JP2022523597A - デジタル3次元歯科モデルを生成するシステムおよび方法 - Google Patents

デジタル3次元歯科モデルを生成するシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

一実施形態によると、1本の歯についての歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルを生成する方法が開示される。該方法は、第1のテクスチャデータを有する患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルおよび第2のテクスチャデータを有する患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルを、異なる時点において得るステップを有する。第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3Dモデルおよび第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルは、テクスチャを均一化することによって共通のテクスチャ空間に置かれる。最後に、歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルは、共通のテクスチャ空間に置かれた第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルにおける対応する領域の第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較に基づいて生成される。【選択図】図2

Description

本開示は、デジタル3次元歯科モデルを生成するシステムおよび方法に関する。詳細には、本開示は、複数のデジタル3次元歯科モデル間でのテクスチャの均一化(uniformizing)に関する。本開示はさらに、一人の患者についての虫歯、斑状歯(fluorosis)、歯肉炎などの歯の状態または歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルの生成に関する。さらに、本開示は、患者の歯のデジタル3D(3次元)モデルにおける健康な領域の識別にも関する。
歯の疾患は通常時間と共に進行し、適切なケアが無ければ、罹患した歯の抜歯さえも導く可能性のある不可逆的な状況をもたらしかねない。したがって、歯の状態の進展を早期に検出し監視することが望ましい。これにより、予防または矯正措置を適時に講じることが可能になると思われる。
例えば、齲歯(tooth decay)または歯腔(tooth cavities)とも呼ばれる虫歯(dental caries)などの歯の状態は、今日最も一般的で最も蔓延した持続性疾患の1つであり、最も予防可能な疾患の1つでもある。
典型的には、虫歯は、食物の粒子が反復的に歯と直接接触することになる歯の最も頂部の部分に形成する咬合面齲蝕として見分けることができる。細菌が人の口腔衛生を悪化させ危険にさらすのは、この場所においてである。歯およびその周辺部域に適切なケアが施されない場合、細菌は、食物由来で口内に残留する糖を消化し、老廃物として酸に転換する。これらの酸は、人の歯の上のエナメル質を脱灰し小さい穴を形成する(虫歯の第1ステージ)のに充分なほど強いものであり得る。エナメル質が分解し始めるにつれて、歯は、唾液の特性を通して歯のカルシウムおよびリン酸塩構造を自然に強化する能力を失い、経時的に酸は歯に浸透し内側から外へと歯を破壊する。
放置された場合に齲歯が人の歯に与え得る影響にも関わらず、虫歯または歯腔は、良好な口腔衛生療法を用いて大幅に予防可能である。これには、定期的な歯科検診が含まれる。歯科医は、典型的には、歯を見て、くぼみや損傷部域を探し出すためエキスプローラと呼ばれるツールを用いて歯を探査する。これらの方法がもつ問題点は、空洞が正に形成し始めた時点ではこれらの空洞を識別できない場合が多いことにある。時として、過度に大きい力が用いられた場合、エキスプローラは多孔性のエナメル質に穴を開ける可能性がある。これにより、不可逆的な空洞の形成がひき起こされ、空洞の原因である細菌が健康な歯へと広がる可能性を付与すると考えられる。エナメル質が破壊された虫歯は元には戻らない。ほとんどの虫歯は悪化を続け、深くなり続ける。時間と共に、歯は歯根まで齲蝕させ、こうして、治療しなければ患者にとって重大な不快症状がひき起こされる。ここまでにどれ位の時間がかかるかには個人差があり、口腔衛生の全体的レベルによって変動する。
極めて早い段階で見つけられた虫歯は、後退(reversed)可能である。白斑は、エナメル質内に多孔性構造を創出した早期虫歯を標示し得る。虫歯の進展の早期段階においては、齲歯を食い止めることができる。さらには、エナメル質内で溶出した物質は置換され得ると考えられることから、齲歯を後退させることさえ可能である。フッ化物および他の予防方法も同様に、齲蝕の早期段階において歯が自己修復(再石灰化)するのを助ける。褐斑/黒斑は早期虫歯の最終段階である。ひとたび虫歯が悪化すると、多孔性の歯の構造は崩壊してエナメル質内に不可逆的な空洞を創出し得、したがって歯科医しかその歯を修復することができない。このとき、空洞に対する標準的治療は、典型的には歯科用アマルガムまたは複合レジンでできた詰め物を歯に充填することである。時として、細菌は、たとえ目に見える歯の部分が比較的無傷であっても、歯の内部の歯髄を感染させる可能性がある。この場合、歯は、典型的には、根管治療さらには損傷を受けた歯の抜歯さえ必要とする。
虫歯の進展は、早期に検出された場合に虫歯を容易に治療できるプロセスであることが認識され得る。検出されず治療されない場合、虫歯は、歯の外側エナメル質を通りより軟質の象牙質内へと進み、抜歯が必要となるかまたは歯を取り囲む歯周組織の炎症をひき起こすまでに至る可能性がある。
したがって、歯科医などの専門家が、好ましくは該プロセスの早期に患者の歯における虫歯などの歯の状態の進展を検出し監視することを可能にする解決法を提供することに対するニーズが存在する。
一実施形態によると、一領域における歯の状態を表す仮想3次元モデルを生成する方法が開示される。該方法は、患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルおよび第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する領域特異的(固有)(region-specific)テクスチャデータを得るステップであって、テクスチャデータが蛍光性(fluorescence)データおよび色データを有するステップを有する。その後歯の状態を有する領域が識別される。これは、識別閾値基準を満たす識別値に基づくものであり、ここで識別値は、第1のデジタル3Dモデルの領域と関連付けられたテクスチャデータに識別関数を適用することによって計算される。歯の状態を有する領域がひとたび識別されると、歯の状態を有する領域として識別された少なくとも1つの領域について重症度値が決定される。これは、識別された領域と関連付けられたテクスチャデータのうちの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって行わる。最後に、虫歯などの歯の状態を有する領域についての決定された重症度値に基づく視覚的指標(visual indicator)を有する仮想3次元モデルが生成される。開示された方法は、コンピュータ実装方法である。
一実施形態によると、健康な歯の領域を識別するコンピュータ実装方法が開示される。該方法は、患者の歯群のデジタル3Dモデルおよびデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータを得るステップであって、テクスチャデータが蛍光性データまたは色データのうちの少なくとも1つを有するステップを有する。一実施形態において、得られたテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分について、テクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分に関するテクスチャ値分布に基づいて基準値が決定され、決定された基準値の一定の範囲内の少なくとも1つのテクスチャ成分に対応するテクスチャ成分のそれぞれの値を有する一領域が、健康な領域として識別される。代替的には、テクスチャデータについて、テクスチャデータに関係するテクスチャ値分布に基づく基準値が決定され、決定された基準値の定義された範囲内のテクスチャ値を有する領域が、健康な領域として識別される。開示されたコンピュータ方法は、自動的方法として実装され得る。
テクスチャ値分布は、テクスチャデータのテクスチャ値またはそこから、例えばテクスチャデータの特定のチャネルから導出された値に関係するものであり得、テクスチャ値は特定の歯または顎全体などの形態学的エンティティの一領域に関係する。
一実施形態によると、非一時的コンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラムプロダクトが開示される。コンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータプログラムプロダクトは、ハードウェアデータプロセッサに健康な歯の領域を識別する方法を実行させることを目的としてハードウェアデータプロセッサによって実行可能である。該方法は、患者の歯群のデジタル3Dモデルおよびデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータを得るステップであって、テクスチャデータが蛍光性データまたは色データのうちの少なくとも1つを有するステップを有する。一実施形態において、得られたテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分について、テクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分に関するテクスチャ値分布に基づく基準値が決定され、決定された基準値の一定の範囲内の少なくとも1つのテクスチャ成分に対応するテクスチャ成分のそれぞれの値を有する一領域が、健康な領域として識別される。代替的には、テクスチャデータについて、テクスチャデータに関係するテクスチャ値分布に基づく基準値が決定され、決定された基準値の定義された範囲内のテクスチャ値を有する一領域が、健康な領域として識別される。一実施形態において、コンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータプログラムプロダクトは、健康な歯の領域を自動的に識別するために、ハードウェアデータプロセッサに開示された方法を実行させることを目的としてハードウェアデータプロセッサによって実行可能である。
一実施形態によると、1本の歯についての歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルを生成する方法が開示される。該方法は、第1の時点(time point)で患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルおよび第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを有する、領域特異的テクスチャデータを得るステップを有する。識別された領域と関連付けられたテクスチャデータのうちの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって、歯の状態を有する第1のデジタル3Dモデルの領域として識別された少なくとも1つの領域についての、歯の状態の重症度レベルと関連付けられた重症度値が決定される。同様にして、第1の時点より後の第2の時点で、患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを有する領域特異的テクスチャデータが得られる。歯の状態を有する第1のデジタル3Dモデルの一領域として識別された少なくとも1つの領域について、歯の状態の重症度レベルと関連付けられた重症度値が、識別された領域と関連付けられたテクスチャデータのうちの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって決定される。第1のデジタル3Dモデルと第2のデジタル3Dモデルとの間の対応する領域についての重症度値の間の重症度差セットが決定される。最後に、重症度差セットを有するデジタル3Dモデルが生成される。開示された方法は、コンピュータ実装方法である。
一実施形態によると、経時的に患者の口腔状況の3Dグラフィックモデルを生成する方法が開示される。該方法は、特定の一時点における患者の口腔状況を各々が表す複数のスキャンを得るステップであって、ここで各スキャンがテクスチャデータを有するステップと、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを決定するステップと、1つの時系列(time sequence)で複数のスキャンを提示するステップであって、ここでそれぞれの複数のスキャンの少なくとも1つ、好ましくは各々のテクスチャが、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータのうちの1つに基づいてすでに修正されるステップと、を有する。開示された方法は、コンピュータ実装方法である。
一実施形態によると、1本の歯について虫歯などの歯の状態の進展を表すデジタル3次元(3D)モデルを生成する方法が開示される。該方法は、第1の時点で、第1のテクスチャデータを有する患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルを得るステップと、第2の時点で、第2のテクスチャデータを有する患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルを得るステップと、テクスチャを均一化することにより共通のテクスチャ空間に第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3Dモデルおよび第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルを置くステップと、テクスチャデータが共通のテクスチャ空間に置かれた状態で、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルにおける対応する領域の第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較に基づいて、歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルを生成するステップと、を有する。開示された方法はコンピュータ実装方法である。
一実施形態によると、デジタル3次元(3D)モデルを生成する方法が開示される。該方法は、
第1の時点で、第1のテクスチャデータを有する患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルを得るステップと、
第2の時点で、第2のテクスチャデータを有する患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルを得るステップと、
テクスチャを均一化することにより共通のテクスチャ空間に第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3Dモデルおよび第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルを置くステップと、
テクスチャデータが共通のテクスチャ空間に置かれた状態で、第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3Dモデルおよび第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルを表示ユニット上で表示するステップと、を有する。
スキャンは典型的には、第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルなどの患者の口腔状況のデジタル3Dモデルとして提示され得る。口腔状況は、歯、歯肉、軟組織またはインプラント、架工歯などの他の外来物のうちの少なくとも1つを有し得る。典型的には、口腔状況には、好ましくは患者の歯肉を伴う患者の歯が有される。いくつかの実施形態において、患者の歯肉は、セグメント化技術を適用しそれに続いて標準的歯肉または人工的に生成された歯肉を歯と共に有する歯肉のモーフィングを行なった後、歯から除去され得る。
少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータのうちの少なくとも1つに基づいて複数のスキャンを修正するステップには、スキャンに関するテクスチャデータに少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータのうちの1つを適用するステップが有され得る。
テクスチャ修正パラメータの適用を伴うまたは伴わない複数のスキャンを、各スキャンがとられた時刻と関連付けられたタイムスタンプに従って時系列で配列することができる。時系列は、多数の時点のエントリを有するタイムラインとして表され得る。一実施形態において、1つの特定の時点を選択することで、ディスプレイ上のデジタル3Dモデルとして関係するスキャンがレンダリングされる。他の実施形態において、ユーザは、2つ以上の時点を選択することができ、(以下で論述する)デュアルディスプレイ上などで、個別に選択された時点に関係する2つ以上のスキャンをデジタル3Dモデルとして表示することができる。
複数のスキャンのテクスチャが修正される実施形態において、複数のスキャンにおいて表されたテクスチャは、テクスチャデータが共通のテクスチャ空間にある状態で、一時系列に沿って提示される。これにより、歯科専門家の焦点が複数のスキャンを横断したテクスチャの変動によって偏向されることはなく、スキャン獲得時の変動の如何に関わらず一貫してスキャンが処理される(例えば比較される)ことから、使い勝手の良いスキャンの視覚化および口腔状況の信頼性の高い監視が可能となる。
色なる用語は、赤色、緑色および青色チャネルの値の組合せ、または異なる色チャネルの値としての他の任意の色表現、例えば異なる色空間での表現を意味し得る。色は、異なる色空間で提示されるかまたは、1つの色空間から他の色空間へ、例えばRGB色空間などのデバイス依存型色空間からCIELAB色空間などのデバイス非依存型色空間へ、およびその逆へと転換され得る。色空間は典型的には、その中では人間が知覚できる各色および全色が典型的に一意的座標を有し得る3次元数値スキームとして定義される。例えば、LABは、人間の視覚的性能のさまざまな面をシミュレートするべく1976年にCIEによって定義された色空間である。
該方法はさらに、虫歯などの歯の状態の進展を表す生成されたデジタル3Dモデルを表示ユニット上に表示するステップを有することができる。一実施形態において、第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較の前に、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルがセグメント化される、すなわち歯、歯の下の情報または歯肉などの個別の歯科オブジェクトがセグメント化され、別個の歯科オブジェクトとして識別される。
本開示の異なる実施形態において、デジタル3Dモデルは同様に、患者の歯群を含めた口腔状況の3D表現をも有し得る。
本開示およびさまざまな実施形態は、一例としての特定の歯の状態すなわち虫歯に関連して記述される。しかしながら、本明細書中で開示された方法は、他の歯の状態に関連して利用することも可能である。当業者であれば、歯の状態に応じて、視覚化および比較のために口腔状況の異なる部分を使用することができることを認識するものである。例えば、歯肉炎については、関連する口腔状況は、患者の歯肉を使用すると考えられる。
「第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較に基づいて」なる用語は、a)第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの直接的比較、およびb)例えばテクスチャデータにスコアリング関数または重症度関数などの関数を適用することによる第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの間接的比較、という2つのシナリオを有する。
本開示中の領域とは、少なくともデジタル3Dモデルを定義する最小のエンティティを意味し得る。例えば、デジタル3Dモデルが多角形メッシュとして表される場合、領域はファセットを意味することができ、あるいはさらにバーテックス(vertex)を意味することさえできる。代替的には、領域は、デジタル3Dモデルがボクセルを有する場合、ボクセルを意味することができる。いくつかの実施形態において、領域は同様に、領域の集合、すなわち一つにまとめられた複数の最小のエンティティをも有することができ、こうして開示された方法またはそのステップのいずれかが、最小のエンティティに対してだけでなくむしろ領域の集合に対して行なわれることになる。したがって、領域の集合は、最外側ファセットのエッジによって定義され得る。他の実施形態において、領域は、プロセッサが自動的に(例えばセグメント化に基づいて)識別するかまたはユーザ入力(例えばユーザインタフェースにおいて利用可能なツールを用いた表面部分のマーキング)を用いて識別するモデルの表面部分に対応する面、バーテックス、エッジによって画定される内在するメッシュを有することができる。異なる形で表されるデジタル3Dモデルのテクスチャデータ間の比較が必要とされる場合、該方法はさらに、比較などのあらゆる処理の前に少なくとも1つのデジタル3Dモデルを他の表現と同じ表現に変換するステップを有し得る。例えば、1つのデジタル3Dモデルが多角形メッシュとして表され他のデジタル3Dモデルがボクセルで表される場合、デジタル3Dモデルの少なくとも1つは、比較または提示が必要な全てのモデルが同じ表現になるように、多角形メッシュ表現、ボクセル表現または他の任意の表現のうちの1つに変換されてもよい。
以上で開示された実施形態のいずれにおいても、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルは、デュアルディスプレイ上で並んだ形でかまたは互いの上に重ね合わされた形で提示されてもよい。デュアルディスプレイは、少なくとも2つの物理的に異なる表示ユニットまたは、表示タイルなどの少なくとも2つの表示区分へとその表示部域が分割される単一の表示ユニットを有するものとして理解され得る。並んだ形(side-by-side manner)なる用語は、2つのデジタルモデルを水平レイアウト、垂直レイアウトまたは傾斜レイアウト、例えば対角レイアウトなど、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルの各々が個別にデュアルディスプレイ上で同じ視点(例えば咬合側または舌側)から個別に表示されるレイアウトのいずれかで表示することを有するものとして理解され得る。この形でモデルを表すことによって、それぞれのテクスチャデータを伴う異なるデジタル3Dモデルを同じ視点で迅速に視覚化および評価することができる。
並んだ形またはタイムラインでの視覚化の間、該方法は、さらに、典型的にはユーザ入力に基づいて、a)少なくとも2つのデジタル3Dモデルをリンクさせるステップ、および/またはb)異なるデジタル3Dモデルをリンク解除するステップを有する。前者のシナリオa)において、該方法はさらに、モデルの並進運動、ズーミング、パンニングおよび/または回転のうちの少なくとも1つを有する、モデルを移動させるユーザモデル移動命令を受取るステップを有し得る。モデル移動命令に応答して、リンクされたモデルは同時に少なくとも実質的に同じ量だけかつ同じ方向に移動させられる。ユーザ命令は、ユーザインタフェースにおける方向/回転/パンニング/ズーミングボタンなどのボタンによっておよび/またはモデルの1つと対話することによって、例えばマウスを用いてモデルを選択し、選択されたモデルを移動させることによって受取ることができる。後者のシナリオb)では、該方法はさらに、モデルの並進運動、ズーミング、パンニングおよび/または回転のうちの少なくとも1つを有する移動に関するユーザ命令を受取るステップをさらに有し得る。シナリオa)とは異なり、シナリオb)では、命令を受取る前に選択された3Dモデルのみが移動させられる。
領域特異的色データを伴う第1のデジタル3Dモデルを得るステップは、口腔内カラースキャナを用いた患者の歯の口腔内スキャニングによって達成可能である。同様にして、口腔内スキャナは、領域特異的蛍光性データを伴う第1のデジタル3Dモデルを得るべく歯の蛍光物質を励起するように構成される。蛍光性データは、スキャナのRGBセンサの赤色画素および緑色画素を通して得ることができる。したがって、テクスチャデータは、5つのテクスチャ成分、すなわち色データからのRGBチャネルおよび蛍光性データからのRGチャネルを有し得る。口腔内スキャニングは同様に、患者の歯のトポロジ情報すなわち歯並びを含めた3次元データを得ることも可能にする。さらなる説明が以下に有される。
異なる実施形態において、テクスチャデータは色データおよび/または蛍光性データを有し得る。色データは、歯の色を記録する能力を有する口腔内スキャナなどのスキャナシステムを用いて患者の歯をスキャンすることにより得ることができる。当該スキャニングは、異なる時点において獲得した2つのスキャンの間の歯の色の変化を検出し監視することを可能にする。当該スキャニングは、典型的には同様に患者の歯のトポロジ情報を捕捉し、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルを生成するために使用され得る。蛍光性データは、歯の蛍光性物質を励起し応答としてRGB成分を有する蛍光信号を受取る能力を有する口腔内スキャナなどのスキャナシステムを用いて患者の歯をスキャンすることによって得ることができる。異なる時点における蛍光性データの当該獲得は、2つのスキャンの間の、歯に関する蛍光性データ、特に1本の歯の齲蝕原性領域からの蛍光性データの変化を検出し監視することを可能にする。蛍光性データを得るために、歯の蛍光性物質に励起に応答して歯から受取った蛍光信号は、好ましくはフィルタに通されて、蛍光信号からの1つまたは複数の色成分を少なくとも実質的に除去し、除去されなかった他の成分のみを保持する(例えば蛍光信号からの青色成分を除去するが赤色および緑色成分は保持する)。したがって、青色成分はフィルタリングにより除去され得、こうして蛍光性データはRGBセンサの赤色画素および緑色画素を通して得られることになる。一実施形態において、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルの生成は、蛍光性データの獲得中に収集された患者の歯のトポロジ情報に基づく。代替的には、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルの生成は、例えば、色データの獲得においても同様に使用される照明光を使用して患者の歯が照明されたときに得られるトポロジ情報を用いて、色データの獲得中に収集される患者の歯のトポロジ情報に基づく。この状況において、それぞれの蛍光性データを、色データを有してもよくまたはこの色データが欠如している生成された第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルの上にオーバレイすることができる。一実施形態において、テクスチャデータが欠如している第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルは、患者の歯の石膏モデルをスキャンすることによってかまたは、口腔内スキャナを用いた患者の歯のスキャニングによって得られ色データを有するデジタル3Dモデルから色データを除去することによって、得ることができる。蛍光の測定に関しては、参照により開示が本明細書に組込まれる「蛍光を測定する口腔内3Dスキャナ」という名称の米国出願第14/411160号に対する参照が指示される。
一実施形態において、口腔内空洞のトポロジ情報に基づくデジタル3Dモデルが、口腔内空洞の表面から反射した光に基づいて生成される。口腔内空洞の表面が、口腔内スキャナなどの3Dスキャナシステムの光源からの照明光で照明された場合、視野内の表面から反射された光は、3Dスキャナシステムの画像センサによって検出される。反射光に基づいて、データ処理ユニットは、視野内に配設された表面の領域についてのサブスキャンを計算することができる。例えば、表面の異なる領域が視野内に配設されるように3Dスキャナシステムの手持ち部分を口腔内空洞との関係において移動させられた場合、一連のサブスキャンを計算することができる。口腔内空洞表面/歯群のデジタル3Dモデルは、サブスキャンをスティッチングすることにより生成可能である。当該3Dスキャナシステムは、焦点スキャニング、共焦点スキャニング、三角形分割他に亙る異なるスキャニング原理を利用することができる。
3Dモデルなる用語は、表面下トポロジの情報を伴うまたは伴わない表面トポロジ情報を有する歯の3次元モデルを意味し得る。表面下情報は、患者の歯の表面に浸透する能力を有し応答として表面下情報の獲得を可能にする照明光を利用するスキャニング技術を用いて得ることができる。
一実施形態において、デジタル3Dモデルを生成するために用いられる色データおよび/またはトポロジ情報を得るために歯の表面を照明するのに使用される光の波長は、蛍光性データを得るために歯の表面を照明するのに使用される光の波長とは異なるものである。他の実施形態において、デジタル3Dモデルを生成するために用いられる色データおよび/またはトポロジ情報を得るために歯の表面を照明するのに使用される光は、蛍光性データを得るために歯の表面を照明するのに使用される光の波長を有する複数の波長を有する。さらに他の実施形態において、デジタル3Dモデルを生成するために使用される色データおよび/またはトポロジ情報を得るために歯の表面を照明するのに使用される光には複数の波長が有されるものの、蛍光性データを得るために歯の表面を照明するのに使用される光の波長は欠如している。
一実施形態において、第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3Dモデルおよび第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルは、共通のテクスチャ空間に置かれる。テクスチャを均一化することにより共通の空間にモデルを置くことによって、歯の状態の進展を表すデジタル3Dモデルを生成することを目的とする第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの間の正確な視覚化および比較が可能になる。これには、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを決定するステップと、第1のテクスチャデータまたは第2のテクスチャデータのうちの少なくとも1つに対して少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータのうちの少なくとも1つを適用するステップと、が有されてもよい。
第1の時点および第2の時点のような異なる時点におけるテクスチャデータの記録中に、得られたテクスチャデータを比較に適さないものにする変動が存在する可能性がある。当該変動には、テクスチャデータが記録される部屋における周囲光の変動、または例えばスキャナ間、異なる先端部における鏡の間、色較正間の差異に起因する、テクスチャデータを記録するために使用される口腔内スキャナの変動、のうちの少なくとも1つが有されるが、これらに限定されるわけではない。実際の臨床的に関連性ある差異を適正に究明することは不可能であるため、このことは、患者の歯の健康のあらゆる検出および監視に影響を及ぼすものと考えられる。第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータを共通のテクスチャ空間に置くことは、それによって、変動に関連付けられる問題が少なくとも実質的に克服され、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータに基づくより正確で信頼性の高い視覚化および比較が可能になると考えられることから、極めて有用である。
