JP2022175861A - 運動訓練装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者に適した操作部の軌道を自動で設定する運動訓練装置、及び、運動訓練装置に用いられるプログラムを提供する。【解決手段】運動訓練装置は、能動訓練モードと、可動域設定モードと、軌道設定モードとを実行可能である。能動訓練モードでは、使用者が目標軌道に沿って操作部3を操作する。可動域設定モードでは、使用者が操作部3を操作可能な領域である可動域αを設定する。軌道設定モードでは、可動域設定モードで設定した可動域α内で能動訓練モードにおける目標軌道TL1~TL3を設定可能である。【選択図】図15
Description
本発明は、使用者の平面運動を支援可能な運動訓練装置、及び、運動訓練装置に用いられるプログラムに関する。
従来、運動機能を向上させるために様々な運動訓練が行われている。例えば、机上を拭くような動作で肩や肘を屈伸させるワイピング訓練や傾斜したボード上で手を上下方向に滑動させるサンディング訓練が広く行われている。そして、これらの運動訓練を支援するために種々の運動訓練装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、XY平面で移動可能な操作部と、X軸およびY軸方向駆動モータを有し操作部をXY平面で駆動する駆動部と、操作部に作用するX軸およびY軸方向の力Fx,Fyを検出する力センサと、力センサで検出されたX軸およびY軸方向の力Fx,Fyに基づいてX軸およびY軸方向駆動モータを制御する制御部とを備えた運動訓練装置が開示されている。
運動訓練装置を用いて訓練を行う場合、例えば、使用者が操作部を掴みその上から訓練指導者が使用者の手をとって使用者の上肢状況に応じた動作範囲で操作部を移動させることで、操作部が辿る軌道を設定していた。しかしながら、近年、リハビリが必要な患者(使用者)の数が増えてきており、使用者毎に訓練指導者が上述のような作業を行うことは負担となる。このため、使用者の上肢状況に合わせて操作部の軌道を設定する際に訓練指導者の負担を軽減することが望まれる。
本発明の運動訓練装置は、XY平面で移動可能な操作部と、X軸およびY軸方向駆動モータを有し、前記操作部をXY平面で駆動する駆動部と、前記操作部を操作する使用者から前記操作部に作用するX軸およびY軸方向の力Fx,Fyを検出する力センサと、前記XY平面における前記操作部の位置を検出する位置検出手段と、前記X軸およびY軸方向駆動モータを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、使用者が設定軌道に沿って前記操作部を操作する能動訓練モードと、使用者が前記操作部を操作可能な領域である可動域を設定する可動域設定モードと、前記可動域設定モードで設定した前記可動域内で、前記能動訓練モードにおける前記設定軌道を設定可能な軌道設定モードと、を実行可能であることを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、XY平面で移動可能な操作部と、X軸およびY軸方向駆動モータを有し、前記操作部をXY平面で駆動する駆動部と、前記操作部を操作する使用者から前記操作部に作用するX軸およびY軸方向の力Fx,Fyを検出する力センサと、前記XY平面における前記操作部の位置を検出する位置検出手段と、前記X軸およびY軸方向駆動モータを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、使用者が設定軌道に沿って前記操作部を操作する能動訓練モードを実行可能な運動訓練装置に用いられるプログラムであって、使用者が前記操作部を操作可能な領域である可動域を設定する第1工程と、前記第1工程で設定した前記可動域内で、前記能動訓練モードにおける前記設定軌道を設定可能な第2工程と、をコンピュータにより実行させることを特徴とする。
本発明によれば、使用者に適した操作部の軌道を設定する際に訓練指導者の負担を軽減することができる。
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して本発明が適用可能な第1の実施形態の運動訓練装置について説明する。なお、本実施形態の運動訓練装置は略水平な載置面に載置され、例えば、使用者(運動訓練者)の上肢の運動機能向上を目的として行われる運動訓練に使用される(図1参照)。運動訓練装置1は、図1に示すように、操作部3を有し、使用者Uは運動訓練装置1の前側に位置し、例えば上肢運動訓練を行うために、右腕ULを前方に伸ばして操作部3を右手で把持している。尚、本明細書中では、図1の運動訓練装置1における使用者Uの手前側を前側、奥側を後側と称することとする。
以下、図面を参照して本発明が適用可能な第1の実施形態の運動訓練装置について説明する。なお、本実施形態の運動訓練装置は略水平な載置面に載置され、例えば、使用者(運動訓練者)の上肢の運動機能向上を目的として行われる運動訓練に使用される(図1参照)。運動訓練装置1は、図1に示すように、操作部3を有し、使用者Uは運動訓練装置1の前側に位置し、例えば上肢運動訓練を行うために、右腕ULを前方に伸ばして操作部3を右手で把持している。尚、本明細書中では、図1の運動訓練装置1における使用者Uの手前側を前側、奥側を後側と称することとする。
運動訓練装置1は、装置本体100と、PC(パーソナルコンピューター)70とを有する。また、本実施形態では、これら装置本体100及びPC70に加えて、運動訓練装置1の情報を表示するモニター76を含めて運動訓練システム1000を構成している。なお、PC70は、運動訓練システム1000全体を制御する制御部であり、制御プログラムがインストールされた汎用性のあるPCでも良いし、運動訓練装置1専用のものであっても良い。いずれにしても、制御部は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有している。CPUは、ROMに格納された制御手順に対応するプログラムを読み出しながら各部の制御を行う。また、RAMには、作業用データや入力データが格納されており、CPUは、前述のプログラム等に基づいてRAMに収納されたデータを参照して制御を行う。
装置本体100は、XY平面(載置面および基台2と平行な水平面)で移動可能な操作部3、操作部3をXY平面で駆動する駆動部200などを有する。これら操作部3や駆動部200は、基台2上に配置されている。駆動部200は、X軸およびY軸方向駆動モータとしての第1モータ6及び第2モータ30を有する。具体的には、駆動部200は、第1モータ6を有し、操作部3をX軸方向(図2の矢印Xの方向)に移動させる第1アクチュエータ機構AXと、第2モータ30を有し、操作部3及び第1アクチュエータ機構AXをY軸方向(図2の矢印Yの方向)に移動させる第2アクチュエータ機構AYとを備えている。
操作部3は、ハンドル部材62に作用するX軸およびY軸方向の力を検出する力センサ60(図5参照)を備えている。PC70は、力センサ60、モータ制御部27,31及びモニター76に接続されている。X軸およびY軸方向駆動モータ6,30は、XY平面での操作部3の位置を検出する位置検出手段としてのエンコーダ6a、30a(図6)と一体に構成されている。
これらの構成により、制御部としてのPC70は、力センサ60やエンコーダ6a、30aからの入力値に基づいて、モータ制御部27,31を介して第1モータ6及び第2モータ30の駆動を制御し、操作部3をXY平面上で移動させ、訓練情報や操作部3の移動軌跡等をモニター76に表示する。
以下、図2~図5に基づいて各構成について詳細に説明する。操作部3は、第1スライダーブロック4(第1保持部材)に取付プレート5を介して取り付けられており、第1スライダーブロック4と一体となって移動するように構成されている。第1スライダーブロック4は、XY平面上のX軸方向に延設した第1ガイドロッド9aおよび9bに沿ってスライド可能に設けられている。そして、第1ベルト10の一部は、ベルト固定プレート28とビス29によって第1スライダーブロック4に固定されている。これにより、第1ベルト10が第1モータ(X軸方向駆動モータ)6によって回転駆動すると、第1スライダーブロック4は第1ガイドロッド9a,9bに沿ってX軸方向にスライド移動する。
