JP2022182567A - 電動自動車の冷却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示の課題は、冷却液の酸性化を抑制することができる電気自動車の冷却システムを提供することである。【解決手段】本実施形態は、発熱機器を冷却液により冷却する電気自動車の冷却システムであって、発熱機器を冷却する冷却液と、冷却液を冷却する冷却器と、冷却液が流れる流路と、を少なくとも備え、流路を構成する壁面の少なくとも一部が、塩基性成分が溶出する材料で構成されている、冷却システムである。【選択図】図1

Description

本開示は、電動自動車の冷却システムに関する。
ハイブリッド車及び電気自動車等の走行用モーターを備える電動自動車は、電力を適切にコントロールするためのパワーコントロールユニット(PCU)を備える。PCUは、モーターを駆動するインバーターや、電圧をコントロールする昇圧コンバーター、高電圧を降圧するDCDCコンバーター等を含む。インバーター又はコンバーターは、半導体素子を内蔵したカード型パワーモジュールであるパワーカードを有し、パワーカードは、スイッチング動作に伴って発熱する。そのため、インバーターやコンバーターは、高温に発熱し得る機器である。また、電動自動車における発熱機器としては、インバーター及びコンバーターの他にも、例えばバッテリーや、ジェネレーター、モーター、燃料電池等が挙げられる。したがって、電動自動車には、これらの発熱機器を冷却するための冷却システムが備え付けられる。
このような冷却システムとして、例えば、特許文献1には、冷却液と、前記冷却液を循環させる冷却液循環手段と、前記冷却液循環手段内に導入されたイオン交換樹脂とを備え、前記イオン交換樹脂は、アルキルアンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、セリウムイオン、及び、マンガンイオンからなる群から選ばれるいずれか1以上のイオンでイオン交換されている冷却システムが開示されている。特許文献1では、冷却液中のイオン成分をイオン交換樹脂により除去することにより、イオン成分に起因する漏れ電流腐食を低減することができると記載されている。
特開2014-185838号公報
冷却システムは、システム内部を循環し、熱を運搬する媒体としての冷却液を含む。電動自動車の冷却システムに用いられる冷却液としては、優れた冷却性の観点から、水を含む水系冷却液(例えばエチレングリコールと水との混合物)等が一般に用いられている。しかし、水系冷却液には、冷却システム中での使用によりpHが酸性側に変化するという課題がある。使用により冷却液が酸性になる理由としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)ラジエーターに含まれる材料(例えばフラックス)や配管等の金属部品からの金属イオン(例えばアルミニウムイオン)の溶出
(2)パッキン等のゴム製品からの硫酸イオン等の溶出
(3)冷却液の成分であるグリコール類の酸化や、熱による分解(ギ酸やグリコール酸、シュウ酸等の有機酸と炭酸の生成)
冷却液のpHが低くなると、冷却システムの冷却液に接する部分や部材(例えば、配管や冷却機器等)に腐食/劣化が生じ易くなる。特に、電動自動車の冷却システムに用いられる冷却液は、低い導電性を確保するために、添加剤の種類や使用量が限られており、イオン成分の溶出やグリコール類等の冷却液成分の劣化が生じ易く、pHが酸性側へ変化し易い。
そこで、本開示の課題は、冷却液の酸性化を抑制することができる電気自動車の冷却システムを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、冷却液が流れる流路を構成する壁面の少なくとも一部を塩基性成分が溶出する材料で構成することにより冷却液の酸性化を抑制することができることを見出し、本開示に至った。
そこで、本実施形態の態様例は以下の通りである。
(1) 発熱機器を冷却液により冷却する電気自動車の冷却システムであって、
発熱機器を冷却する冷却液と、冷却液を冷却する冷却器と、冷却液が流れる流路と、を少なくとも備え、
流路を構成する壁面の少なくとも一部が、塩基性成分が溶出する材料で構成されている、冷却システム。
(2) 塩基性成分が溶出する材料が、ポリアミド樹脂又はポリイミドアミド樹脂である、(1)に記載の冷却システム。
(3) 流路の少なくとも一部が配管により構成され、少なくとも一つの配管の内壁が塩基性成分が溶出する材料で構成されている、(1)又は(2)に記載の冷却システム。
(4) 配管が、塩基性成分が溶出する材料で構成されている、(3)に記載の冷却システム。
(5) 流路の少なくとも一部がコネクターにより構成され、少なくとも一つのコネクターの内壁が塩基性成分が溶出する材料で構成されている、(1)~(4)のいずれか1つに記載の冷却システム。
(6) コネクターが、塩基性成分が溶出する材料で構成されている、(5)に記載の冷却システム。
(7) 発熱機器が、インバーター、コンバーター、ジェネレーター、モーター、燃料電池及びバッテリーから選択される少なくとも1つである、(1)~(6)のいずれか1つに記載の冷却システム。
