JP2022172844A - 放射線検出器及びx線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

放射線検出器及びx線コンピュータ断層撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】検出素子の温度変化を抑制すること。【解決手段】実施形態に係る放射線検出器は、複数の検出素子と、複数の電子素子と、接合部とを備える。複数の電子素子は、前記複数の検出素子と対向して設けられ、前記検出素子から出力される信号を処理する。接合部は、前記複数の検出素子と前記複数の電子素子との間に設けられ、潜熱蓄熱材を含む。【選択図】図2

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、放射線検出器及びX線コンピュータ断層撮影装置に関する。
従来、X線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography:CT)装置やPET(Positron Emission Tomography)装置等の放射線診断装置は、放射線を検出するための放射線検出器を備える。放射線検出器は、例えば、放射線の光子を検出する複数の検出素子と、当該から出力される信号を処理する複数の電子素子とを有する。
このような構成では、放射線が照射された際に電子素子が発熱し、それにより検出素子の温度変化が生じることがあり得る。検出素子の温度変化は画像不良や故障の原因にもなり得るため、X線の照射量に応じて電子素子の発熱量が急峻に変化した場合でも、検出素子の温度を低温で安定した状態に保つことが望ましい。
特開2014-210047号公報 特開2009-82226号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、検出素子の温度変化を抑制することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置付けることもできる。
実施形態に係る放射線検出器は、複数の検出素子と、複数の電子素子と、接合部とを備える。複数の電子素子は、前記複数の検出素子と対向して設けられ、前記検出素子から出力される信号を処理する。接合部は、前記複数の検出素子と前記複数の電子素子との間に設けられ、潜熱蓄熱材を含む。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。 図2は、本実施形態に係るX線検出器の構成例を示す図である。
(実施形態)
以下、図面を参照しながら、本願が開示する放射線検出器及びX線CT装置の実施形態について説明する。ここで、各図面に示される構成は模式的なものであり、図示されている各構成要素の寸法や構成要素間の寸法の比率は実物と異なる場合がある。また、図面相互の間でも、同じ構成要素の寸法や構成要素間の寸法の比率が異なって示されている場合がある。
以下の実施形態では、本願が開示する技術をX線CT装置のX線検出器に適用した場合の例を説明する。また、以下の実施形態では、本願が開示する技術をフォトンカウンティングCTを実行可能なX線CT装置に適用した場合の例を説明する。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。
例えば、図1に示すように、本実施形態に係るX線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。ここで、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対し水平である軸方向をX軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をY軸方向とそれぞれ定義するものとする。
架台装置10は、患者等である被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線を検出して、コンソール装置40に出力する装置である。具体的には、架台装置10は、X線管11と、X線検出器12と、回転フレーム13と、X線高電圧装置14と、制御装置15と、ウェッジ16と、コリメータ17と、DAS(Data Acquisition System)18とを備える。なお、図1では、図示の便宜上、X軸方向から見た架台装置10とZ軸方向から見た架台装置10とを示しているが、実際には、X線CT装置1は、一つの架台装置10を有している。
X線管11は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管である。X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極から陽極に向けて熱電子を照射することで、被検体Pに対し照射するX線を発生する。例えば、X線管11は、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管である。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ16は、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。なお、ウェッジ16は、ウェッジフィルタ(wedge filter)や、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。
X線絞り17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を絞り込むための鉛板等を含み、複数の鉛板等を組み合わせることによってスリットを形成している。なお、X線絞り17は、コリメータと呼ばれる場合もある。
X線検出器12は、X線管11から照射され、被検体Pを通過したX線を検出する。具体的には、X線検出器12は、X線管11の焦点を中心として一つの円弧に沿ってチャネル方向に配列された複数の検出素子を有する。例えば、X線検出器12は、チャネル方向に複数の検出素子が配列された検出素子列が列方向(スライス方向、row方向とも呼ばれる)に複数配列された構造を有する。ここで、X線検出器12のX線の入射面側には、散乱X線を低減させるためにコリメータが設置される。コリメータは、散乱線除去グリッド又は後置コリメータと呼ばれる場合もある。
複数の検出素子は、それぞれ、X線の光子が入射するごとに、当該X線の光子のエネルギー値を計測可能な信号を出力する。具体的には、検出素子は、複数の電極から構成され、X線の光子が入射するごとに、入射したX線に応じた電気信号(パルス)を出力する。この電気信号(パルス)の数を計数することで、各検出素子に入射したX線の光子数を計数することができる。また、この電気信号に対して、所定の演算処理を行なうことで、当該信号の出力を引き起こしたX線の光子のエネルギー値を計測することができる。
例えば、検出素子には、CZT(テルル化亜鉛カドミウム:CdZnTe)、CdTe(テルル化カドミウム)、Ge(ゲルマニウム)、Si(シリコン)等が使用される。なお、検出素子は、シンチレータ結晶等の他の種類の半導体結晶を用いたものであってもよい。
すなわち、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器である。なお、X線検出器12は、放射線によって励起され発光する蛍光体と、蛍光体によって発生した光を電気信号に変換する光センサとを組み合わせた間接変換型の検出器であっても構わない。