図3に示す通り、第1アクチュエータ機構AXの第1モータ6の駆動は、軸13、プーリー14、ベルト15、プーリー17および軸16を介してプーリー18に伝達される。第1モータ6は支持板21に設けられており、支持板21は支持板11に固定されている。支持板11は、軸16を回転可能に支持し、第2スライダーブロック7とモータ制御部27を固定支持している。なお、支持板11及び第2スライダーブロック7を併せて第1ガイドロッド9a,9bの一端およびプーリー18を保持する第2保持部材という。
X軸方向において第1モータ6の反対側には、支持板12,24が設けられている。支持板12,24は、軸19を回転可能に支持し、第3スライダーブロック8を固定支持している。軸19にはプーリー20が設けられており、プーリー18とプーリー20との間に第1ベルト10が架け渡されている。また、第1ガイドロッド9a,9bの一端は第2スライダーブロック7に固定支持され、第1ガイドロッド9a,9bの他端は第3スライダーブロック8に固定支持されている。なお、支持板12,24及び第3スライダーブロック8を併せて第1ガイドロッド9a,9bの他端およびプーリー20を保持する第3保持部材という。
上述した通り、第1スライダーブロック4は、第1ベルト10の一部が固定されており、第1モータ6を駆動するとプーリー18が回転してプーリー20と共に第1ベルト10が回転する。このため、第1スライダーブロック4は、第1ガイドロッド9a,9bに沿ってX軸方向にスライド移動する。なお、第1ベルト10と第1ガイドロッド9a,9bは、それぞれX軸方向に平行で且つ第1ベルト10の両側に第1ガイドロッド9aと9bが配置され、基台2からの高さ位置は略同一となっている。
図2に示す様に、第1アクチュエータ機構AXが有する第2スライダーブロック7と第3スライダーブロック8は、第2ガイドロッド55と第3ガイドロッド48に対してY軸方向にスライド移動可能に支持されている。そして、第2ベルト53と第3ベルト46が回転することで、第1アクチュエータ機構AX全体がY軸方向に移動可能となっている。図3に示す通り、第2ベルト53の一部は、第2スライダーブロック7に固定された支持板21に設けられたベルト固定プレートにビス23によって固定されている。また、第3ベルト46の一部は、第3スライダーブロック8に固定された支持板24に設けられたベルト固定プレート25にビス26によって固定されている。そして、第2アクチュエータ機構AYの第2モータ(Y軸方向駆動モータ)30が回転駆動することによって第3ベルト46および第2ベルト53が回転し、それにより第1アクチュエータ機構AXはY軸方向にスライド移動する。
次に、図2と図4を用いて第2アクチュエータ機構AYについて説明する。第2アクチュエータ機構AYは、第1アクチュエータ機構AXをY軸方向に移動させるための機構である。第2モータ30およびモータ制御部31は、基台2に設けられた支持板34,支柱33および支持板32からなる支持フレームの上部に設けられている。この支持フレームは使用者Uと反対の装置奥側(基台2のモニター76側)の中央部に固定されている。
第2モータ30には不図示の軸およびプーリーが設けられており、プーリー36との間でベルト37が架け渡されている。支持板32と34との間には軸35が回転可能に支持され、この軸35にはプーリー36,38および39が設けられており、プーリー36の回転力が軸35を通じてプーリー38および39に伝達される。
支持フレーム32、34のX軸方向の両側には、コの字に形成された支持板45a,52aが設けられている。支持板45aは、軸43を回転可能に支持しており、軸43にプーリー42と44aが設けられている。プーリー38とプーリー42にはベルト40が架け渡されており、第2モータ30の回転駆動をベルト37,プーリー36,軸35,プーリー38,ベルト40,プーリー42および軸43を介してプーリー44aに伝達する。つまり、ベルト40は、第2モータ30の駆動を第3ベルト46に伝達するための第5ベルトである。
支持板45a近傍にはガイド支持部47aが設けられており、第3ガイドロッド48の一端を支持している。また、基台2上で支持板45aのY軸方向における反対側(装置右手前側)には、支持板45aの対となる支持板45bとガイド支持部47aの対となるガイド支持部47bとが配置されている。
支持板45bは、軸43bを回転可能に支持し、軸43bにはプーリー44aの対となるプーリー44bが設けられている。第3ベルト46はプーリー44aと44bとの間で架け渡されており、上述した通りその一部が第3スライダーブロック8と一体に移動するベルト固定プレート25に固定されている。また、ガイド支持部47bは、第3ガイドロッド48の他端を支持し、ガイド支持部47aと共に第3ガイドロッド48を固定支持している。第3ベルト46と第3ガイドロッド48とはそれぞれY軸方向に平行に延設され、基台2からの高さ位置は略同一となっている。
X軸方向において支持フレームに対して支持板45aの反対側(基台2の左奥側)には、支持板52aが配置されている。支持板52aは、軸49を回転可能に支持しており、軸49にプーリー50と51aが設けられている。プーリー39とプーリー50には、ベルト41が架け渡されており、第2モータ30の回転駆動をベルト37,プーリー36,軸35,プーリー39,ベルト41,プーリー50および軸49を介してプーリー51aに伝達する。つまり、ベルト41は、第2モータ30の駆動を第2ベルト53に伝達するための第4ベルトである。
支持板52a近傍にはガイド支持部54aが設けられており、第2ガイドロッド55の一端を支持している。また、基台2上で支持板52aのY軸方向における反対側(装置左手前側)には支持板52aの対となる支持板52bとガイド支持部54aの対となるガイド支持部54bとが配置されている。
支持板52bは軸49bを回転可能に支持し、軸49bにはプーリー51aの対となるプーリー51bが設けられている。第2ベルト53は、プーリー51aと51bとの間で架け渡されており、上述した通りその一部が第2スライダーブロック7と一体に移動するベルト固定プレート22に固定されている。また、ガイド支持部54bは、第2ガイドロッド55の他端を支持し、ガイド支持部54aと共に第2ガイドロッド55を固定支持している。第3ベルト46と第3ガイドロッド48とは、それぞれY軸方向に平行に延設され、基台2からの高さ位置は略同一となっている。
上述した通り、第2モータ30の回転駆動はプーリー44aとプーリー51aに伝達され、第3ベルト46と第2ベルト53が回転する。これにより、第3ベルト46と第2ベルト53にそれぞれ固定された第3スライダーブロック8と第2スライダーブロック7(つまり第1アクチュエータ機構AX全体)が第3ガイドロッド48と第2ガイドロッド55に沿ってY軸方向にスライド移動する。
ここで、図4を参照するとベルト40とベルト41とは、X軸方向に平行に延設しているが、高さ方向の位置(基台2からの距離)が異なっている。具体的には、ベルト40の下方にベルト41が配置されている。そして、この高さ方向において、第3ベルト46、第3ガイドロッド48、第2ベルト53および第2ガイドロッド55は、ベルト40とベルト41との間で略同一高さに配置されている。
また、図2及び図3を参照すると、操作部3をX軸方向に移動させるための第1ガイドロッド9a,9bおよび第1ベルト10は、操作部3および第1アクチュエータ機構AXをY軸方向に移動させるための第3ガイドロッド48と第2ガイドロッド55との間で、且つ、Y軸方向に平行に配置された第3ガイドロッド48,第3ベルト46,第2ガイドロッド55および第2ベルト53に対して直交するX軸方向に延設するように配置されている。そして、これらの第1ベルト10,第1ガイドロッド9a・9b,第3ベルト46,第3ガイドロッド48,第2ベルト53および第2ガイドロッド55は、高さ方向においてベルト40とベルト41との間に配置されている。これにより、運動訓練装置の高さ方向の寸法を薄く構成することができる。
