JP2022180928A - Plastic lens and device - Google Patents
Plastic lens and device Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022180928A JP2022180928A JP2021087692A JP2021087692A JP2022180928A JP 2022180928 A JP2022180928 A JP 2022180928A JP 2021087692 A JP2021087692 A JP 2021087692A JP 2021087692 A JP2021087692 A JP 2021087692A JP 2022180928 A JP2022180928 A JP 2022180928A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- plastic lens
- flange
- plastic
- lens surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims abstract description 33
- 230000003746 surface roughness Effects 0.000 claims description 9
- 238000000034 method Methods 0.000 abstract description 16
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 12
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 9
- 238000001746 injection moulding Methods 0.000 description 8
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 6
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 6
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 description 5
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 4
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 4
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 4
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 3
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 2
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 2
- 238000007689 inspection Methods 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 240000001973 Ficus microcarpa Species 0.000 description 1
- 238000007792 addition Methods 0.000 description 1
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 1
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 1
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 1
- 239000012141 concentrate Substances 0.000 description 1
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 1
- 238000002788 crimping Methods 0.000 description 1
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 1
- 238000011161 development Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 1
- 238000009828 non-uniform distribution Methods 0.000 description 1
- 238000005498 polishing Methods 0.000 description 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 1
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 1
- 238000005476 soldering Methods 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 125000006850 spacer group Chemical group 0.000 description 1
- 230000000007 visual effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Lens Barrels (AREA)
Abstract
Description
本発明は、プラスチックレンズに関する。 The present invention relates to plastic lenses.
特許文献1には、撮像領域に写り込む不要光を傾斜面で物体側に反射させて撮像領域に不要光が写り込むゴースト現象を低減するために、プラスチックレンズのコバ部に環状の傾斜面を形成することが開示されている。 In Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-100000, an annular inclined surface is formed on the edge of a plastic lens in order to reduce the ghost phenomenon in which unnecessary light reflected in the imaging area is reflected toward the object by an inclined surface. It is disclosed to form
特許文献2には、レンズの組付けの安定性を向上するために、プラスチックレンズの物体側面は、ガラスレンズの平面に貼り合わせられる平面と、ガラスレンズの斜面と間隔をおいて設けられる斜面とを含むことが開示されている。
In
特許文献1,2では、プラスチックレンズの変形について検討がなされていない。プラスチックレンズに変形が生じると、プラスチックレンズの光学性能が悪化する。本発明は、プラスチックレンズの光学性能を良好にせしめる上で有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段の1つの観点は、レンズ部およびツバ部を有するプラスチックレンズであって、前記レンズ部は、凸形状および凹形状の一方を成す第1レンズ面と、前記凸形状および前記凹形状の他方を成す第2レンズ面と、を有し、前記ツバ部は、側面と、前記側面から前記第1レンズ面まで延在する第1ツバ面と、前記側面から前記第2レンズ面まで延在する第2ツバ面と、を有し、前記第1ツバ面は、前記第1レンズ面から離れた第1部分と、前記第1部分と前記第1レンズ面との間の第2部分と、を有し、前記第2部分は、前記第1部分に対して傾斜した傾斜面であり、前記プラスチックレンズの光軸に平行な方向における前記傾斜面の高低差が10μm以上かつ100μm未満であることを特徴とする。 One aspect of the means for solving the above problems is a plastic lens having a lens portion and a flange portion, wherein the lens portion includes a first lens surface having one of a convex shape and a concave shape; and a second lens surface forming the other of the concave shape, and the flange portion includes a side surface, a first flange surface extending from the side surface to the first lens surface, and a lens surface extending from the side surface to the second lens surface. a second flange surface extending to the lens surface, the first flange surface having a first portion remote from the first lens surface and a portion between the first portion and the first lens surface; and a second portion, wherein the second portion is an inclined surface that is inclined with respect to the first portion, and the height difference of the inclined surface in a direction parallel to the optical axis of the plastic lens is 10 μm or more, and It is characterized by being less than 100 μm.
本発明によれば、プラスチックレンズの光学性能を良好にせしめる上で有利な技術を提供することができる。 According to the present invention, it is possible to provide an advantageous technique for improving the optical performance of a plastic lens.
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。なお、以下の説明および図面において、複数の図面に渡って共通の構成については共通の符号を付している。そのため、複数の図面を相互に参照して共通する構成を説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。 BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION Hereinafter, embodiments for carrying out the present invention will be described with reference to the drawings. In addition, in the following description and drawings, common reference numerals are attached to structures common to a plurality of drawings. Therefore, common configurations will be described with reference to a plurality of drawings, and descriptions of configurations with common reference numerals will be omitted as appropriate.
