JP2023026948A

JP2023026948A - 車室変形量計測装置及び車室変形量計測方法

Info

Publication number: JP2023026948A
Application number: JP2021132411A
Authority: JP
Inventors: 博井川; Hiroshi Igawa
Original assignee: Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Current assignee: Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date: 2021-08-16
Filing date: 2021-08-16
Publication date: 2023-03-01
Also published as: US20230052054A1; DE102022208352A1; CN115704683A; US11840934B2; KR20230025760A

Abstract

【課題】蒸気タービンの車室の変形量を直接的に計測することができ、既存の蒸気タービンにも容易に適用できるようにする。
【解決手段】車室と、前記車室の外表面に固定されたナットと、前記ナットに一方側がねじ込まれて前記車室の外表面から前記車室の径方向外側に突出した複数のボルトと、前記複数のボルトで保持されて前記車室を覆う保温材とを備えた蒸気タービンの車室変形量計測装置であって、前記ボルトの他方側の端部に装着され、前記保温材よりも前記車室の径方向外側に露出したターゲットと、前記ターゲットに対して前記車室の径方向外側に対向して配置され、前記ターゲットとの距離を計測する距離計とを備えた車室変形量計測装置を提供する。
【選択図】図５

Description

本発明は、蒸気タービンの車室の径方向への変形量を計測する車室変形量計測装置及び車室変形量計測方法に関する。

蒸気タービンの車室とロータとの接触を避けるために、運転中の車室の変形を監視する必要がある。この種の技術として、車室を覆う保温材を保持するために車室の外表面に取り付けたボルトに温度計を通し、この温度計で計測した車室の外表面の温度から車室の変形を演算することが知られている（特許文献１）。

特開２０１３－１７４４５１号公報

しかし、温度から演算した車室の変形量には、条件によって実際値との誤差が生じる可能性がある。温度から変形量を演算する場合、車室の線膨張係数や形状等を考慮した複雑な解析を要し、演算負荷も大きい。また、特許文献１の車室変形量計測装置は、保温材を保持するボルトに温度計を通す特殊な構造であることから、既存の蒸気タービンへの適用には工数を要する。そのため、既存の蒸気タービンに不具合が発生した際に原因究明のために車室の変形を実測したい場合等における速やかな対応は難しい。

本発明の目的は、蒸気タービンの車室の変形量を直接的に計測することができ、既存の蒸気タービンにも容易に適用することができる車室変形量計測装置及び車室変形量計測方法を適用することにある。

上記目的を達成するために、本発明は、車室と、前記車室の外表面に固定されたナットと、前記ナットに一方側がねじ込まれて前記車室の外表面から前記車室の径方向外側に突出した複数のボルトと、前記複数のボルトで保持されて前記車室を覆う保温材とを備えた蒸気タービンの車室変形量計測装置であって、前記ボルトの他方側の端部に装着され、前記保温材よりも前記車室の径方向外側に露出したターゲットと、前記ターゲットに対して前記車室の径方向外側に対向して配置され、前記ターゲットとの距離を計測する距離計とを備えた車室変形量計測装置を提供する。

本発明によれば、蒸気タービンの車室の変形量を直接的に計測することができ、既存の蒸気タービンにも容易に適用することができる。

本発明の第１実施形態に係る車室変形量計測装置を適用する蒸気タービンの一例の外観の側面図図１の蒸気タービンを図１中の左側から見た図保温材の保持構造の説明図保温材の保持構造の説明図車室変形量計測装置の模式図本発明の第２実施形態に係る車室変形量計測装置を適用する蒸気タービンの一例の外観の側面図図６の蒸気タービンを図１中の左側から見た図本発明の第３実施形態に係る車室変形量計測装置を適用する蒸気タービンの一例の外観の側面図図８の蒸気タービンを図１中の左側から見た図

以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。

（第１実施形態）
－蒸気タービン－
図１は本発明の第１実施形態に係る車室変形量計測装置を適用する蒸気タービンの一例の外観の側面図、図２は図１の蒸気タービンを図１中の左側から見た図である。図１において、車室（ケーシング）１０１を覆う保温材（断熱材）１０５については断面で表してある。図２においては、保温材１０５を図示省略する代わりに、車室１０１の支持構造を図示してある。