言い換えると、図4において基台2からプーリー44a,51aの上端までの距離(XY平面と直交する方向、つまり高さ)をL1、基台2からプーリー44a,51aの下端までの距離をL2、基台2からプーリー38,42の下端までの距離をL3、基台2からプーリー39,50までの距離をL4としたときに、以下の関係が成り立つように各部材が配置されている。「L1>L2」「L3>L1」「L2>L4」。よって、「L3>L1>L2>L4」となり、プーリー44aとプーリー51aとはL3とL4との間に配置されている。そして、ベルトはそれぞれプーリーの上端と下端との間で架け渡されており、第3ベルト46,第2ベルト53の高さ方向における中央と第3ガイドロッド48,第2ガイドロッド55の高さ方向の中央とが略同一で、第3ガイドロッド48の上端がベルト40に干渉せず、第2ガイドロッド55の下端がベルト41に干渉しないように配置されている。
また、図3において基台2とプーリー18,19の上端までの距離がL1、基台2とプーリー18,19の下端までの距離がL2となるように配置されている。以上から、第1ベルト10、第1ガイドロッド9a,9b、第3ベルト46、第3ガイドロッド48、第2ベルト53および第2ガイドロッド55は、高さ方向においてL3とL4との間、すなわちプーリー38,42の下端とプーリー39,50の上端との間で重複して配置されている。
また、第1ベルト10は第1ガイドロッド9a,9bに挟まれるように配置されている。よって、使用者Uが操作部3に力を加えた際に第1ガイドロッド9aまたは9bを中心に回転する力を受けることができ、回転方向の移動を抑えることができる。
操作部3は、図1に示すように第1スライダーブロック4の前方向に配置され、図5に示すように、比較的短い垂直な操作ロッド61と、その上端に設けられたハンドル部材62とからなる。本実施形態のハンドル部材62は、使用者Uの上肢ULの運動機能を訓練するために片手で掴むことができるように、比較的厚い小型の円形ディスク状に形成されている。ハンドル部材62は、使用者Uが掴んだ手で回すことができるように、操作ロッド61を中心に回動可能に取り付けられる。
また、操作部3は、操作ロッド61に一体に設けられた力センサ60を有する。力センサ60は、取付プレート5を介して、第1アクチュエータ機構AXのスライダーブロック4に一体に固定されている。力センサ60は、使用者Uが自力で操作部3を動かす能動訓練モード及び操作部3の力で上肢又は下肢を動かす受動訓練モードのいずれにおいても、ハンドル部材62から操作ロッド61に作用する使用者Uの力を検出する。本実施形態では、力センサ60として、歪みゲージを用いた6軸力覚センサが採用されている。
一般に、6軸力覚センサは、直交する3軸方向x,y,zの力(Fx,Fy,Fz)とx,y,z3軸周りのモーメント(Mx,My,Mz)とを検出することができる。本実施形態では、6軸力覚センサを、そのX軸及びY軸が、第1アクチュエータ機構AXの左右方向(第1ガイドロッド9a,9bと平行な方向)及び前後方向(第3ガイドロッド48および第2ガイドロッド55と平行な方向)とそれぞれ一致するように配向する。
これにより、力センサ60は、使用者Uの上肢又は下肢が操作部3を動かし又は該操作部により動かされるとき、操作ロッド61が使用者Uの上肢又は下肢から直接受ける力を、前後方向の力成分と左右方向の力成分とそれらに直交する垂直方向の力成分とに分けて、更に前後方向、左右方向及び垂直方向の各軸周りにそれぞれ作用するモーメントとして、検出することができる。
実際の運動訓練装置1の使用において、力センサ60が検出する前後方向(Y軸方向)、左右方向(X軸方向)及び垂直方向(XY平面と直交する高さ方向)の力成分は、第1及び/又は第2駆動モータ6、30の回転力と使用者Uが操作部3に及ぼす力との差分、即ち操作部3が使用者Uの上肢又は下肢から受ける抗力として検出される。
上述のように、運動訓練装置1は、第1モータ6及び第2モータ30を制御するための制御部としてのPC70を備える。PC70は、図6に示すように、駆動制御部71と、信号制御部72と、表示制御部73と、メモリ74と、それらを制御管理するための制御CPU75とを備える。
駆動制御部71は、モータ制御部27,31を介して第1モータ6及び第2モータ30に接続され、それらの駆動を制御する。モータ制御部27,30は、PC70の中に組み込んでもよい。信号制御部72は、力センサ60及びエンコーダ6a、30aに接続され、力センサ60及びエンコーダ6a、30aから出力される信号を受信する。表示制御部73は、モニター76に接続され、該モニター76の表示を制御する。メモリ74は、運動訓練装置1を動作させるためのプログラムに加えて、例えば使用者Uの個人データや訓練履歴等の訓練に関するデータを保存する。
制御CPU75は、力センサ60、エンコーダ6a,30a、および不揮発性のメモリ74から入力される情報に基づいて操作部3の速度を求め、駆動制御部71に電流値(出力電流Ii、デューティ)を出力して、第1モータ6及び第2モータ30への電力供給を制御する。
なお、本実施形態では、操作部3を取付プレート5を介して第1スライダーブロック4と高さ方向において重複する位置に設け、操作部3の下端が基台2から浮いている状態で固定する態様を示したが、取付プレート5の下面に自由回転するコロなどの摺動部材を設けて基台2上で滑らかに動くようにした上で取付プレート5の下面と基台2とが接触するように構成してもよい。これにより、使用者Uによる下方にかかる力を基台2で受けることができる。また、操作部3を第1スライダーブロック4の上部に取り付けるようにしてもよい。そうすることで操作部3の可動領域がより装置奥側に広げることができる。
次に、本実施形態の運動訓練装置1を含む運動訓練システム1000の動作について説明する。従来、運動訓練装置1により使用者Uが運動訓練を行う際には、例えば、使用者Uが操作部3を掴みその上から訓練指導者が使用者Uの手をとって使用者Uの上肢状況に応じた動作範囲で操作部3を移動させることで、操作部3が辿る軌道を設定していた。そして、使用者Uのみが操作部3を掴み設定された軌道を辿ることで、使用者Uによる操作部3の位置とそのときに操作部3が受ける負荷とを検出する運動訓練モードを行なっていた。
しかしながら、近年、リハビリが必要な患者(使用者)の数が増えてきており、使用者毎に訓練指導者が上述のような作業を行うことは負担となる。また、訓練指導者の数は限られており、訓練指導者が一人の使用者に多くの時間を取りにくい。そこで、本実施形態では、運動訓練装置1により使用者に適した可動域を設定する可動域設定モードと、可動域内で操作部3の軌道(設定軌道)を自動で設定する軌道設定モードとを実行可能としている。可動域設定モード及び軌道設定モードについては後述し、まず、運動訓練モードについて説明する。
[運動訓練モード]
まず、運動訓練モードには、使用者Uが自ら軌道設定モードで設定された軌道をなぞるように操作部3を移動させる能動訓練モード(アシストモード、トレーニングモード)と、自動的に軌道を辿る操作部3に引っ張られて運動する受動訓練モード(自動モード)とがある。受動訓練モードは主としてリハビリ中の人を対象とする運動訓練モード、能動訓練モードはリハビリ最終段階の人や健常者を対象とする運動訓練モードとして想定されている。
まず、運動訓練モードには、使用者Uが自ら軌道設定モードで設定された軌道をなぞるように操作部3を移動させる能動訓練モード(アシストモード、トレーニングモード)と、自動的に軌道を辿る操作部3に引っ張られて運動する受動訓練モード(自動モード)とがある。受動訓練モードは主としてリハビリ中の人を対象とする運動訓練モード、能動訓練モードはリハビリ最終段階の人や健常者を対象とする運動訓練モードとして想定されている。
[アシストモード]
上述の運動訓練モードのうち、アシストモードについて、図7~図10を用いて説明する。アシストモードとは、使用者Uが操作部3を操作している際に、操作部3の位置が所定の領域から外れた場合に、操作部3を所定の領域に戻すアシスト力FAを発生させるように、第1モータ6及び第2モータ30を制御する能動訓練モードの1つである。
上述の運動訓練モードのうち、アシストモードについて、図7~図10を用いて説明する。アシストモードとは、使用者Uが操作部3を操作している際に、操作部3の位置が所定の領域から外れた場合に、操作部3を所定の領域に戻すアシスト力FAを発生させるように、第1モータ6及び第2モータ30を制御する能動訓練モードの1つである。