また、X線検出器12は、上述した複数の検出素子に接続され、検出素子から出力される信号を処理する複数の電子素子を有する。具体的には、電子素子は、検出素子から出力される個々の電荷量に比例した高さを有する電気パルスを波高弁別することで、検出素子に入射したX線の光子数を計数する。また、電子素子は、個々の電荷の大きさに基づく演算処理を行なうことで、計数したX線の光子のエネルギーを計測する。また、電子素子は、検出素子からの信号をA/D(Analog to Digital)変換することで、X線の光子数の計数結果をデジタルデータとしてDAS18に出力する。例えば、電子素子は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)によって実現される。
DAS18は、X線検出器12から出力される信号に基づいて、検出データを出力する電子回路である。具体的には、DAS18は、X線検出器12から出力されたX線の計数結果に基づいて検出データを生成する。検出データは、例えば、サイノグラムである。サイノグラムは、X線管11の各位置において各検出素子に入射した計数処理の結果を並べたデータである。サイノグラムは、ビュー方向及びチャンネル方向を軸とする2次元直交座標系に、X線の光子数の計数結果を並べたデータである。DAS18は、例えば、X線検出器12におけるスライス方向の列単位で、サイノグラムを生成する。そして、DAS18は、生成した検出データをコンソール装置40へ転送する。ここで、例えば、DAS18は、プロセッサにより実現される。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生する機能を有する高電圧発生装置と、X線管11が照射するX線出力に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置14は、後述する回転フレーム13に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(図示しない)側に設けられても構わない。ここで、固定フレームは、回転フレーム13を回転可能に支持する支持フレームである。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とが固定され、回転軸を中心として回転する円環状のフレームである。具合的には、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを回転軸を挟んで対向配置した状態で支持し、後述する制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる。なお、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14を更に備えて支持する。
ここで、回転フレーム13は、架台装置10の非回転部分(例えば、固定フレーム。図1での図示は省略している)により回転可能に支持される。回転機構は、例えば、回転駆動力を生ずるモータと、当該回転駆動力を回転フレーム13に伝達して回転させるベアリングとを含む。モータは、例えば、当該非回転部分に設けられ、ベアリングは、回転フレーム13及び当該モータと物理的に接続され、モータの回転力に応じて回転フレーム13が回転する。
また、回転フレーム13及び非回転部分にはそれぞれ、非接触方式又は接触方式の通信回路が設けられ、これにより回転フレーム13に支持されるユニットと当該非回転部分或いは架台装置10の外部装置との通信が行われる。例えば、非接触の通信方式として光通信を採用する場合、DAS18によって生成された検出データは、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)を有する送信機から光通信によって架台装置10の非回転部分に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、さらに送信機により当該非回転部からコンソール装置40へ転送される。なお、通信方式としては、この他に容量結合式や電波方式等の非接触型のデータ伝送方式の他、スリップリングと電極ブラシを使った接触型のデータ伝送方式を採用しても構わない。
制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。制御装置15は、コンソール装置40若しくは架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43からの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う機能を有する。例えば、制御装置15は、入力信号を受けて回転フレーム13を回転させる制御や、架台装置10をチルトさせる制御、及び寝台装置30及び天板33を動作させる制御を行う。なお、架台装置10をチルトさせる制御は、架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43によって入力される傾斜角度(チルト角度)情報により、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって実現される。なお、制御装置15は、架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられても構わない。
寝台装置30は、スキャン対象である被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を天板33の長軸方向に移動するモータあるいはアクチュエータである。支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
コンソール装置40は、操作者によるX線CT装置1の操作を受け付けるとともに、架台装置10によって収集された検出データを用いてCT画像データを再構成する装置である。コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44とを有する。なお、ここでは、コンソール装置40と架台装置10とが別体である場合の例を説明するが、架台装置10にコンソール装置40又はコンソール装置40の構成要素の一部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、投影データやCT画像データを記憶する。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。なお、例えば、ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。また、例えば、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されてもよい。
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際のスキャン条件や、CT画像データを再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等を操作者から受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック等により実現される。なお、例えば、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、例えば、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されてもよい。
