JP2022187886A - 移動式紫外線殺菌装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、安全で使いやすい移動式紫外線殺菌装置を提供することを目的とする。【解決手段】電源部と紫外線放射部とが別体の装置として設けられて可動配線で接続され、電源部は電力を紫外線放射部に供給し、紫外線放射部は、被殺菌物に近接して紫外線を放射する。また、紫外線放射部は、放射する紫外線の拡散範囲を制限する紫外線絞り部材と、水平方向所定距離以内に移動物体を感知せず、下方所定距離以内に被殺菌物を検知している状態で照射スイッチがオンされた場合のみ電源部からの電力を紫外線ランプに供給するリレー装置と、を備え、紫外線がヒトの目に入るのを防ぐ。【選択図】 図1

Description

本発明は、移動式紫外線殺菌装置に係り、より詳しくは、所定の電力を供給する電源部と、電源部に接続され被殺菌物に近接した位置に移動されて被殺菌物に紫外線を放射する紫外線放射部と、を有する移動式紫外線殺菌装置に関する。
公共の施設は多くの人々が利用するので、その人々の中に混ざっている細菌やウイルスに感染したヒトが、咳やくしゃみ等によって、又は汚染された手で器物を触ったりして、保有している細菌やウイルスを他のヒトに伝染させてしまうことがある。このようなヒトからヒトへの細菌やウイルスの伝染による感染拡大を防ぐために、あらゆる施設において、様々な設備や物品を消毒することが求められている。
また、実質的に固定された設備や備品の消毒は、アルコールによる拭き取りや消毒薬の散布によって行うのが一般的である。しかし、拭き取りや散布は、人手を用いて行なわなくてはならず、労力が大変であること、及びアルコールや消毒薬は、細菌やウイルスの種類によって効果が異なること、などの問題点がある。
このために、全ての細菌やウイルスに対して効果があり、容易に任意の場所へ移動させて用いることができる移動式殺菌装置が求められている。
アルコールによる拭き取りや消毒薬の散布以外の殺菌方法として、紫外線を照射して殺菌する方法がある。紫外線は、細菌やウイルスの核酸に吸収されて核酸を破壊し、細菌やウイルスを死滅させることができる。
紫外線は、一般的には100~400nm前後の波長域の光線を指し、100~280nmの「短波長紫外線(UV-C)」、280~315nmの「中波長紫外線(UV-B)」、及び315~400nmの「長波長紫外線(UV-A)」の3種類に分類される。また、核酸に吸収されやすい波長である250~280nmの波長の紫外線は、殺菌効果が大きく、特に波長が253.7nmの紫外線が殺菌光線と呼ばれている。しかしながら、それ以外の波長の紫外線も殺菌効果を有する。
紫外線による殺菌は、長所として、1)全ての菌やウイルスに効果があり、耐性菌、耐性ウイルスを作らない、2)対象の被殺菌物には殆ど変化を与えない、3)管理が容易で自動運転に適する、4)処理時間が短い、5)クリーンで残留物がない、などの優れた特徴を有する。
一方、紫外線殺菌の短所として、1)紫外線をヒトに照射すると特に目に障害を与える、2)一般的に装置が大型で大電力を消費する、3)光を遮るものがあると効果がなく、殺菌できる場所が表面などの紫外線が到達できる場所に限られる、4)殺菌する対象に接近して照射しないと効果が弱くなる、5)殺菌、殺ウイルス効果が持続しない、などの問題点がある。特に、ヒトに照射すると目に障害を与えること、接近して照射しないと効果が弱くなること、及び一般的に装置が大型であることは、紫外線を用いた殺菌装置の開発における大きな問題点である。
従来の移動式紫外線殺菌装置として、紫外線を下方に向けて照射しながら床面を周回的に移動して床面を殺菌するロボット掃除機がある(例えば特許文献1を参照)。しかし、この方式のロボット掃除機は、床面を周回状に移動するだけであり、床面以外の場所に移動させて用いることはできない。
また、壁に取り付け可能な筐体と、筐体内部に格納されて紫外線を照射する光源と、光源の正面に設けられ、照射される紫外線の照射範囲を絞る絞り部材と、を備え、人の身長より高い場所に設置され、人の目を傷めないように配備された室内殺菌装置がある(例えば特許文献2を参照)。しかし、特許文献2に記載された殺菌装置は、人の身長より高い空間や設備しか殺菌することができず、任意の場所に移動させて多様、多種類の設備や備品を消毒することはできないという問題がある。
