JP2022545147A - 感熱表示手段を有するエアロゾル生成物品用包装体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1つの被覆表面領域(11)と少なくとも1つの非被覆表面領域(12)とを含む、エアロゾル生成物品(1)用の包装体(10)に関し、包装体(10)の少なくとも1つの被覆表面領域(11)のコーティング(13)は感熱性であり、且つコーティング(13)は、恒久的な変色によって熱付与を表示する。更に、本発明は、かかる包装体(10)を含むエアロゾル生成物品(1)と、フレキソ印刷によって包装体の一部にポリマーを印刷することによってかかる包装体(10)を含むエアロゾル生成物品(1)を製造するための方法とに関する。

Description

本発明は、本願請求項1及び12のプリアンブルに従う、エアロゾル生成物品用の包装体、およびそのような包装体を製造する方法に関する。更に、本発明は、本願請求項1のプリアンブルに従う包装体を有するエアロゾル生成喫煙物品に関する。
エアロゾル生成物品は大量生産される。エアロゾル生成物品の例は、周知の紙巻きタバコ、(パレホ、シガリロ、フィグラドのような様々な大きさ及び形状の)葉巻、最近市販されている加熱非燃焼式物品であり、この加熱非燃焼式物品は、紙巻きタバコに構造的に類似しているとともに、通常は紙ベースの包装体で棒状に包装され、先端包装体でフィルタ部分に接続された、場合によりタバコ材料を含有する、エアロゾル生成材料の充填を含む。これらの加熱非燃焼式物品は、おそらく前記フィルタによって形成された、マウスピースを通して消費者が吸入できるエアロゾルを発生させるために電動加熱装置で加熱されるエアロゾル生成材料用に設計される。エアロゾル生成材料の加熱は、通常、400℃未満、好ましくは250℃~350℃の温度に制限され、エアロゾル生成材料の燃焼も、エアロゾル生成材料の外装包装体の燃焼も引き起こさない。
大抵の場合、包装体は、エアロゾル生成物品の最も広い外表面である。通常、エアロゾル生成物品の使用前又は使用中に、包装体の外表面の大部分を消費者又は他者が確認することができる。したがって、他のブランドの紙巻きタバコに対する区別を可能にするために又は消費者に追加情報を提供するために、紙巻きタバコ用巻紙上に視覚効果を与えることが高く評価されている。これらの視覚効果は更に、エアロゾル生成物品の高品質の外観を生じさせることができる。
特に加熱非燃焼式エアロゾル生成物品の場合、消費者がエアロゾル生成物品を使用している間に包装体は変わらないままであり得る。したがって、ユーザが新品と使用済み品とを見分けることは、困難である場合がある。
消費者への情報をエアロゾル生成物品の包装体上に提供できることは、最新技術から既知である。例として、エンボス加工された包装体がこれまでに開発されている。包装体上に文字又は他の記号をエンボス加工することによって情報が提供されうる。しかしながら、消費者の認識性は非常に限られている。
喫煙物品が既に使用済みであることの表示を提供するために、外側包装体上に設けられた熱変色性材料を含む前記喫煙物品を提供することが、当技術分野で更に知られている。そのような使用表示技術の例は、例えば、国際公開第99/44447号パンフレット又は国際公開第2017/114895号パンフレットにおいて提供されている。しかしながら、使用される熱変色性材料には、製造及び実装にコストがかかる、複雑な化学物質(液晶、ロイコ染料、金属錯体)が含まれる。
したがって、本発明の目的は、新製品と使用済み製品とを容易に見分けることを可能にし、先行技術で知られている技術と比較して非常に簡単且つ安価に製造できるエアロゾル生成物品で使用できる、包装体を提供することである。
前述の問題は、請求項1に記載の包装体、請求項10に記載のエアロゾル生成物品、及び請求項12に記載の方法によって解決される。
本発明による包装体は、少なくとも1つの被覆表面領域と少なくとも1つの非被覆表面領域とを含み、包装体の少なくとも1つの被覆表面領域のコーティングは感熱性である。コーティングは、恒久的な変色によって熱付与を表示する。好ましくは、包装体自体の構造は変わらないままである。このことは、包装体が焦げていないことを意味する。これにより、灰の生成が防止される。更に、包装体の永続的な構造によって、包装された製品(例えば、タバコスティック)を使用後に交換することが容易になる。恒久的な変色を生じさせるコーティングは、文字又は記号の形式で包装体の基部上に配置することができる。したがって、包装された製品の使用中又は使用後に、文章か又はユーザにとって認識可能な手がかりが現れ得ることが可能である。熱付与中に現れ得る適切な文字の例は、「使用済み」という単語であるか、又は製品が既に使用されていることをユーザに明確に表示する他の同様の単語、文章、若しくは記号である。
