JP2022537522A - ガイドアダプタ - Google Patents
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Abstract
本発明は、打撃掘削中にドリルビットを案内するためのガイドアダプタ(100)に関し、前記ガイドアダプタは、ドリルビットと軸線Aに沿って延在する細長いドリルストリングとの間に配置されるように意図されており、前記ドリルビットは軸線Aを横切る第1の半径(Rf)を有する。ガイドアダプタは、軸線Aに沿って延在するように意図されたスリーブ形状のアダプタ本体(101)であって、ガイドアダプタをドリルビットに連結するように意図された第1の継手(104)を有する前端部(102)と、ガイドアダプタ(100)をドリルストリングに連結するように意図された第2の継手(105)を有する後端部(103)とを備えるスリーブ形状のアダプタ本体(101)と、スリーブ形状のアダプタ本体(101)から軸線Aに対して実質的に半径方向に延在する複数のガイド要素(106)と、を備え、ガイド要素(106)は、軸線Aに沿ったアダプタ本体の長さ(L)の60%以下の長さに沿って延在し、アダプタ本体(101)の後端部(103)に配置され、後端部(103)の前記ガイド要素(106)は、軸線Aから半径方向に、前記第1の半径(Rf)に実質的に等しい伸張部と、軸線Aに沿って前端部に向かって湾曲しているか、直線状か、又は段階的に縮小される半径方向伸張部とを有する。本発明はさらに、ガイドアダプタを備えるドリル装置に関する。【選択図】図5
Description
本発明は、一般に、打撃掘削中にドリルビットを案内するためのガイドアダプタ、及び前記ガイドアダプタを備えるドリル装置に関する。
建設作業部門及び鉱業界において、打撃掘削、例えばトップハンマー掘削は、細長いドリルストリング又はケーブルの前端部にドリルビットを配置して垂直なボアホールを掘削するために確立された方法である。掘削中、油圧駆動ピストンからの打撃衝撃がドリルストリングに作用して、岩石を破壊してボアホールを形成するのに必要な力を及ぼす。
掘削中、ボアホールの深さが増すにつれて、ドリルストリングの長さは、さらなるドリルストリングロッドを追加することによって増加する。ボアホールの深さが増すと、ボアホールの意図されていた直線方向からのずれのリスクも増加する。ドリルビットとドリルストリング又はケーブルとの間にガイドアダプタを追加して、ドリルストリングの前端部及びドリルビットに追加の支持力を提供することによって、ずれに関する問題を軽減することができる。ガイドアダプタの一例は、米国特許第8051927号明細書に開示されている。
しかしながら、ずれの問題を大きくすることなく、掘削作業を向上させる必要性が常にある。
上述の必要性の少なくとも一部を満たすガイドアダプタを実現することは、有利であろう。これらの懸念のうちの1つ又は複数にうまく対処するために、独立請求項に定義されるようなガイドアダプタが提供される。好ましい実施形態は、従属請求項に定義されている。
打撃掘削中にドリルビットを案内するためのガイドアダプタであって、前記ガイドアダプタは、ドリルビットと軸線Aに沿って延在する細長いドリルストリングとの間に配置されるように意図されており、前記ドリルビットは軸線Aを横切る第1の半径を有する。本発明によるガイドアダプタは、
軸線Aに沿って延在するように意図されたスリーブ形状のアダプタ本体であって、ガイドアダプタをドリルビットに連結するように意図された第1の継手を有する前端部と、ガイドアダプタをドリルストリングに連結するように意図された第2の継手を有する後端部とを備える、スリーブ形状のアダプタ本体と、
前記スリーブ形状のアダプタ本体から軸線Aに対して実質的に半径方向に延在する複数のガイド要素と、
を備え、
前記ガイド要素が、軸線Aに沿った前記アダプタ本体の長さの60%以下の長さに沿って延在し、前記アダプタ本体の後端部に配置され、前記後端部の前記ガイド要素が、軸線Aから半径方向に、前記第1の半径に実質的に等しい伸張部と、軸線Aに沿って前記前端部に向かって湾曲しているか、直線状か、又は段階的に縮小される半径方向伸張部とを有する。
