JP2023006429A - 農作物管理システム - Google Patents

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圭 池田
Kei Ikeda
大嗣 井上
Hirotsugu Inoue
祐貴 藤田
Yuki Fujita
健太 村上
Kenta Murakami
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Abstract

【課題】圃場における農作物の生育状態と、収穫後の農作物の品質に基づく選別結果との間の相関関係を容易に把握することが可能な農作物管理システムを提供する。【解決手段】農作物管理システムは、農作物の種類及び生育領域を含む農作物識別情報を付与する識別情報付与部101と、圃場での経時的な生育状態を示す生育情報を生成し、農作物識別情報にリンクさせる生育情報生成部31と、農作物を販売目的別に区分けされた選別クラスに割り当てる選別処理で確定された確定選別クラスを含む選別情報を生成し、農作物識別情報にリンクさせる選別情報生成部51と、農作物識別情報と生育情報と選別情報とを格納するデータベース102と、農作物識別情報に基づいて生育情報及び選別情報をデータベース102から抽出する情報抽出部103とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、圃場で生育され、出荷される農作物の管理を支援する農作物管理システムに関する。
麦や米などの穀物管理システムが特許文献1に開示されている。この管理システムでは、乾燥処理や色彩選別処理における処理結果(乾燥終了後の穀物の水分含有量及び穀物のタンパク含有量、乾燥換算量、良品重量、不良重量、選別項目)が、収穫した圃場に関する圃場情報(圃場の名称、緯度、経度等)に対応付けて記憶され、圃場マップとともに管理モニタに表示される。
ホウレンソウやキャベツなどの農作物の管理システムが特許文献2に開示されている。この管理システムでは、農作物のそれぞれに必要な加工内容が決定され、決定された加工内容が各農作物に付与された識別情報と関連付けられて記憶部に記憶される。農作物は、加工内容に基づいて分別され、各加工処理部に搬送される。
特開2019-192138号公報 特開2021-012468号公報
特許文献1及び特許文献2では、圃場から収穫された農作物は、何らかの選別条件に基づいて、良品と不良品との選別あるいは加工方法の選別が行われ、その選別結果が後処理に利用されます。農作物は、圃場における生育状態と収穫後の農作物品質との間に大きな相関関係があるにも関わらず、特許文献1及び特許文献2の管理システムでは、当該相関関係を検討するために必要となる構成が開示されていない。
本発明の目的は、圃場における農作物の生育状態と、収穫後の農作物の品質に基づく選別結果との間の相関関係を容易に把握することが可能な農作物管理システムを提供することである。
本発明による農作物管理システムは、農作物の種類及び当該農作物の生育領域を含む農作物識別情報を付与する識別情報付与部と、前記農作物の圃場での経時的な生育状態を示す生育情報を生成し、前記農作物識別情報にリンクさせる生育情報生成部と、前記農作物を販売目的別に区分けされた選別クラスに割り当てる選別処理で確定された確定選別クラスを含む選別情報を生成し、前記農作物識別情報にリンクさせる選別情報生成部と、前記農作物識別情報と前記生育情報と前記選別情報とを格納するデータベースと、前記農作物識別情報に基づいて前記生育情報及び前記選別情報を前記データベースから抽出する情報抽出部と、を備える。
この農作物管理システムでは、圃場で生育され収穫される農作物には、当該農作物を特定するための農作物識別情報が付与され、この農作物識別情報が、当該農作物の圃場での経時的な生育状態を示す生育情報にリンクされる。さらに、この農作物が収穫され、販売目的別に区分けされた選別クラスに選別されると、その選別結果を示す選別情報にも、同じ農作物識別情報がリンクされる。このようにリンクされた農作物識別情報と関係付けられた生育情報と選別情報とは、データベースに格納される。農作物識別情報に基づいて抽出されたこれらの情報を検討することで、管理者は、より効果的な営農を実施することができる。
