JP2022508221A - クリティカルアラームの予測 - Google Patents

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Abstract

実施形態は、それほど深刻ではない非クリティカルアラームの発生に応答して、クリティカルアラームの発生を予測する方法及びシステムを提案する。非クリティカルアラームの後に、特定の期間内でクリティカルアラームが続くかどうか、例えば非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展するかどうかを判別するためにトレーニングされた機械学習モデルを使用することが提案される。単に閾値ベースである従来のアラームシステムとは異なり、本アプローチは、データウィンドウからの生理学的データを使用する。このデータウィンドウは、閾値の単純な超過よりも多くの情報を伝えることが期待できる。

Description

本発明は、クリティカルアラームを予測する分野に関する。
エンティティをモニタリングするとき、そのエンティティの正常動作又は予想動作からの逸脱を示すためにアラームをトリガすることが望まれている。これを用いて、当該エンティティが注意を必要とするとき、又は望ましくない状態で動作しているときを特定できる。
アラームを生成するこのような方法は、臨床環境において、臨床医が被検者又は患者の状態悪化に応答することを可能にするために特に重要である。典型的には、被検者の生理学的パラメータ(例えば、心拍数、SpOパーセンテージ、呼吸数など)が連続的にモニタリングされ、モニタリングされた生理学的パラメータに基づいて、アラームが生成される。
被検者の生理学的パラメータからアラームを生成する一般的に使用されている方法は、生理学的パラメータの値が、特定の閾値を超過する(例えば、上回る又は下回る)ときにアラームをトリガすることである。例えば、成人男性の場合、心拍数が60拍/分(bpm)を下回るか又は100bpmを上回ると、アラームがトリガされる。
異なるレベルの緊急性を示すために、異なるレベルのアラームが存在してもよく、より緊急なアラームは、被検者の状態悪化を防止するために、より迅速な臨床的注意を必要とする。異なるレベルのアラームは、異なる閾値に関連していてよい。一例として、成人男性の場合、SpOパーセンテージ(酸素飽和度)が94%を下回ると、非クリティカルアラームがトリガされ、SpOパーセンテージが90%を下回ると、クリティカルアラームがトリガされる。
非クリティカルアラームは、「黄アラーム」又は「アドバイザリアラーム」とも呼ばれる。クリティカルアラームは、「赤アラーム」又は「緊急アラーム」とも呼ばれる。
しかしながら、臨床医に、過剰なアラーム、特に即座の注意を必要としないアドバイザリアラームを提供することは、アラーム疲労につながる可能性があることが認識されている。アラーム疲労は、臨床医(又は他の観察者)のアラームに対する鈍感化をもたらし、臨床医にアラームの重要性を無視させる又は信じないようにさせてしまう。
したがって、アラーム疲労を回避するために、臨床医、又はエンティティの他の観察者に提供されるアラームの数を減らすことが望まれている。また、被検者が臨床的に望ましくない状態又は危険な状態となっている時間を最小限に抑えるために、できるだけ早期にアラームを提供することも望まれている。
本発明は、請求請求の範囲によって規定される。
本発明の一態様による例によれば、生理学的パラメータモニタリングを受けている被検者に対するクリティカルアラームの発生を予測するコンピュータ実施方法が提供されている。コンピュータ実施方法は、発生時間において、被検者が臨床的に望ましくない状態に入ったことを示す非クリティカルアラーム信号を受信するステップと、非クリティカルアラーム信号に応答して、第1の所定の長さのプレアラーム時間ウィンドウ内に入る(又はその間に収集された)被検者の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値から導出されるか及び/又は当該値を含む、1つ以上のプレアラーム値のセットを取得するステップであって、プレアラーム時間ウィンドウの開始時間は、非クリティカルアラーム信号の発生時間に依存する、取得するステップと、機械学習アルゴリズムを使用して、非クリティカルアラーム信号の後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内で、被検者が臨床的にアクショナブルな状態に入ったことを示すクリティカルアラーム信号が続く確率を示す予測インジケータを生成するために、1つ以上のプレアラーム値のセットを処理するステップであって、ポストアラーム時間ウィンドウは、第2の所定の長さがあり、非クリティカルアラーム信号の前記発生時間に開始する、処理するステップと、を含む。
本発明は、非クリティカルアラーム(例えば、「黄アラーム」)がクリティカルアラーム(すなわち、「赤アラーム」)に発展するかどうか、又は、非クリティカルアラームの後に、(ある期間内で)クリティカルアラームが続くかどうかを予測することを提案する。非クリティカルアラームが発生したことに応答して、プレアラーム時間ウィンドウの間の生理学的パラメータの値が、ニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムを使用して処理され、非クリティカルアラームがクリティカルアラームにつながるかどうかが予測される。
非クリティカルアラームに続くクリティカルアラームの発生を正確に予測することによって、すべての非クリティカルアラームを臨床医に提供する必要はなく、これにより、被検者に提供される必要があるアラームの数を減らし、アラーム疲労を軽減する。さらに、予測されるクリティカルアラームを早期に提供することができるため、(クリティカルアラームが発生する前に臨床医が注意喚起されることから)被検者が生命を脅かされるような状態又は人生を変化させてしまうような状態でいる時間を最小限に抑えることができる。
非クリティカルアラームは、典型的には、被検者が望ましくない又は不健康な臨床状態又は生理学的状態(例えば、94%未満のSpO又は機能不良の機器)に入ったが、緊急の臨床的注意又は医療がまだ必要としていないことを示す。クリティカルアラームは、典型的には、被検者が、例えば、機器の故障又は被検者の状態悪化によって引き起こされる、生命を脅かされるような又は人生を変化させてしまうような状態(例えば、90%未満のSpO)に入ることを回避するために、緊急の臨床的注意又は医療を必要とすることを示す。
特定の実施形態では、非クリティカルアラームは、発生時間に、被検者の少なくとも1つの生理学的パラメータが臨床的に望ましくない状態に入ったことを示す。特に、非クリティカルアラームは、モニタリングされた生理学的パラメータの値が閾値を下回ったことを示す。閾値は、生理学的パラメータの異常値又は潜在的に異常な値を表す。
非クリティカルアラームの異なるレベルに関連する異なる閾値があってもよい。例えば、被検者のSpOが95%を下回る場合に、第1のレベルの非クリティカルアラームがトリガされ、被検者のSpOレベルが94%を下回る場合に、第2のレベルの非クリティカルアラームがトリガされる。したがって、1つ以上のレベルの「非クリティカルアラーム」(例えば、各々が特定の閾値に関連している)が存在してもよい。実施形態では、例えば、後述するように、これらのアラームのうちのいくつか(例えば、特定のレベルの非クリティカルアラーム)のみが、臨床医に対して注意喚起されるか、又は臨床医によって追跡され得る。
したがって、非クリティカルアラームは、クリティカルアラームがすぐに続くかどうかを決定するためのトリガを表し、このトリガは、被検者が臨床的に望ましくない状態にあることを示すものである。好ましい実施形態では、非クリティカルアラーム信号は、被検者が(例えば、一般に認められている臨床ガイドラインに照らして)臨床的に不健康な状態に入ったことを示す非クリティカルアラームのみを示す。
すべての非クリティカルアラームが、臨床的注意を必要とするクリティカルアラームに発展するわけではない、又は、その後にクリティカルアラームが続くわけではないことが認識されている。例えば、被検者の状態は自己解消できたり、自動システムが非クリティカルアラームに対処できたり(例えば、酸素流量を自動的に増加する)、非クリティカルアラームはノイズや被検者の状態の(臨床的に許容される)自然な変化によって意図せずにトリガされることがある。本発明者は、非クリティカルアラームの近傍の生理学的パラメータデータのウィンドウを使用して、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展するかどうかを決定できることを認識した。これにより、クリティカルアラームの発生を早期に予測できる。
予測アラーム発生、すなわち、クリティカルアラームのトリガの前のアラームは、臨床医によるより早期の応答につながり、これにより、被検者の状態の重症度の低減及び状態悪化の持続時間の減少につながる。予測アラーム発生はまた、非クリティカルアラームに臨床医の注意を向けさせる必要がなく、アラーム疲労を軽減できることを意味する。
提案された概念の別の利点は、生物医学コンテキストにおけるほとんどの機械学習用途とは異なり、専門家の注釈付けが必要とされないことである。専門家の注釈付けがないということは、日常的にモニタリングされる生理学的パラメータ(例えば、バイタルサイン、ECG信号)及びこれらのユニットの対応するアラームログを使用することによって、この概念を、任意の集中治療又は患者モニタリング環境での使用に適応できることを意味する。特に、本明細書で開発されたアプローチは、従来の患者モニタリングシステムにおけるソフトウェア更新によって、任意の臨床環境に容易に変換できる。
生理学的パラメータは、(バイタル)サインの測定値、(バイタル)サインを導出できる尺度、又は、被検者の他の測定可能なパラメータのいずれかを含み得る。生理学的パラメータの例としては、PPG(フォトプレチスモグラム)波形、ECG(心電図)波形、胸部インピーダンス、心拍数、心拍変動、呼吸数、SpOパーセンテージ(酸素飽和度)、体温、血圧、血糖(グルコース)値、(例えば、ECG波形又は専用の動きセンサから導出される)被検者の動きなどが挙げられる。
予測インジケータは、(機械学習アルゴリズムが、クリティカルアラームが発せられるであろうと考えているかどうかを示す)バイナリインジケータであっても、又は(例えば、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する確率を示す)確率であってもよい。例えば、カテゴリインジケータである他の適切な予測インジケータは、当業者に既知であろう。
時間ウィンドウの開始時間は、非クリティカルアラームの発生時間によって定義されるか、又はそれに依存する。例えば、時間ウィンドウは、非クリティカルアラームの発生時間に終了するか、又は、非クリティカルアラームの発生時間を含む。
好ましくは、プレアラーム時間ウィンドウは、非クリティカルアラーム信号の発生時間に終了する。したがって、プレアラーム時間ウィンドウは、非クリティカルアラームの発生時間の直前の期間から形成される。これにより、予測されるクリティカルアラームに先回りして臨床的なアクションを臨床医がとる機会の最長のウィンドウが可能になり、これにより、被検者の健康状態が悪化する確率が低減される。
いくつかの実施形態では、第2のポストアラーム時間ウィンドウ(例えば、(第1の)ポストアラーム期間よりも長さが短い)内に入る(又はその間に収集される)被検者の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値から導出されるか、又は当該値を含む1つ以上の値も使用して、クリティカルアラームの発生を予測できる。したがって、第2のポストアラームウィンドウの間に取得された生理学的パラメータの値は、機械学習アルゴリズムのための追加の入力として使用され得る。
第1の所定の長さは、好ましくは、第2の所定の長さよりも大きい。
予測能力は維持しながら、機械学習アルゴリズムによって処理される情報量を最小化する(例えば、予測速度を向上させ、使用される処理能力を最小化する)ことが望まれている。本発明者は、より小さい第2の所定の長さ(すなわち、クリティカルアラームの発生を、非クリティカルアラームの発生後の短時間で評価する場合)と、より大きい第1の所定の長さとを用いると、クリティカルアラームの発生を予測する際の正確さが向上することを認識した。
