JP2022172503A - 衛星観測計画立案システム、衛星観測計画立案方法、および衛星観測計画立案プログラム - Google Patents

衛星観測計画立案システム、衛星観測計画立案方法、および衛星観測計画立案プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】衛星観測計画を立案する際に、システムの運用者の負荷低減の効果を損なわないようにし、また、衛星観測計画の立案の熟練者の作業の進め方を容易に踏襲できるようにする。【解決手段】衛星観測計画立案システム100は、衛星観測計画を作成する際の指標と重みとを用いて定式化された目的関数を作成し、目的関数を最大化または最小化する最適解を算出する最適化手段101と、過去に作成された衛星観測計画と算出された最適解との差分が所定値以下になるように重みを更新する重み更新手段102とを含む。【選択図】図8

Description

本発明は、衛星観測計画立案システム、衛星観測計画立案方法、および衛星観測計画立案プログラムに関する。
光学カメラなどの地表観測用センサを搭載した衛星(人工衛星)を利用して地表の状況を観測する衛星観測システムがある。そのような衛星観測システムでは、衛星を利用する撮像の計画(衛星観測計画)に基づいて観測が行われる。
システムの運用者が観測要求を解析して手作業で衛星観測計画を立案することを想定すると、運用者の負荷は高い。また、運用者は、衛星観測計画を立案するために、様々な指標をバランスよく考慮する必要がある。そのように考慮する能力が低い運用者が衛星観測計画の立案を行うと、作業効率が悪く、運用コストが増大する。
近年の衛星の高性能化、コンステレーション運用の普及に伴って、衛星観測計画立案作業は複雑化している。したがって、運用者の負荷はより高くなり、運用コストがより増大する。
例えば、特許文献1に、衛星観測計画を立案する衛星観測スケジューリングシステムが記載されている。特許文献1に記載された衛星観測スケジューリングシステムは、衛星軌道とユーザが希望する観測地点や条件とに基づいて衛星観測計画を立案する。具体的には、衛星観測スケジューリングシステムは、地表観測用センサを搭載した衛星による観測地点ごとの観測機会に対する組み合わせを算出する。衛星観測スケジューリングシステムは、組み合わせごとの評価関数を最小化することによって、所望の観測地点の最適な観測スケジューリングを自動的に立案する。
特許文献1に記載された衛星観測スケジューリングシステムは、運用者の負荷を減少させることができ、運用コストを削減することができる。
特開2019-202587号公報
特許文献1に記載された衛星観測スケジューリングシステムは、衛星観測計画の立案を組合せ最適化問題に帰着させることによって、最適な観測スケジューリングを決定する。衛星観測計画を立案する場合、種々の制約や指標を考慮することが求められる。したがって、衛星観測計画の立案を組合せ最適化問題に帰着させ目的関数に定式化することは容易ではない。その結果、システムの運用者の負荷の低減が損なわれたり、最適な衛星観測計画が立案されるまでに時間がかかったりすることがある。
そこで、本発明は、衛星観測計画を立案する際に、システムの運用者の負荷低減の効果を損なわないようにすることができ、また、衛星観測計画の立案の熟練者の作業の進め方を容易に踏襲できる計画立案システム、計画立案方法、および計画立案プログラムを提供することを目的とする。
本発明による衛星観測計画立案システムは、衛星観測計画を作成する際の指標と重みとを用いて定式化された目的関数を作成し、目的関数を最大化または最小化する最適解を算出する最適化手段と、過去に作成された衛星観測計画と算出された最適解との差分が所定値以下になるように重みを更新する重み更新手段とを含む。
本発明による衛星観測計画立案方法は、コンピュータが、衛星観測計画を作成する際の指標と重みとを用いて定式化された目的関数を作成し、目的関数を最大化または最小化する最適解を算出し、過去に作成された衛星観測計画と算出された最適解との差分が所定値以下になるように重みを更新する。
本発明による衛星観測計画立案プログラムは、コンピュータに、衛星観測計画を作成する際の指標と重みとを用いて定式化された目的関数を作成し、目的関数を最大化または最小化する最適解を算出する処理と、過去に作成された衛星観測計画と算出された最適解との差分が所定値以下になるように重みを更新する処理とを実行させる。
