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである遊技状態である。一般的に、遊技者が遊技を開始する際のパチンコ機10の遊技状態は、通常状態F1となっている。通常状態F1において、遊技者は、遊技盤30の中央下部に設けられている第1特図始動口33に遊技球が入球するように発射強度を調整しながら操作ハンドル25を操作して遊技球を発射させる(左打ちをする)。遊技球が第1特図始動口33に入球すると、パチンコ機10の主制御装置60は、上述した第1特図抽選を実行し、第1特別図柄表示部37aにおいて第1特別図柄の変動表示を開始させる。また、パチンコ機10の音声発光制御装置90は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄の変動表示を開始させる。
その後、設定された第1特図変動時間が経過すると、主制御装置60は、第1特別図柄表示部37aにおいて変動中の第1特別図柄を第1特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を第1特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させる。遊技者は、第1特別図柄表示部37aにおいて停止表示された第1特別図柄の表示態様又は図柄表示装置41のメイン表示領域MAにおいて停止表示された装飾図柄の表示態様を確認することによって、第1特図抽選の抽選結果を認識することができる。具体的には、本実施形態では、第1特図抽選の結果が特図大当たりである場合には、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、3つの装飾図柄列Z1~Z3の数字が同一である表示態様(例えば「777」)で停止表示させる。一方、第1特図抽選の結果が特図外れである場合には、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、3つの装飾図柄列Z1~Z3の数字が同一ではない(揃わない)表示態様(例えば「135」)で停止表示させる。
通常状態F1において、遊技者は、第1特図抽選において特図大当たり(2R確変大当たり)に当選することを期待しながら、繰り返し第1特図始動口33に遊技球を入球させる。
ここで、この通常状態F1において、遊技者が通常の遊技の流れに従わずに右打ちをした場合について説明する。通常状態F1において遊技者が右打ちをする場合としては、例えば、通常状態F1において当該パチンコ機10から何かしらの利益が得られないかと右打ちを試してみた場合(当該パチンコ機10を攻略しようとした場合)や、操作ハンドル25を意図せず誤って大きく右に回してしまい、意図せずして右打ちになってしまった場合などが挙げられる。
通常状態F1において、遊技者が右打ちをすると、右側遊技領域PARに向けて発射された遊技球は、閉鎖状態の第1特電入賞装置57の前面側を通過し、振分釘群36aに到達する。振分釘群36aに到達した遊技球は、約1:4の割合で、普図始動ゲート35に至るルートと作用釘領域36cに至るルートとに振り分けられる。より具体的には、本実施形態では、1分間に100個の遊技球が遊技球発射機構81から発射され、右側遊技領域PARに向けて発射された100個の遊技球のうち、約5分の1である約20個の遊技球が普図始動ゲート35に入球し、約5分の4である約80個の遊技球が作用釘領域36cに到達する。そして、本実施形態では、低頻度サポートモードにおける普図抽選において普図当たりに当選する確率は3/65535に設定されているため、実質的に普図抽選において普図当たりに当選することはなく、普通電動役物34bは開放状態に移行しないため、普図始動ゲート35に入球した約20個の遊技球は、第2特図始動口34に入球せずにそのまま作用釘領域36cに至ることになる。すなわち、結果的に、右側遊技領域PARに向けて発射された100個の遊技球の全てが作用釘領域36cに到達することになる。
作用釘領域36cは、複数の遊技釘が設けられた領域であり、当該遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用部として機能する領域である。作用釘領域36cに到達した遊技球は、当該遊技釘から作用を受けてランダムなタイミングで下方に流下していく。作用釘領域36cの下方には、整流釘領域36dが設けられている。
整流釘領域36dは、到達した遊技球を1球ずつ下方に流下するように整流する整流部として機能する領域である。本実施形態では、整流釘領域36dには、隣接した2本ずつの釘が左右対称に設けられており、当該2本ずつの釘の隙間から遊技球が1球ずつ下方に流下可能となっている。整流釘領域36dから1球ずつ流下した遊技球は、電動振分装置36eに到達する。
電動振分装置36eは、回転可能に支持されたV字型の形状を有する作動部材であり、遊技状態に応じて非作動状態(静止状態)と作動状態とになり得るように構成されている。具体的には、本実施形態では、通常状態F1においては、V字の角部が下方を向いた非作動状態(図447(A)参照)となっており、非作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、電動振分装置36eのV字の2つの片の間に一時的に保持された後、電動振分装置36eの背面側の遊技盤30に設けられた入球口である裏面連通入球口36fに誘導されて入球する。
裏面連通入球口36fに入球した遊技球は、遊技盤30の裏面側に導かれ、遊技盤30の裏面側に設けられた第3通路である中央ルートUを流通する。中央ルートUの終点には、裏面連通排球口36gが設けられており、裏面連通入球口36fに入球した遊技球は、中央ルートUを流通した後、裏面連通排球口36gから再び遊技盤30の表面側に導かれる。裏面連通排球口36gの下方には、遊技球が入球可能な第3入球部である下部入球口36hが設けられており、裏面連通排球口36gから遊技盤30の表面側に排出された遊技球は、下部入球口36hに入球可能となっている。
下部入球口36hの内部には、第1内部通路36h1と、第2内部通路36h2と、下部入球口36hに入球した遊技球を第1内部通路36h1と第2内部通路36h2とのいずれかに振り分ける振分弁36h3と、が設けられている。振分弁36h3は、下部入球口36hに入球した遊技球を第1内部通路36h1に振り分ける第1振分状態と、下部入球口36hに入球した遊技球を第2内部通路36h2に振り分ける第2振分状態と、を交互に繰り返す動作をしており、本実施形態では、下部入球口36hに入球した遊技球を1:1の割合で第1内部通路36h1と、第2内部通路36h2とに振り分けるように動作している。
第1内部通路36h1の先には入賞口36h1aが設けられており、入賞口36h1aに遊技球が入球した場合には1個の遊技球が賞球として払い出される。一方、第2内部通路36h2の先にはアウト口36h2aが設けられており、アウト口36h2aに遊技球が入球した場合には賞球は払い出されない。すなわち、下部入球口36hに1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下となる。
上述したように、通常状態F1において、遊技者が右打ちをした場合には、右側遊技領域PARに向けて1分間に発射された100個の遊技球の全てが作用釘領域36c及び整流釘領域36dに到達して裏面連通入球口36fに入球する。そして、裏面連通入球口36fに入球した100個の遊技球のうち、約50個の遊技球が最終的に入賞口36h1aに入球し、約50個の遊技球が最終的にアウト口36h2aに入球する。すなわち、通常状態F1において、遊技者が右打ちをしても、発射された遊技球の個数(=100個)よりも、賞球として払い出された遊技球の個数(=約50個)の方が少なくなるため、遊技者は利益を得ることができず、メリットはない。したがって、本実施形態の構成によれば、通常状態F1において遊技者が右打ちをして利益を得ようとすることを断念させることができる。この結果、遊技者は、通常状態F1においては、右打ちをせず、左打ちをして遊技球を第1特図始動口33に入球させ、第1特図抽選において特図大当たり(2R確変大当たり)に当選することを目指して遊技を行なうことになる。
通常状態F1において遊技者が左打ちをした場合についての説明に戻る。
通常状態F1において、遊技者が左打ちをして遊技球が第1特図始動口33に入球し、第1特図抽選が実行されて2R確変大当たりに当選すると、パチンコ機10の遊技状態は、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2に移行する。本実施形態では、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2では、第1特電入賞装置57の第1特別電動役物57bが2回開放する。また、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2が開始されると、音声発光制御装置90は、第1特別電動役物狙い右打ち報知演出を開始する。第1特別電動役物狙い右打ち報知演出は、第1特別電動役物57bに遊技球が到達可能な発射態様である右打ちを促す演出であり、本実施形態では、第1特別電動役物狙い右打ち報知演出として、図柄表示装置41の表示面41aに「右打ち」といった文字列と右向きの矢印とを組み合わせた画像を表示させ、スピーカー46から「右打ちして右上にある第1特別電動役物を狙ってね!」といった音声を出力させる演出を実行する。第1特別電動役物狙い右打ち報知処理によって「右打ち」すべきことを認識した遊技者は、右打ちをすることによって、第1大入賞口57aに遊技球を入球させ、賞球を獲得することが可能となる。
さらに、特電開閉実行モードF2においては、第1特別電動役物57bが開放するため、遊技者は、第1大入賞口57a内のV確入賞口57avに遊技球を入球させることができる。本実施形態では、第1大入賞口57aに入球した遊技球はそのままV確入賞口57avに入球するように構成されている。V確入賞口57avに遊技球が入球した場合には、音声発光制御装置90は、遊技者に高確率モードといった利益が付与されることを示唆する演出であるV入賞演出を実行する。そして、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2の終了後における抽選モードは高確率モードとなり、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。すなわち、V確入賞口57avに遊技球が入球すると、遊技状態が通常状態(低確低サポ状態)から高確高サポ状態に移行する。一方、V確入賞口57avに遊技球が入球しなかった場合(すなわち、第1大入賞口57aに遊技球が入球しなかった場合)には、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2の終了後における抽選モードは低確率モードとなり、サポートモードは低頻度サポートモードとなり、再び通常状態F1に移行する。以下では、2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2においてV確入賞口57avに遊技球が入球した場合について説明する。
2R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF2が終了すると、パチンコ機10の遊技状態は、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態F3に移行する。
高確高サポ状態F3に移行すると、電動振分装置36eは、到達した遊技球を第1通路である左側ルートLに振り分ける左側振分状態(図447(B)に示すV字の角部が右側上方を向いた状態)と、到達した遊技球を第2通路である右側ルートRに振り分ける右側振分状態(図447(C)に示すV字の角部が左側上方を向いた状態)と、を交互に繰り返す作動状態となる。
本実施形態のパチンコ機10では、後述するように、遊技者は、作動状態となっている作動部材としての電動振分装置36eに遊技球を到達させることによって大きな利益を得ることが可能となる。そこで、本実施形態では、作動部材が作動状態となっている状況において、作動部材に遊技球が到達可能な発射態様で遊技球を発射させることを促す演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、電動振分装置36eが作動状態となっている高確高サポ状態F3において、電動振分装置36eに遊技球が到達可能な発射態様で遊技球を発射させること(右打ちをすること)を促す演出として電動振分装置狙い右打ち報知演出を実行可能に構成されている。より具体的には、本実施形態では、図459に示すように、電動振分装置狙い右打ち報知演出として、図柄表示装置41の表示面41aに「右打ち」といった文字列と右向きの矢印とを組み合わせた画像GD1、女性キャラクター画像GA及び「右打ちして右側にある電動振分装置を狙ってね!」といった文字列GBを表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。したがって、遊技者に対して、作動状態となっている電動振分装置36eに遊技球を到達させるべき状況であることを明確に認識させることができる。
高確高サポ状態F3において、電動振分装置狙い右打ち報知演出によって「右打ち」すべきことを認識した遊技者が右打ちをすると、通常状態F1の場合と同様に、右側遊技領域PARに向けて発射された遊技球は、閉鎖状態の第1特電入賞装置57の前面側を通過し、振分釘群36aに到達する。振分釘群36aに到達した遊技球は、約1:4の割合で、普図始動ゲート35に至るルートと作用釘領域36cに至るルートとに振り分けられる。より具体的には、本実施形態では、1分間に100個の遊技球が遊技球発射機構81から発射され、右側遊技領域PARに向けて発射された100個の遊技球のうち、約5分の1である約20個の遊技球が普図始動ゲート35に入球し、約5分の4である約80個の遊技球が作用釘領域36cに到達する。しかしながら、高確高サポ状態F3では、普図抽選において普図当たりに当選する確率は65534/65535に設定されており、普図変動時間は、普図抽選の結果に関わらず0.01秒に設定され、普電開閉実行モードにおける普図オープニング期間は0.01秒に設定され、普図開閉期間における開放時間は1.0秒に設定され、普図エンディング期間は0.01秒に設定される。さらに、本実施形態では、普図始動ゲート35に入球した遊技球が普通電動役物34bに到達するまでに要する時間は0.2秒程度である。したがって、高確高サポ状態F3では、普図始動ゲート35に入球した遊技球が到達するタイミングでほぼ100%の確率で普通電動役物34bが開放状態となり、当該遊技球がそのまま第2特図始動口34に入球することになる。
この結果、高確高サポ状態F3では、右側遊技領域PARに向けて発射された100個の遊技球のうち、約5分の1である約20個の遊技球が第2特図始動口34に入球し、約5分の4である約80個の遊技球が作動状態の電動振分装置36eに到達する。
電動振分装置36eの作動状態では、電動振分装置36eの背面側にある裏面連通入球口36fがV字の角部によって封じられているため、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、裏面連通入球口36fに入球することが不可能となり、左側ルートL又は右側ルートRに振り分けられることになる。本実施形態では、電動振分装置36eは、作動状態では、左側振分状態を0.3秒間維持した後、0.05秒間をかけて右側振分状態に移行し、右側振分状態を0.6秒間維持した後、再び0.05秒間をかけて左側振分状態に移行し、左側振分状態を0.3秒間維持するといった動作を繰り返す。この結果、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、1:2の割合で左側ルートLと、右側ルートRとに振り分けられる。すなわち、作動状態の電動振分装置36eに到達した約80個の遊技球のうち、約27個の遊技球が左側ルートLに振り分けられ、約53個の遊技球が右側ルートRに振り分けられることになる。左側ルートLに振り分けられた遊技球は、第2特電入賞装置58の右端側に導かれる。一方、右側ルートRに振り分けられた遊技球は、第2入球部である右側入賞口36iに導かれて入球し、第2特典である1個の賞球が払い出される。
第2特電入賞装置58の右端側に到達した遊技球は、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上を左端側に向けて転動するが、左端まで転動し切って特別入賞口32sに到達する前に第2特別電動役物58bが開放した場合には、当該遊技球は、第2大入賞口58aに入球することとなり、特別入賞口32sに入球することはない。一方、第2特別電動役物58bが開放せずに2秒以上閉鎖状態を維持していた場合には、第2大入賞口58aには入球せず、特別入賞口32sに入球することになる。
ここで、高確高サポ状態F3では、上述したように、右側遊技領域PARに向けて発射された100個の遊技球のうち、約5分の1である約20個の遊技球が第2特図始動口34に入球するため、第2特図抽選が実行されることになる。そして、本実施形態では、第2特別図柄の変動時間である第2特図変動時間を、短変動時間(0.1秒)と、20秒~180秒の長変動時間とに設定可能に構成されている。また、本実施形態では、第2特図抽選の結果として「外れ」が設定されておらず、第2特図抽選の結果は、特図大当たり当選以外は全て特定結果である特図小当たりに当選となる。
第2特別図柄の変動中においては、特図大当たり当選や特図小当たり当選に基づく特電開閉実行モードが発生することはなく、第2特別電動役物58bは閉鎖状態を維持する。そして、第2特電入賞装置58の右端側に到達し、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上を左端側に向けて転動する遊技球は、第2特別電動役物58bが開放せずに2秒以上閉鎖状態を維持していた場合には、第2大入賞口58aには入球せず、特別入賞口32sに入球することになる。一方、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上を左端側に向けて転動する遊技球は、左端まで転動し切って特別入賞口32sに到達する前に第2特別電動役物58bが開放した場合には、当該遊技球は、第2大入賞口58aに入球することとなり、特別入賞口32sに入球することはない。
具体的には、例えば、第2特図変動時間として長変動時間(20秒)が設定され、当該第2特図抽選において特図小当たりに当選した場合には、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上を左端側に向けて転動する遊技球は、第2特別電動役物58bが開放せずに閉鎖状態を20秒間維持するため、第2大入賞口58aには入球せず、特別入賞口32sに入球することになる。一方、第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定され、当該第2特図抽選において特図小当たりに当選した場合には、閉鎖状態の第2特別電動役物58bの板状部材の上を左端側に向けて転動する遊技球は、左端まで転動し切って特別入賞口32sに到達する前に当該特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されて第2特別電動役物58bが開放して第2大入賞口58aに入球することになる。
すなわち、高確高サポ状態F3では、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持している期間が長いほど、第2特電入賞装置58の右端側に到達した遊技球のうち、特別入賞口32sに入球する遊技球の個数が多くなる。換言すれば、高確高サポ状態F3において設定される第2特図変動時間が長いほど、第2特別電動役物58bが閉鎖を維持している期間が長くなるので、特別入賞口32sに入球する遊技球の個数が多くなる。そして、本実施形態では、特別入賞口32sに遊技球が入球した場合に払い出される賞球数は15個に設定されている。したがって、本実施形態では、高確高サポ状態F3において設定される第2特図変動時間が長いほど、遊技者は、多くの賞球を獲得することが可能となる。
そして、高確高サポ状態F3において、第2特図抽選における第2特図変動時間が経過し、当該第2特図抽選の結果、2R通常大当たりに当選すると、高確高サポ状態F3は終了し、パチンコ機10の遊技状態は、2R通常大当たりに基づく特電開閉実行モードF4に移行する。
2R通常大当たりに基づく特電開閉実行モードF4においては、第2特別電動役物58bが2回開放するが、第2大入賞口58aに遊技球が入球した場合に払い出される賞球数は2個に設定されているため、遊技者は多くの賞球を獲得することはできない。
特電開閉実行モードF4が終了すると、上述した通常状態F1に移行する。遊技者は、右打ちから左打ちに戻し、第1特図始動口33に遊技球を入球させて、再び第1特図抽選において特図大当たりに当選することを目指して遊技を行なう。
一方、高確高サポ状態F3において、第2特図抽選における第2特図変動時間が経過し、当該第2特図抽選の結果、16R確変大当たりに当選すると、高確高サポ状態F3は終了し、パチンコ機10の遊技状態は、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5に移行する。
16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5では、第1特電入賞装置57の第1特別電動役物57bが16回開放するので、遊技者は、右打ちをすることによって、第1大入賞口57aに遊技球を入球させ、多くの賞球を獲得することが可能となる。
さらに、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5においては、第1特別電動役物57bが開放するため、遊技者は、第1大入賞口57a内のV確入賞口57avに遊技球を入球させることができる。V確入賞口57avに遊技球が入球した場合には、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5の終了後における抽選モードは高確率モードとなり、サポートモードは高頻度サポートモードとなり、再び高確高サポ状態F3に移行する。一方、V確入賞口57avに遊技球が入球しなかった場合には、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5の終了後における抽選モードは低確率モードとなり、サポートモードは低頻度サポートモードとなり、通常状態F1に移行する。
このように、本実施形態では、高確高サポ状態F3において特図大当たりに当選し、2R通常大当たりに振り分けられるということは、多くの賞球を獲得することのできる遊技者にとって有利な状態(高確高サポ状態F3)が終了してしまうことを意味する。一方、高確高サポ状態F3において特図大当たりに当選し、16R確変大当たりに振り分けられるということは、16R確変大当たりに基づく特電開閉実行モードF5において多くの賞球を獲得することができ、かつ、多くの賞球を獲得することのできる遊技者にとって有利な状態(高確高サポ状態F3)がさらに継続するので、最も多くの利益が得られる遊技者にとって最高の結果になることを意味する。しかしながら、本実施形態では、第2特図抽選において特図大当たりに当選した場合において16R確変大当たりに振り分けられる割合が50%である。したがって、遊技者は、高確高サポ状態F3において、積極的に特図大当たりに当選して欲しいとは願わず、特図大当たりに当選せずになるべく長く高確高サポ状態F3が継続すること、及び、なるべく長い第2特図変動時間が設定されて第2特図抽選の結果が特図小当たりになること、特図大当たりに当選する場合には2R通常大当たりではなく、16R確変大当たりに振り分けられること、を期待しながら遊技を行なう。
次に、上述した高確高サポ状態F3において実行され得る演出や、図柄表示装置41に表示され得る情報や画像について説明する。
本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、特定有利結果が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、16R確変大当たりが発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出であるリーチ演出を実行可能に構成されている。より具体的には、本実施形態では、図460(A)に示すように、リーチ演出として、遊技者側を意味する女性キャラクターと敵側を意味する海賊キャラクターとが戦闘を行なうバトル演出を実行可能である。なお、リーチ演出としてのバトル演出の実行中においても、上述した電動振分装置狙い右打ち報知演出の一部が実行されており、図柄表示装置41の表示面41aに「右打ち」といった文字列と右向きの矢印とを組み合わせた画像GD1が表示される。以下に説明する高確高サポ状態F3において実行される他の演出の実行中においても同様である。
そして、遊技者に有利な16R確変大当たりに当選した場合には、バトル演出の後に、当該戦闘の結果(抽選の結果)を告知するバトル結果演出として、バトルに勝利したことを告知するバトル勝利演出を実行し(図460(B))、遊技者に不利な2R通常大当たりに当選した場合には、バトル結果演出として、バトルに敗北したことを告知するバトル敗北演出を実行し(図460(C))、遊技者に有利でも不利でもない特図小当たりに当選した場合には、バトル結果演出として、バトルが引き分けに終わったことを告知するバトル引き分け演出(図460(D))を実行する。
このように、本実施形態では、第2特別図柄の変動表示の実行中に、特定有利結果である16R確変大当たりが発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出であるリーチ演出を実行可能に構成されているので、16R確変大当たりが発生して第2特別図柄の変動表示の終了後に遊技者に有利な高確高サポ状態F3が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、左側ルートLに振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球せずに、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な16R確変大当たりが発生しなかったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出であるカウントダウン演出を実行可能に構成されている。より具体的には、本実施形態では、図461に示すように、カウントダウン演出として、第2特別図柄の変動表示が終了するまでの時間を示す画像G1を表示する演出を実行する。このカウントダウン演出を実行することにより、第2特別図柄の変動表示が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該カウントダウン演出において表示される数値情報から、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機とは異なり、遊技者にとって好機な状態が、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中である。しかしながら、初めて本パチンコ機10で遊技を行なった遊技者にとっては容易に理解できない場合がある。そこで、本実施形態では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出である好機示唆演出を実行可能に構成されている。より具体的には、本実施形態では、図461に示すように、好機示唆演出として、女性キャラクター画像G2及び「変動中にたくさん球を入れてね!賞球を獲得できるチャンスタイムだよ!」といった文字列G3を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。したがって、遊技者に対して、この長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機とは異なり、第2大入賞口58aに入球した遊技球の個数ではなく、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数が遊技者にとって重要となる。そこで、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数に関する情報を表示可能に構成されている。具体的には、図461に示すように、高確高サポ状態F3に移行後に特別入賞口32sに入球した遊技球の個数及び特別入賞口32sに遊技球が入球することによって得られた賞球の個数を示す画像G4を図柄表示装置41に表示させる。したがって、本実施形態のパチンコ機10において重要な特別入賞口32sに入球した遊技球の個数を遊技者に注目させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機とは異なり、遊技者が獲得を目指す利益は、第5入球部としての第2大入賞口58aに遊技球が入球することによって払い出される賞球ではなく、第1入球部としての特別入賞口32sに遊技球が入球することによって払い出される賞球である。そこで、本実施形態では、第1入球部に遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、特別入賞口32sに遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出として特別入賞口入球演出を実行可能に構成されている。より具体的には、本実施形態では、図461に示すように、特別入賞口入球演出として、図柄表示装置41の表示面41aに、遊技球が特別入賞口32sに入球したタイミングで「そこに入球するといっぱい賞球が出るよ!」といった文字列GCを表示させるとともに、スピーカー46に、遊技球が特別入賞口32sに入球したタイミングで「ピコン!」といった大きな効果音を出力させ、その後「ドドドド!」といった大量の賞球が払い出されているような効果音を出力させる演出を実行する。したがって、遊技者に対して、自身が獲得を目指す利益は、第2大入賞口58aに遊技球が入球することによって払い出される賞球ではなく、特別入賞口32sに遊技球が入球することによって払い出される賞球であることを明確に認識させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機10とは異なり、第2特別図柄の変動表示の後の抽選結果だけでなく、第2特別図柄の変動表示の期間がどれだけ長く続くのかということが遊技者にとって重要となる。そこで、本実施形態では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、第1の演出を実行し、当該第1の演出に連続して当該第1の演出とは異なる第2の演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、ステップアップ演出1を実行し、ステップアップ演出1に連続してステップアップ演出2を実行可能に構成されている。より具体的には、図462(A)に示すように、ステップアップ演出1として、女性キャラクター画像G5及び「ステップ1!この変動はいつまで続くかな?」といった文字列G6を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。そして、図462(B)に示すように、ステップアップ演出2として、クジラのキャラクター画像G7及び「ステップ2!まだまだこの変動は続くよ!」といった文字列G8を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。したがって、遊技者に対して、ステップアップ演出1が実行された場合に、当該ステップアップ演出1の後に連続してステップアップ演出2が実行されて当該第2特別図柄の変動表示がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態パチンコ機10では、電動振分装置36eが非作動状態と作動状態とになり得るが、初めて本実施形態のパチンコ機10で遊技を行なった遊技者は、この電動振分装置36eの状態の違いが遊技状態の違いに起因していることを知らないため、電動振分装置36eが非作動状態である通常状態F1から、電動振分装置36eが作動状態である高確高サポ状態F3に移行した場合であっても、遊技者は遊技状態が移行したことに気付かないおそれがある。そこで、本実施形態では、作動部材が非作動状態である第1遊技状態において第1の背景画像を表示可能であり、作動部材が作動状態である第2遊技状態において第1の背景画像とは異なる第2の背景画像を表示可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、電動振分装置36eが非作動状態である通常状態F1において通常状態F1用背景画像を表示可能であり、電動振分装置36eが作動状態である高確高サポ状態F3において高確高サポ状態F3用背景画像を表示可能に構成されている。より具体的には、本実施形態では、通常状態F1用背景画像として、青色の海の中の背景画像を表示可能であり、高確高サポ状態F3用背景画像として、赤色の海の中の背景画像を表示可能である。したがって、遊技者は、遊技状態が移行したことに容易に気づくことが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一般的なパチンコ機10とは異なり、第5入球部としての第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることは、遊技者に有利なことではなく不利なことである。そこで、本実施形態では、切替部によって第5入球部の入球口が入球可能状態となる場合であっても、第5入球部の入球口が入球可能状態となることを示唆する演出を実行しないように構成されている。具体的には、本実施形態では、第2特別電動役物58bによって第2大入賞口58aが開放状態となる場合であっても、第2大入賞口58aが開放状態となることを示唆する演出を実行しないように構成されている。したがって、遊技者に対して、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
以下、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機における課題を述べた後、本実施形態のパチンコ機10の利点について具体的に説明する。
従来、大当たり当選以外で出球を増やしたいという要望があり、その要望に応えるために、高確率で小当たりに当選可能であり、小当たりに当選すればするほど遊技者の手持ちの遊技球が増加する遊技状態(いわゆる小当たりラッシュ)を備えるパチンコ機が開発された。従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、小当たりラッシュ中において、第2特図抽選において小当たりに当選し、第2特別図柄の変動表示が小当たりに対応した図柄で停止した場合に、特別電動役物が開放して大入賞口に遊技球が入球可能となる。すなわち、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、遊技者は、第2特図抽選において小当たりに当選したことに基づいて特別電動役物が開放した場合に利益を得ることができる。
しかし、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行される第2特図抽選は、大当たりを抽選するものでもあるため、大当たりに当選するか否かの期待度を示唆するリーチ演出が実行される場合があり、当該リーチ演出が実行されている期間(第2特別図柄の変動表示の実行中の期間)は小当たりが発生しないため、遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまい、小当たり当選による特別電動役物の開放によって利益を得たい遊技者にとっては非常に歯痒い時間となってしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機の中には、小当たりラッシュ中は常に遊技球の発射を継続させなければ小当たりによる利益を得ることができないパチンコ機が存在する。具体的には、小当たりに当選することになる第2特別図柄の変動表示の実行中にもリーチ演出が実行され得るパチンコ機であって、遊技者が、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)に遊技球の浪費を避けようと止め打ち(遊技球の発射を一時的に止めること)をすると、当該リーチ演出の終盤又は終了時に小当たり当選を確認してから遊技球を発射させても、当該小当たり当選に基づく特別電動役物の開放中に遊技球を当該特別電動役物に到達させることができないパチンコ機である。このようなパチンコ機においては、遊技者は、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)であっても、変動表示の停止後に発生し得る小当たりによる利益を得るためには止め打ちをすることができず、遊技球の浪費を余儀なくされ、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が外れになった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られず、さらに当該変動表示の停止後にも小当たりによる利益が得られないので、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
さらに、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が小当たりラッシュが終了することになる結果(出玉のない通常大当たり)になり、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうため、非常に不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
このように、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中の期間(第2特別図柄の変動中の期間)は、遊技者にとって、小当たりによる利益を得ることができない非常に歯痒い期間であり、また、止め打ちもできずに遊技球の浪費を余儀なくされる不愉快な期間であり、さらに、リーチ演出に係る第2特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題があった。
また、近年では、演出の迫力を増すために遊技盤の中央に配置される液晶ディスプレイの大型化が進んでおり、遊技球が流通可能な遊技領域が狭くなりつつある。このため、上述した従来の小当たりラッシュの課題を解決するための新規の遊技性を実現するための構成を採用するためには、遊技球を効率よく流下させて新規な遊技仕様に応じた領域へ導くための新規な機構を遊技盤に効率良く配置する必要があるといった課題があった。
以上の課題に対して、本実施形態では、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、左側ルートLに振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球せずに、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、第2特図抽選において遊技者に有利な特図大当たり(出玉もありラッシュも継続する16R確変大当たり)に当選せずに、遊技者に不利な特図大当たり(出玉がなくラッシュも終了してしまう2R通常大当たり)に当選して高確高サポ状態F3が終了してしまったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができるので、高確高サポ状態F3の終了直前に多量の賞球が払い出されるといった爽快感と満足感を遊技者に与えることができるとともに、当該高確高サポ状態F3が終了してしまったことに対する遊技者の怒りや喪失感を和らげることが可能となる。このように、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、電動振分装置36eが非作動状態である通常状態F1においては、電動振分装置36eに到達した遊技球は中央ルートUを流下するため第2特別電動役物58bに到達することができない。一方、上述した従来の小当たりラッシュの課題を解決した新規なラッシュ状態である高確高サポ状態F3では電動振分装置36eが作動状態となり、当該新規なラッシュ状態において電動振分装置36eに到達した遊技球は左側ルートL又は右側ルートRを流下し、左側ルートLに振り分けられた遊技球は第2特別電動役物58bに導かれることになる。したがって、本実施形態によれば、通常状態F1においては、遊技者は電動振分装置36eを狙って遊技球を発射させても利益を得ることができず、一方、上述した従来の小当たりラッシュの課題を解決した新規なラッシュ状態である高確高サポ状態F3(作動部材が作動状態である遊技状態)においては、遊技者は電動振分装置36eを狙って遊技球を発射させることによって遊技球を効率良く電動振分装置36eに到達させることができるといった新規な遊技性を実現することができる。
さらに、本実施形態では、設定される第2特図変動時間の長さによって遊技者の有利度(遊技者が獲得することのできる賞球の個数)が変化するといった新たな遊技性を提供することができる。具体的には、本実施形態では、第2特図変動時間として設定される変動時間が長いほど、遊技者が獲得することのできる賞球数が多くなる。したがって、第2特図変動時間として長い変動時間が設定されて欲しいといった従来にない新しい期待感を遊技者に提供することができる。
また、本実施形態では、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持することが遊技者にとって有利な事象となっている。これに対して、従来の一般的なパチンコ機では、小当たりに当選して特別電動役物が開放することが遊技者にとって有利な事象となっている。すなわち、本実施形態によれば、遊技者にとって有利な事象が従来とは逆になっているといった新たな遊技性を提供することができる。
さらに、本実施形態によれば、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に変動可能な機能(いわゆる同時変動機能)を有さなくても、遊技者が多くの賞球を獲得することのできる遊技状態(いわゆるラッシュ)を実現することができる。同時変動機能を有するパチンコ機では、制御が複雑化するといった課題や、ラッシュ終了後の残存保留をどのように処理するのかといった課題が生じるが、本実施形態によれば、同時変動機能を有さないため、これらの課題が生じないといった効果を奏することができる。
さらに、本実施形態によれば、高確高サポ状態F3において払い出される賞球は、特別入賞口32sに遊技球が入球したことに基づく賞球である。換言すれば、高確高サポ状態F3において払い出される賞球は、特別電動役物(第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58b)の作動に基づく賞球ではない。したがって、本実施形態によれば、当該パチンコ機10の役物比率及び連続役物比率の値を低減することができ、当該パチンコ機10に設定可能な賞球数の幅を広げることが可能となる。
また、本実施形態によれば、内部抽選の結果が特定結果である場合の変動表示の変動表示時間として、短変動時間と、短変動時間よりも長い長変動時間とを設定可能であり、切替部は、遊技球を所定期間転動させて第5入球部に入球させ得る転動部を備え、変動表示時間として長変動時間が設定されている場合に切替部は入球不能状態に設定され、作動状態の作動部材に到達して第1通路に振り分けられた遊技球は第1入球部に入球可能である。具体的には、本実施形態では、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として、短変動時間(0.1秒)と、長変動時間(20秒~180秒)とを設定可能であり、第2特別電動役物58bは、遊技球を所定期間転動させて第2大入賞口58aに入球させ得る板状部材を備え、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されている場合に第2特別電動役物58bは閉鎖状態に設定され、作動状態の電動振分装置36eに到達して左側ルートLに振り分けられた遊技球は特別入賞口32sに入球可能である。
したがって、本実施形態によれば、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が板状部材の上を転動し切る前に短変動時間(0.1秒)が経過して第2特別電動役物58bが入球可能状態となるので、第2大入賞口58aに入球することになり、特別入賞口32sに到達することができない。上述したように、第2大入賞口58aに設定されている賞球数は2個であるため、遊技球が特別入賞口32sに到達することができずに第2大入賞口58aに入球した場合には、遊技者にはほとんど利益がない。
一方、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、長変動時間(20秒~180秒)が経過する前に板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに到達し、当該特別入賞口32sに入球可能となる。上述したように、特別入賞口32sに設定されている賞球数は15個であるため、遊技球が第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに入球した場合には、遊技者は多くの利益を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、第2特図変動時間として設定される期間の長さに応じて、左側ルートLに振り分けられた遊技球が、特別入賞口32sに到達できずに第2大入賞口58aに入球する状況(すなわち、遊技者が利益を得ることができない状況)と、特別入賞口32sに到達して当該特別入賞口32sに入球可能な状況(すなわち、遊技者が利益を得ることができる状況)とを創出することができる。
この結果、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の電動振分装置36eに到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、第1入球部への遊技球の入球によって付与される価値は、第5入球部への遊技球の入球によって付与される価値よりも高い構成を採用している。具体的には、特別入賞口32sへの遊技球の入球によって付与される賞球(15個)は、第2大入賞口58aへの遊技球の入球によって付与される賞球(2個)よりも多い構成を採用している。この構成を採用した理由について説明する。本実施形態では、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されている場合には、閉鎖状態に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、長変動時間(20秒~180秒)が経過する前に板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに到達し、当該特別入賞口32sに入球可能となる。そして、本実施形態によれば、特別入賞口32sへの遊技球の入球によって付与される賞球(15個)は、第2大入賞口58aへの遊技球の入球によって付与される賞球(2個)よりも多いので、第2特図変動時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、第1特典を付与する第1入球部に遊技球が入球可能な第1通路と、第2特典を付与する第2入球部に遊技球が入球可能な第2通路と、第3入球部に遊技球が入球可能な第3通路とを備える。さらに、所定の作動条件の成立に基づいて遊技球を第1通路又は第2通路に流下させ得る作動状態となり、非作動状態では遊技球を第3通路に流下させる作動部材を備える。そして、遊技者にとっての価値は、第1通路は第2通路よりも高く、第2通路は第3通路よりも高い。具体的には、15個の賞球を付与する特別入賞口32sに遊技球が入球可能な左側ルートLと、1個の賞球を付与する右側入賞口36iに遊技球が入球可能な右側ルートRと、下部入球口36hに遊技球が入球可能な中央ルートUとを備える。さらに、高確高サポ状態F3へ移行したことに基づいて遊技球を左側ルートL又は右側ルートRに流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を中央ルートUに流下させる電動振分装置36eを備え、遊技者にとっての価値は、左側ルートLは右側ルートRよりも高く、右側ルートRは中央ルートUよりも高い。
したがって、本実施形態によれば、作動部材が作動している作動状態を、作動部材が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して作動部材が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動部材に到達した遊技球が第1通路を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。具体的には、電動振分装置36eが左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態を、電動振分装置36eが作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、高確高サポ状態F3へ移行して電動振分装置36eが作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が左側ルートLを流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本実施形態によれば、作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する第1通路及び第2通路と、非作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する第3通路とは、遊技盤30の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備える。具体的には、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が流下する左側ルートL及び右側ルートRと、非作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が流下する中央ルートUとは、遊技盤30の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備える。
したがって、本実施形態によれば、遊技盤30の狭い領域に3つの通路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する通路(第1通路及び第2通路)と、非作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する通路(第3通路)とを明確に区別して認識させることができる。具体的には、遊技盤30の狭い右側遊技領域PARに遊技球を所定の領域に導く3つのルートを効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が流下するルート(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が流下するルート(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本実施形態によれば、第3入球部に1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である。具体的には、下部入球口36hに1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である。この構成を採用した理由について説明する。非作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、中央ルートUを通って下部入球口36hに入球することになるが、下部入球口36hに1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である。したがって、本実施形態によれば、非作動状態の電動振分装置36eを狙って右打ちをしても、遊技者は、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。この結果、本実施形態によれば、通常状態F1においては左打ちをすることが本来の遊技の流れである本パチンコ機10において、遊技者が非作動状態の電動振分装置36eを狙って右打ちをすることを抑制することができる。
さらに、本実施形態によれば、作動部材は、所定の作動状態において、遊技球が必ず第1通路又は第2通路に流下するように構成されており、遊技球が流下する割合は、第2通路の方が第1通路よりも多くなるように構成されている。具体的には、電動振分装置36eは、左側振分状態又は右側作動状態において、遊技球が必ず左側ルートL又は右側ルートRに流下するように構成されており、遊技球が流下する割合は、右側ルートRの方が左側ルートLよりも多くなるように構成されている。より具体的には、本実施形態では、電動振分装置36eは、作動状態では、左側振分状態を0.3秒間維持した後、0.05秒間をかけて右側振分状態に移行し、右側振分状態を0.6秒間維持した後、再び0.05秒間をかけて左側振分状態に移行し、左側振分状態を0.3秒間維持するといった動作を繰り返す。この結果、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、1:2の割合で左側ルートLと、右側ルートRとに振り分けられる。この構成を採用した理由について説明する。この構成によれば、高確高サポ状態F3において、遊技者が、価値の高い左側ルートLのみに遊技球が流下するように電動振分装置36eの作動のタイミングを計って遊技球を発射させても、遊技球が流下する割合は、右側ルートRの方が左側ルートLよりも多くなるので、遊技者に、価値の高い左側ルートLのみに遊技球が流下するように電動振分装置36eの作動のタイミングを計って遊技球を発射させることを断念させることができる。
さらに、本実施形態によれば、第3通路は、所定遊技状態において、第3入球部にしか遊技球が入球しないように構成されている。具体的には、中央ルートUは、通常状態F1において、下部入球口36hにしか遊技球が入球しないように構成されている。したがって、通常状態F1において、遊技者が中央ルートUを遊技球が流通するように狙っても、最も価値の低い下部入球口36hにしか遊技球が入球しないので、遊技者にとってメリットがない。したがって、本実施形態によれば、通常状態F1において遊技者が中央ルートUを狙って右打ちをすることを抑制することができる。
さらに、本実施形態によれば、作動部材に至るまでの流路に、遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用部と、遊技球を1球ずつ流下可能に整流する整流部とを備える。具体的には、電動振分装置36eに至るまでの流路に、遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用釘領域36cと、遊技球を1球ずつ流下可能に整流する整流釘領域36dとを備える。この構成によれば、遊技球が電動振分装置36eに至るタイミングをランダムにすることができるとともに、電動振分装置36eに至る遊技球を1球ずつにすることができる。したがって、本実施形態によれば、遊技球が電動振分装置36eに至るタイミングがランダムになるので、遊技者に、価値の高い左側ルートLのみに遊技球が流下するように電動振分装置36eの作動のタイミングを計って遊技球を発射させることを断念させることができるとともに、作動状態の電動振分装置36eによって遊技球を必ず1球ずつ左側ルートL又は右側ルートRに振り分けることができるので、1球ずつ振り分けられた遊技球に遊技者を注目させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、特定有利結果が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、16R確変大当たりが発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出であるリーチ演出を実行可能に構成されている。したがって、本実施形態によれば、16R確変大当たりが発生して第2特別図柄の変動表示の終了後に遊技者に有利な高確高サポ状態F3が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、左側ルートLに振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球せずに、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な16R確変大当たりが発生しなかったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出であるカウントダウン演出を実行可能に構成されている。したがって、本実施形態によれば、第2特別図柄の変動表示が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該カウントダウン演出において表示される数値情報から、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出である好機示唆演出を実行可能に構成されている。したがって、本実施形態によれば、遊技者に対して、この長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態F3において、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数に関する情報を表示可能に構成されている。したがって、本実施形態のパチンコ機10において重要な特別入賞口32sに入球した遊技球の個数を遊技者に注目させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、第1入球部に遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、特別入賞口32sに遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出として特別入賞口入球演出を実行可能に構成されている。したがって、遊技者に対して、自身が獲得を目指す利益は、第2大入賞口58aに遊技球が入球することによって払い出される賞球ではなく、特別入賞口32sに遊技球が入球することによって払い出される賞球であることを明確に認識させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、第1の演出を実行し、当該第1の演出に連続して当該第1の演出とは異なる第2の演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、ステップアップ演出1を実行し、ステップアップ演出1に連続してステップアップ演出2を実行可能に構成されている。したがって、遊技者に対して、ステップアップ演出1が実行された場合に、当該ステップアップ演出1の後に連続してステップアップ演出2が実行されて当該第2特別図柄の変動表示がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態パチンコ機10では、作動部材が非作動状態である第1遊技状態において第1の背景画像を表示可能であり、作動部材が作動状態である第2遊技状態において第1の背景画像とは異なる第2の背景画像を表示可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、電動振分装置36eが非作動状態である通常状態F1において通常状態F1用背景画像を表示可能であり、電動振分装置36eが作動状態である高確高サポ状態F3において高確高サポ状態F3用背景画像を表示可能に構成されている。したがって、遊技者は、遊技状態が移行したことに容易に気づくことが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、切替部によって第5入球部の入球口が入球可能状態となる場合であっても、第5入球部の入球口が入球可能状態となることを示唆する演出を実行しないように構成されている。具体的には、本実施形態では、第2特別電動役物58bによって第2大入賞口58aが開放状態となる場合であっても、第2大入賞口58aが開放状態となることを示唆する演出を実行しないように構成されている。したがって、遊技者に対して、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
このように、本遊技機では、内部抽選に係る変動表示の実行中は切替部が入球不能状態を維持するため、第1通路に振り分けられた遊技球は、第5入球部に入球することができないが、第1入球部に入球することは可能となっている。したがって、切替部が入球不能状態である場合には第1入球部に遊技球を入球させるといった興趣を遊技者に提供することが可能となる。すなわち、切替部の各状態に応じて入球可能な入球部を設けることによって、常に遊技の興趣を遊技者に提供することが可能となる。
さらに、本遊技機によれば、作動部材によって振り分けられる通路の価値を適切に設定することによって遊技者に新たな期待感を抱かせることができるとともに、複数の通路を遊技盤に効率よく設けることが可能となる。
《9-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
上述した遊技を進行させるために、主制御装置60の主側MPU62は、通常処理及びタイマ割込み処理を実行する。主側MPU62は、通常処理及びタイマ割込み処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<通常処理>
通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。
図463は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSa0101では、起動初期設定処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSa0102に進む。
ステップSa0102では、起動コマンドを音声発光制御装置90に対して送信する。起動コマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSa0103に進む。
ステップSa0103では、タイマ割込み処理の発生を許可する割込み許可設定を実行する。その後、無限ループ処理を繰り返して待機するとともに、後述するタイマ割込み処理が定期的に(本実施形態では2ms毎に)実行される。
<タイマ割込み処理>
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(本実施形態では2msec周期)に実行される。
図464は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。ステップSa1101では、各種検知センサーの読み込み処理を実行する。具体的には、主制御装置60に接続されている各種検知センサーの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSa0102に進む。
ステップSa1102では、各種カウンタ更新処理を実行する。具体的には、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3、特図変動種別カウンタCs4、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2、乱数初期値カウンタCiniの値にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタCs1~Cs4、Cn1、Cn2、Ciniの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSa1103に進む。
ステップSa1103では、各入球口用の入球処理を実行する。各入球口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSa1103を実行した後、ステップSa1104に進む。
ステップSa1104では、特図特電制御処理を実行する。特図特電制御処理は、第1特図始動口33又は第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて上述した特図抽選を実行し、第1特別図柄表示部37a、第2特別図柄表示部37b、第1特別電動役物57b及び第2特別電動役物58bを制御する処理である。特図特電制御処理の詳細については後述する。ステップSa1104を実行した後、ステップSa1105に進む。
ステップSa1105では、普図普電制御処理を実行する。普図普電制御処理は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて上述した普図抽選を実行し、普通図柄表示部38a及び普通電動役物34bを制御する処理である。普図普電制御処理の詳細については後述する。ステップSa1105を実行した後、ステップSa1106に進む。
ステップSa1106では、電動振分装置駆動処理を実行する。電動振分装置駆動処理では、通常状態F1においては電動振分装置36eを上述した非作動状態となるように制御し、高確高サポ状態F3においては電動振分装置36eを上述した作動状態となるように制御する。ステップSa1106を実行した後、ステップSa1107に進む。
ステップSa1107では、上記各処理において送信対象として設定された各種コマンドや各種出力データを払出制御装置70や音声発光制御装置90等のサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドが設定されてる場合には当該コマンドを払出制御装置70に対して送信する。また、各種の演出に関するコマンドが設定されている場合にはそれらのコマンドを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSa1107を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<各入球口用の入球処理>
次に、各入球口用の入球処理について説明する。各入球口用の入球処理は、上述したタイマ割込み処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図465は、各入球口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSa1201では、一般入賞口用の入球処理を実行する。一般入賞口用の入球処理では、一般入賞口32への遊技球の入球を検知した場合に、当該一般入賞口32に設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。ステップSa1201を実行した後、ステップSa1202に進む。
ステップSa1202では、特別入賞口用の入球処理を実行する。特別入賞口用の入球処理では、特別入賞口32sへの遊技球の入球を検知した場合に、当該特別入賞口32sに設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。ステップSa1202を実行した後、ステップSa1203に進む。
ステップSa1203では、大入賞口用の入球処理を実行する。大入賞口用の入球処理では、第1大入賞口57a又は第2大入賞口58aへの遊技球の入球を検知した場合に、当該第1大入賞口57a又は第2大入賞口58aに設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。ステップSa1203を実行した後、ステップSa1204に進む。
ステップSa1204では、第1特図始動口用の入球処理を実行する。第1特図始動口用の入球処理では、第1特図始動口33への遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。第1特図始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSa1204を実行した後、ステップSa1205に進む。
ステップSa1205では、第2特図始動口用の入球処理を実行する。第2特図始動口用の入球処理では、第2特図始動口34への遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。第2特図始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSa1205を実行した後、ステップSa1206に進む。
ステップSa1206では、普図始動ゲート用の入球処理を実行する。普図始動ゲート用の入球処理では、普図始動ゲート35への遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。普図始動ゲート用の入球処理の詳細については後述する。ステップSa1206実行した後、ステップSa1207に進む。
ステップSa1207では、V確入賞口用の入球処理を実行する。V確入賞口用の入球処理では、V確入賞口57avへの遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。V確入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSa1207実行した後、本各入球口用の入球処理を終了する。
<第1特図始動口用の入球処理>
次に、第1特図始動口用の入球処理について説明する。第1特図始動口用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図466は、第1特図始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSa1301では第1特図始動口33に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSa1301において、第1特図始動口33に遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSa1301:YES)、ステップSa1302に進み、第1特図始動口33に設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSa1303に進む。一方、ステップSa1301において、第1特図始動口33に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(ステップSa1301:NO)、本第1特図始動口用の入球処理を終了する。
ステップSa1303では、第1特図保留個数Ns1が上限値未満であるか否かを判定する。なお、第1特図保留個数Ns1は、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)第1特図抽選の数を示す値である。本実施形態では、第1特図保留個数Ns1の上限値(最大値)は4である。
ステップSa1303において、第1特図保留個数Ns1が上限値未満であると判定した場合には(ステップSa1303:YES)、ステップSa1304に進み、第1特図保留個数Ns1に1を加算する。その後、ステップSa1305に進む。
ステップSa1305では、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値をRAM64の特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSa1303において1を加算した第1特図保留個数Ns1に対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSa1306に進む。
ステップSa1306では、第1特図先判定処理を実行する。第1特図先判定処理は、ステップSa1305において取得された特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値(第1特図保留情報)に基づいて、第1特図抽選の判定結果(特図当否判定の判定結果、特図種別判定の判定結果、特図リーチ発生の有無の判定結果等)を、当該第1特図保留情報が第1特別図柄の変動を伴う第1特図抽選の対象となるよりも前に判定する処理である。ステップSa1306を実行した後、ステップSa1307に進む。
ステップSa1307では、第1特図保留コマンドを設定する。具体的には、上述した第1特図先判定処理の各判定結果を第1特図保留コマンドとして設定する。第1特図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された第1特図保留情報に対する第1特図先判定処理の判定結果を、当該第1特図保留情報が第1特別図柄の変動を伴う第1特図抽選の対象となるよりも前に認識させるためのコマンドである。音声発光制御装置90は、第1特図保留コマンドを受信すると、図柄表示装置41の第1特図保留表示領域Ds1における表示を第1特図保留個数Ns1の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1特図保留表示領域Ds1における表示を第1特図保留個数Ns1の増加に対応させて変更する。ステップSa1307を実行した後、第1特図始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSa1303において、第1特図保留個数Ns1が上限値未満ではないと判定した場合(ステップSa1303:NO)、すなわち、第1特図保留個数Ns1が上限値であると判定した場合には、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値を特図保留エリア64bに記憶することなく、本第1特図始動口用の入球処理を終了する。
<第2特図始動口用の入球処理>
次に、第2特図始動口用の入球処理について説明する。第2特図始動口用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図467は、第2特図始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSa1401では第2特図始動口34に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSa1401において、第2特図始動口34に遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSa1401:YES)、ステップSa1402に進み、第2特図始動口34に設定された賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSa1403に進む。一方、ステップSa1401において、第2特図始動口34に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(ステップSa1401:NO)、本第2特図始動口用の入球処理を終了する。
ステップSa1403では、第2特図保留個数Ns2が上限値未満であるか否かを判定する。なお、第2特図保留個数Ns2は、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)第2特図抽選の数を示す値である。本実施形態では、第2特図保留個数Ns2の上限値(最大値)は4である。
ステップSa1403において、第2特図保留個数Ns2が上限値未満であると判定した場合には(ステップSa1403:YES)、ステップSa1404に進み、第2特図保留個数Ns2に1を加算する。その後、ステップSa1405に進む。
ステップSa1405では、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値をRAM64の特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSa1403において1を加算した第2特図保留個数Ns2に対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSa1406に進む。
ステップSa1406では、第2特図先判定処理を実行する。第2特図先判定処理は、ステップSa1405において取得された特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値(第2特図保留情報)に基づいて、第2特図抽選の判定結果(特図当否判定の判定結果、特図種別判定の判定結果、特図リーチ発生の有無の判定結果等)を、当該第2特図保留情報が第2特別図柄の変動を伴う第2特図抽選の対象となるよりも前に判定する処理である。ステップSa1406を実行した後、ステップSa1407に進む。
ステップSa1407では、第2特図保留コマンドを設定する。具体的には、上述した第2特図先判定処理の各判定結果を第2特図保留コマンドとして設定する。第2特図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された第2特図保留情報に対する第2特図先判定処理の判定結果を、当該第2特図保留情報が第2特別図柄の変動を伴う第2特図抽選の対象となるよりも前に認識させるためのコマンドである。音声発光制御装置90は、第2特図保留コマンドを受信すると、図柄表示装置41の第2特図保留表示領域Ds2における表示を第2特図保留個数Ns2の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2特図保留表示領域Ds2における表示を第2特図保留個数Ns2の増加に対応させて変更する。ステップSa1407を実行した後、第5入球部である第2特図始動口34用の入球処理を終了する。
一方、ステップSa1403において、第2特図保留個数Ns2が上限値未満ではないと判定した場合(ステップSa1403:NO)、すなわち、第2特図保留個数Ns2が上限値であると判定した場合には、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値を特図保留エリア64bに記憶することなく、本第2特図始動口用の入球処理を終了する。
<普図始動ゲート用の入球処理>
次に、普図始動ゲート用の入球処理について説明する。普図始動ゲート用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図468は、普図始動ゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSa1501では普図始動ゲート35に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSa1501において、普図始動ゲート35に遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSa1501:YES)、ステップSa1502に進む。一方、ステップSa1501において、普図始動ゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(ステップSa1501:NO)、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
ステップSa1502では、普図保留個数Nn1が上限値未満であるか否かを判定する。なお、普図保留個数Nn1は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)普図抽選の数を示す値である。本実施形態では、普図保留個数Nn1の上限値(最大値)は4である。
ステップSa1502において、普図保留個数Nn1が上限値未満であると判定した場合には(ステップSa1502:YES)、ステップSa1503に進み、普図保留個数Nn1に1を加算する。その後、ステップSa1504に進む。
ステップSa1504では、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の各値をRAM64の普図保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSa1503において1を加算した普図保留個数Nn1に対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSa1505に進む。
ステップSa1505では、普図保留コマンドを設定する。普図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて普図抽選が保留されたことを認識させるためのコマンドである。ステップSa1505を実行した後、第4入球部である普図始動ゲート35用の入球処理を終了する。
一方、ステップSa1502において、普図保留個数Nn1が上限値未満ではないと判定した場合(ステップSa1502:NO)、すなわち、普図保留個数Nn1が上限値であると判定した場合には、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の各値を普図保留エリア64dに記憶することなく、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
<V確入賞口用の入球処理>
次に、V確入賞口用の入球処理について説明する。V確入賞口用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図469は、V確入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSa1601では、V確入賞口57avに遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSa1601において、V確入賞口57avに遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSa1601:YES)、ステップSa1602に進み、主側RAM64に記憶されているV確入賞フラグがONであるか否かを判定する。V確入賞フラグは、V確入賞口57avに遊技球が入球した場合にONとなり、特電開閉実行モードの終了後に高確率モードフラグがONとなった際にOFFとなるフラグである。ステップSa1602では、既にV確入賞フラグがONとなっているか否かを判定することによって、複数個の遊技球がV確入賞口57avに入球した場合であっても後述するステップSa1603からステップSa1605の処理が重複して実行されない構成を採用している。
ステップSa1602において、V確入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSa1602:NO)、ステップSa1603に進み、V確入賞フラグをONにする。その後、ステップSa1604に進み、V確入賞コマンドを設定する。V確入賞コマンドは、V確入賞口57avに遊技球が入球したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。音声発光制御装置90は、V確入賞コマンドを受信すると、遊技球がV確入賞口57avに入球したことを示唆する演出であるV確入賞演出を実行する。ステップSa1604を実行した後、第1入球部であるV確入賞口57av用の入球処理を終了する。
一方、ステップSa1601においてV確入賞口57avに遊技球が入球していないと判定した場合(ステップSa1601:NO)及びステップSa1602においてV確入賞フラグがONであると判定した場合(ステップSa1602:YES)には、上述したステップSa1603及びステップSa1604の処理を実行することなく、本V確入賞口用の入球処理を終了する。
なお、本実施形態では、第1特別電動役物57bの内部の第1大入賞口57aの下流側にV確入賞口57avが設けられており、第1大入賞口57aに入球した遊技球は必ずV確入賞口57avに入球する構成としたが、この構成に代えて、第1特別電動役物57bの内部であって遊技盤30の裏面側に、高確率モードを付与するV確入賞口57avに遊技球が入球可能なVルートと、第2特典である賞球は付与するが高確率モードは付与しない第2入球部である賞球付与入球口に遊技球が入球可能な非Vルートと、第1大入賞口57aに入球した遊技球をVルート又は非Vルートのいずれかのルートに振り分ける振分弁とが設けられており、第1大入賞口57aに入球した遊技球はVルート又は非Vルートのいずれかのルートを流下する変形構成としてもよい。そして、この構成において、遊技球が流下する割合は、非Vルートの方がVルートLよりも多くなるように構成されていてもよい。
<特図特電制御処理>
次に、特図特電制御処理について説明する。特図特電制御処理は、上述したタイマ割込み処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図470は、特図特電制御処理を示すフローチャートである。ステップSa2101では、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動を開始させるための処理である特別図柄変動開始処理を実行する。特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSa2101を実行した後、ステップSa2102に進む。
ステップSa2102では、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動を停止させるための処理である特別図柄変動停止処理を実行する。特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSa2102を実行した後、ステップSa2103に進む。
ステップSa2103では、特別図柄の変動を停止させた後の処理である特別図柄変動停止後処理を実行する。特別図柄変動停止後処理の詳細については後述する。ステップSa2103を実行した後、ステップSa2104に進む。
ステップSa2104では、特電開閉実行モード開始処理を実行する。特電開閉実行モード開始処理は、特電開閉実行モードを開始させる条件が成立した場合に、特電開閉実行モードを開始させる処理である。特電開閉実行モード開始処理の詳細については後述する。ステップSa2104を実行した後、ステップSa2105に進む。
ステップSa2105では、特電オープニング期間中処理を実行する。特電オープニング期間中処理は、特電オープニング期間中に実行する処理である。特電オープニング期間中処理の詳細については後述する。ステップSa2105を実行した後、ステップSa2106に進む。
ステップSa2106では、特電開閉期間中処理を実行する。特電開閉期間中処理は、特電開閉期間中に実行する処理である。特電開閉期間中処理の詳細については後述する。ステップSa2106を実行した後、ステップSa2107に進む。
ステップSa2107では、特電エンディング期間中処理を実行する。特電エンディング期間中処理は、特電エンディング期間中に実行する処理である。特電エンディング期間中処理の詳細については後述する。ステップSa2107を実行した後、本特図特電制御処理を終了する。
<特別図柄変動開始処理>
次に、特別図柄変動開始処理について説明する。特別図柄変動開始処理は、上述した特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図471は、特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSa2201では、主側RAM64に記憶されている特図特電制御値が「01」であるか否かを判定する。特図特電制御値は、特別図柄及び特別電動役物の制御の進行状況がどの段階であるのかを示す値であり、本実施形態では、特図特電制御値が「01」であることは、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれもが変動していない状態であり、かつ、特電開閉実行モードも実行されていない状態であること示している。換言すれば、特図特電制御値が「01」であることは、第1特図保留個数Ns1又は第2特図保留個数Ns2が1以上となっている場合に第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始することが可能な状態であることを示している。本実施形態では、特図特電制御値は、上述した起動初期設定処理において最初に「01」に設定される。
ステップSa2201において、特図特電制御値が「01」ではないと判定した場合には(ステップSa2201:NO)、後述するステップSa2202以降の処理のいずれも実行することなく、本特別図柄変動開始処理を終了する。すなわち、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれかが変動している状態や、特電開閉実行モードの実行中には、特別図柄の変動は開始されない。一方、ステップSa2201において、特図特電制御値が「01」であると判定した場合には(ステップSa2201:NO)、ステップSa2202に進む。
ステップSa2202では、第2特図保留個数Ns2が「1」以上であるか否かを判定する。ステップSa2202において、第2特図保留個数Ns2が「1」以上であると判定した場合には(ステップSa2202:YES)、ステップSa2203に進み、第2特図保留個数Ns2から1を減算する。その後、ステップSa2204に進む。
ステップSa2204では、特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbの各エリアに記憶されている第2特図保留情報をシフトさせる処理である第2特図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、第2特図保留情報シフト処理では、第2特図保留エリアRbの第1エリアに記憶されている第2特図保留情報を特図判定エリア64cに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の第2特図保留情報をシフトさせる。ステップSa2204を実行した後、後述するステップSa2208に進む。
ステップSa2202において、第2特図保留個数Ns2が「1」以上ではないと判定した場合には(ステップSa2202:NO)、ステップSa2205に進み、第1特図保留個数Ns1が「1」以上であるか否かを判定する。ステップSa2205において、第1特図保留個数Ns1が「1」以上ではないと判定した場合には(ステップSa2205:NO)、本特別図柄変動開始処理を終了する。一方、ステップSa2205において、第1特図保留個数Ns1が「1」以上であると判定した場合には(ステップSa2205:YES)、ステップSa2206に進み、第1特図保留個数Ns1から1を減算する。その後、ステップSa2207に進む。
ステップSa2207では、特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaの各エリアに記憶されている第1特図保留情報をシフトさせる処理である第1特図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、第1特図保留情報シフト処理では、第1特図保留エリアRaの第1エリアに記憶されている第1特図保留情報を特図判定エリア64cに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の第1特図保留情報をシフトさせる。ステップSa2207を実行した後、ステップSa2208に進む。
ステップSa2208では、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する処理である特図当否判定処理を実行する。具体的には、特図当否判定処理では、抽選モード及び保留の種別に基づいて上述した特図当否判定テーブルを選択し、選択した特図当否判定テーブルと、特図判定エリア64cに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値とに基づいて、特図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSa2208を実行した後、ステップSa2209に進む。
ステップSa2209では、特別図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する処理である特図種別判定処理を実行する。具体的には、特図種別判定処理では、特図当否判定の結果と、特図判定エリア64cに記憶された特図種別判定カウンタCs2の値と、特図種別判定テーブルとに基づいて、特別図柄の種別を判定する。ステップSa2209を実行した後、ステップSa2210に進む。
ステップSa2210では、特図種別判定処理において判定した特別図柄の種別に対応した特図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、特図種別判定処理において特別図柄Aであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄AフラグをONにし、特別図柄Bであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄BフラグをONにする。ステップSa2210を実行した後、ステップSa2211に進む。
ステップSa2211では、特図変動時間設定処理を実行する。特図変動時間設定処理は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の変動時間(第1特図変動時間)及び第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動時間(第2特図変動時間)を設定する処理である。具体的には、特図変動時間設定処理では、抽選モードと、保留の種別と、特図当否判定の結果と、特図判定エリア64cに記憶された特図リーチ判定カウンタCs3の値と、特図変動種別カウンタCs4の値と、特図変動時間テーブルとに基づいて特図変動時間を決定し、決定した特図変動時間に対応した値を特図変動時間タイマカウンタに設定する。ステップSa2211を実行した後、ステップSa2212に進む。
ステップSa2212では、特図変動用コマンドを設定する。特図変動用コマンドには、今回の特別図柄の変動が第1特図始動口33又は第2特図始動口34のいずれの特図始動口への遊技球の入球に基づくものであるのかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及び設定された特図変動時間の情報が含まれている。ステップSa2212を実行した後、ステップSa2213に進む。
ステップSa2213では、特図種別コマンドを設定する。特図種別コマンドには、特図当否判定の結果(特図当たりの有無)及び特図種別判定の結果(特別図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSa2212及びステップSa2213にて設定された特図変動用コマンド及び特図種別コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した特図変動用コマンド及び特図種別コマンドに基づいて演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSa2213を実行後、ステップSa2214に進む。
ステップSa2214では、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の変動を開始させる。その後、ステップSa2215に進み、特図特電制御値に「02」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「02」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中の状態であることを示している。その後、本特別図柄変動開始処理を終了する。
<特別図柄変動停止処理>
次に、特別図柄変動停止処理について説明する。特別図柄変動停止処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図472は、特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSa2301では、特図特電制御値が「02」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「02」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中の状態であることを示している。ステップSa2301において、特図特電制御値が「02」ではないと判定した場合には(ステップSa2301:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSa2301において、特図特電制御値が「02」であると判定した場合には(ステップSa2301:YES)、ステップSa2302に進む。
ステップSa2302では、上述した特図変動時間設定処理において設定された特図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における特図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、特図変動時間が経過したと判定する。ステップSa2302において、特図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSa2302:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSa2302において、特図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSa2302:YES)、ステップSa2303に進む。
ステップSa2303では、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bにおいて変動中の第1特別図柄又は第2特別図柄を、ONとなっている特図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、第1特別図柄表示部37a又は第2特別図柄表示部37bには、第1特図抽選又は第2特図抽選の結果に対応した表示態様の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示される。ステップSa2303を実行した後、ステップSa2304に進む。
ステップSa2304では、特図停止表示時間設定処理を実行する。特図停止表示時間設定処理は、第1特別図柄表示部37aにおける第1特別図柄の停止表示時間(第1特図停止表示時間)及び第2特別図柄表示部37bにおける第2特別図柄の停止表示時間(第2特図停止表示時間)を設定する処理である。具体的には、特図停止表示時間設定処理では、所定の時間(本実施形態では1.0秒)に対応した値を特図停止表示時間タイマカウンタに設定する。ステップSa2304を実行した後、ステップSa2305に進み、特図特電制御値に「03」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「03」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示中の状態であることを示している。その後、本特別図柄停止処理を終了する。
<特別図柄変動停止後処理>
次に、特別図柄変動停止後処理について説明する。特別図柄変動停止後処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図473は、特別図柄変動停止後処理を示すフローチャートである。ステップSa2401では、特図特電制御値が「03」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「03」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示中の状態であることを示している。ステップSa2401において、特図特電制御値が「03」ではないと判定した場合には(ステップSa2401:NO)、本特別図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSa2401において、特図特電制御値が「03」であると判定した場合には(ステップSa2401:YES)、ステップSa2402に進む。
ステップSa2402では、上述した特図停止表示時間設定処理において設定された特図停止表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における特図停止表示時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、特図停止表示時間が経過したと判定する。ステップSa2402において、特図停止表示時間が経過していないと判定した場合には(ステップSa2402:NO)、本特別図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSa2402において、特図停止表示時間が経過したと判定した場合には(ステップSa2402:YES)、ステップSa2403に進む。
ステップSa2403では、特図当たりに対応する特図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)であるか否かを判定する。ステップSa2403において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSa2403:NO)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図外れである場合には、ステップSa2404に進み、ONとなっている特図種別フラグ(この場合は特別図柄Zフラグ)をOFFにする。その後、ステップSa2405に進み、特図特電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「01」であることは、第1特図保留個数Ns1又は第2特図保留個数Ns2が1以上となっている場合に第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本特別図柄変動停止後処理を終了する。
一方、ステップSa2403において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSa2403:YES)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、ステップSa2406に進み、特図特電制御値に「04」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「04」であることは、特電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態であることを示している。その後、本特別図柄変動停止後処理を終了する。これにより、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、特電開閉実行モードが開始されることになる。
<特電開閉実行モード開始処理>
次に、特電開閉実行モード開始処理について説明する。特電開閉実行モード開始処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図474は、特電開閉実行モード開始処理を示すフローチャートである。ステップSa3101では、特図特電制御値が「04」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「04」であることは、特電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態を示している。ステップSa3101において、特図特電制御値が「04」ではないと判定した場合には(ステップSa3101:NO)、本特電開閉実行モード開始処理を終了する。一方、ステップSa3101において、特図特電制御値が「04」であると判定した場合には(ステップSa3101:YES)、ステップSa3102に進む。
ステップSa3102では、特図小当たりに対応した特図種別フラグがONであるか否かを判定する。ステップSa3102において、特図小当たりに対応した特図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSa3102:NO)、すなわち、特図大当たりに対応した特図種別フラグがONである場合には、ステップSa3103に進み、遊技状態リセット処理を実行する。遊技状態リセット処理は、高確率モードフラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、当該フラグがOFFである場合にはそのままOFFの状態を維持する処理である。その後、後述するステップSa3104に進む。
一方、ステップSa3102において、特図小当たりに対応した特図種別フラグがONであると判定した場合には(ステップSa3102:YES)、ステップSa3103の遊技状態リセット処理を実行することなく、ステップSa3104に進む。
ステップSa3104では、特電開閉シナリオ選択処理を実行する。特電開閉シナリオ選択処理は、特図種別フラグと上述した特電開閉シナリオ選択テーブルとに基づいて、特電開閉実行モードにおいて参照する特電開閉シナリオの種別を選択する処理である。ステップSa3104を実行した後、ステップSa3105に進む。
ステップSa3105では、特電オープニング時間設定処理を実行する。特電オープニング時間設定処理は、特電オープニング期間の時間的長さ(以下、特電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオから特電オープニング時間情報を取得し、取得した特電オープニング時間情報をRAM64に設けられた特電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この特電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSa3105を実行した後、ステップSa3106に進む。
ステップSa3106では、特電オープニングコマンドを設定する。設定された特電オープニングコマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。特電オープニングコマンドを受信した音声発光制御装置90は、特電オープニング演出及び右打ち報知演出を実行するように各種演出用装置(各種ランプ47や表示制御装置100、図柄表示装置41)を制御する。ステップSa3106を実行した後、ステップSa3107に進み、特図特電制御値に「05」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「05」であることは、特電オープニング期間が開始された状態であることを示している。その後、本特電開閉実行モード開始処理を終了する。
<特電オープニング期間中処理>
次に、特電オープニング期間中処理について説明する。特電オープニング期間中処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図475は、特電オープニング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSa3201では、特図特電制御値が「05」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「05」であることは、特電オープニング期間が開始された状態であることを示している。ステップSa3201において、特図特電制御値が「05」ではないと判定した場合には(ステップSa3201:NO)、本特電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSa3201において、特図特電制御値が「05」であると判定した場合には(ステップSa3201:YES)、ステップSa3202に進む。
ステップSa3202では、特電オープニング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した特電オープニング時間設定処理において特電オープニング時間として設定した特電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSa3202において、特電オープニング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSa3202:NO)、本特電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSa3202において、特電オープニング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSa3202:YES)、ステップSa3203に進み、特電開閉期間コマンドを設定する。設定された特電開閉期間コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。この特電開閉期間コマンドには、今回の特電開閉期間における第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数の情報が含まれる。特電開閉期間コマンドを受信した音声発光制御装置90は、受信した特電開閉期間コマンドに基づいて、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数に対応した内容の演出を実行するように各種演出用装置を制御する。ステップSa3203を実行した後、ステップSa3204に進み、特図特電制御値に「06」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「06」であることは、特電オープニング期間が終了し、特電開閉期間が開始された状態であることを示している。その後、本特電オープニング期間中処理を終了する。
<特電開閉期間中処理>
次に、特電開閉期間中処理について説明する。特電開閉期間中処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図476は、特電開閉期間中処理を示すフローチャートである。ステップSa3301では、特図特電制御値が「06」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「06」であることは、特電開閉期間が開始された状態であることを示している。ステップSa3301において、特図特電制御値が「06」ではないと判定した場合には(ステップSa3301:NO)、本特電開閉期間中処理を終了する。一方、ステップSa3301において、特図特電制御値が「06」であると判定した場合には(ステップSa3301:YES)、ステップSa3302に進む。
ステップSa3302では、特電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている特電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。ステップSa3302において、特電開閉期間の終了条件が成立していないと判定した場合には(ステップSa3302:NO)、ステップSa3303に進む。
ステップSa3303では、第1特別電動役物57bが開放中であるか否かを判定する。ステップSa3303において、第1特別電動役物57bが開放中ではないと判定した場合には(ステップSa3303:NO)、ステップSa3304に進む。なお、上記変形構成において、当該第1特別電動役物57bの外部であって遊技盤30の表面側に、第1特別電動役物57bが開放中ではない状況において当該第1特別電動役物57bに到達した遊技球がアウト口43に入球可能な外ルートが設けられている構成としてもよい。すなわち、上記変形構成におけるVルート及び非Vルートと、外ルートとは、遊技盤30の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備える構成としてもよい。この構成によれば、遊技盤30の狭い領域に3つのルート(第1通路であるVルート、第2通路である非Vルート及び第3通路である外ルート)を効率よく設けることが可能となる。
ステップSa3304では、第1特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第1特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSa3304において、第1特別電動役物57bの開放条件が成立したと判定した場合には(ステップSa3304:YES)、ステップSa3305に進む。
ステップSa3305では、第1特別電動役物57bを開放する。その後、ステップSa3306に進む。
ステップSa3306では、第1特電開放コマンドを設定する。第1特電開放コマンドは、第1特別電動役物57bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1特電開放コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSa3306を実行した後、後述するステップSa3310に進む。
ステップSa3304において、第1特別電動役物57bの開放条件が成立していないと判定した場合には(ステップSa3304:NO)、後述するステップSa3310に進む。
ステップSa3303において、第1特別電動役物57bが開放中であると判定した場合には(ステップSa3303:YES)、ステップSa3307に進む。
ステップSa3307では、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSa3307において、作動部材である第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(ステップSa3307:YES)、ステップSa3308に進む。
ステップSa3308では、第1特別電動役物57bを閉鎖する。その後、ステップSa3309に進む。
ステップSa3309では、第1特電閉鎖コマンドを設定する。第1特電閉鎖コマンドは、第1特別電動役物57bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1特電閉鎖コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSa3309を実行した後、後述するステップSa3310に進む。
ステップSa3307において、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(ステップSa3307:NO)、後述するステップSa3310に進む。
なお、上記変形構成において、第1特別電動役物57bは、特図大当たりに当選したことに基づいて、遊技球をVルート又は非Vルートに流下させ得る開閉動作を実行している作動状態(特電開閉実行モードを実行中の状態)となり、開閉動作を非実行の閉鎖状態では、遊技球を外ルートに流下させる構成としてもよい。なお、高確率モードが付与されるV確入賞口57avに遊技球が入球可能なVルートは、賞球は付与するが高確率モードは付与しない賞球付与入球口に遊技球が入球可能な非Vルートよりも、遊技者にとっての価値が高い。また、非Vルートは、賞球は付与されるため、賞球すら付与されない外ルートよりも、遊技者にとっての価値は高い。したがって、この構成によれば、第1特別電動役物57bが開閉動作を実行している作動状態(特電開閉実行モードを実行中の状態)を、第1特別電動役物57bが開閉動作を実行していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、特図大当たりに当選して特電開閉実行モードに移行して第1特別電動役物57bが作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の第1特別電動役物57bに到達した遊技球がVルートを流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
ステップSa3310では、第2特別電動役物58bが開放中であるか否かを判定する。ステップSa3310において、第2特別電動役物58bが開放中ではないと判定した場合には(ステップSa3310:NO)、ステップSa3311に進む。
ステップSa3311では、第2特別電動役物58bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第2特別電動役物58bのの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSa3311において、第2特別電動役物58bの開放条件が成立したと判定した場合には(ステップSa3311:YES)、ステップSa3312に進む。
ステップSa3312では、第2特別電動役物58bを開放する。その後、ステップSa3313に進む。
ステップSa3313では、第2特電開放コマンドを設定する。第2特電開放コマンドは、第2特別電動役物58bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2特電開放コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSa3313を実行した後、本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSa3311において、第2特別電動役物58bの開放条件が成立していないと判定した場合には(ステップSa3311:NO)、そのまま本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSa3310において、第2特別電動役物58bが開放中であると判定した場合には(ステップSa3310:YES)、ステップSa3314に進む。
ステップSa3314では、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSa3314において、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(ステップSa3314:YES)、ステップSa3315に進む。
ステップSa3315では、第2特別電動役物58bを閉鎖する。その後、ステップSa3316に進む。
ステップSa3316では、第2特電閉鎖コマンドを設定する。第2特電閉鎖コマンドは、第2特別電動役物58bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2特電閉鎖コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSa3316を実行した後、本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSa3314において、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(ステップSa3314:NO)、そのまま本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSa3302において、特電開閉期間の終了条件が成立していると判定した場合には(ステップSa3302:YES)、ステップSa3317に進む。
ステップSa3317では、特電エンディング時間設定処理を実行する。特電エンディング時間設定処理は、特電エンディング期間の時間的長さ(以下、特電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオから特電エンディング時間情報を取得し、取得した特電エンディング時間情報をRAM64に設けられた特電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この特電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSa3317を実行した後、ステップSa3318に進む。
ステップSa3318では、特電エンディングコマンドを設定する。設定された特電エンディングコマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。特電エンディングコマンドを受信した音声発光制御装置90は、特電エンディング演出を実行するように各種演出用装置を制御する。ステップSa3318を実行した後、ステップSa3319に進み、特図特電制御値に「07」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「07」であることは、特電エンディング期間が開始された状態であることを示している。その後、本特電開閉期間中処理を終了する。
<特電エンディング期間中処理>
次に、特電エンディング期間中処理について説明する。特電エンディング期間中処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図477は、特電エンディング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSa3401では、特図特電制御値が「07」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「07」であることは、特電エンディング期間が開始された状態であることを示している。ステップSa3401において、特図特電制御値が「07」ではないと判定した場合には(ステップSa3401:NO)、本特電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSa3401において、特図特電制御値が「07」であると判定した場合には(ステップSa3401:YES)、ステップSa3402に進む。
ステップSa3402では、特電エンディング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した特電エンディング時間設定処理において特電エンディング時間として設定した特電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSa3402において、特電エンディング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSa3402:NO)、本特電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSa3402において、特電エンディング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSa3402:YES)、ステップSa3403に進む。
ステップSa3403では、V確入賞フラグがONであるか否かを判定する。ステップSa3403において、V確入賞フラグがONであると判定した場合には(ステップSa3403:YES)、ステップSa3404に進み、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSa3405に進み、V確入賞フラグをOFFにする。その後、ステップSa3406に進む。一方、ステップSa3403において、V確入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSa3403:NO)、上述したステップSa3404及びステップSa3405の処理を実行することなくステップSa3406に進む。すなわち、V確入賞口57avに遊技球が入球しなかった場合には第1特典である高確率モードが付与されないことになる。
ステップSa3406では、現在の遊技状態の情報を含む遊技状態コマンドを設定する。設定された遊技状態コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。遊技状態コマンドを受信した音声発光制御装置90は、当該コマンドに含まれる遊技状態を示す情報に基づいて、当該遊技状態に対応した演出を実行可能となるように各種演出用装置を制御する。ステップSa3406を実行した後、ステップSa3407に進み、特図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSa3408に進む。
ステップSa3408では、特電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された特電開閉実行モード終了コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。特電開閉実行モード終了コマンドを受信した音声発光制御装置90は、特電開閉実行モードが終了したことに対応する演出を実行するように各種演出用装置を制御する。その後、ステップSa3409に進む。
ステップSa3409では、特図特電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、第1特図保留個数Ns1又は第2特図保留個数Ns2が1以上となっている場合に第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本特電エンディング期間中処理を終了する。
<普図普電制御処理>
次に、普図普電制御処理について説明する。普図普電制御処理は、上述したタイマ割込み処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図478は、普図普電制御処理を示すフローチャートである。ステップSa4101では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を開始させるための処理である普通図柄変動開始処理を実行する。普通図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSa4101を実行した後、ステップSa4102に進む。
ステップSa4102では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を停止させるための処理である普通図柄変動停止処理を実行する。普通図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSa4102を実行した後、ステップSa4103に進む。
ステップSa4103では、普通図柄の変動を停止させた後の処理である普通図柄変動停止後処理を実行する。普通図柄変動停止後処理の詳細については後述する。ステップSa4103を実行した後、ステップSa4104に進む。
ステップSa4104では、普電開閉実行モード開始処理を実行する。普電開閉実行モード開始処理は、普電開閉実行モードを開始させる条件が成立した場合に、普電開閉実行モードを開始させる処理である。普電開閉実行モード開始処理の詳細については後述する。ステップSa4104を実行した後、ステップSa4105に進む。
ステップSa4105では、普電オープニング期間中処理を実行する。普電オープニング期間中処理は、普電オープニング期間中に実行する処理である。普電オープニング期間中処理の詳細については後述する。ステップSa4105を実行した後、ステップSa4106に進む。
ステップSa4106では、普電開閉期間中処理を実行する。普電開閉期間中処理は、普電開閉期間中に実行する処理である。普電開閉期間中処理の詳細については後述する。ステップSa4106を実行した後、ステップSa4107に進む。
ステップSa4107では、普電エンディング期間中処理を実行する。普電エンディング期間中処理は、普電エンディング期間中に実行する処理である。普電エンディング期間中処理の詳細については後述する。ステップSa4107を実行した後、本普図普電制御処理を終了する。
<普通図柄変動開始処理>
次に、普通図柄変動開始処理について説明する。普通図柄変動開始処理は、上述した普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図479は、普通図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSa4201では、主側RAM64に記憶されている普図普電制御値が「01」であるか否かを判定する。普図普電制御値は、普通図柄及び普通電動役物の制御の進行状況がどの段階であるのかを示す値であり、本実施形態では、普図普電制御値が「01」であることは、普通図柄が変動していない状態であり、かつ、普電開閉実行モードも実行されていない状態であること示している。換言すれば、普図普電制御値が「01」であることは、普図保留個数Nnが1以上となっている場合に普通図柄の変動を開始することが可能な状態であることを示している。本実施形態では、普図普電制御値は、上述した起動初期設定処理において最初に「01」に設定される。
ステップSa4201において、普図普電制御値が「01」ではないと判定した場合には(ステップSa4201:NO)、後述するステップSa4202以降の処理のいずれも実行することなく、本普通図柄変動開始処理を終了する。すなわち、普通図柄が変動している状態や、普電開閉実行モードの実行中には、普通図柄の変動は開始されない。一方、ステップSa4201において、普図普電制御値が「01」であると判定した場合には(ステップSa4201:NO)、ステップSa4202に進む。
ステップSa4202では、普図保留個数Nnが「1」以上であるか否かを判定する。ステップSa4202において、普図保留個数Nnが「1」以上であると判定した場合には(ステップSa4202:YES)、ステップSa4203に進み、普図保留個数Nnから1を減算する。その後、ステップSa4204に進む。
ステップSa4204では、普図保留エリア64dの各エリアに記憶されている普図保留情報をシフトさせる処理である普図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、普図保留情報シフト処理では、普図保留エリア64dの第1エリアに記憶されている普図保留情報を普図判定エリア64eに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の普図保留情報をシフトさせる。ステップSa4204を実行した後、ステップSa4205に進む。
ステップSa4205では、普図当たりに当選するか否かを判定する処理である普図当否判定処理を実行する。具体的には、普図当否判定処理では、遊技状態に基づいて選択した普図当否判定テーブルと、普図判定エリア64eに記憶された普図当否判定カウンタCn1の値とに基づいて、普図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSa4205を実行した後、ステップSa4206に進む。
ステップSa4206では、普通図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する処理である普図種別判定処理を実行する。具体的には、普図種別判定処理では、普図当否判定の結果と、普図判定エリア64eに記憶された普図種別判定カウンタCn2の値と、普図種別判定テーブルとに基づいて、普通図柄の種別を判定する。ステップSa4206を実行した後、ステップSa4207に進む。
ステップSa4207では、普図種別判定処理において判定した普通図柄の種別に対応した普図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、普図種別判定処理において普通図柄Aであると判定した場合には、普図種別フラグとして普通図柄AフラグをONにする。ステップSa4207を実行した後、ステップSa4208に進む。
ステップSa4208では、普図変動時間設定処理を実行する。普図変動時間設定処理は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を設定する処理である。具体的には、普図変動時間設定処理では、遊技状態と、普図当否判定の結果と、普図変動時間テーブルとに基づいて普図変動時間を決定し、決定した普図変動時間に対応した値を普図変動時間タイマカウンタに設定する。本実施形態では、高頻度サポートモード(高サポ状態)中には、普通図柄の変動表示時間として短変動時間(0.01秒)を設定し、低頻度サポートモード(低サポ状態)中には、短変動時間よりも長い長変動時間(30.0秒)を設定する設定処理を実行する。ステップSa4208を実行した後、ステップSa4209に進む。
ステップSa4209では、普図変動用コマンドを設定する。普図変動用コマンドには、設定された普図変動時間の情報が含まれている。ステップSa4209を実行した後、ステップSa4210に進む。
ステップSa4210では、普図種別コマンドを設定する。普図種別コマンドには、普図当否判定の結果(普図当たりの有無)及び普図種別判定の結果(普通図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSa4209及びステップSa4210にて設定された普図変動用コマンド及び普図種別コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した普図変動用コマンド及び普図種別コマンドに基づいて演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSa4210を実行後、ステップSa4211に進む。
ステップSa4211では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を開始させる。その後、ステップSa4212に進み、普図普電制御値に「02」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「02」であることは、普通図柄が変動中の状態であることを示している。その後、本普通図柄変動開始処理を終了する。
<普通図柄変動停止処理>
次に、普通図柄変動停止処理について説明する。普通図柄変動停止処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図480は、普通図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSa4301では、普図普電制御値が「02」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「02」であることは、普通図柄が変動中の状態であることを示している。ステップSa4301において、普図普電制御値が「02」ではないと判定した場合には(ステップSa4301:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSa4301において、普図普電制御値が「02」であると判定した場合には(ステップSa4301:YES)、ステップSa4302に進む。
ステップSa4302では、上述した普図変動時間設定処理において設定された普図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における普図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、普図変動時間が経過したと判定する。ステップSa4302において、普図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSa4302:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSa4302において、普図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSa4302:YES)、ステップSa4303に進む。
ステップSa4303では、普通図柄表示部38aにおいて変動中の普通図柄を、ONとなっている普図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、普通図柄表示部38aには、普図抽選の結果に対応した表示態様の普通図柄が停止表示される。ステップSa4303を実行した後、ステップSa4304に進む。
ステップSa4304では、普図停止表示時間設定処理を実行する。普図停止表示時間設定処理は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の停止表示時間(普図停止表示時間)を設定する処理である。具体的には、普図停止表示時間設定処理では、所定の時間(本実施形態では0.1秒)に対応した値を普図停止表示時間タイマカウンタに設定する。ステップSa4304を実行した後、ステップSa4305に進み、普図普電制御値に「03」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「03」であることは、普通図柄が停止表示中の状態であることを示している。その後、本普通図柄停止処理を終了する。
なお、上記変形構成において、普通図柄の変動表示の実行中は普通電動役物34bは入球不能状態に設定されるので、遊技球を第2特図始動口34に入球させることはできないが、開閉動作を実行している作動状態(特電開閉実行モードを実行中の状態)の第1特別電動役物57bに到達して当該第1特別電動役物57bの内部のVルートに振り分けられた遊技球は、普通電動役物34bの状態に関わらず、V確入賞口57avに入球可能である。したがって、この構成によれば、例えば、普通図柄の変動表示の実行中で第2特図始動口34に遊技球を入球させることができない場合や、第2特図抽選の保留個数が最大値(4個)まで溜まっていてさらに第2特図始動口34に遊技球を入球させても利益がない場合であっても、第1特別電動役物57bが開閉動作を実行中の状態(特電開閉実行モードを実行中の状態)であれば、遊技者は、当該特別電動役物を狙って遊技球を発射させることが可能となる。すなわち、この構成によれば、電動役物(普通電動役物や特別電動役物)の状態に応じて適切に遊技球を打ち分けることによって常に利益を狙うことが可能になるといった興趣を遊技者に提供することが可能となる。
<普通図柄変動停止後処理>
次に、普通図柄変動停止後処理について説明する。普通図柄変動停止後処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図481は、普通図柄変動停止後処理を示すフローチャートである。ステップSa4401では、普図普電制御値が「03」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「03」であることは、普通図柄が停止表示中の状態であることを示している。ステップSa4401において、普図普電制御値が「03」ではないと判定した場合には(ステップSa4401:NO)、本普通図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSa4401において、普図普電制御値が「03」であると判定した場合には(ステップSa4401:YES)、ステップSa4402に進む。
ステップSa4402では、上述した普図停止表示時間設定処理において設定された普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における普図停止表示時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、普図停止表示時間が経過したと判定する。ステップSa4402において、普図停止表示時間が経過していないと判定した場合には(ステップSa4402:NO)、本普通図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSa4402において、普図停止表示時間が経過したと判定した場合には(ステップSa4402:YES)、ステップSa4403に進む。
ステップSa4403では、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が特定結果である普図当たりであるか否かを判定する。ステップSa4403において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSa4403:NO)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図外れである場合には、ステップSa4404に進み、ONとなっている普図種別フラグ(この場合は普通図柄Zフラグ)をOFFにする。その後、ステップSa4405に進み、普図普電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「01」であることは、普図保留個数Nnが1以上となっている場合に普通図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本普通図柄変動停止後処理を終了する。
一方、ステップSa4403において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSa4403:YES)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、ステップSa4406に進み、普図普電制御値に「04」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「04」であることは、普電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態であることを示している。その後、本普通図柄変動停止後処理を終了する。これにより、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、普電開閉実行モードが開始されることになる。
<普電開閉実行モード開始処理>
次に、普電開閉実行モード開始処理について説明する。普電開閉実行モード開始処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図482は、普電開閉実行モード開始処理を示すフローチャートである。ステップSa5101では、普図普電制御値が「04」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「04」であることは、普電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態を示している。ステップSa5101において、普図普電制御値が「04」ではないと判定した場合には(ステップSa5101:NO)、本普電開閉実行モード開始処理を終了する。一方、ステップSa5101において、普図普電制御値が「04」であると判定した場合には(ステップSa5101:YES)、ステップSa5102に進む。
ステップSa5102では、普電開閉シナリオ選択処理を実行する。普電開閉シナリオ選択処理は、普図種別フラグと上述した普電開閉シナリオ選択テーブルとに基づいて、普電開閉実行モードにおいて参照する普電開閉シナリオの種別を選択する処理である。ステップSa5102を実行した後、ステップSa5103に進む。
ステップSa5103では、普電オープニング時間設定処理を実行する。普電オープニング時間設定処理は、普電オープニング期間の時間的長さ(以下、普電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電オープニング時間情報を取得し、取得した普電オープニング時間情報をRAM64に設けられた普電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この普電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSa5103を実行した後、ステップSa5104に進む。
ステップSa5104では、普電オープニングコマンドを設定する。設定された普電オープニングコマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSa5104を実行した後、ステップSa5105に進み、普図普電制御値に「05」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「05」であることは、普電オープニング期間が開始された状態であることを示している。その後、本普電開閉実行モード開始処理を終了する。
<普電オープニング期間中処理>
次に、普電オープニング期間中処理について説明する。普電オープニング期間中処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図483は、普電オープニング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSa5201では、普図普電制御値が「05」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「05」であることは、普電オープニング期間が開始された状態であることを示している。ステップSa5201において、普図普電制御値が「05」ではないと判定した場合には(ステップSa5201:NO)、本普電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSa5201において、普図普電制御値が「05」であると判定した場合には(ステップSa5201:YES)、ステップSa5202に進む。
ステップSa5202では、普電オープニング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した普電オープニング時間設定処理において普電オープニング時間として設定した普電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSa5202において、普電オープニング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSa5202:NO)、本普電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSa5202において、普電オープニング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSa5202:YES)、ステップSa5203に進み、普電開閉期間コマンドを設定する。設定された普電開閉期間コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。この普電開閉期間コマンドには、今回の普電開閉期間における普通電動役物34bの開放回数の情報が含まれる。普電開閉期間コマンドを受信した音声発光制御装置90は、受信した普電開閉期間コマンドに基づいて、普通電動役物34bの開放回数に対応した内容の演出を実行するように各種演出用装置を制御する。ステップSa5203を実行した後、ステップSa5204に進み、普図普電制御値に「06」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「06」であることは、普電オープニング期間が終了し、普電開閉期間が開始された状態であることを示している。その後、本普電オープニング期間中処理を終了する。
<普電開閉期間中処理>
次に、普電開閉期間中処理について説明する。普電開閉期間中処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図484は、普電開閉期間中処理を示すフローチャートである。ステップSa5301では、普図普電制御値が「06」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「06」であることは、普電開閉期間が開始された状態であることを示している。ステップSa5301において、普図普電制御値が「06」ではないと判定した場合には(ステップSa5301:NO)、本普電開閉期間中処理を終了する。一方、ステップSa5301において、普図普電制御値が「06」であると判定した場合には(ステップSa5301:YES)、ステップSa5302に進む。
ステップSa5302では、普電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。ステップSa5302において、普電開閉期間の終了条件が成立していないと判定した場合には(ステップSa5302:NO)、ステップSa5303に進む。
ステップSa5303では、第2特図始動口34を開放状態と閉鎖状態とに切替可能な切替部である普通電動役物34bが開放中であるか否かを判定する。ステップSa5303において、普通電動役物34bが開放中ではないと判定した場合には(ステップSa5303:NO)、ステップSa5304に進む。
ステップSa5304では、普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSa5304において、普通電動役物34bの開放条件が成立したと判定した場合には(ステップSa5304:YES)、ステップSa5305に進む。
ステップSa5305では、普通電動役物34bを開放する。その後、ステップSa5306に進む。
ステップSa5306では、普電開放コマンドを設定する。普電開放コマンドは、普通電動役物34bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電開放コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSa5306を実行した後、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSa5304において、普通電動役物34bの開放条件が成立していないと判定した場合には(ステップSa5304:NO)、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSa5303において、普通電動役物34bが開放中であると判定した場合には(ステップSa5303:YES)、ステップSa5307に進む。
ステップSa5307では、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSa5307において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(ステップSa5307:YES)、ステップSa5308に進む。
ステップSa5308では、普通電動役物34bを閉鎖する。具体的には、遊技球を所定期間転動させて第2特図始動口34に入球させ得る転動部である羽根部材を閉鎖する。その後、ステップSa5309に進む。
ステップSa5309では、普電閉鎖コマンドを設定する。普電閉鎖コマンドは、普通電動役物34bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電閉鎖コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSa5309を実行した後、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSa5307において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(ステップSa5307:NO)、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSa5302において、普電開閉期間の終了条件が成立していると判定した場合には(ステップSa5302:YES)、ステップSa5310に進む。
ステップSa5310では、普電エンディング時間設定処理を実行する。普電エンディング時間設定処理は、普電エンディング期間の時間的長さ(以下、普電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電エンディング時間情報を取得し、取得した普電エンディング時間情報をRAM64に設けられた普電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この普電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSa5310を実行した後、ステップSa5311に進む。
ステップSa5311では、普電エンディングコマンドを設定する。設定された普電エンディングコマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSa5318を実行した後、ステップSa5319に進み、普図普電制御値に「07」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「07」であることは、普電エンディング期間が開始された状態であることを示している。その後、本普電開閉期間中処理を終了する。
<普電エンディング期間中処理>
次に、普電エンディング期間中処理について説明する。普電エンディング期間中処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図485は、普電エンディング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSa5401では、普図普電制御値が「07」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「07」であることは、普電エンディング期間が開始された状態であることを示している。ステップSa5401において、普図普電制御値が「07」ではないと判定した場合には(ステップSa5401:NO)、本普電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSa5401において、普図普電制御値が「07」であると判定した場合には(ステップSa5401:YES)、ステップSa5402に進む。
ステップSa5402では、普電エンディング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した普電エンディング時間設定処理において普電エンディング時間として設定した普電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSa5402において、普電エンディング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSa5402:NO)、本普電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSa5402において、普電エンディング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSa5402:YES)、ステップSa5403に進む。
ステップSa5403では、普図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSa5404に進む。
ステップSa5404では、普電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された普電開閉実行モード終了コマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、ステップSa5405に進む。
ステップSa5405では、普図普電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、普図保留個数Nnが1以上となっている場合に普通図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本普電エンディング期間中処理を終了する。
《9-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図486は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSa6101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSa6101を実行した後、ステップSa6102に進む。
ステップSa6102では、特図遊技回演出用処理を実行する。特図遊技回演出用処理では、特図遊技回の実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、特図変動用コマンド及び特図種別コマンドを受信した場合には、当該特図変動用コマンドに含まれる特図変動時間や特図種別コマンドに含まれる特別図柄の種別、現在の遊技状態に基づいて、図柄表示装置41の表示面41aにおける装飾図柄の変動表示及び停止表示に関する処理や、各種演出を実行するための処理を実行する。具体的には、例えば、本実施形態では、高確高サポ状態F3における第2特別図柄の変動中に、上述した特定有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)や、数値情報を減算しながら表示する演出(例えばカウントダウン演出)、遊技者に好機な状態であることを示唆する好機示唆演出、ステップアップ演出等を実行するための処理を実行する。なお、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特図始動口34に遊技球が入球することは遊技者にとって重要ではないため(ほぼ100%の確率で普通電動役物34bが開放して第2特図始動口34に遊技球が入球するため)、普通電動役物34bが開放して第2特図始動口34が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、第2特図始動口34が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない構成としている。
なお、上記各種演出(期待度演出、カウントダウン演出、好機示唆演出、ステップアップ演出等)は、高確高サポ状態F3における第2特別図柄の変動中に実行され得るが、本実施形態では、第2特図抽選を第1特図抽選より優先して実行する特2優先機として構成されているため、保留されていた第2特図抽選の実行が全て終了したタイミングにおいて第1特図抽選が保留されている場合には当該第1特図抽選に係る第1特別図柄の変動が実行されることになるが、この第1特別図柄の変動中には上記各種演出が実行されないように構成されている。なお、特別図柄と普通図柄は独立して変動可能であるため、上記特別図柄の変動に対する各種演出は、普通図柄が変動中か否かに関わらず実行可能な構成とすればよい。換言すれば、普通図柄の変動中に、上記特別図柄の変動に対する各種演出(期待度演出、カウントダウン演出、好機示唆演出、ステップアップ演出等)を実行可能な構成とすればよい。ステップSa6102を実行した後、ステップSa6103に進む。
なお、第1特別電動役物57bの内部に、V確入賞口57avの代わりに、遊技球が入球した場合にV入賞大当たり当選となって特電開閉実行モードが開始されることになるV入賞口(V入賞領域)が設けられている構成としてもよく、この構成を採用した場合において、遊技球がV入賞口に入球した場合には、遊技者にV入賞大当たり当選といった利益が付与されることを示唆する演出であるV入賞大当たり当選演出を実行する構成としてもよい。
ステップSa6103では、特電開閉実行モード演出用処理を実行する。特電開閉実行モード演出用処理では、特電開閉実行モードの実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、特電オープニングコマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電オープニング演出及び右打ち報知処理を実行するように設定するとともに、特電開閉実行モード用背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させるための処理を実行する。また、特電開閉期間コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電開閉期間用演出を実行するように設定する。また、特電開放コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別及び特別電動役物の開放回数に対応した特電開放中演出を実行する。また、特電閉鎖コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別及び特別電動役物の閉鎖回数に対応した特電インターバル期間用演出を実行する。また、特電エンディングコマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電エンディング演出や、当該特電開閉実行モードの終了後における遊技状態に対応した背景画像(通常状態用背景画像や高確高サポ状態用背景画像)を図柄表示装置41の表示面41aに表示させるための処理を実行する。ステップSa6103を実行した後、ステップSa6104に進む。
ステップSa6104では、V確入賞演出用処理を実行する。V確入賞演出用処理では、V確入賞コマンドを受信した場合に、V確入賞したことを示唆する演出を実行するように設定する。ステップSa6104を実行した後、ステップSa6105に進む。
ステップSa6105では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSa6105を実行した後、ステップSa6106に進む。
ステップSa6106では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSa6106を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図487は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSa8101では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSa8102に進む。
ステップSa8102では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図488は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSa8201では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド記憶エリアに、その抽出したコマンドデータを記憶する。コマンド記憶処理によってコマンド記憶エリアに記憶された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図489は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド記憶領域に記憶されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が記憶されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSa8301では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、上述したコマンド割込み処理によってコマンド記憶エリアに記憶されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。例えば、予告演出に対応した動画表示開始コマンドが記憶されていた場合には、当該予告演出に対応した動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。また、リーチ演出に対応した動画表示開始コマンドが記憶されていた場合には、当該リーチ演出に対応した動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
なお、コマンド対応処理(ステップSa8301)では、その時点でコマンド記憶エリアに記憶されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。コマンド対応処理の詳細については後述する。
ステップSa8302では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(ステップSa8301)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSa8303に進む。
ステップSa8303では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(ステップSa8302)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSa8304に進む。
ステップSa8304では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(ステップSa8303)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSa8305に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。
以下、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機における課題を述べた後、本実施形態のパチンコ機10の利点について具体的に説明する。
従来、大当たり当選以外で出球を増やしたいという要望があり、その要望に応えるために、高確率で小当たりに当選可能であり、小当たりに当選すればするほど遊技者の手持ちの遊技球が増加する遊技状態(いわゆる小当たりラッシュ)を備えるパチンコ機が開発された。従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、小当たりラッシュ中において、第2特図抽選において小当たりに当選し、第2特別図柄の変動表示が小当たりに対応した図柄で停止した場合に、特別電動役物が開放して大入賞口に遊技球が入球可能となる。すなわち、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機では、遊技者は、第2特図抽選において小当たりに当選したことに基づいて特別電動役物が開放した場合に利益を得ることができる。
しかし、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行される第2特図抽選は、大当たりを抽選するものでもあるため、大当たりに当選するか否かの期待度を示唆するリーチ演出が実行される場合があり、当該リーチ演出が実行されている期間(第2特別図柄の変動表示の実行中の期間)は小当たりが発生しないため、遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまい、小当たり当選による特別電動役物の開放によって利益を得たい遊技者にとっては非常に歯痒い時間となってしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機の中には、小当たりラッシュ中は常に遊技球の発射を継続させなければ小当たりによる利益を得ることができないパチンコ機が存在する。具体的には、小当たりに当選することになる第2特別図柄の変動表示の実行中にもリーチ演出が実行され得るパチンコ機であって、遊技者が、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)に遊技球の浪費を避けようと止め打ち(遊技球の発射を一時的に止めること)をすると、当該リーチ演出の終盤又は終了時に小当たり当選を確認してから遊技球を発射させても、当該小当たり当選に基づく特別電動役物の開放中に遊技球を当該特別電動役物に到達させることができないパチンコ機である。このようなパチンコ機においては、遊技者は、利益を得ることのできないリーチ演出の実行中(第2特別図柄の変動表示の実行中)であっても、変動表示の停止後に発生し得る小当たりによる利益を得るためには止め打ちをすることができず、遊技球の浪費を余儀なくされ、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
また、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が外れになった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られず、さらに当該変動表示の停止後にも小当たりによる利益が得られないので、不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
さらに、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中に実行されたリーチ演出に係る第2特図抽選の結果が小当たりラッシュが終了することになる結果(出玉のない通常大当たり)になり、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、遊技者は、リーチ演出の実行中に小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうため、非常に不愉快な感情を抱いてしまうといった課題があった。
このように、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中の期間(第2特別図柄の変動中の期間)は、遊技者にとって、小当たりによる利益を得ることができない非常に歯痒い期間であり、また、止め打ちもできずに遊技球の浪費を余儀なくされる不愉快な期間であり、さらに、リーチ演出に係る第2特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合には、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題があった。
また、近年では、演出の迫力を増すために遊技盤の中央に配置される液晶ディスプレイの大型化が進んでおり、遊技球が流通可能な遊技領域が狭くなりつつある。このため、上述した従来の小当たりラッシュの課題を解決するための新規の遊技性を実現するための構成を採用するためには、遊技球を効率よく流下させて新規な遊技仕様に応じた領域へ導くための新規な機構を遊技盤に効率良く配置する必要があるといった課題があった。
以上の課題に対して、本実施形態では、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、左側ルートLに振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球せずに、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、第2特図抽選において遊技者に有利な特図大当たり(出玉もありラッシュも継続する16R確変大当たり)に当選せずに、遊技者に不利な特図大当たり(出玉がなくラッシュも終了してしまう2R通常大当たり)に当選して高確高サポ状態F3が終了してしまったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができるので、高確高サポ状態F3の終了直前に多量の賞球が払い出されるといった爽快感と満足感を遊技者に与えることができるとともに、当該高確高サポ状態F3が終了してしまったことに対する遊技者の怒りや喪失感を和らげることが可能となる。このように、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、電動振分装置36eが非作動状態である通常状態F1においては、電動振分装置36eに到達した遊技球は中央ルートUを流下するため第2特別電動役物58bに到達することができない。一方、上述した従来の小当たりラッシュの課題を解決した新規なラッシュ状態である高確高サポ状態F3では電動振分装置36eが作動状態となり、当該新規なラッシュ状態において電動振分装置36eに到達した遊技球は左側ルートL又は右側ルートRを流下し、左側ルートLに振り分けられた遊技球は第2特別電動役物58bに導かれることになる。したがって、本実施形態によれば、通常状態F1においては、遊技者は電動振分装置36eを狙って遊技球を発射させても利益を得ることができず、一方、上述した従来の小当たりラッシュの課題を解決した新規なラッシュ状態である高確高サポ状態F3(作動部材が作動状態である遊技状態)においては、遊技者は電動振分装置36eを狙って遊技球を発射させることによって遊技球を効率良く電動振分装置36eに到達させることができるといった新規な遊技性を実現することができる。
さらに、本実施形態では、設定される第2特図変動時間の長さによって遊技者の有利度(遊技者が獲得することのできる賞球の個数)が変化するといった新たな遊技性を提供することができる。具体的には、本実施形態では、第2特図変動時間として設定される変動時間が長いほど、遊技者が獲得することのできる賞球数が多くなる。したがって、第2特図変動時間として長い変動時間が設定されて欲しいといった従来にない新しい期待感を遊技者に提供することができる。
また、本実施形態では、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持することが遊技者にとって有利な事象となっている。これに対して、従来の一般的なパチンコ機では、小当たりに当選して特別電動役物が開放することが遊技者にとって有利な事象となっている。すなわち、本実施形態によれば、遊技者にとって有利な事象が従来とは逆になっているといった新たな遊技性を提供することができる。
さらに、本実施形態によれば、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に変動可能な機能(いわゆる同時変動機能)を有さなくても、遊技者が多くの賞球を獲得することのできる遊技状態(いわゆるラッシュ)を実現することができる。同時変動機能を有するパチンコ機では、制御が複雑化するといった課題や、ラッシュ終了後の残存保留をどのように処理するのかといった課題が生じるが、本実施形態によれば、同時変動機能を有さないため、これらの課題が生じないといった効果を奏することができる。
さらに、本実施形態によれば、高確高サポ状態F3において払い出される賞球は、特別入賞口32sに遊技球が入球したことに基づく賞球である。換言すれば、高確高サポ状態F3において払い出される賞球は、特別電動役物(第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58b)の作動に基づく賞球ではない。したがって、本実施形態によれば、当該パチンコ機10の役物比率及び連続役物比率の値を低減することができ、当該パチンコ機10に設定可能な賞球数の幅を広げることが可能となる。
また、本実施形態によれば、内部抽選の結果が特定結果である場合の変動表示の変動表示時間として、短変動時間と、短変動時間よりも長い長変動時間とを設定可能であり、切替部は、遊技球を所定期間転動させて第5入球部に入球させ得る転動部を備え、変動表示時間として長変動時間が設定されている場合に切替部は入球不能状態に設定され、作動状態の作動部材に到達して第1通路に振り分けられた遊技球は第1入球部に入球可能である。具体的には、本実施形態では、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として、短変動時間(0.1秒)と、長変動時間(20秒~180秒)とを設定可能であり、第2特別電動役物58bは、遊技球を所定期間転動させて第2大入賞口58aに入球させ得る板状部材を備え、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されている場合に第2特別電動役物58bは閉鎖状態に設定され、作動状態の電動振分装置36eに到達して左側ルートLに振り分けられた遊技球は特別入賞口32sに入球可能である。
したがって、本実施形態によれば、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として短変動時間(0.1秒)が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が板状部材の上を転動し切る前に短変動時間(0.1秒)が経過して第2特別電動役物58bが入球可能状態となるので、第2大入賞口58aに入球することになり、特別入賞口32sに到達することができない。上述したように、第2大入賞口58aに設定されている賞球数は2個であるため、遊技球が特別入賞口32sに到達することができずに第2大入賞口58aに入球した場合には、遊技者にはほとんど利益がない。
一方、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、長変動時間(20秒~180秒)が経過する前に板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに到達し、当該特別入賞口32sに入球可能となる。上述したように、特別入賞口32sに設定されている賞球数は15個であるため、遊技球が第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに入球した場合には、遊技者は多くの利益を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、第2特図変動時間として設定される期間の長さに応じて、左側ルートLに振り分けられた遊技球が、特別入賞口32sに到達できずに第2大入賞口58aに入球する状況(すなわち、遊技者が利益を得ることができない状況)と、特別入賞口32sに到達して当該特別入賞口32sに入球可能な状況(すなわち、遊技者が利益を得ることができる状況)とを創出することができる。
この結果、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の電動振分装置36eに到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、第1入球部への遊技球の入球によって付与される価値は、第5入球部への遊技球の入球によって付与される価値よりも高い構成を採用している。具体的には、特別入賞口32sへの遊技球の入球によって付与される賞球(15個)は、第2大入賞口58aへの遊技球の入球によって付与される賞球(2個)よりも多い構成を採用している。この構成を採用した理由について説明する。本実施形態では、第2特図抽選の結果が特図小当たりである場合の第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されている場合には、閉鎖状態に設定されている第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、長変動時間(20秒~180秒)が経過する前に板状部材の上を転動し切って特別入賞口32sに到達し、当該特別入賞口32sに入球可能となる。そして、本実施形態によれば、特別入賞口32sへの遊技球の入球によって付与される賞球(15個)は、第2大入賞口58aへの遊技球の入球によって付与される賞球(2個)よりも多いので、第2特図変動時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、第1特典を付与する第1入球部に遊技球が入球可能な第1通路と、第2特典を付与する第2入球部に遊技球が入球可能な第2通路と、第3入球部に遊技球が入球可能な第3通路とを備える。さらに、所定の作動条件の成立に基づいて遊技球を第1通路又は第2通路に流下させ得る作動状態となり、非作動状態では遊技球を第3通路に流下させる作動部材を備える。そして、遊技者にとっての価値は、第1通路は第2通路よりも高く、第2通路は第3通路よりも高い。具体的には、15個の賞球を付与する特別入賞口32sに遊技球が入球可能な左側ルートLと、1個の賞球を付与する右側入賞口36iに遊技球が入球可能な右側ルートRと、下部入球口36hに遊技球が入球可能な中央ルートUとを備える。さらに、高確高サポ状態F3へ移行したことに基づいて遊技球を左側ルートL又は右側ルートRに流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を中央ルートUに流下させる電動振分装置36eを備え、遊技者にとっての価値は、左側ルートLは右側ルートRよりも高く、右側ルートRは中央ルートUよりも高い。
したがって、本実施形態によれば、作動部材が作動している作動状態を、作動部材が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して作動部材が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動部材に到達した遊技球が第1通路を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。具体的には、電動振分装置36eが左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態を、電動振分装置36eが作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、高確高サポ状態F3へ移行して電動振分装置36eが作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が左側ルートLを流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本実施形態によれば、作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する第1通路及び第2通路と、非作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する第3通路とは、遊技盤30の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備える。具体的には、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が流下する左側ルートL及び右側ルートRと、非作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が流下する中央ルートUとは、遊技盤30の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備える。
したがって、本実施形態によれば、遊技盤30の狭い領域に3つの通路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する通路(第1通路及び第2通路)と、非作動状態の作動部材に到達した遊技球が流下する通路(第3通路)とを明確に区別して認識させることができる。具体的には、遊技盤30の狭い右側遊技領域PARに遊技球を所定の領域に導く3つのルートを効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が流下するルート(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球が流下するルート(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本実施形態によれば、第3入球部に1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である。具体的には、下部入球口36hに1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である。この構成を採用した理由について説明する。非作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、中央ルートUを通って下部入球口36hに入球することになるが、下部入球口36hに1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である。したがって、本実施形態によれば、非作動状態の電動振分装置36eを狙って右打ちをしても、遊技者は、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。この結果、本実施形態によれば、通常状態F1においては左打ちをすることが本来の遊技の流れである本パチンコ機10において、遊技者が非作動状態の電動振分装置36eを狙って右打ちをすることを抑制することができる。
さらに、本実施形態によれば、作動部材は、所定の作動状態において、遊技球が必ず第1通路又は第2通路に流下するように構成されており、遊技球が流下する割合は、第2通路の方が第1通路よりも多くなるように構成されている。具体的には、電動振分装置36eは、左側振分状態又は右側作動状態において、遊技球が必ず左側ルートL又は右側ルートRに流下するように構成されており、遊技球が流下する割合は、右側ルートRの方が左側ルートLよりも多くなるように構成されている。より具体的には、本実施形態では、電動振分装置36eは、作動状態では、左側振分状態を0.3秒間維持した後、0.05秒間をかけて右側振分状態に移行し、右側振分状態を0.6秒間維持した後、再び0.05秒間をかけて左側振分状態に移行し、左側振分状態を0.3秒間維持するといった動作を繰り返す。この結果、作動状態の電動振分装置36eに到達した遊技球は、1:2の割合で左側ルートLと、右側ルートRとに振り分けられる。この構成を採用した理由について説明する。この構成によれば、高確高サポ状態F3において、遊技者が、価値の高い左側ルートLのみに遊技球が流下するように電動振分装置36eの作動のタイミングを計って遊技球を発射させても、遊技球が流下する割合は、右側ルートRの方が左側ルートLよりも多くなるので、遊技者に、価値の高い左側ルートLのみに遊技球が流下するように電動振分装置36eの作動のタイミングを計って遊技球を発射させることを断念させることができる。
さらに、本実施形態によれば、第3通路は、所定遊技状態において、第3入球部にしか遊技球が入球しないように構成されている。具体的には、中央ルートUは、通常状態F1において、下部入球口36hにしか遊技球が入球しないように構成されている。したがって、通常状態F1において、遊技者が中央ルートUを遊技球が流通するように狙っても、最も価値の低い下部入球口36hにしか遊技球が入球しないので、遊技者にとってメリットがない。したがって、本実施形態によれば、通常状態F1において遊技者が中央ルートUを狙って右打ちをすることを抑制することができる。
