JP2022527112A - 適応的神経学的検査方法 - Google Patents

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Abstract

すべてが適応的に被験者の神経学的状態を検査するための、方法、コンピュータ実装方法およびデバイス。上記方法は、以下の:1つ以上のシード質問を行うステップと;上記1つ以上のシード質問に対する1つ以上の回答を得るステップと;上記1つ以上のシード質問に対する回答から、被験者の潜在特性のスコア値を計算するステップとを含み、適応的検査ループであって、以下の:(a)上記スコア値に基づいて、質問群から1つ以上のさらなる質問を選択するステップと;(b)上記被験者に1つ以上のさらなる質問を行うステップと;(c)上記1つ以上のさらなる質問に対する回答に基づいて、スコア値を更新するステップと;(d)検査完了基準が満たされているか否かを判定するステップとを含む、適応的検査ループを含み、検査完了基準が満たされるまで、ステップ(a)~(d)を順番に繰り返し、被験者の神経学的状態を示す上記スコア値に基づいて検査の結果を提供する、方法。【選択図】TIFF2022527112000015.tif253170

Description

本発明は、被験者の精神的能力を検査する適応的方法に関する。
アルツハイマー病の診断および一旦診断された被験者の精神的能力をモニタリングすることは、活発で多角的な研究分野である。アルツハイマー病は、それによって過剰なタンパク質が脳内に溜まり、神経機能を障害し、ついには細胞死をきたす神経疾患である。この疾患は、継続的な進行を特徴とするが、進行速度はそれぞれで異なる。アルツハイマー病の初期段階を同定可能であることは有用であるが、アルツハイマー病の早期診断を妨げる障害となるのは、従来の方法により疾患が検出可能となる前に脳の著しい損傷がすでに起こっていることである。
アルツハイマー病の患者を診断し、階層化するための最善の方法については意見が異なる。人気のあるものとしては、遺伝子型判定、MRIまたはPETスキャニングのような画像処理技術および業界標準の神経心理学的評価を用いて患者の衰えを測定することが挙げられる。
米国特許出願公開第US2008/0118899号は、アルツハイマー病のような神経認知機能変性症に関連する障害に罹患する特別なリスクを有する個体の集団内での同定に関する。
米国特許出願公開第US2008/0118899号
本発明者らは、先の評価よりもよりロバストであって感受性が高いと考えられる、新規な神経心理学的評価を提供した。この評価は、包括的な検査における質問または項目が根底にある潜在特性に関連している、潜在特性理論としても知られる、項目応答理論(IRT)を利用する。IRTの中心概念は、参加者が質問に応答するやり方とその質問が示す潜在特性との間の関連性である。
一部の態様では、本発明は、被験者の神経学的状態を検査する適応的方法に関し、この検査において使用される質問は、被験者の1つ以上の潜在特性に関して得られたスコアに基づいて選ばれる。
認知症の評価のために神経心理学的検査を使用することの優れた面は重要である。検査は非侵襲的であり、比較的安価であり、広範にそして必要に応じて繰り返し行われることができる。しかしながら、同じ質問を用いて繰り返される検査は、学習効果を招き得る。各検査は症状の単一の領域に注目し、したがって、認知症の重症度を適切に定量化するためには複数の検査が必要とされ、欠けた項目があれば検査が無効となるために各検査はすべてが完了されなければならず、これは長時間の検査につながる。したがって、訓練または疲労による、潜在特性の誤った代理(proxy)の可能性がある。これらの検査それぞれを患者の認知症の重症度を代理するものとして使用することは、認知症患者のための典型的な一連の神経心理学的検査が患者の能力の多くの様々な領域を調査するという事実の説明とはならない。患者ごとにこれらの領域それぞれが同じパターンで欠損するのでなく、お互いに独立して衰えるという可能性がある。検査の現行のスコアリングは、検査内の質問の難易度がさまざまであることを考慮しないため、患者の能力についての洞察を得る方法としては不正確であることが示されている。
したがって、第1の態様では、本発明は、被験者の神経学的状態を適応的に検査する方法であって、以下の:1つ以上のシード質問(seed question)を行うステップと;上記1つ以上のシード質問に対する1つ以上の回答を得るステップと;上記1つ以上のシード質問に対する回答から、被験者の潜在特性のスコア値を計算するステップとを含み、適応的検査ループであって、以下の:(a)上記スコア値に基づいて、質問群から1つ以上のさらなる質問を選択するステップと;(b)上記被験者に上記1つ以上のさらなる質問を行うステップと;(c)上記1つ以上のさらなる質問に対する回答に基づいて、スコア値を更新するステップと;(d)検査完了基準が満たされているか否かを判定するステップとを含む、適応的検査ループを含み、検査完了基準が満たされるまで、ステップ(a)~(d)を順番に繰り返し、被験者の神経学的状態を示す上記スコア値に基づいて検査の結果を提供する、方法を提供する。
第1の態様の方法は、業界標準の神経心理学的検査における質問または項目をそれらの源である検査とは別個に考察すること、および患者の能力の複数領域に関してそれらの難易度を評価することによって、上記検査における質問または項目から引き出せる情報を最大化することができる。上記方法は、患者の衰えの多くの面に関して項目の難易度および患者の能力を評価するために適用されてもよい。これは、項目が、根底にある1つを超える潜在特性の尺度であることを可能とするため、患者をスコアリングすることへのより感受性の高いアプローチを提供し、患者群にわたって衰えが均一でないという事実を明示的に説明している。これはまた、患者の衰えに寄与する、根底にある複数の潜在特性に関する項目のさまざまな難易度も考慮する。
上記ステップは、1つ以上のサブステップを交えていてもよく、および/または必ずしも直接的に相次いで実行されなくてもよい、一部の例では、ステップは、直接的に相次いで実行される。本明細書では、項目は、1つ以上の神経心理学的検査方法からの質問または運動を指してもよい。検査される神経学的状態は、被験者が認知症またはアルツハイマー病を有するか否かについての判定であってもよい。
本発明の任意選択的特徴がここに述べられる。これらは、単独でまたは本発明の任意の態様との任意の組み合わせで適用できる。
本発明の方法は、任意の目的のために被験者の神経学的状態を評価し、検査しまたは分類するための方法であってもよい。例えば、スコア値または検査の他の結果は、所定の基準に従って被験者の心理状態または疾患の状態を分類するために使用されてもよい。
被験者は、任意のヒト被験者であってよい。一実施形態では、被験者は、神経認知疾患または障害、例えば、本明細書に記載の神経変性疾患または血管疾患に罹患していることが疑われる者であってよい。
一実施形態では、上記方法は、被験者における認知機能障害、例えば、神経認知疾患を診断または予後判定することを目的とする。
ここで、根底にある潜在特性、例えば、認知特性、認知症特性およびうつ病特性のうちの1つ以上は、疾患に起因する神経変性により生じる。
一実施形態では、疾患は、軽度~中等度のアルツハイマー病である。
一実施形態では、疾患は、軽度の認知機能障害である。
一実施形態では、疾患は、認知症-例えば、血管性認知症である。
一実施形態では、上記方法は、被験者における神経認知障害のリスクを判定することを目的とする。加えて、任意選択により、上記リスクは、さらなる因子、例えば、年齢、ライフスタイル因子、および他の測定された身体的または心理的基準を使用して計算されてもよい。上記リスクは、「高い」もしくは「低い」という分類であってもよく、または等級もしくはスペクトラムとして表されてもよい。
一実施形態では、上記方法は、神経認知疾患と診断された被験者における上記疾患の進行をモニタリングすることを目的とする。例えば、上記方法は、被験者における神経変性または他の認知機能低下もしくは関連する衰えをモニタリングすることを目的としてもよい。
上記方法は、任意選択で、神経認知疾患と診断された被験者を処置するステップを含んでもよい。
よって、被験者は、神経認知疾患のための薬物治療または他の処置を受けている者であってよく、その場合、上記方法は、例えば、プラセボもしくは他の対照に比べて、例えば、改善または低減された衰えに関連した処置の有効性をモニタリングするために使用されてもよい。
