JP2022176492A - レーザ接合方法及びレーザ接合成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つの円筒状部材をレーザ光によって溶着して接合する場合に、内側の円筒状部材の内面が変形することを抑制できるレーザ接合方法を提供すること。【解決手段】レーザ接合方法は、第1内腔21を有する第1円筒状部材2と、第2内腔31を有する第2円筒状部材3とを、レーザ光Lを照射することで溶着して接合し、第2円筒状部材3の少なくとも一部を第1内腔21に挿入する挿入工程と、第1円筒状部材2及び第2円筒状部材3を一体的に回転させる回転工程と、回転工程において回転されている第1円筒状部材2及び第2円筒状部材3における第1円筒状部材2と第2円筒状部材3とが重なり合った部分に、第1円筒状部材2の径方向の外側からレーザ光Lを照射するレーザ照射工程と、を備え、レーザ照射工程において、レーザ光Lを、第1円筒状部材2と第2円筒状部材3との境界a1,a2を通過し、かつ第2内腔31に進入しない位置に照射する。【選択図】図3
Description
本発明は、2つの円筒状部材を、レーザ光を照射することで溶着して接合するレーザ接合方法及びレーザ接合成形体に関する。
従来、医療分野や自動車分野等において、2つの樹脂製の円筒状部材をレーザによって溶着して接合するレーザ接合方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1で提案されたレーザ接合方法は、内側円筒状部材の少なくとも一部が外側円筒状部材の内側の空間に配置されることで径方向に重なって配置された状態において、外側円筒状部材の径方向の外側から、外側円筒状部材と内側円筒状部材とが重なった部分にレーザ光を照射することで、レーザにより接合する方法である。
2つの円筒状部材をレーザによって溶着する場合、内側に配置される内側円筒状部材の内側が熱により膨張して変形し、内側円筒状部材の内面が変形してしまう場合があった。内側円筒状部材の内面が変形してしまうと、例えば円筒状部材を液体や気体の流路として使用する場合に、流路の均一性が損なわれ、液体や気体の輸送性が低下してしまう場合がある。
従って、本発明は、2つの円筒状部材をレーザ光によって溶着して接合する場合に、内側の円筒状部材の内面が変形することを抑制できるレーザ接合方法及びレーザ接合成形体を提供することを目的とする。
本発明は、第1内腔を有しレーザ光が透過可能な第1円筒状部材と、第2内腔を有しレーザ光が透過可能な第2円筒状部材とを、レーザ光を照射することで溶着して接合するレーザ接合方法であって、前記第2円筒状部材の少なくとも一部を、外周面が前記第1内腔に接した状態で該第1内腔に挿入する挿入工程と、前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材を、該第1円筒状部材及び該第2円筒状部材の中心軸を回転中心として一体的に回転させる回転工程と、前記回転工程において回転されている前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材における前記第1円筒状部材と前記第2円筒状部材とが重なり合った部分に、前記第1円筒状部材の径方向の外側からレーザ光を照射するレーザ照射工程と、を備え、前記レーザ照射工程において、レーザ光を、前記第1円筒状部材と前記第2円筒状部材との境界を通過し、かつ前記第2内腔に進入しない位置に照射する、レーザ接合方法に関する。
また、前記レーザ照射工程において、光路が前記第1円筒状部材に入射角90度で入射し、かつ、前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材の中心軸を通る場合のレーザ光の位置を基準位置とした場合に、照射されるレーザ光の前記第1円筒状部材への入射位置と前記基準位置との間の前記中心軸の方向に直交する平面での距離をxとし、照射されるレーザ光の光路が前記第2内腔に接する場合におけるレーザ光の入射位置と前記基準位置との間の距離をx1とし、照射されるレーザ光の光路が前記第1内腔に接する場合におけるレーザ光の入射位置と前記基準位置との間の距離をx2としたとき、下記式(1):x1≦x≦x2・・・・(1)の関係を満たすことが好ましい。
また、前記レーザ照射工程において、光路が前記第1円筒状部材に入射角90度で入射し、かつ、前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材の中心軸を通る場合のレーザ光の位置を基準位置とした場合に、照射されるレーザ光の前記第1円筒状部材への入射位置と前記基準位置との間の前記中心軸の方向に直交する平面での距離をxとしたとき、下記式(2):di*Na/2N0≦x≦do*Na/2N0・・・・(2)(式中、diは第2円筒状部材の内径、doは第2円筒状部材の外径、Naは第1円筒状部材及び第2円筒状部材の屈折率、N0は空気の屈折率を示す)の関係を満たすことが好ましい。