本発明によれば、衛星観測計画を立案する際に、システムの運用者の負荷低減の効果を損なわないようにすることができ、また、衛星観測計画の立案の熟練者の作業の進め方を容易に踏襲できる。
衛星運用システムの概略を示すブロック図である。 衛星観測計画立案システムの構成の一例を示すブロック図である。 学習フェーズで使用されるデータも記載された衛星観測計画立案システムを示すブロック図である。 衛星観測計画立案システムの学習フェーズの動作の一例を示すフローチャートである。 推論フェーズで使用されるデータも記載された衛星観測計画立案システムを示すブロック図である。 衛星観測計画立案システムの推論フェーズの動作の一例を示すフローチャートである。 CPUを有するコンピュータの一例を示すブロック図である。 衛星観測計画立案システムの主要部を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、衛星観測計画立案システムを含む衛星運用システムの概略を示すブロック図である。図1に示す衛星運用システム14は、衛星観測計画(以下、観測計画という。)に従って、衛星の状態監視や衛星が取得したデータの受信等に基づいて、衛星を運用するためのシステムである。衛星運用システム14は、衛星の観測計画を立案する衛星観測計画立案システム10と、少なくとも衛星15の状態監視と観測計画遂行のための制御を行う管制システム12と、衛星が観測等で撮影した画像の処理を行う画像処理システム13とを含む。
観測計画は、衛星の種別、観測センサの種別、観測モードの種別、観測期間、オフナディア角、観測頻度などの様々な条件の下で観測が効率よく行われるように、複数の観測要求の複雑な組み合わせとして立案される。このような特徴から、観測計画は、組み合わせ最適化問題にモデル化して解くことができる。
機械学習の手法の一つとして、強化学習(RL:Reinforcement Learning)が知られている。強化学習は、様々な行動を試行錯誤しながら価値を最大化するような行動を学習する手法である。強化学習では、この価値を評価するための目的関数(報酬関数)が設定され、目的関数を最大にするような行動が探索される。しかし、目的関数の設定は、一般には困難である。
目的関数の設定を容易にする方法として、熟練者の行動履歴(意思決定履歴データ)と予測モデルをもとに、ある状態に対する行動のよさを推定する逆強化学習(IRL:Inverse Reinforcement Learning)に基づくモデル推定方法(以下、単に、モデル推定方法ということがある。)がある。モデル推定方法は、熟練者の意思決定履歴を最適解であるとして、最適化指標すなわち目的関数を学習する方法である。モデル推定方法では、熟練者の意思決定履歴データを利用して、報酬を用いた最適化と、目的関数のパラメータの更新とを繰り返すことによって、熟練者の意図を反映する目的関数を生成する。換言すれば、指標に基づく最適解(意思決定履歴)の探索と、最適解と熟練者の意思決定履歴との差分を小さくするための指標の更新とが交互に行われる。最適解と熟練者の意思決定履歴とが十分近づくと、学習は終了する。
本実施形態では、衛星観測計画立案システム10は、熟練者の意思決定履歴データを用いて、上記のモデル推定方法を実行する。意思決定履歴データを用いることによって、熟練者の行動を模倣したモデル予測制御を行うことが可能になる。本実施形態では、熟練者の意思決定履歴データは、熟練者が過去に作成した観測計画に相当する。
具体的には、衛星観測計画立案システム10は、制約を示す制約データを制約条件とし、指標を構成要素とする目的関数(各指標の重み付き和)を最大化または最小化する観測計画を最適解として求める。以下、目的関数を最小化する場合を例にする。
以下、熟練者が何をどれだけ重視しているかを「意図」と表現することがある。
本実施形態では、衛星観測計画立案システム10は、逆強化学習に基づくモデル推定方法を用いて、観測計画を立案する。衛星観測計画立案システム10は、観測計画立案の熟練者が何をどれだけ重視して計画立案をしているのかを過去に作成された観測計画を用いて学習し、観測計画の立案をモデル化する。そして、衛星運用システム14は、自動的に、モデル化した組み合わせ最適化問題を解く。
