JP2023008378A - 監護サービスシステム - Google Patents

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Keiji Masuda
伸治郎 原
Shinjiro Hara
高之 加藤
Takayuki Kato
厳 増岡
Gen Masuoka
亙丈 河田
Nobutake Kawada
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Abstract

【課題】プライバシーに対する安全性の高いシステムを提供する。【解決手段】監護サービスシステム100は、管理サーバ110を有しており、監護対象者の声紋情報を記憶装置122内のデータベースに登録している。監護サービスシステム100は、サポータ端末170からアップロードされた徘徊者の音声情報を取得すると、検索処理部116で声紋マッチング検索を行い、データベースに登録された声紋情報と一致する監護対象者を抽出する。監護サービスシステム100は、監護対象者が抽出されたことをサービス利用者のユーザ端末150に通知する。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば徘徊リスク等がある対象者の見守りや監護に適した監護サービスシステムに関する。
従来、認知症による徘徊者の発見を容易にするため、GPS機能を有する携帯端末を認知症患者に所持させておき、端末が発する位置情報を受信して徘徊者の現在位置を特定する技術(例えば、特許文献1参照。)がある。これに対し、本人がGPS端末を身に付けずに放置してしまうことへの懸念から、徘徊者本人の身体から生体情報を読みとることで、発見先で徘徊者の身元確認を行うシステムの先行技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。このシステムは、徘徊リスクがある登録者に予め指静脈情報を登録させておき、実際に徘徊者が出先で保護されたときに、オペレータが指静脈情報を認証装置で読みとった上で、システムによる生体認証を行って保護した徘徊者の身元確認を行うものである。
先に挙げた技術(特許文献1)は、GPSが有効に機能している場合には徘徊者発見の確実性が高いが、本人がGPS端末を外してしまうと、途端に本人の位置情報として機能しなくなる点で不確実性がある。この点、後に挙げたシステム(特許文献2)は、本人の身体から直に認証用の情報を読みとるため、情報の紛失という問題はないと考えられる。
特開2001-338373号公報 特開2016-42282号公報
しかしながら、先行技術のシステムは、指静脈情報といった個人の身体的な特徴をデータ化して登録させるため、運用に際して利用者個人のプライバシーに深く立ち入ることを前提としている。また、徘徊者が保護された先でも身体から指静脈情報を採取しなければならず、個人のプライバシーに何度も触れなければならないし、その徘徊者がシステムの登録者(利用者)でなかった場合は、無関係な個人のプラバシー情報まで取り込んでしまうという危険性がある。
そこで本発明は、プライバシーに対する安全性の高いシステムを提供するものである。
本発明は、監護サービスシステムを提供する。この監護サービスシステムは、例えば地方公共団体等の公的機関において好適に運用される。監護サービスシステムは、利用者から提供された音声情報に基づいて、監護対象者の声紋情報を登録する。例えば、システムの利用を希望する利用者は、徘徊リスクがある家族や同居者等の監護対象者の音声情報を提供し、監護サービスシステムが「声紋情報」として登録する。「声紋」は、個人情報保護法を中心とする法上の扱いでは個人識別符号(個人情報に定義されるもの)の1つとなり得るが、指紋や掌紋、静脈、虹彩、顔といった身体の直接的な外観や外形の特徴とは性質を異にし、見た目では個人を特定できない解析情報(スペクトログラム、ソナグラム等)でしかないため、登録の時点でプライバシーに対する安全度が高い。
監護サービスシステムは、取得手段及び抽出手段を備える。取得手段は、人が発した音声情報を取得する。取得する場所は、公共の場所を含む住居内外の適宜場所とすることができる。この音声情報を用いて、抽出手段が登録された声紋情報と一致する可能性がある監護対象者を抽出する。取得する対象が「音声情報」であるため、身体から情報を読みとる必要がなく、声掛け等のコミュニケーションを通じて容易に取得することができる。そして、取得した音声情報を用いて抽出手段がパターンマッチング検索を行い、登録された声紋情報と一致する確度が高い監護対象者をいくつか抽出することができる。このとき、取得した音声情報が全て、声紋情報が登録されている監護対象者のものであるとは限らないが、音声情報に個人的な内容を含まなければ、特に個人のプライバシーが侵害されることはない。
監護サービスシステムは、通知手段を備える。通知手段は、声紋マッチング検索によって監護対象者が抽出されたことを、その音声情報の提供元の利用者に対して通知する。例えば、ある利用者Aの家族又は同居者である監護対象者Bが所在不明となっていた場合に、その声紋情報が登録手段により登録されており、取得手段で取得した音声情報を用いた声紋マッチング検索で抽出された結果の中に、監護対象者Bの声紋情報が候補として含まれていた場合、利用者Aの元に通知がいくことになる。これにより、利用者Aは、所在不明となっている監護対象者Bが保護(発見)された可能性があることを早期に知ることができる。同様にして、声紋マッチング検索の結果の中には、他の監護対象者C,D・・・の声紋情報が候補として含まれていることがあり、その場合も各監護対象者C,D・・・の声紋情報の提供元である利用者E,F・・・に対しても通知されるので、同じく他の利用者E,F・・・も、所在不明となっている監護対象者C,D・・・がいれば、当人が保護(発見)された可能性があることを早期に知ることができる。
このように、監護サービスシステム(抽出手段)による抽出は、あくまで声紋マッチング検索によるものであるため、抽出結果が完全な確度を有しているとは限らないが、ある程度以上の確度で候補を絞り込むことができる。このため、事後は利用者(家族)との音声通話やビデオ通話等の場を通じて監護対象者の本人確認作業を容易に進めさせることができる。