また、本発明は、第1内腔を有しレーザ光が透過可能な第1円筒状部材と、第2内腔を有しレーザ光が透過可能な第2円筒状部材とを、レーザ光を照射することで溶着して接合するレーザ接合方法により製造されるレーザ接合成形体であって、前記レーザ接合方法は、前記第2円筒状部材の少なくとも一部を、外周面が前記第1内腔に接した状態で該第1内腔に挿入する挿入工程と、前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材を、該第1円筒状部材及び該第2円筒状部材の中心軸を回転中心として一体的に回転させる回転工程と、前記回転工程において回転されている前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材における前記第1円筒状部材と前記第2円筒状部材とが重なり合った部分に、前記第1円筒状部材の径方向の外側からレーザ光を照射するレーザ照射工程と、を備え、前記レーザ照射工程において、レーザ光を、前記第1円筒状部材と前記第2円筒状部材との境界を通過し、かつ前記第2内腔に進入しない位置に照射することにより、前記第2内腔の閉塞率が50%未満になるように製造されるレーザ接合成形体に関する。
本発明によれば、2つの円筒状部材をレーザ光によって溶着して接合する場合に、内側の円筒状部材の内面が変形することを抑制できるレーザ接合方法を提供することができる。
以下、本発明のレーザ接合方法の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明のレーザ接合方法は、例えば、投薬用の輸液回路100の延長チューブ10を製作する場合に用いられる。
図1に示すように、投薬用の輸液回路100は、本発明に係るレーザ接合方法により製作された延長チューブ10を備える。延長チューブ10は、複数のコネクタ11(一端部コネクタ12、中間コネクタ13、他端部コネクタ14)と、複数のチューブ15とを有し、複数のチューブ15が複数のコネクタ11により接続されて構成される。
本実施形態においては、延長チューブ10は、一端部コネクタ12と、中間コネクタ13と、他端部コネクタ14と、一端部コネクタ12と中間コネクタ13とを接続するチューブ15と、中間コネクタ13と他端部コネクタ14とを接続するチューブ15と、を有する。一端部コネクタ12とチューブ15とは、レーザ光を照射することで溶着して接合される。中間コネクタ13とチューブ15とは、レーザ光を照射することで溶着して接合される。他端部コネクタ14とチューブ15とは、レーザ光を照射することで溶着して接合される。
例えば、一端部コネクタ12は延長チューブ10の端部に配置されている。そのため、一端部コネクタ12とチューブ15とをレーザ光を照射することで溶着して接合する場合には、チューブ15の外側に一端部コネクタ12を配置した状態で、チューブ15の内面の変形を抑制するための芯材をチューブ15の内側に配置し、一端部コネクタ12の外側からレーザ光を照射することで、一端部コネクタ12とチューブ15とを溶着して接合できる。また、他端部コネクタ14とチューブ15とをレーザ光を照射することで溶着して接合する場合も同様である。
一方、例えば、中間コネクタ13は、延長チューブ10の中間に配置されている。そのため、中間コネクタ13とチューブ15とをレーザ光を照射することで溶着して接合する場合において、中間コネクタ13の両端にチューブ15が接続されている場合には、芯材を挿入することは難しい。更に溶着後に芯材を抜去することも同様に難しい。
よって、中間コネクタ13とチューブ15とをレーザ光を照射することで溶着して接合する場合に、チューブ15の外側に中間コネクタ13を配置した状態で、チューブ15の内側に芯材を配置せずに、中間コネクタ13の外側からレーザ光を照射させることで、中間コネクタ13とチューブ15とを溶着して接合する。
本発明は、図2に示すように、チューブ15の外側に中間コネクタ13を配置した状態で、チューブ15の内側に芯材を配置せずに、中間コネクタ13の外側からレーザ光Lを照射して溶着して接合する場合に、好適に用いられるレーザ接合方法である。
図2に示すように、本実施形態においては、中間コネクタ13を、外側円筒状部材2(第1円筒状部材)として説明する。外側円筒状部材2は、中心軸Oが延びる方向に延びる筒状に形成される。外側円筒状部材2の中心軸Oが延びる方向の両端の内側には、内側円筒状部材3としてのチューブ15の端部が挿入される。
また、チューブ15を、内側円筒状部材3(第2円筒状部材)として説明する。内側円筒状部材3は、中心軸Oが延びる方向に延びる筒状に形成される。内側円筒状部材3の端部は、外側円筒状部材2としての中間コネクタ13の端部の内側に配置される。
本実施形態のレーザ接合方法は、外側円筒状部材2(第1円筒状部材)としての中間コネクタ13と、内側円筒状部材3(第2円筒状部材)としてのチューブ15とを、レーザ光Lを照射することで溶着して接合する方法である。本実施形態のレーザ接合方法により外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とが溶着して接合されることで、レーザ接合成形体1が製造される。
図2に示すように、外側円筒状部材2は、筒状に形成され、中心軸Oの方向に延びる。外側円筒状部材2は、第1内腔21を有する。第1内腔21は、中心軸Oの方向に同径で延びる。外側円筒状部材2は、レーザ光Lが透過可能である。本実施形態においては、外側円筒状部材2は、例えば、樹脂製の中間コネクタ13により構成される。
内側円筒状部材3は、筒状に形成され、中心軸Oの方向に延びる。内側円筒状部材3は、外周面が、外側円筒状部材2の第1内腔21に接した状態で、第1内腔21に挿入される。内側円筒状部材3は、第2内腔31を有する。第2内腔31は、中心軸Oの方向に同径で延びる。内側円筒状部材3は、レーザ光Lが透過可能である。本実施形態においては、内側円筒状部材3は、例えば、長尺の樹脂製のチューブ15により構成される。