即ち、本実施形態において、PC70の制御CPU75は、使用者Uにより操作される操作部3の位置が、予め設定した所定の領域内にある場合と、所定の領域から外れた場合とで、操作部3の駆動制御を切り替えて行う。所定の領域は、予め設定した目標軌道上の各点から一定の距離の範囲であり、この一定の距離は、運動訓練の観点から操作部3が実質的に目標軌道をなぞるように操作されていると見なすことができる大きさに設定される。本実施形態では、PC70は、このようなアシストモードを実行可能である。
具体的には、アシストモードでは、PC70の制御CPU75は、使用者Uにより操作されてXY平面を移動する操作部3の位置が所定の領域内にあることをエンコーダ6a、30aが検出するとき、力センサ60により検出されるX軸およびY軸方向の力Fx,Fyの合成力F0の大きさに基づいた第1速度ベクトルに応じて第1モータ6及び第2モータ30を制御する。即ち、操作部3の位置が所定の領域内にある場合には、アシスト力FAを発生させない。
一方、制御CPU75は、使用者Uにより操作されてXY平面を移動する操作部3の位置が所定の領域から外れていることをエンコーダ6a、30aが検出するとき、第1速度ベクトルと、操作部3を所定の領域内に戻すように作用する第2速度ベクトルとに応じたアシスト方向に操作部3を移動させるアシスト力FAを発生させるように、第1モータ6及び第2モータ30を制御する。
図7は、アシストモードの運動訓練開始時において、操作部3の中心Oが目標軌道TL上の開始位置TP0に一致するように配置されている場合を示している。所定の領域は、その外郭を目標軌道TL上の点(図7では、開始位置TP0)を中心とする円TRで表している。操作部3の中心Oから延びる太い矢印FAは、使用者Uから操作部3に加えられる操作力の向きおよび大きさを表しており、その大きさ|FA|と、その向きを表す操作力FAのX軸方向およびY軸方向成分は、力センサ60への入力値として検出される。操作力FAは、同図に示すように、操作部3に発生する速度ベクトルNで表すことができる。
図7の運動訓練開始時には、操作部3の中心Oが目標軌道TL上に位置して、目標領域(所定の領域)TR内にあるので、制御CPU75は、使用者Uからの操作力FAに対応する力センサ60への入力値に基づいて、速度ベクトルNに等しい速度ベクトルQを操作部3に発生させるように、第1モータ6及び第2モータ30を制御する。別言すれば、使用者Uの操作を妨げたり操作力FA以外の余計な力を発揮させることなく、操作部3を動かすことができるように、第1モータ6及び第2モータ30を駆動する。
図8は、使用者Uの操作により図7の開始位置TP0から移動した操作部3の現在位置LPにおいて、その中心Oが目標軌道TL上の目標位置TPから逸れているが、目標領域TR内にある場合を示している。この場合、制御CPU75は、図7の場合と同様に、使用者Uからの操作力FAに対応する力センサ60への入力値に基づいて、速度ベクトルNに等しい速度ベクトルQを操作部3に発生させるように、第1モータ6及び第2モータ30を制御する。従って、操作部3は、使用者Uからの操作力FAに対応する力センサ60への入力値に基づいて、使用者Uが動かす向きに移動する。
図9は、使用者Uの操作により図8の位置から移動した操作部3の現在位置LPにおいて、その中心Oが目標領域TRから外れた場合を示している。この場合、制御CPU75は、使用者Uからの操作力FAに対応する力センサ60への入力値に基づく速度ベクトルNに加えて、操作部3を目標領域TRに戻す向きに働く速度ベクトルWを発生させるように、第1モータ6及び第2モータ30を制御する。それにより、操作部3には、速度ベクトルNと速度ベクトルWとの合成ベクトルである速度ベクトルQが発生する。従って、操作部3は、使用者Uからの操作力FAに速度ベクトルWを加えて補助することにより、使用者Uが動かす向きを目標領域TRに戻すように調節して移動させることができる。
制御CPU75は、操作部3の中心Oが、図9のように目標領域TRから外れた位置から目標領域TRに戻ると、操作力FAを補助する速度ベクトルWを0または小さくして、操作部3の移動速度を遅らせる。それにより、操作部3が目標領域TRを通り過ぎて、反対側の外れた位置まで移動することを未然に回避することができる。
図10は、操作部3の中心Oが目標領域TR内に戻ったとき、速度ベクトルWを0にした場合を示している。速度ベクトルWによる補助が無くなることにより、操作部3に作用する力及び速度ベクトルは、上述した図8の状態と同じになる。即ち、制御CPU75は、使用者Uからの操作力FAに対応する力センサ60への入力値に基づいて、速度ベクトルNに等しい速度ベクトルQを操作部3に発生させるように、第1モータ6及び第2モータ30を制御し、操作部3は、使用者Uからの操作力FAに対応して、使用者Uが動かす向きに移動する。
なお、トレーニングモードは、上述のアシストモードのようなアシスト力が作用しない能動訓練モードであり、使用者が目標軌道に沿って手動で操作部3を移動させるモードである。
[画面表示]
ここで、本実施形態で表示部としてのモニター76に表示される表示画面について説明する。本実施形態では、モニター76に、力センサ60により検出されるX軸およびY軸方向の力Fx,Fyの合成力F0の方向と大きさを同時に表示可能としている。なお、表示部は、モニターに限らず、合成力F0の方向と大きさが分かれば、ランプなどで表示するものであっても良い。以下、モニター76に表示する場合について説明する。
ここで、本実施形態で表示部としてのモニター76に表示される表示画面について説明する。本実施形態では、モニター76に、力センサ60により検出されるX軸およびY軸方向の力Fx,Fyの合成力F0の方向と大きさを同時に表示可能としている。なお、表示部は、モニターに限らず、合成力F0の方向と大きさが分かれば、ランプなどで表示するものであっても良い。以下、モニター76に表示する場合について説明する。
図11に示すように、モニター76に、力センサ60により検出される合成力の大きさや方向を示す第1チャートと、位置検出手段としてのエンコーダ6a、30aにより検出された操作部3の位置を軌道と共に示す第2チャートとを、同じ時系列で表示可能である。
第1チャートは、同一の中心を有し半径が異なる複数の円からなるチャートであり、中心からの周方向の位置が合成力の方向を示し、中心からの距離が合成力の大きさを示すように、力センサ60の検出結果がプロットされる。図11に示す第2チャートは、使用者Uが操作部3を移動させる目標軌道と共に操作部3の位置をその移動軌道と共に表示するチャートである。図示の例では、目標軌道を円としているが、目標軌道の形はこの限りではない。
[可動域設定モード]
次に、上述のアシストモードやトレーニングモードなどの能動訓練モードにおける目標軌道(設定軌道)TLの設定するために行う可動域設定モードについて、図12ないし図14を用いて説明する。本実施形態における可動域設定モードは、使用者が操作部を操作可能な領域である可動域を設定するモードである。具体的には、所定の軌道に沿って操作部3を移動させ、力センサ60の入力値が所定の閾値になった位置を記憶し、記憶した位置に基づいて、使用者が操作部3を操作可能な領域である可動域を設定するモードである。所定の軌道は、使用者の上肢の可動域を判断するために予め設定された軌道である。
次に、上述のアシストモードやトレーニングモードなどの能動訓練モードにおける目標軌道(設定軌道)TLの設定するために行う可動域設定モードについて、図12ないし図14を用いて説明する。本実施形態における可動域設定モードは、使用者が操作部を操作可能な領域である可動域を設定するモードである。具体的には、所定の軌道に沿って操作部3を移動させ、力センサ60の入力値が所定の閾値になった位置を記憶し、記憶した位置に基づいて、使用者が操作部3を操作可能な領域である可動域を設定するモードである。所定の軌道は、使用者の上肢の可動域を判断するために予め設定された軌道である。
