JP2022543228A - ランダムアクセス手順の実行に関与するユーザ機器 - Google Patents

ランダムアクセス手順の実行に関与するユーザ機器 Download PDF

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Abstract

本開示は、複数のランダムアクセスタイプしきい値を受信する受信機を有するユーザ機器(UE)に関する。前記UEの処理回路は、ランダム値を決定し、その後、前記UEによって実行されるべきランダムアクセス手順のタイプを選択する。当該選択することは、少なくとも、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中から1つを選択すること、前記決定したランダム値を前記選択したランダムアクセスタイプしきい値と比較すること、および前記比較の結果に基づいてランダムアクセス手順のタイプを選択することを含む。その後、前記UEは、前記選択したタイプのランダムアクセス手順を実行する。

Description

本開示は、3GPP通信システムなどの通信システムにおける方法、装置、および物品を対象とする。
現在、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)は、次世代のセルラー技術(第5世代(5G)とも呼ばれる)の技術仕様に取り組んでいる。
1つの目的は、少なくとも拡張モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced mobile broadband)、超高信頼・低遅延通信(URLLC:ultra-reliable low-latency communications)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive machine type communication)を含む、あらゆる使用シナリオ、要件、および配置シナリオ(例えば、非特許文献1の6節を参照)に対処する、単一の技術的枠組みを提供することである。例えば、eMBBの配置シナリオには、屋内のホットスポット、密集都市部、郊外、都市部、および高速が含まれうる。URLLCの配置シナリオには、産業制御システム、モバイル健康管理(遠隔モニタリング、遠隔診断、および遠隔治療)、車両のリアルタイム制御、スマートグリッドの広域監視・制御システムが含まれうる。mMTCの配置シナリオには、スマートウェアラブルやセンサネットワークなど、遅延の影響が小さいデータ伝送を行う多数の装置を使用するシナリオが含まれうる。eMBBサービスとURLLCサービスは、いずれも極めて広い帯域幅が要求される点で似ているが、URLLCサービスでは、極めて小さいレイテンシ(待ち時間)(latency)が好ましくは要求される点において異なる。
第2の目的は、前方互換性を達成することである。ロングタームエボリューション(LTE、LTE-A)セルラーシステムへの後方互換性は要求されず、これにより、全く新しいシステムの設計および/または新しい機能の導入が容易になる。
TR 38.913 version 15.0.0 3GPP TS 38.300 v15.6.0 3GPP TR 38.801 v14.0.0 3GPP TS 38.300 3GPP TS 38.211 v15.6.0 TS 23.501 v16.1.0 3GPP TS 22.261 v16.8.0 3GPP TS 24.501 v16.1.0 3GPP TS 38.331 v15.6.0 3GPP TS 38.321 v15.6.0 3GPP Technical Report TR 36.889,version 13.0.0
1つの非限定的かつ例示的な実施形態は、UEによって実行されるランダムアクセス手順の改善を容易にする手順を提供することを促進する。
一実施形態において、本明細書に開示されている技術は、動作中、複数のランダムアクセスタイプしきい値を受信する受信機を有するユーザ機器(UE)を特徴とする。また、UEは、動作中、ランダム値を決定する処理回路も有する。前記処理回路は、動作中、前記UEによって実行されるべきランダムアクセス手順のタイプを選択し、当該選択することは、少なくとも、
- 前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中から1つを選択すること、
- 前記決定したランダム値を前記選択したランダムアクセスタイプしきい値と比較すること、および
- 前記比較の結果に基づいてランダムアクセス手順のタイプを選択すること、
を含む。その後、前記UEは、前記選択したタイプのランダムアクセス手順を実行する。
なお、一般的な実施形態または具体的な実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはこれらの任意の選択的な組合せとして、実施できることに留意されたい。
開示されている実施形態およびさまざまな実装形態のさらなる恩恵および利点は、本明細書および図面から明らかになるであろう。これらの恩恵および/または利点は、本明細書および図面のさまざま実施形態および特徴によって個別に得ることができる。但し、これらは、このような恩恵および/または利点の1つまたは複数を得るために、すべてを設ける必要はない。
以下、例示的な実施形態について添付の図面を参照してより詳細に説明する。
3GPP NRシステムの例示的なアーキテクチャを示す図 LTE eNB、gNB、およびUEに対する例示的なユーザおよび制御プレーンアーキテクチャを示す図 NG-RANと5GCの間の機能分割を示す概略図 RRC接続セットアップ/再構成手順のシーケンス図 拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)、および超高信頼・低遅延通信(URLLC)の使用シナリオを示す概略図 非ローミングシナリオ向けの例示的な5Gシステムアーキテクチャを示すブロック図 競合ベースのRACH手順を実行するときにeNBとUEの間で交換されるメッセージを示す図 競合なしのRACH手順を実行するときにeNBとUEの間で交換されるメッセージを示す図 UEおよびgNBの例示的な単純化した構造を示す図 改善されたランダムアクセス手順の例示的な実装形態によるUEの構造を示す図 改善されたソリューションの例示的な実装形態による、UEの動作のフロー図 改善されたソリューションの例示的な実装形態による、gNBの動作のフロー図 改善されたソリューションの例示的な実装形態による、UEの動作のフロー図 改善されたソリューションの例示的な実装形態による、UEの動作のフロー図 改善されたソリューションの例示的な実装形態による、gNBの動作のフロー図
5G NRシステムのアーキテクチャおよびプロトコルスタック
3GPPは、最大100GHzの周波数で動作する新しい無線アクセス技術(NR)の開発を含む第5世代セルラー技術(単に5Gと呼ばれる)の次のリリースに取り組んでいる。5G規格の最初のバージョンは、2017年の終わりに完了し、これにより、5G NR規格に準拠したスマートフォンの試験および商用展開に進むことができる。
とりわけ、全体的なシステムアーキテクチャは、gNBを有するNG-RAN(次世代無線アクセスネットワーク:Next Generation - Radio Access Network)を想定しており、これらのgNBは、NG無線アクセスユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)プロトコルおよび制御プレーン(RRC)プロトコルを終端させる。gNBは、Xnインタフェースによって互いに相互接続されている。また、gNBは、次世代(NG:Next Generation)インタフェースによってNGC(次世代コア:Next Generation Core)に、より具体的には、NG-CインタフェースによってAMF(アクセスおよびモビリティ管理機能:Access and Mobility Management Function)(例えば、AMFを実行する特定のコアエンティティ)に、また、NG-UインタフェースによってUPF(ユーザプレーン機能:User Plane Function)(例えば、UPFを実行する特定のコアエンティティ)にも接続されている。NG-RANアーキテクチャを図1に示す(例えば、非特許文献2の4節を参照)。
さまざまな異なる配置シナリオをサポートすることができる(例えば、非特許文献3を参照)。この文献には、例えば、非中央集中型の配置シナリオが提示されており(例えば、非特許文献3では、5G NRをサポートする基地局を配置することができる。図2は、例示的な非中央集中型の配置シナリオを示しており(例えば、前記非特許文献3の図5.2.-1を参照)、LTE eNBおよびユーザ機器(UE)をさらに示しており、ユーザ機器(UE)は、gNBおよびLTE eNBの両方に接続されている。NR 5Gの新しいeNBは、例示的にgNBと呼ぶことができる。eLTE eNBは、eNBの進化型であり、EPC(進化型パケットコア:Evolved Packet Core)およびNGC(次世代コア:Next Generation Core)への接続性をサポートする。
NRにおけるユーザプレーンプロトコルスタック(例えば、非特許文献4の4.4.1節を参照)は、PDCP(パケットデータコンバージェンスプロトコル:Packet Data Convergence Protocol、非特許文献4の6.4節を参照)サブレイヤ、RLC(無線リンク制御:Radio Link Control、非特許文献4の6.3節を参照)サブレイヤ、MAC(媒体アクセス制御:Medium Access Control、非特許文献4の6.2節を参照)サブレイヤを含み、これらのサブレイヤは、ネットワーク側ではgNBにおいて終端する。これに加えて、PDCPの上に、アクセス層(AS:access stratum)の新しいサブレイヤ(SDAP、サービスデータアダプテーションプロトコル:Service Data Adaptation Protocol)が導入される(例えば、非特許文献4の6.5節を参照)。NRにおいても制御プレーンプロトコルスタックが定義されている(例えば、非特許文献4の4.4.2節を参照)。レイヤ2の機能の概要は、非特許文献4の6節に記載されている。PDCPサブレイヤ、RLCサブレイヤ、およびMACサブレイヤの機能は、非特許文献4の6.4節、6.3節、および6.2節にそれぞれ記載されている。RRCレイヤの機能は、非特許文献4の7節に記載されている。
例えば、媒体アクセス制御レイヤは、論理チャネルの多重化、ならびに、さまざまなヌメロロジーの処理を含む、スケジューリングおよびスケジューリング関連機能を扱う。
物理レイヤ(PHY)は、例えば、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、および適切な物理時間-周波数リソースへの信号のマッピングの責務を負う。また、物理レイヤは、物理チャネルへのトランスポートチャネルのマッピングも処理する。物理レイヤは、トランスポートチャネルの形でMAC層にサービスを提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に使用される時間周波数リソースのセットに対応し、各トランスポートチャネルは、対応する物理チャネルにマッピングされる。1つの物理チャネルは、ランダムアクセスに使用されるPRACH(物理ランダムアクセスチャネル:Physical Random Access Channel)である。
NRのユースケース/配置シナリオには、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼・低遅延通信(URLLC)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)が含まれ、これらのサービスは、データレート、レイテンシ、およびカバレッジに関して多様な要件を有する。例えば、eMBBは、IMT-Advancedによって提供される3倍のオーダーのピークデータレート(ダウンリンクが20Gbps、アップリンクが10Gbps)およびユーザ体感データレートをサポートすることが期待される。これに対して、URLLCの場合、より厳しい要件として、極めて低いレイテンシ(ユーザプレーンのレイテンシはULおよびDLそれぞれで0.5ms)と、高い信頼性(1ms内で1~10-5)とが課せられる。さらに、mMTCでは、高い接続密度(都市環境では1kmあたり1,000,000個のデバイス)、過酷な環境における広いカバレッジ、およびデバイスコストを下げるための極めて長寿命のバッテリ(15年)が、好ましくは要求されうる。
したがって、あるユースケースに適したOFDMヌメロロジー(例えば、サブキャリア間隔、OFDMシンボル持続時間、サイクリックプレフィックス(CP)持続時間、スケジューリング間隔あたりのシンボル数)が、別のユースケースではうまく機能しないことがある。例えば、低レイテンシのサービスでは、mMTCサービスよりも、短いシンボル持続時間(したがって、より大きいサブキャリア間隔)、および/または、スケジューリング間隔(TTIとも称される)あたりの少ないシンボルが、好ましくは要求されうる。さらには、チャネルの遅延スプレッドが大きい配置シナリオでは、遅延スプレッドが短いシナリオよりも長いCP持続時間が、好ましくは要求されうる。同程度のCPオーバーヘッドを維持するため、遅延スプレッドに応じてサブキャリア間隔を最適化するべきである。NRでは、サブキャリア間隔の2つ以上の値がサポートされうる。したがって、現在のところ、15kHz、30kHz、60kHz、…のサブキャリア間隔が検討されている。シンボル持続時間Tuとサブキャリア間隔Δfは、式(Δf=1/T)により、直接関係している。LTEシステムの場合と同様に、1個のOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対する1つのサブキャリアから構成される最小リソース単位を表すのに、「リソースエレメント」という用語を使用することができる。
新しい無線システム5G-NRでは、各ヌメロロジーおよびキャリアごとに、アップリンクおよびダウンリンクそれぞれにおいて、サブキャリアとOFDMシンボルのリソースグリッドが定義される。リソースグリッド内の各要素は、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域における周波数インデックスと時間領域におけるシンボル位置とに基づいて識別される(非特許文献5を参照)。
NG-RANと5GCの間の5G NR機能の分割
図3は、NG-RANと5GCとの間での機能の分割を示している。NG-RANの論理ノードは、gNBまたはng-eNBである。5GCの論理ノードは、AMF、UPF、およびSMFである。
特に、gNBおよびng-eNBは、次の主要機能を処理する。
- 無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、無線アドミッション制御(Radio Admission Control)、接続モビリティ制御(Connection Mobility Control)、アップリンクおよびダウンリンクの両方向におけるUEへの動的なリソース割当て(スケジューリング)など、無線リソース管理(Radio Resource Management)の機能
- IPヘッダ圧縮、暗号化、およびデータの整合性保護
- UEによって提供される情報からAMFへのルーティングを決定できないときのUEのアタッチ時のAMFの選択
- UPFへのユーザプレーンデータのルーティング
- AMFへの制御プレーン情報のルーティング
- 接続の確立および解放
- ページングメッセージのスケジューリングおよび送信
- (AMFまたはOAMから送信される)システムブロードキャスト情報のスケジューリングおよび送信
- モビリティおよびスケジューリングのための測定および測定報告の設定
- アップリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング
- セッション管理
- ネットワークスライシングのサポート
- QoSフロー管理およびデータ無線ベアラへのマッピング
- RRC_INACTIVE状態のUEのサポート
- NASメッセージの配信機能
- 無線アクセスネットワークシェアリング
- デュアルコネクティビティ
- NRとE-UTRA間の緊密なインターワーキング
アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)は、次の主要機能を処理する。
- 非アクセス層(NAS:Non-Access Stratum)シグナリングの終端
- NASシグナリングのセキュリティ
- アクセス層(AS:Access Stratum)のセキュリティ制御
- 3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのコアネットワーク(CN:Core Network)ノード間シグナリング
- アイドルモードUEの到達可能性(Reachability)(ページング再送の制御および実行を含む)
- レジストレーションエリア(Registration Area)管理
- システム内モビリティおよびシステム間モビリティのサポート
- アクセス認証
- ローミング権のチェックを含むアクセス認証
- モビリティ管理制御(サブスクリプションおよびポリシー)
- ネットワークスライシングのサポート
- セッション管理機能(SMF:Session Management Function)の選択
さらに、ユーザプレーン機能(UPF:User Plane Function)は、次の主要機能を処理する。
- RAT内/RAT間モビリティのためのアンカーポイント(適用可能時)
- データネットワークとの相互接続の外部PDUセッションポイント
- パケットのルーティングおよび転送
- パケット検査およびポリシールール施行のユーザプレーン部分
- トラフィック使用報告
- データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするためのアップリンク分類器
- マルチホームPDUセッションをサポートするためのブランチングポイント
- ユーザプレーンのQoS処理(例えば、パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DLレート強制)
- アップリンクトラフィックの検証(SDFからQoSフローへのマッピング)
- ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリング
最後に、セッション管理機能(SMF)は、次の主要機能を処理する。
- セッション管理
- UE IPアドレスの割当ておよび管理
- UP機能の選択および制御
- トラフィックを正しい宛先にルーティングするためのユーザプレーン機能(UPF)におけるトラフィックステアリングの設定
- ポリシー施行およびQoSの制御部分
- ダウンリンクデータ通知
RRC接続の確立および再設定手順
図4は、UEがRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDに移行するときの、NAS部分における、UE、gNB、AMF(5GCエンティティ)の間のインタラクションを示している(非特許文献2を参照)
RRCは、UEおよびgNBの設定に使用される上位レイヤシグナリング(プロトコル)である。特に、この移行では、AMFがUEコンテキストデータ(例えば、PDUセッションコンテキスト、セキュリティキー、UE無線能力、およびUEセキュリティ能力などを含む)を準備し、それを初期コンテキストセットアップ要求(INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST)によってgNBに送る。次に、gNBが、UEとのASセキュリティをアクティブにし、これは、gNBがSecurityModeCommandメッセージをUEに送信し、UEがSecurityModeCompleteメッセージでgNBに応答することによって実行される。その後、gNBは、シグナリング無線ベアラ2(SRB2)およびデータ無線ベアラ(DRB)を確立するために再設定を実行し、これは、gNBがRRCReconfigurationメッセージをUEに送信し、これに応答してUEからRRCReconfigurationCompleteをgNBが受信することによる。シグナリングのみの接続の場合、SRB2およびDRBが確立されないため、RRCReconfigurationに関連するこれらのステップはスキップされる。最後に、gNBは、確立手順が完了したことを、初期コンテキストセットアップ応答(INITIAL CONTEXT SETUP RESPONSE)によってAMFに通知する。
したがって、本開示では、gNodeBとユーザ機器(UE)との間にシグナリング無線ベアラが確立されるように、動作中、gNodeBとの次世代(NG)接続を確立する制御回路と、動作中、そのNG接続を介して初期コンテキストセットアップメッセージをgNodeBに送信する送信機とを有する、第5世代コア(5GC)のエンティティ(例えば、AMF、SMFなど)が提供される。特に、gNodeBは、リソース割当て設定情報要素を含む無線リソース制御(RRC)シグナリングを、シグナリング無線ベアラを介してUEに送信する。次いで、UEが、このリソース割当て設定に基づいてアップリンク送信またはダウンリンク受信を実行する。
IMT-2020以降の使用シナリオ
図5は、5G NRのユースケースのいくつかを示している。第3世代パートナーシッププロジェクトの新無線(3GPP NR:3rd generation partnership project new radio)では、IMT-2020によって多種多様なサービスおよびアプリケーションをサポートすることが想定されている3つのユースケースが考慮されている。拡張モバイルブロードバンド(eMBB)のフェーズ1の仕様は決定された。現在および今後の作業としては、eMBBサポートをさらに拡張することに加えて、超高信頼・低遅延通信(URLLC)および大規模マシンタイプ通信のための標準化が含まれることになる。図5は、2020年以降のIMTについて想定される使用シナリオのいくつかの例を示している。
URLLCユースケースは、スループットやレイテンシ、可用性などの能力に関する厳しい要件を有し、工業的製造または生産プロセスの無線制御、遠隔医療手術、スマートグリッドにおける配電自動化、輸送の安全性など、将来の垂直アプリケーションを実現する手段の1つとして想定されている。URLLCの超高信頼性は、非特許文献1によって設定される要件を満たすための技術を特定することによってサポートされる。リリース15におけるNR URLLCの場合、重要な要件は、ユーザプレーンの目標レイテンシが、UL(アップリンク)に対して0.5ms、DL(ダウンリンク)に対して0.5msであることを含む。パケットの1回の送信における一般的なURLLCの要件は、1msのユーザプレーンレイテンシでパケットサイズ32バイトの場合にBLER(ブロック誤り率)1E-5である。
RAN1の観点から、信頼性は、多くの可能な方法で向上させることができる。信頼性を向上させるための現在の範囲は、URLLCのための個別のCQIテーブルや、よりコンパクトなDCIフォーマット、PDCCHの繰り返しなどを定義することを含む。しかし、(NR URLCの重要な要件について)NRがさらに安定し、開発が進むにつれて、超高信頼性を実現するための範囲が広がりうる。リリース15におけるNR URLCCの具体的なユースケースとしては、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、e-ヘルス、e-セーフティ、およびミッションクリティカルなアプリケーションが挙げられる。
さらに、NR URLCCが対象とする技術強化は、レイテンシの改善および信頼性の向上を目標としている。レイテンシを改善するための技術強化としては、設定可能なヌメロロジー、柔軟なマッピングを使用する非スロットベースのスケジューリング、グラントフリー(設定済みグラント(configured grant))のアップリンク、データチャネルのスロットレベルの繰り返し、およびダウンリンクのプリエンプションが挙げられる。プリエンプションとは、リソースがすでに割り当てられている送信が中止され、すでに割り当てられているリソースが、後から要求された、より小さいレイテンシ/より高い優先度要件を有する別の送信に使用されることを意味する。したがって、すでに許可された送信が、より後の送信によってプリエンプトされる。プリエンプションは、特定のサービスタイプに関係なく適用される。例えば、サービスタイプA(URLCC)の送信を、サービスタイプB(eMBBなど)の送信によってプリエンプトすることができる。信頼性向上に関する技術強化としては、1E-5の目標BLERのための専用CQI/MCSテーブルが挙げられる。
mMTC(大規模マシンタイプ通信)のユースケースは、非常に多数の接続されたデバイスが、一般には遅延の影響が小さい比較的少量のデータを送信することを特徴とする。デバイスは、低コストでありかつ極めて長いバッテリ寿命を有する必要がある。NRの観点からは、非常に狭い帯域幅部分を利用することは、UEの観点からの省電力を達成して長いバッテリ寿命を可能にするための1つの可能なソリューションである。
上記のように、NRにおける信頼性の範囲が広がることが予測される。あらゆるケース、特にURLLCおよびmMTCの場合に必要な1つの重要な要件は、高信頼性または超高信頼性である。無線の観点およびネットワークの観点から、信頼性を向上させるためのいくつかのメカニズムを考えることができる。一般には、信頼性の向上に役立つ可能性のある重要な領域がいくつか存在する。これらの領域としては、コンパクトな制御チャネル情報、データチャネル/制御チャネルの繰り返し、ならびに周波数領域、時間領域、および/または空間領域に関連するダイバーシチが挙げられる。これらの領域は、特定の通信シナリオには関係なく、一般的に信頼性に適用可能である。
NR URLCの場合、例えば、工場自動化や輸送産業、電力供給など、より厳しい要件を有するさらなるユースケースが特定されている。より厳しい要件とは、ユースケースに応じて、より高い信頼性(最大10-6レベル)、より高い可用性、最大256バイトのパケットサイズ、数μs(値は周波数範囲に応じて1~数μs)のオーダーの時間同期、0.5~1msのオーダーの短いレイテンシ(特にユーザプレーンの目標レイテンシは0.5ms)である。
さらに、NR URLLCの場合、RAN1の観点からいくつかの技術強化が認識されている。特に、コンパクトなDCI、PDCCHの繰り返し、PDCCH監視の増大、に関連するPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル:Physical Downlink Control Channel)の強化が挙げられる。さらに、UCI(アップリンク制御情報:Uplink Control Information)の強化は、HARQ(ハイブリッド自動再送要求:Hybrid Automatic Repeat Request)の強化およびCSIフィードバックの強化に関連する。また、ミニスロットレベルのホッピングおよび再送信/繰り返しに関連するPUSCHの強化も認識されている。「ミニスロット」という用語は、スロット(14個のシンボルを含むスロット)よりも少ない数のシンボルを含む送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)を意味する。
QoS制御
5G QoS(サービス品質:Quality of Service)モデルは、QoSフローに基づいており、保証フロービットレートを必要とするQoSフロー(GBR QoSフロー)と、保証フロービットレートを必要としないQoSフロー(非GBR QoSフロー)の両方をサポートする。したがって、NASレベルでは、QoSフローはPDUセッションにおけるQoS差別化の最も細かい粒度である。QoSフローは、PDUセッション内では、NG-Uインタフェースを通じてカプセル化ヘッダ内で伝えられるQoSフローID(QFI)によって識別される。
5GCは、UEごとに、1つまたは複数のPDUセッションを確立する。NG-RANは、UEごとに、PDUセッションと一緒に少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB:Data Radio Bearer)を確立し、次に、そのPDUセッションのQoSフローのための追加のDRBを、例えば、図4を参照しながら上記したように、設定することができる(いつ設定するかはNG-RANが決定する)。NG-RANは、異なるPDUセッションに属するパケットを異なるDRBにマッピングする。UEおよび5GCにおけるNASレベルのパケットフィルタが、ULおよびDLのパケットをQoSフローに関連付け、UEおよびNG-RANにおけるASレベルのマッピング規則が、ULおよびDLのQoSフローをDRBに関連付ける。
図6は、5G NR非ローミング基準アーキテクチャを示している(非特許文献6の4.23節を参照)。アプリケーション機能(AF:Application Function)(例えば、図5に例示的に記載されている5Gサービスを処理する外部アプリケーションサーバ)は、サービスを提供する目的で、3GPPコアネットワーク(Core Network)と対話する。例えば、トラフィックのルーティングに対するアプリケーションの影響をサポートしたり、ネットワーク公開機能(NEF:Network Exposure Function)にアクセスしたり、またはポリシー制御(例えば、QoS制御)のためのポリシーフレームワーク(ポリシー制御機能PCFを参照)と対話する。オペレータの配備に基づいて、オペレータによって信頼されるものとみなされるアプリケーション機能(AF)を、関連するネットワーク機能(Network Function)と直接対話できるようにすることができる。ネットワーク機能に直接アクセスすることがオペレータによって許可されていないアプリケーション機能(AF)は、NEFを介して外部の公開フレームワークを使用して、関連するネットワーク機能と対話する。
図6は、5Gアーキテクチャのさらなる機能ユニットとして、ネットワークスライス選択機能(NSSF:Network Slice Selection Function)、ネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)、統一データ管理(UDM:Unified Data Management)、認証サーバ機能(AUSF:Authentication Server Function)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function)、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)、およびデータネットワーク(DN:Data Network)(例えば、オペレータサービス、インターネットアクセスまたは第三者サービス)を示している。
統一アクセス制御(UAC:Unified Access Control)
例示的な5Gシナリオでは、どのアクセス試行を許可しまたはブロックすべきかを決定する際に、例えば、オペレータポリシー、配備シナリオ、加入者プロファイル、および利用可能なサービスに応じて、異なる基準を使用することができる(非特許文献7の6.22節、非特許文献8の4.5節を参照)。これらの異なるアクセス制御基準は、アクセスアイデンティティ(Access Identity)およびアクセスカテゴリ(Access Category)に関連付けることができる。5Gシステムは、現在、オペレータがこれら2つの基準に基づいてアクセスを制御する単一の統一アクセス制御を提供している。