外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3は、樹脂材料で形成された成形体である。外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3を形成する樹脂材料は、同じ種類の樹脂材料でもよく、異なる種類の樹脂材料でもよい。外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3は、例えば、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系の樹脂やポリカーボネート(PC)等の樹脂などにより形成される。
本実施形態においては、図3に示すように、例えば、外側円筒状部材2について、外径がDoであり、内径がDiであり。屈折率がNaであるものを用いた。また、例えば、内側円筒状部材3について、外径がdoであり、内径がdiであり、屈折率がNbであるものを用いた。
本実施形態においては、例えば、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の両方を、例えば、ポリプロピレン(PP)等の同じ同種系樹脂材料により形成しているので屈折率Na≒屈折率Nbとなる。例えば、ポリプロピレン(PP)の場合は、屈折率は1.48である。
また、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の両方を樹脂材料とする場合において、樹脂材料の種類が異なっていても、異なる種類の樹脂材料同士の屈折率の差は、樹脂材料の屈折率と空気の屈折率との差と比較すると、ほとんど無視できる。そのため、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の樹脂材料の種類が異なっていても、外側円筒状部材2の屈折率Na及び内側円筒状部材3の屈折率Nbは、ほぼ同じに近似できる。
なお、屈折率Na≠屈折率Nbの場合でも、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の境界で、スネルの法則にもとづいた屈折角度を計算し、屈折後のレーザ光が、後述するように、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a1,a2を通過し、かつ内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置に照射するように、屈折後のレーザ光が、後述する式(1)における距離x1と距離x2との間に位置するように距離xを制御することで、同様の効果を得られる。
本発明のレーザ接合方法により外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とを接合する場合には、レーザ接合方法は、挿入工程と、回転工程と、レーザ照射工程と、を行うことで、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とを接合する。これにより、レーザ接合成形体1が製造される。
挿入工程においては、図2及び図3に示すように、内側円筒状部材3の少なくとも一部を外側円筒状部材2の第1内腔21に挿入する。より具体的には、挿入工程においては、図2及び図3に示すように、内側円筒状部材3の一端側の部分は、外周面が第1内腔21に接した状態で、外側円筒状部材2の第1内腔21に挿入される。これにより、外側円筒状部材2の一部と内側円筒状部材3の一部とは、径方向に重なり合っている。
回転工程においては、図3に示すように、内側円筒状部材3の少なくとも一部を外側円筒状部材2の第1内腔21に挿入した状態で、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3を、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の中心軸Oを回転中心として一体的に回転させる。本実施形態においては、回転工程において、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3を、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の中心軸Oを回転中心として、反時計回りに、一体的に回転させている。
レーザ照射工程においては、図3に示すように、回転工程において回転されている外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3において、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とが重なり合った部分に、外側円筒状部材2の径方向の外側からレーザ光Lを照射する。レーザ照射工程において、レーザ光Lを、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a1,a2を通過し、かつ、内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置に照射する。
レーザ光としては、近赤外領域や中赤外領域の波長(700~4000nm)のレーザ光を用いることができ、例えば、1200~2500nmの波長のレーザ光が好ましい。例えば、レーザ光として、樹脂材料への吸収性を考慮して、適度な吸収性を有するTmレーザ(ツリウムレーザ、波長:2000nm)を用いることができる。
