JP2022547394A - 無線電力伝送 - Google Patents
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Abstract
出力回路203, 103を有する無線電力送信機101は、駆動回路201によって生成された駆動信号が印加される、電力伝送信号を生成する送信機コイル103を含む。電力ループコントローラ209は、電力受信機105から受信された電力制御誤差メッセージに応じて電力伝送信号の電力レベルを調整するために駆動信号を制御するための電力制御ループを実装する。モード記憶装置213は、電力受信機のための複数の電力レベルモードを記憶し、各電力レベルモードが電力伝送信号のための基準電力レベルに関連付けられている。モード回路211は、モード要求メッセージの受信に応じて、電力伝送信号の電力レベルを第1基準値に設定するように駆動信号を適応させ、第1基準値はモード要求メッセージで示される第1電力レベルモードの基準電力レベルに対応する。
Description
本発明は、無線電力伝送システムの動作に関し、特に、限定はしないが、Qiなどの無線電力伝送システムにおいて変化する電力レベルをサポートするための手法に関する。
現在のほとんどの電気製品は外部電源から電力を供給するために、専用の電気接点を必要とする。しかしながら、これは、非実用的である傾向があり、ユーザが物理的にコネクタを挿入するか、さもなければ物理的な電気的接触を確立することを必要とする。典型的には、電力要件も大きく異なり、現在のところ、ほとんどの装置には専用の電源が提供されており、その結果、典型的なユーザは、各電源が特定の装置専用である多数の異なる電源を有することになる。しかし、内蔵バッテリの使用は使用中に電源への有線接続の必要性を回避し得るが、これはバッテリの再充電(または交換)を必要とするため、部分的な解決策を提供するに過ぎない。また、バッテリを使用することは、装置の重量および潜在的なコストおよびサイズを実質的に増大させ得る。
著しく改善されたユーザ体験を提供するために、電力送信機内の送信機コイルから個々の装置内の受信機コイルに電力が誘導的に伝送される無線電源を使用することが提案されている。
磁気誘導を介した電力伝送はよく知られた概念であり、大部分は、一次送信機インダクタ/コイルと二次受信機コイルとの間の密結合を有する変圧器に適用される。一次送信機コイルと二次受信機コイルを二つの装置間で分離することにより、これらの間の無線電力伝送が疎結合変圧器の原理に基づいて可能になる。
このような構成は、有線または物理的な電気接続を行う必要なく、装置への無線電力伝送を可能にする。実際、外部から再充電または電力を供給するために、単に、送信機コイルに隣接してまたはその上に装置を配置することができる。例えば、電力送信機は、電力を供給するために装置を単に配置することができる水平面を有するように構成されることができる。
さらに、そのような無線電力伝送構成は、電力送信機がある範囲の電力受信装置と共に使用され得るように有利に設計され得る。特に、Qi規格として知られる無線電力伝送アプローチが定義され、現在さらに開発されている。このアプローチは、Qi規格を満たす電力送信機装置が同じ製造業者からのものである必要も、互いに専用である必要もなく、Qi規格を満たす電力受信機装置と共に使用されることを可能にする。Qi規格は、特定の電力受信装置に動作を適合させることを可能にするためのいくつかの機能をさらに含んでいる(例えば、特定の電力ドレインに依存する)。
Qi規格は、無線パワーコンソーシアムによって開発され、より詳細な情報は例えば、それらのウェブサイト(http://www.wirelesspowerconsortium.com/index.html)に見出すことができ、特に、定義された仕様書を見出すことができる。http://www.wirelesspowerconsortium.com/index.html
Qiは元々、バージョン1.0で定義された低電力無線電力伝送であり、実際には、5W未満のより低い電力レベルに制限されていた。これは、後続のバージョンではより高い電力レベルに拡張され、バージョン1.2、例えば、15 Wまでの電力レベルで対処されるコンプライアンス試験を提供する。
電力伝送を制御し適応させるために、無線電力伝送システムは、通常、電力制御ループを実装し、電力伝送中の電力受信機は電力誤差制御メッセージを電力送信機に連続的に送信し、電力送信機は、それに応じて電力レベルを増減することによって応答する。このような電力制御ループは、典型的には電力受信機が電力送信機から伝送される電力のレベルを制御するための効率的な方法を提供する。しかしながら、このような電力制御ループの正確な設計は困難であり、本質的に最適以下の性能をもたらす多くのトレードオフを伴う。例えば、電力制御ループが必要な電力の変化に迅速に反応することが望まれる一方で、同時に、ループが安定でかつノイズに対して強靭であることが望まれる。
従って、無線電力伝送のための改善されたアプローチは特に、増加した柔軟性、減少したコスト、減少した複雑性、大きな電力範囲のための改善されたサポート、改善された過渡電力性能、改善された適応性、後方互換性、改善された電力伝送動作、及び/又は改善された性能を可能にするアプローチが有利であろう。
したがって、本発明は、好ましくは上記の欠点の1つ以上を単独でまたは任意の組み合わせで軽減、低減または排除しようとするものである。
本発明の一態様によれば、電磁電力伝送信号を介して電力受信機に電力を無線で供給するための電力送信機であって、電力送信機は電力受信機からメッセージを受信するための受信機と、出力回路に印加される駆動信号に応じて電力伝送信号を生成するための送信機コイルを備える前記出力回路と、駆動信号を生成するためのドライバ回路と、電力伝送信号の電力レベルを調整するために駆動信号を制御するための電力制御ループを実装する電力ループコントローラであって、前記電力制御ループは電力受信機から受信される電力制御誤差メッセージに応答して電力伝送信号の電力レベルに変更を加えるように構成される、電力ループコントローラと、電力受信機のための複数の電力レベルモードを記憶するように構成されるモード記憶装置であって、各電力レベルモードは電力伝送信号の基準電力レベルに関連付けられる、モード記憶装置と、モード要求メッセージを受信することに応じて、電力伝送信号の電力レベルを第1基準値に設定するように駆動信号を適応させるように構成されるモード回路であって、第1基準値はモード要求メッセージにおいて示される複数の電力レベルモードのうちの第1電力レベルモードの基準電力レベルに対応する、モード回路と、を有する電力送信機が提供される。
本発明は、多くのシナリオにおいて、改善された性能及び/又は改善された電力伝送を提供することができる。多くの実施形態では、さまざまな電力レベルにわたって、改良されたより効率的な電力伝送を可能にすることができる。このアプローチは、多くの実施形態において、特に高電力無線電力伝送をサポートし、可能にし、改善しまたは容易にすることができる。
多くの実施形態では、異なる電力レベル間の改善されたスイッチングが達成され得、特に、過渡性能が改善され得る。このアプローチは、このようなループの欠点の幾つかを緩和しながら、正確な電力制御ループによって提供される利点をシステムが利用できるようにすることができる。特に、安定で信頼性のある電力制御動作が高速な過渡性能と組み合わされることができる。
特定の電力レベルモードの使用および電力受信機からのメッセージングは、特に、電力制御ループ性能および制約が、高速な過渡性能を提供するために特定の時間にオーバーライドされることを可能にし得る。
電力レベルモードのための基準電力レベルは、例えば、電力伝送信号の電力レベルに影響を及ぼす駆動信号または送信機コイル信号の任意のパラメータ、具体的には、電力受信機に伝送される電力の量によって表されることができる。基準電力レベルは、具体的には、駆動信号の電流、電圧、周波数、電力、デューティサイクルおよび/またはアクティブ持続時間(バーストモード)、ならびに/あるいは、送信機コイルの信号の電流、電圧、周波数、電力、デューティサイクル、および/またはアクティブ持続時間(バーストモード)とすることができる。多くの実施形態では、基準電力レベルは、送信機電流のコイル電流によって示されてもよい。
電力レベルモードのための基準電力レベルは、電力伝送信号の電力レベルに影響するおよび/または電力伝送信号の電力レベルを反映する、基準電力レベルパラメータであってもよい。
同様に、第1基準値は、電力伝送信号の電力レベル、具体的には電力受信機に伝送される電力量に影響を及ぼす、例えば駆動信号または送信機コイル信号の任意のパラメータによって表されることができる。第1基準値は、具体的には、駆動信号の電流、電圧、周波数、電力、デューティサイクルおよび/またはアクティブ持続時間(バーストモード)、ならびに/あるいは、送信機コイルの信号の電流、電圧、周波数、電力、デューティサイクルおよび/またはアクティブ持続時間(バーストモード)とすることができる。多くの実施形態において、第1基準値は、送信機電流のコイル電流によって示されてもよい。第1基準値は、モード要求メッセージにおいて示される電力レベルモードの基準電力レベルと同じパラメータのためのものであってもよく、または異なるパラメータのためのものであってもよい(この場合、モード回路はパラメータ間で変換することができる)。
電力ループコントローラは、駆動信号の電流、電圧、周波数、電力、デューティサイクルおよび/またはアクティブ持続時間(バーストモード)などの電力伝送信号の電力レベルに影響を及ぼすそのパラメータを適応させることによって、駆動信号を制御するように構成され得る。
電力伝送信号の電力レベルに影響を及ぼすパラメータは、具体的には、(少なくとも動作範囲内の)電力伝送信号の電力レベルと1対1の単調な関係を有し得る。
電力受信機からメッセージを受信するための受信機は、(
電力受信機からメッセージを受信するための)メッセージ受信機と呼ばれることもある。
電力受信機からメッセージを受信するための)メッセージ受信機と呼ばれることもある。
本発明のオプションの特徴によれば、電力伝送信号の電力レベルを第1基準値に設定するために駆動信号を適応させる期間は、電力制御ループの時定数未満である。
このアプローチは、電力伝送動作の変化に対する電力伝送動作のより速い適応を可能にし得る。
本発明のオプションの特徴によれば、モード記憶装置は、少なくとも1つの電力レベルモードに関する複数のパラメータを記憶するように構成され、前記複数のパラメータは、前記電力伝送信号の電力レベルを表す少なくとも1つの基準電力レベルと、前記駆動信号および前記送信機コイルの信号の少なくとも1つに対する少なくとも1つのパラメータ値とを含み、前記少なくとも1つのパラメータ値は、基準電力レベルによって示される前記電力伝送信号の電力レベルに対する前記駆動信号および前記送信機コイルの信号のうちの少なくとも1つに対する値である。
