JP2022166830A - ヨーシステム及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヨーシステムの過剰な動作の回避と、風力タービンの出力の最適化との間で、ヨーシステムの良好な平衡を見つける方法を提供する。【解決手段】本開示は、風力タービンにおける瞬間風向を示す風向信号を受信するステップと、風向信号をフィルタリングしてフィルタリングされた風向信号を決定するステップと、風力タービンのヨー角とフィルタリングされた風向信号が示す瞬間風向との差を示す風力タービンのヨー誤差信号を決定するステップとを含む方法に関する。本方法は、ヨー誤差信号に基づいて風力タービンのヨーシステムの制御信号を決定するステップをさらに含む。風向信号をフィルタリングすることは、可変時定数を有するローパスフィルタを適用することを含み、可変時定数は風の状態に依存する。本開示はさらに、そのような方法を実施するように構成された風力タービンの制御システムに関する。本開示はさらに、風力タービンを動作させる方法に関する。【選択図】図6

Description

本開示は、風力タービンに関し、より詳細には、風力タービン用のヨーシステム及び方法に関する。
現代の風力タービンは、一般的に送電網に電気を供給するために使用されている。この種の風力タービンは、一般に、タワーと、タワー上に配置されたロータとを含む。ロータは、典型的にはハブ及び複数のブレードを備えており、ブレードへの風の影響下で回転するようになっている。前記回転は、通常、ロータシャフトを介して発電機に直接又はギアボックスを介して伝達されるトルクを生成する。このようにして、発電機は、送電網に供給することができる電気を生産する。
風力タービンハブは、ナセルの前部に回転可能に結合されてもよい。風力タービンハブは、ロータシャフトに接続されてもよく、次いでロータシャフトは、ナセルの内側のフレームに配置された1つ又は複数のロータシャフト軸受を使用してナセル内に回転可能に装着されてもよい。ナセルは、例えば、ギアボックス(存在する場合)及び発電機、並びに風力タービンに応じて、電力変換器、及び補助システムなどのさらなる構成要素を収容及び保護する風力タービンタワーの上部に配置されたハウジングである。
風力タービンは、風力タービンが常に卓越風の風向と位置合わせしている場合、すなわち、風力タービンロータのロータ軸が、向かってくる風の方向と一致するか又はそれに近い場合に、最も効率的に動作する。風検知システムが、ナセル又は他の場所に設けられてもよく、風検知システムからの測定値に基づいて、ナセルは、ヨーシステムを使用して風と位置合わせするように回転することができる。
ヨーシステムは、タワーに取り付けられた第1の軸受リングと、ナセル、特にナセルのベッドプレート又はフレームに取り付けられた第2の軸受とを備えてもよい。ナセルを回転させるヨーアクチュエータが設けられてもよい。ヨーアクチュエータは、減速ギアを介して、環状ギアと噛合するピニオンを駆動して、ナセルを回転させる電気モータであってもよい。
しかしながら、実際には、風向は連続的に変化する。風との連続的な位置合わせは、ヨーシステムの過度の摩耗、及びヨーシステムの寿命の短縮につながる可能性がある。したがって、風力タービンの動作の改善には、出力を最大にするための風との連続的な位置合わせと、ヨーシステムの過剰な使用の回避との間の最適な又は良好なバランスを見つけることが含まれる。
本開示の一態様では、風力タービンにおける瞬間風向を示す風向信号を受信するステップと、風向信号をフィルタリングしてフィルタリングされた風向信号を決定するステップとを含む方法が提供される。本方法は、風力タービンのヨー角と、フィルタリングされた風向信号が示す瞬間風向との間の差を示す風力タービンのヨー誤差信号を決定するステップと、ヨー誤差信号に基づいて風力タービンのヨーシステムの制御信号を決定するステップとをさらに含む。本明細書では、風向信号をフィルタリングすることは、可変時定数を有するローパスフィルタを適用することを含み、可変時定数は風の状態に依存する。
この態様によれば、ヨーシステムの過剰な動作の回避と、風力タービンの出力の最適化との間で、ヨーシステムの良好な平衡を見つける方法が提供される。風の状態に基づいてローパスフィルタの時定数を変更することにより、風の状態に基づいて、ヨーシステムの反応性を上げる、又は反応性を下げることができる。同時に、PID制御又は最大許容風偏差などの観点からの全体的な制御は、様々な風の状態に対して同じであってもよい。様々な風の状態に閾値を適合させる必要はなく、したがって、風力タービンが長期間にわたって比較的大きな値で位置ずれすることを回避することができる。
さらなる態様では、風力タービンにおける瞬間風向を示す風向信号を受信するように、かつ可変時定数を有するローパスフィルタを適用することによって風向信号をフィルタリングして、フィルタリングされた風向信号を決定するように構成された風力タービンの制御システムであって、可変時定数は風の状態に依存する制御システムが提供される。制御システムは、風力タービンのヨー角と、フィルタリングされた風向信号が示す瞬間風向との間の差を示す風力タービンのヨー誤差信号を決定するように、かつヨー誤差信号に基づいて風力タービンのヨーシステムの制御信号を決定するようにさらに構成される。
またさらなる態様では、風力タービンを動作させるための方法が提供される。本方法は、風力タービンにおける瞬間風向を示す風向信号を測定するステップと、可変時定数を有する低速ローパスフィルタを適用することによって風向信号をフィルタリングするステップとを含み、可変時定数は風の状態に依存する。本方法は、測定された瞬間風向に対する風力タービンのヨー誤差を決定するステップをさらに含む。本方法は、ヨー誤差がヨー誤差閾値を上回る場合、ヨー誤差を低減するために風力タービンをヨーイングするステップを含む。