統一アクセス制御では、各アクセス試行が、1つ以上のアクセスアイデンティティと1つのアクセスカテゴリに分類される。UEは、アクセス試行の対応するアクセスアイデンティティおよびアクセスカテゴリに適用可能なアクセス制御情報に基づいて、実際のアクセス試行を行うことができるか否かのテストを実行する。
統一アクセス制御は、追加の標準化されたアクセスアイデンティティおよびアクセスカテゴリを含めることを可能にする拡張性をサポートするとともに、オペレータが独自の基準(例えば、ネットワークスライシング、アプリケーション、およびアプリケーションサーバ)を使用してオペレータ定義のアクセスカテゴリを定義することを許容する柔軟性をサポートする。
次の表に、3GPPで定義され得るさまざまなアクセスアイデンティティの概要を示す。
Figure 2022543228000002
次の表に、3GPPで定義され得るさまざまなアクセスカテゴリの概要を示す。

Figure 2022543228000003
上記の表から明らかなように、アクセスカテゴリ0は、アクセスアイデンティティにかかわらず、規制されない。
オペレータのポリシーに基づいて、5Gシステムは、アクセスアイデンティティおよびアクセスカテゴリに応じて変化する関連する規制パラメータを使用して、UEがネットワークにアクセスしないようにすることができる。アクセスアイデンティティは、上記の表に示すようにUEで設定される。アクセスカテゴリは、上記の表に示すように、UEに関連する条件とアクセス試行のタイプとの組合せによって定義される。アクセス試行のために、1つ以上のアクセスアイデンティティおよびただ1つのアクセスカテゴリが選択され、テストされる。
5Gネットワークは、RANの1つ以上の領域において、規制制御情報(つまり、アクセスアイデンティティおよびアクセスカテゴリに関連付けられた規制パラメータのリスト)をブロードキャストすることができる。
UEは、ブロードキャストされた規制制御情報およびUEの設定から受け取る規制パラメータに基づいて、特定の新規アクセス試行が許可されるか否かを決定することができる。統一アクセス制御のフレームワークは、新規アクセス試行(例えば、新規セッション要求)を開始する時に、RRCアイドル状態(RRC Idle)、RRCインアクティブ状態(RRC Inactive)、およびRRC接続状態(RRC Connected)のUEに適用可能とすることができる。
特に、UAC手順の目的は、付与されたアクセスカテゴリおよび1つ以上のアクセスアイデンティティに関連するアクセス試行に対するアクセス規制チェックを、例えば、上位層からの要求に応じて、実行することである。
アクセス制御チェックは、例えば、非特許文献8の4.5.1節に定義されているように、特定のイベントのアクセス試行のために実行される。UEは、これらのイベントのうちの1つでアクセス試行を開始するとき、当該アクセス試行に関連付けられた、1つ以上のアクセスアイデンティティを、関連する標準化されたアクセスアイテンティティ(上記の表を参照)から決定し、1つのアクセスカテゴリを、標準化されたアクセスカテゴリと場合によってはオペレータ定義のアクセスカテゴリとのセット(例えば、非特許文献8の4.5.3節を参照)から決定することができる。
1つの例示的な3GPP実装では、統一アクセス制御(UAC)手順に関して、以下のステップがUEによって実行される(非特許文献9の5.3.14.5節を参照)。
Figure 2022543228000004
UAC手順のいくつかのパラメータは、例えば、SIB1内の、システム情報(System Information)によってUEに提供される(例えば、SIB1、非特許文献9の6.2.2節を参照)。
Figure 2022543228000005
Figure 2022543228000006
Figure 2022543228000007
Figure 2022543228000008
SIB1のパラメータUAC-BarringInfoSetListは、以下のように定義することができ、UAC手順における上記パラメータUAC-BarringFactorを搬送する。
Figure 2022543228000009
上記のUAC手順は、以下のように要約することができる。アクセス試行は、1つのアクセスカテゴリおよび1つ以上のアクセスアイデンティティに関連付けることができるものとする。まず、UEは、システム情報によってブロードキャストされた、関連付けられたアクセスアイデンティティと、設定されたアクセスアイデンティティとに基づいて、アクセス試行が許可されているか否かをチェックする(例えば、SIB1、非特許文献9の6.2.2節を参照)。次に、UEが、アクセスアイデンティティに基づいて、セルとのアクセス試行を実行することが許可されていると判断した場合、UEは、アクセス試行を実行することを行う。一方、UEが、アクセスアイデンティティに基づいて、セルとのアクセス試行を実行することが許可されていないと判断した場合、UEは、アクセスカテゴリに基づいて、アクセス試行が許可されているか否かを判断することを行う。これは、例えば、ランダム値を取り出して、アクセスカテゴリベースのアクセス試行用の特定の確率しきい値(当該アクセスカテゴリに関連付けられたuac-BarringFactor;情報は、例えば、システム情報によって、UEに知られている)と比較することを含む。ランダム値がアクセス試行確率しきい値未満である場合、UEは、セルにアクセスすることを許可される。しかし、ランダム値がアクセス試行確率しきい値以上である場合、UEは、セルにアクセスすることは許可されない。
統一アクセス制御(Unified Access Control)に密接に関連する、UEで実行される1つの重要なさらなる手順は、ランダムアクセス手順(RACH手順とも呼ばれる)である。UACは、UEが特定のgNBとのアクセス試行を実行すべきかどうかをUEがテストすることを可能にする。UEがアクセス試行を実行することを肯定的に決定すると、UEは、例えば、ランダムアクセス手順を実行して、無線セルにアクセスすることができる。別の表現で言うと、アクセス試行は、ランダムアクセス手順を実行することを含む。
以下で説明するように、ランダムアクセス手順は、多くのさまざまな理由で実行することができる。RACH手順の観点から、ランダムアクセス手順の実行は、上記のようにUEによるUACチェックの実行に先行されてもよいし、あるいは必ずしも先行されなくてもよい。
ランダムアクセス手順
LTEと同様に、5G NRは、RACH(Random Access Channel:ランダムアクセスチャネル)手順(または単にランダムアクセス手順)を提供する。例えば、RACH手順は、UEが見つけたセルにアクセスするために、UEによって使用されることができる。RACH手順は、NR内の他のコンテクスト、例えば、
・ハンドオーバの場合、新たなセルに対して同期を確立するとき、
・デバイスからのアップリンク送信なしにあまりにも長時間経過したために同期が失われた場合に、現在のセルへのアップリンク同期を再確立すること、
・専用のスケジューリング要求リソースがデバイスに設定されていない場合に、アップリンクスケジューリングを要求すること、
においても使用することができる。
例えば、次のような、UEにランダムアクセス手順を実行させ得る多数のイベントが存在する(非特許文献2の9.2.6節を参照)。
- RRC_IDLEからの初期アクセス
- RRC接続再確立(RRC Connection Re-establishment)手順
- UL同期状態が「非同期」の場合におけるRRC_CONNECTED中のDLまたはULデータ到着
- 利用可能なSR用PUCCHリソースがない場合におけるRRC_CONNECTED中のULデータ到着
- SR障害
- 同期再設定(例えば、ハンドオーバ)時のRRCによる要求
- RRC_INACTIVEからの遷移
- SCell追加時のタイムアラインメントを確立すること
- 他のSIの要求(7.3節を参照)
- ビーム障害回復
以下、RACH手順について、図7および図8を参照して、より詳細に説明する。移動端末は、そのアップリンク送信が時間同期されている場合、アップリンク送信のためにスケジューリングされることができる。したがって、ランダムアクセスチャネル(RACH:Random Access Channel)手順は、非同期移動端末(UE)とアップリンク無線アクセスの直交送信(orthogonal transmission)との間のインタフェースとしての役割を果たす。例えば、ランダムアクセスは、アップリンク同期をまだ獲得していないかまたは失ったユーザ機器のアップリンク時間同期を達成するために使用される。ユーザ機器がアップリンク同期を達成すると、基地局は、そのためのアップリンク送信リソースをスケジューリングすることができる。ランダムアクセスに関連するシナリオの1つは、RRC_CONNECTED状態のユーザ機器であってその現在のサービングセルから新たなターゲットセルにハンドオーバするものが、ターゲットセルにおけるアップリンク時間同期を達成するためにランダムアクセス手順を実行する場合である。
アクセスが、競合ベース、つまり、衝突の内在的リスクを暗示するものか、または競合なし(非競合ベース)のいずれかであることを許容する2つのタイプのランダムアクセス手順が存在し得る。
ランダムアクセス手順の例示的な定義は、非特許文献10の5.1節に見出すことができる。
以下、競合ベースのランダムアクセス手順について、図7に関してより詳細に説明する。この手順は、4つの「ステップ」からなり、したがって、4ステップRACH手順とも呼ぶことができる。まず、ユーザ機器は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)で、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信する(つまり、RACH手順のメッセージ1)。基地局は、RACHプリアンブルを検出した後、プリアンブルが検出された時間-周波数およびスロットを識別する(ランダムアクセス:Random Access)RA-RNTIを用いて、PDCCH上でアドレス指定されたPDSCH(Physical Downlink Shared Channel:物理ダウンリンク共有チャネル)でランダムアクセス応答(RAR:Random Access Response)メッセージ(RACH手順のメッセージ2)を送信する。複数のユーザ機器が同じRACHプリアンブルを同じPRACHリソースで送信した場合(これは衝突とも呼ばれる)、当該複数のユーザ機器は、同じランダムアクセス応答メッセージを受信することになる。RARメッセージは、検出したRACHプリアンブルと、受信したプリアンブルのタイミングに基づく後続のアップリンク送信の同期のためのタイミングアラインメントコマンド(TAコマンド)と、最初にスケジューリングされた送信を送信するための初期アップリンクリソース割当て(グラント)と、一時セル無線ネットワーク一時識別子(T-CRNTI:Temporary Cell Radio Network Temporary Identifier)の割当てと、を伝達することができる。このT-CRNTIは、RACH手順が終了するまで、RACHプリアンブルが検出された移動局をアドレス指定するために基地局によって使用される。なぜなら、この時点における移動局の「本当の」アイデンティティは、基地局によってまだ知られていないからである。
ユーザ機器は、所与の時間ウィンドウ(例えば、RAR受信ウィンドウと呼ばれる)(これは、基地局によって設定することができる)内にランダムアクセス応答メッセージを受信するためにPDCCHを監視する。基地局から受信したRARメッセージに応答して、ユーザ機器は、最初にスケジューリングされたアップリンク送信を、ランダムアクセス応答内のグラントによって割り当てられた無線リソースで送信する。このスケジューリングされたアップリンク送信は、例えば、RRC接続要求(RRC Connection Request)、RRC再開要求(RRC Resume Request)、またはバッファ状態報告のような実際のランダムアクセス手順メッセージを伝達する。
RACH手順の最初のメッセージでプリアンブルの衝突が発生した場合、つまり、複数のユーザ機器が同じプリアンブルを同じPRACHリソースで送信した場合、衝突するユーザ機器は、同じT-CRNTIをランダムアクセス応答内で受信し、RACH手順の第3のステップにおいて自己のスケジューリングされた送信を送信するときに、同じアップリンクリソースでも衝突する。1つのユーザ機器からのスケジューリングされた送信の復号が基地局によって成功した場合、競合は、他のユーザ機器については未解決のままである。この種の競合を解決するために、基地局は、C-RNTIまたは一時(Temporary)C-RNTIにアドレス指定された競合解決メッセージ(第4のメッセージ)を送信する。これで手順は終了する。
図8は、競合ベースのランダムアクセス手順と比較して簡略化された、競合なしのランダムアクセス手順を示している。基地局は、第1のステップにおいて、衝突の危険性がないように、つまり、複数のユーザ機器が同じプリアンブルを送信する危険性がないように、ランダムアクセスに使用するプリアンブルをユーザ機器に提供する。したがって、その後、ユーザ機器は、基地局によってシグナリングされたプリアンブルを、PRACHリソース上のアップリンクで送信している。競合なしのランダムアクセスでは、複数のUEが同じプリアンブルを送信している場合が回避されるため、本質的に、競合なしのランダムアクセス手順は、UEによるランダムアクセス応答の受信が成功した後に終了する。
また、3GPPは、5G NR向けの2ステップ(競合ベース)RACH手順の検討もしており、そこでは、4ステップLTE RACH手順におけるメッセージ1およびメッセージ3に対応するメッセージ1(msgAとも呼ぶことができる)が最初に送信される。次いで、gNBは、LTE RACH手順のメッセージ2およびメッセージ4に対応するメッセージ2(msgBとも呼ぶことができる)で応答する。このmsgBは、例えば、成功(Success)ランダムアクセス応答(RAR)、フォールバック(Fallback)RAR、および任意選択でバックオフ指示を含むことができる。2ステップRACH手順については、例えば、UEは、RACHタイプ(例えば、2ステップRACH)を決定した後、失敗まで当該同じRACHタイプを再試行し続けるなどと、いくつかさらに仮定される。しかし、一定時間後にUEが4ステップRACH手順にフォールバックすることができる可能性もあり得る。
さらに、ネットワークは、2ステップRACH手順および4ステップRACH手順を実行するのに使用する、互いに排他的である無線リソースを半静的に決定し得る。RACH手順において第1のメッセージを送信するのに使用される無線リソースは、少なくともRACHオケージョンおよびプリアンブルを含む。例えば、2ステップRACH手順において、最初のメッセージmsgAは、PRACHリソース(例えば、RACHオケージョンおよびプリアンブル)だけでなく、関連付けられたPUSCHリソースも使用する。
低減されたメッセージ交換により、2ステップRACH手順のレイテンシは、4ステップRACH手順と比較して低減され得る。一方、2ステップRACHは、2ステップRACH手順で送信される最初のメッセージに追加のPUSCHリソースが必要とされるため、4ステップRACH手順よりも多くの無線リソースを消費することがある。
ネットワークは、例えば、4ステップRACHもしくは2ステップRACHのみを使用し、または4ステップRACHおよび2ステップRACHの両方を使用するように、UEを設定し得る。
そのため、UEが4ステップRACH手順および2ステップRACH手順の両方をサポートする可能性がある。適切なタイプのRACH手順(例えば、2ステップ対4ステップ)を選択することについては、システム情報によってすべてのUEに提供される指示に基づいて行うことができ、または、例えば、RRC設定メッセージを使用して、各UEに対するUE専用設定に基づいて別々に行うこともできる可能性がある。
