JP2022528467A - スフィンゴシン1リン酸受容体調節因子 - Google Patents

スフィンゴシン1リン酸受容体調節因子 Download PDF

Info

Publication number
JP2022528467A
JP2022528467A JP2021560521A JP2021560521A JP2022528467A JP 2022528467 A JP2022528467 A JP 2022528467A JP 2021560521 A JP2021560521 A JP 2021560521A JP 2021560521 A JP2021560521 A JP 2021560521A JP 2022528467 A JP2022528467 A JP 2022528467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
compound
groups
compounds
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021560521A
Other languages
English (en)
Inventor
ターンブル,フィリップ
バケール,ロジャー
シュカーヤンツ,ジェフ
マルシーニ,モーリス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Receptos LLC
Original Assignee
Receptos LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Receptos LLC filed Critical Receptos LLC
Publication of JP2022528467A publication Critical patent/JP2022528467A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/08Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/09Esters of phosphoric acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/22Amides of acids of phosphorus
    • C07F9/24Esteramides
    • C07F9/2404Esteramides the ester moiety containing a substituent or a structure which is considered as characteristic
    • C07F9/2416Esteramides the ester moiety containing a substituent or a structure which is considered as characteristic of cycloaliphatic alcohols
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/41Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with two or more ring hetero atoms, at least one of which being nitrogen, e.g. tetrazole
    • A61K31/4245Oxadiazoles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/66Phosphorus compounds
    • A61K31/661Phosphorus acids or esters thereof not having P—C bonds, e.g. fosfosal, dichlorvos, malathion or mevinphos
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D271/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two nitrogen atoms and one oxygen atom as the only ring hetero atoms
    • C07D271/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two nitrogen atoms and one oxygen atom as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
    • C07D271/061,2,4-Oxadiazoles; Hydrogenated 1,2,4-oxadiazoles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/22Amides of acids of phosphorus
    • C07F9/24Esteramides
    • C07F9/2404Esteramides the ester moiety containing a substituent or a structure which is considered as characteristic

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

式(I)または(II):TIFF2022528467000016.tif4196(I)、TIFF2022528467000017.tif3583(II)[式中、Ra、RdおよびReは、本明細書で定義されるとおりである]で示される構造を有する化合物、あるいはその医薬的に許容される塩、類似体、水和物または溶媒和物が提供される。このような化合物は、スフィンゴシン-1-リン酸受容体の調節因子として供され、その活性化が医学的に示される状態不良の治療のための有用性を有する。【選択図】なし

Description

スフィンゴシン-1-リン酸受容体の調節因子は、その活性化が医学的に示される状態不良の治療のために提供される。
関連技術の記載
S1P/EDG受容体は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)であり、内皮細胞分化遺伝子(EDG)受容体ファミリーのメンバーである。EDG受容体の内在性リガンドには、リゾリン脂質、例えば、スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)が含まれる。全てのGPCRと同様に、前記受容体の結合は、Gタンパク質(アルファ、ベータ、およびガンマ)の活性化を介して二次的なメッセンジャーシグナルを伝播する。小分子S1Pアゴニストおよびアンタゴニストの開発は、S1P/S1P受容体シグナル伝達系のいくつかの生理学的役割の見識を供している。このために、S1P受容体は、5つのサブタイプ(すなわち、S1P、S1P、S1P、S1P、およびS1P)に分けられ、これらのサブタイプは、様々な組織で発現され、異なる細胞特異性を示す。S1P受容体のアゴニズムは、リンパ球の輸送を撹乱し、それらをリンパ節および他の二次リンパ系組織内に隔離する。これは、急速で可逆的なリンパ球減少を引き起こし、恐らくリンパ管内皮細胞およびリンパ球自体の両方における受容体の結合によるものである(Rosen et al, Immunol. Rev., 195:160-177, 2003)。
簡潔な概要
簡単に説明すると、スフィンゴシン-1-リン酸受容体の調節因子は、その活性化が医学的に示される状態不良の治療のために提供される。1の実施態様において、式(I)または(II):
Figure 2022528467000002
(I)
Figure 2022528467000003
(II)
[式中、R、R、およびRは、下記で定義されるとおりである]
で示される構造を有する化合物、あるいはその医薬的に許容される塩、類似体、水和物または溶媒和物が提供される。
本開示の詳細な説明
本明細書および特許請求の範囲で用いられるように、単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈で他に明確に示していない限り、複数の対象が含まれる。さらに、単語「含む(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」は、本明細書で用いられるように制限のない(open-ended)用語であり、さらなる構成要素または構成成分の存在を除外しない。
本発明は、S1P受容体を調節する化合物、ならびに関連する生成物およびそれらの調製および使用のための方法に関する。S1P受容体は、5つのサブタイプ(すなわち、S1P、S1P、S1P、S1P、およびS1P)に分けられ、これらのサブタイプは、様々な組織で発現され、異なる細胞特異性を示す。本明細書に開示の化合物は、これらのサブタイプのうちの1つまたはそれ以上を調節する。1の実施態様において、前記化合物は、スフィンゴシン-1-リン酸受容体のサブタイプ1を調節するため、「S1P」調節因子である。別の態様において、前記化合物は、サブタイプ1および別のサブタイプ(例えば、サブタイプ5)を調節する。本明細書で用いられるように、「S1P調節因子」は、S1Pサブタイプのみを調節するか、あるいはS1Pサブタイプおよび1つまたはそれ以上の他のサブタイプを調節する化合物を包含するものと理解される。1の実施態様において、S1P調節因子は、S1PサブタイプおよびS1Pサブタイプの両方を調節する。
本明細書で用いられるように、S1P受容体の「調節因子」は、対象に投与されると、受容体それ自体に直接作用する化合物を介して、あるいは受容体に作用する化合物の代謝物を介して標的の受容体と所望される相互作用を供する化合物である。対象への投与により、本発明の化合物は、シグナル伝達の受容体に作用することによってS1P受容体を調節する。このような化合物はまた、本明細書において「アゴニスト」または「S1Pアゴニスト」と称される。このようなS1Pアゴニストは、S1Pにおける作用について選択性を有しうる。例えば、S1Pにおける作用について選択的な化合物は、S1P受容体ファミリーの他のサブタイプよりS1Pに対してより低い濃度で作用する。
受容体アゴニストは、オルソステリックまたはアロステリックとして分類され得、本発明のS1Pアゴニストには、受容体において作用する化合物または化合物の代謝物の両方の分類が含まれる。ある実施態様において、本発明の化合物は、オルソステリックアゴニストである。オルソステリックアゴニストは、天然リガンドの結合と大きく重複する受容体の部位に結合し、天然リガンドと受容体との重要な相互作用を複製する。オルソステリックアゴニストは、天然リガンドと同様の分子メカニズムにより受容体を活性化し、天然リガンドと競合し、そして天然リガンドの競合アンタゴニストである医薬薬剤によって競合的に拮抗される。
ある他の実施態様において、本発明の化合物は、アロステリックアゴニストである。アロステリックアゴニストは、天然リガンドと一部または全体的に重複せずに大きく相互作用する受容体の部位に結合する。アロステリックアゴニストは、実際のアゴニストであり、アロステリック増強剤ではない。よって、それらは、受容体シグナル伝達のみを、天然リガンドの最大値以下の濃度を満たしていなくても活性化する。アロステリックアゴニストは、オルソステリックリガンドと競合することが公知のアンタゴニストが非競合的な拮抗作用を示す場合に同定されうる。アロステリックアゴニスト部位はまた、受容体の変異誘発によってマッピングすることができる。
1の実施態様において、式(I):
Figure 2022528467000004
(I)
[式中、
は、HまたはC1-4アルキルであり;ならびに
は、-ORd1または-N(Rd2)(Rd3)であって;
d1、Rd2、およびRd3は、独立して、HまたはC1-4アルキルであるか、あるいは Rd2およびRd3は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換ヘテロサイクリルを形成する]
で示される構造を有する化合物、あるいはその医薬的に許容される塩、類似体、水和物または溶媒和物が提供される。
式(I)の代表的な化合物を表1に記載する。
表1
Figure 2022528467000005