(8) 冷却液が、水と、一価アルコール、二価アルコール、三価アルコール及びアルキレングリコールモノアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルコール類と、を少なくとも含む、(1)~(7)のいずれか1つに記載の冷却システム。
本開示により、冷却液の酸性化を抑制することができる電気自動車の冷却システムを提供することができる。
ポリアミド樹脂としてのナイロン6及びナイロン6,6の構造式、並びに該ポリアミド樹脂からアンモニウムイオンが溶出する様子を示す模式図である。 本実施形態の冷却システムの構成例を示す模式図である。 水系冷却液を樹脂配管内で120℃で保存する耐久試験(120℃)を実施した結果を示すグラフである。
本実施形態は、発熱機器を冷却液により冷却する電気自動車の冷却システムであって、発熱機器を冷却する冷却液と、冷却液を冷却する冷却器と、冷却液が流れる流路と、を少なくとも備え、流路を構成する壁面の少なくとも一部が、塩基性成分が溶出する材料で構成されている、冷却システムである。
本実施形態により、冷却液の酸性化を抑制することができる電気自動車の冷却システムを提供することができる。具体的には、流路を構成する壁面の少なくとも一部を塩基性成分が溶出する材料で構成することにより、冷却液中に溶出した酸性成分を、塩基性成分が溶出する材料から溶出した塩基性成分で中和させることができ、その結果、冷却液の酸性化を抑制することができ、冷却システムの冷却液に接する部分や部材における腐食や劣化を抑制することができる。
以下、適宜図面を参照して、本実施形態に係る冷却システムの構成について詳細に説明する。
本実施形態に係る冷却液は、電動自動車に備えられる冷却システムに用いられる。すなわち、本実施形態の一態様は、本実施形態に係る冷却液を冷媒として用いる電動自動車の冷却システムである。また、本実施形態の一態様は、電動自動車に搭載される発熱機器を冷却するための冷却システムである。また、本実施形態の一態様は、本実施形態に係る冷却システム、及び該冷却システムで冷却される発熱機器を有する、電動自動車である。
本明細書における「電動自動車」は、走行用の電動モーターを備える自動車を指し、エンジンを備えず電動モーターのみを動力源として備える電気自動車だけでなく、電動モーター及びエンジンの両者を動力源として備えるハイブリッド自動車も含む。また、燃料電池車も「電動自動車」に含まれる。
本実施形態に係る冷却システムは、上述の通り、発熱機器を冷却する冷却液と、冷却液を冷却する冷却器と、冷却液が流れる流路と、を少なくとも備える。
本実施形態に係る冷却液は、特に制限されるものではない。冷却液は、水系冷却液であることが好ましい。水系冷却液は、基剤として、水及びアルコール類を含むことが好ましい。アルコール類は、一価アルコール、二価アルコール、三価アルコール及びアルキレングリコールモノアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルコール類である。基剤として水及びアルコール類を含有させることにより、冷却液に優れた冷却性能を付与することができる。
上述のように、電動自動車の冷却システムに用いられる水系冷却液は、低い導電性を確保するために、添加剤の種類や使用量が限られており、イオン成分の溶出やアルコール類等の冷却液成分の劣化が生じ易く、pHが酸性側へ変化し易い。この冷却液の酸性化という課題は、本実施形態に係る冷却システムにより好ましく対応することができる。
アルコール類は、一価アルコール、二価アルコール、三価アルコール及びアルキレングリコールモノアルキルエーテルからなる群から選ばれる。これらのアルコール類は、凝固点降下作用を有する。アルコール類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
一価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、又はオクタノール等が挙げられる。一価アルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、又はヘキシレングリコール等が挙げられる。二価アルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
三価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、5-メチル-1,2,4-ヘプタントリオール、又は1,2,6-ヘキサントリオール等が挙げられる。三価アルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、又はテトラエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。アルキレングリコールモノアルキルエーテルは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール及び1,3-プロパンジオールが、取り扱い性、価格、入手容易性の観点から好ましい。したがって、アルコール類は、エチレングリコール、プロピレングリコール、及び1,3-プロパンジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、エチレングリコールを含むことがより好ましい。