特開2005-46592号公報 特開2017-23305号公報
本発明は、紫外線放射部を被殺菌物に近接させて被殺菌物に紫外線を放射し、また紫外線がヒトの目に入って目に障害を与えることがないように配備された安全な移動式紫外線殺菌装置を提供することを目的とする。
本発明の移動式紫外線殺菌装置は、電源部と紫外線放射部とが別体に設けられて可動配線によって電気的に接続され、紫外線放射部が移動可能に配備された移動式の紫外線殺菌装置であって、電源部は、外部電源から入力された電力を紫外線放射部で用いる規格の電力に変電し、可動配線とリレー装置とを介して紫外線放射部に出力し、紫外線放射部は、筐体、1以上の紫外線ランプ、及び紫外線絞り部材を有し、筐体は、下面を除くいずれかの面に設けられた移動装置と下面に水平に設けられた開口部とを有し、1以上の紫外線ランプは筐体の内側上部に開口部と平行に開口部から等距離に且つ相互に等間隔に配置されリレー装置に接続されて電力の供給を受けて、下方の被殺菌物に紫外線を照射し、紫外線絞り部材は、紫外線ランプと開口部との間に水平に設けられて、紫外線ランプ側の面と開口部側の面との間に断面の形状及び長さが同一の光路が複数設けられて、紫外線ランプから開口部を経由して被殺菌物に照射される紫外線の拡散を、開口部の垂直下方から所定の角度の範囲内になるように調整することを特徴とする。
また、前記紫外線絞り部材は、開口部から被殺菌物に照射される紫外線の角度の範囲が、開口部の垂直下方に対して25°~35°の範囲内であることが好ましい。
また、前記紫外線絞り部材は、光路の横断面が複数の正方形からなる格子状であり得る。
また、前記紫外線絞り部材は、光路の横断面が、複数の正方形を一列に並べて形成された梯子状であることを特徴とする。
また、前記紫外線絞り部材は、光路の横断面が、複数の正六角形からなるハニカム形状であることができる。
また、前記紫外線放射部は、筐体の外形が略直方体であり、移動装置が筐体外部の上面又は側面に設けられることを特徴とする。
また、前記紫外線放射部は、筐体が移動装置により把持可能に形成され得る。
また、前記リレー装置は、操作者から紫外線放射部の方向を前方とするとき、水平方向所定領域の角度範囲が前方正面から左右所定角度以内であり、距離が所定距離(Lcm)以内である扇型の水平方向所定領域内に、移動物体が検知されない場合に、移動物体がないと判定する人感センサと、開口部から下方所定距離(Dcm)以内の被殺菌物を検知する照射物センサと、紫外線ランプをオン/オフする照射スイッチと、を更に備えることを特徴とする。
前記リレー装置は、人感センサと、照射物センサと、照射スイッチと、が直列に連結され、人感センサが水平方向所定領域内に移動物体がないと判定している状態で、照射物センサが下方所定距離(Dcm)以内に被殺菌物を検知し、照射スイッチがオンされた場合のみ、電源部から紫外線ランプに電力を供給することが好ましい。
また、前記リレー装置は、水平方向所定領域の角度範囲が前方正面から左右両方向90°の範囲であり、所定距離(Lcm)が500cmであって、人感センサが水平方向所定領域内に移動物体を検出せず、移動物体(ヒト)がないと判定する状態であって、
下方所定距離(Dcm)が30cmであって、照射物センサが開口部の下方30cm以内に被殺菌物を検知し、
更に前記照射スイッチがオンされた場合のみ、前記電源部から前記紫外線ランプに電力を供給することを特徴とする。
また、前記紫外線放射部は、紫外線ランプの出力が3~50ワット(W)であり、開口部と被殺菌物との下方所定距離(Dcm)が30cmであり、水平方向所定領域の角度範囲が前方正面から左右90°の範囲であり、紫外線照射部と移動物体との水平方向所定距離(Lcm)が500cmであり、前記照射スイッチがオンされた場合のみ、前記電源部から前記紫外線ランプに電力を供給することを特徴とする。
また、前記紫外線放射部は、紫外線ランプの上方及び側方に設けられて紫外線ランプから照射される紫外線を反射する反射板を更に有することができる。