なお、逆強化学習として、例えば、最大エントロピー逆強化学習、ベイジアン逆強化学習、または最大尤度逆強化学習を使用可能である。
図2は、衛星観測計画立案システム10の実施形態の構成の一例を示すブロック図である。図2に示す衛星観測計画立案システム10は、分析サーバ20とデータサーバ30とを含む。分析サーバ20は、最適化ソルバ201と重み学習エンジン202とを含む。データサーバ30は、重み保持部301と、指標保持部302と、制約保持部303とを含む。
最適化ソルバ201は、数理計画問題を解くアルゴリズムが搭載されているソフトウェアである。最適化ソルバ201は、観測計画において考慮されるべき制約の下に、定式化した目的関数を最小化する。最適化ソルバ201は、目的関数を最小化するような最適解を求めることによって、推奨観測計画リストを得る。
目的関数は、例えば、下記の式で表される。
L=w+w+・・・
L:目的関数,w:重み,f:指標
重み学習エンジン202は、重みを学習するソフトウェアで実現可能である。重み学習エンジン202は、最適化ソルバ201が出力した最適解すなわち推奨観測計画リストと、過去に作成された観測計画とを入力する。重み学習エンジン202は、目的関数の各指標の係数である重みを学習する。重み学習エンジン202は、学習された重みをデータサーバ30の重み保持部301に格納する。
重み保持部301は、重みを保持する記憶部である。重みは、目的関数の各指標の係数である。なお、重みの初期値は、任意の値である。
指標保持部302は、指標データを保持する記憶部である。指標は、観測計画立案の熟練者が、立案の際に考慮している事項である。指標として、例えば、観測期間、オフナディア角、1日あたりの観測枚数(ファイル容量)、1日あたりの観測地点数、観測要求の重要度などがある。
制約保持部303は、制約データを保持する記憶部である。制約として、例えば、衛星の速度、観測センサの種別、要求の競合、衛星のファイル容量、シーン間ギャップ、衛星運用に関わるイベントとの競合などがある。これらの制約は、衛星の性能によって変化する。
次に、衛星観測計画立案システム10が、モデル推定方法を用いた学習によって、観測計画リストを作成する処理を説明する。この処理を、学習フェーズとする。
図3は、学習フェーズで使用されるデータも記載された衛星観測計画立案システム10を示すブロック図である。すなわち、図3に示すブロック図は、図2に示されたブロック図に、学習フェーズで使用されるデータが追記された図である。
図3に示すように、最適化ソルバ201に、過去に実施されたすべての観測要求が含まれる観測要求リストが入力される。観測要求リストは、例えば、観測要求リスト記憶部(図示せず)に記憶されている。
図3に示すように、重み学習エンジン202には、推奨観測計画リストと、過去の観測計画リストとが入力される。推奨観測計画リストには、少なくとも1つの推奨観測計画が含まれる。過去の観測計画リストには、1つの過去の観測計画が含まれるが、複数の過去の観測計画が含まれていてもよい。過去の観測計画リストは、例えば、観測計画リスト記憶部(図示せず)に記憶されている。観測計画リスト記憶部には、熟練者と見なされた運用者が過去に作成した過去の観測計画を含む観測計画リストが格納される。過去の観測計画リストには、入力された過去の観測要求リストに対してどの要求が採用されたかという「採否情報」が含まれる。
一般に、ユーザは、衛星を用いた観測に関する観測要求を、衛星運用システム14に送信する。衛星運用システム14において、衛星観測計画立案システム10では、受信した観測要求が競合しないように調整が行われ、観測要求に応じた観測が実施されるように観測計画が立案される。観測要求は、ある地点に関して、このような観測条件で観測を実施してほしいという要求である。観測要求には、例えば、観測角度、観測頻度、解像度、観測範囲(観測領域)、観測期間などが含まれる。
衛星観測計画立案システム10では、例えば、観測要求を送信したユーザの優先度の観点や、複数のリソース(衛星に搭載されているセンサ)の稼働率維持の観点などに基づいて、実行する観測要求が決定される。