上記と関連し、監護サービスシステムは、受理手段をさらに備えることができる。受理手段は、音声情報の提供元の利用者から監護対象者についての検索要請を受理する。これは、実際に家族や同居者である監護対象者が所在不明となっている利用者から検索要請が出される態様であり、このような要請をシステム側で受け付ける。この場合、通知手段は、抽出手段により抽出された結果(複数の監護対象者が候補に含まれる)のうち、利用者から実際に検索要請があった監護対象者についての通知を行うものとする。
これにより、実際に検索要請が出でいる利用者に対象を絞って通知を行い、迅速な監護対象者の発見保護に繋げることができる。また、特に検索要請が出ていない利用者の元には通知が行われないので、無関係な利用者に対して不要の通知が送られることがなく、通知の煩わしさを軽減することができる。
また、通知を受け取った利用者により、監護対象者の安否が確認できた内容を監護サービスシステムに通知するようにしてもよい。安否確認をすることで、容易に監護対象者を絞り込めるようにすることができる。
〔付加情報を用いた拡張〕
上記のように監護サービスシステムは、「声紋情報」を登録し、取得した音声情報を用いた声紋マッチング検索により監護対象者を抽出することを基本構成としている。これにより、個人のプライバシーに最大限配慮したシステム運用が可能となり、安全性が高いものとなる。このような基本構成を中心として、監護サービスシステムはさらなる拡張性を有する。
このため監護サービスシステムは、監護対象者の声紋情報とは別の付加情報をさらに登録可能である。「付加情報」には、例えば、住所、氏名、性別、年齢、外見(着衣や体型、髪型等の容姿)、といった各種の個人情報を含めることができ、さらには、顔等の生体情報も含めることができる。この場合の登録内容には、高度な個人のプライバシーが含まれることになるが、情報セキュリティを厳格化することで、プライバシー保護を強化することができる。
付加情報を用いる場合、取得手段は、人が発した音声情報とともに任意に当人の付加情報をいくつか取得することができる。このような取得には、システム運用への協力者による取得作業の補助が好適に活用される。例えば、協力者が任意の場所で徘徊者と思しき人物を発見すると、積極的な声掛け等を通じて徘徊者とのコミュニケーションを図り、通信端末等を通じて音声情報をシステムに提供する。また、協力者が適宜、徘徊者を観察して性別やおおよその年齢、外見等をシステムに提供する。これにより、取得手段が音声情報とともに付加情報を取得することができる。
そして、抽出手段は、音声情報を用いた声紋マッチング検索で1次スクリーニングを行い、抽出した複数の監護対象者の中から、さらに付加情報を用いて2次スクリーニングを行って、特定の監護対象者を抽出することができる。これにより、1次スクリーニングで抽出された結果を、2次スクリーニングによってさらに確度を高めることができる。
〔GPS機能との連携〕
監護サービスシステムは、GPS機能とも連携して運用可能である。この場合、取得手段は、音声情報を取得した場所の位置情報をさらに取得することができる。そして、抽出手段は、位置情報をさらに用いて、監護対象者の付加情報に含まれる住所、居住エリアとの関係性等から、特定の監護対象者を2次スクリーニングする際の確度をさらに高めることができる。
〔生体認証との連携〕
監護サービスシステムは、監護対象者の声紋情報とは別の生体情報をさらに登録する態様でもよい。この場合の生体情報には、顔、静脈、指紋、虹彩、DNAといった身体的生物的特徴が含まれる。声紋マッチング検索だけでは十分な確度が得られない場合、こうした生体情報も用いて監護対象者を抽出することになる。
このため監護サービスシステムは、収集手段を備えることができる。収集手段は、所定場所に来訪した人の生体情報を取得する。この生体情報を用いて、声紋マッチング検索の結果から、生体認証により監護対象者をさらに特定することで、確度を大きく高めることができる。
本発明によれば、プライバシーに対する安全性の高いシステムを提供することができる。
監護サービスシステム100の構成を示すブロック図である。 監護サービスシステム100の構築と運用についての流れを追加した図である。 データベースに記憶された登録情報テーブルシートの構成例を示す図である。 監護サービスシステム100の構築とその運用に伴う情報処理シーケンスの一例を示す図である。 管理サーバ110で実行される検索処理の手順例を示すフローチャートである。 監護サービスシステム100を生体認証と連携する場合の実施形態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、監護サービスシステムの好適な一例を挙げているが、本発明の形態は例示のものに限らない。
〔システムの構成例〕
図1は、監護サービスシステム100の構成を示すブロック図である。図1には監護サービスシステム100のブロック構成とともに、監護サービスシステム100の運用に関係する要素もまた、合わせて示されている。
監護サービスシステム100は、例えばクラウド101(インターネット等の情報通信網)上に置かれた管理サーバ110を用いてその基幹部分を構築することができる。管理サーバ110には、例えば汎用のサーバ型コンピュータを用いることができる。管理サーバ110は、機能的な要素として制御部112、登録処理部114、検索処理部116、通知処理部118、付加処理部120等を備える。これらの機能的な要素は、例えば管理サーバ110のハードウエア資源を用いたソフトウェア処理によって実現することができる。
また、管理サーバ110は、記憶装置122を備える。なお、記憶装置122は管理サーバ110に内蔵されていてもよいし、外付けで併設されていてもよい。記憶装置122は、例えばHDDやSSD、メモリ等の大容量記憶装置から構成される。
監護サービスシステム100は、管理サーバ110の他に待機サーバ130を備えることができる。待機サーバ130は、管理サーバ110と同等の構成を有しており、監護サービスシステム100内で管理サーバ110の機能が万が一ダウンすることがあっても、待機サーバ130がバックアップする冗長化構成が図られている。監護サービスシステム100内では、管理サーバ110の記憶装置142が定期的に待機サーバ130の記憶装置142にバックアップされることで、万が一のデータ消失時にも復旧が可能な構成である。なお、待機サーバ130は複数用意されてもよい。