別の実施態様において、式(II):
Figure 2022528467000006
(II)
[式中、
は、-ORe1または-N(Re2)(Re3)であって;
e1、Re2、およびRe3は、独立して、HまたはC1-4アルキルであるか、あるいは、
e2およびRe3は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換ヘテロサイクリルを形成する]
で示される構造を有する化合物、あるいはその医薬的に許容される塩、類似体、水和物または溶媒和物が提供される。
式(II)の代表的な化合物を表6に記載する。
表6
Figure 2022528467000007


式(I)および(II)で用いられるように、下記の用語は、以下で説明される意味を有する。
「アルカンジイル」は、2つの水素原子を取り除くことによってアルキル基から生じるメチレン(-CH-)などの二価基を意味する。よって、本明細書で定義されるアルキル基は、2つの水素原子を除去して二価基にすることによってアルカンジイルを構成する。
「アルキル」は、1~約20個の炭素原子(C1-20アルキル)および3~20個の炭素原子(シクロアルキルの場合)を有する飽和もしくは不飽和の直鎖、分岐または環状アルキル基(シクロアルキル)を意味する。アルキルは、典型的に、1~12個の炭素(C1-12アルキル)であるか、あるいは、ある実施態様において、1~8個の炭素原子(C1-8アルキル)であるか、あるいは、ある実施態様において、1~4個の炭素原子(C1-4アルキル)であるか、あるいは、ある実施態様において、1~3個の炭素原子(C1-3アルキル)である。直鎖アルキル基の例として、以下に限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、およびn-オクチル基が含まれる。分岐アルキル基の例として、以下に限定されないが、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ネオペンチル、イソペンチル、および2,2-ジメチルプロピル基が含まれる。不飽和アルキルの例には、アルケニルおよびアルキニル基が含まれる。シクロアルキルの例として、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチル基が挙げられる。ある実施態様において、シクロアルキル基は、3~8個の環員を有するが、他の実施態様において、環炭素原子数は、3~5個、3~6個、または3~7個の範囲である。シクロアルキル基には、多環式シクロアルキル基、例えば、以下に限定されないが、ノルボルニル、アダマンチル、ボルニル、カンフェニル(camphenyl)、イソカンフェニル(isocamphenyl)、およびカレニル(carenyl)基、ならびに縮合環、例えば、以下に限定されないが、デカリニルなどがさらに含まれる。
「アルケニル」は、少なくとも1つの二重結合が2つの炭素原子間に存在する上記で定義される直鎖、分岐または環状アルキル基を意味する。よって、アルケニル基は、2~約20個の炭素原子を有し、典型的に、2~12個の炭素、あるいは、ある実施態様において、2~8個の炭素原子を有する。例として、以下に限定されないが、特に、CH=CH(CH)、CH=C(CH、C(CH)=CH、C(CH)=CH(CH)、C(CHCH)=CH、ビニル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、およびヘキサジエニルが含まれる。
「アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合が2つの炭素原子環に存在する、上記で定義される直鎖、分岐または環状アルキル基を意味する。よって、アルキニル基は、2~約20個の炭素原子、典型的には、2~12個の炭素、あるいは、ある実施態様において、2~8個の炭素原子を有する。例として、以下に限定されないが、特に、-C≡CH、-C≡C(CH)、-C≡C(CHCH)、CHC≡CH、CHC≡C(CH)、およびCHC≡C(CHCH)が挙げられる。
「アリール」は、ヘテロ原子(「ヘテロ原子」は、炭素と共有結合を形成することができる炭素ではなく、水素ではない原子を意味し、典型的に、N、O、SおよびPである)を含まない環状芳香族炭化水素を意味する。アリールとして、以下に限定されないが、フェニル、アズレニル、ヘプタレニル、ビフェニル、インダセニル、フルオレニル、フェナントレニル、トリフェニレニル、ピレニル、ナフタセニル(naphthacenyl)、クリセニル(chrysenyl)、ビフェニレニル、アントラセニル、およびナフチル基が含まれる。ある実施態様において、アリール基は、基の環部分に6~14個の炭素を含む。アリールにはまた、縮合環、例えば、縮合芳香族-脂肪族環基(例えば、インダニル、テトラヒドロナフチルなど)が含まれる。
「アリールアルキル」は、アルキル基の水素または炭素の結合が、上記で定義されるアリール基に対する結合に置換されている、上記で定義されるアルキル基を意味する。アリールアルキルとして、例えば、ベンジル(すなわち、-CH-フェニル)が含まれる。
「ヘテロサイクリル」は、3個またはそれ以上の環員を含み、そのうちの1つまたはそれ以上がヘテロ原子である芳香族(ヘテロアリール)および非芳香族環化合物を意味する。ある実施態様において、ヘテロサイクリルには、3~20個の環員が含まれるが、他のこのような基は、3~15個の環員を有する。少なくとも1つの環は、ヘテロ原子を含むが、多環式基における全ての環がヘテロ原子を含む必要はない。例えば、ジオキソラニル環基およびベンズジオキソラニル(benzdioxolanyl)環基(メチレンジオキシフェニル環基)は、両方とも本明細書の意味においてヘテロサイクリル基である。C2-ヘテロサイクリルと表示されるヘテロサイクリル基は、2個の炭素原子および3個のヘテロ原子を有する5員環、2個の炭素原子および4個のヘテロ原子を有する6員環などでありうる。同様に、C4-ヘテロサイクリルは、1個のヘテロ原子を有する5員環、2個のヘテロ原子を有する6員環などでありうる。炭素原子の数とヘテロ原子の数とは、合計で環原子の総数となる。飽和ヘテロ環は、不飽和炭素原子を含まないヘテロ環を意味する。ヘテロ環には、縮合芳香族および非芳香族基を有する種を含む、縮合環種が含まれる。それらにはまた、ヘテロ原子を含む多環式環基、例えば、以下に限定されないが、クイヌクリジル(quinuclidyl)が含まれる。
代表的なヘテロサイクリルとして、以下に限定されないが、ピロリジニル、フラニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、インドリル、ジヒドロインドリル、アザインドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、アザベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イミダゾピリジニル、イソキサゾロピリジニル、チアナフタレニル、プリニル、キサンチニル(xanthinyl)、アデニニル(adeninyl)、グアニニル(guaninyl)、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、キノキサリニル、およびキナゾリニル基が含まれる。
「ヘテロサイクリルアルキル」は、アルキル基の水素または炭素結合が、上記で定義されるヘテロサイクリル基への結合で置換されている、上記で定義されるアルキル基を意味する。
「ヘテロアリール」は、5つまたはそれ以上の環員を含み、そのうちの1つまたはそれ以上がヘテロ原子である芳香族ヘテロサイクリルを意味する。C2-ヘテロアリールと表示されるヘテロアリール基は、2個の炭素原子および3個のヘテロ原子を有する5員環、2個の炭素原子および4個のヘテロ原子を有する6員環などでありうる。同様に、C4-ヘテロアリールは、1個のヘテロ原子を有する5員環、2個のヘテロ原子を有する6員環などでありうる。炭素原子数とヘテロ原子数との合計は環原子の総数となる。
代表的なヘテロアリールとして、以下に限定されないが、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、インドリル、アザインドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、アザベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イミダゾピリジニル、イソキサゾロピリジニル、チアナフタレニル、プリニル、キサンチニル(xanthinyl)、アデニニル(adeninyl)、グアニニル(guaninyl)、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、キノキサリニル、およびキナゾリニル基が含まれる。ヘテロアリールにはまた、例えば、少なくとも1個の基であるが、必ずしも全ての環が、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、および2,3-ジヒドロインドリルを含む芳香族ではない場合の縮合環化合物が含まれる。
「ヘテロアリールアルキル」は、アルキル基の水素または炭素結合が、上記で定義されるヘテロアリール基への結合で置換されている、上記で定義されるアルキル基を意味する。
アリールおよびヘテロアリール基のさらなる例として、以下に限定されないが、フェニル、ビフェニル、インデニル、ナフチル(1-ナフチル、2-ナフチル)、N-ヒドロキシテトラゾリル、N-ヒドロキシトリアゾリル、N-ヒドロキシイミダゾリル、アントラセニル(1-アントラセニル、2-アントラセニル、3-アントラセニル)、チオフェニル(2-チエニル、3-チエニル)、フリル(2-フリル、3-フリル)、インドリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、キナゾリニル、フルオレニル、キサンテニル、イソインダニル、ベンズヒドリル、アクリジニル、チアゾリル、ピロリル(2-ピロリル)、ピラゾリル(3-ピラゾリル)、イミダゾリル(1-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、5-イミダゾリル)、トリアゾリル(1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-2-イル、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル)、オキサゾリル(2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル)、チアゾリル(2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル)、ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル)、ピリミジニル(2