一実施形態では、上記方法は、臨床試験のための被験者を募集するための方法であり、上記方法は、被験者が試験募集基準を満たしているか否かに従って被験者を分類するために使用される。
スコア値は、潜在特性能力スコアであってもよい。潜在特性能力スコアは、1つ以上の潜在特性における被験者の能力を示しうる。
さらなる質問はそれぞれ、関連する難易度評点および被験者の1つ以上の潜在特性のうちの少なくとも1つへの関連性の指示を有してもよい。1つ以上のさらなる質問の選択は、関連する難易度評点および被験者の1つ以上の潜在特性への関連性の指示の一方または両方にさらに基づいてもよい。
上記方法は、被験者の複数の潜在特性のそれぞれについてのスコア値を、1つ以上のシード質問に対する回答(単数または複数)から計算してもよく、さらなる質問(単数または複数)を選択することは、これらのスコア値のうちの少なくとも1つにさらに基づいてもよい。一部の例では、上記方法は、被験者の3つの潜在特性:認知潜在特性、認知症潜在特性およびうつ病潜在特性のそれぞれについてスコア値を計算する。上記方法は、被験者の上記複数の潜在特性のそれぞれについて重み付け値を決定する、最初のステップを含んでもよい。この重み付け値は、二値であって、被験者の特定の潜在特性が調査されるべきか否かを示してもよい。1つ以上のさらなる質問を選択することは、被験者の複数の潜在特性のうちの少なくとも1つについての重み付け値にさらに基づいてもよい。
被験者の1つ以上の潜在特性は、認知特性、認知症特性およびうつ病特性のうちの1つ以上を含んでもよい。
被験者の潜在特性または潜在特性のそれぞれについてのスコアは、期待値最大化アルゴリズムおよび/または一般化線形モデルを使用して計算しうる。一般化線形モデルは、以下の式を有することができる。
Figure 2022527112000002
ここで、Yi,qは、特定の来診時における被験者iによる応答であり、qは質問であり、αは切片(intercept)であり、β、γおよびδはそれぞれ、認知特性、認知症特性およびうつ病特性に関連した質問についての難易度スコアであり、cog、demおよびdepはそれぞれ、認知特性、認知症特性およびうつ病特性に関連した被験者の能力スコアである。
シード質問および/またはさらなる質問は、アルツハイマー病評価尺度-認知機能検査(Alzheimer’s Disease Assessment Scale-cognitive test)(W. G. Rosen, R. C. MohsおよびK. L. Davis、A new rating scale for Alzheimer’s disease, American Journal of Psychiatry、第141巻、1984年)、アルツハイマー病共同研究-日常生活動作検査(Alzheimer’s Disease Cooperative Study - Activities of Daily Living test)(D. Galasko、D. Bennett、M. Sano、C.Ernesto、R. Thomas、M. GrundmanおよびS. Ferris、An inventory to assess activitiesof daily living for clinical trials in Alzheimer’s disease. Alzheimer’s Disease and Associated Disorders、第11巻(補遺2)、1997年)、Neuropsychiatric Inventory検査(J. L. Cummings、M. Mega、K. Gray、S. Rosenberg-Thompson、D. A. CarusiおよびJ. Gorbein、The Neuropsychiatric Inventory: Comprehensive assessment ofpsychopathology in dementia, Neurology、第44巻、1994年)、モンゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度検査(S.A. MontgomeryおよびM. Asberg、A new depression scale designed tobe sensitive to change. British Journal of Psychiatry、第134巻、1979年)およびミニメンタルステート検査(Mini-Mental StateExamination Test)(M. F. Folstein、S.E. Folstein、P. R. McHugh、Mini-Mental State: A practical method for grading the cognitivestate of patients for the clinician. Journal of Psychiatric Research、第12巻、1975年)のうちのいずれか1つ以上から選択されてもよい。分かるように、任意の(以下に論じられるように、適切に特徴付けされた)有効な神経心理学的評価からの任意の質問またはそのような現行の有効な神経心理学的評価に等価な任意の質問は、本質的に本明細書中の適応的検査方法において利用されてもよい。
シード質問および/またはさらなる質問は、被験者の複数の潜在特性のそれぞれについてのスコア値を計算し、更新するために使用されてもよい。
1つ以上のさらなる質問を選択することは、質問のデータベース中の各質問についての情報量にさらに基づいてもよい。質問のデータベース中の各質問についての情報量は、被験者の潜在特性のスコア値に基づいて被験者について計算されてもよく、最大の情報量を有する1つ以上の質問が質問のデータベースから選択されてもよい。
第2の態様では、本発明は、被験者の神経学的状態を適応的に検査するコンピュータ実装方法であって、以下の:1つ以上のシード質問をディスプレイ上に表示するステップと;上記1つ以上のシード質問に対する回答を入力デバイスを介して受信するステップと;上記1つ以上のシード質問に対する受信された回答から、被験者の潜在特性のスコア値をプロセッサにより計算するステップと;適応的検査ループであって、以下の:(a)1つ以上のさらなる質問を、上記スコア値に基づいて質問のデータベースから選択するステップと;(b)上記1つ以上のさらなる質問を、ディスプレイ上に表示するステップと;(c)上記1つ以上のさらなる質問に対する受信された回答に基づいてスコア値を更新するステップと;(d)検査完了基準が満たされたか否かを判定するステップとを含む、適応的検査ループに入るステップとを含み、上記コンピュータ実装方法が、検査完了基準が満たされるまで、ステップ(a)~(d)を順番に繰り返し、被験者の神経学的状態を示すスコア値に基づいて検査の結果を提供する、方法を提供する。
上記ステップは、1つ以上のサブステップを交えていてもよく、および/または必ずしも直接的に相次いで実行されなくてもよい。一部の例では、ステップは、直接的に相次いで実行される。本明細書では、項目は、1つ以上の神経心理学的検査方法からの質問または運動を指してもよい。検査される神経学的状態は、被験者が認知症またはアルツハイマー病を有するか否かについての判定であってもよい。
本発明の任意選択的特徴がここに述べられる。これらは、単一でまたは本発明の任意の態様との任意の組み合わせで適用できる。
スコア値は、潜在特性能力スコアであってもよい。潜在特性能力スコアは、1つ以上の潜在特性における被験者の能力を示しうる。
さらなる質問はそれぞれ、関連する難易度評点および被験者の1つ以上の潜在特性のうちの少なくとも1つへの関連性の指示を有してもよい。1つ以上のさらなる質問の選択は、関連する難易度評点および被験者の1つ以上の潜在特性への関連性の指示の一方または両方にさらに基づいてもよい。
上記方法は、被験者の複数の潜在特性のそれぞれについてのスコア値を、1つ以上のシード質問に対する回答(単数または複数)から計算してもよく、さらなる質問(単数または複数)を選択することは、これらのスコア値のうちの少なくとも1つにさらに基づいてもよい。一部の例では、上記方法は、被験者の3つの潜在特性:認知潜在特性、認知症潜在特性およびうつ病潜在特性のそれぞれについてスコア値を計算する。上記方法は、被験者の上記複数の潜在特性のそれぞれについて重み付け値を決定する最初のステップを含んでもよい。この重み付け値は、二値であって、被験者の特定の潜在特性が調査されるべきか否かを示してもよい。1つ以上のさらなる質問を選択することは、被験者の複数の潜在特性のうちの少なくとも1つについての重み付け値にさらに基づいてもよい。
被験者の1つ以上の潜在特性は、認知特性、認知症特性およびうつ病特性のうちの1つ以上を含んでもよい。