管理サーバ110の機能的要素について概略的に説明すると、制御部112は、管理サーバ110内で実行される各種の情報処理を統括的に制御する。登録処理部114は、制御部112による制御の下で各種情報の登録及びその管理を行う。検索処理部116は、制御部112による制御の下で声紋マッチング検索を行い、その結果を返す処理を行う。通知処理部118は、制御部112による制御の下で管理サーバ110外との情報通信の処理を行う。付加処理部120は、制御部112による制御の下で付加情報の登録及びその管理を行う。なお、各部の具体的な処理の内容については、さらに別途フローチャート、シーケンス図等を用いて後述する。
〔システムの周辺要素〕
監護サービスシステム100には、いくつかの周辺要素が好適に用いられる。例えば、ユーザ端末150,152や管理者端末160、サポータ端末170等である。管理サーバ110はクラウド101を通じて各種の周辺要素と連携することができる。このうち、ユーザ端末150は、例えば監護サービスシステム100の利用者が使用するスマートフォン等の携帯情報端末である。また、ユーザ端末152は、利用者が使用するパーソナルコンピュータである。ユーザ端末150には、監護サービスシステム100から配布される専用のアプリケーションソフトがインストールされている。管理者端末160は、監護サービスシステム100を運用する事業者DM(地方公共団体等の公的機関、業務受託企業等)が使用するコンピュータ機器である。サポータ端末170は、監護サービスシステム100の運用に協力する協力者(サポータ)が利用するスマートフォン等の携帯情報端末であり、サポータ端末170にも、監護サービスシステム100から配布される専用のアプリケーションソフトがインストールされている。
図2は、図1のブロック構成に監護サービスシステム100の構築と運用についての流れを追加した図である。以下、流れに沿って説明する。
〔利用者登録の流れ〕
監護サービスシステム100は、例えば記憶装置122内にデータベースを構築することで運用可能となる。例えば、監護サービスシステム100が地方公共団体(自治体)によって運用される形態であれば、その自治体の居住者が希望してサービス利用者となり、データベースにサービス利用者から提供された情報が登録される。家族や同居者に徘徊リスクがある監護対象者RDがいるサービス利用者は、ユーザ端末150にインストールしたアプリケーションソフトを実行し、サービスの利用者登録を行う。このとき、サービス利用者は、ユーザ端末150で監護対象者RDの音声情報VDを記録し、クラウド101上の管理サーバ110に送信する。この他にも、いくつかの必須データが合わせて送信される。必須データは、例えば、音声情報VDの他に監護対象者RDの性別、年齢、サービス利用者の緊急連絡先(携帯電話番号、メールアドレス、SNSアカウント等)等とすることができるが、これらに限られない。
管理サーバ110は、ユーザ端末150から音声情報VD等の必須データを受信すると、受信した必須データを仮登録の状態でデータベースに保存し、送信元(提供元)のユーザ端末150に対してSMS(ショートメッセージサービス)で登録メッセージTMを送信する。登録メッセージTMには、例えばユーザID、ワンタイムパスワード等の記載情報が含まれるものとするが、これらに限られない。なお、仮登録状態が一定時間経過した場合、データベースから当該必須データが論理削除される(データそのものは残る)。
サービス利用者は、登録メッセージTMを開封し、アプリケーションソフトを通じてユーザID及び新規のパスワードを入力する。これらを管理サーバ110が受け付けると、サービス利用者の本登録が完了する。なお、利用者登録は、PC等のユーザ端末152からも行うことができるが、サービス利用者の本人確認のために、スマートフォン等のユーザ端末150でSMSによる登録メッセージTMの受信を必須手順とすることが望ましい。また、本登録が完了した後は、PC等のユーザ端末152で監護サービスシステム100にログインし、管理サーバ110に登録済みの必須データを更新したり、付加情報AFを追加登録したりすることができる。この場合、管理サーバ110は、例えばログイン可能な専用のウェブサイトを提供する。
以上の流れで取得されたサービス利用者のユーザIDやパスワード、監護対象者RDの音声情報VDを含む必須データ等は、管理サーバ110の登録処理部114により処理され、記憶装置122内のデータベースに登録される。
〔サポータ登録の流れ〕
監護サービスシステム100の運用に際しては、サービス利用者の他に協力者としてのサポータSPの存在が関わってくる。サポータSPは、監護サービスシステム100の運用に協力する意思を有する人、例えば、地域包括ケアの人材、ボランティアの住人、協力企業の従業員、警察等を登録対象とすることができるが、これらに限られない。サポータSPとなる人は、サポータ端末170にインストールしたアプリケーションソフトを実行し、サポータ登録を行う。このとき、サポータSPとなる人は、サポータ端末170でいくつかの必須データを管理サーバ110に送信する。サポータSPの必須データは、例えば、氏名、所属企業・団体名、電話番号、メールアドレス、SNSアカウント等とすることができるが、これらに限られない。
管理サーバ110は、サポータ端末170から必須データを受信すると、受信した必須データを仮登録の状態でデータベースに保存し、送信元(提供元)のサポータ端末170に対してSMS(ショートメッセージサービス)で登録メッセージTMを送信する。登録メッセージTMには、例えばユーザID、ワンタイムパスワード等の記載情報が含まれるものとするが、これらに限られない。なお、仮登録状態が一定時間経過した場合、データベースから当該必須データが論理削除される(データそのものは残る)。
サポータSPとなる人は、登録メッセージTMを開封し、アプリケーションソフトを通じてユーザID及び新規のパスワードを入力する。これらを管理サーバ110が受け付けると、サポータSPの本登録が完了する。なお、ここでは図示していないが、サポータ登録もまた、PC等のサポータ端末からも行うことができるが、サポータSPとなる人の本人確認のために、スマートフォン等のサポータ端末170でSMSによる登録メッセージTMの受信を必須手順とすることが望ましい。また、本登録が完了した後は、PC等のサポータ端末170で監護サービスシステム100にログインし、管理サーバ110に登録済みの必須データを更新することができる。