本発明によれば、感熱コーティングは、被覆表面領域の明度の恒久的な差によって熱付与の表示を提供し、加熱後にISO2469に準拠して測定された明度の差は少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%、より好ましくは少なくとも3%である。被覆表面領域の明度の変化をユーザが特に容易に認識できることが分かっている。更に、明度を変化させる物質は、タバコの風味を(少なくとも著しく)損なわないので、タバコ製品と組み合わせて使用するのに好都合である。
好ましくは、コーティングは、ポリマーを含む。ポリマーは、非常に広範囲にわたる異なる組成で利用可能である。したがって、特性は、適切な方法で容易に設計することができる。一部のポリマーは、タバコ産業での使用が既に承認されているので更に好ましい。よって、ポリマーは、好ましくは、EVA、PVA、エチレンの他の任意のコポリマー、プロピレンの他の任意のコポリマー、PE、及び他の任意の膜形成ポリマーを含む群から選択される。これらのポリマーは、エアロゾルの味への影響が最小限であるので、特に適している。
包装体の好ましい実施形態では、コーティングは、少なくとも150℃の温度による熱付与後に熱付与の表示を提供する。したがって、以前の使用の誤表示を確実に回避することができた。多くの場合、包装体の取り扱い中又は移送中(例えば、コンテナでの輸送中)に高温が発生するので、変色が引き起こされるには少なくとも150℃の非常に高い温度が好ましいことが分かっている。更により好ましくは、(活性化)温度は、160~250℃、より好ましくは170~250℃の範囲内である。これらの温度は、加熱された基質(例えば、タバコ)から所望の風味全てを放出するのに適していることと、これらの温度によって、望ましくない基質の蒸発又はタバコ若しくは包装体の着火が回避されることが分かっている。
以前の使用の誤表示を回避するために、少なくとも3分間の熱付与後に熱付与の表示を提供するコーティングが選択される。したがって、熱付与の表示を開始するための最低温度に非常に短時間さらされることで以前の使用の誤表示がもたらされないことを回避することができた。通常、タバコ製品の消費には少なくとも3分かかるので、最低温度により短時間さらされることではコーティングの恒久的な変色がもたらされないことが好ましい。好ましくは、最低温度にさらされることは、コーティングの恒久的な変色を引き起こすのに、5~15分間、より好ましくは5~10分間行われる必要がある。
包装体の好ましい実施形態では、コーティングは、0.5~20g/m、好ましくは2~15g/m、より好ましくは4~10g/mの量で被覆表面領域内に設けられる。これらの量のコーティングは包装体の透過性に悪影響を及ぼさないことが示されている。したがって、ユーザによるエアロゾル生成物品の使用中のエアロゾルの連続的な流れを確保することができた。
好ましくは、熱処理されていない包装体の被覆表面領域と非被覆表面とのISO2471に準拠した不透明度の差は、3%未満である。上述のように、包装体の一部の領域を通して茶色がかったタバコの色を確認できることは望ましくない。したがって、(半)透明部分を排除すべきである。(半)透明部分とは対照的に、熱処理されていない(又は未使用)状態では包装体の表面の均質な外観を与えることが望ましい。消費者は、ほとんど白色である、均質な包装体表面に慣れているので、茶色がかった領域を汚れている又は非衛生的でさえあるとみなす可能性がある。そのような均質な外観を維持するために、熱処理されていない包装体の被覆表面領域と非被覆表面とのISO2471に準拠した不透明度の差は、好ましくは2%未満、より好ましくは1%未満である。
好ましくは、熱処理された包装体の被覆表面領域と非被覆表面とのISO2471に準拠した不透明度の差は、3%未満である。包装体は(少なくとも本発明のいくつかの実施形態では)焦げていないので、包装体で包まれた製品の使用後に、被覆表面領域と非被覆表面とのISO2471に準拠した不透明度の差が非常に小さいことが好ましい。上述のように、包装体の一部の領域を通して茶色がかったタバコの色を確認できることは望ましくない。したがって、(半)透明部分を排除すべきである。(半)透明部分とは対照的に、熱処理されていない(又は未使用)状態では包装体の表面の均質な外観を与えることが望ましい。消費者は、ほとんど白色である、均質な包装体表面に慣れているので、茶色がかった領域を汚れている又は非衛生的でさえあるとみなす可能性がある。好ましくは、熱処理された包装体の被覆表面領域と非被覆表面とのISO2471に準拠した不透明度の差は、少なくとも150℃、好ましくは160~250℃、より好ましくは170~250℃の範囲内の温度による熱付与後に、更には2%未満、より好ましくは1%未満である。
