JP2022540655A - 超低スパークルを有するアンチグレア表面および同アンチグレア表面を製造する方法 - Google Patents
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Abstract
本開示は、物品を製造する方法であって、エッチングクリームおよびグリセリンを含むエッチング懸濁液で基板の表面をエッチングするステップを含む、方法を含み、その結果、表面は、アンチグレア表面であり、物品は、1%以下のスパークルを含む。方法により製造された物品は、テクスチャ表面を有し、1%以下のスパークルを含む基板を含むことができる。
Description
本願は、米国特許法第119条のもと、2019年7月12日に出願された米国仮特許出願第62/873,554号明細書の優先権の利益を主張し、その内容が依拠され、その内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。
本開示は、超低スパークルを有するアンチグレア表面および同アンチグレア表面を製造する方法に関する。
化学的に強化されたガラスは、タッチスクリーン用のユーザインタフェースとして50億個を超えるデバイスで使用されている。これらのデバイスは、他の消費者製品の中でも、携帯デバイスおよび自動車用ディスプレイを含む。自動車用ディスプレイでは、燃費および軽量化のために、より低いアスペクト比での光学的な明瞭度および強度が重要である。
一般的には、これらのタイプのガラスは、美観および機能の両方の目的で処理される。例えば、反射防止、アンチグレアおよび耐指紋コーティングまたは処理が適用されることが多い。自動車用途の背景では、これらのコーティングは、家電製品においてよりも長持ちしなければならない。
アンチグレア(AG)ガラスは、外光が特に明るい太陽光または高い周囲照明条件においてガラスの表面で反射される場合があるガラスディスプレイに広く使用されている。光がガラス表面で反射されると、アンチグレア処理が適用されたディスプレイの可読性が改善される。加えて、AG処理により、消費者がガラスディスプレイと対話することを妨げる場合がある反射画像の「ゴースト」効果が低減される。
AG処理は、一般的には、ガラスの表面上での反射光を分解するために拡散メカニズムを使用する。拡散は、反射画像のコヒーレンスを低減し、望ましくない画像を目に合焦させず、ディスプレイ上でのそれらの画像と意図した画像との干渉を減少させることにより機能する。しかしながら、拡散メカニズムは、意図した画像の明瞭度および解像度を犠牲にする場合がある。このため、AG処理は、ガラスディスプレイ上での意図した画像の品質に影響を及ぼす場合がある。ガラスの表面を化学的または機械的にテクスチャ加工するようなAG処理により、ギラツキを減少させることができるが、意図した画像の解像度を低下させる場合もあり、意図した画像の可読性を妨げるガラス表面上での気を散らすスパークルを発生させる場合もある。
本開示は、物品を製造する方法であって、エッチングクリームおよびグリセリンを含むエッチング懸濁液で基板の表面をエッチングするステップを含む、方法を提供する。結果的に得られた表面により、物品にアンチグレア特性が付与される。結果的に得られた表面は、本明細書において、アンチグレア表面と記載される場合がある。1つ以上の実施形態では、アンチグレア表面は、エッチングされた表面であり、物品は、1%以下のスパークルを示すかまたは含む。グリセリンにより、物品表面上での超低スパークルが可能となる。
本開示は、テクスチャ表面を有し、1%以下のスパークルを含む基板を含む、物品を提供する。
本明細書に開示された方法および物品は、1%未満の超低スパークルおよびアンチグレア特性ならびに均一な外観を有するエッチング表面またはアンチグレアガラス表面を有するテクスチャガラスを提供することができる。例えば、超低スパークルは、基板の表面にわたって一貫させることができる。
本明細書に開示された方法は、ガラス基板の機械的特性に影響を及ぼさず、例えば、ガラス基板は、超低スパークルを生じさせるアンチグレア処理を受けた後、その強度を維持することができる。
本明細書に開示された方法および物品は、エッチングプロセスの時間および化学濃度を操作することにより、テクスチャガラス基板のアンチグレア特性の容易な調整を提供することができる。
一部の実施形態では、本明細書に開示された方法および物品は低コストであり、容易に拡張可能であり得る。
必ずしも原寸に比例して描かれていない図面において、同じ符号は、複数の図を通じて、実質的に類似する構成要素を記載する。異なる添字を有する同じ符号は、実質的に類似する構成要素の異なる例を表す。図面は、一般的には、本明細書で論じられる種々の実施形態を例として示すが、限定するものではない。
種々の実施形態に係る超低スパークルテクスチャガラス基板の3Dトポグラフィマップである。
種々の実施形態に係る超低スパークルテクスチャガラス基板についての透過ヘイズと特徴サイズとの相関を示すグラフである。
種々の実施形態に係る超低スパークルテクスチャガラス基板についての透過ヘイズ、スパークルおよび光沢@60度間の関連性を示すグラフである。
種々の実施形態に係る超低スパークルテクスチャガラス基板についての光沢@60度、DOIおよびスパークルの相関を示すグラフである。
ここから、開示された主題の特定の実施形態を詳細に参照するものとし、その例を、添付の図面に部分的に示す。開示された主題を、列記された特許請求の範囲に関連して説明するものとするが、例示された主題は、特許請求の範囲を開示された主題に限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。
概要
ディスプレイに使用されるガラス基板には、一般的には、意図した画像を明瞭にするために、アンチグレア(AG)処理が必要である。しかしながら、AG処理されたガラス基板は、未処理のガラスと比較して、より高いスパークルおよび意図した画像のより低い解像度を有する場合がある。現在、より低いスパークル(2~3%のスパークル)のAGガラスでも、特に画像解像度が1インチ(2.54cm)当たりに220ピクセル(PPI)よりも高い場合、ガラスディスプレイ上での高解像度画像と干渉する。
ディスプレイに使用されるガラス基板には、一般的には、意図した画像を明瞭にするために、アンチグレア(AG)処理が必要である。しかしながら、AG処理されたガラス基板は、未処理のガラスと比較して、より高いスパークルおよび意図した画像のより低い解像度を有する場合がある。現在、より低いスパークル(2~3%のスパークル)のAGガラスでも、特に画像解像度が1インチ(2.54cm)当たりに220ピクセル(PPI)よりも高い場合、ガラスディスプレイ上での高解像度画像と干渉する。
超低スパークル(1%以下)のAGガラス表面は、ガラスディスプレイ上での内部および外部照明への反射を低減し、画像の明瞭度を維持するのに適した拡散効果を提供することができた。このため、1%以下のスパークルを有する超低スパークルのAGガラス表面が望ましい。
本明細書において、基板、例えば、アルミノケイ酸塩ガラス基板上にアンチグレア表面を有する物品を製造する方法が論じられている。1つ以上の実施形態に係る物品は、テクスチャ表面および光学性能ならびに結果的に得られたガラス物品に関して、低スパークルおよび均一性を示す。種々の実施形態では、本方法は、エッチングクリームにグリセリンを添加して、エッチング懸濁液を生成するステップを含む。基板表面は、衝突することなく、実質的に均一にエッチングされて、低スパークル(例えば、1%未満)の表面を生成する。本方法は、基板の機械的性能に影響を与えず、大規模に実現可能である。
この方法により製造される本明細書で論じられる物品は、例えば、5μm未満の特徴サイズおよび約20nm~約70nmの範囲の粗さを有するテクスチャ表面を有することができ、異なるヘイズレベルに対応することができる。加えて、この物品は、約2%~約12%の透過ヘイズ、60°での約70光沢単位(GU)~約130GUの光沢および99.6未満の画像の明瞭度(DOI)を有することができる。基板のテクスチャ表面を、例えば、狭い分布を有する凹面形状の特徴で覆うことができる。これらの特徴により、ガラス基板表面が良好なAGおよび超低スパークル特性を有することが可能となる。
基板
この物品の実施形態には、種々のガラス基板を使用する。例えば、ガラス基板を、公知の形成法を使用して形成することができる場合、同法は、フロートガラスプロセスおよびダウンドロープロセス、例えば、フュージョンドローおよびスロットドローを含む。一部の実施形態では、ガラス基板を、異なる組成を有する別個のガラス相を含む「相分離」ガラスを生成するために、相分離処理、例えば、熱処理等に曝されると、2つ以上の別個の相に相分離することができる「相分離可能な」ガラス組成から形成することができる。
この物品の実施形態には、種々のガラス基板を使用する。例えば、ガラス基板を、公知の形成法を使用して形成することができる場合、同法は、フロートガラスプロセスおよびダウンドロープロセス、例えば、フュージョンドローおよびスロットドローを含む。一部の実施形態では、ガラス基板を、異なる組成を有する別個のガラス相を含む「相分離」ガラスを生成するために、相分離処理、例えば、熱処理等に曝されると、2つ以上の別個の相に相分離することができる「相分離可能な」ガラス組成から形成することができる。
フロートガラスプロセスにより作製されるガラス基板は、滑らかな表面を特徴とすることができ、均一な厚さは、溶融金属、典型的には、スズのベッド上に溶融ガラスを浮遊させることにより形成される。例示的なプロセスでは、溶融スズベッドの表面上に供給される溶融ガラスにより、浮遊ガラスリボンが形成される。ガラスリボンが、スズ浴に沿って流れるにつれて、温度は、ガラスリボンが固化して、スズからローラ上に持ち上げることができる固体ガラス基板になるまで徐々に低下する。浴から外れると、内部応力を減少させるために、ガラス基板をさらに冷却し、アニーリングすることができる。
ダウンドロープロセスにより、比較的元の表面を有する均一な厚さを有するガラス基板が製造される。ガラス基板の平均曲げ強度は、表面欠陥の量およびサイズにより制御されるため、最小の接触を有する元の表面は、より高い初期強度を有する。次いで、この高強度ガラス基板をさらに(例えば、化学的または熱的に)強化すると、得られる強度は、ラップ仕上げされ、研磨された表面を有するガラス基板の強度より高くなり得る。ダウンドローされたガラス基板は、約2mm未満の厚さに延伸することができる。加えて、ダウンドローされたガラス基板は、非常に平坦で滑らかな表面を有し、更なる研削および研磨ステップなしに、その最終用途において使用することができる。
ガラス基板を、例えば、溶融ガラス原料を受け入れるためのチャネルを有する延伸タンクを使用するフュージョンドロープロセスを使用して形成することができる。このチャネルは、チャネルの両側でチャネルの長さに沿って上部が開いている堰を有する。このチャネルが、溶融材料で満たされると、溶融ガラスが堰を越流する。重力により、溶融ガラスは、2つの流動ガラス膜として延伸タンクの外面を流れ落ちる。延伸タンクのこれらの外面は、延伸タンクの下方の縁部で合流するように、下方および内方に延在する。2つの流動ガラス膜は、この縁部で合流して、溶融し、単一の流動ガラス基板を形成する。フュージョンドロー法は、チャネル上を流動する2つのガラス膜同士が溶融するため、得られるガラス基板の外側表面はいずれも、装置のいかなる部分にも接触しないという利点を提供する。このため、フュージョンドローガラス基板の表面特性は、このような接触により影響を受けない。
