JP2022509014A - 疼痛及び疼痛に関連する状態を処置するための新規なアルコキシアミノピリジン誘導体 - Google Patents

疼痛及び疼痛に関連する状態を処置するための新規なアルコキシアミノピリジン誘導体 Download PDF

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Abstract

Figure 2022509014000001
本発明は、電位作動型カルシウムチャネル(VGCC)のサブユニットα2δ、特に、電位作動型カルシウムチャネルのα2δ-1サブユニット、及びノルアドレナリン輸送体(NET)に対して二重活性を示す新規な式(I)の化合物に関する。本発明はまた、前記化合物の製造のための方法、及びこれらを含む組成物、及び医薬としてのこれらの使用に関する。
【化1】

Description

本発明は、電位作動型カルシウムチャネル(VGCC)のサブユニットα2δ、特に電位作動型カルシウムチャネルのα2δ-1サブユニット、及びノルアドレナリン輸送体(NET)に対する二重活性を示す新規な化合物に関する。本発明は、前記化合物の製造のための方法並びにそれらを含む組成物及び医薬としてのそれらの使用にも関する。
疼痛の適当な管理は、現在利用可能な処置が多くの場合に限られた改善のみを実現し、多くの患者が救済されないままであるため、重要な課題となっている(Turk,D.C.,Wilson,H.D.,Cahana,A.;2011;Lancet;377;2226-2235)。疼痛は、推定される20%の有病率を伴って集団の大きい部分に影響を与えており、その発生率は、特に慢性疼痛の場合、集団の加齢によって増加している。さらに、疼痛は、併存症、例えばうつ、不安及び不眠と明らかに関連しており、これは、重要な生産性の損失及び社会経済的負担をもたらす(Goldberg,D.S.,McGee,S.J.;2011;BMC Public Health;11;770)。現存する疼痛治療は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、オピオイドアゴニスト、カルシウムチャネル遮断薬及び抗うつ剤を含むが、これらは、その安全率に関してかなり最適未満である。これらの全ては、特に慢性状況においてその使用を妨げる限定された有効性及び一連の二次効果を示す。
電位作動型カルシウムチャネル(VGCC)は、身体における多くの重要な機能のために必要とされている。異なるサブタイプの電位作動型カルシウムチャネルが説明されている(Zamponi et al.;Pharmacol.Rev.;2015;67;821-870)。VGCCは、異なるサブユニット、すなわちα1(Caα1)、β(Caβ)、α2δ(Caα2δ)及びγ(Caγ)の相互作用によってアセンブルされる。α1サブユニットは、チャネル複合体の重要な多孔質形成単位であり、Ca2+伝導及びCa2+流入の生成に関与している。α2δ、β及びγサブユニットは、補助的であるが、これらは、形質膜におけるα1サブユニットの発現を増加させ、且つこれらの機能をモジュレートし、異なる細胞型における機能の多様性をもたらすため、これらは、チャネルのレギュレーションのために非常に重要である。それらの生理的及び薬理学的特性に基づいて、VGCCは、チャネル形成Caαサブユニットにより、低電位活性化T型(Ca3.1、Ca3.2及びCa3.3)並びに高電位活性化L型(Ca1.1~Ca1.4)、N型(Ca2.2)、P/Q型(Ca2.1)及びR型(Ca2.3)に細分することができる。これらの5つのサブクラスの全ては、中枢及び末梢神経系において見出される。これらのVGCCの活性化を介した細胞内カルシウムのレギュレーションは、1)神経伝達物質放出、2)膜の脱分極及び過分極、3)酵素の活性化及び非活性化、並びに4)遺伝子調節において必須の役割を果たしている(Perret and Luo;Neurotherapeutics;2009;6;679-692;Zamponi et al.,2015;Neumaier et al.;Prog.Neurobiol.;2015;129;1-36)。VGCCは、疼痛プロセシングを含む様々な病態を媒介することにおいて結び付けられていることが大量のデータによって明らかに示されてきた。異なるカルシウムチャネルのサブタイプ及びサブユニットと相互作用する薬物が開発されてきた。現在の治療剤は、高血圧症の処置において広範に使用されている、L型Ca1.2カルシウムチャネルを標的とする薬物、特に1,4-ジヒドロピリジンを含む。T型(Ca3)チャネルは、欠神てんかんにおいて広範に使用されているエトスクシミドの標的である。N型(Ca2.2)カルシウムチャネルのペプチド遮断薬であるジコノチドは、難治性疼痛の処置として承認されてきた。
Ca1及びCa2サブファミリーは、特定のてんかん及び慢性神経因性疼痛において価値のあるガバペンチノイド薬物の治療標的である補助的α2δサブユニットを含有する(Perret and Luo,2009;Vink and Alewood;British J.Pharmacol.;2012;167;970-989)。今日までに4つの公知のα2δサブユニットが存在し、それぞれが独特の遺伝子によってコードされ、全てのものがスプライス変異体を有する。各α2δタンパク質は、単一のメッセンジャーRNAによってコードされており、翻訳後に切断され、次いでジスルフィド結合によって連結される。α2δサブユニットをコードする4つの遺伝子は、現在、クローン化されている。α2δ-1が骨格筋から最初にクローン化され、かなりのユビキタス分布を示す。α2δ-2及びα2δ-3サブユニットは、それに続いて脳からクローン化された。ごく最近同定されたサブユニットであるα2δ-4は、主に非ニューロンである。ヒトα2δ-4タンパク質配列は、それぞれヒトα2δ-1、α2δ-2及びα2δ-3サブユニットと30%、32%及び61%の同一性を共有する。全てのα2δサブユニットの遺伝子構造は、同様である。全てのα2δサブユニットは、いくつかのスプライス変異体を示す(Davies et al.;Trends Pharmacol.Sci.;2007;28;220-228;Dolphin,A.C.;Nat.Rev.Neurosci.;2012;13;542-555;Dolphin,A.C.;Biochim.Biophys.Acta;2013;1828;1541-1549)。
Caα2δ-1サブユニットは、神経因性疼痛の発生において重要な役割を果たし得る(Perret and Luo,2009;Vink and Alewood,2012)。生化学的データは、神経因性疼痛の発生と関連する神経傷害後、脊髄後角及びDRG(後根神経節)におけるCaα2δ-2ではなくかなりのCaα2δ-1サブユニットのアップレギュレーションを示してきた。さらに、中枢シナプス前終末への傷害によって誘発されるDRG Caαδ-1サブユニットの軸索輸送を遮断することは、神経が傷害された動物における触覚アロディニアを減少させ、これは、上昇したDRG Caα2δ-1サブユニットが神経因性アロディニアの一因となることを示唆する。
Caα2δ-1サブユニット(及びCaα2δ-2、しかし、Caα2δ-3及びCaα2δ-4サブユニットではない)は、患者及び動物モデルにおいて抗アロディニア/抗痛覚過敏特性を有するガバペンチンについての結合部位である。傷害によって誘発されるCaα2δ-1発現は、神経因性疼痛、発生及び維持と相関し、様々なカルシウムチャネルは、脊髄のシナプスの神経伝達及びDRGニューロン興奮性の一因となることが公知であるため、傷害によって誘発されるCaα2δ-1サブユニットのアップレギュレーションは、DRGニューロンの亜集団及びそれらの中枢末端におけるVGCCの特性及び/又は分布を変化させ、したがって後角における興奮性及び/又はシナプス神経可塑性をモジュレートすることにより、神経因性疼痛の開始及び維持に寄与し得る。Caα2δ-1サブユニットに対するくも膜下腔内のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、神経傷害によって誘発されるCaα2δ-1のアップレギュレーションを遮断し、アロディニアの発症を予防し、確立されているアロディニアを保留することができる。
上記で記述したように、VGCCのα2δサブユニットは、抑制性神経伝達物質GABAの構造誘導体であるガバペンチン及びプレガバリンのための結合部位を形成し、これらは、GABAA、GABAB若しくはベンゾジアゼピン受容体に結合しないか、又は動物の脳製造物におけるGABAのレギュレーションを変化させない。Caα2δ-1サブユニットへのガバペンチン及びプレガバリンの結合により、複数の神経伝達物質のカルシウム依存性放出の低減が引き起こされ、神経因性疼痛の管理についての有効性及び忍容性がもたらされる。ガバペンチノイドは、シナプス形成を阻害することによって興奮性も低減し得る(Perret and Luo,2009;Vink and Alewood,2012,Zamponi et al.,2015)。
ノルエピネフリンとも称されるノルアドレナリン(NA)は、ヒトの脳及び身体においてホルモン及び神経伝達物質として機能することも公知である。ノルアドレナリンは、多くの効果を発揮し、生きている生物においていくつかの機能を媒介する。ノルアドレナリンの効果は、受容体の2つの別個のスーパーファミリー、すなわちアルファ-及びベータ-アドレナリン受容体によって媒介される。これらは、動物の挙動及び認知をモジュレートすることにおいて特定の役割を示す部分群にさらに分類される。哺乳動物の脳にわたる神経伝達物質であるノルアドレナリンの放出は、多くの挙動中の注意、覚醒及び認知をモジュレートするために重要である(Mason,S.T.;Prog.Neurobiol.;1981;16;263-303)。
ノルアドレナリン輸送体(NET、SLC6A2)は、末梢及び中枢神経系において大部分が発現しているモノアミン輸送体である。NETは、主にNA、またセロトニン及びドパミンをシナプス空間からシナプス前ニューロンに再循環させる。NETは、種々の気分及び行動の障害、例えばうつ、不安及び注意欠陥/多動性障害(ADHD)を処理する薬物の標的である。これらの薬物の多くは、NETを介したシナプス前細胞へのNAの取込みを阻害する。したがって、これらの薬物は、アドレナリン作動性神経伝達をレギュレートするシナプス後受容体への結合のためのNAの利用可能性を増加させる。NET阻害剤は、特異的であり得る。例えば、ADHD薬物であるアトモキセチンは、NETについて高度に選択的であるNA再取込み阻害剤(NRI)である。レボキセチンは、新規な抗うつ剤クラスの第1のNRIであった(Kasper et al.;Expert Opin.Pharmacother.;2000;1;771-782)。いくつかのNET阻害剤はまた、複数の標的に結合し、それらの有効性及びそれらの潜在的な患者集団を増加させる。