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、6-ピリミジニル)、ピラジニル、ピリダジニル(3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5-ピリダジニル)、キノリル(2-キノリル、3-キノリル、4-キノリル、5-キノリル、6-キノリル、7-キノリル、8-キノリル)、イソキノリル(1-イソキノリル、3-イソキノリル、4-イソキノリル、5-イソキノリル、6-イソキノリル、7-イソキノリル、8-イソキノリル)、ベンゾ[b]フラニル(2-ベンゾ[b]フラニル、3-ベンゾ[b]フラニル、4-ベンゾ[b]フラニル、5-ベンゾ[b]フラニル、6-ベンゾ[b]フラニル、7-ベンゾ[b]フラニル)、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル(2-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、3-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、4-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、5-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、6-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、7-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、ベンゾ[b]チオフェニル(2-ベンゾ[b]チオフェニル、3-ベンゾ[b]チオフェニル、4-ベンゾ[b]チオフェニル、5-ベンゾ[b]チオフェニル、6-ベンゾ[b]チオフェニル、7-ベンゾ[b]チオフェニル)、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル、(2-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、3-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、4-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、5-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、6-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、7-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、インドリル(1-インドリル、2-インドリル、3-インドリル、4-インドリル、5-インドリル、6-インドリル、7-インドリル)、インダゾール(1-インダゾリル、3-インダゾリル、4-インダゾリル、5-インダゾリル、6-インダゾリル、7-インダゾリル)、ベンズイミダゾリル(1-ベンズイミダゾリル、2-ベンズイミダゾリル、4-ベンズイミダゾリル、5-ベンズイミダゾリル、6-ベンズイミダゾリル、7-ベンズイミダゾリル、8-ベンズイミダゾリル)、ベンゾオキサゾリル(1-ベンゾオキサゾリル、2-ベンゾオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(1-ベンゾチアゾリル、2-ベンゾチアゾリル、4-ベンゾチアゾリル、5-ベンゾチアゾリル、6-ベンゾチアゾリル、7-ベンゾチアゾリル)、カルバゾリル(1-カルバゾリル、2-カルバゾリル、3-カルバゾリル、4-カルバゾリル)、5H-ジベンズ[b,f]アゼピン(5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-1-イル、5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-2-イル、5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-3-イル、5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-4-イル、5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-5-イル)、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ[b,f]アゼピン(10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-1-イル、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-2-イル、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-3-イル、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-4-イル、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ[b,f]アゼピン-5-イル)などが含まれる。
式(I)および(II)のある実施態様において、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロサイクリル、および/またはヘテロサイクリルアルキル基は、置換されている。この文脈において、「置換」は、水素原子に対する1つまたはそれ以上の結合が、水素原子ではないものに対する1つまたはそれ以上の結合によって置換されているアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロサイクリル、および/またはヘテロサイクリルアルキル基を意味する。アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロサイクリル、および/またはヘテロサイクリルアルキル基は、一置換されてもよく、あるいは1個以上が置換されていてもよく、例えば、二置換、三置換、またはそれ以上の置換であってもよい。これに関する代表的な置換基としては、以下に限定されないが、ハロゲン(F、Cl、Br、またはI);ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、オキソ(カルボニル)基、カルボキシル基(カルボン酸、カルボキシレート、およびカルボキシレートエステルを含む)などの基における酸素原子;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホキシド基、スルホン基、スルホニル基、ならびにスルホンアミド基などの基における硫黄原子;アミン基、ヒドロキシルアミン気、ニトリル基、ニトロ基、N-オキシド基、ヒドラジド基、アジド基、およびエナミン基などの基における窒素原子;様々な他の基における他のヘテロ原子が含まれる。置換炭素(または他の)原子に結合することができる置換基の非限定な例として、F、Cl、Br、I、OR’、OC(O)N(R’)、CN、CF、OCF、R’、O、S、C(O)、S(O)、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、N(R’)、SR’、SOR’、SOR’、SON(R’)、SOR’、C(O)R’、C(O)C(O)R’、C(O)CHC(O)R’、C(S)R’、C(O)OR’、OC(O)R’、C(O)N(R’)、OC(O)N(R’)、C(S)N(R’)、(CH0-2NHC(O)R’、(CH0-2N(R’)N(R’)、N(R’)N(R’)C(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)OR’、N(R’)N(R’)CON(R’)、N(R’)SOR’、N(R’)SON(R’)、N(R’)C(O)OR’、N(R’)C(O)R’、N(R’)C(S)R’、N(R’)C(O)N(R’)、N(R’)C(S)N(R’)、N(COR’)COR’、N(OR’)R’、C(=NH)N(R’)、C(O)N(OR’)R’、またはC(=NOR’)R’[式中、各R’は、水素またはC1-4アルキルである]が挙げられる。さらなる具体的な実施態様において、代表的な置換基として、-CN、-OH、-OCH、-SH、-SCH、-NH、CH、-CHCH、-CHCHCH、-N(C1-4アルキル)、-C(=O)OH、-C(=O)NH、-NHC(=NH)NH、-OP(=O)(OH)、および-OS(=O)OHが挙げられる。
式(I)および(II)の他の実施態様において、置換アルキルは、アルキル基の水素原子に対する1つまたはそれ以上の結合が、アリールまたはヘテロサイクリル基に対する1つまたはそれ以上の結合によって置換されているアルキル基を意味し、このようなアリールまたはヘテロサイクリル基は、前記段落で定義される置換基でさらに置換されていてもよい。
当該技術分野で周知である「塩」には、例えば、カルボン酸、スルホン酸、またはアミンのイオン形態を、対イオンと合わせた有機化合物が含まれる。例えば、アニオン形態の酸は、塩を、カチオン、例えば、金属カチオン、例えば、ナトリウム、カリウムなど;アンモニウム塩、例えば、NH または様々なアミンのカチオン(テトラアルキルアンモニウム塩、例えば、テトラメチルアンモニウム塩およびアルキルアンモニウム塩、例えば、トロメタミン(tromethamine)塩を含む)、あるいは他のカチオン、例えば、トリメチルスルホニウムなどと一緒に形成することができる。「医薬的に許容される」または「医薬的に許容される」塩は、ヒトへの適用について承認され、一般的に非毒性であるイオンから形成される塩、例えば、クロリド塩またはナトリウム塩である。「双性イオン」は、例えば、少なくとも2つのイオン化可能な基(1つはアニオンを形成し、もう1つはカチオンを形成し、相互に均衡を保つ)を有する分子で形成することができる内部塩である。例えば、グリシンなどのアミノ酸は、双性形態で存在することができる。「双性イオン」は、本明細書の意味の範囲内における塩である。本開示の化合物は、塩の形態であってもよい。用語「塩」は、本開示の化合物である遊離酸または遊離塩基の付加塩を包含する。塩は、「医薬的に許容される塩」でありうる。用語「医薬的に許容される塩」は、医薬適用に有用性を供する範囲内で毒性プロファイルを有する塩を意味する。医薬的に許容されない塩にもかかわらず、例えば、本開示の化合物の合成、精製または製剤化の方法における有用性などの本開示の実施に有用性を示す高い結晶性などの特性を有しうる。
