JP2022179091A - 看護情報処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】看護者と被看護者の会話や被看護者の様子を記録した看護記録に基づき被看護者の症状変化を予測するシステムを提供すること。【解決手段】被看護者を識別する被看護者識別情報を取得する被看護者識別情報取得部と、取得した被看護者識別情報を保持する被看護者識別情報保持部と、被看護者に対して行われた看護の内容を示す情報であってテキストデータを含む看護情報を、その看護についての被看護者識別情報と関連付けて取得する看護情報取得部と、取得した看護情報を保持する看護情報保持部と、保持されている前記看護情報を学習用データとして、被看護者の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する推論モデル生成部と、取得した看護情報を、前記生成した推論モデルに入力し、入力した看護情報に係る被看護者の今後の状態を推定する推定部と、を有する看護情報処理システムなどを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、看護情報処理システムに関する。
日本は高齢化が進行しており、75歳以上の人口割合が増加し続けることが予想されている。これに伴い医療や介護の需要がさらに増加することが見込まれている。このような状況を踏まえ、医療のあり方は従来の「病院完結型」から住み慣れた地域や自宅での生活のための医療などを地域全体で支える「地域完結型」へのシフトが進んでいる。
地域完結型の医療へのシフトを進めるためには、在宅での看護や介護を行う事業者の役割が重要であり、これらの事業活動を支援するシステムの開発も盛んである。
例えば、特許文献1には、訪問看護サービスにおける業務管理システムに係る発明であって、取得した患者の生体情報に基づき重症化の予想を行うシステムが開示されている。これは、重症化を予想することにより、患者の容態に適した看護師を適時看護に充てるためのスケジュール作成に寄与するというものである。
特開2020-021422号公報
精神科に特化した訪問看護サービスにおいては、特許文献1の発明では容態変化や重症化の予測を行うことは難しい。精神科の診断は、患者の脈拍、血圧、体温、脳波などの数量で表すことができる生体データ情報にのみ基づいて行うことは困難であるからである。すなわち、精神科の診断には、患者が語る言葉や患者の様子といったことが重要なのである。
そこで、生体データ情報のみでは診断や症状の変化を把握することが困難な精神科の患者について、看護者と患者の会話や患者の様子を記録した看護記録に基づき患者の症状変化を予測するシステムが求められている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様として、被看護者を識別する被看護者識別情報を取得する被看護者識別情報取得部と、取得した被看護者識別情報を保持する被看護者識別情報保持部と、被看護者に対して行われた看護の内容を示す情報であってテキストデータを含む看護情報を、その看護についての被看護者識別情報と関連付けて取得する看護情報取得部と、取得した看護情報を保持する看護情報保持部と、保持されている前記看護情報を学習用データとして、被看護者の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する推論モデル生成部と、取得した看護情報を、前記生成した推論モデルに入力し、入力した看護情報に係る被看護者の今後の状態を推定する推定部と、を有する看護情報処理システムなどを提供する。
本発明によれば、患者の会話や様子などを示すテキストデータを含む看護情報に基づき、被看護者の今後の状態を推定することができる。
本実施形態の看護情報処理システムの概要を示す概念図 本実施形態の看護情報処理システムの機能的構成の一例を示すブロック図 本実施形態の看護情報処理システムを実現するハードウェアの構成例 看護情報のデータ構成の一例を示す図 学習用データの構造を示す図 学習用データの生成と、推論モデルの生成のための処理を示すフロー図 推論用データのデータ構造を示す図 推論モデルを用いて推定する処理の流れを示すフロー図 単語埋め込みの流れを示す図 入院リスクを出力する一例を示す図 入院リスク増減の出力例を示す図 入院リスク統計の出力例を示す図 入院リスク統計の推移の出力例を示す図 推定結果を推定時と関連付けて出力する例を示す図 推定結果を実際の症状の推移とともに出力する例を示す図 実施の症状の推移とその期間において推定されていた症状の推移とを出力する例を示す図
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
<実施形態>
<概要>
図1は、本実施形態の看護情報処理システムの概要を示す概念図である。看護事業所Aや看護事業所Bから送られる看護情報は看護情報DBに蓄積される。蓄積されている看護情報を学習用データとして被看護者の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する。この生成した推論モデルに、看護事業所Cから送られる看護情報を入力することで、この看護情報に係る被看護者の今後の状態(例えば、来月の状態)を推定することができる。
<構成>
図2は、本実施形態の看護情報処理システム200の機能的構成の一例を示すブロック図である。図示するように、被看護者識別情報取得部201と、被看護者識別情報保持部202と、看護情報取得部203と、看護情報保持部204と、推論モデル生成部205と、推定部206と、を有する。
