JP2022545603A - 化学的および生物学的分析のための回折デバイス - Google Patents

化学的および生物学的分析のための回折デバイス Download PDF

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ウニベルシタット デ バレンシア
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Abstract

本発明は、導波路上の構造化された複数のレセプタに基づく化学的および生物学的分析のための回折デバイス(18)に関する。当該回折デバイス(18)は、導波路(1)と、前記導波路(1)上に配置され試料中に存在する複数の標的化合物(12)と相互作用することが意図された複数のレセプタ(11)を有するグレーティングからなる認識要素(3)と、入射ビーム(5)を放出する放射源(4)であって、当該入射ビーム(5)が前記導波路(1)を通って伝播し、前記認識要素(3)と相互作用してブラッグの法則にしたがって回折し、その結果、反射ビーム(6)および透過ビーム(7)を生成する放射源(4)と、を備える。前記反射ビーム(6)および前記透過ビーム(7)は、前記反射ビーム(6)の複数のパラメータおよび前記透過ビーム(7)の複数のパラメータを記録する複数の光学分析器(8、17)によって集められる。これにより、単純、迅速、高感度かつ定量的に、また、ラベルフリーかつリアルタイムに、複数の分析を行うことが可能となる。

Description

発明の詳細な説明
[発明の対象]
本発明の対象は、導波路上の構造化された複数のレセプタに基づく化学的および生物学的分析のための回折デバイスに関する。
[発明の背景]
化学的および生物学的分析技術は、とりわけ、臨床診断、環境分析、食品安全性、産業における品質管理および科学的イノベーション等、現在の生活基準における複数の重要な分野において、根本的な役割を演ずる。
今日の社会では、現場で(in situ)、研究室および病院の外で、そして非専門的なユーザによって、化学的および生物学的分析が行われることを可能にする、安価で、コンパクトで、単純で、感度がよく、そしてロバストなシステムが要求されている。これらの分析システムの顕著な例は、例えば、血糖値計および妊婦検診等である。
本発明の特定の枠組みにおいて、現在、化学的および生物学的分析のためのデバイスの開発に関する、言及されるべき3つの道筋が存在している。第1に、非構造化固体表面上に配置されたバイオレセプタ(bioreceptor)の回折格子である、バイオグレーティング(biograting)がある(Anal.Chem.2017,89,9002‐9008;Anal.Chim.Acta 2018,1033,173‐719;Sensors 2018,18,3163)。
これらのグレーティングは、回折に基づくセンシング(diffraction-based sensing)によって調べられるが、これは、(放射が導波されない)自由空間内においてバイオグレーティングに照射し、自由空間内において回折された次数の強さを記録して、バイオインタラクション(biointeraction)の大きさを定量することに基づく。
第2の道筋は、文献US2016/0139115A1に記載されているものであり、平面導波路上にフレネルレンズ構造にしたがって配置された複数のバイオグレーティングを作成することからなる。それらは導波された放射と相互作用して、点によって定められる回折パターンにしたがって自由空間内において回折するようになっており、その強度は関心のあるバイオインタラクションと結びついている。
さらに、この第2の道筋において、文献US2019/0017938A1は同じ原理を記載している。その違いは、バイオグレーティングが入射ビームを平面導波路に結合するのであって、自由空間からそれを分離するのではないことである。
第3の道筋は、ファイバブラッググレーティング(fibre Bragg gratings:FBGs)および長周期ファイバグレーティング(long-period fibre gratings:LPGs)からなる(Anal.Bioanal.Chem.2015、407、3883-3897;Nanophotonics 2017、6、663-679;Anal.Chem.2016、88、203-227)。いずれにおいても、光ファイバが照射されて、ブラッグの法則にしたがって入射ビームと相互作用することのできる屈折率におけるそのコア周期的変動において記録される。