図1は本実施形態に係るプラスチックレンズ1を説明する図である。図1(a)はプラスチックレンズ1をレンズ面11側から斜視した際の斜視図であり、図1(a)は、プラスチックレンズ1をレンズ面12側から斜視した際の斜視図である。図1(c)は、図1(a)、(b)のA-B線においてプラスチックレンズ1を断面視した際の斜視図である。
FIG. 1 is a diagram for explaining a
図1には、互いに直交するX方向,Y方向およびZ方向と、X-Y平面内においてX方向に対する角度を示すΦ方向と、X-Y平面に対する角度を示すθ方向と、を記載している。X方向およびY方向は、プラスチックレンズ1の光軸Lに交差する方向であり、本例のX方向およびY方向は、プラスチックレンズ1の光軸Lに垂直な方向である。Z方向は、プラスチックレンズ1の光軸Lに沿った方向であり、本例のZ方向は、光軸Lに平行な方向でありうる。便宜的に、X方向、Y方向を水平方向、Z方向を垂直方向と称することもできるが、プラスチックレンズ1の姿勢は任意である。以下の説明において、図1以外の図面においても、座標系は図1と共通である。
FIG. 1 shows an X direction, a Y direction, and a Z direction that are orthogonal to each other, a Φ direction that indicates an angle with respect to the X direction in the XY plane, and a θ direction that indicates an angle with respect to the XY plane. there is The X direction and the Y direction are directions crossing the optical axis L of the
プラスチックレンズ1は、レンズ部10およびツバ部20を有する。レンズ部10は、凸形状および凹形状の一方を成すレンズ面11と、凸形状および凹形状の他方を成すレンズ面12と、を有する。本例では、レンズ面11が凸形状を成す凸レンズ面であり、レンズ面12が凹形状を成す凹レンズ面である。しかし、レンズ面11が凹形状を成す凹レンズ面であり、レンズ面12が凸形状を成す凸レンズ面であってもよい。ツバ部20はレンズ部10を取り囲むように設けられている。ツバ部20は、側面23と、側面23からレンズ面11まで延在するツバ面21と、側面23からレンズ面12まで延在するツバ面22と、を有する。ツバ面21は図1(c)においてツバ面22よりも上側(+Z側)に位置するため、上ツバ面と称することもでき、ツバ面22は図1(a)においてツバ面21よりも下側(-Z側)に位置するため、下ツバ面と称することもできる。側面23はツバ部20を取り囲むように設けられている。図1(c)において、側面23は垂直方向(Z方向)に対して傾斜していうるが、側面23は光軸に平行であってもよい。
The
レンズ部10とツバ部20との境界面15は、レンズ面11とツバ面21との境界線16と、レンズ面12とツバ面22との境界線17と、を結んだ面である。この境界面15、境界線16、17は可視化されたものでなくてよい。
A
レンズ部10の厚さTaは、レンズ面11の頂部110からレンズ面12までの距離で規定することができる。ツバ部20の厚さTbは、ツバ面21からツバ面22までの距離で規定することができる。レンズ面11の頂部110からレンズ面12までの距離(厚さTa)は、ツバ面21からツバ面22までの距離(厚さTb)の2倍以下(Ta≦2×Tb)でありうる。レンズ面11の頂部110からレンズ面12までの距離(厚さTa)は、ツバ面21からツバ面22までの距離(厚さTb)よりも小さくてもよい(Ta<Tb)。レンズ面11の頂部110からレンズ面12までの距離(厚さTa)は、ツバ面21からツバ面22までの距離(厚さTb)の1/4以上でありうる(Ta≧Tb/4)。レンズ面11の頂部110からレンズ面12までの距離(厚さTa)は、ツバ面21からツバ面22までの距離(厚さTb)の1/2以上であってもよい(Ta≧Tb/2)。レンズ面11の頂部110からレンズ面12までの距離(厚さTa)は、例えば0.1~10mmであり、小径レンズでは0.1~1mmであり、中径レンズでは1~5mm、大径レンズでは、5~10mmである。
The thickness Ta of the
レンズ面11の頂部110からレンズ面12までの距離(厚さTa)は、プラスチックレンズ1の光軸Lに垂直なX方向、Y方向におけるプラスチックレンズ1の幅Wの1/5以下(Ta≦W/5)でありうる。レンズ面11の頂部110からレンズ面12までの距離(厚さTa)は、プラスチックレンズ1の光軸Lに垂直なX方向、Y方向におけるプラスチックレンズ1の幅Wの1/10以下(Ta≦W/10)であってもよい。レンズ面11の頂部110からレンズ面12までの距離(厚さTa)は、プラスチックレンズ1の光軸Lに垂直なX方向、Y方向におけるプラスチックレンズ1の幅Wの1/50以上(Ta≦W/50)でありうる。プラスチックレンズ1の光軸Lに垂直なX方向、Y方向におけるプラスチックレンズ1の幅Wは、例えば1mm~100mmであり、小径レンズでは1~10mmであり、中径レンズでは10~50mm、大径レンズでは、50~100mmである。
The distance (thickness Ta) from the
本実施形態は、図1(a)に示す様に、ツバ面21が水平部分31と傾斜部分32を有していることが特徴的でありうる。また、図1(b)に示す様に、ツバ面22が水平部分33と傾斜部分34を有していることも特徴的でありうる。これらの各部分の詳細については、後述する。
This embodiment can be characterized in that the
典型的なプラスチックレンズ1は射出成形によって製造されている。プラスチックレンズ1は図1(a)、(b)に示す様に、側面23にゲート痕25を有している。プラスチックレンズ1は、プラスチック無垢材の削り出しおよび研磨によって製造することもできるが、射出成形で製造するのが効率的である。射出成形では、少なくとも、レンズ面11に対応した鏡面を有する上金型(鏡面駒)と、レンズ面12に対応した鏡面を有する下金型と、を用いる。上金型は、レンズ面11に対応した鏡面と、ツバ面21に対応した面と、を有する単一部品によって構成してもよい。あるいは、上金型を、レンズ面11に対応した鏡面を有する部品(鏡面駒)と、ツバ面21に対応した面とを有する部品(抱き駒)に分けてもよい。下金型は、レンズ面12に対応した鏡面と、ツバ面22に対応した面と、を有する単一部品によって構成してもよい。あるいは、下金型を、レンズ面12に対応した鏡面を有する部品(鏡面駒)と、ツバ面22に対応した面とを有する部品(抱き駒)に分けてもよい。