好ましくは、第1の所定の長さの長さは、1分から3分であり、第2の所定の長さの長さは、1分から3分である。本発明者は、1分から3分のプレアラームウィンドウ及びポストアラームウィンドウが、クリティカルアラームが発生するかどうかを予測するための最適な期間を提供することを認識した。
本発明者は、新生児環境といった特定の臨床状況において、(非クリティカルアラームから検出可能である)ほとんどすべてのクリティカルアラームが、関連する非クリティカルアラームの発出から3分以内にトリガされていることを認識した。したがって、クリティカルアラームの開始を予測することの利点は、このような状況では、非クリティカルアラームの発生の3分後にはなくなる。
当然ながら、他の臨床状況(例えば、緩和ケア)では、非クリティカルアラームの発出と関連するクリティカルアラームの発出との間に、より大きな(平均)期間が存在することが理解されよう。したがって、3分の上限は、新生児ユニットなどのいくつかの臨床シナリオにおいてのみ有用である。
好ましくは、第1の所定の長さは、約2分(例えば、1.8分から2.2分)であり、第2の所定の長さは、約1分(例えば、0.8分から1.2分)である。本発明者は、このような期間が、処理速度と正確さとの良好なバランスを提供することを認識した。
実施形態において、コンピュータ実施方法は、非クリティカルアラームに応答して、プレアラーム時間ウィンドウの間に発生する被検者に対する任意の他のアラームについての情報を取得するステップをさらに含んでもよく、取得された値を処理するステップは、機械学習アルゴリズムを使用して、少なくとも、取得された値及び任意の他のアラームについての情報を処理し、これにより、予測インジケータを生成するステップを含む。
プレアラーム時間ウィンドウ内の他の(非クリティカル又はクリティカル)アラームの発生及び/又はタイプは、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度のインジケータを提供することが認識されている。したがって、予測インジケータを生成する正確さは、プレアラーム時間ウィンドウ内の他のアラームに関する情報も処理することによって増加する。
本方法はさらに、非クリティカルアラームに応答して、生理学的パラメータモニタリングを受けている被検者のメタデータを取得するステップを含んでもよく、取得された値を処理するステップは、機械学習アルゴリズムを使用して、少なくとも、取得された値及び被検者のメタデータを処理し、これにより、予測インジケータを生成するステップを含む。
異なる被検者は、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が異なる。したがって、予測インジケータを生成するために被検者メタデータを使用することによって、母集団の傾向を考慮に入れることが可能になり、予測インジケータの正確さ及び被検者特異性が向上する。
被検者のメタデータには、年齢、妊娠期間又は月経後年齢(特に、新生児臨床環境において有益)、臨床環境又は病院への入院からの時間、体重(入院時、出生時、又は現在の体重)、病歴、臨床診断、治療計画、換気補助の有無、提供される換気のタイプ(例えば、なし、侵襲的、又は非侵襲的)、供給される補給酸素の割合、麻酔のタイプ(例えば、なし、脊椎、硬膜外、全身)、急速輸液情報(例えば、被検者に提供される流体/血液量)、重症度スコアリングシステム(例えば、APACHE、MPM、SAPS、又はSNAP)、投薬情報等のいずれか1つ又は複数が含まれ得る。
本方法はさらに、非クリティカルアラームに応答して、少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの2つ以上の値の間の相関を示す少なくとも1つの相関尺度を決定するステップを含んでもよく、1つ以上のプレアラーム値のセットを取得するステップは、1つ以上のプレアラーム値のセットに少なくとも1つの相関尺度を含めるステップを含む。
好ましくは、予測インジケータは、非クリティカルアラームの後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内でクリティカルアラームが続くかどうかの予測を示すバイナリ出力であり、機械学習アルゴリズムは、0.95以上の特異性を有するように構成されている。
高レベルの特異性(例えば、≧0.95又は≧0.98)は、本方法によって生じる偽陽性の数を減らす。本発明者は、高い特異性によって、臨床医が信頼できると考える方法がもたらされ、臨床医が、(例えば、誤アラームに対し繰り返し応答することによって引き起こされる)アラーム疲労に悩む尤度を低減することを認識した。
高い特異性は、機械学習アルゴリズムの感度を低下させ得るが(例えば、機械学習アルゴリズムのためのトレーニングデータは必ずしも網羅的であるとは限らないため)、本方法が(対応する非クリティカルアラームに基づいて)クリティカルアラームの開始を予測できなかったとしても、クリティカルアラームは依然としてトリガされるため、感度の低下は、従来の方法を超えて患者の転帰に影響を及ぼすことはない。
本方法はさらに、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値以上であることを予測インジケータが示すことに応答して、第1の臨床医知覚可能アラートを生成するステップを含んでもよい。
臨床医が知覚可能なアラートは、例えば、臨床医への音声、視覚、及び/又は触覚フィードバックを含む。第1の臨床医知覚可能アラートは、臨床医が被検者の状態を能動的に決定していないときに、臨床医が知覚可能なアラート(例えば、点滅光、ブザー若しくはサイレン、及び/又は振動)である。特に、第1の臨床医知覚可能アラートは、(例えば、人生を変化させてしまうような状態悪化を防止するために)被検者が臨床的注意を必要とする状態に入ったことを示すために、臨床環境において臨床医に典型的に提示されるアラートであり、典型的にはクリティカルアラームが伴う。
このような実施形態は、(例えば、被検者の状態を能動的にチェックしているとき、又は、非知覚可能アラートで)又は異なる(第2の)臨床医知覚可能アラートの形態で、臨床医に、非クリティカルアラームに関する情報が利用可能にする可能性を排除しない。特に、第1の臨床医知覚識可能アラートが聴覚的で、異なる又は第2の臨床医知覚可能アラートが非聴覚的であってもよい。他の例では、第1の臨床医知覚可能アラートは、臨床医によって持ち運ばれる(ハンドヘルド)デバイス(例えば、ポケットベル)上で提供され、第2の臨床医知覚可能アラートは、当該デバイスによって提供されない。
いくつかの実施形態では、本方法は、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値を下回ることを予測インジケータが示すことに応答して、第1の臨床医知覚可能アラームを生成しないステップを含む。
非クリティカルがクリティカルアラームに発展するか、又は非クリティカルアラームの後にクリティカルアラームが続くと予測されるときにのみ、非クリティカルアラームに対して第1の臨床医知覚可能なアラートを生成することによって、第1の臨床医アラートの形態で臨床医に提示されるアラームの総数が低減され、これにより、アラーム疲労が軽減され、緊急の臨床的注意が必要であると予測されるアラーム(例えば、クリティカルアラーム又は予測されるクリティカルアラーム)のみが被検者に提供されることが確実にされる。
前述したように、非クリティカルアラームは、異なるレベルの非クリティカルアラームに分けることができる。第1の又は「より低い」レベルの非クリティカルアラームは、「早期警告」状態(例えば、臨床的に望ましくない状態の非常に保守的なインジケータ)を表す。第2の又は「より高い」レベルの非クリティカルアラームは、「差し迫った警告」状態(例えば、臨床的に望ましくない状態のあまり保守的ではないインジケータ)を表す。いずれも本方法の「非クリティカルアラーム」の役目を果たす。異なるレベルの重症度を示す追加のレベルが提供されてもよい。
実施形態では、第1のレベルの非クリティカルアラームに対して、臨床医知覚可能アラートを生成せず、第2のレベルの非クリティカルアラームに対して、(任意選択で非可聴の)臨床医知覚可能アラートを生成する。これにより、クリティカルアラームのより保守的な予測が行われることを可能にしつつ、被検者に提供されるアラートの数を減らすことができる。
さらなる実施形態では、臨床医は、1つ又は複数の特定のレベル(例えば、より低いレベル)の非クリティカルアラームにアクセス不可能である(すなわち、臨床医はそれらの存在について注意喚起されず、及び/又は、臨床医はそのような非クリティカルアラームを追跡又はアクセスすることができない)。これにより、このような非クリティカルアラームが、クリティカルアラームが後に続くかどうかの予測をトリガすることを依然として可能にしつつ、アラーム疲労や臨床医の疑念がさらに軽減される。これにより、臨床的認識と自動患者モニタリングとの良好なバランスが提供される。
本コンピュータ実施方法はさらに、クリティカルアラームに応答して、第1の臨床医知覚可能アラートを生成するステップを含み得る。したがって、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展することが予測されるときに、第1の臨床医知覚可能アラートを提供することに加えて、クリティカルアラームが生成される場合にも、臨床医知覚可能アラートが提供される。これは、すべてのクリティカルアラームが非クリティカルアラームに関連するわけではないこと(例えば、被検者の状態が突然悪化する場合)、又は、提案される方法は、クリティカルアラームが発生することを正しく予測できない可能性があることを認識している。
特に、聴覚アラームは、クリティカルアラーム(信号)及び/又はクリティカルアラーム信号が発生するという予測に応答してのみ(臨床医のために)生成される。提案されるシステムによって見落とされたクリティカルアラームは、閾値の通常の超過の際に依然として生成されるため、このような手順は、本質的に従来のシステムと少なくとも同程度に安全である。
提案されるモデルを実装することのさらなる利点は、予測されたクリティカルアラームに対するより早期の臨床応答があり得るので、クラスタ化されたクリティカルアラームの尤度が低減することである。
臨床医に提供されるアラートの数をさらに減らすために、いくつかの実施形態では、第1の臨床医知覚可能アラートが関連する非クリティカルアラームに対して既に提供されている場合は、クリティカルアラームに対して、さらなる臨床医知覚可能アラートは生成されない。これにより、アラーム疲労がさらに回避される。
本コンピュータ実施方法はさらに、任意選択で、生理学的パラメータモニタリングを受けている被検者のメタデータを取得するステップと、被検者の取得されたメタデータに基づいて、第1の所定の長さを設定するステップとを含む。
実施形態では、本コンピュータ実施方法では、非クリティカルアラーム信号は、被検者の少なくとも1つの生理学的パラメータが臨床的に望ましくない状態に入ったことを示し、本方法はさらに、非クリティカルアラームに応答して、非クリティカルアラームがトリガされた時間に、非クリティカルアラームをトリガする少なくとも1つの生理学的パラメータの1つ以上の値を取得するステップと、非クリティカルアラームがトリガされた時間に、非クリティカルアラームをトリガする少なくとも1つの生理学的パラメータの取得された1つ以上の値に基づいて、第1の所定の長さを修正するステップとを含む。
本発明の別の態様による例によれば、コンピュータ上で実行されると、任意の記載された請求項を実施するためのコード手段を含むコンピュータプログラムが提供される。
本発明の別の態様による例によれば、生理学的パラメータモニタリングを受けている被検者に対するクリティカルアラームの発生を予測するためのシステムが提供される。システムは、被検者が臨床的に望ましくない状態に入ったことを示す非クリティカルアラーム信号を受信するアラーム受信モジュールと、非クリティカルアラームに応答して、第1の所定の長さのプレアラーム時間ウィンドウ内に入る(又はその間に収集された)被検者の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値から導出されるか及び/又は当該値を含む、1つ以上のプレアラーム値のセットを取得し、機械学習アルゴリズムを使用して、非クリティカルアラーム信号の後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内で、被検者が臨床的にアクショナブルな状態に入ったことを示すクリティカルアラーム信号が続く確率を示す予測インジケータを生成するために、1つ以上のプレアラーム値のセットを処理するアラーム予測モジュールとを含み、プレアラーム時間ウィンドウの開始時間は、非クリティカルアラーム信号の発生時間に依存し、プレアラーム時間ウィンドウは、非クリティカルアラーム信号の発生時間の前に又は発生時間において終了し、ポストアラーム時間ウィンドウは、第2の所定の長さがあり、非クリティカルアラーム信号の前記発生時間に開始する。