また、前記紫外線絞り部材又は反射板のいずれか一方又は双方がアルミニウム製であることが好ましい。
また、前記紫外線ランプが、低圧水銀ランプ、プラズマ発光ランプ、キセノンランプ、エキシマランプ、又はLEDランプの中のいずれか一つであることを特徴とする。
本発明の移動式紫外線殺菌装置は、大型の電源部と比較的小型の移動式紫外線放射部とをそれぞれ別体の装置として設け、電源部と紫外線放射部とを可動配線及びリレー装置を介して電気的に接続し、電力を大型の電源部から移動式の紫外線放射部に供給し、紫外線放射部を被殺菌物に近接させて紫外線を放射して殺菌、殺ウイルス作用を有する移動式紫外線殺菌装置を提供することができる。
また、本発明の移動式紫外線殺菌装置は、移動式の紫外線放射部を被殺菌物に近接させて紫外線を放射するので、被殺菌物の表面に付着した菌やウイルスに対して殺菌、殺ウイルス効果を示す。紫外線殺菌装置は、耐性菌、耐性ウイルスを作らず、管理が容易で処理時間が短く、対象の物体にほとんど変化を与えず、しかも消毒剤が残留しないという優れた特徴を有する。
更に紫外線放射部の筐体の、紫外線ランプと開口部との間には紫外線絞り部材が設けられ、紫外線ランプから放射される紫外線を下方の所定範囲に絞って放射し、紫外線が散乱しヒトの目に入って障害を与えるのを防ぐことができる。
また更に、本発明の紫外線放射部は、リレー装置の人感センサと照射物センサと照射スイッチとを直列に接続し、人感センサが水平方向所定領域以内に移動物体(ヒト)を検知しないと判断している状態で、照射物センサが下方所定距離以内に被殺菌物を検知し、照射スイッチがオンにされた場合のみ紫外線を照射するので、紫外線をヒトに向けて誤って放射するのを防ぎ、ヒトの目に障害を与えるのを防ぐことができるので、より安全性が高くなる。
本発明の移動式紫外線殺菌装置は、30cm離れたシャーレに接種された大腸菌を、60秒間の照射によって100%殺菌できるという優れた殺菌効果を有する。
本発明の移動式紫外線殺菌装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る移動式紫外線放射部の模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る紫外線放射部の下面図である。 本発明の変形例のハニカム形状を有する紫外線絞り部材の図である。 (A)は、本発明の他の実施形態に係る紫外線放射部の下面図であり、(B)は、その断面図である。 本発明の移動式紫外線殺菌装置の電気経路のブロック図である。 本発明のリレー装置の作動図である。
以下に添付図面を参照して本発明の移動式紫外線殺菌装置を詳細に説明する。
図1は、本発明の移動式紫外線殺菌装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の移動式紫外線殺菌装置1は、電源部40と紫外線放射部3とが別体に設けられ、可動配線44及びリレー装置30を介して電気的に接続されることによって、紫外線放射部3が移動可能に配備される。電源部40は、図示しない電源スイッチ及び変電装置を有し、外部電源50、例えば商用電源から入力された電力を、紫外線放射部3で使用する規格の電力に変電して紫外線放射部3に出力することができる。
図2は、本発明の一実施形態に係る紫外線放射部の模式断面図である。
図2に示すように、本発明の一実施形態に係る紫外線放射部3は、筐体10と、リレー装置30と、1以上の紫外線ランプ5と、紫外線絞り部材16とを有する。
筐体10は、その下面に水平に設けられた開口部12と、下面を除くいずれかの外面に設けられた移動装置20と、を有することができる。移動装置20は紫外線放射部3を移動させ得る装置であれば特に限定されないが、例えば把持装置であることができる。また、移動装置20はロボットであって、紫外線放射部3から離隔した位置から紫外線放射部3を操作するか、又は設定したプログラムに沿って紫外線放射部3を操作することができる。