風力タービンの一例の斜視図を概略的に示す図である。 図1の風力タービンのナセルの一例の簡略化された内部を示す図である。 所与の現場での風速の関数としての風向変動を示す図である。 ヨーコマンドを生成するための方法の一例を概略的に示す図である。 図4の例におけるローパスフィルタの時定数の変動の一例を概略的に示す図である。 ヨーコマンドを生成するためのさらなる例を概略的に示す図である。 ローパスフィルタの可変時定数及び固定時定数を使用したヨーイングの方法の比較を概略的に示す図である。
次に、本発明の実施形態を詳細に参照するが、その1つ又は複数の例が図面に示されている。各々の例は、本発明の限定としてではなく、本発明の説明として提示されている。実際、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、本発明において様々な改変及び変更が行われ得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として図示又は記載された特徴は、またさらなる実施形態をもたらすために、別の実施形態と共に使用することができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲に含まれるそのような修正及び変更を包含することを意図している。
図1は、風力タービン10の一例の斜視図である。この例では、風力タービン10は、水平軸風力タービンである。あるいは、風力タービン10は、垂直軸風力タービンであってもよい。この例では、風力タービン10は、地面12上の支持システム14から延びるタワー100と、タワー100に装着されたナセル16と、ナセル16に結合されたロータ18とを含む。ロータ18は、回転可能なハブ20と、ハブ20に結合されて、ハブ20から外側に延びる少なくとも1つのロータブレード22とを含む。この例では、ロータ18は、3つのロータブレード22を有する。代替の実施形態では、ロータ18は、3つよりも多い又は少ない数のロータブレード22を含む。タワー100は、支持システム14とナセル16との間に空洞(図1には図示せず)を画定するために管状鋼から作製されてもよい。代替の実施形態では、タワー100は、任意の適切な高さを有する任意の適切なタイプのタワーである。代替形態によれば、タワーは、コンクリート製の部分及び管状鋼部分を備えるハイブリッドタワーであってもよい。また、タワーは、部分的又は完全な格子タワーであってもよい。
ロータブレード22は、ロータ18の回転を容易にして、運動エネルギーが風から使用可能な機械的エネルギー、続いて電気エネルギーに伝達され得るように、ハブ20の周りに離間して配置されてもよい。ロータブレード22は、ブレード根元部分24を複数の負荷伝達領域26でハブ20に結合することによって、ハブ20に嵌合される。負荷伝達領域26は、ハブ負荷伝達領域及びブレード負荷伝達領域(両方とも図1には図示せず)を有することができる。ロータブレード22に誘導された負荷は、負荷伝達領域26を介してハブ20に伝達される。
例では、ロータブレード22は、約15メートル(m)~約90m以上の範囲の長さを有してもよい。ロータブレード22は、風力タービン10が本明細書で説明するように機能することを可能にする任意の適切な長さを有してもよい。例えば、ブレード長さの非限定的な例は、20m以下、又は37m、48.7m、50.2m、52.2m、又は91mを超える長さを含む。風が風向28からロータブレード22に当たると、ロータ18は、ロータ軸30を中心に回転する。ロータブレード22が回転して遠心力を受けると、ロータブレード22も様々な力及びモーメントを受ける。したがって、ロータブレード22は、中立位置又は非偏向位置から偏向位置に偏向及び/又は回転することができる。
さらに、ロータブレード22のピッチ角、すなわち、風向に対するロータブレード22の向きを決定する角度は、ピッチシステム32によって変更され、風ベクトルに対する少なくとも1つのロータブレード22の角度位置を調整することによって、風力タービン10によって生成される負荷及び電力を制御することができる。ロータブレード22のピッチ軸34が、示されている。風力タービン10の動作中、ピッチシステム32は、ロータブレード(の一部)の迎え角が低減されるようにロータブレード22のピッチ角を特に変更することができ、これにより回転速度の低減を容易にし、かつ/又はロータ18の失速を容易にする。
この例では、各ロータブレード22のブレードピッチは、風力タービンコントローラ36又はピッチ制御システム80によって個々に制御される。あるいは、すべてのロータブレード22についてのブレードピッチは、前記制御システムによって同時に制御されてもよい。
さらに、この例では、風向28が変化するにつれて、ナセル16のヨー方向をヨー軸38を中心に回転させ、風向28に対してロータブレード22を位置決めすることができる。
この例では、風力タービンコントローラ36はナセル16内に集中しているように示されているが、風力タービンコントローラ36は、風力タービン10全体、支持システム14上、風力発電基地内、及び/又は遠隔制御センタにおいて分散したシステムであってもよい。風力タービンコントローラ36は、本明細書に記載の方法及び/又はステップを実施するように構成されたプロセッサ40を含む。さらに、本明細書に記載の他の構成要素の多くは、プロセッサを含む。
