JP2022519617A - パルスの時間的重畳を伴うレーザシステム - Google Patents

パルスの時間的重畳を伴うレーザシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、注入システム(10)と、光増幅器システム(20)と、ビームコンバイナ(71)とを備えるパルスレーザシステムに関し、パルスレーザシステムが、一方では、100フェムト秒~数百ピコ秒の短い持続時間(Tc)の増幅されたパルス(301)を発生させ、他方では、数ピコ秒~数百ナノ秒の長い持続時間(TL)のもう1つの増幅されたパルス(402)を発生させるように設計され、短い持続時間(Tc)の増幅されたパルス(301、311、401、501)と長い持続時間(TL)の他の増幅されたパルス(302、402)とが同じ光増幅器システム(20)から到来し、短い持続時間(Tc)の増幅されたパルス(301)が、長い持続時間(TL)のもう1つの増幅されたパルス(402)と相対遅延(Δt2)で時間的に重畳され、相対遅延(Δt2)が長い持続時間(TL)以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、レーザパルスに基づくシステム及び方法の技術分野に関する。
上記の分野では、様々なタイプのパルスレーザが知られている。半導体レーザ又はレーザダイオードは、ナノ秒領域の持続時間を有するパルスを送達する。チャープパルス増幅レーザシステムにより、ピコ秒領域の短いプラスを得ることができ、又は更には、約100フェムト秒~数百フェムト秒に含まれる持続時間を有する超短パルスを得ることができる。
パルスレーザは、一般に、使用されるアーキテクチャに技術的に依存し、検討されているアプリケーションに一般に適合されなければならないレート又は放出パルス繰り返し数で動作する。
本明細書では、「パルスの持続時間」という用語は、パルスの時間的強度プロファイルの半値全幅を意味する。
パルスレーザシステムには、例えば、穿孔、切断、及び/又は表面削りによる材料の機械加工において、多くのアプリケーションがある。各レーザ方法の最適化は、特に、エネルギー、波長、パルス持続時間、及びパルスレートを含む一式のレーザパラメータに依存する。この分野では、数ピコ秒又はサブピコ秒の持続時間を有するパルスの使用により、ピコ秒領域及びフェムト秒(サブピコ秒とも呼ばれる)領域においては異なるレーザ-物質相互作用現象の実現に起因して、レーザの応用範囲を大幅に拡大することができている。
試料上でのスポットの空間的被覆率に関連付けられた経時的に連続するパルスの空間的重畳は、よく知られた技法であり、多くの方法で使用されている。
時間シフトさせたダブルパルスの使用は、多くの研究の対象となっている。
図1は、従来技術のレーザによるレーザパルスの放出を時間の関数として概略的に示している。レーザは、パルス1とそれに続くパルス2との間が周期Δtだけ隔てられているパルスを送達する。周期Δtは一般に調節可能である。連続するレーザパルス1、2は、一般に、周期Δtよりも短い又ははるかに短い同じ持続時間Tcを有する。
近年、周期的なパルス列(「バースト」と呼ばれる)の使用により、新しいアプリケーションがもたらされている。パルスバーストのエネルギーは調整可能である場合もあれば調整可能ではない場合もある。連続するバーストは、アプリケーションに応じて調節可能な持続時間又は調節可能ではない持続時間によって時間的に隔てられる。
しかしながら、レーザシステムの複雑さを増すことなく、レーザ加工方法の精度及び/又は速度を向上させることを目的とする。
本発明は、注入システムと、光増幅器システムと、ビームコンバイナとを備えるパルスレーザシステムを提案するものであり、パルスレーザシステムが、一方では、100フェムト秒~数百ピコ秒に含まれる短い持続時間の増幅されたパルスを発生させ、他方では、長い持続時間のもう1つの増幅されたパルス、又は対応して、長い持続時間の包絡線を有するギガヘルツ周波数で増幅された他のパルスのバーストを発生させるように適合され、長い持続時間が短い持続時間よりも長く、且つ長い持続時間が数ピコ秒~数百ナノ秒に含まれ、短い持続時間の増幅されたパルスと長い持続時間のもう1つの増幅されたパルス、又は対応して、長い持続時間の包絡線の他の増幅されたパルスのバーストとが同じ光増幅器システムから到来し、短い持続時間の増幅されたパルスが、パルスレーザシステムの出力において、長い持続時間のもう1つの増幅されたパルス、又は対応して、長い持続時間の包絡線の他の増幅されたパルスのバーストと相対遅延を伴って時間的に重畳され、相対遅延が長い持続時間以下である。
短い持続時間は、100フェムト秒~数百フェムト秒に含まれ、長い持続時間は、5ナノ秒~数百ナノ秒に含まれると都合が良い。
長い持続時間のパルスは、短い持続時間のパルスの前に開始することが好ましい。これにより、長い持続時間のパルスは、短い持続時間のパルスの印加前に材料を加熱して準備する。この加熱により、材料のアブレーション閾値の変化がもたらされる。短い持続時間のパルスは、長いパルスの持続時間よりも短い遅延で長いパルスに重畳される。短い持続時間のパルスは、長いパルスとの時間的重畳なしで短いパルスを単独で印加した場合よりも高い効率で材料をアブレーションする。
本発明には、特に、透明な材料の穿孔、透明な材料の切断、及び透明な材料の表面削りにおけるアプリケーションがある。
第1の実施形態によれば、注入システムが、ソースパルスを発生させるために適合され、光増幅器システムが、ソースパルスを受け取り、増幅されたパルスを発生させるように適合され、パルスレーザシステムが、入力ブランチと、出力ブランチと、もう1つの出力ブランチとを有するビームスプリッタを備え、ビームスプリッタが、増幅されたパルスを分割し、分割された増幅されたパルスを出力ブランチ上に形成し、もう1つの分割された増幅されたパルスをもう1つの出力ブランチ上に形成するように配置され、圧縮器が、出力ブランチ上に配置され、分割された増幅されたパルスを受け取り、短い持続時間の圧縮された増幅されたパルスを発生させるように適合され、光遅延線が、相対遅延をもたらすために出力ブランチ又はもう1つの出力ブランチ上に配置され、ビームコンバイナが、短い持続時間の圧縮された増幅されたパルスを受け取るためにビームスプリッタの出力ブランチに接続された入力と、長い持続時間のもう1つの分割された増幅されたパルスを受け取るためにビームスプリッタのもう1つの出力ブランチに接続されたもう1つの入力とを有する。
短い持続時間の圧縮された増幅されたパルスが、100フェムト秒~数百フェムト秒に含まれる持続時間を有し、もう1つの長い持続時間の分割された増幅されたパルスが、5ナノ秒~数百ナノ秒に含まれる持続時間を有すると都合が良い。
第1の実施形態の特定の態様によれば、パルスレーザシステムが、ビームコンバイナの上流のもう1つの出力ブランチ上に配置されたもう1つの圧縮器を更に備え、もう1つの圧縮器が、もう1つの分割された増幅されたパルスを時間的に圧縮するように適合される。
