JP2022546003A - 電子タバコのマウスピース部 - Google Patents

Abstract

本発明は電子タバコ（２）のマウスピース部（１）に関し、当該マウスピース部は、筐体（１２）を有し、気化させる液体（１４）を貯蔵するように構成された液体貯蔵部（１０）と、気化チャンバ（１８）と蒸気排出開口部（２０）の間に前記液体貯蔵部（１０）を通って延在する主蒸気流路（１６）と、蒸気吸入口（４２）及び蒸気排出口（４４）を含むマウスピース（４０）とを備え、前記マウスピース部（１）は、第１の位置と第２の位置の間で、前記マウスピース（４０）と前記液体貯蔵部（１０）の前記筐体（１２）との相対的な回転可能動作を提供するように構成され、前記マウスピース部（１）が前記第１の位置にあって、前記主蒸気流路（１６）の前記蒸気排出開口部（２０）が前記マウスピース（４０）の前記蒸気吸入口（４２）に位置合わせされている場合に、前記マウスピース部（１）が開いて前記マウスピース蒸気排出口（４４）を通して蒸気だけを排出するように構成されている。

Description

本発明は、電子タバコ等の個人喫煙具に関する。特に、本発明は電子タバコのマウスピース部に関する。

電子タバコは、従来のタバコの代替品である。電子タバコは、燃焼煙を生成するのではなく、液体を気化させてユーザーに吸入させることができる。液体は典型的に、蒸気を発生させるグリセリン又はプロピレングリコール等のエアロゾル形成物質を含んでいる。液体内の他の一般的物質はニコチン及び各種の香料である。電子タバコは、マウスピース部、液体貯蔵部及び電力供給部を含む携帯吸入器システムである。気化は、典型的に加熱コイル及び送液要素の形式の加熱要素を含む気化器又は加熱部により実現される。気化が生じるのは、液体が蒸気に変わるまで液体内の芯をヒーターが加熱した場合である。

電子タバコは、カプセルの形式で使い捨て消耗品を受容すべく構成されたチャンバ又はカートリッジ台座を含みうる。液体貯蔵部及び気化器を含むカプセルは「カトマイザ」とも呼ばれる。

従来技術文献である欧州特許第３２１６４７７Ａ２号には、エアロゾル出力量を調整可能なマウスピースアセンブリが記載されている。マウスピースアセンブリは自身の基部に、少なくとも１個の貫通孔を画定して空気の流通を防止できる遮断要素を含んでいる。マウスピースは、内側に押し込まれた際に、少なくとも１個の貫通孔及び吸気口により形成された少なくとも１個の開口部の面積を変えられるように、遮断要素を基部に対して回転させることができる。従って、マウスピースを通るエアロゾルの移動を調整することができる。

従来技術の液体カプセルの吸排気口は、外部に開いている場合、たとえ使用していなくても、一方で漏出のおそれがあり、他方で時間の経過に伴って液体が気化又は乾燥するおそれがある。従って、特に液体カプセルから液体の漏れ及び乾燥による無用な液体の喪失を防止する解決策を提供することが求められている。

上述の課題は、請求項１に電子タバコのマウスピース部により解決される。

本発明の第１の態様において、電子タバコのマウスピース部は、筐体を有すると共に気化させる液体を貯蔵するように構成された液体貯蔵部と、気化チャンバと蒸気排出開口部との間に液体貯蔵部を通って延在する主蒸気流路と、蒸気吸入口及び蒸気排出口を含むマウスピースを含み、マウスピース部は、第１の位置と第２の位置の間で、マウスピースと液体貯蔵部の筐体との相対的な回転可能動作を提供するように構成され、マウスピースが第１の位置にあって、主蒸気流路の蒸気排出開口部がマウスピースの蒸気吸入口に位置合わせされている場合に、マウスピース部が開いてマウスピース蒸気排出口を通して蒸気だけを排出するように構成されている。

従って、マウスピース及び液体貯蔵部は、蒸気排出開口部の開閉に直接協働する。これにより、ユーザーが液体貯蔵部の蒸気排出開口部及びマウスピースの蒸気吸入口を回転及び位置合わせにより容易に流体接続させることができるマウスピースアセンブリの構造的に簡単な構成を提供する。これを行うために、ユーザーは単にマウスピースを液体貯蔵部に対して回転させるだけでよい。代替的に、ユーザーが液体貯蔵部を回転させてもマウスピースは静止したままにできる。本発明の場合、液体貯蔵部に対してマウスピースを相対的に回転移動させるだけでよい。更に、ユーザーはまた、液体貯蔵部の蒸気排出開口部を通る液体の漏れ及び乾燥を避けるべく、液体貯蔵部に対してマウスピースを相応に回転させることにより液体貯蔵部の蒸気排出開口部を容易に塞ぐことができる。

