JP2022545418A

JP2022545418A - 駆動機構ハンドピースを眼内レンズカートリッジと接続するためのプッシュ及びツイスト機構

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Publication number: JP2022545418A
Application number: JP2022510813A
Authority: JP
Inventors: ウーインホイ
Original assignee: アルコンインコーポレイティド
Priority date: 2019-08-23
Filing date: 2020-08-21
Publication date: 2022-10-27
Also published as: US11872121B2; CA3146232A1; WO2021038414A1; US20210052370A1; EP4017415A1; AU2020338412A1; CN114258293A

Abstract

眼内レンズ（ＩＯＬ）を眼内に挿入するためのシステム、方法及び装置が提供される。装置は、ノズル、コンパートメント及びプランジャケースを含むＩＯＬカートリッジを含む。ノズルは、コンパートメントと流体連通し、及びプランジャケースは、コンパートメントと流体連通する。プランジャは、プランジャケース内に配設される。プランジャケースは、ハンドピースに脱着可能に取り付けるように構成される。

Description

本開示は、概して、眼手術に関し、より詳細には、幾つかの実施形態は、概して、駆動機構ハンドピースを眼内レンズ（ＩＯＬ）カートリッジに脱着可能に取り付けるためのシステム、方法及び装置に関し得る。

人間の眼は、軽度の劣化から視力の完全な喪失までを引き起こす多くの疾患に罹患し得る。コンタクトレンズ及び眼鏡は、一部の疾患を補うことができるが、他のものについて眼科手術が必要となり得る。一般に、眼手術は、硝子体網膜手術等の後眼部処置及び白内障手術等の前眼部処置に分類され得る。

白内障手術に対して、外科的処置は、濁った水晶体をＩＯＬで置き換えるために、切開及び眼内への器具の挿入を必要とし得る。挿入ツールは、眼内へのＩＯＬの送達のために用いることができる。例として、挿入ツールは、挿入ツールのノズルからＩＯＬを押し出すためのプランジャを含み得る。幾つかの例において、ＩＯＬは、挿入ツール内に予め装填され得る。別の例において、別個のベイを挿入ツールに装填し得る。プランジャは、ＩＯＬと係合して、ＩＯＬを、ベイからノズルを通して眼内に前進させ得る。

例示的な実施形態において、本開示は、ＩＯＬの送達のための装置を提供する。装置は、ノズル、コンパートメント、プランジャ及びプランジャケースを含むＩＯＬカートリッジを含み得る。コンパートメントは、ＩＯＬを受け入れるように構成され得る。コンパートメントは、ノズルと流体連通し得、及びプランジャケースは、コンパートメントと流体連通し得る。プランジャケースは、ハンドピースに脱着可能に取り付けるように構成され得る。プランジャは、プランジャケース内に配設され得る。

別の例示的な実施形態において、本開示は、ＩＯＬの送達のための装置を提供する。装置は、ハウジングと、ハウジング内に配設されるプッシュロッドとを含むハンドピースを含み得る。プッシュロッドの遠位端は、ＩＯＬカートリッジに脱着可能に取り付けるように構成され得る。

別の例示的な実施形態において、本開示は、眼内へのＩＯＬの送達のための方法を提供する。方法は、ＩＯＬカートリッジをハンドピースのハウジング内に挿入することを含み得る。ＩＯＬカートリッジは、ノズルと、プランジャと、プランジャケースと、コンパートメントとを更に含み得る。コンパートメントは、ＩＯＬとＩＯＬ折り畳み機構とを更に含み得る。ノズルは、コンパートメントと流体連通し得る。プランジャケースは、コンパートメントと流体連通し得る。プランジャは、プランジャケース内に配設され得る。方法は、ハンドピースのプッシュロッドの遠位端をプランジャの通路内に挿入することと、ハンドピースを回転させて、ＩＯＬカートリッジをハンドピースにロックすることと、プッシュロッドを回転させて、プランジャをそのロック拘束からロック解除し、且つプッシュロッドをプランジャにロックすることとを更に含み得る。