衛星観測計画立案システム10の学習フェーズでの動作を図4を参照して説明する。図4は、衛星観測計画立案システム10の学習フェーズの動作の一例を示すフローチャートである。
最初に、最適化ソルバ201が、過去の観測要求リストを読み込む(ステップS401)。上述したように、過去の観測要求リストには、1つまたは複数の過去に実施されたすべての観測要求が含まれている。過去の観測要求は学習のための教師データに相当する。
次に、最適化ソルバ201は、最適化問題を解くために必要な制約情報、各指標の情報、および各指標に対する重みの初期値を、データサーバ30の制約保持部303、指標保持部302、および重み保持部301から読み込む(ステップS402)。重みの初期値は、システムの設計者によって、目的関数の定式化の際に、経験的に決定される。重みの初期値は、熟練の運用者によって決定されてもよい。なお、重み保持部301には、重みが記憶されているが、重みは、学習フェーズの実行中に随時更新される。
最適化ソルバ201は、最適化問題を解き、観測要求リストからどの観測要求を選択するかを決定して、決定結果に基づいて推奨観測計画リストを作成する(ステップS403)。推奨観測計画リストは、学習フェーズのこの段階での最適解である。
重み学習エンジン202は、最適化ソルバ201が作成した推奨観測計画リストと、運用者(この場合には、熟練者)が過去に作成した観測計画リスト(過去の観測計画リスト)とを読み込む(ステップS404)。
重み学習エンジン202は、推奨観測計画リストにおける推奨観測計画と過去の観測計画リストにおける観測計画との差分から目的関数の各構成要素(指標)の重みを学習する(ステップS405)。すなわち、重み学習エンジン202は、最適解としての推奨観測計画と過去の観測計画との差分が小さくなるように重みを更新する。なお、重みを学習する方法として、例えば、熟練者の観測計画とシステムが出力した観測計画との差分を「Wasserstein 距離」で表し、これを最小化する方法が用いられる。重み学習エンジン202は、学習された重みを重み保持部301に格納する(ステップS406)。
過去の観測計画リストに複数の観測計画が存在する場合には、重み学習エンジン202は、ステップS405の処理で、例えば、最適解と過去の複数の観測計画の各々との差分を計算する。そして、重み学習エンジン202は、最も小さい差分を呈する過去の観測計画を用いて重みを更新する。
最適解と過去の観測計画との差分が十分小さくなっていない場合には、ステップS402~S405の処理が再度実行される。なお、ステップS402の処理において、最適化ソルバ201は、初期値ではなく、重み保持部301に格納されている更新された重みを使用する。最適解と過去の観測計画との差分が十分小さくなっている場合には、重み学習エンジン202は、処理を終了する。重み学習エンジン202は、例えば、最適解と過去の観測計画との差分があらかじめ定められた所定値以下である場合に、差分が十分小さくなっていると判定する。
以上の処理によって、重み保持部301には、熟練者の意図が反映された重みが設定される。
図5は、推論フェーズで使用されるデータも記載された衛星観測計画立案システム10を示すブロック図である。すなわち、図5に示すブロック図は、図2に示されたブロック図に、推論フェーズで使用されるデータが追記された図である。
図5に示すように、最適化ソルバ201に、観測要求リストが入力される。観測要求リストは、実際にユーザが送信した観測要求で構成される。
推論フェーズでは、重み学習エンジン202には、推奨観測計画リストと、推奨観測計画リストに基づいて運用者が作成した観測計画リストと、過去の観測計画リストとが入力される。
衛星観測計画立案システム10の推定フェーズでの動作を図6を参照して説明する。図6は、衛星観測計画立案システム10の推論フェーズの動作の一例を示すフローチャートである。
最初に、最適化ソルバ201が、観測要求リストを読み込む(ステップS501)。
次に、最適化ソルバ201は、データサーバ30から、制約情報、各指標の情報、各指標に対する重み(学習フェーズで重み学習エンジン202が学習した重み)を読み込む(ステップS502)。
最適化ソルバ201は、推奨観測計画リストを作成する(ステップS503)。なお、ステップS503の処理は、ステップS403の処理と同様である。