システムはさらに、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値を上回ることを、予測インジケータが示すことに応答して、臨床医知覚可能アラートを生成するユーザインターフェースを含み得る。ユーザインターフェースは、ディスプレイ、スピーカ、又は触覚フィードバックシステムを含み得る。
本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかになり、それを参照して説明される。
本発明をより良く理解し、本発明をどのように実施することができるかをより明確に示すために、ここで、単なる例として、添付の図面を参照する。
図1は、一実施形態による方法を示す。 図2は、例えば、アラーム及び時間ウィンドウのタイミング図を示す。 図3は、生理学的パラメータの値を導出するためのシステムを示す。 図4は、別の実施形態による方法を示すフローチャートである。 図5は、非クリティカルアラーム後の時間の長さとクリティカルアラームの発出との関係の特性を示している。 図6は、一実施形態によるシステムを示すブロック図である。
本発明は、図面を参照して説明される。
詳細な説明及び特定の例は、装置、システム、及び方法の例示的な実施形態を示しているが、例示のみを目的としたものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことを理解されたい。本発明の装置、システム、及び方法のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面からより良く理解されるであろう。図面は、単に概略的なものであり、縮尺通りではないことを理解されたい。また、同じ又は類似の部分を示すために、図面全体にわたって、同じ参照番号が使用されていることを理解されたい。
本発明は、それほど深刻でない非クリティカルアラームの発生に反応して、クリティカルアラームの発生を予測するための概念を提供する。非クリティカルアラームの後に、特定の期間内でクリティカルアラームが続くかどうか、例えば、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展するかどうかを判別するためにトレーニングされた機械学習モデルを使用することが提案されている。単に閾値に基づく従来のアラームシステムとは異なり、このアプローチは、生理学的データのウィンドウからの生理学的データを使用する。このデータウィンドウは、閾値の単純な超過よりも多くの情報を伝えることが期待できる。
したがって、実施形態は、非クリティカルアラームによって定義される時間ウィンドウ内にある生理学的パラメータに基づいて、クリティカルアラームの発生を予測できるという認識に基づいている。したがって、すべての非クリティカルアラームが臨床的注意を必要とするわけではないので、臨床医は、すべてのそのようなアラームに対して注意喚起されるわけではなくなり、アラーム疲労が軽減する。
例えば、臨床環境において、クリティカルアラームの発生を予測し、すべてが臨床的注意を必要とするわけではないアラームに対して、臨床医が繰り返し注意喚起させられることによって引き起こされるアラーム疲労を軽減するために、例示的な実施形態を使用できる。
クリティカルアラーム信号によって伝えられる「クリティカルアラーム」は、被検者が臨床的にアクショナブルな状態に入ったことを示し、これは、被検者が生命を脅かされる状態又は生命を変化させる状態に入ることを防止するために、臨床的介入が必要であることを意味する。「クリティカルアラーム」は、被検者のパラメータがクリティカルレベルを下回ったとき、又は被検者を補助している機器(人工呼吸器など)が故障したか又は故障しそうな場合に発せられる。「クリティカルアラーム」は、「赤アラーム」又は「シビアアラーム」とも呼ばれる。
非クリティカルアラーム信号によって伝えられる「非クリティカルアラーム」は、被検者が臨床的に望ましくない状態に入ったが、被検者が生命を脅かされる状態又は生命を変化させる状態に入ることを防止するために臨床的介入はまだ必要とされていないことを示す。したがって、非クリティカルアラームは、被検者(又は、被検者を補助している機器)が、被検者(又は、機器)の「正常」状態の外側にあることを示す。「非クリティカルアラーム」は、「黄アラーム」又は「注意アラーム」とも呼ばれる。
アラームの例としては、低心拍数、高心拍数、不整脈、心静止、低呼吸数、高呼吸数、無呼吸、低SpO、高SpO、低体温、高体温、低収縮期圧、高収縮期圧、低拡張期圧、高拡張期圧、低平均血圧、高平均血圧、低潅流、顔面蒼白(被検者の色)、被検者の動きが少なすぎること又は多すぎること、起床検出、低/高心拍出量、低/高1回拍出量、及び/又は低/高血流が挙げられる。アラーム(機器ベース)のさらなる例には、人工呼吸器の場合、高いピーク吸気圧、人工呼吸器回路の切断、誤動作/閉塞した気管内チューブ、及び低COレベルが含まれる。さらに別の例には、注入ポンプの場合、ライン内の低流量又は空気の存在が含まれる。
図1は、本発明の一実施形態による方法1を示すフローチャートである。
本方法は、被検者が臨床的に望ましくない状態に入ったことを示す非クリティカルアラーム信号4を受信するステップ10を含む。この非クリティカルアラーム信号は、被検者が臨床的に望ましくない状態に入る時間である「発生時間」と関連している。
本方法はまた、非クリティカルアラーム信号に応答して、第1の所定の長さのプレアラーム時間ウィンドウ内に入る(又はその間に収集される)被検者の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値から導出されるか、及び/又は当該値を含む1つ以上のプレアラーム値のセットを取得するステップ11を含む。プレアラーム時間ウィンドウの開始時間は、非クリティカルアラーム信号の発生時間に依存する。
各プレアラーム値は、(プレアラームウィンドウからの)少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値、又はプレアラームウィンドウからの少なくとも1つの生理学的パラメータの1つ以上の値から導出された(例えば、処理によって生成された)値のいずれかを含む。
したがって、1つ以上のプレアラーム値のセット内の値は、モニタリングされた生理学的パラメータの値、モニタリングされた生理学的パラメータの処理された値、モニタリングされた生理学的パラメータの値の統計的尺度などを含み得る。
少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値は、被検者の状態の任意の尺度を含み得る。したがって、モニタリングされた生理学的パラメータの値は、被検者の健康状態、状況、動き、身体過程又は状態(ECGトレース、体温、脈拍数、胸部インピーダンス、PPG波形、呼吸数など)(の変化)に対応する任意の尺度を含み得る。したがって、このような値には、センサからの生データ(生のECGトレースなど)又はセンサからの処理済みデータ(ECGトレースからの決定された心拍数など)が含まれ得る。
値を測定することによって、又は、測定するために処理できる値によってモニタリングできる生理学的パラメータの例としては、被検者の心拍数、心拍変動、呼吸数、SpOパーセンテージ(酸素飽和度)、体温、血圧、血糖(グルコース)値、被検者の動き、胸部インピーダンス、潅流指数などが挙げられる。
したがって、プレアラーム値は、時間ウィンドウ内の生理学的パラメータの値、時間ウィンドウ内の生理学的パラメータの最大値/最小値、時間ウィンドウ内の生理学的パラメータの平均(中間又はモード)値、所定の時間ウィンドウ内の生理学的パラメータの値の標準偏差、生理学的パラメータが所定の閾値(例えば、第1/第2の閾値)を超える回数、生理学的パラメータの値が閾値を下回った累積時間、及び/又は他の統計的尺度であり得る。
いくつかの他の想定される統計的尺度、したがって、想定されるプレアラーム値には、デルタ指標、中心傾向尺度、近似エントロピー、ラムペル-チェフ(Lempel-Ziv)複雑性、相関係数、二乗平均平方根などが含まれる。
したがって、ステップ11は、例えば、データベースから、プレアラーム時間ウィンドウ中の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値を取り出すことと、任意選択で、後続のステップ12で使用するための1つ以上のプレアラーム値のセットを導出するために、上記値をさらに処理することとを含み得る。
本方法はまた、機械学習アルゴリズムを使用して、1つ以上のプレアラーム値のセットを処理して、非クリティカルアラーム信号の後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内でクリティカルアラーム信号が続く確率を示す予測インジケータ6を生成するステップ12を含む。ポストアラーム時間ウィンドウは、第2の所定の長さであり、非クリティカルアラーム信号の発生時間に開始する。クリティカルアラーム信号は、被検者(の少なくとも1つの生理学的パラメータ)が、臨床的にアクショナブルな状態に入ったことを示す。
したがって、ステップ12において、機械学習アルゴリズムを使用して、非クリティカルアラームに先立つ特定の時間ウィンドウ内の被検者の生理的パラメータから導出された値を処理して、非クリティカルアラームのすぐ後に、すなわち、ポストアラーム時間ウィンドウ内で、クリティカルアラームが続くかどうかを予測する。例えば、機械学習アルゴリズムは、非クリティカルアラーム信号がクリティカルアラーム信号に発展するかどうかを予測する。
ステップ12で生成される確率インジケータ6は、例えば、非クリティカルアラームの後に、特定の期間内でクリティカルアラームが続く予測確率(例えば、0~1の範囲、又は0%~100%)を含む。他の例では、確率インジケータは、機械学習アルゴリズムが、非クリティカルアラームの後に、ある期間内でクリティカルアラームが続くと考える(例えば、値「1」)か否か(例えば、値「0」)を示すバイナリインジケータである。分類(例えば、「可能性が高い」、「可能性がある」、「可能性が低い」、「可能性がない」)などの他の適切な確率インジケータが、当業者には明らかであろう。
ステップ12はまた、機械学習アルゴリズムを使用して、予測されるクリティカルアラームのタイプに関する情報、例えば、予測されるクリティカルアラームによって示される臨床的注意を必要とする事象(例えば、危険なほど低い心拍数、飽和度低下など)の原因又はラベルを示す情報を生成することを含み得る。
いくつかの実施形態では、ステップ11及びステップ12は、非クリティカルアラームが、所定の期間(例えば、5秒以上又は10秒以上)の間、提供されていることに応答してのみ行われる。これにより、(例えば、非クリティカルアラームによって提起された潜在的な問題自体が解決した場合に)クリティカルアラームが非クリティカルアラームの後に続くかどうかの潜在的に不必要な決定が防止され、処理能力が節約される。
図2は、本発明の一実施形態による、非クリティカルアラーム、並びに、プレアラーム時間ウィンドウ及びポストアラーム時間ウィンドウのための例示的なタイミングを示す。
特に、図2は、時間tにわたる例示的な生理学的パラメータの2つの例示的なグラフP、Pを示す。第1のグラフPは、時間tにわたる被検者のSpO(酸素飽和度)パーセンテージを表す。第2のグラフPは、時間tにわたる被検者の呼吸数を表す。
非クリティカルアラームは、被検者の生理学的パラメータの値が、被検者が臨床的に望ましくない状態に入ったこと又は入ることを示す閾値を超えるか又はそれに達したとき(時間t)にトリガされる。クリティカルアラームは、被検者の生理学的パラメータの値が、臨床的介入がなければ臨床的に危険な状態に入ることを示す異なる閾値を超えるか又はそれに達したとき(時間t)にトリガされる。