「テクスチャ空間」なる言い回しは、色空間などのテクスチャの特定的組織を意味する。第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータを共通のテクスチャ空間に置くことは、第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの間の変動の最小化を意味し得るテクスチャの均一化によって達成される。テクスチャの均一化は概して、テクスチャ較正として理解されてよく、第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較可能な領域のテクスチャ成分値間の差を最小化することを有する変換を有することができる。
一実施形態において、テクスチャ較正は、第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較可能な領域のテクスチャ成分値間の差の最小化を有し、ここでテクスチャ成分値は、RGB色空間など、内部でテクスチャデータが得られるかまたはデジタル3Dモデルにおいて存在するテクスチャ空間のテクスチャデータに関係する。これにより、第1のテクスチャデータまたは第2のテクスチャデータのうちの1つを有し得るテクスチャデータを較正する少なくとも1つの変換演算子を見出すことが可能になる。較正の結果として、較正済みテクスチャデータ、ひいてはテクスチャの均一化がもたらされる。このとき、較正済みテクスチャデータを、較正対象のテクスチャデータをもつデジタル3Dモデルと関連付けることができる。
他の実施形態において、テクスチャ較正には、i)比較可能な領域について、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータを均一のテクスチャ空間または他のテクスチャ空間に転換するステップと、ii)転換された第1のテクスチャデータと転換された第2のテクスチャデータとの間の差を最小化するステップと、が有される。これにより、第1のテクスチャデータまたは第2のテクスチャデータのうちの1つを有し得るテクスチャデータを較正する少なくとも1つの変換演算子の発見が可能になる。較正の結果として、較正済みテクスチャデータひいてはテクスチャの均一化がもたらされる。較正済みテクスチャデータは、標的テクスチャ空間、すなわち内部でテクスチャデータを視覚化しかつ/または他のテクスチャデータと比較すべきテクスチャ空間へと転換される。当該転換は、較正の一部でもあり得る。この転換の後の較正済みテクスチャデータはこのとき、較正対象のテクスチャデータを有するデジタル3Dモデルと関連付けられてもよい。均一のテクスチャ空間は、LAB色空間などの人間のテクスチャビジョン(例えば色覚)との関係における知覚的に均一なテクスチャ空間を有し得る。他のテクスチャ空間は、内部でテクスチャデータが得られるかまたは転換前にデジタル3Dモデルにおいて存在するテクスチャ空間以外のテクスチャ空間を意味する。例えば、第1および第2のテクスチャデータが当初RGB色空間で表される場合、これらのテクスチャデータはLAB色空間へと転換されてもよい。LAB色空間の転換済みの第1および第2のテクスチャデータのテクスチャ成分の値は、最小化され、その後、テクスチャデータ(例えば第1のテクスチャデータ)を較正済みテクスチャデータへと較正する少なくとも1つの変換演算子が識別される。較正済み(例えば第1の)テクスチャデータは次に、内部に第2のテクスチャデータがすでに存在するRGB色空間へと転換される。
一実施形態において、共通のテクスチャ空間にテクスチャデータと共に第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3Dモデルおよび第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルを置くステップには、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを決定するステップおよび第1のテクスチャデータまたは第2のテクスチャデータのうちの少なくとも1つに対して少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータのうちの少なくとも1つを適用するステップが有される。
少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータは、第1のデジタル3Dモデルと第2のデジタル3Dモデルとの比較可能な領域のテクスチャ値の間の変動を最小化するように構成される少なくとも1つの変換演算子を有する。少なくとも1つの変換演算子は、i)1つのテクスチャ空間由来の第1および第2のテクスチャデータを均一のまたは他のテクスチャ空間へと転換させ、変換済みの第1および第2のテクスチャデータ間の差異を最小化するステップと、iii)第1および第2のテクスチャデータが均一のまたは他のテクスチャ空間へと転換された後、変換済みの第1および第2のテクスチャデータ間の差異を最小化するステップと、ii)第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータの間の差異を最小化するステップであって、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータは、内部で第1および第2のテクスチャデータが得られるまたは第1および第2のデジタル3Dモデルにおいて存在するテクスチャ空間であるステップと、のうちの1つを可能にすることができる。
テクスチャ較正は、第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのうちの少なくとも1つにおける1つまたは複数のテクスチャ成分と関連付けられた少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを適用することによって、値の局所的調整または包括的調整によって達成可能である。局所的調整は、虫歯を識別すべき歯の選択された領域に対して適用されるテクスチャ較正に関係する。包括的調整は、虫歯を識別すべき歯全体に適用されるテクスチャ較正に関係する。一実施形態において、複数の歯が、局所的調整または包括的調整を受ける可能性がある。
一実施形態によると、共通のテクスチャ空間にデジタル3Dモデルを置く方法が開示される。該方法は、
第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのうちの少なくとも1つを選択するステップと、
選択されたデジタル3Dモデルから少なくとも1つの領域を選択するステップであって、選択された領域がテクスチャ較正のために使用されるステップと、
選択されない第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのうちの1つを有する他のモデル上の比較可能な領域を識別するステップと、
選択されたモデルの選択された領域のテクスチャデータおよび選択されない他のモデルの比較可能な領域のテクスチャデータに基づいて、変換演算子を有する少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを生成するステップと、
選択されない他のモデルの比較可能な領域のテクスチャデータに少なくとも1つの生成されたテクスチャ修正パラメータを適用するステップと、を有する。
上述の方法は、さらに、表示ユニット上に、比較可能な領域のテクスチャデータに適用された少なくとも1つの生成されたテクスチャ修正パラメータを有する選択されない他のモデルを表示するステップを有することができる。
前段落の実施形態において、少なくとも1つの生成されたテクスチャ修正パラメータの適用は、色較正などのテクスチャ較正を生成し、これが結果として、選択された領域と比較可能な領域の間の色などのテクスチャの変動を最小化することになり、選択された領域と比較可能な領域は共に比較可能な領域を構成する。
一実施形態において、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータは、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータに基づく。第2のテクスチャデータに変換演算子を有する少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを適用することは、第2のテクスチャデータを較正し、較正された第2のテクスチャデータを第1のテクスチャデータにより定義される共通のテクスチャ空間に持っていく。他の実施形態では、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータは、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータに基づく。第1のテクスチャデータに変換演算子を有する少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを適用することは、第1のテクスチャデータを較正し、較正された第1のテクスチャデータを第2のテクスチャデータにより定義される共通のテクスチャ空間まで持っていく。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータは、標準デジタル3Dモデルの標準テクスチャデータに基づく。少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータは、第1のテクスチャデータおよび標準テクスチャデータに基づく第1の変換演算子と、第2のテクスチャデータおよび標準テクスチャデータに基づく第2の変換演算子と、を有する。第1のテクスチャデータに第1の変換演算子を適用し第2のテクスチャデータに第2の変換演算子を適用することは、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータの両方共を、標準テクスチャデータによって定義される共通のテクスチャ空間まで持っていく。さらに他の実施形態において、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータは、予め定義されたテクスチャデータに基づく。少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータは、第1のテクスチャデータおよび予め定義されたテクスチャデータに基づく第1の変換演算子および第2のテクスチャデータおよび予め定義されたテクスチャデータに基づく第2の変換演算子を有する。第1のテクスチャデータに第1の変換演算子を適用し、第2のテクスチャデータに第2の変換演算子を適用することは、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータの両方共を、予め定義されたテクスチャデータによって定義される共通のテクスチャ空間まで持っていく。
第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルを共通のテクスチャ空間に置くために、標的テクスチャ空間を定義する標的テクスチャデータが選択/定義される。当該選択/定義は、第1のデジタル3Dモデル、第2のデジタル3Dモデル、標準デジタル3Dモデルまたは予め定義されたテクスチャ空間のうちの少なくとも1つに基づいてもよい。したがって、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータの決定は、第1のデジタル3Dモデル、第2のデジタル3Dモデル、標準デジタル3Dモデル、予め定義されたテクスチャ空間、またはそれらの組合せのうちの1つから選択された基準に基づく。少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータは、標的テクスチャ空間および、テクスチャの均一化により標的テクスチャ空間と少なくとも実質的に整合する必要のあるデジタル3Dモデルのうちの1つまたは複数のもののテクスチャ空間に基づいて決定され得る。
一実施形態において、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを生成するステップには、まず比較可能な領域からのテクスチャ成分の値を識別するステップが有される。色を定義する当該値は、3次元ベクトルを有することができ、RGB、LAB、HSVなどの異なる色空間で表され得る。RGBは概して最も一般的な色空間であるが好ましくは、1つの色空間から他の色空間へのテクスチャ成分の転換を通してLAB色空間で表され得る。識別された値は、値の差を決定するために利用可能である。以下の方法は、RGB色空間に関連して開示されるが、LAB色空間などの他の色空間を用いても機能し得る。基準表が生成され、この基準表には、基準および較正を受けるモデルにおけるRGB成分の値間の領域特異的な関係が有される。例示的表が以下に有される。
Figure 2022523597000002
ここで、C_R1は、基準内のColor at Region 1(領域1における色)を意味し、R_R1,G_R1,B_R1は、基準内のRGB values for Region 1(領域1についてのRGB値)を表し、C_CR1は、較正を受けるモデルにおけるColor at Region 1(領域1における色)を意味し、R_CR1,G_CR1,B_CR1は、較正を受けるモデルにおけるRGB values for Region 1(領域1についてのRGB値)を表す。当該表が領域2などの他の領域および、他の較正を受けるモデルなどの他のモデルについての値を有し得ることが理解できる。
異なる実施形態において、基準は、第1のデジタル3Dモデル、第2のデジタル3Dモデル、標準デジタル3Dモデル、予め定義されたテクスチャ空間またはそれらの組合せのうちの1つから選択される。基準として標準デジタル3Dモデルまたは予め定義されたテクスチャ空間が使用される場合、第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの間のテクスチャの均一化には、第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの間のテクスチャ値の差が削減されるように、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータの各々が較正を受けることが必要とされることが理解できる。
少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを生成するステップにはさらに、比較可能な領域について識別された値の間の差を決定するステップが有されてもよい。差は典型的には、以下のように計算され得る(例示として、差は領域1について示される)。
Figure 2022523597000003
式中、D(C_R1,C_CR1)が差を表す。
少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを生成するステップにはさらに、計算された差に基づき、較正を受けるモデルのテクスチャ(例えば色)を修正するため、色などのテクスチャの変換演算子を決定するステップが有され得る。当該変換演算子は、結果として、比較可能な領域のテクスチャ(例えば色)の間の最小平均差などの差を最小化することができる。一例として、変換演算子は、
C_CR1_calibrated=M*C_CR
として適用される3×3マトリクスMを有し得る。式中、C_CR1_calibratedは、較正を受けるモデルにおいて領域1の予め較正されたテクスチャに対して変換演算子Mを適用した後のテクスチャ(例えば色)である。変換演算子は同様に、オフセットと組合された3×3マトリクス、または単にオフセットまたは高次変換であってもよい。
同じ原理は、局所的または包括的調整を達成できるように、他の領域に適用されてもよい。
テクスチャを均一化する他の従来公知の技術を適用することもできる。これらには、例えばRGB色空間から均一なテクスチャ空間へなど、1つのテクスチャ空間から他のテクスチャ空間へとテクスチャを転換する技術および/または線形最小二乗アルゴリズムまたは制約付き最小二乗アルゴリズムなど、差分を最小化する技術が有され得る。
一実施形態によると、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータの決定は、第1のデジタル3Dモデル、第2のデジタル3Dモデル、標準デジタル3Dモデルのうちの1つを有する基準の一領域に基づく。該方法は、領域を自動的に選択するように構成され得る。付加的にまたは代替的に、基準の部分は、ユーザにより選択され得る。例えばユーザインタフェースは、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータのいずれが決定されるかに基づいてマウスを使用するなどしてモデルの一領域をユーザが選択できるようにするアイドロッパ(eyedropper)ツールを有し得る。詳細には、アイドロッパツールは、個別の色を有する異なる領域上でアイドロッパを移動させ、その後色をサンプリングする(例えば、クリックエンドドラッグオペレーションなどのカーソルオペレーションを行なうかまたはタッチスクリーン上でタッチエンドドラッグオペレーションを行なうことによる)ことによって、ユーザが色などのテクスチャを選択できるようにする。サンプリングされた色を使用して、先に説明したように、変換演算子を決定することが可能である。
異なる実施形態において、差を計算する前に、異なる領域についてのテクスチャ成分(例えば色についてのRGB成分)の値を異なる方法で重み付けすることができる。例えば、青色オーバレイを決定する数を使用することができる。平均化された色の数を標示する数、視野角に基づくデータの品質を有する数およびチェッカーボードパターン振幅も同様に使用可能である。
少なくとも1つのテクスチャ監視パラメータを決定するテクスチャデータ間の差が決定される実施形態のいずれかにおいて、該方法は、計算された差が一定の閾値よりも高い場合、計算された差(例えば、D(C_R1,C_CR1))を外れ値として識別するステップを有することができる。一定の閾値よりも高い差を結果としてもたらす領域は、これらの差が第1のデジタル3Dモデルのテクスチャデータと第2のデジタル3Dモデルのテクスチャデータとの間の実際の変化を表し得ることを理由として、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを決定するために使用されるのを妨げられる可能性がある。したがって、当該領域は、共通のテクスチャ空間にモデルを置く変換演算子を生成するために使用され得ない。
異なる実施形態において、修正に関する少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータに基づき、テクスチャ(例えば色)は、修正されるべきモデル上で等しく修正済み色を分布させることによって、最高の青色オーバレイ数を伴う領域を選択することによって、歯上の色のみを選択することによって、歯肉上の色のみを選択することによって、色を有するユーザが選択した領域によって、無変化であるように標示されたユーザが選択した領域によって、歯肉上および歯上の色の数の間の特定の比率を選択することによって、切歯上の滑らかな表面などの典型的に無変化である歯の上の領域を選択することによって、または小さな幾何形状の差異を有する領域を選択することによって、ならびに大きな幾何形状の変化を伴う領域を除外することによって、のうちの少なくとも1つに基づいて識別されてもよい。
一実施形態において、第1のテクスチャデータの少なくとも一部に対するスコアリング関数が適用されて、第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する第1の分類スコアセットが生成され、かつ/または、第2のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する第2の分類スコアセットを生成するために第2のテクスチャデータの少なくとも一部にスコアリング関数が適用される。分類スコアセットは、モデルの異なる領域と個別に関連付けられたスコア集合を表す。典型的には、スコアリング関数は、患者の歯に関係するテクスチャデータに適用されるが、例えば歯肉炎を識別するために歯肉になどのように、他の歯の状態を識別するために口腔の状況の他の部分に対して、スコアリング関数を適用することも可能である。
スコアリング関数を適用することによりテクスチャデータを処理するステップには、デジタル3Dモデルにおいて視覚化されるように、患者の歯の上に存在する1つまたは複数の虫歯部位を検出するステップが有される(以下で説明)。
異なる実施形態において、スコアリング関数は、i)テクスチャデータからの領域の異なるテクスチャ成分、ii)テクスチャデータからの領域の単一のテクスチャ成分、iii)テクスチャデータからの異なる領域の同じまたは異なるテクスチャ成分、またはiv)第1のテクスチャデータからの領域の単一のテクスチャ成分および第2のテクスチャデータからの領域の異なるテクスチャ成分のうちの1つを有する数学的関係を有する。さらに、該方法は、第1のテクスチャデータからのテクスチャ成分値をスコアリング関数において使用することを有する第1のテクスチャデータの少なくとも一部にスコアリング関数を適用するステップと、第2のテクスチャデータからのテクスチャ成分値をスコアリング関数において使用することを有する第2のテクスチャデータの少なくとも一部にスコアリング関数を適用するステップと、を有する。
一実施形態において、スコアリング関数は、典型的には数値すなわち分類スコアを結果としてもたらす、1つの領域からの異なるテクスチャ(例えば色)成分を有する数学的関係を有することができる。分類スコアは、少なくとも2つのテクスチャ成分の間、例えば1つの領域の「赤色」成分と「緑色」成分との間のコントラストまたはコントラストバージョンを標示するか、または1つの領域からの成分(例えば緑色成分)の表現の喪失を標示することができる。例えば、数学的関係は、「赤色」成分および「緑色」成分に基づく。該方法はさらに、第1のテクスチャデータの少なくとも一部分および第2のテクスチャデータの少なくとも一部分にスコアリング関数を適用するステップを有する。当該適用には、第1の分類スコアセットを生成するために、第1のテクスチャデータからの例えば一領域の「赤色」成分値および「緑色」成分値などのテクスチャ成分値をスコアリング関数において使用することが有される。さらに、この適用には、第2の分類スコアセットを生成するために第2のテクスチャデータからの例えば一領域の「赤色」成分値および「緑色」成分値などのテクスチャ成分値をスコアリング関数において使用することが有される。
一実施形態において、スコアリング関数は、「スコアリング関数」1、
f(R、G)=(R-G)/(R+G)
によって定義され、式中、Rは、デジタル3Dモデルの蛍光性データなどのテクスチャデータから得られた1つの領域についての、「赤色」チャネルの値を表し、Gは「緑色」チャネルの値を表す。例示されたスコアリング関数は、f(R、G)の値が高くなればなるほど虫歯の重症度が高くなるコントラストを表す。
他の実施形態において、スコアリング関数は「スコアリング関数」2、
f(R、G)=(n1*(n2R+n3)/((n4G+n7)+n8)-n9)/n10
によって定義され、式中Rは、デジタル3Dモデルの蛍光性データなどのテクスチャデータから得られた1つの領域についての、「赤色」チャネルの値を表し、Gは「緑色」チャネルの値を表し、n1~n10は数を表す。例示されたスコアリング関数は、f(R、G)の値が高くなればなるほど虫歯の重症度が高くなるコントラストバージョンを表す。
一例として、上述の実施形態の方程式を以下のように表現することができる。
f(R、G)=(300*r/(g+0.0000001)-150)/255
式中、
r=((90/255)*R)+(60/255)
g=((185/255))*G+(70/255)
他の実施形態において、スコアリング関数は、1つの領域について単一のテクスチャ成分を有する数学的関係を有する。当該スコアリング関数は、以下のものを有する。
スコアリング関数3:f(G)=(1-G)
式中、Gは、デジタル3Dモデルの蛍光性データなどのテクスチャデータから得た、一領域についての「緑色」チャネルの値を表す。例示されたスコアリング関数は、f(G)の値が高ければ高いほど虫歯の重症度が高い「緑色」成分の表現の喪失を表す。スコアリング関数を適用するステップには、テクスチャデータからの一領域の「緑色」成分値をスコアリング関数において使用することが有される。典型的には、テクスチャ成分値の使用は、領域特異的である。
他の実施形態において、分類スコアは、健康な領域に基づく。これには、1)健康な領域および病変を有する領域などの異なる領域からの同じテクスチャ(例えば色)成分、またはii)健康な領域および病変を有する領域などの異なる領域からの異なるテクスチャ(例えば色)成分、のうちの1つの間の数学的関係が有される。該方法はさらに、第1のテクスチャデータの少なくとも一部分および第2のテクスチャデータの少なくとも一部分にスコアリング関数を適用するステップを有する。当該適用には、第1の分類スコアセットを生成するために、第1のテクスチャデータからの異なる領域に由来する同じまたは異なるテクスチャ成分の色成分値などのテクスチャ成分値をスコアリング関数において使用することが有される。さらに、この適用には、第2の分類スコアセットを生成するために第2のテクスチャデータからの異なる領域に由来する同じまたは異なるテクスチャ成分の色成分値などのテクスチャ成分値をスコアリング関数において使用することが有される。
異なる実施形態において、スコアリング関数は、以下の数学的関係のうちの1つによって定義され得る。
スコアリング関数4:f=(GHA-GL))/GHA
スコアリング関数5:f=(RHA-RL))/RHA
スコアリング関数6:f=((GHA-GL))/GHA)+((RHA-RL))/RHA
スコアリング関数7:f=(GL+RL)/(GHA+RHA
スコアリング関数8:f=1-((GL+RL)/(GHA+RHA))
式中、GHAおよびRHAは、健康な領域からの「緑色」および「赤色」成分の平均値であり、GLおよびRLは、病変を有する領域からの「緑色」および「赤色」成分の値である。GHAおよびRHAは、分類スコアが計算される歯を有する3Dモデルから得られる値を表すことができ、あるいは当該平均値は、同じ患者の異なる3Dモデルの健康な領域から、例えば先行するスキャンに基づいて生成された3Dモデルなどから得られる平均値を表すこともできる。したがって、スコアリング関数4および5は、健康な領域および病変を有する領域などの異なる領域からの同じテクスチャ(例えば色)成分間の数学的関係を表し、スコアリング関数6~8は、健康な領域および病変を有する領域などの異なる領域からの異なるテクスチャ(例えば色)成分間の数学的関係を表す。
蛍光性データにより表されたテクスチャデータにおいて、一領域内に存在する緑色光が比較的少ないことは概して、健康な歯の物質の喪失を標示する可能性があり、これが歯の状態を示唆し得る。同様にして、領域内に存在する赤色光が比較的多いことは、齲蝕原性領域を標示する。したがって、スコアリング関数は、デジタル3Dモデルにおける歯の状態を指定するこの原理を捕捉する数値を出力するように設計され得る。
さらに他の実施形態において、スコアリング関数は、第1のテクスチャデータからの一領域の単一のテクスチャ成分および第2のテクスチャデータからの一領域の異なるテクスチャ成分を有する数学的関係を有し得る。当該1つのスコアリング関数には、以下のものが有される。
スコアリング関数9:f=(1-Gf)+(1-RC)+(1-GC)+(1-BC
式中、Gfは、蛍光性データからの一領域の「緑色」成分の値を表すことができ、RC、GC、BCは、色データからの領域のRGB成分の値を表し得る。第1のテクスチャデータの少なくとも一部および第2のテクスチャデータの少なくとも一部にスコアリング関数を適用するステップには、蛍光性データからの「緑色」値および色データからのRGB色値をスコアリング関数において使用することが有される。典型的には、テクスチャ成分値の使用は、領域特異的である。
分類スコアが健康な領域に基づく実施形態において、該方法は、少なくとも1本の歯の健康な領域からの「緑色」色成分などの少なくとも1つのテクスチャ成分に関する加重平均/平均値を推定するステップを有する。これは、例えば、分類を計算すべき3Dモデルを形成するメッシュ内の各々のバーテックスまたはファセットにおいて、テクスチャデータからの少なくとも1つの成分値の値をサンプリングし、サンプリングされたテクスチャ値からヒストグラムを生成することによって達成可能である。当該ヒストグラムは典型的には、歯肉についてのテクスチャ値の分布、健康な歯のテクスチャ値の分布、罹患した歯のテクスチャ値の分布を含めた分布、およびノイズを有する。モデルがセグメント化される場合、ヒストグラムは、個別の歯科オブジェクトまたは歯科オブジェクト群に基づいたものであり得る。歯科オブジェクト群は、歯肉を伴うまたは伴わない歯を有し得る。したがって、テクスチャ値分布について、デジタル3Dモデル全体は、歯肉を伴う、ただし好ましくは歯肉を伴わない歯を含めた歯科オブジェクト群を有することができる。該方法はさらに、健康な領域を表す領域を識別し、健康な領域に関する少なくとも1つのテクスチャ成分について加重平均/平均値を決定するステップを有する。当該加重平均/平均は、分布のモード、中央値または平均値に基づくものであり得る。
罹患した歯の色値および歯肉の色値についての分布は、両方共暗くて赤色であるため、蛍光性データの場合と同様に、重複する公算が高く、2つを区別するのが困難になる。しかしながら、歯肉または歯などの異なる歯科オブジェクトおよび歯のタイプにおける3Dモデルのセグメント化を用いて、メッシュのどの部分が歯に属し、どの部分が歯肉に属するかを識別し、歯肉をフィルタリングで除去して歯からの蛍光性色値のみをサンプリングすることが可能であり、こうして前述の問題が克服される。健康な歯の色値についての分布は、より高い色強度(color intensity)を有し、こうして、健康な領域の識別が可能となり、平均を計算することができるようになる。健康な歯に属する色値の分布のモードを見出すことは、健康な歯の色値の分布で構成されたマルチモーダル分布、およびマルチモーダルノイズ分布から可能であり得る。こうして、健康な歯の色分布を識別しその平均を計算することが可能となる。
健康な領域を識別する本開示は、重症度値に関連して説明され得るものの、健康な領域の識別または健康な領域に基づく決定を必要とする全ての開示された実施形態に同様に適用可能である。健康な(歯の)領域は、歯の状態または歯の状態の進展を表す仮想3次元モデルを生成するときに識別関数、重症度関数またはスコアリング関数などのいくつかの開示される方法において基準として使用可能である領域として理解され得る。健康な(歯の)領域は、同様に、良好な健康状態にある領域として分類され得る領域も有し得る。当該領域は典型的には、実質的に高い確率で良好な健康状態にある領域として識別され得る領域である。
一実施形態によると、歯の状態および/または重症度値を有する領域の識別には、健康な歯の領域の識別が必要とされ得る。一実施形態において、得られた第1のデジタル3Dモデルにおける健康な領域の識別はユーザによって実施され得る。ユーザは、健康な領域を手で識別するため、テクスチャデータのうちの少なくとも1つの目視を行なうことができる。例えば、ユーザは、第1のデジタル3Dモデルでテクスチャ(色)データを目視し、マウスで1つの領域を選択し、こうして選択された領域を健康な領域として登録することができる。
付加的にまたは代替的には、得られた第1のデジタル3Dモデルにおける健康な領域は、蛍光性データおよび/または色データから得られるような1つまたは複数のテクスチャ成分の評価に基づいて、例えば自動的に識別可能である。例えば、1つまたは複数のテクスチャ成分は、蛍光性データからの赤色チャネル、緑色チャネルまたは赤色および緑色チャネルの組合せのうちの1つまたは複数を有する。他の実施例において、1つまたは複数のテクスチャ成分は、赤色チャネル、緑色チャネル、青色チャネル、あるいは赤色、緑色または青色チャネルのうちの2つ以上のものの組合せのうちの1つまたは複数を有することができる。さらに他の実施例において、色データおよび蛍光性データからの異なるチャネルを同様に利用することができる。
