JP2023005398A - 計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 物体の形状を高精度に計測する。【解決手段】 計測装置100を直方体形状の計測対象物である荷物200の上方に設置する。計測装置100は、荷物200の上面を対象として深度計測を実行し、荷物200の上面における3以上の頂点の位置座標を特定し、それらに基づいて、荷物200の上面の縦幅および横幅を算出する。計測装置100は、また、深度計測の結果に基づいて、計測装置100の上面から載置面までの高さも算出する。【選択図】図1
Description
本発明は、物体のサイズを計測するための技術、に関し、一例として物流業務における荷物のサイズ測定に関する。
物流の荷物サイズ測定方式としては、高精度の光学センサーを内蔵したゲートを通過させるものが一般的だが、高額な専用設備の導入が必要であり、たとえば、宅配便の受け渡し時における計測等には適していない。安価な装置を用いた測定技術としては、スマートフォンによる複数の撮像画像を分析する方式が提案されているが、スマートフォンの移動距離の精度がそもそも低いことや、最適な撮像角度をユーザが見出す必要があることなどから、実用的ではない。
他に、たとえば、特許文献1では、荷物を斜め上方からステレオカメラにより撮像して2枚の撮像画像を得る。ステレオカメラはこの2枚の撮像画像をサーバに送り、サーバは三角測量の原理により深度マップを作成する。サーバは、深度マップに基づいて荷物の頂点座標を計算することにより、荷物のサイズを算出する(特許文献1の段落[0014][0015][0022][0023]等参照)。
特許文献1の場合、サーバが2枚の撮像画像の視差に基づいて三次元座標を推定する処理を実行する必要があるため、全体としての処理負荷が大きい。また、三角測量で各部の位置座標を求める方式では計測精度、特に、奥行き方向の計測精度が低くなる。更に、特許文献1では8頂点すべてを計測することが想定されているため(段落[0023]参照)、複数方向から荷物を撮像する必要があると考えられる。
本発明は、上記課題認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、LiDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)技術がスマートフォンに標準搭載されつつある時代背景に着目し、コスト・精度・ユーザの操作性、という従来技術が持つ3つの課題を同時に解決した、物体の形状を高精度に計測するための技術、を提供することにある。
本発明のある態様における計測装置は、直方体形状の計測対象物の上方に設置された状態において、計測対象物を計測する。計測装置は、計測対象物の上面を対象として深度計測を実行する深度計測部と、計測対象物の上面における3以上の頂点の位置座標を特定する頂点特定部と、3以上の頂点の位置座標に基づいて、計測対象物の上面の縦幅および横幅を算出する第1距離計算部と、深度計測の結果に基づいて、計測対象物の上面から載置面までの高さを算出する第2距離計算部と、を備える。
本発明によれば、物体の形状を高精度にて計測しやすくなる。
図1は、荷物200の形状を計測する方法を説明するための模式図である。
本実施形態における計測装置100は、LiDARを搭載するスマートフォンである。計測装置100は計測専用の装置であってもよい。LiDARはレーザー光を照射してから、その反射波が検出されるまでの時間に基づいて、照射点から反射点(レーザー光の到達点)までの距離を計測する。以下、照射点から反射点までの距離のことを「距離深度」とよぶ。また、距離深度に基づく照射点と反射点の高低差のことを「高低深度」または単に「深度」とよぶ。
本実施形態における計測装置100は、LiDARを搭載するスマートフォンである。計測装置100は計測専用の装置であってもよい。LiDARはレーザー光を照射してから、その反射波が検出されるまでの時間に基づいて、照射点から反射点(レーザー光の到達点)までの距離を計測する。以下、照射点から反射点までの距離のことを「距離深度」とよぶ。また、距離深度に基づく照射点と反射点の高低差のことを「高低深度」または単に「深度」とよぶ。
ユーザは、まず、載置面たる床面202に荷物200(計測対象物)を載置する。荷物200は段ボール箱など直方体形状の物体である。ここでいう直方体とは「立方体」も含む。荷物200の上面や下面には若干の歪みがあることが通常であるので、ここでいう「直方体形状」とは厳密な直方体のみを意味するものではない。