被験者の潜在特性または潜在特性のそれぞれについてのスコアは、期待値最大化アルゴリズムおよび/または一般化線形モデルを使用して計算しうる。一般化線形モデルは、以下の式を有することができる。
Figure 2022527112000003
ここで、Yi,qは、特定の来診時における被験者iによる応答であり、qは質問であり、αは切片であり、β、γおよびδはそれぞれ、認知特性、認知症特性およびうつ病特性に関連した質問についての難易度スコアであり、cog、demおよびdepはそれぞれ、認知特性、認知症特性およびうつ病特性に関連した被験者の能力スコアである。
シード質問および/またはさらなる質問は、アルツハイマー病評価尺度-認知機能検査(ADAS-cog)、アルツハイマー病共同研究-日常生活動作検査(ADL)、Neuropsychiatric Inventory検査(NPI)、モンゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度検査(MADRS)およびミニメンタルステート検査(MMSE)のうちのいずれか1つ以上から選択されてもよい。分かるように、任意の(以下に論じられるように、適切に特徴付けされた)有効な神経心理学的評価からの任意の質問は本質的に、本明細書中の適応的検査方法において利用されてもよい。
シード質問および/またはさらなる質問は、被験者の複数の潜在特性のそれぞれについてのスコア値を計算し、更新するために使用されてもよい。
1つ以上のさらなる質問を選択することは、質問のデータベース中の各質問についての情報量にさらに基づいてもよい。質問のデータベース中の各質問についての情報量は、被験者の潜在特性のスコア値に基づいて被験者について計算されてもよく、最大の情報量を有する1つ以上の質問が質問のデータベースから選択されてもよい。
第3の態様では、本発明は、被験者の心理学的状態の適応的検査を実行するためのデバイスであって、以下の:プロセッサ、メモリ、ディスプレイおよび入力デバイスを含み、上記メモリが第1または第2の態様いずれかの方法を実施するためのプロセッサ実行可能命令を含有する、デバイスを提供する。
一部の実施形態では、上記デバイスは、携帯用および/またはハンドヘルドデバイスであってもよい。例えば、デバイスは、タブレットPC、スマートフォンなどであってもよい。
本発明のさらなる態様は、以下の:コンピュータ上で実行されたときに、コンピュータに第1の態様または第2の態様の方法を実施させるコードを含む、コンピュータプログラムと;コンピュータ上で実行されたときに、コンピュータに第1の態様または第2の態様の方法を実施させるコードを含むコンピュータプログラムを記録した、コンピュータ読取り可能な媒体と;第1の態様または第2の態様の方法を実施するようにプログラムされた、コンピュータシステムとを提供する。
本発明の実施形態は、ここに、添付図面を参照することにより、例として記載される:
従来の神経心理学的検査が、単一の実体とみなされるが、それにもかかわらず、被験者の能力についての情報を得るために従来の検査体制によることなく問われることができる個々の質問または項目からなるものであることを示すダイアグラムである。 標準的な神経心理学的検査を構成する個々の項目のそれぞれが、さまざまな難易度を有することを示すダイアグラムである。 疾患の症状および進行が被験者の衰えの間にわたって均一でなく、被験者の衰えの経路がより重度の病期にあたる前に、一部は機能的に、その他は認知的に障害されうることを図示するグラフである。 以下に論じられる期待値最大化アルゴリズムを26回繰り返したMMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査の項目についての、認知および認知症潜在特性それぞれに関連する項目難易度スコアβおよびγを示すグラフである。 以下に論じられる期待値最大化アルゴリズムを26回繰り返したMMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査の項目についての、認知症およびうつ病潜在特性それぞれに関連する項目難易度スコアγおよびδを示すグラフである。 以下に論じられる期待値最大化アルゴリズムの収束時におけるMMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査の項目についての、認知および認知症潜在特性それぞれに関連する項目難易度スコアβおよびγを示すグラフである。 以下に論じられる期待値最大化アルゴリズムの収束時におけるMMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査の項目についての、認知症およびうつ病潜在特性それぞれに関連する項目難易度スコアγおよびδを示すグラフである。 縮減されたシード質問の組(完全な質問の組の6.8%)を初期条件を推定するために使用する、以下に論じられる期待値最大化アルゴリズムの収束時におけるMMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査の項目についての、認知および認知症潜在特性それぞれに関連する項目難易度スコアβおよびγを示すグラフである。 収束時におけるMMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査の項目について、質問に正しく応答した被験者の割合に比較した、認知潜在特性についての項目難易度スコアβを示すグラフである。 収束時におけるMMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査の項目について、質問に正しく応答した被験者の割合に比較した、認知症潜在特性についての項目難易度スコアγを示すグラフである。 収束時におけるMMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査の項目について、質問に正しく応答した被験者の割合に比較した、うつ病潜在特性についての項目難易度スコアδを示すグラフである。 適応的神経心理学的検査の実行のフローダイアグラムを示す。 適応的神経心理学的検査のさらなる実行のフローダイアグラムを示す。
詳細な説明およびさらなる任意選択的特徴
本発明の態様および実施形態は、ここに、添付図面を参照することにより論じられる。さらなる態様および実施形態は、当業者に明らかであろう。本文に述べられるすべての文書は参照することにより本明細書に組み込まれる。
項目応答理論
患者の認知症の重症度を定量化するために、一連の異なる神経心理学的検査が存在し、これは、疾患の診断またはモニタリングを目的とするものであることができる。これらの検査は、患者またはケア提供者により回答されて患者の状態の重症度の理解を与えうる、さまざまな難易度の個々の項目の形態で伝えられる。これは、図1および2に図示される通りである。これらの検査における各項目は、認知症の特異的な臨床的特徴および検査される臨床的特徴に関連した特別な欠損を標的とする。これらの検査の現行のスコアリング方法は、典型的に、質問スコアの合計またはその何らかの変形を含み、個々の項目により得られる情報が最大化されないことを意味する。
現行のスコアリング方法に対して本発明により提供される改善は、項目応答理論(IRT)である。IRTは、検査の個々の項目および患者の両方を、何らかの根底にある潜在特性、本発明においては認知症関連の衰えの特異的な臨床的特徴に関して、検査の個々の項目はその難易度に従って、および患者はその能力に従ってスコアリングすることを可能とする。それによって、IRTの中心概念は、参加者が質問に応答するやり方とその質問が示す潜在特性の間の関係性である。