別の例示的な実施形態において、本開示は、ＩＯＬを送達するための装置を提供する。装置は、ＩＯＬを受け入れるためのコンパートメントと、コンパートメントに結合される遠位端及び近位端を有するプランジャケースと、プランジャケース内に配設されるプランジャとを含むＩＯＬカートリッジを含み得る。装置は、プランジャケースの近位端に脱着可能に結合されるように構成され、且つハウジングと、ハウジング内に配設され、及びプランジャケースのプランジャに解放可能に結合するように構成されるプッシュロッドとを含むハンドピースを更に含み得る。

前述の概要及び以下の詳細な説明の両方は、本質的に例示的且つ説明的であり、本開示の範囲を限定することなく、本開示の理解を提供することを意図していることを理解されたい。この点に関して、本開示の更なる態様、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。

これらの図面は、本開示の実施形態の幾つかの特定の態様を示すものであり、本開示を限定又は定義するために用いるべきではない。

図１は、本開示の幾つかの実施形態による挿入ツールの分解図を示す。図２は、本開示の幾つかの実施形態によるプッシュロッドの上面斜視図を示す。図３は、本開示の幾つかの実施形態による、図１の挿入ツールのプランジャ、プランジャケース及びロッキングキャップの分解図を示す。図４は、本開示の幾つかの実施形態によるロッキングキャップの内側斜視図を示す。図５は、本開示の幾つかの実施形態による、プランジャケース内のロック位置におけるロッキングキャップ及びプランジャの断面図を示す。図６は、本開示の幾つかの実施形態による、プランジャケース内のロック解除位置におけるロッキングキャップ及びプランジャの断面図を示す。図７Ａは、本開示の特定の実施形態によるハンドピースにＩＯＬカートリッジを挿入することを示す。図７Ｂは、本開示の幾つかの実施形態によるハンドピースにロックされるＩＯＬカートリッジを示す。図８は、本開示の幾つかの実施形態による、ロック解除位置におけるプランジャの一部と係合するプッシュロッドの一部の断面図を示す。図９は、本開示の幾つかの実施形態による、ロック位置におけるプランジャの一部と係合するプッシュロッドの一部の断面図を示す。図１０は、本開示の幾つかの実施形態によるＩＯＬの挿入を示す。図１１は、本開示の幾つかの実施形態によるＩＯＬの挿入を示す。

本開示の原理の理解を促進する目的のため、ここで、図面に示す実装を参照し、特定の言語を用いてそれらを説明する。それにも関わらず、本開示の範囲について何らの限定も意図され得ないことが理解されるであろう。説明する装置、機器又は方法に対する任意の代替形態及び更なる修正形態並びに本開示の原理の任意の更なる適用は、本開示が関連する技術分野の当業者に通常想到されるであろうように完全に想定されるものである。特に、１つ以上の実装に関して説明する特徴、コンポーネント及び／又はステップは、本開示の他の実装に関して説明する特徴、コンポーネント及び／又はステップと組み合わされ得ることが完全に想定される。簡素化のために、場合により、同じ参照番号が同じ又は同様の部品を参照するために図面全体で用いられる。

本開示の実施形態は、様々な予め装填されるＩＯＬカートリッジ設計を提供する。これらのプリロード式カートリッジは、異なる種類の駆動機構を含むハンドピースと共に用いられ得る。本開示の特定の実施形態は、使い捨て及び再利用可能なハンドピース等の異なるハンドピースと、様々なプリロード式ＩＯＬカートリッジ設計との間の互換性を可能にする。使い捨てハンドピースは、電動式ではない非動力式の駆動機構を含み得る。再利用可能なハンドピースは、非動力式駆動機構（例えば、単に手動で押すか又はねじ込むもの、流体又はばね等の弾性部材を介して手動で作動させるもの）だけでなく、電動式駆動機構（例えば、固定子巻線）を含み得る。これらの種類のハンドピースは、例であり、他の種類のハンドピース又は駆動機構が本開示の特定の実施形態に従って利用され得ることに留意されたい。