好適には、液体貯蔵部は固定的に配置されていてマウスピースは回転可能である。代替的に、マウスピースが固定的に配置されていて液体貯蔵部が回転可能である。従って、マウスピース部は、ユーザーがマウスピース又は液体貯蔵部のいずれかを回転させて所望の回転可能に相対移動させることができる。

これにより本発明によるマウスピースを有する電子タバコを実現する際の設計に自由度を与えることができる。

好適には、マウスピース部はカートリッジとして構成されていて更に気化器を含み、カートリッジは電子タバコのカートリッジ台座に受容されるように構成されている。従って、電子タバコのマウスピース部を容易に交換することができる。

好適には、液体貯蔵部の主蒸気流路の蒸気排出開口部がマウスピースの蒸気吸入口に位置合わせされていない場合に、マウスピース部が閉じる。従って、ユーザーが電子タバコを使用すべく正しい位置にマウスピースを回転させなかったとしても、漏れや乾燥は生じない。

好適には、マウスピース部は、液体貯蔵部の主蒸気流路の蒸気排出開口部を閉じるようにマウスピースに配置された選択的に動作可能な蒸気遮断弁を含んでいる。蒸気遮断弁は蒸気排出開口部を密閉する役割を果たす。

好適には、マウスピースは更に、マウスピース部の第１の位置において液体貯蔵部の吸気開口部を開き、マウスピース部の第２の位置において液体貯蔵部の吸気開口部を閉じる空気遮断要素を含んでいる。空気遮断要素は更に、液体貯蔵部の吸気開口部を選択的に開閉し、更に液体貯蔵部の吸気開口部を通る液体の漏れ及び乾燥を避ける。従って、液体貯蔵部に対するマウスピースの一度の回転移動により、液体貯蔵部の吸気開口部と蒸気排出開口部の両方を開閉することができる。これにより電子タバコの使用が容易になり、液体貯蔵部における直接漏出が避けられる。

好適には、第２の位置と第１の位置の間でのマウスピースの回転角度は１８０°以下である。従って、マウスピース部を開閉するのに最大１８０°という小さい回転だけで充分である。

好適には、マウスピース部は更に、主蒸気流路の蒸気排出開口部とマウスピースの蒸気吸入口の間を密閉すべくマウスピース又は液体貯蔵部のいずれかに配置された第１のシールを更に含んでいる。第１のシールは、第２の位置において漏れ及び乾燥を防ぎ、第１の位置においてあらゆる蒸気又は空気流が迂回するのを防止すべく液体貯蔵部とマウスピースの境界を密閉する。

好適には、マウスピースは更に、吸気開口部及び排気開口部を有する空気流路を含んでいる。従って、気化器への空気流はマウスピースを通しても誘導でき、選択的に開放及び遮断可能である。

好適には、マウスピース部は、マウスピースの吸気開口部と気化チャンバへの吸気開口部の間を密閉すべくマウスピース又は液体貯蔵部のいずれかに配置された第２のシールを含んでいる。

好適には、マウスピースの蒸気吸入口及び蒸気遮断弁は、マウスピース及び液体貯蔵部の回転軸に対して鏡像反転されたマウスピースに配置されている。従って、マウスピースを１８０°回転させることにより、蒸気遮断弁が蒸気吸入口の位置をとることができ、その逆も可能である。これにより、マウスピースの構成を極めて簡単且つ信頼性を高めることができる。更に、停止要素等によりマウスピースの無制限の回転を防止する必要はないが、必要ならば設けられてよい。

好適には、気化器が主蒸気流路内に配置されていることにより、マウスピース部がカートリッジとして構成されている。気化器は、当業者には公知のように液体を電気的に気化させる。マウスピース部はカートリッジとして構成されているため交換可能であり、電子タバコで容易に交換することができる。

好適には、マウスピース部は、マウスピースの回転により起動される電気スイッチを含んでいる。電気スイッチは、電子タバコの制御電子部品にアセンブリの状態、好適にはアセンブリが開位置に設定されていることを自動的に通知することができる。