これは、多くの実施形態において改善された性能を提供することができる。例えば、電力送信機は、電力受信機によって抽出される電力の形で基準電力レベルの両方を記憶することができる。さらに、電力送信機は、電力伝送信号の対応する電力レベルをもたらす駆動信号または送信機コイル信号の信号パラメータ値を記憶することができる。例えば、所望の電力レベルを生成する駆動信号の周波数を記憶することができる。これは所与の電力レベルモードのための複数の基準電力レベルを記憶するモード記憶装置と同等であると考えられることができ、または、所与の電力レベルモードのための記憶された基準電力レベルは複数の要素を備えてもよいことが理解されるであろう。
本発明のオプションの特徴によれば、電力送信機は、電力伝送信号の現在の電力レベルと、複数の電力レベルモードのうちの現在の電力レベルモードのための基準電力レベルとの比較に応じて、電力伝送異常を検出する検出回路をさらに備える。
このアプローチは改善された動作を可能にし得、特に、故障状況などの異常が検出されることを可能にし得、それによって、システムがそのような状況に対応することを可能にし得る。
いくつかの実施形態では、検出回路は、電力伝送異常の検出に応じて電力伝送のパラメータを変化させるように構成される。
これは、多くの実施形態において改善された性能を提供することができ、システムが例えば、潜在的な故障などの異常を補償することを可能にする。検出回路は、具体的には、電力伝送信号の最大電力制限を低減し、かつ/または進行中の電力伝送を終了させることができる。
本発明のオプションの特徴によれば、モード回路は、電力受信機が少なくともいくつかの電力レベルモードを経由する初期化フェーズの間に、駆動信号のパラメータ値及び電力伝送信号特性のパラメータ値のうちの少なくとも1つに関連して、複数の電力レベルモードのうちの少なくともいくつかの電力レベルモードに対する基準電力レベルを決定するように構成され、モード記憶装置は、少なくともいくつかの電力レベルモードに対する基準電力レベルを記憶するように構成される。
これは、多くの実施形態およびシナリオにおいて特に効率的な動作を提供し得、例えば、電力送信機が予め記憶された情報を必要とすることなく、異なる電力受信機に適応することを可能にし得る。
駆動信号および/または送信機コイル信号のパラメータ値は、測定されたパラメータであってもよく、または、初期化フェーズでの動作中に電力送信機によって設定されるパラメータであってもよい。例えば、パラメータ値は、初期化フェーズ中の電力レベルモードでの動作中の駆動信号および/または送信機コイル信号の周波数、電流、電圧、デューティサイクル、電力であってもよい。
駆動信号特性の測定値および電力伝送信号特性の測定値は、例えば送信機コイル電流のような、基準電力レベルを示すために使用される適切なパラメータが決定されることを可能にする測定値であってもよい。
本発明のオプションの特徴によれば、初期化フェーズは、電力伝送フェーズの前である。
これは、多くの実施形態において改善された動作を提供することができる。
本発明のオプションの特徴によれば、受信機は、電力受信機から電力受信機設定メッセージを受信するように構成され、当該電力受信機設定メッセージは電力受信機設定パラメータを含み、モード回路は、電力受信機設定特性に応じて、複数の電力レベルモードのうちの少なくとも1つの電力レベルモードに対する基準電力レベルを決定するように構成される。これは、多くの実施形態において改善された動作を提供することができる。多くの実施形態およびシナリオにおいて、電力送信機が特定の電力受信機のための適切な基準電力レベルを十分に正確に推定できるようにすることができる。このアプローチは、電力送信機が特定の電力受信機に適応できるようにすることができる。
本発明のオプションの特徴によれば、電力受信機設定パラメータは、電力受信機ID、電力受信機タイプID、電力受信機コイル特性、電力受信機コイル寸法特性、電力受信機コイルインダクタンス特性のうちの少なくとも1つを含む。
これらのパラメータは、多くの実施形態において特に有利な適応を提供することができる。
本発明のオプションの特徴に従って、モード回路は、電力受信機設定パラメータに基づいて、電力送信機コイルと電力受信機の電力受信機コイルとの間の結合係数を決定し、当該結合係数に基づいて、少なくとも1つの電力レベルモードに対する基準電力レベルを決定するように構成される。
これは、多くの実施形態およびシナリオにおいて、特に有利な動作および/または性能を提供することができる。
本発明のオプションの特徴によれば、モード回路は、前記電力受信機設定パラメータに基づいて、前記駆動信号のパラメータおよび送信機コイル信号のパラメータのうちの少なくとも一方と前記電力受信機の出力電力との間の電力伝達関数を決定し、前記電力伝達関数に基づいて、前記少なくとも1つの電力レベルモードに対する基準電力レベルを決定するように構成される。
これは、多くの実施形態およびシナリオにおいて、特に有利な動作および/または性能を提供することができる。
本発明の任意の特徴によれば、モード記憶装置は、異なる電力受信機のための電力レベルモードのセットを格納するように構成され、モード回路は、電力受信機から受信したID表示に応じて、電力レベルモードのセットの間で選択するように構成される。これは、多くの実施形態において改善された動作を提供することができる。
本発明のオプションの特徴によれば、モード要求メッセージはタイミング指標を含み、モード回路は、当該タイミング指標に応じて電力伝送信号の電力レベルを設定するタイミングを適応させるように構成される。
これは、多くの実施形態およびシナリオにおいて、特に有利な動作および/または性能を提供することができる。タイミング指標は、電力受信機による電力レベルモードの1つまたは複数の変化を示すことができる。
本発明のオプションの特徴によれば、モード要求メッセージは、電力伝送フェーズの間に受信される。
これは、多くの実施形態およびシナリオにおいて、特に有利な動作および/または性能を提供することができる。
本発明の別の態様によれば、電磁電力伝送信号を介して電力受信機に電力を無線で供給するための電力送信機のための動作方法が提供され、当該電力送信機は、出力回路に印加される駆動信号に応じて電力伝送信号を生成するための送信機コイルを含む前記出力回路を有し、当該方法は、前記電力受信機からメッセージを受信するステップと、駆動信号を生成するステップと、当該駆動信号を制御する電力制御ループを動作させて前記電力伝送信号の電力レベルを調整するステップであって、前記電力制御ループは前記電力受信機から受信された電力制御誤差メッセージに応じて前記電力伝送信号の電力レベルに変化を加えるように構成されるステップと、モード記憶装置において、前記電力受信機のための複数の電力レベルモードを記憶するステップであって、各電力レベルモードは前記電力伝送信号のための基準電力レベルに関連付けられているステップと、モード要求メッセージを受信することに応じて、前記電力伝送信号の電力レベルを第1基準値に設定するように前記駆動信号を適合させるステップであって、前記第1基準値は前記モード要求メッセージに示される複数の電力レベルモードのうちの第1電力レベルモードのために基準電力レベルに対応するステップとを有する。
本発明の別の態様によれば、電磁電力伝送信号を介して電力を電力受信機に無線で供給するための電力送信機を含む無線電力伝送システムが提供され、前記電力送信機は、前記電力受信機からメッセージを受信するための受信機と、出力回路に印加される駆動信号に応じて前記電力伝送信号を生成するための送信機コイルを含む前記出力回路と、前記駆動信号を生成するための駆動回路と、前記電力伝送信号の電力レベルを調整するために前記駆動信号を制御するための電力ループ制御装置であって、前記電力制御ループは前記電力受信機から受信された電力制御誤差メッセージに応じて前記電力伝送信号の前記電力レベルに変化を加えるように構成される電力ループ制御装置と、前記電力受信機のための複数の電力レベルモードを記憶するように構成されたモード記憶装置であって、各電力レベルモードは前記電力伝送信号のための基準電力レベルに関連付けられているモード記憶装置と、モード要求メッセージを受信することに応じて、前記電力伝送信号の前記電力レベルを第1基準値に設定するために前記駆動信号を適応させるように構成されたモード回路であって、前記第1基準値は前記モード要求メッセージに示される複数の電力レベルモードのうち第1電力レベルモードのための基準電力レベルに対応するモード回路とを有する。
本発明のこれらおよび他の態様、特徴および利点は以下に記載される実施形態から明らかになり、それを参照して説明される。
本発明の実施形態は、単なる例として、図面を参照して説明される。
本発明のいくつかの実施形態による電力伝送システムの素子の例を示す図。
本発明のいくつかの実施形態による電力送信器の要素の一例を示す図
電力送信機の出力ステージの要素の一例を示す図
電力送信機の出力ステージの要素の一例を示す図。
本発明のいくつかの実施形態による電力受信器の要素の一例を示す図
図1の電力伝送システムの電力制御ループの例を示す図。
図1の電力伝送システムの電力負荷変動の例を示す図。
図1の電力伝送システムの電力伝送経路のモデルの例を示す図。
以下の説明は、Qi規格から知られているような電力伝送アプローチを利用する無線電力伝送システムに適用可能な本発明の実施形態に焦点を当てる。しかしながら、本発明は、この用途に限定されず、多くの他の無線電力伝送システムに適用されてもよいことが理解されるであろう。
図1は、本発明のいくつかの実施形態による電力伝送システムの一例を示す。電力伝送システムは、送信機コイル/インダクタ103を含む(またはそれに結合される)電力送信機101を含む。システムは、受信機コイル/インダクタ107を含む(またはそれに結合される)電力受信機105をさらに備える。
システムは、電力送信機101から電力受信機105に電力を誘導的に伝送することができる電磁電力伝送信号を提供する。具体的には、電力送信機101が電磁信号を生成し、電磁信号は送信機コイルまたはインダクタ103(典型的には共振回路またはタンク回路の形
態の出力回路の一部である)によって磁束として伝播される。電力伝送信号は、電力送信機から電力受信機へのエネルギー伝送を表す電磁電力伝送成分に対応してもよく、電力送信機から電力受信機へ電力を伝送する生成された電磁界の成分に対応するとみなされてもよい。例えば、受信機コイル107の負荷がない場合、(損失とは別に)生成された電磁界から電力受信器によって電力は抽出されない。このようなシナリオでは、送信機コイル103の駆動は、潜在的に高い電界強度の電磁場を発生させることができるが、電力伝送信号の電力レベルは(損失は別として)ゼロであろう。異物が存在するいくつかの状況では、電力伝送信号は、異物への電力伝送に対応する成分を含むと考えることができ、したがって、電力伝送信号は、電力送信機によって生成される電磁場から抽出される電力に対応すると考えることができる。
