実装は、ユーザが見ること(user viewing)に適応する(accommodates)及び/又はそれに応答する移動可能なディスプレイシステムに関する。例えば、いくつかの実装では、ディスプレイシステムは、ユーザが、遠隔操作システムの制御入力装置などの、1つ又は複数の他の装置を操作する間に、作業部位又は環境の表示されたビューをユーザに提供するために、ユーザ制御システムにおいて使用される。本明細書でより詳細に説明されるように、実装は、ユーザのヘッドの動きに適応及び/又は追従する方法で、見られているディスプレイユニットを動かすようにユーザの動きに応答するディスプレイシステムを提供する。種々の例では、ディスプレイシステムは、画像を表示し、機械的に接地されるディスプレイユニットを含むことができ、これにより、ユーザが、ディスプレイユニットの出力を見ながら、手で操作される及び/又は足で操作される制御入力装置のような他の装置を操作することを可能にする。いくつかの実装は、ディスプレイシステムを介して提供されるユーザ入力に応答するカメラ画像を介して、ディスプレイユニットによって作業部位の様々なビューを提供することができる。
ディスプレイシステムの記述された特徴は、ディスプレイユニットに多自由度を提供するサポートリンケージを含む。サポートリンケージは、第1の部分と第2の部分とを有する第1の(例えば、垂直な)サポートを含み、第2の部分は、第1の部分(例えば、伸縮部分)に対して垂直軸に沿って直線的に並進可能である。サポートリンケージは、垂直サポートに強固に結合され、第1の部分及び第2の部分を有する第2の(例えば、水平の)サポートを含み、第1の部分は、垂直部材の第2の部分に強固に結合され、第2の部分は、第1の部分(例えば、伸縮部分)に対して水平軸に沿って直線的に並進可能である。いくつかの実装では、サポートリンケージは、第2のサポートの遠位端部に回転可能に結合された傾斜部材(tilt member)を含み、傾斜部材は、第3の軸周りに第3の自由度で回転可能である。いくつかの実装では、ディスプレイユニットは、傾斜部材に結合される。いくつかの実装では、ディスプレイユニットは、第4の自由度、例えば、第4(ヨー)軸周りの回転運動で傾斜部材に対して移動可能である。モータのようなアクチュエータが、制御システムがコンポーネントを移動させ、それによってディスプレイユニットを特定の自由度で、作業空間内で移動することを可能にするために、これらのコンポーネントのうちの1つ又は複数に結合される。ディスプレイユニット上のユーザ入力装置は、ユーザが、ディスプレイユニットの移動、例えば、位置及び向きの変化を指示するためにユーザ入力を提供することを可能にする。ディスプレイシステムは、マニピュレータシステム機能、例えば、マニピュレータ器具の移動及び他の機能を制御するために、遠隔操作システムのマニピュレータシステムに制御信号を提供する制御入力装置と共に使用することができる。
記述された特徴は様々な利点を提供する。例えば、サポートリンケージ及びアクチュエータは、ディスプレイシステムが、例えば、ユーザの頭及び眼の角度及び動きの変化に対応するために又はユーザの手、頭、眼などによって入力されたコマンドに応答するために、受信したユーザの入力に基づいてディスプレイユニットの位置及び向きを変更することを可能にする。例えば、ディスプレイユニットは、ユーザの目と一致する又はユーザのネックピボット軸(neck pivot axis)と一致することができる、規定されたピボット軸の周りに回転させることができ、これにより、ユーザの自然な体の動きと整合するディスプレイユニットの動きを提供することができる。これらの特徴は、ユーザが、異なる快適なビューイング角を得るために、および、ディスプレイユニットを使用することの物理的制約を低減するために、処置の間にディスプレイユニットを容易に再向き合わせする(re-orient)ことを可能にし、従って、関連する処置におけるユーザの疲労を低減することができる。例えば、規定されたピボット軸及びヨー軸周りの運動を提供する、与えられた傾斜、水平、及び垂直自由度におけるディスプレイユニットの動きは、ディスプレイユニットが、ユーザの頭の運動中、ユーザの頭及び/又は眼に追従し、ユーザの頭部及び/又は眼の近くに留まることを可能にする、及び/又はユーザの額とディスプレイユニットとの間の物理的接続を維持することを可能にする。いくつかの実装では、これは、ディスプレイユニットが、ディスプレイユニットをユーザの頭に物理的に取り付ける必要なく、ユーザの頭及び眼の動きに追従することを可能にし、従って、そのような取り付けによるユーザのいらだち(irritation)及び疲労を回避する。
さらに、ディスプレイユニットの規定されたピボット軸は、ディスプレイシステムの機械的コンポーネントの運動の物理的な軸に限定される必要のない仮想軸であることができる。これは、規定されたピボット軸の位置が、種々の使用条件に合わせて調整されることを可能にする、及び/又は、ディスプレイシステムを動作させる際により大きい快適さを可能にするために、例えば、特定のユーザの高さ、アームリーチ、首又は頭のサイズなどに適合するように、特定のユーザに合わせてカスタマイズされることを可能にする。さらに、ディスプレイユニット上のヘッドセンサ等のセンサは、ユーザが、制御入力装置などの他の入力装置を操作している可能性のある手を使用することなく、ユーザ入力を容易に提供することを可能にする。
加えて、ユーザ入力によって指示されるディスプレイユニットの位置及び/又は向きの変化は、ディスプレイユニットによる画像の表示を修正するために使用することができる。例えば、表示された画像又はユーザインターフェースは、同様の又は対応する動作を実行するようにディスプレイユニットに指示するディスプレイデバイスへの対応する受信ユーザ入力に基づいてスクロール、傾斜、パン、又はズームすることができる。いくつかの実装では、遠隔作業部位における画像キャプチャ装置(又は他の器具又は装置)の機能は、ディスプレイユニットへのユーザ入力、例えば、画像キャプチャ装置の動き、又はパン、チルト、及びズームのような他のデバイス機能に基づいて操作される。ディスプレイユニット上のヘッドセンサは、ユーザが、手又は足によって操作される制御入力装置などの他のユーザ入力装置を使用する遠隔操作処置を中断又は一時停止する必要なしに、そのようなユーザ入力を提供することを可能にする。
本明細書で使用される「直線」、「中心」、「平行」、「直交」、「垂直」、「整列」、「水平」、「垂直」、又は特定の寸法若しくは他の単位を含む種々の用語は、近似的であることができ、正確である必要はなく、典型的なエンジニアリング公差を含むことができる。
本明細書におけるいくつかの実装は、三次元空間における種々の器具及び器具の部分の状態の観点から、種々の器具及び器具の部分に関連し得る。本明細書で使用される場合、用語「位置」は、物体又は物体の一部の三次元空間内の位置(例えば、デカルトX、Y、Z座標に沿った並進3自由度)を指す。本明細書で使用される場合、用語「向き、配向(orientation)」は、物体又は物体の一部の回転配置(回転3自由度-例えば、デカルトX、Y、及びZ軸の周りのロール、ピッチ、及びヨー)を指す。本明細書で使用される場合、用語「姿勢」は、少なくとも1つの並進自由度における物体又は物体の一部の位置、及び少なくとも1つの回転自由度における物体又は物体の一部の向きを指す(最大6自由度)。
本明細書で言及するように、機械的に接地されたユニット又は装置は、大きい作業環境(例えば、動作領域又は室)における可能な位置及び向きの運動に関して制約される。また、このようなユニットは、地面(ground)に運動学的に結合される(例えば、コンソール、サポート、又は地面に取り付けられた他の物体によって機械的に支持される)。本明細書中で使用される場合、用語「近位」は、機械的な接地(地面)(mechanical ground)に近い(又はより近い)要素を指し、用語「遠位」は、機械的な接地から離れている(又はより遠い)要素を指す。
本明細書に記載される種々の特徴は、コンピュータ支援遠隔操作システムの制御能力を増強するために使用することができる。いくつかの実装では、遠隔操作システムは、種々の処置(手術、極端な環境における処置、又は他の処置)におけるマニピュレータ器具制御、命令、監視、監督、及びシステムのユーザへの他のフィードバックを提供するための1つ又は複数の制御入力装置(例えば、1つ、2つ、3つ又はそれより多く)を含む。
図1は、本明細書に開示された1つ以上の特徴と共に使用することができる、例示的な遠隔操作手術システム100の概略図である。図示のように、遠隔操作手術システム100は、ユーザ制御システム(例えば、コンソール又はワークステーション)102及びマニピュレータシステム104を含み得る。
この例では、ユーザ制御システム102は、ユーザの手によって接触され操作される1つ以上の制御入力装置、例えば、各手に対して1つの制御入力装置を含む。図2及び図40は、以下により詳細に説明される、制御入力装置のいくつかの例示的な実装を示す。制御入力装置は、ユーザ制御システム102によってサポートされ、機械的に接地することができる。人間工学的サポート110(例えば、前腕のレスト)は、いくつかの実装において提供されることができ、ユーザ108は、制御入力装置を把持しながら、その前腕をその上に置くことができる。例えば、制御入力装置は、サポート110を越えて内側に(ユーザ108から離れて)配置された作業空間内に位置決めすることができる。いくつかの例では、ユーザ108は、制御入力装置を使用してマニピュレータシステム104を制御することによって、外科処置中にマニピュレータシステム104の近くの作業部位で外科的タスクを実行することができる。
ディスプレイユニット112は、ユーザ制御システム102に含まれる。ディスプレイユニット112は、ユーザ108が見るための画像を表示することができる。例えば、画像は、1つ以上のディスプレイスクリーン、プロジェクタ、又は他のデバイスのような、ディスプレイユニット内の表示装置によって表示することができる。ディスプレイユニット112は、以下により詳細に説明されるように、ユーザの表示位置に適合する及び/又は制御機能を提供するために、種々の自由度で移動することができる。遠隔操作システム100の例では、表示された画像は、ユーザが制御入力装置の制御を介して種々のタスクを実行している作業部位を示すことができる。いくつかの例では、ディスプレイユニット112によって表示される画像は、遠隔作業部位に配置された1つ以上の画像キャプチャ装置から、ユーザ制御システム102によって受信されることができる。他の例では、ディスプレイユニットによって表示される画像は、ディスプレイユニットによって(又は接続された他の装置又はシステムによって)生成されることができる。遠隔操作システム100を使用する外科処置の例では、ディスプレイユニット112は、マニピュレータシステム104の近くの患者における身体の手術部位、又は手術部位の生成された仮想表現、又は身体及び仮想部位の組み合わせ(例えば、拡張現実)の画像を表示することができ、ユーザ制御システム102の制御入力装置によって制御されるマニピュレータシステム104のリアル又は仮想の器具を表示することができる。ディスプレイユニット112は、例えば、マニピュレータ器具126のエンドエフェクタ及び手術部位の二次元画像及び/又は三次元画像を提供することができる。三次元画像は、ユーザ108が器具及び患者の解剖学的構造の相対的な深さを評価し、視覚的なフィードバックを使用して、制御入力装置を使用してマニピュレータ器具126を操縦し、特徴を正確にターゲットし、制御することを可能にする三次元的な深さの手がかりを提供することができる。
ユーザ制御システム102を使用するとき、ユーザ108は、ユーザ制御システム102の前の椅子又は他のサポートに座り、ユーザの目をディスプレイユニット112の前に位置決めし(及び/又は、ディスプレイユニット112を、ユーザの目の位置/向きに動かし)、制御入力装置、例えば、それぞれの手に1つずつを把持及び操作し、所望により、ユーザの前腕を人間工学的サポート110上に置くことができる。いくつかの実装では、ユーザは、ユーザ制御システムの所に立つことができ、又は、他の姿勢を想定することができ、ディスプレイユニット112及び制御入力装置は、種々のユーザの体の姿勢及び個々のユーザの好みに適合するように位置(高さ、深さなど)を調節されることができる。
遠隔操作システム100はまた、ユーザ制御システム102によって制御することができるマニピュレータシステム104を含み得る。この例では、マニピュレータシステム104は、患者が位置し得る手術台106(例えば、テーブル、ベッド、又は他のサポート)に又はその近くに取り付けられる。作業部位130は、手術台106上に、例えば、患者、模擬患者又は模擬モデルなど(図示せず)の上又は中に設けることができる。他の実装では、作業部位は、マニピュレータシステムを使用してタスクが実行される異なる部位又は領域であることができる。遠隔操作マニピュレータシステム104は、複数のマニピュレータアーム120を含み、各アームは器具アセンブリ122に結合される。器具アセンブリ122は、例えば器具126を含み得る。いくつかの例では、器具126は、手術器具を含み得る。いくつかの実装では、手術器具は、例えば、患者の組織を治療するために、その遠位端部に手術エンドエフェクタを含むことができる。
様々な実装では、器具126のうちの1つ以上は、内視鏡アセンブリ124に含まれるカメラのような画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)を含むことができ、これは、作業部位の一部(例えば、手術タスクが実行されている患者の領域又は部分)のキャプチャされた画像を提供することができる。いくつかの実装では、キャプチャされた画像は、出力のために、ユーザ制御システム102のディスプレイユニット112に送信されることができる。いくつかの実装では、撮影された画像及び/又は作業部位で行われている処置に関連する他の情報を表示するために、表示装置128をマニピュレータシステム104に含めることができる。いくつかの実装では、画像キャプチャ装置は、多自由度で、例えば、カメラを保持するマニピュレータアーム120の部分の並進及び回転に基づいて、動かされることができる。
遠隔操作システム100を使用する外科処置の例では、マニピュレータシステム104は、手術のために患者(又は模擬患者)の近くに位置決めすることができ、特定の外科処置又は処置の段階が完了するまで静止したままとすることができる。種々の実装では、ユーザ制御システム102は、マニピュレータシステム104に対して種々の位置、例えば、マニピュレータシステム104及び作業部位130に近接した滅菌手術領域、マニピュレータシステム104及び作業部位130と同じ部屋、又はマニピュレータシステム104及び作業部位130から離れた場所、例えば、異なる部屋、建物、又は他の地理的位置に位置することができる。一度に使用される遠隔操作器具126の数、及び/又はマニピュレータシステム104で使用されるアーム120の数は、とりわけ、実行されることになる処置、及び利用可能な領域内の空間的制約に依存し得る。
いくつかの実装では、マニピュレータアーム120及び/又は器具アセンブリ122は、ユーザ108が作業部位130でタスクを実行できるように、ユーザ108による制御入力装置の操作に応答して、器具126を動かし、関節動作させる(articulate)ように制御することができる。例えば、ユーザは、低侵襲手術開口部を通して、内部手術部位での外科処置を指示することができる。いくつかの実装では、マニピュレータアーム120及び/又は器具アセンブリ122に結合された1つ以上のアクチュエータが、力を出力して、リンク又はアーム120及び/又は器具126の他の部分を、制御入力装置から受信された制御信号に応答して、特定の自由度で動かし得る。
遠隔操作システム100のいくつかの実装は、異なる動作モードを提供することができる。いくつかの例では、遠隔操作システム100の非制御モード(例えば、セーフモード)において、マニピュレータシステム104の制御された動作は、切断された構成で制御入力装置から制御可能に切り離され(切断され)、その結果、制御入力装置の動き及び他の操作は、マニピュレータシステム104の動きを引き起こさない。遠隔操作システム100の制御モード(例えば、追従モード)において、制御入力装置の動き及び他の操作が、例えば、外科処置中にマニピュレータシステム104の動きを引き起こすように、マニピュレータシステム104の動作を制御可能に制御入力装置に結合(接続)することができる。例えば、各マニピュレータアーム120及びそのアーム120によって制御される遠隔操作器具アセンブリ122は、そのアームの動き及び/又は他の機能に対する制御を可能にするために、1つ又は複数の制御入力装置に制御可能に結合され且つそれから切り離され得る。
いくつかの例では、マニピュレータシステムに対する制御は、ユーザが、低侵襲手術開口部を通って内部手術部位における外科処置を指示することを可能にする。例えば、マニピュレータアーム120に結合された1つ以上のアクチュエータは、力を出力して、制御入力装置によって提供される制御信号に応答して、アームのリンク又は他の部分を特定の自由度で動かすことができる。制御入力装置は、マニピュレータシステム及び作業部位(例えば、手術台に近い滅菌手術野の内外)を収容する部屋(例えば、手術室)内で使用することができる、又は、マニピュレータシステムからより離れて、例えば、異なる部屋、建物、又はマニピュレータシステム以外の場所に、位置することができる。
いくつかの実装では、制御システム(図1には示されていない)が、ユーザ制御システム102内に設けられる、及び/又は(例えば、ユーザ制御システムと通信して)ユーザ制御システム102の外部に設けられる。ユーザ108が制御入力装置(複数可)を動かすと、感知された空間情報及び感知された向きの情報(orientation information)が制御入力装置の動きに基づいて制御システムに提供される。他のユーザ入力、例えば、ディスプレイユニット112で受信されたユーザ入力、及び/又は他の入力装置の起動も、制御システムに提供される。制御システムは、受信した情報およびユーザ入力に基づいてアーム120、器具アセンブリ122、及び器具126の動きを制御するために、制御信号をマニピュレータシステム104に提供することができる。例えば、制御システムは、空間内の制御入力装置を記述する感知された空間運動データ及び感知された向きデータを共通座標系(common reference frame)にマップすることができる。制御システムは、マップされたデータを処理し、1つ以上の制御入力装置の動き(例えば、位置及び/又は向きの変化)に基づいて、マニピュレータシステム104の器具126、例えば、エンドエフェクタ又は先端を適切に位置決めするためのコマンドを生成し得る。制御システムは、ユーザ108がマニピュレータシステム104の器具126を操作できるように、遠隔操作サーボ制御システムを使用して、制御コマンドを通して、制御入力装置の感知された動きをマニピュレータシステム104の関連するアーム120に変換及び転送することができる。制御システムは、同様に、マニピュレータシステム104及び/又は器具126の他の機能、例えば、器具エンドエフェクタのジョーの移動、切断ツール又は出力エネルギの起動、吸引又は洗浄機能の起動などを実行するために、制御入力装置の入力制御部の起動又は操作に基づいてコマンドを生成することができる。いくつかの実装では、制御システムは、同様に、マニピュレータシステム104及び/又は器具126の他の機能を実行するために、ディスプレイユニット112の入力制御部の起動又は操作に基づくコマンドを生成することができる。一実施形態では、制御システムは、Bluetooth(登録商標)、IrDA、HomeRF、IEEE 802.11、DECT、及び無線テレメトリなどの1つ以上の無線通信プロトコルをサポートする。制御システムのいくつかの例は、図34に関して以下に記載される。
いくつかの実装では、ディスプレイユニット112は、1つ以上の接地されていない制御入力装置の動作と併せてユーザによって操作されることができ、この接地されていない制御入力装置は、運動学的に接地されない制御入力装置、例えば、追加のサポートなしにユーザの手によって保持される制御入力装置である。例えば、ユーザは、座って又は立って、自分の手の中にある接地されていない制御入力装置を把持及び操作しながら、ディスプレイユニット112の中で画像を見ることができる。接地されていない制御入力装置のいくつかの例は、米国特許第8,521,331B2号(2013年8月27日に発行され、"Patient-side Surgeon Interface For a Minimally Invasive, Teleoperated Surgical Instrument"と題する)に開示され、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実装では、ユーザは、ディスプレイユニット112によって表示された画像を見ながら、腹腔鏡器具又はステープラのような手動手術器具をユーザが作業部位で操作できるように、作業部位の近くに位置するディスプレイユニット112を使用することができる。
いくつかの実装では、遠隔操作システム100はまた、追加のユーザがシステムに入力を提供することを可能にする1つ以上の追加の入力システムを含み得る。例えば、第2の(又は第3の)ディスプレイユニット112が、追加のユーザによって、処置を監視及び/又は支援するために使用されることができる。第2のユーザ制御システム102は、第2のユーザによる使用のために、例えば、訓練のために、マニピュレータシステム104の代替の制御又は同時制御を提供するために、提供されることができる。追加の接地されていない制御入力装置、表示装置を備えたサイドカート、及び他のコンポーネントが、遠隔操作システム100内で使用されることができる。
いくつかの実装では、物理的マニピュレータシステム104の代わりに、例えば、遠隔操作システム100に結合されたコンピューティングデバイスによって提供されるグラフィカルトレーニングシミュレーションにおいて提示される、マニピュレータシステム104の仮想表現を制御することができる。例えば、ユーザは、あたかもエンドエフェクタが物理的マニピュレータシステムに結合された物理的な物体であるかのように、シミュレーションの仮想空間におけるエンドエフェクタの表示された表現を制御するために、制御入力装置を操作することができる。いくつかの実装は、トレーニングにおいて制御入力装置を使用することができる、例えば、制御入力装置を含むユーザ制御システムの器具及び制御部の使用を実演する(demonstrate)ことができる。
いくつかの実装では、非遠隔操作システムもまた、本明細書に記載されるように、ユーザ制御システム及び/又はディスプレイユニット112の1つ以上の特徴を使用することができる。例えば、種々のタイプの制御システム及び装置、周辺装置などを、記載されたディスプレイユニットシステムと共に使用することができる。いくつかの例では、ディスプレイユニット112は、例えば、ユーザがマニピュレータシステムを操作しない遠隔作業部位又は物理的シーンを見るために、物理的マニピュレータシステム又は物理的作業部位に関係のない表示された仮想環境を見るために、いくつかの非遠隔操作システムにおいて使用することができる。これらのシステムのいくつかでは、ユーザ制御システム102及びマニピュレータシステム104は省略することができ、ディスプレイユニット112はスタンドアロンのディスプレイシステムで使用することができる。
いくつかの実装は、カリフォルニア州サニーベールのIntuitive Surgical, Inc.によって商業化された、da Vinci(登録商標) Surgical System(例えば、da Vinci(登録商標)Si(登録商標)又はda Vinci(登録商標)Xi(登録商標)Surgical Systemとして市販されたモデルIS3000又はIS4000)のような遠隔操作医療システムの1つ以上のコンポーネントを含むことができる。本明細書に開示される特徴は、少なくとも部分的にコンピュータ制御され、電子制御信号を介して制御され、直接的な物理的操作を介して手動で制御されるなどの実装を含む、様々な方法で実装することができる。da Vinci(登録商標) Surgical Systemに関する実装は、単なる例であり、本明細書に開示された特徴の範囲を限定するものとはみなされない。例えば、作業部位にマニピュレータシステムを有する異なるタイプの遠隔操作システムが、本明細書に記載の特徴を利用することができる。他の、遠隔操作されないシステムもまた、一つ以上の説明された特徴、例えば、種々のタイプの制御システム及び装置、周辺装置等を使用することができる。
図2は、いくつかの実装による、制御入力装置及びディスプレイシステムを含む例示的なユーザ制御システム200の正面図である。例えば、ユーザ制御システム200は、図1について説明したユーザ制御システム102と同様であり得る。
ユーザ制御システム200は、例えば、図1のディスプレイユニット112について説明したのと同様に、遠隔操作システム100によって実装される、処置の間に画像を表示することができるディスプレイユニット204を含む。画像は、画像キャプチャ装置によってキャプチャすることができ、また、外科手術中に表示される手術部位のような、タスクが実行される物理的作業部位を描写することができる、又は、仮想作業部位の生成された表現を描写することができる。ディスプレイユニット204はまた、コマンド及び機能の選択を可能にするグラフィカルユーザインターフェース、ステータス情報、警告及び警告、通知などの他の情報を表示することもできる。このような情報は、作業部位のビューと組み合わせて(例えば、重ね合わせて)、又は作業部位のビューなしで表示することができる。