項目応答理論は、3つの重要な仮定に基づく。第1には、一次元性として知られる、所与の検査におけるすべての項目が厳密に1つの潜在特性の尺度であることである。1つ超の潜在特性があると仮定される場合、多次元IRTが可能であるが、データからあてはめるパラメータ数が増加するせいで計算が複雑である。この場合、データの次元は、所与の項目により測定される潜在特性の数に類似する。潜在特性の数は、典型的に、主成分分析のような何らかの形の因子分析を用いて評価される。一般に、因子分析は、収集されるデータが二値の性質であるときには得ることがいささか珍しい正規分布を仮定し、したがって典型的には、因子分析はこの特別な場合では失敗するだろう。第2の仮定は、検査における各項目が局所的に独立しており、つまり、1項目における正解または不正解が、別の質問に対する同一の回答に自動的に導いてはならないということである。検査における項目は、それらがその尺度である潜在特性を通じてのみ相互に関連すべきであり、その項目が1つ超の潜在特性の尺度である場合(すなわち、多次元的)、相互関係は複数の潜在特性を通じて妥当でありうる。第3の仮定は、被験者または参加者が、測定される潜在特性を示すようなやり方で質問に回答するということである。より具体的には、参加者が質問に正解するであろう確率が、彼らの所与の特性の潜在能力の関数である。したがって、参加者の特定の特性の潜在能力が高いほど、彼らが質問に正解するであろう確率は高くなる。典型的に、潜在特性は直接測定することはできない。この潜在特性に関して参加者の能力を間接的に評価するために、間接的尺度である項目が使用されなければならない。この理論は、認知およびうつ病のような多くの異なる種類の潜在特性を測定するためにより一般的に適用されうる。典型的に、参加者の潜在特性能力と彼らが項目に正解する確率の間の関係は、標準的なロジスティック関数を用いてモデル化される。
認知症を有する被験者から収集された神経心理学的検査データへの項目応答理論の先の適用において、検査データは一次元であると仮定され、これは、解析に含まれる項目が単一の潜在特性を測定すると仮定されることを意味する。そして、この潜在特性は、認知症を代理するものまたは認知症の単一の側面であると仮定される。
しかしながら、図3に示すとおり、臨床所見は、個人が異なる段階で異なる障害を示し、疾患の症状および進行は均一でないことを実証している。例えば、一部の患者は最初に認知機能障害を示すが、まだ日常生活の活動を行うことができ、他の患者には反対のパターンが明らかでありうる。一部の患者は、精神神経症状を示し、他の者にはこれが存在しない。これは、認知症が単一の一次元尺度ではなく、多次元空間で測定されうるという示唆につながる。
基本的レベルでは、アルツハイマー病および認知症の多次元的側面は、臨床空間内ですでに認められている。これは、疾患のいかなる提案されている処置も、コプライマリーエンドポイントとして、認知における有効性を示し、かつ機能的能力を改善することと一般に解釈される臨床的有意性も提示しなければならないという、米国食品医薬品局および欧州医薬品庁からの要求によって最も明確に示される。伝統的に、着目した各特徴を測定するためには別個の検査が使用されてきた。認知を測定するためにADAS-Cogのような尺度が立案された一方、機能を測定するためにはADLのような尺度が立案された。1つの検査(したがって、また1つの特徴)におけるスコアは、第2の検査/特徴における被験者の能力についてのいかなる情報も提供することができず、各検査のスコアの解釈は、それを測定するために該検査が立案された単一の特徴のみに限定されることを意味する。これはまた、特徴の定義が、その特徴を測定するために使用される検査によって限定されることをもたらす。例えば、MMSEおよびADAS-Cogは、どちらも認知の検査と考えられる。しかしながら、その簡潔な性質のためにMMSEは一般的認知の尺度のみを提供する一方、より特化したADAS-CogはAD関連の認知の尺度を提供する。
IRTの使用は、特徴を測定するために使用される検査から特徴そのものに焦点を移すという、微妙であるが重要なシフトが起こることを可能とした。これは、特徴の定義がその特徴を測定するために使用される検査からの独立性を維持することを可能とするだけでなく、検査自身にも複数の異なる特徴の情報を与えることを可能とする。次いで、どの特徴または特性が対象であるかについて疑問が生じる。認知および機能の伝統的な二分法は、機能の定義をわずかに拡張するとともに、依然として有益である。認知特性は、主に行動の特定の側面:特別な用語を記憶するまたは特別な図形をコピーする能力を反映する。機能特性は、伝統的に日常生活の活動として解釈され、食事を作ることまたは自主的に移動することのような能力を測定するために立案された検査につながった。しかしながら、精神神経症状の存在も、診断および臨床において重要である。よって、その結果として認知症特性と称される機能特性は、日常生活の務めだけでなく、精神神経症状にも及び、臨床的関連性に関するFDAおよびEMAのガイダンスにより沿ったものとなっている。特性に焦点をあてることは、以前に議論されなかった交絡:うつ病が考慮されることも可能とする。古典的な検査方法では、うつ病の存在は、認知または機能の検査における被験者の成績をその真のスコアよりも低くさせうる。その結果、実際に低いスコアが、例えば、無感情によるものでありうる場合、被験者は障害があると認知される。先に述べられたとおり、古典的な検査方法論においてうつ病の存在を検出することは、さらなる検査が行われることを必要とし、そうしても、認知能力に対するうつ病の影響のレベルを定量化するのは可能でなく、それほど正確ではないだろう。IRTは、最大限の検査が行われることおよびうつ病の交絡効果が説明されることを必要とせずに、うつ病が別個の潜在特性として同定されることを可能とする。
認知症の多くの異なる側面を測定する神経心理学的検査からのデータを多次元IRTに適用する際には、異種のデータセットが、疾患の複数領域にわたる進行をとらえる一つの解析に統合されうる。
一般数学的方法
本発明の態様において使用される多次元IRTアルゴリズムは、一般化線形モデル(GLM)を繰り返し適用して質問および被験者をスコアリングする、期待値最大化(EM)アルゴリズムの形で実現される。初期条件は、認知症において被験者の衰えの根底にある潜在特性、すなわち認知、機能障害(認知症)およびうつ病、の優れた尺度であると心理学者により評価されたシード質問に対する被験者のスコアの合計を用いて推定される。GLMは、個々の検査項目に対する被験者の二値応答を解析するために使用され、最初に、個々の各項目をスコアリングするために、仮定された各潜在特性に関する被験者のスコアを共変量として使用する。次いで、仮定された各潜在特性に関する個々の項目のスコアが、被験者を再スコアリングするために使用される。最終的な検査および被験者スコアの尤度を局所的に最大化するように、繰り返し体制でこれらのGLMを適用するためにEMアルゴリズムが使用される。
本明細書中で解析されるべきデータは二値であるかまたは二値化されているため、二項分布の特別なケース-ベルヌーイ分布が利用可能であり、したがって、ロジスティック回帰分析のリンク関数を含むGLMが使用される(P .McCullaghおよびJ.A. Nelder.Generalized Linear Models. Chapman and Hall.、1952年、第4.3章、第108頁)。先に論じられたように、ロジスティック回帰モデルは、0から1までの間に確率の結果を限定するため、他のIRTモデル(例えば、B. Wright. A History of Social Science Measurement. EducationalMeasurement: Issues and Practice、第16巻(第4号)、1997年に例解される、Raschモデル、2および3パラメータロジスティックモデル)の基礎をなす。
一組のパラメータθを考えると、(例えば、A. Dempster, N. Laird,およびD. Rubin. Maximum likelihood from incomplete data via the EM algorithum. Journal of the Royal Statistical Society、第39巻、1977年に開示される)期待値最大化(EM)アルゴリズムは、それについての最大値を直接的に計算することが常に可能とは限らない量である、局所的に最大化された尤度L(θ)に到達するための繰り返し手順を提供する。EMアルゴリズムの各繰り返しにおいて未知のパラメータθについての更新が計算され、ここで、L(θt+1)はL(θ)よりも真に大きい。アルゴリズムの期待値(E)ステップは、既知のパラメータであろうが、観測データであろうが、調査されるシステムの最新の条件付きパラメータの推定値θを前提とし、統計モデルの観測された側面に基づいて、尤度の期待値を計算する。次いで、アルゴリズムの最大化(M)ステップが、更新されたパラメータθt+1を計算するために、Eステップで推定されたパラメータに関して尤度を最大化する。次いで、EMアルゴリズムは、推定されているパラメータが何らかの許容差に収束するまで、これら2つのステップを繰り返し続ける。