農作物の営農管理の最初のステップは、どの圃場にどの種の農作物を植え付けるかを決定する作付計画である。作付計画において、施肥や草取りなどの育成管理作業の概略計画も立案される。作付計画の対象となっている圃場の農作物の履歴を参照することで、作付計画がスムーズに行われる。さらに、作付計画の時点で農作物識別情報が割り当てられると、この作付計画において生成される作付情報が、農作物識別情報とリンクさせることができ、営農管理にとって好都合となる。このことから、本発明の実施形態では、前記農作物の作付計画における作付情報を生成し、前記農作物識別情報にリンクされる作付情報生成部が備えられ、前記作付情報は前記データベースに格納される。作付情報がデータベースに格納されると、管理者は、特定圃場での作付履歴を容易に把握できる。
作付計画時に、農作物の収穫後に区分けされる際の目標となる選別クラスが分かっている場合、作付情報に目標となる選別クラス(目標選別クラス)を含ませることができる。これにより、作付情報に含まれる目標選別クラスと農作物識別情報とから、圃場に植え付けられた農作物が、どのような目標をもって生育されているかを、容易に把握することができる。このことから、本発明の実施形態では、前記作付情報には、前記農作物の前記選別クラスに関する目標である目標選別クラスが含まれている。
作付計画時に農作物に設定された目標選別クラスと、収穫後の選別処理において設定される確定選別クラスとが同じであれば、作付計画と植付け後の生育が適切であったことになり、異なっていれば、作付計画または生育あるいはその両方に問題があったことになる。このようなチェック作業は、営農改善にとって重要である。このことから、本発明の実施形態では、前記農作物識別情報によって特定される前記農作物の前記作付情報に含まれている前記目標選別クラスと、当該農作物識別情報によって特定される前記選別情報に含まれている前記確定選別クラスとが抽出され、当該目標選別クラスと当該確定選別クラスとを比較可能にモニタ表示するための表示データが生成される。この構成では、管理者は、モニタの表示画面を通じて、作付計画及び生育の評価を、容易にかつ正確に行うことができる。
選別クラスは、多くの場合、農作物の大きさ、傷の有無、水分、糖分、などの品質値によって区分けされる。農作物の選別クラスは、圃場での生育中に変化するものであり、生育時の人為的な支援によって、農作物の選別クラスを変えていくことも可能である。このためには、農作物の生育状態が経時的にチェックされることが重要である。このことから、本発明の実施形態では、前記生育情報には、生育中の前記農作物に対して推定された前記選別クラスを示す仮選別クラスが含まれ、前記農作物識別情報によって特定される前記農作物の前記作付情報に含まれている前記目標選別クラスと、当該農作物識別情報によって特定される前記生育情報に含まれている前記仮選別クラスとが抽出され、当該目標選別クラスと当該仮選別クラスを比較可能にモニタ表示するための表示データが生成される。この構成では、管理者は、モニタの表示画面を通じて、圃場で生育中の農作物の生育状態が作付計画での計画通りであるどうかの評価を、容易にかつ正確に行うことができる。
作付計画で計画された農作物が、計画通りに適切に育成されたかどうかの最終的な評価は、選別処理の結果によって下される。その評価は、次の作付計画や生育管理のために重要な指針となる。このことから、本発明の実施形態では、前記生育情報には、生育中の前記農作物に対して推定された前記選別クラスを示す仮選別クラスが含まれ、前記農作物識別情報によって特定される前記農作物の前記作付情報に含まれている前記目標選別クラスと、当該農作物識別情報によって特定される前記生育情報に含まれている前記仮選別クラスと、当該農作物識別情報によって特定される前記選別情報に含まれている前記確定選別クラスとが抽出され、当該目標選別クラスと当該仮選別クラスと当該確定選別クラスとを比較可能にモニタ表示するための表示データが生成される。この構成では、管理者は、モニタの表示画面を通じて、圃場で生育中の農作物の生育状態が作付計画での計画通りであったかどうかの評価だけではなく、農作物が作付計画での計画通りに出荷されるどうかの評価も、容易にかつ正確に行うことができる。
この農作物管理システムで管理される農作物が、大根、人参、キャベツなどの青果物の場合、収穫された青果物は、ジュースやカット野菜などの青果加工品の材料に用いられる加工クラスか、あるいは、そのままの新鮮素材(新鮮青果)として販売される青果クラスかに分けられる。このことから、本発明の実施形態では、前記販売目的別に区分けされた前記選別クラスには、農作物加工品の材料となる前記農作物を示す加工クラスと、加工なしで販売される前記農作物を示す素材(青果)クラスとが含まれている。需要と供給とのバランスが考慮されなければならないが、一般には、加工クラスに比べて青果クラスの農作物が高価で取引されるので、作付計画が加工クラスであっても、青果クラスとして生育したものは青果クラスとして選別され、販売されることは好都合である。逆に、作付計画が青果クラスであっても、加工クラスとして生育したものは加工クラスとして選別され、販売される。この構成では、加工クラスに属する青果物と青果クラスに属する青果物を、区分けして管理することができるので、効率的な営農のために有益である。