以下に説明する各機能的構成は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され、パーソナルコンピュータ(PC)やサーバ装置などのコンピュータを用いて実現することができる。
図3は、看護情報処理システム300を実現するハードウェアの構成例であり、プロセッサ301、記憶装置302、入出力インタフェース303及び通信インタフェース304により構成される。記憶装置302は、RAM、不揮発性メモリ(HDD、フラッシュメモリなど)により構成され、ハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、プログラムの実行に用いられるデータや実行結果として得られたデータなどを記憶する。また、プロセッサ301は、プログラムに従い演算処理を行う。入出力インタフェース303は、キーボードやタッチパネルなどの入力デバイスによる指示を取得し、ディスプレイなどの出力デバイスに情報を出力する。そして、通信インタフェース304は、インターネットなどのネットワークを介してデータの送受信を行うよう構成される。また、本実施形態の各機能的構成は専用ハードウェアによって実現されてもよい。
また、本件発明は、装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるプログラム、及びプログラムを固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
「被看護者識別情報取得部」201は、被看護者を識別する被看護者識別情報を取得する機能を有する。被看護者識別情報は、例えば、固有の識別情報である「被看護者ID」と、この被看護者IDで識別される被看護者の「氏名」、「性別」、「生年月日」、「看護事業所」、「療養費区分」などの被看護者に関する情報を含む情報である。被看護者が仕事に就いていたり施設に通っている場合には、さらに「勤め先名称」、「通所施設名称」などの情報を含むものとしてもよい。当部の機能は、プロセッサ301、記憶装置302及び入出力インタフェース303等により実現される。また、通信インタフェース304を介して、図1に例示した各事業所のPCなどのクライアント装置等より出力された情報を取得するように構成してもよい。
「被看護者識別情報保持部」202は、取得した被看護者識別情報を保持する機能を有し、記憶装置302等によりデータベース化して実現される。
「看護情報取得部」203は、被看護者に対して行われた看護の内容を示す情報であってテキストデータを含む看護情報を、その看護についての被看護者識別情報と関連付けて取得する機能を有する。看護情報は、被看護者に対して行われた看護の内容を示す情報であり、被看護者IDごとに看護の際に作成される情報である。以下、本実施形態における看護が訪問看護であるものとして説明する。看護情報の具体例は、看護情報保持部の説明と共に示す。当部の機能は、プロセッサ301、記憶装置302及び入出力インタフェース303等により実現される。また、通信インタフェース304を介してクライアント装置等より出力されたデータを取得するように構成してもよい。
また、看護情報に服薬情報を含めるように構成することもできる。服薬情報は、被看護者に対して処方された服用薬の種類とその服用量及び投与方法などに関する情報である。
「看護情報保持部」204は、取得した看護情報を保持する機能を有し、記憶装置302等によりデータベース化して実現される。図4は、保持される看護情報のデータ構成の一例を示す図である。図示するように、看護情報は、被看護者を固有に識別する被看護者識別IDごとに、大別して「訪問基礎情報」、「ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)基礎情報」、「バイタルサイン」及び「看護内容」が関連付けられて格納される。
「訪問基礎情報」として、例えば、被看護者の氏名、訪問時の年齢、療養費区分、事業所、訪問開始日時、訪問終了日時、不在であったことを示す不在フラグ、滞在時間、特別指示訪問であったことを示す特別指示訪問フラグ、退院後5週間以内の訪問であったことを示す退院後週5訪問フラグ、1日のうちに複数回訪問したことを示す複数回訪問フラグ、および複数名によって訪問したことを示す複数名訪問フラグなどが格納される。
「ADL基礎情報」として、例えば、摂食、睡眠、服薬、保清、環境整備、金銭管理、対人関係、食事、移動、排泄、着替、入浴、整容があり、ADL備考として、摂食(備考)、睡眠(備考)、服薬(備考)、保清(備考)、環境整備(備考)、金銭管理(備考)、対人関係(備考)、食事(備考)、移動(備考)、排泄(備考)、着替(備考)、入浴(備考)、および整容(備考)等が格納される。ここで、上記の(備考)にはテキストデータが含まれ得る。
「バイタルサイン」として、例えば、体温、脈拍、最高血圧、及び最低血圧などが格納される。
「看護内容」として、例えば、傾聴、主治医・関係機関連携調整、与薬・注射、皮膚・褥瘡処置、受診援助、家人へ指導・相談、リハビリ、アドバイス、看護内容備考(テキスト)、症状の変化、症状の内容(テキスト)、および特記事項(テキスト)などが格納される。ここで、上記の(テキスト)と示した項目にはテキストデータが含まれ得る。また、上述した服薬情報を訪問基礎情報や看護内容などともに看護情報を構成する情報として格納してもよい。
「推論モデル生成部」205は、保持されている前記看護情報を学習用データとして、被看護者の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する機能を有する。学習用データは、看護情報に含まれるテキストデータをベクトル化して生成するものであり、被看護者の今後の状態を推定するための推論モデルを生成するために用いられる。当部の機能は、プロセッサ301、記憶装置302及び通信インタフェース304等により実現される。
