JP2023007200A - 車載制御装置、車載システム、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】車内ネットワークの設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信を早く開始する車載制御装置を提供する。
【解決手段】車両に搭載され、車内ネットワークを介して第1車載装置(統合ECUを含む)と第2車載装置(個別ECUを含む)との間の通信に関する制御を行う制御部を有する車載制御装置であって、制御部は、車内ネットワークの設定情報を生成し、第1車載装置における、設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、第2車載装置における、設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、導出した2つの所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、第1車載装置におけるネットワーク設定及び第2車載装置におけるネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う。
【選択図】図6
【解決手段】車両に搭載され、車内ネットワークを介して第1車載装置(統合ECUを含む)と第2車載装置(個別ECUを含む)との間の通信に関する制御を行う制御部を有する車載制御装置であって、制御部は、車内ネットワークの設定情報を生成し、第1車載装置における、設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、第2車載装置における、設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、導出した2つの所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、第1車載装置におけるネットワーク設定及び第2車載装置におけるネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う。
【選択図】図6
Description
本開示は、車載制御装置、車載システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
車両には、エンジン制御等のパワー・トレーン系、及びエアコン制御等のボディ系等の車載機器と、車載機器を制御するための車載ECU(Electronic Control Unit)と、車載機器及び車載ECUの通信を中継する中継装置とを含む車載装置が搭載されている。複数の車載装置が接続されることによって、車両において、車載装置(車載機器、車載ECU及び中継装置)をノードとする車内ネットワークが構成される(例えば特許文献1)。複数の車載装置は、車内ネットワークを介して通信を行う。
特許文献1の車載ECUには、車内ネットワークの設定が変更される際に変更後の車内ネットワークを介した通信を早く開始する点についての考慮がなされていないので、変更後の車内ネットワークを介した通信が開始されるまでに長い時間を要する場合がある。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、車内ネットワークの設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信を早く開始することができる車載制御装置等を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る車載制御装置は、車両に搭載され、車内ネットワークを介して第1車載装置と第2車載装置との間の通信に関する制御を行う制御部を有する車載制御装置であって、前記制御部は、前記車両の状態に応じた前記車内ネットワークの設定情報を生成し、前記第1車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、前記第2車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、導出した2つの前記所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う。
本開示の一態様によれば、車内ネットワークの設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信を早く開始することができる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本開示の一態様に係る車載制御装置は、車両に搭載され、車内ネットワークを介して第1車載装置と第2車載装置との間の通信に関する制御を行う制御部を有する車載制御装置であって、前記制御部は、前記車両の状態に応じた前記車内ネットワークの設定情報を生成し、前記第1車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、前記第2車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、導出した2つの前記所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う。
本態様にあたっては、車載制御装置は、車内ネットワークを介して、当該車車載制御装置以外となる、他の車載装置と通信可能に接続されている。すなわち、車内ネットワークには、少なくとも第1車載装置と第2車載装置からなる2台の車載装置が接続されており、これら第1車載装置又は第2車載装置は、当該車車載制御装置として機能するものであってもよい。当該車載制御装置の制御部は、第1車載装置及び第2車載装置のそれぞれの所要時間を導出する。以降、本開示では第1車載装置の所要時間を第1所要時間、第2車載装置の所要時間を第2所要時間とした実施態様を一例として説明するが、当該所要時間は、第1所要時間又は第2所要時間のいずれのものであってもよい。当該第1所要時間及び第第2所要時間における所要時間とは例えばある車内ネットワークの設定を別の車内ネットワーク設定に変更するのに必要な時間のことである。以降、第1車載装置は、例えば、後述する統合ECU又は中継機能を有しないエンドECU等を含む車載ECUとし、第2車載装置は、中継機能を有する個別ECU等の中継装置として説明する。なお、車内ネットワークを介して相互に通信可能に接続される車載装置は、統合ECU又はエンドECU等の車載ECU、中継装置等に限定されず、例えば、車両が備えるプラグアンドプレイに対応して、必要に応じて車内ネットワークに着脱可能に接続される外部デバイス(外部機器)を含むものであってもよい。このように車内ネットワークを介して相互に通信可能に接続される第1車載装置と第2車載装置との間の通信に関する制御を行う制御部を有する車載制御装置は、例えば、統合ECU又はエンドECU等の車載ECU、中継機能を有する個別ECU等の中継装置又は、必要に応じて車内ネットワークに着脱可能に接続される外部デバイス(外部機器)に相当する。車載制御装置の制御部は、車載ECUにおけるネットワーク設定の変更が行われる第1期間と、複数の中継装置それぞれにおけるネットワーク設定の変更が行われる第2期間それぞれとが重なるように、導出した第1所要時間及び第2所要時間に応じた順序及び時点にて、車載ECU及び中継装置に対する設定変更を行う。詳しくは、設定変更は、車内ネットワークの設定の変更が必要であるイベントの発生に応じて、制御部が車内ネットワークの設定情報を生成することを含む。例えば制御部は、上記のイベントが発生した際に、アクセス可能な記憶領域に予め記憶された複数の設定情報から、発生したイベントに応じた設定情報を選択することにより、設定情報を生成する。車内ネットワークの設定の変更が必要であるイベントは、車両の状態の変更、例えば車両において自動運転及び手動運転の一方が行われている状態から、車両において自動運転及び手動運転の他方が行われている状態への変更を含む。また上記のイベントは、中継装置への追加の装置の接続と、車両の乗員が行う車内ネットワークの設定の変更に関する操作の受け付けと、車両Cに適用されるプログラムの更新と、中継装置又は中継装置に接続された装置における異常の発生とを含む。更に設定変更は、制御部が生成した設定情報を用いて車載ECUにおけるネットワーク設定の変更を行うことを含む。また設定変更は、制御部が中継装置に対してネットワーク設定を変更させるために、設定情報を用いて生成した変更指示(設定変更指示)を中継装置へ出力することを含む。設定情報を生成は、車載ECUにおけるネットワーク設定の変更、及び中継装置への変更指示の出力よりも前に行われる。制御部は、車載ECU及び中継装置それぞれにおけるネットワーク設定の変更において第1期間と各第2期間とのそれぞれが重なるように、第1所要時間及び第2所要時間に応じた順序にて、車載ECUにおけるネットワーク設定の変更と、中継装置への変更指示の出力とを行う。制御部は、第1期間と各第2期間とのそれぞれを重ならせることにより、車載ECUにおけるネットワーク設定の変更が完了する時点と、中継装置におけるネットワーク設定の変更が完了する時点それぞれとのばらつきを、小さくすることができる。車載ECUにおけるネットワーク設定の変更、及び中継装置におけるネットワーク設定の変更が完了した後、変更後の車内ネットワークを介した通信が行われる。車内ネットワークの設定の変更において、第1期間及び各第2期間は重なるので、車載ECUは、車内ネットワークの設定の変更に要する時間を、第1期間及び第2期間が重ならない場合に比べて短くすることができる。従って、車載ECUは、車内ネットワークの設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信を早く開始することができる。
(2)本開示の一態様に係る車載制御装置は、前記第1車載装置及び前記第2車載装置のうちの少なくともいずれか1つに含まれる。
本態様にあたっては、車載制御装置は、前記第1車載装置及び前記第2車載装置のうちの少なくともいずれか1つに含まれるものであり、第1車載装置又は第2車載装置は車載制御装置として機能し、すなわち当該車載制御装置は、第1車載装置又は第2車載装置に相当する。このように第1車載装置が車載制御装置に相当、又は第2車載装置が車載制御装置に相当することにより、接続される車載装置が2台構成となる車内ネットワークにおいて、車内ネットワークの設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信を早く開始させる車載制御装置を提供することができる。
(3)本開示の一態様に係る車載制御装置は、前記制御部は、前記第1車載装置及び前記第2車載装置における通信の中継処理を行う中継処理部を含み、前記制御部は、前記所要時間それぞれに基づき、前記第1車載装置及び前記第2車載装置による前記ネットワーク設定の変更を開始する順序及び時点を特定し、特定した順序及び時点に応じて、前記中継処理部への前記設定情報の出力と、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示とを行い、前記中継処理部は、出力された前記設定情報に応じて前記ネットワーク設定の変更を開始する。
本態様にあたっては、制御部は導出部と中継処理部とを含む。導出部は、所要時間それぞれ(第1所要時間及び第2所要時間)を導出する。導出部は、導出した第1時間及び第2時間に応じた順序及び時点にて、中継処理部への設定情報の出力と、中継装置への変更指示の出力とを行う。中継処理部は、出力された設定情報に基づき中継処理を行う。車載ECUは、効率的に通信の中継を行うことができる。
(4)本開示の一態様に係る車載制御装置は、前記中継処理部は、レイヤー2スイッチ又はレイヤー3スイッチとして機能する。
本態様にあたっては、中継処理部がレイヤー2スイッチ又はレイヤー3スイッチとして機能することにより、中継処理部において、各レイヤーに応じた通信の中継処理を効率的に行うことができる。
(5)本開示の一態様に係る車載制御装置は、前記制御部は、前記所要時間それぞれにおいて、最も長い最長所要時間を特定し、特定した前記最長所要時間を要する前記ネットワーク設定の変更が行われる期間に、他の前記ネットワーク設定の変更が行われるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う。
本態様にあたっては、制御部は、導出した所要時間それぞれ(第1所要時間及び第2所要時間を含む所要時間)のうち、最も長い所要時間のネットワーク設定の変更が行われる期間に、他の所要時間のネットワーク設定の変更の開始及び完了が行われるように、設定変更を行う。最も長い所要時間のネットワーク設定の変更が完了した際、他の所要時間のネットワーク設定の変更は完了しているので、車内ネットワークの設定の変更は完了する。車載ECUは、車載ECU及び中継装置それぞれにおけるネットワーク設定の変更を効率的に行うことができる。また車載ECUは、車内ネットワークの設定の変更に要する時間を、より短くすることができる。従って、車載ECUは、車内ネットワークの設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信をより早く開始することができる。