図示の例では、ディスプレイユニット204は、2つのビューポート205を含む。ユーザは、ユーザの目がディスプレイユニット204によって表示される画像を見るためにビューポート205に位置合わせされるように、ユーザの頭を位置決めすることができる。さらに、本明細書に記載されているように、ディスプレイユニット204は、ユーザがディスプレイユニットのビューポート及びディスプレイユニットのビューイング角(viewing angle)をユーザの目に合わせることができるように、ユーザの入力に基づいて定められた作業空間内で移動可能(並進可能及び/又は回転可能)である。いくつかの例では、見ているユーザに画像を表示するビューポートの背後に、1つ以上の表示画面を設けることができる。いくつかの実装では、ビューポート205の代わりに、1つ以上のディスプレイスクリーン又は他の表示装置を使用することができる。ディスプレイユニット204は、サポート機構に接続され、1以上の自由度で動くことができ、その例を以下に詳細に説明する。
いくつかの実装では、ユーザ制御システム200は、ユーザが、ユーザ制御システム200の他の部分に対する(例えば、後述する制御入力装置210及び212に対する)、ディスプレイユニット204の位置及び/又は向きを調整又は他の方法で操作することを可能にするために、1つ以上の入力制御装置を含む。この例では、ディスプレイユニット204の左側にはハンド入力装置206a、右側にはハンド入力装置206bが位置する。いくつかの実装では、ハンド入力装置206a及び206bは、ディスプレイユニット204にその向き及び/又は位置を変更させるために、例えば、よりユーザの快適さのための人間工学的調整を提供するために、ユーザ入力を受信することができる。このようなハンド入力装置は、代替的又は追加的に、ユーザ制御システム200の他の領域又はコンポーネントに配置することができる。ハンド入力装置206a及び206bの例は、以下により詳細に説明される。
いくつかの実装では、ヘッド入力装置208は、ユーザに向いているディスプレイユニット204の側面に配置される。ヘッド入力装置208は、ユーザ入力に応じてディスプレイユニット204を動かす、例えばディスプレイユニット204の向き及び/又は位置を変化させるためのユーザ入力として、ユーザの頭(例えば、額)を感知する、例えば、ユーザの頭の存在及び/又はユーザの頭との接触を感知することができる。追加的に又は代替的に、制御システムは、ヘッド入力装置208へのユーザ入力に従って、ユーザ制御システム102及び/又はマニピュレータシステム104の1つ以上のコンポーネント、状態の変化、又はプロセスを命令することができる。ヘッド入力装置208の例は、以下により詳細に説明される。
2つの制御入力装置210及び212が、ユーザ操作のためにユーザ制御システム200内に設けられる。例えば、ユーザは、各手に1つの制御入力装置を伴って、2つの制御入力装置210及び212の部分を把持しながら、ユーザの前腕を人間工学的サポート214上に置くことができる(例えば、制御入力装置210及び212は、サポート214の上方の位置に移動することができる、及び/又はサポート214は、制御入力装置210及び212よりも低い位置に移動することができる)。いくつかの実装では、人間工学的サポート214は、異なるユーザに対して高さを調節可能である。また、ユーザは、制御入力装置210及び212を操作しながら、上述のように、ディスプレイユニット204を見るためにユーザの頭を位置決めする。制御入力装置は、運動学的にリンクされた(機械的に接地された)ハンドグリップ、ジョイスティック、トラックボール、データグローブ、トリガーガン、手動コントローラ、音声認識装置、タッチスクリーン等のような、ユーザによって操作可能な種々の入力装置の1つ以上を含み得る。
いくつかの実装では、各制御入力装置210及び212は、複数の自由度で移動可能なグリップ部分を含むことができる。例えば、各制御入力装置210及び212は、図1に示すマニピュレータシステム104の関連するアームアセンブリ120の動き及び機能を制御することができる。いくつかの例では、制御入力装置210は、マニピュレータシステム104の1つの対応するエンドエフェクタ126を対応する自由度で動かすために複数の自由度で動かすことができ、制御入力装置212は、マニピュレータシステム104の異なる対応するエンドエフェクタ126を対応する自由度で動かすために複数の自由度で動かすことができる。いくつかの実装では、制御入力装置210及び212は、オペレータにテレプレゼンス、例えば、制御入力装置は、オペレータが、あたかも作業部位に存在するかのように、器具を直接制御する強い感覚を有するように、器具と一体化されているという認識を提供するために、マニピュレータシステムの器具126と同じ自由度を有する。他の実装では、制御入力装置210及び212は、関連する器具126よりも多い又は少ない自由度を有し得る。いくつかの実装では、制御入力装置は、6つのデカルト自由度のすべてで動く手動入力装置であり、例えば、把持ジョーを閉じること、電極に電位を印加すること、薬物を送達すること等のためのマニピュレータ器具を作動させるための作動可能なグリップ部分(例えば、ハンドル)も含み得る。いくつかの実装では、制御入力装置の2つのグリップ部分をピンチャ動作において一緒におよび離間する動きのようなグリップ機能は、追加の機械的自由度(グリップDOF(グリップ自由度))を提供することができる。いくつかの例示的な実装では、制御入力装置210及び212は、手術環境における1つ以上の手術器具126又は仮想環境におけるプロキシ(代理(proxy))手術器具の制御を提供し得る。図32に関して、制御入力装置のいくつかの実装例を説明する。
ユーザ制御システム200のいくつかの実装は、制御入力装置210及び212の下方に配置された1つ以上のフット制御部(foot controls)220を含むことができる。フット制御部220は、ユーザがユーザ制御システム200を操作している間に、遠隔操作システムの制御システムに種々のコマンドを入力するために、ユーザの足によって押され、スライドされ、及び/又は他の方法で操作されることができる。いくつかの実装では、フット制御部220又は他の制御部は、マニピュレータシステム104の1つ以上の機能又は動作を制御することができる「制御入力装置」とみなすことができる。
いくつかの実装では、ユーザ制御システム200を操作する及び/又はユーザ制御システム200に隣に若しくはその近傍に位置するユーザの存在を検出するために、ユーザ制御システム200の1つ以上の位置に1つ以上のユーザ存在センサを配置することができる。例えば、ユーザ存在センサをディスプレイユニット204上に配置し、ビューポート205に位置合わせされたユーザの頭の存在を感知することができる。例えば、光学センサを、存在センサとして使用することができ、この場合、光学センサは、エミッタ及び検出器を含み、ユーザの頭がディスプレイユニット204の出力を見るために位置決めされ、ユーザが制御入力装置210及び212を使用するために適切な位置にあるときに、光ビームの遮断が検出器によって検出される。いくつかの実装では、ハンド入力装置206及び/又はヘッド入力装置208を使用して、ユーザの存在を感知することができる。追加の又は代替のタイプの存在センサを、種々の実装において使用することができる。
いくつかの実装による例示的なディスプレイシステム300の図3は斜視図、図4は正面図、図5は側面図である。いくつかの例では、ディスプレイシステム300は、遠隔手術システムのユーザ制御システム、例えば、図1の遠隔手術システム100のユーザ制御システム102で使用することができる、或いは、他のシステムで又はスタンドアロンシステムとして、例えば、ユーザが作業部位又は他の物理的場所、表示された仮想環境等を見ることができるように、使用することができる。
ディスプレイシステム300は、ベースサポート302、アームサポート304、及びディスプレイユニット306を含む。以下に詳細に説明するように、ディスプレイユニット306は、ベースサポート302、ベースサポート302に結合されたアームサポート304、及びアームサポート304に結合された傾斜部材324を含むサポートリンケージによって提供される動きの複数の自由度を備える。ディスプレイユニット306は、傾斜部材に結合される。
この例では、ベースサポート302は、機械的に接地された、例えば地面に結合された垂直部材である。例えば、ベースサポート302は、ベースサポート302に安定性を提供するために地面に結合される(例えば、静止している)サポート構造310に機械的に結合され得る。ベースサポート302は、第1のベース部分312及び第2のベース部分314を含む。第1のベース部分312は、機械的に接地されることができるベースサポート302の近位部分であり、第2のベース部分314は、第2のベース部分314が第1のベース部分312に対して直線(linear)自由度で並進可能であるように、第1のベース部分312に直線的に結合されるベースサポート302の遠位部分である。いくつかの例では、第1のベース部分312及び第2のベース部分314は、伸縮可能に結合される、例えば、第1のベース部分312は第1の伸縮自在なベース部分であり、第2のベース部分314は第2の伸縮自在なベース部分であり、その結果、部分の一方312又は314は、部分の他方314又は312がそれを通って延びる中空の内部を有する管又はスリーブとして構成される。図3~図5の例では、第2のベース部分314は、第1のベース部分312の内部を通って直線自由度316で直線的に並進可能である。第1のベース部分312に対する第2のベース部分314の直線移動は、以下により詳細に説明されるように、1つ以上のアクチュエータ、例えば、モータによって駆動することができる。他の実装は、異なる構成を使用することができる。例えば、第1のベース部分312は、第2のベース部分314が第1のベース部分312に対して直線的に並進できるように、第2のベース部分314の内部を通って延びることができる。他の例では、ベース部分312及び314は、直線移動を可能にするために、それらの垂直方向の長さに沿って互いに隣接して配置することができる。
アームサポート304は、ベースサポート302に機械的に結合された水平部材である。アームサポート304は、第1のアーム部分318及び第2のアーム部分320を含むことができる。第1のアーム部分318は、ベースサポート302の第2のベース部分314に強固に結合されたアームサポート304の近位部分であり、第2のアーム部分320は、第2のアーム部分320が第1のアーム部分318に対して直線自由度で直線的に並進可能であるように、第1のアーム部分318に直線的に結合されたアームサポート304の遠位部分である。いくつかの例では、第1のアーム部分318及び第2のアーム部分320は、伸縮自在に結合される、例えば、第1のアーム部分318は、第1の伸縮自在なアーム部分であり、第2のアーム部分320は、第2の伸縮自在なアーム部分であり、その結果、部分の一方318又は320は、部分の他方320又は318が通って延びる中空の内部を有する管又はスリーブとして構成される。図3~図5の例では、第2のアーム部分320は、第1のアーム部分318の内部を直線自由度322で直線的に並進可能である。第1のアーム部分318に対する第2のアーム部分320の並進は、以下により詳細に説明するように、1つ以上のアクチュエータ、例えばモータによって駆動することができる。他の実装は、異なる構成を使用することができ、例えば、第1のアーム部分318は、第2のアーム部分320が第1のアーム部分318に対して直線的に並進することができるように、第2のアーム部分320の内部を通って延びることができる。他の例では、アーム部分318及び320は、直線移動を可能にするために、それらの垂直方向の長さに沿って互いに隣接して配置することができる。
いくつかの実装では、第1のアーム部分318及び第2のベース部分314は、単一のピース、例えば、第1のベース部分312と第2のアーム部分320との間に結合された中間サポート又は中間部分であるとみなすことができる。中間サポートは、互いに直交して配向された垂直な第2のベース部分314に強固に結合された水平な第1のアーム部分318を含む。第2のアーム部分320は、中間サポートに対して自由度322で水平方向に並進可能であり、中間サポート及び第2のアーム部分320は、第1のベース部分312に対して自由度316で垂直方向に並進可能である。
図示のいくつかの例では、アームサポート304は、ベースサポート302がそれに沿って延びる垂直軸に直交する水平軸に沿って延びる。いくつかの例では、ベースサポート302及びアームサポート304は、互いに対して向きを固定される、例えば、それらは並進するが、互いに対する向きを変化させない。いくつかの例では、アームサポート304は、ディスプレイユニットを操作するユーザの上の軸に沿って延び、ベースサポート302を通って延びる垂直軸は、アームサポート302の第1のアーム部分318を通って延びる。他の実装では、アームサポート304は、他の高さ及び/又は構成、例えば、ユーザの頭又は身体の下方、ユーザの頭の高さ、ユーザの背面、及びユーザの周囲のヨーキング(yoking)などに延びることができる。
ディスプレイシステム300のサポート及び部材における振動を低減することは、ディスプレイユニット306を操作するユーザにとって、より滑らかな体験を生じさせることができる。いくつかの実装は、ベースサポート302及び/又はアームサポート304内に1つ以上のコンポーネントを含んで、これらのサポート302及び304を含むサポートリンケージ内の振動を減衰させることができる。例えば、レバーアームの一部が、アームサポート304内の振動を低減するために、ベースサポート302内に設けられた高減衰材料をブラシ又は圧縮するアームサポート304に内部的に強固に結合することができる。例えば、ソルボセイン(登録商標)材料、粘性材料、又は特定の閾値を超える減衰係数を有する他の材料を使用することができる。同様の減衰コンポーネントを、ディスプレイユニット306と傾斜部材324との間、傾斜部材324とアームサポート302との間などに設けることができる。
ディスプレイユニット306は、アームサポート304に機械的に結合される。ディスプレイユニット306は、第2のベース部分314及び第2のアーム部分320の直線移動によって提供される2つの直線自由度で移動可能である。いくつかの実装では、これらの直線自由度は、垂直面内に設けることができる。いくつかの例では、図示のように、垂直面は、ベースサポート302及びアームサポート304によって画定することができる。
ディスプレイユニット306は、デジタル画像を表示することができる表示装置、例えば、1つ以上のディスプレイスクリーン、プロジェクタ、又は他の表示装置を含む。いくつかの実装では、図35のように、ディスプレイユニット306は、2つのビューポート323を含み、表示装置は、ビューポートの背後に設けられるか、又はビューポートに含まれる。いくつかの実装では、ビューポート323の代わりに、1つ以上のディスプレイスクリーン又は他の表示装置をディスプレイユニット306上に配置することができる。
ディスプレイユニット306は、傾斜部材324によってアームサポート304に回転可能に結合されている。図3~図5の例では、傾斜部材324は、第1の端部において、第2のアーム部分320に対して傾斜軸326周りに傾斜部材324及びディスプレイユニット306の回転運動を提供する回転カップリングによって、アームサポート304の第2のアーム部分320に回転可能に結合される。いくつかの実装では、傾斜軸326は、ベースサポート302及びアームサポート304によってディスプレイユニット306に与えられる直線自由度に直交して配向される。例えば、傾斜部材324は、自由度316及び322がベースサポート302及びアームサポート304によって与えられる垂直面と同じ垂直平面内にある又はそれに平行なディスプレイユニット306に回転自由度を与えることができる。いくつかの実装では、傾斜軸326は、自由度316及び322によって定義される平面に直交する。いくつかの実装では、傾斜軸326は、ディスプレイユニット306内の表示装置の上方に位置する。いくつかの実装では、傾斜軸326は、ユーザがディスプレイユニット306を操作するとき、ユーザの頭の位置の上方に位置する。他の実装では、傾斜軸は、ユーザにより近く、例えば、以下に記載されるように、ユーザのネックピボット軸よりも低く且つより近くに配置され得る。いくつかの例では、アームサポート304は、ユーザの頭のいずれかの側部に延びる2つの分岐を有することができ、傾斜軸326は、2つの分岐の端部の間に延び、ユーザの頭又は首において規定されたピボット点と整列される。
この例では、傾斜部材324の延長された部分は、傾斜軸326からベースサポート302に向かって延び、ディスプレイユニット306は、延長された部分で傾斜部材の第2の端部に結合される。傾斜部材324及びディスプレイユニット306の傾斜軸326周りの回転運動は、以下により詳細に説明するように、1つ以上のアクチュエータ、例えばモータによって駆動することができる。いくつかの実装では、ベースサポート302、アームサポート304、及び傾斜部材324は、サポートリンケージの遠位端部に結合されたディスプレイユニット306を有するサポートリンケージとみなすことができる。例えば、モータ(複数可)は、制御回路(例えば、制御システム)からの制御信号によって制御され、ディスプレイユニット306を傾斜軸326周りに傾斜自由度327で特定の向きに動かすことができる。
いくつかの実装では、ディスプレイユニット306は、傾斜部材324に回転可能に結合され、ヨー軸(例えば、横方向回転軸)330周りに回転し得る。例えば、これは、ビューポート323を介してディスプレイユニット306の画像を見るユーザの観点からの横方向又は左右方向の回転であり得る。図3~図5の例では、ディスプレイユニット306は、いくつかの実施形態では、トラック機構(track mechanism)を含むことができる回転機構によって傾斜部材に結合される。例えば、いくつかの実装では、トラック機構は、湾曲トラック328を含み、湾曲トラック328は、ディスプレイユニット306に結合される。トラック328は、傾斜部材324に結合された溝部材とスライド可能に係合し、ディスプレイユニット306が、溝部材の溝を通って湾曲トラック328を移動させることによって、ヨー軸330周りに回転することを可能にする。いくつかの実装では、湾曲トラックは傾斜部材324に結合され、溝部材はディスプレイユニット306に結合され、溝部材は、湾曲トラックの長さに沿って係合及びスライドし、ヨー軸330周りのディスプレイユニット306の回転運動を可能にする。いくつかの実装では、溝部材は、傾斜部材324の幅とほぼ同じ長さであることができる、及び/又は湾曲トラック328がスライドするループの少なくとも一部を含むことができる。
いくつかの実装では、湾曲トラック328は、説明したように溝部材にスライド可能に係合する湾曲したレールである。いくつかの実装では、湾曲トラック328は、カムローラに係合する湾曲したカムフォロワであることができる。例えば、カムローラは、ディスプレイユニット306に回転可能に結合されることができ、種々の実装では、ヨー軸330に直交する、又はヨー軸330に平行な回転軸を有する。例えば、カムローラは、円筒状であることができ、傾斜部材324に強固に結合されたカムフォロワの湾曲面に沿って転がることができる。例えば、カムローラは、カムフォロワの壁又はリッジによってカムフォロワに対して保持されることができる。いくつかの実装では、カムフォロワは、ディスプレイユニット306に強固に結合されることができ、カムローラは、傾斜部材324に回転可能に結合されることができる。
湾曲トラック328及び/又は溝部材の曲率(例えば半径)は、ディスプレイユニット306のユーザ対向側部及び/又は傾斜軸326から特定の距離にヨー軸330を提供するように選択される。例えば、これは、いくつかの実装では、アーム部分320の自由度322に平行な特定の水平距離であることができる。例えば、ヨー軸330は、ディスプレイユニット306から特定の距離に設けられることができ、その結果、以下に説明するように、ユーザのネックピボット軸に対応する規定された(例えば、仮想的又はソフトウェア定義の)ネックピボット軸とほぼ交差する。規定されたネックピボット軸は、いくつかの実装において、ディスプレイユニット306の動きのための基準として使用することができる。説明された実装では、ヨー軸330と垂直軸(例えば、自由度316に平行な)との間の角度は、傾斜軸326周りの傾斜部材324の向きに基づいて変化する。ヨー軸330周りのディスプレイユニット306のヨー運動は、歯車機構、キャプスタン駆動機構などの駆動機構を使用して、1つ以上のアクチュエータ、例えばモータによって駆動することができる。キャプスタン駆動機構の一例を、図22に関して以下により詳細に説明する。例えば、駆動機構は、モータによって駆動されるキャプスタンプーリに結合されたキャプスタンドラム329を含むことができる。
いくつかの実装では、傾斜部材324及びアームサポート304に対するヨー軸330周りのディスプレイユニット306の回転運動を提供するために、他のカップリング又はベアリングを使用することができる。例えば、傾斜部材324とアームサポート304との間の回転結合と同様の回転ジョイントを使用して、ディスプレイユニット306を傾斜部材324に結合することができる。さらなる例では、例えば、図23~図25の実装の部材2324及び2330と同様に、水平軸周りの回転を提供する垂直に整列したトラック機構が、ディスプレイユニット306に傾斜自由度を提供することができ、回転結合は、ディスプレイユニット306にヨー自由度を提供することができる。
したがって、ディスプレイシステム300は、垂直直線自由度316、水平直線自由度322、回転(傾斜)自由度327、回転ヨー自由度331を有するディスプレイユニット306を提供する。例えば、垂直及び水平自由度は、ディスプレイユニット306を許容される作業空間内の任意の位置(例えば、垂直平面内)に移動させることを可能にし、傾斜自由度は、ディスプレイユニットをその移動範囲内(例えば、垂直平面内又は平行垂直平面内)の特定の向きに移動させることを可能にする。
これらの自由度のうちの少なくとも2つにおけるディスプレイシステム300のコンポーネントの協調運動の組み合わせは、ディスプレイユニット306が、ディスプレイユニットを使用するユーザのためのカスタム表示体験を容易にするために、その作業空間内の様々な位置及び向きに位置決めされる、例えば、ユーザの周りを並進及び/又は回転されることを可能にする。ディスプレイユニット306の傾斜、水平、及び/又は垂直自由度における動きは、ディスプレイユニット306が、ユーザの頭の動きの間に、ユーザの頭及び目に近い位置にとどまる、及び/又はユーザの頭部(例えば、額)とディスプレイユニット306との間の物理的接続を維持することを可能にする。
例えば、ディスプレイユニット306は、ユーザの目がディスプレイユニットのビューポートと整列するように、その作業空間内に位置決め可能である(例えば、並進可能及び/又は回転可能である)。加えて、ディスプレイユニット306は、ユーザのために所望の垂直(例えば、上下)眼のビューイング角を可能にするために、例えば、ユーザの眼の両方を通る眼軸(eye axis)に対応する(例えば、一致する)規定されたアイピボット軸(eye pivot axis)周りの物理的空間内で回転することができる。また、ディスプレイユニットは、ユーザのための所望のヨー(例えば、左-右)眼のビューイング角又は向きを可能にするためにヨー軸330周り動くことができる。これらの回転は、ディスプレイユニット306が、ビューポートを介してユーザが画像を見るために、快適に配向されることを可能にする。
ディスプレイシステムの自由度はまた、ディスプレイシステム300が、ディスプレイユニット306の作業空間内の種々の位置のいずれかに位置決めされることができる、異なる規定されたピボット軸周りの物理的空間におけるディスプレイユニット306の動きを提供することを可能にする(例を以下により詳細に説明する)。例えば、システム300は、ディスプレイシステム300を操作する際のユーザの頭の動きに対応する物理的空間におけるディスプレイユニット306の動きを提供することができる。この動きは、ユーザの首におけるユーザの頭のネック軸(neck axis)にほぼ対応する、規定されたネックピボット軸周りの回転を含むことができる。この回転は、例えばヘッド入力装置342を用いて、ディスプレイユニット306の移動を指令するユーザの頭に応じて、ディスプレイユニット306が動かされることを可能にする。ネックピボット軸(図8~11)及びアイピボット軸(図12~14)周りのディスプレイユニットのこのような動作の例を以下に説明する。
別の例では、ディスプレイユニット306の動きは、ディスプレイユニット306が、図示のように、ヨー軸330の周りの中心ヨー回転位置(centered yaw rotary position)に向けられたときに、ユーザの額においてユーザの頭部を通って延びる額軸にほぼ対応する、規定された額ピボット軸(forehead pivot axis)周りの回転を含むことができる。いくつかの実装では、額ピボット軸は、ディスプレイユニット306の入力装置(例えば、ヘッド入力装置342)の一部を通って延びる額軸に対応し、その一部は、ユーザの額と入力装置との間の接触点に又はその近傍にある。いくつかの実装では、規定された額ピボット軸は、傾斜軸326に平行に、例えば、直線自由度316及び322に直交して向けられることができる。額ピボット軸は、ユーザの額又はディスプレイユニットの異なる位置又は部分に対応するように代わりに位置決めすることができる。
別の例では、ディスプレイユニット306の動きは、ディスプレイユニット306の1つ以上のハンド入力装置を通って延びる軸にほぼ対応する、規定されたハンド入力装置ピボット軸周りの回転を含むことができる(以下に説明する実施例)。例えば、この軸は、ディスプレイユニット306の対向する(左及び右)側部に配置された両方のハンド入力装置340a及び340bの部分(例えば、グリップの中心)を通って延びることができる。いくつかの実装では、規定されたハンド入力装置ピボット軸は、傾斜軸326に平行に、例えば、上述のネック、アイ、及び額ピボット軸と同様に、直線自由度316及び322に直交するように向けられることができる。ハンド入力装置ピボット軸は、ディスプレイユニットの異なる位置又は部分、例えば、異なるハンド入力装置の位置に対応するように代わりに位置決めすることができる。例えば、ハンド入力装置ピボット軸は、ユーザによるハンド入力装置340a及び340bの操作、及び/又は、ヘッド入力装置342、制御入力装置210及び212などの他のユーザ入力装置のユーザ操作によって、ディスプレイユニット306が回転するように指令され得る回転軸を提供する。