以上の流れで取得されたサポータSPのユーザIDやパスワード、必須データ等は、管理サーバ110の登録処理部114により処理され、記憶装置122内のデータベースに登録される。
そして、管理サーバ110においてサービス利用者登録及びサポータ登録が行われ、データベースが構築されると、監護サービスシステム100が以下の流れで運用されることになる。
〔システム利用の流れ〕
図2に示されているように、例えば路上等で徘徊者WDと思われる人物をサポータSPが発見すると、そのサポータSPが徘徊者WDに声掛けを行い、コミュニケーションを図る。そして、声掛けを通じて徘徊者WDの音声情報VDをサポータ端末170に記録し、当該音声情報VDをクラウド101上の管理サーバ110に送信する。このときサポータSPは、徘徊者WDの見た目(外見)や、会話の中から得られたその他の徘徊者WDに関する情報(どこから来たか、どのあたりに住んでいるか等)を付加情報として管理サーバ110に送信してもよいが、これらに限られない。また、サポータSPが警察官等の職務権限を有する当局者OFである場合、徘徊者WDに住所や氏名等を尋ねてもよい。
〔声紋マッチング検索〕
管理サーバ110は、サポータ端末170から送信(提供)された音声情報VDを取得すると、その音声情報VDを用いて、検索処理部116がデータベースに登録された声紋情報と一致する可能性が高い監護対象者RDを抽出する。ここでは、例えば声紋マッチング検索のアルゴリズムが用いられ、一定の確度以上で声紋が一致する候補の抽出を試みる。一致する声紋がデータベースに登録されている場合は、抽出された監護対象者RDを家族又は同居者に有するサービス利用者のユーザ端末150に対して、管理サーバ110の通知処理部118から通知が送られる。通知は、例えば「ご家族が○○町付近で発見されました。」や、「ご家族が○○交番に保護されました。」といった具体的なメッセージとすることができるが、これらに限られない。また、サポータSPや警察官等の当局者OFが徘徊者WDを適宜保護する。
管理サーバ110で検索処理部116が声紋を抽出できなかった場合、当該徘徊者WDはデータベースに登録されていない旨の通知が通知処理部118からサポータ端末170にフィードバックされる。この場合、サポータSP自身が徘徊者WDを保護するか、あるいは、警察官等の当局者OFに保護を求めることとなる。
管理サーバ110は、サポータ端末170から音声情報VDを取得した場合、通知処理部118がその旨を管理者端末160にリアルタイムで通知するとともに、声紋マッチング検索の結果や通知の内容をリアルタイムで通知する。監護サービスシステム100を運営する事業者DMは、管理者端末160の画面を通じてタイムリーに状況を把握し、現場へのフォローやデータを蓄積することができる。
〔登録情報テーブルシート〕
図3は、記憶装置122内のデータベースに記憶された登録情報テーブルシートの構成例を示す図である。上記のように、データベースには、サービス利用者のユーザ情報と監護対象者の情報がユーザ別に関連付けられた状態で登録(記憶)されている。監護対象者の情報には、氏名、性別、年齢、居住地といった事項を含むことができるが、必須データに該当しない項目(例えば、氏名、居住地)は任意登録事項とすることができる。ただし、声紋情報は必須データであり、データベースには、提供された音声情報を用いて解析した声紋情報が監護対象者及びサービス利用者に紐づけて登録される。その他に、監護対象者の生体情報(顔、その他)を付加情報としてデータベースに登録することもできるが、生体情報も任意登録事項とすることができる。このため、サービス利用者によっては必須データが登録されているが、生体情報は未登録という場合もある。また、生体情報には例えば、顔画像の他に、指紋、掌紋、静脈パターン、虹彩パターン、網膜パターン、DNA等を含むことができるが、これらに限られない。また、ユーザ情報は緊急連絡先を必須データとし、氏名及び住所は任意登録事項とすることができる。
〔処理シーケンス例〕
図4は、監護サービスシステム100の構築とその運用に伴う情報処理シーケンスの一例を示す図である。ここでは、監護サービスシステム100の中枢である管理サーバ110の他に、周辺要素であるユーザ端末150、サポータ端末170及び管理者端末160が用いられるケースを想定する。以下、処理の流れに沿って説明する。
〔利用者登録シーケンス〕
利用者登録の流れについては、既に概要を説明したとおりであるが、ここでは情報処理の観点で説明する。
ステップS10:ユーザ端末150がアプリケーションソフトを起動し、利用者登録を開始する。この処理において、上記のように音声情報等の必須データが入力される。
ステップS20:ユーザ端末150が必須データを管理サーバ110にアップロードする。
ステップS30:管理サーバ110の登録処理部114がセッションを開始し、アップロードされた情報を仮登録の状態で保存する。
ステップS40:管理サーバ110の登録処理部114がユーザID等をユーザ端末150に交付(送信)する。
ステップS50:ユーザ端末150がパスワード変更の操作を受け付ける。
ステップS60:そして、ユーザ端末150がパスワードの設定変更を管理サーバ110に送信する。
ステップS70:管理サーバ110の登録処理部114がサービス利用者の本登録を行う。登録処理部114は、アップロードされた音声情報に基づいて声紋解析を行い、声紋情報をデータベースに登録する(声紋情報の登録)。
ステップS80:また、管理サーバ110の登録処理部114が管理者端末160に対してユーザ登録を行った旨を通知する。
ステップS90:管理者端末160は、通知された利用者登録情報を表示し、事業者DMによる閲覧を適宜可能にする。
〔サポータ登録シーケンス〕
サポータ登録の流れについても、既に概要を説明したとおりであるが、ここでも情報処理の観点で説明する。
ステップS100:サポータ端末170がアプリケーションソフトを起動し、サポータ登録を開始する。この処理において、上記のようにサポータとなる人の必須データが入力される。
ステップS110:サポータ端末170が必須データを管理サーバ110にアップロードする。
