JP2022524059A - ハロゲン含有種を含まない湿り度インジケータ - Google Patents

Abstract

攻撃時の水分又は湿り度インジケータとして機能するように、使い捨ておむつなどの衛生物品において色変化を引き起こすためのハロゲンを含まない種、すなわち、ニトラジンイエローを利用する接着剤ベース組成物を含むホットメルト湿り度インジケータ。本発明のいくつかの実施形態において、湿り度インジケータは、黄色から紫色へと変化する。

Description

本発明は、おむつなどの使い捨て不織布吸収性物品において使用可能であるホットメルト湿り度インジケータ接着剤組成物に関する。本インジケータ接着剤は、ハロゲン含有化合物を使用することなく、第１の色から第２の色に（又は無色から有色に）変化することによって、体液が着用者から放出される時の湿り度を示す。

使い捨て不織布吸収性製品は、幼児、小児、及び成人失禁者のケア用途のために、広範囲に受け入れられている。典型的な使い捨て不織布吸収性物品には、おむつ、トレーニングパンツ、成人失禁者用パッド及びブリーフ、女性用生理用ナプキン又はパッド及びタンポンが含まれる。上記のものなどの使い捨て不織布吸収性物品は、着用者が分泌する尿及び他の体液を受け取り、且つそれを封じ込めるように機能する。これらの品目は、着用者の皮膚に対して、又はそれに隣接して着用される。

典型的な使い捨て不織布吸収性物品は、流体不透過性フィルムバックシート、多孔質流体透過性不織布トップシート、及びトップシートとバックシートとの間に挟まれた吸収性コアからなる。これらの物品は、通常、ホットメルト接着剤を使用して結合されており、且つフィルムと不織布成分とをさらに一緒に結合する指示ストリップを必要としない。この基本的な構造に加えて、これらの吸収性物品は、通常、体液封じ込め機能を改善するか、又は着用者の快適さレベルを強化するためのいずれかの多くの他の特徴を有する。例えば、幼児用おむつは、液体封じ込め強化のためにトップシートに付けられる弾性レッグカフを含む。

使い捨て不織布吸収性物品は体流封じ込め機能のために広く使用されているため、物品が湿っているかどうか、したがって、交換が必要かどうかを知ることは望ましい。内部視覚検査による湿り度の監視は、時間がかかり、且つ不快となる可能性がある。したがって、おむつなどの使い捨て不織布吸収性物品に、外部から見ることのできる、湿り度を知らせる機能を組み込むことは非常に価値がある。

色変化として湿り度を知らせる湿り度インジケータ接着剤又は湿り度インジケータのコーティングストライプを使用するアプローチは、Ｍｒｏｚら、米国特許第４，２３１，３７０号明細書に記載されている。この特許は、半透明カバー部材と吸収性部材との間に配置された湿り度インジケータを有する、改良された吸収性製品を開示する。開示によると、湿り度インジケータは、紙おむつのバックシートの内側に面する表面の一部分にストライプの形態で適用される。そのような湿り度インジケータは、スチレン／２－エチルヘキシルアクリレートコポリマー、エチレン／酢酸ビニルコポリマー、又はポリ酢酸ビニルの水性接着剤ラテックス中に分散させたｐＨ変化／色変化型の着色剤を含有する。インジケータはバックシートに接着し、乾燥すると黄色のフレキシブルなコーティングとなる。尿などの体分泌物によって攻撃されると、インジケータは黄色から青色に変化し、水分の存在を知らせる。適切なｐＨを得るために、リン酸などの十分な酸緩衝手段がラテックスに添加されなければならない。リン酸は苛酷な酸であり、それは安全面での懸念を引き起こす可能性がある。この特許の別の不都合は、水又は溶媒除去の手段が製造間に提供されなければならないということである。

Ｃｏｌｏｎら、米国特許第４，６８１，５７６号明細書、同第４，７４３，２３８号明細書及び同第４，８９５，５６７号明細書は、尿又は水による攻撃時に色を変化させるホットメルト湿り度インジケータ接着剤を開示する。これらの接着剤は、脂肪酸及び湿り度指示染料と組み合わせて、水溶性ポリビニルピロリドンポリマー、又は水溶性ビニルピロリドン酢酸ビニルコポリマー、又はエチレンアクリル酸コポリマーをベースとする。この組成物は、水溶性ワックス、グリセロールエステル、エチレン酢酸ビニルコポリマー及び硬化油などの様々な他の成分を含むことができる。

Ｚｉｍｍｅｌら、米国特許第５，０３５，６９１号明細書は、酸化モノブチルスズ（ＩＶ）触媒の下でエチレン－アクリル酸コポリマーをポリエチレンオキシドと反応させることによって調製される付加物をベースとする、ホットメルト湿り度インジケータ組成物を開示する。この組成物は、水分の存在を知らせる活性成分として、０．０３重量％～０．５重量％の酸塩基インジケータを含有する。

Ｒａｙｋｏｖｉｔｚら、米国特許第５，３４２，８６１号明細書は、組成物が、ｐＨインジケータなどの湿り度指示剤、ビニルポリマーを低分子量ポリエチレンオキシドと反応させることによって調製されるグラフトコポリマー、及び適合可能な粘着性付与剤を含むという点で、Ｚｉｍｍｅｌらのものと類似の組成物を開示する。

おむつが尿によって攻撃されたことを示すための湿り度インジケータとして、ニトラジンイエロー（ｎｉｔｒａｚｉｎｅ ｙｅｌｌｏｗ）が使用されている。例えばＨａｂｊｉら、国際公開第２０１６／１２０８７６号パンフレットは、湿り度インジケータが延在タブの形態で突出しており、衣類を除去することなく色変化を観察することが可能となる、おむつ中の湿り度インジケータのためのデザインを記載する。ニトラジンイエローは、メタノールなどの溶媒中に溶解されて、次いで、タブとして機能するガーゼ又は基材上で乾燥される。

Ｋｌｏｆｔａら、米国特許出願公開第２０１６／００３８６２８号明細書は、ホットメルト接着剤の形態であり得る湿り度指示剤を開示する。Ｋｌｏｆｔａらは、（多くの可能性の中から、ニトラジンなどの）ｐＨインジケータのみを必要とするのではなく、適切に機能する湿り度インジケータのための永久染料の使用も必要とする。さらにまた、Ｋｌｏｆｔａらは、単一ベースポリマー又はベースポリマーの１つのいずれかとしてポリエチレングリコールの使用を考えていない。

Ｓｏｎｇら、米国特許第９，８８９，２２２号明細書は、縦方向側面周辺端部に隣接して吸収性物品に添付される、水性媒体に影響を受けやすいコーティング組成物を開示する。このコーティング組成物は、ヒドロキシル基を有する芳香剤から誘導される機能性活性基を有するベタインエステル又はベタインエステル誘導体、色変化視覚インジケータ化学作用を含む。色変化視覚インジケータ化学作用は、ｐＨインジケータ染料及びｐＨ調整剤、サーモクロミック染料、及び極性に影響を受けやすい染料の群の少なくとも１つから選択される。

従来技術とは異なり、本明細書に記載される本発明は、湿り度インジケータ技術についての先進の知識を必要とし、潜在的に有害なハロゲン種を含まない湿り度インジケータを可能にするための一般的ではないｐＨインジケータを組み込む。最終的に、上記の従来技術は、本出願では機能しそうにない多数の他のｐＨインジケータの中でも、ｐＨインジケータとしてのニトラジンの使用を単に記載するのみである。

Ｋｌｏｆｔａら、米国特許第９，３２０，８２４号明細書は、吸収性物品中で湿り度／流体インジケータとして使用するための、溶媒ベース結合マトリックス中の液体活性化配合物を開示する。この配合物は、液体活性化着色剤、ヒドロクロミックイオン化合物、乳白剤、及び溶媒ベース結合マトリックスを含む。