図１及び図２に示したように、タービンロータ（不図示）を収容する蒸気タービンの車室１０１は、上半車室１０２と下半車室１０３の上下２つに分割されており、図２に示したように架台１０４を介して地表面Ｇに支持されている。図２では、下半車室１０３が地表面Ｇから掘り下げられたピットＰに一部収容された構成を図示している。この車室１０１は、外表面１０１ａが保温材１０５で覆われて運転時に保温されるようになっている。

図３及び図４は保温材１０５の保持構造の説明図である。図３に示すように、車室１０１の外表面１０１ａには、複数のナット１１が溶接により固定されている。ナット１１は、車室１０１の軸方向（Ｙ方向）及び周方向に所定間隔（例えば３００ｍｍピッチ）で配置されている。各ナット１１には、ボルト１２が装着されている。ボルト１２は、一方側の端部がナット１１にねじ込まれ、車室１０１の外表面１０１ａから車室１０１の径方向外側に突出し、他方側の端面を車室１０１の径方向外側に向けて立っている。ボルト１２は、車室１０１の外表面１０１ａの法線方向に延びる。なお、ボルト１２には、両切りボルトを用いることもできるが、本実施形態では頭部１２ａ（図５）をもつボルト（例えば六角ボルト）を用いてある。

保温材１０５は、所定の厚みを持って車室１０１の外表面１０１ａを覆っており、内周面は車室１０１の外表面１０１ａに密着している。保温材１０５には、生体溶解性繊維やセラミックファイバー等の保温性に優れた材質が用いられている。保温材１０５は、車室１０１の外表面１０１ａに多数突き立てられたボルト１２によって保持されている。前述したボルト１２は保温材１０５の層を貫通しており、他方側の端部が保温材１０５の外表面から突き出している。

なお、（図５）保温材１５の外表面はラス（金網）１０６（図５）で覆われており、このラス１０６によって外側から押さえられている。また、ラス１０６の外側は更にカバー１０７（図５）で覆われる。前述したボルト１２の他方側の端部は、ラス１０６やカバー１０７も貫通してカバー１０７の外表面に露出している。

－車室変形量計測装置－
図５は車室変形量計測装置の模式図である。同図に示した車室変形量計測装置１は、蒸気タービンの車室１０１の変形量を計測する装置であり、ターゲット（ターゲットプレート）２と、距離計３と、コンピュータ４とを備えている。

ターゲット２は、円板部２ａと、円板部２ａの中心に立てられたネジ部２ｂとで構成されている。円板部２ａの平滑な表面が、距離計３の計測対象と円形の板状の部材である。但し、円板部２ａは、円形以外の形状（例えば四角形状）の板材で代替することもできる。ネジ部２ｂは、円板部２ａの裏面、つまり距離計３で計測する表面と反対側の面の中心に、表面と直交する方向に突出している。ネジ部２ｂの呼び径は、ボルト１２の呼び径よりも小さい。

ターゲット２をボルト１２に装着する際には、ボルト１２の他方側の端部に中心線に沿ってネジ穴を加工し、ターゲット２のネジ部２ｂをボルト１２のネジ穴にねじ込む。これによりボルト１２の中心線に表面が直交する姿勢でターゲット２が装着される。ターゲット２の表面は、保温材１０５やカバー１０７よりも車室１０１の径方向外側に露出し、車室１０１の径方向外側を向く。ターゲット２の表面はボルト１２の他方側の端面よりも広く、車室１０１の変形時にターゲット２と距離計３の中心がずれても距離計３のレーザ光の光軸や超音波の指向軸がターゲット２の表面から外れ難い。

なお、本実施形態ではターゲット２をネジでボルト１２に固定する構成を採用したが、例えばマグネットや接着剤、溶接等の他の方法でボルト１２にターゲット２を取り付けても良い。

距離計３は、レーザ式又は超音波式の非接触型の距離計であり、ターゲット２の表面に対して車室１０１の径方向外側に対向して配置され、ターゲット２との距離を計測する。この距離計３はサポート５を介して車室１０１とは別に例えば地表面Ｇ又は架台１０４等の構造物に支持されている。本実施形態では、車室１０１の外周を囲うリング状のサポート５を例示したが（図２）、車室１０１とは別に所望の位置に距離計３を固定することができれば、サポート５の構成は適宜変更可能である。距離計３は、例えば車室１０１が常温に冷えた状態でレーザ光の光軸や超音波の指向軸がターゲット２の表面中央に直交するような姿勢でサポート５に固定される。