A typical
図1(b)に示すプラスチックレンズ1の例において、ツバ部20は、ツバ面22の側に少なくとも1つ(本例では2つ)の突起部26を有する。突起部26は、ツバ面22のうちの突起部26の周囲の部分から下側(-Z方向)に突起している。また、ツバ部20は、ツバ面22の側に少なくとも1つ(本例では6つ)の突出部27を有する。突出部27は、ツバ面22のうちの突出部27の周囲の部分から下側(-Z方向)に突出している。突出部27の突出高さは、突起部26の突起高さよりも小さく、突起部26の突起高さの1/2未満、さらには、突起部26の突起高さの1/4未満でありうる。また、ツバ部20は、ツバ面22の側に少なくとも1つ(本例では4つ)のイジェクトピン痕28を有する。ゲート痕25、突起部26、突出部27、イジェクトピン痕28のうちの少なくともいずれかを削除することもできる。
In the example of the
図2を用いて、プラスチックレンズ1と、プラスチックレンズ1を支持する支持部品4と、を備えるレンズユニット8を説明する。近年、イメージセンサの高性能化と通信技術の発達により、あらゆる機器にカメラが搭載され、安価なプラスチックレンズの需要が高まっている。デジタルカメラ、アクションカメラ、監視カメラといった撮像用途のみならず、自動車や産業用ロボットにも検知用でカメラが搭載される事例が増えている。また、スマートフォンのカメラは多眼化の一途を辿っている。レンズユニット8を、撮像装置(イメージセンサ)を備える、カメラやカメラモジュール、携帯端末(スマートフォンやタブレット、ラップトップコンピュータ)などの電子機器に組み込むことができる。電子機器は、撮像装置から出力された信号を処理する信号処理装置や、撮像された画像を表示する表示装置を備えうる。
A
あるいは、レンズユニット8は、イメージセンサを備えるカメラボディに装着可能な、光学機器(交換レンズ)に組み込むことができる。交換レンズは、レンズユニット8の他に、レンズユニット8を収容する外装部品や、交換レンズをカメラボディに装着するためのマウントを備えうる。また、交換レンズは、レンズユニット8の複数のレンズのうちの少なくともいずれかのレンズを、合焦やズームのために駆動するための駆動装置を備えうる。プラスチックレンズ1を備える機器は、カメラや交換レンズに限らず、複写機やプリンター、スキャナーなどの事務機器、内視鏡などの医療機器、顕微鏡などの分析機器、ロボットなどの産業機器、自動車や船舶、飛行機などの輸送機器でありうる。
Alternatively, the
図2(a)は、プラスチックレンズ1が別のレンズと共に支持部品4に組み込まれたレンズユニット8を物体側(被写体側)から見た斜視図である。図2(b)はレンズユニット8を像側(センサ側)から見た斜視図である。プラスチックレンズ1は最も物側に位置し、凸レンズ面であるレンズ面11の一部がレンズユニット8の外側に露出している。
FIG. 2(a) is a perspective view of the
図2(c)は、図2(b)のE-E´線の断面図であり、レンズユニット8の中央部の断面を示している。支持部品4の内部に、物側からプラスチックレンズ1、レンズ2、スペーサー5、レンズ3、押さえリング6の順番で収容されている。本例の支持部品4は鏡筒である。複数のプラスチックレンズは鏡筒(支持部品4)の内側に収容され、像側にイメージセンサが組み付けられて撮像モジュールとして一体を成しうる。レンズは分解防止のため、何らかの方法によって鏡筒に固定しなければならない。レンズは鏡筒の内側にてツバ部を介して接着剤によって組み付けられてうる。鏡筒の像側開放部から複数枚のレンズを積み重ねて、押さえリングを圧着することで、まとめて封止することもできる。支持部品4と押さえリング6は同材のプラスチックであり、レンズユニット8の組み込みの最終工程で、熱圧着によって一体化している。そのため、支持部品4と押さえリング6の境界にて-Z方向からコテを押し当てた圧着痕7が残っている。レンズ同士は接着されておらず、支持部品4を押さえリング6で封止するのみで分解を防止している。支持部品4の内部でのレンズのガタつきを防ぐために、熱圧着時にはレンズ間の不要な隙間をなくするために十分な圧力がかけられうる。このように、プラスチックレンズ1のツバ部20が、支持部品4と別のレンズ2とによって挟持され得る。
FIG. 2(c) is a cross-sectional view taken along line EE' of FIG. A
図2(c)には図示しないが、図1で説明した突起部26は、レンズ2あるいは支持部品4に設けられた窪みに嵌合することで、プラスチックレンズ1の組付け角度を決めることができる。突起部26をこのような位置決め部として用いるために、突起部26の高さは0.5mm以上に設定されうる。図1で説明した突出部27の下面は、プラスチックレンズ1に隣接するレンズ2の当接することで、プラスチックレンズ1の組付け高さを決めることができる。突出部27をこのような位置決め部として用いるために、突出部27の下面の平坦性は、ツバ面22のうちの突出部27の周囲の部分の平坦性よりも高く設定されうる。突出部27の高さは0.1mm以上でありうる。突出部27がレンズ2に当接するため、ツバ面22のうちの突出部27の周囲の部分とレンズ2との間には、突出部27の高さに相当する隙間が生じうる。この隙間を小さくするために、突出部27の突出高さは0.5mm未満に設定され得る。
Although not shown in FIG. 2(c), the
図8(a)は、凸レンズ面と凹レンズ面とを有するレンズの設計形状を示している。これをプラスチックレンズで実現しようとすると、実際に製造されるプラスチックレンズは、図8(b)に示す様に、設計形状よりも凹レンズ面側が窄まるように、設計形状から変形したものになりうる。これは、一方のレンズ面が凸面、他方のレンズ面が凹面である非対称性と、レンズ部の厚さが薄くなりがちでレンズ部の剛性を高くしにくいということが理由である。このように変形したプラスチックレンズを図2に示すようにレンズユニット8に組み込むと、光軸方向から力が加わることとなり、これらは微小な力であるが、レンズは高精度部品であるため、変形や歪みによる光学性能の低下が無視できない。