本開示の特定の実施形態は、ハンドピースをプリロード式ＩＯＬカートリッジと共に組み立て、ＩＯＬを送達し、必要に応じて使用済みカートリッジからハンドピースを係脱させるためのプッシュ及びツイスト機能を採用する標準的な接続機構を含む。標準的な接続装置は、異なる種類のハンドピースをＩＯＬ挿入のためにプリロード式ＩＯＬカートリッジと容易に対にし、利用することを可能にする。ＩＯＬ挿入後、プリロード式ＩＯＬカートリッジは、再利用可能なハンドピースから容易に取り外すことができる。

ハンドピースは、ハンドピースの端部をＩＯＬカートリッジのプランジャケース上に摺動させることにより、プリロード式ＩＯＬカートリッジに固定され得る。特定の実施形態において、ハンドピースの端部は、ＩＯＬカートリッジ上のピン又は突出部と係合するための１つ以上のスロットを有し得る。ハンドピースは、ＩＯＬカートリッジの突出部をハンドピースのスロット内の所定位置にロックするように例えば時計回りに約９０度回転され得る。

ＩＯＬカートリッジは、プランジャケースの端部に位置決めされるロッキングキャップを更に含み得る。ロッキングキャップは、プランジャの１つの端部と係合し得る。ロッキングキャップは、プランジャをロック解除し、ＩＯＬカートリッジ内のその輸送及び保管位置からプランジャを解放するために、例えば９０度回転させることができる。

駆動機構のプッシュロッドは、次いで、プランジャを前進させるために、係脱位置から回転させてＩＯＬカートリッジのプランジャと係合させることができる。幾つかの実施形態において、プッシュロッドは、プランジャと係合させるために、６０度～１２０度の回転量又は幾つか特定の実施形態において約９０度回転され得る。プッシュロッドは、反対方向に例えば９０度回転させることによってプランジャから係脱され得る。ＩＯＬ送達が完了すると、ハンドピースは、回転され、使用済みＩＯＬカートリッジから引き離され得る。

図１は、本開示の特定の実施形態による、ＩＯＬ２０を挿入するための挿入ツール１０の分解図を示す。図示のように、挿入ツール１０は、ＩＯＬカートリッジ１２及びハンドピース１４を含み得る。ＩＯＬカートリッジ１２及びハンドピース１４は、互いに脱着可能に取り付けられ得る。

ＩＯＬカートリッジ１２は、ＩＯＬ２０を収容するコンパートメント１８を含み得る。動作中、ハンドピース１４は、ＩＯＬカートリッジ１２からＩＯＬ２０を前進させるように作動され得る。ＩＯＬ２０は、レンズ２２及びハプティック拡張部２４を含み得る。ハプティック拡張部２４は、ＩＯＬ２０が患者の眼内に配設され得る場合にそれを安定させ得る、レンズ２２から延在するサイドストラット（又は他の適切な拡張部）であり得る。ＩＯＬ２０は、単なる例示であり、本明細書中に開示する技術は、任意の適切なＩＯＬと共に用いられ得ることを理解されたい。例えば、ハプティック拡張部を有するベース内に配設可能なレンズ部分を含むモジュール式ＩＯＬ（図示せず）が用いられ得る。ＩＯＬカートリッジ１２は、コンパートメント１８と流体連通するノズル２１も含み得る。ＩＯＬカートリッジ１２は、ＩＯＬ２０を折り畳む折り畳み機構（図示せず）を含み得る。例えば、ＩＯＬカートリッジ１２は、眼内への送達のためにＩＯＬ２０を折り畳むキャリパー又はアーム（図示せず）を含み得る。ＩＯＬカートリッジ１２は、プランジャケース２５も含み得る。プランジャケース２５は、ハンドピース１４に脱着可能に取り付ける中空且つ剛性の部材であり得る。ＩＯＬカートリッジ１２のプランジャケース２５は、ハンドピース１４内に挿入され得、ハンドピース１４は、プランジャケース２５と係合するように回転され得る。ロッキングキャップ２６は、プランジャケース２５の端部に配設され得る。プランジャ３４は、プランジャケース２５内に可動に配設され得る。プランジャ３４は、プラスチックでできている細長い剛性部材であり得、ＩＯＬ２０を送達するために用いられ得る。