ステップS120:管理サーバ110の登録処理部114がセッションを開始し、アップロードされた情報を仮登録の状態で保存する。
ステップS130:管理サーバ110の登録処理部114がサポータID(ユーザID)等をサポータ端末170に交付(送信)する。
ステップS140:サポータ端末170がパスワード変更の操作を受け付ける。
ステップS150:そして、サポータ端末170がパスワードの設定変更を管理サーバ110に送信する。
ステップS160:管理サーバ110の登録処理部114がサポータの本登録を行う。
ステップS170:また、管理サーバ110の登録処理部114が管理者端末160に対してサポータ登録を行った旨を通知する。
ステップS180:管理者端末160は、通知されたサポータ登録情報を表示し、事業者DMによる閲覧を適宜可能にする。
〔検索要請受理シーケンス〕
利用者登録を行ったサービス利用者(ユーザ)は、自己の監護対象者RDが所在不明となった場合等に備え、監護サービスシステム100に対して検索要請を行うことができる。以下は、このような検索要請の受理シーケンスである。
ステップS200:ユーザ端末150がアプリケーションソフトを起動し、ユーザログインの操作を受け付ける。
ステップS210:ユーザ端末150が家族検索要請を管理サーバ110に対して送信する。
ステップS220:管理サーバ110の検索処理部116が検索要請を受け付ける。
ステップS230:そして、検索処理部116が管理者端末160に対し、検索要請を受け付けた旨を通知する。
ステップS240:管理者端末160は、通知された検索要請受付に関する情報を表示し、事業者DMによる閲覧を適宜可能にする。
ステップS250:管理サーバ110の検索処理部116は、検索要請の受理処理を実行する。ここでは、例えばデータベース上で検索要請があった監護対象者RDにフラグを立てる等の処理が行われる。
ステップS260:管理サーバ110の通知処理部118は、検索要請を受理した旨の通知をユーザ端末150に送信する。特に図示していないが、受理した旨の結果はユーザ端末150に表示される。
〔徘徊者発見時シーケンス〕
サポータによる徘徊者の発見時の流れについても、既に概要を説明したとおりであるが、ここでは情報処理の観点で説明する。
ステップS300:サポータ端末170がアプリケーションソフトを起動し、サポータログインの操作を受け付ける。そして、サポータ端末170が徘徊者の音声情報を記録する。具体的には、サポータが徘徊者からサポータ端末170に向かって何らかの声を発してもらうことで、サポータ端末170のマイク機能を用いて音声情報を記録する。なお、処理ステップをログインと音声情報の記録とで分けてもよい。
ステップS310:サポータ端末170は、記録した音声情報を管理サーバ110にアップロードする。
ステップS320:管理サーバ110の検索処理部116は、アップロードされた音声情報を取得する(音声情報の取得)。
ステップS330:また、通知処理部118が管理者端末160に対し、音声情報を取得した旨を通知する。また、以後はリアルタイムで進行状況を通知する。
ステップS340:管理者端末160は、通知された内容を表示し、事業者DMによる閲覧を適宜可能にする。また、以後はリアルタイムで通知される進行状況(検索結果等)が表示される。
ステップS350:管理サーバ110の検索処理部116が検索処理を実行し、音声情報を用いてデータベースから声紋マッチング検索を行う(監護対象者の抽出)。このとき、検索要請があった監護対象者の声紋情報のみを検索対象にすることもできる。
ステップS360:声紋情報が一致する監護対象者を抽出した場合、通知処理部118が該当のユーザIDに紐づけられているユーザ端末150に対して発見通知を送信する(抽出結果の通知)。特に図示していないが、ユーザ端末150には上記のように発見通知が表示される。
ステップS370:管理サーバ110の検索処理部116がフィードバック処理を実行する。この処理では、サポータ端末170に対するフィードバック内容が生成される。
ステップS380:そして、管理サーバ110の通知処理部118は、フィードバック内容として、音声情報から監護対象者が抽出されたこと、もしくは、音声情報からは監護対象者が抽出されなかったこと等のフィードバックの他、徘徊者に関する付加情報の送信要求をサポータ端末170に送信する。
ステップS390:サポータ端末170が付加情報の入力を受け付ける。付加情報には、上記のように徘徊者を発見した場所の位置情報や、発見時の状況説明、徘徊者をカメラ機能で撮影した画像情報等を含めることができる。
ステップS400:サポータ端末170が管理サーバ110に対し、付加情報をアップロードする。
ステップS410:管理サーバ110の付加処理部120は、アップロードされた付加情報を取得する(付加情報の取得)。
ステップS420:また、通知処理部118が管理者端末160に対し、付加情報を取得した旨を通知する。また、以後はリアルタイムで進行状況を通知する。
ステップS430:管理者端末160は、通知された内容を表示し、事業者DMによる閲覧を適宜可能にする。また、以後はリアルタイムで通知される進行状況(詳細マッチング検索結果等)が表示される。
ステップS440:管理サーバ110の検索処理部116が付加情報を用いた検索処理を実行し、上記のように詳細マッチング検索を行う。
ステップS450:詳細マッチング検索で特定の監護対象者を抽出した場合、通知処理部118が該当のユーザIDに紐づけられているユーザ端末150に対して発見通知を送信する(抽出結果の通知)。ここでも特に図示していないが、ユーザ端末150には上記のように発見通知が表示される。
ステップS460:管理サーバ110の検索処理部116がフィードバック処理を実行する。この処理では、サポータ端末170に対するフィードバック内容が新たに生成される。
ステップS470:そして、管理サーバ110の通知処理部118は、新たなフィードバック内容として、付加情報から特定の監護対象者が抽出されたこと、もしくは、付加情報からは監護対象者が抽出されなかったこと等のフィードバックの他、徘徊者に関するさらなる付加情報の送信要求をサポータ端末170に送信する。
なお、以後の処理は図示していないが、さらなる付加情報をサポータ端末170が送信する場合、ステップS390以降の処理が繰り返される。
〔サーバ側の処理〕