第1の実施形態の別の特定の態様によれば、パルスレーザシステムが、ビームコンバイナの上流のビームスプリッタのもう1つの出力ブランチ上に配置された非線形光学系を備え、非線形光学系が、もう1つの分割された増幅されたパルスを波長変換するように適合される。
第2の実施形態によれば、注入システムが、インジェクタと、もう1つのインジェクタと、インジェクタともう1つのインジェクタとの間にある電子同期システムとを備え、インジェクタが、100フェムト秒~数百ピコ秒に含まれる短い持続時間のソースパルスを発生させるように適合され、もう1つのインジェクタが、長い持続時間のもう1つのソースパルスを発生させるように適合され、長い持続時間が5ナノ秒~数百ナノ秒に含まれ、電子同期システムが、ソースパルスともう1つのソースパルスとの間に、長い持続時間以下の遅延をもたらすように適合され、ビームコンバイナが、ソースパルスともう1つのソースパルスとを空間的且つ時間的に重畳させるように適合され、光増幅器システムが、時間的に重畳されたソースパルスともう1つのソースパルスとを受け取り、時間的に重畳された短い持続時間の増幅されたパルスと長い持続時間のもう1つの増幅されたパルスとを発生させるように適合される。
短い持続時間のソースパルスが、100フェムト秒~数百フェムト秒に含まれる持続時間を有すると都合が良い。
任意で、第2の実施形態では、パルスレーザシステムが、光増幅器システムの下流に配置された圧縮器を備え、圧縮器が、短い持続時間の増幅されたパルスを受け取り、短い持続時間の圧縮された増幅されたパルスを発生させるように適合される。
第2の実施形態の別の特定の態様によれば、もう1つのインジェクタが、発振器又はレーザダイオード又は集積回路レーザ源を備える。
別の実施形態によれば、注入システムが、インジェクタと、ギガヘルツソースと、インジェクタとギガヘルツソースとの間にある電子同期システムとを備え、インジェクタが、100フェムト秒~数百ピコ秒に含まれる短い持続時間のソースパルスを発生させるように適合され、ギガヘルツソースが、5ナノ秒~数百ナノ秒に含まれる長い持続時間の包絡線を有する他のギガヘルツソースパルスのバーストを発生させるように適合され、電子同期システムが、ソースパルスとギガヘルツソースパルスバーストとの間に遅延をもたらすように適合され、ビームコンバイナが、ソースパルスと他のギガヘルツソースパルスのバーストとを空間的且つ時間的に重畳させるように適合され、光増幅器システムが、時間的に重畳されたソースパルスと他のギガヘルツソースパルスのバーストとを受け取り、他の増幅されたパルスのバーストと時間的に重畳された増幅されたパルスを発生させるように適合され、圧縮器が、増幅されたパルスを受け取り、圧縮された増幅されたパルスを発生させるように適合される。
本実施形態では、短い持続時間のソースパルスが、100フェムト秒~数百フェムト秒に含まれる持続時間を有すると都合が良い。
第2の実施形態の特定の態様によれば、インジェクタが発振器と光変調器とを備える。
第2の実施形態の別の特定の態様によれば、パルスレーザシステムが、ビームコンバイナの上流に配置された光遅延装置を備える。
実施形態のいずれか1つの別の特定の態様によれば、パルスレーザシステムが、短い持続時間の増幅されたパルス並びに/又はもう1つの増幅されたパルス、及び対応して、他の増幅されたパルスのバーストを振幅変調するように適合された光減衰器又は光変調器を備える。
別の特定の態様によれば、ビームコンバイナが、光カプラ、偏光子、ダイクロイック部品、干渉フィルタ、又は非線形光学部品から選択される1つである。
別の特定の態様によれば、パルスレーザシステムが、短い持続時間の増幅されたパルスを受け取り、短い持続時間の波長変換された増幅されたパルスを発生させるように配置された非線形光学周波数変換器を備える。
当然のことながら、本発明の異なる特徴、変形形態、及び実施形態は、それらが互いに相容れないのではない、又は排他的ではない限り、様々な組み合わせにしたがって互いに関連付けられ得る。
加えて、本発明の様々な他の特徴は、本発明の非限定的な実施形態を示す図面を参照しながらなされる添付の説明から明らかになる。
従来技術のレーザシステムによって発生された短い又は超短の連続するレーザパルスの概略図である。 第1の実施形態による時間的に重畳されたパルスを伴うレーザシステムの概略図である。 第1の実施形態の変形形態による時間的に重畳されたパルスを伴うレーザシステムの概略図である。 第1の実施形態による、相対遅延Δtで時間的に重畳された短いパルスと長いパルスとのエネルギーの概略図である。 第2の実施形態による時間的に重畳されたパルスを伴うレーザシステムの概略図である。 第2の実施形態で使用されるインジェクタの一例の概略図である。 第2の実施形態の変形形態で使用されるインジェクタの別の例の概略図である。 第2の実施形態による、相対Δtで空間的且つ時間的に重畳された1つ又は複数の短いパルスと1つの長いパルスとのエネルギーの概略図である。 第2の実施形態の変形形態による、相対遅延Δtで時間的に重畳された長い包絡線を有するパルスバーストと短いパルスとのエネルギーの概略図である。
これらの図面では、異なる変形形態に共通する構造的及び/又は機能的な要素は、同じ参照符号を有し得ることに留意されたい。
異なる実施形態を詳細に説明する。
以下、本明細書では、パルスレーザシステムのアーキテクチャは、チャープパルス増幅に部分的に基づく。このタイプのアーキテクチャでは、ストレッチャが、パルスをそのパルスのスペクトル特性を用いて時間的に引き伸ばし、光増幅器システムが、引き伸ばされたパルスを増幅して高エネルギーの増幅されたパルスを発生させ、最後に、圧縮器が、増幅されたパルスを時間的に再圧縮して高出力の超短パルスを発生させる。
図2は、パルスレーザシステムの第1の実施形態を概略的に表している。
より具体的には、第1の実施形態によれば、パルスレーザシステムは、注入システム10と、光増幅器システム20と、ビームスプリッタ60と、圧縮器30と、光遅延線40と、ビームコンバイナ71とを備える。
注入システム10は、発振器13と、ストレッチャ15と、光変調器16とを備える。発振器13は、最大約100MHzのレートでパルスを発生させる。ストレッチャ15は、発振器の各パルスを同じレートを維持しながら時間的に引き伸ばす。光変調器16によって、光増幅器システム20の上流で1つ又は複数のソースパルス100を選択することができる。
例えば、光増幅器システム20がソースパルス100を受け取り、それを増幅して増幅されたパルス200を送達する。光増幅器システム20は、1つ又は複数の光増幅器、例えばプリアンプ及びそれに続く出力光増幅器を備える。増幅媒質の利得帯域幅がソースパルス100のスペクトル幅より狭い場合、増幅媒質におけるパルスのスペクトル狭窄化現象によって、増幅されたパルス200は、ソースパルス100よりも短い持続時間を有することがある。或いは、増幅されたパルス200は、ソースパルス100と同様の持続時間を有することがある。