内因性下行性のノルアドレナリン作動性線維は、脊髄の求心性回路に対する鎮痛管理を行い、疼痛信号の伝達を媒介する(Ossipov et al.;J.Clin.Invest.;2010;120;3779-3787)。ノルアドレナリン作動性の疼痛プロセシングの複数の態様における変化が特に神経因性疼痛状態において報告されてきた(Ossipov et a.,2010;Wang et al.;J.Pain;2013;14;845-853)。脊髄のα2-アドレナリン作動性受容体の活性化は、強い抗侵害受容効果を発揮することを多数の研究が示してきた。脊髄のクロニジンは、健康なヒトボランティアにおいて熱及びカプサイシンによって誘発される疼痛を遮断した(Ossipov et al.,2010)。ノルアドレナリン作動性再取込み阻害剤、最も特に三環系抗うつ剤、アミトリプチリン及びノルトリプチリンは、慢性疼痛の処置のために数十年間使用されてきた。シナプス前ニューロンから放出されると、NAは、典型的には、その多くが神経終末に再び急速に輸送されるため、短命な効果を有する。シナプス前ニューロンへのNAの再取込みを遮断することにおいて、より多くの神経伝達物質は、より長い期間残存し、したがってシナプス前及びシナプス後のα-アドレナリン作動性受容体(AR)との相互作用のために利用可能である。三環系抗うつ剤及び他のNA再取込み阻害剤は、脊髄のNAの利用可能性を増加させることによってオピオイドの抗侵害受容効果を増進させる。αA-ARサブタイプは、動物及びヒトの両方において、脊髄のアドレナリン作動性痛覚消失及び大部分のアゴニストの組合せについてのオピオイドとの相乗作用のために必要とされている(Chabot-Dore et al.;Neuropharmacology;2015;99;285-300)。セロトニン輸送体の併行的ダウンレギュレーションを伴う、神経因性疼痛のラットモデルにおける脊髄のNETの選択的アップレギュレーションが示されてきた(Fairbanks et al.;Pharmacol.Ther.;2009;123;224-238)。NA再取込みの阻害剤、例えばニソキセチン、ノルトリプチリン及びマプロチリン並びにノルアドレナリン及びセロトニン再取込みの二重阻害剤、例えばイミプラミン及びミルナシプランは、持続性疼痛のホルマリンモデルにおいて強力な抗侵害受容効果を生じさせる。坐骨神経の慢性狭窄傷害からもたらされる神経因性疼痛は、二重取込み阻害剤であるベンラファキシンによって予防された。脊髄神経結紮モデルにおいて、非選択的セロトニン及びノルアドレナリン再取込み遮断薬であるアミトリプチリン、優先的ノルアドレナリン再取込み阻害剤であるデシプラミン並びに選択的セロトニン及びノルアドレナリン再取込み阻害剤であるミルナシプラン及びデュロキセチンは、痛覚感受性における減少を生じさせる一方、選択的セロトニン再取込み阻害剤であるフルオキセチンは、無効である(Mochizucki,D.;Psychopharmacol.;2004;Supplm.1;S15-S19;Hartrick,C.T.;Expert Opin.Investig.Drugs;2012;21;1827-1834)。作用の複数の機序間の相加的又はさらに相乗的相互作用について可能性を有するノルアドレナリン作動性機序に焦点を当てたいくつかの非選択的治験薬が開発されている(Hartrick,2012)。
多重薬理学は、かなりの親和性を伴って、薬物が単一の標的よりむしろ複数の標的に結合する現象である。治療に対する多重薬理学の効果は、プラス(有効な治療)及び/又はマイナス(副作用)であり得る。プラス及び/又はマイナスの効果は、同じ又は異なるサブセットの標的への結合によってもたらすことができる。いくつかの標的への結合は、効果を有し得ない。多成分薬物又は多標的薬物は、生体代償に逆らうことによるか、各化合物の投与量の低減を可能にすることによるか、又は状況特異的な多標的機序にアクセスすることにより、高用量の単一の薬物と関連する毒性及び他の副作用を克服することができる。多標的機序は、それらの標的が協調的作用のために利用可能であることを必要とするため、薬物標的の発現差異を前提として、単一の薬剤の活性よりも相乗作用が狭い範囲の細胞の表現型において起こることが予想される。実際に、相乗的な薬物の組合せは、一般に、単一の薬剤活性よりも特定の細胞に関連して特異的であり、このような選択性は、毒性効果ではなく治療効果と関連する細胞型における薬物の標的の発現差異によって達成されることが実験的に示されてきた(Lehar et al.;Nat.Biotechnol.;2009;27;659-666)。
多因子疾患である慢性疼痛の場合、多標的薬物は、複数の標的及び疼痛を促進するシグナル伝達経路の協調した薬理学的な介入を生じさせ得る。これらは、実際に生物学的な複雑性を利用するため、多標的(又は多成分薬物)アプローチは、多因子疾患、例えば疼痛を処置することに対する最も有望な手段の中に含まれている(Gilron et al.;Lancet Neurol.;2013;12(11);1084-1095)。実際に、鎮痛剤を含むいくつかの化合物についてのプラスの相乗的相互作用が記載されてきた(Schroeder et al;J.Pharmacol.Exp.Ther.;2011;337;312-320;Zhang et al.;Cell Death Dis.;2014;5;e1138;Gilron et al.,2013)。
薬物動態、代謝及びバイオアベイラビリティーにおける有意差を前提として、薬物の組合せ(多成分薬物)の組成変更は困難である。さらに、個々に投薬されるときに一般に安全である2つの薬物が組み合わせて安全であると仮定することはできない。有害な薬物間相互作用の可能性に加えて、ネットワーク薬理学の理論が、表現型に対する効果が複数の標的をヒットすることに由来し得ることを示す場合、その合わせた表現型の変化は、効果的又は有害であり得る。両方の薬物組合せ戦略に対する大きい課題は、それぞれの個々の薬物が個々の薬剤として及び組み合わせて安全であると示されるための規制基準である(Hopkins,A.L.;Nat.Chem.Biol.;2008;4;682-690)。
多標的治療のための代替の戦略は、選択的多重薬理学(多標的薬物)によって単一の化合物を設計することである。多くの承認された薬物は、複数の標的上で作用することが示されてきた。単一の化合物による投薬は、衡平な薬物動態及び体内分布に関して薬物の組合せを超えた利点を有し得る。実際に、併用療法の成分間の不適合性薬物動態による薬物曝露におけるトラフは、低用量の機会の窓を生じさせ得、ここで、低減された選択圧は、薬剤耐性をもたらし得る。医薬品登録に関して、複数の標的に対して作用する単一の化合物の承認は、新規な薬物の組合せの承認よりかなり低い規制のバリアに直面する(Hopkins,2008)。
このように、本発明は、電位作動型カルシウムチャネルのα2δサブユニット、好ましくは電位作動型カルシウムチャネルのα2δ-1サブユニットに対する親和性を有する二重化合物に関し、これはノルアドレナリン輸送体(NET)に対する阻害効果をさらに有し、したがって慢性疼痛を処置するのにより有効である。
NET及びα2δ-1サブユニット阻害の間に2つの潜在的に重要な相互作用が存在する。
1)痛覚消失における相乗作用、したがって、特定の副作用の危険性の低減。前臨床調査は、ガバペンチノイドが、下行性のノルアドレナリン作動性系の脊髄上位の活性化によって、疼痛が関連する挙動を減弱させたことを示してきた(Tanabe et al.; J. Neuroosci. Res.; 2008; Hayashida,K.; Eur. J. Pharmacol.; 2008; 598; 21~26)。その結果、脊髄のα-アドレナリン作動性受容体のNAによって誘発される活性化によって媒介されるα2δ-1が関連する痛覚消失は、NETの阻害によって可能とすることができる。神経因性疼痛の前臨床モデルにおける組合せ研究からのいくつかの証拠が存在する。ガバペンチンを伴う経口デュロキセチンは、ラットにおける神経傷害によって誘発される過敏性を低減させる添加物であった。(Hayashida;2008)。ガバペンチン及びノルトリプチリン薬物の組合せは、口腔顔面疼痛及び末梢神経傷害モデルに供されたマウスにおいて相乗的であった(Miranda,H.F. et al.; J. Orofac. Pain; 2013; 27; 361~366;Pharmacology; 2015; 95; 59~64)。;並びに
2)疼痛が関連する感情の併存症、例えば、不安及び/又はうつ様挙動の阻害(Nicolson et al.; Harv. Rev. Psychiatry; 2009; 17; 407~420)。NET及びα2δ-1サブユニットの薬物モジュレーションは、それぞれ、抗うつ効果及び抗不安効果を生じさせることが示されてきた(Frampton,J.E.; CNS Drugs; 2014; 28; 835~854;Hajos,M. et al.; CNS Drug Rev.; 2004; 10; 23~44)。
その結果、NET、及びVGCCのα2δ-1サブユニットを阻害した二重薬物は改善された鎮痛効果を有し得、また、身体的疼痛及び気分の変容の可能性の両方に対して直接作用することによって、疼痛が関連する気分の障害を安定化し得る。
本発明は、電位作動型カルシウムチャネルのα2δサブユニット、さらに具体的にはα2δ-1サブユニットへの大きい親和性を有する新規な二重化合物を開示し、これは、ノルアドレナリン輸送体(NET)に対する阻害効果も有し、したがって疼痛及び疼痛が関連する障害を処置するための二重活性がもたらされる。
本発明の主な目的は、一般式(I)の化合物
Figure 2022509014000002
(式中、
は、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル又はC1~6ハロアルキルラジカルであり、
は、ハロゲン原子で任意に置換されている6員アリール、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル若しくはヒドロキシルラジカル;又はN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員のヘテロアリールであり、
n及びmは、独立に、0又は1であり、
は、水素原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル;ハロゲン原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル;C1~6-ハロアルキルラジカル;及びC1~6-ハロアルコキシラジカルから選択され、
は、下記の部分
Figure 2022509014000003
の1つを表し、式中、
、Y及びYは、独立に、-CH-又は-C(O)-であり、
A、B及びDからの1つ若しくは2つは、-N-を表し、他方は、-C-又は-CH-であり、
は、水素原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル;ハロゲン原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル;C1~6-ハロアルキルラジカル;又は-NR4a4bラジカルであり、式中、R4a及びR4bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカルであり、
は、水素原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル;又は-C(O)-CH-NR6a6bラジカルであり、式中、R5a及びR5bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカルを表す);
又はその薬学的に許容される塩、異性体、プロドラッグ若しくは溶媒和物に関する。
式(I)の化合物の製造のための異なる方法を提供することも本発明の目的である。
本発明の別の目的は、α2δ-1サブユニットによって媒介される障害の処置及び/又は予防のための、より好ましくは電位作動型カルシウムチャネルのα2δ-1サブユニット及び/又はノルアドレナリン輸送体(NET)によって媒介される障害の処置及び/又は予防のための、一般式(I)のこのような化合物の使用を指す。本発明の化合物は、疼痛、特に神経因性疼痛及び疼痛に関連するか又は疼痛に由来する状態の処置に特に適している。
少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤と共に1種又は複数の一般式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供することも本発明の目的である。本発明による医薬組成物は、それが経口又は非経口、例えば肺、経鼻、直腸及び/又は静脈内であろうと、任意の投与経路によって投与されるために適合され得る。したがって、本発明による製剤は、局所的又は全身的適用、特に経皮、皮下、筋内、関節内、腹腔内、肺、口腔内頬側、舌下、経鼻、経皮的、膣、経口又は非経口適用のために適合され得る。
本発明は最初に、一般式(I)の化合物
Figure 2022509014000004
(式中、
は、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル又はC1~6ハロアルキルラジカルであり、