一実施形態において、得られたテクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分について、1つまたは複数のテクスチャ成分の評価は、テクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分に関するテクスチャ値分布に基づいて基準値を決定することによって行なわれ得る。その後、決定された基準値の一定の範囲内の少なくとも1つのテクスチャ成分に対応するテクスチャ成分のそれぞれの値を有する領域が、健康な領域として識別される。代替的には、得られたテクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータについて、得られたテクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータに関係するテクスチャ値分布に基づいて、基準値が決定され、決定された基準値の定義された範囲内のテクスチャ値を有する領域が、健康な領域として識別される。この実施形態において、決定および識別は、全体としてのテクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータに基づくものである。すなわちテクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータの全てのテクスチャ成分からの寄与が、テクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータからの1つまたは複数のテクスチャ成分を選択する代りに考慮される。
以上の実施形態のいずれにおいても、テクスチャ値は、テクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分/強度値のうちの強度値またはこの強度値から導出可能な任意の値を有することができる。テクスチャ値分布は、得られた歯科オブジェクトまたはデジタル3Dモデルを形成する領域(例えばメッシュの異なるファセット/バーテックス)を横断した値分布の周波数として理解することができる。当該テクスチャ値分布の一例としては、歯科オブジェクトまたは得られたデジタル3Dモデルを形成する異なる領域(例えばメッシュの異なるファセット/バーテックス)を横断する強度分布の周波数を代表するものであり得る色強度ヒストグラムなどのヒストグラムが有される。当該色強度ヒストグラムは、蛍光性データなどのテクスチャデータの1つ、または、テクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータのテクスチャ成分(例えば赤色チャネルまたは緑色チャネル)についてのものであってもよい。基準値の決定には、得られたテクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータまたはテクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分のテクスチャ値分布に基づいて値を計算することが有される。当該計算には、平均、加重平均、中央値、モードのうちの1つを決定すること、またはデータに対して分布を適合させ、適合された分布のモードを選択することが有され得る。健康な領域を識別する目的または開示された関数において使用する目的をもつ成分またはテクスチャデータ全体についてのテクスチャ値は、コンピュータモデリングおよびデジタルイメージングの分野で従来公知である技術によって決定可能である。
一例として、テクスチャ値分布は、デジタル3Dモデルまたは特定の歯科オブジェクトから特定の色成分(チャネル)を抽出し、計数(例えば領域数)と色強度との関係をプロットすることによって生成される色ヒストグラムを有する。スキャニングセッションの完了後、得られたテクスチャデータ(蛍光性データおよび色データ)は、バーテックス色の概念を利用することによって、最終的3Dメッシュモデルの異なるバーテックスにおいて記憶されてもよい。この場合、各バーテックスは、RGB空間で表現されるノーマル色テクスチャのもの〔R:0~255;G:0~255B;B:0~255〕そして同じくRGB空間で表現される蛍光性データのもの〔R:0~255;G:0~255;B:0〕という2つの色成分を有し得る。蛍光性データについては、スキャニングプロセス中またはその後に青色がフィルタリングにより除去されることから、青色データ成分は全く利用不能である。蛍光性テクスチャデータについて異なる色成分のヒストグラムを抽出する場合、各バーテックスからの赤色(R)データ成分が抽出され、同様に、緑色(G)成分を抽出して蛍光性テクスチャに関する緑色ヒストグラムを生成することができる。このことはすなわち、緑色成分の蛍光性テクスチャデータヒストグラムを表示する場合、低強度の緑色値は主として赤色成分を有するバーテックスに由来し、逆も同様であり、したがって、基準値を決定する場合に低強度の緑色値をフィルタリングすることが有用であり得る。
一実施形態において、基準値の決定は、第1のデジタル3Dモデル全体について行なうことができる。換言すると、第1のデジタル3Dモデル全体についてのテクスチャ値分布は、全デジタル3Dモデルまたは1つの個別の歯科オブジェクトすなわち歯科オブジェクト(例えば歯の集合)より多いものの全デジタル3Dモデルよりは少ないモデル部分に関するテクスチャ値を表す。1つの個別の歯科オブジェクトより多いモデル部分には、歯肉を伴う、ただし好ましくは歯肉を伴わない2本以上の歯が有され得る。2つ以上の歯科オブジェクトの選択は、手作業での領域の選択を通してか、またはデジタル3Dモデルのセグメント化の後の歯科オブジェクトの選択を通して自動的に達成可能である。ユーザは、自動的選択を更新する可能性を有することができる。したがって、歯の状態の識別および重症度値の決定には、歯科モデルの任意の部分からの健康な領域を使用することができる。本実施形態において開示されるようなデジタル3Dモデル全体の使用は、歯の状態の存在について検査される歯科オブジェクトのテクスチャ値またはテクスチャ値分布から信頼性の高い基準値を得ることが困難である状況において有用であり得る。この状況は、歯の状態の存在について検査される領域を有する歯科オブジェクトが、歯科用詰め物などの歯以外の物質による典型的には実質的な歯の被覆または大規模な虫歯病変などの重症の歯の状態を有する場合に発生し得る。このアプローチは、個別の歯のベースではなくむしろ包括してモデル全体について基準値が決定され健康な領域が識別されることから、異なる歯科オブジェクトについて重症度値を決定する場合、コンピュータ的により高速であり得る。したがって、適用可能な場合にはつねに、本実施形態に従って識別された健康な領域からのテクスチャ値を使用することができる。
他の実施形態において、基準値を決定する前に、得られた第1のデジタル3Dモデルは、個別の歯科オブジェクトにセグメント化され、個別の歯ベースでの評価が行なわれる。個別の歯科オブジェクトは、複数の個別の歯および歯肉を表していてよく、同様に歯科用詰め物およびインプラントなどの歯以外の物質を有することもできる。これにより、歯の状態の存在について検査される歯、隣接する歯、同じ歯のタイプなどの個別の歯科オブジェクトに特異的なテクスチャ値分布を使用することが可能になる。したがって、歯の状態の識別および重症度値の決定は、特定の歯科オブジェクト(例えば歯)からの健康な領域に基づく、すなわち個別の歯ベースである。これは、例えば大臼歯および小臼歯が概して切歯などの他の歯に比べて暗く、より低いテクスチャ値を有し得ることから、特に有用である。個別の歯ベースでの局所的に計算された健康な領域は、重症度レベルを決定するために健康な領域を使用するとき、包括的(すなわちデジタル3Dモデル全体を使用する)場合よりも優れた性能を示す公算が高い。
歯科オブジェクトは個別に識別可能であることから、セグメント化は同様に、個別の歯科オブジェクトから、例えば歯の状態の存在について検査される歯、隣接する歯、同じ歯のタイプからのテクスチャ値または健康な領域を使用して歯の状態を識別しかつ/または重症度値を決定する可能性も提供する。一実施形態において、個別の歯ベースでの識別は、歯の状態の存在について検査される領域を有する歯の健康な領域および歯の状態の存在について検査される歯から導出された得られたテクスチャデータのうちの1つまたは少なくとも1つのテクスチャ成分に関するテクスチャ値分布を識別するステップを有する。健康な領域は歯の状態について評価される歯に局在化することから、このアプローチは、歯の状態の存在および重症度値を決定するときに最も信頼性の高い結果を提示し得る。他の実施形態において、個別の歯ベースでの識別は、歯の状態の存在について検査された歯に隣接する歯の健康な領域およびこの隣接する歯から導出された得られたテクスチャデータのうちの1つまたは少なくとも1つのテクスチャ成分に関係するテクスチャ値分布を識別するステップを有する。さらに他の実施形態において、個別の歯ベースでの識別は、歯の状態の存在について検査される領域を有する歯と同じ歯のタイプである第1のデジタル3Dモデルにおける歯の健康な領域および、歯の状態の存在について検査される歯と同じ歯のタイプである歯から導出された得られたテクスチャデータのうちの1つまたは少なくとも1つのテクスチャ成分に関するテクスチャ値分布を識別するステップを有する。同じ歯のタイプというのは、切歯、犬歯、小臼歯または大臼歯などの口腔内の歯のタイプを意味し得る。同じ歯のタイプは、セグメント化された得られた第1のデジタル3Dモデルにおける歯科オブジェクトの特徴を検出することを可能にし、これによりランドマークなどの少なくとも実質的に同じである特徴セットに基づいて同じ歯科オブジェクトタイプを識別できるようにする特徴検出技術を適用することによって識別され得る。隣接する歯または同じ歯のタイプを使用する実施形態は、歯の状態の存在について検査される歯科オブジェクトのテクスチャ値またはテクスチャ値分布から信頼性の高い基準値を得ることが困難である状況下で有用であり得る。この状況は、歯の状態の存在について検査される領域を有する歯科オブジェクトが、歯科用詰め物などの歯以外の物質による典型的には実質的な歯の被覆または大規模な虫歯病変などの重症の歯の状態を有する場合に発生し得る。したがって、適用可能な場合にはつねに、これらの実施形態に従って識別された健康な領域から、すなわち歯の状態の存在について検査される歯の健康な領域から、歯の状態の存在について検査される歯の隣接する歯から、または歯の状態の存在について検査される歯と同じ歯のタイプからのテクスチャ値を使用することができる。
デジタル3Dモデル全体からかまたは歯科オブジェクトからのいずれかのテクスチャ値分布は、健康な領域、歯の状態およびノイズである公算の高い信号を潜在的に有する領域を含めた異なる領域からのテクスチャ値分布を有し得る。したがって、潜在的に健康な領域に対応し得るフィルタリング済みのテクスチャ値を得るためにフィルタリングを適用することができる。一実施形態において、基準値を決定する前に、テクスチャ値はフィルタリングされ、フィルタリング済みのテクスチャ値分布が得られる。これは、定義されたテクスチャ値範囲外にそれぞれのテクスチャ値を有するテクスチャ成分またはテクスチャデータをフィルタリングにより除去することによって達成され、基準値は、定義されたテクスチャ値範囲内に入るテクスチャ値分布に基づいて決定される。健康な領域は典型的には、低いテクスチャ値の集中を表すテクスチャ値を通常有する歯の状態領域よりも高いテクスチャ値を有する。フィルタリングは、少なくとも1つの最小値閾値すなわち下位閾値を定義することによって利用可能である。例えば、比較的暗色の顔色ヒストグラムについては、15などの一定の値より低いテクスチャ値(強度)をフィルタリングにより除去することができる。例えばハイライトのような過飽和状況を表すテクスチャ値などの高いテクスチャ値を表し得る領域をフィルタリングにより除去するためには、最大値閾値、すなわち上位閾値を利用することもできる。特に最小値閾値をフィルタリングすることによって、基準値の決定にマイナスの影響を及ぼし、ひいては健康な領域の識別に影響を与える可能性のある外れ値(例えば潜在的に罹患した領域)を除去することが可能になる。したがって、開示されたフィルタリングは、基準値の決定および健康な領域の識別における信頼性を改善する。当業者であれば、フィルタリングは、テクスチャ値分布に対して適用するかまたは、テクスチャ値分布を定義する前に範囲内に入るテクスチャ値を選択する間に適用することができることを認識すると考えられる。
前述の実施形態のいずれにおいても、フィルタリングは、自動的にまたはユーザが介入して行なわれ得る。例えば、ユーザは、定義済みテクスチャ値範囲を定義するために閾値を定義することができる。同様にして、自動的に定義されたテクスチャ値範囲を、ユーザの介入を通して更新することができる。他の実施形態では、健康な領域を識別するテクスチャ値分布のフィルタリングは、第1のデジタル3Dモデルにおいて表された形態学的エンティティデータに対して行なわれる。これは、第1のデジタル3Dモデルを歯科オブジェクトにセグメント化し、亀裂、歯尖、顔面および頬側面などの追加の歯の下の情報を識別することによって実装される。フィルタリングは、歯の下の情報の1つまたは複数に対応するテクスチャ値データをフィルタリングにより除去するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、健康な領域は、i)テクスチャデータ全体のうちの少なくとも1つ、またはii)1つのテクスチャ成分のみ、各テクスチャ成分について個別、2つ以上のテクスチャ成分の組合せ、のうちの少なくとも1つに基づいて識別される。すなわち、基準値が決定され健康な領域が識別される基礎となるテクスチャ値分布は、上述のテクスチャデータに基づく。一実施形態において、健康な領域は、テクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータからの唯一つのテクスチャ成分のテクスチャ値分布を使用して識別される。1つのテクスチャ成分の選択は、定義された基準を満たすテクスチャ値分布に基づく。したがって、識別された健康な領域からのテクスチャ成分値は、識別関数および重症度関数において使用される。健康な領域は唯一つのテクスチャ成分を用いて識別されることから、計算を加速することができる。さらに、定義された基準を満たすテクスチャ成分の選択が同様に、健康な領域の識別の正確さを改善し得る。他の実施形態では、健康な領域は、テクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータの各々のテクスチャ成分について個別に識別される。テクスチャ成分がテクスチャデータ(例えば蛍光性データ)の1つの中で入手可能でない場合、欠如しているテクスチャ成分を他のテクスチャデータ(例えば色データ)から使用することができる。すなわち、各テクスチャ成分について、テクスチャ値分布が定義され、各テクスチャ成分に特異的な健康な領域が識別される。テクスチャ成分に特異的な識別された健康な領域からのテクスチャ成分値は、識別関数および重症度関数における特異的テクスチャ成分のために使用される。例えば、緑色チャネルの色強度分布に基づいて識別された健康な領域が、識別関数および重症度関数における健康な領域に関する緑色チャネル強度値を提供するために使用される。同様にして、識別関数および重症度関数における健康な領域に関する赤色チャネル強度値を提供するために、赤色チャネルの色強度分布に基づいて識別された健康な領域が使用される。これによって、識別関数または重症度関数においてテクスチャ成分のテクスチャ値が使用される場合、1つのテクスチャ成分を用いて特異的に識別された健康な領域を使用することが可能となり得る。他の実施形態において、健康な領域は、2つ以上のテクスチャ成分の組合せに基づいて識別される。これは、例えば、第1の健康な領域を識別するために第1のテクスチャ成分(例えば赤色チャネル)のテクスチャ値分布を使用することと、そして第2の健康な領域を識別するために第2のテクスチャ成分(例えば緑色チャネル)のテクスチャ値分布を使用することと、によって利用可能である。第1の健康な領域と第2の健康な領域との重複が、識別関数および重症度関数において使用されるべくそこからテクスチャ成分値が選択される健康な領域を定義し得る。健康な領域として重複する健康な領域を使用することで、健康な領域の識別の信頼性を改善することができる。さらに他の実施形態において、健康な領域は、テクスチャデータ全体のうちの少なくとも1つのテクスチャデータのテクスチャ値分布を使用して、すなわち、異なるテクスチャ成分の個別のテクスチャ値分布を使用せずに代りに異なるテクスチャ成分の組合された効果を有するテクスチャデータのうちの1つのテクスチャデータのテクスチャ値分布を使用して、識別される。したがって、識別された健康な領域からのテクスチャ成分値が、識別関数および重症度関数において使用される。健康な領域はテクスチャデータ全体のうちの1つのテクスチャデータを用いて識別されることから、このアプローチはコンピュータ的により速いものである。
上述の実施形態を考慮すると、当業者にとっては、基準値の決定および健康な領域の識別が、形態学的エンティティと形態学的エンティティから得ることのできるテクスチャ値との組合せに基づくものであり得ることは明白であると思われる。形態学的エンティティは、第1のデジタル3Dモデル全体、歯の状態の存在について検査される歯科オブジェクト、歯の状態の存在について検査される歯に隣接する歯またはこの歯と同じ歯のタイプの歯、のうちの1つを有することができる。同様にして、テクスチャ値は、テクスチャデータのうちの少なくとも1つ、またはテクスチャデータの少なくとも1つからのテクスチャ成分の少なくとも1つを有し得る。先に示された通り、本開示は概して、特定の形態学的エンティティおよびテクスチャ値が他のものよりも選好され得る状況についての指針を提供する。
上述の実施形態を考慮すると、当業者にとって、デジタル3Dモデルの異なる領域についての分類スコアセットを生成するために他のスコアリング関数を使用することも同様に可能であることは明白であると思われる。当該スコアリング関数には同様に、歯の状態特異的スコアリング関数も有され得る。どのスコアリング関数を使用すべきかの選択は、異なるスコアリング関数により生成されたスコアの特異性および感度により決定され得ることは明らかであり、ここで特異性は、歯の状態を有していないものとして正しく識別される健康な領域の百分率に関係し、感度は歯の状態を有するものとして正しく識別される罹患領域の百分率に関係する。例えば、選択は、個別にそれぞれの閾値を満たす特異性および感度、そして同様に最小閾値をも満たす特異性および感度の合計に基づいてもよい。同様にして、識別関数および重症度関数の選択は、最小閾値基準を満たす特異性および感度に基づくものであり得る。
一実施形態において、該方法は、第1のデジタル3Dモデルまたは第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に、生成された第1の分類スコアセットをマッピングするステップを有する。第1のデジタル3Dモデルまたはそのコピーには第1のテクスチャデータが有される、あるいは第1のテクスチャデータが欠如している。付加的にまたは代替的には、該方法は、第2のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部の上にマッピングされた生成された第2の分類スコアセットをマッピングするステップを有する。マッピングされた第2の分類スコアセットを有する第2のデジタル3Dモデルまたはそのコピーには第2のテクスチャデータが有されるか、あるいは第2のテクスチャデータが欠如している。
一実施形態において、テクスチャデータが欠如している第1のデジタル3Dモデル、第1のデジタル3Dモデルのコピー、第2のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルのコピーは、患者の歯の石膏モデルをスキャンすることによってかまたは、色データを有し口腔内スキャナを用いた患者の歯のスキャニングによって得られたデジタル3Dモデルから色データを除去することによって、のいずれかにより得ることができる。第1のデジタル3Dモデル、第1のデジタル3Dモデルのコピー、第2のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルのコピーがテクスチャデータを有する実施形態において、当該テクスチャデータは、色データおよび/または蛍光性データを有することができる。
異なる実施形態において、視覚的指標は、ポインタ、ヒートマップまたは、典型的には、領域特異的重症度値または重症度レベルまたは歯の状態の進捗、率またはスコアリング値などのような他の特性を標示する患者の歯科3Dモデル上にオーバレイされた他のグラフィック表現を有し得る。視覚的指標は、異なる重症度値範囲または異なる重症度レベルを標示する異なる特性を用いて提示され得る。ヒートマップの場合、異なる特性は、異なる色を有し得る。例えば、中度の重症度レベルは橙色で表現され得、高い重症度レベルは「赤色」で表され得る。
第1の分類スコアセットのマッピングには通常、第1の分類スコアセット中に有される分類スコアを第1のデジタル3Dモデルまたはそのコピー上に表現することが有される。付加的または代替的には、第2の分類スコアセットのマッピングは、第2の分類スコアセット中に有される分類スコアを第2のデジタル3Dモデルまたはそのコピー上に表現することを有する。分類スコアは、デジタル3Dモデルからの特異的領域について決定されることから、分類スコアのマッピングには、特異的領域上に分類スコアをオーバレイするまたは重ね合せることが有される。当該オーバレイまたは重ね合せにより、色またはマーキングなどの視覚的標示を用いてデジタル3Dモデル上に分類スコアを表すことが可能になる。
典型的には、第1の分類スコアセットのマッピングには通常、第1のデジタル3Dモデルまたはそのコピー上に異なる視覚的標示(例えば色またはマーキング)を用いて、予め定義された異なるスコア範囲内に入る第1の分類スコアセット中に有される分類スコアを表すことが有される。付加的にまたは代替的には、第2の分類スコアセットのマッピングには、第2のデジタル3Dモデルまたはそのコピー上に異なる視覚的標示を用いて、予め定義された異なるスコア範囲内に入る第2の分類スコアセット中に有される分類スコアを表すことが有される。先に開示した通り、分類スコアは、虫歯の存在のみならず虫歯の重症度も表すことができる。該方法は、虫歯の重症度に関係する異なるスコア範囲を定義することを有し、各々のスコア範囲は、特異的色またはマーキングと関連付けられてもよい。したがって、分類スコアセット中に有される2つ以上の分類スコアが、定義されたスコア範囲の1つの中に類別され、よって、その分類スコアが類別されたスコア範囲と関連付けられた色またはマーキングを有するデジタル3Dモデル上にマッピングされる。重症度および関連付けられた色に関連する分類スコアの例示的類別が、以下に示される。
Figure 2022523597000004
表中、CSはデジタル3Dモデルの一領域についての分類スコアであり、S1~S3は範囲を定義する分類スコアである。
当業者であれば、カテゴリ数を増減させることによってカテゴリの詳細度の少なくとも1つを変動させ、スコア範囲を変動させ、関連付けられる色を変更することができることは明らかである。当該変動は開示の範囲内にある。
一実施形態において、該方法は、第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとを比較するステップと、2つ以上の対応する領域について、第1の分類スコアセットと第2の分類スコアセットとの間の差分スコアを決定するステップと、を有する。差分スコアは、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルからの対応する領域、すなわち第2のデジタル3Dモデルからの領域に対応する第1のデジタル3Dモデルからの領域について計算される。分類スコア間の差は、第1の時点と第2の時点との間の虫歯の領域特異的進展を提示する上で有用である。
他の実施形態において、該方法は、第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとを比較するステップを有する。当該比較には、第1のテクスチャデータに有されるテクスチャ値と第2のテクスチャデータに有されるテクスチャ値との間の、2つ以上の対応する領域についてのテクスチャ差分値を決定するステップが有される。したがって、この実施形態において、分類スコア間の差を計算する代りに、テクスチャデータにおける差異に基づいて虫歯進展の識別を決定することができる。当該差異は、領域特異的である、すなわち第1のデジタル3Dモデルからの領域についてのテクスチャデータが、第2のデジタル3Dモデルの対応する領域からのテクスチャデータと比較される。
一実施形態において、虫歯の進展を表すデジタル3次元モデルを生成するステップには、デジタル3Dモデル上に差分スコアおよび/またはテクスチャ差分値をマッピングすることが有される。デジタル3Dモデルは、第1のデジタル3Dモデル、第2のデジタル3Dモデル、第1のデジタル3Dモデルのコピー、または第2のデジタル3Dモデルのコピーのうちの少なくとも1つを有する。第1のデジタル3Dモデルまたは第1のデジタル3Dモデルのコピーには第1のテクスチャデータが有されるか、または第1のテクスチャデータが欠如している。付加的にまたは代替的に、第2のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーには、第2のテクスチャデータが有されるか、または第2のテクスチャデータが欠如している。
差分スコアまたはテクスチャ差分値は、デジタル3Dモデルの対応する領域について決定されることから、差分スコアまたはテクスチャ差分値をマッピングするステップには、差分スコアまたはテクスチャ差分値が計算される対象の領域の上に差分スコアまたはテクスチャ差分値をオーバレイまたは重ね合わせることが有される。第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルの1つを有するデジタル3Dモデルについて、当該オーバレイまたは重ね合わせは、対応する領域とみなされるそれぞれの領域上で行なわれる。第1のデジタル3Dモデルのコピーまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーは、虫歯の進展を表すデジタル3Dモデルとして使用される場合、それぞれ第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルの対応する領域を反映する(オーバレイまたは重ね合わせに関する)領域を利用し得る。当該オーバレイまたは重ね合わせは、色またはマーキングなどの視覚的標示を用いてデジタル3Dモデル上に差分スコアまたはテクスチャ差分値を表すことを可能にする。
一実施形態において、差分スコアまたはテクスチャ差分値をマッピングするステップには、色またはマーキングなどの異なる視覚的標示を用いて予め定義された異なる差分範囲内に入る差分スコアおよび/またはテクスチャ差分値を表すことが有される。
差分スコアおよびテクスチャ差分値は、第1の時限(time period)と第2の時限の間の虫歯の進展の重症度を表すことができる。該方法は、虫歯の進展の重症度に関係する異なる定義済み差分範囲(差分スコアおよびテクスチャ差分値について異なるものである)を定義するステップを有し、各々の差分スコアおよび/またはテクスチャ差分値を特定の色またはマーキングと関連付けることができる。したがって、2つ以上の差分スコアまたはテクスチャ差分値が、定義済み差分範囲の1つに類別され、よって、差分スコアまたはテクスチャ差分値が類別された差分範囲と関連付けられた色またはマーキングを用いてデジタル3Dモデル上にマッピングされる。
虫歯の進展との関係における差分スコアもしくは差分値ならびに関連付けられた色に基づく例示的類別が、以下で示される。簡略化を理由として、差分スコアおよびテクスチャ差分値を網羅する両方の実施形態が同じ表に表される。
Figure 2022523597000005
式中、DSは対応する領域についての差分スコアであり、DS1~DS3は範囲を定義する差分スコア、TDVは対応する領域についてのテクスチャ差分スコアであり、TDV1~TDV3は範囲を定義するテクスチャ差分値である。
上記の表によると、当業者であれば、虫歯の進展は、差分スコアもしくはテクスチャ差分値のいずれか、または差分スコアとテクスチャ差分値との組合せに基づくものであることを認識すると思われる。組合せの場合、一実施形態によると、2つの条件のうち一方のみが満たされる場合、優先規則が対立を解決し得る。例えば、DS3≦DSであるもののTDV3≦TDVの条件が満たされない場合、該方法は、虫歯の進展を類別するために優先規則を適用し、それに応じて、デジタル3Dモデル上で関連付けられた色を用いて虫歯を提示するステップを有することができる。当該1つの規則には、中度のおよび重度の変化についての差分スコアを優先させることと、そして小さいまたは軽度の変化についてはテクスチャ差分値を優先させることと、が有され得る。すなわち所与の実施例において、DS3≦DSは満たされるもののTDV3≦TDVは満たされず、このとき、関連付けられた色は赤色である。例示された規則によると、DS<DS1が満たされず、TDV/TDV1が満たされる場合、関連付けられた色は緑色である。他の優先規則も同様に利用可能であり、本開示の範囲内に入る。組合せの場合、他の実施形態によると、歯の状態の影響を受ける領域の決定は、差分スコアおよびテクスチャ差分値の和または加重和に基づくものであり得る。和または加重和は結果として、歯の状態の進展の重症度を反映する異なる範囲および視覚的標示にリンクさせることのできる合計スコアをもたらす。
当業者であれば、カテゴリ数を増減させることによってカテゴリの詳細度の少なくとも1つを変動させ、予め定義された差分範囲を変動させ、関連付けられた色および優先規則を変更することができることは明らかである。当該変動は本開示の範囲内にある。
一実施形態において、第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較には、2つ以上の対応する領域について、i)第2の時点と第1の時点との間の差分スコアおよびタイムスパンまたは、ii)第2の時点と第1の時点との間のテクスチャ差分値およびタイムスパンに基づいて虫歯の進展率を決定するステップが有される。
一実施形態において、虫歯の進展を表すデジタル3次元モデルを生成するステップには、第1のデジタル3Dモデル、第2のデジタル3Dモデル、第1のデジタル3Dモデルのコピーまたは第2のデジタル3Dモデルのコピー上に虫歯の進展率をマッピングすることが有される。第1のデジタル3Dモデルまたは第1のデジタル3Dモデルのコピーには、第1のテクスチャデータが有されるか、または第1のテクスチャデータが欠如している。付加的にまたは代替的には、第2のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーには、第2のテクスチャデータが有されるか、または第2のテクスチャデータが欠如している。
差分スコアまたはテクスチャ差分値に基づく変化率のマッピングステップには、差分スコアまたはテクスチャ差分値が計算される対象の領域上で変化率をオーバレイまたは重ね合わせさせることが有される。先に開示されるように、差分スコアまたはテクスチャ差分値は、第1のおよび第2のデジタル3Dモデルの対応する領域について決定されることから、当該オーバレイまたは重ね合わせは、デジタル3Dモデルにおける対応する領域を反映する領域上で行なわれる。当該オーバレイまたは重ね合わせは、少なくとも2つの獲得モデルの間のタイムスパンを考慮に入れて色またはマーキングなどの視覚的標示を用いてデジタル3Dモデル上で変化率を表すことを可能にする。
一実施形態において、虫歯の進展率をマッピングするステップには、異なる視覚的標示、例えば色またはマーキングを用いて、予め定義された異なる率範囲内に入る好ましくは領域特異的な変化率を表すことが有される。
変化率は、第1の時限と第2の時限との間の虫歯の進展の重症度を表し得る。該方法は、虫歯の進展の重症度に関係する異なる変化率を予め定義するステップを有し、各変化率を特定の色またはマーキングと関連付けることができる。したがって、2つ以上の変化率が、定義済み変化率の1つに類別され、それに応じて、その変化率が類別された複数の変化率と関連付けられた色またはマーキングを用いてデジタル3Dモデル上にマッピングされる。