ビームスプリッタ60は受動光学部品であることが好ましい。例として、ビームスプリッタ60は、少なくとも1つの入力ブランチと2つの出力ブランチとを有する振幅カプラ/スプリッタを備える。ビームスプリッタ60は、増幅されたパルス200を入力ブランチ上で受け取る。ビームスプリッタ60は、増幅されたパルス200を、一方の出力ブランチ上に伝播させる分割された増幅されたパルス201と、他方の出力ブランチ上に伝播させるもう1つの分割された増幅されたパルス202とに振幅分割するように適合される。或いは、ビームスプリッタ60は、増幅されたパルス200を、ある偏光状態による分割された増幅されたパルス201と、別の偏光状態によるもう1つの分割された増幅されたパルス202とに偏光分割するように構成された偏光素子、例えば偏光子及び/又は位相板を備える。別の変形形態によれば、ビームスプリッタ60は、増幅されたパルス200を、ある波長の分割された増幅されたパルス201と、別の波長のもう1つの分割された増幅されたパルス202とに波長分割するように適合されたダイクロイックミラー又は干渉フィルタを備える。
ビームスプリッタ60によって、分割された増幅されたパルス201の振幅を、もう1つの分割された増幅されたパルス202の振幅に対して変化させる及び調整することができると都合が良い。任意で、減衰器の80が一方又は他方の出力ブランチ上に配置される。この減衰器80によって、ビームスプリッタ60とは独立に、分割された増幅されたパルス201の振幅を、もう1つの分割された増幅されたパルス202の振幅に対して調整することができる。
図2に示す実施形態では、分割された増幅されたパルス201は、ビームスプリッタ60の出力ブランチ上で圧縮器30に向けられ、もう1つの分割された増幅されたパルス202は、ビームスプリッタ60のもう1つの出力ブランチ上で光遅延線40に向けられる。圧縮器30は、分割された増幅されたパルス201を受け取り、短い持続時間のパルスである圧縮された増幅されたパルス301を送達する。圧縮された増幅されたパルス301の持続時間Tcは、100フェムト秒~数ピコ秒に含まれる。圧縮された増幅されたパルス301の持続時間Tcが、100フェムト秒~数百フェムト秒に含まれると特に都合が良い。光遅延線40は、圧縮器30を通過しないもう1つの分割された増幅されたパルス202を受け取り、数ピコ秒~1ナノ秒に含まれ、Tと記される長い持続時間を有する遅延された増幅されたパルス402を、長い持続時間の遅延された増幅されたパルス402の持続時間T以下の遅延Δtで送出する。本開示による同じレーザシステムでは、長いパルスと短いパルスとの間の持続時間の比は、1~10000に含まれ、その値はアプリケーションに応じて決定される。
図3に示す変形形態によれば、遅延線40が、ビームコンバイナ71の上流の圧縮器30と同じブランチ上に配置される。本変形形態では、分割された増幅されたパルス201が圧縮器30及び遅延線40に向けられ、もう1つの分割された増幅されたパルス202がビームコンバイナ71に直接向けられる。この場合には、圧縮器30は、分割された増幅されたパルス201を受け取り、短い持続時間のパルスである圧縮された増幅されたパルス301を送達する。光遅延線40は、圧縮された増幅されたパルス301を受け取り、長い増幅されたパルスを形成するもう1つの分割された増幅されたパルス202の持続時間T以下の遅延Δtだけ遅延された圧縮された増幅されたパルス401を送出する。
図2及び図3に示す第1の実施形態では、ビームコンバイナ71が光増幅器システム20及び遅延線40の下流に配置される。
図2に示す実施形態では、ビームコンバイナ71は、圧縮された増幅されたパルス301と、長い持続時間のパルスである遅延された増幅されたパルス402とを、相対遅延Δtで空間的且つ時間的に重畳することにより再結合する。
図3に示す実施形態では、ビームコンバイナ71は、遅延Δtで遅延された圧縮された増幅されたパルス401と、長い持続時間のパルスであるもう1つの分割された増幅されたパルス202とを、相対遅延Δtで空間的且つ時間的に重畳することにより再結合する。
ビームコンバイナ71は、短い持続時間の圧縮された増幅されたパルス301、対応して401と、長い持続時間の増幅されたパルス402、対応して202とを、短い圧縮された増幅されたパルスと長い増幅されたパルスとの間の相対遅延Δtで空間的に重畳させるための2つの入力チャネルと出力チャネルとを有する受動光学部品である。
例示的な実施形態では、ビームコンバイナ71は、少なくとも2つの入力と1つの出力とを有するカプラを備える。ビームコンバイナ71は、短い圧縮された増幅されたパルス301、及び対応して401と、長い増幅されたパルス402、及び対応して202とを、相対遅延Δtで振幅重畳させるように適合される。或いは、ビームコンバイナ71は、ある偏光状態による短い圧縮された増幅されたパルスと、別の偏光状態による長い増幅されたパルスとを偏光再結合するように構成された偏光子を備える。別の変形形態によれば、ビームコンバイナ71は、ある波長の短い増幅されたパルスと、別の波長の長い増幅されたパルスとを再結合するように適合されたダイクロイックミラー又は干渉フィルタを備える。
特定の実施形態では、ビームコンバイナ71によって、短い増幅されたパルスの振幅を、長い増幅されたパルスの振幅に対して変化させて調整することも可能であり得る。しかしながら、このレベルでこの振幅調整機能を導入すると、損失及び最大到達可能出力の低下を生じる可能性がある。
例示的な実施形態では、光遅延線40は固定且つ所定の遅延Δtを加える。光遅延線40は、200フェムト秒よりも良い精度で、1ピコ秒~100ナノ秒の範囲に含まれる遅延Δtを得ることができるように光学部品、例えばミラーから作られる。光遅延線40によって、短い圧縮された増幅されたパルス301、又は対応して401に、長い増幅されたパルス402、又は対応して202を重畳することができる。長い増幅されたパルスに対する短い圧縮された増幅されたパルスの時間的位置は、図4に示すように、遅延Δtに応じて正確に決定される。図4では、遅延Δtが、ビームコンバイナ71の入力における、短い圧縮された増幅されたパルスの開始と長い増幅されたパルスの開始との間の絶対値で示されている。本明細書では、「パルスの開始」という用語は、パルスの強度がこのパルスの最大値の所定の割合、例えば最大値の10%に等しい瞬間を意味する。
遅延Δtは、長い増幅されたパルスを形成するもう1つの分割された増幅されたパルス202の長い持続時間Tの4分の1、又は半分、又は更には4分の3以上であると都合が良い。例えば、100ナノ秒に等しい持続時間の長いパルスの場合、遅延Δtは少なくとも25ナノ秒、好ましくは少なくとも50ナノ秒である。このようにして、長い増幅されたパルスは、短い増幅されたパルスの開始前に、露出した材料に照射される。