スロットドロープロセスは、フュージョンドロー法とは異なる。スロットドロープロセスでは、溶融原料ガラスは、延伸タンクに提供される。延伸タンクの底部は、スロットの長さを延長するノズル付きの開口スロットを有する。溶融ガラスは、スロット/ノズルを通って流動し、連続材料として下方に、そして、アニーリング領域に引き出される。
一部の実施形態では、ガラス基板を構成するガラス基板に使用される組成物を、約0モル%~約2モル%のNa2SO4、NaCl、NaF、NaBr、K2SO4、KCl、KF、KBrおよびSnO2を含む群から選択された少なくとも1種の清澄剤でバッチ処理することができる。
一旦形成されると、ガラス基板を強化して、強化されたガラス基板を形成することができる。本明細書に記載されたガラスセラミックススも、ガラス基板と同様に強化することができることに留意されたい。本明細書で使用する場合、「強化された材料」という用語は、一般的には、例えば、ガラスまたはガラスセラミックス材料の表面において、より大きなイオンをより小さなイオンとイオン交換することにより化学的に強化されたガラス基板またはガラスセラミックス材料を指す。一方、当技術分野において公知の他の強化方法、例えば、熱焼戻しを利用して、強化されたガラス基板および/またはガラスセラミックス材料を形成することができる。一部の実施形態では、材料を、化学強化プロセスと熱強化プロセスとの組み合わせを使用して強化することができる。
本明細書に記載された強化される材料は、イオン交換プロセスにより化学的に強化することができる。イオン交換プロセスでは、典型的には、ガラスまたはガラスセラミックス材料を溶融塩浴中に所定の期間浸漬することにより、ガラスまたはガラスセラミックス材料の表面またはその付近のイオンが、塩浴からのより大きな金属イオンと交換される。一実施形態では、溶融塩浴の温度は、約400℃~約430℃の範囲にあり、所定の期間は、約4~約24時間であるが、浸漬の温度および持続時間は、材料の組成および所望の強度属性により変更することができる。より大きなイオンをガラスまたはガラスセラミックス材料に組み込むことによって、材料の表面領域付近または表面領域および表面に隣接する領域に圧縮応力を発生させることにより、材料が強化される。対応する引張応力が、材料の表面から離れた1つ以上の中心領域内に誘引されて、圧縮応力のバランスをとる。この強化プロセスを利用するガラスまたはガラスセラミックス材料は、より具体的には、化学的に強化されたまたはイオン交換されたガラスまたはガラスセラミックス材料として記載されている場合がある。
一例では、強化されるガラスまたはガラスセラミックス材料中のナトリウムイオンが、溶融浴、例えば、硝酸カリウム塩浴からのカリウムイオンにより置き換えられるが、より大きな原子半径を有する他のアルカリ金属イオン、例えば、ルビジウムまたはセシウムで、ガラス中のより小さなアルカリ金属イオンを置き換えることができる。特定の実施形態によれば、ガラスまたはガラスセラミックス中のより小さなアルカリ金属イオンを、Ag+イオンにより置き換えることができる。同様に、他のアルカリ金属塩、例えば、硫酸塩、リン酸塩、ハロゲン化物等(ただし、これらに限定されない)を、イオン交換プロセスに使用することができる。
ガラスネットワークが緩和することができる温度より低い温度で、より小さなイオンをより大きなイオンにより置き換えることにより、強化された材料の表面にわたるイオンの分布が生じ、その結果、応力プロファイルが生じる。流入するイオンの体積が大きいほど、表面に圧縮応力(CS)が生じ、強化された材料の中心に張力(中心張力またはCT)が生じる。圧縮応力は、以下の関係で中心張力に関係する:
CS=CT{(t-2DOL)/DOL}
式中、それは、強化されたガラスまたはガラスセラミックス材料の総厚さであり、層の圧縮深さ(DOL)は、交換の深さである。交換の深さは、強化されたガラスまたはガラスセラミックス材料内の深さ(すなわち、ガラス基板の表面からガラスまたはガラスセラミックス材料の中心領域までの距離)として説明することができ、イオン交換プロセスにより促進されるイオン交換が行われる。
CS=CT{(t-2DOL)/DOL}
式中、それは、強化されたガラスまたはガラスセラミックス材料の総厚さであり、層の圧縮深さ(DOL)は、交換の深さである。交換の深さは、強化されたガラスまたはガラスセラミックス材料内の深さ(すなわち、ガラス基板の表面からガラスまたはガラスセラミックス材料の中心領域までの距離)として説明することができ、イオン交換プロセスにより促進されるイオン交換が行われる。
一実施形態では、強化されたガラスまたはガラスセラミックス材料は、約300MPa以上、例えば、400MPa以上、450MPa以上、500MPa以上、550MPa以上、600MPa以上、650MPa以上、700MPa以上、750MPa以上または800MPa以上の表面圧縮応力を有することができる。強化されたガラスまたはガラスセラミックス材料は、約15μm以上、20μm以上(例えば、25μm、30μm、35μm、40μm、45μm、50μm以上)の層の圧縮深さおよび/または約10MPa以上、20MPa以上、30MPa以上、40MPa以上(例えば、42MPa、45MPaまたは50MPa以上)、ただし、100MPa未満(例えば、95、90、85、80、75、70、65、60、55MPa以下)の中心張力を有する可能性がある。1つ以上の特定の実施形態では、強化されたガラスまたはガラスセラミックス材料は、下記:約200MPa超の表面圧縮応力、約15μm超の層の圧縮深さおよび約18MPa超の中心張力のうちの1つ以上を有する。1つ以上の実施形態では、第1の基板および第2の基板の一方または両方が、本明細書に記載されるように強化される。一部の例では、第1の基板および第2の基板の両方が強化される。第1の基板を化学的に強化することができ、一方、第2の基板は熱的に強化される。一部の例では、第1の基板および第2の基板の一方のみが、化学的におよび/または熱的に強化され、一方、他方は強化されない。
任意の数のガラス組成物を、ガラス基板に利用することができ、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス組成またはアルカリアルミノホウケイ酸塩ガラス組成を含むが、他のガラス組成も企図される。このようなガラス組成は、イオン交換可能であると特徴付けることができる。本明細書で使用する場合、「イオン交換可能」は、組成を含む材料が材料の表面またはその近くに位置するカチオンを、サイズがより大きいかまたはより小さいかのいずれかである同じ原子価のカチオンと交換可能であることを意味する。
例えば、適切なガラス組成は、SiO2、B2O3およびNa2Oを含み、ここで(SiO2+B2O3)≧66モル%およびNa2O≧9モル%である。実施形態において、ガラスシートは、少なくとも6質量%の酸化アルミニウムを含む。更なる実施形態では、ガラスシートは、アルカリ土類酸化物の含量が少なくとも5質量%となるように、1種以上のアルカリ土類酸化物を含む。一部の実施形態では、適切なガラス組成は、K2O、MgOおよびCaOのうちの少なくとも1つをさらに含む。特定の実施形態では、ガラスは、61~75モル%のSiO2;7~15モル%のAl2O3;0~12モル%のB2O3;9~21モル%のNa2O;0~4モル%のK2O;0~7モル%のMgOおよび0~3モル%のCaOを含むことができる。
更なる例示的なガラス組成は、60~70モル%のSiO2;6~14モル%のAl2O3;0~15モル%のB2O3;0~15モル%のLi2O;0~20モル%のNa2O;0~10モル%のK2O;0~8モル%のMgO;0~10モル%のCaO;0~5モル%のZrO2;0~1モル%のSnO2;0~1モル%のCeO2;50ppm未満のAs2O3および50ppm未満のSb2O3を含み、ここで、12モル%≦(Li2O+Na2O+K2O)≦20モル%および0モル%≦(MgO+CaO)≦10モル%である。
更なる例示的なガラス組成は、63.5~66.5モル%のSiO2;8~12モル%のAl2O3;0~3モル%のB2O3;0~5モル%のLi2O;8~18モル%のNa2O;0~5モル%のK2O;1~7モル%のMgO;0~2.5モル%のCaO;0~3モル%のZrO2;0.05~0.25モル%のSnO2;0.05~0.5モル%のCeO2;50ppm未満のAs2O3および50ppm未満のSb2O3を含み、ここで、14モル%≦(Li2O+Na2O+K2O)≦18モル%および2モル%≦(MgO+CaO)≦7モル%である。
別の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、61~75モル%のSiO2;7~15モル%のAl2O3;0~12モル%のB2O3;9~21モル%のNa2O;0~4モル%のK2O;0~7モル%のMgOおよび0~3モル%のCaOを含み、それらから本質的になりまたはそれらからなる。
特定の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、アルミナ、少なくとも1種のアルカリ金属、一部の実施形態では、50モル%超のSiO2、他の実施形態では、少なくとも58モル%のSiO2、さらに他の実施形態では、少なくとも60モル%のSiO2を含み、ここで、比:
(Al2O3+B2O3)/Σ改質剤>1
[式中、この比において、成分は、モル%で表され、改質剤は、アルカリ金属酸化物である]である。特定の実施形態では、このガラスは、58~72モル%のSiO2;9~17モル%のAl2O3;2~12モル%のB2O3;8~16モル%のNa2Oおよび0~4モル%のK2Oを含み、それらから本質的になりまたはそれらからなり、ここで、比:
(Al2O3+B2O3)/Σ改質剤>1
である。
(Al2O3+B2O3)/Σ改質剤>1
[式中、この比において、成分は、モル%で表され、改質剤は、アルカリ金属酸化物である]である。特定の実施形態では、このガラスは、58~72モル%のSiO2;9~17モル%のAl2O3;2~12モル%のB2O3;8~16モル%のNa2Oおよび0~4モル%のK2Oを含み、それらから本質的になりまたはそれらからなり、ここで、比:
(Al2O3+B2O3)/Σ改質剤>1
である。
さらに別の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス基板は、60~70モル%のSiO2、6~14モル%のAl2O3、0~15モル%のB2O3、0~15モル%のLi2O、0~20モル%のNa2O、0~10モル%のK2O、0~8モル%のMgO、0~10モル%のCaO、0~5モル%のZrO2、0~1モル%のSnO2、0~1モル%のCeO2、50ppm未満のAs2O3および50ppm未満のSb2O3を含み、ここで、12モル%≦Li2O+Na2O+K2O≦20モル%および0モル%≦MgO+CaO≦10モル%である。