図示の例では、被検者のSpOレベルは、第1の閾値Th(例えば、94%)に関連し、被検者のSpOレベルが第1の閾値を下回る場合に、非クリティカルアラームが時間tにトリガされる。さらに、被検者のSpOレベルはまた、第2の閾値Th(例えば、90%)にも関連し、被検者のSpOレベルが第2の閾値を下回る場合に、クリティカルアラームが時間tにトリガされる。
図示されていないが、被検者の他の生理学的パラメータ(例えば、呼吸数P)も同様の閾値と関連していてもよい。閾値は、生理学的パラメータの値がその閾値を下回る場合にアラームが発せられる閾値(すなわち、「下限」閾値)であっても、生理学的パラメータの値がその閾値を上回る場合にアラームが発せられる閾値(すなわち、「上限」閾値)であってもよい。
図2に示すシナリオでは、被検者のSpOレベルの値が、時間tにおいて第1の閾値Thを下回る。したがって、非クリティカルアラームが、時間t、すなわち、「非クリティカルアラーム信号の発生時間」に生成される/発せられる。
非クリティカルアラーム(信号)に応答して、プレアラーム時間ウィンドウTW内に入る生理学的パラメータの値から導出されるか、及び/又は当該値を含む1つ以上の値のセットが、機械学習アルゴリズムによって処理されて、非クリティカルアラームの後にクリティカルアラームが(非クリティカルアラームの発生時間tの後のポストアラーム時間ウィンドウTW内で)続くかどうかが予測される。値のセットは、非クリティカルアラームをトリガした生理学的パラメータを含む、任意のモニタリングされた生理学的パラメータの値(複数可)から導出され得る、及び/又はそれらの値を含み得る。
例えば、図示のシナリオでは、SpOレベルP及び呼吸数Pから導出された値を使用/処理して、非クリティカルアラームの後にクリティカルアラームが続くかどうかを予測するために使用される1つ以上の値のセットが形成される。しかしながら、他の生理学的パラメータから導出された値が含まれてもよい。
プレアラーム時間ウィンドウTWの長さは、予め決定されている。しかしながら、この時間ウィンドウの開始時間ttwは、非クリティカルアラームの発生時間tに基づくか又は依存する。つまり、非クリティカルアラームの発生時間tは、時間ウィンドウが始まる時間を定義又は描写する。例えば、時間ウィンドウの開始時間ttwは、非クリティカルアラームの発生時間tの前の特定の、所定の数分である。
したがって、プレアラーム時間ウィンドウTWは、既にモニタリング/記録された生理学的パラメータの値に対応する。
好ましい例では、また、図2に図示するように、プレアラーム時間ウィンドウTWは、発生時間tに終了する。このように、プレアラーム時間ウィンドウの開始時間ttwは、発生時間tの前の第1の所定の長さ(の時間)に開始し得る。しかしながら、他の例では、プレアラーム時間ウィンドウTWは、発生時間tの前に終了する。
図示されるように、プレアラーム時間ウィンドウTWの長さは、好ましくは、ポストアラーム時間ウィンドウTWの長さよりも大きい。このような制約に対してトレーニングされた機械学習アルゴリズムが、必要な処理能力量を最小限に抑えながら、クリティカルアラームの非常に正確な予測を実証した。
プレアラーム時間ウィンドウ内に入る生理学的パラメータP、Pの値から導出されるか、又は当該値を含む1つ以上の値のセットが、機械学習アルゴリズムによって処理されて、予測インジケータが生成される。
前述したように、様々な異なる生理学的パラメータから導出された値を処理して、クリティカルアラームの発生を予測できる。
好ましいさらなる実施形態では、メタデータなどの被検者に関する他の情報、及び/又はアラームを使用して、クリティカルアラームの発生を予測できる。
いくつかの実施形態では、第2のポストアラーム時間ウィンドウ(例えば、(第1の)ポストアラーム期間よりも長さが短い)内に入る(又はその間に収集される)被検者の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値から導出されるか、又は当該値を含む1つ以上の値も使用して、クリティカルアラームの発生を予測できる。したがって、第2のポストアラームウィンドウの間に取得された生理学的パラメータの値は、機械学習アルゴリズムのための追加の入力として使用できる。
図3は、生理学的パラメータの値をどのようにして取得できるか、また、生理学的パラメータの値からプレアラーム値をどのようにして取得できるかを概略的に示す。
図3は、被検者の生理学的パラメータを検出するためのセンサ31を示す。ここでは、センサは、パルスオキシメータ31A及びECG(心電図)電極31Bを含む。
図3はまた、センサ31から取得された(生理学的パラメータ)データ32を示す。ここでは、データ32は、パルスオキシメータ31Aから取得されるフォトプレチスモグラム(PPG)波形32Aを含む。データ32はまた、ECG波形32B及び胸部インピーダンス測定値32Cを含み、両方ともECG電極31Bから取得される。各生理学的パラメータデータ32は、経時的に変化する。
データ32を、例えば、ステップ33において処理して、生理学的パラメータの値が取得される。各値は、特定の時間(例えば、タイムスタンプ)に関連しているため、値が、定義された時間ウィンドウ内か外かを決定できる。したがって、生理学的パラメータの各値は、被検者の生理学的パラメータのサンプルである。
図示の例では、PPG波形32Aを処理して、酸素飽和度SpO34A、脈拍数/心拍数34Bの値を導出し、及び/又は、被検者の動き34Gを推定できる。ECG波形32Bを処理して、被検者の脈拍数/心拍数34B、被検者の心拍変動34Eを導出し、及び/又は、被検者の動き34Gを推定できる。胸部インピーダンス測定値32Cを処理して、呼吸数34C、呼吸の不安定性34Fを導出し、及び/又は、被検者の動き34Gを推定できる。
値34のうちの1つ以上はさらに処理されて、さらなる値(したがって、究極的には、これらも生理学的パラメータデータ32から導出される)を導出してもよい。例えば、異なる生理学的パラメータ値から相関値34Dが導出される。例えば、相関値34Dは、酸素飽和度34A、脈拍数/心拍数34B、及び/又は呼吸数34Cの値の相関を示す。したがって、相関値は、少なくとも2つの異なる値34の相関の尺度を示す。
したがって、生理学的パラメータの1つ以上の値、及び/又は、生理学的パラメータの1つ以上の値を処理することによって導出される1つ以上の値を含む1つ以上の値34のセットが取得される。この1つ以上の値のセットは、プレアラームウィンドウ内に入る(又はその間に収集される)生理学的パラメータの値に対応することが明らかであろう。
生理学的パラメータデータ32から導出された値34のセットは、(例えば、処理システム35によって)処理されて、非クリティカルアラームの後に、特定の期間内でクリティカルアラームが続く確率を示す予測インジケータを生成する。
特に、システム35は、機械学習アルゴリズムを使用して、被検者の少なくとも1つの生理的パラメータの値から導出された1つ以上のプレアラーム値34のセットを処理するステップを行い、これにより、非クリティカルアラーム信号の後にクリティカルアラーム信号が続く確率を示す予測インジケータを生成する。
値34のすべてが、1つ以上のプレアラーム値のセットの処理中に使用される必要はない。むしろ、実施形態では、すべての利用可能な値のサブセットが、機械学習アルゴリズムを使用して選択され、処理される。利用可能な値のサブセットの選択は、機械学習アルゴリズム又は患者メタデータに依存する。
特定の例では、機械学習アルゴリズムは、利用可能な値のうちの特定の値を選択するようにトレーニング又は構成される。他の実施形態では、患者メタデータを取得及び使用して、(例えば、そのメタデータを有する被検者について、機械学習アルゴリズムに必要な情報のみを収集するために)どの値34が生成されるかを選択してもよい。これにより、方法全体の効率が向上する。
例えば、新生児環境では、SpOが、予後の状態を示す可能性(most prognostic potential)が最も高く(これは、主に、飽和度低下が最も一般的な赤アラームであるため)、したがって、それに関連する値は、予測インジケータを生成するために処理される値のサブセットに含まれる。他の患者集団では、予後の状態を示す可能性の値は異なる。特に、その患者集団について最も一般的であるアラームと最も密接に関連しているデータが、最も有用である可能性が高いと考えられる。
前述したように、いくつかのさらなる実施形態では、予測インジケータを生成するために、値34と共に、追加のデータ36も処理される。つまり、機械学習アルゴリズムは、入力として、値34のセット及び追加データ36を受け取って、予測インジケータを出力する。
追加データ36は、それに応答して処理が行われる非クリティカルアラームに関する情報36A、所定の長さの時間ウィンドウ中に発生する被検者に対する他の任意のアラームに関する情報36B、及び/又は、被検者のメタデータ36Cを含み得る。このような追加データ36を使用することにより、予測インジケータのより正確で特注の計算が可能になる。
非クリティカルアラームに関する情報36Aは、例えば、非クリティカルアラームに関連するラベル又はカテゴリ、非クリティカルアラームの発生時間tなどを含む。
被検者に対する他の任意のアラームに関する情報36Bは、例えば、時間ウィンドウ中に発生する他の任意のアラームに関連するラベル/カテゴリ、当該他の任意のアラームの発生時間、時間ウィンドウ中に発生する他のアラームの数、時間ウィンドウ中に発生する非クリティカルアラームの数、時間ウィンドウ中に発生するクリティカルアラームの数、時間ウィンドウ中に発生する他のアラームの頻度などを含む。
被検者のメタデータ36Cには、年齢、妊娠期間(特に、新生児臨床環境において有益)、臨床環境又は病院への入院からの時間、体重(入院時、出生時、又は現在の体重)、病歴、臨床診断、治療計画などのうちのいずれか又は複数が含まれ得る。
プレアラーム時間ウィンドウ及びポストアラーム時間ウィンドウがどのように想定されるかについて前述した。プレアラーム時間ウィンドウは、どのデータが機械学習アルゴリズムへの入力として提供されるかを定義する。ポストアラーム時間ウィンドウは、機械学習アルゴリズムが、その間にクリティカルアラームが発生するかどうかを予測しようと試みる期間を定義する。
時間ウィンドウの長さは、機械学習アルゴリズムの正確さと複雑さ(したがって速度)に影響する。したがって、これらの時間ウィンドウに適切な長さを選ぶことが望ましい。
好ましくは、第1の所定の長さ(プレアラーム時間ウィンドウの長さ)が、3分未満及び/又は1分よりも大きい。1分から3分の期間は、特に新生児環境について、正確さと計算の複雑さとの間の良好な妥協を提供するものとして確認されている。
好ましくは、第2の所定の長さ(ポストアラーム時間ウィンドウの長さ)が、3分未満及び/又は1分よりも大きい。特定の例では、第2の所定の長さは、長さが約1分(例えば±10%)である。大多数のクリティカルアラームが、非クリティカルアラームの1分以内に発生することが確認されているので、ポストアラーム時間ウィンドウの長さを1分以内に制限することにより、計算の複雑さを軽減できる。
前述したように、異なる環境及び/又は異なる患者に、異なる機械学習アルゴリズムが使用される。異なる機械学習アルゴリズムは、予測プロセス中に、異なる特徴(例えば、生理学的データから導出された値)及び/又は異なる第1/第2の所定の長さを使用する。
これを考慮するために、実施形態では、第1及び/又は第2の所定の長さは、患者メタデータに依存し得る。
いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2の所定の長さは、生理学的データの値(例えば、心拍数値)に基づいて修正される。具体的には、第1の所定の長さは、非クリティカルアラームの発生時間における生理学的データの値に基づいて修正されるか、又は、アラームをトリガした生理学的データの値に基づいて修正される。
どのように実施形態が機械学習アルゴリズムを利用して、被検者の少なくとも1つの生理的パラメータの値から導出される1つ以上のプレアラーム値のセットを(少なくとも)処理して、それによって、非クリティカルアラーム信号の後にクリティカルアラーム信号が続く確率を示す予測インジケータを生成するのかを前述した。
機械学習アルゴリズムは、メタデータ又はアラーム情報などの他の情報をさらに受け取り、この情報も予測インジケータの生成中に処理される。