特定且つ有利な変形形態によれば、光遅延線40は可変遅延Δtを有し、これにより、短い増幅された圧縮されたパルスと長い増幅されたパルスとの間の遅延を調整することができる。可変光遅延線40は、例えば、いくつかのミラーを用いて簡単に作られ、ミラーのうちの1つが電動の並進移動ステージに取り付けられて、光路の長さを変化させ、ひいては、短い増幅されたパルスと長い増幅されたパルスとの間の遅延を調節可能にする。
第1の実施形態の利点は、増幅後に短い圧縮された増幅されたパルスと長い増幅されたパルスとを空間的に分離された2つのチャネルで送達することである。この分離により、短い増幅された圧縮されたパルス及び/又は長い増幅されたパルスを、これらをビームコンバイナ71を介して再結合する前に、独立に変化させることができる。
第1の実施形態の変形形態によれば、レーザシステムは、ビームコンバイナ71の下流に配置された非線形光学周波数変換器50を更に備える。非線形光学周波数変換器50は、例えば、和周波発生器、二次周波発生器、又はより一般的には多重高調波発生器である。例えば、非線形光学周波数変換器50は、波長を変化させるための1つ又は複数の周波数逓倍結晶を備える。これにより、例えば、1030nmの初期波長から、周波数ダブル(又は「二次高調波発生」のSHG)を行うことにより、515nmの波長に、又は3倍の周波数では343nmの波長に、又は4倍の周波数では257nmの波長にすることができる。このような非線形光学周波数変換器50は、入射ビームのピーク出力に極めて敏感である。最後に周波数逓倍結晶を配置することにより、よりエネルギーの高い短いパルス、つまり短い増幅されたパルス301の、周波数変換された短い増幅されたパルス501への周波数変換が促進される。この場合には、長い増幅されたパルスは光周波数において変換されない。このようにして、非線形光学周波数変換器50によって、長い増幅されたパルスとは独立に、短い増幅されたパルスを選択的に周波数変換することができる。非線形光学周波数変換器50は、周波数変換された短い増幅されたパルス501と長い増幅されたパルスとの間に追加的な時間的なずれをもたらさない。
代替的又は追加的に、例えば光周波数において2倍又は3倍にされた周波数変換された長い増幅されたパルス502を形成するために、ビームコンバイナ71の上流で、長い増幅されたパルス202又は遅延された長い増幅されたパルス402を周波数変換するために、もう1つの分割された増幅されたパルス202の経路上にもう1つの非線形光学周波数変換器52がある。非線形光学周波数変換器52によって、短い増幅されたパルスとは独立に、長い増幅されたパルスを光周波数において変換することができる。
いずれの場合においても、一般に、変換されない入射エネルギーの割合、特に赤外線の残留ビームの波長を排除するために、各非線形光学周波数変換器50及び/又は52の下流にダイクロイックミラーを追加することが適切である。
第1の実施形態の変形形態によれば、レーザシステムは、ビームコンバイナ71の上流で、長い増幅されたパルス、すなわち長い増幅されたパルス202又は402を時間的に圧縮し、100ピコ秒未満、例えば1ピコ秒~70ピコ秒に含まれる長い持続時間を有するもう1つの圧縮された増幅されたパルス302を形成するために、もう1つの分割された増幅されたパルス202の経路上にもう1つの圧縮器32を更に備える。本変形形態によって、例えば、短い増幅されたパルスと長い増幅されたパルスとの間の継続時間の比を調整するために、短い増幅されたパルスとは独立に、長い増幅されたパルスを時間的に圧縮することができる。
まとめると、第1の実施形態によって、同じ光増幅器システム20で増幅された短い増幅されたパルスと長い増幅されたパルスとの間に相対遅延を加えることができる。任意で、第1の実施形態によって、長い増幅されたパルスとは独立に、短い増幅されたパルスを周波数変換することができ、その逆も可能である。
図4は、第1の実施形態によるレーザシステムによって得られた、短い増幅されたパルス301と長い増幅されたパルス302、402、又は502との時間的重畳の一例を示しており、加工される材料が、長い増幅されたパルスの開始時に、短い増幅されたパルスに露出される前に、相対遅延Δtに等しい持続時間だけ露出されるように、短い増幅されたパルス301と長い増幅されたパルスとは、相対遅延Δtだけ時間的にずらされている。
第1の実施形態の1つの例示的なアプリケーションでは、圧縮された増幅されたパルス301が、約100フェムト秒~500フェムト秒に含まれる短い持続時間Tcを有する。インジェクタ10、光増幅器システム20、及びビームスプリッタ60は、分割された増幅されたパルス201と、20ピコ秒~数百ナノ秒、5ナノ秒~100ナノ秒、又は20ピコ秒~1ナノ秒、又は20ピコ秒~700ピコ秒、例えば50ピコ秒~150ピコ秒に含まれる持続時間Tのもう1つの分割された増幅されたパルス202とを形成する。圧縮器30は、分割された増幅されたパルス201を圧縮して、100フェムト秒~500フェムト秒に含まれる短い持続時間Tcの圧縮された増幅されたパルス301を形成する。光遅延線40は、もう1つの分割された増幅されたパルス202を遅延させ、Δtだけ遅延された長い増幅されたパルス402を形成する。光遅延線40によって、短い圧縮された増幅されたパルス301と長い増幅されたパルス402との間の遅延Δtを調整することができる。ビームコンバイナ71は、短い増幅されたパルス301と長い増幅されたパルス402とを遅延Δtで空間的且つ時間的に重畳させる。レーザシステムは、例えば100Wの平均出力を有する。増幅されたパルス301及び402の総エネルギーは、100μJ~50mJで調整可能であることが好ましい。エネルギー配分は、例えば短い増幅されたパルス301と長い増幅されたパルス402との間で50/50である。当然のことながら、ビームスプリッタ60及び/又はビームコンバイナ71の別の調整によって、短い増幅されたパルス301と長い増幅されたパルス402との間で別のエネルギー配分を得ることができる。インジェクタ10のレートは、約100kHz~2MHzに含まれる。100kHzのレートでは、平均出力100W当たり1mJのエネルギーが得られる。任意で、ビームコンバイナ71の上流の光遅延線40上にもう1つの圧縮器32を配置することにより、長い増幅されたパルス402の持続時間を70ピコ秒未満の値に低減することができる。
ビームコンバイナ71の出力において、一般にフェムト秒の短い持続時間の増幅されたパルスと、ピコ秒又はナノ秒の持続時間の長い増幅されたパルスとの時間的重畳が、調節可能であることが好ましい遅延Δtで得られる。短い圧縮された増幅されたパルスと長い増幅されたパルスとのこの時間的重畳によって、新しいレーザ-物質相互作用構成を実現することができる。特に、長いパルスの開始の適用により、材料を加熱し、そのアブレーション閾値を変化させることができ、次いで、短いパルスの時間的重畳により、短いパルス単独の場合よりも効率的に材料をアブレーションすることができる。