生物分析の用途では、複数のレセプタの非構造化層は、FBGsおよびLPGs上に配置されるが、これは通常、プラズモン現象を発生されるために導入される金の層上にある。
最後に、文献WO99/54714A1には、複数のセグメントに分割された活性化可能要素と光透過層とを備える、集積光学導波路デバイスが記載されている。異なるセグメントのグループは、異なる屈折率、または異なる活性の程度を有する材料を示す。このデバイスは、センサ、モジュレータまたは分光計として使用され得る。
いずれの場合にも、これら3つの道筋が解決し得ない一連の態様がある。第1に、非専門的な環境における定量分析のためのラベルフリー(label-free)のシステムを開発する必要がある。第2に、これらの技術のほとんどは非特異的な相互作用によって生成される信号寄与を識別することができないため、複雑な実際の試料を選択的に分析し、試料調製工程を最小限にすることが不可能である。
[発明の説明]
本発明の対象である化学的および生物学的分析のための回折デバイスは、非専門的な環境における定量分析のためのラベルフリーのシステムの開発等の、化学的および生物学的分析器の分野においてまだ解決されていないこれらの態様に対するソリューションを提供する。
このデバイスはまた、生体分子相互作用をリアルタイムで測定することを可能にし、複数の分析を単一の測定において記録する(多重化(multiplexing))ことを可能にする。それは、コンパクトかつポータブルである(ポイントオブケア(point-of-care)である)小型分析器(ラボオンチップ)を考案する、大きな可能性(ポテンシャル)を有する。
それはさらに、複雑な試料(血液、血漿、唾液等)の分析における非特異的な吸着の問題を解決する。従来技術に存在するほとんどのテクノロジーとは異なり、非特異的な相互作用によって生成される信号寄与を識別し得る。これにより、複雑な実際の試料を選択的に分析し、試料調製工程を最小限にすることが可能となる。
さらに、それは、小型化され遠距離通信システム内に組み込まれ得るデバイスであり、そして、それは、単純であり、かつ、安価で技術的に利用可能な材料およびデバイスに適合する。このことは、ハンドヘルドデバイスに実装される能力をそれに付与している。
すなわち、本発明の対象のデバイスは導波路を備え、当該導波路は、好ましくは光ファイバまたは基板内に組み込まれた平面導波路である。当該導波路は、一端にある入口、反対端にある出口、および、認識要素が配置される中央部分における試験領域を有する。
導波路の化学的組成は、他の材料でもよいが、ガラス、ドープガラス、シリコン、ドープシリコン、またはポリメチルメタクリレートまたはポリスチレン等のポリマーで作られ得る。
認識要素は、試験領域上に配置され、複数のレセプタを有するグレーティングを備える。複数のレセプタを有するグレーティングは、ブラッグの法則を満たす回折格子にしたがって構造化された、有機分子、生体高分子、微生物または生体模倣合成化合物等の要素の集合である。複数のレセプタを有するグレーティングは、分析される試料中に存在する複数の標的化合物と選択的に相互作用することが意図されている。
すなわち、複数のレセプタを有するグレーティングは、抗体、酵素、タンパク質、核酸、分子インプリントポリマー、多糖類、ハプテン‐タンパク質複合体(hapten-protein complex)、有機分子、細菌、ウイルスまたは組織の集合であり得るだろう。
複数のレセプタを有するグレーティングが相互作用する複数の標的化合物は、代謝物質、薬物、医薬品、汚染物質、バイオマーカー、病原体、化学兵器、生物兵器またはアレルゲン物質であり得る。
複数のレセプタを有するグレーティングは、導波路の試験領域の上に分布し、固定化された複数のレセプタを有する複数の領域を、レセプタを有しない複数のギャップと互い違いに形成する。固定化された複数のレセプタを有する複数の領域および複数のギャップのこの構造は、試験領域の上に周期的に分布する。この構造の形態および寸法は、ブラッグの法則を満たすようなものである。
このデバイスの分析感度は、複数のパラメータとともに、特に、複数のレセプタを有するグレーティングが分布する試験領域の長さとともに増大する。この特性により、デバイスの感度を各用途に必要とされる感度に適合することが可能となる。