EMアルゴリズムは、隠れパラメータの最尤推定値を見つけるために、データにGLMを繰り返し適用する形態をとることができる。これは、2つの従属する隠れパラメータを同時に推定することを可能とする。最初の推定値は、隠れパラメータの第1の組について作成され、これらの最初の推定値は、隠れパラメータの第2の組を推定するために、GLMの説明変数内で使用される。この推定された隠れパラメータの第2の組を説明変数として使用して、次に隠れパラメータの第1の組を推定することが可能となり、最初の推定への依存を低減する。次いで、このプロセスは、隠れパラメータの第1および第2の組の推定値の両方が独立して何らかの許容差に収束するまで繰り返される。AおよびBがそれぞれ、パラメータの第1および第2の隠れた組である場合、これは、以下のアルゴリズムに従う:
1.A(0)が、何らかの妥当な推定値に初期化される。
2.次いで、GLMと説明変数に含まれる推定値A(t)を使用してB(t)が推定される。
3.GLMと説明変数に含まれる先の推定値B(t)を使用してA(t+1)も推定される。
4.A(t)およびB(t)についての推定値がそれぞれ収束するまて、ステップ2および3が繰り返される。
多次元IRT法は、それ自体が知られており、複数の領域における個々の項目についてスコアを推定する。しかしながら、患者から収集された神経心理学的データの性質は、患者の「当日の」状態に依存して大きく変動しやすいものである。これらの自然の変動はデータ解析の複雑性を増大させる。データを解析することにおける一番の関心事は、実行されるいかなるアルゴリズムも数学的に有意義な結果に到達するのを確実にすることである。すなわち、多次元空間の尤度風景において、単なる局所的最適条件でなく大域的最適条件が見出されるということである。これは、多次元項目応答理論解析の伝統的方法が、本明細書に例示された特別なデータセットにはよくあることだが、大域的最適条件に収束できないかまたは完全に収束に失敗する結果となりうることを意味する。
したがって、アルゴリズムを大域的最適条件解に導くことを助けるために、初期条件を事前に指定することを可能とする項目応答理論の修正形態が提供される。これは、先に記載したとおり、事前に指定された初期条件に初期設定(seed)され、期待値最大化アルゴリズムに含まれる一般化線形モデルを使用し、項目および被験者を訓練データセットから収束するまでスコアリングすることにより達成される。初期条件の形態で質問の組の先験的知識を使用することは、外部から確認することが可能であり、かつ初期条件の変化に対してロバストな結果へのアルゴリズムの収束を可能とする。
データの解析に使用されるモデルは、以下の式で表される。
Figure 2022527112000004
ここで、iは、特定の来診時における被験者であり、qは、質問である。したがって、αは切片であり、β、γおよびδはそれぞれ、各質問の認知潜在特性スコア、認知症潜在特性スコアおよびうつ病潜在特性スコアである。さらに、cog、demおよびdepはそれぞれ、各被験者の特定の来診時(単数または複数)における認知潜在特性スコア、認知症潜在特性スコアおよびうつ病潜在特性スコアである。
最初の質問の初期設定に質問スコアが依存することを排除するために、上で論じた期待値最大化アルゴリズムが使用された。この期待値最大化アルゴリズムは、繰り返し働いて、各潜在特性において項目難易度の最終結果を確実にデータに基づいたものとする。
アルゴリズムは、以下のように構築された:
1.各被験者についてその受診ごとに、認知潜在特性、認知症潜在特性およびうつ病潜在特性についての最初のスコア(cog ,dem およびdep )が、各カテゴリーに関連する項目応答を計数することによって計算される。これらの項目応答は、最終的に合計され、0から30の間に正規化される。
2.α=0とともに固定された共変量としてcog ,dem およびdep を使用して、一般化線形モデルをあてはめて、β 、γ およびδ を求める。
a.極端な外れ値(四分位範囲±四分位範囲の3倍の外側にあるもの)を同定し、これらの極端な外れ値をこの範囲内のデータの最大値/最小値に設定する。
b.標準誤差が0と重複する場合、所与の潜在特性において質問スコアを0に設定する。
c.すべてのスコアの絶対値をとる。
3.α=0とともに固定された共変量としてβ 、γ およびδ を使用して、一般化線形モデルをあてはめて、cog (t+1),dem (t+1)およびdep (t+1)を求める。
a.極端な外れ値(四分位範囲±四分位範囲の3倍の外側にあるもの)を同定し、これらの極端な外れ値をこの範囲内のデータの最大値/最小値に設定する。
b.標準誤差が0と重複する場合、所与の潜在特性において被験者スコアを0に設定する。
c.すべての被験者スコアの絶対値をとる。
d.スコアを0から30の間に正規化する。
4.収束するまで、ステップ2および3を繰り返す。
分かるように、上で論じられたアルゴリズムのある一定のステップは省略または変更されてもよい一方、なお目的の結果を達成することのできるアルゴリズムをもたらす。例えば、ステップ2および3において極端な外れ値を同定するサブステップ、スコアを0に設定するサブステップ、もしくは異なる正規化範囲を使用するサブステップが省略されてもよく、またはそれらの絶対値を変更してもよい。同様に、ステップ1における最初の患者スコアの正規化も省略または変更されうる。しかしながら、ステップ1、2、3および4に述べられる一般的方法は適用されなければならない。
本明細書では、認知症を有する被験者に由来する二値データへの適用の枠組みにおいて、アルゴリズムが具体的に記載され、本明細書において解析される具体的なデータセットは軽度のアルツハイマー病を有する被験者に由来する。しかしながら、このタイプのアルゴリズムは、適合する異なる種類のモデルにGLMを適応させることにより、様々な形態のデータ、例えば、非二値データ、にわたってより一般的に適用できる。
データセットおよび前処理
本発明の実施形態の作成に使用されるデータは、診断された認知症を有する患者、具体的にはアルツハイマー病と診断された患者から収集された。しかしながら、本明細書で論じられる原理は、例えば、行動変容型(behaviouralvariant)前頭側頭型認知症を有する患者から収集されたデータにも等しくあてはまる。データは、脳内のタウタンパク質の凝集を阻害するための薬物についての臨床試験に由来する。認知症のような病態は、細胞輸送を阻害するタウタンパク質のもつれと関連している。臨床試験は、その安全性および有効性を試験するために別々の相において実施される。本明細書において解析されるデータは、薬物の有効性を調査するために実施される第3相試験に由来する。様々な神経心理学的検査から、被験者の処置の間の様々な特定の時点においてデータが収集された。
例として、本明細書中で解析される検査は;
1.ミニメンタルステート検査(MMSE)、認知の評価
2.アルツハイマー病評価尺度-認知下位尺度(ADAS-cog)、認知の異なる評価
3.アルツハイマー病共同研究-日常生活動作評価(ADL)、アルツハイマー病患者の日々の活動に関する機能性の評価
4.Neuropsychiatric Inventory(NPI)、精神神経症状の評価
5.モンゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)、うつ病の評価
である。
各検査は、患者の認知症の重症度に対する洞察を一緒になって与えることを目的とする複数の項目を含む。本明細書においては、同じ空間でこれらの検査をそれぞれ説明できるスコアリングシステムが論じられる。すなわち、独立した検査およびそれらの検査内の項目を、それらがその尺度である潜在特性に従って同じn次空間内で数学的に説明する。
本明細書における議論の目的のために調査される特定の神経心理学的検査から収集されたデータは、二項または多項データの形態をとりうる。標準化の目的のために、すべてのデータが処理されるかまたはカットされて、それが二値であることおよび「1」という回答が肯定応答を示し、「0」という回答が否定応答を示すことを確実にする。すべてのデータが二値であることを確実にするために、カットにより分割する(divide-by-cut)方法が採用される。ADL検査の例に倣う:
「食べることについて:過去4週間の間の被験者の通常のパフォーマンスを一番よく言い表すのはどれか?
3-身体的介助なく食べ、ナイフを使用した
2-食べるためにフォークまたはスプーンを使用したが、ナイフは使用しなかった
1-食べるために指を使用した
0-被験者は、通常または常に、だれか他の人に食べさせてもらった」
この項目に対する可能性のある回答は、0、1,2および3である。項目を二値とするために、これを、それぞれが2成分タイプの応答を伴う複数の項目に分割する。
「食べることについて:被験者は0より高く得点するか?
食べることについて:被験者は1より高く得点するか?