実際、超短モードのレーザ方法は、かなり短い(フェムト秒/ピコ秒)又は長い(ナノ秒/マイクロ秒/ミリ秒)のいずれかの異なる時定数で作用する、いくつかのタイプのレーザ-物質相互作用メカニズムを実装することが知られている。特に、材料の温度上昇及び/又はアブレーションの動態へのレーザ照射の影響は、パルスの持続時間に大きく依存する。
加えて、和周波発生によって短い持続時間の圧縮された増幅されたパルス301、401、501及び/又は長い持続時間の増幅されたパルス302、402、若しくは502に異なる波長を持たせることができることにより、2倍又は3倍の光周波数、換言すれば、2又は3で除した波長を得ることができる。この光周波数変換により、レーザ-物質相互作用のこれらのメカニズム、特にレーザアブレーションのメカニズムを監視するための追加的なパラメータを持たせることができる。
この時間的整形は相互作用の物理的特徴にも起因しており、この時間的整形により、材料に印加されるエネルギーの配分を経時的に制御することができる。
まとめると、第1の実施形態によるレーザシステムによって、同じ光増幅器システムによって増幅され、且つ時間的に重畳された少なくとも2つのパルスと、フェムト秒であることが好ましい短い持続時間の増幅されたパルスと、ピコ秒又はナノ秒である長い持続時間のもう1つの増幅されたパルスとを送達することができ、短い持続時間の増幅されたパルスが長いパルスに対して時間的遅延を伴って印加され、時間的遅延が長いパルスの持続時間よりも短い。
図5は、パルスレーザシステムの第2の実施形態を概略的に表している。
この第2の実施形態は、図2に関連して説明したインジェクタ10と同様であることが好ましいインジェクタ11と、もう1つのインジェクタ12又は補助インジェクタとの2つのインジェクタの組み合わせに基づいている。インジェクタ11は、フェムト秒の短い持続時間のソースパルス101を送達する。もう1つのインジェクタ12は、ピコ秒又はナノ秒の長い持続時間のもう1つのソースパルス102を送達する。長いパルスにおける持続時間の選択によっては、もう1つのインジェクタ12はストレッチャを備え得る。圧縮器30は、一般に、フェムト秒の持続時間の圧縮されたパルス311を発生させるために、インジェクタ11のストレッチャに適合される。任意で、インジェクタ11及び/又はもう1つのインジェクタ12は光プリアンプを備える。
電子同期システム18によって、短いソースパルス101ともう1つの長いソースパルス102との間の遅延Δtを電子的に調整することができる。電子的手段で得られた遅延の精度は、一般に、光遅延線などの光学的手段よりも低い。この精度は、従来の電子システムでは1ナノ秒の範囲にある。しかしながら、既存のより複雑な電子システムでは最大100ピコ秒の精度を得ることができる。もう1つのソースパルス102が1ナノ秒以上の長い持続時間を有する場合には、このような精度が極めて適している。また、フェムト秒の領域での同期を可能とし、且つ例えばMHz又はGHzの領域で動作するモードロック式発振器タイプのインジェクタ12に適する高精度の電子デバイス(「シンクロロック」と呼ばれる)も知られている。
第2の実施形態では、ビームコンバイナ72が光増幅器システム20の上流に配置される。ビームコンバイナ72は、短いソースパルス101ともう1つの長いソースパルス102とを、同期システム18によって規定された遅延Δtで空間的且つ時間的に重畳させる。
ビームコンバイナ72は偏光子を備えると都合が良く、インジェクタ11が、ある偏光状態により偏光された短いソースパルス101を発生させ、もう1つのインジェクタ12が、別の直交する偏光状態により偏光されたもう1つの長いソースパルス102を発生させる。或いは、ビームコンバイナ72は、スペクトル部品、例えばダイクロイックミラー又は干渉フィルタである。
特定且つ有利な態様によれば、ビームコンバイナ72とインジェクタ11、対応してもう1つのインジェクタ12との間に減衰器81、対応して82が配置される。減衰器81、対応して82によって、短いソースパルス101、対応してもう1つの長いソースパルス102のエネルギーを調整することができる。或いは、ビームコンバイナ72がエネルギー調整を行うことも可能である。この目的のために、減衰器又はビームコンバイナは、入射角に応じて透過/反射曲線を変更することができるダイクロイックミラー、可変スペクトル幅の干渉フィルタ、又は他の偏光部品から選択され得る。短いソースパルス101及び/又はもう1つの長いソースパルス102のエネルギー調整により、レーザシステムの出力で得られる、重畳における短いソースパルスともう1つの長いソースパルスとの寄与の割合を調整することができる。
第2の実施形態の例では、短いソースパルス101はフェムト秒の継続時間のパルスである。市販の高帯域幅のレーザダイオードは、5ナノ秒~数百ナノ秒の範囲の長い持続時間Tのもう1つのソースパルス102を発生させる。短い方の5ナノ秒の持続時間Tは、電子回路を修正することにより得ることができる。ソースパルス101ともう1つのソースパルス102との空間的重畳は調整することができない。特に、フェムト秒パルスに対するカー効果に起因して、ナノ秒ビームとフェムト秒ビームとが完全に同じ大きさにならない可能性がある。ビームコンバイナ72の下流では、短いソースパルス101ともう1つの長いソースパルス102とが、相対遅延を伴って少なくとも部分的に空間的且つ時間的に重畳される。より具体的には、短いソースパルス101は、タイムラグ又は遅延の後にもう1つの長いソースパルス102に重畳され、このタイムラグ又は遅延は、もう1つの長いソースパルス102の持続時間よりも短い。
もう1つのソースパルス102の持続時間は、5ナノ秒~数百ナノ秒で調節され得る。それにもかかわらず、もう1つの長いソースパルス102の持続時間が300ナノ秒を超える場合、最大到達可能レートが低減され得る。
電子同期システム18によって、短いソースパルス101ともう1つの長いソースパルス102との間の遅延を、1ナノ秒の範囲の精度で電子的に調整することができる。
短いソースパルス101ともう1つの長いソースパルス102との累計エネルギーは、1μJから50mJまで可変である。
光増幅器システム20は、短いソースパルス101ともう1つの長いソースパルス102とを同時に増幅する。換言すれば、短長2つのソースパルスが光増幅器システム20で増幅され、これにより短い増幅されたパルス211ともう1つの長い増幅されたパルス212とが発生される。短い増幅されたパルス211ともう1つの長い増幅されたパルス212とは空間的に重畳される。加えて、短い増幅されたパルス211は、電子同期システム18の遅延の後にもう1つの長い増幅されたパルス212に時間的に重畳される。これにより、加工される材料は、短い増幅されたパルス211に露出される前に、もう1つの長い増幅されたパルス212の開始時に遅延に等しい持続時間だけ露出される。