先進の農作物管理では、圃場を細かく分割して得られた区画を生育領域の最小単位として、生育領域毎の作付計画、生育状態の監視、生育支援などが行われ、収穫された農作物に対する選別処理も生育領域毎に行われることが目標となっている。このことから、本発明の実施形態では、前記農作物識別情報に含まれている前記生育領域は、前記農作物を生育させた圃場に設定された識別可能な区画である。圃場に設定された識別可能な区画IDとして、圃場に設定された区画ID、畝に設定された畝ID、作業走行軌跡の所定区間に設定された作業軌跡IDなどが挙げられる。
農作物管理システムの概要を示す図である。 農作物管理システムを構成する構成要素と、各構成要素間の情報の流れを示す図である。 農作物管理システムにおいて流通する各種情報のデータ構造の一例を示すデータ構造図である。 農作物識別情報でリンクされている農作物栽培歴の一例を示すモニタ画面図である。 特定圃場で育成された農作物の選別クラスの遷移例を示すモニタ画面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図1は、圃場で生育され、出荷される農作物の管理を支援する農作物管理システムの概要を示している。この実施形態では、農作物管理システムの管理対象は、根菜、特に大根や人参となっている。もちろん、この農作物管理システムは、その他の農作物を同時にまたは個別に管理することができる。
図1に示すように、ここでは、農作物の栽培暦は、作付計画(#A)、植付(#B)、生育管理(#C)、収穫(#D)、選別(#E)、販売(#F)に区分けされている。この農作物管理システムを構成する構成要素として、作付計画作業時に用いられる営農PC1、植付作業時に用いられる植付機2、生育管理作業時に用いられる管理機3、収穫作業時に用いられる収穫機4、選別作業時に用いられる選別装置5、販売時に用いられる販売PC6が取り挙げられている。なお、大根の場合、植付作業は播種作業となるので、植付機2として播種機が用いられる。播種作業に先立って、堆肥撒きや畝形成などの作業が行われるが、ここではその作業や当該作業行う作業機は省略されている。これらの構成要素と、農作物管理システムの中核要素である管理コンピュータ100との間で、各種情報のやり取りが、通信ネットワークを通じて行われる。管理コンピュータ100は、クラウドサービスとして登録ユーザに利用される営農・サービス支援システムである。
図2に、この農作物管理システムを構成する構成要素(機能部)と、各構成要素間の情報の流れが示されている。以下、各構成要素と、各構成要素間に流れる情報とを説明する。
管理コンピュータ100には、本発明に特に関係する機能部として、識別情報付与部101、データベース102、情報抽出部103、表示データ生成部104が備えられている。識別情報付与部101は、登録されたユーザの営農事象を個別管理するための農作物識別情報を生成する。農作物識別情報によって、営農管理のために必要となる主要情報が関係付けられる。この主要情報として、圃場情報、農作物情報、作付情報、植付情報、生育情報、選別情報、収穫情報などが挙げられる。農作物識別情報によって関係づけられるこれらの主要情報は、リレーショナルデータベースとして構築されたデータベース102に格納され、必要に応じて、農作物管理システムを構成する各機能部に付与される。
図2で示すように、作付計画作業では、営農家が所有する端末コンピュータである営農PC1が用いられる。営農家がモニタ12に表示される作付計画表の項目にデータを入力することで、作付情報生成部11によって作付情報が生成される。生成された作付情報は、管理コンピュータ100から受け取った農作物識別情報とリンクさせて、管理コンピュータ100にアップロードされる。
植付作業では、大根や人参を植え付けるために、植付機2として播種機が用いられる。植付機2に装備されたコンピュータまたは植付管理者が持参するコンピュータに構築された植付情報生成部21が、植付作業を特定する植付情報を生成する。生成された植付情報は、管理コンピュータ100から受け取った農作物識別情報とリンクされ、管理コンピュータ100に、通信ネットワークを介してアップロードされる。