は、ハロゲン原子で任意に置換されている6員アリール、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル若しくはヒドロキシルラジカル;又はN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員のヘテロアリールであり、
n及びmは、独立に、0又は1であり、
は、水素原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル;ハロゲン原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル;C1~6-ハロアルキルラジカル;及びC1~6-ハロアルコキシラジカルから選択され、
は、下記の部分
Figure 2022509014000005
の1つを表し、式中、
、Y及びYは、独立に、-CH-又は-C(O)-であり、
A、B及びDからの1つ若しくは2つは、-N-を表し、他方は、-C-又は-CH-であり、
は、水素原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル;ハロゲン原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル;C1~6-ハロアルキルラジカル;又は-NR4a4bラジカルであり、式中、R4a及びR4bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカルであり、
は、水素原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル;又は-C(O)-CH-NR6a6bラジカルであり、式中、R5a及びR5bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカルを表す);
又はその薬学的に許容される塩、異性体、プロドラッグ若しくは溶媒和物に関する。
他に記述しない限り、本発明の化合物は、同位体標識された形態、すなわち1個又は複数の同位体的に濃縮された原子の存在下でのみ異なる化合物を含むことも意味する。例えば、重水素若しくはトリチウムによる少なくとも1個の水素原子の置換え、又は13C若しくは14Cが濃縮された炭素による少なくとも1個の炭素の置換え、又は15Nが濃縮された窒素による少なくとも1個の窒素の置換えを除いて、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。
一般式(I)の化合物又はこれらの塩若しくは溶媒和物は、好ましくは、薬学的に許容される形態又は実質的に純粋な形態である。薬学的に許容される形態とは、とりわけ、通常の医薬品添加物、例えば賦形剤及び担体を除いて、通常の投与量レベルで有毒であると考えられる物質を含むことなく、薬学的に許容されるレベルの純度を有することを意味する。薬物物質についての純度レベルは、好ましくは、50%超、より好ましくは70%超、最も好ましくは90%超である。好ましい実施形態では、これは、95%超の式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物若しくはプロドラッグである。
本明細書において言及する任意の化合物は、このような特定の化合物、及び特定のバリエーション又は形態を表すことを意図する。特に、本明細書において言及する化合物は、不斉中心を有し得、したがって、異なるエナンチオマー又はジアストレオマー形態で存在し得る。このように、本明細書において言及する任意の所与の化合物は、ラセミ化合物の任意の1つ、1つ若しくは複数の鏡像異性形態、1つ若しくは複数のジアストレオマー形態、及びこれらの混合物を表すことを意図する。同様に、二重結合の周りの立体異性又は幾何異性がまた可能であり、したがって、場合によって、分子は、(E)異性体又は(Z)異性体(トランス及びシス異性体)として存在し得る。分子がいくつかの二重結合を含有する場合、それぞれの二重結合は、分子の他の二重結合の立体異性と同じであり得るか、又はこれと異なり得る、それ自体の立体異性を有する。さらに、本明細書において言及する化合物は、アトロプ異性体として存在し得る。本明細書において言及する化合物のエナンチオマー、ジアステレオ異性体、幾何異性体及びアトロプ異性体、並びにこれらの混合物を含めた全ての立体異性体は、本発明の範囲内であると考えられる。
さらに、本明細書において言及する任意の化合物は、互変異性体として存在し得る。具体的には、互変異性体という用語は、平衡状態で存在し、且つ1つの異性体形態から別の異性体形態へと容易に変換される、化合物の2つ若しくはそれより多い構造異性体の1つを指す。一般の互変異性対は、アミン-イミン、アミド-イミド酸、ケトエノール、ラクタム-ラクチムなどである。
「ハロゲン」又は「ハロ」は、本発明において言及するように、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表す。用語「ハロ」が他の置換基と合わさったとき(例えば、「C1~6ハロアルキル」又は「C1~6ハロアルコキシ」)、これは、アルキル又はアルコキシラジカルがそれぞれ少なくとも1個のハロゲン原子を含有できることを意味する。
「脱離基」は、異方性結合切断において結合の電子対を保持する基である。適切な脱離基は、当技術分野で周知であり、Cl、Br、I及び-O-SO14を含み、ここで、R14は、F、C1~4-アルキル、C1~4-ハロアルキル又は任意に置換されているフェニルである。好ましい脱離基は、Cl、Br、I、トシレート、メシレート、トリフレート、ノナフレート及びフルオロスルホネートである。
「保護基」は、その分子からの特定の官能基がそれに続く反応において望ましくなく反応することを回避するために分子中に化学的に導入されている基である。保護基は、何よりも、化学反応における化学選択性を得るために使用される。本発明の状況における好ましい保護基は、Boc(tert-ブトキシカルボニル)又はTeoc(2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル)である。
「C1~6アルキル」は、本発明において言及するように、飽和脂肪族ラジカルである。これらは、非分岐状(直鎖状)又は分岐状であり得、任意に置換されている。C1~6-アルキルは、本発明において表現されているように、1個、2個、3個、4個、5個若しくは6個の炭素原子のアルキルラジカルを意味する。本発明による好ましいアルキルラジカルは、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、ヘキシル又は1-メチルペンチルを含む。最も好ましいアルキルラジカルは、C1~4アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル又は1,1-ジメチルエチルである。アルキルラジカルは、本発明において定義するように、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル、トリハロアルキルラジカル、ヒドロキシルラジカル及びアミノラジカル、例えば、-NR4a4bラジカルから独立に選択される置換基で任意に一置換若しくは多置換し得る。
「C1~6アルコキシ」は、本発明において言及するように、分子の残りの部分への酸素連結を介して付着している上記に定義されているようなアルキルラジカルを意味すると理解される。アルコキシの例には、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ又はtert-ブトキシが含まれる。
「C3~6シクロアルキル」は、本発明において言及するように、任意に非置換であり得るか、一置換若しくは多置換し得る、飽和及び不飽和の(しかし、芳香族ではない)3~6個の炭素原子を有する環状炭化水素を意味すると理解される。シクロアルキルラジカルについての例は好ましくは、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルを含む。シクロアルキルラジカルは、本発明において定義するように、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル、トリハロアルキルラジカル又はヒドロキシルラジカルから独立に選択される置換基で任意に一置換若しくは多置換されている。
「ヘテロシクロアルキル」は、本発明において言及するように、任意に非置換であり得るか、一置換若しくは多置換されていてもよく、且つそれらの構造中にN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する、飽和及び不飽和の(しかし芳香族ではない)一般に、5員若しくは6員の環状炭化水素を意味すると理解される。ヘテロシクロアルキルラジカルについての例は好ましくは、これらに限定されないが、ピロリン、ピロリジン、ピラゾリン、アジリジン、アゼチジン、テトラヒドロピロール、オキシラン、オキセタン、ジオキセタン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、オキサゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、アゼパン又はジアゼパンを含む。ヘテロシクロアルキルラジカルは、本発明において定義するように、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル、トリハロアルキルラジカル及びヒドロキシルラジカルから独立に選択される置換基で任意に一置換若しくは多置換し得る。より好ましくは、ヘテロシクロアルキルは、本発明の状況において、任意に少なくとも一置換されている5員若しくは6員の環系である。
「アリール」は、本発明において言及するように、少なくとも1個の芳香族環を有するが、環の1個のみにおいてさえもヘテロ原子を有さない環系を意味すると理解される。これらのアリールラジカルは、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル及びヒドロキシルラジカルから独立に選択される置換基で任意に一置換若しくは多置換し得る。アリールラジカルの好ましい例は、他に定義されない場合、これらに限定されないが、任意に一置換若しくは多置換し得るフェニル、ナフチル、フルオランテニル、フルオレニル、テトラリニル、インダニル又はアントラセニルラジカルを含む。より好ましくは、アリールは、本発明の状況において、任意に少なくとも一置換されている6員環系である。
「ヘテロアリール」は、本発明において言及するように、少なくとも1個の芳香族環を有し、且つN、O及びSからなる群から選択される1個若しくは複数のヘテロ原子を含有し、且つハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル、トリハロアルキルラジカル及びヒドロキシルラジカルから独立に選択される置換基で任意に一置換若しくは多置換されている、複素環式環系を意味すると理解される。ヘテロアリールの好ましい例は、これらに限定されないが、フラン、ベンゾフラン、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、チオフェン、キノリン、イソキノリン、フタラジン、トリアゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、インドール、ベンゾトリアゾール、ベンゾジオキソラン、ベンゾジオキサン、ベンゾイミダゾール、カルバゾール又はキナゾリンを含む。より好ましくは、ヘテロアリールは、本発明の状況において、任意に少なくとも一置換されている5員若しくは6員の環系である。
「複素環系」は、本発明において定義するように、任意に少なくとも一置換されており、且つ環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、任意の飽和、不飽和又は芳香族の炭素環式環系を含む。これらのヘテロシクリルラジカルについての好ましいヘテロ原子は、N、S又はOである。ヘテロシクリルラジカルについての好ましい置換基は、本発明によれば、F、Cl、Br、I、NH、SH、OH、SO、CF、カルボキシ、アミド、シアノ、カルバミル、ニトロ、フェニル、ベンジル、-SONH、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキル及び/又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシである。