処理回路44は、X線CT装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路44は、システム制御機能441、前処理機能442、再構成処理機能443、及び画像処理機能444を実行する。
システム制御機能441は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各種機能を制御する。例えば、システム制御機能441は、X線CT装置1において実行されるCTスキャンを制御する。また、システム制御機能441は、前処理機能442、再構成処理機能443、及び画像処理機能444を制御することで、コンソール装置40におけるCT画像データの生成や表示を制御する。
前処理機能442は、DAS18から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施した投影データを生成する。なお、前処理前のデータ(検出データ)及び前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。
再構成処理機能443は、前処理機能442にて生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データ(再構成画像データ)を生成する。
画像処理機能444は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、再構成処理機能443によって生成されたCT画像データを公知の方法により、任意断面の断層像データや3次元画像データに変換する。なお、3次元画像データの生成は再構成処理機能443が直接行っても構わない。
ここで、例えば、処理回路44は、プロセッサにより実現される。この場合に、処理回路44が有する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ41に記憶される。そして、処理回路44は、メモリ41から各プログラムを読み出して実行することで、各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路44は、図1の処理回路44内に示された各処理機能を有することとなる。
なお、ここでは、単一の処理回路44によって、上述した各処理機能が実現されるものとして説明したが、例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路44を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路44が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。また、処理回路44が有する各処理機能は、回路等のハードウェアとソフトウェアとの混合によって実現されても構わない。また、ここでは、単一のメモリ41が各処理機能に対応するプログラムを記憶する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、複数の記憶回路が分散して配置され、処理回路44が、個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出して実行する構成としても構わない。
以上、本実施形態に係るX線CT装置1の全体的な構成について説明した。ここで、上述したように、本実施形態では、X線検出器12は、複数の検出素子と、当該複数の検出素子から出力される信号を処理する複数の電子素子とを有する。
このような構成では、X線が照射された際に電子素子が発熱し、それにより検出素子の温度変化が生じることがあり得る。検出素子の温度変化は画像不良や故障の原因にもなり得るため、X線の照射量に応じて電子素子の発熱量が急峻に変化した場合でも、検出素子の温度を低温で安定した状態に保つことが望ましい。
このことから、本実施形態では、X線検出器12は、検出素子の温度変化を抑制することができるように構成されている。以下、本実施形態に係るX線検出器12の構成について詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係るX線検出器12の構成例を示す図である。
例えば、図2に示すように、X線検出器12は、複数の検出素子121と、複数の検出素子121と対向して設けられ、検出素子121から出力される信号を処理する複数の電子素子122とを有する。
なお、図2では、チャネル方向に配列された複数の検出素子121及び複数の電子素子122のうちの二つの検出素子121及び二つの電子素子122を例として示している。
また、X線検出器12は、複数の検出素子121と複数の電子素子122との間に設けられたインターポーザ123をさらに有する。そして、複数の検出素子121と複数の電子素子122との間は、複数の接続電極を介して接続されている。
具体的には、複数の検出素子121とインターポーザ123との間は、複数の第1の接続電極124を介して接続されており、複数の電子素子122とインターポーザと123の間は、複数の第2の接続電極125介して接続されている。
すなわち、本実施形態では、X線検出器12は、インターポーザ123の一方の面上に複数の検出素子121が搭載され、他方の面上に複数の電子素子122が搭載された構成を有している。
このような構成では、ノイズ低減又はエネルギー分解能向上のために、インターポーザ123はできるだけ薄くすることが望ましい。しかしながら、インターポーザ123を薄くすると、電子素子122と検出素子121との間の距離が近くなり、X線の照射量に応じて電子素子122の発熱量が変化した場合に、検出素子121の温度が変化しやすくなってしまう。
このため、本実施形態では、X線検出器12は、複数の検出素子121と複数の電子素子122との間に設けられ、潜熱蓄熱材を含んだ接合部を有する。
具体的には、接合部は、複数の検出素子121とインターポーザ123との間に設けられた第1の接合部126と、複数の電子素子122とインターポーザ123との間に設けられた第2の接合部127とを含む。なお、図2では、第1の接合部126及び第2の接合部127に網掛けの模様を付している。
ここで、接合部は、潜熱蓄熱材が混入されたアンダーフィルが複数の接続電極の間隙に充填されることによって形成されている。
具体的には、第1の接合部126は、複数の検出素子121とインターポーザ123との間を接続する複数の第1の接続電極124の間隙に充填されたアンダーフィルによって形成されている。また、第2の接合部127は、複数の電子素子122とインターポーザ123との間を接続する複数の第2の接続電極125の間隙に充填されたアンダーフィルによって形成されている。
このように、本実施形態では、検出素子121とインターポーザ123との間の接続、及び、電子素子122とインターポーザ123との間の接続を補強するために用いられるアンダーフィルに潜熱性蓄熱材を混入することで、接合部を形成している。
この場合に、アンダーフィルに混入させる潜熱蓄熱材、すなわち、接合部に含める潜熱蓄熱材としては、潜熱蓄熱性を有するものであれば、各種の材料を用いることが可能である。ここで、潜熱蓄熱性とは、液体から固体に、又は、固体から液体に相変化する際に熱を蓄えたり放出したりする性質である。例えば、潜熱蓄熱材は、パラフィン、又は、潜熱蓄熱性を有する物質を内容物としたマイクロカプセルである。