好適には、電気スイッチは、液体貯蔵部に配置された電気接点及びマウスピースに配置された導電要素を含み、導電要素は、マウスピースがアセンブリの第１の位置まで回転した場合に電気接点を電気的に接続する。このような電気スイッチは製造が容易であり、コスト効率が高く、極めて信頼性が高い。

好適には、電気スイッチが気化器を起動できるのはアセンブリの第１の位置にある場合だけである。これにより、電子タバコが現在使用されておらずアセンブリが閉位置にある場合、電池の消耗を抑えると共に気化器の損傷が避けられる。

好適には、液体貯蔵部の蒸気排出開口部及び吸気開口部は共に、基本的にマウスピースに対向する同一面に配置されている。この構成により液体貯蔵部の製造及び組み立てが容易になる。

好適には蒸気遮断弁、蒸気吸入口、及び利用可能ならばマウスピースの排気開口部は全て、基本的に液体貯蔵部に対向する同一面に配置されている。この構成により、マウスピースの製造が容易になると共に、液体貯蔵部との組み立てが容易になる。

好適には、マウスピース部は更に、液体貯蔵部に対するマウスピースの回転の向きを示すべく、マウスピースに位置インジケータを含んでいる。

好適には、液体貯蔵部は更に、マウスピース部の第１の位置において液体貯蔵部の吸気開口部を開き、マウスピース部の第２の位置において液体貯蔵部の吸気開口部を閉じる吸気弁を含み、マウスピースは、吸気弁を選択的に開くための起動ピンを含んでいる。従って、液体貯蔵部の吸気開口部を選択的に開閉すべく専用の吸気弁が液体貯蔵部に設けられている。吸気弁は、マウスピースで起動ピンにより選択的且つ機械的に開かれる。

本発明の更なる態様は、上述のようにマウスピース部を含む電子タバコに関する。

本発明の更なる態様は、電子タバコのマウスピース部を使用する方法に関し、アセンブリは、筐体を有すると共に気化させる液体を貯蔵すべく構成されている液体貯蔵部と、気化チャンバと蒸気排出開口部の間を、液体貯蔵部を通って延在する主蒸気流路と、蒸気吸入及び蒸気排出口を含むマウスピースを含み、マウスピース部は、第１の位置と第２の位置との間で、マウスピースと液体貯蔵部の筐体との相対的な回転可能動作を提供するように構成され、本方法は、
ａ．主蒸気流路の蒸気排出開口部がマウスピース蒸気排出口を通して蒸気を排出させるべくマウスピースの蒸気吸入口に位置合わせされている第１の位置までマウスピースを液体貯蔵部に対して回転させるステップと、
ｂ．主蒸気流路の蒸気排出開口部がマウスピース蒸気排出口を通して蒸気が排出されるのを阻止すべくマウスピースが蒸気吸入口に位置合わせされていない第２の位置までマウスピースを液体貯蔵部に対して回転させるステップを含んでいる。

従って、ユーザーは単に、マウスピース蒸気排出口を通して蒸気を排出させるべく主蒸気流路の蒸気排出開口部をマウスピースの蒸気吸入口に位置合わせさせるよう第１の位置まで、又は主蒸気流路の蒸気排出開口部がマウスピース蒸気排出口を通して蒸気が排出されるのを阻止するようマウスピースが蒸気吸入口に位置合わせされていない第２の位置までマウスピースを液体貯蔵部に対して回転させるだけでよい。第２の位置において、液体貯蔵部の蒸気排出開口部は好適にはマウスピースに配置された蒸気遮断弁により閉じられる。これは一方で電子タバコの使用を容易にし、他方で更なる要素を設けることなく液体貯蔵部での直接的な漏れ及び乾燥が避けられる。

好適には、本方法は更に、対応する容器にラッチを挿入することにより液体貯蔵部とマウスピースを手動で接続するステップを含んでいる。これにより、マウスピースの液体貯蔵部への組み付けが便利になり、電気タバコのユーザーが液体貯蔵部を交換する際に容易に行うことができる。