本明細書で使用される場合、「プロセッサ」という用語は、従来技術においてコンピュータと呼ばれている集積回路に限定されず、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、特定用途向け集積回路、及び他のプログラマブル回路を広く指し、これらの用語は、本明細書では互換的に使用される。プロセッサ及び/又は制御システムはまた、メモリ、入力チャネル、及び/又は出力チャネルを含むことができることを理解されたい。
図2は、風力タービン10の一部の拡大断面図である。この例では、風力タービン10は、ナセル16と、ナセル16に回転可能に結合されたロータ18とを含む。より具体的には、ロータ18のハブ20は、主シャフト44、ギアボックス46、高速シャフト48、及びカップリング50によって、ナセル16内に位置決めされた電気発電機42に回転可能に結合される。この例では、主シャフト44は、ナセル16の長手方向軸(図示せず)と少なくとも部分的に同軸に配置される。主シャフト44の回転はギアボックス46を駆動し、ギアボックス46は、ロータ18及び主シャフト44の比較的遅い回転運動を高速シャフト48の比較的速い回転運動に転換することによって、その後高速シャフト48を駆動する。後者は、カップリング50の助けを借りて電気エネルギーを生成するために発電機42に接続される。さらに、400V~1000Vの電圧を有する発電機42によって生成された電気エネルギーを、中電圧(10~35kV)を有する電気エネルギーに変換するために、変圧器90及び/若しくは適切な電子機器、スイッチ、並びに/又はインバータをナセル16に配置することができる。前記電気エネルギーは、電力ケーブル160を介してナセル16からタワー100に伝導される。
変圧器90内のギアボックス46、発電機42は、ナセル16の主支持構造フレームによって支持されてもよく、任意選択で主フレーム52として具現化されてもよい。ギアボックス46は、1つ又は複数のトルクアーム103によって主フレーム52に接続されたギアボックスハウジングを含んでもよい。この例では、ナセル16はまた、主前方支持軸受60及び主後方支持軸受62を含む。さらに、発電機42は、特に発電機42の振動が主フレーム52に導入され、それによってノイズ放出源が生じることを防止するために、分離支持手段54によって主フレーム52に装着されてもよい。
任意選択で、主フレーム52は、ロータ18及びナセル16の構成要素の重量、並びに風及び回転負荷によって引き起こされる負荷全体を担持し、さらに、これらの負荷を風力タービン10のタワー100に導入するように構成される。ロータシャフト44、発電機42、ギアボックス46、高速シャフト48、カップリング50、並びに、限定はしないが、支持体52、前方支持軸受60、及び後方支持軸受62を含む任意の関連する締結、支持、及び/又は固定デバイスは、ドライブトレイン64と呼ばれることがある。
ナセル16はまた、ヨー軸38を中心にナセル16、ひいてはロータ18を回転させ、風向28に対するロータブレード22の釣り合いを制御するために使用することができるヨー駆動機構56を含んでもよい。
風向28に対してナセル16を適切に位置決めするために、ナセル16はまた、風向計及び風速計を含み得る少なくとも1つの気象測定システムを含んでもよい。気象測定システム58は、風向28及び/又は風速を含み得る情報を風力タービンコントローラ36に提供することができる。この例では、ピッチシステム32は、ハブ20内にピッチアセンブリ66として少なくとも部分的に配置される。ピッチアセンブリ66は、1つ又は複数のピッチ駆動システム68と、少なくとも1つのセンサ70とを含む。各ピッチ駆動システム68は、ピッチ軸34に沿ってロータブレード22のピッチ角を調整するために、それぞれのロータブレード22(図1に示す)に結合される。3つのピッチ駆動システム68のうちの1つのみが、図2に示されている。
この例では、ピッチアセンブリ66は、ピッチ軸34を中心にそれぞれのロータブレード22(図1に示す)を回転させるために、ハブ20及びそれぞれのロータブレード22に結合された少なくとも1つのピッチ軸受72を含む。ピッチ駆動システム68は、ピッチ駆動モータ74と、ピッチ駆動ギアボックス76と、ピッチ駆動ピニオン78とを含む。ピッチ駆動モータ74は、ピッチ駆動モータ74が機械的力をピッチ駆動ギアボックス76に付与するように、ピッチ駆動ギアボックス76に結合される。ピッチ駆動ギアボックス76は、ピッチ駆動ピニオン78がピッチ駆動ギアボックス76によって回転されるように、ピッチ駆動ピニオン78に結合される。ピッチ軸受72は、ピッチ駆動ピニオン78の回転がピッチ軸受72の回転を引き起こすように、ピッチ駆動ピニオン78に結合される。
ピッチ駆動システム68は、風力タービンコントローラ36からの1つ又は複数の信号の受信時にロータブレード22のピッチ角を調整するために風力タービンコントローラ36に結合される。この例では、ピッチ駆動モータ74は、ピッチアセンブリ66が本明細書で説明するように機能することを可能にする電力及び/又は油圧システムによって駆動される任意の適切なモータである。あるいは、ピッチアセンブリ66は、限定はしないが、油圧シリンダ、ばね、及び/又はサーボ機構などの任意の適切な構造、構成、配置、及び/又は構成要素を含んでもよい。特定の実施形態では、ピッチ駆動モータ74は、ハブ20の回転慣性及び/又はエネルギーを風力タービン10の構成要素に供給する蓄積エネルギー源(図示せず)から抽出されたエネルギーによって駆動される。