さらに別の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、64~68モル%のSiO2;12~16モル%のNa2O;8~12モル%のAl2O3;0~3モル%のB2O3;2~5モル%のK2O;4~6モル%のMgOおよび0~5モル%のCaOを含み、それらから本質的になりまたはそれらからなり、ここで、66モル%≦SiO2+B2O3+CaO≦69モル%;Na2O+K2O+B2O3+MgO+CaO+SrO>10モル%;5モル%≦MgO+CaO+SrO≦8モル%;(Na2O+B2O3)≦Al2O3≦2モル%;2モル%≦Na2O≦Al2O3≦6モル%および4モル%≦(Na2O+K2O)≦Al2O3≦10モル%である。イオン交換可能なガラス構造を生成するための更なる例は、公開された米国特許出願公開第2014-0087193号明細書および米国特許第9,387,651号明細書に記載されている。それらの内容が、参照により本明細書に援用される。
代替的な実施形態では、ガラス基板は、2モル%以上のAl2O3および/もしくはZrO2または4モル%以上のAl2O3および/もしくはZrO2を含むアルカリアルミノケイ酸塩ガラス組成を含む。
一部の実施形態では、ガラス基板は、溶融形成しまたは他の公知の方法、例えば、圧延、薄圧延、スロット延伸またはフロートにより形成することができるガラスセラミックス材料を含む。
種々の実施形態で使用することができるガラスセラミックスは、それらを形成することができる方法により特徴付けることができる。このようなガラスセラミックスを、フロートプロセス、フュージョンプロセス、スロットドロープロセス、薄圧延プロセスまたはこれらの組み合わせにより形成することができる。一部のガラスセラミックスは、高スループット成形法、例えば、フロート、スロットドローまたはフュージョンドローの使用を妨げる液体粘度を有する傾向がある。例えば、一部の公知のガラスセラミックスは、約10kP(約100kPa・s)の液体粘度を有する前駆体ガラスから形成される。この液体粘度は、約100kP(約1000kPa・s)以上または約200kP(約2000kPa・s)超の液体粘度が一般に必要とされるフュージョンドローに適していない。低スループット形成法(例えば、薄圧延)により形成されたガラスセラミックスは、上昇した不透明度、様々な程度の半透明度および/または表面光沢を示す場合がある。高スループット法(例えば、フロート、スロットドローまたはフュージョンドロー)により形成されたガラスセラミックスは、非常に薄い層を達成することができる。フュージョンドロー法により形成されたガラスセラミックスは、元の表面および薄さ(例えば、約2mm以下)を達成することができる。適切なガラスセラミックスの例は、Li2O-Al2O3-SiO2系(すなわち、LAS系)ガラスセラミックス、MgO-Al2O3-SiO2系(すなわち、MAS系)ガラスセラミックス、ムライト、スピネル、a-石英、β-石英固溶体、ペタライト、二ケイ酸リチウム、β-スポジュメン、ネフェリンおよびアルミナのいずれか1つ以上の結晶相を含むガラスセラミックスならびにそれらの組み合わせを含むことができる。
1つ以上の実施形態では、第1および第2の基板の一方または両方が、約3mm以下の厚さを含む。一部の例では、第1および第2の基板の一方が、約1mm~約3mm(例えば、約1mm~約2.8mm、約1mm~約2.6mm、約1mm~約2.5mm、約1mm~約2.4mm、約1mm~約2.1mm、約1mm~約2mm、約1mm~約1.8mm、約1mm~約1.6mm、約1mm~約1.4mm、約1.2mm~約3mm、約1.4mm~約3mm、約1.6mm~約3mmまたは約1.8mm~約3mm)の厚さを有し、第1および第2の基板の他方が、1mm未満(例えば、約0.9mm以下、約0.8mm以下、約0.7mm以下、約0.5mm以下、約0.55mm以下、約0.4mm以下、約0.3mm以下または約0.2mm以下)の厚さを有する。第1の基板および第2の基板についての厚さの組み合わせは、2.1mm/0.7mm、2.1mm/0.5mm、1.8mm/0.7mm、1.8mm/0.5mm、1.6mm/0.5mm、1mm/0.7mmおよび1mm/0.5mmを含むことができるが、これらに限定されない。
本開示のガラス基板は、一般的には、0.0017mm/秒の変形速度で剛性を決定するためのボールオンリング法を使用して測定された場合、少なくとも90N/mm超、約95N/mm超、約99N/mm超、約90N/mm~約100N/mm、約95N/mm~約100N/mmまたは約97N/mm~約100N/mmの剛性を有する。
1つ以上の実施形態では、ガラス基板は、複雑に湾曲した形状を有することができる。本明細書で使用する場合、「複雑な曲線」、「複雑に湾曲した」、「複雑な湾曲基板」および「複雑に湾曲した基板」は、展開不可能な形状とも呼ばれる複合曲線を有する非平面形状を意味し、展開不可能な形状は、球面、非球面およびトロイダル面を含むが、これらに限定されない。トロイダル面は、2つの直交軸線(水平軸線および垂直軸線)の曲率が異なり、例えば、トロイダル形状、偏球面、扁平楕円面、長球面、長球楕円面または2つの直交平面に沿った表面の主曲率が反対であるもの、例えば、サドル形状または表面、例えば、ウマまたはサルサドルであり得る。複雑な曲線の他の例は、楕円双曲面、双曲放物面および回転楕円柱面を含むが、これらに限定されない。この場合、複雑な曲線は、一定のまたは変化する曲率半径を有する場合がある。また、複雑な曲線は、このような表面のセグメントもしくは部分を含むこともできまたはこのような曲線および表面の組み合わせから構成されていてもよい。1つ以上の実施形態では、ガラス基板は、主半径および交差曲率を含む複合曲線を有することができる。顕著な最小半径が、顕著な交差曲率および/または曲げ深さと組み合わされる場合、ガラス基板の曲率は、さらに複雑となる場合がある。また、一部のガラス基板は、平坦なガラス基板の長手方向軸線に対して垂直でない曲げ軸線に沿って曲げる必要がある場合がある。
1つ以上の実施形態では、ガラス基板は、2つの直交軸線に沿って曲率半径を有することができる。種々の実施形態では、ガラス基板は非対称であり得る。また、一部のガラス基板は、形成する前(すなわち、平坦な表面または平坦な基板)に、基板の長手方向軸線に垂直でない軸線に沿った曲がりを含むことができる。
1つ以上の実施形態では、曲率半径は、1000mm未満または750mm未満または500mm未満または300mm未満であり得る。種々の実施形態では、ガラス基板には、ガラス基板の縁部を含む、しわまたは光学的歪みが実質的にない。
1つ以上の実施形態では、ガラス基板は、冷間成形ガラス基板として特徴付けることができる。このような実施形態では、ガラス基板は、第1の湾曲した基板と、実質的に平坦な第2の基板とを含み、ここで、第2の基板は、第1の基板の湾曲に冷間成形される。
本明細書で使用する場合、冷間成形は、複雑に湾曲したガラス基板を提供するために、基板および/またはガラス基板が第1および第2の基板の軟化温度未満の温度で形成される成形プロセスを含む。
冷間成形されたガラス基板の実施形態は、両方とも本明細書に記載され、第1の基板と第2の基板との間に配設された少なくとも1つの中間層および少なくとも1つの光応答材料を含むことができる。冷間成形されたガラス基板は、本明細書に記載されたディスプレイユニットを含むことができる。1つ以上の実施形態では、第2の基板は、第1の基板の湾曲に成形することにより強化される。冷間成形されたガラス基板を、本明細書に記載されたように複雑に湾曲させることができる。
また、本明細書に記載されたガラス基板の1つ以上の層の組み合わせを含む積層体も本明細書において企図される。化学強化されたガラス基板は、イオン交換強化プロセスにより処理されたガラス基板を含む。化学強化されたガラス基板は、典型的には、約80×10-7/℃~約100×10-7/℃の範囲の熱膨張係数(CTE)を有する。ガラス基板は、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラスまたはそれらのアルカリ含有形態であり得る。ガラス基板の1つの適切な市販の実施形態は、アルミノケイ酸塩ガラス基板である。化学強化されたガラスは、ガラス基板の少なくとも一部を通って延在する識別可能な圧縮応力層を有することができる。圧縮応力層は、30μm超の深さを有することができる。化学強化されたガラスは、リングオンリング試験(ROR)で規定される曲げ強度値>300MPaとすることができる。化学強化されたガラスは、約0.5mm~約5mm、約1~約3mm、3mm未満、2mm未満、約0.3mm~約4.0mm、約0.5mm~約2mmまたは約0.7mm~約1.5mmの厚さを有することができる。化学強化されたガラス基板は、いかなる特定のイオン交換プロセスにも限定される必要はない。例示の目的で、例示的なイオン交換強化プロセスを、約390℃~約500℃または約410℃~約450℃の温度で、約5~約15時間行うことができる。
エッチング懸濁液
1つ以上の実施形態によれば、本明細書に記載された方法は、ガラス基板の主面にエッチング懸濁液を適用するステップを含む。テクスチャ表面を生成するためにガラス基板に適用されるエッチング懸濁液は、一般式:
1つ以上の実施形態によれば、本明細書に記載された方法は、ガラス基板の主面にエッチング懸濁液を適用するステップを含む。テクスチャ表面を生成するためにガラス基板に適用されるエッチング懸濁液は、一般式:
を有するグリセリンを含むエッチング懸濁液配合物を含む。エッチング懸濁液を、超低スパークル(例えば、1%以下のスパークル)を有するテクスチャ表面を形成するのに使用することができる。
グリセリンは、例えば、エッチング懸濁液の約5質量%~約30質量%(例えば、約10質量%~約20質量%)とすることができる。エッチングクリーム中のグリセリンにより、例えば、アンチグレア表面の超低スパークル特性をもたらすことができる。グリセリンを含むエッチングクリームにより、例えば、超低スパークル特性を有する基板ガラス上にテクスチャ表面を生成することができる。これは、エッチングクリーム中のグリセリンがAG処理(例えば、エッチングクリームの適用中にAG特徴を作り出すために基板の進行する処理)の結晶マスク核形成および成長の動力学に影響を及ぼすことによるものであり、均一かつ小さな表面特徴分布をもたらすことができる。具体的には、グリセリンにより、ガラス表面上の結晶マスクの成長を制限することができ、その結果、このような溶媒を含まないエッチング懸濁液と比較して、特徴サイズが小さくなる。さらに、グリセリンにより、溶液の粘度を上昇させることができ、基板表面にわたるエッチング懸濁液のより遅く均一な分布が可能となる。これにより、テクスチャAG表面の良好な均一性をもたらすことができる。固有の表面特徴分布により、基板表面にわたるアンチグレア特徴の超低スパークル特性および均一性がもたらされる。
エッチング懸濁液は、場合により、プロピレングリコール(PG)をさらに含む。例えば、エッチング懸濁液は、約1質量%~約15質量%(例えば、約2質量%~約10質量%)を含むことができる。一部の例では、PGの添加は、エッチング懸濁液の均一性に影響を及ぼす場合があり、このため、エッチング前にさらに混合する必要がある。