生育管理作業では、圃場で育成されている大根や人参を管理する管理機3が用いられる。管理機3には、農作物の生育状態の監視する監視管理機3Aと、生育状態に応じて施される施肥や薬剤投与や草取りなどの生育支援作業を行う支援管理機3Bが含まれる。監視管理機3Aに装備されたコンピュータまたは管理者が持参するコンピュータに構築された生育情報生成部31は、監視結果としての生育状態を示す生育情報を生成する。生育情報には、生育状態から判定された品質を示す指標としての選別クラス(仮選別クラス)も含まれる。その際、圃場を区分けすることで得られた区画毎に当該区画で育成されている大根の選別クラス群を代表する選別クラス(仮選別クラス)が、区画を示めす区画IDとともに記録される。支援管理機3Bに装備されたコンピュータまたは管理者が持参するコンピュータに構築された生育支援情報生成部32は、生育支援作業(施肥、薬剤散布、草取りなど)の内容を示す支援情報を生成する。生成された生育情報及び支援情報は、管理コンピュータ100から受け取った農作物識別情報とリンクされ、管理コンピュータ100に通信ネットワークを介してアップロードされる。生育支援情報は、生育情報に属するものであり、生育支援情報生成部32は、生育情報生成部31に組み込まれてもよい。
収穫作業では、畝や条に沿って走行しながら、農作物を収穫する収穫機4が用いられる。収穫機4には、収穫した大根や人参を一時的に収納するコンテナと、コンテナの重量を測定し、その測定結果から収納された大根や人参、つまり大根や人参の収穫量(収穫重量)を算出する機能が備えられている。この収穫重量は、コンテナに収容された大根の重量であり、当該大根を収穫する際に走行した区画(単位区画)当たりで算出される。当該単位区画の位置は、収穫機4の走行軌跡に基づいて決定することができる。収穫機4に装備されたコンピュータまたは管理者が持参するコンピュータに構築された収穫情報生成部41は、単位区画当たり収穫重量を含む収穫情報を生成する。生成された収穫情報は、管理コンピュータ100から受け取った農作物識別情報とリンクされ、管理コンピュータ100に通信ネットワークを介してアップロードされる。
選別作業では、選別装置5が、コンテナから放出された大根や人参を搬送しながら、その大きさ、重量、形状、傷を、検出する。この検出結果と予め設定された選別条件に基づいて、選別装置5は、大根や人参を、個別に各選別クラスに選別する。ここで決定された選別クラスが確定選別クラスであり、管理対象となっている農作物の最終品質を表すものである。選別装置5に装備されたコンピュータまたは管理者が持参するコンピュータに構築された選別情報生成部51は、選別結果から、各区画で収穫された大根や人参の確定選別クラス別の個数などを含む選別情報を生成する。生成された選別情報は、管理コンピュータ100から受け取った農作物識別情報とリンクされ、管理コンピュータ100に通信ネットワークを介してアップロードされる。
この農作物管理システムで管理されている農作物の販売状況または販売傾向を把握するために、特定の販売拠点における販売PC6が、管理コンピュータ100に接続されている。管理コンピュータ100から受け取った農作物識別情報によって識別可能な農産物の小売価格、販売価格、販売数、販売日などが、販売PC6の販売情報生成部61によって生成され、当該農作物識別情報とリンクされ、管理コンピュータ100にアップロードされる。
図3に、農作物識別情報のデータ構造と、この農作物識別情報によってリンクされる主要情報のデータ構造とが、示されている。主要情報は、この農作物管理システムで管理される営農に関する情報である。なお、図3で示されたデータ構造は、説明目的で描かれたものである。図3では、農作物識別情報は単に識別情報と略称されている。農作物識別情報には、圃場IDと農作物IDとが含まれている。圃場IDは、管理対象となる圃場及び当該圃場における農作物の生育領域を示す各種データを関係付けるための識別子であり、農作物IDは、管理対象となる農作物に関係する各種データを関係付けるための識別子である。
圃場情報には、識別子である圃場ID、圃場名、圃場位置、圃場特性、区画IDが含まれている。圃場位置は、圃場場所を特定するための住所ないしは地図上の位置を示す。圃場特性は、圃場の水はけ、照度、温度などの環境データや土壌データを示す。区画IDは、圃場を、格子状に分割して得られた各区画を特定するための識別子である。したがって、区画IDは、区画数だけ用意されている。区画別に、播種量、施肥量、収穫量、品質などが管理されることで、1つの圃場における、播種量分布、施肥量分布、収穫量分布、品質分布が作成可能である。圃場IDは、栽培歴(年度や季節)を識別するように年次ごとにサブIDが生成されることで、全ての栽培歴における、圃場での各種分布の表示が可能となる。
