JP2022500483A - Gip受容体アゴニストペプチド化合物及びその使用 - Google Patents

Gip受容体アゴニストペプチド化合物及びその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2022500483A
JP2022500483A JP2021516719A JP2021516719A JP2022500483A JP 2022500483 A JP2022500483 A JP 2022500483A JP 2021516719 A JP2021516719 A JP 2021516719A JP 2021516719 A JP2021516719 A JP 2021516719A JP 2022500483 A JP2022500483 A JP 2022500483A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lys
ala
deletion
ser
glu
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021516719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7511548B2 (ja
JPWO2020067575A5 (ja
Inventor
志郎 竹河
智子 森本
穣 丸山
宏彰 永井
晃 田中
久典 松井
敦子 大日方
セシル コール,デレック
フリンスパッチ,マック
スコラ,ニック
スレシュ バート,アビジット
チャールズ オリヴィエ ヘニノット,アントワン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Publication of JP2022500483A publication Critical patent/JP2022500483A/ja
Publication of JPWO2020067575A5 publication Critical patent/JPWO2020067575A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7511548B2 publication Critical patent/JP7511548B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/22Hormones
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/605Glucagons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/08Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for nausea, cinetosis or vertigo; Antiemetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Otolaryngology (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

本開示は、GIP受容体に対して活性化作用を有するGIP受容体アゴニストペプチド化合物ならびに嘔吐症の処置及び/または予防を目的とした医薬としてのGIP受容体アゴニストペプチドの使用を提供する。具体的には、式(I)で表される配列を含有するGIP受容体アゴニストペプチドまたはその塩、及びそれを含む医薬が提供される。式(I)P1−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−P2は、式中、各記号が本明細書で定義される通りであるが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月24日出願の米国仮特許出願第62/735,510号の優先権の利益を主張し、その内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
本開示は、GIP受容体に対して活性化作用を有するペプチド化合物及び医薬としてのペプチド化合物の使用に関する。
本節の記載は、単に本開示に関連する背景情報を提供するだけにすぎず、先行技術を構成するものではない場合がある。
グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)及びグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)は両方とも、インクレチンと呼ばれるペプチドである。GLP−1及びGIPは、それぞれ小腸L細胞及びK細胞から分泌される。
GLP−1は、GLP−1受容体を介して作用し、グルコース依存性インスリン分泌刺激作用及び摂食抑制作用を有することが知られている。一方で、GIPは、GIP受容体を介するグルコース依存性インスリン分泌刺激作用を有することが知られているが、摂食に対するGIPの影響は明らかではない。
GLP−1受容体/GIP受容体コアゴニストまたはグルカゴン受容体/GLP−1受容体/GIP受容体トリアゴニスト活性及びその修飾を有するペプチドを探求し、天然のグルカゴン、GIP、またはGLP−1の構造に基づいてこれらのペプチドを抗肥満薬として、糖尿病の治療薬として、または神経変性障害の治療薬として開発する試みがなされてきた。しかしながら、嘔吐症ならびに悪心及び嘔吐などの嘔吐症と関連する類似した症状の処置に使用するための本開示のペプチド化合物及びGIP受容体に対して活性化作用を有する化合物は、開示されていない。
本開示の目的は、GIP受容体活性化作用を有し、嘔吐及び/または悪心を伴う状態、疾患、及び障害の予防及び処置のために、予防的/治療的制吐剤として有用である新規GIP受容体アゴニストペプチドを提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために広範な研究を行い、GIP受容体活性化作用を有する化合物として、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、及び(VII)で表される配列を含むGIP受容体アゴニストペプチド化合物を見出した。さらに、本開示は、GIP受容体を選択的に活性化し、制吐作用を有して、嘔吐症を処置及び/または予防するために使用されるGIP受容体アゴニスト化合物を提供する。
本開示は、以下の実施形態(1)〜(66)を含む。
(1).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含むが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有しない。
(2).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含むが、ただし、ペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のうちいずれか1つに記載されるようなアミノ酸配列を有しない。
(3).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、GIP受容体アゴニストペプチドは、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するが、ただし、ペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有しない。
(4).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量の29個もしくは30個のアミノ酸を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含む。
(5).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、GIP受容体アゴニストペプチドは、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、または少なくとも97%の配列同一性を有するが、ただし、ペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有しない。
(6).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量の29個もしくは30個のアミノ酸を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、GIP受容体アゴニストペプチドは、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列1〜29または1〜30に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
(7).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量の29個もしくは30個のアミノ酸を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、GIP受容体アゴニストペプチドは、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列1〜29または1〜30に対して少なくとも80%の配列同一性を有するが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569で提供される任意の29個または30個のアミノ酸ペプチドに記載されるようなアミノ酸配列を有しない。
(8).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(I):P−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、Phe、D−Tyr、モノ−ハロ−Phe、ビス−ハロ−Phe、モノ−ハロ−Tyr、ビス−ハロ−Tyr、モノ−ハロ−D−Phe、ビス−ハロ−D−Phe、モノ−ハロ−D−Tyr、ビス−ハロ−D−Tyr、またはデス−アミノ−Phe、またはデス−アミノ−Tyrを表し、
A2が、Ala、Aib、D−Ala、Gly、Ser、またはSarを表し、
A3が、GluまたはProを表し、
A4が、Gly、またはSerを表し、
A5が、Thr、D−Iva、Glu、Iva、またはSerを表し、
A6が、Phe、Iva、Val、Ala、Aib、Cha、またはα−メチル−Leuを表し、
A7が、Ile、Lys、Ala、Aib、Cha、D−Leu、Ile、Thr、Arg、またはValを表し、
A8が、Ser、Ala、ψ、またはAibを表し、
A9が、Asp、Leu、ψ、Phe、Glu、またはGlnを表し、
A10が、Tyr、Leu、Ser、Cha、またはψを表し、
A11が、Ser、Aib、A5c、A6c、D−Iva、またはIvaを表し、
A12が、Ile、Lys、Glu、Asp、Ala、Aib、Lys−Ac、Ser、α−メチル−Phe、またはψを表し、
A13が、Ala、Aib、Tyr、D−Iva、ψ、Gln、Leu、Glu、またはIvaを表し、
A14が、Met、Nle、α−メチル−Leu、Leu、またはψを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Ser、Tyr、ψ、またはAsnを表し、
A16が、Lys、Ala、Ser、Glu、Arg、Aib、Lys−Ac、またはψを表し、
A17が、Ile、Lys、Arg、Aib、Gln、Glu、Lys−Ac、またはψを表し、
A18が、His、Arg、Ala、Aib、D−Iva、Phe、Iva、Leu、Ser、Trp、またはψを表し、
A19が、Gln、Lys、Glu、Ala、Val、Ser、Aib、Arg、またはψを表し、
A20が、Gln、Lys、Ala、His、Arg、Aib、Asp、Gly、またはψを表し、
A21が、Asp、Leu、Asn、Asp、Glu、Ala、Leu、Ser、Aib、またはψを表し、
A22が、Phe、α−メチル−Phe、ナフチル−Ala、Asn、Ala、Trp、またはψを表し、
A23が、Val、Ile、またはψを表し、
A24が、Asn、Asp、Glu、Ala、Aib、Gln、Glu、Lys、Lys−Ac、Leu、Nle、Arg、Ser、またはψを表し、
A25が、Trp、Tyr、Glu、Phe、Arg、α−メチル−Phe、またはψを表し、
A26が、Leu、Aib、Iva、Leu、Nle、またはψを表し、
A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、Val、Ile、Nle、またはψを表し、
A28が、Ala、Ser、Arg、Leu、Met、Lys、Lys−Ac、Aib、またはψを表し、
A29が、Gln、Gly、Ala、Thr、Ser、Lys、Aib、ψ、または欠失を表し、
A30が、Lys、Arg、Gly、Pro、Glu、Lys−Ac、ψ、または欠失を表し、
A31が、Phe、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、Gly、Ile、Ser、ψ、または欠失を表し、
A34が、Asn、Ala、Gly、Gln、ψ、または欠失を表し、
A35が、Asp、Ala、Ser、Pro、Glu、ψ、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A38が、His、Pro、Gly、Ser、ψ、または欠失を表し、
A39が、Asn、Ser、Gly、Asn、Lys、Gln、ψ、または欠失を表し、
A40が、Ile、Arg、Glu、Lys、Ser、Lys−Ac、Arg、ψ、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、Gly、ψ、または欠失を表し、
A42が、Gln、Gly、ψ、または欠失を表し、
A43が、ψ、または欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
(9).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(II):P−A1−A2−A3−Gly−Thr−A6−A7−Ser−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−Trp−Leu−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、Phe、D−Tyr、モノ−ハロ−Phe、ビス−ハロ−Phe、モノ−ハロ−Tyr、ビス−ハロ−Tyr、モノ−ハロ−D−Phe、ビス−ハロ−D−Phe、モノ−ハロ−D−Tyr、ビス−ハロ−D−Tyr、デス−アミノ−Phe、またはデス−アミノ−Tyrを表し、
A2が、Ala、Aib、D−Ala、Gly、Ser、またはSarを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A6が、Phe、Iva、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
A9が、Asp、Leu、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはψを表し、
A11が、Ser、A5c、Leu、Aib、またはChaを表し、
A12が、Ile、Lys、Glu、Asp、またはψを表し、
A13が、Ala、Aib、Tyr、D−Iva、Gln、Leu、またはGluを表し、
A14が、Met、Nle、Leu、またはψを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Lys、Ala、Ser、Glu、Arg、またはψを表し、
A17が、Ile、Lys、Arg、Aib、Gln、Ile、Glu、またはψを表し、
A18が、His、Ala、またはψを表し、
A19が、Gln、Lys、Glu、Ala、Val、Ser、またはψを表し、
A20が、Gln、Lys、Ala、His、Arg、Aib、またはψを表し、
A21が、Asp、Leu、Asn、Glu、Ala、Leu、Ser、またはψを表し、
A22が、Phe、またはψを表し、
A23が、Val、Ile、またはψを表し、
A24が、Asn、Asp、Glu、Ala、Gln、Arg、Asn、Asp、Lys、Lys−Ac、またはψを表し、
A25が、Trp、またはψを表し、
A26が、Leu、Aib、Iva、またはψを表し、
A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、Val、Ile、またはψを表し、
A28が、Ala、Ser、Arg、Leu、Met、Lys、Lys−Ac、またはψを表し、
A29が、Gln、Gly、Ala、Thr、Ser、Lys、Aib、ψ、または欠失を表し、
A30が、Lys、Arg、Gly、Pro、ψ、または欠失を表し、
A31が、Phe、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A34が、Lys、Gly、Ala、Gln、ψ、または欠失を表し、
A35が、Asp、Ala、Ser、Pro、Glu、ψ、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A38が、His、Pro、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A39が、Asn、Lys、Gly、Gln、Ser、ψ、または欠失を表し、
A40が、Ile、Arg、Lys、Ser、ψ、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、ψ、または欠失を表し、
A42が、Gln、Gly、ψ、または欠失を表し、
A43が、ψ、または欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のアミノ酸配列を有するペプチドではなく、A8〜A42から選択される1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Rが置換基、またはその塩を表す。
(10).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(III):P−A1−A2−A3−Gly−Thr−Phe−Ile−Ser−Asp−Tyr−Al1−Ile−A13−A14−A15−A16−A17−His−Gln−A20−Asp−Phe−Val−A24−Trp−Leu−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、Phe、ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Ala、またはAibを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A11が、Ser、A5c、またはA6cを表し、
A13が、Ala、またはAibを表し、
A14が、Met、LeuまたはNleを表し、
A15が、AspまたはGluを表し、
A16が、Lys、Ala、またはLys(R)を表し、
A17が、Ile、またはLys(R)を表し、
A20が、Gln、またはLys(R)を表し、
A24が、Asn、またはAspを表し、
A27が、LeuまたはLys(R)を表し、
A28が、AlaまたはLys(R)を表し、
A29が、GlnまたはLys(R)を表し、
A30が、Lys、Pro、またはLys(R)を表し、
A31が、Phe、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Ala、Gly、または欠失を表し、
A35が、Asp、Pro、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Pro、Ser、または欠失を表し、
A39が、Asn、Ser、または欠失を表し、
A40が、Ile、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Gln、または欠失を表し、
A43が、ψ、または欠失を表し、
Lys(R)がLys残基であり、(R)が置換基、またはその塩を表すが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のアミノ酸配列を有するペプチドではなく、A8〜A42から選択される1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基、またはその塩を表す。
(11).対象の嘔吐症を処置する方法であって、本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが配列番号4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、または37のうちいずれか1つに対して少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のアミノ酸配列同一性を持つアミノ酸配列を有する。
(12).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A5が、Thr、またはGluを表し、
A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表すが、
ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基を表す。
(13).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効用量の単剤療法を施すことからなり、単剤療法はGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩から本質的になり、そのペプチドが式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A5が、Thr、またはGluを表し、
A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表すが、
ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基を表す。
(14).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効用量の単剤療法を施すことからなり、単剤療法はGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩から本質的になり、そのペプチドが式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A5が、Thr、またはGluを表し、
A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表すが、
ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基を表す。
(15).非2型糖尿病対象の嘔吐症を処置する方法であって、本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのGIP受容体アゴニストペプチドが、式(I):P−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pのアミノ酸配列を有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、Phe、D−Tyr、モノ−ハロ−Phe、ビス−ハロ−Phe、モノ−ハロ−Tyr、ビス−ハロ−Tyr、モノ−ハロ−D−Phe、ビス−ハロ−D−Phe、モノ−ハロ−D−Tyr、ビス−ハロ−D−Tyr、またはデス−アミノ−Phe、またはデス−アミノ−Tyrを表し、
A2が、Ala、Aib、D−Ala、Gly、Ser、またはSarを表し、
A3が、GluまたはProを表し、
A4が、Gly、またはSerを表し、
A5が、Thr、D−Iva、Glu、Iva、またはSerを表し、
A6が、Phe、Iva、Val、Ala、Aib、Cha、またはα−メチル−Leuを表し、
A7が、Ile、Lys、Ala、Aib、Cha、D−Leu、Ile、Thr、Arg、またはValを表し、
A8が、Ser、Ala、ψ、またはAibを表し、
A9が、Asp、Leu、ψ、Phe、Glu、またはGlnを表し、
A10が、Tyr、Leu、Ser、Cha、またはψを表し、
A11が、Ser、Aib、A5c、A6c、D−Iva、またはIvaを表し、
A12が、Ile、Lys、Glu、Asp、Ala、Aib、Lys−Ac、Ser、α−メチル−Phe、またはψを表し、
A13が、Ala、Aib、Tyr、D−Iva、ψ、Gln、Leu、Glu、またはIvaを表し、
A14が、Met、Nle、α−メチル−Leu、Leu、またはψを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Ser、Tyr、ψ、またはAsnを表し、
A16が、Lys、Ala、Ser、Glu、Arg、Aib、Lys−Ac、またはψを表し、
A17が、Ile、Lys、Arg、Aib、Gln、Glu、Lys−Ac、またはψを表し、
A18が、His、Arg、Ala、Aib、D−Iva、Phe、Iva、Leu、Ser、Trp、またはψを表し、
A19が、Gln、Lys、Glu、Ala、Val、Ser、Aib、Arg、またはψを表し、
A20が、Gln、Lys、Ala、His、Arg、Aib、Asp、Gly、またはψを表し、
A21が、Asp、Leu、Asn、Asp、Glu、Ala、Leu、Ser、Aib、またはψを表し、
A22が、Phe、α−メチル−Phe、ナフチル−Ala、Asn、Ala、Trp、またはψを表し、
A23が、Val、Ile、またはψを表し、
A24が、Asn、Asp、Glu、Ala、Aib、Gln、Glu、Lys、Lys−Ac、Leu、Nle、Arg、Ser、またはψを表し、
A25が、Trp、Tyr、Glu、Phe、Arg、α−メチル−Phe、またはψを表し、
A26が、Leu、Aib、Iva、Leu、Nle、またはψを表し、
A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、Val、Ile、Nle、またはψを表し、
A28が、Ala、Ser、Arg、Leu、Met、Lys、Lys−Ac、Aib、またはψを表し、
A29が、Gln、Gly、Ala、Thr、Ser、Lys、Aib、ψ、または欠失を表し、
A30が、Lys、Arg、Gly、Pro、Glu、Lys−Ac、ψ、または欠失を表し、
A31が、Phe、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、Gly、Ile、Ser、ψ、または欠失を表し、
A34が、Asn、Ala、Gly、Gln、ψ、または欠失を表し、
A35が、Asp、Ala、Ser、Pro、Glu、ψ、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A38が、His、Pro、Gly、Ser、ψ、または欠失を表し、
A39が、Asn、Ser、Gly、Asn、Lys、Gln、ψ、または欠失を表し、
A40が、Ile、Arg、Glu、Lys、Ser、Lys−Ac、Arg、ψ、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、Gly、ψ、または欠失を表し、
A42が、Gln、Gly、ψ、または欠失を表し、
A43が、ψ、または欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
(16).いくつかの実施形態では、本開示は、非2型糖尿病対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのGIP受容体アゴニストペプチドが、式(IV):
−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pのアミノ酸配列を有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A5が、Thr、またはGluを表し、
A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表すが、
ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基を表す。
(17).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(V):P−Tyr−A2−A3−Gly−Thr−Phr−A7−Ser−Asp−A10−Ser−A12−Ala−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−Phe−A23−A24−A25−Leu−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−Pを有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A2が、Aib、Ala、Gly、Ser、D−Ala、またはN−メチル−Serを表し、
A3が、Glu、Asp、またはGlnを表し、
A7が、Ile、またはSer、Thrを表し、
A10が、Tyr、Leu、またはSerを表し、
A12が、Ile、LysまたはLys(R)を表し、
A14が、Ile、Leu、またはMetを表し、
A15が、Asp、またはGluを表し、
A16が、Lys、Ser、Gluまたはψを表し、
A17が、Ile、Lys、Gln、またはψを表し、
A18が、Ala、Arg、またはHisを表し、
A19が、Gln、Ala、Lys、またはGluを表し、
A20が、Gln、Arg、またはLys、HisまたはAlaを表し、
A21が、Asp、またはAlaを表し、
A23が、Val、またはIleを表し、
A24が、Asn、Gln、またはAspを表し、
A25が、Trp、またはThrを表し、
A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、またはValを表し、
A28が、Ala、SerまたはArgを表し、
A29が、Gln、Aib、Gly、Ala、Thr、SerまたはLysを表し、
A30が、Lys、Glyまたはψを表し、
A31が、Gly、Pro、Gly−OH、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Serまたは欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、または欠失を表し、
A35が、Asp、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Proまたは欠失を表し、
A37が、Lys、Proまたは欠失を表し、
A38が、His、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Ser、または欠失を表し、
A40が、Ile、または欠失を表し、
A41が、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
(18).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(VI):P−Tyr−A2−Glu−Gly−Thr−Phr−A7−Ser−Asp−Thr−Ser−Ile−A13−A14−Asp−Lys−Ile−A18−Gln−A20−A21−A22−Val−A24−Trp−Leu−A27−Ala−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−Pを有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A2が、AibまたはAlaを表し、
A7が、Ile、またはThrを表し、
A13が、Aib、またはAlaを表し、
A14が、Leu、またはMetを表し、
A18が、Ala、またはHisを表し、
A20が、Gln、Arg、またはψを表し、
A21が、Asp、またはAlaを表し、
A22が、Phe、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A24が、Asn、またはGlnを表し、
A27が、LeuまたはIleを表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、LysまたはGlyを表し、
A31が、GlyまたはProを表し、
A32が、Lys、またはSerを表し、
A33が、Lys、またはSerを表し、
A34が、Asn、Gly、またはGlnを表し、
A35が、Asp、Glu、またはAlaを表し、
A36が、Trp、またはProを表し、
A37が、Lys、またはProを表し、
A38が、His、またはProを表し、
A39が、Asn、Gln、またはSerを表し、
A40が、Ile、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
(19).いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(VII):P−Tyr−A2−Glu−Gly−Thr−Phr−A7−Ser−Asp−Thr−Ser−A12−A13−A14−Asp−A16−A17−A18−Gln−A20−A21−Phe−Val−A24−Trp−A26−A27−Ala−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−Pを有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A2が、AibまたはAlaを表し、
A7が、Ile、Leu、またはThrを表し、
A12が、IleまたはLeuを表し、
A13が、Aib、またはAlaを表し、
A14が、Leu、Metまたはψを表し、
A16が、LysまたはArgを表し、
A17が、IleまたはAibを表し、
A18が、Ala、His、またはψを表し、
A20が、Gln、またはAibを表し、
A21が、Asp、Ala、Asnまたはψを表し、
A24が、Asn、Glu、またはGlnを表し、
A26が、LeuまたはIleを表し、
A27が、LeuまたはIleを表し、
A29が、Glnまたはψを表し、
A30が、Lys、Arg、ψ、SerまたはGlnを表し、
A31が、GlyまたはProまたは欠失を表し、
A32が、Serまたは欠失を表し、
A33が、Serまたは欠失を表し、
A34が、Gly、または欠失を表し、
A35が、Alaまたは欠失を表し、
A36が、Proまたは欠失を表し、
A37が、Proまたは欠失を表し、
A38が、Proまたは欠失を表し、
A39が、Serまたは欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
(20).Lys(R)の(R)基がX−L−を表し、LがPEG及び/または2個以上のアミノ酸を含む二価リンカーを表し、Xが置換基、またはその塩を表す、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(21).Lys(R)の(R)基がX−L−を表し、Lが結合または二価置換基を表し、Xが場合により置換される炭化水素基、またはその塩を表す、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(22).式:Ac−YAEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−OH(配列番号4)で表されるか、またはその塩である、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(23).式:Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDW(Lys(R))HNIIQ−NH(配列番号5)で表されるか、またはその塩であり、式中、(R)が置換基、例えば、パルミトイルアシル脂肪酸である、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(24).式:YAEGTFISDYSIAMD(LysR)IHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−NH(配列番号6)で表されるか、またはその塩である、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(25).式:YD−AlaEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK−OH(配列番号7)で表されるか、またはその塩である、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(26).式:YAibEGTFISDYSIAMDKK(g−Glu−C16)HQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−OH(配列番号8)で表されるか、またはその塩である、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(27).式:FAibEGTFISDYX*IA(Nle)DKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ−OH(X*が1−NH,1−シクロペンタンカルボン酸である、配列番号12)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(28).式:(3,5−ジBr Tyr)AibEGTFISDYSIAib(Nle)DKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ−OH(配列番号11)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(29).式:Ac−(D−Tyr)AEGTFISDYSIAMDAIHQQDFVNWLLAQ(Lys(R))−NH(配列番号10)で表され、式中、(R)が置換基を表し、例えば、(R)がパルミトイルアシル脂肪酸基である、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(30).式:YAPGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPS−NH(配列番号15)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(31).式:Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPS−NH(配列番号14)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(32).式:YAibEGTFTSDYSIYMEKEAV(Lys(R))EFIAWLVKG−OH(配列番号9)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(33).式:YAibEGTFTSDYSIYLDKQAAAibEFVNWLLAGGPSSGAPPPS(Lys(R))−NH(配列番号13)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(34).式:YD−AlaEGTFISDYSIAMD(Lys(R))IHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−NH(配列番号16)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(35).式:YD−AlaEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−NH(配列番号17)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(36).式:YAibEGTFTSDYSIYMEKEAVREFIAWLVKGGPSSGAPPPS(Lys(R))−NH(配列番号18)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(37).式:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQRAFVQWLIAAibKGKKQEWKHQITQ(Lys(R))−NH(配列番号19)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(38).式:YAibEGTFTSDYSIYLDKQAAAibEFVNWLLAGGPSSGAPPPS−(Lys(R))−NH(配列番号20)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(39).式:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQ(Lys(R))AFVQWLIAGGPSSGAPPPS−NH(配列番号21)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(40).式:YAibEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ(Lys(R))−OH(配列番号22)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(41).式:YAibEGTFISDYSIELDK(Lys(R))AAQAFIEWLLAQGPSSGAPPPS−NH(配列番号23)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(42).式:YAibEGTFISDYSIELDKIAAQDFIEWLLAGPSSGAPPPS(Lys(R))−NH(配列番号24)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(43).式:YAibEGTFISDYS(Lys(R))ELDKIAQRAFIEWLLAQGPSSGAPPPS−NH(配列番号25)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(44).式:YAibEGTFISDYSIELEK(Lys(R))AQRAFVEWLLAQGPSSGAPPPS−NH(配列番号26)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(45).式:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQ(Lys(R))FVNWLLAQRG−OH(配列番号27)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(46).式:YAibEGTFISDYSIALDKI(Lys(R))QQDFVNWLLAQRG−OH(配列番号28)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(47).式:YAibEGTFISDYSIALDK(Lys(R))HQQDFVNWLLAQRG−OH(配列番号29)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(48).式:YAibEGTFISDYSIALDK(Lys(R))HQQDFVNWLLAQR−NH(配列番号30)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(49).式:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQ(Lys(R))FVNWLLAQR−NH(配列番号31)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(50).式:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQ(Lys(R))FVNWLLAQRPSSGAPPPS−NH(配列番号32)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(51).式:YAibEGTFISDYSIALDKI(Lys(R))QQDFVNWLLAQRPSSGAPPPS−NH(配列番号33)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(52).式:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQDFVNWLLAQ(Lys(R))G−OH(配列番号34)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(53).式:YAibEGTFISDYS(Lys(R))ALDKIHQQDFVNWLLAQRG−OH(配列番号35)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(54).式:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQ(Lys(R))AFVQWLIAGGPSSGAPPPS−NH(配列番号36)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法。
(55).式:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQ(Lys(R))AFVQWLIAGGPSSGAPPPS−NH(配列番号37)で表される、実施形態(1〜19)のいずれか1つ以上に記載の方法であって、式中、実施形態22〜55の各々では(Lys(R))の(R)が置換基を表す。
(56).本開示のGIP受容体アゴニストペプチドが、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、または(VII)で定義されるようないずれかのGIP受容体アゴニストペプチドに対して少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する、実施形態(1〜19)のいずれか1つに記載の方法。
(57).本開示のGIP受容体アゴニストペプチドが、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、または(VII)で定義されるようないずれかのGIP受容体アゴニストペプチドに対して100%の配列同一性を有する、実施形態(1〜19)のいずれか1つに記載の方法。
(58).嘔吐症の処置に使用するための医薬組成物であって、本医薬組成物は、実施形態(1〜57)のいずれか1つに記載のGIP受容体アゴニストペプチドを含む。
(59).GIP受容体アゴニストペプチドまたはその塩が、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症の処置に使用するための医薬に製剤化される、実施形態(1〜58)のいずれか1つに記載の方法。
(60).GIP受容体アゴニストペプチドが、10超、または100超、または1,000超、または10,000超、または100,000超、またはいくつかの実施形態では、好ましくは100〜1,000,000以上を超えるGIPR/GLPR活性化の選択比((GLPlR EC50/GIPR EC50)の比として表される)を有する、実施形態(56)に記載の方法。
(61).GIP受容体アゴニストペプチドまたは医薬または医薬組成物が、嘔吐症を処置するために単剤療法として投与される、実施形態(1〜57)のいずれか1つに記載の方法。
(62).嘔吐症が悪心及び/または嘔吐である、実施形態(1〜58)のいずれか1つに記載の方法。
(63).悪心及び/または嘔吐が周期性嘔吐症候群または化学療法の結果である、実施形態(1〜58)のいずれか1つに記載の方法。
(64).対象が非2型糖尿病対象である、実施形態(62〜63)のいずれか1つに記載の方法。
(65).嘔吐症が遅延性嘔吐または予測性嘔吐である、実施形態(1〜64)のいずれか1つに記載の方法。
(66).嘔吐または悪心が、以下の(1)〜(10)から選択される1つ以上の状態または原因によって引き起こされる、実施形態(1)に記載の方法、実施形態(58)に記載の使用、実施形態(59)に記載の医薬、または実施形態(62)に記載の方法:
(1)嘔吐または悪心を伴う疾患、例えば、胃不全麻痺、胃腸運動低下、腹膜炎、腹部腫瘍、便秘、胃腸管閉塞、慢性偽性腸閉塞、機能性ディスペプシア、周期性嘔吐症候群、原因不明の慢性悪心及び嘔吐、急性膵炎、慢性膵炎、肝炎、高カリウム血症、脳浮腫、頭蓋内病変、代謝障害、感染に起因する胃炎、術後疾患、心筋梗塞、片頭痛、頭蓋内圧亢進、ならびに頭蓋内圧低下(例えば、高山病)など、
(2)化学療法薬、例えば、(i)アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、クロラムブシル、ストレプトゾシン、ダカルバジン、イホスファミド、テモゾロミド、ブスルファン、ベンダムスチン、及びメルファラン)、細胞傷害性抗生物質(例えば、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、マイトマイシン−C、ブレオマイシン、エピルビシン、アクチノマイシンD、アムルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、及びピラルビシン)、代謝拮抗剤(例えば、シタラビン、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、エノシタビン、及びクロファラビン)、ビンカアルカロイド(例えば、エトポシド、ビンブラスチン、及びビンクリスチン)、他の化学療法剤、例えば、シスプラチン、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、アザシチジン、イリノテカン、インターフェロンα、インターロイキン−2、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、及びミリプラチンなど、(ii)オピオイド鎮痛薬(例えば、モルヒネ)、(iii)ドーパミン受容体D1D2アゴニスト(例えば、アポモルヒネ)、(iv)大麻悪阻症候群を含む大麻及びカンナビノイド製品などによって誘導される嘔吐及び/または悪心、
(3)放射線宿酔またはがんの処置に使用される胸部、腹部などへの放射線療法によって引き起こされる嘔吐または悪心、
(4)有毒物質または毒素によって引き起こされる嘔吐または悪心、
(5)妊娠悪阻を含む妊娠によって引き起こされる嘔吐及び悪心、
(6)前庭障害、例えば、乗り物酔いまたはめまいなどによって引き起こされる嘔吐及び悪心
(7)オピオイド離脱、
(8)妊娠悪阻を含む妊娠、
(9)前庭障害、例えば、乗り物酔いまたはめまいなど、ならびに
(10)局所的、全身的、急性または慢性疼痛を引き起こす身体的損傷。
本記載は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれるPCT出願第PCT/JP2018/013540号の記載、特許請求の範囲及び/または図面に開示されるような内容の全てまたは一部を含む。
本明細書で引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、式(I)〜(VII)のGIP受容体アゴニストペプチドは、GIP受容体を選択的に活性化し、インビボで制吐作用を示す。
本開示は、本明細書に記載される特定の方法論、プロトコール、及び試薬などに限定されず、したがって変化し得ると理解すべきである。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態について記載することのみを目的とし、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、それは特許請求の範囲によってのみ定義される。本開示の他の特徴及び利点は、以下の発明を実施するための形態、図面、及び特許請求の範囲から明らかとなる。
本開示に従って、モルヒネが薬物投与の0.5時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の0.5時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の0.5時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の0.5時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の0.5時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、シスプラチンが薬物投与の0.5時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボシスプラチン誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、シスプラチンが薬物投与の0.5時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボシスプラチン誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、シスプラチンが薬物投与の0.5時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボシスプラチン誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。 本開示に従って、モルヒネが薬物投与の4時間後に投与される場合の、雄フェレットのインビボモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける様々なGIP受容体アゴニストペプチドの制吐効果を示す。
本明細書で使用される各置換基の定義は、以下で詳細に記載される。別段の指定がない限り、各置換基は以下の定義を有する。
本明細書では、「ハロゲン原子」の例としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
本明細書では、「C1〜6アルキル基」の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル及び2−エチルブチルが挙げられる。
本明細書では、「場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキル基」の例としては、場合により1〜7個、好ましくは1〜5個のハロゲン原子を有するC1〜6アルキル基が挙げられる。その具体的な例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、2,2−ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル及び6,6,6−トリフルオロヘキシルが挙げられる。
本明細書では、「C2〜6アルケニル基」の例としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル及び5−ヘキセニルが挙げられる。
本明細書では、「C2〜6アルキニル基」の例としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル及び4−メチル−2−ペンチニルが挙げられる。
本明細書では、「C3〜10シクロアルキル基」の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル及びアダマンチルが挙げられる。
本明細書では、「場合によりハロゲン化されるC3〜10シクロアルキル基」の例としては、場合により1〜7個、好ましくは1〜5個のハロゲン原子を有するC3〜10シクロアルキル基が挙げられる。その具体的な例としては、シクロプロピル、2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロプロピル、シクロブチル、ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルが挙げられる。