ユーザは、計測装置100を荷物200の真上にかざして、計測装置100の画面に表示される図示しない計測ボタンをタッチする。計測ボタンがタッチされたときには、計測装置100からは荷物200および床面202を含む所定範囲内の多数の地点に対してレーザー光を照射し、各地点の距離深度を計測する。たとえば、図1の地点U1(床面202)にレーザー光が照射されたときには、地点U2(荷物200の上面)にレーザー光が照射されたときよりも反射波を検出するまでの時間が長くなる。このため、地点U1は地点U2よりも遠い、いいかえれば、「距離深度が大きい」ことがわかる。LiDARのレーザー光は狭い範囲に絞り込まれるコヒーレント光であるため、高精度な深度計測が可能である。
計測装置100は、荷物200の直上において深度計測を行うため、荷物200の側面にはレーザー光は当たらない。レーザー光は荷物200の上面および床面202のみに照射される。荷物200の側面にレーザー光が当たってもよいが、荷物200の側面にレーザー光を当てる必要はない。
本実施形態における計測装置100は、レーザー光による深度計測に加えて、計測装置100が搭載するカメラにより荷物200の上面を撮像する。計測装置100による深度計測から得られる深度マップおよび撮像画像に基づいて、計測装置100は荷物200の三辺(縦、横、高さ)それぞれの長さを計測する(以下、「三辺計測」ともよぶ)。
なお、以下においては、図1に示すように水平面方向をXY平面とし、高さ方向にZ軸を設定する。水平面における各地点の座標値のことを「XY座標」、各地点の床面202からの高さを示す座標値のことを「Z座標」、各地点のXYZ座標のことを「三次元座標」とよぶ。
図2は、計測装置100の機能ブロック図である。
計測装置100の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
計測装置100の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
計測装置100は、レーザー照射部102、カメラ126、ユーザインタフェース処理部104、データ処理部106、通信部108およびデータ格納部110を含む。
レーザー照射部102は、計測ボタンのタッチによって計測指示がなされたとき、レーザー光を多方向に連続照射するとともに反射波を検出する。ユーザインタフェース処理部104は、ユーザからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。通信部108は、インターネットを介して外部装置との通信処理を担当する。データ格納部110は各種データを格納する。データ処理部106は、レーザー照射部102、カメラ126、ユーザインタフェース処理部104および通信部108により取得されたデータ、データ格納部110に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部106は、レーザー照射部102、カメラ126、ユーザインタフェース処理部104、通信部108およびデータ格納部110のインタフェースとしても機能する。
レーザー照射部102は、計測ボタンのタッチによって計測指示がなされたとき、レーザー光を多方向に連続照射するとともに反射波を検出する。ユーザインタフェース処理部104は、ユーザからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。通信部108は、インターネットを介して外部装置との通信処理を担当する。データ格納部110は各種データを格納する。データ処理部106は、レーザー照射部102、カメラ126、ユーザインタフェース処理部104および通信部108により取得されたデータ、データ格納部110に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部106は、レーザー照射部102、カメラ126、ユーザインタフェース処理部104、通信部108およびデータ格納部110のインタフェースとしても機能する。
ユーザインタフェース処理部104は、ユーザからの入力を受け付ける入力部112と、ユーザに対して画像や音声等の各種情報を出力する出力部114を含む。
データ処理部106は、深度計測部116、頂点特定部118、第1距離計算部120、第2距離計算部122および分類部124を含む。