図5は、学習用データの構造を示す図である。図5に示すように、学習用データは、被看護者IDごとに、訪問情報、ADL情報、バイタルサイン、看護内容、訪問月、およびベクトル化されたテキストであるベクトルテキストなどが含まれる。また、看護情報に服薬情報が含まれる場合には、学習用データにも服薬情報が含まれる。
訪問情報は、例えば訪問時点の年齢、滞在時間、前回訪問からの日数、不在件数(過去14日間)、症状の変化、特別指示訪問フラグ、退院後週5訪問フラグ、複数回訪問フラグ、および複数名訪問フラグなどが挙げられる。
ADL情報は、例えば摂食(規則)、摂食(不規則)、摂食(拒食)、摂食(過食)、摂食(その他)、睡眠(良眠)、睡眠(不眠)、睡眠(入眠困難)、睡眠(早期覚醒)、睡眠(中途覚醒)、睡眠(その他)、服薬(規則)、服薬(不規則)、服薬(拒薬)、服薬(怠薬)、服薬(過剰服薬)、服薬(その他)、金銭管理(自己管理)、金銭管理(他者管理)、金銭管理(浪費)、保清、環境整備、対人関係、食事、移動、排泄、着替、入浴、および整容などが挙げられる。
バイタルサインは、例えば体温、脈拍、最高血圧、および最低血圧などが挙げられる。
看護内容は、例えば傾聴、主治医・関係機関連携調整、与薬・注射、皮膚・褥瘡処置、受診援助、家人へ指導・相談、リハビリ、およびアドバイスなどが挙げられる。
訪問月は、例えば1月から12月までの訪問月フラグ(1月)~訪問月フラグ(12月)が挙げられる。
ベクトル化テキストは、看護記録に含まれる患者の状況又は看護内容を示すデータ、例えばADL備考、症状の内容、および看護内容備考・特記事項などが挙げられる。
図6は、学習用データの生成と、推論モデルの生成のための処理を示すフロー図である。なお、この処理には、記憶装置302に格納されている、トークナイザ、作業途中のデータを格納するトランザクションファイル及び埋め込み層も用いられる。
図6に示すように、ステップ601において、プロセッサ301は、データの取得とコンバートを行う。素データが表計算ソフトのシートであった場合には、CSV(Comma Separated Value)形式にコンバートする。素データが電子カルテであった場合、データベースから看護情報のデータ構成をCSV形式にて抽出する。生成されたCSV形式の各データは看護情報データベースに格納される。
ステップ602において、プロセッサ301は、看護情報ごとに目的変数を付与する。例えば、訪問した月内に入院していた場合には「1」を、入院していない場合には「0」を入院フラグにセットする。
ステップ603において、プロセッサ301は、特徴量を作成する。具体的には、プロセッサ301は、看護情報のデータに、滞在時間、前回訪問日からの日数、及び訪問時に不在であった件数(過去14日間)のいずれかの項目のうちから1種類以上選ばれる変数をそれぞれ算出して追加する。
次に、プロセッサ301は、ADL基礎情報、症状の変化の項目における情報が欠損している看護情報を看護情報データベースから削除する。
次に、プロセッサ301は、ADL基礎情報うち、カテゴリ変数の項目である摂食、睡眠、服薬及び金銭管理の項目について、エンコーダによってエンコードする。
次に、プロセッサ301は、療養費区分が欠損していた場合には、同一被看護者IDのほかの看護情報からコピーして補完する。
次に、プロセッサ301は、訪問月を訪問月フラグに変換して特徴量に追加する。
次に、プロセッサ301は、バイタルサインの値が異常値の場合、その看護情報を看護情報データベースから削除する。また、バイタルサインが欠損している場合には「-1」の値を補完する。
次に、プロセッサ301はテキストデータに適宜補完や修正を加える。
ステップ604において、プロセッサ301は、看護情報データベースから学習用データに適した看護情報を選択し、トランザクションファイルに格納する。プロセッサ301は、例えば、療養費区分が「精神」である看護情報のみを選択する。また、看護情報の件数が所定数以上である被看護者IDの看護情報のみを選択してもよい。
ステップ605において、プロセッサ301は、トランザクションファイルに格納された看護情報に対して、看護情報に含まれる被看護者の状況又は看護内容を示すテキストデータを単語埋め込みによってベクトルに変換し、得られたベクトルによって元のテキストデータを置き換えて格納する。
看護情報に含まれる患者の状況または看護内容を示すテキストデータは、ADLについての備考、症状の内容、看護内容の備考、および看護内容の特記事項のうちから1種類以上選ばれる。
プロセッサ301は、単語埋め込みを次の手順により行う。プロセッサ301は、トークナイザによって文章をベクトルに変換(位置埋め込み)する。トークナイザはその時点において最も優秀な公知のオープンソースを使用することができる。
次にプロセッサ301は、上記のベクトルをニューラルネットワークの埋め込み層に通してテンソルに変換(単語埋め込み)する。埋め込み層(embeddings レイヤー)はその時点において最も優秀な公知のオープンソースを使用することができる。
プロセッサ301は、例えば、1階:文章列、2階:位置埋め込み結果の数値列、3階:単語埋め込み結果の数値列のテンソルを生成する。さらにプロセッサ301は、このテンソルの3階の平均値を算出してプーリングし(平均プーリング)、ベクトルに変換して埋め込みベクトルとする。そして、プロセッサ201は、得られたデータをトランザクションファイルに格納する。
ステップ606において、プロセッサ301は、データサンプリングを行い、学習用データ:テストデータ=8:2の割合に上記のトランザクションファイルのデータを分割する。