ピッチアセンブリ66はまた、特定の優先状況の場合、及び/又はロータ18の過速度中、風力タービンコントローラ36からの制御信号に従ってピッチ駆動システム68を制御するための1つ又は複数のピッチ制御システム80を含んでもよい。この例では、ピッチアセンブリ66は、風力タービンコントローラ36から独立してピッチ駆動システム68を制御するために、それぞれのピッチ駆動システム68に通信可能に結合された少なくとも1つのピッチ制御システム80を含む。この例では、ピッチ制御システム80は、ピッチ駆動システム68及びセンサ70に結合される。風力タービン10の通常動作中、風力タービンコントローラ36は、ロータブレード22のピッチ角を調整するようにピッチ駆動システム68を制御することができる。
一実施形態によれば、例えば、ハブ20の回転によって駆動されるバッテリ、電気コンデンサ、又は電気発電機を備える電力発電機84は、ハブ20に又はハブ20内に配置され、センサ70、ピッチ制御システム80、及びピッチ駆動システム68に結合されて電力源をこれらの構成要素に提供する。この例では、電力発電機84は、風力タービン10の動作中に継続的な電力源をピッチアセンブリ66に提供する。代替の実施形態では、電力発電機84は、風力タービン10の電力損失事象中にのみ電力をピッチアセンブリ66に提供する。電力損失事象は、電力網の損失若しくは低下、風力タービン10の電気システムの機能不良、及び/又は風力タービンコントローラ36の故障を含んでもよい。電力損失事象中、電力発電機84は、ピッチアセンブリ66が電力損失事象中に動作することができるように、電力をピッチアセンブリ66に提供するように動作する。
この例では、ピッチ駆動システム68、センサ70、ピッチ制御システム80、ケーブル、及び電力発電機84は各々、ハブ20の内面88によって画定された空洞86内に位置決めされる。代替の実施形態では、前記構成要素は、ハブ20の外面に対して位置決めされ、外面に直接又は間接的に結合されてもよい。
図3は、所与の現場での風速の関数としての風向変動を示す図である。この図では、所与の時間間隔(例えば、10分)に対する風向の標準偏差が示されており、同じ時間間隔に対する平均風速に対してプロットされている。図3の特定の現場では、風速が低い場合、風速が高い場合よりも風向がはるかに大きく変わりやすいことが確認できる。これは、多くの様々な風の現場で見られる現象である。これは、一般に、風力タービンと向かってくる風との位置合わせを維持するために、より低い風速ではより多くのヨーシステムの活動が必要とされることを意味する。ヨーシステムの活動の増加は、ヨーシステムの摩耗、及び早期故障の可能性につながり、風力タービンの動作中のエネルギー使用の増加にもつながる。
同時に、より低い風速において、風向と位置合わせすることによって得られる電力出力は、より高い風速で得られるものよりも低い。したがって、ヨーシステムの作動と、風向に対する風力タービンの特定の偏差の容認との間に平衡を見出す必要がある。
図4は、風力タービンにおける瞬間風向を示す風向信号を受信するステップと、風向信号をフィルタリングしてフィルタリングされた風向信号を決定するステップと、風力タービンのヨー角とフィルタリングされた風向信号が示す瞬間風向との差を示す風力タービンのヨー誤差信号を決定するステップとを含む方法の一例を概略的に示す。本方法は、ヨー誤差信号に基づいて風力タービンのヨーシステムの制御信号を決定するステップをさらに含む。風向信号をフィルタリングすることは、可変時定数を有するローパスフィルタを適用することを含み、可変時定数は風の状態に依存する。
風力タービンにおける瞬間風向を示す風向信号は、風向の絶対信号であってもよいし、相対信号、すなわち現在のヨー位置に対する風向を示すものであってもよい。風向信号は、ナセルに装着された風向計又は他の装置によって直接測定されてもよいし、測定信号に基づいてもよい。後者の場合、風向信号は、測定信号と、さらなる定数、係数、又はさらなる信号とで構成されてもよい。例えば、風向信号は、ナセルに装着された風測定装置からの測定信号(相対信号を提供する)と実際のヨー位置とで構成されてもよい。この場合の風向信号は、絶対信号であってもよい。
可変時定数を使用することにより、最大許容偏差(閾値)及び他の制御態様を変更する必要がなくなる。長期間にわたるより大きな位置ずれによる高い負荷を回避することができる。同様に、(比較的低い偏差閾値を用いた)過度のヨーイングも回避することができる。
図4の例では、現在のヨー位置に対する瞬間風向を示す信号は、風向計58、例えばナセルに装着された風向計の測定値から導出されてもよい。測定信号は、相対的な風向であってもよい。この相対的な風向に対して、ブロック120において現在のヨー位置が追加されてもよい。この場合のブロック120の風向信号は、風向を示す絶対信号である。ブロック120の風向信号は、ブロック150において低速ローパスフィルタを適用することによってフィルタリングされてもよい。
ブロック150のローパスフィルタは、可変時定数を有してもよい。より具体的には、ローパスフィルタの時定数は風の状態に依存してもよい。
いくつかの例では、時定数が依存する風の状態は風速である。可変時定数は、第1の風速範囲ではより高くてもよく、第2の風速範囲ではより低くてもよく、ここで、第1の風速範囲は第2の風速範囲よりも低い。