態の出力回路の一部である)によって磁束として伝播される。電力伝送信号は、電力送信機から電力受信機へのエネルギー伝送を表す電磁電力伝送成分に対応してもよく、電力送信機から電力受信機へ電力を伝送する生成された電磁界の成分に対応するとみなされてもよい。例えば、受信機コイル107の負荷がない場合、(損失とは別に)生成された電磁界から電力受信器によって電力は抽出されない。このようなシナリオでは、送信機コイル103の駆動は、潜在的に高い電界強度の電磁場を発生させることができるが、電力伝送信号の電力レベルは(損失は別として)ゼロであろう。異物が存在するいくつかの状況では、電力伝送信号は、異物への電力伝送に対応する成分を含むと考えることができ、したがって、電力伝送信号は、電力送信機によって生成される電磁場から抽出される電力に対応すると考えることができる。
電力伝送信号は、典型的には、約20kHz乃至約500kHzの間の周波数を有してもよく、Qi互換システムに対しては、典型的には、95kHz乃至205kHzの範囲である(または例えば、高出力キッチン用途に対しては、周波数は典型的には20kHz乃至80kHzの範囲であってもよい)。送信機コイル103及び受電コイル107は緩く結合されており、従って、受電コイル107は、電力送信機101からの電力伝送信号(の少なくとも一部)をピックアップする。したがって、電力は、送信機コイル103から受電コイル107への無線誘導結合を介して、電力送信機101から電力受信機105に伝送される。電力伝送信号という用語は主に、送信機コイル103と電力受信コイル107との間の誘導信号/磁場(磁束信号)を指すために使用される。
実施例では、電力受信機105は、具体的には受信機コイル107を介して電力を受信する電力受信機である。しかしながら、他の実施形態では、電力受信機105は、金属加熱素子のような金属素子を含んでもよく、この場合、電力伝送信号は素子の直接加熱をもたらす渦電流を直接誘導する。
システムは、実質的な電力レベルを伝送するように構成され、具体的には多くの実施形態において、電力送信機は500mW、1W、5W、50W、100Wまたは500Wを超える電力レベルをサポートすることができる。例えば、Qi対応アプリケーションの場合、電力伝送は、典型的には、低電力アプリケーション(ベースライン電力プロファイル)の場合は1~5Wの電力範囲、Qi規格バージョン1.2の場合は15Wまで、電動工具、ラップトップ、ドローン、ロボットなどの高電力アプリケーションの場合は100Wまでの範囲、例えば、無線電力コンソーシアムによって開発されているコードレスキッチン規格によってサポートされる高電力アプリケーションなどの非常に高電力のアプリケーションの場合は、100Wを超え、1000Wを超える範囲とすることができる。
以下では、電力送信機101および電力受信機105の動作が、(本明細書で説明される(または結果として生じる)修正および拡張を除いて)一般にQi規格に従うか、または無線電力伝送コンソーシアムによって開発されている高電力キッチン仕様に適した実施形態を特に参照して説明される。特に、電力送信機101および電力受信機105は、Qi規格バージョン1.0、1.1または1.2の要素に従うか、またはそれらと実質的に互換性があるか、あるいは、より高い電力のコードレスキッチン規格に適している(本明細書で説明される(または結果として生じる)修正および拡張を除く)。
図2は、図1の電力送信機101の要素をより詳細に示す。
電力送信機101は駆動信号を生成することができるドライバ201を含み、この駆動信号は、この例では送信機コイル103と送信機キャパシタ203とによって形成される共振回路である出力回路に供給される。送信機コイル103は駆動信号によって駆動され、これによって電磁界が発生する。したがって、電力受信機105への電力伝送を提供する電磁電力伝送信号が生成される。電力伝送信号は、(少なくとも)電力伝送フェーズ中に供給される。
ドライバ201は、典型的には直流電圧から交流信号を生成するインバータの形の駆動回路である。ドライバ201の出力は、通常、スイッチブリッジのスイッチの適切なスイッチングによって駆動信号を生成するスイッチブリッジである。図3は、ハーフブリッジスイッチブリッジ/インバータを示す。スイッチS1およびS2は、同時に閉じることがないように制御される。交互に、S2が開いている間にS1が閉じられ、S1が開いている間にS2が閉じられる。スイッチは、所望の周波数で開閉され、それによって、出力において交流信号を生成される。典型的には、インバータの出力は、共振キャパシタを介して送信機インダクタに接続される。図4は、フルブリッジスイッチブリッジ/インバータを示す。スイッチS1およびS2は、同時に閉じることがないように制御される。スイッチS3およびS4は、同時に閉じることがないように制御される。交互に、S2とS3が開いている間はスイッチS1とS4が閉じ、S1とS4が開いている間はスイッチS2とS3が閉じ、それによって出力に方形波信号が生成される。スイッチは、所望の周波数で開閉される。
いくつかの実装形態では、周期の一部においてS1およびS3は開いていてS2およびS4は閉じていてもよく、周期の別の部分ではその逆であってもよい。これは位相制御として知られている。このようなアプローチは、間にゼロレベルを有する方形波を生成する。駆動回路はディスクリート電子機器を使用して実装され、出力回路はトランジスタなどのソリッドステートスイッチによって形成される。しかしながら、例えば、集積スイッチ又は機械的スイッチを用いて出力回路を形成することを含む他の実施が可能であることが理解されるであろう。
駆動回路は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)のような集積回路として実装されることができる。いくつかの実施形態では、回路は、例えば、中央処理ユニット、デジタル信号処理ユニットまたはマイクロコントローラなどの適切なプロセッサ上で実行されるファームウェアまたはソフトウェアなどのプログラムされた処理ユニットとして実装されてもよい。このような実施形態では、処理ユニットが、基板上のまたは外部のメモリ、クロック駆動回路、インタフェiス回路、ユーザインタフェイス回路などを含んでもよいことが理解されよう。そのような回路はさらに、処理ユニットの一部として、集積回路としておよび/またはディスクリート電子回路として実装されてもよい。
したがって、ドライバ201は、出力共振回路のため、したがって送信機コイル103のための駆動信号を生成する。駆動信号により、送信機コイルに電流が流れ、これにより電磁電力伝送信号が生成される。駆動信号は、典型的には、所与の電力伝送構成に対して(実質的に)一定の電圧振幅を有する。例において、この一定の電圧振幅は、ドライバの出力回路に対して一定のレール電圧を設定することによって達成され、すなわち、図3及び図4のブリッジに対するレール電圧Vは、所与の電力伝送構成に対して一定である。ブリッジ・トランジスタによるスイッチングは、出力電圧をそれぞれハーフ・ブリッジでは0とVの間、フル・ブリッジではVと-Vの間で切り替える。したがって、例では、電力送信機がレール電圧を、任意の所与の電力伝送設定に対して一定であるが、(場合によっては)電力伝送設定間で変化するように設定することができる。
電力送信機101は、所望の動作原理に従って電力送信機101の動作を制御するように構成される電力送信機コントローラ205をさらに有する。具体的には、電力送信機101は、特定のアプリケーションおよび規格のために適切なように、電力受信機とインタラクトすること、ユーザインタフェイスを提供することなどを含む、Qi規格に従って電力制御を実行するために必要とされる機能の多くを含むことができる。
電力送信機101は、電力受信機105からデータおよびメッセージを受信するように構成された第1通信機207をさらに備える(当業者には理解されるように、データメッセージは1ビットまたは複数ビットの情報を提供することができる)。例において、電力受信機105は、送信機コイル103によって生成された電力伝送信号を負荷変調するように構成され、第1通信機207は送信機コイル103の電圧および/または電流の変動を感知し、これらに基づいて負荷変調を復調するように構成される。当業者は例えば、Qi無線電力伝送システムで使用されるような負荷変調の原理を知っており、したがって、これらについては、さらに詳細には説明しない。
第1通信機207は、例えば、周波数、振幅および/または位相変調を用いて駆動信号ひいては電力伝送信号を具体的に変調することによって、電力受信機にデータを送信するようにさらに配置されてもよい。
電力送信機101と電力受信機105との間でデータを通信するための他のアプローチが、他の実施形態で使用されてもよいことが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、通信が別個の通信コイルを使用して、または実際に送信機コイル103を使用して達成され得る別個の通信チャネルを使用して実行されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では近距離通信(Near Field Communication)が実装されてもよく、または(例えば、13.56MHzのキャリア周波数を有する)高周波キャリアが電力伝送信号上に重畳されてもよい。
図5は、電力受信機105のいくつかの例示的な要素を示す。受信機コイル107は、受信機コイル107を負荷503に結合する電力受信機コントローラ501に結合される。多くの実施形態では、受信機コイル107は、受信機コイル107と共振回路を形成するためのキャパシタも含む電力受信機入力回路の一部である。電力受信機コントローラ501は、受信機コイル107によって抽出された電力を、負荷に適した電源に変換する電力制御経路を含む。さらに、電力受信機コントローラ501は電力伝送を実行するために必要とされる様々な電力受信機コントローラ機能、特に、Qi規格に従って電力伝送を実行するために必要とされる機能を含むことができる。
電力受信機105は、電力送信機101から送信されたデータを受信するように構成された第2通信機505をさらに備える。実施例では、第2通信機505は、電力送信機から送信されたデータを取得するために、電力伝送信号の振幅、周波数及び/又は位相変調を適切に復調するように構成される。
第2通信機505はさらに、電力送信機101に送信されるべきデータに応じて受信機コイル107の負荷を変化させることによって、電力送信機にデータを送信するように構成される。次いで、当業者には公知であるように、電力送信機101によって負荷変動が検出され、復調される。
前述のように、他の実施形態では、例えば、NFCなどの別個の専用の短距離通信アプローチを使用することができるなど、他の通信方法を使用することができる。
電力送信機及び電力受信機は、電力伝送フェーズ中に電力伝送信号の電力レベルを動的に適応させるための電力制御ループを実装するための機能をさらに含む。電力受信機は、受信される電力レベルを連続的に監視し、それを所望の電力レベルと比較することができる。そして、電力制御誤差メッセージを送信することができ、電力送信機は、駆動信号の特性を変更することによって、電力レベルを増加または減少することができる。