なお、本実施形態では非接触式の距離計３を採用した場合を説明したが、例えばダイヤルゲージ等の接触式の距離計を採用することもできる。

コンピュータ４は、距離計３と接続されており、距離計３の出力を基にターゲット２と距離計３との距離を演算する。コンピュータ４には、単にターゲット２と距離計３との距離を演算させることもできるし、演算した距離を基に車室１０１の変形量を計算させることもできる。

コンピュータ４にはユーザインターフェース６が接続され、例えばコンピュータ４の計算結果をユーザインターフェース６で確認することができる。コンピュータ４やユーザインターフェース６は、蒸気タービンの傍ら（例えば地表面Ｇ上）に設置することもできるが、例えば蒸気タービンの運転状態を管制する管制室に設置することができる。ユーザインターフェース６は、例えばコンピュータ４からのデータを出力するモニタやプリンタ等の出力装置の他、コンピュータ４にデータを入力するキーボードやマウス等の入力装置等を総称したものである。

例えば、コンピュータ４に距離計３の出力を入力することにより、ユーザインターフェース６を介して車室１０１の変形に関する警報を操作者に知らせることができる。例えば、コンピュータ４により、蒸気タービンの運転中に距離計３で計測される車室１０１の変形量を基に車室１０１とタービンロータとの隙間の大きさをリアルタイムに演算し、隙間の大きさが設定値を下回ったら警報を出力するといったことができる。

本実施形態において、ターゲット２を装着するボルト１２は、例えば上半車室１０２の上部に位置し他方側の先端面を上方に向けた（言い換えれば装着するターゲット２の表面が上を向く）１本のみである。より具体的には、タービン回転中心線を含む鉛直面に沿った（又はその鉛直面に最も接近した）ボルト１２のうち、車室１０１の上半側で高圧段（例えばタービンの第１－第２段落）に位置が対応するものから、ターゲット２を装着するボルトを好ましく選択できる。従って、本実施形態では、多数のボルト１２のうち他方側の端面を上方に向けた１本を対象として、ターゲット２と距離計３とが計１組のみ備わっている。

－車室変形量計測方法－
車室変形量測定装置１を用いて既存の蒸気タービンの車室１０１の変形量を計測する場合、まず、ボルト１２の他方側の端部に、保温材１０５やカバー１０７よりも車室１０１の径方向外側に露出するようにターゲット２を装着する。その後、又はこれと並行して、適宜サポート５を設置する。そして、ターゲット２に対して車室１０１の径方向外側に対向するように、サポート５に距離計３を設置し、距離計３をコンピュータ４に接続する。これらターゲット２や距離計３の設置作業は、蒸気タービンが常温程度に冷えた状態で行う。その間、保温材１０５やカバー１０７を取り外す必要はなく、保温材１０５やカバー１０７は車室１０１に取り付けたまま作業する。以上の準備が完了したら、蒸気タービンの運転を開始し、その間に距離計３から出力される距離計３とターゲット２との距離のデータを基に、車室１０１の径方向への変形量を計測する。

なお、計測後にターゲット２や距離計３を取り外し、計測時にターゲット２や距離計３をセットすることもできるが、セットしたターゲット２や距離計３を取り外す必要は必ずしもない。一旦セットしたターゲット２や距離計３は、その後の運転時の車室１０１の変形量の監視にそのまま利用することができる。

－効果－
車室１０１は、蒸気タービンの運転中に内部に流れる蒸気により熱膨張する。この熱膨張量は車室１０１に流入する蒸気量により増減する。例えば蒸気タービンの起動時には、下半車室１０３に対して上半車室１０２が高温になり、上下の温度差により車室１０１が上に凸形状に変形する。反対に、蒸気タービンの負荷急減の際には、下に凸形状に変形することが予想される。一般に蒸気タービンの車室は保温材で覆われていて外部から車室の変形を観察することができないことから、従来は車室の表面温度を計測して車室の変形量を推定演算する場合があった。この場合、種類の異なる物理量からの換算であるため、変形量の演算精度が条件によって低下する可能性があった。また、複雑な換算式を用いるため演算負荷が大きく、保温材で覆われた車室の表面温度を計測するための特殊構造を適用する必要もある。

それに対し、本実施形態では、保温材１０５を保持するボルト１２の端面にターゲット２を装着し、距離計３でターゲット２の距離を計測することにより、ターゲット２の変位量を計測することができる。ターゲット２はボルト１２を介して車室１０１の外表面１０１ａに固定され、ターゲット２の変位量は車室１０１の外表面１０１ａの変位量に相当することから、距離計３で車室１０１の外表面１０１ａの変形量を直接的に計測することができる。車室１０１は保温材１０５で覆われているため、外表面１０１ａにレーザ光等が当てられないが、保温材１０５を保持するボルト１２を利用してターゲット２を装着することで、車室１０１の外表面１０１ａの径方向への変位を直接的に計測できるようになる。複雑な演算を伴わないため演算負荷も抑制できる。