さらに、本実施形態によれば、作動部材に至るまでの流路に、遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用部と、遊技球を1球ずつ流下可能に整流する整流部とを備える。具体的には、電動振分装置36eに至るまでの流路に、遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用釘領域36cと、遊技球を1球ずつ流下可能に整流する整流釘領域36dとを備える。この構成によれば、遊技球が電動振分装置36eに至るタイミングをランダムにすることができるとともに、電動振分装置36eに至る遊技球を1球ずつにすることができる。したがって、本実施形態によれば、遊技球が電動振分装置36eに至るタイミングがランダムになるので、遊技者に、価値の高い左側ルートLのみに遊技球が流下するように電動振分装置36eの作動のタイミングを計って遊技球を発射させることを断念させることができるとともに、作動状態の電動振分装置36eによって遊技球を必ず1球ずつ左側ルートL又は右側ルートRに振り分けることができるので、1球ずつ振り分けられた遊技球に遊技者を注目させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、特定有利結果が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、16R確変大当たりが発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出であるリーチ演出を実行可能に構成されている。したがって、本実施形態によれば、16R確変大当たりが発生して第2特別図柄の変動表示の終了後に遊技者に有利な高確高サポ状態F3が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中は、第2特別電動役物58bが閉鎖状態を維持するため、左側ルートLに振り分けられた遊技球は、第2大入賞口58aに入球せずに、特別入賞口32sに入球することが可能となる。すなわち、リーチ演出が実行されている第2特別図柄の変動中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本実施形態によれば、リーチ演出が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な16R確変大当たりが発生しなかったとしても、当該リーチ演出が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出であるカウントダウン演出を実行可能に構成されている。したがって、本実施形態によれば、第2特別図柄の変動表示が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該カウントダウン演出において表示される数値情報から、遊技球が特別入賞口32sに到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出である好機示唆演出を実行可能に構成されている。したがって、本実施形態によれば、遊技者に対して、この長変動時間が設定された第2特別図柄の変動表示の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態F3において、特別入賞口32sに入球した遊技球の個数に関する情報を表示可能に構成されている。したがって、本実施形態のパチンコ機10において重要な特別入賞口32sに入球した遊技球の個数を遊技者に注目させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、第1入球部に遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、特別入賞口32sに遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出として特別入賞口入球演出を実行可能に構成されている。したがって、遊技者に対して、自身が獲得を目指す利益は、第2大入賞口58aに遊技球が入球することによって払い出される賞球ではなく、特別入賞口32sに遊技球が入球することによって払い出される賞球であることを明確に認識させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選に係る変動表示の実行中に、第1の演出を実行し、当該第1の演出に連続して当該第1の演出とは異なる第2の演出を実行可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、高確高サポ状態F3において、第2特別図柄の変動表示の実行中に、ステップアップ演出1を実行し、ステップアップ演出1に連続してステップアップ演出2を実行可能に構成されている。したがって、遊技者に対して、ステップアップ演出1が実行された場合に、当該ステップアップ演出1の後に連続してステップアップ演出2が実行されて当該第2特別図柄の変動表示がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態パチンコ機10では、作動部材が非作動状態である第1遊技状態において第1の背景画像を表示可能であり、作動部材が作動状態である第2遊技状態において第1の背景画像とは異なる第2の背景画像を表示可能に構成されている。具体的には、本実施形態では、電動振分装置36eが非作動状態である通常状態F1において通常状態F1用背景画像を表示可能であり、電動振分装置36eが作動状態である高確高サポ状態F3において高確高サポ状態F3用背景画像を表示可能に構成されている。したがって、遊技者は、遊技状態が移行したことに容易に気づくことが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、切替部によって第5入球部の入球口が入球可能状態となる場合であっても、第5入球部の入球口が入球可能状態となることを示唆する演出を実行しないように構成されている。具体的には、本実施形態では、第2特別電動役物58bによって第2大入賞口58aが開放状態となる場合であっても、第2大入賞口58aが開放状態となることを示唆する演出を実行しないように構成されている。したがって、遊技者に対して、第2大入賞口58aが入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
このように、本遊技機では、内部抽選に係る変動表示の実行中は切替部が入球不能状態を維持するため、第1通路に振り分けられた遊技球は、第5入球部に入球することができないが、第1入球部に入球することは可能となっている。したがって、切替部が入球不能状態である場合には第1入球部に遊技球を入球させるといった興趣を遊技者に提供することが可能となる。すなわち、切替部の各状態に応じて入球可能な入球部を設けることによって、常に遊技の興趣を遊技者に提供することが可能となる。
さらに、本遊技機によれば、作動部材によって振り分けられる通路の価値を適切に設定することによって遊技者に新たな期待感を抱かせることができるとともに、複数の通路を遊技盤に効率よく設けることが可能となる。
《9-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態によれば、各入球部を適切に配置するとともに、変動表示時間として設定される期間の長さを適切に制御するので、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。以下、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機における課題を述べた後、本実施形態のパチンコ機10の利点について具体的に説明する。
《9-8》第9実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《9-8-1》変形例1:
上記実施形態及び上記各変形例においては、第1通路としての左側ルートL又は第2通路としての右側ルートRのいずれの流路に遊技球が振り分けられるのかが遊技者にとって重要となる。そこで、変形例として、第1通路及び第2通路が遊技盤30の裏面側に設けられており、第3通路が遊技盤30の表面側に設けられている構成としてもよい。具体的には、例えば、左側ルートL及び右側ルートRが遊技盤30の裏面側に設けられており、中央ルートUが遊技盤30の表面側に設けられている構成としてもよい。そして、左側ルートL及び右側ルートRが遊技盤30の正面側から視認可能となるように遊技盤30を透明(又は半透明)の部材によって構成するとともに、遊技盤30の裏面側に、左側ルートL及び右側ルートRを照らすことが可能な光源(例えばLED)を設ける構成としてもよい。この構成によれば、左側ルートL及び右側ルートRを流通する遊技球を目立たせることができ、左側ルートL又は右側ルートRのいずれの流路に遊技球が振り分けられるのかについての注目度を向上させることができる。
《9-8-2》変形例2:
上記実施形態及び上記各変形例において、第1入球部に遊技球が入球した場合に、遊技状態を移行させ得る構成としてもよい。具体的には、例えば、特別入賞口32sに遊技球が入球した場合に、遊技状態を移行させる場合がある構成としてもよい。この構成によれば、遊技者に対して、遊技球が価値の高い特別入賞口32sに入球したことによる喜びに加えて、現在の有利な遊技状態が終了してしまわないかといった緊張感を与えることができる。
《9-8-3》変形例3:
上記実施形態及び上記各変形例において、内部抽選の結果に、切替部を入球可能状態に移行させない「外れ」が含まれており、内部抽選の結果が「外れ」である場合には、当該変動表示が終了しても、切替部は入球可能状態に移行しない構成としてもよい。具体的には、例えば、第2特図抽選の結果に、第2特別電動役物58bを入球可能状態に移行させない「外れ」が含まれており、第2特図抽選の結果が「外れ」である場合には、当該変動表示が終了しても、第2特別電動役物58bは入球可能状態に移行しない構成としてもよい。この構成を採用した場合において、第2特図抽選の結果が「外れ」である場合には、第2特別電動役物58bの板状部材の上を転動中の遊技球は、当該変動表示の終了後も特別入賞口32sに到達し、当該特別入賞口32sに入球することが可能となる。したがって、本変形例によれば、一般的なパチンコ機においては遊技者に最も不利な結果である「外れ」が、遊技者にとって有利な結果になるといった、従来にない新しい遊技を遊技者に提供することができる。
《9-8-4》変形例4:
上記実施形態及び上記各変形例において、第4入球部は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されていてもよい。具体的には、例えば、第2特図始動口34は、入球した遊技球が右側遊技領域PARに残って流通する場合があるように構成されていてもよい。より具体的には、例えば、第2特図始動口34に入球した遊技球が遊技盤30の裏から再び右側遊技領域PARに戻る通路と、右側遊技領域PARには戻らない通路と、第2特図始動口34に入球した遊技球をこれらの2つの通路のいずれかに遊技球を振り分ける振分機構とが設けられている構成としてもよい。この構成を採用した場合には、第2特図始動口34に入球した遊技球がその後に右側遊技領域PARに戻って電動振分装置36eに到達する場合がある。特に、本パチンコ機10では、電動振分装置36eに到達する遊技球が増えるほど遊技者にとって有利になる。したがって、本変形例によれば、第2特図始動口34に入球した遊技球が右側遊技領域PARに残る(戻ってくる)のか否かといった楽しみや、残った場合にその後どのように右側遊技領域PARを流通するのかといった楽しみを遊技者に提供することができる。
《9-8-5》変形例5:
上記実施形態及び上記各変形例において、第4入球部は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されていてもよい。具体的には、例えば、第2特図始動口34は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されていてもよい。この構成を採用する利点について説明する。本パチンコ機10において遊技者が獲得を目指す利益は、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されることによって遊技球が特別入賞口32sに入球し、その結果として払い出される賞球である。しかしながら、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合に賞球が払い出される構成を採用すると、第2特図始動口34に遊技球が入球さえすれば第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されるか否かに関わらず遊技者は一定の賞球を獲得することが可能となってしまい、第2特図変動時間として設定される期間の長さの重要度が低下してしまう。これに対して、本変形例のように、第2特図始動口34は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されていれば、第2特図変動時間として長変動時間(20秒~180秒)が設定されるか否かに関わらず払い出されていた上記一定の賞球を遊技者は獲得することができないので、第2特図変動時間として設定される期間の長さの重要度をより一層高めることが可能となる。
《9-8-6》変形例6:
上記実施形態及び上記各変形例において、第5入球部に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる構成としてもよい。具体的には、例えば、第2大入賞口58aに遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる構成としてもよい。この構成によれば、遊技者に対して、遊技球が第2大入賞口58aに入球する毎に、現在の有利な高確高サポ状態F3が終了してしまうのではないかといった緊迫感を抱かせることができるとともに、第2特別電動役物58bが入球可能状態となっているタイミングで遊技球が当該第2特別電動役物58bに到達して欲しくないといった感情を遊技者に抱かせることができる。
《9-8-7》変形例7:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《9-8-8》変形例8:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《9-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《9-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴aA群>
特徴aA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aA1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
[特徴aA2]
特徴aA1に記載の遊技機であって、
前記第3入球領域(下部入球口36h)に1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球は、第3流路(中央ルートU)を通って第3入球領域(下部入球口36h)に入球することになるが、第3入球領域(下部入球口36h)に1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である。したがって、本特徴によれば、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)を狙って遊技球を発射させても(右打ちをしても)、遊技者は、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。この結果、本特徴によれば、遊技者が非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)を狙って遊技球を発射させること(右打ちをすること)を抑制することができる。
[特徴aA3]
特徴aA1または特徴aA2に記載の遊技機であって、
前記作動手段(電動振分装置36e)は、所定の作動状態(左側振分状態又は右側作動状態)において、遊技球が必ず前記第1流路(左側ルートL)又は前記第2流路(右側ルートR)に流下するように構成されており、遊技球が流下する割合は、前記第2流路(右側ルートR)の方が前記第1流路(左側ルートL)よりも多くなるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)は、所定の作動状態(左側振分状態又は右側作動状態)において、遊技球が必ず第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下するように構成されており、遊技球が流下する割合は、第2流路(右側ルートR)の方が第1流路(左側ルートL)よりも多くなるように構成されているので、遊技者が、価値の高い第1流路(左側ルートL)のみに遊技球が流下するように作動手段(電動振分装置36e)の作動のタイミングを計って遊技球を発射させても、遊技球が流下する割合は、第2流路(右側ルートR)の方が第1流路(左側ルートL)よりも多くなるので、遊技者に、価値の高い第1流路(左側ルートL)のみに遊技球が流下するように作動手段(電動振分装置36e)の作動のタイミングを計って遊技球を発射させることを断念させることができる。
[特徴aA4]
特徴aA1から特徴aA3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第3流路(中央ルートU)は、所定遊技状態(通常状態F1)において、前記第3入球領域(下部入球口36h)にしか遊技球が入球しないように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第3流路(中央ルートU)は、所定遊技状態(通常状態F1)において、第3入球領域(下部入球口36h)にしか遊技球が入球しないように構成されているので、所定遊技状態(通常状態F1)において、遊技者が第3流路(中央ルートU)を遊技球が流通するように狙っても、最も価値の低い第3入球領域(下部入球口36h)にしか遊技球が入球しないので、遊技者にとってメリットがない。したがって、本特徴によれば、所定遊技状態(通常状態F1)において遊技者が第3流路(中央ルートU)を狙って遊技球を発射させること(右打ちをすること)を抑制することができる。
[特徴aA5]
特徴aA1から特徴aA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記作動手段(電動振分装置36e)に至るまでの流路に、遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用領域(作用釘領域36c)と、遊技球を1球ずつ流下可能に整流する整流領域(整流釘領域36d)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)に至るまでの流路に、遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用領域(作用釘領域36c)と、遊技球を1球ずつ流下可能に整流する整流領域(整流釘領域36d)とを備えるので、遊技球が作動手段(電動振分装置36e)に至るタイミングをランダムにすることができるとともに、作動手段(電動振分装置36e)に至る遊技球を1球ずつにすることができる。したがって、本特徴によれば、遊技球が作動手段(電動振分装置36e)に至るタイミングがランダムになるので、遊技者に、価値の高い第1流路(左側ルートL)のみに遊技球が流下するように作動手段(電動振分装置36e)の作動のタイミングを計って遊技球を発射させることを断念させることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)によって遊技球を必ず1球ずつ第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に振り分けることができるので、1球ずつ振り分けられた遊技球に遊技者を注目させることができる。
[特徴aA6]
特徴aA1から特徴aA5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1流路(左側ルートL)及び前記第2流路(右側ルートR)は、前記遊技盤(遊技盤30)の裏面側に設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)のいずれの流路に遊技球が振り分けられるのかが遊技者にとって重要となる。
本特徴によれば、第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)は、遊技盤(遊技盤30)の裏面側に設けられているので、例えば、第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)が遊技盤(遊技盤30)の正面側から視認可能となるように遊技盤(遊技盤30)を透明(又は半透明)に構成するとともに、遊技盤(遊技盤30)の裏面側に、第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)を照らすことが可能な光源(例えばLED)を設けることによって、第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)を流通する遊技球を目立たせることができる。この結果、本特徴によれば、第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)のいずれの流路に遊技球が振り分けられるのかについての注目度を向上させることができる。
なお、本願において、「遊技盤の裏面側」とは、遊技盤の表面(おもてめん)よりも遊技盤正面視で奥側(パチンコ機10の正面に座った遊技者から遠ざかる側)であればよい。
[特徴aA7]
特徴aA1から特徴aA6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、遊技状態を移行させ得る手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、遊技状態を移行させ得る手段を備えるので、遊技者に対して、遊技球が価値の高い第1入球領域(特別入賞口32s)に入球したことによる喜びに加えて、現在の有利な遊技状態が終了してしまわないかといった緊張感を与えることができる。
[特徴aA8]
特徴aA1から特徴aA7のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記作動手段(電動振分装置36e)が前記作動状態(作動状態)である状況において、前記作動手段(電動振分装置36e)に遊技球が到達可能な発射態様で遊技球を発射させること(右打ちをすること)を促す演出(電動振分装置狙い右打ち報知演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、遊技者は、作動状態である作動手段(電動振分装置36e)に遊技球を到達させることによって大きな利益を得ることが可能となる。
本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動状態である状況において、作動手段(電動振分装置36e)に遊技球が到達可能な発射態様で遊技球を発射させること(右打ちをすること)を促す演出(電動振分装置狙い右打ち報知演出)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、作動状態である作動手段(電動振分装置36e)に遊技球を到達させるべき状況であることを明確に認識させることができる。
[特徴aA9]
特徴aA1から特徴aA8のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出(特別入賞口入球演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、遊技者が獲得を目指す利益は、後述する第5入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球することによって払い出される賞球ではなく、第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球することによって払い出される賞球である。
本特徴によれば、第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出(特別入賞口入球演出)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、自身が獲得を目指す利益は、第5入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球することによって払い出される賞球ではなく、第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球することによって払い出される賞球であることを明確に認識させることができる。
[特徴aA10]
特徴aA1から特徴aA9のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記作動手段(電動振分装置36e)が前記非作動状態(非作動状態)である第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、前記作動手段(電動振分装置36e)が前記作動状態(作動状態)である第2遊技状態(高確高サポ状態F3)において前記第1の背景画像とは異なる第2の背景画像(高確高サポ状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が非作動状態である第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、作動手段(電動振分装置36e)が作動状態(作動状態)である第2遊技状態(高確高サポ状態F3)において第1の背景画像とは異なる第2の背景画像(高確高サポ状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備える。この構成を採用する利点について説明する。本遊技機では、作動手段(電動振分装置36e)が非作動状態と作動状態とになり得るが、初めて本遊技機で遊技を行なった遊技者は、この作動手段の状態の違いが遊技状態の違いに起因していることを知らないため、作動手段(電動振分装置36e)が非作動状態である第1遊技状態(通常状態F1)から、作動手段(電動振分装置36e)が作動状態である第2遊技状態(高確高サポ状態F3)に移行した場合であっても、遊技者は遊技状態が移行したことに気付かないおそれがある。そこで、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が非作動状態である第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、作動手段(電動振分装置36e)が作動状態である第2遊技状態(高確高サポ状態F3)において第1の背景画像とは異なる第2の背景画像(高確高サポ状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備えるので、遊技者は、遊技状態が移行したことに容易に気づくことが可能となる。
[特徴aA11]
特徴aA1から特徴aA10のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴aA12]
特徴aA11に記載の遊技機であって、
前記第1入球領域(特別入賞口32s)への遊技球の入球によって付与される価値(15個の賞球)は、前記第5入球領域(第2大入賞口58a)への遊技球の入球によって付与される価値(2個の賞球)よりも高い
ことを特徴とする遊技機。
本特徴では、第1入球領域(特別入賞口32s)への遊技球の入球によって付与される価値(15個の賞球)は、第5入球領域(第2大入賞口58a)への遊技球の入球によって付与される価値(2個の賞球)よりも高い構成を採用している。この構成を採用した理由について説明する。
本遊技機では、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。そして、本特徴によれば、第1入球領域(特別入賞口32s)への遊技球の入球によって付与される価値(15個の賞球)は、第5入球領域(第2大入賞口58a)への遊技球の入球によって付与される価値(2個の賞球)よりも高いので、変動表示時間(第2特図変動時間)としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴aA13]
特徴aA11または特徴aA12に記載の遊技機であって、
前記所定抽選(第2特図抽選)の結果には、前記切替手段(第2特別電動役物58b)を前記入球可能状態(開放状態)に移行させない「外れ」が含まれている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果には、切替手段(第2特別電動役物58b)を入球可能状態(開放状態)に移行させない「外れ」が含まれており、所定抽選(第2特図抽選)の結果が「外れ」になった場合には、当該変動表示が終了しても、切替手段(第2特別電動役物58b)は入球可能状態(開放状態)に移行しない。この場合、切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該変動表示の終了後も第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)入球することが可能となる。したがって、本特徴によれば、一般的な遊技機においては遊技者に最も不利な結果である「外れ」が、遊技者にとって有利な結果になるといった、従来にない新しい遊技を遊技者に提供することができる。
[特徴aA14]
特徴aA11から特徴aA13のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第4入球領域(第2特図始動口34)は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第4入球領域(第2特図始動口34)は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されているので、例えば、第4入球領域(第2特図始動口34)に入球した遊技球がその後に作動手段(電動振分装置36e)に到達する場合がある。特に、本特徴では、作動手段(電動振分装置36e)に到達する遊技球が増えるほど遊技者にとって有利になる。したがって、第4入球領域(第2特図始動口34)に入球した遊技球が遊技領域に残るのか否かといった楽しみや、残った場合にその後どのように遊技領域を流通するのかといった楽しみを遊技者に提供することができる。
[特徴aA15]
特徴aA11から特徴aA14のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第4入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第4入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されている。この構成を採用すり利点について説明する。本遊技機において遊技者が獲得を目指す利益は、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されることによって遊技球が第1入球領域(特別入賞口32s)に入球し、その結果として払い出される賞球である。しかしながら、第4入球領域(第2特図始動口34)に遊技球が入球した場合に賞球が払い出される構成を採用すると、第4入球領域(第2特図始動口34)に遊技球が入球さえすれば変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されるか否かに関わらず遊技者は一定の賞球を獲得することが可能となってしまい、変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さの重要度が低下してしまう。これに対して、本特徴のように、第4入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されていれば、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されるか否かに関わらず払い出されていた上記一定の賞球を遊技者は獲得することができないので、変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さの重要度をより一層高めることが可能となる。
[特徴aA16]
特徴aA11から特徴aA15のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第5入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備えるので、遊技者に対して、遊技球が第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する毎に、現在の有利な遊技状態(高確高サポ状態F3)が終了してしまうのではないかといった緊迫感を抱かせることができるとともに、切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となっているタイミングで遊技球が当該切替手段(第2特別電動役物58b)に到達して欲しくないといった感情を遊技者に抱かせることができる。
[特徴aA17]
特徴aA11から特徴aA16のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)を実行可能な手段を備えるので、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生して変動表示(第2特別図柄の変動表示)の終了後に有利な状態が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該期待度演出(リーチ演出)が実行されている変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中は、切替手段(第2特別電動役物58b)が入球不能状態(閉鎖状態)を維持するため、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することができず、第1入球領域(特別入賞口32s)に入球することが可能となる。すなわち、期待度演出(リーチ演出)が実行されている変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本特徴によれば、期待度演出(リーチ演出)が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生しなかったとしても、当該期待度演出(リーチ演出)が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本特徴によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
[特徴aA18]
特徴aA11から特徴aA17のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出(カウントダウン演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出(カウントダウン演出)を実行可能な手段を備えるので、変動表示(第2特別図柄の変動表示)が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該演出において表示される数値情報から、遊技球が第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
[特徴aA19]
特徴aA11から特徴aA18のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出(好機状態示唆演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、遊技者にとって好機な状態が、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中である。しかしながら、初めて本遊技機で遊技を行なった遊技者にとっては容易に理解できない場合がある。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出(好機示唆演出)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、この変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
[特徴aA20]
特徴aA11から特徴aA19のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、第1の演出(ステップアップ演出1)を実行し、前記第1の演出に連続して前記第1の演出とは異なる第2の演出(ステップアップ演出2)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の後の抽選結果だけでなく、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の期間がどれだけ長く続くのかということが遊技者にとって重要となる。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、第1の演出(ステップアップ演出1)を実行し、第1の演出(ステップアップ演出1)に連続して第1の演出(ステップアップ演出1)とは異なる第2の演出(ステップアップ演出2)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、第1の演出(ステップアップ演出1)が実行された場合に、当該第1の演出(ステップアップ演出1)の後に連続して第2の演出(ステップアップ演出2)が実行されて当該変動表示(第2特別図柄の変動表示)がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
[特徴aA21]
特徴aA11から特徴aA20のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)によって前記第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、前記第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることは、遊技者に有利なことではなく不利なことである。
本特徴によれば、切替手段(第2特別電動役物58b)によって第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない手段を備えるので、遊技者に対して、第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
<特徴aB群>
特徴aB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aB1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
前記第3入球領域(下部入球口36h)に1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球は、第3流路(中央ルートU)を通って第3入球領域(下部入球口36h)に入球することになるが、第3入球領域(下部入球口36h)に1個の遊技球が入球したことによって払い出される賞球は1個以下である。したがって、本特徴によれば、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)を狙って遊技球を発射させても(右打ちをしても)、遊技者は、手持ちの遊技球を増加させることができず、メリットがない。この結果、本特徴によれば、遊技者が非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)を狙って遊技球を発射させること(右打ちをすること)を抑制することができる。
<特徴aC群>
特徴aC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aC1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
前記作動手段(電動振分装置36e)は、所定の作動状態(左側振分状態又は右側作動状態)において、遊技球が必ず前記第1流路(左側ルートL)又は前記第2流路(右側ルートR)に流下するように構成されており、遊技球が流下する割合は、前記第2流路(右側ルートR)の方が前記第1流路(左側ルートL)よりも多くなるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)は、所定の作動状態(左側振分状態又は右側作動状態)において、遊技球が必ず第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下するように構成されており、遊技球が流下する割合は、第2流路(右側ルートR)の方が第1流路(左側ルートL)よりも多くなるように構成されているので、遊技者が、価値の高い第1流路(左側ルートL)のみに遊技球が流下するように作動手段(電動振分装置36e)の作動のタイミングを計って遊技球を発射させても、遊技球が流下する割合は、第2流路(右側ルートR)の方が第1流路(左側ルートL)よりも多くなるので、遊技者に、価値の高い第1流路(左側ルートL)のみに遊技球が流下するように作動手段(電動振分装置36e)の作動のタイミングを計って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴aD群>
特徴aD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aD1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
前記第3流路(中央ルートU)は、所定遊技状態(通常状態F1)において、前記第3入球領域(下部入球口36h)にしか遊技球が入球しないように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、第3流路(中央ルートU)は、所定遊技状態(通常状態F1)において、第3入球領域(下部入球口36h)にしか遊技球が入球しないように構成されているので、所定遊技状態(通常状態F1)において、遊技者が第3流路(中央ルートU)を遊技球が流通するように狙っても、最も価値の低い第3入球領域(下部入球口36h)にしか遊技球が入球しないので、遊技者にとってメリットがない。したがって、本特徴によれば、所定遊技状態(通常状態F1)において遊技者が第3流路(中央ルートU)を狙って遊技球を発射させること(右打ちをすること)を抑制することができる。
<特徴aE群>
特徴aE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aE1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記作動手段(電動振分装置36e)に至るまでの流路に、遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用領域(作用釘領域36c)と、遊技球を1球ずつ流下可能に整流する整流領域(整流釘領域36d)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)に至るまでの流路に、遊技釘によってランダムに遊技球の流下に作用する作用領域(作用釘領域36c)と、遊技球を1球ずつ流下可能に整流する整流領域(整流釘領域36d)とを備えるので、遊技球が作動手段(電動振分装置36e)に至るタイミングをランダムにすることができるとともに、作動手段(電動振分装置36e)に至る遊技球を1球ずつにすることができる。したがって、本特徴によれば、遊技球が作動手段(電動振分装置36e)に至るタイミングがランダムになるので、遊技者に、価値の高い第1流路(左側ルートL)のみに遊技球が流下するように作動手段(電動振分装置36e)の作動のタイミングを計って遊技球を発射させることを断念させることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)によって遊技球を必ず1球ずつ第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に振り分けることができるので、1球ずつ振り分けられた遊技球に遊技者を注目させることができる。
<特徴aF群>
特徴aF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aF1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
前記第1流路(左側ルートL)及び前記第2流路(右側ルートR)は、前記遊技盤(遊技盤30)の裏面側に設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
また、本遊技機では、第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)のいずれの流路に遊技球が振り分けられるのかが遊技者にとって重要となる。
本特徴によれば、第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)は、遊技盤(遊技盤30)の裏面側に設けられているので、例えば、第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)が遊技盤(遊技盤30)の正面側から視認可能となるように遊技盤(遊技盤30)を透明(又は半透明)に構成するとともに、遊技盤(遊技盤30)の裏面側に、第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)を照らすことが可能な光源(例えばLED)を設けることによって、第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)を流通する遊技球を目立たせることができる。この結果、本特徴によれば、第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)のいずれの流路に遊技球が振り分けられるのかについての注目度を向上させることができる。
なお、本願において、「遊技盤の裏面側」とは、遊技盤の表面(おもてめん)よりも遊技盤正面視で奥側(パチンコ機10の正面に座った遊技者から遠ざかる側)であればよい。
<特徴aG群>
特徴aG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aG1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、遊技状態を移行させ得る手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、遊技状態を移行させ得る手段を備えるので、遊技者に対して、遊技球が価値の高い第1入球領域(特別入賞口32s)に入球したことによる喜びに加えて、現在の有利な遊技状態が終了してしまわないかといった緊張感を与えることができる。
<特徴aH群>
特徴aH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aH1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記作動手段(電動振分装置36e)が前記作動状態(作動状態)である状況において、前記作動手段(電動振分装置36e)に遊技球が到達可能な発射態様で遊技球を発射させること(右打ちをすること)を促す演出(電動振分装置狙い右打ち報知演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
また、本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、遊技者は、作動状態である作動手段(電動振分装置36e)に遊技球を到達させることによって大きな利益を得ることが可能となる。
本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動状態である状況において、作動手段(電動振分装置36e)に遊技球が到達可能な発射態様で遊技球を発射させること(右打ちをすること)を促す演出(電動振分装置狙い右打ち報知演出)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、作動状態である作動手段(電動振分装置36e)に遊技球を到達させるべき状況であることを明確に認識させることができる。
<特徴aI群>
特徴aI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aI1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出(特別入賞口入球演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
また、本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、遊技者が獲得を目指す利益は、後述する第5入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球することによって払い出される賞球ではなく、第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球することによって払い出される賞球である。
本特徴によれば、第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球した場合に、遊技者に利益が付与されることを示唆する演出(特別入賞口入球演出)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、自身が獲得を目指す利益は、第5入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球することによって払い出される賞球ではなく、第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球することによって払い出される賞球であることを明確に認識させることができる。
<特徴aJ群>
特徴aJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aJ1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記作動手段(電動振分装置36e)が前記非作動状態(非作動状態)である第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、前記作動手段(電動振分装置36e)が前記作動状態(作動状態)である第2遊技状態(高確高サポ状態F3)において前記第1の背景画像とは異なる第2の背景画像(高確高サポ状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が非作動状態である第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、作動手段(電動振分装置36e)が作動状態(作動状態)である第2遊技状態(高確高サポ状態F3)において第1の背景画像とは異なる第2の背景画像(高確高サポ状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備える。この構成を採用する利点について説明する。本遊技機では、作動手段(電動振分装置36e)が非作動状態と作動状態とになり得るが、初めて本遊技機で遊技を行なった遊技者は、この作動手段の状態の違いが遊技状態の違いに起因していることを知らないため、作動手段(電動振分装置36e)が非作動状態である第1遊技状態(通常状態F1)から、作動手段(電動振分装置36e)が作動状態である第2遊技状態(高確高サポ状態F3)に移行した場合であっても、遊技者は遊技状態が移行したことに気付かないおそれがある。そこで、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が非作動状態である第1遊技状態(通常状態F1)において第1の背景画像(通常状態F1用背景画像)を表示可能であり、作動手段(電動振分装置36e)が作動状態である第2遊技状態(高確高サポ状態F3)において第1の背景画像とは異なる第2の背景画像(高確高サポ状態F3用背景画像)を表示可能な手段を備えるので、遊技者は、遊技状態が移行したことに容易に気づくことが可能となる。
<特徴aK群>
特徴aK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aK1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴aL群>
特徴aL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aL1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
前記第1入球領域(特別入賞口32s)への遊技球の入球によって付与される価値(15個の賞球)は、前記第5入球領域(第2大入賞口58a)への遊技球の入球によって付与される価値(2個の賞球)よりも高い
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴では、第1入球領域(特別入賞口32s)への遊技球の入球によって付与される価値(15個の賞球)は、第5入球領域(第2大入賞口58a)への遊技球の入球によって付与される価値(2個の賞球)よりも高い構成を採用している。この構成を採用した理由について説明する。
本遊技機では、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。そして、本特徴によれば、第1入球領域(特別入賞口32s)への遊技球の入球によって付与される価値(15個の賞球)は、第5入球領域(第2大入賞口58a)への遊技球の入球によって付与される価値(2個の賞球)よりも高いので、変動表示時間(第2特図変動時間)としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴aM群>
特徴aM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aM1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
前記所定抽選(第2特図抽選)の結果には、前記切替手段(第2特別電動役物58b)を前記入球可能状態(開放状態)に移行させない「外れ」が含まれている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果には、切替手段(第2特別電動役物58b)を入球可能状態(開放状態)に移行させない「外れ」が含まれており、所定抽選(第2特図抽選)の結果が「外れ」になった場合には、当該変動表示が終了しても、切替手段(第2特別電動役物58b)は入球可能状態(開放状態)に移行しない。この場合、切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該変動表示の終了後も第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)入球することが可能となる。したがって、本特徴によれば、一般的な遊技機においては遊技者に最も不利な結果である「外れ」が、遊技者にとって有利な結果になるといった、従来にない新しい遊技を遊技者に提供することができる。
<特徴aN群>
特徴aN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aN1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
前記第4入球領域(第2特図始動口34)は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第4入球領域(第2特図始動口34)は、入球した遊技球が遊技領域に残って流通する場合があるように構成されているので、例えば、第4入球領域(第2特図始動口34)に入球した遊技球がその後に作動手段(電動振分装置36e)に到達する場合がある。特に、本特徴では、作動手段(電動振分装置36e)に到達する遊技球が増えるほど遊技者にとって有利になる。したがって、第4入球領域(第2特図始動口34)に入球した遊技球が遊技領域に残るのか否かといった楽しみや、残った場合にその後どのように遊技領域を流通するのかといった楽しみを遊技者に提供することができる。
<特徴aO群>
特徴aO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aO1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
前記第4入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第4入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されている。この構成を採用すり利点について説明する。本遊技機において遊技者が獲得を目指す利益は、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されることによって遊技球が第1入球領域(特別入賞口32s)に入球し、その結果として払い出される賞球である。しかしながら、第4入球領域(第2特図始動口34)に遊技球が入球した場合に賞球が払い出される構成を採用すると、第4入球領域(第2特図始動口34)に遊技球が入球さえすれば変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されるか否かに関わらず遊技者は一定の賞球を獲得することが可能となってしまい、変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さの重要度が低下してしまう。これに対して、本特徴のように、第4入球領域(第2特図始動口34)は、遊技球が入球しても賞球を払い出さないように構成されていれば、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されるか否かに関わらず払い出されていた上記一定の賞球を遊技者は獲得することができないので、変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さの重要度をより一層高めることが可能となる。
<特徴aP群>
特徴aP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aP1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第5入球領域(第2大入賞口58a)に遊技球が入球した場合に、所定の確率で遊技状態を移行させる手段を備えるので、遊技者に対して、遊技球が第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する毎に、現在の有利な遊技状態(高確高サポ状態F3)が終了してしまうのではないかといった緊迫感を抱かせることができるとともに、切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となっているタイミングで遊技球が当該切替手段(第2特別電動役物58b)に到達して欲しくないといった感情を遊技者に抱かせることができる。
<特徴aQ群>
特徴aQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aQ1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生するか否かの期待度を示唆する期待度演出(リーチ演出)を実行可能な手段を備えるので、所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生して変動表示(第2特別図柄の変動表示)の終了後に有利な状態が継続するのか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、当該期待度演出(リーチ演出)が実行されている変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中は、切替手段(第2特別電動役物58b)が入球不能状態(閉鎖状態)を維持するため、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することができず、第1入球領域(特別入賞口32s)に入球することが可能となる。すなわち、期待度演出(リーチ演出)が実行されている変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に遊技者は利益を得ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出の実行中は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本特徴によれば、期待度演出(リーチ演出)が実行されたにもかかわらず、遊技者に有利な所定の有利結果(16R確変大当たり)が発生しなかったとしても、当該期待度演出(リーチ演出)が実行されている期間中に遊技者は多くの賞球を獲得することができる。したがって、本特徴によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、リーチ演出に係る特図抽選の結果、小当たりラッシュが終了してしまった場合に、当該リーチ演出が実行されている期間が、遊技者にとって、小当たりによる利益も得られずにそのまま小当たりラッシュが終了してしまうといった非常に不愉快な期間になってしまうといった課題を解決することができる。
<特徴aR群>
特徴aR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aR1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出(カウントダウン演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、数値情報を減算しながら表示する演出(カウントダウン演出)を実行可能な手段を備えるので、変動表示(第2特別図柄の変動表示)が終了するまでの時間、すなわち、遊技球が第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができなくなるまでの残り時間を遊技者に示唆することができる。この結果、遊技者は、当該演出において表示される数値情報から、遊技球が第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができなくなるまでの残り時間を読み取ることによって、遊技球の発射の有無やタイミングを調整し、遊技球の無駄な発射を抑制することが可能となる。
<特徴aS群>
特徴aS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aS1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出(好機状態示唆演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、遊技者にとって好機な状態が、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中である。しかしながら、初めて本遊技機で遊技を行なった遊技者にとっては容易に理解できない場合がある。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、遊技者に好機な状態であることを示唆する演出(好機示唆演出)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、この変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中こそが遊技者にとって好機な状態であることを明確に認識させることができる。
<特徴aT群>
特徴aT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aT1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、第1の演出(ステップアップ演出1)を実行し、前記第1の演出に連続して前記第1の演出とは異なる第2の演出(ステップアップ演出2)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の後の抽選結果だけでなく、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の期間がどれだけ長く続くのかということが遊技者にとって重要となる。
本特徴によれば、変動表示(第2特別図柄の変動表示)の実行中に、第1の演出(ステップアップ演出1)を実行し、第1の演出(ステップアップ演出1)に連続して第1の演出(ステップアップ演出1)とは異なる第2の演出(ステップアップ演出2)を実行可能な手段を備えるので、遊技者に対して、第1の演出(ステップアップ演出1)が実行された場合に、当該第1の演出(ステップアップ演出1)の後に連続して第2の演出(ステップアップ演出2)が実行されて当該変動表示(第2特別図柄の変動表示)がまだまだ継続して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
<特徴aU群>
特徴aU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴aU1]
第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、
第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、
第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとっての価値は、前記第1流路は前記第2流路よりも高く、前記第2流路は前記第3流路よりも高く、
当該遊技機は、さらに、
所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を前記第1流路又は前記第2流路に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を前記第3流路に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、
前記第1流路及び前記第2流路と、前記第3流路とは、遊技盤(遊技盤30)の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備え、
当該遊技機は、さらに、
遊技球が入球可能な入球口を有する第4入球領域(第2特図始動口34)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第5入球領域(第2大入賞口58a)と、
前記第4入球領域への遊技球の入球に基づいて所定抽選(第2特図抽選)を実行可能な抽選実行手段と、
前記第5入球領域の入球口を入球可能状態(開放状態)と入球不能状態(閉鎖状態)とに切替可能な切替手段(第2特別電動役物58b)と、
前記所定抽選の結果が所定結果(特図小当たり)である場合に前記切替手段を前記入球可能状態に移行させる移行手段と、
前記所定抽選の結果が前記所定結果である場合に所定期間の変動表示(第2特図変動表示)を実行可能な変動表示手段(第2特別図柄表示部37b)と、
前記変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能な設定手段と、
を備え、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて前記第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(第2特別電動役物58bの板状部材)を備え、
前記設定手段によって前記変動表示時間として前記第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に前記切替手段は前記入球不能状態に設定され、前記作動状態の前記作動手段(電動振分装置36e)に到達して前記第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は前記第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能であり、
当該遊技機は、さらに、
前記切替手段(第2特別電動役物58b)によって前記第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、前記第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1利益(15個の賞球)を付与する第1入球領域(特別入賞口32s)に遊技球が入球可能な第1流路(左側ルートL)と、第2利益(1個の賞球)を付与する第2入球領域(右側入賞口36i)に遊技球が入球可能な第2流路(右側ルートR)と、第3入球領域(下部入球口36h)に遊技球が入球可能な第3流路(中央ルートU)とを備える。さらに、所定の作動条件の成立(高確高サポ状態F3へ移行したこと)に基づいて遊技球を第1流路(左側ルートL)又は第2流路(右側ルートR)に流下させ得る作動状態(左側振分状態と右側作動状態とを交互に繰り返す作動状態)となり、非作動状態では遊技球を第3流路(中央ルートU)に流下させる作動手段(電動振分装置36e)を備え、遊技者にとっての価値は、第1流路(左側ルートL)は第2流路(右側ルートR)よりも高く、第2流路(右側ルートR)は第3流路(中央ルートU)よりも高い。
したがって、本特徴によれば、作動手段(電動振分装置36e)が作動している作動状態を、作動手段(電動振分装置36e)が作動していない非作動状態よりも遊技者にとって価値の高い遊技状態とすることができるので、遊技者に、所定の作動条件が成立して(高確高サポ状態F3へ移行して)作動手段(電動振分装置36e)が作動状態になって欲しいといった期待感を抱かせることができるとともに、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が第1流路(左側ルートL)を流下して欲しいといった期待感を抱かせることができる。
そして、本特徴によれば、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第1流路(左側ルートL)及び第2流路(右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する第3流路(中央ルートU)とは、遊技盤の表裏方向における流路の形成される面が異なる部位を備えるので、遊技盤の狭い領域(右側遊技領域PAR)に遊技球を所定の領域に導く3つの流路を効率よく設けることが可能となるとともに、遊技者に、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(左側ルートL及び右側ルートR)と、非作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達した遊技球が流下する流路(中央ルートU)とを明確に区別して認識させることができる。
さらに、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として、第1期間(短変動時間(0.1秒))と、前記第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))とを設定可能であり、切替手段(第2特別電動役物58b)は、遊技球を所定期間転動させて第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球させ得る転動手段(板状部材)を備え、変動表示時間(第2特図変動時間)として第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合に切替手段(第2特別電動役物58b)は入球不能状態(閉鎖状態)に設定され、作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達して第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球は第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能である。
したがって、本特徴によれば、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間(短変動時間(0.1秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、当該遊技球が転動手段(板状部材)の上を転動し切る前に第1期間(短変動時間(0.1秒))が経過して切替手段(第2特別電動役物58b)が入球可能状態となるので、第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球することになり、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達することができない。
一方、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定されている場合には、入球不能状態(閉鎖状態)に設定されている切替手段(第2特別電動役物58b)の転動手段(板状部材)の上を転動中の遊技球は、第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が経過する前に転動手段(板状部材)の上を転動し切って第1入球領域(特別入賞口32s)に到達し、当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能となる。
このように、本特徴によれば、変動表示の変動表示時間(第2特図変動時間)として設定される期間の長さに応じて、第1流路(左側ルートL)に振り分けられた遊技球が、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達できずに第5入球領域(第2大入賞口58a)に入球する状況と、第1入球領域(特別入賞口32s)に到達して当該第1入球領域(特別入賞口32s)に入球可能な状況とを創出することができる。
この結果、所定抽選(第2特図抽選)の結果が所定結果(特図小当たり)である場合の変動表示時間(第2特図変動時間)として第1期間よりも長い第2期間(長変動時間(20秒~180秒))が設定され得る状況において、遊技者は、遊技球を作動状態の作動手段(電動振分装置36e)に到達させるように発射させることによって、当該変動表示の実行中に利益を得ることが可能となる。したがって、本遊技機によれば、従来の小当たりラッシュを搭載したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、小当たりラッシュ中におけるリーチ演出の実行中(変動表示の実行中)は遊技者が利益を得ることができず遊技のテンポが悪くなってしまうといった課題や、リーチ演出の実行中に遊技者が止め打ちもできずに遊技球を浪費させられてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、変動表示時間として設定される期間の長さに対する遊技者の関心を高めることができるとともに、変動表示時間としてより長い期間が設定されて欲しいといった新たな感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本遊技機では、一般的な遊技機とは異なり、第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることは、遊技者に有利なことではなく不利なことである。
本特徴によれば、切替手段(第2特別電動役物58b)によって第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となる場合であっても、第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることを示唆する演出を実行しない手段を備えるので、遊技者に対して、第5入球領域(第2大入賞口58a)の入球口が入球可能状態(開放状態)となることが遊技者にとって有利なことであると誤解を与えてしまうことを回避することができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《10》第10実施形態:
《10-0》はじめに:
参考例のパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)として、1種2種混合タイプのスペックを採用し、約80%という高い継続率を実現する遊技機が考えられる。
具体的には、当該参考例のパチンコ機では、確変状態や電サポ状態でもない通常状態時(通常時とも呼ぶ)に当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、V入賞口が内部に設けられている第1特別電動役物を開閉動作する開閉実行モード(以下、「小当たりに基づく開閉実行モード」とも呼ぶ)が実行される。そして、小当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が入球して大入賞口の内部に設けられたV入賞口に遊技球が入球すると、V入賞大当たりに当選となり、大入賞口に係る第2特別電動役物を開閉動作する開閉実行モード(以下、「V入賞大当たりに基づく開閉実行モード」とも呼ぶ)が実行される。上記小当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が入球したことによって賞球を得ることができる。また、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が入球することによって賞球を得ることができる。そして、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了後に、第1の遊技ステージに移行する。
第1の遊技ステージにおいては、特図2変動が1回転するまで高サポ状態となり、当該特図2変動中において、特図2の保留が例えば最大4個、貯えられる。この結果、第1の遊技ステージに移行した場合には、最初の1回転分の特図2変動と、特図2変動中において貯えられた最大4個分の特図2変動とで、最大5回の特図2変動が実行されることになる。1回当たりの小当たり当選する確率を例えば1/7.7とした場合、最大で5回の特図2変動において小当たり当選する確率(以下、ラッシュ突入率と呼ぶ)P1は、下記の計算式(1)に従って約50%となり得る。
ラッシュ突入率P1=1-{(77-10)/77}^5...(1)
ただし、^は、べき乗を表す。
最大で5回の特図2変動において当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、小当たりに基づく開閉実行モードが実行され、小当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が入球してV入賞口に遊技球が入球すると、V入賞大当たりに当選となり、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードが実行される。上記小当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が入球したことによって賞球を得ることができる。また、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が入球することによって、賞球を得ることができる。そして、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了後に、第2の遊技ステージに移行する。
第2の遊技ステージにおいては、特図2変動が7回転するまで高サポ状態となり、当該特図2変動中において、特図2の保留が例えば、最大4個、貯えられる。この結果、第2の遊技ステージに移行した場合には、最初の7回転分の特図2変動と、特図2変動中において貯えられた最大4個分の特図2変動とで、最大11回の特図2変動が実行されることになる。1回当たりの小当たり当選する確率は第1の遊技ステージ時と同じ1/7.7となることから、最大で11回の特図2変動において小当たり当選する確率(以下、ラッシュ継続率と呼ぶ)P2は、下記の計算式(2)に従って約78%となり得る。
ラッシュ継続率P2=1-{(77-10)/77}^11...(2)
ただし、^は、べき乗を表す。
最大で11回の特図2変動において当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、小当たりに基づく開閉実行モードが実行され、小当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が入球してV入賞口に遊技球が入球すると、V入賞大当たりに当選となり、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードが実行される。上記小当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が入球したことによって賞球を得ることができる。また、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が入球することによって、賞球を得ることができる。そして、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了後に、再度、第2の遊技ステージに移行する。すなわち、第2の遊技ステージに移行した後においては、約78%といった高い確率で、第2の遊技ステージへの移行を繰り返すことになる。換言すれば、約50%というラッシュ突入率の確率で小当たり当選することができれば、約78%という高い継続率を実現したラッシュ状態に移行することができる。
一般に、パチンコ機では、液晶ディスプレイを備える図柄表示装置に様々な報知演出を表示することで、遊技者にとって有利となる遊技方法を遊技者に提供している。この種の報知演出としては遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出や、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための左打ち報知演出、V入賞口に遊技球を入球させることを遊技者に促すための例えば「Vを狙え!」といったV狙い報知演出等が該当する。参考例のパチンコ機も、これらの報知演出を実行するように構成されている。具体的には、上述した小当たりに基づく開閉実行モードにおいて、V狙い報知演出を表示するように構成されている。参考例のパチンコ機において、通常時から第1の遊技ステージまでにどのような報知演出が表示されるか、また、当該報知演出に従って遊技者の遊技方法がどのように切り替えられるかについて、次に詳しく説明する。
参考例のパチンコ機では、通常時(低サポ状態時)において、遊技者は、遊技球発射機構による遊技球の発射態様を左打ちとして遊技を行なう(以下、単に「左打ちで遊技を行なう」とも呼ぶ)ことによって、特図1変動において小当たりまたは大当たりに当選することを目指す。通常時において、左打ちで遊技を行っていると、図柄表示装置には、遊技方法についての報知演出はなんらなされない。
参考例のパチンコ機では、左打ちルート上に設けられた第1始動口よりも右打ちルート上に設けられた第2始動口の方が有利性が高い(例えば、振り分けられるラウンド遊技の回数が多い)ものとなっている。このために、参考例のパチンコ機では、右打ちルート上に第2始動口を設け、第2始動口に普通電動役物を設けることによって、サポートモードが低頻度サポートモードである通常時において、右打ちしても第2始動口に遊技球が入球しない構成とすることで、通常時において右打ちで遊技が行なわれないように通常時右打ち対策がなされている。そこで、参考例のパチンコ機では、通常時に左打ちで遊技を行わないと遊技者は利益を得られないので、通常時に右打ちで遊技が行われていることを検出すると、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための左打ち報知演出を図柄表示装置に表示させる。
通常時に左打ちで遊技を行い、特図1が変動して小当たりに当選した場合には、遊技者は、遊技球発射機構による遊技球の発射態様を右打ちとして遊技を行なう(以下、単に「右打ちで遊技を行なう」と呼ぶ)ことによって、右打ちルート上のV入賞口に遊技球を入球させて、V入賞大当たりに当選することを目指すことになる。小当たり当選後、所定期間(例えば6秒)の間に、V入賞口に遊技球が入球しなかった場合には、V入賞大当たりに当選せずに、小当たりに基づく開閉実行モードが終了してしまう。このため、参考例のパチンコ機では、通常時に特図1が変動して小当たりとなった場合に、小当たりに基づく開閉実行モードH2のオープニング期間を利用して、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとしてV入賞口に遊技球を入球させることを遊技者に促すためのV狙い報知演出を図柄表示装置に表示させる。遊技者は、V狙い報知演出に従って右打ちで遊技を行なうことになる。
そして、右打ちルート上に設けられたV入賞口に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した場合、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードが実行され、遊技者は、右打ちで遊技を行なうことによって、大入賞口に遊技球を入球させて、賞球を得る。V入賞大当たりに基づく開閉実行モードが終了すると、第1の遊技ステージに移行する。第1の遊技ステージにおいては、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を図柄表示装置に表示させる。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちで遊技を行ない、チューリップ型普通電動役物(いわゆる電チュー)が設けられた第2始動口に遊技球を入球させて、特図2変動を1回転させ、当該特図2変動中において、さらに第2始動口に遊技球を入球させて、特図2の保留を最大4個となるまで貯える。
上記構成の参考例のパチンコ機は、さらに、通常状態(低サポ状態)中の遊技回の実行回数が規定回数(例えば、1000回)に達した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する天井時短(いわゆる遊タイム)機能を備えるものとする。具体的には、初期化条件成立時に予め定められた規定回数を天井回数カウンタにセットし、遊技回が実行される毎に天井回数カウンタの値を1だけデクリメントする。初期化条件成立時とは、パチンコ機が初期化されたとき(RAMがクリアされたとき)、または大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選した場合も含む)したときが該当する。すなわち、天井回数カウンタは、パチンコ機が初期化されたときに規定回数に設定され、その後、遊技回が実行される毎に1だけデクリメントされ、大当たり当選する毎に規定回数に設定し直される。
そして、天井回数カウンタの値が0に達した場合に、所定回数の時短付与を行なう。ここで言う所定回数の時短付与とは、サポートモードを高頻度サポートモードに移行し、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短付与回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードを継続することである。参考例のパチンコ機では、時短付与回数は例えば100回と大きな回数であり、当該時短付与回数以内の遊技回で100%に近い高確率で小当たりに当選可能な回数である。参考例のパチンコ機では、時短付与がなされている最中、すなわちサポートモードが高頻度サポートモードであるときの小当たり当選確率は、第1の遊技ステージ時および第2の遊技ステージ時と同じ1/7.7となっていることから、例えば100回といった大きな回数の時短付与があれば、100%に近い高確率で小当たりに当選する。
特に参考例のパチンコ機では、通常状態(低サポ状態)中の遊技回の実行回数が規定回数に達したことによって移行した高頻度サポートモード中に小当たり当選した場合には、継続率が約78%と高い第2の遊技ステージに移行する構成としている。このため、通常状態(低サポ状態)中の遊技回の実行回数が規定回数(例えば、1000回)に達することができれば、約78%という高い継続率を実現したラッシュ状態に確実に移行することができる。
参考例のパチンコ機では、遊技者は、前回の大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)からの遊技回の実行回数が一定以上経過しているにもかかわらず、大当たりを引けない状態(いわゆるハマった状態)が続き、イライラする気持ちになってきたところに、天井時短機能が搭載されていることを思い出して、パチンコ機の上部に設置されたデータカウンターに表示される現在の回転数等を見て、そろそろ天井に近づいて来たかなと、遊技回の実行回数が規定回数に達することを心待ちにしながら、遊技を楽しむことができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
しかしながら、上記参考例のパチンコ機であっても次の課題があった。
参考例のパチンコ機では、遊技回における当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合には、先に説明したように、例えば「Vを狙え!」といったV狙い報知演出が図柄表示装置に表示される。この表示は、通常状態中の遊技回の実行回数が規定回数間近となる遊技回であっても必ず表示される。翻ってみて、先に説明したように、通常時において当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、小当たりに基づく開閉実行モードおよびV入賞大当たりに基づく開閉実行モードを介して移行する遊技状態は、第1の遊技ステージであることから、この第1の遊技ステージにおけるラッシュ突入率は約50%であり、100%に近い確率でラッシュ状態に突入する訳ではない。このために、通常状態中の遊技回の実行回数が規定回数間近となる遊技回(例えば990回目の遊技回)であれば、もう少し待てば天井時短が発動され、約100%の確率でラッシュ状態に突入するところを、上記V狙い報知演出に従ってV入賞口に遊技球を入球させて第1の遊技ステージに移行したがために、第1の遊技ステージにおいて当たり抽選で外れてラッシュ状態に移行することが叶わないことが50%の確率で有り得た。すなわち、遊技回における当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、V狙い報知演出を表示することで、遊技者にとって有利となる遊技方法を遊技者に提供しているにも拘わらずに、実際のところは、上述したように遊技者にとって不都合な結果を招く虞があるという課題があった。
本発明に係る遊技機(以下、本遊技機とも称する)は、遊技回における当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、遊技者に不都合を与えることを防止することで、遊技者の期待感を高めて遊技の興趣向上を図ることを課題としている。以下、詳細に説明する。
本遊技機は、本発明の具体的な構成として、「更新条件」としての「特定条件」を備え、「特定情報」としての「所定情報」を備え、「更新手段」としての「更新処理」を備え、「特定の遊技状態」としての「所定遊技状態」を備え、「所定の更新状態」としての「更新終了状態」を備え、「所定の利益状態」としての「所定有利状態」を備え、「第1報知態様」としての「第1表示態様」を備え、「第2報知態様」としての「第2表示態様」を備え、「特定判定結果」としての「所定の当たり当選」を備え、「所定の遊技条件」としての「利益付与条件」を備え、「特定の利益」としての「付与価値」を備える。
「更新条件」は、特定情報を更新する契機となる条件であり、本発明の趣旨を実現可能であればどのようなものであってもよく、例えば、遊技回における変動表示の停止時であること、当該変動表示の開始時であること、遊技回における停止表示の確定時間の終了時であること、遊技回における所定タイミングにあること、遊技回におけるV割込み信号の発生時であることなどが挙げられる。
「特定情報」は、遊技機において更新条件が成立した場合に情報の内容が新たな内容に更新されるものであり、本発明の趣旨を実現可能であればどのようなものであってもよく、例えば、RAMに設けられるカウンタの値や、RAMの所定アドレスに記憶される情報、各バッファの値、フラグ、予め定められた一連のデータ群、およびデータ群における現在の実行位置を把握するためのポインタなどが挙げられる。
「更新手段」は、特定情報の内容を新たな内容に更新し得るものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、ソフトウェアによる更新制御、上書き制御、書き込み制御、ロード、などが挙げられる。また、ハードウェア回路による更新制御が挙げられる。
「特定の遊技状態」は、特定情報が更新手段によって更新されて所定の更新状態になった場合に、所定の利益状態を発生可能な遊技状態であればよく、更新条件が成立した場合であっても特定情報が更新されない遊技状態や、更新手段が作動しない遊技状態を除くものである。特定の遊技状態としては、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、通常状態や、特別電動役物が開閉動作する大当たり遊技状態、確率変動遊技状態(高確状態とも呼ぶ)、時短遊技状態(高サポ状態とも呼ぶ)、初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)するまでの状態、初期化条件成立時から小当たりに基づく開閉実行モードが開始するまでの状態、初期化条件成立時から小当たりに基づく開閉実行モードが終了するまでの状態、電源投入時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)するまでの状態、電源投入時から小当たりに基づく開閉実行モードが開始するまでの状態、電源投入時から小当たりに基づく開閉実行モードが終了するまでの状態、大当たり当選に係る変動が開始されてから停止表示が終了されるまでの状態、などが挙げられる。
「所定の更新状態」は、更新手段による特定情報の更新の結果が所定の結果となったことが把握できる状態であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、所定回数の更新によってカウンタの値がゼロになることと、所定のフラグが無くなること、所定の時間が経過すること、予め定められた一連のデータ群の全てを実行すること、などが挙げられる。
「所定の利益状態」は、遊技者になんらかの利益を付与可能なものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、所定回数または少なくとも大当たり遊技が発生するまでの確率変動遊技状態、所定回数または少なくとも大当たり遊技が発生するまでの時短遊技状態、大当たり遊技状態そのもの(後述する第2特別電動役物の開閉)、小当たり遊技状態そのもの(後述する第1特別電動役物の開閉)、賞球の付与、特定の画像の表示、特定の音声の出力、特定の発光手段の発光制御、などが挙げられる。
「報知態様」は少なくとも2種類の事象を遊技者が識別可能であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、文字情報、数字情報、図柄、装飾図柄、絵柄、キャラクター、それらの色彩、それらの表示面積、それらの表示濃度を異ならせることで識別可能にすること、などが挙げられる。
「特定判定結果」は、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に特定の利益を発生させることのできる判定結果であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、小当たり当選、V入賞大当たり当選、通常大当たり当選、確変大当たり当選、V確変機において遊技球がV確領域に入球可能となる大当たり当選等の有利大当たり当選、などが挙げられる。
「所定の遊技条件」は、遊技者が所定の遊技操作を行った場合に成立する条件であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球発射機構によって遊技球を発射すること、発射された遊技球が所定の領域に入球すること、所定の領域に入球した場合に抽選を行い所定の抽選結果となること、遊技者が演出操作ボタンを操作すること、遊技者が演出操作ボタンを操作した場合に抽選を行い所定の抽選結果となること、などが挙げられる。
「特定の利益」は、所定の遊技条件が成立することに基づいて付与される利益であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、所定回数または少なくとも大当たり遊技が発生するまでの確率変動遊技状態、所定回数または少なくとも大当たり遊技が発生するまでの時短遊技状態、大当たり遊技状態そのもの(後述する第2特別電動役物の開閉)、小当たり遊技状態そのもの(後述する第1特別電動役物の開閉)、賞球の付与、特定の画像の表示、特定の音声の出力、特定の発光手段の発光制御、などが挙げられる。
本遊技機は、詳細は後述するが、更新処理によって、変動表示における予め定められた特定条件が成立した場合に、所定情報を更新し、所定遊技状態において、所定情報が更新終了状態となった後の予め定められたタイミングで所定有利状態を発生させる。また、第1表示態様または第1表示態様とは異なる第2表示態様で所定の報知を行なう。さらに、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行し、当該判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて利益付与条件が成立した場合に付与価値を発生させる。さらに、上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、所定情報が更新終了状態となるよりも所定期間前の所定タイミングまでは第1表示態様で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては表示態様を第2表示態様に切り替える。したがって、本遊技機によれば、上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、所定情報が更新終了状態となるよりも所定期間前の所定タイミングまでは第1表示態様で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては表示態様を第2表示態様に切り替えることから、遊技者は、第1表示態様で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて利益付与条件を成立させることによって、付与価値を発生させることができ、一方、第2表示態様に所定の報知が切り替えられるのを見て、所定情報が更新終了状態となり、所定有利状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本遊技機によれば、判定手段によって所定の当たり当選となった場合に、所定の報知についての表示態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めて遊技の興趣向上を図ることができる。このように、本遊技機によれば、参考例の1種2種混合タイプのスペックを採用したパチンコ機において生じていた課題、すなわち、判定手段によって所定の当たり当選となった場合に、所定の報知についての表示態様によって遊技者に不都合を与えてしまうといった課題を解決することができる。
さらに、本遊技機によれば、特典を付与する特典付与状態への移行率が第1の値である第1状態と、特典付与状態への移行率が第1の値より高い第2の値である第2状態と、を有し、第1表示態様は第1状態に移行しうることを示唆する態様であり、第2表示態様は第2状態に移行しうることを示唆する態様である。したがって、本遊技機によれば、第2表示態様で所定の報知がなされた場合に、特典付与状態への移行率が高くなると遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。
本発明の課題をまとめると、次の通りである。従来より、予め定められた期間が経過して所定の条件が成立した場合に所定の利益を遊技者に付与する遊技機が知られている。この種の遊技機では、予め定められた期間における所定の利益の付与の示唆は、遊技者に好適に行われる事が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、上記示唆を好適に行なうことで遊技者の興趣を損なうことなく新たな遊技性を提供することを目的とする。
以下、本遊技機のより具体的な構成を下記の第10実施形態として説明する。なお、第10実施形態のパチンコ機は、上述した参考例のパチンコ機と比較して、小当たり当選した場合の報知演出の内容が相違するだけであり、その他の構成については同一である。
《10-1》遊技機の構造:
図490は、第10実施形態のパチンコ機10の斜視図である。図示するように、パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる特図当たり抽選時、当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、付与価値としての演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える発射手段としての遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された付与価値としての遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が所定の間隔(本実施形態では0.6秒間隔)で発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。そして、操作ハンドル25の回動操作量が所定未満の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定未満の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視左側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「左打ち」とも呼ぶ。一方、操作ハンドル25の回動操作量が所定以上の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定以上の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視右側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「右打ち」とも呼ぶ。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。なお、遊技球発射ボタン26を操作することなしに、遊技者が操作ハンドル25の回動操作量を所定以上とする操作を行なうことによって、右打ちを行なうようにしてもよい。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図491は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図492は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、及び小当たり専用可変入賞装置57が設けられている。可変入賞装置36は当たり抽選において大当たり当選(後述するV入賞大当たり当選も含む)した場合に作動する装置であり、小当たり専用可変入賞装置57は当たり抽選において小当たり当選した場合に作動する装置である。すなわち、小当たり当選した場合に作動する装置は小当たり専用可変入賞装置と呼ぶのに対して、大当たり当選した場合に作動する装置は単に「可変入賞装置」と呼ぶ。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、及び可変入賞装置36、及び小当たり専用可変入賞装置57のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、スルーゲート35が設けられている。さらに、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払出装置71(図491)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。第1始動口33は、左打ちで遊技された場合に遊技球が入球可能であり、右打ちで遊技された場合に遊技球が入球不能である。本実施形態では、利益付与条件として第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、特図1当たり抽選が実行される。特図1当たり抽選の結果、小当たり又は大当たりに当選すると、特別電動役物(第1特別電動役物又は第2特別電動役物)が開閉動作を実行する開閉実行モードが開始される。開閉実行モードは、オープニング期間と、開閉処理期間と、エンディング期間とによって構成されている。オープニング期間は、特別電動役物の開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、開閉処理期間は、実際に特別電役物の開閉処理が実行される期間であり、エンディング期間は、特別電動役物の開閉処理が終了した後、次の特図当たり抽選(特図1当たり抽選又は特図2当たり抽選)を実行可能とするまでの待機期間である。なお、本実施形態では、特図1当たり抽選の結果として、大当たりは設定されておらず、小当たりと外れのみが設定されている。そして、本実施形態では、特図1当たり抽選の結果、小当たりに当選すると、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側の上下方向における中央に設けられている。第2始動口34は、右打ちで遊技された場合に遊技球が入球可能であり、左打ちで遊技された場合に遊技球が入球不能である。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる普通電動役物34aが設けられている。普通電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、普通電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、利益付与条件として第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、特図2当たり抽選が実行される。特図2当たり抽選の結果、小当たり又は大当たりに当選すると、後述する特別電動役物(第1特別電動役物又は第2特別電動役物)が開閉動作を実行する開閉実行モードが開始される。開閉実行モードは、先に説明したように、オープニング期間と、開閉処理期間と、エンディング期間とによって構成されている。なお、本実施形態では、特図2当たり抽選の結果として、大当たりは設定されておらず、小当たりと外れのみが設定されている。そして、本実施形態では、特図2当たり抽選の結果、小当たりに当選すると、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。
スルーゲート35は、遊技盤30の右側上方に設けられており、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、普通電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルータイプのゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、普通電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下ルートにおいて第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
小当たり専用可変入賞装置57は、遊技盤30の右側における遊技球の流下ルートにおいて第2始動口34よりも下流側に設けられている。小当たり専用可変入賞装置57は、第1特別電動役物であり、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口57aを備えるとともに、大入賞口57aを開閉する開閉扉57bを備える。開閉扉57bは、通常は遊技球が大入賞口57aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、利益付与条件として小当たりに当選した場合には、第1特別電動役物についての開閉実行モード(以下、「小当たりに基づく開閉実行モード」とも呼ぶ)が開始され、小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bは、遊技球が入球可能な開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。本実施形態では、小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57aに遊技球が入球すると、所定有利状態として、予め定められた賞球数である10個の遊技球が賞球として払出装置71によって払い出される。小当たり専用可変入賞装置57は、右打ちで遊技された場合に遊技球が入球可能であり、左打ちで遊技された場合に遊技球が入球不能である。
大入賞口57aの内部には、V入賞口59が設けられている。V入賞口59は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、所定の当たり当選であるV入賞大当たり当選となり、所定有利状態として、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードが開始される。上述したように、本実施形態では、大入賞口57aの内部にV入賞口59が設けられており、大入賞口57aに入球した遊技球がその後に確実にV入賞口59に入球するように構成されている。そして、利益付与条件としてV入賞口59に遊技球が入球するという条件が成立した場合に、V入賞大当たりに当選となり、付与価値として、第2特別電動役物が開閉動作を実行するV入賞大当たりに基づく開閉実行モードが開始される。
可変入賞装置36は、遊技盤30の右側における遊技球の流下ルートにおいて小当たり専用可変入賞装置57よりも下流側に設けられている。可変入賞装置36は、第2特別電動役物であり、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備える。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。V入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した場合には、第2特別電動役物についての開閉実行モード(以下、「V入賞大当たりに基づく開閉実行モード」とも呼ぶ)が開始され、可変入賞装置36の開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。本実施形態では、利益付与条件として可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、予め定められた賞球数である15個の遊技球が賞球として払出装置71によって払い出される。可変入賞装置36は、右打ちで遊技された場合に遊技球が入球可能であり、左打ちで遊技された場合に遊技球が入球不能である。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、または小当たり専用可変入賞装置57に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口59、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
なお、「入球」とは遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過することを意味し、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。換言すれば、当たり抽選で大当たり当選し、確変大当たり図柄が表示された場合に、ラウンド遊技の最中に遊技者が可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球を入球させなかった場合に賞球の付与を受けることなく開閉実行モードが終了し、新たな遊技回の変動表示が実行可能となる。すなわち、当たり抽選で大当たり当選したからといって、遊技者は、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球を入球させない限り、賞球を得ることが出来ない。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。さらに、図柄表示装置41は、第1表示態様としての遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための演出(右打ち報知演出)や、第2表示態様としての遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための演出(左打ち報知演出)、第3表示態様としての遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることによってV入賞口59に遊技球を入球させることを遊技者に報知するためのV狙い報知演出なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図493は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図493(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図493(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図493(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図493(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図493(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が所定の当たり当選である小当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が停止して停止表示となり、当該停止表示が終了するまで(言い換えれば、当該停止表示の確定時間が終了するまで)を言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させ、当該停止表示を所定期間(確定時間とも呼ぶ)継続する。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させ、当該停止表示を確定時間、継続する。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である確定時間とによって構成されている。
さらに、図493(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1が表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数は、最大4つまでである。
また、図493(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した第1表示態様としての点滅表示および第2表示態様としての点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《10-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図494は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図491)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサー67a~67fが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口59などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて特図当たり抽選(特図1当たり抽選又は特図2当たり抽選)を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて普通電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bを開閉動作させる第1特別電動役物駆動部57cと、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる第2特別電動役物駆動部36cと、普通電動役物34aを開閉動作させる普通電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、小当たりに基づく開閉実行モードにおいては、小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉されるように第1特別電動役物駆動部57cの駆動制御を実行し、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードにおいては、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉されるように第2特別電動役物駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、普通電動役物34aが開放されるように普通電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、小当たりに基づく開閉実行モードおよびV入賞大当たりに基づく開閉実行モードにおいては、当該開閉実行モードにおいて当たり種別が決定され当該開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57a又は可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球を特定した場合には予め定められた賞球数の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して付与価値としての賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、利益付与条件として所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、利益付与条件として所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、付与価値としてのリーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、付与価値としての各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間(確定時間)は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図495は、特図当たり抽選や普通電動役物開放抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、特図当たり抽選(特図1当たり抽選又は特図2当たり抽選)には当たり乱数カウンタC1が用いられる。小当たり当選した時またはV入賞大当たり当選した時において発生するラウンド遊技の回数等を定める当たり種別を振り分ける際には当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の普通電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
所定情報としての各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、更新終了状態である最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特図1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特図2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、更新終了状態である最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、小当たり当選となるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、小当たり当選となるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されている所定情報としてのデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されている所定情報としてのデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどのようにシフトされるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様にシフトされる。
次に、当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、更新終了状態である最大値に達した後0に戻るように構成されている。
当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が小当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり種別カウンタC2の値を用いて当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、更新終了状態である最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が小当たり当選となり、小当たりに基づく開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図493(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、小当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、第1表示態様としてのノーマルリーチ、第2表示態様としてのスーパーリーチ、第3表示態様としてのスペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度(信頼度)が高いリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高いリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、更新終了状態である最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、更新終了状態である最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて普通電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、普通電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の内の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の内の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、前者の当否テーブル、すなわち特図1当たり抽選用の当否テーブルと、後者の当否テーブル、すなわち特図2当たり抽選用の当否テーブルとを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図496は、特図当たり抽選用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図496(a)は特図1当たり抽選用の当否テーブルを示し、図496(b)は特図2当たり抽選用の当否テーブルを示している。
図496(a)に示すように、特図1当たり抽選用の当否テーブルには、小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3849の3850個の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3849)が外れである。すなわち、特図1当たり抽選用の当否テーブルによれば、3850個のうちの20個が出現する確率、すなわち1/192.5となるように、小当たりの当選確率が設定されている。なお、本実施形態では、特図1当たり抽選の結果として、大当たりは設定されておらず、小当たりと外れのみが設定されている。ただし、本実施形態の変形例として、小当たりに加えて大当たりも設定された構成としてもよい。
「小当たり」とは、小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bの開閉が実行される小当たりに基づく開閉実行モードへの移行契機とはなるが、サポートモードについては移行契機とならない当否結果である。本実施形態では、小当たりに基づく開閉実行モードにおける開放状態となる回数(ラウンド回数)は1回に限定されており、その1回の開閉扉57bの開放時間は、例えば1.8秒である。なお、変形例として、開閉扉57bの開閉が実行されるモードにおける開放状態となる回数は、1回に換えて、2回以上としてもよい。小当たりの際の小当たり専用可変入賞装置57の1回の開閉扉57bの開放時間は、0.2秒に換えて、0.1秒等の他の時間としてもよい。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、サポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
一方、図496(b)に示すように、特図2当たり抽選用の当否テーブルには、小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~499の500個の値が設定されている。そして、0~3849の3850個の値のうち、0~499の500個の値以外の値(500~3849)が外れである。すなわち、特図2当たり抽選用の当否テーブルによれば、3850個のうちの500個が出現する確率、すなわち、1/7.7となるように、小当たりの当選確率が設定されている。なお、本実施形態では、特図2当たり抽選の結果として、大当たりは設定されておらず、小当たりと外れのみが設定されている。
図496によれば、図496(b)の特図2当たり抽選用の当否テーブルにおいて設定される小当たりの当選確率は、図496(a)の特図1当たり抽選用の当否テーブルにおいて設定される小当たりの当選確率よりも高い値となってる。これによって、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選よりも、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選の方が遊技者にとっての有利性が高いものとなっている。なお、特図1当たり抽選用の当否テーブルにおいて設定される小当たりの当選確率は、1/192.5に限る必要はなく、他の値としてもよい。また、特図2当たり抽選用の当否テーブルにおいて設定される小当たりの当選確率は、1/7.7に限る必要はなく、他の値としてもよい。
本実施形態では、特図1当たり抽選用の当否テーブルに小当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、特図2当たり抽選用の当否テーブルに小当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、小当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
次に、当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の2つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の第2始動口34の普通電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が1又は複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の第2始動口34の普通電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の普通電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に普通電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に普通電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、普通電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり普通電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。なお、本実施形態のパチンコ機10では、いわゆる一種二種混合機を改良したものであり、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードを、当たり抽選における当選確率を高くする高確率モードに移行させる構成は採用していない。
本実施形態では、当たり抽選の結果、小当たりとなった場合には、当たり種別カウンタC2を用いて、当たり種別を振り分ける。当たり種別カウンタC2の値に対応する当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図497は、小当たり用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図497(a)は特図1小当たり用の振分テーブルを示し、図497(b)は特図2小当たり用の振分テーブルを示している。特図1小当たり用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で小当たりに当選した際に参照され、特図2小当たり用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選した際に参照される。
図497(a)に示すように、特図1小当たり用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で小当たりに当選した際の当たり種別として、「1R小当たり」が設定されている。具体的には、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが1R小当たりに対応している。
小当たりは、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードにおける小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bの開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードについては移行契機とならない当否結果である。1R小当たりは、小当たりに基づく開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が1回(1ラウンド)となっている。なお、小当たりに基づく開閉実行モードの開閉制御の対象は、第1特別電動役物である。変形例として、小当たりに基づく開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、1回(1ラウンド)に換えて、2回以上としてもよい。
図497(b)に示すように、特図2小当たり用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選した際の当たり種別として、「1R小当たり」が設定されている。具体的には、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが1R小当たりに対応している。すなわち、特図2小当たり用の振分テーブルは、特図1小当たり用の振分テーブルと同一の内容を備える。なお、変形例として、特図1小当たり用の振分テーブルと特図2小当たり用の振分テーブルとが相違する構成としてもよい。
このように本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で小当たりに当選した際と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選した際との両方共に、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bを1ラウンドだけ開放するように、特図1小当たり用の振分テーブルと特図2小当たり用の振分テーブルとによって定められている。
本実施形態では、V入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した場合にも、小当たりに当選した際に取得された当たり種別カウンタC2を用いて、当たり種別を振り分ける。当たり種別カウンタC2の値に対応する当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図498は、V入賞大当たり用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図498(a)は特図1V入賞大当たり用の振分テーブルを示し、図498(b)は特図2V入賞大当たり用の振分テーブルを示している。特図1V入賞大当たり用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した際に参照され、特図2小当たり用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した際に参照される。
図498(a)に示すように、特図1V入賞大当たり用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した際の当たり種別として、「4R大当たり」が設定されている。具体的には、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが4R大当たりに対応している。
大当たりは、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、当該開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる当否結果である。4R大当たりは、当該開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が4回(4ラウンド)となっている。なお、当該開閉実行モードの開閉制御の対象は、第2特別電動役物である。当該開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードとなることによって移行する高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は1回までに制限されている。
図498(b)に示すように、特図2V入賞大当たり用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した際の当たり種別として、「4R大当たり」と「15R大当たり」が設定されている。具体的には、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、0~49の50個の値が「4R大当たり」であり、0~49の50個の値以外の値(50~99)が「15R大当たり」である。
15R大当たりは、当該開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が15回(15ラウンド)となっている。なお、図498(b)における当該開閉実行モードの開閉制御の対象は、第2特別電動役物である。また、当該開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードとなることによって移行する高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は7回までに制限されている。すなわち、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で小当たりに当選してV入賞大当たりした際の高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は1回であるのに対して、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選してV入賞大当たりした際の高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は7回と大きな数となっている。これによって、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選してV入賞大当たりした際の方が、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で小当たりに当選してV入賞大当たりした際よりも高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が多くなり、遊技者にとっての有利性が高いものとなっている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、V入賞大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいてV入賞大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいてV入賞大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、本実施形態では、図498(b)の特図2V入賞大当たり用の振分テーブルにおいて、上述したように、大当たりの種別として、4R大当たり、15R大当たりの2種類が設定されているが、2種類に限る必要はなく、例えば8R大当たりを含む3種類としてもよいし、4種類や、5種類以上の数としてもよい。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、4R、15Rに限る必要はなく、例えば、8R、16R等の他の回数としてもよい。また、図498(a)の特図1V入賞大当たり用の振分テーブルにおいても、同様に、振り分ける種類の数を変形してもよく、また、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数について4Rに換えて、他の回数としてもよい。要は、特図2当たり抽選で小当たりに当選してV入賞大当たりした際の方が、特図1当たり抽選で小当たりに当選してV入賞大当たりした際よりも遊技者にとっての有利性が高いものであり、かつ、天井時短が発動される際の方が特図1当たり抽選で小当たりに当選してV入賞大当たりした際よりも遊技者にとっての有利性が高いものであれば、特図1V入賞大当たり用の振分テーブルおよび特図2V入賞大当たり用の振分テーブルにおける振り分ける種類の数や、可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数はいずれであってもよい。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図499は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図499(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図499(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0~1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役短開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役短開放に当選したこととなった場合には、普通電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.6秒である。
図499(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図498(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役長開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役長開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役長開放に当選したこととなった場合には、普通電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。この結果、高頻度サポートモード時には、第2始動口34に向かって流下した遊技球は、100%の確率に近い確率で第2始動口34に入球することになる。なお、電役短開放に当選した場合、電役長開放に当選した場合の各開放時間は、上記の例に限る必要はなく、他の時間としてもよい。
《10-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図500は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図494)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
音声発光制御装置90のMPU92が、遊技の進行に対応させて、表示制御装置100に向けてコマンド(演出コマンド)を送信する。表示制御装置100のMPU102は、音声発光制御装置90からの演出コマンドを受信すると、当該演出コマンドに規定されている演出内容に応じて、使用する表示データテーブルをワークRAM104から選定して、選定した表示データテーブルをワークRAM104内の表示データテーブルバッファに格納する共に、表示データテーブルにおける現在の実行位置を把握するためのポインタを初期位置を示す「0」に設定する。そして、1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタを1加算することで更新して、表示データテーブルにおいてポインタが示すアドレスに規定された描画内容に基づき、次に描画すべき画像データの種類や、画像データの表示位置、画像データの拡大縮小率等(描画リスト)を更新して、その更新した描画リストをVDP105に対して送信する。上記表示データテーブルにおけるポインタの加算は、表示制御装置100によって実行されるソフトウェアによる更新処理によって行なわれる。
VDP105は、描画リストを受信すると、受信した描画リストに基づいてキャラクタROM106から画像データを読み出し、その読み出した画像データを描画リストに基づく位置や表示方法で1フレーム分の画像を描画して、ビデオRAM107内の第1フレームバッファ107aおよび第2フレームバッファ107bのいずれか一方のフレームバッファに上記描画した画像を展開するとともに、他方のフレームバッファにおいて先に展開された1フレーム分の画像を図柄表示装置41へ出力することによって、図柄表示装置41に画像を表示させる。VDP105は、この1フレーム分の画像の描画処理と1フレーム分の画像の表示処理とを、図柄表示装置41における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、約20ミリ秒。以下、「20ミリ秒」と表現する)の中で並列処理する。
VDP105は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、表示制御装置100のMPU102に対して垂直同期割込信号(以下、「V割込信号」と呼ぶ)を送信する。MPU102は、このV割込信号を検出する度に、V割込処理を実行し、VDP105に対して、次の1フレーム分の画像の描画を指示する。この指示により、VDP105は、次の1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、先に描画によって展開された画像を図柄表示装置41に表示させる表示処理を実行する。
このように、表示制御装置100のMPU102は、VDP105からのV割込信号に伴ってV割込処理を実行し、VDP105に対して描画指示を行うので、VDP105は、画像の描画処理および表示処理間隔(20ミリ秒)毎に、画像の描画指示をMPU102より受け取ることができる。よって、VDP105では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ107a,107bに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
上記のようにして、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から各種演出に対応するコマンド(演出コマンド)を受信した後、音声発光制御装置90とは独立して、演出コマンドに対応する画像の表示を実行することが可能となる。
上記演出の一つである図柄変動演出を例に挙げて、演出コマンドに対応する画像の表示をさらに詳しく説明する。
図493を用いて先に説明したように、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始され、そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。本実施形態のパチンコ機10では、主制御装置60による当たり抽選の結果が小当たり当選であり、振分テーブルによる振り分け結果が15R大当たりである場合には、停止表示された図柄の並び(停止図柄)は「7」図柄の組合せ、すなわち、777となる。主制御装置60による当たり抽選の結果が小当たり当選であり、振分テーブルによる振り分け結果が4R大当たりである場合には、停止図柄は7以外の同一図柄の組合せ、すなわち、111、222、333、444、555、666、または888となる。
音声発光制御装置90のMPU92は、図柄変動演出を規定する演出コマンドとして、変動表示が開始されてから停止図柄に至るまでの変動表示を示す変動表示パターンを指定する変動表示パターン指定コマンドと、停止図柄を指定する停止図柄指定コマンドとを、表示制御装置100に向けて送信する。
音声発光制御装置90のMPU92は、主制御装置60による当たり抽選の結果が小当たり当選であり、振分テーブルによる振り分け結果が4R大当たりである場合(以下、単に「4R大当たりに当選した場合」とも呼ぶ)に、変動表示パターン指定コマンドによって指定する変動表示パターンとして、各図柄列Z1~Z3の図柄が変動表示を開始し、最後の1フレームが停止図柄と同じ7以外の同一図柄の組合せとなる内容を設定する。この場合に、停止図柄指定コマンドによって指定する停止図柄の情報として、変動表示パターンの最後の1フレームと同じ7以外の同一図柄の組合せを確定時間だけ継続表示する内容を設定する。
また、音声発光制御装置90のMPU92は、主制御装置60による当たり抽選の結果が小当たり当選であり、振分テーブルによる振り分け結果が15R大当たりである場合(以下、単に「15R大当たりに当選した場合」とも呼ぶ)に、変動表示パターン指定コマンドによって指定する変動表示パターンとして、各図柄列Z1~Z3の図柄が変動表示を開始し、最後の1フレームが777となる内容を設定する。この場合に、停止図柄指定コマンドによって指定する停止図柄の情報として、777を確定時間だけ継続表示する内容を設定する。また、この場合に、停止図柄指定コマンドによって指定する停止図柄の情報として、停止図柄である777を一定時間だけ継続表示する内容に換えて、一旦、4R大当たりに振り分けられたように7以外の同一図柄の組合せを表示し、その後、各図柄列Z1~Z3の図柄が変動表示を再開し、その後、777に変化(昇格)し、777を確定時間だけ継続表示する内容としてもよい。
音声発光制御装置90のMPU92は、図柄変動演出の中で、変動表示パターン指定コマンドを表示制御装置100に向けて送信し、その後、停止図柄指定コマンドを表示制御装置100に向けて送信する。これらコマンドを受信した表示制御装置100では、表示制御装置100のMPU102とVDP105とが協働して、変動表示パターン指定コマンドによって指定された変動表示パターンと停止図柄指定コマンドに指定された停止図柄とを含む図柄変動演出を、図柄表示装置41に表示させる。この結果、所定の当たり当選である4R大当たりに当選した場合に、各図柄列Z1~Z3の図柄が変動表示を開始し、最終的に7以外の同一の図柄の組合せで停止し、その停止した図柄の並びを確定時間だけ継続表示する。また、所定の当たり当選である15R大当たりに当選した場合に、各図柄列Z1~Z3の図柄が変動表示を開始し、最終的に777で停止し、その停止した777の並びを確定時間だけ継続表示する。あるいは、15R大当たりに当選した場合に、各図柄列Z1~Z3の図柄が変動表示を開始し、一旦、4R大当たりに振り分けられたように7以外の同一図柄の組合せを表示し、その後、各図柄列Z1~Z3の図柄が変動表示を再開し、その後、777に変化(昇格)し、777を確定時間だけ継続表示する。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《10-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について、主に図501を用いて説明する。
《10-4-1》決戦ステージとラッシュステージの構成:
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した際に、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了後に、サポートモードが高頻度サポートモードである所定遊技状態としての高サポ状態となる。本実施形態のパチンコ機10では、この高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が、上記当たり抽選が第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選である場合と、上記当たり抽選が第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選である場合とで異なる構成とすることで、2種類の遊技ステージを作り出している。
図498(a)の特図1V入賞大当たり用の振分テーブルに示すように、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で小当たりに当選した際には、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了後の高サポ状態は、遊技回の実行回数が1回までに制限されている。所定有利状態でもある高サポ状態においては、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役長開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、普通電動役物34aが高い頻度で電役長開放状態となる。このため、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、遊技球発射機構によって推奨される発射態様は右打ちとなる。遊技者は、右打ちを行い、普通電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。このようにして、高サポ状態における1回の遊技回の実行中、すなわち、特図2変動中において、遊技者は、特図2の保留が最大4個、貯えられるように遊技を行なう。この結果、最初の1回転分の特図2変動と、特図2変動中において貯えられた最大4個分の特図2変動とで、最大5回の特図2変動が実行されることになる。この最大5回の特図2変動が行われる期間が、2種類の遊技ステージのうちの第1の遊技ステージである。以下、当該第1の遊技ステージを「決戦ステージ」と呼ぶ。
決戦ステージにおいては、上記のように最大5回の特図2変動が実行されるが、この特図2変動に係る特図2当たり抽選において小当たりする当選確率は、図496(b)の特図2当たり抽選用の当否テーブルに示すように1/7.7であることから、決戦ステージ中に小当たり当選する確率(以下、ラッシュ突入率と呼ぶ)P1は、下記の計算式(3)に従って約50%となる。
ラッシュ突入率P1=1-{(77-10)/77}^5...(3)
ただし、^は、べき乗を表す。
図498(b)の特図2V入賞大当たり用の振分テーブルに示すように、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選した際には、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了後の高サポ状態は、遊技回の実行回数が7回までに制限されている。遊技者は、右打ちすることによって、この遊技回の実行中、すなわち、特図2変動中において、特図2の保留が最大4個、貯えられるように遊技を行なう。この結果、最初の7回転分の特図2変動と、特図2変動中において貯えられた最大4個分の特図2変動とで、最大11回の特図2変動が実行されることになる。この最大11回の特図2変動が行われる期間が、2種類の遊技ステージのうちの第2の遊技ステージである。以下、当該第2の遊技ステージを「ラッシュステージ」と呼ぶ。
ラッシュステージにおいては、上記のように最大11回の特図2変動が実行されるが、この特図2変動に係る特図2当たり抽選において小当たりする当選確率は、図496(b)の特図2当たり抽選用の当否テーブルに示すように1/7.7であることから、ラッシュステージ中に小当たり当選する確率(以下、ラッシュ継続率と呼ぶ)P2は、下記の計算式(4)に従って約78%となる。
ラッシュ継続率P2=1-{(77-10)/77}^11...(4)
ただし、^は、べき乗を表す。
本実施形態のパチンコ機10では、遊技者は、通常状態H1において小当たり当選することによって、ラッシュ突入率が約50%である決戦ステージH4に移行し、当該決戦ステージH4において小当たり当選することによって、ラッシュ継続率が約78という高い継続率を実現するラッシュステージH7に移行するように遊技を進める。こうした遊技の流れについては、後ほど詳述する。
《10-4-2》天井時短機能の構成:
次に、本実施形態のパチンコ機10が備える天井時短(いわゆる遊タイム)機能について説明する。
天井時短機能は、通常状態(低サポ状態)中の遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では、例えば1000回)に達した場合に、サポートモードを高頻度サポートモードに移行する機能である。主制御装置60のMPU62は、初期化条件成立時に予め定められた規定回数を天井回数カウンタにセットし、通常状態において遊技回が実行される毎に所定情報としての天井回数カウンタの値を1だけデクリメント(減算)する。天井回数カウンタは、RAM64の各種カウンタエリア64fに記憶される。初期化条件成立時とは、パチンコ機が初期化されたとき(RAMがクリアされたとき)、または大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)したときが該当する。大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)したときは、付与価値が発生することが確約された状態であることから、天井回数カウンタは、初期状態である規定回数が設定される。このために、大当たり当選した場合に、遊技者は、ラッシュ状態に移行しなかった場合にはラウンド遊技の終了後に、ラッシュ状態に移行した場合には当該ラッシュ状態を抜けた後に、新たな気持ちで天井回数カウンタの値が規定回数から更新されることを楽しむことができる。また、変形例として、初期化条件成立時は、パチンコ機10の電源投入時も含む構成としてもよい。上記天井回数カウンタの値のデクリメントは、主制御装置60によって実行されるソフトウェアによる更新処理によって行なわれる。
すなわち、天井回数カウンタは、パチンコ機が初期化されたときに規定回数に設定され、その後、通常状態において遊技回が実行される毎に1だけデクリメントされ、大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む、以下同じ)する毎に規定回数に設定し直される。換言すれば、天井回数カウンタは、初期化条件成立時から大当たり当選するまでの所定遊技状態において、遊技回が実行される毎に1だけデクリメントされることになる。ここで、遊技回が実行される毎に天井回数カウンタの値を1だけデクリメントするとは、具体的には、遊技回における停止表示の終了時(確定時間の終了時)を特定条件が成立した場合として、当該特定条件が成立した場合に天井回数カウンタの値を1だけデクリメントする構成とした。なお、特定条件を、遊技回における停止表示の終了時に換えて、遊技回における変動表示の開始時、遊技回における変動表示の終了時、などとしてもよい。
そして、MPU62は、天井回数カウンタの値が0に達した場合、すなわち所定情報が更新終了状態となった場合に、天井条件成立フラグをONするとともに、カウンタ更新終了フラグをONする。天井条件成立フラグおよびカウンタ更新終了フラグは、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている。天井条件成立フラグは、初期化条件成立時からの通常状態中の遊技回の実行回数が規定回数に達したか否かを特定するフラグである。カウンタ更新終了フラグは、天井回数カウンタの更新を終了した状態にあるか否かを特定するフラグである。天井条件成立フラグおよびカウンタ更新終了フラグのそれぞれは、上述した初期化条件成立時にOFFされ、天井回数カウンタの値が0に達した場合にONされる。なお、天井条件成立フラグおよびカウンタ更新終了フラグが同じタイミングでON/OFFされるのにもかかわらず、両フラグを用意した理由については後述する。
さらに、MPU62は、天井条件成立フラグがONであるか否かを判定する天井条件判定処理を、サポートモードが低頻度サポートモードである通常時に遊技回が実行される毎に行なう。そして、天井条件判定処理において、天井条件成立フラグがONであると判定された場合に、所定回数の時短付与を実行する。また、天井条件判定処理において、天井条件成立フラグがONであると判定された場合に、例えば「チャンスタイム」といった文字が出現する天井到達報知演出を付与価値として図柄表示装置41に表示させる。なお、変形例として、天井条件成立フラグを用意することなく、天井回数カウンタの値を直接見て、天井回数カウンタの値が0となった場合に、所定回数の時短付与を実行する構成としてもよい。
「所定回数の時短付与」は、サポートモードを高頻度サポートモードに移行し、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短付与回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードを継続することである。本実施形態のパチンコ機10では、時短付与回数は例えば100回と大きな回数に定められており、当該時短付与回数以内の遊技回で100%に近い高確率で小当たりに当選可能なように定められている。本実施形態のパチンコ機10では、時短付与がなされている最中、すなわちサポートモードが高頻度サポートモードであるときの小当たり当選確率は、図496(b)の特図2当たり抽選用の当否テーブルから1/7.7となっていることから、例えば100回といった大きな回数の時短付与であれば、100%に近い高確率で小当たりに当選することができる。以下、時短付与によって高頻度サポートモードが継続されている期間を「天井到達ステージ」と呼ぶ。天井到達ステージにおいては、約100%の高確率で小当たりに当選することができ、ラッシュ突入率は約100%となる。まとめると、所定情報が更新終了状態となった後、具体的には天井回数カウンタが規定回数に到達した後の予め定められたタイミングで、所定有利状態としての所定回数の時短付与が実行される。
なお、時短付与回数は、100回に限る必要はなく、当該時短付与回数以内の遊技回で高確率で小当たりに当選することが可能であれば、例えば50回、80回、110回等の他の回数としてもよい。また、規定回数についても、1000回に限る必要はなく、例えば500回、800回、1100回等の他の回数としてもよい。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、上記時短付与を開始するタイミングは、天井回数カウンタの値が0に達した遊技回における停止表示の終了時(確定時間の終了時)とした。なお、当該停止表示の終了時(確定時間の終了時)に換えて、天井回数カウンタの値が0に達した遊技回における変動表示の開始時、天井回数カウンタの値が0に達した遊技回における変動表示の停止時、などに時短付与を開始する構成としてもよい。また、上記時短付与を行なうタイミングとして、天井回数カウンタの値が0に達した遊技回の次の遊技回における変動表示の開始時、当該次の遊技回における変動表示の停止時、または、当該次の遊技回における停止表示の終了時(確定時間の終了時)、などを採用する構成としてもよい。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、上述した天井回数カウンタの更新は、第1始動口33への遊技球の入球に基づく特図1の遊技回、第2始動口34への遊技球の入球に基づく特図2の遊技回のいずれの場合にも行なわれる構成とした。これに対して、変形例として、第1始動口33への遊技球の入球に基づく特図1の遊技回が実行されるときに限り、天井回数カウンタが更新される構成としてもよい。天井時短を発生させるための遊技回の実行回数は通常状態中の遊技回に限ることから、天井回数カウンタの更新を特図1の遊技回に限る構成としても問題はないためである。この変形例によれば、制御を簡易化することができる。
天井到達ステージにおいて小当たりに当選した場合、小当たりに基づく開閉実行モードが実行され、当該開閉実行モードの終了後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選し、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードが実行される。そして、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了後に、付与価値としてサポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態を維持する。天井到達ステージにおける小当たり当選は、特図2当たり抽選での小当たり当選であることから、図498(b)の特図2V入賞大当たり用の振分テーブルによれば、当該高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は7回までに制限される。この結果、先に説明したラッシュステージに遊技状態が移行することになる。
上記天井時短機能によれば、天井回数カウンタを規定回数からデクリメントし、天井回数カウンタの値が0に達した場合に、天井条件成立フラグをONする構成としていたが、これに換えて、天井回数カウンタを0からインクリメントし、天井回数カウンタの値が規定回数に達した場合に、天井条件成立フラグをONする構成としてもよい。また、インクリメントやデクリメントに換えて他の演算によって、天井回数カウンタを更新する構成としてもよい。
先に説明したように、天井条件成立フラグおよびカウンタ更新終了フラグのそれぞれは、初期化条件成立時にOFFされ、天井回数カウンタの値が0に達した場合にONされる。天井条件成立フラグは、天井時短用処理においてサポートモードを高頻度サポートモードに移行する処理が実行される条件として機能するフラグである。これに対して、カウンタ更新終了フラグは、当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となった場合に、後述するV狙い報知演出とV狙い非推奨報知演出とのいずれを行なうかを判定する処理が実行される条件として機能するフラグである。このように両フラグは用途が相違することから、本実施形態では天井条件成立フラグとカウンタ更新終了フラグとの両方を用意する構成とした。しかしながら、天井条件成立フラグおよびカウンタ更新終了フラグのそれぞれは、上述したようにON/OFFされるタイミングが同一であることから、本実施形態の変形例として一方のフラグで他方のフラグを代用する構成としてもよい。具体的には、本実施形態の変形例として、カウンタ更新終了フラグを無くして、当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となった場合に、V狙い報知演出とV狙い非推奨報知演出とのいずれを行なうかを判定する処理が実行される条件として天井条件成立フラグを用いる構成としてもよい。
《10-4-3》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、上述したように、通常状態、小当たりに基づく開閉実行モード、V入賞大当たりに基づく開閉実行モード、決戦ステージ、ラッシュステージ、天井到達ステージ等を取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
図501は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は所定遊技状態としての通常状態H1である。通常状態H1は、サポートモードが低頻度サポートモードである低サポ状態である。低サポ状態では、推奨される発射態様が左打ちであり、遊技者は左打ちで遊技を行なうことによって遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選(特図1当たり抽選)がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
通常状態H1で実行される遊技回は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行されるものである。通常状態H1で実行された遊技回における特図1当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、通常状態H1が継続され、遊技者は第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。なお、通常状態H1において左打ちで遊技を行っていると、図柄表示装置41には、遊技球発射機構による発射態様を遊技者に報知するための報知演出(例えば左打ち報知演出)はなんら表示されない。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、第1始動口33へ遊技球を入球させた場合より、第2始動口34へ遊技球を入球させた場合の方が遊技者にとっての有利性が高いものとなっている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、右打ちルート上に第2始動口34を設け、第2始動口34に普通電動役物34aを設けることによって、サポートモードが低頻度サポートモードである通常状態H1において、右打ちしても第2始動口34に遊技球が入球しない構成とすることで、通常状態H1において右打ちで遊技が行なわれないように通常時右打ち対策がなされている。そこで、本実施形態のパチンコ機10では、通常状態H1において左打ちで遊技を行わないと遊技者は利益を得られないので、通常状態H1において右打ちで遊技が行われていることを検出すると、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための左打ち報知演出を図柄表示装置41に表示させる。
また、通常状態H1では、天井条件判定処理を実行する。天井条件判定処理によれば、天井時短を付与する条件が成立したか否かを特定する天井条件成立フラグがONであるか否かの判定がなされる。
通常状態H1で実行された遊技回における当たり抽選において所定の当たり当選である小当たりに当選した場合には、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57aを開閉動作する開閉実行モード(小当たりに基づく開閉実行モード)H2に移行する。
通常状態H1から移行した所定有利状態としての小当たりに基づく開閉実行モードH2では、遊技球発射機構によって遊技球を発射させる遊技方法として、右打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させることが、原則、推奨される。ここで、「原則」としたのは、当該小当たりした遊技回における通常状態中の遊技回の実行回数(以下、通常時実行回数と呼ぶ)が規定回数(以下、天井到達回数と呼ぶ)に近い場合は、V入賞口59に遊技球を入球させることが遊技者にとって必ずしも有利とは言えないためであり、この通常時実行回数が天井到達回数に近い場合を別として、V入賞口59に遊技球を入球させることを狙うことが推奨される。具体的には、主制御装置60のMPU62は、通常状態H1から移行した小当たりに基づく開閉実行モードH2では、遊技方法の報知演出として、右打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させることを推奨するV狙い報知演出と、左打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させないことを推奨するV狙い非推奨報知演出との2種類を用意して、上記原則に当てはまる場合にはV狙い報知演出を図柄表示装置41に表示させ、上記原則に当てはまらない場合にはV狙い非推奨報知演出を図柄表示装置41に表示させる。なお、V狙い報知演出またはV狙い非推奨報知演出は、小当たりに基づく開閉実行モードH2のオープニング期間を利用して表示させる。V狙い報知演出は第1表示態様であり、V狙い非推奨報知演出は第2表示態様である。
上記原則に当てはまるか否かの条件や、V狙い報知演出、V狙い非推奨報知演出については後ほど詳しく説明する。ここでは、原則に当てはまりV狙い報知演出が図柄表示装置41に表示され、当該V狙い報知演出に則って右打ちで遊技がなされるものとして、次の説明を行なう。
小当たりに基づく開閉実行モードH2において、右打ちで遊技がなされることで、小当たりに基づく開閉実行モードH2の作動により開放された大入賞口57aに遊技球が入球して大入賞口57aの内部に設けられたV入賞口59に遊技球が入球した場合、V入賞大当たりに当選となり、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作する開閉実行モード(以下、「V入賞大当たりに基づく開閉実行モード」とも呼ぶ)H3に移行する。なお、小当たりに基づく開閉実行モードH2の作動により開放された大入賞口57aに遊技球が入球することによって、予め定められた賞球数の遊技球を賞球として得ることができる。通常状態H1で実行された遊技回における当たり抽選において小当たりに当選した場合に、遊技者は、遊技球発射機構によって遊技球を発射させる遊技方法を左打ちから右打ちに切り替えることによってV入賞口59に遊技球を入球させることで、利益付与条件が成立したとして付与価値としてのV入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3への移行が可能となる。このために、遊技者は発射操作を左打ちから右打ちに切り替えるという積極的な操作によって、利益付与条件を成立させることを図ることができる。
一方、小当たりに基づく開閉実行モードH2において、小当たり当選後、所定期間(例えば6秒)の間に、V入賞口59に遊技球が入球しなかった場合には、V入賞大当たりに当選せずに、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3が実行されない。この結果、V入賞口59に遊技球が入球しなかった場合には、通常状態H1に戻る。
所定有利状態としてのV入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3では、推奨される発射態様が右打ちであり、遊技者は右打ちで遊技を行なうことによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球を入球させる。なお、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3に移行した際には、遊技球発射機構を動作させる発射操作を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出が図柄表示装置41に表示される構成としてもよい。その場合、既に遊技者が右打ちにて遊技を行っている場合には、右打ち報知演出を行わない構成としてもよい。V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3は、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選に基づいて小当たり当選してV入賞口59に遊技球が入球することによりV入賞大当たり当選したことによって移行した状態であり、図498(a)の特図1V入賞大当たり用の振分テーブルによれば、ラウンド遊技の回数、すなわち、可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は4回(4ラウンド)となっている。V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された大入賞口に遊技球が1個入球する毎に予め定められた賞球数の遊技球を賞球として得ることができる。そして、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了後に、所定遊技状態としての決戦ステージH4に移行する。
決戦ステージH4は、サポートモードが高頻度サポートモードに移行したことによって遷移する高サポ状態である。図498(a)の特図1V入賞大当たり用の振分テーブルにて説明したように、当該高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は1回までに制限されている。この1回までの遊技回に制限された高サポ状態では、第2始動口34へ遊技球を入球させるべく、推奨される発射態様が右打ちとなる。この右打ち中の状態H4aにおいて、第2始動口34へ最初の遊技球が入球され、当該最初の遊技球の入球を契機とした特図2変動が1回転するまで実行される。遊技者は、当該特図2変動中において、右打ちにて遊技を行うことによって、特図2の保留を最大4個、貯える。
右打ち中の状態H4aにおける最初の1回転分の特図2変動に係る当たり抽選において外れた場合に、特図2保留消化中の状態H4bに移行する。
特図2保留消化中の状態H4bでは、右打ち中の状態H4aにおいて貯えられた特図2の保留数(最大4個)に対応した回数の遊技回が実行される。なお、特図2保留消化中の状態H4bでは、サポートモードは低頻度サポートモードとなっている。
右打ち中の状態H4aにおける最初の1回転分の特図2変動に係る当たり抽選において小当たりに当選した場合に、決戦ステージH4を抜けて、小当たりに基づく開閉実行モードH5に移行する。
また、特図2保留消化中の状態H4bにて実行される遊技回における特図2変動に係る当たり抽選において小当たりに当選した場合にも、決戦ステージH4を抜けて、小当たりに基づく開閉実行モードH5に移行する。一方、特図2保留消化中の状態H4bにて実行される遊技回における特図2変動に係る当たり抽選の全てにおいて外れた場合には、通常状態H1に戻る。
決戦ステージH4では、右打ち中の状態H4aにおける最初の1回転分の特図2変動と、特図2変動中において貯えられた最大4個分の特図2変動とで、最大5回の特図2変動が実行されることになる。この特図2変動に係る特図2当たり抽選において小当たりする当選確率は、図496(b)の特図2当たり抽選用の当否テーブルに示すように1/7.7であることから、決戦ステージH4中に小当たり当選する確率(ラッシュ突入率)P1は先に説明したように約50%である。すなわち、決戦ステージH4から約50%の確率で、小当たりに基づく開閉実行モードH5に移行することができる。
なお、決戦ステージH4においては、決戦ステージH4に移行したことを遊技者に対して報知するために、決戦ステージH4固有の特別演出を図柄表示装置41に表示する構成とした。特別演出としては、例えば、決戦ステージH4に移行したことを示唆するとともに、特図2保留を4個貯えることを示唆する画像を表示する。この特別演出によって、ラッシュ突入率が約50%という遊技者にとっての有利性が高い決戦ステージH4に移行したことを遊技者は知ることができることから、ラッシュに突入する期待感を遊技者に抱かせることができる。
決戦ステージH4から移行した所定有利状態としての小当たりに基づく開閉実行モードH5では、推奨される発射態様が右打ちであり、右打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させることを推奨するV狙い報知演出を図柄表示装置41に表示させる。V狙い報知演出は、小当たりに基づく開閉実行モードH5のオープニング期間を利用して表示させる。V狙い報知演出に則って右打ちで遊技がなされることで、小当たりに基づく開閉実行モードH5の作動により開放された大入賞口57aに遊技球が入球して大入賞口57aの内部に設けられたV入賞口59に遊技球が入球した場合、V入賞大当たりに当選となり、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作する開閉実行モードH6(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH6)に移行する。なお、小当たりに基づく開閉実行モードH5の作動により開放された大入賞口57aに遊技球が入球することによって、予め定められた賞球数の遊技球を賞球として得ることができる。
一方、小当たりに基づく開閉実行モードH5において、小当たり当選後、所定期間(例えば6秒)の間に、V入賞口59に遊技球が入球しなかった場合には、V入賞大当たりに当選せずに、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH6が実行されない。この結果、V入賞口59に遊技球が入球しなかった場合には、通常状態H1に戻る。
所定有利状態としてのV入賞大当たりに基づく開閉実行モードH6では、推奨される発射態様が右打ちであり、遊技者は右打ちで遊技を行なうことによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの作動により開放された可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球を入球させる。なお、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH6に移行した際には、遊技球発射機構を動作させる発射操作を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出が図柄表示装置41に表示される構成としてもよい。その場合、既に遊技者が右打ちにて遊技を行っている場合には、右打ち報知演出を行わない構成としてもよい。V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH6は、決戦ステージにおける第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選に基づいて小当たり当選してV入賞口59に遊技球が入球することによりV入賞大当たり当選したことによって移行した状態であり、図498(b)の特図2V入賞大当たり用の振分テーブルによれば、所定遊技状態としてのラウンド遊技の回数、すなわち、可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は4回(4ラウンド)または15回(15ランド)となっている。V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH6の作動により開放された大入賞口に遊技球が1個入球する毎に予め定められた賞球数の遊技球を賞球として得ることができる。そして、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了後に、所定遊技状態としてのラッシュステージH7に移行する。
ラッシュステージH7は、サポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態である。図498(b)の特図2V入賞大当たり用の振分テーブルにて説明したように、当該高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は7回までに制限されている。この7回までの遊技回に制限された高サポ状態では、第2始動口34へ遊技球を入球させるべく、推奨される発射態様が右打ちとなる。この右打ち中の状態H7aにおいて、7回転分の特図2変動が実行される。遊技者は、当該7回転分の特図2変動中において、右打ちにて遊技を行うことによって、特図2の保留を最大4個、貯える。
右打ち中の状態H7aにおける最初の7回転分の特図2変動に係る当たり抽選の全てにおいて外れた場合に、特図2保留消化中の状態H7bに移行する。
特図2保留消化中の状態H7bでは、右打ち中の状態H7aにおいて貯えられた特図2の保留数(最大4個)に対応した回数の遊技回が実行される。なお、特図2保留消化中の状態H7bでは、サポートモードは低頻度サポートモードとなっている。
右打ち中の状態H7aにおける最初の7回転分の特図2変動に係る当たり抽選において所定の当たり当選である小当たりに当選した場合に、ラッシュステージH7を抜けて、小当たりに基づく開閉実行モードH5に移行する。小当たりに基づく開閉実行モードH5に移行した後には、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH6を経て、再度、ラッシュステージH7に移行することが可能となる。
また、特図2保留消化中の状態H7bにて実行される遊技回における特図2変動に係る当たり抽選において所定の当たり当選である小当たりに当選した場合にも、ラッシュステージH7を抜けて、小当たりに基づく開閉実行モードH5に移行する。小当たりに基づく開閉実行モードH5に移行した後には、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH6を経て、再度、ラッシュステージH7に移行することが可能となる。
一方、特図2保留消化中の状態H7bにて実行される遊技回における特図2変動に係る当たり抽選の全てにおいて外れた場合には、通常状態H1に戻る。
所定有利状態としてのラッシュステージH7では、右打ち中の状態H7aにおける最初の7回転分の特図2変動と、特図2変動中において貯えられた最大4個分の特図2変動とで、最大11回の特図2変動が実行されることになる。この特図2変動に係る特図2当たり抽選において小当たりする当選確率は、図496(b)の特図2当たり抽選用の当否テーブルに示すように1/7.7であることから、ラッシュステージH7中に小当たり当選する確率(ラッシュ継続率)P2は先に説明したように約78%である。すなわち、決戦ステージH4から約50%の確率でラッシュステージH7に移行することができ、ラッシュステージH7に移行した後においては、約78%といった高い確率でラッシュステージH7を繰り返すことができる。
なお、ラッシュステージH7においては、ラッシュステージH7に移行したことを遊技者に対して報知するために、ラッシュステージH7固有の特別演出を図柄表示装置41に表示する構成とした。付与価値である特別演出としては、例えば、ラッシュステージH7に移行したことを示唆するとともに、特図2保留を4個貯えることを示唆する画像を表示する。この特別演出によって、ラッシュ突入率が約78%という遊技者にとっての有利性が高いラッシュステージH7に移行したことを遊技者は知ることができることから、ラッシュに突入する期待感を遊技者に抱かせることができる。
先に説明したように、通常状態H1では、天井条件成立フラグがONであるか否かを判定する天井条件判定処理が実行される。天井条件判定処理によって、天井条件成立フラグがONであると判定された場合、すなわち、通常状態H1中において、初期化条件成立時からの遊技回の実行回数が規定回数に達した場合(すなわち、天井到達した場合)に、所定回数の時短付与がなされる。この結果、通常状態H1から所定遊技状態としての天井到達ステージH8に移行する。また、天井条件判定処理において、天井条件成立フラグがONであると判定された場合に、付与価値として例えば「チャンスタイム」といった文字が出現する天井到達報知演出を図柄表示装置41に表示させる。この天井到達報知演出によって、ラッシュ突入を遊技者に予感させることができる。
天井到達ステージH8では、サポートモードが高頻度サポートモードに移行され、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短付与回数(例えば100回)に達するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。サポートモードが高頻度サポートモードである場合、遊技球発射機構によって推奨される発射態様は右打ちとなる。なお、天井到達ステージH8に移行した際には、遊技球発射機構を動作させる発射操作を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出が図柄表示装置41に表示される。天井到達ステージH8において小当たりに当選する確率は、先に説明したように、100%に近い高確率となっている。その上、当該小当たりに当選した後は、小当たりに基づく開閉実行モードH5に移行することによって、決戦ステージH4を介さずにラッシュステージH7に移行し得る構成となっている。したがって、通常状態H1において、天井条件判定処理によって天井到達した場合には、天井到達ステージH8に移行し、天井到達ステージH8から約100%のラッシュ突入率で、ラッシュステージH7に移行することができる。
《10-4-4》遊技方法の報知演出:
先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、通常状態H1から移行した小当たりに基づく開閉実行モードH2、すなわち特図1当たり抽選で小当たり当選したことに基づく開閉実行モードH2では、遊技球発射機構によって遊技を発射させる遊技方法の報知演出として、右打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させることを推奨するV狙い報知演出を原則、表示し、原則に当てはまらない場合に、左打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させないことを推奨するV狙い非推奨報知演出を表示する構成した。ここで、「原則」としたのは、当該小当たりした遊技回における通常状態中の遊技回の実行回数(以下、通常時実行回数と呼ぶ)が規定回数(以下、天井到達回数と呼ぶ)に近い場合は、V入賞口59に遊技球を入球させることが遊技者にとって必ずしも有利とは言えないためである。必ずしも有利とは言えない理由は次の通りである。小当たりに基づく開閉実行モードH2においてV入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した場合に移行するのは、先に説明した決戦ステージH4(図501参照)であり、決戦ステージH4におけるラッシュ突入率は約50%である。これに対して、通常時実行回数が天井到達回数に到達した場合に移行するのは、先に説明した天井到達ステージH8(図501参照)であり、天井到達ステージH8におけるラッシュ突入率は約100%である。このため、通常時実行回数が天井到達回数に近い場合には、特図1当たり抽選で小当たり当選したことに基づく開閉実行モードH2においてV入賞口59に遊技球を入球させることを取り止めて、通常時実行回数が天井到達回数に到達するのを待った方が遊技者にとっての有利性が高いと言える。
通常時実行回数が天井到達回数に対してどの程度、近いかによって、V入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した方が遊技者にとっての有利性が高い場合と、V入賞口59に遊技球を入球させることを取り止めて通常時実行回数が天井到達回数に到達するのを待った方が有利性が高い場合とに振り分けられる。前者と後者とに振り分けられる境界の回数を損益分岐回数と呼ぶとすると、通常時実行回数が損益分岐回数に到達するまでは、V入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した方が遊技者にとっての有利性が高いのに対して、通常時実行回数が損益分岐回数を超えると、V入賞口59に遊技球を入球させることを取り止めて通常時実行回数が天井到達回数に到達するのを待った方が遊技者にとっての有利性が高い。
ここで、損益分岐回数は、
a)特図1当たり抽選において小当たり当選したことによって得られる、小当たりに基づく開閉実行モードH2とV入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3とによる平均出球数と、
b)ラッシュステージH7への突入によって得られる、小当たりに基づく開閉実行モードH5とV入賞大当たりに基づく開閉実行モードH6との繰り返しによる総平均出球数と、
c)遊技球を100発打ち出した時に第1始動口33に入球する平均特図1始動入賞数と、
等によって、計算上求めることができる。
具体的には次のように求める。まず、天井回数カウンタの値が規定回数(1000)から0までの範囲内において、損益分岐回数を含むと予想される所定範囲を設定する。この所定範囲はある程度広い範囲とすることで損益分岐回数を必ず含ませることが出来る。そして、当該所定範囲内に含まれる天井回数カウンタの値の各遊技回において、小当たりに基づく開閉実行モードH2においてV入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した場合に小当たりに基づく開閉実行モードH2からラッシュステージH7までによって得られる遊技球の増加量Aと、小当たりに基づく開閉実行モードH2においてV入賞口59に遊技球が入球しなかった場合に移行する通常状態H1から天井到達ステージH8を経て小当たりに基づく開閉実行モードH5からラッシュステージH7までによって得られる遊技球の増加量Bとをそれぞれ計算によって求める。そして、増加量Aと増加量Bとを比較して、当該比較結果が「増加量A≧増加量B」から「増加量A<増加量B」に切り替わる天井回数カウンタの値に対応する回数を損益分岐回数と設定する。
増加量Aは、次のように求めることができる。
小当たりに基づく開閉実行モードH2における遊技球の増加量(以下、増加量A1と呼ぶ)は、小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57aに遊技球が入球して得られる賞球数である10個から、大入賞口57aに遊技球が入球させた分の1個を差し引くことによって、9個となる。
V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3における1回のラウンド遊技で得られる賞球数は、大入賞口36aに遊技球が入球して得られる賞球数が15個であり、各ラウンド遊技の上限個数が9個であることから、15×9=135個となる。ここでは、上限個数まで遊技球が入球されるものとして計算した。大入賞口36aに遊技球を入球させた分である9個を135個から差し引くことによって、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3における1回のラウンド遊技における遊技球の増加量は126個となる。V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3において実行されるラウンド遊技の回数は4回であることから、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3における遊技球の増加量(以下、増加量A2と呼ぶ)は、126×4=504個となる。
決戦ステージH4では、第2始動口34へ遊技球を入球させる個数は、高頻度サポートモード中の1個と、特2保留を貯溜させる4個と、を加えた5個となる。このため、決戦ステージH4における増加量A3は、-5個となる。
小当たりに基づく開閉実行モードH5からラッシュステージH7までによって得られる遊技球の増加量は、実験やシミュレーションによって求める。ここでは、当該遊技球の増加量は、仮に8000個であったとする。なお、決戦ステージH4における突入率は約50%であることから、小当たりに基づく開閉実行モードH2においてV入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した場合に移行する、小当たりに基づく開閉実行モードH2からラッシュステージH7までによって得られる遊技球の増加量の期待値(以下、増加量A4と呼ぶ)は、8000×50%=4000個となる。
したがって、増加量Aは、増加量A1~A4までの総和である、9+504-5+4000=4508個となる。
増加量Bは、次のように求めることができる。
まず、遊技球を100発打ち出した時に第1始動口33に入球する平均特図1始動入賞数を、実験やシミュレーションによって求める。そうすると、平均特図1始動入賞数を用いて、通常状態H1における上記所定範囲内に含まれる天井回数カウンタの値の各遊技回において、天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応する値(=0)に到達するまでに必要となる遊技球の打ち出し量B1を求めることができる。
天井到達ステージH8において小当たりに当選するまでに要する遊技球の打ち出し量B2を、実験やシミュレーションによって求める。また、天井到達ステージH8において小当たりに当選した場合に移行する小当たりに基づく開閉実行モードH2からラッシュステージH7までによって得られる遊技球の増加量は、先に説明したように8000個である。
したがって、小当たりに基づく開閉実行モードH2においてV入賞口59に遊技球が入球しなかった場合に移行する通常状態H1から天井到達ステージH8を経て小当たりに基づく開閉実行モードH5からラッシュステージH7までによって得られる遊技球の増加量Bは、8000-B1-B2となる。
上述した方法によって、増加量Aと、天井回数カウンタの値の遊技回毎に対応した増加量Bとを求め、天井回数カウンタの値の遊技回毎に増加量Aと増加量Bとを比較して、当該比較結果が「増加量A≧増加量B」から「増加量A<増加量B」に切り替わるポイントを求め、当該ポイントとなる天井回数カウンタの値に対応する回数を損益分岐回数と定める。
本実施形態のパチンコ機10は、上記損益分岐回数を、主制御装置60のROM63に予め記憶する構成とした。主制御装置60のMPU62は、先に説明したカウンタ更新終了フラグがOFFであり、かつ、特図1当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となった場合に、通常時実行回数を表す天井回数カウンタの値と損益分岐回数から求まる閾値とを比較する比較処理を実行する。当該閾値は、損益分岐回数を天井回数カウンタの値に換算した数値であり、具体的には、上記規定回数(1000回)から損益分岐回数を減算した数値である。なお、損益分岐回数は、必ずしも計算によって求めたものである必要はなく、本実施形態の効果を損ねない回数であればいずれの大きさの回数であってもよい。
主制御装置60のMPU62は、比較処理によって、天井回数カウンタの値が閾値(損益分岐回数から求まる閾値)以上であると判定された場合に、V入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した方が遊技者にとっての有利性が高いことから、V狙い報知演出を図柄表示装置41に表示させる。一方、上記比較処理によって、天井回数カウンタの値が閾値を下回ると判定された場合に、V入賞口59に遊技球を入球させることを取り止めて通常時実行回数が天井到達回数に到達するのを待った方が遊技者にとっての有利性が高いことから、V狙い非推奨報知演出を図柄表示装置41に表示させる。
図502は、天井回数カウンタの値によって遊技方法の報知演出がどのように切り替わるかを示す説明図である。図中において、横軸に天井回数カウンタの値と通常時実行回数とが示されている。ここでは、損益分岐回数は、例えば、天井到達回数である1000回よりも100回前である900回であるとして説明する。天井回数カウンタの値が1000から100までの間の遊技回、すなわち、通常時実行回数が1回から900回(損益分岐回数)までの遊技回では、第1始動口33に遊技球が入球することに基づいて実行される特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に、V狙い報知演出を図柄表示装置41に表示させる。天井回数カウンタの値が100を下回る99から0までの間の遊技回、すなわち、通常時実行回数が900回(損益分岐回数)を上回る901回から1000回までの遊技回では、特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に、V狙い非推奨報知演出を図柄表示装置41に表示させる。すなわち、第1始動口33に遊技球が入球することに基づいて実行される特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に、天井回数カウンタの値が、例えば、天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングまではV狙い報知演出で遊技方法の報知演出を行ない、前記損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングよりも後の特定タイミング(99となるタイミング)においては遊技方法の報知演出をV狙い非推奨報知演出に切り替える。
なお、前記遊技方法の報知演出がV狙い非推奨報知演出に切り替わった後には、少なくともV入賞大当たり当選が発生するまで、前記遊技方法の報知演出がV狙い報知演出に切り替わることがない。仮に、V狙い非推奨報知演出に切り替わった後にV狙い報知演出に切り替わったとしたら、当該V狙い非推奨報知演出は誤った報知演出であったことになり、当該V狙い非推奨報知演出に従って小当たり当選時にV入賞口59に遊技球を入球させなかった場合に、小当たり当選時にV入賞口59に遊技球を入球させたことによって得られた利益を失ってしまう実損を遊技者に与えてしまう。したがって、遊技方法の報知演出がV狙い非推奨報知演出に切り替わった後には、少なくともV入賞大当たり当選が発生するまで、遊技方法の報知演出がV狙い報知演出に切り替わることがない構成とすることで、V狙い非推奨報知演出に対する信頼性を高めることができる。
図503は、遊技方法の報知演出の一例を示す説明図である。図503(a)は遊技方法の報知演出としてのV狙い報知演出を示し、図503(b)は遊技方法の報知演出としてのV狙い非推奨報知演出を示す。
図503(a)に示したV狙い報知演出は、女性キャラクターが登場し、女性キャラクターが「右打ちでVを狙うんだ!その方がお得だからだ!」と叫ぶ動画像を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該動画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる態様である。ただし、この態様は一例であり、他の態様であってもよい。例えば、上記のように叫ぶ動画像に加えて、V入賞口59までの遊技球の弾道をイメージさせる矢印を表示させる構成としてもよい。
図503(a)に示したV狙い報知演出によって、遊技者は、「小当たりに当選したんだ、右打ちでV入賞口を狙えば大当たりとなりお得なんだ」と感じることができ、歓び感を抱くことができる。
図503(b)に示したV狙い非推奨報知演出は、女性キャラクターが登場し、女性キャラクターが「右打ちでVを狙うのがお得か考えろ!もう少し待てば、天井電サポ状態になるぞ!」と叫ぶ動画像を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該動画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる第1表示態様である。ただし、この態様は一例であり、他の態様であってもよい。例えば、上記のように叫ぶ動画像に加えて、V入賞口59までの遊技球の弾道をイメージさせる矢印に×を付した画像を表示させる第2表示態様としてもよい。なお、矢印に×を付す構成に換えて、V狙い報知演出においては例えば赤色の矢印を付し、V狙い非推奨報知演出においては例えば青色の矢印を付すというように色を変える構成としてもよい。
図503(b)に示したV狙い非推奨報知演出によって、遊技者は、「もう少し待てば必ずラッシュに入る天井時短になるんだから、何もいまV入賞させて50%の確率に賭ける必要はないな、右打ちすることは止めよう」と考えることができ、天井に到達する期待感を改めて抱くことができる。このように考えた遊技者は、通常状態H1から移行した小当たりに基づく開閉実行モードH2(図501参照)において、右打ちを不実行として左打ちで遊技を行なうことによって、V入賞口59への遊技球の入球を取り止め、天井に到達することをワクワクしながら、第1始動口33へ遊技球を入球させることによって特図1の遊技回の実行を消化する。
図504は、本実施形態のパチンコ機10において特図1当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となった場合の演出態様を示す説明図である。図504(a)は遊技方法の報知演出としてV狙い報知演出が表示される場合を示し、図504(b)は遊技方法の報知演出としてV狙い非推奨報知演出が表示される場合を示す。
図504(a)に示すように、遊技回終了時の天井回数カウンタの値が100以上の値(図示の例では100)である遊技回、すなわち、通常時実行回数が損益分岐回数である900回以前の遊技回(図示の例では900回目の遊技回)に係る特図1当たり抽選の抽選結果が小当たり当選である場合に、当該900回目の遊技回において、装飾図柄の変動表示(変動表示が開始されてから変動表示が停止されるまでの表示)と停止表示(変動表示が停止されてから停止表示が終了するまでの表示)とがこの順に図柄表示装置41に表示される。当該停止表示の終了後、小当たりに基づく開閉実行モードが実行開始されるが、当該開閉実行モードのオープニング期間を利用してV狙い報知演出が表示される。
図504(b)に示すように、遊技回終了時の天井回数カウンタの値が100を下回る値(図示の例では99)である遊技回、すなわち、通常時実行回数が損益分岐回数である900回を超える遊技回(図示の例では901回目の遊技回)に係る特図1当たり抽選の抽選結果が小当たり当選である場合に、当該901回目の遊技回において、装飾図柄の変動表示(変動表示が開始されてから変動表示が停止されるまでの表示)と停止表示(変動表示が停止されてから停止表示が終了するまでの表示)とがこの順に図柄表示装置41に表示される。当該停止表示の終了後、小当たりに基づく開閉実行モードが実行開始されるが、当該開閉実行モードのオープニング期間を利用してV狙い非推奨報知演出が表示される。
以上のように構成された本実施形態のパチンコ機10では、通常状態(低サポ状態)中の遊技回の実行回数が天井到達回数(本実施形態では、例えば1000回)に達した場合に、サポートモードを高頻度サポートモードに移行し、その後にラッシュ状態に確実に突入する天井時短機能を備えることから、遊技者は、前回の大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)からの遊技回の実行回数が一定以上経過しているにもかかわらず、大当たりを引けない状態(いわゆるハマった状態)が続き、イライラする気持ちになってきたところに、天井時短機能が搭載されていることを思い出して、パチンコ機の上部に設置されたデータカウンターに表示される現在の回転数等を見て、そろそろ天井に近づいて来たかなと、遊技回の実行回数が天井到達回数に達することを心待ちにしながら、遊技を楽しむことができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
ここで、本実施形態のパチンコ機10から天井回数カウンタの値が閾値を下回ると判定された場合にV狙い報知演出に換えてV狙い非推奨報知演出を表示する機能を取り除いたパチンコ機、すなわち、「はじめに」の項に記載した参考例のパチンコ機を考えて見る。この参考例のパチンコ機では、遊技回における当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合には、天井回数カウンタの値に拘わらずV狙い報知演出が図柄表示装置に表示される。この表示は、通常状態中の遊技回の実行回数が天井到達回数間近となる遊技回であっても必ず表示される。翻ってみて、先に説明したように、通常時において当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、小当たりに基づく開閉実行モードH2およびV入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3を介して移行する遊技状態は、決戦ステージH4であることから、この決戦ステージH4におけるラッシュ突入率は約50%であり、100%に近い確率でラッシュ状態に突入する訳ではない。このために、通常状態中の遊技回の実行回数が規定回数間近となる遊技回(例えば990回目の遊技回)であれば、もう少し待てば天井時短が発動され、約100%の確率でラッシュ状態に突入するところを、V狙い報知演出に従ってV入賞口に遊技球を入球させて決戦ステージH4に移行したがために、決戦ステージH4において当たり抽選で外れてラッシュ状態に移行することが叶わないことが約50%の確率で有り得た。すなわち、V狙い報知演出を表示することで、遊技者にとって有利となる遊技方法を遊技者に提供しているにも拘わらずに、実際のところは、上述したように遊技者にとって不利な結果を招く虞があるという課題があった。
これに対して本実施形態のパチンコ機10では、通常状態中の遊技回の実行回数が損益分岐回数(例えば900回)を上回る回数の遊技回では、特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に、V狙い非推奨報知演出を図柄表示装置41に表示させることから、V狙い非推奨報知演出によって、遊技者は、「もう少し待てば必ずラッシュに入る天井時短になるんだから、何もいまV入賞させて50%の確率に賭ける必要はないな、右打ちすることは止めよう」と考えることができる。このため、遊技者は、特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に、V入賞口59に遊技球を入球させることを止めるという最も有利となる遊技方法を選択することができる。小当たり当選となり、V狙い非推奨報知演出が図柄表示装置41に表示された場合に、V入賞口59に遊技球が入球しなかった場合にV入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3を発生させることなく、通常状態H1における新たな変動表示が実行可能となる。このために、天井回数カウンタを更新する状態に戻ることができ、ひいては、通常時実行回数が天井到達回数に到達し、所定有利状態としての所定回数の時短付与を受けることが可能となる。したがって、本実施形態のパチンコ機10は、V狙い報知演出によって遊技者に不都合を与えることを防止することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、更新処理によって、変動表示における予め定められた特定条件が成立した場合に、所定情報を更新し、所定遊技状態において、所定情報が更新終了状態となった後の予め定められたタイミングで所定有利状態を発生させる。また、第1表示態様または第1表示態様とは異なる第2表示態様で所定の報知を行なう。さらに、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行し、当該判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて利益付与条件が成立した場合に付与価値を発生させる。さらに、上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、所定情報が更新終了状態となるよりも所定期間前の所定タイミングまでは第1表示態様で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては表示態様を第2表示態様に切り替える。具体的には、遊技回が実行される毎に天井回数カウンタを更新し、初期化条件成立時から大当たり当選する(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態において、天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値に到達した後の予め定められたタイミングで所定回数の時短付与を発生させる。また、V狙い報知演出またはV狙い非推奨報知演出で、小当たり当選時の遊技球を発射させる遊技方法の報知を行なう。さらに、第1始動口33に遊技球が入球することに基づいて当たり抽選を実行し、当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合にV入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3に移行する。さらに、当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、天井回数カウンタの値が天井到達回数(1000回)となるよりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングまではV狙い報知演出で遊技方法の報知演出を行ない、上記損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングよりも後の特定タイミング(99となるタイミング)においては遊技方法の報知演出をV狙い非推奨報知演出に切り替える。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、所定情報が更新終了状態となるよりも所定期間前の所定タイミングまでは第1表示態様で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては表示態様を第2表示態様に切り替えることから、遊技者は、第1表示態様で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて利益付与条件を成立させることによって、付与価値を発生させることができ、一方、第2表示態様に所定の報知が切り替えられるのを見て、所定情報が更新終了状態となり、所定有利状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本実施形態によれば、上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、所定の報知についての表示態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。具体的には、当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、天井回数カウンタの値が天井到達回数(1000回)となるよりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングまではV狙い報知演出で遊技方法の報知演出を行ない、上記損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングよりも後の特定タイミング(99となるタイミング)においては遊技方法の報知演出をV狙い非推奨報知演出に切り替えることから、遊技者は、V狙い報知演出で所定の報知がなされるのを見て、右打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させることによって、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3に遊技状態を移行させることができ、一方、V狙い非推奨報知演出に所定の報知が切り替えられるのを見て、天井回数カウンタの値が天井到達回数(1000回)に対応した値(0)に到達し、所定回数の高サポ状態に移行することを期待感を抱いて待つことができる。このため、当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、報知演出についての表示態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、特典を付与する特典付与状態への移行率が第1の値である第1状態と、特典付与状態への移行率が第1の値より高い第2の値である第2状態と、を有し、第1表示態様は第1状態に移行しうることを示唆する態様であり、第2表示態様は第2状態に移行しうることを示唆する態様である。具体的には、ラッシュ突入率が約50%である決戦ステージH4と、ラッシュ突入率が約100%である天井到達ステージH8と、を有し、V狙い報知演出は決戦ステージH4に移行しうることを示唆する態様であり、V狙い非推奨報知演出は天井到達ステージH8に移行しうることを示唆する態様である。
したがって、本実施形態によれば、第2表示態様で所定の報知がなされた場合に、特典付与状態への移行率が高くなると遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、V狙い非推奨報知演出で遊技方法の報知がなされた場合に、ラッシュ状態への突入率が高くなると遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。
さらに、本実施形態によれば、所定有利状態は、遊技球発射機構を動作させる発射操作が第2の発射態様である場合に所定の利益の付与が可能であり、発射操作が第1の発射態様である場合に所定の利益の付与が不可能である状態であり、遊技機は、所定情報が更新終了状態となった後に、発射手段を動作させる発射操作を第2の発射態様とすることを遊技者に報知するための第2発射態様報知演出を行なう手段を備える。具体的には、天井到達ステージH8における所定回数の時短付与は、遊技球発射機構を動作させる発射操作が右打ちである場合に第2始動口34に入球させて小当たり当選することが可能であり、発射操作が左打ちである場合に第2始動口34に入球させることが困難となり小当たり当選が不可能である状態であり、パチンコ機10は、天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後に、遊技球発射機構を動作させる発射操作を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を行なう手段を備える。したがって、本実施形態によれば、遊技者は、第2発射態様報知演出に従って第2の発射態様にて遊技を行なうことで、所定の利益を受けることができる。具体的には、遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちにて遊技を行なうことで、小当たり当選が可能となる。
また、本実施形態によれば、遊技球発射機構を動作させる発射操作が第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射操作が第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である所定入球領域を備え、利益付与条件は、所定入球領域に遊技球が入球することである。具体的には、右打ちである場合に遊技球が入球可能であり、左打ちである場合に遊技球が入球不能であるV入賞口59を備え、V入賞大当たり当選となる条件は、V入賞口59に遊技球が入球することである。
したがって、本実施形態によれば、発射操作が第1の発射態様である遊技状態で上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、遊技者は、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えることによって所定入球領域に遊技球を入球させることで、利益付与条件を成立させることが可能となる。ここで、所定入球領域が、発射手段を動作させる発射操作が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射操作が第2の発射態様である場合に遊技球が入球不能である構成を考えてみる。この構成では、発射操作が第1の発射態様である遊技状態で上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、既に第1の発射態様で所定入球領域に向けて遊技球が発射されてしまっているため、高い確率で遊技球は所定入球領域に入球してしまう。このため、遊技者が、第2表示態様を見て利益付与条件が成立することを回避させたいと判断した場合に、既に第1の発射態様で遊技球が発射されてしまっているため、所定入球領域へ遊技球が入球することを取り止めることが困難であった。この結果、利益付与条件を成立させるか成立させないかの選択を遊技者が行なうことができなかった。これに対して、本実施形態によれば、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えないと所定入球領域へ遊技球を入球させることができないことから、遊技者は、利益付与条件を成立させるには、発射操作を第1の発射態様から第2発射態様に切り替える必要がある。したがって、本実施形態によれば、発射操作が第1の発射態様である遊技状態で上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、遊技者は、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えるか否かによって、利益付与条件を成立させるか成立させないかの選択を行なうことができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、本実施形態によれば、左打ちである通常状態で当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、遊技者は、左打ちから右打ちに切り替えることによってV入賞口59に遊技球を入球させることで、V入賞大当たり当選となる条件を成立させることが可能となる。このため、遊技球発射機構を動作させる発射操作を左打ちから右打ちに切り替えないとV入賞口59へ遊技球を入球させることができないことから、遊技者は、V入賞大当たり当選となる条件を成立させるには、左打ちから右打ちに切り替える必要がある。したがって、本実施形態によれば、左打ちである通常状態で当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、遊技者は、発射操作を右打ちから左打ちに切り替えるか否かによって、V入賞大当たり当選となる条件を成立させるか成立させないかの選択を行なうことができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、本実施形態によれば、利益付与条件は、所定入球領域に所定期間内に遊技球が入球することであり、所定期間内に所定入球領域に遊技球が入球しなかった場合に、利益付与条件は不成立となる。具体的には、V入賞大当たり当選となる条件は、V入賞口59に遊技球が入球することであり、所定期間内にV入賞口59に遊技球が入球しなかった場合に、V入賞大当たり当選となる条件は不成立となる。したがって、本実施形態によれば、遊技者は、利益付与条件を成立させるか成立させないかの判断を少なくとも所定期間内で行なう必要がある。このため、本実施形態によれば、遊技者に早期の判断を迫ることになり、遊技のスピーディー化を図ることができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、遊技者は、V入賞大当たり当選を成立させるか成立させないかの判断を少なくとも所定期間内で行なう必要がある。このため、本実施形態によれば、遊技者に早期の判断を迫ることになり、遊技のスピーディー化を図ることができる。
《10-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図505は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSb0101では、各種検知センサ67a~67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67fの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSb0102に進む。
ステップSb0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSb0103に進む。
ステップSb0103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSb0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図510)において、その値を更新する。
ステップSb0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSb0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSb0104を実行した後、ステップSb0105に進む。
ステップSb0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSb0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSb0105を実行した後、ステップSb0106に進む。
ステップSb0106では、小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57aまたは可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球に伴う大入賞口用の入球処理を実行する。ステップSb0106の大入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSb0106を実行した後、ステップSb0107に進む。
ステップSb0107では、V入賞口59への入球に伴うV入賞口用の入球処理を実行する。ステップSb0107のV入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSb0107を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図505:Sb0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図506は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSb0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSb0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sb0201:YES)、ステップSb0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSb0203に進む。
ステップSb0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSb0204に進む。
ステップSb0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSb0209に進む。
ステップSb0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sb0201:NO)、ステップSb0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSb0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sb0205:YES)、ステップSb0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSb0207に進む。一方、ステップSb0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sb0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSb0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSb0208に進む。
ステップSb0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSb0209に進む。
ステップSb0209では、上述したステップSb0204又はステップSb0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSb0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sb0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSb0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sb0209:YES)、ステップSb0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSb0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSb0212に進む。
ステップSb0212では、ステップSb0103(図505)において更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSb0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSb0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSb0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSb0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSb0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSb0212を実行した後、ステップSb0213に進む。
ステップSb0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合の大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。ステップSb0213を実行した後、ステップSb0214に進む。
ステップSb0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSb0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図505:Sb0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図507は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSb0301では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSb0301において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sb0301:YES)、ステップSb0302に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSb0301において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sb0301:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSb0302において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sb0302:YES)、ステップSb0303に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSb0304に進む。
ステップSb0304では、ステップSb0103(図505)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSb0302において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sb0302:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<大入賞口用の入球処理>
次に、大入賞口用の入球処理について説明する。大入賞口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図505:ステップSb0107)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図508は、大入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSb0401では、小当たり専用可変入賞装置57に備えられた大入賞口(以下、小当たり用の大入賞口とも呼ぶ)57aに遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSb0401において、小当たり用の大入賞口57aに遊技球が入球したと判定した場合には(Sb0401:YES)、ステップSb0402に進む。一方、ステップSb0401において、小当たり用の大入賞口57aに遊技球が入球したと判定しなかった場合には(Sb0401:NO)、ステップSb0404に進む。
ステップSb0402では、小当たり用の大入賞口57aに入球したことに基づいて払い出される賞球の数を設定する。本実施形態においては、小当たり用の大入賞口57aに1個の遊技球が入球した場合には、付与価値として10個の遊技球が賞球として払い出される。ステップSb0402を実行した後、ステップSb0403に進む。
ステップSb0403では、第1大入賞口入球コマンドを設定する。第1大入賞口入球コマンドは、小当たり用の大入賞口57aに遊技球が入球したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1大入賞口入球コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSb0403を実行した後、ステップSb0404に進む。
ステップSb0404では、可変入賞装置36に備えられた大入賞口(以下、大当たり用の大入賞口とも呼ぶ)36aに遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSb0404において、大当たり用の大入賞口36aに遊技球が入球したと判定した場合には(Sb0404:YES)、ステップSb0405に進む。一方、ステップSb0404において、大当たり用の大入賞口36aに遊技球が入球したと判定しなかった場合には(Sb0404:NO)、そのまま大入賞口用の入球処理を終了する。
ステップSb0405では、大当たり用の大入賞口36aに入球したことに基づいて払い出される賞球の数を設定する。本実施形態においては、大当たり用の大入賞口36aに1個の遊技球が入球した場合には、付与価値として15個の遊技球が賞球として払い出される。ステップSb0405を実行した後、ステップSb0406に進む。
ステップSb0406では、第2大入賞口入球コマンドを設定する。第2大入賞口入球コマンドは、大当たり用の大入賞口36aに遊技球が入球したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2大入賞口入球コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSb0406を実行した後、大入賞口用の入球処理を終了する。
<V入賞口用の入球処理>
次に、V入賞口用の入球処理について説明する。V入賞口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図505:ステップSb0107)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図509は、V入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSb0501では、V入賞口59に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSb0501において、V入賞口59に遊技球が入球したと判定した場合には(Sb0502:YES)、ステップSb0502に進む。
ステップSb0502では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。所定情報としてのV入賞フラグは、V入賞口59に遊技球が入球した場合にONとなり、当該V入賞フラグがONとなったことを契機としてV入賞大当たりに基づく開閉実行モードが開始され、当該V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。V入賞フラグは、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される。ステップSb0502では、既にV入賞フラグがONとなっているか否かを判定することによって、複数個の遊技球がV入賞口59に入球した場合であっても後述するステップSb0503およびステップSb0504の処理が重複して実行されない構成を採用している。
ステップSb0502において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSb0502:NO)、ステップSb0503に進み、V入賞フラグをONにする。その後、ステップSb0504に進み、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、V入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。V入賞コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、V入賞コマンドを受信すると、遊技球がV入賞口59に入球してV入賞大当たりに当選したこと、当該V入賞に基づいて特電開閉実行モードが開始されることを示唆する演出であるV入賞演出を実行する。
ステップSm0506を実行した後、本V入賞口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSb0501においてV入賞口59に遊技球が入球していないと判定した場合(ステップSb0501:NO)、およびステップSb0502においてV入賞フラグがONであると判定した場合(ステップSb0502:YES)には、上述したステップSb05およびステップSb0504を実行することなく、本V入賞口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図510は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSb0601では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定や必要に応じて初期化設定などが実行される。その後、ステップSb0602に進む。
ステップSb0602では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSb0603に進む。
ステップSb0603では、ステップSb0602において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSb0603を実行した後、ステップSb0604に進む。
ステップSb0604では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSb0605に進む。
ステップSb0605では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSb0606に進む。ステップSb0606では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSb0606を実行した後、ステップSb0607に進む。
ステップSb0607では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、サポートモードが高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSb0608に進む。
ステップSb0608では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSb0609に進む。
ステップSb0609では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSb0603のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、更新終了状態である次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSb0609において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sb0609:NO)、ステップSb0610及びステップSb0611において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSb0610において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSb0611において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSb0609において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sb0609:YES)、ステップSb0603に戻り、ステップSb0603からステップSb0608までの各処理を実行する。
なお、ステップSb0603からステップSb0608の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図510:Sb0606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図511は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSb0701では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。所定情報としての開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を小当たりに基づく開閉実行モードまたはV入賞大当たりに基づく開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において当該開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSb0701において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sb0701:YES)、ステップSb0702以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSb0701において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sb0701:NO)、ステップSb0702に進む。
ステップSb0702では、特図ユニット37が遊技回の実行中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が遊技回の実行中であるか否かを判定する。ここで、遊技回の実行中とは、変動表示中または停止表示中に該当することである。ステップSb0702の判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグ、および各種フラグ記憶エリア64gにおける特図停止表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図停止表示中フラグのいずれか一方がONであるか否かを判定することにより行われる。
ステップSb0702において、特図ユニット37が遊技回の実行中でないと判定した場合には(Sb0702:NO)、ステップSb0703に進む。
ステップSb0703では、特図ユニット37における変動及び図柄表示装置41における変動を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSb0703を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSb0702において、特図ユニット37が遊技回の実行中であると判定した場合には(Sb0702:YES)、ステップSb0704に進む。
ステップSb0704では、特図ユニット37における変動及び図柄表示装置41における変動を停止させるための変動停止処理を実行する。なお、変動停止処理の詳細は後述する。ステップSb0704を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図511:Sb0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図512は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSb0801では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSb0801において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sb0801:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSb0801において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sb0801:YES)、ステップSb0802に進む。
ステップSb0802では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSb0803に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSb0803では、当たり抽選において小当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSb0803を実行した後、ステップSb0804に進む。
ステップSb0804では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、小当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSb0804を実行した後、ステップSb0805に進む。
ステップSb0805では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSb0806で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSb0805を実行した後、ステップSb0806に進む。
ステップSb0806では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、小当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、当たり抽選の当否結果が小当たり当選と外れ結果とのいずれであるかを特定する情報と、振分け判定の結果が4R大当たりと15R大当たりのいずれであるかを特定する情報とが含まれている。
ステップSb0805およびステップSb0806にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図510)におけるステップSb0603によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSb0806を実行した後、ステップSb0807に進む。
ステップSb0807では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSb0807を実行した後、ステップSb0808に進む。変動表示の開始時は特定条件となり得る。
ステップSb0808では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSb0808を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図512:Sb0802)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図513は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSb0901では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図495)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図495)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSb0901の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSb0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSb0901:YES)、ステップSb0902~ステップSb0907の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSb0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSb0901:NO)、ステップSb0908~ステップSb0913の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSb0902では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSb0903に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSb0904に進む。ステップSb0904では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSb0905に進む。
ステップSb0905では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSb0905を実行した後、ステップSb0906に進む。
ステップSb0906では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。所定情報としての第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSb0907へ進む。
ステップSb0907では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSb0907において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図510)におけるステップSb0603において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSb0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sb0901:NO)、ステップSb0908に進む。
ステップSb0908では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSb0909に進む。ステップSb0909では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSb0910に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSb0911に進む。
ステップSb0911では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSb0911を実行した後、ステップSb0912に進む。
ステップSb0912では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSb0913に進む。
ステップSb0913では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSb0913において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図510)におけるステップSb0603において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図512:Sb0803)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図514は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSb1001では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSb1001において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sb1001:NO)、ステップSb1002に進み、特図1当たり抽選用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図496(a)に示す特図1当たり抽選用の当否テーブルにおいて小当たり当選として設定されている数値範囲と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSb1004に進む。
一方、ステップSb1004において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sb1002:YES)、ステップSb1003に進み、特図2当たり抽選用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図496(b)に示す特図2当たり抽選用の当否テーブルにおいて小当たり当選として設定されている数値範囲と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSb1004に進む。
ステップSb1004では、ステップSb1002又はステップSb1003における当否判定(当たり抽選)の結果が小当たり当選であるか否かを判定する。ステップSb1004において、当否判定の結果が小当たり当選である場合には(Sb1004:YES)、ステップSb1005に進む。
ステップSb1005では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSb1005において、第2図柄表示部フラグがONでないと判定した場合には(Sb1005:NO)、ステップSb1006に進み、特図1小当たり用の振分テーブルを参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり種別カウンタC2の値が、図497(a)に示す特図1小当たり用の振分テーブルに設定されている数値範囲のいずれに含まれているかによって振分判定の結果を特定する。ステップSb1006を実行した後、ステップSb1007に進む。
ステップSb1007では、特図1V入賞大当たり用の振分テーブルを参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり種別カウンタC2の値が、図498(a)に示す特図1V入賞大当たり用の振分テーブルに設定されている数値範囲のいずれに含まれているかによって振分判定の結果を特定する。ステップSb1007を実行した後、ステップSb1010に進む。
一方、ステップSb1005において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sb1005:YES)、ステップSb1008に進み、特図2小当たり用の振分テーブルを参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり種別カウンタC2の値が、図497(b)に示す特図2小当たり用の振分テーブルに設定されている数値範囲のいずれに含まれているかによって振分判定の結果を特定する。ステップSb1008を実行した後、ステップSb1009に進む。
ステップSb1009では、特図2V入賞大当たり用の振分テーブルを参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり種別カウンタC2の値が、図498(b)に示す特図2V入賞大当たり用の振分テーブルに設定されている数値範囲のいずれに含まれているかによって振分判定の結果を特定する。ステップSb1009を実行した後、ステップSb1010に進む。
ステップSb1010では、ステップSb1006とステップSb1007、又はステップSb1008とステップSb1009によって得られた振分判定の結果から当たりの種別に対応したフラグ(当たりフラグ)をONにする。本実施形態のパチンコ機10では、図497および図498から判るように、当たりの種別として、1R小当たり、4R大当たり、15R大当たりの3種類が用意されていることから、当たりフラグとしては、1R小当たりフラグ、4R大当たりフラグ、15R大当たりフラグの3種類のフラグが用意されている。ステップSb1006の振分判定の結果が1R小当たりであり、ステップSb1007の振分判定の結果が4R大当たりである場合には、1R小当たりフラグをONにし、4R大当たりフラグをONにする。当たりフラグはRAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される。ステップSb1008の振分判定の結果が1R小当たりであり、ステップSb1009の振分判定の結果が4R大当たりである場合には、1R小当たりフラグをONにし、4R大当たりフラグをONにする。一方、ステップSb1008の振分判定の結果が1R小当たりであり、ステップSb1009の振分判定の結果が15R大当たりである場合には、1R小当たりフラグをONにし、15R大当たりフラグをONにする。
当たりフラグにおける1R小当たりフラグのON/OFFによって、当たり抽選の当否結果、すなわち小当たりの有無を特定することができる。当たりフラグにおける4R大当たりフラグのON/OFFと15R大当たりフラグのON/OFFとによって、振分判定の結果を特定することができる。ステップSb1010を実行した後、ステップSb1011に進む。
ステップSb1011では、当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、小当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図494)に記憶されている小当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSb1006とステップSb1007、又はステップSb1008とステップSb1009において振り分けた当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSb1011を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSb1004において、ステップSb1002又はステップSb1003における当たり抽選の当否結果が小当たり当選でない場合には(Sb1004:NO)、ステップSb1012に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図494)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSb1013に進む。
ステップSb1013において、ステップSb1010におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sb1013:YES)、ステップSb1014に進み、所定情報としてのリーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSb1014を実行した後、ステップSb1015に進む。
一方、ステップSb1013において、ステップSb1012におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sb1013:NO)、ステップSb1014を実行することなく、ステップSb1015に進む。
ステップSb1015では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSb1015を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図512:Sb0804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図515は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSb1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSb1102に進む。
ステップSb1102では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dには、遊技状態や、小当たりの有無、V入賞大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無等に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップSb1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、所定情報としての当たりフラグから特定される今回の遊技回に係る当否判定の判定結果と振分判定の判定結果や、所定情報としてのリーチ発生フラグから特定されるリーチ判定の判定結果等に基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSb1102を実行した後、ステップSb1103に進む。
ステップSb1103では、ステップSb1102で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSb1101で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSb1103を実行した後、ステップSb1104に進む。
ステップSb1104では、ステップSb1103で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動停止処理>
次に、変動停止処理について説明する。変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図511:Sb0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図516は、変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSb1201では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定する。所定情報としての特図変動表示中フラグは、上述したように、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。このため、ステップSb1201の処理によれば、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かの判定が行なわれる。
ステップSb1201において、特図変動表示中フラグがONであると判定した場合には(Sb1201:YES)、ステップSb1202に進む。
ステップSb1202では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSb1202では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図515)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSb1202において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sb1202:YES)、ステップSb1203に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。ステップSb1203を実行した後、ステップSb1204に進む。
ステップSb1204では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSb1204を実行した後、ステップSb1205に進む。
ステップSb1205では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図停止表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図停止表示中フラグをONする。所定情報としての特図停止表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について停止表示を開始させる場合にONにされ、その停止表示が終了する場合にOFFにされる。ステップSb1205を実行した後、ステップSb1206に進む。変動表示の停止時は特定条件となり得る。
一方、ステップSb1202において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sb1202:NO)、ステップSb1203~ステップSb1205を実行することなく、ステップSb1206に進む。また、ステップSb1201において、特図変動表示中フラグがONでないと判定した場合には(Sb1201:NO)、ステップSb1202~ステップSb1205を実行することなく、ステップSb1206に進む。
ステップSb1206では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図停止表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図停止表示中フラグがONであるか否かを判定する。ステップSb1206の処理によれば、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が停止表示中であるか否かの判定が行なわれる。
ステップSb1206において、特図停止表示中フラグがONであると判定した場合には(Sb1206:YES)、ステップSb1207に進む。
ステップSb1207では、今回の遊技回の停止表示の確定時間(停止表示時間とも呼ぶ)が経過したか否かを判定する。具体的には、ステップSb1207では、予め定められた確定時間(例えば、1秒)が初期値として設定された確定時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該確定時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSb1207において、停止表示時間が経過していると判定した場合には(Sb1207:YES)、ステップSb1208に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図停止表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図停止表示中フラグをOFFする。ステップSb1208を実行した後、ステップSb1209に進む。
一方、ステップSb1207において、停止表示時間が経過していないと判定した場合には(Sb1207:NO)、ステップSb1208~ステップSb1217を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSb1206において、特図停止表示中フラグがONでないと判定した場合には(Sb1206:NO)、ステップSb1207~ステップSb1217を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSb1209では、天井時短機能の作動に必要となる天井時短用処理を実行する。天井時短用処理の詳細は後述する。ステップSb1209を実行した後、ステップSb1210に進む。
ステップSb1210では、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が小当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の1R小当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSb1210において、1R小当たりフラグがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が小当たり当選でないと判定した場合には(Sb1210:NO)、ステップSb1211に進む。
ステップSb1211では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSb1211において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sb1211:YES)、ステップSb1202に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、高頻度サポートモード時において遊技回が実行される毎にカウンタ値が1だけデクリメントされるフラグである。遊技回数カウンタPNCは、RAM64の各種カウンタエリア64fに記憶される。
ステップSb1212において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sb1212:YES)、ステップSb1213に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1だけデクリメントする。ステップSb1213を実行した後、ステップSb1214に進む。一方、ステップSb1212において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sb1215:NO)、ステップSb1213を実行することなく、ステップSb1214に進む。
ステップSb1214において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSb12014:NO)には、ステップSb1215に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSb1215を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSb1214において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSb1214:YES)には、ステップSb1215を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSb1211において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sb1211:NO)に、ステップSb1212~ステップSb1215を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSb1210において、1R小当たりフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が小当たり当選であると判定した場合には(Sb1210:YES)、ステップSb1216に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSb1216を実行した後、ステップSb1217に進む。
ステップSb1217では、V入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した方が遊技者にとっての有利性が高いか否かを判定するためのV狙い損益判定処理を実行する。V狙い損益判定処理の詳細は後述する。ステップSb1217を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<天井時短用処理>
次に、天井時短用処理について説明する。天井時短用処理は、変動停止処理のサブルーチン(図516:Sb1209)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図517は、天井時短用処理を示すフローチャートである。ステップSb1301では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSb1301において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sb1301:NO)、ステップSb1302に進み、カウンタ更新終了フラグがONであるか否かを判定する。カウンタ更新終了フラグは、天井回数カウンタの更新を終了した状態にあるか否かを特定するフラグであり、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている。
ステップSb1302において、カウンタ更新終了フラグがONでないと判定した場合には(Sb1302:NO)、ステップSb1303に進み、天井回数カウンタTNCの値を1だけデクリメントする。天井回数カウンタTNCは、初期化条件成立時に値が設定され、サポートモードが低頻度サポートモード中において遊技回が実行される毎に1だけデクリメントされるフラグである。初期化条件成立時とは、パチンコ機が初期化されたとき(RAMがクリアされたとき)、またはV入賞大当たり遊技が終了したときが該当する。天井回数カウンタTNCは、RAM64の各種カウンタエリア64fに記憶される。ステップSb1303を実行した後、ステップSb1304に進む。
ステップSb1304では、天井回数カウンタTNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSb1304において、天井回数カウンタTNCの値が0以下であると判定した場合には(Sb1304:NO)、ステップSb1305に進む。
ステップSb1305では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている天井条件成立フラグをONする。天井条件成立フラグは、初期化条件成立時からの通常状態中の遊技回の実行回数が規定回数に達したか否かを特定するフラグである。その後、ステップSb1306に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているカウンタ更新終了フラグをONする。カウンタ更新終了フラグは、天井回数カウンタの更新を終了した状態にあるか否かを特定するフラグである。天井条件成立フラグおよびカウンタ更新終了フラグのそれぞれは、上述した初期化条件成立時にOFFされ、天井回数カウンタの値が0に達した場合にONされる。ステップSb1306を実行した後、ステップSb1307に進む。
一方、ステップSb1304において、天井回数カウンタTNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sb1304:YES)、ステップSb1305およびステップSb1306を実行することなく、ステップSb1307に進む。
ステップSb1307では、天井条件成立フラグがONであるか否かを判定する。ステップSb1307において、天井条件成立フラグがONであると判定された場合には(Sb1307:YES)、ステップSb1308に進む。
ステップSb1308では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグをONする。その後、ステップSb1309に進み、遊技回数カウンタPCに100を設定する。100の値は、天井時短機能によって付与される高サポ状態の遊技回の回数である。ステップSb1309を実行した後、ステップSb1310に進む。
ステップSb1310では、天井到達コマンドを設定する。天井到達コマンドは、通常状態中の遊技回の実行回数が天井である規定回数に到達したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。天井到達コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSb1310を実行した後、本天井時短用処理を終了する。
一方、ステップSb1307において、天井条件成立フラグがONでないと判定した場合(ステップSb1307:NO)には、ステップSb1308~ステップSb1310を実行することなく、本天井時短用処理を終了する。
また、ステップSb1301において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sb1301:YES)、ステップSb1302~ステップSb1310を実行することなく、本天井時短用処理を終了する。
ステップSb1302において、カウンタ更新終了フラグがONであると判定した場合には(Sb1302:YES)、ステップSb1303~ステップSb1310を実行することなく、本天井時短用処理を終了する。
<V狙い損益判定処理>
次に、V狙い損益判定処理について説明する。V狙い損益判定処理は、変動停止処理のサブルーチン(図516:Sb1217)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図518は、V狙い損益判定処理を示すフローチャートである。ステップSb1401では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSb1401において、第2図柄表示部フラグがONでないと判定した場合には(Sb1401:NO)、ステップSb1402に進む。ステップSb1402では、カウンタ更新終了フラグがONであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのカウンタ更新終了フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSb1402において、カウンタ更新終了フラグがONでないと判定した場合には(Sb1402:NO)、ステップSb1403に進む。
ステップSb1403では、天井回数カウンタTNCの値が1000から損益分岐回数を引いた差より小さいか否かを判定する。損益分岐回数は、本実施形態では900であることから、上記差は100となる。ステップSb1403において、天井回数カウンタTNCの値が1000から損益分岐回数を引いた差、すなわち100以上であると判定された場合には(Sb1403:NO)、ステップSb1404に進み、第1報知用コマンドを設定する。第1報知用コマンドは、音声発光制御装置90に対してV狙い報知演出を表示させるためのコマンドである。ステップSb1404を実行した後、本V狙い損益判定処理を終了する。
一方、ステップSb1403において、天井回数カウンタTNCの値が1000から損益分岐回数を引いた差、すなわち100より小さいと判定された場合には(Sb1403:NO)、ステップSb1405に進み、第2報知用コマンドを設定する。第2報知用コマンドは、第1報知用コマンドとは相違するコマンドであり、音声発光制御装置90に対してV狙い非推奨報知演出を表示させるためのコマンドである。ステップSb1405を実行した後、本V狙い損益判定処理を終了する。
ステップSb1402において、カウンタ更新終了フラグがONであると判定した場合には(Sb1402:YES)、本V狙い損益判定処理を終了する。
ステップSb1401において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sb1401:YES)、ステップSb1406に進む。ステップSb1406では、第1報知用コマンドを設定する。ステップSb1406の処理は、ステップSb1404の処理と同一である。ステップSb1406を実行した後、本V狙い損益判定処理を終了する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、ステップSb1406の処理をステップSb1404の処理と同一としたが、これに換えて、ステップSb1406において、第1報知用コマンドとは相違する第3報知コマンドを設定する構成としてもよい。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図510:Sb0607)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図519は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSb1501では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされるフラグである。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。ここで、開閉実行モードとは、小当たりに基づく開閉実行モードおよびV入賞大当たりに基づく開閉実行モードのいずれも該当する。
ステップSb1501において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sb1501:NO)、ステップSb1502に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされるフラグである。
ステップSb1502において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sb1502:NO)、ステップSb1503に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされるフラグである。
ステップSb1503において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sb1503:NO)、ステップSb1504に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSb1504において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sb1504:YES)、後述するステップSb1508以降の開閉実行モードを開始させるための処理群に進む。
一方、ステップSb1504において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sb1504:NO)、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sb1504:NO)、ステップSb1505に進み、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSb1505において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(ステップSb1505:YES)、ステップSb1506に進み、開閉実行モードフラグをONにし、その後、ステップSb1507に進み、実行契機判定フラグをONする。実行契機判定フラグは、今回の開閉実行モードの実行の契機がV入賞大当たり当選によるものであるか否かを判別するためのフラグである。ステップSb1507を実行した後、後述するステップSb1508以降の開閉実行モードを開始させるための処理群に進む。
一方、ステップSb1505において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSb1505:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。すなわち、本実施形態では、当たり抽選において小当たりに当選した場合(開閉実行モードフラグがONになった場合)だけでなく、V入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した場合(V入賞フラグがONになった場合)にも、開閉実行モードが開始されることになる。そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSb1508では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における小当たり専用可変入賞装置57に備えられた開閉扉57bまたは可変入賞装置36に備えられた開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉57b,36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉57b,36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に開閉扉57b,36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口57a,36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉57b,36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに予め記憶されている。ステップSb1508の開閉シナリオ設定処理は、当たりの種別に対応したフラグ(当たりフラグ)と、実行契機判定フラグと等に基づいて、開閉シナリオ記憶エリア63hの中から開閉シナリオを選択することによって設定する。ステップSb1508を実行した後、ステップSb1509に進む。
ステップSb1509では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定するオープニング期間タイマカウンタエリアに「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、オープニング期間タイマカウンタエリアは、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSb1509を実行した後、ステップSb1510に進む。
ステップSb1510では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図510)におけるステップSb0603にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSb1510を実行した後、ステップSb1511に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSb1503において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sb1503:YES)、ステップSb1512に進む。
ステップSb1512では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング期間タイマカウンタエリアの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSb1512において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sb1512:YES)、ステップSb1513に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSb1514に進む。
ステップSb1514では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSb1514を実行した後、ステップSb1515に進む。
ステップSb1515では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSb1516では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSb1516を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSb1502において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sb1502:YES)、ステップSb1517に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSb1517を実行した後、ステップSb1518に進む。
ステップSb1518では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉57b,36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアの値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSb1518において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sb1518:YES)、ステップSb1519に進む。一方、ステップSb1518において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sb1518:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSb1519では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSb1520に進む。
ステップSb1520では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSb1520を実行した後、ステップSb1521に進む。
ステップSb1521では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定するエンディング期間タイマカウンタエリアに「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、エンディング期間タイマカウンタエリアは、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSb1521を実行した後、ステップSb1522に進む。
ステップSb1522では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図510)におけるステップSb0603において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSb1522を実行した後、ステップSb1523に進む。
ステップSb1523では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSb1501において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sb1501:YES)、ステップSb1524に進む。
ステップSb1524では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sb1521)において、エンディング時間として設定したエンディング期間タイマカウンタエリアの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSb1524において、エンディング時間として設定したエンディング期間タイマカウンタエリアの値が「0」であると判定した場合には(Sb1524:YES)、ステップSb1525に進む。
ステップSb1525では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSb1526に進み、実行契機判定フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSb1526において、実行契機判定フラグがONでないと判定された場合には(Sb1526:NO)、今回の開閉実行モードの実行の契機がV入賞大当たり当選によるものではないことから、ステップSb1530に進む。
一方、ステップSb1526において、実行契機判定フラグがONであると判定された場合には(Sb1526:YES)、今回の開閉実行モードの実行の契機がV入賞大当たり当選によるものであることから、ステップSb1527に進み、V入賞大当たり遊技終了時の移行処理を実行する。V入賞大当たり遊技終了時の移行処理は、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードにおけるエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。V入賞大当たり遊技終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSb1527を実行した後、ステップSb1528に進む。
ステップSb1528では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのV入賞フラグをOFFする。ステップSb1528を実行した後、ステップSb1529に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSb1529を実行した後、ステップSb1530に進む。
ステップSb1530では、開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図510)におけるコマンド出力処理(ステップSb0603)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、開閉実行モード終了コマンドを受信したことに基づいて、エンディング演出を終了するように設定する。ステップSb1530を実行した後、ステップSb1631に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、本特別電動役物制御処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図519:Sb1517)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図520は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSb1601では、小当たり専用可変入賞装置57に備えられた開閉扉(以下、小当たり用の開閉扉とも呼ぶ)57bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、第1特別電動役物駆動部57cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSb1601において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sb1601:NO)、ステップSb1602に進む。
ステップSb1602では、小当たり用の開閉扉57bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、小当たり用の開閉扉57bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSb1602において、小当たり用の開閉扉57bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sb1602:YES)、ステップSb1603に進む。
ステップSb1603では、小当たり用の開閉扉57bを開放する。その後、ステップSb1604に進む。
ステップSb1604では、第1開閉扉開放コマンドを設定する。第1開閉扉開放コマンドは、小当たり用の開閉扉57bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSb1604を実行した後、ステップSb1608に進む。
ステップSb1602において、小当たり用の開閉扉57bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sb1602:NO)、ステップSb1603およびステップSb1604を実行することなく、ステップSb1608に進む。
ステップSb1601において、小当たり用の開閉扉57bは開放中であると判定した場合には(Sb1601:YES)、ステップSb1605に進む。
ステップSb1605では、小当たり用の開閉扉57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、小当たり用の開閉扉57bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSb1605において、小当たり用の開閉扉57bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sb1605:YES)、ステップSb1606に進む。
ステップSb1606では、小当たり用の開閉扉57bを閉鎖する。その後、ステップSb1607に進む。
ステップSb1607では、第1開閉扉閉鎖コマンドを設定する。第1開閉扉閉鎖コマンドは、小当たり用の開閉扉57bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSb1607を実行した後、ステップSb1608に進む。
ステップSb1605において、小当たり用の開閉扉57bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sb1605:NO)、ステップSb1606およびステップSb1607を実行することなく、ステップSb1608に進む。
ステップSb1608では、可変入賞装置36に備えられた開閉扉(以下、大当たり用の開閉扉とも呼ぶ)36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、第2特別電動役物駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSb1608において、大当たり用の開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sb1608:NO)、ステップSb1609に進む。
ステップSb1609では、大当たり用の開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、大当たり用の開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSb1602において、大当たり用の開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sb1609:YES)、ステップSb1610に進む。
ステップSb1610では、大当たり用の開閉扉36bを開放する。その後、ステップSb1611に進む。
ステップSb1611では、第2開閉扉開放コマンドを設定する。第2開閉扉開放コマンドは、大当たり用の開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSb1611を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSb1609において、大当たり用の開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sb1609:NO)、ステップSb1610およびステップSb1611を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSb1608において、大当たり用の開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sb1608:YES)、ステップSb1612に進む。
ステップSb1612では、大当たり用の開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、大当たり用の開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSb1612において、大当たり用の開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sb1612:YES)、ステップSb1613に進む。
ステップSb1613では、大当たり用の開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSb1614に進む。
ステップSb1614では、第2開閉扉閉鎖コマンドを設定する。第2開閉扉閉鎖コマンドは、大当たり用の開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図510:ステップSb0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSb1614を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSb1612において、大当たり用の開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sb1612:NO)、ステップSb1613およびステップSb1614を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<V入賞大当たり遊技終了時の移行処理>
次に、V入賞大当たり遊技終了時の移行処理について説明する。V入賞大当たり遊技終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図519:Sb1527)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図521は、V入賞大当たり遊技終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSb1701では、RAM64の各種カウンタエリア64fに記憶されている天井回数カウンタTNCに1000をセットする。1000の値は、天井到達回数に相当する。これによって、天井回数カウンタTNCに天井到達回数がセットされる。ステップSb1701を実行した後、ステップSb1702に進む。
ステップSb1702では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている天井条件成立フラグをOFFにし、その後、ステップSb1703に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているカウンタ更新終了フラグをOFFにする。その後、ステップSb1704に進む。
ステップSb1704では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSb1704において、第2図柄表示部フラグがONでないと判定した場合には(Sb1705:NO)、ステップSb1705に進む。
ステップSb1705では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている当たりフラグ(1R小当たりフラグ、4R大当たりフラグ、および15R大当たりフラグ)をOFFする。その後、ステップSb1706に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これによって、遊技状態は高サポ状態に移行される。その後、ステップSb1707に進み、遊技回数カウンタPNCに1がセットされる。これによって、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は1回に設定される。ステップSb1707を実行した後、ステップSb1711に進む。
ステップSb1704において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sb1705:YES)、ステップSb1708に進む。
ステップSb1708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている当たりフラグ(1R小当たりフラグ、4R大当たりフラグ、および15R大当たりフラグ)をOFFする。その後、ステップSb1709に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これによって、遊技状態は高サポ状態に移行される。その後、ステップSb1710に進み、遊技回数カウンタPNCに1がセットされる。これによって、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は7回に設定される。ステップSb1710を実行した後、ステップSb1711に進む。
ステップSb1711では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、V入賞大当たり遊技終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図510:Sb0608)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図522は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSb1801では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSb1801において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sb1801:NO)、ステップSb1802に進む。
ステップSb1802では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSb1802において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sb1802:NO)、ステップSb1803に進む。
ステップSb1803では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSb1803において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sb1803:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sb1803:YES)、ステップSb1804に進む。
ステップSb1804では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSb1804において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sb1804:YES)、ステップSb1805に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSb1804において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sb1804:NO)、ステップSb1806に進む。
ステップSb1806では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSb1806において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sb1806:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSb1806において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sb1806:YES)、ステップSb1807に進む。
ステップSb1807では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSb1808に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSb1807において開閉実行モードではなく(Sb1807:NO)、且つ、ステップSb1808において高頻度サポートモードである場合には(Sb1808:YES)、ステップSb1809に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSb1810に進む。
ステップSb1810では、ステップSb1809の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSb1810において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sb1810:YES)、ステップSb1811に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSb1810において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sb1810:NO)、ステップSb1811の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSb1807において開閉実行モードであると判定した場合(Sb1807:YES)、又は、ステップSb1808において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sb1808:NO)、ステップSb1812に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSb1813に進む。
ステップSb1813では、ステップSb1812の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSb1813において、サポート当選でないと判定した場合には(Sb1813:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSb1813において、サポート当選であると判定した場合には(Sb1813:YES)、ステップSb1814に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSb1802において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sb1802:YES)、ステップSb1815に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSb1815において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sb1815:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSb1815において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sb1815:YES)、ステップSb1816に進む。
ステップSb1816では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSb1817に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSb1801において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sb1801:YES)、ステップSb1818に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図522:Sb1818)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図523は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSb1901では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sb1901:YES)、ステップSb1902に進む。
ステップSb1902では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSb1902において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sb1902:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSb1902において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sb1902:YES)、ステップSb1903に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSb1903を実行した後、ステップSb1904に進む。
ステップSb1904では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSb1905に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSb1905において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sb1905:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSb1905において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sb1905:YES)、ステップSb1906に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSb1901において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sb1901:NO)、ステップSb1907に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSb1907において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sb1907:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSb1907において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sb1907:YES)、ステップSb1908に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSb1909に進む。
ステップSb1909では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sb1909:NO)、ステップSb1910に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSb1910において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sb1910:YES)、ステップSb1911に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSb1909において開閉実行モードであると判定した場合(Sb1909:YES)、又は、ステップSb1910において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sb1910:NO)、ステップSb1912に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《10-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図524は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSb2001では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSb2001を実行した後、ステップSb2002に進む。
ステップSb2002では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSb2001で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSb2002を実行した後、ステップSb2003に進む。
ステップSb2003では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSb2003を実行した後、ステップSb2004に進む。
ステップSb2004では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSb2004を実行した後、ステップSb2005に進む。
ステップSb2005では、報知演出用処理を実行する。報知演出用処理は、様々な報知演出を実現するための処理である。報知演出の一つとして、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「遊技方法の報知演出」の欄で詳述したV狙い報知演出およびV狙い非推奨報知演出を実現する。具体的には、報知演出用処理では、主側MPU62から第1報知用コマンドを受信した場合にV狙い報知演出を図柄表示装置41に表示させ、主側MPU62から第2報知用コマンドを受信した場合にV狙い非推奨報知演出を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。また、報知演出の一つとして、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「天井時短機能の構成」の欄で詳述した天井到達報知演出を実現する。具体的には、報知演出用処理では、主側MPU62から天井到達コマンドを受信した場合に天井到達報知演出を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。ステップSb2005を実行した後、ステップSb2006に進む。
ステップSb2006では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSb2006を実行した後、ステップSb2007に進む。
ステップSb2007では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSb2007を実行した後、ステップSb2008に進む。
ステップSb2008では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSb2008を実行した後、ステップSb2009に進む。
ステップSb2009では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSb2009を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図524:Sb2002)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図525は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSb2101では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSb2101において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sb2101:YES)、ステップSb2102に進む。
ステップSb2102では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSb2102において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sb2102:YES)、ステップSb2103に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSb2103を実行した後、ステップSb2105に進む。
ステップSb2102において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sb2102:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSb2104に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSb2104を実行した後、ステップSb2105に進む。
ステップSb2103及びステップSb2104の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSb2105では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSb2105を実行した後、ステップSb2106に進む。
ステップSb2101において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sb2101:NO)、ステップSb2102~ステップSb2105を実行することなく、ステップSb2106に進む。
ステップSb2106では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSb2103において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSb2104において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSb2106を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図524:Sb2003)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図526は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSb2201では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSb2201において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sb2201:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSb2201において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sb2201:YES)、ステップSb2202に進む。
ステップSb2202では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、小当たりの有無、時短付与の有無、当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合の大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSb2203に進む。
ステップSb2203では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSb2203を実行した後、ステップSb2204に進む。
ステップSb2204では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の振分判定の結果が、4R大当たり又は15R大当たりである場合には、有効ラインL1(図5502参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が4R大当たりである場合には、7以外の同一の図柄の組合せ、すなわち、111、222、333、444、555、666、または888が選択され得る。今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が15R大当たりである場合には、「7」図柄の組合せ、すなわち、777が選択され得る。なお、これは一例であり、例えば、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が4R大当たりである場合には同一の図柄の組合せとして同一の奇数図柄の組合せが選択され、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が15R大当たりである場合には同一の偶数図柄の組合せが選択され得る構成等、他の同一図柄の組合せとしてもよい。さらに、同一図柄の組み合わせに換えて、他の特定の規則(例えば、連番)に則った図柄の組み合わせとしてもよい。
今回の遊技回の大当たり抽選の当否結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSb2205では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSb2204において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSb2206に進む。
ステップSb2206では、今回の遊技回においてステップSb2203で設定された演出パターン、ステップSb2204で設定された停止図柄、ステップSb2205で設定された変動パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSb2207に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSb2207を実行した後、ステップSb2208に進む。
ステップSb2208では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSb2208を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図526:Sb2203)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図527は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSb2301では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSb2302に進む。
ステップSb2302では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、小当たりの有無、時短付与の有無、当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合の大当たりの種別、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSb2302では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図526)のステップSb2202で把握した、小当たりの有無、時短付与の有無、当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合の大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSb2302を実行した後、ステップSb2303に進む。
ステップSb2303では、Sb2302で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図5269)のステップSb2202で把握した変動時間と、ステップSb2301によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSb2303を実行した後、ステップSb2304に進む。
ステップSb2304では、ステップSb2303によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSb2304を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、主制御装置60による当たり抽選の結果が小当たり当選であり、振分テーブルによる振分結果が15R大当たりである場合に、図柄変動演出を行なう際に停止図柄指定コマンドによって指定する停止図柄演出の内容として、停止図柄である777を一定時間だけ継続表示する内容を設定する場合と、一旦、4R大当たりに振り分けられたように、最初の連続する所定数(例えば、100枚、画像表示換算で2秒分)のフレームに7以外の同一図柄の組合せを表示し、その後、各図柄列Z1~Z3の図柄が変動表示を再開し、その後、停止図柄である777に変化(昇格)し、777を確定時間だけ継続表示する内容を設定する場合とがある。前者の停止図柄についてのパターンと後者の停止図柄についてのパターン(以下、昇格パターンと呼ぶ)とは、遊技回演出設定処理(図526)におけるステップSb2204において、図527の演出パターン設定処理と同様に、乱数を用いた抽選によって振り分けられる。
停止図柄指定コマンドによって昇格パターンが指定される場合には、変動表示パターン指定コマンドによって指定する変動表示パターンとして、各図柄列Z1~Z3の図柄が変動表示を開始し、少なくとも最後の1フレームが停止図柄の最初の連続する所定数のフレームと同一の7以外の同一図柄の組合せとなる内容を設定する。すなわち、当該変動表示パターンは、4R大当たりに当選した場合に設定する変動表示パターンと同一のものとなる。このため、昇格演出によって15R大当たりに当選したことを遊技者に告知する場合には、15R大当たりに当選した場合、4R大当たりに当選した場合共に、4R大当たりに当選した場合に実行される変動表示パターンで変動表示を行う。そして、その後に行なう停止表示の内容として、4R大当たりに当選した場合には、4R大当たりに当選した場合に実行される停止図柄(7以外の同一図柄の組合せ)を続けて表示し、15R大当たりに当選した場合には、4R大当たりに当選した場合に実行される停止図柄(7以外の同一図柄の組合せ)から変動表示を再開し、その後、15R大当たりに当選した場合に実行される停止図柄(777)に表示図柄を切り替える。換言すれば、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であり、振分テーブルによる振り分け結果が15R大当たりである場合に、停止図柄用の1フレーム分毎の描画リストが最後まで描画されるよりも所定期間前の所定タイミングまでは4R大当たり用の変動表示パターンで変動表示を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては15R大当たり用の停止表示の内容に切り替える。
この構成によれば、当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するために行なわれる図柄変動演出において、一旦、4R大当たりに当選したように演出表示し、その後に再変動して15R大当たりに変化(昇格)したように演出表示するもので、遊技者に対して落胆感とその後の大きな歓び感とを付与することができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図526:Sb2208)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図528は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSb2401では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSb2401において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sb2401:YES)、ステップSb2402に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSb2404に進む。
一方、ステップSb2401において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sb2401:NO)、ステップSb2403に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSb2404に進む。
ステップSb2404では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
上記昇格を行なう図柄変動演出の構成は、4R大当たりから15R大当たりに昇格演出するものであるが、この構成を確変状態を有するタイプのパチンコ機に適用しても良い。具体的には、この確変状態を有するタイプのパチンコ機において、所定の当たり当選として確変大当たり当選した場合の図柄変動演出として、通常大当たり図柄で当たったように演出表示し、その後に再変動して(すなわち、再抽選表示して)確変大当たり図柄に変化(昇格)するように構成する。すなわち、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、振り分けテーブルによって確変大当たりに振り分けられた場合に、停止図柄用の表示データテーブルにおいてポインタが最後の位置まで到達して大当たり当選の停止表示が終了するよりも所定期間前の所定タイミングまでは第1表示態様としての通常大当たり図柄となるように変動表示を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては図柄表示を第2表示態様としての確変大当たり図柄に切り替える構成とする。所定タイミングと特定タイミングとの間においては、再抽選表示中の図柄を第3表示態様として表示する。なお、昇格演出の際の確変大当たり図柄の表示時間は通常大当たり図柄の表示時間よりも長い。上記停止図柄用の表示データテーブルは、変動時間が異なる複数の候補の中から一つを特定することで決定される。停止し確定した図柄が通常大当たり図柄である場合に、ラウンド遊技の終了後の遊技状態は低確低サポ状態に維持される(あるいは低確高サポ状態に移行する)のに対して、停止し確定した図柄が確変大当たり図柄である場合に、ラウンド遊技の終了後の遊技状態は高確高サポ状態に移行する。
通常大当たり図柄は、例えば7以外の同一図柄の組合せ、すなわち111、222、333、444、555、666、または888であり、確変大当たり図柄は、例えば7の同一図柄の組合せ、すなわち777である。なお、これに換えて、通常大当たり図柄は、例えば3および7以外の同一図柄の組合せ、すなわち111、222、444、555、666、または888とし、確変大当たり図柄は、例えば3または7の同一図柄の組合せ、すなわち333または777としてもよい。この場合には、振分テーブルによる振り分け結果が5R大当たりとなった場合に確変大当たり図柄は333となり、振分テーブルによる振り分け結果が15R大当たりとなった場合に確変大当たり図柄は777となるように、図柄の表示態様に対応した利益で当たり抽選結果の報知が行われる構成としてもよい。また、通常大当たり図柄と確変大当たり図柄についての各色調については同一であってもよいし、相違していてもよい。具体的には、確変大当たり図柄は、赤色または金色とし、通常大当たり図柄は、赤色および金色以外の色調、例えば青色としてもよい。
したがって、この変形構成によれば、遊技者は、変動表示が通常大当たり図柄で停止するのを見て、大入賞口36aに遊技球を入球させることによって賞球の付与を受けることができるだろうと期待し、一方、変動表示が確変大当たり図柄に切り替えられるのを見て、確変大当たり当選の停止表示が終了した後に大入賞口36aが開閉する開閉実行モードに移行し、その後に高確状態に移行することができるようになり、いっそう大きな期待感を抱くことができる。このため、この構成によれば、確変大当たり当選となった場合に、変動表示の表示態様を適切に切り替えることによって、遊技者の期待感を高めて一層の遊技の興趣向上を図ることができる。
上記再抽選表示する構成は、昇格演出を行なう場合に限る必要はなく、例えば、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、振り分けテーブルによって通常大当たりに振り分けられた場合に、通常大当たり図柄を一旦表示した後、再抽選表示し、その後、そのまま通常大当たり図柄で確定する構成とすることもできる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図529は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSb2501では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ107a,107bに、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSb2502に進む。
ステップSb2502では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
上記変形構成において、通常大当たり図柄から確変大当たり図柄に変化(昇格)する際の再変動中、すなわちあたかも再抽選を行っているかの再抽選表示中においては、図柄表示装置41の表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。この再抽選表示中において、例えば667,677というように、様々な図柄並びを経て回転する。再抽選表示中において、通常大当たり図柄と確変大当たり図柄とを繰り返し表示する構成としてもよい。具体的には、例えば、666と777とを図柄表示装置41の表示面41aに繰り返し表示する。さらには、再抽選表示中において、通常大当たり図柄と確変大当たり図柄とを同時に表示するように構成してもよい。具体的には、例えば、666と777とを図柄表示装置41の表示面41aに同時に表示する。これらの構成によれば、通常大当たり図柄と確変大当たり図柄とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、上記変形構成において、再抽選表示後に確変大当たり図柄になった後には、少なくとも大当たりして賞球が発生するまでは、通常大当たり図柄に切り替わることはない。このために、上記変形構成によれば、確変大当たり図柄に一旦確定したのに、通常大当たり図柄に降格して失望するようなことがなくなり、確変大当たり図柄に対する信頼性を向上させることができる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、再抽選表示中において、演出操作ボタン24を操作することを遊技者に促すための特定の報知を行なう構成としてもよい。すなわち、再抽選表示中において、特定の報知として、例えば、「押しボタンを押せ」といった文字を記した文字画像を表示し、演出操作ボタン24が押下されたタイミングで通常大当たりまたは確変大当たりが確定する構成としてもよい。この構成によれば、確変大当たり図柄昇格への期待感を遊技者に付与することができる。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図530は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSb2601では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図531は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、特定条件としてのVDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。V割り込み処理が実行される毎に、ワークRAM104内の表示データテーブルバッファに記憶されている表示データテーブルの実行位置を示す所定情報としてのポインタを1加算して更新することによって、図柄表示装置41に表示させる画像の特定を行なう。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ107a,107bに、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSb2701では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図530)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sb2701)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や、停止図柄、変動表示パターン等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSb2702では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sb2701)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSb2703に進む。
ステップSb2703では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sb2702)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターは描画リストの形でワークRAM104に格納される。その後、ステップSb2704に進む。
ステップSb2704では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sb2703)によって生成された描画リストを、VDP105に対して送信する。VDP105は、描画リストに基づいて1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した1フレーム分の画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSb2705に進み、その他の処理を実行した後、本V割込み処理を終了する。例えば、大当たり当選に係る遊技回を例に挙げると、所定遊技状態としての当該遊技回では、所定情報が初期状態から更新終了状態となるまで、すなわち、同一図柄の組み合わせとなる停止図柄用の表示データテーブルにおいてポインタが初期位置に設定されてから最後まで到達するまで、本V割込み処理が実行されることになる。この結果、大当たり当選に係る変動表示が開始されてから停止表示の確定時間が終了するまでの描画が完了する。この描画完了後の予め定められたタイミングで所定有利状態としての開閉実行モードが実行され、賞球が遊技者に付与される。
以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《10-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、更新処理によって、変動表示における予め定められた特定条件が成立した場合に、所定情報を更新し、所定遊技状態において、所定情報が更新終了状態となった後の予め定められたタイミングで所定有利状態を発生させる。また、第1表示態様または第1表示態様とは異なる第2表示態様で所定の報知を行なう。さらに、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定を実行し、当該判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて利益付与条件が成立した場合に付与価値を発生させる。さらに、上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、所定情報が更新終了状態となるよりも所定期間前の所定タイミングまでは第1表示態様で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては表示態様を第2表示態様に切り替える。具体的には、遊技回が実行される毎に天井回数カウンタを更新し、初期化条件成立時から大当たり当選する(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態において、天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値に到達した後の予め定められたタイミングで所定回数の時短付与を発生させる。また、V狙い報知演出またはV狙い非推奨報知演出で、小当たり当選時の遊技球を発射させる遊技方法の報知を行なう。さらに、第1始動口33に遊技球が入球することに基づいて当たり抽選を実行し、当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合にV入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3に移行する。さらに、当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、天井回数カウンタの値が天井到達回数(1000回)となるよりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングまではV狙い報知演出で遊技方法の報知演出を行ない、上記損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングよりも後の特定タイミング(99となるタイミング)においては遊技方法の報知演出をV狙い非推奨報知演出に切り替える。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、所定情報が更新終了状態となるよりも所定期間前の所定タイミングまでは第1表示態様で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては表示態様を第2表示態様に切り替えることから、遊技者は、第1表示態様で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて利益付与条件を成立させることによって、付与価値を発生させることができ、一方、第2表示態様に所定の報知が切り替えられるのを見て、所定情報が更新終了状態となり、所定有利状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本実施形態によれば、上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、所定の報知についての表示態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。具体的には、当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、天井回数カウンタの値が天井到達回数(1000回)となるよりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングまではV狙い報知演出で遊技方法の報知演出を行ない、上記損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達する所定タイミングよりも後の特定タイミング(99となるタイミング)においては遊技方法の報知演出をV狙い非推奨報知演出に切り替えることから、遊技者は、V狙い報知演出で所定の報知がなされるのを見て、右打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させることによって、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3に遊技状態を移行させることができ、一方、V狙い非推奨報知演出に所定の報知が切り替えられるのを見て、天井回数カウンタの値が天井到達回数(1000回)に対応した値(0)に到達し、所定回数の高サポ状態に移行することを期待感を抱いて待つことができる。このため、当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、報知演出についての表示態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、特典を付与する特典付与状態への移行率が第1の値である第1状態と、特典付与状態への移行率が第1の値より高い第2の値である第2状態と、を有し、第1表示態様は第1状態に移行しうることを示唆する態様であり、第2表示態様は第2状態に移行しうることを示唆する態様である。具体的には、ラッシュ突入率が約50%である決戦ステージH4と、ラッシュ突入率が約100%である天井到達ステージH8と、を有し、V狙い報知演出は決戦ステージH4に移行しうることを示唆する態様であり、V狙い非推奨報知演出は天井到達ステージH8に移行しうることを示唆する態様である。
したがって、本実施形態によれば、第2表示態様で所定の報知がなされた場合に、特典付与状態への移行率が高くなると遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、V狙い非推奨報知演出で遊技方法の報知がなされた場合に、ラッシュ状態への突入率が高くなると遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。
さらに、本実施形態によれば、所定有利状態は、遊技球発射機構を動作させる発射操作が第2の発射態様である場合に所定の利益の付与が可能であり、発射操作が第1の発射態様である場合に所定の利益の付与が不可能である状態であり、遊技機は、所定情報が更新終了状態となった後に、発射手段を動作させる発射操作を第2の発射態様とすることを遊技者に報知するための第2発射態様報知演出を行なう手段を備える。具体的には、天井到達ステージH8における所定回数の時短付与は、遊技球発射機構を動作させる発射操作が右打ちである場合に第2始動口34に入球させて小当たり当選することが可能であり、発射操作が左打ちである場合に第2始動口34に入球させることが困難となり小当たり当選が不可能である状態であり、パチンコ機10は、天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後に、遊技球発射機構を動作させる発射操作を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を行なう手段を備える。したがって、本実施形態によれば、遊技者は、第2発射態様報知演出に従って第2の発射態様にて遊技を行なうことで、所定の利益を受けることができる。具体的には、遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちにて遊技を行なうことで、小当たり当選が可能となる。
また、本実施形態によれば、遊技球発射機構を動作させる発射操作が第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射操作が第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である所定入球領域を備え、利益付与条件は、所定入球領域に遊技球が入球することである。具体的には、右打ちである場合に遊技球が入球可能であり、左打ちである場合に遊技球が入球不能であるV入賞口59を備え、V入賞大当たり当選となる条件は、V入賞口59に遊技球が入球することである。
したがって、本実施形態によれば、発射操作が第1の発射態様である遊技状態で上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、遊技者は、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えることによって所定入球領域に遊技球を入球させることで、利益付与条件を成立させることが可能となる。ここで、所定入球領域が、発射手段を動作させる発射操作が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射操作が第2の発射態様である場合に遊技球が入球不能である構成を考えてみる。この構成では、発射操作が第1の発射態様である遊技状態で上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、既に第1の発射態様で所定入球領域に向けて遊技球が発射されてしまっているため、高い確率で遊技球は所定入球領域に入球してしまう。このため、遊技者が、第2表示態様を見て利益付与条件が成立することを回避させたいと判断した場合に、既に第1の発射態様で遊技球が発射されてしまっているため、所定入球領域へ遊技球が入球することを取り止めることが困難であった。この結果、利益付与条件を成立させるか成立させないかの選択を遊技者が行なうことができなかった。これに対して、本実施形態によれば、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えないと所定入球領域へ遊技球を入球させることができないことから、遊技者は、利益付与条件を成立させるには、発射操作を第1の発射態様から第2発射態様に切り替える必要がある。したがって、本実施形態によれば、発射操作が第1の発射態様である遊技状態で上記判定の結果が所定の当たり当選となった場合に、遊技者は、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えるか否かによって、利益付与条件を成立させるか成立させないかの選択を行なうことができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、本実施形態によれば、左打ちである通常状態で当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、遊技者は、左打ちから右打ちに切り替えることによってV入賞口59に遊技球を入球させることで、V入賞大当たり当選となる条件を成立させることが可能となる。このため、遊技球発射機構を動作させる発射操作を左打ちから右打ちに切り替えないとV入賞口59へ遊技球を入球させることができないことから、遊技者は、V入賞大当たり当選となる条件を成立させるには、左打ちから右打ちに切り替える必要がある。したがって、本実施形態によれば、左打ちである通常状態で当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、遊技者は、発射操作を右打ちから左打ちに切り替えるか否かによって、V入賞大当たり当選となる条件を成立させるか成立させないかの選択を行なうことができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、本実施形態によれば、利益付与条件は、所定入球領域に所定期間内に遊技球が入球することであり、所定期間内に所定入球領域に遊技球が入球しなかった場合に、利益付与条件は不成立となる。具体的には、V入賞大当たり当選となる条件は、V入賞口59に遊技球が入球することであり、所定期間内にV入賞口59に遊技球が入球しなかった場合に、V入賞大当たり当選となる条件は不成立となる。したがって、本実施形態によれば、遊技者は、利益付与条件を成立させるか成立させないかの判断を少なくとも所定期間内で行なう必要がある。このため、本実施形態によれば、遊技者に早期の判断を迫ることになり、遊技のスピーディー化を図ることができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、遊技者は、V入賞大当たり当選を成立させるか成立させないかの判断を少なくとも所定期間内で行なう必要がある。このため、本実施形態によれば、遊技者に早期の判断を迫ることになり、遊技のスピーディー化を図ることができる。
このように、本遊技機によれば、所定の当たり当選となった場合に、所定の報知についての表示態様を適切に切り替えることによって、遊技者の期待感を高めて一層の遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
《10-8》第10実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《10-8-1》変形例1:
上記第10実施形態及び各変形例では、第1始動口33に遊技球が入球することに基づいて実行される特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に表示されるV狙い報知演出をV狙い非推奨報知演出に切り替える条件を、通常状態中の遊技回の実行回数(以下、通常時実行回数と呼ぶ)が損益分岐回数(例えば900回)を超えることとした。これに対して、変形例として、損益分岐回数を含む所定の期間を損益不明区間として、当該損益不明区間においては、V狙い報知演出、V狙い非推奨報知演出とは相違する損得検討推奨報知演出を表示し、通常時実行回数が損益不明区間を超えた場合に、V狙い非推奨報知演出を表示するようにしても良い。すなわち、V狙い報知演出を表示する区間とV狙い非推奨報知演出を表示する区間との間に、V狙い報知演出とV狙い非推奨報知演出とのいずれを表示した方が遊技者にとってお得であるかが明確でない損益不明区間を設けるようにしても良い。
損益分岐回数は、1つの数値として導き出されるが、実際には、釘調整による始動口(第1始動口33、第2始動口34とも)への入賞率、残り遊技可能時間(遊技者による制限、遊技場による制限とも)、大入賞口(可変入賞装置36の大入賞口36a、小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57a共)への入賞率等によって変化するものであり、数々の数値を取りうる。このため、本変形例では、この取りうる数値の範囲を損益不明区間と定めた。詳細には、第1始動口33に遊技球が入球することに基づいて実行される特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に表示される遊技方法の報知演出は、天井回数カウンタの値によって次のように切り替わる。
図532は、本変形例において天井回数カウンタの値によって遊技方法の報知演出がどのように切り替わるかを示す説明図である。図中において、横軸に天井回数カウンタの値と通常時実行回数とが示されている。ここでは、損益分岐回数は、例えば、天井到達回数である1000回よりも100回前である900回(天井回数カウンタによれば100)であるとして説明する。本変形例では、損益分岐回数を中心として天井到達回数の側に20回、天井到達回数とは反対の側に20回をとった範囲、すなわち、天井回数カウンタの値が120から80までの区間を損益不明区間として、当該損益不明区間において、損得検討推奨報知演出を表示する構成とした。
具体的には、本変形例では次のように処理を行なう。天井回数カウンタの値が1000から120(損益不明区間の下限)までの間の遊技回、すなわち、通常時実行回数が1回から880回(所定タイミングに該当)までの遊技回では、第1始動口33に遊技球が入球することに基づいて実行される特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に、第1表示態様としてのV狙い報知演出を図柄表示装置41に表示させる。天井回数カウンタの値が120を下回る119から80までの間(損益不明区間)の遊技回、すなわち、通常時実行回数が880回を上回る881回から920回までの遊技回では、特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に、第3表示態様としての損得検討推奨報知演出を図柄表示装置41に表示させる。天井回数カウンタの値が80(損益不明区間の上限)を下回る79から0までの間の遊技回、すなわち、通常時実行回数が920回を上回る921回(特定タイミングに該当)から1000回までの遊技回では、特図1当たり抽選によって小当たり当選となった場合に、第2表示態様としてのV狙い非推奨報知演出を図柄表示装置41に表示させる。
図533は、本変形例における上記報知演出の切り替えを実現するV狙い損益判定処理を示すフローチャートである。本変形例において主制御装置60で実行される処理は、第10実施形態のパチンコ機10において主制御装置60で実行される処理と比べて、図533に示すV狙い損益判定処理が相違するだけであり、その他の処理は同一である。
ステップSb2801では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSb2801において、第2図柄表示部フラグがONでないと判定した場合には(Sb2801:NO)、ステップSb2802に進む。ステップSb2802では、カウンタ更新終了フラグがONであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのカウンタ更新終了フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSb2802において、カウンタ更新終了フラグがONでないと判定した場合には(Sb2802:NO)、ステップSb2803に進む。
ステップSb2803では、天井回数カウンタTNCの値が1000から損益分岐回数と20とを引いた差(すなわち、1000-損益分岐回数-20)より小さいか否かを判定する。損益分岐回数は900であることから、上記差は80となる。ステップSb2803において、天井回数カウンタTNCの値が1000から損益分岐回数と20とを引いた差、すなわち80以上であると判定された場合には(Sb2803:NO)、ステップSb2804に進む。
ステップSb2804では、天井回数カウンタTNCの値が1000から損益分岐回数を引いて20を足した答(すなわち、1000-損益分岐回数+20)より小さいか否かを判定する。損益分岐回数は900であることから、上記答は120となる。ステップSb2803において、天井回数カウンタTNCの値が1000から損益分岐回数を引いて20を足した答、すなわち120以上であると判定された場合には(Sb2804:NO)、ステップSb2805に進み、第1報知用コマンドを設定する。第1報知用コマンドは、音声発光制御装置90に対してV狙い報知演出を表示させるためのコマンドである。ステップSb2805を実行した後、本V狙い損益判定処理を終了する。
一方、ステップSb2804において、天井回数カウンタTNCの値が1000から損益分岐回数を引いて20を足した答、すなわち120より小さいと判定された場合には(Sb2804:YES)、ステップSb2806に進み、第3報知用コマンドを設定する。このステップSb2803で否定判定され、且つステップSb2804で肯定判定される天井回数カウンタTNCの範囲、すなわち、天井回数カウンタTNCの値が80以上であり、かつ120より小さい範囲が損益不明区間に該当するとして、当該範囲において第3報知用コマンドを設定する。第3報知用コマンドは、第1報知用コマンドと第2報知用コマンドとの双方に対して相違するコマンドであり、音声発光制御装置90に対して損得検討推奨報知演出を表示させるためのコマンドである。ステップSb2806を実行した後、本V狙い損益判定処理を終了する。
ステップSb2803において、天井回数カウンタTNCの値が1000から損益分岐回数と20とを引いた差、すなわち80より小さいと判定された場合には(Sb2803:YES)、ステップSb2807に進み、第2報知用コマンドを設定する。第2報知用コマンドは、音声発光制御装置90に対してV狙い報知演出を表示させるためのコマンドである。ステップSb2807を実行した後、本V狙い損益判定処理を終了する。
ステップSb2802において、カウンタ更新終了フラグがONであると判定した場合には(Sb2802:YES)、本V狙い損益判定処理を終了する。
ステップSb2801において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sb2801:YES)、ステップSb2808に進む。ステップSb2808では、第1報知用コマンドを設定する。ステップSb2808の処理は、ステップSb2805の処理と同一である。ステップSb2808を実行した後、本V狙い損益判定処理を終了する。
図534は、損得検討推奨報知演出の一例を示す説明図である。図示するように、損得検討推奨報知演出は、女性キャラクターが登場し、女性キャラクターが「右打ちでVを狙うのが得か損か判断がつかないわ!おまえが決めるんだ!」と叫ぶ動画像を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該動画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる態様である。
損益分岐回数は、1つの数値として導き出されるが、実際には、釘調整による始動口(第1始動口33、第2始動口34とも)への入賞率、残り遊技可能時間(遊技者による制限、遊技場による制限とも)、大入賞口(可変入賞装置36の大入賞口36a、小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57a共)への入賞率等によって変化するものであり、数々の数値を取りうる。さらに、遊技者によっては、その日の自身のラッシュ突入率や、その日の当該遊技している遊技台のラッシュ突入率等を鑑みて損益分岐回数を捉えることも考えられる。本変形例では、これらの損益分岐回数が取りうる数値を実験やシミュレーションによって求め、これらの数値が取りうる範囲から、損益分岐回数を中心として天井到達回数の側に20回、天井到達回数とは反対の側に20回をとった範囲を損益不明区間と定めた。
上記第10実施形態のパチンコ機10では、1点である損益分岐回数を境としてV狙い報知演出とV狙い非推奨報知演出とを振り分ける構成であることから、実際の損益分岐回数が違った値をとり、V狙い報知演出を図柄表示装置41に表示しているにもかかわらず実際はV入賞口59に遊技球を入球させない方が遊技者にとって有利な場合があり、また逆に、V狙い非推奨報知演出を図柄表示装置41に表示しているにもかかわらず実際はV入賞口59に遊技球を入球させる方が遊技者にとって有利な場合があった。これに対して、本変形例のパチンコ機では、V狙い報知演出とV狙い非推奨報知演出とのいずれにも振り分けることのできない損益不明区間を設定し、当該損益不明区間よりも通常時実行回数が少ない側にV狙い報知演出を振り分け、損益不明区間よりも通常時実行回数が多い側にV狙い非推奨報知演出を振り分ける構成としたことで、V狙い報知演出を図柄表示装置41に表示している場合にV入賞口59に遊技球を入球させる方が遊技者にとって確実に有利となるように、また、V狙い非推奨報知演出を図柄表示装置41に表示している場合にV入賞口59に遊技球を入球させない方が遊技者にとって確実に有利となるように、遊技方法の報知演出を行なうことができる。したがって、本変形例のパチンコ機によれば、パチンコ機に対する信頼性を向上することができる。
また、図534に例示した損得検討推奨報知演出によって、遊技者は、「パチンコ機では右打ちでVを狙うのが得か損か判断がつかなかったんだ。残り遊技可能時間(遊技者による制限、遊技場による制限とも)や、その日の自身のラッシュ突入率や、その日の当該遊技している遊技台のラッシュ突入率等に鑑みて、自分で決めるしかないんだ。」と感じることができる。したがって、本変形例によれば、遊技者の遊技に対する積極性を喚起することができる。
換言すれば、本変形例は、上記第10実施形態のパチンコ機10に対して次の特徴を有すると言える。本変形例によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3表示態様で所定の報知を行なう期間を備える。具体的には、第1表示態様としてのV狙い報知演出の上限である通常時実行回数が880回に到達する所定タイミングと、第2表示態様としてのV狙い非推奨報知演出の下限である通常時実行回数が920回を上回る921回に到達する特定タイミングとの間に、第3表示態様としての損得検討推奨報知演出で遊技方法の報知を行なう損益不明区間を備える。
したがって、本変形例によれば、第1表示態様から第2表示態様への過渡期を表す表示態様を第3表示態様として、当該第3表示態様で所定の報知を行なうことが可能となる。このために、第3表示態様によって、今後、第2表示態様が出現するのではといった期待感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、V狙い報知演出からV狙い非推奨報知演出への過渡期を表す表示態様を損得検討推奨報知演出として、当該損得検討推奨報知演出で遊技方法の報知を行なうことが可能となる。このために、損得検討推奨報知演出によって、今後、V狙い非推奨報知演出が出現するのではといった期待感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
図534に示した第3表示態様としての損得検討推奨報知演出の態様は一例であり、他の態様であってもよい。例えば、第3表示態様は、第1表示態様と第2表示態様とを繰り返す態様としてもよい。具体的には、第1表示態様としてのV狙い報知演出と第2表示態様としてのV狙い非推奨報知演出とを繰り返す態様としてもよい。この構成によれば、第3表示態様によって、第1表示態様と第2表示態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、V狙い報知演出とV狙い非推奨報知演出とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。また、この構成によれば、損得検討推奨報知演出に特有の第3の演出データを新たに用意する必要がないことから、メモリ容量を節約できる。
さらに、損得検討推奨報知演出の他の態様として、第3表示態様は、第1表示態様と第2表示態様とを同時に示す態様としてもよい。具体的には、図柄表示装置41の表示面41aを例えば左右に2分割し、分割した2面のうちの一方にV狙い報知演出を表示し、他方にV狙い非推奨報知演出を表示することによって第1表示態様としてのV狙い報知演出と第2表示態様としてのV狙い非推奨報知演出とを同時に表示するように構成してもよい。この構成によれば、第3表示態様によって、第1表示態様と第2表示態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、本特徴によれば、第3表示態様の報知を行なうための処理を簡素化することができる。具体的には、V狙い報知演出とV狙い非推奨報知演出とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。また、この構成によれば、損得検討推奨報知演出を行なうための処理を簡素化することができる。
さらに、損得検討推奨報知演出の他の態様として、第3表示態様は、第1表示態様の一部と第2表示態様の一部とからなる合成画像を表示する態様としてもよい。具体的には、第1表示態様としてのV狙い報知演出の一部と第2表示態様としてのV狙い非推奨報知演出の一部とからなる合成画像を表示するように構成しても良い。詳しくは、図503(a)に示すV狙い報知演出の画像の内の女性キャラクターと吹き出しとを含む部分と、図503(b)に示すV狙い非推奨報知演出の画像の内の吹き出しの部分とからなる合成画像を表示する構成としてもよい。この構成によれば、第3表示態様が第1表示態様と第2表示態様と同種の報知を行なうものであることを遊技者に想起させることができる。このために、第3表示態様によって、第1表示態様と第2表示態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、本特徴によれば、第3表示態様の報知を行なうための処理を簡素化することができる。具体的には、当該損得検討推奨報知演出がV狙い報知演出とV狙い非推奨報知演出と同種の報知を行なうものであることを遊技者に想起させることができる。このために、当該損得検討推奨報知演出によって、V狙い報知演出とV狙い非推奨報知演出とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。また、この構成によれば、損得検討推奨報知演出を行なうための処理を簡素化することができる。
この変形例1や、変形例1において損得検討推奨報知演出の態様を変化させた変形例では、特図1当たり抽選を実行して、特図1当たり抽選の当否結果が小当たり当選となった場合に、損益不明区間の遊技回に該当するか否かを判定して、損益不明区間に該当すると判定された場合に、第3表示態様としての損得検討推奨報知演出を実行する構成とした。これに対して、変形例として、所定タイミングと特定タイミングとの間において、当たり抽選の当否結果が所定の当たり当選ではない場合であっても、第3表示態様で所定の報知を行なう構成としてもよい。具体的には、所定タイミングと特定タイミングとの間において、特図1当たり抽選の当否結果が小当たり当選ではない場合であっても、損益不明区間の遊技回に該当するか否かを判定して、損益不明区間に該当すると判定された場合に、損得検討推奨報知演出を実行する構成としてもよい。したがって、この変形構成によれば、通常状態の変動中においても、所定タイミングと特定タイミングとの間に該当する場合に第3表示態様が表示されることから、遊技者は、当たり抽選によって所定の当たり当選となる前から第3表示態様を見て、当たり抽選によって所定の当たり当選となった場合に所定の遊技操作を行って利益付与条件を成立させることによって付与価値を得るか、所定の遊技操作を行わないことで利益付与条件が成立することを回避させることによって所定有利状態を発生させるかを時間を掛けて検討することができる。したがって、本特徴によれば、急な判断をせずに上記検討をじっくり行うことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。具体的には、通常状態の変動中において、損益不明区間に該当する場合に、常に損得検討推奨報知演出が表示されることから、遊技者は、特図1当たり抽選によって小当たり当選となる前から損得検討推奨報知演出を見て、小当たり当選した場合にV入賞口59に遊技球を入球させないで天井に到達するのを待つか、V入賞口59に遊技球を入球させて決戦ステージH4における約50%のラッシュ突入率に賭けるかを時間を掛けて検討することができる。したがって、この変形例によれば、急な判断をせずに上記検討をじっくり行うことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、所定タイミングと特定タイミングとの間に備えられる所定の期間において、遊技球発射機構を動作させる発射操作とは異なる特定の遊技操作を行なうことを遊技者に促すための特定の報知を行なう構成としてもよい。具体的には、損益不明区間において、演出操作ボタン24(図490)を操作することを遊技者に促すための特定の報知を行なう構成としてもよい。すなわち、損益不明区間において、特定の報知として、例えば、「押しボタンを押せ」といった文字を記した文字画像を表示する構成としてもよい。この変形構成によれば、遊技者は、特定の報知を受けた場合に、特定の報知に従って特定の遊技操作を行えば、次の表示態様である第2表示態様が出現するのではと考え、第2表示態様の出現に関わる所定情報が更新終了状態となって所定有利状態が発生することへの期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、遊技者は、「押しボタンを押せ」といった文字画像を見た場合に、特定の報知に従って演出操作ボタン24を押下すれば、次の表示態様であるV狙い非推奨報知演出が出現するのではと考えるようになり、通常時実行回数が天井到達回数に近いのではないかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
なお、この変形例1や、変形例1において損得検討推奨報知演出の態様を変化させた変形例では、所定タイミングと特定タイミングとの間の期間(損益不明区間)において、所定の報知とは異なる特別演出を実行しうる構成となっている。具体的には、損益不明区間において、例えば、背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することにより特別演出を行なう。したがって、この変形構成によれば、特別演出によって、遊技者にとって有利性が高い状態に突入し得る状態であるかの期待感を遊技者に抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、背景画面に所定のキャラクターが出現することによって、天井到達回数までそれほど遠くないことを遊技者は知ることができ、天井時短付与がなされることへの期待感を遊技者に抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《10-8-2》変形例2:
上記実施形態及び各変形例において、所定情報としての天井到達回数は1000回であり、一定の回数であった。これに対して、変形例として、所定情報が更新終了状態となるまでに要する更新回数の候補となり得る複数の候補更新回数を記憶し、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、複数の候補更新回数の中から一の候補更新回数を特定し、当該特定した候補更新回数を更新回数として設定する構成としてもよい。具体的には、天井到達回数の候補となりうる複数の候補天井到達回数を予めメモリに記憶し、前述した初期化条件成立時に、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記記憶した複数の候補天井到達回数の中から一の候補天井到達回数を特定し、当該特定した候補天井到達回数を天井到達回数として設定する構成としてもよい。
第10実施形態のパチンコ機10では、天井到達回数は一定の回数であることから、パチンコ機10の上部に設置されたデータカウンターに表示される現在の回転数等を見ることによって、天井到達回数の数値が予測できる。その上で、本来天井到達回数に到達することのない早い時期に天井到達したような場合に、ホールにおいてラムクリアが行われずに前日のメモリの内容が据え置かれていたことが、遊技者に簡単に露見してしまうという問題が発生した。これに対して、本変形例の構成によれば、所定の抽選によって更新回数が決められることから、遊技者は、所定情報が更新終了状態となるまでに要する更新回数を予測することが困難となる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、抽選によって天井到達回数が決められることから、遊技者は天井到達回数を予測することは困難であり、このために、上述したような、ラムクリアを行わずに前日のメモリの内容が据え置かれていたことが遊技者に簡単に露見してしまう問題を解決することができる。
《10-8-3》変形例3:
上記実施形態及び各変形例において、第1表示態様としてのV狙い報知演出は一種類であったが、これに換えて、V狙い報知演出を複数種類、用意する構成としてもよい。すなわち、第1表示態様(V狙い報知演出)となり得る複数の候補第1表示態様を記憶し、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、複数の候補第1表示態様の中から一の候補第1表示態様を特定し、当該特定した候補第1表示態様を第1表示態様として設定する構成としてもよい。具体的には、V狙い報知演出となり得る候補V狙い報知演出データを複数、メモリに予め記憶しておく。複数の候補V狙い報知演出データのそれぞれは、第10実施形態の場合と同様に、右打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させることを推奨するためのものであるが、画像デザインが互いに相違するものとなっている。その上で、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、メモリに記憶した複数の候補V狙い報知演出データの中から一の候補V狙い報知演出データを特定し、当該特定した候補V狙い報知演出データをV狙い報知演出として設定する構成とする。したがって、本変形例によれば、遊技者に第1表示態様として種々の態様でもって所定の報知を行なうことができることから、種々の態様を取りうる第1表示態様によって、遊技者に期待感を付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、遊技者にV狙い報知演出として種々の態様でもって所定の報知を行なうことができることから、種々の態様を取りうるV狙い報知演出によって、遊技者に期待感を付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《10-8-4》変形例4:
上記実施形態及び各変形例において、第2表示態様としてのV狙い非推奨報知演出は一種類であったが、これに換えて、V狙い非推奨報知演出を複数種類、用意する構成としてもよい。すなわち、第2表示態様(V狙い非推奨報知演出)となり得る複数の候補第2表示態様を記憶し、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、複数の候補第2表示態様の中から一の候補第2表示態様を特定し、当該特定した候補第2表示態様を第2表示態様として設定し、さらに、前記設定された第2表示態様に対応した利益で、所定有利状態を発生させる構成としてよい。具体的には、V狙い非推奨報知演出となり得る候補V狙い非推奨報知演出データを複数、メモリに予め記憶しておく。複数の候補V狙い非推奨報知演出データのそれぞれは、第10実施形態の場合と同様に、左打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させないことを推奨するためのものであるが、画像デザインが互いに相違するものとなっている。その上で、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、メモリに記憶した複数の候補V狙い非推奨報知演出データの中から一の候補V狙い非推奨報知演出を特定し、当該特定した候補V狙い非推奨報知演出をV狙い非推奨報知演出として設定する構成とする。さらに、前記設定された第2表示態様に対応した利益で、所定有利状態としての天井時短機能における時短付与の回数を決定する構成とする。したがって、本変形例によれば、遊技者に第2表示態様として種々の態様でもって所定の報知を行なうことができ、その上、設定された第2表示態様と所定有利状態で付与する有利性の程度との間に相関を持たせることができる。このために、本特徴によれば、第2表示態様がいずれの態様になるかによって、所定有利状態で付与される有利性の程度を遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、遊技者にV狙い非推奨報知演出として種々の態様でもって所定の報知を行なうことができ、その上、設定された第V狙い非推奨報知演出と天井時短機能における時短付与の回数との間に相関を持たせることができる。このために、本特徴によれば、V狙い非推奨報知演出がいずれの態様になるかによって、天井時短機能における時短付与の回数を遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《10-8-5》変形例5:
上記実施形態及び各変形例において、第1表示態様としてのV狙い報知演出および第2表示態様としてのV狙い非推奨報知演出についての各色調については、特に言及しなかったが、例えば、青色の色調の画像を表示する構成とした。これに対して、変形例として、第2表示態様は、赤色または金色の色調の画像を表示する態様であり、第1表示態様は、赤色および金色以外の色調の画像を表示する態様としてもよい。具体的には、V狙い報知演出は青色の色調の画像を表示する構成とし、V狙い非推奨報知演出は赤色の色調の画像を表示する構成としてもよい。したがって、本変形例によれば、第2表示態様で所定の報知がなされた場合に、遊技者に赤色から熱いといったイメージを持たせることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、V狙い非推奨報知演出で遊技方法の報知演出がなされた場合に、遊技者に赤色から熱いといったイメージを持たせることができ、遊技者にいっそうの期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、他の変形例として、V狙い報知演出は青色の色調の画像を表示する構成とし、V狙い非推奨報知演出は金色の色調の画像を表示する構成としてもよい。したがって、この他の変形例によれば、第2表示態様で所定の報知がなされた場合に、遊技者に金色からお得といったイメージを持たせることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、V狙い非推奨報知演出で遊技方法の報知演出がなされた場合に、遊技者に金色からお得といったイメージを持たせることができ、遊技者にいっそうの期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、上記2つの変形例において、V狙い報知演出は青色の色調の画像を表示する構成としたが、青色の色調に限る必要はなく、赤色および金色以外の色調の画像であれば他の色の色調の画像であってもよい。
《10-8-6》変形例6:
上記実施形態及び各変形例において、第1表示態様としてのV狙い報知演出を表示する表示時間と、第2表示態様としてのV狙い非推奨報知演出を表示する表示時間とについては、特に言及しなかったが、両方の表示時間は同じ長さである構成とした。これに対して、変形例として、第2表示態様を表示する表示時間は、第1表示態様を表示する表示時間よりも長い構成としてもよい。具体的には、V狙い非推奨報知演出を表示する表示時間は、V狙い報知演出を表示する表示時間よりも長い構成としてもよい。したがって、本変形例によれば、第2表示態様で所定の報知がなされた場合に、第1表示態様で所定の報知がなされた場合よりも強く所定の報知を遊技者に知らせることができる。このために、遊技者に期待感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、V狙い非推奨報知演出で遊技方法の報知演出がなされた場合に、V狙い報知演出で遊技方法の報知演出がなされた場合よりも強く遊技方法の報知を遊技者に知らせることができる。このために、遊技者に期待感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《10-8-7》変形例7:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《10-8-8》変形例8:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《10-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《10-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴bA群>
特徴bA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bA1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴bA2]
特徴bA1に記載の遊技機であって、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(変形例1における損益不明区間)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備えることから、第1報知態様から第2報知態様への過渡期を表す報知態様を第3報知態様として、当該第3報知態様で所定の報知を行なうことが可能となる。このために、第3報知態様によって、今後、第2報知態様が出現するのではといった期待感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA3]
特徴bA1または特徴bA2に記載の遊技機であって、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(変形例1における損益不明区間)を備え、
前記第3報知態様は、前記第1報知態様(V狙い報知演出)と前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを表示する態様を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)は、第1報知態様(V狙い報知演出)と第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを表示する態様を含むことから、第3報知態様によって、第1報知態様と第2報知態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA4]
特徴bA1から特徴bA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(変形例1における損益不明区間)を備え、
前記第3報知態様は、前記第1報知態様(V狙い報知演出)と前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを繰り返す態様を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)は、第1報知態様(V狙い報知演出)と第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを繰り返す態様を含むことから、第3報知態様によって、第1報知態様と第2報知態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA5]
特徴bA1から特徴bA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(変形例1における損益不明区間)を備え、
前記第3報知態様は、前記第1報知態様(V狙い報知演出)と前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを同時に表示する態様を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、第3報知態様は、第1報知態様(V狙い報知演出)と第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを同時に表示する態様を含むことから、第3報知態様によって、第1報知態様と第2報知態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、本特徴によれば、第3報知態様の報知を行なうための処理を簡素化することができる。
[特徴bA6]
特徴bA1から特徴bA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となり、前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で前記所定の報知を行なった場合に、前記所定の遊技条件が成立しなかった場合に前記特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させることなく、前記表示手段による新たな変動表示が実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となり、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知を行なった場合に、所定の遊技条件が成立しなかった場合に特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させることなく、表示手段による新たな変動表示が実行可能であることから、遊技者は所定の遊技操作を行わないことで所定の遊技条件が成立することを回避することができ、これによって特定の利益を発生させることなく新たな変動表示を実行可能となる。このために、更新条件が成立し、特定情報の更新が可能となることから、当該特定情報が所定の更新状態となって、所定の利益状態を発生させることができる。したがって、遊技者は、特定の利益と所定の利益状態のいずれを取るかを、所定の遊技操作を行なうか否かで決めることができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA7]
特徴bA1から特徴bA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間の期間(変形例1における損益不明区間)において、前記所定の報知とは異なる特別演出(決戦ステージH4における特別演出、ラッシュステージH7における特別演出)を実行しうる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間の期間(損益不明区間)において、所定の報知とは異なる特別演出(決戦ステージH4における特別演出、ラッシュステージH7における特別演出)を実行しうる手段を備えることから、この特別演出によって、遊技者にとって有利性が高い状態に突入し得るであろうとの期待感を遊技者に抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA8]
特徴bA1から特徴bA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定タイミングにおいて前記報知態様が前記第2報知態様に切り替わった後には、少なくとも前記利益発生手段によって前記特定の利益が発生するまで、前記報知態様が前記第1報知態様に切り替わることがない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定タイミングにおいて報知態様が第2報知態様に切り替わった後には、利益発生手段によって特定の利益が発生するまで、報知態様が第1報知態様に切り替わることがないことから、第2報知態様に対する信頼性を向上させることができる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA9]
特徴bA1から特徴bA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定情報が前記所定の更新状態となるまでに要する更新回数の候補となり得る複数の候補更新回数(変形例2における候補天井到達回数)を記憶する手段と、
所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記複数の候補更新回数の中から一の候補更新回数を特定し、当該特定した候補更新回数を前記更新回数として設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定情報が所定の更新状態となるまでに要する更新回数の候補となり得る複数の候補更新回数を記憶する手段と、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、複数の候補更新回数の中から一の候補更新回数を特定し、当該特定した候補更新回数を更新回数として設定する手段とを備えることから、所定の抽選によって更新回数が決められることから、遊技者は、特定情報が所定の更新状態となるまでに要する更新回数を予測することが困難となる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA10]
特徴bA1から特徴bA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、
前記第3報知態様は、前記第1報知態様(V狙い報知演出)の一部と前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)の一部とからなる合成画像(損益検討推奨報知演出)を表示する態様を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)は、第1報知態様(V狙い報知演出)の一部と第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)の一部とからなる合成画像を表示する態様を含むことから、第3報知態様が第1報知態様と第2報知態様と同種の報知を行なうものであることを遊技者に想起させることができる。このために、第3報知態様によって、第1報知態様と第2報知態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、本特徴によれば、第3報知態様の報知を行なうための処理を簡素化することができる。
[特徴bA11]
特徴bA1から特徴bA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1報知態様(変形例3におけるV狙い報知演出)となり得る複数の候補第1報知態様を記憶する手段と、
所定の抽選(変形例3における所定の抽選)を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて前記複数の候補第1報知態様の中から一の候補第1報知態様を特定し、当該特定した候補第1報知態様を前記第1報知態様として設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1報知態様(V狙い報知演出)となり得る複数の候補第1報知態様を記憶する手段と、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、複数の候補第1報知態様の中から一の候補第1報知態様を特定し、当該特定した候補第1報知態様を第1報知態様として設定する手段と、を備えることから、遊技者に第1報知態様として種々の態様でもって所定の報知を行なうことができる。このために、本特徴によれば、種々の態様を取りうる第1報知態様によって、遊技者に期待感を付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA12]
特徴bA1から特徴bA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2報知態様(変形例4におけるV狙い非推奨報知演出)となり得る複数の候補第2報知態様を記憶する手段と、
所定の抽選(変形例4における所定の抽選)を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記複数の候補第2報知態様の中から一の候補第2報知態様を特定し、当該特定した候補第2報知態様を前記第2報知態様として設定する手段と、
を備え、
前記利益状態発生手段は、前記設定された第2報知態様に対応した利益で、前記所定の利益状態を発生させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)となり得る複数の候補第2報知態様を記憶する手段と、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、複数の候補第2報知態様の中から一の候補第2報知態様を特定し、当該特定した候補第2報知態様を第2報知態様として設定する手段と、を備え、利益状態発生手段は、設定された第2報知態様に対応した利益で、所定の利益状態を発生させる手段を備えることから、遊技者に第2報知態様として種々の態様でもって所定の報知を行なうことができ、その上、設定された第2報知態様と所定の利益状態で付与する利益の程度との間に相関を持たせることができる。このために、本特徴によれば、第2報知態様がいずれの態様になるかによって、所定の利益状態で付与する利益の程度を遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA13]
特徴bA1から特徴bA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2報知態様(変形例5におけるV狙い非推奨報知演出)は、赤色または金色の色調の画像を表示する態様であり、
前記第1報知態様(変形例5におけるV狙い報知演出)は、赤色および金色以外の色調の画像を表示する態様である、
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)は、赤色または金色の色調の画像を表示する態様であり、第1報知態様(V狙い報知演出)は、赤色および金色以外の色調の画像を表示する態様であることから、第2報知態様で所定の報知がなされた場合に、遊技者に熱い(赤色の場合)とかお得(金色の場合)とかといったイメージを持たせることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA14]
特徴bA1から特徴bA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与状態(ラッシュステージH7)への移行率が第1の値(突入率が約50%)である第1状態(決戦ステージH4)と、
前記特典付与状態への移行率が前記第1の値より高い第2の値(突入率が約100%)である第2状態(天井到達ステージH8)と、
を有し、
前記第1報知態様(V狙い報知演出)は前記第1状態に移行しうることを示唆する態様であり、
前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)は前記第2状態に移行しうることを示唆する態様である、
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特典を付与する特典付与状態(ラッシュステージH7)への移行率が第1の値(突入率が約50%)である第1状態(決戦ステージH4)と、特典付与状態への移行率が第1の値より高い第2の値(突入率が約100%)である第2状態(天井到達ステージH8)と、を有し、第1報知態様(V狙い報知演出)は第1状態に移行しうることを示唆する態様であり、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)は第2状態に移行しうることを示唆する態様であることから、第2報知態様で所定の報知がなされた場合に、特典付与状態への移行率が高くなると遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA15]
特徴bA1から特徴bA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に所定の期間を備え、
前記所定の期間において、前記発射手段を動作させる発射操作とは異なる特定の操作を行なうことを遊技者に促すための特定の報知を行なう手段(「押しボタンを押せ」の画像を表示する手段)
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に所定の期間を備え、所定の期間において、発射手段を動作させる発射操作とは異なる特定の操作を行なうことを遊技者に促すための特定の報知を行なう手段を備えることから、遊技者は、特定の報知を受けた場合に、特定の報知に従って特定の遊技操作を行えば、次の報知態様である第2報知態様が出現するのではと考え、第2報知態様の出現に関わる特定情報が所定の更新状態となって所定の利益状態が発生することへの期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA16]
特徴bA1から特徴bA15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の利益状態は、前記発射手段を動作させる発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に所定の利益の付与が可能であり、前記発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に前記所定の利益の付与が不可能である状態であり、
前記遊技機は、
前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)に、前記発射手段を動作させる発射操作を第2の発射態様とすることを遊技者に報知するための第2発射態様報知演出(右打ち報知演出)を行なう手段
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の利益状態は、発射手段を動作させる発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に所定の利益の付与が可能であり、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に所定の利益の付与が不可能である状態であり、遊技機は、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)に、発射手段を動作させる発射操作を第2の発射態様とすることを遊技者に報知するための第2発射態様報知演出(右打ち報知演出)を行なう手段を備えることから、遊技者は、第2発射態様報知演出に従って第1の発射態様にて遊技を行なうことで、所定の利益を受けることができる。
[特徴bA17]
特徴bA1から特徴bA16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間において、前記判定手段による判定結果が前記特定判定結果(小当たり当選)ではない場合であっても、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行ない得る手段(変形例1における損益不明区間)
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間において、判定手段による判定結果が特定判定結果ではない場合であっても、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行ない得る手段(変形例1における損益不明区間)を備えることから、判定手段による判定結果が特定判定結果ではない場合(小当たり当選)であっても、所定タイミングと特定タイミングとの間に該当する場合に第3報知態様が表示されることになる。このため、遊技者は、判定手段によって特定判定結果となる前から第3報知態様を見て、判定手段によって特定判定結果となった場合に所定の遊技操作を行って所定の遊技条件を成立させることによって特定の利益を得るか、所定の遊技操作を行わないことで所定の遊技条件が成立することを回避させることによって所定の利益状態を発生させるかを時間を掛けて検討することができる。したがって、本特徴によれば、急な判断をせずに上記検討をじっくり行うことができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA18]
特徴bA1から特徴bA17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2報知態様(変形例6におけるV狙い非推奨報知演出)を報知する報知時間は、前記第1報知態様(変形例6におけるV狙い報知演出)を報知する報知時間よりも長い、
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)を報知する報知時間は、第1報知態様(V狙い報知演出)を報知する報知時間よりも長いことから、第2報知態様で所定の報知がなされた場合に、第1報知態様で所定の報知がなされた場合よりも強く所定の報知を遊技者に知らせることができる。このために、遊技者に期待感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA19]
特徴bA1から特徴bA18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定情報(天井回数カウンタ)は、前記利益発生手段によって前記特定の利益が発生可能な場合(大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選した場合も含む))に、所定の初期状態(天井到達回数に対応した1000の値)に設定される
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定情報(天井回数カウンタ)は、利益発生手段によって特定の利益が発生可能な場合(大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選した場合も含む))に、所定の初期状態(天井到達回数に対応した1000の値)に設定されることから、特定の利益が発生される毎に特定情報は所定の初期状態に設定し直される。このために、利益発生手段によって特定の利益が発生されることが確約された場合に、遊技者は、特定の利益を受けた後に、新たな気持ちで特定情報が所定の初期状態から更新されることを楽しむことができる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA20]
特徴bA1から特徴bA19までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記発射手段を動作させる発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である所定入球領域(V入賞口)を備え、
前記所定の遊技条件は、前記所定入球領域に遊技球が入球することである
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段を動作させる発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である所定入球領域(V入賞口)を備え、所定の遊技条件は、所定入球領域に遊技球が入球することであることから、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である遊技状態で判定手段によって特定判定結果となった場合に、遊技者は、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えることによって所定入球領域に遊技球を入球させることで、所定の遊技条件を成立させることが可能となる。ここで、所定入球領域が、発射手段を動作させる発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成を考えてみる。この構成では、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である遊技状態で判定手段によって特定判定結果となった場合に、既に第1の発射態様で所定入球領域に向けて遊技球が発射されてしまっているため、高い確率で遊技球は所定入球領域に入球してしまう。このため、遊技者が、第2報知態様を見て所定の遊技条件が成立することを回避させたいと判断した場合に、既に第1の発射態様で遊技球が発射されてしまっているため、所定入球領域へ遊技球が入球することを取り止めることが困難であった。この結果、所定の遊技条件を成立させるか成立させないかの選択を遊技者が行なうことができなかった。これに対して、本特徴によれば、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えないと所定入球領域へ遊技球を入球させることができないことから、遊技者は、所定の遊技条件を成立させるには、発射操作を第1の発射態様から第2発射態様に切り替える必要がある。したがって、本特徴によれば、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である遊技状態で判定手段によって特定判定結果となった場合に、遊技者は、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えるか否かによって、所定の遊技条件を成立させるか成立させないかの選択を行なうことができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴bA21]
特徴bA1から特徴bA20までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の遊技条件は、所定入球領域に所定期間(6秒間)内に遊技球が入球することであり、
前記所定期間内に前記所定入球領域に遊技球が入球しなかった場合に、前記所定の遊技条件は不成立となる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の遊技条件は、所定入球領域に所定期間内に遊技球が入球することであり、所定期間内に所定入球領域に遊技球が入球しなかった場合に、所定の遊技条件は不成立となることから、遊技者は、所定の遊技条件を成立させるか成立させないかの判断を少なくとも所定期間内で行なう必要がある。このため、本特徴によれば、遊技者に早期の判断を迫ることになり、遊技のスピーディー化を図ることができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bB群>
特徴bB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bB1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(変形例1における損益不明区間)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備えることから、第1報知態様から第2報知態様への過渡期を表す報知態様を第3報知態様として、当該第3報知態様で所定の報知を行なうことが可能となる。このために、第3報知態様によって、今後、第2報知態様が出現するのではといった期待感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bC群>
特徴bC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bC1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(変形例1における損益不明区間)を備え、
前記第3報知態様は、前記第1報知態様(V狙い報知演出)と前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを表示する態様を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)は、第1報知態様(V狙い報知演出)と第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを表示する態様を含むことから、第3報知態様によって、第1報知態様と第2報知態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bD群>
特徴bD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bD1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(変形例1における損益不明区間)を備え、
前記第3報知態様は、前記第1報知態様(V狙い報知演出)と前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを繰り返す態様を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)は、第1報知態様(V狙い報知演出)と第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを繰り返す態様を含むことから、第3報知態様によって、第1報知態様と第2報知態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bE群>
特徴bE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bE1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(変形例1における損益不明区間)を備え、
前記第3報知態様は、前記第1報知態様(V狙い報知演出)と前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを同時に表示する態様を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、第3報知態様は、第1報知態様(V狙い報知演出)と第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)とを同時に表示する態様を含むことから、第3報知態様によって、第1報知態様と第2報知態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、本特徴によれば、第3報知態様の報知を行なうための処理を簡素化することができる。
<特徴bF群>
特徴bF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bF1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となり、前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で前記所定の報知を行なった場合に、前記所定の遊技条件が成立しなかった場合に前記特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させることなく、前記表示手段による新たな変動表示が実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となり、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知を行なった場合に、所定の遊技条件が成立しなかった場合に特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させることなく、表示手段による新たな変動表示が実行可能であることから、遊技者は所定の遊技操作を行わないことで所定の遊技条件が成立することを回避することができ、これによって特定の利益を発生させることなく新たな変動表示を実行可能となる。このために、更新条件が成立し、特定情報の更新が可能となることから、当該特定情報が所定の更新状態となって、所定の利益状態を発生させることができる。したがって、遊技者は、特定の利益と所定の利益状態のいずれを取るかを、所定の遊技操作を行なうか否かで決めることができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bG群>
特徴bG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bG1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記遊技機は、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間の期間(変形例1における損益不明区間)において、前記所定の報知とは異なる特別演出(決戦ステージH4における特別演出、ラッシュステージH7における特別演出)を実行しうる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間の期間(損益不明区間)において、所定の報知とは異なる特別演出(決戦ステージH4における特別演出、ラッシュステージH7における特別演出)を実行しうる手段を備えることから、この特別演出によって、遊技者にとって有利性が高い状態に突入し得るであろうとの期待感を遊技者に抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bH群>
特徴bH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bH1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記特定タイミングにおいて前記報知態様が前記第2報知態様に切り替わった後には、少なくとも前記利益発生手段によって前記特定の利益が発生するまで、前記報知態様が前記第1報知態様に切り替わることがない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特定タイミングにおいて報知態様が第2報知態様に切り替わった後には、利益発生手段によって特定の利益が発生するまで、報知態様が第1報知態様に切り替わることがないことから、第2報知態様に対する信頼性を向上させることができる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bI群>
特徴bI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bI1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記遊技機は、
前記特定情報が前記所定の更新状態となるまでに要する更新回数の候補となり得る複数の候補更新回数(変形例2における候補天井到達回数)を記憶する手段と、
所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記複数の候補更新回数の中から一の候補更新回数を特定し、当該特定した候補更新回数を前記更新回数として設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特定情報が所定の更新状態となるまでに要する更新回数の候補となり得る複数の候補更新回数を記憶する手段と、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、複数の候補更新回数の中から一の候補更新回数を特定し、当該特定した候補更新回数を更新回数として設定する手段とを備えることから、所定の抽選によって更新回数が決められることから、遊技者は、特定情報が所定の更新状態となるまでに要する更新回数を予測することが困難となる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bJ群>
特徴bJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bJ1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、
前記第3報知態様は、前記第1報知態様(V狙い報知演出)の一部と前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)の一部とからなる合成画像(損益検討推奨報知演出)を表示する態様を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に、第3報知態様で所定の報知を行なう期間(損益不明区間)を備え、第3報知態様(損益検討推奨報知演出)は、第1報知態様(V狙い報知演出)の一部と第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)の一部とからなる合成画像を表示する態様を含むことから、第3報知態様が第1報知態様と第2報知態様と同種の報知を行なうものであることを遊技者に想起させることができる。このために、第3報知態様によって、第1報知態様と第2報知態様とのどちらに確定するのかといったドキドキ感を遊技者に抱かせることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、本特徴によれば、第3報知態様の報知を行なうための処理を簡素化することができる。
<特徴bK群>
特徴bK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bK1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記遊技機は、
前記第1報知態様(変形例3におけるV狙い報知演出)となり得る複数の候補第1報知態様を記憶する手段と、
所定の抽選(変形例3における所定の抽選)を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて前記複数の候補第1報知態様の中から一の候補第1報知態様を特定し、当該特定した候補第1報知態様を前記第1報知態様として設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1報知態様(V狙い報知演出)となり得る複数の候補第1報知態様を記憶する手段と、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、複数の候補第1報知態様の中から一の候補第1報知態様を特定し、当該特定した候補第1報知態様を第1報知態様として設定する手段と、を備えることから、遊技者に第1報知態様として種々の態様でもって所定の報知を行なうことができる。このために、本特徴によれば、種々の態様を取りうる第1報知態様によって、遊技者に期待感を付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bL群>
特徴bL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bL1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記遊技機は、
前記第2報知態様(変形例4におけるV狙い非推奨報知演出)となり得る複数の候補第2報知態様を記憶する手段と、
所定の抽選(変形例4における所定の抽選)を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記複数の候補第2報知態様の中から一の候補第2報知態様を特定し、当該特定した候補第2報知態様を前記第2報知態様として設定する手段と、
を備え、
前記利益状態発生手段は、前記設定された第2報知態様に対応した利益で、前記所定の利益状態を発生させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)となり得る複数の候補第2報知態様を記憶する手段と、所定の抽選を行ない、当該所定の抽選の抽選結果に基づいて、複数の候補第2報知態様の中から一の候補第2報知態様を特定し、当該特定した候補第2報知態様を第2報知態様として設定する手段と、を備え、利益状態発生手段は、設定された第2報知態様に対応した利益で、所定の利益状態を発生させる手段を備えることから、遊技者に第2報知態様として種々の態様でもって所定の報知を行なうことができ、その上、設定された第2報知態様と所定の利益状態で付与する利益の程度との間に相関を持たせることができる。このために、本特徴によれば、第2報知態様がいずれの態様になるかによって、所定の利益状態で付与する利益の程度を遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bM群>
特徴bM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bM1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記第2報知態様(変形例5におけるV狙い非推奨報知演出)は、赤色または金色の色調の画像を表示する態様であり、
前記第1報知態様(変形例5におけるV狙い報知演出)は、赤色および金色以外の色調の画像を表示する態様である、
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)は、赤色または金色の色調の画像を表示する態様であり、第1報知態様(V狙い報知演出)は、赤色および金色以外の色調の画像を表示する態様であることから、第2報知態様で所定の報知がなされた場合に、遊技者に熱い(赤色の場合)とかお得(金色の場合)とかといったイメージを持たせることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bN群>
特徴bN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bN1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
特典を付与する特典付与状態(ラッシュステージH7)への移行率が第1の値(突入率が約50%)である第1状態(決戦ステージH4)と、
前記特典付与状態への移行率が前記第1の値より高い第2の値(突入率が約100%)である第2状態(天井到達ステージH8)と、
を有し、
前記第1報知態様(V狙い報知演出)は前記第1状態に移行しうることを示唆する態様であり、
前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)は前記第2状態に移行しうることを示唆する態様である、
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特典を付与する特典付与状態(ラッシュステージH7)への移行率が第1の値(突入率が約50%)である第1状態(決戦ステージH4)と、特典付与状態への移行率が第1の値より高い第2の値(突入率が約100%)である第2状態(天井到達ステージH8)と、を有し、第1報知態様(V狙い報知演出)は第1状態に移行しうることを示唆する態様であり、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)は第2状態に移行しうることを示唆する態様であることから、第2報知態様で所定の報知がなされた場合に、特典付与状態への移行率が高くなると遊技者に推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bO群>
特徴bO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bO1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間に所定の期間を備え、
前記遊技機は、
前記所定の期間において、前記発射手段を動作させる発射操作とは異なる特定の操作を行なうことを遊技者に促すための特定の報知を行なう手段(「押しボタンを押せ」の画像を表示する手段)
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間に所定の期間を備え、所定の期間において、発射手段を動作させる発射操作とは異なる特定の操作を行なうことを遊技者に促すための特定の報知を行なう手段を備えることから、遊技者は、特定の報知を受けた場合に、特定の報知に従って特定の遊技操作を行えば、次の報知態様である第2報知態様が出現するのではと考え、第2報知態様の出現に関わる特定情報が所定の更新状態となって所定の利益状態が発生することへの期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bP群>
特徴bP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bP1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記所定の利益状態は、前記発射手段を動作させる発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に所定の利益の付与が可能であり、前記発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に前記所定の利益の付与が不可能である状態であり、
前記遊技機は、
前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)に、前記発射手段を動作させる発射操作を第2の発射態様とすることを遊技者に報知するための第2発射態様報知演出(右打ち報知演出)を行なう手段
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の利益状態は、発射手段を動作させる発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に所定の利益の付与が可能であり、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に所定の利益の付与が不可能である状態であり、遊技機は、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)に、発射手段を動作させる発射操作を第2の発射態様とすることを遊技者に報知するための第2発射態様報知演出(右打ち報知演出)を行なう手段を備えることから、遊技者は、第2発射態様報知演出に従って第1の発射態様にて遊技を行なうことで、所定の利益を受けることができる。
<特徴bQ群>
特徴bQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bQ1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記遊技機は、
前記所定タイミングと前記特定タイミングとの間において、前記判定手段による判定結果が前記特定判定結果(小当たり当選)ではない場合であっても、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で前記所定の報知を行ない得る手段(変形例1における損益不明区間)
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定タイミングと特定タイミングとの間において、判定手段による判定結果が特定判定結果ではない場合であっても、第3報知態様(変形例1における損益検討推奨報知演出)で所定の報知を行ない得る手段(変形例1における損益不明区間)を備えることから、判定手段による判定結果が特定判定結果ではない場合(小当たり当選)であっても、所定タイミングと特定タイミングとの間に該当する場合に第3報知態様が表示されることになる。このため、遊技者は、判定手段によって特定判定結果となる前から第3報知態様を見て、判定手段によって特定判定結果となった場合に所定の遊技操作を行って所定の遊技条件を成立させることによって特定の利益を得るか、所定の遊技操作を行わないことで所定の遊技条件が成立することを回避させることによって所定の利益状態を発生させるかを時間を掛けて検討することができる。したがって、本特徴によれば、急な判断をせずに上記検討をじっくり行うことができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bR群>
特徴bR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bR1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記第2報知態様(変形例6におけるV狙い非推奨報知演出)を報知する報知時間は、前記第1報知態様(変形例6におけるV狙い報知演出)を報知する報知時間よりも長い、
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)を報知する報知時間は、第1報知態様(V狙い報知演出)を報知する報知時間よりも長いことから、第2報知態様で所定の報知がなされた場合に、第1報知態様で所定の報知がなされた場合よりも強く所定の報知を遊技者に知らせることができる。このために、遊技者に期待感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bS群>
特徴bS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bS1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記特定情報(天井回数カウンタ)は、前記利益発生手段によって前記特定の利益が発生可能な場合(大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選した場合も含む))に、所定の初期状態(天井到達回数に対応した1000の値)に設定される
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特定情報(天井回数カウンタ)は、利益発生手段によって特定の利益が発生可能な場合(大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選した場合も含む))に、所定の初期状態(天井到達回数に対応した1000の値)に設定されることから、特定の利益が発生される毎に特定情報は所定の初期状態に設定し直される。このために、利益発生手段によって特定の利益が発生されることが確約された場合に、遊技者は、特定の利益を受けた後に、新たな気持ちで特定情報が所定の初期状態から更新されることを楽しむことができる。このために、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bT群>
特徴bT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bT1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記発射手段を動作させる発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である所定入球領域(V入賞口)を備え、
前記所定の遊技条件は、前記所定入球領域に遊技球が入球することである
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、発射手段を動作させる発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である所定入球領域(V入賞口)を備え、所定の遊技条件は、所定入球領域に遊技球が入球することであることから、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である遊技状態で判定手段によって特定判定結果となった場合に、遊技者は、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えることによって所定入球領域に遊技球を入球させることで、所定の遊技条件を成立させることが可能となる。ここで、所定入球領域が、発射手段を動作させる発射操作が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射操作が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成を考えてみる。この構成では、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である遊技状態で判定手段によって特定判定結果となった場合に、既に第1の発射態様で所定入球領域に向けて遊技球が発射されてしまっているため、高い確率で遊技球は所定入球領域に入球してしまう。このため、遊技者が、第2報知態様を見て所定の遊技条件が成立することを回避させたいと判断した場合に、既に第1の発射態様で遊技球が発射されてしまっているため、所定入球領域へ遊技球が入球することを取り止めることが困難であった。この結果、所定の遊技条件を成立させるか成立させないかの選択を遊技者が行なうことができなかった。これに対して、本特徴によれば、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えないと所定入球領域へ遊技球を入球させることができないことから、遊技者は、所定の遊技条件を成立させるには、発射操作を第1の発射態様から第2発射態様に切り替える必要がある。したがって、本特徴によれば、発射操作が第1の発射態様(左打ち)である遊技状態で判定手段によって特定判定結果となった場合に、遊技者は、発射操作を第1の発射態様から第2の発射態様に切り替えるか否かによって、所定の遊技条件を成立させるか成立させないかの選択を行なうことができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴bU群>
特徴bU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴bU1]
遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技球が流下可能な遊技流域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域と、
前記入球領域に遊技球が入球した場合に、所定の図柄を変動表示する表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新する更新手段と、
特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において前記特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタの値が天井到達回数に対応した値(0)に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる利益状態発生手段と、
第1報知態様(V狙い報知演出)または前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう報知制御手段と、
前記入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行する判定手段と、
前記判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる利益発生手段と、
を備え、
前記報知制御手段は、
前記判定手段によって前記特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、前記特定情報が前記所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは前記第1報知態様(V狙い報知演出)で前記所定の報知を行ない、前記所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を前記第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える切替手段を備え、
前記所定の遊技条件は、所定入球領域に所定期間(6秒間)内に遊技球が入球することであり、
前記所定期間内に前記所定入球領域に遊技球が入球しなかった場合に、前記所定の遊技条件は不成立となる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、更新手段によって、変動表示における予め定められた更新条件が成立した場合に(変動表示の確定時間の終了時である場合に)、特定情報(天井回数カウンタ)を更新し、利益状態発生手段によって、特定の遊技状態(初期化条件成立時から大当たり当選(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)までの遊技状態)において、特定情報が所定の更新状態となった後(天井回数カウンタが規定回数に到達した後)の予め定められたタイミングで所定の利益状態(所定回数の時短付与)を発生させる。また、報知制御手段によって、第1報知態様(V狙い報知演出)または第1報知態様とは異なる第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)で所定の報知(小当たり当選報知)を行なう。さらに、判定手段によって、入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の判定(当たり抽選)を実行し、利益発生手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に(遊技者による発射操作によって遊技球がV入賞口に入球した場合に)特定の利益(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードH3)を発生させる。さらに、報知制御手段に備えられる切替手段によって、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタの値が天井到達回数である1000回よりも100回前である損益分岐回数に対応した閾値(100)に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替える。
したがって、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果(小当たり当選)となった場合に、特定情報が所定の更新状態となるよりも所定期間前の所定タイミング(天井回数カウンタが天井到達値となるよりも所定期間前である損益分岐回数に到達するタイミング)までは第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知を行ない、所定タイミングよりも後の特定タイミングにおいては報知態様を第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に切り替えることから、遊技者は、第1報知態様(V狙い報知演出)で所定の報知がなされるのを見て、所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件を成立させることによって、特定の利益を発生させることができ、一方、第2報知態様(V狙い非推奨報知演出)に所定の報知が切り替えられるのを見て、特定情報が所定の更新状態となり、所定の利益状態を発生させることができるようになることを期待感を抱いて待つことができる。このため、本特徴によれば、判定手段によって特定判定結果となった場合に、所定の報知についての報知態様によって遊技者に不都合を与えることなく、遊技者の期待感を高めることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の遊技条件は、所定入球領域に所定期間内に遊技球が入球することであり、所定期間内に所定入球領域に遊技球が入球しなかった場合に、所定の遊技条件は不成立となることから、遊技者は、所定の遊技条件を成立させるか成立させないかの判断を少なくとも所定期間内で行なう必要がある。このため、本特徴によれば、遊技者に早期の判断を迫ることになり、遊技のスピーディー化を図ることができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《11》第11実施形態:
《11-0》はじめに:
従来の遊技機において、遊技性の向上を目的として、所定の始動口への入賞確率を変化可能な補助部材を備えたものが知られている。補助部材は、遊技における所定の条件の成立に基づいて所定の始動口への入賞確率が高くなるように制御されることで、所定の始動口への入賞が容易となる入賞容易制御モードに移行する。入賞容易制御モードへの移行後、所定の始動口への遊技球の入賞に基づく変動が所定回数行われた場合等の終了条件の成立時に、入賞容易制御モードを終了する。
入賞容易制御モードの期間中はホールコンピュータ等に対して、当該期間に該当する状態を識別するための信号を出力することで、ホール設備による演出やデータの表示を行っている。
しかしながら、従来の遊技機においては、入賞容易制御モードの期間の終了時点における補助部材に基づく始動保留に対しては何らの対策も取られておらず、各種遊技状態の識別性能に対して、より好適な機能が求められている。
本遊技機は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、遊技状態に対する識別性能を向上させることで、遊技の興趣向上を図ること目的としている。具体的には、本遊技機は、次の通りの課題を解決する。
従来の遊技機において、外部端子板を備え、外部端子板からデータ表示器や遊技ホール側の管理制御装置に対して各種の信号を出力する構成が知られている。各種の信号の中には、大当たり信号1と呼ばれるものと、大当たり信号2と呼ばれるものとが含まれる。大当たり信号1は、大当たり遊技状態中であることを示す信号である。大当たり信号2は、大当たり遊技状態中、または時短遊技状態(高サポ状態とも呼ぶ)中であることを示す信号である。データ表示器は、遊技機から出力される各種の信号に基づいて当該遊技機の遊技に関する各種の情報を表示可能であり、例えば、大当たり信号1と大当たり信号2とに基づいて、初当たりから連続して大当たり当選した回数である連荘数をカウントし、当該連荘数の表示を行なうことが可能である。
また、従来の遊技機においては、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達し、高サポ状態から低サポ状態に移行した直後において、特2残保留が残る場合がある。この場合に、規定回数に到達した遊技回の変動停止時に大当たり信号2の出力が停止してしまうことから、データ表示器において連荘数のカウントが停止してしまう。このために、高サポ状態から低サポ状態に移行した直後において、特2残保留が残り、当該特2残保留による当たり抽選において大当たり当選した場合に、当該大当たり当選は、データ表示器において、直前の高サポ状態における連荘数にカウントされることなく、初回の大当たり当選であると認定されることになる。この結果、従来の遊技機では、データ表示器において連荘数の表示を適切に行なうことができずに、遊技者に不快感を与えてしまうという課題があった。
本発明に係る遊技機(以下、本遊技機とも称する)は、遊技に関する情報を適切に表示することで、遊技の興趣向上を図ることを課題としている。具体的には、例えば、表示器において連荘数の表示を適切に行なうことができずに遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することで、遊技の興趣向上を図ることを課題としている。以下、詳細に説明する。
本遊技機は、本発明の具体的な構成として、「第1の入球領域」としての「第1入球部」を備え、「第2の入球領域」としての「第2入球部」を備え、「特別情報」としての「特別乱数情報」を備え、「取得情報記憶手段」としての「取得情報記憶部」を備え、「所定条件」としての「特定条件」を備え、「制御モード切替手段」としての「制御モード切替処理」を備え、「当該期間に該当する状態を識別するための情報」としての「識別情報」を備え、「第1出力手段」としての「識別情報出力処理」を備え、「出力停止手段」としての「出力停止処理」を備え、「記憶手段」としての「記憶部」を備え、「所定の変動表示」としての「特定変動表示」を備え、「所定情報」としての「特定情報」を備え、「第2出力手段」としての「特定情報出力処理」を備え、「所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで、所定情報を継続して出力する手段」としての「継続出力処理」を備え、「所定情報を情報とは異なる態様で出力する手段」としての「特別態様出力処理」を備える。また、本遊技機は、本発明の具体的な構成として、「所定他条件」としての「特定他条件」を備え、「特別遊技状態情報」としての「特別遊技情報」を備え、「第3出力手段」としての「特別遊技情報出力処理」を備える構成としてもよい。
「第1の入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1始動口や、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる一般入賞口、大入賞口、特別入賞口、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「第2の入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2始動口や、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる一般入賞口、大入賞口、特別入賞口、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「特別情報」は、第1の入球領域または第2の入球領域への遊技球の入球を契機として取得される情報であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、特図当たり抽選に用いられる当たり乱数カウンタの値や、当たり種別カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動種別カウンタの値、電動役物開放カウンタの値、などが挙げられる。
「取得情報記憶手段」は、第1の入球領域に遊技球が入球したことによって取得された第1の特別情報と、第2の入球領域に遊技球が入球したことによって取得された第2の特別情報とを、それぞれ記憶する手段であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、RAM内の所定エリアや、RAMに設けられるカウンタエリア、RAMに設けられるフラグエリア、RAM内のバッファ、などが挙げられる。
「所定条件」は、取得情報記憶手段に記憶された特別情報を判定するための条件あればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選となる値と一致することや、当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致すること、などが挙げられる。
「制御モード切替手段」は、特別遊技状態の終了後に、制御モードを特定期間、第2制御モードに維持し、特定期間の終了時に制御モードを第2制御モードから第1制御モードに切り替える手段であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、当たり抽選で大当たり当選したことに基づく開閉実行モードの終了後にサポートモードを高頻度サポートモードに規定回数だけ維持し、規定回数の終了時に制御モードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える処理や、当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選したことに基づく開閉実行モードの終了後にサポートモードを高頻度サポートモードに規定回数だけ維持し、規定回数の終了時に制御モードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える処理、当たり抽選で大当たり当選し、振り分けられた当たり種別が特定の種別であることに基づく開閉実行モードの終了後にサポートモードを高頻度サポートモードに規定回数だけ維持し、規定回数の終了時に制御モードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える処理、当たり抽選で小当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が特定の種別である場合に、その後にV入賞口に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選したことに基づく開閉実行モードの終了後にサポートモードを高頻度サポートモードに規定回数だけ維持し、規定回数の終了時に制御モードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える処理、などが挙げられる。
「当該期間に該当する状態を識別するための情報」は、特別遊技状態である期間、または特定期間に該当する状態を識別するための情報であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、大当たり遊技状態中または高サポ状態中を示す通常出力態様の大当たり信号2や、大当たり遊技状態中を示す大当たり信号1、変動表示されていた特別図柄(特図1または特図2)が停止表示されたことを示す図柄確定信号、第1の入球領域に遊技球が入球したことを示す第1始動口入球信号、第2の入球領域に遊技球が入球したことを示す第2始動口入球信号、枠開放中であることを示す信号、扉開放中であることを示す信号、確変状態中の特有の信号、高サポ状態中の特有の信号、などが挙げられる。ここで言う「信号」とは、色・音・光・形などの一定の符号を使って表現した情報であり、当該情報としては、図表や、文字、音声、光、画像、映像、これらの組合せなどが挙げられる。
「第1出力手段」は、特別遊技状態である期間、または特定期間において、情報を継続して出力する手段であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、大当たり遊技状態中または高サポ状態中において大当たり信号2等の情報を継続して出力する処理や、大当たり遊技状態中において情報を継続して出力する処理、高サポ状態中において情報を継続して出力する処理、確変状態中において情報を継続して出力する処理などが挙げられる。情報の出力元は、外部端子板や、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置、などが挙げられる。
「出力停止手段」は、特定期間の終了時に、情報の出力を停止する手段であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、高サポ状態の終了時に特2残保留が無い場合に大当たり信号2等の情報の出力を停止する処理や、確変状態の終了時に情報の出力を停止する処理、大当たり遊技状態の終了時に情報の出力を停止する処理、高サポ状態の終了時に情報の出力を停止する処理、などが挙げられる。
「記憶手段」は、特定期間の終了時に取得情報記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数を記憶可能な手段であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、遊技の主たる制御を司る主制御装置側のRAM内の特2残保留個数記憶エリアや、主制御装置側のRAM内の保留個数記憶エリア、主制御装置側のRAMに設けられるカウンタエリア、主制御装置側のRAMに設けられるフラグエリア、主制御装置側のRAM内のバッファ、音声発光制御装置側の保留個数カウンタエリア、などが挙げられる。
「所定の変動表示」は、判定手段による判定の結果を報知するための変動表示が所定のものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、特図2当たり抽選に基づく変動表示や、特図1当たり抽選に基づく変動表示、普通電動役物開放抽選に基づく変動表示、高サポ状態時の特図2当たり抽選に基づく変動表示、高サポ状態から低サポ状態に移行した後の特2残保留による特図2当たり抽選に基づく変動表示、などが挙げられる。
「所定情報」は、所定の変動表示が実行され得る状態を識別可能な情報であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、通常出力態様とは別の特別出力態様の大当たり信号2や、大当たり信号1、通常出力態様の大当たり信号2、変動表示されていた特別図柄(特図1または特図2)が停止表示されたことを示す図柄確定信号、第1の入球領域に遊技球が入球したことを示す第1始動口入球信号、第2の入球領域に遊技球が入球したことを示す第2始動口入球信号、確変状態中の特有の信号、高サポ状態中の特有の信号、などが挙げられる。
「第2出力手段」は、特定期間の終了後に、少なくとも記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数が1以上である場合に、当該第2の特別情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、所定情報を継続して出力する手段であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、高サポ状態の終了時に記憶されている特2残保留の数が1以上である場合に、当該特2残保留の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、大当たり信号2等の所定情報を継続的に出力する処理や、高確高サポ状態の終了時に記憶されている特2残保留の数が1以上である場合に、当該特2残保留の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、所定情報を継続的に出力する処理、などが挙げられる。なお、第2出力手段は、上述した構成に加えて、特定期間の終了後に、記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数が0である場合にも、所定情報を継続して出力する構成としてもよい。
「所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで、所定情報を継続して出力する手段」は、本発明の主旨を実現可能であれば、様々な構成が挙げられる。具体的には、例えば、「所定期間」は所定条件が成立するまでの期間とし、当該所定条件としては、例えば、停止表示が終了することや、停止表示となってからの経過時間が所定時間に達すること、停止表示となってからの遊技球の発射数が所定数に達すること、特定の抽選の抽選結果が特定結果となること、これらの組合せ、などが挙げられる。
「所定情報を情報とは異なる態様で出力する手段」は、所定情報を特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態を識別するための情報とは異なる態様で出力する手段であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、様々な構成が挙げられる。具体的には、「異なる態様」としては、例えば、信号の形が相違することや、信号の種類そのものが相違すること、信号の出力元が相違すること、信号の出力先が相違すること、信号が表現する情報が相違すること、これらの組合せ、などが挙げられる。
「所定他条件」は、取得情報記憶手段に記憶された特別情報を判定するための条件あればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選となる値と一致することや、当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致すること、などが挙げられる。
「特別遊技状態情報」は、特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための情報であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、大当たり遊技状態中であることを示す大当たり信号1、通常出力態様の大当たり信号2や、特別出力態様の大当たり信号2、変動表示されていた特別図柄(特図1または特図2)が停止表示されたことを示す図柄確定信号、第1の入球領域に遊技球が入球したことを示す第1始動口入球信号、第2の入球領域に遊技球が入球したことを示す第2始動口入球信号、確変状態中の特有の信号、高サポ状態中の特有の信号、などが挙げられる。
「第3出力手段」は、特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技状態情報を出力する手段であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、大当たり信号1を出力する処理や、大当たり信号2を出力する処理、図柄確定信号を出力する処理、第1始動口入球信号を出力する処理、第2始動口入球信号を出力する処理、確変状態中の特有の信号を出力する処理、高サポ状態中の特有の信号を出力する処理、大当たり遊技状態中の特有の信号を出力する処理、などが挙げられる。
本遊技機は、詳細は後述するが、制御モード切替処理によって、特別遊技状態の終了後に制御モードを特定期間、第2制御モードに維持し、特定期間の終了時に制御モードを第2制御モードから第1制御モードに切り替える。また、識別情報出力処理によって、特別遊技状態である期間、または特定期間において、識別情報を継続して出力し、出力停止処理によって、特定期間の終了時に識別情報の出力を停止する。さらに、記憶部によって、特定期間の終了時に取得情報記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数を記憶する。特定情報出力処理によって、特定期間の終了後に、少なくとも記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数が1以上である場合に、当該第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、特定変動表示が実行され得る状態を識別可能な特定情報を継続して出力することが可能となっている。さらに、特定情報出力処理は、所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで、特定情報を継続して出力するが、当該特定情報を識別情報とは異なる態様で出力する。したがって、本特徴によれば、特定期間の終了時に識別情報の出力が一旦停止されても、特定期間の終了後に、記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、特定変動表示が実行され得る状態を識別可能な特定情報が継続して出力されることから、特定期間の終了後において、取得情報記憶部に第2の特別乱数情報が残り、当該第2の特別乱数情報が特定条件を満たした場合、具体的には、例えば、第2の特別乱数情報が予め定めた値と一致する場合、より具体的には、例えば大当たり当選となる値と一致する場合に、識別情報および特定情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別乱数情報が特定条件を満たしたものであるとして連荘数をカウントすることが可能となる。この結果、本特徴では、表示装置において例えば連荘数の表示を適切に行なうことができずに遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本遊技機によれば、特定情報を識別情報とは異なる態様で出力することから、特定情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、特定情報を受け取った場合に特有の表示を行なうことが可能となる。このために、表示装置において、例えば、特定期間の終了後に残った第2の特別乱数情報についての変動表示中である旨の表示を行なうことができる。したがって、本遊技機では、特定情報や識別情報を受け取るデータ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
このように、本遊技機は、特定期間の終了後において取得情報記憶部に第2の特別乱数情報が残った場合に、表示装置における表示を適切に行なうので、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
以下、本遊技機のより具体的な構成を下記の第11実施形態として説明する。
《11-1》遊技機の構造:
図535は、遊技ホールに設置される島設備3の一部を示す説明図である。遊技ホールには複数の島設備3が設けられている。遊技ホールのフロアは、島設備3により複数の領域に区画されることによって、来場者及び従業員が歩行でき、遊技者が遊技を行なうのに十分な空間が確保されている。
島設備3には、複数のパチンコ機10が、正面を向くように横一列に整列した状態で設置されている。具体的には、島設備3には遊技機設置棚5が設けられている。遊技機設置棚5は、パチンコ機10が隙間なく組み込まれる大きさを有している。パチンコ機10を遊技機設置棚5に組み込むと、ほぼ前面のみが露呈される。こうして、パチンコ機10は、正面を向くように設置される。
島設備3には、遊技機設置棚5の少なくとも左右いずれかに隣接して遊技球貸出機7が設置されている。遊技球貸出機7は、遊技に使用する遊技球(パチンコ球)を貨幣などの価値媒体と引き換えに貸し出すものである。また、遊技機設置棚5の各パチンコ機10の上方には、当該パチンコ機10の遊技履歴を集計して表示するデータ表示器9が設置されている。データ表示器9は、詳しくは後述するが、パチンコ機10と信号線(図示省略)で接続されており、パチンコ機10から出力される各種の信号をこの信号線を介して受信する。データ表示器9は、これらの信号に基づいて、パチンコ機10の動作状況に関する表示や、セキュリティに関する表示等を行なう。
図536は、第11実施形態のパチンコ機10の斜視図である。図示するように、パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が島設備3の遊技機設置棚5に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が所定の間隔(本実施形態では0.6秒間隔)で発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。そして、操作ハンドル25の回動操作量が所定未満の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定未満の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視左側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「左打ち」とも呼ぶ。一方、操作ハンドル25の回動操作量が所定以上の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定以上の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視右側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「右打ち」とも呼ぶ。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。なお、遊技球発射ボタン26を操作することなしに、遊技者が操作ハンドル25の回動操作量を所定以上とする操作を行なうことによって、右打ちを行なうようにしてもよい。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図537は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備3から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
また、パチンコ機10の背面からみて右上部に外部端子板95が設けられている。外部端子板95は、複数の出力側コネクタを備えており、これらの出力側コネクタからデータ表示器9や遊技ホール側の管理制御装置(図示せず)に対して各種信号を出力する。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図538は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、及び小当たり専用可変入賞装置57が設けられている。可変入賞装置36は当たり抽選において大当たり当選(後述するV入賞大当たり当選も含む)した場合に作動する装置であり、小当たり専用可変入賞装置57は当たり抽選において小当たり当選した場合に作動する装置である。すなわち、小当たり当選した場合に作動する装置は小当たり専用可変入賞装置と呼ぶのに対して、大当たり当選した場合に作動する装置は単に「可変入賞装置」と呼ぶ。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、及び可変入賞装置36、及び小当たり専用可変入賞装置57のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、スルーゲート35が設けられている。さらに、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払出装置71(図537)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、第1入球部として機能する。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。第1始動口33は、左打ちで遊技された場合に遊技球が入球可能であり、右打ちで遊技された場合に遊技球が入球不能である。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、特図1当たり抽選が実行される。特図1当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、第2特別電動役物が開閉動作を実行する開閉実行モードが開始される。開閉実行モードは、オープニング期間と、開閉処理期間と、エンディング期間とによって構成されている。オープニング期間は、特別電動役物の開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、開閉処理期間は、実際に特別電役物の開閉処理が実行される期間であり、エンディング期間は、特別電動役物の開閉処理が終了した後、次の特図当たり抽選(特図1当たり抽選又は特図2当たり抽選)を実行可能とするまでの待機期間である。そして、本実施形態では、特図1当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、第2特別電動役物として可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を実行する開閉実行モード(以下、単に「開閉実行モード」と呼んだり、「大当たりに基づく開閉実行モード」と呼んだりする)が開始される。なお、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりに基づく開閉実行モードが開始されてから当該開閉実行モードが終了するまでを大当たり遊技状態中であるとして各種の処理を行なう構成とした。なお、変形例として、開閉実行モードのうちの開閉処理期間を大当たり遊技状態中として各種の処理を行なう構成としてもよい。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、第2入球部として機能する。第2始動口34は、遊技盤30の右側の上下方向における中央に設けられている。第2始動口34は、右打ちで遊技された場合に遊技球が入球可能であり、左打ちで遊技された場合に遊技球が入球不能である。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる普通電動役物34aが設けられている。普通電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、普通電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、特図2当たり抽選が実行される。特図2当たり抽選の結果、小当たり又は大当たりに当選すると、後述する特別電動役物(第1特別電動役物又は第2特別電動役物)が開閉動作を実行する開閉実行モードが開始される。開閉実行モードは、先に説明したように、オープニング期間と、開閉処理期間と、エンディング期間とによって構成されている。そして、本実施形態では、特図2当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を実行する開閉実行モードが開始される。一方、特図2当たり抽選の結果、小当たりに当選すると、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉動作を実行する開閉実行モード(以下、「小当たりに基づく開閉実行モード」とも呼ぶ)が開始される。
第1入球部または第2入球部として機能するスルーゲート35は、遊技盤30の右側上方に設けられており、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、普通電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルータイプのゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、普通電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下ルートにおいて第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
第1入球部または第2入球部として機能する小当たり専用可変入賞装置57は、遊技盤30の右側における遊技球の流下ルートにおいて第2始動口34よりも下流側に設けられている。小当たり専用可変入賞装置57は、第1特別電動役物であり、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口57aを備えるとともに、大入賞口57aを開閉する開閉扉57bを備える。開閉扉57bは、通常は遊技球が大入賞口57aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、小当たりに当選した場合には、第1特別電動役物についての開閉実行モード(小当たりに基づく開閉実行モード)が開始され、小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bは、遊技球が入球可能な開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。本実施形態では、小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57aに遊技球が入球すると、予め定められた賞球数である10個の遊技球が賞球として払出装置71によって払い出される。小当たり専用可変入賞装置57は、右打ちで遊技された場合に遊技球が入球可能であり、左打ちで遊技された場合に遊技球が入球不能である。
大入賞口57aの内部には、V入賞口59が設けられている。V入賞口59は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、V入賞大当たりに当選(単に「V入賞大当たり当選」とも呼ぶ)となり、V入賞大当たりに基づく開閉実行モードが開始される。上述したように、本実施形態では、大入賞口57aの内部にV入賞口59が設けられており、大入賞口57aに入球した遊技球がその後に確実にV入賞口59に入球するように構成されている。そして、V入賞口59に遊技球が入球するという条件が成立した場合に、V入賞大当たりに当選となり、第2特別電動役物が開閉動作を実行するV入賞大当たりに基づく開閉実行モードが開始される。
第1入球部または第2入球部として機能する可変入賞装置36は、遊技盤30の右側における遊技球の流下ルートにおいて小当たり専用可変入賞装置57よりも下流側に設けられている。可変入賞装置36は、第2特別電動役物であり、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備える。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。V入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した場合には、第2特別電動役物についての開閉実行モード(以下、「V入賞大当たりに基づく開閉実行モード」とも呼ぶ)が開始され、可変入賞装置36の開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、予め定められた賞球数である15個の遊技球が賞球として払出装置71によって払い出される。可変入賞装置36は、右打ちで遊技された場合に遊技球が入球可能であり、左打ちで遊技された場合に遊技球が入球不能である。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、または小当たり専用可変入賞装置57に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口59、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
なお、「入球」とは遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過することを意味し、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される特別図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、特定変動表示としての第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される特別図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、特定変動表示としての第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄(装飾図柄)の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。さらに、図柄表示装置41は、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための演出(右打ち報知演出)や、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための演出(左打ち報知演出)、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることによってV入賞口59に遊技球を入球させることを遊技者に報知するためのV狙い報知演出なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図539は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図539(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄(装飾図柄)を示す説明図である。図539(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図539(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図539(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図539(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選または小当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が停止して停止表示となり、当該停止表示が終了するまで(言い換えれば、当該停止表示の確定時間が終了するまで)を言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別乱数情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別乱数情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別乱数情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別乱数情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させ、当該停止表示を所定期間(確定時間とも呼ぶ)継続する。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別乱数情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別乱数情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させ、当該停止表示を確定時間、継続する。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である確定時間とによって構成されている。
さらに、図539(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1が表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数は、最大4つまでである。
また、図539(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《11-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図540は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図537)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサー67a~67fが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口59などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて特図当たり抽選(特図1当たり抽選又は特図2当たり抽選)を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて普通電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bを開閉動作させる第1特別電動役物駆動部57cと、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる第2特別電動役物駆動部36cと、普通電動役物34aを開閉動作させる普通電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、小当たりに基づく開閉実行モードにおいては、小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉されるように第1特別電動役物駆動部57cの駆動制御を実行し、大当たりに基づく開閉実行モードにおいては、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉されるように第2特別電動役物駆動部36cの駆動制御を実行する。ここで言う「大当たりに基づく開閉実行モード」は、当たり抽選において大当たり当選した場合に実行する開閉実行モードと、当たり抽選において小当たり当選してV入賞大当たりした場合に実行するV入賞大当たりに基づく開閉実行モードとの双方が該当する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、普通電動役物34aが開放されるように普通電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、小当たりに基づく開閉実行モードおよび大当たり(V入賞大当たりも含む)に基づく開閉実行モードにおいては、当該開閉実行モードにおいて当たり種別が決定され当該開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90と、外部端子板95とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて識別情報としての賞球コマンドが送信される。主制御装置60が識別情報としての賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57a又は可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球を特定した場合には予め定められた賞球数の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。この識別情報としての賞球コマンドを送信する処理が識別情報出力処理として実行される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
外部端子板95には、一の入力側コネクタと複数の出力側コネクタが設けられている。外部端子板95は、入力側コネクタを介して主制御装置60から入力信号を受信し、受信した入力信号に基づいて、各種の信号を各出力側コネクタからデータ表示器9や遊技ホール側の管理制御装置(図示せず)に対して出力する。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間(確定時間)は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図541は、特図当たり抽選や普通電動役物開放抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、特図当たり抽選(特図1当たり抽選又は特図2当たり抽選)には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり当選、または小当たり当選してV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たり当選した時において発生するラウンド遊技の回数等を定める当たり種別を振り分ける際には当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の普通電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特図1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特図2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たり当選または小当たり当選となるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たり当選または小当たり当選となるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かにかかわらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
なお、第1保留エリアRaには保留個数記憶エリアが設けられいる。第1始動口33に遊技球が入球する毎に第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値が値1だけ加算され、上記第1保留エリアRaについてのデータをシフトさせる処理が行われる毎に第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値が値1だけ減算される。なお、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値は最大値である値4を超えることのないように制限されている。この結果、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアには、第1保留エリアRaに記憶された保留情報の最新の個数が記憶される。また、同様に、第2保留エリアRbには保留個数記憶エリアが設けられいる。第2始動口34に遊技球が入球する毎に第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値が値1だけ加算され、上記第2保留エリアRbについてのデータをシフトさせる処理が行われる毎に第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値が値1だけ減算される。なお、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値は最大値である値4を超えることのないように制限されている。この結果、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアには、第2保留エリアRbに記憶された保留情報の最新の個数が記憶される。
次に、当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで取得情報記憶部としての保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで取得情報記憶部としての保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たり又は小当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり種別カウンタC2の値を用いて当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たり当選または小当たり当選となり、大当たりに基づく開閉実行モードまたは小当たりに基づく開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図539(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、小当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画像において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度(信頼度)が高いリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高いリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて普通電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、普通電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の内の少なくとも一つが本発明における特別乱数情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の内の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、前者の当否テーブル、すなわち特図1当たり抽選用の当否テーブルと、後者の当否テーブル、すなわち特図2当たり抽選用の当否テーブルとを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図542は、特図当たり抽選用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図542(a)は特図1当たり抽選用の当否テーブルを示し、図542(b)は特図2当たり抽選用の当否テーブルを示している。
図542(a)に示すように、特図1当たり抽選用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の3980個の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。すなわち、特図1当たり抽選用の当否テーブルによれば、3980個のうちの20個が出現する確率、すなわち1/199となるように、大当たりの当選確率が設定されている。「大当たり」とは、第2特別電動役物である可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機となる当否結果である。
図542(b)に示すように、特図2当たり抽選用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。また、特図2当たり抽選用の当否テーブルには、小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、20~309の290個の値が設定されている。そして、0~3979の3980個の値のうち、0~309の310個の値以外の値(310~3979)が外れである。すなわち、特図2当たり抽選用の当否テーブルによれば、3980個のうちの20個が出現する確率、すなわち、1/199となるように大当たりの当選確率が設定され、3980個のうちの290個が出現する確率、すなわち、29/398となるように小当たりの当選確率が設定されている。
「小当たり」とは、第1特別電動役物である小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bの開閉が実行される小当たりに基づく開閉実行モードへの移行契機となる当否結果である。本実施形態では、小当たりに基づく開閉実行モードにおける開放状態となる回数(ラウンド回数)は1回に限定されており、その1回の開閉扉57bの開放時間は、例えば1.8秒である。なお、変形例として、開閉扉57bの開閉が実行されるモードにおける開放状態となる回数は、1回に換えて、2回以上としてもよい。小当たりの際の小当たり専用可変入賞装置57の1回の開閉扉57bの開放時間は、1.8秒に換えて2.2秒等の他の時間としてもよい。
「外れ」は、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機、および小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bの開閉が実行される小当たりに基づく開閉実行モードへの移行契機のいずれにもならない当否結果である。
図542(a)の特図1当たり抽選用の当否テーブルと図542(b)の特図2当たり抽選用の当否テーブルとを比較すると、図542(b)の特図2当たり抽選用の当否テーブルの方が、小当たりに当選する確率がある分だけ、図542(a)の特図1当たり抽選用の当否テーブルよりも遊技者にとっての有利性が高いものとなっている。なお、特図2当たり抽選用の当否テーブルにおいて設定される小当たりの当選確率は、29/398に限る必要はなく、他の値としてもよい。取得された特別乱数情報としての当たり乱数カウンタC1の値が図542の特図当たり抽選用の当否テーブルにおいて設定されている大当たり当選となる値と一致することが、特定条件を満たすことに相当する。取得された特別乱数情報としての当たり乱数カウンタC1の値が図542(b)に示す特図2当たり抽選用の当否テーブルにおいて小当たり当選として設定されている数値範囲と一致することが、特別乱数情報が特定他条件を満たすことに該当する
次に、当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の2つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の第2始動口34の普通電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が1又は複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の第2始動口34の普通電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の普通電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に普通電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に普通電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、普通電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり普通電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別乱数情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。なお、本実施形態のパチンコ機10は、いわゆる一種二種混合機であり、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードを、当たり抽選における当選確率を高くする高確率モードに移行させる構成を採用していない。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たり又は小当たりとなった場合には、当たり種別カウンタC2を用いて、当たり種別を振り分ける。当たり種別カウンタC2の値に対応する当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図543は、特図2小当たり用の振分テーブルの内容を示す説明図である。特図2小当たり用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選した際に参照される。なお、本実施形態では、特図1当たり抽選の抽選結果には小当たりが存在しないことから、特図1小当たり用の振分テーブルは用意されていない。
図543に示すように、特図2小当たり用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選した際の当たり種別として、「1R小当たり」が設定されている。具体的には、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが1R小当たりに対応している。
小当たりは、小当たりに基づく開閉実行モードにおける小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bの開閉制御の態様が高頻度入賞モードとなる当否結果である。1R小当たりは、小当たりに基づく開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が1回(1ラウンド)となっている。なお、小当たりに基づく開閉実行モードの開閉制御の対象は、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bである。変形例として、小当たりに基づく開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、1回(1ラウンド)に換えて、2回以上としてもよい。
本実施形態では、特図2当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した場合にも、小当たりに当選した際に取得された当たり種別カウンタC2を用いて、当たり種別を振り分ける。当たり種別カウンタC2の値に対応する当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図544は、大当たり用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図544(a)は特図1大当たり用の振分テーブルを示し、図544(b)は特図2大当たり用の振分テーブルを示している。特図1大当たり用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で大当たりに当選した際に参照される。特図2大当たり用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で大当たりに当選した際、または、当該特図2当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した際に参照される。
図544(a)に示すように、特図1大当たり用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で大当たりに当選した際の当たり種別として、「8R大当たりA」と「8R大当たりB」とが設定されている。具体的には、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、0~49の50個の値が「8R大当たりA」であり、0~49の50個の値以外の値(50~99)が「8R大当たりB」である。これによって、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選において大当たりに当選した場合のうち、1/2の確率で8R大当たりAに当選し、残りの1/2の確率で8R大当たりBに当選する。
「大当たり」は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、当該開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなり得る当否結果である。「8R大当たり」は、当該開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)となっている。「8R大当たり」に続く「A」は、当該開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードとなることによって高サポ状態に遊技状態が移行することを示す。なお、この場合の高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は規定回数である20回までに制限されている。「8R大当たり」に続く「B」は、当該開閉実行モード終了後にサポートモードは高頻度サポートモードに移行せずに低サポ状態に遊技状態が維持されることを示す。当該開閉実行モードの開閉制御の対象は、第2特別電動役物である。
図544(b)に示すように、特図2大当たり用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で大当たりに当選した際、または、当該特図2当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した際の当たり種別として、「15R大当たりA」が設定されている。具体的には、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが「15R大当たりA」である。これによって、2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で大当たりに当選した際、または、当該特図2当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した際には、100%の確率で、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、その開閉扉36bの開放回数が15回(15ラウンド)となり、当該開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードとなることによって高サポ状態に遊技状態が移行する。なお、この場合の高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は規定回数である20回までに制限されている。当該開閉実行モードの開閉制御の対象は、第2特別電動役物である。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合(小当たりしてV入賞大当たりとなった場合も含む)とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。すなわち、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合(小当たりしてV入賞大当たりとなった場合も含む)の方が、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合よりも、高サポ状態への移行が可能となる大当たりAとなる確率が高く、かつラウンド数が多くなり、遊技者にとっての有利性が高いものとなっている。
なお、本実施形態では、図544(a)の特図1大当たり用の振分テーブルにおいて、上述したように、大当たりの種別として、8R大当たりA、8R大当たりBの2種類が設定されているが、2種類に限る必要はなく、例えば4R大当たりAを含む3種類としてもよいし、4種類や、5種類以上の数としてもよい。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8Rに限る必要はなく、他の回数としてもよい。また、図544(b)の特図2大当たり用の振分テーブルにおいても、同様に、振り分ける種類の数を変形してもよく、また、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数について15Rに換えて、他の回数としてもよい。要は、特図2当たり抽選で大当たりに当選した際または小当たりに当選してV入賞大当たりに当選した際の方が、特図1当たり抽選で大当たりに当選した際よりも遊技者にとっての有利性が高いものであれば、特図1大当たり用の振分テーブルおよび特図2大当たり用の振分テーブルにおける振り分ける種類の数や、可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数、開閉実行モード終了後の遊技状態はいずれであってもよい。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図545は、普通電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(普通電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図545(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる普通電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図545(a)に示すように、普通電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0~1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し普通電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役短開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役短開放に当選したこととなった場合には、普通電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.6秒である。
図545(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる普通電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図545(b)に示すように、普通電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役長開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し普通電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役長開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役長開放に当選したこととなった場合には、普通電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
このように、普通電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。この結果、高頻度サポートモード時には、第2始動口34に向かって流下した遊技球は、100%の確率に近い確率で第2始動口34に入球することになる。なお、電役短開放に当選した場合、電役長開放に当選した場合の各開放時間は、上記の例に限る必要はなく、他の時間としてもよい。
《11-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図546は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図540)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、記憶部として機能する各種フラグ記憶エリア94a、記憶部として機能する各種カウンタエリア94b、記憶部として機能する抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
音声発光制御装置90のMPU92が、遊技の進行に対応させて、表示制御装置100に向けて識別情報としてのコマンド(演出コマンド)を送信する。この識別情報としての演出コマンドを送信する処理が識別情報出力処理として実行される。表示制御装置100のMPU102は、音声発光制御装置90からの演出コマンドを受信すると、当該演出コマンドに規定されている演出内容に応じて、使用する表示データテーブルをワークRAM104から選定して、選定した表示データテーブルをワークRAM104内の表示データテーブルバッファに格納する共に、表示データテーブルにおける現在の実行位置を把握するためのポインタを初期位置を示す「0」に設定する。そして、1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタを1加算することで更新して、表示データテーブルにおいてポインタが示すアドレスに規定された描画内容に基づき、次に描画すべき画像データの種類や、画像データの表示位置、画像データの拡大縮小率等(描画リスト)を更新して、その更新した描画リストをVDP105に対して送信する。
VDP105は、描画リストを受信すると、受信した描画リストに基づいてキャラクタROM106から画像データを読み出し、その読み出した画像データを描画リストに基づく位置や表示方法で1フレーム分の画像を描画して、ビデオRAM107内の第1フレームバッファ107aおよび第2フレームバッファ107bのいずれか一方のフレームバッファに上記描画した画像を展開するとともに、他方のフレームバッファにおいて先に展開された1フレーム分の画像を図柄表示装置41へ出力することによって、図柄表示装置41に画像を表示させる。VDP105は、この1フレーム分の画像の描画処理と1フレーム分の画像の表示処理とを、図柄表示装置41における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、約20ミリ秒。以下、「20ミリ秒」と表現する)の中で並列処理する。
VDP105は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、表示制御装置100のMPU102に対して垂直同期割込信号(以下、「V割込信号」と呼ぶ)を送信する。MPU102は、このV割込信号を検出する度に、V割込処理を実行し、VDP105に対して、次の1フレーム分の画像の描画を指示する。この指示により、VDP105は、次の1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、先に描画によって展開された画像を図柄表示装置41に表示させる表示処理を実行する。
このように、表示制御装置100のMPU102は、VDP105からのV割込信号に伴ってV割込処理を実行し、VDP105に対して描画指示を行うので、VDP105は、画像の描画処理および表示処理間隔(20ミリ秒)毎に、画像の描画指示をMPU102より受け取ることができる。よって、VDP105では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ107a,107bに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
上記のようにして、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から各種演出に対応するコマンド(演出コマンド)を受信した後、音声発光制御装置90とは独立して、演出コマンドに対応する識別情報としての画像を図柄表示装置41に表示することが可能となる。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
本実施形態のパチンコ機10では、音声発光制御装置90から各種演出に対応するコマンド(演出コマンド)を受信した表示制御装置100が、図柄表示装置41の表示面41aに、変動・停止する図柄列Z1~Z3と、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出と、図柄列Z1~Z3の背面側(後ろ側)にあらわれる背景画像とをそれぞれ必要に応じて表示する処理を行っている。
図柄列Z1~Z3は、図539を用いて先に説明したものである。具体的には、図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選または小当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりAである場合には、7を除いた奇数図柄並び(111、333、または555)が有効ラインL1上に形成される。例えば、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりBである場合には、8を除いた偶数図柄並び(222、444、666)が有効ラインL1上に形成される。第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で大当たりまたは小当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が15R大当たりAである場合には、7図柄並び(777)が有効ラインL1上に形成される。第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で小当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が15R大当たりAである場合には、8図柄並び(888)が有効ラインL1上に形成される。なお、これは一例であり、他の同一図柄の並び(組み合せ)としてもよい。さらに、同一図柄の並びに換えて、他の特定の規則(例えば、連番)に則った図柄の組み合わせとしてもよい。
次に、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、リーチの種別として、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとが用意されている。
本実施形態では、ノーマルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴わないリーチである。3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生し、3つ目の図柄がそれまでよりもスピードを落として変動し、3つ目の図柄が停止する直前ではさらにスピードが落ちる。この結果、そのまま停止して大当たりになるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。ノーマルリーチの演出中にスーパーリーチやスペシャルリーチに変化したり、図柄が揃わない外れの状態でいったん停止した後に再始動し、リーチに再度、突入することもある。
スーパーリーチまたはスペシャルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴うリーチである。スーパーリーチまたはスペシャルリーチの際には、ノーマルリーチと同様に、3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生してから、画面演出が変わる。このときの画面演出は、予め用意された戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される。詳しくは、上記主人公としての戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決する戦闘演出(以下、バトル演出とも呼ぶ)と、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかを告知する結果告知演出とによって、画面演出は構成される。戦士キャラクターとは、戦闘を行うことのできるキャラクターである。キャラクターとは、小説、漫画、ゲームなどの作品に登場する人物や動物などのことである。なお、キャラクターは、生物のみならず無機物(ロボットや、自動車、戦艦等)までも含むものとしてもよい。さらに、キャラクターは、主体的思考に基づいて行動していると判断されればよく、擬人化を用いることにより概念的なもの(国家、都道府県、地域、領土、藩)なども含むものとしてもよい。
バトル演出は、遊技者に有利な結果(例えば、当たり抽選において大当たりに当選)と不利な結果(例えば、当たり抽選において外れ)のうちのいずれの結果となるかを遊技者に対して告知する前の演出であり、有利、不利のいずれの結果となるかを遊技者に対して示唆する演出(示唆演出)である。結果告知演出は、遊技者に有利な結果と不利な結果のうちのいずれの結果となったかを、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかによって告知する演出である。結果告知演出の終了後に、各図柄列Z1~Z3が停止した図柄の並びが表示される。
上記スペシャルリーチまたはスーパーリーチの際に実行される画面演出は、先に説明した動画像を表示するものであるが、当該動画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させるように構成してもよい。
背景画像について、次に説明する。背景画像は、図柄列Z1~Z3の特定の変動表示中(例えばスーパーリーチ演出やスペシャルリーチ演出等に係る変動表示中)にあらわれ得る変動背景と、図柄列Z1~Z3の変動表示中だけでなく変動停止後にもあらわれ得る状態背景とに分類される。
変動背景は、具体的には、例えば、2つが同じ図柄で停止したリーチ状態から切り替わった上記スーパーリーチ演出やスペシャルリーチ演出等の全画面動画演出として図柄列Z1~Z3の背面側(かつ上記状態背景よりも前面のレイヤー)にあらわれ得る特有の背景演出である。
状態背景は、遊技状態に対応した特有の背景演出であり、変動表示中及び変動停止後の図柄列Z1~Z3の背面側(後ろ側)にあらわれる。本実施形態のパチンコ機10では、複数の演出モードが用意されており、各演出モードに対応した状態背景として、先に説明した戦士キャラクターが登場するストーリー性のある動画像が用意されている。本実施形態のパチンコ機10は、遊技状態が遷移するに伴って、演出モードが切り替わるように構成されている。具体的には、サポートモードが低頻度サポートモードである低サポ状態(通常状態とも呼ぶ)では、通常時演出モードが設定され、例えば、先に説明した戦士キャラクターとしての美少女キャラクターがゆっくりと歩く様子が示される状態背景が図柄表示装置41に表示される。サポートモードが低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行して遊技状態が高サポ状態に切り替わった場合には、ラッシュ時演出モードが設定され、例えば、美少女キャラクターが全速力で走る様子が示される状態背景が図柄表示装置41に表示される。なお、通常時演出モードで表示される状態背景は、特図1当たり抽選に基づく変動表示が実行され得る状態を識別可能な背景画像である。ラッシュ時演出モードにおいて表示される状態背景は、特図2当たり抽選に基づく変動表示が実行され得る状態を識別可能な識別情報として機能する高サポ状態中の状態背景である。
また、高サポ状態の終了時には、ラッシュ時演出モードによる状態背景の表示が停止され、引き続き、ラッシュ時演出モードによる状態背景とは相違する状態背景が表示される。当該状態背景としては、先に説明した通常状態時の状態背景、具体的には、例えば、戦士キャラクターとしての美少女キャラクターがゆっくりと歩く様子が示される状態背景であってもよいし、当該通常状態時の状態背景とは異なる固有の状態背景であってもよい。当該固有の状態背景としては、例えば、戦士キャラクターとしての美少女キャラクターが膝をついて落胆した状態から立ち上がる復活の様子が示される動画像であってもよい。当該固有の状態背景は、高サポ状態の終了時に特2残保留がある場合に選択され得る構成としてもよいし、保留の有無にかかわらず選択されてもよい。なお、本実施形態のパチンコ機10では、当該固有の状態背景は、当該特2残保留に係る変動表示が終了するまで継続して表示される構成とした。このため、高サポ状態の終了時に特2残保留がある場合に実行される特2残保留に基づく変動表示は、高サポ状態の終了時に表示された固有の状態背景の下で表示されることになる。
上記の各種背景画像は、最初から最後まで途切れることなく継続して表示される構成としてもよいし、途中で表示が一時的に中断し、その後に表示が復帰する構成としてもよい。例えば、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となる変動において、変動表示中の図柄列Z1~Z3の背面側(後ろ側)に状態背景が表示される場合を考えて見る。この場合には、大当たり当選に係る遊技回において、状態背景を変動開始時から変動停止時まで途中で中断することなく継続して表示する構成であってもよいし、変動開始時から変動停止時までの途中で、例えばスーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の変動背景等が差し込まれることにより、状態背景の表示が一時的に中断し、その後に状態背景の表示が復帰する構成としてもよい。当たり抽選の当否結果が外れである場合にも、同様に、変動開始時から変動停止時までの途中で、例えばスーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の変動背景等が差し込まれることにより、状態背景の表示が一時的に中断し、その後に状態背景の表示が復帰する構成としてもよい。要は、変動停止後に状態背景の表示が復帰する構成であれば、変動開始時から変動停止時までの間で表示が途切れる構成であってもよい。
上記の各種背景画像は、先に説明した動画像を表示するものであるが、当該動画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させるように構成してもよい。
また、本実施形態のパチンコ機10では、表示制御装置100が、図柄表示装置41の表示面41aに、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の画面演出と、当該画面演出の背面側(後ろ側)にあらわれる、当該画面演出に対応した大当たり遊技中の背景画像と、をそれぞれ必要に応じて表示する処理を行っている。
《11-4》外部端子板の構成:
図547は、外部端子板95及びデータ表示器9を示すブロック図である。外部端子板95には、一の入力側コネクタ95aと複数の出力側コネクタ95bが設けられている。外部端子板95は、主制御装置60が出力する信号(外端出力用信号)を入力側コネクタ95aを介して受信し、受信した信号に基づいて、各種の信号を各出力側コネクタ95bからデータ表示器9や遊技ホール側の管理制御装置(図示せず)に対して出力する。
外部端子板95には、外部出力用の複数のチャネル(CN)が設けられている。各チャネル(CN)に対応する各出力側コネクタ95bと、データ表示器9が備える各入力側コネクタ9aとはケーブル96によって接続されている。そして、各出力側コネクタ95bからはそれぞれ一つの信号が外部に出力されるようになっている。
外部端子板95では、CN1に対応する出力側コネクタ95bから大当たり信号1が出力され、CN2に対応する出力側コネクタ95bから大当たり信号2が出力され、CN3に対応する出力側コネクタ95bから図柄確定信号が出力され、CN4に対応する出力側コネクタ95bから第1始動口入球信号が出力され、CN5に対応する出力側コネクタ95bから第2始動口入球信号が出力される。
大当たり信号1は、識別情報として機能する信号であり、大当たり遊技状態中であることを示す。外部端子板95は、大当たりに基づく開閉実行モードの開始時に大当たり信号1の出力(一定電圧の出力)を開始し、当該開閉実行モードの終了時に大当たり信号1の出力を停止する。
大当たり信号2は、識別情報として機能する信号であり、大当たり遊技状態中、または時短遊技状態(高サポ状態とも呼ぶ)中であることを示す。
具体的には、外部端子板95は、大当たり遊技状態中であることを示す信号として、大当たりに基づく開閉実行モードの開始時に大当たり信号2の出力(一定電圧の出力)を開始し、当該開閉実行モードの終了時に大当たり信号2の出力を停止する。
また、外部端子板95は、時短遊技状態(高サポ状態)中であることを示す信号として、サポートモードが低頻度サポートモードから高頻度サポートモードへ移行した時に大当たり信号2の出力(一定電圧の出力)を開始し、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行した時に大当たり信号2の出力を停止する。サポートモードが低頻度サポートモードから高頻度サポートモードへ移行する時としては、当たり抽選で大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりAまたは15R大当たりAである場合に実行される大当たりに基づく開閉実行モードの終了時が該当する。サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する時としては、i)高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達した遊技回の変動停止時(すなわち停止表示の開始時)、または、ii)大当たりに基づく開閉実行モードの開始時または小当たりに基づく開閉実行モードの開始時が該当する。
図柄確定信号は、識別情報として機能する信号であり、変動表示されていた特別図柄(特図1または特図2)が停止表示されたことを示す。本実施形態では、変動表示が終了して停止表示となったときに出力が開始され、所定時間(例えば、0.1秒間)経過後に、出力を停止する。
第1始動口入球信号は、識別情報として機能する信号であり、第1始動口33に遊技球が入球したことを示す。外部端子板95は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として第1始動口入球信号を出力する。
第2始動口入球信号は、識別情報として機能する信号であり、第2始動口34に遊技球が入球したことを示す。外部端子板95は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2始動口入球信号を出力する。
また、外部端子板95は、これらの信号の他にも、識別情報として機能する、例えば、所定数(例えば10球)の賞球が払い出されたことを示す賞球信号や、普通電動役物や特別電動役物の未作動時にこれらの電動役物に係る入球口に入球があったことを示すセキュリティ信号等を、各チャネルから出力できるようになっている。
なお、外部端子板95に対して主制御装置60が出力する信号(外端出力用信号)は、複数ビットの情報量をもつシリアルデータである。このシリアルデータが、図示しないS/P変換回路(シリアル/パラレル変換回路)によってパラレルデータに変換されて、外部端子板95の入力側コネクタ95aに入力される。シリアルデータは、例えば1ビット目が大当たり信号1に対応しており(1ビット目が「1」であれば大当たり信号1を出力し、「0」であれば大当たり信号1を出力しない)、2ビット目が大当たり信号2に対応している(2ビット目が「1」であれば大当たり信号2を出力し、「0」であれば大当たり信号2を出力しない)といった形態のデータである。よって、このようなシリアルデータがパラレルデータに変換されて外部端子板95に入力されると、各CNに対応して設けられているフォトリレー等の信号伝達素子は、それぞれの入力信号に応じて導通/非導通を切り変える。その結果、フォトリレーが導通状態となったチャネルからは通常のレベル信号の形態で各種の信号が出力されることとなる。
《11-5》データ表示器の構成:
図547に示すように、データ表示器9は、外部端子板95が出力する各種の信号を受信する。データ表示器9は、データ表示制御装置97と、データ表示装置98とを備え、接続されているパチンコ機10の動作状況に関する表示や、セキュリティに関する表示等を行う。データ表示装置98は、液晶ディスプレイを備えている。データ表示装置98は、データ表示制御装置97によって表示内容が制御される。なお、データ表示装置98は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図548は、データ表示器9が備えるデータ表示装置98の表示面99を示す説明図である。図示するように、表示面99には、スタート回数表示部99a、大当たり回数表示部99b、大当たり履歴表示部99c等を備える。
スタート回数表示部99aには、前回の大当たり遊技状態の終了後に図柄の変動がスタートして当該図柄の変動が停止して確定した回数(以下、スタート回数とも呼ぶ)が表示される。具体的には、データ表示制御装置97は、朝一番の電源立ち上げ時、または大当たり信号1の受信から非受信への切り変わり(OFFエッジ)を起点として、図柄確定信号の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)に基づいて図柄変動の回数をカウントし、そのカウント値をデータ表示装置98が備える表示面99のスタート回数表示部99aに表示する。また、データ表示制御装置97は、大当たり信号1の受信から非受信への切り変わり(OFFエッジ)を起点として、図柄確定信号の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)に基づいて図柄変動の回数をカウントし、そのカウント値をデータ表示装置98が備える表示面99のスタート回数表示部99aに表示する。
大当たり回数表示部99bには、本日の大当たり当選の回数が表示される。具体的には、データ表示制御装置97は、大当たり信号1の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)に基づいて大当たり回数をカウントし、そのカウント値をデータ表示装置98が備える表示面99の大当たり回数表示部99bに表示する。
大当たり履歴表示部99cには、初当たりまでに要したスタート回数が棒グラフによって表示される。また、棒グラフの下方には連荘(連チャン)数が表示される。棒グラフの一目盛りは100回である。連荘数は、初当たりからの連続して大当たり当選する回数である。ここで、「大当たり当選」とは、当たり抽選において大当たり当選する場合はもとより、当たり抽選において小当たりに当選して、その後にV入賞大当たりに当選する場合も含む。「連続して大当たり当選」とは、高頻度サポートモードが開始されてから低頻度サポートモードに移行するまでの間(以下、ラッシュ中とも呼ぶ)の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選することである。「初当たり」とは、高サポ状態ではない通常状態での大当たり当選(小当たり当選して、その後にV入賞大当たりに当選する場合も含む)のことである。棒グラフは、右側から左側に進むにつれて新しくなっている。
図548に例示した大当たり履歴表示部99cの内容によれば、最も右側の5回前の初当たりについての棒グラフは6目盛りであることから、5回前の初当たりには500~599回の図柄変動を要したことがわかる。そして、当該棒グラフの下の数字は6であることから、5回前の初当たりから6連荘したことがわかる。また、4回前の初当たりについての棒グラフは2目盛りであることから、4回前の初当たりには100~199回の図柄変動を要したことがわかる。そして、当該棒グラフの下の数字は1であることから、4回前の初当たりは連荘せずに単発であったことがわかる。3回前の初当たりについての棒グラフは3目盛りであることから、3回前の初当たりには200~299回の図柄変動を要したことがわかる。そして、当該棒グラフの下の数字は4であることから、3回前の初当たりから4連荘したことがわかる。2回前の初当たりについての棒グラフは5目盛りであることから、2回前の初当たりには400~499回の図柄変動を要したことがわかる。そして、当該棒グラフの下の数字は3であることから、2回前の初当たりから3連荘したことがわかる。最も左側の1回前の初当たりについての棒グラフは5目盛りであることから、1回前の初当たりには400~499回の図柄変動を要したことがわかる。そして、当該棒グラフの下の数字は1であることから、1回前の初当たりは連荘せずに単発であったことがわかる。
具体的には、データ表示制御装置97は、大当たり信号2が非受信の状態から最初に大当たり信号1が受信状態となった場合に、当該大当たり信号1の受信から非受信への切り変わり(OFFエッジ)を起点として、図柄確定信号の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)に基づいて図柄変動の回数をカウントし、そのカウント値に基づいて棒グラフをデータ表示装置98が備える表示面99の大当たり履歴表示部99cに表示する。大当たり信号1の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)を終点とし、棒グラフを完成する。
また、データ表示制御装置97は、大当たり信号2の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)を起点として、大当たり信号1の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)に基づいて大当たり回数をカウントし、大当たり信号2の受信から非受信への切り変わり(OFFエッジ)である終点までのそのカウント値に値1を加算した値を連荘数として、データ表示装置98が備える表示面99の大当たり履歴表示部99cに表示する。カウント値に値1を加算したのは、大当たり信号2の出力が開始された契機となった大当たり当選を連荘の1回目と数えるためである。
データ表示器9は、特定情報として機能する図柄確定信号や、特定情報として機能する大当たり信号1、大当たり信号2以外にも、特定情報として機能する第1始動口入球信号、第2始動口入球信号、賞球信号灯を受信して、接続されているパチンコ機10の動作状況に関する表示を行い、また、セキュリティ信号を受信して、セキュリティに関する表示等を行う。
《11-6》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について、図544、図549~図556を用いて説明する。
《11-6-1》サポートモードの高低の移行:
サポートモードの高低が移行する場合について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10において、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりAである場合には、開閉実行モードの終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに移行する(図544(a)参照)。一方、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選で大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりBである場合には、サポートモードは低頻度サポートモードを継続し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない(図544(a)参照)。
また、本実施形態のパチンコ機10において、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選で大当たりに当選した場合、または、当該特図2当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選した場合には、開閉実行モードの終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに移行する(図544(b)参照)。なお、本実施形態では、特図2当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球しなかった場合には、サポートモードは低頻度サポートモードを継続し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない。
サポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が規定回数に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、規定回数は例えば20回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、規定回数である20回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が規定回数である20回に達した場合に、当該遊技回の変動停止時(すなわち、変動表示が開始されてから当該変動表示が終了して停止表示に切り替わった時)に、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、規定回数は、上記の20回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、普通電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、右打ちを行い、普通電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行なう。
《11-6-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、サポートモードの高低による高サポ状態と低サポ状態を取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉動作を実行する開閉実行モード(以下、「小当たりに基づく開閉実行モード」とも呼ぶ)と、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作する開閉実行モード(以下、「大当たりに基づく開閉実行モード」とも呼ぶ)とを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。なお、大当たりに基づく開閉実行モードとしては、当たり抽選で大当たり当選したことに基づく開閉実行モードと、当たり抽選で小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによってV入賞大当たりに当選したことに基づく開閉実行モード(V入賞大当たりに基づく開閉実行モード)との双方が該当する。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の記憶部として機能する各種フラグ記憶エリア64gに、サポートモードを特定する高頻度サポートモードフラグが記憶される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低サポ状態および高サポ状態のそれぞれは、高頻度サポートモードフラグによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高頻度サポートモードフラグが切り替わることによって、低サポ状態(以下、通常状態とも呼ぶ)と高サポ状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
図549は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は、サポートモードが低頻度サポートモードである低サポ状態(通常状態とも呼ぶ)H1である。低サポ状態H1では、推奨される発射態様が左打ちであり、遊技者は左打ちで遊技を行なうことによって遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1入球部としての第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別乱数情報についての当たり抽選(特図1当たり抽選)がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「左打ち中」と記した破線の矩形H1a内に記載した内容が、ここまでの左打ちによる遊技の態様に該当する。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H1b内に記載した内容については後述する。
低サポ状態H1で実行される遊技回は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行されるものである。低サポ状態H1で実行された遊技回における特図1当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低サポ状態H1が継続され、遊技者は第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aで実行された遊技回における特図1当たり抽選において大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりBである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として大当たりに基づく開閉実行モードが実行される。すなわち、低サポ状態H1から大当たりに基づく開閉実行モードH2に移行する。
パチンコ機10は、大当たりに基づく開閉実行モードH2において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。大当たりに基づく開閉実行モードH2において発生するラウンド遊技の回数は8ラウンドである。
大当たりに基づく開閉実行モードH2が終了すると、低サポ状態H1に移行する。すなわち、サポートモードとして低頻度サポートモードを継続する。なお、低サポ状態H1から移行した大当たりに基づく開閉実行モードH2では、サポートモードが低頻度サポートモードであることから第2始動口34へ遊技球が入球することがほとんどないことから、大当たりに基づく開閉実行モードH2が終了すると、低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bには移行せずに、低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aに移行する。
一方、低サポ状態H1において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりAである場合にも、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として大当たりに基づく開閉実行モードが実行される。すなわち、低サポ状態H1から大当たりに基づく開閉実行モードH3に移行する。
パチンコ機10は、大当たりに基づく開閉実行モードH3において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して、右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は、これらの示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて賞球を得る。8R大当たりAに当選したことを契機として大当たりに基づく開閉実行モードH3に移行した場合において発生するラウンド遊技の回数は8回(8ラウンド)である。
大当たりに基づく開閉実行モードH3が終了すると、高サポ状態H4に移行する。すなわち、サポートモードは高頻度サポートモード(規定回数である20回限定)となる。
高サポ状態H4では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。高サポ状態H4では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2入球部としての第2始動口34へ遊技球を入球させる。高サポ状態H4ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、高サポ状態H4では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別乱数情報についての当たり抽選(特図2当たり抽選)がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、高サポ状態H4では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34に遊技球が容易に入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
高サポ状態H4で第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合には、振り分けられた当たり種別が15R大当たりAに限られる(図544(b)の特図2大当たり用の振分テーブルを参照)ことから、高サポ状態H4から大当たりに基づく開閉実行モードH3に移行される。15R大当たりAに当選したことを契機として大当たりに基づく開閉実行モードH3に移行した場合において発生するラウンド遊技の回数は15回(15ラウンド)である。
高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選において小当たりに当選した場合には、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57aを開閉動作する開閉実行モード(小当たりに基づく開閉実行モード)H5に移行する。
小当たりに基づく開閉実行モードH5では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちで遊技を行うことによってV入賞口59に遊技球を入球させることを推奨するV狙い報知演出を実行する。小当たりに基づく開閉実行モードH5では、遊技者は、当該V狙い報知演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、V入賞口59へ遊技球を入球させる。なお、小当たりに基づく開閉実行モードH5において小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開放状態となる回数は1回(1ラウンド)である。
小当たりに基づく開閉実行モードH5において、右打ちで遊技がなされることで、小当たりに基づく開閉実行モードH5の作動により開放された大入賞口57aに遊技球が入球して大入賞口57aの内部に設けられたV入賞口59に遊技球が入球した場合、V入賞大当たりに当選となり、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作する大当たりに基づく開閉実行モードH3に移行する。なお、小当たりに基づく開閉実行モードH5の作動により開放された大入賞口57aに遊技球が入球することによって、予め定められた賞球数の遊技球を賞球として得ることができる。
一方、小当たりに基づく開閉実行モードH5において、小当たり当選後、所定期間(例えば6秒)の間に、V入賞口59に遊技球が入球しなかった場合には、V入賞大当たりに当選せずに、大当たりに基づく開閉実行モードH3が実行されない。この結果、V入賞口59に遊技球が入球しなかった場合には、高サポ状態H4に戻る。
高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、高サポ状態H4が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードの遊技状態は、規定回数である20回の遊技回まで継続する。
高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずに、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数が規定回数である20回に達した場合に、当該遊技回の変動停止時に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行する。
本実施形態では、上述したように、8R大当たりAまたは15R大当たりAに基づく開閉実行モードの終了後にサポートモードを高頻度サポートモードに規定回数だけ維持し、規定回数の終了時に制御モードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える処理を実行するが、この一連の処理が制御モード切替処理として機能する。
本実施形態では、先に説明したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球は、それぞれ最大4個まで保留され、その上で、取得情報記憶部としての保留情報記憶エリア64b(図541)の第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている保留情報についての当たり抽選が優先的に実行される構成とした。このために、低サポ状態H1では、高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行した直後において、第2保留エリアRbに保留情報が残っている場合に、この残った保留情報(以下、特2残保留と呼ぶ)による当たり抽選が優先的になされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H1b内に記載した内容が、当該特2残保留による遊技の態様に該当する。すなわち、高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留消化中の態様H1bに移行することになる。なお、高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行した直後において、特2残保留がない場合には、左打ち中の態様H1aに移行する。
低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bでは、特2残保留による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。なお、特2残保留による当たり抽選は、図542(b)に示す特図2当たり抽選用の当否テーブルが用いられることから、大当たりはもとより小当たりに当選することもある。
特2残保留消化中の態様H6aは、特2残保留の個数に対応した回数(最大4回)の遊技回まで継続するが、この回数に達する以前の遊技回における当たり抽選において小当たりに当選した場合には、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57aを開閉動作する開閉実行モード(小当たりに基づく開閉実行モード)H5に移行する。
《11-6-3》継続率について:
以上のような遊技の流れを持つ本実施形態のパチンコ機10において、低サポ状態H1で当たり抽選において大当たり当選し、8R大当たりAに振り分けられたことによって高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選(小当たり当選して、その後にV入賞大当たりに当選する場合も含む)する確率(以下、「継続率」と呼ぶ)について、次に説明する。
上記継続率は、次の手順によって求めることができる。まず、高サポ状態H4において実行される特図2当たり抽選において、大当たりにも小当たりにも当選しない確率Aを、図542(b)に示した特図2当たり抽選用の当否テーブルから求める。当該確率Aは、(3980-310)/3980と求まる。
次いで、確率Aから規定回数(20回)内の遊技回の全てにおいて特図2当たり抽選で大当たりにも小当たりにも当選しない確率Bを求める。具体的には、次式(1)に従って確率Bを計算する。
B={(3980-310)/3980}^20 ...(1)
ただし、「^」はべき算をあらわす演算子である。
次いで、確率Bを1から減算することによって継続率を計算する。まとめると、次式(2)に従って継続率を計算することができる。
継続率=1-{(3980-310)/3980}^20 ...(2)
式(2)を計算すると、継続率は、約80%となる。
なお、式(2)に従って求められた継続率は、高サポ状態H4の終了時において特2残保留がない場合のものである。実際には、高サポ状態H4の終了時に特2残保留がある場合が多く、この場合には、式(2)に従って求められた値よりも継続率は高いものとなる。特2残保留の個数が最大の4個であるとした場合には、継続率は次式(3)に従って計算することができる。
継続率=1-{(3980-310)/3980}^24 ...(3)
式(3)を計算すると、継続率は、約86%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、約80%~約86%という高い継続率を実現することができる。
ここで、従来の遊技機における課題について説明し、本実施形態のパチンコ機10が当該課題をどのように解決したかについて詳細に説明する。
従来の遊技機において、遊技性の向上を目的として、所定の始動口への入賞確率を変化可能な補助部材を備えたものが知られている。補助部材は、遊技における所定の条件の成立に基づいて所定の始動口への入賞確率が高くなるように制御されることで、所定の始動口への入賞が容易となる入賞容易制御モードに移行する。入賞容易制御モードへの移行後、所定の始動口への遊技球の入賞に基づく変動が所定回数行われた場合等の終了条件の成立時に、入賞容易制御モードを終了する。
入賞容易制御モードの期間中はホールコンピュータ等に対して、当該期間に該当する状態を識別するための信号を出力することで、ホール設備による演出やデータの表示を行っている。
しかしながら、従来の遊技機においては、入賞容易制御モードの期間の終了時点における補助部材に基づく始動保留に対しては何らの対策も取られておらず、各種遊技状態の識別性能に対して、より好適な機能が求められている。
本遊技機は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、遊技状態に対する識別性能を向上させることで、遊技の興趣向上を図ること目的としている。具体的には、本遊技機は、次の通りの課題を解決する。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、データ表示装置98が備える表示面99の大当たり履歴表示部99cに連荘数が表示されている。本実施形態のパチンコ機10では、上述したように、約80%~約86%という高い継続率を実現していることから、連荘が比較的容易に続き、連荘数が大きくなることが期待できる。遊技者にとって、連荘が途切れることなく大当たり当選が続き連荘数が大きくなることは大きな喜びであり、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
しかしながら、従来のパチンコ機の構成では、大当たり当選して開閉実行モードの終了後に移行した高サポ状態H4において取得した特別乱数情報についての当たり抽選において大当たり当選したにもかかわらず、データ表示器9において当該高サポ状態H4に係る連荘として当該大当たり当選が数えられない虞があった。具体的には、次の通りである。
高サポ状態H4が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達し、高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行した直後において、特2残保留がある場合を考えて見る。この場合に、規定回数に到達した遊技回の変動停止時に大当たり信号2の出力が停止してしまうことから、データ表示器9において連荘数のカウントが停止してしまう。このために、高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行した直後において、特2残保留が残り、当該特2残保留による当たり抽選において大当たり当選(小当たりに当選してV入賞大当たりに当選した場合も含む)した場合に、当該大当たり当選は、データ表示器9において、直前の高サポ状態H4における連荘数にカウントされることなく、初回の大当たり当選であると認定されることになる。この結果、従来のパチンコ機の構成では、時短遊技に基づく特2変動による大当たり当選であるにもかかわらずデータ表示器9において連荘数の表示を適切に行なうことができずに、遊技者に不快感を与えてしまうという課題があった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、特別な構成を有することで、大当たり当選して開閉実行モードの終了後に移行した高サポ状態H4において取得した特2残保留についての当たり抽選において大当たり当選した場合に、当該高サポ状態H4に係る連荘として当該大当たり当選をカウントできる構成とすることによって、データ表示器9において連荘数の表示を適切に行なうことを可能とし、遊技者に不快感を与えてしまうことを防止できるようにした。以下、本実施形態の構成について詳細に説明する。
《11-6-4》タイムチャート:
図550は、本実施形態のパチンコ機10において高サポ状態時に大当たり当選した場合の処理の一例を説明するためのタイムチャートである。図中には、上段から下段に向かって、図柄変動の表示態様、サポートモード、大当たり信号1、大当たり信号2が時間経過とともにどのように変化するかを示した。
図柄変動の表示態様は、以下の(i)~(iii)の表示態様を取り得る。
(i)遊技回における変動中:第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから当該変動表示が停止して停止表示となるまでの表示態様
(ii)遊技回における確定中:第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの停止表示が開始されてから当該停止表示が終了するまでの表示態様
(iii)非遊技回:第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの停止表示が終了してから次の変動表示が開始されるまでの表示態様
サポートモードは、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとを取り得る。大当たり信号1は出力と停止とを取り得る。大当たり信号2は出力と停止とを取り得る。
低サポ状態H1において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりAである場合に、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を実行する開閉実行モード(大当たりに基づく開閉実行モード)の終了時に、サポートモードを低頻度サポートモードから高頻度サポートモード(規定回数である20回限定)に移行する(時刻t1)。なお、図中の[ ]内に示した数字(例えば[1]、[12])は、高頻度サポートモードが開始されてから(高サポ状態が開始されてから)の遊技回の実行回数を示す。
大当たり信号1は、時刻t1(開閉実行モードの終了時)まで出力されて、時刻t1で停止する。特別遊技情報としての大当たり信号1を出力する処理が、特別遊技情報出力処理として機能する。
一方、時刻t1において、大当たり信号2の出力を開始する。すなわち、高サポ状態が開始された時刻t1において、識別情報としての大当たり信号2の出力を開始する。識別情報としての大当たり信号2を継続して出力する処理が、識別情報出力処理として機能する。
図550には、高頻度サポートモードが開始されてから規定回数以内の遊技回(図示の例は12回目の遊技回)で当たり抽選において大当たり当選した場合を示している。大当たり当選した12回目に実行される遊技回における確定中が終了した(確定時間が経過した)タイミングで、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を実行する開閉実行モード(大当たりに基づく開閉実行モード)を開始すると共に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する(時刻t2)。
また、時刻t2において、大当たり信号1の出力を開始する。すなわち、大当たりに基づく開閉実行モードの開始時である時刻t2において、大当たり信号1の出力を開始する。
一方、時刻t2において、大当たり信号2の出力を停止する。すなわち、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行した時刻t2において、識別情報としての大当たり信号2の出力を停止する。ただし、時刻t2において、高頻度サポートモードが開始されてから12回目に実行される遊技回で当たり抽選において大当たり当選したことによって実行される開閉実行モードが開始されることから、識別情報としての大当たり信号2の出力を再び開始する。このために、時刻t2において、識別情報としての大当たり信号2の出力は途切れることがない。
サポートモードが高頻度サポートモードである時刻t1から時刻t2までの期間において、識別情報としての大当たり信号2を継続して出力する処理が、識別情報出力処理として機能する。サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行した時に大当たり信号2の出力を停止する処理が、出力停止処理として機能する。