ハンドピース１４は、ＩＯＬカートリッジ１２に脱着可能に取り付けられ得る。様々なハンドピースが異なる種類のＩＯＬカートリッジと共に用いられ得ることに留意されたい。ハンドピース１４は、ハンドピース１４の長さに沿って延在するプッシュロッド２７を含み得る電動又は非電動式駆動機構を含み得る。プッシュロッド２７は、ハンドピース１４のハウジング３０内に可動に配設され得、流体若しくはばね３１等の弾性部材又は別の作動機構と協働し得る回動可能なダイヤル２９を介して手動で作動され得る。一般に、ＩＯＬ挿入ツール１０のハンドピース１４及びＩＯＬカートリッジ１２の様々なコンポーネント及び特徴を検討及び説明する目的のため、近位端又は方向への言及は、方向矢印１３に従い、回動可能なダイヤル２９を含むハンドピース１４の端部に向かう方向に対してより多く言及する可能性がある。同様に、遠位端又は方向への言及は、方向矢印１７に従い、ノズル２１を含むＩＯＬカートリッジ１２の端部に向かう方向に対してより多く言及する可能性がある。

図２は、本開示の特定の実施形態によるプッシュロッド２７を示す。プッシュロッド２７は、近位端３３に対向する遠位端３２を含む細長い剛性部材であり得る。プッシュロッド２７は、例えば、プラスチック及び／又はゴム等の様々な材料で作られ得る。プッシュロッド２７は、中間部分３７に沿って細長い隆起部３５を含み得る。中間部分３７の高さは、遠位端３２及び近位端３３の高さよりも大きいことができる。遠位端３２は、例えば、四辺形の形状を含み得る。しかし、他の適切な形状を利用することができる。近位端３３は、ダイヤル２９（図１に示す）への取り付けのための部材３９を含み得る。

図３は、本開示の特定の実施形態によるプランジャ３４をプランジャケース２５及びロッキングキャップ２６と共に示す。プランジャ３４は、プランジャケース２５内に可動に配設され得る。プランジャ３４は、プラスチックでできている細長い剛性部材であり得、ＩＯＬ２０（図１に示す）を送達するために用いられ得る。プランジャ３４は、プランジャ３４の係合部分４０を通して長手方向に延在する通路３６を含み得る。係合部分４０は、プランジャ先端３８に対向して位置決めされ得る。通路３６は、プッシュロッド２７（図２に示す）の遠位端３２を受け入れるように構成され得る。タブ４１は、係合部分４０上に位置決めされ得る。タブ４１は、係合部分４０から外側に延在し得、ロッキングキャップ２６を介してプランジャケース２５内でプランジャ３４をロック又はロック解除するために利用される。プランジャ３４は、プランジャケース２５内での安定化のために長手方向に延在する隆起部４５も含み得る。

ロッキングキャップ２６は、プランジャケース２５及びプランジャ３４の係合部分４０と係合するように構成され得る。ロッキングキャップ２６は、円筒形状であり得、ロッキングキャップ２６がロック位置にある場合、プランジャ３４の軸方向移動（例えば、前方移動）を防止するように構成され得る。加えて、ロッキングキャップ２６をロック解除位置まで回転させて、プランジャ３４の軸方向移動を可能にし得る。ロッキングキャップ２６は、プランジャ３４をロック又はロック解除するために、プランジャ３４の少なくとも１つのタブ４１を受け入れるための少なくとも１つのスロット４７を含み得る。スロット４７は、ロッキングキャップ２６の周囲に沿って延在し得る。ロック構成において、ロッキングキャップ２６は、１つ以上のタブ４１が少なくとも１つのスロット４７内に配置されるように、第１の位置に位置決めされ得る。ロッキングキャップ２６をロック解除するため、ロッキングキャップ２６は、１つ以上のタブ４１がスロット４７から取り外されるように回転され得る。ロッキングキャップ２６は、プッシュロッド２７（図２に示す）の遠位端３２を受け入れるための通路４２を含み得る。ロッキングキャップ２６は、プランジャケース２５の端部４６の周囲に沿って延在する隆起部４４に圧入され得る。