例えば、車室１０１の変形量を基にタービンロータと車室１０１との隙間が過度に狭まった状況がユーザインターフェース６を介して通知された場合、蒸気タービンの負荷条件の調整等、操作者は柔軟に対応することができる。また、外表面１０１ａの計測温度から車室１０１の変形量を演算する従来構成と併用した場合には、変形量の演算値を本実施形態による実測値と比較することで、演算アルゴリズムの妥当性の確認や調整にも役立つ。

また、ボルト１２の端面にターゲット２を装着し、これに対向する距離計３を設置する構成であるため、ターゲット２や距離計３の設置が容易であり、既存の蒸気タービンにも容易に適用することができる。ターゲット２や距離計３の後付けが容易であるため、例えば蒸気タービンに何らかの不具合が発生した際に速やかに運転中の車室１０１の変形をモニタしたい場合等にも対応できる。

更には、保温材１０５を保持するボルト１２は車室１０１の軸方向及び周方向に所定ピッチで多数存在しているため、ターゲット２と距離計３のセットを取り付けて変形量を計測する車室１０１の部位の選択の自由度も高い。本実施形態では、上半車室１０２の上部の１点のみで車室１０１の変形量を測定する構成を例に挙げて説明した。上半車室１０２と下半車室１０３はフランジ部で多数のボルトにより強固に固定されていて、上半車室１０２と下半車室１０３は一体的に変形する（例えば上に凸、下に凸）ため、計測箇所を適正に選択すれば車室１０１の変形量を計測することができる。

（第２実施形態）
図６は本発明の第２実施形態に係る車室変形量計測装置を適用する蒸気タービンの一例の外観の側面図、図７は図６の蒸気タービンを図１中の左側から見た図である。図６及び図７は第１実施形態の図１及び図２に対応している。図６及び図７において第１実施形態と同一の又は対応する要素には既出図面と同符号を付して説明を省略する。図６及び図７においては、距離計３の表示によりターゲット２及び距離計３のセットの配置を表しており、ターゲット２の図示は省略されている。

本実施形態が第１実施形態と相違する点は、複数のボルト１２のうち他方側（ナット１１と反対側）の端面を上方に向けた１本と他方側の端面を下方に向けたもう１本とを対象として、ターゲット２と距離計３とが各１組ずつ計２組備わっている点である。

本実施形態において、ターゲット２を装着する２本のボルト１２のうち、１本目は、第１実施形態でターゲット２を装着したボルト１２と同じ要領で車室１０１の上半側から選択できる。２本目には、車室１０１を挟んで１本目のボルト１２と対向するボルト１２を車室１０１の下半側から選択することができる。例えば下半車室１０３の下部に位置し他方側の先端面を下方に向けた（言い換えれば装着するターゲット２の表面が下を向く）１本を２本目のボルト１２に選択することができる。より具体的には、タービン回転中心線を含む鉛直面に沿った（又はその鉛直面に最も接近した）ボルト１２のうち、車室１０１の下半側で高圧段（例えばタービンの第１－第２段落）に位置が対応するものから、２本目のボルトを好ましく選択できる。従って、本実施形態では、多数のボルト１２のうち２本を対象として、ターゲット２と距離計３とが計２組だけ備わっている。２つのターゲット２の設置位置を車室１０１の軸方向に離しても良いが、このように軸方向位置が接近している場合にはリング状の１つのサポート５を兼用することができる。

２つの距離計３は同一の又は異なるコンピュータ４に接続されており、各距離計３により各距離計３と対応するターゲット２との距離が計測される。距離計３の出力を基にどのような処理を実行するかは適宜変更可能である。例えば一方の距離計３の出力に基づく車室１０１とタービンロータの隙間と、もう一方の距離計３の出力に基づく車室１０１とタービンロータの隙間との最小値が、設定値を下回ったら警報を出力するといった処理を実行することができる。