軸線Aに沿って延在するように意図されたスリーブ形状のアダプタ本体であって、ガイドアダプタをドリルビットに連結するように意図された第1の継手を有する前端部と、ガイドアダプタをドリルストリングに連結するように意図された第2の継手を有する後端部とを備える、スリーブ形状のアダプタ本体と、
前記スリーブ形状のアダプタ本体から軸線Aに対して実質的に半径方向に延在する複数のガイド要素と、
を備え、
前記ガイド要素が、軸線Aに沿った前記アダプタ本体の長さの60%以下の長さに沿って延在し、前記アダプタ本体の後端部に配置され、前記後端部の前記ガイド要素が、軸線Aから半径方向に、前記第1の半径に実質的に等しい伸張部と、軸線Aに沿って前記前端部に向かって湾曲しているか、直線状か、又は段階的に縮小される半径方向伸張部とを有する。
本発明によるガイドアダプタは、ガイドアダプタの後方端部に配置された、特許請求された特性を有するガイド要素により、ドリルビットに望ましい案内を行い、同時にガイドアダプタの重量が低減するので好都合であり、これは掘削性能を向上させるためのかなりの利点である。ガイド要素の特徴的なデザインは、ガイド要素の後端部のみがボアホールの側壁と接触するため、ガイド要素とボアホールとの間の摩擦をさらに低減し、掘削性能をさらに向上させる。ガイドアダプタの後端部のガイド要素は、好ましくは、ガイドアダプタのガイド要素がボアホールの側壁に対する支持力を提供し、かつ、所望の直線的なボアホール方向からのずれを低減するように、軸線Aから半径方向に、最大半径、すなわちドリルビットの第1の半径に実質的に等しい伸張部を有する。
ガイドアダプタの一実施形態では、ガイドアダプタは、実質的に同一の形状及び寸法を有する少なくとも5つのガイド要素を備える。この実施形態は、5つ以上のガイド要素がドリルビットの案内を非常に良好にし、ずれを防止するので好都合である。
ガイドアダプタの一実施形態では、ガイド要素は実質的に直線状であり、スリーブ形状のアダプタ本体に沿って軸線Aに平行に延在する。この実施形態は、ガイド要素が直線状であり、軸線Aに平行であるため、効果的な方法で製造することができる。
ガイドアダプタの一実施形態では、ガイド要素は、軸線Aを横切る平面内に、スリーブ形状のアダプタ本体に向かって配置された基部を有し、前記ガイド要素は、軸線Aから半径方向にテーパ形状を有し、外側端面によって終端する。このデザインを有するガイド要素は、ボアホール内で優れた支持力を提供し、掘削中に加えられる荷重に対して非常に耐性がある。これは、より広い基部によって、ガイドアダプタ本体に強固な境界が提供される一方、テーパ形状によって、ガイドアダプタの材料の量、ひいては重量が減少し、装置の性能が向上するためである。
ガイドアダプタの一実施形態では、外側端面は、軸線Aから外側端面までの半径に相当する半径を有する円弧状の形状である。湾曲した外側端面は、ボアホールの側壁に対する優れた支持力を提供し、耐摩耗性に優れている。
ガイドアダプタの一実施形態では、少なくとも1つのガイド要素の外側端面の少なくとも1つの領域は、硬質層によって覆われている。ガイドアダプタ本体及びガイド要素は、金属材料で作られ、より硬く、より耐摩耗性のある材料の硬質層が塗布されているため、ガイドアダプタの寿命が延びる。
ガイドアダプタの一実施形態では、硬質層は、軸線Aに沿ったガイド要素全体に沿って外側端面に塗布され、ボアホール側壁に面するガイド要素の表面全体に硬質層を設けることによってガイドアダプタの寿命を延ばす。硬質層は、ガイドアダプタ本体の金属材料よりも硬く、より耐摩耗性のある材料からなる層である。材料は、鉄基合金、コバルト基合金、ニッケル基合金、高融点金属、超硬合金、金属マトリックス複合材料及び/又は炭化クロム合金を含む材料である。これらの様々な代替材料は、摩耗に耐え、ガイドアダプタの交換間隔を長くすることができる保護層を提供する。硬質層は、ガイドアダプタのガイド要素の所望の保護を提供するために、0.1~10mmの範囲内、好ましくは0.1~4mmの範囲内の外側端面からの垂直な方向の厚さを有する。