本明細書中に上記された従来技術組成物は、いくつかの欠点を有する。例えば、Ｃｏｌｏｎらに開示されるホットメルト湿り度インジケータ組成物は、不十分な熱安定性を示す。したがって、ホットメルト用途の間に典型的に生じる２５０～３００°Ｆの高温で加熱される場合、チャー、スキン形成、及び暗色化によって明らかにされるように、接着剤は高度に劣化する可能性がある。Ｃｏｌｏｎの組成物中の成分のほとんどは互いに不適合性であり、したがって、典型的なホットメルト接着剤コーティング条件で適用の間に、組成物に相分離が生じる可能性がある。他の欠点は、不十分な環境安定性及び不十分なブリードスルー又は洗浄抵抗である。場合によっては、コーティングされたインジケータは、貯蔵の間に大気湿分への暴露のため、黄色から緑色に、そして最終的に青色に、ゆっくり、そして早期に変化する傾向がある。完成した不織布吸着性製品は、それらが消費者の手に渡る前に数か月間、比較的暑く且つ湿度のある環境で貯蔵される可能性があるため、この態様は特に重要である。貯蔵の間に早期の色変化が生じた場合、製品は使用不可となる。追加的な欠点は、攻撃時のインジケータの色変化の不十分な強度であり、それによって、半透明基材を通すと、色変化をほとんど見ることができないという結果になる。他方、Ｚｉｍｍｅｌら及びＲａｙｋｏｖｉｔｚによって教示された組成物は、別の比較的高分子量の疎水ポリマーへの低分子量の親水性ＰＥＧの化学的グラフト化を実行するために苛酷な条件を必要とする。それらのグラフト化反応は、有機スズ触媒（Ｚｉｍｍｅｌ）又は過酸化物開始剤（Ｒａｙｋｏｖｉｔｚ）のいずれかを必要とする。残留有機スズ化合物及び過酸化物による製品安全性に関する懸念から課題が生じる可能性がある。親水性ＰＥＧが、グラフトコポリマーの調製のために使用されるビニルポリマーとは典型的に不適合性であるため、未反応反応物は、最終湿り度インジケータ組成物に関する適合性の課題を引き起こす可能性がある。

衛生物品中で全てのハロゲンを回避するための従来技術製品及び市場認識の欠如から、適合可能な、すなわち、熱的及び環境的に安定であり、強度の色変化及び良好な洗浄抵抗を有し、使用間の複数回の攻撃に耐えることが可能であり、製造及び適用が容易であり、且つハロゲン含有種を含まない、新規湿り度インジケータに対する要求が存在する。さらにまた、湿り度インジケータの色が、攻撃時に黄色から青色へ、又はより好ましくは、黄色から紫色へなどと顕著な色変化を受けるようにｐＨインジケータ及び配合物を選択することが特に好ましい。

本発明は、ニトラジンイエローからなるハロゲンを含まないｐＨ湿り度インジケータを組み込む接着剤ベース組成物を含む、湿り度インジケータ組成物（ホットメルト湿り度インジケータ又はホットメルト湿り度インジケータ（若しくは指示）接着剤組成物とも呼ばれる）に関する。一実施形態においては、接着剤ベース組成物は、水溶性、又は少なくとも部分的に水溶性の成分から構成され得、そして別の実施形態においては、接着剤ベース組成物は、例えば１つ又はそれ以上の非水溶性ポリマー及び界面活性剤などの水に影響を受けやすい成分から構成され得る。

好ましくは、接着剤はホットメルト接着剤である。ホットメルト接着剤は、多くの理由のために他の種類の接着剤より好ましい。水ベース又は溶媒ベースの接着剤とは異なって、蒸発させる必要のある液体キャリアが存在しない。ホットメルトは溶解状態で適用され、そして冷却時に固体化する。したがって、それらは、乾燥が必要とされないため、より急速な線速度で適用可能である。ホットメルトはまた、冷却させるとすぐに流動が停止するため、より良好にその場にとどまる傾向がある。接着剤のパターンを押出するか、又は印刷するように試みる時、これは重要である。

一実施形態において、湿り度インジケータは、粘着性付与樹脂と、安定剤と、そして尿などの液体との接触時にｐＨの変化に応じて色を変化させる（又は淡色若しくは無色から有色に変化する）ハロゲンを含まないｐＨ指示剤、すなわち、ニトラジンイエローと一緒に、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、インターポリマー又はそのブレンドであり得るポリマーを含む少なくとも部分的に水溶性のホットメルト接着剤ベースをベースとする。本発明の組成物は、従来技術の湿り度インジケータの欠点を克服する。本発明の一実施形態は、優れた熱及び環境安定性、改善された固定性、鮮明な色変化、容易な製造、並びに容易な適用を有する湿り度インジケータを提供することである。

本発明のホットメルト湿り度インジケータ組成物は、当該技術において既知の様々な従来のコーティング技術を使用して適用することができる。それは、スロットコーティング、マルチビーズ、スピラルスプレー、及びメルトブローコーティングの種々の変形に特に適切である。ホットメルト湿り度インジケータは、パターン、文字、又は絵を作成する様式で適用可能である。

本発明の好ましい湿り度インジケータ接着剤組成物は、その成分として以下の成分：
（ａ）約１重量％～約８０重量％、好ましくは約１重量％～約４５重量％、最も好ましくは約１重量％～３５重量％の量のベースポリマー；
（ｂ）約１５重量％～約７５重量％、好ましくは約２０重量％～約７０重量％、好ましくは約２０重量％～５０重量％の量の粘着性付与剤；
（ｃ）組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６、最も好ましくは５．５～６にするために十分な量のｐＨ調整剤；及び
（ｄ）約０．１重量％～約５重量％のニトラジンイエローからなるｐＨ指示剤
の混合物を含むホットメルト接着剤組成物である。

本明細書で使用される場合、単一成分が特定される場合（例えば、ベースポリマー）、組成物は、その成分単一、又はそのような成分の混合物のいずれかを含むことが可能である。任意選択的な追加成分は、以下：
（ａ）約１重量％～３０重量％の量、好ましくは約４重量％～１５重量％の量の界面活性剤又は界面活性剤の組合せ；
（ｂ）約１重量％～１５重量％の量、好ましくは約１重量％～１０重量％の量、最も好ましくは約１重量％～７重量％の量の可塑剤；
（ｃ）０．１重量％～５重量％の１つ又はそれ以上の安定剤又は酸化防止剤
を含む。

接着剤は、充填剤又はワックスなどの他の従来の成分を含んでもよい。本発明の実施形態において、ｐＨ調整剤は、約５重量％～約５５重量％、好ましくは約１０重量％～５０重量％、最も好ましくは約１９重量％～４３重量％の量で存在する。

ホットメルト接着剤として、本組成物は、物品への適用時に水又は溶媒配合物を蒸発させることを必要としない。本発明の一実施形態において、ホットメルト湿り度インジケータは、おむつの構造を越えて延在する別個のタブ上で形成されない。加えて、インジケータとしてニトラジンイエローを使用する本発明の配合物は、適切に機能するように永久染料若しくは蛍光剤、又は両方のいずれかの使用を必要としない。別の実施形態によると、ホットメルト湿り度インジケータ組成物は、ワックスを含まず、より好ましくはポリエチレングリコールワックスを含まず、且つ／又は単一ベースポリマー又はベースポリマーの１つのいずれかとしてポリエチレングリコールを含む。本発明の別の実施形態によると、ホットメルト湿り度インジケータ組成物は、尿による攻撃時に芳香剤を有する官能基を放出する化合物を含まない。より詳しくは、本発明のホットメルト湿り度インジケータ組成物は、ベタインエステル又はベタインエステル誘導体を含まない。さらに別の実施形態によると、ホットメルト湿り度インジケータ組成物は、イオン化塩などの反応性イオン化合物を含有しない。最終的に、ホットメルト湿り度インジケータは、紙のストリップの一部の中に、又はその一部として形成される必要がないか、或いはセンサー上へ溶解される必要がない。

本発明の一実施形態によると、ホットメルト湿り度インジケータ組成物は、ベースポリマー、粘着性付与剤、ｐＨ調整剤、ｐＨ指示剤、及び任意選択的に酸化防止剤又は可塑剤の少なくとも１つから本質的になるか、又はそれらからなる。本発明の別の実施形態によると、ホットメルト湿り度インジケータ組成物は、ベースポリマー、粘着性付与剤、ｐＨ調整剤、ｐＨ指示剤及び酸化防止剤、並びに任意選択的にワックス、充填剤、安定剤、界面活性剤、及び可塑剤の少なくとも１つから本質的になるか、又はそれらからなる。

本発明の別の実施形態によると、ホットメルト湿り度インジケータ組成物は、約１重量％～約８０重量％のベースポリマーと；約１５重量％～約７５重量％の粘着性付与剤と；組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６、最も好ましくは５．５～６にするために十分な量のｐＨ調整剤と；約０．０１重量％～約５重量％のニトラジンイエローからなるｐＨ指示剤とを含む。