適する医薬的に許容される酸付加塩は、無機酸または有機酸から調製されてもよい。無機酸の例として、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、およびリン酸が挙げられる。適する有機酸は、有機酸の脂肪族、シクロ脂肪族、芳香族、アリール脂肪族(araliphatic)、ヘテロ環、カルボン酸、およびスルホン酸から選択されてもよく、それらの例として、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アルコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、4-ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルギン酸、β-ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、ガラクタル酸、およびガラクツロン酸が挙げられる。医薬的に許容されない酸付加塩の例として、例えば、過塩素酸およびテトラフルオロボラートが挙げられる。
本開示の化合物の適する医薬的に許容される塩基付加塩として、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および遷移金属塩、例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、および亜鉛塩を含む金属塩が含まれる。医薬的に許容される塩基付加塩にはまた、塩基性アミン、例えば、N,N’ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)、およびプロカインなどから生成される有機塩が含まれる。医薬的に許容されない塩基付加塩の例には、リチウム塩およびシアン酸塩が含まれる。医薬的に許容されない塩は、一般的に医薬品として有用ではないが、このような塩は、例えば、化合物の合成における中間体として、例えば、再結晶化によるそれらの精製において有用でありうる。これらの塩の全ては、例えば、適当な酸または塩基を化合物と反応させることによって、対応する化合物から従来の方法により調製されてもよい。用語「医薬的に許容される塩」は、非毒性の無機もしくは有機酸、および/または塩基付加塩を意味し、例えば、出典明示により本明細書に取り込まれるGould et al., Salt Selection for Basic Drugs (1986), Int J. Pharm., 33, 201-217を参照のこと。
本開示の可能な塩の非限定な例として、以下に限定されないが、塩酸塩、クエン酸塩、グリコール酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、エシル酸塩(esylate)、桂皮酸塩、イセチオン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、コハク酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、ジクロロ酢酸塩、乳酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、パルミチン酸塩(pamitate)、ピドロ酸塩、パモ酸塩、サリチル酸塩、4-アミノサリチル酸塩、安息香酸塩、4-アセトアミド安息香酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、グリコール酸、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、ベシル酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、カンシル酸塩、カプリン酸塩、カプロン酸塩、シクラミン酸塩、ラウリル硫酸塩、エジシル酸塩、ゲンチシン酸塩、ガラクタル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、オキソグルタル酸塩、馬尿酸塩、ラクトビオン酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、ナプシル酸塩、ナパジシル酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、セバシン酸、ステアリン酸塩、コハク酸塩、チオシアン酸塩、ウンデシレン酸塩、およびキシナホ酸塩が含まれる。
本開示の化合物の「類似体」は、1つまたはそれ以上の原子がその同位体によって置換された化合物の原子を有する化合物である。例えば、類似体には、本開示の化合物などの化合物の1つまたはそれ以上の水素原子の代わりに重水素を有する化合物であって、式I-RおよびI-Sのイソプロポキシ部分のメチル基が全てまたは一部重水素化されている化合物(例えば、(DC)CHO-)が含まれる。本開示の類似体が形成されうる同位体置換には、非放射性(安定な)原子、例えば、重水素および炭素13、ならびに放射性(不安定な)原子、例えば、トリチウム、炭素14、ヨウ素123、ヨウ素125などが含まれる。
「水和物」は、水分子と一緒に組成物で存在する化合物である。前記組成物は、一水和物または二水和物などの化学量論量で水を含むことができ、あるいは無作為な量で水を含むことができる。前記用語が本明細書で用いられるように、「水和物」は、固体形態、すなわち、水溶液中の化合物を意味するが、前記用語が本明細書で用いられるように、水和され、水和物されていなくてもよい。
「溶媒和物」は、水以外の溶媒が水に置換することを除いて類似する組成物である。例えば、メタノールまたはエタノールは、化学量論でありうるか、または非化学量論でありうる「アルコラート」を形成することができる。前記用語が本明細書で用いられるように、「溶媒和物」は、固体形態、すなわち、溶媒中の化合物溶液は、溶媒和されていてもよいが、前記用語が本明細書で用いられるように溶媒和物ではないものを意味する。
本明細書で開示される化合物は、当業者に公知の技術、ならびに下記の実施例で開示される方法によって調製することができる。
実施例
合成の一般的な方法
H NMR(400MHz)および13C NMR(100MHz)は、重水素化クロロホルム(CDCl)、重水素化メタノール(CDOD)またはジメチルスルホキシド-D(DMSO)の溶液中で取得した。NMRスペクトルは、Mestrec5.3.0および6.0.1を用いて処理した。角括弧付きの13C NMRピークは、同一炭素の2つの回転異性体である。質量スペクトル(LCMS)は、Thompson ODS-Aを備えたAgilent 1100/6110 HPLCシステム、100A、5μ(50X4.6mm)カラム(0.1% ギ酸を含む水を移動相Aとし、0.1% ギ酸を含むアセトニトリルを移動相Bとして使用)を用いて取得した。該グラジエントは、移動相Bを用いて20-100%に2.5分間、続いて100%で2.5分間保った。流速は1mL/分であった。より疎水性の化合物については、方法1と表示される下記グラジエントを使用した:1mL/分の流速において、40-95%に0.5分間、95%で8.5分間保ち、続いて40%に2分間戻した。最終化合物は、方法2を用いて純度について確認した:1mL/分の流速において、5%で1分間、5-95%に9分間、次いで95%で5分間保った。エナンチオマー過剰率は、Chiralpak AD-H、250x4.6mmカラム、5μm粒子径、1mL/分の流速および定組成移動相で分離したピーク積分によって決定した。特に断りがなければ、キラルデータは、この方法を用いて提供した。あるいは、キラル分離は、キラル方法1と表示される下記条件下で行った:Chiralpak AY-H、250x4.6mmカラム、5μm粒子径、1mL/分の流速および定組成移動相。キラル方法2:Chiralcel OZ-3、250x4.6、3μm粒子径、0.75ml/分の流速。前記方法で使用したピリジン、ジクロロメタン(DCM)、テトラヒドロフラン(THF)、およびトルエンは、窒素(N)で保存されたAldrich Sure-Sealボトルからのものであった。全ての方法は、磁気で攪拌し、温度は外部反応温度である。クロマトグラフィーは、Redisep(Teledyne Isco)シリカゲル(SiO)カラムを備えたCombiflash Rf flash精製システム(Teledyne Isco)を用いて行った。分取HPLC精製は、0.05% トリフルオロ酢酸を含む水を移動相Aとし、0.05% トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリルを移動相Bとし、Varian ProStar/PrepStarシステムを用いて行った。該グラジエントは、22mL/分の流速において、移動相Bを用いて10-80%に12分間、80%で2分間保ち、続いて10%に2分間戻した。これと類似する他の方法が用いられてもよかった。フラクションは、Varian Prostar Fraction collectorを用いて収集し、Savant Speed Vac Plus真空ポンプを用いて蒸発させた。マイクロ波加熱は、Biotageマイクロ波管を備えたBiotage Initiatorマイクロ波リアクターを用いて行った。下記の略語を用いる:エタノール(EtOH)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、イソプロパノール(IPA)、および4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)。
実施例1
化合物1の合成
Figure 2022528467000008
ステップ1 - 3-エトキシ-1H-インデン-7-カルボニトリル(Int 2)の合成:
無水EtOH(20mL)中の1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-カルボニトリル(Int 1)(20.0g,98wt%,18.6アッセイg、124.8mmol)、オルトギ酸トリエチル(80mL,481mmol)、およびトルエン(80mL)中のメタンスルホン酸(0.88mL,12.5mmol)の攪拌混合物を43~47℃で加熱した。1時間後、GC分析により、オルトギ酸が消費され、12.8面積%のInt 1が残存することが示された。さらなる量のオルトギ酸トリエチル(20mL,120.2mmol)を加え、45分後、GC分析により、1.5面積%のInt 1の残存が示された。該バッチを周囲温度に冷まし、次いで1MのKHPO水溶液(200mL)にクエンチ温度<15℃を保ちながら激しく攪拌しながら注ぎ入れた。二層の混合物を10分間激しく攪拌した。該層を分離し、該水相(pH11)をトルエン(100mL)で逆抽出した。有機相を合わせ、大気圧で蒸留して、340mLの蒸留物を除去した。トルエンを加え(500mL)、大気圧で蒸留して、500mLの蒸留物を除去した。合計の蒸留時間は3時間であり、温度は80~120℃の範囲である。この時点で該バッチを<5℃で終夜保存した。過剰のオルトギ酸を、蒸留が止まるまで減圧下にて酢酸エチル(100mL)で追跡することにより除去した。さらなる量の酢酸エチル(100mL)を加え、次いで蒸留が止まるまで減圧下で濃縮した。3回目のさらなる量の酢酸エチル(100mL)を加え、蒸留が止まるまで減圧下で濃縮し、GC分析により、オルトギ酸が残存していないことを確認した。次いで、粗生成物を110℃で1時間攪拌して、該中間体ケタール化合物を3-エトキシ-1H-インデン-7-カルボニトリル(Int 2)に変換した。冷却し、該粗生成物(移動油,21.34g)を、メシチレンを内部標準物質として用いてH NMRによりInt 2についてアッセイした。該油状物を、78.1wt%の生成物=16.73アッセイg、90.0mmol=72.1%アッセイ収率でアッセイした。次いで、該粗油状物を、15% EtOAc/ヘキサンで溶出してシリカゲルプラグに通して濾過により精製した。該精製したフラクションを合わせ、次のステップに用いた。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 7.78 (d, J = 8.4, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 5.60 (m, 1H), 1.38 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 1.19 (t, J = 6.8 Hz, 1H); LRMS: C12H12NO+の理論値 [M + H]: 186.2; 実測値: 186.2.
