JP2022178318A - 生体情報管理システム、生体情報管理方法、及び生体情報管理プログラム - Google Patents

生体情報管理システム、生体情報管理方法、及び生体情報管理プログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2022178318000001
【課題】臨床研究に用いる情報提供者の生体情報を、情報提供者ごとに正確に管理可能とすることができると共に、当該情報提供者が、自身の生体情報の開示を許可した範囲内の研究者が、当該情報提供者の生体情報を相互に利用可能とすることができる生体情報管理システム等の提供。
【解決手段】臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理システムであって、前記情報提供者の承諾により収集され、前記情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された前記生体情報を、前記情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースを有する情報管理手段と、前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報を、前記情報提供者が課した前記開示範囲内の研究者に提示するための研究者用提示手段と、を有することを生体情報管理システム等である。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体情報管理システム、生体情報管理方法、及び生体情報管理プログラムに関する。
人を対象とする医学系研究である臨床研究を行う際には、その臨床研究の内容に適した、十分な人数の患者(対象者)を対象とすることが重要となる。臨床研究の内容に適した患者であるかどうかは、例えば、当該患者の生体情報(例えば、診察の記録(カルテ)、採取した試料の情報などの患者の医療情報)に基づいて判断することができる。
従来、病院や研究機関において取得された患者の医療情報は、それぞれの病院や研究機関で個別に管理されている。このため、例えば、ある病院が臨床研究を行おうとする際には、臨床研究の対象とする患者を、その病院において管理している患者の医療情報に基づいて決定することになる。したがって、例えば、臨床研究を行う病院が医療情報を有する患者の中に当該臨床研究に適した患者が存在しない場合や、当該臨床研究に適した患者の人数が不十分である場合などには、適切な臨床研究を行うことが難しくなってしまう場合がある。
より具体的には、特定の種類のがんの治療に関する臨床研究を行う場合などには、例えば、がんのステージ毎に、ある程度の人数を対象とした臨床研究を行うことが好ましいと考えられる。しかしながら、例えば、臨床研究を行う病院の規模が小さい場合には、がんのステージ毎の十分な人数の患者の医療情報を、当該病院が有していない可能性が高く、適切な臨床研究を行うことが難しいときがある。
また、2020年に大きな問題となった新型コロナウイルスに関する臨床研究を行う場合は、例えば、性別、年齢、人種(民族)、既往歴、基礎疾患の有無などの様々な要因(要素)を考慮することが好ましいと考えられるが、これらの様々な要因を十分に考慮できるだけの人数とバリエーションを満たす患者を、1つの病院や研究機関が有している医療情報から特定することは困難であると考えられる。
このように、従来、臨床研究に利用される患者の医療情報は、それぞれの病院や研究機関で個別に管理されており、複数の病院や研究機関の間で共有されることはなく、各病院又は研究機関の研究者は、限られた候補者の中から、臨床研究の対象とする患者を特定していた。つまり、これまでは、臨床研究の対象者を、ある1つの施設に関係する患者の中から選択しており、複数の施設の情報を横断的に利用することができなかった。このため、上記の例のように、臨床研究を行う研究者は、人種(民族)などの様々な要因を考慮する必要がある場合でも、ある1つの施設に関係する患者の中から臨床研究の対象者を選択するほかなく、国の枠組みを超えて様々な人種(民族)の患者を対象とするような臨床研究を行うことはできなかった。
ここで、病院を受診した患者に関する医療情報は、例えば、電子カルテ(EHR:Electronic Health Record)として、各病院において管理されている。病院などで使用されている電子カルテにおいては、電子カルテを管理するための管理システムのメーカごとに、独自の形式(フォーマット)が採用されており、電子カルテの管理システムが異なる場合は、例えば、同じ患者の電子カルテであっても、電子カルテの情報を相互に閲覧することができないときがある。
そこで、従来技術として、病院等の各医療機関で導入されている医療情報システム(電子カルテの管理システム)から電子的に出力された患者の情報を特定の形式に変換することにより、各医療機関で導入されている医療情報システムが異なる場合であっても、電子カルテを閲覧可能とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この従来技術は、単に、電子カルテを所定の形式に変換し、USB(Universal Serial Bus)メモリなどに記憶させて持ち運ぶことにより、異なる医療情報システムでも、当該電子カルテの情報の閲覧等を行うことができるようにするための技術である。この従来技術のように、電子カルテの形式を統合して管理する技術では、例えば、臨床研究に用いるための情報を、複数の病院や研究施設などで共有可能とすることはできず、臨床研究を適切に行うために十分な人数と条件を満たす患者を特定することはできない。
また、電子カルテに記録された情報から、臨床研究の一つである治験の対象とする候補者を抽出する技術としては、電子カルテ情報が登録されている複数の患者の中から治験計画書に適合した被験者候補を抽出する被験者候補抽出システムにおいて、多数の患者の電子カルテ情報が登録されているデータベースに基づいて、基準情報を用いた抽出処理を実行することによって、複数の患者の中から治験計画書に適合した被験者候補を抽出する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この従来技術は、ある1つの病院や研究機関で個別に管理された、電子カルテ情報が登録されているデータベースに基づいて、治験の被験者候補を抽出することを想定した技術である。したがって、この従来技術では、各病院又は研究機関は、限られた候補の中から、臨床研究の対象とする患者を抽出することになり、臨床研究を適切に行うために十分な人数と条件を満たす患者を特定(抽出)することはできない。
更に、電子カルテは、通常、患者が病院などを受診した際に作成又は更新されるものである。このため、上述した2つの先行技術のような、電子カルテに基づいて患者の医療情報を管理する技術においては、例えば、臨床研究を行っていく中で新たに得られた医療情報を、電子カルテにリアルタイムに追加してアップデートすることは困難であり、更には、このような新たに得られた医療情報を、複数の施設で共有して臨床研究に活かすことはできない。
ここで、上述したように、従来は、臨床研究に利用される患者の医療情報は、病院や研究機関で取得され、それぞれの病院や研究機関で個別に管理されている。このため、従来、医療情報を提供した患者自身は、自身の医療情報を正確に管理することは困難であった。
例えば、病院が管理している医療情報には、所定の期間が経過すると破棄される情報があり、病理スライド(病理組織標本)の情報は、病理スライドを作製してから5年程度で破棄される場合がある。このため、例えば、治療が終了してから10年以上経過してから再発する可能性がある病気などを治療する際に、過去の病理スライドが既に破棄されており、再発後の治療に過去の病理スライドの情報を活かすことができない場合がある。
加えて、例えば、患者が、患者の自宅の近くの医院(診療所、かかりつけ医)などにおいて、CT(Computed Tomography)検査を行った場合、CT検査の結果の画像をCD-ROMなどの記憶媒体に記録したものを渡される場合がある。このような医療情報は、患者が記憶媒体を紛失してしまう可能性があることに加え、他の病院や研究機関には共有されないことが多く、患者の診察や治療に十分に活用されていない。
このように、従来は、患者の医療情報が、医療情報を取得した場所や、医療情報を取得した時間ごとに散在しており、更には、消失してしまう場合もあった。つまり、従来技術においては、患者における臨床研究や治療に有用であると考えられる過去の医療情報が、地域的(場所的)、時間的に散在しており、更には消失してしまう場合があることから、患者は自身の医療情報を有効活用することができなかった。このため、上述したように、患者は自身の医療情報を診察や治療に十分に活用できないと共に、例えば、他の病院でセカンドオピニオンを受けようとする場合などに、過去に行った検査(例えば、X線撮影などの軽度な被ばくがあるものなど)を、改めて受ける必要があるという問題があった。
また、上述したように、従来は、臨床研究に利用される患者の医療情報は、複数の病院や研究施設の間で共有されることがない。このため、患者が、より先進的な治療を受けることや、治療についての金銭的な支援を受けることなどを目的に、自身に適した臨床研究や治験に参加したいという希望を持っている場合であっても、受診している病院が個別に医療情報を管理しているため、受診している病院以外で行われている臨床研究や治験に参加することは困難であり、参加可能な臨床研究や治験が限られていた。
更に、上述したように、これまでは、臨床研究の対象者は、ある1つの施設に関係する患者の中から選択されるため、他の施設の情報が横断的に利用されることはなく、例えば、外国の施設で行われている臨床研究に患者が参加することは困難であり、国の枠組みを超えてより適切な臨床研究に参加することはできなかった。
このように、従来は、臨床研究に用いる患者の医療情報が、それぞれの病院や研究機関で個別に管理されているため、複数の病院や研究施設の間で共有されることがないと共に、自身の医療情報を患者が正確に管理することができなかった。
このため、例えば、臨床研究を行う病院や研究機関の研究者は、それぞれの施設が医療情報を有する限られた患者の中から、臨床研究の対象とする患者を特定するほかなく、更には、臨床研究を行っていく中で新たに得られた医療情報を、リアルタイムに追加してアップデートすることが困難であることなどから、適切な臨床研究を行うことができない場合があるという問題があった。
また、患者にとっては、自身の過去の医療情報を正確に管理することができず、適切な治療を受けることができない場合があると共に、積極的に自身に適した臨床研究に参加することができないという問題があった。
国際公開第2013/002127号公報 特開2019-204247号公報
本発明は、臨床研究に用いる情報提供者の生体情報を、情報提供者ごとに正確に管理可能とすることができると共に、当該情報提供者が、自身の生体情報の開示を許可した範囲内の研究者が、当該情報提供者の生体情報を相互に利用可能とすることができる生体情報管理システム等を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための手段としては、以下の通りである。
<1> 臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理システムであって、
前記情報提供者の承諾により収集され、
前記情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された前記生体情報を、
前記情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースを有する情報管理手段と、
前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報を、前記情報提供者が課した前記開示範囲内の研究者に提示するための研究者用提示手段と、
を有することを特徴とする生体情報管理システムである。
<2> 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報が、前記情報提供者の臨床研究、診察、及び治療の少なくともいずれかを行う生体情報取得者により許可された前記生体情報を含む、前記<1>に記載の生体情報管理システムである。
<3> 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報が、異なる施設に所属する、複数の前記生体情報取得者により許可された前記生体情報を含む、前記<2>に記載の生体情報管理システムである。
<4> 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報が、前記情報提供者により追加された前記生体情報を含む、前記<1>から<3>のいずれかに記載の生体情報管理システムである。