(6)本開示の一態様に係る車載制御装置は、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定の変更が完了する時点と、前記第2車載装置における前記ネットワーク設定の変更が完了する時点それぞれとが同一となるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う。
本態様にあたっては、制御部は、車載ECUにおけるネットワーク設定の変更が完了する第1時点と、複数の中継装置それぞれにおけるネットワーク設定の変更が完了する第2時点それぞれとが同一となるように、設定変更を行う。なお第1時点と第2時点それぞれとは、厳密に同一でなくてもよい。例えば第1時点と第2時点それぞれとは、数秒程度の仕様上許容される範囲での誤差を含むほぼ同一であってもよい。車載ECU及び中継装置それぞれにおけるネットワーク設定の変更が完了する時点が同一なので、導出された第1所要時間及び第2所要時間を含む所要時間のうち、最も長い所要時間のネットワーク設定の変更が完了した時点にて、車内ネットワークの設定の変更は完了する。車載ECUは、車載ECU及び中継装置それぞれにおけるネットワーク設定の変更を効率的に行うことができる。また車載ECUは、車内ネットワークの設定の変更に要する時間を、より短くすることができる。従って、車載ECUは、車内ネットワークの設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信をより早く開始することができる。例えば車載ECUに2つの中継装置が接続されている場合であって、一方の中継装置におけるネットワーク設定の変更が行われている際、車載ECU又は他方の中継装置におけるネットワーク設定の変更が開始されるまでの間において、車載ECU及び他方の中継装置は通信可能である。設定変更は第1時点、一方の中継装置の第2時点、及び他方の中継装置の第2時点が同一となるように行われるので、一方の中継装置におけるネットワーク設定の変更が行われている期間において、ネットワーク設定の変更が開始される前の車載ECU及び他方の中継装置が通信可能な期間を、長くすることができる。
(7)本開示の一態様に係る車載制御装置は、前記第2車載装置の前記所要時間は、前記制御部が前記設定変更指示を前記第2車載装置に出力する時点から、前記第2車載装置が前記設定変更指示に対する受信処理を完了する時点までの受信時間と、前記第2車載装置において、前記受信処理が完了した前記設定変更指示に基づき、前記ネットワーク設定の変更の開始時点から完了時点までの変更時間とを含む。
本態様にあたっては、第2車載装置の前記所要時間(第2所要時間)は、受信時間及び変更時間を含む。受信時間は、制御部が変更指示を中継装置へ出力する時点から、当該中継装置が変更指示に対する受信処理を完了する時点までの時間である。中継装置は、受信処理において、車載ECUから出力される変更指示を受信(取得)し、受信した変更指示を、中継装置におけるネットワーク設定の変更に利用可能な状態に変換する。例えば、変更指示に設定情報が含まれている場合、中継装置は、受信した変更指示から、当該変更指示に含まれる設定情報を取り出す。受信時間において、中継装置におけるネットワーク設定の変更のための通信が、車載ECU及び中継装置の間にて行われる。変更時間は、中継装置において変更指示から取り出された設定情報に基づくネットワーク設定の変更が開始される時点から、当該設定情報に基づくネットワーク設定の変更が完了する時点までの時間である。中継装置におけるネットワーク設定の変更のための通信、及び受信処理に要する時間が受信時間として考慮されるので、制御部は、精度よく中継装置におけるネットワーク設定の変更に要する時間を導出することができる。制御部は、変更指示を中継装置へ出力する時点から、当該中継装置におけるネットワーク設定の変更が完了する時点までの時間を第2所要時間として導出するので、より適切な順序及び時点にて、設定変更を行うことができる。
(8)本開示の一態様に係る車載制御装置は、前記制御部は、前記車両の状態を遷移させるイベントを検出した場合、前記イベントに基づき前記設定情報を生成する。
本態様にあたっては、制御部は、車両の状態に応じたイベントに基づき、車内ネットワークの設定情報を生成する。車両の状態は、例えば車両において自動運転が行われる自動運転状態、及び車両において手動運転が行われている手動運転状態を含む。車両の状態に応じたイベントは、例えば自動運転状態及び手動運転状態の一方から自動運転状態及び手動運転状態の他方への変更を含むものであり、すなわち車両の状態を遷移させるにあたり、当該イベントが発生する。当該イベントは、例えば、車両の操作者の操作による運転モードの変更、外部サーバ等から送信されたデータの受信、路車間通信により信号等の交通設備から送信されたデータの受信、又は車車間通信による他の車両から送信されたデータの受信をトリガーとして発生するものであってもよい。制御部は、検出したイベントの種別又は区分に基づき、生成した設定情報を用いて車載ECUにおけるネットワーク設定を変更する。また制御部は、生成した設定情報を用いて生成した変更指示を中継装置へ出力する。制御部は、車両の状態に応じて適切に車内ネットワークの設定を変更することができる。
(9)本開示の一態様に係る車載制御装置は、前記車内ネットワークには、中継装置として機能する複数の前記第2車載装置が接続されており、前記車載制御装置として機能する前記第1車載装置の前記制御部は、前記中継装置との通信を制御する。
本態様にあたっては、車載制御装置の前記制御部は中継装置との通信を制御し、他の車載装置(第2車載装置)は複数の中継装置であるため、複数の中継装置が接続される車内ネットワークにおいて、当該車内ネットワークの設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信を早く開始することができる。
(10)本開示の一態様に係る車載システムは、車両に搭載され、車内ネットワークを介して相互に通信可能に接続される第1車載装置と第2車載装置を含む車載システムであって、前記第1車載装置及び前記第2車載装置のうちの少なくともいずれか1つは、制御部を有する車載制御装置として機能し、前記制御部は、前記車両の状態に応じた前記車内ネットワークの設定情報を生成し、前記第1車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、前記第2車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、導出した2つの前記所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う。
本態様にあたっては、車載システムは、車内ネットワークを介して相互に通信可能に接続される複数の車載装置(第1車載装置及び第2車載装置)とを含む。車内ネットワークの設定が変更される際、複数の車載装置(第1車載装置及び第2車載装置)のうちのいずれかの車載装置(車載制御装置)は、上述の第1所要時間及び第2所要時間を導出する。当該車載装置(車載制御装置)は、導出した第1所要時間及び第2所要時間に応じた順序及び時点にて、上記の第1期間と上記の第2期間それぞれとが重なるように、当該車載装置及び他の車載装置に対する設定変更を行う。詳しくは、車載装置は設定変更において、変更後の車内ネットワークの設定情報の生成と、変更後の車内ネットワークの設定情報を用いた車載装置におけるネットワーク設定の変更と、変更後の車内ネットワークの設定情報を用いて生成した変更指示の他の車載装置への出力とを行う。他の車載装置は、車載装置から出力される変更指示を取得する。他の車載装置は、取得した変更指示に基づき他の車載装置におけるネットワーク設定の変更を行う。例えば他の車載装置は、取得した変更指示に含まれる設定情報を用いて、他の車載装置におけるネットワーク設定の変更を行う。車内ネットワークの設定の変更の際、第1期間及び第2期間は重なるので、車載システムにおいて、車内ネットワークの設定の変更に要する時間を、第1期間及び第2期間が重ならない場合に比べて短くすることができる。従って、車載システムにおいては、車内ネットワークの設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信を早く開始することができる。
(11)本開示の一態様に係る情報処理方法は、車両に搭載され、車内ネットワークを介して第1車載装置と第2車載装置との間の通信に関する制御を行う車載制御装置に、前記車両の状態に応じた前記車内ネットワークの設定情報を生成し、前記第1車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、前記第2車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、導出した2つの前記所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う。
本態様にあたっては、車載装置を、本開示の一態様の車載装置として機能させる情報処理方法を提供することができる。
(12)本開示の一態様に係るプログラムは、車両に搭載され、車内ネットワークを介して第1車載装置と第2車載装置との間の通信に関する制御を行う車載制御装置に、前記車両の状態に応じた前記車内ネットワークの設定情報を生成し、前記第1車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、前記第2車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、導出した2つの前記所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う。
本態様にあたっては、車載装置を、本開示の一態様の車載装置として機能させるプログラムを提供することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示をその実施形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。本開示の実施形態に係る車載ECUを、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本開示をその実施形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。本開示の実施形態に係る車載ECUを、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
(実施形態1)
以下、実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る車載システムSの構成を例示する模式図である。車載システムSは、車両Cに搭載される複数のECUを含む。複数のECUには、統合ECU1と、複数の個別ECU2とが含まれる。図1において車両Cには2つの個別ECU2が搭載されているが、車両Cに搭載される個別ECU2の個数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。以下、統合ECU1及び個別ECU2を総称してECUとも称する。
以下、実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る車載システムSの構成を例示する模式図である。車載システムSは、車両Cに搭載される複数のECUを含む。複数のECUには、統合ECU1と、複数の個別ECU2とが含まれる。図1において車両Cには2つの個別ECU2が搭載されているが、車両Cに搭載される個別ECU2の個数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。以下、統合ECU1及び個別ECU2を総称してECUとも称する。
統合ECU1と各個別ECU2とは、例えばイーサネット等の通信プロトコルに対応した通信線41によって、接続されている。例えば通信線41は、イーサネットケーブルである。個別ECU2には、複数の車載機器3が通信線41によって接続される。
図1の車載システムSにおいては、統合ECU1と各個別ECU2とが接続されることによって、スター状のネットワークトポロジーを形成する車内ネットワーク4が構成される。統合ECU1は、スター状のネットワークトポロジーの中心に位置して設けられている。ネットワークトポロジーは、カスケード状のネットワークトポロジーでもよい。例えばカスケード状のネットワークトポロジーの頂点には統合ECU1が設けられる。車載システムSにおけるネットワークトポロジーは上記の例に限定されない。車載システムSは、隣接する個々の個別ECU2同士が接続され、ループ状のネットワークトポロジーを構成し、双方向通信を可能として冗長化を図る構成であってもよい。ネットワークトポロジーは、デイジーチェーンによるネットワークトポロジーでもよい。
