JP2022184730A - Substrate processing method and substrate processing apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、基板処理方法及び基板処理装置に関する。 The present disclosure relates to a substrate processing method and a substrate processing apparatus.
半導体装置を製造するにあたり、基板である半導体ウエハ(以下、ウエハと記載する)の表面に形成されたSi膜及びSiGe膜のうちのSi膜を選択的にエッチングする場合が有る。例えば特許文献1ではF2ガス及びNH3ガスをエッチングガスとして用い、エッチングガスに対するNH3ガスの比率を所定の値に設定することで、上記の選択的なエッチングを行うことが記載されている。 2. Description of the Related Art In manufacturing a semiconductor device, a Si film out of a Si film and a SiGe film formed on a surface of a semiconductor wafer (hereinafter referred to as a wafer), which is a substrate, may be selectively etched. For example, Patent Document 1 describes that the above selective etching is performed by using F2 gas and NH3 gas as etching gases and setting the ratio of NH3 gas to the etching gas to a predetermined value. .
本開示は、エッチング後のシリコン膜の表面のラフネスを抑制することができる技術を提供する。 The present disclosure provides a technique capable of suppressing surface roughness of a silicon film after etching.
本開示の基板処理方法は、表面にシリコン膜が形成されて第1の温度とされた基板に、ハロゲン含有ガス及び塩基性ガスを含む処理ガスを供給し、前記シリコン膜の表面を変質させて反応生成物を生成させる第1の工程と、
前記第1の工程の後に前記基板を第2の温度として前記反応生成物を除去する第2の工程と、
を含む。
In the substrate processing method of the present disclosure, a processing gas containing a halogen-containing gas and a basic gas is supplied to a substrate having a silicon film formed thereon and set to a first temperature, thereby altering the surface of the silicon film. a first step of producing a reaction product;
a second step of removing the reaction product by setting the substrate to a second temperature after the first step;
including.
本開示によれば、エッチング後のシリコン膜の表面のラフネスを抑制することができる。 According to the present disclosure, surface roughness of the silicon film after etching can be suppressed.
〔第1の実施形態〕
本開示の基板処理方法の第1の実施形態である処理について、その概要を説明する。図1Aは処理前の基板であるウエハWの表面の縦断側面図であり、当該ウエハWの表面にはSi(シリコン)膜11、及びシリコン含有膜であるSiGe(シリコンゲルマニウム)膜12が露出している。これらSi膜11及びSiGe膜12のうち、Si膜11を選択的にその一部のみをエッチングする。即ち処理後、Si膜11がウエハWに残るようにエッチングを行う。
[First Embodiment]
The outline of the processing that is the first embodiment of the substrate processing method of the present disclosure will be described. FIG. 1A is a longitudinal side view of the surface of a wafer W, which is a substrate before processing. On the surface of the wafer W, a Si (silicon)
上記の選択的なエッチングがなされるように、このエッチングとしては、ハロゲン含有ガス及び塩基性ガスを処理ガスとしてウエハWに供給し、Si膜11の表面及びSiGe膜12の表面のうち、Si膜11の表面を選択的に変質させて反応生成物を生成させるステップS1を行う。本実施形態において、ハロゲン含有ガスとしてはF2(フッ素)ガスであり、塩基性ガスとしてはNH3(アンモニア)ガスである。このステップS1(第1の工程)の実施後、加熱処理によって当該反応生成物を昇華させるステップS2(第2の工程)を行うことで、Si膜11の表面が選択的にエッチングされる。上記の反応生成物は、アンモニアフルオロシリケート(AFS)である。
In this etching, a halogen-containing gas and a basic gas are supplied to the wafer W as processing gases so that the above-described selective etching can be performed. Step S1 of selectively altering the surface of 11 to generate a reaction product is performed. In this embodiment, the halogen-containing gas is F 2 (fluorine) gas, and the basic gas is NH 3 (ammonia) gas. After step S1 (first step) is performed, the surface of the
上記の反応生成物の生成と昇華とが繰り返される。即ち、第1の工程と第2の工程とが順番に繰り返される繰り返し工程が行われ、Si膜11のエッチング量が制御される。この繰り返し工程の終了時(即ちエッチングの終了時)にSi膜11はウエハWの表面に残留するようにするが、後に評価試験で示すように処理ガスを供給する際の処理条件によっては、処理後に残留するSi膜11の表面に凹凸が形成され、当該表面のラフネス(表面粗さ)が比較的大きくなってしまう。本実施形態の処理は、この表面のラフネスが抑制されるように行われる。
The formation and sublimation of the reaction product described above are repeated. That is, a repetition process is performed in which the first process and the second process are repeated in order, and the etching amount of the
続いて図1~図3を参照して、ウエハWに対して行われる処理について、順を追って説明する。各図中の矢印は処理ガスを示しており、各図で示す処理はウエハWが処理容器に搬入され、当該処理容器内が排気されて所定の圧力の真空雰囲気とされた状態で行われる。処理中のウエハWは所望の温度となるように調整される。なお、本実施形態ではステップS1と、ステップS2とは異なる処理容器内で行われる。 Next, with reference to FIGS. 1 to 3, the processing performed on the wafer W will be described in order. The arrows in each drawing indicate the processing gas, and the processing shown in each drawing is performed in a state in which the wafer W is loaded into a processing container and the inside of the processing container is evacuated to a vacuum atmosphere of a predetermined pressure. The wafer W being processed is adjusted to a desired temperature. In this embodiment, steps S1 and S2 are performed in different processing containers.
先ず、例えば処理容器内が排気されて例えば100mTorr(13.3Pa)~10Torr(1333Pa)とされ、ウエハWの温度が第1の温度である例えば-20℃~60℃となるように調整される。このような温度範囲とするのは、上記した処理ガスによるAFSを生成させる反応が起こるが、当該AFSが昇華しないようにするためである。昇華させない理由としては後述する。室温ないしは室温に近い温度で処理することで、処理に使用するエネルギーの量を抑える上で有利であるため、このウエハWの温度については例えば20℃~30℃とすることがより好ましい。 First, for example, the inside of the processing container is evacuated to, for example, 100 mTorr (13.3 Pa) to 10 Torr (1333 Pa), and the temperature of the wafer W is adjusted to a first temperature, for example, -20°C to 60°C. . Such a temperature range is used to prevent sublimation of the AFS, although the above-described reaction for generating AFS occurs due to the processing gas. The reason why sublimation is not performed will be described later. It is more preferable to set the temperature of the wafer W to, for example, 20.degree. C. to 30.degree.