<5> 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースが保管する前記生体情報を、前記情報提供者に提示するための情報提供者用提示手段を更に有する、前記<1>から<4>のいずれかに記載の生体情報管理システムである。
<6> 前記情報提供者用提示手段が、前記情報提供者が関係する前記臨床研究の情報を提示する、前記<5>に記載の生体情報管理システムである。
<7> 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースが保管する前記生体情報に基づいて、前記研究者が行う前記臨床研究に適した前記情報提供者を抽出する抽出手段を更に有し、
前記研究者用提示手段が、前記抽出手段が抽出した前記情報提供者の前記生体情報を提示する、前記<1>から<6>のいずれかに記載の生体情報管理システムである。
<8> 前記抽出手段が、人工知能により前記生体情報を分析することで、前記臨床研究に適した前記情報提供者を抽出する、前記<7>に記載の生体情報管理システムである。
<9> 前記情報管理手段と、前記研究者用提示手段とが、互いにネットワークにより接続された、前記<1>から<8>のいずれかに記載の生体情報管理システムである。
<10> 前記研究者用提示手段が、前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースの更新を随時反映して、前記情報提供者の前記生体情報を提示する、前記<1>から<9>のいずれかに記載の生体情報管理システムである。
<11> 前記研究者用提示手段が、前記生体情報に含まれる前記情報提供者の個人情報を秘匿して提示する、前記<1>から<10>のいずれかに記載の生体情報管理システムである。
<12> 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースが保管する前記生体情報が、前記情報提供者についての画像情報を含む、前記<1>から<11>のいずれかに記載の生体情報管理システムである。
<13> 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースが保管する前記生体情報の少なくとも一部が、前記情報提供者についての電子カルテから収集される、前記<1>から<12>のいずれかに記載の生体情報管理システムである。
<14> 前記生体情報を提供した前記情報提供者に対して特典を付与する特典付与手段を更に有する、前記<1>から<13>のいずれかに記載の生体情報管理システムである。
<15> 臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理方法であって、
前記情報提供者の承諾により収集され、
前記情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された前記生体情報を、
前記情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースにより管理する情報管理工程と、
前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報を、前記情報提供者が課した前記開示範囲内の研究者に提示する研究者用提示工程と、
を含むことを特徴とする生体情報管理方法である。
<16> 臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理プログラムであって、
前記情報提供者の承諾により収集され、
前記情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された前記生体情報を、
前記情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースにより管理し、
前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報を、前記情報提供者が課した前記開示範囲内の研究者に提示する、
処理をコンピュータに行わせることを特徴とする生体情報管理プログラムである。
本発明によると、臨床研究に用いる情報提供者の生体情報を、情報提供者ごとに正確に管理可能とすることができると共に、当該情報提供者が、自身の生体情報の開示を許可した範囲内の研究者が、当該情報提供者の生体情報を相互に利用可能とすることができる生体情報管理システム等を提供することができる。
図1は、従来技術の一例と、本発明の一実施形態における、情報提供者の生体情報の管理手法の一例を対比して示す図である。 図2は、生体情報データベースが保管する生体情報に基づいて、研究者が行う臨床研究に適した情報提供者を抽出する手法の一例を示す図である。 図3は、本発明の一実施態様に係る生体情報管理システムの構成の一例を示すブロック図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける情報管理手段の機能構成の一例を示すブロック図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける情報提供者用提示手段のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける情報提供者用提示手段の機能構成の一例を示すブロック図である。 図8は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける研究者用提示手段のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図9は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける研究者用提示手段の機能構成の一例を示すブロック図である。 図10は、生体情報データベースが保管するデータの種別とデータの管理手法の一例を示す図である。 図11は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された診療記録に関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。 図12は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された病名リストに関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。 図13は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された検査結果に関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。 図14は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された病理スライドに関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。 図15は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された手術・内視鏡記録に関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。 図16は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された研究(臨床研究)に関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。 図17は、本発明の生体情報管理システムのデータの構成と各データのID管理の手法の一例を示す図である。 図18は、本発明の生体情報管理システムを用いて、生体情報を管理する際の流れの一例を示すフローチャートである。
(生体情報管理システム)
本発明の生体情報管理システムは、従来技術では、臨床研究に用いる情報提供者の生体情報を、情報提供者ごとに正確に管理できず、更には、臨床研究に携わる研究者が、当該情報提供者の生体情報を相互に利用できない場合があるという、本発明者らの知見に基づくものである。
上述したように、従来、臨床研究に利用される患者の生体情報(例えば、医療情報)は、それぞれの施設(病院や研究機関)で個別に管理されており、複数の施設の間で共有されることはなく、各施設の研究者は、限られた候補者の中から、臨床研究の対象とする患者を特定していた。このため、臨床研究を行う施設の研究者は、行う臨床研究に適した患者を十分に探すことができない場合があり、適切な臨床研究を行うことが難しくなってしまうときがあった。更には、従来、臨床研究を行う研究者は、人種(民族)などの様々な要因を考慮する必要がある臨床研究を行う場合であっても、ある1つの施設に関係する患者の中から臨床研究の対象者を選択するほかなく、国の枠組みを超えて様々な人種(民族)の患者を対象とするような臨床研究を行うことはできなかった。
更に、従来技術において患者の医療情報の管理に用いられている電子カルテは、通常、患者が病院などを受診した際に作成又は更新されるものであり、臨床研究を行っていく中で新たに得られた医療情報を、リアルタイムに追加してアップデートすることは困難である。このため、従来技術では、臨床研究を行っていく中で新たに得られた医療情報を、臨床研究の最中に考慮して活かすことはできなかった。
また、上述したように、従来は、臨床研究に利用される患者の生体情報(例えば、医療情報)は、それぞれの施設(病院や研究機関)で個別に管理されているため、医療情報を提供した情報提供者(例えば、患者)自身は、自身の医療情報を正確に管理することは困難であった。このため、患者は、例えば、施設で管理されていた医療情報が、保存期間の満了により廃棄されてしまった場合や、治療を受ける病院を移ることになった場合などに、自身の過去の医療情報を考慮したより適切な治療を受けることができない場合があった。つまり、従来技術においては、患者における臨床研究や治療に有用であると考えられる過去の医療情報が、地域的(場所的)、時間的に散在しており、更には消失してしまう場合があることから、患者は自身の医療情報を有効活用することができなかった。
加えて、従来、臨床研究の対象者は、ある1つの施設に関係する患者の中から選択されるため、より先進的な治療を受けることや、治療についての金銭的な支援を受けることなどを目的に、自身に適した臨床研究や治験に参加したいという希望を持っている場合であっても、受診している病院以外で行われている臨床研究や治験に参加することは困難であり、参加可能な臨床研究や治験が限られていた。つまり、複数の施設の情報が横断的に利用されることはなく、例えば、外国の施設で行われている臨床研究に患者が参加することは困難であり、患者が、国の枠組みを超えてより適切な臨床研究に参加することはできなかった。
このように、従来技術では、臨床研究に用いる情報提供者の生体情報を、情報提供者ごとに正確に管理できず、更には、臨床研究に携わる研究者が、当該情報提供者の生体情報を相互に利用できない場合あるという問題があった。
そこで、本発明者らは、臨床研究に用いる情報提供者の生体情報を、情報提供者自身が一括管理可能とすることができると共に、当該情報提供者が、自身の生体情報の開示を許可した範囲の研究者が、当該情報提供者の生体情報を相互に利用可能とすることができる生体情報管理システム等について鋭意検討を重ね、以下の知見を得た。
即ち、本発明者らは、臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理システムであって、
情報提供者の承諾により収集され、
情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された生体情報を、
情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースを有する情報管理手段と、
情報管理手段が有する生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報を、情報提供者が課した開示範囲内の研究者に提示するための研究者用提示手段と、
を有する生体情報管理システム等により、臨床研究に用いる情報提供者の生体情報を、情報提供者ごとに正確に管理可能とすることができると共に、当該情報提供者が、自身の生体情報の開示を許可した範囲内の研究者が、当該情報提供者の生体情報を相互に利用可能とすることができることを知見した。
ここで、本発明の生体情報管理システムにおいて、情報管理手段は、情報提供者の承諾により収集され、情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された生体情報を、情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースを有する。つまり、本発明の生体情報管理システムにおいては、情報提供者(患者など)が、自らの承諾の下で収集した自身の生体情報(医療情報等)を、一括して保管することができる。よって、本発明の生体情報管理システムでは、情報提供者単位(情報提供者ベース)で、当該情報提供者の生体情報を統合管理することができる。