FIG. 8(a) shows a designed shape of a lens having a convex lens surface and a concave lens surface. When trying to achieve this with a plastic lens, the plastic lens that is actually manufactured may be deformed from the designed shape so that the concave lens surface side is narrower than the designed shape, as shown in FIG. 8(b). . This is because of the asymmetry in which one lens surface is convex and the other lens surface is concave, and the thickness of the lens portion tends to be thin, making it difficult to increase the rigidity of the lens portion. When the deformed plastic lens is incorporated into the
本発明者らが鋭意検討した結果、ツバ部20の形状を制御することで、プラスチックレンズの応力を制御できることが見出された。以下、ツバ部20の形状について詳細に説明する。
As a result of extensive studies by the present inventors, it was found that the stress of the plastic lens can be controlled by controlling the shape of the
図3には、境界線16の近傍における、ツバ面21の形状の4つ類型を示している。図3(a)には類型A、図3(b)には類型B、図3(c)には類型C、図3(d)には類型Cを示している。
FIG. 3 shows four patterns of the shape of the
図3(a)~(d)に示す類型A、B、C、Dでは、ツバ面21は、レンズ面11から離れた水平部分31と、水平部分31とレンズ面11との間の傾斜部分32と、を有する。水平部分31は、X方向やY方向(水平方向)に沿った水平面である。傾斜部分32は、水平部分31に対して傾斜した傾斜面である。傾斜部分32が傾斜しているとは、水平部分31に対する角度が、0度(180度)でも90度(270度)でもないことを意味する。傾斜部分32の水平部分31に対する典型的な傾斜角は、例えば5~85度であり、例えば30~60度であり、例えば40~50度である。傾斜角が小さすぎても大きすぎても、変形の制御の効果は小さくなりうる。傾斜角が小さいとX,Y方向における傾斜部分32の幅が大きくなり、ツバ面22の幅も大きくなる傾向にある。図3(a)~(d)には、傾斜部分32の水平部分31側の境界線41を示している。
In types A, B, C, and D shown in FIGS. 3A to 3D, the
図3(a)~(d)に示す類型A、B、C、Dでは、プラスチックレンズ1の光軸Lに平行な方向における傾斜部分32の高低差Haが100μm未満である。高低差Haが100μm未満であれば、プラスチックレンズ1の全体の厚み分布における影響は小さく、傾斜部分32がレンズ精度に与える良くない影響は小さい。高低差Haは10μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。
In types A, B, C, and D shown in FIGS. 3A to 3D, the height difference Ha of the
図3(a)、(b)に示す類型A、Bでは、傾斜部分32は、水平部分31からレンズ面12へ向かう方向(-θ方向)に傾斜している。類型A、Bのような傾斜方向は、ツバ部20の厚みを減少させる方向であるため、ツバ部20には局所的に機械強度が低い部分を発生させることができる。
In types A and B shown in FIGS. 3A and 3B, the
図3(c)、(d)に示す類型C、Dでは、傾斜部分32は、水平部分31からレンズ面12へ向かう方向(-θ方向)とは反対の方向(+θ方向)に傾斜している。類型C、Dのような傾斜方向は、ツバ部20の厚みを増加させる方向であるため、ツバ部20には局所的に機械強度が高い部分を発生させることができる。
In types C and D shown in FIGS. 3(c) and 3(d), the
図3(a)~(d)に示す類型A、B、C、Dでは、水平部分31と傾斜部分32との距離は、傾斜部分32の高低差Haよりも小さい。図示しない他の類型において、水平部分31と傾斜部分32との間の距離は、傾斜部分32の高低差Haと等しくてもよいし、傾斜部分32の高低差Haよりも大きくてもよい。水平部分31と傾斜部分32との間の距離は、100μm未満であることが好ましい。類型A、B、C、Dでは、水平部分31と傾斜部分32との間の距離が30μm未満である。類型A、B、C、Dにおいて水平部分31と傾斜部分32との間は10μm未満であってもよく、3μm未満であってもよく、1μm未満であってもよく、0μmであってもよい。
In types A, B, C, and D shown in FIGS. 3A to 3D, the distance between the
図3(a)~(d)に示す類型A、B、C、Dでは、傾斜部分32とレンズ面11との距離は、傾斜部分32の高低差Haよりも小さい。図示しない他の類型において、傾斜部分32とレンズ面11との距離は、傾斜部分32の高低差Haと等しくてもよいし、傾斜部分32の高低差Haよりも大きくてもよい。傾斜部分32とレンズ面11との距離は、100μm未満であることが好ましい。
In types A, B, C, and D shown in FIGS. 3A to 3D, the distance between the
図3(a)、(c)に示す類型A、Cでは、ツバ面21は、傾斜部分32とレンズ面11との間の中間部分36を有している。傾斜部分32は、ツバ面21の中間部分36に対して傾斜した傾斜面である。中間部分36を介した傾斜部分32とレンズ面11との距離は30μm以上でありうる。図3(a)~(d)には、傾斜部分32のレンズ面11側(中間部分36側)の境界線42を示している。
In types A and C shown in FIGS. 3( a ) and 3 ( c ), the