そのようにウエハWが温度調整された状態で、処理ガスであるF2ガス及びNH3ガスが処理容器内に供給され、上記したようにSi膜11の表面が変質し、当該Si膜11の表面にAFS層13が形成される。例えば処理容器内におけるガスの濃度分布や流れなどのばらつきにより、このAFS層13の厚さにばらつきが生じたとする(図1B)。しかし、このAFS層13が昇華せず残留するようにウエハWの温度が調整されているため、当該AFS13がSi膜11を被覆した状態で、さらに処理ガスがウエハWに供給される。
While the temperature of the wafer W is adjusted in this manner, the F2 gas and the NH3 gas, which are processing gases, are supplied into the processing chamber, and the surface of the
その処理ガスについて、AFS層13が比較的薄い部位については当該AFS層13を浸透して下方のSi膜11に達し、当該Si膜11を変質させる。しかし、AFS層13が比較的厚い部位については処理ガスの下方への浸透を阻み、当該比較的厚い部位の下方ではSi膜の変質が起こり難い。従って、AFS層13の厚さは、均一化される(図1C)。そのようにAFS層13の厚さが均一化されると、処理ガスの供給が停止してステップS1が終了する。
The processing gas permeates through the
続いてステップS2(第2のステップ)が行われ、ウエハWはステップS1(第1のステップ)における温度よりも高い温度である第2の温度、例えば80℃~300℃に加熱される。この加熱によりAFS層13が昇華して除去され、当該AFS層13に被覆されていたSi膜11が露出する(図2A)。このように一連のステップS1及びステップS2で、Si膜11の表面がエッチングされるが、既述したようにステップS1においてAFS層13の厚さが揃えられているため、Si膜11の各部は均一性高くエッチングされる。従って、エッチング後のSi膜11の表面においては凹凸の形成が抑制されている。
Subsequently, step S2 (second step) is performed, and the wafer W is heated to a second temperature higher than the temperature in step S1 (first step), eg, 80.degree. C. to 300.degree. This heating sublimates and removes the
その後、ステップS1が再度行われる。従って、既述した温度に調整されたウエハWに処理ガスが供給されてSi膜11の表面が選択的にAFS層13となる(図2B)。そして、当該AFS層13が残留した状態でさらに処理ガスの供給が続けられることでAFS層13の各部の厚さが均一化される(図2C)。続いて、ステップS2が再度行われる。従って、2回目のステップS1で形成されたAFS層13が昇華する(図3A)。このように処理が進行することで、2回目のエッチング後(2回目のステップS1及びステップS2の実施後)のSi膜11の表面についても凹凸の形成が抑制されている。
After that, step S1 is performed again. Therefore, the processing gas is supplied to the wafer W adjusted to the temperature described above, and the surface of the
これ以降もステップS1及びステップS2からなるサイクルが繰り返し行われ、Si膜11の選択的なエッチングが進行する。そして、残留するSi膜11が所望の厚さとなると、このステップS1及びステップS2の繰り返しの処理が停止する。即ち、Si膜11がウエハWに残留するようにエッチング処理が停止する(図3B)。3回目以降のサイクルでも、1,2回目のサイクルと同様にSi膜11の表面の凹凸の形成が抑制されるので、この処理停止後のSi膜11の表面についても凹凸の形成が抑制されている。つまり、Si膜11の表面のラフネスが抑制された状態で処理が終了する。
After that, the cycle consisting of steps S1 and S2 is repeated, and the selective etching of the
続いて、図1~図3で説明した一連の処理を行う基板処理装置の一実施形態である基板処理装置2について、図4の平面図を参照して説明する。基板処理装置2は、ウエハWを搬入出するための搬入出部21と、搬入出部21に隣接して設けられた2つのロードロック室31と、2つのロードロック室31に各々隣接して設けられた2つの熱処理モジュール30と、2つの熱処理モジュール30に各々隣接して設けられた2つの処理モジュール4と、を備えている。
Next, a
搬入出部21は、第1の基板搬送機構22が設けられると共に常圧雰囲気とされる常圧搬送室23と、当該常圧搬送室23の側部に設けられた、ウエハWを収納するキャリア24が載置されるキャリア用載置台25と、を備えている。図中26は常圧搬送室23に隣接するオリエンタ室であり、ウエハWを回転させて偏心量を光学的に求め、第1の基板搬送機構22に対するウエハWの位置合わせを行うために設けられる。第1の基板搬送機構22は、キャリア用載置台25上のキャリア24とオリエンタ室26とロードロック室31との間でウエハWを搬送する。
The loading/
各ロードロック室31内には、例えば多関節アーム構造を有する第2の基板搬送機構32が設けられており、当該第2の基板搬送機構32は、ウエハWをロードロック室31と熱処理モジュール30と処理モジュール4との間で搬送する。熱処理モジュール40を構成する処理容器内及び処理モジュール4を構成する処理容器内は、真空雰囲気とされており、ロードロック室31内は、これらの真空雰囲気の処理容器内と常圧搬送室23との間でウエハWの受け渡しを行えるように、常圧雰囲気と真空雰囲気とが切り替えられる。
A second
図中33は開閉自在なゲートバルブであり、常圧搬送室23とロードロック室31との間、ロードロック室31と熱処理モジュール30との間、熱処理モジュール30と処理モジュール4との間に各々設けられている。熱処理モジュール30については、上記の処理容器、当該処理容器内を排気して真空雰囲気を形成するための排気機構及び処理容器内に設けられると共に載置されたウエハWを加熱可能なステージなどを含み、既述のステップS2を実行できるように構成されている。
In the figure, 33 is a gate valve that can be opened and closed between the normal pressure transfer chamber 23 and the
処理モジュール4について、図5の縦断側面図を参照して説明する。この処理モジュール4は、既述のステップS1を実行する。図中41は処理モジュール4を構成する処理容器である。図中42は、処理容器41の側壁に開口するウエハWの搬送口であり、上記のゲートバルブ33により開閉される。処理容器41内にはウエハWを載置するステージ51が設けられており、当該ステージ51には図示しない昇降ピンが設けられる。その昇降ピンを介して上記の第2の基板搬送機構32とステージ51とのウエハWの受け渡しが行われる。
The
ステージ51には温度調整部52が埋設されており、ステージ51に載置されたウエハWが既述した温度とされる。この温度調整部52は、例えば水などの温度調整用の流体が流通する循環路の一部をなす流路として構成されており、当該流体との熱交換によりウエハWの温度が調整される。ただし温度調整部52としては、そのような流体の流路であることに限られず、例えば抵抗加熱を行うためのヒーターにより構成されていてもよい。
A