エッチング懸濁液は、例えば、約10質量%~約20質量%のNH4Fおよび約0質量%~約5質量%のNH4HF2、約5質量%~約20質量%のKF、約5質量%~約15質量%のFeCl3、約5質量%~約10質量%のKNO3および約5質量%~約10質量%のBaSO4(充填材料)を含有することができる。代替的には、エッチング懸濁液は、他の可溶性金属塩、例えば、CuCl2、Fe2(SO4)3、Fe(NO3)3、CoCl2、Co2SO4、Co(NO3)2、NiCl2、Ni2SO4、Ni(NO3)2、ZnCl2、Zn2SO4、Zn(NO3)2、CaCl2、Ca2SO4、Ca(NO3)2、MgCl2、Mg2SO4、Mg(NO3)2を含むことができ、これらによっても、例えば、グリセリンと組み合わせて同様の超低スパークル表面を生成することができる。場合により、エッチング懸濁液は、キレート剤を含有することができる。
エッチング懸濁液は、例えば、水溶液であってよく、水中で適切な可溶性金属塩を組み合わせ、グリセリンおよび酸成分(例えば、HF、HClまたはエッチングについての技術分野において適切な他の酸)の両方に添加することにより調製することができる。他の成分を適宜添加することができる。エッチング懸濁液を、エッチングステップ中にガラス基板への均質な適用を可能にするために、エッチング前にさらに混合することができる。
エッチングプロセス
本方法の1つ以上の実施形態によれば、エッチング懸濁液を、ガラス基板を処理し、超低スパークル(すなわち、1%以下のスパークル)を示すガラス上にテクスチャ表面を生成するのに使用する。エッチングプロセスは、例えば、基板ガラスを種々の接触時間でエッチング懸濁液と接触させて、ガラス基板の表面上にテクスチャ特徴を生成するサブトラクティブ化学プロセスであり得る。エッチングプロセスは、テクスチャ特徴を生成するために、基板表面から材料を選択的に除去することにより、テクスチャ特徴を生成することができる。
本方法の1つ以上の実施形態によれば、エッチング懸濁液を、ガラス基板を処理し、超低スパークル(すなわち、1%以下のスパークル)を示すガラス上にテクスチャ表面を生成するのに使用する。エッチングプロセスは、例えば、基板ガラスを種々の接触時間でエッチング懸濁液と接触させて、ガラス基板の表面上にテクスチャ特徴を生成するサブトラクティブ化学プロセスであり得る。エッチングプロセスは、テクスチャ特徴を生成するために、基板表面から材料を選択的に除去することにより、テクスチャ特徴を生成することができる。
まず、基板を、場合により、例えば、洗浄剤または他の適切な溶媒等で洗浄することができる。基板を、例えば、洗浄後、脱イオン(DI)水または他の溶媒(例えば、エタノール)ですすぐことができる。洗浄により、エッチングされるガラス基板の表面からの不純物または他の汚染物質の除去を可能にすることができる。
次に、エッチングされない基板ガラスの部分または表面を保護するために、基板の一部を、マスキング材料で積層することができる。例えば、ガラス基板の片側を、マスキング材料で積層して、ガラス基板の反対側のみのエッチングを可能にし、基板の片側のみにAG特徴を生成することができる。積層を、例えば、酸およびエッチング懸濁液によるその表面上のエッチングを防止する抗酸性フィルム、例えば、ポリエチレンまたは他の適切な有機フィルムを使用して行うことができる。
次いで、ガラス基板を、希酸溶液、例えば、HCl、HF、それらの組み合わせまたは他の適切な希酸溶液等と接触させることができる。この接触を、浸漬、ディッピング、塗り付けまたは他の適切な方法により行うことができる。第1の接触ステップは、例えば、約5秒~約10秒間行うことができる。場合により、ガラス基板を、例えば、DIもしくは他の適切な溶媒等ですすぐことによりまたは第1の接触の前後に拭き取ることにより洗浄することができる。この予備的な酸接触により、ガラスの表面から汚染物質を除去し、表面を活性化して、より均一な処理を可能にすることができる。
続けて、基板を、第1のエッチングのために、(上記された)エッチング懸濁液でエッチングすることができる。第1の酸浴と同様に、基板を、例えば、浸漬、ディッピング、塗り付けまたは他の適切な方法により、エッチング懸濁液と接触させることができる。エッチング懸濁液との接触は、例えば、約15秒~約3分(例えば、約30秒~約120秒)であってよい。第1のエッチングステップ後、ガラス基板を、例えば、DIまたは他の適切な溶媒ですすぐことによりまたは拭き取ることにより、場合により洗浄することができる。
エッチング懸濁液が、グリセリンを含有するため、エッチング懸濁液を、例えば、第1のエッチングのための接触において、基板ガラス上に均等に広げることができる。エッチング懸濁液へのグリセリンの添加により、溶液の粘度により決定された場合、エッチングの動力学を迅速に進行させることが可能となる。エッチング懸濁液を、基板ガラスの表面にわたって非常に迅速に広げることができる。いかなる特定の理論に束縛されることを望むものではないが、これは、少なくとも部分的には、64.00mN/m(20℃)という比較的高いグリセリンの表面張力に起因すると考えられる。高い表面張力により、一旦曝されると、エッチング懸濁液が基板に沿って素早く移動することが可能となる。さらに、グリセリンを含有するエッチング懸濁液の粘度は、AGガラス基板処理に使用される従来のエッチング懸濁液より、約20cP~約500cP(約20mPa・s~約500mPa・s)または約215cP(約215mPa・s)高くすることができる。これにより、エッチング懸濁液の過剰な移動および基板からの脱落を防止する。グリセリンを含有するエッチング懸濁液の素早い移動性により、ガラス基板の迅速で比較的均一なエッチングが可能となる。
任意の第2のエッチングを、ガラス基板をエッチング懸濁液と2回目の接触をさせることにより行うことができる。第2のエッチングのために、基板を、接触の前に、上記されたように洗浄する(すなわち、拭き取るまたはすすぐ)ことができる。基板を、例えば、浸漬、ディッピング、塗り付けまたは当業者に公知の他の適切な方法により、エッチング懸濁液に接触させることができる。第2のエッチングを、例えば、約60秒~約180秒継続させることができる。一部の実施形態では、第2のエッチングにより、ガラス基板AG特徴の研磨が可能となる場合がある。第2のエッチング後、ガラス基板を、例えば、DIもしくは他の適切な溶媒ですすぐことによりまたは拭き取ることにより、場合により洗浄することができる。エッチングステップ後、ガラス基板を、場合により、上で論じられたように、例えば、イオン交換により、化学的に強化することができる。
テクスチャ表面
本明細書に記載された方法の種々の実施形態により製造された結果として得られる物品は、エッチングされた表面を示す。エッチングされた表面は、テクスチャと記載される場合がある。このような表面を有する物品の実施形態は、1%以下の超低スパークルを示すかまたは含む。エッチング懸濁液中のグリセリンにより、低スパークル性能を可能にする表面が生成され、その一部は、(上で論じられたように)エッチング中に基板にわたって移動する溶液の性質に起因する。一部の実施形態では、スパークルは、0.7%以下(例えば、0.6%以下)である。エッチングされたテクスチャ表面の表面領域は、例えば、開始時のエッチングされていない基板の表面領域より、約1.5~約50倍大きい表面積を有することができる。
本明細書に記載された方法の種々の実施形態により製造された結果として得られる物品は、エッチングされた表面を示す。エッチングされた表面は、テクスチャと記載される場合がある。このような表面を有する物品の実施形態は、1%以下の超低スパークルを示すかまたは含む。エッチング懸濁液中のグリセリンにより、低スパークル性能を可能にする表面が生成され、その一部は、(上で論じられたように)エッチング中に基板にわたって移動する溶液の性質に起因する。一部の実施形態では、スパークルは、0.7%以下(例えば、0.6%以下)である。エッチングされたテクスチャ表面の表面領域は、例えば、開始時のエッチングされていない基板の表面領域より、約1.5~約50倍大きい表面積を有することができる。
種々の実施形態では、物品は、約5μm未満の表面粗さを有するテクスチャ表面を有することができる。一部の実施形態では、テクスチャ表面は、約20nm~約70nm(例えば、約30nm~約60nm)の表面粗さを有することができる。
種々の実施形態では、エッチングにより、テクスチャ表面は、例えば、凹面である多くの特徴を有することができ、アンチグレア表面を生成する分散効果が可能となる。代替的には、この特徴は、例えば、凸面、ハニカム、ボウルであってよくまたは他の方法でパターン化されていてよい。この特徴を、例えば、より効果的なアンチグレア特性を可能にするために、AGガラスの表面に沿って狭く分布させることができる。この特徴は、実質的に表面全体を覆うことができる。凹面特徴は、狭い分布であってよい、すなわち、この場合、特徴の平均サイズのパーセンテージは、特徴の総量の30%超である。ここでは、全特徴の約41%が、約3.5μm~約5.5μm(例えば、サイズが約4.4μm~約4.8μmまたは約4.5μm~約4.7μm)であってよい。
種々の実施形態では、テクスチャ表面は、約2%~約12%(例えば、約3%~約11%)の透過ヘイズを有することができる。さらに、テクスチャ表面は、約70光沢単位(GU)~約130GU(例えば、約80GU~約120GU)の60度で測定された光沢(光沢@60)を有することができる。一般的には、透過ヘイズと光沢とは逆関係にある。各エッチングステップに費やされる時間の量により、光沢が高くなり、ヘイズが小さくなる(すなわち、より長い時間の研磨)かまたは光沢が低くなり、ヘイズが大きくなる(すなわち、より短い時間の研磨)かのいずれかとなる場合がある。この逆関係を、AGガラス基板の最終使用に応じて、エッチング時間を調整し、エッチングプロセスを調整するのに使用することができる。
種々の実施形態では、テクスチャ表面は、120未満の光沢と共に、99.6未満または好ましくは、99.4未満のDOI(画像の明瞭度)を有することができる。
テクスチャ表面は、例えば、約200μm(例えば、約100μm)の横方向サイズを有することができる。横方向サイズは、粗さ計による特徴サイズの尺度である(特徴サイズとは対照的に、顕微鏡により測定することができる)。テクスチャ表面は、粗さプロファイルの算術平均偏差により規定された場合、約30μm(例えば、約2μm)の深さを有することができる。テクスチャ表面上の特徴の連続密度(すなわち、基板の表面全体にわたる密度)は、例えば、約10%~約100%であってよい。
定義
本明細書全体を通して、範囲の形式で表される値は、範囲の境界として明示的に列記された数値を含むだけでなく、各数値および部分範囲が明示的に列記されているかのように、その範囲内に包含される全ての個々の数値または部分範囲も含むように、柔軟に解釈されるべきである。例えば、「約0.1%~約5%」または「約0.1%~5%」の範囲は、約0.1%~約5%だけでなく、個々の値(例えば、1%、2%、3%および4%)および示された範囲内の部分範囲(例えば、0.1%~0.5%、1.1%~2.2%、3.3%~4.4%)も含むと解釈されるべきである。「約X~Y」という記述は、特に断らない限り、「約X~約Y」と同じ意味を有する。同様に、「約X、Yまたは約Z」という記述は、特に断らない限り、「約X、約Yまたは約Z」と同じ意味を有する。