車室変形量計測装置や車室変形量計測方法のその他の点は、第１実施形態と同様であり、第１実施形態と同様に上半側で車室１０１の変形を計測することができるので、第１実施形態と同様の効果が得られる。加えて、下半車室１０３のボルト１２にターゲット２を装着して変位量を計測しても、車室１０１の変形量を計測することができる。上半車室１０２及び下半車室１０３の双方において車室１０１の変形量を計測することで、第１実施形態に比べ、車室１０１の変形量の計測精度、或いは変形の検知感度を向上させることができる。

（第３実施形態）
図８は本発明の第３実施形態に係る車室変形量計測装置を適用する蒸気タービンの一例の外観の側面図、図９は図８の蒸気タービンを図１中の左側から見た図である。図８及び図９は第１実施形態の図１及び図２に対応している。図８及び図９において第１実施形態と同一の又は対応する要素には既出図面と同符号を付して説明を省略する。図６及び図７と同様、図８及び図９においては、距離計３の表示によりターゲット２及び距離計３のセットの配置を表しており、ターゲット２の図示は省略されている。

本実施形態が第１実施形態と相違する点は、上半車室１０２及び下半車室１０３のそれぞれで、複数のボルト１２のうち車室１０１の軸方向及び周方向の複数本についてターゲット２と距離計３とを各１組ずつ備えている点である。車室１０１の変形としては、図８において上に凸か下に凸に変形することが典型的に想定されるため、図８及び図９では、軸方向から見て車室１０１の上端部付近及び下端部付近にターゲット２と距離計３のセットを複数配置した構成を例示している。但し、このような構成に限定されず、例えば図９においてターゲット２と距離計３のセットを車室１０１の全周に亘って周方向に一定間隔で設置する構成とすることもできる。車室１０１の軸方向の配置についても、所定間隔でより広範囲にターゲット２と距離計３のセットを設置する構成とすることもできる。

各距離計３は同一の又は異なるコンピュータ４に接続されており、各距離計３により各距離計３と対応するターゲット２との距離が計測される。例えばいずれかの距離計３の出力に基づく車室１０１とタービンロータの隙間が設定値を下回ったら警報を出力するといった処理を実行することができる。

車室変形量計測装置や車室変形量計測方法のその他の点は、第１実施形態と同様であり、第１実施形態と同様の効果が得られる。また、多点で車室１０１の変形量を計測することで、第１実施形態や第２実施形態に比べ、車室１０１の変形量の計測精度、或いは変形の検知感度を向上させることができる。加えて、多点で車室１０１の外表面１０１ａの変位量を計測することで、変形前後の車室１０１の形状のより詳細な解析に利用することもできる。

１…車室変形量計測装置、２…ターゲット、３…距離計、１１…ナット、１２…ボルト、１０１…車室、１０５…保温材

Claims

車室と、
前記車室の外表面に固定されたナットと、
前記ナットに一方側がねじ込まれて前記車室の外表面から前記車室の径方向外側に突出した複数のボルトと、
前記複数のボルトで保持されて前記車室を覆う保温材と
を備えた蒸気タービンの車室変形量計測装置であって、
前記ボルトの他方側の端部に装着され、前記保温材よりも前記車室の径方向外側に露出したターゲットと、
前記ターゲットに対して前記車室の径方向外側に対向して配置され、前記ターゲットとの距離を計測する距離計と
を備えた車室変形量計測装置。
請求項１の車室変形量計測装置において、前記複数のボルトのうち他方側の端面を上方に向けた１本を対象として、前記ターゲットと前記距離計とが計１組備わっている車室変形量計測装置。
請求項１の車室変形量計測装置において、前記複数のボルトのうち他方側の端面を上方に向けた１本と他方側の端面を下方に向けたもう１本とを対象として、前記ターゲットと前記距離計とが各１組ずつ計２組備わっている車室変形量計測装置。
請求項１の車室変形量計測装置において、前記車室の上半側及び下半側のそれぞれで、前記複数のボルトのうち前記車室の軸方向及び周方向の複数本について前記ターゲットと前記距離計とを各１組ずつ備えている車室変形量計測装置。
車室と、
前記車室の外表面に固定されたナットと、
前記ナットに一方側がねじ込まれて前記車室の外表面から前記車室の径方向外側に突出した複数のボルトと、
前記複数のボルトで保持されて前記車室を覆う保温材と
を備えた蒸気タービンの車室変形量計測方法であって、
前記ボルトの他方側の端部に、前記保温材よりも前記車室の径方向外側に露出するようにターゲットを装着し、
前記ターゲットに対して前記車室の径方向外側に対向して距離計を設置し、
前記距離計とターゲットとの距離を計測する
車室変形量計測方法。