このため、本発明の生体情報管理システムでは、情報提供者自身の権限で自身の生体情報を管理することができるため、例えば、情報提供者自身の生体情報を任意の期間に渡って一括して管理することができる。このため、例えば、従来は所定の期間で破棄されていた医療情報(例えば、病理スライドのデータなど)や、情報提供者自身がCD-ROMなどの媒体で保有していると考えられる医療情報(例えば、地域の病院で撮影したCT画像など)を、情報提供者自身の承諾の下で適切に一括管理することができる。
したがって、本発明の生体情報管理システムにおいては、患者における臨床研究や治療に有用であると考えられる過去の生体情報における、取得された地域(場所)や取得された時間が異なる場合であっても、生体情報を一括して管理することができるため、患者は自身の医療情報を有効活用することができる。このため、本発明の生体情報管理システムを利用することにより、例えば、情報提供者が他の病院でセカンドオピニオンを受けようとする場合などに、過去に行った検査(例えば、X線撮影などの軽度な被ばくがあるものなど)の情報を利用することができ、少ない負担でより適切な治療を受けることができる。
また、本発明の生体情報管理システムでは、上述したように、情報提供者の生体情報を、情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースを用いて管理する。このため、本発明の生体情報管理システムでは、例えば、臨床研究を行っていく中で新たに得られた医療情報等を、臨床研究に用いる生体情報が一括して保管された生体情報データベースに、情報提供者や各施設がリアルタイムに追加してアップデートすることができる。このため、本発明の生体情報管理システムを利用することにより、臨床研究を行う研究者は、臨床研究を行っていく中で新たに得られた医療情報を、臨床研究を行っている途中であっても考慮して活かすことができ、より適切な臨床研究を行うことができる。
更に、本発明の生体情報管理システムでは、生体情報データベースが保管する情報提供者の生体情報は、情報提供者自身の承諾により収集され、かつ、情報提供者毎に異なる開示範囲の制限が課されたものである。このように、本発明の生体情報管理システムでは、情報提供者の承諾の下で生体情報の収集を行うと共に、情報提供者が指定した開示範囲の制限を設ける。このため、本発明の生体情報管理システムでは、情報提供者の承諾の下で、生体情報の収集及び開示を行うため、情報提供者の個人情報を保護することができる。
加えて、本発明の生体情報管理システムは、情報管理手段が有する生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報を、情報提供者が課した開示範囲内の研究者に提示するための研究者用提示手段を有する。つまり、本発明の生体情報管理システムにおいては、情報提供者自身が指定した開示範囲内の臨床研究や臨床研究を行う施設の研究者に対して、当該情報提供者の生体情報を提示することができる。
こうすることにより、本発明の生体情報管理システムでは、情報提供者が指定した条件を満たす各研究者の間で、当該情報提供者の生体情報を相互に利用することができる。言い換えると、本発明の生体情報管理システムでは、情報提供者の承諾の下で、臨床研究に携わる各施設の研究者の間で、情報提供者の生体情報を共有することができ、各施設の研究者は、より広い範囲(より大きな母数)の中から、行う臨床研究に適した十分な人数の対象者を抽出することができ、より適切な臨床研究を行うことができる。このように、本発明の生体情報管理システムでは、情報提供者を介して様々な施設の研究者が相互に連携することができるため、臨床研究をより効率的に行うことができる。
更に、本発明の生体情報管理システムは、例えば、研究者用提示手段が研究者に生体情報を提示する際の形式や言語を適宜設定することができ、臨床研究を行う研究者は、人種(民族)などの様々な要因を考慮する必要がある臨床研究を行う場合、国の枠組みを超えて、世界中の様々な人種(民族)の患者を対象とするような臨床研究を行うことができる。
また、本発明の生体情報管理システムは、上述したように、情報提供者が課した開示範囲内の研究者に、当該情報提供者の生体情報を提示することができるため、情報提供者としては、臨床研究を行っている複数の施設に対して、自身の生体情報を積極的に開示すること(オプトイン)が可能となり、自身が参加可能な臨床研究に自らアプローチできるようになる。つまり、本発明の生体情報管理システムにおいては、情報提供者が、より先進的な治療を受けることや、治療についての金銭的な支援を受けることなどを目的に、自身に適した臨床研究や治験に参加したいという希望を持っている場合に、臨床研究や治験を行っている複数の施設に対して、自身の生体情報を積極的に開示することができ、自身に適した臨床研究や治験に参加できる機会を得ることができる。
加えて、本発明の生体情報管理システムにおいては、上述したように、研究者用提示手段が研究者に生体情報を提示する際の形式や言語を適宜設定することができるため、臨床研究を行っている施設の場所に関わらず、世界中の施設の研究者が情報提供者の生体情報を利用できるため、情報提供者は国の枠組みを超えてより適切な臨床研究に参加する機会を得ることができる。
図1は、従来技術の一例と、本発明の一実施形態における、情報提供者の生体情報の管理手法の一例を対比して示す図である。
図1において、従来技術の一例では、ある一人の情報提供者の生体情報(電子カルテに記録される医療情報)は、当該情報提供者を診察した施設(病院等)Aと、施設Bと、施設Cとにおいて、個別に取得されて、個別に管理されている。このため、この従来技術の一例では、情報提供者の生体情報が散在して存在しており、生体情報を網羅的に一括して管理することはできず、情報提供者の生体情報を、情報提供者ごとに正確に管理することはできない。
更に、図1に示した従来技術の一例においては、施設Aと、施設Bと、施設Cとで個別に管理されている情報提供者の生体情報は、情報提供者からはアクセスすることができず、情報提供者自身の情報である生体情報を、情報提供者が活用することができない。
加えて、図1に示した従来技術の一例では、施設Aで管理されている生体情報には施設Aの研究者しかアクセスできず、施設Bで管理されている生体情報には施設Bの研究者しかアクセスできず、施設Cで管理されている生体情報には施設Cの研究者しかアクセスできない。また、図1に示した従来技術の一例では、情報提供者の生体情報の取得及び管理に関与していない施設Dの研究者は、施設Aと、施設Bと、施設Cとで個別に管理されている情報提供者の生体情報にアクセスすることはできない。このように、この従来技術の一例では、臨床研究に利用される情報提供者の生体情報は、それぞれの施設で個別に管理されており、複数の施設の間で相互に利用することはできず、各施設の研究者は、限られた生体情報にしかアクセスできないと共に、情報提供者の生体情報を有しない施設の研究者は、当該情報提供者の生体情報にアクセスすることができず、臨床研究の対象とすることができない。
一方、図1に示した本発明の一実施形態においては、施設A、施設B、及び施設Cで取得された情報提供者の生体情報を、情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベース(生体情報DB)を用いて管理する。このため、この本発明の一実施形態では、情報提供者の生体情報を網羅的に一括して管理することができ、情報提供者の生体情報を、情報提供者毎に正確に管理することができる。
更に、図1に示した本発明の一実施形態においては、生体情報データベースに保管された生体情報に、情報提供者からアクセスすることができ、情報提供者自身の情報である生体情報を、情報提供者が必要に応じて活用することができる。
加えて、図1に示した本発明の一実施形態では、生体情報データベースに保管された生体情報に、施設A、施設B、施設C、及び施設Dの研究者がアクセスできる(研究者用提示手段の提示を受けることができる)。つまり、図1に示した本発明の一実施形態は、情報提供者が、施設A、施設B、施設C、及び施設Dの全ての施設の研究者が開示範囲に含まれるように、当該開示範囲の制限を課した場合の例となる。
このように、図1の本発明の一実施形態においては、各施設の研究者の間で、当該情報提供者の生体情報を相互に利用することができる。言い換えると、本発明の生体情報管理システムでは、情報提供者の承諾の下で、臨床研究に携わる各施設の研究者の間で、情報提供者の生体情報を共有することができ、より適切な臨床研究を行うことができる。特に、例えば、情報提供者の生体情報の取得及び管理に関与していない施設Dの研究者にとっては、従来技術の一例では生体情報を取得し得なかった情報提供者の生体情報を利用することができ、臨床研究の対象者をより広い範囲(より大きな母数)の中から抽出することができ、より適切な臨床研究を行うことができる機会を得ることができる。
また、図1の本発明の一実施形態では、情報提供者が、自身に適した臨床研究や治験に参加したいという希望を持っている場合に、受診したことがない施設Dも含めて、自身の生体情報を積極的に開示することができ、自身により適した臨床研究や治験に参加できる機会を得ることができる。
このように、本発明の生体情報管理システムは、上記の情報管理手段と、研究者用提示手段を有することにより、臨床研究に用いる情報提供者の生体情報を、情報提供者ごとに正確に管理可能とすることができると共に、当該情報提供者が、自身の生体情報の開示を許可した範囲内の研究者が、当該情報提供者の生体情報を相互に利用可能とすることができる。
したがって、本発明の生体情報管理システムにおいては、例えば、情報提供者を介して、臨床研究を行う施設の研究者どうしを相互に結び付けることができ、上述したような様々なメリットを、情報提供者と臨床研究を行う施設の研究者の双方に提供することができる。より具体的には、本発明の生体情報管理システムを用いることにより、例えば、臨床研究に参加しようとする情報提供者と、臨床研究を行おうとする研究者とのマッチングを、より効率的かつ効果的に行うことができる。
以下では、本発明の生体情報管理システムにおける、各手段等の詳細について説明する。
まず、本発明の生体情報管理システムは、臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理するシステムである。
本発明における臨床研究とは、例えば、人を対象とする医学系研究を意味し、臨床試験、治験などを含む。臨床試験とは、例えば、薬の投与、手術、放射線治療などにより、人体に対する変化を伴う研究(介入研究)を意味する。また、治験とは、例えば、臨床試験において、厚生労働省から薬又は医療機器としての承認を得ることを目的として行う試験を意味する。
本発明における情報提供者としては、生体情報を提供する者であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、病院等の施設を受診した患者(例えば、疾患のある人)であってもよいし、自身で生体情報を提供した疾患のない人(健康な人)であってもよい。臨床研究においては、疾患のある人を対象とするものと、疾患のない人を対象とするものの両方があることから、情報提供者としては、患者と健康な人の両方を含むことが好ましい。
本発明の生体情報管理システムは、情報管理手段及び研究者用提示手段を有し、情報提供者用提示手段、抽出手段、及び特典付与手段の少なくともいずれかを有することが好ましく、必要に応じてその他の手段を有する。また、本発明の生体情報管理システムにおいては、各手段は別々になって(互いに離れて)いてもよい。各手段が別々となっている場合には、例えば、これらの各手段をイントラネットやインターネットなどのネットワークを用いて接続することが好ましい。言い換えると、本発明の生体情報管理システムにおいては、情報管理手段と、研究者用提示手段とが、互いにネットワークにより接続されることが好ましい。このように、情報管理手段と研究者用提示手段とを、互いにネットワークに接続することにより、情報管理手段と研究者用提示手段との配置に制限がなくなり、情報管理手段をクラウド化することができる。
<情報管理手段>
情報管理手段は、情報提供者の承諾により収集され、情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された生体情報を、情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースを有する。