ステップ2 - Int 3の合成:
3-エトキシ-1H-インデン-7-カルボニトリル(Int 2)のEtOAc/ヘキサン溶液(650mL)を減圧下で~17mLまで濃縮し、イソプロピルアルコール(IPA,40mL)を加えた。該溶液を~17mLまで濃縮し、さらなる量のIPA(34mL)を加えた。攪拌させた該溶液に、ヒドロキシルアミン溶液(50%,30mL,455mmol)を加えた。次に、該バッチを35~40℃で5時間温め、次いで周囲温度で終夜攪拌した。該バッチを0℃に冷却し、播種し(50mg)、種を発育させるために30分間攪拌した。次いで、水(250mL)を~1.5時間かけて滴下して加えた。該バッチを0~20℃で1時間攪拌した。該生成物を濾過により単離し、該ケーキを水(100mL)で洗浄し、減圧下の窒素雰囲気下でフィルター上にて乾燥させて、3-エトキシ-N-ヒドロキシ-1H-インデン-7-カルボキシミドアミド(Int 3)(20.8g,収率90%)を得た。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 9.61 (s, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.32 (m, 2H), 5.77 (s, 1H), 5.41 (s, 1H), 4.08 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.45 (s, 2H), 1.39 (t, J = 6.8 Hz, 3H); LRMS: C12H15N2O2 +の理論値 [M + H]: 219.2; 実測値: 219.1.
ステップ3 - N-((3-シアノ-4-イソプロポキシベンゾイル)オキシ)-3-エトキシ-1H-インデン-7-カルボキシミドアミド(Int 4)の合成:
DMF(83mL)中のCDI(16.64g,102.6mmol)および3-シアノ-4-イソプロポキシル安息香酸(21.06g,102.6mmol)の混合物を20℃で1時間攪拌した。DMF(40mL)中の3-エトキシ-N-ヒドロキシ-1H-インデン-7-カルボキシミドアミド(Int 3)(20.8g,93.3mmol)の溶液を滴下ロートにより~5分間かけて加えた。~30分後、該パッチは粘稠性となり、さらなる量のDMF(40mL)を、攪拌を助けるために加えた。この時点においてHPLCアッセイにより、反応が完了したことが示された。生じたスラリーを水(1.5L)で希釈し、0℃に冷却し、濾過により単離した。該濾過ケーキを水(1.5L)で洗浄し、該生成物を窒素流下でフィルター上にて乾燥させて、N-((3-シアノ-4-イソプロポキシベンゾイル)オキシ)-3-エトキシ-1H-インデン-7-カルボキシミドアミド(Int 4)をオフホワイト色の固形物(34.8g,収率90%)として得た。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.70 (s, 1H), 8.33 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.45 (m, 4H), 7.10 (m, 2H), 5.49 (s, 1H), 4.94 (m, 1H), 4.10 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.55 (s, 2H), 1.38 (m, 9H); LRMS: C23H24N3O4 +の理論値 [M + H]: 406.4; 実測値: 406.2.
ステップ4 - 5-(3-(3-エトキシ-1H-インデン-7-イル)-1,2,4-オキサジアゾル-5-イル)-2-イソプロポキシベンゾニトリル(Int 5)の合成
N-((3-シアノ-4-イソプロポキシベンゾイル)オキシ)-3-エトキシ-1H-インデン-7-カルボキシミドアミド(Int 4)(34.8g,83.97mmol)をトルエン(590mL)中で懸濁させ、ディーン・スターク装置で18時間加熱還流した。~2mLを収集した(理論上1.5mL)。該バッチを周囲温度に冷まし、セライトに通して濾過し、減圧濃縮した。該粗固形物5-(3-(3-エトキシ-1H-インデン-7-イル)-1,2,4-オキサジアゾル-5-イル)-2-イソプロポキシベンゾニトリル(Int 5)(30g,収率90%)をそのまま次のステップに用いる。LRMS: C23H22N3O3 +の理論値 [M + H]: 388.4; 実測値: 388.3.
ステップ5 - 2-イソプロポキシ5-(3-(1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾル-5-イル)ベンゾニトリル(化合物1)の合成:
Int 5(30g,75.57mmol)を4:1のIPA/HO(300mL)に懸濁させた。触媒HSO(0.1mL,0.19mmol)を加え、生じた混合物を12時間加熱還流する。該スラリーを周囲温度に冷まし、1時間攪拌する。該生成物を濾過により単離し、4:1のIPA/HO(100mL)で洗浄する。減圧下でフィルター上にて1時間乾燥させ、湿ったケーキを該リアクターに戻し、EtOAc(300mL)中で懸濁する。該混合物を3時間加熱還流し、次いで周囲温度に冷まし、1時間攪拌する。該スラリーを濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄し、窒素下にてフィルター上で乾燥させて、2-イソプロポキシ-5-(3-(1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾル-5-イル)ベンゾニトリル(化合物1)(22g,収率80%)をオフホワイト色の固形物として得る。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.55 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.44 (m, 2H), 7.88 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.99 (h, J = 12.4 Hz, 1H), 3.46 (dd, J 1 = 5.6, J2 = 11.2 Hz, 2H), 2.76 (dd, J 1 = 5.6, J2 = 11.2 Hz, 2H), 1.45 (d, J = 12.4 Hz, 6H); 13C NMR (100 MHz, d6-DMSO) δ 205.9, 173.4, 167.4, 162.6, 154.2, 138.1, 134.7, 134.2, 133.9, 128.2, 125.9, 124.5, 115.8, 115.3, 114.9, 102.5, 72.6, 35.9, 27.3, 21.5; LRMS: C21H18N3O3 +の理論値 [M + H]: 360.1; 実測値: 360.2; C,H,N分析: 実測値: %C: 70.25, %H: 4.69; %N: 11.71; 理論値: %C: 70.18; %H: 4.77; %N: 11.69.
実施例2
式(I)の化合物の一般的な合成
Figure 2022528467000009
式(I)の化合物は、化合物1(実施例1)を出発物質として、亜リン酸トリアルキル、続いて臭化トリメチルシリルで処理して対応するシリルエステル化合物を生成し、次いでトリエチルアミン中のアルコールで処理することによって合成することができる。化合物1をヘキサアルキルリン酸トリアミド、続いて水で直接処理して、式(I)のリン酸アミド化合物を得る。
実施例3
化合物5-4の合成
(7-(5-(3-シアノ-4-イソプロポキシフェニル)-1,2,4-オキサジアゾル-3-イル)-1H-インデン-3-イル ジメチルホスフェート)
Figure 2022528467000010
NaH(26mg,0.667mmol)を乾燥DMSO(5mL)に加え、50℃で2時間攪拌した。DMSO(1mL)中の2-イソプロポキシ-5-(3-(1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾル-5-イル)-ベンゾニトリル(200mg,0.556mmol)を15分かけて加え、15分間攪拌した。DCM(1mL)中の酸塩化物(96mg,0.668mmol)を15分かけて加えた。さらなる量のDCM中の1.2当量の酸塩化物を30分かけて加え、該反応混合物をより長い時間攪拌し、LCMS分析によりモニターした。ワークアップを18時間行い、EtOAcで希釈し、1mLの飽和NaHCO溶液および水でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出し、食塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、次いで濃縮した。ISCO(hex/EtOAc)により精製して(2回)、所望生成物:7-(5-(3-シアノ-4-イソプロポキシフェニル)-1,2,4-オキサジアゾル-3-イル)-1H-インデン-3-イル ジメチルホスフェート(23mg,0.049mmol,8.8%)を供した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.49 (d, J=8Hz, 6 H), 3.79 (t, 2H), 3.92 (s, 3H), 3.94 (s, 3H), 4.81 (m, 1 H), 6.27 (dd, J=4 Hz, 1 H), 7.12 (d, J=8 Hz, 1 H), 7.54 (m, 1 H), 7.63 (d, J=8Hz, 1H), 8.13 (d, J=8 Hz, 1 H), 8.35 (d, J=8 Hz, 1 H), 8.46 (s, 1 H); C23H22N3O6PのESIMS実測値: m/z 468.0 (M+1).