ガイドアダプタの一実施形態では、ガイド要素は後端面を備え、少なくとも1つのガイド要素の後端面は、後端面硬質層によって覆われている。ボアホールを形成するために岩石から除去された材料がボアホール内に残り、重力によってガイド要素の後端面状に付着する傾向があるため、後端面は摩耗にさらされる。後端面硬質層の塗布により、ガイド要素の後端部が後端面硬質層によって保護されるため、ガイドアダプタの寿命が延びる。後端面硬質層は、後端面からの垂直な方向の厚さが0.1~10mmの範囲内、好ましくは0.1~4mmの範囲内であり、ガイド要素上の外側端面上に配置された硬質層と同じ種類の材料で作られている。
ガイドアダプタの一実施形態では、後端部のガイド要素は、軸線Aから半径方向に、前記第1の半径の約94~96%の伸張部と、ガイド要素の前方に、前記第1の半径の約89~91%の半径方向伸張部とを有する。このデザインを有するガイド要素は、ドリルビットの優れた案内及び所望の掘削性能を提供する。
ガイドアダプタの一実施形態では、摩耗インジケータは、ガイド要素の少なくとも1つの外側端面に配置され、ガイドアダプタが摩耗して交換する必要があるときを表示する。この実施形態は、ドリルビットの所望の案内を確実にするために、作業者がガイドアダプタを適時に交換するのに役立つ。
ガイドアダプタの一実施形態では、摩耗インジケータは、上端面に配置されたノッチ、凹部又は切り欠き部分であり、前記ノッチ、凹部又は切り欠き部分は、ガイドアダプタが摩耗したときに、ノッチが上端面で見えなくなるように選択された深さを有する。この実施形態により、作業者はガイドアダプタの状態を確認し、必要に応じてガイドアダプタを交換することが容易になる。
ガイドアダプタの一実施形態では、軸線Aから摩耗インジケータまでの距離は、ガイドアダプタの後端部における軸線Aから半径方向のガイド要素伸張部の80~99%の範囲内であり、好ましくは、ガイドアダプタの後端部における軸線Aから半径方向のガイド要素伸張部の85~95%の範囲内である。これらの範囲は、ドリルビットの所望の案内を確実にするために、ガイドアダプタが適時に事前配置されることを確実にするように選択される。
ガイドアダプタの一実施形態では、ガイド要素は、軸線Aに沿ったアダプタ本体の長さLの50%以下の長さ、あるいは軸線Aに沿ったアダプタ本体の長さLの40%以下の長さに沿って延在する。これらの長さは、優れた掘削性能と組み合わせてドリルビットの所望の案内を確実にするように選択される。
ガイドアダプタの一実施形態では、ガイド要素は、軸線Aに沿ったアダプタ本体の長さLの10~60%の長さに沿って、好ましくは、軸線Aに沿ったアダプタ本体の長さLの15~50%の長さに沿って、より好ましくは、軸線Aに沿ったアダプタ本体の長さLの20~40 18~35%の長さに沿って延在する。これらの長さは、掘進速度を向上させる掘削アセンブリの重量の低減と、ガイドアダプタの耐用年数の維持を可能にするのに十分な長さを有することとの間の最適なバランスを実現するように選択される。長さがこの範囲にあることにより、優れた掘削性能と組み合わせてドリルビットの所望の案内が確実に実現される。
ガイドアダプタの一実施形態では、ガイド要素の半径方向伸張部は、ガイド要素が軸線Aに沿った凸形状、又は軸線Aに沿った、軸線Aに対して傾斜した実質的に直線状の形状を有するように、後端部から前端部に向かう方向に縮小している。
本発明はさらに、打撃掘削のためのドリル装置に関し、前記装置は、ドリルストリングと、軸線Aを横切る第1の半径を有するドリルビットと、ずれのリスクを低減するためにドリルストリングとドリルビットの間に配置された請求項1に記載のガイドアダプタとを備える。
本発明は、添付の図面を参照して、好ましい実施形態の以下の例示的かつ非限定的な詳細な説明によって、よりよく理解されるであろう。
すべての図は概略図であり、必ずしも縮尺通りではなく、一般に、本発明を明らかにするのに必要な部分のみを示しており、他の部分は省略されてもよいし、示唆されるだけでもよい。