複数のレセプタを有するグレーティングは、マイクロコンタクトプリンティング(microcontact printing)、フォトリソグラフィー、レーザービーム干渉またはホログラフィー技術等の技術により、製造され得る。
試験領域上における複数のレセプタを有するグレーティングの固定化は、カルボジイミド反応またはチオール‐エンカップリング等の共有結合固定プロセスまたは物理吸着によってなされ得る。
前記固定化には、紫外線照射、オルガノシランの処理またはオゾンによる処理等の、試験領域の活性化/官能基化のための前工程が必要とされ得る。同様に、複数のレセプタを有するグレーティングの固定化は、ヒドロゲル、タンパク質AおよびG、アビジンもしくはストレプトアビジンまたはビオチン化生成物等の化合物を使用することによって、なされ得る。
認識要素は、レセプタを有しない複数のギャップ内に配置された複数のブロッキング剤をさらに含み得る。複数のブロッキング剤は、デバイスの分析性能を改善する。複数のブロッキング剤は、例えば、タンパク質、界面活性剤またはグリコールであり得る。
さらに、デバイスはまた、デバイスの入口に向かって入射ビームを放出する電磁放射源を備え、当該入射ビームは、導波路を通って伝播する。
入射ビームは、認識要素と相互作用し、当該認識要素はブラッグの法則にしたがって当該入射ビームを回折させ、それにより、反射ビームおよび透過ビームが生成する。反射ビームは、導波路の入口を通って出射し、透過ビームは、導波路の出口を通って出射する。
放射源は電磁放射を発生させるが、それは好ましくは紫外スペクトル、可視スペクトルまたは赤外スペクトルにおけるものであり、単色または多色であり得る。放射源のいくつかの例には、レーザー、スーパーコンティニウム光源(supercontinuum source)、LEDダイオード、白熱灯およびハロゲンランプがあり得るだろう。
両方のビームを分析するために、デバイスは、電磁放射ビームの複数のパラメータを記録することのできる、少なくとも1つの光学分析器を備える。
光学分析器は、放射源と導波路の入口との間に配置される。当該光学分析器は、反射ビームの複数の光学パラメータを記録することが意図されている。分析器はまた、導波路の出口に配置され得る。当該分析器は、透過ビームの複数の光学パラメータを記録することが意図され得る。
光学分析器は、分光光度計、光スペクトラムアナライザ、フォトダイオードまたはCMOSカメラであり得る。
光学分析器によって測定される、関心のある複数の光学パラメータのうちの一部は、ビームの波長、周波数、振幅、強度または位相である。
関心のある試料を分析することを可能にするために、前記試料は、試験領域との接触状態にある必要がある。試料中に存在する複数の標的化合物は、複数のレセプタを有するグレーティングと相互作用する。この相互作用は、複数のレセプタを有する複数の領域内に存在する物質の量を複数のギャップに対して変更する。これは、反射ビームの光学的な大きさおよび/または透過ビームの光学的な大きさに影響を及ぼす。
それゆえ、反射ビームの複数の光学パラメータおよび/または透過ビームの複数の光学パラメータを測定することによって、複数のレセプタに関係する分析上の関心のある化学的および生物学的パラメータ、複数の標的化合物に関係する分析上の関心のある化学的および生物学的パラメータおよび/または両者の間の相互作用が定量され得る。
本発明を用いて分析され得る試料の化学的および生物学的パラメータのうちの一部は、試料中における標的化合物の濃度、標的化合物の活性、複数のレセプタの表面密度、複数のレセプタの活性、ならびに、複数のレセプタと複数の標的化合物との間の相互作用に関わる動力学的定数および熱力学的定数である。
デバイスは、放射源と導波路の入口との間に位置する第1の光学デバイスと、導波路の出口に位置する第2の光学デバイスと、をさらに備え得る。
両方の光学デバイスは、放射ビームの光学的特性を変更して、その結合および導波路を通じての導波、認識要素とのその相互作用ならびに/または後に続く光学分析器での記録を適合させる。光学デバイスはまた、導波路を通って伝播されるビームを識別することが意図され得る。
第1の光学デバイスおよび第2の光学デバイスは、偏波コントローラ(polarisation controller)、ポラライザ、減衰器、モノクロメータ、サーキュレータ、カプラ、ブラッググレーティングまたは長周期グレーティングであり得る。それらはまた、これらの要素のうちの2つ以上の要素を組み込み得る。