農作物情報には、農作物ID、作付ID,植付ID,生育ID、収穫ID,選別ID,販売IDが含まれている。農作物IDは、農作物の属性を特定するための識別子であり、この農作物IDを通じて、作物名や作物品種などの農作物属性データが得られる。
作付IDは、作付計画作業において生成された種々のデータを特定するための識別子であり、この作付IDを通じて、作付情報に含まれる項目である、作付計画日、作付品種、作付区画、目標選別値などが得られる。選別値は、販売目的別に区分けされた選別クラスを示すデータであり、大根や人参の場合、青果用または加工用が用いられる。作付計画において設定される目標選別クラス(農作物の目標とする選別クラス)は、目標選別値で示される。大根や人参において、青果用は、大き過ぎず小さすぎないサイズで、外観が美形であり、目立った傷がないものとされる。加工用は、青果用から外れるとしても、破棄されるほどの欠点がないものである。作付区画は、圃場全体を1つの区画として管理される場合には不要となるが、圃場を複数の分割された区画単位で管理される場合には、管理対象となる区画を特定するために必要となる。例えば、圃場が4つの区画で管理される場合、作付区画は、4つのデータとなり、各作付区画に目標選別値が割り当てられる。
植付IDは、植付作業(大根や人参では、一般的に播種作業)において生成された種々のデータを特定するための識別子であり、この植付IDを通じて、植付日、植付種類、植付区画、施肥内容が得られる。施肥内容は、肥料種や施肥量などの項目が多いので、これらの項目にリンクしている施肥IDで示されている。
生育IDは、生育作業において生成された種々のデータを特定するための識別子であり、この生育IDを通じて、生育管理情報や生育支援情報が得られる。生育管理情報は、生育状態の監視によって生成される情報であり、管理日、管理区画、仮選別値が含まれる。仮選別値は、生育状態の監視によって判定された選別クラス(青果または加工)を示す。生育支援情報は、生育状態に応じて、施された施肥や薬剤投与や草取りなどの生育支援作業時に生成された情報であり、支援日、支援区画、支援内容が含まれる。生育管理情報及び生育支援情報には、実施回数分のデータが生成される。
収穫IDは、収穫作業において生成された種々のデータを特定するための識別子であり、この生育IDを通じて、収穫機4の作業パラメータなどの収穫作業内容や、特定された区画毎の収穫量(収穫重量)を示す区画収穫量などを含む収穫情報が得られる。
販売IDは、この農作物管理システムと提携している販売拠点における販売PC6や販売管理センタから管理コンピュータ100にアップロードされた販売データを管理するための識別子であり、農産物識別情報とリンクされる。
以上のように、管理コンピュータ100で管理されている情報は、データベース102から抽出して、所望の表示形態で、各営農家が所有する営農PC1のモニタ12に表示可能である。このため、管理コンピュータ100は、アクセスしてきた登録ユーザが入力した検索条件に適合する情報をデータベース102から抽出する情報抽出部103と、抽出された情報をモニタ12に表示させるための表示データを生成する表示データ生成部104が備えられている。
図4には、モニタ12に表示された農作物情報の画面の一例が示されている。この表示例では、特定登録ユーザの特定時期における大根栽培歴が表示されている。この大根栽培歴のデータは、農作物識別情報によってデータベース102から抽出され、表示データ生成部104で表示データ化され、営農PC1にダウンロードされ、モニタ12に表示されたものである。最上段の表には、農作物識別情報によってリンクされている営農に関する情報のうち、農作物名、作付計画日、収穫日、選別日が表示されている。
2段目の表には、農作物識別情報によってリンクされている生育情報の一部が表示されている。この表示された生育情報には、生育管理を行った日付(管理日)と、その日に観察された生育状態から判定された選別クラス(仮選別クラス)とが、区画毎に表示されている。なお、実際に管理対象となっている区画数はもっと多いが、スペースの関係で、図4では、2つの区画だけが表示されている。