以上の処理シーケンスは、徘徊者の発見時において周辺要素を含めた全体像を俯瞰したものであるが、徘徊者の発見時において監護サービスシステム100が単独で実行する処理の例は以下となる。ここでは、既にサービス利用者登録及びサポータ登録の処理は完了しているものとする。
図5は、管理サーバ110で実行される検索処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は、サポータ端末170から管理サーバ110に音声情報がアップロードされたことをトリガとして呼び出されるイベントであり、管理サーバ110内の各種機能要素を用いて実行される。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS1000:管理サーバ110は、付加情報を受信したか否かを判断する。この判断は、例えば制御部112で行われ、特にサポータ端末170から付加情報がアップロードされていない場合(No)、次にステップS1002に進む。
ステップS1002:管理サーバ110は、声紋解析処理を実行する。この処理は、例えば登録処理部114で行われ、登録処理部114は、アップロードされた音声情報に基づいて声紋解析を行い、声紋情報(スペクトログラム、ソナグラム等)を生成する。
ステップS1004:管理サーバ110は、声紋解析に成功したか否かを確認する。この確認は、例えば制御部112で行われ、声紋情報が生成できた場合(Yes)、次にステップS1006に進む。
ステップS1006:管理サーバ110は、声紋マッチング検索を実行する。この処理は、上記のように検索処理部116で行われる。
ステップS1008:管理サーバ110は、所定確度以上のマッチング結果があるか否か確認する。この確認は、例えば制御部112で行われ、マッチング結果がある場合(Yes)、次にステップS1010に進む。
ステップS1010:管理サーバ110の検索処理部116は、発見通知を送信する対象のユーザ(サービス利用者)を抽出する。
ステップS1012:そして、管理サーバ110は結果通知処理を実行する。この処理は、通知処理部118により行われ、先のステップS1010で抽出された対象のユーザ端末150に対し、発見通知が送信される。また、サポータ端末170に対しても発見結果のフィードバックが送信される。そして、管理サーバ110は検索処理を終了ステータスにした上で抜け、呼び出し前の処理にリターンする。この後は、通知を受け取ったサポータが徘徊者を適宜保護したり、警察官等に保護を求めたりする運用となる。なお、徘徊者を保護する前に、画像通話等でサービス利用者に最終確認をしてもらうことができる。
以上が監護サービスシステム100による音声情報の取得から、監護対象者の抽出、そしてサービス利用者への通知に至るスムーズな処理の手順例であるが、いくつかの条件判断において異なる分岐が発生した場合は以下の処理となる。
〔声紋解析不成功時〕
ステップS1004:管理サーバ110は、声紋情報が生成できない場合(No)、次にステップS1005に進む。
ステップS1005:そして管理サーバ110は、音声情報再送信要求を行う。この処理は、例えば通知処理部118により行われ、サポータ端末170に対して再度、音声情報をアップロードする要求をフィードバックとして通知する。この場合、管理サーバ110は検索処理を抜けるが、処理が未達成である場合は続行ステータスのままにして再度本処理を先頭アドレスから実行する。
ステップS1004:その結果、声紋情報が生成できた場合(Yes)、管理サーバ110は次にステップS1006に進み、上記と同様の処理に移行する。
〔声紋マッチング結果未抽出時〕
ステップS1008:管理サーバ110は、所定確度以上のマッチング結果がない場合(No)、次にステップS1014に進む。なお、所定確度より低いマッチング結果がある場合も同じ判断となる。
ステップS1014:管理サーバ110は、付加情報の送信要求をするか否か判断する。この判断は、例えば制御部112により行われ、現在の1次スクリーニング結果である所定確度より低いマッチング結果に対し、付加情報を用いた2次スクリーニングを実行することで絞り込みが可能である場合、付加情報の送信要求をすると判断し(Yes)、次にステップS1016に進む。
ステップS1016:管理サーバ110は、付加情報送信要求を実行する。この処理は、例えば通知処理部118により行われ、通知処理部118は、サポータ端末170に対して付加情報をアップロードする要求を送信する。この場合も同様に、管理サーバ110は検索処理を抜けるが、処理が未達成である場合は続行ステータスのままにして再度本処理を先頭アドレスから実行する。
ステップS1000:管理サーバ110は、付加情報を受信した場合(Yes)、ステップS1022に進む。
ステップS1022:管理サーバ110は、付加情報解析処理を実行する。この処理は、例えば登録処理部114又は検索処理部116により行われる。
ステップS1024:管理サーバ110は、詳細マッチング検索を実行する。この処理は、例えば検索処理部116により行われ、検索処理部116は、1次スクリーニングの結果に対し、付加情報を用いた2次スクリーニングを実行する。
ステップS1026:管理サーバ110は、所定確度以上のマッチング結果があるか否か確認し、マッチング結果がある場合(Yes)、次にステップS1010に進むが、マッチング結果がない場合(No)、管理サーバ110はステップS1010をスキップしてステップS1012に進む。
ステップS1012:ステップS1010をスキップしない場合は上記と同様の通知を行うが、ステップS1010をスキップした場合、通知処理部118は、サポータ端末170に対して検索結果なしをフィードバックする。そして、管理サーバ110はここで一旦、検索処理を終了ステータスとして抜け、呼び出し前の処理にリターンする。その後、サポータ端末170から再度、音声情報又は付加情報がアップロードされた場合は本処理を呼び出して再開する。
〔付加情報送信要求不実行時〕
ステップS1014:管理サーバ110は、付加情報の送信要求をしないと判断した場合(No)、次にステップS1018に進む。
ステップS1018:管理サーバ110は、終了判定を実行する。この処理は、例えば制御部112により行われ、制御部112は、これ以上の検索が不可能である場合は検索を終了すると判定(Yes)し、ステップS1012に進むが、検索を終了しないと判定する場合(No)、ステップS1020に進む。