所定の軌道は、例えば、図12に示すように、ホームポジション(HP)から操作部3を互いに異なる複数の方向に移動させる軌道である。本実施形態では、(1)~(5)の5つの軌道が所定の軌道である。なお、操作部3のホームポジションは、運動訓練装置1のXY平面において、図1の使用者U側の位置で、操作部3の操作の起点となる位置である。例えば、図2のX軸方向中央位置で、Y軸方向に関して図2の最も上側(使用者U側)の位置である。このようなホームポジションは、位置検出手段としてのエンコーダ6a、30aにより検出可能であるが、別途、ホームポジション検出用のセンサを設けても良い。
図12の(1)~(5)の軌道は、例えば、ホームポジションからそれぞれの方向に延びた直線の軌道である。また、(1)~(5)の軌道は、隣り合う軌道同士がなす角度が同じであり、ホームポジションを通るX軸と平行な線よりもY軸方向に関して使用者Uから離れる方向に設定されている。また、ホームポジションを通るY軸と平行な線(図12では(3)の軌道)を中心とした両側に均等に配置されている。
このような所定の軌道は、図12のような5つの軌道に限らず、5つよりも少なくても多くても良い。また、所定の軌道は、ホームポジションから直線方向に延びる軌道に限らず、途中で折れ曲がる線、或いは、曲線でも良い。更には、1つの円、楕円、三角形などの多角形状であっても良く、円、楕円、三角形などの多角形状を複数組み合わせたものであっても良い。また、所定の軌道を複数パターン用意し、使用者に応じて選ぶようにしても良い。
所定の軌道に沿う操作部3の移動は、操作者が自ら移動させるようにしても良いが、本実施形態では、例えば、使用者が操作部3を掴んだ状態で運動訓練装置1が上述の自動モードのように自動で操作部3を移動させるようにしている。そして、この際の力センサ60の入力値に基づいて、可動域を設定するようにしている。即ち、制御CPU75が第1モータ6及び第2モータ30を制御して自動で操作部3を所定の軌道に沿って移動させた場合に、力センサ60の入力値が所定の閾値になった位置に基づいて可動域を設定する。
図13は、実際に使用者が操作部3を掴んだ状態で、図12の(1)~(5)の軌道に沿って操作部3を自動で移動させた場合の第1チャートである。上述のように、第1チャートは、力センサ60により検出される合成力の大きさや方向を示すものである。図13に示す(1)~(5)は、それぞれ図12の(1)~(5)の軌道に対応するものである。
本実施形態では、所定の閾値を図13に示す第1チャートの最も外側の円(中心から3番目の円)に設定している。したがって、制御CPU75は、使用者が掴んだ操作部3を(1)~(5)の軌道に沿って移動させた時に、力センサ60の入力値が図13の最も外側の円に達したときの操作部3の位置を記憶する。この位置は、例えば、メモリ74(図6)に記憶される。
図12は、(1)~(5)の軌道に沿って移動させた時にそれぞれ力センサ60の入力値が所定の閾値になった時点までを示している。例えば、(1)の軌道は、ホームポジションから近い位置で所定の閾値に達していることを示しており、(4)、(5)の軌道はホームポジションから比較的遠くで所定の閾値に達していることを示している。図12の例では、使用者は、ホームポジションに対して左側の可動域が狭く、右側の可動域が比較的広いことが分かる。
所定の閾値は、手動で操作部3を移動させる場合、操作部3の移動の際に使用者Uへの過度な負担を生じさせないよう設定される値であり、使用者の上肢の可動域を判断するための値である。なお、操作部3の移動を自動で行う場合には、所定の閾値は、操作部3を、使用者Uから受ける抵抗力を無視して、強制的に第1モータ6及び第2モータ30によって移動させても、使用者Uへの過度な負担を生じさせないよう設定される値であり、使用者の上肢の可動域を判断するための値である。
上述のように、制御CPU75は、軌道設定モードにおいて、力センサ60の入力値が所定の閾値となる位置を複数記憶する。そして、記憶された複数の位置を結ぶ線の範囲内で可動域を設定し、この可動域内で、目標軌道TLを設定する。例えば、図14に示すように、可動域αを記憶された複数の位置を結ぶ線とする。
図14は、上述のように設定された可動域αを第2チャート上に示したものである。図14の(1)~(5)の点は、(1)~(5)の軌道に沿って移動させた時にそれぞれ力センサ60の入力値が所定の閾値になった時点のホームポジションに対する位置である。図14では、(1)~(5)の各点を番号順に滑らかな曲線で結んだものである。なお、各点は、直線で結んでも良い。
<軌道設定モード>
次に、軌道設定モードについて説明する。軌道設定モードは、上述のように可動域設定モードで設定した可動域α内で、能動訓練モードにおける設定軌道を設定可能なモードである。本実施形態の場合、図15に示すように、目標軌道を可動域α内で複数設定している。具体的には、3つの目標軌道TL1~TL3を可動域内で設定している。また、これらの目標軌道TL1~TL3は、XY平面内の互いに異なる位置に設定され、互いに異なる形状としている。このように可動域α内で複数の目標軌道TL1~TL3を設定することで、能動訓練モードにおいて、可動域α内で使用者に対して様々な動きを行わせることができ、効果的な訓練を行うことができる。また、各目標軌道TL1~TL3が異なる位置にあることで、使用者が可動域内の異なる場所で操作部3の移動を行うことができ、より効果的な訓練を行うことができる。更に、目標軌道TL1~TL3を異なる形状とすることで、使用者が各軌道で異なる動きをすることになるので、より効果的な訓練を行うことができる。なお、複数の目標軌道は互いに同じ形状としても良いし、同じ形状で大きさが異なる相似形としても良い。また、複数の目標軌道は、一部が重なっていても良い。
次に、軌道設定モードについて説明する。軌道設定モードは、上述のように可動域設定モードで設定した可動域α内で、能動訓練モードにおける設定軌道を設定可能なモードである。本実施形態の場合、図15に示すように、目標軌道を可動域α内で複数設定している。具体的には、3つの目標軌道TL1~TL3を可動域内で設定している。また、これらの目標軌道TL1~TL3は、XY平面内の互いに異なる位置に設定され、互いに異なる形状としている。このように可動域α内で複数の目標軌道TL1~TL3を設定することで、能動訓練モードにおいて、可動域α内で使用者に対して様々な動きを行わせることができ、効果的な訓練を行うことができる。また、各目標軌道TL1~TL3が異なる位置にあることで、使用者が可動域内の異なる場所で操作部3の移動を行うことができ、より効果的な訓練を行うことができる。更に、目標軌道TL1~TL3を異なる形状とすることで、使用者が各軌道で異なる動きをすることになるので、より効果的な訓練を行うことができる。なお、複数の目標軌道は互いに同じ形状としても良いし、同じ形状で大きさが異なる相似形としても良い。また、複数の目標軌道は、一部が重なっていても良い。
また、目標軌道の形状は、円、楕円、三角形、四角形などの多角形、星形などの特殊な図形などで、予め、運動訓練装置1のメモリ74に記憶されたものである。なお、目標軌道の形状は、例えば、訓練指導者がその使用者に応じて設定できるようにしても良い。また、目標軌道の数、配置は、可動域の大きさに応じて制御CPU75が自動で設定するようにしても良いし、訓練指導者がその使用者に応じて手動で設定しても良い。自動で設定する場合、例えば、可動域の大きさが大きい程、目標軌道の数を多くし、且つ、可動域内でほぼ均等に配置するようにしても良い。また、目標軌道の形状の大きさについても、可動域が大きい程、大きくするようにしても良い。何れにしても、上述のように使用者が操作部3を把持した状態で所定の軌道に沿って操作部3を移動させ、所定の閾値に達した位置に基づいて可動域を設定し、その可動域内で適宜、1ないし複数の目標軌道を設定すれば良い。
また、図16に示すように、今回の軌道設定モードで設定された可動域を第1の可動域α1とし、前回の軌道設定モードで設定された可動域を第2の可動域α2とした場合に、第1の可動域α1と第2の可動域α2とが異なる領域を有する場合、第1の可動域α1と第2の可動域α2とに跨る領域内で、能動訓練モードにおける目標軌道を設定する。図16では、第1の可動域α1の方が第2の可動域α2よりも広い領域を有する。