実施例4
式(II)の化合物の一般的な合成
Figure 2022528467000011
式(II)の化合物は、化合物1(実施例1)を開始物質として、塩基、続いてクロロ硫酸または対応するエステル化合物で処理することによって合成することができる。式(II)のスルファメート化合物は、塩基、続いてスルファモイルクロリド化合物で処理することによって得る。
実施例5
インビボ生物学的アッセイ
ラットにおける絶対的経口バイオアベイラビリティの測定
薬物動態実験を絶食させていない雄スプラーグドーリーラット(Simonsen LaboratoriesまたはHarlan Laboratories)で行う。ラットを、ALAAC認可施設で飼育し、研究は研究機関の動物管理使用委員会(IACUC)によって認可された。該動物を実験開始前の少なくとも48時間研究室に慣れさせる。
化合物は、5% DMSO/5% Tween20および90% 精製水(静脈内注入)または5% DMSO/5% Tween20および90% 0.1N HCL(強制経口投与)中に製剤化する。投与溶液の濃度をHPLC-UVによって確認する。静脈内投与について、化合物を、手で拘束した動物に対して頸静脈に注入ポンプにより1分間かけて投与した(n=4匹のラット/化合物)。経口投与は、標準的なステンレス製の胃管栄養ニードルを用いる胃管栄養による(n=2~4匹のラット/化合物)。両方の投与経路について、血液は、最終サンプルが投与後24時間経った後8つの時点で採取する。血液サンプルの一定量をポリプロピレン製96ウェルプレートに移し、分析まで-20℃で凍結した。
血液サンプルを室温で解凍し、5μLのDMSOを各ウェルに加える。タンパク質を、200nMの内部標準物質(4-ヒドロキシ-3-(アルファ-イミノベンジル)-1-メチル-6-フェニルピリジン-2-(1H)-オン)および0.1% ギ酸を含む150μLのアセトニトリルを加えることによって沈殿させる。プレートをプレートシェーカー上で1分間混合して、タンパク質の沈殿を促進し、次いで3,000rpmで10分間遠心分離してタンパク質を沈殿させる。該上澄み液を無菌のプレートに移し、3,000rpmで10分間遠心分離して、LC/MS/MS分析前に残存する固形物質を沈殿させる。検量線標準物質は、DMSO中の5μLの化合物を新たに採取したEDTAラット血液に入れることによって調製する。5nM~10,000nMの範囲に及ぶ8点の標準曲線には、各生物学的分析ランが含まれる。該標準曲線は、ラットの薬物動態サンプルに対しても同様に処理する。
ラットの薬物動態サンプル濃度は、8点標準曲線に対して標準化したHPLC-LC/MS/MS法を用いて決定する。前記システムは、Leap CTC Palインジェクター、Applied Biosystems 3200 QTrapと結合したバイナリポンプを備えたAgilent 1200 HPLCからなる。化合物を、Security Guardを伴うPhenomenex Synergy Fusion RP 20x2mm 2um Mercury Cartridge上でクロマトグラフに付する。グラジエント法は、移動相A(水中の0.1% ギ酸からなる)および移動相B(アセトニトリル中の0.1% ギ酸からなる)を0.7~0.8mL/分に変動する流速で用いる。イオンは、エレクトロスプレーイオン化(ESI)インターフェイスを用いて陽性イオン化モードで発生させる。多重反応モニタリング(MRM)法は、各化合物特異的に行う。加熱ネブライザーは、4.8μAのネブライザー電流で325℃に設定する。衝突エネルギーを用いて29~39Vの範囲の娘イオンを発生させる。ピーク面積比は、定量のために使用する各化合物特異的な質量遷移のMRMから取得する。前記方法の定量の限界は、一般的に、5nMである。データは、Analyst software version 1.4.2を用いて収集し、分析する。
血液濃度対時間データは、ノンコンパートメント法を用いて分析する(経口投与については、WinNonlin version 5.2;model 200、静脈内注入については、model 202)。絶対的経口バイオアベイラビリティ(%)は、下記式を用いて算出する:(Oral AUC×IV投与量)/(IV AUC×経口投与量)×100。
リンパ球減少症
マウスにおいて:雌C57BL6マウス(Simonsen Laboratories、カリフォルニア州ギルロイ)をALAAC認可施設で飼育し、研究は研究機関の動物管理使用委員会(IACUC)によって認可された。該動物を実験開始前の少なくとも5日間研究室に慣れさせる。マウス(n=3/化合物/時点)に、1~30mg/kgの化合物(5% DMSO/5% Tween20および90% 0.1N HClからなるベヒクル中に製剤化)を強制経口投与により投与する。コントロールのマウスに、前記ベヒクルをPOで投与する。最終全血サンプルは、EDTAへの心臓穿刺によりイソフルランで麻酔したマウスから採取する。全血をラット抗マウスCD16/CD32(Mouse BD Fc Block、#553141)、PE-ラット抗CD45R/B220(BD#553089)、APC-Cy7-ラット抗マウスCD8a(BD#557654)、およびAlexa Fluor647-ラット抗マウスCD4(BD#557681)と氷上で30分間インキュベートする。赤血球をBD Pharm Lyse溶解緩衝液(#555899)を用いて溶解し、白血球をFACSで分析する。リンパ球減少症をCD4またはCD8陽性T細胞である白血球の%として表す。24時間にわたる全リンパ球減少応答は、線形台形法(linear trapezoidal rule)を用いて効果曲線(AUEC)下の面積を算出することによって概算する。
ラットにおいて:雄ラット(Simonsen Laboratories,カリフォルニア州ギルロイ)をALAAC認可施設で飼育し、研究は研究機関の動物管理使用委員会(IACUC)によって認可された。該動物を実験開始前の少なくとも5日間研究室に慣れさせる。ラット(n=3/化合物/時点)に、1~30mg/kgの化合物(5% DMSO/5% Tween20および90% 0.1N HCLからなるベヒクル中に製剤化)を強制経口投与により投与する。コントロールのラットに、前記ベヒクルをPOで投与する。全血を、イソフルランで麻酔したラットから後眼窩洞(retro-orbital sinus)に通して採取し、最終サンプルをEDTAへの心臓穿刺により採取した。全血を、マウス抗ラットCD32(BD#550271)、PE-マウス抗ラットCD45R/B220(BD#554881)、PECy5-マウス抗ラットCD4(BD#554839)、およびAPC-マウス抗ラットCD8a(eBioscience#17-0084)と氷上で30分間インキュベートする。赤血球をBD Pharm Lyse溶解緩衝液(#555899)を用いて溶解し、白血球をBD FACSArrayで分析する。リンパ球減少症をCD4またはCD8陽性T細胞である白血球の%として表す。24時間にわたる全リンパ球減少応答は、線形台形法を用いて効果曲線(AUEC)下の面積を算出することによって概算する。
リンパ球減少症
マウスにおいて:雌C57BL6マウス(Simonsen Laboratories、カリフォルニア州ギルロイ)をALAAC認可施設で飼育し、研究は研究機関の動物管理使用委員会(IACUC)によって認可された。該動物を実験開始前の少なくとも5日間研究室に慣れさせる。マウス(n=3/化合物/時点)に、1mg/kgの化合物(5% DMSO/5% Tween20および90% 0.1N HClからなるベヒクル中に製剤化)を強制経口投与により投与する。コントロールのマウスに、前記ベヒクルをPOで投与する。最終全血サンプルは、EDTAへの心臓穿刺によりイソフルランで麻酔したマウスから採取する。全血をラット抗マウスCD16/CD32(Mouse BD Fc Block、#553141)、PE-ラット抗マウスCD45R/B220(BD #553089)、APC-Cy7-ラット抗マウスCD8a(BD#557654)、およびAlexa Fluor647-ラット抗マウスCD4(BD#557681)と氷上で30分間インキュベートする。赤血球をBD Pharm Lyse溶解緩衝液(#555899)を用いて溶解し、白血球をFACSで分析した。リンパ球減少症をCD4またはCD8陽性T細胞である白血球の%として表す。24時間にわたる全リンパ球減少応答は、線形台形法を用いて効果曲線(AUEC)下の面積を算出することによって概算する。
ラットにおいて:雌ラット(Simonsen Laboratories,カリフォルニア州ギルロイ)をALAAC認可施設で飼育し、研究は研究機関の動物管理使用委員会(IACUC)によって認可された。該動物を実験開始前の少なくとも5日間研究室に慣れさせる。ラット(n=3/化合物/時点)に、1mg/kgの化合物(5% DMSO/5% Tween20および90% 0.1N HCLからなるベヒクル中に製剤化)を強制経口投与により投与する。コントロールのラットに、前記ベヒクルをPOで投与する。全血を、イソフルランで麻酔したラットから後眼窩洞を通して採取し、最終サンプルをEDTAへの心臓穿刺により採取した。全血を、マウス抗ラットCD32(BD#550271)、PE-マウス抗ラットCD45R/B220(BD#554881)、PECy5-マウス抗ラットCD4(BD#554839)、およびAPC-マウス抗ラットCD8a(eBioscience#17-0084)と氷上で30分間インキュベートする。赤血球をBD Pharm Lyse溶解緩衝液(#555899)を用いて溶解し、白血球をBD FACSArrayで分析する。リンパ球減少症をCD4またはCD8陽性T細胞である白血球の%として表す。24時間にわたる全リンパ球減少応答は、線形台形法を用いて効果曲線(AUEC)下の面積を算出することによって概算する。
上記に記載の様々な実施態様は、組み合わせてさらなる実施態様を提供することができる。本明細書で参照され、および/または本出願データシートに記載される全ての米国特許、米国特許出願公報、米国特許出願、外国の特許、外国の特許出願および非特許刊行物は、それらの全体が出典明示により本明細書に取り込まれる。実施態様の態様は、さらなる実施態様を供するために、必要であれば、様々な特許、出願、および公開の概念を用いて改変することができる。これらの他の変更は、上記の詳細な説明を考慮して実施態様になされうる。一般に、下記の特許請求の範囲において、用いられる用語は、本明細書および特許請求の範囲に開示される特定の実施態様に特許請求の範囲を限定するために解釈されるべきではないが、このような特許請求の範囲が付与される均等物の全範囲とともに全ての可能な実施態様を含むものと解釈されるべきである。2019年3月29日提出の米国仮出願第62/826,794号および2019年3月29日提出の米国仮出願第62/826,797号は出典明示によりその全体が本明細書に取り込まれる。