情報管理手段としては、生体情報データベースを有するもの(生体情報データベースを記憶可能なもの)であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知のコンピュータ、サーバ装置、携帯端末などを用いて実現することができる。また、情報管理手段としては、例えば、情報提供者が有する端末装置、研究者が有する端末装置などと通信可能なものを好適に用いることができ、例えば、上述した公知のコンピュータ、サーバ装置、携帯端末などを好適に用いることができる。なお、情報管理手段と情報提供者又は研究者が有する端末装置との通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。
<<生体情報データベース>>
情報管理手段が有する生体情報データベース(生体情報DB)としては、情報提供者の承諾により収集され、情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された生体情報を、情報提供者毎に一括して保管可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
生体情報データベースとしては、例えば、情報提供者の識別情報(例えば、ID(Identification))、当該情報提供者の生体情報、当該情報提供者における開示範囲の制限の情報などが、照合可能に対応付けられているデータベースを用いることができる。言い換えると、生体情報データベースとしては、例えば、情報提供者毎に、当該情報提供者の生体情報、当該情報提供者における開示範囲の制限の情報などが紐づいたデータベースを用いることができる。
<<<生体情報>>>
本発明における生体情報としては、情報提供者の身体の状態に関する情報、情報提供者に対して行った臨床研究や治療に関する情報等を含む情報であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。生体情報としては、例えば、患者の基本情報(年齢、性別等)、医師による診察情報(所見、病名等)、入院情報、試料(検体)情報、子試料情報、孫試料情報、使用薬物の情報、病理スライド情報、診療画像情報(CT画像、MRI画像、手術動画等)、生体取得情報(血圧等)、生体能力情報(視力等)などが挙げられる。また、以下では、上述したような生体情報の内、情報提供者の健康の維持、回復、促進などを目的とした治療に関する情報を医療情報と称する場合がある。
生体情報としては、上述したように、病理スライド情報、診療画像情報(CT画像、MRI画像、手術動画等)などの画像情報を含むことができる。
ここで、従来技術では、例えば、病院で作製された病理スライドを画像化(データ化)して、病院のデータベースで管理する場合は、病理スライドを作製してから5年程度で破棄される場合があり、情報提供者は、自身の病理スライドの画像情報を適切に管理することができない場合がある。本発明では、例えば、病理スライドの画像情報を、情報提供者自身の承諾の下で適切に一括管理することができ、情報提供者の意思に反して削除されてしまうことを防止することができる。
また、従来技術では、例えば、情報提供者自身がCD-ROMなどの媒体で保有していると考えられる、地域の病院で撮影したCT画像などの画像情報を適切に管理することは困難であり、情報提供者の診察、治療、臨床研究などに十分に活用されていない。本発明では、例えば、地域の病院で撮影したCT画像などの画像情報を、情報提供者自身の承諾の下で適切に一括管理することができ、複数の施設で共有することもできる。
このように、本発明においては、例えば、情報管理手段が有する生体情報データベースが保管する生体情報が、情報提供者についての画像情報を含むことにより、従来は適切に管理することが困難であった画像情報を、情報提供者自身の承諾の下で適切に一括管理することができる。
更に、本発明における情報管理手段は、臨床研究に関する情報として、研究費情報(グラント情報)、出納簿情報、論文・学会発表情報などの研究情報を記憶して管理することが好ましい。以下では、上述した生体情報と研究情報とを合わせて臨床研究情報と称する場合がある。本発明においては、情報管理手段が研究情報を記憶して管理可能であることにより、より好適に臨床研究に用いることができる。
このように、本発明の好ましい形態では、臨床研究に必要となる臨床研究情報を、一括して管理することができるため、臨床研究を行う研究者にとって、非常に利便性の高いシステムを提供することができる。したがって、本発明の生体情報管理システムを利用することにより、臨床研究を行う研究者は、より効率的で適切な臨床研究を行うことができる。
ここで、情報管理手段が有する生体情報データベースが保管する生体情報は、情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された情報である。
情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された情報としては、例えば、情報提供者が、自身の生体情報を参照できる研究者が所属する施設等を指定した情報とすることができる。より具体的には、例えば、情報提供者が自身の生体情報にアクセスできる施設、又は、アクセスできない施設を指定することにより、生体情報の開示範囲の制限を課すことができる。なお、生体情報の開示範囲の制限としては、生体情報データベースにアクセスできる全ての研究者(研究者用提示手段を利用可能な全ての研究者)が公開範囲に含まれるように設定してもよい。
生体情報の開示範囲の制限は、上述したように、例えば、研究者が所属する施設ごとに設定してもよいし、当該施設における詳細な区分ごとに設定してもよい。施設における詳細な区分としては、例えば、病院における泌尿器科などの「科」などが挙げられる。
ある情報提供者に固有の識別情報(ID)として、8桁の数字を用いる場合(例えば、「11111111」)、各施設の各科は、例えば、上記のIDに対して、施設コード(例:AAAAAA)と科コード(例:aaa)を付記して運用することができる(例:AAAAAA-aaa-11111111)。例えば、情報提供者が、複数の施設の科について、AAAAAA-aaa、AAAAAA-bbb、BBBBBB-ccc、CCCCCC-dddの3施設4科のIDを有していて、そのうちの3科だけを相互参照可能としたい場合には、相互参照させたくない施設を除く3科を、情報提供者自身の権限で相互参照できるようにすることができる。
また、生体情報の開示範囲の制限は、必要に応じて情報提供者が適宜変更可能であることが好ましい。こうすることにより、例えば、情報提供者患者が治療の途中で、治療を受ける病院を移ることになった場合に、移った先の施設が当該患者の医療情報を参照できるようにすることも可能である。
<<生体情報の収集>>
情報管理手段が有する生体情報データベースに保管する生体情報を収集する手法としては、情報提供者の承諾を得たものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
生体情報を情報提供者の承諾により収集する手法としては、例えば、情報提供者が生体情報の収集を許可した者が収集する手法、情報提供者自身が収集する手法、情報提供者の承諾に基づいて、他のデータベースから生体情報を収集する手法などが挙げられる。
より具体的には、他のデータベースから生体情報を収集する手法としては、例えば、情報提供者についての電子カルテから取集する手法を用いることが好ましい。言い換えると、本発明においては、情報管理手段が有する生体情報データベースが保管する生体情報の少なくとも一部が、情報提供者についての電子カルテから収集されることが好ましい。
電子カルテから情報提供者の生体情報を少なくとも一部を取集する手法としては、例えば、病院などの施設で管理されている電子カルテのデータ(EHR:Electronic Health Record)から、当該情報提供者に関する情報を取得する手法を用いることができる。
電子カルテのデータから情報提供者に関する情報を取得する際には、例えば、可搬記録媒体(CD-ROMなど)に電子カルテのデータを記録して、情報管理手段に当該可搬記録媒体に記録した情報を読み込ませてもよいし(オフラインでのファイル渡し)、電子カルテのデータを記憶しているシステムと、本発明における情報管理手段をネットワークで接続して、電子カルテのデータを取得してもよい(オンラインでのファイル渡し)。
なお、現状では、各施設において電子カルテを管理しているシステムを、外部のネットワークに接続することが困難である場合が多いと想定されるため、可搬記録媒体(に電子カルテのデータを記録して、情報管理手段に当該可搬記録媒体に記録した情報を読み込ませる手法を用いることが好適である場合が多いと考えられる。
本発明においては、複数の施設から、それぞれ電子カルテの情報を収集することが好ましい。図1に示した例のように、複数の施設で別々に管理されている電子カルテのデータを、本発明における生体情報データベースを用いて一括管理することにより、情報提供者の生体情報を網羅的に一括して管理することができ、情報提供者の生体情報を、情報提供者毎に正確に管理することができる。
また、電子カルテから情報提供者の生体情報を取得する際には、電子カルテに含まれる当該情報提供者における氏名、年齢、性別などの個人を特定可能な個人情報を、秘匿可能な状態(マスキング可能な状態)で、生体情報を取得することが好ましい。こうすることにより、例えば、生体情報データベースが情報提供者の個人情報を保管する場合に、当該情報提供者が自身の生体情報を参照する場合(個人用EMR(PEMR)として利用する場合)には、当該情報提供者には、自身の個人情報を含む情報を参照できるように設定し、臨床研究を行う研究者が生体情報を参照する場合には、研究者には、個人情報を匿名化(マスキング)して、個人情報がわからないようにして提示することができる。
電子カルテに含まれる情報提供者の個人情報を秘匿可能な状態とする手法としては、例えば、電子カルテから生体情報を取集する際に匿名化コードを付与する手法などが挙げられる。
加えて、本発明においては、例えば、最初に情報提供者の生体情報を取得する際には、上記のようにして電子カルテから生体情報を取得し、臨床研究や治療を行う中で更に取得された生体情報を、随時生体情報データベースに追加して更新する形態を、好適に用いることができる。このように、生体情報データベースは、新たな生体情報を適宜追加することができ、随時アップデートできるものが好ましい。
情報提供者が生体情報の収集を許可した者が収集する手法としては、例えば、情報提供者の臨床研究、診察、及び治療の少なくともいずれかを行う生体情報取得者により許可された情報を収集する手法、情報提供者による追加を受け付けて収集する手法などが挙げられる。
ここで、情報管理手段が有する生体情報データベースに保管する生体情報を収集する際に、情報提供者の臨床研究、診察、及び治療の少なくともいずれかを行う生体情報取得者により許可された情報を収集する場合において、生体情報取得者としては、例えば、情報提供者を診察した医師、情報提供者から試料(検体)を採集した看護師や臨床検査技師、情報提供者の放射線画像を取得した放射線技師、臨床研究のために情報提供者から生体情報を取得した研究者などが挙げられる。
また、生体情報取得者により許可された情報を収集することは、例えば、上記の生体情報取得者が取得した情報提供者の生体情報を、生体情報取得者自身又は生体情報取得者から許可を受けた者が、情報管理手段が有する生体情報データベースに、取得した生体情報を登録(追加)することにより行うことができる。また、生体情報取得者により許可された情報を収集する際には、例えば、生体情報取得者が生体情報データベース以外のデータベース(例えば、病院で管理されている電子カルテ)に生体情報を登録し、生体情報取得者の許可に応じて、情報管理手段が、当該生体情報データベース以外のデータベースに登録された生体情報を読み込む(取得する)ことにより、生体情報を取集することもできる。
このように、本発明の生体情報管理システムにおいては、情報管理手段が有する生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報が、情報提供者の臨床研究、診察、及び治療の少なくともいずれかを行う生体情報取得者により許可された生体情報を含むことができる。
更に、生体情報取得者により許可された情報を収集する場合には、異なる施設に所属する、複数の生体情報取得者により許可された情報を収集することが好ましい。言い換えると、本発明の生体情報管理システムにおいては、情報管理手段が有する生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報が、異なる施設に所属する、複数の生体情報取得者により許可された生体情報を含むことが好ましい。
ここで、異なる施設とは、例えば、建物が互いに離れている病院や研究機関、同一の系列(運営する法人が同一)の互いに異なる病院や研究機関、運営する法人が異なる病院や研究機関などが挙げられる。これらの中でも、運営する法人が異なる病院や研究機関であることが好ましい。つまり、運営する法人が異なる病院や研究機関に所属する複数の生体情報取得者(医師等)が取得した生体情報が、情報管理手段が有する生体情報データベースに保管されることが好ましい。