水は、イオン交換水であることが好ましい。
基剤の含有量、すなわち水及びアルコール類の総含有量は、冷却液として機能する観点から、冷却液100質量部に対して、好ましくは50質量部以上であり、好ましくは60質量部以上であり、好ましくは70質量部以上であり、好ましくは80質量部以上であり、好ましくは90質量部以上であり、好ましくは95質量部以上である。また、基剤の含有量は、基材以外の他の成分を配合する観点から、好ましくは99質量部以下であり、好ましくは95質量部以下であり、好ましくは94質量部以下であり、好ましくは93質量部以下である。これらの下限値及び上限値は、任意に組み合わせ可能である。
水とアルコール類の配合割合は、例えば不凍性・引火性を考慮し、任意に調整できる。基剤中の水とアルコール類の質量割合は、引火点の発生を回避する観点から、20:80~90:10(水:アルコール類)であることが好ましく、40:60~75:25であることが好ましい。これらの上限及び下限は任意に組み合わせ可能である。
本実施形態に係る冷却液の流動点は、低温時の流動性を確保する観点から、-35℃未満であることが好ましく、-38℃以下であることがより好ましい。
本実施形態に係る冷却液は、必要に応じて、上記成分以外に、その他の添加剤を含むことができる。その他の添加剤としては、例えば、抗酸化剤、防錆剤、摩擦緩和剤、防食剤、粘度指数改良剤、流動点降下剤、分散剤/界面活性剤、耐摩耗剤、苦味剤、又は固体潤滑剤等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その他の添加剤の合計配合量は、冷却液100質量部に対して、通常、10質量部以下、好ましくは5質量部以下である。
冷却液の25℃におけるpHは、好ましくは6以上、より好ましくは7以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは9以下である。
発熱機器は、冷却システムの冷却対象となる機器であり、特に制限されるものではない。発熱機器としては、例えば、モーター、ジェネレーター、インバーター、コンバーター、燃料電池、又はバッテリー等が挙げられる。これらの発熱機器は、高温に発熱し得るため、冷却する必要がある。発熱機器は、1つであっても、複数であってもよい。
本実施形態に係る冷却システムは、流路を構成する壁面の少なくとも一部が、塩基性成分が溶出する材料で構成されている。
流路は、発熱機器を冷却するための冷却液が流れる通路であり、例えば、配管やコネクター等により構成される。すなわち、流路を構成する壁面としては、配管の内壁やコネクターの内壁が挙げられる。コネクターは、配管を他部材に連結させる部材又は配管同士を連結させる部材である。
本実施形態の一態様において、流路の少なくとも一部が配管により構成され、少なくとも一つの配管の内壁が塩基性成分が溶出する材料で構成されている。冷却システムは一般的に複数の配管を備えるが、それら複数の配管のうち少なくとも一つの配管の内壁が塩基性成分が溶出する材料で構成されていればよい。配管の内壁が塩基性成分が溶出する材料で構成されている形態としては、例えば、配管自体が塩基性成分が溶出する材料で形成されている形態や、金属配管や樹脂配管の内壁に塩基性成分が溶出する材料が配置されている形態等が挙げられる。
本実施形態の一態様において、流路の少なくとも一部がコネクターにより構成され、少なくとも一つのコネクターの内壁が塩基性成分が溶出する材料で構成されている。冷却システムは一般的に複数のコネクターを備えるが、それら複数のコネクターのうち少なくとも一つのコネクターの内壁が塩基性成分が溶出する材料で構成されていればよい。コネクターの内壁が塩基性成分が溶出する材料で構成されている形態としては、例えば、コネクター自体が塩基性成分が溶出する材料で形成されている形態や、樹脂コネクターの内壁に塩基性成分が溶出する材料が配置されている形態等が挙げられる。
塩基性成分が溶出する材料は、冷却液中に塩基性成分が溶出する材料であれば、特に制限されるものではない。塩基性成分が溶出する材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。塩基性成分が溶出する材料は、流路の壁面を構成する材料の観点から、樹脂であることが好ましい。塩基性成分が溶出する樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂又はポリイミドアミド樹脂等が挙げられる。塩基性成分が溶出する樹脂は、好ましくは、ポリアミド樹脂である。ポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロンが挙げられる。ナイロンとしては、例えば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6等が挙げられる。図1に、ポリアミド樹脂としてのナイロン6及びナイロン6,6の構造式を示す。図1に示すように、ナイロン6又はナイロン6,6等のポリアミド樹脂は、アミド基を有するが、ポリアミド樹脂が冷却液と継続的に接すると、アミド基から塩基性成分としてのアンモニウムイオンが冷却液中に溶出する。溶出したアンモニウムイオンは、冷却液中の酸性成分を中和するため、冷却液の酸性化を抑制することができる。