導波路は、ビームの伝播およびその測定を適合させるために、部分的にまたはその全長において種々の形態(構造)を有し得る。それらは、1つ以上の層によって形成され得る。
デバイスは、導波路上に位置する複数のコーティングをさらに備え得る。複数のコーティングは1つ以上の層を含み得る。それは、機械的特性を導波路に付与し、それを通る放射ビームの伝播を適合させることによって光学応答を改善する。
放射源により放出される放射の一部は、導波路の表面に沿ってだけでなく、当該導波路を通って伝播し、認識要素と相互作用する。この相互作用を容易にするために、導波路およびコーティングの両方には、導波路およびコーティングの形態(構造)および組成の変更等の修正(変更)がなされ得る。
本発明の対象となるデバイスは、それを形成する全ての要素を支持する支持体上に配置され得る。当該支持体は、試料および溶液の取扱いを自動化するための流体系(ポンプ、チャネル、チャンバ等)をさらに備え得る。
直列に配置された複数の認識要素であって、各認識要素が異なる周期を有する回析格子により構成された当該複数の認識要素を試験領域内に組み込むことによって、デバイスは多重化(multiplexing)を可能にする。これにより、各認識要素は、光スペクトルの異なる領域に局所化された反射および透過における信号を生成するだろう。その結果、一義的な識別が可能となる。
[図面の説明]
なされる説明を補足するため、そして、本発明の好ましい実用的な例示的実施形態による本発明の特徴をより良く理解するのを助けるために、一式の図面が前記説明の不可欠な部分として添付されいる。そこには以下の事柄が、例示的かつ非限定的な態様において描かれている:
図1は、化学的および生物学的分析のための回折デバイスの第1の実施形態の全体図を示す。
図2は、認識要素の複数のレセプタを有するグレーティングの詳細図を示す。
図3は、複数のブロッキング剤をさらに備えるときの認識要素の詳細図を示す。
図4は、化学的および生物学的分析のための回折デバイスの第2の実施形態の全体図を示す。
[発明の好適な実施形態]
以下に、化学的および生物学的分析のための回折デバイスの例示的実施形態を、図1~図4を用いて説明する。
本発明の対象のデバイス(18)が、第1の実施形態において、図1に示されている。本発明の対象のデバイス(18)は、基板内に組み込まれた平面導波路(1)である導波路(1)であって、一端にある入口(19)と、反対端にある出口(20)と、試験領域(2)と、を備える導波路(1)を備える。認識要素(3)は、試験領域(2)上に配置されている。
本発明の第2の実施形態では、図4に示すように、導波路(1)は、円筒状のファイバであり、認識要素(3)は、試験領域(2)を含む部分において当該導波路(1)を取り囲むように配置されている。導波路(1)および認識要素(3)は、同心状である。
すなわち、この第2の実施形態では、導波路(1)は、直径125マイクロメートルのシングルモード光ファイバである。1~5マイクロメートルの直径に導波路(1)をテーパ加工することによって、試験領域(2)が生成される。テーパ加工は、引抜加工および火炎による加熱を組み合わせることにより、機械的に行われる。
次に、認識要素(3)は、導波路(1)の試験領域(2)上に配置され、複数のレセプタ(11)を有するグレーティングを備える。複数のレセプタ(11)を有するグレーティングは、マイクロコンタクトプリンティングによって製造されており、共有結合により固定化されている。
複数のレセプタ(11)を有するグレーティングは、試験領域(2)にわたり分布し、固定化された複数のレセプタを有する複数の領域(13)を、レセプタを有しない複数のギャップ(14)と互い違いに形成している。複数のレセプタを有する複数の領域(13)および複数のギャップ(14)のこの構造は、試験領域(2)にわたり周期的に分布している。複数のレセプタを有する複数の領域(13)を形成する複数のレセプタ(11)は、タンパク質である。
認識要素(3)はまた、レセプタを有しない複数のギャップ(14)内に配置された複数のブロッキング剤(15)を備える。複数のブロッキング剤(15)は、ポリソルベート(polysorbate)分子である。
複数のレセプタを有する複数の領域(13)および複数のギャップ(14)は同じ寸法を有し、約550ナノメートルの周期で、試験領域(2)に対して横方向に、直線状に延在する。