図1には、本発明によるドリル装置の斜視図が示されている。ドリル装置は、ドリルストリングロッド10と、本発明によるガイドアダプタ100と、ドリルビット20とを備える。ドリルストリングロッド10は、長手方向の軸線A(図3に示す)に沿って延在する細長い中間部11を含む。図示の実施形態では、雄継手12が中間部の一端に配置され、雌継手13が反対端に配置される。雄継手及び雌継手は、ドリルストリングロッドの前端部においてガイドアダプタ及びドリルビットを連結するのを可能にするように意図されており、ドリルストリングロッドの後端部の雌継手は、所望の長さを有するドリルストリング100を形成するために、同じドリルストリングロッドの雄継手を隣接するドリルストリングロッドの雌継手に連結することによって、さらなるドリルストリングロッドを連結するように意図されている。掘削中、ボアホールの深さが増すにつれて、さらなるドリルストリングロッド10が連結され、ドリルストリング100の長さが長くなる。図示の実施形態では、雄/雌の継手が示されているが、他の継手方式を使用して、様々なニーズに合わせて装置を適合させることができる。
掘削中、ドリルストリング10の後端部は、打撃掘削を行うためにドリルストリング、ガイドアダプタ、及びドリルビットの所望の軸力及び回転を提供するように配置された、図示されていない油圧駆動ピストンに連結される。ドリルストリングロッド、ガイドアダプタ、及びドリルビットのデザインは、様々な種類の岩石材料及び所望のボアホールの直径から生じる特定のニーズに適応する。掘削中の負荷に確実に耐えることができるように、ボアホールの直径が大きいほど、様々な構成要素の寸法を大きくする必要がある。
ドリルストリングロッドは、様々な方法で具現化することができ、例えば、中間部10は、必要な強度が確保される限り、円形、長方形、五角形又は六角形の断面形状を有することができる。中間部は中実であるか、又はドリルストリングロッドの中を通って中間部の中心に延びる通路を含み、掘削中に岩石から粒子及び砂利を除去するために、ドリルストリングの前端部に配置されたドリルビットに、ドリルストリングを通してフラッシング媒体を供給する。フラッシング媒体は、例えば、空気、水、又は空気と水の混合物である。
図2は、軸線Aに沿った分解図を示し、ドリルストリングロッド10の前端部、ガイドアダプタ100、及びドリルビット20は、異なる構成要素のデザインをより明確に示すためにそれぞれ別個に示されている。中間部11の前端部に配置された雄継手12は、軸線Aに沿って中間部と同軸に延びる雄型インロー部14を含む。図示の実施形態では、雄型インロー部14は中間部11と実質的に同じ半径を有するが、インロー部14及び中間部を様々なニーズに適応させるために寸法を変更することができる。雄型インロー部14は、軸線Aに沿ったインロー部の全長に沿って延在する雄ねじ15を備える。図1に示す雄継手の反対端では、雌継手13が、取り外せない方法で中間部11に取り付けられている。図1に示す雌継手13は、雄継手12、すなわち雄型インロー部14の寸法に対応する形状及び寸法を有し、同じドリルストリングロッド10を互いに連結してドリルストリングを形成することを可能にする。雌継手13は、中間部と同軸に延在するスリーブ形状要素16を備える。スリーブ形状要素16は、雄型インロー部14上の雄ねじ15に対応する雌ねじ17を有する。
ガイドアダプタ100は、ドリルストリングロッドの前端部に取り付けられて、掘削中にドリルビット20の追加案内を提供し、所望の直線的なボアホール方向からのずれを低減する。本発明によるガイドアダプタの様々な実施形態は、詳細な説明以降でさらに詳述する。
ガイドアダプタの様々な実施形態はすべて、軸線Aと同軸に延在するように意図されたスリーブ形状のアダプタ本体101を含む。アダプタ本体は、ガイドアダプタ100をドリルビット20に連結するように意図された第1の継手104を有する前端部102と、ガイドアダプタ100をドリルストリング10に連結するように意図された第2の継手105を有する後端部103とを有する。