本発明者らは、UEが実行するRACH手順のタイプの選択方法に関する現在の予備的な合意に伴う欠点を特定した。
例えば、gNBが、システム情報を使用してRACH手順のタイプを実行するようにすべてのUEに指示する場合、指示されたRACHタイプ(例えば、2ステップ)の無線リソースは、非常に混雑することになる可能性があり、他のRACHタイプ(例えば、4ステップ)の無線リソースは、ほとんど利用されなくなる。これは、無線リソース管理にもランダムアクセス手順の実行の成功にも悪影響を及ぼすことになる。
一方で、例えば、専用RRCメッセージを使用して、専用の方法でUEに指示することは、システム情報を使用する場合、上記の欠点を被らないかもしれない。一方、それは、実際にネットワークに接続され、そのようなRRCメッセージを受信することができるRRC_CONNECTED状態のUEに適用可能であるだけかもしれない。他のUE(例えば、RRCアイドル状態にある)は、そのような情報を全く受信することができないかもしれない。このような専用通信は、さらに、大きなシグナリングオーバーヘッドをもたらすことがある。
したがって、本発明者らは、特にいくつかの異なるタイプのランダムアクセス手順がある場合に、UEと基地局の間で実行されるランダムアクセス手順を改善する可能性を特定した。
以下、このようなニーズを満たすUE、基地局、および手順について、5G移動通信システムに向け想定される新しい無線アクセス技術のために説明するが、これは、LTE移動通信システムにおいても使用され得る。また、さまざまな実装形態と変更例についても説明する。以下の開示は、上記の議論および発見によって促進されたものであり、例えば、少なくともその一部に基づくものであり得る。
一般に、本開示の基礎となる原理を明瞭かつ理解しやすく説明できるように、本明細書には多くの想定がなされていることに留意されたい。しかし、これらの想定は、本開示の範囲を制限しない、説明を目的として本明細書になされた単なる例として理解されたい。当業者には、以下の開示の原理および特許請求の範囲に記載されている原理を、さまざまなシナリオに、本明細書に明示的に記載されていない方法で適用できることが認識されるであろう。
さらに、以下で使用する手順、エンティティ、レイヤなどの用語のいくつかは、たとえ次の3GPP 5G通信システムのための新しい無線アクセス技術のコンテクストで使用される具体的な用語がまだ完全には決定されておらず、または最終的に変更される可能性があるにもかかわらず、LTE/LTE-Aシステムに、または、現在の3GPP 5G標準化で使用される用語に密接に関係している。したがって、用語は、実施形態の機能に影響を及ぼすことなく、将来変更され得る。そのため、当業者は、実施形態およびその保護範囲が、他にもっと新しい用語または最終的に合意された用語がないために本明細書で例示的に使用される特定の用語に限定されるべきではなく、本開示の機能および原理の基礎となる機能および概念の観点からより広く理解されるべきであることを認識する。
例えば、移動局(mobile station)または移動ノード(mobile node)またはユーザ端末(user terminal)またはユーザ機器(UE:user equipment)は、通信ネットワーク内の物理エンティテイ(物理ノード)である。1つのノードは、いくつかの機能エンティティを有し得る。機能エンティティは、同じもしくは他のノードまたはネットワークの他の機能エンティティに所定の機能セットを実装および/または提供するソフトウェアまたはハードウェアモジュールを指す。ノードは、当該ノードの通信を可能にする通信設備または媒体に当該ノードを接続する1つ以上のインタフェースを有し得る。同様に、ネットワークエンティティは、他の機能エンティティまたは対応するノードとの通信を可能にする通信設備または媒体に機能エンティティを接続する論理インタフェースを有し得る。
本明細書で「基地局(base station)」または「無線基地局(radio base station)」という用語は、通信ネットワーク内の物理エンティティを指す。移動局と同様に、基地局は、いくつかの機能エンティティを有し得る。機能エンティティは、同じもしくは他のノードまたはネットワークの他の機能エンティティに所定の機能セットを実装および/または提供するソフトウェアまたはハードウェアモジュールを指す。当該物理エンティティは、1つ以上のスケジューリングおよび設定を含む、通信デバイスに関するいくつかの制御タスクを実行する。また、基地局機能および通信デバイス機能は、単一のデバイス内に統合されてもよいことに留意されたい。例えば、移動端末は、他の端末のための基地局の機能も実装し得る。LTEで使用される用語は、eNB(またはeNodeB)であり、一方、5G NRで現在使用されている用語は、gNBである。
図9は、ユーザ機器(通信デバイスとも呼ばれる)およびスケジューリングデバイス(ここでは、例示的に、基地局内、例えば、eLTE eNB(代替的にng-eNBと呼ばれる)内または5G NRのgNB内に位置するものとされる)の一般的で簡略化された例示的なブロック図を示す。UEおよびeNB/gNBは、それぞれ送受信機を使用して、(無線)物理チャネルを通じて互いに通信している。
通信デバイスは、送受信機および処理回路を有し得る。次に、送受信機は、受信機および送信機を有し、および/または、受信機および送信機として機能し得る。処理回路は、例えば、1つ以上のプロセッサまたは任意のLSIなど、1つ以上のハードウェアであり得る。送受信機と処理回路の間には、入出力点(またはノード)があり、これを通じて処理回路は、動作中、送受信機を制御し、つまり、受信機および/または送信機を制御し、受信/送信データを交換することができる。送受信機は、送信機および受信機として、1つ以上のアンテナ、増幅器、RF変調器/復調器などを含むRF(無線周波数)フロントを含み得る。処理回路は、当該処理回路によって提供されるユーザデータおよび制御データを送信するように、および/または、当該処理回路によってさらに処理されるユーザデータおよび制御データを受信するように送受信機を制御することなどの制御タスクを実装し得る。また、処理回路は、例えば、判断、決定、計算、測定などの他のプロセスを実行することに関与し得る。送信機は、送信するプロセスおよびこれに関連する他のプロセスを実行することに関与し得る。受信機は、受信するプロセスおよびこれに関連する他のプロセス(例えば、チャネルを監視することなど)を実行することに関与し得る。
以下、ランダムアクセス手順の実行方法に関する改善された手順について説明する。
図10は、改善された手順の1つのソリューションによる単純化した例示的なUE構造を示し、図9に関連して説明した一般的なUE構造に基づいて実装することができる。この図に示すUEのさまざまな構造要素は、例えば、制御データおよびユーザデータならびに他の信号を交換するために、例えば、対応する入出力ノード(図示せず)を用いて、互いに相互接続することができる。説明のために図示しないが、UEは、さらなる構造要素を含み得る。
図10から明らかなように、UEは、ランダムアクセスタイプしきい値受信機、ランダム値決定回路、ランダムアクセスタイプしきい値選択回路、値比較回路、ランダムアクセス手順タイプ選択回路、およびランダムアクセス手順実行回路を含み得る。
したがって、以下の開示から明らかになるように、この場合、処理回路は、ランダム値を決定すること、複数のランダムアクセスタイプしきい値の中から1つを選択すること、前記ランダム値を前記1つのランダムアクセスタイプしきい値と比較すること、ランダムアクセス手順タイプを選択すること、ランダムアクセス手順を実行すること、アクセス制御手順の一部として無線セルへのアクセス試行を行うことができるかどうかを決定することなどのうちの1つ以上を少なくとも部分的に実行するように例示的に構成することができる。
したがって、受信機は、複数のランダムアクセスタイプしきい値を受信すること、ランダムアクセス手順の一部としてのメッセージを受信すること、ランダムアクセスタイプしきい値と他の基準(例えば、RACHトリガ、アクセスカテゴリ、チャネル品質、無線セルなど)との間の関連付けに関する情報を受信することなどのうちの1つ以上を少なくとも部分的に実行するように例示的に構成することができる。
したがって、送信機は、ランダムアクセス手順の一部としてのメッセージを送信することなどのうちの1つ以上を少なくとも部分的に実行するように例示的に構成することができる。
図11は、改善されたRACH手順による例示的なUE動作のシーケンス図であり、以下でより詳細に説明する。
UEは、例えば、上記した2ステップおよび4ステップのRACH(ここでは競合ベースの)手順など、いくつかのタイプのランダムアクセス手順をサポートするものとする。以下では、例示的に、UEが選択する必要があるランダムアクセス手順として2つの異なるタイプのみがあるものとする。しかし、改善されたRACH手順は、これに限定されず、UEは、3つ以上の異なるRACH手順から同様に選択するようにしてもよい。
さらに、例示的に、UEは、例えば、無線セルにアクセスするために、どのタイプのRACH手順を実行すべきかについての最終決定を行うことに関与するものとする。この決定は、UEがRACH手順のタイプに達するのに使用される適切なパラメータを提供することによって、ネットワークオペレータ(例えば、gNB)によってある程度制御され得る。
それに応じて、UEは、複数のしきい値パラメータ(ランダムアクセスタイプしきい値または単にRACHタイプしきい値とも呼ぶことができる)を受信して、RACHタイプを選択するために使用し得る。後でより詳細に説明するように、複数のRACHタイプしきい値(例えば、1つの確率しきい値の代わりに)を提供することによって、ネットワークは、例えば、RACHトリガ、実行するRACH手順に関連付けられたアクセスカテゴリ、それを通じてRACH手順が実行される無線リンクのチャネル品質、または、それを通じてRACH手順が実行される無線セル(例えば、PCell対SCell)を考慮に入れることを可能にすることによって、異なるUEがどのようにRACHタイプを選択するかの正確で精密な制御を実行することができる。
ここおよび以下では、複数のRACHタイプしきい値の使用を想定しているが、UEにおけるRACHタイプの選択を制御するために、1つのRACHタイプしきい値のみを使用することも可能である。この場合、RACHタイプの選択の制御の精度は低くなることがある。一方で、UEにおけるRACHタイプの選択を単純化することができるだけでなく、それにより、ネットワーク側によって設定されるべき(例えば、gNBによって送信されるべき)パラメータも低減することができる。
改善されたRACH手順によれば、RACHタイプの選択は、ランダム値および受信したRACHタイプしきい値に基づいて実行される。これに応じて、UEは、ランダム値を決定する。さらに、UEは、複数のランダムアクセスタイプしきい値の中から1つを選択し、前に決定したランダム値を選択したランダムアクセスタイプしきい値と比較する。比較の結果に基づいて、UEは、ランダムアクセス手順のタイプを選択する。その後、UEは、選択したタイプに従ってランダムアクセス手順を実行する。
UEが選択したランダム値をネットワークが定義したしきい値と比較するという当該メカニズムを使用することによって、ネットワークは、2ステップおよび/または4ステップRACHリソースの負荷を適切な方法で制御することができる。さらに、当該メカニズムによって、2ステップRACH手順または4ステップRACH手順を実行するように特定のUEを設定する必要がないことが容易になる。
図12は、改善されたRACH手順による例示的なgNB動作のシーケンス図であり、以下でより詳細に説明する。gNBは、複数のランダムアクセスタイプしきい値に関する情報をUEに送信することができ、これにより、UEは、上記したおよび以下で説明するようにそれを使用してRACHタイプの選択を実行することができる。UEは、RACHのタイプを決定した後、RACH手順を開始し、gNBは、UEによって開始されたRACH手順に参加することができ、それに応じて、例えば、4ステップRACH(図7および上記の関連段落を参照)の第1のメッセージおよび第3のメッセージを受信し、第2のメッセージおよび第4のメッセージを送信したり、あるいは、2ステップRACHの第1のメッセージを受信し、第2のメッセージを送信したりすることができる。
ランダム値および受信したRACHタイプしきい値の値は、意味のある比較を可能にするために調整されるべきである。例えば、RACHタイプしきい値およびランダム値は、確率として定義することができ、例えば、それらの値は、0~1の間(非整数値)、または0~100の間とすることができる。これに応じて、確率しきい値を0または1と定義した場合、ネットワークは、特定のRACHタイプが無線セル内のUEによって常に使用されるかまたは決して使用されないことを保証する。
RACHタイプしきい値は、RACH手順のタイプのうちの1つ(例えば、2ステップRACH手順)に関連しているものとすることができ、これにより、上記したRACHタイプ選択によって、RACH手順のそのタイプ(例えば、2ステップRACH)を選択するかどうかを決定することができる。例えば、ランダム値が第1タイプ関連のRACHしきい値よりも小さい場合、UEは、第1タイプのRACH手順を選択すべきであると決定する。ランダム値が第1タイプ関連のRACHしきい値以上である場合、UEは、第1タイプのRACH手順を選択すべきではなく、第2タイプのRACH手順を選択するものと決定する。ここで、2つの異なるRACH手順のみが存在するものと例示的に仮定したため(上記の2ステップRACH対4ステップRACHを参照)、これ以上他のRACHタイプ選択手順を実行する必要はない。なぜなら、UEは、単一のRACHタイプ選択に基づいて、1つのRACHタイプまたは他のRACHタイプ(例えば、4ステップ)を使用することを直接決定することができるからである。
2つ以上の異なるRACH手順を区別することも同様に可能であるが、その場合、例えば、別のRACHタイプしきい値を提供すること、および/または、UEが2つ以上のRACHタイプ選択を実行することが必要であるかもしれない。
すでに上記したように、UEには、おのおのRACHタイプ選択のために考慮することができる特定のパラメータまたは基準に関連付けられている複数のランダムアクセスタイプしきい値を提供することができる。例えば、ネットワークは、RACHトリガごと、および/またはアクセスカテゴリごと、および/またはチャネル品質ごと、および/または使用する無線セルごと、および/またはその他適切な基準ごとに、RACHタイプ選択を区別することができる。
より詳細には、RACH手順を、例えば、例示的な3GPP規格の実装形態について上記したように、異なるイベントによってトリガすることができる。これらの異なるRACHトリガイベントの一部またはすべてについて、異なるRACHタイプしきい値を、ネットワークによって定義して、UEに提供することができる。これに応じて、RACHタイプ選択を実行するとき、UEは、現在のRACHをトリガしたRACHトリガに関連付けられているRACHタイプしきい値を実行すると決定する。その後、前に生成したランダム値をそのRACHトリガ固有のRACHタイプしきい値と比較して、RACHのタイプで実行することに決定する。
各RACHトリガにどの特定の値を関連付けるかは、例えば、RACHトリガがどのくらい重要であるか、またはどのくらい緊急であるかなどの考慮事項に基づいて、ネットワークによって決定することができる。例えば、RACHトリガ「他のSIの要求(Request for Other SI)」は、「RRC接続再確立手順(RRC Connection Re-establishment procedure)」よりも緊急性が低い、なぜなら、「他のSI」を取得するためのレイテンシ要件は、切れたRRC接続から再開するためのレイテンシ要件よりも制限が小さいからである。この意味で、ネットワークは、UEが、そのRACHトリガが「RRC接続再確立」である場合には2ステップRACH手順を実行する可能性が高く、また、そのRACHトリガが「他のSIの要求」である場合には4ステップRACH手順を実行する可能性が高くなるように、RACHタイプしきい値を設定することができる。