図４は、本開示の幾つかの実施形態によるロッキングキャップ２６の内側斜視図を示す。ロッキングキャップ２６の内側は、プランジャ３４の側方移動がないように、プランジャ３４（図３に示す）を取り囲み、所定位置に保持するための輪郭表面５０を含み得る。ロッキングキャップ２６は、ロッキングキャップ２６の内周に沿って延在する内部溝４８も含む。プランジャケース２５の隆起部４４（図３に示す）は、ロッキングキャップ２６の内部溝４８と整列し得る。隆起部４４は、内部溝４８と共に、ロッキングキャップ２６がプランジャケース２５の端部４６（図３に示す）上に留まることを可能にし、ロッキングキャップ２６がプランジャケース２５の端部４６の周囲で回転又は作動することを可能にし得る。

図５は、本開示の幾つかの実施形態による、初期位置又はロック位置におけるロッキングキャップ２６とのプランジャケース２５の側面断面図を示す。ロッキングキャップ２６は、プランジャケース２５上に配置されて、プランジャ３４の軸方向移動を制限し得る。図示のように、プランジャケース２５の隆起部４４は、ロッキングキャップ２６の内部溝４８に延在して、ロッキングキャップ２６が所定位置において回転することを可能にする。プランジャ３４の係合部分４０のタブ４１は、スロット４７内に延在する。この初期位置において、プランジャ３４は、保管又は輸送中の移動を防止するようにロックされる。

図６は、本開示の幾つかの実施形態による、ロック解除位置におけるロッキングキャップ２６とのプランジャケース２５の側面断面図を示す。図示するように、ロッキングキャップ２６は、タブ４１を取り外すか又はロック解除するように回転されている。ロッキングキャップ２６がロック解除位置にあると、プランジャ３４は、矢印によって示す前方方向に軸方向に可動であり得る。

図７Ａは、本開示の特定の実施形態によるハンドピース１４にＩＯＬカートリッジ１２を挿入することを示す。ＩＯＬカートリッジ１２のプランジャケース２５は、ハンドピース１４のスロット５４と整列され得る突出部５２を含む。プランジャケース２５は、スロット５４が突出部５２を受け入れるように、ハンドピース１４の内側部分に挿入される。ハンドピース１４は、ＩＯＬカートリッジ１２をハンドピース１４に固定するように回転され得る。幾つかの実施形態において、ハンドピース１４及びＩＯＬカートリッジ１２は、ハンドピース１４をＩＯＬカートリッジ１２に固定するために、ハンドピース１４が６０度～１２０度の範囲の回転量で回転するように構成され得る。例えば、幾つか特定の実施形態において、ハンドピース１４及びＩＯＬカートリッジ１２は、９０度の回転量でハンドピース１４をＩＯＬカートリッジ１２に固定するように構成され得る。

図７Ｂは、本開示の特定の実施形態によるハンドピース１４にロックされるＩＯＬカートリッジ１２を示す。ハンドピース１４は、ハンドピース１４及びＩＯＬカートリッジ１２が結合されるように、スロット５４内に突出部５２を固定するように回転されている。ロック解除のために、ハンドピース１４を反対方向に回転させ得る。