図3(b)、(d)に示す類型B、Dでは、類型A,Cのような中間部分36が無く、傾斜部分32とレンズ面11との間の距離が30μm未満である。類型B、Dにおいて傾斜部分32とレンズ面11との距離は10μm未満であってもよく、3μm未満であってもよく、1μm未満であってもよく、0μmであってもよい。図3(b)、(d)において、傾斜部分32のレンズ面11側の境界線は、境界線16で示している。
In types B and D shown in FIGS. 3B and 3D, there is no
図4には、境界線17の近傍における、ツバ面22の形状の4つ類型を示している。図4(a)には類型E、図3(b)には類型F、図3(c)には類型G、図3(d)には類型Hを示している。
FIG. 4 shows four patterns of the shape of the
図4(a)~(d)に示す類型E、F、G、Hでは、ツバ面22は、レンズ面12から離れた水平部分33と、水平部分33とレンズ面12との間の傾斜部分34と、を有する。水平部分33は、X方向やY方向(水平方向)に沿った水平面である。傾斜部分34は、水平部分33に対して傾斜した傾斜面である。傾斜しているとは、水平部分33に対する角度が、0度(180度)でも90度(270度)でもないことを意味する。傾斜部分34の水平部分33に対する典型的な傾斜角は、例えば5~85度であり、例えば30~60度であり、例えば40~50度である。傾斜角が小さすぎても大きすぎても、変形の制御の効果は小さくなりうる。傾斜角が小さいとX,Y方向における傾斜部分34の幅が大きくなり、ツバ面22の幅も大きくなる傾向にある。図4(a)~(d)には、傾斜部分34の水平部分33側の境界線43を示している。
In types E, F, G, and H shown in FIGS. 4(a) to (d), the
水平部分33は、ツバ面22のうちの、図1で説明した、突起部26、突出部27、イジェクトピン痕28の周囲の部分である。突起部26と突出部27は水平部分33から突起あるいは突出していることになる。
The
図4(a)~(d)に示す類型E、F、G、Hでは、プラスチックレンズ1の光軸Lに平行なZ方向における傾斜部分34の高低差Hbが100μm未満である。高低差Hbが100μm未満であれば、プラスチックレンズ1の全体の厚み分布における影響は小さく、傾斜部分34がレンズ精度に与える良くない影響は小さい。高低差Hbは10μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。
In types E, F, G, and H shown in FIGS. 4A to 4D, the height difference Hb of the
図4(a)、(b)に示す類型E、Fでは、傾斜部分34は、水平部分33からレンズ面11へ向かう方向(+θ方向)に傾斜している、傾斜面である。類型E、Fのような傾斜方向は、ツバ部20の厚みを減少させる方向であるため、ツバ部20には局所的に機械強度が低い部分を発生させることができる。
In types E and F shown in FIGS. 4A and 4B, the
図4(c)、(d)に示す類型G、Hでは、傾斜部分34は、水平部分33からレンズ面11へ向かう方向(+θ方向)とは反対の方向(-θ方向)に傾斜している。類型G、Hのような傾斜方向は、ツバ部20の厚みを増加させる方向であるため、ツバ部20には局所的に機械強度が高い部分を発生させることができる。
In types G and H shown in FIGS. 4(c) and 4(d), the
図3(a)~(d)に示す類型E、F、G、Hでは、水平部分33と傾斜部分34との距離は、傾斜部分34の高低差Hbよりも小さい。図示しない他の類型において、水平部分33と傾斜部分34との距離は、傾斜部分34の高低差Hbと等しくてもよいし、傾斜部分34の高低差Hbよりも大きくてもよい。水平部分33と傾斜部分34との間の距離は、100μm未満であることが好ましい。類型E、F、G、Hでは、水平部分33と傾斜部分34との間の距離が30μm未満である。類型E、F、G、Hにおいて水平部分33と傾斜部分34との間の距離は、10μm未満であってもよく、3μm未満であってもよく、1μm未満であってもよく、0μmであってもよい。
In types E, F, G, and H shown in FIGS. 3(a) to 3(d), the distance between the
図4(b)、(d)に示す類型E、F、G、Hでは、傾斜部分34とレンズ面12との距離は、傾斜部分34の高低差Hbよりも小さい。図示しない他の類型において、傾斜部分34とレンズ面12との距離は、傾斜部分34の高低差Hbと等しくてもよいし、傾斜部分34の高低差Hbよりも大きくてもよい。傾斜部分34とレンズ面12との距離は、100μm未満であることが好ましい。
In types E, F, G, and H shown in FIGS. 4B and 4D, the distance between the
図4(a)、(c)に示す類型E、Gでは、ツバ面22は、傾斜部分34とレンズ面12との間の中間部分37を有している。傾斜部分34は、ツバ面22の中間部分37に対して傾斜した傾斜面である。中間部分37を介した傾斜部分34とレンズ面12との距離は30μm以上でありうる。図4(a)~(d)には、傾斜部分34のレンズ面12側(中間部分37側)の境界線44を示している。
In types E and G shown in FIGS. 4( a ) and ( c ), the
図4(b)、(d)に示す類型F、Hでは、類型E,Gのような中間部分37が無く、傾斜部分34とレンズ面12との間の距離が30μm未満である。類型F、Gにおいて傾斜部分34とレンズ面12との距離は10μm未満であってもよく、3μm未満であってもよく、1μm未満であってもよく、0μmであってもよい。図4(b)、(d)において、傾斜部分34のレンズ面12側の境界線は、境界線17で示している。
Types F and H shown in FIGS. 4B and 4D do not have an