以上詳述したように、本実施形態のパチンコ機10では、図550に例示するように、高頻度サポートモードが開始されてから規定回数以内の遊技回(すなわち、高サポ状態時の遊技回)で当たり抽選において大当たり当選した場合に、大当たり信号2の出力が途切れることがない。このために、データ表示器9において、当該大当たり当選を高サポ状態中(ラッシュ中)の連荘数としてカウントすることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高サポ状態時の遊技回で当たり抽選において大当たり当選した場合に、連荘が途切れることなく大当たり当選が続くとデータ表示器9に認識させ表示させることができる。この結果、連荘が途切れることなく大当たり当選が続き連荘数が大きくなることは遊技者にとって大きな喜びであり、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図551は、本実施形態のパチンコ機10において高サポ状態時に小当たり当選してV入賞大当たりに当選した場合の処理の一例を説明するためのタイムチャートである。図中には、上段から下段に向かって、図柄変動の表示態様、サポートモード、大当たり信号1、大当たり信号2、比較例の大当たり信号2が時間経過とともにどのように変化するかを示した。
図551には、高頻度サポートモードが開始されてから規定回数以内の遊技回(図示の例は12回目の遊技回)で当たり抽選において小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによりV入賞大当たり当選した場合を示している。小当たり当選した12回目に実行される遊技回における確定中が終了した(確定時間が経過した)タイミングで、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉動作を実行する開閉実行モード(小当たりに基づく開閉実行モード)を開始すると共に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する(時刻t12)。
時刻t12において、大当たり信号2の出力を停止する。すなわち、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行した時刻t12において、大当たり信号2の出力を停止する。図551の最下段に比較例の大当たり信号2を示したが、この比較例も時刻t12において大当たり信号2の出力を停止する構成とした。この比較例の構成によれば、時刻t12からV入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たり当選する時(時刻t13)まで大当たり信号2の出力を停止し、V入賞大当たり当選した時刻t13において、大当たり信号2の出力を開始することになる。このために、比較例の構成によれば、時刻t12から時刻t13までの間で大当たり信号2の出力が途切れることとなり、データ表示器9において、当該V入賞大当たり当選を高サポ状態中(ラッシュ中)の連荘数としてカウントすることができなかった。この結果、比較例によれば、遊技者に不快感を与えてしまい、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまう虞があった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、さらに、
a)高サポ状態時において小当たり当選した場合に、小当たりに基づく開閉実行モードの開始時(時刻t12)に大当たり信号2の出力を開始し、
b)その後に、V入賞口59に遊技球が入球することによりV入賞大当たり当選した場合に、開閉実行モード(V入賞大当たりに基づく開閉実行モード)の開始時(時刻t13)に、大当たり信号1の出力を開始するとともに、大当たり信号2の出力を開始する
構成とした。
なお、b)の時刻t13における大当たり信号2の出力の開始は、時刻t12で既に大当たり信号2の出力が開始されていることから、大当たり信号2の出力を再び開始するものである。したがって、時刻t12から時刻t13までの期間において、大当たり信号2の出力は途切れることがない。
以上詳述したように、本実施形態のパチンコ機10では、図551に例示するように、高頻度サポートモードが開始されてから規定回数以内の遊技回(すなわち、高サポ状態時の遊技回)で当たり抽選において小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球することによりV入賞大当たり当選した場合に、小当たりに基づく開閉実行モードの開始時(時刻t12)からV入賞大当たりに基づく開閉実行モードの開始時(時刻t13)までの期間において大当たり信号2の出力が途切れることがない。このために、データ表示器9において、当該大当たり当選を高サポ状態中(ラッシュ中)の連荘数としてカウントすることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高サポ状態時の遊技回で当たり抽選において小当たりしV入賞大当たり当選となった場合に、連荘が途切れることなく大当たり当選が続くとデータ表示器9に認識させ表示させることができる。この結果、連荘が途切れることなく大当たり当選が続き連荘数が大きくなることは遊技者にとって大きな喜びであり、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図552は、本実施形態のパチンコ機10において高サポ状態時に小当たり当選してV入賞大当たりに当選しなかった場合の処理の一例を説明するためのタイムチャートである。図中には、上段から下段に向かって、図柄変動の表示態様、サポートモード、大当たり信号1、大当たり信号2が時間経過とともにどのように変化するかを示した。
図552には、高頻度サポートモードが開始されてから規定回数以内の遊技回(図示の例は12回目の遊技回)で当たり抽選において小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球せずにV入賞大当たり当選しなかった場合を示している。図551で示した場合と同様に、小当たり当選した12回目に実行される遊技回における確定中が終了した(確定時間が経過した)タイミングで、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉動作を実行する開閉実行モード(小当たりに基づく開閉実行モード)を開始すると共に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する(時刻t12)。
時刻t12において、大当たり信号2の出力を停止する。すなわち、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行した時刻t12において、大当たり信号2の出力を停止する。本実施形態のパチンコ機10では、さらに、図551で示した場合と同様に、高サポ状態時において小当たり当選した場合に、小当たりに基づく開閉実行モードの開始時(時刻t12)に大当たり信号2の出力を開始する。
図552の場合、その後に、小当たりに基づく開閉実行モードH5において小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開放状態となる1ラウンドの間に、V入賞口59に遊技球が入球せずにV入賞大当たり当選しないため、小当たりに基づく開閉実行モードH5の終了時である時刻t23において、大当たり信号2の出力を停止する。なお、時刻t23においては、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作する開閉実行モード(V入賞大当たりに基づく開閉実行モード)が実行されないことから、サポートモードは高頻度サポートモードに復帰する。
また、時刻t23において、高頻度サポートモードへの復帰に伴い、大当たり信号2の出力を再び開始する。したがって、時刻t12から時刻t23までの期間において、大当たり信号2の出力は途切れることがない。
以上詳述したように、本実施形態のパチンコ機10では、図552に例示するように、高頻度サポートモードが開始されてから規定回数以内(図示の例は12回目の遊技回)の遊技回で当たり抽選において小当たりに当選し、その後にV入賞口59に遊技球が入球せずにV入賞大当たり当選しなかった場合に、小当たりに基づく開閉実行モードの期間(時刻t12~時刻t23)において大当たり信号2の出力が途切れることがない。このために、12回目の遊技回で当選した小当たりはV入賞大当たり当選しなかったので、高サポ状態中(ラッシュ中)の連荘数としてカウントされないが、その後の規定回数以内の遊技回で当たり抽選において大当たり当選した場合(当該当たり抽選において小当たりしてV入賞大当たり当選した場合も含む)に、当該大当たり当選を高サポ状態中(ラッシュ中)の連荘数としてカウントすることが可能となる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高サポ状態時の遊技回で当たり抽選において小当たりに当選せずにV入賞大当たり当選とならずに、その後の規定回数以内の遊技回で大当たり当選した場合に、連荘が途切れることなく大当たり当選が続くとデータ表示器9に認識させ表示させることができる。この結果、連荘が途切れることなく大当たり当選が続き連荘数が大きくなることは遊技者にとって大きな喜びであり、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図553は、本実施形態のパチンコ機10において高サポ状態時の全ての遊技回で外れた場合(特2残保留なし)の処理の一例を説明するためのタイムチャートである。図中には、上段から下段に向かって、図柄変動の表示態様、サポートモード、大当たり信号1、大当たり信号2延長フラグ、大当たり信号2が時間経過とともにどのように変化するかを示した。大当たり信号2延長フラグは、高サポ状態H4の終了時に特2残保留がある場合に、大当たり信号2の出力期間を延長するためのフラグである。大当たり信号2延長フラグは、RAM64の各種フラグ記憶エリア64g(図540)に記憶される。
高サポ状態が継続する規定回数(本実施形態では20回)以内の遊技回の全てで当たり抽選の当否結果が外れとなった場合に、規定回数に到達した遊技回(20回目の遊技回)の変動表示が停止して停止表示となった時(すなわち、変動停止時)に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する(時刻t32)。
また、時刻t32において、大当たり信号2の出力を停止する。すなわち、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行した時刻t32において、大当たり信号2の出力を停止する。サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行した時刻t32、すなわち、高サポ状態の終了時に識別情報としての大当たり信号2の出力を停止する処理が、出力停止処理として機能する。
高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達して高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行した直後において、特2残保留がない場合には、大当たり信号2延長フラグは、OFFからONに切り替わることはない。このために、大当たり信号2の出力は時刻t32から延長されることはない。
時刻t32の経過後、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達した遊技回(20回目の遊技回)の確定中を経て当該遊技回を終了し、次いで、非遊技回の期間を経て、低サポ状態H1の左打ち中の態様H1a(図549)において左打ちにて遊技が再開される。この結果、時刻t33より、特図1の遊技回が始まる。
以上詳述したように、本実施形態のパチンコ機10では、図553に例示するように、高サポ状態時の全ての遊技回で外れた場合(特2残保留なし)に、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達した遊技回の変動停止時である、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行した時刻t32において、大当たり信号2の出力を停止する。このために、時刻t32以降の特図1の遊技回の当たり抽選において大当たり当選したとしても、当該大当たり当選を高サポ状態中(ラッシュ中)の連荘数としてカウントすることはない。当該ラッシュの状態は時刻t32において終了していることから、当該大当たり当選を当該ラッシュ中の連荘数とカウントしないことは正しいことである。このために、時刻t32以降の特図1の遊技回の当たり抽選において大当たり当選してラッシュ中の連荘数とカウントされなかったとしても、遊技者の遊技に対する興趣を低下させることもない。
図554は、本実施形態のパチンコ機10において高サポ状態終了時の特2残保留で大当たり当選した場合の処理の一例を説明するためのタイムチャートである。図中には、上段から下段に向かって、図柄変動の表示態様、サポートモード、大当たり信号1、大当たり信号2延長フラグ、大当たり信号2、比較例の大当たり信号2が時間経過とともにどのように変化するかを示した。図示の例は、高サポ状態終了時の特2残保留は3つあり、3つ目の特2残保留で大当たり当選した場合のものである。高サポ状態終了時の特2残保留の数は、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値(第2始動保留個数RbN)から判定できる。上段に示した図柄変動の表示態様は、特図2当たり抽選に基づく変動表示であり、特定変動表示として機能する。
高サポ状態が継続する規定回数(本実施形態では20回)以内の遊技回の全てで当たり抽選の当否結果が外れとなった場合に、規定回数に到達した遊技回(20回目の遊技回)の変動表示が停止して停止表示となった時(すなわち、変動停止時)に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する(時刻t42)。
高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達して高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行した直後において、特2残保留がある場合には、大当たり信号2延長フラグをOFFからONに切り替える(時刻t42)。
大当たり信号2延長フラグは、先に説明したように、高サポ状態H4の終了時に特2残保留がある場合に、大当たり信号2の出力期間を延長するためのフラグである。具体的には、大当たり信号2延長フラグは、a)高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達して高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行した直後において特2残保留がある場合に、当該規定回数(本実施形態では20回)に到達した遊技回の変動停止時にONに切り替わり、b)特2残保留の最後の1つに基づく遊技回の終了時(確定時間の終了時)、または、特2残保留で大当たり当選した場合または小当たりしてV入賞大当たり当選した場合に移行する第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を実行する開閉実行モードの開始時にOFFに切り替わる。なお、本実施形態では、詳しくは後述するが、高サポ状態H4の終了時に特2残保留がある場合に、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)を特2残保留個数記憶エリアに特2残保留個数XRbNとしてセットし、特2残保留個数XRbNの値を変動表示が実行開始される毎に1だけ減算し、特2残保留個数XRbNの値が1以上である場合に、大当たり信号2は継続して出力される構成とした。
ここで、大当たり信号2延長フラグを備えない構成を比較例として考えてみる。比較例の構成によれば、時刻t42において、大当たり信号2の出力を停止することになる。すなわち、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達した遊技回の変動停止時である、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行した時刻t42において、大当たり信号2の出力を停止する。大当たり信号2の出力停止の状態は、特2残保留で大当たり当選するまで継続する。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり信号2延長フラグを備え、大当たり信号2延長フラグがOFFからONに切り替わった場合に、特2残保留に対する変動の実行期間中は大当たり信号2の出力を延長する機能を備える構成とする。このために、本実施形態のパチンコ機10では、時刻t42において大当たり信号2延長フラグがOFFからONに切り替わることから、特2残保留がある場合、すなわち、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける特2残保留の数をセットした特2残保留個数XRbNが1以上である場合に、時刻t42以降も大当たり信号2の出力が延長されることになる。
時刻t42を経過後、特2残保留に基づく当たり抽選の当否結果が大当たり当選した場合に、大当たり当選した3つ目の特2残保留に基づく遊技回における確定中が終了した(確定時間が経過した)タイミングで、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を実行する開閉実行モードを開始すると共に、大当たり信号1の出力を開始する(時刻t43)。
さらに、時刻t43において、大当たり信号2延長フラグをOFFする。大当たり信号2延長フラグがOFFにされたことに基づいて、時刻t43において、大当たり信号2の出力を停止する。ただし、時刻t43において、開閉実行モードが開始されることから、大当たり信号2の出力を再び開始する。
すなわち、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達した遊技回の変動停止時(時刻t42)から、特2残保留に係る遊技回で当たり抽選において大当たり当選したことによって実行される開閉実行モードの開始時(時刻t43)までの期間において、大当たり信号2は途切れることなく継続的に出力されることになる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、上記時刻t42から時刻t43までの期間における大当たり信号2の出力の態様は、時刻t42までの大当たり信号2の出力の態様とは異なった態様となっている。具体的には、時刻t42までの大当たり信号2の出力の態様は一定電圧を継続して出力する通常のレベル信号の態様(以下、「通常出力態様」と呼ぶ)であったのに対して、時刻t42から時刻t43までの期間における大当たり信号2の出力の態様は短期間で繰り返し一定電圧の出力と出力停止とを切り替えて出力するパルス信号の態様(以下、「特別出力態様」と呼ぶ)とした。特別出力態様の大当たり信号2は、高サポ状態終了時の特2残保留に基づく変動表示が実行され得る状態を識別可能な特定情報として機能する。
データ表示器9は、受信した大当たり信号2について、通常出力態様と特別出力態様との両方を、大当たり信号2の出力があると判定でき、かつ、両方がいずれの態様であるかを区別できる場合は、2つを異なる状態として判別することができる。具体的には、データ表示器9は、大当たり信号2の受信から非受信への切り変わり(OFFエッジ)を検出してから、大当たり信号2の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)を検出するまでの期間が所定時間以下である場合に、大当たり信号2の出力が継続しているとみなし、かつ、当該期間が所定回数以上、繰り返される場合に、大当たり信号2の出力が特別出力態様であると判定する。この構成とした場合に、データ表示器9は、時刻t42から時刻t43までの期間において、大当たり信号2が通常出力態様から特別出力態様に変化して出力が継続していると判定することができる。また、データ表示器9は、大当たり信号2が特別出力態様で出力されている期間において、特別な演出を実行することも可能である。特別な演出としては、大当たり信号2の出力が通常出力態様から特別出力態様に切り替わったと判定した場合に(時刻t42の後に)、例えば、女性キャラクターが登場し、女性キャラクターが「まだまだ特2残保留によるチャンスが有るよ!」と叫ぶ画像(動画像)をデータ表示装置98に表示させる構成としてもよい。さらに、当該動画像に伴った音声をデータ表示器9が備えるスピーカーから出力させるように構成してもよい。
なお、データ表示器9は、受信した大当たり信号2について、通常出力態様と特別出力態様との両方を、大当たり信号2の出力があると判定できるが、両方がいずれの態様であるかを区別できない仕様である場合には、上述した特別な演出を行なうことはできないが、大当たり信号2の出力が延長されることによって、時刻t42から時刻t43までの期間において、大当たり信号2の出力が継続していると判定することができる。このために、この場合にも、特2残保留による当たり抽選において大当たり当選した場合に、当該大当たり当選は、直前の高サポ状態H4における連荘数にカウントされるべきものであると、データ表示器9に認識させ、表示させることができる。
また、データ表示器9は、大当たり信号1と大当たり信号2との出力態様に基づいて、高サポ状態終了時の特2残保留に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選したと判定した場合(小当たり当選して、その後にV入賞大当たり当選した場合を含む)に、特別な演出を実行することも可能である。この場合の特別な演出としては、大当たり信号2が特別出力態様で出力されている最中に、大当たり信号1の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)が検出された場合に(時刻t43の後に)、特定画像、例えば、女性キャラクターが登場し、女性キャラクターが「ぎりぎり連荘だよ、良かったね!」と叫ぶ画像(動画像)をデータ表示装置98に表示させる構成としてもよい。さらに、当該動画像に伴った音声をデータ表示器9が備えるスピーカーに出力させるように構成してもよい。なお、上記構成に換えて、パチンコ機10が、高サポ状態終了時の特2残保留に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選したと判定した場合(小当たり当選して、その後にV入賞大当たり当選した場合を含む)、すなわち、大当たり信号2の出力を特別出力態様から通常出力態様に移行するとともに、大当たり信号1を停止状態から出力を開始したタイミングで(時刻t43)、特定画像、例えば、女性キャラクターが登場し、女性キャラクターが「ぎりぎり連荘だよ、良かったね!」と叫ぶ画像(動画像)を表示させるための信号(特定画像表示指示信号)を、外部端子板95からデータ表示器9に出力する構成としてもよい。さらに、当該動画像に伴った特定音声をデータ表示器9が備えるスピーカーから出力させる信号を、外部端子板95からデータ表示器9に出力する構成としてもよい。これらの構成によれば、データ表示器9に多様な表示や多様な音声の出力を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
以上詳述したように、比較例の構成では、図554の最下段に例示するように、高サポ状態終了時の特2残保留で大当たり当選した場合に、高サポ状態の終了時にサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行した時(時刻t42)から、特2残保留に係る遊技回で当たり抽選において大当たり当選して開閉実行モードが開始される時(時刻t43)までの期間において、大当たり信号2の出力が停止する。データ表示制御装置97は、先に説明したように、大当たり信号2の出力が継続している期間における、大当たり信号1の非受信から受信への切り変わり(ONエッジ)に基づいてカウントされる大当たり回数に基づいて連荘数を計算している。このために、比較例の構成では、高サポ状態H4から低サポ状態H1に移行した直後において特2残保留が残り、当該特2残保留による当たり抽選において大当たり当選した場合に、当該大当たり当選は、一旦、大当たり信号2の出力が停止した後のものであることから、データ表示器9において、直前の高サポ状態H4における連荘数にカウントされることなく、初回の大当たり当選であると認定されることになる。この結果、比較例の構成では、データ表示器9において連荘数の表示を適切に行なうことができずに、遊技者に不快感を与えてしまうという課題があった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、図554に例示するように、高サポ状態終了時の特2残保留で大当たり当選した場合に、高サポ状態の終了時にサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行したとき(時刻t42)から、特2残保留に係る遊技回で当たり抽選において大当たり当選して開閉実行モードが開始される時(時刻t43)までの期間において、大当たり信号2が前述した特別出力態様で出力されることから、データ表示器9は、時刻t42までの期間に続いて時刻t42から時刻t43までの期間においても、大当たり信号2の出力が継続していると判定することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、特2残保留による当たり抽選において大当たり当選した場合に、当該大当たり当選は、直前の高サポ状態H4における連荘数にカウントされるべきものであると、データ表示器9に認識させ、表示させることができる。この結果、連荘が途切れることなく大当たり当選が続き連荘数が大きくなることは遊技者にとって大きな喜びであり、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、時刻t42から時刻t43までの期間において、大当たり信号2が特別出力態様で出力される構成としたことから、データ表示器9に対して、当該期間において先に説明したような特別な演出、すなわち、女性キャラクターが「まだまだ特2残保留によるチャンスが有るよ!」と叫ぶ動画像や、女性キャラクターが「ぎりぎり連荘だよ、良かったね!」と叫ぶ動画像をデータ表示装置98に表示させることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
図555は、本実施形態のパチンコ機10において高サポ状態終了時の特2残保留で小当たり当選した場合の処理の一例を説明するためのタイムチャートである。図中には、上段から下段に向かって、図柄変動の表示態様、サポートモード、大当たり信号1、大当たり信号2延長フラグ、大当たり信号2、比較例の大当たり信号2が時間経過とともにどのように変化するかを示した。図示の例は、高サポ状態終了時の特2残保留は3つあり、3つ目の特2残保留で小当たり当選した場合のものである。高サポ状態終了時の特2残保留の数は、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数XRbNから判定できる。なお、変形例として、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2始動保留個数RbNから、高サポ状態終了時の特2残保留の数を判定する構成としてもよい。
時刻t42の前後における図柄変動の表示態様、サポートモード、大当たり信号1、大当たり信号2延長フラグ、大当たり信号2、比較例の大当たり信号2の各変化は、図554に示した特2残保留で大当たり当選した場合と同一である。
時刻t42を経過後、時刻t53で特2残保留に基づく当たり抽選の当否結果が小当たり当選した場合に、小当たり当選した3つ目の特2残保留に係る遊技回における確定中が終了した(確定時間が経過した)タイミングで、第1特別電動役物である小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉動作を実行する小当たりに基づく開閉実行モードを開始する(時刻t53)。
時刻t53を経過後、V入賞口59に遊技球が入球することによりV入賞大当たり当選した場合に、第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を実行する開閉実行モード(V入賞大当たりに基づく開閉実行モード)を開始する(時刻t54)。
さらに、時刻t54において、大当たり信号1の出力を開始するとともに、大当たり信号2延長フラグをOFFする。大当たり信号2延長フラグがOFFにされたことに基づいて、時刻t54において、大当たり信号2の出力を停止する。ただし、時刻t54において、開閉実行モードが開始されることから、大当たり信号2の出力を再び開始する。
すなわち、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達した遊技回の変動停止時(時刻t42)から、特2残保留に係る遊技回で当たり抽選において小当たり当選してV入賞大当たり当選したことによって実行される開閉実行モードの開始時(時刻t54)までの期間において、大当たり信号2は継続して出力されることになる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、上記時刻t42から時刻t54までの期間における大当たり信号2の出力の態様は、特2残保留で大当たり当選した場合(図554)と同様に、時刻t42までの大当たり信号2の出力の態様とは異なった態様となっている。具体的には、時刻t42までの大当たり信号2の出力の態様は一定電圧を継続して出力する通常出力態様となっているのに対して、時刻t42から時刻t54までの期間における大当たり信号2の出力の態様は短期間で繰り返し一定電圧の出力と出力停止とを切り替えて出力する上述した特別出力態様となっている。
データ表示器9は、先に説明したように、受信した大当たり信号2について、通常出力態様と特別出力態様との両方を、大当たり信号2の出力があると判定でき、かつ、両方がいずれの態様であるかを区別できる構成である。この構成によって、データ表示器9は、時刻t42から時刻t54までの期間において、大当たり信号2が通常出力態様から特別出力態様に変化して出力が継続していると判定することができる。また、データ表示器9は、大当たり信号2が特別出力態様で出力されている期間において、特別な演出を実行することも可能である。特別な演出の例も、先に説明したとおりである。
以上詳述したように、本実施形態のパチンコ機10では、図555に例示するように、高サポ状態終了時の特2残保留で小当たり当選した場合に、高サポ状態の終了時にサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行したとき(時刻t42)から、特2残保留に係る遊技回で当たり抽選において小当たり当選してV入賞大当たり当選することによってV入賞大当たりに基づく開閉実行モードが開始される時(時刻t54)までの期間において、特定情報としての大当たり信号2が前述した特別出力態様で出力されることから、データ表示器9は、時刻t42までの期間に続いて時刻t42から時刻t54までの期間においても、大当たり信号2が継続して出力していると判定することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、特2残保留による当たり抽選において小当たり当選してV入賞大当たりに当選した場合に、当該大当たり当選(V入賞大当たり当選)は、直前の高サポ状態H4における連荘数にカウントされるべきものであると、データ表示器9に認識させ、表示させることができる。この結果、時短遊技に基づく特2変動による大当たり当選であるにもかかわらず連荘が途切れるということもなく大当たり当選が続き連荘数が大きくなることは遊技者にとって大きな喜びであり、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、時刻t42から時刻t54までの期間において、大当たり信号2が特別出力態様で出力される構成としたことから、データ表示器9に対して、当該期間において先に説明したような特別な演出、すなわち、女性キャラクターが「まだまだ特2残保留によるチャンスが有るよ!」と叫ぶ動画像や、女性キャラクターが「ぎりぎり連荘だよ、良かったね!」と叫ぶ動画像をデータ表示装置98に表示させることができる。さらに、当該動画像に伴った音声をデータ表示器9が備えるスピーカーに出力させるように構成してもよい。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
図556は、本実施形態のパチンコ機10において高サポ状態終了時の特2残保留に基づく全ての遊技回で外れた場合の処理の一例を説明するためのタイムチャートである。図中には、上段から下段に向かって、図柄変動の表示態様、サポートモード、大当たり信号1、大当たり信号2延長フラグ、大当たり信号2、比較例の大当たり信号2が時間経過とともにどのように変化するかを示した。図示の例は、高サポ状態終了時の特2残保留は3つあり、3つの特2残保留に基づく全ての遊技回で外れた場合のものである。高サポ状態終了時の特2残保留の数は、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値(第2始動保留個数RbN)から判定できる。
時刻t42の前後における図柄変動の表示態様、サポートモード、大当たり信号1、大当たり信号2延長フラグ、大当たり信号2、比較例の大当たり信号2の各変化は、図554に示した特2残保留で大当たり当選した場合と同一です。
時刻t42を経過後、特2残保留に基づく当たり抽選の当否結果が全て外れであった場合に、最後の1つである3つ目の特2残保留に基づく遊技回の終了時(確定時間の終了時)に、大当たり信号2延長フラグをOFFからONに切り替える(時刻t63)。
大当たり信号2延長フラグがOFFにされたことに基づいて、時刻t63において、大当たり信号2の出力を停止する。すなわち、大当たり信号2は、高サポ状態H4の終了時に残った特2残保留の数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に確定中が終了するまで(確定時間が終了するまで)継続して出力し、当該確定中が経過した時刻t63において、出力を停止する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、上記時刻t42から時刻t63までの期間における大当たり信号2の出力の態様は、特2残保留で大当たり当選した場合(図554)と同様に、時刻t42までの大当たり信号2の出力の態様とは異なった態様となっている。具体的には、時刻t42までの大当たり信号2の出力の態様は一定電圧を継続して出力する態様(以下、「通常出力態様」と呼ぶ)となっているのに対して、時刻t42から時刻t63までの期間における大当たり信号2の出力の態様は短期間で繰り返し一定電圧の出力と出力停止とを切り替えて出力する態様(以下、「特別出力態様」と呼ぶ)となっている。
データ表示器9は、先に説明したように、受信した大当たり信号2について、通常出力態様と特別出力態様との両方を、大当たり信号2の出力があると判定でき、かつ、両方がいずれの態様であるかを区別できる構成である。この構成によって、データ表示器9は、大当たり信号2が通常出力態様に続いて特別出力態様となった場合に、大当たり信号2が途切れることなく連続していると判定することができる。また、データ表示器9は、時刻t42から時刻t63までの期間において、大当たり信号2が通常出力態様から特別出力態様に変化して出力が継続していると判定することができる。大当たり信号2が特別出力態様で出力されている期間において、特別な演出を実行することも可能である。例えば、女性キャラクターが登場し、女性キャラクターが「まだまだ特2残保留によるチャンスが有るよ!」と叫ぶ動画像をデータ表示装置98に表示させる構成としてもよい。
時刻t63の経過後、非遊技回の期間を経て、低サポ状態H1の左打ち中の態様H1a(図549)において左打ちにて遊技が再開される。この結果、時刻t64より、特図1の遊技回が始まる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、特別出力態様の大当たり信号2は、高サポ状態終了時である時刻t42から、高サポ状態の終了時に残った特2残保留の数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に確定中が終了する時刻t63まで、途切れることなく継続して出力される構成としたが、この構成に換えて、時刻t42から時刻t63までの間の途中で出力が一時的に停止され、その後に出力が復帰される構成としてもよい。要は、高サポ状態終了時の特2残保留に基づく各遊技回における確定表示の終了時において、大当たり信号2が出力されている構成であれば、各遊技回における当該確定表示の終了時以外の期間の全部または一部で、大当たり信号2の出力が停止する構成であってもよい。具体的には、例えば、高サポ状態終了時の特2残保留に基づく各遊技回における変動表示中に大当たり信号2の出力を停止し、特2残保留に基づく各遊技回における確定表示中に大当たり信号2を出力する構成としてもよい。
同様に、図554に例示した高サポ状態終了時の特2残保留で大当たり当選した場合、および、図555に例示した高サポ状態終了時の特2残保留で小当たり当選した場合においても、特別出力態様の大当たり信号2は、必ずしも最初(時刻t42)から最後(図554の時刻t43、図555の時刻t54)まで途切れることなく継続して出力される必要はなく、最初から最後までの間の途中で出力が一時的に停止され、その後に出力が復帰される構成としてもよい。要は、高サポ状態終了時の特2残保留に基づく各遊技回における確定表示の終了時において、大当たり信号2が出力されている構成であれば、各遊技回における当該確定表示の終了時以外の期間の全部または一部で、大当たり信号2の出力が停止する構成であってもよい。具体的には、例えば、高サポ状態終了時の特2残保留に基づく各遊技回における変動表示中に大当たり信号2の出力を停止し、特2残保留に基づく各遊技回における確定表示中に大当たり信号2を出力する構成としてもよい。
まとめると、大当たり信号2を継続して出力する態様としては、出力が一時的に停止され、その後に出力が復帰される態様を含むように構成してもよい。出力が一時的に停止され、その後に出力が復帰される態様は、所定の継続態様に含まれる一態様でもある。なお、ここで言う「大当たり信号2」は、特定情報としての特別出力態様の大当たり信号2に限らず、識別情報としての通常出力態様の大当たり信号2についても同様のことが言える。すなわち、識別情報または特定情報を継続して出力する態様としては、出力が一時的に停止され、その後に出力が復帰される態様を含むように構成してもよい。
これらの変形例では、データ表示器9を、連続する複数の遊技回において、変動表示中に大当たり信号2の出力が停止され、確定表示中に大当たり信号2が出力されている場合に、当該複数の遊技回に亘って大当たり信号2は継続して出力されるものと判定する仕様とすることで、例えば、変動表示中にノイズ等によって大当たり信号2の出力が途切れてしまい、データ表示器9による識別性能が低下してしまうことを抑制することができる。
以上詳述したように、本実施形態のパチンコ機10では、図556に例示するように、高サポ状態終了時の特2残保留に基づく全ての遊技回で外れた場合に、最後の1つの特2残保留に基づく遊技回の終了時(確定時間の終了時)において、大当たり信号2の出力を停止する。このために、時刻t63以降の特図1の遊技回の当たり抽選において大当たり当選したとしても、当該大当たり当選を高サポ状態中(ラッシュ中)の連荘数としてカウントすることはない。当該ラッシュの状態は時刻t42において終了していることから、当該大当たり当選を当該ラッシュ中の連荘数とカウントしないことは正しいことである。このために、遊技者の遊技に対する興趣を低下させることもない。
すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、制御モード切替処理によって、特別遊技状態の終了後に制御モードを特定期間、第2制御モードに維持し、特定期間の終了時に制御モードを第2制御モードから第1制御モードに切り替える。また、識別情報出力処理によって、特別遊技状態である期間、または特定期間において、識別情報を継続して出力し、出力停止処理によって、特定期間の終了時に識別情報の出力を停止する。さらに、記憶部によって、特定期間の終了時に取得情報記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数を記憶する。特定情報出力処理によって、特定期間の終了後に、少なくとも記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数が1以上である場合に、当該第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、特定変動表示が実行され得る状態を識別可能な特定情報を継続して出力することが可能となっている。さらに、特定情報出力処理は、所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで、特定情報を継続して出力するが、当該特定情報を識別情報とは異なる態様で出力する。具体的には、例えば、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりAである場合に、大当たりに基づく開閉実行モードの終了後にサポートモードを規定回数、高頻度サポートモードに維持し、規定回数の終了時にサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える。このサポートモードが高頻度サポートモードに維持される高サポ状態中に、大当たり信号2を継続して出力し、高サポ状態の終了時に大当たり信号2の出力を停止する。さらに、高サポ状態の終了時に第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)を特2残保留個数記憶エリアに特2残保留個数XRbNとしてセットする。高サポ状態の終了後に、少なくとも当該特2残保留個数XRbNの値が1以上である場合に、当該特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示が終了するまで、大当たり信号2を継続して出力することが可能となる。さらに、特2残保留個数XRbNのうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで、大当たり信号2を継続して出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10では、特定期間の終了時に識別情報の出力が一旦停止されても、特定期間の終了後に、記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、特定変動表示が実行され得る状態を識別可能な特定情報が継続して出力されることから、特定期間の終了後において、取得情報記憶部に第2の特別乱数情報が残り、当該第2の特別乱数情報が特定条件を満たした場合、具体的には、例えば、第2の特別乱数情報が予め定めた値と一致する場合、例えば大当たり当選した場合に、識別情報および特定情報を受け取る表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別乱数情報が特定条件を満たしたものであるとして適切な表示を行なうことが可能となる。具体的には、例えば、高サポ状態の終了時に大当たり信号2の出力が一旦停止されても、高サポ状態の終了後に、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおいて保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示が終了するまで、大当たり信号2が継続して出力されることから、高サポ状態の終了後において、第2始動保留個数RbNの特2残保留があり、当該特2残保留の内の一つに基づいて大当たり当選した場合に、データ表示器9において、直前の高サポ状態に関係して取得された特2残保留に基ついて大当たり当選したものであるとして連荘数をカウントすることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、データ表示器9において例えば連荘数の表示を適切に行なうことができずに遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報を識別情報とは異なる態様で出力する。具体的には、例えば、特2残保留に基づく変動中において継続して出力する大当たり信号2を、高サポ状態中に出力する通常出力態様の大当たり信号2とは異なる態様(特別出力態様)で出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定情報を受け取る表示装置において、特定情報を受け取った場合に特有の表示を行なうことが可能となる。このために、表示装置において、例えば、特定期間の終了後に残った第2の特別乱数情報についての変動表示中である旨の表示を行なうことができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報や識別情報を受け取る表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。具体的には、例えば、特2残保留に基づく変動中において、大当たり信号2を高サポ状態中に出力される通常出力態様とは異なる特別出力態様で出力することから、データ表示器9において、特別出力態様の大当たり信号2を受け取った場合に、特有の演出、例えば、女性キャラクターが「まだまだ特2残保留によるチャンスが有るよ!」と叫ぶ動画像をデータ表示装置98に表示させることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、特定期間の終了時に記憶されている第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示のうちの最後の変動表示の停止表示が終了した後まで継続して特定情報を出力する。具体的には、例えば、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示のうちの最後の変動表示の停止表示が終了した後まで継続して大当たり信号2を出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、最後の変動表示が終了して停止表示となった後から当該停止表示が終了するまでの期間においても、特定情報の出力が継続する。このために、特定情報を継続して出力する期間を、特定期間の終了後に取得情報記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報に基づく遊技回の実行中の期間に、高い精度で一致させることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報や識別情報を受け取る表示装置において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、当該表示の精度を向上することができる。具体的には、例えば、最後の変動表示が終了して停止表示となった後から当該停止表示が終了するまでの期間においても、大当たり信号2の出力が継続する。このために、大当たり信号2を継続して出力する期間を、特定期間の終了後に取得情報記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報に基づく遊技回の実行中の期間に、高い精度で一致させることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり信号2を受け取るデータ表示器9において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、当該表示の精度を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、識別情報と特定情報とは、同一の出力用端子から出力される同一種類の情報である。具体的には、例えば、高サポ状態中に出力される識別情報と特2残保留消化中に出力される特定情報とは、同一の出力用端子から出力される同一種類の情報としての大当たり信号2である。なお、別態様として、識別情報と特定情報とは、異なる出力用端子から出力される異なる種類の情報としてもよいし、同一の出力用端子から出力される異なる種類の情報としてもよい。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態を識別するための識別情報を、特定期間の終了後に、記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで継続して、同一の出力用端子から出力される同一種類の情報として出力することができる。この結果、簡単な構造によって、当該識別情報を適切な期間、表示装置に出力することができる。具体的には、例えば、大当たり遊技である期間または高サポ状態である期間に該当する状態を識別するための大当たり信号2を、高サポ状態の終了後に、高サポ状態の終了時に第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで継続して、同一の出力用端子から出力される同一種類の情報として出力することができる。この結果、簡単な構造によって、大当たり信号2を適切な期間、データ表示器等の表示装置に出力することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特定期間の終了後に記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで実行される特定変動表示は、第2入球部への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別乱数情報についての判定に対応した変動表示である。具体的には、例えば、高サポ状態の終了時に特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示が終了するまで実行される特定変動表示は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として取得された特2保留情報についての判定に対応した変動表示である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定期間の終了時に取得情報記憶部に記憶されていた第2の特別乱数情報についての変動表示であることを、特別乱数情報から識別することができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報を受け取る表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、高サポ状態の終了時に第2保留エリアRbに格納されていた特2残保留についての変動表示であることを、大当たり信号2から識別することができる。この結果、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特定情報は、データの出力を所定周期で繰り返し行なう態様である。具体的には、例えば、特別出力態様の大当たり信号2は、データの出力を所定周期で繰り返し行なう態様である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、簡単な構成によって、特定情報を識別情報出力処理によって出力される識別情報と異なった態様とすることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、構造の簡素化を図ることができる。具体的には、例えば、簡単な構成によって、特別出力態様の大当たり信号2を通常出力態様の大当たり信号2と異なった態様とすることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、構造の簡素化を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、特定情報を所定の継続態様で出力する。具体的には、例えば、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留で大当たり当選となると判定された場合に、大当たり遊技状態が発生するまで、特別出力態様の大当たり信号2を所定の継続態様で出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特別条件を満たすと判定された場合に、特定情報を所定の継続態様で出力する期間を、第2の特別乱数情報が特定条件を満たすと判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報を受け取る表示装置において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。具体的には、例えば、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留が大当たり当選となる条件を満たすと判定された場合に、特別出力態様の大当たり信号2を所定の継続態様で出力する期間を、特2残保留が大当たり当選となる条件を満たすと判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり信号2を受け取るデータ表示器9において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別乱数情報が特定条件とは相違する特定他条件を満たし、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、特別遊技状態発生条件が成立したと判定し、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、特定情報を所定の継続態様で出力する。具体的には、例えば、保留情報に基づく当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致することを満たし、当該満たした後に、V入賞口に遊技球が入球することが成立した場合に、大当たり遊技状態発生条件が成立したと判定し、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留に基づく当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致すると判定された場合に、大当たり遊技状態が発生するまで、特別出力態様の大当たり信号2を所定の継続態様で出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特定情報を所定の継続態様で出力する期間を、第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合にも、特定情報や識別情報を受け取る表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別乱数情報が特定他条件を満たしたものであるとして適切な表示を行なうことが可能となる。具体的には、例えば、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留が小当たり当選する値と一致すると判定された場合に、特別出力態様の大当たり信号2を所定の継続態様で出力する期間を、特2残保留が小当たり当選する値と一致すると判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留が小当たり当選する値と一致すると判定された場合にも、データ表示器9において、直前の高サポ状態に関係して取得された特2残保留が小当たり当選したものであるとして連荘数をカウントすることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、特2残保留が小当たり当選した場合に、表示装置において連荘数の表示を適切に行なうことができずに遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別乱数情報が特定条件とは相違する特定他条件を満たし、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、特別遊技状態発生条件が成立したと判定し、識別情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、識別情報を継続して出力する。具体的には、例えば、保留情報に基づく当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致することを満たし、当該満たした後に、V入賞口に遊技球が入球することが成立した場合に、大当たり遊技状態発生条件が成立したと判定し、通常出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2保留情報に基づく当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致すると判定された場合に、大当たり遊技状態が発生するまで、通常出力態様の大当たり信号2を継続して出力する。
ここで、「識別情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、識別情報を継続して出力する」構成を備えない比較例を考えてみる。比較例によれば、識別情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、当該遊技回の変動表示が終了してから、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立するまでの間、識別情報の出力が停止されてしまう。このために、制御モードが第2制御モードに維持された特定期間において、第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定され、その後に遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合であっても、識別情報の出力が途切れることとなり、データ表示器等の表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別乱数情報が特定他条件を満たしたものであるとして連荘数をカウントすることができなかった。この結果、比較例によれば、遊技者に不快感を与えてしまい、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまう虞があった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、識別情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、識別情報を継続して出力することから、第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された遊技回の変動表示が終了してから、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立するまでの間に、識別情報の出力が途切れることがない。このために、制御モードが第2制御モードである特定期間の終了後において、第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定され、その後に遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、特定情報や識別情報を受け取る表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別乱数情報が特定他条件を満たしたものであり、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立したことによって特別遊技状態発生条件が成立したものとして適切な表示を行なうことが可能となる。具体的には、例えば、通常出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留が小当たり当選する値と一致すると判定された場合に、大当たり遊技状態が発生するまで通常出力態様の大当たり信号2を継続して出力することから、特2保留情報が小当たり当選する値と一致すると判定された遊技回の変動表示が終了してから、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立するまでの間に、通常出力態様の大当たり信号2の出力が途切れることがない。このために、制御モードが第2制御モードである特定期間の終了後において、特2保留情報が小当たり当選する値と一致すると判定され、その後に遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、連荘が途切れることなく大当たり当選が続くとデータ表示器9に認識させ表示させることができる。この結果、連荘が途切れることなく大当たり当選が続き連荘数が大きくなることは遊技者にとって大きな喜びであり、遊技者の遊技に対する興趣をいっそう向上させることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技情報を出力する特別遊技情報出力処理を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理の各出力先は、同一の表示装置である。具体的には、例えば、大当たり遊技状態である期間に該当する状態を識別するための大当たり信号1を出力する特別遊技情報出力処理を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理の各出力先は、同一のデータ表示器9である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、識別情報および特定情報によって、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態であることを識別でき、特別遊技情報によって、特別遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、特定期間が連続する場合に、その連続する特定期間の間で何回特別遊技状態が発生したかを出力先の表示装置が把握することが可能となる。このために、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理の各出力先に該当する表示装置において、遊技の状況を適切に表示することができる。具体的には、例えば、大当たり信号2によって、大当たり遊技状態である期間または高サポ状態である期間に該当する状態であることを識別でき、大当たり信号1によって、大当たり遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、高サポ状態である期間が連続する場合に、その連続する高サポ状態である期間の間で何回大当たり遊技状態が発生したかをデータ表示器9が把握することが可能となる。このために、データ表示器9において、いわゆる連荘数を表示することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技情報を出力する特別遊技情報出力処理を備え、特別遊技情報は、特定情報とは異なる態様である。具体的には、例えば、大当たり遊技状態である期間に該当する状態を識別するための大当たり信号1を出力する特別遊技情報出力処理を備え、大当たり信号1は、特別出力態様の大当たり信号2とは異なる態様である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、識別情報および特定情報によって、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態であることを識別でき、特別遊技情報によって、特別遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、特定期間が連続する場合に、その連続する特定期間の間で何回特別遊技状態が発生したかを出力先の表示装置が把握することが可能となる。このために、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理から情報を受け取る表示装置において、遊技の状況を適切に表示することが可能となる。さらに、特別遊技情報は特定情報とは異なる態様であることから、特定情報を受け取る表示装置において、特定情報を受け取った場合に特有の表示を行なうことが可能となる。このために、表示装置において、例えば、特定期間の終了後に第2の特別乱数情報についての変動表示中である旨の表示を行なうことができる。したがって、本実施形態では、特定情報や識別報報を受け取る表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、大当たり信号2によって、大当たり遊技状態である期間または高サポ状態である期間に該当する状態であることを識別でき、大当たり信号1によって、大当たり遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、高サポ状態である期間が連続する場合に、その連続する高サポ状態である期間の間で何回大当たり遊技状態が発生したかをデータ表示器9が把握することが可能となる。このために、データ表示器9において、いわゆる連荘数を表示することができる。さらに、大当たり信号1は特別出力態様の大当たり信号2とは異なる態様であることから、データ表示器9において、特別出力態様の大当たり信号2を受け取った場合に特有の表示を行なうことが可能となる。このために、表示装置において、例えば、高サポ状態の終了後に特2残保留に基づく変動表示中である旨の表示を行なうことができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技情報を出力する特別遊技情報出力処理を備え、特別遊技情報は、識別情報とは異なる態様である。具体的には、例えば、大当たり遊技状態である期間に該当する状態を識別するための大当たり信号1を出力する特別遊技情報出力処理を備え、大当たり信号1は、通常出力態様の大当たり信号2とは異なる態様である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、識別情報および特定情報によって、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態であることを識別でき、特別遊技情報によって、特別遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、特定期間が連続する場合に、その連続する特定期間の間で何回特別遊技状態が発生したかを出力先の表示装置が把握することが可能となる。このために、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理から情報を受け取る表示装置において、遊技の状況を適切に表示することが可能となる。さらに、特別遊技情報は識別情報出力処理によって出力される識別情報とは異なる態様であることから、表示装置における情報の把握が容易となる。このために、表示装置において、遊技の状況の表示を確実に行なうことが可能となる。具体的には、例えば、大当たり信号2によって、大当たり遊技状態である期間または高サポ状態である期間に該当する状態であることを識別でき、大当たり信号1によって、大当たり遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、高サポ状態である期間が連続する場合に、その連続する高サポ状態である期間の間で何回大当たり遊技状態が発生したかをデータ表示器9が把握することが可能となる。このために、データ表示器9において、いわゆる連荘数を表示することができる。さらに大当たり信号1は通常出力態様の大当たり信号2とは異なる態様であることから、データ表示器9における情報の把握が容易となる。このために、データ表示器9において、例えば連荘数の表示を確実に行なうことが可能となる。
本実施形態のパチンコ機10では、第1入球部への遊技球の入球を契機として第1入球情報を出力する第1入球情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および第1入球情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置である。具体的には、例えば、第1始動口33への遊技球の入球を契機として第1始動口入球信号を出力する第1入球情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および第1入球情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一のデータ表示器9である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、表示装置において、例えば遊技の状況の表示と共に、第1入球部への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。この結果、表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、データ表示器9において、例えば連荘数の表示と共に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。この結果、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、第2入球部への遊技球の入球を契機として第2入球情報を出力する第2入球情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および第2入球情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置である。具体的には、例えば、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2始動口入球信号を出力する第2入球情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および第2入球情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一のデータ表示器9である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、表示装置において、例えば遊技の状況の表示と共に、第2入球部への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。この結果、データ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、データ表示器9において、例えば連荘数の表示と共に、第2始動口34への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。この結果、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、変動表示が終了して停止表示となったこと示す停止表示情報を出力する停止表示情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および停止表示情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置である。具体的には、例えば、変動表示されていた特別図柄が停止表示となったことを示す図柄確定信号を出力する図柄確定信号出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および図柄確定信号出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、表示装置において、例えば遊技の状況の表示と共に、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留の変動が終了して停止表示となった旨の表示を行なうことができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10にでは、表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、データ表示器9において、例えば連荘数の表示と共に、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留の変動が終了して停止表示となり特2図柄が確定した旨の表示を行なうことができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10にでは、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《11-7》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図557は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSc0101では、各種検知センサ67a~67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67fの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して識別情報としての検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSc0102に進む。
ステップSc0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSc0103に進む。
ステップSc0103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSc0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図562)において、その値を更新する。
ステップSc0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSc0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSc0104を実行した後、ステップSc0105に進む。
ステップSc0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSc0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSc0105を実行した後、ステップSc0106に進む。
ステップSc0106では、小当たり専用可変入賞装置57の大入賞口57aまたは可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球に伴う大入賞口用の入球処理を実行する。ステップSc0106の大入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSc0106を実行した後、ステップSc0107に進む。
ステップSc0107では、V入賞口59への入球に伴うV入賞口用の入球処理を実行する。ステップSc0107のV入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSc0107を実行した後、ステップSc0108に進む。
ステップSc0108では、主制御装置60から外部端子板95に対して出力する信号(外端出力用信号)を管理する外端出力用信号管理処理を実行する。ステップSc0108の外端出力用信号管理処理の詳細については後述する。ステップSc0108を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図557:Sc0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図558は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSc0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSc0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sc0201:YES)、ステップSc0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための識別情報としての賞球コマンドをセットする。その後、ステップSc0203に進む。
ステップSc0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSc0204に進む。
ステップSc0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSc0209に進む。
ステップSc0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sc0201:NO)、ステップSc0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSc0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sc0205:YES)、ステップSc0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための識別情報としての賞球コマンドをセットする。その後、ステップSc0207に進む。一方、ステップSc0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sc0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSc0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSc0208に進む。
ステップSc0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSc0209に進む。
ステップSc0209では、上述したステップSc0204又はステップSc0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSc0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sc0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSc0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sc0209:YES)、ステップSc0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSc0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSc0212に進む。
ステップSc0212では、ステップSc0103(図557)において更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSc0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSc0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSc0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSc0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSc0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSc0212を実行した後、ステップSc0213に進む。
ステップSc0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、当たり抽選で大当たり当選する場合または小当たりしてV入賞大当たり当選する場合の大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。ステップSc0213を実行した後、ステップSc0214に進む。
ステップSc0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図563:ステップSc0703)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSc0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図557:Sc0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図559は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSc0301では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSc0301において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sc0301:YES)、ステップSc0302に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、普通電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSc0301において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sc0301:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSc0302において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sc0302:YES)、ステップSc0303に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSc0304に進む。
ステップSc0304では、ステップSc0103(図557)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSc0302において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sc0302:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<大入賞口用の入球処理>
次に、大入賞口用の入球処理について説明する。大入賞口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図557:ステップSc0106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図560は、大入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSc0401では、小当たり専用可変入賞装置57に備えられた大入賞口(以下、小当たり用の大入賞口とも呼ぶ)57aに遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSc0401において、小当たり用の大入賞口57aに遊技球が入球したと判定した場合には(Sc0401:YES)、ステップSc0402に進む。一方、ステップSc0401において、小当たり用の大入賞口57aに遊技球が入球したと判定しなかった場合には(Sc0401:NO)、ステップSc0404に進む。
ステップSc0402では、小当たり用の大入賞口57aに入球したことに基づいて払い出される賞球の数を設定する。本実施形態においては、小当たり用の大入賞口57aに1個の遊技球が入球した場合には、10個の遊技球が賞球として払い出される。ステップSc0402を実行した後、ステップSc0403に進む。
ステップSc0403では、第1大入賞口入球コマンドを設定する。第1大入賞口入球コマンドは、小当たり用の大入賞口57aに遊技球が入球したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1大入賞口入球コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図563:ステップSc0703)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSc0403を実行した後、ステップSc0404に進む。
ステップSc0404では、可変入賞装置36に備えられた大入賞口(以下、大当たり用の大入賞口とも呼ぶ)36aに遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSc0404において、大当たり用の大入賞口36aに遊技球が入球したと判定した場合には(Sc0404:YES)、ステップSc0405に進む。一方、ステップSc0404において、大当たり用の大入賞口36aに遊技球が入球したと判定しなかった場合には(Sc0404:NO)、そのまま大入賞口用の入球処理を終了する。
ステップSc0405では、大当たり用の大入賞口36aに入球したことに基づいて払い出される賞球の数を設定する。本実施形態においては、大当たり用の大入賞口36aに1個の遊技球が入球した場合には、15個の遊技球が賞球として払い出される。ステップSc0405を実行した後、ステップSc0406に進む。
ステップSc0406では、第2大入賞口入球コマンドを設定する。第2大入賞口入球コマンドは、大当たり用の大入賞口36aに遊技球が入球したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2大入賞口入球コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図563:ステップSc0703)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSc0406を実行した後、大入賞口用の入球処理を終了する。
<V入賞口用の入球処理>
次に、V入賞口用の入球処理について説明する。V入賞口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図557:ステップSc0107)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図561は、V入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSc0501では、V入賞口59に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSc0501において、V入賞口59に遊技球が入球したと判定した場合には(Sc0502:YES)、ステップSc0502に進む。
ステップSc0502では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。V入賞フラグは、V入賞口59に遊技球が入球した場合にONとなり、当該V入賞フラグがONとなったことを契機としてV入賞大当たりに基づく開閉実行モードが開始され、当該V入賞大当たりに基づく開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。V入賞フラグは、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される。ステップSc0502では、既にV入賞フラグがONとなっているか否かを判定することによって、複数個の遊技球がV入賞口59に入球した場合であっても後述するステップSc0503およびステップSc0504の処理が重複して実行されない構成を採用している。
ステップSc0502において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(Sc0502:NO)、ステップSc0503に進み、V入賞フラグをONにする。その後、ステップSc0504に進み、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、V入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。V入賞コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図563:ステップSc0703)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、V入賞コマンドを受信すると、遊技球がV入賞口59に入球してV入賞大当たりに当選したこと、当該V入賞に基づいて特電開閉実行モードが開始されることを示唆する演出であるV入賞演出を実行する。
ステップSc0504を実行した後、本V入賞口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSc0501においてV入賞口59に遊技球が入球していないと判定した場合(Sc0501:NO)、およびステップSc0502においてV入賞フラグがONであると判定した場合(Sc0502:YES)には、上述したステップSc0503およびステップSc0504を実行することなく、本V入賞口用の入球処理を終了する。
<外端出力用信号管理処理>
次に、外端出力用信号管理処理について説明する。外端出力用信号管理処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図557:ステップSc0108)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図562は、外端出力用信号管理処理を示すフローチャートである。ステップSc0601では、大当たりに基づく開閉実行モード中であるか否かを判定する。ここで言う「大当たりに基づく開閉実行モード」は、当たり抽選において大当たり当選した場合に実行する開閉実行モードと、当たり抽選において小当たり当選してV入賞大当たりした場合に実行するV入賞大当たりに基づく開閉実行モードとの双方が該当する。ステップSc0601では、具体的に、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された大当たり開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。大当たり開閉実行モードフラグは、後述する確定時間経過処理および遊技状態移行処理において遊技状態を大当たりに基づく開閉実行モードまたはV入賞大当たりに基づく開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、遊技状態移行処理において当該開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSc0601において、大当たりに基づく開閉実行モード中であると判定した場合には(Sc0601:YES)、ステップSc0602に進み、通常のレベル信号の形態の大当たり信号1の出力を行なう大当たり信号1出力処理を実行する。大当たり信号1は、先に説明したように、外部端子板95が出力する複数種類の信号のうちの一つであって、大当たり遊技状態中であることを示す。ステップSc0602では、具体的に、大当たり信号1が出力状態となるように、大当たり信号1が出力状態となる情報を持つ外端出力用信号を外部端子板95に対して送信する。ステップSc0602を実行した後、ステップSc0603に進む。ステップSc0602の特別遊技情報としての大当たり信号1の出力を継続して行なう処理が、特別遊技情報出力処理として機能する。
ステップSc0603では、識別情報としての通常出力態様の大当たり信号2の出力を行なう大当たり信号2出力処理を実行する。大当たり信号2は、先に説明したように、外部端子板95が出力する複数種類の信号のうちの一つであって、大当たり遊技状態中、または時短遊技状態(高サポ状態とも呼ぶ)中であることを示す。ステップSc0603では、具体的に、大当たり信号2が通常出力態様の出力状態となるように、大当たり信号2が当該出力状態となる情報を持つ外端出力用信号を外部端子板95に対して送信する。ステップSc0603を実行した後、本外端出力用信号管理処理を終了する。ステップSc0603の通常出力態様の大当たり信号2の出力を継続して行なう処理が、識別情報出力処理として機能する。
一方、ステップSc0601において大当たりに基づく開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sc0601:NO)、ステップSc0604に進み、大当たり信号1出力停止処理を実行する。具体的には、ステップSc0602によって出力を開始した特別遊技情報としての大当たり信号1の出力を停止する。大当たり信号1の出力を継続して行なう処理は、特定情報出力処理として機能する。ステップSc0604を実行した後、ステップSc0605に進む。
む。
ステップSc0605では、大当たり信号2延長フラグがONであるか否かを判定する。大当たり信号2延長フラグは、先に説明したように、高サポ状態H4の終了時に特2残保留がある場合、すなわち、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける特2残保留の数をセットした特2残保留個数XRbNが1以上である場合に、大当たり信号2の出力期間を延長するためのフラグで、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される。大当たり信号2延長フラグは、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数(本実施形態では20回)に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後において特2残保留がある場合に、当該規定回数に到達した遊技回の変動停止時にONに切り替わる。そして、大当たり信号2延長フラグは、特2残保留の最後の1つに基づく遊技回の終了時(確定時間の終了時)、または、特2残保留で大当たり当選した場合または小当たりしてV入賞大当たり当選した場合に移行する第2特別電動役物としての可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を実行する開閉実行モード(大当たりに基づく開閉実行モード)の開始時にOFFに切り替わる。
ステップSc0605において、大当たり信号2延長フラグがONであると判定した場合には(Sc0605:YES)、ステップSc0606に進み、特定情報としての特別出力態様(パルス信号の態様)の大当たり信号2の出力を行なう大当たり信号2出力処理を実行する。具体的には、大当たり信号2が特別出力態様の出力状態となるように、大当たり信号2が当該出力状態となる情報を持つ外端出力用信号を外部端子板95に対して送信する。ステップSc0606の特別出力態様の大当たり信号2の出力を継続して行なう処理が、特定情報出力処理として機能する。ステップSc0606を実行した後、本外端出力用信号管理処理を終了する。
一方、ステップSc0605において、大当たり信号2延長フラグがONでないと判定した場合には(Sc0605:NO)、ステップSc0607に進み、小当たりに基づく開閉実行モード中であるか否かを判定する。小当たりに基づく開閉実行モードとは、当たり抽選において小当たり当選した場合に、第1特別電動役物としての小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bが開閉動作を実行する開閉実行モードである。ステップSc0607では、具体的に、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された小当たり開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。小当たり開閉実行モードフラグは、後述する確定時間経過処理において遊技状態を小当たりに基づく開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、後述する遊技状態移行処理において当該開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSc0607において、小当たり開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sc0607:YES)、先に説明したステップSc0603に進み、通常出力態様の大当たり信号2の出力を行なう大当たり信号2出力処理を実行する。
一方、ステップSc0607において、小当たり開閉実行モードフラグがONでないと判定した場合には(Sc0607:NO)、ステップSc0608に進み、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。高頻度サポートモードフラグは特定情報としても機能する。
ステップSc0608において、サポートモードが高頻度サポートモードであると判定した場合には(Sc0608:YES)、先に説明したステップSc0603に進み、通常出力態様の大当たり信号2の出力を行なう大当たり信号2出力処理を実行する。
一方、ステップSc0608において、サポートモードが高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sc0608:NO)、ステップSc0609に進み、大当たり信号2出力停止処理を実行する。具体的には、ステップSc0603またはステップSc0606によって出力を開始した大当たり信号2の出力を停止する。ステップSc0609の大当たり信号2の出力を停止する処理が、出力停止処理として機能する。ステップSc0609を実行した後、本外端出力用信号管理処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図563は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSc0701では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定や必要に応じて初期化設定などが実行される。その後、ステップSc0702に進む。
ステップSc0702では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSc0703に進む。
ステップSc0703では、ステップSc0702において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSc0703を実行した後、ステップSc0704に進む。
ステップSc0704では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSc0705に進む。
ステップSc0705では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSc0706に進む。ステップSc0706では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSc0706を実行した後、ステップSc0707に進む。
ステップSc0707では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、サポートモードが高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSc0708に進む。
ステップSc0708では、第2始動口34に設けられた普通電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、普通電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSc0709に進む。
ステップSc0709では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSc0703のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSc0709において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sc0609:NO)、ステップSc0710及びステップSc0711において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSc0710において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSc0711において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSc0709において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sc0609:YES)、ステップSc0703に戻り、ステップSc0703からステップSc0708までの各処理を実行する。
なお、ステップSc0703からステップSc0708の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図563:Sc0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図564は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSc0801では、大当たりに基づく開閉実行モード中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの大当たり開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSc0801において、大当たりに基づく開閉実行モード中であると判定した場合には(Sc0801:YES)、ステップSc0802以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、大当たりに基づく開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSc0801において、大当たりに基づく開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sc0801:NO)、ステップSc0802に進む。
ステップSc0802では、小当たりに基づく開閉実行モード中であると判定した場合には(Sc0802:YES)、ステップSc0803以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、小当たりに基づく開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSc0802において、小当たりに基づく開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sc0802:NO)、ステップSc0803に進む。
ステップSc0803では、特図ユニット37が遊技回の実行中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が遊技回の実行中であるか否かを判定する。ここで、遊技回の実行中とは、変動中または確定中に該当することである。ステップSc0803の判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動中フラグ記憶エリアの特図変動中フラグ、および各種フラグ記憶エリア64gにおける特図確定中フラグ記憶エリアに記憶されている特図確定中フラグのいずれか一方がONであるか否かを判定することにより行われる。
ステップSc0803において、特図ユニット37が遊技回の実行中でないと判定した場合には(Sc0803:NO)、ステップSc0804に進む。
ステップSc0804では、特図ユニット37における変動及び図柄表示装置41における変動を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSc0804を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSc0803において、特図ユニット37が遊技回の実行中であると判定した場合には(Sc0803:YES)、ステップSc0805に進む。
ステップSc0805では、特図ユニット37における変動及び図柄表示装置41における変動を停止させるための変動停止処理を実行する。なお、変動停止処理の詳細は後述する。ステップSc0805を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図564:Sc0804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図565は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSc0901では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSc0901において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sc0901:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSc0901において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sc0901:YES)、ステップSc0902に進む。
ステップSc0902では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSc0903に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSc0903では、当たり抽選において大当たり又は小当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSc0903を実行した後、ステップSc0904に進む。
ステップSc0904では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無や、小当たりの有無、リーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSc0904を実行した後、ステップSc0905に進む。
ステップSc0905では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSc0906で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSc0905を実行した後、ステップSc0906に進む。
ステップSc0906では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、振分け判定の結果が8R大当たりAと8R大当たりBと15R大当たりAと1R小当たりとのいずれであるかを特定する情報とが含まれている。
ステップSc0905およびステップSc0906にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図563)におけるステップSc0703によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSc0906を実行した後、ステップSc0907に進む。
ステップSc0907では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して特定変動表示としての変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して特定変動表示としての変動表示を開始させる。ステップSc0907を実行した後、ステップSc0908に進む。
ステップSc0908では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動中フラグをONする。ステップSc0908を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図565:Sc0902)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図566は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSc1001では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図541)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図541)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSc1001の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSc1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(Sc1001:YES)、ステップSc1002~ステップSc1007の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSc1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sc1001:NO)、ステップSc1008~ステップSc1015の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSc1002では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSc1003に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSc1004に進む。ステップSc1004では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSc1005に進む。
ステップSc1005では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSc1005を実行した後、ステップSc1006に進む。
ステップSc1006では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSc1007へ進む。
ステップSc1007では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSc1007において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図563)におけるステップSc0703において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSc1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sc1001:NO)、ステップSc1008に進む。
ステップSc1008では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSc1009に進む。ステップSc1009では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSc1010に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSc1011に進む。
ステップSc1011では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSc1011を実行した後、ステップSc1012に進む。
ステップSc1012では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSc1013に進む。
ステップSc1013では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。
ステップSc1013において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図563)におけるステップSc0703において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。ステップSc1013を実行した後、ステップSc1014に進む。
ステップSc1014では、大当たり信号2延長フラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1014において、大当たり信号2延長フラグがONであると判定した場合には(Sc1014:YES)、ステップSc1015に進み、特2残保留個数XRbNを1減算する。特2残保留個数XRbNは、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値(第2始動保留個数RbN)と一致する値であり、記憶部として機能する主側RAM64の特2残保留個数記憶エリア(図示せず)に格納される。
本実施形態において、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値(第2始動保留個数RbN)を特2残保留個数記憶エリアに特2残保留個数XRbNとして記憶しているのは、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値(第2始動保留個数RbN)を用いて大当たり信号2が継続して出力される期間(以下、継続出力期間と呼ぶ)を決定する構成では、次のような不具合が発生するためである。
高サポ状態から移行した低サポ状態でも、スルーゲート35に遊技球が入球し、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選し、普通電動役物34aが開放されることはあり得る。このときに、開放された普通電動役物34aに遊技球が拾われて第2始動口34に遊技球が入球した場合に、保留情報記憶エリア64b(図541)の第2保留エリアRbに第2の保留情報が記憶されてしまうことになる。このために、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値(第2始動保留個数RbN)を用いて大当たり信号2の継続出力期間を決定する構成では、上述したような、高サポ状態から低サポ状態へ移行した直後における電役開放当選に起因して第2始動口34に遊技球が入球して記憶された第2の保留情報を、高サポ状態終了時の特2残保留と誤判定してしまうことになり、この結果、正確な特2残保留の変動期間で、大当たり信号2を継続出力することができないという不具合が発生し得る。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値(第2始動保留個数RbN)を特2残保留個数XRbNとして記憶していることから、高サポ状態終了時の特2残保留数を正確に把握することができ、特2残保留個数XRbNを用いて大当たり信号2の継続出力期間を正確に決定することができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、時短遊技に基づく特2変動による大当たり当選である場合に、データ表示器9等の表示装置において表示を適切に行なうことが可能となる。
本実施形態のパチンコ機10では、図545(a)に示すように、低頻度サポートモード時に用いられる普通電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)において、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値と、外れとなる電動役物開放カウンタC4の値とが設定されていた。これに対して、変形例として、低頻度サポートモード時に用いられる普通電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)において、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値と、電役長開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値と、外れとなる電動役物開放カウンタC4の値とが設定される構成としてもよい。この構成を採用することで、通常状態において、特図2当たり抽選を行なうことが可能となる。本実施形態では、当たり抽選において小当たり当選する確率は、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした特図2当たり抽選の方が、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした特図1当たり抽選より高いことから、特図2当たり抽選の方が特図1当たり抽選よりも遊技者にとっての有利性が高い。このため、本変形例では、通常状態時に、普通電動役物開放抽選において長開放に当選した場合に、有利な状態となったことを遊技者に示唆するための特殊演出を行なう構成としてもよい。
ここで、上述した変形例の構成において、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値(第2始動保留個数RbN)を用いて大当たり信号2の継続出力期間を決定する構成を採用した場合を考えてみる。この構成では、先に説明したように、高サポ状態から低サポ状態へ移行した直後における電役開放当選に起因して第2始動口34に遊技球が入球して記憶された第2の保留情報を、高サポ状態終了時の特2残保留と誤判定してしまうことになる。この結果、先に説明したように、正確な特2残保留の変動期間で、大当たり信号2を継続出力することができないという不具合が発生し得たが、さらに、上記誤判定から、高サポ状態終了時の特2残保留に基づいて上記特殊演出を行ってしまう虞があることから、通常状態時に、普通電動役物開放抽選において長開放に当選した場合の上述した特殊演出を行なう構成を採用することができなくなってしまう。これに対して、本変形例でも、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2始動保留個数RbNを特2残保留個数記憶エリアに特2残保留個数XRbNとして記憶し、特2残保留個数XRbNを用いて大当たり信号2の継続出力期間を決定する構成を採用することで、通常状態時に、普通電動役物開放抽選において長開放に当選した場合の上述した特殊演出を行なうことも可能となる。
さらに、本変形例における本発明に係る構成を、図柄揃いで大当たりが発生するいわゆる一種タイプのパチンコ機に採用することによって、確変状態や時短状態ではない通常状態において、電役開放当選に起因して第2始動口34に遊技球が入球した場合に、上記特殊演出を行なう構成とすることも可能となる。
ステップSc1015を実行した後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSc1014において、大当たり信号2延長フラグがONでないと判定した場合には(Sc1014:NO)、ステップSc1015を実行することなく、本保留情報シフト処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図564:Sc0804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図567は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSc1101では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1101において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sc1101:NO)、ステップSc1102に進み、特図1当たり抽選用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図542(a)に示す特図1当たり抽選用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている数値範囲と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSc1104に進む。
一方、ステップSc1101において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sc1101:YES)、ステップSc1103に進み、特図2当たり抽選用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図542(b)に示す特図2当たり抽選用の当否テーブルにおいて大当たり当選または小当たり当選として設定されている数値範囲と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSc1104に進む。
ステップSc1104では、ステップSc1102又はステップSc1103における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSc1104において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sc1104:YES)、ステップSc1105に進む。
ステップSc1105では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1105において、第2図柄表示部フラグがONでないと判定した場合には(Sc1105:NO)、ステップSc1106に進み、特図1小当たり用の振分テーブルを参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり種別カウンタC2の値が、図543(a)に示す特図1小当たり用の振分テーブルに設定されている数値範囲のいずれに含まれているかによって振分判定の結果を特定する。ステップSc1106を実行した後、ステップSc1107に進む。
ステップSc1105では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1105において、第2図柄表示部フラグがONでないと判定した場合には(Sc1105:NO)、ステップSc1106に進み、特図1大当たり用の振分テーブルを参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり種別カウンタC2の値が、図544(a)に示す特図1大当たり用の振分テーブルに設定されている数値範囲のいずれに含まれているかによって振分判定の結果を特定する。ステップSc1106を実行した後、ステップSc1110に進む。
一方、ステップSc1105において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sc1105:YES)、ステップSc1107に進み、特図2大当たり用の振分テーブルを参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり種別カウンタC2の値が、図544(b)に示す特図2大当たり用の振分テーブルに設定されている数値範囲のいずれに含まれているかによって振分判定の結果を特定する。ステップSc1107を実行した後、ステップSc1110に進む。
一方、ステップSc1104において、当否判定の結果が大当たり当選でない場合には(Sc1104:NO)、ステップSc1108に進む。
ステップSc1108では、ステップSc1102又はステップSc1103における当否判定(当たり抽選)の結果が小当たり当選であるか否かを判定する。ステップSc1108において、当否判定の結果が小当たり当選である場合には(Sc1108:YES)、ステップSc1109に進み、特図2小当たり用の振分テーブルを参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり種別カウンタC2の値が、図543に示す特図2小当たり用の振分テーブルに設定されている数値範囲のいずれに含まれているかによって振分判定の結果を特定する。ステップSc1109を実行した後、先に説明したステップSc1107に進む。
ステップSc1110では、ステップSc1106又はステップSc1107と、ステップSc1109とによって得られた振分判定の結果から当たりの種別に対応したフラグ(当たりフラグ)をONにする。本実施形態のパチンコ機10では、図543および図544から判るように、当たりの種別として、1R小当たり、8R大当たりA、8R大当たりB、15R大当たりAの4種類が用意されていることから、当たりフラグとしては、1R小当たりフラグ、8R大当たりAフラグ、8R大当たりBフラグ、15R大当たりAフラグの4種類のフラグが用意されている。ステップSc1106の振分判定の結果が8R大当たりAである場合には、8R大当たりAフラグをONにする。当たりフラグはRAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される。ステップSc1106の振分判定の結果が8R大当たりBである場合には、8R大当たりBフラグをONにする。ステップSc1107の振分判定の結果が15R大当たりAである場合には、15R大当たりAフラグをONにする。一方、ステップSc1109の振分判定の結果が1R小当たりであり、ステップSc1107の振分判定の結果が15R大当たりAである場合には、1R小当たりフラグをONにし、15R大当たりAフラグをONにする。
当たりフラグにおける1R小当たりフラグのON/OFFによって、当たり抽選における小当たり当選の有無を特定することができる。当たりフラグにおける8R大当たりAフラグのON/OFFと8R大当たりAフラグのON/OFFと15R大当たりAフラグのON/OFFとによって、当たり抽選における大当たり当選の有無と振分判定の結果とを特定することができる。ステップSc1110を実行した後、ステップSc1111に進む。
ステップSc1111では、当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たり又は小当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図540)に記憶されている当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSc1106又はステップSc1107と、ステップSc1109とにおいて振り分けた当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSc1111を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSc1108において、ステップSc1102又はステップSc1103における当たり抽選の当否結果が小当たり当選でない場合には(Sc1108:NO)、ステップSc1112に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図540)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSc1113に進む。
ステップSc1113において、ステップSc1110におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sc1113:YES)、ステップSc1114に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSc1114を実行した後、ステップSc1115に進む。
一方、ステップSc1113において、ステップSc1112におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sc1113:NO)、ステップSc1114を実行することなく、ステップSc1115に進む。
ステップSc1115では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図540)における外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSc1115を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図565:Sc0904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図568は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSc1201では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSc1202に進む。
ステップSc1202では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dには、遊技状態や、小当たりの有無、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無等に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップSc1202では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、当たりフラグから特定される今回の遊技回に係る当否判定の判定結果と振分判定の判定結果や、リーチ発生フラグから特定されるリーチ判定の判定結果等に基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSc1202を実行した後、ステップSc1203に進む。
ステップSc1203では、ステップSc1202で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSc1201で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSc1203を実行した後、ステップSc1204に進む。
ステップSc1204では、ステップSc1203で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動停止処理>
次に、変動停止処理について説明する。変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図564:Sc0804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図569は、変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSc1301では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動中フラグ記憶エリアの特図変動中フラグがONであるか否かを判定する。特図変動中フラグは、上述したように、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。このため、ステップSc1301の処理によれば、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かの判定が行なわれる。
ステップSc1301において、特図変動中フラグがONであると判定した場合には(Sc1301:YES)、ステップSc1302に進む。
ステップSc1302では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSc1302では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図568)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSc1302において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sc1302:YES)、ステップSc1303に進む。ステップSc1303~ステップSc1314は、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの停止表示が開始される場合に実行される。
ステップSc1302において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sc1302:NO)、ステップSc1303~ステップSc1314を実行することなく、ステップSc1315に進む。また、ステップSc1301において、特図変動中フラグがONでないと判定した場合には(Sc1301:NO)、ステップSc1302~ステップSc1314を実行することなく、ステップSc1315に進む。
ステップSc1303では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。ステップSc1303を実行した後、ステップSc1304に進む。
ステップSc1304では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動中フラグをOFFする。ステップSc1304を実行した後、ステップSc1305に進む。
ステップSc1305では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図確定中フラグ記憶エリアに記憶されている特図確定中フラグをONする。特図確定中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について停止表示を開始させる場合にONにされ、その停止表示が終了する場合にOFFにされる。ステップSc1305を実行した後、ステップSc1306に進む。
ステップSc1306では、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が外れであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の1R小当たりフラグ、8R大当たりAフラグ、8R大当たりBフラグ、および15R大当たりAフラグの全てがOFFであるか否かを判定する。ステップSc1306において、全てがOFFである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が外れであると判定した場合には(Sc1306:YES)、ステップSc1307に進む。
ステップSc1307では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSc1307において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sc1307:YES)、ステップSc1308に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、高頻度サポートモード時において遊技回が実行される毎にカウンタ値が1だけデクリメントされるカウンタである。遊技回数カウンタPNCは、RAM64の各種カウンタエリア64fに記憶される。
ステップSc1308において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sc1308:YES)、ステップSc1309に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1だけデクリメントする。ステップSc1309を実行した後、ステップSc1310に進む。一方、ステップSc1308において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sc1308:NO)、ステップSc1309を実行することなく、ステップSc1310に進む。
ステップSc1310では、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSc1310において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合には(Sc1310:NO)、ステップSc1311に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSc1311を実行した後、ステップSc1312に進む。
ステップSc1312では、第2始動保留個数RbNの値が0を上回るか否かを判定する。具体的には、RAM64の保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された第2始動保留個数RbNの値が0を上回るか否かを判定する。これによって、第2保留エリアRbに記憶されている第2の保留情報(特2残保留)が有るか否かを判定することができる。ステップSc1312において、第2始動保留個数RbNの値が0を上回っていると判定した場合には(Sc1312:YES)、ステップSc1313に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される大当たり信号2延長フラグをONする。ステップSc1313を実行した後、ステップSc1314に進む。
ステップSc1314では、主側RAM64の特2残保留個数記憶エリアに記憶された値である特2残保留個数XRbNに第2始動保留個数RbNの値をセットする。特2残保留個数記憶エリアは、記憶部として機能する。ステップSc1314を実行した後、ステップSc1315に進む。
ステップSc1312において、第2始動保留個数RbNの値が0であると判定した場合には(Sc1312:NO)、ステップSc1313およびステップSc1314を実行することなく、ステップSc1315に進む。ステップSc1310において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合には(Sc1310:YES)、ステップSc1311~ステップSc1314を実行することなく、ステップSc1315に進む。ステップSc1307において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sc1307:NO)、ステップSc1308~ステップSc1314を実行することなく、ステップSc1315に進む。また、ステップSc1306において、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が外れでないと判定した場合には(Sc1306:NO)、ステップSc1307~ステップSc1314を実行することなく、ステップSc1315に進む。
ステップSc1315では、確定時間経過時の処理である確定時間経過時処理を実行する。確定時間経過時処理の詳細については後述する。ステップSc1315を実行した後、本変動停止処理を終了する。
<確定時間経過時処理>
次に、確定時間経過時処理について説明する。確定時間経過時処理は、変動停止処理のサブルーチン(図569:Sc1315)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図570は、確定時間経過時処理を示すフローチャートである。ステップSc1401では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図確定中フラグ記憶エリアの特図確定中フラグがONであるか否かを判定する。特図確定中フラグは、上述したように、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について停止表示を開始させる場合にONにされ、その停止表示が終了する場合にOFFにされる。このため、ステップSc1401の処理によれば、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が確定中であるか否かの判定が行なわれる。
ステップSc1401において、特図確定中フラグがONであると判定した場合には(Sc1401:YES)、ステップSc1402に進む。
ステップSc1402では、今回の遊技回の確定時間が経過したか否かを判定する。具体的には、ステップSc1402では、予め定められた確定時間(例えば、1秒)が初期値として設定された確定時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該確定時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSc1402において、確定時間が経過していると判定した場合には(Sc1402:YES)、ステップSc1403に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図確定中フラグ記憶エリアに記憶されている特図確定中フラグをOFFする。ステップSc1403を実行した後、ステップSc1404に進む。
ステップSc1404では、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の8R大当たりAフラグ、8R大当たりBフラグ、および15R大当たりAフラグのうちのいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSc1404において、8R大当たりAフラグ、8R大当たりBフラグ、および15R大当たりAフラグのうちのいずれかがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sc1404:YES)、ステップSc1405に進む。
ステップSc1405では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された大当たり開閉実行モードフラグをONする。ステップSc1405の実行後、本確定時間経過時処理を終了する。
一方、ステップSc1404において、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sc1404:NO)、ステップSc1406に進み、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が小当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の1R小当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1406において、1R小当たりフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が小当たり当選であると判定した場合には(Sc1406:YES)、ステップSc1407に進む。
ステップSc1407では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された小当たり開閉実行モードフラグをONする。ステップSc1407の実行後、本確定時間経過時処理を終了する。
一方、ステップSc1406において、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が小当たり当選でないと判定した場合には(Sc1406:NO)、ステップSc1408に進む。
ステップSc1408では、特2残保留個数XRbNの値が0であるか否かを判定する。すなわち、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおいて第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値と一致する値である特2残保留個数XRbNの値が、その後、変動が実行される毎に減算されて0となったか否かを判定する。ステップSc1408において、特2残保留個数XRbNの値が0であると判定した場合には(Sc1408:YES)、ステップSc1409に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される大当たり信号2延長フラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1409において、大当たり信号2延長フラグがONであると判定した場合には(Sc1409:YES)、ステップSc1410に進み、大当たり信号2延長フラグをOFFする。ステップSc1410を実行した後、本確定時間経過時処理を終了する。
ステップSc1409において、大当たり信号2延長フラグがONでない場合には(Sc1409:NO)、ステップSc1410を実行することなく、本確定時間経過時処理を終了する。ステップSc1408において、特2残保留個数XRbNの値が0ではないと判定した場合には(Sc1408:NO)、ステップSc1409およびステップSc1410を実行することなく、本確定時間経過時処理を終了する。
また、ステップSc1401において、特図確定中フラグがONでないと判定した場合には(Sc1401:NO)、ステップSc1402~ステップSc1410を実行することなく、本確定時間経過時処理を終了する。ステップSc1402において、確定時間が経過していないと判定した場合には(Sc1402:NO)、ステップSc1403~ステップSc1410を実行することなく、本確定時間経過時処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図563:Sc0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図571は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSc1501では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされるフラグである。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。ここで、開閉実行モードとは、小当たりに基づく開閉実行モードおよび大当たり(小当たりしてV入賞大当たり当選した場合も含む)に基づく開閉実行モードのいずれも該当する。
ステップSc1501において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sc1501:NO)、ステップSc1502に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、小当たり専用可変入賞装置57の開閉扉57bまたは可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉動作が終了するタイミングでOFFにされるフラグである。
ステップSc1502において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sc1502:NO)、ステップSc1503に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされるフラグである。
ステップSc1503において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sc1503:NO)、ステップSc1504に進み、大当たり開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1504において、大当たり開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sc1504:YES)、ステップSc1505以降の大当たりに基づく開閉実行モードを開始させるための処理群に進む。
ステップSc1505では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される大当たり信号2延長フラグをOFFする。ステップSc1505を実行した後、ステップSc1506に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSc1506を実行した後、ステップSc1507に進む。
ステップSc1507では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における小当たり専用可変入賞装置57に備えられた開閉扉57bまたは可変入賞装置36に備えられた開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉57b,36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉57b,36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に開閉扉57b,36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口57a,36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉57b,36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに予め記憶されている。ステップSc1508の開閉シナリオ設定処理は、当たりの種別に対応したフラグ(当たりフラグ)と、実行契機判定フラグと等に基づいて、開閉シナリオ記憶エリア63hの中から開閉シナリオを選択することによって設定する。ステップSc1507を実行した後、ステップSc1508に進む。
ステップSc1508では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定するオープニング期間タイマカウンタエリアに「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、オープニング期間タイマカウンタエリアは、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSc1508を実行した後、ステップSc1509に進む。
ステップSc1509では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図563)におけるステップSc0703にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSc1509を実行した後、ステップSc1510に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSc1504において、大当たり開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sc1504:NO)、ステップSc1511に進み、小当たり開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1511において、小当たり開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sc1511:YES)、ステップSc1505を実行することなく、ステップSc1506に進み、ステップSc1506~ステップSc1510の処理を行なう。
ステップSc1511において、小当たり開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sc1511:NO)、ステップSc1512に進み、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSc1512において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(ステップSc1512:YES)、ステップSc1513に進み、大当たり開閉実行モードフラグをONにし、その後、ステップSc1514に進み、実行契機判定フラグをONする。実行契機判定フラグは、今回の大当たり開閉実行モードの実行の契機がV入賞大当たり当選によるものであるか否かを判別するためのフラグである。ステップSc1514を実行した後、ステップSc1505に進み、ステップSc1505~ステップSc1510の処理を行なう。
一方、ステップSc1512において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSc1512:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。すなわち、本実施形態では、当たり抽選において大当たりに当選した場合(大当たり開閉実行モードフラグがONになった場合)だけでなく、V入賞口59に遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した場合(V入賞フラグがONになった場合)にも、大当たり開閉実行モードが開始されることになる。
ステップSc1503において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sc1503:YES)、ステップSc1515に進む。
ステップSc1515では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング期間タイマカウンタエリアの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSc1515において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sc1515:YES)、ステップSc1516に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSc1517に進む。
ステップSc1517では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSc1517を実行した後、ステップSc1518に進む。
ステップSc1518では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSc1519では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図563:ステップSc0703)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSc1519を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSc1502において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sc1502:YES)、ステップSc1520に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSc1520を実行した後、ステップSc1521に進む。
ステップSc1521では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉57b,36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアの値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSc1521において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sc1521:YES)、ステップSc1522に進む。一方、ステップSc1521において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sc1521:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSc1522では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSc1523に進む。
ステップSc1523では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSc1523を実行した後、ステップSc1524に進む。
ステップSc1524では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定するエンディング期間タイマカウンタエリアに「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、エンディング期間タイマカウンタエリアは、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSc1524を実行した後、ステップSc1525に進む。
ステップSc1525では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図563)におけるステップSc0703において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSc1525を実行した後、ステップSc1526に進む。
ステップSc1526では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSc1501において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sc1501:YES)、ステップSc1527に進む。
ステップSc1527では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sc1524)において、エンディング時間として設定したエンディング期間タイマカウンタエリアの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSc1524において、エンディング時間として設定したエンディング期間タイマカウンタエリアの値が「0」であると判定した場合には(Sc1527:YES)、ステップSc1528に進む。
ステップSc1528では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSc1529に進み、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の8R大当たりAフラグ、8R大当たりBフラグ、および15R大当たりAフラグのうちのいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSc1529において、8R大当たりAフラグ、8R大当たりBフラグ、および15R大当たりAフラグのいずれもOFFである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sc1529:NO)、ステップSc1530に進み、実行契機判定フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSc1530において、実行契機判定フラグがONであると判定された場合には(Sc1530:YES)、今回の開閉実行モードの実行の契機がV入賞大当たり当選によるものであることから、ステップSc1531に進む。
ステップSc1531では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのV入賞フラグをOFFする。ステップSc1531を実行した後、ステップSc1532に進み、実行契機判定フラグをOFFにする。ステップSc1532を実行した後、ステップSc1533に進む。
一方、ステップSc1529において、8R大当たりAフラグ、8R大当たりBフラグ、および15R大当たりAフラグのうちのいずれかがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sc1529:YES)、ステップSc1530~ステップSc1532を実行することなく、ステップSc1533に進む。
ステップSc1533では、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、大当たり又は小当たりに基づく開閉実行モードにおけるエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSc1533を実行した後、ステップSc1534に進む。
一方、ステップSc1530において、実行契機判定フラグがONでないと判定された場合には(Sc1530:NO)、今回の開閉実行モードの実行の契機がV入賞大当たり当選によるものではないことから、ステップSc1537に進み、延長フラグOFF用処理を実行し、その後、ステップSc1534に進む。延長フラグOFF用処理の詳細については後述する。
ステップSc1534では、開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図563)におけるコマンド出力処理(ステップSc0703)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、開閉実行モード終了コマンドを受信したことに基づいて、エンディング演出を終了するように設定する。ステップSc1534を実行した後、ステップSc1535に進む。
ステップSc1535では、小当たり開閉実行モード用終了処理を実行する。小当たり開閉実行モード用終了処理では、小当たり開閉実行モードフラグがONであった場合には当該フラグをOFFにし、小当たりに基づく開閉実行モードの開始時に高頻度サポートモードフラグがONであった場合には当該高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSc1536に進み、大当たり開閉実行モードフラグをOFFする。ステップSc1536を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSc1527において、エンディング期間が終了していないと判定された場合には、ステップSc1528~ステップSc1536を実行することなく、本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図571:Sc1520)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図572は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSc1601では、小当たり専用可変入賞装置57に備えられた開閉扉(以下、小当たり用の開閉扉とも呼ぶ)57bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、第1特別電動役物駆動部57cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSc1601において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sc1601:NO)、ステップSc1602に進む。
ステップSc1602では、小当たり用の開閉扉57bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、小当たり用の開閉扉57bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSc1602において、小当たり用の開閉扉57bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sc1602:YES)、ステップSc1603に進む。
ステップSc1603では、小当たり用の開閉扉57bを開放する。その後、ステップSc1604に進む。
ステップSc1604では、第1開閉扉開放コマンドを設定する。第1開閉扉開放コマンドは、小当たり用の開閉扉57bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図563:ステップSc0703)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSc1604を実行した後、ステップSc1608に進む。
ステップSc1602において、小当たり用の開閉扉57bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sc1602:NO)、ステップSc1603およびステップSc1604を実行することなく、ステップSc1608に進む。
ステップSc1601において、小当たり用の開閉扉57bは開放中であると判定した場合には(Sc1601:YES)、ステップSc1605に進む。
ステップSc1605では、小当たり用の開閉扉57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、小当たり用の開閉扉57bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSc1605において、小当たり用の開閉扉57bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sc1605:YES)、ステップSc1606に進む。
ステップSc1606では、小当たり用の開閉扉57bを閉鎖する。その後、ステップSc1607に進む。
ステップSc1607では、第1開閉扉閉鎖コマンドを設定する。第1開閉扉閉鎖コマンドは、小当たり用の開閉扉57bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図563:ステップSc0703)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSc1607を実行した後、ステップSc1608に進む。
ステップSc1605において、小当たり用の開閉扉57bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sc1605:NO)、ステップSc1606およびステップSc1607を実行することなく、ステップSc1608に進む。
ステップSc1608では、可変入賞装置36に備えられた開閉扉(以下、大当たり用の開閉扉とも呼ぶ)36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、第2特別電動役物駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSc1608において、大当たり用の開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sc1608:NO)、ステップSc1609に進む。
ステップSc1609では、大当たり用の開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、大当たり用の開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSc1602において、大当たり用の開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sc1609:YES)、ステップSc1610に進む。
ステップSc1610では、大当たり用の開閉扉36bを開放する。その後、ステップSc1611に進む。
ステップSc1611では、第2開閉扉開放コマンドを設定する。第2開閉扉開放コマンドは、大当たり用の開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図563:ステップSc0703)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSc1611を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSc1609において、大当たり用の開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sc1609:NO)、ステップSc1610およびステップSc1611を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSc1608において、大当たり用の開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sc1608:YES)、ステップSc1612に進む。
ステップSc1612では、大当たり用の開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、大当たり用の開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSc1612において、大当たり用の開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sc1612:YES)、ステップSc1613に進む。
ステップSc1613では、大当たり用の開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSc1614に進む。
ステップSc1614では、第2開閉扉閉鎖コマンドを設定する。第2開閉扉閉鎖コマンドは、大当たり用の開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図563:ステップSc0703)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSc1614を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSc1612において、大当たり用の開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sc1612:NO)、ステップSc1613およびステップSc1614を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図571:Sc1533)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図573は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSc1701では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている8R大当たりAフラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1701において、8R大当たりAフラグがONでないと判定した場合には(Sc1701:NO)、ステップSc1702に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている15R大当たりAフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSc1701において8R大当たりAフラグがONであると判定した場合(Sc1701:YES)、またはステップSc1702において15R大当たりAフラグがONであると判定した場合(Sc1702:YES)には、ステップSc1703に進む。
ステップSc1703では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている当たりフラグ(1R小当たりフラグ、8R大当たりAフラグ、8R大当たりBフラグ、および15R大当たりAフラグ)をOFFする。その後、ステップSc1704に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これによって、遊技状態は高サポ状態に移行される。その後、ステップSc1705に進み、遊技回数カウンタPNCに20がセットされる。これによって、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数は20回に設定される。その後、ステップSc1706に進み、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSc1706を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。高頻度サポートモードコマンドの出力を継続して行なう処理は、特定情報出力処理として機能する。
一方、ステップSc1702において、15R大当たりAフラグがONでないと判定した場合には(Sc1702:NO)、ステップSc1707に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている当たりフラグ(1R小当たりフラグ、8R大当たりAフラグ、8R大当たりBフラグ、および15R大当たりAフラグ)をOFFする。その後、ステップSc1708に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。その後、ステップSc1709に進み、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSc1709を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<延長フラグOFF用処理>
次に、延長フラグOFF用処理について説明する。延長フラグOFF用処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図571:Sc1537)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図574は、延長フラグOFF用処理を示すフローチャートである。ステップSc1801では、特2残保留個数XRbNの値が0であるか否かを判定する。すなわち、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおいて第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値と一致する値である特2残保留個数XRbNの値が、その後、変動が実行される毎に減算されて0となったか否かを判定する。ステップSc1801において、特2残保留個数XRbNの値が0であると判定した場合には(Sc1801:YES)、ステップSc1802に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される大当たり信号2延長フラグがONであるか否かを判定する。ステップSc1802において、大当たり信号2延長フラグがONであると判定した場合には(Sc1802:YES)、ステップSc1803に進み、大当たり信号2延長フラグをOFFする。ステップSc1803を実行した後、本延長フラグOFF用処理を終了する。
一方、ステップSc1802において、大当たり信号2延長フラグがONでない場合には(Sc1802:NO)、ステップSc1803を実行することなく、本延長フラグOFF用処理を終了する。また、ステップSc1801において、特2残保留個数XRbNの値が0でないと判定した場合には(Sc1801:NO)、ステップSc1802およびステップSc1803を実行することなく、本延長フラグOFF用処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図563:Sc0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図575は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSc1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の普通電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSc1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sc1901:NO)、ステップSc1902に進む。
ステップSc1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、普通電動役物34aを開放状態とするか否かの普通電動役物開放抽選において開放当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSc1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sc1902:NO)、ステップSc1903に進む。
ステップSc1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSc1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sc1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sc1903:YES)、ステップSc1904に進む。
ステップSc1904では、普図ユニット38における特定変動表示としての図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSc1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sc1904:YES)、ステップSc1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSc1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sc1904:NO)、ステップSc1906に進む。
ステップSc1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSc1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sc1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSc1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sc1906:YES)、ステップSc1907に進む。
ステップSc1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSc1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSc1907において開閉実行モードではなく(Sc1907:NO)、且つ、ステップSc1908において高頻度サポートモードである場合には(Sc1908:YES)、ステップSc1909に進み、普通電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、普通電動役物開放抽選に当選となる。また、普通電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSc1910に進む。
ステップSc1910では、ステップSc1909の普通電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSc1910において、普通電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sc1910:YES)、ステップSc1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、普通電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSc1910において、普通電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sc1910:NO)、ステップSc1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSc1907において開閉実行モードであると判定した場合(Sc1907:YES)、又は、ステップSc1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sc1908:NO)、ステップSc1912に進み、普通電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、普通電動役物開放抽選に当選となる。また、普通電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSc1913に進む。
ステップSc1913では、ステップSc1912の普通電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSc1913において、サポート当選でないと判定した場合には(Sc1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSc1913において、サポート当選であると判定した場合には(Sc1913:YES)、ステップSc1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSc1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sc1902:YES)、ステップSc1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSc1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sc1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSc1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sc1915:YES)、ステップSc1916に進む。
ステップSc1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSc1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSc1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sc1901:YES)、ステップSc1918に進み、普通電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図575:Sc1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図576は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSc2001では、普通電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。普通電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。普通電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sc2001:YES)、ステップSc2002に進む。
ステップSc2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普通電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSc2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sc2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、普通電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSc2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sc2002:YES)、ステップSc2003に進み、普通電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、普通電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、普通電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を普通電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSc2003を実行した後、ステップSc2004に進む。
ステップSc2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSc2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSc2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sc2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSc2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sc2005:YES)、ステップSc2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSc2001において、普通電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sc2001:NO)、ステップSc2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普通電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSc2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sc2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSc2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sc2007:YES)、ステップSc2008に進み、普通電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSc2009に進む。
ステップSc2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sc2009:NO)、ステップSc2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSc2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sc2010:YES)、ステップSc2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSc2009において開閉実行モードであると判定した場合(Sc2009:YES)、又は、ステップSc2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sc2010:NO)、ステップSc2012に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《13-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図577は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSc2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSc2101を実行した後、ステップSc2102に進む。