レーザ照射工程において、図3に示すように、光路が外側円筒状部材2に入射角90度で入射し、かつ、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の中心軸Oを通る場合のレーザ光Lの位置を基準位置RPとした場合に、照射されるレーザ光Lの外側円筒状部材2への入射位置と基準位置RPとの間の中心軸Oの方向に直交する平面での距離xは、次の式(1)の関係を満たすように構成される。
距離x1≦距離x≦距離x2・・・・(1)
距離x1は、照射されるレーザ光Lの光路が内側円筒状部材3の第2内腔31に接する場合におけるレーザ光L1の入射位置P1と基準位置RPとの間の距離である。
距離x2は、照射されるレーザ光Lの光路が外側円筒状部材2の第1内腔21に接する場合におけるレーザ光L2の入射位置P2と基準位置RPとの間の距離である。
距離x1は、照射されるレーザ光Lの光路が内側円筒状部材3の第2内腔31に接する場合におけるレーザ光L1の入射位置P1と基準位置RPとの間の距離である。
距離x2は、照射されるレーザ光Lの光路が外側円筒状部材2の第1内腔21に接する場合におけるレーザ光L2の入射位置P2と基準位置RPとの間の距離である。
式(1)の関係を満たす場合には、図3に示すように、距離x1から距離x2の範囲において入射されるレーザ光Lは、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a1,a2を通過し、かつ、内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置に照射される。
ここで、レーザ光Lが、「内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置」とは、レーザ光Lの光軸が内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置を意味する。レーザ光Lの光軸が内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置であれば、レーザ光Lの光軸から広がった光が、内側円筒状部材3の第2内腔31に進入したとしても、レーザ光Lが内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置となる。
例えば、レーザ光Lの基準位置RPから距離x1の位置に照射されるレーザ光L1は、外側円筒状部材2の入射位置P1において入射角α1で外側円筒状部材2に入射され、屈折角β1で屈折されて、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a1を通過し、内側円筒状部材3の第2内腔31に接する位置C1を通過する。これにより、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a1において、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3が溶着されて接合される。
また、例えば、レーザ光Lの基準位置RPから距離x2の位置に照射されるレーザ光L2は、外側円筒状部材2の入射位置P2において入射角α2で外側円筒状部材2に入射され、屈折角β2で屈折されて、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a2を通過する。外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a2は、内側円筒状部材3の第2内腔31に接する位置C2に一致する。これにより、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a2において、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3が溶着されて接合される。
また、上記式(1)における距離xの範囲について、図4により、より具体的に説明する。ここでは、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3が同一の樹脂材料であるとして、外側円筒状部材2の屈折率Naと内側円筒状部材3の屈折率Nbとを同じ屈折率Naとした場合について説明する。
図4に示すように、照射されるレーザ光Lが基準位置RPを通る基準となるレーザ光Lと平行な光であり、かつ、外側円筒状部材2の屈折率と内側円筒状部材3の屈折率とを同じ屈折率とした場合においては、照射されるレーザ光Lの外側円筒状部材2への入射位置と基準位置RPとの間の中心軸Oの方向に直交する平面での距離xは、次の式(2)の関係を満たすように構成される。
di*Na/2N0≦x≦do*Na/2N0・・・・(2)
式(2)中、diは内側円筒状部材3の内径、doは内側円筒状部材3の外径、Naは外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の屈折率、N0は空気の屈折率を示す。なお、外側円筒状部材2の屈折率及び内側円筒状部材3の屈折率を同じ屈折率Naとしている。
式(2)中、diは内側円筒状部材3の内径、doは内側円筒状部材3の外径、Naは外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の屈折率、N0は空気の屈折率を示す。なお、外側円筒状部材2の屈折率及び内側円筒状部材3の屈折率を同じ屈折率Naとしている。
例えば、基準位置RPから距離x1において入射されたレーザ光L1は、入射位置P1において外側円筒状部材2の表面の垂線に対して入射角α1の角度で入射し、スネルの法則により、屈折角β1の角度で屈折して、外側円筒状部材2の内部へ透過する。このときの入射角α1と屈折角β1との関係は、式(3a)となる。