任意で、圧縮器30は、重畳された短い増幅されたパルス211ともう1つの長い増幅されたパルス212とを受け取る。しかしながら、圧縮器30は、一般に、短い持続時間の圧縮された増幅されたパルス311を発生させるために、短い増幅されたパルス211の時間的圧縮のために最適化される。もう1つのインジェクタ12は、例えば、ナノ秒の極めて狭いスペクトルのダイオードを備える。この場合には、圧縮器30はもう1つの長い増幅されたパルス212を圧縮しない。したがって、もう1つの長い増幅されたパルス212が圧縮器の30の出力において得られる。したがって、圧縮器30は、もう1つの長い増幅されたパルス212と、100フェムト秒~数ピコ秒に含まれる短い持続時間Tcを有する圧縮された増幅されたパルス311との重畳を発生させる。インジェクタ11の繰り返し周期がもう1つの長い増幅されたパルス212の持続時間よりも短い場合、同じ長い増幅されたパルス212に短い持続時間の複数の圧縮された増幅されたパルスを重畳させることが可能である。よって、図8は、2つの圧縮された増幅されたパルス311、321の同じ長い増幅されたパルス212への重畳を示している。第1の圧縮された増幅されたパルス311は、長い増幅されたパルス212の開始後、遅延Δtで印加される。第2の圧縮された増幅されたパルス312は、第1の圧縮された増幅されたパルス311が遅延Δtで印加された後、遅延Δtで印加される。遅延ΔtとΔtとの和は、長い増幅されたパルス212の持続時間よりも短い。或いは、圧縮器30は、例えばナノ秒領域の持続時間の、もう1つの増幅されたパルス212を時間的に圧縮し、ピコ秒領域の長い持続時間のもう1つの圧縮された増幅されたパルス312を形成するように適合される。
或いは、レーザシステムは光増幅器システムの下流に圧縮器を備えない。本変形形態は、インジェクタ11が数百ピコ秒の持続時間を有するソースパルス101を発生させる場合、及びもう1つのインジェクタが数ナノ秒~数百ナノ秒に含まれる持続時間を有するもう1つのソースパルス102を発生させる場合に特に適している。この場合、光増幅器システムは、数ナノ秒~数百ナノ秒に含まれる長い持続時間のもう1つの増幅されたパルス212と時間的に重畳された、数百ピコ秒の短い持続時間の増幅されたパルス211を直接発生させる。
第2の実施形態の別の変形形態によれば、インジェクタ11にも光遅延線41がある、又はもう1つのインジェクタ12にも光遅延線42がある。本変形形態は、より詳細には、もう1つのソースパルス102がナノ秒領域又は1ナノ秒未満の持続時間を有する場合に関する。光遅延線41又は42の調整により、図8の図にしたがって、短いソースパルス101ともう1つの長いソースパルス102との時間的重畳を正しく配置することができる。また、所定の遅延を得るために、長さが較正された光ファイバを用いて固定遅延を設けることも可能である。
第2の実施形態の更に別の変形形態によれば、レーザシステムは、圧縮器30の下流に配置された非線形光学周波数変換器50を更に備える。非線形光学周波数変換器50は、例えば、和周波発生器、二次周波発生器、又はより一般的には多重高調波発生器である。非線形光学周波数変換器50は、時間的に重畳された圧縮された増幅されたパルス311ともう1つの長い増幅されたパルス212とを受け取る。このような非線形光学周波数変換器50は、入射ビームのピーク出力に極めて敏感である。最後に周波数逓倍結晶を配置することにより、よりエネルギーの高い短い持続時間のパルス、つまり圧縮された増幅されたパルス311の、短い持続時間の周波数変換された増幅されたパルス511への周波数変換が促進される。この場合には、もう1つの長い増幅されたパルス212は光周波数において変換されない。このようにして、非線形光学周波数変換器50によって、もう1つの長い増幅されたパルスとは独立に、短い増幅されたパルスを選択的に周波数変換することができる。或いは、非線形光学周波数変換器50はまた、もう1つの長い増幅されたパルス212を長い持続時間のもう1つの周波数変換された増幅されたパルス512に変換する。
インジェクタ11は、発振器13と、ストレッチャ15と、光変調器16とを備え、図2に関連して説明した注入システム10と同様であることが好ましい。
図6は、第2の実施形態で使用されるもう1つのインジェクタ12の一例を表している。このもう1つのインジェクタ12は、発振器132と、任意のストレッチャ152と、光変調器162とを備える。発振器132がフェムト秒パルスを送達する場合、この発振器132は、ストレッチャ152と関連付けられているか否かに関わらず、100フェムト秒~100ピコ秒に含まれる長い持続時間のもう1つのソースパルス102を発生させることを可能にする。発振器132がピコ秒パルスを送達する場合、ストレッチャ152の使用は必要ではない。電子同期システム18は、もう1つのインジェクタ12の発振器132をインジェクタ11の発振器13と、制御されたサーボループ(「シンクロロック」及び「フェーズロック」ループと呼ばれる)によって、時間的且つ位相的に同期させる。
図7は、第2の実施形態で使用されるもう1つのインジェクタ12の別の例を表している。このもう1つのインジェクタ12は、広い帯域幅のレーザダイオード14と、光変調器162とを備える。レーザダイオード14はまた、短いソースパルスの持続時間を30ピコ秒まで短縮できるゲインスイッチ式ダイオードとすることもできる。レーザダイオード14は、ナノ秒の持続時間のもう1つのソースパルス102を直接発生させる。この場合、ストレッチャは不要である。レーザダイオード14の放出波長は、光増幅器システム20の帯域幅内となるように選択される。ビームコンバイナ72が偏光子である場合、レーザダイオード14の偏光状態は、ビームコンバイナ72が短いソースパルス101を長いソースパルス102と重畳させ得るように決定される。また、例えば光ファイバ増幅器などのスペクトル帯域の広い光増幅器システムの場合、ビームコンバイナ72はまた、スペクトル部品、例えばダイクロイックミラー又は干渉フィルタとすることもできる。
電子同期システム18によって、インジェクタ11によって発生された短いソースパルス101と、もう1つのインジェクタ12によって発生されたもう1つの長いソースパルス102との間の遅延を制御することができる。電子同期システム18の精度は、FPGA電子システムの場合、100ピコ秒の範囲にある。或いは、もう1つの長いソースパルス102を発生させるためにダイオードによって放出された光の強度を変調させるために、連続発光するレーザダイオード14と光変調器162とが使用される。本代替策によって、電子同期システムの精度にのみ制限される、短いソースパルス101ともう1つの長いソースパルス102との重畳のより良い精度を得ることができる。
別の変形形態では、もう1つのインジェクタ12は、例えば100kHz~1MHzで可変である、ポンプパワーによって制御されたレートで動作するトリガータイプのマイクロチップである。この場合、インジェクタ11の発振器13は、この集積回路のレートで、又はこのレートの倍数で同期される。