本明細書では、「C3〜10シクロアルケニル基」の例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル及びシクロオクテニルが挙げられる。
本明細書では、「C6〜14アリール基」の例としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントリル、2−アントリル及び9−アントリルが挙げられる。
本明細書では、「C7〜16アラルキル基」の例としては、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル及びフェニルプロピルが挙げられる。
本明細書では、「C1〜6アルコキシ基」の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ及びヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書では、「場合によりハロゲン化されるC1〜6アルコキシ基」の例としては、場合により1〜7個、好ましくは1〜5個のハロゲン原子を有するC1〜6アルコキシ基が挙げられる。その具体的な例としては、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ及びヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書では、「C3〜10シクロアルキルオキシ基」の例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ及びシクロオクチルオキシが挙げられる。
本明細書では、「C1〜6アルキルチオ基」の例としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ及びヘキシルチオが挙げられる。
本明細書では、「場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキルチオ基」の例としては、場合により1〜7個、好ましくは1〜5個のハロゲン原子を有するC1〜6アルキルチオ基が挙げられる。その具体的な例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ及びヘキシルチオが挙げられる。
本明細書では、「C1〜6アルキル−カルボニル基」の例としては、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、3−メチルブタノイル、2−メチルブタノイル、2,2−ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル及びヘプタノイルが挙げられる。
本明細書では、「場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキル−カルボニル基」の例としては、場合により1〜7個、好ましくは1〜5個のハロゲン原子を有するC1〜6アルキル−カルボニル基が挙げられる。その具体的な例としては、アセチル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル及びヘキサノイルが挙げられる。
本明細書では、「C1〜6アルコキシ−カルボニル基」の例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル及びヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
本明細書では、「C6〜14アリール−カルボニル基」の例としては、ベンゾイル、1−ナフトイル及び2−ナフトイルが挙げられる。
本明細書では、「C7〜16アラルキル−カルボニル基」の例としては、フェニルアセチル及びフェニルプロピオニルが挙げられる。
本明細書では、「5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニル基」の例としては、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル及びフロイルが挙げられる。
本明細書では、「3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニル基」の例としては、モルホリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル及びピロリジニルカルボニルが挙げられる。
本明細書では、「モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル基」の例としては、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル及びN−エチル−N−メチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書では、「モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルバモイル基」の例としては、ベンジルカルバモイル及びフェネチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書では、「C1〜6アルキルスルホニル基」の例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル及びtert−ブチルスルホニルが挙げられる。
本明細書では、「場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキルスルホニル基」の例としては、場合により1〜7個、好ましくは1〜5個のハロゲン原子を有するC1〜6アルキルスルホニル基が挙げられる。その具体的な例としては、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、4,4,4−トリフルオロブチルスルホニル、ペンチルスルホニル及びヘキシルスルホニルが挙げられる。
本明細書では、「C6〜14アリールスルホニル基」の例としては、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル及び2−ナフチルスルホニルが挙げられる。
本明細書では、「置換基」の例としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、場合により置換される炭化水素基、場合により置換される複素環基、アシル基、場合により置換されるアミノ基、場合により置換されるカルバモイル基、場合により置換されるチオカルバモイル基、場合により置換されるスルファモイル基、場合により置換されるヒドロキシ基、場合により置換されるスルファニル(SH)基及び場合により置換されるシリル基が挙げられる。
本明細書では、「炭化水素基」(「場合により置換される炭化水素基」の「炭化水素基」を含む)の例としては、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C3〜10シクロアルキル基、C3〜10シクロアルケニル基、C6〜14アリール基及びC7〜16アラルキル基が挙げられる。
本明細書では、「場合により置換される炭化水素基」の例としては、以下の置換基Aから選択される置換基(複数可)を場合により有する炭化水素基が挙げられる。
[置換基A]
(1)ハロゲン原子、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)オキソ基、
(5)ヒドロキシ基、
(6)場合によりハロゲン化されるC1〜6アルコキシ基、
(7)C6〜14アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、ナフトキシ)、
(8)C7〜16アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ)、
(9)5〜14員芳香族ヘテロシクリルオキシ基(例えば、ピリジルオキシ)、
(10)3〜14員非芳香族ヘテロシクリルオキシ基(例えば、モルホリニルオキシ、ピペリジニルオキシ)、
(11)C1〜6アルキル−カルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、プロパノイルオキシ)、
(12)C6〜14アリール−カルボニルオキシ基(例えば、ベンゾイルオキシ、1−ナフトイルオキシ、2−ナフトイルオキシ)、
(13)C1〜6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ)、
(14)モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイルオキシ基(例えば、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ)、
(15)C6〜14アリール−カルバモイルオキシ基(例えば、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ)、
(16)5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニルオキシ基(例えば、ニコチノイルオキシ)、
(17)3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニルオキシ基(例えば、モルホリニルカルボニルオキシ、ピペリジニルカルボニルオキシ)、
(18)場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、
(19)C1〜6アルキル基で場合により置換されるC6〜14アリールスルホニルオキシ基(例えば、フェニルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、
(20)場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキルチオ基、
(21)5〜14員芳香族複素環基、
(22)3〜14員非芳香族複素環基、
(23)ホルミル基、
(24)カルボキシ基、
(25)場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキル−カルボニル基、
(26)C6〜14アリール−カルボニル基、
(27)5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、
(28)3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、
(29)C1〜6アルコキシ−カルボニル基、
(30)C6〜14アリールオキシ−カルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニル)、
(31)C7〜16アラルキルオキシ−カルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、
(32)カルバモイル基、
(33)チオカルバモイル基、
(34)モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル基、
(35)C6〜14アリール−カルバモイル基(例えば、フェニルカルバモイル)、
(36)5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルバモイル基(例えば、ピリジルカルバモイル、チエニルカルバモイル)、
(37)3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルバモイル基(例えば、モルホリニルカルバモイル、ピペリジニルカルバモイル)、
(38)場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキルスルホニル基、
(39)C6〜14アリールスルホニル基、
(40)5〜14員芳香族ヘテロシクリルスルホニル基(例えば、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル)、
(41)場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキルスルフィニル基、
(42)C6〜14アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル)、
(43)5〜14員芳香族ヘテロシクリルスルフィニル基(例えば、ピリジルスルフィニル、チエニルスルフィニル)、
(44)アミノ基、
(45)モノ−またはジ−C1〜6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ)、
(46)モノ−またはジ−C6〜14アリールアミノ基(例えば、フェニルアミノ)、
(47)5〜14員芳香族ヘテロシクリルアミノ基(例えば、ピリジルアミノ)、
(48)C7〜16アラルキルアミノ基(例えば、ベンジルアミノ)、
(49)ホルミルアミノ基、
(50)C1〜6アルキル−カルボニルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブタノイルアミノ)、
(51)(C1〜6アルキル)(C1〜6アルキル−カルボニル)アミノ基(例えば、N−アセチル−N−メチルアミノ)、
(52)C6〜14アリール−カルボニルアミノ基(例えば、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ)、
(53)C1〜6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、
(54)C7〜16アラルキルオキシ−カルボニルアミノ基(例えば、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、
(55)C1〜6アルキルスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、
(56)C1〜6アルキル基で場合により置換されるC6〜14アリールスルホニルアミノ基(例えば、フェニルスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ)、
(57)場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキル基、
(58)C2〜6アルケニル基、
(59)C2〜6アルキニル基、
(60)C3〜10シクロアルキル基、
(61)C3〜10シクロアルケニル基及び
(62)C6〜14アリール基。
「場合により置換される炭化水素基」における上述した置換基の数は、例えば、1〜5個、好ましくは1〜3個である。置換基の数が2個以上である場合、各々の置換基は同じまたは異なる場合がある。
本明細書では、「複素環基」(「場合により置換される複素環基」の「複素環基」を含む)の例としては、(i)芳香族複素環基、(ii)非芳香族複素環基及び(iii)7〜10員架橋複素環基が挙げられ、各々が炭素原子以外の環構成原子として、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する。
本明細書では、「芳香族複素環基」(「5〜14員芳香族複素環基」を含む)の例としては、炭素原子以外の環構成原子として、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、5〜14員(好ましくは、5〜10員)芳香族複素環基が挙げられる。
「芳香族複素環基」の好ましい例としては、5員または6員単環式芳香族複素環基、例えば、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニルなど、及び8〜14員縮合多環式(好ましくは二または三環式)芳香族複素環基、例えば、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジニル、チエノピリジニル、フロピリジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリミジニル、チエノピリミジニル、フロピリミジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピラゾロトリアジニル、ナフト[2,3−b]チエニル、フェノキサチイニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなどが挙げられる。
本明細書では、「非芳香族複素環基」(「3〜14員非芳香族複素環基」を含む)の例としては、炭素原子以外の環構成原子として、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、3〜14員(好ましくは、4〜10員)非芳香族複素環基が挙げられる。
「非芳香族複素環基」の好ましい例としては、3〜8員単環式非芳香族複素環基、例えば、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフラニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロイソチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリル、テトラヒドロイソオキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリダジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼパニル、ジアゼパニル、アゼピニル、オキセパニル、アゾカニル、ジアゾカニルなど、及び9〜14員縮合多環式(好ましくは二または三環式)非芳香族複素環基、例えば、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾイソチアゾリル、ジヒドロナフト[2,3−b]チエニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、4H−キノリジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジニル、テトラヒドロベンゾアゼピニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロフェナントリジニル、ヘキサヒドロフェノチアジニル、ヘキサヒドロフェノキサジニル、テトラヒドロフタラジニル、テトラヒドロナフチリジニル、テトラヒドロキナゾリニル、テトラヒドロシンノリニル、テトラヒドロカルバゾリル、テトラヒドロ−β−カルボリニル、テトラヒドロアクリジニル、テトラヒドロフェナジニル、テトラヒドロチオキサンテニル、オクタヒドロイソキノリルなどが挙げられる。
本明細書では、「7〜10員架橋複素環基」の好ましい例としては、キヌクリジニル及び7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。
本明細書では、「含窒素複素環基」の例としては、少なくとも1つの窒素原子を環構成原子として含有する「複素環基」が挙げられる。
本明細書では、「場合により置換される複素環基」の例としては、上述した置換基Aから選択される置換基(複数可)を場合により有する複素環基が挙げられる。
「場合により置換される複素環基」における置換基の数は、例えば、1〜3個である。置換基の数が2個以上である場合、各々の置換基は同じまたは異なる場合がある。
本明細書では、「アシル基」の例としては、ホルミル基、カルボキシ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基及びホスホノ基が挙げられ、各々が場合により有するのは、「C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C3〜10シクロアルキル基、C3〜10シクロアルケニル基、C6〜14アリール基、C7〜16アラルキル基、5〜14員芳香族複素環基及び3〜14員非芳香族複素環基から選択される1個または2個の置換基であり、その各々はハロゲン原子、場合によりハロゲン化されるC1〜6アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基及びカルバモイル基から選択される1〜3個の置換基を場合により有する」。
「アシル基」(「Ac」とも称される)の例としてはまた、炭化水素−スルホニル基、ヘテロシクリルスルホニル基、炭化水素−スルフィニル基及びヘテロシクリルスルフィニル基も挙げられる。
いくつかの実施形態では、炭化水素−スルホニル基とは、炭化水素基結合スルホニル基を意味し、ヘテロシクリルスルホニル基とは、複素環基結合スルホニル基を意味し、炭化水素−スルフィニル基とは、炭化水素基結合スルフィニル基を意味し、ヘテロシクリルスルフィニル基とは、複素環基結合スルフィニル基を意味する。
「アシル基」の好ましい例としては、ホルミル基、カルボキシ基、C1〜6アルキル−カルボニル基、C2〜6アルケニル−カルボニル基(例えば、クロトノイル)、C3〜10シクロアルキル−カルボニル基(例えば、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル)、C3〜10シクロアルケニル−カルボニル基(例えば、2−シクロヘキセンカルボニル)、C6〜14アリール−カルボニル基、C7〜16アラルキル−カルボニル基、5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、C1〜6アルコキシ−カルボニル基、C6〜14アリールオキシ−カルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル)、C7〜16アラルキルオキシ−カルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2〜6アルケニル−カルバモイル基(例えば、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3〜10シクロアルキル−カルバモイル基(例えば、シクロプロピルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6〜14アリール−カルバモイル基(例えば、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルバモイル基、5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルバモイル基(例えば、ピリジルカルバモイル)、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−チオカルバモイル基(例えば、メチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2〜6アルケニル−チオカルバモイル基(例えば、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3〜10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例えば、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6〜14アリール−チオカルバモイル基(例えば、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−チオカルバモイル基(例えば、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、5〜14員芳香族ヘテロシクリルチオカルバモイル基(例えば、ピリジルチオカルバモイル)、スルフィノ基、C1〜6アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル)、スルホ基、C1〜6アルキルスルホニル基、C6〜14アリールスルホニル基、ホスホノ基及びモノ−またはジ−C1〜6アルキルホスホノ基(例えば、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ)が挙げられる。
本明細書では、「場合により置換されるアミノ基」の例としては、「C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C3〜10シクロアルキル基、C6〜14アリール基、C7〜16アラルキル基、C1〜6アルキル−カルボニル基、C6〜14アリール−カルボニル基、C7〜16アラルキル−カルボニル基、5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、C1〜6アルコキシ−カルボニル基、5〜14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルバモイル基、C1〜6アルキルスルホニル基及びC6〜14アリールスルホニル基から選択される1個または2個の置換基であり、その各々が置換基Aから選択される1〜3個の置換基を場合により有するもの」を場合により有するアミノ基が挙げられる。
場合により置換されるアミノ基の好ましい例としては、アミノ基、モノ−またはジ−(場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキル)アミノ基(例えば、メチルアミノ、トリフルオロメチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ)、モノ−またはジ−C2〜6アルケニルアミノ基(例えば、ジアリルアミノ)、モノ−またはジ−C3〜10シクロアルキルアミノ基(例えば、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、モノ−またはジ−C6〜14アリールアミノ基(例えば、フェニルアミノ)、モノ−またはジ−C7〜16アラルキルアミノ基(例えば、ベンジルアミノ、ジベンジルアミノ)、モノ−またはジ−(場合によりハロゲン化されるC1〜6アルキル)−カルボニルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ)、モノ−またはジ−C6〜14アリール−カルボニルアミノ基(例えば、ベンゾイルアミノ)、モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルボニルアミノ基(例えば、ベンジルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニルアミノ基(例えば、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイルアミノ)、モノ−またはジ−3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニルアミノ基(例えば、ピペリジニルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−C1〜6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例えば、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、5〜14員芳香族ヘテロシクリルアミノ基(例えば、ピリジルアミノ)、カルバモイルアミノ基、(モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル)アミノ基(例えば、メチルカルバモイルアミノ)、(モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルバモイル)アミノ基(例えば、ベンジルカルバモイルアミノ)、C1〜6アルキルスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、C6〜14アリールスルホニルアミノ基(例えば、フェニルスルホニルアミノ)、(C1〜6アルキル)(C1〜6アルキル−カルボニル)アミノ基(例えば、N−アセチル−N−メチルアミノ)及び(C1〜6アルキル)(C6〜14アリール−カルボニル)アミノ基(例えば、N−ベンゾイル−N−メチルアミノ)が挙げられる。
本明細書では、「場合により置換されるカルバモイル基」の例としては、「C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C3〜10シクロアルキル基、C6〜14アリール基、C7〜16アラルキル基、C1〜6アルキル−カルボニル基、C6〜14アリール−カルボニル基、C7〜16アラルキル−カルボニル基、5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、C1〜6アルコキシ−カルボニル基、5〜14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル基及びモノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルバモイル基から選択される1個または2個の置換基であり、その各々が置換基Aから選択される1〜3個の置換基を場合により有するもの」を場合により有するカルバモイル基が挙げられる。
場合により置換されるカルバモイル基の好ましい例としては、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2〜6アルケニル−カルバモイル基(例えば、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3〜10シクロアルキル−カルバモイル基(例えば、シクロプロピルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6〜14アリール−カルバモイル基(例えば、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルボニル−カルバモイル基(例えば、アセチルカルバモイル、プロピオニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6〜14アリール−カルボニル−カルバモイル基(例えば、ベンゾイルカルバモイル)及び5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルバモイル基(例えば、ピリジルカルバモイル)が挙げられる。
本明細書では、「場合により置換されるチオカルバモイル基」の例としては、「C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C3〜10シクロアルキル基、C6〜14アリール基、C7〜16アラルキル基、C1〜6アルキル−カルボニル基、C6〜14アリール−カルボニル基、C7〜16アラルキル−カルボニル基、5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、C1〜6アルコキシ−カルボニル基、5〜14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル基及びモノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルバモイル基から選択される1個または2個の置換基であり、その各々が置換基Aから選択される1〜3個の置換基を場合により有するもの」を場合により有するチオカルバモイル基が挙げられる。
場合により置換されるチオカルバモイル基の好ましい例としては、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−チオカルバモイル基(例えば、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2〜6アルケニル−チオカルバモイル基(例えば、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3〜10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例えば、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6〜14アリール−チオカルバモイル基(例えば、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−チオカルバモイル基(例えば、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルボニル−チオカルバモイル基(例えば、アセチルチオカルバモイル、プロピオニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6〜14アリール−カルボニル−チオカルバモイル基(例えば、ベンゾイルチオカルバモイル)及び5〜14員芳香族ヘテロシクリルチオカルバモイル基(例えば、ピリジルチオカルバモイル)が挙げられる。
本明細書では、「場合により置換されるスルファモイル基」の例としては、「C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C3〜10シクロアルキル基、C6〜14アリール基、C7〜16アラルキル基、C1〜6アルキル−カルボニル基、C6〜14アリール−カルボニル基、C7〜16アラルキル−カルボニル基、5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、C1〜6アルコキシ−カルボニル基、5〜14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル基及びモノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルバモイル基から選択される1個または2個の置換基であり、その各々が置換基Aから選択される1〜3個の置換基を場合により有するもの」を場合により有するスルファモイル基が挙げられる。
場合により置換されるスルファモイル基の好ましい例としては、スルファモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−スルファモイル基(例えば、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、N−エチル−N−メチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C2〜6アルケニル−スルファモイル基(例えば、ジアリルスルファモイル)、モノ−またはジ−C3〜10シクロアルキル−スルファモイル基(例えば、シクロプロピルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6〜14アリール−スルファモイル基(例えば、フェニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−スルファモイル基(例えば、ベンジルスルファモイル、フェネチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルボニル−スルファモイル基(例えば、アセチルスルファモイル、プロピオニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6〜14アリール−カルボニル−スルファモイル基(例えば、ベンゾイルスルファモイル)及び5〜14員芳香族ヘテロシクリルスルファモイル基(例えば、ピリジルスルファモイル)が挙げられる。
本明細書では、「場合により置換されるヒドロキシ基」の例としては、「C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C3〜10シクロアルキル基、C6〜14アリール基、C7〜16アラルキル基、C1〜6アルキル−カルボニル基、C6〜14アリール−カルボニル基、C7〜16アラルキル−カルボニル基、5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニル基、C1〜6アルコキシ−カルボニル基、5〜14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1〜6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7〜16アラルキル−カルバモイル基、C1〜6アルキルスルホニル基及びC6〜14アリールスルホニル基から選択される置換基であり、その各々が置換基Aから選択される1〜3個の置換基を場合により有するもの」を場合により有するヒドロキシル基が挙げられる。
場合により置換されるヒドロキシ基の好ましい例としては、ヒドロキシ基、C1〜6アルコキシ基、C2〜6アルケニルオキシ基(例えば、アリルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニルオキシ)、C3〜10シクロアルキルオキシ基(例えば、シクロヘキシルオキシ)、C6〜14アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ)、C7〜16アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、C1〜6アルキル−カルボニルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ)、C6〜14アリール−カルボニルオキシ基(例えば、ベンゾイルオキシ)、C7〜16アラルキル−カルボニルオキシ基(例えば、ベンジルカルボニルオキシ)、5〜14員芳香族ヘテロシクリルカルボニルオキシ基(例えば、ニコチノイルオキシ)、3〜14員非芳香族ヘテロシクリルカルボニルオキシ基(例えば、ピペリジニルカルボニルオキシ)、C1〜6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例えば、tert−ブトキシカルボニルオキシ)、5〜14員芳香族ヘテロシクリルオキシ基(例えば、ピリジルオキシ)、カルバモイルオキシ基、C1〜6アルキル−カルバモイルオキシ基(例えば、メチルカルバモイルオキシ)、C7〜16アラルキル−カルバモイルオキシ基(例えば、ベンジルカルバモイルオキシ)、C1〜6アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ)及びC6〜14アリールスルホニルオキシ基(例えば、フェニルスルホニルオキシ)が挙げられる。
本明細書では、「場合により置換されるスルファニル基」の例としては、「C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C3〜10シクロアルキル基、C6〜14アリール基、C7〜16アラルキル基、C1〜6アルキル−カルボニル基、C6〜14アリール−カルボニル基及び5〜14員芳香族複素環基から選択される置換基であり、その各々が置換基Aから選択される1〜3個の置換基を場合により有するもの」を場合により有するスルファニル基ならびにハロゲン化スルファニル基が挙げられる。
場合により置換されるスルファニル基の好ましい例としては、スルファニル(−SH)基、C1〜6アルキルチオ基、C2〜6アルケニルチオ基(例えば、アリルチオ、2−ブテニルチオ、2−ペンテニルチオ、3−ヘキセニルチオ)、C3〜10シクロアルキルチオ基(例えば、シクロヘキシルチオ)、C6〜14アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ)、C7〜16アラルキルチオ基(例えば、ベンジルチオ、フェネチルチオ)、C1〜6アルキル−カルボニルチオ基(例えば、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチオ、ピバロイルチオ)、C6〜14アリール−カルボニルチオ基(例えば、ベンゾイルチオ)、5〜14員芳香族ヘテロシクリルチオ基(例えば、ピリジルチオ)及びハロゲン化チオ基(例えば、ペンタフルオロチオ)が挙げられる。
本明細書では、「場合により置換されるシリル基」の例としては、「C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C3〜10シクロアルキル基、C6〜14アリール基及びC7〜16アラルキル基から選択される1〜3個の置換基であり、その各々が置換基Aから選択される1〜3個の置換基を場合により有するもの」を場合により有するシリル基が挙げられる。
場合により置換されるシリル基の好ましい例としては、トリ−C1〜6アルキルシリル基(例えば、トリメチルシリル、tert−ブチル(ジメチル)シリル)が挙げられる。
アミノ酸残基の説明については、以下の規則が例示される場合がある:Asp=D=アスパラギン酸、Ala=A=アラニン、Arg=R=アルギニン、Asn=N=アスパラギン、Cys=C=システイン、Gly=G=グリシン、Glu=E=グルタミン酸、Gln=Q=グルタミン、His=H=ヒスチジン、Ile=I=イソロイシン、Leu=L=ロイシン、Lys=K=リジン、Met=M=メチオニン、Phe=F=フェニルアラニン、Pro=P=プロリン、Ser=S=セリン、Thr=T=トレオニン、Trp=W=トリプトファン、Tyr=Y=チロシン、及びVal=V=バリン。
また便宜上、かつ当業者には容易に分かるように、以下の略語または記号が、本開示に使用される部分、試薬などを表すために使用される:
(D)−Tyr − D−チロシン、
(D)−Ala − D−アラニン
デスNH−Tyr − デスアミノチロシン、
(D)−Phe − D−フェニルアラニン、
デスNH−Phe − デスアミノフェニルアラニン、
(D)−Trp − D−トリプトファン、
(D)Pya − D−3−ピリジルアラニン、
2−Cl−(D)Phe − D−2−クロロフェニルアラニン、
3−Cl−(D)Phe − D−3−クロロフェニルアラニン、
4−Cl−(D)Phe − D−4−クロロフェニルアラニン、
2−F−(D)Phe − D−2−フルオロフェニルアラニン、
3−F(D)Phe − D−3−フルオロフェニルアラニン、
3,5−ジF−(D)Phe − D−3,5−ジフルオロフェニルアラニン、
3,4,5−トリF−(D)Phe − D−3,4,5−トリフルオロフェニルアラニン、
D−Iva − D−イソバリン
SSA − スクシンイミジルスクシンアミド、
PEG − ポリエチレングリコール、
PEG − (メトキシ)ポリエチレングリコール、
PEG(12,000) − 約12kDの分子量を有する(メトキシ)ポリエチレングリコール、
PEG(20,000) − 約20kDの分子量を有する(メトキシ)ポリエチレングリコール、
PEG(30,000) − 約30kDの分子量を有する(メトキシ)ポリエチレングリコール、
Fmoc − 9−フルオレニルメチルオキシカルボニル、
DMF − ジメチルホルムアミド、
DIPEA − N,N−ジイソプロピルエチルアミン、
TFA − トリフルオロ酢酸、
HOBT − N−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
BOP − ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウム−ヘキサフルオロホスフェート、
HBTU − 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート、
NMP − N−メチル−ピロリドン、
FAB−MS 高速原子衝撃質量分析、
ES−MS − エレクトロスプレー質量分析。
Abu:α−アミノ酪酸、
Acc:1−アミノ−1−シクロ(C〜C)アルキルカルボン酸、
A3c:1−アミノ−1−シクロプロパンカルボン酸、
A4c:1−アミノ−1−シクロブタンカルボン酸、
A5c:1−アミノ−1−シクロペンタンカルボン酸、
A6c:1−アミノ−1−シクロヘキサンカルボン酸、
Act:4−アミノ−4−カルボキシテトラヒドロピラン、
Ado:12−アミノドデカン酸、
Aib:アルファ−アミノイソ酪酸、
Aic:2−アミノインダン−2−カルボン酸、
β−Ala:ベータ−アラニン、
Amp:4−アミノ−フェニルアラニン、
Apc:4−アミノ−4−カルボキシピペリジン、
hArg:ホモアルギニン、
Aun:11−アミノウンデカン酸、
Ava:5−アミノ吉草酸、
Cha:β−シクロヘキシルアラニン、
Dhp:3,4−デヒドロプロリン、
Dmt:5,5−ジメチルチアゾリジン−4−カルボン酸、
Gaba:γ−アミノ酪酸、
4Hppa:3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、
3Hyp:3−ヒドロキシプロリン、
4Hyp:4−ヒドロキシプロリン、
hPro:ホモプロリン、
4Ktp:4−ケトプロリン、
Nle:ノルロイシン、
NMe−Tyr:N−メチル−チロシン、
1Nalまたは1−Nal:β−(1−ナフチル)アラニン、
2Nalまたは2−Nal:β−(2−ナフチル)アラニン、
Nva:ノルバリン、
Orn:オルニチン、
2OEGgE−C15二酸は、(エチレングリコール)−C15二酸である、
2OEGgE−C20二酸は、(エチレングリコール)−C20二酸である、
2OEGgE−Edaは、(エチレングリコール)−C20二酸である、
2xOEG−gGlu−Odaは、(エチレングリコール)−gGlu−C18二酸である
gEgEgE−パルミトイルは、(ガンマ−グルタミン酸)−パルミトイルである
2Palまたは2−Pal:β−(2−ピリジニル)アラニン、
3Palまたは3−Pal:β−(3−ピリジニル)アラニン、
4Palまたは4−Pal:β−(4−ピリジニル)アラニン、
Pen:ペニシラミン、
(3,4,5F)Phe:3,4,5−トリフルオロフェニルアラニン、
(2,3,4,5,6)Phe:2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルアラニン、
Psu:N−プロピルスクシンイミド、
Iva:イソバリン、
Sar:サルコシン、
Taz:β−(4−チアゾリル)アラニン、
3Thi:β−(3−チエニル)アラニン、
Thz:チオプロリン、
Tic:テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、
Tle:tert−ロイシン、
Act:アセトニトリル、
Boc:tert−ブチルオキシカルボニル、
BSA:ウシ血清アルブミン、
DCM:ジクロロメタン、
DTT:ジチオスレイトール、
ESI:エレクトロスプレーイオン化、
Fmoc:9−フルオレニルメチルオキシカルボニル、
HBTU:2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、
HPLC:高速液体クロマトグラフィー、
IBMX:イソブチルメチルキサンチン、
LC−MS:液体クロマトグラフィー質量分析、
Mtt:メチルトリチル、
NMP:N−メチルピロリドン、
5K PEG:ポリエチレングリコールであって、これはリンカーなどの他の官能基または部分を含む場合があり、本明細書では以下に定義されるように直鎖状または分岐状のいずれかであり、平均総分子量は約5,000である
10K PEG:ポリエチレングリコールであって、これはリンカーなどの他の官能基または部分を含む場合があり、本明細書では以下に定義されるように直鎖状または分岐状のいずれかであり、平均総分子量は約10,000である
20K PEG:ポリエチレングリコールであって、これはリンカーなどの他の官能基または部分を含む場合があり、本明細書では以下に定義されるように直鎖状または分岐状のいずれかであり、平均総分子量は約20,000である
30K PEG:ポリエチレングリコールであって、これはリンカーなどの他の官能基または部分を含む場合があり、本明細書では以下に定義されるように直鎖状または分岐状のいずれかであり、平均総分子量は約30,000である
40K PEG:ポリエチレングリコールであって、これはリンカーなどの他の官能基または部分を含む場合があり、本明細書では以下に定義されるように直鎖状または分岐状のいずれかであり、平均総分子量は約40,000である
50K PEG:ポリエチレングリコールであって、これはリンカーなどの他の官能基または部分を含む場合があり、本明細書では以下に定義されるように直鎖状または分岐状のいずれかであり、平均総分子量は約50,000である
60K PEG:ポリエチレングリコールであって、これはリンカーなどの他の官能基または部分を含む場合があり、本明細書では以下に定義されるように直鎖状または分岐状のいずれかであり、平均総分子量は約60,000である
tBu:tert−ブチル、
TIS:トリイソプロピルシラン、
Trt:トリチル、
Z:ベンジルオキシカルボニル、
本明細書で使用される場合、「PEG部分」は、ポリエチレングリコール(PEG)またはその誘導体、例えば、(メトキシ)ポリエチレングリコール(PEG)を指す。
本明細書で使用される場合、「PEG化ペプチド」は、少なくとも1個のアミノ酸残基、例えば、Lys、またはCysがPEG部分と複合化されているペプチドを指す。「複合化される」とは、PEG部分が残基に直接連結されるか、またはスペーサー部分、例えば、架橋剤によって残基に連結されるかのいずれかを意味する。複合化がリジン残基で行われる場合、そのリジン残基は、本明細書では「PEG化Lys」と称される。1つのPEG部分のみに複合化されるペプチドは、「モノPEG化」されていると言われる。
本明細書で使用される場合、「Lys−PEG」及び「Lys−PEG」は、それぞれPEG及びPEGと複合化されているリジン残基を指す。「Lys(イプシロン−SSA−PEG)」は、適切に官能化されたSSAを使用してイプシロンアミノ基がPEGで架橋されているリジン残基を指す。「Lys(イプシロン−SSA−PEG(12,000))」は、適切に官能化されたSSAを使用してイプシロンアミノ基がPEG(12,000)で架橋されているリジン残基を指し、「Lys(イプシロン−SSA−PEG(20,000))」は、適切に官能化されたSSAを使用してイプシロンアミノ基がPEG(20,000)で架橋されているリジン残基を指し、「Lys(イプシロン−SSA−PEG(30,000))」は、適切に官能化されたSSAを使用してイプシロンアミノ基がPEG(30,000)で架橋されているリジン残基を指す。
本明細書では、「ヒト天然GIPペプチド」という用語は、天然に存在するヒトGIPペプチドを指す。このヒト天然GIPペプチド(42アミノ酸)は、アミノ酸配列:YAEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ(配列番号1)を有し、米国立生物工学情報センター(NCBI)の、ヒト胃抑制ポリペプチド(GIP)のmRNA配列、mRNA、アクセッション:NM_004123、バージョン、NM_004123.2(配列番号3)から得られる、参照配列:NP_004114.1、REFSEQ:アクセッションNM_004123.2(配列番号2)に記載されている親前駆体からの機能的に活性な分子である。
参照ポリペプチド配列に対する「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、配列をアライメントし、最大のパーセント配列同一性を得るために必要であればギャップを導入した後、いかなる保存的置換も配列同一性の一部として考慮せずに、参照ポリペプチド配列におけるアミノ酸残基と同一である、候補ポリペプチド配列におけるアミノ酸残基のパーセンテージとして定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定するためのアラインメントは、当該技術分野における技術の範囲内である様々な方法で、例えば、BLAST、BLAST−2、ALIGNまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用して達成され得る。当業者であれば、比較されている配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するのに必要な任意のアルゴリズムを含む、配列をアライメントするための適切なパラメータを決定することができる。
本明細書で使用される場合、「処置」(及び「処置する」または「処置すること」などの変化形)は、処置されている個体の自然経過を変化させようと試みる臨床的介入を指し、予防のために、または臨床病理の過程におけるいずれかで実施され得る。処置の望ましい効果としては、状態の発症または再発を予防すること、症状の緩和、状態または処置の直接的または間接的な任意の病理学的帰結の減少、嘔吐症を予防すること、すなわち、特定の処置に伴うことが知られている状態または副作用と全体的または部分的に関連する症状の発症を予防することによるもの、進行速度を減少させること、嘔吐症、例えば、悪心及び/または嘔吐などと関連する症状の改善または一時的緩和、ならびに寛解または予後の改善が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、嘔吐症、すなわち、悪心もしくは嘔吐の発症を阻害もしくは遅延させるために、または嘔吐症もしくは嘔吐症と関連する症状の進行を鈍化させるために、または積極的に処置されている異なる疾患の処置に関連する嘔吐症、悪心及び/または嘔吐の発症を予防、遅延もしくは阻害するために使用される。
「減少させる」または「阻害する」とは、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、またはそれを超えて全体的な低減を引き起こす能力を意味する。いくつかの実施形態では、減少させる、または阻害するとは、参照(例えば、生物活性の参照レベル(例えば、所定量の化学療法、例えば、嘔吐症を引き起こすことが知られている所定用量の化学療法剤を対象に投与した後の、悪心及び/または嘔吐のエピソード数))と比較した相対的な減少を指し得る。いくつかの実施形態では、減少させる、または阻害するとは、状態または疾患の処置と関連する副作用(すなわち、悪心及び/または嘔吐)の相対的な減少を指し得る。
比較のための最適な配列アラインメントは、例えば、Smith and Waterman(Adv.Appl.Math.2:482(1981)、これは参照によって本明細書に組み込まれる)の局所相同性アルゴリズムによって、Needleman and Wunsch(J.MoI.Biol.48:443−53(1970)、これは参照によって本明細書に組み込まれる)の相同性アラインメントアルゴリズムによって、Pearson and Lipman(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444−48(1988)、これは参照によって本明細書に組み込まれる)の類似法の検索によって、これらのアルゴリズム(例えば、Wisconsin Genetics Software Package,Genetics Computer Group,575 Science Dr.,Madison,Wis.のGAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTA)のコンピュータによる実行によって、または目視検査によって実施され得る。(一般に、Ausubel et al.(eds.),Current Protocols in Molecular Biology,4th ed.,John Wiley and Sons,New York(1999)を参照のこと)。
パーセント配列同一性及び配列類似性を決定するのに好適なアルゴリズムの例示的な一例は、BLASTアルゴリズムであり、これはAltschul et al.(J.MoI.Biol.215:403−410(1990)、これは参照によって本明細書に組み込まれる)によって記載されている。(Zhang et al.,Nucleic Acid Res.26:3986−90(1998)、Altschul et al.,Nucleic Acid Res.25:3389−402(1997)も参照し、これらは参照によって本明細書に組み込まれる)。BLAST分析を実施するためのソフトウェアは、米国立生物工学情報センターのインターネットウェブサイトから公的に入手可能である。このアルゴリズムは、最初にクエリー配列中で短いワード長Wを特定することによって高スコア配列対(HSP)を特定することを含み、これは、データベース配列中の同じ長さのワードとアラインメントされる場合に、ある正値の閾値スコアTと一致するか、またはそれを満たすかのいずれかである。Tは、隣接ワードスコア閾値と称される(Altschul et al.(1990)、上記)。これらの最初の隣接ワードヒットは、それらを含有するより長いHSPを見出すために検索を開始するためのシード値として機能する。次いで、ワードヒットは、累積アラインメントスコアが増加し得る限り、各配列に沿って両方向に延長される。各方向でのワードヒットの延長は、以下の場合に停止される:累積アラインメントスコアがその最大達成値から量Xだけ減少する場合、累積スコアが負のスコアである1つ以上の残基アラインメントの蓄積に起因してゼロ以下になる場合、またはいずれかの配列の末端に達する場合。BLASTアルゴリズムパラメータW、T、及びXは、アラインメントの感度及び速度を決定する。BLASTプログラムは、11のワード長(W)、BLOSUM62スコアリングマトリックス(Henikoff and Henikoff,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915−9(1992)を参照し、これは参照によって本明細書に組み込まれる)の50のアラインメント(B)、10の期待値(E)、M=5、N=−4、及び両鎖の比較をデフォルトとして使用する。