ヨー誤差信号は、ブロック170において、(フィルタリングされた風向信号が示す)現在の風向と、ヨー(制御)システム56によって提供される現在のヨー位置とを比較することによって決定されてもよい。ヨー誤差信号は、現在の風向に対する風向の平均偏差を示してもよい。ヨー誤差信号は、ヨー制御システム又は主風力タービンコントローラに供給されてもよい。ヨー誤差信号に基づいて、及びヨーアルゴリズム180に基づいて、適切なヨーコマンドが生成されてもよい。本開示の範囲内で、様々なヨーアルゴリズムが使用されてもよい。1つの特定の例では、ヨーアルゴリズムは、ヨー誤差信号を(最大)閾値と比較することを含む。ヨー誤差信号が閾値を下回る場合、ヨーイング動作は行われない。ヨー誤差信号が閾値を上回っている場合、ヨー誤差を0に減少させるためにヨーシステムが起動する。
他の例では、ヨーアルゴリズムはPID制御を含んでもよい。比例-積分-微分コントローラ(PIDコントローラ)は、フィードバックを使用する制御ループ機構であり、所望の設定点(この場合、風向との位置合わせ)と測定されたプロセス変数との差(この場合、ヨー角と風向との差)として誤差値を連続的に計算し、比例項、積分項、及び微分項(それぞれP、I、及びDで示される)に基づいて補正を適用する。PID制御は、本明細書において、必ずしも3つの項(比例、積分及び微分)のすべてが使用されると理解されるべきではない。本開示の例では、これらの項のうちの1つ又は2つは、利得係数が0であってもよく、すなわち、PID制御は、例えばPI制御又はPD制御であってもよい。
あるいは、本明細書でPID制御として具体化されるフィードバック制御は、モデル予測制御(MPC)、H∞法、線形二次(LQ)レギュレータのいずれかとして具体化されてもよい。フィードバック制御のためのさらに適切なアルゴリズムも使用することができる。
いくつかの例では、可変時定数は、第1の低風速から第2の高風速まで線形的に減少する。他の例では、風の状態は風の乱流であってもよい。
前述のように、時定数が依存する風の状態は風速であってもよい。可変時定数は、第1の風速範囲ではより高く、第2の風速範囲ではより低くてもよく、ここで、第1の風速範囲は第2の風速範囲よりも低い。風速が低いほど、風向はより変動する場合がある。時定数は高くなってもよく、これは、ヨーシステムが風向変化に反応するのがより遅いことを意味する。したがって、不要なヨーイングを回避することができる。風速が高いほど、風向はより一定であり、さらに、風と位置合わせすることによって、より高い風速で最も効率的な利得を得ることができる。したがって、時定数は低くなってもよく、したがって、ヨーシステムはより高い風速でより迅速に反応する。
図5に示す例では、第1の風速範囲は、カットイン風速(例えば約3m/s)から公称風速、又は公称風速の直下(例えば約10m/s)までの範囲であってもよい。第2の風速範囲は、公称風速付近、又はその直下から約カットアウト風速、例えば約25m/sまでの範囲であってもよい。より高い風速範囲では、時定数は60~120秒の間、特に75~110秒の間であってもよい。より低い風速範囲では、時定数は、例えば90~300秒であってもよい。
いくつかの例では、可変時定数は、第1の風速と第2の風速との間で段階的又は連続的に変動してもよい。いくつかの例では、特に図5では、可変時定数は、第1の低風速から第2の高風速まで線形的に減少する。図5の線形例などの連続的又は段階的な変動により、異なる風速ごとに異なる反応速度が提供されることを確立することができる。
図6は、ヨーコマンド信号を決定するための方法のさらなる例を概略的に示す。図4の例と同様に、ナセルに装着された風向計58は、瞬間的な相対風向の指標を与えることができる。ヨーシステム56は、風力タービンの現在のヨー方向に関する情報を提供することができる。ブロック120において、測定値を加算して風向信号を生成してもよい。
図6の例では、風向信号のフィルタリングは、ロータブレードに起因する信号偏差を除去することをさらに含んでもよい。特に、ロータブレードに起因する信号偏差を除去することは、この例では、3pノッチフィルタ130を適用することを含む。ノッチフィルタ(帯域阻止フィルタ又は拒否フィルタとしても公知)は、特定の周波数範囲内の信号の送信を拒否又はブロックし、その範囲外の周波数を許容するフィルタである。1p周波数は、風力タービンロータの回転周波数に対応する。3pノッチフィルタを適用することにより、3つのロータブレードによって引き起こされる影響に対応する信号偏差を除去することができる。ナセルに装着された測定システムの場合、回転するブレードは、空気流に影響を及ぼすため、風向測定に偏差を引き起こす可能性がある。代替的な(3p)フィルタが使用されてもよい。
例では、風向信号をフィルタリングすることは、ヨーイング動作の開始を決定するために低速ローパスフィルタを適用すること150と、ヨーイング動作中にヨーイング動作の停止を決定するために高速ローパスフィルタを適用すること140とを含む。図6の例では、ヨーイング動作中に高速ローパスフィルタを使用して、ヨーイング動作をいつ停止するかを決定してもよい。低速ローパスフィルタを使用して、ヨーイング動作をいつ開始するかを決定してもよい。ヨーイング動作中、ヨー誤差信号(ノード160における、瞬間風向のフィルタリングされた信号と現在のヨー角との間の差)は比較的急速に変動する可能性があり、ヨー誤差信号が小さいか又はゼロに近いときにはヨー動作を停止してもよい。高速ローパスフィルタの時定数は、例えば5~30秒であってもよい。低速ローパスフィルタの時定数は、前述のように可変であってもよい。低速ローパスフィルタの時定数は、風速又は他の風の状態に依存してもよい。図5の例では、低速ローパスフィルタの時定数は、90~270秒の間で変動してもよい。高速ローパスフィルタの時定数は、例えば、低速ローパスフィルタの時定数の5~15%であってもよい。