本発明の別の実施形態によると、衛生物品は、内部表面を有する流体不透過性バックシート、不織布トップシート、及びバックシートとトップシートとの間に配置される吸収性コアを含み；且つホットメルト湿り度インジケータが、バックシートの内部表面に結合し、そして吸収性コアと接触しており、尿による吸収性コアの攻撃時に尿はホットメルト湿り度インジケータと接触し、ホットメルト湿り度指示組成物は、約１重量％～約８０重量％のベースポリマーと；約１５重量％～約７５重量％の粘着性付与剤と；組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６、最も好ましくは５．５～５にするために十分な量のｐＨ調整剤と；約０．０１重量％～約５重量％のニトラジンイエローからなるｐＨ指示剤とを含む。

本発明の他の特徴及び利点は、以下の図面及びその説明を検討すれば、即座に当業者に明らかとなり得る。

図１（ａ）～１（ｄ）は、食塩液による攻撃の前後の本発明の４つの湿り度インジケータを示す。

本発明によると、ホットメルト湿り度インジケータは、約１重量％～８０重量％のベースポリマー成分と；約１５重量％～７５重量％の適合性の粘着性付与剤と；組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６、最も好ましくは５．５～６にするために十分な量のｐＨ調整剤と；約０．０１重量％～約５重量％のニトラジンイエローからなるｐＨ指示剤とを混合することによって配合される。他の任意選択的な成分は、組成物の物理的及び性能特徴を修正するか、又は強化するために添加可能である。そのような任意選択的な成分は、界面活性剤、可塑剤、安定剤又は酸化防止剤、充填剤、及びワックスを含む。

様々な入手可能な熱可塑性材料のいずれも、単独で、又はブレンドとしてのいずれかで、本発明の組成物中のベースポリマー成分として使用することが可能である。接着剤組成物に関して、ポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、インターポリマー、又はそのブレンドであってよく、且つ約１重量％～約８０重量％、好ましくは約１重量％～約４５重量％、好ましくは約１重量％～４０重量％の量で存在してよい。そのような熱可塑性材料の例としては、エチレン／酢酸ビニル（ＥＶＡ）、エチレンアクリレート、エチレンメタクリレート、エチレンメチルアクリレート、エチレンメチルメタクリレート、高及び低密度ポリエチレン、ポリエチレンブレンド及び化学修飾ポリエチレン、エチレンと１～６個のモノ－若しくはジ－不飽和モノマーのコポリマー、エチレン／スチレンインターポリマー（ＥＳＩ）、スルホン化ポリエステルなどのポリエステルを含むエチレンベースのポリマー；アタクチックポリプロピレンなどを含む非晶質ポリアルファオレフィン（ＡＰＡＯ）；メタロセン触媒によるポリアルファオレフィン；ＳＩＳ（スチレン－イソプレン－スチレン）ブロックコポリマー；ＳＢＳ（スチレン－ブタジエン－スチレン）ブロックコポリマー；ＳＥＢＳ（スチレン－エチレン－ブチレン－スチレン）ブロックコポリマー；ＳＥＥＰＳ（スチレン－エチレン／エチレンプロピレンスチレン）ブロックコポリマー；ＳＢＲ（スチレン－ブタジエン－ゴム）；アクリルポリマー及びコポリマー；並びにスチレンアクリルポリマー及びコポリマー；ポリブチレンと一般に呼ばれるポリブテン－１ホモポリマー及びコポリマー、線形Ａ－Ｂ－Ａブロック、線形Ａ－（Ｂ－Ａ）ｎ－Ｂマルチブロックコポリマー、並びに式（Ａ－Ｂ）ｎ－Ｙのラジアル又はテレブロックコポリマー（式中、Ａはポリスチレンブロックを含み、Ｂは実ゴム様ポリブタジエン又はポリイソプレンブロックを質的に含み、Ｙは多価化合物を含み、そしてｎは少なくとも３の整数である）が含まれる。中間ブロックは、水素化又は残留不飽和を除去する他の後処置によってそれらの熱安定性を改善するために、後処理が可能である。Ａ－Ｂ－Ａブロックコポリマー構造中のＡ又は末端ブロックのサイズ及び量は、ポリマーの１４重量％～５１重量％であり得る。

加えて、水溶性ポリマーは、熱可塑性材料として利用されもてもよい。一般的な水溶性ポリマーには、ポリエステル、例えばスルホン化ポリエステル、ポリビニルメチルエーテル、ポリアルキレンイミンポリマー及びコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸ポリマー、ポリエチレングリコールポリマー、ポリアクリル酸及びその塩、エチレン／アクリル酸及びその塩、ポリビニルピロリドン、並びにポリビニルピロリドン／酢酸ビニルが含まれる。他の水溶性ポリマーは所望の最終用途及びポリマーの特性次第で使用され得、したがって、上記リストは包括的であると考えられるべきではなく、また本明細書で使用される場合、「熱可塑性材料」又は「熱可塑性ポリマー」という用語の範囲に限定するべきではない。

一実施形態において、ベースポリマーは、ポリエチレングリコールを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなる。別の実施形態において、ベースポリマーは、好ましくは約１０重量％～約５５重量％、好ましくは約２０重量％～４５重量％、最も好ましくは約２５重量％～４０重量％の量でポリエチレングリコールを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなる。好ましくは、ポリエチレングリコールの分子量は、約１０，０００～約４０，０００ダルトン、好ましくは約１２，０００～約３５，０００ダルトン、最も好ましくは約１５，０００～２０，０００ダルトンである。本明細書で使用される場合、「分子量」は重量平均分子量を指し、ポリスチレン標準を使用するゲル透過によって決定される。

単一ベースポリマーとしてポリエチレングリコールを使用する実施形態において、驚くべきことに攻撃時に湿り度インジケータが紫色になることが判明した。以下の因子の少なくとも１つが、ポリエチレングリコールの存在と組み合わせて、湿り度インジケータが紫色になる事象に導くと考えられる：約１５重量％～約４５重量％の量で配合物中に存在するポリエチレングリコール；配合物中に存在するイソステアリン酸；約０．５重量％～約７重量％の量で配合物中に存在するイソステアリン酸；ステアリン酸と一緒に配合物中に存在するイソステアリン酸；１：４０～１：２のイソステアリン酸：ステアリン酸の重量比範囲でステアリン酸と一緒に配合物中に存在するイソステアリン酸；粘着性付与剤として配合物中に存在するＦｏｒａｌ ＡＸ－Ｅなどの水素化ロジン及びＨｉｋｏｔａｃｋ ＤＰ－１００などのＣ９炭化水素樹脂の組合せ；又はこれらのいずれかの因子のいずれかの組合せ。

本発明のホットメルト接着剤で使用される粘着性付与樹脂は、接着剤特性を延長し、特定の接着性を改善するものである。本明細書で使用される場合、「粘着性付与樹脂」という用語には、以下が含まれる：
ａ．例えばガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、蒸留ロジン、水素化ロジン、二量体化ロジン及び重合化ロジンなどの、天然及び変性ロジン；
ｂ．例えば、ペールウッドロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのグリセロールエステル、重合化ロジンのグリセロールエステル、ペールウッドロジンのペンタエリトリトールエステル、水素化ロジンのペンタエリトリトールエステル、トール油ロジンのペンタエリトリトールエステル、及びロジンのフェノール変性ペンタエリトリトールエステルなどの、天然及び変性ロジンのグリセロール及びペンタエリトリトールエステル；
ｃ．約２０℃～１４０℃の、ＡＳＴＭ法Ｅ２８－５８Ｔによって決定される軟化点を有するポリテルペン樹脂、後者のポリテルペン樹脂は、一般に、適度に低い温度においてフリーデル－クラフツ触媒の存在下で、ピネンとして知られるモノテルペンなどのテルペン炭化水素の重合から一般に生じ；水素化ポリテルペン樹脂も含まれる；
ｄ．天然テルペンのコポリマー及びターポリマー、例えばスチレン／テルペン、α－メチルスチレン／テルペン及びビニルトルエン／テルペン；
ｅ．例えば、酸性媒体中でのテルペン及びフェノールの縮合から生じる樹脂生成物などのフェノール変性テルペン樹脂；
ｆ．例えばＡｒｉｚｏｎａ ＣｈｅｍｉｃａｌからのＵｎｉｒｅｚ ２６２０などのオリゴマーアミドエステル樹脂；
ｇ．約１０℃～１４０℃の環球式軟化点を有する脂肪族石油炭化水素樹脂、後者の樹脂は主にオレフィン及びジオレフィンからなるモノマーの重合から生じ；水素化脂肪族石油炭化水素樹脂も含まれる；この種類のＣ５－オレフィンフラクションに基づくそのような商業的に入手可能な樹脂の例は、Ｃｒａｙ Ｖａｌｌｅｙ ＵＳによって販売される「Ｗｉｎｇｔａｃｋ ９５」及び「Ｗｉｎｇｔａｃｋ １１５」粘着性付与樹脂である；
ｈ．芳香族石油炭化水素及びその水素化誘導体；並びに
ｉ．脂肪族／芳香族石油誘導炭化水素及びその水素化誘導体（例えば芳香族炭化水素樹脂）。