さらに、デバイス(18)は、入口(19)に向かって入射ビーム(5)を放出する、導波路(1)の入口(19)に接続された放射源(4)を備える。前記ビームは、導波路(1)を通って伝播する。
放射源(4)は、最大放出が1550nmである1.3mWのSuperLedランプであり、導波路(1)に接続されている。
入射ビーム(5)は、認識要素(3)と相互作用し、それにより、反射ビーム(6)および透過ビーム(7)を生成する。反射ビーム(6)は、導波路(1)の入口(19)を通って出射し、透過ビーム(7)は、導波路(1)の出口(20)を通って出射する。
複数の標的化合物(12)を構成する抗体を含む液体試料の分析を行うために、前記試料は、試験領域(2)上でインキュベートされ、その濃度は、反射ビーム(6)または透過ビーム(7)から集められた情報を通じて、インキュベーションの後に定量される。すなわち、反射ビーム(6)の最大ピーク強度、および、透過ビーム(7)の最小トラフ強度(minimum trough intensity)が決定される。
デバイス(18)は、放射源(4)と導波路(1)の入口(19)との間に位置する第1の光学デバイス(9)と、導波路(1)の出口(20)の近くに位置する第2の光学デバイス(16)と、をさらに備える。両方の光学デバイス(9、16)は、ポラライザ、偏波コントローラ、およびサーキュレータを含む。
デバイス(18)はまた、電磁放射ビームの複数のパラメータを記録することのできる、第1の光学分析器(8)および第2の光学分析器(17)を備える。
第1の分析器(8)は、放射源(4)と導波路(1)の入口(19)との間に配置されており、反射ビーム(6)の複数の光学パラメータを記録することが意図されている。第2の分析器(17)は、導波路(1)の出口(20)の近くに配置されており、透過ビーム(7)の複数の光学パラメータを記録することが意図されている。
光学分析器(8、17)は、赤外線範囲に関する光スペクトラムアナライザであり、光学デバイス(9、16)を通じて導波路(1)に接続されている。
本発明の第3の実施形態では、試験領域(2)の一部が横方向に除去されて平坦な表面(D字形ファイバ)がつくり出され、導波路(1)の平坦な部分が除去され得る。この種の試験領域(2)は、機械的研磨によって、または化学溶液によって得られうる。
さらに、導波路(1)および/または光学デバイス(9、16)は、放射ビーム(5、6、7)の光学的特性および/または複数のレセプタ(11)を有するグレーティングとのその相互作用を変更するために、ブラッググレーティングまたは長周期グレーティング等の追加の要素を備える。その結果、例えば、種々の光学応答を得ることが可能になる。
デバイス(18)はまた、種々の認識要素(3)を備え得る。各認識要素(3)は異なる波長に調整されたその光学応答を有し、複数のレセプタ(11)を有するグレーティングの周期および/または導波路(1)に対するその傾き、または試験領域(2)の寸法が変更される。その結果、それらは、反射ビーム(6)および/または透過ビーム(7)において、重複のない種々のスペクトル応答を有し、それにより、単一の試料において種々の複数の分析を実行することが可能になる。
必要であれば、複数の試験領域(2)が直列または並列に接合され得る。各試験領域(2)は少なくとも1つの認識要素(3)を有し、その全てが異なる波長に調整されており、複数のレセプタ(11)を有するグレーティングの周期および/または試験領域(2)に対するその傾きおよび/または試験領域(2)にわたる導波路(1)の幾何学的形状もしくは組成が変更される。
これにより、各試験領域(2)は、反射ビーム(6)および/または透過ビーム(7)において、異なるスペクトル応答を有し、その結果、単一の試料および複数の試料の両方において、複数の分析を実行することが可能になる。
試料の実際のインキュベーション中のビームに関する情報は、デバイス(18)を使用することによって記録され得る。その結果、標的化合物(12)の生体認識事象(biorecognition event)に関するリアルタイムの情報が得られる。それに基づいて、標的化合物(12)の濃度、および/または、複数のレセプタ(11)と標的化合物(12)との間の親和定数(affinity constant)が決定される。