Na*sinβ1=N0*sinα1・・・・(3a)
ここで、N0は空気の屈折率≒1であり、Naは樹脂の屈折率(例えば、PP:1.48)である。
Na*sinβ1=N0*sinα1・・・・(3a)
ここで、N0は空気の屈折率≒1であり、Naは樹脂の屈折率(例えば、PP:1.48)である。
図4に示すように、次の式(3b)及び式(3c)の関係が成立する。
△OP1R1において、sinα1=x1/(Do/2)・・・(3b)
△OP1C1において、sinβ1=(di/2)/(Do/2)・・・(3c)
ここで、Doは外側円筒状部材2の外径であり、diは内側円筒状部材3の内径である。
△OP1R1において、sinα1=x1/(Do/2)・・・(3b)
△OP1C1において、sinβ1=(di/2)/(Do/2)・・・(3c)
ここで、Doは外側円筒状部材2の外径であり、diは内側円筒状部材3の内径である。
式(3b)及び(3c)を、式(3a)に代入して整理すると、次の式(3d)の関係が得られる。
x1=di*Na/2N0・・・・(3d)
x1=di*Na/2N0・・・・(3d)
また、例えば、基準位置RPから距離x2において入射されたレーザ光L2は、入射位置P2において外側円筒状部材2の表面の垂線に対して入射角α2の角度で入射し、スネルの法則により、屈折角β2の角度で屈折して、外側円筒状部材2の内部へ透過する。このときの入射角α2と屈折角β2との関係は、式(4a)となる。
Na*sinβ2=N0*sinα2・・・・(4a)
ここで、N0は空気の屈折率≒1であり、Naは樹脂の屈折率(例えば、PP:1.48)である。
Na*sinβ2=N0*sinα2・・・・(4a)
ここで、N0は空気の屈折率≒1であり、Naは樹脂の屈折率(例えば、PP:1.48)である。
図4に示すように、次の式(4b)及び式(4c)の関係が成立する。
△OP2R2において、sinα2=x2/(Do/2)・・・(4b)
△OP2C2において、sinβ2=(do/2)/(Do/2)・・・(4c)
ここで、Doは外側円筒状部材2の外径であり、doは内側円筒状部材3の外径である。
△OP2R2において、sinα2=x2/(Do/2)・・・(4b)
△OP2C2において、sinβ2=(do/2)/(Do/2)・・・(4c)
ここで、Doは外側円筒状部材2の外径であり、doは内側円筒状部材3の外径である。
式(4b)及び(4c)を、式(4a)に代入して整理すると、次の式(4d)の関係が得られる。
x2=do*Na/2N0・・・・(4d)
x2=do*Na/2N0・・・・(4d)
このように導かれた式(3d)及び式(4d)を、式(1)に代入することで、式(2)を得ることができる。
次に、本発明のレーザ接合方法の全体の流れについて簡単に説明する。本実施形態のレーザ接合方法は、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とをレーザによって溶着して接合する方法である。
まず、図2及び図3に示すように、内側円筒状部材3の少なくとも一部を外側円筒状部材2の内側の第1内腔21に挿入して配置する(挿入工程)。これにより、内側円筒状部材3の少なくとも一部と外側円筒状部材2の少なくとも一部とを径方向に重ねた状態で配置する。
次に、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3を、一体的に、例えば、図3に示すように、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の中心軸Oを中心に回転させる(回転工程)。
続けて、外側円筒状部材2の径方向の外側から、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とが重なった部分にレーザ光Lを照射する(レーザ光照射工程)。
ここで、x1≦x≦x2の関係を満たすように、レーザ光Lを照射する。これにより、レーザ光Lは、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a1,a2の間を通過するが、内側円筒状部材3の第2内腔31を通らない。よって、内側円筒状部材3の第2内腔31を溶かして変形させることを抑制しながら、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とを良好に接合することで、レーザ接合成形体1を製造できる。レーザ接合成形体1は、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とを接合することで、内側円筒状部材3の第2内腔31の閉塞率が50%未満になるように製造される。
内側円筒状部材3の第2内腔31の閉塞率は、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とを接合する前における内側円筒状部材3の第2内腔31の径に対して、第2内腔31が塞がった割合であり、第2内腔31が全く塞がっていない状態を0%とし、第2内腔31が完全に塞がった状態を100%とする。内側円筒状部材3の第2内腔31の閉塞率が50%未満であれば、液体や気体を輸送する輸送性能を確保できる。
以上説明した本実施形態のレーザ接合方法によれば、以下のような効果を奏する。