3段目の左側の表には、農作物識別情報によってリンクされている収穫情報の一部が表示されている。この表示された収穫情報には、収穫日とともに、区画単位の収穫量(収穫重量)が表示されている。ここで用いられた大根収穫機は、機体に着脱可能に載置されるコンテナに収穫した大根を収納し、コンテナが満杯になれば、その重量を計測し、収穫大根の重量を算出する。重量計測が終了すれば、空のコンテナに置き換えられる。このため、ここで収穫量が割り当てられている区画は、コンテナが満杯となるまでに走行した区画群によって特定されるものである。ここでも、スペースの関係で、2つの区画だけが表示されているだけである。
3段目の右側の表には、農作物識別情報によってリンクされている選別情報の一部が表示されている。この表示された選別情報には、選別日とともに、区画単位の選別クラス(確定選別クラス)が表示されている。ここで確定選別クラスが割り当てられている区画は、収穫情報と同様に、コンテナに収納された大根が収穫された区画群である。したがって、その確定選別クラスは、その代表値で決定されている。つまり、青果クラスと判定された大根数が、加工クラスと判定された大根数より多いと、確定選別クラスは、青果クラスとなる。もちろん、このような表示に代えて、区画毎に、青果クラスと加工クラスとの割合を表示するような表示形態で表示することも可能である。なお、この実施形態では、加工クラスの大根とは、農作物加工品の材料として用いられる大根であり、青果(素材)クラスの大根とは、素材として青果物として販売される大根である。例えば、青果用大根では、わずかに葉が残るように葉と根とがカットされ、加工用大根では、葉が完全に除去されるように、根の上端部でカットされる。このようなカットは選別装置5に付帯する設備で行われた場合、カット状態は、選別情報に含まれる。
さらに、図4では示されていないが、生育情報の項目である管理日には、ハイパーリングが設定されており、任意の管理日をクリックすることで、当該管理日で行われた管理作業の内容が表示される。また、その他の情報の項目にもハイパーリングを設定し、より詳細な追加情報が別ウインドウで表示されるようにしてもよい。
4段目の表には、農作物識別情報によって識別される農作物栽培における最終結果として、選別詳細情報が示されている。図4では、スペースの関係から、青果クラス数、加工クラス数量、サイズ大(大形大根)の数量、サイズ中(中形大根)の数量、破棄数(商品価値のない大根数)だけが示されているが、実際には、コンテナ単位(つまり所定区画単位)での各クラスの数量やサイズ別の数量が表示される。
図5には、営農計画を支援するための営農支援画面の一例が示されている。このモニタ画面では、特定登録ユーザが、別画面で指定した圃場及び農作時期において実施された大根栽培の栽培歴が示されている。画面の上半分には、圃場に設定された区画における目標選別値、仮選別値1、仮選別値2、確定選別値が示され、画面の下半分には、圃場に設定された区画の場所を示す圃場地図が示されている。目標選別値は作付計画時に設定された選別クラスであり、仮選別値1及び仮選別値2は、異なる日時で行われた生育状態の監視において判定された選別クラスであり、確定選別値は、選別装置5によって選別判定された選別クラスである。圃場地図には、収穫機4の走行軌跡と、区画IDが付与された区画とが示されている。この画面から、営農家は、大根栽培歴において、圃場区画別に大根の育成状態の変化を把握することができ、将来の作付計画や、施肥などの育成支援計画に役立てることができる。
さらに、経済的な面からの営農戦略に役立てるために、モニタ12には、原価情報や販売情報を表示することができる。また、天候と農産物の育成との関係を把握するために、栽培歴の画面に圃場地区の天候状況を表示させることも可能である。このため、管理コンピュータ100は、販売や天候に関するクラウドサービスシステムから関連情報を受け取ることができる。
〔別実施の形態〕
(1)上述した実施の形態では、識別情報付与部101は、管理コンピュータ100に構築されていたが、規定されたルールに基づいて、農作物識別情報を生成するように構成された識別情報付与部101であれば、営農PC1や管理機3や選別装置5などに構築されてもよい。
(2)上述した実施の形態では、農作物管理システム、農産物として大根や人参を取り扱ったが、その他の野菜、果物、穀物なども取り扱うことができる。農作物の種類により、選別作業で用いられる選別クラス及び選別条件も異なる。基本的には、選別クラスは、当該農作物の品質を示す等級に対応する。