本発明による用語「環系」は、接続されている原子の少なくとも1個の環からなるが、接続されている原子の2個若しくはそれより多い環が接合されている系もまた含む有機系を指し、「接合されている」とは、それぞれの環が、両方の接合されている環の員として1個(スピロ構造のような)、2個若しくはそれより多い原子を共有していることを意味する。このように定義された「環系」は、環員として任意に少なくとも1個のヘテロ原子を含有し、且つ任意に少なくとも一置換されており、且つ他の炭素環式環系、例えば、アリールラジカル、ヘテロアリールラジカル、シクロアルキルラジカルなどに接合し得る、飽和、不飽和又は芳香族の炭素環式環を含む。
用語「縮合した」、「環生成された」又は「環状とされた」はまた、当業者がこの種類の接合を命名するために使用される。
用語「塩」は、本発明による活性化合物の任意の形態を意味すると理解され、ここでは、これは、イオン形態を想定するか、又は帯電しており、且つ対イオン(カチオン若しくはアニオン)とカップリングしているか、又は溶液中にある。これにより、他の分子及びイオンとの活性化合物の複合体、特にイオン相互作用を介して複合体化される複合体であるとも理解される。この定義は、特に生理学的に許容される塩を含み、この用語は、「薬理学的に許容される塩」と均等であると理解されなければならない。
用語「薬学的に許容される塩」は、本発明に関連して、処置のために適当な様式で使用され、特にヒト及び/又は哺乳動物において適用又は使用されるとき、生理学的に許容される任意の塩を意味する(通常、特に対イオンの結果として、これが有毒でないことを意味する)。これらの生理学的に許容される塩は、カチオン又は塩基と共に形成され得、本発明に関連して、本発明によって使用される少なくとも1種の化合物、通常、(脱プロトン化された)酸、例えばアニオンと、特にヒト及び/又は哺乳動物に対して使用されるとき、生理学的に許容される少なくとも1個のカチオン、好ましくは無機カチオンとによって形成される塩であると理解される。アルカリ金属及びアルカリ土類金属との塩が特に好ましく、アンモニウムカチオン(NH )と形成される塩も特に好ましい。好ましい塩は、(モノ)若しくは(ジ)ナトリウム、(モノ)若しくは(ジ)カリウム、マグネシウム又はカルシウムと共に形成されるものである。これらの生理学的に許容される塩は、アニオン又は酸と共にも形成され得、本発明に関連して、通常、例えば窒素中において、プロトン化された本発明によって使用される少なくとも1種の化合物、例えばカチオンと、特にヒト及び/又は哺乳動物に対して使用されるとき、生理学的に許容される少なくとも1個のアニオンとによって形成される塩であると理解される。この定義は、特に、本発明に関連して、特にヒト及び/又は哺乳動物に対して使用されるとき、生理学的に許容される酸によって形成される塩、すなわち生理学的に許容される有機酸又は無機酸との特定の活性化合物の塩を含む。このタイプの塩の例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸又はクエン酸と共に形成されるものである。
用語「溶媒和物」は、この化合物が非共有結合を介して別の分子(最も可能性が高くは極性溶媒)に付着している、本発明による活性化合物の任意の形態を意味すると理解され、特に水和物及びアルコラート、例えばメタノラートを含む。
用語「プロドラッグ」は、その最も広範な意味で使用され、インビボで本発明の化合物に変換されるそれらの誘導体を包含する。このような誘導体は、当業者に容易に想定され得、分子中に存在する官能基により、及びこれらに限定されないが、本発明の化合物の下記の誘導体:エステル、アミノ酸エステル、リン酸エステル、金属塩スルホン酸エステル、カルバメート又はアミドを含む。所与の作用化合物のプロドラッグを生成する周知の方法の例は、当業者に公知であり、例えばKrogsgaard-Larsen et al.“Textbook of Drug design and Discovery”Taylor&Francis (April 2002)において見出すことができる。
式(I)の化合物のプロドラッグである任意の化合物は、本発明の範囲内である。特に好まれるプロドラッグは、(例えば、経口的に投与された化合物が血液中により容易に吸収されることを可能とすることによって)このような化合物が患者に投与されたとき、本発明の化合物のバイオアベイラビリティーを増加させるか、又は親種に対して生物学的コンパートメント(例えば、脳又はリンパ系)への親化合物の送達を増進させるものである。
特定及び好ましい実施形態では、Rは、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、より好ましくは、メチルである。
本発明の別の特定及び好ましい実施形態では、Rは、ハロゲン原子で任意に置換されているフェニルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル若しくはヒドロキシルラジカルである。より好ましくは、フェニルラジカルは、非置換であるか、又はハロゲン原子、好ましくは、Fで置換されている。
本発明の別の特定及び好ましい実施形態では、Rは、ハロゲン原子で任意に置換されているチエニルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル若しくはヒドロキシルラジカルである。より好ましくは、チエニルラジカルは、非置換である。
本発明の別の特定及び好ましい実施形態では、Rは、
Figure 2022509014000006
から選択され、式中、R及びRは、上記で定義した通りである。
本発明のまた特定の実施形態では、Zは、ハロゲン原子、より好ましくは、フッ素又は塩素を表す。
本発明の別の特定及び好ましい実施形態では、Rは、水素原子、ハロゲン原子、より好ましくは、フッ素;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、より好ましくは、メトキシ;又は-NR4a4bラジカルであり、式中、R4a及びR4bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、より好ましくは、水素原子又はメチルである。
本発明の別の特定及び好ましい実施形態では、Rは、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、より好ましくは、メチルである。
本発明の特定の好ましい実施形態は、一般式(Ia)の化合物
Figure 2022509014000007
によって表され、式中、R、R及びZは、上記で定義した通りであり、R2aは、水素、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル及びヒドロキシルラジカルから選択される。
本発明のまたより好ましい実施形態は、式(Ia)の化合物
Figure 2022509014000008
(式中、
は、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、より好ましくは、メチルであり、
2aは、水素原子又はハロゲン原子、より好ましくは、フッ素であり、
は、
Figure 2022509014000009
から選択され、
は、ハロゲン原子、より好ましくは、フッ素又は塩素を表し、
は、水素原子;ハロゲン原子、より好ましくは、フッ素;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、より好ましくは、メトキシ;又は-NR4a4bラジカルであり、式中、R4a及びR4bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、より好ましくは、水素原子又はメチルであり、
は、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、より好ましくは、メチルである);
又はその薬学的に許容される塩、異性体、プロドラッグ若しくは溶媒和物によって表される。
別の特に好ましい実施形態では、本発明の化合物は、式(Ia1)及び(Ia2)
Figure 2022509014000010
によって表され、式中、R、R、R及びZは、本記載内容において上記で定義した通りであり、R2aは、水素、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル及びヒドロキシルラジカルから選択される。
本発明のまたより好ましい実施形態は、式(Ia1)及び(Ia2)の化合物
Figure 2022509014000011
(式中、
は、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、より好ましくは、メチルであり、
2aは、水素原子又はハロゲン原子、より好ましくは、フッ素であり、
は、ハロゲン原子、より好ましくは、フッ素又は塩素を表し、
は、水素原子;ハロゲン原子、より好ましくは、フッ素;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、より好ましくは、メトキシ;又は-NR4a4bラジカルであり、式中、R4a及びR4bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、より好ましくは、水素原子又はメチルであり、
は、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、より好ましくは、メチルである)、
又はその薬学的に許容される塩、異性体、プロドラッグ若しくは溶媒和物によって表される。
別の特に好ましい実施形態では、本発明の化合物は、式(Ia1’)及び(Ia2’)
Figure 2022509014000012
によって表され、式中、R、R、R及びZは、本記載内容において上記で定義した通りであり、R2aは、水素、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル及びヒドロキシルラジカルから選択される。
本発明のまたより好ましい実施形態は、式(Ia1’)及び(Ia2’)の化合物
Figure 2022509014000013
(式中、
は、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、より好ましくは、メチルであり、
2aは、水素原子又はハロゲン原子、より好ましくは、水素であり、
は、ハロゲン原子、より好ましくは、フッ素を表し、
は、水素原子;ハロゲン原子、より好ましくは、フッ素;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル;又は-NR4a4bラジカルであり、式中、R4a及びR4bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカルであり、
は、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、より好ましくは、メチルである)、
又はその薬学的に許容される塩、異性体、プロドラッグ若しくは溶媒和物によって表される。
上記の式(Ia)によって表される本発明の化合物は、キラル中心の存在に応じたエナンチオマー又は二重結合(例えば、Z、E)の存在に応じて異性体を含み得る。単一の異性体、エナンチオマー又はジアステレオ異性体及びこれらの混合物は、本発明の範囲内に入る。
本発明の特定の好ましい実施形態では、電位作動型カルシウムチャネル(VGCC)のα2δ-1サブユニット、及びノルアドレナリン輸送体(NET)に対して二重活性を示す一般式(I)の化合物は、
[1](S)-4-((3-フルオロ-5-(3-(メチルアミノ)-1-フェニルプロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