以下、本発明について、本発明の実施形態を例示的に示すと共に類似の特徴に同一参照番号を付与している添付の図面を参照しながら記述する。

第１の位置にあるマウスピース部及び当該マウスピースの対応する下側の一実施形態の模式的断面図。 第２の位置にある図１Ａの実施形態及び当該マウスピースの対応する下側の模式的断面図。 第１の位置にあるマウスピース部及び当該マウスピースの対応する下側の第２の実施形態の模式的断面図。 図１Ａのマウスピース部の実施形態の組み立て工程を示す図。 図１、２のマウスピース部の実施形態の電気起動システムを示す図。 図１、２のマウスピース部の実施形態の電気起動システムを示す図。 図１、２のマウスピース部の実施形態の電気起動システムを示す図。 マウスピース部及び開位置にあるマウスピースの対応する下側の第３の実施形態を示す図。 マウスピース部及び液体カートリッジの対応する上部の第３の実施形態を示す図。 マウスピース部及び液体カートリッジの対応する上部の第３の実施形態を示す図。 マウスピース部が着脱可能なカートリッジの形式である電子タバコの主構成要素を模式的に示す図。 マウスピース部が再充填可能な液体貯蔵部を有する電子タバコの主構成要素を模式的に示す図。 マウスピース部が回転可能な液体貯蔵部を含んでいる電子タバコの主構成要素を模式的に示す図。

以下、本発明の好適な複数の実施形態について図面を参照しながら記述する。特定の実施形態に関する特定の特徴について記述しているが、これらは他の実施形態でも同様に適宜用いることができる。

本明細書で使用すると共に図７Ａ、７Ｂ及びＣに模式的に示す「電子タバコ」は、喫煙用のエアロゾルを含むエアロゾルをユーザーに提供すべく構成された電子タバコ２を含みうる。喫煙用のエアロゾルは、粒子サイズが０．５～７ミクロンのエアロゾルを指す場合がある。粒径は１０又は７ミクロン未満でありうる。電子タバコ２は携帯型であってよい。電子タバコ２は一般に、気化器３０に電気エネルギーを供給する電池３のような電力供給部、及び電気制御回路４を含む本体１１を有している。

図１Ａ、１Ｂを参照するに、液体１４を気化させるための電子タバコ２（図２Ａ参照）のマウスピース部１の第１の実施形態を示す。電子タバコ２は従来のタバコの代替品として用いることができる。

マウスピース部１は、マウスピース４０及び主筐体１２を含んでいる。マウスピース４０は、ユーザーに蒸気を供給すべく構成されていて、主筐体１２に回転可能に接続されている。マウスピース４０は、ユーザーの口の形状に合う尖端形をなしていてよく、蒸気をユーザーに提供する蒸気排出口４４を有している。

マウスピース部１は更に、気化させる液体１４を貯蔵する液体貯蔵部１０、液体１４を気化させる気化器３０、及びマウスピース４０を含んでいる。好適な実施形態において、マウスピース部１は、電子タバコの本体に取り外し可能に接続できる使い捨てカートリッジ６として構成されていてよい。代替的に、マウスピース部１は（図２に示すように）、空になった場合に再充填可能ないわゆる「開タンク」として構成されている。

マウスピース部１の筐体は、液体貯蔵部１０内の液位がユーザーにはっきり見えるように透明材料で作られていてよい。マウスピース部の筐体は、ポリエステル等のポリマー又はプラスチック材料で形成されていてよい。

液体１４は、プロピレングリコール又はグリセロール等のエアロゾル形成物質を含んでいてよく、ニコチン等の他の物質を含んでいてよい。液体１４はまた、例えばタバコ、メントール又はフルーツ芳香剤等の香料を含んでいてよい。

気化器３０は、気化させる液体１４を取得すべく液体貯蔵部１０に流体接続されている。気化器３０は、加熱要素３１及び毛管作用により液体１４を筐体１２から加熱要素３１へ移送移すべく構成された送液要素３３を含んでいる。送液要素３３は、撚糸綿又はシリカから作られた芯のような繊維又は多孔質要素であってよい。代替的に、送液要素３３は、多孔質セラミック等の他の任意の適当な多孔質要素であってよい。

図１、７Ａの実施形態において、気化器３０は液体貯蔵部１０と一体化されていて、その気化チャンバ１８内に配置されている。本実施形態においてマウスピース部１は、一体化された要素として電気タバコ２の本体１１に挿入可能なカートリッジ６として構成されている。これを行うため、電気タバコ２は、カートリッジ６を保持すべくカートリッジ６の形状に適合されていてカートリッジ６内の気化器３０に電気エネルギーを供給するための接点を有するカートリッジ台座５を含んでいる。