1以上の紫外線ランプ5は、筐体10の内側の、開口部12の上方に、該開口部12と平行に、開口部12から等距離且つ相互に等間隔に配置され、電源部40と接続されたリレー装置30に接続されて電力を伝達され、紫外線を下方に放射することができる。
紫外線絞り部材16は、紫外線ランプ5と開口部12との間に水平に設けられ、同じ長さの光路15を紫外線ランプ5の照射方向と平行に隙間なく並べた形状に形成されて、紫外線ランプ5から開口部12の方向に透光性を有し、その下面が開口部12と一致することが好ましい。
紫外線絞り部材16は、紫外線ランプ5から放射された紫外線の照射方向を、紫外線ランプ5の鉛直下方に対して所定角度(α°)の範囲以内に絞る部材である。前記所定角度(α°)は、紫外線ランプの鉛直下方に対して25°~35°の範囲であることが好ましい。所定角度(α°)が35°以上であると紫外線が水平方向へ散乱してヒトの目に入って目を傷める可能性があり、所定角度(α°)が25°以下では、開口部12の面積に対して光路15の横断面の面積が相対的に小さくなり、好ましくない。
図3は、本発明の一実施形態に係る紫外線放射部3の下面図である。
図2、3に示すように、本発明の一実施形態の紫外線放射部3は、略直方体に形成され、下面に開口部12を有する筐体10と、下方に紫外線を放射する1以上の紫外線ランプ5と、筐体内部の紫外線ランプ5の上方及び側方の内周に設けられ、紫外線ランプ5から放射される紫外線を反射する反射板14と、を有することができる。
図3に示すように、本発明の一実施形態に係る紫外線絞り部材16は、複数個の同じ長さの四角筒を、紫外線ランプ5の照射方向と平行に隙間なく並べて配置した格子状の多孔性の平板であって、格子状の面18を有し、下方の格子状の面18が筐体10の開口部12と一致することが好ましい。
紫外線絞り部材16の材質は特に限定されないが、移動式であるから軽量であることが好ましく、また、紫外線ランプ5は発熱するから、材質は耐熱性を有することが望ましい。好ましい材質としてアルミニウムを挙げることができる。また、好ましい筐体10及び移動装置20の材質としては、耐熱性を有する合成高分子樹脂を挙げることができる。
反射板14は、紫外線の反射率が高く、耐熱性を有し、また軽量であることが好ましい。好ましい材質としてアルミニウムを挙げることができる。また、アルミニウムをラミネートした耐熱性合成高分子樹脂を用いることもできる。
図4は、本発明の変形例のハニカム形状を有する紫外線絞り部材の図である。
図4に示すように、本発明の変形例の紫外線絞り部材16は、複数個の同じ長さの六角筒を隙間なく並べたハニカム形状の面19を有する平板であって、紫外線絞り部材16の一方のハニカム形状の面19が開口部12と一致するように設けられ得る。ハニカム形状を有する紫外線絞り部材16は、格子形状の紫外線絞り部材より水平方向の機械的な強度が強く、紫外線絞り部材を透過した紫外線の拡散が少なく均等であり、デザイン性に優れるという特徴を有する。
図5の(A)は、本発明の他の実施形態に係る紫外線放射部103の下面図であり、(B)は、その断面図である。
図5に示すように、本発明の他の実施形態に係る紫外線放射部103の紫外線絞り部材16は、横断面が、複数の正四角形を一列に並べて形成された梯子状であり、筐体110が把持可能に形成されて移動装置を兼ねていることを特徴とする。
図6は、本発明の移動式紫外線殺菌装置の電気経路のブロック図であり、図7は本発明のリレー装置の作動図である。
図6に示すように、本発明の移動式紫外線殺菌装置1は、外部電源50から供給された電力を、電源部40が紫外線放射部3で使用する規格の電力に変電し、可動配線44及びリレー装置30を介して紫外線放射部3の紫外線ランプ5に供給することができる。
また、図7に示すように、本発明のリレー装置30は、水平所定領域以内には移動物体(ヒト)62がないと判定する人感センサ34と、開口部12から下方所定距離(Dcm)以内にある被殺菌物60を検知する照射物センサ32と、操作者の操作により紫外線ランプ5をオン/オフする照射スイッチ42とを備える。
本発明の紫外線放射部3は、移動式なので、水平方向にも紫外線を照射することができる。しかし、紫外線放射部3からその直近にいる移動物体(ヒト)62に紫外線を直射すると非常に危険なので、水平方向所定領域を設け、紫外線放射部3に人感センサ34を設けて、水平方向所定領域内に移動物体(ヒト)62があるか否かを検知する。