深度計測部116は、レーザー光の照射時刻と、反射波の検知時刻の差分に基づいて各地点の距離深度を計測し、深度マップ(後述)を生成する。また、深度計測部116は距離深度に基づいて高低深度(深度)、すなわち、各地点のZ座標値を計算することもできる。頂点特定部118は、カメラ126による撮像画像に基づいて荷物200の上面の頂点の位置座標(XY座標)を特定する。第1距離計算部120は、荷物200の横幅と縦幅の長さを算出する。第2距離計算部122は、荷物200の高さを算出する。
深度計測部116は、レーザー光の照射時刻と、反射波の検知時刻の差分に基づいて各地点の距離深度を計測し、深度マップ(後述)を生成する。また、深度計測部116は距離深度に基づいて高低深度(深度)、すなわち、各地点のZ座標値を計算することもできる。頂点特定部118は、カメラ126による撮像画像に基づいて荷物200の上面の頂点の位置座標(XY座標)を特定する。第1距離計算部120は、荷物200の横幅と縦幅の長さを算出する。第2距離計算部122は、荷物200の高さを算出する。
分類部124は、荷物200の3辺の長さを合計し、データ格納部110に登録されているサイズ分類表(図示せず)に基づいて荷物200を複数のサイズ範囲のいずれに該当するかを判定する。また、データ格納部110は、サイズ範囲と送料を対応づける料金表を格納してもよい。このときには、分類部124は、更に、料金表に基づいて荷物200の送料を特定してもよい。
図3は、荷物200の三辺計測の処理過程を示すフローチャートである。
ユーザが計測装置100を荷物200の上にかざして計測ボタンをタッチしたとき、以下に示す処理が開始される。出力部114は、計測装置100の画面に計測ボタンを表示させる。入力部112は、計測ボタンへのタッチを検出する。計測ボタンをタッチするだけで、計測装置100は自動的に荷物200の三辺計測を実行する。ここでは概要のみを説明し、図3に示す各処理の詳細は図4以降に関連して後述する。
ユーザが計測装置100を荷物200の上にかざして計測ボタンをタッチしたとき、以下に示す処理が開始される。出力部114は、計測装置100の画面に計測ボタンを表示させる。入力部112は、計測ボタンへのタッチを検出する。計測ボタンをタッチするだけで、計測装置100は自動的に荷物200の三辺計測を実行する。ここでは概要のみを説明し、図3に示す各処理の詳細は図4以降に関連して後述する。
ユーザが計測ボタンをタッチしたとき、レーザー照射部102は複数地点に対してレーザー光を照射する(S10)。深度計測部116は、複数地点それぞれの距離深度を示す深度マップ(図4に関連して後述)を生成する(S12)。
頂点特定部118は、カメラ126により荷物200の上面を撮像し、撮像画像を画像処理することにより荷物200の上面の4頂点を特定する(S14)。第2距離計算部122は、4頂点の三次元座標に基づいて荷物200の横幅と縦幅の長さを算出する(S16)。
第2距離計算部122は、荷物200の上面の代表深度(後述)を特定する(S18)。続いて、第2距離計算部122は床面202の代表深度(後述)も特定する(S20)。第2距離計算部122は、荷物200上面の代表深度と床面202の代表深度に基づいて荷物200の高さを算出する(S22)。分類部124は、三辺(縦、横、高さ)の長さに基づいて、荷物200を分類する(S24)。
図4は、深度マップ130の画面図である。
図4は、図3におけるS10およびS12の処理に対応する。レーザー照射部102はレーザー光を照射し、深度計測部116は各地点の距離深度、すなわち、計測装置100の照射点からレーザー光の反射点までの距離を計測する。深度計測部116は、距離深度が浅いところほど暗く、距離深度が深いほど明るい画像として深度マップ130を生成する。
図4は、図3におけるS10およびS12の処理に対応する。レーザー照射部102はレーザー光を照射し、深度計測部116は各地点の距離深度、すなわち、計測装置100の照射点からレーザー光の反射点までの距離を計測する。深度計測部116は、距離深度が浅いところほど暗く、距離深度が深いほど明るい画像として深度マップ130を生成する。
計測装置100は、レーザー照射時において荷物200の上方に位置しているため、荷物200の上面に該当する部分である荷物領域132は暗く、床面202に該当する部分である床面領域134(非荷物領域)は明るく表示される。このため、深度マップ130は2値画像に近い比較的シンプルな画像となる。