図２、７Ｂの第２の実施形態において、気化器３０は液体貯蔵部１０とは別個であって気化器筐体３２を含んでいる。気化器筐体３２は、本体１１の気化器台３４に載置されている。気化器台３４はまた、気化器３０に電気エネルギーを供給する電気接続を気化器３０と本体１１の間に提供する。図２、７Ｂの実施形態の気化器３０は、液体貯蔵部１０から独立して交換可能である。気化器３０への液体１４の供給は、気化器筐体３２の外側の穴３６に液体を提供する液体貯蔵部１０側の液弁２８を介して行われる。液体貯蔵部１０は好適には再充填可能であって、例えば図７Ｂに示すねじ接続７により本体１１に取り外し可能に接続されている。

図７Ａ、７Ｂの実施形態において、液体貯蔵部１０は固定的に配置されていて、マウスピース４０は回転可能である。

主カートリッジ筐体１は、周囲空気を受け入れる吸気開口部２２及び液体１４の蒸気をマウスピース４０に供給する蒸気排出開口部２０を備えた主蒸気流路１６を有している。気化器３０は、液体１４を気化させるべく主蒸気流路１６に接続された気化チャンバ１８内に配置されている。

マウスピース４０は、液体貯蔵部１０の主蒸気流路１６の蒸気排出開口部２０から蒸気を直接受け入れる蒸気吸入口４２を有する蒸気流路５８を含んでいる。マウスピース４０は更に、気化チャンバに吸気口Ｘが備えられた蒸気排出流路Ｘ、及びユーザーに蒸気を提供するための蒸気排出口４４を更に含んでいる。

マウスピース４０はまた、周囲から空気を受け入れる吸気開口部５０、及び液体貯蔵部１０を通して気化器３０に空気を提供する排気開口部６２を有する空気流路４８を含んでいてよい。

マウスピース４０は液体貯蔵部１０に、例えば対応する容器１３に挿入された円形ラッチ４１により回転可能に接続されている。図３が最も分かり易いが、接続は単に円形のラッチ４１を液体貯蔵部１０の容器１３内に手動でスナップ留めすることにより確立できる。この回転可能な接続により、液体貯蔵部１０とマウスピース４０が互いに相対的に回転することができる。

図１Ａに示すようにマウスピース部１の第１の開位置を提供すべく、マウスピース４０を液体貯蔵部１０に対して回転させるか又は液体貯蔵部１０をマウスピース４０に対して回転させることにより、液体貯蔵部１０の蒸気排出開口部２０とマウスピースの蒸気吸入口４２を重ね合わせることができる。これにより、液体貯蔵部１０の主蒸気流路１６からマウスピース４０の蒸気流路５８まで蒸気を直接流すことが可能になる。従って、マウスピース部１のこの第１の位置において、ユーザーは電子タバコを喫煙又は吸入のために使用することができる。

マウスピース部１の第１の位置においても、マウスピース４０の排気開口部５２は有利な特徴として液体貯蔵部１０の吸気開口部２２と重ね合わせられる。従って、ユーザーにより蒸気がタバコから吸い出された際に主蒸気流路１６に新鮮な空気を入れることができる。

図１Ｂに示すように第２の閉位置を提供すべく、マウスピース４０を液体貯蔵部１０に対して回転させるか又は液体貯蔵部１０をマウスピース４０に対して回転させることにより、液体貯蔵部１０の蒸気排出開口部２０とマウスピース４０の蒸気遮断弁４６が重ね合わせることができる。蒸気遮断弁４６は、別個のシールであっても、又は蒸気排出開口部２０を覆うマウスピース４０の外側、特に下側の単なるブラインド面であってもよい。第２の位置において液体貯蔵部１０の蒸気排出開口部２０は閉じているため、蒸気、空気又は液体が漏れ出すことは実質的に無い。従って、当該開口部を通る液体１４の溢れ、漏れ又は乾燥が避けられる。

また、マウスピース部１の第２の位置において、空気遮断素子５４が吸気開口部２２と重なり合うため、液体貯蔵部１０の吸気開口部２２も閉じることにより、当該開口部から蒸気、空気又は液体が漏れ出すことはできない。従って、この開口部を通る溢れ、漏れ又は乾燥も同様に避けられる。