虫歯の進展との関係における変化率および関連付けられた色に基づく例示的類別が、以下に示される。
Figure 2022523597000006
式中、RoCは、対応する領域についての「変化率」であり、RoC1~RoC3は、範囲を定義する変化率である。
一実施形態において、変化率の類別は、差分スコアまたはテクスチャ差分値に従って計算される変化率に基づくものであり得る。他の実施形態において、類別は、差分スコアまたはテクスチャ差分値に従って計算される組合せ型変化率に基づいてもよい。
当業者であれば、カテゴリ数を増減させることによってカテゴリの詳細度の少なくとも1つを変動させ、変化率範囲を変動させ、関連付けられた色を変更することができることは明らかである。当該変動は本開示の範囲内にある。
デジタル3Dモデル上の差分スコア、テクスチャ差分値または変化率のうちの1つを用いた虫歯または虫歯の進展のマッピングされた表現は、識別された齲蝕原性領域の物理的歯の上での可視性度と比べた、歯の表面との関係における可視性の改善を提供することができる。
一実施形態において、代表デジタル3Dモデルを生成する方法が開示される。該方法は、
第1の時点および第2の時点にわたりテクスチャデータにおける変化に基づいて速度関数を決定するために、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータを処理するステップと、
速度関数に基づいて将来の一時点における将来のテクスチャデータを決定するステップであって、ここで将来のテクスチャデータは、患者の歯群が将来のテクスチャデータに到達する前に決定されるステップと、
患者の歯の代表デジタル3Dモデルを生成するステップであって、ここで
i)将来のテクスチャデータは代表デジタル3Dモデル上にマッピングされ、かつ/または
ii)患者についての将来のテクスチャデータと最後に獲得したテクスチャデータとの比較に基づいて、虫歯の進展が代表デジタル3Dモデル上にマッピングされるステップと、を有する。
先行の方法の一実施形態において、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータを処理する前に、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータは、テクスチャを均一化することによって共通のテクスチャ空間に置かれる。
一実施形態において、第1のデジタル3Dモデルに対応するテクスチャデータを得るステップと第2のデジタル3Dモデルに対応するテクスチャデータを得るステップとの間のタイムスパン中のテクスチャデータの1つまたは複数の成分または重症度値の変化に基づいて速度関数が決定される。さらに速度関数に基づいた将来の一時点における将来のテクスチャデータまたは重症度値が決定され、ここで将来のテクスチャデータは、患者の歯群が将来のテクスチャデータに到達する前に決定される。患者の歯の代表デジタル3Dモデルが生成される。この代表デジタル3Dモデルは、代表デジタル3Dモデル上にマッピングされた将来のテクスチャデータを有する。付加的にまたは代替的に、患者の歯の代表デジタル3Dモデルは、この代表デジタル3Dモデル上にマッピングされた、決定された将来のテクスチャデータを用いた重症度値の計算に基づいて決定された将来の歯の状態を有する。
代表デジタル3Dモデルは、第1のデジタル3Dモデル、第1のデジタル3Dモデルのコピー、第2のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーを有することができる。第1のデジタル3Dモデルまたは第1のデジタル3Dモデルのコピーには、第1のテクスチャデータが有されていてよく、あるいは第1のテクスチャデータが欠如している。同様にして、第2のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーには、第2のテクスチャデータが有されてもよく、あるいは第2のテクスチャデータが欠如している。典型的には、代表デジタル3Dモデルが、最後に獲得したテクスチャデータに関係するデジタル3Dモデルを有することが好ましく、当該デジタル3Dモデルには最後に獲得したテクスチャデータが有されていてよく、あるいは最後に獲得したテクスチャデータが欠如している。一実施形態において、速度関数は、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータに関係する対応する領域について生成され得る。しかしながら、速度関数は、代表モデルを開発するべき歯全体についての平均として生成され得る。速度関数の計算は同様に、第1の時点および最後のテクスチャデータが獲得された時点の全体にわたる第1のテクスチャデータおよび最後に獲得したテクスチャデータに基づくものであってもよい。代替的には、速度関数の計算は、第2の時点および最後のテクスチャデータが獲得された時点の全体にわたる第2のテクスチャデータおよび最後に獲得したテクスチャデータに基づくものであってもよい。いくつかの事例において、最後に獲得したテクスチャデータは第2のテクスチャデータであり、したがって最後に獲得したテクスチャデータの時点は第2の時点である。異なる実施形態において、先に開示される通り、患者についての将来のテクスチャデータと最後に獲得したテクスチャデータとの比較は、テクスチャデータの直接的比較またはスコアリング関数を用いたテクスチャデータの間接的比較に基づく。異なる実施形態において、速度関数は、先に開示される通り、変化率である。異なる実施形態において、速度関数は、第1の時点と第2の時点との間の虫歯の進展を定義する線形率関数または非線形率関数によって定義される。
一実施形態において、該方法は、第1のデジタル3Dモデル、第2のデジタル3Dモデルまたは時系列で虫歯の進展を表すデジタル3Dモデルのうちの少なくとも1つを提示するステップを有し、ここで第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルは共通のテクスチャ空間に置かれる。当該表現は、一定の時限にわたる虫歯の進展を見るために極めて有用である。第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルは、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルを結果としてもたらしたスキャンが行なわれたときと関連付けられるタイムスタンプに従って、時系列で配設され得る。
第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルを共通のテクスチャ空間に置くステップは、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータが共通のテクスチャ空間に置かれるものとして理解されてもよい。
一実施形態において、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルにおける対応する領域は、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルが共通の座標系に置かれたときに位置的に関係する2つの表現からの領域を有する。
第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルを共通の座標系に置くことは、2つのモデルを少なくとも実質的に整列した状態にすることを意味する。これは、本開示中で後述されるアラインメント技術によって達成可能である。第1のデジタル3Dモデルと第2のデジタル3Dモデルとの間の対応する領域または比較可能な領域を識別するためには、モデルをまず共通の座標系に持ち込む。共通の座標系にモデルをこのように置く間、1つのモデルを他のモデルの上にオーバレイまたは重ね合わせることができる。
「位置的に関係した」領域は、互いに解剖学的関係(例えば対応)または空間的関係(例えば対応)を有する領域を意味する。当該解剖学的関係は、頬側溝、遠心小窩、舌側溝、近心舌側咬頭、ルイスオフセット、遠心咬頭などのランドマークに基づく。
第1のデジタル3Dモデルと第2のデジタル3Dモデルとを同じ座標系に置くステップは、自動的にまたはユーザの介入によって行なわれ得る。同じ座標系にモデルを置くことによって、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルを局所的におよび/または包括的に整列させる変換行列からアラインメントを決定することができる。一実施形態において、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルは両方共セグメント化され、2つのモデルからの各々の歯には、各歯の形状、ランドマークおよび位置のような特徴などのその特性に基づいて自動的にまたは手動で識別子が割当てられる。識別子に基づいて2つのモデルにおける歯の間の対応がひとたび確立されたならば、2つのモデルからの同じ識別子を有する歯は個別に整列させられる。2つのモデルにおける歯列弓のあらゆる変動が、弓形のいずれかの側で均等に変動を分布させることなどの平衡化ステップによって調整可能である。他の実施形態において、ユーザは、デジタル3Dモデル上で3つ以上の対応する点を選択することができ、当該対応する点は、第1の時点と第2の時点の間で2つのモデルにおいて実質的に定常である、すなわち動いていない点を表す。モデルは、対応する点のアラインメントを通して少なくとも実質的に整列させられる。これは、少なくとも1つのモデルにおける一領域、すなわち第1の点と第2の点との間の2つのモデルの襞の部分などの実質的に定常状態に留まった、すなわち動かなかった区分を表す領域を選択することによって、さらに補足され得る。2つのモデルはさらに、襞などの移動不能領域の選択を考慮して、さらに整列させられる。さらに他のアラインメントにおいて、1つのモデルを互いの上にオーバレイすることによってモデルを手作業で整列させることができ、ユーザは、自らがアラインメントに満足するまで、異なる自由度で1つのモデルを手作業で移動させることができる。
いくつかの実施形態において、該方法は、第1および第2のデジタル3Dモデルを包括的に整列させるステップを有する。このことは例えば、該方法が、包括的に整列されたデジタル3Dモデルの歯の部分間の直接的比較を用いて経時的なあらゆる虫歯の進展を検出することができる、個別の歯の虫歯の進展における変化を監視するものである場合に有利である。このアライメントにより、デジタル3Dモデル間の空間的対応が決定されることになる。
いくつかの実施形態において、包括的アライメントは、記録される場合の第1および第2のデジタル3Dモデルの間に経過した時間中、少なくとも実質的に定常である、すなわち変化/移動しなかった公算が最も高い歯群の部分に対応するデジタル3Dモデルの部分に基づく。例えば、患者の上顎内の襞は、デジタル3Dモデルならびに動くと予期されない歯、例えば前歯のみの位置を矯正する矯正治療中の患者の大臼歯の包括的アライメントにおいて使用可能である。包括的アライメントは、例えば、デジタル3Dモデルの対応する部分上、デジタル3Dモデルのオペレータ選択部域上、または患者の歯群内の1つまたは複数の四半部の歯上で定義された3つの点に基づいてもよい。
一連のデジタル3Dモデルについて、アライメントは、この一連のデジタル3Dモデルにおける先行するデジタル3Dモデル、すなわち最も接近した先行デジタル3Dモデルと各々のデジタル3Dモデルとを整列させることを有し得る。しかしながら、いくつかのケースにおいて、先行するデジタル3Dモデルのうちのいずれと所与のデジタル3Dモデルを整列させるべきかをオペレータが決定できるようにすることも同様に有利であり得る。
いくつかの実施形態において、該方法は、第1および第2のデジタル3Dモデルのセグメント化された歯を局所的に整列させるステップを有する。本出願との関連において、「セグメント化された歯を局所的に整列させるステップ」とは、1つのデジタル3Dモデルのセグメント化された歯の1つまたは複数が、他のデジタル3Dモデルの対応する歯と個別に整列させられる状況を意味する。局所的アライメントは、デジタル3Dモデルからセグメント化された歯の対応するデジタル3Dモデルを整列させること、例えばデジタル3Dモデルからセグメント化された犬歯のデジタル3Dモデルを整列させることによって、実現可能である。第1のデジタル3Dモデルのセグメント化された歯の3Dモデルはこうして、第2のデジタル3Dモデルにおける歯の対応する3Dモデルと、歯対歯のベースで整列させられる。すなわち、アライメントは、歯群全体の包括的スケールではなくむしろ個別の歯のスケールで局所的である。したがって、そこでは、異なるセグメント化された歯を整列させるために使用される変換は、全ての歯および歯肉に同じ変換が適用される包括的アライメントとは対照的に、異なるものであってもよい。
セグメント化された歯の3Dモデルの局所的アライメントは、デジタル3Dモデルの対応する歯が、デジタル3Dモデルの記録間において歯のいかなる相対的移動にも関わらず正確に整列可能であるという利点を提供する。こうして、デジタル3Dモデルの歯の間の真の解剖学的対応を得ることが可能である。
比較可能な領域または対応する領域は、多くの方法で識別可能である。一実施形態において、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルは、互いの上にオーバレイされ共通の座標系に持ち込まれる。
その後、第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのうちの一方が一次モデルとして選択される。少なくとも1つのベクトルが、一次モデルの一領域から取り出され、少なくとも1つのベクトルが非選択モデルと交差する非選択表現における一領域が識別される。少なくとも1つのベクトルが取り出される一次表現の領域および少なくとも1つのベクトルが交差する非選択表現の識別された領域は、比較可能な領域または対応する領域として識別される。
他の実施形態において、比較可能な領域または対応する領域は、以下のプロセスに基づいて識別可能である。第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのうちの一方のデジタル3Dモデルの歯冠表面の一領域からの点Miが選択される。次に、予め定義された基準を満たす第2のデジタル3Dモデルまたは第1のデジタル3Dモデルのうちのもう一方の上で歯冠表面の少なくとも1つの領域上の点Miに関する少なくとも1つの最接近点Niが識別される。予め定義された基準には、MiからNiまでの距離の計算された和が有され、この計算された和は予め定義された閾値よりも低い。予め定義された基準を満たすために単一の点Miについて2つ以上の点のNiが識別されるシナリオにおいて、1つの関連点Niを選択する削除ルーティンを使用することができる。例えば、削除ルーティンは、Miからの距離の最小の計算された和を有する最接近点Ni(すなわち関連点Ni)を選択するステップに基づくものであってもよい。点Miを有する領域および予め定義された基準を満たす点Niまたは関連点Niを有する領域は、比較可能な領域または対応する領域を定義する。点Miからの距離ベクトルが点Ni(すなわち関連点Ni)において他のモデルのファセットと共に形成し、予め定義された角度閾値を満たす角度などの、他の削除ルーティンも同様に使用可能であり、同様に本開示の範囲内にある。当該削除ルーティンは、組合せ型の削除ルーティン、例えば、開示される最小計算和基準および開示された距離ベクトル角度基準などの2つ以上の基準を満たすことも同様に有し得る。他の実施形態において、2つのモデルの間のランドマークなどの特徴の比較に基づく識別技術を適用して、互いに解剖学的に対応する領域を識別することができる。したがって、対応する領域または比較可能な領域は、解剖学的に関係する領域である。
一実施形態において、第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルの1つを基準モデルとして選択することができ、第1のデジタル3Dモデルまたは第2のデジタル3Dモデルのうちのもう一方は非基準モデルである。モデルが共通の座標系に置かれた後、基準モデルからの領域が非基準モデルの1つまたは複数の領域と重複してもよい。一実施形態において、比較可能な領域または対応する領域は、基準モデルからの領域および基準領域と最大の重複を有する非基準モデルからの領域を有する。他の実施形態において、比較可能な領域または対応する領域は、基準モデルからの領域および基準領域と重複する全ての領域を有する。他の実施形態において、比較可能な領域または対応する領域は、基準モデルからの領域および基準領域と重複する全ての領域のサブセットを有し、このサブセットは、基準モデルからの領域との非基準モデルからの重複領域の最小重複百分率などの選択閾値によって定義される。基準モデルからの領域すなわち基準領域が2つ以上の非基準モデルからの領域と重複する実施形態において、基準モデルからの領域のテクスチャ値および/または分類スコアは、i)基準領域と最大の重複を有する領域のテクスチャ値および/または分類スコア、ii)基準領域と重複する全ての領域のテクスチャ値および/または分類スコアの平均または加重平均、またはiii)基準領域と重複する全ての領域のサブセットのテクスチャ値および/または分類スコアの平均または加重平均、のうちの1つと比較される。加重平均は、非基準モデルからの重複領域と基準モデルからの領域の個別の重複百分率などの一定の基準に基づいて計算されてもよい。加重平均を計算する他の基準も使用可能であり、本開示の範囲内に入る。
テクスチャを均一化する比較可能な領域およびテクスチャデータの比較に関する対応する領域の識別は、同じ技術または異なる技術を使用することによって行なうことができる。比較可能な領域の識別に関する、異なる実施形態中で開示される技術は同様に、比較可能な領域全般の識別、例えば重症度差分セットの決定または重症度差分セットのマッピングすなわちオーバレイのためにも利用可能である。
整列した3D歯モデル上での対応する領域または比較可能な領域の選択は、モデル間の空間的におよび/または解剖学的に関係する領域を比較することができるという利点を提供する。少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータおよび歯の表面上での異なる時点の間の虫歯の進展を決定することにより、より正確な尺度が提供される。
異なる時点で獲得した2つのデジタル3Dモデルからのテクスチャデータを比較することによる虫歯の進展の検出は、複数のデジタル3Dモデルの比較および患者の歯における経時的な虫歯の進展の監視まで拡大され得る。監視には、複数のデジタル3Dモデルが記録されるように第1および第2のデジタル3Dモデルの間、前および/または後に記録される複数の他のデジタル3Dモデルが関与し得る。このとき、比較は、例えば2つの連続して獲得したデジタル3Dモデルの間、または患者について獲得した最新の獲得デジタル3Dモデルと第1のデジタル3Dモデルとの間であり得る。第1の例では、クリニックでの最後の診療以降の進展を検出することができる。第2の例では、監視の開始以降の全体的進展が検出される。しかしながら、いくつかのケースにおいて、先行するデジタル3Dモデルのうちのいずれと所与のデジタル3Dモデルを比較するべきかをオペレータが決定できるようにすることも同様に有利であり得る。一部の実施形態において、開示された方法を実装するために構成されたユーザインタフェースにより、オペレータは複数の得られたデジタル3Dモデルのうちのいずれを比較すべきかを決定できることになる。
該方法はさらに、典型的には第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較の前に、第1および第2のデジタル3Dモデルのセグメント化を有することができる。セグメント化は、異なる歯に対応する第1および第2のデジタル3Dモデルの部分を識別する。セグメント化により、識別された歯および歯肉を分離し個別の歯および歯肉の独立した3D部分として処理することが可能になる。同様に、当該セグメント化は、第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルにおける同じ歯科オブジェクトまたは同じ歯科オブジェクトにおける領域を比較することを可能にする。
一実施形態によると、1本の歯について虫歯を表すデジタル3次元(3D)モデルを生成する方法が開示される。該方法は、
患者の歯のデジタル3Dモデルを得るステップであって、デジタル3Dモデルがその歯を有するステップと、
歯の蛍光性物質を励起することのできる第1の波長にある光を有するプローブ光を用いた歯の照射に応答して蛍光性データを得るステップと、
得られた蛍光性データにスコアリング関数を適用して、歯の領域特異的スコア値を得るステップと、
テクスチャデータを有するかまたはテクスチャデータが欠如している得られたデジタル3Dモデル上に視覚的標示としてスコア値をオーバレイするステップであって、スコア値の視覚的標示が虫歯の有無を表すステップと、を有する。
スコアリング関数は、i)テクスチャデータからの一領域の異なるテクスチャ成分、ii)テクスチャデータからの一領域の単一のテクスチャ成分、iii)テクスチャデータからの異なる領域の同じまたは異なるテクスチャ成分、またはiv)第1のテクスチャデータからの一領域の単一のテクスチャ成分および第2のテクスチャデータからの一領域の異なるテクスチャ成分、のうちの1つを有する数学的関係を有し得る。
いくつかの実施形態において、第1の波長は、250nm~500nmの範囲内、例えば350nm~450nmの範囲内にある。いくつかの実施形態において、第1の波長で光を発出する光源は、歯の蛍光性物質を励起するために使用可能である青色光または紫色光を発出するLEDである。
一実施形態において、識別関数は、歯の状態の存在について検査される領域のテクスチャデータと、テクスチャ空間における健康な領域のテクスチャデータと、の間の距離に基づく。距離は、領域のテクスチャ成分の、健康な領域のテクスチャ成分からの偏差を表す。距離は、テクスチャデータのテクスチャ成分がテクスチャ空間の異なる次元を表すユークリッド距離を有し得る。例えば、健康な領域からの偏差を、色空間におけるユークリッド距離として定義することができる。一実施形態において、蛍光性データおよび色データについての当該距離は、以下のように表現することができる。
Figure 2022523597000007
Figure 2022523597000008
他の実施形態において、蛍光性データおよび色データについての当該距離を、以下のように表現することができる。
Figure 2022523597000009
Figure 2022523597000010
fluo,hおよびgfluo,hは、健康な領域からの蛍光性データの赤色および緑色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
fluoおよびgfluoは、領域からの蛍光性データの赤色および緑色テクスチャ成分のそれぞれの値である。
h、ghおよびbhは、健康な領域からの色データの赤色、緑色および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である。
r、gおよびbは、領域からの色データの赤色、緑色および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である。
識別関数は、領域からの色データの少なくとも1つのテクスチャ成分および蛍光性データの少なくとも1つのテクスチャ成分と、健康な領域からの色データの少なくとも1つのテクスチャ成分および蛍光性データの少なくとも1つのテクスチャ成分と、を有する数学的関係を定義することができる。一実施形態において、識別関数における領域および/または健康な領域からの蛍光性データの少なくとも1つのテクスチャ成分は、赤色テクスチャ成分または緑色テクスチャ成分のうちの少なくとも1つのみを有する。識別関数には、蛍光性データの青色テクスチャ成分が欠如している場合がある。
一実施形態において、識別関数は以下のように表現される。
Figure 2022523597000011
Figure 2022523597000012
式中、IVは識別値であり、
fluo,hおよびgfluo,hは、健康な領域からの蛍光性データの赤色および緑色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
fluoおよびgfluoは、領域からの蛍光性データの赤色および緑色テクスチャ成分のそれぞれの値である。
h、ghおよびbhは、健康な領域からの色データの赤色、緑色および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である。
r、gおよびbは、領域からの色データの赤色、緑色および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である。
他の実施形態において、識別関数は以下のように表現される。
Figure 2022523597000013
Figure 2022523597000014
式中、IVは識別値であり、
fluo,hは、健康な領域からの蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値であり、
fluoは、領域からの蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値であり、
h、ghおよびbhは、健康な領域からの色データの赤色、緑色および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である。
r、gおよびbは、領域からの色データの赤色、緑色および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である。
重症度関数は、領域からの蛍光性データのテクスチャ成分および健康な領域からの蛍光性データの同じテクスチャ成分を有する数学的関係を定義する。一実施形態において、重症度関数は識別関数と異なるものである。重症度関数は、以下のように表現され得る。
Figure 2022523597000015
式中、SVは、重症度値であり、
fluo,hは、健康な領域からの蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値であり、
fluoは、領域からの蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値である。
識別関数を適用するステップには、歯の状態の存在について検査される領域および識別された健康な領域からのテクスチャ成分値を識別関数中において使用することが有される。同様にして、重症度関数を適用するステップには、歯の状態の存在について検査される領域および健康な領域からのテクスチャ成分値を重症度関数中において使用することが有される。領域とは、歯の状態の存在について検査される領域である。
健康な領域からのテクスチャ成分値は、健康な領域からのテクスチャ成分値、または2つ以上の識別された健康な領域のテクスチャ成分値から導出された値を有する。テクスチャ値が2つ以上の識別された健康な領域から導出され得る後者の実装において、当該導出には、2つ以上の健康な領域からのテクスチャ値の平均、加重平均、中央値、モードのうちの1つを計算することが有され得る。
識別閾値基準は、歯の状態の存在を識別するために使用可能である閾値を有し得る。閾値の選択に応じて、閾値よりも高いまたは低い識別値を歯の状態の存在として識別することができる。代替的には、識別閾値基準は、値範囲を有することができ、この範囲内に入る識別値は歯の状態の存在として識別される。
一実施形態において、歯の状態の重症度レベルが、重症度閾値基準を満たす決定された重症度値に基づいて決定される。重症度閾値基準は、重症度レベルを決定するために使用可能である閾値を有し得る。代替的には、識別閾値基準は異なる値範囲を有することができ、特定の範囲内に入る重症度値が重症度レベルとして決定される。例えば重症度レベルは、初期、中度および重度カテゴリに類別され得る。当該類別は、表2を用いても説明されるように、異なる色として表現される異なる範囲内の分類スコアの分類に関連して開示されたものと同じ方法で適用およびマッピングされてもよい。
1つの領域が歯の状態を有するか否か、歯の状態の重症度レベルまたは進展を識別することに関連する閾値基準は、異なるアプローチを用いることによって決定可能である。例えば各関数(例えば識別または重症度またはスコアリング)について、テスト用歯またはテスト用顎モデルに対する視覚-触覚、X線写真方法または組織学的査定のうちの1つまたは複数を行なって、病変または差分または範囲を類別する機能特異的閾値基準または範囲を定義することができる。Anahita Jablonski-Momeni等著、「Use of ICDAS-II、Fluorescence-Based Methods、and Radiography in Detection and Treatment Decision of Occlusal Caries Lesions:An In Vitro Study」Int J Dent.2012、2012:371595に対する参照が指示される。
一実施形態において、視覚的指標を有する仮想3次元モデルを生成するステップは、得られた第1のデジタル3次元モデルまたはそのコピーの少なくとも一部の上に領域特異的重症度値または重症度レベルをマッピングすることを有する。マッピングされた重症度値またはマッピングされた重症度レベルを有する第1のデジタル3次元モデルまたはそのコピーは、テクスチャデータの少なくとも1つを有することができ、あるいは、これには第1のデジタル3次元モデルに関係するテクスチャデータが欠如している。
一実施形態において、患者の歯群の第2のデジタル3次元モデルならびに第2のデジタル3次元モデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを有する領域特異的テクスチャデータが得られる。第2のデジタル3次元モデルおよび領域特異的テクスチャデータは、第1のデジタル3次元モデルおよび第1のデジタル3次元モデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータが得られた時点とは異なる第2の時点で得られる。第2のデジタル3次元モデルについて、識別閾値基準を満たす識別値に基づいた歯の状態を有する領域を識別することができる。識別値は、第2のデジタル3次元モデルの領域と関連付けられたテクスチャデータに識別関数を適用することによって計算され得る。さらに、第2のデジタル3次元モデルの歯の状態を有する領域として識別された領域と関連付けられたテクスチャデータに有されるデータの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって、重症度値を決定することができる。
一実施形態において、第1のデジタル3次元モデルと第2のデジタル3次元モデルとの間の対応する領域についての重症度値の間の重症度差分セットが計算され、重症度差分セットを有するデジタル3次元モデルが生成される。重症度差分セットは、例えば異なる色を有するオーバレイされた領域特異的ヒートマップのような視覚的指標で表され得る。重症度差分は、例えば、小さい変化、軽度の変化、中度の変化および重度の変化など、差分の大きさに応じた異なるカテゴリに類別され得る。当該類別は、表3によっても説明されるように、異なる範囲に類別され異なる色で表されるテクスチャ差分値に関連して開示されたものと類似の方法で適用されマッピングされてもよい。各モデルについての重症度値は同じモデルからの健康な領域に関連して計算されることから、このアプローチは、健康な領域および歯の状態の存在と重症度について検査される領域が同じ光条件に付されるために、モデルまたはテクスチャデータが得られる周囲光条件からの影響を受けない。したがって、たとえ第1のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルが異なる周囲光条件下で得られたとしても、2つのモデル間の決定された重症度値を、テクスチャを均一化する必要なく比較することができる。