いくつかの配合物に関して、上記の粘着性付与樹脂の２つ以上の混合物が使用されてもよい。１５重量％～７５重量％の範囲の粘着性付与樹脂が使用されてもよいが、好ましい範囲は約２０重量％～約７０重量％、好ましくは約２０重量％～５０重量％である。本発明のために有用である商業的に入手可能な粘着性付与樹脂の例としては、商品名Ｓｙｌｖａｌｉｔｅ ＲＥ １００Ｌによって商業的に特定される樹脂が含まれる。この樹脂は、ペンタエリトリトールベースのトール油ロジンエステル、及びＳｙｌｖａｌｉｔｅ ＲＥ ８５Ｌ、トール油ロジンのグリセロールエステルであり、両方ともＡｒｉｚｏｎａ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙから入手可能である。

商業的に入手可能な重合化及び変性ロジンは、それぞれ、商品名「Ｓｙｌｖａｒｏｓ ＰＲ Ｒ、ＰＲ Ｒ８５、及びＵｎｉ－Ｔａｃ ７０」でＡｒｉｚｏｎａ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙから入手され得る。商業的に適切な部分的に水素化されたロジンは、商品名「Ｆｏｒａｌ ＡＸ」、「Ｆｏｒａｌ ＡＸＥ」及び「Ｓｔａｂｅｌｉｔｅ」でＥａｓｔｍａｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙから入手可能であり得る。

本発明のホットメルト湿り度インジケータ組成物は、ｐＨが水ベースの体液への曝露の前に特定のレベルに維持されるように、ｐＨ調整剤も含む。特に、ｐＨ調整剤は、組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６にするために十分な量で存在する。体液によるそのような汚染への曝露時に、コーティングを有する基材のｐＨは変化し、それによって、色変化の効果が引き起こされる。ｐＨ調整剤は、色が変化する組成物のｐＨを制御するために使用され得る、いずれの分子又は組成物である。ｐＨ調整剤は、緩衝組成を有することが見出されるものなどの酸、塩基、又は両方の組合せであり得る。ｐＨ調整剤は、ｐＨ指示剤として本明細書で使用されるニトラジンイエローとの組合せで選択される。ｐＨ調整剤は、ホットメルト湿り度インジケータのｐＨを、ニトラジンイエローがその黄色を保持する範囲にするために役立つ。

適切な酸性ｐＨ調整剤の例には、有機酸、無機酸及びポリマー酸が含まれ；より特に、そのような酸の例には、グリコール酸、クエン酸、乳酸、アスコルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、サリチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、及びイソステアリン酸、並びにその混合物を含む有機酸が含まれる。有機酸のさらなる例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、並びにアクリル酸、メタクリル酸、又はアクリル酸及びメタクリル酸の両方を含有するコポリマーが含まれる。特定の実施形態において、ｐＨ調整剤は、ステアリン酸、イソステアリン酸又はその混合物を含むか、それらから本質的になるか、又はそれらからなる。

ｐＨ調整剤の量は、ｐＨ調整剤を含まない組成物のｐＨ及びｐＨ調整剤の強度次第である。いくつかの実施形態において、ｐＨ調整剤は、約５重量％～約５５重量％、好ましくは約１０重量％～約５０重量％、最も好ましくは約１９重量％～約４３重量％の量で存在する。ｐＨ調整剤のさらなる例は、参照によって全体が本明細書に組み込まれる、Ｓｏｎｇらへの米国特許出願公開第２０１１／００１５５９９号明細書に見られ得る。

本発明のホットメルト湿り度インジケータ組成物は、ニトラジンイエローからなるｐＨ指示剤も含む。ｐＨ指示剤の量は、尿による攻撃時に容易に色変化を示すために必要なその量である。典型的に、それは、約０．０５重量％～５重量％の量、好ましくは約０．１重量％～約２．５重量％の量、最も好ましくは約０．１５重量％～１．５重量％の量で存在する。ニトラジンイエローは、６未満から６より高いｐＨへ、最も特に７．２より高いｐＨへｐＨが変化すると黄色から青色に色が変化する。ホットメルト湿り度インジケータは、尿及び組成物の相互作用によって、６より高いｐＨを有するようになる。水分が親水性有機マトリックスを浸透すると、ホットメルトインジケータ中にそのようなｐＨが生じる。

ｐＨ指示剤は、吸収性物品が尿で湿潤したことを示すために、可視光の下でヒトの眼で認識できる視覚的信号を発生する。視覚的信号は、黄色、オレンジ色、若しくはピンク色から青色若しくは紫色へなどの色の変化、又は無色若しくは本質的に無色から有色、例えば無色から青色若しくは紫色への変化である。ｐＨ指示剤は、乾燥組成物の色と区別できる、湿潤時に容易に眼で見ることのできる色の変化（又は初期状態が無色の場合、色）を有する組成物を提供するために有効な量で使用される。特に望ましい初期の（色変化の前の）開始色は、無色、黄色、オレンジ色、緑色、褐色、並びにそのシェード及びその組合せが含まれる。望ましい最終色（変化後）は、好ましくは初期色から顕著に異なる。好ましい色は、典型的に、青色、紫色、及びそのシェードを含む。以下に記載される図１（ａ）～１（ｄ）は、可能な初期及び最終色の可能性のいくつかを実証する。

本発明は、約０重量％～約５重量％の量で安定剤又は酸化防止剤を含み得る。好ましくは約０．１％～１％の安定剤が組成物に組み込まれる。本発明のホットメルト湿り度インジケータ接着剤組成物において有用である安定剤は、インジケータの製造及び適用の間、並びに周囲環境への最終製品の通常の曝露時に通常生じる熱及び酸化分解の影響から上記ポリマー、それによって全接着剤系を保護することを補助するために組み込まれる。適用可能な安定剤の中でも、高分子量ヒンダードフェノール及び多官能性フェノール、例えば硫黄及びリン含有フェノールが挙げられる。ヒンダードフェノールは当業者には周知であり、そのフェノールヒドロキシル基に隣接して立体的に嵩高いラジカルを含有するフェノール化合物として特徴づけられてよい。特に、第三ブチル基は、一般に、フェノールヒドロキシル基に対してオルト位の少なくとも１つにおいてベンゼン環上で置換される。ヒドロキシル基の近位のこれらの立体的に嵩高い置換ラジカルの存在は、その伸縮振動数と、それに対応して、その反応性を遅らせるために有用であり；したがって、この立体障害は、フェノール化合物にその安定化特性を提供する。代表的なヒンダードフェノールとしては、以下が含まれる：
１，３，５－トリメチル－２，４，６－トリ（３－５－ジ－ｔｅｒｔ－ブチル－４－ヒドロキシベンジル）ベンゼン；
ペンタエリトリトールテトラキス－３（３，５－ジ－ｔｅｒｔ－ブチル－４－ヒドロキシフェニル）プロピオネート；
ｎ－オクタデシル－３（３，５－ジ－ｔｅｒｔ－ブチル－４－ヒドロキシフェニル）プロピオネート；
４，４’－メチレンビス（４－メチル－６－ｔｅｒｔブチルフェノール）；
２，６－ジ－ｔｅｒｔ－ブチルフェノール；
６－（４－ヒドロキシフェノキシ）－２，４－ビス（ｎ－オクチルチオ）－１，３，５－トリアジン；
２，３，６－トリス（４－ヒドロキシ－３，５－ジ－ｔｅｒｔ－ブチル－フェノキシ）－１，３，５－トリアジン；
ジ－ｎ－オクタデシル－３，５－ジ－ｔｅｒｔ－ブチル－４－ヒドロキシベンジルホスホネート；
２－（ｎ－オクチルチオ）エチル－３，５－ジ－ｔｅｒｔ－ブチル－４－ヒドロキシベンゾエート；及び
ソルビトールヘキサ－３（３，５－ジ－ｔｅｒｔ－ブチル－４－ヒドロキシフェニル）プロピオネート。