このように、ツバ面21の傾斜部分32およびツバ面22の傾斜部分34の少なくとも一方を、ツバ部20に設けることで、プラスチックレンズ1の変形を制御できる。傾斜部分32、34に応力を集中させたり、傾斜部分32、34から応力を分散させたりすることによって、プラスチックレンズ1の変形をツバ部20に集中させ、レンズ部10に変形が及ぶことを抑制できる。類型A、B、C、Dのいずれと、類型E、F、G、Hのいずれとを組み合わせるのがよいかは、これらの類型の適用前のプラスチックレンズ1の形状によって異なるため、プラスチックレンズ1の形状が所望の形状になるように、選択することができる。プラスチックレンズ1のサイズや偏肉によってレンズ形状精度が悪化する度合いは変化する。プラスチックレンズ1のレンズ部10の厚さTaがより大きい場合、傾斜部分32、34の高低差Ha、Hbを大きくすることによる形状精度の悪化の度合いは相対的に緩和される傾向となる。
By providing at least one of the
図1(a)、(b)から理解されるように、傾斜部分32、34(傾斜面)は、光軸Lに沿った方向(例えばZ方向)からの平面視において光軸Lを取り囲むように設けられてうる。このように、傾斜部分32、34(傾斜面)をプラスチックレンズ1の周方向(Φ方向)の全周に設けることで、傾斜部分32、34を周方向(Φ方向)において断続的に設ける場合に比べて、プラスチックレンズ1に生じる変形や歪の不均一分布を抑制できる。
As understood from FIGS. 1A and 1B, the
射出成形を用いてプラスチックレンズ1を製造する場合には、主に2通りの方法で、傾斜面を形成できる。1つめの方法(切削方式)は、水平面と垂直面で構成された直角部を有する金型を用意し、金型の水平面と垂直面によって転写される直角部をツバ部20に有する成形品を金型によって成形する。そして、この成形品の角部の切削加工によって面取りすることで、傾斜面を形成することができる。金型によって転写された水平面が水平部分31、33となり、切削加工によって形成された傾斜面が傾斜部分32、34となる。2つめの方法(転写方式)は、水平面と傾斜面で構成された非直角部を有する金型を用意し、金型の水平面と傾斜面によって転写される非直角部をツバ部20に有する成形品を金型によって成形する。金型によって転写された水平面が水平部分31、33となり、金型によって転写された傾斜面が傾斜部分32、34となる。このようにすると、1つめの方法の様な切削加工を省略できるため、生産性が向上する。また、傾斜面を金型の抜き勾配として用いることができ、射出成形時における金型からの成形品の取り出し時における離型抵抗を低減することができる。そのため、量産品の歩留まりを向上することもできる。
When manufacturing the
水平部分31はレンズ面11よりも粗く形成されうる。つまり、レンズ面11が鏡面であるのに対して、水平部分31は粗面でありうる。傾斜部分32や中間部分36は、レンズ面11よりも粗くてもよい。つまり、傾斜部分32や中間部分36は粗面であってもよい。水平部分31は、傾斜部分32や中間部分36よりも粗くてもよい。この場合、傾斜部分32や中間部分36は鏡面であってもよい。傾斜部分32や中間部分36がレンズ面11より粗く、水平部分31が傾斜部分32や中間部分36よりも粗くてもよい。このように、傾斜部分32の表面粗さは、水平部分31の表面粗さおよびレンズ面11の表面粗さの少なくとも一方と異なっていてもよい。
The
水平部分33はレンズ面12よりも粗く形成されうる。つまり、レンズ面12が鏡面であるのに対して、水平部分33は粗面でありうる。傾斜部分34や中間部分37は、レンズ面12よりも粗くてもよい。つまり、傾斜部分34や中間部分37は粗面であってもよい。水平部分33は、傾斜部分34や中間部分37よりも粗くてもよい。この場合、傾斜部分34や中間部分37は鏡面であってもよい。傾斜部分34や中間部分37がレンズ面12より粗く、水平部分33が傾斜部分34や中間部分37よりも粗くてもよい。このように、傾斜部分34の表面粗さは、水平部分33の表面粗さおよびレンズ面12の表面粗さの少なくとも一方と異なっていてもよい。
The
傾斜部分32、34の境界である境界線41、42、43、44、16、17の少なくともいずれの認識性を向上することが好ましい。ここでいう認識性とは、目視に限らず、光学式顕微鏡や電子顕微鏡、接触式顕微鏡などの表面形状測定装置による視認性を含んでいる。境界線41、42、43、44、16、17の少なくともいずれの認識性を向上することで、プラスチックレンズ1の検査や、レンズユニット8の組み立ての精度を向上できる。
It is preferable to improve the recognizability of at least any of the
図5(a)~(d)には、境界線の認識性を向上するための凸部35を例示している。凸部35は、境界線41、42を挟んで近接し合う水平部分31、33と傾斜部分32、34の双方に対して突出している。あるいは凸部35は、境界線43、44を挟んで近接し合う傾斜部分32、34と中間部分36、37の双方に対して突出している。あるいは、凸部35は、境界線16、17を挟んで近接し合う傾斜部分32、34とレンズ面11、12の双方に対して突出している。凸部35の高さが10μm未満でありうる。凸部35の高さが5μm以下であってもよい。凸部35の高さは1μm以上でありうる。凸部35の幅は30μm未満でありうる。凸部35の幅は20μm以下であってもよい。凸部35の幅は1μm以上であってもよく、3μm以上であってもよい。
FIGS. 5(a) to 5(d) illustrate
なお、凸部35の代わりに、境界線の認識性を向上するための凹部を設けてもよい。境界線の認識性を向上するための凹部の深さは、10μm未満でありうるし、1μm以上でありうる。また、境界線の認識性を向上するための凹部の幅は、30μm未満でありうるし、1μm以上でありうる。
Note that instead of the
ツバ面21における凸部35は、水平部分31と傾斜部分32との間および傾斜部分32とレンズ面11との間の少なくとも一方に設けることができる。水平部分31と傾斜部分32との間の凸部35は、境界線41の認識性を向上する手段として利用できる。傾斜部分32とレンズ面11との間との間の凸部35のうち、類型A、Cにおける傾斜部分32と中間部分36との間の凸部35は、境界線42の認識性を向上する手段として利用できる。傾斜部分32とレンズ面11との間との間の凸部35のうち、類型B、Dにおける傾斜部分32とレンズ面11との間の凸部35は、境界線16の認識性を向上する手段として利用できる。
The