別の例では、その作業空間におけるディスプレイユニット306の動きは、例えば、垂直直線自由度316及び水平直線自由度322におけるリニア並進に基づく、また、傾斜及び/又はヨー自由度327及び/又は331における回転運動なしの、直線運動を含むことができる。別の例では、動きは、直線運動と回転運動の両方を含むことができる。例えば、ディスプレイユニット306は、その作業空間内で直線的に、次いで回転的に、及び/又はその逆に動くことができる。
規定されたピボット軸周りのディスプレイユニット306の回転中に、垂直自由度316におけるベースサポート302の移動及び/又は水平自由度322におけるアームサポート304の移動は、規定されたピボット軸周りのディスプレイユニットの回転における方向の変化なしに方向の変化を有することができる。例えば、アームサポート304は、ディスプレイユニットが完全に上向きから完全に下向きに回転されるとき、方向を逆にすることができる。従って、いくつかの実装では、ベースサポート又はアームサポートが、ディスプレイユニットが第1の向きから規定されたピボット軸周りに第2の向きに回転している間に、同じ位置で終わることが可能であり、ここで、ディスプレイユニットは、これらの2つの向きの間を移動する間に、サポートが前後に移動する。
ディスプレイユニット306は、ユーザが、空間におけるディスプレイユニット306の向き及び/又は位置を操作するため、及び/又は、ディスプレイシステム300及び/又はより大きいシステム(例えば、遠隔操作システム)の他の機能又はコンポーネントを操作するために、入力を提供することを可能にする入力装置を含むことができる。
例えば、ハンド入力装置340は、図2(図2において206として示される)に記載されるのと同様に、ディスプレイユニット306上に設けることができる。例えば、ハンド入力装置340aは、ディスプレイユニット306の左側に配置され、ハンド入力装置340bは、ディスプレイユニット306の右側に配置される、又は、ディスプレイユニット306の任意の表面に配置されることができる。ハンド入力装置340a及び340bは、ハンド入力装置340にユーザハンド入力を提供するためにユーザの手によって操作される種々のタイプのユーザ入力装置(例えば、ボタン、タッチパッド、力センサ、ジョイスティック、ノブ、トラックボール、キーボードなど)のいずれであることができる。ハンド入力装置340は、ユーザハンド入力に基づいてディスプレイシステム300に制御信号を出力する。制御信号は、ディスプレイユニット306に空間内のその向き及び/又は位置を変更させるために使用することができる。例えば、制御システムは、ディスプレイユニット306を検知されたユーザの手の入力に対応して移動させるために、ベース部分314を直線自由度316で、アーム部分320を直線自由度322で、傾斜部材324を回転自由度327で、及び/又はディスプレイユニット306を回転自由度331で動かすようにディスプレイシステム300のアクチュエータを制御する。感知されたユーザハンド入力はまた、ディスプレイシステム300の他の機能及び/又はより大きいシステム(例えば、図1の遠隔操作システム100)の機能を制御するために使用することができる。
ディスプレイユニット306は、図2(図2では208として示される)で説明したのと同様に、ヘッド入力装置342を含むことができる。この例では、ヘッド入力装置342は、ディスプレイユニット306の動作中にユーザの頭に対向するディスプレイユニット306の表面に配置される。例えば、ヘッド入力装置342は、ディスプレイユニット306に空間におけるその位置及び/又は向きを変化させるコマンドとして受信されるユーザヘッド入力を感知する1つ以上のセンサを含むことができる。いくつかの実装では、ユーザヘッド入力を感知することは、ユーザの頭又は頭の一部(例えば、額)の存在又はそれによるヘッド入力装置342との接触を感知することを含むことができる。いくつかの例では、1つ以上のセンサは、種々のタイプのセンサ、例えば、抵抗センサ、容量性センサ、力センサ、光学センサなどのいずれかを含むことができる。
ディスプレイユニット306の向き及び/又は位置は、ヘッド入力装置342へのユーザヘッド入力に基づいて、ディスプレイシステム300によって変更することができる。例えば、感知されたユーザ入力は、ディスプレイシステム300のアクチュエータを制御して、ベース部分314を直線自由度316で、アーム部分320を直線自由度322で、傾斜部材324を回転自由度327で、及び/又はディスプレイユニット306を回転自由度331で動かして、ディスプレイユニット306を感知されたユーザヘッド入力によって(例えば、それに従って)指令されるように動かす制御システムに提供される。例えば、検知されたヘッド入力は、規定されたピボット軸、例えば、本明細書に記載されるように、ネックピボット軸又は他のピボット軸などの周りにディスプレイユニット306を回転させるために使用することができる。いくつかの実装では、感知されたヘッド入力は、付加的に又は代替的に、ヨー軸330周りにディスプレイユニット306を回転させるために使用することができる。感知されたユーザヘッド入力はまた、ディスプレイシステム300及び/又はより大きいシステム(例えば、図1の遠隔操作システム100)の他の機能を制御するために使用することができる。従って、いくつかの実装では、ユーザは、ディスプレイユニット306が頭の動きに従ってディスプレイシステムによって動かされるように制御するために、入力装置に入力を提供するようにユーザの頭を動かすことができ、したがって、ディスプレイユニットがユーザの頭の動きに従うことを可能にし、例えば、ディスプレイユニットをユーザの頭に取り付けることなく、また、ユーザがディスプレイユニットを物理的に動かすことを必要とすることなく、ビューイング角を変化させる。いくつかの実装では、ユーザの頭をディスプレイユニット306から離して動かすこと(例えば、ディスプレイユニット306を後退しているユーザに向かって「引っ張る」ように)は、ヘッド入力装置342から離れる又は(例えば、光学センサ又は他のタイプのセンサを介して感知される)ディスプレイユニット306から離れる方向への移動として感知されることができる、又はヘッド入力装置342上の力の減少として感知されることができ、これは、ディスプレイシステムを、アクチュエータの制御を介して、ユーザの頭に沿ってディスプレイユニットを移動させる。
いくつかの実装では、ディスプレイユニット306は、ディスプレイシステム300又は他の接続されたシステムの他の入力装置からのユーザ入力を受信することに応答して、その記述された自由度のうちの1つ又は複数の自由度で追加的又は代替的に動かされることができる。例えば、図2の制御入力装置210及び212又は他の制御装置のような追加のハンド入力装置を設けることができる。いくつかの例では、入力装置は、ベースサポート302に結合された、又は人間工学的サポート214等に結合された支持面に結合されることができる。いくつかの実装では、フット制御部220又は他のタイプの入力装置で受信されたユーザ入力を使用して、ディスプレイユニット306をその自由度の1つ又は複数で動かすことができる。
いくつかの実装では、ディスプレイユニット306、及び/又は他の制御装置によって表示される画像は、例えば、ディスプレイユニットの作業空間内の、規定されたピボット軸周りなどの、ディスプレイユニット306の感知された動きに基づいて、変更及び操作される。例えば、規定されたネックピボット軸周りのディスプレイユニットの上下の動きは、ディスプレイ画像又は対応する方向のビューを修正することができる。
ディスプレイシステムのいくつかの実装では、ディスプレイユニット306は、自由度331でヨー軸330周りに回転可能であり、他の自由度316、322、及び/又は327の1つ又は複数は、ディスプレイシステム300から省略される。例えば、ディスプレイユニット306は、ヨー軸330周りに回転することができ(例えば、アクチュエータ(複数可)によって、及び/又は、ユーザによって手動で)、ディスプレイユニット306は、例えば、水平自由度322及び/又は傾斜自由度327が省略されるベースサポート302又は他の機構を使用して、より高い及び/又はより低い位置に手動で位置決めすることができる(例えば、アクチュエータ(複数可)によって及び/又は、ユーザによって手動で)。
いくつかの例示的な実装では、制御ユニットは、第1のサポートと、第1のサポートに結合された第2のサポートと、第2のサポートに回転可能に結合されたディスプレイユニットとを含む。ディスプレイユニット及び第2のサポートは、第1のサポートに対して第1の自由度で第1の軸に沿って直線的に並進可能であり、ディスプレイユニットは、第1のサポート及び第2のサポートに対して第2の自由度で第2の軸に沿って直線的に並進可能であり、ディスプレイユニットは、第2のサポートに対して第3の自由度で第3の軸周りに回転可能である。さらなる例では、傾斜部材が、ディスプレイユニットを第2のサポートに結合し、傾斜部材は、傾斜部材に対して第4の軸周りに回転可能である。
図6は、ディスプレイシステム600の一部の別の例の側面図である。ディスプレイシステム600は、上述のディスプレイシステム300と同様のコンポーネントを含む。
図6の例では、アームサポート604の第2のアーム部分620は、図3~5のディスプレイシステム300の第2のアーム部分320の遠位部分より垂直に下方に延びる遠位部分623を含む。傾斜部材624の傾斜軸626は、遠位部分622の端部に位置する。いくつかの実装では、延ばされた遠位部分622は、傾斜軸626を、ディスプレイシステム300の傾斜軸326よりも低く、かつ、ディスプレイユニットが周りを回転されることになる、規定された(仮想又はソフトウェアで規定された)ピボット軸により近くに位置決めすることを可能にし得る。例えば、規定されたピボット軸は、本明細書の例示的な規定されたピボット軸、例えば、ディスプレイユニット606を操作するユーザ650のアイピボット軸又はネックピボット軸のいずれかであり得、その例は、図8~11に関して示される。
規定されたピボット軸に近い傾斜軸626を提供することは、規定されたピボット軸から遠くに位置する傾斜軸と比較して、規定されたピボット軸周りにディスプレイユニット606を回転させるために、ディスプレイシステム600のコンポーネントの動きをより少なくすることを必要とし得る。例えば、第2のアーム部分620、第2のベース部分614、及び/又は傾斜部材624に対してより少ない動きが要求され得、コンポーネントのサイズ、モータのサイズなどの減少により、いくつかの実施形態においては、コストの低減を可能にする。
図7は、ディスプレイシステム700の一部のさらに別の例の側面図である。ディスプレイシステム700は、上述のディスプレイシステム300及び600と同様のコンポーネントを含む。
図7の例では、アームサポート704の第2のアーム部分720は、図3~5のディスプレイシステム300の第2のアーム部分320の遠位部分より垂直に下方に延びる遠位部分723を含む。遠位部分722は、例えば、ディスプレイシステムを動作させる際にユーザ750が占有するユーザ位置から離れて、垂直方向に下方に及びベースサポート702に向かっての両方で延びる端部を含む。傾斜軸726は、遠位部分722の端部に配置される。この傾斜軸726の位置は、ディスプレイシステム300の傾斜軸326及びディスプレイシステム600の傾斜軸626と比較して、さらに下方に、且つユーザの位置からさらに離れて移動されている。
傾斜軸726の位置は、いくつかの実装において利点を有し得る。例えば、遠位部分723の端部は、ユーザ750からさらに離れることができ、ユーザに、ディスプレイユニット706を操作するためのより開放感のある領域を提供する。さらに、この位置は、傾斜軸726のジョイント上の最大重力荷重を減少させることを可能にすることができ、また、例えば、動作中にしばしばディスプレイユニット706が位置し得るより高い傾斜位置(例えば、水平方向及び下方に向けられたビュー角(view angles))において、傾斜軸726周りの特定の回転位置におけるディスプレイユニット706の重力荷重を減少させることができる。例えば、傾斜軸726の位置は、ディスプレイユニット706及びディスプレイユニット706を傾斜部材724に結合するトラック機構を含むコンポーネントの重心の真上の位置に近くてもよい。また、傾斜軸726の位置は、ディスプレイシステム300及び600の傾斜軸位置と比較して、第2のアーム部分720、第2のベース部分714、及び/又は傾斜部材724によって必要とされる移動量を変化させる。例えば、傾斜軸726の位置は、ディスプレイシステム300及び600におけるよりも、自由度722におけるより少ない水平方向の移動及び自由度716におけるより多い垂直方向の移動を必要とし得、これは、例えば、ディスプレイシステムのより大きな剛性を可能にするため、コンポーネント又は環境の制限内で動作するためなど、いくつかの実施形態において有利であり得る。
さらに、図7に示すように、傾斜部材724は、ディスプレイシステム300及び600に記載された傾斜部材324及び624の長さと比較して、長さを短くすることができる。さらに、傾斜軸726と、ディスプレイユニット706及びディスプレイユニット706を傾斜部材724に結合するトラック機構を含むコンポーネントの重心との間の距離を短くすることができる。これらのより小さい距離は、傾斜軸726周りのディスプレイユニット706の傾斜運動のジョイント側慣性(joint side inertia)を減少させることができる。いくつかの実装では、傾斜部材724の長さの減少はまた、剛性を改善し、全体的なサポート構造の重量を減少させることができる。
いくつかの実装では、ディスプレイシステム700の上記の特徴は、傾斜軸726周りのディスプレイユニット706の回転を駆動するために使用されるモータ又は他のアクチュエータによる、より低いトルク出力要求、より低い平均電流使用、及びより低い電力消費をもたらすことができ、アクチュエータ及び/又は駆動歯車機構のための追加の動作ヘッドルーム(operating headroom)を可能にし得る(アクチュエータが、ディスプレイシステム700の動作に通常必要とされるよりも大きな力を出力することを可能にする)。
図8~11は、いくつかの実装による、例示的な規定されたネックピボット軸周りのディスプレイユニットの回転を示す、ディスプレイシステム800の一部の側面図である。ディスプレイシステム800は、上述のディスプレイシステム300及び600と同様のコンポーネントを含む。
図8では、ディスプレイシステム800は、第1のピボット向きのディスプレイユニットを有することが示される。ディスプレイシステム800は、上述と同様の、ベースサポート802、アームサポート804、及びディスプレイユニット806を含む。この例では、ベースサポート802は、第1のベース部分812の内部を通って直線自由度816で直線的に並進可能な第2のベース部分814を含む。アームサポート804は、第2のベース部分814に強固に結合された第1のアーム部分818と、第1のアーム部分818の内部を通って直線自由度822で直線的に並進可能な第2のアーム部分820とを含む。
ディスプレイユニット806は、上記の例に記載されるのと同様に、傾斜部材824によって第2のアーム部分820に結合される。傾斜部材824は、第1の端部で第2のアーム部分820に回転可能に結合され、軸826周りに回転する。ディスプレイユニット806は、上述の例に記載されるのと同様に、傾斜部材824の第2の端部に回転可能に結合されることができ、傾斜部材824に従って軸826周りに回転する。
図8では、ディスプレイユニット806は、ほぼ水平であることができ、傾斜軸826にほぼ平行に延びることができる、例えば自由度816及び822によって規定される平面に直角である、例示的な規定されたネックピボット軸840周りの第1のピボット向きに向けられる。図示の例示的な実装では、ネックピボット軸840は、傾斜軸826の下に位置する。いくつかの実装では、規定されたネックピボット軸840は、ディスプレイユニット806よりもベースサポート802から離れて配置される。
規定されたネックピボット軸840(及び本明細書に記載された規定されたネックピボット軸のいずれか)は、ディスプレイユニット806が図示のようにヨー軸830周りの中心ヨー回転向きに向けられるとき、ユーザ850のような典型的なユーザのネックのピボット軸と整列(例えば、ほぼ整列)された位置に向けられる。例えば、規定されたネックピボット軸は、ディスプレイユニットを操作する典型的なユーザの首がほぼピボット(回転(pivots))する位置と交差するように配置された水平軸であることができる。この位置は、異なるユーザ(例えば、異なる高さのユーザ、異なるサイズの首等)において異なり得る、及び/又はユーザは、規定されたネックピボット軸がどこに位置するかに関して異なる好みを有し得、その結果、いくつかの実装では、複数のユーザの好ましいピボット位置から決定された(例えば、平均化された)位置が、規定されたネックピボット軸のために使用されることができる。いくつかの例示的な実装では、規定されたネックピボット軸は、ディスプレイユニットを操作するユーザの首の特定の骨又は任意の特定の椎骨、例えば、首の環椎骨又は軸骨とほぼ整列する位置に配置されることができる。さらなる例では、規定されたネックピボット軸は、ユーザの首の他の位置に対応するように規定されることができる。
ネックピボット軸840は、システムパラメータに基づいて定義される仮想軸である。ベースサポート802、アームサポート804、及び傾斜部材824の動きは、ネックピボット軸840周りの回転を提供することができる。ネックピボット軸840は、所望のネックピボット軸周りの回転を生成する際のこれらのコンポーネントの動きによって規定されるように、図8に示す位置とは異なる位置にあってもよい。
いくつかの実装は、規定されたネックピボット軸の位置が、特定のユーザの特定の好み又は生理機能に適応するために、例えばユーザ入力によって変更されることを可能にする。いくつかの例では、規定されたネックピボット軸は、規定されたネックピボット軸が傾斜軸826に平行である異なる位置(例えば、軸が自由度816及び822によって規定された垂直平面に直交する異なる位置のような)、例えば、ユーザの視点における以前の位置から上、下、前、及び/又は後の新しい位置に変更することができる。いくつかの実装では、記憶されたプロファイル又は設定を特定のユーザと関連付けて記憶し、そのユーザによるディスプレイシステムの使用に適用することができる。記憶されたプロファイルは、規定されたネックピボット軸及び/又は規定されたアイピボット軸(以下に説明する)についての空間内の好ましい位置を含み、それらのいずれもシステム動作のためにロードすることができる。いくつかの実装は、ユーザに対してカスタマイズされた規定されたネックピボット軸を決定する際に、ユーザをガイドすることができる。例えば、システムは、首を曲げる、首をまっすぐするように等、ユーザに指示を出力し、ユーザの身体に関連するユーザの頭部の回転及び軌跡を、センサデータ(例えば、画像キャプチャ装置によってキャプチャされた画像)に基づいて感知することができる。このデータは、そのユーザのための提案される規定されたネックピボット軸の位置を決定するために、ディスプレイシステム(又は制御システム)によって使用され、その記述は、ディスプレイユニット806の表示装置などの出力装置によって出力されることができる。
図示された第1のピボット向きにおいて、ディスプレイユニット806は、規定されたピボット軸840の周りの水平方向のビューの向き(horizontal view orientation)にある。ネックピボット軸840に対するディスプレイユニット806のビューの向きは、図8において、ネックピボット軸840を通って水平方向に延びる線842によって示される。この実装では、水平方向のビューの向きは、アームサポート804に平行な水平の向きの傾斜部材824に対応する。ネックピボット軸840周りのディスプレイユニット806の回転は、ベースサポート802の部分814、アームサポート804の部分820、及び/又は傾斜部材824を適切な位置及び/又は向きに移動させることによって達成される。
図8はまた、規定されたアイピボット軸860を示す。規定されたアイピボット軸860は、図示のように、ディスプレイユニット806がヨー軸830の周りの中心ヨー回転向きに向けられたときに、ディスプレイユニット806のビューポートを見るユーザ850のような典型的なユーザの目と交差する眼軸に対応する(例えば、一致する)位置に配置される。いくつかの実装では、規定されたアイピボット軸は、傾斜軸826に平行に、例えば、自由度816及び822によって規定された平面に直交して延びる。この規定されたアイピボット軸は、ディスプレイユニット806が、図示のように、軸830周りの中心ヨー回転向きに向けられるときに、ディスプレイユニット806のビューの向きに直交することができる。アイピボット軸860に対するディスプレイユニット806のビューの向きは、図8において、アイピボット軸860を通って水平方向に延び、ディスプレイユニットのユーザ850に対する参照ビュー角を示す視線862によって示される。いくつかの実装では、図示のように、傾斜軸826は、視線862の上方に位置する。アイピボット軸860に基づくディスプレイシステム800の動きは、図12~14に関して以下により詳細に説明される。ディスプレイユニット306の他の規定されたピボット軸、例えば、額ピボット軸又はハンド入力装置軸周りのディスプレイシステム800の動きは、ネック及び/又はアイピボット軸周りの動きと同様に実装することができる。
図9では、ディスプレイユニット806は、ユーザ850の「上向き」ビュー角を可能にするために、ネックピボット軸840周りに回転された第2のピボット向きに向けられる。角度A1は、ネックピボット軸840周りのディスプレイユニット806の回転角度の一例であり、角度A1は、ディスプレイユニット806の水平方向のビューの向き842とディスプレイユニット806のネック軸ビューの向き942との間の角度である。ディスプレイユニット806は、ベースサポート802、アームサポート804、及び傾斜部材824を、図示のような位置及び/又は向きに移動させることによって、図8に示す第1のピボット向きに対してネックピボット軸840周りに回転される。例えば、図8に示される第1のピボット向きに対して、ディスプレイユニット806は、傾斜部材824を図示の角度まで上向き(図9の観点では、軸826周りに反時計回り)に回転させ、第2のアーム部分820をベースサポート802から離れてユーザ850に向けて図示の位置に直線的に並進させ、第2のベース部分814を上向きに(例えば、地面から離れて)直線的に並進させることによって、第2のピボット向きに移動される。ネックピボット軸840の周りの回転は、傾斜軸826周りの回転並びに自由度822及び816における直線運動(並進)を使用するので、傾斜軸826は、ネックピボット軸840とは無関係である。
いくつかの実装では、図9に示されるビュー角は、ディスプレイユニット806の上向き(例えば、図9に示されるように反時計回り)の回転限界である。他の実装では、ディスプレイユニット806は、この方向の回転限界に達する前に、図9に示されるよりも大きな量だけ上向き(例えば、反時計回り)に回転することができる。
図10では、ディスプレイユニット806は、ユーザ850の「下向き」ビュー角を可能にするために、規定されたネックピボット軸840周りに回転された第3のピボット向きに向けられる。角度A2は、ネックピボット軸840周りのディスプレイユニット806の回転角度の一例であり、角度A2は、ディスプレイユニット806の水平方向のビューの向き842とディスプレイユニットのネック軸ビューの向き1042との間の角度である。ディスプレイユニット806は、ベースサポート802、アームサポート804、及び傾斜部材824を、図示のような位置及び/又は向きに移動させることによって、ネックピボット軸840周りに回転されている。例えば、図8に示される第1のピボット向きに対して、ディスプレイユニット806は、傾斜部材824を図示の角度まで下向き(図10の観点では、軸826周りに時計回り)に回転させ、自由度822で第2のアーム部分820をベースサポート802に向かって且つユーザ850から離れて図示の位置まで直線的に並進させ、第2のベース部分814を図示の位置まで直線的に(例えば、地面に向かって)下向きに並進させることによって、第3のピボット向きに移動される。
図11では、ディスプレイユニット806は、ユーザ850のさらに下向きのビュー角を可能にするために、規定されたネックピボット軸840周りに回転された第4のピボット向きに向けられる。角度A3は、ネックピボット軸840周りのディスプレイユニット806の例示的な回転角度であり、角度A3は、ディスプレイユニット806の水平方向のビューの向き842とディスプレイユニットのネック軸ビューの向き1142との間の角度である。ディスプレイユニット806は、ベースサポート802、アームサポート804、及び傾斜部材824を、図示のような位置及び/又は向きに移動させることによって、ネックピボット軸840周りに回転されている。例えば、図10に示される第3のピボット向きに関して、ディスプレイユニット806は、傾斜部材824を図示の角度までさらに下向きに(図11の観点では、軸826周りに時計回りに)回転させ、自由度822で第2のアーム部分820をベースサポート802に向かって、ユーザ850から離れて図示の位置まで直線的に並進させ、第2のベース部分814を図示の位置まで下向きに(例えば、地面に向かって)直線的に並進させることによって、第4のピボット向きに移動される。
図8~11に示す例示的な実装では、規定されたネックピボット軸840と傾斜軸826との間の距離は、規定されたネックピボット軸840周りのディスプレイユニットの回転中に固定される。
図12~14は、いくつかの実装による、規定されたアイピボット軸周りのディスプレイユニットの回転を示す、ディスプレイシステム800の一部の側面図である。ディスプレイシステム800は、上述のディスプレイシステム300、600、及び700と同様のコンポーネントを含む。