個別ECU2は、車両Cにおける各エリアに配置され、複数の車載機器3と接続される。個別ECU2は、接続される車載機器3と信号又はデータを送受信する。また個別ECU2は、統合ECU1と通信を行う。個別ECU2は、通信を中継するゲートウェイ又はイーサスイッチ等の中継装置としても機能し、当該個別ECU2に接続される複数の車載機器3間の通信、又は車載機器3と統合ECU1を含む他のECUとの通信を中継する。個別ECU2は、通信の中継に加え、図示しない蓄電装置から出力された電力を分配及び中継し、自ECUに接続される車載機器3に供給する電力分配装置としても機能してよい。個別ECU2は、中継装置に相当する。
車載機器3は例えば、ドア開閉装置、及びモータ装置等のアクチュエータ30と、LiDAR(Light Detection and Ranging)、ライトセンサ、CMOSカメラ、及び赤外線センサ等の各種センサ31とを含む。車載機器3は上記の例に限定されず、ドアSW(スイッチ)、及びランプSW等のスイッチでもよく、ランプでもよい。車載機器3は、予め車両Cに搭載される既存の車載機器3と、当該既存の車載機器3が車両Cに搭載される時点よりも後の時点にて車両Cに搭載される追加の車載機器3とを含んでもよい。例えば追加の車載機器3は、プラグアンドプレイに対応している。なお既存の車載機器3が車両Cに搭載される時点は、例えば車両Cが製造される時点である。
統合ECU1は、例えばヴィークルコンピュータ等の中央制御装置である。統合ECU1は、個別ECU2を介して中継された車載機器3からのデータに基づき、個々の車載機器3への制御信号を生成及び出力する。統合ECU1は、個別ECU2から出力される要求信号等の情報又はデータに基づき、当該要求信号の対象となるアクチュエータ30を制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号を他の個別ECU2に出力する。
統合ECU1は、通信を中継するゲートウェイ又はイーサスイッチ等の中継装置としても機能する。統合ECU1は、当該統合ECU1(自ECU)に接続された複数の個別ECU2の間の通信を中継する。また統合ECU1は、異なる個別ECU2に接続された複数の車載機器3の間の通信を、個別ECU2を介して中継する。例えば、図1の統合ECU1は、2つの個別ECU2と接続されている。統合ECU1は、一方の個別ECU2に接続された車載機器3と、他方の個別ECU2に接続された車載機器3との間の通信を、2つの個別ECU2を介して中継する。
統合ECU1は、図示しない車外通信装置を介して、インターネット等の外部ネットワークに接続される図示しない外部サーバと、通信可能に接続されるものであってもよい。例えば、統合ECU1及び車外通信装置は、個別に設けられ、通信可能に接続されている。車外通信装置は、統合ECU1に内蔵されていてもよい。外部サーバは、車両Cに搭載される統合ECU1、個別ECU2、及び車載機器3の制御プログラムを車両Cに送信(配布)し、当該車両Cにて適用されている各種の制御プログラムを更新するOTA( Over The Air )サーバであってもよい。
詳細は後述するが、車内ネットワーク4の設定の変更が必要である場合、統合ECU1は、当該統合ECU1(自ECU)におけるネットワーク設定を変更する。また統合ECU1は、接続された個別ECU2に当該個別ECU2におけるネットワーク設定を変更させる。統合ECU1におけるネットワーク設定の変更と個別ECU2におけるネットワーク設定の変更とが完了した場合、車載システムSにおいて、設定が変更された車内ネットワーク4を介した通信が行われる。例えば車内ネットワーク4を介した通信には、イーサネット(Ethernet/登録商標)の通信プロトコルが用いられる。統合ECU1は、車載ECUに相当する。
図2は、統合ECU1及び個別ECU2の構成を例示するブロック図である。統合ECU1は、制御部10、記憶部11、及び車内通信部12を備える。制御部10は、記憶部11及び車内通信部12と接続されている。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等の演算処理装置100と、統合ECU1における中継処理を行う中継処理部101とを含む。
演算処理装置100(制御部10)は、記憶部11に予め記憶された制御プログラムP及びデータを読み出して実行することにより、種々の制御処理及び演算処理等を行うようにしてある。演算処理装置100は、シングルコアのシングルCPU、シングルコアのマルチCPU、マルチコアのシングルCPU、及びマルチコアのマルチCPUを含む。演算処理装置100は、CPU等のソフトウェア処理を行うソフトウェア処理部のみに限定されず、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はSoC(System on a Chip)等のハードウェア処理にて種々の制御処理及び演算処理等を行うハードウェア処理部を含むものであってもよい。
中継処理部101は、例えばイーサネットスイッチIC(Integrated Circuit)、又は演算処理機能を備えるイーサネットスイッチICによって構成される。中継処理部101は、CPU又はMPUとイーサネットスイッチICとの組み合わせによって構成されてもよい。中継処理部101は、レイヤー2スイッチ、又はレイヤー3スイッチとして機能するイーサネットスイッチである。演算処理装置100と中継処理部101とは、接続されている。中継処理部101は、車内通信部12と接続されている。
記憶部11は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性のメモリ素子又は、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)若しくはフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子によって構成される。記憶部11は、上記の揮発性のメモリ素子及び不揮発性のメモリ素子等の記憶デバイスの組み合わせにより構成されてもよい。記憶部11には、制御プログラムP(プログラム製品)及び処理時に参照するデータが予め記憶してある。また記憶部11には、中継処理のためのネットワークの設定情報が記憶される。
なお記憶部11に記憶された制御プログラムP(プログラム製品)は、統合ECU1が読み取り可能な記録媒体Aから読み出された制御プログラムP(プログラム製品)を記憶したものであってもよい。また記憶部11に記憶された制御プログラムP(プログラム製品)は、統合ECU1が図示しない通信網に接続されている図示しない外部コンピュータから制御プログラムP(プログラム製品)をダウンロードし、記憶部11に記憶させたものであってもよい。
車内通信部12は、例えばイーサネット等の通信プロトコルを用いた入出力インターフェイスである。例えば車内通信部12は、イーサネットPHY部を含む。車内通信部12は、通信線41を介して、個別ECU2が備える後述の車内通信部22と接続される。演算処理装置100は、中継処理部101及び車内通信部12を介して、車内ネットワーク4に接続される個別ECU2、又は車載機器3と通信する。車内通信部12は、複数個、設けられる。車内通信部12それぞれに、車内ネットワーク4を構成する通信線41が接続される。
個別ECU2は、演算処理装置200及び中継処理部201を含む制御部20と、記憶部21と、車内通信部22とを備える。個別ECU2の演算処理装置200、中継処理部201、制御部20、記憶部21及び車内通信部22は、統合ECU1の演算処理装置100、中継処理部101、制御部10、記憶部11及び車内通信部12と同様の構成である。
個別ECU2の車内通信部22は、複数個、設けられている。複数の車内通信部22のうち、一部の車内通信部22は、通信線41を介して統合ECU1の車内通信部12と接続される。残りの車内通信部22は、通信線41を介して車載機器3と接続される。
例えば、統合ECU1及び個別ECU2の少なくとも一方が、シリアル通信を行うための通信インターフェイスである図示しない入出力インターフェイスを備えていてもよい。例えば、入出力インターフェイスには、車両Cに搭載されたディスプレイ等の図示しない表示装置、及び車両Cの起動と停止とを行う図示しないIG(イグニッション)スイッチが、シリアルケーブルを介して接続される。また入出力インターフェイスには、車両Cの乗員、例えば運転手による操作を受け付ける図示しない入力装置がシリアルケーブルを介して接続される。入力装置は、例えばタッチパネルである。例えば入力装置は、表示装置と一体に設けられている。例えば入力装置は、車内ネットワーク4の設定を変更するための変更操作を受け付ける。表示装置、及び入力装置は車載機器3に含まれてもよい。
例えば統合ECU1及び個別ECU2は、統合ECU1、個別ECU2、又は車載機器3との接続のための図示しない接続ポートを備える。例えば接続ポートは、統合ECU1の車内通信部12、及び個別ECU2の車内通信部22に含まれる。接続ポートは、統合ECU1の車内通信部12及び個別ECU2の車内通信部22に加えて、上記の入出力インターフェイスに含まれていてもよい。
車両Cにおいては、統合ECU1、各個別ECU2、及び各車載機器3をノードとして含む車内ネットワーク4が構成される。詳しくは、統合ECU1と各個別ECU2とのそれぞれにおいて、車内ネットワーク4を設定するための設定情報に応じたネットワーク設定が行われる。統合ECU1におけるネットワーク設定、及び各個別ECU2におけるネットワーク設定が行われることにより、統合ECU1、各個別ECU2、及び各車載機器3は、車内ネットワーク4を介して通信を行う。設定情報の詳細については後述する。
車内ネットワーク4の設定の変更が必要である場合、統合ECU1は、車内ネットワーク4の設定の変更を行う。車内ネットワーク4の設定の変更が必要である場合は、車両Cの状態が変更された場合を含む。車両Cの状態は、車両Cにて手動運転が行われる手動運転状態、及び車両Cにて自動運転が行われる自動運転状態を含む。例えば車両Cの状態の変更された場合とは、車両Cの状態が手動運転状態及び自動運転状態の一方から手動運転状態及び自動運転状態の他方へ変更された場合である。
更に、車内ネットワーク4の設定の変更が必要である場合は、追加の車載機器3が車両Cに搭載され、個別ECU2と接続された場合を含む。また車内ネットワーク4の設定の変更が必要となる場合は、車両Cの乗員による変更操作を受け付けた場合を含む。
また車内ネットワーク4の設定の変更が必要となる場合は、例えば統合ECU1が外部サーバ、例えばOTAサーバから車両Cに適用されるプログラムに対する更新プログラムを取得した場合、即ち車両Cに適用されるプログラムが更新される場合を含む。また車内ネットワーク4の設定の変更が必要となる場合は、例えば個別ECU2又は車載機器3において異常が発生した場合を含む。
車両Cの状態の変更、追加の車載機器3の接続、変更操作の受け付け、更新プログラムの取得、及び異常の発生は、車内ネットワーク4の設定の変更が必要なイベントに含まれる。これらのイベントが発生した際、統合ECU1は当該イベントを検出し、車内ネットワーク4の設定の変更が、行われる。なお、車内ネットワーク4の設定の変更が必要なイベントは上記の例に限定されない。例えば車両Cの状態が、手動運転状態、及び自動運転状態に加えて。車両CのIGスイッチが停止状態である停止状態を含んでもよい。車両Cの状態の変更(遷移)は、車両の状態に応じたイベントに相当する。
車内ネットワーク4の設定の変更が必要である場合、即ち車内ネットワーク4の設定の変更が必要なイベントが発生した場合、統合ECU1の演算処理装置100(制御部10)は、変更後の車内ネットワーク4の設定情報を生成(取得)する。言い換えると、統合ECU1の演算処理装置100は、車内ネットワーク4の設定の変更が必要なイベントに応じた設定情報を生成する。
図3は、設定情報の一例を示す説明図である。例えば設定情報は、統合ECU1の記憶部11に、テーブル形式で記憶されている。統合ECU1の演算処理装置100によって参照される設定情報が記憶されている記憶領域は、統合ECU1の記憶部11に限定されず、例えば、個別ECU2又は外部のクラウドサーバ等のストレージ装置等の統合ECU1からアクセス可能な記憶領域であってもよい。
例えば設定情報は、車両Cの製造段階において統合ECU1の記憶部11に初期情報として記憶される。以降、当該車両Cの市場出荷後においても、設定情報は、統合ECU1と外部サーバとが通信することにより、当該外部サーバより取得(ダウンロード)された設定情報に更新(バージョンアップ)される。
例えば、設定情報は、テーブル形式で記憶(保存)され、ID(Identifier)列、ARL(Address Resolution Logic table)列、ACL(Access Control List)列、QoS(Quality of Service)列、通信トラフィック量(設計値)列、バッファ滞留量(設計値)列、及び品質情報(設計値)列を含む。