図８は、本開示の特定の実施形態による、非回転位置又はロック解除位置における、プランジャ３４内に挿入されるプッシュロッド２７の遠位端３２の断面図である。プランジャ３４の通路３６は、プッシュロッド２７の遠位端３２を受け入れ得る。遠位端３２は、非回転位置において高さｈ_１を含み得る。遠位端３２は、例えば、異なる幅（ｗ）及び異なる高さを有し得る矩形形状であり得る。即ち、非回転位置において、遠位端３２は、高さｈ_１及び幅ｗを有し、遠位端３２が回転する場合、幅ｗは、図９に示すように、高さｈ_２となる。幾つかの実施形態において、ｈ_２は、ｈ_１よりも大きいことができる。プランジャ３４の通路３６は、高さｈ_１よりも大きいが、幅ｗ又は高さｈ_２よりも小さい内径を含む狭い部分６１を含み、それにより、図９に示すように、遠位端３２が非回転位置（ロック解除）において狭い部分６１を通して移動することを可能にするが、遠位端３２が回転位置（ロック）において狭い部分６１を通して戻ることを防止し得る。プランジャ３４は、通路３６と流体連通するポート６２を含み得る。プランジャ３４の通路３６は、プッシュロッド２７の遠位端３２を受け入れるように構成され得、ポート６２は、プッシュロッド２７がロック位置まで回転される場合、遠位端３２の一部を受け入れ得る。

図９は、本開示の特定の実施形態による、回転され、プランジャ３４にロックされるプッシュロッド２７の遠位端３２の断面図である。遠位端３２は、プランジャ３４の通路３６の係合部分４０にロックされる。遠位端３２は、遠位端３２の第１のロック部分６４及び第２のロック部分６６が通路３６の第１の内部肩部６８及び第２の内部肩部７０に当接し、それによりプッシュロッド２７をプランジャ３４にロックし、プランジャ３４に対するプッシュロッド２７の軸方向移動を防止するように回転されている。加えて、第１のロック部分６４は、回転されると、ポート６２内に延在し得る。遠位端３２の高さｈ_２は、プッシュロッド２７の遠位端３２を所定位置にロックし、プッシュロッド２７がプランジャ３４から抜けること防止するように、第１の内部肩部６８と第２の内部肩部７０との間に位置決めされる通路３６の一部７２の内径よりも大きいことができる。

図１～９を参照して、本開示の特定の実施形態による挿入ツール１０を組み立てるための例示的な技術を以下のように説明する。幾つかの実施形態において、ＩＯＬカートリッジ１２のロッキングキャップ２６は、第１に、図５及び図６にそれぞれ最もよく示すように、ロック位置からロック解除位置に回転され得る。第２に、ＩＯＬカートリッジ１２のプランジャケース２５は、図８に最もよく示すように、プッシュロッド２７の遠位端３２がロック解除されたロッキングキャップ２６を通過し、プランジャ３４の通路３６内に受け入れられるように、ハンドピース１４内に挿入され得る。次に、ハンドピース１４は、図７Ｂに最もよく示すように、ＩＯＬカートリッジ１２がハンドピース１４にロックされるように回転され得る。プッシュロッド２７は、図９に最もよく示すように、プッシュロッド２７がプランジャ３４にロックされるように回転されて、ＩＯＬカートリッジ１２とのハンドピース１４の係合を完了し、ＩＯＬ２０を送達するための挿入ツール１０を構成し得る。特定の実施形態において、プッシュロッド２７は、ハンドピース１４がＩＯＬカートリッジ１２にロックされる前又はハンドピース１４が回転されてＩＯＬカートリッジ１２と係合及びロックするのと同時に、プランジャ３４内にロックされ得る。プッシュロッド２７の作動時、プランジャ３４は、軸方向前方に駆動されてＩＯＬをＩＯＬカートリッジ１２から移動させる。

挿入ツール１０を分解するため、プッシュロッド２７は、反対方向に回転され、それによりプッシュロッド２７をプランジャ３４からロック解除し得る。幾つかの実施形態において、これは、プッシュロッド２７及びプランジャ３４の構成を図９のロック構成から図８のロック解除構成に変更することを伴い得る。次いで、ハンドピース１４は、反対方向に回転され、それによりＩＯＬカートリッジ１２をハンドピース１４からロック解除し得る。例えば、ハンドピース１４は、図７Ｂに示す位置から、図７Ａに示す位置まで反時計回り方向に回転され得る。場合により、反時計回りの回転は、幾つかの特定の実施形態において、６０度～１２０度の回転範囲又は反時計回りの９０度の回転における回転量であり得る。特定の実施形態において、ハンドピース１４は、プッシュロッド２７がプランジャ３４からロック解除される前又はプッシュロッド２７がプランジャ３４からロック解除されるのと同時に、ＩＯＬカートリッジ１２からロック解除され得る。プランジャ３４は、次いで、プッシュロッド２７から完全に引き離してプッシュロッド２７をプランジャ３４から分離し、それによりハンドピース１４及びＩＯＬカートリッジ１２を分離させ得る。