運用者は、必要であれば、最適化ソルバ201が作成した推奨観測計画を微修正する。微修正は、システムが出力した推奨観測計画リストに対して、運用者が、採否情報を変更する作業である。なお、採否の決定は、システムが出力した計画全体を採用するか否かについてではなく、個々の要求に対して行われる。運用者は、例えば、推奨観測計画リストが制約条件を満たしているか、熟練者の考えと一致しているかなどの基準に基づいて採否を決定する。そして、運用者は、最適化ソルバ201が作成した推奨観測計画、または自身が微修正した推奨観測計画を、実際に使用されるべき観測計画とする(ステップS504)。
なお、運用者は、最適化ソルバ201が作成した推奨観測計画よりもふさわしい観測計画を発見したときなどに、最適化ソルバ201が作成した推奨観測計画を微修正する。
衛星観測計画立案システム10は、以下のように、重みを再更新する。
重み学習エンジン202は、推奨観測計画、運用者が作成した観測計画(運用者が微修正した推奨観測計画)、および過去の観測計画リストを読み込む(ステップS505)。重み学習エンジン202は、重みを再学習する(ステップS506)。すなわち、重み学習エンジン202は、推奨観測計画または運用者が作成した観測計画と過去の観測計画との差分が小さくなるように重みを更新する。なお、重みを再学習する方法として、例えば、推奨観測計画と、運用者が作成した観測計画と、過去の観測計画リストとの差分を「Wasserstein 距離」で表し、これを最小化する方法が用いられる。
ステップS506で、重み学習エンジン202は、推奨観測計画リストにおける推奨観測計画と過去の観測計画リストにおける観測計画との差分から目的関数の各構成要素(指標)の重みを学習して第1の重みとする。また、重み学習エンジン202は、運用者が作成した観測計画と過去の観測計画リストにおける観測計画との差分から目的関数の各構成要素(指標)の重みを学習して第2の重みとする。重み学習エンジン202は、例えば、第1の重みを得たときの差分と第2の重みを得たときの差分とを比較し、小さい方の差分に対応する方の重みを、更新後の重みとする。
また、ステップS506で、重み学習エンジン202は、推奨観測計画と過去の観測計画リストにおける観測計画との差分を求める処理と、運用者が作成した観測計画と過去の観測計画リストにおける観測計画との差分を求める処理とのいずれかを実行してもよい。具体的には、重み学習エンジン202は、ステップS504の処理で運用者が推奨観測計画を微修正しなかった場合には、推奨観測計画と過去の観測計画リストにおける観測計画との差分が小さくなるように重みを更新する。重み学習エンジン202は、ステップS504の処理で運用者が推奨観測計画を微修正した場合には、それ(すなわち、推奨観測計画が微修正されて得られた観測計画)と過去の観測計画リストにおける観測計画との差分が小さくなるように重みを更新する。
そして、重み学習エンジン202は、更新後の重みで重み保持部301の内容を更新する(ステップS507)。
以上に説明したように、本実施形態の衛星観測計画立案システム10は、熟練者が過去に立案したときの意図が反映された観測計画を立案できる。換言すれば、観測計画の立案に熟練した熟練者ではない運用者が、立案時の負荷を増大させることなく、適切な観測計画を立案することができる。
さらに、衛星観測計画立案システム10は、衛星観測に関する最適化問題のモデルを自動的に更新できるため、衛星機数の増減などの運用上の変更があった場合でも、運用の可用性の向上が期待できる。
また、近年の衛星の高性能化、コンステレーション運用の普及に伴って、衛星の運用計画の立案はさらに複雑化していくことが予想されるが、観測計画の立案を自動化することで増大する衛星リソースを無駄なく利用できるようになる。
なお、上記の実施形態では衛星の数を1としたが、衛星の数は任意である。衛星の数が増加すると、指標や制約がより複雑になり、定式化する難易度が上がるという懸念がある。単一衛星の場合よりも、複数衛星を対象とした運用計画の立案の方が複雑で時間がかかるからである。しかし、上記の実施形態の衛星運用システムが使用されることによって、衛星の数が増えても、人的コストが削減されることが期待される。