ステップ607において、プロセッサ301は、生成された学習用データからそれぞれモデルの学習に使用する特徴量を抽出する。プロセッサ301は、少なくとも訪問情報、ベクトル化テキスト、および目的変数を抽出する。
ステップ608において、プロセッサ301は、抽出された特徴量を標準化してスケーリングし、得られたデータを学習用データのデータベースに出力する。
ステップ609において、プロセッサ301は、学習用データのデータベースから学習用データを順次読みだして、モデルを学習させる。具体的には、モデルのトレーニング、損失の計算、およびモデルの保存をあらかじめ定められたエポック回数実行する。
ステップ610において、プロセッサ301は、損失の最も小さいエポックのモデルを学習済みのモデル(推論モデル)として保存する。
ここで、モデルはディープラーニングのモデルを用いることができるが、その時点においてさらに優秀なモデルがあれば、そのモデルを用いることができる。
「推定部」206は、取得した看護情報を前記生成した推論モデルに入力し、入力した看護情報に係る被看護者の今後の状態を推定する機能を実現する。この取得した看護情報は、今後の状態の推定に係る看護情報であり、例えば、本システムを利用する看護事業者のクライアント端末から出力され取得した看護情報である。当部の機能は、主にプロセッサ301、記憶装置302及び通信インタフェース304等により実現される。
図7は、被看護者の今後の状態を推定するために推論モデルに入力する推論用データのデータ構造を示す図である。
図7に示すように、推論用データのデータ構造は、被看護者IDごとに、訪問情報、ADL情報、バイタルサイン、看護内容、訪問月、およびベクトル化されたテキストであるベクトルテキストを格納する。また、服薬情報を含めて格納するように構成することもできる。
訪問情報は、例えば訪問時点の年齢、滞在時間、前回訪問からの日数、不在件数(過去14日間)、症状の変化、特別指示訪問フラグ、退院後週5訪問フラグ、複数回訪問フラグ、および複数名訪問フラグなどが挙げられる。
ADL情報は、例えば摂食(規則)、摂食(不規則)、摂食(拒食)、摂食(過食)、摂食(その他)、睡眠(良眠)、睡眠(不眠)、睡眠(入眠困難)、睡眠(早期覚醒)、睡眠(中途覚醒)、睡眠(その他)、服薬(規則)、服薬(不規則)、服薬(拒薬)、服薬(怠薬)、服薬(過剰服薬)、服薬(その他)、金銭管理(自己管理)、金銭管理(他者管理)、金銭管理(浪費)、保清、環境整備、対人関係、食事、移動、排泄、着替、入浴、および整容などが挙げられる。
バイタルサインは、例えば体温、脈拍、最高血圧、および最低血圧などが挙げられる。
看護内容は、例えば傾聴、主治医・関係機関連携調整、与薬・注射、皮膚・褥瘡処置、受診援助、家人へ指導・相談、リハビリ、およびアドバイスなどが挙げられる。
訪問月は、例えば1月から12月までの訪問月フラグ(1月)~訪問月フラグ(12月)が挙げられる。
ベクトル化テキストは、看護記録に含まれる患者の状況又は看護内容を示すデータ、例えばADL備考、症状の内容、および看護内容備考・特記事項などが挙げられる。
図8は、生成した推論モデルを用いて推定する処理の流れを示すフロー図である。図示するように、ステップ801において、処理対象のデータのデータ取得とコンバートを行う。データ取得とコンバートの方法は、図6におけるステップ601の方法と同様である。
ステップ802において、プロセッサ301は、特徴量を作成する。処理の方法はステップ603の処理の方法と同様である。
ステップ803において、プロセッサ301は、単語埋め込みを行う。処理の方法はステップ605の処理の方法と同様である。
ステップ804において、プロセッサ301は、特徴量の選択を行う。処理の方法はステップ607の処理の方法と同様である。
ステップ805において、プロセッサ301は、スケーリングを行う。処理の方法はステップ608の処理の方法と同様である。
ステップ806において、プロセッサ301は、得られた処理対象のデータを推論モデルに適用して推論を行い、被看護者の今後の状態として今後の入院可能性(入院リスク)を取得する。推論結果である入院可能性は、確率(%)などの数値のほか、大、中、小などのレベルなどによって取得することができる。
また、被看護者の今後の状態として、所定の症状評価尺度に基づいた症状の度合(症状の軽重を数値で表す)を取得するように構成することもできる。症状評価尺度の例としては、BPRS(簡易精神症状評価尺度)やPANSS(陽性・陰性症状評価尺度)などを挙げることができる。
また、被看護者が暴行や犯罪を起こしたり、被看護者が自殺したり自傷したりするリスクを、推定部が推定する被看護者の今後の状態とすることもできる。これらのリスクはいずれも精神疾患の症状の程度や進行具合によって生じ得るリスクである。そして、疾患の種類や症状、症状の進行により発現する事象は、ADLや被看護者の発言内容などと相関がある。例えば、統合失調症における陰性症状が発現すると意欲低下し整容や入浴など(いずれもADL)が疎かになりがちであり、陽性症状が発現すると幻覚や妄想の症状が出て、それに起因する被看護者の態度や発言が現れる。これらの症状の進むことで、自殺や暴行などの事態が生じ得る。ADL情報や発言内容などの被看護者に関する情報を看護情報として蓄積し、蓄積した看護情報を用いて推論モデルを生成することで、自殺や暴行などの被看護者に起こり得るリスクについても推定することができる。
ステップ807において、プロセッサ301は、推論結果の入院可能性を入出力インタフェース303に出力する。また、推論結果を、通信インタフェース304を介してクライアント装置等に対して出力することもできる。