本明細書全体を通して、範囲の形式で表される値は、範囲の境界として明示的に列記された数値を含むだけでなく、各数値および部分範囲が明示的に列記されているかのように、その範囲内に包含される全ての個々の数値または部分範囲も含むように、柔軟に解釈されるべきである。例えば、「約0.1%~約5%」または「約0.1%~5%」の範囲は、約0.1%~約5%だけでなく、個々の値(例えば、1%、2%、3%および4%)および示された範囲内の部分範囲(例えば、0.1%~0.5%、1.1%~2.2%、3.3%~4.4%)も含むと解釈されるべきである。「約X~Y」という記述は、特に断らない限り、「約X~約Y」と同じ意味を有する。同様に、「約X、Yまたは約Z」という記述は、特に断らない限り、「約X、約Yまたは約Z」と同じ意味を有する。
本明細書において、「a」、「an」または「the」という用語は、文脈が別段の明確な指示をしない限り、1つまたは2つ以上を含むように使用される。「または」という用語は、特に断らない限り、非排他的な「または」を指すように使用される。「AおよびBのうちの少なくとも一方」という記述は、「A、BまたはAおよびB」と同じ意味を有する。加えて、本明細書で利用され、他に定義されない表現または用語は、限定を目的とするのではなく、説明のみを目的とするものであると理解されたい。セクション見出しの任意の使用は、文書の読解を支援するのを意図しており、限定するものとして解釈されるべきではなく、セクション見出しに関連する情報は、その特定のセクションの内部または外部で生じる場合がある。
本明細書に記載された方法では、動作を、時間的または動作的シーケンスが明示的に列記される場合を除いて、本開示の原理から逸脱することなく、任意の順序で行うことができる。さらに、特定された動作を、明示的な特許請求の範囲の文言が別個に行われることに言及していない限り、同時に行うことができる。例えば、Xを行う特許請求された動作およびYを行う特許請求された動作を、単一の操作内で同時に行うことができ、結果として得られる方法は、特許請求された方法の文字通りの範囲内に入るであろう。
本明細書で使用する場合、「約」という用語は、値または範囲のある程度の変動性、例えば、記述された値または範囲の記述された境界の10%以内、5%以内または1%以内を可能にすることができ、正確に記述された値または範囲を含む。
本明細書で使用する場合、「実質的に」という用語は、少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、99.99%もしくは少なくとも約99.999%以上または100%のように、大部分またはほとんどを指す。
本明細書で使用する場合、「光」という用語は、人間の目により見ることができる波長およびその波長付近の電磁放射線を指し、約10nm~約300,000nmの波長の紫外(UV)光および赤外光を含む。
本明細書で使用する場合、「溶媒」という用語は、固体、液体または気体を溶解することができる液体を指す。溶媒の非限定的な例は、シリコーン、有機化合物、水、アルコール、イオン性液体および超臨界流体である。
本明細書で使用する場合、「室温」という用語は、約15℃~28℃の温度を指す。
本明細書で使用する場合、「表面」という用語は、物体の境界または側面を指す。ここで、境界または側面は、任意の周辺形状を有することができ、平坦、湾曲または曲折を含む任意の三次元形状を有することができる。ここで、境界または側面は、連続または不連続であってよい。表面という用語は、一般的には、暗示された深さを有さない物体の最も外側の境界を指すが、「細孔」という用語が、表面に関して使用される場合、それは、表面開口と、細孔が表面下に基板内に延在する深さとの両方を指す。
本明細書で使用する場合、「アンチグレア」は、物品の表面から反射された光を鏡面反射ではなく拡散反射に変化させる本開示の物品、例えば、ディスプレイの処理された表面と接触した光の物理的変換またはこの変換特性を指す。実施形態において、表面処理を、機械的または化学的エッチングにより生成することができる。アンチグレアは、表面から反射された光の量を減らすのではなく、反射された光の特性を変更するだけである。アンチグレア表面により反射された画像は、シャープな境界を有さない。アンチグレア表面とは対照的に、反射防止表面は、典型的には、屈折率変動、一部の例では、破壊的干渉技術を使用して、表面からの光の反射を低減する薄膜コーティングである。
本明細書で使用する場合、「接触」は、少なくとも1つの接触した実体に物理的変化、化学的変化またはその両方をもたらす場合がある密接な物理的接触を指す。本開示では、種々の微粒子堆積または接触技術、例えば、スプレーコーティング、ディップコーティングおよび同様の技術により、本明細書で図示されかつ実証されるように接触させた場合、微粒子化表面を提供することができる。加えてまたは代替的に、微粒子化表面の種々の化学処理、例えば、スプレー、浸漬および同様の技術またはそれらの組み合わせにより、本明細書で図示され、実証されるように、1種以上のエッチング剤組成物と接触させた場合、エッチングされた表面を提供することができる。
本明細書で使用する場合、「透過ヘイズ」または「ヘイズ」は、表面粗さに関連する特定の表面光散乱特性を指す。ヘイズ測定を、例えば、BYK Haze-Gard等の機器およびASTM D1003法により行うことができる。ヘイズ測定は、以下により詳細に特定される。
本明細書で使用する場合、「粗さ」または「表面粗さ(Ra)」は、微視的レベルまたはそれ以下での不均一または不規則な表面状態を指す。粗さ測定を、後述するように、特徴の横方向サイズを決定するのに使用することができる。
本明細書で使用する場合、「画像の明瞭度」または「DOI」は、規格ASTM D5767法を使用して、Rhopoint IQ-S 20°/60°/85°機器により測定された場合の、画像の鮮鋭度を指す。ASTM 5767のA法に従って、ガラス反射率係数測定を、鏡面視野角においておよび鏡面視野角からわずかにずれた角度において、ガラスシートの少なくとも1つの粗面上で行う。これらの測定から得られた値は、DOI値を提供するのに組み合わせられる。
本明細書で使用する場合、「光沢」または「光沢レベル」は、例えば、表面光沢、明るさまたは光沢を指し、とりわけ、ASTM D523法(その内容は、その内容全体を参照により本明細書に援用するものとする)に従って、標準(例えば、認定黒色ガラス標準等)に対して較正された鏡面反射率の測定値を指す。一般的な光沢測定は、典型的には、20°、60°および85°の入射光角で行われ、最も一般的に使用される光沢測定は、60°で行われる。しかしながら、この測定の広い受光角のために、一般的な光沢は、多くの場合、反射された画像の明瞭度(DOI)値が高い表面と低い表面とを区別することができない。ガラス物品のアンチグレア表面は、ASTM規格D523に従って測定された場合、90SGU(標準光沢単位)までの光沢(すなわち、特定の角度で標準に対してサンプルから反射される光の量)を有し、一実施形態では、約60SGUから約80SGUまでの範囲の光沢を有する。上記DOI定義も参照のこと。
本明細書で使用する場合、「特徴サイズ」、「ALF」または「平均特性最大特徴サイズ」は、本明細書でさらに論じられるように、x方向およびy方向、すなわち、基板の平面における表面特徴変動の尺度を指す。特徴サイズは、例えば、分光法により決定することができる。
本明細書で使用する場合、「横方向サイズ」または「横方向特徴サイズ」は、本明細書でさらに論じられるように、x方向およびy方向、すなわち、基板の平面における横方向表面特徴変動の尺度を指す。横方向サイズを、例えば、本明細書に記載された粗さ測定により決定することができる。
本明細書で使用する場合、「連続密度」は、x方向およびy方向にわたる、すなわち、基板の平面内の、基板全体にわたる特徴の密度を指す。
本明細書で使用する場合、「離散密度」は、基板の特定の部分について、x方向およびy方向、すなわち、基板の平面にわたる特徴の密度を指す。
本明細書で使用する場合、「スパークル」は、少なくとも1つの粗面化ガラス表面上の特徴サイズと、ピクセルピッチとの間の関係を指し、特に、最小ピクセルピッチが対象である。ディスプレイの「スパークル」は、一般的には、画素化ディスプレイに隣接して配置される材料の人間の目視検査により評価される。ALFおよび「スパークル」を表示するその関係は、種々の組成のガラスおよび粒子被覆ポリマー材料を含む種々の表面形態を有する種々の材料について有効な測定基準であることが見出されている。平均最大特性特徴サイズ(ALF)とディスプレイのスパークル重大度の視覚的評価との間の強い相関が、複数の異なるサンプル材料と表面形態にわたって存在する。実施形態において、ガラス物品は、ディスプレイシステムの一部を形成するガラスパネルであってよい。ディスプレイシステムは、ガラスパネルに隣接して配設された画素化画像ディスプレイパネルを含むことができる。ディスプレイパネルの最小ピクセルピッチは、ALFより大きくすることができる。
本明細書で使用する場合、「均一性」または「均一」は、エッチングされたサンプルの表面品質を指す。表面の均一性は、一般的には、種々の角度での人間の目視検査により評価される。例えば、ガラス物品サンプルは、ほぼ目の高さに保持され、次いで、標準的な白色蛍光条件下で、0~90度でゆっくり回転させられる。ピンホール、クラック、うねり、粗さまたは他の同様の欠陥が観察者により検出され得なかった場合、表面品質は、「均一」であると見なされ、そうでない場合、サンプルは、均一でないと見なされる。「良好」または「OK」等級は、均一性が許容可能であるかまたは満足できることを意味し、前者は、後者より主観的に良好である。
本開示の種々の実施形態は、例示として提供される以下の実施例を参照することにより、より良好に理解することができる。本開示は、本明細書で与えられた実施例には限定されない。
粗面化された表面を有する10個のアンチグレアガラス物品(実施例1~10)を、エッチング懸濁液がグリセリンを含有するエッチングプロセスにより製造した。使用された基板を、まだ化学的に強化されていない(例えば、イオン交換されていない)Corning製のアルミノケイ酸塩ガラス基板とした。
エッチング懸濁液には、酸成分および他の充填材に加えて、エッチングクリーム(Shanghai Aladdin Bio-Chem Technology Co. LTD, China)およびグリセリン(Shanghai Aladdin Bio-Chem Technology Co. LTD, China)の両方を含ませた。エッチング液全体には、10~20質量%のNH4Fおよび0~5質量%のNH4HF2、5~20質量%のKF、5~15質量%のFeCl3、5~10%のKNO3、充填材としての5~10質量%のBaSO4および5~30質量%のグリセリンを含ませた。
エッチング懸濁液を、固体粉末化学物質(例えば、エッチングクリーム塩)を秤量し、混合することにより調製した。10質量%~40質量%の脱イオン(DI)水を添加し、溶液を撹拌した。続けて、約5質量%~約20質量%のフッ化水素酸(40%)溶液を添加し、手動撹拌しながら、約5質量%~約10質量%のグリセリンをゆっくり混合した。全ての化学物質が溶液になったら、懸濁液が形成されるまで手動撹拌を続けた。エッチング懸濁液を、化学平衡に達するまで、機械的撹拌機で約2時間さらに撹拌するかまたは周囲条件で最長24時間維持した。エッチング懸濁液の調製は室温で行った。