また、運用者を識別する機能をシステムに加えることで、運用者ごとの特性や好みに合わせた観測計画を立案することも可能である。識別方法として、例えば、システムで運用者を識別できる一意なユーザIDを付与し、運用者が、使用時にそのIDでログインする方法が考えられる。
図2に示された分析サーバ20における各構成要素は、1つのハードウェア、または1つのソフトウェアで構成可能である。また、各構成要素は、複数のハードウェア、または、複数のソフトウェアでも構成可能である。また、各構成要素の一部をハードウェアで構成し、他部をソフトウェアで構成することもできる。
分析サーバ20における各構成要素が、CPU(Central Processing Unit )等のプロセッサやメモリ等を有するコンピュータで実現される場合には、例えば、図7に示すCPUを有するコンピュータで実現可能である。図7に示すコンピュータは、CPU700、記憶装置701、メモリ702を備える。
CPU700は、記憶装置701に格納されたプログラムに従って処理(情報処理)を実行することによって、図2に示された分析サーバ20における各機能を実現する。すなわち、CPU700は、図2に示された分析サーバ20における最適化ソルバ201および重み学習エンジン202の機能を実現する。
記憶装置701は、例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium )である。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)のいずれかである。非一時的なコンピュータ可読媒体の具体例として、磁気記録媒体(例えば、ハードディスク)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory )、CD-R(Compact Disc-Recordable )、CD-R/W(Compact Disc-ReWritable )、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM )、フラッシュROM)がある。
また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium )に格納されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体には、例えば、有線通信路または無線通信路を介して、すなわち、電気信号、光信号または電磁波を介して、プログラムが供給される。
メモリ702は、例えばRAM(Random Access Memory)で実現され、CPU700が処理を実行するときに一時的にデータを格納する記憶手段である。メモリ702に、記憶装置701または一時的なコンピュータ可読媒体が保持するプログラムが転送され、CPU700がメモリ702内のプログラムに基づいて処理を実行するような形態も想定しうる。
また、各構成要素の一部または全部が複数のソフトウェアにより実現される場合には、複数のソフトウェアは、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、ソフトウェアは、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
図8は、衛星観測計画立案システムの主要部を示すブロック図である。図8に示す衛星観測計画立案システム100は、衛星観測計画を作成する際の指標と重みとを用いて定式化された目的関数を作成し、目的関数を最大化または最小化する最適解を算出する最適化手段101(実施形態では、最適化ソルバ201で実現される。)と、過去に作成された衛星観測計画と算出された最適解との差分が所定値以下になるように重みを更新する重み更新手段102(実施形態では、重み学習エンジン202で実現される。)とを備える。
衛星観測計画立案システム100において、重み更新手段102は、最適解を算出する処理と重みを更新する処理とを、差分が所定値以下になるまで繰り返し実行するように構成されていてもよい。
衛星観測計画立案システム100は、過去に作成された衛星観測計画を格納する衛星観測計画格納手段(例えば、観測計画リスト記憶部)を備え、衛星観測計画格納手段に、熟練者と見なされた運用者が作成した衛星観測計画が格納されているように構成されていてもよい。