頂点特定部118は、深度マップ130から荷物領域132と床面領域134の境界線136、すなわち、荷物200の輪郭を示す線を検出する。境界線136の検出方法は既知技術の応用により可能である。たとえば、頂点特定部118は明度に閾値を設け、深度マップ130を二値化処理したあとエッジ検出を実行することにより、4本の境界線136を特定すればよい。なお、深度計測部116はLiDARにおいて既知の方法により、距離深度から高低深度を算出可能であるため、深度マップ130は距離深度ではなく高低深度を示すマップとして形成されてもよい。
頂点特定部118は、4本の境界線136の交点V1~V4を特定し、交点V1~V4それぞれの位置座標(三次元座標)を求める。交点V1~V4をそのまま荷物200の上面の頂点と見なしてもよいが、深度マップ130により各地点のXY座標を特定する場合には、XY座標に多少の誤差が含まれる。このため、深度マップ130から特定される交点と実際の頂点の間に数ミリメートル程度のずれを生じることがある。
図5は、撮像画像140の画面図である。
続いて、カメラ126により荷物200が撮像される。荷物200の撮像はLiDARによる深度計測の完了後に続けて実行されてもよい。撮像画像140は、荷物領域132(荷物200)と床面領域134(床面202)が含まれるRGB画像である。図5は、図3におけるS14の処理に対応する。
続いて、カメラ126により荷物200が撮像される。荷物200の撮像はLiDARによる深度計測の完了後に続けて実行されてもよい。撮像画像140は、荷物領域132(荷物200)と床面領域134(床面202)が含まれるRGB画像である。図5は、図3におけるS14の処理に対応する。
頂点特定部118は、交点を中心とした所定範囲の画像を切り出す。具体的には、頂点特定部118は交点V1~V4に対して、比較的小さな区画画像W1~W4を撮像画像140から切り取る。
次に、頂点特定部118は区画画像W1(RGB画像)を二値化(画像処理)することで荷物領域132と床面領域134を識別し、頂点P1のXY座標を計算する。深度マップ130よりも、撮像画像140(RGB画像)を画像処理することで頂点P1を特定する方がXY座標を高精度にて特定できる。頂点特定部118は、頂点P1における深度を深度マップ130から特定することで、頂点P1の三次元座標を求めることができる。同様にして、頂点特定部118は区画画像W2~W4から頂点P2~P4の位置座標(三次元座標)を求める。
なお、本実施形態においてはRGB画像の二値化処理により頂点P1~P4のXY座標を求めているが、HSV画像から頂点のXY座標を求めてもよい。次に、頂点特定部118は、頂点P1~P4のうち、最も高い位置、すなわち、計測装置100から見てもっとも深度の浅い頂点を特定する。ここでは、頂点P1が最も高い位置にあるとする。以下の処理は、頂点P1が基準となる。
図6は、上面の縦幅と横幅の計算方法を説明するための模式図である。
図6は、図3におけるS16の処理に対応する。第1距離計算部120は、頂点P1から頂点P1に隣接する頂点P2までの距離を計算する。具体的には、第1距離計算部120は、頂点P1の三次元座標と頂点P2の三次元座標の線間距離を計算する。同様にして、第1距離計算部120は、頂点P1から頂点P1に隣接する頂点P3までの距離を計算する。第1距離計算部120は、2つの距離のうち、長い方を縦幅L、短い方を横幅Wとして特定する。図6に示す荷物200の場合、縦幅Lは頂点P1と頂点P3の距離、横幅Wは頂点P1と頂点P2の距離となる。
図6は、図3におけるS16の処理に対応する。第1距離計算部120は、頂点P1から頂点P1に隣接する頂点P2までの距離を計算する。具体的には、第1距離計算部120は、頂点P1の三次元座標と頂点P2の三次元座標の線間距離を計算する。同様にして、第1距離計算部120は、頂点P1から頂点P1に隣接する頂点P3までの距離を計算する。第1距離計算部120は、2つの距離のうち、長い方を縦幅L、短い方を横幅Wとして特定する。図6に示す荷物200の場合、縦幅Lは頂点P1と頂点P3の距離、横幅Wは頂点P1と頂点P2の距離となる。
図7は、上面の深度の計算方法を説明するための模式図である。
図7は、図3におけるS18の処理に対応する。第2距離計算部122は、頂点P2から頂点P3を結ぶ直線上に存在する複数の計測地点の深度(高低深度)を特定する。第2距離計算部122は、深度マップ130に基づいて計測地点の深度を特定してもよいし、頂点P2から頂点P3に沿ってレーザー光を改めて照射することで深度を再計測してもよい。図7においては計測地点Q1~Q11の11地点の深度を特定したとする。