特に、電力送信機は、駆動信号のパラメータ/特性を調整することによって電力伝送信号の電力レベルを制御するように構成される電力ループコントローラ209を備える。電力ループコントローラ209は、駆動信号の電流、電圧、周波数、デューティサイクル、アクティブ持続時間(バーストモード)などのパラメータを調整することができ、その結果として電力伝送信号の電力レベルが変更される。
電力ループコントローラ209は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)のような集積回路として実装されることができる。いくつかの実施形態では、電力ループコントローラ209は、例えば、中央処理ユニット、デジタル信号処理ユニット、またはマイクロコントローラなどの適切なプロセッサ上で実行されるファームウェアまた
はソフトウェアなどのプログラムされた処理ユニットとして実装され得る。このような実施形態では、処理ユニットが基板上のまたは外部のメモリ、クロック駆動回路、インタフェイス回路、ユーザインタフェイス回路などを含んでもよいことが理解されよう。そのような回路はさらに、処理ユニットの一部として、集積回路としておよび/またはディスクリート電子回路として実装されてもよい。
はソフトウェアなどのプログラムされた処理ユニットとして実装され得る。このような実施形態では、処理ユニットが基板上のまたは外部のメモリ、クロック駆動回路、インタフェイス回路、ユーザインタフェイス回路などを含んでもよいことが理解されよう。そのような回路はさらに、処理ユニットの一部として、集積回路としておよび/またはディスクリート電子回路として実装されてもよい。
いくつかの実施形態では、電力ループコントローラ209は、部分的にまたは完全に、個別の電子回路として実装されてもよい。異なる実施形態では、電力ループコントローラがアナログ電子回路として、デジタル電子回路として又は混合アナログ回路として実施されることができる。
異なる実施形態では、異なるパラメータを使用して電力伝送信号の電力レベルを表すことができることが理解されよう。例えば、多くの実施形態では、電力伝送信号の電力レベルは、具体的には、送信機コイル103の信号の電流、電圧、周波数、デューティサイクルおよび/または電力など、送信機コイル信号の特性またはパラメータによって表すことができる。多くの実施形態では、電力伝送信号の電力レベルは、送信機コイル103のためのコイル電流によって与えられ、表されてもよい。多くの実施形態では、電力制御ループは、具体的には、送信機コイル103を通るコイル電流のレベルを制御することによって、電力伝送信号の電力レベルを制御することができる。
いくつかの実施形態では、電力伝送信号の電力レベルは、具体的には、駆動信号の電流、電圧、周波数、デューティサイクル、アクティブ持続時間および/または電力など、駆動信号の特性またはパラメータによって表されることができる。
例えば、駆動信号の電流またはデューティサイクルを増加させることは、送信機コイル103の信号、ひいては生成される電力伝送信号に直接影響を及ぼし、それによって、電力伝送信号の電力レベルを増加させる。
実際、電力伝送信号の電力レベルはいくつかのパラメータに依存することができ、様々な実施形態では、任意のそのようなパラメータを使用して、電力伝送信号の電力レベルを表しかつ/または制御することができる。また、電力伝送信号の電力レベルを表すために、異なるパラメータを使用してもよいことが理解されよう。例えば、電力受信機および電力送信機は、電力伝送信号の電力レベルを表すために異なるパラメータを使用してもよい(例えば、電力送信機は送信機コイル103の電流を使用してもよく、電力受信機は抽出された電力レベルを使用してもよい)。そのような実施形態では、例えば異なるパラメータおよび表現間の変換が使用されてもよく、または、1つのパラメータに関連するデータが、別のパラメータに対する相対的な変更を行うことによって適応されてもよい。
また、電力制御ループによって制御され適応されるパラメータは、直接修正されてもよく、または別のパラメータを変更することによって間接的に修正されてもよいことが理解されるであろう。例えば、電力制御ループは、送信機コイル103のためのコイル電流を制御することができるが、コイル電流を所望の値に変化させるために、例えば駆動信号の周波数を変化させることによってそうすることができる。
図6は、図1のシステムに採用され得る例示的な電力制御ループの機能的態様の一例を示す図である。
ループは特に、コイル電流Itxcを制御し、すなわち、コイル電流は、ループ出力またはループ変数と考えることができる。コイル電流Itxcは、電力伝送信号の電力レベルに対応する。具体的には、送信機コイル103によって生成される磁束および磁場強度がコイル電流によって直接与えられ、したがって、受信機コイル107に誘導される信号は送信機コイル電流によって直接与えられる。
このように、ループは、送信機コイル電流から電力受信機105によって抽出される電力レベルまでの電力経路を含む。この経路には、電力伝送信号の電磁束の生成、電力受信機コイル内の信号の誘導、電力受信機電力経路などが含まれる。(例えば負荷503に供給される)抽出された電力は、電力受信機105によって、所望の(現在の)基準電力レベルPWR REFと比較される。比較電力制御誤差指標に基づいて、ERRが生成されて、電力制御誤差メッセージにおいて電力送信機101に送信される。
電力送信機101は、電力制御誤差指標に応じて、コイル電流Itxcを適応させる機能を備える。電力伝送信号の電力レベル、具体的な例ではコイル電流Itxcの変化は相対的なものであり、したがって、制御ループは電力制御誤差指標/メッセージに応じて、電力レベルを電流レベルから増加または減少させることができる。電力レベル/コイル電流の相対的な変更は、電力制御ループ内に積分関数603を含むことに対応する。
更に、電力ループコントローラ209及び電力送信機は、電力制御誤差指標に応じて電力レベルを変化させるための特定の電力変更回路605を実装している。例えば、電力制御誤差メッセージは、電力レベルを所与の相対量、例えば2%だけ増加させるように要求することができる。これに応じて、電力変更回路605は、コイル電流Itxcを2%増加させるべきであると判断し、この変更を実施することに進むことができる。
多くの実施形態では、電力レベルは、駆動信号の特性/パラメータを変更することによって適応されることができる。したがって、電力変更回路605は、駆動信号のパラメータを変更するための回路を含み得、その結果、これは、電力レベル、特にコイル電流Itxcにおける所望の変化を生じさせる。
具体的には、多くの実施形態では、電力送信機の出力回路および電力受信機の入力回路が共振回路を備え、電力伝送信号およびコイル電流Itxcの電力レベルは、駆動信号の駆動周波数を共振周波数に近づくようにまたは共振周波数から離れるように変化させることによって、制御される。このように、共鳴周波数に近づくように周波数を変化させることで、コイル電流Itxcの増加を図ることができる。
代替的にまたは追加的に修正され得る駆動信号の他のパラメータは、駆動信号の電流、電圧、電力、デューティサイクルまたは持続時間を含む。これらのいずれかを増加させると、電力伝送信号の電力レベルが増加し、減少させると電力レベルが減少する。
いくつかの実施形態では、電力変更回路605は、駆動信号パラメータと電力伝送信号レベル(コイル電流Itxcを含む)との間の直接的な対応を含むことができ、例えば、電力レベルを2%増大させる要求が受信された場合、電力変更回路605は、駆動信号周波数または電流を或る量だけ直接的に変更することができる。そのような直接的な対応は、例えば、製造または較正プロセス中に生成されたルックアップテーブルに基づくことができる。
多くの実施形態では、電力変更回路605は、電力伝送信号の電力レベルの所望の変化をもたらすように駆動信号パラメータを制御する内部ループを含んでもよい。例えば、受信された誤差電力制御メッセージに応じて、例えばコイル電流Itxcのための基準値を変更する内部回路が実現されてもよい。そして、内部ループは、実際のコイル電流Itxcが所望の新しい値に等しくなるまで、例えば駆動信号周波数を調整することができる。
また、多くの実施形態では、電力レベルが実効電力レベルまたは有効電力レベルであってもよいことが理解されるであろう。しかしながら、他の実施形態では、考慮される電力レベルは、複素電力レベル、無効電力レベルまたは皮相電力レベルであってもよい。
電力制御ループは、電力受信機が電力伝送動作を制御するための非常に効果的で信頼性の高いアプローチを提供する。例えば、それは、電力受信機が伝送された電力レベルを連続的に適応させ、例えば、モータの形態の負荷に対して所望の速度を維持することを可能にする。
図1のシステムは、特定の状況における電力制御ループの動作を制御するための追加の機能をさらに含み、それによって多くのシナリオにおける改善された動作を提供する。
具体的には、システムにおいて、電力受信機は電力伝送に関連する複数の電力レベルモードを有することができる。具体的には、電力受信機は、各電力レベルモードが電力伝送信号のための基準電力レベルにリンクされる電力レベルモードのセット/複数の電力レベルモードに関連付けられることができる。電力受信機は、異なる離散モードで動作するように構成されることができ、これらのモードの各々は電力伝送信号から所与の電力レベル要件を有する。例えば、ブレンダーの形態の電力受信機は、例えば5つの異なるモータ速度設定を有し、従って、これらの各々が電力伝送信号から異なる量の電力を抽出する5つの異なる動作モードに関連付けられることができる。
電力送信機101は、電力ループコントローラ209およびモード記憶装置213に結合されたモード回路211を備える。モード記憶装置213は、異なる電力レベルモードのためのデータを記憶するように構成されてもよい。具体的には、モード記憶装置213は、各電力レベルモードが電力伝送信号のための基準電力レベルに関連付けられている、電力受信機のための1セットの電力レベルモードを記憶するように構成される。
モード回路211は例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)のような集積回路として実装されることができる。いくつかの実施形態では、モード回路211は、例えば、中央処理ユニット、デジタル信号処理ユニットまたはマイクロコントローラなどの適切なプロセッサ上で実行されるファームウェアまたはソフトウェアなどのプログラムされた処理ユニットとして実装され得る。このような実施形態では、処理ユニットは、基板上のまたは外部のメモリ、クロック駆動回路、インタフェイス回路、ユーザインタフェイス回路などを含んでもよいことが理解されよう。そのような回路はさらに、処理ユニットの一部として、集積回路としておよび/またはディスクリート電子回路として実装されてもよい。