本実施形態のレーザ接合方法を、第1内腔21を有する外側円筒状部材2と、第2内腔31を有する内側円筒状部材3とを、レーザ光Lを照射することで溶着して接合し、内側円筒状部材3の少なくとも一部を第1内腔21に挿入する挿入工程と、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3を一体的に回転させる回転工程と、回転工程において回転されている外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3における外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とが重なり合った部分に、外側円筒状部材2の径方向の外側からレーザ光Lを照射するレーザ照射工程と、を備え、レーザ照射工程において、レーザ光Lを、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a1,a2を通過し、かつ内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置に照射するように構成した。これにより、レーザ光Lを内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置に照射できる。よって、内側円筒状部材3の第2内腔31の変形を抑制した状態で、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とを、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界a1,a2において溶着して接合できる。
また、レーザ照射工程において、照射されるレーザ光Lの外側円筒状部材2への入射位置と基準位置RPとの間の中心軸Oの方向に直交する平面での距離xは、次の式(2)の関係を満たすように構成される。
di*Na/2N0≦x≦do*Na/2N0・・・・(2)
式(2)中、diは内側円筒状部材3の内径、doは内側円筒状部材3の外径、Naは外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の屈折率、N0は空気の屈折率を示す。
これにより、内側円筒状部材3の内径di、内側円筒状部材3の外径do、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の屈折率Na、空気の屈折率N0を用いることで、レーザ光Lの距離xの範囲を決定できる。また、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の屈折率が全く同じ屈折率Naでなくても、僅かに違うだけの場合には、レーザ光Lの距離xの範囲を簡易的に決定できる。
di*Na/2N0≦x≦do*Na/2N0・・・・(2)
式(2)中、diは内側円筒状部材3の内径、doは内側円筒状部材3の外径、Naは外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の屈折率、N0は空気の屈折率を示す。
これにより、内側円筒状部材3の内径di、内側円筒状部材3の外径do、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の屈折率Na、空気の屈折率N0を用いることで、レーザ光Lの距離xの範囲を決定できる。また、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の屈折率が全く同じ屈折率Naでなくても、僅かに違うだけの場合には、レーザ光Lの距離xの範囲を簡易的に決定できる。
また、本実施形態のレーザ接合成形体1は、レーザ接合方法におけるレーザ照射工程において、レーザ光Lを、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界を通過し、かつ内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しない位置に照射することにより、内側円筒状部材3の第2内腔31の閉塞率が50%未満になるように製造される。これにより、内側円筒状部材3の第2内腔31の変形が抑制された良好なレーザ接合成形体1を製造できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明に係るレーザ接合方法の実施例及び比較例について説明する。
実施例及び比較例においては、内側円筒状部材3の一部を外側円筒状部材2の内側の第1内腔21に挿入して配置した状態で、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3を反時計回りに一体的に回転して、レーザ光Lを、下記試験条件にて、外側円筒状部材2の外周面に照射した。これにより、レーザ接合成形体1を製造した。
実施例及び比較例において、外側円筒状部材2は、外径(Do)が5.35mmで、内径(Di)が2.7mmで、材質がポリプロピレン(PP)で、屈折率が1.48のものを用いた。また、内側円筒状部材3は、外径(do)が2.7mmで、内径(di)が1.0mmで、材質がポリプロピレン(PP)で、屈折率が1.48のものを用いた。
また、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の回転速度を3.5mm/sとし、一周半回転させた。レーザ光Lのスキャン幅を1mmとした。
また、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の回転速度を3.5mm/sとし、一周半回転させた。レーザ光Lのスキャン幅を1mmとした。