ペンタエリトリトールテトラキス－３（３，５－ジ－ｔｅｒｔ－ブチル－４－ヒドロキシフェノール）プロピオネートは、安定剤として特に好ましい。

これらの安定剤の性能は、それらと一緒に、（１）共同薬、例えばチオジプロピオネートエステル及びホスファイト；並びに（２）キレート試薬及び金属非活性化物、例えばエチレンジアミン四酢酸、その塩、及びジサリチラルプロピレンジイミンを利用することによって、さらに強化され得る。

本発明の湿り度インジケータ組成物は、約１重量％～３０重量％、好ましくは約１重量％～１５重量％の、接着剤をより親水性にして、組成物に水透過性を付与する界面活性剤を含有し得る。本明細書において使用するのに適切な界面活性剤は、カチオン、アニオン又はノニオン型が含まれ、ノニオン型が好ましい。より好ましい界面活性剤は、１５未満のＨＬＢを有するノニオン界面活性剤の群から選択される。これらの界面活性剤には、アルキルアミン及びアミド；アルカノールアミン及びアミド；アミンオキシド；エトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化アミン又はアミド；エトキシル化脂肪エステル及び油；グリセロール脂肪エステル及びそれらのエトキシル化誘導体；ソルビタン誘導体；サッカロース及びグルコースエステル及びそれらの誘導体が含まれる。最も好ましい界面活性剤は３～１２のＨＬＢを有し、且つエトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化脂肪酸、ステアリン酸、脂肪酸のグリセロールエステル及びそれらの誘導体、並びにソルビタン誘導体を含むサブグループから選択される。本明細書中で上に記載される２種以上の界面活性剤の混合物は、いくつかの配合物に関して使用されてもよい。

本明細書で使用される場合、「界面活性剤（ｓｕｒｆａｃｔａｎｔ）」又は「界面活性剤（ｓｕｒｆａｃｅ－ａｃｔｉｖｅ ａｇｅｎｔ）」という用語は、水又は水溶液中に溶解される時に表面張力を減少するか、或いは２つの液体の間、又は液体と固体との間の界面張力を減少するいずれの化合物も指す。適切な界面活性剤の例には以下が含まれるが、これに限定されるものではない：
ａ．脂肪酸エステル、例えばグリセロールエステル、ＰＥＧエステル、及びソルビタンエステルであり、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールモノステアレート、グリセロールモノ及び／又はジオレエート、ＰＥＧジオレエート、ＰＥＧモノラウレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオレエートなどを含む。そして、これらの界面活性剤は、ＩＣＩ、Ｒｈｏｎｅ－Ｐｏｕｌｅｎｃ、及び他の供給源から入手可能である。
ｂ．ノニオンエトキシレート、例えばアルキルフェノールエトキシレート、アルコールエトキシレート、アルキルアミンエトキシレートであり、オクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルアミンエトキシレートなどを含む。これらの界面活性剤は、Ｒｈｏｎｅ－Ｐｏｕｌｅｎｅ、Ｕｎｉｏｎ Ｃａｒｂｉｄｅ、及び他の供給源から入手可能である。
ｃ．Ａｉｒ Ｐｒｏｄｕｃｔｓから入手可能な２，４，７，９－テトラメチル－５－デシン－４，７－ジオールなどのノニオン界面活性剤。
ｄ．Ｕｎｉｏｎ Ｃａｒｂｉｄｅ、ＢＡＳＦなどから入手可能であるエチレンオキシド／プロピレンオキシドコポリマー。これら及び他の界面活性剤は、親水性性能特性の最良のブレンドを生じるために必要に応じてブレンド可能であることに留意されたい。

Ｕｎｉｑｕｅｍａ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎによって製造されるＡｔｍｅｒ １２９、グリセロールモノステアレート、ＩＣＩ Ａｍｅｒｉｃａｓ，Ｉｎｃ．によって製造されるＡｔｍｅｒ ６８８、ノニオン界面活性剤ブレンド、及びＣｙｔｅｃ Ｉｎｄｕｓｔｒｉｅｓ，Ｉｎｃ．によって製造されるＡｅｒｏｓｏｌ ＯＴ １００％界面活性剤（ジオクチルナトリウムスルホスクシネート）が、本接着剤組成物での使用に関して好ましい界面活性剤であることが判明した。

任意選択的に、ホットメルト湿り度インジケータ組成物は可塑剤を含んでもよい。接着剤の接着剤強度又は使用温度を実質的に低下させることなく、所望の粘度制御を提供するために、水溶性及び非水溶性可塑剤の両方が、単独で、又はいずれかの所望の組合せでのいずれかで、約１重量％～約５０重量％、好ましくは約５重量％～約４０重量％、最も好ましくは約２０重量％～約３５重量％の量で本発明の組成物中に存在することが可能である。液体及び固体可塑剤の両方が本発明の組成物中で使用可能である。

本明細書で使用される水溶性可塑剤は、低分子量ポリエチレングリコール、多官能性アルコール、並びに分子が親水性基及び疎水性基の両方を含む界面活性剤の一般分類を含む。分子の親水性基は、一般に、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、モノ－又はジ－水酸化アミノ基、エトキシル化アミノ基、カルボキシル基のポリアルキレングリコールエステル、置換又は非置換グリセロール、グルコース、サッカロース及びソルビタン基からなるが、それらに限定されない。分子の疎水性基は、一般に、炭化水素基、例えばアルキルフェノール基、ジアルキルフェノール基、又は線形若しくは分枝状脂肪族ラジカルからなるが、それらに限定されない。好ましい可溶性可塑剤は、８．０～２０．０の範囲のＨＬＢ値を有するエトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化脂肪酸及びエトキシル化脂肪アルコールを含む。１３．５のＨＬＢ値を有するエトキシル化アルキルフェノールは、Ｄａｎｂｕｒｙ，Ｃｏｎｎ．のＵｎｉｏｎ Ｃａｒｂｉｄｅ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから商品名Ｔｒｉｔｏｎ Ｘ－１００で入手可能であり、そして水溶性エトキシル化脂肪酸、例えばポリエチレングリコール６００モノラウレート（ＨＬＢ＝１４．６）及びポリエチレングリコール１０００ジラウレート（ＨＬＢ＝１４．２）は、それぞれＫｅｓｓｃｏ ＰＥＧ ６００ＭＣ及びＰＥＧ １０００ＤＬの商品名でＮｏｒｔｈｆｉｅｌｄ，Ｉｌｌ．のＳｔｅｐａｎ Ｃｏｍｐａｎｙから購入可能である。

適切な非水溶性可塑剤は、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ペンタエリトリトールテトラベンゾエート；ポリエチレングリコール４００－ジ－２－エチルヘキソエート；２－エチルヘキシルジフェニルホスフェート；ブチルベンジルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、種々の置換シトレート、及びグリセレートを含む群から選択され得る。適切なジプロピレングリコールジベンゾエート及びペンタエリトリトールテトラベンゾエートは、Ｃｈｉｃａｇｏ，Ｉｌｌ．のＶｅｌｓｉｃｏｌ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙから、それぞれ商品名「Ｂｅｎｚｏｆｌｅｘ ９－８８及びＳ－５５２」で購入され得る。さらに、適切なポリエチレングリコール４００－ジ－２－エチルヘキソエートは、Ｃｈｉｃａｇｏ，Ｉｌｌ．のＣ．Ｐ．Ｈａｌｌ Ｃｏｍｐａｎｙから商品名「Ｔｅｇｍｅｒ ８０９」で購入され得る。適切な２－エチルヘキシルジフェニルホスフェート、及びブチルベンジルフタレートは、Ｓｔ．Ｌｏｕｉｓ，Ｍｏ．のＭｏｎｓａｎｔｏ Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙから、それぞれ商品名「Ｓａｎｔｉｃｉｚｅｒ １４１及び１６０」で購入され得る。