好ましくは、コーティングは、既知の印刷プロセス、好ましくはフレキソ印刷によって塗布されるのに適している。これにより、コーティングの取り扱い及び塗布が容易になり、並列化、自動化、及び高スループットが可能となる。
塗布前のコーティングの取り扱いを容易にするために、粘度は、200~2000mPas、好ましくは300~1000mPas、より好ましくは400~700mPasであることが好ましい。
包装体の好ましい実施形態では、被覆表面領域は、0.5~20g/m、好ましくは2~15g/m、より好ましくは4~10g/mのコーティングを含む。
これらの塗布重量では、最小限の材料費で所望の光沢を付与できることが分かっている。
好ましくは、包装体は紙を含む。より好ましくは、紙は、コーティングが塗布される、支持体である。紙はタバコ産業で周知であるので、これにより、既知の機械及び取り扱い機器での包装体の取り扱いが可能となる。
好ましい実施形態では、紙は、60%を超える、好ましくは70%を超える、より好ましくは75%を超える不透明度を有する。したがって、茶色がかったタバコの色が(非被覆)紙からはっきりと表れ得ることを回避することができる。更に、高い不透明度を有する紙は、高価値及び/又は高品質の製品に関連するものとみなされる。
本発明の第2の態様は、上記で説明したような包装体を含む、エアロゾル生成物品に関する。そのような包装体を含むエアロゾル生成物品は、使用済みの(タバコ)製品と未使用の(タバコ)製品とを容易に区別できる可能性を与える。更に、(半)透明部を除外することができる。これにより、高価値及び/又は高品質の外観を与えられ、消費者が容易に認識することができる。そのようなエアロゾル生成物品には、包装体を通して茶色がかったタバコの色を確認できるという欠点がない。したがって、汚れている又は非衛生的でさえあるとみなされる可能性が高い、茶色がかった領域が取り除かれる。これにより、高価値及び/又は高品質の外観が向上する。
エアロゾル生成物品の好ましい実施形態では、エアロゾル生成物品は、エアロゾル生成基質を含み、エアロゾル生成基質は、上記で説明したように包装体で包装される。したがって、エアロゾル生成基質は、包装体で包装されており、容易に取り扱うことができる。これにより、新しいエアロゾル生成基質での使用済みのエアロゾル生成基質の置き換えが容易になる。
好ましくは、エアロゾル生成基質は、タバコ又はタバコ抽出物を含む。したがって、包装されたタバコ又はタバコ抽出物は、ユーザが容易に取り扱うことができる。
好ましくは、包装体及びエアロゾル生成基質は、エアロゾル生成物品のそれぞれの取付部に接続できる、カートリッジの一部である。そのようなカートリッジは通常、特別な用途向けに設計されるので、上記で説明したような包装体を含む新しいカートリッジを、既に使用済みのカートリッジと容易に区別することができる。
エアロゾル生成物品の好ましい実施形態では、包装体のコーティングは、少なくとも3分間の熱付与後の変色によって熱付与を表示する。したがって、エアロゾル生成基質(及び/又はカートリッジ)を使用せずに最低温度に3分未満の短時間さらされることで熱付与の誤表示が開始されることを回避することができた。通常、タバコ製品の消費には少なくとも3分かかり、最低温度にさらされることは取り扱い及び/又は輸送中に発生し得るので、最低温度により短時間さらされることではコーティングの恒久的な変色がもたらされないことが好ましい。好ましくは、最低温度にさらされることは、コーティングの恒久的な変色を引き起こすのに、5~15分間、より好ましくは5~10分間行われる必要がある。
本発明の更なる態様は、包装体を含むエアロゾル生成物品を製造するための方法に関し、包装体は、少なくとも1つの被覆表面領域と少なくとも1つの非被覆表面領域とを含む。少なくとも1つの被覆表面領域は、印刷によって、好ましくはフレキソ印刷によって塗布される、感熱コーティングを含み、感熱コーティングは、被覆表面領域の明度の恒久的な差によって熱付与の表示を提供し、加熱後にISO2469に準拠して測定された明度の差は、少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%、より好ましくは少なくとも3%である。印刷プロセス、特にフレキソ印刷は、コーティングの、好ましくはポリマーの局所的な塗布を可能にするので好ましい。これらの技術は通常、包装体及び/又は紙を取り扱うための製造現場で利用可能であるので、追加の機械又は機器は必要ない。更に、フレキソ印刷によって、非常に高速の印刷及び高スループットが可能となる。これは、タバコ(含有)スティック用の包装体のような大量生産品に特に望ましい。