図9は、単語埋め込みの流れを示す図である。図9に示すように、プロセッサ301は入力テキストをトークナイザによってトークン化(最小単位の単語列へ変換)する。図9において、「トークン化」が示す区切られた単語の一つ一つはトークンである。
次にプロセッサ301は、得られたトークンに対して位置埋め込みを行い、トークンの列をベクトル化する。図9において、「位置埋め込み」が示す数値は、それぞれ各トークンに固有に割り当てられる識別子であるIDである。
次に、プロセッサ301は、ベクトル化された各トークンに対して単語埋め込みを行い、ベクトルをテンソルに変換する。図9において、「単語埋め込み」が示す数値の列は、それぞれトークンに固有に割り当てられたベクトルである。
次に、プロセッサ301は、得られたテンソルの3階(単語埋め込みの結果の数値列)に対して平均プーリングを行って整形し、埋め込みベクトルを得る。図9において、「平均プーリング」が示す数値の列は、平均プーリングによる整形後の埋め込みベクトルである。ここでは、128個の特徴量に整形されている。
推定部による推定結果は、種々なる態様で出力することができ、プロセッサ301、入出力インタフェース303により実現される。例えば、図10は、被看護者の今後の状態としての入院リスクを出力する一例を示す図である。図示するように、患者(被看護者)ごとに入院リスク(%)と、前月比(%)を表示する。
また、図11は、別の出力態様として、入院リスクの増減の出力例を示す図である。図11に示すように、患者(被看護者)ごとに入院リスク増減(%)を入院リスク(%)とともに表示する。
また、図12は、別の出力態様として、入院リスク統計の出力例を示す図である。図12に示すように、入院リスクの度合いの度数を集計し、円グラフとして表示する。
また、図13は、別の出力態様として、入院リスク統計の推移の出力例を示す図である。図13に示すように、入院リスクの度合いの度数を集計し、その推移を柱状グラフとして表示する。
また、推定部による推定結果は、推定した今後の時である推定時と関連付けて出力することもできる。図14は、被看護者の今後の状態の推定結果を、今後の月ごとに示している図である。縦軸は今後の症状の度合いを0(低)から100(高)で示し、横軸が推定時を示しており、2020年12月から2021年9月までの各月における推定結果を折れ線グラフで示している。このように推定時とともに症状を出力することで、例えば、2021年5月に予測される症状度合いのピークを下げるための処置や看護方法の用意をすることができる。
また、推定結果の出力は、現在までの被看護者の実際の症状の推移とともに示すこともできる。図15に示すように、2021年3月までのグラフは被看護者のこれまでの症状の推移を実線で示し、推定した2021年4月以降の症状の度合いの推移を点線で示している。
また、図16に示すように、図15に示した症状の推移において、2021年3月までの実際の症状の推移(実践)と、従前に推定された2021年3月までの症状の推移(点線)とを併せて示した図である。図示するように、従前の推定では2021年1月において症状の度合いが「40」を超えると予測していたが、実際にはそれほど症状の度合いが高まらなかったことが分かる。
このように推定した結果と実際の結果とを比較し得るようにし、両者の差分を取得することができるように構成することで、例えば、それまで行った看護内容が被看護者に与えた影響を検証することができる。あるいは、推論モデルの精度を検証することなどに役立たせることができる。
このように推定結果が出力されることにより、看護者や看護事業所の支援に役立たせることができる。被看護者の状態や症状変化は数値で示される生体データから推し量ることはできないため、被看護者の状態を理解し適切な看護を行うことは簡単なことではなく、看護者の負担は大きかった。しかし、本看護情報処理システムを利用して推測結果を見るなどすることで、被看護者への理解向上や適切な看護計画の立案などの助けになり、看護者や看護事業所に対する支援になる。
また、推定結果は、看護者への教育にも役立たせることができる。数値で表すことができる生体データ情報のみでは診断や症状の変化を把握することが難しい精神科の患者を看護することは容易なことではなく、看護能力の向上は経験を積んでいくほかないというのが実情であった。しかし、本看護情報処理システムによれば、看護情報から被看護者の症状を推測し、その結果が示されるため、これを看護学習の教材として活用することで、看護能力の向上などを目的とする教育に役立たせることができる。
推定した結果は、看護を行う事業所などに対して出力することに限られず、被看護者の家族に対して出力することも好ましい。例えば、被看護者識別情報と当該被看護者の家族を識別する識別情報とを関連付けて保持するように構成し、関連付けられた識別情報で識別される家族による本看護情報処理システムへのアクセスを許可し、所定の範囲で推定結果の閲覧を可能にするように構成することができる。所定の範囲としては、例えば、図10から図13に示した推定結果は複数の被看護者に係るものであるため、その家族による閲覧を可能することは好ましくないが、図14から図16で示した一の被看護者についての今後の症状の推移などについては、その被看護者の家族であれば、所定の認証プロセスのうえで閲覧可能にすることが好ましい。在宅での看護に関与する家族にとって推定結果を把握することは看護を行ううえで極めて有用である。
また、被看護者が仕事に就いていたり施設に通っている場合には、被看護者を雇っている会社や被看護者が通っている施設などに対して推定結果を出力するように構成することも好ましい。推定結果から症状やその推移などを把握することができ、被看護者へ適切な対応を行うことに役立ち、被看護者を雇っている会社や通所する施設などに対する支援となる。