また、処理容器41内には排気管53の一端が開口しており、当該排気管53の他端は圧力変更機構であるバルブ54を介して、例えば真空ポンプにより構成される排気機構55に接続されている。バルブ54の開度が調整されることによって処理容器41内の圧力が既述した範囲の圧力とされて処理が行われる。
One end of the
処理容器41内の上部側には、ステージ51に対向するように、処理ガス供給機構であるガスシャワーヘッド56が設けられている。ガスシャワーヘッド56には、ガス供給路61~64の下流側が接続されており、ガス供給路61~64の上流側は流量調整部65を各々介して、ガス供給源66~69に接続されている。各流量調整部65は、バルブ及びマスフローコントローラを備えている。ガス供給源66~69から供給されるガスについては、当該流量調整部65に含まれるバルブの開閉によって、下流側へ給断される。
A
ガス供給源66、67、68、69からは、F2ガス、NH3ガス、Ar(アルゴン)ガス、N2(窒素)ガスが夫々供給される。従ってガスシャワーヘッド56からは、処理容器41内に、これらのHFガス、NH3ガス、Arガス、N2ガスを各々供給することができる。Arガス及びN2ガスはキャリアガスとして、F2ガス及びNH3ガスと共に処理容器41内に供給される。そのように処理容器41内に供給されるF2ガスの流量、NH3ガスの流量について、F2ガスの流量が例えば100sccm~1000sccm、NH3ガスの流量が例えば4sccm~80sccmである。
ところで、図4に示すように基板処理装置2はコンピュータである制御部20を備えており、この制御部20は、プログラム、メモリ、CPUを備えている。プログラムには、既述したウエハWの処理及びウエハWの搬送が行われるように命令(各ステップ)が組み込まれており、このプログラムは、記憶媒体、例えばコンパクトディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、DVD等に格納され、制御部20にインストールされる。制御部20は当該プログラムにより基板処理装置2の各部に制御信号を出力し、各部の動作を制御する。具体的には、処理モジュール4の動作、熱処理モジュール30の動作、第1の基板搬送機構22、第2の基板搬送機構32の動作、オリエンタ室26の動作が制御信号により制御される。上記の処理モジュール4の動作としては、例えばステージ51に供給される流体の温度、ガスシャワーヘッド56からの各ガスの給断、バルブ54による排気流量の調整などの各動作が含まれる。
By the way, as shown in FIG. 4, the
基板処理装置2におけるウエハWの搬送経路を説明する。図1Aで説明したように各膜が形成されたウエハWを格納したキャリア24がキャリア用載置台25に載置される。そして、このウエハWは、常圧搬送室23→オリエンタ室26→常圧搬送室23→ロードロック室31の順に搬送され、熱処理モジュール30を介して処理モジュール4に搬送される。そして、既述のようにステップS1として述べた処理が行われて、AFS層13の形成が行われる。続いて、ウエハWは熱処理モジュール40に搬送されて、ステップS2のAFS層13の昇華が行われる。
A transfer route of the wafer W in the
その後、ウエハWは処理モジュール4と、熱処理モジュール40との間を往復するように搬送されることで所定の回数、ステップS1、S2が繰り返し行われる。その後、ウエハWは熱処理モジュール40から、ロードロック室31→常圧搬送室23の順で搬送されて、キャリア24に戻される。
Thereafter, the wafer W is transported back and forth between the
本実施形態で示した処理手法によれば、上記したようにSi膜11及びSiGe膜12のうちSi膜11を選択的にエッチングすることができ、且つエッチング処理後のSi膜11の表面におけるラフネスを抑制することができる。従って、エッチング処理後のウエハWから製造される半導体製品の歩留りを高くすることができる。
According to the processing method shown in this embodiment, as described above, the
上記した処理例では、Si膜11をエッチングするにあたり、ステップS1、S2を3回以上繰り返すように示したが、繰り返しの回数は上記の例に限られず、例えば2回であってもよい。そして、繰り返しを行わず、ステップS1~S2を1回のみ行ってもよい。また、上記の基板処理装置2では、処理モジュール4と熱処理モジュール40との間でウエハWを搬送し、ステップS1、S2が互いに異なる処理容器内で行われる。そのように処理を行うことに限られず、例えば処理モジュール4のステージ51の温度を変更することで、ステップS1、S2が行われるようにしてもよい。つまりステップS1、S2が同じ処理容器内で行われるようにしてもよい。ただしその場合はステップS1、S2を繰り返し行うにあたり、ステップS2実行後に再度ステップS1を行うためにステージ51を降温させる時間が必要になる。そのため、ステップS1、S2を繰り返すにあたり高いスループットを得るためには、既述したようにステップS1、S2を互いに異なる処理容器内のステージに載置して処理を行うことが好ましい。
In the processing example described above, steps S1 and S2 are shown to be repeated three times or more in etching the
なお、シリコン含有膜として既述した例ではSiGe膜12がウエハWの表面に露出しているが、SiGe膜12の代わりに例えばSiN膜、SiO2膜がウエハWの表面に露出していてもよい。これらのSiN膜及びSiO2膜はSi膜に比べるとSiの含有率が少ない。そのためSi膜11に比べればNH3ガス及びF2ガスにより、AFSを生じ難い。従ってSiGe膜12の代わりにSiN膜及びSiO2膜がウエハWの表面に露出していても、Si膜11を選択的にエッチングすることができる。また、ハロゲンガスとしてはF2ガスを用いることに限られず、例えばIF7ガス、IF5ガス、ClF3ガス、SF6ガスを用いてもAFS層13を生成して同様の処理を行うことができる。
Although the
そして上記の例ではF2ガス及びNH3ガスを同時にウエハWに供給して処理を行っている、つまりF2ガスを供給する期間と、NH3ガスを供給する期間とが一致しているが、そのように各ガスを供給することに限られない。例えばF2ガスとNH3ガスとを交互に繰り返し供給し、Si膜11に吸着したF2ガス及びNH3ガスのうちの一方のガスに対して他方のガスが反応することで、AFSが生成するようにしてもよい。つまりF2ガスを供給する期間とNH3ガスを供給する期間とが互いに重ならないように、これらの各ガスを供給してもよい。また、F2ガスを供給する期間と、NH3ガスを供給する期間とについて一部のみが重なるように各ガスを供給してもよい。ただし図1~図3の処理のようにF2ガス及びNH3ガスを同時に供給することで、既述したAFS層13の形成とAFS層13の厚さの均一化を速やかに行うことができ、スループットを高めることができるため好ましい。
In the above example, the F 2 gas and the NH 3 gas are simultaneously supplied to the wafer W for processing, that is, the F 2 gas supply period and the NH 3 gas supply period coincide. , is not limited to supplying each gas as such. For example, F 2 gas and NH 3 gas are supplied alternately and repeatedly, and one of the F 2 gas and NH 3 gas adsorbed on the