衛星観測計画立案システム100は、更新された重みを格納する重み格納手段(実施形態では、重み保持部301で実現される。)と、入力された観測要求と重み格納手段に格納されている重みとを用いて衛星観測計画を作成する衛星観測計画作成手段(実施形態では、最適化ソルバ201で実現される。)とを備えていてもよい。
重み更新手段は、最適解または作成された衛星観測計画と過去に作成された衛星観測計画との差分が所定値以下になるように重みを再更新する(図6におけるステップS505~S506参照)ように構成されていてもよい。
10 衛星観測計画立案システム
12 管制システム
13 画像処理システム
14 衛星運用システム
15 衛星
20 分析サーバ
100 衛星観測計画立案システム
101 最適化手段
102 重み更新手段
201 最適化ソルバ
202 重み学習エンジン
30 データサーバ
301 重み保持部
302 指標保持部
303 制約保持部
700 CPU
701 記憶装置
702 メモリ

Claims (9)

  1. 衛星観測計画を作成する際の指標と重みとを用いて定式化された目的関数を作成し、前記目的関数を最大化または最小化する最適解を算出する最適化手段と、
    過去に作成された衛星観測計画と算出された前記最適解との差分が所定値以下になるように重みを更新する重み更新手段と
    を備えた衛星観測計画立案システム。
  2. 前記重み更新手段は、前記最適解を算出する処理と重みを更新する処理とを、差分が所定値以下になるまで繰り返し実行する
    請求項1記載の衛星観測計画立案システム。
  3. 過去に作成された衛星観測計画を格納する衛星観測計画格納手段を備え、
    前記衛星観測計画格納手段に、熟練者と見なされた運用者が作成した衛星観測計画が格納されている
    請求項1または請求項2記載の衛星観測計画立案システム。
  4. 更新された重みを格納する重み格納手段と、
    入力された観測要求と前記重み格納手段に格納されている重みとを用いて衛星観測計画を作成する衛星観測計画作成手段とを備えた
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の衛星観測計画立案システム。
  5. 前記重み更新手段は、前記最適解または作成された衛星観測計画と過去に作成された衛星観測計画との差分が所定値以下になるように重みを再更新する
    請求項4記載の衛星観測計画立案システム。
  6. コンピュータが、
    衛星観測計画を作成する際の指標と重みとを用いて定式化された目的関数を作成し、前記目的関数を最大化または最小化する最適解を算出し、
    過去に作成された衛星観測計画と算出された前記最適解との差分が所定値以下になるように重みを更新する
    衛星観測計画立案方法。
  7. コンピュータが、
    前記最適解を算出する処理と重みを更新する処理とを、差分が所定値以下になるまで繰り返し実行する
    請求項6記載の衛星観測計画立案方法。
  8. コンピュータに、
    衛星観測計画を作成する際の指標と重みとを用いて定式化された目的関数を作成し、前記目的関数を最大化または最小化する最適解を算出する処理と、
    過去に作成された衛星観測計画と算出された前記最適解との差分が所定値以下になるように重みを更新する処理と
    を実行させるための衛星観測計画立案プログラム。
  9. コンピュータに、
    前記最適解を算出する処理と重みを更新する処理とを、差分が所定値以下になるまで繰り返し実行させる
    請求項8記載の衛星観測計画立案プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116109036A (zh) * 2023-01-12 2023-05-12 中国科学院软件研究所 区域网格化的多星观测规划方法、装置及设备
WO2024176400A1 (ja) * 2023-02-22 2024-08-29 日本電気株式会社 衛星観測支援システム、衛星観測支援方法、および記録媒体

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