1つ以上のプレアラーム値のセット及び他の情報は、集合的に「入力データ」又は「1つ以上の特徴のセット」と呼ばれる。1つ以上の特徴のセットは、少なくとも1つの生理学的パラメータの値から導出された1つ以上のプレアラーム値のセットを少なくとも含む。
したがって、機械学習アルゴリズムは、入力として、1つ以上の特徴のセットを受け取り、出力として、予測インジケータを提供する。機械学習アルゴリズムは、非クリティカルアラーム信号に応答して実行される。
本発明での使用に適している機械学習アルゴリズムは、当業者には容易に明らかになるであろう。適切な機械学習アルゴリズムの例としては、決定木アルゴリズム及び人工ニューラルネットワークが挙げられる。ロジスティック回帰、サポートベクターマシン、又は単純ベイズモデルなどの他の機械学習アルゴリズムも使用でき、良好に機能する。決定木は、特徴空間の再帰的分割を可能にするため、本願に特に適している。
決定木アルゴリズムは、当業者に既知であろう。決定木アルゴリズムは、ルートノードから始まる1つ以上の決定ノードから形成される。(ルートノードから開始される)各ノードは、入力データに基づいて決定を行い、決定の結果に基づいて、次の決定を指示するか、又は決定木アルゴリズムの出力を提供する。
トレーニングデータセットに対して決定木アルゴリズムをトレーニング又は生成する方法は、広く知られている。例では、トレーニング入力データエントリ及び対応するトレーニング出力データエントリから構成されるトレーニングデータセットが提供される。決定木アルゴリズムを生成する既知の方法は、分類及び回帰木(CART)アルゴリズム及び反復二分器3(ID3)アルゴリズムを含む。一般に、このような方法は、(トレーニング出力データに対して)トレーニング入力データ内の可能な分割を反復的に特定し、(例えば、ジニ指数又は情報利得を使用して)可能な分割の有効性を定量化し、最も有効な分割を決定ノードに定式化するトップダウンアプローチを含む。このようにして、決定木を構築できる。決定木アルゴリズムは、エクストリーム勾配ブースティング(XGB)アルゴリズム又はランダムフォレストなどのブースティングアルゴリズムを使用してさらに向上され得る。
デフォルト設定により、欠落したデータに対処することができ、データの前処理を必要とせず、臨床環境におけるほぼリアルタイムのパフォーマンスの可能性を高めるので、決定木は有利である。
人工ニューラルネットワーク、又は単にニューラルネットワークも、当業者によく知られている。要約すると、ニューラルネットワークは、入力データに基づいて発生する特定のシナリオの確率を予測するなど、入力データを処理して出力データを生成するために使用できる一種の機械学習モデルである。
ニューラルネットワークの構造は、人間の脳から発想を得ている。ニューラルネットワークは、層からなり、各層は、複数のニューロンを含む。各ニューロンは、数学演算を含む。入力データを処理する過程では、入力データに対して各ニューロンの数学演算が行われて、数値出力が生成され、ニューラルネットワーク内の各層の出力が、次の層に順次供給される。最終層が出力を提供する。
ニューラルネットワークをトレーニングする方法は、広く知られている。典型的には、トレーニング入力データ及び対応するトレーニング出力データから形成されるトレーニングデータセットが提供される。トレーニング入力データは、ニューラルネットワークによって処理されて、例示的な出力データが生成される。例示的な出力データは、(例えば、損失関数を使用することによって)トレーニング出力データと比較されて、ニューラルネットワークの正確さが決定される。ニューラルネットワーク、特にニューロンの数学演算は、ニューラルネットワークの正確さを向上させる(例えば、損失関数を最小化する)ために、決定された正確さに基づいて修正される。ニューラルネットワークを修正する既知の方法には、勾配降下、誤差逆伝播アルゴリズムなどが含まれる。
好ましくは、機械学習アルゴリズムは、バイナリ出力を提供するように設計され、(例えば、出力「1」を用いて)機械学習アルゴリズムが非クリティカルアラームの後に、ポストアラームウィンドウ内でクリティカルアラームに続くと考えるか、又は、(例えば、出力「0」を用いて)機械学習アルゴリズムが非クリティカルアラームの後に、ポストアラームウィンドウ内でクリティカルアラームが続くとは考えないことが示される。
バイナリ(又は他の分類)出力機械学習アルゴリズムは、感度又は特異性を標的とするようにトレーニングされてもよい。感度は、真陽性率の相対的尺度(例えば、0から1)である。特異性は、偽陰性率(すなわち、偽陽性率の逆数)の尺度である。
本発明者は、感度よりも特異性に優先順位を付けるか、又は特異性を標的とする特定の要望を認識している。高い特異性(例えば、≧0.95又は≧0.98)は、モデルが臨床医によって信頼できると見なされることを確実にし、これにより、アラーム疲労が軽減する(臨床医が、クリティカルアラームの予測が正確であると容易に信じ、それに応じて行動するからである)。
さらに、低い感度を犠牲にして高い特異性が提供されたとしても、機械学習アルゴリズムが、クリティカルアラームが続くことを正しく予測しない場合であっても、後の時点で、クリティカルアラームが依然として発せられることが認識されている。したがって、機械学習アルゴリズムが見落としたクリティカルアラームは、通常の閾値の超過の際に依然として生成されるため、提案されるアラーム予測システムは、本質的に現行のシステムと少なくとも同程度に安全である。
異なる環境で使用するために、異なる機械学習アルゴリズム、第1の所定の長さ、及び/又は第2の所定の長さを使用することが有益であることが理解されよう。したがって、異なる機械学習アルゴリズム、又は、第1/第2の所定の長さを、環境又は臨床環境に関する情報、被検者に関する情報(例えば、被検者メタデータ)に基づいて使用できる。
例えば、新生児ユニットでの使用のために開発されたアルゴリズムは、成人用の集中治療室で使用される場合には同様には機能しない。したがって、異なるタイプの臨床環境(例えば、新生児ユニット対成人用の集中治療室)で使用するために、異なるトレーニングデータを使用して、異なる機械学習アルゴリズムがトレーニングされる。あるいは、(例えば、最初は新生児ユニットのために開発された)汎用アルゴリズムを、例えば、当該汎用アルゴリズムが既に展開された後に、異なるタイプのユニットのためのトレーニングデータ(例えば、成人ユニットのためのトレーニングデータ)に基づいて、さらにトレーニング又は微調整できる。
さらに、同じタイプの臨床環境内であっても、異なる臨床環境(例えば、第1の新生児ユニット対第2の新生児ユニット)が、非クリティカルアラーム又はクリティカルアラームを生成するために異なる閾値を使用するなど、それらの特性が異なり得るため、同じアルゴリズムの正確さが、同じタイプの異なる臨床環境間で異なり得る。したがって、特定のタイプの環境のために設計されたアルゴリズムが、特定の臨床環境のためにさらにトレーニングされることが好ましい。これは、機械学習アルゴリズムがその環境に既に展開された後に行うことができる。例えば、アルゴリズムは、現実世界のデータからアラームのパターンを学習し、当該アルゴリズムが配備された環境に固有になるように、定期的に更新する(例えば、決定木アルゴリズムの場合、新しい木のセットを生成する)ことが可能にされる。
また、同じ臨床環境内であっても、閾値及び利用可能なセンサデータ及び/又はセンサタイプも(時間とともに)変化し得ることが認識されている。したがって、同じ臨床環境内であっても、アルゴリズムが、(例えば、モニタリングされた生理学的データ及びアラームデータを使用することによって)定期的に更新することが可能であり、したがって、新しいデータパターンに適応することが好ましい。このようにして、アルゴリズムは、技術及び動作仕様の変化に継続的に適応することができる。
さらに別の例では、個々の被検者のデータから学習することによって、アルゴリズムを適応させ、個人化することも可能である。例えば、各被検者は、自身の過去の生理学的パラメータデータ及びアラームデータに関連し、これにより、アルゴリズムは、被検者自身の過去のパラメータデータに基づいて調整される。したがって、汎用アルゴリズムを継続的にトレーニングされる(又は被検者の入院時にトレーニングされる)。
機械学習アルゴリズムは、上記のアプローチのうちの任意の1つ又は複数を使用して、新しいタイプの臨床環境、新しい臨床環境、臨床環境の変化、又は異なる患者に適応される。
図4は、本発明の一実施形態による方法40を示す。
方法40は、非クリティカルアラームが発せられたかどうかを決定するステップ41を含む。
非クリティカルアラームが発せられたと決定するステップ41に応答して、本方法は、生理学的パラメータモニタリングを受けている被検者に対するクリティカルアラームの発生を予測するステップ1に移る。ステップ1は、上述した方法を行うことによって実行できる。ステップ1は、出力として、予測インジケータ6を提供する。
ステップ1に続いて、方法40は、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値を上回ることを、予測インジケータ6が示すかどうかを決定するステップ42を行うことを含む。ステップ42の正確な実施は、予測インジケータ6のフォーマットによる。
例えば、予測インジケータが、バイナリインジケータである場合(1(又は0)がクリティカルアラームが予測されることを意味し、0(又は1)がクリティカルアラームが予測されないことを意味する)、ステップ42は、予測インジケータが、値1(又は0)(所定の閾値を超える尤度)を有するか、又は値0(又は1)(所定の閾値を超えない尤度)を有するかを決定することを含む。
予測インジケータが、0から1の範囲の確率である別の例では、ステップ42は、確率が所定の閾値、例えば0.5、0.6又は0.7を上回るかどうかを決定することを含む。
ステップ42が、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値を上回ることを、予測インジケータ6が示すと決定することに応答して、本方法は、第1の臨床医知覚可能アラートを生成するステップ43に移る。ステップ43において、第1の臨床医知覚可能アラートを発した後、本方法はステップ41に戻る。
臨床医が知覚可能なアラートは、例えば、臨床医への音声、視覚、及び/又は触覚フィードバックを含む。第1の臨床医知覚可能アラートは、臨床医が被検者の状態を能動的に決定していないときに、臨床医が知覚可能なアラート(例えば、点滅光、ブザー若しくはサイレン、及び/又は振動)である。特に、第1の臨床医知覚可能アラートは、(例えば、人生を変化させてしまうような状態悪化を防止するために)被検者が、典型的にはクリティカルアラームを伴う、臨床的注意を必要とする状態に入ったことを示すために、臨床環境において臨床医に典型的に提示されるアラートである。
ステップ42が、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値を上回ることを、予測インジケータ6が示さないと決定することに応答して、方法はステップ41に戻る。
いくつかの実施形態では、ステップ41に戻る代わりに、ステップ42における否定的な決定に応答して、本方法は、第2の臨床医知覚可能アラートを生成するステップ45を行ってもよい。第2の臨床医知覚可能アラートは、第1の臨床医知覚可能アラートと区別されるべきである(例えば、異なる音、色、又は振動パターン/強度)。これは、臨床医が、非クリティカルアラームの発生について、予測されるクリティカルアラームと区別できつつ、依然として注意喚起され、したがって、アラーム疲労が低減されることを意味する。
しかし、好ましい実施形態では、ステップ42が、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値を上回ることを、予測インジケータ6が示さないと決定する場合、臨床医が知覚可能なアラートは生成されない。これにより、アラーム疲労が大幅に軽減される。
いくつかの実施形態では、ステップ41が、非クリティカルアラームが発せられていないと決定することに応答して、本方法は、クリティカルアラームが発せられたかどうかを決定するステップ44に移ってもよい。
ステップ44が、クリティカルアラームは発せられたと決定することに応答して、本方法は、第1の臨床医知覚可能アラートを発するステップ43に移る。したがって、クリティカルアラームが発せられたときに発せられるアラートは、クリティカルアラームが発せられることが予測されるときのアラートと同じであってもよい。