図１及び２の実施形態において、アセンブリ１が第１から第２の位置に切り替わる回転角度は実質的に１８０°である。しかし、他の回転角度、例えば９０°に又は９０°未満も好適である。このような実施形態において、マウスピース４０及び液体貯蔵部１０の吸入及び排出口２０、２２、４２、５２は単に相応に配置されていればよい。図６Ａ、６Ｂの実施形態において、第１から第２の位置に切り替える回転角度は９０°未満、例えば７０°である。好適には、液体貯蔵部１０に対するマウスピース４０の回転可能な接続は、マウスピース部を第１から第２の位置に、及びその逆方向に切り替える回転だけが必要とされるものである。

マウスピース４０と液体貯蔵部１０の間で蒸気又は液体の漏れを避けるべく、蒸気吸入口４２と蒸気排出開口部２０の間に第１のシール６０が設けられている。第１のシール６０は、マウスピース４０又は液体貯蔵部１０に配置されていてよい。

同様に、空気の漏れを避けるべく、第２のシール６２がマウスピース４０の排気開口部５２と液体貯蔵部１０の吸気開口部２２の間に設けられている。

図１Ｂに示すようにマウスピース部１が第２の位置にある場合、吸気開口部２２から液体が漏れるのを避けるべく、第３のシール６４によりマウスピースの空気遮断要素５４と主蒸気流路１６の吸気開口部２２の間を密閉する。

同様に、マウスピース部１が閉位置にある場合、第４のシール６６によりマウスピース４０の蒸気遮断弁４６と主蒸気流路１６の蒸気排出開口部２２の間を密閉する。

シール６０、６２、６４及び６６は、開口部２０、２２、４２、５２又は空気遮断要素５４或いは蒸気遮断弁４６の周囲に配置された環状ガスケットであってよい。一般に、シール６０、６２、６４及び６６は、液体貯蔵部１０に対向するマウスピース４０の外面、又はマウスピース４０に対向する液体貯蔵部１０の外面のいずれかに配置されている。好適には、シール６０、６２、６４及び６６は、マウスピース４０の下側に対応する環状溝として配置されていてよく、マウスピース４０と共に回転可能である。他の実施形態において、シール６０、６２、６４及び６６は好適には、液体貯蔵部１０の対応する環状溝として配置されていて、液体貯蔵部１０と共に回転可能である。シール６０、６２、６４及び６６は、互いに独立した要素であっても、又はシール６０、６２、６４及び６６の一部又は全部と組み合わされた要素であってもよい。

図４Ａ～４Ｃに、マウスピース部１の一実施形態の電気起動システムを詳細に示す。気化器３０が電気的に加熱されて、エネルギー源、例えば本体１１内の電気アキュムレータ又は電池（図示せず）から、液体貯蔵部１０の底面に配置された電力供給接点７６を介して電気エネルギーを受け取る。電力供給接点７６のうち１個が気化器３０の加熱要素３１に直接接続されている。他の電力供給接点７６は、電子スイッチ４０を介して気化器３０の加熱要素３１と電気的に接続されている。電子スイッチ４０は、マウスピース部１が図４Ｂに示すように第１の位置に回転した際に電気エネルギーを通電する。この第１の位置において、マウスピース４０の導電要素７４が液体貯蔵部１０の２個の電気接点７２を接続して電気回路を閉じる。従って、気化器３０を電気的に起動できるのはマウスピース部１の第１の位置においてのみである。

図４Ｃに、マウスピース４０が図４Ｂに対して１８０°回転された閉位置にあるアセンブリを示す。この位置では導電要素７４は電気接点７２を接続しておらず、従って気化器３０への電気回路を閉じない。これにより気化器３０の無用な起動が防止される。

図５に、第１実施形態と同様であるが、空気流路２３が主カートリッジ筐体１２内だけに配置されている点が異なるマウスピース部１の第３の実施形態を示す。従って、第２の実施形態のマウスピース４０は、蒸気吸入口４２及び蒸気排出口４４を備えた蒸気流路５８だけを有している。吸気口及び排気開口部３２、３４を備えた空気流路４８はこのように主カートリッジ筐体１２内に設けられる。

主カートリッジ筐体１２内の空気流路１８は、起動されていない場合は空気流路２３を自動的に閉じる吸気弁２４を含んでいる。吸気弁２４を選択的に開くべく、マウスピース４０は起動ピン５６を好適には自身の下側に含んでいる。マウスピース部１の第１の位置において、起動ピン５６は吸気開口部２２を開くべく吸気弁２４を開く。マウスピース部１の第２の位置において、好適には弁２４の反発力により、又は追加的なばねにより吸気弁２４が自動的に閉じる。