時定数(複数可)は、所与の風の現場に適合させることができる。測定値に基づいて、風の状態(例えば、風速)の関数としての風向の変動を、所与の現場について決定することができる。適切な時定数、及びこれらの定数を使用することができる適切な風速範囲は、これらの測定値に基づいてもよい。
図6の例では、ヨーシステムの制御信号又は風力タービンの「ヨーコマンド」は、ブロック180において、ヨー誤差信号(ノード160又はノード170のいずれかにおけるもの)に基づいてヨーアルゴリズムによって決定されてもよい。いくつかの例では、ノード170のヨー誤差信号は、最大許容風向偏差を示す閾値と比較されてもよい。ヨー誤差信号が閾値を超えると、ヨーイング動作が開始されてもよい。ヨーイング動作中、ノード160におけるヨー誤差信号は監視されてもよい。ヨー誤差信号が0に減少し次第、ヨーイング動作を停止してもよい。ヨー誤差信号が0を上回っている限り、フィルタリングされたヨー誤差信号を閾値と比較することを含む、ヨーイング動作は継続される。
さらなる例では、より洗練されたヨーアルゴリズムを含む様々なヨーアルゴリズムが使用されてもよい。
本明細書に示す方法は、風力タービンが送電網から電力を受け取っていない場合にも実行することができる。風力タービンが送電網から切断されると、バッテリ又は他のバックアップ源は、様々な補助システムに電力を提供する必要がある。このような状況の間、ヨーイング動作も継続されてもよい。風力タービンを再び送電網に接続することができ、風力タービンの動作を再開することができる場合、風力タービンを卓越風の風向と実質的に位置合わせすることが有益である。本開示の例を使用して、ヨーイング動作は、より高い風速又は例えばより高い乱流では、より低い時定数を使用することができ、より低い風速では、より高い時定数を使用することができるという負荷低減効果に関して最適化することができる。
本明細書に開示される方法は、ヨーシステムが従来技術の方法と実質的に同じ位置合わせを維持することができることを提供する。しかしながら、低い風速ほどゆっくりと反応することによって、ヨーイングに費やされる時間及びエネルギーを低減することができる。したがって、バッテリ、ウルトラキャップ(ultracap)(ウルトラキャパシタ(ultracapacitor))、ディーゼル発電機、ソーラーパネルなどのバックアップ電源が提供すべき電力は、より少なくなる。
図7は、ローパスフィルタの可変時定数及び固定時定数を使用したヨーイングの方法の比較を概略的に示す図である。図7では、基準となる方法は、入力がヨー誤差信号である、ヨーアルゴリズムに基づく方法である。ヨー誤差信号は、瞬間風向を示すフィルタリングされた風向信号から導出される。基準となる方法は、固定時定数を有する。新しい方式を示す線は、同じヨーアルゴリズムに基づいているが、ヨー誤差信号は、可変時定数を有するフィルタリングされた風向信号から導出され、特に、時定数はより高い風速ではより低く、そして、時定数はより低い風速ではより高くなっている。
図7の上部では、様々な風速でヨーイング動作に費やされた時間を比較している。本開示による方法では、より低い風速では、ヨーイングに費やされる時間が少なくなり、一方、より高い風速では、ヨーイング動作に費やされる時間がわずかに多くなっていることが確認できる。図7の下部では、様々な風速での平均位置ずれを比較している(位置ずれは、本明細書ではヨー角と瞬間風向との間の偏差と見なすことができる)。より低い風速では、本明細書に記載の方法は、わずかに高い平均位置ずれを許容するが、より高い風速では、位置ずれはわずかに低減される。その結果、同じ時間がヨーイングに費やされる(したがって、ヨーイングに費やされるエネルギーがほぼ同じ)場合、風力タービンによって生成される全体的な電力を増加させることができる。あるいは、風力タービンによって生成された全体的な電力は一定だが、ヨーイングに費やされる時間が少なくなる場合がある。
さらなる態様では、本明細書に開示された方法のいずれかを実行するように構成された風力タービン用の制御システムが提供される。制御システムは、具体的には、風力タービンにおける瞬間風向を示す風向信号を受信し、かつ可変時定数を有するローパスフィルタを適用することによって風向信号をフィルタリングして、フィルタリングされた風向信号を決定するように構成され、可変時定数は風の状態に依存する。制御システムは、風力タービンのヨー角と、フィルタリングされた風向信号が示す瞬間風向との間の差を示す風力タービンのヨー誤差信号を決定するように、かつヨー誤差信号に基づいて風力タービンのヨーシステムの制御信号を決定するようにさらに構成されてもよい。
さらに別の態様では、本開示は、タワーと、タワーに回転可能に装着されたナセルと、タワーの長手方向軸の周りでナセルを回転させるためのヨーシステムと、そのような制御システムとを備える風力タービンを提供する。
例では、風力タービンは、風力タービンにおける瞬間風向を示す信号を制御システムに提供するための風向風速計を備えてもよい。他の例では、風力タービンはLIDARを備えてもよく、風の状態(風速、風の乱流、又はその他)は、LIDARシステムの測定値から導出されてもよい。さらに別の例では、風の測定値は、メットマストのような遠隔測定システムから提供されてもよい。LIDARは、様々な高さにおける様々な風向を決定することができる。ロータ掃引領域にわたる風向の変動(「風よけ」)の場合、平均(average or mean)風向を決定してもよい。