いくつかの実施形態では、モード回路211は、部分的にまたは完全に、個別の電子回路として実装されてもよい。異なる実施形態では、電力ループコントローラは、アナログ電子回路として、デジタル電子回路として、又は混合アナログ回路として実装されることができる。
電力レベルモードは、異なる実施形態において異なるパラメータによって表されることができ、電力レベルを示すことができる任意の適切なパラメータが使用されることができる。例えば、基準電力レベルは、電力受信機によって負荷503に提供される実際の負荷を示す値によって表されることができる。他の実施形態では、基準電力レベルは、例えば物体が存在せず、電力送信機および電力受信機が互いに対して公称位置を有するなどの公称動作条件に対する、電力受信機から抽出される公称電力によって示されてもよい。さらに他の実施形態では、基準電力レベルは、例えば、所与のモードのための基準コイル電流値などによって制御されるループ変数の値によって表されてもよい。さらに他の実施形態では、基準電力レベルは、所望の電力レベルを提供するように制御される電力送信機のパラメータの値によって表すことができる。多くの実施形態では、基準電力レベルは、駆動信号の電流、電圧、周波数、デューティサイクル、アクティブ持続時間(バーストモード)などの駆動信号の特性の値によって表されることができる。これらのパラメータの全ては、様々な実施形態における電力レベルを反映することができ、そのようなパラメータの値の変化は電力伝送信号の電力レベルに影響を与え得る。また、いくつかの実施形態では、(例えば、異なる電力レベルモードのための異なるパラメータを使用して)パラメータの組み合わせが使用されてもよいことが理解されるであろう。
システムにおいて、電力受信機は、電力レ
ベルモードの別個セットで動作することができ、モード記憶装置は、各モードについて基準電力レベルを記憶することができる。
ベルモードの別個セットで動作することができ、モード記憶装置は、各モードについて基準電力レベルを記憶することができる。
システムでは、電力受信機が異なるモードに切り替わってもよく、これに関連して、電力送信機にメッセージを送信して、これにモード変更を通知してもよい。電力受信機は、具体的には、電力受信機が切り替わっている(または切り替わることを望む)電力レベルモードを示すことができるモード要求メッセージを送信することができる。任意の形態の指標が使用されてもよいことが理解されるであろう。例えば、電力レベルモードは個々のIDに関連付けられてもよく、モード要求メッセージは、電力受信機が切り替わることを望む電力レベルモードのIDを含んでもよい。
受信機207は、モード要求メッセージを受信すると、IDをモード回路211に転送し、モード回路211は、モード記憶装置213にアクセスして、IDで指定された電力レベルモードの基準電力レベルを取得する。モード回路211は、電力伝送信号の電力レベルをこの基準値に設定するように駆動信号を適応するように構成され、すなわち、取得された基準値に対応する値を有する電力伝送信号が結果として得られるように、駆動信号を適応させることができる。
基準値は任意の適切な値によって表されることができ、具体的には、特にコイル電流Itxcなど、電力伝送信号の電力レベルに影響を及ぼす任意の値またはパラメータによって表されることができることが理解されるであろう。値は、直接的に、または例えば駆動信号の電流、電圧、周波数、デューティサイクル、アクティブ持続時間(バースト・モード)を適応させることによって間接的に、適応されることができる。実際、これらのパラメータの値は、一部の実施形態では、それ自体、モード回路211によって設定されて電力伝送信号の電力レベルに影響を及ぼす基準値であると考えられてもよい。
第1基準値は、示された電力レベルモードのための基準電力レベルに依存する。したがって、モード要求メッセージを受信すると、モード回路211は、モード要求メッセージにおいて示された電力レベルモードのための基準電力レベルを取得することができる。次いで、この基準電力レベルから、電力伝送信号の電力レベルに関連する所与のパラメータに対する基準値を決定することができる(電力伝送信号の電力レベルは、第1基準値が決定されるパラメータの値に依存する)。第1基準値は、特に、ループ内の或る点における信号値を表すパラメータであるループパラメータについて決定されてもよい。そして、モード回路211は、駆動信号のパラメータを、そのパラメータが第1基準値となるように、設定することができる。
多くの実施形態では、これは直接的に実行されることができる。例えば、多くの実施形態では、基準値は、駆動信号の電流、電圧、周波数、デューティサイクル、アクティブ持続時間(バーストモード)などの駆動信号のパラメータについて直接決定されてもよい。そして、モード回路211は、駆動信号を基準値に直接設定するように進んでもよい。例えば、電力受信機は特定の電力レベルモードに移行し、このモードを示すモード要求メッセージを送信することができる。モード回路211は、このモードについて、所与の値の駆動信号周波数に対応する基準電力レベルが記憶されていることを直接決定することができ、周波数の現在の値(または任意の他の値)を考慮することなく、駆動信号周波数をこの値に直ちに変更することができる。例えば、電力伝送共振回路が例えば100kHzに同調されていると仮定すると、モード1を示すモード要求メッセージは例えば、モード回路211に、駆動信号周波数を150kHzに設定させることができ、モード2を示すモード要求メッセージは例えば、モード回路211に、駆動信号周波数を160kHzに設定させることができ、モード3を示すモード要求メッセージは例えば、モード回路211に、駆動信号周波数を170kHzに設定させることができる。
いくつかの実施形態では、基準値は、駆動信号のパラメータ自体ではないパラメータについて決定されてもよい。例えば、それは、具体的にはコイル電流Itxcのような、送信機コイル信号のパラメータであってもよい。このような場合、モード回路211は、駆動信号のパラメータを適応させて、送信機コイル信号に対する所望のパラメータ値をもたらすことができる。これは、いくつかの実施形態では、例えば、駆動信号の周波数とコイル電流Itxcとの間の直接的な関係のような、駆動信号の適応される特性と送信機コイル信号のパラメータとの間の直接的な関係または関数を使用して、モード回路211によって達成されることができる。この関係は、例えばルックアップテーブルに記憶されることができる。しかしながら、多くの実施形態では、そのような関係を決定することが困難であり、電力送信機は例えば、高速の内部ループを実装することが可能である。例えば、コイル電流Itxcが測定され、所望の第1基準値と比較されることができ、駆動信号の周波数が、コイル電流Itxcの所望の値を生じるように迅速に変更/適応されることができる。
多くの実施形態では、記憶される基準電力レベルは第1基準値によって直接表されてもよく、すなわち、モード回路211は、要求された電力レベルモードの基準電力レベルを直接取得し、これを基準値として使用してもよく、すなわち、基準パラメータをこの値に直接設定してもよい。例えば、多くの実施形態では、モード記憶装置213は、電力レベルモードの各々についての周波数を直接記憶することができ、モード要求メッセージが受信されると、記憶された周波数値を直接抽出し、駆動信号をこの周波数に設定することができる。他の実施形態では、いくつかの変換が必要とされる場合があり、これは例えば、較正フェーズ中にデータが登録されることができるルックアップテーブルを使用して達成されることができる。
実施形態では、モード記憶装置は、駆動信号のパラメータ及び抽出された電力値の両方のような、各電力レベルモードに対する複数のパラメータを記憶することができる。したがって、そのような場合、基準電力レベルは、複数の構成要素を含むことができ、または等価的に、モード記憶装置は、各電力レベルモードについて複数の基準電力レベルを記憶することができる。そのような実施形態では、モード回路211は、適切なパラメータ値を使用することができ、または複数のパラメータ値を使用してもよい。例えば、電力受信機が例えば500Wを抽出する電力レベルモードに切り替わることをモード要求メッセージが示す場合、モード回路211は、500Wの抽出される電力に対応する電力レベルモードを特定し、この電力レベルモードのために記憶された駆動周波数を取り出すことができる。
このアプローチは、異なる動作モードに非常に迅速に適応することができるシステムを提供することができる。モード要求メッセージは、電力伝送フェーズ中に送信されることができ、したがって、電力伝送動作点を迅速に変更するための手段を提供することができる。典型的には、電力適応は電力ループ制御を使用して達成され、これは、効率的な動作を提供するように適合されてはいるが、信頼できる性能を提供するために典型的には比較的遅い。記載された動作は、電力制御ループをオーバーライドする手段を提供し、具体的には、電力制御ループが電力伝送フェーズ中に新たな電力レベルモードに一致する新しい動作点に動的に変更/再初期化されることができる。
したがって、モード回路211は、モード要求メッセージの受信に応じて電力制御ループ変数を変更することによって駆動信号を適応させるように構成されることができる。
モード回路211は、モード要求メッセージの受信に応じて、電力伝送信号の電力レベルを第1基準値に設定するように構成される。電力伝送信号の電力レベルは、電力制御ループの状態変数であり、したがって、モード回路211は、モード要求メッセージの受信に応じて、電力制御ループの状態変数を基準値に設定するように構成され、基準値はモード要求メッセージに依存し、具体的にはモード要求メッセージにおいて示される電力レベルモードに依存する。
信号の適応は、電力制御ループの動作とは無関係であり得、したがって、モード要求メッセージに応じて、このアプローチは、電力制御ループの動作を上書きして、新しい電力レベルモードのための動作を再初期化し得る。
いくつかの実施形態では、モード回路211は、モード要求メッセージを受信することに応じて、電力伝送信号の電力レベルを第1基準値に設定するように駆動信号を適応させるように電力制御ループ状態変数を変更するように構成されることができ、第1基準値は、モード要求メッセージにおいて示される複数の電力レベルモードのうちの第1電力レベルモードの基準電力レベルに対応する。
いくつかの実施形態では、モード回路211は、モード要求メッセージの受信に応じて、電力伝送信号の電力レベルを第1基準値に設定するように駆動信号を適応させるように構成されてもよく、第1基準値は、モード要求メッセージで示される複数の電力レベルモードのうちの第1電力レベルモードの基準電力レベルに対応し、適応は電力制御ループの状態変数を変更することを含む。