図７Ｃに、電子タバコ２上の更なる実施形態を示し、液体貯蔵部１０が回転可能であってマウスピース４０が固定的に配置されている。

図６Ａ、６Ｂに、マウスピース部１の当該第４の実施形態を更に詳細に示す。液体貯蔵部１０は本質的に円筒状に成形されていて、本体１１の対応する容器９内に配置されていることにより、液体貯蔵部１０は本体１１に対して及び本体１１に載置されたマウスピース４０に対して回転軸Ｒの回りに回転可能である。液体貯蔵部１０は更に、気化器３０を含むカートリッジ６の形式であってよい。マウスピース部１は、本体１１及びマウスピース４０に対する液体貯蔵部１０の回転により、図６Ａの第１の位置から図６Ｂの第２の位置に移動させることができる。

液体貯蔵部１０は、上述の実施形態と同様に、マウスピース部１が開位置にある場合に、マウスピース４０の蒸気吸入口４４と位置合わせさせることができる蒸気排出開口部２０を含んでいる。蒸気排出開口部２０がマウスピース４０の蒸気吸入口４４に位置合わせされていない場合、マウスピース部１は閉位置にある。

ユーザーが液体貯蔵部１０を回転できるように、本体１１の筐体を通って好適に延在する位置インジケータ１５を含んでいる。液体貯蔵部１０の筐体は更に、液体貯蔵部の回転を容易にすべくグリップ面として構成された突起を含んでいてよい。有利な実施形態において、位置インジケータは、液体貯蔵部１０の回転も容易にする突起として構成されている。

下側の液体貯蔵部１０は更に、気化チャンバ（６Ａ図、６Ｂに示さず）内で気化器に電気エネルギーを提供する電力供給接点７６を液体貯蔵部１０の内部に含んでいる。好適には、電力供給接点７６は、本体１１の対応する接点と協働することにより、マウスピース部１が図６Ａに示すように第１の位置にある場合のみ電気エネルギーを通電するスイッチとして機能する。

１ マウスピース部
２ 電子タバコ
３ 電池
４ 電気制御回路
５ 台
６ カートリッジ
７ ねじ接続
９ 回転可能な液体貯蔵部の容器
１０ 液体貯蔵部
１１ 本体
１２ 筐体
１３ 容器
１４ 液体
１５ 位置インジケータ
１６ 主蒸気流路
１８ 気化チャンバ
２０ 蒸気排出開口部
２２ 吸気開口部
２３ 空気流路
２４ 吸気弁
２６ マウスピースに対向する表面
２８ 液体開口部
３０ 気化器
３１ 加熱要素
３２ 気化器筐体
３３ 送液要素
３４ 気化器台
３６ 孔
４０ マウスピース
４１ ラッチ
４２ 蒸気吸入口
４４ 蒸気排出口
４６ 蒸気遮断弁
４８ 空気流路
５０ 吸気開口部
５２ 排気開口部
５４ 空気遮断要素
５６ 起動ピン
５８ 蒸気流路
６０ 第１のシール
６２ 第２のシール
６４ 第３のシール
６６ 第４のシール
７０ 電気スイッチ
７２ 電気接点
７４ 導電要素
７６ 電力供給接点

Claims (15)