図7は、図3におけるS18の処理に対応する。第2距離計算部122は、頂点P2から頂点P3を結ぶ直線上に存在する複数の計測地点の深度(高低深度)を特定する。第2距離計算部122は、深度マップ130に基づいて計測地点の深度を特定してもよいし、頂点P2から頂点P3に沿ってレーザー光を改めて照射することで深度を再計測してもよい。図7においては計測地点Q1~Q11の11地点の深度を特定したとする。
第2距離計算部122は、計測地点Q1~Q11および頂点P2,P3の合計13地点の深度の中央値を計算する。この中央値が荷物200の上面の「代表深度」となる。理想的には、計測地点Q1~Q11および頂点P2,P3の深度(高さ)は同一となる。しかし、荷物200の上面は、段ボール箱への内容物の詰め込み方によっては上面の一部がふくらんだりへこんだりすることで、平面にはならないことも多い。このため、本実施形態においては上面の妥当な深度を求めるために複数地点の深度の中央値を上面の高さを示す代表深度としている。また、レーザー光による深度計測時にノイズが生じ、一部の計測地点における深度の計測値に異常値が含まれる可能性もある。そこで、代表深度としては平均値よりも異常値の影響を受けにくい中央値を採用している。
図7においては計測地点Q4の深度が代表深度であったとする。このときの代表深度値を「上面深度D2」とする。
なお、第2距離計算部122は、頂点P2から頂点P3を結ぶ直線上の計測地点に限らず、荷物200の上面における任意の複数点を計測地点として設定してもよい。たとえば、第2距離計算部122は、上面に格子状に複数の計測地点を設定し、これらの計測地点の深度の中央値を代表深度としてもよい。
図8は、床面202の深度の計算方法を説明するための模式図である。
図8は、図3におけるS20およびS22の処理に対応する。第2距離計算部122は、床面202上の複数の計測地点の深度を特定する。より具体的には、第2距離計算部122はP1-P2を結ぶ直線が延長する方向を走査し、床面202上の複数の計測地点(図8においては計測地点R1~R4)の深度を特定する。この場合も、あらためてレーザー計測を実行してもよいし、深度マップ130に基づいて深度を特定してもよい。
図8は、図3におけるS20およびS22の処理に対応する。第2距離計算部122は、床面202上の複数の計測地点の深度を特定する。より具体的には、第2距離計算部122はP1-P2を結ぶ直線が延長する方向を走査し、床面202上の複数の計測地点(図8においては計測地点R1~R4)の深度を特定する。この場合も、あらためてレーザー計測を実行してもよいし、深度マップ130に基づいて深度を特定してもよい。
第2距離計算部122は、計測地点R1~R4の合計4地点の深度の中央値を計算する。この中央値が床面202の「代表深度」となる。床面202は通常であれば水平面となるが、床面上の異物などがノイズになる可能性もあるため、床面202の深度計測においても中央値を採用している。
図8においては計測地点R2の深度が代表深度であったとする。このときの代表深度値を「床面深度D1」とよぶ。第2距離計算部122は、上面深度D2と床面深度D1の差分値(Z座標の差分値)を荷物200の高さとして算出する。
[総括]
以上、実施形態に基づいて計測装置100を説明した。
本実施形態によれば、ユーザは計測装置100を荷物200の上面にかざして計測ボタンをタッチするだけで、荷物200を高精度にて三辺計測できる。ユーザは上面頂点および下面頂点の両方を計測できるように計測装置100の位置と角度を調整する必要はなく、上面の4頂点、理論上は少なくとも3頂点が計測範囲に含まれるように計測装置100の位置と角度を調整しさえすればよい。
以上、実施形態に基づいて計測装置100を説明した。
本実施形態によれば、ユーザは計測装置100を荷物200の上面にかざして計測ボタンをタッチするだけで、荷物200を高精度にて三辺計測できる。ユーザは上面頂点および下面頂点の両方を計測できるように計測装置100の位置と角度を調整する必要はなく、上面の4頂点、理論上は少なくとも3頂点が計測範囲に含まれるように計測装置100の位置と角度を調整しさえすればよい。
ステレオ視よりもLiDARによる深度計測の精度は高い。また、計測時においては荷物200の上面と計測装置100を正対させるので、計測装置100から見たときの荷物200の上面全体がほぼ同一深度となる。このため、深度計測をいっそう精密に実行しやすくなる。