例えば、訓練指導者が、前回の軌道設定モードで設定された第2の可動域α2内で能動訓練モードの訓練を行った使用者の訓練効果があったと判断した場合、次のステップの訓練を行う。この際、もう一度、その使用者に軌道設定モードを行ってもらい、その結果、可動域が第1の可動域α1まで広がった場合、第2の可動域α2内に目標軌道が設定されると訓練効果が低くなってしまう。一方で、第2の可動域α2の外側のみに目標軌道が設定されると、使用者に対する負荷が高すぎる虞がある。
そこで、本実施形態では、図16に示すように、複数の目標軌道TL4~TL7を第1の可動域α1と第2の可動域α2とに跨る領域内で設定している。図示の例では、複数の目標軌道TL4~TL7は、全て第1の可動域α1内に存在し、且つ、何れかの目標軌道の軌道の一部が第2の可動域α2内に侵入するように設定している。また、他の軌道については第2の可動域α2よりも外側に設定している。具体的には、目標軌道TL4、TL5、TL7の一部が第2の可動域α2内に侵入するように設定し、目標軌道TL6が第2の可動域α2よりも外側に位置するように設定している。
図16では、可動域が広がっているため、目標軌道の数を図15の場合よりも増やしている。目標軌道の数、形状、配置については、図15で説明した場合と同様である。但し、配置については、上述のように、第1の可動域α1と第2の可動域α2とに跨る領域内とする。この際、全部の目標軌道が第2の可動域α2の内側に侵入するように設定しても良いし、全部の目標軌道が第2の可動域α2の外側に位置するように設定しても良い。また、1ないし複数、或いは、全部の目標軌道の一部が第1の可動域α1の外側にはみ出るようにしても良い。
なお、場合によっては前回の軌道設定モードで設定された可動域よりも、今回の軌道設定モードで設定された可動域の方が狭くなる場合がある。この場合、同様に、2つの可動域に跨るように1ないし複数の目標軌道を設定する。これは、狭くなった可動域内にのみ目標軌道を設定した場合、その使用者に対する負荷が小さくなり過ぎて効果的な訓練効果が得られない虞があるためである。
また、前回の軌道設定モードで設定された可動域に対して、今回の軌道設定モードで設定された可動域が、XY平面内でずれる可能性もある。この場合も同様に、2つの可動域に跨るように1ないし複数の目標軌道を設定する。これは、ずれた可動域内にのみ目標軌道を設定した場合、その使用者に対する負荷が小さくなり過ぎて効果的な訓練効果が得られない虞があるためである。
このように、前回の可動域に対する今回の可動域が、上述のように広くなったり、狭くなったり、ずれたりした場合の何れでも、2つの可動域に跨るように目標軌道を設定することで、使用者への負担を軽減しつつ効果的な訓練を行うことができる。但し、前回の可動域に対する今回の可動域が、狭くなったり、ずれたりした場合に上述の条件で能動訓練モードを行った際に、使用者への負担が大きい場合、今回の可動域内で目標軌道を再設定するようにしても良い。
なお、前回の軌道設定モードで設定された可動域内の軌道を能動訓練モードで操作したときに、所定の判断基準を満たした場合(例えば、アシストモードの場合にアシスト力が発生した個所が全軌道の10%以下、発生したアシスト力の最大値が初回の訓練時の30%以下など)に、軌道設定モードを行うことなく、可動域を自動で広げるようにしても良い。例えば、前回設定された可動域の形状をそのまま広げる。そして、広げた可動域内で目標軌道を、例えば、図16で説明したように広げる。
上述の可動域設定モード及び軌道設定モードのフローの一例について、図17を用いて説明する。可動域設定モード及び軌道設定モードを開始すると、制御CPU75は、まず、所定の軌道の全ルートの動作が完了したか判断する(S101)。最初は全ルートの動作が完了していないので(S101のN)、可動域設定モードで操作部3を移動させる移動ルートとして、例えば、図12の(1)の軌道を設定する(S102)。軌道が設定されると、制御CPU75は、操作部3をスタート位置(ここではホームポジション)に移動させる(S103)。そして、使用者が操作部3を把持した状態で、手動で操作部3を(1)の軌道に沿って移動を開始する(S104)。この際、制御CPU75は、力センサ60の入力値(センサ値)を監視している(S105)。
そして、制御CPU75は、力センサ60の入力値が所定の閾値以上になるか否かを判断し(S106)、力センサ60の入力値が所定の閾値未満であれば(S106のN)、操作部3が移動ルートのゴール位置に到達した否かを判断する(S107)。ゴール位置に到達してなければ(S107のN)、S106に戻る。
S106において、力センサ60の入力値が所定の閾値以上となった場合(S106のY)、操作部3の現在位置をメモリ74に保存する(S108)。即ち、力センサ60の入力値が所定の閾値以上となった操作部3の位置を記憶する。
次いで、S101に戻り、全ルートの動作が完了したかを確認し、完了してなければ、S102に進む。例えば、操作部3を(1)の軌道に沿って移動させ、力センサ60の入力値が所定の閾値以上となった場合、その位置を記憶し、S102において、次の移動ルートとして、(2)の軌道を設定する。そして、操作部3をスタート位置に戻して、(2)の軌道に沿った移動を開始し、力センサ60の入力値が所定の閾値以上になるか否かを監視し、力センサ60の入力値が所定の閾値以上となった位置を保存する(S103~S108)。このような動作を(1)~(5)の軌道について繰り返す。
なお、S106において、力センサ60の入力値が所定の閾値未満で(S106のN)、S107において操作部3が移動ルートのゴール位置に到達した場合(S107のY)。制御CPU75は、そのゴール位置をメモリ74に保存する(S108)。
(1)~(5)の軌道について、上述の動作が完了した場合、即ち、全ルートの動作が完了した場合(S101のY)、制御CPU75は、訓練完了エリアを取得する(S109)。即ち、前回までに行った可動域設定モードで設定した可動域(例えば、図16の第2の可動域α2)がメモリ74に保存されていれば、それを取得する。次いで、制御CPU75は、S108でメモリ74に保存した位置から保存位置エリアを取得する(S110)。即ち、今回の可動域設定モードにおける可動域(例えば、図16の第1の可動域α1)を設定する。
次に、保存位置エリア(例えば第1の可動域α1)と訓練完了エリア(例えば第2の可動域α2)とから、訓練未完了エリアを算出する(S111)。例えば、図16に示した第1の可動域α1と第2の可動域α2とを跨ぐ領域を算出する。そして、軌道設定モードを実行して、算出したエリア内に図16に示したような目標軌道を自動で生成する(S112)。これにより、可動域設定モード及び軌道設定モードを終了する。このように生成された目標軌道は、次に行う能動訓練モードで使用される。
なお、S109において、訓練完了エリアがない場合、即ち、その使用者にとって最初の能動訓練モードによる訓練である場合、S109、S111をスキップして、S112において、S110で取得した保存位置エリア内に目標軌道を生成する。例えば、図15に示したように、可動域α内に目標軌道を設定する。
本実施形態の場合、このように運動訓練装置1により使用者に適した操作部3の軌道を自動で設定できる。即ち、能動訓練モードで使用する目標軌道を運動訓練装置1により自動で設定可能である。この際、使用者に操作部3を把持させた状態で所定の軌道に沿って手動又は自動で操作部3を移動させ、力センサ60の入力値が所定の閾値となった位置を記憶しておくことで、その使用者の可動域を設定する。そして、このように判断した可動域の範囲内で目標軌道を設定するようにしている。このため、使用者に適した目標軌道が設定可能である。
これにより、訓練指導者が目標軌道の設定作業を行う手間を省くことができ、訓練指導者の負担を減らすことができる。そして、訓練指導者の数が少なくても、多くの使用者に対して訓練を行い易くなる。