エッチング前に、ガラス基板を、洗浄剤で洗浄して、汚染物質を除去し、続けて、DI水を含む超音波浴で洗浄した。洗浄後、基板ガラスのエッチングされていない表面を保護するために、ガラス基板に、ポリエチレンフィルム(すなわち、抗酸フィルム)を積層した。積層後、基板ガラスを、希HFとHClとの混合溶液に5~10秒程度の短時間浸漬した。続けて、ガラスを、酸溶液から持ち上げ、DI水タンク中で約10秒間すすいだ。
次いで、以下の表1に示されるように、ガラス基板を、タンク内のエッチング懸濁液に30秒~120秒間浸漬した。次いで、ガラス基板を、エッチング懸濁液から持ち上げ、DI水タンク中で約10秒間すすいだ。ガラス基板を、HFおよびHCl溶液中で約60秒~約180秒間研磨した。次いで、ガラス基板をすすぎ、DIで洗浄した。この後、ガラス基板を剥離し、風乾させた。実施例1~10それぞれについての具体的なエッチング時間および研磨時間を、以下の表1に示す。
実施例1~10の光学特性を、Rhopoint光沢計(Rhopoint Instruments Ltd., St. Leonards, UK)およびBYKヘイズ計(BYK Additives & Instruments, Wesel, Germany)により測定した。スパークルを、SMS-1000ベンチモデル(Display-Messtechnik & Syseme, Karlsruhe, Germany)により、1インチ当たりに140ピクセル(PPI)で測定した。テクスチャ表面の粗さを、Mitutoyo SJ-310粗さ計(Mitutoyo U.S.A., Aurora、IL)により測定した。実施例1~10の光学特性および表面特性を、以下の表2にまとめる。
60度での光沢およびDOIを、標準的な測定法を使用して、Rhopoint光沢計により測定した。光沢を、表面から反射される光の量に比例して測定した。測定ジオメトリを、中間光沢60°での材料の反射率(光沢単位(GU))に基づいて選択した。DOIを、反射された画像が反射面にどの程度明瞭に現れるのかに基づいて測定した。DOI不良の状態には、オレンジピール、ブラシマーク、うねりもしくは表面上に見える他の構造または反射された画像が歪んだ場所が含まれた。表面特徴に相関して、DOI不良が引き起こされる場合がある。DOIを、0~100のDOI測定スケールで測定した。この場合、100は、滑らかな表面である。
ヘイズ、透過率および透過ヘイズを、BYK Haze-GuardおよびASTM D1003ヘイズ計(A法)標準法により測定した。材料のフィルムまたはシートを通過する際に散乱される光により、物体がその材料を通して見られる時に、曇ったまたは煙のような箇所が生じる場合がある。この方法では、透過ヘイズ、透過率および透過ヘイズを定量化するために、サンプルの光散乱を使用した。
具体的には、ASTM D1003 A法では、光源からの光の平行ビームを、機器内の積分球の入口ポートに取り付けられたサンプルを通過させた。球体壁上の艶消し白色高反射コーティングにより均一に分布された光を、入口ポートから90°に配置された光検出器により測定した。光検出器と入口ポートとの間に取り付けられたバッフルにより、ポートからの直接的な露出を防止した。入口ポートのすぐ反対側の出口ポートは、サンプルが存在しない場合に光源からの全ての光を吸収するための光トラップを含んでいた。球体壁と同じコーティングで被覆されたこの出口ポート内のシャッターにより、ポートが必要に応じて開閉されることが可能となった。全透過率を、出口ポートを閉じた状態で測定した。透過ヘイズを、出口ポートを開いた状態で測定した。
スパークルを、SMS-1000ベンチ機器により測定した。この機器では、スパークルを、画素マトリックスの特定のピッチを有するディスプレイスクリーンに散乱アンチグレア層(ガラスまたはポリマーフィルム)を適用し、その組み合わせの画像を、SMS1000のカメラで撮影することにより測定した。記録された画像を、人間の目の制限された角度分解能を考慮し、ディスプレイ画素変調をスパークルから分離するために、数値的に低域フィルタリングした。アンチグレア層を、ディスプレイ画素マトリックスに固定しなかった場合、差分画像を、空間フィルタリングの適用前に、わずかに平行移動されたアンチグレア層を有する2つのカメラ露出から作成した。スパークルのレベルを、フィルタリングされた画像のグレーレベル分布の標準偏差を平均値で割ったものとして評価した。
実施例1~10は、適切なアンチグレア効果(例えば、約2%~約12%の透過ヘイズ)を維持しながら、<1%の超低スパークル値を示す。また、実施例1~10の光学特性は、グリセリンを含むエッチング懸濁液により、エッチング時間および研磨時間を変化させて基板ガラスに適用された場合、広範囲の光学特性が可能となることも示す。基板のアンチグレア効果を、例えば、表2に示されたように、ガラス基板の研磨時間を調整することにより、1%未満の低いスパークルを維持しながら、特定のアンチグレアの必要性に応じて調整することができる。
実施例1~10の表面形態を、Nikon Eclipse L200N(Nikon Metrology, Brighton, MI)により試験した。一般的には、60秒から120秒までの研磨時間の調整は、実施例1~10の表面形態に影響を及ぼした。研磨時間の調整は、実施例の透過ヘイズに影響を及ぼした。例えば、研磨時間を、60秒から170秒まで徐々に長くした場合、透過ヘイズは、11.1%から2.09%まで変化した。また、これは、実施例1~10の表面の特徴サイズに影響を及ぼした。この特徴サイズは、x-y平面に沿った最長寸法により測定された場合、約4μmから約5μmまで変化した。特徴サイズを、分光法(粗さ測定により測定することができる横方向サイズとは対照的に)により決定した。
図1に、アルミノケイ酸塩ガラス基板上に形成された実施例6のテクスチャ表面のトポグラフィーを示す。このトポグラフィーを、Keyence Confocal Laser Scanning Microscopy(KEYENCE America, Itasca, IL)によりマッピングした。ガラス表面上には、多くの小さな突起が存在した。これにより、例えば、元のガラスと比較して、触感を改善することができる。ガラスのテクスチャガラス表面の平均粗さを、以下の表3に示す。粗さプロファイルの算術平均偏差(Ra)、粗さプロファイルの最大高さ(Rz)、粗さプロファイル要素の平均幅(RSm)、粗さプロファイルの最大プロファイルピーク高さ(Rp)、粗さプロファイルの最大プロファイル谷深さ(Rv)、粗さプロファイル要素の平均高さ(Rc)、粗さプロファイルの総高さ(Rt)、粗さプロファイルの二乗平均平方根偏差(Rq)、粗さプロファイルの歪み(Rsk)および粗さプロファイルの尖度(Rku)を示す。
Ra(粗さプロファイルの算術平均偏差)は、約0.04μmであり、異なるヘイズレベルで、0.02μmから0.07μmまで変化させることができた。さらに、テクスチャ表面の鮮鋭度を説明するRskおよびRkuはそれぞれ、1~3および3~8で変化した。例えば、この実施例では、RskおよびRkuは、1.4および4.2である。
実施例1~10は全体的に、実質的に均一なアンチグレア(AG)コーティングの外観を示した。例えば、実施例6は、約64モル%のSiO2、16モル%のAl2O3、11モル%のNa2O、6モル%のLi2O、1モル%のZnOおよび2.5モル%のP2O5を含む組成を有するアルミノケイ酸塩ガラス上のテクスチャ表面であった。実施例6のサンプルサイズを、2’’(約5.08cm)×2’’(約5.08cm)とした。表2に示されたように、実施例6は、5.5%の透過ヘイズ、116.7の光沢@60度、99.4の画像の明瞭度(DOI)および0.65のスパークルを有し、4.7μmの特徴サイズを有した。目視検査では、実施例6は、周囲光をわずかに散乱させ、サンプルの透過を通して見て、明瞭に保たれた画像を有していた。このため、超低スパークルテクスチャガラス、例えば、実施例6は、AG効果を提供し、同時に鮮明な画像を示すはずである。
図2に、種々の実施形態に係る実施例1~10についての透過ヘイズと特徴サイズとの相関を示すグラフを示す。ここで、透過ヘイズは、徐々に低下したが、特徴サイズは大きくなった。これは、おそらく、特徴サイズを大きくさせたより長い研磨時間に起因した。
図3に、種々の実施形態に係る実施例1~10についての透過ヘイズ、スパークルおよび光沢@60度間の関連性を示すグラフを示す。透過ヘイズとスパークル(1%未満の範囲内)との間には正の相関があり、光沢とヘイズとの間には予想どおりの逆関係が観察された。
図4に、種々の実施形態に係る実施例1~10についての光沢@60度、DOIおよびスパークルの相関を示すグラフを示す。図4に、実施例1~10についての光沢@60度、DOIおよびスパークルの相関を示す。実施例1~10の測定結果(表2を参照のこと)に基づいて、光沢@60度が、120未満であった場合、DOIは、99.3~99.4であった。通常、より低い光沢により、より強力なアンチグレア効果を生じさせることができ、一方で、スパークルが増加し、DOIが低下するであろう。この理由で、<1%の超低スパークルでありながら、光沢@60度およびDOIを、好ましくは低く保った。実施例1~10において、光沢@60度が、約80GU~約120GUであった場合、DOIは、約99.4未満であった。
利用された用語および表現は、限定ではなく、説明の用語として使用され、このような用語および表現の使用において、示され、説明された特徴またはその一部の任意の均等物を除外する意図はなく、本開示の実施形態の範囲内で様々な修正が可能であると認識される。このため、本開示は、特定の実施形態および任意の特徴により具体的に開示されたが、本明細書で開示された概念の修正および変形は、当業者によることができ、このような修正および変形は、本開示の実施形態の範囲内にあると考えられると理解されたい。
更なる実施形態
以下の例示的な実施形態が提供され、そのナンバリングは、重要度のレベルを指定するものとして解釈されるべきではない。
以下の例示的な実施形態が提供され、そのナンバリングは、重要度のレベルを指定するものとして解釈されるべきではない。
実施形態1は、物品を製造する方法であって、エッチングクリームおよびグリセリンを含むエッチング懸濁液で基板の表面をエッチングするステップを含み、物品が、1%以下のスパークルを含む、方法を含む。
実施形態2は、エッチング懸濁液が、約5質量%~約30質量%のグリセリンを含む、実施形態1を含む。
実施形態3は、エッチングクリームが、NH4F、NH4HF2、KF、FeCl3、KNO3、BaSO4、CuCl2、Fe2(SO4)3、Fe(NO3)3、CoCl2、Co2SO4、Co(NO3)2、NiCl2、Ni2SO4、Ni(NO3)2、ZnCl2、Zn2SO4、Zn(NO3)2、CaCl2、Ca2SO4、Ca(NO3)2、MgCl2、Mg2SO4、Mg(NO3)2およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の塩を含む、実施形態1または2を含む。
実施形態4は、エッチングクリームが、約10質量%~約20質量%のNH4Fを含む、実施形態1から3までのいずれか1つを含む。
実施形態5は、エッチングクリームが、約0質量%~約5質量%のNH4HF2を含む、実施形態1から4までのいずれか1つを含む。