AFS層13を昇華させるにあたり、上記の例ではステップS1よりもステップS2におけるウエハWの温度を高くすることで行っているが、そのようにウエハWの温度を変化させることで行うことには限られない。例えば、ステップS2においてもステップS1と同じく処理モジュール4で行うものとする。そして、ステップS2の実行時にはステップS1の実行時よりも排気管53のバルブ54の開度を大きくする。それにより、ステップS1の実行時よりもステップS2の実行時における処理容器41内の圧力を低下させる。その圧力変化によって、AFS層13を昇華させてもよい。
In the above example, sublimation of the
〔第2実施形態〕
第2の実施形態について、図6に示す構造体71が表面に形成されたウエハWに対して処理が行われるものとして説明する。図6は当該構造体71の縦断側面図である。構造体71はSi膜を備えており、当該Si膜を縦方向(ウエハWの厚さ方向)に穿設される凹部72と、その凹部72の左側の側壁、右側の側壁から夫々左方、右方へと向うように当該Si膜に穿設された凹部73と、を含む。凹部72はウエハWの表面に開口しており、ウエハWに供給された各ガスは、当該凹部72を介して凹部73内に導入される。凹部73については、凹部72に対する左側及び右側の各々において、縦方向の互いに異なる高さに多数形成されていることから、凹部72の左右の側方には凹部73とSi膜とが縦方向に交互に並んでいる。
[Second embodiment]
The second embodiment will be described assuming that the wafer W having the structure 71 shown in FIG. 6 formed thereon is processed. FIG. 6 is a longitudinal side view of the structure 71. As shown in FIG. The structure 71 is provided with a Si film, and a
凹部73の一つを拡大して模式的に示した図7の縦断側面図を参照して、構造体71についてさらに説明する。既述のような構成であるため、凹部73を形成する上壁及び下壁はSi膜によって形成されており、図中でSi膜74として示している。また、凹部73を形成する側壁については、SiGe膜75により構成されている。この第2の実施形態では、SiGe膜75に対して凹部73の上壁及び下壁をなすSi膜74を選択的にエッチングし、Si膜74の縦方向の厚さを縮小化する。即ち、凹部73の開口幅を広げる。このエッチングについて、エッチング後のSi膜74の表面のラフネスが抑制されるように行われる。
The structure 71 will be further described with reference to the vertical cross-sectional side view of FIG. Since the structure is as described above, the upper and lower walls forming the
以下、第2の実施形態におけるエッチング処理について、第1の実施形態のエッチング処理との差異点を中心に、図8~図11を参照して説明する。図8~図11は、処理中に発生していると推定されるSi膜74の変化の様子を表す模式図である。この処理ではNH3ガスの他に、フッ素含有ガスとしてF2ガス及びHF(フッ化水素)ガスを使用する。図中、F2ガスを81、NH3ガスを82、HFガスを83として表している。
The etching process in the second embodiment will be described below with reference to FIGS. 8 to 11, focusing on differences from the etching process in the first embodiment. 8 to 11 are schematic diagrams showing how the
先ず、ウエハWが格納される処理容器41内の圧力及び当該処理容器41内のウエハWの温度について、例えば第1の実施形態のステップS1と同様の圧力及び温度に調整された状態で、当該ステップS1と同様にF2ガス81及びNH3ガス82の供給とが同時に行われる(図8、ステップT1)。それによって凹部73をなすSi膜74の表層が変質し、AFS層13が生じる。このAFS層13が形成される際に各ガスの作用によってSi膜74の表層には微細な凹凸が形成され、そのように凹凸が形成されたSi膜74を被覆するようにAFS層13が形成される(図9)。
First, the pressure in the
処理容器41内へのF2ガス81及びNH3ガス82が停止した後、処理容器41内にN2ガスが供給されると共に排気が行われる状態となり、残留していたF2ガス81及びNH3ガス82がパージされて、処理容器41内から除去される(ステップT2)。その後、処理容器41内にHFガス83が供給され(図10:ステップT3)、当該HFガス83と、AFS層13と、AFS((NH4)2SiF6)層13に接するSi膜74との間で下記の式1によって示す反応が起きると考えられる。
2Si+((NH4)2SiF6)+4HF→SiF6+SiH4+(NH4)2SiF6・・・式1
After the F 2 gas 81 and NH 3 gas 82 into the
2Si+( ( NH4 ) 2SiF6 )+4HF→ SiF6 + SiH4 + ( NH4 ) 2SiF6 Formula 1
上記の反応について詳しく述べると、ステップT1で形成されたAFS層13には、比較的多くのフッ素が含まれている。ステップT3にて同じくフッ素を含有するHFガス83が供給されることによって、このAFS層13のフッ素はさらに過剰な状態となり、AFS層13に接したSi膜74の極表面をフッ化させて、変質層75とする。このように、フッ素含有ガスの供給をトリガーとして、AFS層13に含まれるフッ素が利用されることで、Si膜74の極表面の変質層75への変化が起きると考察される。
To describe the above reaction in detail, the
その後、処理容器41内へのHFガス83の供給が停止し、処理容器41内にN2ガスが供給されると共に排気が行われる状態となり、残留していたHFがパージされて処理容器41内から除去される(ステップT4)。然る後、第1の実施形態のステップS2と同様に、ウエハWはステップT1~T4における温度よりも高い温度、例えば80℃~300℃に加熱される。この加熱によってAFS層13及び変質層75が昇華して除去され、これらの層に被覆されていたSi膜74が露出する(図11:ステップT5)。
After that, the supply of the
以上のように、ステップT1終了後に凹凸が形成されていたSi膜74の極表面が除去されることで、ステップT5で露出するSi膜74の表面のラフネスは抑制されている。なお、第1の実施形態と同様、以上の処理によってSi膜74及びSiGe膜75のうち、Si膜74が選択的にエッチングされる。そして、これ以降もステップT1~T5からなるサイクルが繰り返し行われ、Si膜11の選択的なエッチングが進行し、Si膜74の薄層化が進行し、Si膜74が所望の厚さとなると、このステップT1~T5の繰り返しの処理が停止する。
As described above, the surface roughness of the