また、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の回転方向は、図3に示すように、レーザ光Lの第1円筒状部材2への入射位置P1,P2が、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の中心軸Oをレーザ光が通る場合の基準位置RPからずれた位置に位置する場合に、照射されるレーザ光Lの外側円筒状部材2への入射位置P1,P2から基準位置RP側に向けて近づく側に回転する方向である。本実施例の場合は、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3を反時計回りに回転させている。
<試験条件>
実施例1において、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界にレーザ光Lを通過させ、内側円筒状部材3の第2内腔31にレーザ光Lが進入しないように、x=x1の関係となるように、レーザ光Lを照射した。
実施例2において、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界にレーザ光Lを通過させ、内側円筒状部材3の第2内腔31にレーザ光Lが進入しないように、x1<x<x2の関係となるように、レーザ光Lを照射した。
実施例1において、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界にレーザ光Lを通過させ、内側円筒状部材3の第2内腔31にレーザ光Lが進入しないように、x=x1の関係となるように、レーザ光Lを照射した。
実施例2において、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界にレーザ光Lを通過させ、内側円筒状部材3の第2内腔31にレーザ光Lが進入しないように、x1<x<x2の関係となるように、レーザ光Lを照射した。
比較例1において、内側円筒状部材3の第2内腔31にレーザ光が進入するように、x<x1の関係となるように、レーザ光Lを照射した。
比較例2において、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界にレーザ光Lを通過させず、内側円筒状部材3の第2内腔31にレーザ光Lが進入しないように、x>x2の関係となるように、レーザ光Lを照射した。
比較例2において、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界にレーザ光Lを通過させず、内側円筒状部材3の第2内腔31にレーザ光Lが進入しないように、x>x2の関係となるように、レーザ光Lを照射した。
<試験結果>
図5に示すように、実施例1及び実施例2では、内側円筒状部材3の第2内腔31には、変形した潰れは発生しなかった(閉塞率50%未満)(判定:OK)。外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界をレーザ光Lが通過しており、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3は良好に接合されていた(接合状態:OK)。従って、実施例1及び実施例2においては、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3は、内側円筒状部材3の第2内腔31には変形した潰れが発生せずに、良好に接合されたため、総合判定としては、良好(OK)であった。
図5に示すように、実施例1及び実施例2では、内側円筒状部材3の第2内腔31には、変形した潰れは発生しなかった(閉塞率50%未満)(判定:OK)。外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界をレーザ光Lが通過しており、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3は良好に接合されていた(接合状態:OK)。従って、実施例1及び実施例2においては、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3は、内側円筒状部材3の第2内腔31には変形した潰れが発生せずに、良好に接合されたため、総合判定としては、良好(OK)であった。
つまり、実施例1及び実施例2において、外側円筒状部材2(第1円筒状部材)と内側円筒状部材3(第2円筒状部材)とが重なり合った境界をレーザ光Lが通過し、良好に接合されたレーザ接合成形体1を外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3の径方向に沿って切断した場合の断面は、内側円筒状部材3の第2内腔31の変形は少なく、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とが重なり合った部分が溶融して接合されている。
比較例1では、内側円筒状部材3の第2内腔31は、変形して潰れて閉塞した(閉塞率100%)(判定:NG)。外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界をレーザ光Lは通過しており、外側円筒状部材2及び内側円筒状部材3は良好に接合されていた(接合状態:OK)。従って、内側円筒状部材3の第2内腔31が変形して潰れて閉塞したため、総合判定としては、不良(NG)であった。