さらに、RACH手順は、統一アクセス制御(UAC)手順に関連して上記したアクセスカテゴリと密接な関係がある。例えば、UEで実行されるUAC手順の制御下でほとんどの各RACHはアクセス試行に先行されるものと例示的に想定した。したがって、RACHトリガを特定のアクセスカテゴリに関連付けることができる。以下に、RACHトリガと可能なアクセスカテゴリとの間の例示的な関連付けを提示する。
Figure 2022543228000010
したがって、例えば、RRC_IDLEからの初期アクセスのためにトリガされた、RACH手順を実行するUEは、アクセスカテゴリ2または8に関連付けられたRACHタイプしきい値を選択する(以下の抜粋はさらに上の表からのものである)、なぜなら、RACH試行は、RRCレベルシグナリングの結果であるからである。
Figure 2022543228000011
他のRACHトリガの場合、いくつかのアクセスカテゴリが可能であり、UEは、前に実行したUAC手順を参照してアクセス試行のアクセスカテゴリを決定することができる。
本発明のために、いくつかのRACHトリガ(例えば、ビーム障害回復、SCell追加時のタイムアラインメント、非同期時のDLデータ到着など)は、必ずしもアクセスカテゴリに必ずしも関連付けられる必要はない、なぜなら、それらは競合なしのRACH手順として実行されるため、タイプを選択する必要がないからである(なぜなら、競合なしのRACH手順は1つのタイプだけであると例示的に仮定されているからである)。
各アクセスカテゴリにどの特定の値を関連付けるかは、アクセスカテゴリがどのくらい重要であるか、またはどのくらい緊急であるかなどの考慮事項に基づいて、ネットワークによって決定することができる。例えば、アクセスカテゴリ2(緊急事態)は、アクセスカテゴリ7(他のアクセスカテゴリに属さないMOデータ)よりも緊急性が高い、なぜなら、明らかに、緊急呼に対するレイテンシ要件は、優先度の低いアップリンクトラフィックのレイテンシ要件よりもはるかに制限が大きくなければならないからである。この意味で、ネットワークは、RACH手順がアクセスカテゴリ2によってトリガされる場合にはUEが2ステップRACH手順を実行する可能性が高く、また、RACH手順がアクセスカテゴリ7によってトリガされる場合にはUEが4ステップRACH手順を実行する可能性が高くなるように、RACHタイプしきい値を設定することができる。
別の可能性として、チャネル品質(例えば、RSRP/RSRQ)の値または範囲に各RACHタイプしきい値を関連付けることができる。その結果、したがって、UEは、チャネルであってこれを通じてRACH手順が実行されるチャネルの品質(例えば、ビームのRSRPおよび/またはRSRQ)を決定(測定)し、その後、決定したチャネル品質に関連付けられているRACHタイプしきい値を決定する。その後、この決定したチャネル品質固有のRACHタイプしきい値を使用してランダム値を比較することができる。
各チャネル品質にどの特定の値を関連付けるかは、例えばリソース利用効率などの考慮事項に基づいて、ネットワークによって決定することができる。2ステップRACH手順の使用は、より多くの無線リソース(PUCCH+PUSCH)を消費するため、2ステップRACH手順を失敗することは、4ステップRACH手順を失敗することよりも多くの不利益をもたらすことになる。この意味で、ネットワークは、2ステップRACH手順を実行する成功率が4ステップRACH手順を実行する成功率よりも高くなることを望み得る。その結果、ネットワークは、UEとgNBの間のリンク品質が良好である場合にはUEが2ステップRACH手順を実行する可能性が高く、また、UEとgNBの間のリンク品質が不良である場合にはUEが4ステップRACH手順を実行する可能性が高くなるように、RACHタイプしきい値を設定することができる。
さらに別の可能性として、RACH手順を実行する特定の無線セル(例えば、PCell、またはSCellの1つなど)に各RACHタイプしきい値を関連付けることができる。RACH手順が実行される無線セルについては、今まで区別されていなかった。例えば、通常、競合ベースのRACH手順は常にPCell上で実行されるものと仮定される。それにもかかわらず、例えば、将来の3GPPリリースでは、競合ベースのRACH手順が設定された1つ以上のSCellのうちの1つで実行される可能性がある。このようなシナリオでは、ネットワークは、PCellおよびSCellにおける2ステップおよび4ステップRACH手順の使用を別々に制御することに興味があり得る。これに応じて、ネットワークは、PCellおよび1つ以上のSCellに対して異なるRACHタイプしきい値を定義し得る。例えば、RACH手順がSCellの1つで実行される場合、UEは、まず、そのSCellに関連付けられているRACHタイプしきい値を決定し、前に決定したランダム値をそのSCell固有のRACHタイプしきい値と比較する。
各無線セルにどの特定の値を関連付けるかは、PCellで実行されるRACH手順はSCellで実行されるRACH手順よりも高い優先度を有するべきであるという考慮事項に基づいて、ネットワークによって決定することができる。これは、あるUEがSCellでRACH手順を実行している場合、いくつかの他のUEも、これらのためのPCellである同じセルでRACH手順を実行することを望むことがあるからである。PCellで実行されるRACH手順が、SCellで実行されるRACH手順よりも緊急/重要であると仮定することによって、ネットワークは、RACH手順がPCellで実行される場合にはUEが2ステップRACH手順を実行する可能性が高く、また、RACH手順がSCellで実行される場合にはUEが4ステップRACH手順を実行する可能性が高くなるように、RACHタイプしきい値を設定することができる。
さらに、上記の基準(RACHトリガ、アクセスカテゴリ、チャネル品質、無線セル)の一部または全部は、これらに関連付けられているRACHタイプしきい値を提供することによって、RACHタイプ選択のために考慮に入れることができる。例えば、アクセスカテゴリおよび無線セルのタイプに関連付けられているRACHタイプしきい値を提供することは、有益であり得る。しかし、ネットワークオペレータの関心に応じて、他の組合せも同様に可能である。
RACHタイプしきい値とさまざまな基準との間の上記関連付けは、さまざまな方法でUEに提供することができる。1つの例示的なソリューションは、このような関連付けをシステム情報(例えば、SIB1)でブロードキャストすることである。このようにして、無線セル内のすべてのUEは、関連付けを決定することができ、ネットワークによって関連付けが変更された場合には、すでに確立されたシステム情報更新メカニズムを通じて最新の状態にしておくことができるようになる。
RACHタイプしきい値が異なるアクセスカテゴリに関連付けられている特定の例示的な実装形態の1つによれば、このような関連付けに関する情報を、アクセス試行しきい値情報と共に送信することができる。この目的のために、3GPP規格固有の実装形態を使用する場合、SIB1によって搬送され、1つの特定のアクセスカテゴリ(SIB1のUA-BarringInfoSetList、非特許文献9を参照)のアクセス試行しきい値に関する情報を含む、対応する情報要素を、例えば、以下のように拡張して、RACHタイプしきい値(ここでは、2ステップRACHを使用するか否かを決定するのに使用されるものとして、例えば、2stepRACH-ProbThres)とアクセスカテゴリとの間の関連付けに関する情報を搬送することができる。
Figure 2022543228000012
RACHタイプしきい値について異なる値を定義することができる(ここでは、例えば、0から100までの10パーセントステップ)。ここで、p00は、当該アクセスカテゴリに対して4ステップRACHのみが設定されることを意味し、p100は、このアクセスカテゴリに対して2ステップRACHのみが設定されることを意味し得る。この点で、2ステップRACH固有のしきい値よりも小さい任意のランダム値は、2ステップRACHの使用につながり、一方、2ステップRACH固有のしきい値以上の任意のランダム値は、2ステップRACHを使用することなく、他のRACHタイプ(つまり、4ステップRACH)のみを使用することにつながることが例示的に想定される。
上記では、UAC-BarringInfoSetList情報要素によって搬送される、異なるRACHタイプしきい値とアクセスカテゴリとの間の関連付けについて説明した。同様に、RACHタイプしきい値と他の基準(例えば、RACHトリガ、チャネル品質、PCell/SCell)との関連付けは、例えば、以下に提示するような、対応する情報要素で送信することができる。このような情報要素はすべて、例えば、システム情報(例えば、SIB1)によって送信することができる。
特に、Trigger-RACHTypeSelect情報要素は、特定のRACHトリガイベント(ここでは、「RACH-TriggerEvent」によって識別される)を、特定のRACHタイプしきい値(ここでは、2stepRACH-ProbThresによって識別される)に関連付ける。
Figure 2022543228000013
ChannelQ-RACHTypeSelect情報要素は、異なるチャネル品質(ここでは、channel-Quality-UpperBoundおよびchannel-Quality-LowerBoundによって識別される)を、特定のRACHタイプしきい値(ここでは、2stepRACH-ProbThresによって識別される)に関連付ける。
Figure 2022543228000014
Cell-RACHTypeSelect情報要素は、異なる無線セル(ここでは、cell-Typeによって識別される)を、特定のRACHタイプしきい値(ここでは、2stepRACH-ProbThresによって識別される)に関連付ける。
Figure 2022543228000015
2ステップRACH手順に対するしきい値を定義する代わりに、4ステップRACH手順を使用し、当該4ステップRACH手順をRACHタイプ選択において使用するためのしきい値を、対応する方法で定義することも可能である。以下は、そのような4ステップRACHしきい値設定の一例である。
Figure 2022543228000016
この場合、例えば、4ステップRACH固有のしきい値よりも小さい任意のランダム値は、4ステップRACHの使用につながり、一方、4ステップRACH固有のしきい値以上の任意のランダム値は、4ステップRACHを使用することなく、他のRACHタイプ(つまり、2ステップRACH)のみを使用することにつながる。
以下、上記改善されたRACH手順の変形例について詳細に説明する。例えば、これらの変形例のいくつかは、UAC手順とRACH手順の間の相互関係を中心に展開する。UACは、3GPPで現在特定されており、上記で紹介されている。繰り返しを避けるために、それらの詳細な説明を参照し、簡単な概要のみを提示する。要約すると、UEは、無線セルへのアクセス試行を行うべきか否かを決定するためにアクセス制御手順(UAC)を実行する。UACチェックは、アクセス試行の1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて行われ、アクセスアイデンティティに基づいてアクセス試行が許可されていない場合には、アクセス試行のアクセスカテゴリに基づいてUACチェックが継続される。上記のように、UEは、ランダム値を決定し、このランダム値を、アクセスカテゴリに関連付けられているアクセス試行しきい値(UAC-BarringFactor)と比較する。例えば、ランダム値がしきい値以上である場合、UEはセルへのアクセスを禁止され、また、ランダム値がしきい値未満である場合、UEはアクセス試行を実行することができる。
肯定的なアクセス試行チェック(つまり、UEはアクセス試行を実行することができる)の後に、例えば、上記の改善されたRACH手順のうちの1つに従って、RACH手順が続くことができる。1つの例示的な実装形態によれば、UAC手順および改善されたRACH手順は、連続してもよいが、互いに独立して実行することができる。例えば、UEは、まず、必要であれば、ランダム値を取り出すステップと、当該ランダム値を適切なアクセス試行しきい値(例えば、UAC-BarringFactor)と比較するステップとを含む、UAC手順を実行する。その後、上記した改善されたRACHタイプ選択ソリューションの一部として、UEは、別のランダム値を引き出し、この別のランダム値を適切なRACHタイプしきい値と比較して、実行するRACH手順のタイプを選択する。
このソリューションは、改善されたRACH手順による例示的なUE動作のシーケンス図である図13に示されている。上記の説明に従って、UEは、ランダム番号を2回、UACチェック(アクセスカテゴリに基づく)時に1つのランダム番号Aと、RACHタイプ選択用に別のランダム番号Bとを引き出さなければならないことがある。その後、それぞれのランダム番号に基づいて、それぞれのチェックが行われる。
2つの手順を互いに分離することは、UAC手順を変更する必要がないことを容易にする。さらに、RACHタイプ選択は、UAC手順から独立しており、これにより、RACHタイプ選択は、ネットワークによって独立に制御することができる。
他の例示的な実装形態によれば、例えば図13で説明した上記ソリューションで行わるようにランダム番号を2回引き出す代わりに、UAC手順およびRACHタイプ選択手順は、ランダム番号を1回だけ引き出す必要があることを容易にするように相互に関連付けられている。特に、ランダム番号がUAC手順の一部としてすでに引き出されている場合、UEは、そのランダム番号をRACHタイプ選択のためにも再使用することができ、別のランダム番号(図13のソリューションにおけるランダム番号B)を引き出さない。そうではなく、UAC手順の一部としてランダム番号が引き出されない場合(例えば、アクセス試行がアクセスアイデンティティの1つに基づいてすでに許可されているため)、UEは、RACHタイプを選択するためにランダム番号を引き出すものとする。
さらに、RACHタイプしきい値およびアクセス試行しきい値は、特定のタイプのRACH手順に基づいて、いくつのUEがセルにアクセスするかを決定するために、連携して機能することに留意されたい。例えば、RACHタイプしきい値がアクセス試行しきい値よりも高く設定されている場合、ネットワークは、ランダム値が常にRACHタイプしきい値よりも低いことを達成し得る、なぜなら、例示的な、ランダム値<アクセス試行しきい、であるUEのみが、アクセス試行を実行し、したがって、RACHタイプ選択を実行するからである。これは、すべてのUEが常に同じタイプのRACH手順を選択する結果となる。
チェックの例示的なシーケンスを以下に示す。uac-BarringForAccessIdentityベースのチェックの結果として、UEがuac-BarringFactorに基づいてさらにチェックする必要がある場合、UEは、ランダム値(RAN_value、0~99)を取り出す。
Figure 2022543228000017
uac-BarringForAccessIdentityベースのチェックの結果として、UEがセルへのアクセスを許可される場合、UEは、ランダム値(RAND_value、0~99)を取り出す。
Figure 2022543228000018
1つのランダム値のみを決定する必要がある上記ソリューションの1つの例示的な実装形態は、改善されたRACH手順による例示的なUE動作のシーケンス図である図14に示されている。同図から明らかなように、UEは、いずれの場合でも、1つのランダム番号Aのみを決定する必要がある。その後、RACHタイプ選択は、すでに引き出されてアクセスカテゴリに基づいて実行されるアクセス試行チェックに使用された可能性がある当該ランダム番号Aに基づいて実行される。