ID列には、設定情報を識別するためのIDが格納される。例えばIDは、設定情報のバージョン番号でもよい。ARL列には、例えば、接続される統合ECU1、個別ECU2及び車載機器3の少なくとも1つのMACアドレスと、接続されている接続ポートの物理ポート番号との対応関係を示したMACアドレステーブルが格納される。統合ECU1又は個別ECU2は、イーサネットパケットの中継を行う場合、当該ARLを参照することにより、レイヤー2スイッチとして機能する。また、ARLにはMACアドレスとIPアドレスとの対応関係を示したルーティングテーブルが含まれてもよい。統合ECU1又は個別ECU2は、ルーティングテーブルが含まれる当該ARLを参照することにより、レイヤー3スイッチとしても機能する。
ACL列には、例えば、統合ECU1と個別ECU2との間、及び、個別ECU2と車載機器3との間のサービス通信の少なくとも一方を行う際に用いられるアクセス制御設定に関する情報が格納される。QoS列には、例えば、中継処理を行うにあたり各中継対象パケットに対する優先順位、及び帯域保証等に関する情報が格納される。
通信トラフィック量列には、例えば、統合ECU1の各車内通信部12、及び個別ECU2の各車内通信部22の少なくとも一方における通信トラフィック量の設計値(設計上定められた仕様値)が格納される。通信トラフィック量には、統合ECU1又は個別ECU2がデータを他の装置へ送信する際の通信トラフィック量と、統合ECU1又は個別ECU2がデータを他の装置から受信する際の通信トラフィック量との2種類の通信トラフィック量がある。
バッファ滞留量列には、例えば、統合ECU1の各車内通信部12、及び個別ECU2の各車内通信部22の少なくとも一方におけるバッファ滞留量の設計値(設計上定められた仕様値)が格納される。
品質情報列には、例えば、統合ECU1の各車内通信部12、及び個別ECU2の各車内通信部22の少なくとも一方において、パケット破棄を許容するか否か等に関する通信品質に関する設計値(設計上定められた仕様値)が格納される。設定情報には、統合ECU1及び個別ECU2の少なくとも一方の接続ポートに対するフィルタの設定に関する情報が含まれていてもよい。フィルタの設定に関する情報は、例えば所定の種類の通信データを通過させないフィルタを設定するための情報を含む。以下、設定情報に含まれるID、ARL、ACL、QoS、通信トラフィック量、バッファ滞留量、及び品質情報等の項目を、ネットワーク設定のパラメータとも称する。
例えば統合ECU1の演算処理装置100がアクセス可能な記憶領域には、複数の設定情報と、設定情報を選択するための設定情報選択テーブルが予め記憶してある。図4は、設定情報選択テーブルの内容例を示す概念図である。設定情報選択テーブルには、イベントと設定情報のIDとが関連付けられて格納される。詳しくは、設定情報選択テーブルは、イベント列と、設定情報のID列とを含む。イベント列には、車内ネットワーク4の設定の変更が必要なイベントが格納されている。設定情報のID列には、設定情報のIDがイベントと関連付けられて格納されている。統合ECU1の演算処理装置100がアクセス可能な記憶領域は、例えば統合ECU1の記憶部11である。
車内ネットワーク4の設定の変更が必要である場合、車内ネットワーク4の設定の変更が必要なイベントが発生した場合、統合ECU1の演算処理装置100は、以下のようにして変更後の車内ネットワーク4の設定情報を生成(取得)する。統合ECU1の演算処理装置100は、設定情報選択テーブルを参照し、記憶してある複数の設定情報のうち、発生したイベントに応じた設定情報を選択することにより、変更後の車内ネットワーク4の設定情報を生成する。例えば統合ECU1の演算処理装置100は、外部サーバと通信し、外部サーバから変更後の車内ネットワーク4の設定情報を取得することにより、変更後の車内ネットワーク4の設定情報を生成してもよい。
例えば、車両Cの状態が手動運転状態から自動運転状態へ変更された場合、変更後の車内ネットワーク4の設定情報は、自動運転状態に対応した車内ネットワーク4の設定情報である。なお変更前の車内ネットワーク4の設定情報は、手動運転状態に対応した車内ネットワーク4の設定情報である。この場合、変更後の車内ネットワーク4の設定情報においては、例えばQoS、通信トラフィック量、バッファ滞留量、及び品質情報の少なくとも1つが変更される。統合ECU1の演算処理装置100は、車両Cの状態に応じた設定情報を生成するので、車両Cの状態に応じて適切に車内ネットワーク4の設定を変更することができる。
統合ECU1の演算処理装置100が更新プログラムを取得した場合、生成(選択)される変更後の車内ネットワーク4の設定情報は、更新プログラムが適用された車両Cに対応した車内ネットワーク4の設定情報である。この場合、変更後の車内ネットワーク4の設定情報においては、例えばQoS、通信トラフィック量、バッファ滞留量、及び品質情報の少なくとも1つが変更される。
各個別ECU2及び各車載機器3のいずれかに異常が生じた場合、変更後の車内ネットワーク4の設定情報は、統合ECU1、各個別ECU2及び各車載機器3のうち、異常が生じた個別ECU2又は車載機器3を除いた車内ネットワーク4の設定情報である。個々の個別ECU2同士の接続によって冗長化が図られている場合であって、個別ECU2のいずれかに異常が生じた場合、変更後の車内ネットワーク4の設定情報は、異常が生じた個別ECU2を介さずに通信(通信の中継)を行う車内ネットワーク4の設定情報である。これらの場合、変更後の車内ネットワーク4の設定情報においては、例えばフィルタの設定に関する情報、ARL、及びACLの少なくとも1つが変更される。例えば、上記の設定情報を適用することにより、通信経路が変更される。例えば通信経路は、異常が生じた個別ECU2を介さない代替の通信経路に変更される。
追加の車載機器3が個別ECU2に接続された場合、変更後の車内ネットワーク4の設定情報は、追加の車載機器3がノードとして追加された車内ネットワーク4の設定情報である。この場合、変更後の車内ネットワーク4の設定情報においては、例えばARL、及びACLの少なくとも1つが変更される。例えば、上記の設定情報を適用することにより、通信経路が追加(変更)される。追加の車載機器3による新たなサービスが車両Cに適用される。
車内ネットワーク4の設定の変更が必要である場合、統合ECU1の演算処理装置100は、第1所要時間と第2所要時間とに応じた順序及び時点にて、統合ECU1及び個別ECU2に対するネットワークの設定変更を行う。第1所要時間は、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更に要する時間である。第2所要時間は、複数の個別ECU2それぞれにおけるネットワーク設定の変更に要する時間である。詳細は後述するが、統合ECU1の演算処理装置100が第1所要時間と第2所要時間それぞれとを導出する。演算処理装置100は、導出部に相当する。第1所要時間と第2所要時間それぞれとに応じた順序及び時点の詳細については後述する。
設定変更において、統合ECU1の演算処理装置100は、設定情報を生成する。また統合ECU1の演算処理装置100は、生成した設定情報を用いた統合ECU1(自装置)におけるネットワーク設定の変更を行う。また統合ECU1の演算処理装置100は、個別ECU2に対してネットワーク設定を変更させるためのデータ又は情報である変更指示を、生成した設定情報を用いて生成し、生成した変更指示を個別ECU2それぞれへ出力する。例えば統合ECU1の演算処理装置100は、設定情報を含む変更指示を生成し、生成した変更指示を個別ECU2へ出力する。統合ECU1の演算処理装置100は、設定情報を変更指示として個別ECU2へ出力してもよい。設定変更には、設定情報を生成と、設定情報を用いた統合ECU1におけるネットワーク設定の変更と、個別ECU2への変更指示の出力とが含まれる。
設定変更において初めに、統合ECU1の演算処理装置100は、設定情報を生成する。統合ECU1の演算処理装置100は、生成した設定情報に基づく統合ECU1におけるネットワーク設定の変更において、設定情報を統合ECU1の中継処理部101へ出力する。詳しくは、統合ECU1の演算処理装置100は、変更後の車内ネットワーク4のネットワーク設定のパラメータを統合ECU1の中継処理部101へ出力し、統合ECU1の中継処理部101に上記のパラメータを変更させる。言い換えると統合ECU1の中継処理部101は、設定情報を統合ECU1の中継処理部101に適用させる。
例えば設定情報は、統合ECU1に関する設定情報と、個別ECU2それぞれに関する設定情報とが1つの設定情報としてまとめられている。統合ECU1に関する設定情報とは、統合ECU1におけるネットワーク設定のパラメータである。個別ECU2それぞれに関する設定情報とは、個別ECU2それぞれにおけるネットワーク設定のパラメータである。
例えば、統合ECU1の演算処理装置100は、生成した設定情報から、統合ECU1に関する設定情報を特定し、特定した統合ECU1に関する設定情報を統合ECU1の中継処理部101へ出力する。また統合ECU1の演算処理装置100は、生成した設定情報から、個別ECU2に関する設定情報を特定し、特定した個別ECU2に関する設定情報を含む変更指示を個別ECU2へ出力する。なお統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1に関する設定情報と個別ECU2それぞれに関する設定情報とが1つにまとめられた設定情報を含む変更指示を個別ECU2へ出力してもよい。個別ECU2は、出力される変更指示に含まれる設定情報から個別ECU2に関する設定情報を特定する。
設定情報は、統合ECU1に関する設定情報と、個別ECU2それぞれに関する設定情報とが関連付けられて個別に設けられる構成でもよい。この場合、統合ECU1の演算処理装置100は、関連付けられた統合ECU1に関する設定情報、及び個別ECU2それぞれに関する設定情報を生成し、統合ECU1に関する設定情報を統合ECU1の中継処理部101へ出力する。また統合ECU1の演算処理装置100は、個別ECU2に関する設定情報を含む変更指示を、個別ECU2へ出力する。
統合ECU1の演算処理装置100が統合ECU1の中継処理部101への設定情報の出力を開始する時点は、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が開始される時点である。統合ECU1の中継処理部101がネットワーク設定のパラメータのうち、統合ECU1において変更が必要なパラメータの全ての変更を完了した時点は、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が完了する時点である。従って、第1所要時間は、統合ECU1の演算処理装置100が設定情報の出力を開始する時点から、統合ECU1の中継処理部101がネットワーク設定のパラメータの変更を完了する時点である。後述の図8において、第1所要時間はX2と示してある。
変更されるパラメータの個数が多い場合、パラメータの変更に要する時間は長いので、第1所要時間は長い。変更されるパラメータの個数が少ない場合、パラメータの変更に要する時間は短いので、第1所要時間は短い。例えば、統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1の中継処理部101への設定情報の出力において、当該中継処理部101と複数回、通信を行う。変更されるパラメータの個数が多い場合、上記の通信の回数は多い。変更されるパラメータの個数が少ない場合、上記の通信の回数は少ない。
上述のように統合ECU1の演算処理装置100は、設定変更において、変更指示を個別ECU2それぞれへ出力する。本実施形態において車両Cには2つの個別ECU2が設けられている。以下、一方の個別ECU2を第1の個別ECU2Aとも称する。他方の個別ECU2を第2の個別ECU2Bとも称する。第1の個別ECU2Aへ出力される変更指示には、第1の個別ECU2Aに関する設定情報が含まれる。第2の個別ECU2Bへ出力される変更指示には、第2の個別ECU2Bに関する設定情報が含まれる。言い換えると統合ECU1の演算処理装置100は、出力先に応じた設定情報を含む変更指示を個別ECU2それぞれへ出力する。なお統合ECU1の演算処理装置100は、設定情報を変更指示として個別ECU2それぞれへ出力してもよい。
個別ECU2の演算処理装置200は、統合ECU1から出力された変更指示を取得(受信)する。個別ECU2の演算処理装置200は、取得した変更指示から当該変更指示に含まれる個別ECU2に関する設定情報を取り出す。言い換えると個別ECU2の演算処理装置200は、取得した変更指示を、個別ECU2におけるネットワーク設定の変更に利用可能な状態に変換する。以下、個別ECU2の演算処理装置200が出力された変更指示を取得し、取得した変更指示から設定情報を取り出す処理を受信処理とも称する。個別ECU2の演算処理装置200は、受信処理においてプーリングを行ってもよい。
以下、統合ECU1の演算処理装置100が変更指示を個別ECU2へ出力する時点から、個別ECU2の演算処理装置200が統合ECU1から出力された変更指示に対する受信処理を完了する時点までの時間を、受信時間とも称する。後述の図8において、第1の個別ECU2Aの受信時間をY1と示してある。また、第2の個別ECU2Bの受信時間をZ1と示してある。