これにより、クリティカルアラームの予測が見落とされても、クリティカルアラームの発出に応答して臨床医の注意を引くことになるので、高レベルの特異性(例えば、≧0.95又は≧0.98)を有する機械学習アルゴリズムを使用することが可能になる。したがって、クリティカルアラームの(非常に信頼性の高い)予測及び/又はクリティカルアラーム自体に応答してのみ、第1の臨床医知覚可能アラートを発することによって、アラーム疲労が軽減される。
好ましい実施形態では、クリティカルアラーム信号がステップ1において既に予測されている(及び、適切な第1の臨床医アラートが既に生成されている)場合には、ステップ43において、当該クリティカルアラーム信号に応答して、第1の臨床医アラームは発せられない。
ステップ44が、クリティカルアラームは発せられていないと決定することに応答して、本方法は、ステップ41に戻る(すなわち、アラームは発せられない)。
したがって、方法40は、任意の発せられたアラーム又はアラームを含む信号に応答する反復プロセスである。
いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムは、ポストアラーム期間内に発生すると予測されるクリティカルアラームのタイプを示すように設計されている。このような実施形態では、ステップ43は、(ステップ42によってトリガされる場合に)クリティカルアラームの予測されるタイプの指示を提供することを含む。当然ながら、ステップ43はまた、(ステップ44によってトリガされる場合に)トリガされたクリティカルアラームのタイプの指示を提供することを含む。
本発明で使用するための適切な機械学習アルゴリズムを準備し、かつ、所定の長さを選択するための例の詳細な説明を、理解を深めるために以下に提供する。説明される例では、機械学習アルゴリズムは、新生児ユニットでの使用に適応されている。
機械学習アルゴリズムを生成するために、多数の早産児(新生児ユニットの対象)からの生理学的データ及びアラームデータを取得する。任意選択で、早産児に関する追加情報(例えば、メタデータ)も取得する。
生理学的データは、被検者の非侵襲的モニタリングを行うことによって取得される。例えば、各被検者の心拍数、呼吸数、及びSpOをモニタリングするための心肺バイタルサインの値を、(3リードECGからの)心電図測定、インピーダンス呼吸記録測定、及びパルスオキシメトリ測定からそれぞれ取得できる。これらの値は、データウェアハウスを介して、適切な分解能(例えば、1Hz)で被検者モニタリングシステム(PhilipsのIntelliVue MX800など)から遡及的に取得できる。(例えば、250Hzにおける)生のECG波形を抽出及び使用して、心拍変動(HRV)を解析することもできる。
例えば、早産児ごとのアラームのログを含み、少なくとも、すべての非クリティカル(「黄」)アラーム及びクリティカル(「赤」)アラームのタイミングを特定するアラームデータもまた抽出できる。各アラームは、関連するカテゴリ又はラベルに関連していてよい。例えば「飽和度低下」及び「徐脈」は、クリティカルアラームのカテゴリであり、「SpO-低」及び「SpO-高」は、非クリティカルアラームのカテゴリである。
前述したように、機械学習アルゴリズムは、例示的な入力データ及び対応する例示的な出力データに基づいてトレーニングされる。例示的な入力データ及び例示的な出力データを生成するために、例示的な入力データのためのエントリ、及び、例示的な出力データのための対応するエントリが、アラームデータ内の各非クリティカルアラームについて生成される。
特に、アラームデータ内で特定される各非クリティカルアラームについて、(例示的な入力データのエントリのために)第1の所定の長さのプレアラーム時間ウィンドウからの生理学的データが取得され、(例示的な出力データの対応するエントリのために)当該非クリティカルアラームの後に、第2の所定の長さのポストアラーム時間ウィンドウ内でクリティカルアラームが続いたかどうかの指示も取得される。
取得/抽出された生理学的データは、例示的な入力データのためのエントリに寄与する。取得/抽出された指示は、例示的な出力データのための対応するエントリに寄与する。
より具体的には、例示的な入力データのエントリを取得するために、エントリのための生理学的データをさらに処理して、プレアラームウィンドウ内の生理学的パラメータの値から導出された1つ以上のプレアラーム値のセットが取得される。したがって、例示的な入力データのエントリは、プレアラームウィンドウ内に入る被検者の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値から形成又は導出された値のセットを少なくとも含む。
いくつかの実施形態では、例示的な入力データの各エントリは、(生理学的値に関連する被検者の)被検者メタデータ、並びに/又は、プレアラーム時間ウィンドウ内で発生するアラーム及び/若しくは例示的な入力データのエントリに関連する非クリティカルアラームに関するアラーム情報をさらに含む。
このようにして、例示的な入力データのエントリは、いくつかの特徴(例えば、生理学的パラメータから導出された値、生理学的パラメータの値、患者メタデータ、及び/又はアラーム情報)を含む。
例示的な出力データのエントリは、(当該エントリに関連している)非クリティカルアラームの後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内でクリティカルアラームが続いたかどうかの指示を少なくとも含む。例示的な出力データのエントリは、クリティカルアラームのタイプに関する情報も含む。
次いで、機械学習アルゴリズムは、例示的な入力データ及び例示的な出力データを使用してトレーニングされる。特に、機械学習アルゴリズムは、例示的な入力データと例示的な出力データとの関係を学習するようにトレーニングされる。以下、トレーニング例について説明する。
例示的な入力データ及び例示的な出力データは、元のデータセット内の非クリティカル-クリティカル(NonCritical-to-Critical:NCtC)アラーム及び非クリティカル-クリティカルなし(NonCritical-to-No-Critical:NCtnC)アラームの割合によって層化されたトレーニングセット(例えば、80%)及びテストセット(例えば、20%)にランダムに分割される。トレーニングデータは、機械学習アルゴリズムをトレーニングするために使用される。テストデータは、機械学習アルゴリズムの適合性をテストするために使用される。
説明として、ポストアラームウィンドウ内で少なくとも1つのクリティカルアラームが後に続いたすべての非クリティカルアラームは、非クリティカル-クリティカル(NCtC)アラームと呼ぶことができ、ケースコホートを構成する一方で、クリティカルアラームにつながらない非クリティカルアラーム(NCtnC)は、コントロールコホートを構成する。
表Iは、いくつかの実際のサンプルデータに従って、異なる第2の所定の長さ(PD)内でクリティカルアラームが後に続いた非クリティカルアラームの総数と、異なる第2の所定の長さPD内でクリティカルアラームが後に続かなかった非クリティカルアラームの総数を示す。表Iからのデータは、新生児ユニットにおける実際のサンプルを表すが、これは、この環境における一般的な傾向を示すものと考えられる。表Iは、特徴からの任意の情報を利用せずに正しい予測を行う確率を示すのに役立つ。
Figure 2022508221000002
トレーニングデータを使用して、機械学習アルゴリズム(決定木など)が生成される。例えば、CART(分類及び回帰木)アルゴリズムを使用して、ジニ不純物指数に基づいて決定木を生成できる。アルゴリズムは、効率の目的のために、木の最大深さを、例えば6レベル以下に制限できる。
エクストリーム勾配ブースティング(XGB)アルゴリズム(XGBoostライブラリを介して実施される)を使用して、予測性能をブーストすることができる。勾配ブースティングは、前のレベルまでの予測における残留誤差を予測するために新しい木を付加的に作成し、次いで、すべての木を組み合わせて、最終的に向上された予測を行うアンサンブル方法である。これは、アンサンブルに新しい木を追加する際に、勾配降下アルゴリズムを使用して、費用関数を最小化するので、勾配ブースティングと呼ばれている。このアンサンブルにおける最初の木は、ブーストされていない決定木に相当する。結果として生じる木は調整されて、その時点までのアンサンブルの分類における誤差を予測する。
好ましくは、機械学習アルゴリズムは、上述した理由により、高い特異性(例えば、≧0.95又は≧0.98)を有するようにトレーニングされる。特異性に対するトレーニングは、CARTアルゴリズムを用いて、また、他の多くのトレーニング方法を用いて可能である。
このようにして、機械学習アルゴリズムは、少なくともプレアラーム時間ウィンドウ内のモニタリングされた生理的パラメータの値から導出された値のセットに少なくとも基づいて、所与の非クリティカルアラームの後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内でクリティカルアラームが続くかどうかを予測するようにトレーニングできる。
実施形態において、機械学習アルゴリズムはまた、発せられた場合に、ポストアラーム時間ウィンドウ中に発せられたクリティカルアラームのタイプを予測するようにトレーニングされてもよい。これは、例示的な出力データの各エントリが、ポストアラーム時間ウィンドウ中に生成されたアラーム(存在する場合)のタイプに関する情報を含むことを必要とする。
上述したように、機械学習アルゴリズムへの入力として使用される特徴は、プレアラームウィンドウ内に入る被検者の生理学的パラメータの値から導出されるか、及び/又は当該値を含む。出力は、ポストアラームウィンドウにおいて、クリティカルアラームが発生するかどうかの予測インジケータである。本発明の概念は、まさに、非クリティカルアラームの近傍のプレアラーム時間ウィンドウ内の生理学的パラメータを使用して、非クリティカルアラームの後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内でクリティカルアラームが続くかどうか、又は、非クリティカルアラームが、ポストアラーム時間ウィンドウ内でクリティカルアラームに発展するかどうかを予測することである。
したがって、機械学習アルゴリズムを生成する際に、時間ウィンドウの適切な長さを選択すること、及び、生理学的パラメータから導出される適切な値を選択することが重要である。したがって、異なる時間ウィンドウに異なる機械学習アルゴリズムが必要となり得るので、プレアラーム時間ウィンドウ及びポストアラームウィンドウの長さを定義/選択する必要がある。
ポストアラーム時間ウィンドウの長さは、非クリティカルアラームからのクリティカルアラームの生成における任意の合理的な遅延を考慮するように選択されるべきである。
新生児環境では、幼児の状態の急激な変化のために、3分が、非クリティカルアラームと、発せられる関連するクリティカルアラームとの間の適切かつ現実的な最大遅延であることが観察されている(すなわち、非クリティカルアラームの後、3分を超えて発せられたクリティカルアラームは、必ずしも当該非クリティカルアラームと関連しているとは限らない)。
より詳細には、ポストアラーム時間ウィンドウの適切な長さは、例えば、平均遷移時間を選択することによって、又は、それを下回れば所定の割合の遷移が生じる遷移時間を選択することによって、非クリティカルアラームと後続のクリティカルアラームとの間の時間遅延である典型的な遷移時間を観察することによって取得できる。遷移時間は、アラームデータから取得できる。
図5は、新生児環境における実際のサンプルデータの遷移時間の、3分で打ち切られた、期間にわたる(すなわち、アラームデータから導出された)例示的な累積密度関数(CDF)を示す。この実際のサンプルデータを使用した時間の累積密度関数に基づいて、クリティカルアラームが3分以内に発生するとき、それらの65%が、先行する非クリティカルアラームの60秒以内に発生することが確認された。したがって、1分が、(大半のアラームを予測し得るので)ポストアラーム時間ウィンドウに適切な長さであるように思われる。