以上に述べた第2の実施形態のエッチング処理によれば、後の評価試験でも示すように、エッチング後のSi膜のラフネスを、より確実に抑制することができる。この第2の実施形態のエッチング処理についても例えば図4で説明した基板処理装置2を用いることができ、ステップT1~T4は処理モジュール4において行われ、ステップT5は熱処理モジュール40において行われる。なお、処理モジュール4において行うステップT1~T4は、Si膜74を変質させて反応生成物を生成させる第1の工程に相当する。そして、そのうちのステップT1は、第1のフッ素含有ガスであるF2ガスのウエハWへの供給と、塩基性ガスであるNH3ガスのウエハWへの供給とを並行して行う第1供給工程に相当する。また、ステップT3は第2供給工程に相当し、上記のように本例では第1のフッ素含有ガスとは種類が異なる第2のフッ素含有ガスであるHFガスをウエハWに供給するように行われる。
According to the etching process of the second embodiment described above, the roughness of the Si film after etching can be more reliably suppressed, as will be shown in later evaluation tests. For example, the
そのようにステップT1~T4を行う処理モジュール4については、例えば既述した各ガス供給源66~69の他に、HFガスの供給源が設けられ、当該HFガス供給源とガスシャワーヘッド56とが流路を介して接続された構成とされる。そして、当該HFガスの流路には他のガスの流路と同様に流量調整部65が介設され、所望の流量でガスシャワーヘッド56を介して処理容器41内にHFガスが供給される。なお、このHFガスを処理容器41内へ供給する際にも、例えばArガス及びN2ガスが、キャリアガスとして処理容器41内に供給される。
For the
ところで、ステップT3においてはAFS層13に作用することで、AFS層13に含まれるフッ素とSi膜74との反応を引き起こせるガスを用いればよく、HFガスの代わりに他のフッ素含有ガス、例えばF2ガス、NF3(三フッ化窒素)ガスなどを用いることが考えられる。F2ガスを用いる場合には、ステップT1とステップT3とで同じ種類のフッ素含有ガスを用いることになる。上記した処理例では、ステップT3の処理がステップT1で用いられるガスの影響を受けることが抑制されるように、ステップT2で不活性ガスであるN2ガスによるパージを行うが、そのようにステップT1、T3で共にF2ガスを用いる場合は当該ステップT2を省いてもよい。具体的には、先ずステップT1でF2ガス及びNH3ガスを共に処理容器41内に供給し、その後、F2ガス及びNH3のうちのNH3ガスの供給を停止することでF2ガスのみが処理容器41内に供給される状態とすることで、ステップT2を省いてステップT3の処理が行われるようにすることができる。
By the way, in step T3, a gas that acts on the
また、ステップT3においてはフッ素含有ガスの代わりにNH3ガスを供給してもよい。上記したようにAFS層13には多くのフッ素が含まれるが、NH3ガスを供給することによって、そのAFS層13のフッ素とNH3とSi膜74の極表面とが反応することで、当該Si膜74の極表面が変質して反応生成物となり、ステップT5においてAFS層13と共に昇華し、除去される。それによって、ステップT5の実施後のSi膜74の表面におけるラフネスが抑制される。このようにステップT3でNH3ガスを供給する場合も、ステップT3でF2ガスを用いる場合と同様にステップT2を省いてよい。
Also, in step T3, NH 3 gas may be supplied instead of the fluorine-containing gas. As described above, the
以上に述べたように、F2ガス(第1のフッ素含有ガス)のウエハWへの供給と、NH3ガスのウエハWへの供給とを並行して行う第1供給工程を行った後の第2供給工程でウエハWに供給するガスとしては、第1のフッ素含有ガスとは種類が異なる第2のフッ素含有ガスであることには限られない。ところで第1の実施形態にて、本明細書ではF2ガス及びNH3ガスの供給期間が一致すること(供給開始のタイミングが各ガスで同じであり且つ供給終了のタイミングが各ガスで同じであること)が、同時に供給することであるとして述べた。第2の実施形態において、F2ガスの供給とNH3ガスの供給とを並行して行うにあたり、これらの各ガスの供給開始のタイミングを同じとすることには限られない。つまり、F2ガス及びNH3ガスの供給については本明細書でいう同時であることには限られない。 As described above, after performing the first supply step in which the F 2 gas (first fluorine-containing gas) is supplied to the wafer W and the NH 3 gas is supplied to the wafer W in parallel, The gas supplied to the wafer W in the second supply step is not limited to the second fluorine-containing gas different in kind from the first fluorine-containing gas. By the way, in the first embodiment, the supply periods of the F2 gas and the NH3 gas are the same in this specification (the supply start timing is the same for each gas and the supply end timing is the same for each gas). being) is to supply at the same time. In the second embodiment, when the F 2 gas and the NH 3 gas are supplied in parallel, the timing of starting the supply of these gases is not limited to be the same. In other words, the supply of F2 gas and NH3 gas is not limited to the simultaneous supply described in this specification.
また、ステップT1~T5は繰り返して複数回行うことに限られず、一回のみ行われてもよい。さらに、構造体71の横方向に向けて形成される凹部73の壁面をエッチングする例を示したが、エッチングする箇所としては任意であり、当該壁面のエッチングを行うことには限られない。
In addition, steps T1 to T5 are not limited to being repeatedly performed multiple times, and may be performed only once. Furthermore, although an example of etching the wall surface of the
なお、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更、組み合わせがなされてもよい。 In addition, the embodiment disclosed this time should be considered as an example and not restrictive in all respects. The above-described embodiments may be omitted, substituted, modified, and combined in various ways without departing from the scope and spirit of the appended claims.