ここで、患者の眼８０内へのＩＯＬ２０の挿入のための例示的な技術を図１０及び１１に関して説明する。図１０に示すように、切開部８２は、外科医によって眼８０内に作成され得る。例えば、切開部８２は、眼８０の強膜を通して作成され得る。切開部８２は、適切な幅又は長さであり得る。切開部８２を作成した後、挿入ツール１０のノズル２１は、切開部８２を通して眼８０の内部部分８６に挿入され得る。挿入ツール１０は、ＩＯＬ２０を眼８０の水晶体嚢８８内に投入するように作動され得る。

幾つかの実施形態において、ＩＯＬ２０は、折り畳まれたもの（又は巻かれた構成）で送達され、挿入ツール１０からの射出後に展開され得る。投入時、ＩＯＬ２０は、図１１に示すように、眼８０の水晶体嚢８８内に展開し、定着するべきである。ハプティック拡張部２４は、例えば、水晶体嚢８８の赤道部に係合するように操作され得る。ハプティック拡張部２４は、水晶体嚢８８に係合して、ＩＯＬ２０を水晶体嚢８８内に固定し得る。

本明細書中に説明する方法及びシステムの使用は、他のＩＯＬ送達システムを上回る多くの利益及び利点を提供し得る。例えば、前述のように、駆動機構を含む、ＩＯＬカートリッジとハンドピースとの間の共通の又は標準的な接続を採用することにより、異なる駆動機構及び種々のプリロード式ＩＯＬカートリッジ設計の交換可能なペアリング及び利用が提供され得る。従って、異なる種類の駆動機構を包含する種々のハンドピースは、多数の異なる種類のＩＯＬカートリッジ、従って異なる種類のＩＯＬのそれぞれと共に用いられ得る。例えば、ユーザは、ＩＯＬの種類及び／又はＩＯＬカートリッジの種類に応じて、ユーザが使用することを望む複数の種類の駆動機構間で容易に選択し得る。加えて、あるユーザは、所定のＩＯＬカートリッジに対して第１の種類の駆動機構ハンドピースを用いることを好み得る一方、異なるユーザは、同じ所定の種類のＩＯＬカートリッジに対して第２の種類の駆動機構ハンドピースを用いる選択肢を有し得る。重要なことに、ハンドピースをＩＯＬカートリッジに固定するための共通の又は標準的な接続を可能にすることにより、ハンドピースをＩＯＬカートリッジに固定することのユーザ経験は、駆動機構の種類又はＩＯＬカートリッジの種類及び従って用いられるＩＯＬに関わらず、略同じであり得、これは、オペレータにとっての使いやすさ及び合理化されたＩＯＬ送達手順も向上させ得る。

本開示の動作及び構造は、前述の説明から明らかになると考えられる。上で示したか又は説明した装置及び方法は、好ましいものとして特徴付けられているが、以下の特許請求の範囲に定義されるような本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、それに対する様々な変更形態及び修正形態がなされ得る。