1. 電子タバコ（２）のマウスピース部（１）であって、
   筐体（１２）を有し、気化させる液体（１４）を貯蔵するように構成された液体貯蔵部（１０）と、
   気化チャンバ（１８）と蒸気排出開口部（２０）との間に前記液体貯蔵部（１０）を通って延在する主蒸気流路（１６）と、
   蒸気吸入口（４２）及び蒸気排出口（４４）を含むマウスピース（４０）と、を備え、
   前記マウスピース部（１）は、第１の位置と第２の位置との間で、前記マウスピース（４０）と前記液体貯蔵部（１０）の前記筐体（１２）との相対的な回転可能動作を提供するように構成され、
   前記マウスピース部（１）が前記第１の位置にあって、前記主蒸気流路（１６）の前記蒸気排出開口部（２０）が前記マウスピース（４０）の前記蒸気吸入口（４２）に位置合わせされている場合に、前記マウスピース部（１）が開いて前記マウスピース蒸気排出口（４４）を通して蒸気だけを排出するように構成された、マウスピース部（１）。
2. 前記液体貯蔵部（１０）が固定的に配置されていて前記マウスピース（４０）が回転可能である、又は、前記マウスピース（４０）が固定的に配置されていて前記液体貯蔵部（１０）が回転可能である、請求項１に記載のマウスピース部。
3. 前記マウスピース部（１）は、カートリッジ（６）として構成されていて更に気化器（３０）を含み、前記カートリッジ（６）は、電子タバコ（２）のカートリッジ台座（５）に受容されるように構成されている、請求項１または２に記載のマウスピース部。
4. 前記液体貯蔵部（１０）の前記主蒸気流路（１６）の前記蒸気排出開口部（２０）が前記マウスピース（４０）の前記蒸気吸入口（４２）に位置合わせされていない場合に、前記マウスピース部（１）が閉じる、請求項１から３のいずれか１項に記載のマウスピース部。
5. 前記液体貯蔵部（１０）の前記主蒸気流路（１６）の前記蒸気排出開口部（２０）を閉じるように前記マウスピース（４０）に配置された選択的に動作可能な蒸気遮断弁（４６）を更に含む、請求項１から４のいずれか１項に記載のマウスピース部。
6. 前記マウスピース（４０）は、前記マウスピース部（１）の前記第１の位置において前記液体貯蔵部（１０）の吸気開口部（２２）を開き、前記マウスピース部（１）の前記第２の位置において前記液体貯蔵部（１０）の前記吸気開口部（２２）を閉じる空気遮断要素（５４）を更に含む、請求項１から５のいずれか１項に記載のマウスピース部。
7. 前記第２の位置と前記第１の位置との間での前記マウスピース（４０）の回転角度は１８０°以下である、請求項１から６のいずれか１項に記載のマウスピース部。
8. 前記主蒸気流路（１６）の前記蒸気排出開口部（２０）と前記マウスピース（４０）の前記蒸気吸入口（４２）との間を密閉すべく前記マウスピース（４０）又は前記液体貯蔵部（１０）のいずれかに配置された第１のシール（６０）を更に含む、請求項１から７のいずれか１項に記載のマウスピース部。
9. 前記マウスピース（４０）は、吸気開口部（５０）と排気開口部（５２）とを備えた空気流路（４８）を更に含む、請求項１から８のいずれか１項に記載のマウスピース部。
10. 前記マウスピース（４０）の前記吸気開口部（５０）と前記気化チャンバ（１８）への吸気開口部（２２）との間を密閉すべく前記マウスピース（４０）又は前記液体貯蔵部（１０）のいずれかに配置された第２のシール（６２）を更に含む、請求項９に記載のマウスピース部。
11. 前記マウスピース（４０）の前記蒸気吸入口（４２）及び蒸気遮断弁（４６）は、前記マウスピース（４０）及び前記液体貯蔵部（１０）の回転軸（Ｒ）に対して鏡像反転された前記マウスピース（４０）に配置されている、請求項１から１０のいずれか１項に記載のマウスピース部。
12. 前記主蒸気流路（１６）内に気化器（３０）が配置されており、これにより前記マウスピース部（１）がカートリッジとして構成される、請求項１から１１のいずれか１項に記載のマウスピース部。
13. 前記マウスピース部（１）は、前記マウスピース（４０）の回転により起動される電気スイッチ（７０）を含む、請求項１から１２のいずれか１項に記載のマウスピース部。
14. 前記電気スイッチ（７０）は、前記液体貯蔵部（１０）に配置された電気接点（７２）と、前記マウスピース（４０）に配置された導電要素（７４）とを含み、前記導電要素（７４）は、前記マウスピース（４０）がマウスピース部（１）の前記第１の位置に回転された場合に前記電気接点（７２）を電気的に接続する、請求項１３に記載のマウスピース部。
15. 前記液体貯蔵部（１０）は、前記マウスピース部（１）の前記第１の位置において前記液体貯蔵部（１０）の吸気開口部（２２）を開き、前記マウスピース部（１）の前記第２の位置において前記液体貯蔵部（１０）の前記吸気開口部（２２）を閉じる吸気弁（２４）を更に含み、前記マウスピース（４０）は、前記吸気弁（２４）を選択的に開くための起動ピン（５６）を含む、請求項１から１４のいずれか１項に記載のマウスピース部。

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