パーセント配列同一性の算出に加えて、BLASTアルゴリズムはまた、2つの配列間における類似性の統計分析を実施する(例えば、Karlin and Altschul,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873−77(1993)を参照し、これは参照によって本明細書に組み込まれる)。BLASTアルゴリズムによって提供される類似性の1つの指標は最小合計確率(P(N))であり、これは2つのヌクレオチドまたはアミノ酸配列間の一致が偶然に起こる確率の指標を提供する。例えば、アミノ酸配列は、試験アミノ酸と参照アミノ酸との比較における最小合計確率が約0.1未満、より典型的には約0.01未満、最も典型的には約0.001未満である場合に、参照アミノ酸配列に類似していると見なされる。
バリアントはまた、当該技術分野において周知の方法を使用して単離または生成される、合成、組換え、または化学修飾ポリヌクレオチドまたはポリペプチドであり得る。バリアントは、以下に記載されるように、保存的または非保存的アミノ酸変化を含み得る。ポリヌクレオチドの変化は、参照配列によってコードされるポリペプチドのアミノ酸置換、付加、欠失、融合及び切断をもたらし得る。バリアントはまた、バリアントの基礎であるペプチド配列中に通常は生じないアミノ酸の挿入、欠失または置換、例えば、アミノ酸及び他の分子の挿入及び置換を含むもの、例えば、これに限定されないが、ヒトタンパク質では通常生じないオルニチンの挿入も含み得る。「保存的置換」という用語は、ポリペプチドについて記載する場合、ポリペプチドの活性を実質的には変化させないポリペプチドのアミノ酸組成の変化を指す。例えば、保存的置換は、アミノ酸残基で、類似した化学的特性を有する異なるアミノ酸残基を置換することを指す。保存的アミノ酸置換は、ロイシンとイソロイシンもしくはバリンとの置換、アスパラギン酸塩とグルタミン酸塩との置換、またはトレオニンとセリンとの置換を含む。
「保存的アミノ酸置換」は、本明細書で言及される場合、あるアミノ酸を類似した構造的及び/または化学的特性を有する別のアミノ酸に置換すること、例えば、ロイシンをイソロイシンもしくはバリンに、アスパラギン酸塩をグルタミン酸塩に、またはトレオニンをセリンに置換することなどによって生じる。したがって、特定のアミノ酸配列の「保存的置換」は、重要なアミノ酸の置換であってもペプチドの活性を減少させないような、ポリペプチド活性に重要ではないそれらのアミノ酸の置換またはアミノ酸と、類似した特性(例えば、酸性、塩基性、正もしくは負荷電、極性もしくは非極性など)を有する他のアミノ酸との置換を指す。機能的に類似したアミノ酸を提供する保存的置換の表が、当該技術分野において周知である。例えば、以下の6つの群は各々、互いに保存的置換であるアミノ酸を含有する:1)アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、4)アルギニン(R)、リジン(K)、5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、及び6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)。(Creighton,Proteins,W.H.Freeman and Company(1984)も参照し、その全体が参照によって組み込まれる)。いくつかの実施形態では、単一アミノ酸またはわずかな割合のアミノ酸を変更、付加または欠失させる個々の置換、欠失または付加が、その変化によってペプチドの活性が減少しない場合に「保存的置換」とも見なされ得る。挿入または欠失は通常、約1〜5アミノ酸の範囲内である。保存的アミノ酸の選択は、ペプチド中で置換されるアミノ酸の位置、例えば、アミノ酸がペプチドの外側に存在し、溶媒に曝露される場合、または内側に存在し、溶媒に曝露されない場合に基づいて選択されてよい。
代替的な実施形態では、タンパク質またはペプチドの内側にあるアミノ酸に好適な包含される保存的アミノ酸置換も選択することができ、例えば、タンパク質またはペプチドの内側にある(すなわち、アミノ酸は溶媒に曝露されない)アミノ酸の好適な保存的置換を使用することができ、例えば、以下の保存的置換を使用することができるが、これらに限定されない:YがFで置換され、TはAまたはSで、IはLまたはVで、WはYで、MはLで、NはDで、GはAで、TはAまたはSで、DはNで、IはLまたはVで、FはYまたはLで、SはAまたはTで、及びAはS、G、TまたはVで置換される。いくつかの実施形態では、非保存的アミノ酸置換もバリアントの用語に包含される。
本明細書で使用される場合、第2受容体と比較した第1受容体に対する分子の「選択性」という用語は、以下の比を指す:第2受容体の分子のEC50を第1受容体の分子のEC50で除したもの。例えば、第1受容体で1nMのEC50及び第2受容体で100nMのEC50を有する分子は、第2受容体と比較して第1受容体に対して100倍の選択性を有する。
当業者によって理解されるように、本明細書における「約」の値またはパラメータへの言及は、その値もしくはパラメータそれ自体を対象とするか、または記載値よりも10%未満、もしくは9%未満、もしくは8%未満、もしくは7%未満、もしくは6%未満、もしくは5%未満、もしくは4%未満、もしくは3%未満、もしくは2%未満、もしくは1%未満、もしくは0.1%未満の範囲であるその値のプラスもしくはマイナスの変動を有する実施形態を含む(かつ記載する)。例えば、「約X」に言及している記載は「X」の記載を含む。
本明細書に記載される本開示の態様及び実施形態は、態様及び実施形態から「なる」及び/または「本質的になる」ことを含むと理解される。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、別段の指示がない限り、複数の指示対象を含む。
A.GIP受容体アゴニストペプチド
本開示の様々な実施形態では、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法が提供される。様々な実施形態では、方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチドを対象に投与することを提供する。
本明細書で使用される場合、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、GLP受容体などの他の受容体と比較して、GIP受容体に選択的に結合するペプチドを指す。いくつかの実施形態では、本開示の例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、10超、または100超、または1,000超、または10,000超、または100,000超の比(EC50 GLP1R/EC50 GIPR)として定義されるような選択比を有するGIP受容体アゴニストペプチドである。好ましくは、例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、ペプチドが100超、または約100〜1,000,000以上の(EC50 GLP1R/EC50 GIPR)の選択比を有する場合のGIP受容体アゴニストペプチドである。
いくつかの実施形態では、対象の嘔吐症を予防または処置する方法が提供される。嘔吐症の予防及び/または処置での使用を目的とした本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有しないGIP受容体アゴニストペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、PCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のうちいずれか1つに記載されるようなアミノ酸配列を有しないGIP受容体アゴニストペプチドを含む。
本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するGIP受容体アゴニストペプチドを含むが、ただし、ペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有しない。
本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、29個もしくは30個のアミノ酸を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含む。
本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、GIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含み、GIP受容体アゴニストペプチドは、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、または少なくとも97%の配列同一性を有するが、ただし、ペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有しない。
本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、29個もしくは30個のアミノ酸を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含み、GIP受容体アゴニストペプチドは、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列1〜29または1〜30に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列1〜29または1〜30に対して少なくとも80%の配列同一性を有するGIP受容体アゴニストペプチドを含むが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569で提供される任意の29個または30個のアミノ酸ペプチドに記載されるようなアミノ酸配列を有しない。
本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、式(I):P−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するGIP受容体アゴニストペプチドを含み、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、Phe、D−Tyr、モノ−ハロ−Phe、ビス−ハロ−Phe、モノ−ハロ−Tyr、ビス−ハロ−Tyr、モノ−ハロ−D−Phe、ビス−ハロ−D−Phe、モノ−ハロ−D−Tyr、ビス−ハロ−D−Tyr、またはデス−アミノ−Phe、またはデス−アミノ−Tyrを表し、
A2が、Ala、Aib、D−Ala、Gly、Ser、またはSarを表し、
A3が、GluまたはProを表し、
A4が、Gly、またはSerを表し、
A5が、Thr、D−Iva、Glu、Iva、またはSerを表し、
A6が、Phe、Iva、Val、Ala、Aib、Cha、またはα−メチル−Leuを表し、
A7が、Ile、Lys、Ala、Aib、Cha、D−Leu、Ile、Thr、Arg、またはValを表し、
A8が、Ser、Ala、ψ、またはAibを表し、
A9が、Asp、Leu、ψ、Phe、Glu、またはGlnを表し、
A10が、Tyr、Leu、Ser、Cha、またはψを表し、
A11が、Ser、Aib、A5c、A6c、D−Iva、またはIvaを表し、
A12が、Ile、Lys、Glu、Asp、Ala、Aib、Lys−Ac、Ser、α−メチル−Phe、またはψを表し、
A13が、Ala、Aib、Tyr、D−Iva、ψ、Gln、Leu、Glu、またはIvaを表し、
A14が、Met、Nle、α−メチル−Leu、Leu、またはψを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Ser、Tyr、ψ、またはAsnを表し、
A16が、Lys、Ala、Ser、Glu、Arg、Aib、Lys−Ac、またはψを表し、
A17が、Ile、Lys、Arg、Aib、Gln、Glu、Lys−Ac、またはψを表し、
A18が、His、Arg、Ala、Aib、D−Iva、Phe、Iva、Leu、Ser、Trp、またはψを表し、
A19が、Gln、Lys、Glu、Ala、Val、Ser、Aib、Arg、またはψを表し、
A20が、Gln、Lys、Ala、His、Arg、Aib、Asp、Gly、またはψを表し、
A21が、Asp、Leu、Asn、Asp、Glu、Ala、Leu、Ser、Aib、またはψを表し、
A22が、Phe、α−メチル−Phe、ナフチル−Ala、Asn、Ala、Trp、またはψを表し、
A23が、Val、Ile、またはψを表し、
A24が、Asn、Asp、Glu、Ala、Aib、Gln、Glu、Lys、Lys−Ac、Leu、Nle、Arg、Ser、またはψを表し、
A25が、Trp、Tyr、Glu、Phe、Arg、α−メチル−Phe、またはψを表し、
A26が、Leu、Aib、Iva、Leu、Nle、またはψを表し、
A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、Val、Ile、Nle、またはψを表し、
A28が、Ala、Ser、Arg、Leu、Met、Lys、Lys−Ac、Aib、またはψを表し、
A29が、Gln、Gly、Ala、Thr、Ser、Lys、Aib、ψ、または欠失を表し、
A30が、Lys、Arg、Gly、Pro、Glu、Lys−Ac、ψ、または欠失を表し、
A31が、Phe、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、Gly、Ile、Ser、ψ、または欠失を表し、
A34が、Asn、Ala、Gly、Gln、ψ、または欠失を表し、
A35が、Asp、Ala、Ser、Pro、Glu、ψ、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A38が、His、Pro、Gly、Ser、ψ、または欠失を表し、
A39が、Asn、Ser、Gly、Asn、Lys、Gln、ψ、または欠失を表し、
A40が、Ile、Arg、Glu、Lys、Ser、Lys−Ac、Arg、ψ、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、Gly、ψ、または欠失を表し、
A42が、Gln、Gly、ψ、または欠失を表し、
A43が、ψ、または欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
いくつかの関連する実施形態では、RA1、RA2、及びRA3のうち少なくとも1つは、メチル(Me)基である。
本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、GIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含み、そのペプチドが式(II):P−A1−A2−A3−Gly−Thr−A6−A7−Ser−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−Trp−Leu−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、Phe、D−Tyr、モノ−ハロ−Phe、ビス−ハロ−Phe、モノ−ハロ−Tyr、ビス−ハロ−Tyr、モノ−ハロ−D−Phe、ビス−ハロ−D−Phe、モノ−ハロ−D−Tyr、ビス−ハロ−D−Tyr、デス−アミノ−Phe、またはデス−アミノ−Tyrを表し、
A2が、Ala、Aib、D−Ala、Gly、Ser、またはSarを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A6が、Phe、Iva、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
A9が、Asp、Leu、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはψを表し、
A11が、Ser、A5c、Leu、Aib、またはChaを表し、
A12が、Ile、Lys、Glu、Asp、またはψを表し、
A13が、Ala、Aib、Tyr、D−Iva、Gln、Leu、またはGluを表し、
A14が、Met、Nle、Leu、またはψを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Lys、Ala、Ser、Glu、Arg、またはψを表し、
A17が、Ile、Lys、Arg、Aib、Gln、Ile、Glu、またはψを表し、
A18が、His、Ala、またはψを表し、
A19が、Gln、Lys、Glu、Ala、Val、Ser、またはψを表し、
A20が、Gln、Lys、Ala、His、Arg、Aib、またはψを表し、
A21が、Asp、Leu、Asn、Glu、Ala、Leu、Ser、またはψを表し、
A22が、Phe、またはψを表し、
A23が、Val、Ile、またはψを表し、
A24が、Asn、Asp、Glu、Ala、Gln、Arg、Asn、Asp、Lys、Lys−Ac、またはψを表し、
A25が、Trp、またはψを表し、
A26が、Leu、Aib、Iva、またはψを表し、
A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、Val、Ile、またはψを表し、
A28が、Ala、Ser、Arg、Leu、Met、Lys、Lys−Ac、またはψを表し、
A29が、Gln、Gly、Ala、Thr、Ser、Lys、Aib、ψ、または欠失を表し、
A30が、Lys、Arg、Gly、Pro、ψ、または欠失を表し、
A31が、Phe、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A34が、Lys、Gly、Ala、Gln、ψ、または欠失を表し、
A35が、Asp、Ala、Ser、Pro、Glu、ψ、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A38が、His、Pro、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A39が、Asn、Lys、Gly、Gln、Ser、ψ、または欠失を表し、
A40が、Ile、Arg、Lys、Ser、ψ、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、ψ、または欠失を表し、
A42が、Gln、Gly、ψ、または欠失を表し、
A43が、ψ、または欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のアミノ酸配列を有するペプチドではなく、A8〜A42から選択される1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Rが置換基、またはその塩を表す。
本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、GIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含み、そのペプチドが式(III):P−A1−A2−A3−Gly−Thr−Phe−Ile−Ser−Asp−Tyr−A11−Ile−A13−A14−A15−A16−A17−His−Gln−A20−Asp−Phe−Val−A24−Trp−Leu−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、Phe、ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Ala、またはAibを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A11が、Ser、A5c、またはA6cを表し、
A13が、Ala、またはAibを表し、
A14が、Met、LeuまたはNleを表し、
A15が、AspまたはGluを表し、
A16が、Lys、Ala、またはLys(R)を表し、
A17が、Ile、またはLys(R)を表し、
A20が、Gln、またはLys(R)を表し、
A24が、Asn、またはAspを表し、
A27が、LeuまたはLys(R)を表し、
A28が、AlaまたはLys(R)を表し、
A29が、GlnまたはLys(R)を表し、
A30が、Lys、Pro、またはLys(R)を表し、
A31が、Phe、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Ala、Gly、または欠失を表し、
A35が、Asp、Pro、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Pro、Ser、または欠失を表し、
A39が、Asn、Ser、または欠失を表し、
A40が、Ile、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Gln、または欠失を表し、
A43が、ψ、または欠失を表し、
Lys(R)がLys残基であり、(R)が置換基、またはその塩を表すが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のアミノ酸配列を有するペプチドではなく、A8〜A42から選択される1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基、またはその塩を表す。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、配列番号4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24〜37のアミノ酸配列を有するGIP受容体アゴニストペプチドに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも100%の配列同一性を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含み、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A5が、Thr、またはGluを表し、
A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表すが、
ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基を表す。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、単剤療法に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含み、その単剤療法は、式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩から本質的になり、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A5が、Thr、またはGluを表し、
A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表すが、
ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基を表す。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、単剤療法に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含み、その単剤療法は、式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩から本質的になり、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A5が、Thr、またはGluを表し、
A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表すが、
ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基を表す。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、2型糖尿病対象ではない対象、または2型糖尿病の薬剤を同時に服用していない対象の嘔吐症の予防及び/または処置に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含み、そのGIP受容体アゴニストペプチドが式(I):P−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pのアミノ酸配列を有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、Phe、D−Tyr、モノ−ハロ−Phe、ビス−ハロ−Phe、モノ−ハロ−Tyr、ビス−ハロ−Tyr、モノ−ハロ−D−Phe、ビス−ハロ−D−Phe、モノ−ハロ−D−Tyr、ビス−ハロ−D−Tyr、またはデス−アミノ−Phe、またはデス−アミノ−Tyrを表し、
A2が、Ala、Aib、D−Ala、Gly、Ser、またはSarを表し、
A3が、GluまたはProを表し、
A4が、Gly、またはSerを表し、
A5が、Thr、D−Iva、Glu、Iva、またはSerを表し、
A6が、Phe、Iva、Val、Ala、Aib、Cha、またはα−メチル−Leuを表し、
A7が、Ile、Lys、Ala、Aib、Cha、D−Leu、Ile、Thr、Arg、またはValを表し、
A8が、Ser、Ala、ψ、またはAibを表し、
A9が、Asp、Leu、ψ、Phe、Glu、またはGlnを表し、
A10が、Tyr、Leu、Ser、Cha、またはψを表し、
A11が、Ser、Aib、A5c、A6c、D−Iva、またはIvaを表し、
A12が、Ile、Lys、Glu、Asp、Ala、Aib、Lys−Ac、Ser、α−メチル−Phe、またはψを表し、
A13が、Ala、Aib、Tyr、D−Iva、ψ、Gln、Leu、Glu、またはIvaを表し、
A14が、Met、Nle、α−メチル−Leu、Leu、またはψを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Ser、Tyr、ψ、またはAsnを表し、
A16が、Lys、Ala、Ser、Glu、Arg、Aib、Lys−Ac、またはψを表し、
A17が、Ile、Lys、Arg、Aib、Gln、Glu、Lys−Ac、またはψを表し、
A18が、His、Arg、Ala、Aib、D−Iva、Phe、Iva、Leu、Ser、Trp、またはψを表し、
A19が、Gln、Lys、Glu、Ala、Val、Ser、Aib、Arg、またはψを表し、
A20が、Gln、Lys、Ala、His、Arg、Aib、Asp、Gly、またはψを表し、
A21が、Asp、Leu、Asn、Asp、Glu、Ala、Leu、Ser、Aib、またはψを表し、
A22が、Phe、α−メチル−Phe、ナフチル−Ala、Asn、Ala、Trp、またはψを表し、
A23が、Val、Ile、またはψを表し、
A24が、Asn、Asp、Glu、Ala、Aib、Gln、Glu、Lys、Lys−Ac、Leu、Nle、Arg、Ser、またはψを表し、
A25が、Trp、Tyr、Glu、Phe、Arg、α−メチル−Phe、またはψを表し、
A26が、Leu、Aib、Iva、Leu、Nle、またはψを表し、
A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、Val、Ile、Nle、またはψを表し、
A28が、Ala、Ser、Arg、Leu、Met、Lys、Lys−Ac、Aib、またはψを表し、
A29が、Gln、Gly、Ala、Thr、Ser、Lys、Aib、ψ、または欠失を表し、
A30が、Lys、Arg、Gly、Pro、Glu、Lys−Ac、ψ、または欠失を表し、
A31が、Phe、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、Gly、Ile、Ser、ψ、または欠失を表し、
A34が、Asn、Ala、Gly、Gln、ψ、または欠失を表し、
A35が、Asp、Ala、Ser、Pro、Glu、ψ、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
A38が、His、Pro、Gly、Ser、ψ、または欠失を表し、
A39が、Asn、Ser、Gly、Asn、Lys、Gln、ψ、または欠失を表し、
A40が、Ile、Arg、Glu、Lys、Ser、Lys−Ac、Arg、ψ、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、Gly、ψ、または欠失を表し、
A42が、Gln、Gly、ψ、または欠失を表し、
A43が、ψ、または欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩は、2型糖尿病対象ではない対象、または2型糖尿病の薬剤を同時に服用していない対象の嘔吐症の予防及び/または処置に使用するためのGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含み、そのGIP受容体アゴニストペプチドが式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−Pのアミノ酸配列を有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
A3が、Glu、またはProを表し、
A5が、Thr、またはGluを表し、
A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
A7が、Ile、Lys、またはValを表し、
A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、Arg、Lys、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、Gln、または欠失を表し、
A35が、Asp、Glu、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
A38が、His、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表すが、
ただし、GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のアミノ酸配列を有するペプチドではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Lys(R)の(R)が置換基、またはその塩を表す。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(V):P−Tyr−A2−A3−Gly−Thr−Phr−A7−Ser−Asp−A10−Ser−A12−Ala−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−Phe−A23−A24−A25−Leu−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−Pを有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A2が、Aib、Ala、Gly、Ser、D−Ala、またはN−メチル−Serを表し、
A3が、Glu、Asp、またはGlnを表し、
A7が、Ile、またはSer、Thrを表し、
A10が、Tyr、Leu、またはSerを表し、
A12が、Ile、LysまたはLys(R)を表し、
A14が、Ile、Leu、またはMetを表し、
A15が、Asp、またはGluを表し、
A16が、Lys、Ser、Gluまたはψを表し、
A17が、Ile、Lys、Gln、またはψを表し、
A18が、Ala、Arg、またはHisを表し、
A19が、Gln、Ala、Lys、またはGluを表し、
A20が、Gln、Arg、またはLys、HisまたはAlaを表し、
A21が、Asp、またはAlaを表し、
A23が、Val、またはIleを表し、
A24が、Asn、Gln、またはAspを表し、
A25が、Trp、またはThrを表し、
A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、またはValを表し、
A28が、Ala、SerまたはArgを表し、
A29が、Gln、Aib、Gly、Ala、Thr、SerまたはLysを表し、
A30が、Lys、Glyまたはψを表し、
A31が、Gly、Pro、Gly−OH、または欠失を表し、
A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
A33が、Lys、Serまたは欠失を表し、
A34が、Asn、Gly、または欠失を表し、
A35が、Asp、Ala、または欠失を表し、
A36が、Trp、Proまたは欠失を表し、
A37が、Lys、Proまたは欠失を表し、
A38が、His、Proまたは欠失を表し、
A39が、Asn、Ser、または欠失を表し、
A40が、Ile、または欠失を表し、
A41が、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(VI):P−Tyr−A2−Glu−Gly−Thr−Phr−A7−Ser−Asp−Thr−Ser−Ile−A13−A14−Asp−Lys−Ile−A18−Gln−A20−A21−A22−Val−A24−Trp−Leu−A27−Ala−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−Pを有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A2が、AibまたはAlaを表し、
A7が、Ile、またはThrを表し、
A13が、Aib、またはAlaを表し、
A14が、Leu、またはMetを表し、
A18が、Ala、またはHisを表し、
A20が、Gln、Arg、またはψを表し、
A21が、Asp、またはAlaを表し、
A22が、Phe、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
A24が、Asn、またはGlnを表し、
A27が、LeuまたはIleを表し、
A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
A30が、LysまたはGlyを表し、
A31が、GlyまたはProを表し、
A32が、Lys、またはSerを表し、
A33が、Lys、またはSerを表し、
A34が、Asn、Gly、またはGlnを表し、
A35が、Asp、Glu、またはAlaを表し、
A36が、Trp、またはProを表し、
A37が、Lys、またはProを表し、
A38が、His、またはProを表し、
A39が、Asn、Gln、またはSerを表し、
A40が、Ile、または欠失を表し、
A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
A42が、Glnまたは欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法を提供する。本方法は、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、そのペプチドが式(VII):P−Tyr−A2−Glu−Gly−Thr−Phr−A7−Ser−Asp−Thr−Ser−A12−A13−A14−Asp−A16−A17−A18−Gln−A20−A21−Phe−Val−A24−Trp−A26−A27−Ala−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−Pを有し、
式中、
が、式
−RA1
−CO−RA1
−CO−ORA1
−CO−CORA1
−SO−RA1
−SO−RA1
−SO−ORA1
−CO−NRA2A3
−SO−NRA2A3
−C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
が、−NHまたは−OHを表し、
A2が、AibまたはAlaを表し、
A7が、Ile、Leu、またはThrを表し、
A12が、IleまたはLeuを表し、
A13が、Aib、またはAlaを表し、
A14が、Leu、Metまたはψを表し、
A16が、LysまたはArgを表し、
A17が、IleまたはAibを表し、
A18が、Ala、His、またはψを表し、
A20が、Gln、またはAibを表し、
A21が、Asp、Ala、Asnまたはψを表し、
A24が、Asn、Glu、またはGlnを表し、
A26が、LeuまたはIleを表し、
A27が、LeuまたはIleを表し、
A29が、Glnまたはψを表し、
A30が、Lys、Arg、ψ、SerまたはGlnを表し、
A31が、GlyまたはProまたは欠失を表し、
A32が、Serまたは欠失を表し、
A33が、Serまたは欠失を表し、
A34が、Gly、または欠失を表し、
A35が、Alaまたは欠失を表し、
A36が、Proまたは欠失を表し、
A37が、Proまたは欠失を表し、
A38が、Proまたは欠失を表し、
A39が、Serまたは欠失を表し、
ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が置換されているが、ただし、GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない。
いくつかの実施形態では、Lys(R)の(R)基はX−L−を表し、LはPEG及び/または2個以上のアミノ酸を含む二価リンカーを表し、Xは置換基、またはその塩を表す。いくつかの実施形態では、(R)はX−L−を表し、Lは結合または二価置換基を表し、Xは場合により置換される炭化水素基、またはその塩を表す。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:Ac−YAEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−OH(化合物番号1、配列番号4)、またはその塩を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDW(Lys−(パルミトイルアシル脂肪酸))HNIIQ−NH(化合物番号2、配列番号5)、またはその塩を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAEGTFISDYSIAMD(Lys−(パルミトイルアシル脂肪酸アシル)IHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−NH(化合物番号3、配列番号6)、またはその塩を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YD−AlaEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK−OH(化合物番号4、配列番号7)、またはその塩を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIAMDKK(g−Glu−C16)HQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−OH(化合物番号5、配列番号8)、またはその塩を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:FAibEGTFISDYX*IA(Nle)DKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ−OH(X*が1−アミノ,1−シクロペンタンカルボン酸である、化合物番号9、配列番号12)を有し、式中、Rが置換基、またはその塩を表す。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:(3,5−ジBr−Tyr)AibEGTFISDYSIAib(Nle)DKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ−OH(化合物番号8、配列番号11)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAPGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPS−NH(化合物番号12、配列番号15)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPS−NH(化合物番号11、配列番号14)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:Ac−(D−Tyr)AEGTFISDYSIAMDAIHQQDFVNWLLAQLys−(パルミトイルアシル脂肪酸)−NH(化合物番号7、配列番号10)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFTSDYSIYMEKEAV(Lys−(パルミトイルアシル脂肪酸))EFIAWLVKG−OH(化合物番号6、配列番号9)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFTSDYSIYLDKQAAAibEFVNWLLAGGPSSGAPPPS(Lys−(パルミトイルアシル脂肪酸))−NH(化合物番号10、配列番号13)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YD−AlaEGTFISDYSIAMD(Lys−(OEG−gGlu)−Oda)IHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−NH(化合物番号13、配列番号16)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YD−AlaEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−NH(化合物番号14、配列番号17)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFTSDYSIYMEKEAVREFIAWLVKGGPSSGAPPPS(Lys−アシル)−NH(化合物番号15、配列番号18)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQRAFVQWLIAAibKGKKQEWKHQITQ(Lys−アシル)−NH(化合物番号16、配列番号19)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFTSDYSIYLDKQAAAibEFVNWLLAGGPSSGAPPPS−(Lys−アシル)−NH(化合物番号17、配列番号20)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQ(Lys−(エチレングリコール)−C20二酸)AFVQWLIAGGPSSGAPPPS−NH2(化合物番号18、配列番号21)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ(Lys−(ガンマ−グルタミン酸)−パルミトイル)−OH(化合物番号19、配列番号22)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIELDK(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)AAQAFI
EWLLAQGPSSGAPPPS−NH2(化合物番号20、配列番号23)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIELDKIAAQDFIEWLLAGPSSGAPPPS(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)−NH2(化合物番号21、配列番号24)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYS(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)ELDKIAQRAFIEWLLAQGPSSGAPPPS−NH2(化合物番号22、配列番号25)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIELEK(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)AQRAFVEWLLAQGPSSGAPPPS−NH2(化合物番号23、配列番号26)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQ(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)FVNWLLAQRG−OH(化合物番号24、配列番号27)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIALDKI(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)QQDFVNWLLAQRG−OH(化合物番号25、配列番号28)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIALDK(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)HQQDFVNWLLAQRG−OH(化合物番号26、配列番号29)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIALDK(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)HQQDFVNWLLAQR−NH2(化合物番号27、配列番号30)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQ(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)FVNWLLAQR−NH2(化合物番号28、配列番号31)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQ(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)FVNWLLAQRPSSGAPPPS−NH2(化合物番号29、配列番号32)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIALDKI(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)QQDFVNWLLAQRPSSGAPPPS−NH2(化合物番号30、配列番号33)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQDFVNWLLAQ(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)G−OH(化合物番号31、配列番号34)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFISDYS(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)ALDKIHQQDFVNWLLAQRG−OH(化合物番号32、配列番号35)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQ(Lys−(エチレングリコール)−C15二酸)AFVQWLIAGGPSSGAPPPS−NH2(化合物番号33、配列番号36)を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQ(Lys−(エチレングリコール)−C20二酸)AFVQWLIAGGPSSGAPPPS−NH2(化合物番号34、配列番号37)を有する。
上記実施形態の各々では、Lys(R)の(R)は置換基、またはその塩を表す。
様々な実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、または(VII)で定義されるようないずれかのGIP受容体アゴニストペプチドに対して少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する。
様々な実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、または(VII)で定義されるようないずれかのGIP受容体アゴニストペプチドに対して100%の配列同一性を有する。
様々な実施形態では、本明細書で例示される方法、組成物及び医薬に使用するための例示的なGIP受容体アゴニストペプチドは、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、または(VII)で定義されるようないずれかのGIP受容体アゴニストペプチドに対して少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、または100%の配列同一性を有し、GIP受容体アゴニストペプチドはGIP選択的ペプチドである。
式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、または(VII)で定義されるような上記GIP受容体アゴニストペプチドに関して、様々な実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸の側鎖に共有結合した、二価置換基を有する少なくとも1個、2個または3個のアミノ酸を有する。例えば、いくつかの実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドは、置換基に共有結合している、GIP受容体アゴニストペプチドの少なくとも1個のアミノ酸、または修飾アミノ酸、例えば、Cys、ホモシステイン、Lys、Orn、Dab、Dap、またはp−アミン−フェニルアラニン残基の側鎖を有するアミノ酸配列を有する。様々な実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドのCys、ホモシステイン、Lys、Orn、Dab、Dap、またはp−アミン−フェニルアラニン残基は、C6〜C20アシル脂肪酸、例えば、パルミトイルアシル脂肪酸、ミリストイルアシル脂肪酸、及び長さがC6〜C20の範囲の他のアシル脂肪酸に共有結合される場合があり、脂肪酸は、飽和、不飽和または部分飽和もしくは部分不飽和の場合がある。
様々な実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドのCys、ホモシステイン、Lys、Orn、Dab、Dap、またはp−アミン−フェニルアラニン残基は、置換基、例えば、二価置換基に共有結合される場合がある。いくつかの実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドのCys、ホモシステイン、Lys、Orn、Dab、Dap、またはp−アミン−フェニルアラニン残基は、(R)基に共有結合される場合がある。いくつかの例示的な例では、(R)基は、Lysアミノ酸の側鎖に共有結合される場合がある。いくつかの例では、例示的な(R)基はX−L−を表し、LはPEG及び/または2個以上のアミノ酸を含む二価リンカーを表し、Xは置換基、またはその塩を表す。
本明細書に記載される上記方法、組成物、医薬に関して、GIP受容体アゴニストペプチドがLys(R)修飾アミノ酸を有する場合、(R)基はX−L−を表し、Lは結合または二価置換基を表し、Xは場合により置換される炭化水素基、またはその塩を表す。
上記方法に関して、GIP受容体アゴニストペプチドがLys(R)修飾アミノ酸を有する場合、(R)基はX−L−を表し、−L−は、−GGGGG−もしくは−GGGGGG−、(PEG3)2、(PEG3)3、(PEG3)4、(PEG3)5、PEG(4)、gGlu、(gGlu)2、(gGlu)3、(gGlu)2−PEG、AMBZ−PEG3、GABA−(PEG3)2、GABA−GGG、GG、GGG、GGGG、GGGGG、PEG(3)、PEG3またはそれらの任意の組合せを表す。いくつかの実施形態では、Xは、C8〜C20二酸またはジカルボン酸:Heda、Hepda、Oda、Ida、またはEdaを表す。いくつかの実施形態では、Xは、C8〜20酸:カプリロイル、ペラルゴノイル、カプロイル、ウンデカノイル、ラウロイル、トリデカノイル、ミリストイル、デンタデカノイル、パルモイル、マルガロイル、ステロイル、ノナデカノイル、エイコサノイル、ヘネイコサノイルまたはベヘノイルを表す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される選択したGIP受容体アゴニストペプチドの配列からの、例えば、GIP受容体アゴニストペプチドの位置A8〜A42からの1個、2個、または3個のアミノ酸は場合によりLys(R)を表し、(R)はX−L−を表し、−L−は−GGGGG−または−GGGGGG−を表し、XはHeda、Hepda、Oda、Ida、またはEdaを表す。いくつかの実施形態では、(R)は、アシル脂肪酸、例えば、パルミトイルもしくはミリストイルであるか、または(R)は、PEG(20,000)もしくはPEG(30,000)もしくはSSA−PEG(10,000〜60,000Da.)、例えば、SSA−PEG(30,000)であってよい。いくつかの実施形態では、Lysに結合した(R)基は、g−Glu−C16または(PEG3)2−g−Glu−C16または(PEG3)2−g−Glu−C18である。いくつかの実施形態では、Lysに結合した(R)基は、パルミトイルまたはg−Glu−パルミトイルである。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるGIP受容体アゴニストペプチドのアミノ酸または修飾アミノ酸(例えば、Cys、ホモシステイン、Lys、Orn、Dab、Dap、またはp−アミン−フェニルアラニン)に結合した(R)基はX−L−を表し、LはPEG及び/または1個以上のアミノ酸を含むか、またはPEG及び/または1個以上のアミノ酸からなる二価リンカーを表し、Xは置換基を表す。既知のPEGリンカー、アミノ酸リンカーまたはそれらの組合せは、それがLysを置換基に連結できる限り、二価リンカーとして使用されてよい。あるいは、好ましくは、RはX−L−を表し、Lは結合または二価置換基を表し、Xは場合により置換される炭化水素基、またはその塩を表す。既知の二価置換基としては、アルキレン基、カルボニル基、オキシカルボニル基、イミノ基、アルキルイミノ基、スルホニル基、オキシ基、スルフィド基、エステル結合、エステル結合、アミド結合、カーボネート結合またはそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されないものが使用されてよい。より好ましくは、RはX−L−を表し、Lは、
Figure 2022500483