これにより、上述したように、従来技術では互いに利用することが特に難しかった、運営する法人が異なる病院や研究機関により取得されて管理されていた情報提供者の生体情報を、情報管理手段により一括管理することができ、情報提供者を介して様々な施設の研究者が相互に連携することができるため、臨床研究をより効率的に行うことができる。また、情報提供者は、臨床研究や治験を行っている様々な施設に対して、自身の生体情報を積極的に開示することができ、自身により適した臨床研究や治験に参加できる機会を得ることができる。
また、情報提供者が生体情報の収集を許可した者が収集する場合は、例えば、情報提供者の承諾に基づいて、委託を受けた業者が、可搬記録媒体(CD-ROMなど)に記録された生体情報の生体情報データベースへの追加を代行してもよい。
生体情報を情報提供者自身が収集する手法としては、例えば、情報提供者による追加を受け付けて収集する手法などが挙げられる。
また、情報管理手段が有する生体情報データベースに保管する生体情報を収集する際に、情報提供者による追加を受け付けて収集する場合、情報提供者が生体情報を追加する手法としては、例えば、情報提供者が自身の生体情報を端末装置に入力し、当該端末装置により情報管理手段と通信することで、情報管理手段の生体情報データベースに追加する手法、可搬記録媒体に記憶された生体情報を情報管理手段に読み込ませて、生体情報データベースに追加する手法などが挙げられる。
このように、本発明の好ましい形態においては、情報提供者自身が生体情報を追加することができるため、情報提供者自身により、必要に応じて生体情報データベースをアップデートすることができ、自身の生体情報をより主体的に一括管理することができる。
ここで、情報提供者が有する端末装置(端末)としては、情報管理手段に生体情報を送信可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)などが挙げられる。また、情報提供者が有する端末装置は、後述する情報提供者用提示手段と一体とする(同一の端末装置を用いる)ことができる。
情報提供者が有する端末装置から、情報管理手段に生体情報を送信する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インターネットなどのネットワークを介して、生体情報が有する端末装置から手段に生体情報を含む情報を送信する手法を用いることができる。
また、本発明の生体情報管理システムにおいては、情報提供者の生体情報を提供(送信)した情報提供者に対し特典を付与することが好ましい。言い換えると、本発明の生体情報管理システムにおいては、生体情報を提供した情報提供者に対して特典を付与する特典付与手段を更に有することが好ましい。
特典付与手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知のコンピュータ、サーバ装置、携帯端末などを用いて実現することができる。また、特典付与手段は、例えば、情報管理手段又は後述する情報提供者用提示手段の一部として(機能として)実現することもできる。情報提供者に特典を付与する手法としては、例えば、情報提供者のIDに対して付与する手法、情報提供者が有する端末装置に付与する手法などが挙げられる。
本発明の生体情報管理システムでは、特典付与手段を有することにより、情報提供者が生体情報を提供しようとする動機付けを与える(モチベーションを高める)ことができ、情報提供者から生体情報をより収集しやすくすることができる。つまり、本発明の生体情報管理システムでは、生体情報を提供した情報提供者に対し特典を付与することにより、情報提供者が生体情報の提供をより積極的に行うようにすることができ、生体情報をより頻繁に収集して、より適切な臨床研究や治療の実施に活かすことができる。
ここで、生体情報を提供した情報に対して付与する特典としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、治療費として用いることができるポイント、臨床研究や治療を受ける施設に移動するための交通費として用いることができるポイント、臨床研究により効果が検証された薬や治療法などを優先的に利用できる権利などが挙げられる。
また、本発明において、生体情報を収集する際には、例えば、電子カルテ等の電子データではなく、従来の紙カルテを使用している施設もあるため、デジタルとアナログの両者に対応できる携帯とすることが好ましい。ここでいうアナログとは、例えば、採血検査結果を紙で渡された場合、その紙の写真をスマートフォン等で取り込むことなどを意味する。そのようなアナログで取り込まれた情報も、例えば、光学文字認識(OCR)機能やそれに付随する機械学習機能を用いて、デジタルデータとして取り込むことができる。このようなデータには、読み取り間違いを含むデータがある可能性があるが、各情報提供者の記録、又は臨床研究のスクリーニングには、そのような情報であっても無いよりは有るほうがよいと考えられるため、ある程度は、読み取り間違いを許容してデータを収集してもよい。こうすることにより、生体情報の不完全性を許容することにより多施設の情報を収集しやすくなる。
生体情報を収集する際には、情報提供者に対して、過去に渡された紙資料の写真撮影による取り込み(退院要約や検査結果等)のような比較的簡単なものから、DICOM画像データ(CTやMRI等の医用画像の国際規格)や画像データの取り込みのような難易度の高いもの(データの粒度、精度、ノイズなどの利用により)であっても、必要に応じてデータの不完全性を許容して収集することができる。
また、収集した生体情報における画像等の固有の形式で保存する必要がある情報以外は、例えば、Extensible Markup Language(XML)形式で、生体情報データベースに保管することが好ましい。生体情報をXML形式で保管することにより、データ定義が複雑化することを防ぐことができるとともに、保管する生体情報に「意味合い」を付加して、収集した生体情報の単位や粒度にかかわらず、生体情報を統一的な形式で一括して保管することができる。
また、生体情報に文書の情報が含まれる場合は、生体情報としてテキストデータも保管することが好ましい。
<研究者用提示手段>
研究者用提示手段は、情報管理手段が有する生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報を、情報提供者が課した開示範囲内の研究者に提示するための手段である。研究者用提示手段としては、生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報を、情報提供者が課した開示範囲内の研究者に提示できれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知のコンピュータ、携帯端末(端末装置)などを用いて実現することができる。また、研究者用提示手段としては、例えば、情報管理手段などと通信可能なものを好適に用いることができる。なお、研究者用提示手段と情報管理手段との通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。
研究者用提示手段が研究者に情報提供者の生体情報を提示する手法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、研究者用提示手段が有するディスプレイ(画面)に、当該研究者に開示が許可された情報提供者の生体情報を提示する手法などが挙げられる。
また、研究者用提示手段が研究者に情報提供者の生体情報を提示する際には、例えば、研究者が、開示が許可された範囲において、情報提供者の生体情報に基づいて、情報提供者を検索することができるようにすることが好ましい。こうすることにより、研究者は、臨床研究に適した情報提供者を特定することができる。
研究者用提示手段を用いて、研究者が生体情報データベースから臨床研究に適した情報提供者を検索して特定した場合、後述する情報提供者用提示手段を介して、研究者が当該情報提供者に連絡できる(アプローチできる)ことが好ましい。こうすることにより、本発明では、研究者が、臨床研究に適した情報提供者にアプローチすることができ、より適切な臨床研究を行うことができる。
研究者用提示手段を用いて、研究者が生体情報データベースから臨床研究に適した情報提供者を検索する際の検索手法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、情報提供者の生体情報について、テキストを入力することにより検索する方法、プルダウンなどの選択肢から選択する手法、クリックにより選択肢を選択する手法などが挙げられる。また、これらの手法を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明においては、臨床研究に適した情報提供者を特定する手法としては、上述したように、自身で検索してもよいし、生体情報に基づいて臨床研究に適した情報提供者を抽出してもよい。言い換えると、本発明においては、情報管理手段が有する生体情報データベースが保管する生体情報に基づいて、研究者が行う臨床研究に適した情報提供者を抽出する抽出手段を更に有し、研究者用提示手段が、抽出手段が抽出した情報提供者の生体情報を提示することが好ましい。つまり、本発明では、抽出手段を更に有することにより、生体情報データベースから、臨床研究に適した情報提供者を自動的に抽出することができる。
抽出手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知のコンピュータ、サーバ装置、携帯端末などを用いて実現することができる。また、抽出手段は、例えば、情報管理手段又は研究者用提示手段の一部として(機能として)実現することもできる。
生体情報データベースが保管する生体情報に基づいて、研究者が行う臨床研究に適した情報提供者を抽出する手法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、研究者が指定した臨床研究の対象としたい対象者の特徴に合致する情報提供者を、生体情報データベースから抽出する手法などが挙げられる。研究者が指定した臨床研究の対象としたい対象者の特徴としては、例えば、臨床研究で必要な知見を得ることができると考えられる生体情報の特徴などが挙げられる。
図2は、生体情報データベースが保管する生体情報に基づいて、研究者が行う臨床研究に適した情報提供者を抽出する手法の一例を示す図である。図2においては、選択基準A(前立腺癌)、選択基準B(PSA[前立腺癌の腫瘍マーカー]が30ng/mL以上)、選択基準C(内臓転移あり)の3要素から、濃色の部分に該当する情報提供者が、臨床研究に適する情報提供者であるとする。言い換えると、図2に示す例では、選択基準AとBを満たし、除外基準Cを満たさない情報提供者が、臨床研究に適する情報提供者であるとする。
また、図2に示した例では、3つの選択基準であるため、二次元で表現した例を示したが、例えば、選択基準がそれぞれ10数個ずつ存在する場合には、より高度な計算式を用いて、研究者が行う臨床研究に適した情報提供者を抽出することもできる。更には、情報提供者の状態は時間とともに変化するため、その変化も考慮して、現在は臨床研究に適した情報提供者ではないが、将来に臨床研究に適した情報提供者となることを通知する機能を有することが望ましい。
また、本発明においては、抽出手段が、人工知能(AI)により生体情報を分析することで、臨床研究に適した情報提供者を抽出することが好ましい。
生体情報を分析して臨床研究に適した情報提供者を抽出する人工知能(AI)としては、例えば、図2に示した例のように、生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報について、当該臨床研究における複数の選択基準と、当該臨床研究に適した情報提供者の生体情報との関係を、機械学習により学習した人工知能を好適に用いることができる。
つまり、本発明では、臨床研究に適した情報提供者の抽出以外にも、人工知能(AI)を用いて情報提供者の生体情報を分析し、生体情報を利活用することが好ましい。人工知能を用いた生体情報の利活用の例としては、例えば、紙カルテの情報の電子化、生体情報としてのCT画像やMRI画像を分析することによる腫瘍部位の検出などが挙げられる。また、人工知能などを用いて、生体情報におけるデータのばらつき(検査装置や検査に用いる試薬の差異によるもの)などを考慮した情報の管理を行ってもよい。
また、本発明においては、研究者用提示手段が、情報管理手段が有する生体情報データベースの更新を随時反映して、情報提供者の生体情報を提示することが好ましい。このように、生体情報データベースが、新たな生体情報を適宜追加することができ、随時アップデートできるものであり、研究者用提示手段が、情報管理手段が有する生体情報データベースの更新を随時反映して提示可能であることが好ましい。