LiDARはレーザー光線を多方向に連続照射することで深度マップ130を生成する方式であるため、頂点のXY座標の計測精度が落ちる可能性がある。そこで、本実施形態においては、頂点特定部118は深度マップ130から境界線136に基づいて交点V1~V4を特定し、交点付近の区画画像W1~W4を特定し、各区画画像(RGB画像)を画像処理することにより頂点P1~P4の水平方向のXY座標を求めている。このように、深度方向(Z方向)の計測を得意とするLiDARと、水平方向(XY方向)の計測を得意とするRGB画像を組み合わせることで、荷物200の頂点P1~P4の三次元座標を精密に特定できる。また、撮像画像140全体を画像処理する必要はなく、比較的小さな区画画像W1~W4を対象としているため画像処理の負担も抑制できる。
計測装置100は、荷物200の上面の複数の計測地点の深度に基づいて上面深度D2を特定し、床面202の複数の計測地点の深度に基づいて床面深度D1を特定している。このような制御方法によれば、LiDARの計測時におけるノイズ、荷物200の上面のふくらみや傷などによる影響を抑制できるので、荷物200の高さを精密かつ合理的に算出できる。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
[変形例]
本実施形態においては、計測装置100はLiDARにより深度計測を実行するものとし、LiDARはiPhone(登録商標)搭載の「dToF」(レーザパルスを照射して時間を計測する方式)を想定して説明したが、LiDARの別の方式である「iToF」(周期的なレーザー光を放出して反射光の位相のズレから間接的に時間を計算する方式)を採用してもよい。さらに、LiDAR以外の既知の方法により深度計測を実行してもよい。たとえば、レーザー距離計、超音波測定、光学視差(ステレオ視による三角測量)などにより深度計測を実行してもよい。
本実施形態においては、計測装置100はLiDARにより深度計測を実行するものとし、LiDARはiPhone(登録商標)搭載の「dToF」(レーザパルスを照射して時間を計測する方式)を想定して説明したが、LiDARの別の方式である「iToF」(周期的なレーザー光を放出して反射光の位相のズレから間接的に時間を計算する方式)を採用してもよい。さらに、LiDAR以外の既知の方法により深度計測を実行してもよい。たとえば、レーザー距離計、超音波測定、光学視差(ステレオ視による三角測量)などにより深度計測を実行してもよい。
本実施形態においては、計測装置100は床面202の深度計測を実行しているが、床面202と計測装置100の距離が既知である場合には床面202の深度計測を実行する必要はない。たとえば、床面202から所定距離だけ離した位置に計測装置100を固定する場合には、床面202の深度は既知となるため床面202の深度計測を実行する必要はない。なお、「床面202」とは荷物を載置する面のことであり、人が歩行する面に限らず、机の上面等であってもよい。
複数の計測地点の深度の中央値以外を上面深度D2としてもよい。たとえば、平均値を上面深度D2としてもよい。荷物200の上面を計測する上でノイズの影響が少ないか無視できるとき、あるいは、多数の計測地点を設定するときには平均値を上面深度D2としても特に問題とならない場合も多い。床面深度D1の計測についても同様である。このほか、頂点P2および頂点P3の深度の平均値を上面深度D2としてもよいし、頂点P2および頂点P3の間にある任意の計測地点の深度を上面深度D2としてもよい。
床面202についても、本実施形態に示した方法に限らず、床面202上に複数の計測地点を任意に設定し、各計測地点の深度に基づいて床面深度D1を算出してもよい。
本実施形態においては深度マップ130に基づいて交点を求め、撮像画像140に基づいて交点付近の撮像画像を画像処理することにより上面の4頂点のXY座標を求めるとして説明した。深度マップにおけるXY座標の検出精度が十分であるときには、深度マップ130から得られた交点をそのまま頂点とみなしてもよい。
100 計測装置、102 レーザー照射部、104 ユーザインタフェース処理部、106 データ処理部、108 通信部、110 データ格納部、112 入力部、114 出力部、116 深度計測部、118 頂点特定部、120 第1距離計算部、122 第2距離計算部、124 分類部、126 カメラ、130 深度マップ、132 荷物領域、134 床面領域、136 境界線、140 撮像画像、200 荷物、202 床面、D1 床面深度、D2 上面深度