いくつかの例では、風の状態(風速など)は、風力タービンの出力、ロータ速度、及び1つ若しくは複数の風力タービンブレードのピッチ角のうちの1つ又は複数に基づいて決定されてもよい。出力、ロータ速度、及びピッチ角は、風力タービンで日常的に測定又は制御される制御変数である。これらの変数の組み合わせから、風速などの風の状態を計算することができる。さらなる例では、風力タービンが受ける負荷を測定して、風の状態を判定し、及び/又は向かってくる風に対するナセルの風向又は偏差を決定してもよい。
さらに別の態様では、風力タービンを動作させるための方法であって、方法が、風力タービンにおける瞬間風向を示す風向信号を測定するステップと、可変時定数を有する低速ローパスフィルタを適用することによって風向信号をフィルタリングするステップとを含み、可変時定数は風の状態に依存する方法が提供される。本方法は、測定された瞬間風向に対する風力タービンのヨー誤差を決定するステップをさらに含み、そして、ヨー誤差がヨー誤差閾値を上回る場合、本方法は、ヨー誤差を低減するために風力タービンをヨーイングするステップを含む。
本開示全体を通して、時定数は特に風速の関数として変動するが、例えば風の乱流などの他の風の状態に対して同じ又は同様の方法を使用してもよい。また、より高いレベルの乱流では、風向は、より低いレベルの乱流よりも大きく変動する場合がある。したがって、時定数を風の乱流の関数としても適合させることができる。例では、時定数は、風速と風の乱流の両方の関数であってもよい。
当業者であれば、本明細書の開示に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両方の組み合わせとして実装され得ることをさらに理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップが、それらの機能性に関して一般的に上述されている。そのような機能性がハードウェアとして実装されるかソフトウェアとして実装されるかは、特定の用途及びシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、特定の用途ごとに様々な方法で説明された機能性を実装することができる。
本明細書の開示に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及びアルゴリズムは、1つ又は複数の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、クラウドコンピューティングアーキテクチャ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成要素、又は本明細書に記載された機能を実現するように設計されたこれらの任意の組み合わせを用いて実装又は実現することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代わりに、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械であってもよい。プロセッサはまた、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のこのような構成であるコンピューティングデバイスの組み合わせとして実装されてもよい。
本開示はまた、本明細書に開示される方法のいずれかを実行するように適合されたコンピューティングシステムに関する。
本開示はまた、実行されると本明細書に開示される方法のいずれかを実施する命令(コード)を含むコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品に関する。
コンピュータプログラムは、ソースコード、オブジェクトコード、コード中間ソース、及び部分的にコンパイルされた形態などのオブジェクトコードの形態、又はプロセスの実装における使用に適した任意の他の形態であってもよい。キャリアは、コンピュータプログラムを搬送することが可能な任意のエンティティ又はデバイスであってもよい。
ソフトウェア/ファームウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ若しくは複数の命令若しくはコードとして記憶され、又はそれを介して送信されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用又は専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってもよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD/DVD若しくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気ストレージデバイス、又は命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコード手段を搬送若しくは記憶するために使用することができ、汎用若しくは専用コンピュータ、又は汎用若しくは専用プロセッサによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続も適切にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェア/ファームウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、又は他の遠隔ソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、及びブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、一方ディスク(disc)は、レーザで光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