紫外線ランプ5の出力にもよるが、水平方向所定領域の水平方向所定距離(Lcm)は、例えば500cmであることが好ましい。万一、ヒトに紫外線が直射された場合でも、水平方向所定距離(Lcm)が500cm以上あれば、素早く消灯/退避すれば、ヒトの目に障害を与えることが少ない。しかし、水平方向所定距離(Lcm)が500cm以下では、紫外線が直射された場合は短時間の照射で目を傷める可能性があるので好ましくない。
また、測定場所や測定条件等の条件にもよるが、水平方向所定領域の角度範囲は、前方正面から左右90°の範囲であることができる。紫外線放射部3からの左右方向所定角度が±90°を超える領域にある移動物体(ヒト)62は、距離が測定者に近く、測定者が容易に認識し得ることが多い。
人感センサ34は、例えば、水平方向所定領域の角度範囲が前方正面から左右両方向90°の範囲であり、水平方向所定距離(Lcm)が500cm以下である水平方向所定領域に、移動物体(ヒト)62を検出しない場合に、移動物体(ヒト)62がないと判定することができる。
照射物センサ32の下方所定距離(Dcm)は、例えば30cmであることが好ましい。下方所定距離が30cm以上では、紫外線ランプ5の出力にもよるが、紫外線ランプ5からの距離が遠くなり、紫外線が弱くなって十分な殺菌、殺ウイルス効果を発揮することができないことがある。また、下方所定距離は小さければ小さいほど強力な殺菌、殺ウイルス効果を発揮することができるが、作業性の観点から、また紫外線放射部3が被殺菌物60と接触するのは好ましくないので、紫外線放射部3は被殺菌物60から3cm以上離して操作することが好ましい。
本発明のリレー装置30は、人感センサ34、照射物センサ32、及び照射スイッチ42が直列に接続され、人感センサ34が水平方向所定領域内に移動物体(ヒト)62がないと判定した状態で、照射物センサ32が紫外線放射部3の下方所定距離(Dcm)以内に被殺菌物60を検知し、操作者により照射スイッチ42がオンにされた場合のみ、電源部から紫外線ランプに電力を供給する。なお、人感センサ34、照射物センサ32、及び照射スイッチ42の接続順序は特に制限されないが、人感センサ34と照射物センサ32との接続順序はこの順序であることが好ましく、照射スイッチ42はその下段であることができる。
本発明の1実施態様に係る紫外線放射部3は、人感センサ34が、水平方向所定領域の角度範囲が前方正面から左右両方向90°の範囲であり、紫外線放射部3からの水平方向所定距離が500cmである水平方向所定領域内に移動物体(ヒト)62が存在しないと判定した状態で、照射物センサ32が紫外線放射部3の開口部12の下方所定距離30cm以内に被殺菌物60を検知し、照射スイッチ42がオンにされた場合のみ、電源部から紫外線ランプに電力を供給することができる。
また、本発明の1実施形態として、紫外線ランプの出力は、3~50ワット(W)であることが好ましい。紫外線ランプの出力が3W以下では、放射する紫外線が弱すぎて充分な殺菌、殺ウイルス効果を示すことができないことがある。また、紫外線ランプの出力が50Wであれば十分な殺菌、殺ウイルス効果を示すことができるが、50W以上の紫外線ランプを用いた場合は、経済的に好ましくなく、更に、必要以上に強力な紫外線が放射されると、紫外線が漏出した場合に目に大きな障害を与えるので好ましくない。
本発明の紫外線ランプ5としては、低圧水銀ランプ、プラズマ発光ランプ、キセノンランプ、エキシマランプ、又はLEDランプの中から選ばれるいずれか一つであることができる。
以下に図1~3に記載の移動式紫外線殺菌装置1を用いた実施例を説明する。
[実施例]
本発明の1実施例に係る移動式紫外線殺菌装置1は、紫外線放射部3に電力を供給する電源部40と、電源部40と接続されて紫外線を放射する紫外線放射部3とを有する。
(電源部)
電源部40は、例えば床面に移動可能に設置され、商用電源である外部電源50に接続されて商用電力の供給を受け、受けた電力を紫外線放射部3で使用する規格の電力に変電し、可動配線44及びリレー装置30を介して紫外線放射部3の紫外線ランプ5に供給した。