比較例2では、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3との境界をレーザ光Lが通過しないため、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とは溶着されていなかった(接合状態:NG)。従って、外側円筒状部材2と内側円筒状部材3とが溶着されていないため、総合判定としては、不良(NG)であった。
以上の試験結果において、内側円筒状部材3の第2内腔31の変形に関しては、レーザ光Lを内側円筒状部材3の第2内腔31に進入しないように照射した場合には、実施例1及び実施例2のように、内側円筒状部材3の第2内腔31には変形した潰れが発生しないため、内側円筒状部材3の第2内腔31の変形を抑制できることが分かった。一方、レーザ光Lを内側円筒状部材3の第2内腔31に進入するように照射した場合には、比較例1のように、内側円筒状部材3の第2内腔31は変形して潰れて閉塞するため、内側円筒状部材3の第2内腔31の変形を抑制できないことが分かった。
1 レーザ接合成形体
2 外側円筒状部材(第1円筒状部材)
3 内側円筒状部材(第2円筒状部材)
21 第1内腔
31 第2内腔
L レーザ光
O 中心軸
2 外側円筒状部材(第1円筒状部材)
3 内側円筒状部材(第2円筒状部材)
21 第1内腔
31 第2内腔
L レーザ光
O 中心軸
Claims (4)
- 第1内腔を有しレーザ光が透過可能な第1円筒状部材と、第2内腔を有しレーザ光が透過可能な第2円筒状部材とを、レーザ光を照射することで溶着して接合するレーザ接合方法であって、
前記第2円筒状部材の少なくとも一部を、外周面が前記第1内腔に接した状態で該第1内腔に挿入する挿入工程と、
前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材を、該第1円筒状部材及び該第2円筒状部材の中心軸を回転中心として一体的に回転させる回転工程と、
前記回転工程において回転されている前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材における前記第1円筒状部材と前記第2円筒状部材とが重なり合った部分に、前記第1円筒状部材の径方向の外側からレーザ光を照射するレーザ照射工程と、を備え、
前記レーザ照射工程において、レーザ光を、前記第1円筒状部材と前記第2円筒状部材との境界を通過し、かつ前記第2内腔に進入しない位置に照射する、レーザ接合方法。 - 前記レーザ照射工程において、
光路が前記第1円筒状部材に入射角90度で入射し、かつ、前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材の中心軸を通る場合のレーザ光の位置を基準位置とした場合に、
照射されるレーザ光の前記第1円筒状部材への入射位置と前記基準位置との間の前記中心軸の方向に直交する平面での距離をxとし、
照射されるレーザ光の光路が前記第2内腔に接する場合におけるレーザ光の入射位置と前記基準位置との間の距離をx1とし、
照射されるレーザ光の光路が前記第1内腔に接する場合におけるレーザ光の入射位置と前記基準位置との間の距離をx2としたとき、下記式(1):
x1≦x≦x2・・・・(1)
の関係を満たす請求項1に記載のレーザ接合方法。 - 前記レーザ照射工程において、
光路が前記第1円筒状部材に入射角90度で入射し、かつ、前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材の中心軸を通る場合のレーザ光の位置を基準位置とした場合に、
照射されるレーザ光の前記第1円筒状部材への入射位置と前記基準位置との間の前記中心軸の方向に直交する平面での距離をxとしたとき、下記式(2):
di*Na/2N0≦x≦do*Na/2N0・・・・(2)
(式中、diは第2円筒状部材の内径、doは第2円筒状部材の外径、Naは第1円筒状部材及び第2円筒状部材の屈折率、N0は空気の屈折率を示す)
の関係を満たす請求項1又は2に記載のレーザ接合方法。 - 第1内腔を有しレーザ光が透過可能な第1円筒状部材と、第2内腔を有しレーザ光が透過可能な第2円筒状部材とを、レーザ光を照射することで溶着して接合するレーザ接合方法により製造されるレーザ接合成形体であって、
前記レーザ接合方法は、
前記第2円筒状部材の少なくとも一部を、外周面が前記第1内腔に接した状態で該第1内腔に挿入する挿入工程と、
前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材を、該第1円筒状部材及び該第2円筒状部材の中心軸を回転中心として一体的に回転させる回転工程と、
前記回転工程において回転されている前記第1円筒状部材及び前記第2円筒状部材における前記第1円筒状部材と前記第2円筒状部材とが重なり合った部分に、前記第1円筒状部材の径方向の外側からレーザ光を照射するレーザ照射工程と、を備え、
前記レーザ照射工程において、レーザ光を、前記第1円筒状部材と前記第2円筒状部材との境界を通過し、かつ前記第2内腔に進入しない位置に照射することにより、前記第2内腔の閉塞率が50%未満になるように製造されるレーザ接合成形体。
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JP2021082959A JP2022176492A (ja) | 2021-05-17 | 2021-05-17 | レーザ接合方法及びレーザ接合成形体 |
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