1もしくは2〜9結合グリシン(複数可)または単結合を含むグリシンリンカーから選択される1つまたは2つ以上の組合せであり、Xは、C〜C20一酸もしくは二酸、またはアセチル基を表す。
様々な例では、RはX−L−を表し、X−L−は、好ましくはTrda−GGGG−(Trda:C13二酸)、Trda−GGGGG−、Trda−GGGGGG−、Teda−GGGG−(Teda:C14二酸)、Teda−GGGGG−、Teda−GGGGGG−、Peda−GGGG−(Peda:C15二酸)、Peda−GGGGG−、Peda−GGGGGG−、Heda−GGGG−(Heda:C16二酸)、Heda−GGGGG−、Heda−GGGGGG−、Hepda−GGGG−(Hepda:C17二酸)、Hepda−GGGGG−、Hepda−GGGGGG−、Oda−GGGG−(Oda:C18二酸)、Oda−GGGGG−、Oda−GGGGGG−、Eda−GGGG−(Eda:C20二酸)、Eda−GGGGG−、Eda−GGGGGG−、Eda−GGGGGGGGG−を表す。
あるいは、特に好ましくは、(R)基はX−L−を表し、Lは5または6結合グリシンを含むグリシンリンカーを表し、XはC〜C20直鎖飽和ジカルボン酸を表す。
あるいは、特に好ましくは、(R)基はX−L−を表し、Lは結合または二価置換基を表し、XはC8〜C20脂肪酸、またはその塩を表す。いくつかの実施形態では、Xは、GIP受容体アゴニストペプチドにおけるリジン残基のイプシロンアミン側鎖にパルミトイル(R)基を付加するために使用されるパルミチン脂肪酸を表す。
さらに、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が場合によりLys(R)を表す場合、好ましくは、A12、A14、A16、A17、A20、A30、A37、A40から選択される1個のアミノ酸がLys(R)を表し、より好ましくは、A16、A17、A20、A37、及びA40から選択される1個のアミノ酸がLys(R)を表す。
他の実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドは、1個、または2個または3個の修飾リジン残基Lys(R)を有し、(R)基はX−L−を表し、Lは、3、4、5または6結合グリシンを含むグリシンリンカーを表し、XはC16〜C20直鎖飽和ジカルボン酸を表す。一実施形態では、アシル基は、C〜C20脂肪酸アシル基、例えば、パルミトイルまたはミリストイル脂肪酸アシル基である。
一実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドは(R)基に共有結合され、(R)基は、A16からC末端までの任意のアミノ酸位置における親水性ポリマーである。一実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸位置A16、A17、A20、A30、A37、A40、A43及びA44で親水性ポリマーに共有結合される。例えば、親水性ポリマーは、GIP受容体アゴニストペプチドのCys、ホモシステイン、Lys、Orn、Dab、Dap、またはp−アミン−フェニルアラニンの側鎖に結合されてよい。一実施形態では、親水性ポリマーはポリエチレングリコール(PEG)である。例えば、PEGは、約1,000ダルトン〜約40,000ダルトン、例えば、約5,000ダルトン〜約40,000ダルトン、好ましくは約1,000ダルトン、または5,000ダルトン、または10,000ダルトン、または12,000ダルトン、または14,000ダルトン〜約20,000ダルトンなどの分子量を有する。
いくつかの実施形態では、ポリエチレングリコール(PEG)ポリマーを反応性アミンまたはスルホ基と複合化する方法は、当該技術分野において周知である。例えば、PEGは、アミン反応性PEG化架橋剤を使用してリジンアミン側鎖に複合化され得る。ビス(スクシンイミジル)ペンタ(エチレングリコール)スペーサーアームは、PEGスペーサーアームの両端にN−ヒドロキシ−スクシンイミド(NHS)エステルを含有するホモ二官能性アミン間架橋剤として使用され得る。アミン反応性架橋剤は、PEGスペーサーアームを含有する。ビス−スクシンイミドエステル活性化PEG化合物は、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドにおける一級アミン(−NH)間の架橋に使用されてよい。PEGスペーサーのいずれかの末端におけるN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS)基は、pH7〜9でリジン及びN末端アミノ基と特異的かつ効率的に反応し、安定したアミド結合を形成する。PEGスペーサーのいずれかの末端にマレイミド基を含有する他のホモ二官能性スルフヒドリル反応性架橋剤が、PEGをGIP受容体アゴニストペプチドのCysアミノ酸に結合させるために使用されてよい。ヘテロ官能性架橋スペーサーアームも、使用されてよい。
PEGスペーサーアームを含有するスルフヒドリル反応性架橋剤が、PEGポリマーをGIP受容体アゴニストペプチドに結合させるために使用されてよい。いくつかの実施形態では、ビスマレイミド活性化PEG化合物は、タンパク質中のスルフヒドリル(−SH)基及び他のチオール分子間の架橋に使用されてよい。PEGスペーサーのいずれかの末端におけるマレイミド基は、pH6.5〜7.5で還元スルフヒドリルと特異的かつ効率的に反応し、安定したチオエーテル結合を形成する場合がある。他の実施形態では、PEG分子とGIP受容体アゴニストペプチドとの直接結合は、当該技術分野において既知の方法を使用して達成されてよい。例えば、周知の技術とは、一端に反応性または標的化可能な官能基を含有するPEG化合物を必要とする、ペプチドがPEG基で共有結合的に修飾される場合がある技術である。表面一級アミンを豊富に含むペプチドをPEG化する最も簡単な方法は、一端にNHSエステル基を含有するPEG化合物、例えば、メチル−(PEG)n−NHSエステルを使用することである。同様に、メチル−(PEG)n−マレイミド(式中、nは20〜300であり得る)が、PEG分子を本開示のCys含有ペプチドに結合させるために使用されてよい。1,000ダルトン〜20,000ダルトン以上の範囲である様々な長さのポリエチレングリコールポリマーの複合化を目的とした当該技術分野における既知の方法が、1.Hermanson,G.T.(2013).3rd Edition.Bioconjugate Techniques,Academic Press、及びVeronese,F.and Harris,J.M.Eds.(2002).Peptide and protein PEGylation.Advanced Drug Delivery Review 54(4),453−609に提供され、これらの参考文献の両方の開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、本開示は、嘔吐症を処置する方法を提供し、本方法は、以下の式A:Tyr−A2−A3−Gly−Thr−Phe−A7−Ser−Asp−Tyr−Ser−A12−A13−A14−A15−Lys−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−Trp−Leu−A27−A28−A29−Yで表されるアミノ酸配列を含む、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチドを投与することを含み、
式中、
A2が、Ala、Gly、サルコシン、Aib、d−Ala及びd−Serからなる群から選択され、
A3が、Glu及びGlnからなる群から選択され、
A7が、Thr、Ile及びSerからなる群から選択され、
A12が、Ile、Glu及びAspからなる群から選択され、
A13が、アリール基を有するアミノ酸残基からなる群から選択され、Tyr、Phe、Phe(4−F)、Phe(4−NO2)、Phe(4−NH2)、Ala、Ala(2−チエニル)、Ala(ベンゾチエニル)、Ala(4−ピリジル)及びフェニルグリシンから選択され、
A14が、Metまたは酸化Met、Leu、Val、ノルロイシン及びIleからなる群から選択され、
A15が、Glu及びAspからなる群から選択され、
A17が、Ile、Glu、及びGlnからなる群から選択され、
A18が、Ala及びHisからなる群から選択され、
A19が、Val、Ala、Leu、Gln及びIleからなる群から選択され、
A20が、Arg、Lys−Z、Gln、Glu、Asp及びCys−Zからなる群から選択され、
A21が、Glu、Asp及びLeuからなる群から選択され、
A22が、Phe、Phe(4−F)、Phe(4−Cl)、Tyr、Tyr(4−Me)及びNalからなる群から選択され、
A23が、Ile及びValからなる群から選択され、
A24が、Ala、Asn、Glu、Lys−Z及びCys−Zからなる群から選択され、
A27が、Val、Leu、Ala、及びLys−Zからなる群から選択され、
A28が、Lys−Z、Ala、Arg、及びAsnからなる群から選択され、
A29が、Gly、Gln及びArgからなる群から選択され、
Yが、A30及び−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−A40からなる群から選択されるか、またはそれが存在せず、
A30及びA40が、−(Lys)−Z、Gly、及び−Cys−Zからなる群から独立して選択されるか、またはそれが存在せず、
Zが、−(Glu)−PEG、−(Glu)−ビオチン及び−(Glu)−脂肪酸からなる群から選択されるか、またはそれが存在せず、
nが、1〜6から選択される整数であり、
mが、0〜3から選択される整数であり、ラクタム結合が、GIP受容体アゴニストペプチドの位置i及びi+4のアミノ酸間で場合により形成され、iが12〜24から選択される整数である。
いくつかの実施形態では、本開示は、嘔吐症を処置する方法を提供し、本方法は、以下の式B:(Y)−−R−Ala−Glu−Gly−Thr−Phe−Ile−Ser−Asp−Tyr−Ser−Ile−Ala−Met−Asp−R−Ile−His−Gln−Gln−Asp−Phe−Val−Asn−Trp−Leu−Leu−Ala−Gln−R−NH
(式中、Rが、(D)Tyr、デスNH−Tyr、(D)Phe、デスNH−Phe、(D)Trp、(D)Pya、2−Cl−(D)Phe、3−Cl−(D)Phe、4−Cl−(D)Phe、2−F−(D)Phe、3−F−(D)Phe、3,5−ジF(D)Phe、及び3,4,5−トリF(D)Pheからなる群から選択され、
が、LysもしくはAlaであり、
が、LysもしくはPEG化Lysであり、
Yがアシルであり、Rが(D)Tyr、(D)Phe、(D)Trp、(D)Pya、2−Cl−(D)Phe、3−Cl−(D)Phe、4−Cl−(D)Phe、2−F−(D)Phe、3−F−(D)Phe、3,5−ジF(D)Phe、もしくは3,4,5−トリF(D)Pheである場合にnが1であり、RがデスNH−TyrもしくはデスNH−Pheである場合にnが0である)で表されるアミノ酸配列を含む、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、嘔吐症を処置する方法を提供し、本方法は2007年8月17日出願の米国特許出願公開第2011/0136737号、第12/377,856号に開示されるような治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、特にパラグラフ[0333]、[0362]及びパラグラフ[0412〜0413]に開示されるGIPペプチドを投与することを含み、その開示全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、本開示は、嘔吐症を処置する方法を提供し、本方法は、以下の式C:R−Tyr−X2−Glu−Gly−Thr−Phe−1le−Ser−Asp−X10−X11 −X12−Glu−Leu−X15−X16−X17−X18−X19−X20−X21−Phe−X23−X24−X25−Leu−X27−X28−X29−Y1−Y2−R(I)(式中、
が、H−、AcもしくはpGluピログルタミン酸(pGlu、(S)−(−)−2−ピロリドン−5−カルボン酸)、C1〜4アルキル、アセチル、ホルミル、ベンゾイル及びトリフルオロアセチルであり、
X2が、Aib、Ala、D−Ala、Gly、Ser、N−Me−Ser、Ac3c、Ac4cもしくはAc5cであり、
X10が、Tyr、LeuもしくはSerであり、
X11が、SerもしくはLeuであり、
X12が、Lys、ψもしくはIleであり、
X15が、AspもしくはGluであり、
X16が、Ser、Glu、Lysもしくはψであり、
X17が、Ile、Lys、Gln、Argもしくはψであり、
X18が、His、ArgもしくはAlaであり、
X19が、Gln、Lys、AlaもしくはGluであり、
X20が、Gln、Lys、Ala、HisもしくはArgであり、
X21が、Ala、Leu、AspもしくはGluであり、
X23が、ValもしくはIleであり、
X24が、AsnもしくはGluであり、
X25が、TyrもしくはTrpであり、
X27が、Leu、Glu、Ser、LysもしくはValであり、
X28が、Ala、SerもしくはArgであり、
X29が、Aib、Gly、Ala、Gln、Thr、SerもしくはLysであるか、もしくはそれが存在せず、
Y1が、Lys−Gly、Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser、Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Ser、Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser、Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Ser、Gly−Lys−Lys−Asn−Asp−Trp−Lys−His−Asn−lle−Thr−Glnであるか、もしくはそれが存在せず、
Y2がψであるか、もしくはそれが存在せず、
が、−NH2もしくは−OHであり、
ψが、Lys、Arg、Orn及びCysから独立して選択される残基であり、その残基の側鎖が親油性置換基に複合化され、GIP類似体が1個及び1個のみの残基ψを含有する)で表されるアミノ酸配列を含む、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、嘔吐症を処置する方法を提供し、本方法は、以下の式D:YXEGTFISDYSIXLDKIAQKAXVQWLIAGGPSSGAPPPS(式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(式中、aが1〜2であり、bが10〜20である)との複合化によって化学修飾され、XがPheもしくは1−Nalであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとして場合によりアミド化される)で表されるアミノ酸配列を含む、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。「Aib」はアルファアミノイソ酪酸であり、「1−Nal」は1−ナフチルアラニンである。さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のKが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−−COH(式中、aが1〜2であり、bが10〜18である)との複合化によって化学修飾され、XがPheであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとして場合によりアミド化されるアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(式中、aが1〜2であり、bが10〜18である)との複合化によって化学修飾され、Xが1−Nalであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとして場合によりアミド化されるアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(式中、aが1〜2であり、bが14〜18である)との複合化によって化学修飾され、XがPheもしくは1−Nalであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとして場合によりアミド化されるアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。さらなる実施形態では、本発明は、式中、bが16〜18である化合物を提供する。さらに、本発明は、式中、bが18である化合物を提供する。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(式中、aが1であり、bが10〜18である)との複合化によって化学修飾され、XがPheもしくは1−Nalであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとして場合によりアミド化されるアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(式中、aが2であり、bが10〜18である)との複合化によって化学修飾され、XがPheもしくは1−Nalであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとして場合によりアミド化されるアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(式中、aが1〜2であり、bが10〜18である)との複合化によって化学修飾され、XがPheもしくは1−Nalであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとしてアミド化されるアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列がYXEGTFISDYSIXLDKIAQKAFVQWLIAGGPSSGAPPPS(式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH18−COHとの複合化によって化学修飾され、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとしてアミド化される)を含むアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列がYXEGTFISDYSIXLDKIAQKAXVQWLIAGGPSSGAPPPS(式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH18−−COHとの複合化によって化学修飾され、Xが1−Nalであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとしてアミド化される)を含むアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列がYXEGTFISDYSIXLDKIAQKAFVQWLIAGGPSSGAPPPS(式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH16−COHとの複合化によって化学修飾され、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとしてアミド化される)を含むアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列がYXEGTFISDYSIXLDKIAQKAFVQWLIAGGPSSGAPPPS(式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH16−−COHとの複合化によって化学修飾され、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとしてアミド化される)を含むアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列がYXEGTFISDYSIXLDKIAQKAFVQWLIAGGPSSGAPPPS(式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH18−COHとの複合化によって化学修飾され、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとしてアミド化される)を含むアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列がYXEGTFISDYSIXLDKIAQKAXVQWLIAGGPSSGAPPPS(式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH16−−COHとの複合化によって化学修飾され、Xが1−Nalであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとしてアミド化される)を含むアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
さらなる実施形態では、式DのGIP受容体アゴニストペプチドは、アミノ酸配列がYXEGTFISDYSIXLDKIAQKAXVQWLIAGGPSSGAPPPS(式中、XがAibであり、XがAibであり、20位のLysが、Lys側鎖のイプシロンアミノ基と([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH16−COHとの複合化によって化学修飾され、Xが1−Nalであり、C末端アミノ酸がC末端一級アミドとしてアミド化される)を含むアミノ酸配列、またはその薬学的に許容される塩を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、嘔吐症を処置する方法を提供し、本方法は、以下の式F:(R)−Tyr−Ala−Glu−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−R1,(F)で表されるアミノ酸配列を含む、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチドを投与することを含み、
式中:
が、Gly、Acc、Aib、またはβ−Alaであり、
が、Thr、Acc、Aib、またはSerであり、
が、Phe、Acc、Aib、Aic、Cha、1Nal、2Nal、2−Pal、3−Pal、4−Pal、(X、X、X、X、X)PheまたはTrpであり、
が、Ile、Abu、Acc、Aib、Ala、Cha、Leu、Nle、Phe、またはValであり、
が、Ser、Aib、またはThrであり、
が、Asp、Aib、またはGluであり、
10が、Tyr、Acc、Cha、1Nal、2Nal、2−Pal、3−Pal、4−Pal、Phe、または(X、X、X、X、X)Pheであり、
11が、Ser、Acc、Aib、NleまたはThrであり、
12が、Ile、Abu、Acc、Aib、Ala、Cha、Leu、Nle、Phe、Tle、またはValであり、
13が、Ala、Acc、Aib、ベータ−Ala、D−Ala、Gly、またはSerであり、
14が、Met、Abu、Acc、Aib、Ala、Cha、Ile、Leu、Nle、Phe、Tle、またはValであり、
15が、Asp、Aib、またはGluであり、
16が、Lys、Amp、Apc、Arg、hArg、Orn、HN−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、またはPen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)であり、
17が、Ile、Abu、Acc、Aib、Ala、Cha、Leu、Nle、Phe、Tle、またはValであり、
18が、His、Amp、Arg、2−Pal、3−Pal、もしくは4−Pal、Phe、またはTyrであり、
19が、Gln、Aib、またはAsnであり、
29が、Gln、Aib、またはAsnであり、
21が、Asp、Aib、またはGluであり、
22が、Phe、Acc、Aib、Aic、Cha、1Nal、2Nal、2−Pal、3−Pal、4−Pal、(X、X、X、X、X)Phe、またはTrpであり、
23が、Val、Abu、Acc、Aib、Ala、Cha、Ile、Leu、Nle、またはTleであり、
24が、Asn、Aib、またはGlnであり、
25が、Trp、Acc、Aib、1Nal、2Nal、2−Pal、3−Pal、4−Pal、Phe、または(X、X、X、X、X)Pheであり、
26が、Leu、Acc、Aib、Cha、Ile、Nle、Phe、(X、X、X、X、X)PheまたはTleであり、
27が、Leu、Acc、Aib、Cha、Ile、Nle、Phe、(X、X、X、X、X)PheまたはTleであり、
28が、Ala、Aib、またはAccであり、
29が、Gln、Aib、Asnであるか、またはそれが存在せず、
30が、Lys、Amp、Apc、Arg、hArg、Orn、HN−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
A31が、Gly、Acc、Aib、ベータ−Ala、HN−−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、His、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
32が、Lys、Amp、Apc、Arg、hArg、Cys、Orn、HN−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
33が、Lys、Amp、Apc、Arg、hArg、Cys、Orn、HN−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
34が、Asn、Aib、Gln、Ser、HN−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
35が、Asp、Aib、Glu、HN−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
36が、Trp、Acc、Aib、1Nal、2Nal、2−Pal、3−Pal、4−Pal、Phe、(X、X、X、X、X)Phe、HN−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
37が、Lys、Amp、Apc、Arg、hArg、Orn、HN−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
38が、His、Amp、2−Pal、3−Pal、4−Pal、Phe、Tyr、HN−−CH((CH−N(R))−−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
39が、Asn、Aib、Gln、HN−−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
40が、Ile、Acc、Aib、Ser、Thr、HN−−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
41が、Thr、Aib、Acc、Asn、Gln、HN−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
42が、Gln、Acc、Aib、Asn、HN−−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
43が、Acc、Ado、Aib、Ala、Asn、Asp、Cys、Gln、His、Phe、Thr、Trp、HN−−CH((CH−N(R))−C(O)、Cys(スクシンイミド−N−アルキル)、hCys(スクシンイミド−N−アルキル)、Pen(スクシンイミド−N−アルキル)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH−)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−C(O)−NH−(CH−CH)、Cys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、hCys(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH)、Pen(スクシンイミド−N−(CH−NH−C(O)−(CH−CH−)であるか、またはそれが存在せず、
が、OH、NH、(C〜C30)アルコキシ、またはNH−−X−CH−Zであり、式中、Xが、(C〜C30)炭化水素部分であり、Zが、H、OH、COH、またはCONHであり、R、R、R及びRの各々が、H、(C〜C30)アルキル、(C〜C30)ヘテロアルキル、(C〜C30)アシル、(C〜C30)アルケニル、(C〜C30)アルキニル、アリール(C〜C30)アルキル、アリール(C〜C30)アシル、置換(C〜C30)アルキル、置換(C〜C30)ヘテロアルキル、置換(C〜C30)アシル、置換(C〜C30)アルケニル、置換(C〜C30)アルキニル、置換アリール(C〜C30)アルキル、及び置換アリール(C〜C30)アシルからなる群から独立して選択されるが、ただし、Rが(C〜C30)アシル、アリール(C〜C30)アシル、置換(C〜C30)アシル、または置換アリール(C〜C30)アシルである場合には、Rが、H、(C〜C30)アルキル、(C〜C30)ヘテロアルキル、(C〜C30)アルケニル、(C〜C30)アルキニル、アリール(C〜C30)アルキル、置換(C〜C30)アルキル、置換(C〜C30)ヘテロアルキル、置換(C〜C30)アルケニル、置換(C〜C30)アルキニル、または置換アリール(C〜C30)アルキルであり、さらに、Rが(C〜C30)アシル、アリール(C〜C30)アシル、置換(C〜C30)アシル、または置換アリール(C〜C30)アシルである場合には、Rが、H、(C〜C30)アルキル、(C〜C30)ヘテロアルキル、(C〜C30)アルケニル、(C〜C30)アルキニル、アリール(C〜C30)アルキル、置換(C〜C30)アルキル、置換(C〜C30)ヘテロアルキル、置換(C〜C30)アルケニル、置換(C〜C30)アルキニル、または置換アリール(C〜C30)アルキルであり、
nが、出現ごとに独立して1〜5までの整数であり、
s、t、x及びyが各々、出現ごとに独立して1〜30までの整数であり、
、X、X、X及びXが各々、出現ごとに独立してH、F、Cl、Br、I、(C10)アルキル、置換(C10)アルキル、アリール、置換アリール、OH、NH、NO、またはCNである。
B.合成GIP受容体アゴニストペプチド
GIP受容体アゴニストペプチドは、組み換えて合成されてよいか、または当該技術分野において既知のペプチド合成法に従って生成され得る。ペプチド合成法は、例えば、固相合成プロセス及び液相合成プロセスのいずれかであってよい。すなわち、目的のペプチドは、GIP受容体アゴニストペプチドを構成できる部分ペプチドまたはアミノ酸と、残りの部分(2個以上のアミノ酸によって構成される場合がある)との縮合を所望の配列に従って反復することによって生成され得る。所望の配列を有する生成物が保護基を有する場合、目的のGIP受容体アゴニストペプチドは、保護基を脱離させることによって生成され得る。縮合法及び既知の保護基の脱離法に関する例としては、以下の(1)〜(5)に記載される方法が挙げられる。
(1)M.Bodanszky and M.A.Ondetti:Peptide Synthesis,Interscience Publishers,New York(1966)
(2)Schroeder and Luebke:The Peptide,Academic Press,New York(1965)
(3)Nobuo Izumiya,et al.:Peptide Gosei−no−Kiso to Jikken(Basics and experiments of peptide synthesis),Maruzen Co.により出版(1975)
(4)Haruaki Yajima and Shunpei Sakakibara:Seikagaku Jikken Koza(Biochemical Experiment)1,Tanpakushitsu no Kagaku(Chemistry of Proteins)IV,205(1977)
(5)Haruaki Yajima,ed.:Zoku Iyakuhin no Kaihatsu(A sequel to Development of Pharmaceuticals),Vol.14,Peptide Synthesis,Hirokawa Shotenにより出版。
反応後、GIP受容体アゴニストペプチドは、従来の精製方法、例えば、溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、再結晶などを、それらを組み合わせて使用し、精製かつ単離され得る。上述した方法で得られたペプチドが遊離形態である場合、それは既知の方法によって好適な塩に変換され得、逆に、ペプチドが塩の形態で得られる場合、塩は既知の方法によって遊離形態または他の塩に変換され得る。
出発化合物は塩であってもよい。そのような塩の例としては、以下で言及される例示的な選択的GIP受容体アゴニストの塩として例示されるものが挙げられる。
保護アミノ酸またはペプチドの縮合には、ペプチド合成に使用可能な様々な活性化試薬が使用され得、それらは特に好ましくは、トリスホスホニウム塩、テトラメチルウロニウム塩、カルボジイミドなどである。トリスホスホニウム塩の例としては、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、ブロモトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBroP)、7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyAOP)が挙げられ、テトラメチルウロニウム塩の例としては、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、2−(5−ノルボルナン−2,3−ジカルボキシイミド)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TNTU)、O−(N−スクシミジル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)が挙げられ、カルボジイミドの例としては、N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N、N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCDI)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI・HCl)などが挙げられる。これらを使用する縮合には、ラセミ化阻害剤[例えば、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド(HONB)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン(HOOBt)、2−シアノ−2−(ヒドロキシイミノ)酢酸エチル(Oxyma)など]の添加が好ましい。縮合に使用される溶媒は、ペプチド縮合反応に使用可能なことが知られている溶媒から適切に選択され得る。例えば、無水または含水N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの酸アミド、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、トリフルオロエタノール、フェノールなどのアルコール、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド、ピリジンなどの三級アミン、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、それらのものなどの適切な混合物が使用され得る。反応温度は、ペプチド結合反応に使用可能なことが知られている範囲から適切に選択され、通常は約−20℃〜90℃の範囲から選択される。活性化アミノ酸誘導体は通常、1.5〜6倍過剰に使用される。固相合成では、ニンヒドリン反応を使用する試験によって縮合が不十分であることが明らかな場合、保護基を脱離させることなく縮合反応を反復することによって十分な縮合が行われ得る。反応を反復した後であっても縮合がまだ不十分である場合は、後続反応に対する影響が回避され得るように、未反応のアミノ酸が無水酢酸、アセチルイミダゾールなどでアシル化され得る。
出発アミノ酸のアミノ基に対する保護基の例としては、ベンジルオキシカルボニル(Z)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、tert−ペンチルオキシカルボニル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−クロロベンジルオキシカルボニル(Cl−Z)、2−ブロモベンジルオキシカルボニル(Br−Z)、アダマンチルオキシカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィノチオイル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、トリチルなどが挙げられる。
出発アミノ酸のカルボキシル保護基の例としては、上述したC1〜6アルキル基、C3〜10シクロアルキル基、C7〜14アラルキル基に加えて、アリール、2−アダマンチル、4−ニトロベンジル、4−メトキシベンジル、4−クロロベンジル、フェナシル及びベンジルオキシカルボニルヒドラジド、tert−ブトキシカルボニルヒドラジド、トリチルヒドラジドなどが挙げられる。
セリンまたはトレオニンのヒドロキシル基は、例えば、エステル化またはエーテル化によって保護され得る。エステル化に好適な基の例としては、アセチル基などの低級(C2〜4)アルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、及び有機酸に由来する基などが挙げられる。加えて、エーテル化に好適な基の例としては、ベンジル、テトラヒドロピラニル、tert−ブチル(Bu)、トリチル(Trt)などが挙げられる。
チロシンのフェノール性水酸基に対する保護基の例としては、Bzl、2,6−ジクロロベンジル、2−ニトロベンジル、Br−Z、tert−ブチルなどが挙げられる。
ヒスチジンのイミダゾールに対する保護基の例としては、p−トルエンスルホニル(Tos)、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル(Mtr)、ジニトロフェニル(DNP)、ベンジルオキシメチル(Bom)、tert−ブトキシメチル(Bum)、Boc、Trt、Fmocなどが挙げられる。
アルギニンのグアニジノ基に対する保護基の例としては、Tos、Z、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル(Mtr)、p−メトキシベンゼンスルホニル(MBS)、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル(Pmc)、メシチレン−2−スルホニル(Mts)、2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル(Pbf)、Boc、Z、NOなどが挙げられる。
リジンの側鎖アミノ基に対する保護基の例としては、Z、Cl−Z、トリフルオロアセチル、Boc、Fmoc、Trt、Mtr、4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキシリデネイル(Dde)などが挙げられる。
トリプトファンのインドリルに対する保護基の例としては、ホルミル(For)、Z、Boc、Mts、Mtrなどが挙げられる。
アスパラギン及びグルタミンに対する保護基の例としては、Trt、キサンチル(Xan)、4,4’−ジメトキシベンズヒドリル(Mbh)、2,4,6−トリメトキシベンジル(Tmob)などが挙げられる。
出発物質中の活性化カルボキシル基の例としては、対応する酸無水物、アジド、活性エステル[アルコール(例えば、ペンタクロロフェノール、2,4,5−トリクロロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノール、HONB、N−ヒドロキシスクシミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt))とのエステル]などが挙げられる。出発物質中の活性化アミノ基の例としては、対応する亜リン酸アミドが挙げられる。
保護基を除去(脱離)する方法の例としては、Pd−黒またはPd−炭素などの触媒の存在下における水素気流中の接触還元、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、トリメチルシリルブロミド(TMSBr)、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル、テトラフルオロホウ酸、トリス(トリフルオロ)ホウ酸、三臭化ホウ素、またはそれらの混合溶液を使用する酸処理、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンなどを使用する塩基処理、及び液体アンモニア中のナトリウムによる還元などが挙げられる。上記酸処理による脱離反応は一般に、−20℃〜40℃の温度で実施され、酸処理は、カチオン捕捉剤、例えば、アニソール、フェノール、チオアニソール、メタクレゾール及びパラクレゾールなど、ジメチルスルフィド、1,4−ブタンジチオール、1,2−エタンジチオール、トリイソプロピルシランなどを添加することによって効率的に行われる。また、ヒスチジンのイミダゾールの保護基として使用される2,4−ジニトロフェニル基は、チオフェノール処理によって除去され、トリプトファンのインドールの保護基として使用されるホルミル基は、1,2−エタンジチオール、1,4−ブタンジチオールなどの存在下における酸処理による脱保護に加えて、希水酸化ナトリウム、希アンモニアなどを用いるアルカリ処理による脱保護によって除去される。
出発物質と保護基との反応に関与すべきではない官能基の保護、保護基の脱離、反応に関与する官能基の活性化などは、既知の保護基及び既知の手段から適切に選択され得る。