個別ECU2の演算処理装置200は、取り出した設定情報を個別ECU2の中継処理部201へ出力することにより、取り出した設定情報に基づく個別ECU2におけるネットワーク設定の変更を行う。詳しくは、個別ECU2の演算処理装置200は、取り出した設定情報を個別ECU2の中継処理部201へ出力することにより、変更後の車内ネットワーク4のネットワーク設定のパラメータを個別ECU2の中継処理部201へ出力し、個別ECU2の中継処理部201に上記のパラメータを変更させる。言い換えると個別ECU2の中継処理部201は、変更指示に含まれる設定情報を個別ECU2の中継処理部201に適用させる。
以下、個別ECU2の演算処理装置200が当該個別ECU2の中継処理部201への設定情報の出力を開始する時点から、個別ECU2の中継処理部201が当該個別ECU2において変更が必要なパラメータの全ての変更を完了する時点までの時間を、変更時間とも称する。なお、個別ECU2の演算処理装置200が個別ECU2の中継処理部201への設定情報の出力を開始する時点は、個別ECU2において変更指示に基づくネットワーク設定の変更が開始される時点に相当する。個別ECU2の中継処理部201が個別ECU2において変更が必要なパラメータの全ての変更を完了する時点は、個別ECU2において変更指示に基づくネットワーク設定の変更が完了する時点に相当する。後述の図8において、第1の個別ECU2Aの変更時間をY2と示してある。また、第2の個別ECU2Bの変更時間をZ2と示してある。
上述の受信時間と変更時間とは、第2所要時間に含まれる。詳しくは、第2所要時間は、受信時間と変更時間との和である。変更されるパラメータの個数が多い場合、パラメータの変更に要する時間は長いので、変更時間は長い。従って、この場合の第2所要時間は長い。変更されるパラメータの個数が少ない場合、パラメータの変更に要する時間は短いので、変更時間は短い。従って、この場合の第2所要時間は短い。例えば個別ECU2の演算処理装置200は、個別ECU2の中継処理部201への設定情報の出力において、当該中継処理部201と複数回、通信を行う。変更されるパラメータの個数が多い場合、上記の通信の回数は多い。変更されるパラメータの個数が少ない場合、上記の通信の回数は少ない。
個別ECU2におけるネットワーク設定が完了した際、当該個別ECU2の中継処理部201は、ネットワーク設定が完了した旨を示す完了通知を統合ECU1へ出力する。
以下、統合ECU1の演算処理装置100が第1所要時間、及び第2所要時間を導出する方法について説明する。初めに、第1所要時間と、第2所要時間に含まれる変更時間との導出方法を説明する。
上述のように、統合ECU1及び個別ECU2それぞれにおいて変更されるパラメータの個数が多い場合、第1所要時間、及び変更時間は長い。言い換えると設定情報のデータ量が多い場合、第1所要時間、及び変更時間は長い。即ち、第1所要時間及び変更時間は、変更されるパラメータの個数、又は設定情報のデータ量に応じて変動する。
例えば統合ECU1の記憶部11には、変更されるパラメータの個数と、第1所要時間及び変更時間とが関連付けられて格納される変更時間テーブルが、予め記憶されている。図5は、変更時間テーブルの内容を例示する模式図である。詳しくは、変更時間テーブルは、パラメータの個数列と、第1所要時間列と、第1の個別ECU2Aの変更時間列と、第2の個別ECU2Bの変更時間列とを含む。
パラメータの個数列には、統合ECU1又は個別ECU2において変更されるパラメータの個数が格納される。第1所要時間列には、第1所要時間が格納される。第1の個別ECU2Aの変更時間列には、第1の個別ECU2Aの変更時間が格納される。第2の個別ECU2Bの変更時間列には、第2の個別ECU2Bの変更時間が格納される。変更されるパラメータの個数は、第1所要時間、第1の個別ECU2Aの変更時間、及び第2の個別ECU2Bの変更時間それぞれと関連付けられている。例えば、変更されるパラメータの個数が同一であっても、統合ECU1及び各個別ECU2の特性の違いによって、第1所要時間、第1の個別ECU2Aの変更時間、及び第2の個別ECU2Bの変更時間は異なる場合がある。
統合ECU1の演算処理装置100は、第1所要時間を導出する際、統合ECU1において変更されるパラメータの個数を設定情報に基づき特定し、変更時間テーブルを参照して、特定したパラメータの個数に基づき第1所要時間を導出する。統合ECU1の演算処理装置100は、個別ECU2の変更時間を導出する際、個別ECU2それぞれにおいて変更されるパラメータの個数を設定情報に基づき特定し、変更時間テーブルを参照して、特定したパラメータの個数に基づき個別ECU2それぞれの変更時間を導出する。
変更時間テーブルは、上記の例に限定されず、例えば統合ECU1に関する設定情報のデータ量、又は個別ECU2それぞれに関する設定情報のデータ量が、第1所要時間及び変更時間それぞれと関連付けられて格納される構成であってもよい。なお変更時間テーブルは、統合ECU1の記憶部11以外の統合ECU1の演算処理装置100がアクセス可能な記憶領域に記憶されていてもよい。
例えば、1つのパラメータを変更するために必要な時間の平均値が、統合ECU1の記憶部11、又は当該記憶部11以外の記憶領域に記憶されていてもよい。統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1において変更されるパラメータの個数と1つのパラメータを変更するために必要な時間の平均値との積を演算することにより、第1所要時間を導出する。また統合ECU1の演算処理装置100は、個別ECU2それぞれにおいて変更されるパラメータの個数と1つのパラメータを変更するために必要な時間の平均値との積を演算することにより、各個別ECU2の第2所要時間を導出する。
なお、統合ECU1において1つのパラメータを変更するために必要な時間の平均値と、各個別ECU2において1つのパラメータを変更するために必要な時間の平均値とは異なっていてもよい。即ち、1つのパラメータを変更するために必要な時間の平均値はECUごとに異なっていてもよい。
次に、第2所要時間に含まれる受信時間の導出方法について説明する。個別ECU2の仕様に基づき予め設定された受信時間、いわゆる受信時間の設計値(設計上定められた仕様値)が、個別ECU2ごとに、統合ECU1の記憶部11が予め記憶されている。当該個別ECU2ごとの受信時間の設計値は、前述した変更時間テーブルと同様に、テーブル形式(受信時間テーブル)にて統合ECU1の記憶部11に記憶されているものであってもよい。テーブル形式にて記憶されている受信時間テーブルには、変更されるパラメータの個数と、個別ECU2ごとの受信時間とが関連付けられて格納されている。これら受信時間テーブル及び変更時間テーブルに格納されている設定値は、変更、更新、追記及び削除が可能となるように、当該受信時間テーブル及び変更時間テーブルは構成されている。統合ECU1の演算処理装置100は、変更指示の送信先の個別ECU2に応じた受信時間の設計値を記憶部11から読み出すことにより、各個別ECU2の第2所要時間に含まれる受信時間を導出する。例えば、変更されるパラメータの個数、又は出力される変更指示のデータ量の範囲ごとに設けられた複数の受信時間の設計値が記憶されていてもよい。統合ECU1の演算処理装置100は、記憶された複数の受信時間の設計値のうち、各個別ECU2において変更されるパラメータの個数、又は各個別ECU2へ出力される変更指示のデータ量に応じた受信時間の設計値を読み出すことにより、受信時間を導出する。なお第2所要時間の設計値は、統合ECU1の記憶部11以外の記憶領域に記憶されていてもよい。
例えば統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1と第1の個別ECU2A又は第2の個別ECU2Bとの間における通信の通信トラフィックを取得し、取得した通信トラフィックに基づき、第1の個別ECU2A又は第2の個別ECU2Bの受信時間を導出してもよい。
統合ECU1の演算処理装置100は、個別ECU2ごとに、導出した受信時間と導出した変更時間との和を算出することにより、個別ECU2それぞれの第2所要時間を導出する。
なお第1所要時間は、統合ECU1の受信時間と統合ECU1の変更時間との和であるとみなしてもよい。統合ECU1におけるネットワーク設定の変更には、変更指示の出力及び受信処理が不要であるので、統合ECU1の受信時間は、0sである。このとき、第1所要時間は、統合ECU1の変更時間と同一である。以下、第1所要時間及び第2所要時間を総称して、所要時間とも称する。
以下、統合ECU1の演算処理装置100が第1所要時間と第2所要時間とに応じた順序及び時点にて行う統合ECU1及び個別ECU2に対するネットワークの設定変更について、説明する。図6は、統合ECU1の演算処理装置100が行う統合ECU1及び個別ECU2に対する設定変更を例示する説明図である。
統合ECU1の演算処理装置100は、第1所要時間、第1の個別ECU2Aの第2所要時間、及び第2の個別ECU2Bの第2所要時間を含む3つの所要時間それぞれを上述のようにして導出する。図6の例においては、3つの所要時間のうち、第2の個別ECU2Bの第2所要時間が最も長く、第1所要時間が最も短い。
図6は、統合ECU1の演算処理装置100が3つの所要時間に応じた順序及び時点にて統合ECU1及び個別ECU2に対する設定変更を行う一例を示す。統合ECU1の演算処理装置100は、設定変更において初めに、設定情報を生成する。統合ECU1の演算処理装置100は、設定変更において設定情報の生成後の1番目に、第2の個別ECU2Bへ変更指示を出力する。第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が開始される。言い換えると統合ECU1の演算処理装置100は、設定変更において設定情報の生成後の1番目に、最も長い所要時間のネットワーク設定の変更を開始する。
統合ECU1の演算処理装置100は、第2の個別ECU2Bへの変更指示の出力後、第1の個別ECU2Aへ変更指示を出力する。詳しくは、統合ECU1の演算処理装置100は、第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が完了する時点と、第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更が完了する時点とが同一となるように、第1の個別ECU2Aへ変更指示を出力する。例えば統合ECU1の演算処理装置100は、第2の個別ECU2Bへ変更指示を出力した時点から、第1の個別ECU2Aの第2所要時間と第2の個別ECU2Bの第2所要時間との差分に相当する時間が経過した際に、第1の個別ECU2Aへ変更指示を出力する。第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更が開始される。言い換えると最も長い所要時間の次に長い所要時間のネットワーク設定の変更が、設定変更において設定情報の生成後の2番目に開始される。
統合ECU1の演算処理装置100は、第1の個別ECU2Aへの変更指示の出力後、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更を開始する。詳しくは、統合ECU1の演算処理装置100は、2つの個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了する時点と、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が完了する時点とが同一となるように、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更を開始する。例えば統合ECU1の演算処理装置100は、第1の個別ECU2Aへ変更指示を出力した時点から、第1所要時間と第1の個別ECU2Aの第2所要時間との差分に相当する時間が経過した際に、統合ECU1の中継処理部101への設定情報の出力を開始する。最も短い所要時間のネットワーク設定の変更が、設定変更において最後に開始される。
統合ECU1の演算処理装置100が上述のように設定変更を行うことにより、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が完了する時点と、2つの個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了する時点それぞれとは、同一となる。3つの所要時間のうち、最も長い所要時間が経過する間に、他の所要時間も経過する。また、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が行われる期間と、2つの個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が行われる期間それぞれとは、重なる。なお統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が完了する時点と、2つの個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了する時点それぞれとは、厳密に同一でなくてもよく、例えば、数秒程度の仕様上の誤差を含むほぼ同一であってもよい。