図8は、短い増幅されたパルス311ともう1つの長い増幅されたパルス212との時間的重畳によるものであり、短い増幅されたパルス311がもう1つの長い増幅されたパルス212に対して遅延Δtだけ時間的にシフトされる、第2の実施形態によるレーザシステムによって得られるパルス重畳の一例を示している。最も短いパルスである増幅されたパルス311は約100フェムト秒~数ピコ秒に含まれる短い持続時間Tcを有する。もう1つの増幅されたパルス212は、5ナノ秒~数百ナノ秒に含まれる長い持続時間Tを有する。遅延Δtは、もう1つの長い増幅されたパルス212の持続時間よりも短く、好ましくはもう1つの長い増幅されたパルス212の持続時間の半分よりも短い。任意で、少なくとも1つの第2の短い増幅されたパルス321もまた、同じもう1つの長い増幅されたパルス212と時間的に重畳される。短い増幅されたパルス311と第2の短い増幅されたパルス321との間の遅延は、例えばインジェクタ11の繰り返し周期に等しい。
第2の実施形態の変形形態によれば、インジェクタ11は、フェムト秒パルスを送達する発振器13と、短いソースパルス101を選択するように適合された光変調器16とだけを備える。もう1つのインジェクタは、M個の他のギガヘルツソースパルスの列(又は「バースト」)を発振器のレートで発生させるギガヘルツソースを備え、Mは自然数である。例えば、もう1つのインジェクタ12は、ギガヘルツ(GHz)レートでM個の他のフェムト秒パルスのバーストを送達する発振器132を備え、Mは調節可能な数である。本明細書において、「ギガヘルツレート」という用語は、0.1GHz~数十GHzに含まれるレート又は繰り返し周波数を意味する。このタイプの発振器によって、他のソースパルスのバーストを直接送達することができ、波列の持続時間Tの範囲は1ナノ秒~100ナノ秒である。M個の他のソースパルスのバーストが選択された場合、光遅延線41又は42によって完成され得る電子同期システム18は、短いソースパルス101が他のパルスのバーストと時間的に重畳されるように適合され、ソースパルスが長い持続時間の包絡線を有する。よって、ギガヘルツソースからの他のGHzのソースパルスのバーストの包絡線は、短いソースパルス101とM個の他のソースパルスのバーストの包絡線との間の相対遅延Δtを伴って、短いソースパルス101に時間的に重畳され得る。
第2の実施形態のこの変形形態によれば、光増幅器システム20は、短いソースパルス101と他のGHzソースパルスのバーストとを同時に増幅して、相対遅延Δtで時間的に重畳された増幅されたパルス211、及び対応して、他の増幅されたパルスのバーストを形成する。光増幅器システム20の出力において、圧縮器30は、増幅されたパルス211、及び対応して、他の増幅されたパルスのバーストを時間的に圧縮し、短い持続時間の圧縮された増幅されたパルス311、及び対応する他の圧縮された増幅されたパルス221,222,...,22Mのバースト220を発生させる。他の圧縮された増幅されたパルスのバースト220は長い持続時間の包絡線を有する。他の圧縮された増幅されたパルスの220のレートは、GHzソースのレートと同じである。このようにして、加工される材料は、短い持続時間の圧縮された増幅されたパルス311に露出される前に、他の圧縮された増幅されたパルスのバースト220の開始時に相対遅延Δtに等しい持続時間だけ露出され、バースト220は長い持続時間の包絡線を有する。
第2の実施形態は、光増幅器システム及び圧縮器の上流において短いパルスと長いパルス又はパルスバーストとを空間的に重畳させるという利点を有する。換言すれば、第2の実施形態によるレーザシステムは、短いパルスと長いパルス、又は対応してパルスのバーストを、全く同一のチャネルに重畳させて送達する。短い圧縮された増幅されたパルスと長い増幅されたパルス、又は対応して、増幅されたパルスバーストとの間の相対遅延の調整は注入システム11、12で行われる。もう1つの長いパルス又は他のパルスのバーストの持続時間は、例えば5ナノ秒~数百ナノ秒の範囲にある。
本開示のレーザシステムによって、数百フェムト秒の範囲にある持続時間を有する短い増幅されたパルスと呼ばれる1つ又は複数の増幅されたパルスと、数十ピコ秒~数百ナノ秒に含まれる持続時間を有する長い増幅されたパルスと呼ばれるもう1つの増幅されたパルスとのの重畳を得ることができる。短いパルスは、長い増幅されたパルスの開始に対して遅延後に印加される。例示的な実施形態では、単一の短い増幅されたパルスは、長い増幅されたパルスと空間的且つ時間的に重畳される。
図9に示す第2の実施形態の一例によれば、短い持続時間の圧縮された増幅されたパルス311は、短い持続時間のM個の他の圧縮された増幅されたパルス221,222,...,22Mのバースト220と、GHz領域の極めて高いレートで重畳され、M個の他のGHzの増幅されたパルスのバーストが、数十ピコ秒~数百ナノ秒に含まれる長い持続時間Tの包絡線を有する。バーストの各増幅されたパルス221,222,...,22Mは、例えば100フェムト秒~500フェムト秒に含まれる持続時間を有する。本明細書では、パルスバースト220の開始は、バースト220の第1のパルス221の開始と定義する。
本発明のシステムによって、全く同一のシステム光増幅器を使用することにより、短い持続時間の少なくとも1つの増幅された圧縮されたパルスと、より長い増幅されたパルス、又は対応して、増幅されたパルスのより長い包絡線バーストとを時間的に重畳させることができる。短い持続時間の圧縮された増幅されたパルスでのフェムト秒又はピコ秒と、長い増幅されたパルス、又は対応して、増幅されたパルスの長い包絡線バーストでのピコ秒又はナノ秒との両方を含むこのハイブリッド構成によって、レーザ-物質相互作用方法の精密な制御のための追加的なパラメータが提供される。
当然のことながら、添付の特許請求の範囲内で、本発明に様々な他の修正を加えることができる。

Claims (13)

  1. 注入システム(10、11、12)と、光増幅器システム(20)と、ビームコンバイナ(71、72)とを備えるパルスレーザシステムであって、前記パルスレーザシステムが、一方では、100フェムト秒~数百ピコ秒に含まれる短い持続時間(T)の増幅されたパルス(211、301、311、401、501)を発生させ、他方では、長い持続時間(T)のもう1つの増幅されたパルス(202、212、302、402、502)、又は対応して、長い持続時間の包絡線(T)を有するギガヘルツ周波数で増幅された他のパルスのバーストを発生させるように適合され、前記長い持続時間(T、T)が前記短い持続時間(T)よりも長く、且つ前記長い持続時間(T、T)が数ピコ秒~数百ナノ秒に含まれ、短い持続時間(T)の前記増幅されたパルス(301、311、401、501)と長い持続時間(T)の前記もう1つの増幅されたパルス(302、402)、又は対応して、長い持続時間の包絡線(T)の他の増幅されたパルス(202、212、302、402、502)の前記バーストとが同じ光増幅器システム(20)から到来し、短い持続時間(T)の前記増幅されたパルス(301、311、401、501)が、前記パルスレーザシステムの出力において、長い持続時間(T)の前記もう1つの増幅されたパルス(202、302、402、502)、又は対応して、長い持続時間の包絡線(T)の他の増幅されたパルスの前記バーストと相対遅延(Δt)を伴って時間的に重畳されており、前記相対遅延(Δt)が前記長い持続時間(T、T)以下である、パルスレーザシステム。