〔終了判定肯定時〕
ステップS1012:管理サーバ110は、サポータ端末170に対して検索を終了すると判断した旨の結果を通知する。この場合、通知を受け取ったサポータが徘徊者を適宜保護したり、警察官等に保護を求めたりする運用となる。
〔終了判定否定時〕
ステップS1020:管理サーバ110は、音声情報再送信要求を行う。この処理は、例えば通知処理部118により行われ、通知処理部118は、サポータ端末170に対して音声情報を再度アップロードする要求を送信する。この場合、管理サーバ110は検索処理を一旦は抜けるが、処理が未達成である場合は続行ステータスのままにして再度本処理を先頭アドレスから実行するので、その後はステップS1000をYesに分岐し、ステップS1022以降の手順に進む。
上述した実施形態によれば、以下のような優位性が得られる。
(1)声紋マッチング検索により一定の確度で監護対象者を抽出することができるので、監護対象者に関して登録に必要な最小データは声紋情報だけであり、顔や指静脈情報を登録させる場合に比較して、個人のプライバシー保護レベルを向上し、安全性を高めることができる。
(2)音声情報は、自然な会話を通じて当人が声を発するだけで、スマートフォン等に内蔵のマイクでも容易に取得することが可能であるため、システムへの提供時(利用者登録時)においても、徘徊者への声掛け時(検索実行時)においても、わざわざ当人の顔を改まってカメラで撮影したり、身体を専用機材に触れさせて指静脈情報や指紋、虹彩、網膜等を読みとったりするような手間が必要でなく、システムの構築面及び運用面において利便性が高い。
(3)また、声紋マッチング検索を1次スクリーニングとし、付加情報を用いて2次スクリーニングを行う検索処理も利用できるため、より確度の高い検索結果を得ることができる。
(4)システムの運用に際してサポータは、特段の専門的知識や資格、経験、技能等を持つ必要がなく、公共の場所等で徘徊者と思われる人と簡単なコミュニケーションを取りながら端末機器の操作をするだけでよいため、参加のハードルを低くし、広く公衆に参加を呼びかけることができる。
(5)検索要請を活用する態様の場合、サービス利用者は、同居の監護対象者が徘徊、行方不明となった際に、ユーザ端末150から監護サービスシステム100に検索要請の形で届け出をすれば、各所で徘徊者を発見したサポータの住民がサポータ端末170から管理サーバ110に徘徊者(声掛けした高齢者)の音声をアップロードして通報することで、監護サービスシステム100がアップロードされた音声の声紋を解析し、データベース上の「届け出(検索要請フラグON)」と「通報された音声」の声紋情報がある程度マッチングした場合にのみ、家族であるサービス利用者に通知されるので、無関係な他人の通知を受け取ることがなく、システムの有用性がさらに高まる。
(6)徘徊者の保護は、楽しくかつ安心な高齢化社会の街づくりに欠かせない行政サービスの一環であるが、本実施形態の監護サービスシステム100は、事業者DMを民間に委託したり、広く地域住民にサポータとして参加してもらったりすることで、自治体主導でありながら、広範囲に民間の協力を得ながら、安心できる街づくりの施策に寄与することができる。
〔生体認証との連携〕
次に図6は、監護サービスシステム100を生体認証と連携する場合の実施形態を示す図である。
生体認証との連携には、例えば収集機器180を利用することができる。収集機器180には、例えばネットワークカメラ、サーモグラフィーカメラ等の生体情報を収集可能なものを用いることができる。この場合、監護サービスシステム100は、上記のように監護対象者の声紋情報とは別の生体情報(図3の顔画像等)をさらにデータベースに登録しているものとする。また、収集機器180の設置態様としては、以下の例が挙げられる。
図6中(A):例えば、金融機関等の入口付近や建物内外において、サーモグラフィーカメラ等の検温機器として収集機器180を設置する態様が挙げられる。収集機器180は、来訪者の顔を撮像することで顔認証用の生体情報を収集する。収集した生体情報は、監護サービスシステム100に提供され、声紋マッチング検索で抽出した複数の監護対象者の中から、さらに生体認証によって特定の監護対象者を抽出することができる。また、金融機関では、防犯カメラを収集機器180として利用することもできる。
図6中(B):あるいは、図書館や市区役所等の公共施設の入口付近においても、同様にサーモグラフィーカメラ等の収集機器180を設置する態様が挙げられる。なお、公共施設は鉄道駅や空港でもよい。また、公共施設とは別にショッピングモール、コンビニエンスストア等の商業施設を対象に収集機器180が設置されてもよい。公共施設や商業施設等の多人数が来訪する場所では、健康管理の観点から消毒機器や検温機器の設置が一般的であるため、これらの機器と連携して監護サービスシステム100を運用すれば、さらに広範囲で生体情報を収集することができる。
収集機器180で収集された生体情報(顔画像)は、サポータ端末170を介さずに収集機器180からクラウド101経由で管理サーバ110にアップロードすることができる。この場合、金融機関や公共施設の職員がサポータとなり、サポータ端末170からは徘徊者の音声情報や付加情報が管理サーバ110にアップロードされつつ、近辺の収集機器180から生体情報がアップロードされることで、図4の処理シーケンス(ステップS410,S440等)で生体認証を連携させたり、図5のフローチャート(ステップS1022,S1024等)で生体認証を連携させたりすることができる。
以上のような生体認証との連携により、監護サービスシステム100の利便性をさらに高めることができる。この場合、生体情報を扱う上で個人のプライバシー保護をより厳格化する必要があるが、その負担を凌駕するだけの高水準な検索確度を得ることができ、サービス利用者へのサービス向上を大きく図ることができる。
本発明は上述した実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。