これらの例示的な実装形態は、いずれの場合でもUEにおいて1つのランダム番号のみを引き出す必要があるという利点を有する。ランダム値を決定することは、プロセッサ消費であり、UEの複雑さを増大させ、一般的にはこれらの欠点を回避することが好ましい。さらに、UACチェックは、実際に変更は必要でないため、現在定義されているものと全く同じままであることができる。例えば、アクセス試行が対応(matching)アクセスアイデンティティにより許可された場合にランダム番号Aを引き出す追加のプロセスは、RACHタイプ選択の一部とすることができる。
図14は、アクセス試行がアクセスアイデンティティに基づいて許可された場合に実行することができる、RACHタイプしきい値を正規化する任意選択的ステップをさらに示している。より詳細には、例えば、アクセス試行しきい値が0.8に設定されていると仮定する。これは、UEの80%が、(ランダム番号Aに基づいて、図14を参照)セルへのアクセス試行の実行を許可されることを意味する。さらに、RACHタイプしきい値が0.4であると例示的に仮定する。ランダム値Aが0~0.8であるUEのみがアクセスを試みることを念頭に置くと、このRACHタイプ選択は、結果として、実際にはアクセスを試みるUEの50%(つまり、0.4/0.84)が、例えば、2ステップRACHを使用することになる。しかし、アクセス試行がアクセスアイデンティティに基づいて許可される場合において、ランダム番号Aを引き出す必要があるとき、RACHタイプ選択を実行するUEのランダム値の範囲は、0~1である。これは、結果として、実際にはアクセスを試みるUEの40%(0.4/1)が、例えば、2ステップRACHを使用することになる。したがって、RACHタイプ選択の制御は、UEに対してどのようにアクセス決定が許可されるか、つまり、アクセスアイデンティティに基づくか、またはアクセスカテゴリに基づくか、によって異なる。
RACHタイプ選択の統一制御を可能にするために、例えば、アクセス試行がアクセスアイデンティティに基づいて許可される場合に、正規化ステップを任意選択的に導入することができる。特に、正規化ステップは、特定のタイプのRACH手順を選択する確率が、アクセスアイデンティティに基づいてセルへのアクセスが許可された場合と、アクセスカテゴリに基づいてセルへのアクセスが許可された場合とで同じになるように、RACHタイプしきい値の値を適応させる。さらに、正規化は、アクセス試行しきい値の値に依存している。例えば、上記で使用した例示的なシナリオでは、RACHタイプしきい値を0.5に正規化し得る。一般に、正規化RACHタイプしきい値は、「旧RACHタイプしきい値」/「アクセス試行しきい値」によって計算することができ、上記の場合、0.4/0.8=0.5となる。
前に説明したように、関連付けに関する情報は、アクセス試行しきい値情報と共に送信し得る。この目的のために、3GPP規格固有の実装形態を使用する場合、SIB1によって搬送され、1つの特定のアクセスカテゴリ(SIB1のUA-BarringInfoSetList、3GPP 38.331を参照)のアクセス試行しきい値に関する情報を含む、対応する情報要素を、例えば、以下のように拡張して、RACHタイプしきい値(ここでは、2ステップRACHを使用するか否かを決定するのに使用されるものとして、例えば、2stepRACH-ProbThres)とアクセスカテゴリとの間の関連付けに関する情報を搬送し得る。
Figure 2022543228000019
この例示的なソリューションでは、ネットワークが規制とRACHタイプ選択とのために同じしきい値を定義することを可能にするために、2stepRACH-ProbThresの特定の値は、uac-BarringFactorの値と同じである。特に、アクセス試行しきい値と同じRACHタイプしきい値を選択する場合、ネットワークは、UEが1つのタイプのみに従ってRACHを実行することを制御することができる。
さらなるソリューションによれば、ネットワーク(例えば、gNB)は、RACHタイプしきい値の値を動的に(任意選択的に、アクセス試行しきい値の値も)変更し、その後、更新したRACHタイプしきい値(任意選択的に、更新したアクセス試行しきい値も)を、例えば、システム情報で、UEに送信することができる。
ネットワークは、しきい値を動的に適応させるためのさまざまな基準を考慮し得る。そのような基準には、例えば、無線セルの負荷またはアップリンク無線リソースの可用性が含まれ得る。例えば、無線セルの負荷は、gNBにおいて、RACHタイプしきい値(および任意選択的にアクセス試行しきい値)の適切な値を決定するように、決定することができる。1つの例示的な実装形態では、セル負荷が高い(例えば、RRC_CONNECTEDモードのアクティブUEが1000個存在するなど、特定のしきい値を超える)場合、2ステップRACH手順を使用することができるUEが少なくなるように、RACHタイプしきい値を適応させ得る。2ステップRACH手順は、最初のメッセージにおける結合されたPRACHおよびPUSHの送信のため、より多くの無線リソースを消費することになり、その結果、高負荷の状況では、利用可能な無線リソースは、2ステップRACH手順をサポートするのに十分ではない可能性があるものの、依然として4ステップRACH手順をサポートすることができる可能性はある。逆に、セル負荷が低い(例えば、その同じ特定のしきい値よりも低い)場合、より多くのUEが2ステップRACH手順を使用することができるようにRACHタイプしきい値を適応させ得る。また、アクセス試行しきい値(例えば、uac-barringfactor)に対して、セル負荷に基づく同一または同様の動的適応を行うこともできる。
一方、アップリンクリソースの可用性は、時々著しく変化することがある。これは一般に真実であるが、これは、とりわけ、アンライセンス無線セル(例えば、NR-Uシナリオ)について真実である。アンライセンスバンドの利用は、新しい5G-NR開発の焦点となっている。NRでは、リスンビフォアトーク(Listen-Before-Talk)をアンライセンスキャリアで実行する。特に、送信エンティティがLBTを実行し、チャネル占有は、例えば、このようなアンライセンスバンドで動作するWi-Fi(IEEE802.11)システムなど、他のシステムとの共存を容易にするために、LBT空きチャネル判定(CCA:Clear channel Assessment)が成功した後にのみ許される(例えば、非特許文献11を参照)。
これに応じて、リソースは、他の端末またはWIFIノードによって繰り返しブロックされる可能性があり、その結果、gNBによって制御されるUEのためのアップリンクリソースの可用性は低い。一方、アンライセンスキャリアを使用する他のUEまたはWiFiノードがほとんど存在しなければ、gNBによって制御されるUEのためのアップリンクリソースの可用性は高い。gNBは、自己の無線セルのアップリンクリソースの可用性を決定するために自己のCCAを実行することもできるが、RACHタイプしきい値を変化する可用性に適応させることができる。例えば、アップリンクリソースが不足している場合(例えば、チャネル占有時間が総時間の30%未満である場合など、特定のしきい値未満である場合)、gNBは、2ステップRACH手順を使用することができるUEが少なくなるように、RACHタイプしきい値を適応させ得る。2ステップRACH手順が4ステップRACH手順よりも多くの無線リソースを消費することを考慮すると、gNBがチャネルをほとんど取得できない場合、利用可能な無線リソースは、2ステップRACHをサポートするのに十分ではなくなるものの、依然として4ステップRACHをサポートすることができる可能性はある。一方、アップリンクリソースが十分に利用可能である場合(例えば、チャネル占有時間が総時間の90%を超える場合など、特定のしきい値を超える場合)、2ステップRACH手順を使用することができるUEが多くなるようにRACHタイプしきい値を適応させ得る。
また、アクセス試行しきい値(例えば、uac-barringfactor)に対して、セル負荷に基づく同一または同様の動的適応を行うこともできる。
上記のように更新RACHタイプしきい値(任意選択的に、更新アクセス試行しきい値も)をシステム情報でブロードキャストする代わりに、gNBは、更新値を、COT指示(Channel Occupation Time indication:チャネル占有時間指示)内でまたはCOT指示と共に、UEに提供することもできる。COT指示は、チャネルが現在利用可能であることをUEに示すために、gNBによって(CO-PDCCHで)送信される。このCOT指示は、RACHタイプしきい値およびアクセス試行しきい値の一方または両方の更新値に関する情報を搬送するように、さらに拡張することができる。UEが更新値をCO-PDCCHによって受信した場合、システム情報によって受信した前の値は、新しい値で上書きされる。
図15は、例示的な実装形態による、RACHタイプしきい値を更新するgNBの例示的動作のシーケンス図を示す。同図から明らかなように、gNBは、上記ソリューションのうちの1つに従って、複数のRACHタイプしきい値およびアクセス試行しきい値を設定するものとする。その後、これらのしきい値に関する情報は、RACHタイプ選択およびそれぞれUAC手順に使用されるように、UEに(例えば、システム情報によって)送信される。上記のように、しきい値を更新するために、gNBは、セル負荷およびアップリンクリソースの可用性を監視し得る(図15の例では、RACHリソース輻輳ありおよびRACHリソース空きありと呼ばれる)。監視基準のいずれかに有意な変化がある場合、gNBは、RACHタイプしきい値およびアクセス試行しきい値のいずれかまたは両方を適応させることに決めて、更新値をUEに送信することができる(例えば、システム情報もしくはCOTで、または以下で説明する専用の方法で、再びブロードキャストする)。
さらなる例示的な実装形態によれば、RACHタイプしきい値は、さらに他の方法で、例えば、専用の方法で、UEに提供することができる。より詳細には、gNBは、例えば、ハンドオーバまたは条件付きハンドオーバシナリオの場合に、専用RRCメッセージをUEに送信することができる。具体的には、UEは、ハンドオーバ中、いくつかのRRCメッセージを新旧のgNBと交換する。これらのRRCメッセージのうちの1つを適応させて、UEがハンドオーバ実行中またはハンドオーバ実行直後に競合ベースのRACHのタイプを決定するのに使用し得る。1つの例示的な実装形態では、このRACHタイプしきい値は、すべてのアクセスカテゴリに適用可能であり、さらに、UEが、ターゲット無線セルのRACHタイプしきい値を、例えば、システム情報によって、獲得するまで、有効であり得る。
RACHタイプしきい値をUEに送信する他の方法は、例えば、RACH手順が失敗した(例えば、競合のために)場合に、RACH手順のメッセージを使用することである。1つの実装形態では、バックオフインジケータを搬送する第2または第4のメッセージが、追加的に(更新)RACHタイプしきい値を搬送することができる。したがって、UEは、その後のRACH試行のための異なる値を使用して、(失敗したRACH手順の後に)新しいRACHタイプ選択を実行することができる。1つの例示的な実装形態では、このRACHタイプしきい値は、すべてのアクセスカテゴリに適用可能であり、さらに、UEが、無線セルのRACHタイプしきい値を、例えば、システム情報によって、獲得するまで、有効であり得る。
これらのソリューションは、ネットワークが2ステップまたは4ステップRACH無線リソースを短時間で軽減する必要がある場合に有益である。システム情報を使用してRACHタイプしきい値を更新することは、無線セル内のすべてのUEに達するように、並行して行うことができるが、システム情報の更新は、通常、次のシステム情報変更期間に実行されるため、より時間がかかることがある。
さらなる態様
第1の態様によれば、複数のランダムアクセスタイプしきい値を受信する受信機を有するユーザ機器(UE)が提供される。前記UEは、ランダム値を決定する処理回路をさらに有する。前記処理回路は、前記UEによって実行されるべきランダムアクセス手順のタイプを選択し、当該選択することは、少なくとも、
- 前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中から1つを選択すること、
- 前記決定したランダム値を前記選択したランダムアクセスタイプしきい値と比較すること、および
- 前記比較の結果に基づいてランダムアクセス手順のタイプを選択すること、を含む。前記UEは、前記選択したタイプのランダムアクセス手順を実行する。
第1の態様に加えて提供される第2の態様によれば、前記処理回路は、無線セルへのアクセス試行を行うことができるか否かを決定する。任意選択的な実装形態では、前記アクセス試行は、前記ランダムアクセス手順を実行することを含む。さらなる任意選択的な実装形態では、前記アクセス試行は、1つ以上のアクセスアイデンティティおよび1つのアクセスカテゴリに関連付けられており、前記処理回路は、前記無線セルへの前記アクセス試行を、
・まず前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて、行うことができるか否かを決定し、
・次に、前記アクセス試行を前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて行うことができない場合に、前記アクセスカテゴリに基づいて行うことができるか否かを決定し、前記アクセス試行を前記アクセスカテゴリに基づいて行うことができるか否かを決定することは、前記アクセス試行の前記アクセスカテゴリに関連付けられたアクセス試行しきい値を決定することを含む。
第2の態様に加えて提供される第3の態様によれば、前記アクセス試行を行うことができるか否かを決定することは、第2のランダム値を決定すること、および、前記第2のランダム値を前記アクセス試行しきい値と比較すること、を含む。
第2の態様に加えて提供される第4の態様によれば、前記アクセス試行を行うことができるか否かを決定することは、前記ランダムアクセス手順タイプを選択するのに使用されるべき同一のランダム値を前記アクセス試行しきい値と比較することを含む。任意選択的な実装形態では、前記アクセス試行を前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて行うことができると決定する場合、前記ランダムアクセス手順タイプを選択することは、例えば、前記アクセスアイデンティティに基づく試行が成功した場合の一タイプのランダムアクセス手順を実行する確率が、前記アクセスカテゴリに基づく試行が成功した場合の同一タイプのランダムアクセス手順を実行する確率と同じかまたは近くなるように、前記アクセス試行しきい値に基づいて前記ランダムアクセスタイプしきい値を正規化することを含む。
第1から第4の態様のうちの1つに加えて提供される第5の態様によれば、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値は、2ステップランダムアクセス手順または4ステップランダムアクセス手順など、さまざまなタイプのランダムアクセス手順のうちの1つの使用に関連している。任意選択的な実装形態では、前記ランダムアクセスタイプしきい値よりも小さい前記ランダム値は、前記ランダムアクセス手順の第1のタイプに関連付けられ、前記ランダムアクセスタイプしきい値よりも大きいかまたは等しい前記ランダム値は、前記ランダムアクセス手順の第2のタイプに関連付けられている。任意選択的な実装形態では、前記ランダム値は、0と1の間で決定される非整数値であり、また、前記ランダムアクセスタイプしきい値も、0と1の間の非整数値である。