ペプチドのアミドを調製する方法では、アミドはアミド合成用の樹脂を使用して固相合成によって形成されるか、またはカルボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシル基がアミド化され、ペプチド鎖が、アミノ基側へと所望の鎖長となるように伸長され、その後、ペプチド鎖のN末端α−アミノ基に対する保護基のみが除去されたペプチド及びペプチド鎖のC末端カルボキシル基に対する保護基のみが除去されたペプチドが調製され、両方のペプチドが上に記載される混合溶媒中で縮合される。縮合反応についての詳細は、上記と同じである。縮合によって得られた保護ペプチドが精製された後、全ての保護基が上記の方法によって除去され、所望の粗ポリペプチドを得ることができる。様々な公知の精製手段を使用してこの粗ペプチドを精製し、主要画分を凍結乾燥することによって、ペプチドの所望のアミドが調製され得る。
GIP受容体アゴニストペプチドが、エナンチオマー、ジアステレオマーなどの立体配置異性体、配座異性体などとして存在する場合、それらはまた、GIP受容体アゴニストペプチドの記載に包含され、各々が、それ自体既知の手段または必要に応じて上記の分離及び精製方法によって単離され得る。加えて、GIP受容体アゴニストペプチドがラセミ体の形態である場合、それは従来の光学分割によってS体及びR体に分離され得る。
GIP受容体アゴニストペプチドが立体異性体を含む場合、異性体のみ及び各異性体の混合物の両方とも、GIP受容体アゴニストペプチドの意味に包含される。GIP受容体アゴニストペプチドは、それ自体既知の方法に従い、置換基及びポリエチレングリコールを使用して化学修飾され得る。例えば、化学修飾GIP受容体アゴニストペプチドは、GIP受容体アゴニストペプチドのCys残基、Asp残基、Glu残基、Lys残基などに置換基を導入すること、及び/またはそれらにポリエチレングリコールを共役的に結合させることによって生成され得る。さらに、GIP受容体アゴニストペプチドのアミノ酸と置換基及びポリエチレングリコールとの間にリンカー構造が存在してもよい。
置換基及び/またはポリエチレングリコール(PEG)によって修飾されるGIP受容体アゴニストペプチドは、例えば、治療上及び診断上重要なペプチドの生物活性の促進、血液循環時間の延長、免疫原性の減少、溶解度の増強、及び代謝に対する抵抗性の増強に関連する1つ以上の効果をもたらす。
PEGの分子量は特に限定されず、通常は約1K〜約1000Kダルトン、好ましくは約10K〜約100Kダルトン、より好ましくは約20K〜約60Kダルトンである。
置換基の付加またはカップリングによるGIP受容体アゴニストペプチドの修飾は、既知の酸化反応及び還元反応に基づいて置換基を導入することによって行われ得る。
当該技術分野において周知の方法が、PEGによるGIP受容体アゴニストペプチドの修飾方法として使用され得、例えば、以下に記載される方法が使用され得る。(1)活性エステルを有するPEG化試薬(例えば、SUNBRIGHT MEGC−30TS(商標名)、NOF Corp.)は、GIP受容体アゴニストペプチドのアミノ基に結合される。(2)アルデヒドを有するPEG化試薬(例えば、SUNBRIGHT ME−300AL(商標名)、NOF Corp.)は、GIP受容体アゴニストペプチドのアミノ基に結合される。(3)二価架橋試薬(例えば、GMBS(Dojindo Laboratories)、EMCS(Dojindo Laboratories)、KMUS(Dojindo Laboratories)、SMCC(Pierce))は、GIP受容体アゴニストペプチドのアミノ酸(例えば、Lys及び/またはCys)に結合され、次いでそれにチオール基を有するPEG化試薬(例えば、SUNBRIGHT ME−300−SH(商標名)、NOF Corp.)が結合される。(4)チオール基が、SH導入剤(例えば、D−システイン残基、L−システイン残基、トラウト試薬(Traut’s reagent))によってGIP受容体アゴニストペプチドに導入され、このチオール基がマレイミド基を有するPEG化試薬(例えば、SUNBRIGHT ME−300MA(商標名)、NOF Corp.)と反応する。(5)チオール基が、SH導入剤(例えば、D−システイン残基、L−システイン残基、トラウト試薬)によってGIP受容体アゴニストペプチドに導入され、このチオール基がヨードアセトアミド基を有するPEG化試薬(例えば、SUNBRIGHT ME−300IA(商標名)、NOF Corp.)と反応する。(6)ω−アミノカルボン酸、α−アミノ酸などが、リンカーとしてGIP受容体アゴニストペプチドのN末端アミノ基に導入され、このリンカーに由来するアミノ基が、活性エステルを有するPEG化試薬(例えば、SUNBRIGHT MEGC−30TS(商標名)、NOF Corp.)と反応する。(7)ω−アミノカルボン酸、α−アミノ酸などが、リンカーとしてGIP受容体アゴニストペプチドのN末端アミノ基に導入され、このリンカーに由来するアミノ基が、アルデヒド基を有するPEG化試薬(例えば、SUNBRIGHT ME−300AL(商標名)、NOF Corp.)と反応する。
加えて、GIP受容体アゴニストペプチドは、溶媒和物(例えば、水和物)または非溶媒和物(例えば、非水和物)であってよい。
GIP受容体アゴニストペプチドは、同位体(例えば、H、14C、35S、125I)などで標識されてよい。
さらに、GIP受容体アゴニストペプチドは、HがH(D)に変換されている重水素変換体であってよい。
いくつかの実施形態では、同位体で標識した、またはそれで置換したGIP受容体アゴニストペプチドは、例えば、陽電子放出断層撮影(PET)に使用するためのトレーサー(PETトレーサー)として使用され得、医療診断などの分野で有用である。
本明細書で言及されるGIP受容体アゴニストペプチドでは、従来のペプチドマーキングに従って、左端がN末端(アミノ末端)であり、右端はC末端(カルボキシル末端)である。ペプチドのC末端は、アミド(−CONH)、カルボキシル基(−COOH)、カルボキシレート(−COO)、アルキルアミド(−CONHR)、及びエステル(−COOR)のいずれかであってよい。特に、アミド(−CONH)が好ましい。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、塩の形態であってよい。そのような塩の例としては、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。
金属塩の好ましい例としては、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など、アルミニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好ましい例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
無機酸との塩の好ましい例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。
有機酸との塩の好ましい例としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好ましい例としては、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。酸性アミノ酸との塩の好ましい例としては、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
上述した塩の中でも、薬学的に許容される塩が好ましい。例えば、化合物が酸性官能基を有する場合、無機塩、例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)など、アンモニウム塩など、及び化合物が塩基性官能基を有する場合、例えば、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩、または有機酸、例えば、酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が好ましい。
いくつかの実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドは、嘔吐症を処置または予防するためにプロドラッグ形態で合成及び/または使用されてよい。プロドラッグとは、生体内の生理学的条件下で酵素、胃酸などに起因する反応によりGIP受容体アゴニストペプチドに変換される化合物、すなわち、酵素による酸化、還元、加水分解などによりGIP受容体アゴニストペプチドに変換される化合物、胃酸に起因する加水分解などによってGIP受容体アゴニストペプチドに変換されるポリペプチドなどを意味する。
GIP受容体アゴニストペプチドのプロドラッグの例としては、GIP受容体アゴニストペプチドのアミノ基が、アシル化、アルキル化またはリン酸化される化合物(例えば、GIP受容体アゴニストペプチドのアミノ基が、エイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化またはtert−ブチル化される化合物など)、GIP受容体アゴニストペプチドのヒドロキシ基が、アシル化、アルキル化、リン酸化またはホウ酸化されている化合物(例えば、GIP受容体アゴニストペプチドのヒドロキシ基が、アセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化またはジメチルアミノメチルカルボニル化される化合物)、GIP受容体アゴニストペプチドのカルボキシ基が、エステル化またはアミド化される化合物(例えば、GIP受容体アゴニストペプチドのカルボキシ基が、C1〜6アルキルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化またはメチルアミド化される化合物)などが挙げられてよい。とりわけ、GIP受容体アゴニストペプチドのカルボキシ基が、C1〜6アルキル、例えば、メチル、エチル、tert−ブチルなどでエステル化される化合物が、好ましくは使用される。これらの化合物、ペプチド及びポリペプチドは、それ自体既知の方法によってGIP受容体アゴニストペプチドから生成され得る。
GIP受容体アゴニストペプチドのプロドラッグはまた、生理学的条件下でGIP受容体アゴニストペプチドに変換されるプロドラッグであり、IYAKUHIN no KAIHATSU(Development of Pharmaceuticals),Vol.7,Design of Molecules,p.163−198,HIROKAWA SHOTENにより出版(1990)に記載されているものなどであってもよい。
本明細書では、プロドラッグは塩を形成する場合がある。そのような塩の例としては、GIP受容体アゴニストペプチドの塩として例示されるものが挙げられる。
いくつかの実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドは、結晶として合成及び/または使用されてよい。単一の結晶形または複数の結晶形の混合物を有する結晶もまた、GIP受容体アゴニストペプチドの例に包含される。結晶は、それ自体既知の晶析法に従ってGIP受容体アゴニストペプチドを結晶化することによって生成され得る。
加えて、GIP受容体アゴニストペプチドは、薬学的に許容される共結晶または共結晶塩であってよい。本明細書では、共結晶または共結晶塩とは、室温で固体である2つ以上の特定の物質からなる結晶質を意味し、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解度、安定性など)を有する。共結晶及び共結晶塩は、それ自体既知の共結晶化によって生成され得る。
GIP受容体アゴニストペプチドの結晶は、物理化学的特性(例えば、融点、溶解度、安定性)及び生物学的特性(例えば、薬物動態(吸収、分布、代謝、排出)、有効性発現)において優れているため、それは医薬として極めて有用である。
いくつかの実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチド及び/またはそのプロドラッグ(以下、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドと略されることがある)はGIP受容体活性化作用を有し、GLP1Rなどの他の受容体よりも、GIP受容体のアゴニストとして選択性を有する場合がある。本開示の化合物は、インビボで高いGIP受容体選択的活性化作用を有する。
C.嘔吐症の予防方法及び処置方法
GIPは、胃抑制ポリペプチドまたはグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチドであって、インクレチンホルモンのことであり、膵臓からのインスリン分泌に対して促進作用を有する。インクレチンはグルコース代謝と密接に関連しているため、GIP受容体活性化作用を有する化合物は、糖尿病及び肥満を含むグルコース代謝異常に関連する症状の予防及び処置に有用である。さらに、本開示の化合物は、GIP受容体選択的活性化作用を有し、最後野におけるGABA作動性ニューロンを活性化することによって嘔吐を抑制する。
より具体的には、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは制吐作用を有し、本明細書に開示される様々な刺激と関連する場合に、例えば、対象が周期性嘔吐症候群を有するか、または化学療法薬、例えば、嘔吐症を伴う可能性がある化学療法薬、例えば、がんの処置に使用される白金系化学療法薬、例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、及びカルボプラチンなど、イリノテカン及び他のトポイソメラーゼ阻害剤などが投与される場合に悪心、及び/または嘔吐の発症を阻害する可能性がある。本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、高い化学的安定性及びインビボでの優れた効果持続性を有する。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、GIP受容体活性化因子として使用されてよい。本開示では、GIP受容体活性化因子(GIP受容体アゴニスト)は、GIP受容体活性化作用を有する薬剤を意味する。さらに、GIP受容体選択的活性化因子(GIP受容体選択的アゴニスト)は特に、GLP−1受容体のEC50よりも1/1000倍以下、好ましくは1/10000倍以下のGIP受容体のEC50を有する薬剤を意味するか、または言い換えると、EC50 GLP1R/EC50 GIPRの比が、10超、100超または1,000超、または10,000超である。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、毒性が低く(例えば、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、発がん性)、示される副作用はわずかであり、嘔吐症を予防または処置するための薬剤として哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラット)に安全に投与され得る。
「処置」は、本明細書に開示されるGIP受容体アゴニストペプチドの少なくとも1つを投与することによって嘔吐症を処置する文脈においては、予防的処置及び対象が嘔吐症を経験した後における嘔吐症の処置の両方を含む。予防的処置としては、対象が嘔吐症を経験する前、例えば、対象が悪心を経験する場合などにGIP受容体アゴニストペプチドを投与することに加えて、対象が物質、薬剤、もしくはイベントに曝露される前、または対象が状態に罹患し、その対象が嘔吐症を経験する結果となる、もしくは経験する結果となる可能性がある前にGIP受容体アゴニストペプチドを投与することが挙げられる。本明細書で使用される場合、「治療有効量」は、所望の生物学的応答を誘発するのに十分な量を指す。本発明では、所望の生物学的応答は嘔吐症の処置または予防である。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、対象、例えば、哺乳動物、例えば、ヒト、非ヒト霊長類、類人猿、サル、実験用哺乳動物、例えば、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、フェレット、馴化哺乳動物、例えば、伴侶哺乳動物、イヌ、ネコ及びウマなど、ならびに家畜哺乳動物、例えば、ウシ、ブタ、ヒツジ及びヤギなど(これらが純粋に例として挙げられるが、網羅的一覧を意図するものではない)の嘔吐症を処置または予防するために使用され得る。それらの場合の各々では、本開示の方法は、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置もしくは予防するために、嘔吐症を軽減もしくは阻害するために、嘔吐症と関連する症状を軽減もしくは阻害するために、または悪心及び/または嘔吐を軽減もしくは阻害するために提供される。
嘔吐症を予防または処置するために、医薬組成物中の有効量の本化合物のうち1つ以上が、それを必要とする対象/患者(本明細書では交換可能に使用される)に投与される。対象は、対象による嘔吐の観察によって、または対象の嘔吐症の自己報告(ヒト対象の場合)のいずれかによって本GIP受容体アゴニストペプチドを用いた処置を必要としていると決定される。患者が、別の病状に起因して、または嘔吐症と関連することが知られている薬剤、例えば、ウイルスもしくは細菌による感染症もしく化学薬剤もしくは放射線などへの曝露に起因して嘔吐症を経験するリスクがあるかを評価することによって、患者は予防療法を必要としていると決定される。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、様々な催吐性、原因、状態、処置または刺激、例えば、(1)嘔吐または悪心を伴う疾患、例えば、胃不全麻痺、胃腸運動低下、腹膜炎、腹部腫瘍、便秘、胃腸管閉塞、慢性偽性腸閉塞、機能性ディスペプシア、周期性嘔吐症候群、原因不明の慢性悪心及び嘔吐、急性膵炎、慢性膵炎、肝炎、高カリウム血症、脳浮腫、頭蓋内病変、代謝障害、感染に起因する胃炎、術後疾患、心筋梗塞、片頭痛、頭蓋内圧亢進、ならびに頭蓋内圧低下(例えば、高山病)など、
(2)化学療法薬、例えば、(i)アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、クロラムブシル、ストレプトゾシン、ダカルバジン、イホスファミド、テモゾロミド、ブスルファン、ベンダムスチン、及びメルファラン)、細胞傷害性抗生物質(例えば、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、マイトマイシン−C、ブレオマイシン、エピルビシン、アクチノマイシンD、アムルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、及びピラルビシン)、代謝拮抗剤(例えば、シタラビン、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、エノシタビン、及びクロファラビン)、ビンカアルカロイド(例えば、エトポシド、ビンブラスチン、及びビンクリスチン)、他の化学療法剤、例えば、シスプラチン、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、アザシチジン、イリノテカン、インターフェロンα、インターロイキン−2、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、及びミリプラチンなど、(ii)オピオイド鎮痛薬(例えば、モルヒネ)、(iii)ドーパミン受容体D1D2アゴニスト(例えば、アポモルヒネ)、(iv)大麻悪阻症候群を含む大麻及びカンナビノイド製品などによって誘導される嘔吐及び/または悪心、
(3)放射線宿酔またはがんの処置に使用される胸部、腹部などへの放射線療法によって引き起こされる嘔吐または悪心、
(4)有毒物質または毒素によって引き起こされる嘔吐または悪心、
(5)妊娠悪阻を含む妊娠によって引き起こされる嘔吐及び悪心、ならびに
(6)前庭障害、例えば、乗り物酔いまたはめまいなどによって引き起こされる嘔吐及び悪心
(7)オピオイド離脱、
(8)妊娠悪阻を含む妊娠、
(9)前庭障害、例えば、乗り物酔いまたはめまいなど、ならびに
(10)局所的、全身的、急性または慢性疼痛を引き起こす身体的損傷について対象の嘔吐症を処置または予防するために使用され得る。
本GIP受容体アゴニストペプチドは、急性、遅延性または予測性嘔吐、例えば、化学療法、放射線、毒素、ウイルスまたは細菌感染、妊娠、前庭障害(例えば、乗り物酔い、めまい症、めまい及びメニエール病)、外科手術、疼痛、オピオイド使用及び離脱、片頭痛、ならびに頭蓋内圧の変動によって誘発される嘔吐症を含むものの治療に有益である。本発明の使用は、例えば、がんの処置、または放射線宿酔中に放射線によって誘発される嘔吐症の治療に、ならびに術後の悪心及び嘔吐の処置に特に有益である。とりわけ、本発明の使用は、がん化学療法で日常的に使用されるものを含む抗腫瘍(細胞傷害)剤によって誘発される嘔吐症、他の薬剤、例えば、アルファ−2アドレナリン受容体アンタゴニスト、例えば、ヨヒンビン、MK−912及びMK−467など、ならびにIV型環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE4)阻害剤、例えば、RS14203、CT−2450及びロリプラムなどによって誘発される嘔吐症の治療に有益である。
化学療法剤の特定の例は、例えば、D.J.StewartによってNausea and Vomiting:Recent Research and Clinical Advances,ed.J.Kucharczyk et al.,CRC Press Inc.,Boca Raton,Fla.,USA,1991,pages177−203の特に188ページに記載されている。一般的に使用される化学療法剤としては、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン(DTIC)、ダクチノマイシン、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード)、ストレプトゾシン、シクロホスファミド、カルムスチン(BCNU)、イリノテカン、及び他のトポイソメラーゼ阻害剤、ロムスチン(CCNU)、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン、プロカルバジン、マイトマイシン、シタラビン、エトポシド、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ブレオマイシン、パクリタキセルならびにクロランブシル(R.J.Gralle et al.Cancer Treatment Reports,1984,68,163−172において)が挙げられる。他の化学薬剤、例えば、毒素ソマンもしくはサリンなど、またはオピオイド薬の使用及び/または離脱、例えば、モルヒネ、ヘロイン、オキシコドンなどに起因する嘔吐症も、予防及び/または処置され得る。
本化合物は、患者の嘔吐症と関連する症状及び/または基礎となる病因を処置または予防するのに十分な量で患者に投与される。好ましい実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドは、嘔吐症を引き起こす可能性がある薬剤、例えば、上に記載される化学療法剤のうち1つ以上などの投与前に投与される。本GIP受容体アゴニストペプチドはまた、そのような薬剤と組み合わせて、物理的組合せで、または本化合物及び薬剤を連続して(任意の順序で)投与することによる併用療法のいずれかで投与され得る。本発明は嘔吐症に罹患している任意の哺乳動物に有用であるが、好ましい対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、本開示の選択的GIP受容体アゴニストは、対象が糖尿病及び/または肥満について同時に処置されている場合に嘔吐症を処置するために投与されてよい。いくつかの既知の抗糖尿病薬、例えば、メトホルミン(Glucophage、Glumetza、他のもの)、スルホニル尿素、メグリチニド、チアゾリジンジオン、DPP−4阻害剤、SGLT2阻害剤、及びGLP−1受容体アゴニストが、嘔吐症を引き起こすことが知られている。いくつかの実施形態では、対象、例えば、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を処置する方法は、2型糖尿病を有しない対象または嘔吐症を経験しているが、2型糖尿病を処置するための医薬を服用していない対象に有効量のGIP受容体アゴニストペプチドを投与することを含む場合がある。
悪心は、対象の喉及び胃の奥にある主観的な不快感であり、嘔吐を引き起こす可能性がある。悪心について説明する言葉は多く存在し、吐き気がする、胃がむかつく、または胃のむかつきを含むが、これらに限定されない。悪心は、同時に生じる他の症状、例えば、唾液(つば)の増加、めまい、意識朦朧、嚥下困難、皮膚温度の変化、及び頻拍などを有し得る。嘔吐は「吐く」とも記載される。対象が嘔吐する場合、対象の腹筋が収縮し(圧迫され)、その胃の内容物を口から押し出す。対象が悪心を感じる場合、または感じない場合もある。吐き気とは、対象が嘔吐しようとした場合にその胃から何も排出されないことである。吐き気について説明するために使用される他の用語は、空嘔吐または空吐きである。悪心及び嘔吐は多くの場合に同時に生じるが、それらは相互に排他的または相互に関連している場合がある2つの異なる状態であり得る。一部の化学療法薬は、他の薬よりも悪心及び嘔吐を引き起こす可能性が高い。医師は、化学療法薬をそれらの催吐可能性(薬物が悪心または嘔吐を引き起こすことになる可能性がどの程度か)によって高、中、低、または最小リスクに分類する。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、例えば、以下の(1)〜(8)に記載される臨床的病態または原因によって引き起こされる嘔吐及び/または悪心の予防/治療剤として使用されてよい。さらに、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、原因不明の慢性悪心及び嘔吐の予防/治療剤として使用されてよい。嘔吐または吐き気は、胃のむかつき及び吐き気を感じるなどの胃の内容物を口から排出したいという切迫した不快感も含み、自律神経症状、例えば、顔面蒼白、冷汗、唾液分泌、頻脈、及び下痢などを伴う場合もある。嘔吐は、急性嘔吐、遷延性嘔吐、及び予測性嘔吐も含む。
(1)嘔吐または悪心を伴う疾患、例えば、胃不全麻痺、機能性ディスペプシア、胃腸運動低下、腹膜炎、腹部腫瘍、便秘、胃腸管閉塞、慢性偽性腸閉塞、周期性嘔吐症候群、原因不明の慢性悪心及び嘔吐、急性膵炎、慢性膵炎及び肝炎、高カリウム血症、脳浮腫、頭蓋内病変、代謝障害、感染に起因する胃炎、術後疾患、心筋梗塞、片頭痛、頭蓋内圧亢進、ならびに頭蓋内圧低下(例えば、高山病)など、
(2)化学療法薬、例えば、(i)アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、クロラムブシル、ストレプトゾシン、ダカルバジン、イホスファミド、テモゾロミド、ブスルファン、ベンダムスチン、及びメルファラン)、細胞傷害性抗生物質(例えば、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、マイトマイシン−C、ブレオマイシン、エピルビシン、アクチノマイシンD、アムルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、及びピラルビシン)、代謝拮抗剤(例えば、シタラビン、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、エノシタビン、及びクロファラビン)、ビンカアルカロイド(例えば、エトポシド、ビンブラスチン、及びビンクリスチン)、他の化学療法剤、例えば、シスプラチン、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、アザシチジン、イリノテカン、インターフェロンα、インターロイキン−2、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、及びミリプラチンなど、(ii)オピオイド鎮痛薬(例えば、モルヒネ)、(iii)ドーパミン受容体D1D2アゴニスト(例えば、アポモルヒネ)、(iv)大麻悪阻症候群を含む大麻及びカンナビノイド製品などによって誘導される嘔吐及び/または悪心、
(3)放射線宿酔またはがんの処置に使用される胸部、腹部などへの放射線療法によって引き起こされる嘔吐または悪心、
(4)有毒物質または毒素によって引き起こされる嘔吐または悪心、
(5)妊娠悪阻を含む妊娠によって引き起こされる嘔吐及び悪心、ならびに
(6)前庭障害、例えば、乗り物酔いまたはめまいなどによって引き起こされる嘔吐及び悪心
(7)オピオイド離脱、
(8)妊娠悪阻を含む妊娠、
(9)前庭障害、例えば、乗り物酔いまたはめまいなど、ならびに
(10)局所的、全身的、急性または慢性疼痛を引き起こす身体的損傷。
嘔吐症、または悪心、または嘔吐のこれらの原因は、網羅的であることを意味するものではない。他の状態、活性、副作用が、嘔吐症、例えば、悪心及び/または嘔吐を引き起こす場合がある。悪心は、視覚的アナログスケール(VAS)の使用などによって当該技術分野に既知の方法で測定され得る。
D.製剤
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドを含有する医薬は毒性が低く、医薬調製物の生成方法として一般的に使用されるそれ自体既知の方法(例えば、日本薬局方に記載されている方法)に従って本開示の化合物を単独で使用して、または薬理学的に許容される担体と混合して得られ、医薬調製物、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、散剤、顆粒、カプセル(軟カプセル、マイクロカプセルを含む)、液体、トローチ、シロップ、エマルジョン、懸濁液、注射(例えば、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注射など)、外用製剤(例えば、経鼻製剤、皮膚製剤、軟膏)、坐剤(例えば、直腸坐剤、膣坐剤)、ペレット、鼻製剤、肺製剤(吸入剤)、輸血などとして安全に経口または非経口投与(例えば、局所、経直腸、皮下、静脈内投与)される。
これらの調製物は、制御放出調製物、例えば、急速放出調製物、徐放性調製物など(例えば、徐放性マイクロカプセル)であってよい。医薬調製物中における本開示の化合物の含有量は、調製物全体の約0.01〜約100wt%である。
上述した薬学的に許容される担体は、調製材料として従来から使用されている様々な有機または無機担体材料、例えば、固体調製物用の賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、または液体調製物用の溶媒、可溶化剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などによって例示されてよい。さらに、必要であれば、一般的な添加剤、例えば、防腐剤、酸化防止剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤なども好適な量で適切に使用され得る。
賦形剤の例としては、ラクトース、スクロース、D−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。
滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイド状シリカなどが挙げられる。
結合剤の例としては、結晶セルロース、スクロース、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、スクロース、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。
崩壊剤の例としては、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルデンプンナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
溶媒の例としては、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、コーン油、オリーブ油などが挙げられる。
可溶化剤の例としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
懸濁化剤の例としては、界面活性剤、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなど、親水性ポリマー、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
等張化剤の例としては、グルコース、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。
緩衝剤の例としては、緩衝液、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などが挙げられる。
無痛化剤の例としては、ベンジルアルコールなどが挙げられる。
防腐剤の例としては、パラヒドロキシ安息香酸エステル、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。
酸化防止剤の例としては、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロールなどが挙げられる。
着色剤の例としては、水溶性食用コールタール色素(例えば、食用色素、例えば、食用赤色2号及び3号、食用黄色4号及び5号、食用青色1号及び2号など)、水不溶性レーキ色素(例えば、上述した水溶性食用コールタール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例えば、β−カロテン、クロロフィル、赤色酸化第二鉄)などが挙げられる。
甘味剤の例としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアなどが挙げられる。
吸着剤の例としては、有孔デンプン、ケイ酸カルシウム(商標名:Florite RE)、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(商標名:Neusilin)及び軽質無水ケイ酸(商標名:Sylysia)が挙げられる。
湿潤剤の例としては、モノステアリン酸プロピレングリコール、ソルビタンモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート及びポリオキシエチレンラウリルエーテルが挙げられる。
経口調製物の製造中、味のマスキング、腸溶性または耐久性を目的として、必要に応じてコーティングが適用されてよい。
コーティングに使用されるコーティング基剤の例としては、糖衣基剤、水性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤及び徐放性フィルムコーティング基剤が挙げられる。
糖衣基剤としては、スクロースが使用される。さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナウバロウなどから選択される1種以上が組み合わせて使用されてよい。
水性フィルムコーティング基剤の例としては、セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースなど、合成ポリマー、例えば、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE[Eudragit E(商標名)]、ポリビニルピロリドンなど、及び多糖類、例えば、プルランなどが挙げられる。
腸溶性フィルムコーティング基剤の例としては、セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、セルロースアセテートフタレートなど、アクリルポリマー、例えば、メタクリル酸コポリマーL[Eudragit L(商標名)]、メタクリル酸コポリマーLD[Eudragit L−30D55(商標名)]、メタクリル酸コポリマーS[Eudragit S(商標名)]など、及びシェラックなどの天然に存在する物質などが挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤の例としては、エチルセルロースなどのセルロースポリマー、及びアクリルポリマー、例えば、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS[Eudragit RS(商標名)]、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチルコポリマー懸濁液[Eudragit NE(商標名)]などが挙げられる。
上述したコーティング基剤は、その2種類以上を適切な比率で混合した後に使用されてよい。コーティングには、例えば、遮光剤、例えば、酸化チタン、赤色酸化第二鉄などが使用され得る。
E.投与
対象に投与されるGIP受容体アゴニストペプチドを含有する組成物または医薬の治療有効量または用量は、患者の年齢、性別及び体重、ならびに患者の現在の病状に依存することになる。当業者は、これらの及び他の要因に応じて適切な投与量を決定し、所望の生物学的応答を達成することができることになる。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドの投与量は、投与対象、症状、投与方法などによって適切に決定される。例えば、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドが、嘔吐症を引き起こす可能性がある行為に従事する前に、またはヒト対象(体重およそ60kg)の嘔吐症の発症後に対象に経口投与される場合、本開示の化合物の1日用量は、約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mgである。本開示の化合物が肥満もしくは糖尿病患者または胃不全麻痺(体重60kg)に非経口投与される場合、本開示の化合物の1日用量は、約0.001〜30mg、好ましくは約0.01〜20mg、より好ましくは約0.1〜10mgである。これらの量は、1日に約1回〜数回に分けて投与され得る。いくつかの実施形態では、嘔吐症の処置を必要とする対象の嘔吐症を予防及び/または処置するための治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチドは、約0.01〜0.5mg/kg/日、0.1〜5mg/kg/日、5〜10mg/kg/日、10〜20mg/kg/日、20〜50mg/kg/日、10〜100mg/kg/日、10〜120mg/kg/日、50〜100mg/kg/日、100〜200mg/kg/日、200〜300mg/kg/日、300〜400mg/kg/日、400〜500mg/kg/日、500〜600mg/kg/日、600〜700mg/kg/日、700〜800mg/kg/日、800〜900mg/kg/日または900〜1000mg/kg/日の範囲であってよい。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、例えば、2日ごと、3日ごと、4日ごと、5日ごと、6日ごと、毎週、週に2回、隔週、3週間ごと、毎月、2か月ごと、3か月ごと、4か月ごと、5か月ごと、または6か月ごとに投与され得る。いくつかの実施形態では、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、1日1〜3回または週に1〜7回で、1〜5日間、1〜5週間、1〜5か月間、または1〜5年間、対象に投与され得る。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、例えば、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドの作用(制吐作用)を促進すること、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドの用量を減らすことなどを目的として、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドに悪影響を及ぼさない別の薬物と組み合わせて使用され得る。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドと組み合わせて使用され得る薬物(以下、併用薬と略されることがある)の例としては、抗肥満剤、糖尿病の治療剤、糖尿病合併症の治療剤、高脂血症の治療剤、降圧剤、利尿薬、化学療法薬、免疫療法薬、抗炎症薬、抗血栓剤、骨粗鬆症の治療剤、ビタミン、抗認知症薬、勃起不全薬、尿意頻数または尿失禁の治療薬、排尿困難の治療剤、中枢D受容体アンタゴニスト、消化管運動促進剤、抗ヒスタミン剤、ムスカリン受容体アンタゴニスト、セロトニン5HT受容体アンタゴニスト、ソマトスタチン類似体、コルチコステロイド、ベンゾジアゼピン抗不安薬、NK−1受容体アンタゴニスト、高カルシウム血症治療薬などが挙げられる。併用薬の具体例としては、以下で言及されるものが挙げられる。
抗肥満剤の例としては、モノアミン取込み阻害剤(例えば、フェンテルミン、シブトラミン、マジンドール、フルオキセチン、テソフェンシン)、セロトニン2C受容体アゴニスト(例えば、ロルカセリン)、セロトニン6受容体アンタゴニスト、ヒスタミンH3受容体調節薬、GABA調節薬(例えば、トピラマート)、ニューロペプチドYアンタゴニスト(例えば、ベルネペリット)、カンナビノイド受容体アンタゴニスト(例えば、リモナバン、タラナバン)、グレリンアンタゴニスト、グレリン受容体アンタゴニスト、グレリンアシル化酵素阻害剤、オピオイド受容体アンタゴニスト(例えば、GSK−1521498)、オレキシン受容体アンタゴニスト、メラノコルチン4受容体アゴニスト、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤(例えば、AZD−4017)、膵リパーゼ阻害剤(例えば、オルリスタット、セチリスタット)、β3アゴニスト(例えば、N−5984)、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)阻害剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、ステアロイル−CoA不飽和化酵素阻害剤、ミクロソームトリグリセリド輸送タンパク質阻害剤(例えば、R−256918)、Na−グルコース共輸送体阻害剤(例えば、JNJ−28431754、レモグリフロジン)、NFκ阻害剤(例えば、HE−3286)、PPARアゴニスト(例えば、GFT−505、DRF−11605)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例えば、バナジン酸ナトリウム、トロダスケミン)、GPR119アゴニスト(例えば、PSN−821、MBX−2982、APD597)、グルコキナーゼ活性化因子(例えば、AZD−1656)、レプチン、レプチン誘導体(例えば、メトレレプチン)、CNTF(毛様体神経栄養因子)、BDNF(脳由来神経栄養因子)、コレシストキニンアゴニスト、アミリン調製物(例えば、プラムリンチド、AC−2307)、ニューロペプチドYアゴニスト(例えば、PYY3−36、PYY3−36の誘導体、オビネプタイド(obineptide)、TM−30339、TM−30335)、オキシントモジュリン調製物:FGF21調製物(例えば、ウシまたはブタの膵臓から抽出された動物FGF21調製物、Escherichia coliまたは酵母を使用して遺伝子合成されたヒトFGF21調製物、FGF21の断片または誘導体)、食欲抑制剤(例えば、P−57)、GLP−1受容体アゴニスト、GLP−1受容体/GIP受容体コアゴニスト、グルカゴン受容体/GLP−1受容体/GIP受容体トリアゴニストなどが挙げられる。