ステップSc2102では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSc2101で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSc2102を実行した後、ステップSc2103に進む。
ステップSc2103では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSc2103を実行した後、ステップSc2104に進む。
ステップSc2104では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSc2104を実行した後、ステップSc2105に進む。
ステップSc2105では、報知演出用処理を実行する。報知演出用処理は、様々な報知演出を実現するための処理である。報知演出としては、例えば、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出や、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための左打ち報知演出、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることによってV入賞口59に遊技球を入球させることを遊技者に報知するためのV狙い報知演出などを実現する。また、ステップSc2105を実行した後、ステップSc2106に進む。
ステップSc2106では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景画像(背景動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、低サポ状態時の通常時演出モードに対応した背景画像や、高サポ状態時のラッシュ時演出モードに対応した背景画像等を表示させる処理を行う。さらに、高サポ状態から低サポ状態への移行時に特2残保留がある場合に、ラッシュ時演出モードに対応した背景画像や低サポ状態時の通常時演出モードに対応した背景画像とは相違する特有の背景画像を表示させる特定情報出力処理も行う。当該特有の背景画像が、特2残保留消化時演出モードに対応した特定情報としての背景画像となり得る。また、高サポ状態から低サポ状態への移行時に、特2残保留の有無にかかわらず、ラッシュ時演出モードに対応した背景画像や低サポ状態時の通常時演出モードに対応した背景画像とは相違する特定情報としての特有の背景画像を表示させる特定情報出力処理を行う構成としてもよい。この構成を採用する場合、当該特有の背景画像は、例えば、高サポ状態から低サポ状態へ移行後に10回の変動が実行されるまで継続する構成としてもよい。この場合において、高サポ状態から低サポ状態への移行時に特2残保留が存在する場合には、当該特2残保留に基づく特2変動は、当該特有の背景画像が表示されている期間において実行されることになる。ステップSc2106を実行した後、ステップSc2107に進む。
ステップSc2107では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。さらに、本実施形態では、特別遊技情報としての大当たり遊技状態中の大当たり遊技演出モードに対応した背景画像を表示させる特別遊技情報出力処理を行ったりもする。ステップSc2107を実行した後、ステップSc2108に進む。
ステップSc2108では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSc2108を実行した後、ステップSc2109に進む。
ステップSc2109では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSc2109を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図577:Sc2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図578は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSc2201では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSc2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sc2201:YES)、ステップSc2202に進む。
ステップSc2202では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSc2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sc2202:YES)、ステップSc2203に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSc2203を実行した後、ステップSc2205に進む。
ステップSc2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sc2202:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSc2204に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアであり、記憶部として機能する。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSc2204を実行した後、ステップSc2205に進む。
ステップSc2203及びステップSc2204の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSc2205では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSc2205を実行した後、ステップSc2206に進む。
ステップSc2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sc2201:NO)、ステップSc2202~ステップSc2205を実行することなく、ステップSc2206に進む。
ステップSc2206では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSc2203において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSc2204において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSc2206を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図577:Sc2103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図579は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSc2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSc2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sc2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSc2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sc2301:YES)、ステップSc2302に進む。
ステップSc2302では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、小当たりの有無、大当たり当選する場合(当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合も含む)の大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSc2303に進む。
ステップSc2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSc2303を実行した後、ステップSc2304に進む。
ステップSc2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が大当たり当選または小当たり当選であった場合には、有効ラインL1(図539(b)参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選で大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりAである場合には、7を除いた同一の奇数図柄の組合せ、すなわち、111、333、または555が選択され得る。今回の遊技回の当たり抽選で大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりBである場合には、8を除いた同一の偶数図柄の組合せ、すなわち、222、444、または666が選択され得る。今回の遊技回の当たり抽選で大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が15R大当たりAである場合には、「7」図柄の組合せ、すなわち、777が選択され得る。今回の遊技回の当たり抽選で小当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が15R大当たりAである場合には、「8」図柄の組合せ、すなわち、777が選択され得る。なお、これは一例であり、他の同一図柄の組合せとしてもよい。さらに、同一図柄の組み合わせに換えて、他の特定の規則(例えば、連番)に則った図柄の組み合わせとしてもよい。
ステップSc2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の振分判定の結果が、8R大当たりA、8R大当たりB、15R大当たりAである場合には、有効ラインL1(図539(b)参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が8R大当たりAである場合には、7を除いた同一の奇数図柄の組合せ、すなわち、111、333、または555が選択され得る。今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が8R大当たりBである場合には、8を除いた同一の偶数図柄の組合せ、すなわち、222、444、または666が選択され得る。今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が15R大当たりAである場合には、「7」図柄の組合せ、すなわち、777が選択され得る。なお、これは一例であり、例えば、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が8R大当たりAである場合には同一の図柄の組合せとして666または888が選択され、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が8R大当たりBである場合には同一の図柄の組合せとして222または444が選択され、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が15R大当たりAである場合には同一の図柄の組合せとして同一の奇数図柄の組合せが選択され得る構成等、他の同一図柄の組合せとしてもよい。さらに、同一図柄の組み合わせに換えて、他の特定の規則(例えば、連番)に則った図柄の組み合わせとしてもよい。
今回の遊技回の大当たり抽選の当否結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSc2305では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSc2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSc2306に進む。
ステップSc2306では、今回の遊技回においてステップSc2303で設定された演出パターン、ステップSc2304で設定された停止図柄、ステップSc2305で設定された変動パターンの情報、保留表示の情報等を演出コマンドに設定する。その後、ステップSc2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSc2307を実行した後、ステップSc2308に進む。
ステップSc2308では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSc2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図579:Sc2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図580は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSc2401では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSc2402に進む。
ステップSc2402では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、小当たりの有無、時短付与の有無、当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合の大当たりの種別、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSc2402では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図579)のステップSc2302で把握した、小当たりの有無、時短付与の有無、当たり抽選で小当たりしてV入賞大当たり当選する場合の大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSc2402を実行した後、ステップSc2403に進む。
ステップSc2403では、Sc2402で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図579)のステップSc2302で把握した変動時間と、ステップSc2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSc2403を実行した後、ステップSc2404に進む。
ステップSc2404では、ステップSc2403によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSc2404を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図579:Sc2308)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図581は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSc2501では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSc2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sc2501:YES)、ステップSc2502に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSc2504に進む。
一方、ステップSc2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sc2501:NO)、ステップSc2503に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSc2504に進む。
ステップSc2504では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図582は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSc2601では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ107a,107bに、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSc2602に進む。
ステップSc2602では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図583は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSc2701では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図584は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。V割り込み処理が実行される毎に、ワークRAM104内の表示データテーブルバッファに記憶されている表示データテーブルの実行位置を示すポインタを1加算して更新することによって、図柄表示装置41に表示させる画像の特定を行なう。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ107a,107bに、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSc2801では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図583)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。具体的には、例えば、低サポ状態時の通常時演出モードに対応した背景画像を示す演出コマンドがコマンド格納エリアに格納されていた場合に、その演出コマンドによって指定された背景画像が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。高サポ状態時のラッシュ時演出モードに対応した背景画像を示す演出コマンドがコマンド格納エリアに格納されていた場合に、その演出コマンドによって指定された背景画像が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。また、高サポ状態から低サポ状態に移行した後の背景画像を示す演出コマンドがコマンド格納エリアに格納されていた場合に、その演出コマンドによって指定された背景画像が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。さらに、大当たり遊技状態中に大当たり遊技演出モードに対応した背景画像を示す演出コマンドがコマンド格納エリアに格納されていた場合に、その演出コマンドによって指定された背景画像が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sc2801)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や、停止図柄、変動表示パターン、演出モードに対応した背景画像等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。このように、本実施形態では、高サポ状態中にラッシュ時演出モードに対応した背景画像を表示する識別情報出力処理を実行し、高サポ状態の終了時にラッシュ時演出モードに対応した背景画像の表示を停止する出力停止処理を実行する。
ステップSc2802では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sc2801)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。例えば、演出モードに対応した背景画像を例に挙げると、高サポ状態中にラッシュ時演出モードに対応した背景画像を継続して表示し、高サポ状態の終了時に特2残保留がある場合に第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数XRbNが1以上である場合には、特2残保留消化時演出モードに対応し得る背景画像を表示する。なお、当該背景画像は、特2残保留による変動表示が全て終了した後に通常時演出モードにモードチェンジされるまで表示され得る。この結果、高サポ状態の終了時に特2残保留がある場合に、図柄表示装置41における演出モードに対応した背景画像の表示を適切に行なうことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。特に、各演出モードに対応した背景画像は特有のものであることから、図柄表示装置41に多様な背景画像の表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。その後、ステップSc2803に進む。
ステップSc2803では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sc2802)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターは描画リストの形でワークRAM104に格納される。その後、ステップSc2804に進む。
ステップSc2804では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sc2803)によって生成された描画リストを、VDP105に対して送信する。VDP105は、描画リストに基づいて1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した1フレーム分の画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSc2805に進み、その他の処理を実行した後、本V割込み処理を終了する。上記特2残保留消化時演出モードに対応した背景画像は、特2残保留による変動表示が全て終了した後に通常時演出モードにモードチェンジされるまで表示される構成に換えて、最後の変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまで継続して表示する継続出力処理を実行する構成としてもよい。また、最後の変動表示の停止表示が終了して次の変動が開始するまで継続して表示する構成としてもよい。例えば、上述した特2残保留消化時演出モードに対応した背景画像の表示中においては、特2残保留に基づいて大当たり当選した遊技回を例に挙げると、女性キャラクターが「まだまだ特2残保留によるチャンスが有るよ!」と叫ぶ動画像や、女性キャラクターが「ぎりぎり連荘だよ、良かったね!」と叫ぶ動画像を図柄表示装置41に表示させることができる。さらに、当該動画像に伴った音声をデータ表示器9が備えるスピーカー46に出力させるように構成してもよい。例えば、大当たり当選に係る遊技回を例に挙げると、当該遊技回では、初期状態から更新終了状態となるまで、すなわち、同一図柄の組み合わせとなる停止図柄用の表示データテーブルにおいてポインタが初期位置に設定されてから最後まで到達するまで、本V割込み処理が実行されることになる。この結果、大当たり当選に係る変動表示が開始されてから停止表示の確定時間が終了するまでの描画が完了する。この描画完了後の予め定められたタイミングで開閉実行モードが実行され、賞球が遊技者に付与される。
以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《14-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、制御モード切替処理によって、特別遊技状態の終了後に制御モードを特定期間、第2制御モードに維持し、特定期間の終了時に制御モードを第2制御モードから第1制御モードに切り替える。また、識別情報出力処理によって、特別遊技状態である期間、または特定期間において、識別情報を継続して出力し、出力停止処理によって、特定期間の終了時に識別情報の出力を停止する。さらに、記憶部によって、特定期間の終了時に取得情報記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数を記憶する。特定情報出力処理によって、特定期間の終了後に、少なくとも記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数が1以上である場合に、当該第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、特定変動表示が実行され得る状態を識別可能な特定情報を継続して出力することが可能となっている。さらに、特定情報出力処理は、所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで、特定情報を継続して出力するが、当該特定情報を識別情報とは異なる態様で出力する。具体的には、例えば、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、振り分けられた当たり種別が8R大当たりAである場合に、大当たりに基づく開閉実行モードの終了後にサポートモードを規定回数、高頻度サポートモードに維持し、規定回数の終了時にサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える。このサポートモードが高頻度サポートモードに維持される高サポ状態中に、大当たり信号2を継続して出力し、高サポ状態の終了時に大当たり信号2の出力を停止する。さらに、高サポ状態の終了時に第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)を特2残保留個数記憶エリアに特2残保留個数XRbNとしてセットする。高サポ状態の終了後に、少なくとも当該特2残保留個数XRbNの値が1以上である場合に、当該特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示が終了するまで、大当たり信号2を継続して出力することが可能となる。さらに、特2残保留個数XRbNのうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで、大当たり信号2を継続して出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10では、特定期間の終了時に識別情報の出力が一旦停止されても、特定期間の終了後に、記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、特定変動表示が実行され得る状態を識別可能な特定情報が継続して出力されることから、特定期間の終了後において、取得情報記憶部に第2の特別乱数情報が残り、当該第2の特別乱数情報が特定条件を満たした場合、具体的には、例えば、第2の特別乱数情報が予め定めた値と一致する場合、例えば大当たり当選した場合に、識別情報および特定情報を受け取る表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別乱数情報が特定条件を満たしたものであるとして適切な表示を行なうことが可能となる。具体的には、例えば、高サポ状態の終了時に大当たり信号2の出力が一旦停止されても、高サポ状態の終了後に、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおいて保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示が終了するまで、大当たり信号2が継続して出力されることから、高サポ状態の終了後において、第2始動保留個数RbNの特2残保留があり、当該特2残保留の内の一つに基づいて大当たり当選した場合に、データ表示器9において、直前の高サポ状態に関係して取得された特2残保留に基ついて大当たり当選したものであるとして連荘数をカウントすることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、データ表示器9において例えば連荘数の表示を適切に行なうことができずに遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報を識別情報とは異なる態様で出力する。具体的には、例えば、特2残保留に基づく変動中において継続して出力する大当たり信号2を、高サポ状態中に出力する通常出力態様の大当たり信号2とは異なる態様(特別出力態様)で出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定情報を受け取る表示装置において、特定情報を受け取った場合に特有の表示を行なうことが可能となる。このために、表示装置において、例えば、特定期間の終了後に残った第2の特別乱数情報についての変動表示中である旨の表示を行なうことができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報や識別情報を受け取る表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。具体的には、例えば、特2残保留に基づく変動中において、大当たり信号2を高サポ状態中に出力される通常出力態様とは異なる特別出力態様で出力することから、データ表示器9において、特別出力態様の大当たり信号2を受け取った場合に、特有の演出、例えば、女性キャラクターが「まだまだ特2残保留によるチャンスが有るよ!」と叫ぶ動画像をデータ表示装置98に表示させることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、特定期間の終了時に記憶されている第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示のうちの最後の変動表示の停止表示が終了した後まで継続して特定情報を出力する。具体的には、例えば、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示のうちの最後の変動表示の停止表示が終了した後まで継続して大当たり信号2を出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、最後の変動表示が終了して停止表示となった後から当該停止表示が終了するまでの期間においても、特定情報の出力が継続する。このために、特定情報を継続して出力する期間を、特定期間の終了後に取得情報記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報に基づく遊技回の実行中の期間に、高い精度で一致させることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報や識別情報を受け取る表示装置において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、当該表示の精度を向上することができる。具体的には、例えば、最後の変動表示が終了して停止表示となった後から当該停止表示が終了するまでの期間においても、大当たり信号2の出力が継続する。このために、大当たり信号2を継続して出力する期間を、特定期間の終了後に取得情報記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報に基づく遊技回の実行中の期間に、高い精度で一致させることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり信号2を受け取るデータ表示器9において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、当該表示の精度を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、識別情報と特定情報とは、同一の出力用端子から出力される同一種類の情報である。具体的には、例えば、高サポ状態中に出力される識別情報と特2残保留消化中に出力される特定情報とは、同一の出力用端子から出力される同一種類の情報としての大当たり信号2である。なお、別態様として、識別情報と特定情報とは、異なる出力用端子から出力される異なる種類の情報としてもよいし、同一の出力用端子から出力される異なる種類の情報としてもよい。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態を識別するための識別情報を、特定期間の終了後に、少なくとも記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数が1以上である場合に、当該第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで継続して、同一の出力用端子から出力される同一種類の情報として出力することができる。この結果、簡単な構造によって、当該識別情報を適切な期間、表示装置に出力することができる。具体的には、例えば、大当たり遊技である期間または高サポ状態である期間に該当する状態を識別するための大当たり信号2を、高サポ状態の終了後に、高サポ状態の終了時に第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数XRbNの値が1以上である場合に、当該特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで継続して、同一の出力用端子から出力される同一種類の情報として出力することができる。この結果、簡単な構造によって、大当たり信号2を適切な期間、データ表示器等の表示装置に出力することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特定期間の終了後に、記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで実行される特定変動表示は、第2入球部への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別乱数情報についての判定に対応した変動表示である。具体的には、例えば、高サポ状態の終了時に特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示が終了するまで実行される特定変動表示は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として取得された特2保留情報についての判定に対応した変動表示である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定期間の終了時に取得情報記憶部に記憶されていた第2の特別乱数情報についての変動表示であることを、特別乱数情報から識別することができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報を受け取る表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、高サポ状態の終了時に第2保留エリアRbに格納されていた特2残保留についての変動表示であることを、大当たり信号2から識別することができる。この結果、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特定情報は、データの出力を所定周期で繰り返し行なう態様である。具体的には、例えば、特別出力態様の大当たり信号2は、データの出力を所定周期で繰り返し行なう態様である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、簡単な構成によって、特定情報を識別情報出力処理によって出力される識別情報と異なった態様とすることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、構造の簡素化を図ることができる。具体的には、例えば、簡単な構成によって、特別出力態様の大当たり信号2を通常出力態様の大当たり信号2と異なった態様とすることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、構造の簡素化を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、特定情報を所定の継続態様で出力する。具体的には、例えば、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留で大当たり当選となると判定された場合に、大当たり遊技状態が発生するまで、特別出力態様の大当たり信号2を所定の継続態様で出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特別条件を満たすと判定された場合に、特定情報を所定の継続態様で出力する期間を、第2の特別乱数情報が特定条件を満たすと判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報を受け取る表示装置において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。具体的には、例えば、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留が大当たり当選となる条件を満たすと判定された場合に、特別出力態様の大当たり信号2を所定の継続態様で出力する期間を、特2残保留が大当たり当選となる条件を満たすと判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり信号2を受け取るデータ表示器9において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別乱数情報が特定条件とは相違する特定他条件を満たし、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、特別遊技状態発生条件が成立したと判定し、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、特定情報を所定の継続態様で出力する。具体的には、例えば、保留情報に基づく当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致することを満たし、当該満たした後に、V入賞口に遊技球が入球することが成立した場合に、大当たり遊技状態発生条件が成立したと判定し、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留に基づく当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致すると判定された場合に、大当たり遊技状態が発生するまで、特別出力態様の大当たり信号2を所定の継続態様で出力する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特定情報を所定の継続態様で出力する期間を、第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、特定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合にも、特定情報や識別情報を受け取る表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別乱数情報が特定他条件を満たしたものであるとして適切な表示を行なうことが可能となる。具体的には、例えば、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留が小当たり当選する値と一致すると判定された場合に、特別出力態様の大当たり信号2を所定の継続態様で出力する期間を、特2残保留が小当たり当選する値と一致すると判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、特別出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留が小当たり当選する値と一致すると判定された場合にも、データ表示器9において、直前の高サポ状態に関係して取得された特2残保留が小当たり当選したものであるとして連荘数をカウントすることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、特2残保留が小当たり当選した場合に、表示装置において連荘数の表示を適切に行なうことができずに遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別乱数情報が特定条件とは相違する特定他条件を満たし、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、特別遊技状態発生条件が成立したと判定し、識別情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、識別情報を継続して出力する。具体的には、例えば、保留情報に基づく当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致することを満たし、当該満たした後に、V入賞口に遊技球が入球することが成立した場合に、大当たり遊技状態発生条件が成立したと判定し、通常出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2保留情報に基づく当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致すると判定された場合に、大当たり遊技状態が発生するまで、通常出力態様の大当たり信号2を継続して出力する。
ここで、「識別情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、識別情報を継続して出力する」構成を備えない比較例を考えてみる。比較例によれば、識別情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、当該遊技回の変動表示が終了してから、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立するまでの間、識別情報の出力が停止されてしまう。このために、制御モードが第2制御モードに維持された特定期間において、第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定され、その後に遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合であっても、識別情報の出力が途切れることとなり、データ表示器等の表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別乱数情報が特定他条件を満たしたものであるとして連荘数をカウントすることができなかった。この結果、比較例によれば、遊技者に不快感を与えてしまい、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまう虞があった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、識別情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された場合に、特別遊技状態が発生するまで、識別情報を継続して出力することから、第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定された遊技回の変動表示が終了してから、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立するまでの間に、識別情報の出力が途切れることがない。このために、制御モードが第2制御モードである特定期間の終了後において、第2の特別乱数情報が特定他条件を満たすと判定され、その後に遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、特定情報や識別情報を受け取る表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別乱数情報が特定他条件を満たしたものであり、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立したことによって特別遊技状態発生条件が成立したものとして適切な表示を行なうことが可能となる。具体的には、例えば、通常出力態様の大当たり信号2の出力中に実行されている遊技回に係る特2残保留が小当たり当選する値と一致すると判定された場合に、大当たり遊技状態が発生するまで通常出力態様の大当たり信号2を継続して出力することから、特2保留情報が小当たり当選する値と一致すると判定された遊技回の変動表示が終了してから、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立するまでの間に、通常出力態様の大当たり信号2の出力が途切れることがない。このために、制御モードが第2制御モードである特定期間の終了後において、特2保留情報が小当たり当選する値と一致すると判定され、その後に遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、連荘が途切れることなく大当たり当選が続くとデータ表示器9に認識させ表示させることができる。この結果、連荘が途切れることなく大当たり当選が続き連荘数が大きくなることは遊技者にとって大きな喜びであり、遊技者の遊技に対する興趣をいっそう向上させることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技情報を出力する特別遊技情報出力処理を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理の各出力先は、同一の表示装置である。具体的には、例えば、大当たり遊技状態である期間に該当する状態を識別するための大当たり信号1を出力する特別遊技情報出力処理を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理の各出力先は、同一のデータ表示器9である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、識別情報および特定情報によって、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態であることを識別でき、特別遊技情報によって、特別遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、特定期間が連続する場合に、その連続する特定期間の間で何回特別遊技状態が発生したかを出力先の表示装置が把握することが可能となる。このために、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理の各出力先に該当する表示装置において、遊技の状況を適切に表示することができる。具体的には、例えば、大当たり信号2によって、大当たり遊技状態である期間または高サポ状態である期間に該当する状態であることを識別でき、大当たり信号1によって、大当たり遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、高サポ状態である期間が連続する場合に、その連続する高サポ状態である期間の間で何回大当たり遊技状態が発生したかをデータ表示器9が把握することが可能となる。このために、データ表示器9において、いわゆる連荘数を表示することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技情報を出力する特別遊技情報出力処理を備え、特別遊技情報は、特定情報とは異なる態様である。具体的には、例えば、大当たり遊技状態である期間に該当する状態を識別するための大当たり信号1を出力する特別遊技情報出力処理を備え、大当たり信号1は、特別出力態様の大当たり信号2とは異なる態様である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、識別情報および特定情報によって、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態であることを識別でき、特別遊技情報によって、特別遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、特定期間が連続する場合に、その連続する特定期間の間で何回特別遊技状態が発生したかを出力先の表示装置が把握することが可能となる。このために、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理から情報を受け取る表示装置において、遊技の状況を適切に表示することが可能となる。さらに、特別遊技情報は特定情報とは異なる態様であることから、特定情報を受け取る表示装置において、特定情報を受け取った場合に特有の表示を行なうことが可能となる。このために、表示装置において、例えば、特定期間の終了後に第2の特別乱数情報についての変動表示中である旨の表示を行なうことができる。したがって、本実施形態では、特定情報や識別報報を受け取る表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、大当たり信号2によって、大当たり遊技状態である期間または高サポ状態である期間に該当する状態であることを識別でき、大当たり信号1によって、大当たり遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、高サポ状態である期間が連続する場合に、その連続する高サポ状態である期間の間で何回大当たり遊技状態が発生したかをデータ表示器9が把握することが可能となる。このために、データ表示器9において、いわゆる連荘数を表示することができる。さらに、大当たり信号1は特別出力態様の大当たり信号2とは異なる態様であることから、データ表示器9において、特別出力態様の大当たり信号2を受け取った場合に特有の表示を行なうことが可能となる。このために、表示装置において、例えば、高サポ状態の終了後に特2残保留に基づく変動表示中である旨の表示を行なうことができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技情報を出力する特別遊技情報出力処理を備え、特別遊技情報は、識別情報とは異なる態様である。具体的には、例えば、大当たり遊技状態である期間に該当する状態を識別するための大当たり信号1を出力する特別遊技情報出力処理を備え、大当たり信号1は、特別出力態様の大当たり信号2とは異なる態様である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、識別情報および特定情報によって、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態であることを識別でき、特別遊技情報によって、特別遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、特定期間が連続する場合に、その連続する特定期間の間で何回特別遊技状態が発生したかを出力先の表示装置が把握することが可能となる。このために、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および特別遊技情報出力処理から情報を受け取る表示装置において、遊技の状況を適切に表示することが可能となる。さらに、特別遊技情報は識別情報出力処理によって出力される識別情報とは異なる態様であることから、表示装置における情報の把握が容易となる。このために、表示装置において、遊技の状況の表示を確実に行なうことが可能となる。具体的には、例えば、大当たり信号2によって、大当たり遊技状態である期間または高サポ状態である期間に該当する状態であることを識別でき、大当たり信号1によって、大当たり遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、高サポ状態である期間が連続する場合に、その連続する高サポ状態である期間の間で何回大当たり遊技状態が発生したかをデータ表示器9が把握することが可能となる。このために、データ表示器9において、いわゆる連荘数を表示することができる。さらに大当たり信号1は通常出力態様の大当たり信号2とは異なる態様であることから、データ表示器9における情報の把握が容易となる。このために、データ表示器9において、例えば連荘数の表示を確実に行なうことが可能となる。
本実施形態のパチンコ機10では、第1入球部への遊技球の入球を契機として第1入球情報を出力する第1入球情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および第1入球情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置である。具体的には、例えば、第1始動口33への遊技球の入球を契機として第1始動口入球信号を出力する第1入球情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および第1入球情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一のデータ表示器9である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、表示装置において、例えば遊技の状況の表示と共に、第1入球部への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。この結果、表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、データ表示器9において、例えば連荘数の表示と共に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。この結果、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、第2入球部への遊技球の入球を契機として第2入球情報を出力する第2入球情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および第2入球情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置である。具体的には、例えば、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2始動口入球信号を出力する第2入球情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および第2入球情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一のデータ表示器9である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、表示装置において、例えば遊技の状況の表示と共に、第2入球部への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。この結果、データ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、データ表示器9において、例えば連荘数の表示と共に、第2始動口34への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。この結果、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、変動表示が終了して停止表示となったこと示す停止表示情報を出力する停止表示情報出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および停止表示情報出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置である。具体的には、例えば、変動表示されていた特別図柄が停止表示となったことを示す図柄確定信号を出力する図柄確定信号出力部を備え、識別情報出力処理、特定情報出力処理、および図柄確定信号出力部のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、表示装置において、例えば遊技の状況の表示と共に、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留の変動が終了して停止表示となった旨の表示を行なうことができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10にでは、表示装置に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、データ表示器9において、例えば連荘数の表示と共に、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留の変動が終了して停止表示となり特2図柄が確定した旨の表示を行なうことができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10にでは、データ表示器9に多様な表示を実行させることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
このように、本遊技機によれば、特定期間の終了後において取得情報記憶部に第2の特別乱数情報が残った場合に、表示装置における表示を適切に行なうので、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
《11-8》第11実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《11-8-1》変形例1:
上記第11実施形態及び各変形例では、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後(図556の時刻t42)において、特2残保留がある場合に、特2残保留の最後の1つに基づく変動表示が終了して停止表示となった後に確定時間が終了するまで(時刻t63)、大当たり信号2を継続して出力するが、時刻t42から時刻t63までの期間における大当たり信号2の出力の態様は、時刻t42までの大当たり信号2の出力の態様である一定電圧を継続して出力する通常出力態様とは異なった特別出力態様であった。具体的には、特別出力態様は、短期間で繰り返し一定電圧の出力と出力停止とを切り替えて行なう態様となっていた。これに対して、変形例として、特別出力態様を、信号の電圧値が通常出力態様の際の一定電圧(第1電圧と呼ぶ)よりも低い一定電圧(第2電圧と呼ぶ)であり、第1電圧はもとより第2電圧も、大当たり信号2の出力/停止を判定するための基準値よりも高い信号(ハイレベル信号)である構成としても良い。要は、特別出力態様の大当たり信号2は、通常出力態様の大当たり信号2と異なった態様でありながら、大当たり信号2の受け手であるデータ表示器9において大当たり信号2がON状態にあると判断することができれば、いずれの形態の信号であっても良い。
《11-8-2》変形例2:
上記第11実施形態及び各変形例では、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後(図556の時刻t42)において、特2残保留がある場合に、特2残保留の最後の1つに基づく変動表示が終了して停止表示となった後に確定時間が終了するまで(時刻t63)、大当たり信号2を特別出力態様で出力する構成とした。これに対して、変形例として、時刻t42から時刻t63までの期間において、特別出力態様としての大当たり信号2を出力する構成に換えて、大当たり信号2が出力される出力側コネクタ95b(図547参照)とは異なる出力側コネクタ95bから特有な信号(特2残保留消化中信号)を出力する構成としてもよい。すなわち、時刻t42から時刻t63までの期間において、大当たり信号2の出力を停止し、大当たり信号2とは相違する特2残保留消化中信号を、大当たり信号2が出力される出力側コネクタ95b(図547参照)とは異なる出力側コネクタ95bから出力する。この特2残保留消化中信号も大当たり信号1および大当たり信号2と同様にデータ表示器9に送信される。大当たり信号2の受け手であるデータ表示器9は、特2残保留消化中信号を受信したときに、特別出力態様である大当たり信号2と同様に、高サポ状態終了時の特2残保留に基づく遊技回の実行中、すなわち、特2残保留消化中であると判断する。こうした構成によれば、第11実施形態と同様に、データ表示器9において、例えば連荘数の表示を適切に行なうことが可能となる。したがって、本変形例では、データ表示器9において例えば連荘数の表示を適切に行なうことができずに遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
《11-8-3》変形例3:
上記第11実施形態及び各変形例では、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後(図554の時刻t42)において、特2残保留がある場合に、特2残保留の最後の1つに基づく変動表示が終了して停止表示となった後に確定時間が終了するまで(時刻t63)、大当たり信号2を継続して出力する構成とした。これに対して、変形例として、特2残保留がある場合に、特2残保留の最後の1つに基づく変動表示が終了して停止表示となった後に確定時間が終了し(時刻t63)、当該終了時から、予め定められた最短の変動時間以内の時間が経過するまでの間、大当たり信号2を継続して出力する構成としてもよい。「最短の変動時間」は、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dの変動時間テーブルに記録された変動時間情報のうちの最も短い変動時間である。「最短の変動時間以内の時間」は、最短の変動時間を含んで、それよりも前であればいずれの時間であってもよい。
この変形例によれば、特2残保留の最後の変動表示の停止表示が終了して、パチンコ機10において予め定められた最短の変動時間以内の時間が経過するまで、大当たり信号2の出力が継続する。このために、大当たり信号2を継続して出力する期間を、高サポ状態の終了後に特2残保留に基づく遊技回が終了して、次の特1保留情報に基づく変動表示が終了する以前まで延長させることができる。したがって、この変形例によれば、大当たり信号2を継続して出力する期間を、高サポ状態の終了後に特2残保留に基づく遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、この変形例では、データ表示器9において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。なお、確定時間の終了時からの延長の期間を最短の変動時間よりも長くすると、大当たり信号2の出力中に、特2残保留でない特別乱数情報(特1保留情報)に基づく次の変動が停止して確定時間が経過してしまい、当該変動で大当たりした場合に、この大当たりが直前の高サポ状態における連荘数にカウントされてしまう虞があった。この結果、データ表示器9において連荘数の表示を適切に行なうことができなくなってしまう。これを防止するために、この変形例では、確定時間の終了時からの大当たり信号2の延長の期間を、最短の変動時間以内の時間を加えた期間とした。さらに他の変形例として、確定時間の終了時からの大当たり信号2の延長の期間を、最短の変動時間を上回る時間を加えた期間としてもよい。
《11-8-4》変形例4:
上記第11実施形態及び各変形例では、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後(図554の時刻t42)において、特2残保留がある場合に、特2残保留の最後の1つに基づく変動表示が終了して停止表示となった後に確定時間が終了するまで(時刻t63)、大当たり信号2を継続して出力する構成とした。これに対して、変形例として、特2残保留がある場合に、特2残保留の最後の1つに基づく変動表示が終了して停止表示となった後に確定時間が終了し(時刻t63)、当該終了時から次の変動表示が開始されるまで(時刻t64)、大当たり信号2を継続して出力する構成としてもよい。
この変形例によれば、特2残保留の最後の変動表示の停止表示(確定表示)が終了して次の変動が開始されるまで、大当たり信号2の出力が継続する。このために、大当たり信号2を継続して出力する期間を、高サポ状態の終了後に特2残保留に基づく遊技回が終了して、特2残保留でない特別乱数情報(特1保留情報)に基づく次の変動表示が開始されるまで延長させることができる。したがって、この変形例によれば、大当たり信号2を継続して出力する期間を、高サポ状態の終了後に特2残保留に基づく遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、この変形例では、データ表示器9において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。なお、確定時間の終了時からの延長の期間を特1保留情報に基づく次の変動が終了する時間よりも長くすると、大当たり信号2の出力中に、特2残保留でない特別乱数情報(特1保留情報)に基づく次の変動が停止して確定時間が経過してしまい、当該変動で大当たりした場合に、この大当たりが直前の高サポ状態における連荘数にカウントされてしまう虞があった。この結果、データ表示器9において連荘数の表示を適切に行なうことができなくなってしまう。これを防止するために、この変形例では、特2残保留でない特別乱数情報(特1保留情報)に基づく次の変動表示が開始されるまで大当たり信号2を延長させることとした。
《11-8-5》変形例5:
上記第11実施形態及び各変形例では、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達したことによる高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミング(図554の時刻t42)において、特2残保留がある場合、すなわち、保留情報記憶エリア64b(図541)の第2保留エリアRbに記憶されている第2の保留情報(特2残保留)がある場合に、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける特2残保留の数をセットした特2残保留個数XRbNの値と一致する所定数の変動表示が終了するまで、大当たり信号2が出力される構成とした。一般に、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後のタイミングで、閉じかけた普通電動役物34aに拾われて第2始動口34に遊技球が入球する場合があり得る。この場合のような特定の条件下では、第2保留エリアRbから実行エリアAEに第2の特別乱数情報を取り出すタイミングによっては、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおいて第2保留エリアRbに記憶されている第2の特別乱数情報の数(最大で4個)よりも多い数(1または多くても2程度多い数)の変動表示が高サポ状態の終了後に実行されることがある。このために、上記所定数を、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおいて第2保留エリアRbに記憶されている第2の特別乱数情報の数をセットした特2残保留個数XRbNの値と一致する値とした上記第11実施形態では、上述した、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおいて第2保留エリアRbに記憶されている第2の特別乱数情報の数よりも多い分(所定数を決定した後に第2始動口34に入球した分)の変動表示を実行する際に、大当たり信号2の出力が停止してしまう虞があった。
これに対して、変形例として、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した後の所定期間内(例えば1秒以内)のタイミングで第2始動口34への遊技球の入球が検出された場合に、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおいて第2保留エリアRbに記憶されていた第2の特別乱数情報の数をセットした特2残保留個数XRbNに1を加算した値を所定数と定め、当該所定数の変動表示が終了するまで、大当たり信号2が出力される構成としてもよい。この構成によれば、上述した、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおいて第2保留エリアRbに記憶されていた第2の特別乱数情報の数よりも多い分の変動表示のうちの1つの変動表示を実行する際に大当たり信号2の出力が停止してしまうことを抑制することができる。このために、本変形例によれば、大当たり信号2を継続して出力する期間を、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した後の所定期間内のタイミングで第2始動口34に遊技球が入球したことによって取得された第2の特別乱数情報についての変動表示を終えるまで、可能な限り確保することができる。したがって、本変形例では、大当たり信号2を受け取るデータ表示器9において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。
《11-8-6》変形例6:
上記第11実施形態及び各変形例では、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達したことによる高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミング(図554の時刻t42)において、保留情報記憶エリア64b(図541)の第2保留エリアRbに記憶されている第2の保留情報(特2残保留)がある場合に、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2始動保留個数RbNの数を特2残保留個数XRbNにセットし、特2残保留個数XRbNの値を変動表示が実行開始される毎に1だけ減算し、変動表示の終了後の確定時間の経過時点における特2残保留個数XRbNの値が0となるまで、大当たり信号2が出力される構成とした。これに対して変形例として、特2残保留個数XRbNといった変数を用いることなく、第2始動保留個数RbNの数をそのまま用いて、変動表示の終了後の確定時間の経過時点における第2始動保留個数RbNの数が0となるまで、大当たり信号2が出力される構成としてもよい。具体的には、図566においてステップSc1014およびステップSc1015の各処理を削除し、図569においてステップSc1314の処理を削除し、図570においてステップSc1408の処理を第2始動保留個数RbNの数が0であるか否かを判定する処理に換え、図574においてステップSc1801の処理を第2始動保留個数RbNの数が0であるか否かを判定する処理に換える構成としてもよい。この構成によれば、通常時における普通電動役物開放抽選において開放当選し普通電動役物34aが開放したことによる第2始動口34への遊技球の入球との区別ができない事による問題は有るが、上記第11実施形態と同様に、高サポ状態の終了後において特2残保留が残った場合に、特2残保留に基づく変動表示に対する識別性能を向上させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《11-8-7》変形例7:
上記第11実施形態及び各変形例では、高サポ状態の終了時において、RAM64の保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された第2始動保留個数RbNの数が0を上回る場合(すなわち、1以上である場合)に、大当たり信号2延長フラグをONするとともに、RAM64の保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶されている第2始動保留個数RbNの値を特2残保留個数XRbNにセットする構成とした(図569を参照)。これに対して、変形例として、高サポ状態の終了時において、第2保留エリアRbに記憶されている第2始動保留個数RbNの値を特2残保留個数XRbNにセットし、特2残保留個数XRbNの値が0を上回る場合(すなわち、1以上である場合)に、大当たり信号2延長フラグをONする構成としてもよい。この構成によっても、上記第11実施形態と同一のタイミングで大当たり信号2を立ち上げることができ、上記第11実施形態と同様の態様で、大当たり信号2を延長することができる。
《11-8-8》変形例8:
上記第11実施形態及び各変形例では、高サポ状態の終了時において、RAM64の保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された第2始動保留個数RbNの数が0を上回る場合(すなわち、1以上である場合)に、第2始動保留個数RbNの値を特2残保留個数XRbNにセットし、特2残保留個数XRbNの値を変動表示が実行開始される毎に1だけ減算し、特2残保留個数XRbNの値が0となるまで、特定情報としての大当たり信号2を継続して出力する構成とした。これに対して変形例として、高サポ状態の終了時において、特定情報としての大当たり信号2を継続して出力し、高サポ状態の終了時に第2保留エリアRbに記憶された第2始動保留個数RbNの数が0を上回る場合(すなわち、1以上である場合)に、第2始動保留個数RbNの数を特2残保留個数XRbNにセットし、特2残保留個数XRbNの値を変動表示が実行開始される毎に1だけ減算し、特2残保留個数XRbNの値が0となった場合に、特定情報の出力を停止する構成としてもよい。この構成によっても、上記第11実施形態と同様に、高サポ状態の終了後において特2残保留が残った場合に、特2残保留に基づく変動表示に対する識別性能を向上させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《11-8-9》変形例9:
上記第11実施形態及び各変形例(特に変形例7)では、高サポ状態の終了時において、第2保留エリアRbに記憶されている第2始動保留個数RbNの値を特2残保留個数記憶エリア内の特2残保留個数XRbNにセットし、特2残保留個数XRbNの値が0を上回る場合(すなわち、1以上である場合)に、特定情報としての大当たり信号2を継続して出力し、特2残保留個数XRbNの値が0となった場合に、大当たり信号2の出力を停止する構成とした。これに対して変形例として、高サポ状態の終了時において、特定情報としての大当たり信号2を継続して出力するともに、第2保留エリアRbに記憶されている第2始動保留個数RbNの値を特2残保留個数記憶エリア内の特2残保留個数XRbNにセットし、特2残保留個数XRbNの値が0を上回る場合(すなわち、1以上である場合)に、特2残保留個数XRbNの値を変動表示が実行開始される毎に1だけ減算し、特2残保留個数XRbNの値が0となった場合に、特定情報の出力を停止する構成としてもよい。この構成によっても、上記第11実施形態と同様に、高サポ状態の終了後において特2残保留が残った場合に、特2残保留に基づく変動表示に対する識別性能を向上させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本変形例では、特定期間の終了時に記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数が0である場合でも、特定情報を出力する出力処理が実行され得る。具体的には、例えば、上述したように、高サポ状態から低サポ状態への移行のタイミングにおける第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数XRbNの値が0である場合でも、大当たり信号2を出力する出力処理が実行され得る。
したがって、本変形例によれば、特定期間の終了時に記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数が0である場合でも、特定情報を出力する出力処理が実行され得ることから、特定期間の終了時に記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数が0であるか1以上の数であるかにかかわらず、特定情報が出力される。このために、特定期間の終了時における特定情報の継続的な出力を確実に担保することができることから、例えば、特定期間の終了時から記憶部に記憶されている第2の特別乱数情報の数が1以上であるか否かの判定がなされるまでの間でノイズ等によって特定情報の出力が途切れてしまい、データ表示器等の表示装置による識別性能が低下してしまうことを抑制することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。具体的には、例えば、高サポ状態の終了時に第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値(第2始動保留個数RbN)をセットした特2残保留個数記憶エリア内の特2残保留個数XRbNの値が0である場合でも、大当たり信号2を出力する出力処理が実行され得ることから、高サポ状態の終了時に特2残保留個数記憶エリアに記憶されている特2残保留個数XRbNの値が0であるか1以上の数であるかにかかわらず、大当たり信号2が出力される。このために、高サポ状態終了時における大当たり信号2の継続的な出力を確実に担保することができることから、例えば、高サポ状態の終了時から特2残保留個数記憶エリアに記憶されている特2残保留個数XRbNの数が1以上であるか否かの判定がなされるまでの間でノイズ等によって特定情報の出力が途切れてしまい、データ表示器等の表示装置による識別性能が低下してしまうことを抑制することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
さらに、上記第11実施形態の構成、すなわち、高サポ状態の終了時において、大当たり信号2を継続して出力する前に、第2保留エリアRbに記憶されている第2始動保留個数RbNの値を特2残保留個数記憶エリア内の特2残保留個数XRbNにセットし、特2残保留個数XRbNの値が0を上回る場合に大当たり信号2を継続して出力し、一方、特2残保留個数XRbNの値が0である場合に大当たり信号2の出力を取り止める構成では、上記特2残保留個数XRbNの値の判定で0であると判定される場合に、高サポ状態を終えて、特2残保留個数XRbNの値が0であると判定されて大当たり信号2の出力を取り止めるまでの流れの途中で、閉動作中の普通電動役物34aに遊技球が拾われて第2始動口34へ遊技球が入球することがあり得る。当該第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選において大当たり当選した場合、当該大当たり当選は、直前の高サポ状態における連荘数にカウントされなくなる虞があった。これに対して、この変形例では、直前の高サポ状態における連荘数にカウントできる範囲を広げることができ、当該大当たり当選も直前の高サポ状態における連荘数にカウントすることができる可能性がある。
《11-8-10》変形例10:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《11-8-11》変形例11:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《11-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《11-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴cA群>
特徴cA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴cA1]
遊技球が入球可能な入球口を有する第1の入球領域(第1入球部、第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な入球口を有する第2の入球領域(第2入球部、第2始動口34)と、
前記第1の入球領域または前記第2の入球領域への遊技球の入球を契機として特別情報(特別乱数情報、当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球領域に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球領域に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段(取得情報記憶部、保留情報記憶エリア64b内の第1保留エリアRaと第2保留エリアRb)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(特定条件、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知するための変動表示が開始されてから当該変動表示が終了して停止表示となり当該停止表示が終了するまでを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記第2の入球領域への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球領域への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球領域への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球領域への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技球が入球した場合に特典として賞球を付与する特典入球手段(大入賞口36a)と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすことを少なくとも含む特別遊技状態発生条件が成立した場合に、前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、
前記特別遊技状態の終了後に、前記制御モードを特定期間、前記第2制御モードに維持し、前記特定期間の終了時に前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードに切り替える制御モード切替手段(制御モード切替処理、大当たりに基づく開閉実行モード(V入賞大当たりに基づく開閉実行モードも含む)の終了後にサポートモードを高頻度サポートモードに規定回数だけ維持し、規定回数の終了時に制御モードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える処理)を備え、
当該遊技機は、
前記特別遊技状態である期間、または前記特定期間において、当該期間に該当する状態を識別するための情報(識別情報、通常出力態様の大当たり信号2)を継続して出力する第1出力手段(識別情報出力処理、外部端子板から大当たり信号2を出力する処理)と、
前記特定期間の終了時に、前記情報の出力を停止する出力停止手段(出力停止処理、高サポ状態の終了時に特2残保留が無い場合に大当たり信号2の出力を停止する処理)と、
前記特定期間の終了時に前記取得情報記憶手段に記憶されている前記第2の特別情報の数を記憶する記憶手段(記憶部、特2残保留個数XRbNを記憶する主側RAM64の特2残保留個数記憶エリア)と、
前記特定期間の終了後に、少なくとも前記記憶手段に記憶されている前記第2の特別情報の数が1以上である場合に、当該第2の特別情報の数に対応する所定数の前記変動表示が終了するまで、所定の変動表示(特定変動表示、特図2当たり抽選に基づく変動表示)が実行され得る状態を識別可能な所定情報(特定情報、通常出力態様とは別の特別出力態様の大当たり信号2)を継続して出力可能な第2出力手段(特定情報出力処理、高サポ状態の終了時に記憶されている特2残保留の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで大当たり信号2を継続的に出力する出力処理)と、
を備え、
前記第2出力手段は、
前記所定数の前記変動表示のうちの最後の前記変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで、前記所定情報を継続して出力する手段(継続出力処理、所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に停止表示が終了するまで(確定時間が経過するまで)大当たり2信号を継続的に出力する出力処理)と、
前記所定情報を前記情報とは異なる態様で出力する手段(特別態様出力処理、特2残保留消化中の大当たり信号2を大当たり遊技状態中または高サポ状態中の大当たり信号2とは異なる特別出力態様で出力する処理)と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、制御モード切替手段によって、特別遊技状態の終了後に制御モードを特定期間、第2制御モード(高頻度サポートモード)に維持し、特定期間の終了時に制御モードを第2制御モードから第1制御モード(低頻度サポートモード)に切り替える。また、第1出力手段によって、特別遊技状態である期間、または特定期間において、当該期間に該当する状態を識別するための情報(通常出力態様の大当たり信号2)を継続して出力し、出力停止手段によって、特定期間の終了時に情報の出力を停止する。さらに、記憶手段によって、特定期間の終了時に取得情報記憶手段(保留情報記憶エリア64b内の第1保留エリアRaと第2保留エリアRb)に記憶されている第2の特別情報の数を記憶する。第2出力手段によって、特定期間の終了後に、少なくとも記憶手段(保留情報記憶エリア64b内の第1保留エリアRaと第2保留エリアRb)に記憶されている第2の特別情報の数が1以上である場合に、当該第2の特別情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、所定の変動表示(特図2当たり抽選に基づく変動表示)が実行され得る状態を識別可能な所定情報(通常出力態様とは別の特別出力態様の大当たり信号2)を継続して出力することが可能となる。さらに、第2出力手段は、所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで、所定情報を継続して出力する(所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に停止表示が終了するまで(確定時間が経過するまで)大当たり2信号を継続的に出力する出力処理)が、当該所定情報を情報(特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態を識別するための情報)とは異なる態様で出力する。
したがって、本特徴によれば、特定期間の終了時に情報の出力が一旦停止されても、特定期間の終了後に、記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数に対応する所定数の変動表示が終了するまで、所定の変動表示が実行され得る状態を識別可能な所定情報が継続して出力されることになることから、特定期間の終了後において、取得情報記憶手段に第2の特別情報が残り、当該第2の特別情報が所定条件を満たした場合、具体的には、例えば大当たり当選した場合に、情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別情報が所定条件を満たしたものであるとして連荘数をカウントすることが可能となる。この結果、本特徴では、表示装置において例えば連荘数の表示を適切に行なうことができずに遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定情報を第1出力手段によって出力される情報とは異なる態様で出力することから、所定情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、所定情報を受け取った場合に特有の表示を行なうことが可能となる。このために、表示装置において、例えば、特定期間の終了後に取得情報記憶手段に記憶されていた第2の特別情報についての変動表示中である旨の表示を行なうことができる。したがって、本特徴では、所定情報や情報を受け取るデータ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴cA2]
特徴cA1に記載の遊技機であって、
前記特定期間の終了時に前記記憶手段に記憶されている前記第2の特別情報の数が0である場合でも、前記所定情報を出力する出力処理(変形例9における、高サポ状態の終了時において大当たり信号2を継続して出力する処理)が実行され得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定期間の終了時に記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数が0である場合でも、所定情報を出力する出力処理が実行され得ることから、特定期間の終了時に、記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数が0であるか1以上の数であるかにかかわらず、所定情報が出力される。このために、特定期間の終了時における所定情報の継続的な出力を確実に担保することができることから、例えば、特定期間の終了時から記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数が1以上であるか否かの判定がなされるまでの間でノイズ等によって所定情報の出力が途切れてしまい、データ表示器等の表示装置による識別性能が低下してしまうことを抑制することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴cA3]
特徴cA1または特徴cA2に記載の遊技機であって、
前記第2出力手段は、前記最後の変動表示の前記停止表示が終了した後まで継続して前記所定情報を出力する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2出力手段は、所定数の変動表示のうちの最後の変動表示の停止表示が終了した後まで継続して所定情報を出力することから、最後の変動表示が終了して停止表示となった後から当該停止表示が終了するまでの期間においても、所定情報の出力が継続する。このために、所定情報を継続して出力する期間を、特定期間の終了後に取得情報記憶手段に記憶されている第2の特別情報に基づく遊技回の実行中の期間に、高い精度で一致させることができる。したがって、本特徴では、所定情報や情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、当該表示の精度を向上することができる。
[特徴cA4]
特徴cA1から特徴cA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記情報と前記所定情報とは、同一の出力用端子(出力側コネクタ95b)から出力される同一種類の情報(大当たり信号2)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態を識別するための情報を、特定期間の終了後に、記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数に対応する所定数の変動表示のうちの最後の変動表示が終了して停止表示となった後に所定期間が経過するまで継続して、同一の出力用端子から出力される同一種類の情報として出力することができる。したがって、簡単な構造によって、当該情報を適切な期間、データ表示器等の表示装置に出力することができる。
[特徴cA5]
特徴cA1から特徴cA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の変動表示は、前記第2の入球領域への遊技球の入球を契機として取得された前記第2の特別情報についての前記判定に対応した前記変動表示である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定期間の終了時に取得情報記憶手段に記憶されていた第2の特別情報についての変動表示であることを、所定情報から識別することができる。したがって、本特徴では、所定情報を受け取るデータ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴cA6]
特徴cA1から特徴cA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定情報は、データの出力を所定周期で繰り返し行なう態様(大当たり信号2の特別出力態様)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定情報はデータの出力を所定周期で繰り返し行なう態様であることから、簡単な構成によって、所定情報を第1出力手段によって出力される情報と異なった態様とすることができる。したがって、本特徴によれば、構造の簡素化を図ることができる。
[特徴cA7]
特徴cA1から特徴cA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、特定画像(女性キャラクターが「ぎりぎり連荘だよ、良かったね!」と叫ぶ画像)を表示させるための信号(特定画像表示指示信号)を出力する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る特別情報が所定条件を満たすと判定された場合に、特定画像を表示させるための信号を出力する手段を備えることから、当該信号を受信した表示装置において、例えば連荘数の表示と共に特2残保留で大当たり当選した旨の表示を行なうことができる。したがって、本特徴では、データ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴cA8]
特徴cA1から特徴cA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、特定音声を出力させるための信号を出力する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る特別情報が所定条件を満たすと判定された場合に、特定音声を出力させるための信号を出力する手段を備えることから、当該信号を受信した装置において、例えば連荘数の表示と共に、特2残保留で大当たり当選した旨の音声を出力することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴cA9]
特徴cA1から特徴cA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る前記第2の特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記第2出力手段は、前記特別遊技状態発生手段によって前記特別遊技状態が発生するまで、前記所定情報を所定の継続態様で出力する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別情報が所定条件を満たすと判定された場合に、第2出力手段は、特別遊技状態発生手段によって特別遊技状態が発生するまで、前記所定情報を所定の継続態様で出力する。このために、所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別情報が所定条件を満たすと判定された場合に、所定情報を所定の継続態様で出力する期間を、第2の特別情報が所定条件を満たすと判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、本特徴では、所定情報や情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。
[特徴cA10]
特徴cA1から特徴cA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件とは相違する所定他条件(当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致すること)を満たし、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件(V入賞口59に遊技球が入球すること)が成立した場合に、前記特別遊技状態発生条件が成立したと判定し、
前記所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る前記第2の特別情報が前記所定他条件を満たすと判定された場合に、前記第2出力手段は、前記特別遊技状態発生手段によって前記特別遊技状態が発生するまで、前記所定情報を所定の継続態様で出力する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、判定手段によって特別情報が所定条件とは相違する所定他条件を満たし、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、特別遊技状態発生条件が成立したと判定し、所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定された場合に、第2出力手段は、特別遊技状態発生手段によって特別遊技状態が発生するまで、所定情報を所定の継続態様で出力する。このために、所定情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定された場合に、具体的には、例えば小当たり当選した場合に、所定情報を所定の継続態様で出力する期間を、第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定された遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、本特徴では、小当たり当選した場合にも、所定情報や情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別情報が所定他条件を満たしたものであるとして連荘数をカウントすることが可能となる。この結果、本特徴では、例えば小当たり当選した場合に、表示装置において連荘数の表示を適切に行なうことができずに遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
[特徴cA11]
特徴cA1から特徴cA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件とは相違する所定他条件(特定他条件、当たり抽選の抽選結果が小当たり当選となる値と一致すること)を満たし、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件(V入賞口59に遊技球が入球すること)が成立した場合に、前記特別遊技状態発生条件が成立したと判定し、
前記情報の出力中に実行されている遊技回に係る前記第2の特別情報が前記所定他条件を満たすと判定された場合に、前記第1出力手段は、前記特別遊技状態発生手段によって前記特別遊技状態が発生するまで、前記情報を継続して出力する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、判定手段によって特別情報が所定条件とは相違する所定他条件を満たし、当該満たした後に、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、特別遊技状態発生条件が成立したと判定し、情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定された場合に、第1出力手段は、特別遊技状態発生手段によって特別遊技状態が発生するまで、情報を継続して出力する。ここで、「情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定された場合に、第1出力手段は、特別遊技状態発生手段によって特別遊技状態が発生するまで、情報を継続して出力する」構成を備えない比較例を考えてみる。比較例によれば、情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定された場合に、当該遊技回の変動表示が終了してから、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立するまでの間、第1出力手段において情報の出力が停止されてしまう。このために、情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、制御モードが第2制御モードに維持された特定期間において、第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定され、その後に遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、第1出力手段による情報の出力が途切れることとなり、データ表示器等の表示装置において、直前の特定期間に関係して取得された第2の特別情報が所定他条件を満たしたものであるとして連荘数をカウントすることがことができなかった。この結果、比較例によれば、遊技者に不快感を与えてしまい、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまう虞があった。
これに対して、本変形例によれば、情報の出力中に実行されている遊技回に係る第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定された場合に、第1出力手段は、特別遊技状態発生手段によって特別遊技状態が発生するまで、情報を継続して出力することから、第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定された遊技回の変動表示が終了してから、遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立するまでの間に、第1出力手段による情報の出力が途切れることがない。このために、制御モードが第2制御モードである特定期間の終了後において、第2の特別情報が所定他条件を満たすと判定され、その後に遊技者による所定の遊技操作に基づいて所定の遊技条件が成立した場合に、連荘が途切れることなく大当たり当選が続くとデータ表示器等の表示装置に認識させ表示させることができる。この結果、連荘が途切れることなく大当たり当選が続き連荘数が大きくなることは遊技者にとって大きな喜びであり、遊技者の遊技に対する興趣をいっそう向上させることができる。
[特徴cA12]
特徴cA1から特徴cA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特定の条件下で(高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した後の所定期間内のタイミングで第2始動口34への遊技球の入球が検出された場合)前記第2の入球領域への遊技球の入球が検出された場合における前記所定数は、前記特定期間の終了時に前記記憶手段に記憶されている前記第2の特別情報の数に1を加算した値となる(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定の条件下で第2の入球領域への遊技球の入球が検出された場合における所定数は、特定期間の終了時に記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数に1を加算した値となる。一般に、特別遊技状態の終了後に制御モードが第2制御モードに維持される特定期間が終了するちょうどのタイミングで、第2の入球領域に遊技球が入球する場合があり得る。この場合のような特定の条件下では、取得情報記憶手段から第2の特別情報を取り出すタイミングによっては、特定期間の終了時に制御モードを第2制御モードから第1制御モードに切り替えた後に、取得情報に記憶されている第2の特別情報の数よりも多い数(1または多くても2程度多い数)の変動表示が実行されることがある。このために、上記所定数を、特定期間の終了時に記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数と一致する値とした比較例では、上述した、取得情報に記憶されている第2の特別情報の数よりも多い分の変動表示を実行する際に、所定情報の出力が停止してしまう虞があった。
これに対して、本特徴によれば、特定の条件下で第2の入球領域への遊技球の入球が検出された場合における所定数は、特定期間の終了時に記憶手段に記憶されている第2の特別情報の数に1を加算した値となることから、上述した、取得情報に記憶されている第2の特別情報の数よりも多い分の変動表示のうちの1つの変動表示を実行する際に所定情報の出力が停止してしまうことを抑制することができる。したがって、本特徴によれば、所定情報を継続して出力する期間を、特定期間が終了するタイミングで遊技球が入球したことによって取得された第2の特別情報についての変動表示を終えるまで、可能な限り確保することができる。この結果、本特徴では、所定情報や情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。
[特徴cA13]
特徴cA1から特徴cA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技状態情報(特別遊技情報、大当たり信号1)を出力する第3出力手段(特別遊技情報出力処理、大当たり信号1を出力する処理)を備え、
前記第1出力手段、前記第2出力手段、および前記第3出力手段の各出力先は、同一の表示装置(データ表示器)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1出力手段と第2出力手段とから出力される情報および所定情報によって、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態であることを識別でき、第3出力手段から出力される特別遊技状態情報によって、特別遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、特定期間が連続する場合に、その連続する特定期間の間で何回特別遊技状態が発生したかを出力先の表示装置が把握することが可能となる。このために、第1出力手段、第2出力手段、および第3出力手段の各出力先に該当する表示装置において、いわゆる連荘数を表示することができる。
[特徴cA14]
特徴cA1から特徴cA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技状態情報(特別遊技情報、大当たり信号1)を出力する第3出力手段(特別遊技情報出力処理、大当たり信号1を出力する処理)を備え、
前記特別遊技状態情報は、前記所定情報とは異なる態様である(大当たり信号1は、特別出力態様の大当たり信号2とは異なる態様)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1出力手段と第2出力手段とから出力される情報および所定情報によって、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態であることを識別でき、第3出力手段から出力される特別遊技状態情報によって、特別遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、特定期間が連続する場合に、その連続する特定期間の間で何回特別遊技状態が発生したかを出力先の表示装置が把握することが可能となる。このために、第1出力手段、第2出力手段、および第3出力手段から情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、連荘数をカウントすることが可能となる。さらに、特別遊技状態情報は所定情報とは異なる態様であることから、所定情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、所定情報を受け取った場合に特有の表示を行なうことが可能となる。このために、表示装置において、例えば、特定期間の終了後に取得情報記憶手段に記憶されていた第2の特別情報に基づく変動表示中である旨の表示を行なうことができる。したがって、本特徴では、所定情報や情報を受け取るデータ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴cA15]
特徴cA1から特徴cA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態である期間に該当する状態を識別するための特別遊技状態情報(特別遊技情報、大当たり信号1)を出力する第3出力手段(特別遊技情報出力処理、大当たり信号1を出力する処理)を備え、
前記特別遊技状態情報は、前記情報とは異なる態様(大当たり信号1は、通常出力態様の大当たり信号2とは異なる態様)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1出力手段と第2出力手段とから出力される情報および所定情報によって、特別遊技状態である期間または特定期間に該当する状態であることを識別でき、第3出力手段から出力される特別遊技状態情報によって、特別遊技状態である期間に該当する状態であることを識別できることから、両方の識別を重ね合わせることによって、特定期間が連続する場合に、その連続する特定期間の間で何回特別遊技状態が発生したかを出力先の表示装置が把握することが可能となる。このために、第1出力手段、第2出力手段、および第3出力手段から情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、連荘数をカウントすることが可能となる。さらに、特別遊技状態情報は第1出力手段によって出力される情報とは異なる態様であることから、表示装置における情報の把握が容易となる。このために、表示装置において、例えば連荘数の表示を確実に行なうことが可能となる。
[特徴cA16]
特徴cA1から特徴cA15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の入球領域(第1入球部、第1始動口33)への遊技球の入球を契機として第1入球情報(第1始動口入球信号)を出力する第1入球情報出力手段を備え、
前記第1出力手段、前記第2出力手段、および前記第1入球情報出力手段のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置(データ表示器)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1の入球領域への遊技球の入球を契機として第1入球情報を出力し、この出力先、第1出力手段による情報の出力先、および第2出力手段による所定情報の出力先は同一の表示装置であることから、当該表示装置において、例えば連荘数の表示と共に、第1の入球領域への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。したがって、本特徴では、データ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴cA17]
特徴cA1から特徴cA16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の入球領域(第2入球部、第2始動口34)への遊技球の入球を契機として第2入球情報(第2始動口入球信号)を出力する第2入球情報出力手段を備え、
前記第1出力手段、前記第2出力手段、および前記第2入球情報出力手段のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置(データ表示器)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の入球領域への遊技球の入球を契機として第2入球情報を出力し、この出力先は、第1出力手段による情報の出力先と第2出力手段による所定情報の出力先との双方に対して同一の表示装置であることから、当該表示装置において、例えば連荘数の表示と共に、第2の入球領域への遊技球の入球に基づく表示を行なうことができる。したがって、本特徴では、データ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴cA18]
特徴cA1から特徴cA17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記変動表示が終了して停止表示となったこと示す停止表示情報(図柄確定信号)を出力する停止表示情報出力手段を備え、
前記第1出力手段、前記第2出力手段、および前記停止表示情報出力手段のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置(データ表示器)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、変動表示が終了して停止表示となったこと示す停止表示情報を出力する停止表示情報出力手段を備え、第1出力手段、第2出力手段、および停止表示情報出力手段のそれぞれの情報の出力先は、同一の表示装置であることから、当該表示装置において、例えば連荘数の表示と共に、高サポ状態が継続する遊技回の実行回数が規定回数に到達して高サポ状態から低サポ状態に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留の変動が終了して停止表示となったことを示す表示を行なうことができる。したがって、本特徴では、データ表示器等の表示装置に多様な表示を実行させることができ、この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴cA19]
特徴cA1から特徴cA18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定期間は、前記最後の変動表示が終了して停止表示となった後から当該停止表示が終了するまでの期間に、当該遊技機において予め定められた最短の変動時間以内の時間を加えた期間である(変形例3の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定期間は、前記最後の変動表示が終了して停止表示となった後から当該停止表示が終了するまでの期間に、当該遊技機において予め定められた最短の変動時間以内の時間を加えた期間であることから、所定数の変動表示のうちの最後の変動表示の停止表示が終了して、予め定められた最短の変動時間以内の時間が経過するまで、所定情報の出力が継続する。このために、所定情報を継続して出力する期間を、特定期間の終了後に記憶手段に記憶されている第2の特別情報に基づく遊技回が終了して、次の第1の特別情報に基づく変動表示が終了する以前まで延長させることができる。したがって、本特徴によれば、所定情報を継続して出力する期間を、特定期間の終了後に取得情報記憶手段に記憶されている第2の特別情報に基づく遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、本特徴では、所定情報や情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうこと抑制することができる。なお、停止表示の終了時からの延長の時間を最短の変動時間よりも長くすると、所定情報の出力中に、特2残保留でない第1の特別情報に基づく次の変動が停止し停止表示が終了してしまい、当該変動で大当たりした場合に、この大当たりが直前の特定期間における連荘数にカウントされてしまう虞があった。この結果、所定情報を受信した表示装置において、例えば連荘数の表示を適切に行なうことができなくなってしまう。これを防止するために、本特徴では、所定情報の延長の期間を、最短の変動時間以内の時間を加えた期間とした。
[特徴cA20]
特徴cA1から特徴cA19までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2出力手段は、少なくとも前記最後の変動表示の前記停止表示が終了して次の変動が開始するまで継続して前記所定情報を出力する(変形例4の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の変動表示のうちの少なくとも最後の変動表示の停止表示が終了して次の変動が開始するまで、所定情報を継続して出力することから、所定情報を継続して出力する期間を、特定期間の終了後に取得情報記憶手段に記憶されている第2の特別情報に基づく遊技回が終了して、次の第1の特別情報に基づく変動が開始するまで延長させることができる。したがって、本特徴によれば、所定情報を継続して出力する期間を、特定期間の終了後に取得情報記憶手段に記憶されている第2の特別情報に基づく遊技回の実行を終えた後まで確実に確保することができる。この結果、本特徴では、所定情報や情報を受け取るデータ表示器等の表示装置において、例えば特2残保留消化中である旨を表示する場合に、特2残保留消化が終了する前に当該表示が終わってしまうことを抑制することができる。なお、停止表示の終了時からの延長の期間を次の変動が終了する時間よりも長くすると、所定信号の出力中に、特2残保留でない第1の特別情報に基づく次の変動が停止し停止表示が終了してしまい、当該変動で大当たりした場合に、この大当たりが直前の特定期間における連荘数にカウントされてしまう虞があった。この結果、所定情報を受信した表示装置において、例えば連荘数の表示を適切に行なうことができなくなってしまう。これを防止するために、この変形例では、最後の変動表示の停止表示が終了して次の変動が開始するまで継続して所定情報を出力する構成とした。
[特徴cA21]
特徴cA1から特徴cA20までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記継続して出力する態様は、出力が一時的に停止され、その後に出力が復帰される態様を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、継続して出力する態様は、出力が一時的に停止され、その後に出力が復帰される態様を含むことから、当該出力を受け付けるデータ表示器等の表示装置を、例えば、連続する複数の遊技回において、変動表示中に出力が停止され、確定表示中に出力されている場合に、当該複数の遊技回に亘って継続して出力されるものと判定する仕様とすることで、例えば変動表示中等においてノイズ等によって出力が途切れてしまい、データ表示器等の表示装置において識別性能が低下してしまうことを抑制することができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
《12》第12実施形態:
《12-0》はじめに:
従来、遊技の演出を盛り上げるために、液晶表示装置において表示演出を実行するとともに、当該表示演出の実行中に動作する各種の可動役物を備えるパチンコ機が知られている。近年では、各種の可動役物の装飾を豪華なものとしたり、各種の可動役物に多様な動作を実行させることによって遊技の演出の多様化や興趣の向上が図られている。
しかしながら、各種の可動役物に実行させる動作が多種多様なものになると、当該多種多様な動作を各種の可動役物に実行させるための駆動プログラムが膨大なものとなり、ROMの使用容量が増大してしまうといった課題が生じた。
そこで、各種の可動役物の一連の動作が規定されたプログラムである駆動シナリオをROMに記憶させ、当該一連の動作を実行する際に、当該駆動シナリオをROMから読み出してRAMに格納し、当該RAMに格納された駆動シナリオに基づいて各種の可動役物に一連の動作を実行させるパチンコ機が開発された。このような駆動シナリオを搭載したパチンコ機によれば、一連の動作が規定された駆動シナリオを複数の演出において利用したり(使い回したり)、一の演出の実行中に同一の駆動シナリオを複数回利用する構成を採用することによって、ROMに記憶すべきプログラムを少なくし、ROMの使用容量を低減することが可能となった。
また、一連の動作が規定された駆動シナリオをROMから読み出して一度RAMに格納し、当該RAMに格納された駆動シナリオを実行することによって一連の動作を各種の可動役物に実行させるといった構成や、一度RAMに格納した駆動シナリオを繰り返し実行することによって各種の可動役物に当該一連の動作を繰り返し実行させる構成を採用することによって、従来のように各種の可動役物に一の単一の動作を実行させる毎に当該一の単一の動作が規定された駆動プログラムを毎回ROMから読み出してRAMに格納するといった膨大な数の処理を実行する必要がなくなり、この結果、ROMからのデータの読み出し回数を大幅に低減することが可能となり、パチンコ機の処理負荷の低減が図られた。
しかしながら、従来の駆動シナリオでは、一度RAMに駆動シナリオが格納され、当該駆動シナリオに基づいて各種の可動役物の制御が開始された場合には、当該駆動シナリオに規定された一連の動作の全てが終了するまで、当該駆動シナリオに基づいた制御を終了させることができなかった。このため、従来の駆動シナリオは、一連の動作を各種の可動役物に最後まで実行させることを前提とした演出に利用されていた。このような演出としては、例えば、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するか否かの期待感を遊技者に抱かせる発展演出が挙げられる。
発展演出では、例えば、ノーマルリーチが実行されている所定期間、一連の動作(例えば上下に複数回移動する動作)を各種の可動役物に繰り返し実行させ、当該所定期間の経過時に当該一連の動作を終了させ、スーパーリーチに発展する場合には、当該スーパーリーチに対応する動作を各種の可動役物に実行させ、一方、スーパーリーチに発展しない場合には、スーパーリーチに発展しない場合に対応した動作を各種の可動役物に実行させる。この構成の場合、駆動シナリオは、一連の動作が当該所定期間の経過時に終了するように設定され、また、当該終了時の各種の可動役物の位置や状態も予め設定されている。このため、一連の動作の終了後に、スーパーリーチに対応する動作も、スーパーリーチに発展しない場合に対応した動作も、各種の可動役物にスムーズに実行させることが可能となる。
このように、従来の駆動シナリオを、一連の動作を各種の可動役物に最後まで実行させることを前提とした演出に利用する場合には問題は生じないが、例えば、従来の駆動シナリオを、一連の動作を終了させるタイミングが不定となる演出(例えばボタン演出)に利用する場合には、次の課題が生じ得る。
例えば、一連の動作を終了させるタイミングが不定となるボタン演出としては、演出操作ボタンが押下されたタイミングで当該変動に係る抽選結果を告知するボタン告知演出が挙げられる。ボタン告知演出では、例えば、図柄の変動中に一連の動作(例えば上下に複数回移動する動作)を各種の可動役物に繰り返し実行させ、当該一連の動作の実行中に、ボタン受付有効期間を開始し、当該ボタン受付有効期間中に演出操作ボタンが押下された場合には、当該演出操作ボタンが押されたタイミングで当該一連の動作を終了させ、当該変動に係る抽選結果が大当たり当選である場合には、当該大当たり当選に対応した動作(例えば落下して回転する動作)を各種の可動役物に実行させ、一方、当該変動に係る抽選結果がはずれである場合には、当該はずれに対応した動作(例えばその場で待機する動作)を各種の可動役物に実行させる。
しかしながら、従来の駆動シナリオを上述したボタン告知演出に利用する場合には、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタンが押下された場合であっても、駆動シナリオに規定された一連の動作の全てが終了するまで、当該駆動シナリオに基づいた制御を終了させることができないため、演出操作ボタンが押下されてから、一連の動作の全てが終了して抽選結果に対応した動作が開始されるまでにタイムラグが生じてしまい、この結果、遊技者に違和感や不快感を与えてしまうとともに、ボタン演出の爽快感を損ねてしまうといった課題が生じ得る。
さらに、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタンが押下された場合には、演出操作ボタンが押下されたタイミングから遅延することなく即座に、液晶表示装置には当該変動に係る抽選結果に対応した画像が表示され、スピーカーからは当該画像に対応した音声が遅延することなく出力されることになる。したがって、各種の可動役物の動作のタイムラグが目立ってしまい、遊技者により一層の違和感や不快感を与えてしまうといった課題が生じ得る。
本発明に係る遊技機(以下、本遊技機とも称する)は、制御プログラムや制御データを有効に活用しつつ、可動役物の一連の動作を適切な制御で終了させることを目的としている。以下、詳細に説明する。
本遊技機は、
遊技領域に設けられた入球手段と、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に当否抽選を行なう当否抽選手段と、
前記当否抽選手段の前記当否抽選の抽選結果に応じて表示手段で実行する一の特定演出を複数の演出表示態様の中から決定して実行する表示制御手段と、
前記遊技領域に設けられ、前記表示手段における前記特定演出の表示中に動作する可動手段の一の動作態様を複数の中から決定して実行する可動制御手段と、
を備え、
前記可動制御手段は、所定の作動条件の成立に基づいて、前記複数の中から決定された一の前記動作態様に対応して設定された特定情報に基づいて前記可動手段に一連の特定動作を行なわせるものであり、
前記可動手段は、前記一連の特定動作において初期位置側である第1位置と、最も駆動された位置である第2位置との間で駆動制御され、
前記一連の特定動作は、前記可動手段を前記第1位置または前記第1位置の近傍に位置させる所定動作を複数回実行するように構成され、
前記可動制御手段は、
前記所定動作を実行した場合に、当該一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段に基づいて前記終了条件が成立していると判定された場合に、前記第1位置または前記第1位置の近傍に位置する前記可動手段を停止させて前記一連の特定動作を終了する終了手段と、
を備える
ことによって、上記目的を達成している。
「入球手段」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能な入球口を有する領域であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技球が入球した場合に第1特別図柄の変動表示が実行されることになる第1特図始動口や、遊技球が入球した場合に第2特別図柄の変動表示が実行されることになる第2特図始動口、遊技球が入球した場合に普通図柄の変動表示が実行されることになる普図始動ゲート、遊技球が入球した場合に遊技状態が高確率モードに移行するV確領域、遊技球が入球した場合に特別電動役物が複数回開閉する遊技状態(特電開閉実行モード)に移行するV領域、遊技球が入球した場合に所定個数の賞球が払い出されることになる一般入賞口、大入賞口、大入賞口内の賞球付与領域、遊技盤の最下部に設けられたアウト口、遊技球が入球した場合に特別電動役物が作動することになる特電始動口、などが挙げられる。
「当否抽選」は、入球手段に遊技球が入球した場合に実行される抽選であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、第1特図始動口に遊技球が入球した場合に実行される第1特図抽選や、第2特図始動口に遊技球が入球した場合に実行される第2特図抽選、普図始動ゲートに遊技球が入球した場合に実行される普図抽選、特別図柄の変動中に実行する演出や特別電動役物が複数回開閉する遊技状態(特電開閉実行モード)中に実行する演出の種別を決定するための演出決定抽選、などが挙げられる。
「当否抽選手段」は、入球手段に遊技球が入球した場合に当否抽選を行なうものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、第1特図始動口に遊技球が入球したことに基づいて乱数情報を取得し、取得した乱数情報を所定のテーブルと照合することによって特図抽選の結果を判定する抽選処理や、第2特図始動口に遊技球が入球したことに基づいて乱数情報を取得し、取得した乱数情報を所定のテーブルと照合することによって特図抽選の結果を判定する抽選処理、普図始動ゲートを遊技球が通過したことに基づいて乱数情報を取得し、取得した乱数情報を所定のテーブルと照合することによって普図抽選の結果を判定する抽選処理、などが挙げられる。
「表示手段」は、当否抽選手段の当否抽選の抽選結果に応じた演出を表示可能なものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、図柄表示装置を構成する液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、ブラウン管(CRT)、ビデオプロジェクタ、などが挙げられる。
「特定演出」は、当否抽選手段の当否抽選の抽選結果に応じて表示手段で実行可能な演出であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、第1特図始動口への遊技球の入球に基づいて実行される特図変動演出を構成する表示演出や、第2特図始動口への遊技球の入球に基づいて実行される特図変動演出を構成する表示演出、普図始動ゲートへの遊技球の入球に基づいて実行される普図変動演出を構成する表示演出、普電オープニング期間中に実行される表示演出、普電開閉期間中に実行される表示演出、普電エンディング期間中に実行される表示演出、特電オープニング期間中に実行される表示演出、特電開閉期間中に実行される表示演出、特電エンディング期間中に実行される表示演出、デモ状態中に実行される表示演出、などが挙げられる。また、これらの表示演出の内容としては、例えば、予告演出や、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出、バトル演出、一発告知演出、などが挙げられる。
「表示制御手段」は、表示手段で実行する一の特定演出を複数の演出表示態様の中から決定して実行するものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、や、図柄表示装置で実行する一の特図変動演出を複数の演出パターンの中から決定して実行する処理や、表示手段で実行する一の特定演出の内容を複数の演出内容の中から決定して実行する処理、などが挙げられる。
「可動手段」は、表示手段における特定演出の表示中に動作可能なものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、遊技盤の中央に位置する図柄表示装置の上部に設けられ、上下移動動作、拡大動作、回転動作及び縮小動作が可能な演出用可動役物や、図柄表示装置の下部に設けられ、上昇動作及び下降動作が可能な可動役物、演出操作ボタンの内部に設けられ、板状部材を回転可能な可動役物、遊技球の流下経路上に設けられる板状部材を回動可能な可動役物、板状部材をスライド移動可能な可動役物、などが挙げられる。
「動作態様」は、可動手段の動作の態様として特定可能なものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、移動動作における移動方向、移動速度、移動量、回転動作における回転方向、回転速度、回転量、回動動作における回動方向、回動速度、回動量、スライド動作におけるスライド方向、スライド速度、スライド量、これら動作の実行順序、実行タイミング、実行間隔、実行回数などを規定する動作パターン、が挙げられる。
「特定情報」は、所定の作動条件の成立に基づいて、複数の中から決定された一の動作態様に対応して1回の設定処理によって設定される情報であって、当該1回の設定処理によって設定された情報に基づいて可動手段に一連の特定動作を行なわせるものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、演出用可動役物に一連の上下移動動作を実行させるための情報が規定された駆動シナリオや、所定の動作の内容や実行タイミングが予め規定されたスケジュールデータ、実行すべき処理内容や実行すべきタイミング、回数、終了すべきタイミング等を規定するための各種カウンタ、各種カウンタ値と比較するために格納された値、制御の進行に伴って更新される各種ポインタ、などが挙げられる。
「一連の特定動作」は、可動手段が実行可能な一連の動作であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、一連の上下移動動作や、一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作、一連の落下・回転・上昇動作、一連の右移動・左移動・回転動作、一連の回動動作、一連のスライド動作、一連の左移動・回転動作・右移動、一連の右移動・回転動作・左移動、などが挙げられる。
「可動制御手段」は、所定の作動条件の成立に基づいて、複数の中から決定された一の動作態様に対応して設定された特定情報に基づいて可動手段に一連の特定動作を行なわせるものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、複数の中から決定された一の役物動作パターンに対応して設定された駆動シナリオに基づいて演出用可動役物に一連の上下移動動作を行なわせる処理や、複数の中から決定された一の役物動作パターンに対応して設定された駆動シナリオに基づいて演出用可動役物に一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を行なわせる処理、複数の中から決定された一の動作態様に対応して設定されたスケジュールデータに基づいて可動手段に一連の特定動作を行なわせる処理、複数の中から決定された一の動作態様に対応して設定された各種カウンタ値に基づいて可動手段に一連の特定動作を行なわせる処理、複数の中から決定された一の動作態様に対応して設定された所定の値に基づいて可動手段に一連の特定動作を行なわせる処理、複数の中から決定された一の動作態様に対応して設定された各種ポインタに基づいて可動手段に一連の特定動作を行なわせる処理、などが挙げられる。
「初期位置」は、可動手段が駆動されていない状況における初期の位置や状態であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、可動役物が駆動されていない状況において位置している原点位置や、可動役物が駆動されていない状況における初期状態、などが挙げられる。
「第1位置」は、可動手段が一連の特定動作において初期位置側に戻った位置であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、可動役物が一連の動作において最も戻った位置でもある原点位置や、可動役物が一連の動作において最も戻った位置であるW位置(後述する変形例)、可動役物が一連の動作において最も戻った状態、可動役物が一連の動作において最も戻った状態でもある初期状態、などが挙げられる。
「第2位置」は、可動手段が一連の特定動作において最も駆動された位置であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、可動役物が一連の動作において最も駆動された位置である最下点位置や、可動役物が一連の動作において最も駆動された状態、などが挙げられる。
「所定動作」は、可動手段を初期位置側である第1位置または第1位置の近傍に位置させる動作であればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、演出用可動役物を後述するA位置から初期位置に移動させる上昇動作や、演出用可動役物を後述するB位置から初期位置に移動させる上昇動作、演出用可動役物を後述するA位置からW位置に移動させる上昇動作、演出用可動役物を後述するB位置からW位置に移動させる上昇動作、可動役物を変位した位置から変位前の位置に戻す動作、可動役物を最も駆動された状態から駆動されていない状態に戻す動作、可動役物を最も駆動された状態から初期状態に戻す動作、などが挙げられる。
「判定手段」は、所定動作を実行した場合に、一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定するものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、上昇動作を実行して演出用可動役物が初期位置に位置した場合に上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定する処理や、上昇動作を実行して演出用可動役物がW位置に位置した場合に上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定する処理、可動役物を駆動されていない状態に戻す動作を実行して当該可動役物が駆動されていない状態となった場合に一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定する処理、可動役物を初期状態に戻す動作を実行して当該可動役物が初期状態となった場合に一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定する処理、などが挙げられる。
「終了手段」は、判定手段に基づいて終了条件が成立していると判定された場合に、第1位置または第1位置の近傍に位置する可動手段を停止させて一連の特定動作を終了するものであればよく、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、初期位置に位置する可動手段を停止させて一連の特定動作を終了させる処理や、W位置に位置する可動手段を停止させて一連の特定動作を終了させる処理、駆動されていない状態となった可動役物を停止させて一連の特定動作を終了させる処理、初期状態となった可動役物を停止させて一連の特定動作を終了させる処理、などが挙げられる。
本遊技機は、本発明の具体的な構成として、「入球手段」としての「入球部」を備え、「当否抽選」としての「内部抽選」を備え、「当否抽選手段」としての「抽選処理」を備え、「表示手段」としての「表示部」を備え、「特定演出」としての「所定演出」を備え、「表示制御手段」としての「表示制御処理」を備え、「可動手段」としての「可動役物」を備え、「動作態様」としての「動作パターン」を備え、「可動制御手段」としての「可動制御処理」を備え、「所定の作動条件」としての「所定の開始条件」を備え、「特定情報」としての「設定情報」を備え、「一連の特定動作」としての「一連の動作」を備え、「初期位置」としての「非駆動時初期位置」を備え、「第1位置」としての「駆動時最戻り位置」を備え、「第2位置」としての「駆動時最大変位位置」を備え、「所定動作」としての「戻り動作」を備え、「終了条件」としての「動作終了条件」を備え、「判定手段」としての「判定処理」を備え、「終了手段」としての「終了処理」を備える。また、本遊技機は、本発明の具体的な構成として、「第1の期間」としての「短動作期間」を備え、「第2の期間」としての「長動作期間」を備え、「第1の制御期間」としての「短制御期間」を備え、「第2の制御期間」としての「長制御期間」を備え、「第1の制御」としての「第1制御」を備え、「第2の制御」としての「第2制御」を備え、「所定の遊技操作」としての「遊技用操作」を備え、「待機期間」としての「動作待機期間」を備え、「非駆動期間」としての「開始前非駆動期間」を備え、「音出力手段」としての「音声出力部」を備え、「発光手段」としての「発光部」を備え、「所定期間」としての「所定のインターバル期間」を備えてもよい。
本遊技機によれば、詳細は後述するが、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に内部抽選を行なう抽選処理を実行可能であり、内部抽選の抽選結果に応じて表示部で実行する一の所定演出を複数の演出表示態様の中から決定して実行する表示制御処理を実行可能であり、遊技領域に設けられ、表示部における所定演出の表示中に動作する可動役物の一の動作パターンを複数の中から決定して実行する可動制御処理を実行可能である。そして、本遊技機によれば、所定の開始条件の成立に基づいて、複数の中から決定された一の動作パターンに対応して設定された設定情報に基づいて可動役物に一連の動作を行なわせることが可能である。
そして、本遊技機によれば、可動役物は、一連の動作において非駆動時初期位置側である駆動時最戻り位置と、最も駆動された位置である駆動時最大変位位置との間で駆動制御され、一連の動作は、可動役物を駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置させる戻り動作を複数回実行するように構成されており、戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する終了処理を実行可能である。
したがって、本遊技機によれば、当該一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置した状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
ここで、仮に、本遊技機とは異なり、一連の動作の動作終了条件の成立を任意のタイミングで判定し、動作終了条件が成立したと判定された任意のタイミングで一連の動作を強制的に終了させる構成を採用した場合には、可動役物が駆動時最戻り位置と駆動時最大変位位置との間で毎回異なる位置で停止することになる。この結果、例えば、一連の動作の終了後に次の制御を開始する場合に、当該次の制御の開始のタイミングにおける可動役物の位置が毎回異なることになる。したがって、一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
これに対して、本遊技機によれば、上述したように、戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。この結果、一連の動作の終了時には、可動役物は駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置することになる。したがって、一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
さらに、本遊技機によれば、表示部に表示される画像と可動役物の動作とのタイムラグを短くすることができるので、遊技者に与える違和感や不快感を低減することが可能となる。
このように、本遊技機によれば、制御プログラムや制御データを有効に活用しつつ、可動役物の一連の動作を適切な制御で終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が所定の状態となっていることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
以下、本遊技機のより具体的な構成を下記の第12実施形態として説明する。
《12-1》遊技機の構造:
図585は、第12実施形態のパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」とも称する)の斜視図である。図示するように、パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる特図抽選時、当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行なわれる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が遊技のための操作である遊技球の発射操作をするための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が所定の間隔(本実施形態では0.6秒間隔)で発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。そして、操作ハンドル25の回動操作量が所定未満の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定未満の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視左側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「左打ち」とも呼ぶ。一方、操作ハンドル25の回動操作量が所定以上の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定以上の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視右側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「右打ち」とも呼ぶ。
また、上皿20の周縁部の正面視左側には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者は「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによってタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図586は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面側に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御である第1制御を司る機能を有する主制御基板を有しており、主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。具体的には、本実施形態では、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する第2制御を実行する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面側には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け、払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、外部の商用電源から供給された電力を、パチンコ機10の動作に必要な電力に変換して供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図587は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車96が配設されている。これら釘42や風車96は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向に変化を与える。本実施形態では、遊技領域PAは、「左打ち」によって発射された遊技球が流通可能な左側遊技領域PALと、左側遊技領域PALを流通してきた遊技球が到達可能な中央下部遊技領域PACと、「右打ち」によって発射された遊技球が流通可能な右側遊技領域PARとによって構成されている。
遊技盤30には、一般入賞口32、第1特図始動口33、第2特図始動口34、普通電動役物34b、普図始動ゲート35、特電入賞装置57、アウト口43が設けられている。本実施形態では、「左打ち」によって発射された遊技球が到達可能な中央下部遊技領域PACに第1特図始動口33が設けられており、「右打ち」によって発射された遊技球が到達可能な右側遊技領域PARの上流側から順に、普図始動ゲート35、第2特図始動口34及び普通電動役物34b、特電入賞装置57が設けられている。そして、遊技盤30の最下部にアウト口43が設けられている。遊技盤30の中央の開口部には、遊技を盛り上げる演出を実行する装置として、可変表示ユニット40と、演出用可動役物170とが設けられている。以下、遊技盤30に設けられている各構成について説明する。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を有する入球部であり、遊技球が入球した場合には、5個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。本実施形態では、一般入賞口32は、遊技盤30上に複数設けられている。
第1特図始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を有する入球部であり、遊技球が入球した場合には、3個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出されるとともに、主制御装置60による内部抽選である第1特図抽選が実行される。第1特図始動口33への遊技球の入球に基づく抽選処理が実行され、第1特図抽選の結果、特図大当たりに当選すると、後述する特別電動役物(特別電動役物57b)が開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。特電開閉実行モードは、特電オープニング期間と、特電開閉期間と、特電エンディング期間とによって構成されている。特電オープニング期間は、特別電動役物の開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、特電開閉期間は、実際に特別電動役物の開閉が実行される期間であり、特電エンディング期間は、特別電動役物の開閉処理が終了した後、次の特図抽選が実行可能となるまでの待機期間である。
特電入賞装置57は、遊技球が入球可能な大入賞口57aと、当該大入賞口57aの入口を開閉する機能を有する特別電動役物57bとを備える。
特別電動役物57bは、通常は遊技球が大入賞口57aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した特電開閉実行モードが開始されると、遊技球が大入賞口57aに入球可能な開放状態となる可動役物である。
本実施形態では、特別電動役物57bは、右側遊技領域PARにおける遊技球が到達し得る(接し得る)位置に配置されており、横長の矩形の板状部材と、当該板状部材の下辺の両端に設けられ、当該板状部材を前方側(手前側)に回動可能に支持する支持部とを備えている。特別電動役物57bは、閉鎖状態では、当該板状部材が遊技盤30と同一平面となるように収納された状態となっており、特別電動役物57bの上方から流通してきた遊技球が特別電動役物57bの前方側(手前側)を通過可能な状態となっている。一方、開放状態では、特別電動役物57bは、当該板状部材が支持部を中心として前方側(手前側)に回動した状態となっており、特別電動役物57bの上方から流通してきた遊技球が大入賞口57aに入球可能な状態となる。なお、本実施形態では、特別電動役物57bは、透明または半透明の部材を含んで構成されているため、板状部材の裏側を流通する遊技球を遊技者が当該板状部材を通して視認可能な構成となっている。
大入賞口57aは、特別電動役物57bが開放状態となっている状況において遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球した場合には、10個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。
普図始動ゲート35は、遊技球が入球可能な入球口を有する貫通孔型の入球部であり、普図始動ゲート35に入球した遊技球は、遊技領域PAに残って流通可能である。そして、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、主制御装置60によって普図抽選が実行される。普図抽選の結果には、後述する普通電動役物34bを入球可能状態に移行させる「普図当たり」と、普通電動役物34bを入球可能状態に移行させない「普図外れ」とが含まれている。普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普通電動役物34bを開放状態に移行させる可動制御処理を含む普電開閉実行モードが実行される。普電開閉実行モードは、普電オープニング期間と、普電開閉処理期間と、普電エンディング期間とによって構成されている。普電オープニング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、普電開閉期間は、実際に普通電動役物34bの開閉処理が実行される期間であり、普電エンディング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が終了した後、次の普図抽選を実行可能とするまでの待機期間である。なお、普図始動ゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
普図始動ゲート35の下流には、普通電動役物34bを有する第2特図始動口34が配置されており、普図始動ゲート35に入球した遊技球は、普通電動役物34bを備える第2特図始動口34に導かれる。
普通電動役物34bは、通常は遊技球が第2特図始動口34に入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した普電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第2特図始動口34に入球可能な開放状態となる。
第2特図始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を有する入球部であり、本実施形態では、右側遊技領域PARに設けられている。第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、1個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出されるとともに、主制御装置60による内部抽選である第2特図抽選が実行される。本実施形態では、第2特図抽選の結果として、「特図大当たり」と、「特図外れ」とが設定情報として設定されている。第2特図始動口34への遊技球の入球に基づく抽選処理が実行され、第2特図抽選の結果、特図大当たりに当選すると、後述する特別電動役物(特別電動役物57b)を開放状態に移行させる処理を含む特電開閉実行モードが開始される。なお、本実施形態では、第2特図始動口34が右側遊技領域PARに設けられている構成としたが、第2特図始動口34の位置はこれに限定されず、本発明の主旨を実現可能であれば、他の位置に設けられていてもよい。例えば、第2特図始動口34は、左側遊技領域PALに設けられていてもよい。
アウト口43は、遊技盤30の最下部に設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
第1特図始動口33の上方には、ステージ36xが設けられている。ステージ36xは、到達した遊技球を振り分ける場合に、中央ルートよりも右側ルート及び左側ルートに多くの遊技球を振り分けるように構成されている。すなわち、中央ルートに振り分けられた遊技球の個数よりも、右側ルートに振り分けられた遊技球と左側ルートに振り分けられた遊技球とを合計した個数の方が多くなるように構成されている。本実施形態では、ステージ36xの下方に第1特図始動口33が設けられており、中央ルートに振り分けられた遊技球は第1特図始動口33に入球する可能性が高い。このため、中央ルートの方が右側ルート及び左側ルートよりも遊技者にとっての価値が高い。なお、本実施形態では、振分ステージ36x2は、樹脂製である。
なお、「入球」とは、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過することを意味し、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAに残存して流通(流下)を継続する態様も含まれる。また、一般入賞口32、第1特図始動口33、第2特図始動口34及び大入賞口57aへの遊技球の入球を「入賞」と表現する場合もある。
次に、遊技盤30に設けられている各種の表示部について説明する。
遊技盤30には、可変表示ユニット40と、メイン表示器45とが設けられている。メイン表示器45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示器39とを有している。
特図ユニット37は、第1特別図柄表示器37aと、第2特別図柄表示器37bと、第1特図保留表示器37cと、第2特図保留表示器37dとを備えている。
第1特別図柄表示器37aは、第1特別図柄の変動表示及び停止表示を実行する表示部である。第1特別図柄とは、第1特図始動口33への遊技球の入球を契機として第1特図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。第1特図始動口33への遊技球の入球を契機として第1特図抽選が実行されると、第1特別図柄表示器37aは、当該第1特図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1特別図柄の変動表示を実行する。その後、第1特別図柄表示器37aは、当該第1特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で第1特別図柄の停止表示を実行する。以降の説明では、第1特別図柄表示器37aにおいて第1特別図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1特図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、第1特別図柄表示器37aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。第1特図始動口33に遊技球が入球すると、第1特別図柄表示器37aを構成する7セグメント表示器は、所定の態様で点滅した後に(変動表示した後に)、第1特図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する(停止表示する)。ただし、第1特別図柄表示器37aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、第1特別図柄表示器37aにおける第1特別図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを第1特図遊技回とも呼ぶ。すなわち、第1特図遊技回は、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される第1特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1回の第1特図遊技回毎に、1回の第1特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の第1特図遊技回に要する時間を第1特図遊技時間とも呼ぶ。第1特図遊技時間は、第1特別図柄表示器37aにおける第1特別図柄の変動表示が開始されてから第1特図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である第1特図変動時間と、第1特図抽選の結果が停止表示されている時間である第1特図停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、第1特図停止時間は一定(1.0秒)である。したがって、第1特図変動時間が決定されることによって、第1特図遊技時間は一意に決定される。
第2特別図柄表示器37bは、第2特別図柄の変動表示及び停止表示を実行する表示部である。第2特別図柄とは、第2特図始動口34への遊技球の入球を契機として第2特図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。第2特図始動口34への遊技球の入球を契機として第2特図抽選が実行されると、第2特別図柄表示器37bは、当該第2特図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2特別図柄の変動表示を実行する。その後、第2特別図柄表示器37bは、当該第2特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で第2特別図柄の停止表示を実行する。以下では、第2特別図柄表示器37bにおいて第2特別図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2特図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、第2特別図柄表示器37bは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。第2特図始動口34に遊技球が入球すると、第2特別図柄表示器37bを構成する7セグメント表示器は所定の態様で点滅した後に(変動表示した後に)、第2特図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する(停止表示する)。ただし、第2特別図柄表示器37bは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、第2特別図柄表示器37bにおける第2特別図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを第2特図遊技回とも呼ぶ。すなわち、第2特図遊技回は、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される第2特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1回の第2特図遊技回毎に、1回の第2特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の第2特図遊技回に要する時間を第2特図遊技時間とも呼ぶ。第2特図遊技時間は、第2特別図柄表示器37bにおける第2特別図柄の変動表示が開始されてから第2特図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である第2特図変動時間と、第2特図抽選の結果が停止表示されている時間である第2特図停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、第2特図停止時間は一定である。したがって、第2特図変動時間が決定されることによって、第2特図遊技時間は一意に決定される。
また、本実施形態では、特電開閉実行モードの実行中又は特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示中に遊技球が第1特図始動口33又は第2特図始動口34に入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく第1特図抽選又は第2特図抽選の実行を保留する機能(特図保留機能とも呼ぶ)を有しており、保留された第1特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する第1特図保留表示器37cと、保留された第2特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する第2特図保留表示器37dとを備えている。
第1特図保留表示器37cは、保留された第1特図抽選の保留個数に対応した情報(第1特図始動口33に入球した遊技球の個数に関する情報)を表示する表示部である。本実施形態では、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づく第1特図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、第1特図保留表示器37cは、4個のLEDランプによって構成されており、第1図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
第2特図保留表示器37dは、保留された第2特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する表示部である。本実施形態では、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づく第2特図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、第2特図保留表示器37dは、4個のLEDランプによって構成されており、第2図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
また、本実施形態では、第1特図抽選と第2特図抽選の両方が保留されている場合には、第2特図抽選が優先して実行され、第2特図抽選の保留が全て無くなった後に、第1特図抽選が実行されるように構成されている(いわゆる特2優先機)。具体的には、例えば、第1特図抽選が2個(2回)保留されており、第2特図抽選が3個(3回)保留されている場合には、第2特図抽選が3回実行されて保留が無くなった後に、第1特図抽選が2回実行されることになる。ただし、保留されていた最後の第2特図抽選が終了する前に第2特図始動口34に遊技球が入球して第2特図抽選が再び保留された場合には、当該保留された第2特図抽選が終了するまで、第1特図抽選は実行されない。
普図ユニット38は、普通図柄表示器38aと、普図保留表示器38bとを備えている。
普通図柄表示器38aは、普通図柄の変動表示及び停止表示を実行する表示部である。普通図柄とは、普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として内部抽選である普図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として普図抽選が実行されると、普通図柄表示器38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、普通図柄の変動表示を実行する。その後、普通図柄表示器38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示態様で普通図柄の停止表示を実行する。以降の説明では、普通図柄表示器38aにおいて普通図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を普図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、普通図柄表示器38aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普通図柄表示器38aを構成する7セグメント表示器は、所定の態様で点滅した後に(変動表示した後に)、普図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する(停止表示する)。ただし、普通図柄表示器38aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、普通図柄表示器38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを普図遊技回とも呼ぶ。すなわち、普図遊技回は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて実行される普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1回の普図遊技回毎に、1回の普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の普図遊技回に要する時間を普図遊技時間とも呼ぶ。普図遊技時間は、普通図柄表示器38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから普図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である普図変動時間と、普図抽選の結果が停止表示されている時間である普図停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、普図停止時間は一定(0.1秒)である。したがって、普図変動時間が決定されることによって、普図遊技時間は一意に決定される。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードの実行中又は普通図柄の変動表示中に遊技球が普図始動ゲート35に入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく普図抽選の実行を保留する機能(普図保留機能とも呼ぶ)を有しており、保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する上述した普図保留表示器38bを備えている。
普図保留表示器38bは、保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する表示部である。本実施形態では、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づく普図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、普図保留表示器38bは、4個のLEDランプによって構成されており、普図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
ラウンド表示器39は、特電開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数に対応した情報を表示する表示部である。ラウンド遊技とは、予め定められた所定時間(最大開放時間)が経過すること、又は、予め定められた上限個数(最大入球個数)の遊技球が大入賞口に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、特別電動役物の開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、特電開閉実行モードの移行の契機となった特図当たりの種別に応じて異なる。ラウンド表示器39は、特電開閉実行モードにおける特電開閉期間の開始の際にラウンド遊技の回数に対応した表示を開始し、特電開閉期間の終了の際に当該表示を終了する。本実施形態では、ラウンド表示器39は、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器を2つ並べることによって構成されている。ただし、ラウンド表示器39は、2つの7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、上述したメイン表示器45を構成する各表示部は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。本実施形態では、図柄表示装置41として、液晶表示装置(液晶ディスプレイ)が採用されている。図柄表示装置41の表示内容は、後述する表示制御装置100によって制御される。なお、図柄表示装置41としては、液晶表示装置(液晶ディスプレイ)に限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置や、有機EL表示装置、CRTなど、種々の表示装置が採用されてもよい。
図柄表示装置41は、第1特別図柄表示器37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示器37bにおける第2特別図柄が変動表示及び停止表示をする場合に、それに合わせて装飾図柄の変動表示及び停止表示を行なう表示部である。また、図柄表示装置41は、装飾図柄の変動表示及び停止表示に限らず、予告演出や特電開閉実行モード中の演出の表示など、各種の演出の表示も行なう表示部である。図柄表示装置41の上方には、演出用可動役物170が設けられている。
演出用可動役物170は、図柄表示装置41の表示面41aの手前(前方)上側に配置された可能役物であり、遊技盤30の正面視(以下、単に「正面視」と呼んだ場合、遊技盤30の正面視を意味する)において、回転軸部171の周囲に5枚の花びら部172が配置されるように構成されている。各花びら部172は、板状の透明または半透明の樹脂製部材であり、正面視において、花びらの形状を有している。回転軸部171は、遊技盤30の前後方向(遊技盤30の表面に対して垂直な方向)に延在した棒状部材に連結されており、当該棒状部材を中心に回転可能に構成されている。回転軸部171に連結された各花びら部172は、回転軸部171の回転運動に伴って回転可能に構成されている。さらに、演出用可動役物170は、図示した原点位置から下方に移動可能に構成されている。演出用可動役物170の構成及び動作の詳細については後述する。
図588は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄及び図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図588(A)は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて変動表示される装飾図柄の一例を示す説明図である。
図588(A)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図588(B)は、図柄表示装置41の表示面41aの一例を示す説明図である。図示するように、表示面41aの中央には、メイン表示領域MAが表示される。なお、変形例として、表示面41aの右側上方に、メイン表示領域MAよりも小さい領域であるサブ表示領域SAが表示される構成としてもよい。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの装飾図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各装飾図柄列Z1~Z3には、図588(A)に示した数字1~8の装飾図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各装飾図柄列Z1~Z3のそれぞれにおいて装飾図柄が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。そして、図588(B)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各装飾図柄列毎に1個の装飾図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
本実施形態では、第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球し、第1特別図柄表示器37a又は第2特別図柄表示器37bにおいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示が開始されると、各装飾図柄列Z1~Z3の装飾図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各装飾図柄が、装飾図柄列Z1、装飾図柄列Z3、装飾図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わる。その後、第1特別図柄表示器37a又は第2特別図柄表示器37bにおいて第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示となったタイミングと同期して、各装飾図柄列Z1~Z3毎に1個の装飾図柄が停止表示した状態となる。主制御装置60による第1特図抽選又は第2特図抽選の結果が特図大当たりであった場合には、各装飾図柄列における装飾図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる際に、予め定められた所定の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、各装飾図柄列の装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、装飾図柄列の数、有効ラインの数、各装飾図柄列における装飾図柄のスクロールの方向、各装飾図柄列の装飾図柄の数など、装飾図柄の変動表示の態様としては種々の態様を採用可能である。
次に、装飾図柄におけるリーチについて説明する。リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の装飾図柄列のうち一部の装飾図柄列において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される可能性がある装飾図柄の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示が行われている表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせとは、同一の装飾図柄の組み合わせのことをいう。具体的には、例えば、図588(B)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に装飾図柄列Z1において装飾図柄「7」が停止表示され、次に装飾図柄列Z3において装飾図柄列Z1と同じ装飾図柄「7」が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状態で、装飾図柄列Z2において装飾図柄がスクロールしている(変動表示している)状態をリーチという。そして、当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している装飾図柄と同一の装飾図柄が装飾図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することにより所定演出であるリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された装飾図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
図588(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1特図保留表示領域Ds1と、第2特図保留表示領域Ds2とが表示される。
第1特図保留表示領域Ds1には、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて保留された第1特図抽選の個数(保留第1特図抽選の個数)が表示される。保留第1特図抽選とは、未実行の第1特図抽選であって、当該第1特図抽選の抽選結果を報知するための第1特別図柄の変動表示が開始されていない第1特図抽選を言う。本実施形態では、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて保留可能な第1特図抽選の数は4個である。したがって、図示するように、第1特図保留表示領域Ds1には4個の保留第1特図抽選に対応した保留表示が可能である。
第2特図保留表示領域Ds2には、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて保留された第2特図抽選の個数(保留第2特図抽選の個数)が表示される。保留第2特図抽選とは、未実行の第2特図抽選であって、当該第2特図抽選の抽選結果を報知するための第2特別図柄の変動表示が開始されていない第2特図抽選を言う。本実施形態では、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて保留可能な第2特図抽選の数は4個である。したがって、図示するように、第2特図保留表示領域Ds2には4個の保留第2特図抽選に対応した保留表示が可能である。
また、図588(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1特別図柄表示器37aに表示される第1特別図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1特図同期表示部Sync1と、第2特別図柄表示器37bに表示される第2特別図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2特図同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1特別図柄表示器37aにおいて第1特別図柄が変動表示をしている場合には特図同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1特別図柄表示器37aにおいて第1特別図柄が停止表示をしている場合には特図同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2特別図柄表示器37bにおいて第2特別図柄が変動表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2特別図柄表示器37bにおいて第2特別図柄が停止表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、図柄表示装置41の表示面41aには、メイン表示領域MA、第1特図保留表示領域Ds1、第2特図保留表示領域Ds2、第1特図同期表示部Sync1、および、第2特図同期表示部Sync2が表示される構成としたが、表示面41aにこれらの表示の一部または全部が表示されない構成を採用してもよい。
《12-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図589は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。また、ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。
主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。
また、主制御基板61の入力側には、上述した各種の入球口のそれぞれに設けられた検知センサーが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて第1特図抽選を実行し、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて第2特図抽選を実行する。
主制御基板61の出力側には、メイン表示器45と、特別電動役物57bを開閉動作させる特別電動役物駆動部57cと、普通電動役物34bを開閉動作させる普通電動役物駆動部34cとが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、第1特図抽選を実行した際には、メイン表示器45における第1特別図柄表示器37aの表示制御を実行し、第2特図抽選を実行した際には、メイン表示器45における第2特別図柄表示器37bの表示制御を実行し、普図抽選を実行した際には、メイン表示器45における普通図柄表示器38aの表示制御を実行し、特電開閉実行モードを実行した際には、メイン表示器45におけるラウンド表示器39の表示制御を実行する。さらに、MPU62は、特電開閉実行モードにおいては、特別電動役物57bが開閉されるように特別電動役物駆動部57cの駆動制御を実行し、普電開閉実行モードにおいては、普通電動役物34bが開閉されるように普通電動役物駆動部34cの駆動制御を実行する。
また、主制御基板61の出力側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。主制御装置60は、払出制御装置70に対して、入球判定結果に基づいて、各入球口毎に設定された設定情報である賞球数に対応した賞球コマンドを送信する。なお、主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。さらに、発射制御装置80には、遊技球発射ボタン26が接続されている。遊技者によって遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する。
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光部である各種ランプ47の駆動制御や、音声出力部であるスピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した所定演出である遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる装飾図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、装飾図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、装飾図柄が停止表示している時間は一定である。従って、装飾図柄の変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図590は、RAM64に設けられている各種カウンタと各種記憶エリアを示す説明図である。図590に示すように、RAM64には、MPU62による内部抽選に用いられる各種のカウンタが設けられている。具体的には、本実施形態では、RAM64には、特図当否判定カウンタCs1と、特図種別判定カウンタCs2と、特図リーチ判定カウンタCs3と、特図変動種別判定カウンタCs4と、普図当否判定カウンタCn1と、普図種別判定カウンタCn2と、乱数初期値カウンタCiniとが設けられている。特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2は、特図抽選の抽選結果を判定する際に用いられる。特図リーチ判定カウンタCs3は、図柄表示装置41に表示される装飾図柄を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かを判定する特図リーチ判定に用いられる。また、特図変動種別判定カウンタCs4は、第1特別図柄表示器37a又は第2特別図柄表示器37bにおける特別図柄の変動時間を決定する際に用いられる。また、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2は、普図抽選に用いられる。乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1の値が1周した際の初期値を設定情報として設定する際に用いられる。
各カウンタCs1~Cs4、Cn1、Cn2、Ciniは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には、特図保留エリア64bと、特図判定エリア64cと、普図保留エリア64dと、普図判定エリア64eとが設けられている。本実施形態では、第1特図始動口33に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3の各値が特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに時系列的に記憶され、第2特図始動口34に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3の各値が特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに時系列的に記憶される。また、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2の各値が普図保留エリア64dに時系列的に記憶される。