図12では、ディスプレイユニット806は、ユーザ850の上向きビュー角を可能にするために、規定されたアイピボット軸860の周りに回転される第5のピボット向きに向けられる。角度A4は、アイピボット軸860周りのディスプレイユニット806の例示的な回転角であり、角度A4は、ディスプレイユニット806の水平方向の眼軸ビューの向き862(図8に示すように)とディスプレイユニットの眼軸ビューの向き1262との間の角度である。ディスプレイユニット806は、ベースサポート802、アームサポート804、及び傾斜部材824を、図示の位置及び/又は向きに移動させることによって、図8に示す第1のピボット向きに対してアイピボット軸860周りに回転されている。例えば、図8に示される第1のピボット向きに対して、ディスプレイユニット806は、傾斜部材824を図示の角度まで上向き(図12の観点では、軸826周りに反時計回り)に回転させ、第2のアーム部分804をベースサポート802から離れてユーザに向かって図示の位置まで直線的に並進させ、第2のベース部分814を上向きに(例えば、地面から離れて)図示の位置まで直線的に並進させることによって、第5のピボット向きに移動される。アイピボット軸860周りのディスプレイユニット806の回転は、自由度822及び816における直線運動(並進)と同様に、傾斜軸826周りの回転を使用するため、傾斜軸826は、アイピボット軸860とは独立している。
図13では、ディスプレイユニット806は、ユーザ850の下向きビュー角を可能にするために、規定されたアイピボット軸860周りに回転される第6のピボット向きに向けられる。角度A5は、アイピボット軸860周りのディスプレイユニット806の例示的な回転角であり、角度A5は、ディスプレイユニット806の水平方向の眼軸ビューの向き862とディスプレイユニットの眼軸ビューの向き1362との間の角度である。ディスプレイユニット806は、ベースサポート802、アームサポート804、及び傾斜部材824を図示の位置及び/又は向きに動かすことによって、アイピボット軸860周りに回転されている。例えば、図8に示された第1のピボット向きに対して、ディスプレイユニット806は、傾斜部材824を図示された角度まで下向き(図13の観点では、軸826周りに時計回り)に回転させ、自由度822で第2のアーム部分804を図示された距離だけベースサポート802に向かってユーザ850から離れて直線的に並進させ、第2のベース部分814を図示された距離だけ下向きに(例えば、地面に向かって)直線的に並進させることによって、第6のピボット向きに移動される。
図14では、ディスプレイユニット806は、ユーザ850のさらに下向きのビュー角を可能にするために、規定されたアイピボット軸860の周りに回転される第7のピボット向きに向けられる。角度A6は、アイピボット軸860周りのディスプレイユニット806の例示的な回転角であり、角度A6は、ディスプレイユニット806の水平方向の眼軸ビューの向き862とディスプレイユニットの眼軸ビューの向き1462との間の角度である。ディスプレイユニット806は、ベースサポート802、アームサポート804、及び傾斜部材824を図示の位置及び/又は向きに動かすことによって、アイピボット軸860周りに回転されている。例えば、図8に示された第1のピボット向きに対して、ディスプレイユニット806は、傾斜部材824を図示の角度まで下向き(図14の観点では、軸826の周りに時計回り)に回転させ、自由度822で第2のアーム部分804をベースサポート802に向かってユーザ850から離れて図示の位置まで直線的に並進させ、第2のベース部分814を図示の位置まで下向きに(例えば、地面に向かって)直線的に並進させることによって、第7のピボット向きに移動される。
図15及び図16は、いくつかの実装による、ディスプレイシステムのための例示的なベースサポート1500の斜視図及び側面図である。例えば、ベースサポート1500は、ディスプレイシステム300(図3~5)のベースサポート302として、ディスプレイシステム600(図6)のベースサポート602として、又はディスプレイシステム700(図7)のベースサポート702として使用することができる。
ベースサポート1500は、伸縮する(telescoping)第1のベース部分1502及び第2のベース部分1504を含む。第1のベース部分1502は、地面、例えば、床又は他の支持面に結合された細長い部材であり、中空内部を含む。第2のベース部分1504は、第1のベース部分1502とスライド可能に係合するように第1のベース部分1502の内部に配置された細長い部材である。いくつかの実装では、第2のベース部分1504は、第1及び第2のベース部分のスライド係合の安定性を提供するために、第1のベース部分1502の嵌合(mating)部分によって係合される、又はその逆の、長さ方向(例えば、垂直)の溝を含むことができる。
駆動機構が、第2のベース部分1504に力を加えて、この部分を移動させる。駆動機構は、第1のベース部分1502内で第2のベース部分1504を自由度1506で直線的に並進させるための1つ以上のアクチュエータを含む。この例では、駆動機構は、アクチュエータから第2のベース部分1504へ力を伝達するために、ボールねじ伝動装置を含む。アクチュエータは、第1のベース部分1502の一端部、例えば、接地されたサポート(grounded support)に結合された端部に強固に結合された回転モータ1508であることができる。モータ1508は、第1のベース部分1502の内側部分を通っておよび第2のベース部分1504の内側部分を通って延びるボールねじ1510の第1の端部に結合された回転シャフトを有する。ボールねじ1510は、ボールねじナット1512のねじ付き(threaded)開口部に係合するねじ付き部材である。ボールねじナット1512は、第2のベース部分1504に強固に結合されている。いくつかの実装では、ボールねじ1510は、第2の端部において支持軸受1514に回転可能に結合されることができ、支持軸受1514は、第2のベース部分1504に強固に結合される。例えば、支持軸受1514は、ボールねじ1510に平行にボールねじナット1512を通る中心軸に沿って、ボールねじ1510を位置合わせすることができる。いくつかの実装では、支持軸受1514は使用されない。
動作中、モータ1508は、ボールねじ1510を回転させるためにその回転可能なシャフトに力を出力する。ボールねじ1510の回転は、ボールねじナット1512及び支持軸受1514を、ボールねじ1510の長手方向軸に沿って直線的に移動させる。ボールねじナット1512の動きは、ボールねじ1510によって、及び第1及び第2のベース部分1502及び1504のスライド係合によって拘束される。ボールねじナット1512の直線運動は、第2のベース部分1504を自由度1506で直線的に移動させる。従って、ボールねじ伝動装置は、モータ1508からの回転力を、第2のベース部分1504に加えられる直線力に変換する。いくつかの実装では、モータ1508は、モータシャフト及びボールねじ1510の回転の向きを決定するロータリエンコーダなどセンサに結合されることができ、これは、第1のベース部分1502に対する第2のベース部分1504の直線位置に変換されることができる。
モータ1508は、他の実装について本明細書に記載されるのと同様に、種々のタイプのアクチュエータのいずれであることができる。例えば、アクティブアクチュエータ、例えば、モータ(例えば、DCモータ)、ボイスコイル、又は他のタイプのアクティブアクチュエータを使用することができる。モータ1508は、例えば、遠隔操作システム又は他のシステムの、制御回路からの制御信号を使用して制御することができる。1つ以上のセンサは、第1のベース部分1502に対する第2のベース部分1504の並進及び/又は位置を検出するように動作する図15のコンポーネントの1つ以上に結合されることができる。例えば、いくつかの実装では、モータ1508に結合されるロータリエンコーダに加えて又はその代わりに、リニアセンサが、第1のベース部分1502に対する第2のベース部分1504の直線運動を感知するために、第1のベース部分1502及び/又は第2のベース部分1504に結合されることができる。センサは、感知された位置、向き、又は動きを記述する信号を、1つ以上の制御回路、例えば、遠隔操作システム100の制御システムに送信することができる。いくつかのモード又は実装では、制御回路は、感知された位置、方向、又は動きを示す制御信号をマニピュレータシステムに提供することができる。センサは、種々のタイプのセンサ、例えば、磁気センサ(例えば、磁気インクリメンタルリニア位置センサ、ホール効果センサなど)、光学センサ、エンコーダ、抵抗センサなどのいずれであることができる。
いくつかの実装では、追加の駆動機構がベースサポート1500上に設けられ、人間工学的サポート、例えば図2の人間工学的サポート214に結合されて、人間工学的サポートの直線的な上下運動を引き起こす力を提供し、サポートの高さに関する特定のユーザの好みに対応する。いくつかの例では、追加の駆動機構を、ベースサポート1500の外側に取り付けることができ、一方、第2のベース部分1504のための駆動機構を、図示のようにベースサポート302の内側に設けることができる。例えば、追加の駆動機構は、上述のように、アクチュエータ及びボールねじ機構、及び/又は異なる駆動機構を使用することができる。
図17及び18は、それぞれ、いくつかの実装による、ディスプレイシステムのための例示的なアームサポート1700の斜視図及び側面図である。例えば、アームサポート1700は、ディスプレイシステム300(図3~5)のアームサポート304として、ディスプレイシステム600(図6)のアームサポート604として、又はディスプレイシステム700(図7)のアームサポート704として使用されることができる。
アームサポート1700は、伸縮する第1のアーム部分1702及び第2のアーム部分1704を含む。第1のアーム部分1702は、中空内部を有する細長い部材であり、いくつかの実装では、ベースサポート、例えば、第2のベース部分314、614、又は714、又は図15の第2のベース部分1504に結合されることができる。第2のアーム部分1704は、第1のアーム部分1702とスライド可能に係合するように第1のアーム部分1702の内部に配置された細長い部材である。いくつかの実装では、第2のアーム部分1704は、第1及び第2のアーム部分のスライド係合の安定性を提供するために、第1のアーム部分1702の嵌合部分によって係合される、又はその逆の、長さ方向(例えば、水平方向)の溝を含むことができる。
第2のアーム部分1704は、第1のアーム部分1702内で自由度1706において直線的に並進するように1つ以上のアクチュエータによって駆動される。この例では、アクチュエータから第2のアーム部分1704へ力を伝達するために、ボールねじ伝動装置が使用される。アクチュエータは、第1のアーム部分1702の一端、例えば接地されたサポートに結合された端部に強固に結合された回転モータ1708であることができる。モータ1708は、第1のアーム部分1702の内側部分を通って及び第2のベース部分1704の内側部分を通って延びるボールねじ1710の第1の端部に結合された回転シャフトを有する。ボールねじ1710は、ボールねじナット1712のねじ付き開口部に係合するねじ付き部材である。ボールねじナット1712は、第2のアーム部分1704に強固に結合されている。いくつかの実装では、ボールねじ1710は、その第2の端部においてサポート1714に回転可能に結合されることができ、サポート1714は、第2のアーム部分1704に強固に結合され、ボールねじ1710に平行にボールねじナット1712を通る中心軸に沿ってボールねじ1710を位置合わせする。いくつかの実装では、支持軸受1714は、使用されない。
動作中、モータ1708は、ボールねじ1710を回転させるようにその回転可能なシャフトに力を出力する。ボールねじ1710の回転は、ボールねじナット1712を、ボールねじ1710の長手方向軸に沿って直線的に移動させる。ボールねじナット1712の動きは、ボールねじ1710によって並びに第1及び第2のアーム部分1702、1704のスライド係合によって拘束される。ボールねじナット1712の直線運動は、第2のアーム部分1704を自由度1706で直線的に移動させる。したがって、ボールねじ伝動装置は、モータ1708からの回転力を、第2のアーム部分1704に加えられる直線力に変換する。いくつかの実装では、モータ1708は、第1のアーム部分1702に対する第2のアーム部分1704の直線位置に変換されることができる、モータシャフト及びボールねじ1710の回転方向を決定するロータリエンコーダなどのセンサに結合されることができる。
モータ1708は、他の実装のために本明細書に記載されるのと同様の種々のタイプのアクチュエータ、例えば、モータ(例えば、DCモータ)、ボイスコイル、又は他のタイプのアクティブアクチュエータのようなアクティブアクチュエータのいずれかであることができる。モータ1708は、例えば遠隔操作システム又は他のシステムの、制御回路からの制御信号を使用して制御されることができる。1つ以上のセンサが、第1のアーム部分1702に対する第2のアーム部分1704の並進及び/又は位置を検出するように動作する図17のコンポーネントの1つ以上に結合されることができる。例えば、いくつかの実装では、モータ1708に結合されたロータリエンコーダに加えて又はその代わりに、リニアセンサが、第1のアーム部分1702及び/又は第2のアーム部分1704に結合されて、第1のアーム部分1702に対する第2のアーム部分1704の直線運動を感知することができる。センサは、感知された位置、向き、又は動きを記述する信号を、1つ以上の制御回路、例えば、遠隔操作システム100の制御回路に送信することができる。いくつかのモード又は実装では、制御回路は、感知された位置、向き、又は動きを示す制御信号をマニピュレータシステムに提供することができる。センサは、種々のタイプのセンサ、例えば、磁気センサ(例えば、磁気インクリメンタルリニア位置センサ、ホール効果センサなど)、光学センサ、エンコーダ、抵抗センサなどのいずれであることができる。
図19、20、及び21は、それぞれ、いくつかの実装による、例示的傾斜機構1900の側面図、正面図、及び斜視図である。
傾斜機構1900は、傾斜部材1902及び傾斜駆動機構1904を含む。例えば、傾斜部材1902は、ディスプレイシステム300の傾斜部材324(図3~5)として、ディスプレイシステム600の傾斜部材624(図6)として、又はディスプレイシステム700の傾斜部材724(図7)として使用することができる。例えば、ディスプレイユニット306(図3)、ディスプレイユニット606(図6)、又はディスプレイユニット706(図7)などのディスプレイユニットは、上述のように、傾斜部材1902に同様に結合されることができる。例えば、ディスプレイユニットは、傾斜部材1902の一部分1905に結合されることができ、その例は、図22を参照して説明される。
傾斜部材1902は、サポート1906に回転可能に結合される。いくつかの例では、サポート1906は、上述の第2のアーム部分320、620、720、又は1704などのアームサポートの部分(例えば、遠位部分)であることができる、又はそれに結合されることができる。傾斜部材1902は、例えば、上述の傾斜軸326、626、又は726であることができる傾斜軸1908周りに回転することができる。
傾斜駆動機構1904は、傾斜部材1902の回転を傾斜軸1908周りの特定の向きに駆動するための1つ以上のアクチュエータを含むことができる。この例では、モータ1910は、傾斜部材1902の延長部分1912及び/又は1913に強固に結合された被駆動シャフト1911を含む。モータ1910は、サポート1906に強固に結合されたハウジングを有する。シャフト1911がモータ1910によって回転されると、傾斜部材1902は傾斜軸1908周りに回転される。いくつかの実装では、モータ1910の被駆動シャフト1911は、傾斜部材1902の第1及び第2の延長部分1912及び1913の両方に結合することができる、又は、被駆動シャフトは、第1及び第2の延長部分1912又は1913の1つに結合することができる。いくつかの実装では、傾斜部材1902は、単一の延長部分1912又は1913を含む。
モータ1910は、種々のタイプのアクチュエータ、例えば、モータ(例えば、DCモータ)のようなアクチュエータ、ボイスコイル、又は他のタイプのアクチュエータのいずれであることができる。モータ1910は、例えば遠隔操作システム又は他のシステムの、制御回路からの制御信号を使用して制御することができる。
いくつかの実装では、モータ1910は、傾斜部材1902がモータシャフト1911と同じ量だけ直接回転される代わりに、接続された傾斜部材1902の回転量を増加又は減少させるために、モータシャフトの出力回転のギア連動(gearing)を提供することができる駆動トランスミッション(drive transmission)1914に結合されている。駆動トランスミッション1914は、傾斜部材1902の延長部材1912に強固に結合されたシャフト1915を含む。例えば、駆動トランスミッション1914は、駆動シャフト1911の全回転(full rotation)がシャフト1915の部分回転を提供し、傾斜部材1902の部分回転を引き起こすようにギア連動を提供することができる。いくつかの例では、駆動トランスミッション1914はハーモニックドライブ(登録商標)機構である。いくつかの実装では、例えばキャプスタン駆動機構、機械歯車等のような異なる駆動トランスミッションを使用することができる。
1つ以上のセンサは、軸1908周りの傾斜部材1902の回転を検出するように動作する傾斜部材1902のコンポーネントの1つ以上に結合されることができる。例えば、いくつかの実装では、センサ1916(例えば、ロータリエンコーダ)が、モータ1910のシャフト1911に結合され、シャフト1911の回転び向きを決定し、その結果、軸1908周りの傾斜部材1902の回転の向きを決定することができる(例えば、駆動トランスミッション1914によって提供される回転減速を考慮する)。いくつかの実装では、センサが、軸1908周りの傾斜部材1902の回転の向きを感知するために、傾斜機構1900の他のコンポーネントに結合されることができる。センサ(複数可)は、感知された位置、向き、又は動きを記述する信号を、1つ以上の制御回路、例えば、遠隔操作システム100の制御システムに送信することができる。いくつかのモード又は実装では、制御回路は、感知された位置、向き、又は動きを示す制御信号をマニピュレータシステムに提供することができる。センサは、種々のタイプのセンサ、例えば、ロータリエンコーダ、磁気センサ(例えば、磁気インクリメンタルリニア位置センサ、ホール効果センサなど)、光学センサ、エンコーダ、抵抗センサなどのいずれであることができる。
図22は、いくつかの実装による、例示的なディスプレイユニット機構2200の斜視図である。ディスプレイユニット機構2200は、ディスプレイユニット2202を傾斜部材2204に結合する。例えば、ディスプレイユニット2202は、それぞれ、図3~5、図6、図7のディスプレイユニット306、606、又は706であることができる。別の例では、傾斜部材2204は、図3、図6、又は図7の傾斜部材324624、又は724、或いは、図19~図21の傾斜部材1902であることができる。
ディスプレイユニット機構2200は、ディスプレイユニット2202を傾斜部材2204に回転可能に結合し、ディスプレイユニット2202が傾斜部材2204に対して軸2206周りに旋回する(pivot)ことを可能にする回転機構を含む。この例では、軸2206は、その周りを傾斜部材2204が回転する軸2208に対して垂直であることができる。例えば、軸2206は、それぞれ、図3、図6、又は図7の上述の軸330、630、又は730であることができ、軸2208は、それぞれ、図19~図21の軸1908、又は図3、図6、又は図7の傾斜軸326、626、又は726であることができる。
この例では、回転機構は、湾曲トラック2210及び溝部材2212を含む湾曲トラックベアリングを含むトラック機構である。湾曲トラック2210は、ディスプレイユニット2202に強固に結合され、傾斜部材2204に結合される又はその一部である溝部材2212内の溝又は開口とスライド可能に係合される。湾曲トラック2210の曲率は、湾曲トラック2210を溝部材2212の溝内で湾曲トラック2210を湾曲トラック2210の長さに沿ってスライドさせることによって、ディスプレイユニット2202が軸2206周りに旋回することを可能にする。いくつかの他の実装では、湾曲トラックは傾斜部材2204を結合することができ、溝部材(又は、スライド可能に嵌合する湾曲レール)をディスプレイユニット2202に結合することができ、溝部材は、湾曲トラックの長さに沿って軸2206周りにディスプレイユニット2202と共に回転する。
ディスプレイユニット機構2200は、ディスプレイユニット2202に力を出力し、軸2206周りにディスプレイユニット2202を駆動する駆動機構を含む。この例では、駆動機構はキャプスタンドラム2216を含み、これは、いくつかの実装では、湾曲トラック2210に強固に結合される(又は、いくつかの実装では、湾曲トラック2210の一体部分として含まれることができる)。駆動機構は、傾斜部材2204に強固に結合されたハウジングを有するモータ2218を含む。モータ2218は、種々のタイプのアクチュエータ、例えば、モータ(例えば、DCモータ)、ボイスコイル、又は他のタイプのアクチュエータのいずれかであることができる。モータ2218は、例えば遠隔操作システム又は他のシステムの、制御回路からの制御信号を使用して制御することができる。
モータ2218の回転シャフトは、例えば、ディスプレイユニット2202がその周りを回転する軸2206と平行であることができる回転軸2220周りに回転する。モータ2218のシャフトは、キャプスタンプーリ2222に強固に結合され、キャプスタンプーリ2222を軸2220周りに回転させる。いくつかの実装では、キャプスタンプーリ2222は、ケーブル2224によってキャプスタンドラム2216に結合される。例えば、ケーブル2224の第1の端部は、キャプスタンドラム2216の第1の端部2226に取り付けられ、キャプスタンドラム2216の側面に沿って配線され(routed)、キャプスタンプーリ2222の周囲に巻かれ、キャプスタンドラム2216の表面に沿って、ケーブルの第2の端部が取り付けられる第2の端部2228まで配線されることができる。いくつかの実装では、2つのケーブルを使用することができる。例えば、ドラム第1端部2226に取り付けられた第1の端部とキャプスタンプーリ2222に取り付けられた第2の端部を有する第1のケーブルと、ドラム第2端部2228に取り付けられた第1の端部とキャプスタンプーリ2222に取り付けられた第2の端部を有する第2のケーブルであり、2つのケーブルはキャプスタンドラム2216の側面に沿って配線される。
動作において、モータ2218は、軸2220周りにそのシャフトを回転させるように制御され、キャプスタンプーリ2222の回転を引き起こす。キャプスタンプーリ2222の回転は、キャプスタンプーリ2222の周囲のケーブル(複数可)2224の巻き取り及び巻き戻しを介して、ケーブル(複数可)2224の移動を引き起こす。ケーブル(複数可)2224の移動は、ディスプレイユニット2202を、溝部材2212の溝又は開口内の湾曲トラック2210によってガイドされるように、軸2206周りに回転させる。
いくつかの実装では、例えば、ディスプレイシステムの非アクティブ化の間に、軸2206周りのディスプレイユニット2202の動きを停止するために、ブレーキを設けることができる。例えば、電力が除去されるとき、例えば、非動作中に、ディスプレイユニット2202の回転を防止するために、軸2206の周りにブレーキ力を加えるブレーキを使用することができる。種々の実装では、ブレーキは、モータシャフトの回転を低減又は防止するモータ2218のシャフトに結合された回転ブレーキ又はキャプスタンプーリ2222に結合された回転ブレーキを含むことができる、及び/又は、ブレーキは、傾斜部材2204とディスプレイユニット2202との間、及び/又は傾斜部材2204とキャプスタンドラム2216/湾曲トラック2210との間に配置され、これらのコンポーネントの相対的な動きに摩擦を生じさせるリニアブレーキを含むことができる。例えば、ブレーキは、ばね式(spring-loaded)ディスクブレーキを含むことができる。
1つ以上のセンサがディスプレイユニット機構2200のコンポーネントの1つ以上に結合されることができ、これは軸2206周りのディスプレイユニット2202の回転を検出するように動作する。例えば、いくつかの実装では、センサ2230(例えば、ロータリエンコーダ)が、軸2206周りのディスプレイユニット2202の回転の向きを検出するために、モータ2218のシャフトに結合され、モータシャフトの回転の向きを決定する。いくつかの実装では、センサは、ディスプレイユニット2202の回転の向きを感知するために、ディスプレイユニット機構2200の他のコンポーネントに結合されることができる。センサ(複数可)は、感知された位置、向き、又は動きを記述する信号を、1つ以上の制御回路、例えば、遠隔操作システム100の制御システムに送信することができる。いくつかのモード又は実装では、制御回路は、感知された位置、向き、又は動きを示す制御信号をマニピュレータシステムに提供することができる。センサは、種々のタイプのセンサ、例えば、ロータリエンコーダ、磁気センサ(例えば、磁気インクリメンタルリニア位置センサ、ホール効果センサなど)、光学センサ、エンコーダ、抵抗センサなどのいずれであることができる。
他の例示的な実装では、湾曲トラック2210及びキャプスタンドラム2216は、傾斜部材2204に結合されることができ、溝部材2212及びモータ2218は、ディスプレイユニット2202に結合されることができる。