第1から第5の態様のうちの1つに加えて提供される第6の態様によれば、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、前記UEにランダムアクセス手順を実行させる異なるランダムアクセストリガイベントのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記ランダムアクセス手順を実行させた前記ランダムアクセストリガに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値の決定を含む。追加的または代替的に、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、アクセス試行の異なるアクセスカテゴリのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記アクセス試行の前記アクセスカテゴリに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定することを含む。追加的または代替的に、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、チャネル品質の異なるセットのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、1)前記UEと基地局の間の無線リンクであってこれによって前記ランダムアクセス手順が実行されるべき無線リンクの前記チャネル品質を決定すること、および、2)前記決定されたチャネル品質に関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定すること、を含む。追加的または代替的に、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、基地局の異なる無線セルのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記無線セルであってこれを通じて前記ランダムアクセス手順が実行されるべき前記無線セルに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定することを含み、任意選択的に、前記異なる無線セルは、プライマリ無線セルおよび1つ以上のセカンダリ無線セルである。
第6の態様に加えて提供される第7の態様によれば、前記受信機は、動作中、無線セル内の基地局からブロードキャストされたシステム情報を受信し、前記システム情報は、
・前記ランダムアクセスタイプしきい値と前記ランダムアクセストリガイベントとの間の関連付けに関する情報、
・前記ランダムアクセスタイプしきい値と前記アクセスカテゴリとの間の関連付けに関する情報、任意選択的に、および、前記アクセス試行しきい値と前記アクセスカテゴリとの間の関連付けに関する情報、
・前記ランダムアクセスタイプしきい値と前記チャネル品質との間の関連付けに関する情報、
・前記ランダムアクセスタイプしきい値と前記無線セルであってこれを通じて前記ランダムアクセス手順が実行されるべき前記無線セルとの間の関連付けに関する情報、
のうちの1つ以上を含む。
第1から第7の態様のうちの1つに加えて提供される第8の態様によれば、前記受信機は、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中の1つを使用する代わりに、無線セル内の基地局から、ランダムアクセス手順のタイプを選択するのに使用されるべき単一のランダムアクセスしきい値を受信する。任意選択的な実装形態では、前記単一のランダムアクセスしきい値は、前記基地局と前記UEの間で実行された失敗ランダムアクセス手順のメッセージにおいて受信され、任意選択的に、前記失敗ランダムアクセス手順のランダムアクセス応答において、またはソース基地局およびターゲット基地局と共にUEによって実行されたハンドオーバ手順のメッセージにおいて受信される。
第1から第8の態様のうちの1つに加えて提供される第9の態様によれば、前記ランダムアクセス手順は、2ステップランダムアクセス手順および4ステップランダムアクセス手順のどちらかである。1つの任意選択的な実装形態では、前記2ステップランダムアクセス手順の場合、少なくとも、
・前記UEの送信機が、動作中、ランダムアクセスプリアンブルおよびアップリンクデータを基地局に送信すること、
・前記受信機が、動作中、ランダムアクセス応答、および、少なくとも競合解決に関する情報を受信すること、を含む。
前記4ステップランダムアクセス手順の場合、少なくとも、
・前記UEの送信機が、動作中、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信すること、
・前記受信機が、動作中、前記UEによって使用されるべき無線リソースを指示するランダムアクセス応答を受信すること、
・前記送信機が、動作中、前記指示された無線リソースを使用してアップリンクデータを送信すること、
・前記受信が、動作中、競合解決に関する情報を受信すること、を含む。
第10の態様によれば、ユーザ機器(UE)によって実行される以下のステップを有する方法であって、
複数のランダムアクセスタイプしきい値を受信するステップと、
ランダム値を決定するステップと、
前記UEによって実行されるべきランダムアクセス手順のタイプを選択するステップであって、前記選択するステップが、少なくとも、
- 前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中から1つを選択すること、
- 前記決定したランダム値を前記選択したランダムアクセスタイプしきい値と比較すること、および
- 前記比較の結果に基づいてランダムアクセス手順のタイプを選択すること、を含む、ステップと、
前記選択したタイプのランダムアクセス手順を実行するステップと、
を有する、方法が提供される。
第10の態様に加えて提供される第11の態様によれば、前記方法は、無線セルへのアクセス試行を行うことができるか否かを決定するステップをさらに有する。任意選択的な実装形態では、前記アクセス試行は、前記ランダムアクセス手順を実行することを含む。任意選択的な実装形態では、前記アクセス試行は、1つ以上のアクセスアイデンティティおよび1つのアクセスカテゴリに関連付けられており、前記決定するステップは、前記無線セルへの前記アクセス試行を、
・まず前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて、行うことができるか否かを決定し、
・次に、前記アクセス試行を前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて行うことができない場合に、前記アクセスカテゴリに基づいて行うことができるか否かを決定し、前記アクセス試行を前記アクセスカテゴリに基づいて行うことができるか否かを決定することは、前記アクセス試行の前記アクセスカテゴリに関連付けられたアクセス試行しきい値を決定することを含む。
第11の態様に加えて提供される第12の態様によれば、前記アクセス試行を行うことができる否かを決定することは、第2のランダム値を決定すること、および、前記第2のランダム値を前記アクセス試行しきい値と比較すること、を含む。
第11の態様に加えて提供される第13の態様によれば、前記アクセス試行を行うことができるか否かを決定することは、前記ランダムアクセス手順タイプを選択するのに使用されるべき同一のランダム値を前記アクセス試行しきい値と比較することを含む。任意選択的な実装形態では、前記アクセス試行を前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて行うことができると決定する場合、前記ランダムアクセス手順タイプを選択することは、例えば、前記アクセスアイデンティティに基づく試行が成功した場合の一タイプのランダムアクセス手順を実行する確率が、前記アクセスカテゴリに基づく試行が成功した場合の同一タイプのランダムアクセス手順を実行する確率と同じかまたは近くなるように、前記アクセス試行しきい値に基づいて前記ランダムアクセスタイプしきい値を正規化することを含む。
第10から第13の態様のいずれかに加えて提供される第14の態様によれば、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値は、2ステップランダムアクセス手順または4ステップランダムアクセス手順など、さまざまなタイプのランダムアクセス手順のうちの1つの使用に関連している。任意選択的な実装形態では、前記ランダムアクセスタイプしきい値よりも小さい前記ランダム値は、前記ランダムアクセス手順の第1のタイプに関連付けられ、前記ランダムアクセスタイプしきい値よりも大きいかまたは等しい前記ランダム値は、前記ランダムアクセス手順の第2のタイプに関連付けられている。任意選択的な実装形態では、前記ランダム値は、0と1の間で決定される非整数値であり、また、前記ランダムアクセスタイプしきい値も、0と1の間の非整数値である。
第10から第14の態様のいずれかに加えて提供され第15の態様によれば、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、前記UEにランダムアクセス手順を実行させる異なるランダムアクセストリガイベントのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記ランダムアクセス手順を実行させた前記ランダムアクセストリガに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値の決定を含む。追加的または代替的に、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、アクセス試行の異なるアクセスカテゴリのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記アクセス試行の前記アクセスカテゴリに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定することを含む。
追加的または代替的に、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、チャネル品質の異なるセットのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、1)前記UEと基地局の間の無線リンクであってこれによって前記ランダムアクセス手順が実行されるべき無線リンクの前記チャネル品質を決定すること、および、2)前記決定されたチャネル品質に関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定すること、を含む。追加的または代替的に、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、基地局の異なる無線セルのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記無線セルであってこれを通じて前記ランダムアクセス手順が実行されるべき前記無線セルに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定することを含み、任意選択的に、前記異なる無線セルは、プライマリ無線セルおよび1つ以上のセカンダリ無線セルである。
本開示のハードウェアおよびソフトウェアの実施
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアと連携したソフトウェアで実現することができる。上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的または全体的に、集積回路などのLSIによって実現可能であり、また、各実施形態で説明した各処理は、部分的または全体的に、同じLSIまたはLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは、チップとして個別に形成されてもよいし、または、機能ブロックの一部または全部を含むように1つのチップが形成されてもよい。LSIは、データ入力とこれに接続されたデータ出力を含んでもよい。ここで、LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることがある。しかし、集積回路を実現する技術は、LSIに限られるものではなく、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを用いて実現されてもよい。また、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、または、LSI内部に配置された回路セルの接続および設定を再構成可能なリコンフィギャラブル・プロセッサを使用してもよい。本開示は、デジタル処理またはアナログ処理として実現することができる。半導体技術または他の派生技術の進歩の結果として将来の集積回路技術がLSIに取って代わる場合には、その将来の集積回路技術を用いて機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジーも適用可能である。
本開示は、通信装置と呼ばれる、通信機能を有するあらゆる種類の装置、デバイス、またはシステムによって実現することができる。
そのような通信装置のいくつかの非限定的な例は、電話機(例えば、携帯電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例えば、ラップトップ、デスクトップ、ノートブック)、カメラ(例えば、デジタル・スチル/ビデオ・カメラ)、デジタルプレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー)、着用可能なデバイス(例えば、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダー、テレヘルス/テレメディシン(遠隔ヘルスおよびメディシン)デバイス、通信機能を提供する車両(例えば、自動車、飛行機、船舶)、ならびにそれらのさまざまな組み合わせを含む。
通信装置は、持ち運び可能または移動可能なものに限定されず、例えば、スマートホームデバイス(例えば、家電、照明、スマートメーター、コントロールパネル)、自動販売機、その他「IoT(Internet of Things)」のネットワークにおけるあらゆる「物(things)」など、持ち運びできないまたは固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、またはシステムを含みうる。
通信は、例えば、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システムなどによるデータのやりとり、およびそれらのさまざまな組み合せによるデータのやりとりを含みうる。
通信装置は、本開示に記載された通信機能を実行する通信デバイスに接続される、コントローラやセンサなどのデバイスを有しうる。例えば、通信装置は、当該通信装置の通信機能を実行する通信装置によって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサを有しうる。
また、通信装置は、上記の非限定的な例における装置と通信しまたはこれを制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、もしくはシステムを含みうる。
さらに、様々な実施形態は、ソフトウェアモジュールによって実施してもよく、これらのソフトウェアモジュールは、プロセッサによって実行される、または、ハードウェアにおいて直接実行される。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装の組合せも可能である。ソフトウェアモジュールは、任意の種類のコンピュータ可読記憶媒体、例えば、RAMやEPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD-ROM、DVDなどに格納することができる。さらには、複数の異なる実施形態の個々の特徴は、個々に、または任意の組合せにおいて、別の実施形態の主題とすることができることに留意されたい。