ドリルビット20は、第1の継手104によってガイドアダプタ100の前端部102に嵌合される。図示の実施形態では、ガイドアダプタ100の第1の継手104は雄継手であり、ドリルビット20の後端部28には、対応する雌継手22がドリルビット本体21内に配置されている。ドリルビット本体21は、軸線Aと同軸に延在する。軸線Aに沿ったドリルビット本体21の長さは、ドリルビットのサイズ及び使用目的によって決まる。ドリルビットの前面23は、実質的に平坦又は凸状のいずれかである。前面23には、いくつかのボタン24が配置されている。ボタンは、より硬くてより耐性のある材料で作られ、掘削中に所望のボアホールを形成するように意図されている。ボタンは、前面の周縁部に沿ったボタンがドリルビットの最大半径、すなわち第1の半径を画定するように配置され、その結果、掘削が開始されたときにドリルビットのボアホールの半径が形成されることになる。ボタンのための適切な材料は様々なものが知られており、また、前面及びボタンの様々なレイアウト及びデザインも、当技術分野では多数知られている。ドリルビットの前面24の後方には、ドリルビット本体は、軸線Aからの半径方向伸張部が第1の半径よりも小さい実質的に円形の断面形状を有する、狭小部30を有する。狭小部の後方には、ドリルビット本体は、後方部29を備える。後方部29に沿って、いくつかのガイドリブ31がドリルビット本体から実質的に半径方向に延在する。ガイドリブ31は、ドリルビット本体の後方部に沿って軸線Aに実質的に平行に延在し、第1の半径、すなわちドリルビットの最大半径よりもわずかに小さい半径方向伸張部を有する。ガイドリブは、所望の直線的なボア方向からのずれを低減するために、ボアホールの側壁に対するドリルビットの支持力を提供するように意図されている。
図2、図3、及び図5に示すガイドアダプタの実施形態では、第1の継手104は雄継手要素110であり、第2の継手105は、ドリルストリングロッド10の前端部の雄継手12に対応する雌継手要素111である。スリーブ形状のアダプタ本体101は、軸線Aに沿った長さLを有し、スリーブ形状のアダプタ本体は、後方半分の外半径よりもわずかに小さい、前方半分に沿った外半径を有する。しかしながら、アダプタ本体のデザインは、ガイドアダプタを様々なニーズに適応させるためにいくつかの異なる方法で変更することができる。
雄継手要素110は、アダプタ本体101の前端部102から軸線Aと同軸に延在する雄型インロー部112を備える。図示の実施形態では、雄型インロー部112は、アダプタ本体101の前端部102よりも小さい半径を有する。雄型インロー部112は、軸線Aに沿ったインロー部の全長に沿って延在する雄ねじ113を備える。インロー部は、軸線Aを横切る接触面114によって終端する。軸方向荷重が接触面112を介してドリルビットからガイドアダプタに伝達されるように、接触面は、ドリルビットでの対応する面を支えるように意図されている。アダプタ本体の長さLは、ガイドアダプタの、すなわち雄継手のインロー部を含むアダプタ本体の全長として定義される。
アダプタ本体の雄継手の反対端において、雌継手111は、アダプタ本体101の後部内に配置される。雌継手111は、ガイドアダプタ100の後端部からアダプタ本体内で軸線Aと同軸に延在する、軸線Aを横切る円形断面形状を有する凹部113として具現化される。凹部の半径は、雄継手12の半径、すなわちドリルストリングロッドの雄型インロー部14に対応しており、ドリルストリングロッド10の前端部をガイドアダプタに連結することを可能にする。雌継手は、雄型インロー部14上の雄ねじ15に対応する雌ねじ114を有する。
掘削中にドリルビットの所望の案内を提供するために、ガイドアダプタは、アダプタ本体の後部に沿って延在するガイド要素106を備える。ガイド要素のデザインは、図3、図4、及び図5に示されている。
軸線Aを横切る平面において、ガイド要素は、スリーブ形状のアダプタ本体101に向かって配置された図3に示す基部115と、アダプタ本体から延在する第1の側面116及び第2の側面117とを有する。ガイド要素は、軸線Aから半径方向にテーパ形状を有し、第1の側面と第2の側面との間に延在する外側端面107によって終端されている。外側端面107は、軸線Aから外側端面までの半径に対応する半径を有する円弧状の形状である。しかしながら、第1及び第2の側面並びに外側端面のデザインは、多くの異なる方法で変更することができる。