次に、特図当否判定カウンタCs1の詳細について説明する。特図当否判定カウンタCs1は、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する際に用いられる。この特図当たりに当選するか否かの判定である特図当否判定は、上述した特図抽選の一部である。特図当否判定カウンタCs1は、0~65535の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。また、特図当否判定カウンタCs1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該特図当否判定カウンタCs1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1と同様のループカウンタである(値=0~65535)。
特図当否判定カウンタCs1の値は定期的に更新され、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1の値が特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1の値が特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。
特図当否判定カウンタCs1の値は、第1特図始動口33に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、特図当否判定カウンタCs1の値は、第2特図始動口34に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。本実施形態では、第2特図保留エリアRbに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値は、第1特図保留エリアRaに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値よりも優先的に、そして記憶された順に特図判定エリア64cに移動される。そして、特図判定エリア64cに移動した特図当否判定カウンタCs1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図当否判定テーブルと照合され、特図当たりに当選するか否かが判定される。
次に、特図種別判定カウンタCs2の詳細について説明する。特図種別判定カウンタCs2は、特別図柄の種別を判定する際に用いられる。この特別図柄の種別の判定である特図種別判定は、上述した特図抽選の一部である。特図種別判定カウンタCs2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。
特図種別判定カウンタCs2は定期的に更新され、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図種別判定カウンタCs2の値が、上述した特図当否判定カウンタCs1の値とともに特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図種別判定カウンタCs2の値が特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。
特図種別判定カウンタCs2の値は、第1特図始動口33に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、特図種別判定カウンタCs2の値は、第2特図始動口34に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。本実施形態では、第2特図保留エリアRbに記憶された特図種別判定カウンタCs2の値は、第1特図保留エリアRaに記憶された特図種別判定カウンタCs2の値よりも優先的に、そして記憶された順に、上述した特図当否判定カウンタCs1とともに特図判定エリア64cに移動される。
MPU62は、上述したように、特図判定エリア64eに記憶されている特図当否判定カウンタCs1の値を用いて特図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の特図種別判定テーブルの中から、特図当否判定の結果に対応した一の特図種別判定テーブルを選択し、特図判定エリア64eに記憶されている特図種別判定カウンタCs2の値を、当該選択した特図種別判定テーブルと照合し、特別図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した特別図柄の種別に基づいて、特別図柄表示部38aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。
次に、特図リーチ判定カウンタCs3の詳細について説明する。特図リーチ判定カウンタCs3は、特図当否判定の結果が特図当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。特図リーチ判定カウンタCs3は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。
特図リーチ判定カウンタCs3は定期的に更新され、第1特図始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図リーチ判定カウンタCs3の値が、上述した特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値とともに特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、第2特図始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングにおける特図リーチ判定カウンタCs3の値が、上述した特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値とともに特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。
特図リーチ判定カウンタCs3の値は、第1特図始動口33に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaに記憶される。同様に、特図リーチ判定カウンタCs3の値は、第2特図始動口34に遊技球が入球する毎に4個まで特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbに記憶される。本実施形態では、第2特図保留エリアRbに記憶された特図リーチ判定カウンタCs3の値は、第1特図保留エリアRaに記憶された特図リーチ判定カウンタCs3の値よりも優先的に、そして記憶された順に、上述した特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値とともに特図判定エリア64cに移動される。
MPU62は、特図当否判定において特図当たりではないと判定した場合に、特図判定エリア64cに記憶されている特図リーチ判定カウンタCs3の値を、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図リーチ判定テーブルと照合し、リーチが発生するか否かを判定する。なお、特図抽選における特図当否判定の結果が特図大当たりである場合には、MPU62は、特図リーチ判定カウンタCs3の値に関係なくリーチ発生と判定する。
次に、特図変動種別判定カウンタCs4の詳細について説明する。特図変動種別判定カウンタCs4は、特別図柄表示部38aにおける特別図柄の変動時間及び図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間を決定する際に用いられる。特図変動種別判定カウンタCs4は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後は0に戻るように構成されている。
特図変動種別判定カウンタCs4は、定期的に更新され、その更新値は、特別図柄の変動表示の開始直前に取得される。そして、取得された特図変動種別判定カウンタCs4の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図変動時間テーブルと照合され、特図変動時間が決定される。
次に、普図当否判定カウンタCn1の詳細について説明する。普図当否判定カウンタCn1は、普図当たりに当選するか否かを判定する際に用いられる。この普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定は、上述した普図抽選の一部である。普図当否判定カウンタCn1は、0~65535の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、普図当否判定カウンタCn1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該普図当否判定カウンタCn1の初期値として読み込まれる。
普図当否判定カウンタCn1は定期的に更新され、普図始動ゲート35を遊技球が通過した場合には、その更新値は、当該通過のタイミングで普図保留エリア64dに記憶される。
普図当否判定カウンタCn1の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に普図判定エリア64eに移動する。そして、普図判定エリア64eに移動した普図当否判定カウンタCn1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図当否判定テーブルと照合され、普図当たりに当選するか否かが判定される。
次に、普図種別判定カウンタCn2の詳細について説明する。普図種別判定カウンタCn2は、普通図柄の種別を判定する際に用いられる。この普通図柄の種別の判定である普図種別判定は、上述した普図抽選の一部である。普図種別判定カウンタCn2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
普図種別判定カウンタCn2は定期的に更新され、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図保留エリア64dに記憶される。
普図種別判定カウンタCn2の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図判定エリア64eに移動する。
MPU62は、上述したように、普図判定エリア64eに記憶されている普図当否判定カウンタCn1の値を用いて普図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の普図種別判定テーブルの中から、普図当否判定の結果に対応した一の普図種別判定テーブルを選択し、普図判定エリア64eに記憶されている普図種別判定カウンタCn2の値を、当該選択した普図種別判定テーブルと照合し、普通図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した普通図柄の種別に基づいて、普通図柄表示器38aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。
次に、特図当否判定テーブルについて説明する。
図591は、特図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。
上述したように、第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球すると、特図当否判定カウンタCs1における0から65535までの範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された特図当否判定カウンタCs1の値と特図当否判定テーブルとによって、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かの判定である特図当否判定が行なわれる。ただし、本実施形態では、特図当たりの一種別として特図小当たりは設定情報として設定されていない。
本実施形態のパチンコ機10は、特図当否判定(特図抽選)の抽選モードとして、特図大当たりに当選する確率の低い低確率モードと、当該低確率モードよりも特図大当たりに当選する確率の高い高確率モードとを実行可能に構成されており、低確率モード中の特図抽選において利用される低確率モード用の特図当否判定テーブルと、高確率モード中の特図抽選において利用される高確率モード用の特図当否判定テーブルとを備えている。さらに、本実施形態では、第1特図抽選と第2特図抽選とにおいても異なる特図当否判定テーブルを備えている。すなわち、本実施形態では、特図抽選において利用する特図当否判定テーブルとして、以下の4種類の特図当否判定テーブルを備えている。
・第1特図当否判定テーブル(低確率モード用)
・第2特図当否判定テーブル(低確率モード用)
・第1特図当否判定テーブル(高確率モード用)
・第2特図当否判定テーブル(高確率モード用)
図591(A)に示すように、低確率モード中の第1特図抽選において利用される第1特図当否判定テーブル(低確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から204までの205個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、低確率モード中の第1特図抽選(第1特図当否判定)の結果は、約319.7分の1の確率で特図大当たりに当選となる。
図591(B)に示すように、低確率モード中の第2特図抽選において利用される第2特図当否判定テーブル(低確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から204までの205個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、低確率モード中の第2特図抽選(第2特図当否判定)の結果は、約319.7分の1の確率で特図大当たりに当選となる。
図591(C)に示すように、高確率モード中の第1特図抽選において利用される第1特図当否判定テーブル(高確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から1728までの1729個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、高確率モード中の第1特図抽選(第1特図当否判定)の結果は、約37.9分の1の確率で特図大当たりに当選となる。
図591(D)に示すように、高確率モード中の第2特図抽選において利用される第2特図当否判定テーブル(高確率モード用)には、特図当否判定カウンタCs1の0から65535までの65536個の値のうち、0から1728までの1729個の値が特図大当たりに当選となる値として設定されており、その他の値が特図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、高確率モード中の第2特図抽選(第2特図当否判定)の結果は、約37.9分の1の確率で特図大当たりに当選となる。
次に、特図種別判定テーブルについて説明する。
図592は、特図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球すると、特図種別判定カウンタCs2における0から99までの範囲内の値から1つの値が取得される。そして、上述した特図当否判定の結果と、取得された特図種別判定カウンタCs2の値とによって、特別図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する特図種別判定が行なわれる。
本実施形態のパチンコ機10は、第1特図抽選において利用される第1特図種別判定テーブルと、第2特図抽選において利用される第2特図種別判定テーブルとを備えている。
図592(A)に示すように、本実施形態の第1特図種別判定テーブルによれば、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が0~19までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄A(16R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が20~39までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄B(8R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が40~59までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄C(4R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が60~99までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄D(8R通常大当たり)と判定される。一方、特図当否判定の結果が特図外れである場合には、取得された特図種別判定カウンタCs2の値に関わらず、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄Z(外れ)と判定される。
図592(B)に示すように、本実施形態の第2特図種別判定テーブルによれば、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が0~51までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄A(16R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が52~55までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄B(8R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が56~59までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄C(4R確変大当たり)と判定され、特図当否判定の結果が特図大当たり当選であり、取得された特図種別判定カウンタCs2の値が60~99までの値である場合には、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄D(8R通常大当たり)と判定される。一方、特図当否判定の結果が特図外れである場合には、取得された特図種別判定カウンタCs2の値に関わらず、特別図柄の種別(停止図柄の種別)が特別図柄Z(外れ)と判定される。
特別図柄の種別(停止図柄の種別)のうち、特別図柄A(16R確変大当たり)、特別図柄B(8R確変大当たり)、特別図柄C(4R確変大当たり)及び特別図柄D(8R通常大当たり)は、いずれも特電開閉実行モードの実行の契機となる点において共通しているが、特電開閉実行モードが実行される際に選択される特電開閉シナリオの種別が異なっている。
特電開閉シナリオは、特電開閉実行モードにおける特別電動役物57bの制御の態様が記憶された制御プログラムであり、選択される特電開閉シナリオの種別によって、特電開閉実行モードにおける特別電動役物57bの開閉の態様が異なることになる。
次に、特電開閉パターン選択テーブルについて説明する。
図593は、特電開閉パターン選択テーブルの内容を示す説明図である。特電開閉パターン選択テーブルは、特図大当たりに当選した場合に、特別図柄の種別に対応した特電開閉パターン及び当該特電開閉パターンを実現するための特電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。特電開閉パターンは、特別電動役物57bに一連の動作、具体的には一連の開閉動作を実行させるための動作パターンである。特別電動役物57bは、一連の開閉動作が実行されていない非駆動時には、非駆動時初期位置である初期閉鎖状態となっており、一連の開閉動作が実行されると、駆動時最戻り位置である駆動時閉鎖状態と、最も駆動された駆動時最大変位位置である開放状態との間で駆動制御される。そして、一連の開閉動作は、特別電動役物57bを駆動時閉鎖状態に移行させる閉鎖動作を複数回実行するように構成されている。なお、本実施形態では、一連の開閉動作に含まれる閉鎖動作によって特別電動役物57bを閉鎖した際の駆動時閉鎖状態は、初期閉鎖状態と同じ状態であるが、駆動時閉鎖状態は、初期閉鎖状態と完全に同じ状態でなくてもよい。すなわち、閉鎖動作によって特別電動役物57bが初期閉鎖状態までは完全に戻っていない場合があってもよい。換言すれば、閉鎖動作は、特別電動役物57bが初期閉鎖状態側に近づく動作であればよく、初期閉鎖状態及び駆動時閉鎖状態のいずれも、遊技球が大入賞口57aに入球することが不可能な状態であればよい。以下、本実施形態では、初期閉鎖状態と駆動時閉鎖状態とを区別しない場合には、単に閉鎖状態と呼ぶ。
図593に示すように、特電開閉パターン選択テーブルには、特別図柄の種別(停止図柄の種別)に対応した特電開閉パターンがそれぞれ設定されており、当該特電開閉パターンを実現するための制御プログラムである特電開閉シナリオが特電開閉パターン毎にそれぞれ設定されている。具体的には、本実施形態では、特別図柄Aに対応して特電開閉パターンA(特電開閉シナリオA)が設定されており、特別図柄Bに対応して特電開閉パターンB(特電開閉シナリオB)が設定されており、特別図柄Cに対応して特電開閉パターンC(特電開閉シナリオC)が設定されており、特別図柄Dに対応して特電開閉パターンD(特電開閉シナリオD)が設定されている。すなわち、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Aとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉パターンA(特電開閉シナリオA)が選択され、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Bとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉パターンB(特電開閉シナリオB)が選択され、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Cとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉パターンC(特電開閉シナリオC)が選択され、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Dとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特電開閉パターンD(特電開閉シナリオD)が選択されることになる。
特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、3.0秒間の特電オープニング期間が開始される。すなわち、本実施形態では、特電開閉実行モードの開始条件の成立後、一連の開閉動作(特電開閉期間)の開始前に、特別電動役物57bが初期閉鎖状態から駆動されない特電オープニング期間が存在する。3.0秒間の特電オープニング期間が終了すると、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が16回(16ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、特別電動役物57bが最大開放時間である29.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。また、ラウンド遊技とラウンド遊技の間のインターバル期間(特電インターバル期間)は、2.0秒に設定されている。すなわち、本実施形態では、一連の開閉動作には、特別電動役物57bが駆動時閉鎖状態で待機する特電インターバル期間が含まれている。特電開閉期間が終了すると、3.0秒間の特電エンディング期間が開始される。特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの終了後の遊技状態については、抽選モードは、高確率モードとなり、後述するサポートモードは、高頻度サポートモードとなる。そして、本実施形態では、高確率モード及び高頻度サポートモードは、特図抽選において次に特図大当たりに当選するまで継続する。
特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モード及び特電開閉シナリオCに基づいた特電開閉実行モードは、上述した特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードと比較して、ラウンド遊技の実行回数が異なる(特電開閉シナリオBでは8R、特電開閉シナリオCでは4R)のみで、その他の制御態様については同じである。すなわち、本実施形態では、一連の開閉動作を実行する期間として、短い動作期間となる4Rや8Rの特電開閉期間と、4Rや8Rの特電開閉期間よりも長い動作期間となる16Rの特電開閉期間と、を備える。
特電開閉シナリオDに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、3.0秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉期間が開始される。当該特電開閉期間においては、特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が8回(8ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、特別電動役物57bが最大開放時間である29.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。また、ラウンド遊技とラウンド遊技の間の特電インターバル期間は、2.0秒に設定されている。特電開閉期間が終了すると、3.0秒間の特電エンディング期間が開始される。特電開閉シナリオDに基づいた特電開閉実行モードの終了後の遊技状態については、抽選モードは、低確率モードとなり、後述するサポートモードは、高頻度サポートモードとなる。そして、本実施形態では、低確率モード及び高頻度サポートモードは、特図抽選において特図大当たりに当選した場合、または特図抽選において特図大当たりに当選せずに100回の特図変動が終了した場合に終了する。
次に、普図当否判定テーブルについて説明する。
図594は、普図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。
上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図当否判定カウンタCn1における0~65535の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された普図当否判定カウンタCn1の値と普図当否判定テーブルとによって、普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定が行なわれる。
本実施形態のパチンコ機10は、普図抽選における普図当たりの当選確率、普通図柄の変動時間及び普通電動役物の動作モードを規定するサポートモードとして、低頻度サポートモード(低サポ状態)と、同条件において低頻度サポートモードよりも普通電動役物が高頻度に動作する高頻度サポートモード(高サポ状態)とを実行可能に構成されており、低頻度サポートモード中の普図抽選において利用される低頻度サポートモード用の普図当否判定テーブルと、高頻度サポートモード中の普図抽選において利用される高頻度サポートモード用の普図当否判定テーブルとを備えている。すなわち、本実施形態では、普図抽選において利用される普図当否判定テーブルとして、以下の2種類の普図当否判定テーブルを備えている。
・普図当否判定テーブル(低頻度サポートモード用)
・普図当否判定テーブル(高頻度サポートモード用)
図594(A)に示すように、低頻度サポートモード中の普図抽選において利用される普図当否判定テーブル(低頻度サポートモード用)には、普図当否判定カウンタCn1の0~65535の65536個の値のうち、0~2の3個の値が普図当たりに当選となる値として設定されており、それ以外の値が普図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、低頻度サポートモード中の普図当否判定の結果は、1/21845.66の確率で普図当たりに当選となる。
「普図当たり」とは、普電開閉実行モードの開始の契機となる判定結果である。一方、「普図外れ」とは、普電開閉実行モードの開始の契機とはならない判定結果である。
図594(B)に示すように、高頻度サポートモード中の普図抽選において利用される普図当否判定テーブル(高頻度サポートモード用)には、普図当否判定カウンタCn1の0~65535の65536個の値のうち、0~65534の65535個の値が普図当たりに当選となる値として設定されており、それ以外の値が普図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、高頻度サポートモード中の普図当否判定の結果は、1/1.0000153の確率で普図当たりに当選となる。
次に、普図種別判定テーブルについて説明する。
図595は、普図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図種別判定カウンタCn2における0~99の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された普図種別判定カウンタCn2の値と、上述した普図当否判定の結果と、普図種別判定テーブルとによって、普通図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する普図種別判定が行なわれる。
図595に示すように、本実施形態の普図種別判定テーブルによれば、普図当否判定の結果が普図当たり当選であり、取得された普図種別判定カウンタCn2の値が0~49までの値である場合には、普通図柄の種別(停止図柄の種別)が普通図柄A(普図当たりA)と判定され、普図当否判定の結果が普図当たり当選であり、取得された普図種別判定カウンタCn2の値が50~99までの値である場合には、普通図柄の種別(停止図柄の種別)が普通図柄B(普図当たりB)と判定される。一方、普図当否判定の結果が普図外れである場合には、取得された普図種別判定カウンタCn2の値に関わらず、普通図柄の種別(停止図柄の種別)が普通図柄Z(普図外れ)と判定される。
普通図柄の種別(停止図柄の種別)のうち、普通図柄A(普図当たりA)及び普通図柄B(普図当たりB)は、普電開閉実行モードの実行の契機となり、普電開閉実行モードが実行される際に普電開閉シナリオが読み込まれる。普電開閉シナリオは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの制御の態様が記憶された制御プログラムである。
次に、普電開閉シナリオ選択テーブルについて説明する。
図596は、普電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。普電開閉シナリオ選択テーブルは、普図当たりに当選した場合に、普通図柄の種別に対応した普電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。
図596に示すように、普電開閉シナリオ選択テーブルには、普通図柄の種別(停止図柄の種別)に対応した普電開閉シナリオがそれぞれ設定されている。具体的には、本実施形態では、普通図柄Aに対応して普電開閉シナリオAが設定されており、普通図柄Bに対応して普電開閉シナリオBが設定されている。すなわち、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定の結果が普通図柄Aとなった場合には、普電開閉実行モードの実行の際に普電開閉シナリオAが選択され、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定の結果が普通図柄Bとなった場合には、普電開閉実行モードの実行の際に普電開閉シナリオBが選択されることになる。
普電開閉シナリオAに基づいた普電開閉実行モードが開始されると、まず、2.0秒間の普電オープニング期間が開始され、その後、普電開閉期間が開始される。当該普電開閉期間においては、普通電動役物34bが1回開放し、1回の開放時間は0.8秒に設定されている。普電開閉期間が終了すると、2.0秒間の普電エンディング期間が開始される。
普電開閉シナリオBに基づいた普電開閉実行モードが開始されると、まず、2.0秒間の普電オープニング期間が開始され、その後、普電開閉期間が開始される。当該普電開閉期間においては、普通電動役物34bが2回開放し、1回の開放時間は0.8秒に設定されている。また、開放と開放の間に閉鎖しているインターバル期間(普電インターバル期間)は、1.0秒に設定されている。普電開閉期間が終了すると、2.0秒間の普電エンディング期間が開始される。
なお、以下の説明では、例えば、特図当否判定において特図大当たりに当選し、特図種別判定において特別図柄A(16R確変大当たり)と判定されたことを、「特図抽選において16R確変大当たりに当選した」とも表現する。また、例えば、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定において普通図柄Aと判定されたことを、「普図抽選において普図当たりAに当選した」とも表現する。
また、上述した特図抽選の抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである遊技状態を「低確低サポ状態」又は「通常状態」とも称し、特図抽選の抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである遊技状態を「高確低サポ状態」又は「潜伏確変状態(潜確状態)」とも称し、特図抽選の抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態を「低確高サポ状態」又は「時短状態」とも称し、特図抽選の抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態を「高確高サポ状態」又は「確変状態」とも称する。
《12-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図597は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90は、音声発光制御基板91を備えている。音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92と、音信号を生成するとともに生成した音信号に基づいてスピーカー46を駆動して音を出力する音出力LSI98と、種々の音声データが格納されたメモリである音声データ用ROM98aとが搭載されている。
MPU92は、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93には、演出パターンテーブル93aや、役物動作パターンテーブル93b、後述する駆動シナリオ93c等が記憶されている。RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c、駆動シナリオ格納エリア94d、駆動シナリオ用カウンタエリア94e等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートが設けられている。
MPU92の入力側には、主制御装置60、演出操作ボタン24等が接続されており、MPU92は、主制御装置60から送信される各種コマンドや、演出操作ボタン24の操作態様を示す信号等を受信可能に構成されている。
MPU92の出力側には、各種ランプ47、演出用可動役物駆動機構97、音出力LSI98、表示制御装置100が接続されている。
演出用可動役物駆動機構97は、上述した演出用可動役物170を駆動するための機構であり、上下移動用モーター174と、回転用モーター176と、拡大縮小機構177とを備えている。上下移動用モーター174は、演出用可動役物170を上下に移動させるためのモーターであり、回転用モーター176は、演出用可動役物170の回転軸部171を回転させるためのモーターであり、拡大縮小機構177は、演出用可動役物170の各花びら部172を回転軸部171から離間させる(拡大させる)ための機構である。上述した駆動シナリオ93cは、上下移動用モーター174、回転用モーター176、拡大縮小機構177の動作パターン(後述する役物動作パターンの一部)が規定されたプログラムである。演出用可動役物170、演出用可動役物駆動機構97、及び、駆動シナリオ93cの詳細については後述する。
音出力LSI98は、MPU92からの指示に基づいて再生すべき音を生成し、生成した音をスピーカー46から出力するDSP(Digital Signal Processor)である。具体的には、音出力LSI98は、MPU92から再生開始指令を受信すると、その再生開始指令によって指示された再生を開始すべき音を特定し、その特定した音に対応する音声データを音声データ用ROM98aから読み出し、再生すべき音を生成する。そして、音出力LSI98は、生成した音をスピーカー46から出力する。また、音出力LSI98は、MPU92から再生終了指令を受信すると、その再生終了指令により指示された再生を終了すべき音を特定し、その特定した音の再生を終了させる終了処理を実行する
音出力LSI98は、16チャンネル分の音声チャンネルを有しており、最大16の音を同時に生成し、合成(ミキシング)した上で、スピーカー46から出力する。また、音出力LSI98は、MPU92からの指示に従って、音声チャンネル毎に再生中の音の出力を消音(ミュート)に設定し、また、その消音設定を解除することができる。消音に設定された音声チャンネルは、音出力LSI98にて該当する音声データを読み出して再生すべき音を生成するものの、他の音声チャンネルの音とミキシングする場合は、消音設定の対象の音声チャンネルの音のレベルを0にするか、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシング回路に非入力とすることによって、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシングしないようにしている。これにより、消音設定の対象の音声チャンネルの音がスピーカー46から出力されない。
表示制御装置100は、表示制御基板101を備えている。表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から送信された各種コマンドを受信して解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《12-4》本実施形態のパチンコ機10の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10の概要について説明する。
《12-4-1》演出用可動役物の構成及び動作:
演出用可動役物170は、図587に示したように、図柄表示装置41の表示面41aの手前(前方)上側に配置されており、図587に示した原点位置から下方に移動可能に構成されているとともに、各花びら部172が回転軸部171から離間して拡大可能に構成されており、さらに、正面視において回転軸部171を中心として回転可能に構成されている。
図598は、演出用可動役物170が最も下方の位置(以下、最下点位置と呼ぶ)まで移動し、各花びら部172が回転軸部171から離間(拡大)し、最下点位置において矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回り(反時計回り)に回転している様子を示す説明図である。図示するように、演出用可動役物170は、駆動時最大変位位置である最下点位置まで移動すると、図柄表示装置41の表示面41aの中央より少し下側に位置することになる。
演出用可動役物170は、図587に示したように、後述する拡大動作が実行されていない状態では、5枚の花びら部172のそれぞれが回転軸部171に集まるように構成されており、正面視において閉じた花のような形状となる。一方、演出用可動役物170は、図598に示すように拡大動作が実行されると、5枚の花びら部172のそれぞれが回転軸部171から離間し、正面視において開いた花のような形状となる。
まとめると、演出用可動役物170は、下記の動作を実行可能に構成されている。
・上下移動動作:図587に示した原点位置と図598に示した最下点位置との間において上下に移動する動作
・拡大動作:各花びら部172が回転軸部171から離間して拡大する動作
・縮小動作:回転軸部171から離間した状態の各花びら部172が元の位置に戻って縮小する動作
・回転動作:回転軸部171を中心として各花びら部172が回転する動作
本実施形態では、演出用可動役物170は、各種演出の実行に伴って、上下移動動作、拡大動作、縮小動作及び回転動作を実行可能に構成されている。
図599は、演出用可動役物170と、当該演出用可動役物170を駆動する演出用可動役物駆動機構97とを示す右側面概略図である。演出用可動役物170は、先に説明したように、回転軸部171と、5枚の花びら部172とを備える。演出用可動役物駆動機構97は、上下移動用モーター174と、ラック&ピニオン機構175と、回転用モーター176と、拡大縮小機構177とを備える。
上下移動用モーター174及びラック&ピニオン機構175は、演出用可動役物170の上述した上下移動動作を司るユニットである。ラック&ピニオン機構175は、上下移動用モーター174の回転運動を直線運動に変換する機構であり、ラック175aと、ピニオン175bとを備えている。図599に示すように、ピニオン175bの中心軸には上下移動用モーター174が連結されており、ラック175aの片側端部には回転用モーター176の取付部174aが連結されている。回転用モーター176及び演出用可動役物170は、一体となって、上下移動用モーター174の駆動力によって、遊技盤30の上下方向Yに沿って上下移動が可能に構成されている。本実施形態では、上下移動用モーター174は、ステッピングモーターによって構成される。
回転用モーター176は、演出用可動役物170の回転動作を司るユニットであり、本実施形態では、ステッピングモーターによって構成される。回転用モーター176は、回転軸部171における花びら部172が連結されている側とは反対側の端部に連結されており、回転軸部171及び5枚の花びら部172は、回転用モーター176の駆動力によって、矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回りに回転可能に構成されている。
拡大縮小機構177は、演出用可動役物170の上述した拡大動作及び縮小動作を司るユニットであり、回転軸部171に取り付けられるとともに、各花びら部172と連結されている。拡大縮小機構177は、ソレノイドを有しており、当該ソレノイドが通電していない状態では、各花びら部172が回転軸部171に集まり閉じた花のような形状(以下、花びら閉状態と呼ぶ)となり、一方、当該ソレノイドが通電している状態では、各花びら部172が回転軸部171から離間し開いた花のような形状(以下、花びら開状態と呼ぶ)となるように構成されている。
演出用可動役物駆動機構97が備える上述した上下移動用モーター174、回転用モーター176、および拡大縮小機構177は、音声発光制御装置90のMPU92から制御信号を受信可能であり、これによって、回転用モーター176、上下移動用モーター174、および拡大縮小機構177は、音声発光制御装置90によって制御される。
《12-4-2》演出用可動役物の動作を伴う役物連動演出
本実施形態のパチンコ機10は、特図抽選の結果に対する遊技者の期待感を高めるために、特別図柄の変動中の期間(特図遊技回の実行中)において各種の演出を実行可能に構成されており、特に、本実施形態では、遊技者の期待感を大きく高める演出として、上述した演出用可動役物170の動作が伴う役物連動演出を実行可能に構成されている。
役物連動演出は、図柄表示装置41の表示面41aの表示による表示演出や、当該表示演出に対応した演出用可動役物170の動作による役物演出、その他スピーカー46による音声演出や各種ランプ47による発光演出等が連携して実行されることによって構成される。
本実施形態では、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に内部抽選を行なう抽選処理を実行可能であり、内部抽選の抽選結果に応じて表示部で実行する一の所定演出を複数の演出表示態様の中から決定して実行する表示制御処理を実行可能であり、遊技領域に設けられ、表示部における所定演出の表示中に動作する可動役物の一の動作パターンを複数の中から決定して実行する可動制御処理を実行可能である。
具体的には、例えば、本実施形態では、遊技領域PAに設けられた第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球した場合に特図抽選を行なう抽選処理を実行可能であり、特図抽選の抽選結果に応じて図柄表示装置41で実行する一の特図変動演出を構成する所定演出である表示演出を複数の演出表示態様(演出パターン)の中から決定して実行する表示制御処理を実行可能である。そして、図柄表示装置41における特図変動演出を構成する表示演出の表示中に動作する演出用可動役物170の一の役物動作パターンを複数の中から決定して実行する可動制御処理を実行可能である。
より具体的には、例えば、本実施形態では、パチンコ機10の主制御装置60は、第1特図始動口33又は第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて各種の乱数情報(各種の抽選用のカウンタの値)を取得し、当該取得した各種の乱数情報に基づいて特図抽選の抽選結果を決定する。そして、主制御装置60は、当該特図抽選の抽選結果及び取得した各種のカウンタの値に基づいて、一の特図変動パターンを決定し、当該決定した一の特図変動パターンに対応した特図変動パターンコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
音声発光制御装置90は、受信した特図変動パターンコマンドに基づいて、一の特図変動演出を構成する表示演出を複数の演出パターンの中から決定し、当該決定した一の演出パターンに対応した一の音声発光パターン及び一の役物動作パターンをそれぞれ複数の中から決定するとともに、当該決定した一の音声発光パターンに基づいて音声発光制御を実行し、当該決定した一の役物動作パターンに基づいて演出用可動役物170の動作制御を実行する。また、音声発光制御装置90は、決定した一の演出パターンに対応した表示用演出パターンコマンドを表示制御装置100に送信する。
表示制御装置100は、受信した表示用演出パターンコマンドから一の演出パターンを特定し、当該特定した一の演出パターンに基づいて図柄表示装置41の表示制御を実行する。
このように、演出パターンに基づいて実行される表示演出と、役物動作パターンに基づいて実行される役物演出と、音声発光パターンに基づいて実行される音声演出及び発光演出とが連携して組み合わされて実行されることによって、上述した役物連動演出が実現されることになる。なお、演出用可動役物170が連動しない演出が実行される場合には、役物動作パターンは決定されない。
役物動作パターンには、使用する駆動シナリオ93cの種別や、駆動シナリオ93cの実行タイミングが規定されている。駆動シナリオ93cは、演出用可動役物170の一連の動作が規定された制御プログラムであり、本実施形態では音光側ROM93に記憶されている。
役物動作パターンに規定された駆動シナリオ93cの実行タイミングが到来すると、音声発光制御装置90の音光側MPU92は、音光側ROM93に記憶されている駆動シナリオ93cの中から、役物動作パターンに規定されている一の駆動シナリオを読み出して音光側RAM94の駆動シナリオ格納エリア94dに格納し、駆動シナリオ用カウンタエリア94eに格納されている駆動シナリオ用カウンタの値に対応した処理を順次実行する。このようにして、演出用可動役物170は、駆動シナリオ93cに規定された一連の動作を実行可能となる。
《12-4-3》役物連動演出の一例:
次に、本実施形態のパチンコ機10で実行可能な役物連動演出の一例について説明する。
図600及び図601は、本実施形態のパチンコ機10で実行可能な役物連動演出の一例である役物連動バトル演出を示す説明図である。本実施形態では、役物連動バトル演出は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて装飾図柄によるリーチが成立し、所定の開始条件である役物連動バトル演出の開始条件が成立した場合に、開始される演出である。
図600及び図601には、演出用可動役物170の上下の移動範囲に含まれる位置として、非駆動時初期位置であり、駆動時最戻り位置でもある原点位置と、原点位置より下方のA位置と、A位置より下方のB位置と、B位置より下方で駆動時最大変位位置である最下点位置とが示されている。なお、これらの位置は、演出用可動役物170の回転軸部171の中心を基準としている。ここで、非駆動時初期位置とは、演出用可動役物170が駆動していない状態における初期位置であり、駆動時最戻り位置とは、演出用可動役物170が駆動している期間(後述する一連の上下移動動作を実行している期間)において、最も初期位置側に戻った場合の位置である。駆動時最大変位位置とは、演出用可動役物170が駆動している期間(後述する一連の上下移動動作を実行している期間)において、最も駆動して初期位置から最も離れた位置である。本実施形態では、後述するように、演出用可動役物170は、一連の上下移動動作において、最も初期位置側に戻る場合には原点位置まで戻るように制御される。したがって、本実施形態では、駆動時最戻り位置は、非駆動時初期位置と同じ原点位置となっている。
図600(A)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aにおいて装飾図柄によるリーチが成立すると、図600(B)に示すように、装飾図柄が非表示となり、図柄表示装置41の表示面41aにおいて遊技者側のキャラクター(本実施形態では女性キャラクター)と敵側のキャラクター(本実施形態では男性キャラクター)とがバトルをする動画像(以下、バトル動画像とも呼ぶ)の表示が開始される。そして、演出用可動役物170は、バトル動画像の表示の開始に伴って、原点位置とA位置との間を2往復した後、原点位置とB位置との間を2往復するといった一連の動作である一連の上下移動動作を開始するとともに、当該一連の上下移動動作を繰り返し実行する。本実施形態では、この一連の上下移動動作の1回の実行が完了するまでに要する時間は3.0秒であり、当該1回の一連の上下移動動作には、演出用可動役物170がA位置またはB位置から原点位置に復帰する戻り動作である上昇動作が4回含まれている。
本実施形態では、この一連の上下移動動作が規定された駆動シナリオ93c1が音光側ROM93に記憶されており、この一連の上下移動動作が開始される際に、当該駆動シナリオ93c1が音光側ROM93から読み出されて駆動シナリオ格納エリア94dに格納され(設定され)、当該設定された設定情報である駆動シナリオ93c1に沿った制御が音声発光制御装置90によって繰り返し実行されることになる。設定情報である駆動シナリオ93c1の詳細については後述する。
そして、バトル動画像が30.0秒間表示されると、換言すれば、一連の上下移動動作が開始されてから30.0秒が経過してこの一連の上下移動動作が10回実行されると、図600(C)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに「ボタンを押せ!」といった文字列及び演出操作ボタン24の押下を受け付ける有効期間であるボタン受付有効期間の残時間を示すゲージが表示される。本実施形態では、ボタン受付有効期間は6.0秒に設定されている。なお、このボタン受付有効期間の6.0秒間においても上述した一連の上下移動動作が継続して実行されている。
このボタン受付有効期間中に遊技用操作である演出操作ボタン24の押下操作がされると、本演出に係る特図抽選の抽選結果が大当たり当選である場合には、図601(A)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、演出操作ボタン24が押下されたタイミングからタイムラグなく、「勝利!!」といった文字列が表示されることになる。
一方、演出用可動役物170については、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下されると、本演出に係る特図抽選の結果が大当たり当選である場合には、図601(A)に示すように、演出用可動役物170を原点位置から最下点位置まで高速で移動させ、最下点位置において各花びら部171を拡大させ、回転軸部171を中心として各花びら部171を5.0秒間、矢印RLの方向に回転させ、その後、各花びら部171を縮小させた後、演出用可動役物170を最下点位置から原点位置まで移動させるといった一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作が実行されることになる。
本実施形態では、この一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作が規定された駆動シナリオ93c2が音光側ROM93に記憶されており、この一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作が開始される際に、当該駆動シナリオ93c2が音光側ROM93から読み出されて駆動シナリオ格納エリア94dに格納され、音声発光制御装置90によって当該駆動シナリオ93c2に沿った制御が実行されることになる。駆動シナリオ93c2の詳細については後述する。
ここで、ボタン受付有効期間中において、演出用可動役物170については、駆動シナリオ93c1に規定された一連の上下移動動作が実行されていることから、演出用可動役物170は、原点位置とA位置との間で移動中、又は原点位置とB位置との間で移動中であり、当該移動中に、演出操作ボタン24が押下されることになる。
しかしながら、一般的な駆動シナリオでは、一連の動作が規定された駆動シナリオが一度実行されると、当該駆動シナリオに規定された一連の動作の途中で当該駆動シナリオを終了させる条件が成立したとしても、当該駆動シナリオに規定された一連の動作が最後まで完了するまで当該駆動シナリオを終了させることができず、当該駆動シナリオを終了させる条件が成立してから、次の駆動シナリオの実行を開始させるまでにタイムラグが生じてしまうといった課題が生じ得る。
本演出の例では、ボタン受付有効期間中において、演出用可動役物170の一連の上下移動動作の途中で演出操作ボタン24が押下されたとしても、駆動シナリオに規定された一連の上下移動動作が最後まで完了するまで当該駆動シナリオを終了させることができず、演出操作ボタン24が押下されてから、次の駆動シナリオに規定されている一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を開始させるまでにタイムラグが生じてしまうといった課題が生じ得る。
さらに、本演出の例では、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下されると、図柄表示装置41の表示面41aには「勝利!!」といった文字列が演出操作ボタン24が押下されてから遅滞なく表示されるため、より一層、一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作の開始の遅れが際立ってしまい、演出操作ボタン24を押下することの爽快感を損ねてしまうといった課題が生じ得る。
そこで、本実施形態の駆動シナリオ93c1では、演出用可動役物170が原点位置に復帰する戻り動作である上昇動作を実行する毎に、当該駆動シナリオ93c1を終了させる動作終了条件である上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定する判定処理を実行し、当該上下移動動作終了条件が成立していると判定した場合には、当該駆動シナリオ93c1に規定されているその後の動作を実行することなく、当該駆動シナリオ93c1を終了し、次の駆動シナリオ93c2を実行する構成を採用した。具体的には、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下された場合には上下移動動作終了条件成立フラグをONにし、演出用可動役物170が原点位置に復帰する毎に、上下移動動作終了条件成立フラグがONであるか否かを判定し、ONであると判定した場合には、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させ、駆動シナリオ93c1を終了させることによって当該一連の上下移動動作を終了させる終了処理を実行する構成を採用した。
したがって、本実施形態によれば、ボタン受付有効期間中において、演出用可動役物170の一連の上下移動動作の途中で演出操作ボタン24が押下された場合には、演出操作ボタン24が押下された後に演出用可動役物170が最初に原点位置に移動したタイミングで上下移動動作終了条件が成立したと判定し、当該駆動シナリオ93c1に規定されているその後の動作を実行することなく、当該駆動シナリオ93c1を終了し、次の駆動シナリオ93c2に規定されている一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を開始させることが可能となる。この結果、図柄表示装置41の表示面41aに「勝利!!」といった文字列が表示されてから、次の駆動シナリオ93c2に規定されている一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を開始させるまでのタイムラグを短くすることが可能となり、演出操作ボタン24を押下することの爽快感を向上させることが可能となる。
なお、図601(A)では、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下された場合について説明したが、本実施形態では、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下されなかった場合には、ボタン受付有効期間(本実施形態では6.0秒)の終了を契機として上下移動動作終了条件成立フラグをONにする構成が採用されているので、ボタン受付有効期間の終了後、演出用可動役物170が原点位置に復帰すると、上下移動動作終了条件成立フラグがONであると判定し、駆動シナリオ93c1を終了させ、次の駆動シナリオ93c2に規定されている一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を開始することになる。
次に、本演出に係る特図抽選の結果がはずれであった場合について説明する。
図600(C)に示すボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下されると、本演出に係る特図抽選の結果がはずれである場合には、図601(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、演出操作ボタン24が押下されたタイミングからタイムラグなく、「敗北...」といった文字列が表示されることになる。
一方、演出用可動役物170については、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下されると、本演出に係る特図抽選の結果がはずれである場合には、図601(B)に示すように、演出用可動役物170を原点位置で5.0秒間待機させる待機動作が実行されることになる。
本実施形態では、この待機動作が規定された駆動シナリオ93c3が音光側ROM93に記憶されており、この待機動作が開始される際に、当該駆動シナリオ93c3が音光側ROM93から読み出されて駆動シナリオ格納エリア94dに格納され、音声発光制御装置90によって当該駆動シナリオ93c3に沿った制御が実行されることになる。駆動シナリオ93c3の詳細については後述する。
ここで、本演出に係る特図抽選の結果がはずれであった場合も、上述した大当たり当選であった場合と同様に、ボタン受付有効期間中において、演出用可動役物170については、駆動シナリオ93c1に規定された一連の上下移動動作が実行されていることから、演出用可動役物170は、原点位置とA位置との間で移動中、又は原点位置とB位置との間で移動中であり、当該移動中に、演出操作ボタン24が押下されることになる。
仮に、上述した一般的な駆動シナリオが採用されていた場合には、ボタン受付有効期間中において、演出用可動役物170の一連の上下移動動作の途中で演出操作ボタン24が押下されたとしても、駆動シナリオに規定された一連の上下移動動作が最後まで完了するまで当該駆動シナリオを終了させることができず、演出操作ボタン24が押下されてから、次の駆動シナリオに規定されている待機動作を開始させるまでにタイムラグが生じてしまうといった課題が生じ得る。
さらに、本演出の例では、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下されると、図柄表示装置41の表示面41aには「敗北...」といった文字列が演出操作ボタン24が押下されてから遅滞なく表示されるにもかかわらず、演出用可動役物170の一連の上下移動動作が「敗北...」といった文字列が表示された後にもしばらく継続してしまうため、遊技者は、当該特図抽選のはずれといった好ましくない結果を知った後にも演出用可動役物170の一連の上下移動動作が継続していることに不快感を抱いてしまうといった課題が生じ得る。
そこで、本実施形態の駆動シナリオ93c1では、上述したように、演出用可動役物170が原点位置に復帰する毎に、当該駆動シナリオ93c1を終了させる上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、当該上下移動動作終了条件が成立していると判定した場合には、当該駆動シナリオ93c1に規定されているその後の動作を実行することなく、当該駆動シナリオ93c1を終了し、次の駆動シナリオ93c3を実行する構成を採用した。
したがって、本実施形態によれば、ボタン受付有効期間中において、演出用可動役物170の一連の上下移動動作の途中で演出操作ボタン24が押下された場合には、演出操作ボタン24が押下された後に演出用可動役物170が最初に原点位置に移動したタイミングで上下移動動作終了条件が成立したと判定し、当該駆動シナリオ93c1に規定されているその後の動作を実行することなく、当該駆動シナリオ93c1を終了し、次の駆動シナリオ93c3に規定されている待機動作を開始させることが可能となる。この結果、図柄表示装置41の表示面41aに「敗北...」といった文字列が表示された後にも演出用可動役物170の一連の上下移動動作が長期に亘って継続してしまうといった事態の発生を抑制することができるので、遊技者に不快感を抱かせてしまうといったことを回避することが可能となる。
なお、図601(B)では、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下された場合について説明したが、本実施形態では、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24が押下されなかった場合には、ボタン受付有効期間(本実施形態では6.0秒)の終了を契機として上下移動動作終了条件成立フラグをONにする構成が採用されているので、ボタン受付有効期間の終了後、演出用可動役物170が原点位置に復帰すると、上下移動動作終了条件成立フラグがONであると判定し、駆動シナリオ93c1を終了させ、次の駆動シナリオ93c3に規定されている待機動作を開始することになる。
このように、駆動シナリオ93c1に基づく一連の上下移動動作の実行期間は、演出操作ボタン24が押下された場合には短い短動作期間となり、演出操作ボタン24が押下されなかった場合には短動作期間よりも長い長動作期間となる。換言すれば、一連の上下移動動作が、演出操作ボタン24が押下された場合の短動作期間の長さで終了する場合と、演出操作ボタン24が押下されなかった場合の長動作期間の長さで終了する場合とがある。
次に、上述した各駆動シナリオ93c1、93c2、93c3の詳細について説明する。
図602は、各駆動シナリオ93c1、93c2、93c3の構成を模式的に示す説明図である。図602(A)に示す駆動シナリオ93c1は、上述した一連の上下移動動作を演出用可動役物170に実行させるための情報が規定されたプログラムである。図602(B)に示す駆動シナリオ93c2は、上述した一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を演出用可動役物170に実行させるための情報が規定されたプログラムである。図602(C)に示す駆動シナリオ93c3は、上述した待機動作を演出用可動役物170に実行させるための情報が規定されたプログラムである。
各駆動シナリオ93c1、93c2、93c3のそれぞれには、駆動シナリオ用カウンタエリア94eに格納されている駆動シナリオ用カウンタの値に対応して、駆動対象(上下移動用モーター174、回転用モーター176、拡大縮小機構177)及び当該駆動対象に対して設定する動作内容、又は実行すべき処理内容が規定されている。
具体的には、駆動対象としてモーター(上下移動用モーター174、回転用モーター176)が規定されている場合には、それぞれのモーターを制御するモータドライバに設定する動作内容として、励磁時間(ms)、ステップ数、および動作方向が規定されている。また、駆動対象としてソレノイド(拡大縮小機構177のソレノイド)が規定されている場合には、当該ソレノイドに対する通電を開始するか、または当該ソレノイドに対する通電を終了するかといった内容が規定されている。
図602(A)に示す駆動シナリオ93c1について説明する。上述したように、駆動シナリオ93c1は、上述した一連の上下移動動作を演出用可動役物170に実行させるための情報が規定されたプログラムである。
図602(A)に示す駆動シナリオ93c1では、駆動シナリオ用カウンタの値「1」に対応して、演出用可動役物170を原点位置からA位置まで移動(変位)させるための動作に関わる情報が格納されている。具体的には、制御対象として上下移動用モーター174が規定され、励磁時間として250msが規定され、ステップ数として100が規定され、動作方向として正方向が規定されている。この動作内容が上下移動用モーター174のモータドライバに対して出力(設定)される。なお、本実施形態において、100ステップは、演出用可動役物170が原点位置からA位置まで移動するために必要な上下移動用モーター174のステップ数となっている。また、250msの励磁時間とは、250msの間に100パルス(ステップ)を出力することを意味している。したがって、本実施形態では、上下移動用モーター174が100ステップ動作して演出用可動役物170が原点位置からA位置まで移動するために要する時間が250msということになる。
ここで、駆動シナリオ用カウンタは、駆動シナリオに規定されている動作内容又は処理内容が完了する毎に1加算されるカウンタである。したがって、駆動シナリオ用カウンタの値「1」に対応した動作内容又は処理内容が完了すると、具体的には、上下移動用モーター174が100ステップ動作して(250msが経過して)演出用可動役物170が原点位置からA位置まで移動すると、駆動シナリオ用カウンタの値「1」に1が加算されて「2」となる。
駆動シナリオ93c1では、駆動シナリオ用カウンタの値「2」に対応して、演出用可動役物170をA位置から原点位置まで移動(変位)させるための動作に関わる情報が格納されている。具体的には、制御対象として上下移動用モーター174が規定され、励磁時間として250msが規定され、ステップ数として100が規定され、動作方向として負方向が規定されている。この動作内容が上下移動用モーター174のモータドライバに対して出力(設定)される。なお、本実施形態において、100ステップは、演出用可動役物170がA位置から原点位置まで移動するために必要な上下移動用モーター174のステップ数となっている。また、250msの励磁時間とは、250msの間に100パルス(ステップ)を出力することを意味している。したがって、本実施形態では、上下移動用モーター174が100ステップ動作して演出用可動役物170がA位置から原点位置まで移動するために要する時間が250msということになる。
上下移動用モーター174が100ステップ動作して(250msが経過して)演出用可動役物170がA位置から原点位置まで移動すると、駆動シナリオ用カウンタの値「2」に1が加算されて「3」となる。
駆動シナリオ93c1では、駆動シナリオ用カウンタの値「3」に対応して、当該駆動シナリオの実行を終了させる上下移動動作終了条件が成立したか否かを判定する終了条件判定処理の実行が規定されている。
本実施形態では、上下移動動作終了条件は、設定されている演出パターンに規定されているボタン押下有効期間内に演出操作ボタン24の押下が検出されて上下移動動作終了条件成立フラグがONとなっていること、または、設定されている演出パターンに規定されているボタン押下有効期間内に演出操作ボタン24の押下が検出されずに当該ボタン押下有効期間が経過することによって上下移動動作終了条件成立フラグがONとなっていることである。
終了条件判定処理によって上下移動動作終了条件が成立していないと判定した場合には、そのまま駆動シナリオ用カウンタの値「3」に1が加算されて「4」となる。
一方、終了条件判定処理によって上下移動動作終了条件が成立したと判定した場合には、その後に規定されている動作内容又は処理内容を実行することなく、駆動シナリオ格納エリア94dに格納されている駆動シナリオ93c1の内容がクリアされ、設定されている役物動作パターンに次に実行すべき駆動シナリオが規定されていれば、当該次の駆動シナリオが駆動シナリオ格納エリア94dに格納され、当該次の駆動シナリオが実行されることになる。
駆動シナリオ93c1の駆動シナリオ用カウンタの値「4」、「5」、「6」に対応して規定されている内容は、駆動シナリオ93c1の駆動シナリオ用カウンタの値「1」、「2」、「3」に対応して規定されている内容とそれぞれ同一であるため、説明を省略する。
駆動シナリオ93c1では、駆動シナリオ用カウンタの値「7」に対応して、演出用可動役物170を原点位置からB位置まで移動(変位)させるための動作に関わる情報が格納されている。具体的には、制御対象として上下移動用モーター174が規定され、励磁時間として500msが規定され、ステップ数として200が規定され、動作方向として正方向が規定されている。この動作内容が上下移動用モーター174のモータドライバに対して出力(設定)される。なお、本実施形態において、200ステップは、演出用可動役物170が原点位置からB位置まで移動するために必要な上下移動用モーター174のステップ数となっている。また、500msの励磁時間とは、500msの間に200パルス(ステップ)を出力することを意味している。したがって、本実施形態では、上下移動用モーター174が200ステップ動作して演出用可動役物170が原点位置からB位置まで移動するために要する時間が500msということになり、駆動シナリオ用カウンタの値「7」に対応した演出用可動役物170の移動速度は、駆動シナリオ用カウンタの値「1」に対応した演出用可動役物170の移動速度と同じになる。
上下移動用モーター174が200ステップ動作して(500msが経過して)演出用可動役物170が原点位置からB位置まで移動すると、駆動シナリオ用カウンタの値「7」に1が加算されて「8」となる。
駆動シナリオ93c1では、駆動シナリオ用カウンタの値「8」に対応して、演出用可動役物170をB位置から原点位置まで移動(変位)させるための動作に関わる情報が格納されている。具体的には、制御対象として上下移動用モーター174が規定され、励磁時間として500msが規定され、ステップ数として200が規定され、動作方向として負方向が規定されている。この動作内容が上下移動用モーター174のモータドライバに対して出力(設定)される。なお、本実施形態において、200ステップは、演出用可動役物170がB位置から原点位置まで移動するために必要な上下移動用モーター174のステップ数となっている。また、500msの励磁時間とは、500msの間に200パルス(ステップ)を出力することを意味している。したがって、本実施形態では、上下移動用モーター174が200ステップ動作して演出用可動役物170がB位置から原点位置まで移動するために要する時間が500msということになり、駆動シナリオ用カウンタの値「8」に対応した演出用可動役物170の移動速度は、駆動シナリオ用カウンタの値「2」に対応した演出用可動役物170の移動速度と同じになる。
上下移動用モーター174が200ステップ動作して(500msが経過して)演出用可動役物170がB位置から原点位置まで移動すると、駆動シナリオ用カウンタの値「8」に1が加算されて「9」となる。
駆動シナリオ93c1では、駆動シナリオ用カウンタの値「9」に対応して、上述した終了条件判定処理の実行が規定されている。
駆動シナリオ93c1の駆動シナリオ用カウンタの値「10」、「11」、「12」に対応して規定されている内容は、駆動シナリオ93c1の駆動シナリオ用カウンタの値「7」、「8」、「9」に対応して規定されている内容とそれぞれ同一であるため、説明を省略する。
そして、駆動シナリオ93c1の駆動シナリオ用カウンタの値「13」に対応して、当該駆動シナリオ用カウンタの値を「0」に設定する繰り返し用処理の実行が規定されている。この繰り返し用処理が完了すると、駆動シナリオ用カウンタの値「0」に1が加算されて「1」となり、再び上述した駆動シナリオ用カウンタの値「1」に対応した内容が実行される。すなわち、上述した上下移動動作終了条件が成立するまで、駆動シナリオ93c1に規定されている内容が繰り返し実行されることになる。
このように、駆動シナリオ93c1には、演出用可動役物170が原点位置からA位置まで移動し、A位置から原点位置まで移動する上下移動動作を2回実行し、その後、演出用可動役物170が原点位置からB位置まで移動し、B位置から原点位置まで移動する上下移動動作を2回実行する動作が規定されている。そして、この一連の上下移動動作が完了すると、駆動シナリオ用カウンタの値を「0」に設定する処理が実行され、当該処理の完了後に駆動シナリオ用カウンタの値「0」に1が加算されて「1」となり、駆動シナリオ93c1に規定されている内容が繰り返し実行されることになる。
ただし、原点位置に戻ったタイミングで上下移動動作終了条件が成立していた場合には、その後に規定されている動作内容又は処理内容を実行することなく、駆動シナリオ格納エリア94dに格納されている駆動シナリオ93c1の内容がクリアされ、役物動作パターンに新たな駆動シナリオの実行が規定されていれば、当該新たな駆動シナリオが駆動シナリオ格納エリア94dに格納されて実行されることになる。
なお、以上説明した駆動シナリオ93c1によれば、演出用可動役物170が最下点位置側に制御されている期間(演出用可動役物170が原点位置を離れてから原点位置に戻るまでの制御期間)として、原点位置とA位置との間を往復させる短制御期間(500ms)と、原点位置とB位置との間を往復させる長制御期間(1000ms)と、を備えることになる。すなわち、本実施形態では、演出用可動役物170が原点位置に戻るまでに短制御期間を要する場合と、短制御期間よりも長い長制御期間を要する場合とがあることになる。
次に、図602(B)に示す駆動シナリオ93c2の詳細について説明する。上述したように、駆動シナリオ93c2は、上述した一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を演出用可動役物170に実行させるための情報が規定されたプログラムである。そして、演出用可動役物170に一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を実行させる制御は、上述した一連の上下移動動作を終了した後に実行され得る第1制御の一例である。
図602(B)に示す駆動シナリオ93c2では、駆動シナリオ用カウンタの値「1」に対応して、演出用可動役物170を原点位置から最下点位置まで移動(変位)させるための動作に関わる情報が格納されている。具体的には、制御対象として上下移動用モーター174が規定され、励磁時間として200msが規定され、ステップ数として400が規定され、動作方向として正方向が規定されている。この動作内容が上下移動用モーター174のモータドライバに対して出力(設定)される。なお、本実施形態において、400ステップは、演出用可動役物170が原点位置から最下点位置まで移動するために必要な上下移動用モーター174のステップ数となっている。また、200msの励磁時間とは、200msの間に400パルス(ステップ)を出力することを意味している。したがって、本実施形態では、上下移動用モーター174が400ステップ動作して演出用可動役物170が原点位置から最下点位置まで移動するために要する時間が200msということになり、駆動シナリオ93c2の駆動シナリオ用カウンタの値「1」に対応した演出用可動役物170の移動速度は、駆動シナリオ93c1の駆動シナリオ用カウンタの値「1」に対応した演出用可動役物170の移動速度の5倍となる。
上下移動用モーター174が400ステップ動作して(200msが経過して)演出用可動役物170が原点位置から最下点位置まで移動すると、駆動シナリオ用カウンタの値「1」に1が加算されて「2」となる。
駆動シナリオ93c2では、駆動シナリオ用カウンタの値「2」に対応して、演出用可動役物170の花びら部172を拡大させるための動作に関わる情報が格納されている。具体的には、制御対象として拡大縮小機構177が規定され、拡大縮小機構177のソレノイドに対して通電を開始することが規定されている。
拡大縮小機構177のソレノイドへの通電が開始されて演出用可動役物170の花びら部172が拡大すると、駆動シナリオ用カウンタの値「2」に1が加算されて「3」となる。
駆動シナリオ93c2では、駆動シナリオ用カウンタの値「3」に対応して、演出用可動役物170の花びら部172を回転軸部171を中心として回転させるための動作に関わる情報が格納されている。具体的には、制御対象として回転用モーター176が規定され、励磁時間として5000msが規定され、ステップ数として1800が規定され、動作方向として正方向が規定されている。この動作内容が回転用モーター176のモータドライバに対して出力(設定)される。なお、本実施形態において、1800ステップは、演出用可動役物170の回転軸部171が5回転するために必要な回転用モーター176のステップ数となっている。また、5000msの励磁時間とは、5000msの間に1800パルス(ステップ)を出力することを意味している。したがって、本実施形態では、回転用モーター176が1800ステップ動作して演出用可動役物170の回転軸部171が5回転するために要する時間が5000msということになる。
回転用モーター176が1800ステップ動作して(5000msが経過して)演出用可動役物170の花びら部172が回転軸部171を中心として5回転すると、駆動シナリオ用カウンタの値「3」に1が加算されて「4」となる。
駆動シナリオ93c2では、駆動シナリオ用カウンタの値「4」に対応して、演出用可動役物170の花びら部172を縮小させるための動作に関わる情報が格納されている。具体的には、制御対象として拡大縮小機構177が規定され、拡大縮小機構177のソレノイドに対して通電を終了することが規定されている。
拡大縮小機構177のソレノイドへの通電を終了して演出用可動役物170の花びら部172が縮小すると、駆動シナリオ用カウンタの値「4」に1が加算されて「5」となる。
駆動シナリオ93c2では、駆動シナリオ用カウンタの値「5」に対応して、演出用可動役物170を最下点位置から原点位置まで移動(変位)させるための動作に関わる情報が格納されている。具体的には、制御対象として上下移動用モーター174が規定され、励磁時間として3000msが規定され、ステップ数として400が規定され、動作方向として負方向が規定されている。この動作内容が上下移動用モーター174のモータドライバに対して出力(設定)される。なお、本実施形態において、400ステップは、演出用可動役物170が最下点位置から原点位置まで移動するために必要な上下移動用モーター174のステップ数となっている。また、3000msの励磁時間とは、3000msの間に400パルス(ステップ)を出力することを意味している。したがって、本実施形態では、上下移動用モーター174が400ステップ動作して演出用可動役物170が最下点位置から原点位置まで移動するために要する時間が3000msということになる。すなわち、演出用可動役物170は、3秒間かけてゆっくりと、最下点位置から原点位置まで移動することになる。
上下移動用モーター174が400ステップ動作して(3000msが経過して)演出用可動役物170が最下点位置から原点位置まで移動すると、駆動シナリオ用カウンタの値「5」に1が加算されて「6」となる。
そして、駆動シナリオ93c2の駆動シナリオ用カウンタの値「6」に対応して、当該駆動シナリオの終了を示す「終了(END)」の情報が格納されている。この「END」データが読み出されることにより、当該駆動シナリオ93c2に規定された全ての動作が完了したと判別される。
このように、駆動シナリオ93c2には、演出用可動役物170が原点位置から最下点位置まで高速で(200msで)移動し、最下点位置において花びら部172が拡大し、5秒間かけて花びら部172が5回転した後、花びら部172が縮小し、3秒間かけて演出用可動役物170が最下点位置から原点位置に移動する動作(一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作)が規定されている。なお、この駆動シナリオ93c2には、各動作間に上述した終了条件判定処理は設定されていない。この理由は、一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作については、一度実行が開始されると途中で終了させることがないからである。
次に、図602(C)に示す駆動シナリオ93c3の詳細について説明する。上述したように、駆動シナリオ93c3は、上述した待機動作を演出用可動役物170に実行させるための情報が規定されたプログラムである。そして、演出用可動役物170に待機動作を実行させる制御は、上述した一連の上下移動動作を終了した後に実行され得る第2制御の一例である。
図602(C)に示す駆動シナリオ93c3では、駆動シナリオ用カウンタの値「1」に対応して、演出用可動役物170を5秒間そのまま待機させるための情報が格納されている。具体的には、5000msの待機処理を実行することが規定されている。したがって、この待機処理が実行されると、演出用可動役物170は5秒間そのままの位置で待機することになる。
5000msの待機処理の実行が完了すると、駆動シナリオ用カウンタの値「1」に1が加算されて「2」となる。
そして、駆動シナリオ93c3の駆動シナリオ用カウンタの値「2」に対応して、当該駆動シナリオの終了を示す「終了(END)」の情報が格納されている。この「END」データが読み出されることにより、当該駆動シナリオ93c3に規定された全ての動作が完了したと判別される。
このように、駆動シナリオ93c3には、演出用可動役物170が5秒間、そのままの位置で待機する待機動作が規定されている。
次に、従来のパチンコ機における課題を述べた後、本実施形態のパチンコ機10の利点について具体的に説明する。
従来、遊技の演出を盛り上げるために、液晶表示装置において表示演出を実行するとともに、当該表示演出の実行中に動作する各種の可動役物を備えるパチンコ機が知られている。近年では、各種の可動役物の装飾を豪華なものとしたり、各種の可動役物に多様な動作を実行させることによって遊技の演出の多様化や興趣の向上が図られている。
しかしながら、各種の可動役物に実行させる動作が多種多様なものになると、当該多種多様な動作を各種の可動役物に実行させるための駆動プログラムが膨大なものとなり、ROMの使用容量が増大してしまうといった課題が生じた。
そこで、各種の可動役物の一連の動作が規定されたプログラムである駆動シナリオをROMに記憶させ、当該一連の動作を実行する際に、当該駆動シナリオをROMから読み出してRAMに格納し、当該RAMに格納された駆動シナリオに基づいて各種の可動役物に一連の動作を実行させるパチンコ機が開発された。このような駆動シナリオを搭載したパチンコ機によれば、一連の動作が規定された駆動シナリオを複数の演出において利用したり(使い回したり)、一の演出の実行中に同一の駆動シナリオを複数回利用する構成を採用することによって、ROMに記憶すべきプログラムを少なくし、ROMの使用容量を低減することが可能となった。
また、一連の動作が規定された駆動シナリオをROMから読み出して一度RAMに格納し、当該RAMに格納された駆動シナリオを実行することによって一連の動作を各種の可動役物に実行させるといった構成や、一度RAMに格納した駆動シナリオを繰り返し実行することによって各種の可動役物に当該一連の動作を繰り返し実行させる構成を採用することによって、従来のように各種の可動役物に一の単一の動作を実行させる毎に当該一の単一の動作が規定された駆動プログラムを毎回ROMから読み出してRAMに格納するといった膨大な数の処理を実行する必要がなくなり、この結果、ROMからのデータの読み出し回数を大幅に低減することが可能となり、パチンコ機の処理負荷の低減が図られた。
しかしながら、従来の駆動シナリオでは、一度RAMに駆動シナリオが格納され、当該駆動シナリオに基づいて各種の可動役物の制御が開始された場合には、当該駆動シナリオに規定された一連の動作の全てが終了するまで、当該駆動シナリオに基づいた制御を終了させることができなかった。このため、従来の駆動シナリオは、一連の動作を各種の可動役物に最後まで実行させることを前提とした演出に利用されていた。このような演出としては、例えば、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するか否かの期待感を遊技者に抱かせる発展演出が挙げられる。
発展演出では、例えば、ノーマルリーチが実行されている所定期間、一連の動作(例えば上下に複数回移動する動作)を各種の可動役物に繰り返し実行させ、当該所定期間の経過時に当該一連の動作を終了させ、スーパーリーチに発展する場合には、当該スーパーリーチに対応する動作を各種の可動役物に実行させ、一方、スーパーリーチに発展しない場合には、スーパーリーチに発展しない場合に対応した動作を各種の可動役物に実行させる。この構成の場合、駆動シナリオは、一連の動作が当該所定期間の経過時に終了するように設定され、また、当該終了時の各種の可動役物の位置や状態も予め設定されている。このため、一連の動作の終了後に、スーパーリーチに対応する動作も、スーパーリーチに発展しない場合に対応した動作も、各種の可動役物にスムーズに実行させることが可能となる。
このように、従来の駆動シナリオを、一連の動作を各種の可動役物に最後まで実行させることを前提とした演出に利用する場合には問題は生じないが、例えば、従来の駆動シナリオを、一連の動作を終了させるタイミングが不定となる演出(例えばボタン演出)に利用する場合には、次の課題が生じ得る。
例えば、一連の動作を終了させるタイミングが不定となるボタン演出としては、演出操作ボタンが押下されたタイミングで当該変動に係る抽選結果を告知するボタン告知演出が挙げられる。ボタン告知演出では、例えば、図柄の変動中に一連の動作(例えば上下に複数回移動する動作)を各種の可動役物に繰り返し実行させ、当該一連の動作の実行中に、ボタン受付有効期間を開始し、当該ボタン受付有効期間中に演出操作ボタンが押下された場合には、当該演出操作ボタンが押されたタイミングで当該一連の動作を終了させ、当該変動に係る抽選結果が大当たり当選である場合には、当該大当たり当選に対応した動作(例えば落下して回転する動作)を各種の可動役物に実行させ、一方、当該変動に係る抽選結果がはずれである場合には、当該はずれに対応した動作(例えばその場で待機する動作)を各種の可動役物に実行させる。
しかしながら、従来の駆動シナリオを上述したボタン告知演出に利用する場合には、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタンが押下された場合であっても、駆動シナリオに規定された一連の動作の全てが終了するまで、当該駆動シナリオに基づいた制御を終了させることができないため、演出操作ボタンが押下されてから、一連の動作の全てが終了して抽選結果に対応した動作が開始されるまでにタイムラグが生じてしまい、この結果、遊技者に違和感や不快感を与えてしまうとともに、ボタン演出の爽快感を損ねてしまうといった課題が生じ得る。
さらに、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタンが押下された場合には、演出操作ボタンが押下されたタイミングから遅延することなく即座に、液晶表示装置には当該変動に係る抽選結果に対応した画像が表示され、スピーカーからは当該画像に対応した音声が遅延することなく出力されることになる。したがって、各種の可動役物の動作のタイムラグが目立ってしまい、遊技者により一層の違和感や不快感を与えてしまうといった課題が生じ得る。
以上の課題に対して本実施形態のパチンコ機10が採用した構成について以下に具体的に説明する。
本実施形態によれば、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に内部抽選を行なう抽選処理を実行可能であり、内部抽選の抽選結果に応じて表示部で実行する一の所定演出を複数の演出表示態様の中から決定して実行する表示制御処理を実行可能であり、遊技領域に設けられ、表示部における所定演出の表示中に動作する可動役物の一の動作パターンを複数の中から決定して実行する可動制御処理を実行可能である。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、遊技領域PAに設けられた第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球した場合に特図抽選を行なう抽選処理を実行可能であり、特図抽選の抽選結果に応じて図柄表示装置41で実行する役物連動演出を構成する表示演出を複数の表示演出パターンの中から決定して実行する表示制御処理を実行可能である。そして、遊技領域PAに設けられ、図柄表示装置41における役物連動演出を構成する表示演出の表示中に動作する演出用可動役物170の一の役物動作パターンを複数の中から決定して実行する可動制御処理を実行可能である。
そして、本実施形態によれば、所定の開始条件の成立に基づいて、複数の中から決定された一の動作パターンに対応して設定された設定情報に基づいて可動役物に一連の動作を行なわせることが可能である。したがって、本実施形態によれば、一連の動作が規定された設定情報を、一度、所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納すれば、当該一連の動作が実行されるので、可動役物に一の単一動作を実行させる毎に当該一の単一動作に対応した動作情報を所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納するといった膨大な数の処理を省略することができるので、遊技機の処理負荷を低減することができる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、役物連動演出の一種である役物連動バトル演出の開始条件の成立に基づいて、複数の中から決定された一の役物動作パターンに対応して設定された駆動シナリオ93c1に基づいて演出用可動役物170に一連の上下移動動作を行なわせることが可能である。したがって、本実施形態によれば、一連の上下移動動作が規定された駆動シナリオ93c1を、一度、音光側ROM93から読み出して実行用の領域である音光側RAM94の駆動シナリオ格納エリア94dに格納すれば、当該一連の上下移動動作が実行されるので、演出用可動役物170に一の単一動作を実行させる毎に当該一の単一動作に対応した動作情報を所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納するといった膨大な数の処理を省略することができるので、遊技機の処理負荷を低減することができる。
さらに、本実施形態によれば、可動役物は、一連の動作において非駆動時初期位置側である駆動時最戻り位置と、最も駆動された位置である駆動時最大変位位置との間で駆動制御され、一連の動作は、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させる戻り動作を複数回実行するように構成されており、戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する終了処理を実行可能である。したがって、本実施形態によれば、当該一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物が駆動時最戻り位置に位置した状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
ここで、仮に、本実施形態とは異なり、一連の動作の動作終了条件の成立を任意のタイミングで判定し、動作終了条件が成立したと判定された任意のタイミングで一連の動作を強制的に終了させる構成を採用した場合には、可動役物が駆動時最戻り位置と駆動時最大変位位置との間で毎回異なる位置で停止することになる。この結果、例えば、一連の動作の終了後に次の制御を開始する場合に、当該次の制御の開始のタイミングにおける可動役物の位置が毎回異なることになる。したがって、一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
これに対して、本実施形態によれば、上述したように、戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。この結果、一連の動作の終了時には、可動役物は駆動時最戻り位置に位置することになる。したがって、一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、遊技機の処理負荷を低減しつつ、一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させた状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、演出用可動役物170は、一連の上下移動動作において非駆動時初期位置であり駆動時最戻り位置でもある原点位置と、最も駆動された位置である最下点位置との間で駆動制御され、一連の上下移動動作は、演出用可動役物170を原点位置に位置させる上昇動作を複数回実行するように構成されており、上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する終了処理を実行可能である。したがって、本実施形態によれば、当該一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170が原点位置に位置した状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
ここで、仮に、本実施形態とは異なり、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立を任意のタイミングで判定し、上下移動動作終了条件が成立したと判定された任意のタイミングで一連の上下移動動作を強制的に終了させる構成を採用した場合には、演出用可動役物170が原点位置と最下点位置との間で毎回異なる位置で停止することになる。この結果、例えば、一連の上下移動動作の終了後に次の制御を開始する場合に、当該次の制御の開始のタイミングにおける演出用可動役物170の位置が毎回異なることになる。したがって、一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
これに対して、本実施形態によれば、上述したように、上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。この結果、一連の上下移動動作の終了時には、演出用可動役物170は原点位置に位置することになる。したがって、一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、遊技機の処理負荷を低減しつつ、一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170を原点位置に位置させた状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を実行する期間として、短動作期間と、短動作期間よりも長い長動作期間と、を備える。すなわち、一連の動作が短動作期間の長さで終了する場合と、長動作期間の長さで終了する場合とがあり、換言すれば、本実施形態によれば、一連の動作を終了させるタイミングが複数存在するので、一連の動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成と比較して、本実施形態の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成を採用した場合、例えば、一連の動作を終了させるタイミングが当該一連の動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の動作の実行中に動作終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に可動役物が所定の位置に存在しているように一連の動作を規定する設定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の動作の終了時における可動役物の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本実施形態によれば、一連の動作を終了させるタイミングが複数存在する、すなわち、当該タイミングが不定であるので、上述したように、一連の動作の開始から所定期間の経過時に可動役物が所定の位置に存在しているように一連の動作を規定する設定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の動作を終了させるタイミングが不定であるので、一連の動作の終了時における可動役物の位置が不定となってしまい、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、本実施形態によれば、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させる戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させた状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を実行する期間は、演出操作ボタン24が押下された場合には短動作期間となり、演出操作ボタン24が押下されなかった場合には短動作期間よりも長い長動作期間となる。すなわち、一連の上下移動動作が演出操作ボタン24が押下された場合の短動作期間の長さで終了する場合と、演出操作ボタン24が押下されなかった場合の長動作期間の長さで終了する場合とがあり、換言すれば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが複数存在するので、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成と比較して、本実施形態の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成を採用した場合、例えば、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが当該一連の上下移動動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の上下移動動作の実行中に上下移動動作終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の上下移動動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に演出用可動役物170が所定の位置に存在しているように一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオの内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の上下移動動作の終了時における演出用可動役物170の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが複数存在する、すなわち、当該タイミングが不定であるので、上述したように、一連の上下移動動作の開始から所定期間の経過時に演出用可動役物170が所定の位置に存在しているように一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオの内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが不定であるので、一連の上下移動動作の終了時における演出用可動役物170の位置が不定となってしまい、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、実施形態によれば、演出用可動役物170を原点位置に位置させる上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170を原点位置に位置させた状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、可動役物が駆動時最大変位位置側に制御されている期間として、短制御期間と、短制御期間よりも長い長制御期間と、を備えるので、可動役物が駆動時最戻り位置に戻るまでに短制御期間を要する場合と、当該短制御期間よりも長い長制御期間を要する場合とがある。本実施形態によれば、可動役物が駆動時最大変位位置側に制御されている期間として、短制御期間よりも長い長制御期間を要した場合であっても、その後に必ず当該一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定するので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、演出用可動役物170が最下点位置側に制御されている期間(演出用可動役物170が原点位置を離れてから原点位置に戻るまでの制御期間)として、原点位置とA位置との間を往復させる短制御期間と、当該短制御期間よりも長い制御期間であって原点位置とB位置との間を往復させる長制御期間と、を備えるので、演出用可動役物170が原点位置に戻るまでに短制御期間を要する場合と、短制御期間よりも長い長制御期間を要する場合とがある。本実施形態によれば、演出用可動役物170が最下点位置側に制御されている期間として、短制御期間よりも長い長制御期間を要した場合であっても、その後に必ず当該一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定するので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御として、第1制御と、第1制御とは異なる第2制御と、を実行可能であり、一連の動作を終了した後に実行される制御が第1制御と第2制御とのいずれの場合であっても、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させた状態で実行される。そして、本実施形態では、可動役物は、動作終了条件が成立したことによって一連の動作を終了した場合には、当該一連の動作を終了した時点において、駆動時最戻り位置に位置している。したがって、一連の動作を終了した後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置しておらずに第1制御または第2制御といった次の制御を実行することができないといった不具合の発生を回避することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御として、演出用可動役物170に一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を実行させる制御と、演出用可動役物170に待機動作を実行させる制御と、を実行可能であり、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御が演出用可動役物170に一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を実行させる制御と演出用可動役物170に待機動作を実行させる制御とのいずれの場合であっても、演出用可動役物170を原点位置に位置させた状態で実行される。そして、本実施形態では、演出用可動役物170は、上下移動動作終了条件が成立したことによって一連の上下移動動作を終了した場合には、当該一連の上下移動動作を終了した時点において、原点位置に位置している。したがって、一連の上下移動動作を終了した後に、演出用可動役物170が原点位置に位置しておらずに演出用可動役物170に一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を実行させる制御または演出用可動役物170に待機動作を実行させる制御といった次の制御を実行することができないといった不具合の発生を回避することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングは、遊技者の遊技用操作に基づいて変化し得るので、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングが変化しない構成と比較して、本実施形態の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングが変化しない構成を採用した場合、例えば、一連の動作を終了させるタイミングが当該一連の動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の動作の実行中に動作終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に可動役物が所定の位置に存在しているように一連の動作を規定する設定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の動作の終了時における可動役物の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本実施形態によれば、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングが遊技者の遊技用操作に基づいて変化し得るので、上述したように、一連の動作の開始から所定期間の経過時に可動役物が所定の位置に存在しているように一連の動作を規定する設定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングが遊技者の遊技用操作に基づいて変化し得るので、一連の動作の終了時における可動役物の位置が不定となってしまい、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、本実施形態によれば、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させる戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させた状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングは、遊技者の演出操作ボタン24の押下操作に基づいて変化し得るので、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングが変化しない構成と比較して、本実施形態の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングが変化しない構成を採用した場合、例えば、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが当該一連の上下移動動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の上下移動動作の実行中に上下移動動作終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の上下移動動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に演出用可動役物170が所定の位置に存在しているように一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオの内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の上下移動動作の終了時における演出用可動役物170の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本実施形態によれば、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングが遊技者の演出操作ボタン24の押下操作に基づいて変化し得るので、上述したように、一連の上下移動動作の開始から所定期間の経過時に演出用可動役物170が所定の位置に存在しているように一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオの内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングが遊技者の演出操作ボタン24の押下操作に基づいて変化し得るので、一連の上下移動動作の終了時における演出用可動役物170の位置が不定となってしまい、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、本実施形態によれば、演出用可動役物170を原点位置に位置させる上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170を原点位置に位置させた状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、可動役物とは異なる制御対象が含まれるので、一連の動作を終了した後に可動役物に対して実行される制御と、当該異なる制御対象によって実行される制御とのタイムラグを低減することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、演出用可動役物170とは異なる制御対象として図柄表示装置41が含まれるので、一連の上下移動動作を終了した後に演出用可動役物170に対して実行される制御(一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作または待機動作)と、図柄表示装置41によって実行される制御(「勝利!」といった文字列を表示させる制御または「敗北...」といった文字列を表示させる制御)とのタイムラグを低減することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、可動制御処理は、可動役物を駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合には、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、可動役物が駆動時最戻り位置に位置することを前提とした次の制御を、一連の動作の動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。以下、具体的に説明する。
仮に、可動役物を駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合に動作終了条件が成立しているか否かを判定する構成を採用し、可動役物が駆動時最大変位位置側に駆動している状態で動作終了条件が成立したと判定したとしても、可動役物が駆動時最大変位位置側に位置している状態では、可動役物が駆動時最戻り位置に位置することを前提とした次の制御を実行することができないので、当該次の制御の開始を可動役物が駆動時最戻り位置に戻るまで待つことになる。したがって、可動役物を駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合に動作終了条件が成立ているか否かを判定した利点がないにもかかわらず、制御が複雑になり、遊技機の処理負荷が増大することになる。また、仮に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置することを前提とした次の制御を、可動役物が駆動時最大変位位置側に駆動している途中で当該駆動を停止させて実行した場合には、可動役物の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、可動役物を駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合には、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、可動役物が駆動時最戻り位置に位置することを前提とした次の制御を、一連の動作の動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。さらに、本実施形態によれば、可動役物の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうといった事態の発生を回避することができる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、演出用可動役物170を最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合には、上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、演出用可動役物170が原点位置に位置することを前提とした次の制御を、上下移動動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。以下、具体的に説明する。
仮に、演出用可動役物170を最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合に上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定する構成を採用し、演出用可動役物170が最下点位置側に駆動している状態で上下移動動作終了条件が成立したと判定したとしても、演出用可動役物170が最下点位置側に位置している状態では、演出用可動役物170が原点位置に位置することを前提とした次の制御を実行することができないので、当該次の制御の開始を演出用可動役物170が原点位置に戻るまで待つことになる。したがって、演出用可動役物170を最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合に上下移動動作終了条件が成立ているか否かを判定した利点がないにもかかわらず、制御が複雑になり、遊技機の処理負荷が増大することになる。また、仮に、演出用可動役物170が原点位置に位置することを前提とした次の制御を、演出用可動役物170が最下点位置側に駆動している途中で当該駆動を停止させて実行した場合には、演出用可動役物170の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、演出用可動役物170を最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合には、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、演出用可動役物170が原点位置に位置することを前提とした次の制御を、上下移動動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。さらに、本実施形態によれば、演出用可動役物170の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうといった事態の発生を回避することができる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作において可動役物を非駆動時初期位置側に戻した位置は、非駆動時初期位置と同じ位置であるので、可動役物は、一連の動作において、非駆動時初期位置側に戻る場合には、非駆動時初期位置に戻ることになる。そして、一連の動作において可動役物が非駆動時初期位置に戻る毎に、当該一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、非駆動時初期位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の動作の終了後に実行する次の制御の内容を、可動役物が非駆動時初期位置に位置することを前提とした内容に統一することが可能となる。この結果、当該次の制御の内容として、可動役物が非駆動時初期位置以外に位置することを前提とした制御を用意する必要がなくなるので、制御の簡易化を図ることができる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作において演出用可動役物170を非駆動時初期位置である原点位置側に戻した位置は、非駆動時初期位置である原点位置と同じ位置であるので、演出用可動役物170は、一連の上下移動動作において、原点位置側に戻る場合には、原点位置に戻ることになる。そして、一連の上下移動動作において演出用可動役物170が原点位置に戻る毎に、当該一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の上下移動動作の終了後に実行する次の制御の内容を、演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置に位置することを前提とした内容に統一することが可能となる。この結果、当該次の制御の内容として、演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置以外に位置することを前提とした制御を用意する必要がなくなるので、制御の簡易化を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、可動役物は、透明または半透明の部材を含んで構成されているので、遊技者は、可動役物の裏側に位置する表示部に表示される画像を可動役物を通して視認することが可能となる。この効果の詳細について説明する。表示部は、動作終了条件が成立したことに対応する画像を、動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、動作終了条件が成立した場合には、可動役物の一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、表示部に表示される画像と可動役物の動作とのタイムラグを短くすることによって、可動役物の動作と連携した画像であって、当該可動役物を通して遊技者に視認させる画像を表示部に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、演出用可動役物170は、透明または半透明の部材を含んで構成されているので、遊技者は、演出用可動役物170の裏側に位置する図柄表示装置41に表示される画像を演出用可動役物170を通して視認することが可能となる。この効果の詳細について説明する。図柄表示装置41は、上下移動動作終了条件が成立したことに対応する画像を、上下移動動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、上下移動動作終了条件が成立した場合には、演出用可動役物170の一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の上下移動動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、図柄表示装置41に表示される画像と演出用可動役物170の動作とのタイムラグを短くすることによって、演出用可動役物170の動作と連携した画像であって、当該演出用可動役物170を通して遊技者に視認させる画像を図柄表示装置41に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、画像を表示可能な表示部が含まれる。この構成の効果について説明する。表示部は、動作終了条件が成立したことに対応する画像を、動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、動作終了条件が成立した場合には、可動役物の一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、表示部に表示される画像と可動役物の動作とのタイムラグを短くすることができるので、可動役物の動作と連携した画像を表示部に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、画像を表示可能な図柄表示装置41が含まれる。この構成の効果について説明する。図柄表示装置41は、上下移動動作終了条件が成立したことに対応する画像を、上下移動動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、上下移動動作終了条件が成立した場合には、演出用可動役物170の一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の上下移動動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、図柄表示装置41に表示される画像と演出用可動役物170の動作とのタイムラグを短くすることができるので、演出用可動役物170の動作と連携した画像を図柄表示装置41に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、音を出力可能な音声出力部が含まれる。この構成の効果について説明する。音声出力部は、動作終了条件が成立したことに対応する音を、動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく出力することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、動作終了条件が成立した場合には、可動役物の一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、音声出力部によって出力される音と可動役物の動作とのタイムラグを短くすることができるので、可動役物の動作と連携した音を音声出力部に出力させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、音を出力可能なスピーカー46が含まれる。この構成の効果について説明する。スピーカー46は、上下移動動作終了条件が成立したことに対応する音声を、上下移動動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく出力することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、上下移動動作終了条件が成立した場合には、演出用可動役物170の一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の上下移動動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、スピーカー46によって出力される音声と演出用可動役物170の動作とのタイムラグを短くすることができるので、演出用可動役物170の動作と連携した音声をスピーカー46に出力させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、発光可能な発光部が含まれる。この構成の効果について説明する。発光部は、動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく、動作終了条件が成立したことに対応する発光パターンで発光することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、動作終了条件が成立した場合には、可動役物の一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、発光部による発光と可動役物の動作とのタイムラグを短くすることができるので、可動役物の動作と連携した発光パターンで発光部に発光させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、発光可能な各種ランプ47が含まれる。この構成の効果について説明する。各種ランプ47は、上下移動動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく、上下移動動作終了条件が成立したことに対応する発光パターンで発光することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、上下移動動作終了条件が成立した場合には、演出用可動役物170の一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の上下移動動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、各種ランプ47による発光と演出用可動役物170の動作とのタイムラグを短くすることができるので、演出用可動役物170の動作と連携した発光パターンで各種ランプ47に発光させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
このように、本遊技機によれば、制御プログラムや制御データを有効に活用しつつ、可動役物を適切な制御で終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が所定の状態となっていることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
《12-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
上述した遊技を進行させるために、主制御装置60の主側MPU62は、通常処理及びタイマ割込み処理を実行する。主側MPU62は、通常処理及びタイマ割込み処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<通常処理>
通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。
図603は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSd0101では、起動初期設定処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSd0102に進む。
ステップSd0102では、起動コマンドを音声発光制御装置90に対して送信する。起動コマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSd0103に進む。
ステップSd0103では、タイマ割込み処理の発生を許可する割込み許可設定を実行する。その後、無限ループ処理を繰り返して待機するとともに、後述するタイマ割込み処理が定期的に(本実施形態では2ms毎に)実行される。
<タイマ割込み処理>
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(本実施形態では2msec周期)に実行される。
図604は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。ステップSd1101では、各種検知センサーの読み込み処理を実行する。具体的には、主制御装置60に接続されている各種検知センサーの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSd0102に進む。
ステップSd1102では、各種カウンタ更新処理を実行する。具体的には、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3、特図変動種別カウンタCs4、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2、乱数初期値カウンタCiniの値にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタCs1~Cs4、Cn1、Cn2、Ciniの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSd1103に進む。
ステップSd1103では、各入球口用の入球処理を実行する。各入球口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSd1103を実行した後、ステップSd1104に進む。
ステップSd1104では、特図特電制御処理を実行する。特図特電制御処理は、第1特図始動口33又は第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて上述した特図抽選を実行し、第1特別図柄表示器37a、第2特別図柄表示器37b及び特別電動役物57bを制御する第1制御処理である。特図特電制御処理の詳細については後述する。ステップSd1104を実行した後、ステップSd1105に進む。
ステップSd1105では、普図普電制御処理を実行する。普図普電制御処理は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて上述した普図抽選を実行し、普通図柄表示器38a及び普通電動役物34bを制御する第2制御処理である。普図普電制御処理の詳細については後述する。ステップSd1105を実行した後、ステップSd1106に進む。
ステップSd1106では、上述した又は後述する各処理において送信対象として設定された各種コマンドや各種出力データを払出制御装置70や音声発光制御装置90等のサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、例えば、賞球コマンドが設定されてる場合には当該コマンドを払出制御装置70に対して送信する。また、各種の演出に関するコマンドが設定されている場合にはそれらのコマンドを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSd1107を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<各入球口用の入球処理>
次に、各入球口用の入球処理について説明する。各入球口用の入球処理は、上述したタイマ割込み処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図605は、各入球口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSd1201では、一般入賞口用の入球処理を実行する。一般入賞口用の入球処理では、一般入賞口32への遊技球の入球を検知した場合に、当該一般入賞口32に設定された設定情報である賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。ステップSd1201を実行した後、ステップSd1202に進む。
ステップSd1202では、大入賞口用の入球処理を実行する。大入賞口用の入球処理では、大入賞口57aへの遊技球の入球を検知した場合に、当該大入賞口57aに設定された設定情報である賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。ステップSd1202を実行した後、ステップSd1203に進む。
ステップSd1203では、第1特図始動口用の入球処理を実行する。第1特図始動口用の入球処理では、第1特図始動口33への遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。第1特図始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSd1203を実行した後、ステップSd1204に進む。
ステップSd1204では、第2特図始動口用の入球処理を実行する。第2特図始動口用の入球処理では、第2特図始動口34への遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。第2特図始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSd1204を実行した後、ステップSd1205に進む。
ステップSd1205では、普図始動ゲート用の入球処理を実行する。普図始動ゲート用の入球処理では、普図始動ゲート35への遊技球の入球を検知した場合に、各種の処理を実行する。普図始動ゲート用の入球処理の詳細については後述する。ステップSd1205実行した後、本各入球口用の入球処理を終了する。
<第1特図始動口用の入球処理>
次に、第1特図始動口用の入球処理について説明する。第1特図始動口用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図606は、第1特図始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSd1301では第1特図始動口33に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSd1301において、第1特図始動口33に遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSd1301:YES)、ステップSd1302に進み、第1特図始動口33に設定された設定情報である賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSd1303に進む。一方、ステップSd1301において、第1特図始動口33に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(ステップSd1301:NO)、本第1特図始動口用の入球処理を終了する。
ステップSd1303では、第1特図保留個数Ns1が上限値未満であるか否かを判定する。なお、第1特図保留個数Ns1は、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)第1特図抽選の数を示す値である。本実施形態では、第1特図保留個数Ns1の上限値(最大値)は4である。
ステップSd1303において、第1特図保留個数Ns1が上限値未満であると判定した場合には(ステップSd1303:YES)、ステップSd1304に進み、第1特図保留個数Ns1に1を加算する。その後、ステップSd1305に進む。
ステップSd1305では、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値をRAM64の特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSd1303において1を加算した第1特図保留個数Ns1に対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSd1306に進む。
ステップSd1306では、第1特図先判定処理を実行する。第1特図先判定処理は、ステップSd1305において取得された特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値(第1特図保留情報)に基づいて、第1特図抽選の判定結果(特図当否判定の判定結果、特図種別判定の判定結果、特図リーチ発生の有無の判定結果等)を、当該第1特図保留情報が第1特別図柄の変動を伴う第1特図抽選の対象となるよりも前に判定する処理である。ステップSd1306を実行した後、ステップSd1307に進む。
ステップSd1307では、第1特図保留コマンドを設定する。具体的には、上述した第1特図先判定処理の各判定結果を第1特図保留コマンドとして設定する。第1特図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、第1特図始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された第1特図保留情報に対する第1特図先判定処理の判定結果を、当該第1特図保留情報が第1特別図柄の変動を伴う第1特図抽選の対象となるよりも前に認識させるためのコマンドである。音声発光制御装置90は、第1特図保留コマンドを受信すると、図柄表示装置41の第1特図保留表示領域Ds1における表示を第1特図保留個数Ns1の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1特図保留表示領域Ds1における表示を第1特図保留個数Ns1の増加に対応させて変更する。ステップSd1307を実行した後、第1特図始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSd1303において、第1特図保留個数Ns1が上限値未満ではないと判定した場合(ステップSd1303:NO)、すなわち、第1特図保留個数Ns1が上限値であると判定した場合には、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値を特図保留エリア64bに記憶することなく、本第1特図始動口用の入球処理を終了する。
<第2特図始動口用の入球処理>
次に、第2特図始動口用の入球処理について説明する。第2特図始動口用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図607は、第2特図始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSd1401では第2特図始動口34に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSd1401において、第2特図始動口34に遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSd1401:YES)、ステップSd1402に進み、第2特図始動口34に設定された設定情報である賞球数に対応した賞球コマンドを送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSd1403に進む。一方、ステップSd1401において、第2特図始動口34に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(ステップSd1401:NO)、本第2特図始動口用の入球処理を終了する。
ステップSd1403では、第2特図保留個数Ns2が上限値未満であるか否かを判定する。なお、第2特図保留個数Ns2は、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)第2特図抽選の数を示す値である。本実施形態では、第2特図保留個数Ns2の上限値(最大値)は4である。
ステップSd1403において、第2特図保留個数Ns2が上限値未満であると判定した場合には(ステップSd1403:YES)、ステップSd1404に進み、第2特図保留個数Ns2に1を加算する。その後、ステップSd1405に進む。
ステップSd1405では、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値をRAM64の特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSd1403において1を加算した第2特図保留個数Ns2に対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSd1406に進む。
ステップSd1406では、第2特図先判定処理を実行する。第2特図先判定処理は、ステップSd1405において取得された特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値(第2特図保留情報)に基づいて、第2特図抽選の判定結果(特図当否判定の判定結果、特図種別判定の判定結果、特図リーチ発生の有無の判定結果等)を、当該第2特図保留情報が第2特別図柄の変動を伴う第2特図抽選の対象となるよりも前に判定する処理である。ステップSd1406を実行した後、ステップSd1407に進む。
ステップSd1407では、第2特図保留コマンドを設定する。具体的には、上述した第2特図先判定処理の各判定結果を第2特図保留コマンドとして設定する。第2特図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、第2特図始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された第2特図保留情報に対する第2特図先判定処理の判定結果を、当該第2特図保留情報が第2特別図柄の変動を伴う第2特図抽選の対象となるよりも前に認識させるためのコマンドである。音声発光制御装置90は、第2特図保留コマンドを受信すると、図柄表示装置41の第2特図保留表示領域Ds2における表示を第2特図保留個数Ns2の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2特図保留表示領域Ds2における表示を第2特図保留個数Ns2の増加に対応させて変更する。ステップSd1407を実行した後、第2特図始動口34用の入球処理を終了する。
一方、ステップSd1403において、第2特図保留個数Ns2が上限値未満ではないと判定した場合(ステップSd1403:NO)、すなわち、第2特図保留個数Ns2が上限値であると判定した場合には、特図当否判定カウンタCs1、特図種別判定カウンタCs2、特図リーチ判定カウンタCs3及び特図変動種別カウンタCs4の各値を特図保留エリア64bに記憶することなく、本第2特図始動口用の入球処理を終了する。
<普図始動ゲート用の入球処理>
次に、普図始動ゲート用の入球処理について説明する。普図始動ゲート用の入球処理は、上述した各入球口用の入球処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図608は、普図始動ゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSd1501では普図始動ゲート35に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSd1501において、普図始動ゲート35に遊技球が入球したと判定した場合には(ステップSd1501:YES)、ステップSd1502に進む。一方、ステップSd1501において、普図始動ゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(ステップSd1501:NO)、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
ステップSd1502では、普図保留個数Nn1が上限値未満であるか否かを判定する。なお、普図保留個数Nn1は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)普図抽選の数を示す値である。本実施形態では、普図保留個数Nn1の上限値(最大値)は4である。
ステップSd1502において、普図保留個数Nn1が上限値未満であると判定した場合には(ステップSd1502:YES)、ステップSd1503に進み、普図保留個数Nn1に1を加算する。その後、ステップSd1504に進む。
ステップSd1504では、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の各値をRAM64の普図保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSd1503において1を加算した普図保留個数Nn1に対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSd1505に進む。
ステップSd1505では、普図保留コマンドを設定する。普図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて普図抽選が保留されたことを認識させるためのコマンドである。ステップSd1505を実行した後、普図始動ゲート35用の入球処理を終了する。
一方、ステップSd1502において、普図保留個数Nn1が上限値未満ではないと判定した場合(ステップSd1502:NO)、すなわち、普図保留個数Nn1が上限値であると判定した場合には、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の各値を普図保留エリア64dに記憶することなく、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
<特図特電制御処理>
次に、特図特電制御処理について説明する。特図特電制御処理は、上述したタイマ割込み処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図609は、特図特電制御処理を示すフローチャートである。ステップSd2101では、第1特別図柄表示器37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示器37bにおける第2特別図柄の変動を開始させるための処理である特別図柄変動開始処理を実行する。特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSd2101を実行した後、ステップSd2102に進む。
ステップSd2102では、第1特別図柄表示器37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示器37bにおける第2特別図柄の変動を停止させるための処理である特別図柄変動停止処理を実行する。特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSd2102を実行した後、ステップSd2103に進む。
ステップSd2103では、特別図柄の変動を停止させた後の処理である特別図柄変動停止後処理を実行する。特別図柄変動停止後処理の詳細については後述する。ステップSd2103を実行した後、ステップSd2104に進む。
ステップSd2104では、特電開閉実行モード開始処理を実行する。特電開閉実行モード開始処理は、特電開閉実行モードを開始させる条件が成立した場合に、特電開閉実行モードを開始させる処理である。特電開閉実行モード開始処理の詳細については後述する。ステップSd2104を実行した後、ステップSd2105に進む。
ステップSd2105では、特電オープニング期間中処理を実行する。特電オープニング期間中処理は、特電オープニング期間中に実行する処理である。特電オープニング期間中処理の詳細については後述する。ステップSd2105を実行した後、ステップSd2106に進む。
ステップSd2106では、特電開閉期間中処理を実行する。特電開閉期間中処理は、特電開閉期間中に実行する処理である。特電開閉期間中処理の詳細については後述する。ステップSd2106を実行した後、ステップSd2107に進む。
ステップSd2107では、特電エンディング期間中処理を実行する。特電エンディング期間中処理は、特電エンディング期間中に実行する処理である。特電エンディング期間中処理の詳細については後述する。ステップSd2107を実行した後、本特図特電制御処理を終了する。
<特別図柄変動開始処理>
次に、特別図柄変動開始処理について説明する。特別図柄変動開始処理は、上述した特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図610は、特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSd2201では、主側RAM64に記憶されている特図特電制御値が「01」であるか否かを判定する。特図特電制御値は、特別図柄及び特別電動役物の制御の進行状況がどの段階であるのかを示す値であり、本実施形態では、特図特電制御値が「01」であることは、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれもが変動していない状態であり、かつ、特電開閉実行モードも実行されていない状態であること示している。換言すれば、特図特電制御値が「01」であることは、第1特図保留個数Ns1又は第2特図保留個数Ns2が1以上となっている場合に第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始することが可能な状態であることを示している。本実施形態では、特図特電制御値は、上述した起動初期設定処理において最初に「01」に設定される。
ステップSd2201において、特図特電制御値が「01」ではないと判定した場合には(ステップSd2201:NO)、後述するステップSd2202以降の処理のいずれも実行することなく、本特別図柄変動開始処理を終了する。すなわち、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれかが変動している状態や、特電開閉実行モードの実行中には、特別図柄の変動は開始されない。一方、ステップSd2201において、特図特電制御値が「01」であると判定した場合には(ステップSd2201:NO)、ステップSd2202に進む。
ステップSd2202では、第2特図保留個数Ns2が「1」以上であるか否かを判定する。ステップSd2202において、第2特図保留個数Ns2が「1」以上であると判定した場合には(ステップSd2202:YES)、ステップSd2203に進み、第2特図保留個数Ns2から1を減算する。その後、ステップSd2204に進む。
ステップSd2204では、特図保留エリア64bの第2特図保留エリアRbの各エリアに記憶されている第2特図保留情報をシフトさせる処理である第2特図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、第2特図保留情報シフト処理では、第2特図保留エリアRbの第1エリアに記憶されている第2特図保留情報を特図判定エリア64cに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の第2特図保留情報をシフトさせる。ステップSd2204を実行した後、後述するステップSd2208に進む。
ステップSd2202において、第2特図保留個数Ns2が「1」以上ではないと判定した場合には(ステップSd2202:NO)、ステップSd2205に進み、第1特図保留個数Ns1が「1」以上であるか否かを判定する。ステップSd2205において、第1特図保留個数Ns1が「1」以上ではないと判定した場合には(ステップSd2205:NO)、本特別図柄変動開始処理を終了する。一方、ステップSd2205において、第1特図保留個数Ns1が「1」以上であると判定した場合には(ステップSd2205:YES)、ステップSd2206に進み、第1特図保留個数Ns1から1を減算する。その後、ステップSd2207に進む。
ステップSd2207では、特図保留エリア64bの第1特図保留エリアRaの各エリアに記憶されている第1特図保留情報をシフトさせる処理である第1特図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、第1特図保留情報シフト処理では、第1特図保留エリアRaの第1エリアに記憶されている第1特図保留情報を特図判定エリア64cに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の第1特図保留情報をシフトさせる。ステップSd2207を実行した後、ステップSd2208に進む。
ステップSd2208では、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する処理である特図当否判定処理を実行する。具体的には、特図当否判定処理では、抽選モード及び保留の種別に基づいて上述した特図当否判定テーブルを選択し、選択した特図当否判定テーブルと、特図判定エリア64cに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値とに基づいて、特図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSd2208を実行した後、ステップSd2209に進む。
ステップSd2209では、特別図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する処理である特図種別判定処理を実行する。具体的には、特図種別判定処理では、特図当否判定の結果と、特図判定エリア64cに記憶された特図種別判定カウンタCs2の値と、特図種別判定テーブルとに基づいて、特別図柄の種別を判定する。ステップSd2209を実行した後、ステップSd2210に進む。
ステップSd2210では、特図種別判定処理において判定した特別図柄の種別に対応した特図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、特図種別判定処理において特別図柄Aであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄AフラグをONにし、特別図柄Bであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄BフラグをONにする。ステップSd2210を実行した後、ステップSd2211に進む。
ステップSd2211では、特図変動パターン決定処理を実行する。特図変動パターン決定処理は、第1特別図柄表示器37aにおける第1特別図柄の変動時間(第1特図変動時間)又は第2特別図柄表示器37bにおける第2特別図柄の変動時間(第2特図変動時間)を決定する処理である。具体的には、特図変動時間設定処理では、抽選モードと、保留の種別と、特図当否判定の結果と、特図判定エリア64cに記憶された特図リーチ判定カウンタCs3の値と、特図変動種別カウンタCs4の値と、特図変動時間テーブルとに基づいて特図変動時間を決定する。
ステップSd2212では、特図変動パターン決定処理において決定した特図変動時間に対応した値を特図変動時間タイマカウンタに設定する。ステップSd2212を実行した後、ステップSd2213に進む。
ステップSd2213では、特図変動パターンコマンドを設定する。特図変動パターンコマンドには、今回の特別図柄の変動が第1特図始動口33又は第2特図始動口34のいずれの特図始動口への遊技球の入球に基づくものであるのかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及び設定された特図変動時間の情報が含まれている。ステップSd2213を実行した後、ステップSd2214に進む。
ステップSd2214では、特図種別コマンドを設定する。特図種別コマンドには、特図当否判定の結果(特図大当たりの有無)及び特図種別判定の結果(特別図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSd2213及びステップSd2214にて設定された設定情報である特図変動パターンコマンド及び特図種別コマンドは、タイマ割込み処理の各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した特図変動パターンコマンド及び特図種別コマンドに基づいて演出の内容(演出パターン)を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSd2214を実行後、ステップSd2215に進む。
ステップSd2215では、第1特別図柄表示器37aにおける第1特別図柄又は第2特別図柄表示器37bにおける第2特別図柄の変動を開始させる。その後、ステップSd2216に進み、特図特電制御値に「02」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「02」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中の状態であることを示している。その後、本特別図柄変動開始処理を終了する。
<特別図柄変動停止処理>
次に、特別図柄変動停止処理について説明する。特別図柄変動停止処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図611は、特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSd2301では、特図特電制御値が「02」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「02」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中の状態であることを示している。ステップSd2301において、特図特電制御値が「02」ではないと判定した場合には(ステップSd2301:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSd2301において、特図特電制御値が「02」であると判定した場合には(ステップSd2301:YES)、ステップSd2302に進む。
ステップSd2302では、上述した特図変動時間設定処理において設定された特図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における特図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、特図変動時間が経過したと判定する。ステップSd2302において、特図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSd2302:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSd2302において、特図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSd2302:YES)、ステップSd2303に進む。
ステップSd2303では、第1特別図柄表示器37a又は第2特別図柄表示器37bにおいて変動中の第1特別図柄又は第2特別図柄を、ONとなっている特図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、第1特別図柄表示器37a又は第2特別図柄表示器37bには、第1特図抽選又は第2特図抽選の結果に対応した表示態様の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示される。ステップSd2303を実行した後、ステップSd2304に進む。
ステップSd2304では、特図停止表示時間設定処理を実行する。特図停止表示時間設定処理は、第1特別図柄表示器37aにおける第1特別図柄の停止表示時間(第1特図停止表示時間)及び第2特別図柄表示器37bにおける第2特別図柄の停止表示時間(第2特図停止表示時間)を設定する処理である。具体的には、特図停止表示時間設定処理では、所定の時間(本実施形態では1.0秒)に対応した値を特図停止表示時間タイマカウンタに設定する。ステップSd2304を実行した後、ステップSd2305に進み、特図特電制御値に「03」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「03」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示中の状態であることを示している。その後、本特別図柄停止処理を終了する。
<特別図柄変動停止後処理>
次に、特別図柄変動停止後処理について説明する。特別図柄変動停止後処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図612は、特別図柄変動停止後処理を示すフローチャートである。ステップSd2401では、特図特電制御値が「03」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「03」であることは、第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示中の状態であることを示している。ステップSd2401において、特図特電制御値が「03」ではないと判定した場合には(ステップSd2401:NO)、本特別図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSd2401において、特図特電制御値が「03」であると判定した場合には(ステップSd2401:YES)、ステップSd2402に進む。
ステップSd2402では、上述した特図停止表示時間設定処理において設定された特図停止表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における特図停止表示時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、特図停止表示時間が経過したと判定する。ステップSd2402において、特図停止表示時間が経過していないと判定した場合には(ステップSd2402:NO)、本特別図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSd2402において、特図停止表示時間が経過したと判定した場合には(ステップSd2402:YES)、ステップSd2403に進む。
ステップSd2403では、特図当たりに対応する特図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たり(特図大当たり)であるか否かを判定する。ステップSd2403において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSd2403:NO)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図外れである場合には、ステップSd2404に進み、ONとなっている特図種別フラグ(この場合は特別図柄Zフラグ)をOFFにする。その後、ステップSd2405に進む。
次に説明するステップSd2405からステップSd2410までの処理は、低確高サポ状態(いわゆる時短状態)において規定回数の特図変動が実行されたか否かを判定し、規定回数の特図変動が実行された場合には高頻度サポートモードフラグをOFFにして低確低サポ状態(いわゆる通常状態)に移行させるための処理である。以下、各ステップの処理を具体的に説明する。
ステップSd2405では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSd2405において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には、後述するステップSd2411に進む。一方、ステップSd2405において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(ステップSd2405:YES)、ステップSd2406に進み、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSd2406において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(ステップSd2406:YES)、後述するステップSd2411に進む。一方、ステップSd2406において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(ステップSd2406:NO)、ステップSd2407に進む。すなわち、高頻度サポートモードフラグがONであり、かつ、高確率モードフラグがOFFである場合に(遊技状態が低確高サポ状態、いわゆる時短状態である場合に)、ステップSd2407に進む。
ステップSd2407では、高サポ残回数カウンタNspの値から1を減算する。その後、ステップSd2408に進み、高サポ残回数カウンタNspの値が0であるか否かを判定する。すなわち、高頻度サポートモードにおいて規定回数の特図変動が実行されたか否かを判定する。ステップSd2408において、高サポ残回数カウンタNspの値が0ではないと判定した場合には(ステップSd2408:NO)、後述するステップSd2411に進む。一方、ステップSd2408において、高サポ残回数カウンタNspの値が0であると判定した場合には(ステップSd2408:YES)、ステップSd2409に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSd2410に進み、遊技状態が、高確率モードフラグがOFFであり高頻度サポートモードフラグもOFFである低確低サポ状態(通常状態)となったことを示す遊技状態コマンドを設定する。その後、ステップSd2411に進む。
ステップSd2411では、特図特電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「01」であることは、第1特図保留個数Ns1又は第2特図保留個数Ns2が1以上となっている場合に第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本特別図柄変動停止後処理を終了する。
一方、ステップSd2403において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSd2403:YES)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、ステップSd2412に進み、特図特電制御値に「04」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「04」であることは、特電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態であることを示している。その後、本特別図柄変動停止後処理を終了する。これにより、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、特電開閉実行モードが開始されることになる。
<特電開閉実行モード開始処理>
次に、特電開閉実行モード開始処理について説明する。特電開閉実行モード開始処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図613は、特電開閉実行モード開始処理を示すフローチャートである。ステップSd3101では、特図特電制御値が「04」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「04」であることは、所定の開始条件である特電開閉実行モードの開始条件が成立した状態を示している。ステップSd3101において、特図特電制御値が「04」ではないと判定した場合には(ステップSd3101:NO)、本特電開閉実行モード開始処理を終了する。一方、ステップSd3101において、特図特電制御値が「04」であると判定した場合には(ステップSd3101:YES)、ステップSd3102に進む。
ステップSd3102では、特電開閉パターン決定処理を実行する。特電開閉パターン決定処理は、特図種別フラグと上述した特電開閉パターン選択テーブルとに基づいて、特電開閉実行モードにおける一の特電開閉パターンを複数の中から決定するとともに、特電開閉実行モードにおいて参照する特電開閉シナリオの種別を決定する処理である。そして、当該決定した特電開閉パターン(特電開閉シナリオ)に基づいて特別電動役物57bを制御する可動制御処理が実行される。なお、後述するように、決定した特電開閉パターンに基づく特別電動役物57bの一連の開閉動作の実行中には、図柄表示装置41において、特電開閉期間演出を構成する所定演出である表示演出が実行される。ステップSd3102を実行した後、ステップSd3103に進む。
ステップSd3103では、決定した特電開閉パターンに対応した特電開閉シナリオを主側ROM63から読み出して主側RAM64に格納する。その後、ステップSd3104に進む。
ステップSd3104では、決定した特電開閉パターンに対応した特電開閉シナリオからラウンド数情報を取得し、取得したラウンド数情報を主側RAM64に設けられた残ラウンド数カウンタRCにセットする。この残ラウンド数カウンタRCの値は、ラウンド遊技が1回終了する毎に1減算される。すなわち、複数の中から決定された一の特電開閉パターンに対応して設定された設定情報である残ラウンド数カウンタRCに設定された値に基づいて、特別電動役物57bに一連の開閉動作を行なわせることが可能となる。その後、ステップSd3105に進む。
ステップSd3105では、特電オープニング時間設定処理を実行する。特電オープニング時間設定処理は、特別電動役物57bの駆動を開始する前の期間である特電オープニング期間の時間的長さ(以下、特電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉パターン決定処理によって決定された特電開閉シナリオから特電オープニング時間情報を取得し、取得した特電オープニング時間情報をRAM64に設けられた特電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この特電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSd3105を実行した後、ステップSd3106に進む。
ステップSd3106では、特電開閉パターンの種別を特定可能な情報を含む特電オープニングコマンドを設定する。設定された特電オープニングコマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。特電オープニングコマンドを受信した音声発光制御装置90は、特電オープニング演出及び右打ち報知演出を実行するように各種演出用装置(各種ランプ47や表示制御装置100、図柄表示装置41)を制御する。ステップSd3106を実行した後、ステップSd3107に進み、特図特電制御値に「05」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「05」であることは、特電オープニング期間が開始された状態であることを示している。その後、本特電開閉実行モード開始処理を終了する。
<特電オープニング期間中処理>
次に、特電オープニング期間中処理について説明する。特電オープニング期間中処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図614は、特電オープニング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSd3201では、特図特電制御値が「05」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「05」であることは、所定の開始条件が成立したことによって特電オープニング期間が開始された状態であることを示している。ステップSd3201において、特図特電制御値が「05」ではないと判定した場合には(ステップSd3201:NO)、本特電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSd3201において、特図特電制御値が「05」であると判定した場合には(ステップSd3201:YES)、ステップSd3202に進む。
ステップSd3202では、特電オープニング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した特電オープニング時間設定処理において特電オープニング時間として設定した特電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSd3202において、特電オープニング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSd3202:NO)、本特電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSd3202において、特電オープニング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSd3202:YES)、ステップSd3203に進み、特電開閉期間コマンドを設定する。設定された特電開閉期間コマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。この特電開閉期間コマンドには、今回の特電開閉期間における特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数の情報が含まれる。特電開閉期間コマンドを受信した音声発光制御装置90は、受信した特電開閉期間コマンドに基づいて、特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数に対応した内容の演出を実行するように各種演出用装置を制御する。ステップSd3203を実行した後、ステップSd3204に進み、特図特電制御値に「06」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「06」であることは、特電オープニング期間が終了し、特電開閉期間が開始された状態であることを示している。その後、本特電オープニング期間中処理を終了する。
<特電開閉期間中処理>
次に、特電開閉期間中処理について説明する。特電開閉期間中処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図615は、特電開閉期間中処理を示すフローチャートである。ステップSd3301では、特図特電制御値が「06」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「06」であることは、所定の開始条件が成立したことによって特電開閉期間が開始された状態であることを示している。ステップSd3301において、特図特電制御値が「06」ではないと判定した場合には(ステップSd3301:NO)、本特電開閉期間中処理を終了する。一方、ステップSd3301において、特図特電制御値が「06」であると判定した場合には(ステップSd3301:YES)、ステップSd3302に進む。
ステップSd3302では、特別電動役物57bが開放中であるか否かを判定する。ステップSd3302において、特別電動役物57bが開放中ではないと判定した場合には(ステップSd3302:NO)、ステップSd3303に進む。
ステップSd3303では、特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉パターン決定処理によって決定された特電開閉シナリオに設定されている特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSd3303において、特別電動役物57bの開放条件が成立したと判定した場合には(ステップSd3303:YES)、ステップSd3304に進む。
ステップSd3304では、特別電動役物57bに開放動作を実行させる。なお、本実施形態では、特別電動役物57bを開放状態側に駆動させる制御を実行した場合には、一連の開閉動作を終了させる動作終了条件である開閉動作終了条件が成立しているか否かを判定しない。ステップSd3304を実行した後、ステップSd3305に進む。
ステップSd3305では、特電開放コマンドを設定する。特電開放コマンドは、特別電動役物57bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。特電開放コマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSd3305を実行した後、本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSd3303において、特別電動役物57bの開放条件が成立していないと判定した場合には(ステップSd3303:NO)、本特電開閉期間中処理を終了する。
ステップSd3302において、特別電動役物57bが開放中であると判定した場合には(ステップSd3302:YES)、ステップSd3306に進む。
ステップSd3306では、特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉パターン決定処理によって決定された特電開閉シナリオに設定されている特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。より具体的には、最大開放時間が経過したこと、又は最大入球個数の遊技球が大入賞口57aに入球したことの少なくとも一方の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。ステップSd3306において、特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したと判定した場合、すなわち、上述した少なくとも一方の閉鎖条件が成立していると判定した場合には(ステップSd3306:YES)、ステップSd3307に進み、特別電動役物57bに戻り動作である閉鎖動作を実行させる。このため、特別電動役物57bが開放状態側に制御されている期間は、最大開放時間が経過する前に大入賞口57aへの遊技球の入球個数が最大入球個数に達して特別電動役物57bが早期に閉鎖した場合には、最大開放時間より短い開放期間となり、一方、最大開放時間が経過するまでに大入賞口57aへの遊技球の入球個数が最大入球個数に達しなかった場合には、特別電動役物57bは最大開放時間が経過するまで閉鎖せずに、最大開放期間となる。その後、ステップSd3308に進む。
ステップSd3308では、特電閉鎖コマンドを設定する。特電閉鎖コマンドは、特別電動役物57bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。特電閉鎖コマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSd3308を実行した後、ステップSd3309に進む。
ステップSd3309では、残ラウンド数カウンタRCの値から1を減算する。その後、ステップSd3310に進み、残ラウンド数カウンタRCの値が0であるか否かを判定する。すなわち、閉鎖動作を実行した場合に、一連の開閉動作を終了させる開閉動作終了条件が成立しているか否かを判定する判定処理を実行する。ステップSd3310において、残ラウンド数カウンタRCの値が0ではないと判定した場合には(ステップSd3310:NO)、本特電開閉期間中処理を終了する。一方、ステップSd3310において、残ラウンド数カウンタRCの値が0であると判定した場合には(ステップSd3310:NO)、特電開閉期間を終了させて特電エンディング期間に移行するための前段階の処理であるステップSd3311に進む。すなわち、残ラウンド数カウンタRCの値が0であるといった開閉動作終了条件が成立していると判定された場合に、閉鎖状態の特別電動役物57bを停止させて一連の開閉動作を終了する終了処理を実行する。この結果、一連の開閉動作の終了時には、特別電動役物57bは閉鎖状態となっている。したがって、一連の開閉動作の終了後に、特別電動役物57bが閉鎖状態となっていることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。なお、上述したように、特別電動役物57bの開放中において、最大開放時間が経過する前に大入賞口57aへの遊技球の入球個数が最大入球個数に達して特別電動役物57bが早期に閉鎖する場合と、最大開放時間が経過するまでに大入賞口57aへの遊技球の入球個数が最大入球個数に達せずに、特別電動役物57bが最大開放時間が経過するまで閉鎖しない場合とがある。この結果、一連の開閉動作を終了させる開閉動作終了条件の成立タイミングは、遊技者の遊技球の発射操作に基づいて変化し得ることになる。
なお、本実施形態では、複数の中から決定された一の特電開閉パターンに対応して設定された残ラウンド数カウンタRCの値が0になった場合に、一連の開閉動作を終了させる開閉動作終了条件が成立していると判定する構成を採用したが、変形例として、複数の中から決定された一の特電開閉パターンに対応して最大ラウンド数を設定情報として設定するとともに、実行したラウンド遊技の回数を示す実行済みラウンド数カウンタを用意し、当該実行済みラウンド数カウンタをラウンド遊技が1回終了する毎に1加算し、当該実行済みラウンド数カウンタの値が設定された最大ラウンド数に達した場合に、一連の開閉動作を終了させる開閉動作終了条件が成立していると判定する構成を採用してもよい。
なお、本実施形態では、特別電動役物を1つ備える構成を採用したが、変形例として、特別電動役物を2つ以上備える構成としてもよい。この構成を採用した場合には、特電開閉パターン(特電開閉シナリオ)に基づいて設定された一の残ラウンド数カウンタに設定された値に基づいて複数の特別電動役物に一連の開閉動作を行なわせる構成としてもよい。なお、特別電動役物を2つ以上備える構成を採用した場合には、複数の特別電動役物のそれぞれに対して閉鎖動作を実行させた場合に、開閉動作終了条件が成立しているか否かを判定する構成とし、複数の特別電動役物のそれぞれに対して開放動作を実行させた場合には、開閉動作終了条件が成立しているか否かを判定しない構成としてもよい。また、複数の特別電動役物のうちの一の特別電動役物を開放状態に制御している期間は、複数の特別電動役物のうちの他の特別電動役物を閉鎖状態に制御する構成としてもよい。また、複数の特別電動役物のうちの一の特別電動役物が開放状態から閉鎖状態に戻った後は、複数の特別電動役物のうちの他の特別電動役物を即座に閉鎖状態から開放状態に制御するのではなく、特電インターバル期間の経過後に、他の特別電動役物を閉鎖状態から開放状態に制御する構成としてもよい。
ステップSd3311では、特電エンディング時間設定処理を実行する。特電エンディング時間設定処理は、特電エンディング期間の時間的長さ(以下、特電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉パターン決定処理によって決定された特電開閉シナリオから特電エンディング時間情報を取得し、取得した特電エンディング時間情報をRAM64に設けられた特電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この特電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSd3311を実行した後、ステップSd3312に進む。
ステップSd3312では、特電エンディングコマンドを設定する。設定された特電エンディングコマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。特電エンディングコマンドを受信した音声発光制御装置90は、特電エンディング演出の内容を決定するとともに、決定した特電エンディング演出を実行するように各種演出用装置を制御する。本実施形態では、一連の開閉動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、特別電動役物57bとは異なる制御対象として、画像を表示可能な図柄表示装置41、音を出力可能なスピーカー46、発光可能な各種ランプ47が含まれる。ステップSd3312を実行した後、ステップSd3313に進み、特図特電制御値に「07」を設定する。本実施形態では、特図特電制御値が「07」であることは、特電エンディング期間が開始された状態であることを示している。その後、本特電開閉期間中処理を終了する。
<特電エンディング期間中処理>
次に、特電エンディング期間中処理について説明する。特電エンディング期間中処理は、特図特電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図616は、特電エンディング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSd3401では、特図特電制御値が「07」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、特図特電制御値が「07」であることは、所定の開始条件が成立したことによって特電エンディング期間が開始された状態であることを示している。ステップSd3401において、特図特電制御値が「07」ではないと判定した場合には(ステップSd3401:NO)、本特電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSd3401において、特図特電制御値が「07」であると判定した場合には(ステップSd3401:YES)、ステップSd3402に進む。
ステップSd3402では、特電エンディング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した特電エンディング時間設定処理において特電エンディング時間として設定した特電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSd3402において、特電エンディング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSd3402:NO)、本特電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSd3402において、特電エンディング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSd3402:YES)、ステップSd3403に進む。
ステップSd3403では、ONとなっている特図種別フラグが確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSd3403において、ONとなっている特図種別フラグが確変大当たりに対応していると判定した場合には(ステップSd3403:YES)、ステップSd3404に進み、高確率モードフラグをONにする。その後、ステップSd3405に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。すなわち、ONとなっている特図種別フラグが確変大当たりに対応している場合には、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグがONとなり、遊技状態は、次回に大当たりに当選するまで継続し得る高確高サポ状態に移行することになる。その後、後述するステップSd3408に進む。