Claims (7)
- 直方体形状の計測対象物の上方に設置された状態において、
前記計測対象物の上面を対象として深度計測を実行する深度計測部と、
前記計測対象物の上面における3以上の頂点の位置座標を特定する頂点特定部と、
前記3以上の頂点の位置座標に基づいて、前記計測対象物の上面の縦幅および横幅を算出する第1距離計算部と、
深度計測の結果に基づいて、前記計測対象物の上面から載置面までの高さを算出する第2距離計算部と、を備えることを特徴とする計測装置。 - 前記深度計測部は、前記計測対象物の上面および載置面に対してレーザーを照射したときの反射光の到達時間に基づいて、前記計測対象物および前記載置面の複数地点について深度を計測することを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
- 前記頂点特定部は、レーザーの照射結果に基づいて前記上面の輪郭線を特定し、輪郭線の交点を含む3以上の部分的な撮像画像を抽出し、前記3以上の部分的な撮像画像を画像処理することにより前記3以上の頂点の位置座標を特定することを特徴とする請求項1または2に記載の計測装置。
- 前記第1距離計算部は、前記上面における第1頂点から前記第1頂点に隣接する第2頂点までの距離と、前記第1頂点に隣接するとともに前記第2頂点の対角にある第3頂点から前記第1頂点までの距離をそれぞれ計算することにより、前記上面の縦幅および横幅を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の計測装置。
- 前記第2距離計算部は、前記計測対象物の上面における複数地点の深度から代表となる深度を特定し、前記代表となる深度に基づいて前記計測対象物の上面の高さを特定することを特徴とする請求項4に記載の計測装置。
- 前記第2距離計算部は、前記計測対象物の領域外における複数地点の深度から代表となる深度を特定し、前記代表となる深度に基づいて前記計測対象物の載置面の高さを特定することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の計測装置。
- 計測装置が、直方体形状の計測対象物の上方に設置された状態において、
前記計測対象物の上面を対象として深度計測を実行する機能と、
前記計測対象物の上面における3以上の頂点の位置座標を特定する機能と、
前記3以上の頂点の位置座標に基づいて、前記計測対象物の上面の縦幅および横幅を算出する機能と、
深度計測の結果に基づいて、前記計測対象物の上面から載置面までの高さを算出する機能と、を前記計測装置に発揮させることを特徴とする計測プログラム。
Priority Applications (1)
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JP2021107268A JP2023005398A (ja) | 2021-06-29 | 2021-06-29 | 計測装置 |
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JP2021107268A JP2023005398A (ja) | 2021-06-29 | 2021-06-29 | 計測装置 |
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JP2023005398A true JP2023005398A (ja) | 2023-01-18 |
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Family Applications (1)
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JP2021107268A Pending JP2023005398A (ja) | 2021-06-29 | 2021-06-29 | 計測装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2023005398A (ja) |
-
2021
- 2021-06-29 JP JP2021107268A patent/JP2023005398A/ja active Pending
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