こうすることにより、本発明は、例えば、複数の施設の研究者の間で、情報提供者の生体情報を相互に、リアルタイムに利用することができ、より効率的で適切な臨床研究を支援することができる。
更に、本発明においては、研究者用提示手段が、生体情報に含まれる情報提供者の個人情報を秘匿して提示することが好ましい。つまり、本発明では、情報提供者における氏名、年齢、性別などの個人を特定可能な個人情報を、秘匿(マスキング)した状態で、研究者に生体情報を提示することが好ましい。こうすることで、臨床研究を行う研究者が生体情報を参照する際には、研究者には、個人情報を匿名化(マスキング)して、個人情報がわからないようにして提示することができ、情報提供者の個人情報を保護することができる。
また、例えば、情報提供者を識別するIDを参照できる権限は、システムの管理者のみが持つものとし、システムの利用者(例えば、医師など)は、臨床研究や治験に必要となる情報のみにアクセスできるようにしてもよい。
<情報提供者用提示手段>
本発明の生体情報管理システムは、情報管理手段が有する生体情報データベースが保管する生体情報を、情報提供者に提示するための情報提供者用提示手段を更に有することが好ましい。
情報提供者用提示手段は、生体情報データベースが保管する生体情報を、情報提供者に提示できれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知のコンピュータ、携帯端末(端末装置)などを用いて実現することができる。また、情報提供者用提示手段としては、例えば、情報管理手段などと通信可能なものを好適に用いることができる。なお、情報提供者用提示手段と情報管理手段との通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。
情報提供者用提示手段が情報提供者に生体情報を提示する手法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、情報提供者用提示手段が有するディスプレイ(画面)に、当該情報提供者自身の生体情報を提示する手法などが挙げられる。
本発明においては、情報提供者用提示手段を有することにより、情報提供者が自身の生体情報を確認することができるようになる。本発明においては、上述したように、情報提供者の生体情報を網羅的に一括して管理することができるため、情報提供者用提示手段により情報提供者自身が生体情報を適宜確認することができ、自身の健康の維持に役立てることができる。
また、本発明は、例えば、情報提供者の年齢層や既往歴に応じて、より効果的に利用することができると考えられる。より具体的には、本発明は、例えば、情報提供者自身が生体情報を適宜確認することができるので、がんなどの再発の可能性がある病気を過去に発症したことがある高齢者などにおいては、健康への関心が高く、自身の生体情報を確実に自分で管理したいというニーズを満たすことができると考えられる。
また、本発明では、情報提供者用提示手段が、情報提供者が関係する臨床研究の情報を提示することが好ましい。
ここで、従来は、病院などで臨床研究を行う際には、診療データ等の情報や余った検体のみを用いる研究については、国が定めた倫理指針に基づき、対象となる情報提供者から直接同意を受けずに、あらかじめ研究内容の詳細をWebサイト等にて公開し、当該情報提供者が拒否できる機会を設けることにより、臨床研究への参加に同意したとみなす「オプトアウト」の方式を用いる場合がある。この場合、情報提供者は、通常、自身がどのような臨床研究に参加しているのかを知ることは容易ではない。
本発明では、情報提供者用提示手段により、情報提供者自身が、自らが参加している臨床研究やの情報を閲覧できるようになり、オプトアウトの方式により、情報提供者が自動的に臨床研究や治験に参加している場合に、自身が現在参加している臨床研究や治験の情報を確認することができ、自身の生体情報がどのように利用されているのかを把握することができる。
<その他の手段>
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、本発明の生体情報管理システムを情報提供者や研究者が利用する際には、例えば、情報提供者個人からの課金(利用する項目やデータの容量等に応じたサブスクリプション方式)、研究者が所属する施設(病院や研究機関)側からの課金などの方式を用いて、利用料を回収することができる。
(生体情報管理方法)
本発明の生体情報管理方法は、臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理方法であって、
情報提供者の承諾により収集され、
情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された生体情報を、
情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースにより管理する情報管理工程と、
生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報を、情報提供者が課した開示範囲内の研究者に提示する研究者用提示工程と、を含む。
本発明の生体情報管理方法は、例えば、上記の生体情報管理システムにより実現することができる。このため、本発明の生体情報管理方法における好ましい形態は、上記の生体情報管理システムと同様とすることができる。
(生体情報管理プログラム)
本発明の生体情報管理プログラムは、臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理プログラムであって、情報提供者の承諾により収集され、情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された生体情報を、情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースにより管理し、生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報を、情報提供者が課した開示範囲内の研究者に提示する、処理をコンピュータに行わせる。
本発明の生体情報管理プログラムは、例えば、上記の生体情報管理方法をコンピュータにより実現させるためのプログラムとすることができる。言い換えると、本発明の生体情報管理プログラムをコンピュータにより実行することで、コンピュータを上記の生体情報管理システムとして機能させることができる。このため、本発明の生体情報管理プログラムにおける好ましい形態は、上記の生体情報管理システム及び生体情報管理方法と同様とすることができる。
本発明の生体情報管理プログラムは、使用するコンピュータの構成及びオペレーティングシステムの種類・バージョンなどに応じて、各種のプログラミング言語を用いて作成することができる。
本発明の生体情報管理プログラムは、ハードディスクなどの記憶媒体に記録しておいてもよいし、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc-ROM)、MO(Magneto-Optical)ディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの記憶媒体に記録しておいてもよい。
また、コンピュータから情報通信ネットワークを通じてアクセス可能な外部記憶領域(他のコンピュータなど)に、本発明の生体情報管理プログラムを記録しておいてもよい。この場合、外部記憶領域に記録された本発明の生体情報管理プログラムを、必要に応じて、外部記憶領域から情報通信ネットワークを通じて、ハードディスクにインストールして使用することができる。
なお、本発明の生体情報管理プログラムは、複数の記憶媒体に、任意の処理毎に分割されて記録されていてもよい。
<実施形態>
以下では、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図3は、本発明の一実施態様に係る生体情報管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、生体情報管理システム100は、情報管理手段200と、情報提供者用提示手段300a、300b、300c、…と、研究者用提示手段400a、400b、400c、…とを有する。生体情報管理システム100においては、情報管理手段200と情報提供者用提示手段300と研究者用提示手段400とは、ネットワーク500を介して通信可能に接続されている。
なお、情報提供者用提示手段300a、300b、300c、…は、装置の構成についてはそれぞれ同様であることから、以下では「情報提供者用提示手段300」と称し、研究者用提示手段400a、400b、400c、…は、装置の構成についてはそれぞれ同様であることから、以下では「研究者用提示手段400」と称してまとめて説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、生体情報管理システム100における情報管理手段200は、CPU(Central Processing Unit)201と、主記憶装置202と、補助記憶装置203と、通信インターフェース204と、入力装置205と、出力装置206とを有する。これらは、バス207を介してそれぞれ接続されている。
CPU201は、種々の制御や演算を行う処理装置である。CPU201は、主記憶装置202などに読み込まれたプログラム等を実行することにより、種々の機能を実現する。即ち、CPU201は、生体情報管理システム100における各種プログラム(例えば、生体情報管理プログラム)を実行する。
また、CPU201は、生体情報管理システム100における情報管理手段200全体の動作を制御することができる。なお、本実施形態では、生体情報管理システム100における情報管理手段200全体の動作を制御する装置をCPU201としたが、これに限ることなく、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)などとしてもよい。
主記憶装置202は、各種プログラムを記憶するとともに、各種プログラムを実行するために必要なデータ等を記憶する。
主記憶装置202は、例えば、ROM及びRAM(Random Access Memory)の少なくともいずれかを有する。
ROMは、例えば、BIOS(Basic Input/Output System)、本発明の生体情報管理プログラムなどの各種プログラムなどを記憶する。ROMとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)などが挙げられる。
RAMは、ROMや補助記憶装置などに記憶された各種プログラムが、CPU201により実行される際に展開される作業範囲として機能する。RAMとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)などが挙げられる。
補助記憶装置203としては、各種情報を記憶できれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ソリッドステートドライブ(SSD)、ハードディスクドライブ(HDD)などが挙げられる。また、補助記憶装置203は、CDドライブ、DVDドライブ、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)ドライブなどの可搬記憶装置としてもよい。
通信インターフェース204としては、特に制限はなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、無線又は有線を用いた通信デバイスなどが挙げられる。情報管理手段200は、例えば、通信インターフェース204により、ネットワーク500を介して、情報提供者用提示手段300や研究者用提示手段400と通信することで、生体情報を収集又は提示する。
入力装置205としては、情報管理手段200に対する各種要求や情報の入力を受け付けることができれば特に制限はなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、マイクなどが挙げられる。また、入力装置205がタッチパネル(タッチディスプレイ)である場合は、入力装置205が出力装置206を兼ねることができる。
なお、各種検査装置からの検査結果、ペースメーカー等の生体埋め込み装置からの脈拍、心電図等、血糖値検査装置からの血糖値等の各種生体情報については、入力装置205を介さず(手作業による生体情報の入力ではなく)、各検査装置から直接スマートフォン等のデバイスに自動的に収集するように構成することができる。このことは、入力装置305、入力装置405についても同様である。
出力装置206としては、特に制限はなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、ディスプレイなどが挙げられる。出力装置206に用いられるディスプレイとしては、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどが挙げられる。