一実施形態において、第1のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルからの対応する領域は、位置的に関係する、すなわち空間的に関係する領域および/または解剖学的に関係する領域である。第1のデジタル3次元モデルと第2のデジタル3次元モデルとの間の対応する領域は、第1のデジタル3次元モデルを個別の歯科オブジェクトにそして第2のデジタル3次元モデルを個別の歯科オブジェクトに個別にセグメント化することによって識別可能である。これには、セグメント化された第1のデジタル3次元モデルおよびセグメント化された第2のデジタル3次元モデルからの対応する歯科オブジェクトを識別するステップおよび識別された対応する歯科オブジェクトを局所的に整列させるステップが後続する。対応する領域は、局所的に整列した対応する歯科オブジェクトにおける整列した領域を識別することによって識別される。位置的に関係する領域に関係する異なる実施形態が、本開示中で以前に説明されている。
対応する歯科オブジェクトは、多くの方法で識別可能である。一実施形態において、第1のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルは、例えば2つのモデルからの少なくとも3つの対応する点を使用することによって包括的に整列させられ、これらの点は好ましくは2つのモデルの動いていない部分から選択される。対応する点は、「反復最接近点(Iterative Closest Point;ICP)」技術を使用することによって整列させられ、これにより2つのモデルを包括的に整列させることができる。2つのモデルは個別にセグメント化され、第1のデジタル3次元モデルの歯科オブジェクトからのベクトル(例えば表面からの法線ベクトル)が第2のデジタル3次元モデル上に投射される。ベクトルが交差する第2のデジタル3次元モデルの歯科オブジェクトは、ベクトルが投影される元である第1のデジタル3次元モデルの歯科オブジェクトに対する対応する歯科オブジェクトとして識別される。他の実施形態において、対応する歯科オブジェクトは、2つのモデルにおけるセグメント化された歯科オブジェクトの特徴を検出できるようにする特徴検出技術を適用し、これにより、ランドマークなどの少なくとも実質的に同じである特徴を表す2つのモデルからの歯科オブジェクトを識別することを可能にすることによって識別され得る。したがって、対応する歯科オブジェクトは、少なくとも実質的に同じである特徴セットを有する第1のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルからの歯科オブジェクトを有する。識別された対応する歯科オブジェクトの局所的整列および対応する領域の識別については、後で説明する。
一実施形態において、重症度差分セットを有するデジタル3次元モデルを生成するステップは、得られた第1のデジタル3次元モデルまたはそのコピーの少なくとも一部に領域特異的重症度差分をマッピングすることを有する。重症度差分セットを有する第1のデジタル3次元モデルまたはそのコピーには、テクスチャデータの少なくとも1つが有されるか、または第1のデジタル3次元モデルに関係するテクスチャデータが欠如している。付加的にまたは代替的には、重症度差分セットを有するデジタル3次元モデルを生成するステップには、得られた第2のデジタル3次元モデルまたはそのコピーの少なくとも一部に領域特異的重症度差分をマッピングすることが有される。重症度差分セットを有する第2のデジタル3次元モデルまたはそのコピーには、テクスチャデータの少なくとも1つが有されるか、または第2のデジタル3次元モデルに関係するテクスチャデータが欠如している。マッピングされた差分は、異なる範囲に入る差分について異なる特性(例えば色)を有するポインタまたはヒートマップなどの視覚的指標として提示され得る。
一実施形態において、2つ以上の対応する領域について、第1のデジタル3次元モデルに対応するテクスチャデータおよび第2のデジタル3次元モデルに対応するテクスチャデータを得るステップの間のタイムスパンおよび重症度差分に基づいた歯の状態の進展率が決定される。さらに、歯の状態の進展率を有するデジタル3次元モデルを生成することができる。進展率は、例えば異なる色を有するオーバレイされた領域特異的ヒートマップのような視覚的指標を用いて表され得る。重症度差分は、例えば低い率、軽度の率、中度の率および重度の率など、率の大きさに応じた異なるカテゴリに類別され得る。当該類別は、表4によっても説明されるように、異なる範囲に類別され異なる色で表される変化率に関連して開示されたものと類似の方法で適用されマッピングされてもよい。
一実施形態において、デジタル3次元モデルを生成するステップは、得られた第1のデジタル3次元モデルまたはそのコピーの少なくとも一部に領域特異的な歯の状態進展率をマッピングすることを有する。重症度差分セットを有する第1のデジタル3次元モデルまたはそのコピーには、テクスチャデータの少なくとも1つが有されるか、または第1のデジタル3次元モデルに関係するテクスチャデータが欠如している。付加的にまたは代替的には、デジタル3次元モデルを生成するステップには、得られた第2のデジタル3次元モデルまたはそのコピーの少なくとも一部に領域特異的な歯の状態進展率をマッピングすることが有される。重症度差分セットを有する第2のデジタル3次元モデルまたはそのコピーには、テクスチャデータの少なくとも1つが有されるか、または第2のデジタル3次元モデルに関係するテクスチャデータが欠如している。マッピングされた率は、異なる範囲に入る率について異なる特性(例えば色)を有するポインタまたはヒートマップなどの視覚的指標として提示され得る。
重症度値、重症度レベルおよび重症度差分などの決定された値は領域特異的であることから、記載されたマッピングには、特定の領域上に決定された値をオーバレイするまたは重ね合わせることが有される。当該オーバレイまたは重ね合わせは、色またはマーキングなどの視覚的標示を用いてデジタル3次元モデル上に決定値を表すことを可能にする。マッピングは、以上で開示した1つまたは複数の実施形態の中で開示されるマッピング技術を適用することによって行なうことができる。
一実施形態によると、データ処理システムが開示される。データ処理システムは、本開示の1つまたは複数の実施形態で開示された方法の1つまたは複数のステップを行なうように構成されたハードウェアプロセッサなどのモジュールまたは計算ユニットを有する。データ処理システムは、メモリなどの他のモジュールを有することができる。
一実施形態によると、非一時的コンピュータ可読媒体の形で具体化されたコンピュータプログラムプロダクトが開示される。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ可読プログラムコードがハードウェアデータプロセッサによって実行されたときハードウェアデータプロセッサに方法を行なわせるために、ハードウェアデータプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読プログラムコードを有する。該方法は、1つまたは複数のシステムコンポーネントが本開示の1つまたは複数の実施形態の中で開示される方法の1つまたは複数のステップを行なうことができるようにする1つまたは複数の関数を有し得る。
一実施形態に係る、1つの時系列で複数のスキャンを提示する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、デジタル3次元モデルを生成する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、デジタルモデルを表示する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、共通のテクスチャ空間にデジタル3次元モデルを置く方法を例示する図である。 一実施形態に係る、デジタル3次元(3D)モデルを生成する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、対応する領域または比較可能な領域を識別する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、代表デジタル3次元モデルを生成する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、テクスチャデータが共通のテクスチャ空間に置かれた状態で異なる時点において得られた2つのデジタル3次元モデルを例示する図である。 一実施形態に係る、テクスチャデータを含む一時点において得られたデジタルモデルを例示する図である。 一実施形態に係る、テクスチャデータを含む一時点において得られたデジタルモデルを例示する図である。 一実施形態に係る、デジタル3次元モデル上にオーバレイされたマッピング済み分類スコアを例示する図である。 一実施形態に係る、デジタル3次元モデル上にオーバレイされたマッピング済みテクスチャ差分値を例示する図である。 一実施形態に係る、マッピング済みの第1の分類スコアセットを例示する図である。 一実施形態に係る、マッピング済みの第2の分類スコアセットを例示する図である。 一実施形態に係る、マッピング済みの分類スコア差分を例示する図である。 一実施形態に係るデータ処理システムを例示する図である。 一実施形態に係る、テクスチャを均一化する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、テクスチャを均一化する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、歯の状態を表す仮想3次元モデルを生成する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、歯の状態を表す仮想3次元モデルを生成する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、歯の状態を表す仮想3次元モデルを生成する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、健康な歯の領域を識別する方法を例示する図である。 複数の実施形態に係る、健康な歯の領域を識別する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、健康な領域を識別する基準値の決定を例示する図である。 一実施形態に係る、健康な領域を識別する基準値の決定を例示する図である。 一実施形態に係る、歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルを生成する方法を例示する図である。 一実施形態に係る、データ処理システムを例示する図である。
本開示の実施形態は、その利点と共に、添付図面と併せて以下の例示的かつ非限定的な詳細な説明を考慮することにより、最も良く理解することができる。
以下の記述において、例示として本発明をいかに実践できるかを示す添付図面の参照が指示される。
図1は、一実施形態に係る、経時的な患者の口腔状況の3Dグラフィックモデルを生成する方法を例示する。該方法100は、102において、各々が特定の時間における患者の口腔状況を表す複数のスキャンを得るステップを含み、ここで各々のスキャンはテクスチャデータを含む。104では、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータが決定され、106では、それぞれの複数のスキャンのうちの少なくとも1つ、好ましくは各々のスキャンのテクスチャが、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータのうちの1つのテクスチャ修正パラメータに基づいて修正される。その後、108では、ステップ106においてそのテクスチャが修正される複数のスキャンが時系列で提示される。
図2は、一実施形態に係る、デジタル3次元モデルを生成するために、1本の歯についての虫歯などの歯の状態の進展を表すデジタル3次元(3D)モデルを生成する方法を例示する。方法200は、202で、第1のテクスチャデータを含む患者の歯群の第1のデジタル3次元モデルを第1の時点で得るステップと、204で、第2のテクスチャデータを含む患者の歯群の第2のデジタル3次元モデルを第2の時点で得るステップと、を含む。206で、第1のテクスチャデータを含む第1のデジタル3次元モデルおよび第2のテクスチャデータを含む第2のデジタル3次元モデルは、テクスチャを均一化することにより共通のテクスチャ空間に置かれる。その後、208で、共通のテクスチャ空間に置かれた第1のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルにおける対応する領域の第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較に基づく虫歯の進展を表すデジタル3次元モデルが生成される。
図14Aを参照すると、これは一実施形態に係るテクスチャの均質化方法を例示する。比較可能な領域について、第1のテクスチャデータ1402および第2のテクスチャデータ1404は、本開示によれば、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータ1406を決定するために直接使用される。テクスチャ修正パラメータ1406は、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータのうちの少なくとも1つに対して、例えば、第2のテクスチャデータ1404と共通のテクスチャ空間にある均一化済みの第1のテクスチャデータ1408を生成するために第1のテクスチャデータ1402に対して適用され得る。
ここで図14Bを参照すると、これは一実施形態に係るテクスチャの均一化方法を例示する。比較可能な領域について、第1のテクスチャデータ1402および第2のテクスチャデータ1404は、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータ1414を決定するため、先の開示に従って間接的に使用される。これには、第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータが利用可能であるテクスチャ空間(例えばRGB色空間)とは異なるものであるテクスチャ空間(例えばLAB色空間)に第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータの両方共をまず転換することが求められる。当該変換は結果として、変換済みの第1のテクスチャデータ1410と変換済みの第2のテクスチャデータ1412とをもたらす。変換済みの第1のテクスチャデータ1410および変換済みの第2のテクスチャデータ1412は、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータ1414を決定するために、先の開示に従って直接使用される。テクスチャ修正パラメータ1414は、変換済みの第1のテクスチャデータまたは変換済みの第2のテクスチャデータのうちの少なくとも1つに対して、例えば変換済みの第1のテクスチャデータ1402に対して適用され得、これは次に、デジタル3次元モデルを視覚化し比較すべきテクスチャ空間(例えばRGB色空間)へと転換される。こうして結果として、第2のテクスチャデータ1404と共通のテクスチャ空間にある均一化済みの第1のテクスチャデータ1416がもたらされる。
図3は、一実施形態に係るデジタル3次元(3D)モデルを生成する方法を例示する。方法300は、302で、第1のテクスチャデータを含む患者の歯群の第1のデジタル3次元モデルを第1の時点で得るステップと、304で、第2のテクスチャデータを含む患者の歯群の第2のデジタル3次元モデルを第2の時点で得るステップと、を含む。306で、第1のテクスチャデータを含む第1のデジタル3次元モデルおよび第2のテクスチャデータを含む第2のデジタル3次元モデルは、テクスチャを均一化することにより共通のテクスチャ空間に置かれる。その後、308で、共通のテクスチャ空間に置かれた第1のテクスチャデータを含む第1のデジタル3次元モデルおよび第2のテクスチャデータを含む第2のデジタル3次元モデルは、表示ユニット上で表示される。
図4は、一実施形態に係る、共通のテクスチャ空間にデジタル3次元モデルを置く方法を例示する。方法400は、402で、第1のデジタル3次元モデルまたは第2のデジタル3次元モデルのうちの1つを選択するステップと、404で、選択されたデジタル3次元モデルから少なくとも1つの領域を選択するステップと、を含み、選択された領域はテクスチャ較正のために使用される。406で、選択されていない第1のデジタル3次元モデルまたは第2のデジタル3次元モデルのうちの1つを含む他のモデル上の比較可能な領域が識別される。408では、選択されたモデルの選択された領域および選択されていない他のモデルの比較可能な領域に基づいて変換演算子を含む少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータが生成され、410では、選択されない他のモデルの比較可能な領域上の少なくとも1つの生成済みテクスチャ修正パラメータが適用される。
図5は、一実施形態に係る、1本の歯についての虫歯を表すデジタル3次元(3D)モデルを生成する方法を例示する。方法500は、502で、患者の歯のデジタル3次元モデルを得るステップであって、デジタル3次元モデルがこの歯を含むステップと、504で、歯の蛍光性物質を励起することのできる第1の波長の光を含むプローブ光で歯を照明したことに応答して蛍光性データを得るステップと、を含む。506で、歯の領域特異的スコア値を得るために、得られた蛍光性データに対してスコアリング関数が適用される。スコアリング関数は、i)テクスチャデータからの一領域の異なるテクスチャ成分、ii)テクスチャデータからの一領域の単一のテクスチャ成分、iii)テクスチャデータからの異なる領域の同じまたは異なるテクスチャ成分、またはiv)第1のテクスチャデータからの一領域の単一のテクスチャ成分および第2のテクスチャデータからの一領域の異なるテクスチャ成分、のうちの1つを含む数学的関係を含む。最後に、508で、視覚的標示としてのスコア値は、テクスチャデータを含むかテクスチャデータが欠如している得られたデジタル3次元モデル上にオーバレイされ、ここで、スコア値の視覚的標示は虫歯の有無を表す。当業者にとっては、得られたデジタル3次元モデル上に視覚的標示として、スコアリング関数の代りに重症度関数が、そしてスコア値の代りに重症度値がオーバレイされる場合、類似のアプローチを適用することができることは明らかであると思われる。
図6は、第1のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルにおける対応する領域または比較可能な領域を識別する方法を例示する。方法600は、602で、第1のデジタル3次元モデルまたは第2のデジタル3次元モデルのうちの一方を第2のデジタル3次元モデルまたは第1のデジタル3次元モデルのうちのもう一方の上にオーバレイするステップを含む。604において、第1のデジタル3次元モデルまたは第2のデジタル3次元モデルのうちの1つが一次モデルとして選択される。606で、一次モデルの一領域からの少なくとも1つのベクトルが取り出され、少なくとも1つのベクトルが非選択表現と交差する非選択表現における一領域が識別される。最後に、608で、少なくとも1つのベクトルが取り出される一次モデルの領域および少なくとも1つのベクトルが交差する非選択モデルの識別された領域は、対応する領域または比較可能な領域として識別される。当業者にとっては、対応する領域または比較可能な領域の識別を必要とする1つまたは複数の実施形態のために、開示されたアプローチを使用することができることは明らかであると思われる。
図7は、一実施形態に係る、将来のテクスチャデータを含む代表デジタル3次元モデルを生成する方法を例示する。方法700は、702で、第1の時点および第2の時点にわたるテクスチャデータの変化に基づいて速度関数を決定するために第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータを処理するステップを含む。704で、速度関数に基づく将来の時点における将来のテクスチャデータが決定され、ここで将来のテクスチャデータは、患者の歯群が将来のテクスチャデータに達する前に決定される。最後に、706において、患者の歯の代表デジタル3次元モデルが生成され、ここで、患者についての将来のテクスチャデータと最後に獲得したテクスチャデータとの比較に基づいて、代表デジタル3次元モデル上に虫歯の将来の進展がマッピングされる。当業者にとっては、開示されたアプローチが、速度関数の決定および将来のテクスチャデータまたは歯の状態を含むデジタル3次元モデルの生成を必要とする1つまたは複数の実施形態のために使用可能であることは明らかであると思われる。
図8は、一実施形態に係る、テクスチャデータが共通のテクスチャ空間にある状態での、異なる時点で得られた2つのデジタル3次元モデルを例示する。第1のデジタル3次元モデル802および第2のデジタル3次元モデル804は、それぞれ第1の時点および第2の時点で得られる。第1のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルが、均一化済みテクスチャを有していないテクスチャデータを有することが認められる。したがって、この例において、第1のデジタル3次元モデルは、第1のデジタル3次元モデル(変換済みモデルの形をしたもの)および第2のデジタル3次元モデルの両方がテクスチャの均一化により共通のテクスチャ空間に置かれるように変換済みモデル806を生成するように第1のデジタル3次元モデルを修正する、図3または図4で開示された方法などのようなプロセス810を受ける。
図9Aは、一実施形態に係る、テクスチャデータを含む一時点で得られたデジタルモデルを例示する。第1のデジタル3次元モデル902などのデジタル3次元モデルは、色データを含むテクスチャデータを含む。テクスチャデータは、褐色または黒色などの比較的暗い領域を表す歯906についての領域908および歯910についての領域912を表す。より暗色の領域は、齲蝕原性領域の存在を標示し得る。図9Bは、一実施形態に係る、テクスチャデータを含む一時点で得られたデジタルモデルを例示する。第1のデジタル3次元モデル904などのデジタル3次元モデルは、蛍光性データを含むテクスチャデータを含む。テクスチャデータは、比較的暗い領域を表す歯906についての領域914および歯910についての領域916を表す。より暗色の領域は、齲蝕原性領域の存在を標示し得る。
図10は、一実施形態に係る、デジタル3次元モデル上にオーバレイされたマッピング済み分類スコアを例示する。決定された分類スコアは、デジタル3次元モデル1002上にマッピングされ得る。当該分類スコア(1004、1006、1008)は、スコアが入るカテゴリ(例えば初期または中度)に応じて異なる色などの異なる視覚的標示を用いて提示され得る。例えば、それぞれ中度および初期の虫歯を標示する関連付けられた色1014および1016に従って、虫歯1006は初期の虫歯を表し、一方1004および1008は中度の虫歯を表す。デジタル3次元モデルにはテクスチャデータが含まれていてもよいし、またはテクスチャデータが欠如していてもよい。テクスチャデータの透明性を変更するために、スライダ1012を提供することができる。同様にして、マッピング済み分類スコアの透明性を変更することを可能にするスライダ1010を提供することもできる。モデルは、ユーザが特定の時点についてのモデルを選択できるようにタイムライン1018との関係において表現され得る。ここで開示されるアプローチを用いて重症度値/重症度レベルなどの情報をデジタル3次元モデル上にマッピングすることができ、ここでマッピングされた情報が入るカテゴリに応じて色などの異なる視覚的標示を用いて重症度値/重症度レベルが提示されることは当業者にとって明らかであると思われる。同様にして、スライダ、タイムライン、その他などの他の機能性も情報のマッピングと組合わせて充分使用でき、本開示の範囲内に入る。
図11は、一実施形態に係る、デジタル3次元モデル上にオーバレイされたマッピング済みテクスチャ差分値を例示する。デジタル3次元モデルは、複数の歯を含む。例示を目的として、1本の歯のみが示される。第1の時点Time#2において、歯は第1のテクスチャデータの少なくとも一部1106を表す色データを含み、第2の時点Time#3において、歯は第2のテクスチャデータの少なくとも一部1108を表す色データを含む。少なくとも一部1106と少なくとも一部1108との差分に基づくテクスチャ(色)差分値が計算され、1114、1138および1140によって表されるように歯のデジタル3次元モデル上にマッピングされる。色データに基づくテクスチャ差分値に基づいて、各々の値を異なる色により視覚的に表現することができる。同様にして、第1の時点Time#2において、歯は第1のテクスチャデータの少なくとも一部1110を表す蛍光性データを含み、第2の時点Time#3において、歯は、第2のテクスチャデータの少なくとも一部1112を表す蛍光性データを含む。少なくとも一部1110と少なくとも一部1112との差分に基づくテクスチャ差分値が計算され、1116、1122、1124により表されるように歯のデジタル3次元モデル上にマッピングされる。蛍光性データに基づくテクスチャ差分値に基づいて、各々の値を異なる色により視覚的に表現することができる。虫歯の進展を表す例示的デジタル3次元モデル1104には、デジタル3次元モデル1104上にマッピングされた(色データまたは蛍光性データに基づく)テクスチャ差分値が含まれる。例えば歯1132については、テクスチャ差分値1134が視覚的に表現される。同様にして、1136は、デジタル3次元モデル1104の異なる歯についてのテクスチャ差分値を視覚的に表現する。テクスチャ差分値は、テクスチャ差分値と、スライド1126上のポインタ1128および1130を使用することにより設定または変更され得るテクスチャ差分値範囲と関連付けられた色とに基づいて、異なる色で表現され得る。デジタル3次元モデル上へのテクスチャデータおよび/またはテクスチャ差分値の透明性は、それぞれスライダ制御1118および1120によって変動させることができる。テクスチャ差分値の計算のためにはどのモデルおよび/またはテクスチャデータを比較する必要があるかの選択肢は、タイムライン1102から選択可能である。ここで開示されたアプローチを使用して、第1のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルの重症度値間の重症度差分セットをデジタル3次元モデル上にマッピングすることができ、ここで重症度差分情報が入るカテゴリに応じて色などの異なる視覚的標示を用いて重症度差分セットが提示されることは、当業者にとって明らかであると思われる。同様にして、スライド、スライダ制御、タイムライン、その他などの他の機能性も情報のマッピングと組合わせて充分使用でき、本開示の範囲内に入る。
図10に例示されるように、分類スコアをデジタル3次元モデル上にマッピングすることができる。同様にして、図12Aは、一実施形態に係るマッピングされた第1の分類スコアセットを例示する。例えば、第1の時点1216について、歯1206および1204に関する分類スコア1210および1208を含む第1の分類スコアセットは、第1のデジタル3次元モデル1202上にマッピングされる。カラースキーム1212に従って、デジタル3次元モデル1202上の異なる色での分類スコアの表現は、虫歯の重症度の標示である。図12Bは、一実施形態に係る、マッピングされた第2の分類スコアセットを例示する。例えば、第2の時点1222について、歯1206および1204に関する分類スコア1220および1224を含む第2の分類スコアセットは、第2のデジタル3次元モデル1230上にマッピングされる。カラースキーム1212に従って、デジタル3次元モデル1230上の異なる色での分類スコアの表現は虫歯の重症度の標示である。デジタル3次元モデル上へのテクスチャデータおよび/または分類スコアの透明性は、それぞれスライダ制御1226および1228によって変動させることができる。ここで開示されたアプローチを使用して、それぞれ異なるデジタル3次元モデル上に第1の時点1216および第2の時点1222に関係する重症度値/重症度レベルなどの情報をマッピングすることができ、ここでマッピングされた情報が入るカテゴリに応じて色などの異なる視覚的標示1212を用いて重症度値/重症度レベルが提示されることは、当業者にとって明らかであると思われる。同様にして、スライダ、タイムライン、その他などの他の機能性も情報のマッピングと組合わせて充分使用でき、本開示の範囲内に入る。
図12Cは、一実施形態に係る、マッピングされた分類スコア差分を例示する。図12Aおよび図12Bで例示された通りの第1の分類スコアセットおよび第2の分類スコアセットに基づく分類スコア差分は、計算され、虫歯の進展を表すデジタル3次元モデル1236上に表現され得る。例えば、差分スコア1240は、分類スコア1220および分類スコア1210における差分を表し、差分スコア1238は、分類スコア1224および分類スコア1208における差分を表す。差分スコアは、第1の時点1216および第2の時点1222でそれぞれ得られた第1のテクスチャデータと第2のテクスチャデータとの比較に基づいて計算される。デジタル3次元モデル1236上へのテクスチャデータおよび/または差分スコアの透明性は、それぞれスライダ制御1234および1232によって変動させることができる。差分スコアは、差分スコアと、スライド1250上のポインタ1246および1244を使用して設定または変更可能である差分スコア範囲と関連付けられた色と、に基づいて、異なる色で表現され得る。差分スコア範囲は3つの範囲1248、1242および1252によって例示される。ここで開示されたアプローチを使用して、第1のデジタル3次元モデルと第2のデジタル3次元モデルとの重症度値間の重症度差分セットをデジタル3次元モデル上にマッピングすることができ、ここで重症度差分情報が入るカテゴリに応じて色などの異なる視覚的標示を用いて重症度差分セットが提示されることは、当業者にとって明らかであると思われる。同様にして、スライド、スライダ制御、タイムライン、その他などの他の機能性も情報のマッピングと組合わせて充分使用でき、本開示の範囲内に入る。
図13は、一実施形態に係る、データ処理システムを例示する。システム1300は、第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3次元モデルおよび第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3次元モデルを生成するように構成されるスキャナシステム1302を含む。プロセッサ1310は、第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3次元モデルおよび第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3次元モデルを受取るように構成される。モデルはそれぞれのテクスチャデータと共に、スキャナシステム1302および/またはデータベース1304から受取られ得る。プロセッサ1310は、非限定的に均一化モジュール1312、テクスチャデータ比較器1314、スコア生成器1316、スコア比較器1318、率生成器1320またはマッピングモジュール1322を含めた複数の手段のうちの1つまたは複数を含むことができる。均一化モジュール1312は、第1のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルを共通のテクスチャ空間に置くように構成される。したがって、均一化モジュールは、少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを決定し、第1のテクスチャデータまたは第2のテクスチャデータのうちの少なくとも1つに対して決定済みの少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを適用するように構成される。テクスチャデータ比較器1314は、テクスチャ差分値を計算するように構成される。スコア生成器1316は、テクスチャデータに基づいて分類スコアセットを決定するように構成される。スコア比較器1318は、差分スコアを計算するように構成される。率生成器1320は、進展率または速度関数を決定するように構成される。マッピングモジュール1322は、分類スコアセット、テクスチャ差分値、差分スコア、進展率または将来のテクスチャのうちの1つまたは複数を含む情報をデジタル3次元モデル上でマッピングするように構成される。プロセッサは、例えばタイムラインに沿って時系列でデジタルモデルを自動的に配設する手段、透明性スライダ(例えば図12C中の1232および1234または図11中の1118および1120)または色範囲スライダ(例えば図12中の1250または図11中の1126)におけるユーザ入力などのユーザインタフェース1308におけるユーザ入力を受取る手段、およびマッピングされた情報を用いて異なるデジタル3次元モデルを生成する手段などの追加の手段を含み得る。プロセッサユニットは、マッピング済み情報と共に、生成された3Dモデルを表示ユニット1306上で提供するように構成される。メモリまたは対応する/比較可能な領域識別器など多くの要素が列挙されないものの、本開示の範囲内に入ることは明白であるはずである。