Claims (14)

  1. 式(I):
    Figure 2022528467000012
    (I)
    [式中、
    は、HまたはC1-4アルキルであり;ならびに
    は、-ORd1または-N(Rd2)(Rd3)であって;
    d1、Rd2、およびRd3は、独立して、HまたはC1-4アルキルであるか、あるいは
    d2およびRd3は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換ヘテロサイクリルを形成する]
    で示される構造を有する化合物、あるいはその医薬的に許容される塩、類似体、水和物または溶媒和物。
  2. が、-ORd1である、請求項1に記載の化合物。
  3. が、-N(Rd2)(Rd3)である、請求項1に記載の化合物。
  4. d2およびRd3が、独立して、HまたはC1-4アルキルである、請求項3に記載の化合物。
  5. d2およびRd3が、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換ヘテロサイクリルを形成する、請求項3に記載の化合物。
  6. が、Hである、請求項1に記載の化合物。
  7. が、メチルである、請求項1に記載の化合物。
  8. 下記構造のうちの1つを有する、請求項1に記載の化合物、あるいはその医薬的に許容される塩、類似体、水和物または溶媒和物。
    Figure 2022528467000013
  9. 式(II):
    Figure 2022528467000014
    (II)
    [式中、
    は、-ORe1または-N(Re2)(Re3)であって;
    e1、Re2およびRe3は、独立して、HまたはC1-4アルキルであるか、あるいはRe2およびRe3は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換ヘテロサイクリルを形成する]
    で示される構造を有する化合物、あるいはその医薬的に許容される塩、類似体、水和物または溶媒和物。
  10. が、-ORe1である、請求項9に記載の化合物。
  11. が、-N(Re2)(Re3)である、請求項9に記載の化合物。
  12. e2およびRe3が、独立して、HまたはC1-4アルキルである、請求項11に記載の化合物。
  13. e2およびRe3が、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換ヘテロサイクリルを形成する、請求項11に記載の化合物。
  14. 下記構造のうちの1つを有する、請求項9に記載の化合物、あるいはその医薬的に許容される塩、類似体、水和物または溶媒和物。
    Figure 2022528467000015
JP2021560521A 2019-03-29 2020-03-27 スフィンゴシン1リン酸受容体調節因子 Pending JP2022528467A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962826794P 2019-03-29 2019-03-29
US201962826797P 2019-03-29 2019-03-29
US62/826,797 2019-03-29
US62/826,794 2019-03-29
PCT/US2020/025141 WO2020205483A1 (en) 2019-03-29 2020-03-27 Sphingosine 1 phosphate receptor modulators