好ましい実施形態では、方法は、適切な感熱コーティングを選択するステップを含む。この感熱コーティングは、好ましくは、ポリマーを含む。ポリマーは、好ましくは、EVA、PVA、エチレンの他の任意のコポリマー、プロピレンの他の任意のコポリマー、PE、及び他の任意の膜形成ポリマーを含む群から選択される。これらのポリマーは、印刷プロセスに、特にフレキソ印刷に特に適していることが分かっている。
方法の好ましい実施形態では、ポリマーは、エマルジョンとして、懸濁液として、又は溶融形態で印刷される。これにより、ポリマーの取り扱い及び均一な分布が容易になる。好ましくは、エマルジョン、懸濁液、又は溶融ポリマーは、(原)紙への塗布後に乾燥される。更に好ましい実施形態では、この乾燥は、少なくとも一時的に上昇した圧力の下で実施される。少なくともいくつかの場合には、上昇した圧力によって、紙へのポリマーの強固な接着が可能となる。これにより、包装体の内表面から外表面への熱伝達が改善される。
この方法に関連する全ての開示された特徴は、必要な変更を加えて包装体及び/又はエアロゾル生成物品に適用されるものとし、包装体及び/又はエアロゾル生成物品に関連する全ての開示された特徴は、方法に必要な変更を加えるものとする。
本発明の更なる利点、目的、及び特徴を、添付の図面を参照する以下の記載において、ほんの一例として説明する。図では、異なる実施形態における類似の構成要素は、同一の参照記号を示すことができる。
使用済み(左)及び未使用(右)のエアロゾル生成物品の画像である。 包装体の被覆表面の可能な形態の画像である。 熱付与前の包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像である。 2つの円形の熱付与装置での熱付与後の図2aの包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像である。 円形の熱付与装置での熱付与後の包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像である。 円形の熱付与装置での熱付与後の包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像である。 円形の熱付与装置での熱付与後の包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像である。 円形の熱付与装置での熱付与後の包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像である。 円形の熱付与装置での熱付与後の包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像である。 円形の熱付与装置での熱付与後の包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像である。 円形の熱付与装置での熱付与後の包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像である。
図1aは、2つのエアロゾル生成物品1a、1bの画像を示しており、各エアロゾル生成物品1a、1bは、本発明による、被覆表面領域11と非被覆表面領域12とを備えた包装体10によって取り囲まれている。包装体10は、タバコ(図示せず)で作られたシリンダ2(幾何学的により詳細には、直円柱)の側面領域を取り囲む。
包装体10は、部分的に、すなわち被覆領域11では、感熱コーティング13で被覆される。図示の実施形態では、このコーティングは、包装体10上に平行な縞模様で塗布され、次いで、この包装体10は、タバコシリンダ2に巻き付けられる。包装体10のこの湾曲形態では、被覆領域11は、シリンダをその円周方向に沿って取り囲む。
図1aの左側には、使用済みのエアロゾル生成物品1aが示されている。それとは対照的に、右側のエアロゾル生成物品1bは使用されていない。コーティング13は、エアロゾル生成物品1b(右)の使用前には僅かに視認可能であるにすぎないが、局所的なコーティング13は、使用後(左)には明確に視認可能である。コーティング13は、恒久的な変色によって熱処理を表示するので、使用中にタバコスティック1の周囲に沿った縞模様が現れる。したがって、エアロゾル生成物品1及び/又は包装体10が、タバコの消費中及び/又はエアロゾル生成物品1の使用中に焦げていない場合でさえ、その使用が明確に表示される。このインジケータによって、単一のエアロゾル生成物品1の取り違えと繰り返しの使用とが防止される。図1aに図示するサンプルは、本発明の実施形態による包装体10で包装されている、市販のエアロゾル生成物品を使用して作製される。図1aの左側に示すエアロゾル生成物品は、ユーザによる使用/消費をシミュレートする、喫煙装置によって処理されている。