食べることについて:被験者は2より高く得点するか?」
この方法は、収集されたすべてのデータが確実に二値であるようにするために、すべての多項の質問に適用された。
第2のポイントは、確実にすべての肯定回答が「1」とコードされ、すべての否定回答が「0」とコードされるようにすることである。目的の神経心理学的検査がすべて、認知症の診断に関連するため、否定回答は、その疾患を示すものであり、より一般的な適用のためにこれは、広く陽性として「1」を、陰性として「0」をコードするように適応されることができる。すべての項目に対する応答が、これを反映するように方向付けられた。当然、逆の状況、すなわち、否定回答が「1」とコードされ、肯定回答が「0」とコードされる、も適用されうることが分かる。この場合、スコアが高いほど、被験者が認知症を有する可能性が高くなる。
結果
根底にある潜在特性に従って項目をスコアリングするための、本明細書において論じられる方法は、一般数学的方法の項において説明した期待値最大化アルゴリズムおよび一般化線形モデルを使用して達成された。
このアルゴリズムを実行することは、繰り返し毎に項目スコアβ、γおよびδを生み出す。図4は、先に記載された期待値最大化アルゴリズムを26回繰り返した、MMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査からの項目についての認知および認知症潜在特性それぞれに関連した項目難易度スコアβおよびγを示す。図5は、上記検査についての認知症およびうつ病潜在特性に関する項目スコアγおよびδを示す。早期の繰り返しにおいては、各質問についての難易度スコアβ、γおよびδは、何らかの変化をうけやすく、これは、アルゴリズムの管理されていない性質の結果として起こる。被験者ごとの来診1回あたりのcog,demおよびdepについてのおおよそのスコアの最初の入力はさておき、アルゴリズムはデータに基づく。繰り返し間で項目スコアの変動が予想され、期待値最大化アルゴリズムの使用を正当化する。これは、後期の繰り返しにおける項目スコアβ、γおよびδが、シード質問から計算された最初の被験者スコアcog ,dem およびdep から独立していることを実証する。しかしながら、後期の繰り返しにおいては、繰り返し間の変化が最小となり、項目スコアβ、γおよびδの収束が達成される。先に論じられたとおり、期待値最大化アルゴリズムはパラメータの最尤推定値に収束する。この時点で収束が達成されるため、上で論じられた期待値最大化アルゴリズムは、局所的に尤度が最大化された質問あたりの項目スコアをもたらしたと言える。
図6においては、最終項目スコアβおよびγが示される。MMSEおよびADAS-cog検査は、βまたは認知潜在特性軸に沿って主に多様で;ADL検査は認知(β)潜在特性およびγまたは認知症潜在特性軸の両方で、NPIは認知症(γ)潜在特性に沿って多様である。図7は、最終項目スコアγおよびδを示し、これは、MADRSが大まかにはうつ病特性、δのみの尺度であり、NPIはうつ病(δ)および認知症(γ)潜在特性両方の尺度であるように見えることを示している。
ロバスト性解析
初期条件
図6および7に表示される結果は、cog ,dem およびdep を計算するために使用される項目が、根底にある特性の優れた尺度として心理学者により選ばれるときに達成される。次いで、これらの質問についての被験者スコアが合計され、正規化されて、被験者の潜在特性スコアの最初の第1推定値をアルゴリズムに与える。図6および7は、スコアリングされた項目の68%がこのやり方で先験的な被験者スコアを計算するために使用される場合の結果を示す。アルゴリズムのロバスト性は、これらの最初の質問の数を無作為に、まず使用される項目の組全体の34%まで、次いで6.8%まで減らすことによって検討された。より少ないシード項目を含めると、項目をスコアリングするために使用される最初の情報が減少する。多数の項目を使用することは本質的に問題となる可能性があり、それは、アルゴリズムが完全に非処方的であるので、シード質問が多すぎることはありえないにもかかわらず、初期設定されうる項目の大部分が常に利用可能なわけではないからである。しかしながら、初期設定する項目が少なすぎることは、数的に不安定であり、したがって、さらなる項目を潜在特性に応じて正確にスコアリングすることのできないアルゴリズムをもたらす可能性がある。
初期条件は、同じように回答される可能性のある質問を一緒にしてグループ分けし、各被験者について彼らの受診ごとにこれらの項目から単純なスコアを案出することによって考案される。これは、個々の項目がそこから逸脱し得ない潜在特性に割り当てられるのではなく、各潜在特性がどのように見えるべきかについてのより広い視野に寄与するために使用されることを意味する。使用されるシード項目が少なすぎる場合には、潜在特性についての十分な概念がアルゴリズムに伝えられず、これは、より多くの項目が先験的に含まれていた場合と同じ結果をアルゴリズムがもたらすことが妨げられることを意味する。
項目の完全な組の34%を初期設定し、同じ方法を用いて質問スコアを計算すると、認知領域において2.9%、認知症領域において2.2%、およびうつ病領域において1.8%の個々の項目スコアの中央値のパーセント変化をもたらした。最初のシード質問の6.8%を使用してこの手順を繰り返すと、認知領域において6.7%、認知症領域において7.7%およびうつ病領域において6.9%の中央値のパーセント変化をもたらした。最初の患者スコア推定値を計算するために使用する最初の質問の数の大きな減少にもかかわらず、質問スコアにおいて起こるパーセント変化は比較的小さい。これらの小さなパーセント変化は、項目の解釈には影響しておらず、なぜなら、初期条件の推定のための質問の完全な組の68%の初期設定(図6)と6.8%の初期設定(図8)の間にほとんど差がないことを示す図6および8において実証されているとおり、項目が根底にある潜在特性に関連しているからである。総合すれば、上記のことは、アルゴリズムが異なる初期条件に対してロバストであるという証拠を提供する。
項目難易度の順序付け
個々の項目は、認知、認知症およびうつ病潜在特性に関するそれらの難易度に似たやり方でスコアリングされる。潜在特性に関してより高いスコアを有する項目は、その潜在特性に関して難易度が低い。図9、10および11は、MMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRS検査における各項目の-認知、認知症およびうつ病潜在特性に応じた-難易度スコア、ならびに質問に正解した被験者の割合を示す。
図9は、β、認知潜在特性に関する項目難易度スコアおよび質問に正解した被験者の割合を示す。高割合の被験者が正解した質問は、難易度が低いと推定され、逆もまた真なりである。図9は、認知潜在特性において項目スコアと質問に正解した被験者の割合の間には強力な関係があることを示す。これは、項目が個々の潜在特性に関する難易度によってよく順序付けされていることを示す。γ、認知症潜在特性、およびδ、うつ病潜在特性に関する項目難易度を表す図10および11においても同じ結果が存在する。アルゴリズムが、複数の次元において難易度に応じて項目を正しく順序付けできることを示している。
3次元モデルの正当化
総合すれば、表示された結果は、MMSE、ADAS-cog、ADL、NPIおよびMADRSがお互いに独立して回答されるという証拠を提供する。すなわち、3つの独立した潜在特性が、被験者がこれらの検査の項目に回答するやり方を支配する。独立した次元は、認知、認知症およびうつ病潜在特性と名付けられる。これらの潜在特性は、発見されるべき潜在特性についての何らかの先験的知識によってアルゴリズムを促進するためにシード質問が使用され、期待値最大化アルゴリズムが使用される場合に最も明確に識別されうるが、先入的知識のない項目応答理論においても存在する。データを表すための3次元モデルの使用は、3次元モデルが、縮小された2次元モデルよりも統計的に有意によりよくデータにあてはめられるか否かを評価するための尤度比検定を使用することにより試験される。潜在特性を順次除去し、結果として得られる2次元モデルを3次元モデルに比較すると、うつ病次元が除かれる場合には、被験者の80%が3次元モデルから利益を得る結果となった。認知症潜在特性がモデルから除かれる場合、被験者の60%が3次元モデルから利益を得ており、最後に、認知潜在特性が除かれる場合、被験者の79%が3次元モデルから利益を得ていた。総合すれば、これらの結果は、被験者の少なくとも60%が3次元モデルのあてはめから利益を得ており、軽度アルツハイマー病の進行を特徴づけるための少なくとも3つの潜在特性の使用を正当化している。
上で論じた方法は、複数の認知症検査の項目を特徴付けすることにより、(i)その回答が特定の潜在特性を示し;かつ(ii)先の回答から考えて適切な難易度を有する、項目の選択によって特異的な潜在特性を調査することが可能であることを示している。
結論
結論を言うと、本明細書に提示されたものは、異なる神経心理学的検査の個々の項目が同じ多次元空間内に存在しうることを示す証拠である。この空間は、個々の項目が軽度アルツハイマー病を有する被験者において根底にある潜在特性をどれだけうまく測定するかを数学的に特徴付ける。一般的アルゴリズムは、期待値最大化の項目応答理論への適用であり;本明細書中で一般化線形モデルの形で実現される。