別の例では、プレアラーム時間ウィンドウ又はポストアラーム時間ウィンドウの適切な長さを選択するために、機械学習アルゴリズムの異なるインスタンスを、異なる長さの時間ウィンドウについてトレーニングして、最善のアルゴリズム又は最善の妥協アルゴリズムが選択されてもよい。
例えば、臨床的洞察に基づいて(例えば、図5の累積密度関数に示されるように)、(プレアラーム時間ウィンドウ及びポストアラーム時間ウィンドウのそれぞれの)第1の所定の長さ及び第2の所定の長さの両方を、最初に1~3分の範囲に選択して、機械学習アルゴリズムの異なるインスタンスを、この範囲内のいくつかの異なる組合せのために発展させてもよい。
例えば、機械学習アルゴリズムは、第1の所定の長さを3分に保持し、第2の所定の長さを、3、2及び1分の間で変化させて発展させてもよい。機械学習アルゴリズムはまた、第1の所定の長さを2分から1分に変更し、第2の所定のウィンドウを1分で一定に保持した状態で発展させてもよい。したがって、第1及び第2の所定の長さの異なる組合せに基づいて、機械学習アルゴリズムの5つの異なるインスタンスを生成することができる。機械学習アルゴリズムのインスタンスの所定の長さについての他の適切な選択を、適切な場合に行ってもよい。
次いで、各アルゴリズムを、トレーニングデータセットを使用してトレーニングできる。
トレーニング後、トレーニングされた機械学習アルゴリズムを使用して、テストデータセットを処理し、AUROC又は感度などの機械学習アルゴリズムの性能メトリックを決定することによって、機械学習アルゴリズムの性能を定量化できる。
AUROCは、機械学習アルゴリズムの正確さの尺度を表す。正確さを測定するための他の適切な損失関数は、当業者には明らかであり、AUROCと置換されてもよい。
一例では、機械学習アルゴリズムは、少なくとも、各機械学習アルゴリズムの決定された性能メトリックに基づいて、又はそれを使用して選択される(プレアラーム時間ウィンドウ及びポストアラーム時間ウィンドウの適切な長さは自動的に選択される)。
他の例では、例えば、ブーストアルゴリズムを使用して、(最良パフォーマンスの)アルゴリズムのサブセットをさらにトレーニングしてもよい。例えば、テストセットを使用した性能メトリックによって測定されて最良パフォーマンスの機械学習アルゴリズム(例えば、ベスト3)では、(XGBoostライブラリを介して実施される)エクストリーム勾配ブースティング(XGB)アルゴリズムを使用して、予測性能をブーストできる。
次に、ブーストされた各機械アルゴリズムを再評価して、ブーストされた各機械学習アルゴリズムのブーストされた性能メトリックを決定できる。次に、ブーストされた性能メトリックを使用して、本方法の一実施形態で使用するブーストされた機械学習アルゴリズムを選択できる。
当然ながら、機械学習アルゴリズムをブーストしなくてもよく、このステップは省略されてもよい。むしろ、機械学習アルゴリズムの選択は、(前述のように)最初にトレーニングされた機械学習アルゴリズムに基づいて行われてよい。さらに別の実施形態では、機械学習アルゴリズムのすべてのインスタンス(例えば、最良パフォーマンスのインスタンスだけではなく)がブーストされ、その後に評価される。
したがって、(機械学習アルゴリズムのトレーニングされたセットからの)機械学習アルゴリズムの選択は、少なくとも、機械学習アルゴリズムの性能メトリックに依存する。いくつかの実施形態では、選択は、各機械学習アルゴリズムの複雑さの測定値にさらに基づいている。
機械アルゴリズムの複雑さは、入力テストデータの各インスタンスに対して、出力を計算するのに必要な平均時間長又は処理能力を決定することによって評価できる。複雑さの測定値もまた、本発明の実施形態において使用する機械学習アルゴリズムを選択するために使用される。
例えば、適切な機械学習アルゴリズムを選択するために、複雑さと性能との間で妥協の選択をしてもよい。各機械学習アルゴリズムについて、選択は、複雑さと性能の測定値(いずれも適切に重み付け及び/又はスケーリングされていてよい)を合計して合計測定値を生成し、合計測定値が最も高い機械学習アルゴリズムを選択することによって行われてよい。
一般的な傾向を見ると、AUROC及び感度によって測定される性能は、(ポストアラーム時間ウィンドウの)第2の所定の長さを短くすると向上されるのに対して、(プレアラーム時間ウィンドウの)プレアラームィンドウを変更しても、性能への効果は限定的であったことが観察されている。
特に、機械学習アルゴリズムは、ポストアラーム時間ウィンドウの長さが、プレアラーム時間ウィンドウの長さよりも短いときに、特に有利であることが確認されている。好ましくは、ポストアラーム時間ウィンドウの長さは、約1分(±10%)である。
上記の方法に従って処理された、新生児環境の実際のサンプルデータに基づいて、2分の長さのプレアラーム時間ウィンドウ及び1分の長さのポストアラーム時間ウィンドウが、機械学習アルゴリズムの複雑さと機械学習アルゴリズムの性能との間の適切な妥協を提供することが確認されている。
また、出力情報の正確な予測(ここでは、アラームを予測すること)を提供するために、機械学習アルゴリズムが、すべての利用可能な又は考えられる特徴(例えば、例示的な入力データの各エントリに利用可能である)を使用しなくてはならないわけではないことも認識されている。むしろ、可能性のある特徴のサブセットのみを使用する必要がある。サブセットのみを使用することは、機械学習アルゴリズムの複雑さを低減し、これにより、予測プロセスが高速化される。
したがって、非クリティカルアラームに続くクリティカルアラームの発生を予測する際に使用すべき異なる特徴を特定してもよい。各特徴は、例えば、被検者のモニタリングされた生理学的パラメータの(導出された)値、被検者メタデータ、及び/又はアラーム情報を表す。
各特徴は、特定のタイプの生理学的パラメータ、メタデータ、又はアラーム情報のタイプを表す「特徴ファミリ」の一部であってもよい。例えば、「心拍数ファミリ」の特徴は、プレアラーム時間ウィンドウ内の平均心拍数、プレアラーム時間ウィンドウ内の最大心拍数、プレアラーム時間ウィンドウ内の最小心拍数などを含む。「非クリティカルアラーム情報ファミリ」の特徴は、アラームに関連する生理学的パラメータの識別子、アラームのタイプ(例えば、高又は低)のインジケータなどを含み得る。
例示的な特徴ファミリとしては、(i)幼児メタデータ、(ii)生成された非クリティカルアラームのカテゴリに関する情報、(iii)プレアラーム時間ウィンドウ内の他のアラームに関する情報(例えば、他のアラームの数)、(iv)プレアラーム時間ウィンドウ内の心拍数を表す値、(v)プレアラーム時間ウィンドウ内の呼吸数を表す値、(vi)プレアラーム時間ウィンドウ内のSpOレベルを表す値、(vii)心拍数、呼吸数、及びSpOレベル間の相関、並びに(viii)心拍変動が挙げられる。
アラーム予測のための最も重大な生理学的データを特定するために、各カテゴリからの特徴の独立した予測可能性、及び、互いに組み合わされた予測可能性を特徴付けできる。
特に、実施形態では、可能な利用可能な特徴及び/又は値の選択のみが、機械学習アルゴリズムへの入力として作用するために選択される。したがって、いくつかの利用可能な特徴(すなわち、クリティカルアラームの発生を正確に予測することに最も寄与しない特徴)を削除できる。
以下に、特徴を選択する1つの方法について説明するが、ここでは、機械学習アルゴリズムは、決定木から形成される。特に、特徴選択プロセスは、利用可能な特徴のいくつか又はすべてに使用されて、予後の状態を示す可能性が最も高い特徴の最小セットを決定することによって、特徴行列の次元性を低減できる。
このような最小のセットを決定するために、各特徴ファミリについて、機械学習アルゴリズムの異なるインスタンスを、最良パフォーマンスの「n」特徴の組み合わせが最良パフォーマンスの「n-1」特徴の組み合わせ(例えば、AUROCが0.001未満である)の特定の閾値内になるまで、ファミリ内の1つの特徴、2つの特徴、n個の特徴までのすべての可能な組み合わせで同時にトレーニングされる。「n-1」特徴の組み合わせが選択され、次の特徴ファミリが同様に処理される。
このアプローチは、特定の停止基準(例えば、AUROC増加<0.001)を有する網羅的な特徴選択プロセスと考えることができる。例えば、心拍数の特徴ファミリ(例えば13の異なる特徴から形成される)について、6つの特徴の最良パフォーマンスの組合せが、5つの特徴の最良パフォーマンスの組合せよりも、0.001以下だけ高い(CVからの)平均AUROCを有する場合、その5つの最良パフォーマンスの特徴が、組み合わされた特徴プールに入れられる。
特徴ファミリレベルでのこの網羅的な特徴選択の手順は、最終的な特徴プールを構成するために、各特徴ファミリについて実行されてよい。このようにして、利用可能な特徴のサブセットのみを使用するように、すなわち、各特徴ファミリからの特徴のサブセットのみを使用するように、機械学習アルゴリズムをトレーニングできる。
上述のアプローチは、特徴ファミリレベルにおいて、特徴選択にブルートフォース法を使用するが、(例えば、特徴ファミリレベルではない)すべての特徴の適切な組み合わせを特定する他の特徴選択法も、合理的に良好に機能する。
実施形態では、生理学的パラメータの値に関連しない特徴(例えば、アラーム情報又はメタデータ)などの「特徴ファミリ」のいくつかは、特徴選択プロセスから除外される(すなわち、常に特徴として含まれる)。
上述の特徴選択プロセスは、適切なプレアラームウィンドウ及びポストアラームウィンドウを有する機械学習アルゴリズムを選択するために、提案される方法に組み込まれてよい。
例えば、上述の特徴選択プロセスは、機械学習アルゴリズムの各インスタンスに対して行われる(各インスタンスは、プレアラーム時間ウィンドウ及び/又はポストアラーム時間ウィンドウの異なる長さに関連している)。これにより、最も効率的な機械学習アルゴリズムが確実に選択される。
当業者は、前述の方法を実行するためのシステムを容易に開発することができるであろう。したがって、フローチャートの各ステップは、システムによって実行される異なるアクションを表し、システムの異なるモジュールによって行われ得る。
しかしながら、完全を期すために、図6は、本発明の一実施形態によるシステム60を示す。システム60は、アラーム受信モジュール61とアラーム予測モジュール63とを含む。
アラーム受信モジュール61は、被検者(の少なくとも1つの生理学的パラメータ)が臨床的に望ましくない状態に入ったことを示す非クリティカルアラーム信号を受信する。
アラーム予測モジュール63は、非クリティカルアラームに応答して、第1の所定の長さのプレアラーム時間ウィンドウ内に入る(又はその間に収集される)被検者の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータから導出されるか、及び/又は当該値を含む1つ以上のプレアラーム値のセットを取得する。プレアラーム時間ウィンドウの開始時間は、非クリティカルアラーム信号の発生時間に依存する。
アラーム予測モジュール63はまた、機械学習アルゴリズムを使用して、1つ以上のプレアラーム値のセットを処理して、非クリティカルアラーム信号の後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内で、被検者(の少なくとも1つの生理学的パラメータ)が臨床的にアクショナブルな状態に入ったことを示すクリティカルアラーム信号が続く確率を示す予測インジケータを生成する。ポストアラーム時間ウィンドウは、第2の所定の長さであり、非クリティカルアラーム信号の発生時間に開始する。
システム60はさらに、非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値を上回ることを、予測インジケータが示すことに応答して、第1の臨床医知覚可能アラートを生成するユーザインターフェース65を含み得る。
ユーザインターフェースは、例えば、ディスプレイ、スピーカ、触覚要素などを含み、これにより、第1の臨床医知覚可能アラートは、視覚的、聴覚的、及び/又は触覚的アラート(点滅光、ブザー/サイレン、及び/又は振動など)を含み得る。
アラーム受信モジュール61は、アラーム生成デバイス68から、非クリティカルアラーム信号を受信する。アラーム生成デバイス68は、被検者モニタ69によって生成された生理学的パラメータをモニタリングし、生理学的パラメータの値が特定の閾値を下回るか又は上回るとアラーム信号を生成する。