具体的な実施形態に示した本開示には、様々な変更および/または修正を行うことができることが、当業者には理解されるであろう。したがって、本明細書に示した実施形態は、あらゆる点において例示的であり、本発明を制限しないものとみなされる。

Claims (15)

  1. ユーザ機器(UE)であって、
    動作中、複数のランダムアクセスタイプしきい値を受信する受信機と、
    動作中、ランダム値を決定する処理回路と、を有し、
    前記処理回路は、動作中、前記UEによって実行されるべきランダムアクセス手順のタイプを選択し、当該選択することは、少なくとも、
    - 前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中から1つを選択すること、
    - 前記決定したランダム値を前記選択したランダムアクセスタイプしきい値と比較すること、および
    - 前記比較の結果に基づいてランダムアクセス手順のタイプを選択すること、を含み、
    前記UEは、前記選択したタイプのランダムアクセス手順を実行する、
    ユーザ機器。
  2. 前記処理回路は、動作中、無線セルへのアクセス試行を行うことができるか否かを決定し、
    任意選択的に、前記アクセス試行は、前記ランダムアクセス手順を実行することを含み、
    任意選択的に、前記アクセス試行は、1つ以上のアクセスアイデンティティおよび1つのアクセスカテゴリに関連付けられており、前記処理回路は、前記無線セルへの前記アクセス試行を、
    ・まず前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて、行うことができるか否かを決定し、
    ・次に、前記アクセス試行を前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて行うことができない場合に、前記アクセスカテゴリに基づいて行うことができるか否かを決定し、前記アクセス試行を前記アクセスカテゴリに基づいて行うことができるか否かを決定することは、前記アクセス試行の前記アクセスカテゴリに関連付けられたアクセス試行しきい値を決定することを含む、
    請求項1に記載のユーザ機器。
  3. 前記アクセス試行を行うことができるか否かを決定することは、第2のランダム値を決定すること、および、前記第2のランダム値を前記アクセス試行しきい値と比較すること、を含む、
    請求項2に記載のユーザ機器。
  4. 前記アクセス試行を行うことができるか否かを決定することは、前記ランダムアクセス手順タイプを選択するのに使用されるべき同一のランダム値を前記アクセス試行しきい値と比較することを含み、
    任意選択的に、前記アクセス試行を前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて行うことができると決定する場合、前記ランダムアクセス手順タイプを選択することは、例えば、前記アクセスアイデンティティに基づく試行が成功した場合の一タイプのランダムアクセス手順を実行する確率が、前記アクセスカテゴリに基づく試行が成功した場合の同一タイプのランダムアクセス手順を実行する確率と同じかまたは近くなるように、前記アクセス試行しきい値に基づいて前記ランダムアクセスタイプしきい値を正規化することを含む、
    請求項2に記載のユーザ機器。
  5. 前記複数のランダムアクセスタイプしきい値は、2ステップランダムアクセス手順または4ステップランダムアクセス手順など、さまざまなタイプのランダムアクセス手順のうちの1つの使用に関連し、
    任意選択的に、前記ランダムアクセスタイプしきい値よりも小さい前記ランダム値は、前記ランダムアクセス手順の第1のタイプに関連付けられ、前記ランダムアクセスタイプしきい値よりも大きいかまたは等しい前記ランダム値は、前記ランダムアクセス手順の第2のタイプに関連付けられ、
    任意選択的に、前記ランダム値は、0と1の間で決定される非整数値であり、また、前記ランダムアクセスタイプしきい値も、0と1の間の非整数値である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  6. 前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、前記UEにランダムアクセス手順を実行させる異なるランダムアクセストリガイベントのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記ランダムアクセス手順を実行させた前記ランダムアクセストリガに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値の決定を含み、および/または、
    前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、アクセス試行の異なるアクセスカテゴリのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記アクセス試行の前記アクセスカテゴリに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定することを含み、および/または、
    前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、チャネル品質の異なるセットのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、1)前記UEと基地局の間の無線リンクであってこれによって前記ランダムアクセス手順が実行されるべき無線リンクの前記チャネル品質を決定すること、および、2)前記決定されたチャネル品質に関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定すること、を含み、および/または、
    前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、基地局の異なる無線セルのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記無線セルであってこれを通じて前記ランダムアクセス手順が実行されるべき前記無線セルに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定することを含み、任意選択的に、前記異なる無線セルは、プライマリ無線セルおよび1つ以上のセカンダリ無線セルである、
    請求項1~5のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  7. 前記受信機は、動作中、無線セル内の基地局からブロードキャストされたシステム情報を受信し、前記システム情報は、
    ・前記ランダムアクセスタイプしきい値と前記ランダムアクセストリガイベントとの間の関連付けに関する情報、
    ・前記ランダムアクセスタイプしきい値と前記アクセスカテゴリとの間の関連付けに関する情報、任意選択的に、および、前記アクセス試行しきい値と前記アクセスカテゴリとの間の関連付けに関する情報、
    ・前記ランダムアクセスタイプしきい値と前記チャネル品質との間の関連付けに関する情報、
    ・前記ランダムアクセスタイプしきい値と前記無線セルであってこれを通じて前記ランダムアクセス手順が実行されるべき前記無線セルとの間の関連付けに関する情報、
    のうちの1つ以上を含む、
    請求項6に記載のユーザ機器。
  8. 前記受信機は、動作中、前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中の1つを使用する代わりに、無線セル内の基地局から、ランダムアクセス手順のタイプを選択するのに使用されるべき単一のランダムアクセスしきい値を受信し、
    任意選択的に、前記単一のランダムアクセスしきい値は、前記基地局と前記UEの間で実行された失敗ランダムアクセス手順のメッセージにおいて受信され、任意選択的に、前記失敗ランダムアクセス手順のランダムアクセス応答において、またはソース基地局およびターゲット基地局と共にUEによって実行されたハンドオーバ手順のメッセージにおいて受信される、
    請求項1~7のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  9. 前記ランダムアクセス手順は、2ステップランダムアクセス手順および4ステップランダムアクセス手順のどちらかであり、任意選択的に、前記2ステップランダムアクセス手順の場合、少なくとも、
    前記UEの送信機が、動作中、ランダムアクセスプリアンブルおよびアップリンクデータを基地局に送信すること、
    前記受信機が、動作中、ランダムアクセス応答、および、少なくとも競合解決に関する情報を受信すること、を含み、
    前記4ステップランダムアクセス手順の場合、少なくとも、
    前記UEの送信機が、動作中、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信すること、
    前記受信機が、動作中、前記UEによって使用されるべき無線リソースを指示するランダムアクセス応答を受信すること、
    前記送信機が、動作中、前記指示された無線リソースを使用してアップリンクデータを送信すること、
    前記受信が、動作中、競合解決に関する情報を受信すること、を含む、
    請求項1~8のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  10. ユーザ機器(UE)によって実行される以下のステップを有する方法であって、
    複数のランダムアクセスタイプしきい値を受信するステップと、
    ランダム値を決定するステップと、
    前記UEによって実行されるべきランダムアクセス手順のタイプを選択するステップであって、前記選択するステップが、少なくとも、
    - 前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中から1つを選択すること、
    - 前記決定したランダム値を前記選択したランダムアクセスタイプしきい値と比較すること、および
    - 前記比較の結果に基づいてランダムアクセス手順のタイプを選択すること、を含む、ステップと、
    前記選択したタイプのランダムアクセス手順を実行するステップと、
    を有する、方法。
  11. 無線セルへのアクセス試行を行うことができるか否かを決定するステップをさらに有し、
    任意選択的に、前記アクセス試行は、前記ランダムアクセス手順を実行することを含み、
    任意選択的に、前記アクセス試行は、1つ以上のアクセスアイデンティティおよび1つのアクセスカテゴリに関連付けられており、前記決定するステップは、前記無線セルへの前記アクセス試行を、
    ・まず前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて、行うことができるか否かを決定し、
    ・次に、前記アクセス試行を前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて行うことができない場合に、前記アクセスカテゴリに基づいて行うことができるか否かを決定し、前記アクセス試行を前記アクセスカテゴリに基づいて行うことができるか否かを決定することは、前記アクセス試行の前記アクセスカテゴリに関連付けられたアクセス試行しきい値を決定することを含む、
    請求項10に記載の方法。
  12. 前記アクセス試行を行うことができる否かを決定することは、第2のランダム値を決定すること、および、前記第2のランダム値を前記アクセス試行しきい値と比較すること、を含む、
    請求項11に記載の方法。
  13. 前記アクセス試行を行うことができるか否かを決定することは、前記ランダムアクセス手順タイプを選択するのに使用されるべき同一のランダム値を前記アクセス試行しきい値と比較することを含み、
    任意選択的に、前記アクセス試行を前記1つ以上のアクセスアイデンティティに基づいて行うことができると決定する場合、前記ランダムアクセス手順タイプを選択することは、例えば、前記アクセスアイデンティティに基づく試行が成功した場合の一タイプのランダムアクセス手順を実行する確率が、前記アクセスカテゴリに基づく試行が成功した場合の同一タイプのランダムアクセス手順を実行する確率と同じかまたは近くなるように、前記アクセス試行しきい値に基づいて前記ランダムアクセスタイプしきい値を正規化することを含む、
    請求項11に記載の方法。
  14. 前記複数のランダムアクセスタイプしきい値は、2ステップランダムアクセス手順または4ステップランダムアクセス手順など、さまざまなタイプのランダムアクセス手順のうちの1つの使用に関連し、
    任意選択的に、前記ランダムアクセスタイプしきい値よりも小さい前記ランダム値は、前記ランダムアクセス手順の第1のタイプに関連付けられ、前記ランダムアクセスタイプしきい値よりも大きいかまたは等しい前記ランダム値は、前記ランダムアクセス手順の第2のタイプに関連付けられ、
    任意選択的に、前記ランダム値は、0と1の間で決定される非整数値であり、また、前記ランダムアクセスタイプしきい値も、0と1の間の非整数値である、
    請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、前記UEにランダムアクセス手順を実行させる異なるランダムアクセストリガイベントのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記ランダムアクセス手順を実行させた前記ランダムアクセストリガに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値の決定を含み、および/または、
    前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、アクセス試行の異なるアクセスカテゴリのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記アクセス試行の前記アクセスカテゴリに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定することを含み、および/または、
    前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、チャネル品質の異なるセットのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、1)前記UEと基地局の間の無線リンクであってこれによって前記ランダムアクセス手順が実行されるべき無線リンクの前記チャネル品質を決定すること、および、2)前記決定されたチャネル品質に関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定すること、を含み、および/または、
    前記複数のランダムアクセスタイプしきい値の中には、基地局の異なる無線セルのそれぞれに関連付けられた各ランダムアクセスタイプしきい値があり、当該各ランダムアクセスタイプしきい値を選択することは、前記無線セルであってこれを通じて前記ランダムアクセス手順が実行されるべき前記無線セルに関連付けられた前記ランダムアクセスタイプしきい値を決定することを含み、任意選択的に、前記異なる無線セルは、プライマリ無線セルおよび1つ以上のセカンダリ無線セルである、
    請求項10~14のいずれかに記載の方法。
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