〔評価試験〕
・評価試験1
本開示の技術に関連して行われた評価試験について説明する。評価試験1として、ウエハWに対して、実施形態で説明したようにステップS1、S2を複数回繰り返すエッチング処理を行った。この処理に用いたウエハWについては、実施形態で示したようにSi膜11及びSiGe膜12が表面に露出している。この評価試験1のステップS1では、ウエハWを格納する処理容器内へ供給するF2ガスの流量及びNH3ガスの流量については、夫々既述した範囲内の値に設定した。なお実施形態で述べたように、これらのF2ガスの流量及びNH3ガスと共に、Arガス及びN2ガスについても処理容器内へ供給した。また、処理容器内の圧力及びステップS1におけるウエハWの温度についても、実施形態で述べた範囲内の値に設定した。
〔Evaluation test〕
・Evaluation test 1
Evaluation tests conducted in relation to the technology of the present disclosure will be described. As an evaluation test 1, the wafer W was subjected to an etching process in which steps S1 and S2 were repeated multiple times as described in the embodiment. As for the wafer W used in this process, the
この評価試験1では、1回のステップS1における処理ガス(F2ガス及びNH3ガス)の供給時間と、ステップS1、S2の繰り返し回数とを、ウエハW毎に変更して処理を行った。そして処理後の各ウエハWについて、Si膜11の表面の画像を取得すると共に、エッチング選択比(=Si膜11のエッチング量/SiGe膜12のエッチング量)の算出を行った。評価試験1-1として、処理ガスの供給時間を30秒、上記の繰り返し回数を6回とした。評価試験1-2として、処理ガスの供給時間を45秒、上記の繰り返し回数を4回とした。評価試験1-3として、処理ガスの供給時間を60秒、上記の繰り返し回数を3回とした。従って、評価試験1-1~1-3の各々において、ウエハWへの処理ガスの供給時間の合計としては180秒である。
In this evaluation test 1, the process was performed by changing the supply time of the processing gas ( F2 gas and NH3 gas) in one step S1 and the number of repetitions of steps S1 and S2 for each wafer W. For each processed wafer W, an image of the surface of the
評価試験1-1~1-3においてエッチング選択比は30以上であり、従って、Si膜11はSiGe膜12に対して選択的にエッチングされていた。そして図12は、評価試験1-1~1-3にて取得された画像、及び処理を行う前のSi膜11から得られた画像を模式的に示している。取得された画像は、Si膜11の表面の凹凸が白黒のコントラストとして示されている。図12で表した画像は、その凹凸の凹部の部分を囲み、ドットを付して示したものであり、密集している凸部については図示の便宜上、まとめて囲むことで一つの凸部として示している。この図12に示すように、評価試験1-1の画像では凹凸の形成が確認された。しかし、評価試験1-2、1-3ではわずかな凹凸しか形成されていなかった。
In evaluation tests 1-1 to 1-3, the etching selectivity was 30 or more, and therefore the
このように1回のステップS1で処理ガスの供給時間が比較的長い評価試験1-2、1-3ではSi膜11の表面のラフネスが抑制されている。これは評価試験1-1では、処理ガスとSi膜11の表層との反応が不十分で、AFS層13の厚さの均一性が低い状態でステップS2の昇華が行われる。その一方で評価試験1-2、1-3ではSi膜11の表層が十分に処理ガスと反応して、実施形態で述べたように均一性高い厚さでAFS層13が形成されたことによるものと考えられる。
In this way, the roughness of the surface of the
そして供給時間が45秒である評価試験1-2では表面のラフネスが十分に抑えられており、45秒よりも若干短い供給時間であってもこのラフネスが抑えられると考えられる。ただし、処理ガスの供給時間が30秒である評価試験1-1ではラフネスが若干見られる。以上のことから、処理ガスの供給時間としては40秒以上が好ましいと考えられる。ただし処理ガスの供給時間が長すぎると、処理ガスは形成されたAFS層13に阻まれ、Si膜11に作用できなくなるので、処理ガスを無駄に消費してしまうことになる。処理ガスの供給時間が60秒でSi膜11のラフネスが適切に抑えられていることを考えると、その供給時間よりも長い供給時間以下、例えば120秒以下にすることが好ましいと考えられる。
In the evaluation test 1-2 in which the supply time was 45 seconds, the surface roughness was sufficiently suppressed, and it is considered that this roughness could be suppressed even if the supply time was slightly shorter than 45 seconds. However, some roughness is observed in the evaluation test 1-1 in which the processing gas supply time is 30 seconds. From the above, it is considered that the supply time of the processing gas is preferably 40 seconds or longer. However, if the processing gas supply time is too long, the processing gas is blocked by the formed
・評価試験2
続いて評価試験2について説明する。この評価試験2では評価試験1と同様に、複数のウエハWに対してステップS1、S2を繰り返し行うことでSi膜11をエッチングした。そして、Si膜11の表面の画像の取得と、エッチング選択比の算出とを行った。この評価試験2では1回のステップS1における処理ガスの供給時間は、各ウエハW間で同じ30秒、ステップS1、S2の繰り返しの回数は各ウエハW間で同じ6回として処理を行った。従って、1回の処理ガスの供給時間及びS1、S2の繰り返しの回数については上記の評価試験1-1と同じである。ただしNH3ガスの流量については評価試験1-1とは異なる。この評価試験2(2-1、2-2)のNH3ガスの流量について、評価試験2-1<評価試験1-1<評価試験2-2という関係になっている。なお評価試験2において、NH3ガスの流量以外の処理条件は、評価試験1の処理条件と同様に設定した。
・
Next,
評価試験2-1、2-2のエッチング選択比は30以上であり、従ってSi膜11はSiGe膜12に対して選択的にエッチングされていた。図13は、評価試験2-1~2-2にて取得された画像を、評価試験1と同様に模式的に表したものである。試験結果の把握を容易にするために、図12に示した評価試験1-1の画像の模式図も図13中に示している。この図13に示すように評価試験2-1では評価試験1-1に比べてラフネスが大きく、評価試験2-2ではラフネスが抑制されている。従って、NH3ガスの流量が大きいほどラフネスが抑制されている。これは、F2ガスについては比較的大きい流量で供給しているため、NH3ガスの流量が大きいほどSi膜11の表層においてAFS層13に変質する量も多くなり、既述したようにAFS層13の厚さの均一性が高くなったことによると考えられる。
The etching selectivity of Evaluation Tests 2-1 and 2-2 was 30 or more, and therefore the
なお評価試験1-1において、F2ガスの流量に対するNH3ガスの流量の割合(NH3ガスの流量/F2ガスの流量)は0.026である。上記したように評価試験1-1では若干凹凸が見られることから、当該割合について0.026よりも大きくすることが好ましいことが確認された。また、評価試験2-2においてはNH3ガスを実施形態で述べた範囲内の値に設定しており、NH3ガスの流量/F2ガスの流量は0.036である。従って、当該割合を0.036以上とすると、より好ましいことが確認された。 In evaluation test 1-1, the ratio of the flow rate of NH 3 gas to the flow rate of F 2 gas (flow rate of NH 3 gas/flow rate of F 2 gas) was 0.026. As described above, since some unevenness was observed in the evaluation test 1-1, it was confirmed that it is preferable to set the ratio to be larger than 0.026. In the evaluation test 2-2, the NH 3 gas was set to a value within the range described in the embodiment, and the flow rate of NH 3 gas/flow rate of F 2 gas was 0.036. Therefore, it was confirmed that setting the ratio to 0.036 or more is more preferable.