以下、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更と、第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更と、第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更との少なくとも1つが行われている期間を、車内ネットワーク4が変更される期間とも称する。統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が完了する時点と、2つの個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了する時点それぞれとは同一となるので、車内ネットワーク4が変更される期間は、第2の個別ECU2Bの第2所要時間と同一である。言い換えると車内ネットワーク4が変更される期間は、導出された所要時間のうち、最も長い所要時間と同一である。
車内ネットワーク4が変更される期間においては、車載システムSは、車内ネットワーク4を介した通信を行うことができない。但し、第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が開始された時点から、第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更が開始される時点までの期間において、統合ECU1と第1の個別ECU2Aとは、相互に通信を行うことができる。複数のECUそれぞれにおけるネットワーク設定の変更が完了する時点が同一となることによって、一のECUにおけるネットワーク設定の変更が行われている期間において、ネットワーク設定の変更が開始される前の他のECU間における通信を行うことができる期間を、長くすることができる。図6の例においては、車内ネットワーク4が変更される期間にて、統合ECU1と第1の個別ECU2Aとの間の通信を長時間維持することができる。すなわち、統合ECU1は、設定変更中の個別ECU2(本実施形態では、第2の個別ECU2B)以外の個別ECU2との通信を、長時間維持することができる。
統合ECU1と各個別ECU2とのそれぞれにおけるネットワーク設定の変更が完了した際、車載システムSにおいて、変更された車内ネットワーク4を介した通信が行われる。例えば、統合ECU1と各個別ECU2とのそれぞれにおけるネットワーク設定が完了した際、統合ECU1の中継処理部101、及び各個別ECU2の中継処理部201は、変更されたパラメータに基づく中継処理を開始する。言い換えると、統合ECU1及び各個別ECU2それぞれにおけるネットワーク設定が完了した際、統合ECU1の中継処理部101は、統合ECU1の演算処理装置100から出力された設定情報に基づく中継処理を開始する。また、個別ECU2の中継処理部201は、個別ECU2の演算処理装置200から出力された設定情報に基づく中継処理を開始する。
図7は、所要時間が考慮されない設定変更を例示する説明図である。図7の例においては、図6の例と同様に、3つの所要時間のうち、第2の個別ECU2Bの第2所要時間が最も長く、第1所要時間が最も短い。図7の例の統合ECU1の演算処理装置100は、設定変更において設定情報の生成後の1番目に、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更を開始する。
統合ECU1の演算処理装置100は、所要時間を考慮せずに、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更の開始後、第1の個別ECU2Aへ変更指示を出力する。第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更が開始される。統合ECU1の演算処理装置100は、所要時間を考慮せずに、第1の個別ECU2Aへの変更指示の出力後であって、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更の終了後に、第2の個別ECU2Bへ変更指示を出力する。第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が開始される。
図7の例においては、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が行われる期間と、第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が行われる期間とは重ならないので、車内ネットワーク4が変更される期間は、図6の例の場合よりも長い。従って、図6の例の場合の統合ECU1及び個別ECU2は、車内ネットワーク4の設定が変更される際に、変更後の車内ネットワークを介した通信を、図7の例の場合に比べて早く開始することができる。
図8は、車内ネットワーク4の設定の変更の一態様を示すシーケンス図である。図8において車内ネットワーク4の設定の変更に係る処理について、統合ECU1の演算処理装置100及び中継処理部101と、第1の個別ECU2A及び第2の個別ECU2Bの演算処理装置200及び中継処理部201とを含むシーケンス図を用いて説明する。以下、ステップをSと省略する。例えば、車両Cに設けられた図示しないIGスイッチが停止状態から起動状態に遷移した際、統合ECU1、第1の個別ECU2A、及び第2の個別ECU2Bは起動する。
統合ECU1の演算処理装置100は、車内ネットワーク4の設定の変更が必要なイベント、例えば個別ECU2への追加の車載機器3の接続が発生した際に、個別ECU2又は個別ECU2に接続された車載機器3から出力されるネットワーク(NW/Network)設定変更要求を取得する(S11)。NW設定変更要求は、車内ネットワーク4の設定の変更を要求する情報又は信号である。統合ECU1の演算処理装置100は、外部サーバからNW変更要求を取得してもよい。例えば、NW設定変更要求は、更新すべきネットワークの設定情報が外部サーバに保存されている際に、外部サーバから統合ECU1(車両C)へ送信される。統合ECU1の演算処理装置100は、NW設定変更要求を取得する際、上述のようにして変更後の車内ネットワーク4の設定情報を生成する。
統合ECU1の演算処理装置100は、第1所要時間と、第1の個別ECU2A及び第2の個別ECU2Bそれぞれの第2所要時間とを、上述のようにして導出する(S12)。統合ECU1の演算処理装置100は、設定変更に関する初回の指示を開始するタイミングを調整する(S13)。例えば、統合ECU1の演算処理装置100は、導出した第1所要時間及び第2所要時間を含む所要時間に基づき、各ECUにおけるネットワーク設定の変更を行う順序及び時点を特定する。
本実施形態において統合ECU1の演算処理装置100は、所要時間が長いネットワーク設定の変更から順に、各ECUにおけるネットワーク設定の変更を開始する。詳しくは統合ECU1の演算処理装置100は、複数のECUそれぞれにおけるネットワーク設定の変更が完了する時点が同一となるように、各ECUにおけるネットワーク設定の変更を行う。統合ECU1の演算処理装置100は、第2の個別ECU2Bに関する設定情報を含む変更指示を、第2の個別ECU2Bへ出力する(S14)。
第2の個別ECU2Bの演算処理装置200は、統合ECU1から出力された変更指示を取得し、取得した変更指示から第2の個別ECU2Bに関する設定情報を取り出す。即ち、第2の個別ECU2Bの演算処理装置200は、統合ECU1から出力された変更指示に対する受信処理を行う。第2の個別ECU2Bの演算処理装置200は、取り出した設定情報を、第2の個別ECU2Bの中継処理部201へ出力し(S15)、当該中継処理部201にネットワーク設定のパラメータを変更させる。なお図8において、第2の個別ECU2Bの第2所要時間は、Z1+Z2である。
統合ECU1の演算処理装置100は、設定変更に関する次の指示を開始するタイミングを調整する(S16)。例えば統合ECU1の演算処理装置100は、第2の個別ECU2Bへ変更指示を出力した時点から、第1の個別ECU2Aの第2所要時間と第2の個別ECU2Bの第2所要時間との差分に相当する時間が経過するまで待機する。当該差分に相当する時間が経過した際、統合ECU1の演算処理装置100は、第1の個別ECU2Aに関する設定情報を含む変更指示を、第1の個別ECU2Aへ出力する(S17)。
第1の個別ECU2Aの演算処理装置200は、統合ECU1から出力された変更指示を取得し、取得した変更指示から第1の個別ECU2Aに関する設定情報を取り出す。第1の個別ECU2Aの演算処理装置200は、取り出した設定情報を、第1の個別ECU2Aの中継処理部201へ出力し(S18)、当該中継処理部201にネットワーク設定のパラメータを変更させる。なお図8において、第1の個別ECU2Aの第2所要時間は、Y1+Y2である。
統合ECU1の演算処理装置100は、設定変更に関する次の指示を開始するタイミングを調整する(S19)。例えば統合ECU1の演算処理装置100は、第1の個別ECU2Aへ変更指示を出力した時点から、第1所要時間と第1の個別ECU2Aの第2所要時間との差分に相当する時間が経過するまで待機する。当該差分に相当する時間が経過した際、統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1に関する設定情報を、統合ECU1の中継処理部101へ出力し(S20)、当該中継処理部101にネットワーク設定のパラメータを変更させる。なお図8において、第1所要時間はX2である。
統合ECU1及び2つの個別ECUを含む複数のECUそれぞれにおけるネットワーク設定の変更は完了する。図8に示すように複数のECUそれぞれにおけるネットワーク設定の変更が完了する時点は同一となる。車内ネットワーク4の設定は変更される。第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が完了した際、第2の個別ECU2Bは、当該個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了した旨を示す完了通知を、統合ECU1へ出力する(S21)。第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更が完了した際、第1の個別ECU2Aは、完了通知を統合ECU1へ出力する(S22)。統合ECU1及び2つの個別ECUは、変更後の車内ネットワーク4を介して通信を行う。例えば統合ECU1の中継処理部101及び2つの個別ECUの中継処理部201は、出力された設定情報に基づき中継処理を行う。例えば統合ECU1の演算処理装置100は、複数のECUそれぞれにおけるネットワーク設定の変更が完了した際、車内ネットワーク4の設定の変更が完了した旨を、各個別ECU2へ通知してもよい。
図9は、統合ECU1の演算処理装置100が行う車内ネットワーク4の設定の変更に係る処理を例示するフローチャートである。例えば、車両Cに設けられたIGスイッチが停止状態から起動状態に遷移した際、統合ECU1の演算処理装置100は以下の処理を行う。
統合ECU1の演算処理装置100(制御部10)は、上述のようにNW設定変更要求を取得する(S41)。また統合ECU1の演算処理装置100は、上述のように変更後の車内ネットワーク4の設定情報を生成する。統合ECU1の演算処理装置100は、上述のように第1所要時間と各第2所要時間とを導出する(S42)。
上述のように統合ECU1の演算処理装置100は、導出した第1所要時間と導出した第2所要時間それぞれとを含む所要時間に応じた順序及び時点にて、統合ECU1の中継処理部101への設定情報の出力と、各個別ECU2への変更指示の出力とを行う(S43)。詳しくは、統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が完了する時点と、各個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了する時点とが同一となるように、以下の処理を行う。統合ECU1の演算処理装置100は、第1の個別ECU2A、及び第2の個別ECU2Bへ変更指示を出力する。また統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1の中継処理部101へ設定情報を出力し、出力した設定情報に基づき統合ECU1の中継処理部101にネットワーク設定のパラメータを変更させる。即ち、統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1の中継処理部101に設定情報を適用することにより、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更を行う。