上述した実施形態の軌道設定モードでは目標軌道を自動で生成する態様を示したが、可動域設定モードで設定された可動域内で訓練指導者が手動で目標軌道を設定してもよい。訓練指導者が目標軌道を手動で設定する際は、操作部3が設定された可動域もしくは設定された可動域よりも若干広い領域(目標軌道が可動域の内側と外型とで跨って設定できるようにするため)よりも外側へ移動しないように移動の制限(ソフトリミットの設定)を行うことが望ましい。つまり、操作部3の移動範囲を設定された可動域内もしくは設定された可動域よりも所定距離外側の領域内となるように第1モータ6及び第2モータ30を制御する。また、設定された可動域をモニター76に表示するようにしても良い。この場合、訓練指導者がモニター76に表示された可動域を見ながら手動で目標軌道を設定する。例えば、可動域内に収まるように目標軌道を設定しても良いし、可動域からはみ出るように目標軌道を設定しても良い。これにより、訓練指導者は使用者Uの可動域が設定された状態で目標軌道を設定することができるため、設定作業の手間を省くことができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について、図18を用いて説明する。上述の第1の実施形態では、図12に示したように、可動域を設定するために操作部3を移動させる所定の軌道をホームポジションから放射状に延びる複数の直線とした。これに対して、本実施形態では、所定の軌道を、図18に破線で示すように、直径が異なる複数の円としている。その他の構成及び作用は、上述の第1の実施形態と同様であるため、同様の構成には同じ符号を付して説明及び図示を省略し、以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第2の実施形態について、図18を用いて説明する。上述の第1の実施形態では、図12に示したように、可動域を設定するために操作部3を移動させる所定の軌道をホームポジションから放射状に延びる複数の直線とした。これに対して、本実施形態では、所定の軌道を、図18に破線で示すように、直径が異なる複数の円としている。その他の構成及び作用は、上述の第1の実施形態と同様であるため、同様の構成には同じ符号を付して説明及び図示を省略し、以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態の場合、所定の軌道である複数の円は、全てX軸方向中央、且つ、Y軸方向の端部位置でホームポジションHPを通る。また、全ての円の中心は、ホームポジションHPを通るY軸上に位置する。即ち、小さい円から順番に操作部3を軌道に沿って移動させた場合に、ホームポジションHPから徐々に離れるように円が描かれるように、複数の円の軌道を設定している。
また、図18に示すように、各円の軌道は、ホームポジションHPから放射状の延びる複数の直線(a)~(e)によって分けられた複数の領域β1~β4を有する。本実施形態においても、可動域設定モードを実行する場合には、制御CPU75が第1モータ6及び第2モータ30を制御して自動で操作部3を所定の軌道に沿って移動させた場合に、力センサ60の入力値が所定の閾値になった位置に基づいて可動域を設定する。この際、上述の複数の領域β1~β4毎に、力センサ60の入力値が所定の閾値になった位置を記憶する。そして、この記憶した位置に基づいて可動域を設定する。
即ち、領域β1において、力センサ60の入力値が所定の閾値になった位置がHPから2つ目の円であり、同様に、領域β2が3つ目の円、領域β3が4つ目の円、領域β4が5つ目の円で、それぞれ力センサ60の入力値が所定の閾値になった場合、各領域の所定の閾値になった位置を例えば曲線で結ぶことで、図18に太線で示す可動域αが得られる。なお、これらの各位置を直線で結んで可動域としても良いし、直線で結ぶことで形成される多角形状の内接円を可動域としても良い。
このような本実施形態のように、可動域を設定するための所定の軌道を複数の円としても、使用者の可動域を適切に求めることができる。なお、複数の円は、楕円であっても良い。また、可動域を設定する際には、上述ように複数の領域を設定せずに、小さい方の円から順番に操作部3を軌道に沿って移動させ、最初に、力センサ60の入力値が所定の閾値になった円を可動域に設定しても良い。
また、第1の実施形態、第2の実施形態ともに、軌道を設定する際に操作部3をホームポジションHPから離れる方向に移動させているが、この「ホームポジションHP」は可動域設定モードにおけるホームポジションであり、運動訓練装置1自体のホームポジションと異なる位置であってもよい。
<第3の実施形態>
第3の実施形態について、図19を用いて説明する。上述の第1、第2の実施形態では、可動域を設定するために、操作部3を自動で所定の軌道に沿って移動させた。これに対して本実施形態では、使用者が手動で操作部3を移動させるようにしている。その他の構成及び作用は、上述の第1、第2の実施形態と同様であるため、同様の構成には同じ符号を付して説明及び図示を省略し、以下、第1、第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第3の実施形態について、図19を用いて説明する。上述の第1、第2の実施形態では、可動域を設定するために、操作部3を自動で所定の軌道に沿って移動させた。これに対して本実施形態では、使用者が手動で操作部3を移動させるようにしている。その他の構成及び作用は、上述の第1、第2の実施形態と同様であるため、同様の構成には同じ符号を付して説明及び図示を省略し、以下、第1、第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態では、可動域設定モードにおいては、使用者がホームポジションHPから所定の軌道に沿って操作部3を手動で移動させた場合に、操作部3が移動した位置のうち、ホームポジションHPから最も遠い位置を記憶し、記憶した位置に基づいて可動域を設定する。例えば、前述の図12に示したように、放射状の複数の直線軌道(1)~(5)に沿って、使用者が操作部3を手動で移動させる。この際、制御CPU75は、操作部3に対して所定の軌道に沿った移動のみ許容するように、第1モータ6及び第2モータ30を制御する。
即ち、操作部3が各直線軌道(1)~(5)のそれぞれに対して直交する方向にずれないように、第1モータ6及び第2モータ30を駆動し、使用者が操作部3をそれぞれの直線軌道に沿ってのみ手動で移動できるようにする。なお、ここでいう所定の軌道に沿った移動のみ許容するとは、その軌道のみを許容する場合は勿論、その軌道に対して直交する方向のある程度の幅の範囲内の移動であれば許容する場合も含む。
使用者は、各軌道に沿って順次、操作部3を移動させ、操作部3をHPに戻す動作を繰り返す。そして、図12の各軌道で示す時点まで操作部3を移動させることができた場合、制御CPU75は、各位置を記憶して、これら記憶した各位置に基づいて、図19に示すような可動域αを設定する。なお、使用者が各軌道に沿って限界まで移動させたかどうかは、実際に使用者が限界まで腕を伸ばすように操作部3を移動させ、操作部3がHPに向けて戻り始めた時点で判断する。即ち、この位置が操作部3がその軌道においてHPから最も遠い位置となる。
なお、使用者が操作部3を各軌道に沿って移動させている際に、力センサ60の入力値を監視し、入力値が所定の閾値に達した時点で、操作部3をHPに戻すように指示するようにしても良い。また、所定の軌道は、図12の直線軌道に限らず、例えば、図18にしめした複数の円軌道であっても良い。この場合も、制御CPU75は、操作部3に対して所定の軌道に沿った移動のみ許容するように、第1モータ6及び第2モータ30を制御するようにしても良い。また、使用者が操作部3をその軌道に沿って移動させることができた複数の円軌道のうち、最も大きい円軌道を可動域として設定しても良い。
また、可動域設定モードにおいて、上述のように所定の軌道を設定せずに、使用者が手動で任意に移動させた軌道に基づいて、可動域を設定しても良い。例えば、使用者に対してできるだけ大きな円を描くように操作部3を移動させる動作を指示し、その際に操作部3が描く軌道を可動域として設定しても良い。或いは、使用者が操作部3を掴みその上から訓練指導者が使用者の手をとって操作部3を任意に移動させることで、可動域を設定しても良い。この場合、例えば、訓練指導者が力センサ60の入力値を監視し、入力値が所定の閾値を超えないように操作部3を移動させるようにする。
<他の実施形態>