適切な可塑剤は、鉱油などの通常の可塑化油を含むのみならず、オレフィンオリゴマー及び低分子量ポリマー、並びに植物及び動物油及びそのような油の誘導体も含む群から選択され得る。利用され得る石油誘導油は、芳香族炭化水素をわずかな割合のみ含有する比較的高沸騰温度材料である。この点に関して、芳香族炭化水素は、好ましくは油の３０重量％未満、より特に１５重量％未満でなければならない。代わりとして、油は完全に非芳香族であってもよい。オリゴマーは、ポリプロピレン、ポリブテン、水素化ポリイソプレン、水素化ブタジエン、又は約３５０～約１０，０００の平均分子量を有する類似のものであり得る。適切な植物及び動物油には、通常の脂肪酸のグリセロールエステル及びその重合生成物が含まれる。本発明において有用性が見出された可塑剤は、多数の種々の可塑剤であることが可能であるが、本発明者は、Ｓｏｎｎｅｂｏｒｎ，Ｉｎｃ．によって製造されるＫａｙｄｏｌなどの鉱油が本発明において特に有用であることを発見した。両方ともＶｅｌｓｉｃｏｌによって製造されるＢｅｎｚｏｆｌｅｘ ９－８８、ジプロピレングリコールジベンゾエート、及びＢｅｎｚｏｆｌｅｘ ３５２、１，４－シクロヘキサンジメタノールが適切な可塑剤であることも見出された。認識される通り、可塑剤は、接着剤の接着剤強度及び／又は使用温度を実質的に低下させることなく、全接着剤組成物の粘度を低下させるために典型的に利用されている。可塑剤の選択によって、特定の最終用途（例えば湿潤強度コア用途）のための配合物中で有用となることが可能である。ポリエチレングリコールがベースポリマーとして使用される実施形態において、可塑剤を包含することによって、色変化の発生速度が増加することが見出された。

特定の物理的特性を変性するために、本発明の接着剤組成物中に他の任意の添加剤が組み込まれてもよいことは理解されるべきである。これらとしては、例えば、不活性着色剤、例えば二酸化チタン、及び充填剤などの材料が含まれ得る。典型的な充填剤としては、タルク、炭酸カルシウム、粘土シリカ、マイカ、ウォラストナイト、長石、アルミニウムシリケート、アルミナ、水和アルミナ、ガラスミクロスフェア、セラミックミクロスフェア、熱可塑性ミクロスフェア、バライト及び木粉が含まれる。

加えて、ワックスは、組成物中に約１重量％～５０重量％の量、好ましくは約５重量％～４０重量％の量で添加されてもよい。

本発明のホットメルト接着剤組成物は、当該技術分野において既知のいずれかの技術を使用して調製され得る。従来技術混合手順の代表例は、ローターを備えたジャケット付き混合ケトル中、ベースポリマー及び湿り度インジケータ以外の全ての成分を配置し、その後、含有物を溶解するために混合物の温度を上げることが必要である。このステップで使用される正確な温度が特定の成分の融点に依存することを理解すべきである。その後、撹拌しながらポリマーをケトルに導入し、そして安定で均一な混合物が形成されるまで、混合を続ける。最終的に、好ましくはｐＨ指示剤を保護するために必要な温度の減少後、ｐＨ指示剤を添加し、そして湿り度インジケータが混合物中に完全に溶解された時に混合を終了する。全混合プロセスの間、二酸化炭素及び窒素などの不活性ガスによってケトルの含有物を保護する。

次いで、得られたホットメルト湿り度インジケータは、種々のコーティング技術を使用して、基材に適用され得る。例としては、ホットメルトスロットダイコーティング、ホットメルトホイールコーティング、ホットメルトローラーコーティング、メルトブローコーティング及びスピラルスプレーコーティングが含まれる。好ましい実施形態において、ホットメルト接着剤は、幅１～５ｍｍのノズルを有するスロット－ダイを使用して基材上にコーティングされ、バックシート上に複数の湿り度インジケータストライプを有するコーティングされたパターンが得られる。

本発明の接着剤組成物は、例えば、使い捨て不織布の乳児用及び小児用おむつ、トレーニングパンツ、成人用失禁パッド及びブリーフなどの多数の不織布吸収性物品用途において使用されてよい。そのような衛生物品は、内部表面を有する流体不透過性バックシート、不織布トップシート、及びバックシートとトップシートとの間に配置される吸収性コアを含む。本発明のホットメルト湿り度インジケータ組成物は、バックシートの内部表面に適用され、そして冷却時にそれに結合し、そして吸収性コアと接触しており、尿による吸収性コアの攻撃時に尿はホットメルト湿り度インジケータと接触する。ホットメルト湿り度インジケータは、さらにバックシートを吸収性コアに結合させるようにも機能し得る。

ホットメルト湿り度インジケータ組成物は、湿潤時に色を変化させる非ハロゲン含有ｐＨインジケータを含む。「湿潤」又は「湿潤した」という用語は、接着剤が、尿、食塩液、血液、粘液及び他の身体の滲出液、並びにその水などの水性流と接触することを意味する。

以下の実施例に基づき、ニトラジンイエローの使用が、本発明の組成の説明の範囲内に適合するいずれの既知のホットメルト湿り度指示配合物、すなわち、以下：約１重量％～約８０重量％のベースポリマー；約１５重量％～約７５重量％の粘着性付与剤；及び組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６、最も好ましくは５．５～６にするために十分な量のｐＨ調整剤を含むホットメルト湿り度インジケータ組成物において適切に機能することが考えられる。そのような配合物には、米国特許第８，８２８，２７１号明細書及び欧州特許第１３３０２７２号明細書の実施例に明示されるものが含まれる。ポリエチレングリコールを含有しているそれらの配合物は、攻撃時に紫色を導き得る。

発明の態様
態様１．
約１重量％～約８０重量％の量のベースポリマー；
約１５重量％～約７５重量％の粘着性付与剤；
組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６、最も好ましくは５．５～６にするために十分な量のｐＨ調整剤；及び
約０．０１重量％～約５重量％のニトラジンイエローからなるｐＨ指示剤
を含む、ホットメルト湿り度インジケータ組成物。

態様２．
ベースポリマーが、約１重量％～約４５重量％、好ましくは約１重量％～４０重量％の量で存在し；
粘着性付与剤が、約２０重量％～約７０重量％、好ましくは約２０重量％～約５０重量％の量で存在し；
ｐＨ調整剤が、約５重量％～約５５重量％、好ましくは約１０重量％～約５０重量％、最も好ましくは約１９重量％～約４３重量％の量で存在し；且つ
ｐＨ指示剤が、約０．０４重量％～約２．５重量％、好ましくは約０．０５重量％～約１．５重量％、最も好ましくは約０．０７重量％～約１重量％の量で存在する、
態様１の組成物。

態様３．前記ベースポリマーが水溶性である、態様１又は２の組成物。

態様４．ベースポリマーが、エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）、スチレン－イソプレン－スチレン（ＳＩＳ）ブロックコポリマー、スチレン－ブタジエン－スチレン（ＳＢＳ）ブロックコポリマー、スチレン－エチレン－ブチレン－スチレン（ＳＥＢＳ）ブロックコポリマー、スチレン－エチレン／エチレン－プロピレン－スチレン（ＳＥＥＰＳ）ブロックコポリマー、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、化学修飾ポリエチレン、スルホン化ポリエステル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン／酢酸ビニルコポリマー、非晶質ポリアルファオレフィン、エチレン／スチレンインターポリマー（ＥＳＩ）、メタロセン触媒ＡＰＡＯ、ポリビニルメチルエーテル、及びポリエチレングリコール並びにその混合物からなる群から選択される、態様１又は２のいずれか一項の組成物。

態様５．ベースポリマーがポリエチレングリコールを含む、態様１又は２のいずれか一項の組成物。

態様６．前記ベースポリマーがポリエチレングリコールからなる、態様１又は２のいずれか一項の組成物。

態様７．ベースポリマーが、約１０重量％～約５５重量％、好ましくは約２０重量％～約４５重量％、最も好ましくは約２５重量％～約４０重量％の量で存在する、態様５又は６の組成物。