神経心理学的検査において実行されるコンピュータ適応的検査アルゴリズム
図12は、上で論じられた原理を使用する適応的神経心理学的検査の実行のフローダイアグラムを示す。検査は、ステップ101で開始し、続いてステップ102において1つ以上のシード質問が行われる。
被験者が1つ以上のシード質問に回答した後、ステップ103において、測定中の潜在特性についてのスコアが計算される。スコアを計算するために、項目値ルックアップ機能101が使用されて、記憶装置109または質問能力もしくは難易度値にアクセスする。この計算の詳細が以下に論じられる。
続いて、行われるべき1つ以上の質問を選択するために(ステップ104において)スコアが使用される。再度、項目値ルックアップ機能101を介して、質問/項目能力または難易度値がアクセスされる。1つ以上の後続の質問の選択の詳細が以下に論じられる。
1つ以上のさらなる質問を選択後、ステップ105においてそれらが行われ、結果が記録される。これらの結果は、ステップ106において潜在特性についてのスコアを更新するために使用される。その後、検査完了基準が満たされたか否かについての判定が行われる(判定ボックス107を参照されたい)。検査完了基準は、例えば、最小の信頼値でありうる。或いは、検査完了基準は、検査の管理者により手動でトリガされてもよく、または所定数の質問が行われたときに自動的にトリガされてもよい。
検査完了基準が満たされていない場合、ループはステップ104に戻り、上で論じた一連のことを繰り返す。ステップ104から105、次いで106、そして104に戻るこのループは、適応的検査ループを定義する。
検査完了基準が満たされた場合、ループはステップ108に移動し、検査は終了する。検査結果中に信頼値が提供される。検査結果は、例えば、認知症評価スコアまたは測定中の潜在特性についてのスコア値であってもよい。
図13は、適応的神経心理学的検査のさらなる実行のフローダイアグラムを示す。図12のフローダイアグラムと図13のフローダイアグラムの違いは、図13においては検査がN個の潜在特性/次元について実施されることである。
よって、ステップ101において検査が開始した後、各次元についてN次元重みプリファレンス(weight preference)が直接に選択されてもよく、または検査により事前に定義されてもよい。重みプリファレンスは、一部の例では、二値重み付け(binary weighting)であってもよく、すなわち、0はその潜在特性が測定されるべきでないことを示し、1は測定されるべきであることを示す。或いは、重みプリファレンスは、どの潜在特性が測定されるべきかのプリファレンスを管理者に示してもよい。例えば、demについての0.5およびcogについての1の重みプリファレンスは、検査の管理者がcog潜在特性についてのスコア値を必要とし、(可能であれば)dem潜在特性についてのスコア値を所望していることを示しうる。N次元重み付けは、リンク212を介して、以下に論じられるモジュール210に送られる。
N次元重みプリファレンスの選択後、1つ以上のシード質問が行われるステップ203で検査が開始する。続いて、ステップ204において、N次元のスコアが計算される。N次元のスコアを計算するために、項目ごとのN次元の値のルックアップ機能213が作動し、記憶装置211と対話する。記憶装置211は、N次元の質問能力/難易度値を含む。
N個の次元それぞれについての最初の値を計算したら、検査は、1つ以上の質問を選択するために(ステップ205において)これらの値を使用する。ここで、検査は質問ごとのN次元の値を探索するために使用されるのと同じ機能213を利用するが、選択は、モジュール210によって先に設定されたN次元重み付けに基づいて変更または導かれる。例えば、0の重みプリファレンスがdemについて設定された場合、認知症潜在特性に関連する質問は選択されない。
質問が選択されたら、ステップ206においてそれらが行われ、回答が記録される。これらの質問に対する回答は、ステップ207においてN次元のスコアを更新するために使用される。この更新ステップも、N次元の質問能力/難易度値を検索するために機能213を使用する。
スコアの更新後、検査は、検査基準が満たされたか否かを判定する(判定ボックス208を参照されたい)。検査完了基準は、例えば、最小の信頼値でありうる。或いは、検査完了基準は、検査の管理者により手動でトリガされてもよく、または所定数の質問が行われたときに自動的にトリガされてもよい。
検査完了基準が満たされていない場合、検査はステップ205に戻り、適応的検査ループに入る。
検査完了基準が満たされた場合、検査は、検査が終了し、N次元のスコアおよび信頼値が提供されるステップ209に移動する。
被験者スコアの計算
行われた質問に対する被験者の回答があれば、被験者のスコアおよび対応する信頼区間を計算するために、最尤推定値が使用される。所与のスコアを有する被験者の尤度推定値が計算され、最大尤度を有する被験者の能力スコアが選択される。質問の尤度推定値、γは、
Figure 2022527112000005
として、または被験者の回答が不正解である場合には、その逆に
Figure 2022527112000006
として計算され、ここで、qとeは、どちらも所与の質問の難易度に関連した変数であり、xは、被験者の能力である。被験者の能力xごとに尤度が、
Figure 2022527112000007
として計算され、各xについて回答されたすべての質問にわたり合計される。最高のLxを有する被験者の能力xが、被験者の能力の最尤推定値である。被験者スコアの最尤推定値の1標準偏差に基づいて信頼区間が計算され、これは、68%信頼区間に相当する。68%カイ二乗検定は、0.9889の閾値を有し、2×対数尤度は、カイ二乗検定に数学的に類似する。したがって、信頼区間は、
Figure 2022527112000008
に基づく。Lxにおけるこの範囲に合致するxの範囲が信頼区間である。
上記方法は、複数の潜在特性についての被験者の能力スコアを計算するために複数の次元に同時に適用されることができる。そのような計算は、特定の特性qおよびeに適用されるのと同じ方法を使用して行われることができ、ここで、dは、測定される潜在特性/次元であり、対応して、被験者の能力xは、測定される潜在特性/次元に特異的である。
次の質問の計算
被験者の能力範囲に最も適した、次に行われるべき質問を選択するために、所与の能力スコアxにおける各質問の情報量、Iqxが、
Figure 2022527112000009
として計算される。
次いで、単数または複数の次の質問を選ぶために繰り返しの手順が始まる。これは、最新の提案された次の質問の組の情報量を計算することにより達成される。この次の質問の組の情報量は、適切な範囲内の各患者の能力について提案された次の質問の組(繰り返しごとに1つ加えられる)のうちのすべての質問にわたって、情報量Iqxを合計することによって計算される。この適切な範囲は、信頼区間下限(lower confidence interval)-2、lowerCl-2と信頼区間上限(upper confidence interval)+2、upperCl+2の間と計算される。
Figure 2022527112000010
ここで、nは、提案された次の質問の組のうちの質問の数である。
次いで、提案された次の質問の組にとって可能性のある適格な質問のそれぞれについての情報量が計算される。これは、各質問についての情報量を、すべての適切な被験者の能力xにわたって合計し、各xにおいて最新の提案された次の質問の組の情報量により重み付けすることにより行われる。
Figure 2022527112000011
次いで、最大の情報量Iを有する質問が提案された次の質問の組に加えられ、再度、繰り返しの手順が開始する。手順は、最大数の次の質問の組が選択されるか(例えば、n=1、またはn=5)、適格な質問のリストが空であるか、またはいずれの質問の最大の情報量も0となるまで継続される。
上記のように、上記方法は、その潜在特性に特異的な質問スコアqおよびe、ならびに被験者の能力スコアxを使用することによって、同じやり方で複数の潜在特性に適用されうる。
被験者は、このようなやり方でシード質問例に回答する(使用しやすくするために、質問はコード化される):
Figure 2022527112000012
本発明は、上記の代表的な実施形態と併せて説明された一方、この開示を与えられた場合、多くの等価な改変および変更が当業者に明らかであろう。したがって、上述の本発明の代表的実施形態は、例示的であり、限定的なものではないと考えられる。本発明の精神および範囲を離れることなく、説明された実施形態への様々な変更が行われうる。

Claims (29)

  1. 被験者の神経学的状態を適応的に検査する方法であって、以下の:
    1つ以上のシード質問を行うステップと;
    前記1つ以上のシード質問に対する1つ以上の回答を得るステップと;
    前記1つ以上のシード質問に対する回答から、被験者の潜在特性のスコア値を計算するステップと
    を含み、適応的検査ループであって、以下の:
    (a)前記スコア値に基づいて、質問群から1つ以上のさらなる質問を選択するステップと;
    (b)前記被験者に前記1つ以上のさらなる質問を行うステップと;
    (c)前記1つ以上のさらなる質問に対する回答に基づいて、前記スコア値を更新するステップと;