生体情報管理システム100における情報提供者用提示手段300は、通信インターフェース304と、入力装置305と、出力装置306とを少なくとも有する。これらは、バス307を介してそれぞれ接続されている。情報提供者用提示手段300としては、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)などを用いることができる。
生体情報管理システム100における研究者用提示手段400は、通信インターフェース404と、入力装置405と、出力装置406とを少なくとも有する。これらは、バス407を介してそれぞれ接続されている。研究者用提示手段400としては、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)などを用いることができる。
なお、情報提供者用提示手段300及び研究者用提示手段400の詳細については後述する。
なお、生体情報管理システム100は、ネットワーク上のコンピュータ群であるクラウドの一部であってもよい。
図5は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける情報管理手段の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、生体情報管理システム100における情報管理手段200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230と、入力部240と、出力部250とを有する。
情報管理手段200においては、例えば、通信インターフェース204により通信部210の機能が実現され、主記憶装置202及び補助記憶装置203により記憶部220の機能が実現され、CPU201及び主記憶装置202により制御部230の機能が実現され、入力装置205により入力部240の機能が実現され、出力装置206により出力部250の機能が実現される。
通信部210は、例えば、各種のデータを外部の装置(例えば、情報提供者用提示手段300、研究者用提示手段400等)と送受信する。情報管理手段200では、例えば、通信部210により、ネットワーク500を介して情報提供者用提示手段300及び研究者用提示手段400と通信することで、生体情報を収集及び提示可能とする。
記憶部220は、例えば、各種プログラムやデータなどを記憶する。
ここで、情報管理手段200における記憶部220は、生体情報DB221を有する。生体情報DB221としては、例えば、情報提供者の承諾により収集され、情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された生体情報を、情報提供者毎に一括して保管可能なものを用いることができる。
情報管理手段200は、通信部210などを用いて、生体情報DB221が保管する生体情報を、生体情報を提供した情報提供者自身に、情報提供者用提示手段300を介して生体情報を提示させることができる。また、情報管理手段200は、通信部210などを用いて、生体情報DB221が保管する生体情報を、情報提供者毎の異なる開示範囲の制限内の研究者に、研究者用提示手段400を介して生体情報を提示させることができる。
制御部230は、例えば、記憶部220に記憶された各種プログラムを実行するとともに、情報管理手段200全体の動作を制御する。
入力部240は、例えば、情報管理手段200に対する各種指示を受け付ける。
出力部250は、例えば、各種の情報を出力して提示する。
図6は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける情報提供者用提示手段のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図7は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける情報提供者用提示手段の機能構成の一例を示すブロック図である。
図6及び7を参照して、図4に示した情報提供者用提示手段300について、より詳細に説明する。
図6に示すように、情報提供者用提示手段300は、CPU301と、主記憶装置302と、補助記憶装置303と、通信インターフェース304と、入力装置305と、出力装置306とを有する。これらは、バス307を介してそれぞれ接続されている。
情報提供者用提示手段300における、CPU301と、主記憶装置302と、補助記憶装置303と、通信インターフェース304と、入力装置305と、出力装置306とは、情報管理手段200における、CPU201と、主記憶装置202と、補助記憶装置203と、通信インターフェース204と、入力装置205と、出力装置206とそれぞれ同様とすることができる。
情報提供者用提示手段300は、例えば、通信インターフェース304により、ネットワーク500を介して、情報管理手段200と通信することで、情報管理手段200に生体情報を提供(送信)することができるとともに、情報提供者自身の生体情報を提示(表示)することができる。
また、図7に示すように、生体情報管理システム100における情報提供者用提示手段300は、通信部310と、記憶部320と、制御部330と、入力部340と、出力部350とを有する。
情報提供者用提示手段300における、通信部310と、記憶部320と、制御部330と、入力部340と、出力部350とは、情報管理手段200における、通信部210と、記憶部220と、制御部230と、入力部240と、出力部250と、それぞれ同様とすることができる。
図8は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける研究者用提示手段のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図9は、本発明の一実施形態に係る生体情報管理システムにおける研究者用提示手段の機能構成の一例を示すブロック図である。
図8及び9を参照して、図4に示した研究者用提示手段400について、より詳細に説明する。
図8に示すように、研究者用提示手段400は、CPU401と、主記憶装置402と、補助記憶装置403と、通信インターフェース404と、入力装置405と、出力装置406とを有する。これらは、バス407を介してそれぞれ接続されている。
研究者用提示手段400における、CPU401と、主記憶装置402と、補助記憶装置403と、通信インターフェース404と、入力装置405と、出力装置406とは、情報管理手段200における、CPU201と、主記憶装置202と、補助記憶装置203と、通信インターフェース204と、入力装置205と、出力装置206とそれぞれ同様とすることができる。
研究者用提示手段400は、例えば、通信インターフェース404により、ネットワーク500を介して、情報管理手段200と通信することで、生体情報DB221が保管する生体情報を、情報提供者毎の異なる開示範囲の制限内の研究者に提示することができる。
また、図9に示すように、生体情報管理システム100における研究者用提示手段400は、通信部410と、記憶部420と、制御部430と、入力部440と、出力部450とを有する。
研究者用提示手段400における、通信部410と、記憶部420と、制御部430と、入力部440と、出力部350とは、情報管理手段200における、通信部210と、記憶部220と、制御部230と、入力部240と、出力部250と、それぞれ同様とすることができる。
図10は、生体情報データベースが保管するデータの種別とデータの管理手法の一例を示す図である。
図10において、「施設のEMR」は、各施設(病院など)において管理されている電子カルテ(EHR:Electronic Health Record)を意味し、これには、例えば、診療サマリー、病名、薬剤、検査、病理などの情報が含まれる。ここで、病理の情報は、例えば、デジタル化した病理スライドの画像情報などを含むことができる。また、「施設のEMR」には、例えば、CD-ROMなどの可搬記録媒体から取り込んだ、CTやMRIの画像を含むこともできる。なお、図10において、「**」は、情報提供者の担当医(生体情報取得者の一例)や情報提供者自身などがデータの取集及び記録を行うことが想定されるデータである。
本実施形態においては、上記の「施設のEMR」に含まれる情報は、生体情報データベースの一例としてのPEMR(個人用EMR)に一括して保管される。
図10において、手術ビデオ、研究資料、研究成果などの情報は、研究者や臨床医家がデータの取集及び記録を行うことにより、PEMR(個人用EMR)に一括して保管できる。また、手術ビデオはNCD(National Clinical Database)と、研究成果はResearchmapと連携して保管できるようにしてもよい。
なお、図10において、「***」は、通常はEMRに記録されないことが想定されるデータである。
また、図10においては、上記のようにして、生体情報と研究情報とを合わせた臨床研究情報を、PEMR(個人用EMR)として、情報提供者毎に一括して保管することができる。
更に、本実施形態では、従来技術におけるPHR(Personal Health Record;個人健康記録)とPEMR(個人用EMR)を接続することにより、従来は個々の施設で別々に管理されていたPHRの情報を統合し、臨床研究情報を情報提供者毎に一括して保管することができる。
図11は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された診療記録に関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。
図11に示すように、生体情報データベースは、例えば、診療記録、病名リスト、お薬手帳、検査結果、病理スライド、画像検査、手術記録、研究の項目を有する。
図11に示すように、生体情報データベースに保管された診療記録は、入院要約として、例えば、主訴、現病歴、入院時現症、入院経過、手術記録、病理結果の項目を有する。
図12は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された病名リストに関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。
図12に示すように、生体情報データベースに保管された病名リストは、例えば、情報提供者が過去に診断された病気についての診断日と病名の項目を有する。
図13は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された検査結果に関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。
図13に示すように、生体情報データベースに保管された検査結果は、例えば、検査項目についての項目(この例では、AST、ALT、WBCの3つ)を有する。
図14は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された病理スライドに関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。
図14に示すように、生体情報データベースに保管された病理スライドに関する情報は、例えば、情報提供者から取得された病理スライドについて、サンプルを採取した日付、サンプルの名称の項目を有する。また、図14の例では、「サムネイル画像」の欄に、病理スライドのサムネイル画像を表示してもよいし、「サムネイル画像」の欄をクリックすることにより病理スライドが表示されるようにしてもよい。
図15は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された手術・内視鏡記録に関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。
図15に示すように、生体情報データベースに保管された手術・内視鏡記録は、例えば、情報提供者から取得された手術記録や歯科記録について、撮影した日付、動画や写真へのリンクの項目を有する。また、図15の例では、例えば、「動画」や「写真1」などの欄をクリックすることにより、対応する動画や写真が表示されるようにする。
図16は、本発明の一実施形態における、生体情報データベースに保管された研究(臨床研究)に関する情報の情報提供者用提示手段による提示手法の一例である。
図16に示すように、生体情報データベースに保管された研究(臨床研究)に関する情報は、例えば、情報提供者が現在参加している臨床研究や治験に関する情報、過去の症例に関する情報、情報提供者が今後参加可能な臨床研究や治験に関する情報についての項目を有する。