いくつかの実施形態では、モード回路211は、モード要求メッセージの受信に応じて、電力伝送信号の電力レベルを第1基準値に設定するように電力制御ループの状態変数を変更することによって駆動信号を適応させるように構成されてもよく、第1基準値はモード要求メッセージで示される複数の電力レベルモードのうちの第1電力レベルモードの基準電力レベルに対応する。
いくつかの実施形態では、モード回路211は、モード要求メッセージの受信に応じて、電力伝送信号の電力レベルを第1基準値に設定するように電力制御ループの状態変数を変更することによって駆動信号を適応させるように構成されてもよく、第1基準値はモード要求メッセージで示される複数の電力レベルモードのうちの第1電力レベルモードの基準電力レベルに対応する。
モード回路211は、ループ状態変数の現在の値を、モード要求メッセージに示される電力レベルモードに依存する基準値で上書きまたは置換するように構成されてもよい。
駆動信号の適応/電力伝送信号の電力レベルの設定/電力伝送信号の電力レベルの変更は、電力制御ループによって達成可能なものよりも速くなり得る。モード要求メッセージに応じて電力伝送信号の電力レベルを基準値に適応/設定するための時定数/期間は、電力制御ループの時定数/期間より短くなり得る。いくつかの実施形態では、電力レベルの設定がステップ変化であってもよい。
多くの実施形態では、電力制御ループの時定数が250 msec以上、500 msec以上または1秒以上であり、一方、モード要求メッセージに応じた電力レベルの設定はより低い期間であることができ、具体的にはそれぞれ100 msec未満、250 msec未満または500 msec未満である。
多くの実施形態では、電力レベルを設定するために駆動信号を適応させる期間が電力制御ループの時定数未満であり、多くの実施形態ではこの時時定数の50%未満または25%未満であってもよい。この期間は、モード要求メッセージが受信されてから、電力伝送信号の電力レベルが第1基準値に設定されるまで(具体的には第1基準値に達するまで)の遅延であってもよい。制御ループの時定数は、ループが変更に反応する速度を反映する。時定数は、ループ変数(具体的には電力伝送信号の電力レベルなど)がステップ変化に続いて最終的な(定常的な)値の63.2%に達するまでの期間であってもよい。
より詳細に後述するように、電力送信機が電力レベルモードおよび関連する基準レベルを決定および記憶するための異なるアプローチが使用されることができることが理解されよう。
いくつかの実施形態では、電力レベルモードおよび基準電力レベルが複数の電
力受信機のために記憶されてもよい。したがって、モード記憶装置213は、異なる電力受信機のための電力レベルモードのセットを記憶するように構成され得る。
力受信機のために記憶されてもよい。したがって、モード記憶装置213は、異なる電力受信機のための電力レベルモードのセットを記憶するように構成され得る。
電力伝送動作を初期化するとき(または実際に任意の適切な時点において)、電力受信機は、電力受信機の指標を送信することができる。次いで、モード回路211/モード記憶装置213は、特定のIDに一致する電力レベルモードのセットを取り出すように進むことができる。
いくつかの実施形態では、IDは固有の装置IDであってもよい。これは、例えば、記憶された電力レベルモードおよび基準電力レベルが個々の装置を用いた個々の初期化によって決定される実施形態において非常に有用であり得る。例えば、新しい電力受信機が検出されると、電力送信機は、電力レベルモードおよび基準電力レベルを決定する初期化ルーチンを開始することができる。次回、電力受信機が検出されると、電力送信機は初期化プロセスを実行せずに、既に記憶された値を使用するように進むことができる。次いで、電力送信機は、適切な電力受信機のためのデータを徐々に蓄積することができ、より少ないオーバヘッドでさまざまな電力受信機のための機能が使用されることを可能にする。
代替的に又は追加的に、IDは、例えば、電力受信機のモデル、メーカー等を示すタイプIDであってもよい。電力送信機は、例えば、異なるタイプのさまざまな機器のための電力レベルモードデータを記憶することができ、タイプIDを受信すると、受信されたIDに一致する電力レベルモードデータを選択することができる。
いくつかの実施形態では、電力レベルモードおよび基準電力レベルデータは、電力送信機および電力受信機によって実行される初期化フェーズに基づいてもよい。
例えば、いくつかの実施形態では、(例えば、電力レベルモードデータが記憶されていない電力受信機のみのための)新たな電力伝送の初期化は、動作中に使用する基準値を決定するためのプロセスを最初に実行することを含むことができる。この初期化フェーズの間、電力受信機は異なる電力レベルモードを経て、各電力レベルモードに対して、モード回路211は、電力レベルを表す値を決定し、これをそのモードのための基準電力レベルとして記憶することができる。
例えば、電力受信機が電力レベルモードを段階的に通過するために、例えば、次のモードに切り替わる前に各モードで10秒間動作するように、所定のタイミングを適用することができる。あるいは、電力受信機は、次のモードに切り替わるときにメッセージを送信することができ、または電力送信機は、次のモードが適用されることを要求するメッセージを送信することができる。
各電力レベルモードに対して、電力送信機は、電力制御ループを動作させて、安定した状態に到達することができる。安定状態に達すると、電力送信機は、電力伝送信号電力レベルを表すために使用される所望のパラメータ、例えば、コイル電流Itxcまたは駆動信号周波数などの値を測定することができる。そして、この値は、そのモードのための基準電力レベルとして記憶され得る。
そして、電力受信機は、例えば、電力送信機の要求で、次の電力レベルモードに切り替わり、このプロセスが繰り返されることができる。
このアプローチは、典型的には、電力受信機が、順番に、典型的にはより低い電力レベルからより高い電力レベルに向かって、電力レベルモードを段階的に通過することによって実行され得る。これは、例えば、望ましくない過電圧状態のリスクを低減することができる。
初期化プロセスは、典型的には、電力伝送初期化の一部として実行されてもよく、したがって、電力伝送フェーズの前に実行されることができる。
具体例として、対流機構を利用して食品の周囲に熱風を循環させて調理するキッチン機器であるエアフライヤでは、加熱素子のon/offを行う場合がある。これは通常、例えば50~1200Wのような非常に大きな負荷ステップをもたらし、これは温度を一定に保つために装置の動作中に繰り返されるであろう。図7に、電力ステップPWRとその結果としての温度変化TEMPを示す概略図が示される。
この例では、装置がオンにされ、電力制御ループによって電力が制御されながら電力伝送が進行した後、動作点がセーブされる(SVE 1および2)。動作点は、エアフライヤの現在の電力レベルモードに対する電力伝送信号の電力伝送レベルを反映し、前述したように任意の適切なパラメータ値で表されることができる。
値は、高電力レベルモードと低電力レベルモードの両方のために記憶され、それによって、2つの異なる電力レベルモードのための基準電力レベルをモード記憶装置213に提供することができる。そして、電力受信機は、電力レベルモードを変更するときに、モード要求メッセージMRQを送信することができ、それによって、電力送信機が、記憶された値を使用して、電力制御ループをオーバーライドことによって新しい動作点(の付近)に直接ジャンプすることを可能にする。
したがって、電力レベルモードの変更が起きようとしているとき、電力受信機は、負荷変化が起きること、およびどのモードに移行するかを通知することができる。そして、システムは、具体的には電力送信機は、それがどの動作点にジャンプすべきかを知ることになる。これは、例えば、制御ループにおける遅延のために、送信される電力が多すぎる又は少なすぎることになる危険性を低減する。これは、極端な状況であっても、装置の損傷を防止したり、電力受信の電源が切れるリスクを低減したりするのに役立つ。
さらに、記憶されたデータは、記憶された値が異なる電力伝送動作の間に記憶されて取り出され得るので、電力受信機と電力送信機との間の将来の電力伝送のために使用され得る。モード記憶装置213は、特に、複数の電力受信機のための値を記憶することができ、電力伝送のために電力受信機が検出されると、この電力受信機のために記憶されたセットを使用することに進むことができる。新しい電力受信機が検出された場合、または記憶されたデータが、たとえば古すぎることによって無効であると見なされる場合、電力送信機および電力受信機は、電力受信機のための新しい/更新されたデータを生成し、記憶することに進むことができる。
したがって、将来、電力送信機/電力受信機装置の組み合わせと特定の電力モードが使用される場合、実際に使用された動作点を再利用することができる。動作値は、上述したように、システムが全ての電力レベルモードを段階的に通過することによって起動または初期化中に決定され、結果として生じる動作点および基準電力レベルは任意の適切なパラメータによって表され、その値は基準電力レベルとして記憶される。
例えば、エアフライヤの場合、加熱素子はオンまたはオフにされる場合があるが、ファンは常にオンのままである。機器の始動中、ファンのみが最初にオンにされ、その動作点が測定されてセーブされる(SVE 1)。次いで、加熱素子がオンにされ、関連する動作点が測定され、記憶される(SVE 2)。次に、動作中に、加熱素子がオン/オフされるべきとき、電力受信機は負荷変化が起ころうとしていることを通知することができ、異なる電力モードのためのモード要求メッセージMRQが生成され、電力送信機に送信される。次に、電力送信機は、制御ループの遅延なしに、すぐに正しい動作点に入ることができる。電力受信機は、コマンドの形でのハンドシェイクを受信することによって、電力送信機が正しい電力モードに切り替わったことを通知されてもよい。
いくつかの実施形態では、電力送信機は、駆動信号の現在の電力レベルと、電力レベルモードのセットのうち現在の電力レベルモードに対する基準電力レベルとの比較に応じて電力伝送異常を検出するように構成される検出回路215をさらに備えることができる。
特定の電力レベルモードで動作する場合、電力制御ループは、電力受信機からの誤差制御メッセージに応じて、電力伝送信号の電力レベルを変化させることができる。しかしながら、これらの変化は比較的小さいと予想される。例えば、エアフライヤが1200Wの負荷モードで動作しているとき、取り出される正確な電力は変動し、電力受信機は、現在の状況のための正確な所望の電力が取り出されるように、これを制御することができる。ただし、この電力レベルはそれに応じて変化する場合があるが、その変動は通常の動作条件下では限られていることが予想され、たとえば、通常の動作中に電力が1100W~1300Wの範囲になることが予想されるだろう。