図4に示す処理シーケンスは一例であり、監護サービスシステム100が周辺要素とともに実行する処理シーケンスは図4の例に限られない。また、利用者登録シーケンスやサポータ登録シーケンスは、監護サービスシステム100に対して多数のユーザ端末150、サポータ端末170からの個別の情報アップロードに応じて多数のシーケンスが同時並行的に処理されるものであり、個々のシーケンスの順序は問わない。徘徊者発見時シーケンスについても、複数場所でそれぞれ異なるサポータが徘徊者と思われる人物を発見した場合は、複数のサポータ端末170から音声情報がアップロードされることで、声紋マッチング検索等のシーケンスが多数同時並行的に実行されることになる。
図5に示すフローチャートについても一例であり、管理サーバ110内で実行される処理は図5の手順例に限られない。例えば、ステップS1008で所定確度以上のマッチング結果がない場合(No)、ステップS1005に進んで音声情報再送信要求を実行することとしてもよい。また、ステップS1026で所定確度以上のマッチング結果がない場合(No)も、ステップS1016に進み、より詳細な付加情報の送信を要求することとしてもよい。
一実施形態の監護サービスシステム100は、中央の管理サーバ110で全ての情報処理を集中して実行するものとなっているが、管理サーバ110の情報処理機能を各所に分散させてもよい。例えば、クラウド101上に管理サーバ110の機能を有する端末機器を複数設置し、クラウド101経由で記憶装置122のデータベースにアクセスしながら各種処理を行ってもよい。
一実施形態では、監護サービスシステム100が単一の自治体内で運用されるケースを想定しているが、複数の自治体に跨がって監護サービスシステム100が運用される形態であってもよい。例えば、記憶装置122内のデータベースを複数の自治体間で共有し、監護対象者が自治体を超えて徘徊行動をとるような場合、ある自治体Aで声紋マッチング検索された監護対象者が別の自治体Bにデータ登録のある監護対象者であった場合、自治体Aが運用するシステムから自治体Bが運用するシステムに通知を送ることで、自治体Bのシステムが捕捉できない場所で監護対象者を発見及び保護することができることとしてもよい。また、監護サービスシステム100が国によって全国的に運営される態様であってもよい。
その他、実施形態において図示とともに挙げたものはいずれも、あくまで好ましい一例であり、基本的な態様に各種の要素を付加し、あるいは一部を置換しても本発明を好適に実施可能であることはいうまでもない。
100 監護サービスシステム
110 管理サーバ
114 登録管理部(登録手段)
116 検索処理部(取得手段、抽出手段)
118 通知処理部(通知手段)
122 記憶装置

Claims (6)

  1. 利用者から提供された音声情報に基づいて、監護対象者の声紋情報を登録する登録手段と、
    人が発した音声情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した音声情報を用いて、前記登録手段に登録された声紋情報と一致する可能性がある監護対象者を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により監護対象者が抽出されたことを、音声情報の提供元の利用者に対して通知する通知手段と
    を備えた監護サービスシステム。
  2. 請求項1に記載の監護サービスシステムにおいて、
    音声情報の提供元の利用者から監護対象者についての検索要請を受理する受理手段をさらに備え、
    前記通知手段は、
    前記登録手段に声紋情報が登録された監護対象者のうち、利用者から検索要請があった監護対象者についての前記通知を行う
    ことを特徴とする監護サービスシステム。
  3. 請求項1又は2に記載の監護サービスシステムにおいて、
    前記登録手段は、
    利用者から提供された監護対象者の声紋情報とは別の付加情報をさらに登録可能であり、
    前記取得手段は、
    音声情報とともに当人に関する付加情報をさらに取得可能であり、
    前記抽出手段は、
    音声情報を用いて抽出した複数の監護対象者の中から、さらに前記付加情報を用いて特定の監護対象者を抽出可能である
    ことを特徴とする監護サービスシステム。
  4. 請求項3に記載の監護サービスシステムにおいて、
    前記取得手段は、
    音声情報を取得した場所の位置情報をさらに取得可能であり、
    前記抽出手段は、
    前記位置情報をさらに用いて特定の監護対象者を抽出可能である
    ことを特徴とする監護サービスシステム。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の監護サービスシステムにおいて、
    前記登録手段は、
    利用者が使用するユーザ端末機器と通信可能なサーバ機器と、
    前記サーバ機器で用いられ、前記ユーザ端末機器から前記サーバ機器に送信された情報を登録可能なデータベースと、
    前記サーバ機器と通信可能に設置され、前記データベースの登録情報を管理する処理を実行可能な管理用機器とを含み、
    前記サーバ機器は、
    所定の協力者が使用するサポータ端末機器と通信可能であり、前記サポータ端末機器で収集された音声情報を前記サポータ端末機器から受信することで前記取得手段として機能し、
    前記サポータ端末機器から受信した音声情報と前記データベースに登録された声紋との一致判定を行うことで前記抽出手段として機能し、
    抽出した監護対象者に関する情報の送信元である前記ユーザ端末機器に通知を行うことで前記通知手段として機能する
    ことを特徴とする監護サービスシステム。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の監護サービスシステムにおいて、
    前記登録手段は、
    利用者から提供された監護対象者の声紋情報とは別の生体情報をさらに登録可能であり、
    住居外の所定場所に来訪した人の生体情報を収集する収集手段をさらに備え、
    前記抽出手段は、
    音声情報を用いて抽出した複数の監護対象者の中から、さらに前記収集手段で収集した生体情報を用いて特定の監護対象者を抽出可能である
    ことを特徴とする監護サービスシステム。
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