[2](S)-7-フルオロ-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
[3](S)-8-アミノ-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
[4](S)-8-(エチルアミノ)-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
[5](S)-4-((3-クロロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
[6](S)-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-7-メトキシ-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,4-e][1,4]ジアゼピン-5-オン及び
[7](S)-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
[8](S)-4-((3-フルオロ-5-(3-(メチルアミノ)-1-(チオフェン-2-イル)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ若しくは溶媒和物から選択される。
本発明の特定の好ましい実施形態では、電位作動型カルシウムチャネル(VGCC)のα2δ-1サブユニット、及びノルアドレナリン輸送体(NET)に対して二重活性を示す一般式(I)の化合物は、
[8](S)-4-((3-フルオロ-5-(3-(メチルアミノ)-1-(チオフェン-2-イル)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ若しくは溶媒和物である。
別の態様において、本発明は、一般式(I)の化合物を得るための方法に言及する。いくつかの手順が、本発明の全ての化合物を得るために開発されてきた。これらのいくつかを、方法A、B及びCにおいて下記で説明する。
得られた反応生成物は、必要に応じて、従来の方法、例えば結晶化及びクロマトグラフィーによって精製され得る。本発明の化合物の製造のために以下に記載した方法が立体異性体の混合物を生じさせる場合、これらの異性体は、従来の技術、例えば分取クロマトグラフィーによって分離され得る。キラル中心が存在する場合、化合物は、ラセミ体で製造され得、又は個々のエナンチオマーは、エナンチオ特異的合成若しくは分割によって製造され得る。
方法A
方法Aは、一般式(I)による化合物を合成するための第1の方法を表す。方法Aは、一般式(Ia)の化合物、すなわち、一般式(I)の化合物(ここで、mは、0である)の製造を可能とする。一般式(Ia)の化合物を得るための2つの方法、すなわち、方法A1及びA2について記載する。
方法A1
一般式(Ia)の化合物
Figure 2022509014000014
の製造のための方法であって、
式(IIa)の化合物
Figure 2022509014000015
と、式(IIIa)又は(IIIb)の化合物
Figure 2022509014000016
との反応を含む方法について記載し、式中、R、R、R、Z及びnは、上記で定義した通りであり、LGは、適切な脱離基、例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレート、トシレート、ノシラート又はトリフレートである。
反応が一般式(IIa)の化合物と一般式(IIIa)のヒドロキシル化合物との間で行われる場合、これは、アゾ化合物、例えば、1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(ADDP)、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)又はアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)及びホスフィン、例えば、トリブチルホスフィン又はトリフェニルホスフィンの存在下で、一般式(IIa)のアルコールを一般式(IIIa)の化合物で処理することによって通常の光延条件下で行われる。光延反応は、適切な溶媒、例えば、トルエン又はテトラヒドロフラン(THF)中で、0℃から還流温度の間に含まれる適切な温度にて、好ましくは、室温にて行われるか、又は代わりに、反応は、マイクロ波反応器中で行うことができる。
反応が一般式(IIa)の化合物及び一般式(IIIb)の化合物の間で行われるときはいつでも、これは好ましくは、強塩基、例えば、水素化ナトリウム又はカリウムtert-ブトキシドの存在下で、一般式(IIa)のアルコールを一般式(IIIb)の化合物(式中、LGは、脱離基(好ましくは、フルオロ)を表す)で処理することによって通常の芳香族求核置換条件下で行われる。反応は、適切な溶媒、例えば、極性非プロトン性溶媒、好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)又はジメチルスルホキシド(DMSO)中で;-10℃から還流温度の間に含まれる適切な温度にて、好ましくは、室温にて行われるか、又は代わりに、反応は、マイクロ波反応器中で行うことができる。代わりに、LGがトリフレート、ブロモ又はヨードであるとき、一般式(IIIb)の化合物は、Pd又はCu触媒及び適切なリガンドを使用してクロスカップリング条件下で導入することができる。
一般式(IIa)の化合物は市販であるか、又は好ましくは、水素化物源を使用して対応するケトンの還元によって得ることができる。さらに、還元を文献に記載されている不斉条件下で行って、エナンチオピュアな形態の一般式(IIa)のキラル化合物を得ることができる。例として、キラル還元は、コーリー-バクシ-柴田のオキサザボロリジン触媒の存在下で、適切な溶媒、例えば、テトラヒドロフラン又はトルエン中、好ましくは、0℃から室温の間に含まれる適切な温度にて、水素化物源、例えば、ボラン-テトラヒドロフラン錯体又はボラン-硫化ジメチル錯体を使用して行うことができる。代わりに、適切な溶媒、例えば、テトラヒドロフラン中で、好ましくは、-40℃から室温の間に含まれる適切な温度にて、エナンチオピュアなB-クロロジイソピノカンフェイルボランを使用した。
代わりに、一般式(IIa)の化合物は、任意の適切な保護基(P)、例えば、Boc(tert-ブトキシカルボニル)又はTeoc(2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル)で保護されている一般式(IIa)-Pの化合物(スキーム1を参照されたい)の脱保護によって得ることができる。Boc又はTeoc脱保護は、任意の適切な方法、適当な溶媒、例えば、1,4-ジオキサン、ジクロロメタン(DCM)、酢酸エチル、又は有機溶媒及び水の混合物中の、例えば、酸、好ましくは、HCl又はトリフルオロ酢酸による処理によって;代わりに、有機溶媒、好ましくは、DCM中のZnBrによる処理によってもたらすことができる。代わりに、Teoc脱保護のために、有機溶媒、好ましくは、DMF中、20~130℃の温度範囲で、CsFとの反応によって、代わりに、マイクロ波照射下で。
また、一般式(IIa)の化合物は、一般式(VI)の化合物とのアルキル化反応によって、一般式(IIa)-LGの化合物へのアミノ基の組込みによって得ることができる(スキーム1を参照されたい)。アルキル化反応は、適切な溶媒、例えば、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル(ACN)、又は有機溶媒及び水の混合物、好ましくは、エタノール中;任意に塩基、例えば、KCO又はトリエチルアミン(TEA)の存在下で;室温から還流温度の間に含まれる適切な温度にて、好ましくは、加熱して行われるか、又は代わりに、反応は、マイクロ波反応器中で行うことができる。さらに、活性化剤、例えば、ヨウ化ナトリウム又はヨウ化カリウムを使用することができる。
一般式(IIIa)、(IIIb)又は(VI)の化合物は市販であるか、又は参考文献に記載されている従来の方法によって製造することができる。
方法A2
一般式の化合物(Ia)
Figure 2022509014000017
の製造のためのさらなる代替の方法は、一般式(IV-LG)の化合物
Figure 2022509014000018
と、一般式(VI)の化合物
NR
(VI)
との反応を含み、式中、R、R、R、Z及びnは、上記で定義した通りであり、LGは、適切な脱離基、例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレート、トシレート、ノシラート又はトリフレートを表す。
アルキル化反応は、適切な溶媒、例えば、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、又は有機溶媒及び水の混合物、好ましくは、エタノール及び水の混合物中;任意に塩基、例えば、KCO又はトリエチルアミンの存在下で;室温から還流温度の間に含まれる適切な温度にて、好ましくは、加熱して行われるか、又は代わりに、反応は、マイクロ波反応器中で行うことができる。さらに、活性化剤、例えば、ヨウ化ナトリウム又はヨウ化カリウムを使用することができる。
一般式(IV)-LGの化合物は、一般式(IIb)-LGの化合物(式中、LGは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレート、トシレート、ノシラート又はトリフレート)を表す)と、一般式(IIIa)の化合物との反応によって製造することができる(スキーム1を参照されたい)。反応は、好ましくは、塩基、例えば、水素化ナトリウムの存在下で行われる。アルキル化反応は、適切な溶媒、例えば、テトラヒドロフラン又はジメチルホルムアミド中、0℃から還流温度の間に含まれる適切な温度にて、好ましくは、室温にて行われる。
方法B
方法Bは、一般式(Ib)による化合物、すなわち、一般式(I)の化合物(ここで、mは、1である)を合成するための方法を表す。一般式(Ib)の化合物を得るための2つの方法、すなわち、方法B1及びB2について記載する。
方法B1
一般式(Ib)の化合物
Figure 2022509014000019
の製造のための第1の方法であって、
a)一般式(IIa)の化合物
Figure 2022509014000020
と、一般式(IIIc)の化合物
Figure 2022509014000021
との間の反応を含む方法について記載し、式中、R、R、R、Z及びnは、上記で定義した通りであり、LGは、適切な脱離基、例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレート、トシレート、ノシラート又はトリフレートを表す。
一般式(IIa)の化合物と一般式(IIIc)のアルキル化剤との間の反応は、強塩基、例えば、水素化ナトリウム又はカリウムtert-ブトキシドの存在下で行われる。アルキル化反応は好ましくは、適切な溶媒、例えば、テトラヒドロフラン又はジメチルホルムアミド中、0℃から還流温度の間に含まれる適切な温度、好ましくは、室温にて行われるか、又は代わりに、反応は、マイクロ波反応器中で行うことができる。さらに、活性化剤、例えば、ヨウ化ナトリウム又は相間移動触媒、例えば、ヨウ化テトラブチルアンモニウムを使用することができる。
一般式(IIIc)の化合物は市販であるか、又は参考文献に記載されている従来の方法によって製造することができる。
方法B2
一般式(Ib)の化合物
Figure 2022509014000022
を製造するための第2の方法は、一般式(V)-Pの化合物
Figure 2022509014000023
の脱保護を含み、式中、R、R、R、Z及びnは、上記で定義した通りであり、Pは、保護基、例えば、Boc(tert-ブトキシカルボニル)又はTeoc(2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル)を表す。