化学的および生物学的分析のための回折デバイスの第1の実施形態の全体図を示す。 認識要素の複数のレセプタを有するグレーティングの詳細図を示す。 複数のブロッキング剤をさらに備えるときの認識要素の詳細図を示す。 化学的および生物学的分析のための回折デバイスの第2の実施形態の全体図を示す。

Claims (12)

  1. 複数の標的化合物(12)を含む試料を分析することが意図された、化学的および生物学的分析のための回折デバイス(18)において、
    一端にある入口(19)、反対端にある出口(20)および導波路(1)上に位置する試験領域(2)を有する前記導波路(1)と、
    前記試験領域(2)にわたり分布する、複数のレセプタ(11)を有するグレーティングであって、複数のレセプタを有する複数の領域(13)を、レセプタを有しない複数のギャップ(14)と互い違いに形成するグレーティングを備える認識要素(3)と、
    入射ビーム(5)を前記導波路(1)の前記入口(19)に向かって放出する放射源(4)と、
    反射ビーム(6)の複数の光学パラメータおよび/または透過ビーム(7)の複数の光学パラメータを記録する少なくとも1つの光学分析器(8、17)と、
    を備え、
    複数のレセプタを有する前記複数の領域(13)および複数のギャップ(14)は、ブラッグの法則を満たす回折格子に従った周期的な構造となっており、
    前記認識要素(3)は、前記複数の標的化合物(12)と相互作用することが意図されており、
    前記入射ビーム(5)は、前記導波路(1)を通って伝播し、前記認識要素(3)によってブラッグの法則を満たすように回折し、それにより、前記入口(19)を通って出射する前記反射ビーム(6)および前記出口(20)を通って出射する前記透過ビーム(7)が生成する、
    ことを特徴とする、回折デバイス(18)。
  2. 前記放射ビーム(5、6、7)を変更することが意図された、前記放射源(4)と前記導波路(1)の前記入口(19)との間に位置する第1の光学デバイス(9)をさらに備える、請求項1に記載のデバイス(18)。
  3. 前記放射ビーム(5、6、7)を変更することが意図された、前記導波路(1)の前記出口(20)に位置する第2の光学デバイス(16)をさらに備える、請求項1に記載のデバイス(18)。
  4. 前記放射源(4)は、レーザー、LEDダイオード、白熱灯およびハロゲンランプから選択されるデバイスである、請求項1に記載のデバイス(18)。
  5. 前記第1の光学デバイス(9)は、偏波コントローラ、ポラライザ、減衰器、モノクロメータ、サーキュレータ、カプラ、ブラッググレーティングおよび長周期グレーティングから選択されるデバイスである、請求項2に記載のデバイス(18)。
  6. 前記第2の光学デバイス(16)は、偏波コントローラ、ポラライザ、減衰器、モノクロメータ、サーキュレータ、カプラ、ブラッググレーティングおよび長周期グレーティングから選択されるデバイスである、請求項3に記載のデバイス(18)。
  7. 前記導波路(1)は、光ファイバ、テーパ光ファイバ、D字形光ファイバおよび集積光導波路から選択される導波路である、請求項1に記載のデバイス(18)。
  8. 前記導波路(1)は、ガラス、ドープガラス、シリコン、ドープシリコン、ポリマー、ポリメチルメタクリレートおよびポリスチレンから選択される材料で作られている、請求項1に記載のデバイス(18)。
  9. 機械的および光学的特性を前記導波路(1)に付与する、前記導波路(1)上に配置された複数のコーティング(10)をさらに備える、請求項1に記載のデバイス(18)。
  10. 複数のレセプタ(11)を有する前記グレーティングは、抗体、酵素、タンパク質、核酸、分子インプリントポリマー、多糖類、ハプテン‐タンパク質複合体、細菌、ウイルスおよび組織から選択される要素の集合である、請求項1に記載のデバイス(18)。
  11. 前記認識要素(3)は、レセプタを有しない前記複数のギャップ(14)内に配置された複数のブロッキング剤(15)をさらに備える、請求項1に記載のデバイス(18)。
  12. 第1の前記光学分析器(8)および第2の前記光学分析器(17)は、分光光度計、光スペクトラムアナライザ、フォトダイオードおよびCMOSカメラから選択される、請求項1に記載のデバイス(18)。
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