冷却液を冷却する冷却器としては、特に制限されるものではないが、例えば、ラジエーター、チラー又はオイルクーラーが挙げられる。
冷却システムは、冷却液を流路内に循環させるための動力を付与する冷却液循環手段を備え得る。冷却液循環手段としては、例えば、電動ポンプが挙げられる。
冷却システムは、その他にも、冷却液を収容するリザーブタンクを備え得る。また、冷却システムは、冷却液を適温に温めるためのヒーターを備えてもよい。
冷却システムの構成は、特に制限されるものではない。冷却システムは、例えば、配管、リザーブタンク、電動ポンプ、ラジエーター等の冷却器、及び発熱機器に備えられた冷却ユニットを含む。冷却ユニットは、発熱機器から熱を受け取る部分である。例えば、冷却液は、電動ポンプによりリザーブタンクから汲み上げられた後、冷却ユニットで発熱機器を冷却し、その後、下流のラジエーターを経由し、リザーブタンクに戻る。冷却ユニットを冷却した冷却液は、その温度が上昇するため、ラジエーター等の冷却器により温度上昇した冷却液の温度が下げられる。また、配管の途中にオイルクーラーを配置し、このオイルクーラーによりモーターを冷却する構成を採用することもできる。
図2に、冷却システムの構成例を示す模式図を示す。図2に示す冷却システムは、冷却液が流れる、第一の流路、第二の流路、及び第三の流路を備え、それらは、リザーブタンク及び5方弁を介して繋がっている。第一の流路には、循環ポンプ、チラー、ラジエータが配置され、主に、冷却液の冷却のために使用される。第二の流路には、冷却器、ヒーターが配置されている。第三の流路には、バッテリー、循環ポンプ、フロントユニット(Frユニット)、リアユニット(Rrユニット)、制御ユニットが配置されている。フロントユニット(Frユニット)又はリアユニット(Rrユニット)は、発熱機器としての、インバーター、コンバーター、ジェネレーター、モーター、バッテリー又はそれらの組み合わせを含み得る。制御ユニットは、発熱機器としての、インバーター、コンバーター、バッテリー又はそれらの組み合わせを含み得る。第三の流路は、主経路とリアユニットを繋ぐRrユニット行配管を含み得る。各流路は、主に、複数の配管により形成されており、少なくとも1つの配管の内壁は、塩基性成分が溶出する材料で構成されている。これにより、冷却液中に配管から塩基性成分が溶出し、冷却液の酸性化を抑制することができる。
一般的に、冷却システム中の配管としては、金属配管、ゴム配管又は樹脂配管が用いられる。ゴム配管は、長さ上限があり、また、その重量のため、長尺になるほどコネクタや支持部、配管が多くなり、複雑な構成となり、高コストになる。一方、樹脂配管は、軽量かつ長尺成形が可能なため、長尺配管ではゴム配管よりも低コストで製造可能である。そこで、本実施形態では、長尺な樹脂配管として、ポリアミド樹脂又はポリイミドアミド樹脂等の塩基性成分が溶出する樹脂で構成される配管を用いることが好ましい。樹脂配管の長さは、好ましくは、600mm以上である。
図3は、水系冷却液を樹脂配管内で120℃で保存する耐久試験(120℃)を実施した結果を示すグラフである。水系冷却液としては、LLC(トヨタ純正、商品名:スーパーロングライフクーラント、エチレングリコールと添加剤を含む)とイオン交換水から構成される冷却液を用いた。また、実施例では、ポリアミド樹脂(具体的には、ナイロン)で形成した樹脂配管を用い、比較例では、フッ素樹脂で形成した樹脂配管を用いた。図3に示されるように、ポリアミド樹脂等の塩基性成分が溶出する材料を用いた樹脂配管を用いることにより、冷却液のpHの低下、すなわち、冷却液の酸性化を抑制できることがわかる。
本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
本明細書中に記載した数値範囲の上限値及び/又は下限値は、それぞれ任意に組み合わせて好ましい範囲を規定することができる。例えば、数値範囲の上限値及び下限値を任意に組み合わせて好ましい範囲を規定することができ、数値範囲の上限値同士を任意に組み合わせて好ましい範囲を規定することができ、また、数値範囲の下限値同士を任意に組み合わせて好ましい範囲を規定することができる。
以上、本実施形態を詳述してきたが、本開示の具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲における設計変更があっても、それらは本開示に含まれるものである。

Claims (1)

  1. 発熱機器を冷却液により冷却する電気自動車の冷却システムであって、
    発熱機器を冷却する冷却液と、冷却液を冷却する冷却器と、冷却液が流れる流路と、を少なくとも備え、
    流路を構成する壁面の少なくとも一部が、塩基性成分が溶出する材料で構成されている、冷却システム。
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