Boc又はTeoc脱保護は、任意の適切な方法、適当な溶媒、例えば、1,4-ジオキサン、DCM、酢酸エチル、又は有機溶媒及び水の混合物中の、例えば、酸、好ましくは、HCl又はトリフルオロ酢酸による処理によって;代わりに、有機溶媒、好ましくは、DCM中のZnBrによる処理によってもたらすことができる。代わりに、Teoc脱保護のために、有機溶媒、好ましくは、DMF中、20~130℃の温度範囲でのCsFとの反応によって、代わりに、マイクロ波照射下で。
下記のスキーム1は、方法A(A1及びA2を含めた)並びにB(B1及びB2を含めた)の合成経路を要約する。
Figure 2022509014000024
式中、R、R、R、Z及びnは、式(I)の化合物について上記に定義されているような意味を有し、LGは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレート、トシレート、ノシラート又はトリフレート)を表し、Pは、アミノ官能基の保護基を表す。
方法C
方法Cは、一般式(I)による化合物を合成するための第3の方法を表す。
この意味で、一般式(I)の化合物
Figure 2022509014000025
の製造のための方法を提供し、これは、一般式(VII)の化合物
Figure 2022509014000026
から出発し、式中、R、R、R、Z、m及びnは、上記で定義した通りであり、Aは、アルデヒド又は-CH-LG基を表し得、LGは、適切な脱離基を表し、反応は、Aの性質によって決まり、反応は、
- Aがアルデヒドであるとき、還元剤の存在下での還元的アミノ化反応;
- Aが-CH-LGであるとき、塩基の存在下での反応
を含むことをもたらす。
上記で説明したように、一般式(I)の化合物(又はそれぞれ、その対応物(IV/V)-P及び(IV/V)-LG)が得られる一般式(VII)の中間体又はその対応物(VII)-P及び(VII)-LG(下記のスキーム2を参照されたい)の反応は、基Aの性質によって異なる反応条件下で行い得る:
- Aがアルデヒドであるとき、還元試薬、好ましくは、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で、塩基、好ましくは、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)又はトリエチルアミン(TEA)の存在下で、有機溶媒、好ましくは、1,2-ジクロロエタン(DCE)中の還元的アミノ化反応による。
- Aが-CH-LG基(式中、LGは、良好な脱離基、例えば、ハロゲン原子又はスルホネートである)であるとき、反応は、塩基、好ましくは、NaH、DIPEA又はTEAの存在下で、有機溶媒、好ましくは、DMF又はTHF中、好ましくは、-10~100℃の範囲の適切な温度にて行い得る。代わりに、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(TBAI)の存在下で。
方法Cを含めた異なる合成経路、及びこのような反応のための中間化合物を製造するための反応を、スキーム2
Figure 2022509014000027
において示し、式中、R、R、R、Z、m及びnは、上記に定義されているような意味を有し、LGは、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレート、トシレート、ノシラート又はトリフレート)を表し、Pは、アミノ官能基の保護基を表し、Aは、基R-CH-へと変換される適切な官能基を表す。
タイプ(VII)の中間体は、方法A及びBにおける上記のような同じ反応条件を使用して、一般式(IIa)又は(IIb)の化合物及び一般式(VIIIa)、(VIIIb)又は(VIIIc)の試薬から得ることができる。
さらに、一般式(IV)及び(V)の化合物はまた、標準的な実験条件下で有機化学における周知の反応を使用して、1つ又はいくつかのステップにおける官能基の適当な変換反応によって得ることができる。
そして次に、一般式(IIa)、(IIa)-P及び(IIa)-LGの中間体は市販であるか、又は好ましくは、水素化物源を使用して対応するケトンの還元によって得ることができる。さらに、還元は、文献に記載されている不斉条件下で行って、エナンチオピュアな形態の式IIaのキラル化合物を得ることができる。例として、キラル還元は、コーリー-バクシ-柴田のオキサザボロリジン触媒の存在下で、適切な溶媒、例えば、テトラヒドロフラン又はトルエン中、好ましくは、0℃から室温の間に含まれる適切な温度にて、水素化物源、例えば、ボラン-テトラヒドロフラン錯体又はボラン-硫化ジメチル錯体を使用して行うことができる。代わりに、適切な溶媒、例えば、テトラヒドロフラン中、好ましくは、-40℃から室温の間に含まれる適切な温度にてエナンチオピュアなB-クロロジイソピノカンフェイルボランを使用して。
一般式(IIb-LG)の化合物は市販であるか、又は参考文献に記載されている従来の方法によって一般式(IIa-LG)の化合物から得ることができる。有機溶媒、好ましくは、DCM中、塩基、好ましくは、TEA又はDIPEAの存在下で、0℃から室温の温度範囲で、例えば、メタンスルホニルクロリドを使用して。
一般式(III)、(VI)、及び(VIII)の化合物は、市販であるか、又は参考文献に記載されている従来の方法によって製造することができる。
さらに、本発明の特定の化合物は、標準的な実験条件下での有機化学における周知の反応を使用して、1つ又はいくつかのステップにおける官能基の適当な変換反応により、一般式(I)の他の化合物から出発して得ることもできる。
さらに、キラリティーを示す一般式(I)の化合物は、キラル分取HPLCにより、又はジアステレオマー塩若しくは共結晶の結晶化により、一般式(I)のラセミ化合物の分割によって得ることもできる。代わりに、分割ステップは、任意の適切な中間体を使用して従前の段階において行うことができる。
別の態様に転じると、本発明は、一般式(I)の化合物の治療上の使用にも関する。上記のように、一般式(I)の化合物は、電位作動型カルシウムチャネルのサブユニットα2δ、より好ましくはα2δ-1サブユニット、及びノルアドレナリン輸送体(NET)の両方への強い親和性を示し、アゴニスト、アンタゴニスト、インバースアゴニスト、その部分アンタゴニスト又は部分アゴニストとして挙動することができる。したがって、一般式(I)の化合物は、医薬として有用である。
これらは、電位作動型カルシウムチャネルのサブユニットα2δ、特に、α2δ-1サブユニット及び/又はノルアドレナリン輸送体(NET)によって媒介される疾患及び/又は障害の処置及び/又は予防に適している。この意味で、式(I)の化合物は、疼痛、特に、神経因性疼痛、炎症性疼痛、及び慢性疼痛、又はアロディニア及び/若しくは痛覚過敏が関与する他の疼痛状態、うつ、不安及び注意欠陥障害/多動性障害(ADHD)の処置及び/又は予防に適している。
式(I)の化合物は、特に、疼痛、中程度~重度の疼痛、内臓痛、慢性疼痛、がん疼痛、片頭痛、炎症性疼痛、急性疼痛、又は神経因性疼痛、アロディニア又は痛覚過敏の処置に適している。これには機械的アロディニア又は温熱性痛覚過敏が含まれ得る。
疼痛は、国際疼痛学会(IASP)により、「実際の又は潜在的な組織の損傷と関連し、又はこのような損傷に関して説明される、不快な感覚的経験及び感情面での経験と定義されている(IASP,Classification of chronic pain,2nd Edition,IASP Press (2002),210)。疼痛は、常に主観的であるにも関わらず、その原因又はシンドロームを分類することができる。
好ましい実施形態では、本発明の化合物は、アロディニア、さらに具体的には機械的又は熱アロディニアの処置及び/又は予防のために使用される。
別の好ましい実施形態では、本発明の化合物は、痛覚過敏の処置及び/又は予防のために使用される。
また別の好ましい実施形態では、本発明の化合物は、神経因性疼痛の処置及び/又は予防、さらに具体的には痛覚異常鋭敏症の処置及び/又は予防のために使用される。
本発明の関連する態様は、以前に説明したように、電位作動型カルシウムチャネルのサブユニットα2δ、特にα2δ-1サブユニット及び/又はノルアドレナリン輸送体(NET)によって媒介される障害及び疾患の処置及び/又は予防のための医薬の製造のための、式(I)の化合物の使用を指す。
本発明の別の関連する態様は、治療的有効量の一般式(I)の化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む、以前に説明したような、電位作動型カルシウムチャネルのサブユニットα2δ、特にα2δ-1サブユニット及び/又はノルアドレナリン輸送体(NET)によって媒介される障害及び疾患の処置及び/又は予防のための方法を指す。
本発明の別の態様は、少なくとも1種の一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、異性体若しくは溶媒和物と、少なくとも薬学的に許容される担体、添加物、アジュバント又はビヒクルとを含む医薬組成物である。
本発明の医薬組成物は、電位作動型カルシウムチャネルのサブユニットα2δ、特にα2δ-1サブユニット及び/又はノルアドレナリン輸送体(NET)に結合する少なくとも1種の化合物並びに任意に少なくとも1種のさらなる活性物質及び/又は任意に少なくとも1種の補助物質を含む、異なる医薬品形態で医薬として製剤化することができる。
補助物質又は添加物は、担体、添加剤、支持材料、滑沢剤、充填剤、溶媒、賦形剤、着色剤、フレーバーコンディショナー、例えば糖、抗酸化剤及び/又は凝着剤の中から選択することができる。坐剤の場合、これは、非経口適用のためのワックス、又は脂肪酸エステル、又は保存剤、乳化剤及び/若しくは担体を意味し得る。これらの補助的材料及び/又は添加物並びに使用される量の選択は、医薬組成物の適用の形態によって決まる。
本発明による医薬組成物は、それが経口又は非経口、例えば肺、経鼻、直腸及び/又は静脈内であろうと、任意の投与形態に適合され得る。
好ましくは、組成物は、経口又は非経口投与、より好ましくは経口、静脈内、腹腔内、筋内、皮下、くも膜下腔内、直腸、経皮的、経粘膜的又は経鼻投与のために適している。
本発明の組成物は、好ましくは、錠剤、糖衣剤、カプセル剤、丸剤、チューインガム、散剤、ドロップ剤、ゲル剤、ジュース、シロップ剤、溶液剤及び懸濁剤からなる群から選択される任意の形態で経口投与のために製剤化することができる。経口投与のための本発明の組成物は、任意に錠剤に圧縮されるか、カプセル中に充填されるか、又は適切な液体に懸濁される多粒子状物質、好ましくは微粒子、微小錠剤、ペレット又は顆粒の形態でもあり得る。適切な液体は、当業者に公知である。
非経口適用のための適切な製造物は、溶液剤、懸濁剤、再構成可能な乾燥製造物又はスプレー剤である。
本発明の化合物は、経皮的適用のための溶解した形態又はパッチの付着物として製剤化することができる。
皮膚適用は、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、懸濁剤又は乳剤を含む。
直腸適用の好ましい形態は、坐剤による。
好ましい実施形態では、医薬組成物は、固体又は液体の経口形態である。経口投与のための適切な投薬形態は、錠剤、カプセル剤、シロップ剤又は溶液剤であり得、当技術分野において公知の通常の添加剤、例えば結合剤、例えばシロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント若しくはポリビニルピロリドン;充填剤、例えばラクトース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトール又はグリシン;打錠滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム;崩壊剤、例えばデンプン、ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム若しくは微結晶性セルロース;又は薬学的に許容される湿潤剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムを含有し得る。
固体経口組成物は、ブレンド、充填又は打錠の従来の方法によって製造され得る。繰り返しのブレンド操作を使用して、多量の充填剤を用いてそれらの組成物全体にわたって活性剤を分布させ得る。このような操作は、当技術分野で通常である。錠剤は、例えば、湿式又は乾式造粒によって製造し、任意に通常の薬務において周知の方法により、特に腸溶性コーティングでコーティングすることができる。