ガイド要素は、実質的に同一の形状及び寸法を有し、アダプタ本体の周縁部に互いに一定の距離を置いて並んで配置される。ガイド要素は、軸線Aに実質的に平行にアダプタ本体の後端部103に沿って延在する。
ガイドアダプタの後端部のガイド要素106は、軸線Aから半径方向にドリルビットの最大半径Rfに対応する伸張部を有し、添付の図に示される軸線Aに沿って前端部に向かって湾曲しているか、直線状か、又は段階的に縮小した半径方向伸張部を有する。
ドリルビットの所望の案内を提供するためには、ドリルビット及びガイドアダプタの寸法が互いに対応することが不可欠であり、図6では、ドリルビット及び対応するガイドアダプタの半径方向伸張部が示されている。ドリルビットは、多くの異なる方法で具現化することができるが、ドリルビットの本質的な特徴は、ドリルビットの最大半径、すなわち第1の半径Rfであり、それは、掘削が開始されると、形成されたボアホールの寸法を決定する。説明したドリルビットと組み合わせて使用することを意図した本発明によるガイドアダプタは、好ましくは、後端部において、前記第1の半径Rfの、すなわちガイドアダプタと組み合わせて使用することを意図したドリルビットの最大半径の約94~96%の、軸線Aから半径方向Rrに伸張部を有するガイド要素106を有する。
ガイド要素の半径方向伸張部はガイドアダプタの前端部に向かって縮小するため、ガイド要素の前端部におけるガイド要素の半径方向伸張部Rmは、前記第1の半径Rfの、すなわちガイドアダプタと組み合わせて使用されるように意図されたドリルビットの最大半径の約89~91%である。
図6のガイド要素106の半径方向伸張部は、ガイド要素が軸線Aに沿った凸形状を有するように、後端部から前端部に向かう方向で縮小している。また、ガイド要素の縮小する半径方向伸張部は、ガイド要素のテーパ形状によって、外側端面が軸線Aに対して横方向にわずかに広くなる。ガイド要素の半径方向伸張部が、軸線Aに沿って、軸線Aに対して傾斜した実質的に直線状の形状に沿って縮小している場合にも同じ結果が得られる。ガイドアダプタの図示の実施形態では、ガイド要素106の前端部とスリーブ形状のアダプタ本体101との間に滑らかな移行を形成するために、移行セクション124が、ガイド要素の前端部に隣接して形成される。
現在、様々なサイズのドリルビットがいくつか市販されており、ドリル装置の所望の性能を確保するためには、それに対応するガイドアダプタが必要になる。
各ガイド要素は、後端面109をさらに備える。ガイドアダプタの図示の実施形態では、後面は、軸線Aを横切る平坦面の代わりに波状形状を有し、ボアホールからの粒子又は砂利の搬送を容易にする。端面は、ガイド要素を様々な条件に適合させるためにいくつかの方法で修正することができる。
ガイドアダプタの寿命を延ばすために、掘削中に激しい摩耗にさらされる面は、これらの面がドリルビットを案内するためにボアホールの壁と接触するので、ガイド要素の外側端面107に塗布された追加の保護硬質層108によって覆うことができる。ガイドアダプタは、金属材料で作られ、1つ又は複数のガイド要素の外側端面の限られた領域又は外側端面全体が、より耐摩耗性のある硬質層で覆われている。好ましくは、すべてのガイド要素が同様の特徴を有することを確実にするために、すべての外側端面が硬質層108によって覆われる。
さらに、1つ又は複数のガイド要素の後端面109は、後端面硬質層122によって覆われ得る。
硬質層108及び122は、ガイドアダプタのさらされた面が長期間にわたって摩耗に耐えることを可能にするために、ガイドアダプタの金属材料よりも硬く、より耐摩耗性のある材料で作られる。
外側端面107及び後端面109に塗布された硬質層は、被覆面に垂直な方向の厚さが0.1~10mmの範囲内である。硬質層の厚さは、被覆領域全体にわたって一定であるか、又は摩耗のリスクがより高い場所に、より厚い層が塗布されるように適応されている。
より硬く、より耐摩耗性のある材料層は、様々な種類の材料であり得る。材料の例としては、所望の特性を有する鉄基合金、コバルト基合金、ニッケル基合金、高融点金属、超硬合金、金属マトリックス複合材料及び/又は炭化クロム合金を含む材料である。さらなる材料も可能である。