いくつかの例しか本明細書に開示されていないが、他の代替例、修正例、使用例、及び/又はそれらの均等物も可能である。さらに、記載された例のすべての可能な組み合わせも網羅される。したがって、本開示の範囲は、特定の例によって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲を公正に読むことによってのみ決定されるべきである。
10 風力タービン
12 地面
14 支持システム
16 ナセル
18 ロータ
20 ハブ
22 ロータブレード
24 ブレード根元部分
26 負荷伝達領域
28 風向
30 ロータ軸
32 ピッチシステム
34 ピッチ軸
36 風力タービンコントローラ
38 ヨー軸
40 プロセッサ
42 発電機
44 主シャフト、ロータシャフト
46 ギアボックス
48 高速シャフト
50 カップリング
52 主フレーム、支持体
54 分離支持手段
56 ヨー(制御)システム、ヨー駆動機構
58 気象測定システム、風向計
60 主前方支持軸受
62 主後方支持軸受
64 ドライブトレイン
66 ピッチアセンブリ
68 ピッチ駆動システム
70 センサ
72 ピッチ軸受
74 ピッチ駆動モータ
76 ピッチ駆動ギアボックス
78 ピッチ駆動ピニオン
80 ピッチ制御システム
84 電力発電機
86 空洞
88 内面
90 変圧器
100 タワー
103 トルクアーム
130 3pノッチフィルタ
160 ノード、電力ケーブル
170 ノード
180 ヨーアルゴリズム

Claims (15)

  1. 風力タービン(10)における瞬間風向を示す風向信号を受信するステップと、
    前記風向信号をフィルタリングしてフィルタリングされた風向信号を決定する、ステップと、
    前記風力タービン(10)のヨー角と、前記フィルタリングされた風向信号が示す前記瞬間風向との間の差を示す前記風力タービン(10)のヨー誤差信号を決定するステップ(170)と、
    前記ヨー誤差信号に基づいて前記風力タービン(10)のヨーシステム(56)の制御信号を決定するステップ(180)と
    を含む方法において、
    前記風向信号をフィルタリングするステップは、可変時定数を有するローパスフィルタを適用するステップ(150)を含み、前記可変時定数は風の状態に依存することを特徴とする、方法。
  2. 前記風の状態が風速である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記可変時定数は、第1の風速範囲ではより高く、第2の風速範囲ではより低く、前記第1の風速範囲は前記第2の風速範囲よりも低い、請求項2に記載の方法。
  4. 前記可変時定数は、第1の風速から第2のより高い風速まで線形的に減少する、請求項2に記載の方法。
  5. 前記可変時定数が、60から360秒の間、具体的には75秒から300秒の間の範囲にある、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記風の状態が風の乱流である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記フィルタリングするステップは、ロータブレード(22)に起因する信号偏差を除去するステップをさらに含む、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記ロータブレード(22)に起因する信号偏差を除去するステップが、3pノッチフィルタ(130)を適用するステップを含む、請求項7に記載の方法。
  9. フィルタリングするステップが、ヨーイング動作の開始を決定するために低速ローパスフィルタを適用するステップ(150)と、ヨーイング動作中に、前記ヨーイング動作の停止を決定するために高速ローパスフィルタを適用するステップ(140)とを含む、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記ヨー誤差信号に基づいて前記風力タービン(10)の前記ヨーシステム(56)に対する前記制御信号を決定するステップは、前記ヨー誤差信号を閾値と比較するステップを含む、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記風力タービン(10)は、送電網から電力を受け取らない、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記風の状態は、前記風力タービン(10)の出力、ロータ速度、及び1つ若しくは複数の風力タービンブレード(22)のピッチ角のうちの1つ又は複数に基づいて決定される、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されていることを特徴とする、風力タービン(10)用の制御システム。
  14. タワー(100)、前記タワー(100)に回転可能に装着されたナセル(16)、前記タワー(100)の長手方向軸の周りで前記ナセル(16)を回転させるためのヨーシステム(56)、及び請求項13に記載の制御システムとを備える風力タービン(10)。
  15. 前記風力タービン(10)における瞬間風向を示す信号を前記制御システムに提供するための風向風速計(58)をさらに備える、請求項14に記載の風力タービン(10)。
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