従って、検出回路215は、現在の電力レベルと、システムが現在動作している電力レベルモードについての記憶されている基準電力レベルとを比較することができる。例えば、検出回路215は、現在測定されているコイル電流Itxcを、装置が動作している状態のために記憶されているコイル電流と比較することができる。
比較が現在の電力レベルが基準電力レベルと大きく異なりすぎることを示す場合、例えば、測定されたコイル電流が記憶された基準コイル電流値と閾値よりも大きく異なる場合、検出回路215は、現在の動作点が通常動作中に経験すべきものではないものであると判断し、したがって、異常が検出されたことを特定することができる。
検出回路215は、このような場合、例えば、異常が検出されたことを送信機コントローラ205に通知することができる。これに応じて、送信機コントローラ205は、電力伝送のパラメータを変化させるように進むことができる。例えば、電力レベルを所与の値未満に制限するように構成されることができ、例えば、最大コイル電流Itxcを、ダメージが生じないことを保証するのに十分に低いレベルに設定することができる。いくつかの実施形態では、最大電力レベルがゼロに設定されてもよく、具体的には、異常が検出された場合、電力伝送は終了されてもよい。
比較に基づいて異常を検出するために使用される正確な基準は個々の実施形態の選好および要件に依存し、多くの異なるアプローチおよび基準が可能であることが理解されるであろう。評価は他の考慮事項を含むことができ、例えば、異なるパラメータ間の変換を含むことができることも理解されよう。例えば、基準電力レベルがコイル電流値として記憶されるが、現在の電力レベルが駆動信号周波数に基づいて設定/測定される場合、比較はコイル電流と駆動信号周波数との間の変換を含むことができる。
異常の検出に応じて取られるアクションは、個々の実施形態の選好および要件に依存することも理解されよう。例えば、いくつかの実施形態では、電力伝送が制約されてもよいし、終了されてもよい。他の実施形態では、異常の検出が単に、例えば、警告灯のスイッチオンなど、ユーザ警告の生成をもたらすことができる。さらに他の実施形態では、メッセージが受信機に送信されることができ、受信機はこれに応じたアクションを実行することができ、例えば、負荷への電力供給を変更することができる。
いくつかの実施形態では、モード要求メッセージはタイミング指標を含み、モード回路は、このタイミング指標に応じて駆動信号のレベルを設定するタイミングを適合させるように構成される。
具体的には、モード要求メッセージは、電力受信機がいつ新しい電力レベルモードに切り替えようとしているかの指標を含むことができる。例えば、モード要求メッセージは、電力受信機が新しい電力レベルモードに瞬時に切り替わろうとしていることを示すことができ、この場合、電力送信機は、電力伝送信号の電力レベルを対応する基準値に設定することによって、直ちに新しいモードに切り替わることができ、例えば、コイル電流を新しい電力レベルモードについてのコイル電流の記憶された基準値に設定することができる。
他の状況では、電力受信機は、電力レベルモードの変更が
将来のある時点、例えば5秒後に起こることを示すモード要求メッセージを送信することができる。この場合、電力送信機は、示された時間の間、電力レベルの設定を遅延させることができ、すなわち、ループをオーバーライドするための電力レベルの設定を5秒間遅延させることができる。
将来のある時点、例えば5秒後に起こることを示すモード要求メッセージを送信することができる。この場合、電力送信機は、示された時間の間、電力レベルの設定を遅延させることができ、すなわち、ループをオーバーライドするための電力レベルの設定を5秒間遅延させることができる。
いくつかの実施形態では、タイミング指標は、複数の電力レベルモード変更を示すことができる。例えば、モード要求メッセージは、電力受信機が所与の間隔(例えば、20秒毎)で2つの異なるモード(例えば、エアフライヤの2つの電力レベルモード)の間で切り替わることを示すことができ、電力送信機は、これらの切り替えに対応するように電力レベルの直接設定の時期を決めるように進むことができる。
いくつかの実施形態では、電力送信機は、電力レベルの設定が行われた、または行われることになるという確認メッセージを電力受信機に送信することができ、電力受信機は、電力レベルモード間で切り替える前に、そのような確認メッセージを待つことができることが理解されよう。
いくつかの実施形態では、電力送信機は、電力受信機から受信したデータに基づいて基準電力レベルを決定するように構成されてもよい。
この例では、モード回路211は、基準電力レベルを計算することを可能にする情報を電力受信機から受信することができる。特に、電力受信機は、電力受信機設定パラメータを備える受信機設定メッセージを提供することができる。モード回路211は、電力受信機設定特性に基づいて、電力レベルモードのセットのうちの少なくとも1つの電力レベルモードに対する基準電力レベルを決定することができる。
電力受信機設定パラメータは、具体的には、以下のうちの少なくとも1つを備えることができる: 電力受信機ID; 電力受信機タイプID; 電力受信機コイル特性; 電力受信機コイル寸法特性; および 電力受信機コイルインダクタンス特性。
電力受信機IDまたはタイプIDは、電力送信機がこの電力受信機の特性を記述するデータを取得することを可能にすることができる。このデータは、例えば、前述のように、特定の受信機のための電力レベルモードおよび基準電力レベルを直接提供することができる。しかしながら、典型的には、それは電力受信機の電力処理を示す電力受信機の特性を含む。例えば、IDまたはタイプIDは、電力送信機が電力受信機コイルの特性(例えば、寸法またはインダクタンス)を記述する設定データを取得することを可能にし得る。したがって、電力受信機コイル特性は、電力受信機によって直接送信されてもよく、または、電力受信機を特定して、電力送信機が関連するデータを取得できるようにすることによって、間接的に提供されてもよい。このデータは、いくつかの実施形態では、内部の記憶装置から取得されてもよく、または多くの実施形態では、外部のサーバから取得されてもよい。例えば、各製造業者は、適切に装備された電力送信機から(例えばインターネットを介して)アクセス可能なデータベースを提供してもよい。
いくつかの実施形態では、電力レベルモード変更が発生したときに駆動信号または送信機コイル信号のパラメータを設定するのに適した値を計算するために、電力受信機から受信された設定データが使用されることができる。例えば、異なる電力レベルモードのための駆動信号周波数、デューティサイクルまたはコイル電流を計算するために使用されることができる。電力レベルモードは、例えば、電力受信機によって負荷503に供給される電力を示す負荷電力値で表されることができ、電力受信機から受信されたデータを使用して、モード回路211によって適応される電力レベルパラメータの対応する値を計算することができる。例えば、このデータは、示された電力を負荷503に供給するために必要なコイル電流を計算するために使用されてもよい。
このデータは、例えば、電力送信機において設定されたパラメータから電力受信機の負荷までの電力経路を決定するために使用され得る。図8は、ドライバ201の電圧から負荷503までの電力経路に関するモデルの一例を示す。
この例では、以下の参照符号が使用されている:Vin: ドライバ201からの駆動信号の電圧。Rp: 出力回路におけるドライバと損失の内部抵抗。Cp: 電力送信機共振出力回路のキャパシタ203。Lp: 送信機コイル103Ls: 受信機コイル107Cs: 電力受信機入力共振回路のキャパシタRl: 負荷503
無線電力伝送システムにおける電力伝送のための主要パラメータの一つは、電力送信機コイルと電力受信機コイルとの間の結合係数である。これは、受信機コイル特性を含む複数のファクタに依存する。したがって、電力受信機設定データを使用して、電力送信機コイルと電力受信機コイルとの間の結合係数を決定することができる。モード回路211は、結合係数に基づいて、少なくとも1つの電力レベルモードに対する1つ以上の基準電力レベルを決定することができる。
例えば、電力送信機は、基準電力受信機及び公称電力レベルモードに対応する複数の基準電力レベルを記憶することができる。しかしながら、電力レベルモードの各々について、異なる結合係数のために異なる基準電力レベルが記憶されてもよく、これは、抽出される電力レベルに関係する電力送信機パラメータを決定する上で重要な値である。そして、受信された情報を使用して、現在の電力受信機に対する結合係数を計算することができ、電力送信機は、それに応じて、現在の結合係数に一致する基準電力レベルを取得することができる
いくつかの実施形態では、モード回路211は、駆動信号または送信機コイル信号の関連パラメータと、電力受信機から負荷への出力電力との間の電力伝達関数を決定するように構成されることができる。したがって、電力伝達関数は、モード回路211によって設定されるパラメータと、結果として生じる電力受信機出力電力との間の関係を反映することができる。次に、この電力伝達関数を使用して、電力受信機からの負荷電力から所望のパラメータの基準値を直接計算することができる。
電力伝送関数は、したがって、電力受信機から送信された電力受信機設定データから計算され、電力伝送関数の決定は、具体的には、電力送信機コイルと電力受信機コイルとの間の結合係数の決定を含んでもよい。
より詳細には、電力受信機設定データを使用して、図8の未知の値Cs,Ls,RsおよびRlを埋めることができる。電力送信機設定データは、Rp,CpおよびLpを埋めるために使用されることができる。結合係数は、LsとLpとの間の共有磁束経路を決定する。これはコイルセットアップの寸法を用いて推定/計算できる。コイルの直径と2つの間の距離により、シミュレーション/測定を行って結合係数への影響を見ることができる。そして、特定のコイル寸法および配置における結合係数を出力するための関数/ルックアップテーブルを作成することができる。結合係数は、一方の側の負荷を切断し、もう一方の側に電圧/電流を供給することによっても測定されることができる。負荷が切断されているため、電力は伝送されないが、電圧が存在し、それが自己インダクタンスに対する相互インダクタンスの大きさを示す。すべてのモデルでは、キルヒホッフの法則を使用して、入力電圧から出力電流/電圧への伝達関数を導くことができる。これらの値に基づいて、負荷に供給される電力を決定することができる(逆に、特定の負荷に対する駆動信号パラメータを決定することもできる)。
明確にするための上記の説明は、異なる機能回路、ユニットおよびプロセッサを参照して本発明の実施形態を説明したことが理解されるであろう。しかしながら、本発明から逸脱することなく、異なる機能回路、ユニットまたはプロセッサ間での機能の任意の適切な分散を使用できることは明らかであろう。例えば、別個のプロセッサまたはコントローラによって実行されることが示されている機能が同じプロセッサまたはコントローラによって実行されてもよい。したがって、特定の機能ユニットまたは回路への言及は、厳密な論理的または物理的構造または編成を示すのではなく、説明された機能を提供するための適切な手段への言及としてのみ見なされるべきである。