  2. 前記注入システム(10)が、ソースパルス(100)を発生させるように適合され、前記光増幅器システム(20)が、前記ソースパルス(100)を受け取り、増幅されたパルス(200)を発生させるように適合され、前記パルスレーザシステムが、入力ブランチと、出力ブランチと、もう1つの出力ブランチとを有するビームスプリッタ(60)を備え、前記ビームスプリッタ(60)が、前記増幅されたパルス(200)を分割し、分割された増幅されたパルス(201)を前記出力ブランチ上に形成し、もう1つの分割された増幅されたパルス(202)を前記もう1つの出力ブランチ上に形成するように配置され、圧縮器(30)が、前記出力ブランチ上に配置され、前記分割された増幅されたパルス(201)を受け取り、短い持続時間(T)の圧縮された増幅されたパルス(301)を発生させるように適合され、光遅延線(40)が、前記相対遅延(Δt)をもたらすために前記出力ブランチ又は前記もう1つの出力ブランチ上に配置され、前記ビームコンバイナ(71)が、短い持続時間(T)の前記圧縮された増幅されたパルス(301)を受け取るために前記ビームスプリッタ(60)の前記出力ブランチに接続された入力と、長い持続時間(T)の前記もう1つの分割された増幅されたパルス(202)を受け取るために前記ビームスプリッタ(60)の前記もう1つの出力ブランチに接続されたもう1つの入力とを有する、請求項1に記載のパルスレーザシステム。
  3. 前記ビームコンバイナ(71)の上流の前記もう1つの出力ブランチ上に配置されたもう1つの圧縮器(32)を更に備え、前記もう1つの圧縮器(32)が、前記もう1つの分割された増幅されたパルス(202)を時間的に圧縮するように適合される、請求項2に記載のパルスレーザシステム。
  4. 前記ビームコンバイナ(71)の上流の前記ビームスプリッタ(60)の前記もう1つの出力ブランチ上に配置された非線形光学系(52)を備え、前記非線形光学系(52)が、前記もう1つの分割された増幅されたパルス(202)を波長変換するように適合される、請求項2又は3に記載のパルスレーザシステム。
  5. 前記注入システム(10、11、12)が、インジェクタ(11)と、もう1つのインジェクタ(12)と、前記インジェクタ(11)と前記もう1つのインジェクタ(12)との間にある電子同期システム(18)とを備え、前記インジェクタ(11)が、100フェムト秒~数百ピコ秒に含まれる短い持続時間のソースパルス(101)を発生させるように適合され、前記もう1つのインジェクタ(12)が、長い持続時間のもう1つのソースパルス(102)を発生させるように適合され、前記長い持続時間が5ナノ秒~数百ナノ秒に含まれ、前記電子同期システム(18)が、前記ソースパルス(101)と前記もう1つのソースパルス(102)との間に、前記長い持続時間以下の遅延をもたらすように適合され、前記ビームコンバイナ(72)が、前記ソースパルス(101)と前記もう1つのソースパルス(102)とを空間的且つ時間的に重畳させるように適合され、前記光増幅器システム(20)が、時間的に重畳された前記ソースパルス(101)と前記もう1つのソースパルス(102)とを受け取り、時間的に重畳された短い持続時間の増幅されたパルス(211)と長い持続時間のもう1つの増幅されたパルス(212)とを発生させるように適合される、請求項1に記載のパルスレーザシステム。
  6. 前記光増幅器システム(20)の下流に配置された圧縮器(30)を備え、前記圧縮器(30)が、短い持続時間の前記増幅されたパルス(211)を受け取り、短い持続時間の圧縮された増幅されたパルス(301)を発生させるように適合される、請求項5に記載のパルスレーザシステム。
  7. 前記もう1つのインジェクタ(12)が、発振器(132)又はレーザダイオード(14)又は集積回路レーザ源を備える、請求項5又は6に記載のパルスレーザシステム。
  8. 前記注入システム(10、11、12)が、インジェクタ(11)と、ギガヘルツソースと、前記インジェクタ(11)と前記ギガヘルツソースとの間にある電子同期システム(18)とを備え、前記インジェクタ(11)が、100フェムト秒~数百ピコ秒に含まれる短い持続時間のソースパルス(101)を発生させるように適合され、前記ギガヘルツソースが、5ナノ秒~数百ナノ秒に含まれる長い持続時間の包絡線(T)を有する他のギガヘルツソースパルスのバーストを発生させるように適合され、前記電子同期システム(18)が、前記ソースパルス(101)と前記ギガヘルツソースパルスバーストとの間に遅延をもたらすように適合され、前記ビームコンバイナ(72)が、前記ソースパルス(101)と他のギガヘルツソースパルスの前記バーストとを空間的且つ時間的に重畳させるように適合され、前記光増幅器システム(20)が、時間的に重畳された前記ソースパルス(101)と他のギガヘルツソースパルスの前記バーストとを受け取り、他の増幅されたパルスの前記バーストと時間的に重畳された増幅されたパルス(211)を発生させるように適合され、圧縮器(30)が、前記増幅されたパルス(211)を受け取り、圧縮された増幅されたパルス(311)を発生させるように適合される、請求項1に記載のパルスレーザシステム。
  9. 前記インジェクタ(11)が発振器と光変調器とを備える、請求項5~8のいずれか一項に記載のパルスレーザシステム。
  10. 前記ビームコンバイナ(72)の上流に配置された光遅延装置(41、42)を備える、請求項5~8のいずれか一項に記載のパルスレーザシステム。
  11. 短い持続時間の前記増幅されたパルス(301、311)並びに/又は前記もう1つの増幅されたパルス(302、402)、対応して他の増幅されたパルスの前記バーストを振幅変調するように適合された光減衰器(80、81、82)又は光変調器(16、162)を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のパルスレーザシステム。
  12. 前記ビームコンバイナ(71、72)が、光カプラ、偏光子、ダイクロイック部品、干渉フィルタ、又は非線形光学部品から選択される1つである、請求項1~11のいずれか一項に記載のパルスレーザシステム。
  13. 短い持続時間の前記増幅されたパルス(301、311)を受け取り、短い持続時間の波長変換された増幅されたパルス(501)を発生させるように配置された非線形光学周波数変換器(50)を備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のパルスレーザシステム。
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