Claims

眼内レンズ（ＩＯＬ）の送達のための装置であって、
ＩＯＬカートリッジであって、
ノズルと、
前記ＩＯＬを受け入れるように構成されるコンパートメントであって、前記ノズルと流体連通するコンパートメントと、
前記コンパートメントと流体連通するプランジャケースであって、ハンドピースに脱着可能に取り付けるように構成されるプランジャケースと、
前記プランジャケース内に配設されるプランジャと
を含むＩＯＬカートリッジ
を含む装置。
前記ハンドピースを更に含み、前記ハンドピースは、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配設されるプッシュロッドであって、前記プランジャに脱着可能に取り付けるように構成される遠位端を含むプッシュロッドと
を含む、請求項１に記載の装置。
前記ＩＯＬは、前記コンパートメント内に配設される、請求項１に記載の装置。
前記プランジャケースは、突出部を含み、及び前記ハウジングは、前記突出部を受け入れるように構成されるスロットを含む、請求項２に記載の装置。
前記プランジャの一部は、前記プッシュロッドの遠位端を受け入れるように構成される通路を含み、前記プッシュロッドは、回動可能である、請求項４に記載の装置。
非回転位置における前記遠位端は、第１の高さを有し、回転位置における前記遠位端は、前記第１の高さよりも大きい第２の高さを有する、請求項５に記載の装置。
前記通路の一部は、前記第１の高さよりも大きい内径を有する、請求項６に記載の装置。
前記内径は、前記第２の高さよりも小さい、請求項７に記載の装置。
回動可能なロッキングキャップは、前記プランジャケースの端部に配設される、請求項８に記載の装置。
前記回動可能なロッキングキャップは、前記プランジャの前記一部から延在するタブを受け入れるように構成されるスロットを含む、請求項９に記載の装置。
眼内レンズ（ＩＯＬ）の送達のための装置であって、
ハンドピースであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配設されるプッシュロッドと
を含み、前記プッシュロッドの遠位端は、ＩＯＬカートリッジに脱着可能に取り付けるように構成される、ハンドピース
を含む装置。
前記ＩＯＬカートリッジを更に含み、前記ＩＯＬカートリッジは、
ノズルと、
前記ノズルと流体連通するコンパートメントと、
前記コンパートメントと流体連通するプランジャケースであって、ロッキングキャップを有する端部を含み、プランジャは、前記プランジャケース内に配設され、前記プランジャの一部は、前記プッシュロッドの前記遠位端を受け入れるように構成される通路を含み、前記プッシュロッドは、回動可能である、プランジャケースと
を含む、請求項１１に記載の装置。
前記プランジャケースは、突出部を含む、請求項１２に記載の装置。
前記ハウジングは、前記突出部を受け入れるように構成されるスロットを含む、請求項１３に記載の装置。
非回転位置における前記プッシュロッドの前記遠位端は、第１の高さを有し、回転位置における前記プッシュロッドの前記遠位端は、前記第１の高さよりも大きい第２の高さを有する、請求項１４に記載の装置。
前記プランジャの前記通路の一部は、前記第１の高さよりも大きい内径を有する、請求項１５に記載の装置。
前記内径は、前記第２の高さよりも小さい、請求項１６に記載の装置。
眼内への眼内レンズ（ＩＯＬ）の送達のための方法であって、
ＩＯＬカートリッジのプランジャケースをハンドピースのハウジング内に挿入することであって、プランジャは、前記プランジャケース内に配設される、挿入することと、
前記ハンドピースのプッシュロッドの遠位端を前記プランジャの通路内に挿入することと、
前記ハンドピースを回転させて、前記プランジャケースを前記ハンドピースにロックすることと、
前記プッシュロッドを回転させて、前記プッシュロッドを前記プランジャにロックすることと
を含む方法。
前記ＩＯＬカートリッジの前記プランジャケースを前記ハンドピースの前記ハウジング内に挿入する前に、前記プランジャケースの近位端に位置決めされるロッキングキャップを回転させて、前記プランジャをロック解除することを更に含む、請求項１８に記載の方法。
前記プッシュロッドを作動させて、前記プランジャでＩＯＬを前記ＩＯＬカートリッジから前記眼内に移動させることを更に含む、請求項１９に記載の方法。
眼内レンズ（ＩＯＬ）を送達するための装置であって、
ＩＯＬを受け入れるためのコンパートメントと、前記コンパートメントに結合される遠位端及び近位端を有するプランジャケースと、前記プランジャケース内に配設されるプランジャとを含むＩＯＬカートリッジと、
前記プランジャケースに脱着可能に結合されるように構成され、且つハウジングと、前記ハウジング内に配設され、及び前記プランジャケースの前記プランジャに解放可能に結合するように構成されるプッシュロッドとを含むハンドピースと
を含む装置。