(紫外線放射部)
本実施例の紫外線放射部3は、筐体10の内側上部に、6Wの低圧水銀ランプ5本を開口部12と平行で相互に等間隔に設置した。また、筐体10の内側の下部に300mm×300mmの大きさの平面を有し紫外線ランプ側の面から開口部側の面までの距離が52mmのアルミニウム製の格子状の紫外線絞り部材16を設けた。紫外線絞り部材16は、格子の一目の内法が30mmであって、紫外線の照射方向を、下方鉛直方向に対して30°以内に制限した。
紫外線放射部3は、水平方向所定領域に移動物体(ヒト)62を検知する人感センサ34と、筐体10の開口部12の下方所定距離30cm以内に被殺菌物60を検知している場合に紫外線ランプ5に電力供給が可能になるように設定した照射物センサ32と、照射スイッチ42と、をこの順に直列に接続し、人感センサ34が移動物体(ヒト)62がないと判定した状態で、照射物センサ32が30cm以内に被殺菌物体60を検知し、電源スイッチ42が操作者によりオンにされた場合にのみ、電源部40から紫外線ランプ5に電力を供給した。
(殺菌効果)
紫外線放射部3の筐体10の開口部12の下方30cmに、大腸菌を接種した寒天培地を収容したシャーレを静置し、紫外線ランプ5から所定時間紫外線を照射し、紫外線の照射時間と大腸菌の生残菌数(コロニー/平方センチメートル)を測定し殺菌率を計算した。結果を表1に示す。
表1に示すように、この実施例の移動式紫外線殺菌装置1は、シャーレとの距離30cmにおいて、60秒間の照射によって大腸菌を100%殺菌できた。
Figure 2022187886000002
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
1 移動式紫外線殺菌装置
3、103、203 紫外線放射部
5 紫外線ランプ
10、110、210 筐体
12 開口部
14 反射板
15 光路
16 紫外線絞り部材
17 所定角度
18 格子形状の面
19 ハニカム形状の面
20、120、220 移動装置
30 リレー装置
32 照射物センサ
34 人感センサ
40 電源部
42 照射スイッチ
44 可動配線
50 外部電源
60 被殺菌物
62 移動物体、ヒト

Claims (15)

  1. 電源部と紫外線放射部とが別体に設けられて可動配線によって電気的に接続され、前記紫外線放射部が移動可能に配備された移動式の紫外線殺菌装置であって、
    前記電源部は、外部電源から入力された電力を前記紫外線放射部で用いる規格の電力に変電し、前記可動配線とリレー装置とを介して前記紫外線放射部に出力し、
    前記紫外線放射部は、筐体と、1以上の紫外線ランプと、紫外線絞り部材と、を有し、
    前記筐体は、下面を除くいずれかの面に設けられた移動装置と、前記下面に水平に設けられた開口部と、を有し、
    前記1以上の紫外線ランプは、前記筐体の内側上部に前記開口部と平行に、前記開口部から等距離に、且つ相互に等間隔に配置され、前記リレー装置に接続され前記電力の供給を受けて、下方の被殺菌物に紫外線を照射し、
    前記紫外線絞り部材は、前記紫外線ランプと前記開口部との間に水平に設けられて、前記紫外線ランプ側の面と前記開口部側の面との間に断面の形状及び長さが同一の光路が複数設けられて、前記紫外線ランプから前記開口部を経由して前記被殺菌物に照射される紫外線の拡散を、前記開口部の垂直下方から所定の角度の範囲内になるように調整することを特徴とする移動式紫外線殺菌装置。