本明細書では、糖尿病の治療剤として、例えば、インスリン調製物(例えば、ウシまたはブタの膵臓から抽出された動物インスリン調製物、Escherichia coliまたは酵母を使用して遺伝子合成されたヒトインスリン調製物、亜鉛インスリン、プロタミン亜鉛インスリン、インスリンの断片または誘導体(例えば、INS−1)、経口インスリン調製物)、インスリン抵抗性改善薬(例えば、ピオグリタゾンまたはその塩(好ましくは、塩酸塩)、ロシグリタゾンまたはその塩(好ましくは、マレイン酸塩)、メタグリダセン、AMG−131、バラグリタゾン、MBX−2044、リボグリタゾン、アレグリタザール、チグリタザール、ロベグリタゾン、PLX−204、PN−2034、GFT−505、THR−0921、WO007/013694、WO2007/018314、WO2008/093639またはWO2008/099794に記載されている化合物)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例えば、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート)、ビグアナイド(例えば、メトホルミン、ブホルミンまたはその塩(例えば、塩酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩))、インスリン分泌促進剤(例えば、スルホニル尿素(例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピジド、グリブゾール)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物)、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例えば、アログリプチンまたはその塩(好ましくは、安息香酸塩)、ビルダグリプチン、シタグリプチン、サクサグリプチン、BI1356、GRC8200、MP−513、PF−00734200、PHX1149、SK−0403、ALS2−0426、TA−6666、TS−021、KRP−104、トレラグリプチンまたはその塩(好ましくは、コハク酸塩))、β3アゴニスト(例えば、N−5984)、GPR40アゴニスト(例えば、ファシグリファムまたはその水和物、WO2004/041266、WO2004/106276、WO2005/063729、WO2005/063725、WO2005/087710、WO2005/095338、WO2007/013689またはWO2008/001931に記載されている化合物)、SGLT2(ナトリウム−グルコース共輸送体2)阻害剤(例えば、ダパグリフロジン、AVE2268、TS−033、YM543、TA−7284、レモグリフロジン、ASP1941)、SGLT1阻害剤、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤(例えば、BVT−3498、INCB−13739)、アディポネクチンまたはそのアゴニスト、IKK阻害剤(例えば、AS−2868)、レプチン抵抗性改善薬、ソマトスタチン受容体アゴニスト、グルコキナーゼ活性化因子(例えば、ピラグリアチン、AZD1656、AZD6370、TTP−355、WO006/112549、WO007/028135、WO008/047821、WO008/050821、WO008/136428またはWO008/156757に記載されている化合物)、GPR119アゴニスト(例えば、PSN821、MBX−2982、APD597)、FGF21、FGF類似体、ACC2阻害剤、GLP−1受容体アゴニスト、GLP−1受容体/GIP受容体コアゴニスト、グルカゴン受容体/GLP−1受容体/GIP受容体トリアゴニストなどが言及され得る。
含まれる場合がある糖尿病合併症の治療剤として、アルドース還元酵素阻害剤(例えば、トルレスタット、エパルレスタット、ゾポルレスタット、フィダレスタット、CT−112、ラニレスタット(AS−3201)、リドレスタット)、神経栄養因子及びその増加剤(例えば、NGF、NT−3、BDNF、WO01/14372に記載されている神経栄養因子産生/分泌刺激剤(例えば、4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メチル−1−イミダゾリル)−5−[3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]オキサゾール)、WO2004/039365に記載されている化合物)、PKC阻害剤(例えば、ルボキシスタウリンメシレート)、AGE阻害剤(例えば、ALT946、N−フェナシルチアゾリウムブロミド(ALT766)、EXO−226、ピリドリン、ピリドキサミン)、GABA受容体アゴニスト(例えば、ガバペンチン、プレガバリン)、セロトニン及びノルアドレナリン再取込み阻害剤(例えば、デュロキセチン)、ナトリウムチャネル阻害剤(例えば、ラコサミド)、活性酸素消去剤(例えば、チオクト酸)、脳血管拡張薬(例えば、チアプリド、メキシレチン)、ソマトスタチン受容体アゴニスト(例えば、BIM23190)、アポトーシスシグナル調節キナーゼ−1(ASK−1)阻害剤、GLP−1受容体アゴニスト、GLP−1受容体/GIP受容体コアゴニスト、グルカゴン受容体/GLP−1受容体/GIP受容体トリアゴニストなどが言及され得る。
高脂血症の治療剤として、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(例えば、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチンまたはその塩(例えば、ナトリウム塩、カルシウム塩))、スクアレンシンターゼ阻害剤(例えば、WO97/10224に記載されている化合物、例えば、N−[[(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセチル]ピペリジン−4−酢酸)、フィブラート化合物(例えば、ベザフィブラート、クロフィブラート、シンフィブラート、クリノフィブラート)、陰イオン交換樹脂(例えば、コレスチラミン)、プロブコール、ニコチン酸薬(例えば、ニコモール、ニセリトロール、ニアスパン)、イコサペント酸エチル、フィトステロール(例えば、ソイステロール、ガンマオリザノール(γ−オリザノール))、コレステロール吸収阻害剤(例えば、ゼキア)、CETP阻害剤(例えば、ダルセトラピブ、アナセトラピブ)、ω−3脂肪酸調製物(例えば、ω−3−脂肪酸エチルエステル90(ω−3−酸エチルエステル90))などが言及され得る。
降圧剤の例としては、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例えば、カプトプリル、エナラプリル、デラプリルなど)、アンジオテンシンIIアンタゴニスト(例えば、カンデサルタンシレキセチル、カンデサルタン、ロサルタン、ロサルタンカリウム、エプロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、オルメサルタン、オルメサルタンメドキソミル、アジルサルタン、アジルサルタンメドキソミルなど)、カルシウムアンタゴニスト(例えば、マニジピン、ニフェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン、シルニジピンなど)、β遮断薬(例えば、メトプロロール、アテノロール、プロプラノロール、カルベジロール、ピンドロールなど)、クロニジンなどが挙げられる。
利尿薬として、例えば、キサンチン誘導体(例えば、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミンなど)、チアジド調製物(例えば、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロロメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ペンフルチアジド、ポリ5チアジド、メチクロチアジドなど)、抗アルドステロン調製物(例えば、スピロノラクトン、トリアムテレンなど)、炭酸脱水酵素阻害剤(例えば、アセタゾラミドなど)、クロロベンゼンスルホンアミド剤(例えば、クロルタリドン、メフルシド、インダパミドなど)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミドなどが言及され得る。
化学療法薬の例としては、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド)、代謝拮抗薬(例えば、メトトレキサート、5−フルオロウラシル)、抗がん抗生物質(例えば、マイトマイシン、アドリアマイシン)、植物由来抗がん剤(例えば、ビンクリスチン、ビンデシン、Taxol)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシドなどが挙げられる。とりわけ、5−フルオロウラシル誘導体FurtulonまたはNeofurtulonなどが好ましい。また、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドを含む組成物は、以下の抗がん剤の投与前、投与後または投与中に投与され得る:シスプラチン、カルボプラチン。オキサリプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン(DTIC)、ダクチノマイシン、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード)、ストレプトゾシン、シクロホスファミド、カルムスチン(BCNU)、ロムスチン(CCNU)、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン、プロカルバジン、マイトマイシン、シタラビン、エトポシド、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ブレオマイシン、パクリタキセル及びクロランブシル。
免疫療法薬の例としては、微生物または細菌成分(例えば、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール)、免疫増強活性を有する多糖類(例えば、レンチナン、シゾフィラン、Krestin)、遺伝子工学アプローチによって得られるサイトカイン(例えば、インターフェロン、インターロイキン(IL))、コロニー刺激因子(例えば、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン)などが挙げられる。とりわけ、IL−1、IL−2、IL−12などのインターロイキンが好ましい。
抗炎症薬の例としては、非ステロイド性抗炎症薬、例えば、アスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシンなどが挙げられる。
抗血栓剤として、例えば、ヘパリン(例えば、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、エノキサパリンナトリウム、ダルテパリンナトリウム)、ワルファリン(例えば、ワルファリンカリウム)、抗トロンビン薬(例えば、アルガトロバン、ダビガトラン)、FXa阻害剤(例えば、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、YM150、WO02/06234、WO2004/048363、WO2005/030740、WO2005/058823またはWO2005/113504に記載されている化合物)、血栓溶解剤(例えば、ウロキナーゼ、チソキナーゼ、アルテプラーゼ、ナテプラーゼ、モンテプラーゼ、パミテプラーゼ)、血小板凝集阻害剤(例えば、塩酸チクロピジン、クロピドグレル、プラスグレル、E5555、SHC530348、シロスタゾール、イコサペント酸エチル、ベラプロストナトリウム、塩酸サルポグレラート)などが言及され得る。
骨粗鬆症の治療剤の例としては、アルファカルシドール、カルシトリオール、エルカトニン、サケカルシトニン、エストリオール、イプリフラボン、パミドロン酸二ナトリウム、アレンドロン酸ナトリウム水和物、インカドロン酸二ナトリウム、リセドロン酸二ナトリウムなどが挙げられる。
ビタミンの例としては、ビタミンB、ビタミンB12などが挙げられる。
抗認知症薬の例としては、タクリン、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミンなどが挙げられる。
勃起不全薬の例としては、アポモルヒネ、クエン酸シルデナフィルなどが挙げられる。
尿意頻数または尿失禁の治療薬の例としては、塩酸フラボキサート、塩酸オキシブチニン、塩酸プロピベリンなどが挙げられる。
排尿困難の治療剤の例としては、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ジスチグミン)などが挙げられる。
中枢D2受容体アンタゴニストの例としては、典型的な向精神薬(プロクロルペラジン、ハロペリドール、クロルプロマジンなど)、セロトニンドーパミンアンタゴニスト(ペロスピロン、リスペリドンなど)、及び多元受容体標的抗精神病薬(オランザピンなど)が挙げられる。
消化管運動促進剤の例としては、末梢D2受容体アンタゴニスト(メトクロプラミド、ドンペリドンなど)及び5HT4受容体アゴニスト(モサプリドなど)が挙げられる。
抗ヒスタミン剤の例としては、ヒドロキシジン、ジフェンヒドラミン、及びクロルフェニラミンが挙げられる。
ムスカリン受容体アンタゴニストの例としては、中枢ムスカリン受容体アンタゴニスト(スコポラミンなど)及び末梢ムスカリン受容体アンタゴニスト(ブチルスコポラミンなど)が挙げられる。
セロトニン5HT受容体アンタゴニストの例としては、グラニセトロン、オンダンセトロン、アザセトロン、インジセトロン、パロノセトロン、及びラモセトロンが挙げられる。
ソマトスタチン類似体の例としては、オクトレオチドが挙げられる。
コルチコステロイドの例としては、デキサメタゾン、ベタメタゾン、及びメチルプレドニゾロンが挙げられる。
ベンゾジアゼピン抗不安薬の例としては、ロラゼパム及びアルプラゾラムが挙げられ、NK−1受容体アンタゴニストの例としては、アプレピタント及びホスアプレピタントが挙げられ、高カルシウム血症治療薬の例としては、ビスホスホネートが挙げられる。
さらに、動物モデルまたは臨床のいずれかで悪液質改善作用を有すると確認されている薬物、すなわち、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えば、インドメタシン)、プロゲステロン誘導体(例えば、酢酸メゲストロール)、グルココルチコイド(例えば、デキサメタゾン)、メトクロプラミド系薬物、テトラヒドロカンナビノール系薬物、脂肪代謝改善剤(例えば、エイコサペンタエン酸)、成長ホルモン、IGF−1、または悪液質誘導因子TNF−α、LIF、IL−6もしくはオンコスタチンMに対する抗体なども、本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。
あるいは、糖化阻害剤(例えば、ALT−711)、神経再生促進薬(例えば、Y−128、VX853、プロサプチド)、抗うつ薬(例えば、デシプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン)、抗てんかん薬(例えば、ラモトリジン、Trileptal、Keppra、Zonegran、プレガバリン、ハーコセライド、カルバマゼピン)、抗不整脈薬(例えば、メキシレチン)、アセチルコリン受容体リガンド(例えば、ABT−594)、エンドセリン受容体アンタゴニスト(例えば、ABT−627)、モノアミン取込み阻害剤(例えば、トラマドール)、麻薬性鎮痛薬(例えば、モルヒネ)、GABA受容体アゴニスト(例えば、ガバペンチン、ガバペンチンのMR調製物)、α2受容体アゴニスト(例えば、クロニジン)、局所鎮痛薬(例えば、カプサイシン)、抗不安薬(例えば、ベンゾチアゼピン)、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、シルデナフィル)、ドーパミン受容体アゴニスト(例えば、アポモルヒネ)、ミダゾラム、ケトコナゾールなどが、本開示の化合物と組み合わせて使用されてよい。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドの投与時間及び併用薬の投与時間は限定されず、それらは同時にまたは時間をずらして投与対象に投与されてよい。
そのような投与方法の例としては、以下のものが挙げられる:
(1)本開示のGIP受容体アゴニストペプチド及び併用薬を同時に処理することによって得られる単一調製物の投与、(2)別個に生成されている、本開示のGIP受容体アゴニストペプチド及び併用薬の2種の調製物の、同じ投与経路による同時投与、(3)別個に生成されている、本開示のGIP受容体アゴニストペプチド及び併用薬の2種の調製物の、同じ投与経路による時間をずらした投与、(4)別個に生成されている、本開示のGIP受容体アゴニストペプチド及び併用薬の2種の調製物の、異なる投与経路による同時投与、(5)別個に生成されている、本開示の化合物及び併用薬の2種の調製物の、異なる投与経路による時間をずらした投与(例えば、本開示のGIP受容体アゴニストペプチド及び併用薬の順序での投与、または逆の順序での投与)など。
併用薬の用量は、臨床状況で用いられる用量に基づいて適切に決定され得る。本開示のGIP受容体アゴニストペプチドと併用薬との混合比は、投与対象、症状、投与方法、標的疾患、組合せなどに応じて適切に決定され得る。例えば、投与の対象がヒトである場合、併用薬は、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドの1重量部に対して0.01〜100重量部で使用され得る。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチド及び併用薬を組み合わせることによって、(1)本開示の化合物または併用薬の用量は、本開示の化合物または併用薬の単回投与と比較した場合に減少し得ること、
(2)本開示の化合物と組み合わせて使用される薬物は、患者の状態(軽度、重度など)に応じて選択され得ること、
(3)処置期間は、本開示の化合物とは異なる作用及び機序を有する併用薬を選択することによって、より長く設定され得ること、
(4)持続的処置効果は、本開示の化合物とは異なる作用及び機序を有する併用薬を選択することによって設計され得ること、ならびに
(5)本開示の化合物及び併用薬の併用によって相乗効果が得られ得ることなどが、達成され得る。
F.実施例
本明細書で使用した略語は、以下(表1)を意味する。本明細書に記載したようなα−MePheなどの用語のハイフンは省略してよく、省略した場合も同じ意味を表す。
本明細書で使用したアミノ酸配列では、左末端はN末端を表し、右末端はC末端を表す。
Figure 2022500483
Figure 2022500483
Figure 2022500483
本明細書では、塩基、アミノ酸などをそれらのコードで示す場合、それらは、IUPAC−IUB Commission on Biochemical Nomenclatureに従った従来のコードに基づくか、または当該技術分野における一般的なコードによるものであり、その例を以下に示す。光学異性体を有する可能性のあるアミノ酸については、別段の指示がない限り、L体を提示する(例えば、「L−Ala」はAlaのL体である)。加えて、「D−」はD体を意味し(例えば、「D−Ala」は、AlaのD体である)、「DL−」はD体及びL体のラセミ体を意味する(例えば、「DL−Ala」は、AlaのDLラセミ体である)。
以下の参照例、実施例、試験実施例及び製剤実施例を参照することによって本開示を以下で詳細に説明するが、これらは単なる実施形態であり、限定するものとして解釈されるべきではない。加えて、本発明の範囲から逸脱することなく本開示を修正してよい。
「室温」という用語は、以下の実施例において概して約10℃〜約35℃の範囲を示す。「%」に関しては、収率はmol/mol%単位であり、クロマトグラフィーに使用する溶媒は体積%単位であり、他の「%」は重量%単位である。
NMP:メチルピロリドン
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
WSC:1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
DCC:N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DIPCDI:N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物
Oxyma:2−シアノ−2−(ヒドロキシイミノ)酢酸エチル
実施例1.
YAibEGTFISDYSIAMDKK(g−Glu−C16)HQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ(配列番号8、化合物5)の合成
ペプチドを、標準的なFmoc化学を使用して合成した。
1−クロロ−2−[クロロ(ジフェニル)メチル]ベンゼン(0.400mmol、1.00eq、0.500mmol/g)に、DCM(10.0mL)中のFMOC−GLN(TRT)−OH(244.28mg、400.00umol、1eq)及びDIEA(310mg、2.40mmol、418uL、6.00eq)を添加した。混合物をNと共に25℃で2時間攪拌し、次いでMeOH(0.800mL)を添加してNと共にさらに30分間攪拌した。樹脂をDMF(30.0mL×5)で洗浄した。
次いで、DMF(30.0mL)中の20%ピペリジンを添加し、混合物をNと共に25℃で20分間攪拌した。次いで、混合物を濾過して樹脂を得た。樹脂をDMF(30.0mL×5)で洗浄し、濾過して樹脂を得た。
Fmoc−アミノ酸溶液を添加して30秒間混合し、次いで、活性化緩衝液を添加し、Nバブリングを約0.5時間行った。
次のアミノ酸カップリングについて、ステップ2〜3を反復する。
脱保護:Ddeをヒドラジン水和物/DMF(3/97)30mLで20分間2回処理し、次いで樹脂をDMF(30.0mLで5回反復)で洗浄した。
カップリング:BocをBoc2O/DIEA/DMF(10:5:85)15.0mLで20分間2回カップリングし、次いで樹脂をDMF(30.0mL×5)で洗浄した。
他の全てのアミノ酸について、ステップ2及び3を反復する:(S)−4−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−5−(tert−ブトキシ)−5−オキソペンタン酸、16−(tert−ブトキシ)−16−オキソヘキサデカン酸)。
Figure 2022500483
Figure 2022500483
Figure 2022500483
Figure 2022500483
他のGIP受容体アゴニストペプチド(配列番号4〜7及び9〜37)を、配列番号8を参照して上に開示したものと同様の方法で調製する。
Figure 2022500483
Figure 2022500483
GIP受容体アゴニストペプチドを合成する他の例示的な方法は、例えば、2018年3月30日出願の出願人らの国際PCT出願第PCT/JP2018/013540号の162〜213ページの範囲に開示され、その開示全体が参照によって本明細書に特に組み込まれる。
生物学的実施例
GIP及びGLP受容体結合アッセイ、薬物または化学療法誘発嘔吐症を含む、様々な刺激によって引き起こされる嘔吐症、嘔吐及び悪心を阻害するためのアッセイを実施する方法は、2018年3月30日出願の出願人らの国際PCT出願第PCT/JP2018/013540号の213〜255ページの範囲に特に記載され、その全体が参照によって本明細書に特に組み込まれる。
実施例1−(A)指標として細胞内cAMP濃度の増加を伴うヒトGIPR及びヒトGLP−1Rに対するアゴニスト活性の評価(1)ヒトGIPR遺伝子の発現プラスミドの構築。Genebankアクセッション番号U39231と同一配列を有するヒトGIPR遺伝子を、pMSRα−neoベクターにクローニングし、hGIPR/pMSRα−neoを調製する。
(2)レポータープラスミド発現細胞の構築
cAMP応答配列が上流に位置するルシフェラーゼレポーター遺伝子をCHO−K1細胞に導入し、CRE−LUC/CHO−K1細胞を構築する。
(3)レポータープラスミドの構築
cAMP応答配列の4つのコピー及びZeocin耐性遺伝子をpGL3(R2.2)−Basic Vector(Promega)に導入して、Cre−luc(Zeo)レポータープラスミドを構築する。
(4)ヒトGIPR遺伝子のCRE−LUC/CHO−K1細胞への導入及び発現細胞の取得
(1)で得られたプラスミドhGIPR/pMSRα−neoを(2)で得られたCRE−LUC/CHO−K1細胞に導入し、形質転換体を得る。続いて、ルシフェラーゼ発現を誘導する細胞株、hGIPR/CRE−LUC/CHO−K1細胞を、得られた形質転換体からGIPを添加することによって選択する。
(5)ヒトGLP−1R遺伝子の発現プラスミドの構築
Genebankアクセッション番号NM_002062と同一配列を有するヒトGLP−1R遺伝子を、pIRESneo3ベクターにクローニングし、hGLP−1/pIRESneo3を調製する。
(6)ヒトGLP−1R遺伝子及びレポータープラスミドのCHO−K1細胞への導入ならびに発現細胞の取得
(3)で得られたCre−luc(Zeo)及び(5)で得られたプラスミドhGLP−1/pIRESneo3をCHO−K1細胞に導入し、形質転換体を得る。続いて、ルシフェラーゼ発現を誘導する細胞株、hGLP−1R/CRE−luc/CHO−K1細胞を、得られた形質転換体からGLP−1を添加することによって選択する。
レポーターアッセイ
各25μLのhGIPR/CRE−LUC/CHO−K1細胞を、5×10細胞/ウェルを得るような方法で384ウェル白色プレート(Corning)に播種し、10%ウシ胎児血清、100U/mLペニシリン、及び100μg/mLストレプトマイシンを含有するHamF12培地中において、37℃のCOインキュベーター内で一晩培養してよい。試験化合物を含有する5μLの培地を細胞に添加し、表示濃度で4時間、37℃のCOインキュベーター内で培養する。Steady−Glo(Promega)を30μLの量で添加し、遮光下で振盪する。20分後、ルシフェラーゼ活性を、プレートリーダーEnvision(PerkinElmer)を使用して測定する。GIPRアゴニスト活性を、10nMのGIPの存在下におけるルシフェラーゼ活性が100%であって、試験化合物の代わりにDMSOを添加した場合のルシフェラーゼ活性が0%であった場合に、指標として細胞内cAMP濃度の増加を用いて算出する。
GLP−1Rアゴニスト活性を、hGLP−1R/CRE−luc/CHO−K1細胞を使用して上記と同じ方法でアッセイする。GLP−1Rアゴニスト活性を、10nMのGLP−1の存在下におけるルシフェラーゼ活性が100%であって、試験化合物の代わりにDMSOを添加した場合のルシフェラーゼ活性が0%であった場合に、指標として細胞内cAMP濃度の増加を用いて算出する。
表6に示すように、本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、優れたGIP受容体選択的活性化作用を有する。
Figure 2022500483
Figure 2022500483
B)[125I]−GIPを使用したヒトGIPRへの結合活性の評価
(1)ヒトGIPR遺伝子の発現プラスミドの構築
Genebankアクセッション番号U39231と同一配列を有するヒトGIPR遺伝子を、pcDNA3.3ベクターにクローニングし、hGIPR/pcDNA3.3を調製する。
実施例2−Expi293F細胞を使用したヒトGIPRウイルス様粒子(VLP)の調製
トランスフェクションの前日に、850mLのExpi293F細胞を、1.8×10細胞/mLの濃度で3−Lフラスコ(Corning Incorporated)中に接種し、37℃、8%CO、85rpmの条件下で24時間培養する。トランスフェクションを、Expi293 Expression System Kit(Thermo Fisher Scientific)を使用して実施する。より具体的には、VLP調製用の0.67mgのpcDNA3.3/hGIPR及び0.33mgのpcDNA3.3/GAGプラスミドを50mLのopti−MEM(Thermo Fisher Scientific)に添加し、DNA混合物を調製する。続いて、2.7mLのExpifectamineを50mLのopti−MEMに添加して5分間静置し、次いでDNA混合物をその中に混合し、得られた混合物を20分間静置して、次いでさらに培養培地に添加する。トランスフェクションの20時間後、5mLのEnhancers 1及び50mLのEnhancers 2をそれに添加する。トランスフェクションの96時間後、培養培地を850×gで15分間遠心分離し、それによって上清を得る。得られた上清を54000×gで1時間超遠心分離し、それによってGIPR−VLP画分を得る。沈殿物をPBSで1回洗浄し、次いで少量のPBS中に懸濁させ、それによってGIPR−VLPを得る。得られたGIPR−VLPを、使用するまで−80℃で保存する。タンパク質定量を、GelCode Blue Safe Protein Stain(Thermo Fisher Scientific)を使用し、BSAを標準として用いて実施する。
実施例3−試験化合物のヒトGIPRへの結合活性の測定
GIPRに対する結合活性の測定のために、[125I]GIP(PerkinElmer,Inc.)を100pMの最終濃度で、及び試験化合物を指定の濃度で、アッセイ緩衝液(50mM HEPES(pH7.4、WAKO 342−01375)、5mM EGTA(WAKO 346−01312)、5mM MgCl(WAKO 136−03995)、0.1%BSA(Merckmillipore 81−066−04)及び0.005%Tween 20(BioRad 170−6531))中のGIPR−VLPに混合し、室温で2時間反応させる。[125I]GIPが結合しているVLPを、セルハーベスターを使用してGF/Cガラス繊維フィルター96ウェルプレート(PerkinElmer 6005274)中に捕捉し、アッセイ緩衝液で洗浄する。VLPを捕捉しているGF/Cガラス繊維フィルター96ウェルプレートを、42℃で一晩乾燥させる。その後、MicroScint−O(PerkinElmer 6013611)を、バックシールを使用して密封したGF/Cガラス繊維フィルター96ウェルプレートに添加し、トップシールを使用してプレートを密封する。各ウェルの放射能を、最終的にTopcount(PerkinElmer)を使用して測定し、GIPRへの試験化合物の結合活性を、最終濃度1μmのGIPの存在下における[125I]GIP結合活性が100%であって、DMSOを添加したウェルの[125I]GIP結合活性が0%であった場合に算出する。
実施例4−細胞内cAMP蓄積を測定することによるヒトGIPR及びヒトGLP1Rに対するペプチドアゴニスト活性の評価
GIPRアッセイ
N末端FLAGタグを有するGenBankアクセッション番号NM_000164と同一の配列を有する全長ヒトGIPRを過剰発現するHEK−293T細胞を、Multispan,Inc(Hayward,CA)から購入する。細胞を、製造業者のプロトコールに従って、10%ウシ胎児血清及び1μg/mLピューロマイシンを含むDMEM中で培養し、アッセイ用細胞として使用するために凍結アリコートで保存する。アッセイ日に、細胞を凍結保存から取り出し、1倍クレブスリンゲル緩衝液(Zenbio,Research Triangle Park,NC)中で2回洗浄し、1倍クレブスリンゲル緩衝液中で4×10細胞/mLの濃度まで再懸濁させる。3×10−10〜5.08×10−15Mの最終濃度範囲にわたる100%DMSO中の50nLの試験化合物を、低容量の白色384ウェルポリプロピレンプレート(Corning,Tewksbury,MA)に音響的に分注し、続いて10μLの総体積でウェルあたり4×10細胞を添加する。細胞を試験化合物と共に室温で1時間、暗所においてインキュベートし、cAMP蓄積を、Cisbio HiRange cAMPアッセイキット(Bedford,MA)を使用し、製造業者のプロトコールに従って測定する。溶解/検出緩衝液で希釈した抗cAMP抗体及びd2−cAMPトレーサー試薬を暗所で1時間インキュベートし、結果をEnvisionプレートリーダー(Perkin Elmer,Waltham,MA)上で測定する。データを、1nM GIPを100%活性として、及びDMSOのみを0%活性として使用して正規化する。
実施例6−生きている雄フェレットのモルヒネ誘発性嘔吐症モデルにおける嘔吐症に対するGIP受容体アゴニストペプチドのインビボ効果
モルヒネ誘発急性嘔吐症モデルにおける皮下投与GIP受容体アゴニストペプチドの効果。
制吐効果を評価するために、天然ヒトGIP以外のGIP受容体アゴニストペプチドを、モルヒネ投与の30分前に雄フェレットに皮下投与した。フェレットのモルヒネ(0.6mg/kg、s.c.)誘発性嘔吐症を、30nmol/kg用量の化合物1、4、9及び11で完全に減弱し(図1A〜1E)、化合物2、及び12(図2A〜2C)を示した。モルヒネ投与後60分まで、フェレットの状態をモニターし、生じている腹部収縮運動、嘔吐行動、舌で舐める行動、及び落ち着きのない行動の頻度及び時点を記録した。
モルヒネ誘発急性嘔吐症モデルにおける皮下投与GIP受容体アゴニストペプチドの効果
30nmol/kgの化合物3及び5を、それぞれビヒクル(0.09w/v%tween 80/10%DMSO/生理食塩水)で溶解し、試験溶液を調製した。0.5mg/kgの試験溶液及びビヒクルを、それぞれフェレット(各群に4匹)に皮下投与した。投与後、4時間ごとに0.6mg/kgのモルヒネを皮下投与した。モルヒネ投与後60分まで、フェレットの状態をモニターし、もしあれば嘔吐しなかった動物の数、嘔吐症エピソードの数、嘔吐症エピソードを観察するまでの潜伏期(分単位)、観察した嘔吐症の持続時間を記録した。表6、7及び8の結果を参照のこと。
Figure 2022500483
Figure 2022500483
Figure 2022500483
結果として、投与の4時間後にモルヒネを投与した実験では、ビヒクル群の4匹のフェレット全てで嘔吐行動を認めたが、化合物3及び7の各々における4匹のフェレット全てでは嘔吐症状を観察したが、化合物5における4匹のうち3匹のフェレットではいずれも観察しなかった。
モルヒネ誘発急性嘔吐症モデルにおける皮下投与化合物33、化合物25及び22の効果
10nmol/kgの各化合物を、それぞれビヒクル(0.09w/v%tween 80/10%DMSO/生理食塩水)で溶解し、試験溶液を調製した。0.5mg/kgの試験溶液及びビヒクルを、それぞれフェレット(各群に4匹)に皮下投与した。投与後、4時間ごとに、または120時間ごとに0.6mg/kgのモルヒネを皮下投与した。モルヒネ投与後360分まで、フェレットの状態をモニターし、生じている腹部収縮運動、嘔吐行動、舌で舐める行動、及び落ち着きのない行動の頻度及び時点を記録した。
表9及び10.フェレットのモルヒネ(0.6mg/kg、s.c.)誘発性嘔吐症に対する化合物33、化合物25及び化合物20の効果の概要(概要は表9、個々の結果は表10)
Figure 2022500483
Figure 2022500483
モルヒネ誘発急性嘔吐症モデルにおける皮下投与化合物15、化合物16及び化合物17の効果
30nmol/kgの各化合物を、それぞれビヒクル(0.09w/v%tween 80/10%DMSO/生理食塩水)で溶解し、試験溶液を調製した。0.5mg/kgの試験溶液及びビヒクルを、それぞれフェレット(各群に4匹)に皮下投与した。投与後、4時間ごとに、または120時間ごとに0.6mg/kgのモルヒネを皮下投与した。モルヒネ投与後360分まで、フェレットの状態をモニターし、生じている腹部収縮運動、嘔吐行動、舌で舐める行動、及び落ち着きのない行動の頻度及び時点を記録した。
表11及び12.フェレットのモルヒネ(0.6mg/kg、s.c.)誘発性嘔吐症に対する化合物15、化合物16及び化合物17の効果の概要(概要は表11、個々の結果は表12)
Figure 2022500483
Figure 2022500483
上記2つの実験の様々なGIP受容体アゴニストペプチドについて試験した全ての結果及び実験の概要を、表10に要約形式で提供する。
Figure 2022500483
実施例7 シスプラチン誘発急性嘔吐モデルにおける皮下注射化合物17及び19の効果
シスプラチン(10mg/kg i.p.)を雄フェレット(n=5)に投与し、急性嘔吐を誘発した。ビヒクル(0.09w/v%ポリソルベート80/10%DMSO/PBS)を皮下投与した。化合物17(30nmol/kg)、及び化合物19(30nmol/kg)をシスプラチン投与の0.5時間前に皮下注射した。嘔吐症イベント(空嘔吐に加えて実際の嘔吐)を、上記フェレットを使用して評価した。嘔吐症の頻度、潜伏期及び持続時間を、シスプラチンの投与後8時間にわたってモニターした。フェレットの状態をモニターし、もしあれば嘔吐しなかった動物の数、嘔吐症エピソードの数、嘔吐症エピソードを観察するまでの潜伏期(分単位)、観察した嘔吐症の持続時間を記録した。表14及び図3A〜3Cの結果を参照のこと。
表14及び図3A〜3Cに示した結果は、化合物17、及び化合物19の制吐効果を示している。化合物19は、化合物17よりもより持続的な応答を示した。化合物17及び19の両方とも、ビヒクル対照と比較して試験した様々な制吐特性において統計的に有意であった。
表14及び15.フェレットのシスプラチン(10mg/kg、i.p.)誘発性嘔吐症に対する化合物17及び化合物19の効果(概要は表14、個々の結果は表15)。
Figure 2022500483
Figure 2022500483
実施例8 イヌにおけるPYY−1119誘発性嘔吐
化合物33、化合物22、及び化合物26またはビヒクル(0.09%[w/v]Tween 80/10%DMSO/PBS)を雌ビーグル犬(10か月齢)に皮下(sc)投与し、続いて投薬後8時間でY2Rアゴニスト((4−イミダゾールカルボニル−Ser−D−Hyp−Iva−Pya(4)−Cha−Leu(Me)−Asn−Lys−Aib−Thr−Arg−Gln−Arg−Cha−NH2)、10μg/kg)、10μg/kg)を皮下(sc)注射した。嘔吐症エピソードを、投与後2時間計数した(盲検分析によって)。
結果を表16に示す。
Figure 2022500483
イヌのY2Rアゴニスト誘発性嘔吐症に対する化合物19の効果
化合物19またはビヒクル(0.09%[w/v]Tween 80/10%DMSO/PBS)を雌ビーグル犬(16〜26か月齢)に皮下(sc)投与し、続いて投薬後1時間でY2Rアゴニスト(4−イミダゾールカルボニル−Ser−D−Hyp−Iva−Pya(4)−Cha−Leu(Me)−Asn−Lys−Aib−Thr−Arg−Gln−Arg−Cha−NH、10μg/kg)をsc注射した。嘔吐症エピソードを、Y2Rアゴニスト投与後2時間計数した(盲検分析によって)。
結果を表17に示す。
Figure 2022500483
表16及び17に示したように、化合物33、22、26、及び19は、嘔吐症の動物モデル(イヌ)において有意な制吐効果を有することが示された。具体的には、試験した化合物は、嘔吐症エピソードの数を少なくとも80%、83〜97%の範囲で阻害した。
製剤例1
(1)化合物5 10.0mg
(2)ラクトース 70.0mg
(3)コーンスターチ 50.0mg
(4)可溶性デンプン 7.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
化合物5(10.0mg)及びステアリン酸マグネシウム(3.0mg)を可溶性デンプン水溶液(0.07mL)(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化し、乾燥させてラクトース(70.0mg)及びコーンスターチ(50.0mg)と混合する。混合物を圧縮して錠剤を得る。
製剤例2
(1)化合物11 5.0mg
(2)塩化ナトリウム 20.0mg
(3)総量2mLまでの蒸留水
化合物11(5.0mg)及び塩化ナトリウム(20.0mg)を蒸留水中に溶解し、水を添加して総量を2.0mlとする。溶液を濾過し、無菌条件下で2mlのアンプルに充填する。アンプルを滅菌し、しっかりと密封して注射液を得る。
本開示のGIP受容体アゴニストペプチドは、優れたGIP受容体選択的アゴニスト活性を有し、GIP受容体活性と関連することによって引き起こされる嘔吐症及び状態、例えば、嘔吐症及び嘔吐または悪心と関連する疾患などの予防または処置のための薬物として有用である。一実施形態では、GIP受容体アゴニストペプチドは、薬物もしくは医薬として有用であるか、またはGIP受容体活性と関連することによって引き起こされる嘔吐症及び状態、例えば、周期性嘔吐症候群、ならびに本明細書に示されるような化学療法剤もしくは抗がん剤の投与と関連する悪心及び/または嘔吐の予防もしくは処置に使用するのに有用である。
本明細書で引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
配列番号1:天然ヒトGIP(1〜42ペプチド)
配列番号2:天然ヒトGIP(1〜153、シグナルペプチド:1〜21、プロペプチド:22〜50、ペプチド:52〜93、プロペプチド:95〜153.)mvatktfall llslflavgl gekkeghfsa lpslpvgsha kvsspqprgp ryaegtfisd ysiamdkihq qdfvnwllaq kgkkndwkhn itqrearale lasqanrkee eavepqsspa
knpsdedllr dlliqellac lldqtnlcrl rsr(153 a.a.アクセッション番号NP_004114.1(配列番号2)
配列番号3:配列番号2の天然ヒトGIPのmRNA配列(NCBIアクセッション番号004123.3)
配列番号4〜37:GIP選択的アゴニストペプチド(化合物1〜34)。
他の実施形態
本発明はその詳細な説明に関連して記載されてきたが、前述の記載は、本発明の範囲を示すことを意図し、限定するものではなく、それは添付の特許請求の範囲で定義されると理解されるべきである。他の態様、利点、及び修正は、特許請求の範囲内である。