より硬く、より耐摩耗性のある材料の層を塗布する技術は、しばしば「硬化肉盛」と呼ばれる。硬化肉盛は、より硬質又はより靭性の高い材料が母材に塗布される金属加工プロセスである。材料は、塗布された材料が基材に接着されることを確実にするために、基材に溶接されることが多い。別の方法では、保護層を必要とする製品の表面に溶接された粉末金属合金の使用を含む。
ガイドアダプタ100は、ガイド要素106の少なくとも1つの外側端面107に配置された摩耗インジケータ120をさらに備え、ガイドアダプタが摩耗して交換する必要があるときを表示する。摩耗インジケータは、作業者が点検するのが容易な上端面に沿った上端面107のどこかに配置されたノッチ120、凹部又は切り欠き部分である。好ましくは、ノッチ120、凹部又は切り欠き部分は、ガイド要素の強度が影響を受けることを防止するために、ガイドアダプタの後端部よりもガイド要素の半径方向伸張部が小さく、かつ、ボアホールからのガイド要素への荷重が小さいガイド要素106の前端部に近接して配置される。ノッチ、凹部又は切り欠き部分は、ガイドアダプタ100が摩耗したときに、ノッチが上端面107で見えなくなるように選択された深さを有する。摩耗インジケータの深さは、摩耗インジケータの底部が、ガイドアダプタの後端部で、軸線Aから半径方向Rrにガイド要素伸張部の80~99%の範囲内の半径方向伸張部Rwを有するように選択される。摩耗インジケータの好ましい実施形態では、深さは、ガイドアダプタの後端部において、軸線Aから半径方向のガイド要素伸張部Rrの85~95%の範囲内である。
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に例証及び説明されているが、そのような例証及び説明は、例証的又は例示的であり、限定的ではないと考えられるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。当業者は、添付の特許請求の範囲に定義される範囲内で多くの修正、変形及び変更が考えられることを理解する。
さらに、開示された実施形態に対する変形は、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲の研究から、特許請求された発明を実施する際に当業者によって理解及び達成され得る。特許請求の範囲において、「comprising」という語は他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数を除外しない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという事実だけでは、これらの手段の組合せを有利に使用することができないことを示すものではない。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
Claims (15)
- 打撃掘削中にドリルビットを案内するためのガイドアダプタ(100)であって、前記ガイドアダプタは、前記ドリルビット(20)と軸線Aに沿って延在する細長いドリルストリング(10)との間に配置されるように意図されており、前記ドリルビット(20)は、軸線Aを横切る第1の半径(Rf)を有し、前記ガイドアダプタ(100)は、
軸線Aに沿って延在するように意図されたスリーブ形状のアダプタ本体(101)であって、前記ガイドアダプタを前記ドリルビットに連結するように意図された第1の継手(104)を有する前端部(102)と、前記ガイドアダプタ(100)を前記ドリルストリングに連結するように意図された第2の継手(105)を有する後端部(103)とを備える、スリーブ形状のアダプタ本体(101)と、
前記スリーブ形状のアダプタ本体(101)から軸線Aに対して実質的に半径方向に延在する複数のガイド要素(106)と、
を備え、