また、上述した看護情報処理システムに係る発明は、看護情報処理システムの動作方法に係る発明としても表現することができる。すなわち、看護情報処理システムの動作方法であって、被看護者を識別する被看護者識別情報を取得する被看護者識別情報取得ステップと、取得した被看護者識別情報を保持する被看護者識別情報保持ステップと、被看護者に対して行われた看護の内容を示す情報であってテキストデータを含む看護情報を、その看護についての被看護者識別情報と関連付けて取得する看護情報取得ステップと、取得した看護情報を保持する看護情報保持ステップと、保持されている前記看護情報を学習用データとして、被看護者の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する推論モデル生成ステップと、取得した看護情報を、前記生成した推論モデルに入力し、入力した看護情報に係る被看護者の今後の状態を推定する推定ステップと、を有する看護情報処理システムの動作方法として示すことができる。
<他の実施形態>
これまで説明した看護情報処理システムを基本とし、看護情報を看護者と関連付けて取得するように構成することもできる。すなわち、上述した看護情報処理システムにおいて、看護を行う看護者を識別する看護者識別情報を取得する看護者識別情報取得部と、取得した看護者識別情報を保持する看護者識別情報保持部と、をさらに有し、前記看護情報取得部は、看護情報をその看護についての看護者識別情報と関連付けて取得するように構成することができる。看護者識別情報は、例えば、固有の識別情報である「看護者ID」と、この看護者IDで識別される看護者の「氏名」、「性別」、「生年月日」、「属する事業所」、「経験年数」などの看護者に関する情報を含む情報である。
上記の構成により、看護者が担当する被看護者という括りで推定した被看護者の今後の状態を出力等することができ、自身が看護する被看護者の今後の状態についての推定結果を容易に把握することができる。また、上述したように、推定結果と実際の症状との差分を取得することもできるので、その看護者による看護が被看護者の症状の好転に寄与しているか否かといったことや、看護者と被看護者との相性が良いか否かといったことを把握することなどにも役立たせることができる。さらに、看護者識別情報をその看護者が属する看護事業所などを識別する情報と関連付けて登録及び保持するように構成することで、看護事業所ごとの看護情報や推定結果を抽出して出力等するように構成することもできる。
また、これまで説明した看護情報処理システムを基本とし、看護情報を医療機関と関連付けて取得するように構成することもできる。すなわち、上述した看護情報処理システムにおいて、医療機関(医師も含む)を識別する医療機関識別情報(医療機関ID)を取得する医療機関識別情報取得部と、医療機関識別情報を保持する医療機関識別情報保持部と、をさらに有し、前記看護情報取得部は、看護情報をその看護に係る医療機関の医療機関識別情報と関連付けて取得するように構成することができる。
看護情報を医療機関IDと関連付けておくことで、看護事業所、被看護者(及びその家族)及び医療機関で看護情報の共有を図ることができる。また、看護情報と関連付けられている医療機関IDで識別される医療機関に対して、その医療機関又は当該医療機関に属する医師が担当する(関連付けられた)被看護者についての推定結果を出力することもでき、被看護者に対する看護計画の検証や見直しなどに役立たせることができる。
また、これまで説明した看護情報処理システムを基本とし、看護情報を行政機関又は福祉サービス事業者(以下、行政機関等という)と関連付けて取得するように構成することもできる。すなわち、上述した看護情報処理システムにおいて、行政機関又は福祉サービス事業者(以下、行政機関等という)を識別する行政機関等識別情報(行政機関等ID)を取得する行政機関等識別情報取得部と、取得した行政機関等識別情報を保持する行政機関等識別情報保持部と、をさらに有し、前記看護情報取得部は、看護情報をその看護に係る行政機関等の行政機関等識別情報と関連付けて取得するように構成することができる。
行政機関としては、看護事業所や医療機関が属する自治体の役所や、看護事業所や医療機関を所管する機関や、被看護者が居住する自治体の役所や、被看護者が通学、通所する施設及びそれらを所管する機関などが挙げられ、看護や医療に関する学会を含むものとしてもよい。福祉サービス事業者は、看護事業所や介護事業所に加え、自立生活援助、地域生活支援、就労移行支援、就労定着支援などの種々の支援・援助サービスを行う事業者や協会である。
看護情報を行政機関等IDと関連付けておくことで、看護事業所、被看護者(及びその家族)及び被看護者らに関与する行政機関等とで看護情報の共有を図ることができる。また、看護情報と関連付けられている行政機関等IDで識別される行政機関等に対して、その行政機関等が支援等の関与を行っている被看護者についての推定結果を出力することもでき、被看護者に対する多面的な支援等を行うことができる。
<メンタルヘルスケアのためのシステム>