図23は、いくつかの実施形態による、ディスプレイシステム2300の別の実施形態の例の斜視図であり、図24は、正面図であり、図25は、側面図である。いくつかの例では、ディスプレイシステム2300は、図1及び本明細書の他の箇所で説明されるように、遠隔操作システムのユーザ制御システム102で使用されることができる、又は他のシステムで使用されることができ、又は上述のように独立システムとして使用されることができる。ディスプレイシステム2300の特徴は、他に示されない限り、上述のように、図3のディスプレイシステム300の特徴と同様であることができる。
ディスプレイシステム2300は、ベースサポート2302、アームサポート2304、及びディスプレイユニット2306を含む。以下により詳細に説明するように、ディスプレイユニット2306は、ベースサポート2302、ベースサポート2302に結合されたアームサポート2304、並びにアームサポート2304に結合されたトラック部材及びスライド部材(以下に説明するように)を含むトラック機構を含むサポートリンケージによって、複数の移動自由度を備える。ディスプレイユニットは、スライド部材に結合される。
いくつかの実装では、ベースサポート2302及びアームサポート2304は、図3~7を参照して上述したのと同様に実装することができる。いくつかの例では、ベースサポート2302は、機械的に接地された、例えば地面に結合された垂直部材である。ベースサポート2302は、サポート構造2310に機械的に結合されることができる。ベースサポート2302は、第1のベース部分2312及び第2のベース部分2314を含む。第1のベース部分2312は、機械的に接地されることができるベースサポート2302の近位部分であり、第2のベース部分2314は、第2のベース部分2314が第1のベース部分2312に対して直線自由度で並進可能であるように、第1のベース部分2312に直線的に結合されるベースサポート2302の遠位部分である。いくつかの例では、第1のベース部分2312及び第2のベース部分2314は、部分2312又は2314のうちの1つが、他の部分2314又は2312が通って延びる中空の内部を有する管又はスリーブとして構成されるように、伸縮可能に結合され、例えば、第1のベース部分2312は、第1の伸縮するベース部分であり、第2のベース部分2314は第2の伸縮するベース部分である。図23~25の例では、第2のベース部分2314は、第1のベース部分2312の内部を通して、直線自由度2316で直線的に並進可能である。第1のベース部分2312に対する第2のベース部分2314の直線並進は、1つ以上のアクチュエータ、例えば、図15及び16を参照して上述したのと同様に、モータによって駆動されることができる。他の実装は、異なる構成を使用することができる。例えば、第1のベース部分2312は、第2のベース部分2314が第1のベース部分2312に対して直線的に並進できるように、第2のベース部分2314の内部を通って延びることができる。他の例では、ベース部分2312及び2314は、直線並進を可能にするために、それらの垂直長さに沿って互いに隣接して配置されることができる。
アームサポート2304は、ベースサポート2302に機械的に結合される水平部材である。アームサポート2304は、第1のアーム部分2318及び第2のアーム部分2320を含む。第1のアーム部分2318は、ベースサポート2302の第2のベース部分2314に強固に結合されたアームサポート2304の近位部分であり、第2のアーム部分2320は、第1のアーム部分2318に直線的に結合されたアームサポート2304の遠位部分であり、その結果、第2のアーム部分2320は、直線自由度で、第1のアーム部分2318に対して直線的に並進可能である。いくつかの例では、第1のアーム部分2318及び第2のアーム部分2320は、部分2318又は2320のうちの1つが、他の部分2320又は2318が通って延びる中空内部を有する管又はスリーブとして構成されるように、伸縮自在に結合され、例えば、第1のアーム部分2318は、第1の伸縮する部分であり、第2のアーム部分2320は、第2の伸縮するアーム部分である。図23~図25の例では、第2のアーム部分2320は、第1のアーム部分2318の内部を直線自由度2322で直線的に並進可能である。第1のアーム部分2318に対する第2のアーム部分2320の直線並進は、図17及び18に関してより詳細に説明されるように、1つ以上のアクチュエータ、例えば、モータによって駆動されることができる。他の実装は、異なる構成を使用することができ、例えば、第1のアーム部分2318は、第2のアーム部分2320が第1のアーム部分2318に対して直線的に並進することができるように、第2のアーム部分2320の内部を通って延びることができる。他の例では、アーム部分2318及び2320は、直線並進を可能にするために、それらの垂直方向の長さに沿って互いに隣接して配置されることができる。
いくつかの実装では、第1のアーム部分2318及び第2のベース部分2314は、単一ピース、例えば、第1のベース部分2312と第2のアーム部分2320との間に結合される中間サポート又は中間部分であるとみなすことができる。中間サポートは、互いに直交して向き合わせされる垂直な第2のベース部分2314に強固に結合された水平な第1のアーム部分2318を含む。第2のアーム部分2320は、中間サポートに対して自由度2322で水平方向に並進可能であり、中間サポート及び第2のアーム部分2320は、第1のベース部分2312に対して自由度2316で垂直方向に並進可能である。
図示のいくつかの例において、アームサポート2304は、ベースサポート2302がそれに沿って延びる垂直軸に直交する水平軸に沿って延びる。いくつかの例では、ベースサポート2302及びアームサポート2304は、互いに対して向きが固定され、例えば、それらは、並進するが、互いに対して向きを変化させない。いくつかの例では、アームサポート2304は、ディスプレイユニットを操作するユーザの上の軸に沿って延在し、ベースサポート2302を通って延びる垂直軸は、アームサポート2302の第1のアーム部分2318を通って延びる。他の実装では、アームサポート2304は、他の高さ及び/又は構成、例えば、ユーザの頭部又は身体の下、ユーザの頭の高さ、ユーザの背面、及びユーザの周囲のヨーキングなどに延びることができる。いくつかの実装は、図3~5に対して記載されるのと同様に、ディスプレイユニット2306を操作するユーザにより滑らかな体験を提供するために、ディスプレイシステム2300のサポート及び部材の振動を低減するように、ディスプレイシステム2300内のコンポーネントを提供することができる。
ディスプレイユニット2306は、アームサポート2304に機械的に結合される。ディスプレイユニット2306は、第2のベース部分2314及び第2のアーム部分2320の直線並進によって提供される2つの直線自由度で移動可能である。いくつかの実装では、これらの直線自由度は、垂直面内に設けることができる。いくつかの例では、図示されるように、垂直面は、ベースサポート2302及びアームサポート2304によって画定されることができる。
ディスプレイユニット2306は、画像を表示することができる表示装置、例えば、1つ以上の表示スクリーン、プロジェクタ、又は他の装置を含む。いくつかの実装では、図23~25のように、ディスプレイユニット2306は、2つのビューポート2323を含み、表示装置は、ビューポートの背後に設けられる又はビューポートに含まれる。いくつかの実装では、ビューポート2323の代わりに、1つ以上のディスプレイスクリーン又は他の表示装置をディスプレイユニット2306上に配置することができる。
ディスプレイユニット2306は、トラック部材2324及びスライド部材2330を介してアームサポート2304に結合される。図23~25の例では、トラック部材2324の第1の端部は、第2のアーム部分2320の遠位端部に強固に結合される。トラック部材2324は、その第1の端部から第2の端部まで、湾曲した又は曲がった構成で延びる。例えば、図23~25の向きでは、トラック部材2324の第2の端部は、第1の端部よりも低い。この例では、トラック部材2324は、(サポート構造2310に向かって)概ね下方に且つトラック部材の第1の端部からベースサポート2302に向かって延びる。いくつかの実装では、トラック部材2324は、中心軸(例えば、軸2326)周りに湾曲する。いくつかの実装では、トラック部材2324は直線セグメント又は部分を含まない。
ディスプレイユニット2306は、スライド部材2330に結合され、スライド部材2330は、スライド可能にトラック部材2324に結合される。いくつかの実装では、図23~25に示すように、スライド部材2330は、スライド部材を通って延びる開口2329(又はスロット又は溝)を含み、トラック部材2324は、開口2329を通って延びて、スライド部材2330及びディスプレイユニット2306が、トラック部材の長さに沿ってスライドすることを可能にする。スライド部材2330及びディスプレイユニット2306は、トラック部材2324に沿った複数の位置のいずれかに位置決めされることができる。したがって、トラック部材2324は、トラック部材2324の湾曲構成に従うディスプレイユニット2306のための位置のセットを提供する。
図23~25の例では、トラック部材2324は、ディスプレイユニット2306の傾斜軸である軸2326周りの湾曲した経路に沿って延びる。いくつかの実装では、湾曲トラック部材2324の半径が、傾斜軸2326の位置を決定する。例えば、傾斜軸2326は、トラック部材2324からの半径距離(radius distance)である点を通って延び、その点は、トラック部材2324によって少なくとも部分的にトレースされる円(又は他の形状)の中心にある。例えば、スライド部材2330及びディスプレイユニット2306が、トラック部材2324に沿って移動すると、これらの要素は、第2のアーム部分2320に対して、回転(傾斜)自由度2327で、傾斜軸2326周りに回転して移動する。いくつかの実装では、傾斜軸2326は、ベースサポート2302及びアームサポート2304によってディスプレイユニット2306に提供される直線自由度に対して直角に向けられる。例えば、スライド部材2330は、自由度2316及び2322がベースサポート2302及びアームサポート2304によって提供される垂直面と同一又は平行な垂直面内にある、ディスプレイユニット2306に回転自由度を提供することができる。いくつかの実装では、傾斜軸2326は、自由度2316及び2322によって画定される平面に直交する。いくつかの実装では、ベースサポート2302、アームサポート2304、及びガイド部材2330は、サポートリンケージの遠位端部に結合されたディスプレイユニット2306を有するサポートリンケージであると考えられることができる。
スライド要素2330及びディスプレイユニット2306は、第1のアーム部分2314、第2のアーム部分2320、及びトラック部材2324によって許容される動きに基づいて、規定されたピボット軸周りに回転することができる。規定されたピボット軸周りのこのような回転のいくつかの例は、図26~図31に関して後述される。
いくつかの他の例示的な実装では、異なる機構を使用して、ディスプレイユニット2306をトラック部材2324にスライド可能又は移動可能に結合することができる。例えば、カムローラが、ディスプレイユニット2306に結合されることができ、トラック部材2324は、カムフォロワであることができる。カムローラはカムフォロワと係合する。例えば、カムローラは、ディスプレイユニット2306に回転可能に結合されることができ、いくつかの実装では、ヨー軸2332に直交する回転軸を有する。カムローラは、円筒状であることができ、カムフォロワの湾曲表面に沿って転がり、傾斜軸2326周りの回転運動を提供することができる。例えば、カムフォロワの壁又はリッジによってカムフォロワに対してカムローラを保持することができる。いくつかの実装では、カムフォロワ(トラック部材2324)は、ディスプレイユニット2306に堅固に結合されることができ、カムローラは、カムフォロワが、ディスプレイユニット2306とともに傾斜軸2326周りに移動するように、傾斜部材2324に回転可能に結合され得る。
傾斜軸2326周りのディスプレイユニット2306の回転運動は、1つ以上のアクチュエータ、例えば、モータによって駆動されることができる。いくつかの実装では、回転モータ2328は、スライド部材2330に強固に結合されることができ、モータ2328の回転シャフトは、キャプスタンプーリ(例えば、図22に示されるキャプスタンプーリ2222と同様)に結合されることができる。ケーブルは、トラック部材2324の第1の端部と第2の端部との間に結合されることができ、トラック部材2324がキャプスタンドラムとして機能するように、モータ2328及びベースサポート2302に対向するトラック部材2324の側部に沿って延びる。ケーブルは、モータシャフトに接続されるキャプスタンプーリ(例えば、図22に関して説明したキャプスタン駆動機構と同様のもの)の周囲に巻かれる。いくつかの実装では、2つのケーブル、例えば、トラック部材2324の第1の端部に取り付けられた第1の端部及びキャプスタンプーリに取り付けられた第2の端部を有する第1のケーブル、及びトラック部材2324の第2の端部に取り付けられた第1の端部及びキャプスタンプーリに取り付けられた第2の端部を有する第2のケーブルを、ケーブルの代わりに使用することができ、ここで、2つのケーブルは、トラック部材2324の側面に沿って配線される。
このキャプスタン駆動機構により、モータ2328は、キャプスタンプーリをいずれかの方向に回転させ、ディスプレイユニット2306をトラック部材2324に沿って対応する方向に引っ張るケーブル(複数可)を移動させるように制御されることができる。モータ2328は、制御回路(例えば、制御システム)からの制御信号によって制御されて、傾斜軸2326周りにディスプレイユニット2306を傾斜自由度2327の特定の向きに移動させることができる。他の実装は、異なる駆動機構を使用して、トラック部材2324に沿ってディスプレイユニット2306を移動させることができる。
いくつかの実装では、ディスプレイユニット2306は、スライド部材2330に回転可能に結合され、ヨー軸2332周りに、スライド部材2330(及び、トラック部材2324、アームサポート2304、及びベースサポート2302に関して)に対して回転することができる。例えば、これは、ビューポート2323を介してディスプレイユニット2306の画像を見るユーザの観点からの横方向又は左右方向の回転であることができる。図23~25の例では、ディスプレイユニット2306は、トラック機構であることができる回転機構によってスライド部材2330に結合される。例えば、いくつかの実装では、トラック機構は、湾曲トラック2334を含む湾曲トラックベアリングを含み、湾曲トラック2334は、ディスプレイユニット2306に結合され、湾曲トラック2334は、スライド部材2330に強固に結合された溝部材にスライド可能に係合し、例えば、図3及び図22について上述したように同様に作動する。これは、溝部材の溝を通して湾曲トラック2334を移動させることによって、ディスプレイユニット2306が、ヨー軸2332周りに回転自由度2333で回転することを可能にする。いくつかの実装では、湾曲トラックがスライド部材2330に結合され、溝部材がディスプレイユニット2306に結合され、溝部材が湾曲トラックの長さに沿って係合及びスライドして、ヨー軸2332周りのディスプレイユニット2306の回転運動を可能にする。いくつかの実装では、溝部材は、スライド部材2330の幅とほぼ同じ長さであることができる及び/又は湾曲トラック2334がスライドするループの少なくとも一部を含むことができる。
いくつかの実装では、湾曲トラック2334は、説明したように溝部材にスライド可能に係合する湾曲したレールである。いくつかの実装では、異なるメカニズムを使用することができる。いくつかの例では、湾曲トラック2334は、カムローラに係合する湾曲したカムフォロワであることができる。例えば、カムローラは、ディスプレイユニット2306に回転可能に結合されることができ、様々な実施形態では、ヨー軸2332に直交する、又はヨー軸2332に平行な回転軸を有する。例えば、カムローラは、円筒状であることができ、スライド部材2330に強固に結合されたカムフォロワの湾曲表面に沿って転がる(roll)ことができる。例えば、カムフォロワの壁又はリッジによってカムフォロワにカムローラを保持することができる。いくつかの実装では、カムフォロワは、ディスプレイユニット2306に強固に結合されることができ、カムローラは、スライド部材2330に回転可能に結合されることができる。
湾曲トラック2334及び/又は溝部材の曲率(例えば、半径)は、ユーザに対向するディスプレイユニット2306の側面及び/又は傾斜軸2326から特定の距離でヨー軸2332を提供するように選択される。例えば、ヨー軸2332は、以下に記載されるように、ユーザの首のピボット軸に対応する規定された(仮想的又はソフトウェア定義の)ネックピボット軸とほぼ交差するように、ディスプレイユニット306から(水平自由度2322に平行に)ある水平距離で提供され得る。規定されたネックピボット軸は、いくつかの実装では、ディスプレイユニット2306の運動のための基準として使用されることができる。説明された実装において、ヨー軸2332と垂直軸(例えば、自由度2316に平行な)との間の角度は、傾斜軸2326周りのディスプレイユニット2306の向きに基づいて変化する。
ヨー軸2332周りのディスプレイユニット2306のヨー運動は、1つ以上のアクチュエータ、例えば、モータによって駆動されることができる。例えば、モータ2340は、スライド部材2330に強固に結合されて、駆動トランスミッションを用いてヨー軸2332周りのディスプレイユニットに力を出力する回転可能なシャフトを有する回転モータであることができる。いくつかの例では、駆動トランスミッションは、キャプスタン駆動機構、例えば、図22を参照して上述したキャプスタン駆動機構と同様のものを含むことができる。例えば、モータ2340の被駆動シャフトは、キャプスタンプーリ2342に結合されることができる。ケーブル2344を、湾曲トラック2334に強固に結合されたキャプスタンドラム2336の両端部に取り付けることができ、この場合、ケーブルはキャプスタンプーリ2342の周囲に巻かれる、又は、キャプスタンプーリ2342とキャプスタンドラム2336のそれぞれの端部との間に2つのケーブルを取り付けることができる。モータ2340は、キャプスタンプーリ2342を回転させてケーブル(複数可)を移動させ(例えば、プーリにケーブル(複数可)を巻き取り、巻き戻す)、したがって、キャプスタンドラム2336、湾曲トラック2334、及びディスプレイユニット2306をヨー軸2332周りに回転させる。いくつかの実装では、他のトランスミッション及び/又はカップリングを使用して、トラック部材2324及びアームサポート2304に対するヨー軸2332周りのディスプレイユニット2306の回転運動を提供することができ、例えば、ディスプレイシステム300について上述したように、ロータリージョイントを使用する。
したがって、ディスプレイシステム2300は、垂直直線自由度2316、水平直線自由度2322、回転傾斜自由度2327、及び回転ヨー自由度2333を有するディスプレイユニット2306を提供する。例えば、垂直及び水平自由度は、ディスプレイユニット2306が、可動範囲内又は許容される作業空間内(例えば、垂直平面内)の任意の位置に移動することを可能にし、傾斜自由度は、その可動範囲内(例えば、垂直平面内又は平行垂直平面内)の特定の向きに移動することを可能にする。
これらの自由度のうちの少なくとも2つにおけるディスプレイシステム2300のコンポーネントの協調運動の組み合わせは、ディスプレイユニット2306が、その作業空間内の様々な位置及び向きに位置決めされる、例えば、ユーザの周りで並進又は回転され、ディスプレイユニットを使用するユーザのためのカスタムビューイング体験を容易にすることを可能にする。ディスプレイユニット2306の傾斜、水平、及び/又は垂直自由度の運動は、ディスプレイユニット2306が、ユーザの頭の動きの間、ユーザの頭及び目に近い位置に留まること、及び/又はユーザの額とディスプレイユニット2306との間の物理的接続を維持することを可能にする。
例えば、ディスプレイユニット2306は、ユーザの目がディスプレイユニットのビューポートと整列するように、その作業空間内に位置決め可能である(例えば、並進可能及び/又は回転可能である)。加えて、ディスプレイユニット2306は、ユーザの眼の両方を通る眼軸に対応する(例えば、一致する)規定されたアイピボット軸周りに物理的空間内で回転されて、ユーザのための所望の垂直(例えば、上下)の眼のビューイング角を可能にすることができる。ディスプレイユニットは、ヨー軸2332周りに回転されて、ユーザに所望のヨー(例えば、左-右)ビューイング角を可能にすることができる。これらの回転は、ディスプレイユニット2306が、ビューポートを介して画像を見るためにユーザに快適に向けられることを可能にする。
自由度はまた、又は代替的に、ディスプレイシステム2300が、ディスプレイユニット2306の作業空間内の様々な位置のいずれかに位置決めされることができる、異なる規定されたピボット軸周りの物理的空間におけるディスプレイユニット2306の動きを提供することを可能にする。例えば、システム2300は、ディスプレイシステム2300を操作する際のユーザの頭の動きに対応する物理的空間におけるディスプレイユニット2306の動きを提供することができる。この動きは、ユーザの首におけるユーザの頭のネック軸にほぼ対応する、規定されたネックピボット軸の周りの回転を含むことができる。この回転は、例えば、図3~5に示すヘッド入力装置342に類似したヘッド入力装置を使用して、ディスプレイユニット2306の移動を指示するユーザの頭に従って、ディスプレイユニット2306を移動させることができる。ネックピボット軸(図26~29)及びアイピボット軸(図30~31)周りのディスプレイユニットのこのような動きのいくつかの例を以下に説明する。
別の実施形態では、ディスプレイユニット2306の動きは、図示のように、ヨー軸2332の周りの中心ヨー回転向きにディスプレイユニット2306が向けられるとき、ユーザの額においてユーザの頭を通って延びる額軸にほぼ対応する、規定された額ピボット軸周りの回転を含むことができる。いくつかの実装では、額ピボット軸は、ディスプレイユニット2306の入力装置の一部(例えば、図3~5のヘッド入力装置342に類似のヘッド入力装置)を通って延びる額軸に対応し、その一部は、ユーザの額と入力装置との間の接触点又はその近傍にある。いくつかの実装では、規定された額ピボット軸は、傾斜軸2326に平行に、例えば、直線自由度2316及び2322に直角に向けられることができる。規定された額ピボット軸は、ユーザの額又はディスプレイユニットの異なる位置又は部分に対応するように代わりに位置決めすることができる。
別の例では、ディスプレイユニット2306の動きは、ディスプレイユニット2306の1つ以上のハンド入力制御装置を通って延びる軸にほぼ対応する、規定されたハンド入力装置ピボット軸周りの回転を含むことができる。例えば、この軸は、ディスプレイユニット2306の対向する(左及び右の)側部に配置される両方のハンド入力制御部2340a及び2340bの部分(例えば、グリップの中心)を通って延びることができる。いくつかの実装では、規定されたハンド入力装置ピボット軸は、傾斜軸2326に平行に、例えば、上述のネック、眼、及び額ピボット軸と同様に、直線自由度2316及び2322に直角に向けられることができる。ハンド入力装置ピボット軸は、ディスプレイユニットの異なる位置又は部分、例えば、異なるハンド入力装置の位置に対応するように代わりに位置決めすることができる。例えば、ハンド入力装置ピボット軸は、ユーザによるハンド入力装置2340a及び2340bの操作によって、及び/又はヘッド入力装置342、制御入力装置210及び212などの他のユーザ入力装置のユーザ操作によって、ディスプレイユニット2306が回転するように命令されることができる回転軸を提供する。
別の例では、その作業空間におけるディスプレイユニット2306の動きは、例えば、垂直直線自由度2316及び水平直線自由度2322における直線並進に基づき、傾斜及び/又はヨー自由度2327及び/又は2333における回転運動なしの、直線運動を含むことができる。別の例では、運動は、直線運動と回転運動の両方を含むことができる。例えば、ディスプレイユニット2306は、その作業空間内で直線的に、次いで回転的に、及び/又はその逆に動かされることができる。
規定されたピボット軸周りのディスプレイユニット2306の回転中に、垂直自由度2316におけるベースサポート2302の移動及び/又は水平自由度2322におけるアームサポート2304の移動は、規定されたピボット軸周りのディスプレイユニットの回転方向の変化なしに、方向の変化を有することができる。例えば、アームサポート2304は、ディスプレイユニットが完全に上向きから完全に下向きに回転されるときに、方向を逆にすることができる。従って、いくつかの実装では、ベースサポート又はアームサポートが、ディスプレイユニットが第1の方向から規定されたピボット軸周りの第2の方向に回転している間に、同じ位置になる(end up)ことが可能であり、ここで、ディスプレイユニットは、これらの2つの向きの間を並進する間に、サポートが前後に移動する。
ディスプレイユニット2306は、ユーザが、空間におけるディスプレイユニット2306の向き及び/又は位置を操作するため、及び/又は、ディスプレイシステム2300及び/又はより大きいシステム(例えば、遠隔操作システム)の他の機能又はコンポーネントを操作するために、入力を提供することを可能にする入力装置を含むことができる。入力装置のいくつかの例は、図3~図5(例えば、ハンド入力装置340及びヘッド入力装置342)に関して説明され、そのような入力装置は、例えば、ディスプレイユニット2306の側面及び/又は前方を向く表面に同様の方法で提供される、ディスプレイシステム2300において使用されることができる。例えば、ハンド入力装置2340a及び2340bは、ハンド入力装置340a及び340bと同様に、ディスプレイユニット2306上に配置されることができる。そのような入力装置から提供されるユーザ入力は、図3~14を参照して上述したように、ディスプレイユニット2306及び/又は表示画像及び他のコンポーネントの動作を制御するために使用されることができる。