図1bは、包装体10の更なる実施形態を示している。被覆領域11のパターン14は縞模様である。したがって、そのような紙巻きタバコ用巻紙10又は非常に類似した紙巻きタバコ用巻紙10を、図1aに示すようなエアロゾル生成物品1の製造に使用することができたであろう。原紙をポリマーで局所的に被覆した。この実施形態では、紙巻きタバコ用巻紙の重なる端部を互いに取り付けるための糊としてタバコ産業においてこれまで使用されていた、ポリマーを使用した。印刷によって、この場合はフレキソ印刷によって塗布を実施した。ポリマーを印刷領域に対して約6g/mの量で塗布した。この実施形態では、(原)紙10の上表面全体の約43%(好ましくは40~50%)をポリマーで被覆した。
図1bに示す包装体10の実施形態では、被覆領域11及び非被覆領域12の不透明度を測定した。これらの領域の測定された不透明度の差は非常に小さかった。被覆領域11の不透明度を74.9%であると判定し、非被覆領域12の不透明度を75.6%であると測定した。
図2aは、熱付与前の包装体10上の被覆表面13の可能な形態の詳細な画像を示している。このサンプルは、Miquel y CostasGroup社から入手可能な紙に基づいて作製した。図示の実施形態では、コーティング13は、基質上に文字を形成するパターン14で塗布される。白色又は透明のポリマーを使用したので、コーティング13が熱付与前に視認可能であるにすぎない。しかしながら、コーティング13に当たる光の角度に応じて、コーティング13に光沢があるのでコーティング13は認識可能であり得る。
図2bは、図2aに示したものと同じ包装体の切り抜きを示している。しかしながら、図2bに示す切り抜きは局所的に加熱されている。熱付与には、2つの円形の熱源(図示せず)が使用されている。包装体10の熱処理された領域は、原紙及びコーティング13が変色したので視認可能である。しかしながら、紙及びコーティング13は異なる色に変色していた。したがって、文字14が明確に視認可能になる。図2bの例示に対して光の角度が変化していることに留意されたい。この角度では、コーティング13の光沢はもはや視認可能ではない。したがって、パターン14は、一部の熱処理されていない領域では、確認できなかったか又は単に推測することしかできなかった。それとは対照的に、熱処理された領域内の異なる色ため、パターンが視認可能である。
図3a~図3gは、異なる熱処理の効果を図示している。全ての図3a~図3gは、円形の熱付与装置での熱付与後の包装体上の被覆表面の可能な形態の詳細な画像を示している。また、これらのサンプルは、Miquel y CostasGroup社から入手可能な同じ紙に基づいて用意した。処理時間及び/又は処理温度は、図示のサンプル間で異なる。図3a及び図3bに示す包装体は両方とも、約250℃の温度で処理されている。図3aに示す包装体は60秒間処理されており、その一方で、図3bに示す包装体は300秒間処理された。この温度での僅か60秒間の処理(図3a)の後、パターンはまだ明確に視認可能でないことを確認することができた。しかしながら、600秒間の長い処理によって著しい変色が引き起こされ、パターン14(文字)が視認可能である。
300℃の熱付与装置を用いて包装体10を処理した後、僅か30秒間の処理後(図3c)にパターンが既に視認可能になっている。しかしながら、60秒間(図3d)及び300秒間(図3e)のより長い処理によって、可視性が更に高まる。図3eでは、熱放射に起因して、包装体10の周囲領域も茶色がかっており、熱付与装置の円形パターンが不均一であることを確認することができる。
図3f及び図3gは、350℃の熱付与装置を用いて包装体10を処理した後の包装体10を示している。このパターンは、ほんの30秒間(図3f)の処理後及び60秒後(図3g)に既に確認することができた。しかしながら、両方の包装体は、局所的に焦げている。
図3a~図3gに示すようなコーティングに使用されたポリマーは、20℃で600mPAsの粘度を有するEVAであった。固形分は48%(w/w)であり、塗布温度は15~25℃であった。200℃以下の熱処理後に、このポリマーについて変色は視認できなかった。
本出願人は、本出願明細書に開示された全ての特徴が、先行技術に照らして、個別に又は組み合わせて新規である限り、それらの特徴を本発明の本質的な特徴であるものとして特許請求する権利を保有する。更に、図では、個別に有利であり得る特徴が記載されていることに留意されたい。当業者であれば、図に開示した特定の特徴は、この図の更なる特徴を取り入れなくても有利であり得ることを直ぐに認識するであろう。更に、当業者であれば、1つの又は様々な図に開示した多様な特徴の組み合わせから利点が発展し得ることを認識するであろう。
1 エアロゾル生成物品
1a 使用済みのエアロゾル生成物品
1b 未使用のエアロゾル生成物品
2 シリンダ
10 包装体
11 被覆表面領域
12 非被覆表面領域