上記の看護情報処理システムを応用して企業における従業員や学校における生徒などのメンタルヘルスケアを行うシステムとして構成することもできる。これまで説明してきた看護情報処理システムにおいて、被看護者に代えて従業員等(従業員又は生徒)とし、看護情報にストレスチェックの質問事項に対する回答が含まれるものとして構成することができる。すなわち、従業員又は生徒である従業員等を識別する従業員等識別情報を取得する従業員等識別情報取得部と、取得した従業員等識別情報を保持する従業員等識別情報保持部と、従業員等に対して行われた看護の内容を示す情報であってテキストデータを含む看護情報を、その看護についての従業員等識別情報と関連付けて取得する看護情報取得部と、取得した看護情報を保持する看護情報保持部と、保持されている前記看護情報を学習用データとして、従業員等の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する推論モデル生成部と、取得した看護情報を、前記生成した推論モデルに入力し、入力した看護情報に係る従業員等の今後の状態を推定する推定部と、を有し、前記看護情報には、ストレスチェックの質問事項に対する回答が含まれる看護情報処理システムとして構成することができる。
ここで、従業員等には、正社員、派遣社員、アルバイトなど企業等にて労働に従事する者が該当し、併せて私立公立を問わず各種学校及び大学などに就学又は在籍する生徒や学生が該当する。
また、このシステムの各構成は、上述した被看護者に係る看護情報処理システムを基本とする。従業員等識別情報は、被看護者識別情報と同様に、従業員等を固有に識別する「従業員等ID」と、この従業員等IDで識別される従業員等の「氏名」、「性別」、「生年月日」、「属する企業名」、「雇用形態」、「属する学校名」、「属する部署名」、「属するクラス名」、「療養費区分」などの従業員等に関する情報を含む情報となる。
また、このシステムでの看護情報には、被看護者に係る看護情報処理システムにおける看護情報を基本とし、従業員等のメンタルヘルスを推論するために適切な情報へアレンジされる。例えば、労働者のメンタルヘルスケアのために創設された労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度において実施される調査票の質問事項に対する従業員等の回答を、看護情報に含むように構成される。また、生徒や学生に対しては、ストレスチェック制度に準拠した調査票を用いて回答を看護情報に含める。
そして、被看護者に係る看護情報処理システムと同様に、看護情報を学習用データとして推論モデルを生成する。この推論モデルにより従業員等の今後の状態を推定する。例えば、従業員等が高ストレス状態にあるか否かといったことや、ストレス状態が今後高くなっていくか否かといったことや、あるいは発症する恐れのある疾患や症状などを推定することができる。また、この推定結果によって従業員等のメンタルヘルス向上に役立たせることも可能である。
また、被看護者に係る看護情報処理システムと同様に、推定結果を従業員等の家族に出力するように構成したり、推定した従業員等の状態と推定した今後の時である推定時とを関連付けて出力するように構成することもできる。また、看護情報を看護者識別情報と関連付けて取得したり、看護情報を医療機関識別情報と関連付けて取得したり、看護情報を行政機関等識別情報と関連付けて取得するように構成することができる。なお、この場合における看護者には、従業員の上司や従業員を雇用する企業や生徒等が就学する学校における衛生管理者、産業医、ストレスチェック実施者、教師、学校医及びスクールカウンセラーなどが含まれる。また、推定結果を、医療機関識別情報で識別される医療機関や行政機関等識別情報で識別される行政機関等に出力するように構成することもできる。また、推定時における推定結果における従業員等の状態と実際の従業員等の状態との差分を取得するように構成することもできる。また、推定する従業員等の今後の状態は、入院、暴行、犯罪、自殺のいずれか一又は二以上の組み合わせであるように構成することもできる。
また、前記従業員を雇用する雇用主又は前記生徒が就学する学校に対して前記推定結果を出力する雇用主等出力部をさらに有するよう構成することもできる。雇用主や学校は、雇用者や生徒のメンタルヘルスに配慮した対応が求められる。雇用主や学校に対して推定結果を出力することで、症状及び症状の予測などを把握することで、より適切な対応が可能になる。
被看護者に係る看護情報処理システムと同様に、看護情報を医療機関、行政機関等を識別する情報と関連付けて取得し、それらの識別情報により識別される医療機関、行政機関等に対して推定結果を出力するように構成することもできる。それにより、ストレスチェックの質問事項に対する回答を含む看護情報や推定結果などを上記の各機関と共有することで、従業員並びに雇用主及び生徒並びに学校に対して多面的な支援を行うことができる。
<効果>
以上のように、本発明に係る看護情報処理システムは、被看護者の会話や様子などを示すテキストデータを含む看護情報に基づき、被看護者の今後の状態を推定することができる。
200:看護情報処理システム
201:被看護者識別情報取得部
202:被看護者識別情報保持部
203:看護情報取得部
204:看護情報保持部
205:推論モデル生成部
206:推定部-
300:看護情報処理システム
301:プロセッサ
302:記憶装置
303:入出力インタフェース
304:通信インタフェース

Claims (16)

  1. 被看護者を識別する被看護者識別情報を取得する被看護者識別情報取得部と、
    取得した被看護者識別情報を保持する被看護者識別情報保持部と、
    被看護者に対して行われた看護の内容を示す情報であってテキストデータを含む看護情報を、その看護についての被看護者識別情報と関連付けて取得する看護情報取得部と、
    取得した看護情報を保持する看護情報保持部と、
    保持されている前記看護情報を学習用データとして、被看護者の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する推論モデル生成部と、
    取得した看護情報を、前記生成した推論モデルに入力し、入力した看護情報に係る被看護者の今後の状態を推定する推定部と、