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022528467A true JP2022528467A (ja) 2022-06-10

Family

ID=72666276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021560521A Pending JP2022528467A (ja) 2019-03-29 2020-03-27 スフィンゴシン1リン酸受容体調節因子

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20220194971A1 (ja)
EP (1) EP3947364A4 (ja)
JP (1) JP2022528467A (ja)
KR (1) KR20210150371A (ja)
CN (1) CN113939507A (ja)
WO (1) WO2020205483A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RS61829B1 (sr) * 2009-11-13 2021-06-30 Receptos Llc Selektivni modulatori receptora sfingozin 1 fosfata i metode hiralne sinteze
US20180016244A1 (en) * 2015-04-06 2018-01-18 Auspex Pharmaceuticals, Inc. Deuterium-substituted oxadiazoles
US11207301B2 (en) * 2017-05-08 2021-12-28 Receptos Llc Sphingosine 1 phosphate receptor agonists for neuroprotection
CA3061201A1 (en) * 2017-06-23 2018-12-27 Enzo Biochem, Inc. Sphingosine pathway modulating compounds for the treatment of cancers

Also Published As

Publication number Publication date
US20220194971A1 (en) 2022-06-23
EP3947364A4 (en) 2022-12-28
CN113939507A (zh) 2022-01-14
WO2020205483A1 (en) 2020-10-08
KR20210150371A (ko) 2021-12-10
EP3947364A1 (en) 2022-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101781233B1 (ko) 스핑고신 1 포스페이트 수용체 조절자 및 카이랄 합성 방법
JP5982705B2 (ja) 選択的スフィンゴシン−1−リン酸受容体変調因子および不斉合成方法
EP2215049B1 (en) P2x3, receptor antagonists for treatment of pain
EP2358371B1 (en) P2x3, receptor antagonists for treatment of pain
ES2758841T3 (es) Moduladores heterocíclicos selectivos del receptor de la esfingosina-1-fosfato
EA022521B1 (ru) Соединения тетрагидробензотиофена, фармацевтическая композиция на их основе, их применение и способ лечения гиперфосфатемии
JP2023531503A (ja) 抗腫瘍薬物における芳香族化合物及びその用途
WO2023034946A1 (en) Indole compounds and uses thereof in the treatement of cystic fibrosis
CN116041277A (zh) 苯基和联苯基取代的五元杂环类化合物及其制备方法、药物组合物和应用
JP2022528467A (ja) スフィンゴシン1リン酸受容体調節因子
JP2022528001A (ja) スフィンゴシン1リン酸受容体調節因子
JP2022527999A (ja) スフィンゴシン1リン酸受容体調節因子
EP4396176A1 (en) Indole compounds and uses thereof in the treatement of cystic fibrosis
WO2019161781A1 (zh) 受体抑制剂、包含其的药物组合物及其用途

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20220307

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240326