実施形態6は、エッチングクリームが、約5質量%~約20質量%のKFを含む、実施形態1から5までのいずれか1つを含む。
実施形態7は、エッチングクリームが、約5質量%~約15質量%のFeCl3を含む、実施形態1から6までのいずれか1つを含む。
実施形態8は、エッチングクリームが、約5質量%~約10質量%のKNO3を含む、実施形態1から7までのいずれか1つを含む。
実施形態9は、エッチングクリームが、約5質量%~約10質量%のBaSO4を含む、実施形態1から8までのいずれか1つを含む。
実施形態10は、1つ以上の塩をグリセリンと混合することにより、エッチングクリームを調製するステップをさらに含む、実施形態1から9までのいずれか1つを含む。
実施形態11は、エッチング前に基板を洗浄するステップをさらに含む、実施形態1から10までのいずれか1つを含む。
実施形態12は、エッチング前に基板を積層するステップをさらに含む、実施形態1から11までのいずれか1つを含む。
実施形態13は、エッチング後に基板を層間剥離するステップをさらに含む、実施形態1から12までのいずれか1つを含む。
実施形態14は、エッチングするステップが、少なくとも2回のエッチングステップを含む、実施形態1から13までのいずれか1つを含む。
実施形態15は、エッチングするステップが、基板を希酸溶液と接触させるステップおよび任意選択的に、基板をすすぐステップと、第1のエッチングのために基板をエッチング懸濁液と接触させるステップおよび任意選択的に、基板をすすぐステップと、任意選択的に、第2のエッチングのために基板をエッチング懸濁液と接触させるステップおよび任意選択的に、基板をすすぐステップとを含む、実施形態1から14までのいずれか1つを含む。
実施形態16は、基板を希酸溶液と接触させるステップを約5秒~約10秒間行う、実施形態1から15までのいずれか1つを含む。
実施形態17は、基板をエッチング懸濁液と接触させるステップを約30秒~約120秒間行う、実施形態1から16までのいずれか1つを含む。
実施形態18は、基板をエッチング懸濁液と接触させるステップを約60秒~約180秒間行う、実施形態1から17までのいずれか1つを含む。
実施形態19は、エッチング後に基板を洗浄するステップをさらに含む、実施形態1から18までのいずれか1つを含む。
実施形態20は、基板を化学的に強化するステップをさらに含む、実施形態1から19までのいずれか1つを含む。
実施形態21は、基板を化学的に強化するステップが、基板に対してイオン交換を行うステップを含む、実施形態1から20までのいずれか1つを含む。
実施形態22は、テクスチャ表面を有し、1%以下のスパークルを含む基板を備える、物品を含む。
実施形態23は、スパークルが0.7%以下である、実施形態22を含む。
実施形態24は、スパークルが0.6%以下である、実施形態22または23を含む。
実施形態25は、基板が、化学的に強化されたガラスである、実施形態22から24までのいずれか1つを含む。
実施形態26は、テクスチャ表面が、5μm未満の表面粗さを有する、実施形態22から25までのいずれか1つを含む。
実施形態27は、テクスチャ表面が、約20nm~約70nmの粗さを有する、実施形態22から26までのいずれか1つを含む。
実施形態28は、テクスチャ表面が、約30nm~約60nmの粗さを有する、実施形態22から27までのいずれか1つを含む。
実施形態29は、テクスチャ表面が、凹面特徴、凸面特徴、ハニカム特徴、ボウル特徴またはパターン化された特徴を含む、実施形態22から28までのいずれか1つを含む。
実施形態30は、凹面特徴が、狭く分布していて、テクスチャ表面を完全に覆っている、実施形態22から29までのいずれか1つを含む。
実施形態31は、凹面特徴が、約4μm~約5μmのサイズを含む、実施形態22から30までのいずれか1つを含む。
実施形態32は、凹面特徴が、約4.4μm~約4.8μmのサイズを含む、実施形態22から31までのいずれか1つを含む。
実施形態33は、テクスチャ表面が、約2%~約12%の透過ヘイズを有する、実施形態22から32までのいずれか1つを含む。
実施形態34は、テクスチャ表面が、60度で約70GU~約130GUの光沢を有する、実施形態22から33までのいずれか1つを含む。
実施形態35は、テクスチャ表面が、60度で約80GU~約120GUの光沢を有する、実施形態22から34までのいずれか1つを含む。
実施形態36は、テクスチャ表面が、約99.6未満の画像の明瞭度(DOI)を有する、実施形態22から35までのいずれか1つを含む。
実施形態37は、テクスチャ表面が、約99.4未満のDOIを有する、実施形態22から36までのいずれか1つを含む。
実施形態38は、テクスチャ表面が、約200μmの横方向サイズを有する、実施形態22から37までのいずれか1つを含む。
実施形態39は、テクスチャ表面が、約100μmの横方向サイズを有する、実施形態22から38までのいずれか1つを含む。
実施形態40は、テクスチャ表面が、粗さプロファイルの算術平均偏差により規定された場合、約30μmの深さを有する、実施形態22から39までのいずれか1つを含む。
実施形態41は、テクスチャ表面が、粗さプロファイルの算術平均偏差により規定された場合、約2μmの深さを有する、実施形態22から40までのいずれか1つを含む。
実施形態42は、テクスチャ表面上の特徴の連続密度が、約10%~約100%である、実施形態22から41までのいずれか1つを含む。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
物品を製造する方法であって、
エッチングクリームおよびグリセリンを含むエッチング懸濁液で基板の表面をエッチングするステップを含み、
前記物品が、1%以下のスパークルを含む、
方法。
物品を製造する方法であって、
エッチングクリームおよびグリセリンを含むエッチング懸濁液で基板の表面をエッチングするステップを含み、
前記物品が、1%以下のスパークルを含む、
方法。
実施形態2
前記エッチング懸濁液が、約5質量%~約30質量%のグリセリンを含む、実施形態1記載の方法。
前記エッチング懸濁液が、約5質量%~約30質量%のグリセリンを含む、実施形態1記載の方法。
実施形態3
前記エッチングクリームが、NH4F、NH4HF2、KF、FeCl3、KNO3、BaSO4、CuCl2、Fe2(SO4)3、Fe(NO3)3、CoCl2、Co2SO4、Co(NO3)2、NiCl2、Ni2SO4、Ni(NO3)2、ZnCl2、Zn2SO4、Zn(NO3)2、CaCl2、Ca2SO4、Ca(NO3)2、MgCl2、Mg2SO4、Mg(NO3)2およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の塩を含む、実施形態1または2記載の方法。
前記エッチングクリームが、NH4F、NH4HF2、KF、FeCl3、KNO3、BaSO4、CuCl2、Fe2(SO4)3、Fe(NO3)3、CoCl2、Co2SO4、Co(NO3)2、NiCl2、Ni2SO4、Ni(NO3)2、ZnCl2、Zn2SO4、Zn(NO3)2、CaCl2、Ca2SO4、Ca(NO3)2、MgCl2、Mg2SO4、Mg(NO3)2およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の塩を含む、実施形態1または2記載の方法。
実施形態4
前記エッチングクリームが、約10質量%~約20質量%のNH4Fを含む、実施形態3記載の方法。
前記エッチングクリームが、約10質量%~約20質量%のNH4Fを含む、実施形態3記載の方法。
実施形態5
前記エッチングクリームが、約0質量%~約5質量%のNH4HF2を含む、実施形態3または4記載の方法。
前記エッチングクリームが、約0質量%~約5質量%のNH4HF2を含む、実施形態3または4記載の方法。
実施形態6
前記エッチングクリームが、約5質量%~約20質量%のKFを含む、実施形態3から5までのいずれか1つ記載の方法。
前記エッチングクリームが、約5質量%~約20質量%のKFを含む、実施形態3から5までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態7
前記エッチングクリームが、約5質量%~約15質量%のFeCl3を含む、実施形態3から6までのいずれか1つ記載の方法。
前記エッチングクリームが、約5質量%~約15質量%のFeCl3を含む、実施形態3から6までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態8
前記エッチングクリームが、約5質量%~約10質量%のKNO3を含む、実施形態3から7までのいずれか1つ記載の方法。
前記エッチングクリームが、約5質量%~約10質量%のKNO3を含む、実施形態3から7までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態9
前記エッチングクリームが、約5質量%~約10質量%のBaSO4を含む、実施形態3から8までのいずれか1つ記載の方法。
前記エッチングクリームが、約5質量%~約10質量%のBaSO4を含む、実施形態3から8までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態10
前記1つ以上の塩を前記グリセリンと混合することにより、前記エッチングクリームを調製するステップをさらに含む、実施形態3から9までのいずれか1つ記載の方法。
前記1つ以上の塩を前記グリセリンと混合することにより、前記エッチングクリームを調製するステップをさらに含む、実施形態3から9までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態11
エッチング前に前記基板を洗浄するステップをさらに含む、実施形態1から10までのいずれか1つ記載の方法。
エッチング前に前記基板を洗浄するステップをさらに含む、実施形態1から10までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態12
エッチング前に前記基板を積層するステップをさらに含む、実施形態1から11までのいずれか1つ記載の方法。
エッチング前に前記基板を積層するステップをさらに含む、実施形態1から11までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態13
エッチング後に前記基板を層間剥離するステップをさらに含む、実施形態1から12までのいずれか1つ記載の方法。
エッチング後に前記基板を層間剥離するステップをさらに含む、実施形態1から12までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態14
エッチングするステップが、少なくとも2回のエッチングステップを含む、実施形態1から13までのいずれか1つ記載の方法。
エッチングするステップが、少なくとも2回のエッチングステップを含む、実施形態1から13までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態15
エッチングするステップが、
前記基板を希酸溶液と接触させるステップおよび任意選択的に、前記基板をすすぐステップと、
第1のエッチングのために前記基板を前記エッチング懸濁液と接触させるステップおよび任意選択的に、前記基板をすすぐステップと、