統合ECU1の演算処理装置100は、各個別ECU2から出力される完了通知を取得する(S44)。統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1の中継処理部101へ出力した設定情報に基づく中継処理を統合ECU1の中継処理部101に開始させる。統合ECU1の演算処理装置100は、車内ネットワーク4の設定の変更が完了した旨を示す情報又は信号を、各個別ECU2へ出力してもよい。統合ECU1の演算処理装置100は、処理を終了する。
図10は、個別ECU2の演算処理装置200が行う車内ネットワーク4の設定の変更に係る処理を例示するフローチャートである。例えば、車両Cに設けられたIGスイッチが停止状態から起動状態に遷移した際、個別ECU2の演算処理装置200は以下の処理を行う。
個別ECU2の演算処理装置200(制御部20)は、統合ECU1から出力される変更指示を取得し(S51)、取得した変更指示から当該変更指示に含まれる設定情報を取り出す(S52)。言い換えると個別ECU2の演算処理装置200は、統合ECU1から出力される変更指示に対する受信処理を行う。個別ECU2の演算処理装置200は、取り出した設定情報を個別ECU2の中継処理部201へ出力し(S53)、出力した設定情報に基づき個別ECU2の中継処理部201にネットワーク設定のパラメータを変更させる。言い換えると個別ECU2の演算処理装置200は、取り出した設定情報を個別ECU2の中継処理部201に適用する。
個別ECU2の演算処理装置200は、当該個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了した際、即ち個別ECU2の中継処理部201におけるネットワーク設定のパラメータの変更が完了した際、統合ECU1へ完了通知を出力する(S54)。
個別ECU2の演算処理装置200は、個別ECU2の中継処理部201へ出力した設定情報に基づく中継処理を個別ECU2の中継処理部201に開始させる。例えば、個別ECU2の演算処理装置200は、個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了した時点から所定時間が経過した際に、中継処理を個別ECU2の中継処理部201に開始させる。例えば所定時間は個別ECU2の記憶部21に予め記憶してある。個別ECU2の演算処理装置200は、統合ECUから出力される車内ネットワーク4の設定の変更が完了した旨を示す情報又は信号を取得した際、中継処理を個別ECU2の中継処理部201に開始させてもよい。個別ECU2の演算処理装置200は、処理を終了する。
本実施形態においては、統合ECU1は、中継装置として機能する複数の個別ECU2と接続されている。車内ネットワーク4の設定が変更される際、統合ECU1の制御部10は、第1所要時間及び第2所要時間の導出を行う。また統合ECU1の制御部10は、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が行われる第1期間と、複数の個別ECU2それぞれにおけるネットワーク設定の変更が行われる第2期間それぞれとが重なるように、第1所要時間及び第2所要時間に応じた順序及び時点にて、統合ECU1及び個別ECU2に対する設定変更を行う。詳しくは統合ECU1の制御部10は、車内ネットワーク4の設定の変更が必要であるイベントの発生に応じて、車内ネットワーク4の設定情報を生成する。統合ECU1の制御部10は、設定情報の生成後、第1期間と各第2期間とのそれぞれが重なるように、第1所要時間及び第2所要時間に応じた順序にて、設定情報を用いた統合ECU1におけるネットワーク設定の変更と、設定情報を用いて生成した変更指示の個別ECU2への出力とを行う。個別ECU2は、統合ECU1から出力される変更指示を取得し、取得した変更指示に基づき個別ECU2におけるネットワーク設定を変更する。統合ECU1の制御部10は、第1期間と各第2期間とのそれぞれを重ならせることにより、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が完了する時点と、個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了する時点それぞれとのばらつきを、小さくすることができる。
統合ECU1におけるネットワーク設定の変更、及び個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了した後、変更後の車内ネットワーク4を介した通信が行われる。車内ネットワーク4の設定の変更において、第1期間及び各第2期間は重なるので、統合ECU1は、車内ネットワーク4の設定の変更に要する時間を、第1期間及び第2期間が重ならない場合に比べて短くすることができる。従って、車載システムSにおいて統合ECU1は、車内ネットワーク4の設定が変更される際に、変更後の車内ネットワーク4を介した通信を早く開始することができる。
統合ECU1の制御部10は、第1所要時間及び第2所要時間を導出する演算処理装置100と、中継処理を行う中継処理部101とを含む。統合ECU1の演算処理装置100は、導出した第1時間及び第2時間に応じた順序及び時点にて、統合ECU1の中継処理部101への設定情報の出力と、個別ECU2への変更指示の出力とを行う。統合ECU1の中継処理部101は、出力された設定情報に基づき中継処理を行う。車載ECUは、効率的に通信の中継を行うことができる。
統合ECU1の中継処理部101がレイヤー2スイッチ又はレイヤー3スイッチとして機能することにより、統合ECU1の中継処理部101において、各レイヤーに応じた通信の中継処理を効率的に行うことができる。
本実施形態において、統合ECU1の演算処理装置100(制御部10)は、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が完了する第1時点と、複数の個別ECU2それぞれにおけるネットワーク設定の変更が完了する第2時点それぞれとが同一となるように、設定変更を行う。統合ECU1及び個別ECU2それぞれにおけるネットワーク設定の変更が完了する時点が同一なので、導出された第1所要時間及び第2所要時間を含む所要時間のうち、最も長い所要時間のネットワーク設定の変更が完了した時点にて、車内ネットワーク4の設定の変更は完了する。統合ECU1は、統合ECU1及び個別ECU2それぞれにおけるネットワーク設定の変更を効率的に行うことができる。また統合ECU1は、車内ネットワーク4の設定の変更に要する時間を、より短くすることができる。従って、統合ECU1は、車内ネットワーク4の設定が変更される際に、変更後の車内ネットワーク4を介した通信をより早く開始することができる。
統合ECU1に接続された2つの個別ECU2のうち、一方の個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が行われている際、統合ECU1又は他方の個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が開始されるまでの間において、統合ECU1及び他方の個別ECU2は通信可能である。設定変更は第1時点、一方の個別ECU2の第2時点、及び他方の個別ECU2の第2時点が同一となるように行われる。従って、統合ECU1は、一方の個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が行われている期間において、ネットワーク設定の変更が開始される前の統合ECU1及び他方の個別ECU2が通信可能な期間を、長くすることができる。
第2所要時間は、受信時間と変更時間との和である。受信時間は、統合ECU1が変更指示を個別ECU2へ出力する時点から、当該個別ECU2が変更指示に対する受信処理を完了する時点までの時間である。受信時間において、個別ECU2におけるネットワーク設定の変更のための通信が、統合ECU1及び個別ECU2の間にて行われる。変更時間は、個別ECU2において、変更指示に基づくネットワーク設定の変更が開始される時点から、当該変更指示に基づくネットワーク設定の変更が完了する時点までの時間である。個別ECU2におけるネットワーク設定の変更のための通信、及び受信処理に要する時間が受信時間として考慮されるので、統合ECU1は、精度よく個別ECU2におけるネットワーク設定の変更に要する時間を導出することができる。統合ECU1は、変更指示を個別ECU2へ出力する時点から、当該個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が完了する時点までの時間を第2所要時間として導出するので、より適切な順序及び時点にて、設定変更を行うことができる。
本実施形態において車載システムSは、統合ECU1及び個別ECU2によって構成されるが、車載システムSは、統合ECU1及び個別ECU2による構成に限定されない。例えば車載システムSは、ECUとは別個に設けられたイーサスイッチ等の中継装置によってピアツーピアに接続された複数のECUによって構成されるものであってもよい。複数のECUのうち、いずれかのECUが上述の統合ECU1のようにして、自ECUにおけるネットワーク設定の変更を行い、中継装置、又は、中継装置と他のECUとに変更指示を出力する。この場合、上記のいずれかのECUは車載ECUに相当する。
統合ECU1に、直接、車載機器3が接続されてもよい。統合ECU1は、統合ECU1に接続された当該車載機器3と個別ECU2に接続された車載機器3との間の通信を、個別ECU2を介して中継する。例えば統合ECU1に、複数の車載機器3が直接、接続されている場合、統合ECU1は、統合ECU1に接続された複数の車載機器3の間の通信を中継する。
(実施形態2)
実施形態2に係る構成の内、実施形態1と同様な構成部については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施形態2は、複数の所要時間のうち、最も長い所要時間のネットワーク設定の変更が行われる期間に、他の所要時間のネットワーク設定の変更が行われるように設定変更を行う統合ECU1に関する。
実施形態2に係る構成の内、実施形態1と同様な構成部については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施形態2は、複数の所要時間のうち、最も長い所要時間のネットワーク設定の変更が行われる期間に、他の所要時間のネットワーク設定の変更が行われるように設定変更を行う統合ECU1に関する。
実施形態2の車両Cには、実施形態1と同様に、統合ECU1及び2つの個別ECU2が搭載されている。統合ECU1は、演算処理装置100及び中継処理部101を含む。個別ECU2は、演算処理装置200及び中継処理部201を含む。統合ECU1の演算処理装置100は、実施形態1と同様に、第1所要時間と、2つの個別ECUそれぞれの第2所要時間とを含む3つの所要時間を導出する。実施形態2の統合ECU1の演算処理装置100は、導出した所要時間のうち、最も長い所要時間に関するネットワーク設定の変更が行われる期間に、他の所要時間に関するネットワーク設定の変更の開始及び完了が行われるように設定変更を行う。
図11は、実施形態2の統合ECU1の演算処理装置100が行う統合ECU1及び個別ECU2に対する設定変更を例示する説明図である。図11の例においては、3つの所要時間のうち、第2の個別ECU2Bの第2所要時間が最も長く、第1所要時間が最も短い。
統合ECU1の演算処理装置100は、設定変更において設定情報の生成後の1番目に、第2の個別ECU2Bへ変更指示を出力する。第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が開始される。言い換えると3つの所要時間のうち、最も長い所要時間のネットワーク設定の変更が開始される。
統合ECU1の演算処理装置100は、第2の個別ECU2Bへの変更指示の出力後、2つの個別ECU2それぞれの第2所要時間に基づき、第1の個別ECU2Aへ変更指示を出力する。詳しくは、統合ECU1の演算処理装置100は、第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が行われている期間に、第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更の開始及び完了が行われるように、第1の個別ECU2Aへ変更指示を出力する。第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更が開始される。
統合ECU1の演算処理装置100は、第1の個別ECU2Aへの変更指示の出力後、第1所要時間と第1の個別ECU2Aの第2所要時時間とに基づき、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更を開始する。詳しくは、統合ECU1の演算処理装置100は、第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更が行われている期間に、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更の開始及び完了が行われるように、統合ECU1の中継処理部101への設定情報の出力を開始する。