ツバ面22における凸部35は、水平部分33と傾斜部分34との間および傾斜部分34とレンズ面12との間の少なくとも一方に設けることができる。水平部分33と傾斜部分34との間の凸部35は、境界線43の認識性を向上する手段として利用できる。傾斜部分34とレンズ面12との間との間の凸部35のうち、類型E、Gにおける傾斜部分34と中間部分37との間の凸部35は、境界線44の認識性を向上する手段として利用できる。傾斜部分34とレンズ面11との間との間の凸部35のうち、類型F、Hにおける傾斜部分34とレンズ面11との間の凸部35は、境界線17の認識性を向上する手段として利用できる。
The
凸部35は、プラスチックレンズ1の光軸Lに沿った方向(例えばZ方向)からの平面視において光軸Lを取り囲むように設けられてうる。このように、凸部35をプラスチックレンズ1の周方向(Φ方向)の全周に設けることで、凸部35を周方向(Φ方向)において断続的に設ける場合に比べて、凸部35を探す手間が削減され、検査や組み立てを効率化できる。
The
凸部35の形成方法は、先述した傾斜面の形成方法のうちの切削方式において、傾斜部分34の近傍に凸部35が残るように切削加工することで、形成できる。また、先述した先述した傾斜面の形成方法のうちの転写方式において、金型に凸部35に対応した凹部を金型に形成しておくことで、形成できる。金型に形成する、凸部35に対応した凹部は、鏡面駒に設けてもよいし、抱き駒に設けてもよい。金型に形成する、凸部35に対応した凹部は、鏡面駒と抱き駒の境界に形成された凹部であってもよい。このような金型の分割境界の凹部を転写することによって生じた凸部35は一般的に割線と呼ばれる。ツバ面21に凸部35を形成するのであれば、上金型に凸部35に対応した凹部を設ければよいし、ツバ面22に凸部35を形成するのであれば、下金型に凸部35に対応した凹部を設ければよい。
The
図6(a)は実施例における、レンズ面11が凸面、レンズ面12が凹面で、ツバ部20を有するプラスチックレンズ1の中心断面図である。図6(b)は図6(a)のA部の拡大図である。プラスチックレンズ1は、小径レンズであり、プラスチックレンズ1の外形は5mm、レンズ部10の厚さTaは約0.4mm、ツバ部20の厚さTbは0.8mmである。
FIG. 6(a) is a central cross-sectional view of a
図6(a)の傾斜部分32、34に対応した傾斜面を有する金型を用いて、射出成形により、プラスチックレンズ1を製造した。ツバ面21の形状は、図3(b)に示した類型Bに相当し、ツバ面22の形状は、図4(b)に示した類型Fに相当する。傾斜部分32の高低差Haは30μmである。傾斜部分32の傾斜角は45度である。傾斜部分34の高低差Hbは30μmである。傾斜部分34の傾斜角は45度である。境界線41と境界線17の位置を示す凸部35(不図示)を、金型の割線で形成した。傾斜部分34が射出成形時における金型からのプラスチックレンズ1の取り出し時において抜き勾配として機能し、離型抵抗を低減させることもできた。そのため、離型時のレンズ面精度は良好であった。
A
レンズユニット8の組み立て時の圧力によって内部のプラスチックレンズ1が歪む事態が生じ得る。しかし、プラスチックレンズ1は傾斜部分32、34によって局所的にレンズの厚みが薄い個所が存在するため、変形が傾斜部分に集中する代わりに、レンズ部10の面精度の低下が抑制される。変形が集中するレンズユニットは、鏡筒の接眼側絞り9よりも外側に位置し、光学有効領域18よりも外側であるため、プラスチックレンズ1の光学性能に与える影響が小さい。本レンズユニットは組み立て後に実施されるMTF(Modulation Transfer Function)による解像度評価で良品判定を得た。
A situation may arise in which the internal
<比較例1>
図7(a)は、比較例1におけるツバ部20の拡大図である。傾斜部分32、34を設けずに、水平部分31、33のみでツバ面21、22を形成した。実施例と同様の方法でレンズと鏡筒を組み立てた場合、比較例1のプラスチックレンズ1は局所的な薄肉部を有しないため、組み立て時の外力を受けてプラスチックレンズ1のレンズ面全体が変形した。比較例1のプラスチックレンズ1を組み込んだレンズユニットの解像度評価は不良品判定であった。
<Comparative Example 1>
FIG. 7A is an enlarged view of the
<比較例2>
図7(b)は、比較例2におけるツバ部20の拡大図である。傾斜部分32、34の代わりに、垂直部分38、39を設けた。垂直部分38の高低差Hcは30μmである。垂直部分39の高低差Hdは30μmである。垂直部分38が離型不良の原因となり、比較例2のプラスチックレンズ1のレンズ面精度が悪化し、量産品の歩留まりが低下する結果となった。比較例2のプラスチックレンズ1を組み込んだレンズユニットの解像度評価は不良品判定であった。
<Comparative Example 2>
FIG. 7B is an enlarged view of the
<比較例3>
図7(c)は、比較例3におけるツバ部20の拡大図である。傾斜部分32の高低差Haは130μmである。傾斜部分34の高低差Hbは130μmである。プラスチックレンズ1では、射出成形時における金型内で、レンズ部10とツバ部20で冷却の速度に差が大きかった。この差が収縮量の差となり、収縮によるレンズの変形量が大きくなり、実施例に示したプラスチックレンズ1と比較して、組立前の段階でレンズ形状精度が悪くなる結果となった。比較例3のプラスチックレンズ1を組み込んだレンズユニットの解像度評価は不良品判定であった。
<Comparative Example 3>
FIG. 7C is an enlarged view of the
以上、説明した実施形態は、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更が可能である。たとえば複数の実施形態を組み合わせることができる。また、少なくとも1つの実施形態の一部の事項の削除あるいは置換を行うことができる。また、少なくとも1つの実施形態に新たな事項の追加を行うことができる。 The embodiments described above can be modified as appropriate without departing from the technical concept. For example, multiple embodiments can be combined. Also, some items of at least one embodiment may be deleted or replaced. Also, new additions may be made to at least one embodiment.