任意選択的に、第2のエッチングのために前記基板を前記エッチング懸濁液と接触させるステップおよび任意選択的に、前記基板をすすぐステップと
を含む、実施形態1から14までのいずれか1つ記載の方法。
エッチングするステップが、
前記基板を希酸溶液と接触させるステップおよび任意選択的に、前記基板をすすぐステップと、
第1のエッチングのために前記基板を前記エッチング懸濁液と接触させるステップおよび任意選択的に、前記基板をすすぐステップと、
任意選択的に、第2のエッチングのために前記基板を前記エッチング懸濁液と接触させるステップおよび任意選択的に、前記基板をすすぐステップと
を含む、実施形態1から14までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態16
前記基板を前記希酸溶液と接触させるステップを約5秒~約10秒間行う、実施形態15記載の方法。
前記基板を前記希酸溶液と接触させるステップを約5秒~約10秒間行う、実施形態15記載の方法。
実施形態17
前記基板を前記エッチング懸濁液と接触させるステップを約30秒~約120秒間行う、実施形態15記載の方法。
前記基板を前記エッチング懸濁液と接触させるステップを約30秒~約120秒間行う、実施形態15記載の方法。
実施形態18
前記基板を前記エッチング懸濁液と接触させるステップを約60秒~約180秒間行う、実施形態15記載の方法。
前記基板を前記エッチング懸濁液と接触させるステップを約60秒~約180秒間行う、実施形態15記載の方法。
実施形態19
エッチング後に前記基板を洗浄するステップをさらに含む、実施形態1から18までのいずれか1つ記載の方法。
エッチング後に前記基板を洗浄するステップをさらに含む、実施形態1から18までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態20
前記基板を強化するステップをさらに含む、実施形態1から19までのいずれか1つ記載の方法。
前記基板を強化するステップをさらに含む、実施形態1から19までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態21
前記基板を強化するステップが、前記基板を化学的に強化するステップを含む、実施形態20記載の方法。
前記基板を強化するステップが、前記基板を化学的に強化するステップを含む、実施形態20記載の方法。
実施形態22
テクスチャ表面を有し、1%以下のスパークルを含む基板を備える、物品。
テクスチャ表面を有し、1%以下のスパークルを含む基板を備える、物品。
実施形態23
前記スパークルが0.7%以下である、実施形態22記載の物品。
前記スパークルが0.7%以下である、実施形態22記載の物品。
実施形態24
前記スパークルが0.6%以下である、実施形態22または23記載の物品。
前記スパークルが0.6%以下である、実施形態22または23記載の物品。
実施形態25
前記基板が、強化されたガラスである、実施形態22から24までのいずれか1つ記載の物品。
前記基板が、強化されたガラスである、実施形態22から24までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態26
前記テクスチャ表面が、5μm未満の表面粗さを有する、実施形態22から25までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、5μm未満の表面粗さを有する、実施形態22から25までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態27
前記テクスチャ表面が、約20nm~約70nmの粗さを有する、実施形態22から26までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、約20nm~約70nmの粗さを有する、実施形態22から26までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態28
前記テクスチャ表面が、約30nm~約60nmの粗さを有する、実施形態27記載の物品。
前記テクスチャ表面が、約30nm~約60nmの粗さを有する、実施形態27記載の物品。
実施形態29
前記テクスチャ表面が、凹面特徴、凸面特徴、ハニカム特徴、ボウル特徴またはパターン化された特徴を含む、実施形態27または28記載の物品。
前記テクスチャ表面が、凹面特徴、凸面特徴、ハニカム特徴、ボウル特徴またはパターン化された特徴を含む、実施形態27または28記載の物品。
実施形態30
前記凹面特徴が、狭く分布していて、前記テクスチャ表面を完全に覆っている、実施形態29記載の物品。
前記凹面特徴が、狭く分布していて、前記テクスチャ表面を完全に覆っている、実施形態29記載の物品。
実施形態31
前記凹面特徴が、約4μm~約5μmのサイズを含む、実施形態29または30記載の物品。
前記凹面特徴が、約4μm~約5μmのサイズを含む、実施形態29または30記載の物品。
実施形態32
前記凹面特徴が、約4.4μm~約4.8μmのサイズを含む、実施形態31記載の物品。
前記凹面特徴が、約4.4μm~約4.8μmのサイズを含む、実施形態31記載の物品。
実施形態33
前記テクスチャ表面が、約2%~約12%の透過ヘイズを有する、実施形態22から32までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、約2%~約12%の透過ヘイズを有する、実施形態22から32までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態34
前記テクスチャ表面が、60度で約70GU~約130GUの光沢を有する、実施形態22から33までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、60度で約70GU~約130GUの光沢を有する、実施形態22から33までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態35
前記テクスチャ表面が、60度で約80GU~約120GUの光沢を有する、実施形態22から34までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、60度で約80GU~約120GUの光沢を有する、実施形態22から34までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態36
前記テクスチャ表面が、約99.6未満の画像の明瞭度(DOI)を有する、実施形態22から35までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、約99.6未満の画像の明瞭度(DOI)を有する、実施形態22から35までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態37
前記テクスチャ表面が、約99.4未満のDOIを有する、実施形態22から36までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、約99.4未満のDOIを有する、実施形態22から36までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態38
前記テクスチャ表面が、約200μmの横方向サイズを有する、実施形態22から37までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、約200μmの横方向サイズを有する、実施形態22から37までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態39
前記テクスチャ表面が、約100μmの横方向サイズを有する、実施形態38記載の物品。
前記テクスチャ表面が、約100μmの横方向サイズを有する、実施形態38記載の物品。
実施形態40
前記テクスチャ表面が、粗さプロファイルの算術平均偏差により規定された場合、約30μmの深さを有する、実施形態22から39までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、粗さプロファイルの算術平均偏差により規定された場合、約30μmの深さを有する、実施形態22から39までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態41
前記テクスチャ表面が、粗さプロファイルの算術平均偏差により規定された場合、約2μmの深さを有する、実施形態22から40までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面が、粗さプロファイルの算術平均偏差により規定された場合、約2μmの深さを有する、実施形態22から40までのいずれか1つ記載の物品。
実施形態42
前記テクスチャ表面上の特徴の連続密度が、約10%~約100%である、実施形態22から41までのいずれか1つ記載の物品。
前記テクスチャ表面上の特徴の連続密度が、約10%~約100%である、実施形態22から41までのいずれか1つ記載の物品。
Claims (10)
- 物品を製造する方法であって、
エッチングクリームおよびグリセリンを含むエッチング懸濁液で基板の表面をエッチングするステップを含み、
前記物品が、1%以下のスパークルを含む、
方法。 - 前記エッチング懸濁液が、約5質量%~約30質量%のグリセリンを含む、請求項1記載の方法。
- 前記エッチングクリームが、NH4F、NH4HF2、KF、FeCl3、KNO3、BaSO4、CuCl2、Fe2(SO4)3、Fe(NO3)3、CoCl2、Co2SO4、Co(NO3)2、NiCl2、Ni2SO4、Ni(NO3)2、ZnCl2、Zn2SO4、Zn(NO3)2、CaCl2、Ca2SO4、Ca(NO3)2、MgCl2、Mg2SO4、Mg(NO3)2およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の塩を含む、請求項1または2記載の方法。
- 前記エッチングクリームが、
約0質量%~約5質量%のNH4HF2、
約10質量%~約20質量%のNH4F、
約5質量%~約20質量%のKF、
約5質量%~約15質量%のFeCl3、
約5質量%~約10質量%のKNO3、および
約5質量%~約10質量%のBaSO4
のうちの少なくとも1つを含む、請求項3記載の方法。 - テクスチャ表面を有し、1%以下のスパークルを含む基板を備える、物品。
- 前記テクスチャ表面が、約20nm~約70nmの粗さを有する、請求項5記載の物品。
- 前記テクスチャ表面が、凹面特徴、凸面特徴、ハニカム特徴、ボウル特徴またはパターン化された特徴を含む、請求項5または6記載の物品。
- 前記凹面特徴が、狭く分布していて、前記テクスチャ表面を完全に覆っている、請求項7記載の物品。
- 前記凹面特徴が、約4μm~約5μmのサイズを含む、請求項8記載の物品。
- 前記テクスチャ表面が、約99.6未満の画像の明瞭度(DOI)を有する、請求項5から9までのいずれか1項記載の物品。
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