ディスプレイシステムのいくつかの実装では、ディスプレイユニット2306は、自由度2333でヨー軸2332の周りに回転可能であり、他の自由度2316、2322、及び/又は2327のうちの1つ又は複数は、ディスプレイシステム2300から省略される。例えば、ディスプレイユニット2306は、ヨー軸2332の周りに回転することができ(例えば、アクチュエータ(複数可)によって、及び/又はユーザによって手動で)、ディスプレイユニット2306は、例えば、ベースサポート2302又は他の機構を使用して、手動で、より高い及び/又はより低い位置に(例えば、アクチュエータ(複数可)によって、及び/又はユーザによって手動で)位置決めされることができ、水平自由度2322及び/又は傾斜自由度2327は省略される。
図26~29は、いくつかの実装による、例示的な規定されたネックピボット軸周りのディスプレイユニットの回転を示す、ディスプレイシステム2600の一部の側面図である。ディスプレイシステム2600は、上述の図23~25のディスプレイシステム2300と同様のコンポーネントを含む。
図26では、ディスプレイシステム2600は、ディスプレイユニットが第1のピボット向きで示される。ディスプレイシステム2600は、ベースサポート2602、アームサポート2604、及びディスプレイユニット2606を含む。この例では、上述の例と同様に、ベースサポート2602は、接地された第1のベース部分2612と、第2のベース部分2614とを含む。第2のベース部分2614は、第1のベース部分2612の内部を通して直線自由度2616で直線的に並進可能である。アームサポート2604は、第2のベース部分2614に強固に結合された第1のアーム部分2618と、第2のアーム部分2620とを含む。第2のアーム部分2620は、直線自由度2622で、第1のアーム部分2618の内部を通して直線的に並進可能である。
ディスプレイユニット2606は、図23~図25に関して上述した例と同様に、トラック部材2624及びスライド部材2630を介して、第2のアーム部分2620に結合される。トラック部材2624は、第2のアーム部分2620に強固に結合される。ディスプレイユニット2606は、スライド部材2630に結合され、スライド部材2630は、スライド可能にトラック部材2624に結合される。ディスプレイユニット2606は、トラック部材2624に沿ったスライド部材2630の移動に応じて、傾斜軸2626周りに回転する。
図26では、ディスプレイユニット2606は、ほぼ水平であり、傾斜軸2626に対してほぼ平行に、例えば、自由度2616及び2622によって画定される平面に対して直角に延びることができる、規定されたネックピボット軸2640周りの第1のピボット向きに向けられている。この例示的な実装では、ネックピボット軸2640は、ディスプレイユニット2606のユーザ2650の頭又は首と交差するように位置決めされることができる。例えば、ネックピボット軸2640は、ディスプレイユニット2606が、図示のように、ヨー軸2632の周りの中心ヨー回転向きに向けられるとき、ユーザ2650のような典型的なユーザの首のピボット軸と整列(例えば、ほぼ整列)される位置に位置決めされる。例えば、首のピボット軸は、ディスプレイユニットを操作する典型的なユーザの首がほぼ旋回(ピボット)する位置である。この位置は、異なるユーザ(例えば、異なる高さのユーザ、異なるサイズの首等)において異なり得る、及び/又はユーザは、規定されたネックピボット軸がどこに位置するかに関して異なる好みを有し得、その結果、いくつかの実装では、複数のユーザの好ましいピボット位置から決定された(例えば、平均化された)位置が、規定されたネックピボット軸に対して使用されることができる。いくつかの例示的な実装では、規定されたネックピボット軸は、ディスプレイユニットを操作するユーザの首の特定の骨又は任意の特定の頸椎、例えば、首の環椎骨又は軸骨とほぼ整列する位置に配置されることができる。さらなる例では、規定されたネックピボット軸は、ユーザの首の他の位置に対応するように規定されることができる。
ネックピボット軸2640は、システムパラメータに基づいて規定される仮想軸である。ベースサポート2602、アームサポート2604、及びスライド部材2630の移動は、ネックピボット軸2640周りの回転を提供することができる。ネックピボット軸2640は、所望のネックピボット軸周りの回転を生成する際のこれらのコンポーネントの移動によって規定されるように、図26に示される位置とは異なる位置にあることができる。いくつかの実装は、特定のユーザの特定の好み又は生理学に適応するために、例えばユーザ入力によって、規定されたネックピボット軸の位置を変更することを可能にする。いくつかの例では、規定されたネックピボット軸は、規定されたネックピボット軸が傾斜軸2626に平行である異なる位置(例えば、軸が自由度2616及び2622によって規定された垂直平面に直交する異なる位置)、例えば、ユーザの観点において前の位置から上、下、前、及び/又は後の新しい位置に変更されることができる。いくつかの実装では、記憶されたプロファイル又は設定が、特定のユーザと関連して記憶され、そのユーザによるディスプレイシステムの使用のために適用されることができ、そのプロファイルは、規定されたネックピボット軸及び/又は規定されたアイピボット軸(以下に説明する)のための好ましい位置を含み、そのいずれもシステム動作のためにロードすることができる。これら及び他の特徴(例えば、規定されたネックピボット軸を決定するためにユーザをガイドする)は、図8に関して記載されたものと同様であることができる。
図26に示される第1のピボット向きにおいて、例えば、ディスプレイユニット2606は、ネックピボット軸2640周りの水平ビューの向きにあることができる。例えば、ネックピボット軸2640に対するディスプレイユニット2606のビューの向きは、図26のネックピボット軸2640を通って水平に延びる線2642によって示される。ネックピボット軸2640周りのディスプレイユニット2606の回転は、ベースサポート2602の部分2614、アームサポート2604の部分2620、スライド部材2630を適切な位置及び/又は向きに動かすことによって達成される。
図26はまた、規定されたアイピボット軸2660を示す。規定されたアイピボット軸2660は、図示のように、ヨー軸2632の周りの中心ヨー回転向きにディスプレイユニット2606が向けられたときに、ディスプレイユニット2606のビューポートを通して見ているユーザ2650のような典型的なユーザの眼と交差する眼軸に対応する(例えば、一致する)位置に位置決めされる。いくつかの実装では、規定されたアイピボット軸は、傾斜軸2626にほぼ平行に、例えば、自由度2616及び2622によって定義される平面に直交して延びる。この規定されたアイピボット軸は、ディスプレイユニット2606が、図示のように、軸2632周りの中心ヨー回転向きに向けられるとき、ディスプレイユニット2606のビューの向きに直交することができる。アイピボット軸2660に対するディスプレイユニット2606のビューの向きは、図26において、アイピボット軸2660を通って水平方向に延びる視線2662によって示される。いくつかの実装では、図示のように、傾斜軸2626は、視線2662の下に位置する。アイピボット軸2660に基づくディスプレイシステム2600の動きは、図31及び32に関して以下により詳細に説明される。ディスプレイユニット2606の他の規定されたピボット軸、例えば、額ピボット軸又はハンド入力装置軸周りのディスプレイシステム2600の動きは、ネック及び/又はアイピボット軸周りの動きと同様に実装されることができる。
図27において、ディスプレイユニット2606は、ユーザ2650の「上向き」ビュー角を可能にするために、規定されたネックピボット軸2640の周りの第2のピボット向きに向けられる。角度A1は、ネックピボット軸2640周りのディスプレイユニット2606の例示的な回転角であり、角度A1は、ディスプレイユニット2606の水平方向のビューの向き2642と、ディスプレイユニット2606のネック軸ビューの向き2742との間の角度である。ディスプレイユニット2606は、ベースサポート2602、アームサポート2604、及びスライド部材2630を、図示のような位置及び/又は向きに移動させることによって、図26に示される第1のピボット向きに対してネックピボット軸2640の周りに回転されている。例えば、図26に示される第1のピボット向きに対して、ディスプレイユニット2606は、スライドする傾斜部材2630を、トラック部材2624に沿って図示の向きに(図27の観点では、軸2626周りに反時計回りに)上向きに移動させ、第2のアーム部分2620を、ベースサポート2602から離れて、ユーザ2650に向かって図示の位置まで直線的に並進させ、第2のベース部分2614を、図示の位置まで直線的に上向きに(例えば、地面から離れて)移動させることによって、第2のピボット向きに移動される。ネックピボット軸2640周りのディスプレイユニット2606の回転は、自由度2622及び2616における直線運動(並進)と同様に、傾斜軸2626周りの回転を使用するため、傾斜軸2626は、ネックピボット軸2640とは独立している。
いくつかの実装では、図27に示されるビュー角は、ディスプレイユニット2606の上向き(例えば、図27に示されるように、反時計回り)回転限界である。他の実装では、ディスプレイユニット2606は、この方向の回転限界に到達する前に、図27に示されるよりも大きい量だけ上向き(例えば、反時計回り)に回転されることができる。
図28では、ディスプレイユニット2606は、ユーザ2650の「下向き」ビュー角を可能にするために、規定されたネックピボット軸2640の周りの第3のピボット向きに向けられる。角度A2は、ネックピボット軸2640周りのディスプレイユニット2606の例示的な回転角であり、角度A2は、ディスプレイユニット2606の水平方向のビューの向き2642と、ディスプレイユニットのネック軸ビューの向き2842との間の角度である。ディスプレイユニット2606は、ベースサポート2602、アームサポート2604、及びスライド部材2630を、図示のような位置及び/又は向きに移動させることによって、ネックピボット軸2640周りに回転されている。例えば、図26に示される第1のピボット向きに対して、ディスプレイユニット2606は、スライド部材2630を図示の向き(図28の観点では軸2626周りに時計回り)に下向きに移動させ、第2のアーム部分2620を自由度の2622でユーザ2650に向かってかつベースサポート2602から離れて図示の位置に直線的に並進させ、第2のベース部分2614を図示の位置に下向きに(例えば、地面の方へ)直線的に並進させることによって、第3のピボット向きに移動される。
図29では、ディスプレイユニット2606は、ユーザ2650のさらなる下向きビュー角を可能にするために、規定されたネックピボット軸2640の周りの第4のピボット向きに向けられる。角度A3は、ネックピボット軸2640周りのディスプレイユニット2606の例示的な回転角であり、角度A3は、ディスプレイユニット2606の水平方向のビューの向き2642とディスプレイユニットのネック軸ビューの向き2942との間の角度である。ディスプレイユニット2606は、ベースサポート2602、アームサポート2604、及びスライド部材2630を、図示のような位置及び/又は向きに移動させることによって、ネックピボット軸2640周りに回転されている。例えば、図28に示される第3のピボット向きに対して、ディスプレイユニット2606は、スライド部材2630を図示の向きまでさらに下方(図29の観点では、軸2626周りに時計回り)に移動させ、第2のアーム部分2620を自由度2622でユーザ2650に向かって且つベースサポート2602から離れて図示の位置まで直線的に並進させ、第2のベース部分2614を図示の位置まで下向きに(例えば、地面の方へ)直線的に並進させることによって、第4のピボット向きに移動される。
図26~29に示す例示的な実装では、規定されたネックピボット軸2640と傾斜軸2626との間の距離は、規定されたネックピボット軸2640周りのディスプレイユニットの回転中に固定される。
図30及び31は、いくつかの実装による、規定されたアイピボット軸周りのディスプレイユニットの回転を示す、図26のディスプレイシステム2600の一部の側面図である。ディスプレイシステム2600は、上述のディスプレイシステム2300と同様のコンポーネントを含む。
図30では、ディスプレイユニット2606は、ユーザ2650の上向きビュー角を可能にするために、規定されたアイピボット軸2660の周りの第5のピボット向きに向けられる。角度A4は、アイピボット軸2660周りのディスプレイユニット2606の例示的な回転角であり、角度A4は、ディスプレイユニット2606の水平方向の眼軸ビューの向き2662(図26に示されるように)と、ディスプレイユニットの眼軸ビューの向き3062との間の角度である。ディスプレイユニット2606は、ベースサポート2602、アームサポート2604、及びスライド部材2630を、図示のような位置及び/又は向きに移動させることによって、図26に示される第1のピボット向きに対してアイピボット軸2660周りに回転されている。例えば、図26に示される第1のピボット向きに対して、ディスプレイユニット2606は、スライド部材2630を図示の角度まで上向き(図30の観点では、軸2626周りに反時計回り)に移動させ、第2のアーム部分2620をベースサポート2602に向かって且つユーザ2650から離れて図示の位置まで直線的に並進させ、第2のベース部分2614を図示の位置まで下向きに(例えば、地面に向けて)直線的に並進させる(この移動は、この例では、非常に小さい)ことによって、第5のピボット向きに移動される。アイピボット軸2660周りのディスプレイユニット2606の回転は、自由度2622及び2616における直線運動(並進)と同様に、傾斜軸2626周りの回転を使用し得るため、傾斜軸2626は、アイピボット軸2660とは独立している。
図31では、ディスプレイユニット2606は、ユーザ2650の下向きビュー角を可能にするために、規定されたアイピボット軸2660の周りの第6のピボット向きに向けられる。角度A5は、アイピボット軸2660周りのディスプレイユニット2606の例示的な回転角であり、角度A5は、ディスプレイユニット2606の水平方向の眼軸ビューの向き2662とディスプレイユニットの眼軸ビューの向き3162との間の角度である。ディスプレイユニット2606は、ベースサポート2602、アームサポート2604、及び部材2630を、図示のような位置及び/又は向きに移動させることによって、アイピボット軸2660周りに回転されている。例えば、図26に示される第1のピボット向きに対して、ディスプレイユニット2606は、スライド部材2630を図示の向き(図31の観点では、軸2626周りに時計回り)に下向きに移動させ、第2のアーム部分2620を自由度2622でベースサポート2602から離れて且つユーザ2650に向かって図示の位置まで直線的に並進させ、第2のベース部分2614を図示の位置まで上向きに(例えば、地面から離れるように)直線的に並進させることによって、第6のピボット向きに移動される。
図30及び31のこの例示的な実装では、アイピボット軸2660は、傾斜軸2626に近い位置にある。したがって、アイピボット軸2660の周りの回転は、ほとんど傾斜軸2626の周りの回転によって提供され、第2のアーム部分2620及び第2のベース部分2614の実質的な動きを必要としない。他の実装は、アイピボット軸2660と傾斜軸2626との間により大きな距離を有してもよく、第2のアーム部分2604及び第2のベース部分2614のより大きな動きを必要とする。
ディスプレイシステム2600(及び2300)は、上述のディスプレイシステム300、600、及び700について図8~14において示される動きと同様に、ユーザのネックピボット軸及び/又はアイピボット軸の周りのディスプレイユニットの動きを提供することができる。特定の規定されたピボット軸に対するいくつかの実装では、ディスプレイシステム2600(及び2300)は、そのような移動を、ディスプレイシステム300、600、及び/又は700から要求されるよりも、アームサポート2604及びベースサポート2602の可動部分に要求される全体的に少ない動き及び/又は運動範囲で提供することができる。これらの例では、これは、ディスプレイユニット2606の傾斜軸2626が、ネックピボット軸2640及びアイピボット軸2660により近く、規定されたネックピボット軸又は規定されたアイピボット軸により近い傾斜軸2626周りのディスプレイユニット2606の回転を可能にするためである。
図32は、ディスプレイシステムの別の実装3200の斜視図であり、図33は、いくつかの実装によるディスプレイシステム3200の部分3200の正面図であり、図34は、側面図であり、図35は、上面図であり、図36は、底面図である。いくつかの例では、ディスプレイシステム3200は、図1及び本明細書の他の箇所で説明されるような遠隔操作システムのユーザ制御システム102で使用することができる、又は、上述のように他のシステムで又はシステムとして使用することができる。ディスプレイシステム3200の特徴は、特に断らない限り、上述のように、図3のディスプレイシステム300及び/又はディスプレイシステム2300の特徴と同様であることができる。
ディスプレイシステム3200は、ベースサポート3202、アームサポート3204、及びディスプレイユニット3206を含む。ディスプレイユニット3206は、ベースサポート3202と、ベースサポート3202に結合されるアームサポート3204とを含むサポートリンケージによって、複数の動きの自由度を備え、ディスプレイユニット3206は、アームサポート3204に結合される。いくつかの実装では、図3~7及び23~25を参照して上述したように、ベースサポート3202及びアームサポート3204(ベースサポート3202に結合)の近位部分を同様に実装することができる。
いくつかの実施例では、ベースサポート3202は、例えば、図3~7及び23~25の実装と同様に、機械的に接地される垂直部材であり、第1のベース部分3212及び第2のベース部分3214を含む。第1のベース部分3212及び第2のベース部分3214は、直線的に結合(例えば、伸縮可能に結合)されることができ、第1のベース部分3212に対する第2のベース部分3214の直線並進を直線自由度3216で可能にし、このような並進は、1つ以上のアクチュエータ、例えば、図15及び16を参照して上述したように、モータによって駆動されることができる。他の実装は、図3~7及び23~25の実装について上述したのと同様に、異なる構成を使用することができる。
アームサポート3204は、ベースサポート3202に機械的に結合される水平部材である。アームサポート3204は、第1のアーム部分3218及び第2のアーム部分3220を含む。第1のアーム部分3218は、ベースサポート3202の第2のベース部分3214に強固に結合されたアームサポート3204の近位部分であり、第2のアーム部分3220は、第2のアーム部分3220が、第1のアーム部分3218に対して直線自由度3222で直線的に並進可能であるように、第1のアーム部分3218に直線的に結合されたアームサポート3204の遠位部分である。いくつかの例では、第2のアーム部分3220の近位部分3224は、第1のアーム部分3218に伸縮自在に結合され、例えば、部分3218又は3220は、図2~7及び23~25の実装に記載されるのと同様に伸縮自在部分である。図32~36の例では、第2のアーム部分3220の近位部分3224は、第1のアーム部分3218の内部を通って直線自由度3222で直線的に並進可能である。第1のアーム部分3218に対する第2のアーム部分3220の直線並進は、1つ以上のアクチュエータ、例えば、モータによって駆動されることができ、これらのいくつかの例は、図17及び18に関して説明される。他の実装は、図3~7及び23~25の実装について上述したのと同様に、異なる構成を使用することができる。いくつかの実装では、第1のアーム部分3218及び第2のベース部分3214は、上述に記載されるのと同様に、単一のピース、例えば、第1のベース部分3212と第2のアーム部分3220との間に結合される中間サポート又は中間部分とみなすことができる。
いくつかの例では、図示のように、アームサポート3204は、ベースサポート3202がそれに沿って延びる垂直軸に直交する水平軸に沿って延びる。いくつかの例では、ベースサポート3202及びアームサポート3204は、互いに対して向きが固定され、例えば、それらは、互いに対して並進するが、向きを変化させない。いくつかの例では、ベースサポート3202を通って延びる垂直軸は、アームサポート3204の第1のアーム部分3218を通って延びる。種々の実装では、アームサポート3204は、種々の高さ及び/又は構成、例えば、ユーザの頭又は身体の下方、ユーザの頭の高さ、ユーザの頭の上方などで延びることができる。いくつかの実装は、図3~5に記載されるのと同様に、ディスプレイシステム3200のサポート及び部材における振動を低減するために、ディスプレイシステム3200内にコンポーネントを提供することができる。
第2のアーム部分3220は、上述のように、第1のアーム部分3202に結合される近位部分3224と、近位部分3224に強固に結合されるヨーク部分3226とを含む。記載される実装では、ヨーク部分3226は、近位部分3224及びベース部材3202によって規定される平面に直交する水平面内に延びる2つのヨーク部材3228a及び3228b(まとめて3228と称する)を含む。ヨーク部材3228は、近位部分3224からほぼ対向する方向に延び、次いで、近位部分3224に平行な方向に延び、図示のように略U字形を形成する。ヨーク部材は、他の実施形態では、例えば、略V字形又は他の形状で、種々の方向に延び得る。
ディスプレイユニット3206は、図3~7及び/又は図23~25の実装に関して説明されるのと同様であることができる表示装置を含む。ディスプレイユニット3206は、アームサポート3204に回転可能に結合される。これらの実装では、ディスプレイユニット3206は、ヨーク部材3228の遠位端部の間に配置され、遠位端部に回転可能に結合される。この例では、ディスプレイユニット3206は、ヨーク部材3228に回転可能に結合されるクロスビーム3244に結合される。例えば、クロスビーム3244のシャフト3229aは、ヨーク部材3228aに回転可能に結合され、クロスビーム3244のシャフト3229bは、ヨーク部材3228bに回転可能に結合される。クロスビーム3244が回転すると、ディスプレイユニット3206は、クロスビームと共に回転する。いくつかの実装では、例えば、ヨー運動がディスプレイユニット3206に対して実装されていない場合、シャフト3229は、クロスビーム3244の使用なしに、ディスプレイユニット3206に堅固に結合されることができる。
ディスプレイユニット3206は、アームサポート3204及びベースサポート3202に対して、傾斜軸3230周りに回転(傾斜)自由度3232で回転可能である。傾斜軸3230は、ヨーク部材3228の遠位端部を通って延び、例えば、シャフト3229a及び3229bの長さに整列する又は平行であることができる。いくつかの実装では、傾斜軸3230は、ベースサポート3202及びアームサポート3204によってディスプレイユニット3206に提供される直線自由度3216及び3222によって規定される平面に直交して向けられる。例えば、傾斜自由度3232は、自由度3216及び3222がベースサポート3202及びアームサポート3204によって提供される垂直面と同じ、又はそれに平行な垂直面に提供されることができる。いくつかの実装では、ベースサポート3202及びアームサポート3204は、サポートリンケージの遠位端部に結合されたディスプレイユニット3206を有するサポートリンケージであると考えることができる。
ディスプレイユニット3206は、第2のベース部分3214及び第2のアーム部分3220の直線並進によって提供される2つの直線自由度で移動可能である。例えば、これらの直線自由度は、垂直面内に設けることができる。いくつかの例では、示されるように、垂直面は、ベースサポート3202及びアームサポート3204の近位部分3224によって画定されることができる。
ディスプレイユニット3206は、第1のアーム部分3214及び第2のアーム部分3220によって提供される並進に基づいて、及びディスプレイユニット3206のヨーク部分3226への回転結合によって許容される傾斜軸3230の周りの回転によって、規定されたピボット軸周りに回転されることができる。規定されたピボット軸の周りの回転は、図3~7及び23~25の実装のために上述されたそのような回転と同様であることができ、図39に関してさらに説明される。
傾斜軸3230周りのディスプレイユニット3206の回転運動は、1つ以上のアクチュエータ、例えば、モータによって駆動されることができる。いくつかの実装では、回転モータ3236(点線で図33、35、及び36に示される)は、ヨーク部材3228のうちの1つに強固に結合されることができ(又はそれぞれのモータが各ヨーク部材3228に結合される)、モータ3236の回転シャフトは、ディスプレイユニット3206に結合されるクロスビーム3244(例えば、シャフト3229のうちの1つ)に結合されることができる。いくつかの実装では、駆動機構は、モータ3236に、例えば、図22に示すキャプスタン機構に類似のギア機構又はキャプスタン機構に結合することができる。キャプスタン機構の例では、キャプスタンドラムが被駆動シャフト3229(又はクロスビーム3244の他の場所)に結合され、キャプスタンプーリがモータ3236のシャフトに結合され、1つ以上のケーブルがドラムとプーリとの間に結合される。モータ3236は、制御回路(例えば、制御システム)からの制御信号によって制御されて、クロスビーム3244及びディスプレイユニット3206を、傾斜軸3230周りに、傾斜自由度3232で特定の向きに移動させることができる。