    (d)検査完了基準が満たされているか否かを判定するステップと
    を含む、適応的検査ループを含み、
    検査完了基準が満たされるまで、ステップ(a)~(d)を順番に繰り返し、前記被験者の神経学的状態を示す前記スコア値に基づいて検査の結果を提供する、方法。
  2. 前記スコア値が、潜在特性能力スコアである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記さらなる質問がそれぞれ、関連する難易度評点および被験者の1つ以上の潜在特性のうちの少なくとも1つへの関連性の指示を有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記1つ以上のさらなる質問の選択が、前記関連する難易度評点および前記被験者の1つ以上の潜在特性への関連性の指示の一方または両方にさらに基づく、請求項3に記載の方法。
  5. 前記方法が、被験者の複数の潜在特性のそれぞれについてのスコア値を、前記1つ以上のシード質問への(単数または複数の)回答から計算し、前記さらなる質問を選択することが、これらのスコア値のうちの少なくとも1つに基づく、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記被験者の複数の潜在特性のそれぞれについて重み付け値を決定する、最初のステップを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 1つ以上のさらなる質問を選択することが、前記被験者の複数の潜在特性のうちの少なくとも1つについての前記重み付け値にさらに基づく、請求項6に記載の方法。
  8. 前記被験者の1つ以上の潜在特性が、認知特性、認知症特性およびうつ病特性のうちの1つ以上を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記被験者の潜在特性または潜在特性のそれぞれについてのスコアが、期待値最大化アルゴリズムおよび/または一般化線形モデルを使用して計算される、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記一般化線形モデルが、以下の式:
    Figure 2022527112000013
    を有し、ここで、Yi,qは、特定の来診時における被験者iによる応答であり、qは質問であり、αは切片であり、β、γおよびδはそれぞれ、認知特性、認知症特性およびうつ病特性に関連した質問についての難易度スコアであり、cog、demおよびdepはそれぞれ、認知特性、認知症特性およびうつ病特性に関連した被験者の能力スコアである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記シード質問および/または前記さらなる質問が、アルツハイマー病評価尺度-認知機能検査、アルツハイマー病共同研究-日常生活動作検査、Neuropsychiatric Inventory検査、モンゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度検査およびミニメンタルステート検査のうちのいずれか1つ以上から選択される、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記シード質問および/または前記さらなる質問が、被験者の複数の潜在特性のそれぞれについてのスコア値を計算し、更新するために使用される、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 1つ以上のさらなる質問を選択することが、質問のデータベース中の各質問についての情報量にさらに基づく、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記質問のデータベース中の各質問についての情報量が、前記被験者の潜在特性のスコア値に基づいて前記被験者について計算され、最大の情報量を有する1つ以上の質問が、前記質問のデータベースから選択される、請求項12に記載の方法。
  15. 被験者の神経学的状態を適応的に検査する、コンピュータ実装方法であって、以下の:
    1つ以上のシード質問をディスプレイ上に表示するステップと;
    前記1つ以上のシード質問に対する回答を入力デバイスを介して受信するステップと;
    前記1つ以上のシード質問に対する受信された回答から、被験者の潜在特性のスコア値をプロセッサにより計算するステップと;
    適応的検査ループであって、以下の:
    (a)1つ以上のさらなる質問を、前記スコア値に基づいて質問のデータベースから選択するステップと;
    (b)前記1つ以上のさらなる質問を、前記ディスプレイ上に表示するステップと;
    (c)前記スコア値を、前記1つ以上のさらなる質問に対する受信された回答に基づいて更新するステップと;
    (d)検査完了基準が満たされたか否かを判定するステップと
    を含む、適応的検査ループに入るステップと
    を含み、前記コンピュータ実装方法が、検査完了基準が満たされるまで、ステップ(a)~(d)を順番に繰り返し、前記被験者の神経学的状態を示す前記スコア値に基づいて検査の結果を提供する、方法。
  16. 前記スコア値が潜在特性能力スコアである、請求項15に記載のコンピュータ実装方法。
  17. 前記さらなる質問がそれぞれ、関連する難易度評点および前記被験者の1つ以上の潜在特性のうちの少なくとも1つへの関連性の指示を有する、請求項15または16に記載のコンピュータ実装方法。
  18. 前記1つ以上のさらなる質問を選択することが、前記関連する難易度評点および前記被験者の1つ以上の潜在特性への関連性の指示の一方または両方にさらに基づく、請求項17に記載のコンピュータ実装方法。
  19. 以下の:
    前記1つ以上のシード質問に対する(単数または複数の)回答から、被験者の複数の潜在特性のそれぞれについてのスコア値をプロセッサにより計算するステップと;
    前記さらなる質問を、これらのスコア値のうちの少なくとも1つに基づいて選択するステップと
    を含む、請求項15~18のいずれか1項に記載のコンピュータ実装方法。
  20. 前記被験者の3つの潜在特性のそれぞれについて重み付け値を決定する、最初のステップを含む、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
  21. 1つ以上のさらなる質問を選択することが、前記被験者の複数の潜在特性のうちの少なくとも1つについての重み付け値にさらに基づく、請求項20に記載のコンピュータ実装方法。
  22. 前記1つ以上の被験者の潜在特性が、認知特性、認知症特性およびうつ病特性のうちの少なくとも1つを含む、請求項15~21のいずれか1項に記載のコンピュータ実装方法。
  23. 前記被験者の潜在特性または潜在特性のそれぞれについてのスコアが、期待値最大化アルゴリズムおよび/または一般化線形モデルを使用して計算される、請求項15~22のいずれか1項に記載のコンピュータ実装方法。
  24. 前記一般化線形モデルが、以下の式:
    Figure 2022527112000014
    を有し、ここで、Yi,qは、特定の来診時における被験者iによる応答であり、qは質問であり、αは切片であり、β、γおよびδはそれぞれ、認知特性、認知症特性およびうつ病特性に関連した質問についての難易度スコアであり、cog、demおよびdepはそれぞれ、認知特性、認知症特性およびうつ病特性に関連した被験者の能力スコアである、請求項23に記載のコンピュータ実装方法。
  25. 前記シード質問および/または前記さらなる質問が、アルツハイマー病評価尺度-認知機能検査、アルツハイマー病共同研究-日常生活動作検査、Neuropsychiatric Inventory検査、モンゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度検査およびミニメンタルステート検査のうちのいずれか1つ以上から選択される、請求項15~24のいずれか1項に記載のコンピュータ実装方法。
  26. 前記シード質問および/または前記さらなる質問が、被験者の複数の潜在特性のそれぞれについてのスコア値を計算し、更新するために使用される、請求項15~25のいずれか1項に記載のコンピュータ実装方法。
  27. 1つ以上のさらなる質問を選択することが、前記質問のデータベース中の各質問についての情報量にさらに基づく、請求項15~26のいずれか1項に記載のコンピュータ実装方法。
  28. 前記質問のデータベース中の各質問についての前記情報量が、前記被験者の潜在特性のスコア値に基づいて前記被験者について計算され、最大の情報量を有する1つ以上の質問が前記質問のデータベースから選択される、請求項27に記載のコンピュータ実装方法。
  29. 被験者の心理学的状態の適応的検査を実行するためのデバイスであって、以下の:
    プロセッサ、メモリ、ディスプレイおよび入力デバイスを含み、
    前記メモリが請求項15~28のいずれか1項に記載の方法を実施するためのプロセッサ実行可能命令を含有する、デバイス。
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