  2. 前記紫外線絞り部材は、前記開口部から前記被殺菌物に照射される紫外線の角度の範囲が、前記開口部の垂直下方に対して25°乃至35°の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  3. 前記紫外線絞り部材は、前記光路の横断面が複数の正方形からなる格子状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  4. 前記紫外線絞り部材は、前記光路の横断面が、複数の正方形を一列に並べて形成された梯子状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  5. 前記紫外線絞り部材は、前記光路の横断面が、複数の正六角形からなるハニカム形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  6. 前記紫外線放射部は、前記筐体の外形が略直方体であり、前記移動装置が前記筐体外部の上面又は側面に設けられることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  7. 前記紫外線放射部は、前記筐体が前記移動装置により把持可能に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  8. 前記リレー装置は、
    操作者から前記紫外線放射部の方向を前方とするとき、水平方向所定領域の角度範囲が前方正面から左右所定角度以内であり、距離が所定距離(Lcm)以内である扇形の水平方向所定領域内に、移動物体が検知されない場合に、前記移動物体がないと判定する人感センサと、
    前記開口部から下方所定距離(Dcm)以内の前記被殺菌物を検知する照射物センサと、
    前記紫外線ランプをオン/オフする前記照射スイッチと、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  9. 前記リレー装置は、前記人感センサと、前記照射物センサと、前記照射スイッチと、が直列に連結され、前記人感センサが前記水平方向所定領域内に前記移動物体がないと判定している状態で、前記照射物センサが前記下方所定距離(Dcm)以内に前記被殺菌物を検知し、前記照射スイッチがオンされた場合のみ、前記電源部から前記紫外線ランプに前記電力を供給することを特徴とする請求項8に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  10. 前記リレー装置は、
    前記水平方向所定領域の角度範囲が前方正面から左右両方向90°の範囲であり、前記所定距離(Lcm)が500cmであって、前記人感センサが前記水平方向所定領域内に前記移動物体を検知せず、前記移動物体(ヒト)がないと判定する状態であり、
    前記下方所定距離(Dcm)が30cmであって、前記照射物センサが前記開口部の下方30cm以内に前記被殺菌物を検知し、
    前記照射スイッチがオンされた場合のみ、前記電源部から前記紫外線ランプに前記電力を供給することを特徴とする請求項8又は9に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  11. 前記紫外線放射部は、前記紫外線ランプの出力が3乃至50ワット(W)であり、前記開口部と前記被殺菌物との下方所定距離(Dcm)が30cmであり、前記水平方向所定領域の角度範囲が前方正面から左右両方向90°の範囲であり、前記紫外線照射部と前記移動物体との水平方向所定距離(Lcm)が500cmであることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  12. 前記紫外線ランプの上方及び側方に設けられて、前記紫外線ランプから照射される紫外線を反射する反射板を更に有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  13. 前記紫外線放射部は、アルミニウム製であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  14. 前記反射板は、アルミニウム製であることを特徴とする請求項13に記載の移動式紫外線殺菌装置。
  15. 前記紫外線ランプが、低圧水銀ランプ、プラズマ発光ランプ、キセノンランプ、エキシマランプ、又はLEDランプの中のいずれか一つであることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の移動式紫外線殺菌装置。
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