(3)農作物識別情報の属性値として、圃場に設定された区画ID、畝に設定された畝ID、作業走行軌跡の所定区間に設定された作業軌跡IDが用いられることで、詳細な営農管理が可能となる。また、農作物がメロンやマンゴなどの単価の高い高級農作物の場合、各個体に個体IDを設定してもよい。
(4)上述した実施の形態では、管理コンピュータ100が農作物管理システムの中核構成要素であったが、これに代えて、営農PC1,植付機2、管理機3、収穫機4、選別装置5の間で農作物識別情報にリンクされた各種情報が交換されるような分散システムを採用してもよい。交換される各種情報には、農作物に関する情報だけでなく、植付機2、管理機3、収穫機4などの各種農機における農作業設定パラメータなどを含めることができる。これにより、営農計画において、各種農機のパラメータ設定も含めて、検討することができる。
本発明は、販売の前に選別処理が行われる農作物に関する農作物管理システムに適用可能である。
1 :営農PC
2 :植付機
11 :作付情報生成部
12 :モニタ
21 :植付情報生成部
3 :管理機
3A :監視管理機
3B :支援管理機
4 :収穫機
31 :生育情報生成部
32 :生育支援情報生成部
41 :収穫情報生成部
5 :選別装置
51 :選別情報生成部
61 :販売情報生成部
100 :管理コンピュータ
101 :識別情報付与部
102 :データベース
103 :情報抽出部
104 :表示データ生成部

Claims (8)

  1. 農作物の種類及び当該農作物の生育領域を含む農作物識別情報を付与する識別情報付与部と、
    前記農作物の圃場での経時的な生育状態を示す生育情報を生成し、前記農作物識別情報にリンクさせる生育情報生成部と、
    前記農作物を販売目的別に区分けされた選別クラスに割り当てる選別処理で確定された確定選別クラスを含む選別情報を生成し、前記農作物識別情報にリンクさせる選別情報生成部と、
    前記農作物識別情報と前記生育情報と前記選別情報とを格納するデータベースと、
    前記農作物識別情報に基づいて前記生育情報及び前記選別情報を前記データベースから抽出する情報抽出部と、
    を備えた農作物管理システム。
  2. 前記農作物の作付計画における作付情報を生成し、前記農作物識別情報にリンクさせる作付情報生成部が備えられ、前記作付情報は前記データベースに格納される請求項1に記載の農作物管理システム。
  3. 前記作付情報には、前記農作物の前記選別クラスに関する目標である目標選別クラスが含まれている請求項2に記載の農作物管理システム。
  4. 前記農作物識別情報によって特定される前記農作物の前記作付情報に含まれている前記目標選別クラスと、当該農作物識別情報によって特定される前記選別情報に含まれている前記確定選別クラスとが抽出され、
    当該目標選別クラスと当該確定選別クラスとを比較可能にモニタ表示するための表示データが生成される請求項3に記載の農作物管理システム。
  5. 前記生育情報には、生育中の前記農作物に対して推定された前記選別クラスを示す仮選別クラスが含まれ、
    前記農作物識別情報によって特定される前記農作物の前記作付情報に含まれている前記目標選別クラスと、当該農作物識別情報によって特定される前記生育情報に含まれている前記仮選別クラスとが抽出され、
    当該目標選別クラスと当該仮選別クラスを比較可能にモニタ表示するための表示データが生成される請求項3に記載の農作物管理システム。
  6. 前記生育情報には、生育中の前記農作物に対して推定された前記選別クラスを示す仮選別クラスが含まれ、
    前記農作物識別情報によって特定される前記農作物の前記作付情報に含まれている前記目標選別クラスと、当該農作物識別情報によって特定される前記生育情報に含まれている前記仮選別クラスと、当該農作物識別情報によって特定される前記選別情報に含まれている前記確定選別クラスとが抽出され、
    当該目標選別クラスと当該仮選別クラスと当該確定選別クラスとを比較可能にモニタ表示するための表示データが生成される請求項3に記載の農作物管理システム。
  7. 前記販売目的別に区分けされた前記選別クラスには、農作物加工品の材料となる前記農作物を示す加工クラスと、加工なしで販売される前記農作物を示す青果クラスとが含まれる請求項1から6のいずれか一項に記載の農作物管理システム。
  8. 前記農作物識別情報に含まれている前記生育領域は、前記農作物を生育させた圃場に設定された識別可能な区画である請求項1から7のいずれか一項に記載の農作物管理システム。
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