このような構成によれば、接合部によって、電子素子122と検出素子121との間の熱容量を増加させることができ、X線の変化に伴って電子素子122の温度が変化した影響を検出素子121に与えにくくすることができる。これにより、例えば、インターポーザ123を薄くした場合でも、検出素子121の温度変化を抑制することができるようになる。
上述したように、本実施形態では、X線検出器12が、複数の検出素子121と複数の電子素子122との間に設けられ、潜熱蓄熱材を含んだ接合部を有することによって、検出素子121の温度変化を抑制することができる。この結果、検出素子の温度変化に起因する画像不良や故障を抑制することができる。
(変形例)
なお、上述した実施形態では、検出素子121とインターポーザ123との間、及び、電子素子122とインターポーザ123との間の両方に接合部が設けられる場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、接合部は、検出素子121とインターポーザ123との間、及び、電子素子122とインターポーザ123のいずれか一方のみに設けられてもよい。この場合でも、接合部を全く設けない場合と比べれば、電子素子と検出素子との間の熱容量を増加させることができるので、検出素子の温度変化を抑制する効果は得られる。
また、上述した実施形態では、検出素子121と電子素子122との間にインターポーザ123が設けられる場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、検出素子121と電子素子122との間がインターポーザ123を介さずに直接接続されるような場合でも、本願が開示する技術を同様に適用することが可能である。その場合には、例えば、検出素子121と電子素子122との間を接続する複数の接続電極の間隙に潜熱蓄熱材が混入されたアンダーフィルを充填することで、接合部を形成する。これにより、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述した実施形態では、本願が開示する技術をフォトンカウンティングCTを実行可能なX線CT装置に適用した場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、本願が開示する技術は、積分型(電流モード計測方式)の検出器を備えるX線CT装置にも同様に適用することが可能である。
また、X線CT装置には、X線管と検出器とが一体として被検体の周囲を回転するRotate/Rotate-Type(第3世代CT)、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate-Type(第4世代CT)等のように様々なタイプがあるが、いずれのタイプでも、上述した実施形態へ適用することが可能である。
また、上述した実施形態では、本願が開示する技術をX線CT装置のX線検出器に適用した場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、本願が開示する技術は、X線診断装置のX線検出器、PET(Positron Emission Tomography)装置やSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置等の核医学診断装置のγ線検出器のように、他の放射線診断装置の放射線検出器にも同様に適用することが可能である。
また、上述した実施形態の構成は、放射線検出器に限らず、半導体と発熱体とが近接かつ同一基板へ実装された他の装置にも同様に適用することが可能である。それにより、上述した実施形態と同様に、半導体側の温度変化を抑制することができる。
なお、上述した説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは、記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで、機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて一つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を一つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
また、上述した実施形態及び変形例において、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散又は統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散又は統合して構成することができる。更に、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上述した実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行なうこともでき、或いは、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行なうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、検出素子の温度変化を抑制することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
12 X線検出器
121 検出素子
122 電子素子
123 インターポーザ
124 第1の接続電極
125 第2の接続電極
126 第1の接合部
127 第2の接合部

Claims (5)

  1. 複数の検出素子と、
    前記複数の検出素子と対向して設けられ、前記検出素子から出力される信号を処理する複数の電子素子と、
    前記複数の検出素子と前記複数の電子素子との間に設けられ、潜熱蓄熱材を含んだ接合部と
    を備える、放射線検出器。
  2. 前記複数の検出素子と前記複数の電子素子との間に設けられたインターポーザをさらに備え、
    前記接合部は、前記複数の検出素子と前記インターポーザとの間に設けられた第1の接合部と、前記複数の電子素子と前記インターポーザとの間に設けられた第2の接合部とを含む、
    請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 前記複数の検出素子と前記複数の電子素子との間は、複数の接続電極を介して接続されており、
    前記接合部は、前記潜熱蓄熱材が混入されたアンダーフィルが前記複数の接続電極の間隙に充填されることによって形成されている、
    請求項1又は2に記載の放射線検出器。
  4. 前記潜熱蓄熱材は、パラフィン、又は、潜熱蓄熱性を有する物質を内容物としたマイクロカプセルである、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の放射線検出器。
  5. 複数の検出素子と、
    前記複数の検出素子と対向して設けられ、前記検出素子から出力される信号を処理する複数の電子素子と、
    前記複数の検出素子と前記複数の電子素子との間に設けられ、潜熱蓄熱材を含んだ接合部と
    を有するX線検出器
    を備える、X線コンピュータ断層撮影装置。
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