このように、本実施形態では、研究(臨床研究)に関する情報を情報提供者自身が確認できるため、オプトアウトの方式により、情報提供者が自動的に臨床研究や治験に参加している場合に、自身が現在参加している臨床研究や治験の情報を確認することができ、自身の生体情報がどのように利用されているのかを把握することができる。更に、本実施形態では、情報提供者が参加可能な臨床研究や治験に関する情報を、情報提供者自身が確認できるため、情報提供者は自身に適した臨床研究や治験に参加できる機会を得ることができる。
図17は、本発明の生体情報管理システムのデータの構成と各データのID管理の手法の一例を示す図である。図17における上段は、本発明の生体情報管理システムのデータの構成等の一例を示し、図17における下段は、本発明の生体情報管理システムの各データのID管理の手法の一例を示し、上段と下段は縦方向においてそれぞれ対応している。
なお、図17におけるそれぞれの名称は、以下の通りである。
・CDR(Clinical Data Repository):システム全体名称
・PEMR(Personal Electronic Medical Records):中核システム
・CDR-P(Clinical Data Repository for Personal or Patient):患者個人が自身の診療記録を参照するシステム
・CDR-F(Clinical Data Repository for Facility):患者個人の診療記録を医療機関が参照するシステム
・CDR-R(Clinical Data Repository for Researcher):匿名化された治験症例管理システム
図17に示す例においては、複数の医療機関にて発生する特定の患者個人(情報提供者の一例)の診療記録を、CDRに可能な限りオリジナルの状態で抽出・保管する(CDR_DB)。また、診療記録としては、オーダー情報(処方、処置、検査など)、結果情報(各種検査結果、診断病名、転帰情報など)、患者基本情報(身長体重血液型、アレルギーなど)とすることができる。
図17に示す例では、CDR_DBが基本となり、CDR-P、CDR-Fとして患者個人が管理するEMR(EHR)機能の実現できるとともに、匿名化データを用いたCDR-R(治験管理)に二次利用することができる。CDR-R(治験管理)においては、必要な患者個人とは関わりのない情報は、別に用意されたデータベースに分けて保管する。このような情報としては、例えば、グラント関連情報、研究素材、論文などの情報が挙げられる。
システムの利用者については、患者本人、研究者、医療機関関係者それぞれが個別にユニークなIDを付与され、それぞれの権限も細分化管理された状態でアクセスを行う。
CDRシステムは、特定の患者が複数の医療機関を受診した場合も、CDRで名寄せして管理するため、患者個人として生涯に渡り時系列に管理された診療記録を保有することができる。また、治験研究者においても、対象患者が、治験中に他の医療機関を受診した記録の参照、過去の病態などが一覧して確認できる。
このように、本実施形態の図17に示したようなシステムでは、臨床研究の予定から始まり、臨床研究の実施中にも必要なデータの入力・登録などを適宜行い、一貫して臨床研究のデータを収集し続けることができる。更に、臨床研究の終了時には、論文データ管理、リンク管理に至るまで、臨床研究に関するデータをトータルで管理することができる。
図18は、本発明の生体情報管理システムを用いて、生体情報を管理する際の流れの一例を示すフローチャートである。ここでは、本発明の生体情報管理システムを用いて、生体情報を管理する際の流れを、図18に示すフローチャートの図中Sで表すステップごとに説明する。
まず、ステップS101では、情報提供者についての生体情報を、電子カルテから収集して、生体情報データベースに保管する。つまり、ステップS101においては、情報管理手段が有する生体情報データベースが保管する生体情報の少なくとも一部を、情報提供者についての電子カルテから収集する。
次いで、ステップS102では、情報提供者による生体情報の開示範囲の指定を受け付けて、生体情報に開示範囲の制限を課す。つまり、ステップS102においては、情報提供者毎に異なる開示範囲の制限が、生体情報に課される。
続いて、ステップS103では、新たな生体情報を生体情報データベースに追加する場合は、処理をステップS104に移し、新たな生体情報を生体情報データベースに追加しない場合は処理をステップS106に移す。
次に、ステップS104では、生体情報データベースに新たな生体情報を追加する。ステップS104においては、例えば、情報提供者の臨床研究、診察、及び治療の少なくともいずれかを行う生体情報取得者や情報提供者自身により、新たな生体情報が生体情報データベースに追加され、生体情報データベースが更新される。
そして、ステップS105では、ステップS102と同様に、情報提供者による生体情報の開示範囲の指定を受け付けて、生体情報に開示範囲の制限を課す。
次いで、ステップS106では、生体情報データベースが保管する生体情報に基づいて、研究者が行う臨床研究に適した情報提供者を抽出する。つまり、ステップS106においては、抽出手段により、情報管理手段が有する生体情報データベースが保管する生体情報に基づいて、研究者が行う臨床研究に適した情報提供者を抽出する。
続いて、ステップS107では、ステップS106で抽出した情報提供者の生体情報を、研究者用提示手段により、開示範囲内の研究者に提示する。つまり、ステップS107においては、研究者用提示手段が、抽出手段が抽出した情報提供者の前記生体情報を提示する。
次に、ステップS108では、生体情報を情報提供者自身に提示する場合は処理をステップS109に移し、生体情報を情報提供者自身に提示しない場合は処理を終了する。
そして、ステップS109では、情報提供者用提示手段により、生体情報を情報提供者自身に提示する。つまり、ステップS109においては、情報管理手段が有する生体情報データベースが保管する生体情報を、情報提供者用提示手段を用いて情報提供者に提示する。
なお、ここでは、図18に示すフローチャートに従って特定の順番で工程を行うことについて説明したが、本発明は、図18に示すフローチャートの順に工程を行うことに限られるものではなく、技術的に矛盾を生じない範囲で適宜順番を変更してもよいし、複数の工程を同時に行ってもよい。
以上、説明したように、本発明の生体情報管理システムは、
臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理システムであって、
情報提供者の承諾により収集され、
情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された生体情報を、
情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースを有する情報管理手段と、
情報管理手段が有する生体情報データベースに保管された情報提供者の生体情報を、情報提供者が課した開示範囲内の研究者に提示するための研究者用提示手段と、
を有する。
こうすることにより、本発明の生体情報管理システムは、臨床研究に用いる情報提供者の生体情報を、情報提供者ごとに正確に管理可能とすることができると共に、当該情報提供者が、自身の生体情報の開示を許可した範囲内の研究者が、当該情報提供者の生体情報を相互に利用可能とすることができる。
100 生体情報管理システム
200 情報管理手段
221 生体情報データベース
300 情報提供者用提示手段
400 研究者用提示手段

Claims (16)

  1. 臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理システムであって、
    前記情報提供者の承諾により収集され、
    前記情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された前記生体情報を、
    前記情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースを有する情報管理手段と、
    前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報を、前記情報提供者が課した前記開示範囲内の研究者に提示するための研究者用提示手段と、
    を有することを特徴とする生体情報管理システム。
  2. 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報が、前記情報提供者の臨床研究、診察、及び治療の少なくともいずれかを行う生体情報取得者により許可された前記生体情報を含む、請求項1に記載の生体情報管理システム。
  3. 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報が、異なる施設に所属する、複数の前記生体情報取得者により許可された前記生体情報を含む、請求項2に記載の生体情報管理システム。
  4. 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報が、前記情報提供者により追加された前記生体情報を含む、請求項1から3のいずれかに記載の生体情報管理システム。
  5. 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースが保管する前記生体情報を、前記情報提供者に提示するための情報提供者用提示手段を更に有する、請求項1から4のいずれかに記載の生体情報管理システム。
  6. 前記情報提供者用提示手段が、前記情報提供者が関係する前記臨床研究の情報を提示する、請求項5に記載の生体情報管理システム。
  7. 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースが保管する前記生体情報に基づいて、前記研究者が行う前記臨床研究に適した前記情報提供者を抽出する抽出手段を更に有し、
    前記研究者用提示手段が、前記抽出手段が抽出した前記情報提供者の前記生体情報を提示する、請求項1から6のいずれかに記載の生体情報管理システム。
  8. 前記抽出手段が、人工知能により前記生体情報を分析することで、前記臨床研究に適した前記情報提供者を抽出する、請求項7に記載の生体情報管理システム。
  9. 前記情報管理手段と、前記研究者用提示手段とが、互いにネットワークにより接続された、請求項1から8のいずれかに記載の生体情報管理システム。
  10. 前記研究者用提示手段が、前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースの更新を随時反映して、前記情報提供者の前記生体情報を提示する、請求項1から9のいずれかに記載の生体情報管理システム。
  11. 前記研究者用提示手段が、前記生体情報に含まれる前記情報提供者の個人情報を秘匿して提示する、請求項1から10のいずれかに記載の生体情報管理システム。
  12. 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースが保管する前記生体情報が、前記情報提供者についての画像情報を含む、請求項1から11のいずれかに記載の生体情報管理システム。
  13. 前記情報管理手段が有する前記生体情報データベースが保管する前記生体情報の少なくとも一部が、前記情報提供者についての電子カルテから収集される、請求項1から12のいずれかに記載の生体情報管理システム。
  14. 前記生体情報を提供した前記情報提供者に対して特典を付与する特典付与手段を更に有する、請求項1から13のいずれかに記載の生体情報管理システム。
  15. 臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理方法であって、
    前記情報提供者の承諾により収集され、
    前記情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された前記生体情報を、
    前記情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースにより管理する情報管理工程と、
    前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報を、前記情報提供者が課した前記開示範囲内の研究者に提示する研究者用提示工程と、
    を含むことを特徴とする生体情報管理方法。
  16. 臨床研究に用いる、情報提供者の生体情報を管理する生体情報管理プログラムであって、
    前記情報提供者の承諾により収集され、
    前記情報提供者毎に、異なる開示範囲の制限が課された前記生体情報を、
    前記情報提供者毎に一括して保管する生体情報データベースにより管理し、
    前記生体情報データベースに保管された前記情報提供者の前記生体情報を、前記情報提供者が課した前記開示範囲内の研究者に提示する、
    処理をコンピュータに行わせることを特徴とする生体情報管理プログラム。
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