図15は、一実施形態に係る、歯の状態を表す仮想3次元モデルを生成する方法1500を例示する。該方法は、1502で、患者の歯群の第1のデジタル3次元モデルおよび第1のデジタル3次元モデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータを得るステップであって、テクスチャデータが蛍光性データおよび色データを含むステップを含む。その後、1504で、歯の状態を含む領域が識別される。これは、識別閾値基準を満たす識別値に基づくものであり、ここで識別値は、第1のデジタル3次元モデルの領域と関連付けられたテクスチャデータに識別関数を適用することによって計算される。歯の状態を含む領域がひとたび識別されたならば、次に1506で、歯の状態を含む領域として識別された少なくとも1つの領域について重症度値が決定される。これは、識別された領域と関連付けられたテクスチャデータのうちの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって行なわれる。最後に、1508で、虫歯などの歯の状態を含む領域についての決定された重症度値に基づいた視覚的指標を含む仮想3次元モデルが生成される。開示された方法は、コンピュータ実装方法である。
図16は、一実施形態に係る、歯の状態を表す仮想3次元モデルを生成する方法1600を例示する。ステップ1602、1606、1608、および1610は、それぞれすでに開示されたステップ1502、1504、1506および1508(図15)と同一である。この実施形態において、1606で歯の状態を含む領域を識別する前に、健康な領域が識別される1604。先に開示されるように、当該識別は、蛍光性データおよび/または色データから得られる1つまたは複数のテクスチャ成分の評価に基づくものであり得る。
図17は、一実施形態に係る、歯の状態を表す仮想3次元モデルを生成する方法を例示する。ステップ1702、1704、1706および1708は、それぞれすでに開示されたステップ1502(図15)、1604(図16)、1504および1506(図15)と同一である。ステップ1710において、重症度閾値基準を満たす決定済み重症度値に基づく歯の状態の重症度レベルが決定される。1712では、仮想3次元モデルが生成される。モデルは、得られた第1のデジタル3次元モデルまたはそのコピーの少なくとも一部上へのマッピング済み領域特異的重症度レベルを含む視覚的指標を含む。マッピング済み重症度値またはマッピング済み重症度レベルを含む第1のデジタル3次元モデルまたはそのコピーには、テクスチャデータのうちの少なくとも1つが含まれるか、または第1のデジタル3次元モデルに関係するテクスチャデータが欠如している。
図18は、一実施形態に係る、健康な歯の領域を識別する方法1800を例示する。1802で、患者の歯群のデジタル3次元モデルおよびデジタル3次元モデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータが得られる。テクスチャデータは、蛍光性データまたは色データのうちの少なくとも1つを含む。1804で、得られたテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分について、テクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分に関係するテクスチャ値分布に基づく基準値が決定される。付加的または代替的に、テクスチャデータについて、このテクスチャデータに関係するテクスチャ値分布に基づく基準値が、1806で決定される。基準値が少なくとも1つのテクスチャ成分に基づく場合、1808で、決定済み基準値の一定の範囲内の少なくとも1つのテクスチャ成分に対応するテクスチャ成分のそれぞれの値を有する領域が、健康な領域として決定される。しかしながら、基準値がテクスチャデータに基づく場合、1808で、決定済み基準値の定義された範囲内のテクスチャ値を有する領域が健康な領域として決定される。
図19は、複数の実施形態に係る、健康な歯の領域を識別する方法1900を例示する。ステップ1902、1906、1908および1910は、ステップ1904および1912の1つまたは複数の導入が後のステップ1804、1806および1808で利用可能なオプションに影響を及ぼすという点を除いて、ステップ1802、1804、1806および1808(図18)に類似するものである。一実施形態において、1904で、基準値を決定する前に、得られたデジタル3次元モデルは個別の歯科オブジェクトへとセグメント化され、個別の歯ベースで健康な領域を識別する。個別の歯科オブジェクトは、複数の個別の歯および歯肉を表す可能性があり、同様に歯の詰め物およびインプラントなどの歯以外の物質を含み得る。これにより、歯の状態の存在について検査される歯、隣接する歯または同じ歯タイプなどの個別の歯科オブジェクトに特異的なテクスチャ値分布を(すなわち個別の歯ベースで)使用することが可能になる。他の実施形態において、得られたデジタル3次元モデルをセグメント化する先行する実施形態と組合せてまたは組合せることなく、1912で、基準値を決定する前に、定義済み値範囲の外にそれぞれのテクスチャ値を有するテクスチャ成分またはテクスチャデータをフィルタリングにより除去することによって、フィルタリング済みテクスチャ値分布が得られ、1906/1908において、基準値の決定は、定義済み値範囲内に入るテクスチャ値分布に基づくものである。
図20Aは、一実施形態に係る、健康な領域を識別する基準値の決定を例示する。該実施形態は、テクスチャ成分(蛍光性データからの赤色チャネル)についての強度分布によって示されるテクスチャ値分布2000を例示し、ここでこの分布は、色強度などのそれぞれのテクスチャ成分値と共に(計数により表現される)ファセットなどの領域数をプロットするヒストグラムを表す。分布をフィルタリングするために下位閾値2006が使用され、平均2004に対応する基準値(およそ65)を識別するために、フィルタリングされた分布に対して平均などの数学的演算が適用される。
図20Bは、一実施形態に係る、健康な領域を識別する基準値の決定を例示する。該実施形態は、テクスチャ成分(蛍光性データからの緑色チャネル)についての強度分布によって示されるテクスチャ値分布2002を例示し、ここでこの分布は、色強度などのそれぞれのテクスチャ成分値と共に(計数により表現される)ファセットなどの領域数をプロットするヒストグラムを表す。分布をフィルタリングするために下位閾値2008および上位閾値2012が使用され、ピーク2010に対応する基準値(およそ37.5)を識別するために、フィルタリングされた分布に対してピークなどの数学的演算が適用される。
図21は、一実施形態に係る、歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルを生成する方法2100を例示する。2102で、第1の時点において、患者の歯群の第1のデジタル3次元モデルおよび第1のデジタル3次元モデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを含む領域特異的テクスチャデータが得られる。2104で、歯の状態を含む第1のデジタル3次元モデルの領域として識別された少なくとも1つの領域についての歯の状態の重症度レベルと関連付けられた重症度値が、識別された領域と関連付けられたテクスチャデータのうちの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって決定される。2106で、第1の時点よりも後の第2の時点において、患者の歯群の第2のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを含む領域特異的テクスチャデータが得られる。2108で、歯の状態を含む第1のデジタル3次元モデルの領域として識別された少なくとも1つの領域についての、歯の状態の重症度レベルと関連付けられた重症度値が、識別された領域と関連付けられたテクスチャデータのうちの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって決定される。その後、2110で、第1のデジタル3次元モデルと第2のデジタル3次元モデルとの間の対応する領域についての重症度値の間の重症度差分セットが計算される。2112で、重症度差分セットを含むデジタル3次元モデルが生成される。
図22は、一実施形態に係るデータ処理システムを例示する。該システム2200は、第1のデジタル3次元モデルおよび第1のデジタル3次元モデルに対応する領域特異的テクスチャデータを生成するように構成されたスキャナシステム2202を含む。スキャナシステム2202は同様に、第2のデジタル3次元モデルおよび第2のデジタル3次元モデルに対応する領域特異的テクスチャデータを生成するようにも構成され得る。プロセッサ2210は、第1のデジタル3次元モデルおよび第1のモデルに対応するテクスチャデータを受取るように構成され、同様に第2のデジタル3次元モデルおよび第2のモデルに対応するテクスチャデータを受取るようにも構成され得る。モデルはそれぞれのテクスチャデータと共に、スキャナシステム1302および/またはデータベース2204からも受取られ得る。プロセッサ2210は、非限定的に健康な領域識別器2212、識別モジュール2214、重症度モジュール2218、対応する領域識別器2220、重症度値比較器2222、率生成器2224、マッピングモジュール2226およびメモリ2228などの複数の手段のうちの1つまたは複数のものを含むことができる。
健康な領域識別器2212、識別モジュール2214、重症度モジュール2218、対応する領域識別器2220、重症度値比較器2222、率生成器2224、マッピングモジュール2226およびメモリ2228。健康な領域識別器は、得られた第1のデジタル3次元モデルにおける健康な領域を識別するように構成され、識別は、蛍光性データおよび/または色データから得られる1つまたは複数のテクスチャ成分の評価に基づく識別を含む。識別モジュール2214は、識別閾値基準を満たす識別値に基づいて歯の状態を含む領域を識別するように構成され、識別値は第1のデジタル3次元モデルの領域と関連付けられたテクスチャデータに識別関数を適用することによって計算される。重症度モジュール2218は、識別された領域と関連付けられたテクスチャデータのうちの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって、歯の状態を含む第1のデジタル3次元モデルの領域として識別された少なくとも1つの領域についての重症度値を決定するように構成される。すでに開示されたモジュールは、第2のデジタル3次元モデルおよびその対応するテクスチャデータについても動作し得る。重症度比較器2222は、第1のデジタル3次元モデルと第2のデジタル3次元モデルとの間の対応する領域について重症度値間の重症度差分セットを計算するように構成される。対応する領域識別器2220は、第1のデジタル3次元モデルと第2のデジタル3次元モデルとの間の対応する領域を識別するように構成される。率生成器2224は、進展率または速度関数を決定するように構成される。マッピングモジュール2226は、重症度値、重症度レベル、重症度差分セット、進展率または将来のテクスチャのうちの1つまたは複数を含む情報をデジタル3次元モデル上にマッピングするように構成される。プロセッサは、例えばタイムラインに沿って時系列でデジタルモデルを自動的に配設する手段、透明性スライダ(例えば図12C中の1232および1234または図11中の1118および1120)または色範囲スライダ(例えば図12C中の1250または図11中の1126)におけるユーザ入力などのユーザインタフェース2208におけるユーザ入力を受取るか、またはテクスチャ値をフィルタリングする閾値を設定する手段、およびマッピングされた情報を用いて異なるデジタル3次元モデルを生成する手段などの追加の手段を含み得る。プロセッサユニットは、マッピング済み情報と共に、生成された3Dモデルを表示ユニット2206上で提供するように構成される。
いくつかの実施形態が詳細に説明され示されてきたものの、本開示は当該詳細に限定されず、以下のクレーム中で定義される主題の範囲内で他の形でも具体化可能である。詳細には、本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用することができ、構造的および機能的修正を加えることが可能であることを理解すべきである。
1つのクレームは、先行するクレームのいずれかを基準にすることができ、「いずれか」なる用語は、先行するクレームの「いずれか1つまたは複数」を意味するものとして理解される。
本明細書中で使用される「comprises/comprising/including(~を含む)」なる用語は、表明された特徴、整数、作業、ステップまたは構成要素の存在を規定するものとしてとらえられるものの、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、構成要素またはそれらの群の存在または付加を排除するわけではないことを強調しておくべきである。
複数の手段を列挙するクレームにおいて、これらの手段のいくつかを、1つの同じハードウェアアイテムにより具体化することが可能である。一定の措置が互いに異なる従属クレーム中で列挙されるかまたは異なる実施形態中で説明されるというだけで、これらの措置の組合せを有利に使用できないことが暗に示されるものではない。
複数の手段を列挙するクレームにおいて、これらの手段のいくつかを、1つの同じハードウェアアイテムにより具体化することが可能である。一定の措置が互いに異なる従属クレーム中で列挙されるかまたは異なる実施形態中で説明されるというだけで、これらの措置の組合せを有利に使用できないことが暗に示されるものではない。
〔項目リスト〕
〔項目1〕
一領域における歯の状態を表す仮想3次元モデルを生成する方法であって、
患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルおよび前記第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータを得るステップであって、前記テクスチャデータが蛍光性データおよび色データを有するステップと、
識別閾値基準を満たす識別値に基づいて前記歯の状態を有する領域を識別するステップであって、前記識別値が、前記第1のデジタル3Dモデルの前記領域と関連付けられた前記テクスチャデータに識別関数を適用することによって計算されるステップと、
前記識別された領域と関連付けられた前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータに重症度関数を適用することによって、前記第1のデジタル3Dモデルの前記歯の状態を有する領域として識別された少なくとも1つの領域についての重症度値を決定するステップと、
前記歯の状態を有する領域についての前記決定された重症度値に基づく視覚的指標を有する前記仮想3次元モデルを生成するステップと、を有する方法。
〔項目2〕
前記得られた第1のデジタル3Dモデルにおいて健康な領域を識別するステップをさらに有し、前記識別には、蛍光性データおよび/または色データから得られるような1つまたは複数のテクスチャ成分の評価に基づく識別が有される、項目1に記載の方法。
〔項目3〕
前記評価が、
前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分について、前記テクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータの前記少なくとも1つのテクスチャ成分に関係するテクスチャ値分布に基づいて基準値を決定し、前記決定された基準値の一定の範囲内の前記少なくとも1つのテクスチャ成分に対応する前記テクスチャ成分のそれぞれの値を有する領域を、前記健康な領域として識別するステップ、または、
前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータについて、前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係するテクスチャ値分布に基づいて基準値を決定し、前記決定された基準値の定義された範囲内のテクスチャ値を有する領域を、前記健康な領域として識別するステップ、を有する、項目1または2に記載の方法。
〔項目4〕
前記基準値を決定する前記ステップの前に、前記得られた第1のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトにセグメント化し、個別の歯のベースで評価を行なうステップをさらに有する、項目1~3のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目5〕
個別の歯のベースでの前記識別は、
前記歯の状態の存在について検査される領域を有する前記歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は、前記歯の状態の存在について検査される前記歯から導出されるステップ、
前記歯の状態の存在について検査される歯に隣接する歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は、前記隣接する歯から導出されるステップ、または、
前記第1のデジタル3Dモデルにおいて、前記歯の状態の存在について検査される歯と同じ歯のタイプである歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は、前記歯の状態の前記存在について検査される歯と同じタイプである前記歯から導出されるステップ、のうちの1つのステップを有する、項目1~4のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目6〕
前記基準値を決定する前記ステップの前に、定義された値範囲の外側にそれぞれのテクスチャ値を有するテクスチャ成分またはテクスチャデータをフィルタリングにより除去することによって、フィルタリングされたテクスチャ値分布を得るステップと、
前記定義された値範囲内に入るテクスチャ値分布に基づいて前記基準値を決定するステップと、をさらに有する、項目1~5のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目7〕
前記健康な領域が、
前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータ全体、または、
1つのテクスチャ成分のみ、各テクスチャ成分について個別、2つ以上のテクスチャ成分の組合せのうちの1つ、のうちの1つに基づいて前記健康な領域が識別される、項目1~6のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目8〕
前記第1のデジタル3Dモデルにおける健康な領域を識別するステップであって、前記識別が前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータの手作業検査に基づくステップをさらに有する、項目1に記載の方法。
〔項目9〕
前記識別関数が、テクスチャ空間における前記領域の前記テクスチャデータと前記健康な領域の前記テクスチャデータとの間の距離に基づく、項目1~8のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目10〕
前記距離がユークリッド距離を有し、前記テクスチャデータの前記テクスチャ成分が前記テクスチャ空間の異なる次元を表す、項目1~9のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目11〕
前記識別関数が、前記領域からの前記色データの少なくとも1つのテクスチャ成分および前記蛍光性データの少なくとも1つのテクスチャ成分と、前記健康な領域からの前記色データの少なくとも1つのテクスチャ成分および前記蛍光性データの少なくとも1つのテクスチャ成分と、を有する数学的関係を定義する、項目1~10のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目12〕
前記識別関数における前記領域および/または前記健康な領域からの前記蛍光性データの少なくとも1つのテクスチャ成分が、赤色テクスチャ成分または緑色テクスチャ成分のうちの少なくとも1つのみを有する、項目1~11のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目13〕
前記識別関数には、前記蛍光性データの青色テクスチャ成分が欠如している、項目1~12のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目14〕
前記識別関数が、
〔数1〕
Figure 2022523597000046
として表現され、式中、
IVは識別値であり、
fluo,h およびg fluo,h は、前記健康な領域からの前記蛍光性データの赤色テクスチャ成分および緑色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
fluo およびg fluo は、前記領域からの前記蛍光性データの赤色テクスチャ成分および緑色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
h 、g h およびb h は、前記健康な領域からの前記色データの赤色テクスチャ成分、緑色テクスチャ成分および青色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
r、g、およびbは、前記領域からの前記色データの赤色テクスチャ成分、緑色テクスチャ成分および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である、項目1~13のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目15〕
前記識別関数が、
〔数2〕
Figure 2022523597000047
として表現され、式中、
IVは、識別値であり、
fluo,h が、前記健康な領域からの前記蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値であり、
fluo は、前記領域からの前記蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値であり、
h 、g h およびb h は、前記健康な領域からの前記色データの赤色テクスチャ成分、緑色テクスチャ成分および青色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
r、gおよびbは、前記領域からの前記色データの赤色テクスチャ成分、緑色テクスチャ成分および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である、項目1~13のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目16〕
前記重症度関数が、前記領域からの前記蛍光性データのテクスチャ成分および前記健康な領域からの前記蛍光性データの同じテクスチャ成分を有する数学的関係を定義する、項目1~15のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目17〕
前記重症度関数が、
〔数3〕
Figure 2022523597000048
として表現され、式中
SVは、前記重症度値であり、
fluo,h は、前記健康な領域からの前記蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値であり、
fluo は、前記領域からの前記蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値である、項目1~16のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目18〕
前記識別関数を適用することが、前記識別関数において、前記領域および前記健康な領域からのテクスチャ成分の値を使用することを含み、
前記重症度関数を適用することが、前記重症度関数において、前記領域および前記健康な領域からのテクスチャ成分の値を使用することを含む、項目1~17のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目19〕
前記健康な領域からの前記テクスチャ成分値が、前記健康な領域からのテクスチャ成分値または2つ以上の識別された健康な領域のテクスチャ成分値から導出された値を有する、項目1~18のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目20〕
重症度閾値基準を満たす前記決定された重症度値に基づいて前記歯の状態の重症度レベルを決定するステップをさらに有する、項目1~19のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目21〕
前記視覚的指標を有する仮想3次元モデルを生成するステップが、前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部分上に、領域特異的重症度値または重症度レベルをマッピングするステップを含み、前記マッピングされた重症度値またはマッピングされた重症度レベルを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係する前記テクスチャデータが欠如している、項目1~20のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目22〕
患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルおよび前記第2のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを有する領域特異的テクスチャデータを得るステップであって、前記第2のデジタル3Dモデルおよび領域特異的テクスチャデータは、前記第1のデジタル3Dモデルおよび前記第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータが得られた時点とは異なる第2の時点で得られるステップ、をさらに有する、項目1~21のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目23〕
識別閾値基準を満たす識別値に基づいて前記歯の状態を有する領域を識別するステップであって、前記識別値が、前記第2のデジタル3Dモデルの前記領域と関連付けられた前記テクスチャデータに前記識別関数を適用することによって計算されるステップと、
前記第2のデジタル3Dモデルの前記歯の状態を有する領域として識別された前記領域と関連付けられた前記テクスチャデータに有される前記データのうちの少なくとも1つのデータに前記重症度関数を適用することによって重症度値を決定するステップと、をさらに有する、項目1~22のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目24〕
前記第1のデジタル3Dモデルと前記第2のデジタル3Dモデルとの間の対応する領域についての重症度値の間の重症度差セットを計算するステップと、
前記重症度差セットを有するデジタル3Dモデルを生成するステップと、をさらに有する、項目1~23のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目25〕
前記第1のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトへ、そして前記第2のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトへ、と個別にセグメント化することと、
前記セグメント化された第1のデジタル3Dモデルおよびセグメント化された第2のデジタル3Dモデルからの対応する歯科オブジェクトを識別することと、
前記識別された対応する歯科オブジェクトを局所的に整列させることと、
前記局所的に整列させられた対応する歯科オブジェクトにおける整列した領域を前記対応する領域として識別することと、によって、前記第1のデジタル3Dモデルと前記第2のデジタル3Dモデルとの間の前記対応する領域を識別するステップをさらに有する、項目1~24のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目26〕
前記重症度差セットを有するデジタル3Dモデルを生成するステップが、
前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部上に領域特異的重症度差をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つのテクスチャデータが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップ、または、
前記得られた第2のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部上に領域特異的重症度差をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つのテクスチャデータが有されるか、または前記第2のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップ、を有する、項目1~25のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目27〕
2つ以上の対応する領域について、前記重症度差および、前記第1のデジタル3Dモデルに対応する前記テクスチャデータを得るステップと前記第2のデジタル3Dモデルに対応するテクスチャデータを得るステップとの間のタイムスパンに基づいて、前記歯の状態の進展率を決定するステップをさらに有する、項目1~26のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目28〕
デジタル3Dモデルを生成するステップが、
前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に前記歯の状態の領域特異的進展率をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、
前記得られた第2のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に前記歯の状態の領域特異的進展率をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第2のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、を有する、項目1~25のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目29〕
前記第1のデジタル3Dモデルに対応するテクスチャデータを得るステップと前記第2のデジタル3Dモデルに対応するテクスチャデータを得るステップとの間の前記タイムスパン中の前記テクスチャデータの1つまたは複数の成分または重症度値の変化に基づいて速度関数を決定するステップと、