医薬組成物は、非経口投与、例えば適当な単位剤形での無菌溶液剤、懸濁剤又は凍結乾燥した生成物のためにも適合され得る。適当な添加剤、例えば増量剤、緩衝剤又は界面活性剤を使用することができる。
記述した製剤は、標準的な方法、例えば英国薬局方及び米国薬局方並びに同様の参照テキストにおいて記載又は言及されているものを使用して製造される。
ヒト及び動物のための1日投与量は、それぞれの種又は他の要因、例えば年齢、性別、体重又は疾病の程度などにそれらのベースを有する要因によって変化し得る。ヒトについての1日投与量は、好ましくは、1~2000ミリグラム、好ましくは1~1500ミリグラム、より好ましくは1~1000ミリグラムの範囲の、1日当たり1回又は数回の摂取中に投与される活性物質であり得る。
下記の実施例は、本発明の特定の実施形態の単に例示的なものであり、決して本発明を限定するものと見なされない。
次の製造の実施例において、本発明による中間化合物及び化合物の両方の製造を開示する。
下記の略語を使用する。
本発明による実施例の製造を開示する。
下記の略語を使用する。
アセトニトリル:ACN
Aq:水性
CH:シクロヘキサン
DCM:ジクロロメタン
DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
EtOAc:酢酸エチル
h:時間
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
MS:質量分析法
Min:分
Ret:保持時間
rt:室温
Sat:飽和
TBAI:ヨウ化テトラブチルアンモニウム
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
下記の方法を使用して、HPLC-MSデータを得た:
方法A:カラムEclipse XDB-C18、4.6×150mm、5μm;流量1mL/分;A:HO(0.05%TFA);B:ACN;勾配:7分で5%から95%B、均一濃度95%B、5分。
方法B:カラムZorbax SB-C18、2.1×50mm、1.8μm;流量0.5mL/分;A:HO(0.1%ギ酸);B:ACN(0.1%ギ酸);勾配:4分で5%から95%B、均一濃度95%B、4分。
実施例1:(S)-4-((3-フルオロ-5-(3-(メチルアミノ)-1-フェニルプロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン。
Figure 2022509014000028
a)メチル(S)-5-(3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-1-フェニルプロポキシ)-3-フルオロピコリネート。tert-ブチル(S)-(3-ヒドロキシ-3-フェニルプロピル)(メチル)カルバメート(650mg、2.45mmol)及びメチル3,5-ジフルオロピコリネート(848mg、4.90mmol)のDMA(13.6mL)溶液に、NaH(鉱油中の60%懸濁液、147mg、3.67mmol)を加え、混合物をrtにて2.5時間撹拌した。水を加え、EtOAcで抽出し、NaSOで脱水し、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー、シリカゲル、CHから100%EtOAcへの勾配による精製によって、表題生成物(509mg、50%収率)を2つの位置異性体の混合物(7:3)として得た。
HPLC(方法B):Ret、5.3分;ESI-MS m/z、419.2(M+H)。
b)tert-ブチル(S)-(3-((5-フルオロ-6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)オキシ)-3-フェニルプロピル)(メチル)カルバメート。ステップaにおいて得た化合物(505mg、1.20mmol)のジエチルエーテル(8mL)溶液にrtにてAr雰囲気下で、水素化トリ-tert-ブトキシアルミニウムリチウム(THF中の1M溶液、8mL、8.0mmol)を加え、混合物を50℃にて密封したチューブ中で16時間加熱した。反応混合物を0℃にて冷却し、EtOAc、及びロッシェル塩の飽和溶液を加え、混合物を1時間激しく撹拌した。水相を分離し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSO上で脱水し、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー、シリカゲル、CHから100%EtOAcへの勾配による精製によって、表題生成物(347mg、73%収率)を2つの位置異性体の混合物(7:3)として得た。
HPLC(方法B):Ret、5.8分;ESI-MS m/z、391.2(M+H)。
c)tert-ブチル(S)-(3-((6-(クロロメチル)-5-フルオロピリジン-3-イル)オキシ)-3-フェニルプロピル)(メチル)カルバメート。0℃にて冷却したステップbにおいて得た化合物(350mg、0.89mmol)及びDIPEA(0.313mL、1.79mmol)のDCM(7.5mL)溶液に、メタンスルホニルクロリド(0.091mL、1.16mmol)を滴下で加え、反応混合物をrtにて16時間撹拌した。冷水を加え、DCMで抽出し、冷たいNaCl飽和溶液で洗浄し、NaSO上で脱水し、濾過し、真空下で濃縮し、表題生成物を得て、これをそれ以上精製することなく次のステップで使用した(360mg、98%収率)。
d)tert-ブチル(S)-(3-((5-フルオロ-6-((1-メチル-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-4-イル)メチル)ピリジン-3-イル)オキシ)-3-フェニルプロピル)(メチル)カルバメート。0℃にて冷却した1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン(141mg、0.79mmol)のDMF(6mL)溶液に、NaH(鉱油中の60%懸濁液、48mg、1.2mmol)を加え、混合物をrtにて30分間撹拌した。反応混合物を0℃にて再び冷却し、ステップcにおいて得た化合物(358mg、0.87mmol)のDMF(4mL)溶液及びTBAI(29mg、0.08mmol)を加え、反応混合物をrtにて4時間撹拌した。水を加え、EtOAcで抽出し、有機層をNaSOで脱水し、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー、シリカゲル、CHから40%アセトンへの勾配による精製によって、表題生成物(227mg、55%収率)を単一の位置異性体として得た。
HPLC(方法B):Ret、6.9分;ESI-MS m/z、550.3(M+H)。
e)表題化合物。ステップdにおいて製造した化合物(269mg、0.49mmol)のジオキサン(1mL)溶液に0℃にて、ジオキサン(1.71mL、6.8mmol)中のHClの4M溶液を加え、混合物を0℃にて2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮乾燥し、表題生成物(202mg、92%収率)を得た。
HPLC(方法A):Ret、4.43分;ESI-MS m/z、450.2(M+H)。
この方法を、適切な出発材料を使用して実施例2~7の製造のために使用した。
Figure 2022509014000029
Figure 2022509014000030
実施例8
(S)-4-((3-フルオロ-5-(3-(メチルアミノ)-1-(チオフェン-2-イル)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン。
Figure 2022509014000031
a)4-((3,5-ジフルオロピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン。1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン(260mg、1.46mmol)のDMF(6mL)溶液に0℃にて、NaH(鉱油中の60%懸濁液、88mg、2.20mmol)を加え、混合物をrtにて30分間撹拌した。反応混合物を0℃にて冷却し、2-(クロロメチル)-3,5-ジフルオロピリジン(288mg、1.76mmol)のDMF(5.5mL)溶液及びTBAI(54mg、0.147mmol)を加え、混合物をrtにて温め、20時間撹拌した。水を加え、EtOAcで抽出した。有機層をNaSO上で脱水し、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー、CHから100%EtOAcの勾配による精製によって、表題生成物(395mg、88%収率)を得た。
HPLC(方法B):Ret、0.43分;ESI-MS m/z、304.5(M+H)。
b)表題化合物。(S)-3-(メチルアミノ)-1-(チオフェン-2-イル)プロパン-1-オール(270mg、1.577mmol)のDMF(11.5mL)溶液に0℃にて、KOtBu(265mg、2.36mmol)を加え、混合物をrtにて15分間撹拌した。反応混合物を0℃にて冷却し、ステップaにおいて製造した化合物(408mg、1.34mmol)のDMF(2mL)溶液を加え、混合物をrtにて20時間撹拌した。水を加え、EtOAcで抽出した。有機層をNaSO上で脱水し、濾過し、濃縮し、表題生成物及び位置異性体の混合物を得て、これをセミ分取HPLCによって精製した。Chiralpak IC、250×4.6mm、5μm、MeOH:DEA(100:1)、1ml/分、ret12.25分。
HPLC(方法A):Ret、4.28分;ESI-MS m/z、456.2(M+H)。
薬理学的データ
Cav2.2カルシウムチャネルのヒトα2δ-1サブユニットへの結合アッセイ。
ヒトαδ-1が濃縮されている膜(2.5μg)を、Hepes-KOH、10mM、pH7.4を含有するアッセイ緩衝液中の15nMの放射標識[3H]-ガバペンチンと共にインキュベートした。NSB(非特異的結合)を、10μMのプレガバリンを加えることによって測定した。試験化合物の結合を、いずれか1つの濃度(1又は10μMの%阻害)又は5つの異なる濃度で測定して、親和性値(Ki)を決定した。27℃での60分のインキュベーション後、結合反応は、真空マニフォールドステーションにおいて0.5%ポリエチレンイミンに予浸したマルチスクリーンGF/C(Millipore)を通して濾過することによって終了させ、それに続いて50mMのTris-HCl、pH7.4を含有する氷冷の濾過緩衝液で3回洗浄した。フィルタープレートを60℃にて1時間乾燥させ、放射能読取りの前に30μlのシンチレーションカクテルを各ウェルに加えた。Trilux1450Microbeta放射能測定装置(Perkin Elmer)において読取りを行った。
ヒトノルエピネフリン輸送体(NET)への結合アッセイ
ヒトノルエピネフリン輸送体(NET)が濃縮されている膜(5μg)を、50mMのTris-HCl、120mMのNaCl、5mMのKCl、pH7.4を含有するアッセイ緩衝液中で5nMの放射標識[3H]-ニソキセチンと共にインキュベートした。NSB(非特異的結合)を、10μMのデシプラミンを加えることによって測定した。試験化合物の結合を、1つの濃度(1μM若しくは10μMでの阻害%)又は5つの異なる濃度で測定し、親和性値(Ki)を決定した。4℃での60分のインキュベーションの後、結合反応は、真空マニフォールドステーションにおいて0.5%ポリエチレンイミンに予浸したMultiscreen GF/C(Millipore)を通して濾過することによって終了させ、それに続いて、50mMのTris-HCl、0.9%NaCl、pH7.4を含有する氷冷の濾過緩衝液で3回洗浄した。フィルタープレートを60℃にて1時間乾燥させ、放射能読取りの前に30μlのシンチレーションカクテルを各ウェルに加えた。Trilux1450Microbeta放射能測定装置(Perkin Elmer)において読取りを行った。