例えば、アラーム生成デバイスは、モニタリングされている被検者のSpOレベルが第1の閾値(例えば94%)を下回る場合に、非クリティカルアラーム信号を生成し、モニタリングされている被検者のSpOレベルが第2のより低い閾値(例えば90%)を下回る場合に、クリティカルアラーム信号を生成する。さらなる例において、アラーム生成デバイスは、SpOレベルが第3の閾値(例えば95%)を下回る場合に、第2の非クリティカルアラーム信号を生成して、それによって、マルチレベルの非クリティカルアラーム概念を実装できる。
アラーム生成デバイスは、ユーザインターフェース65と通信することもでき、これにより、ユーザインターフェースは、例えば、第1の臨床医知覚可能アラートを発することによって、少なくともクリティカルアラームに応答できる。
したがって、非クリティカルアラームは、アラーム受信モジュールの動作をトリガし、クリティカルアラームは、ユーザインターフェースをトリガして、第1の臨床医知覚可能アラートを発することができる。
上述したように、実施形態は、システムを利用する。システムは、必要とされる様々な機能を行うために、ソフトウェア及び/又はハードウェアを用いて、様々なやり方で実施できる。プロセッサは、必要な機能を行うために、ソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラムすることができる1つ以上のマイクロプロセッサを使用するシステムの一例である。しかしながら、システムは、プロセッサの使用に関わらず、実装され、また、いくつかの機能を行う専用ハードウェアと、他の機能を行うプロセッサ(例えば、1つ以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組合せとして実装されてもよい。
本開示の種々の実施形態において使用されるシステムコンポーネントの例としては、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含むが、これらに限定されない。
様々な実装形態において、プロセッサ又はシステムは、RAM、PROM、EPROM、及びEEPROM(登録商標)などの揮発性及び不揮発性コンピュータメモリなどの1つ以上の記憶媒体に関連していてもよい。記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ及び/又はシステム上で実行されると、必要な機能を行う1つ以上のプログラムでコード化されていてもよい。様々な記憶媒体は、プロセッサ又はシステム内に固定されても、又は、それに記憶された1つ以上のプログラムをプロセッサ又はシステムにロードできるように、輸送可能であってもよい。
開示された方法は、好ましくは、コンピュータで実施される方法であることを理解されたい。したがって、コンピュータ上で実行されると、説明される任意の方法を実装するためのコード手段を含むコンピュータプログラムの概念も提案されている。したがって、一実施形態によるコードの異なる部分、ライン、又はブロックは、本明細書で説明される任意の方法を行うためにプロセッサ/コンピュータによって実行されてもよい。
開示された実施形態に対する変形は、図面、開示及び添付の特許請求の範囲の精査から、特許請求されている発明を実施する際に当業者によって理解され、達成され得る。特許請求の範囲において、「含む」という用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は、複数を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、特許請求の範囲に記載されるいくつかのアイテムの機能を果たすことができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組合せを有利に使用することができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又はその一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体などの適切な媒体上に記憶/配布することができるが、インターネット又は他の有線もしくは無線電気通信システムなどを介して他の形態で配布することもできる。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. 生理学的パラメータモニタリングを受けている被検者に対するクリティカルアラームの発生を予測するコンピュータ実施方法であって、
    発生時間に、前記被検者が臨床的に望ましくない状態に入ったことを示す非クリティカルアラーム信号を受信するステップと、
    前記非クリティカルアラーム信号に応答して、
    第1の所定の長さのプレアラーム時間ウィンドウ内で収集された前記被検者の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの1つ以上の値から導出されるか及び/又は当該値を含む、1つ以上のプレアラーム値のセットを取得するステップであって、前記プレアラーム時間ウィンドウの開始時間は、前記非クリティカルアラーム信号の前記発生時間に依存し、前記プレアラーム時間ウィンドウは、前記非クリティカルアラーム信号の前記発生時間の前に又は前記発生時間において終了する、取得するステップと、
    機械学習アルゴリズムを使用して、前記非クリティカルアラーム信号の後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内で、前記被検者が臨床的にアクショナブルな状態に入ったことを示すクリティカルアラーム信号が続く確率を示す予測インジケータを生成するために、前記1つ以上のプレアラーム値のセットを処理するステップであって、前記ポストアラーム時間ウィンドウは、第2の所定の長さがあり、前記非クリティカルアラーム信号の前記発生時間に開始する、処理するステップと、
    を含む、コンピュータ実施方法。
  2. 前記プレアラーム時間ウィンドウは、前記非クリティカルアラーム信号の前記発生時間に終了する、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
  3. 前記第1の所定の長さは、前記第2の所定の長さよりも大きい、請求項1又は2に記載のコンピュータ実施方法。
  4. 前記第1の所定の長さは、1分から3分であり、前記第2の所定の長さは、1分から3分である、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  5. 前記非クリティカルアラームに応答して、前記プレアラーム時間ウィンドウの間に発生する前記被検者に対する任意の他のアラームについての情報を取得するステップをさらに含み、
    前記処理するステップは、前記機械学習アルゴリズムを使用して、少なくとも、取得された前記1つ以上のプレアラーム値のセット及び任意の他のアラームについての情報を処理し、これにより、前記予測インジケータを生成するステップを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  6. 前記非クリティカルアラームに応答して、生理学的パラメータモニタリングを受けている前記被検者のメタデータを取得するステップをさらに含み、
    前記処理するステップは、前記機械学習アルゴリズムを使用して、少なくとも、取得された前記1つ以上のプレアラーム値のセット及び前記被検者の前記メタデータを処理し、これにより、前記予測インジケータを生成するステップを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  7. 前記非クリティカルアラームに応答して、少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの2つ以上の値の間の相関を示す少なくとも1つの相関尺度を決定するステップをさらに含み、
    前記1つ以上のプレアラーム値のセットを取得するステップは、前記1つ以上のプレアラーム値のセットに、前記少なくとも1つの相関尺度を含めるステップを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  8. 前記予測インジケータは、前記非クリティカルアラームの後に、前記ポストアラーム時間ウィンドウ内でクリティカルアラームが続くかどうかの予測を示すバイナリ出力であり、
    前記機械学習アルゴリズムは、0.95以上の特異性を有するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  9. 前記非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値以上であることを前記予測インジケータが示すことに応答して、第1の臨床医知覚可能アラートを生成するステップさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  10. 前記非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値を下回ることを前記予測インジケータが示すことに応答して、前記第1の臨床医知覚可能アラームを生成しないステップをさらに含む、請求項9に記載のコンピュータ実施方法。
  11. 生理学的パラメータモニタリングを受けている前記被検者のメタデータを取得するステップと、
    前記被検者の取得された前記メタデータに基づいて、前記第1の所定の長さを設定するステップと、
    をさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  12. 前記非クリティカルアラーム信号は、前記被検者の少なくとも1つの生理学的パラメータが、臨床的に望ましくない状態に入ったことを示し、前記方法は、前記非クリティカルアラームに応答して、
    前記非クリティカルアラームがトリガされた時間に、前記非クリティカルアラームをトリガする前記少なくとも1つの生理学的パラメータの1つ以上の値を取得するステップと、
    前記非クリティカルアラームがトリガされた時間に、前記非クリティカルアラームをトリガする前記少なくとも1つの生理学的パラメータの取得された前記1つ以上の値に基づいて、前記第1の所定の長さを修正するステップと、
    をさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  13. コンピュータ上で実行されると、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実施するためのコード手段を含む、コンピュータプログラム。
  14. 生理学的パラメータモニタリングを受けている被検者に対するクリティカルアラームの発生を予測するためのシステムであって、
    前記被検者が臨床的に望ましくない状態に入ったことを示す非クリティカルアラーム信号を受信するアラーム受信モジュールと、
    前記非クリティカルアラームに応答して、
    第1の所定の長さのプレアラーム時間ウィンドウ内で収集された前記被検者の少なくとも1つのモニタリングされた生理学的パラメータの値から導出されるか及び/又は当該値を含む、1つ以上のプレアラーム値のセットを取得し、
    機械学習アルゴリズムを使用して、前記非クリティカルアラーム信号の後に、ポストアラーム時間ウィンドウ内で、前記被検者が臨床的にアクショナブルな状態に入ったことを示すクリティカルアラーム信号が続く確率を示す予測インジケータを生成するために、1つ以上のプレアラーム値の前記セットを処理する、アラーム予測モジュールと、
    を含み、
    前記プレアラーム時間ウィンドウの開始時間は、前記非クリティカルアラーム信号の発生時間に依存し、
    前記プレアラーム時間ウィンドウは、前記非クリティカルアラーム信号の前記発生時間の前に又は前記発生時間において終了し、
    前記ポストアラーム時間ウィンドウは、第2の所定の長さがあり、前記非クリティカルアラーム信号の前記発生時間に開始する、システム。
  15. 前記非クリティカルアラームがクリティカルアラームに発展する尤度が所定の閾値を上回ることを前記予測インジケータが示すことに応答して、臨床医知覚可能アラートを生成するユーザインターフェースをさらに含む、請求項14に記載のシステム。
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