態様８．前記粘着性付与剤が、天然ロジン、変性ロジン、水素化ロジン、ポリテルペン樹脂、天然テルペンのコポリマー、天然テルペンのターポリマー、フェノール変性テルペン樹脂、オリゴマーアミドエステル樹脂、脂肪族石油炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、及び前記芳香族炭化水素樹脂の水素化誘導体並びにその混合物からなる群から選択される、態様１～７のいずれか一項の組成物。

態様９．前記粘着性付与剤が、水素化ロジン、芳香族炭化水素樹脂、及び前記芳香族炭化水素樹脂の水素化誘導体、並びにその混合物からなる群から選択される、態様１～７のいずれか一項の組成物。

態様１０．約１重量％～約３０重量％の量、好ましくは約４重量％～１５重量％の量の界面活性剤をさらに含む、態様１～９のいずれか一項の組成物。

態様１１．前記界面活性剤が、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、又はアニオン界面活性剤である、態様１０の組成物。

態様１２．界面活性剤がノニオン界面活性剤であり、且つアルキルアミン及びアミド、アルカノアミン及びアミド、アミンオキシド、エトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化アミン及びアミド、エトキシル化脂肪エステル及び油、グリセロール脂肪エステル及びそれらのエトキシル化誘導体、ソルビタン誘導体、サッカロースエステル及びグルコースエステル並びにそれらの誘導体からなる群から選択される、態様１１の組成物。

態様１３．約１重量％～約１５重量％の量、好ましくは約１重量％～１０重量％、最も好ましくは約１重量％～７重量％の量で可塑剤をさらに含む、態様１～１２のいずれか一項の組成物。

態様１４．前記可塑剤が非水溶性可塑剤である、態様１３の組成物。

態様１５．ワックスをさらに含む、態様１～１４のいずれか一項の組成物。

態様１６．安定剤又は酸化防止剤をさらに含む、態様１～１５のいずれか一項の組成物。

態様１７．タルク、炭酸カルシウム、粘土シリカ、マイカ、ウォラストナイト、長石、アルミニウムシリケート、アルミナ、水和アルミナ、ガラスミクロスフェア、セラミックミクロスフェア、熱可塑性ミクロスフェア、バライト、及び木粉からなる群から選択される充填剤をさらに含む、態様１～１６のいずれか一項の組成物。

態様１８．ｐＨ調整剤が、グリコール酸、クエン酸、乳酸、アスコルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、サリチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、及びイソステアリン酸、並びにその混合物からなる群から選択される、態様１～１７のいずれか一項の組成物。

態様１９．ｐＨ調整剤が、ステアリン酸、イソステアリン酸、及びその混合物からなる群から選択される、態様１～１７のいずれか一項の組成物。

態様２０．
内部表面を有する流体不透過性バックシート、不織布トップシート、及びバックシートとトップシートとの間に配置される吸収性コア；並びに
バックシートの内部表面に結合し、そして吸収性コアと接触しており、尿による吸収性コアの攻撃時に尿はホットメルト湿り度インジケータと接触するホットメルト湿り度インジケータ
を含む衛生物品であって、ホットメルト湿り度インジケータが、
約１重量％～約８０重量％のベースポリマー；
約１５重量％～約７５重量％の粘着性付与剤；
組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６、最も好ましくは５．５～５にするために十分な量のｐＨ調整剤、及び
約０．０１重量％～約５重量％のニトラジンイエローからなるｐＨ指示剤
を含む、衛生物品。

以下の実施例は、本発明の特定の好ましい実施形態のいくつかの態様を実証するものであり、それを制限するものとして解釈されない。

４つの配合物（配合物１（ａ）～１（ｄ）として指される）を調製し、そして試験結果を図１（ａ）～１（ｄ）に示す。配合物は以下の通りであった。

配合物１（ａ）－約２０，０００ダルトンの分子量を有するポリエチレングリコールを３０重量％の量で単一ベースポリマーとして使用し；水素化ロジン及び芳香族炭化水素樹脂のブレンドを４９重量％の量で粘着性付与剤として使用し；ステアリン酸（１８％）及びイタコン酸（２％）のブレンドを２０重量％の量でｐＨ調整剤として使用し；酸化防止剤を使用し；そしてニトラジンイエローを０．１８重量％の量でｐＨ指示剤として使用した。

配合物１（ｂ）は、ポリエチレングリコール以外のベースポリマー；粘着性付与剤；ｐＨ調整剤としてのステアリン酸；酸化防止剤；界面活性剤；及び０．３４重量％の量のニトラジンイエローを有した。

配合物１（ｃ）は、それが蛍光剤を含まず、ニトラジンイエローを含んでいたこと以外、米国特許第８，８２８，２７１号明細書の実施例８に類似であった。特に配合物１（ｃ）は、単一ベースポリマーとして２８重量％のＰｏｌｙｇｌｙｃｏｌ ２００００Ｓ；粘着性付与剤として４３重量％のＳｙｌｖａｒｏｓ ＴＰ ２０４０；可塑剤として８重量％のＢｅｎｚｏｆｌｅｘ ９－８８；ｐＨ調整剤として２０重量％のＣｅｎｔｕｒｙ １２２４；及び０．２重量％の量のニトラジンイエローを含んだ。

配合物１（ｄ）は、それが蛍光剤を含まず、ニトラジンイエローを含んでいたこと以外、米国特許第８，８２８，２７１号明細書の実施例９に類似であった。特に、配合物１（ｄ）は、単一ベースポリマーとして３６重量％のＰｏｌｙｇｌｙｃｏｌ ２００００Ｓ；粘着性付与剤として３５重量％のＳｙｌｖａｒｏｓ ＴＰ ２０４０；可塑剤として１３重量％のＢｅｎｚｏｆｌｅｘ ３５２；ｐＨ調整剤として２０重量％のＣｅｎｔｕｒｙ １２２４；及び０．２重量％の量のニトラジンイエローを含んだ。

Ｃｅｎｔｕｒｙ １２２４は、約７０パーセントのＣ１８ステアリン酸を含有する飽和脂肪酸製品であり、典型的に２３パーセントのメチル分枝状Ｃ１８飽和酸を有する。

Ｐｏｌｙｇｌｙｋｏｌ ２００００Ｓは、２００００の平均分子量を有するポリエチレングリコールである。それはフレーク形態の固体である。

Ｓｉｌｖａｒｏｓ ＴＰ ２０４０は、粘着性付与剤として使用されるテルペンフェノール樹脂である。

Ｂｅｎｚｏｆｌｅｘ ９－８８は、高溶媒和可塑剤である。

Ｂｅｎｚｏｆｌｅｘ ３５２は、１１８℃の融点を有する固体可塑剤である。

ニトラジンイエローは、ｐＨ指示染料である。ニトラジンは、４．５～７．５の範囲のｐＨを示し、通常二ナトリウム塩として使用される。

コーティングされたラミネートは、連続５ｍｍ幅スロットノズルを使用して、通気性ポリマーフィルム（ＢＲ－１４９）に、２５ｇｓｍの配合された溶解（９０．５℃）ホットメルト湿り度インジケータをコーティングすることによって製造された。次いで、通気性フィルム上の指示ストリップを１００ｆｐｍの線速度で剥離ライナーに結合させた。

それぞれのコーティングされた条件の部分（２５ｇｓｍ）を白い板にステープルで固定し、４０℃及び８０％相対湿度の湿気チェンバー中に置き、色のいずれの変化も調査することによって、配合物１（ａ）及び１（ｂ）の耐湿性を試験した。両配合物は、３週間以上、安定な色を示した。

コーティングされた、完全に冷却されたラミネート上に（Ｂａｕｓｃｈ ＆ Ｌｏｍｂ，Ｉｎｃ．からの）Ｓｅｎｓｉｔｉｖｅ Ｅｙｅｓ（登録商標）食塩液を滴下し、色変化が顕著になるまでどのぐらい時間がかかるか、及び完全な色変化のための時間を計測することによって、色変化速度を試験した。次いで、コーティングされたラミネートの新しい乾燥部分を使用して試験を繰り返し、合成尿溶液によって試験した。結果を図１（ａ）～１（ｄ）に示す。示される通り、配合物１（ａ）を有するストリップは黄色から紫色になり；配合物１（ｂ）を有するストリップは、本質的に無色から青色になり；配合物１（ｃ）を有するストリップは、淡黄色から、くすんだ青色になり；そして配合物１（ｄ）を有するストリップは、淡黄色から、くすんだ青色になった。色変化に対する時間の結果は２分未満であった。好ましい実施形態は、即座に色を変化させることができる。