いくつかの実装では、ディスプレイユニット3206は、アームサポート3204及びベースサポート3202に対してヨー自由度3242でヨー軸3240周りのディスプレイユニット3606の回転を可能にするために、アームサポート3204のヨーク部分3226に追加的に回転可能に結合される。例えば、これは、例えばビューポートを介して、ディスプレイユニット3206の画像を見るユーザの観点からの横方向又は左右方向の回転であることができる。図32~36の例では、ディスプレイユニット3206は、トラック機構であることができる回転機構によってヨーク部分3226に結合される。いくつかの実装では、トラック機構は、ヨー軸運動を提供する実装で上述したトラック機構と同様であることができる。例えば、トラック機構は、クロスビーム3244と、湾曲トラック3246を含む湾曲トラックベアリングとを含むことができる。湾曲トラック3246は、溝部材3248とスライド可能に係合し、例えば、図3及び図22について上述したのと同様に動作する。ディスプレイユニット3206は、湾曲トラック3246によって拘束される湾曲した経路に沿って移動し、ディスプレイユニット3206を、回転自由度3242でヨー軸3240周りに回転させる。さらなる例は、図37及び38に関して以下に記載される。例えば、湾曲トラック3246は、(ヨー自由度に関してヨーク部分3226に強個に結合される)クロスビーム3244に強個に結合されることができ、溝部材3248は、ディスプレイユニット3206に強個に結合されることができる。代替的に、溝部材は、クロスビーム3244に強固に結合することができ、湾曲トラックは、ディスプレイユニット3206に強固に結合することができる。いくつかの実装では、曲線トラック3246の長さに沿って、追加の溝部材を設けることができる。
いくつかの実装では、ヨー軸3240周りのディスプレイユニット3206の回転を提供するために、異なるメカニズムを使用することができる。いくつかの例では、湾曲トラック3246は、図3~5及び/又は23~25のヨー運動実装のために上述したのと同様に、カムローラに係合する湾曲したカムフォロワであることができる。
湾曲トラック3246及び/又は溝部材3248の曲率(例えば、半径)は、ディスプレイユニット3206のユーザ対向側部及び/又は傾斜軸3230から特定の距離にヨー軸3240を設けるように選択される。例えば、ヨー軸3240は、以下に記載されるように、ユーザの首のピボット軸に対応する規定された(仮想又はソフトウェア定義の)ネックピボット軸とほぼ交差するように、ディスプレイユニット3206から水平距離(水平自由度3222に平行)で設けられることができる。規定されたネックピボット軸は、いくつかの実装では、ディスプレイユニット3206の運動のための基準として使用されることができる。説明された実装において、ヨー軸3240と垂直軸(例えば、自由度3216に平行な)との間の角度は、傾斜軸3230周りのディスプレイユニット3206の向きに基づいて変化する。
ヨー軸3240周りのディスプレイユニット3206のヨー運動は、1つ以上のアクチュエータ、例えば、モータによって駆動されることができる。例えば、回転モータ(図示せず)は、ディスプレイユニット3206に強固に結合されることができ、駆動トランスミッション、例えば、キャプスタン駆動機構、歯車機構などを使用して、ヨー軸3240周りにディスプレイユニット3206に力を出力する回転可能シャフトを含むことができる。いくつかの例では、駆動トランスミッションは、キャプスタン駆動機構、例えば、図22を参照して上述したキャプスタン駆動機構と同様のものを含むことができる。例えば、モータの被駆動シャフトをキャプスタンプーリに結合することができ、ケーブルを、湾曲トラック3246に強固に結合されたキャプスタンドラムの両端に取り付けることができ、ケーブルは、キャプスタンプーリの周囲に巻き付けられる(又は、キャプスタンプーリとキャプスタンドラムのそれぞれの端部との間に2つのケーブルを取り付けることができる)。モータは、キャプスタンプーリを回転させて、ケーブル(複数可)を移動させ(例えば、プーリ上のケーブル(複数可)を巻き取り、巻き戻す)、かくして、キャプスタンドラム、湾曲トラック3246、及びディスプレイユニット3240をヨー軸3240周りに回転させる。いくつかの実装では、モータ及び/又は駆動トランスミッションは、ディスプレイユニット3206のハウジング内に少なくとも部分的に配置されることができる。例えば、キャプスタンドラムは、ユーザ位置と反対のトラック部材3244又はクロスビーム3244の側部に配置することができ、キャプスタンプーリは、キャプスタンドラムに隣接してユーザ位置から離れて配置することができる。いくつかの実装では、トラック部材3244及びアームサポート3204に対するヨー軸3240周りのディスプレイユニット3206の回転運動を提供するために、他のトランスミッション及び/又はカップリングを使用することができる。
したがって、ディスプレイシステム3200は、垂直直線自由度3216、水平直線自由度3222、回転傾斜自由度3232、及び回転ヨー自由度3242を有するディスプレイユニット3206を提供する。例えば、垂直自由度及び水平自由度は、ディスプレイユニット3206が、可動範囲又は許容される作業空間(例えば、垂直平面内)内の任意の位置に移動することを可能にし、傾斜自由度は、ディスプレイユニットが、その可動範囲内(例えば、垂直平面内又は平行垂直平面内)の特定の向きに移動することを可能にする。
これらの自由度のうちの少なくとも2つにおけるディスプレイシステム3200のコンポーネントの協調運動の組み合わせは、図3~7及び/又は23~25の実装について上述したのと同様に、ユーザのためのカスタムビュー体験を容易にするために、ディスプレイユニット3206が、その作業空間内の様々な位置及び向き、例えば、ユーザの周りに並進又は回転されることを可能にする。さらに、ディスプレイユニット3206の自由度はまた或いは代替的に、ディスプレイシステム3200が、上述したのと同様に、例えば、アイピボット軸、額ピボット軸、ネックピボット軸など、ディスプレイユニット2306の作業空間内の様々な位置のいずれかに位置決めされることができる、規定されたピボット軸周りの物理的空間におけるディスプレイユニット3206の運動を提供することを可能にする。
ディスプレイユニット3206は、ユーザが、空間におけるディスプレイユニット3206の向き及び/又は位置を操作するため、及び/又は、ディスプレイシステム3200及び/又はより大きいシステム(例えば、遠隔操作システム)の他の機能又はコンポーネントを操作するために、入力を提供することを可能にする入力装置を含むことができる。入力装置のいくつかの例は、図3~5(例えば、ハンド入力装置340及びヘッド入力装置342)に関して説明され、そのような入力装置は、例えば、ディスプレイユニット3206の側部及び/又は前方に面する表面に同様に提供される、ディスプレイシステム3200において使用されることができる。そのような入力装置から提供されるユーザ入力は、図3~14を参照して上述したのと同様に、ディスプレイユニット3206及び/又は表示された画像及び他のコンポーネントの動作を制御するために使用されることができる。
ディスプレイシステムのいくつかの実装では、ディスプレイユニット3206は、自由度3242でヨー軸3240周りに回転可能であり、他の自由度3216、3222、及び/又は3232のうちの1つ又は複数は、ディスプレイシステム3200から省略される。例えば、ディスプレイユニット3206は、ヨー軸3240の周りに(例えば、アクチュエータ(複数可)によって、及び/又は、ユーザによって手動で)回転されることができ、ディスプレイユニット3206は、例えば、ベースサポート3202又は他の機構を使用して、より高く及び/又はより低く(例えば、アクチュエータ(複数可)によって、及び/又は、ユーザによって手動で)位置決めされることができ、水平自由度3222及び/又は傾斜自由度3232は省略される。
図37及び38は、図32に示されるディスプレイシステム3200の部分3201の斜視図である。ヨーク部分3226及びディスプレイユニット3206の底部の斜視図が示されている。
図37では、ディスプレイユニット3206は、ヨー軸3240周りの中心ヨー向き(centered yaw orientation)で示される。例えば、溝部材3248は、ディスプレイユニット3206に強固に結合され、トラック部材3246の湾曲した長さに沿って中心に配置される。
図38では、ディスプレイユニット3206は、図37に対して変更されたヨー軸3240の周りの向きで示される。例えば、溝部材3248は、トラック部材3246に沿って移動されており、ディスプレイ部材3206を、左に、例えば、ディスプレイユニット306の底部から見た場合にヨー軸3240周りに時計回りに移動させる。図示のように、トラック部材3246は、ヨーク部材3228に衝撃を与える又はヨーク部材3228と接触することなく、ヨー軸3240周りにディスプレイ部材3206が回転できるように、ヨーク部材3228間の空間内で限定された回転範囲をディスプレイ部材3206に与える湾曲した長さを有することができる。例えば、この制限された回転ヨー範囲を可能にするために、湾曲トラックは、クロスビーム3244の中央部分を横切って延びる(又はそのように提供される)ことができる。この例では、湾曲トラックは、中央部分の外側に延びず、溝部材3248が中央部分の外側に移動するのを防止する。いくつかの実装では、停止部(stops)をトラック部材3246の端部に配置して、トラック部材3246の長さを越える溝部材3248の移動を防止することができる。
図39は、いくつかの実装による、ユーザによって使用されるディスプレイユニットの回転を示す、図32のディスプレイシステム3200の部分3201の側面図である。図39では、ディスプレイユニット3206は、ほぼ水平であることができ、傾斜軸3230に対してほぼ平行であることができ、例えば、自由度3216及び3222によって規定される平面に対して直角に延びることができる、規定されたネックピボット軸3902周りのあるピボット向きにある。例示的な実装では、ネックピボット軸3230は、ディスプレイユニット3206のユーザ3950の頭又は首と交差するように位置決めされることができる。例えば、ネックピボット軸3902は、上述のネックピボット軸840又は2640と同様であることができる。ベースサポート3202、アームサポート3204、及びディスプレイユニット3206の傾斜軸3230周りの動きは、ネックピボット軸3902周りの回転を提供することができる。ネックピボット軸3902は、所望のネックピボット軸周りの回転を生成する際のこれらのコンポーネントの動きによって規定されるように、図39に示される位置とは異なる位置にあることができる。これら及び他の特徴(例えば、規定されたネックピボット軸を決定するためにユーザをガイドする)は、図8に関して記載されたものと同様であることができる。
ネックピボット軸3902に対するディスプレイユニット3206のビュー向きは、図39では、ネックピボット軸3902を通って延び、この例では、水平線3905を基準に下向き角度を提供するように向けられた線3904によって示される。ネックピボット軸3902周りのディスプレイユニット3206の回転は、ベースサポート2602の部分3214、アームサポート2604の部分3220、及びディスプレイユニット3206を適切な位置及び/又は向きに移動させることによって達成される。この移動は、原理的には、図6~11及び/又は図26~29に関して説明した動きと同様であることができるが、1つ又は複数の移動方向及び大きさは、傾斜軸3230の異なる位置のために異なる場合がある。
図39はまた、規定されたアイピボット軸3906を示す。規定されたアイピボット軸3906は、ディスプレイユニット3206が、図示のように、ヨー軸3240の周りの中心ヨー回転向きに向けられるとき、ビューポートを通して又はディスプレイユニット3206の表示装置を見るユーザ3950のような典型的なユーザの目と交差する眼軸に対応する(例えば、一致する)位置に位置決めされる。いくつかの実装では、規定されたアイピボット軸は、傾斜軸3230に対してほぼ平行に、例えば、自由度3216及び3222によって規定される平面に対して直角に延びる。この規定されたアイピボット軸は、図示のように、ヨー軸3240の周りの中心ヨー回転向きにディスプレイユニット3206が向けられるとき、ディスプレイユニット3206のビューの向きに直交することができる。アイピボット軸3906に対するディスプレイユニット3206のビューの向きは、図26では、アイピボット軸3906を通って延び、この例では、水平視線3907を基準に下向きビュー角を提供するように向けられた、視線3908によって示される。規定されたアイピボット軸3906周りのディスプレイユニット3906の移動は、原理的には、図12~14及び/又は30~31に関して説明された移動と同様であることができるが、1つ又は複数の移動方向及び大きさは、傾斜軸3230の異なる位置のために異なる場合がある。ディスプレイユニット3206の他の規定されたピボット軸、例えば、額ピボット軸又はハンド入力装置軸周りのディスプレイシステム3200の動きは、ネック及び/又はアイピボット軸の周りの動きと同様に実装することができる。
ディスプレイシステム3200は、例えば、図3~7のディスプレイシステム300、600、及び700のような実装におけるよりも、いくつかの規定されたピボット軸に近い位置に傾斜軸3230を位置決めすることができる。特定の規定されたピボット軸に対するいくつかの実装では、ディスプレイシステム3200は、ディスプレイシステム300、600、及び/又は700から要求されるよりも、アームサポート3204及びベースサポート3202の可動部分に要求される全体的に少ない動き及び/又は可動範囲を伴って、ディスプレイユニット3206の動きを提供することができる。これらの例では、これは、ディスプレイユニット3206の傾斜軸3230が、ネックピボット軸3240及びアイピボット軸3260により近く、規定されたネックピボット軸又は規定されたアイピボット軸により近い傾斜軸3226周りのディスプレイユニット3206の回転を可能にするためである。
図40は、本明細書に記載される1つ以上の実施において使用することができる、制御入力装置の例示的装置部分4000の斜視図である。いくつかの実装では、装置部分4000は、図1及び2を参照して上述したような制御入力装置210又は212の一部として使用することができ、これは、本明細書に記載される様々なディスプレイシステム実装のいずれかと共に使用することができる。いくつかの実装では、装置部分4000は、1つ以上のジンバル機構を含む。
いくつかの実装では、装置部分4000は、機械的に接地されたコントローラであることができる。例えば、装置部分4000は、装置部分4000の使用のための安定したプラットフォームを提供する、地面又は地面に接続された物体に結合される機械的リンケージに結合されることができる。
装置部分4000は、制御入力装置を操作するためにユーザによって接触されるハンドル4002を含む。この例では、ハンドル4002は、それぞれがフィンガループ4004及びグリップ部材4006(グリップ部材4006a及び4006b)を含む2つのグリップを含む。2つのグリップ部材4006は、ハンドル4002の中央部分4003の両側に配置され、ここで、グリップ部材4006は、ユーザの指によって把持、保持、又は他の方法で接触されることができる。各フィンガループ4004は、それぞれのグリップ部材4006に取り付けられ、ユーザの指を関連するグリップ部材4006に固定するために使用されることができる。フィンガ接点4005は、ユーザの指と接触する表面を提供するために、グリップ部材4006a及び4006bの非接続端部に接続又は形成されることができる。
各グリップ部材4006及びフィンガループ4004は、関連する自由度4008(例えば、4008a及び4008b)で移動されることができる。いくつかの例では、グリップ部材4006a及び4006bは、それぞれ、それぞれの回転カップリングでハンドル4002の中央部分4003に結合され、中央部分4003に対して、それぞれグリップ軸4007a及び4007b周りのグリップ部材の回転運動を可能にする。各グリップ部材4006a及び4006bは、例えば、ユーザがグリップ部材に接触することによって、それぞれ軸4007a周りの関連する自由度4008a、及び軸4007b周りの自由度4008bで、動かされることができる。例えば、いくつかの実装では、グリップ部材4006a及び4006bは、ピンチャ型の動き(pincher-type of movement)(例えば、互いに向かって又は離れて)で同時に移動させることができる。様々な実装では、単一のグリップ部材4006及びフィンガループ4004が設けられることができか、又はグリップ部材4006の一方のみが自由度4008で移動されることができ、一方、他のグリップ部材4006はハンドル4002に対して固定されることができる。例えば、グリップ部材4006a及び4006bのそれらの自由度における向きは、エンドエフェクタ又は他のマニピュレータ器具の対応する回転向きを制御することができる。1つ以上のグリップセンサ(図示せず)は、ハンドル4002及び/又は装置部分4000の他のコンポーネントに結合されることができ、グリップ部材4006a及び4006bのそれらの自由度4008における向きを検出することができる。いくつかの実装は、グリップ部材4006に自由度4008でアクティブな力を出力するために1つ以上の能動アクチュエータ(例えば、モータ、ボイスコイルなど)を、又は、グリップの方向に抵抗を提供するためにグリップ部材4006とハンドル4002の中央部分4003との間に受動アクチュエータ(例えば、ブレーキ)又はスプリングを設けることができる。
ハンドル4002はまた、ハンドル4002の第1の端部と第2の端部との間に画定されるロール軸4012周りに回転自由度4010を備える。ロール軸4012は、この例では、ハンドル4002の中央部分4003の中心に沿ってほぼ延びる長手方向軸である。例えば、ユーザは、マニピュレータシステムコンポーネントの制御を提供するために、ハウジング4009などのコントローラ部分300のベースに対して、軸4012の周りに単一ユニットとしてグリップ部材4006及び中央部分4003を回転させることができる。1つ以上の制御入力センサ(図示せず)をハンドル4002に結合して、回転自由度4010におけるハンドル4002の向きを検出することができる。いくつかの実装は、ハンドル4002に力を回転自由度4010で出力するために、1つ以上のアクチュエータを提供することができる。
提供されるセンサは、感知された位置、向き、及び/又は動きを記述する信号を、1つ又は複数の制御回路、例えば、遠隔操作システム100の制御システムに送信することができる。いくつかのモード又は実装では、制御回路は、例えばマニピュレータシステム104などのマニピュレータシステムに制御信号を供給して、例えばマニピュレータシステム104のエンドエフェクタ又は他の器具の種々の自由度のいずれかを制御することができる。
様々な実装では、ハンドル4002は、追加の自由度を備えることができる。例えば、コントローラヨー軸4022周りの回転自由度4020は、エルボ形状リンク(elbow shaped link)4024とリンク4026との間の回転結合において、ハンドル4002に提供されることができ、ここで、エルボ形状リンク4024は、ハンドル4002に結合される(例えば、ハウジング4009において)。この例では、コントローラヨー軸4022は、ロール軸4012と交差し且つそれに直交する。同様に、追加の自由度を提供することができる。例えば、リンク4026は、エルボ形状であることができ、回転カップリングは、リンク4026の他端と別のリンク(図示せず)との間に設けられることができる。軸4030周りの回転自由度4028は、回転カップリングにおいてハンドル4002に提供されることができる。いくつかの例では、装置部分4000は、複数の自由度、例えば、3つの回転自由度及び3つの並進自由度を含む6自由度で、ユーザ制御システム102の作業空間内のハンドル4002の移動を可能にすることができる。1つ以上の追加の自由度は、制御入力センサによって感知され、及び/又は、自由度4008及び4010について上述したのと同様に、アクチュエータ(モータなど)によって作動されることができる。いくつかの実装では、ハンドル4002の各追加自由度は、マニピュレータシステム104のエンドエフェクタの異なるマニピュレータ自由度(又は他の運動)を制御することができる。
種々の運動学的チェーン、リンケージ、ジンバル機構、フレキシブル(flexible)構造、又はこれらのうちの2つ以上の組み合わせを、種々の実装において装置部分4000と共に使用して、1つ以上の自由度をコントローラ部分に提供することができる。装置部分4000と共に使用できるリンケージ及び/又はジンバル機構のさらなる例は、本明細書に参照により組み込まれる米国特許第6,714,839B2号に記載されている。
説明された例では、ハンドル4002は、例えば、中央部分4003に結合された、1つ以上の制御スイッチ4050を含む。いくつかの実装では、制御スイッチ4050は、特定のコマンド信号を提供するために、例えば、ユーザ制御システム及び/又は制御入力装置(例えば、本明細書に記載される制御モード又は非制御モード、又はディスプレイシステム300、600、700、2300、又は3200に関連するモード)の機能、オプション、又はモードを選択するために、種々の位置に移動されることができる。いくつかの実装では、制御スイッチ4050は、ボタン、回転ダイヤル、スイッチ、又は他のタイプの入力制御部として実装されることができる。制御スイッチ4050は、光学センサ、機械的スイッチ、磁気センサ、又は他の種類のセンサを使用して、スイッチの位置を検出することができる。いくつかの実装では、ハンドル4002は、ハンドルを操作するユーザの手及び/又はハンドル近くに位置する手の存在を検出することができる1つ以上の存在センサを含む存在感知システムも含む。
本明細書に記載される1つ以上のディスプレイシステムの特徴は、他のタイプの制御入力装置と共に使用することができる。例えば、接地されていない制御入力装置を使用することができ、それらは自由に空間を移動し、地面から切り離される。いくつかの例では、ハンドル4002及び/又はグリップ部材4006に類似の1つ以上のハンドルを、ユーザの手に装着され、接地されていない機構に結合することができ、ユーザがグリップを空間的に自由に動かすことを可能にする。いくつかの例では、互いに対する、及び/又はハンドルの他の部分に対するグリップの位置又は向きは、グリップを一緒に結合し、互いに対するグリップの動作を拘束する機構によって検出することができる。いくつかの実装は、ユーザの手によって着用されるグローブ構造を使用することができる。さらに、いくつかの実装は、例えば、ビデオカメラ又は3D空間内の動きを検出することができる他のセンサを使用して、空間内のグリップを感知するために、他の構造に結合されたセンサを使用することができる。接地されていない制御入力装置のいくつかの例は、米国特許第8,543,240B2号(2010年9月21日出願)及び米国特許第8,521,331B2号(2008年11月13日出願)に記載され、いずれもそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図41は、いくつかの実装による、本明細書に記載される1つ以上の特徴を含む、ディスプレイシステムを動作させるための例示的方法4100を示すフロー図である。いくつかの実装では、方法は、例えば、ディスプレイシステムが、遠隔操作マニピュレータシステムと共に表示ビューを提供する例示的な遠隔操作システム又は他の制御システムと共に使用することができる。例えば、いくつかの実装では、図3のディスプレイシステム300、図6のディスプレイシステム600、図7のディスプレイシステム700、図23のディスプレイシステム2300、又は図32のディスプレイシステム3200を使用することができる。
いくつかの例では、ディスプレイシステムは、図1のシステム100のような遠隔操作システムで使用することができ、この場合、ディスプレイシステムは、1つ以上の制御入力装置を自身の手(複数可)で操作するユーザによって操作される。マスター-スレーブシステム制御関係を、制御入力装置とマニピュレータシステムとの間で確立することができ、制御入力装置の位置及び向きが検知され、例えばコントローラ、マニピュレータシステムの制御システムに、及び/又は別個の制御システムに送信される。いくつかの例では、空間内の制御入力装置の動きは、制御された器具又はマニピュレータシステムの他のコンポーネントの対応する動きを引き起こす、及び/又はマニピュレータシステムの他の機能を制御することができる。このような遠隔操作システムコンポーネントに関連するユーザ入力及び制御は、方法4100に記載されていない。
方法4100の他の実装は、1つ以上の記述された特徴を有するディスプレイシステムを、他のタイプのシステム、例えば、非遠隔操作システム、処理装置上に実装され、物理的マニピュレータシステムのない及び/又は物理的マニピュレータシステムと相互作用する物理的対象のない仮想環境などと共に使用することができる。いくつかの実装では、この方法は、制御回路コンポーネント、例えば、制御システムによって部分的に又は完全に実行することができる。いくつかの例では、制御回路は、1つ以上のプロセッサ、例えばマイクロプロセッサ又は他の制御回路を含むことができ、そのいくつかの例は、図42を参照して後述される。
ブロック4102では、ピボット軸が、ディスプレイシステムのディスプレイユニットに対して定められ、ここで、ディスプレイユニットは、ユーザによって見るための画像の表示を提供する(例えば、本明細書に記載されるように、ディスプレイユニット306、606、又は706)。ディスプレイユニットは、規定されたピボット軸周りに回転される。いくつかの場合又は実装では、規定されたピボット軸は、ディスプレイシステムの機械的コンポーネントの回転軸、例えば、本明細書に記載される傾斜部材の傾斜軸326、626、又は726と一致する。いくつかの実装では、規定されたピボット軸は、ディスプレイシステムのコンポーネントの協調運動の組み合わせに基づく仮想軸であり、ディスプレイシステムの特定の機械的コンポーネントの回転軸に対応しない。例えば、仮想ピボット軸は、種々の実施において本明細書に記載されるように、アイピボット軸、ネックピボット軸、額ピボット軸、又はハンド入力装置ピボット軸のような水平軸であることができる。