    を有する看護情報処理システム。
  2. 前記推定部が推定した結果である推定結果を出力する出力部をさらに有する請求項1に記載の看護情報処理システム。
  3. 前記出力部は、前記推定結果を推定結果に係る被看護者の家族に対して出力する請求項2に記載の看護情報処理システム。
  4. 前記出力部は、推定した被看護者の状態と、推定した今後の時である推定時とを関連付けて出力する請求項1から請求項3のいずれか一に記載の看護情報処理システム。
  5. 看護を行う看護者を識別する看護者識別情報を取得する看護者識別情報取得部と、
    取得した看護者識別情報を保持する看護者識別情報保持部と、をさらに有し、
    前記看護情報取得部は、看護情報をその看護についての看護者識別情報と関連付けて取得する請求項1から請求項4のいずれか一に記載の看護情報処理システム。
  6. 医療機関(医師も含む)を識別する医療機関識別情報を取得する医療機関識別情報取得部と、
    取得した医療機関識別情報を保持する医療機関識別情報保持部と、をさらに有し、
    前記看護情報取得部は、看護情報をその看護に係る医療機関の医療機関識別情報と関連付けて取得する請求項1から請求項5のいずれか一に記載の看護情報処理システム。
  7. 前記出力部は、推定結果を前記医療機関に出力する請求項6に記載の看護情報処理システム。
  8. 行政機関又は福祉サービス事業者(以下、行政機関等という)を識別する行政機関等識別情報を取得する行政機関等識別情報取得部と、
    取得した行政機関等識別情報を保持する行政機関等識別情報保持部と、をさらに有し、
    前記看護情報取得部は、看護情報をその看護に係る行政機関等の行政機関等識別情報と関連付けて取得する請求項1から請求項7のいずれか一に記載の看護情報処理システム。
  9. 前記出力部は、推定結果を前記行政機関等に出力する請求項8に記載の看護情報処理システム。
  10. 前記推定時における推定結果における被看護者の状態と実際の被看護者の状態との差分を取得する差分取得部をさらに有する請求項4から請求項9のいずれか一に記載の看護情報処理システム。
  11. 前記看護情報に含まれるテキストデータは、ADLについての備考、症状の内容、看護内容の備考、及び看護内容の特記事項のうちから1種類以上選択される請求項1から請求項10のいずれか一に記載の看護情報処理システム。
  12. 前記推定部が推定する被看護者の今後の状態は、入院、暴行、犯罪、自殺のいずれか一又は二以上の組み合わせである請求項1から請求項11のいずれか一に記載の看護情報処理システム。
  13. 従業員又は生徒である従業員等を識別する従業員等識別情報を取得する従業員等識別情報取得部と、
    取得した従業員等識別情報を保持する従業員等識別情報保持部と、
    従業員等に対して行われた看護の内容を示す情報であってテキストデータを含む看護情報を、その看護についての従業員等識別情報と関連付けて取得する看護情報取得部と、
    取得した看護情報を保持する看護情報保持部と、
    保持されている前記看護情報を学習用データとして、従業員等の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する推論モデル生成部と、
    取得した看護情報を、前記生成した推論モデルに入力し、入力した看護情報に係る従業員等の今後の状態を推定する推定部と、を有し、
    前記看護情報には、ストレスチェックの質問事項に対する回答が含まれる看護情報処理システム。
  14. 前記推定部が推定した結果である推定結果を、前記従業員を雇用する雇用主又は前記生徒が就学する学校に対して出力する雇用主等出力部をさらに有する請求項13に記載の看護情報処理システム。
  15. 被看護者を識別する被看護者識別情報を取得する被看護者識別情報取得ステップと、
    取得した被看護者識別情報を保持する被看護者識別情報保持ステップと、
    被看護者に対して行われた看護の内容を示す情報であってテキストデータを含む看護情報を、その看護についての被看護者識別情報と関連付けて取得する看護情報取得ステップと、
    取得した看護情報を保持する看護情報保持ステップと、
    保持されている前記看護情報を学習用データとして、被看護者の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する推論モデル生成ステップと、
    取得した看護情報を、前記生成した推論モデルに入力し、入力した看護情報に係る被看護者の今後の状態を推定する推定ステップと、
    を有する看護情報処理システムの動作方法。
  16. 被看護者を識別する被看護者識別情報を取得する被看護者識別情報取得ステップと、
    取得した被看護者識別情報を保持する被看護者識別情報保持ステップと、
    被看護者に対して行われた看護の内容を示す情報であってテキストデータを含む看護情報を、その看護についての被看護者識別情報と関連付けて取得する看護情報取得ステップと、
    取得した看護情報を保持する看護情報保持ステップと、
    保持されている前記看護情報を学習用データとして、被看護者の今後の状態を推定するための推論モデルを生成する推論モデル生成ステップと、
    取得した看護情報を、前記生成した推論モデルに入力し、入力した看護情報に係る被看護者の今後の状態を推定する推定ステップと、
    を電子計算機に実行させるための看護情報処理システムの動作プログラム。
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