Claims (97)

  1. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含むが、ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有しない、前記方法。
  2. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含むが、ただし、前記ペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のうちいずれか1つに記載されるようなアミノ酸配列を有しない、前記方法。
  3. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記GIP受容体アゴニストペプチドが、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するが、ただし、前記ペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有しない、前記方法。
  4. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量の29個もしくは30個のアミノ酸を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含む、前記方法。
  5. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記GIP受容体アゴニストペプチドが、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、または少なくとも97%の配列同一性を有するが、ただし、前記ペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有しない、前記方法。
  6. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量の29個もしくは30個のアミノ酸を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記GIP受容体アゴニストペプチドが、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列1〜29または1〜30に対して少なくとも80%の配列同一性を有する、前記方法。
  7. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量の29個もしくは30個のアミノ酸を有するGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記GIP受容体アゴニストペプチドが、配列番号1に記載されるようなアミノ酸配列を有する天然ヒトGIPペプチドのアミノ酸配列1〜29または1〜30に対して少なくとも80%の配列同一性を有するが、ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569で提供される任意の29個または30個のアミノ酸ペプチドに記載されるようなアミノ酸配列を有しない、前記方法。
  8. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記ペプチドが式(I):P−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A1が、Tyr、Phe、D−Tyr、モノ−ハロ−Phe、ビス−ハロ−Phe、モノ−ハロ−Tyr、ビス−ハロ−Tyr、モノ−ハロ−D−Phe、ビス−ハロ−D−Phe、モノ−ハロ−D−Tyr、ビス−ハロ−D−Tyr、またはデス−アミノ−Phe、またはデス−アミノ−Tyrを表し、
    A2が、Ala、Aib、D−Ala、Gly、Ser、またはSarを表し、
    A3が、GluまたはProを表し、
    A4が、Gly、またはSerを表し、
    A5が、Thr、D−Iva、Glu、Iva、またはSerを表し、
    A6が、Phe、Iva、Val、Ala、Aib、Cha、またはα−メチル−Leuを表し、
    A7が、Ile、Lys、Ala、Aib、Cha、D−Leu、Ile、Thr、Arg、またはValを表し、
    A8が、Ser、Ala、ψ、またはAibを表し、
    A9が、Asp、Leu、ψ、Phe、Glu、またはGlnを表し、
    A10が、Tyr、Leu、Ser、Cha、またはψを表し、
    A11が、Ser、Aib、A5c、A6c、D−Iva、またはIvaを表し、
    A12が、Ile、Lys、Glu、Asp、Ala、Aib、Lys−Ac、Ser、α−メチル−Phe、またはψを表し、
    A13が、Ala、Aib、Tyr、D−Iva、ψ、Gln、Leu、Glu、またはIvaを表し、
    A14が、Met、Nle、α−メチル−Leu、Leu、またはψを表し、
    A15が、Asp、Glu、Lys、Ser、Tyr、ψ、またはAsnを表し、
    A16が、Lys、Ala、Ser、Glu、Arg、Aib、Lys−Ac、またはψを表し、
    A17が、Ile、Lys、Arg、Aib、Gln、Glu、Lys−Ac、またはψを表し、
    A18が、His、Arg、Ala、Aib、D−Iva、Phe、Iva、Leu、Ser、Trp、またはψを表し、
    A19が、Gln、Lys、Glu、Ala、Val、Ser、Aib、Arg、またはψを表し、
    A20が、Gln、Lys、Ala、His、Arg、Aib、Asp、Gly、またはψを表し、
    A21が、Asp、Leu、Asn、Asp、Glu、Ala、Leu、Ser、Aib、またはψを表し、
    A22が、Phe、α−メチル−Phe、ナフチル−Ala、Asn、Ala、Trp、またはψを表し、
    A23が、Val、Ile、またはψを表し、
    A24が、Asn、Asp、Glu、Ala、Aib、Gln、Glu、Lys、Lys−Ac、Leu、Nle、Arg、Ser、またはψを表し、
    A25が、Trp、Tyr、Glu、Phe、Arg、α−メチル−Phe、またはψを表し、
    A26が、Leu、Aib、Iva、Leu、Nle、またはψを表し、
    A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、Val、Ile、Nle、またはψを表し、
    A28が、Ala、Ser、Arg、Leu、Met、Lys、Lys−Ac、Aib、またはψを表し、
    A29が、Gln、Gly、Ala、Thr、Ser、Lys、Aib、ψ、または欠失を表し、
    A30が、Lys、Arg、Gly、Pro、Glu、Lys−Ac、ψ、または欠失を表し、
    A31が、Phe、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A32が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A33が、Lys、Ser、Gly、Ile、Ser、ψ、または欠失を表し、
    A34が、Asn、Ala、Gly、Gln、ψ、または欠失を表し、
    A35が、Asp、Ala、Ser、Pro、Glu、ψ、または欠失を表し、
    A36が、Trp、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A37が、Lys、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A38が、His、Pro、Gly、Ser、ψ、または欠失を表し、
    A39が、Asn、Ser、Gly、Asn、Lys、Gln、ψ、または欠失を表し、
    A40が、Ile、Arg、Glu、Lys、Ser、Lys−Ac、Arg、ψ、または欠失を表し、
    A41が、Ile、Thr、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A42が、Gln、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A43が、ψ、または欠失を表し、
    ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、前記残基の側鎖が置換されているが、ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない、前記方法。
  9. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記ペプチドが式(II):P−A1−A2−A3−Gly−Thr−A6−A7−Ser−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−Trp−Leu−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A1が、Tyr、Phe、D−Tyr、モノ−ハロ−Phe、ビス−ハロ−Phe、モノ−ハロ−Tyr、ビス−ハロ−Tyr、モノ−ハロ−D−Phe、ビス−ハロ−D−Phe、モノ−ハロ−D−Tyr、ビス−ハロ−D−Tyr、デス−アミノ−Phe、またはデス−アミノ−Tyrを表し、
    A2が、Ala、Aib、D−Ala、Gly、Ser、またはSarを表し、
    A3が、Glu、またはProを表し、
    A6が、Phe、Iva、またはValを表し、
    A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
    A9が、Asp、Leu、またはPheを表し、
    A10が、Tyr、またはψを表し、
    A11が、Ser、A5c、Leu、Aib、またはChaを表し、
    A12が、Ile、Lys、Glu、Asp、またはψを表し、
    A13が、Ala、Aib、Tyr、D−Iva、Gln、Leu、またはGluを表し、
    A14が、Met、Nle、Leu、またはψを表し、
    A15が、Asp、Glu、Lys、Ser、またはTyrを表し、
    A16が、Lys、Ala、Ser、Glu、Arg、またはψを表し、
    A17が、Ile、Lys、Arg、Aib、Gln、Ile、Glu、またはψを表し、
    A18が、His、Ala、またはψを表し、
    A19が、Gln、Lys、Glu、Ala、Val、Ser、またはψを表し、
    A20が、Gln、Lys、Ala、His、Arg、Aib、またはψを表し、
    A21が、Asp、Leu、Asn、Glu、Ala、Leu、Ser、またはψを表し、
    A22が、Phe、またはψを表し、
    A23が、Val、Ile、またはψを表し、
    A24が、Asn、Asp、Glu、Ala、Gln、Arg、Asn、Asp、Lys、Lys−Ac、またはψを表し、
    A25が、Trp、またはψを表し、
    A26が、Leu、Aib、Iva、またはψを表し、
    A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、Val、Ile、またはψを表し、
    A28が、Ala、Ser、Arg、Leu、Met、Lys、Lys−Ac、またはψを表し、
    A29が、Gln、Gly、Ala、Thr、Ser、Lys、Aib、ψ、または欠失を表し、
    A30が、Lys、Arg、Gly、Pro、ψ、または欠失を表し、
    A31が、Phe、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A32が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A33が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A34が、Lys、Gly、Ala、Gln、ψ、または欠失を表し、
    A35が、Asp、Ala、Ser、Pro、Glu、ψ、または欠失を表し、
    A36が、Trp、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A37が、Lys、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A38が、His、Pro、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A39が、Asn、Lys、Gly、Gln、Ser、ψ、または欠失を表し、
    A40が、Ile、Arg、Lys、Ser、ψ、または欠失を表し、
    A41が、Ile、Thr、ψ、または欠失を表し、
    A42が、Gln、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A43が、ψ、または欠失を表し、
    ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、前記残基の側鎖が置換されているが、ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のアミノ酸配列を有するペプチドではなく、A8〜A42から選択される1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、Rが置換基、またはその塩を表す、前記方法。
  10. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記ペプチドが式(III):P−A1−A2−A3−Gly−Thr−Phe−Ile−Ser−Asp−Tyr−A11−Ile−A13−A14−A15−A16−A17−His−Gln−A20−Asp−Phe−Val−A24−Trp−Leu−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A1が、Tyr、Phe、ジ−Br−Tyrを表し、
    A2が、Ala、またはAibを表し、
    A3が、Glu、またはProを表し、
    A11が、Ser、A5c、またはA6cを表し、
    A13が、Ala、またはAibを表し、
    A14が、Met、LeuまたはNleを表し、
    A15が、AspまたはGluを表し、
    A16が、Lys、Ala、またはLys(R)を表し、
    A17が、Ile、またはLys(R)を表し、
    A20が、Gln、またはLys(R)を表し、
    A24が、Asn、またはAspを表し、
    A27が、LeuまたはLys(R)を表し、
    A28が、AlaまたはLys(R)を表し、
    A29が、GlnまたはLys(R)を表し、
    A30が、Lys、Pro、またはLys(R)を表し、
    A31が、Phe、Pro、または欠失を表し、
    A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A34が、Asn、Ala、Gly、または欠失を表し、
    A35が、Asp、Pro、Ala、または欠失を表し、
    A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
    A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
    A38が、His、Pro、Ser、または欠失を表し、
    A39が、Asn、Ser、または欠失を表し、
    A40が、Ile、Lys(R)、または欠失を表し、
    A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
    A42が、Gln、または欠失を表し、
    A43が、ψ、または欠失を表し、
    Lys(R)がLys残基であり、(R)が置換基、またはその塩を表すが、ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のアミノ酸配列を有するペプチドではなく、A8〜A42から選択される1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、前記Lys(R)の(R)が置換基、またはその塩を表す、前記方法。
  11. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、配列番号4〜37のアミノ酸配列を有するGIP受容体アゴニストペプチドに対して少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、または少なくとも100%の配列同一性を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記ペプチドが式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
    A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
    A3が、Glu、またはProを表し、
    A5が、Thr、またはGluを表し、
    A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
    A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
    A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
    A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
    A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
    A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
    A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
    A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
    A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
    A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
    A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
    A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
    A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
    A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
    A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
    A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
    A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
    A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
    A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
    A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
    A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
    A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
    A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
    A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
    A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
    A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
    A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
    A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
    A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
    A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
    A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
    A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
    A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
    A42が、Glnまたは欠失を表すが、
    ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、前記GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、前記Lys(R)の(R)が置換基を表す、前記方法。
  13. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効用量の単剤療法を施すことからなり、前記単剤療法がGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩から本質的になり、前記ペプチドが式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
    A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
    A3が、Glu、またはProを表し、
    A5が、Thr、またはGluを表し、
    A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
    A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
    A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
    A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
    A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
    A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
    A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
    A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
    A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
    A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
    A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
    A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
    A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
    A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
    A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
    A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
    A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
    A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
    A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
    A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
    A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
    A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
    A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
    A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
    A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
    A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
    A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
    A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
    A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
    A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
    A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
    A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
    A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
    A42が、Glnまたは欠失を表すが、
    ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、前記GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、前記Lys(R)の(R)が置換基を表す、前記方法。
  14. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効用量の単剤療法を施すことからなり、前記単剤療法がGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩から本質的になり、前記ペプチドが式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pを有するペプチドに対して少なくとも80%の配列同一性を有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
    A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
    A3が、Glu、またはProを表し、
    A5が、Thr、またはGluを表し、
    A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
    A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
    A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
    A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
    A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
    A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
    A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
    A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
    A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
    A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
    A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
    A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
    A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
    A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
    A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
    A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
    A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
    A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
    A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
    A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
    A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
    A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
    A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
    A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
    A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
    A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
    A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
    A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
    A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
    A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
    A38が、His、Ser、Proまたは欠失を表し、
    A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
    A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
    A42が、Glnまたは欠失を表すが、
    ただし、A14がLeuまたはLys(R)である場合には、前記GIP受容体アゴニストペプチドが少なくとも40アミノ酸長であり、A40がArg、LysまたはGluではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、前記Lys(R)の(R)が置換基を表す、前記方法。
  15. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、式(V):P−Tyr−A2−A3−Gly−Thr−Phr−A7−Ser−Asp−A10−Ser−A12−Ala−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−Phe−A23−A24−A25−Leu−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−Pのアミノ酸配列を有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A2が、Aib、Ala、Gly、Ser、D−Ala、またはN−メチル−Serを表し、
    A3が、Glu、Asp、またはGlnを表し、
    A7が、Ile、またはSer、Thrを表し、
    A10が、Tyr、Leu、またはSerを表し、
    A12が、Ile、Lys、またはψを表し、
    A14が、Ile、Leu、またはMetを表し、
    A15が、Asp、またはGluを表し、
    A16が、Lys、Ser、Gluまたはψを表し、
    A17が、Ile、Lys、Gln、またはψを表し、
    A18が、Ala、Arg、またはHisを表し、
    A19が、Gln、Ala、Lys、またはGluを表し、
    A20が、Gln、Arg、またはLys、HisまたはAlaを表し、
    A21が、Asp、またはAlaを表し、
    A23が、Val、またはIleを表し、
    A24が、Asn、Gln、またはAspを表し、
    A25が、Trp、またはThrを表し、
    A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、またはValを表し、
    A28が、Ala、SerまたはArgを表し、
    A29が、Gln、Aib、Gly、Ala、Thr、SerまたはLysを表し、
    A30が、Lys、Glyまたはψを表し、
    A31が、Gly、Pro、Gly−OH、または欠失を表し、
    A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A34が、Asn、Gly、または欠失を表し、
    A35が、Asp、Ala、または欠失を表し、
    A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
    A37が、Lys、Pro、または欠失を表し、
    A38が、His、Pro、または欠失を表し、
    A39が、Asn、Ser、または欠失を表し、
    A40が、Ile、または欠失を表し、
    A41が、Thr、または欠失を表し、
    A42が、Gln、または欠失を表し、
    ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、前記残基の側鎖が置換されているが、ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない、前記方法。
  16. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、式(VI):P−Tyr−A2−Glu−Gly−Thr−Phr−A7−Ser−Asp−Thr−Ser−Ile−A13−A14−Asp−Lys−Ile−A18−Gln−A20−A21−A22−Val−A24−Trp−Leu−A27−Ala−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−Pのアミノ酸配列を有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A2が、AibまたはAlaを表し、
    A7が、Ile、またはThrを表し、
    A13が、Aib、またはAlaを表し、
    A14が、Leu、またはMetを表し、
    A18が、Ala、またはHisを表し、
    A20が、Gln、Arg、またはψを表し、
    A21が、Asp、またはAlaを表し、
    A22が、Phe、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
    A24が、Asn、またはGlnを表し、
    A27が、LeuまたはIleを表し、
    A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
    A30が、LysまたはGlyを表し、
    A31が、GlyまたはProを表し、
    A32が、Lys、またはSerを表し、
    A33が、Lys、またはSerを表し、
    A34が、Asn、Gly、またはGlnを表し、
    A35が、Asp、Glu、またはAlaを表し、
    A36が、Trp、またはProを表し、
    A37が、Lys、またはProを表し、
    A38が、His、またはProを表し、
    A39が、Asn、Gln、またはSerを表し、
    A40が、Ile、または欠失を表し、
    A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
    A42が、Gln、または欠失を表し、
    ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、前記残基の側鎖が置換されているが、ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない、前記方法。
  17. 対象の嘔吐症の処置方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、式(VII):P−Tyr−A2−Glu−Gly−Thr−Phr−A7−Ser−Asp−Thr−Ser−A12−A13−A14−Asp−A16−A17−A18−Gln−A20−A21−Phe−Val−A24−Trp−A26−A27−Ala−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−Pのアミノ酸配列を有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A2が、AibまたはAlaを表し、
    A7が、Ile、Leu、またはThrを表し、
    A12が、IleまたはLeuを表し、
    A13が、Aib、またはAlaを表し、
    A14が、Leu、Metまたはψを表し、
    A16が、LysまたはArgを表し、
    A17が、IleまたはAibを表し、
    A18が、Ala、His、またはψを表し、
    A20が、Gln、またはAibを表し、
    A21が、Asp、Ala、Asnまたはψを表し、
    A24が、Asn、Glu、またはGlnを表し、
    A26が、LeuまたはIleを表し、
    A27が、LeuまたはIleを表し、
    A29が、Glnまたはψを表し、
    A30が、Lys、Arg、ψ、SerまたはGlnを表し、
    A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
    A32が、Ser、または欠失を表し、
    A33が、Ser、または欠失を表し、
    A34が、Gly、または欠失を表し、
    A35が、Ala、または欠失を表し、
    A36が、Pro、または欠失を表し、
    A37が、Pro、または欠失を表し、
    A38が、Pro、または欠失を表し、
    A39が、Ser、または欠失を表し、
    ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、前記残基の側鎖が置換されているが、ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない、前記方法。
  18. 非2型糖尿病対象の嘔吐症を処置する方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式(I):P−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pのアミノ酸配列を有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A1が、Tyr、Phe、D−Tyr、モノ−ハロ−Phe、ビス−ハロ−Phe、モノ−ハロ−Tyr、ビス−ハロ−Tyr、モノ−ハロ−D−Phe、ビス−ハロ−D−Phe、モノ−ハロ−D−Tyr、ビス−ハロ−D−Tyr、デス−アミノ−Phe、またはデス−アミノ−Tyrを表し、
    A2が、Ala、Aib、D−Ala、Gly、Ser、またはSarを表し、
    A3が、Glu、またはProを表し、
    A4が、Gly、またはSerを表し、
    A5が、Thr、D−Iva、Glu、Iva、またはSerを表し、
    A6が、Phe、Iva、Val、Ala、Aib、Cha、またはα−メチル−Leuを表し、
    A7が、Ile、Lys、Ala、Aib、Thr、Cha、D−Leu、Ile、Arg、またはValを表し、
    A8が、Ser、Ala、ψ、またはAibを表し、
    A9が、Asp、Leu、ψ、Phe、Glu、またはGlnを表し、
    A10が、Tyr、Leu、Ser、Cha、またはψを表し、
    A11が、Ser、Aib、A5c、A6c、D−Iva、またはIvaを表し、
    A12が、Ile、Lys、Glu、Asp、Ala、Aib、Lys−Ac、Ser、α−メチル−Phe、またはψを表し、
    A13が、Ala、Aib、Tyr、D−Iva、ψ、Gln、Leu、Glu、またはIvaを表し、
    A14が、Met、Nle、Leu、α−メチル−Leu、またはψを表し、
    A15が、Asp、Glu、Lys、Ser、Tyr、ψ、またはAsnを表し、
    A16が、Lys、Ala、Ser、Glu、Arg、Aib、Lys−Ac、またはψを表し、
    A17が、Ile、Lys、Arg、Aib、Gln、Glu、Lys−Ac、またはψを表し、
    A18が、His、Arg、Ala、Aib、D−Iva、Phe、Iva、Leu、Ser、Trp、またはψを表し、
    A19が、Gln、Lys、Glu、Ala、Val、Ser、Aib、Arg、またはψを表し、
    A20が、Gln、Lys、Ala、His、Arg、Aib、Asp、Gly、またはψを表し、
    A21が、Asp、Leu、Asn、Asp、Glu、Ala、Leu、Ser、Aib、またはψを表し、
    A22が、Phe、α−メチル−Phe、ナフチル−Ala、Asn、Ala、Trp、またはψを表し、
    A23が、Val、Ile、またはψを表し、
    A24が、Asn、Asp、Glu、Ala、Aib、Gln、Glu、Lys、Lys−Ac、Leu、Nle、Arg、Ser、またはψを表し、
    A25が、Trp、Tyr、Glu、Phe、Arg、α−メチル−Phe、またはψを表し、
    A26が、Leu、Aib、Iva、Leu、Nle、またはψを表し、
    A27が、Leu、Glu、Ser、Lys、Val、Ile、Nle、またはψを表し、
    A28が、Ala、Ser、Arg、Leu、Met、Lys、Lys−Ac、Aib、またはψを表し、
    A29が、Gln、Gly、Ala、Thr、Ser、Lys、Aib、ψ、または欠失を表し、
    A30が、Lys、Arg、Pro、Gly、Glu、Lys−Ac、ψ、または欠失を表し、
    A31が、Phe、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A32が、Lys、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A33が、Lys、Ser、Gly、Ile、Ser、ψ、または欠失を表し、
    A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、ψ、または欠失を表し、
    A35が、Asp、Ala、Pro、Ser、Glu、ψ、または欠失を表し、
    A36が、Trp、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A37が、Lys、Pro、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A38が、His、Pro、Ser、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A39が、Asn、Ser、Gly、Asn、Lys、Gln、ψ、または欠失を表し、
    A40が、Ile、Arg、Glu、Lys、Ser、Lys−Ac、Arg、ψ、または欠失を表し、
    A41が、Ile、Thr、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A42が、Gln、Gly、ψ、または欠失を表し、
    A43が、ψ、または欠失を表し、
    ψが、Lys、Arg、Orn、及びCysから独立して選択される残基であり、前記残基の側鎖が置換されているが、ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドが配列番号1に記載されるようなアミノ配列を有する天然ヒトGIPではない、前記方法。
  19. 非2型糖尿病対象の嘔吐症を処置する方法であって、治療有効量のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を投与することを含み、前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式(IV):P−A1−A2−A3−Gly−A5−A6−A7−A8−A9−A10−A11−A12−A13−A14−A15−A16−A17−A18−A19−A20−A21−A22−A23−A24−A25−A26−A27−A28−A29−A30−A31−A32−A33−A34−A35−A36−A37−A38−A39−A40−A41−A42−A43−Pのアミノ酸配列を有し、
    式中、
    が、式
    −RA1
    −CO−RA1
    −CO−ORA1
    −CO−CORA1
    −SO−RA1
    −SO−RA1
    −SO−ORA1
    −CO−NRA2A3
    −SO−NRA2A3
    −C(=NRA1)−NRA2A3で表される基を表すか、またはそれが存在せず、
    A1、RA2、及びRA3が各々独立して、水素原子、場合により置換される炭化水素基、または場合により置換される複素環基を表し、
    が、−NHまたは−OHを表し、
    A1が、Tyr、D−Tyr、Phe、または3,5ジ−Br−Tyrを表し、
    A2が、Aib、Ala、またはD−Alaを表し、
    A3が、Glu、またはProを表し、
    A5が、Thr、またはGluを表し、
    A6が、Iva、Phe、またはValを表し、
    A7が、Ile、Lys、Thr、またはValを表し、
    A8が、Ser、またはLys(R)を表し、
    A9が、Asp、Leu、Lys(R)、またはPheを表し、
    A10が、Tyr、またはLys(R)を表し、
    A11が、Aib、A5c、A6c、またはSerを表し、
    A12が、Ile、Glu、またはLys(R)を表し、
    A13が、Aib、Ala、Gln、Glu、Leu、Lys(R)、Tyr、またはD−Ivaを表し、
    A14が、Leu、Met、Lys(R)、またはNleを表し、
    A15が、Asp、Glu、Lys、Lys(R)、Ser、またはTyrを表し、
    A16が、Arg、Ala、Lys(R)、またはLysを表し、
    A17が、Aib、Glu、Lys(R)、Gln、またはIleを表し、
    A18が、Ala、Lys(R)、またはHisを表し、
    A19が、Gln、Lys(R)、Glu、Val、Ala、またはSerを表し、
    A20が、Aib、Lys(R)、Arg、Ala、またはGlnを表し、
    A21が、Asn、Asp、Ala、Glu、Lys(R)、Leu、Aib、またはSerを表し、
    A22が、Phe、Lys(R)、ナフチル−Ala、またはαMePheを表し、
    A23が、Ile、Lys(R)、またはValを表し、
    A24が、Arg、Asn、Ala、Gln、Glu、Asp、Lys、またはLys(R)を表し、
    A25が、Trp、Lys(R)、またはαMePheを表し、
    A26が、Aib、Lys(R)、Iva、またはLeuを表し、
    A27が、Leu、Lys(R)、Val、またはIleを表し、
    A28が、Ala、Arg、Lys、またはLys(R)を表し、
    A29が、Gln、Aib、またはGlyを表し、
    A30が、Arg、Lys、Pro、Gly、Lys(R)、または欠失を表し、
    A31が、Gly、Pro、または欠失を表し、
    A32が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A33が、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A34が、Asn、Gly、Ala、Gln、または欠失を表し、
    A35が、Asp、Glu、Pro、Ala、または欠失を表し、
    A36が、Trp、Pro、または欠失を表し、
    A37が、Lys、Pro、Lys(R)、または欠失を表し、
    A38が、His、Pro、Ser、または欠失を表し、
    A39が、Asn、Gln、Lys、Ser、または欠失を表し、
    A40が、Arg、Glu、Ile、Lys、Lys(R)、または欠失を表し、
    A41が、Ile、Thr、または欠失を表し、
    A42が、Gln、または欠失を表すが、
    ただし、前記GIP受容体アゴニストペプチドがPCT出願第PCT/JP2018/013540号に開示される配列番号4〜569のアミノ酸配列を有するペプチドではなく、A8〜A42から選択される任意の1個または2個のアミノ酸が、場合によりLys(R)を表し、前記Lys(R)の(R)が置換基、またはその塩を表す、前記方法。
  20. 前記Lys(R)の(R)基がX−L−を表し、LがPEG及び/または2個以上のアミノ酸を含む二価リンカーを表し、Xが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記Lys(R)の(R)基がX−L−を表し、Lが結合または二価置換基を表し、Xが場合により置換される炭化水素基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記Lys(R)の(R)基がX−L−を表し、Lが結合または二価置換基を表し、Xが、C〜C20一酸、C〜C20二酸もしくはアセチル基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:Ac−YAEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−OH(配列番号4)で表されるか、またはその塩である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDW(Lys(R))HNIIQ−NH(配列番号5)で表されるか、またはその塩である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAEGTFISDYSIAMD(Lys−(R))IHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−NH(配列番号6)で表されるか、またはその塩である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YD−AlaEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK−OH(配列番号7)で表されるか、またはその塩である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIAMDKK(g−Glu−C16)HQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−OH(配列番号8)で表されるか、またはその塩である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:FAibEGTFISDYX*IA(Nle)DKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ−OH(X*が1−アミノ,1−シクロペンタンカルボン酸である、配列番号12)で表され、式中、Rが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:(3,5−ジBr−Tyr)AibEGTFISDYSIAib(Nle)DKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ−OH(配列番号11)で表され、式中、Rが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAPGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPS−NH(配列番号15)で表され、式中、Rが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:Y(D−Ala)EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKPSSGAPPPS−NH(配列番号14)で表され、式中、Rが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  32. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFTSDYSIYMEKEAV(Lys(R))EFIAWLVKG−OH(配列番号9)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:Ac−(D−Tyr)AEGTFISDYSIAMDAIHQQDFVNWLLAQ(LysR)−NH(配列番号10)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  34. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFTSDYSIYLDKQAAAibEFVNWLLAGGPSSGAPPPS(Lys(R))−NH(配列番号13)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  35. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YD−AlaEGTFISDYSIAMD(Lys(R))IHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−NH(配列番号16)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  36. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YD−AlaEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNIIQ−NH(配列番号17)で表される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  37. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFTSDYSIYMEKEAVREFIAWLVKGGPSSGAPPPS(Lys(R))−NH(配列番号18)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQRAFVQWLIAAibKGKKQEWKHQITQ(Lys(R))−NH(配列番号19)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  39. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFTSDYSIYLDKQAAAibEFVNWLLAGGPSSGAPPPS−(Lys(R))−NH(配列番号20)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  40. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQ(Lys(R))AFVQWLIAGGPSSGAPPPS−NH(配列番号21)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ(Lys(R))−OH(配列番号22)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIELDK(Lys(R))AAQAFIEWLLAQGPSSGAPPPS−NH(配列番号23)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  43. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIELDKIAAQDFIEWLLAGPSSGAPPPS(Lys(R))−NH(配列番号24)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYS(Lys(R))ELDKIAQRAFIEWLLAQGPSSGAPPPS−NH(配列番号25)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  45. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIELEK(Lys(R))AQRAFVEWLLAQGPSSGAPPPS−NH(配列番号26)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  46. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQ(Lys(R))FVNWLLAQRG−OH(配列番号27)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  47. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIALDKI(Lys(R))QQDFVNWLLAQRG−OH(配列番号28)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  48. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIALDK(Lys(R))HQQDFVNWLLAQRG−OH(配列番号29)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  49. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIALDK(Lys(R))HQQDFVNWLLAQR−NH(配列番号30)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  50. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQ(Lys(R))FVNWLLAQR−NH(配列番号31)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  51. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQ(Lys(R))FVNWLLAQRPSSGAPPPS−NH(配列番号32)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  52. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIALDKI(Lys(R))QQDFVNWLLAQRPSSGAPPPS−NH(配列番号33)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  53. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYSIALDKIHQQDFVNWLLAQ(Lys(R))G−OH(配列番号34)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  54. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFISDYS(Lys(R))ALDKIHQQDFVNWLLAQRG−OH(配列番号35)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  55. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQ(Lys(R))AFVQWLIAGGPSSGAPPPS−NH(配列番号36)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  56. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、式:YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQ(Lys(R))AFVQWLIAGGPSSGAPPPS−NH(配列番号37)で表され、式中、(Lys(R))のRが置換基、またはその塩を表す、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  57. 前記GIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩が、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、または(VII)で表されるペプチドに対して少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも99%、または少なくとも100%の配列同一性を有する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  58. 前記GIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩が、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、または(VII)で表されるペプチドに対して少なくとも95%、または少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも99%、または少なくとも100%の配列同一性を有する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  59. 前記GIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩が、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、または(VII)で表されるペプチドに対して少なくとも100%の配列同一性を有する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  60. 嘔吐症を処置するための医薬の製造を目的とした、請求項1〜59のいずれか1項に記載のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩の使用。
  61. 嘔吐症の処置に使用するための医薬組成物であって、請求項1〜59のいずれか1項に記載のGIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩を含む、前記医薬組成物。
  62. 前記GIP受容体アゴニストペプチドまたはその塩が、医薬に製剤化される、請求項1〜59のいずれか1項に記載の方法。
  63. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、10超、または100超、または1,000超のGLPr/GIPrの選択比を有する、請求項62に記載の方法。
  64. 前記GIP受容体アゴニストペプチドまたは医薬または医薬組成物が、嘔吐症を単剤療法として処置するために投与される、請求項1〜59、及び62〜63のいずれか1項に記載の方法。
  65. 前記嘔吐症が悪心及び/または嘔吐を含む、請求項1〜59、及び62〜63のいずれか1項に記載の方法。
  66. 前記悪心及び/または嘔吐が周期性嘔吐症候群または化学療法の結果である、請求項65に記載の方法。
  67. 前記対象が非2型糖尿病対象である、請求項1〜59、及び62〜63のいずれか1項に記載の方法。
  68. 前記嘔吐症が遅延性嘔吐または予測性嘔吐である、請求項1〜59、及び62〜63のいずれか1項に記載の方法。
  69. 前記嘔吐または前記悪心が、以下の(1)〜(10)から選択される1つ以上の状態または原因によって引き起こされる、請求項1に記載の方法、請求項60に記載の使用、請求項62に記載の医薬、または請求項65に記載の方法:
    (1)嘔吐または悪心を伴う疾患、例えば、胃不全麻痺、胃腸運動低下、腹膜炎、腹部腫瘍、便秘、胃腸管閉塞、慢性偽性腸閉塞、機能性ディスペプシア、周期性嘔吐症候群、原因不明の慢性悪心及び嘔吐、急性膵炎、慢性膵炎、肝炎、高カリウム血症、脳浮腫、頭蓋内病変、代謝障害、感染に起因する胃炎、術後疾患、心筋梗塞、片頭痛、頭蓋内圧亢進、ならびに頭蓋内圧低下(例えば、高山病)など、
    (2)化学療法薬、例えば、(i)アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、クロラムブシル、ストレプトゾシン、ダカルバジン、イホスファミド、テモゾロミド、ブスルファン、ベンダムスチン、及びメルファラン)、細胞傷害性抗生物質(例えば、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、マイトマイシン−C、ブレオマイシン、エピルビシン、アクチノマイシンD、アムルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、及びピラルビシン)、代謝拮抗剤(例えば、シタラビン、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、エノシタビン、及びクロファラビン)、ビンカアルカロイド(例えば、エトポシド、ビンブラスチン、及びビンクリスチン)、他の化学療法剤、例えば、シスプラチン、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、アザシチジン、イリノテカン、インターフェロンα、インターロイキン−2、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、及びミリプラチンなど、(ii)オピオイド鎮痛薬(例えば、モルヒネ)、(iii)ドーパミン受容体D1D2アゴニスト(例えば、アポモルヒネ)、(iv)大麻悪阻症候群を含む大麻及びカンナビノイド製品などによって誘導される嘔吐及び/または悪心、
    (3)放射線宿酔またはがんの処置に使用される胸部、腹部などへの放射線療法によって引き起こされる嘔吐または悪心、
    (4)有毒物質または毒素によって引き起こされる嘔吐または悪心、
    (5)妊娠悪阻を含む妊娠によって引き起こされる嘔吐及び悪心、
    (6)前庭障害、例えば、乗り物酔いまたはめまいなどによって引き起こされる嘔吐及び悪心、
    (7)オピオイド離脱、
    (8)妊娠悪阻を含む妊娠、
    (9)前庭障害、例えば、乗り物酔いまたはめまいなど、ならびに
    (10)局所的、全身的、急性または慢性疼痛を引き起こす身体的損傷。
  70. 前記嘔吐症が、周期性嘔吐症候群または化学療法剤もしくは化学療法の投与によって引き起こされる、請求項69に記載の方法。
  71. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、少なくとも1個のリジン残基のイプシロンアミノ基に脂肪酸付加による修飾をさらに含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  72. 前記修飾が、C−16パルミテート基と前記リジン残基のイプシロンアミノ基との結合である、請求項71に記載の方法。
  73. 前記リジン残基が、Lys16、Lys20、Lys37、及びLys40からなる群から選択される、請求項72に記載の方法。
  74. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが、GIP受容体アゴニストペプチド、またはその塩及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬として製剤化される、請求項1〜59のいずれか1項に記載の方法。
  75. 前記医薬がGLP受容体よりもGIP受容体を選択的に活性化する、請求項74に記載の方法。
  76. 前記医薬が、10超の(GLPr EC50/GIPr EC50)の選択比を有する、請求項75に記載の方法。
  77. 前記医薬が、100超の(GLPr EC50/GIPr EC50)の選択比を有する、請求項76に記載の方法。
  78. 前記医薬が、1000超の(GLPr EC50/GIPr EC50)の選択比を有する、請求項77に記載の方法。
  79. 前記嘔吐症が遅延性嘔吐である、請求項1〜59、及び62〜78のいずれか1項に記載の方法。
  80. 前記嘔吐症が予測性嘔吐である、請求項1〜59、及び62〜79のいずれか1項に記載の方法。
  81. 嘔吐症が、前記対象の不安または鎮静を誘発することなく前記対象で処置される、請求項1〜59、及び62〜80のいずれか1項に記載の方法。
  82. 血漿グルコースレベルが空腹時レベルを超える場合にグルカゴン分泌の抑制を誘発することなく、嘔吐症が前記対象で処置される、請求項1〜59、及び62〜81のいずれか1項に記載の方法。
  83. GLP−1受容体を実質的に活性化させることなく、嘔吐症が前記対象で処置される、請求項1〜59、及び62〜82のいずれか1項に記載の方法。
  84. GLP−1受容体アゴニストを同時に、その後に、または事前に投与することなく、嘔吐症が前記対象で処置される、請求項1〜62のいずれか1項に記載の方法。
  85. 嘔吐症が、メタボリックシンドローム障害を制御するための医薬を服用していない対象で処置される、請求項1〜59、及び62〜82のいずれか1項に記載の方法。
  86. 嘔吐症が、メタボリックシンドローム障害を制御するための医薬を服用している対象で処置される、請求項1〜59、及び62〜82のいずれか1項に記載の方法。
  87. 前記メタボリックシンドローム障害が2型糖尿病または肥満である、請求項85または86のいずれか1項に記載の方法。
  88. 前記GIP受容体アゴニストペプチドが嘔吐または悪心の抑制薬である、請求項1〜59、及び62〜87のいずれか1項に記載の方法。
  89. 前記嘔吐症が、周期性嘔吐症候群、または化学療法剤の投与と関連する悪心もしくは嘔吐によって引き起こされるか、またはそれらを引き起こす、請求項1〜59、及び62〜88のいずれか1項に記載の方法。
  90. 前記化学療法剤が、(i)アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、クロラムブシル、ストレプトゾシン、ダカルバジン、イホスファミド、テモゾロミド、ブスルファン、ベンダムスチン、及びメルファラン)、細胞傷害性抗生物質(例えば、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、マイトマイシン−C、ブレオマイシン、エピルビシン、アクチノマイシンD、アムルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、及びピラルビシン)、代謝拮抗剤(例えば、シタラビン、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、エノシタビン、及びクロファラビン)、ビンカアルカロイド(例えば、エトポシド、ビンブラスチン、及びビンクリスチン)、他の化学療法剤、例えば、シスプラチン、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、アザシチジン、イリノテカン、インターフェロンα、インターロイキン−2、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、及びミリプラチンなど、(ii)オピオイド鎮痛薬(例えば、モルヒネ)、(iii)ドーパミン受容体D1D2アゴニスト(例えば、アポモルヒネ)、(iv)大麻悪阻症候群を含む大麻及びカンナビノイド製品を含む、請求項89に記載の方法。
  91. 前記対象が2型糖尿病を有する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  92. 前記GIP受容体アゴニストペプチドまたは医薬が、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経口的に、または吸入によって投与される、請求項1〜59、及び62〜91のいずれか1項に記載の方法。
  93. 前記対象に投与される前記有効量の前記GIP受容体アゴニストペプチドが、約0.01〜0.5mg/kg/日、0.1〜5mg/kg/日、5〜10mg/kg/日、10〜20mg/kg/日、20〜50mg/kg/日、10〜100mg/kg/日、10〜120mg/kg/日、50〜100mg/kg/日、100〜200mg/kg/日、200〜300mg/kg/日、300〜400mg/kg/日、400〜500mg/kg/日、500〜600mg/kg/日、600〜700mg/kg/日、700〜800mg/kg/日、800〜900mg/kg/日または900〜1000mg/kg/日である、請求項1〜59、及び62〜92のいずれか1項に記載の方法。
  94. 前記対象がヒトである、請求項1〜59、及び62〜93のいずれか1項に記載の方法。
  95. 前記対象が前記疾患状態を発症する前、発症中、または発症した後に、前記GIP受容体アゴニストペプチドまたは医薬が前記対象に投与される、請求項1〜59、及び62〜94のいずれか1項に記載の方法。
  96. 前記GIP受容体アゴニストペプチドまたは医薬が、1日1〜3回または週に1〜7回、前記対象に投与される、請求項1〜59、及び62〜95のいずれか1項に記載の方法。
  97. 前記GIP受容体アゴニストペプチドまたは医薬が、1〜5日間、1〜5週間、1〜5か月間、または1〜5年間、前記対象に投与される、請求項1〜59、及び62〜96のいずれか1項に記載の方法。
JP2021516719A 2018-09-24 2019-09-24 Gip受容体アゴニストペプチド化合物及びその使用 Active JP7511548B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201862735510P 2018-09-24 2018-09-24
US62/735,510 2018-09-24
PCT/JP2019/038827 WO2020067575A1 (en) 2018-09-24 2019-09-24 Gip receptor agonist peptide compounds and uses thereof