前記速度関数に基づいて将来の一時点における将来のテクスチャデータまたは重症度値を決定するステップであって、前記将来のテクスチャデータは、患者の歯群が前記将来のテクスチャデータに到達する前に決定されるステップと、
患者の歯の代表デジタル3Dモデルを生成するステップであって、
i)前記将来のテクスチャデータは前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされ、かつ/または
ii)前記決定された将来のテクスチャデータを用いた前記重症度値の計算に基づいて決定された将来の歯の状態が、前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされるステップと、をさらに有する、項目1~28のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目30〕
非一時的コンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラムプロダクトにおいて、ハードウェアデータプロセッサに項目1~29のいずれかの項目に記載の方法を行なわせることを目的としハードウェアデータプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータプログラムプロダクト。
〔項目31〕
非一時的コンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラムプロダクトにおいて、ハードウェアデータプロセッサに健康な歯の領域を識別する方法を実行させることを目的としハードウェアデータプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータプログラムプロダクトであって、前記方法が、
患者の歯群のデジタル3Dモデルおよび前記デジタル3Dモデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータを得るステップであって、前記テクスチャデータが蛍光性データまたは色データのうちの少なくとも1つを有するステップと、
前記得られたテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分について、前記テクスチャデータの前記少なくとも1つのテクスチャ成分に関するテクスチャ値分布に基づいて基準値を決定し、前記決定された基準値の一定の範囲内の前記少なくとも1つのテクスチャ成分に対応するテクスチャ成分のそれぞれの値を有する一領域を、前記健康な領域として識別するステップ、または、
前記テクスチャデータについて、前記テクスチャデータに関係するテクスチャ値分布に基づいて基準値を決定し、前記決定された基準値の定義された範囲内のテクスチャ値を有する一領域を、前記健康な領域として識別するステップと、を有する、コンピュータプログラムプロダクト。
〔項目32〕
前記基準値を決定する前記ステップの前に、前記得られたデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトにセグメント化し、個別の歯のベースで前記健康な領域を識別するステップをさらに有する、項目31に記載の方法。
〔項目33〕
個別の歯のベースでの識別ステップは、
前記歯の状態の存在について検査される領域を有する前記歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布が、前記歯の状態の存在について検査される前記歯から導出されるステップ、
前記歯の状態の存在について検査される歯に隣接する歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は前記隣接する歯から導出されるステップ、または、
第1のデジタル3Dモデルにおいて前記歯の状態の存在について検査される歯と同じ歯のタイプである歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は、前記歯の状態の前記存在について検査される歯と同じタイプである前記歯から導出されるステップ、を有する、項目31~32のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目34〕
前記健康な領域からの前記テクスチャ成分値が、前記健康な領域からのテクスチャ成分値または2つ以上の識別された健康な領域のテクスチャ成分値から導出された値を有する、項目31~33のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目35〕
前記基準値を決定する前記ステップの前に、定義された値範囲の外側にそれぞれのテクスチャ値を有するテクスチャ成分またはテクスチャデータをフィルタリングにより除去することによって、フィルタリングされたテクスチャ値分布を得るステップと、
前記定義された値範囲内に入るテクスチャ値分布に基づいて前記基準値を決定するステップと、をさらに有する、項目31~34のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目36〕
前記健康な領域が、
前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータ全体、または
1つのテクスチャ成分のみ、各テクスチャ成分について個別、2つ以上のテクスチャ成分の組合せのうちの1つ、のうちの1つに基づいて前記健康な領域が識別される、項目31~35のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目37〕
1本の歯についての歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルを生成する方法であって、
第1の時点で患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルおよび前記第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを有する、領域特異的テクスチャデータを得るステップと、
前記識別された領域と関連付けられた前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって、前記第1のデジタル3Dモデルの前記歯の状態を有する領域として識別された少なくとも1つの領域についての、前記歯の状態の重症度レベルと関連付けられた重症度値を決定するステップと、
前記第1の時点より後の第2の時点で、患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルおよび前記第2のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを有する領域特異的テクスチャデータを得るステップと、
前記歯の状態を有する前記第1のデジタル3Dモデルの一領域として識別された少なくとも1つの領域について、前記歯の状態の重症度レベルと関連付けられた重症度値を、前記識別された領域と関連付けられた前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つに前記重症度関数を適用することによって決定するステップと、
前記第1のデジタル3Dモデルと前記第2のデジタル3Dモデルの間の対応する領域についての重症度値の間の重症度差セットを計算するステップと、
前記重症度差セットを有するデジタル3Dモデルを生成するステップと、を有する、方法。
〔項目38〕
前記歯の状態を有するとして識別された前記領域が、識別閾値基準を満たす識別値に基づいて識別され、前記識別値が、それぞれに第1のデジタル3Dモデルおよび第2のモデルの領域と関連付けられたテクスチャデータに識別関数を適用することによって計算される、項目37に記載の方法。
〔項目39〕
前記重症度関数が、前記領域からの前記蛍光性データのテクスチャ成分および前記健康な領域からの前記蛍光性データの同じテクスチャ成分を有する数学的関係を定義する、項目37~38のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目40〕
前記第1のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトへ、そして前記第2のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトへ、と個別にセグメント化することと、
前記セグメント化された第1のデジタル3Dモデルおよびセグメント化された第2のデジタル3Dモデルからの対応する歯科オブジェクトを識別することと、
前記識別された対応する歯科オブジェクトを局所的に整列させることと、
前記局所的に整列させられた対応する歯科オブジェクトにおける整列した領域を前記対応する領域として識別することと、によって、前記第1のデジタル3Dモデルと前記第2のデジタル3Dモデルの間の前記対応する領域を識別するステップをさらに有する、項目37~39のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目41〕
前記重症度差セットを有するデジタル3Dモデルを生成するステップが、
前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に領域特異的重症度差をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、
前記得られた第2のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に領域特異的重症度差をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第2のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、を有する、項目37~40のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目42〕
2つ以上の対応する領域について、前記重症度差および、前記第1の時点と前記第2の時点との間のタイムスパンに基づいて、前記歯の状態の進展率を決定するステップをさらに有する、項目37~41のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目43〕
デジタル3Dモデルを生成するステップが、
前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に前記歯の状態の領域特異的進展率をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、
前記得られた第2のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に前記歯の状態の領域特異的進展率をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第2のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、を有する、項目37~42のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目44〕
前記第1のタイムスパンと前記第2のタイムスパンとの間の前記テクスチャデータの1つまたは複数の成分または重症度値の変化に基づいて速度関数を決定するステップと、
前記速度関数に基づいて将来の一時点における将来のテクスチャデータまたは重症度値を決定するステップであって、前記将来のテクスチャデータは、患者の歯群が前記将来のテクスチャデータに到達する前に決定されるステップと、
患者の歯の代表デジタル3Dモデルを生成するステップであって、
i)前記将来のテクスチャデータは前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされ、かつ/または
ii)前記決定された将来のテクスチャデータを用いた前記重症度値の計算に基づいて決定された将来の歯の状態が、前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされるステップと、をさらに有する、項目37~43のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目45〕
非一時的コンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラムプロダクトにおいて、ハードウェアデータプロセッサに項目37~44のいずれかの項目に記載の方法を行なわせることを目的としハードウェアデータプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータプログラムプロダクト。
〔項目46〕
1本の歯について歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルを生成する方法であって、
第1の時点で、第1のテクスチャデータを有する患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルを得るステップと、
第2の時点で、第2のテクスチャデータを有する患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルを得るステップと、
テクスチャを均一化することにより共通のテクスチャ空間に前記第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3Dモデルおよび前記第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルを置くステップと、
共通のテクスチャ空間に置かれた前記第1のデジタル3Dモデルおよび前記第2のデジタル3Dモデルにおける対応する領域の前記第1のテクスチャデータと前記第2のテクスチャデータとの比較に基づいて、歯の状態の進展を表す前記デジタル3次元モデルを生成するステップと、を有する方法。
〔項目47〕
前記テクスチャデータが色データおよび/または蛍光性データを有する、項目46に記載の方法。
〔項目48〕
前記共通のテクスチャ空間に、前記第1のテクスチャデータを有する前記第1のデジタル3Dモデルおよび前記第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルを置くステップが、
少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを決定するステップと、
前記第1のテクスチャデータまたは前記第2のテクスチャデータの少なくとも1つに対して前記少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータのうちの前記少なくとも1つを適用するステップと、を有する、項目46~47のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目49〕
前記少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを決定するステップが、前記第1のデジタル3Dモデル、前記第2のデジタル3Dモデル、標準デジタル3Dモデル、予め定義されたテクスチャ空間またはそれらの組合せの1つから選択された基準に基づく、項目46~48のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目50〕
前記少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータが、前記第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルの比較可能な領域のテクスチャ値の間の変動を最小化するように構成される少なくとも1つの変換演算子を有する、項目46~49のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目51〕
スコアリング関数が、i)テクスチャデータからの一領域の異なるテクスチャ成分、ii)テクスチャデータからの一領域の単一のテクスチャ成分、iii)テクスチャデータからの異なる領域の同じまたは異なるテクスチャ成分、またはiv)第1のテクスチャデータからの一領域の単一のテクスチャ成分および第2のテクスチャデータからの一領域の異なるテクスチャ成分のうちの1つを有する数学的関係を有し、
前記第1のテクスチャデータの少なくとも一部に前記スコアリング関数を適用するステップが、前記スコアリング関数において、前記第1のテクスチャデータからのテクスチャ成分値を用いて、前記第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する第1の分類スコアセットを生成するステップを含み、かつ、前記第2のテクスチャデータの少なくとも一部に前記スコアリング関数を適用するステップが、前記スコアリング関数において、前記第2のテクスチャデータからのテクスチャ成分値を用いて、前記第2のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する第2の分類スコアセットを生成するステップを含む、項目46~50のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目52〕
前記生成された第1の分類スコアセットを前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部にマッピングするステップであって、前記マッピングされた第1の分類スコアセットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記第1のテクスチャデータが有されるか、または前記第1のテクスチャデータが欠如しているステップと、
前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部にマッピングされた前記生成された第2の分類スコアセットをマッピングするステップであって、前記マッピングされた第2の分類スコアセットを有する前記第2のデジタル3Dモデルには、前記第2のテクスチャデータが有されるか、または前記第2のテクスチャデータが欠如しているステップと、をさらに有する、項目46~51のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目53〕
前記第1のテクスチャデータと前記第2のテクスチャデータの前記比較が、
2つ以上の対応する領域について、前記第1の分類スコアセットと第2の分類スコアセットの間の差分スコアを決定するステップ、および/または
2つ以上の対応する領域について、前記第1のテクスチャデータに有されるテクスチャ値と前記第2のテクスチャデータに有されるテクスチャ値の間のテクスチャ差分値を決定するステップ、を有する、項目46~52のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目54〕
歯の状態の進展を表す前記デジタル3次元モデルを生成するステップが、前記第1のデジタル3Dモデル、前記第2のデジタル3Dモデル、前記第1のデジタル3Dモデルのコピーまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーのうちの少なくとも1つの上に前記差分スコアおよび/またはテクスチャ差分値をマッピングするステップを含み、
前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには前記第1のテクスチャデータが有されるか、または前記第1のテクスチャデータが欠如し、
前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記第2のテクスチャデータが有されるか、または前記第2のテクスチャデータが欠如している、項目46~53のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目55〕
前記第1のテクスチャデータと前記第2のテクスチャデータとの前記比較が、2つ以上の対応する領域について、i)前記第2の時点と第1の時点との間の差分スコアおよびタイムスパン、またはii)前記第2の時点と第1の時点との間の前記テクスチャ差分値およびタイムスパンに基づいて、歯の状態の進展率を決定するステップを含む、項目46~54のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目56〕
歯の状態の進展を表す前記デジタル3次元モデルを生成するステップが、前記第1のデジタル3Dモデル、前記第2のデジタル3Dモデル、前記第1のデジタル3Dモデルのコピーまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーのうちの少なくとも1つの上に前記歯の状態の進展率をマッピングするステップを含み、
前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには前記第1のテクスチャデータが有されるか、または前記第1のテクスチャデータが欠如し、
前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記第2のテクスチャデータが有されるか、または前記第2のテクスチャデータが欠如している、項目46~55のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目57〕
前記第1の分類スコアセットをマッピングするステップが、前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピー上で異なる視覚的標示を用いて、予め定義された異なるスコア範囲内に入り第1の分類スコアセット中に有される分類スコアを表すステップを含み、前記第2の分類スコアセットをマッピングするステップが、前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピー上で異なる視覚的標示を用いて、予め定義された異なるスコア範囲内に入り第2の分類スコアセット中に有される分類スコアを表すステップを含み、かつ/または、
前記差分スコアおよび/またはテクスチャ差分値をマッピングするステップが、異なる視覚的標示を用いて、予め定義された異なる差分範囲内に入る前記差分スコアまたはテクスチャ差分値を表すステップを含み、かつ/または、
前記歯の状態の進展率をマッピングするステップが、異なる視覚的標示を用いて、予め定義された異なる率範囲内に入る変化率を表すステップを含む、項目46~56のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目58〕
前記第1の時点および第2の時点全体にわたり前記テクスチャデータの変化に基づいて速度関数を決定するために、前記第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータを処理するステップと、
前記速度関数に基づいて将来の一時点における将来のテクスチャデータを決定するステップであって、前記将来のテクスチャデータは、患者の歯群が前記将来のテクスチャデータに到達する前に決定されるステップと、
患者の歯の代表デジタル3Dモデルを生成するステップであって、
i)前記将来のテクスチャデータは前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされ、かつ/または、
ii)虫歯の進展が、前記患者についての前記将来のテクスチャデータと最後に獲得したテクスチャデータとの比較に基づいて前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされるステップと、をさらに有する、項目46~57のいずれかの項目に記載の方法。
〔項目59〕
非一時的コンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラムプロダクトにおいて、ハードウェアデータプロセッサに項目46~58のいずれかの項目に記載の方法を行なわせることを目的としハードウェアデータプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータプログラムプロダクト。

Claims (59)

  1. 一領域における歯の状態を表す仮想3次元モデルを生成する方法であって、
    患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルおよび前記第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータを得るステップであって、前記テクスチャデータが蛍光性データおよび色データを有するステップと、
    識別閾値基準を満たす識別値に基づいて前記歯の状態を有する領域を識別するステップであって、前記識別値が、前記第1のデジタル3Dモデルの前記領域と関連付けられた前記テクスチャデータに識別関数を適用することによって計算されるステップと、
    前記識別された領域と関連付けられた前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータに重症度関数を適用することによって、前記第1のデジタル3Dモデルの前記歯の状態を有する領域として識別された少なくとも1つの領域についての重症度値を決定するステップと、
    前記歯の状態を有する領域についての前記決定された重症度値に基づく視覚的指標を有する前記仮想3次元モデルを生成するステップと、を有する方法。
  2. 前記得られた第1のデジタル3Dモデルにおいて健康な領域を識別するステップをさらに有し、前記識別には、蛍光性データおよび/または色データから得られるような1つまたは複数のテクスチャ成分の評価に基づく識別が有される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記評価が、
    前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分について、前記テクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータの前記少なくとも1つのテクスチャ成分に関係するテクスチャ値分布に基づいて基準値を決定し、前記決定された基準値の一定の範囲内の前記少なくとも1つのテクスチャ成分に対応する前記テクスチャ成分のそれぞれの値を有する領域を、前記健康な領域として識別するステップ、または、
    前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータについて、前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係するテクスチャ値分布に基づいて基準値を決定し、前記決定された基準値の定義された範囲内のテクスチャ値を有する領域を、前記健康な領域として識別するステップ、を有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記基準値を決定する前記ステップの前に、前記得られた第1のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトにセグメント化し、個別の歯のベースで評価を行なうステップをさらに有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 個別の歯のベースでの前記識別は、
    前記歯の状態の存在について検査される領域を有する前記歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は、前記歯の状態の存在について検査される前記歯から導出されるステップ、
    前記歯の状態の存在について検査される歯に隣接する歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は、前記隣接する歯から導出されるステップ、または、
    前記第1のデジタル3Dモデルにおいて、前記歯の状態の存在について検査される歯と同じ歯のタイプである歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は、前記歯の状態の前記存在について検査される歯と同じタイプである前記歯から導出されるステップ、のうちの1つのステップを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記基準値を決定する前記ステップの前に、定義された値範囲の外側にそれぞれのテクスチャ値を有するテクスチャ成分またはテクスチャデータをフィルタリングにより除去することによって、フィルタリングされたテクスチャ値分布を得るステップと、
    前記定義された値範囲内に入るテクスチャ値分布に基づいて前記基準値を決定するステップと、をさらに有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記健康な領域が、
    前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータ全体、または、
    1つのテクスチャ成分のみ、各テクスチャ成分について個別、2つ以上のテクスチャ成分の組合せのうちの1つ、のうちの1つに基づいて前記健康な領域が識別される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第1のデジタル3Dモデルにおける健康な領域を識別するステップであって、前記識別が前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータの手作業検査に基づくステップをさらに有する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記識別関数が、テクスチャ空間における前記領域の前記テクスチャデータと前記健康な領域の前記テクスチャデータとの間の距離に基づく、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記距離がユークリッド距離を有し、前記テクスチャデータの前記テクスチャ成分が前記テクスチャ空間の異なる次元を表す、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記識別関数が、前記領域からの前記色データの少なくとも1つのテクスチャ成分および前記蛍光性データの少なくとも1つのテクスチャ成分と、前記健康な領域からの前記色データの少なくとも1つのテクスチャ成分および前記蛍光性データの少なくとも1つのテクスチャ成分と、を有する数学的関係を定義する、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記識別関数における前記領域および/または前記健康な領域からの前記蛍光性データの少なくとも1つのテクスチャ成分が、赤色テクスチャ成分または緑色テクスチャ成分のうちの少なくとも1つのみを有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記識別関数には、前記蛍光性データの青色テクスチャ成分が欠如している、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記識別関数が、
    Figure 2022523597000016
    として表現され、式中、
    IVは識別値であり、
    fluo,hおよびgfluo,hは、前記健康な領域からの前記蛍光性データの赤色テクスチャ成分および緑色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
    fluoおよびgfluoは、前記領域からの前記蛍光性データの赤色テクスチャ成分および緑色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
    h、ghおよびbhは、前記健康な領域からの前記色データの赤色テクスチャ成分、緑色テクスチャ成分および青色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
    r、g、およびbは、前記領域からの前記色データの赤色テクスチャ成分、緑色テクスチャ成分および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記識別関数が、
    Figure 2022523597000017