前記ガイド要素(106)が、軸線Aに沿った前記アダプタ本体の長さ(L)の60%以下の長さに沿って延在し、前記アダプタ本体(101)の前記後端部(103)に配置され、前記後端部(103)の前記ガイド要素(106)が、軸線Aから半径方向に、前記第1の半径(Rf)に実質的に等しい伸張部(Rr)と、軸線Aに沿って前記前端部に向かって湾曲しているか、直線状か、又は段階的に縮小される半径方向伸張部とを有する、ガイドアダプタ(100)。 - 前記ガイドアダプタ(100)が、実質的に同一の形状及び寸法を有する少なくとも5つのガイド要素(106)を備える、請求項1に記載のガイドアダプタ。
- 前記ガイド要素(106)は、実質的に直線状であり、前記スリーブ形状のアダプタ本体(101)に沿って軸線Aに平行に延在する、請求項1又は2に記載のガイドアダプタ。
- 前記ガイド要素(106)が、軸線Aを横切る平面内に、前記スリーブ形状のアダプタ本体(101)に向かって配置された基部を有し、前記ガイド要素(106)が、軸線Aから半径方向にテーパ形状を有し、外側端面(107)によって終端する、請求項1、2又は3に記載のガイドアダプタ。
- 前記外側端面(107)は、軸線Aから前記外側端面(107)までの前記半径に相当する半径を有する円弧状の形状である、請求項4に記載のガイドアダプタ。
- 少なくとも1つのガイド要素(106)の前記外側端面(107)の少なくとも1つの領域が、硬質層(108)によって覆われている、請求項4又は5に記載のガイドアダプタ。
- 前記硬質層(108)が、軸線Aに沿った前記ガイド要素全体に沿って前記外側端面(107)に塗布される、請求項4から6のいずれか一項に記載のガイドアダプタ。
- 前記ガイド要素(106)が後端面(109)を備え、少なくとも1つのガイド要素の前記後端面が、後端面硬質層(110)によって覆われている、請求項1から7のいずれか一項に記載のガイドアダプタ。
- 前記後端部(103)の前記ガイド要素(106)は、軸線Aから半径方向(Rr)に、前記第1の半径(Rf)の約94~96%の伸張部と、前記ガイド要素の前記前端部に、前記第1の半径の約89~91%の半径方向伸張部(Rm)とを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のガイドアダプタ。
- 摩耗インジケータ(120)が、前記ガイド要素(106)の少なくとも1つの前記外側端面(107)に配置され、前記ガイドアダプタが摩耗して交換する必要があるときを表示する、請求項4から9のいずれか一項に記載のガイドアダプタ。
- 前記摩耗インジケータは、前記上端面(107)に配置されたノッチ(120)、凹部又は切り欠き部分であり、前記ノッチ、凹部又は切り欠き部分は、前記ガイドアダプタ(100)が摩耗したときに、前記ノッチが前記上端面(107)で見えなくなるように選択された深さを有する、請求項10に記載のガイドアダプタ。
- 軸線Aから前記摩耗インジケータまでの前記距離(Rw)は、前記ガイドアダプタの前記後端部における軸線Aから半径方向の前記ガイド要素伸張部(Rr)の80~99%の範囲内であり、好ましくは、前記ガイドアダプタの前記後端部における軸線Aから半径方向の前記ガイド要素伸張部(Rr)の85~95%の範囲内である、請求項10に記載のガイドアダプタ。
- 前記ガイド要素(106)が、軸線Aに沿った前記アダプタ本体の長さ(L)の50%以下の長さ、あるいは軸線Aに沿った前記アダプタ本体の長さ(L)の40%以下の長さに沿って延在する、請求項1から12のいずれか一項に記載のガイドアダプタ。
- 前記ガイド要素(106)の前記半径方向伸張部は、前記ガイド要素が軸線Aに沿った凸形状、又は軸線Aに沿った、軸線Aに対して傾斜した実質的に直線状の形状を有するように、前記後端部から前記前端部に向かう方向に縮小している、請求項1から13のいずれか一項に記載のガイドアダプタ。
- ドリルストリング(10)と、軸線Aを横切る第1の半径(R1)を有するドリルビット(20)と、ずれのリスクを低減するために前記ドリルストリングと前記ドリルビットの間に配置された請求項1に記載のガイドアダプタ(100)とを備える、打撃掘削のためのドリル装置。
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