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2022500483A true JP2022500483A (ja) 2022-01-04
JPWO2020067575A5 JPWO2020067575A5 (ja) 2022-10-03
JP7511548B2 JP7511548B2 (ja) 2024-07-05

Family

ID=

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007013694A1 (ja) * 2005-07-29 2007-02-01 Takeda Pharmaceutical Company Limited フェノキシアルカン酸化合物
WO2014192284A1 (en) * 2013-05-28 2014-12-04 Takeda Pharmaceutical Company Limited Peptide compound
WO2017204219A1 (ja) * 2016-05-24 2017-11-30 武田薬品工業株式会社 ペプチド化合物
WO2018181864A1 (en) * 2017-03-31 2018-10-04 Takeda Pharmaceutical Company Limited Gip receptor activating peptide
JP2022544061A (ja) * 2019-08-01 2022-10-17 イーライ リリー アンド カンパニー Giprアゴニスト化合物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007013694A1 (ja) * 2005-07-29 2007-02-01 Takeda Pharmaceutical Company Limited フェノキシアルカン酸化合物
WO2014192284A1 (en) * 2013-05-28 2014-12-04 Takeda Pharmaceutical Company Limited Peptide compound
WO2017204219A1 (ja) * 2016-05-24 2017-11-30 武田薬品工業株式会社 ペプチド化合物
WO2018181864A1 (en) * 2017-03-31 2018-10-04 Takeda Pharmaceutical Company Limited Gip receptor activating peptide
JP2022544061A (ja) * 2019-08-01 2022-10-17 イーライ リリー アンド カンパニー Giprアゴニスト化合物

Also Published As

Publication number Publication date
EP3856339A1 (en) 2021-08-04
US20220016215A1 (en) 2022-01-20
WO2020067575A1 (en) 2020-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7175912B2 (ja) Gip受容体活性化ペプチド
JP6570705B2 (ja) ペプチド化合物
US20220016215A1 (en) Gip receptor agonist peptide compounds and uses thereof
JPWO2017204219A1 (ja) ペプチド化合物
JP2024063019A (ja) Gip受容体アゴニストペプチド化合物及びその使用
US20220227830A1 (en) Qd dosing of gip receptor agonist peptide compounds and uses thereof
US20230143604A1 (en) Qw dosing of gip receptor agonist peptide compounds and uses thereof
JP7511548B2 (ja) Gip受容体アゴニストペプチド化合物及びその使用
EA044242B1 (ru) Пептидное соединение

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210405

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220922

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230801

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240513

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20240523

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240611