    として表現され、式中、
    IVは、識別値であり、
    fluo,hが、前記健康な領域からの前記蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値であり、
    fluoは、前記領域からの前記蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値であり、
    h、ghおよびbhは、前記健康な領域からの前記色データの赤色テクスチャ成分、緑色テクスチャ成分および青色テクスチャ成分のそれぞれの値であり、
    r、gおよびbは、前記領域からの前記色データの赤色テクスチャ成分、緑色テクスチャ成分および青色テクスチャ成分のそれぞれの値である、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記重症度関数が、前記領域からの前記蛍光性データのテクスチャ成分および前記健康な領域からの前記蛍光性データの同じテクスチャ成分を有する数学的関係を定義する、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記重症度関数が、
    Figure 2022523597000018
    として表現され、式中
    SVは、前記重症度値であり、
    fluo,hは、前記健康な領域からの前記蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値であり、
    fluoは、前記領域からの前記蛍光性データの緑色テクスチャ成分の値である、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記識別関数を適用することが、前記識別関数において、前記領域および前記健康な領域からのテクスチャ成分の値を使用することを含み、
    前記重症度関数を適用することが、前記重症度関数において、前記領域および前記健康な領域からのテクスチャ成分の値を使用することを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記健康な領域からの前記テクスチャ成分値が、前記健康な領域からのテクスチャ成分値または2つ以上の識別された健康な領域のテクスチャ成分値から導出された値を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 重症度閾値基準を満たす前記決定された重症度値に基づいて前記歯の状態の重症度レベルを決定するステップをさらに有する、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記視覚的指標を有する仮想3次元モデルを生成するステップが、前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部分上に、領域特異的重症度値または重症度レベルをマッピングするステップを含み、前記マッピングされた重症度値またはマッピングされた重症度レベルを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係する前記テクスチャデータが欠如している、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルおよび前記第2のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを有する領域特異的テクスチャデータを得るステップであって、前記第2のデジタル3Dモデルおよび領域特異的テクスチャデータは、前記第1のデジタル3Dモデルおよび前記第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータが得られた時点とは異なる第2の時点で得られるステップ、をさらに有する、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 識別閾値基準を満たす識別値に基づいて前記歯の状態を有する領域を識別するステップであって、前記識別値が、前記第2のデジタル3Dモデルの前記領域と関連付けられた前記テクスチャデータに前記識別関数を適用することによって計算されるステップと、
    前記第2のデジタル3Dモデルの前記歯の状態を有する領域として識別された前記領域と関連付けられた前記テクスチャデータに有される前記データのうちの少なくとも1つのデータに前記重症度関数を適用することによって重症度値を決定するステップと、をさらに有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記第1のデジタル3Dモデルと前記第2のデジタル3Dモデルとの間の対応する領域についての重症度値の間の重症度差セットを計算するステップと、
    前記重症度差セットを有するデジタル3Dモデルを生成するステップと、をさらに有する、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記第1のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトへ、そして前記第2のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトへ、と個別にセグメント化することと、
    前記セグメント化された第1のデジタル3Dモデルおよびセグメント化された第2のデジタル3Dモデルからの対応する歯科オブジェクトを識別することと、
    前記識別された対応する歯科オブジェクトを局所的に整列させることと、
    前記局所的に整列させられた対応する歯科オブジェクトにおける整列した領域を前記対応する領域として識別することと、によって、前記第1のデジタル3Dモデルと前記第2のデジタル3Dモデルとの間の前記対応する領域を識別するステップをさらに有する、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記重症度差セットを有するデジタル3Dモデルを生成するステップが、
    前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部上に領域特異的重症度差をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つのテクスチャデータが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップ、または、
    前記得られた第2のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部上に領域特異的重症度差をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つのテクスチャデータが有されるか、または前記第2のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップ、を有する、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 2つ以上の対応する領域について、前記重症度差および、前記第1のデジタル3Dモデルに対応する前記テクスチャデータを得るステップと前記第2のデジタル3Dモデルに対応するテクスチャデータを得るステップとの間のタイムスパンに基づいて、前記歯の状態の進展率を決定するステップをさらに有する、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. デジタル3Dモデルを生成するステップが、
    前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に前記歯の状態の領域特異的進展率をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、
    前記得られた第2のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に前記歯の状態の領域特異的進展率をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第2のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、を有する、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記第1のデジタル3Dモデルに対応するテクスチャデータを得るステップと前記第2のデジタル3Dモデルに対応するテクスチャデータを得るステップとの間の前記タイムスパン中の前記テクスチャデータの1つまたは複数の成分または重症度値の変化に基づいて速度関数を決定するステップと、
    前記速度関数に基づいて将来の一時点における将来のテクスチャデータまたは重症度値を決定するステップであって、前記将来のテクスチャデータは、患者の歯群が前記将来のテクスチャデータに到達する前に決定されるステップと、
    患者の歯の代表デジタル3Dモデルを生成するステップであって、
    i)前記将来のテクスチャデータは前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされ、かつ/または
    ii)前記決定された将来のテクスチャデータを用いた前記重症度値の計算に基づいて決定された将来の歯の状態が、前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされるステップと、をさらに有する、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 非一時的コンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラムプロダクトにおいて、ハードウェアデータプロセッサに請求項1~29のいずれか一項に記載の方法を行なわせることを目的としハードウェアデータプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータプログラムプロダクト。
  31. 非一時的コンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラムプロダクトにおいて、ハードウェアデータプロセッサに健康な歯の領域を識別する方法を実行させることを目的としハードウェアデータプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータプログラムプロダクトであって、前記方法が、
    患者の歯群のデジタル3Dモデルおよび前記デジタル3Dモデルの異なる領域に対応する領域特異的テクスチャデータを得るステップであって、前記テクスチャデータが蛍光性データまたは色データのうちの少なくとも1つを有するステップと、
    前記得られたテクスチャデータの少なくとも1つのテクスチャ成分について、前記テクスチャデータの前記少なくとも1つのテクスチャ成分に関するテクスチャ値分布に基づいて基準値を決定し、前記決定された基準値の一定の範囲内の前記少なくとも1つのテクスチャ成分に対応するテクスチャ成分のそれぞれの値を有する一領域を、前記健康な領域として識別するステップ、または、
    前記テクスチャデータについて、前記テクスチャデータに関係するテクスチャ値分布に基づいて基準値を決定し、前記決定された基準値の定義された範囲内のテクスチャ値を有する一領域を、前記健康な領域として識別するステップと、を有する、コンピュータプログラムプロダクト。
  32. 前記基準値を決定する前記ステップの前に、前記得られたデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトにセグメント化し、個別の歯のベースで前記健康な領域を識別するステップをさらに有する、請求項31に記載の方法。
  33. 個別の歯のベースでの識別ステップは、
    前記歯の状態の存在について検査される領域を有する前記歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布が、前記歯の状態の存在について検査される前記歯から導出されるステップ、
    前記歯の状態の存在について検査される歯に隣接する歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は前記隣接する歯から導出されるステップ、または、
    第1のデジタル3Dモデルにおいて前記歯の状態の存在について検査される歯と同じ歯のタイプである歯の前記健康な領域を識別するステップであって、前記少なくとも1つのテクスチャ成分または前記得られたテクスチャデータのうちの前記1つのテクスチャデータに関係する前記テクスチャ値分布は、前記歯の状態の前記存在について検査される歯と同じタイプである前記歯から導出されるステップ、を有する、請求項31~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記健康な領域からの前記テクスチャ成分値が、前記健康な領域からのテクスチャ成分値または2つ以上の識別された健康な領域のテクスチャ成分値から導出された値を有する、請求項31~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記基準値を決定する前記ステップの前に、定義された値範囲の外側にそれぞれのテクスチャ値を有するテクスチャ成分またはテクスチャデータをフィルタリングにより除去することによって、フィルタリングされたテクスチャ値分布を得るステップと、
    前記定義された値範囲内に入るテクスチャ値分布に基づいて前記基準値を決定するステップと、をさらに有する、請求項31~34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記健康な領域が、
    前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つのテクスチャデータ全体、または
    1つのテクスチャ成分のみ、各テクスチャ成分について個別、2つ以上のテクスチャ成分の組合せのうちの1つ、のうちの1つに基づいて前記健康な領域が識別される、請求項31~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 1本の歯についての歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルを生成する方法であって、
    第1の時点で患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルおよび前記第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを有する、領域特異的テクスチャデータを得るステップと、
    前記識別された領域と関連付けられた前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つに重症度関数を適用することによって、前記第1のデジタル3Dモデルの前記歯の状態を有する領域として識別された少なくとも1つの領域についての、前記歯の状態の重症度レベルと関連付けられた重症度値を決定するステップと、
    前記第1の時点より後の第2の時点で、患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルおよび前記第2のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する蛍光性データおよび色データを有する領域特異的テクスチャデータを得るステップと、
    前記歯の状態を有する前記第1のデジタル3Dモデルの一領域として識別された少なくとも1つの領域について、前記歯の状態の重症度レベルと関連付けられた重症度値を、前記識別された領域と関連付けられた前記テクスチャデータのうちの少なくとも1つに前記重症度関数を適用することによって決定するステップと、
    前記第1のデジタル3Dモデルと前記第2のデジタル3Dモデルの間の対応する領域についての重症度値の間の重症度差セットを計算するステップと、
    前記重症度差セットを有するデジタル3Dモデルを生成するステップと、を有する、方法。
  38. 前記歯の状態を有するとして識別された前記領域が、識別閾値基準を満たす識別値に基づいて識別され、前記識別値が、それぞれに第1のデジタル3Dモデルおよび第2のモデルの領域と関連付けられたテクスチャデータに識別関数を適用することによって計算される、請求項37に記載の方法。
  39. 前記重症度関数が、前記領域からの前記蛍光性データのテクスチャ成分および前記健康な領域からの前記蛍光性データの同じテクスチャ成分を有する数学的関係を定義する、請求項37~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記第1のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトへ、そして前記第2のデジタル3Dモデルを個別の歯科オブジェクトへ、と個別にセグメント化することと、
    前記セグメント化された第1のデジタル3Dモデルおよびセグメント化された第2のデジタル3Dモデルからの対応する歯科オブジェクトを識別することと、
    前記識別された対応する歯科オブジェクトを局所的に整列させることと、
    前記局所的に整列させられた対応する歯科オブジェクトにおける整列した領域を前記対応する領域として識別することと、によって、前記第1のデジタル3Dモデルと前記第2のデジタル3Dモデルの間の前記対応する領域を識別するステップをさらに有する、請求項37~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記重症度差セットを有するデジタル3Dモデルを生成するステップが、
    前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に領域特異的重症度差をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、
    前記得られた第2のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に領域特異的重症度差をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第2のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、を有する、請求項37~40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 2つ以上の対応する領域について、前記重症度差および、前記第1の時点と前記第2の時点との間のタイムスパンに基づいて、前記歯の状態の進展率を決定するステップをさらに有する、請求項37~41のいずれか一項に記載の方法。
  43. デジタル3Dモデルを生成するステップが、
    前記得られた第1のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に前記歯の状態の領域特異的進展率をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第1のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、
    前記得られた第2のデジタル3Dモデルまたは前記得られた第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部に前記歯の状態の領域特異的進展率をマッピングするステップであって、前記重症度差セットを有する前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記テクスチャデータのうちの前記少なくとも1つが有されるか、または前記第2のデジタル3Dモデルに関係するテクスチャデータが欠如しているステップと、を有する、請求項37~42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記第1のタイムスパンと前記第2のタイムスパンとの間の前記テクスチャデータの1つまたは複数の成分または重症度値の変化に基づいて速度関数を決定するステップと、
    前記速度関数に基づいて将来の一時点における将来のテクスチャデータまたは重症度値を決定するステップであって、前記将来のテクスチャデータは、患者の歯群が前記将来のテクスチャデータに到達する前に決定されるステップと、
    患者の歯の代表デジタル3Dモデルを生成するステップであって、
    i)前記将来のテクスチャデータは前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされ、かつ/または
    ii)前記決定された将来のテクスチャデータを用いた前記重症度値の計算に基づいて決定された将来の歯の状態が、前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされるステップと、をさらに有する、請求項37~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 非一時的コンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラムプロダクトにおいて、ハードウェアデータプロセッサに請求項37~44のいずれか一項に記載の方法を行なわせることを目的としハードウェアデータプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータプログラムプロダクト。
  46. 1本の歯について歯の状態の進展を表すデジタル3次元モデルを生成する方法であって、
    第1の時点で、第1のテクスチャデータを有する患者の歯群の第1のデジタル3Dモデルを得るステップと、
    第2の時点で、第2のテクスチャデータを有する患者の歯群の第2のデジタル3Dモデルを得るステップと、
    テクスチャを均一化することにより共通のテクスチャ空間に前記第1のテクスチャデータを有する第1のデジタル3Dモデルおよび前記第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルを置くステップと、
    共通のテクスチャ空間に置かれた前記第1のデジタル3Dモデルおよび前記第2のデジタル3Dモデルにおける対応する領域の前記第1のテクスチャデータと前記第2のテクスチャデータとの比較に基づいて、歯の状態の進展を表す前記デジタル3次元モデルを生成するステップと、を有する方法。
  47. 前記テクスチャデータが色データおよび/または蛍光性データを有する、請求項46に記載の方法。
  48. 前記共通のテクスチャ空間に、前記第1のテクスチャデータを有する前記第1のデジタル3Dモデルおよび前記第2のテクスチャデータを有する第2のデジタル3Dモデルを置くステップが、
    少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを決定するステップと、
    前記第1のテクスチャデータまたは前記第2のテクスチャデータの少なくとも1つに対して前記少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータのうちの前記少なくとも1つを適用するステップと、を有する、請求項46~47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータを決定するステップが、前記第1のデジタル3Dモデル、前記第2のデジタル3Dモデル、標準デジタル3Dモデル、予め定義されたテクスチャ空間またはそれらの組合せの1つから選択された基準に基づく、請求項46~48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記少なくとも1つのテクスチャ修正パラメータが、前記第1のデジタル3Dモデルおよび第2のデジタル3Dモデルの比較可能な領域のテクスチャ値の間の変動を最小化するように構成される少なくとも1つの変換演算子を有する、請求項46~49のいずれか一項に記載の方法。
  51. スコアリング関数が、i)テクスチャデータからの一領域の異なるテクスチャ成分、ii)テクスチャデータからの一領域の単一のテクスチャ成分、iii)テクスチャデータからの異なる領域の同じまたは異なるテクスチャ成分、またはiv)第1のテクスチャデータからの一領域の単一のテクスチャ成分および第2のテクスチャデータからの一領域の異なるテクスチャ成分のうちの1つを有する数学的関係を有し、
    前記第1のテクスチャデータの少なくとも一部に前記スコアリング関数を適用するステップが、前記スコアリング関数において、前記第1のテクスチャデータからのテクスチャ成分値を用いて、前記第1のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する第1の分類スコアセットを生成するステップを含み、かつ、前記第2のテクスチャデータの少なくとも一部に前記スコアリング関数を適用するステップが、前記スコアリング関数において、前記第2のテクスチャデータからのテクスチャ成分値を用いて、前記第2のデジタル3Dモデルの異なる領域に対応する第2の分類スコアセットを生成するステップを含む、請求項46~50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記生成された第1の分類スコアセットを前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部にマッピングするステップであって、前記マッピングされた第1の分類スコアセットを有する前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには、前記第1のテクスチャデータが有されるか、または前記第1のテクスチャデータが欠如しているステップと、
    前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーの少なくとも一部にマッピングされた前記生成された第2の分類スコアセットをマッピングするステップであって、前記マッピングされた第2の分類スコアセットを有する前記第2のデジタル3Dモデルには、前記第2のテクスチャデータが有されるか、または前記第2のテクスチャデータが欠如しているステップと、をさらに有する、請求項46~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記第1のテクスチャデータと前記第2のテクスチャデータの前記比較が、
    2つ以上の対応する領域について、前記第1の分類スコアセットと第2の分類スコアセットの間の差分スコアを決定するステップ、および/または
    2つ以上の対応する領域について、前記第1のテクスチャデータに有されるテクスチャ値と前記第2のテクスチャデータに有されるテクスチャ値の間のテクスチャ差分値を決定するステップ、を有する、請求項46~52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 歯の状態の進展を表す前記デジタル3次元モデルを生成するステップが、前記第1のデジタル3Dモデル、前記第2のデジタル3Dモデル、前記第1のデジタル3Dモデルのコピーまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーのうちの少なくとも1つの上に前記差分スコアおよび/またはテクスチャ差分値をマッピングするステップを含み、
    前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには前記第1のテクスチャデータが有されるか、または前記第1のテクスチャデータが欠如し、
    前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記第2のテクスチャデータが有されるか、または前記第2のテクスチャデータが欠如している、請求項46~53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記第1のテクスチャデータと前記第2のテクスチャデータとの前記比較が、2つ以上の対応する領域について、i)前記第2の時点と第1の時点との間の差分スコアおよびタイムスパン、またはii)前記第2の時点と第1の時点との間の前記テクスチャ差分値およびタイムスパンに基づいて、歯の状態の進展率を決定するステップを含む、請求項46~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 歯の状態の進展を表す前記デジタル3次元モデルを生成するステップが、前記第1のデジタル3Dモデル、前記第2のデジタル3Dモデル、前記第1のデジタル3Dモデルのコピーまたは第2のデジタル3Dモデルのコピーのうちの少なくとも1つの上に前記歯の状態の進展率をマッピングするステップを含み、
    前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピーには前記第1のテクスチャデータが有されるか、または前記第1のテクスチャデータが欠如し、
    前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピーには、前記第2のテクスチャデータが有されるか、または前記第2のテクスチャデータが欠如している、請求項46~55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記第1の分類スコアセットをマッピングするステップが、前記第1のデジタル3Dモデルまたは前記第1のデジタル3Dモデルのコピー上で異なる視覚的標示を用いて、予め定義された異なるスコア範囲内に入り第1の分類スコアセット中に有される分類スコアを表すステップを含み、前記第2の分類スコアセットをマッピングするステップが、前記第2のデジタル3Dモデルまたは前記第2のデジタル3Dモデルのコピー上で異なる視覚的標示を用いて、予め定義された異なるスコア範囲内に入り第2の分類スコアセット中に有される分類スコアを表すステップを含み、かつ/または、
    前記差分スコアおよび/またはテクスチャ差分値をマッピングするステップが、異なる視覚的標示を用いて、予め定義された異なる差分範囲内に入る前記差分スコアまたはテクスチャ差分値を表すステップを含み、かつ/または、
    前記歯の状態の進展率をマッピングするステップが、異なる視覚的標示を用いて、予め定義された異なる率範囲内に入る変化率を表すステップを含む、請求項46~56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記第1の時点および第2の時点全体にわたり前記テクスチャデータの変化に基づいて速度関数を決定するために、前記第1のテクスチャデータおよび第2のテクスチャデータを処理するステップと、
    前記速度関数に基づいて将来の一時点における将来のテクスチャデータを決定するステップであって、前記将来のテクスチャデータは、患者の歯群が前記将来のテクスチャデータに到達する前に決定されるステップと、
    患者の歯の代表デジタル3Dモデルを生成するステップであって、
    i)前記将来のテクスチャデータは前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされ、かつ/または、
    ii)虫歯の進展が、前記患者についての前記将来のテクスチャデータと最後に獲得したテクスチャデータとの比較に基づいて前記代表デジタル3Dモデル上にマッピングされるステップと、をさらに有する、請求項46~57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 非一時的コンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラムプロダクトにおいて、ハードウェアデータプロセッサに請求項46~58のいずれか一項に記載の方法を行なわせることを目的としハードウェアデータプロセッサによって実行可能であるコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータプログラムプロダクト。
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