13 コーティング
14 パターン

Claims (15)

  1. 恒久的な変色によって熱付与を表示するように配置された感熱コーティングで被覆された少なくとも1つの被覆表面領域と、少なくとも1つの非被覆表面領域とを含む、エアロゾル生成物品用の包装体であって、
    前記感熱コーティングは、前記被覆表面領域の明度の恒久的な差によって熱付与の表示を提供し、加熱後にISO2469に準拠して測定された明度の差は、少なくとも1%である、ことを特徴とする包装体。
  2. 加熱後にISO2469に準拠して測定された明度の差は、少なくとも2%、好ましくは少なくとも3%である、ことを特徴とする請求項1に記載の包装体。
  3. 前記コーティングは、少なくとも150℃、好ましくは160~250℃、より好ましくは170~250℃の範囲内の温度による熱付与後に熱付与の表示を提供する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 前記コーティングは、ポリマーを含み、前記ポリマーは、好ましくは、EVA、PVA、エチレンの他の任意のコポリマー、プロピレンの他の任意のコポリマー、PE、及び他の任意の膜形成ポリマーを含む群から選択される、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の包装体。
  5. 前記コーティングは、少なくとも3分間、好ましくは5~15分間、より好ましくは5~10分間の熱付与後に熱付与の表示を提供する、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の包装体。
  6. 前記コーティングは、0.5~20g/m、好ましくは2~15g/m、より好ましくは4~10g/mの量で前記被覆表面領域内に設けられる、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の包装体。
  7. 熱処理されていない前記包装体の前記被覆表面領域と前記非被覆表面とのISO2471に準拠した不透明度の差は、3%未満、好ましくは2%未満、より好ましくは1%未満である、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の包装体。
  8. 熱処理された前記包装体の前記被覆表面領域と前記非被覆表面とのISO2471に準拠した不透明度の差は、少なくとも150℃、好ましくは160℃~250℃、より好ましくは170℃~250℃の範囲内の温度による熱付与後に、3%未満、好ましくは2%未満、より好ましくは1%未満である、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の包装体。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の包装体を含むエアロゾル生成物品。
  10. 前記エアロゾル生成物品は、エアロゾル生成基質を含み、前記エアロゾル生成基質は、請求項1から8のいずれか一項に記載の包装体で包装される、ことを特徴とする請求項9に記載のエアロゾル生成物品。
  11. 前記包装体のコーティングは、少なくとも3分間、好ましくは5~15分間、より好ましくは5~10分間の熱付与後の変色によって熱付与を表示する、ことを特徴とする請求項9又は10に記載のエアロゾル生成物品。
  12. 包装体を含むエアロゾル生成物品を製造する方法であって、前記包装体は、少なくとも1つの被覆表面領域と少なくとも1つの非被覆表面領域とを含み、
    前記少なくとも1つの被覆表面領域は、フレキソ印刷によって塗布されるとともに、前記被覆表面領域の明度の恒久的な差によって熱付与の表示を提供するように構成される感熱コーティングを含み、加熱後にISO2469に準拠して測定された明度の差は、少なくとも1%である、ことを特徴とする方法。
  13. 前記感熱コーティングは、ポリマーを含み、前記ポリマーは、好ましくは、EVA、PVA、エチレンの他の任意のコポリマー、プロピレンの他の任意のコポリマー、PE、及び他の任意の膜形成ポリマーを含む群から選択される、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記感熱コーティングは、前記包装体への塗布後に乾燥される、ことを特徴とする請求項12又は13に記載の方法。
  15. 前記コーティングは、0.5~20g/m、好ましくは2~15g/m、より好ましくは4~10g/mの量で前記被覆表面領域内に設けられる、ことを特徴とする請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
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