ソフトウェアを用いて色を決定した。初期（ラミネートが製造された１日後）と、食塩液添加の５分後に写真を撮影した。Ｐａｎｔｏｎｅ ＬＬＣ（ｈｔｔｐｓ：／／ｗｗｗ．ｐａｎｔｏｎｅ．ｃｏｍ／ｃｏｌｏｒ－ｆｉｎｄｅｒ）からの一般公開されているソフトウェアを利用し、色をパントン色に最良に適合させ／割り当てた。このウェブサイトによって、最良の適合を見つけるために、使用者はｓＲＧＢ、Ｈｅｘ、又はＣＭＹＫ命名法を介して色を入力することができる。代表的なｓＲＧＢ色は、図１（ａ）～１（ｄ）の中で示される写真から決定され、相当するＰａｎｔｏｎｅに適合された。色変化の分類は、下記の表１に見ることができる。「開始」時の色は、ホットメルト湿り度インジケータが適用された全ストリップの平均である。「後」の色は、液滴の色の顕著な変化が生じる液滴の端部を除外して、食塩液滴が配置された場所に相当する暗い部分の平均である。

値の範囲が提供される場合、その範囲の上限及び下限及びその範囲内のいずれかの他の明記されたか、又は介在する値の間のそれぞれの介在値、及び介在値のいずれかの組合せ又は下位組合せは、列挙される値の範囲内に含まれるものと理解される。加えて、本発明は、その成分の第１の範囲の下限及び第２の範囲の上限である成分の範囲を含む。さらにまた、（ベースポリマー又は粘着性付与剤などの）成分が本明細書で議論される場合は常に、「１つの（ａ）」成分は、単一のそのような成分、その成分の種々のグレードのブレンド、又はその成分の種々の種類のブレンドを含む。

他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての専門用語及び科学用語は、一般に、本発明が属する当業者によって理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で特に記載される全ての刊行物及び特許は、本発明に関連して使用され得る、刊行物中で報告される化学物質、機器、統計分析及び方法論の記載及び開示を含む全ての目的に関して、その全内容が参照によって組み込まれる。本明細書で引用される全ての参考文献は、当該技術分野のレベルを示すものとして解釈される。本明細書中、本発明が従来発明によるそのような開示に先行する権利がないということの承認として解釈されるものはない。

特定の具体的な実施形態を参照して、本明細書中に例示及び記載されたが、それにもかかわらず、本発明は、示された細部に限定されるように意図されない。むしろ、請求の範囲及び請求の範囲と同等の範囲で、そして本発明の精神から逸脱することなく、細部において種々の修正がなされてもよい。

Claims (20)

1. ホットメルト湿り度インジケータ組成物であって、
   約１重量％～約８０重量％のベースポリマー、
   約１５重量％～約７５重量％の粘着性付与剤、
   前記組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６、最も好ましくは５．５～６にするために十分な量のｐＨ調整剤、及び
   約０．０１重量％～約５重量％のニトラジンイエローからなるｐＨ指示剤
   を含む、組成物。
2. 前記ベースポリマーが、約１重量％～約４５重量％、好ましくは約１重量％～４０重量％の量で存在し；
   前記粘着性付与剤が、約２０重量％～約７０重量％、好ましくは約２０重量％～約５０重量％の量で存在し；
   前記ｐＨ調整剤が、約５重量％～約５５重量％、好ましくは約１０重量％～約５０重量％、最も好ましくは約１９重量％～約４３重量％の量で存在し；且つ
   前記ｐＨ指示剤が、約０．０４重量％～約２．５重量％、好ましくは約０．０５重量％～約１．５重量％、最も好ましくは約０．０７重量％～約１重量％の量で存在する、
   請求項１に記載の組成物。
3. 前記ベースポリマーが水溶性である、請求項１に記載の組成物。
4. 前記ベースポリマーが、エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）、スチレン－イソプレン－スチレン（ＳＩＳ）ブロックコポリマー、スチレン－ブタジエン－スチレン（ＳＢＳ）ブロックコポリマー、スチレン－エチレン－ブチレン－スチレン（ＳＥＢＳ）ブロックコポリマー、スチレン－エチレン／エチレン－プロピレン－スチレン（ＳＥＥＰＳ）ブロックコポリマー、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、化学修飾ポリエチレン、スルホン化ポリエステル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン／酢酸ビニルコポリマー、非晶質ポリアルファオレフィン、エチレン／スチレンインターポリマー（ＥＳＩ）、メタロセン触媒ＡＰＡＯ、ポリビニルメチルエーテル及びポリエチレングリコール並びにその混合物からなる群から選択される、請求項１に記載の組成物。
5. 前記ベースポリマーがポリエチレングリコールを含む、請求項１に記載の組成物。
6. 前記ベースポリマーがポリエチレングリコールからなる、請求項１に記載の組成物。
7. 前記ベースポリマーが、約１０重量％～約５５重量％、好ましくは約２０重量％～約４５重量％、最も好ましくは約２５重量％～約４０重量％の量で存在する、請求項６に記載の組成物。
8. 前記粘着性付与剤が、天然ロジン、変性ロジン、水素化ロジン、ポリテルペン樹脂、天然テルペンのコポリマー、天然テルペンのターポリマー、フェノール変性テルペン樹脂、オリゴマーアミドエステル樹脂、脂肪族石油炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂及び前記芳香族炭化水素樹脂の水素化誘導体並びにその混合物からなる群から選択される、請求項１に記載の組成物。
9. 前記粘着性付与剤が、水素化ロジン、芳香族炭化水素樹脂及び前記芳香族炭化水素樹脂の水素化誘導体並びにその混合物からなる群から選択される、請求項１に記載の組成物。
10. 約１重量％～約３０重量％の量、好ましくは約４重量％～１５重量％の量の界面活性剤をさらに含む、請求項１に記載の組成物。
11. 前記界面活性剤が、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤である、請求項１０に記載の組成物。
12. 前記界面活性剤が前記ノニオン界面活性剤であり、且つアルキルアミン及びアミド、アルカノアミン及びアミド、アミンオキシド、エトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化アミン及びアミド、エトキシル化脂肪エステル及び油、グリセロール脂肪エステル及びそれらのエトキシル化誘導体、ソルビタン誘導体、サッカロースエステル及びグルコースエステル並びにそれらの誘導体からなる群から選択される、請求項１１に記載の組成物。
13. 約１重量％～約１５重量％の量、好ましくは約１重量％～１０重量％、最も好ましくは約１重量％～７重量％の量で可塑剤をさらに含む、請求項１に記載の組成物。
14. 前記可塑剤が非水溶性可塑剤である、請求項１３に記載の組成物。
15. ワックスをさらに含む、請求項１に記載の組成物。
16. 安定剤又は酸化防止剤をさらに含む、請求項１に記載の組成物。
17. タルク、炭酸カルシウム、粘土シリカ、マイカ、ウォラストナイト、長石、アルミニウムシリケート、アルミナ、水和アルミナ、ガラスミクロスフェア、セラミックミクロスフェア、熱可塑性ミクロスフェア、バライト及び木粉からなる群から選択される充填剤をさらに含む、請求項１に記載の組成物。
18. 前記ｐＨ調整剤が、グリコール酸、クエン酸、乳酸、アスコルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、サリチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びイソステアリン酸並びにその混合物からなる群から選択される、請求項１に記載の組成物。
19. 前記ｐＨ調整剤が、ステアリン酸、イソステアリン酸及びその混合物からなる群から選択される、請求項１に記載の組成物。
20. 内部表面を有する流体不透過性バックシート、不織布トップシート、及び前記バックシートと前記トップシートとの間に配置される吸収性コア；並びに
    前記バックシートの前記内部表面に結合し、前記吸収性コアと接触しており、尿による前記吸収性コアの攻撃時に尿がホットメルト湿り度インジケータと接触するホットメルト湿り度インジケータ
    を含む衛生物品であって、前記ホットメルト湿り度インジケータが、
    約１重量％～約８０重量％のベースポリマー、
    約１５重量％～約７５重量％の粘着性付与剤、
    組成物のｐＨを６未満、好ましくは４～６、より好ましくは５～６、最も好ましくは５．５～５にするために十分な量のｐＨ調整剤、及び
    約０．０１重量％～約５重量％のニトラジンイエローからなるｐＨ指示剤
    を含む、衛生物品。

Images