下記のスケールは、Kiとして表現されるα2δ-1受容体への結合を表すために採用されてきた。
+ Ki-α2δ-1≧3000nM
++ 500nM<Ki-α2δ-1<3000nM
+++ 100nM<Ki-α2δ-1<500nM
++++ Ki-α2δ-1<100nM
好ましくは、K(αδ-1)>3000nMであるとき、下記のスケールは、電位作動型カルシウムチャネルのαδ-1サブユニットへの結合を表すために採用されてきた:
+ K(αδ-1)>3000nM又は1%~50%の阻害範囲。
NET受容体に関して、下記のスケールは、Kiとして表現される結合を表すために採用されてきた。
+ Ki-NET≧1000nM
++ 500nM<Ki-NET<1000nM
+++ 100nM<Ki-NET<500nM
++++ Ki-NET<100nM
好ましくは、K(NET)>1000nMであるとき、下記のスケールは、NET受容体への結合を表すために採用されてきた:
+ K(NET)>1000nM又は1%~50%の阻害範囲。
電位作動型カルシウムチャネルのα2δ-1サブユニット及びNET輸送体についてのKi結果を、表1において示す。
Figure 2022509014000032

Claims (17)

  1. 一般式(I)の化合物
    Figure 2022509014000033
    (式中、
    は、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル又はC1~6ハロアルキルラジカルであり、
    は、ハロゲン原子で任意に置換されている6員アリール、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル若しくはヒドロキシルラジカル;又はN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員のヘテロアリールであり、
    n及びmは、独立に、0又は1であり、
    は、水素原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル;ハロゲン原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル;C1~6-ハロアルキルラジカル;及びC1~6-ハロアルコキシラジカルから選択され、
    は、下記の部分
    Figure 2022509014000034
    の1つを表し、式中、
    、Y及びYは、独立に、-CH-又は-C(O)-であり、
    A、B及びDからの1つ若しくは2つは、-N-を表し、他方は、-C-又は-CH-であり、
    は、水素原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル;ハロゲン原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル;C1~6-ハロアルキルラジカル;又は-NR4a4bラジカルであり、式中、R4a及びR4bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカルであり、
    は、水素原子;分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル;又は-C(O)-CH-NR6a6bラジカルであり、式中、R5a及びR5bは、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカルを表す);
    又はその薬学的に許容される塩、異性体、プロドラッグ若しくは溶媒和物。
  2. が、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、より好ましくは、メチルである、請求項1に記載の化合物。
  3. が、ハロゲン原子で任意に置換されているフェニルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル若しくはヒドロキシルラジカルであり、好ましくは、前記フェニルラジカルが、非置換であるか、又はハロゲン原子、好ましくは、Fで置換されているか;或いはRが、ハロゲン原子で任意に置換されているチエニルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル若しくはヒドロキシルラジカルであり、好ましくは、前記チエニルラジカルが、非置換である、請求項1に記載の化合物。
  4. が、
    Figure 2022509014000035
    から選択され、式中、R及びRは、請求項1に記載されている、請求項1に記載の化合物。
  5. が、ハロゲン原子、好ましくは、フッ素又は塩素を表す、請求項1に記載の化合物。
  6. が、水素原子、ハロゲン原子、好ましくは、フッ素;分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、好ましくは、メトキシ;又は-NR4a4bラジカルであり、式中、R4a及びR4bが、独立に、水素原子又は分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、好ましくは、水素原子又はメチルである、請求項1に記載の化合物。
  7. が、分岐状若しくは非分岐状C1~6アルキルラジカル、好ましくは、メチルである、請求項1に記載の化合物。

  8. Figure 2022509014000036
    (式中、R、R及びZは、請求項1に記載されており、R2aは、水素、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル及びヒドロキシルラジカルから選択される)を有するか、又は式
    Figure 2022509014000037
    (式中、R、R及びZは、請求項1に記載されており、R2aは、水素、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル及びヒドロキシルラジカルから選択される)を有する、請求項1に記載の化合物。
  9. 下記の式
    Figure 2022509014000038
    (式中、R、R、R及びZは、請求項1に記載されており、R2aは、水素、ハロゲン原子、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルキルラジカル、分岐状若しくは非分岐状C1~6-アルコキシラジカル、C1~6-ハロアルコキシラジカル、C1~6-ハロアルキルラジカル及びヒドロキシルラジカルから選択される)の1つを有する、請求項1に記載の化合物。
  10. 下記のリスト
    [1](S)-4-((3-フルオロ-5-(3-(メチルアミノ)-1-フェニルプロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
    [2](S)-7-フルオロ-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
    [3](S)-8-アミノ-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
    [4](S)-8-(エチルアミノ)-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
    [5](S)-4-((3-クロロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
    [6](S)-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-7-メトキシ-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,4-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
    [7](S)-4-((3-フルオロ-5-(1-(3-フルオロフェニル)-3-(メチルアミノ)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン;
    [8](S)-4-((3-フルオロ-5-(3-(メチルアミノ)-1-(チオフェン-2-イル)プロポキシ)ピリジン-2-イル)メチル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピリド[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-オン
    から選択される請求項1に記載の化合物;
    又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ若しくは溶媒和物。
  11. 一般式(Ia)の化合物
    Figure 2022509014000039
    の製造のための方法であって、
    a)式(IIa)の化合物
    Figure 2022509014000040
    と、式(IIIa)又は(IIIb)の化合物
    Figure 2022509014000041
    との反応、又は
    b)式(IV)-LGの化合物
    Figure 2022509014000042
    と、式(VI)の化合物
    NR1
    (VI)
    との反応を含み、式中、R、R、R、Z及びnは、請求項1に記載されており、LGは、脱離基を表す、方法。
  12. 一般式(Ib)の化合物
    Figure 2022509014000043
    の製造のための方法であって、
    a)式(IIa)の化合物
    Figure 2022509014000044
    と、式(IIIc)の化合物
    Figure 2022509014000045
    との間の反応、又は;
    b)式(V)-Pの化合物
    Figure 2022509014000046
    の脱保護を含み、式中、R、R、R、Z及びnは、請求項1に記載されており、LGは、脱離基を表し、Pは、保護基を表す、方法。
  13. 一般式(I)の化合物
    Figure 2022509014000047
    の製造のための方法であって、式(VII)の化合物
    Figure 2022509014000048
    から出発し、式中、R、R、R、Z、m及びnは、請求項1に記載されており、Aは、アルデヒド又は-CH-LG基を表し得、LGは、適切な脱離基を表し、反応は、Aの性質によって決まり、前記反応は、
    - Aがアルデヒドであるとき、還元剤の存在下での還元的アミノ化反応;
    - Aが-CH-LGであるとき、塩基の存在下での反応
    を含むことをもたらす、方法。
  14. 医薬として使用するための、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 電位作動型カルシウムチャネルのサブユニットα2δ、特にα2δ-1サブユニット及び/又はノルアドレナリン輸送体(NET)によって媒介される疾患及び/又は障害の処置及び/又は予防において使用するための、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
  16. 前記疾患又は障害が、中程度から重度の疼痛、内臓痛、慢性疼痛、がん疼痛、片頭痛、炎症性疼痛、急性疼痛又は神経因性疼痛、又はアロディニア及び/若しくは痛覚過敏が関与する他の疼痛状態、うつ、不安及び注意欠陥障害/多動性障害である、請求項15に記載の使用のための化合物。
  17. 請求項1~10のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、異性体、プロドラッグ若しくは溶媒和物と、少なくとも薬学的に許容される担体、添加物、アジュバント又はビヒクルとを含む医薬組成物。
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