・評価試験3
次に評価試験3について説明する。図6、図7で説明した構造体71が形成された複数のウエハWに対して、第2の実施形態で説明したステップT1~T5からなるサイクルを10回繰り返して処理を行った。ステップT3で処理容器41内に供給するHFガスの流量については、処理を行うウエハW毎に変更した。そして、処理済みのウエハWについてSEMにより画像を取得し、構造体71におけるSi膜74の表面の状態を観察した。HFガスの流量を100sccm、200sccm、450sccmに設定して行った試験を、夫々評価試験3-1、3-2、3-3とする。
・
Next,
なお、処理容器41内の圧力については実施形態で述べた範囲内の値に設定し、HFガスの供給時間としては30秒に設定した。また、HFガスと共に処理容器41内に供給するArガスの流量、N2ガスの流量については各々275sccmに設定した。また評価試験3-4として、ステップT3及びステップT4(HFガス供給後のN2ガスによるパージ)を行わないことを除いて評価試験3-1~3-3と同様の条件で処理を行い、SEMにより画像を取得した。従って、この評価試験3-4における処理は、第1の実施形態で述べたステップS1、S2を繰り返す行う処理である。
The pressure inside the
図14の上段、中段、下段に、評価試験3-1、3-2、3-4において夫々取得された画像の模式図を示している。評価試験3-4に比べると、評価試験3-1~3-3ではSi膜74表面のラフネスが抑制されていた。従って、第2の実施形態で説明したように、HFガスを供給することが好ましいことが示された。評価試験3-1~3-3の中では、評価試験3-1よりも評価試験3-2、3-3の方が上記のラフネスについて抑制されており、実用上望ましいレベルとなっていた。なお、評価試験3-2、3-3でラフネスの状態は同様であったため、図14にはこれらの評価試験3-2、3-3のうちの3-2の模式図のみを示している。
Schematic diagrams of images obtained in evaluation tests 3-1, 3-2, and 3-4 are shown in the upper, middle, and lower stages of FIG. Compared to Evaluation Test 3-4, the roughness of the surface of the
以上の結果から、ステップT3でウエハWに供給するHFガスの流量については、100sccmよりも大きくすることが好ましく、200sccm以上とすることがより好ましいことが確認された。上記したようにHFガスの供給中に不活性ガスであるArガス及びN2ガスを250sccmずつ供給している。そのため、処理容器41内に供給する全てのガスの流量に対するHFガスの流量の割合は、下記の式2で表される。なお、式2中のXは、HFガスの流量である。
Xsccm/(X+250+250)sccm・・・式2
From the above results, it was confirmed that the flow rate of the HF gas supplied to the wafer W in step T3 is preferably greater than 100 sccm, and more preferably greater than 200 sccm. As described above, 250 sccm of Ar gas and N 2 gas, which are inert gases, are supplied during the supply of HF gas. Therefore, the ratio of the flow rate of the HF gas to the flow rate of all the gases supplied into the
Xsccm/(X+250+250)
X=100sccmのときに式2より0.1667であり、X=200sccmのときに式2より0.2857である。従ってこの評価試験3から、処理容器41内に供給する全てのガスの流量に対するHFガスの流量の割合としては0.1667より大きくすることが好ましく、0.2857以上にすることがより好ましいことが分かる。なお評価試験3―2、3-3間でラフネスの状態が同様であったのは、既述したようにAFS層13中のフッ素の作用でSi膜74が変質することでラフネスが改善されるが、HFガスの流量を多くしても、AFS層13中でのSi膜74の変質に寄与できるフッ素の量が限られることによるためと考えられる。
It is 0.1667 from
・評価試験4
次に評価試験4について説明する。評価試験4では、構造体71が形成されたウエハWに対して、第2の実施形態におけるステップT1、T2、T5からなるサイクルを9回繰り返して処理を行った。そして、上記のように処理を行った後は構造体71のSEM画像を取得し、凹部73における開口部付近のエッチング量と奥付近(開口部とは反対側の端部付近)のエッチング量とを測定した。なお、これらのエッチング量の差が小さいほど好ましい。ステップS1における、処理容器41内に供給するNH3ガスの流量について、ウエハW毎に変更して設定しており、5sccm、8sccm、10sccm、12sccm、14sccmのうちのいずれかに設定した。
・
Next,
ステップS1の他の処理条件について説明すると、処理容器41内へ供給するF2ガスの流量、Arガスの流量は夫々500sccm、200sccmとした。N2ガスの流量についてはNH3ガスの流量に応じて変更しており、N2ガスの流量とNH3ガスの流量との合計が700sccmとなるように、当該N2ガスの流量を設定した。そして、1サイクルにおけるF2ガス及びNH3ガスの供給時間は15秒とした。また、ウエハWの温度としては、実施形態で述べた範囲内の値に設定した。 Another processing condition of step S1 will be described. The flow rate of the N2 gas was changed according to the flow rate of the NH3 gas, and the flow rate of the N2 gas was set so that the total flow rate of the N2 gas and the NH3 gas was 700 sccm. . The supply time of F2 gas and NH3 gas in one cycle was set to 15 seconds. Also, the temperature of the wafer W was set to a value within the range described in the embodiment.