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの任意の組合せを含む任意の適切な形態で実施することができる。本発明は、オプションで、1つまたは複数のデータプロセッサおよび/またはデジタル信号プロセッサ上で実行されるコンピュータソフトウェアとして少なくとも部分的に実装され得る。本発明の実施形態の要素およびコンポーネントは、任意の適切な方法で物理的、機能的および論理的に実装され得る。実際、機能は、単一のユニットで、複数のユニットで、または他の機能ユニットの一部として実装されてもよい。したがって、本発明は、単一のユニットで実施されてもよく、または異なるユニット、回路およびプロセッサの間で物理的および機能的に分散されてもよい。
本発明はいくつかの実施形態に関連して説明されてきたが、本明細書に記載された特定の形態に限定されることは意図されていない。むしろ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。さらに、或る特徴が特定の実施形態に関連して説明されるように見えるかもしれないが、当業者は説明された実施形態の様々な特徴が本発明に従って組み合わされ得ることを認識するであろう。請求項において、「有する(comprise)」という用語は、他の要素又はステップの存在を排除するものではない。
さらに、個別に列挙されているが、複数の手段、素子、回路または方法ステップが、例えば単一の回路、ユニットまたはプロセッサによって実装され得る。さらに、個々の特徴が異なる請求項に含まれている場合があるが、これらは場合によっては有利に組み合わされてもよく、異なる請求項に含まれることは特徴の組み合わせが実現可能ではない及び/又は有利ではないことを意味しない。また、請求項の1つのカテゴリに特徴を含めることは、このカテゴリへの限定を意味するものではなく、むしろ、その特徴が必要に応じて他の請求項カテゴリにも等しく適用可能であることを示す。さらに、請求項における特徴の順序は、当該特徴が動作しなければならない特定の順序を意味するものではなく、特に、方法の請求項における個々のステップの順序は、当該ステップがこの順序で実行されなければならないことを意味するものではない。むしろ、ステップは任意の適切な順序で実行されることができる。さらに、単数への言及は複数を除外しない。従って、「a」、「an」、「第1」、「第2」等の参照も、複数を排除するものではない。別のパラメータまたは値に対応するパラメータまたは値は、一方のパラメータ/値が他方のパラメータ/値に帰着すると考えられる/予期されることを示すことがあり、具体的には、電力レベルに対応するパラメータ/値が電力レベルに帰着すると考えられる/予期されるパラメータ/値であることを意味することがある。請求項中の参照符号は、単に明確な例として提供されているにすぎず、請求項の範囲を何らかの態様で限定するものと解釈されてはならない。
Claims (15)
- 電磁電力伝送信号を介して電力受信機に電力を無線で供給するための電力送信機であって、前記電力受信機からメッセージを受信するための受信機と、出力回路に印加される駆動信号に応じて前記電力伝送信号を生成するための送信機コイルを有する前記出力回路と、前記駆動信号を生成するための駆動回路と、前記電力伝送信号の電力レベルを調整するために前記駆動信号を制御するための電力制御ループを実装する電力ループコントローラであって、前記電力制御ループは、前記電力受信機から受信される電力制御誤差メッセージに応じて前記電力伝送信号の前記電力レベルに変更を適用するように構成される、電力ループコントローラと、前記電力受信機のための複数の電力レベルモードを記憶するように構成されるモード記憶装置であって、各電力レベルモードが
前記電力伝送信号のための基準電力レベルに関連付けられる、モード記憶装置と、モード要求メッセージの受信に応じて第1基準値に前記電力伝送信号の前記電力レベルを設定するように前記駆動信号を適応させるように構成されるモード回路であって、前記第1基準値は、前記複数の電力レベルモードのうち、前記モード要求メッセージにおいて示される第1電力レベルモードの基準電力レベルに対応する、モード回路と、を有する電力送信機。 - 前記電力伝送信号の現在の電力レベルと前記複数の電力レベルモードのうちの現在の電力レベルモードの基準電力レベルとの比較に応じて電力伝送異常を検出するための検出回路をさらに有する、請求項1に記載の電力送信機。
- 前記電力伝送信号の前記電力レベルを前記第1基準値に設定するために前記駆動信号を適応させるための期間が、前記電力制御ループの時定数未満である、請求項1または2に記載の電力送信機。
- 前記モード回路が、前記駆動信号のパラメータ値および前記電力伝送信号特性のパラメータ値の少なくとも1つに関して、前記複数の電力レベルモードのうちの少なくとも幾つかの電力レベルモードのための前記基準電力レベルを、前記電力受信機が前記少なくとも幾つかの電力レベルモードを段階的に通過する初期化フェーズの間に、決定するように構成され、前記モード記憶装置が、前記少なくとも幾つかの電力レベルモードのための基準電力レベルを記憶するように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の電力送信機。
- 前記モード記憶装置が、少なくとも1つの電力レベルモードのために複数のパラメータを記憶するように構成され、当該複数のパラメータが、前記電力伝送信号の電力レベルを表す少なくとも1つの基準電力レベル、ならびに、前記駆動信号および前記送信機コイルの信号のうちの少なくとも1つのための少なくとも1つのパラメータ値を含み、前記少なくとも1つのパラメータ値が、基準電力レベルにより示される前記電力伝送信号の電力レベルに対する前記駆動信号および前記送信機コイルの信号のうちの前記少なくとも1つの値である、請求項4に記載の電力送信機。
- 前記初期化フェーズが電力伝送フェーズの前である、請求項4に記載の電力送信機。
- 前記受信機が、前記電力受信機から電力受信機設定メッセージを受信するように構成され、前記電力受信機設定メッセージが電力受信機設定パラメータを有し、前記モード回路が、前記電力受信機設定特性に応じて前記複数の電力レベルモードのうちの少なくとも1つの電力レベルモードのための前記基準電力レベルを決定するように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の電力送信機。
- 前記電力受信機設定パラメータが、電力受信機ID、電力受信機タイプID、電力受信機コイル特性、電力受信機コイル寸法特性、電力受信機コイルインダクタンス特性、のうちの少なくとも1つを有する、請求項7に記載の電力送信機。
- 前記モード回路が、前記電力受信機設定パラメータに基づいて前記電力送信機コイルと前記電力受信機の電力受信機コイルとの間の結合係数を決定し、前記結合係数に基づいて前記少なくとも1つの電力レベルモードのための前記基準電力レベルを決定するように構成される、請求項7または8に記載の電力送信機。
- 前記モード回路が、前記電力受信機設定パラメータに基づいて、前記駆動信号のパラメータおよび送信機コイル信号のパラメータのうちの少なくとも1つと前記電力受信機の出力電力との間の電力伝達関数を決定し、前記電力伝達関数に基づいて前記少なくとも1つの電力レベルモードのための前記基準電圧レベルを決定するように構成される、請求項7から9のいずれか一項に記載の電力送信機。
- 前記モード記憶装置が、異なる電力受信機のための電力レベルモードのセットを記憶するように構成され、前記モード回路が、前記電力受信機から受信されるID指標に応じて電力レベルモードの前記セットを選択するように構成される、請求項1から10のいずれか一項に記載の電力送信機。
- 前記モード要求メッセージがタイミング指標を有し、前記モード回路が、前記タイミング指標に応じて前記電力伝送信号の前記電力レベルを設定するタイミングを適応させるように構成される、請求項1から11のいずれか一項に記載の電力送信機。
- 前記モード要求メッセージが電力伝送フェーズの間に受信される、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の電力送信機。
- 電磁電力伝送信号を介して電力受信機に電力を無線で供給するための電力送信機を動作させる方法であって、前記電力送信機は、出力回路に印加される駆動信号に応じて前記電力伝送信号を生成するための送信機コイルを有する前記出力回路を有し、当該方法は、前記電力受信機からメッセージを受信するステップと、前記駆動信号を生成するステップと、前記電力伝送信号の電力レベルを調整するために前記駆動信号を制御する電力制御ループを動作させるステップであって、前記電力制御ループが、前記電力受信機から受信される電力制御誤差メッセージに応じて前記電力伝送信号の前記電力レベルに変更を適用するように構成される、ステップと、前記電力受信機のための複数の電力レベルモードを、モード記憶装置において、記憶するステップであって、各電力レベルモードが、前記電力伝送信号のための基準電力レベルに関連付けられる、ステップと、モード要求メッセージの受信に応じて前記電力伝送信号の前記電力レベルを第1基準値に設定するために前記駆動信号を適応させるステップであって、前記第1基準値が、前記複数の電力レベルモードのうち、前記モード要求メッセージにおいて示された第1電力レベルモードのための基準電力レベルに対応する、ステップと、を有する方法。
- 電磁電力伝送信号を介して電力受信機に電力を無線で供給するための電力送信機を有する無線電力伝送システムであって、前記電力送信機が、前記電力受信機からメッセージを受信するための受信機と、出力回路に印加される駆動信号に応じて前記電力伝送信号を生成するための送信機コイルを有する前記出力回路と、前記駆動信号を生成するための駆動回路と、前記電力伝送信号の電力レベルを調整するために前記駆動信号を制御するための電力ループコントローラであって、前記電力制御ループは、前記電力受信機から受信される電力制御誤差メッセージに応じて前記電力伝送信号の前記電力レベルに変更を適用するように構成される、電力ループコントローラと、前記電力受信機のための複数の電力レベルモードを記憶するように構成されるモード記憶装置であって、各電力レベルモードが前記電力伝送信号のための基準電力レベルに関連付けられる、モード記憶装置と、モード要求メッセージの受信に応じて第1基準値に前記電力伝送信号の前記電力レベルを設定するように前記駆動信号を適応させるように構成されるモード回路であって、前記第1基準値は、前記複数の電力レベルモードのうち、前記モード要求メッセージにおいて示される第1電力レベルモードの基準電力レベルに対応する、モード回路と、を有する無線電力伝送システム。
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