統合ECU1の演算処理装置100が上述のように設定変更を行うことにより、統合ECU1及び2つの個別ECUを含む3つのECUにおけるネットワーク設定の変更が行われる期間それぞれは、重なる。詳しくは、3つのECUのうち、第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が行われている期間に、他の2つのECUにおけるネットワーク設定の変更の開始及び完了が行われる。第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が完了する前に、他の2つのECUにおけるネットワーク設定の変更は完了する。第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が完了した際に車内ネットワーク4の設定の変更は完了するので、車内ネットワーク4が変更される期間は、第2の個別ECU2Bの第2所要時間と同一である。統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1及び個別ECU2それぞれにおけるネットワーク設定の変更を効率的に行うことができる。
統合ECU1の演算処理装置100は、各ECUにおけるネットワーク設定の変更が行われる期間それぞれが重ならない場合に比べて、車内ネットワーク4が変更される期間を短くすることができる。従って、車載システムSにおいて、変更後の車内ネットワーク4を介した通信を早く開始することができる。
実施形態1と同様に、車内ネットワーク4が変更される期間においては、車載システムSは車内ネットワーク4を介した通信を行うことができない。但し、第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が開始された時点から、第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更が開始される時点までの期間において、統合ECU1と第1の個別ECU2Aとは、相互に通信を行うことができる。
実施形態2の場合、車内ネットワーク4が変更される期間において、ネットワーク設定の変更が開始される前の統合ECU1及び第1の個別ECU2Aが通信可能な期間は、実施形態1の場合に比べて、短い。言い換えると実施形態1の場合、複数のECUのうち、一のECUにおけるネットワーク設定の変更が行われている期間において、ネットワーク設定の変更が開始される前の他のECU間における通信を行うことができる期間を、長くすることができる。
本実施形態においては、第1所要時間及び第2所要時間を含む複数の所要時間のうち、最も長い所要時間のネットワーク設定の変更が行われる期間に、他の所要時間のネットワーク設定の変更が行われる。例えば統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1及び個別ECU2を含む複数のECUそれぞれにおけるネットワーク設定の変更が開始される時点が同一となるように、設定変更を行ってもよい。
統合ECU1は、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が行われる期間と、複数の個別ECU2それぞれにおけるネットワーク設定の変更が行われる期間それぞれとが重なるように、設定変更における一連の処理を行う。例えば統合ECU1の演算処理装置100は、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が行われる期間の少なくとも一部分と、各個別ECU2におけるネットワーク設定の変更が行われる期間の少なくとも一部分とのそれぞれが重なるように、設定変更を行ってもよい。
例えば、統合ECU1におけるネットワーク設定の変更が行われる期間の一部分と、第1の個別ECU2Aにおけるネットワーク設定の変更が行われる期間の一部分と、第2の個別ECU2Bにおけるネットワーク設定の変更が行われる期間の一部分とのそれぞれが、重なるように、設定変更が行われてもよい。3つのネットワーク設定の変更が行われる期間それぞれが重ならない場合、例えば3つのネットワーク設定の変更のうちの1つが完了した場合に他の1つのネットワーク設定の変更が行われる場合に比べて、車内ネットワーク4が変更される期間を短くすることができる。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
A 記録媒体
C 車両
P 制御プログラム
S 車載システム
1 統合ECU(車載制御装置、第1車載装置)
10 制御部
100 演算処理装置(導出部)
101 中継処理部
11 記憶部
12 車内通信部
2 個別ECU(車載制御装置、第2車載装置、中継装置)
2A 第1の個別ECU
2B 第2の個別ECU
20 制御部
200 演算処理装置
201 中継処理部
21 記憶部
22 車内通信部
3 車載機器
30 アクチュエータ
31 センサ
4 車内ネットワーク
41 通信線
C 車両
P 制御プログラム
S 車載システム
1 統合ECU(車載制御装置、第1車載装置)
10 制御部
100 演算処理装置(導出部)
101 中継処理部
11 記憶部
12 車内通信部
2 個別ECU(車載制御装置、第2車載装置、中継装置)
2A 第1の個別ECU
2B 第2の個別ECU
20 制御部
200 演算処理装置
201 中継処理部
21 記憶部
22 車内通信部
3 車載機器
30 アクチュエータ
31 センサ
4 車内ネットワーク
41 通信線
Claims (12)
- 車両に搭載され、車内ネットワークを介して第1車載装置と第2車載装置との間の通信に関する制御を行う制御部を有する車載制御装置であって、
前記制御部は、
前記車両の状態に応じた前記車内ネットワークの設定情報を生成し、
前記第1車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、
前記第2車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、
導出した2つの前記所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う
車載制御装置。 - 前記車載制御装置は、前記第1車載装置及び前記第2車載装置のうちの少なくともいずれか1つに含まれる
請求項1に記載の車載制御装置。 - 前記制御部は、前記第1車載装置及び前記第2車載装置における通信の中継処理を行う中継処理部を含み、
前記制御部は、
前記所要時間それぞれに基づき、前記第1車載装置及び前記第2車載装置による前記ネットワーク設定の変更を開始する順序及び時点を特定し、
特定した順序及び時点に応じて、前記中継処理部への前記設定情報の出力と、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示とを行い、
前記中継処理部は、出力された前記設定情報に応じて前記ネットワーク設定の変更を開始する
請求項1又は請求項2に記載の車載制御装置。 - 前記中継処理部は、レイヤー2スイッチ又はレイヤー3スイッチとして機能する
請求項3に記載の車載制御装置。 - 前記制御部は、
前記所要時間それぞれにおいて、最も長い最長所要時間を特定し、
特定した前記最長所要時間を要する前記ネットワーク設定の変更が行われる期間に、他の前記ネットワーク設定の変更が行われるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車載制御装置。 - 前記制御部は、
前記第1車載装置における前記ネットワーク設定の変更が完了する時点と、前記第2車載装置における前記ネットワーク設定の変更が完了する時点それぞれとが同一となるように、
前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車載制御装置。 - 前記第2車載装置の前記所要時間は、
前記制御部が前記設定変更指示を前記第2車載装置に出力する時点から、前記第2車載装置が前記設定変更指示に対する受信処理を完了する時点までの受信時間と、
前記第2車載装置において、前記受信処理が完了した前記設定変更指示に基づき、前記ネットワーク設定の変更の開始時点から完了時点までの変更時間とを含む
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車載制御装置。 - 前記制御部は、前記車両の状態を遷移させるイベントを検出した場合、前記イベントに基づき前記設定情報を生成する
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の車載制御装置。 - 前記車内ネットワークには、中継装置として機能する複数の前記第2車載装置が接続されており、
前記車載制御装置として機能する前記第1車載装置の前記制御部は、前記中継装置との通信を制御する
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の車載制御装置。 - 車両に搭載され、車内ネットワークを介して相互に通信可能に接続される第1車載装置と第2車載装置を含む車載システムであって、
前記第1車載装置及び前記第2車載装置のうちの少なくともいずれか1つは、制御部を有する車載制御装置として機能し、
前記制御部は、
前記車両の状態に応じた前記車内ネットワークの設定情報を生成し、
前記第1車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、
前記第2車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、
導出した2つの前記所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う
車載システム。 - 車両に搭載され、車内ネットワークを介して第1車載装置と第2車載装置との間の通信に関する制御を行う車載制御装置に、
前記車両の状態に応じた前記車内ネットワークの設定情報を生成し、
前記第1車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、
前記第2車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、
導出した2つの前記所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う
処理を実行させる情報処理方法。 - 車両に搭載され、車内ネットワークを介して第1車載装置と第2車載装置との間の通信に関する制御を行う車載制御装置に、
前記車両の状態に応じた前記車内ネットワークの設定情報を生成し、
前記第1車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、
前記第2車載装置における、前記設定情報に応じたネットワーク設定への変更に要する所要時間を導出し、
導出した2つの前記所要時間のうちの少なくとも一部の時間帯が重なるように、前記第1車載装置における前記ネットワーク設定、及び前記第2車載装置における前記ネットワーク設定のうちの少なくともいずれか1つの設定変更指示を行う
処理を実行させるプログラム。
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JP2012253434A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-20 | Fujitsu Ltd | 通信制御方法及び中継装置 |
WO2014167703A1 (ja) * | 2013-04-12 | 2014-10-16 | 株式会社日立製作所 | ネットワークシステム、通信方法、及び、ネットワーク装置 |
JP2015119234A (ja) * | 2013-12-17 | 2015-06-25 | 株式会社日立製作所 | 通信装置および、障害復旧制御方法 |
-
2021
- 2021-07-01 JP JP2021110298A patent/JP7157214B1/ja active Active
-
2022
- 2022-06-23 US US18/574,629 patent/US20240179215A1/en active Pending
- 2022-06-23 CN CN202280046680.3A patent/CN117581515A/zh active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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---|---|
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JP7157214B1 (ja) | 2022-10-19 |
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US20240179215A1 (en) | 2024-05-30 |
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