一方、ステップSd3403において、ONとなっている特図種別フラグが確変大当たりに対応していないと判定した場合には(ステップSd3403:NO)、ステップSd3406に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSd3407に進み、高サポ残回数カウンタNspに規定数としての100をセットする。上述したように、この高サポ残回数カウンタNspは、特図変動が終了する毎に1減算されるカウンタであり、高サポ残回数カウンタNspの値が0となった場合に高頻度サポートモードフラグがOFFにされる。すなわち、ONとなっている特図種別フラグが確変大当たりに対応していない場合には、高頻度サポートモードフラグのみがONとなり、遊技状態は、特図変動が100回実行されるまで継続し得る低確高サポ状態に移行することになる。その後、ステップSd3408に進む。
ステップSd3408では、現在の遊技状態の情報を含む遊技状態コマンドを設定する。設定された遊技状態コマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。遊技状態コマンドを受信した音声発光制御装置90は、当該コマンドに含まれる遊技状態を示す情報に基づいて、当該遊技状態に対応した所定演出を実行可能となるように各種演出用装置を制御する。ステップSd3408を実行した後、ステップSd3409に進み、特図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSd3410に進む。
ステップSd3410では、特電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された特電開閉実行モード終了コマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。特電開閉実行モード終了コマンドを受信した音声発光制御装置90は、特電開閉実行モードが終了したことに対応する演出を実行するように各種演出用装置を制御する。その後、ステップSd3411に進む。
ステップSd3411では、特図特電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、第1特図保留個数Ns1又は第2特図保留個数Ns2が1以上となっている場合に第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本特電エンディング期間中処理を終了する。
<普図普電制御処理>
次に、普図普電制御処理について説明する。普図普電制御処理は、上述したタイマ割込み処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図617は、普図普電制御処理を示すフローチャートである。ステップSd4101では、普通図柄表示器38aにおける普通図柄の変動を開始させるための処理である普通図柄変動開始処理を実行する。普通図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSd4101を実行した後、ステップSd4102に進む。
ステップSd4102では、普通図柄表示器38aにおける普通図柄の変動を停止させるための処理である普通図柄変動停止処理を実行する。普通図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSd4102を実行した後、ステップSd4103に進む。
ステップSd4103では、普通図柄の変動を停止させた後の処理である普通図柄変動停止後処理を実行する。普通図柄変動停止後処理の詳細については後述する。ステップSd4103を実行した後、ステップSd4104に進む。
ステップSd4104では、普電開閉実行モード開始処理を実行する。普電開閉実行モード開始処理は、普電開閉実行モードを開始させる条件が成立した場合に、普電開閉実行モードを開始させる処理である。普電開閉実行モード開始処理の詳細については後述する。ステップSd4104を実行した後、ステップSd4105に進む。
ステップSd4105では、普電オープニング期間中処理を実行する。普電オープニング期間中処理は、普電オープニング期間中に実行する処理である。普電オープニング期間中処理の詳細については後述する。ステップSd4105を実行した後、ステップSd4106に進む。
ステップSd4106では、普電開閉期間中処理を実行する。普電開閉期間中処理は、普電開閉期間中に実行する処理である。普電開閉期間中処理の詳細については後述する。ステップSd4106を実行した後、ステップSd4107に進む。
ステップSd4107では、普電エンディング期間中処理を実行する。普電エンディング期間中処理は、普電エンディング期間中に実行する処理である。普電エンディング期間中処理の詳細については後述する。ステップSd4107を実行した後、本普図普電制御処理を終了する。
<普通図柄変動開始処理>
次に、普通図柄変動開始処理について説明する。普通図柄変動開始処理は、上述した普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図618は、普通図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSd4201では、主側RAM64に記憶されている普図普電制御値が「01」であるか否かを判定する。普図普電制御値は、普通図柄及び普通電動役物の制御の進行状況がどの段階であるのかを示す値であり、本実施形態では、普図普電制御値が「01」であることは、普通図柄が変動していない状態であり、かつ、普電開閉実行モードも実行されていない状態であること示している。換言すれば、普図普電制御値が「01」であることは、普図保留個数Nnが1以上となっている場合に普通図柄の変動を開始することが可能な状態であることを示している。本実施形態では、普図普電制御値は、上述した起動初期設定処理において最初に「01」に設定される。
ステップSd4201において、普図普電制御値が「01」ではないと判定した場合には(ステップSd4201:NO)、後述するステップSd4202以降の処理のいずれも実行することなく、本普通図柄変動開始処理を終了する。すなわち、普通図柄が変動している状態や、普電開閉実行モードの実行中には、普通図柄の変動は開始されない。一方、ステップSd4201において、普図普電制御値が「01」であると判定した場合には(ステップSd4201:NO)、ステップSd4202に進む。
ステップSd4202では、普図保留個数Nnが「1」以上であるか否かを判定する。ステップSd4202において、普図保留個数Nnが「1」以上であると判定した場合には(ステップSd4202:YES)、ステップSd4203に進み、普図保留個数Nnから1を減算する。その後、ステップSd4204に進む。
ステップSd4204では、普図保留エリア64dの各エリアに記憶されている普図保留情報をシフトさせる処理である普図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、普図保留情報シフト処理では、普図保留エリア64dの第1エリアに記憶されている普図保留情報を普図判定エリア64eに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の普図保留情報をシフトさせる。ステップSd4204を実行した後、ステップSd4205に進む。
ステップSd4205では、普図当たりに当選するか否かを判定する処理である普図当否判定処理を実行する。具体的には、普図当否判定処理では、遊技状態に基づいて選択した普図当否判定テーブルと、普図判定エリア64eに記憶された普図当否判定カウンタCn1の値とに基づいて、普図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSd4205を実行した後、ステップSd4206に進む。
ステップSd4206では、普通図柄の種別(停止図柄の種別)を判定する処理である普図種別判定処理を実行する。具体的には、普図種別判定処理では、普図当否判定の結果と、普図判定エリア64eに記憶された普図種別判定カウンタCn2の値と、普図種別判定テーブルとに基づいて、普通図柄の種別を判定する。ステップSd4206を実行した後、ステップSd4207に進む。
ステップSd4207では、普図種別判定処理において判定した普通図柄の種別に対応した普図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、普図種別判定処理において普通図柄Aであると判定した場合には、普図種別フラグとして普通図柄AフラグをONにする。ステップSd4207を実行した後、ステップSd4208に進む。
ステップSd4208では、普図変動時間設定処理を実行する。普図変動時間設定処理は、普通図柄表示器38aにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を設定する処理である。具体的には、普図変動時間設定処理では、遊技状態と、普図当否判定の結果と、普図変動時間テーブルとに基づいて普図変動時間を決定し、決定した普図変動時間に対応した値を普図変動時間タイマカウンタに設定する。ステップSd4208を実行した後、ステップSd4209に進む。
ステップSd4209では、普図変動用コマンドを設定する。普図変動用コマンドには、設定された普図変動時間の情報が含まれている。ステップSd4209を実行した後、ステップSd4210に進む。
ステップSd4210では、普図種別コマンドを設定する。普図種別コマンドには、普図当否判定の結果(普図当たりの有無)及び普図種別判定の結果(普通図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSd4209及びステップSd4210にて設定された普図変動用コマンド及び普図種別コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した普図変動用コマンド及び普図種別コマンドに基づいて演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSd4210を実行後、ステップSd4211に進む。
ステップSd4211では、普通図柄表示器38aにおける普通図柄の変動を開始させる。その後、ステップSd4212に進み、普図普電制御値に「02」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「02」であることは、所定の開始条件が成立したことによって普通図柄が変動中の状態であることを示している。その後、本普通図柄変動開始処理を終了する。
<普通図柄変動停止処理>
次に、普通図柄変動停止処理について説明する。普通図柄変動停止処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図619は、普通図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSd4301では、普図普電制御値が「02」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「02」であることは、普通図柄が変動中の状態であることを示している。ステップSd4301において、普図普電制御値が「02」ではないと判定した場合には(ステップSd4301:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSd4301において、普図普電制御値が「02」であると判定した場合には(ステップSd4301:YES)、ステップSd4302に進む。
ステップSd4302では、上述した普図変動時間設定処理において設定された普図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における普図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、普図変動時間が経過したと判定する。ステップSd4302において、普図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSd4302:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSd4302において、普図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSd4302:YES)、ステップSd4303に進む。
ステップSd4303では、普通図柄表示器38aにおいて変動中の普通図柄を、ONとなっている普図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、普通図柄表示器38aには、普図抽選の結果に対応した表示態様の普通図柄が停止表示される。ステップSd4303を実行した後、ステップSd4304に進む。
ステップSd4304では、普図停止表示時間設定処理を実行する。普図停止表示時間設定処理は、普通図柄表示器38aにおける普通図柄の停止表示時間(普図停止表示時間)を設定する処理である。具体的には、普図停止表示時間設定処理では、所定の時間(本実施形態では0.1秒)に対応した値を普図停止表示時間タイマカウンタに設定する。ステップSd4304を実行した後、ステップSd4305に進み、普図普電制御値に「03」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「03」であることは、普通図柄が停止表示中の状態であることを示している。その後、本普通図柄停止処理を終了する。
<普通図柄変動停止後処理>
次に、普通図柄変動停止後処理について説明する。普通図柄変動停止後処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図620は、普通図柄変動停止後処理を示すフローチャートである。ステップSd4401では、普図普電制御値が「03」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「03」であることは、普通図柄が停止表示中の状態であることを示している。ステップSd4401において、普図普電制御値が「03」ではないと判定した場合には(ステップSd4401:NO)、本普通図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSd4401において、普図普電制御値が「03」であると判定した場合には(ステップSd4401:YES)、ステップSd4402に進む。
ステップSd4402では、上述した普図停止表示時間設定処理において設定された普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における普図停止表示時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、普図停止表示時間が経過したと判定する。ステップSd4402において、普図停止表示時間が経過していないと判定した場合には(ステップSd4402:NO)、本普通図柄変動停止後処理を終了する。一方、ステップSd4402において、普図停止表示時間が経過したと判定した場合には(ステップSd4402:YES)、ステップSd4403に進む。
ステップSd4403では、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりであるか否かを判定する。ステップSd4403において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSd4403:NO)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図外れである場合には、ステップSd4404に進み、ONとなっている普図種別フラグ(この場合は普通図柄Zフラグ)をOFFにする。その後、ステップSd4405に進み、普図普電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「01」であることは、普図保留個数Nnが1以上となっている場合に普通図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本普通図柄変動停止後処理を終了する。
一方、ステップSd4403において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSd4403:YES)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、ステップSd4406に進み、普図普電制御値に「04」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「04」であることは、普電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態であることを示している。その後、本普通図柄変動停止後処理を終了する。これにより、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、普電開閉実行モードが開始されることになる。
<普電開閉実行モード開始処理>
次に、普電開閉実行モード開始処理について説明する。普電開閉実行モード開始処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図621は、普電開閉実行モード開始処理を示すフローチャートである。ステップSd5101では、普図普電制御値が「04」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「04」であることは、普電開閉実行モードを開始すべき条件が成立した状態を示している。ステップSd5101において、普図普電制御値が「04」ではないと判定した場合には(ステップSd5101:NO)、本普電開閉実行モード開始処理を終了する。一方、ステップSd5101において、普図普電制御値が「04」であると判定した場合には(ステップSd5101:YES)、ステップSd5102に進む。
ステップSd5102では、普電開閉シナリオ選択処理を実行する。普電開閉シナリオ選択処理は、普図種別フラグと上述した普電開閉シナリオ選択テーブルとに基づいて、普電開閉実行モードにおいて参照する普電開閉シナリオの種別を選択する処理である。ステップSd5102を実行した後、ステップSd5103に進む。
ステップSd5103では、普電オープニング時間設定処理を実行する。普電オープニング時間設定処理は、普電オープニング期間の時間的長さ(以下、普電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電オープニング時間情報を取得し、取得した普電オープニング時間情報をRAM64に設けられた普電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この普電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSd5103を実行した後、ステップSd5104に進む。
ステップSd5104では、普電オープニングコマンドを設定する。設定された普電オープニングコマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSd5104を実行した後、ステップSd5105に進み、普図普電制御値に「05」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「05」であることは、普電オープニング期間が開始された状態であることを示している。その後、本普電開閉実行モード開始処理を終了する。
<普電オープニング期間中処理>
次に、普電オープニング期間中処理について説明する。普電オープニング期間中処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図622は、普電オープニング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSd5201では、普図普電制御値が「05」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「05」であることは、所定の開始条件が成立したことによって普電オープニング期間が開始された状態であることを示している。ステップSd5201において、普図普電制御値が「05」ではないと判定した場合には(ステップSd5201:NO)、本普電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSd5201において、普図普電制御値が「05」であると判定した場合には(ステップSd5201:YES)、ステップSd5202に進む。
ステップSd5202では、普電オープニング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した普電オープニング時間設定処理において普電オープニング時間として設定した普電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSd5202において、普電オープニング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSd5202:NO)、本普電オープニング期間中処理を終了する。一方、ステップSd5202において、普電オープニング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSd5202:YES)、ステップSd5203に進み、普電開閉期間コマンドを設定する。設定された普電開閉期間コマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。この普電開閉期間コマンドには、今回の普電開閉期間における普通電動役物34bの開放回数の情報が含まれる。普電開閉期間コマンドを受信した音声発光制御装置90は、受信した普電開閉期間コマンドに基づいて、普通電動役物34bの開放回数に対応した内容の所定演出を実行するように各種演出用装置を制御する。ステップSd5203を実行した後、ステップSd5204に進み、普図普電制御値に「06」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「06」であることは、普電オープニング期間が終了し、普電開閉期間が開始された状態であることを示している。その後、本普電オープニング期間中処理を終了する。
<普電開閉期間中処理>
次に、普電開閉期間中処理について説明する。普電開閉期間中処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図623は、普電開閉期間中処理を示すフローチャートである。ステップSd5301では、普図普電制御値が「06」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「06」であることは、所定の開始条件が成立したことによって普電開閉期間が開始された状態であることを示している。ステップSd5301において、普図普電制御値が「06」ではないと判定した場合には(ステップSd5301:NO)、本普電開閉期間中処理を終了する。一方、ステップSd5301において、普図普電制御値が「06」であると判定した場合には(ステップSd5301:YES)、ステップSd5302に進む。
ステップSd5302では、普電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普電開閉期間の終了条件が成立したか否かを判定する。ステップSd5302において、普電開閉期間の終了条件が成立していないと判定した場合には(ステップSd5302:NO)、ステップSd5303に進む。
ステップSd5303では、普通電動役物34bが開放中であるか否かを判定する。ステップSd5303において、普通電動役物34bが開放中ではないと判定した場合には(ステップSd5303:NO)、ステップSd5304に進む。
ステップSd5304では、普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSd5304において、普通電動役物34bの開放条件が成立したと判定した場合には(ステップSd5304:YES)、ステップSd5305に進む。
ステップSd5305では、普通電動役物34bを開放する。その後、ステップSd5306に進む。
ステップSd5306では、普電開放コマンドを設定する。普電開放コマンドは、普通電動役物34bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電開放コマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSd5306を実行した後、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSd5304において、普通電動役物34bの開放条件が成立していないと判定した場合には(ステップSd5304:NO)、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSd5303において、普通電動役物34bが開放中であると判定した場合には(ステップSd5303:YES)、ステップSd5307に進む。
ステップSd5307では、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSd5307において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(ステップSd5307:YES)、ステップSd5308に進む。
ステップSd5308では、普通電動役物34bを閉鎖する。その後、ステップSd5309に進む。
ステップSd5309では、普電閉鎖コマンドを設定する。普電閉鎖コマンドは、普通電動役物34bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電閉鎖コマンドは、タイマ割込み処理のコマンド出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSd5309を実行した後、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSd5307において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(ステップSd5307:NO)、本普電開閉期間中処理を終了する。
ステップSd5302において、普電開閉期間の終了条件が成立していると判定した場合には(ステップSd5302:YES)、ステップSd5310に進む。
ステップSd5310では、普電エンディング時間設定処理を実行する。普電エンディング時間設定処理は、普電エンディング期間の時間的長さ(以下、普電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電エンディング時間情報を取得し、取得した普電エンディング時間情報をRAM64に設けられた普電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この普電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSd5310を実行した後、ステップSd5311に進む。
ステップSd5311では、普電エンディングコマンドを設定する。設定された普電エンディングコマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSd5318を実行した後、ステップSd5319に進み、普図普電制御値に「07」を設定する。本実施形態では、普図普電制御値が「07」であることは、普電エンディング期間が開始された状態であることを示している。その後、本普電開閉期間中処理を終了する。
<普電エンディング期間中処理>
次に、普電エンディング期間中処理について説明する。普電エンディング期間中処理は、普図普電制御処理のサブルーチンとして主制御装置60のMPU62によって実行される。
図624は、普電エンディング期間中処理を示すフローチャートである。ステップSd5401では、普図普電制御値が「07」であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、普図普電制御値が「07」であることは、所定の開始条件が成立したことによって普電エンディング期間が開始された状態であることを示している。ステップSd5401において、普図普電制御値が「07」ではないと判定した場合には(ステップSd5401:NO)、本普電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSd5401において、普図普電制御値が「07」であると判定した場合には(ステップSd5401:YES)、ステップSd5402に進む。
ステップSd5402では、普電エンディング期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上述した普電エンディング時間設定処理において普電エンディング時間として設定した普電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
ステップSd5402において、普電エンディング期間が終了するタイミングではないと判定した場合には(ステップSd5402:NO)、本普電エンディング期間中処理を終了する。一方、ステップSd5402において、普電エンディング期間が終了するタイミングであると判定した場合には(ステップSd5402:YES)、ステップSd5403に進む。
ステップSd5403では、普図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSd5404に進む。
ステップSd5404では、普電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された普電開閉実行モード終了コマンドは、タイマ割込み処理における各種出力処理にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、ステップSd5405に進む。
ステップSd5405では、普図普電制御値に「01」を設定する。上述したように、本実施形態では、普図保留個数Nnが1以上となっている場合に普通図柄の変動を開始することが可能な状態を示している。その後、本普電エンディング期間中処理を終了する。
《12-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図625は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(本実施形態では1msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSd6101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSd6101を実行した後、ステップSd6102に進む。
ステップSd6102では、特図変動演出設定処理を実行する。特図変動演出設定処理は、主側MPU62から特図変動パターンコマンド及び特図種別コマンドを受信した場合に実行される処理であり、特図遊技回が開始される際に、当該特図遊技回において実行する特図変動演出の演出パターンを設定する処理である。特図変動演出設定処理の詳細については後述する。ステップSd6102を実行した後、ステップSd6103に進む。
ステップSd6103では、特電開閉実行モード中演出設定処理を実行する。特電開閉実行モード中演出設定処理は、特電開閉実行モード中に実行する各種の演出の内容を決定し、当該決定した演出を実行するように設定する処理である。特電開閉実行モード中演出設定処理の詳細については後述する。ステップSd6103を実行した後、ステップSd6104に進む。
ステップSd6104では、演出操作ボタン用処理を実行する。演出操作ボタン用処理は、演出操作ボタン24がボタン受付有効期間中に押下されたか否かや、演出操作ボタン24の押下がないままボタン受付有効期間が経過したか否かを判定する処理である。演出操作ボタン用処理の詳細については後述する。ステップSd6104を実行した後、ステップSd6105に進む。
ステップSd6105では、演出用可動役物駆動処理を実行する。演出用可動役物駆動処理は、役物動作パターンに設定されている駆動シナリオに基づいて演出用可動役物170を駆動制御する処理である。演出用可動役物駆動処理の詳細については後述する。ステップSd1605を実行した後、ステップSd1606に進む。
ステップSd6106では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSd6106を実行した後、ステップSd6107に進む。
ステップSd6107では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSd6107を実行した後、ステップSd6108に進む。
ステップSd6108では、上述したまたは後述する各処理において送信対象として設定された各種コマンドや各種出力データを表示制御装置100や演出用可動役物170等に送信する。ステップSd6108を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<特図変動演出設定処理>
次に、特図変動演出設定処理について説明する。特図変動演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチンとして音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図626は、特図変動演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSd6201では、特図変動パターンコマンド及び特図種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSd6201において、特図変動パターンコマンド及び特図種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sa6201:NO)、本特図変動演出設定処理を終了する。一方、ステップSd6201において、特図変動パターンコマンド及び特図種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sa6201:YES)、ステップSd6202に進む。
ステップSd6202では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の特図遊技回において実行する演出パターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング、停止図柄の態様)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。具体的には、本実施形態では、今回受信した特図変動パターンコマンド及び特図種別コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および、変動時間の情報を読み出すとともに、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから演出パターン用乱数情報を取得する。そして、これらの情報及び現在の遊技状態に基づいて演出パターンテーブルを参照することによって、演出パターンを決定し、設定する。その後、ステップSd6203に進む。
ステップSd6203では、設定した演出パターンに対応した音声発光パターン及び役物動作パターンを決定し、設定する。その後、ステップSd6204に進む。
ステップSd6204では、設定された演出パターンに関する情報を含む表示用演出パターンコマンドを設定する。設定された表示用演出パターンコマンドは、タイマ割込み処理の各種出力処理にて表示制御装置100に送信される。ステップSd6204を実行した後、ステップSd6205に進む。
ステップSd6205では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1特図保留表示領域Ds1または第2特図保留表示領域Ds2における保留表示の更新を表示制御装置100に実行させるための処理である。ステップSd6205を実行した後、本特図変動演出設定処理を終了する。
<特電開閉実行モード中演出設定処理>
次に、特電開閉実行モード中演出設定処理について説明する。特電開閉実行モード中演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチンとして音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。この特電開閉実行モード中演出設定処理により、特電開放に対応した演出(例えば、特電開閉パターンの種別に対応した演出)が実行され、この演出の実行中に、特別電動役物57bが開放、閉鎖することになる。
図627は、特電開閉実行モード中演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSd6301では、特電オープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSd6301において、特電オープニングコマンドを受信したと判定した場合には(Sa6301:YES)、ステップSd6302に進む。
ステップSd6302では、今回の特電開閉実行モードに係る特電開閉パターンの種別に応じて特電オープニング演出の内容を決定し、設定する。その後、ステップSd6303に進む。
ステップSd6303では、決定した特電オープニング演出の内容に対応した音声発光パターンを決定し、設定する。その後、ステップSd6304に進む。
ステップSd6304では、決定した特電オープニング演出の内容を特定可能な情報を含む表示用特電オープニングコマンドを設定する。その後、ステップSd6305に進む。
一方、ステップSd6301において、特電オープニングコマンドを受信していないと判定した場合には(Sa6301:NO)、上述したステップSd6302からステップSd6304までの処理を実行することなく、ステップSd6305に進む。
ステップSd6305では、特電開閉期間コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSd6305において、特電開閉期間コマンドを受信したと判定した場合には(Sa6305:YES)、ステップSd6306に進む。
ステップSd6306では、今回の特電開閉実行モードに係る特電開閉パターンの種別に応じて特電開閉期間演出の内容を決定し、設定する。その後、ステップSd6307に進む。
ステップSd6307では、決定した特電開閉期間演出の内容に対応した音声発光パターンを決定し、設定する。その後、ステップSd6308に進む。
ステップSd6308では、決定した特電開閉期間演出の内容を特定可能な情報を含む表示用特電開閉期間コマンドを設定する。その後、ステップSd6309に進む。
一方、ステップSd6305において、特電開閉期間コマンドを受信していないと判定した場合には(Sa6305:NO)、上述したステップSd6306からステップSd6308までの処理を実行することなく、ステップSd6309に進む。
ステップSd6309では、特電エンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSd6309において、特電エンディングコマンドを受信したと判定した場合には(Sa6309:YES)、ステップSd6310に進む。
ステップSd6310では、今回の特電開閉実行モードに係る特電開閉パターンの種別に応じて特電エンディング演出の内容を決定し、設定する。具体的には、例えば、本実施形態では、一連の開閉動作を終了した後に実行される制御として、エンディング演出Aを実行する制御と、当該制御とは異なるエンディング演出Bを実行する制御と、を実行可能である。なお、エンディング演出Aを実行する制御とエンディング演出Bを実行する制御とのいずれの場合であっても、特別電動役物57bが閉鎖された状態で実行される。その後、ステップSd6311に進む。
ステップSd6311では、決定した特電エンディング演出の内容に対応した音声発光パターンを決定し、設定する。その後、ステップSd6312に進む。
ステップSd6312では、決定した特電エンディング演出の内容を特定可能な情報を含む表示用特電エンディングコマンドを設定する。その後、本特電開閉実行モード中演出設定処理を終了する。
一方、ステップSd6309において、特電開閉期間コマンドを受信していないと判定した場合には(Sa6309:NO)、上述したステップSd6310からステップSd6312までの処理を実行することなく、本特電開閉実行モード中演出設定処理を終了する。
<演出操作ボタン用処理>
次に、演出操作ボタン用処理について説明する。演出操作ボタン用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチンとして音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図628は、演出操作ボタン用処理を示すフローチャートである。演出操作ボタン用処理は、演出パターンに設定されているボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24の押下があった場合には上下移動動作終了条件成立フラグをONにし、一方、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタン24の押下がなかった場合であっても、当該ボタン受付有効期間の終了タイミングが到来した場合には上下移動動作終了条件成立フラグをONにする処理である。以下、各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSd6401では、演出パターンに設定されている演出操作ボタン24のボタン受付有効期間中か否かを判定する。ステップSd6401において、演出操作ボタン24のボタン受付有効期間中ではないと判定した場合には(ステップSd6401:NO)、そのまま本演出操作ボタン用処理を終了する。一方、ステップSd6401において、演出操作ボタン24のボタン受付有効期間中であると判定した場合には(ステップSd6401:YES)、ステップSd6402に進む。
ステップSd6402では、演出操作ボタン24の押下があったか否かを判定する。ステップSd6402において、演出操作ボタン24の押下があったと判定した場合には(ステップSd6402:YES)、ステップSd6403に進み、上下移動動作終了条件成立フラグをONにする。その後、ステップSd6404に進み、上下移動動作終了条件が成立したことを表示制御装置100に通知するための表示用上下移動動作終了条件成立コマンドを設定する。設定された表示用上下移動動作終了条件成立コマンドは、タイマ割込み処理の各種出力処理にて表示制御装置100に送信される。ステップSd6404を実行した後、本演出操作ボタン用処理を終了する。
一方、ステップSd6402において、演出操作ボタン24の押下がなかったと判定した場合には(ステップSd6402:NO)、ステップSd6405に進み、演出操作ボタン24のボタン受付有効期間の終了タイミングか否かを判定する。ステップSd6405において、ボタン受付有効期間の終了タイミングであると判定した場合には(ステップSd6405:YES)、上述したステップSd6403に進み、上下移動動作終了条件成立フラグをONにする。その後、ステップSd6404に進み、上下移動動作終了条件が成立したことを表示制御装置100に通知するための表示用上下移動動作終了条件成立コマンドを設定する。設定された表示用上下移動動作終了条件成立コマンドは、タイマ割込み処理の各種出力処理にて表示制御装置100に送信される。ステップSd6404を実行した後、本演出操作ボタン用処理を終了する。
一方、ステップSd6405において、ボタン受付有効期間の終了タイミングではないと判定した場合には(ステップSd6405:NO)、上述したステップSd6403及びステップSd6404の処理を実行することなく、本演出操作ボタン用処理を終了する。
<演出用可動役物駆動処理>
次に、演出用可動役物駆動処理について説明する。演出用可動役物駆動処理は、タイマ割込み処理のサブルーチンとして音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図629は、演出用可動役物駆動処理を示すフローチャートである。演出用可動役物駆動処理は、役物動作パターンに規定されている駆動シナリオに基づいて演出用可動役物170を駆動制御する処理である。以下、各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSd6501では、設定されている役物動作パターンを参照し、駆動シナリオを格納するタイミングであるか否かを判定する。ステップSd6501において、駆動シナリオを格納するタイミングであると判定した場合には(ステップSd6501:YES)、ステップSd6502に進み、役物動作パターンに規定されている一の駆動シナリオを音光側ROM93から読み出して音光側RAM94の駆動シナリオ格納エリア94dに格納する。その後、ステップSd6503に進み、駆動シナリオ用カウンタに「1」をセットする。その後、ステップSd6504に進む。
一方、ステップSd6501において、駆動シナリオを格納するタイミングではないと判定した場合には(ステップSd6501:NO)、ステップSd6502及びステップSd6503の処理を実行することなく、ステップSd6504に進む。
ステップSd6504では、音光側RAM94の駆動シナリオ格納エリア94dに駆動シナリオが格納されているか否かを判定する。ステップSd6504において、駆動シナリオが格納されていないと判定した場合には(ステップSd6504:NO)、そのまま本演出用可動役物駆動処理を終了する。一方、ステップSd6504において、駆動シナリオが格納されていると判定した場合には(ステップSd6504:YES)、ステップSd6505に進む。
ステップSd6505では、駆動シナリオ格納エリア94dに格納されている駆動シナリオに規定されている各処理のうち、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が「終了」であるか否かを判定する。ステップSd6505において、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が「終了」ではないと判定した場合には(ステップSd6505:NO)、ステップSd6506に進む。
ステップSd6506では、駆動シナリオ格納エリア94dに格納されている駆動シナリオに規定されている各処理のうち、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が「終了条件判定処理」であるか否かを判定する。ステップSd6506において、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が「終了条件判定処理」ではないと判定した場合には(ステップSd6506:NO)、ステップSd6507に進む。
ステップSd6507では、駆動シナリオ格納エリア94dに格納されている駆動シナリオに規定されている各処理のうち、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理を実行する。具体的には、駆動シナリオ用カウンタの値に対応して規定されている制御対象(モーターやソレノイド)を制御するための処理を実行する。その後、ステップSd6508に進む。
ステップSd6508では、駆動シナリオ格納エリア94dに格納されている駆動シナリオに規定されている各処理のうち、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が完了したか否かを判定する。ステップSd6508において、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が完了していないと判定した場合には(ステップSd6508:NO)、そのまま本演出用可動役物駆動処理を終了する。これにより、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が完了するまで、ステップSd6507の処理がタイマ割込み処理が実行される毎に繰り返し実行されることになる。そして、ステップSd6508において、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が完了したと判定した場合には(ステップSd6508:YES)、ステップSd6509に進み、駆動シナリオ用カウンタの値に1を加算する。その後、本演出用可動役物駆動処理を終了する。
上述したステップSd6505において、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が「終了」であると判定した場合には(ステップSd6505:YES)、ステップSd6512に進み、駆動シナリオ格納エリア94dに格納されている駆動シナリオをクリアする。その後、ステップSd6513に進み、役物動作パターンに次に実行すべき駆動シナリオが規定されているか否かを判定する。ステップSd6513において、役物動作パターンに次に実行すべき駆動シナリオが規定されていると判定した場合には(ステップSd6513:YES)、ステップSd6514に進み、役物動作パターンに規定されている次の駆動シナリオを駆動シナリオ格納エリア94dに格納する。その後、ステップSd6515に進み、駆動シナリオ用カウンタに「1」をセットする。その後、本演出用可動役物駆動処理を終了する。一方、ステップSd6513において、役物動作パターンに次に実行すべき駆動シナリオが規定されていないと判定した場合には(ステップSd6513:NO)、上述したステップSd6514及びステップSd6515の処理を実行することなく、本演出用可動役物駆動処理を終了する。
上述したステップSd6506において、駆動シナリオ用カウンタの値に対応する処理が「終了条件判定処理」であると判定した場合には(ステップSd6506:YES)、ステップSd6510に進み、上下移動動作終了条件成立フラグがONであるか否かを判定する。ステップSd6510において、上下移動動作終了条件成立フラグがONではないと判定した場合には(ステップSd6510:NO)、上述したステップSd6509に進み、駆動シナリオ用カウンタの値に1を加算する。その後、本演出用可動役物駆動処理を終了する。一方、ステップSd6510において、上下移動動作終了条件成立フラグがONであると判定した場合には(ステップSd6510:YES)、ステップSd6511に進み、上下移動動作終了条件成立フラグをOFFにした後、上述したステップSd6512に進み、駆動シナリオ格納エリア94dに格納されている駆動シナリオをクリアする。その後、ステップSd6513に進み、役物動作パターンに次に実行すべき駆動シナリオが規定されているか否かを判定する。ステップSd6513において、役物動作パターンに次に実行すべき駆動シナリオが規定されていると判定した場合には(ステップSd6513:YES)、ステップSd6514に進み、役物動作パターンに規定されている次の駆動シナリオを駆動シナリオ格納エリア94dに格納する。その後、ステップSd6515に進み、駆動シナリオ用カウンタに「1」をセットする。その後、本演出用可動役物駆動処理を終了する。一方、ステップSd6513において、役物動作パターンに次に実行すべき駆動シナリオが規定されていないと判定した場合には(ステップSd6513:NO)、上述したステップSd6514及びステップSd6515の処理を実行することなく、本演出用可動役物駆動処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図630は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSd8101では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSd8102に進む。
ステップSd8102では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図631は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSd8201では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド記憶エリアに、その抽出したコマンドデータを記憶する。コマンド記憶処理によってコマンド記憶エリアに記憶された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図632は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド記憶領域に記憶されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が記憶されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSd8301では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、上述したコマンド割込み処理によってコマンド記憶エリアに記憶されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。例えば、表示用演出パターンコマンドが記憶されていた場合には、当該コマンドによって指定された演出パターンに対応した動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
なお、コマンド対応処理(ステップSd8301)では、その時点でコマンド記憶エリアに記憶されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。コマンド対応処理の詳細については後述する。
ステップSd8302では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(ステップSd8301)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSd8303に進む。
ステップSd8303では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(ステップSd8302)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSd8304に進む。
ステップSd8304では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(ステップSd8303)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSd8305に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。
<コマンド対応処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド対応処理について説明する。コマンド対応処理は、V割込み処理のサブルーチンとして表示制御装置100のMPU102によって実行される。
図633は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSd8401では、表示用演出パターンコマンドがあるか否かを判定する。ステップSd8401において、表示用演出パターンコマンドがあると判定した場合には(ステップSd8401:YES)、ステップSd8402に進み、表示用演出パターンコマンドを解析し、当該コマンドによって指定された演出パターンに対応する動画(表示演出)が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示を制御する表示制御処理を開始する。その後、ステップSd8403に進む。一方、ステップSd8401において、表示用演出パターンコマンドがないと判定した場合には(ステップSd8401:NO)、ステップSd8402を実行することなく、ステップSd8403に進む。
ステップSd8403では、表示用上下移動動作終了条件成立コマンドがあるか否かを判定する。ステップSd8403において、表示用上下移動動作終了条件成立コマンドがあると判定した場合には(ステップSd8403:YES)、ステップSd8404に進み、上下移動動作終了条件が成立したことに対応した動画(表示演出)が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示を制御する表示制御処理を開始する。その後、ステップSd8405に進む。一方、ステップSd8403において、表示用上下移動動作終了条件成立パターンコマンドがないと判定した場合には(ステップSd8403:NO)、ステップSd8404を実行することなく、ステップSd8405に進む。
ステップSd8405では、表示用特電オープニングコマンドがあるか否かを判定する。ステップSd8405において、表示用特電オープニングコマンドがあると判定した場合には(ステップSd8405:YES)、ステップSd8406に進み、表示用特電オープニングコマンドを解析し、当該コマンドによって指定された内容の特電オープニング演出に対応する動画(表示演出)が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示を制御する表示制御処理を開始する。その後、ステップSd8407に進む。一方、ステップSd8405において、表示用特電オープニングコマンドがないと判定した場合には(ステップSd8405:NO)、ステップSd8406を実行することなく、ステップSd8407に進む。
ステップSd8407では、表示用特電開閉期間コマンドがあるか否かを判定する。ステップSd8407において、表示用特電開閉期間コマンドがあると判定した場合には(ステップSd8407:YES)、ステップSd8408に進み、表示用特電開閉期間コマンドを解析し、当該コマンドによって指定された内容の特電開閉期間演出に対応する動画(表示演出)が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示を制御する表示制御処理を開始する。具体的には、特図抽選の抽選結果に応じて図柄表示装置41で実行する一の特電開閉期間演出を構成する表示演出を複数の演出表示態様の中から決定して実行する表示制御処理を実行する。その後、ステップSd8409に進む。一方、ステップSd8407において、表示用特電開閉期間コマンドがないと判定した場合には(ステップSd8407:NO)、ステップSd8408を実行することなく、ステップSd8409に進む。
ステップSd8409では、表示用特電エンディングコマンドがあるか否かを判定する。ステップSd8409において、表示用特電エンディングコマンドがあると判定した場合には(ステップSd8409:YES)、ステップSd8410に進み、表示用特電エンディングコマンドを解析し、当該コマンドによって指定された内容の特電エンディング演出に対応する動画(表示演出)が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示を制御する表示制御処理を開始する。その後、ステップSd8411に進む。一方、ステップSd8409において、表示用特電エンディングコマンドがないと判定した場合には(ステップSd8409:NO)、ステップSd8410を実行することなく、ステップSd8411に進む。
ステップSd8411では、その他のコマンドに対応する処理を実行する。具体的には、例えば、表示用遊技状態コマンドがある場合には、当該コマンドに指定されている遊技状態に対応した背景動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示を制御する表示制御処理を開始する。そして、全てのコマンドに対応する処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。
《12-7》作用・効果:
以下、従来のパチンコ機における課題を述べた後、本実施形態のパチンコ機10の利点について具体的に説明する。
従来、遊技の演出を盛り上げるために、液晶表示装置において表示演出を実行するとともに、当該表示演出の実行中に動作する各種の可動役物を備えるパチンコ機が知られている。近年では、各種の可動役物の装飾を豪華なものとしたり、各種の可動役物に多様な動作を実行させることによって遊技の演出の多様化や興趣の向上が図られている。
しかしながら、各種の可動役物に実行させる動作が多種多様なものになると、当該多種多様な動作を各種の可動役物に実行させるための駆動プログラムが膨大なものとなり、ROMの使用容量が増大してしまうといった課題が生じた。
そこで、各種の可動役物の一連の動作が規定されたプログラムである駆動シナリオをROMに記憶させ、当該一連の動作を実行する際に、当該駆動シナリオをROMから読み出してRAMに格納し、当該RAMに格納された駆動シナリオに基づいて各種の可動役物に一連の動作を実行させるパチンコ機が開発された。このような駆動シナリオを搭載したパチンコ機によれば、一連の動作が規定された駆動シナリオを複数の演出において利用したり(使い回したり)、一の演出の実行中に同一の駆動シナリオを複数回利用する構成を採用することによって、ROMに記憶すべきプログラムを少なくし、ROMの使用容量を低減することが可能となった。
また、一連の動作が規定された駆動シナリオをROMから読み出して一度RAMに格納し、当該RAMに格納された駆動シナリオを実行することによって一連の動作を各種の可動役物に実行させるといった構成や、一度RAMに格納した駆動シナリオを繰り返し実行することによって各種の可動役物に当該一連の動作を繰り返し実行させる構成を採用することによって、従来のように各種の可動役物に一の単一の動作を実行させる毎に当該一の単一の動作が規定された駆動プログラムを毎回ROMから読み出してRAMに格納するといった膨大な数の処理を実行する必要がなくなり、この結果、ROMからのデータの読み出し回数を大幅に低減することが可能となり、パチンコ機の処理負荷の低減が図られた。
しかしながら、従来の駆動シナリオでは、一度RAMに駆動シナリオが格納され、当該駆動シナリオに基づいて各種の可動役物の制御が開始された場合には、当該駆動シナリオに規定された一連の動作の全てが終了するまで、当該駆動シナリオに基づいた制御を終了させることができなかった。このため、従来の駆動シナリオは、一連の動作を各種の可動役物に最後まで実行させることを前提とした演出に利用されていた。このような演出としては、例えば、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するか否かの期待感を遊技者に抱かせる発展演出が挙げられる。
発展演出では、例えば、ノーマルリーチが実行されている所定期間、一連の動作(例えば上下に複数回移動する動作)を各種の可動役物に繰り返し実行させ、当該所定期間の経過時に当該一連の動作を終了させ、スーパーリーチに発展する場合には、当該スーパーリーチに対応する動作を各種の可動役物に実行させ、一方、スーパーリーチに発展しない場合には、スーパーリーチに発展しない場合に対応した動作を各種の可動役物に実行させる。この構成の場合、駆動シナリオは、一連の動作が当該所定期間の経過時に終了するように設定され、また、当該終了時の各種の可動役物の位置や状態も予め設定されている。このため、一連の動作の終了後に、スーパーリーチに対応する動作も、スーパーリーチに発展しない場合に対応した動作も、各種の可動役物にスムーズに実行させることが可能となる。
このように、従来の駆動シナリオを、一連の動作を各種の可動役物に最後まで実行させることを前提とした演出に利用する場合には問題は生じないが、例えば、従来の駆動シナリオを、一連の動作を終了させるタイミングが不定となる演出(例えばボタン演出)に利用する場合には、次の課題が生じ得る。
例えば、一連の動作を終了させるタイミングが不定となるボタン演出としては、演出操作ボタンが押下されたタイミングで当該変動に係る抽選結果を告知するボタン告知演出が挙げられる。ボタン告知演出では、例えば、図柄の変動中に一連の動作(例えば上下に複数回移動する動作)を各種の可動役物に繰り返し実行させ、当該一連の動作の実行中に、ボタン受付有効期間を開始し、当該ボタン受付有効期間中に演出操作ボタンが押下された場合には、当該演出操作ボタンが押されたタイミングで当該一連の動作を終了させ、当該変動に係る抽選結果が大当たり当選である場合には、当該大当たり当選に対応した動作(例えば落下して回転する動作)を各種の可動役物に実行させ、一方、当該変動に係る抽選結果がはずれである場合には、当該はずれに対応した動作(例えばその場で待機する動作)を各種の可動役物に実行させる。
しかしながら、従来の駆動シナリオを上述したボタン告知演出に利用する場合には、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタンが押下された場合であっても、駆動シナリオに規定された一連の動作の全てが終了するまで、当該駆動シナリオに基づいた制御を終了させることができないため、演出操作ボタンが押下されてから、一連の動作の全てが終了して抽選結果に対応した動作が開始されるまでにタイムラグが生じてしまい、この結果、遊技者に違和感や不快感を与えてしまうとともに、ボタン演出の爽快感を損ねてしまうといった課題が生じ得る。
さらに、ボタン受付有効期間中に演出操作ボタンが押下された場合には、演出操作ボタンが押下されたタイミングから遅延することなく即座に、液晶表示装置には当該変動に係る抽選結果に対応した画像が表示され、スピーカーからは当該画像に対応した音声が遅延することなく出力されることになる。したがって、各種の可動役物の動作のタイムラグが目立ってしまい、遊技者により一層の違和感や不快感を与えてしまうといった課題が生じ得る。
以上の課題に対して本実施形態のパチンコ機10が採用した構成について以下に具体的に説明する。
本実施形態によれば、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に内部抽選を行なう抽選処理を実行可能であり、内部抽選の抽選結果に応じて表示部で実行する一の所定演出を複数の演出表示態様の中から決定して実行する表示制御処理を実行可能であり、遊技領域に設けられ、表示部における所定演出の表示中に動作する可動役物の一の動作パターンを複数の中から決定して実行する可動制御処理を実行可能である。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、遊技領域PAに設けられた第1特図始動口33又は第2特図始動口34に遊技球が入球した場合に特図抽選を行なう抽選処理を実行可能であり、特図抽選の抽選結果に応じて図柄表示装置41で実行する役物連動演出を構成する表示演出を複数の表示演出パターンの中から決定して実行する表示制御処理を実行可能である。そして、遊技領域PAに設けられ、図柄表示装置41における役物連動演出を構成する表示演出の表示中に動作する演出用可動役物170の一の役物動作パターンを複数の中から決定して実行する可動制御処理を実行可能である。
そして、本実施形態によれば、所定の開始条件の成立に基づいて、複数の中から決定された一の動作パターンに対応して設定された設定情報に基づいて可動役物に一連の動作を行なわせることが可能である。したがって、本実施形態によれば、一連の動作が規定された設定情報を、一度、所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納すれば、当該一連の動作が実行されるので、可動役物に一の単一動作を実行させる毎に当該一の単一動作に対応した動作情報を所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納するといった膨大な数の処理を省略することができるので、遊技機の処理負荷を低減することができる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、役物連動演出の一種である役物連動バトル演出の開始条件の成立に基づいて、複数の中から決定された一の役物動作パターンに対応して設定された駆動シナリオ93c1に基づいて演出用可動役物170に一連の上下移動動作を行なわせることが可能である。したがって、本実施形態によれば、一連の上下移動動作が規定された駆動シナリオ93c1を、一度、音光側ROM93から読み出して実行用の領域である音光側RAM94の駆動シナリオ格納エリア94dに格納すれば、当該一連の上下移動動作が実行されるので、演出用可動役物170に一の単一動作を実行させる毎に当該一の単一動作に対応した動作情報を所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納するといった膨大な数の処理を省略することができるので、遊技機の処理負荷を低減することができる。
さらに、本実施形態によれば、可動役物は、一連の動作において非駆動時初期位置側である駆動時最戻り位置と、最も駆動された位置である駆動時最大変位位置との間で駆動制御され、一連の動作は、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させる戻り動作を複数回実行するように構成されており、戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する終了処理を実行可能である。したがって、本実施形態によれば、当該一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物が駆動時最戻り位置に位置した状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
ここで、仮に、本実施形態とは異なり、一連の動作の動作終了条件の成立を任意のタイミングで判定し、動作終了条件が成立したと判定された任意のタイミングで一連の動作を強制的に終了させる構成を採用した場合には、可動役物が駆動時最戻り位置と駆動時最大変位位置との間で毎回異なる位置で停止することになる。この結果、例えば、一連の動作の終了後に次の制御を開始する場合に、当該次の制御の開始のタイミングにおける可動役物の位置が毎回異なることになる。したがって、一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
これに対して、本実施形態によれば、上述したように、戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。この結果、一連の動作の終了時には、可動役物は駆動時最戻り位置に位置することになる。したがって、一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、遊技機の処理負荷を低減しつつ、一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させた状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、演出用可動役物170は、一連の上下移動動作において非駆動時初期位置であり駆動時最戻り位置でもある原点位置と、最も駆動された位置である最下点位置との間で駆動制御され、一連の上下移動動作は、演出用可動役物170を原点位置に位置させる上昇動作を複数回実行するように構成されており、上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する終了処理を実行可能である。したがって、本実施形態によれば、当該一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170が原点位置に位置した状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
ここで、仮に、本実施形態とは異なり、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立を任意のタイミングで判定し、上下移動動作終了条件が成立したと判定された任意のタイミングで一連の上下移動動作を強制的に終了させる構成を採用した場合には、演出用可動役物170が原点位置と最下点位置との間で毎回異なる位置で停止することになる。この結果、例えば、一連の上下移動動作の終了後に次の制御を開始する場合に、当該次の制御の開始のタイミングにおける演出用可動役物170の位置が毎回異なることになる。したがって、一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
これに対して、本実施形態によれば、上述したように、上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。この結果、一連の上下移動動作の終了時には、演出用可動役物170は原点位置に位置することになる。したがって、一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、遊技機の処理負荷を低減しつつ、一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170を原点位置に位置させた状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を実行する期間として、短動作期間と、短動作期間よりも長い長動作期間と、を備える。すなわち、一連の動作が短動作期間の長さで終了する場合と、長動作期間の長さで終了する場合とがあり、換言すれば、本実施形態によれば、一連の動作を終了させるタイミングが複数存在するので、一連の動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成と比較して、本実施形態の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成を採用した場合、例えば、一連の動作を終了させるタイミングが当該一連の動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の動作の実行中に動作終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に可動役物が所定の位置に存在しているように一連の動作を規定する設定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の動作の終了時における可動役物の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本実施形態によれば、一連の動作を終了させるタイミングが複数存在する、すなわち、当該タイミングが不定であるので、上述したように、一連の動作の開始から所定期間の経過時に可動役物が所定の位置に存在しているように一連の動作を規定する設定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の動作を終了させるタイミングが不定であるので、一連の動作の終了時における可動役物の位置が不定となってしまい、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、本実施形態によれば、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させる戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させた状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を実行する期間は、演出操作ボタン24が押下された場合には短動作期間となり、演出操作ボタン24が押下されなかった場合には短動作期間よりも長い長動作期間となる。すなわち、一連の上下移動動作が演出操作ボタン24が押下された場合の短動作期間の長さで終了する場合と、演出操作ボタン24が押下されなかった場合の長動作期間の長さで終了する場合とがあり、換言すれば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが複数存在するので、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成と比較して、本実施形態の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成を採用した場合、例えば、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが当該一連の上下移動動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の上下移動動作の実行中に上下移動動作終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の上下移動動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に演出用可動役物170が所定の位置に存在しているように一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオの内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の上下移動動作の終了時における演出用可動役物170の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが複数存在する、すなわち、当該タイミングが不定であるので、上述したように、一連の上下移動動作の開始から所定期間の経過時に演出用可動役物170が所定の位置に存在しているように一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオの内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが不定であるので、一連の上下移動動作の終了時における演出用可動役物170の位置が不定となってしまい、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、実施形態によれば、演出用可動役物170を原点位置に位置させる上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170を原点位置に位置させた状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、可動役物が駆動時最大変位位置側に制御されている期間として、短制御期間と、短制御期間よりも長い長制御期間と、を備えるので、可動役物が駆動時最戻り位置に戻るまでに短制御期間を要する場合と、当該短制御期間よりも長い長制御期間を要する場合とがある。本実施形態によれば、可動役物が駆動時最大変位位置側に制御されている期間として、短制御期間よりも長い長制御期間を要した場合であっても、その後に必ず当該一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定するので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、演出用可動役物170が最下点位置側に制御されている期間(演出用可動役物170が原点位置を離れてから原点位置に戻るまでの制御期間)として、原点位置とA位置との間を往復させる短制御期間と、当該短制御期間よりも長い制御期間であって原点位置とB位置との間を往復させる長制御期間と、を備えるので、演出用可動役物170が原点位置に戻るまでに短制御期間を要する場合と、短制御期間よりも長い長制御期間を要する場合とがある。本実施形態によれば、演出用可動役物170が最下点位置側に制御されている期間として、短制御期間よりも長い長制御期間を要した場合であっても、その後に必ず当該一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定するので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御として、第1制御と、第1制御とは異なる第2制御と、を実行可能であり、一連の動作を終了した後に実行される制御が第1制御と第2制御とのいずれの場合であっても、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させた状態で実行される。そして、本実施形態では、可動役物は、動作終了条件が成立したことによって一連の動作を終了した場合には、当該一連の動作を終了した時点において、駆動時最戻り位置に位置している。したがって、一連の動作を終了した後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置しておらずに第1制御または第2制御といった次の制御を実行することができないといった不具合の発生を回避することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御として、演出用可動役物170に一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を実行させる制御と、演出用可動役物170に待機動作を実行させる制御と、を実行可能であり、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御が演出用可動役物170に一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を実行させる制御と演出用可動役物170に待機動作を実行させる制御とのいずれの場合であっても、演出用可動役物170を原点位置に位置させた状態で実行される。そして、本実施形態では、演出用可動役物170は、上下移動動作終了条件が成立したことによって一連の上下移動動作を終了した場合には、当該一連の上下移動動作を終了した時点において、原点位置に位置している。したがって、一連の上下移動動作を終了した後に、演出用可動役物170が原点位置に位置しておらずに演出用可動役物170に一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を実行させる制御または演出用可動役物170に待機動作を実行させる制御といった次の制御を実行することができないといった不具合の発生を回避することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングは、遊技者の遊技用操作に基づいて変化し得るので、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングが変化しない構成と比較して、本実施形態の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングが変化しない構成を採用した場合、例えば、一連の動作を終了させるタイミングが当該一連の動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の動作の実行中に動作終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に可動役物が所定の位置に存在しているように一連の動作を規定する設定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の動作の終了時における可動役物の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本実施形態によれば、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングが遊技者の遊技用操作に基づいて変化し得るので、上述したように、一連の動作の開始から所定期間の経過時に可動役物が所定の位置に存在しているように一連の動作を規定する設定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の動作の動作終了条件の成立タイミングが遊技者の遊技用操作に基づいて変化し得るので、一連の動作の終了時における可動役物の位置が不定となってしまい、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、本実施形態によれば、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させる戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物を駆動時最戻り位置に位置させた状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングは、遊技者の演出操作ボタン24の押下操作に基づいて変化し得るので、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングが変化しない構成と比較して、本実施形態の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングが変化しない構成を採用した場合、例えば、一連の上下移動動作を終了させるタイミングが当該一連の上下移動動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の上下移動動作の実行中に上下移動動作終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の上下移動動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に演出用可動役物170が所定の位置に存在しているように一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオの内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の上下移動動作の終了時における演出用可動役物170の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本実施形態によれば、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングが遊技者の演出操作ボタン24の押下操作に基づいて変化し得るので、上述したように、一連の上下移動動作の開始から所定期間の経過時に演出用可動役物170が所定の位置に存在しているように一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオの内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立タイミングが遊技者の演出操作ボタン24の押下操作に基づいて変化し得るので、一連の上下移動動作の終了時における演出用可動役物170の位置が不定となってしまい、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、本実施形態によれば、演出用可動役物170を原点位置に位置させる上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170を原点位置に位置させた状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170が原点位置に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、可動役物とは異なる制御対象が含まれるので、一連の動作を終了した後に可動役物に対して実行される制御と、当該異なる制御対象によって実行される制御とのタイムラグを低減することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、演出用可動役物170とは異なる制御対象として図柄表示装置41が含まれるので、一連の上下移動動作を終了した後に演出用可動役物170に対して実行される制御(一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作または待機動作)と、図柄表示装置41によって実行される制御(「勝利!」といった文字列を表示させる制御または「敗北...」といった文字列を表示させる制御)とのタイムラグを低減することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、可動制御処理は、可動役物を駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合には、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、可動役物が駆動時最戻り位置に位置することを前提とした次の制御を、一連の動作の動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。以下、具体的に説明する。
仮に、可動役物を駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合に動作終了条件が成立しているか否かを判定する構成を採用し、可動役物が駆動時最大変位位置側に駆動している状態で動作終了条件が成立したと判定したとしても、可動役物が駆動時最大変位位置側に位置している状態では、可動役物が駆動時最戻り位置に位置することを前提とした次の制御を実行することができないので、当該次の制御の開始を可動役物が駆動時最戻り位置に戻るまで待つことになる。したがって、可動役物を駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合に動作終了条件が成立ているか否かを判定した利点がないにもかかわらず、制御が複雑になり、遊技機の処理負荷が増大することになる。また、仮に、可動役物が駆動時最戻り位置に位置することを前提とした次の制御を、可動役物が駆動時最大変位位置側に駆動している途中で当該駆動を停止させて実行した場合には、可動役物の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、可動役物を駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合には、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、可動役物が駆動時最戻り位置に位置することを前提とした次の制御を、一連の動作の動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。さらに、本実施形態によれば、可動役物の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうといった事態の発生を回避することができる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、演出用可動役物170を最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合には、上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、演出用可動役物170が原点位置に位置することを前提とした次の制御を、上下移動動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。以下、具体的に説明する。
仮に、演出用可動役物170を最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合に上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定する構成を採用し、演出用可動役物170が最下点位置側に駆動している状態で上下移動動作終了条件が成立したと判定したとしても、演出用可動役物170が最下点位置側に位置している状態では、演出用可動役物170が原点位置に位置することを前提とした次の制御を実行することができないので、当該次の制御の開始を演出用可動役物170が原点位置に戻るまで待つことになる。したがって、演出用可動役物170を最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合に上下移動動作終了条件が成立ているか否かを判定した利点がないにもかかわらず、制御が複雑になり、遊技機の処理負荷が増大することになる。また、仮に、演出用可動役物170が原点位置に位置することを前提とした次の制御を、演出用可動役物170が最下点位置側に駆動している途中で当該駆動を停止させて実行した場合には、演出用可動役物170の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、演出用可動役物170を最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合には、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、演出用可動役物170が原点位置に位置することを前提とした次の制御を、上下移動動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。さらに、本実施形態によれば、演出用可動役物170の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうといった事態の発生を回避することができる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作において可動役物を非駆動時初期位置側に戻した位置は、非駆動時初期位置と同じ位置であるので、可動役物は、一連の動作において、非駆動時初期位置側に戻る場合には、非駆動時初期位置に戻ることになる。そして、一連の動作において可動役物が非駆動時初期位置に戻る毎に、当該一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、非駆動時初期位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の動作の終了後に実行する次の制御の内容を、可動役物が非駆動時初期位置に位置することを前提とした内容に統一することが可能となる。この結果、当該次の制御の内容として、可動役物が非駆動時初期位置以外に位置することを前提とした制御を用意する必要がなくなるので、制御の簡易化を図ることができる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作において演出用可動役物170を非駆動時初期位置である原点位置側に戻した位置は、非駆動時初期位置である原点位置と同じ位置であるので、演出用可動役物170は、一連の上下移動動作において、原点位置側に戻る場合には、原点位置に戻ることになる。そして、一連の上下移動動作において演出用可動役物170が原点位置に戻る毎に、当該一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。したがって、本実施形態によれば、一連の上下移動動作の終了後に実行する次の制御の内容を、演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置に位置することを前提とした内容に統一することが可能となる。この結果、当該次の制御の内容として、演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置以外に位置することを前提とした制御を用意する必要がなくなるので、制御の簡易化を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、可動役物は、透明または半透明の部材を含んで構成されているので、遊技者は、可動役物の裏側に位置する表示部に表示される画像を可動役物を通して視認することが可能となる。この効果の詳細について説明する。表示部は、動作終了条件が成立したことに対応する画像を、動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、動作終了条件が成立した場合には、可動役物の一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、表示部に表示される画像と可動役物の動作とのタイムラグを短くすることによって、可動役物の動作と連携した画像であって、当該可動役物を通して遊技者に視認させる画像を表示部に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、演出用可動役物170は、透明または半透明の部材を含んで構成されているので、遊技者は、演出用可動役物170の裏側に位置する図柄表示装置41に表示される画像を演出用可動役物170を通して視認することが可能となる。この効果の詳細について説明する。図柄表示装置41は、上下移動動作終了条件が成立したことに対応する画像を、上下移動動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、上下移動動作終了条件が成立した場合には、演出用可動役物170の一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の上下移動動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、図柄表示装置41に表示される画像と演出用可動役物170の動作とのタイムラグを短くすることによって、演出用可動役物170の動作と連携した画像であって、当該演出用可動役物170を通して遊技者に視認させる画像を図柄表示装置41に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、画像を表示可能な表示部が含まれる。この構成の効果について説明する。表示部は、動作終了条件が成立したことに対応する画像を、動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、動作終了条件が成立した場合には、可動役物の一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、表示部に表示される画像と可動役物の動作とのタイムラグを短くすることができるので、可動役物の動作と連携した画像を表示部に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、画像を表示可能な図柄表示装置41が含まれる。この構成の効果について説明する。図柄表示装置41は、上下移動動作終了条件が成立したことに対応する画像を、上下移動動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、上下移動動作終了条件が成立した場合には、演出用可動役物170の一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の上下移動動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、図柄表示装置41に表示される画像と演出用可動役物170の動作とのタイムラグを短くすることができるので、演出用可動役物170の動作と連携した画像を図柄表示装置41に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、音を出力可能な音声出力部が含まれる。この構成の効果について説明する。音声出力部は、動作終了条件が成立したことに対応する音を、動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく出力することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、動作終了条件が成立した場合には、可動役物の一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、音声出力部によって出力される音と可動役物の動作とのタイムラグを短くすることができるので、可動役物の動作と連携した音を音声出力部に出力させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、音を出力可能なスピーカー46が含まれる。この構成の効果について説明する。スピーカー46は、上下移動動作終了条件が成立したことに対応する音声を、上下移動動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく出力することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、上下移動動作終了条件が成立した場合には、演出用可動役物170の一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の上下移動動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、スピーカー46によって出力される音声と演出用可動役物170の動作とのタイムラグを短くすることができるので、演出用可動役物170の動作と連携した音声をスピーカー46に出力させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、一連の動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、発光可能な発光部が含まれる。この構成の効果について説明する。発光部は、動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく、動作終了条件が成立したことに対応する発光パターンで発光することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、動作終了条件が成立した場合には、可動役物の一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、発光部による発光と可動役物の動作とのタイムラグを短くすることができるので、可動役物の動作と連携した発光パターンで発光部に発光させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、本実施形態によれば、一連の上下移動動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、発光可能な各種ランプ47が含まれる。この構成の効果について説明する。各種ランプ47は、上下移動動作終了条件の成立に基づいて遅滞なく、上下移動動作終了条件が成立したことに対応する発光パターンで発光することができる。そして、上述したように、本実施形態によれば、上下移動動作終了条件が成立した場合には、演出用可動役物170の一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の上下移動動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、上下移動動作終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、各種ランプ47による発光と演出用可動役物170の動作とのタイムラグを短くすることができるので、演出用可動役物170の動作と連携した発光パターンで各種ランプ47に発光させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
このように、本遊技機によれば、制御プログラムや制御データを有効に活用しつつ、可動役物を適切な制御で終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が所定の状態となっていることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
《12-8》第12実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《12-8-1》変形例1:
上記実施形態では、図600(B)、図600(C)及び図602(A)に示すように、駆動シナリオ93c1に規定された一連の上下移動動作において、演出用可動役物170をA位置又はB位置から原点位置側に移動させる場合の移動先(駆動時最戻り位置)は、非駆動時初期位置である原点位置と同じ位置である構成としたが、この構成に代えて、演出用可動役物170をA位置又はB位置から原点位置側に移動させる場合の移動先(駆動時最戻り位置)は、非駆動時初期位置である原点位置とA位置との間の位置(以下、W位置とも呼ぶ)である構成としてもよい。以下、本変形例の構成を具体的に説明する。
図634、図635及び図636は、本変形例のパチンコ機10で実行可能な役物連動演出の一例である役物連動バトル演出を示す説明図である。これらの図において、図634は、上記実施形態の図600に対応しており、図635は、上記実施形態の図601と同じであり、図636は、本変形例で追加された図である。
本変形例では、図634(B)及び図634(C)に示すように、一連の上下移動動作において、演出用可動役物170をA位置又はB位置から原点位置側に移動させる場合の移動先(駆動時最戻り位置)は、当該一連の上下移動動作の最後に原点位置まで移動させる場合を除き、非駆動時初期位置である原点位置とA位置との間のW位置になっている。すなわち、本変形例の一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオ93c1wの内容は、上記実施形態の一連の上下移動動作を規定する駆動シナリオ93c1の内容と異なっている。
そして、本変形例では、一連の上下移動動作において、演出用可動役物170をW位置まで移動させる毎に、及び、当該一連の上下移動動作の最後に原点位置まで移動させた場合に、上述した上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、当該上下移動動作終了条件が成立していると判定した場合には、当該一連の上下移動動作を終了させるように構成されている。
上述した上下移動動作終了条件が成立していると判定した際の演出用可動役物170の位置が原点位置であり、当該演出に係る特図抽選の結果が大当たり当選である場合には、図635(A)に示すように、駆動シナリオ93c2に規定された一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作が実行される。この動作は、図601(A)に示す上記実施形態と同じである。
同様に、上述した上下移動動作終了条件が成立していると判定した際の演出用可動役物170の位置が原点位置であり、当該演出に係る特図抽選の結果がはずれである場合には、図635(B)に示すように、駆動シナリオ93c3に規定された待機動作が実行される。この動作は、図601(B)に示す上記実施形態と同じである。
ここで、図635(A)に示した駆動シナリオ93c2に規定された一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作、及び、図635(B)に示した駆動シナリオ93c3に規定された待機動作は、いずれも、演出用可動役物170が原点位置に位置している状態から実行を開始することを前提とした動作である。したがって、上述した上下移動動作終了条件が成立していると判定した際の演出用可動役物170の位置がW位置である場合には、駆動シナリオ93c2及び駆動シナリオ93c3に規定されたこれらの動作の実行を開始することができなかったり、動作の実行を開始できたとしても、移動先の位置が想定した位置と異なってしまったりといった不具合が生じてしまう。
そこで、本変形例では、上述した上下移動動作終了条件が成立していると判定した際の演出用可動役物170の位置がW位置である場合に実行可能な一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を規定した駆動シナリオ93c2wと、一連の上昇・待機動作を規定した駆動シナリオ93c3wとをさらに備える構成を採用している。
図636(A)に示すように、上述した上下移動動作終了条件が成立していると判定した際の演出用可動役物170の位置がW位置であり、当該演出に係る特図抽選の結果が大当たり当選である場合には、駆動シナリオ93c2wに規定された一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作が実行される。この駆動シナリオ93c2wに規定された一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作では、W位置から最下点位置に向けての移動(落下)から動作が開始される。
同様に、図636(B)に示すように、上述した上下移動動作終了条件が成立していると判定した際の演出用可動役物170の位置がW位置であり、当該演出に係る特図抽選の結果がはずれである場合には、駆動シナリオ93c3wに規定された一連の上昇・待機動作が実行される。この駆動シナリオ93c3wに規定された一連の上昇・待機動作では、W位置から原点位置に向けての移動(上昇)から動作が開始される。
図637は、本変形例のパチンコ機10が備える各駆動シナリオ93c1w、93c2、93c3、93c2w、93c3wの構成を模式的に示す説明図である。図602に示した上記実施形態との違いは、図637(A)に示す本変形例の駆動シナリオ93c1wの内容が、図602(A)に示す上記実施形態の駆動シナリオ93c1の内容と異なっている点と、駆動シナリオ93c2w及び駆動シナリオ93c3wが図637(D)及び図637(E)に追加されている点である。そして、図637(B)に示す駆動シナリオ93c2及び図637(C)に示す駆動シナリオ93c3は、原点位置停止時用の駆動シナリオであり、図637(D)に示す駆動シナリオ93c2w及び図637(E)に示す駆動シナリオ93c3wは、本変形例で追加されたW位置停止時用の駆動シナリオである。
図637(A)に示すように、本変形例の駆動シナリオ93c1wでは、一連の上下移動動作において、駆動シナリオ用カウンタの値「11」に規定されたB位置から原点位置までの移動動作を除き、A位置又はB位置から原点位置側に移動させる場合の移動先(駆動時最戻り位置)は、原点位置ではなくW位置となっている。その他の点は上記実施形態の駆動シナリオ93c1と同じである。なお、原点位置からW位置までの距離及びW位置からA位置までの距離は、ステップ数で50に相当する。
図637(B)に示す駆動シナリオ93c2及び図637(C)に示す駆動シナリオ93c3は、上記実施形態と同じであるため説明を省略する。
図637(D)に示すように、本変形例の駆動シナリオ93c2wでは、一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作において、駆動シナリオ用カウンタの値「1」に規定された動作内容が、W位置から最下点位置まで移動(落下)させる動作内容となっている。その他の点は上記実施形態の駆動シナリオ93c2と同じである。
図637(E)に示すように、本変形例の駆動シナリオ93c3wでは、W位置から原点位置まで移動(上昇)させる動作が駆動シナリオ用カウンタの値「1」に規定された動作内容として追加されている。その他の点は上記実施形態の駆動シナリオ93c3と同じである。
以上説明したように、本変形例の構成によっても、上記実施形態と同様の効果を奏することが可能となる。以下、具体的に説明する。
本変形例によれば、可動役物は、一連の動作において非駆動時初期位置側である駆動時最戻り位置と、最も駆動された位置である駆動時最大変位位置との間で駆動制御され、一連の動作は、可動役物を駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置させる戻り動作を複数回実行するように構成されており、戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する終了処理を実行可能である。したがって、本変形例によれば、当該一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置した状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
ここで、仮に、本変形例とは異なり、一連の動作の動作終了条件の成立を任意のタイミングで判定し、動作終了条件が成立したと判定された任意のタイミングで一連の動作を強制的に終了させる構成を採用した場合には、可動役物が駆動時最戻り位置と駆動時最大変位位置との間で毎回異なる位置で停止することになる。この結果、例えば、一連の動作の終了後に次の制御を開始する場合に、当該次の制御の開始のタイミングにおける可動役物の位置が毎回異なることになる。したがって、一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
これに対して、本変形例によれば、上述したように、戻り動作を実行した場合に、一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。この結果、一連の動作の終了時には、可動役物は駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置することになる。したがって、一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
このように、本変形例によれば、遊技機の処理負荷を低減しつつ、一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動役物を駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置させた状態で当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
具体的には、例えば、本変形例によれば、演出用可動役物170は、一連の上下移動動作において原点位置側の駆動時最戻り位置であるW位置と、最も駆動された位置である最下点位置との間で駆動制御され、一連の上下移動動作は、演出用可動役物170をW位置またはW位置の近傍に位置させる上昇動作を複数回実行するように構成されており、上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、W位置またはW位置の近傍(例えば原点位置)に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する終了処理を実行可能である。したがって、本変形例によれば、当該一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170がW位置またはW位置の近傍に位置した状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170がW位置またはW位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
ここで、仮に、本変形例とは異なり、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件の成立を任意のタイミングで判定し、上下移動動作終了条件が成立したと判定された任意のタイミングで一連の上下移動動作を強制的に終了させる構成を採用した場合には、演出用可動役物170が原点位置と最下点位置との間で毎回異なる位置で停止することになる。この結果、例えば、一連の上下移動動作の終了後に次の制御を開始する場合に、当該次の制御の開始のタイミングにおける演出用可動役物170の位置が毎回異なることになる。したがって、一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170がW位置またはW位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
これに対して、本変形例によれば、上述したように、上昇動作を実行した場合に、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、W位置またはW位置の近傍に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。この結果、一連の上下移動動作の終了時には、演出用可動役物170はW位置またはW位置の近傍に位置することになる。したがって、一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170がW位置またはW位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
このように、本変形例によれば、遊技機の処理負荷を低減しつつ、一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、演出用可動役物170をW位置またはW位置の近傍に位置させた状態で当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、演出用可動役物170がW位置またはW位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
以上説明したように、本変形例の構成によっても、上記実施形態と同様の効果を奏することが可能となる。ただし、上記実施形態の構成の方が、本変形例よりも、下記の点において優れている。
上記実施形態では、演出用可動役物170は、一連の上下移動動作において、原点位置側に戻る場合には、変形例に示したW位置ではなく、原点位置に戻るように制御されるとともに、上下移動動作終了条件を判定する際の演出用可動役物170の位置が原点位置に統一されている。したがって、上下移動動作終了条件の成立後に実行すべき駆動シナリオとして、本変形例のように原点位置以外で停止した場合の駆動シナリオ(本変形例におけるW位置停止時用の駆動シナリオ)を用意する必要がなく、データ量の削減及び処理の簡易化を実現することができる。
すなわち、上記実施形態によれば、一連の動作において可動役物を非駆動時初期位置側に戻した位置は、非駆動時初期位置と同じ位置であるので、可動役物は、一連の動作において、非駆動時初期位置側に戻る場合には、非駆動時初期位置に戻ることになる。そして、一連の動作において可動役物が非駆動時初期位置に戻る毎に、当該一連の動作の動作終了条件が成立しているか否かを判定し、動作終了条件が成立していると判定された場合に、非駆動時初期位置に位置する可動役物を停止させて一連の動作を終了する。したがって、上記実施形態によれば、一連の動作の終了後に実行する次の制御の内容を、可動役物が非駆動時初期位置に位置することを前提とした内容に統一することが可能となる。この結果、当該次の制御の内容として、可動役物が非駆動時初期位置以外に位置することを前提とした制御を用意する必要がなくなるので、制御の簡易化を図ることができる。
具体的には、例えば、上記実施形態によれば、一連の上下移動動作において演出用可動役物170を非駆動時初期位置である原点位置側に戻した位置は、非駆動時初期位置である原点位置と同じ位置であるので、演出用可動役物170は、一連の上下移動動作において、原点位置側に戻る場合には、変形例に示したW位置ではなく、原点位置に戻ることになる。そして、一連の上下移動動作において演出用可動役物170が原点位置に戻る毎に、当該一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定し、上下移動動作終了条件が成立していると判定された場合に、原点位置に位置する演出用可動役物170を停止させて一連の上下移動動作を終了する。したがって、上記実施形態によれば、一連の上下移動動作の終了後に実行する次の制御の内容を、演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置に位置することを前提とした内容に統一することが可能となる。この結果、当該次の制御の内容として、演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置以外(例えば変形例におけるW位置)に位置することを前提とした制御を用意する必要がなくなるので、制御の簡易化を図ることができる。
《12-8-2》変形例2:
上記実施形態及び上記各変形例において、所定の開始条件の成立後、一連の動作の開始前に、可動役物が非駆動時初期位置から駆動されない開始前非駆動期間が存在する構成としてもよい。この構成の効果について説明する。
ここで、仮に、本変形例とは異なり、一連の動作の開始前に可動役物が非駆動時初期位置から駆動されない開始前非駆動期間が存在しない構成を採用した場合について説明する。一般に、ボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタン24を押下する遊技者が一定数存在する。このような遊技者が、ボタン受付有効期間が開始された直後、すなわち、一連の動作が開始された直後に演出操作ボタン24を押下し、動作終了条件を成立させた場合には、既に可動役物が駆動を開始した直後であるため、可動役物が再び駆動時最戻り位置に戻るまでに時間を要することになってしまい、次の制御を開始するまでのタイムラグが大きくなってしまう。このため、ボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタン24を押下する遊技者は、演出操作ボタン24を押下する爽快感を感じることができなくなってしまうといった課題が生じ得る。
そこで、本変形例のように、一連の動作の開始前に、可動役物が非駆動時初期位置から駆動されない開始前非駆動期間が存在する構成とするとともに、当該開始前非駆動期間の開始時からボタン受付有効期間を開始する構成とすることにより、ボタン受付有効期間が開始された直後に遊技者が演出操作ボタン24を押下した場合に、可動役物が駆動して非駆動時初期位置から移動する前に、可動役物が非駆動時初期位置に位置していることを前提とした次の制御を速やかに実行することが可能となる。したがって、本変形例によれば、遊技者がボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタン24を押下した場合に、次の制御を開始するまでのタイムラグが大きくなってしまうことを回避することができるので、ボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタン24を押下する遊技者に対して、演出操作ボタン24を押下する爽快感を提供することが可能となる。
具体的には、例えば、上記実施形態及び上記各変形例において、役物連動バトル演出の開始条件の成立後、一連の上下移動動作の開始前に、演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置から駆動されない開始前非駆動期間が存在する構成としてもよい。この構成の効果について説明する。
ここで、仮に、本変形例とは異なり、一連の上下移動動作の開始前に演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置から駆動されない開始前非駆動期間が存在しない構成を採用した場合について説明する。一般に、ボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタン24を押下する遊技者が一定数存在する。このような遊技者が、ボタン受付有効期間が開始された直後、すなわち、一連の上下移動動作が開始された直後に演出操作ボタン24を押下し、上下移動動作終了条件を成立させた場合には、既に演出用可動役物170が駆動を開始した直後であるため、演出用可動役物170が再び駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に戻るまでに時間を要することになってしまい、次の制御を開始するまでのタイムラグが大きくなってしまう。このため、ボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタン24を押下する遊技者は、演出操作ボタン24を押下する爽快感を感じることができなくなってしまうといった課題が生じ得る。
そこで、本変形例のように、一連の上下移動動作の開始前に、演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置から駆動されない開始前非駆動期間が存在する構成とするとともに、当該開始前非駆動期間の開始時からボタン受付有効期間を開始する構成とすることにより、ボタン受付有効期間が開始された直後に遊技者が演出操作ボタン24を押下した場合に、演出用可動役物170が駆動して非駆動時初期位置である原点位置から移動する前に、演出用可動役物170が非駆動時初期位置である原点位置に位置していることを前提とした次の制御を速やかに実行することが可能となる。したがって、本変形例によれば、遊技者がボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタン24を押下した場合に、次の制御を開始するまでのタイムラグが大きくなってしまうことを回避することができるので、ボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタン24を押下する遊技者に対して、演出操作ボタン24を押下する爽快感を提供することが可能となる。
《12-8-3》変形例3:
上記実施形態及び上記各変形例において、一連の動作には、可動役物が駆動時最戻り位置で待機する動作待機期間が含まれる構成としてもよい。この構成の効果について説明する。一連の動作に可動役物が駆動時最戻り位置で待機する動作待機期間が含まれる構成とし、当該動作待機期間において動作終了条件が成立したか否かを繰り返し判定する構成とすれば、当該動作待機期間において動作終了条件が成立した場合には、可動役物が駆動時最戻り位置以外の位置から駆動時最戻り位置に戻るまでのタイムラグを生じさせることなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、可動役物が駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を即座に実行することが可能となる。すなわち、本変形例によれば、一連の動作を実行している期間の中に、タイムラグを生じさせることなく当該一連の動作を終了させることのできる期間を含めることが可能となる。
具体的には、例えば、上記実施形態及び上記各変形例において、一連の上下移動動作には、演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)で待機する動作待機期間が含まれる構成としてもよい。この構成の効果について説明する。一連の上下移動動作に演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)で待機する動作待機期間が含まれる構成とし、当該動作待機期間において上下移動動作終了条件が成立したか否かを繰り返し判定する構成とすれば、当該動作待機期間において上下移動動作終了条件が成立した場合には、演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)以外の位置から駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に戻るまでのタイムラグを生じさせることなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に位置していることを前提とした次の制御を即座に実行することが可能となる。すなわち、本変形例によれば、一連の上下移動動作を実行している期間の中に、タイムラグを生じさせることなく当該一連の上下移動動作を終了させることのできる期間を含めることが可能となる。
《12-8-4》変形例4:
上記実施形態及び上記各変形例において、可動役物は、遊技球に接し得る位置に配置されている構成としてもよい。この構成によれば、可動役物は、遊技球の挙動に変化を与え得ることになる。そして、本変形例では、上記実施形態と同様に、動作終了条件が成立した場合には、一連の動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、動作終了条件を成立させてから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、遊技者は、動作終了条件を成立させて可動役物の次の制御を開始させるタイミングを、遊技領域を流通する遊技球の位置や速度に応じて決定し、遊技者が意図した挙動の変化を遊技球に与えることが可能となる。このように、本変形例によれば、動作終了条件を成立させるタイミングを図り、可動役物の動作によって遊技球の挙動に変化を与えるといった、斬新な遊技を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、上記実施形態及び上記各変形例において、演出用可動役物170は、遊技球に接し得る位置に配置されている構成としてもよい。この構成によれば、演出用可動役物170は、遊技球の挙動に変化を与え得ることになる。そして、本変形例では、上記実施形態と同様に、上下移動動作終了条件が成立した場合には、一連の上下移動動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の上下移動動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、上下移動動作終了条件を成立させてから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、遊技者は、上下移動動作終了条件を成立させて演出用可動役物170の次の制御を開始させるタイミングを、遊技領域PAを流通する遊技球の位置や速度に応じて決定し、遊技者が意図した挙動の変化を遊技球に与えることが可能となる。このように、本変形例によれば、上下移動動作終了条件を成立させるタイミングを図り、演出用可動役物170の動作によって遊技球の挙動に変化を与えるといった、斬新な遊技を実現することが可能となる。
《12-8-5》変形例5:
上記実施形態及び上記各変形例において、可動役物を複数備える構成とし、設定された一の設定情報に基づいて複数の可動役物に一連の動作を行なわせる構成としてもよい。この構成によれば、一連の動作が規定された設定情報を、一度、所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納すれば、複数の可動役物に当該一連の動作を実行させることができるので、複数の可動役物のそれぞれに一の単一動作を実行させる毎に当該一の単一動作に対応した動作情報を所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納するといった膨大な数の処理を省略することができる。この結果、本変形例によれば、遊技機の処理負荷を低減することができるとともに、複数の可動役物を用いた様々な演出を実現することが可能となる。
具体的には、例えば、上記実施形態及び上記各変形例において、演出用可動役物170を複数備える構成とし、設定された一の駆動シナリオ93c1に基づいて複数の演出用可動役物170に一連の上下移動動作を行なわせる構成としてもよい。この構成によれば、一連の上下移動動作が規定された駆動シナリオ93c1を、一度、所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納すれば、複数の演出用可動役物170に当該一連の上下移動動作を実行させることができるので、複数の演出用可動役物170のそれぞれに一の単一動作を実行させる毎に当該一の単一動作に対応した動作情報を所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納するといった膨大な数の処理を省略することができる。この結果、本変形例によれば、遊技機の処理負荷を低減することができるとともに、複数の演出用可動役物170を用いた様々な演出を実現することが可能となる。
《12-8-6》変形例6:
上記実施形態及び上記各変形例において、可動役物を複数備える構成とし、複数の可動役物のそれぞれに対して戻り動作を実行させた場合に、動作終了条件が成立しているか否かを判定する構成としてもよい。この構成によれば、動作終了条件が成立していると判定したタイミングにおいては、少なくとも、当該動作終了条件が成立していると判定した一の可動役物は、駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置した状態となる。したがって、当該一の可動役物以外の他の可動役物がそれぞれの駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置していれば、当該一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の動作の終了後に、複数の可動役物のそれぞれが駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
具体的には、例えば、上記実施形態及び上記各変形例において、演出用可動役物170を複数備える構成とし、複数の演出用可動役物170のそれぞれに対して上昇動作を実行させた場合に、上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定する構成としてもよい。この構成によれば、上下移動動作終了条件が成立していると判定したタイミングにおいては、少なくとも、当該上下移動動作終了条件が成立していると判定した一の演出用可動役物170は、駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)またはその近傍に位置した状態となる。したがって、当該一の演出用可動役物170以外の他の演出用可動役物170がそれぞれの駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)またはその近傍に位置していれば、当該一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の上下移動動作の終了後に、複数の演出用可動役物170のそれぞれが駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)またはその近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
《12-8-7》変形例7:
上記実施形態及び上記各変形例において、可動役物を複数備える構成とし、複数の可動役物のそれぞれに対して駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合には、動作終了条件が成立しているか否かを判定しない構成としてもよい。この構成によれば、複数の可動役物のそれぞれが駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を、一連の動作の動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。以下、具体的に説明する。
仮に、複数の可動役物のそれぞれに対して駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合に動作終了条件が成立しているか否かを判定する構成を採用し、複数の可動役物のそれぞれが駆動時最大変位位置側に駆動している状態で動作終了条件が成立したと判定したとしても、当該動作終了条件が成立したと判定した一の可動役物が駆動時最大変位位置側に位置している状態では、当該一の可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を実行することができないので、当該次の制御の開始を当該一の可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に戻るまで待つことになる。したがって、複数の可動役物のそれぞれに対して駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合に動作終了条件が成立ているか否かを判定した利点がないにもかかわらず、制御が複雑になり、遊技機の処理負荷が増大することになる。また、仮に、当該一の可動役物が駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を、当該一の可動役物が駆動時最大変位位置側に駆動している途中で当該駆動を停止させて実行した場合には、当該一の可動役物の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうおそれがある。
これに対して、本変形例によれば、複数の可動役物のそれぞれに対して駆動時最大変位位置側に駆動させる制御を実行した場合には、動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、複数の可動役物のそれぞれが駆動時最戻り位置または駆動時最戻り位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を、一連の動作の動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。さらに、本変形例によれば、動作終了条件が成立したと判定した一の可動役物の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうといった事態の発生を回避することができる。
具体的には、例えば、上記実施形態及び上記各変形例において、演出用可動役物170を複数備える構成とし、複数の演出用可動役物170のそれぞれに対して最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合には、上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定しない構成としてもよい。この構成によれば、複数の演出用可動役物170のそれぞれが駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)またはその近傍に位置することを前提とした次の制御を、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。以下、具体的に説明する。
仮に、複数の演出用可動役物170のそれぞれに対して最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合に上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定する構成を採用し、複数の演出用可動役物170のそれぞれが最下点位置側に駆動している状態で上下移動動作終了条件が成立したと判定したとしても、当該上下移動動作終了条件が成立したと判定した一の演出用可動役物170が最下点位置側に位置している状態では、当該一の演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)またはその近傍に位置することを前提とした次の制御を実行することができないので、当該次の制御の開始を当該一の演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)またはその近傍に戻るまで待つことになる。したがって、複数の演出用可動役物170のそれぞれに対して最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合に上下移動動作終了条件が成立ているか否かを判定した利点がないにもかかわらず、制御が複雑になり、遊技機の処理負荷が増大することになる。また、仮に、当該一の演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)またはその近傍に位置することを前提とした次の制御を、当該一の演出用可動役物170が最下点位置側に駆動している途中で当該駆動を停止させて実行した場合には、当該一の演出用可動役物170の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうおそれがある。
これに対して、本変形例によれば、複数の演出用可動役物170のそれぞれに対して最下点位置側に駆動させる制御を実行した場合には、上下移動動作終了条件が成立しているか否かを判定しないので、複数の演出用可動役物170のそれぞれが駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)またはその近傍に位置することを前提とした次の制御を、一連の上下移動動作の上下移動動作終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。さらに、本変形例によれば、上下移動動作終了条件が成立したと判定した一の演出用可動役物170の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうといった事態の発生を回避することができる。
《12-8-8》変形例8:
上記実施形態及び上記各変形例において、可動役物を複数備える構成とし、複数の可動役物のうちの一の可動役物が駆動時最大変位位置側に制御されている期間は、複数の可動役物のうちの他の可動役物が駆動時最戻り位置に位置するように制御する構成としてもよい。この構成によれば、複数の可動役物のうちの一の可動役物と他の可動役物のいずれもが駆動時最大変位位置側に制御されているといった状況が発生しない。したがって、一の可動役物が駆動時最大変位位置側から駆動時最戻り位置に戻った際に動作終了条件が成立したと判定した状況であるにもかかわらず、他の可動役物が駆動時最大変位位置側に制御されており、当該他の可動役物が駆動時最戻り位置に戻るまで一連の動作を終了させることができないといったことを回避することが可能となる。
具体的には、例えば、上記実施形態及び上記各変形例において、演出用可動役物170を複数備える構成とし、複数の演出用可動役物170のうちの一の演出用可動役物170が最下点位置側に制御されている期間は、複数の演出用可動役物170のうちの他の演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に位置するように制御する構成としてもよい。この構成によれば、複数の演出用可動役物170のうちの一の演出用可動役物170と他の演出用可動役物170のいずれもが最下点位置側に制御されているといった状況が発生しない。したがって、一の演出用可動役物170が最下点位置側から駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に戻った際に上下移動動作終了条件が成立したと判定した状況であるにもかかわらず、他の演出用可動役物170が最下点位置側に制御されており、当該他の演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に戻るまで一連の上下移動動作を終了させることができないといったことを回避することが可能となる。
《12-8-9》変形例9:
上記実施形態及び上記各変形例において、可動役物を複数備える構成とし、複数の可動役物のうちの一の可動役物が駆動時最大変位位置側から駆動時最戻り位置に戻った後、所定のインターバル期間の経過後に、複数の可動役物のうちの他の可動役物を駆動時最戻り位置から駆動時最大変位位置側に制御する構成としてもよい。この構成によれば、一の可動役物が駆動時最戻り位置に戻った後の所定のインターバル期間においては、複数の可動役物の全てが駆動時最戻り位置に位置することになる。この構成の効果について説明する。当該所定のインターバル期間において動作終了条件が成立したか否かを繰り返し判定する構成とすれば、当該所定のインターバル期間において動作終了条件が成立した場合には、複数の可動役物の全てが駆動時最戻り位置に位置しているため、いくつかの可動役物が駆動時最戻り位置以外の位置から駆動時最戻り位置に戻るまでのタイムラグを生じさせることなく、一連の動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、複数の可動役物の全てが駆動時最戻り位置に位置していることを前提とした次の制御を即座に実行することが可能となる。すなわち、本変形例によれば、一連の動作を実行している期間の中に、タイムラグを生じさせることなく当該一連の動作を終了させることのできる期間を含めることが可能となる。
具体的には、例えば、上記実施形態及び上記各変形例において、演出用可動役物170を複数備える構成とし、複数の演出用可動役物170のうちの一の演出用可動役物170が最下点位置側から駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に戻った後、所定のインターバル期間の経過後に、複数の演出用可動役物170のうちの他の演出用可動役物170を駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)から最下点位置側に制御する構成としてもよい。この構成によれば、一の演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に戻った後の所定のインターバル期間においては、複数の演出用可動役物170の全てが駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に位置することになる。この構成の効果について説明する。当該所定のインターバル期間において上下移動動作終了条件が成立したか否かを繰り返し判定する構成とすれば、当該所定のインターバル期間において上下移動動作終了条件が成立した場合には、複数の演出用可動役物170の全てが駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に位置しているため、いくつかの演出用可動役物170が駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)以外の位置から駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に戻るまでのタイムラグを生じさせることなく、一連の上下移動動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、複数の演出用可動役物170の全てが駆動時最戻り位置でもある原点位置(またはW位置)に位置していることを前提とした次の制御を即座に実行することが可能となる。すなわち、本変形例によれば、一連の上下移動動作を実行している期間の中に、タイムラグを生じさせることなく当該一連の上下移動動作を終了させることのできる期間を含めることが可能となる。
《12-8-10》変形例10:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《12-8-11》変形例11:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《12-9》他の構成への適用:
上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると特別電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態及び上記各変形例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《12-10》上記実施形態及び上記各変形例等から抽出される発明群について:
以下、上述した実施形態及び各変形例から抽出される発明群の特徴(特徴群)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態又は上記各変形例において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴dA群>
特徴dA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態及びその変形例から抽出される。
[特徴dA1]
遊技領域(遊技領域PA)に設けられた入球手段(入球部/第1特図始動口33、第2特図始動口34)と、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に当否抽選(内部抽選/第1特図抽選、第2特図抽選)を行なう当否抽選手段(抽選処理/特図抽選を実行する処理)と、
前記当否抽選手段の前記当否抽選の抽選結果に応じて表示手段(表示部/図柄表示装置41)で実行する一の特定演出(所定演出/特図変動演出を構成する表示演出)を複数の演出表示態様の中から決定して実行する表示制御手段(表示制御処理/表示演出パターンを決定して実行する処理)と、
前記遊技領域に設けられ、前記表示手段における前記特定演出の表示中に動作する可動手段(可動役物/演出用可動役物170)の一の動作態様(動作パターン/役物動作パターン)を複数の中から決定して実行する可動制御手段(可動制御処理/役物動作パターンを決定して実行する処理)と、
を備える遊技機であって、
前記可動制御手段は、所定の作動条件(所定の開始条件/役物連動バトル演出の開始条件)の成立に基づいて、前記複数の中から決定された一の前記動作態様(動作パターン/役物動作パターン)に対応して設定された特定情報(設定情報/駆動シナリオ93c1)に基づいて前記可動手段に一連の特定動作(一連の動作/一連の上下移動動作)を行なわせるものであり、
前記可動手段は、前記一連の特定動作において初期位置(非駆動時初期位置/原点位置)側である第1位置(駆動時最戻り位置/原点位置(実施形態)、W位置(変形例))と、最も駆動された位置である第2位置(駆動時最大変位位置/最下点位置)との間で駆動制御され、
前記一連の特定動作は、前記可動手段を前記第1位置または前記第1位置の近傍に位置させる所定動作(戻り動作/上昇動作)を複数回実行するように構成され、
前記可動制御手段は、
前記所定動作を実行した場合に、当該一連の特定動作の終了条件(動作終了条件/上下移動動作終了条件)が成立しているか否かを判定する判定手段(判定処理/上下移動動作終了条件を判定する処理)と、
前記判定手段に基づいて前記終了条件が成立していると判定された場合に、前記第1位置または前記第1位置の近傍に位置する前記可動手段を停止させて前記一連の特定動作を終了する終了手段(終了処理/上下移動動作を終了する処理)と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技領域に設けられた入球手段に遊技球が入球した場合に当否抽選を実行し、当否抽選の抽選結果に応じて表示手段で実行する一の特定演出を複数の演出表示態様の中から決定して実行可能であり、遊技領域に設けられ、表示手段における特定演出の表示中に動作する可動手段の一の動作態様を複数の中から決定して実行可能である。
そして、本特徴によれば、所定の作動条件の成立に基づいて、複数の中から決定された一の動作態様に対応して設定された特定情報に基づいて可動手段に一連の特定動作を行なわせる。したがって、本特徴によれば、一連の特定動作が規定された特定情報を、一度、所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納すれば、当該一連の特定動作が実行されるので、可動手段に一の単一動作を実行させる毎に当該一の単一動作に対応した動作情報を所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納するといった膨大な数の処理を省略することができるので、遊技機の処理負荷を低減することができる。
さらに、本特徴によれば、可動手段は、一連の特定動作において初期位置側である第1位置と、最も駆動された位置である第2位置との間で駆動制御され、一連の特定動作は、可動手段を第1位置または第1位置の近傍に位置させる所定動作を複数回実行するように構成されており、所定動作を実行した場合に、一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定し、終了条件が成立していると判定された場合に、第1位置または第1位置の近傍に位置する可動手段を停止させて一連の特定動作を終了する。したがって、本特徴によれば、当該一連の特定動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置した状態で当該一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の特定動作の終了後に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
ここで、仮に、本特徴とは異なり、一連の特定動作の終了条件の成立を任意のタイミングで判定し、終了条件が成立したと判定された任意のタイミングで一連の特定動作を強制的に終了させる構成を採用した場合には、可動手段が第1位置と第2位置との間で毎回異なる位置で停止することになる。この結果、例えば、一連の特定動作の終了後に次の制御を開始する場合に、当該次の制御の開始のタイミングにおける可動手段の位置が毎回異なることになる。したがって、一連の特定動作の終了後に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
これに対して、本特徴によれば、上述したように、所定動作を実行した場合に、一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定し、終了条件が成立していると判定された場合に、第1位置または第1位置の近傍に位置する可動手段を停止させて一連の特定動作を終了する。この結果、一連の特定動作の終了時には、可動手段は第1位置または第1位置の近傍に位置することになる。したがって、一連の特定動作の終了後に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
このように、本特徴によれば、遊技機の処理負荷を低減しつつ、一連の特定動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動手段を第1位置または第1位置の近傍に位置させた状態で当該一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の特定動作の終了後に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
[特徴dA2]
特徴dA1に記載の遊技機であって、
前記一連の特定動作を実行する期間として、第1の期間(短動作期間/演出操作ボタン24が押下された場合の実行期間)と、前記第1の期間よりも長い第2の期間(長動作期間/演出操作ボタン24が押下されなかった場合の実行期間)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、一連の特定動作を実行する期間として、第1の期間と、第1の期間よりも長い第2の期間と、を備える。すなわち、一連の特定動作が第1の期間の長さで終了する場合と、第2の期間の長さで終了する場合とがあり、換言すれば、本特徴によれば、一連の特定動作を終了させるタイミングが複数存在するので、一連の特定動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成と比較して、上記特徴dA1の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の特定動作を終了させるタイミングが複数存在しない構成を採用した場合、例えば、一連の特定動作を終了させるタイミングが当該一連の特定動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の特定動作の実行中に終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の特定動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に可動手段が所定の位置に存在しているように一連の特定動作を規定する特定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の特定動作の終了時における可動手段の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本特徴によれば、一連の特定動作を終了させるタイミングが複数存在する、すなわち、当該タイミングが不定であるので、上述したように、一連の特定動作の開始から所定期間の経過時に可動手段が所定の位置に存在しているように一連の特定動作を規定する特定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の特定動作を終了させるタイミングが不定であるので、一連の特定動作の終了時における可動手段の位置が不定となってしまい、当該一連の特定動作の終了後に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、上記特徴dA1に従属する本特徴によれば、可動手段を第1位置または第1位置の近傍に位置させる所定動作を実行した場合に、一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定し、終了条件が成立していると判定された場合に、第1位置または第1位置の近傍に位置する可動手段を停止させて一連の特定動作を終了する。したがって、本特徴によれば、一連の特定動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動手段を第1位置または第1位置の近傍に位置させた状態で当該一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の特定動作の終了後に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
[特徴dA3]
特徴dA1または特徴dA2に記載の遊技機であって、
前記可動手段が前記第2位置側に制御されている期間として、第1の制御期間(短制御期間/初期位置とA位置との間を往復する期間)と、前記第1の制御期間よりも長い第2の制御期間(長制御期間/初期位置とB位置との間を往復する期間)と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、可動手段が第2位置側に制御されている期間として、第1の制御期間と、第1の制御期間よりも長い第2の制御期間と、を備えるので、可動手段が第1位置に戻るまでに第1の制御期間を要する場合と、第1の制御期間よりも長い第2の制御期間を要する場合とがある。本特徴によれば、可動手段が第2位置側に制御されている期間として、第1の制御期間よりも長い第2の制御期間を要した場合であっても、その後に必ず当該一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定するので、終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることが可能となる。
[特徴dA4]
特徴dA1から特徴dA3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記一連の特定動作を終了した後に実行される制御として、第1の制御(第1制御/演出用可動役物170に一連の落下・拡大・回転・縮小・上昇動作を実行させる制御)と、前記第1の制御とは異なる第2の制御(第2制御/演出用可動役物170に待機動作を実行させる制御)と、を実行可能であり、前記一連の特定動作を終了した後に実行される制御が前記第1の制御と前記第2の制御とのいずれの場合であっても、前記可動手段を前記第1位置または前記第1位置の近傍に位置させた状態で実行される
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、一連の特定動作を終了した後に実行される制御として、第1の制御と、第1の制御とは異なる第2の制御と、を実行可能であり、一連の特定動作を終了した後に実行される制御が第1の制御と第2の制御とのいずれの場合であっても、可動手段を第1位置または第1位置の近傍に位置させた状態で実行される。そして、上記特徴dA1に従属する本特徴では、可動手段は、終了条件が成立したことによって一連の特定動作を終了した場合には、当該一連の特定動作を終了した時点において、第1位置または第1位置の近傍に位置している。したがって、一連の特定動作を終了した後に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置しておらずに第1の制御または第2の制御といった次の制御を実行することができないといった不具合の発生を回避することが可能となる。
[特徴dA5]
特徴dA1から特徴dA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記一連の特定動作の前記終了条件の成立タイミングは、遊技者の所定の遊技操作(遊技用操作/演出操作ボタン24の押下操作)に基づいて変化し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、一連の特定動作の終了条件の成立タイミングは、遊技者の所定の遊技操作に基づいて変化し得るので、一連の特定動作の終了条件の成立タイミングが変化しない構成と比較して、上記特徴dA1の効果をより一層発揮させることができる。以下、具体的に説明する。
ここで、仮に、一連の特定動作の終了条件の成立タイミングが変化しない構成を採用した場合、例えば、一連の特定動作を終了させるタイミングが当該一連の特定動作の開始から所定期間の経過時に固定されている場合には、一連の特定動作の実行中に終了条件が成立しているか否かを頻繁に判定する必要はなく、当該所定期間の経過時に一連の特定動作を終了させればよい。さらに、当該所定期間の経過時に可動手段が所定の位置に存在しているように一連の特定動作を規定する特定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておけば、一連の特定動作の終了時における可動手段の位置が不定となってしまうといったこともない。
しかしながら、本特徴によれば、一連の特定動作の終了条件の成立タイミングが遊技者の所定の遊技操作に基づいて変化し得るので、上述したように、一連の特定動作の開始から所定期間の経過時に可動手段が所定の位置に存在しているように一連の特定動作を規定する特定情報の内容をあらかじめ調整して設定しておくといった対策をしても有効ではなく、さらに、一連の特定動作の終了条件の成立タイミングが遊技者の所定の遊技操作に基づいて変化し得るので、一連の特定動作の終了時における可動手段の位置が不定となってしまい、当該一連の特定動作の終了後に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することができないといった課題が生じ得る。
そこで、上記特徴dA1に従属する本特徴によれば、可動手段を第1位置または第1位置の近傍に位置させる所定動作を実行した場合に、一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定し、終了条件が成立していると判定された場合に、第1位置または第1位置の近傍に位置する可動手段を停止させて一連の特定動作を終了する。したがって、本特徴によれば、一連の特定動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、可動手段を第1位置または第1位置の近傍に位置させた状態で当該一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の特定動作の終了後に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
[特徴dA6]
特徴dA1から特徴dA5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記一連の特定動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、前記可動手段とは異なる制御対象(表示部/図柄表示装置41)が含まれる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、一連の特定動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、可動手段とは異なる制御対象が含まれるので、一連の特定動作を終了した後に可動手段に対して実行される制御と、当該異なる制御対象によって実行される制御とのタイムラグを低減することが可能となる。
[特徴dA7]
特徴dA1から特徴dA6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記可動制御手段は、前記可動手段を前記第2位置側に駆動させる制御を実行した場合には、前記終了条件が成立しているか否かを判定しない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、可動制御手段は、可動手段を第2位置側に駆動させる制御を実行した場合には、一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定しないので、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を、一連の特定動作の終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。以下、具体的に説明する。
仮に、可動手段を第2位置側に駆動させる制御を実行した場合に一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定する構成を採用し、可動手段が第2位置側に駆動している状態で終了条件が成立したと判定したとしても、可動手段が第2位置側に位置している状態では、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を実行することができないので、当該次の制御の開始を可動手段が第1位置または第1位置の近傍に戻るまで待つことになる。したがって、可動手段を第2位置側に駆動させる制御を実行した場合に終了条件が成立ているか否かを判定した利点がないにもかかわらず、制御が複雑になり、遊技機の処理負荷が増大することになる。また、仮に、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を、可動手段が第2位置側に駆動している途中で当該駆動を停止させて実行した場合には、可動手段の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうおそれがある。
これに対して、本特徴によれば、可動制御手段は、可動手段を第2位置側に駆動させる制御を実行した場合には、一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定しないので、可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を、一連の特定動作の終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。さらに、本特徴によれば、可動手段の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうといった事態の発生を回避することができる。
[特徴dA8]
特徴dA1から特徴dA7のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記一連の特定動作において前記可動手段を前記初期位置側に戻した位置は、前記初期位置と同じ位置である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、一連の特定動作において可動手段を初期位置側に戻した位置は、初期位置と同じ位置であるので、可動手段は、一連の特定動作において、初期位置側に戻る場合には、初期位置に戻ることになる。そして、一連の特定動作において可動手段が初期位置に戻る毎に、当該一連の特定動作の終了条件が成立しているか否かを判定し、終了条件が成立していると判定された場合に、初期位置に位置する可動手段を停止させて一連の特定動作を終了する。したがって、本特徴によれば、一連の特定動作の終了後に実行する次の制御の内容を、可動手段が初期位置に位置することを前提とした内容に統一することが可能となる。この結果、当該次の制御の内容として、可動手段が初期位置以外に位置することを前提とした制御を用意する必要がなくなるので、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴dA9]
特徴dA1から特徴dA8のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の作動条件の成立後、前記一連の特定動作の開始前に、前記可動手段が前記初期位置から駆動されない非駆動期間(開始前非駆動期間)が存在する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の作動条件の成立後、一連の特定動作の開始前に、可動手段が初期位置から駆動されない非駆動期間が存在する。この構成の効果について説明する。
ここで、仮に、本特徴とは異なり、一連の特定動作の開始前に可動手段が初期位置から駆動されない非駆動期間が存在しない構成を採用した場合について説明する。一般に、ボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタンを押下する遊技者が一定数存在する。このような遊技者が、ボタン受付有効期間が開始された直後、すなわち、一連の特定動作が開始された直後に演出操作ボタンを押下し、終了条件を成立させた場合には、既に可動手段が駆動を開始した直後であるため、可動手段が再び第1位置に戻るまでに時間を要することになってしまい、次の制御を開始するまでのタイムラグが大きくなってしまう。このため、ボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタンを押下する遊技者は、演出操作ボタンを押下する爽快感を感じることができなくなってしまうといった課題が生じ得る。
そこで、本特徴のように、一連の特定動作の開始前に、可動手段が初期位置から駆動されない非駆動期間が存在する構成とするとともに、当該非駆動期間の開始時からボタン受付有効期間を開始する構成とすることにより、ボタン受付有効期間が開始された直後に遊技者が演出操作ボタンを押下した場合に、可動手段が駆動して初期位置から移動する前に、可動手段が初期位置に位置していることを前提とした次の制御を速やかに実行することが可能となる。したがって、本特徴によれば、遊技者がボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタンを押下した場合に、次の制御を開始するまでのタイムラグが大きくなってしまうことを回避することができるので、ボタン受付有効期間が開始された直後に演出操作ボタンを押下する遊技者に対して、演出操作ボタンを押下する爽快感を提供することが可能となる。
[特徴dA10]
特徴dA1から特徴dA9のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記一連の特定動作には、前記可動手段が前記第1位置で待機する待機期間(動作待機期間)が含まれる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、一連の特定動作には、可動手段が第1位置で待機する待機期間が含まれる。この構成の効果について説明する。一連の特定動作に可動手段が第1位置で待機する待機期間が含まれる構成とし、当該待機期間において終了条件が成立したか否かを繰り返し判定する構成とすれば、当該待機期間において終了条件が成立した場合には、可動手段が第1位置以外の位置から第1位置に戻るまでのタイムラグを生じさせることなく、一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、可動手段が第1位置に位置していることを前提とした次の制御を即座に実行することが可能となる。すなわち、本特徴によれば、一連の特定動作を実行している期間の中に、タイムラグを生じさせることなく当該一連の特定動作を終了させることのできる期間を含めることが可能となる。
[特徴dA11]
特徴dA1から特徴dA10のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記可動手段は、遊技球に接し得る位置に配置されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、可動手段は、遊技球に接し得る位置に配置されているので、可動手段は、遊技球の挙動に変化を与え得ることになる。そして、上記特徴dA1に従属する本特徴では、終了条件が成立した場合には、一連の特定動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の特定動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、終了条件を成立させてから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、遊技者は、終了条件を成立させて可動手段の次の制御を開始させるタイミングを、遊技領域を流通する遊技球の位置や速度に応じて決定し、遊技者が意図した挙動の変化を遊技球に与えることが可能となる。このように、本特徴によれば、終了条件を成立させるタイミングを図り、可動手段の動作によって遊技球の挙動に変化を与えるといった、斬新な遊技を実現することが可能となる。
[特徴dA12]
特徴dA1から特徴dA11のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記可動手段は、透明または半透明の部材を含んで構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、可動手段は、透明または半透明の部材を含んで構成されているので、遊技者は、可動手段の裏側に位置する表示手段に表示される画像を可動手段を通して視認することが可能となる。この効果の詳細について説明する。表示手段は、終了条件が成立したことに対応する画像を、終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上記特徴dA1に従属する本特徴によれば、終了条件が成立した場合には、可動手段の一連の特定動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の特定動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本特徴によれば、表示手段に表示される画像と可動手段の動作とのタイムラグを短くすることによって、可動手段の動作と連携した画像であって、当該可動手段を通して遊技者に視認させる画像を表示手段に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
[特徴dA13]
特徴dA1から特徴dA12のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記一連の特定動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、画像を表示可能な前記表示手段(表示部/図柄表示装置41)が含まれる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、一連の特定動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、画像を表示可能な表示手段が含まれる。この構成の効果について説明する。表示手段は、終了条件が成立したことに対応する画像を、終了条件の成立に基づいて遅滞なく表示することができる。そして、上記特徴dA1に従属する本特徴によれば、終了条件が成立した場合には、可動手段の一連の特定動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の特定動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本特徴によれば、表示手段に表示される画像と可動手段の動作とのタイムラグを短くすることができるので、可動手段の動作と連携した画像を表示手段に表示させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
[特徴dA14]
特徴dA1から特徴dA13のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記一連の特定動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、音を出力可能な音出力手段(音声出力部/スピーカー46)が含まれる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、一連の特定動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、音を出力可能な音出力手段が含まれる。この構成の効果について説明する。音出力手段は、終了条件が成立したことに対応する音を、終了条件の成立に基づいて遅滞なく出力することができる。そして、上記特徴dA1に従属する本特徴によれば、終了条件が成立した場合には、可動手段の一連の特定動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の特定動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本特徴によれば、音出力手段によって出力される音と可動手段の動作とのタイムラグを短くすることができるので、可動手段の動作と連携した音を音出力手段に出力させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
[特徴dA15]
特徴dA1から特徴dA14のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記一連の特定動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、発光可能な発光手段(発光部/各種ランプ47)が含まれる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、一連の特定動作を終了した後に実行される制御の制御対象には、発光可能な発光手段が含まれる。この構成の効果について説明する。発光手段は、終了条件の成立に基づいて遅滞なく、終了条件が成立したことに対応する発光パターンで発光することができる。そして、上記特徴dA1に従属する本特徴によれば、終了条件が成立した場合には、可動手段の一連の特定動作に含まれる全ての動作が完了するのを待つことなく、一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、一連の特定動作を終了した後に、次の制御を速やかに実行させることができるので、終了条件が成立してから次の制御を開始するまでのタイムラグを短くすることができる。したがって、本特徴によれば、発光手段による発光と可動手段の動作とのタイムラグを短くすることができるので、可動手段の動作と連携した発光パターンで発光手段に発光させるといった効果的な演出を実現することが可能となる。
[特徴dA16]
特徴dA1から特徴dA15のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記可動手段を複数備え、
前記可動制御手段は、前記設定された一の前記特定情報(設定情報/駆動シナリオ93c1)に基づいて前記複数の可動手段に前記一連の特定動作(一連の動作/一連の上下移動動作)を行なわせるものである
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、可動手段を複数備え、可動制御手段は、設定された一の特定情報に基づいて複数の可動手段に一連の特定動作を行なわせるものである。したがって、一連の特定動作が規定された特定情報を、一度、所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納すれば、複数の可動手段に当該一連の特定動作を実行させることができるので、複数の可動手段のそれぞれに一の単一動作を実行させる毎に当該一の単一動作に対応した動作情報を所定の記憶部から読み出して実行用の領域に格納するといった膨大な数の処理を省略することができる。この結果、本特徴によれば、遊技機の処理負荷を低減することができるとともに、複数の可動手段を用いた様々な演出を実現することが可能となる。
[特徴dA17]
特徴dA1から特徴dA16のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記可動手段を複数備え、
前記可動制御手段は、
前記複数の可動手段のそれぞれに対して前記所定動作を実行させた場合に、前記終了条件(動作終了条件/上下移動動作終了条件)が成立しているか否かを判定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、可動手段を複数備え、複数の可動手段のそれぞれに対して所定動作を実行させた場合に、終了条件が成立しているか否かを判定する手段を備える。したがって、本特徴によれば、終了条件が成立していると判定したタイミングにおいては、少なくとも、当該終了条件が成立していると判定した一の可動手段は、第1位置または第1位置の近傍に位置した状態となる。したがって、当該一の可動手段以外の他の可動手段がそれぞれの第1位置または第1位置の近傍に位置していれば、当該一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、当該一連の特定動作の終了後に、複数の可動手段のそれぞれが第1位置または第1位置の近傍に位置していることを前提とした次の制御を実行することが可能となる。
[特徴dA18]
特徴dA1から特徴dA17のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記可動手段を複数備え、
前記可動制御手段は、前記複数の可動手段のそれぞれに対して前記第2位置側に駆動させる制御を実行した場合には、前記終了条件が成立しているか否かを判定しない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、可動手段を複数備え、可動制御手段は、複数の可動手段のそれぞれに対して第2位置側に駆動させる制御を実行した場合には、終了条件が成立しているか否かを判定しないので、複数の可動手段のそれぞれが第1位置または第1位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を、一連の特定動作の終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。以下、具体的に説明する。
仮に、複数の可動手段のそれぞれに対して第2位置側に駆動させる制御を実行した場合に終了条件が成立しているか否かを判定する構成を採用し、複数の可動手段のそれぞれが第2位置側に駆動している状態で終了条件が成立したと判定したとしても、当該終了条件が成立したと判定した一の可動手段が第2位置側に位置している状態では、当該一の可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を実行することができないので、当該次の制御の開始を当該一の可動手段が第1位置または第1位置の近傍に戻るまで待つことになる。したがって、複数の可動手段のそれぞれに対して第2位置側に駆動させる制御を実行した場合に終了条件が成立ているか否かを判定した利点がないにもかかわらず、制御が複雑になり、遊技機の処理負荷が増大することになる。また、仮に、当該一の可動手段が第1位置または第1位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を、当該一の可動手段が第2位置側に駆動している途中で当該駆動を停止させて実行した場合には、当該一の可動手段の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうおそれがある。
これに対して、本特徴によれば、可動制御手段は、複数の可動手段のそれぞれに対して第2位置側に駆動させる制御を実行した場合には、終了条件が成立しているか否かを判定しないので、複数の可動手段のそれぞれが第1位置または第1位置の近傍に位置することを前提とした次の制御を、一連の特定動作の終了条件が成立した後に最速で実行可能になるという利点を維持しつつ、制御を簡易化して遊技機の処理負荷を低減することができる。さらに、本特徴によれば、終了条件が成立したと判定した一の可動手段の動作が不自然になり、遊技者に違和感や不快感を抱かせてしまうといった事態の発生を回避することができる。
[特徴dA19]
特徴dA1から特徴dA18のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記可動手段を複数備え、
前記可動制御手段は、前記複数の可動手段のうちの一の可動手段が前記第2位置側に制御されている期間は、前記複数の可動手段のうちの他の可動手段が前記第1位置に位置するように制御する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、可動手段を複数備え、可動制御手段は、複数の可動手段のうちの一の可動手段が第2位置側に制御されている期間は、複数の可動手段のうちの他の可動手段が第1位置に位置するように制御するので、複数の可動手段のうちの一の可動手段と他の可動手段のいずれもが第2位置側に制御されているといった状況が発生しない。したがって、一の可動手段が第2位置側から第1位置に戻った際に終了条件が成立したと判定した状況であるにもかかわらず、他の可動手段が第2位置側に制御されており、当該他の可動手段が第1位置に戻るまで一連の特定動作を終了させることができないといったことを回避することが可能となる。
[特徴dA20]
特徴dA1から特徴dA19のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記可動手段を複数備え、
前記可動制御手段は、前記複数の可動手段のうちの一の可動手段が前記第2位置側から前記第1位置に戻った後、所定期間(所定のインターバル期間)の経過後に、前記複数の可動手段のうちの他の可動手段を前記第1位置から前記第2位置側に制御する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、可動手段を複数備え、可動制御手段は、複数の可動手段のうちの一の可動手段が第2位置側から第1位置に戻った後、所定期間の経過後に、複数の可動手段のうちの他の可動手段を第1位置から第2位置側に制御するので、一の可動手段が第1位置に戻った後の所定期間においては、複数の可動手段の全てが第1位置に位置することになる。この構成の効果について説明する。当該所定期間において終了条件が成立したか否かを繰り返し判定する構成とすれば、当該所定期間において終了条件が成立した場合には、複数の可動手段の全てが第1位置に位置しているため、いくつかの可動手段が第1位置以外の位置から第1位置に戻るまでのタイムラグを生じさせることなく、一連の特定動作を最も早いタイミングで速やかに終了させることができるとともに、複数の可動手段の全てが第1位置に位置していることを前提とした次の制御を即座に実行することが可能となる。すなわち、本特徴によれば、一連の特定動作を実行している期間の中に、タイムラグを生じさせることなく当該一連の特定動作を終了させることのできる期間を含めることが可能となる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている(例えば、特開2011-172988号公報)。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、構造の簡略化、遊技の健全性の向上等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。