なお、本明細書の開示内容は、本明細書に明示的に記載したことのみならず、本明細書および本明細書に添付した図面から把握可能な全ての事項を含む。また本明細書の開示内容は、本明細書に記載した個別の概念の補集合を含んでいる。すなわち、本明細書に例えば「AはBである」旨の記載があれば、たとえ「AはBでない」旨の記載を省略していたとしても、本明細書は「AはBでない」旨を開示していると云える。なぜなら、「AはBである」旨を記載している場合には、「AはBでない」場合を考慮していることが前提だからである。 It should be noted that the disclosure of this specification includes not only what is explicitly described in this specification, but also all matters that can be grasped from this specification and the drawings attached to this specification. The disclosure herein also includes complements of the individual concepts described herein. That is, for example, if there is a statement to the effect that "A is B" in the present specification, even if the statement to the effect that "A is not B" is omitted, the present specification will not include the statement that "A is not B." It can be said that it discloses This is because, when "A is B" is stated, it is assumed that "A is not B" is considered.
10 レンズ部
11 レンズ面
12 レンズ面
20 ツバ部
21 ツバ面
22 ツバ面
23 側面
31 水平部分
32 傾斜部分
33 水平部分
34 傾斜部分
Ha 高低差
Hb 高低差
L 光軸
10
Claims (22)
前記レンズ部は、凸形状および凹形状の一方を成す第1レンズ面と、前記凸形状および前記凹形状の他方を成す第2レンズ面と、を有し、
前記ツバ部は、側面と、前記側面から前記第1レンズ面まで延在する第1ツバ面と、前記側面から前記第2レンズ面まで延在する第2ツバ面と、を有し、
前記第1ツバ面は、前記第1レンズ面から離れた第1部分と、前記第1部分と前記第1レンズ面との間の第2部分と、を有し、
前記第2部分は、前記第1部分に対して傾斜した傾斜面であり、前記プラスチックレンズの光軸に平行な方向における前記傾斜面の高低差が10μm以上かつ100μm未満である、プラスチックレンズ。 A plastic lens having a lens portion and a flange portion,
The lens portion has a first lens surface that forms one of a convex shape and a concave shape, and a second lens surface that forms the other of the convex shape and the concave shape,
The flange portion has a side surface, a first flange surface extending from the side surface to the first lens surface, and a second flange surface extending from the side surface to the second lens surface,
The first flange surface has a first portion separated from the first lens surface and a second portion between the first portion and the first lens surface,
The plastic lens, wherein the second portion is an inclined surface that is inclined with respect to the first portion, and the height difference of the inclined surface in a direction parallel to the optical axis of the plastic lens is 10 μm or more and less than 100 μm.
前記第4部分は、前記第3部分に対して傾斜した傾斜面であり、
前記光軸に平行な方向における前記第4部分の高低差が10μm以上かつ100μm未満である、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のプラスチックレンズ。 The second flange surface has a third portion separated from the second lens surface and a fourth portion between the first portion and the second lens surface,
The fourth portion is an inclined surface that is inclined with respect to the third portion,
The height difference of the fourth portion in the direction parallel to the optical axis is 10 μm or more and less than 100 μm,
The plastic lens according to any one of claims 1 to 10.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021087692A JP2022180928A (en) | 2021-05-25 | 2021-05-25 | Plastic lens and device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021087692A JP2022180928A (en) | 2021-05-25 | 2021-05-25 | Plastic lens and device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022180928A true JP2022180928A (en) | 2022-12-07 |
JP2022180928A5 JP2022180928A5 (en) | 2024-03-26 |
Family
ID=84327736
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021087692A Pending JP2022180928A (en) | 2021-05-25 | 2021-05-25 | Plastic lens and device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022180928A (en) |
-
2021
- 2021-05-25 JP JP2021087692A patent/JP2022180928A/en active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5532881B2 (en) | Imaging apparatus, in-vehicle imaging apparatus, imaging apparatus manufacturing method, and manufacturing apparatus | |
US20100079874A1 (en) | Anamorphic optical system, image pickup device, on-board type camera and monitoring camera | |
JP6050087B2 (en) | Lens unit and lens unit manufacturing method | |
JP5272122B2 (en) | Optical element array sheet, display device, and manufacturing method thereof | |
US11609361B2 (en) | Lens assembly and portable electronic device | |
JP2007199107A (en) | Lens and imaging apparatus using the same | |
US20240036287A1 (en) | Imaging lens system, camera module and electronic device | |
JP2009080282A (en) | Camera module | |
US20220132005A1 (en) | Camera module | |
JP2009053011A (en) | Imaging device | |
JP2013174784A (en) | Camera module, assembling method of the same, manufacturing method of lens array and mold | |
JP2012154825A (en) | Imaging module | |
JP2022180928A (en) | Plastic lens and device | |
TW201518777A (en) | Lens array, lens array stack, and method for fabrication thereof | |
CN111052722B (en) | Imaging apparatus, moving object, and manufacturing method | |
JP2015178197A (en) | Holding device, method for manufacturing optical unit, and optical unit | |
JP2011232614A (en) | Method for manufacturing imaging lens | |
EP4174549A1 (en) | Imaging lens assembly, imaging lens assembly module, camera module and electronic device | |
CN215986666U (en) | Imaging lens, camera module and electronic device | |
JP6508201B2 (en) | Array lens, compound eye optical system, imaging device, measuring method, evaluation method and manufacturing method | |
JP2014235307A (en) | Lens array unit and imaging device | |
JP2020154122A (en) | Lens unit | |
JP6439604B2 (en) | Optical element and optical element manufacturing method | |
CN117805994A (en) | Lens unit and method for manufacturing lens unit | |
TWM649366U (en) | Spacer and lens system |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20231213 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240315 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240315 |