図15は評価試験4の結果をまとめたグラフであり、縦軸、横軸にエッチング量(単位:nm)、NH3ガスの流量(単位:sccm)を夫々示している。縦軸の目盛りはAに対して2nm増加する毎に付しているが、このAは実数である。グラフに示すように、NH3ガスの流量が5sccmでは開口部付近のエッチング量に比べて奥付近のエッチング量が小さく、これらのエッチング量について比較的大きい。NH3ガスの流量が8sccmの場合は、開口部付近のエッチング量に比べて奥付近のエッチング量が小さく、5sccmの場合に比べるとこれらのエッチング量の差は小さいが、実用上、当該エッチング量の差についてはさらに小さいことが望ましい。
FIG. 15 is a graph summarizing the results of
そしてNH3ガスの流量が10sccm以上の場合は、当該エッチング量の差については十分に小さいものとなった。このような結果となったのは、NH3ガスの流量が10sccm以上の場合は、凹部73内の開口部から奥に至るまで十分に当該NH3ガスが供給されたことで、凹部73をなすSi膜74からなる上壁及び下壁の表面に、AFS層13が十分に形成されたためと考えられる。
When the flow rate of NH 3 gas was 10 sccm or more, the difference in etching amount was sufficiently small. The reason for this result is that when the flow rate of the NH 3 gas is 10 sccm or more, the NH 3 gas is sufficiently supplied from the opening in the
上記のように評価試験4では処理容器41内へのF2ガス、NH3ガスの供給を互いに並行して行って凹部73における各部を均一性高くエッチングするにあたり、NH3ガスの流量を8sccmより大きくすることが好ましく、10sccm以上とすることがより好ましいという結果となった。上記のようにF2ガスを500sccmで供給している。従ってこの評価試験4では、F2ガスの流量に対するNH3ガスの流量の割合としては、8sccm/500sccm=0.016より大きいことが好ましく、10sccm/500sccm=0.02以上であることがより好ましいという結果となった。
As described above, in
W ウエハ
11 Si膜
13 AFS層
Claims (16)
前記第1の工程の後に前記基板を第2の温度として前記反応生成物を除去する第2の工程と、
を含む基板処理方法。 A first step of supplying a processing gas containing a halogen-containing gas and a basic gas to a substrate having a silicon film formed thereon and having a first temperature to alter the surface of the silicon film to generate a reaction product. the process of
a second step of removing the reaction product by setting the substrate to a second temperature after the first step;
A substrate processing method comprising:
前記第1の工程及び前記第2の工程は、前記シリコン膜を前記シリコン含有膜に対して選択的に変質させて除去する工程である請求項1ないし4のいずれか一つに記載の基板処理方法。 the substrate has a silicon-containing film different from the silicon film formed on its surface;
5. The substrate processing according to claim 1, wherein said first step and said second step are steps of selectively altering and removing said silicon film with respect to said silicon-containing film. Method.
前記基板を格納する処理容器内への前記フッ素ガスの供給と、当該処理容器内への前記フッ素ガスの供給と、が並行して行われ、
前記処理容器内に供給されるフッ素ガスの流量に対する前記処理容器内に供給されるアンモニアガスの流量の割合は、0.16より大きい請求項10記載の基板処理方法。 In the first step,
supplying the fluorine gas into a processing container that stores the substrate and supplying the fluorine gas into the processing container are performed in parallel,
11. The substrate processing method according to claim 10, wherein a ratio of a flow rate of ammonia gas supplied into said processing chamber to a flow rate of fluorine gas supplied into said processing chamber is greater than 0.16.
前記ハロゲン含有ガスの前記基板への供給と、前記塩基性ガスの前記基板への供給とを並行して行う第1供給工程と、
前記第1供給工程の後に、前記ハロゲン含有ガス及び前記塩基性ガスのいずれか一方のみを前記基板に供給する第2供給工程と、
を含む請求項1ないし11のいずれか一つに記載の基板処理方法。 The first step is
a first supply step of simultaneously supplying the halogen-containing gas to the substrate and supplying the basic gas to the substrate;
a second supply step of supplying only one of the halogen-containing gas and the basic gas to the substrate after the first supply step;
The substrate processing method according to any one of claims 1 to 11, comprising:
前記第1供給工程において前記基板に供給される第1のフッ素含有ガスと、
前記第2供給工程において前記基板に供給される第2のフッ素含有ガスと、からなり、
前記第1のフッ素含有ガスと、前記第2のフッ素含有ガスとは、互いに種類が異なる請求項12記載の基板処理方法。 The halogen-containing gas is
a first fluorine-containing gas supplied to the substrate in the first supply step;
a second fluorine-containing gas supplied to the substrate in the second supply step;
13. The substrate processing method according to claim 12, wherein the first fluorine-containing gas and the second fluorine-containing gas are of different types.
前記第2のフッ素含有ガスはフッ化水素ガスである請求項13記載の基板処理方法。 the first fluorine-containing gas is fluorine gas;
14. The substrate processing method according to claim 13, wherein said second fluorine-containing gas is hydrogen fluoride gas.
次いで、前記反応生成物が前記シリコン膜上に残留する状態で前記処理ガスを前記基板に供給する工程と、
続いて前記反応生成物を除去する工程と、
を含む基板処理方法。 supplying a processing gas containing a halogen-containing gas and a basic gas to a substrate having a silicon film formed thereon to alter the surface of the silicon film to generate a reaction product;
then, supplying the processing gas to the substrate while the reaction product remains on the silicon film;
subsequently removing the reaction product;
A substrate processing method comprising:
前記処理容器内にハロゲン含有ガス及び塩基性ガスを含む処理ガスを供給する処理ガス供給機構と、
前記処理ガスにより前記シリコン膜の表面を変質させて反応生成物を生成させ、当該反応生成物が前記シリコン膜上に残留する状態で当該処理ガスを供給する第1のステップと、前記第1のステップの後に、前記反応生成物を除去する第2のステップと、が実施されるように制御信号を出力する制御部と、
を備える基板処理装置。 a processing container for storing a substrate having a silicon film formed on its surface;
a processing gas supply mechanism for supplying a processing gas containing a halogen-containing gas and a basic gas into the processing container;
a first step in which the surface of the silicon film is altered by the processing gas to generate a reaction product, and the processing gas is supplied in a state in which the reaction product remains on the silicon film; a control unit that outputs a control signal so that after the step, a second step of removing the reaction product is performed;
A substrate processing apparatus comprising:
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