いくつかの実装では、規定されたピボット軸は、ディスプレイシステムの異なるモード又は動作の異なる時間において異なる位置に変更することができる。いくつかの実装では、規定されたピボット軸は、ユーザによって調整可能である。例えば、規定されたピボット軸は、例えば、ディスプレイシステムと通信するキーボード、タッチスクリーン等のユーザ入力装置を介して、ディスプレイシステムによって受信されたユーザ入力に基づいて決定することができる。いくつかの例では、ユーザ入力は、複数の所定の設定の1つを指定することができ、各設定は、ディスプレイシステムのディスプレイユニットの作業空間内の異なる特定の位置におけるピボット軸を定める。例えば、1つの設定は、特定のアイピボット軸を規定し、異なる設定は、特定のネックのピボット軸を規定することができる。さらに別の例では、ユーザ入力は、ピボット軸の位置を調整することができる。例えば、ユーザ入力は、3次元のいずれかに沿って、規定されたピボット軸を空間内で特定の距離移動させるように指定することができる。例えば、ユーザ入力は、所定のアイピボット軸を、垂直方向に5ミリメートル、水平方向に2ミリメートル(例えば、ベースサポート302のようなベースサポートに向かって)移動させるように指示することができる。
ブロック4104において、ディスプレイユニットは、動作のために起動される。いくつかの実装では、ディスプレイシステムを操作する位置にある、例えばディスプレイユニットのディスプレイを見るユーザの存在を感知するために、ディスプレイシステム上に1つ以上のプレゼンスセンサが設けられる。ディスプレイユニットは、ユーザの存在を検出することに応答して、ユーザの入力により作動され、移動可能とすることができる。例えば、存在センサは、ユーザの頭がディスプレイユニットの表示ポート又は窓の近くに位置しているかどうかを検出することができる。いくつかの実装では、ディスプレイユニットは、図1のシステム100のような遠隔操作システムで使用することができ、ここで、ディスプレイユニットは、ユーザ自身の手(複数可)で1つ以上の制御入力装置を操作するユーザによって操作される。
ブロック4106では、例えば垂直面内で、ディスプレイユニットに回転及び/又は垂直に並進するように指示するユーザ入力が受信される。例えば、ユーザ入力は、図3を参照して説明したようなディスプレイユニット上のユーザ入力装置340及び/又は342などの、ディスプレイシステムのユーザ入力装置によって受信することができる。ユーザ入力はまた、ディスプレイシステムの他のコンポーネントに設けられたユーザ入力装置、及び/又はディスプレイシステムを含む又はこれと関連して使用されるシステムのユーザ入力装置、例えば、遠隔操作システムの制御入力装置から受信することができる。一例では、ユーザ入力は、垂直ベースサポート、水平アームサポート、及び傾斜機構のアクチュエータに、規定されたピボット軸の周りにディスプレイユニットを動かす力を出力するように指示することができる。いくつかの実装では、ユーザ入力は、その作業空間内でディスプレイユニットを並進するように指示することができる。いくつかの実装では、ユーザ入力は、ディスプレイユニットの指示された動きに従って、ディスプレイユニットによって表示される画像の操作、及び/又は、他の制御される装置の操作を指示する。
ブロック4108では、ディスプレイシステムの1つ以上のアクチュエータが、垂直面内でディスプレイユニットを回転及び/又は並進させるためにユーザ入力に基づいて制御される。例えば、アクチュエータ(複数可)は、本明細書に記載されるように、ブロック4102で決定されたピボット軸周りに垂直面内でディスプレイユニットを回転させるように制御されることができる。本明細書に記載されるいくつかの実装では、ベースサポート、アームサポート、及び/又は傾斜部材は、ユーザ入力に従って、規定されたピボット軸周りにディスプレイユニットを回転させるために、アクチュエータによって同時に且つ協調された組み合わせで動かされる。いくつかの実装では、ディスプレイユニットは、ユーザ入力に基づいて垂直面内で直線的に並進させる、例えば、ベースサポート及び/又はアームサポートによって提供される直線的な動きに基づいて移動させることができる。
いくつかの実装では、ディスプレイユニットによって表示される画像又はユーザインターフェース制御部は、ユーザ入力に従って及び/又は垂直面内のディスプレイユニットの動きに従って操作される。例えば、表示された画像のビューを、ユーザの入力及び/又はディスプレイユニットの動きに従って移動することができる。追加の例では、ユーザ入力は、表示されたユーザインターフェース、仮想環境、又はディスプレイシステムによって提供される他のディスプレイのビュー又は要素を操作することができる。例えば、カーソル、スクロールバー、リスト、メニュー、グラフィク要素の選択などのユーザインターフェース機能を、ユーザ入力及び/又はディスプレイユニットの動きに従って移動又は操作することができる。いくつかの例では、このようなユーザインターフェースは、作業部位の表示されたキャプチャされたビュー上に重ねることができる、又はキャプチャされたビューの側部(複数可)に表示することができる。
いくつかの実装では、マニピュレータシステムの機能は、ユーザ入力及び/又はディスプレイユニットの動きに従って操作することができる。例えば、マニピュレータシステムのアクチュエータを制御して、ディスプレイユニットの動き、例えば、その作業空間内のディスプレイユニットの対応する動きに基づいてカメラを並進及び/又は回転させることに関連して、マニピュレータシステムの画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)を移動させることができる。画像データは、画像キャプチャ装置から受信され、ディスプレイユニットの表示装置によって表示される。アクチュエータは、制御システムからマニピュレータシステムに送信されたコマンドに基づいて制御され、コマンドは、ユーザの入力及び/又はディスプレイユニットの動きに基づいている。異なるマニピュレータ器具を制御して(例えば、制御入力装置210及び/又は212を介して)、ディスプレイユニットを介して制御されるマニピュレータ画像キャプチャ装置の動きと少なくとも部分的に同時に動かすことができ、その結果、ユーザは、マニピュレータ画像キャプチャ装置を制御して、ディスプレイユニットに表示されたスレーブ作業部位の視野を変化させることができ、一方、ユーザはまた、ディスプレイユニットを介して見たマニピュレータ作業部位において遠隔操作処置においてタスクを実行するように、異なるマニピュレータ器具を制御することができる。
ユーザ入力によって操作可能な遠隔操作システム機能のさらなる例は、いくつかの例では、第1のマニピュレータアーム又は器具の制御を第2のマニピュレータアーム又は器具に交換させるスワップ機能;マニピュレータ器具のためのエネルギ出力;手術部位での洗浄又は吸引;制御モード及び非制御モードを選択するためのクラッチ機能などを含むことができる。
ブロック4110では、ヨーユーザ入力が受信され、このヨーユーザ入力は、ディスプレイユニットにヨー軸(横方向回転軸)周りに回転するように、例えば、ユーザの観点から垂直軸周りのディスプレイユニットの左又は右(横方向)回転を指示する。例えば、ヨーユーザ入力は、ブロック4106について説明したような類似のユーザ入力装置から、及び/又はブロック4106のユーザ入力を提供するユーザ入力装置とは異なるディスプレイシステム又は他のシステムの他のユーザ入力装置から受信することができる。種々の実装では、ユーザ入力は、ヨー軸周りに左に回転するように、ディスプレイユニットを左に直線的に並進させるように、ディスプレイユニットによって表示される画像又はユーザインターフェース要素を操作するように、及び/又は他の制御される装置を操作するように、ディスプレイユニットに指示することができる。
ブロック4112において、ディスプレイシステムの1つ以上のアクチュエータは、ヨー軸周りにディスプレイユニットを回転させるためにユーザ入力に基づいて制御される。例えば、図3~5、図22、図23~25、又は、図32~38に関して説明したトラック機構のアクチュエータを使用して、ヨー軸330、630、730、2332、又は3240周りにディスプレイユニットを回転させることができる。一例では、左への回転(例えば、上から見て反時計回り)を指示するユーザ入力は、アクチュエータに、ディスプレイユニットをヨー軸周りに反時計回りに動かす力を出力させる。いくつかの実装では、ディスプレイユニットによって表示される画像又はユーザインターフェース、及び/又は他の制御装置は、ブロック4108について説明したように、ディスプレイユニットの動きに従って操作される。
ブロック4106及び4110は、任意の順序で、及び/又は部分的に、又は完全に同時に実行することができ、その結果、例えば、垂直面内でディスプレイユニットを回転/並進させるためのユーザ入力を、ヨー軸周りにディスプレイユニットを回転させるためのユーザ入力と同時に受信することができる。同様に、ブロック4108及び4112は、受信したユーザ入力に基づいて、任意の順序で、及び/又は、部分的に又は完全に同時に実行することができる。
ブロック4106~4112は、ディスプレイユニットに垂直に及び/又はヨー軸周りに移動するように指示する追加の受信したユーザ入力に基づいて繰り返される。ディスプレイユニット動作を非アクティブ化し、ブロック4102を実行させて規定されたピボット軸の位置を変更する、又はディスプレイシステムの他の機能を実行する、他のユーザ入力を受信してもよい。
本明細書に開示された方法に記載されたブロック及び動作は、適宜、図示とは異なる順序で、及び/又は、他のブロック及び動作と同時に(部分的又は完全に)実行することができる。いくつかのブロック及び動作は、データのある部分に対して実行することができ、後に、例えば、データの別の部分に対して再度実行することができる。記述されたブロック及び動作の全てが、種々の実装で実行される必要はない。いくつかの実装では、ブロック及び動作は、複数回、異なる順序で、及び/又は方法において異なる時間に実行することができる。
ディスプレイユニット上の触覚フィードバック及び/又は表示装置上の視覚出力のような出力は、ディスプレイシステム及び/又は遠隔操作システムのユーザ操作を支援するために、システムによって提供されることができる。例えば、ユーザインターフェースは、表示装置に警告及び/又はエラーフィードバックを表示し得る、及び/又は音声出力を提供して、そのような警告又はエラーを示すことができる。このようなフィードバックは、例えば、ディスプレイユニットの移動範囲の限界に達すること、表示されている特定の物体がディスプレイユニットのビュー(視界)から外されようとしているようにディスプレイユニットを動かしていること、などを示すことができる。
種々の実装では、手術システムに加えて、他のタイプのコンピュータ支援遠隔操作システムを、本明細書に記載される1つ以上のディスプレイシステムの特徴と共に使用することができる。このような遠隔操作システムは、種々の形態の制御マニピュレータシステムを含むことができる。例えば、潜水艇、危険物又は装置の廃棄ユニット、産業用途、悪環境及び作業場での用途(例えば、天候、温度、圧力、放射線、又は他の条件に起因する)、一般的なロボット用途、及び/又は遠隔制御用途(例えば、遠隔制御車両又は一人称視点の装置)が、感覚伝達(伝達される視覚、聴覚などの体験)、ワークピースの操作、又は他の物理的タスクなどのためのマニピュレータ又はスレーブシステムを含む遠隔操作システムを使用し得、マニピュレータシステム及びマニピュレータシステムの作業部位を見るためのディスプレイシステムを遠隔制御するために機械的に接地された及び/又は接地されていない制御入力装置を使用し得る。任意のこのような遠隔操作システムが、本明細書に記載される種々のディスプレイシステムの特徴のいずれかと共に使用することができる。
図42は、本明細書に記載される1つ又は複数の実装と共に使用することができる、例示的マスター-スレーブシステム4200のブロック図である。
図示のように、システム4200は、マスター装置4202と通信するスレーブ装置4204を制御するために、ユーザが操作し得るマスター装置4202を含む。いくつかの実装では、マスター装置1002は、本明細書に記載されるユーザ制御システムのいずれかであることができる、又はその中に含まれることができる。いくつかの実施では、スレーブ装置1004は、図1のマニピュレータシステム104であることができる、又はそれに含まれることができる。より一般的には、マスター装置ブロック4202は、ユーザによって物理的に操作されることができる1つ以上の制御入力装置を提供する1つ以上の様々なタイプのデバイスを含むことができる。例えば、マスター装置4202は、1つ又は複数のハンドコントローラ(例えば、マスター制御装置210及び212又は本明細書に記載される他のハンドコントローラ)などの1つ又は複数のマスター制御装置のシステムを含むことができる。
マスター装置4202は、自由度における1つ以上のコントローラの位置及び向き、状態、及び/又は変化を示す制御信号C1~Cxを生成する。例えば、マスター装置4202は、物理的ボタン、ハンドコントローラ状態、及びユーザによるハンドコントローラの他の操作などの入力制御部の選択を示す制御信号を生成することができる。制御信号は、有線接続又は無線を介して送ることができる。
制御システム4210は、マスター装置4202内、スレーブ装置4204内、又は、別個のデバイス、例えば、マスター装置4202とスレーブ装置4204との間で通信可能に接続される中間装置内に含まれることができる。いくつかの実装では、制御システム4210は、複数のこれらの装置の間に分散されることができる。
例示的なシステムでは、制御システム4210は、制御信号C1~Cxを受信し、作動信号Al~Ayを生成し、それらは、スレーブ装置4204に送信される。制御システム4210はまた、種々のスレーブコンポーネント(例えば、マニピュレータアーム要素)の位置及び向き、状態、及び/又は変化を示すセンサ信号B1~Byをスレーブ装置4204から受信することができる。これらの作動及び/又はセンサ信号は、有線接続又は無線を介して送信されることができる。
制御システム4210は、プロセッサ4212、メモリ4214、並びに、マスター装置4202及びスレーブ装置4204とそれぞれ通信するためのマスターインタフェース及びスレーブインタフェースなどのインタフェースハードウェア4216及び4218などのコンポーネントを含むことができる。プロセッサ4212は、本明細書に記載されるように、ディスプレイユニットからのセンサデータを処理すること、並びにモード及びコンポーネントを指示することに関連する動作を含む、システム4200のプログラムコード及び制御動作を実行することができる。プロセッサ4212は、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、及び他の電子回路を含む、種々のタイプの1つ以上のプロセッサを含むことができる。メモリ4214は、プロセッサによる実行のための命令を記憶することができ、任意の適切なプロセッサ読取可能記憶媒体、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能リードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリなどを含むことができる。例えば、プロセッサ4212及びメモリ4214は、マスター制御装置4202とスレーブ装置4204との間の制御を可能にする。
制御システム4210は、本明細書に開示される態様に従って、適切な動作及び方法のブロックを実装するために、プログラムされた命令(例えば、命令を記憶するコンピュータ読取可能媒体)を含む。システムは、処理の一部は、任意で、スレーブ装置4204上又はそれに隣接して実行され、処理の別の一部は、マスター装置4202において実行されるなど、複数のデータ処理回路を含み得る。広範な種類の集中型又は分散型データ処理アーキテクチャのいずれかが使用され得る。同様に、プログラムされた命令は、いくつかの別個のプログラム又はサブルーチンとして実装され得る、又は、それらは、本明細書に記載される遠隔操作システムのいくつかの他の態様に統合され得る。一実施形態では、制御システム4210は、Bluetooth(登録商標)、IrDA、HomeRF、IEEE802.11、DECT、及び無線テレメトリなどの1つ以上の無線通信プロトコルをサポートする。
種々の他の入出力装置も、制御システム4210に結合されることができる。出力装置は、ディスプレイシステム4220のコンポーネントとして、1つ以上のディスプレイユニットを含むことができる。例えば、ディスプレイシステム4220は、本明細書に記載されるディスプレイシステム300、600、700、又は2300と同様であることができる。ディスプレイシステム4220は、制御システム4210からコマンド及び/又はデータ信号Eを受信し、画像、例えば、複数のピクセルから構成されるデジタル画像の表示を引き起こす。画像は、制御システム又は他のシステム(例えば、遠隔操作システムのためのコマンドの選択を可能にするユーザインターフェース内のグラフィック要素及びアニメーション)によって生成することができ、及び/又は画像は、スレーブ装置又は他の位置に配置された画像キャプチャ装置によってキャプチャされたデータから導出することができる。また、ディスプレイシステム4220は、本明細書に記載されるように空間内のディスプレイユニット(例えば、ディスプレイユニット306、606、706、又は2306)の移動を含む、ディスプレイシステムの機能を制御するために、コマンド信号F1~Fxを制御システム4210に提供する。例えば、コマンド信号F1~Fxは、本明細書に記載されるように、ユーザ入力装置のユーザ操作に基づいて、及び/又は、検出されたイベント又は他の状態に基づいて生成することができる。いくつかの実装では、ディスプレイシステム4220は、遠隔操作システム又は制御システム4210の状態に基づいて、コマンドF1~Fxを有効又は無効(例えば、従う(follow)又は無視)することができる。
この例では、制御システム4210は、モード制御モジュール4240、制御モードモジュール4250、及び非制御モードモジュール4260を含む。他の実装は、他のモジュール、例えば、力出力制御モジュール、センサ入力信号モジュールなどを使用することができる。本明細書で使用するとき、「モジュール」という用語は、ハードウェア(例えば、集積回路又は他の回路のようなプロセッサ)及びソフトウェア(例えば、機械又はプロセッサ実行可能命令、コマンド、又はファームウェア、プログラミング、又はオブジェクトコードのようなコード)の組み合わせを指すことができる。ハードウェアとソフトウェアの組み合わせは、ハードウェアのみ(すなわち、ソフトウェア要素を持たないハードウェア要素)、ハードウェアによってホストされたソフトウェア(例えば、メモリに格納され、プロセッサによって又はプロセッサで実行又は解釈されるソフトウェア)、又は、ハードウェアとハードウェアでホストされたソフトウェアの組み合わせを含むことができる。いくつかの実装では、モジュール4240、4250、及び4260は、プロセッサ4212及びメモリ4214、例えば、メモリ4214及び/又は制御システム4210に接続された他のメモリ又は記憶装置に格納されたプログラム命令、を使用して実装することができる。
モード制御モジュール4240は、ユーザがシステムの制御モード及び非制御モードをいつ開始するかを、例えば、ユーザの制御部の選択、マスターコントローラを使用するユーザの存在の感知、マスターコントローラの必要な操作の感知などによって、検出することができる。モード制御モジュールは、1つ以上の制御信号C1~Cxに基づいて制御システム4210の制御モード又は非制御モードを設定することができる。例えば、ユーザ検出モジュールが、ユーザが制御入力装置(複数可)の使用のために適切な位置にあること、及びユーザが制御入力装置(複数可)に接触したことを示す信号(例えば、1つ以上の信号C1~Cx)を検出した場合、モード制御モジュール4240は、制御モード動作を起動し得る。モード制御モジュール4240は、制御入力装置(複数可)上でユーザタッチが検出されない場合、及び/又はユーザが制御入力装置(複数可)の使用のために適切な位置にない場合、制御モードを無効にし得る。例えば、モード制御モジュール4240は、制御システム4210に通知する、又は制御モードモジュール4250に直接情報を送信して、制御モードモジュール4250が、スレーブ装置4204を動かす作動信号A1~Anを生成することを防止することができる。
いくつかの実装では、制御モードモジュール4250は、制御システム4210の制御モードを制御するために使用され得る。制御モードモジュール4250は、制御信号C1~Cxを受信することができ、スレーブ装置4204のアクチュエータを制御し、それをスレーブ装置4204の動きがマスター装置4202の動きのマッピングに対応するように、マスター装置4202の動きに従わせる作動信号Al~Ayを生成することができる。制御モードモジュール4250は、従来の技術を使用して実装することができる。いくつかの実装では、制御モードモジュール4250はまた、マスター装置4202への力を制御するために使用することができる。例えば、力は、マスター制御装置の1つ以上のコンポーネント、例えば、ハンドグリップ部材又は制御入力装置の機械的リンクに、コンポーネントに力を加えるために使用されるアクチュエータ(複数可)への1つ以上の制御信号D1~Dx出力を使用して、出力されることができる。そのような力は、触覚フィードバック、重力補償などを提供することができる。
いくつかの実装では、非制御モードモジュール4260は、システム4200の非制御モードを制御するために使用され得る。非制御モードでは、マスター装置4202のユーザ操作は、スレーブ4204の1つ以上のコンポーネントの動きに影響を及ぼさない。いくつかの例では、非制御モードは、スレーブ装置4204の一部、例えば、マニピュレータアームアセンブリが、マスター装置4202によって制御されておらず、むしろ、空間内で浮動状態であり(floating)、手動で移動され得るときに使用され得る。非制御モードに対して、非制御モードモジュール4260は、スレーブ装置4204内のアクチュエータシステムが自由に回転できる(freewheeling)ようになることを可能にし得る、又は、例えば、マニピュレータアーム内のモータが重力に抗してアームの予想重量を支持することを可能にするように、作動信号Al~Anを生成し得、ここでは、アーム内のブレーキが係合されず、アームの手動移動を可能にする。
いくつかの実装では、非制御モードは、制御システム4210の1つ以上の他の動作モードを含むことができる。例えば、非制御モードは、制御入力装置の自由度の1つ又は複数における制御入力装置の動き及び/又は制御入力装置の制御部の選択が、例えば、ディスプレイシステム4220及び/又は他の表示装置によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースにおける表示されたオプションの選択を制御できる選択モードであることができる。ビューイングモードは、制御入力装置の動きが、スレーブ装置4204に含まれない可能性がある、撮像装置(例えば、カメラ)から提供される表示、又は撮像装置の動きを制御することを可能にすることができる。制御信号C1~Cxは、非制御モードモジュール4260によって、そのような要素(例えば、カーソル、ビューなど)を制御するために使用することができ、制御信号D1~Dxは、例えば、そのようなモードの間に生じるユーザの相互作用又はイベントを示すために、そのような非制御モードの間に制御入力装置(複数可)に力の出力を生じさせるように、非制御モードモジュールによって決定されることができる。
本明細書に記載される実装は、少なくとも部分的に、コンピュータ上で実行されることができるコンピュータプログラム命令又はコードによって実装され得る。例えば、コードは、1つ以上のデジタルプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ又は他の処理回路)によって実装され得る。命令は、非一時的コンピュータ読取可能媒体(例えば、記憶媒体)を含むコンピュータプログラム製品に記憶することができ、コンピュータ読取可能媒体は、磁気、光学、電磁、又は半導体又はソリッドステートメモリ、磁気テープ、リムーバブルコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、リジッド磁気ディスク、光ディスク、メモリカード、ソリッドステートメモリドライブなどを含む半導体記憶媒体を含むことができる。媒体は、データ及び実行可能な命令のダウンロードを提供するインターネットのようなネットワークに接続されたサーバ又は他のデバイスにあり得る、又は含まれ得る。代替的には、実装は、ハードウェア(論理ゲートなど)、又は、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにすることができる。ハードウェアの例は、プログラマブルプロセッサ(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、複雑なプログラマブルロジックデバイス)、汎用プロセッサ、グラフィックプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)などであることができる。
本開示に記載された機能ブロック、動作、特徴、方法、デバイス、及びシステムは、当業者に知られているように、システム、デバイス、及び機能ブロックの異なる組み合わせに統合又は分割され得ることに留意されたい。
示された例に従って、本実装を説明したが、当業者は、実装にバリエーションがあり得ること、及びこれらのバリエーションが本開示の範囲内であることを容易に認識するであろう。従って、当業者は、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、多くの修正を行うことができる。