上述の運動訓練装置1では、例えば、予めPC70に、上述の制御が可能なプログラムがインストールされているが、運動訓練装置1が備える制御部に上述のプログラムをインストールしても良い。或いは、既に設置されている運動訓練装置や運動訓練システムが備えるコンピュータにこのプログラムをインストールするようにしても良い。即ち、本発明は、上述の運動訓練装置1に用いられるプログラムであっても良い。
上述の運動訓練装置1では、例えば、予めPC70に、上述の制御が可能なプログラムがインストールされているが、運動訓練装置1が備える制御部に上述のプログラムをインストールしても良い。或いは、既に設置されている運動訓練装置や運動訓練システムが備えるコンピュータにこのプログラムをインストールするようにしても良い。即ち、本発明は、上述の運動訓練装置1に用いられるプログラムであっても良い。
このプログラムは、以下のような工程をコンピュータに実行させるプログラムでもある。即ち、プログラムは、次の2つの工程を有する。まず、第1工程では、使用者が操作部を操作可能な領域である可動域を設定する。例えば、所定の軌道に沿って操作部3を移動させ、力センサ60の入力値が所定の閾値になった位置を記憶すし、記憶した位置に基づいて、使用者が操作部3を操作可能な領域である可動域を設定する。第2工程では、第1工程で設定した可動域内で能動訓練モードにおける目標軌道(設定軌道)を設定可能である。
1・・・運動訓練装置
3・・・操作部
6・・・第1モータ(X軸方向駆動モータ)
6a・・・エンコーダ(位置検出手段)
30・・・第2モータ(Y軸方向駆動モータ)
30a・・・エンコーダ(位置検出手段)
60・・・力センサ
70・・・PC(制御部)
75・・・制御CPU
200・・・駆動部
3・・・操作部
6・・・第1モータ(X軸方向駆動モータ)
6a・・・エンコーダ(位置検出手段)
30・・・第2モータ(Y軸方向駆動モータ)
30a・・・エンコーダ(位置検出手段)
60・・・力センサ
70・・・PC(制御部)
75・・・制御CPU
200・・・駆動部
Claims (12)
- XY平面で移動可能な操作部と、
X軸およびY軸方向駆動モータを有し、前記操作部をXY平面で駆動する駆動部と、
前記操作部を操作する使用者から前記操作部に作用するX軸およびY軸方向の力Fx,Fyを検出する力センサと、
前記XY平面における前記操作部の位置を検出する位置検出手段と、
前記X軸およびY軸方向駆動モータを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
使用者が設定軌道に沿って前記操作部を操作する能動訓練モードと、
使用者が前記操作部を操作可能な領域である可動域を設定する可動域設定モードと、
前記可動域設定モードで設定した前記可動域内で、前記能動訓練モードにおける前記設定軌道を設定可能な軌道設定モードと、を実行可能である、
ことを特徴とする運動訓練装置。 - 前記制御部は、前記軌道設定モードで設定する前記設定軌道を、前記可動域内で複数設定する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の運動訓練装置。 - 前記設定軌道は、予め記憶された形状である、
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の運動訓練装置。 - 前記制御部は、前記可動域設定モードで設定された第1の可動域と、前回の前記可動域設定モードで設定された第2の可動域とが異なる領域を有する場合、前記第1の可動域と前記第2の可動域とに跨る領域内で、前記能動訓練モードにおける前記設定軌道を設定する、
ことを特徴とする、請求項1ないし3の何れか1項に記載の運動訓練装置。 - 前記可動域設定モードは、前記制御部が前記X軸およびY軸駆動モータを制御して自動で前記操作部を所定の軌道に沿って移動させた場合に、前記力センサの入力値が所定の閾値になった位置を記憶し、前記記憶した位置に基づいて前記可動域を設定するモードである、
ことを特徴とする、請求項1ないし4の何れか1項に記載の運動訓練装置。 - 前記可動域設定モードは、使用者がホームポジションから所定の軌道に沿って前記操作部を手動で移動させた場合に、前記操作部が移動した位置のうち、前記ホームポジションから最も遠い位置を記憶し、前記記憶した位置に基づいて前記可動域を設定するモードである、
ことを特徴とする、請求項1ないし4の何れか1項に記載の運動訓練装置。 - 前記制御部は、前記可動域設定モードにおいて、前記操作部に対して前記所定の軌道に沿った移動のみ許容するように、前記X軸およびY軸駆動モータを制御する、
ことを特徴とする、請求項6に記載の運動訓練装置。 - 前記可動域設定モードは、前記操作部を任意に移動させた軌道に基づいて、前記可動域を設定するモードである、
ことを特徴とする、請求項1ないし4の何れか1項に記載の運動訓練装置。 - 前記能動訓練モードには、使用者が前記操作部を操作している際に、前記操作部の位置が前記設定軌道から外れた場合に前記操作部を前記設定軌道に戻すアシスト力を発生させるように、前記X軸およびY軸方向駆動モータを制御するアシストモードを含む、
ことを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の運動訓練装置。 - 前記軌道設定モードにおいて前記操作部を手動で移動させることにより前記設定軌道を設定することを特徴とする請求項1に記載の運動訓練装置。
- 前記軌道設定モードにおいて前記操作部を手動で移動させることにより前記設定軌道を設定する際に、前記制御部は前記操作部の移動範囲を前記可動域設定モードで設定された前記可動域内もしくは前記可動域よりも所定距離外側の領域内となるように前記操作部の移動を制限することを特徴とする請求項10に記載の運動訓練装置。
- XY平面で移動可能な操作部と、
X軸およびY軸方向駆動モータを有し、前記操作部をXY平面で駆動する駆動部と、
前記操作部を操作する使用者から前記操作部に作用するX軸およびY軸方向の力Fx,Fyを検出する力センサと、
前記XY平面における前記操作部の位置を検出する位置検出手段と、
前記X軸およびY軸方向駆動モータを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、使用者が設定軌道に沿って前記操作部を操作する能動訓練モードを実行可能な運動訓練装置に用いられるプログラムであって、
使用者が前記操作部を操作可能な領域である可動域を設定する第1工程と、
前記第1工程で設定した前記可動域内で、前記能動訓練モードにおける前記設定軌道を設定可能な第2工程と、をコンピュータにより実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021082613A JP2022175861A (ja) | 2021-05-14 | 2021-05-14 | 運動訓練装置及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021082613A JP2022175861A (ja) | 2021-05-14 | 2021-05-14 | 運動訓練装置及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022175861A true JP2022175861A (ja) | 2022-11-25 |
Family
ID=84145567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021082613A Pending JP2022175861A (ja) | 2021-05-14 | 2021-05-14 | 運動訓練装置及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022175861A (ja) |
-
2021
- 2021-05-14 JP JP2021082613A patent/JP2022175861A/ja active Pending
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